JP2023039425A - 圃場水管理システム - Google Patents

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友昭 井内
Tomoaki Inouchi
和弘 平尾
Kazuhiro Hirao
友治 四元
Tomoji Yotsumoto
光晴 氏家
Mitsuharu Ujiie
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Abstract

【課題】電動アクチュエータの取付作業および取外し作業に要する労力を低減できる、圃場水管理システムを提供する。【解決手段】圃場水管理システム10は、変位機構を備える送水制御装置(給水栓12)、送水制御装置が内部に設けられる桝(給水桝104)、および変位機構を駆動する電動アクチュエータ16を備える。そして、この圃場水管理システムでは、電動アクチュエータが備える駆動装置40と制御装置42とを分割して、桝の内部に納まるように駆動装置を送水制御装置に取り付けた。【選択図】図11

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
この発明は、圃場水管理システムに関し、特にたとえば、送水制御装置およびこれを駆動する電動アクチュエータを備え、圃場の水管理を行う、圃場水管理システムに関する。
従来の圃場水管理システムの一例が特許文献1に開示される。特許文献1の技術では、給水栓および落水口などの送水制御装置の上に、送水制御装置の変位機構を駆動する電動アクチュエータが設置される。
特開2020-103099号公報
特許文献1の技術では、電動アクチュエータの重量および高さ寸法(上下方向長さ)が比較的大きいので、送水制御装置への取付時における作業性の向上が求められる。また、特許文献1の技術を雪の多い地域(いわゆる豪雪地帯)に適用すると、積雪量が多くなったときに、雪の重み等で電動アクチュエータが損傷してしまう恐れが生じる。このため現状では、冬場の休耕期などには送水制御装置から電動アクチュエータを取り外すことで対応している。しかしながら、電動アクチュエータの取外し作業(およびその後の取付作業)には労力を要する上、電動アクチュエータを保管する屋内スペースの確保も必要となる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、圃場水管理システムを提供することである。
この発明の他の目的は、送水制御装置に対する電動アクチュエータの取付作業および取外し作業に要する労力を低減できる、圃場水管理システムを提供することである。
第1の発明は、圃場の水管理を行う圃場水管理システムであって、圃場への給水または圃場からの排水を制御する変位機構を備える送水制御装置、天蓋を有し、送水制御装置が内部に設けられる桝、および送水制御装置の変位機構を駆動する電動アクチュエータを備え、電動アクチュエータは、変位機構を駆動する駆動部を有する駆動装置、および当該電動アクチュエータの動作を制御する制御部を有する制御装置を備え、駆動装置と制御装置とを分割して、桝の内部に納まるように駆動装置を送水制御装置に取り付けた、圃場水管理システムである。
第1の発明では、圃場水管理システムは、圃場の水管理を行う圃場用設備であって、給水栓および落水口などの送水制御装置、送水制御装置を内部に収容する天蓋付きの桝、および電動アクチュエータを備える。電動アクチュエータは、送水制御装置の変位機構を駆動する駆動部を有する駆動装置と、電動アクチュエータの動作を制御する制御部を有する制御装置とを備える。そして、この第1の発明では、電動アクチュエータの駆動装置と制御装置とが分割されて別体となっており、駆動装置は、桝の内部に納まるように送水制御装置に取り付けられる。
第1の発明によれば、電動アクチュエータの駆動装置と制御装置とを分割し、送水制御装置に取り付ける部分を駆動装置のみにしたので、この取付部分の小型化および軽量化を図ることができ、送水制御装置に対する取付作業および取外し作業に要する労力を低減できる。また、駆動装置を桝内に納めることで駆動装置の損傷を防止できるので、冬場の休耕期などにおける駆動装置の取り外し自体を不要とすることができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、桝は、当該圃場水管理システムが適用された圃場の畦畔に設けられる。
第3の発明は、第2の発明に従属し、桝の上面は、当該桝が設けられた畦畔の上面以下または畦畔の上面と略同じ高さ位置に設けられる。
第3の発明によれば、桝が畦畔の上面から大きく突出することがないので、トラクタ等の農機が桝にぶつかる等の事故を防止することができる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明に従属し、制御装置は、駆動装置と横並びで桝の内部に設けられる。
第5の発明は、第1から第3のいずれかの発明に従属し、制御装置は、送水制御装置を収容する桝とは別に設けられた第2の桝の内部に設けられる。
第6の発明は、第1から第3のいずれかの発明に従属し、制御装置は、桝の上面よりも下方の高さ位置において、桝の外側面に設けられる。
第7の発明は、第1から第3いずれかの発明に従属し、駆動装置の筐体は、側壁と側壁の上部を封止する天壁とを含み、側壁および天壁が気密構造を有する。
第7の発明によれば、桝内に水が溢れて駆動装置が水没しても、駆動装置の筐体内への水の浸入を防ぐことができるので、筐体内に配置される部品が水に濡れてしまうことを防止できる。
第8の発明は、第4の発明に従属し、駆動装置と制御装置との間に設けられた仕切り板をさらに備える。
第8の発明によれば、給水栓から圃場に給水するとき等に、水しぶきが制御装置に直接かかることを防止できる。
第9の発明は、第1の発明に従属し、電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、太陽電池パネルは、桝の内部に設けられ、天蓋は、太陽電池パネルと対応する位置に形成された開口を有する。
第10の発明は、第1の発明に従属し、電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、太陽電池パネルは、天蓋に設けられる。
第11の発明は、第1の発明に従属し、電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、太陽電池パネルは、桝の外部に設けられる。
第12の発明は、第11の発明に従属し、太陽電池パネルは、桝の上面よりも下方の高さ位置において、桝の外側面に設けられる。
第13の発明は、第9から第12のいずれかの発明に従属し、太陽電池パネルは、下方へ沈み込み可能な構造を介して設けられる。
第13の発明によれば、太陽電池パネルがトラクタ等のタイヤなどに踏まれても、太陽電池パネルの破損を適切に防止できる。
第14の発明は、第9から第12のいずれかの発明に従属し、太陽電池パネルは、設置角度および設置方向の少なくとも一方を調整可能に設けられる。
第14の発明によれば、太陽電池パネルに太陽光をより適切に照射させることができ、また、太陽電池パネルの上面にごみ等が滞留することを防止できる。
第15の発明は、第4の発明に従属し、制御装置は、使用者による手動操作を受け付ける操作パネルを含み、操作パネルは、桝の内部から天蓋よりも上の高さ位置に引き上げ可能に設けられる。
第15の発明によれば、操作パネルの操作性を向上できる。
この発明によれば、電動アクチュエータの駆動装置と制御装置とを分割し、送水制御装置に取り付ける部分を駆動装置のみにしたので、この取付部分の小型化および軽量化を図ることができ、送水制御装置に対する取付作業および取外し作業に要する労力を低減できる。また、駆動装置を桝内に納めることで駆動装置の損傷を防止できるので、冬場の休耕期などにおける駆動装置の取り外し自体を不要とすることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である圃場水管理システムを示す図解図である。 圃場水管理システムに用いられる電動アクチュエータの外観を示す図解図である。 電動アクチュエータが備える駆動装置の内部構造を示す図解図である。 電動アクチュエータが備えるアダプタを示す断面図である。 電動アクチュエータが備える制御装置を示す正面図である。 制御装置の内部構造を示す図解図である。 電動アクチュエータが備える太陽電池パネルを示す図解図である 太陽電池パネルを示す平面図である。 電動アクチュエータの電気的な構成を示すブロック部である。 電動アクチュエータを設置した給水桝を示す平面図である。 電動アクチュエータを設置した給水桝の内部構造を示す図解図である。 給水桝が備える天蓋を示す図解図である。 給水バルブに電動アクチュエータの駆動装置を取り付けた様子を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様の他の一例を示す図解図である。 図14の太陽電池パネルが給水桝内に沈み込んだ状態を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 図16の太陽電池パネルの設置角度を変更した状態を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 図18の太陽電池パネルの設置角度を変更した状態を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 図20の太陽電池パネルの設置角度を変更した状態を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 図23の太陽電池パネルの上面に設けた透明カバーを示す図解図である。 透明カバーの他の一例を示す図解図である。 透明カバーのさらに他の一例を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 アンテナの設置態様の他の一例を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。 太陽電池パネルの設置態様のさらに他の一例を示す図解図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である圃場水管理システム10(以下、単に「システム10」と言う。)は、圃場100の水管理を遠隔操作または予め記憶されたプログラムに基づく自動制御などによって行う圃場用設備である。この実施例では、圃場100に設けられる送水制御装置の一例である給水栓12と、送水制御装置の他の例である落水口14とを備え、給水栓12および落水口14のそれぞれに電動アクチュエータ16が取り付けられる。給水栓12および落水口14の変位機構を駆動する電動アクチュエータとしては、同じ構造を有する電動アクチュエータ16が用いられる。
また、この実施例では、システム10は、畦畔102によって区画された複数の耕作区を含むシステムとなっている。給水栓12および落水口14のそれぞれは、各耕作区に設置され、これらに取り付けられる各電動アクチュエータ16は、特定小電力無線規格(920MHz帯)に従った無線通信方法によって中継機(親機)と無線通信可能に接続される。そして、各電動アクチュエータ16は、この中継機およびネットワーク上に設けられた管理サーバ等を経由して、ユーザが所有するスマートフォン、タブレット端末、PDAおよびPCのような遠隔操作端末と無線通信可能に接続される。
なお、この無線通信においては、クラウドコンピューティングを利用するとよい。たとえば、各電動アクチュエータ16で取得された情報(弁体30の開度および仕切体34の設定位置などの給水栓12および落水口14の状態に関する情報、およびセンサ端末120から受信した圃場100の水位などのセンサ情報など)を管理サーバの一例であるクラウドサーバに随時送信して記憶しておく。ユーザは、遠隔操作端末からクラウドサーバにアクセスすることで、各電動アクチュエータ16で取得された情報を確認し、遠隔操作端末を用いて各電動アクチュエータ16を遠隔操作することで、圃場100の水管理を行うことができる。
また、図1では図示を省略しているが、圃場100には、圃場水位を検出する超音波センサ等の水位センサ、気温や水温を検出する各温度センサ、気圧を検出する圧力センサ、土壌水分を検出する土壌水分センサ等のセンサ端末120(図9参照)が適宜設けられる。センサ端末120は、後述する第3中継テーブル90などを介して電動アクチュエータ16と接続される。
給水栓12は、用水パイプライン106から耕作区(圃場100)への給水を制御するための給水装置であって、弁軸および弁体などを含む変位機構を有する。この実施例では、一般的に広く普及している、弁軸の軸回転に伴い弁軸及び弁体が上下動する方式の給水栓を用いている。
図1および図13を参照して簡単に説明すると、給水栓12は、円筒状の弁箱20を備える。弁箱20の上半部は、ドーム状の飛散防止カバー22によって覆われており、弁箱20の側壁上部には、複数の吐水口24が周方向に並ぶように形成される。また、弁箱20の上端部には、内周面に雌ねじが形成された軸受26が設けられ、この軸受26には、飛散防止カバー22を貫通するように、外周面に雄ねじが形成された弁軸28が螺合されている。この弁軸28の下端には、下面に止水ゴム30aを有する円板状の弁体30が設けられる。また、弁箱20内の略中央部には、通水口32aを有する弁座32が設けられる。このような給水栓12において、弁軸28に対して軸線回りの回転力が加えられると、送りねじ機構によって弁軸28および弁体30が上下動し、弁座32の通水口32aが開閉される。すなわち、この実施例の給水栓12は、弁軸28の回転に伴い上下動する弁体30を含む変位機構を備える。
このような給水栓12は、図1に示すように、畦畔102に設けられた給水桝104(桝の一例)内に配置され、畦畔102(農道)の下に敷設される用水パイプライン106から分岐して圃場100内まで延びる分岐管108の下流側端部に取り付けられる。そして、給水栓12の上には、後述する電動アクチュエータ16の駆動装置40が取り付けられ、電動アクチュエータ16によって給水栓12の変位機構(弁軸28および弁体30)が作動される。
一方、落水口14は、圃場100からの排水を制御するための排水装置であって、仕切体などを含む変位機構を有する。この実施例では、水位設定機能を有する落水口14を用いている。簡単に説明すると、落水口14は、上端開口が排水口として機能する円筒状の仕切体34を備えており、この仕切体34が上下動することで、排水口を任意の高さに調整することが可能である。
このような落水口14は、畦畔102に設けられた排水桝110(桝の他の一例)内に配置され、排水路112まで延びる排水管114の上流側端部に取り付けられる。そして、落水口14には、電動アクチュエータ16の駆動装置40が取り付けられ、電動アクチュエータ16によって落水口14の変位機構(仕切体34)が上下動される。ただし、落水口14に電動アクチュエータ16の駆動装置40を取り付ける際には、駆動装置40の回転軸60(図3参照)の回転力を上下方向(軸方向)の力に変換して仕切体34に伝達可能なアダプタ36が用いられる。
次に、電動アクチュエータ16の構成について具体的に説明する。図2に示すように、電動アクチュエータ16は、駆動装置40、制御装置42および太陽電池パネル44等を備える。この実施例では、駆動装置40と制御装置42とが分割されて別体となっており、駆動装置40と制御装置42とは、フラット型ケーブル等の第1中継ケーブル46によって電気的に接続される。また、駆動装置40の下端部には、給水栓12などの送水制御装置に駆動装置40を取り付けるための取付台48が接続される。取付台48を含む駆動装置40の高さ寸法H(上下方向長さ)は、たとえば289mmである。
図3に示すように、駆動装置40は、硬質ポリ塩化ビニル等の合成樹脂によって形成された有頂筒状の第1筐体52(駆動装置の筐体)を備える。この実施例では、第1筐体52は、円筒状の側壁52aと、側壁52aの上端部を封止する円板状の天壁52bとを含む。側壁52aと天壁52bとは、塩ビ溶接によって固着されており、第1筐体52は、側壁52aおよび天壁52bが気密構造を有するように形成される。ただし、側壁52aと天壁52bとは、射出成形などによって、気密構造を有するように一体成形することもできる。また、この発明における「気密」とは、第1筐体52が水没しても、その部分から第1筐体52内の空気が漏れない程度に、耐用期間中は気密性および水密性が保たれることを言う。
ここで、第1筐体52内への水の浸入を防止するためには、第1筐体52の全体が気密構造となるように形成できればよい。しかし、駆動装置40は、後述のように回転軸60を備えており、回転軸60のような駆動部分が第1筐体52から突出する部分(貫通部分)を長期間に亘って気密構造とすることは困難である。そこで、この実施例では、第1筐体52の側壁52aおよび天壁52bが気密構造となるように構成し、回転軸60は第1筐体52の下面側(底壁側)から突出させるようにしている。これによって、第1筐体52の下面側が気密構造となっていなくても、給水桝104内に水が溢れて第1筐体52が水没したときに、第1筐体52内の空気は抜けなくなるので、第1筐体52内への水の浸入を防ぐことができる(つまり、第1筐体52内に空気を溜めておくことができる)。したがって、仮に給水桝104内に水が溢れて第1筐体52が水没しても、第1筐体52内に配置される部品が水に濡れてしまうことを防止できる。
第1筐体52内には、モータ54およびメインギア56等を含む駆動部が収容される。これら駆動部は、側壁52aの下端部に設けられた支持フレーム52cによって支持される。モータ54は、後述する蓄電池74に蓄えられた電力によって駆動される。この実施例では、モータ54としてエンコーダ付きのモータが用いられる。モータ54の出力軸の先端部には、小ギア58が設けられており、メインギア56は、この小ギア58と連結されることで、モータ54からの駆動力を受けて軸線回りに回転する。
メインギア56は、両ボス型のギアであり、メインギア56の軸部には、略円柱状の回転軸60が挿通される。この回転軸60の下端部には、給水栓12の弁軸28の上端部と連結されるカップリング部60aが形成される。また、メインギア56の軸部の内周面には、軸方向に沿って延びるキー溝56aが形成され、回転軸60の外周面には、キー溝56aと嵌合される滑りキー60bが軸方向に沿って延びるように形成される。これによって、回転軸60は、メインギア56が回転すると共に回転し、かつメインギア56の軸部に対して軸方向に摺動可能となる。
また、第1筐体52の側壁52aの下端部には、制御装置42に繋がる第1中継ケーブル46の一方端部を接続するための第1接続端子62が設けられる。この第1接続端子62は、電力線および通信線を含む内部ケーブル64を介してモータ54に接続される。
図4に示すように、取付台48は、円筒部66と、円筒部66の下端部に設けられ、中央部に通孔68aを有する取付部68とを含む。図示は省略するが、円筒部66には、回転軸60などの動作確認および清掃などの維持管理作業を行うための点検口が形成される。また、円筒部66の上端部には、周方向に並ぶ複数のボルト孔66aが形成されており、このボルト孔66aを用いて第1筐体52の下端部に取付台48がボルト止めされる。さらに、取付部68には、周方向および径方向に並ぶ複数のボルト孔68bが形成されており、このボルト孔68bを用いて取付台48(延いては駆動装置40)が給水栓12の上面にボルト止めされる。
図5および図6に示すように、制御装置42は、ABS等の合成樹脂によって形成され、防水性および防塵性を有する直方体状の第2筐体70(制御装置の筐体)を備える。第2筐体70は、有底角筒状のケース本体70aと、ケース本体70aの上部にヒンジ部70cを介して開閉自在に設けられた蓋部70bとを含む。
第2筐体70内には、電子基板72、蓄電池74、操作パネル76およびアンテナ78等が収容される。電子基板72には、CPUおよびメモリ等を含む制御部80、および無線通信モジュール等を含む無線通信部82などが配設される(図9参照)。蓄電池74は、太陽電池パネル44によって発電された電力を蓄電する。操作パネル76は、使用者による手動操作を受け付ける、つまり使用者が手動(電動手動)で電動アクチュエータ16を操作するための入力装置である。操作パネル76には、主電源スイッチ、上昇ボタン、下降ボタン、および電動アクチュエータ16の動作モード(遠隔モード、自動モードまたは手動モード等)を切り替えるための選択ボタン等が適宜設けられる。
また、第2筐体70のケース本体70aの側壁には、駆動装置40(モータ54)に繋がる第1中継ケーブル46の他端部を接続するための第2接続端子84が設けられる。また、第2筐体70のケース本体70aの側壁には、太陽電池パネル44に繋がる第2中継ケーブル86の一方端部を接続するための第3接続端子88、および水位センサ等のセンサ端末120に繋がる第3中継テーブル90の一方端部を接続するための第5接続端子92が設けられる。
図2と共に図7および図8を参照して、太陽電池パネル44は、第2筐体70の蓋部70bの上面に取り付けられる。太陽電池パネル44は、複数の太陽電池セルが強化ガラスおよび封止材などによってパッケージ化されたものである。この実施例では、太陽電池パネル44は、矩形枠状の金属製の取付板94によって水平方向に拡がるように支持される。また、太陽電池パネル44の下部には、制御装置42に繋がる第2中継ケーブル86の他端部を接続するための第4接続端子96が設けられる。
図9は、電動アクチュエータ16の電気的な構成を示すブロック部である。図9に示すように、電動アクチュエータ16は、CPUおよびメモリ等を含む制御部80を備える。制御部80には、モータ54、太陽電池パネル44、蓄電池74、操作パネル76、無線通信部82およびセンサ端末120等が電気的に接続される。制御部80のCPUは、電動アクチュエータ16の全体制御を司り、モータ54等の駆動を制御する。メモリは、ROM、RAMおよびHDDなどを包括的に示したものであり、電動アクチュエータ16の動作を制御する制御プログラムを記憶したり、CPUが動作する際のワークエリアとして機能したりする。
無線通信部82は、内部ケーブルを介してアンテナ78と接続され、このアンテナ78を介して中継機などの外部機器と無線通信を行う。センサ端末120は、検出した圃場水位や気温などのセンサ情報を制御部80に入力する。なお、センサ端末120は、無線通信部82を介して制御部80に接続されてもよい。
モータ54は、メインギア56、小ギア58および回転軸60などで構成される伝達機構を介して、給水栓12および落水口14などの送水制御装置と機械的に接続される。制御部80のCPUは、モータ54の駆動を制御することで、送水制御装置の動作を制御する。また、この実施例では、上述のようにモータ54としてエンコーダ付きのモータが用いられる。モータ54のエンコーダは、出力軸54aの回転方向および回転数に応じたパルス信号を制御部80のCPUに出力する。制御部80のCPUは、エンコーダから入力されたパルス信号、つまり出力軸54aの回転方向および回転数に基づいて、給水栓12の弁体30または落水口14の仕切体34などの位置を算出する。ただし、エンコーダは、必ずしもモータ54に設けられる必要はなく、メインギア56などに設けても構わない。また、エンコーダを用いずに、ポテンシオメータや上下限のリミットスイッチによって位置検出を行ってもよい。
上述のような電動アクチュエータ16は、図10および図11に示すように、給水桝104および排水桝110のそれぞれの桝内部に収容される。すなわち、この実施例のシステム10では、電動アクチュエータ16の駆動装置40と制御装置42とを分割して横並びで配置することで、電動アクチュエータ16(特に送水制御装置に直接取り付けられる部分)を低背化して各桝内に納めることを可能にしている。給水側および排水側における電動アクチュエータ16の設置構造は基本的に同じなので、以下では、代表して給水側における電動アクチュエータ16の設置構造について説明する。
図10-図12に示すように、給水桝104は、角筒状の桝本体130を備え、このシステム10が適用された圃場100の畦畔102に設けられる。桝本体130の圃場100側の側壁には、圃場100に用水を供給するための開口部132が形成され、この開口部132には、上下動可能に堰板134が設けられる。また、桝本体130の上部には、蓋枠136を介して天蓋138が着脱可能に設けられる。天蓋138としては、グレーチング、FRP、および縞鋼板製などの各種の蓋を適宜用いることができるが、この実施例では、天蓋138としてグレーチングを用いている。この天蓋138には、太陽電池パネル44に太陽光をより多く当てるために、太陽電池パネル44と対応する位置に開口138aが形成される。また、給水桝104の上面(桝本体130および天蓋138の上面)は、畦畔102上を走行する農機などの邪魔にならないように、畦畔102の上面と面一に設けられる。
このような給水桝104の内部には、給水栓12が設けられる。そして、この給水栓12の上には、給水桝104内に納まるように、電動アクチュエータ16の駆動装置40が着脱可能に取り付けられる。図13に示すように、給水栓12の上に駆動装置40を取り付ける際には、給水栓12の飛散防止カバー22上に駆動装置40を載置した状態で、飛散防止カバー22および軸受26と取付台48の取付部68とをボルト止めする。また、給水栓12の弁軸28の上端部と電動アクチュエータ16の回転軸60のカップリング部60aとを回転不可に連結する。この際、制御装置42および太陽電池パネル44を駆動装置40から分割し、電動アクチュエータ16の給水栓12に取り付ける部分を駆動装置40のみにしたので、この電動アクチュエータ16への取付部分の小型化および軽量化を図ることができる。したがって、給水栓12に対して電動アクチュエータ16を取り付けるとき(および取り外すとき)の作業性を向上させることができる。
図10および図11に戻って、制御装置42および太陽電池パネル44は、L形アングル鋼などを用いて形成された支持台140によって支持されることで、駆動装置40と横並びで給水桝104の内部に設けられる。この際、制御装置42および太陽電池パネル44は、給水桝104の上面にできるだけ近い位置(つまり高い位置)に配置されることが好ましい。これは、給水桝104内に水が溜まった際に、制御装置42および太陽電池パネル44が水没することを防ぐためである。また、太陽電池パネル44により多くの太陽光を当てるためである。この実施例では、太陽電池パネル44が天蓋138の開口138aに嵌め入れられて、太陽電池パネル44の上面は、給水桝104の上面と面一に設けられる。
また、給水桝104内には、駆動装置40と制御装置42との間を仕切る矩形状の仕切り板142が設けられる。仕切り板142を設けておくことによって、給水栓12から圃場100に給水するときに、水しぶきが制御装置42に直接かかることが防止される。
上述のようなシステム10においては、たとえば、ユーザが遠隔操作端末を用いて管理サーバにアクセスし、給水栓12を全閉、全開または任意の開度とするため等の操作指示(制御信号)を送信すると、この操作指示に応じた制御信号が管理サーバから中継機を介して電動アクチュエータ16に対して送信される。電動アクチュエータ16の制御部80は、無線通信部82が受信した制御信号に応じてモータ54を駆動させる。このモータ54の駆動力は、メインギア56に伝達されて、メインギア56と共に回転軸60が回転する。これにより、回転軸60に固定的に連結された給水栓12の弁軸28に対して、回転力が付与される。回転力が加えられた弁軸28は、自身と軸受26との送りねじ機構によって上下動され、弁体30が全開位置および全閉位置などに移動される。
同様に、ユーザが落水口14の排水口高さ(仕切体34の高さ位置)を設定するための操作指示を送信すると、電動アクチュエータ16の制御部80は、制御信号に応じてモータ54を駆動させ、落水口14の排水口高さを変更する。また、電動アクチュエータ16で取得された情報(給水栓12および落水口14の状態に関する情報、およびセンサ端末120から受信したセンサ情報など)は、定期的に、電動アクチュエータ16の無線通信部82から中継機を介して管理サーバに送信される。
以上のように、この実施例によれば、電動アクチュエータ16の駆動装置40と制御装置42とを分割し、送水制御装置に取り付ける部分を駆動装置40のみにしたので、この取付部分の小型化(低背化)および軽量化を図ることができる。したがって、送水制御装置に対する電動アクチュエータ16の取付作業および取外し作業に要する労力を低減できる。また、駆動装置40と制御装置42とを分割することで、各装置の運搬および保管が容易となる。
また、この実施例によれば、駆動装置40、制御装置42および太陽電池パネル44を含む電動アクチュエータ16の全体を桝内に納めるようにしたので、冬場の休耕期などに雪の重み等で電動アクチュエータ16が損傷してしまうことを防止できる。また、桝上面からの露出部分がなくなることで、農機が電動アクチュエータ16にぶつかる等の事故を防止でき、また、電動アクチュエータ16が農作業の邪魔になることを防止できる。特に、駆動装置40を桝内に納めることでその損傷を防止できるので、冬場の休耕期などにおける駆動装置40の取り外し自体を不要とすることができ、手間をより低減できる。さらに、冬場の休耕期などに、制御装置42を桝内から取り出して他の場所に保管する等、柔軟な取り扱いも可能となる。
なお、上述の実施例では、給水桝104の上面を畦畔102の上面と面一にするようにした。しかし、給水桝104などの桝の上面の高さ位置は、圃場100の態様に応じて適宜変更可能であり、桝の上端部が畦畔102の上面から突出するように桝が設けられても構わない。ただし、農機が桝にぶつかる等の事故を防止するため、桝の上面は、当該桝が設けられた畦畔102の上面以下の高さ位置または畦畔102の上面と略同じ高さ位置に設けられることが好ましい。その中でも、桝の上面を畦畔102の上面と面一にすることがより好ましいが、たとえば、圃場100と畦畔102の上面との高低差が大きく、桝が畦畔102の斜面(法面)の途中に設けられるような場合は、桝の上面を畦畔102の上面よりも低い位置に設けることもできる。
また、上述の実施例では、太陽電池パネル44を制御装置42の上面に水平状態で固定すると共に、給水桝104などの桝の内部に設けるようにしたが、太陽電池パネル44の設置態様は、適宜変更可能である。たとえば、太陽電池パネル44を制御装置42の上面に取り付けるに際して、太陽電池パネル44の設置角度(水平面に対する傾斜角度)および設置方向(パネル上面が向く方角)の少なくとも一方を調整可能にすることもできる。これにより、太陽電池パネル44に太陽光をより適切に照射させることができ、また、太陽電池パネル44を傾斜させることでその上面にごみ等が滞留することを防止できる。
また、図14および図15に示すように、太陽電池パネル44は、下方に沈み込み可能な構造を介して設けることもできる。たとえば、制御装置42を固定する部分につるまきばね等の弾性部材146を設け、太陽電池パネル44が上面から荷重を受けたときに太陽電池パネル44および制御装置42が下方に移動し、荷重が解除されたときに元の状態に復帰するようにするとよい。これにより、太陽電池パネル44がトラクタ等のタイヤ148などに踏まれても、太陽電池パネル44の破損を適切に防止できる。特に、太陽電池パネル44がタイヤ148に踏まれた場合には、天蓋138の開口138aの縁部によってタイヤ148の荷重が支えられるので、太陽電池パネル44にかかる負荷を低減できる。
また、太陽電池パネル44を下方に沈み込み可能な構造を介して設ける態様の他の例として、太陽電池パネル44とその支持架台(制御装置42上に太陽電池パネル44を載置する場合は制御装置42の上面)との間にゴム板等の弾性体を配置するようにしてもよい。この場合の太陽電池パネル44としては、フィルム状の太陽電池パネル(ペロブスカイト型太陽電池)を用いてもよいし、他の方式の太陽電池パネルを用いてもよい。また、太陽電池パネル44は、制御装置42の上の他、駆動装置40の上に配置してもよいし、制御装置42や駆動装置40とは別に、独立して配置させてもよい。このような構造としても、太陽電池パネル44の上面から加えられた荷重を緩和させて太陽電池パネル44の破損を適切に抑制ないし防止できる。
さらに、太陽電池パネル44を天蓋138に設けることもできる。たとえば、図16に示すように、天蓋138の全体を太陽電池パネル44にする、つまり太陽電池パネル44を天蓋138として用いることもできる。この際には、図17に示すように、球体継手またはヒンジ、或いは水平回転などを利用して、太陽電池パネル44の設置角度および設置方向の少なくとも一方を調整可能にすることもできる。また、たとえば、図18に示すように、天蓋138の一部を太陽電池パネル44にすることもできる。この際にも、図19に示すように、球体継手またはヒンジ、或いは水平回転などを利用して、太陽電池パネル44の設置角度および設置方向の少なくとも一方を調整可能にするとよい。
さらにまた、太陽電池パネル44を給水桝104などの桝の外部に設けることもできる。たとえば、図20に示すように、給水桝104などの桝に棒状の支持部材150を立設して、その支持部材150の上端部に太陽電池パネル44を取り付けることもできる。この際にも、図21に示すように、太陽電池パネル44の設置角度および設置方向の少なくとも一方を調整可能にするとよい。また、たとえば、桝の周囲の近傍位置に太陽電池パネル44を設けることもできる。
さらに、たとえば、図22に示すように、給水桝104などの桝の外側面に太陽電池パネル44を設けることもできる。この際には、太陽電池パネル44は、桝の圃場100側の外側面に設けられることが好ましく、また、上面が畦畔102の上面以下の高さ位置に設けられることが好ましい。太陽電池パネル44がトラクタ等の農機とぶつかって破損してしまうことを防止するためである。また、桝の外側面に太陽電池パネル44を設ける場合には、支持部材152を介して太陽電池パネル44を桝側に折り畳める構造とすることもできる。たとえば、冬季などの未使用時には、太陽電池パネル44を桝側に折り畳んでおくことで積雪対策とすることもできるし、太陽電池パネル44に負荷がかかったときに、ばね等で復帰可能に折り畳まれることで破損を防止することもできる。
また、図23に示すように、太陽電池パネル44を水平設置する場合には、太陽電池パネル44の上面を覆うように、上面が傾斜面となっている透明カバー154を設けることもできる。これにより、太陽電池パネル44の上面にごみ等が滞留することを防止できる。透明カバー154としては、たとえば、図23および図24に示すように、桝側から圃場100側に向かって下り勾配となる1つの傾斜面を有するものを用いるとよい。また、たとえば、図25に示すように、2方向に面する2つの傾斜面を有するものを用いることもできるし、図26に示すように、4方向に面する4つの傾斜面を有するものを用いることもできる。
さらに、図27に示すように、給水桝104などの桝の外側面に太陽電池パネル44を設ける場合にも、ヒンジ156等を利用して、太陽電池パネル44の設置角度を調整可能にすることもできる。また、図28に示すように、ヒンジ156の取付方向を変更することで、太陽電池パネル44の角度調整する方向を変更することもできる。
また、上述の実施例では、アンテナ78を制御装置42の第2筐体70内に設けるようにしたが、アンテナ78の設置位置は適宜変更可能である。たとえば、給水桝104などの桝内において、第2筐体70の外部にアンテナ78を設けることもできるし、図29に示すように、桝の外部にアンテナ78を設けることもできる。桝の外部にアンテナ78を設ける場合には、たとえば、湾曲可能な支柱158上にアンテナ78を設けておけば、アンテナ78に負荷がかかった際の破損を防止することができる。
また、太陽電池パネル44を給水桝104などの桝の外部に設ける場合には、図30に示すように、太陽電池パネル44の周囲を覆うように防護柵160を設けたり、太陽電池パネル44の周囲に複数の防護杭を設けたりすることもできる。これによって、トラクタ等の農機が太陽電池パネル44に接触して太陽電池パネル44が破損することを確実に防止できる。
さらに、図31に示すように、給水桝104などの桝の桝本体130に、圃場100側に突出する拡張部130aを設け、この拡張部130a内に太陽電池パネル44を設けることもできる。この際には、太陽電池パネル44として細長いパネルを使用することで、拡張部130aの拡張幅を小さくすることができる。
また、上述の各実施例では、電動アクチュエータ16の制御装置42を給水桝104などの桝の内部に設けたが、制御装置42は、桝の外部に設けることもできる。この際には、給水桝104などの桝とは別に設けられた第2の桝の内部、たとえば制御装置42専用の桝またはセンサ端末120用の桝などの内部に制御装置42を収容するとよい。また、制御装置42を給水桝104などの桝の外部に設ける場合には、制御装置42は、桝の圃場100側の外側面に設けられることが好ましく、また、上面が制御装置42の上面以下の高さ位置に設けられることが好ましい。
また、電動アクチュエータ16の制御装置42を給水桝104などの桝の内部に設ける場合には、操作パネル76を桝の内部から天蓋138よりも上の高さ位置に引き上げ可能に設けることもできる。この場合には、制御装置42の全体を桝外に引き上げ可能としてもよいし、制御装置42から操作パネル76を引き出し可能とし、操作パネル76のみを桝外に引き上げ可能としてもよい。これにより、操作パネル76を操作し易くなり、操作パネル76の操作性を向上できる。
なお、上述の実施例では、システム10は、送水制御装置の一例である給水栓12および他の例である落水口14の双方を備えているが、給水栓12および落水口14のいずれか一方を備えているだけでもよい。また、システム10が給水栓12および落水口14の双方を備えている場合でも、電動アクチュエータ16の駆動装置40と制御装置42とを分割して少なくとも駆動装置40を桝内に設置する構成は、給水栓12側および落水口14側のいずれか一方の電動アクチュエータ16のみに採用することもできる。
また、上述の実施例では、電動アクチュエータ16の無線通信部82は、中継機を介して管理サーバ等と無線通信するようにしたが、中継機は、必ずしも設置される必要はない。たとえば、無線通信部82は、中継機を介さずに、管理サーバまたは遠隔操作端末などの外部機器と無線通信を行い、電動アクチュエータ16の制御信号を受信するようにしてもよい。
さらに、上述の実施例では、電動アクチュエータ16は、太陽電池パネル44を備えるようにしたが、容量の大きい蓄電池74を用いる場合には、必ずしも太陽電池パネル44を備える必要はない。また、商用電源などの他の電源を使用できる環境にシステム10が適用される場合には、電動アクチュエータ16は、必ずしも太陽電池パネル44および蓄電池74を備える必要はない。
さらにまた、上述の実施例では、駆動装置40において、第1筐体52に固定された支持フレーム52cによってモータ54等を支持しているが、これに限定されない。たとえば、モータ54等を支持する支持部材は、回転軸60の上下動に連動して上下動するように、第1筐体52に設けることもできる。この場合には、支持部材の上下動を案内するガイド部材を第1筐体52に設けておくとよい。
また、上述の実施例では、制御装置42において、制御部80および無線通信部82などを1つの電子基板72上に配設しているが、これに限定されない。たとえば、CPUおよびメモリ等を含むメイン制御部(第1の制御部)と、モータの駆動を制御するモータ駆動回路およびモータに供給される電流を検出する電流検出回路などを含むサブ制御部(第2の制御部)とを別々の基板上に配設し、これらメイン制御部とサブ制御部とを別々の筐体内に設けることもできる。つまり、制御装置42を2つ以上に分割することもできる。この場合、送水制御装置が設けられる桝の外部にメイン制御部を設け、桝の内部にサブ制御部を設ける等のより柔軟な対応が可能となる。なお、メイン制御部とサブ制御部とは、有線または無線で電気的に接続される。
さらに、上述の実施例では、給水栓12の上に駆動装置40を取り付ける際には、給水栓12の飛散防止カバー22上に駆動装置40を直接載置して取り付けているが、送水制御装置(バルブ)の種類によっては、送水制御装置に取り付けた支持部材(架台)によって駆動装置40を支持することもできる。なお、この支持部材には、駆動装置40の他、制御装置42や太陽電池パネル44などを設けることもできる。
また、この発明において、太陽電池パネル44等が桝の内部に設けられるとは、太陽電池パネル44等が桝の上面および外側面からはみ出すことなく設置されることを言うが、設置後に基準状態(はみ出さない状態)から変位して桝外にはみ出し可能な場合も、桝内に設けられることに含むものとする。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値および具体的形状などは、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …圃場水管理システム
12 …給水栓(送水制御装置)
14 …落水口(送水制御装置)
16 …電動アクチュエータ
40 …駆動装置
42 …制御装置
44 …太陽電池パネル
52 …第1筐体(駆動装置の筐体)
54 …モータ(駆動部)
56 …メインギア(駆動部)
70 …第2筐体(制御装置の筐体)
74 …蓄電池
80 …制御部
82 …無線通信部
100 …圃場
102 …畦畔
104 …給水桝
110 …排水桝

Claims (15)

  1. 圃場の水管理を行う圃場水管理システムであって、
    前記圃場への給水または前記圃場からの排水を制御する変位機構を備える送水制御装置、
    天蓋を有し、前記送水制御装置が内部に設けられる桝、および
    前記送水制御装置の前記変位機構を駆動する電動アクチュエータを備え、
    前記電動アクチュエータは、
    前記変位機構を駆動する駆動部を有する駆動装置、および
    当該電動アクチュエータの動作を制御する制御部を有する制御装置を備え、
    前記駆動装置と前記制御装置とを分割して、前記桝の内部に納まるように前記駆動装置を前記送水制御装置に取り付けた、圃場水管理システム。
  2. 前記桝は、当該圃場水管理システムが適用された圃場の畦畔に設けられる、請求項1記載の圃場水管理システム。
  3. 前記桝の上面は、当該桝が設けられた畦畔の上面以下または畦畔の上面と略同じ高さ位置に設けられる、請求項2記載の圃場水管理システム。
  4. 前記制御装置は、前記駆動装置と横並びで前記桝の内部に設けられる、請求項1から3のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  5. 前記制御装置は、前記桝とは別に設けられた第2の桝の内部に設けられる、請求項1から3のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  6. 前記制御装置は、前記桝の上面よりも下方の高さ位置において、前記桝の外側面に設けられる、請求項1から3のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  7. 前記駆動装置の筐体は、側壁と前記側壁の上部を封止する天壁とを含み、前記側壁および前記天壁が気密構造を有する、請求項1から3のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  8. 前記駆動装置と前記制御装置との間に設けられた仕切り板をさらに備える、請求項4記載の圃場水管理システム。
  9. 前記電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、
    前記太陽電池パネルは、前記桝の内部に設けられ、
    前記天蓋は、前記太陽電池パネルと対応する位置に形成された開口を有する、請求項1記載の圃場水管理システム。
  10. 前記電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、
    前記太陽電池パネルは、前記天蓋に設けられる、請求項1記載の圃場水管理システム。
  11. 前記電動アクチュエータは、太陽電池パネルを備え、
    前記太陽電池パネルは、前記桝の外部に設けられる、請求項1記載の圃場水管理システム。
  12. 前記太陽電池パネルは、前記桝の上面よりも下方の高さ位置において、前記桝の外側面に設けられる、請求項11記載の圃場水管理システム。
  13. 前記太陽電池パネルは、下方へ沈み込み可能な構造を介して設けられる、請求項9から12のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  14. 前記太陽電池パネルは、設置角度および設置方向の少なくとも一方を調整可能に設けられる、請求項9から12のいずれかに記載の圃場水管理システム。
  15. 前記制御装置は、使用者による手動操作を受け付ける操作パネルを含み、
    前記操作パネルは、前記桝の内部から前記天蓋よりも上の高さ位置に引き上げ可能に設けられる、請求項4記載の圃場水管理システム。
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