JP2023038440A - インピーダンス計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発電モジュールや二次電池等の測定対象体のインピーダンスの計測精度を向上可能なインピーダンス計測システムを提供する。【解決手段】電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムは、一つ又は複数のプロセッサと、一つ又は複数のプロセッサと通信可能に接続された一つ又は複数のメモリと、を備え、プロセッサは、測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときの出力電力のデータを取得し、出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出し、所定の周波数において除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、測定対象体あるいは電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更してインピーダンスを計測する、ことを含む処理を実行する【選択図】図3

Description

本開示は、インピーダンス計測システムに関する。
固体高分子型燃料電池(PEFC)等の発電モジュールやリチウムイオンバッテリ(LiB)等の二次電池の内部状態を診断する方法として、電気化学インピーダンス解析(Electrochemical Impedance Spectroscopy)が知られている。電気化学インピーダンス解析では、発電モジュールや二次電池等の測定対象体の出力電力に交流信号を重畳して測定対象体から電力を出力させたときの出力電力のデータに基づいてインピーダンスを算出する処理が行われる。電気化学インピーダンス解析を用いることにより、重畳する交流信号の周波数におけるインピーダンスに基づき、測定対象体の内部状態を診断することができる。
例えば特許文献1には、電気化学インピーダンス解析を用いて燃料電池内の乾燥度合いを的確に把握する燃料電池システムが提案されている。具体的に、特許文献1には、燃料電池のインピーダンスを算出し、このインピーダンスから、高周波領域におけるインピーダンスである高周波インピーダンス、及び低周波領域における低周波インピーダンスを抽出し、低周波インピーダンスから高周波インピーダンスを減算することで差分インピーダンスを算出し、高周波インピーダンスを用いて電解質膜の含水量を算出し、差分インピーダンスを用いて触媒層の含水量を算出する燃料電池システムが開示されている。
また、特許文献2には、多相式電圧変換装置を備える燃料電池システムにおける燃料電池のインピーダンス計測性能を向上させる燃料電池システムが提案されている。具体的に、多相式電圧変換装置の出力目標電圧を示す電圧にインピーダンス計測用の制御用波形を重畳することにより、多相式電圧変換装置の各相を制御するための制御信号を生成し、N相分の制御信号を、あらかじめ定められた位相差をもって、順次多相式電圧変換装置に出力し、あらかじめ定められた位相差と同じ位相差を持つN個の所定のサンプリング周波数に対応する周期で燃料電池の電流と電圧とを測定し、測定された電流と電圧とを用いて燃料電池のインピーダンスを演算する燃料電池システムが開示されている。
特開2010-165463号公報 特開2011-216429号公報
ここで、燃料電池自動車等の燃料電池システムに代表されるように、電力負荷機器へ電力を供給可能な燃料電池や二次電池等を備えた電力システムでは、燃料電池や二次電池等の測定対象体や電力負荷機器に対して、さらに電力を消費する電子機器が接続されている。インピーダンスを計測する際に電子機器による消費電力が大きく変動している場合には、これらの電子機器が発生するノイズが測定対象体の出力電力の波形に乗ってしまい、計測されるインピーダンスの波形の乱れを生じさせるおそれがある。
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、発電モジュールや二次電池等の測定対象体のインピーダンスの計測精度を向上可能なインピーダンス計測システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある観点によれば、電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムであって、一つ又は複数のプロセッサと、一つ又は複数のプロセッサと通信可能に接続された一つ又は複数のメモリと、を備え、プロセッサは、測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときの出力電力のデータを取得し、出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出し、所定の周波数において除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、測定対象体あるいは電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更してインピーダンスを計測する、ことを含む処理を実行するインピーダンス計測システムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本開示の別の観点によれば、電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときに測定される出力電力に基づいて測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムであって、交流信号を重畳させる処理を行う重畳信号生成部と、出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出するインピーダンス演算部と、所定の周波数において除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、測定対象体あるいは電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更する処理を実行する補機制御部と、を備えたインピーダンス計測システムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、発電モジュールや二次電池等の測定対象体のインピーダンスの計測精度を向上させることができる。
本開示の実施の形態に係るインピーダンス計測システムを適用可能な燃料電池システムを搭載した車両の一例を示す模式図である。 同実施形態に係るインピーダンス計測システムを適用した燃料電池システムの構成例を示すブロック図である。 波形の乱れの一態様としての振幅の減少を示す説明図である。 波形の乱れの一態様としての振幅の周期の位相ずれを示す説明図である。 燃料電池スタックの等価回路モデルを示す説明図である。 インピーダンス特性を表す近似線を示す説明図である。 インピーダンスの確度の低下による近似線のずれを示す説明図である。 同実施形態に係るインピーダンス計測システムによるインピーダンス計測処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.燃料電池システムの全体構成>
まず、本開示の実施の形態に係るインピーダンス計測システムの一例を説明する。以下の実施形態では、燃料電池車両に搭載される燃料電池システムにインピーダンス計測システムを適用した例を説明するが、インピーダンス計測システムは、燃料電池システムへの適用に限定されるものではない。
図1は、燃料電池システム20を搭載した車両1の一例を示す模式図である。図2は、燃料電池システム20の構成例を示すブロック図である。なお、図2には、インピーダンス計測装置40及び制御装置50の構成のうち、燃料電池スタック21のインピーダンスを計測する処理に関連する機能構成が示されている。
図1に示した車両1は、車両の駆動トルクを生成する駆動用モータ29から出力される駆動トルクを左前輪3LF、右前輪3RF、左後輪3LR及び右後輪3RR(以下、特に区別を要しない場合には「車輪3」と総称する)に伝達する四輪駆動の燃料電池車両として構成されている。駆動用モータ29は、図示しない変速機や前輪差動機構7F及び後輪差動機構7Rを介して前輪駆動軸5F及び後輪駆動軸5Rに伝達される駆動トルクを出力する。
なお、車両1は、例えば前輪駆動用モータ及び後輪駆動用モータの二つの駆動用モータを備えた電気自動車であってもよく、それぞれの車輪3に対応する駆動用モータを備えた電気自動車であってもよい。
燃料電池システム20は、燃料電池スタック21、燃料電池補機23、コンバータ装置25、インバータ装置27、駆動用モータ29、二次電池31、二次電池用コンバータ装置33、インピーダンス計測装置40及び制御装置50を備えている。
駆動用モータ29は、u相、v相及びw相の三相のコイルを有する三相交流式のモータであり、燃料電池システム20から三相の交流電力の供給を受けて駆動する。
燃料電池スタック21は、例えば固体高分子電解質型の燃料電池として構成され、複数の燃料電池セルを積層したスタック構造を有する。それぞれの燃料電池セルは、イオン交換膜からなる電解質膜の両面にそれぞれ水素極及び酸素極を有し、当該水素極及び酸素極上にガス拡散層が形成された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を備えている。また、燃料電池セルは、MEAを挟むように配置された一対のセパレータを有する。水素極に形成された水素ガス流路に水素ガスが供給され、酸素極に形成された空気流路に空気が供給され、供給された水素ガス及び空気が電気化学反応することにより発電が行われる。燃料電池スタック21は、発電した直流の電力をコンバータ装置25へ出力する。
燃料電池補機23は、燃料電池スタック21に供給する水素ガス(燃料ガス)及び空気(酸化ガス)の圧力及び流量を調節する機器を含む。例えば燃料電池補機23は、燃料電池スタック21に供給する水素ガスの圧力及び流量を調節する機器として、減圧弁、背圧制御弁及び水素循環ポンプを備える。減圧弁は、高圧水素タンク内の水素ガスを減圧して燃料電池スタック21へ供給する。背圧制御弁は、燃料電池スタック21から排出される水素オフガスの流量を調節することで燃料電池スタック21内の水素ガスの圧力を調節する。水素循環ポンプは、水素オフガスを再び燃料電池スタック21へ供給する。
また、燃料電池補機23は、燃料電池スタック21に供給する空気の圧力及び流量を調節する機器として、コンプレッサ用インバータ装置及び背圧制御弁を備える。コンプレッサ用インバータ装置は、コンプレッサの出力を制御し、燃料電池スタック21へ供給する空気の流量を調節する。背圧制御弁は、燃料電池スタック21から排出される酸化オフガスの流量を調節することで燃料電池スタック21内の空気の圧力を調節する。
燃料電池補機23は、燃料電池スタック21から出力される直流電力の供給を受けて動作する電子機器である。燃料電池補機23の駆動は、制御装置50により制御される。なお、燃料電池スタック21を動作させるための燃料電池補機23は、上記の例に限られるものではなく、その他の機器を含んでいてもよい。例えば燃料電池補機23は、燃料電池スタック21を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環ポンプを含んでいてもよい。
コンバータ装置25は、燃料電池スタック21から出力される直流電力を所望のレベルの直流電力に変換してインバータ装置27へ供給するDCDCコンバータとして構成される。コンバータ装置25は、発電モジュールとしての燃料電池スタック21から電力の供給を受ける電気負荷機器の一態様である。コンバータ装置25は、チョッパ回路を含んで構成され、例えば二つのスイッチング素子が動作することにより、燃料電池スタック21から出力される直流電力の電圧を昇圧又は降圧して、インバータ装置27へ供給する。コンバータ装置25のスイッチング素子の駆動は、制御装置50により制御される。
インバータ装置27は、コンバータ装置25から出力される直流電力を三相の交流電力に変換して駆動用モータ29へ供給する。インバータ装置27は、駆動用モータ29のu相、v相及びw相のコイルにそれぞれ対応する図示しないアーム回路を備えている。それぞれのアーム回路は、燃料電池スタック21の正極側に電気的に接続される上アームと、燃料電池スタック21の負極側に電気的に接続される下アームとを含む。各アーム回路の上アーム及び下アームには、それぞれダイオードが逆並列に電気的に接続されたスイッチング素子が設けられている。スイッチング素子としては、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられる。駆動用モータ29のu相、v相及びw相のコイルは、それぞれ各アーム回路の上アームと下アームとの接続部分に電気的に接続される。
また、インバータ装置27は、車両1の減速時に、駆動用モータ29を回生し、発電される三相の交流電力を直流電力に変換して直流ステージ35へ出力する。インバータ装置27の各アーム回路に設けられたスイッチング素子の駆動は、制御装置50により制御される。これにより、駆動用モータ29の駆動及び回生が制御される。
また、コンバータ装置25とインバータ装置27とを接続する直流ステージ35には、二次電池用コンバータ装置33を介して二次電池31が接続されている。二次電池31は、例えばリチウムイオンバッテリ、ニッケル水素電池等の充放電可能な電池として構成される。二次電池31は、燃料電池スタック21で発電された電力から、駆動用モータ29に供給される電力を除いた余剰の電力を蓄電する。また、二次電池31は、駆動用モータ29の回生により発電された電力を蓄電する。二次電池31は、蓄電した電力を車両補機37に供給する。また、二次電池31は、蓄電した電力を、駆動用モータ29に供給可能に構成されてもよい。
二次電池用コンバータ装置33は、コンバータ装置25を介して直流ステージ35に出力される燃料電池スタック21の発電電力、及びインバータ装置27を介して直流ステージ35に出力される駆動用モータ29の回生電力の電圧を調節して二次電池31を充電する。つまり、二次電池用コンバータ装置33は、DCDCコンバータとして構成される。また、二次電池用コンバータ装置33は、二次電池31から出力される電力の電圧を調節してインバータ装置27へ供給可能に構成されてもよい。二次電池用コンバータ装置33は、チョッパ回路を含んで構成され、例えば二つのスイッチング素子が動作することにより、直流ステージ35の電力の電圧を昇圧又は降圧して二次電池31へ供給し、あるいは二次電池31の出力電力の電圧を昇圧又は降圧して直流ステージ35へ供給する。スイッチング素子の駆動は、制御装置50により制御される。
車両補機37は、車両1に設けられた種々の電子機器である。車両補機37としては、例えば空調装置、照明器具及び音響装置が挙げられるが、その他の種々の電子機器を含む。車両補機37は、二次電池31から出力される直流電力の供給を受けて動作する。車両補機37は、図示しない降圧コンバータを介して降圧された電力の供給を受けるものであってもよい。この場合、車両補機37は、二次電池31の定格電圧よりも低い定格電圧の補機用バッテリを含んでもよい。
制御装置50は、燃料電池システム20による発電を制御する処理を実行する。例えば制御装置50は、手動運転時におけるアクセル操作量の情報、あるいは、自動運転時における要求加速度の情報等に基づいて要求電力を算出する。また、制御装置50は、要求電力に基づいて燃料電池補機23の駆動を制御し、燃料電池スタック21への水素ガス及び空気の供給量を調節する。制御装置50は、コンバータ装置25の駆動を制御し、燃料電池スタック21の出力電圧及び出力電流を制御する。燃料電池スタック21の発電量が要求電力を上回る場合、制御装置50は、二次電池用コンバータ装置33の駆動を制御し、コンバータ装置25から直流ステージ35に供給される電力のうちの余剰分の電力の電圧を降圧して二次電池31に充電する。一方、燃料電池スタック21の発電量が要求電力に満たない場合、制御装置50は、二次電池用コンバータ装置33の駆動を制御し、二次電池31の出力電力の電圧を昇圧して、不足する電力を直流ステージ35へ供給する。
また、制御装置50は、インバータ装置27の駆動を制御することにより、車両1に要求される加速度が実現されるように駆動用モータ29の出力トルク及び回転数を制御する。さらに、制御装置50は、車両1の減速時に駆動用モータ29の回生を制御する。具体的に、制御装置50は、車両1の減速時に、要求制動トルクに基づいて設定される目標回生トルクに応じてインバータ装置27の駆動を制御し、駆動用モータ29を回生させる。制御装置50は、二次電池用コンバータ装置33の駆動を制御し、駆動用モータ29の回生により発電された電力を二次電池31に充電する。
また、インピーダンス計測装置40及び制御装置50は、協働して燃料電池スタック21のインピーダンスを計測する処理及び燃料電池スタック21の状態を診断する処理を実行する。以下、インピーダンス計測装置40及び制御装置50の構成のうち、燃料電池スタック21のインピーダンスを計測する処理及び燃料電池スタック21の状態を診断する処理に関連する部分を具体的に説明する。
<2.インピーダンス計測装置及び制御装置>
(2-1.概略)
まず、制御装置50及びインピーダンス計測装置40により実行される処理の概略を説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム20では、制御装置50は、インピーダンス計測装置40に対して、燃料電池スタック21のインピーダンスを取得するための指令信号を出力する。具体的に、制御装置50は、インピーダンス計測装置40に対して、どの周波数についてのインピーダンスを測定するかを示す指令信号を出力する。
インピーダンス計測装置40は、燃料電池スタック21のインピーダンスを計測する処理を実行する。インピーダンス計測装置40は、制御装置50から送信された指令信号に基づいてインピーダンス計測用の交流信号を生成し、コンバータ装置25に出力することで、燃料電池スタック21から出力される電力に所定の周波数の交流信号を重畳させる。また、インピーダンス計測装置40は、燃料電池スタック21の出力電力に交流信号を重畳させたときの燃料電池スタック21の出力電力を検出し、検出した出力電力のデータに基づいて燃料電池スタック21のインピーダンスを算出する。
本実施形態では、インピーダンス計測装置40は、取得した出力電力の波形のデータのうち、波形の乱れが検知された周期のデータを除外してそれぞれの周波数のインピーダンスを算出する。インピーダンス計測装置40は、算出したインピーダンスの情報と、波形の乱れの情報と、波形の乱れに基づいて求められる各周波数のインピーダンスの確度の情報(以下「重みの情報」ともいう)とを制御装置50に出力する。
制御装置50は、インピーダンス計測装置40から、算出されたインピーダンスの情報と、波形の乱れの情報と、算出された各周波数のインピーダンスの重みの情報とを取得し、燃料電池スタック21の状態を診断する。
(2-2.インピーダンス計測装置)
インピーダンス計測装置40は、制御部41及び記憶部49を備えている。制御部41は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等の一つ又は複数のプロセッサ及び電気回路を含んで構成される。制御部41の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュールであってもよい。
また、記憶部49は、プロセッサと通信可能に接続され、プロセッサにより実行されるコンピュータプログラムや制御パラメータ、取得した情報等を記憶するメモリを含む。記憶部49は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の記憶素子を含んでいてもよく、CD-ROMやストレージ装置等の記憶装置を含んでいてもよい。
インピーダンス計測装置40は、CAN(Controller Area Network)等の通信手段あるいは専用回線を介して制御装置50と通信可能に接続される。また、インピーダンス計測装置40は、燃料電池スタック21の出力電圧を検出する電圧センサ81及び燃料電池スタック21の出力電流を検出する電流センサ83のセンサ信号を取得可能に構成される。
制御部41は、重畳信号生成部42、出力電力検出部44及びインピーダンス演算部46を備える。重畳信号生成部42、出力電力検出部44及びインピーダンス演算部46の一部又は全部は、プロセッサによるコンピュータプログラムの実行により実現される機能である。ただし、これらの各部の一部又は全部が、ハードウェアにより構成されてもよい。
重畳信号生成部42は、制御装置50からの指令信号に基づいて燃料電池スタック21の出力電力に重畳させるインピーダンス計測用の交流信号の波形を設定し、設定した交流信号をコンバータ装置25へ出力する。本実施形態では、重畳信号生成部42は、制御装置50から送信される指令信号に基づいて、出力電力に重畳させる重畳電流の正弦波の周波数及び振幅を設定する。重畳電流の周波数は、指令信号に含まれる周波数の情報に基づいて設定される。また、重畳電流の振幅は、燃料電池システム20の仕様などに応じて適切な値に設定されてよい。あるいは、複数の周波数の波形信号を重ね合わせることで生成される矩形波の信号やM系列信号を、燃料電池スタック21の出力信号に重畳させるインピーダンス計測用の信号としてもよい。また、重畳信号生成部42は、設定した周波数及び振幅の交流信号をコンバータ装置25へ出力する。コンバータ装置25は、入力された交流信号に基づいてスイッチング素子を動作させ、燃料電池スタック21の出力電力に交流電流波形を重畳させる。
なお、燃料電池スタック21の出力電力に重畳させる交流信号は、交流電流の代わりに交流電圧であってもよい。
出力電力検出部44は、電圧センサ81及び電流センサ83から出力されるセンサ信号に基づいて、燃料電池スタック21の出力電力に交流電流波形を重畳させている間に出力される燃料電池スタック21の出力電力の電流(出力電流)I及び電圧(出力電圧)Vを検出する処理を実行する。出力電流I及び出力電圧Vのデータは、あらかじめ設定されたサンプリング周期で検出され、インピーダンス計測用の交流信号が重畳された交流電流波形及び交流電圧波形として記録される。
インピーダンス演算部46は、記録された交流電流波形及び交流電圧波形に基づいて燃料電池スタック21のインピーダンスを算出する処理を実行する。燃料電池スタック21に交流信号を重畳したときの燃料電池スタック21の出力電圧V、出力電流I及びインピーダンスZは、下記式の関係を満たすことが知られている。
V=V0expj(ωt+Φ)
I=I0expjωt
Z=V/I=(V0/I0)expjΦ=Z’+jZ”
0:出力電圧の振幅
0:出力電流の振幅
ω:各周波数
Φ:初期位相
Z’:抵抗成分(実数成分)
Z’’:リアクタンス成分(虚数成分)
j:虚数単位
t:時間
上記式に基づき、インピーダンス演算部46は、交流電流波形及び交流電圧波形の振幅と、交流電流波形及び交流電圧波形の位相差から、各周波数のインピーダンスを算出する。あるいは、複数の周波数の波形信号を重ね合わせることで生成される矩形波の信号やM系列信号を燃料電池スタック21の出力信号に重畳させるインピーダンス計測用の信号とした場合、得られた交流電流波形及び交流電圧波形をFFT(Fast Fourier Transform)解析することにより重複した信号を分離して各周波数のインピーダンスを求めてもよい。インピーダンス演算部46は、一つ又は複数の周波数のそれぞれについて、交流電流波形及び交流電圧波形の各周期の振幅及び位相差から計算したインピーダンスの平均値を各周波数のインピーダンスとする。交流電流波形及び交流電圧波形の各周期の振幅は、例えば各周期の電流I又は電圧Vの最大値及び最大値の差分として求めることができる。
このとき、インピーダンス演算部46は、交流電流波形又は交流電圧波形の少なくとも一方の波形に乱れがあるか否かを判定する。波形の乱れとしては、例えば図3に示す振幅の減少による乱れE1及び図4に示す振幅の周期の位相ずれによる乱れE2が例示される。図3に示す振幅の減少による乱れE1は、重畳させた交流電流波形FA自体の所定の周期fxの振幅が小さくなり、交流電圧波形FVの所定の周期fxの振幅が減少したものである。この波形の乱れE1は、重畳させる交流電流信号を出力する過程でノイズ等の影響を受けて発生したと考えられる。
また、図4に示す振幅の周期の位相ずれによる乱れE2は、所定の周期fyにおいて重畳させた交流電流波形FAの位相と、交流電圧波形FVの位相とがずれたものである。この波形の乱れE2は、インピーダンスを計測する周波数と同周期のノイズ等の影響により発生したと考えられる。振幅の周期の位相ずれは、例えば交流電流波形FA及び交流電圧波形FVの変曲点の位置を比較することにより検知することができる。波形の乱れは、上記の例に限られず、他の種類の乱れが検知可能に構成されていてもよい。
波形の乱れがある場合、インピーダンス演算部46は、当該波形の乱れを含む1周期分のデータを除外して、インピーダンスを算出する。交流電流波形及び交流電圧波形の両方の波形に乱れがある場合に当該周期のデータを除外してもよいが、算出されるインピーダンスの確度を高めるには、交流電流波形又は交流電圧波形の少なくとも一方の波形に乱れがある場合に当該周期のデータを除外することが好ましい。
また、インピーダンス演算部46は、波形の乱れが検知された周期の波形のデータをFFT解析し、当該波形に含まれる周波数を特定する処理を行う。これにより、波形の乱れを生じさせた要因である電磁波ノイズの周波数が特定される。インピーダンス演算部46は、特定した周波数を記録する。
また、インピーダンス演算部46は、除外した周期の数を記録し、算出したインピーダンスの確度の情報(重みの情報)として記録する。例えば100周期中5周期分のデータを除外した場合、重みを95(=100-5)として記録する。インピーダンス演算部46は、算出したインピーダンスの情報、波形の乱れの情報及び重みの情報を制御装置50へ出力する。波形の乱れの情報は、波形の乱れが検知された周期のデータに含まれるノイズの周波数の情報を含む。
なお、インピーダンス演算部46は、除外した周期の数があらかじめ設定した閾値以上の場合、つまり、重みが所定の閾値以下の場合、算出されるインピーダンスの確度が低いものと判断して、インピーダンスの算出を行わずに、波形の乱れの情報及び重みの情報を制御装置50へ出力してもよい。
(2-3.制御装置)
制御装置50は、制御部51及び記憶部59を備えている。制御部51は、例えばCPU又はMPU等の一つ又は複数のプロセッサを含んで構成される。制御部51の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。
また、記憶部59は、プロセッサと通信可能に接続され、プロセッサにより実行されるコンピュータプログラムや制御パラメータ、取得した情報等を記憶するメモリを含む。記憶部59は、RAM及びROM等の記憶素子を含んでいてもよく、CD-ROMやストレージ装置等の記憶装置を含んでいてもよい。
制御装置50は、CAN等の通信手段あるいは専用回線を介してインピーダンス計測装置40と通信可能に接続されている。制御装置50は、インピーダンス計測装置40へ指令信号を送信し、また、インピーダンス計測装置40から出力される情報を取得可能に構成される。
制御部51は、指令信号生成部52、診断部54及び補機制御部56を備える。指令信号生成部52、診断部54及び補機制御部56の一部又は全部は、プロセッサによるコンピュータプログラムの実行により実現される機能であってよい。あるいは、これらの各部の一部又は全部がハードウェアにより構成されてもよい。
指令信号生成部52は、インピーダンスを計測する周波数を設定し、インピーダンス計測装置40へ指令信号を出力する処理を実行する。設定する周波数は、燃料電池スタック21からの出力電力に重畳させる交流信号の周波数であり、燃料電池スタック21の診断の目的に応じて設定される。例えば周波数を高周波領域に設定することにより、燃料電池スタック21のMEAの湿潤状態を診断することができる。また、周波数を低周波領域に設定することにより、燃料電池スタック21の発電部位に水素ガスや空気等の燃料ガスが十分に供給されているかなど、ガスの供給状態を診断することができる。
指令信号生成部52は、低周波領域及び高周波領域の全域に亘って、順次あるいはランダムに周波数を変化させながらインピーダンスを計測する周波数を設定してもよい。あるいは、指令信号生成部52は、診断の目的に応じて、特定の一つの周波数を、インピーダンスを計測する周波数として設定してもよい。
診断部54は、インピーダンス計測装置40から送信される、算出された各周波数のインピーダンスの情報と、波形の乱れの情報と、算出されたインピーダンスの重みの情報とを取得し、取得した情報に基づいて燃料電池スタック21の状態を診断する。
例えば複数の周波数のインピーダンスを用いる場合、診断部54は、それぞれの周波数のインピーダンスの値(複数の周期のインピーダンスの平均値)を用いてナイキスト線図を生成し、等価回路フィッティングを実行する。
燃料電池スタック21のインピーダンスの計測処理は、例えば特開2010-165463号公報に開示された方法により実行される。インピーダンスの計測処理を簡単に説明すると、燃料電池スタック21のインピーダンスZは、図5に示す等価回路モデルを用いて求めることができる。当該等価回路モデルは、内部インピーダンスを形成する抵抗分R1,R2及び容量分Cの各パラメータを直列及び並列に組み合わせた等価回路モデルである。抵抗分R1,R2は、燃料電池スタック21のそれぞれのセルを構成する一対のMEAの抵抗(MEA抵抗)R1と、電荷の移動抵抗R2を示す。また、容量分Cは、電極容量を示す。
図6は、燃料電池スタック21のインピーダンスの計測結果を複素平面に表したナイキスト線図を示す。図6に示したナイキスト線図は、各周波数の交流信号を燃料電池スタック21の出力電力に重畳したときの燃料電池スタック21のインピーダンスをそれぞれ算出し、周波数の変化に伴うインピーダンスの軌跡を複素平面上にプロットし、近似線(近似式)を求めることで得られる。この場合、ある周波数において計測されるインピーダンスの精度が低いと、図7に示すように、四角印(◆)で示す当該周波数のインピーダンスに誤差が生じ、求められるナイキスト線図が実際のナイキスト線図からずれることとなる。求めたナイキスト線図が実際のナイキスト線図からずれることで、図5に示した等価回路の定数(等価回路定数)を正しく同定することができず、燃料電池スタック21の状態を正しく診断することができない。
しかしながら、本実施形態では、インピーダンス計測装置40において、波形の乱れが検知された場合に、当該周期のデータを除外してインピーダンスが算出される。また、波形の乱れが検知されない場合であっても、計測対象の周波数と、外部ノイズの周波数が同一、かつ、位相が同一の場合にはインピーダンスの計測精度が低下すると考えられる。したがって、インピーダンス計測装置40において、波形の乱れにより除外した周期の数が多いことを、ノイズ成分が多いことと見做して、当該周波数のインピーダンスの平均値の重みが低く設定される。したがって、診断部54は、設定された重みを考慮して等価回路フィッティングを実行することにより、各等価回路定数の同定の精度を高めることができる。その結果、燃料電池スタック21内の湿潤度合いやガスの供給状態等を精度よく診断することができる。
また、単一の周波数のインピーダンスにより燃料電池スタック21の状態を診断する場合、インピーダンスの計算から除外した周期の数が多い場合にはノイズが含まれている可能性が高く算出されるインピーダンスの計測精度が低いと考えられる。したがって、診断部54は、重みの情報に基づいて、当該周波数のインピーダンスの値を閾値とする制御の実行の可否を判定したり、インピーダンスの計測を再度実行するかを判定したりすることができる。
補機制御部56は、インピーダンス計測装置40から送信される重みの情報に基づいて、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更する処理を実行する。電子機器は、燃料電池補機23及び車両補機37を含む。補機制御部56は、重みの情報に基づいて、所定の周波数のインピーダンスの計測精度が低い場合に、燃料電池スタック21の出力電力に影響し得るノイズの発生を抑えるために、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更する。作動条件の設定を変更することには、電子機器の動作を停止させることも含まれる。
作動条件の設定を変更する対象の電子機器は、燃料電池補機23及び車両補機37以外にも、電磁的ノイズを発生する可能性のある外部機器を含んでいてもよい。例えば二次電池31を充電するための非接触充電システムの作動条件の設定を変更するように構成されていてもよい。この場合、補機制御部56は、非接触充電システムの制御装置と通信を行い、作動条件の設定を変更する指令信号を出力するように構成される。また、車両1では、種々の電子機器のグランドが共通のボディアースに接続されており、電子機器の消費電力の変動によって燃料電池スタック21の出力電力にノイズが乗りやすくなっている。したがって、作動条件の設定を変更する対象の電子機器は、燃料電池補機23及び車両補機37以外にも、共通のボディアースに接続された電子機器を含んでいてもよい。
例えば補機制御部56は、重みが所定の閾値以下の場合、つまり、所定の周波数のインピーダンスを計測する際に除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、いずれか少なくとも一つの電子機器の作動条件の設定を変更する。重みの閾値あるいは周期の数の閾値は、インピーダンスの計測結果の精度に応じてあらかじめ適切な値に設定される。すべての周波数に共通の閾値であってもよく、周波数ごとに設定された閾値であってもよい。
また、補機制御部56は、重みが所定の閾値以下の場合、燃料電池スタック21の出力電力の波形に影響し得るすべての電子機器の動作を停止させてもよい。これにより、電子機器の作動により発生する電磁波等による燃料電池スタック21の出力電力の波形への影響を確実に低減することができる。
一方、補機制御部56は、インピーダンス計測装置40から送信される波形の乱れの情報に基づいて、作動条件の設定を変更する電子機器を選択してもよい。燃料電池スタック21の出力電力の波形への影響がない電子機器の動作を停止させることは、車両1の機能を不用意に制限することにつながる。したがって、燃料電池スタック21の出力電力の波形の乱れを生じさせる電子機器を選択して、当該電子機器の動作を停止させることにより、車両1の機能を必要以上に制限しないようにすることができる。
具体的に、記憶部59には、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25に電気的に接続された電子機器それぞれについてあらかじめ求められた、発生する可能性のある電磁波ノイズの周波数のデータが格納されている。したがって、補機制御部56は、記憶部59に記憶された電磁波ノイズの周波数のデータを参照し、波形の乱れが検知された波形から特定されたノイズの周波数に応じて作動条件の設定を変更する電子機器を選択する。
補機制御部56は、いずれか又はすべての電子機器の消作動条件の設定を変更する処理を実行した場合、指令信号生成部52は、インピーダンスの計測時に波形の乱れが検知された周波数について再びインピーダンスを計測する周波数に設定し、インピーダンス計測装置40へ指令信号を出力する。これにより、インピーダンスの計測精度が高められる。
<3.動作>
ここまで、インピーダンス計測装置40及び制御装置50の構成例を説明した。続いて、インピーダンス計測装置40及び制御装置50によるインピーダンス計測処理及び燃料電池スタック21の状態判定処理の一連の動作について詳細に説明する。
図8は、インピーダンス計測装置40及び制御装置50により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
まず、制御装置50の指令信号生成部52は、インピーダンスを計測する指令信号をインピーダンス計測装置40へ出力する(ステップS11)。具体的に、指令信号生成部52は、燃料電池スタック21の診断の目的に応じて燃料電池スタック21の出力電力に重畳させる一つ又は複数の周波数を設定し、インピーダンス計測装置40へ送信する。指令信号生成部52は、低周波領域及び高周波領域の全域に亘って、順次あるいはランダムに周波数を変化させながらインピーダンスを計測する周波数を設定してもよい。あるいは、指令信号生成部52は、診断の目的に応じて、特定の一つの周波数を、インピーダンスを計測する周波数として設定してもよい。
次いで、インピーダンス計測装置40の重畳信号生成部42は、制御装置50から送信される指令信号に基づいて燃料電池スタック21の出力電力に各周波数の交流電流を重畳させる処理を開始する(ステップS13)。具体的に、重畳信号生成部42は、制御装置50から送信される指令信号に基づいてインピーダンス計測用の交流電流の波形を設定し、設定した交流電流の信号をコンバータ装置25へ出力する。重畳させる交流電流の振幅は、燃料電池システム20の仕様などに応じてあらかじめ適切な値に設定される。これにより、コンバータ装置25は、入力された交流電流の信号に基づいてスイッチング素子を動作させ、燃料電池スタック21の出力電力に交流電流波形を重畳させる。なお、複数の周波数の波形信号を重ね合わせることで生成される矩形波の信号やM系列信号を、燃料電池スタック21の出力信号に重畳させるインピーダンス計測用の信号としてもよい。
次いで、インピーダンス計測装置40の出力電力検出部44は、電圧センサ81及び電流センサ83から出力されるセンサ信号に基づいて、燃料電池スタック21の出力電流I及び出力電圧Vを検出する(ステップS15)。具体的に、出力電力検出部44は、あらかじめ設定されたサンプリング周期で電圧センサ81及び電流センサ83のセンサ信号を取得し、出力電流I及び出力電圧Vのデータを記録する。出力電力検出部44は、取得したセンサ信号に対してフィルタリング処理等の公知の信号処理を施してもよい。検出された出力電流I及び出力電圧Vのデータは、インピーダンス計測用の交流信号が重畳された交流電流波形及び交流電圧波形のデータとして記録される。
次いで、インピーダンス計測装置40のインピーダンス演算部46は、記録された交流電流波形及び交流電圧波形のデータのそれぞれについて、波形の乱れを判定する処理を実行する(ステップS17)。本実施形態では、インピーダンス演算部46は、検出された交流電流波形及び交流電圧波形それぞれについて各周期の出力電流I及び出力電圧Vの振幅の減少や、振幅の周期の位相ずれが生じていないかを判定する。
例えばインピーダンス演算部46は、検出された交流電流波形及び交流電圧波形それぞれについて、重畳信号生成部42によりコンバータ装置25に送信された交流信号と異なるか否かを判定する。インピーダンス演算部46は、コンバータ装置25に送信された交流信号と異なる場合、インピーダンスを計測するための診断用の波形が正常に印加されていないと判断する。また、各周期の出力電流I及び出力電圧Vの振幅が、交流信号の振幅の大きさの所定比率(例えば0.95)未満となっている場合に、当該周期の振幅がインピーダンスを算出可能な振幅ではなく、波形の乱れがあると判定する。交流電流波形及び交流電圧波形の各周期の振幅は、例えば各周期の電流I又は電圧Vの最大値及び最大値の差分として求めることができる。
また、インピーダンス演算部46は、各周期の交流電流波形又は交流電圧波形をFFT解析することにより、演算するインピーダンスの周波数の周辺周波数(例えば計測する周波数の±5~10%の周波数範囲)に重畳信号生成部42に送信された交流信号に含まれる周波数以外の周波数成分が検出されるか否かを判定する。インピーダンス演算部46は、コンバータ装置25に送信された交流信号に含まれる周波数以外の周波数成分が検出された場合、コンバータ装置25以外からのノイズが含まれており、当該周期の交流電流波形及び交流電圧波形がインピーダンスを算出可能なデータではなく、波形の乱れがあると判定する。
インピーダンス演算部46は、波形の乱れが検知された場合、波形の乱れがある周期のそれぞれの出力電流I又は出力電圧VのデータをFFT解析し、当該周期の波形に含まれる周波数を特定する。これにより、波形の乱れの要因となった電磁波ノイズの周波数が特定される。インピーダンス演算部46は、振幅の減少や振幅の周期の位相ずれが検知された場合、当該検知結果と、特定したノイズの周波数の情報を波形の乱れの情報として記録する。
次いで、インピーダンス演算部46は、記録された交流電流波形及び交流電圧波形のデータのそれぞれについて、波形の乱れのない正常な波形であるか否かを判定する(ステップS19)。例えばインピーダンス計測装置40は、100周期分の交流電流波形及び交流電圧波形のデータに対して、波形の乱れのない正常な波形であるか否かを判定する。ただし、周期の数は任意に設定されてよい。
記録された交流電流波形及び交流電圧波形のデータがそれぞれ波形の乱れのない正常な波形であると判定されない場合(S19/No)、インピーダンス演算部46は、波形の乱れが検知された周期のデータをインピーダンス算出用のデータから除外し、除外した周期の数に応じて重みを算出する(ステップS21)。例えば100周期分のデータのうち、波形の乱れが検知された5周期分のデータを除外した場合、重みを95(=100-5)とする。つまり、除外した周期の数が多いほど、重みは小さくされる。
次いで、インピーダンス演算部46は、除外した周期の数があらかじめ設定した閾値以上であるか否かを判定する(ステップS23)。閾値は、算出されるインピーダンスの誤差の許容度に応じて適切な値に設定される。100周期分のデータに基づいてインピーダンスの算出を行う場合、閾値は例えば20に設定されてよいが、特に限定されるものではない。
除外した周期の数が閾値以上であると判定された場合(S23/Yes)、インピーダンス演算部46は、記録されている波形の乱れの情報及び重みの情報を制御装置50へ出力する(ステップS25)。
次いで、制御装置50の補機制御部56は、インピーダンス計測装置40から送信された波形の乱れの情報及び重みの情報に基づいて、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25に接続された電子機器の作動条件の設定を変更する(ステップS27)。
具体的に、補機制御部56は、重みの情報に基づいて、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更する処理を実行する。例えば補機制御部56は、重みが所定の閾値以下の場合、つまり、除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、波形の乱れの情報に基づいて作動条件の設定を変更する電子機器を選択する。本実施形態では、補機制御部56は、記憶部59に記憶された、各電子機器から発生し得る電磁波ノイズの周波数のデータを参照し、波形の乱れの要因となった電子機器を特定する。そして、補機制御部56は、特定した電子機器の動作点を、電磁波ノイズを発生しない動作点に変更したり、当該電子機器の動作状態を、燃料電池スタック21の出力電力の波形に乱れを生じさせない動作状態としたり、当該電子機器を電気的に遮断する等の処理を実行する。
例えば補機制御部56は、特定した電子機器の消費電力の変動を抑制するよう作動条件の設定を変更してもよい。これにより、電子機器の作動により発生する電磁波ノイズを低減することができる。より具体的には、交流電圧波形の乱れが、燃料電池補機23のコンプレッサの回転数の変動が過度に大きいことによるものである場合、補機制御部56は、コンプレッサの回転数を一定とした状態で保持させる。また、補機制御部56は、波形の乱れの要因として特定された電子機器を電気的に遮断する場合、電子機器に電力を供給する経路に設けられたリレーを遮断してもよい。
補機制御部56は、波形の乱れに影響し得るすべての電子機器の作動条件の設定を変更し、あるいは、動作を停止してもよく、一部の電子機器の作動条件の設定を変更し、あるいは、動作を停止してもよい。一部の電子機器の作動条件の設定を変更する場合、いずれかの電子機器の作動条件の設定を変更してインピーダンスの計測を実行し、算出されるインピーダンスの確度がなお低い場合には、作動条件の設定を変更する電子機器を変更したり、数を増やしたりしてもよい。
なお、補機制御部56は、波形の乱れの情報に基づいて作動条件の設定を変更する電子機器を選択する処理を省略して、あらかじめ設定されたすべての電子機器の作動条件の設定を変更するようにしてもよい。
補機制御部56がいずれか又はすべての電子機器の作動条件の設定を変更した後、ステップS11に戻り、指令信号生成部52は、インピーダンスの計測時に波形の乱れが検知された周波数について再びインピーダンスを計測する周波数に設定し、インピーダンス計測装置40へ指令信号を出力する。これにより、波形の乱れが低減された状態でのインピーダンスの計測処理が実行される。
一方、上記のステップS19において、記録された交流電流波形及び交流電圧波形のデータがそれぞれ波形の乱れのない正常な波形であると判定された場合(S19/Yes)、あるいは、上記のステップS23において、除外した周期の数が閾値以上であると判定されない場合(S23/No)、インピーダンス計測装置40のインピーダンス演算部46は、記録された交流電流波形及び交流電圧波形に基づいて燃料電池スタック21のインピーダンスを算出する処理を実行する(ステップS29)。具体的に、インピーダンス演算部46は、各周期について、交流電流波形及び交流電圧波形の振幅と、交流電流波形及び交流電圧波形の位相差から、各周期のインピーダンスを算出し、それぞれのインピーダンスの平均値を今回の周波数のインピーダンスとする。このとき、インピーダンス演算部46は、ステップS21において除外した周期のデータ以外のデータに基づいて、インピーダンスを算出する。
次いで、インピーダンス演算部46は、算出したインピーダンスの情報を、検知された波形の乱れの情報及び重みの情報とともに制御装置50へ出力する(ステップS31)。
次いで、制御装置50の指令信号生成部52は、インピーダンスを計測するすべての周波数についてインピーダンスを取得したか否かを判定する(ステップS33)。いずれかの周波数のインピーダンスを取得していない場合(S33/No)、指令信号生成部52は、ステップS11に戻り、インピーダンスを取得していない周波数を、インピーダンスを取得する周波数に設定し、指令信号を出力する(ステップS11)。
一方、すべての周波数のインピーダンスを取得した場合(S33/Yes)、診断部54は、取得したインピーダンスの情報及び重みの情報に基づいて、インピーダンス特性の近似式を同定する(ステップS35)。具体的には、図6に示すように、周波数の変化に伴うインピーダンスの軌跡を複素平面上にプロットして近似式(近似線)を算出する。その際に、診断部54は、各周波数のインピーダンスの重みを考慮して近似式を算出する。
例えば診断部54は、重みが大きい周波数のインピーダンスへの近似の優先度を高くして近似式を算出する。また、重みが閾値以下であり、インピーダンスの確度が低い周波数については近似式の計算に含めずに補間計算してもよい。このため、より確度の高いインピーダンスの算出結果に基づきインピーダンス特性が求められ、燃料電池スタック21の状態の診断結果の精度を高めることができる。
インピーダンス特性に基づく燃料電池スタック21の状態の診断方法は従来公知の手法を採用することができる。一例を簡単に説明すると、診断部54は、複数の周波数において計測されたインピーダンスに基づいてナイキスト線図を作成し、あらかじめ用意した燃料電池スタック21の等価回路とナイキスト線図が一致するように等価回路定数を同定する。そして、診断部54は、あらかじめ用意した等価回路定数と燃料電池スタック21の状態との関係を示す情報に基づいて、燃料電池スタック21の状態を判定する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム20では、燃料電池スタック21の出力電力に交流電流を重畳したときの出力電流I及び出力電圧Vに基づいて燃料電池スタック21のインピーダンスを計測する際に、出力された交流電流波形又は交流電圧波形の乱れが検知された周期のデータを除外してインピーダンスを算出する。このため、インピーダンスの計測精度を高めることができる。また、本実施形態の燃料電池システム20では、除外した周期の数があらかじめ設定した所定の閾値以上の場合、燃料電池スタック21あるいはコンバータ装置25のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更してインピーダンスを計測する処理を実行する。このため、波形の乱れにより除外される周期の数が少なくなり、インピーダンスの計測精度をより高めることができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム20は、燃料電池車両に搭載されたシステムであり、燃料電池スタック21と共通のボディアースに接続された電子機器の作動条件の設定を変更することにより、燃料電池スタック21の出力電力にノイズが乗るおそれを低減することができる。したがって、インピーダンスの計測精度を高めることができる。
また、本実施形態の燃料電池システム20では、検知された波形の乱れの要因となった電子機器を特定して、作動条件の設定を変更する処理を実行する。このため、燃料電池スタック21の出力電力の波形の乱れを効率よく低減できるとともに、インピーダンスの計測精度への影響の少ない電子機器の作動条件が変更されることがないため、当該電子機器の動作が不用意に制限されることを防ぐことができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記実施形態では、インピーダンスの測定対象体として燃料電池スタック21を例に採って説明したが、測定対象体は燃料電池スタック21に限られない。例えば燃料電池システム20に備えられた二次電池31のインピーダンスを計測する場合であっても本開示の技術を適用することができる。また、燃料電池システム20以外の他の電力システムの発電モジュールや二次電池等の電力を供給可能な機器であっても本開示の技術を適用することができる。
また、上記実施形態では、電力の供給を受ける電気負荷機器として、電流掃引装置(コンバータ装置)を例に採って説明したが、電気負荷機器は電流掃引装置に限られない。
また、以下の態様も本開示の技術的範囲に属する。
(1)インピーダンス計測システムのプロセッサは、それぞれの周波数ごとに、除外した周期の数が多いほど小さく設定される重みを設定し、重みが大きい周波数のインピーダンスへの近似の優先度を高くして近似式を求める、インピーダンス計測システム。
(2)電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムに適用されるコンピュータプログラムであって、
一つ又は複数のプロセッサに、
測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときの出力電力のデータを取得することと、
出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出することと、
所定の周波数において除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、測定対象体あるいは電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更してインピーダンスを計測することと、
を含む処理を実行させる、コンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムを記録した記録媒体。
1:車両、20:燃料電池システム、21:燃料電池スタック、23:燃料電池補機、25:コンバータ装置、27:インバータ装置、29:駆動用モータ、31:二次電池、33:二次電池用コンバータ装置、40:インピーダンス計測装置、41:制御部、42:重畳信号生成部、44:出力電力検出部、46:インピーダンス演算部、49:記憶部、50:制御装置、51:制御部、52:指令信号生成部、54:診断部、56:補機制御部、59:記憶部、81:電圧センサ、83:電流センサ

Claims (5)

  1. 電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムにおいて、
    一つ又は複数のプロセッサと、前記一つ又は複数のプロセッサと通信可能に接続された一つ又は複数のメモリと、を備え、
    前記プロセッサは、
    前記測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときの出力電力のデータを取得し、
    前記出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して前記少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出し、
    所定の周波数において前記除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、前記測定対象体あるいは前記電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更して前記インピーダンスを計測する、ことを含む処理を実行する、インピーダンス計測システム。
  2. 前記プロセッサは、
    所定の周波数において前記除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、前記測定対象体あるいは前記電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の消費電力の変動を抑制するよう作動条件の設定を変更して前記インピーダンスを計測する、請求項1に記載のインピーダンス計測システム。
  3. 前記プロセッサは、
    前記交流信号を重畳したときに取得された前記出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータに含まれるノイズの周波数を特定し、前記ノイズの周波数に応じて前記作動条件の設定を変更する前記電子機器を選択する、請求項1に記載のインピーダンス計測システム。
  4. 前記プロセッサは、
    複数の周波数の交流信号をそれぞれ重畳したときの前記出力電力のデータを取得し、
    それぞれの前記周波数において前記除外した周期の数に基づいてそれぞれの前記周波数のインピーダンスに重みを設定して前記周波数とインピーダンスとの関係を示す近似式を算出し、
    前記近似式に基づいて前記測定対象体の状態を診断する、請求項1に記載のインピーダンス計測システム。
  5. 電気負荷機器へ電力を供給可能な測定対象体の出力電力に少なくとも一つの周波数の交流信号を重畳したときに測定される出力電力に基づいて前記測定対象体のインピーダンスを計測するインピーダンス計測システムにおいて、
    前記交流信号を重畳させる処理を行う重畳信号生成部と、
    前記出力電力の波形の乱れが検知された周期のデータを除外して前記少なくとも一つの周波数のインピーダンスを算出するインピーダンス演算部と、
    所定の周波数において前記除外した周期の数が所定の閾値以上の場合、前記測定対象体あるいは前記電気負荷機器のいずれかに接続されている電子機器の作動条件の設定を変更する処理を実行する補機制御部と、
    を備えた、インピーダンス計測システム。
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