JP2023035254A - 圧電素子 - Google Patents

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Tomoya Joya
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Hideo Yamada
崇治 片上
Takaharu Kataue
孝英 臼井
Takahide Usui
尚 掛札
Takashi Kakefuda
尚己 桝本
Naomi Masumoto
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Abstract

【課題】被電極膜と貫通電極との接合性が低下することを抑制する。【解決手段】支持体10と、支持体10の絶縁膜12上に配置され、圧電膜40、および圧電膜40と電気的に接続されると共に圧電膜40上または圧電膜40内に配置された被電極膜52を有する電極膜50を含み、支持体10に支持される支持領域21aと、支持体10から浮遊している振動領域22a~22dとを有する振動部20と、支持体10と振動部20との積層方向に沿って配置され、支持領域21aにて被電極膜52と電気的に接続される貫通電極62bとを備える。そして、圧電膜40と絶縁膜12との間であって、積層方向において被電極膜52のうちの貫通電極62bと接続される部分と対向する部分には、絶縁膜12よりも圧電膜40の格子定数に近い材料で構成される、または絶縁膜12よりも圧電膜40が自己整合し易い材料で構成されるシード層80が配置されるようにする。【選択図】図3

Description

本発明は、振動部を有する圧電素子に関するものである。
従来より、振動部を有する圧電素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この圧電素子は、支持体上に、圧電膜と当該圧電膜と電気的に接続される電極膜とを有する振動部が配置されて構成されている。
より詳しくは、支持体は、支持基板上に酸化膜が積層されて構成されており、振動部は、酸化膜上に配置されている。また、支持体には、凹部が形成されており、振動部は、支持体上に支持される支持領域と、支持体から浮遊した浮遊領域とを有する構成とされている。そして、電極膜は、圧電膜内や圧電膜上に配置されると共に浮遊領域から支持領域まで延設され、支持領域にて、支持体と振動部との積層方向に沿った貫通電極と電気的に接続される被電極膜を有している。なお、貫通電極は、支持体と振動部との積層方向に沿って被電極膜を露出させる孔部に配置されている。
特許第5936154号公報
上記の圧電素子では、酸化膜上に振動部が配置されているため、圧電膜の結晶性が低下し易く、この圧電膜上に配置される被電極膜も結晶性が低下し易くなる。そして、被電極膜に貫通電極を接続する際には、被電極膜を露出させる孔部を形成して当該孔部に貫通電極を配置する。しかしながら、被電極膜の結晶性が低下していると、孔部を形成する際に当該被電極膜をオーバーエッチング等してしまう可能性があり、貫通電極と被電極膜との接合性が低下する可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、被電極膜と貫通電極との接合性が低下することを抑制できる圧電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、支持体(10)上に振動部(20)が配置された圧電素子であって、支持基板(11)と、支持基板上に配置された絶縁膜(12)とを有する支持体と、支持体における絶縁膜上に配置され、圧電膜(40)、および圧電膜と電気的に接続されると共に圧電膜上または圧電膜内に配置された被電極膜(52、53)を有する電極膜(50)を含み、支持体に支持される支持領域(21a)と、支持領域と繋がっていると共に支持体から浮遊している振動領域(22a~22d)とを有する振動部と、支持体と振動部との積層方向に沿って配置され、支持領域にて被電極膜と電気的に接続される貫通電極(62b、63b)と、を備え、圧電膜と絶縁膜との間であって、積層方向において被電極膜のうちの貫通電極と接続される部分と対向する部分には、絶縁膜よりも圧電膜の格子定数に近い材料で構成される、または絶縁膜よりも圧電膜が自己整合し易い材料で構成されるシード層(80)が配置されている。
これによれば、被電極膜のうちの貫通電極と接続される部分と対向する部分には、シード層が配置されている。このため、シード層上に配置される圧電膜の結晶性が崩れることを抑制でき、被電極膜のうちの貫通電極と接続される部分の結晶性が崩れることを抑制できる。したがって、被電極膜と貫通電極との接続信頼性が低下することを抑制できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における圧電素子の平面図である。 図1中のII-II線に沿った断面図である。 図1中のIII-III線に沿った断面図である。 圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Aに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Bに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Cに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Dに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Eに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 図4Fに続く圧電素子の製造工程を示す断面図である。 第2実施形態における圧電素子の断面図である。 第3実施形態における圧電素子の断面図である。 第4実施形態における圧電素子の断面図である。 第5実施形態における圧電素子の断面図である。 第6実施形態における圧電素子の断面図である。 第7実施形態における圧電素子の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の圧電素子について、図1~図3を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の圧電素子は、スマートフォンやAI(artificial intelligenceの略)スピーカ等に搭載される圧電マイク等に用いられると好適である。また、本実施形態の圧電素子は、超音波センサ等に用いられると好適である。
圧電素子は、図1~図3に示されるように、支持体10と、支持体10上に配置された振動部20とを備え、平面形状が矩形状とされている。支持体10は、一面11aを有する支持基板11と、支持基板11の一面11a上に形成された絶縁膜12とを有している。なお、支持基板11は、例えば、シリコン基板等で構成され、絶縁膜12は、酸化膜等で構成されている。
支持体10には、振動部20における内縁側を浮遊させるための凹部10aが形成されている。このため、振動部20は、支持体10上に配置された支持領域21aと、支持領域21aと繋がっていると共に凹部10a上で浮遊する浮遊領域21bとを有する構成となっている。本実施形態の凹部10aは、振動部20側の開口端の形状が平面矩形状とされている。したがって、浮遊領域21bの全体は、平面矩形状とされている。
また、本実施形態の振動部20には、外縁部分に絶縁膜12の外縁部分を露出させる開口部20aが形成されている。絶縁膜12には、外縁部分に支持基板11の外縁部分を露出させる開口部12aが形成されている。このため、支持基板11の外縁部分は、絶縁膜12および振動部20から露出した状態となっている。なお、絶縁膜12に形成された開口部12aおよび振動部20に形成された開口部20aは、圧電素子を製造する際のダイシング工程を容易にするものであり、必ずしも形成されていなくてもよい。以下では、圧電素子において、振動部20が配置されている領域を素子領域Rとする。
浮遊領域21bには、当該浮遊領域21bを厚さ方向に貫通するスリット30が形成されている。本実施形態のスリット30は、浮遊領域21bを4分割するように形成されている。詳しくは、スリット30は、浮遊領域21bの中心部Cを通り、浮遊領域21bの相対する角部に向かって延設されるように、2本形成されている。言い換えると、スリット30は、平面矩形状とされた浮遊領域21bの各角部から中心部Cに向かって延設されると共に、中心部Cにて各スリット30が交差するように形成されている。これにより、浮遊領域21bは、略平面三角形状とされた第1~第4振動領域22a~22dに分離されている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、各振動領域22a~22d同士の間隔(すなわち、スリット30の幅)が1μm程度とされている。また、本実施形態のスリット30は、支持領域21aまで延設されているが、浮遊領域21b内で終端するように形成されていてもよい。
そして、第1~第4振動領域22a~22dは、上記の構成とされることにより、支持領域21a側の端部が固定端とされ、支持領域21aと反対側の先端部が自由端とされたカンチレバーとされている。
振動部20は、圧電膜40および圧電膜40と接続される電極膜50を有する構成とされている。具体的には、圧電膜40は、下層圧電膜41と、下層圧電膜41上に積層される上層圧電膜42とを有している。なお、下層圧電膜41および上層圧電膜42は、窒化アルミニウムスカンジウム(以下では、単にScAlNともいう)や、窒化アルミニウム(AlN)等の鉛フリーの圧電セラミックス等を用いて構成されている。また、下層圧電膜41および上層圧電膜42は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等を用いて構成される。
電極膜50は、圧電膜40と接続されるように各振動領域22a~22dに形成されており、モリブデン(Mo)を用いて構成されている。但し、電極膜50は、モリブデンの他に、チタン(Ti)、プラチナ(Pt)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)等のいずれか1つを主成分とする金属材料を用いて構成されていてもよい。なお、電極膜50を構成するこれらの材料は、絶縁膜12よりも圧電膜40に格子状数が近い材料である。
そして、本実施形態では、電極膜50として、下層圧電膜41の下方に形成された下層電極膜51と、下層圧電膜41と上層圧電膜42との間に形成された中間電極膜52と、上層圧電膜42の上方に形成された上層電極膜53とが形成されている。なお、下層電極膜51と中間電極膜52とは、下層圧電膜41を挟んで対向するように配置されている。中間電極膜52と上層電極膜53とは、上層圧電膜42を挟んで対向するように配置されている。
ここで、本実施形態の圧電素子は、後述するように、各振動領域22a~22dが振動することで変化する電荷を検出信号として出力する。そして、本実施形態の圧電素子は、第1~第4振動領域22a~22dにおける電荷の変化を1つの圧力検出信号として出力するように構成されている。具体的には、第1~第4振動領域22a~22dの電極膜50は、図示しない配線部を介して電気的に直列に接続されている。より詳しくは、第1振動領域22a~22dは、いわゆるバイモルフ構造とされており、各振動領域22a~22dに形成される各下層電極膜51、各中間電極膜52、各上層電極膜53がそれぞれ並列に接続されつつ、各振動領域22a~22d間が直列に接続されている。
そして、圧電素子には、第1~第4振動領域22a~22dの電極膜50が直列に接続されたものの端部となる部分と接続されるように、第1電極部61および第2電極部62が形成されている。具体的には、第1電極部61は、第1貫通電極61bおよび第1パッド部61cを有する構成とされており、支持領域21aにて、第1振動領域22aに形成された下層電極膜51および上層電極膜53と接続されるように形成されている。第2電極部62は、第2貫通電極62bおよび第2パッド部62cを有する構成とされており、支持領域21aにて、第4振動領域22dに形成された中間電極膜52と電気的に接続されるように形成されている。
より詳しくは、図2に示されるように、第1振動領域22aに形成された下層電極膜51および上層電極膜53は、支持領域21aまで延設されている。そして、上層圧電膜42、下層圧電膜41を貫通して下層電極膜51を露出させるように第1孔部61aが形成され、第1貫通電極61bは、下層電極膜51と電気的に接続されるように第1孔部61aに配置されている。第1パッド部61cは、第1貫通電極61bおよび上層電極膜53と電気的に接続されるように、上層圧電膜42上に配置されている。
また、図3に示されるように、第4振動領域22dに形成された中間電極膜52は、支持領域21aまで延設されている。そして、上層圧電膜42を貫通して中間電極膜52を露出させるように第2孔部62aが形成され、第2貫通電極62bは、中間電極膜52と電気的に接続されるように第2孔部62aに配置されている。第2パッド部62cは、第2貫通電極62bと電気的に接続されるように、上層圧電膜42上に配置されている。なお、本実施形態では、中間電極膜52が被電極膜に相当し、下層電極膜51が下地電極膜に相当する。
さらに、本実施形態の振動部20は、支持体10側に、下層圧電膜41および下層電極膜51が配置されるバッファ層70を有している。なお、バッファ層70は、絶縁膜12よりも下層電極膜51に格子定数が近い材料で構成されている。言い換えると、バッファ層70は、絶縁膜12よりも下層電極膜51が格子整合し易い材料で構成されている。このようなバッファ層70は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)等で構成される。
ここで、本実施形態のバッファ層70は、浮遊領域21bとなる部分の全体に形成されている。また、バッファ層70は、支持体10と振動部20との積層方向(以下では、単に積層方向ともいう)において、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向するように形成されている。そして、下層電極膜51は、バッファ層70上の全領域に形成されており、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分を含むように形成されている。つまり、下層圧電膜41と支持体10(すなわち、絶縁膜12)との間において、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分には、バッファ層70および下層電極膜51が配置されている。
以下では、下層圧電膜41と支持体10(すなわち、絶縁膜12)との間において、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分に配置されている層をシード層80ともいう。このため、本実施形態のシード層80は、下層電極膜51およびバッファ層70で構成されている。そして、本実施形態のシード層80は、積層方向において、第2貫通電極62b(すなわち、第2孔部62a)よりも面積が広くされており、第2貫通電極62bがシード層80内に位置するように形成されている。
なお、本実施形態では、バッファ層70および下層電極膜51は、素子領域Rの外縁端部まで形成されていない。このため、下層圧電膜41における外縁部分は、絶縁膜12上にそのまま配置されている。
以上が本実施形態における圧電素子の構成である。このような圧電素子は、各振動領域22a~22dに音圧等の圧力が印加されると、各振動領域22a~22dが振動する。そして、例えば、各振動領域22a~22dの先端部側(すなわち、自由端側)が上方に変位した場合、下層圧電膜41には引張応力が発生し、上層圧電膜42には圧縮応力が発生する。したがって、第1電極部61および第2電極部62から当該電荷を取り出すことにより、音圧等の圧力が検出される。
次に、上記圧電素子の製造方法について、図4A~図4Gを参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、ウェハ状の支持体10を用いて圧電素子を製造する例について説明するが、予めチップ単位に分割された支持体10を用いて圧電素子を製造するようにしてもよい。
まず、図4Aに示されるように、支持基板11上に絶縁膜12が配置された支持体10を用意する。なお、図4Aの支持体10は、実際には、ダイシングラインを介して複数の素子構成領域が一体化されたウェハ状とされている。
次に、図4Bに示されるように、支持体10上にバッファ層70および下層電極膜51を順に成膜し、図示しないマスクを用いて所定形状にパターニングする。本実施形態では、バッファ層70および下層電極膜51は、浮遊領域21bとなる部分に配置されるようにパターニングされる。また、バッファ層70および下層電極膜51は、第1貫通電極61bと接続される部分、および積層方向において第2貫通電極62bと対向する部分(すなわち、シード層80を構成する部分)を含むようにパターニングされる。
なお、バッファ層70および下層電極膜51は、一般的なスパッタ法やCVD(Chemical Vapor Depositionの略)法等によって成膜される。また、後述する下層圧電膜41、中間電極膜52、上層圧電膜42、上層電極膜53も一般的なスパッタ法やCVD法等によって成膜される。
続いて、図4Cに示されるように、下層圧電膜41および中間電極膜52を成膜する。この際、下層電極膜51は、モリブデンで構成されている。このため、下地膜としての絶縁膜12上に下層圧電膜41を形成する場合と比較して、下地膜としての下層電極膜51上に下層圧電膜41を形成する場合には、下層圧電膜41と下層電極膜51との格子状数の差が小さくなる。したがって、下層電極膜51上の部分では、下層圧電膜41と下層電極膜51とが格子整合し易くなることで下層圧電膜41の結晶性が崩れ難くなり、下層圧電膜41のうちのシード層80上に位置する部分の結晶性も崩れ難くなる。これにより、中間電極膜52は、下層圧電膜41を挟んで下層電極膜51と対向する部分の結晶性が崩れ難くなる。すなわち、中間電極膜52は、シード層80と対向する部分の結晶性が崩れ難くなる。
なお、下層圧電膜41および中間電極膜52は、下地膜としての下層電極膜51上に形成される部分の結晶性が崩れ難くなっているため、浮遊領域21bでは、全体的に結晶性が崩れ難くなっている。
続いて、図4Dに示されるように、上層圧電膜42を成膜して圧電膜40を構成する。また、上層電極膜53を成膜すると共に図示しないマスクを用いて所定形状にパターニングすることにより、電極膜50を構成する。
次に、図4Eに示されるように、中間電極膜52を露出させる第2孔部62aを形成する。この際、上記のように、中間電極膜52は、シード層80と対向する部分の結晶性が崩れることが抑制されている。つまり、中間電極膜52は、第2孔部62aから露出する部分の結晶性が崩れることが抑制されている。言い換えると、中間電極膜52は、第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることが抑制されている。このため、第2孔部62aを形成する際、中間電極膜52をオーバーエッチングし過ぎることを抑制できる。また、中間電極膜52をオーバーエッチングし過ぎることを抑制できるため、第2孔部62aを形成する際に何度も外観検査をする必要がなく、製造工程が増加することも抑制できる。なお、特に図示しないが、この工程では、図4Eとは別断面において、下層電極膜51を露出させる第1孔部61aも形成する。
続いて、図4Fに示されるように、第2孔部62aを埋め込むように金属膜を成膜することで第2貫通電極62bを形成する。そして、上層圧電膜42上に成膜された金属膜をパターニングすることで第2パッド部62cを形成する。なお、図4Fとは別断面では、第1孔部61aを埋め込むように金属膜が成膜されて第1貫通電極61bが形成され、上層圧電膜42上に成膜された金属膜がパターニングされて第1パッド部61cが形成される。これにより、第1電極部61および第2電極部62が構成される。
その後は、図4Gに示されるように、適宜図示しないマスクを配置してエッチングを行うことにより、スリット30や凹部10aを形成する。また、本実施形態では、ダイシング工程を容易にするため、ダイシングラインに位置する圧電膜40を除去して開口部20aを形成すると共に、絶縁膜12を除去して開口部12aを形成する。そして、ダイシングラインに沿ってチップ単位に分割する。これにより、支持体10上に振動部20が配置された上記の圧電素子が製造される。
なお、本実施形態では、ウェハ状の支持体10を用いて圧電素子を製造する例について説明したが、予めチップ単位に分割された支持基板11を用いて圧電素子を製造するようにしてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、シード層80上に配置される下層圧電膜41の結晶性が崩れることを抑制でき、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制できる。したがって、中間電極膜52と第2貫通電極62bとの接続信頼性が低下することを抑制できる。
また、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制できるため、中間電極膜52を露出させる第2孔部62aを形成する際、中間電極膜52がオーバーエッチングされることを抑制できる。したがって、中間電極膜52と第2貫通電極62bとの接続信頼性が低下することを抑制できる。
さらに、中間電極膜52がオーバーエッチングされることを抑制できるため、中間電極膜52を露出させる第2孔部62aを形成する際、第2孔部62aの深さを何度も確認しなくてもよくなり、製造工程の簡略化を図ることができる。
そして、中間電極膜52がオーバーエッチングされることを抑制できるため、本実施形態のようにウェハ状の支持体10を用いて圧電素子を製造する際、第2孔部62aが形成される場所毎のエッチングばらつきを少なくできる。したがって、第2孔部62aが適切に形成されないという不具合が発生することを抑制でき、歩留まりが低下することを抑制できる。
(1)本実施形態では、シード層80は、積層方向において、第2貫通電極62bよりも面積が広くされている。このため、第2貫通電極62b(すなわち、第2孔部62a)の位置ずれ等が発生したとしても、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されていないという不具合が発生することを抑制できる。
(2)本実施形態では、シード層80は、バッファ層70および下層電極膜51で構成されている、このため、シード層80をバッファ層70および下層電極膜51と異なる材料で構成する場合と比較して、製造工程が増加することを抑制できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、バッファ層70および下層電極膜51の形状を変更したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図5に示されるように、バッファ層70および下層電極膜51が素子領域Rの外縁端部まで延設されている。言い換えると、バッファ層70および下層電極膜51は、支持領域21aの全体および浮遊領域21bの全体に渡って形成されている。そして、下層圧電膜41は、全領域が下層電極膜51上に形成されている。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、バッファ層70および下層電極膜51は、素子領域Rの外縁端部まで形成されている。そして、下層圧電膜41は、全領域が下層電極膜51上に形成されている。このため、下層圧電膜41および中間電極膜52の全領域にて結晶性が崩れることを抑制でき、信頼性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、バッファ層70および下層電極膜51の形状を変更したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図6に示されるように構成されている。具体的には、バッファ層70および下層電極膜51は、シード層80となる部分と、浮遊領域21bに配置される部分との間が区画用スリット81によって区画されている。言い換えると、本実施形態では、バッファ層70および下層電極膜51は、支持領域21a上に配置されてシード層80となる部分を含み、支持領域21aにて中間電極膜52と対向する部分と、浮遊領域21bに配置される部分とが区画用スリット81によって区画されている。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、バッファ層70および下層電極膜51は、シード層80となる部分と浮遊領域21bに配置される部分との間が区画用スリット81によって区画されている。このため、検出精度が低下することを抑制することができる。すなわち、シード層80となる部分は中間電極膜52と対向する部分であるため、シード層80を構成する下層電極膜51と中間電極膜52との間には寄生容量が構成される。このため、区画用スリット81を形成することにより、シード層80に起因する寄生容量によって検出精度が低下することを抑制できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、シード層80の構成を変更したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図7に示されるように構成されている。具体的には、バッファ層70は、上記第2実施形態と同様に素子領域Rの外縁端部まで延設されているが、下層電極膜51は、第2貫通電極62bと対向する部分まで延設されていない。つまり、本実施形態のシード層80は、バッファ層70のうちの第2貫通電極62bと対向する部分で構成されている。言い換えると、シード層80は、バッファ層70のみで構成されている。なお、バッファ層70は、窒化アルミニウムで構成されており、絶縁膜12よりも下層圧電膜41の格子定数に近い材料である。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、シード層80がバッファ層70のみで構成されている。このため、支持領域21aにて不要な寄生容量が構成されることを抑制できる。したがって、上記第3実施形態のように区画用スリット81を形成しなくても、検出精度が低下することを抑制できる。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、バッファ層70を備えない構成としたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図8に示されるように、バッファ層70が備えられていない。そして、下層電極膜51は、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分を含むように形成されている。このため、本実施形態のシード層80は、下層電極膜51のうちの第2貫通電極62bと対向する部分で構成されている。言い換えると、本実施形態のシード層80は、下層電極膜51のみで構成されている。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のように、シード層80を下層電極膜51のみで構成するようにしても、シード層80を形成することにより、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制できる。このため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、シード層80の構成を変更したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図9に示されるように、シード層80は、バッファ層70および下層電極膜51と異なる材料で構成されている。本実施形態では、シード層80は、圧電膜40よりもスカンジウムの濃度が低いScAlNを用いて構成されている。
そして、圧電膜40は、ScAlNで構成され、スカンジウムの濃度が30%以上の高濃度ScAlNとされている。
以上説明した本実施形態によれば、下層圧電膜41と絶縁膜12との間には、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、シード層80が圧電膜40よりもスカンジウムの濃度が低いScAlNを用いて構成されている。このため、下層圧電膜41がスカンジウムの濃度が高いScAlNで構成されていても、シード層80上の下層圧電膜41の結晶性が崩れることを抑制できる。
すなわち、下層圧電膜41としてScAlNを用いた場合には、スカンジウムの濃度が高くなるほど格子定数が大きくなる。そして、本発明者らの検討によれば、下層圧電膜41をスカンジウムの濃度が30%以上の高濃度ScAlNで構成した場合には、下層電極膜51をモリブデン等で構成したとしても、下層圧電膜41の結晶性が崩れることを十分に抑制できない可能性があることが確認された。このため、本実施形態では、シード層80を圧電膜40よりもスカンジウムの濃度が低いScAlNを用いて構成している。これにより、下層圧電膜41が同じ材料上に成膜されるため、シード層80上の下層圧電膜41の結晶性が崩れることを抑制できる。したがって、中間電極膜52のうちの第2貫通電極62bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、中間電極膜52と第2貫通電極62bとの接続信頼性が低下することを抑制できる。なお、上記では圧電膜40を高濃度ScAlNとした場合について説明したが、本実施形態は、圧電膜40が低濃度ScAlNとされていても適用可能である。
(第6実施形態の変形例)
上記第6実施形態の変形例について説明する。上記第6実施形態において、シード層80は、他の材料を用いて構成されていてもよい。例えば、シード層80は、モリブデン、チタン、プラチナ、アルミニウム、ルテニウム等のいずれか1つを主成分とする金属材料の酸化物を用いて構成されていてもよい。なお、ここでの酸化物は、異なる価数を含むものであり、特定の価数の酸化物に限定されるものではない。また、シード層80は、例えば、アモルファス材料を用いて構成されていてもよい。但し、シード層80をこれらの材料を用いて構成する場合、下層圧電膜41は、低濃度ScAlNやAlN等で構成されると好ましい。
そして、シード層80をこのような材料を用いて構成した場合、本発明者らの検討によれば、シード層80上に配置される下層圧電膜41は、下地膜となるシード層80の影響を受け難く、自己整合によって結晶性が崩れ難いことが確認された。このため、シード層80は、絶縁膜12よりも下層圧電膜41が自己整合し易くなる材料で構成されていてもよい。
(第7実施形態)
第7実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、振動部20の構成を変更したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の圧電素子は、図10に示されるように、圧電膜40が1層で構成されており、中間電極膜52が形成されていない。そして、圧電膜40上には、上層電極膜53を覆うように絶縁膜90が配置されている。
絶縁膜90には、絶縁膜90を貫通して上層電極膜53を露出させるように孔部63aが形成されており、孔部63aには、上層電極膜53と接続される貫通電極63bが配置されている。また、絶縁膜90上には、貫通電極63bと電気的に接続されるようにパッド部63cが形成されている。なお、本実施形態では、上層電極膜53が被電極膜に相当する。
バッファ層70および下層電極膜51は、上層電極膜53における貫通電極63bと接続される部分と対向する部分を含むように形成されている。そして、シード層80は、バッファ層70および下層電極膜51のうちの上層電極膜53における貫通電極63bと接続される部分と対向する部分で構成されている。なお、本実施形態のシード層80は、積層方向において、貫通電極63bより面積が大きくなるように構成されている。
以上説明した本実施形態によれば、圧電膜40と絶縁膜12との間には、上層電極膜53のうちの貫通電極63bと接続される部分と対向する部分にシード層80が配置されている。このため、上層電極膜53のうちの貫通電極63bと接続される部分の結晶性が崩れることを抑制でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のように、圧電膜40は1つの層で構成されていてもよい。このような圧電素子としても、圧電膜40上に配置されて貫通電極63bと接続される上層電極膜53の結晶性が崩れることを抑制することにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、上記各実施形態において、浮遊領域21bは、平面形状が矩形状ではなく、五角形状、六角形状、八角形状等の多角形状とされていてもよい。また、浮遊領域21bに形成される振動領域22a~22dの数は適宜変更可能である。さらに、圧電素子は、平面形状が矩形状ではなく、五角形状や六角形状等の多角形状とされていてもよい。
また、上記各実施形態において、圧電素子には、振動部20に形成される開口部20aや絶縁膜12に形成される開口部12aが形成されていなくてもよい。
さらに、上記各実施形態において、各振動領域22a~22dは、それぞれの電荷を検出信号として出力するようにしてもよい。この場合には、各振動領域22a~22dの下層電極膜51および上層電極膜53に第1電極部61が接続され、各振動領域22a~22dの中間電極膜52に第2電極部62が接続される。
そして、上記第1~第6実施形態において、シード層80は、積層方向において、第2貫通電極62bより面積が小さくされていてもよい。同様に、上記第7実施形態において、シード層80は、積層方向において、貫通電極63bより面積が小さくされていてもよい。
そして、上記各実施形態を組み合わせることもできる。例えば、上記第2実施形態を上記第6実施形態に組み合わせ、シード層80を外縁端部まで形成するようにしてもよい。この場合、シード層80は、絶縁膜12上において、バッファ層70が配置される領域と異なる全領域上に配置されていてもよい。また、上記第3実施形態を上記第5実施形態に組み合わせ、区画用スリット81を形成するようにしてもよい。そして、上記第2~第6実施形態を上記第7実施形態に組み合わせ、圧電膜40が1層で構成される圧電素子としてもよい。
10 支持体
11 支持基板
12 絶縁膜
20 振動部
22a~22d 第1~第4振動領域
40 圧電膜
50 電極膜
51 下層電極膜(下地電極膜)
52、53 被電極膜(中間電極膜、上層電極膜)
62b、63b 第2、第3貫通電極
80 シード層

Claims (10)

  1. 支持体(10)上に振動部(20)が配置された圧電素子であって、
    支持基板(11)と、前記支持基板上に配置された絶縁膜(12)とを有する前記支持体と、
    前記支持体における絶縁膜上に配置され、圧電膜(40)、および前記圧電膜と電気的に接続されると共に前記圧電膜上または前記圧電膜内に配置された被電極膜(52、53)を有する電極膜(50)を含み、前記支持体に支持される支持領域(21a)と、前記支持領域と繋がっていると共に前記支持体から浮遊している振動領域(22a~22d)とを有する前記振動部と、
    前記支持体と前記振動部との積層方向に沿って配置され、前記支持領域にて前記被電極膜と電気的に接続される貫通電極(62b、63b)と、を備え、
    前記圧電膜と前記絶縁膜との間であって、前記積層方向において前記被電極膜のうちの前記貫通電極と接続される部分と対向する部分には、前記絶縁膜よりも前記圧電膜の格子定数に近い材料で構成される、または前記絶縁膜よりも前記圧電膜が自己整合し易い材料で構成されるシード層(80)が配置されている圧電素子。
  2. 前記シード層は、前記積層方向において、前記被電極膜のうちの前記貫通電極と接続される部分よりも面積が大きくされている請求項1に記載の圧電素子。
  3. 前記シード層は、前記振動部の外縁端部まで延設されている請求項1または2に記載の圧電素子。
  4. 前記振動部は、前記振動領域に、前記圧電膜より前記支持体側に配置されるバッファ層(70)と、前記バッファ層と前記圧電膜との間に配置される前記電極膜としての下地電極膜(51)とを有し、
    前記シード層は、前記バッファ層が前記支持領域まで延設されて構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧電素子。
  5. 前記シード層は、前記バッファ層および前記下地電極膜が前記支持領域まで延設されて構成されている請求項4に記載の圧電素子。
  6. 前記振動部は、前記振動領域に、前記圧電膜より前記支持体側に配置される前記電極膜としての下地電極膜(51)を有し、
    前記シード層は、前記下地電極膜が前記支持領域まで延設されて構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧電素子。
  7. 前記下地電極膜は、前記シード層を構成する部分と前記振動領域に形成された部分との間に形成された区画用スリット(81)によって区画されている請求項5または6に記載の圧電素子。
  8. 前記シード層は、モリブデン、チタン、プラチナ、アルミニウム、ルテニウムのいずれか1つを主成分とする金属材料を含んで構成されている請求項5ないし7のいずれか1つに記載の圧電素子。
  9. 前記シード層は、モリブデン、チタン、プラチナ、アルミニウム、ルテニウムのいずれか1つを主成分とする金属材料の酸化物、またはアモルファス材料を含んで構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧電素子。
  10. 前記圧電膜は、窒化アルミニウムスカンジウムで構成されており、
    前記シード層は、前記圧電膜よりもスカンジウムの濃度が低い窒化アルミニウムスカンジウムを含んで構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧電素子。
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