JP2023034807A - 水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システム - Google Patents

水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システム Download PDF

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Abstract

Figure 2023034807000001
【課題】音響測位結果の信頼性の程度を把握できる水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システムを提供すること。
【解決手段】水中航走体の位置を音響測位装置で測位した結果を処理する音響測位処理方法であって、水中で音波を用いて水中航走体2の3次元位置を測位したデータを取得する測位データ取得ステップS1と、水中航走体2の深度データを取得する深度データ取得ステップS2と、同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、3次元位置の測位の精度を評価する精度評価ステップS3と、測位の精度の評価結果を提供する評価結果提供ステップS5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水中航走体の位置を音響測位装置で測位した結果を処理する水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システムに関する。
海洋や湖沼等において調査水域に水中航走体を投入して水底探査を行う場合、水中航走体の水中位置を把握するために音響測位が用いられている。
例えば特許文献1には、仮想の固定座標上における自己位置を慣性航法により検出可能な慣性航法装置と、水中ステーションに設置されたトランスポンダの自己位置からの相対距離および方位を音響測位により検出可能な音響測位装置と、慣性航法装置で把握される固定座標上の自己位置に対して、音響測位装置で検出されるトランスポンダの相対距離および方位を組み合わせることで、トランスポンダの固定座標上における位置を算出する自律航行制御装置とを備えている自律型無人潜水機が開示されている。
また特許文献2には、マルチビーム測深器と、海底面の各位置の水深を示す水深データが予め格納された水深データベースを備える測位演算装置とを具備した水中航走体において、マルチビーム測深器は、海底面の当該水中航走体からの深度を、当該水中航走体の進行方向と垂直な垂直方向に分散して規定された複数の位置について計測し、測位演算装置は、マルチビーム測深器によって計測された深度から海底地形に対応する計測海底地形データを生成し、計測海底地形データと水深データベースに格納された水深データとから、マッチング処理によって当該水中航走体の位置を特定することが開示されている。
また特許文献3には、観測船及び観測船に搭載された音響送受信機と、観測船に曳航される第一水面曳航体及び第二水面曳航体と、観測船に曳航される深海曳航器と、第一水面曳航体に搭載され観測船上の音響送受信機に通信ケーブルで接続され電波測位システムで測位される音響送受波器と、第二水面曳航体に搭載され観測船上の音響送受信機に通信ケーブルで接続され電波測位システムで測位される2つの音響受波器と、深海曳航器に搭載された音響パルス発信器と、観測船上に搭載され、音響送受波器及び各音響受波器自身の位置データと音響送受波器及び音響受波器から音響パルス発信器までの距離データとに基づいて深海曳航器の位置を算出する水中移動体の測位装置が開示されている。
また特許文献4には、水中の音源位置を測定する水中音響測位方式において、深度計を有する音響装置と受波器との水平距離を音源装置の深度ならびに音源装置と受波器との間のスラントレンジから求めるとともに、音源装置の水平方位を受波器内の異なる位置に設けられた複数の受波器素子各々が音源装置から発信される音波信号を受信する際の位相差から求めることにより、音源装置の3次元位置を測定することが開示されている。
特開2007-210402号公報 特開2007-292729号公報 特開2002-162459号公報 特開昭60-243580号公報
音響測位のうち、SBL(Short Base Line)、又はSSBL(Super Short Base Line)と呼ばれる、計測対象の方位と距離を計測するタイプの音響測位装置が普及しつつあるが、測位で得た座標のみからは、その測位がどれだけ信頼できる値であるかを判断できない。
特許文献1の自律型無人潜水機は、水中ステーションに設置されたトランスポンダの自己位置からの相対距離および方位を音響測位により検出するものであるが、検出結果が信頼できるものかどうかは評価していない。
また特許文献2の水中航走体は、水深データベースやマルチビーム測深器等を用いて水中航走体の位置を特定しようとするものであり、音響測位の結果の信頼性を評価するものでは無い。
また特許文献3の水中移動体の測位装置は、第一水面曳航体に搭載された音響送受波器及び第二水面曳航体に搭載された音響受波器から深海曳航器に搭載された音響パルス発振器までの距離データに基づいて深海曳航器の位置を算出するものであるが、算出結果が信頼できるものかどうかは評価していない。
また特許文献4の水中音響測位方式は、深度や音源装置と受波器との間のスラントレンジ等を基に音源装置の3次元位置を測定するものであるが、測定結果が信頼できるものかどうかは評価していない。
そこで本発明は、音響測位結果の信頼性の程度を把握できる水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システムを提供することを目的とする。
請求項1記載に対応した水中航走体の音響測位処理方法は、水中航走体の位置を音響測位装置で測位した結果を処理する音響測位処理方法であって、水中で音波を用いて水中航走体の3次元位置を測位したデータを取得する測位データ取得ステップと、水中航走体の深度データを取得する深度データ取得ステップと、同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、3次元位置の測位の精度を評価する精度評価ステップと、測位の精度の評価結果を提供する評価結果提供ステップとを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、運用者等は同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができ、水中航走体に対する監視の充実化を図ることができる。
請求項2記載の本発明は、評価結果提供ステップの前に、精度評価ステップで評価した測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断ステップを有することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明によれば、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
請求項3記載の本発明は、測位データが採用できないと判断された場合に、深度データを用いて3次元位置の補正結果を得たのち、補正結果を水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して補正結果の精度を再評価する補正評価ステップをさらに有し、補正結果と共に再評価結果を提供することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明によれば、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
請求項4記載の本発明は、音響測位装置の測位方式は、音響測位装置から水中航走体までの距離と音響測位装置に対する水中航走体の方位を計測する測位方式であることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明によれば、距離と方位に基づいて水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
請求項5記載の本発明は、測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかであることを特徴とする。
請求項5に記載の本発明によれば、水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
請求項6記載の本発明は、精度評価ステップにおける3次元位置の測位の精度の評価に当たり、距離と方位を用いて評価することを特徴とする。
請求項6に記載の本発明によれば、距離と方位に基づいて測位の精度の評価を正確に行うことができる。
請求項7記載に対応した水中航走体の音響測位処理プログラムにおいては、水中航走体の位置を測位した結果を処理する音響測位処理プログラムであって、コンピュータに、水中航走体の音響測位処理方法における、測位データ取得ステップ、深度データ取得ステップ、精度評価ステップ、及び評価結果提供ステップを実行させることを特徴とする。
請求項7に記載の本発明によれば、水中航走体の音響測位処理方法を、より正確かつ迅速に実行し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができる。
請求項8記載の本発明は、コンピュータに、請求項2に記載の判断ステップを実行させることを特徴とする。
請求項8に記載の本発明によれば、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
請求項9記載の本発明は、コンピュータに、請求項3に記載の補正評価ステップを実行させることを特徴とする。
請求項9に記載の本発明によれば、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
請求項10記載に対応した水中航走体の音響測位処理システムにおいては、水中航走体の位置を測位した結果を処理する音響測位処理システムであって、少なくとも深度計を備えた水中航走体の3次元位置を音響測位装置で測位したデータを取得する測位データ取得手段と、水中航走体の深度計の深度データを取得する深度データ取得手段と、同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し3次元位置の測位の精度を評価する精度評価手段と、測位の精度の評価結果を提供する評価結果提供手段とを備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の本発明によれば、運用者等は同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができ、水中航走体に対する監視の充実化を図ることができる。
請求項11記載の本発明は、精度評価手段で評価した測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断手段をさらに備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の本発明によれば、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
請求項12記載の本発明は、測位データが採用できないと判断された場合に、深度データを用いて3次元位置の補正結果を得たのち、補正結果を水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して補正結果を再評価する補正評価手段をさらに備え、補正結果と共に再評価結果を提供することを特徴とする。
請求項12に記載の本発明によれば、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
請求項13記載の本発明は、音響測位装置の測位方式は、音響測位装置から水中航走体までの距離と、音響測位装置に対する水中航走体の方位を計測する測位方式であることを特徴とする。
請求項13に記載の本発明によれば、距離と方位に基づいて水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
請求項14記載の本発明は、測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかであることを特徴とする。
請求項14に記載の本発明によれば、水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
本発明の水中航走体の音響測位処理方法によれば、運用者等は同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができ、水中航走体に対する監視の充実化を図ることができる。
また、評価結果提供ステップの前に、精度評価ステップで評価した測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断ステップを有する場合には、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
また、測位データが採用できないと判断された場合に、深度データを用いて3次元位置の補正結果を得たのち、補正結果を水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して補正結果の精度を再評価する補正評価ステップをさらに有し、補正結果と共に再評価結果を提供する場合には、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
また、音響測位装置の測位方式は、音響測位装置から水中航走体までの距離と音響測位装置に対する水中航走体の方位を計測する測位方式である場合には、距離と方位に基づいて水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
また、測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかである場合には、水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
また、精度評価ステップにおける3次元位置の測位の精度の評価に当たり、距離と方位を用いて評価する場合には、距離と方位に基づいて測位の精度の評価を正確に行うことができる。
また、本発明の水中航走体の音響測位処理プログラムによれば、水中航走体の音響測位処理方法を、より正確かつ迅速に実行し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができる。
また、コンピュータに、判断ステップを実行させる場合には、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
また、コンピュータに、補正評価ステップを実行させる場合には、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
また、本発明の水中航走体の音響測位処理システムによれば、運用者等は同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、水中航走体の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができ、水中航走体に対する監視の充実化を図ることができる。
また、精度評価手段で評価した測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断手段をさらに備えた場合には、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
また、測位データが採用できないと判断された場合に、深度データを用いて3次元位置の補正結果を得たのち、補正結果を水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して補正結果を再評価する補正評価手段をさらに備え、補正結果と共に再評価結果を提供する場合には、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、測位機会を無駄なく活用することができる。
また、音響測位装置の測位方式は、音響測位装置から水中航走体までの距離と、音響測位装置に対する水中航走体の方位を計測する測位方式である場合には、距離と方位に基づいて水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
また、測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかである場合には、水中航走体の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
本発明の実施形態による水中航走体の音響測位処理方法のフロー図 同水中航走体の音響測位処理システムを機能実現手段で表した機能ブロック図 同SBL方式及びSSBL方式の測位模式図 同深度計情報による測位距離補正の模式図
本発明の実施形態による水中航走体の音響測位処理方法、音響測位処理プログラム、及び音響測位処理システムについて説明する。
図1は水中航走体の音響測位処理方法のフロー図、図2は水中航走体の音響測位処理システムを機能実現手段で表した機能ブロック図である。
図2では、海洋や湖沼等において、母船1に積載して運搬してきた水中航走体2を調査水域に投入し、水底を探査することにより鉱物資源やエネルギー資源等の探査を行う状態を示している。
母船1は、電波の届かない水中で水底の探査を行う水中航走体2に対して音響信号を利用した管制を行う。母船1には、音響測位処理システムが搭載されており、音響測位処理システムは、音響測位装置10、情報取得装置20、及びコンピュータ30を備え、音響測位処理方法を実行する。コンピュータ30は、測位データ取得手段31、深度データ取得手段32、精度評価手段33、判断手段34、補正評価手段35、及び評価結果提供手段36を備えると共に、音響測位処理プログラムがインストールされている。
水中航走体2は、AUV(Autonomous Underwater Vehicle、無人かつ無索で自律航走するロボット)などであり、深度計40、及びINS(Inertial Navigation System)装置50を備える。
音響測位処理方法は、図1に示すように、まず、水中で音波を用いて水中航走体2の3次元位置を測位したデータを取得する(S1:測位データ取得ステップ)。
測位データ取得ステップS1においては、水面に位置する母船1から、水中に位置する水中航走体2を音響測位装置10により測位し、これにより取得した水中航走体2の3次元位置のデータを、測位データ取得手段31によってコンピュータ30に取り込む。
音響測位装置10の測位方式は、音響測位装置10から水中航走体2までの距離と、音響測位装置10に対する水中航走体2の方位を計測する測位方式である。これにより、距離と方位に基づいて水中航走体2の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
また、音響測位装置10の測位方式は、水中に計測機器の設置が必要なLBL(Long Base Line)方式に比べ簡素なSBL(Short Base Line)方式、又はSSBL(Super Short Base Line)方式であることが好ましい。ここで、図3はSBL方式及びSSBL方式の測位模式図である。SBL方式もSSBL方式も、母船1(親機)と水中航走体2(子機)の間で音を往復させ、親機からの相対位置を求めること、及び音波の到来方位の検出と距離の検出により子機の3次元座標を求めることは同じである。SBL方式とSSBL方式の違いは装置の規模の大小で判断されるが、測位の原理は同じなので、SSBL方式のことをSBL方式と呼ぶ場合もある。測位方式を、SBL方式、又はSSBL方式のどちらかとすることで、水中航走体2の3次元位置を測位し、その精度の評価と、測位値の補正を行うことができる。
測位データ取得ステップS1の後、水中航走体2の深度データを取得する(S2:深度データ取得ステップ)。
深度データ取得ステップS2においては、水中航走体2に設けられた深度計40によって計測されたデータである深度データを、コンピュータ30が取得する。深度データは、水中航走体2から音響信号を利用して母船1に送信され、母船1では深度データを情報取得手段で受信し、深度データ取得手段32によってコンピュータ30に取り込む。
深度データ取得ステップS2の後、同時刻における、3次元位置に基づいた深度と、深度データとを比較し、3次元位置の測位の精度を評価する(S3:精度評価ステップ)。なお、深度データ取得ステップS2においては、所定周期又は指示信号に基づいて水中航走体2から深度データを取得する。これは、連続的ではなく離散的な取得である。また、取得する深度データは、基本的には時刻ごとの値であるが、水中航走体2に記憶手段を設けておくことにより、連続的な深度データも取得可能である。ただし、精度評価ステップS3において、3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較するには、深度と深度データとの時刻を合わせ、離散的なデータは補完して比較する必要がある。こうすることにより任意の同時刻での比較が可能となり、詳細に正しい3次元位置の測位の精度の評価ができ、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することも可能となる。
この前提として、音響測位装置10と水中航走体2で、既知の方法の計時手段を用いて時間軸を合わせておくことが重要であり、また、記憶手段を併用する場合は、測位データや深度データの記録とともに、時刻情報を記録しておくことが必要である。
SBL方式、又はSSBL方式の音響測位手法は、測位対象の方位と距離を検出することで3次元座標を求めており、周囲のノイズやマルチパス等の影響で、方位と距離のいずれか、又は双方にエラーが含まれると測位は成り立たない。そこで、精度評価ステップS3における3次元位置の測位の精度の評価にあたっては、距離と方位を用いて評価する。これにより、距離と方位に基づいて測位の精度の評価を正確に行うことができる。
精度評価ステップS3において、精度評価手段33は、深度データを指標として、当該指標と、音響測位装置10によって測位された水中航走体2の3次元位置のデータから求まる深度との差に基づいて、音響測位装置10による測位の精度を評価する。
精度評価手段33は、音響測位装置10によって取得した3次元位置(測位座標)について、指標となる深度データと3次元位置に基づいた深度との差が基準値外となっている場合は、誤検知又は基準精度を満たしていない(低精度)と評価し、両者の差が基準値内となっている場合は、正しく検知され基準精度を満たしている(高精度)と評価する。
次に、精度評価ステップS3で評価した測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて3次元位置の測位データの採用の可否を判断する(S4:判断ステップ)。
判断ステップS4において、判断手段34は、精度評価手段33による評価が高精度であった場合、又は精度評価手段33による評価が低精度ではあるが許容誤差内であると判断した場合は、その3次元位置の測位データは採用可(YES)と判断し、精度評価手段33による評価が誤検知、又は低精度であり許容誤差からも外れていると判断した場合は、その3次元位置の測位データは採用不可(NO)と判断する。
このように判断ステップS4を有することで、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
判断ステップS4において測位データが採用できると判断された場合、測位の精度の評価結果を提供する(S5:評価結果提供ステップ)。
評価結果提供ステップS5においては、評価結果提供手段36が、音響測位装置10により取得した水中航走体2の測位座標と、測位の精度の評価結果を運用者等に提供する。評価結果の提供は、画面への表示や印刷等により行われる。
音響測位装置10により取得した水中航走体2の測位座標をその妥当性評価と共に提供することで、運用者等は同時刻における3次元位置に基づいた深度と深度データとを比較し、水中航走体2の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができ、水中航走体2に対する監視の充実化を図ることができる。
一方、判断ステップS4において測位データが採用できないと判断された場合は、深度データを用いて3次元位置の補正結果を得たのち、補正結果を水中航走体2の航跡情報を含む内部情報と比較して補正結果の精度を再評価する(S6:補正評価ステップ)。
補正評価ステップS6においては、補正評価手段35が、深度計40の値を補正値60として、音響測位装置10により取得した水中航走体2の測位座標を修正することにより補正結果を得る。
ここで、図4は深度計情報による測位距離補正の模式図である。図4(a)は、音響測位装置10による測位に基づく誤った水中航走体2の検出位置を示している。距離検出にエラーが生じたことにより、音響測位装置10で測位した結果により求めた深度(測位深度)が、実際の水中航走体2の深度(深度計)よりも大きくなってしまっている。
図4(b)は補正後の水中航走体2の検出位置を示している。判断手段34が誤検知又は低精度と判断した測位データであっても、深度計40の値から距離検出のエラーを補正可能である。よって、距離検出のエラーが含まれる測位データを深度計40の値を基に補正することで、水中航走体2の正しい座標を求めることができる。
そして、補正後の水中航走体2の3次元位置(座標)は、信頼できる他の測位座標との比較や、水中航走体2の航跡情報等の内部情報との照合によって再度その精度が評価される。なお、水中航走体2の航跡情報等の内部情報に関するデータは、水中航走体2に設けられたINS装置50によって収集され、水中航走体2から音響信号を利用して母船1に送信され、情報取得手段で受信されたのちコンピュータ30に取り込まれる。
補正評価ステップS6の後は、評価結果提供ステップS5に移行し、評価結果提供手段36により、補正結果及び再評価結果が運用者等に提供される。
このように、誤検知又は低精度と判断された測位データであっても、深度計40の値から距離検出のエラーを補正し、信頼できる他のデータと比較及び照合して再評価することで、従来は破棄していた一部の誤検出座標(距離は不正確だが方位検出は正確な測位データ)が利用可能となる。これにより、特に、水中航走体2が大深度に位置する場合や、母船1と水中航走体2との水平距離が遠い場合など、悪条件のため水中航走体2からの応答を得る機会が限られる場面において、母船1からの数少ない測位機会を無駄なく活用することができる。
なお、補正評価ステップS6の後、判断ステップS4に再度移行し、補正評価ステップS6で評価した測位の精度の再評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて、補正後の測位データの採用の可否を判断してもよい。再度の採用判断を行うことで、所定の基準をクリアした信頼性の高い測位データのみを運用者等に提供することができる。この場合、再度の判断ステップS4においても所定の基準をクリアしない測位データは、エラーとして破棄する。
以上説明したように、本発明の水中航走体の音響測位処理方法、及び音響測位処理システムによれば、運用者等は音響測位結果の信頼性の程度を把握することができる。
また、音響測位処理プログラムを用い、コンピュータ30に、水中航走体の音響測位処理方法における、測位データ取得ステップS1、深度データ取得ステップS2、精度評価ステップS3、及び評価結果提供ステップS5を実行させることで、水中航走体の音響測位処理方法を、より正確かつ迅速に実行し、水中航走体2の測位座標がどの程度正確なのかを知ることができる。
また、コンピュータ30に、判断ステップS4を実行させることで、予め定めた許容誤差に基づいて3次元位置の測位データの採用の可否の判断結果を提供でき、例えば、所定以上の精度を有する測位データのみを運用者等に提供することができる。
また、コンピュータ30に、補正評価ステップS6を実行させることで、従来は破棄していた一部の誤検出座標が利用可能となるため、母船1からの数少ない測位機会を無駄なく活用することができる。
本発明を適用することで、海洋や湖沼等で作業を行う水中航走体の位置を高精度に把握することができるため、作業の安全性や効率の向上に寄与する。
2 水中航走体
10 音響測位装置
30 コンピュータ
31 測位データ取得手段
32 深度データ取得手段
33 精度評価手段
34 判断手段
35 補正評価手段
36 評価結果提供手段
40 深度計
50 INS装置
60 補正値
S1 測位データ取得ステップ
S2 深度データ取得ステップ
S3 精度評価ステップ
S4 判断ステップ
S5 評価結果提供ステップ
S6 補正評価ステップ

Claims (14)

  1. 水中航走体の位置を音響測位装置で測位した結果を処理する音響測位処理方法であって、水中で音波を用いて前記水中航走体の3次元位置を測位したデータを取得する測位データ取得ステップと、前記水中航走体の深度データを取得する深度データ取得ステップと、同時刻における前記3次元位置に基づいた深度と前記深度データとを比較し、前記3次元位置の測位の精度を評価する精度評価ステップと、前記測位の精度の評価結果を提供する評価結果提供ステップとを備えたことを特徴とする水中航走体の音響測位処理方法。
  2. 前記評価結果提供ステップの前に、前記精度評価ステップで評価した前記測位の精度の前記評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて前記3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断ステップを有することを特徴とする請求項1に記載の水中航走体の音響測位処理方法。
  3. 前記測位データが採用できないと判断された場合に、前記深度データを用いて前記3次元位置の補正結果を得たのち、前記補正結果を前記水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して前記補正結果の精度を再評価する補正評価ステップをさらに有し、前記補正結果と共に再評価結果を提供することを特徴とする請求項2に記載の水中航走体の音響測位処理方法。
  4. 前記音響測位装置の測位方式は、前記音響測位装置から前記水中航走体までの距離と前記音響測位装置に対する前記水中航走体の方位を計測する測位方式であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水中航走体の音響測位処理方法。
  5. 前記測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載の水中航走体の音響測位処理方法。
  6. 前記精度評価ステップにおける前記3次元位置の前記測位の精度の評価に当たり、前記距離と前記方位を用いて評価することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の水中航走体の音響測位処理方法。
  7. 水中航走体の位置を測位した結果を処理する音響測位処理プログラムであって、
    コンピュータに、請求項1に記載の水中航走体の音響測位処理方法における、前記測位データ取得ステップ、前記深度データ取得ステップ、前記精度評価ステップ、及び前記評価結果提供ステップを実行させることを特徴とする水中航走体の音響測位処理プログラム。
  8. 前記コンピュータに、請求項2に記載の前記判断ステップを実行させることを特徴とする請求項7に記載の水中航走体の音響測位処理プログラム。
  9. 前記コンピュータに、請求項3に記載の前記補正評価ステップを実行させることを特徴とする請求項7に記載の水中航走体の音響測位処理プログラム。
  10. 水中航走体の位置を測位した結果を処理する音響測位処理システムであって、少なくとも深度計を備えた前記水中航走体の3次元位置を音響測位装置で測位したデータを取得する測位データ取得手段と、前記水中航走体の前記深度計の深度データを取得する深度データ取得手段と、同時刻における前記3次元位置に基づいた深度と前記深度データとを比較し前記3次元位置の測位の精度を評価する精度評価手段と、前記測位の精度の評価結果を提供する評価結果提供手段とを備えたことを特徴とする水中航走体の音響測位処理システム。
  11. 前記精度評価手段で評価した前記測位の精度の評価結果と、予め定めた許容誤差とに基づいて前記3次元位置の測位データの採用の可否を判断する判断手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の水中航走体の音響測位処理システム。
  12. 前記測位データが採用できないと判断された場合に、前記深度データを用いて前記3次元位置の補正結果を得たのち、前記補正結果を前記水中航走体の航跡情報を含む内部情報と比較して前記補正結果を再評価する補正評価手段をさらに備え、前記補正結果と共に再評価結果を提供することを特徴とする請求項11に記載の水中航走体の音響測位処理システム。
  13. 前記音響測位装置の測位方式は、前記音響測位装置から前記水中航走体までの距離と、前記音響測位装置に対する前記水中航走体の方位を計測する測位方式であることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の水中航走体の音響測位処理システム。
  14. 前記測位方式は、SBL(Short Base Line)方式、SSBL(Super Short Base Line)方式のいずれかであることを特徴とする請求項13に記載の水中航走体の音響測位処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN118089793A (zh) * 2024-04-25 2024-05-28 山东大学 一种深潜器定位精度评估方法、装置、介质及设备

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