JP2023033825A - 歯車研削加工シミュレーション方法および装置 - Google Patents

歯車研削加工シミュレーション方法および装置 Download PDF

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明 齋藤
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Abstract

【課題】ねじ状砥石Tを用いて工作物Wを研削加工して歯車を創成する歯車研削加工シミュレーション方法および装置を提供する。【解決手段】時刻tnにおける砥石定義点区間Se(i,tn)と時刻tn+1における砥石定義点区間Se(i,tn+1)とにより表される砥石定義点区間通過エリアAt(i,tn)を決定し、工作物モデルMwを構成する各工作物定義点Pwが、工作物定義点Pwを一端とする線分LSの方向から見た場合に、砥石定義点区間通過エリアAt(i,tn)の内部に位置するか否かの包含チェックを行う。内部に位置すると判定された工作物定義点Pw(q)を一端とする対象線分LS(q)と砥石定義点区間通過エリアAt(i,tn)を構成する面との交点Pxを算出し、工作物定義点Pw(q)を交点Pxの座標に変更し、変更された工作物定義点群Pw_gにより定義された工作物モデルMwを出力する。【選択図】図25

Description

本発明は、歯車研削加工シミュレーション方法および装置に関する。
特許文献1には、ねじ状砥石を用いて工作物を研削して歯車の歯面を創成する歯車研削加工方法が記載されている。工作物を回転させ、かつ、ねじ状砥石を回転させた状態で、工作物とねじ状砥石とを相対移動することにより、荒加工により予め歯車の歯形が形成された工作物において歯面を研削加工することができる。なお、歯車研削加工は、一定の取り代を研削する歯面の仕上加工に加えて、歯形方向の修整や歯すじ方向の修整を行うこともできる。
特許文献2には、ギヤスカイビング加工に関するシミュレーション装置について記載されている。ギヤスカイビング加工は、工作物を回転させ、かつ、スカイビングカッタを回転させた状態で、工作物とスカイビングカッタとを相対移動することにより、工作物に歯形を創成する加工である。ギヤスカイビング加工では、スカイビングカッタのすくい面により、工作物を加工する。そこで、当該シミュレーションでは、スカイビングカッタモデルのすくい面の軌跡と工作物モデルとの干渉点を次々に算出して、工作物モデルの形状を変更している。
特開2015-123569号公報 特開2019-111629号公報
ねじ状砥石を用いた歯車研削加工についてのシミュレーションを行うことが求められている。シミュレーションを行うことができれば、より高精度な歯車を創成することが可能なねじ状砥石の凸刃の形状を設計したり、試し加工を行うことなく最適な研削加工条件を決定したりすることができるようになる。
ここで、ギヤスカイビング加工についてのシミュレーション技術は既に実現されている。しかし、切削加工であるギヤスカイビング加工と歯車研削加工とでは、加工方法が異なる。例えば、ギヤスカイビング加工においては、スカイビングカッタのすくい面のみが工作物を加工する部位となるのに対して、ねじ状砥石を用いた歯車研削加工においては、ねじ状砥石の凸刃全ての表面が工作物を加工する部位となる。そのため、ギヤスカイビング加工についてのシミュレーション技術を、そのまま歯車研削加工のシミュレーションに適用することができない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ねじ状砥石を用いて工作物を研削加工して歯車を創成する歯車研削加工のシミュレーションを行うことが可能な歯車研削加工シミュレーション方法および装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
コンピュータにより、ねじ状砥石を用いて工作物を研削加工して歯車を創成する歯車研削加工のシミュレーションを行う歯車研削加工シミュレーション方法であって、
前記ねじ状砥石の軸方向断面において前記ねじ状砥石の凸刃の断面形状を定義する砥石刃断面点群を生成し、
前記砥石刃断面点群を、前記ねじ状砥石の前記凸刃の延在方向に配置することにより、前記ねじ状砥石の前記凸刃を3次元モデル化した砥石モデルを生成し、
前記工作物の表面上の工作物定義点群、および、前記工作物定義点群のそれぞれの点を一端とし前記工作物の径方向に延びる線分群により定義された工作物モデルを生成し、
前記工作物モデルを基準とする座標系において、時刻t(nは序数)において前記砥石刃断面点群を構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,t),Pt(i+1,t)の区間である砥石定義点区間Se(i,t)と、時刻tのΔt後である時刻tn+1において隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,tn+1),Pt(i+1,tn+1)の区間である砥石定義点区間Se(i,tn+1)とにより表される砥石定義点区間通過エリアを決定し、
前記工作物モデルを構成する前記工作物定義点群の各工作物定義点が、当該工作物定義点を一端とする線分の方向から見た場合において、前記砥石定義点区間通過エリアの内部に位置するか否かの包含チェックを行い、
前記包含チェックにおいて内部に位置すると判定された前記工作物定義点を一端とする対象線分と前記砥石定義点区間通過エリアを構成する面との交点を算出し、
前記対象線分の一端に位置する前記工作物定義点を前記交点の座標に変更し、
変更された前記工作物定義点群により定義された前記工作物モデルを出力する、歯車研削加工シミュレーション方法にある。
また、本発明の他の態様は、前記歯車研削加工シミュレーション方法を実行する歯車研削加工シミュレーション装置にある。
上記態様によれば、砥石モデルおよび工作物モデルを生成する。砥石モデルは、ねじ状砥石の軸方向断面において、ねじ状砥石の凸刃の断面形状を定義する砥石刃断面点群を、凸刃の延在方向に配置することにより生成される。砥石モデルを構成する複数の砥石刃断面点群により、工作物を研削加工するねじ状砥石の凸刃が表現されている。
また、上述したように、ねじ状砥石の凸刃全ての表面が工作物を研削加工する部位となる。そこで、砥石刃断面点群を構成する隣り合う2つの砥石刃断面点の区間である「砥石定義点区間」を用い、所定の時間間隔に、砥石定義点区間が通過する砥石定義点区間通過エリアを決定している。砥石定義点区間通過エリアは、所定の時間間隔において、ねじ状砥石の凸刃の一部分が移動する軌跡に相当する。
そして、決定された砥石定義点区間通過エリアを構成する面と工作物モデルの線分との交点を算出して、工作物モデルを構成する工作物定義点を交点の座標に変更する。ここで、砥石定義点区間通過エリアを構成する面が工作物モデルの線分と交差する状態とは、ねじ状砥石の凸刃の所定の一部分により工作物が研削加工された状態に相当する。そして、砥石定義点区間通過エリアを構成する面と工作物モデルの線分との交点が、研削加工された後の工作物の表面形状に相当する。つまり、工作物定義点が交点の座標に変更されることで、工作物モデルが研削加工された状態が表現されている。
そして、全ての砥石定義点区間について上記と同様の処理が実行され、さらに、時間の経過の度に上記と同様の処理が実行されることにより、工作物モデルが逐次変更されていく。従って、上記態様によれば、ねじ状砥石を用いた歯車研削加工シミュレーションを実現することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、ねじ状砥石を用いて工作物を研削加工して歯車を創成する歯車研削加工のシミュレーションを行うことが可能な歯車研削加工シミュレーション方法および装置を提供することができる。
歯車研削加工装置を示す図である。 歯車加工装置を示す図であって、図1の左側から見た図である。 歯車研削加工シミュレーション装置の機能ブロック図である。 歯車研削加工シミュレーション装置を構成する演算処理部による処理、すなわち歯車研削加工シミュレーション方法を示すフローチャートである。 歯車研削加工シミュレーション装置を構成する演算処理部による処理、すなわち歯車研削加工シミュレーション方法を示すフローチャートである。 歯車研削加工シミュレーション装置を構成する演算処理部による処理、すなわち歯車研削加工シミュレーション方法を示すフローチャートである。 工作物である歯車の1つの目標歯形の斜視図である。 目標歯形断面点群を示す図である。 砥石刃断面点群を示す図であって、(a)は1条ねじ、(b)は2条ねじ、(c)は3条ねじを示す図である。 目標歯形とねじ状砥石の凸刃との接触状態を示す斜視図である。 砥石モデルを生成するための座標系および砥石モデルの分割長を説明する図である。 (a)は、ねじ状砥石が1条ねじの場合における砥石刃断面点群を示し、(b)は、1条ねじを構成する砥石モデルを示す図である。 (a)は、ねじ状砥石が2条ねじの場合における砥石刃断面点群を示し、(b)は、2条ねじを構成する砥石モデルを示す図である。 (a)は、ねじ状砥石が3条ねじの場合における砥石刃断面点群を示し、(b)は、3条ねじを構成する砥石モデルを示す図である。 工作物モデルを生成するための座標系などを説明する図である。 工作物モデルを示す図である。 図16とは異なる座標系にて示した工作物モデル図である。 3次元極座標系(θ-Le-Zw)における工作物モデルを示す図である。 砥石モデルの3次元直交座標系(Xt-Yt-Zt)において、砥石モデルにおける砥石定義点区間Seおよび砥石定義点区間通過エリアAtを示す図である。 砥石モデルを工作物の2次元極座標系(θ-Zw)に変換した状態において、砥石定義点区間通過エリアAtと、砥石定義点区間通過エリアAtを含む矩形包含エリアAt’とを示す図である。 工作物の2次元極座標系(θ-Zw)における工作物モデルMwと砥石定義点区間通過エリアAtおよび矩形包含エリアAt’とを配置した状態を示す図である。 2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物モデルMwを構成する線分群の1つの線分が、砥石定義点区間通過エリアAtに包含される状態を示す図である。 2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物モデルMwを構成する線分群の1つの線分が、砥石定義点区間通過エリアAtに包含されない状態を示す図である。 2次元極座標系(θ-Le)において、工作物モデルMwを構成する線分と砥石定義点区間通過エリアAtとの交点を示す図である。 工作物モデルMwの3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)において、工作物モデルMwを構成する線分と砥石定義点区間通過エリアAtとの交点を示す図である。 2次元極座標系(θ-Le)において、工作物モデルMwを構成する工作物定義点を交点に変更した状態の図である。 工作物モデルMwの3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)において、工作物モデルMwを構成する工作物定義点を交点に変更した状態の図である。 歯車研削加工シミュレーションの途中における工作物モデルMwの状態と、砥石モデルMtの一部とを示す図である。 工作物モデルMwの最終形状を示す図である。
(実施形態1)
1.歯車研削加工装置1
歯車研削加工装置1の構成について図1および図2を参照して説明する。歯車研削加工装置1は、ねじ状砥石Tを用いて工作物Wを研削加工して、工作物Wに歯車の歯形を創成する。詳細には、歯車研削加工装置1は、ねじ状砥石Tをねじ状砥石Tの中心軸線回りに回転し、工作物Wを工作物Wの中心軸線回りに回転した状態において、ねじ状砥石Tを工作物Wの中心軸方向に相対移動することにより、工作物Wに歯車の歯形を研削する。
そこで、歯車研削加工装置1は、工作物Wとねじ状砥石Tとを直交3軸のそれぞれの方向に相対移動可能に構成される。さらに、歯車研削加工装置1は、工作物Wを工作物Wの中心軸線回りに回転可能に設け、ねじ状砥石Tをねじ状砥石Tの中心軸線回りに回転可能に設け、工作物Wとねじ状砥石Tとの相対姿勢を変更するために工作物Wまたはねじ状砥石Tを回転可能に設けられる。
歯車研削加工装置1は、6軸加工機、すなわち、直進3軸かつ回転3軸を有する加工機を適用する。本実施形態においては、歯車研削加工装置1は、工作物WをB軸回りに回転可能とし、ねじ状砥石TをA軸回りかつC軸回りに回転可能とし、ねじ状砥石TをX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能とする。A軸とは、工作物Wの中心軸線およびねじ状砥石Tの中心軸線に対して直交する方向の軸線である。B軸は、工作物Wの中心軸線に一致する。C軸は、ねじ状砥石Tの中心軸線に一致する。
歯車研削加工装置1は、ベッド2、コラム3、Y軸スライド4、回転部材5、砥石支持部材6、ねじ状砥石T、工作物支持部材7を備える。ベッド2は、設置面上に設置される。コラム3は、ベッド2の上面に設けられたX軸ガイドに案内されて、ベッド2に対してX軸方向(水平方向)に移動可能に設けられる。図示しないが、コラム3は、ボールねじ機構またはリニアモータなどにより駆動される。
Y軸スライド4は、コラム3の鉛直方向に延びる側面に設けられたY軸ガイドに案内されて、コラム3に対してY軸方向(上下方向)に移動可能に設けられる。回転部材5は、Y軸スライド4に設けられ、水平軸線であるA軸回りに回転可能に設けられる。回転部材5は、例えば、360°の範囲で回転可能に設けられる。
砥石支持部材6は、回転部材5に設けられたZ軸ガイドに案内されて、Z軸方向に移動可能に設けられる。Z軸方向は、回転部材5がA軸回りに回転することにより方向が異なる。初期状態としては、Z軸方向は、水平方向であって、X軸方向およびY軸方向に直交する方向である。
砥石支持部材6は、ねじ状砥石TをC軸回りに回転可能に支持する。C軸は、ねじ状砥石Tの中心軸線に一致し、かつ、Z軸方向に平行な軸線である。ねじ状砥石Tは、径方向外側に突出する螺旋状の凸刃を有する。ねじ状砥石Tは、1条ねじとしても良いし、多条ねじとしても良い。ねじ状砥石Tは、多条ねじの場合には、複数の螺旋状の凸刃を有することになる。工作物支持部材7は、ベッド2上に設けられ、工作物WをB軸回りに回転可能に支持する。
歯車研削加工装置1による研削加工は、次のように行われる。工作物Wとねじ状砥石Tとを同期回転させる。詳細には、工作物WをB軸回りに回転させ、かつ、ねじ状砥石TをC軸回りに回転させ、両者の回転を同期させる。
続いて、工作物Wとねじ状砥石Tとを交差角を有する研削姿勢とするために、本実施形態においては、回転部材5をA軸回りに所定角度回転させる。続いて、コラム3をX軸方向に移動し、Y軸スライド4をY軸方向に移動し、かつ、砥石支持部材6をZ軸方向に移動することにより、ねじ状砥石Tを研削初期位置に移動する。続いて、Y軸スライド4を移動することにより、ねじ状砥石Tを工作物Wの中心軸線方向に移動し、工作物Wの歯形の研削を行う。
2.歯車研削加工シミュレーション装置10
歯車研削加工シミュレーション装置10について、図3~図29を参照して説明する。歯車研削加工シミュレーション装置10は、コンピュータにより構成され、例えば、演算処理装置、記憶装置、インターフェースなどにより構成される。
図3に示すように、歯車研削加工シミュレーション装置10は、入力部11、演算処理部12、工作物モデル記憶部13、砥石モデル記憶部14、および、出力部15を備える。入力部11は、シミュレーションに使用する各種情報を入力する。各種情報は、例えば、工作物Wの最終形状すなわち歯車Gの目標歯形情報、工作物Wの素材形状、ねじ状砥石Tの外径、軸方向幅、条数、歯車研削加工装置1の機械構成などを含む。
演算処理部12は、入力部11にて入力された情報を用いて、歯車研削加工シミュレーションを実行する。本実施形態における歯車研削加工シミュレーションは、演算処理の容易化のため、工作物Wを固定した状態とみなし、ねじ状砥石Tが、工作物Wに対して移動するものとして行う。つまり、歯車研削加工シミュレーションにおいては、ねじ状砥石Tが、ねじ状砥石Tの中心軸線回りに回転すると共に、工作物Wの周りを工作物Wの中心軸線回りに回転するものとして行う。ただし、歯車研削加工シミュレーションは、工作物Wおよびねじ状砥石Tが実際の歯車研削加工と同様の動作を行うようにすることも可能である。
工作物モデル記憶部13は、工作物モデルMwを記憶する。詳細には、工作物モデル記憶部13は、初期に生成された工作物モデルMwを記憶し、その後、演算処理部12により実行される歯車研削加工シミュレーションにより変更された工作物モデルMwを逐次更新して記憶する。なお、更新される過程における全ての工作物モデルMwを記憶しても良い。
砥石モデル記憶部14は、初期に生成された砥石モデルMtを記憶する。本実施形態においては、歯車研削加工シミュレーションにおいて、砥石モデルMtは形状変化しないものとする。従って、砥石モデルMtの形状が更新されることはない。ただし、砥石モデルMtを形状変化させることも可能である。出力部15は、演算処理部12により歯車研削加工シミュレーションを実行することにより生成された情報を出力する。例えば、出力部15は、更新された工作物モデルMwを出力したり、砥石モデルMtを出力したり、砥石モデルMtの微小部位毎の研削量を出力したりする。
図4~図6のフローチャートを中心に、研削歯車加工シミュレーションについて説明する。研削歯車加工シミュレーションは、図3における演算処理部12により実行されるシミュレーション方法である。
まず、図4に示すように、歯車Gの軸直交方向断面(Xw-Yw面)において、歯車Gの目標歯形の断面形状を定義する目標歯形断面点群W_tarを生成する(S1)。歯車Gの目標歯形は、図7に示す。例えば、歯車Gの目標歯形は、インボリュート曲面により形成される。ただし、歯車Gの目標歯形は、インボリュートに限らず、任意の歯面形状を適用することができる。図7に示すように、歯車Gの目標歯形において、歯面の任意の点は、歯面法線ベクトルGa、歯すじ方向接線ベクトルGb、歯丈方向接線ベクトルGcにより表される。そして、図8に示すように、目標歯形断面点群W_tarは、歯車Gの軸直交方向断面(Xw-Yw面)における点群として定義される。
続いて、砥石刃断面点群Pt_gを生成する(S2)。図9の(a)に示すように、砥石刃断面点群Pt_gは、ねじ状砥石Tの軸方向断面において、ねじ状砥石Tの凸刃の断面形状を定義する。1つの砥石刃断面点群Pt_gは、複数の砥石刃断面点Ptにより構成されている。図9の(a)に示す砥石刃断面点群Pt_gは、ねじ状砥石Tが1条ねじであって、ねじ状砥石TのリードがL1の場合である。そこで、入力部11にて入力されたねじ状砥石Tに関する情報に基づいて、砥石刃断面点群Pt_gが生成される。
ここで、砥石刃断面点群Pt_gの各点Ptは、図10に示すように、目標歯形断面点群W_tarの各点に一致する状態において、歯車Gの目標歯形における歯面法線ベクトルGaとねじ状砥石Tの凸刃における砥石刃法線ベクトルTaとが同軸上に位置するように生成される。図10においては、歯面法線ベクトルGaとねじ状砥石Tの砥石刃法線ベクトルTaとは、逆方向のベクトルとなる。なお、歯面法線ベクトルGaおよび砥石刃法線ベクトルTaは、単位ベクトルであるため、ベクトル長(ベクトルの大きさ)は同一である。
ねじ状砥石Tが2条ねじの場合には、図9の(b)に示すような砥石刃断面点群Pt_gが生成される。この時のねじ状砥石Tのリードは、L2となる。ねじ状砥石Tが3条ねじの場合には、図9の(c)に示すような砥石刃断面点群Pt_gが生成される。この時のねじ状砥石Tのリードは、L3となる。このように、ねじ状砥石Tの条数に応じて、砥石刃断面点群Pt_gが生成される。ねじ状砥石Tが多条ねじである場合には、砥石刃断面点群Pt_gは、多条ねじを構成する複数の凸刃の断面形状を定義する。
続いて、図4に示すように、砥石モデルMtを生成する(S3)。砥石モデルMtは、砥石刃断面点群Pt_gをねじ状砥石Tの凸刃の延在方向に配置することにより、ねじ状砥石Tの凸刃を3次元モデル化したものである。
砥石モデルMtは、砥石刃断面点群Pt_gを、ねじ状砥石Tの所定角度毎に、かつ、ねじ状砥石TのリードL1~L3から求められる所定軸方向位置毎に配置することにより生成される。そこで、砥石モデルMtの座標系は、図11に示すように定義する。そして、砥石モデルMtを、所定軸方向位置毎に、砥石モデルMtの軸方向に複数に分割する。隣り合う所定軸方向位置の軸方向長さ、すなわち、砥石モデルMtの軸方向分割長Ldtは、予め設定しておく。また、砥石モデルMtの軸方向長さWtは、ねじ状砥石Tの軸方向長さに一致する。
図12は、ねじ状砥石Tが1条ねじの場合を示す。図12の(a)は、1条ねじにより構成される砥石刃断面点群Pt_gを示し、図12の(b)は、図12の(a)に示す砥石刃断面点群Pt_gを用いて生成した砥石モデルMtである。図13は、ねじ状砥石Tが2条ねじの場合を示す。図13の(a)は、2条ねじにより構成される砥石刃断面点群Pt_gを示し、図13の(b)は、図13の(a)に示す砥石刃断面点群Pt_gを用いて生成した砥石モデルMtである。図14は、ねじ状砥石Tが3条ねじの場合を示す。図14の(a)は、3条ねじにより構成される砥石刃断面点群Pt_gを示し、図14の(b)は、図14の(a)に示す砥石刃断面点群Pt_gを用いて生成した砥石モデルMtである。
続いて、図4に示すように、工作物モデルMwを生成する(S4)。工作物モデルMwは、工作物Wの表面上の工作物定義点群Pw_g、および、工作物定義点群Pw_gのそれぞれの点を一端とし工作物Wの径方向に延びる線分群LS_gにより定義される。
図15に示すように、工作物モデルMwは、初期形状として、例えば円筒形状とする。工作物モデルMwの軸方向長さWwは、工作物Wの軸方向長さに一致する。工作物モデルMwの円筒形状における外径および内径は、研削される径方向範囲に対応する。つまり、工作物モデルMwを円筒形状として、研削に必要な範囲のみを定義する形状として表している。さらに、図15に示すように、工作物モデルMwは、工作物Wの中心軸線の方向(Zw方向)に等間隔に分割する。分割する軸方向長さLdwは、任意に設定される。
そして、分割面のそれぞれにおいて、円筒形状の外周面上に、周方向に等間隔に工作物定義点Pwを配置する。ただし、工作物Wに創成される歯形は、周方向に複数存在し、複数の歯形は、同一である。そこで、図16に示すように、工作物モデルMwは、例えば、1つの歯形を表すことができる角度範囲Δθのみを対象として、工作物定義点Pwを配置する。角度範囲Δθは、工作物モデルMwの座標系において、1つの歯形に対応する開始角度θsから終了角度θeまでの範囲とする。
なお、工作物定義点Pwは、歯車研削加工シミュレーションにより、円筒形状の外周面から内周面までの径方向範囲にて変更可能とされる。そして、工作物定義点Pwは、工作物モデルMwの外周面上に位置する点であるため、工作物モデルMwの外周面形状を表す点となる。
上述したように、工作物モデルMwは、工作物定義点群Pw_gと線分群LS_gとにより定義される。つまり、図16に示すように、工作物定義点Pwのそれぞれを一端とし、工作物モデルMwの中心軸線を他端とする線分LSが配置される。従って、図16のハッチングにて示す領域が、工作物モデルMwを定義する領域となる。
ここで、図17には、工作物モデルMwの座標系をXw’-Yw’-Zwとして、工作物モデルMwを表したものである。Yw’が、角度範囲Δθの中央に位置し、Xw’が、Yw’に直交する方向となる。図17において、白丸は、工作物モデルMwを円筒形状として定義した内周面に位置する。
続いて、図4に示すように、工作物分割エリアAd(h)を生成する(S5)。工作物分割エリアAd(h)は、工作物定義点群Pw_gの一部である複数の工作物定義点Pwを含むように、工作物モデルMwを分割したエリアである。図18に示すように、本実施形態においては、工作物分割エリアAd(h)は、3次元極座標系(θ-Le-Zw)に座標変換された工作物モデルMwにおいて定義されている。つまり、図18において、横軸を角度θとして、縦軸を線分LSの線分長Leとし、奥行き方向の軸を工作物モデルMwを分割したZw軸とする。図18においては、9個の工作物分割エリアAd(1)~Ad(9)に分割した場合を示す。工作物分割エリアAd(h)の形状、大きさ、分割数は、任意に設定される。
なお、以下において、演算処理の簡易化のために、工作物モデルMwを3次元極座標系(θ-Le-Zw)に変換して処理を行う。ただし、工作物モデルMwを3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)において処理を行うこともできる。工作物分割エリアAd(h)の設定も、3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)にて定義することもできる。
続いて、時刻カウンタn(nは序数)を初期値として0に設定する(S6)。歯車研削加工が行われることで時刻は進んで行く。そこで、歯車研削加工シミュレーションにおける時刻tを表す指標として時刻カウンタnを用いる。続いて、時刻カウンタnが最大値n_max-1、すなわち最大値n_maxより1小さい値であるか否かを判定する(S7)。時刻カウンタnが最大値n_max-1でなければ(S7:No)、時刻カウンタnを1加算する(S8)。
続いて、工作物分割エリア番号h(hは序数)を初期値として0に設定する(S9)。図18に示すように、工作物モデルMwは、複数の工作物分割エリアAd(h)に分割されている。つまり工作物分割エリア番号hは、工作物分割エリアAd(h)を表す番号である。続いて、工作物分割エリア番号hが最大値h_maxであるか否かを判定する(S10)。工作物分割エリア番号hが最大値h_maxでなければ(S10:No)、図5に示すように、工作物分割エリア番号hを1加算する(S11)
続いて、砥石刃断面点群番号m(mは序数)を初期値として0に設定する(S12)。図12~図14に示すように、砥石モデルMtは、複数の砥石刃断面点群Pt_g(m)により構成される。砥石刃断面点群番号mは、砥石モデルMtにおける複数の砥石刃断面点群Pt_g(m)を表す番号である。続いて、砥石刃断面点群番号mが最大値m_maxであるか否かを判定する(S13)。砥石刃断面点群番号mが最大値m_maxでなければ(S13:No)、砥石刃断面点群番号mを1加算する(S14)。
続いて、砥石刃断面点番号i(iは序数)を初期値として0に設定する(S15)。図9に示すように、1つの砥石刃断面点群Pt_gは、複数の砥石刃断面点Pt(i)により構成される。砥石刃断面点番号iは、1つの砥石刃断面点群Pt_gにおける砥石刃断面点Pt(i)を表す番号である。続いて、砥石刃断面点番号iが最大値i_max-1、すなわち最大値i_maxより1小さい値であるか否かを判定する(S16)。砥石刃断面点番号iが最大値i_max-1でなければ(S16:No)、砥石刃断面点番号iを1加算する(S17)。
続いて、図5に示すように、時刻tにおける砥石定義点区間Se(i,t)を算出する(S18)。砥石定義点区間Se(i,t)は、工作物モデルMwを基準とする座標系において、時刻tにおいて、砥石刃断面点群Pt_g(t)を構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,t),Pt(i+1,t)の区間である。砥石刃断面点群Pt_g(t)とは、時刻tにおける砥石刃断面点群Pt_gを意味する。砥石刃断面点Pt(i,t)は、時刻tにおける砥石刃断面点群Pt_gのうちのi番目の砥石刃断面点Ptを意味する。
本実施形態においては、砥石定義点区間Se(i,t)は、工作物モデルMwの3次元極座標系(θ-Le-Zw)にて表す。図19には、黒丸にて、複数の砥石刃断面点Pt(i,t)により構成される砥石刃断面点群Pt_g(t)を示す。さらに、図19には、例えば、砥石刃断面点番号iを3とした場合における砥石定義点区間Se(3,t)を示す。砥石定義点区間Se(3,t)は、時刻tにおける隣り合う砥石刃断面点Pt(3,t)、Pt(4,t)の区間である。
さらに、図5に示すように、時刻tのΔt後である時刻tn+1における砥石定義点区間Se(i,tn+1)を算出する(S18)。砥石定義点区間Se(i,tn+1)は、工作物モデルMwを基準とする座標系において、時刻tn+1において、砥石刃断面点群Pt_g(tn+1)を構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,tn+1),Pt(i+1,tn+1)の区間である。砥石刃断面点群Pt_g(tn+1)とは、時刻tn+1における砥石刃断面点群Pt_gを意味する。砥石刃断面点Pt(i,tn+1)は、時刻tn+1における砥石刃断面点群Pt_gのうちのi番目の砥石刃断面点Ptを意味する。
本実施形態においては、砥石定義点区間Se(i,tn+1)は、砥石定義点区間Se(i,t)と同様に、工作物モデルMwの3次元極座標系(θ-Le-Zw)にて表す。図19には、白丸にて、複数の砥石刃断面点Pt(i,tn+1)により構成される砥石刃断面点群Pt_g(tn+1)を示す。さらに、図19には、例えば、砥石刃断面点番号iを3とした場合における砥石定義点区間Se(3,tn+1)を示す。砥石定義点区間Se(3,tn+1)は、時刻tn+1における隣り合う砥石刃断面点Pt(3,tn+1)、Pt(4,tn+1)の区間である。
続いて、図5に示すように、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を決定する(S19)。時刻tにおける砥石定義点区間Se(i,t)と、時刻tn+1における砥石定義点区間Se(i,tn+1)とにより表されるエリアである。砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、時刻tと時刻tn+1との間において、砥石定義点区間Se(i)が通過するエリアに相当する。図19には、例えば、砥石刃断面点番号iを3とした場合における砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)を示す。
続いて、図5に示すように、工作物分割エリアAd(h)毎に、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)との干渉チェックを行う(S20)。本実施形態においては、演算処理の容易化のため、工作物モデルMwの2次元極座標系(θ-Zw)、すなわち工作物モデルMwの周方向角度θおよび工作物モデルMwの軸方向位置Zwにより表される座標系において、干渉チェックを行う。
干渉チェックについて、図20および図21を参照して説明する。説明の容易化のため、適宜、図19にて示した砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)を用いる。まず、図20に示すように、工作物モデルMwの2次元極座標系(θ-Zw)において、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を含む矩形包含エリアAt’(i,t)を生成する。矩形包含エリアAt’(i,t)は、演算処理の容易化のために用いる。つまり、矩形包含エリアAt’(i,t)を、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)とみなして処理を行う。
図20においては、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)を含む矩形包含エリアAt’(3,t)を生成する。矩形包含エリアAt’(3,t)は、点Pt’(3,t)、点Pt’(3,tn+1)、点Pt’(4,t)、点Pt’(4,tn+1)により表される矩形形状である。図20においては、点Pt’(3,t)および点Pt’(4,t)のθ座標は、点Pt(3,t)のθ座標に一致する。図20においては、点Pt’(3,tn+1)および点Pt’(4,tn+1)のθ座標は、点Pt(4,tn+1)のθ座標に一致する。
図20においては、点Pt’(3,t)および点Pt’(3,tn+1)のZw座標は、点Pt(3,tn+1)のZw座標に一致する。図20においては、点Pt’(4,t)および点Pt’(4,tn+1)のZw座標は、点Pt(4,t)のZw座標に一致する。ただし、点の対応関係は、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の形状によって異なる。
そして、図21に示すように、工作物モデルMwの2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物モデルMwと、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)を包含する矩形包含エリアAt’(3,t)とを配置する。このとき、現在処理の対象である工作物分割エリアAd(h)に、現在処理の対象である砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を包含する矩形包含エリアAt’(i,t)が干渉するか否かをチェックする。
例えば、図21においては、工作物分割エリアAd(5)と、砥石定義点区間通過エリア(3,t)を包含する矩形包含エリアAt’(3,t)とが干渉している。「干渉している」とは、工作物分割エリアAd(5)に、矩形包含エリアAt’(3,t)の少なくとも一部が含まれていることを意味する。一方、他の工作物分割エリアAd(1)~Ad(4)、Ad(6)~Ad(9)は、矩形包含エリアAt’(3,t)に干渉していない。図5におけるS20における最初の処理では、現在処理の対象である工作物分割エリアAd(1)に、現在処理の対象である矩形包含エリアAt’(1,t)との干渉チェックを行う。
上記において、干渉チェックは、演算処理の容易化のため、現在処理の対象である工作物分割エリアAd(h)と、現在処理の対象である矩形包含エリアAt’(i,t)との干渉チェックとした。この他に、干渉チェックは、現在処理の対象である工作物分割エリアAd(h)に、現在処理の対象である砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)との干渉チェックとしても良い。
続いて、図6に示すように、干渉チェックの結果、干渉がない場合には(S21:No)、S17に戻り処理を繰り返す。例えば、工作物分割エリアAd(1)に矩形包含エリアAt’(1,t)が干渉しない場合には、次に、工作物分割エリアAd(1)と矩形包含エリアAt’(2,t)との干渉チェックを行う。
一方、図6のS21において、干渉チェックの結果、干渉がある場合には(S21:Yes)、工作物分割エリアAd(h)内の工作物定義点番号qの初期値として0に設定する(S22)。図21に示すように、1つの工作物分割エリアAd(h)は、複数の工作物定義点Pw(q)により構成される。工作物定義点番号qは、1つの工作物分割エリアAd(h)における工作物定義点Pw(q)を表す番号である。
図21においては、1つの工作物分割エリアAd(h)は、16個の工作物定義点Pw(1)~Pw(16)により構成される。ただし、工作物定義点Pw(q)が工作物分割エリアAd(h)の境界に位置する場合には、複数の工作物分割エリアAd(h)で共通するため、1つの工作物分割エリアAd(h)のみを構成するものとしても良い。
続いて、工作物定義点番号qが最大値q_maxであるか否かを判定する(S23)。工作物定義点番号qが最大値q_maxでなければ(S23:No)、工作物定義点番号qを1加算する(S24)。
続いて、図6に示すように、工作物モデルMwを構成する各工作物定義点Pwが、当該工作物定義点Pwを一端とする線分LSの延在方向から見た場合において、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置するか否かの包含チェックを行う(S25)。
包含チェックについて、図22および図23を参照して説明する。図22は、工作物モデルMwを構成する工作物定義点Pw(6)が、当該工作物定義点Pw(6)を一端とする線分LS(6)の延在方向から見た場合において、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置する状態を示す。この状態を、包含された状態とする。図23は、工作物モデルMwを構成する工作物定義点Pw(7)が、当該工作物定義点Pw(7)を一端とする線分LS(7)の延在方向から見た場合において、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置しない状態、すなわち包含されていない状態を示す。
包含チェックは、図22および図23に示すように、工作物モデルMwの2次元極座標系(θ-Zw)において行うと容易に演算処理を行うことができる。図22および図23に示すように、2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物定義点Pw(6)、Pw(7)が、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置するか否かをチェックすれば良い。
例えば、2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物定義点Pw(q)と、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する点Pt(i,t)、点Pt(i,tn+1)、点Pt(i+1,t)、点Pt(i+1,tn+1)のそれぞれとを結ぶベクトルv1,v2,v3,v4を算出する。
そして、工作物定義点Pw(q)を中心とした一方の周方向に隣り合う2つのベクトルの外積を算出する。当該隣り合う2つのベクトルの外積とは、例えば、v1×v2、v2×v3、v3×v4、v4×v1である。4つの外積の符号が全て同じであれば、工作物定義点Pw(q)が、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置すると判定される。一方、4つの外積の中に異なる符号のものがある場合には、工作物定義点Pw(q)が、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置しないと判定される。
図22に示すように、工作物定義点Pw(6)の場合、工作物定義点Pw(6)を中心とした一方の周方向に隣り合う2つのベクトルの外積の符号が全て同じになるため、工作物定義点Pw(6)は、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置すると判定される。一方、図23に示すように、工作物定義点Pw(7)の場合、工作物定義点Pw(7)を中心とした一方の周方向に隣り合う2つのベクトルの外積の符号に異なる符号があるため、工作物定義点Pw(7)は、砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置しないと判定される。
続いて、図6に示すように、包含チェックの結果、工作物定義点Pw(q)が砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置しないと判定された場合には(S26:No)、S23に戻り処理を繰り返す。例えば、工作物分割エリアAd(5)を構成する工作物定義点Pw(1)が砥石定義点区間通過エリアAt(1,t)の内部に位置しない場合には、次に、工作物分割エリアAd(5)を構成する工作物定義点Pw(2)が砥石定義点区間通過エリアAt(1,t)の内部に位置するか否かの包含チェックを行う。
一方、図6のS26において、包含チェックの結果、工作物定義点Pw(q)が砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置すると判定された場合には(S26:Yes)、交点Pxを算出する(S27)。交点Pxは、包含チェックにおいて砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置すると判定された工作物定義点Pw(q)を一端とする対象線分LS(q)と、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)との交点である。
交点Pxの算出について、図24および図25を参照して説明する。砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、点Pt(i,t)、点Pt(i,tn+1)、点Pt(i+1,t)、点Pt(i+1,tn+1)により構成される。構成する4つの点が同一平面上に存在する場合には、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、1つの平面により表すことができる。しかし、構成する4つの点が同一平面上に存在しなければ、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を1つの平面により表すことができない。
そこで、図24に示すように、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面は、構成する4点のうち隣り合う点同士を接続する線、および、構成する4点の対角の2点を接続する線により表される2個の三角形平面とする。図24においては、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面は、点Pt(3,t)、点Pt(3,tn+1)、点Pt(4,t)を頂点とする三角形平面と、点Pt(4,t)、点Pt(4,tn+1)、点Pt(3,t)を頂点とする三角形平面とにより表す。
そして、図24に示す2次元極座標系(θ-Le)において、対象線分LS(6)と2個の三角形平面の一方との交点を算出する。対象線分LS(6)と砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)との交点Pxは、対象線分LS(6)と2個の三角形平面の一方との交点である。3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)においては、図25に示すようになる。なお、3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)において、交点Pxを算出しても良い。ただし、2次元極座標系(θ-Le)における演算処理の方が容易である。
続いて、図6に示すように、工作物定義点Pw(q)を交点Pxに変更した場合において、線分LS(q)の線分長が、元の線分長よりも短くなったか否かを判定する(S28)。線分長が短くなった場合には(S28:Yes)、工作物定義点Pw(q)を交点Pxの座標に変更し、さらに、対象線分LS(q)の線分長を変更する(S29)。変更後は、S23に戻り処理を繰り返す。工作物定義点Pw(6)および対象線分LS(6)を変更した場合、図26および図27に示すようになる。
線分LS(q)の線分長が、元の線分長よりも短くなっていない場合には(S28:No)、工作物定義点Pw(q)および対象線分LS(q)の線分長を変更することなく、S23に戻り処理を繰り返す。
例えば、工作物分割エリアAd(5)を構成する工作物定義点Pw(6)が砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置する場合に、工作物定義点Pw(6)および対象線分LS(6)を変更した後には、次に、工作物分割エリアAd(5)を構成する工作物定義点Pw(7)が砥石定義点区間通過エリアAt(3,t)の内部に位置するか否かの包含チェックを行う。
図6のS24~S29を繰り返して実行した場合に、図6のS23において、工作物定義点番号qが最大値q_maxになると(S23:Yes)、図5のS16に戻り処理を繰り返す。つまり、現在処理の対象である砥石刃断面点番号iが最大値i_max-1に達したか否かを判定し(S16)、まだ達していなければ(S16:No)、砥石刃断面点番号iを1加算して(S17)、S18以降の処理を行う。
S16において、現在処理の対象である砥石刃断面点番号iが最大値i_max-1に達した場合(S16:Yes)、S13に戻り処理を繰り返す。つまり、現在処理の対象である砥石刃断面点群番号mが最大値m_maxに達したか否かを判定し(S13)、まだ達していなければ(S13:No)、砥石刃断面点群番号mを1加算して(S14)、S15以降の処理を行う。
S13において、現在処理の対象である砥石刃断面点群番号mが最大値m_maxに達した場合(S13:Yes)、図4に示すように、S10に戻り処理を繰り返す。つまり、現在処理の対象である工作物分割エリア番号hが最大値h_maxに達したか否かを判定し(S10)、まだ達していなければ(S10:No)、工作物分割エリア番号hを1加算して(S11)、S12以降の処理を行う。
S10において、現在処理の対象である工作物分割エリア番号hが最大値h_maxに達した場合(S10:Yes)、S7に戻り処理を繰り返す。つまり、現在処理の対象である時刻カウンタnが最大値n_maxに達したか否かを判定し(S7)、まだ達していなければ(S7:No)、時刻カウンタnを1加算して(S8)、S9以降の処理を行う。
S7において、現在処理の対象である時刻カウンタnが最大値n_maxに達した場合(S7:Yes)、変更された工作物定義点群Pw_gにより定義された工作物モデルMwを出力し(S30)、シミュレーションの処理を終了する。なお、S30では、工作物モデルMwの出力に加えて、砥石モデルMtを出力しても良い。さらに、砥石モデルMtの砥石刃断面点群Pt_gのそれぞれにおける砥石定義点区間Se(i)毎の研削量を出力しても良い。
例えば、図28には、3次元極座標系(θ-Le-Zw)において、歯車研削加工シミュレーションの途中における工作物モデルMwの状態と、砥石モデルMtの一部とを示す図である。図29には、3次元直交座標系(Xw’-Yw’-Zw)において、工作物モデルMwの最終形状を示す図である。
3.効果
上記実施形態によれば、ねじ状砥石Tの軸方向断面においてねじ状砥石Tの凸刃の断面形状を定義する砥石刃断面点群Pt_gを生成し、砥石刃断面点群Pt_gを、ねじ状砥石Tの凸刃の延在方向に配置することにより、ねじ状砥石Tの凸刃を3次元モデル化した砥石モデルMtを生成する。
さらに、工作物Wの表面上の工作物定義点群Pw_g、および、工作物定義点群Pw_gのそれぞれの点を一端とし工作物Wの径方向に延びる線分群LS_gにより定義された工作物モデルMwを生成する。工作物モデルMwを基準とする座標系において、時刻t(nは序数)において砥石刃断面点群Pt_gを構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,t),Pt(i+1,t)の区間である砥石定義点区間Se(i,t)と、時刻tのΔt後である時刻tn+1において隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,tn+1),Pt(i+1,tn+1)の区間である砥石定義点区間Se(i,tn+1)とにより表される砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を決定する。
工作物モデルMwを構成する工作物定義点群Pw_gの各工作物定義点Pw(q)が、当該工作物定義点Pw(q)を一端とする線分LS(q)の方向から見た場合において、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置するか否かの包含チェックを行う。包含チェックにおいて砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の内部に位置すると判定された工作物定義点Pw(q)を一端とする対象線分LS(q)と砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面との交点Pxを算出する。対象線分LS(q)の一端に位置する工作物定義点Pw(q)を交点Pxの座標に変更し、変更された工作物定義点群Pw_gにより定義された工作物モデルMwを出力する。
本実施形態によれば、砥石モデルMtおよび工作物モデルMwを生成する。砥石モデルMtは、ねじ状砥石Tの軸方向断面において、ねじ状砥石Tの凸刃の断面形状を定義する砥石刃断面点群Pt_gを、凸刃の延在方向に配置することにより生成される。砥石モデルMtを構成する複数の砥石刃断面点群Pt_gにより、工作物Wを研削加工するねじ状砥石Tの凸刃が表現されている。
また、ねじ状砥石Tの凸刃全ての表面が工作物Wを研削加工する部位となる。そこで、砥石刃断面点群Pt_gを構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i),Pt(i+1)の区間である「砥石定義点区間Se(i)」を用い、所定の時間間隔Δtに、砥石定義点区間Se(i)が通過する砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を決定している。砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、所定の時間間隔Δtにおいて、ねじ状砥石Tの凸刃の一部分が移動する軌跡に相当する。
そして、決定された砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面と工作物モデルMwの線分LS(q)との交点Pxを算出して、工作物モデルMwを構成する工作物定義点Pw(q)を交点Pxの座標に変更する。ここで、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面が工作物モデルMwの線分LS(q)と交差する状態とは、ねじ状砥石Tの凸刃の所定の一部分により工作物Wが研削加工された状態に相当する。そして、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面と工作物モデルMwの線分LS(q)との交点Pxが、研削加工された後の工作物Wの表面形状に相当する。つまり、工作物定義点Pw(q)が交点Pxの座標に変更されることで、工作物モデルMwが研削加工された状態が表現されている。
そして、全ての砥石定義点区間Se(i)について上記と同様の処理が実行され、さらに、時間の経過の度に上記と同様の処理が実行されることにより、工作物モデルMwが逐次変更されていく。従って、上記態様によれば、ねじ状砥石Tを用いた歯車研削加工シミュレーションを実現することができる。
また、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、3次元極座標系(θ-Le-Zw)または2次元極座標系(θ-Zw)において決定され、包含チェックは、3次元極座標系θ-Le-Zw)または2次元極座標系(θ-Zw)において算出される。このように、極座標系を用いることにより、演算処理が容易となる。
さらに、3次元極座標系(θ-Le-Zw)または2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物定義点群Pw_gの一部である複数の工作物定義点Pwを含むように工作物モデルMwを複数の工作物分割エリアAd(h)に分割する。そして、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)の決定後に、2次元極座標系(θ-Zw)において、工作物分割エリアAd(h)毎に、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)が干渉するか否かの干渉チェックを行う。包含チェックは、干渉チェックにおいて砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)が干渉する工作物分割エリアAd(h)を対象として、2次元極座標系(θ-Zw)において算出される。このように、極座標系を用いることにより、演算処理が容易となる。
また、砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)は、点Pt(i,t)、点Pt(i+1,t)、点Pt(i,tn+1)、点Pt(i+1,tn+1)の4点により区画されるエリアである。砥石定義点区間通過エリアAt(i,t)を構成する面は、4点のうち隣り合う点同士を接続する線および4点の対角の2点を接続する線により表される2個の三角形平面としている。そして、交点Pxは、対象線分LSと2個の三角形平面の一方との交点である。4点により構成される面は、1つの平面で表すことができない場合がある。このような場合であっても、上記のように2個の三角形平面により表すことにより、確実に、交点Pxを算出することができる。
また、歯車Gの軸直交方向断面において歯車Gの目標歯形の断面形状を定義する目標歯形断面点群W_tarを生成し、砥石刃断面点群Pt_gは、目標歯形断面点群W_tarの各点において、歯車Gの目標歯形における歯面法線ベクトルGaとねじ状砥石Tの凸刃における砥石刃法線ベクトルTaとが同軸上に位置するように生成されている。このように定義されることで、確実に、歯車研削加工のシミュレーションを実現できる。
また、砥石刃断面点群Pt_gは、1条ねじを構成する1つの凸刃の断面形状を定義しても良い。また、砥石刃断面点群Pt_gは、多条ねじを構成する複数の凸刃の断面形状を定義しても良い。従って、任意の条数のねじ状砥石Tをシミュレーションの対象とすることができる。
また、砥石モデルMtは、砥石刃断面点群Pt_gを、ねじ状砥石Tの所定角度毎に、かつ、ねじ状砥石Tのリードから求められる所定軸方向位置毎に配置することにより生成される。これにより、砥石モデルMtを確実に生成することができる。
また、砥石モデルMtにおいて、砥石刃断面点群Pt_gのそれぞれを構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Ptにより表される砥石定義点区間Se(i)毎に、研削量を記憶するようにしても良い。この場合、ねじ状砥石Tのどの部位でどの程度の研削加工を行ったかを把握できる。砥石定義点区間Se(i)毎の研削量を把握することにより、砥石定義点区間Se(i)毎に摩耗量を推定することができる。
W 工作物
Mw 工作物モデル
Pw 工作物定義点
Pw_g 工作物定義点群
LS 対象線分
T ねじ状砥石
Mt 砥石モデル
Pt 砥石刃断面点
Pt_g 砥石刃断面点群
Se 砥石定義点区間
At:砥石定義点区間通過エリア
Px 交点

Claims (9)

  1. コンピュータにより、ねじ状砥石を用いて工作物を研削加工して歯車を創成する歯車研削加工のシミュレーションを行う歯車研削加工シミュレーション方法であって、
    前記ねじ状砥石の軸方向断面において前記ねじ状砥石の凸刃の断面形状を定義する砥石刃断面点群を生成し、
    前記砥石刃断面点群を、前記ねじ状砥石の前記凸刃の延在方向に配置することにより、前記ねじ状砥石の前記凸刃を3次元モデル化した砥石モデルを生成し、
    前記工作物の表面上の工作物定義点群、および、前記工作物定義点群のそれぞれの点を一端とし前記工作物の径方向に延びる線分群により定義された工作物モデルを生成し、
    前記工作物モデルを基準とする座標系において、時刻t(nは序数)において前記砥石刃断面点群を構成する隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,t),Pt(i+1,t)の区間である砥石定義点区間Se(i,t)と、時刻tのΔt後である時刻tn+1において隣り合う2つの砥石刃断面点Pt(i,tn+1),Pt(i+1,tn+1)の区間である砥石定義点区間Se(i,tn+1)とにより表される砥石定義点区間通過エリアを決定し、
    前記工作物モデルを構成する前記工作物定義点群の各工作物定義点が、当該工作物定義点を一端とする線分の方向から見た場合において、前記砥石定義点区間通過エリアの内部に位置するか否かの包含チェックを行い、
    前記包含チェックにおいて内部に位置すると判定された前記工作物定義点を一端とする対象線分と前記砥石定義点区間通過エリアを構成する面との交点を算出し、
    前記対象線分の一端に位置する前記工作物定義点を前記交点の座標に変更し、
    変更された前記工作物定義点群により定義された前記工作物モデルを出力する、歯車研削加工シミュレーション方法。
  2. 前記砥石定義点区間通過エリアは、前記工作物モデルの周方向角度、軸方向位置および線分長により表される3次元極座標系、または、前記工作物モデルの前記周方向角度および前記軸方向位置により表される2次元極座標系において決定され、
    前記包含チェックは、前記3次元極座標系または前記2次元極座標系において算出される、請求項1に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  3. さらに、
    前記3次元極座標系または前記2次元極座標系において、前記工作物定義点群の一部である複数の工作物定義点を含むように前記工作物モデルを複数の工作物分割エリアに分割し、
    前記砥石定義点区間通過エリアの決定後に、前記2次元極座標系において、前記工作物分割エリア毎に、前記砥石定義点区間通過エリアが干渉するか否かの干渉チェックを行い、
    前記包含チェックは、前記干渉チェックにおいて前記砥石定義点区間通過エリアが干渉する前記工作物分割エリアを対象として、前記2次元極座標系において算出される、請求項2に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  4. 前記砥石定義点区間通過エリアは、点Pt(i,t)、点Pt(i+1,t)、点Pt(i,tn+1)、点Pt(i+1,tn+1)の4点により区画されるエリアであり、
    前記砥石定義点区間通過エリアを構成する前記面は、前記4点のうち隣り合う点同士を接続する線および前記4点の対角の2点を接続する線により表される2個の三角形平面であり、
    前記交点は、前記対象線分と前記2個の三角形平面の一方との交点である、請求項1~3のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  5. さらに、前記歯車の軸直交方向断面において前記歯車の目標歯形の断面形状を定義する目標歯形断面点群を生成し、
    前記砥石刃断面点群は、前記目標歯形断面点群の各点において、前記歯車の目標歯形における歯面法線ベクトルと前記ねじ状砥石の前記凸刃における砥石刃法線ベクトルとが同軸上に位置するように生成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  6. 前記砥石刃断面点群は、多条ねじを構成する複数の前記凸刃の断面形状を定義する、請求項1~5のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  7. 前記砥石モデルは、前記砥石刃断面点群を、前記ねじ状砥石の所定角度毎に、かつ、前記ねじ状砥石のリードから求められる所定軸方向位置毎に配置することにより生成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  8. 前記砥石モデルにおいて、前記砥石刃断面点群のそれぞれを構成する隣り合う2つの前記砥石刃断面点により表される砥石定義点区間毎に、研削量を記憶する、請求項1~7のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の歯車研削加工シミュレーション方法を実行する歯車研削加工シミュレーション装置。
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