JP2023033182A - 医用情報処理システム、医用情報処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】AIの不確実性を考慮しながら患者を診療することである。【解決手段】実施形態の医用情報処理システムは、取得部と、推定部と、出力制御部とを持つ。前記取得部は、診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する。前記推定部は、学習済みモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定する。前記学習済みモデルは、ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルである。前記出力制御部は、前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する。【選択図】図3
Description
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用情報処理システム、医用情報処理方法、及びプログラムに関する。本願は、2021年8月25日に日本に出願された特願2021-137188号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
問診に対する患者の回答は、その患者の状態を推定するのに大切な情報である。患者の回答は、患者自身の感受性や心情で揺れることの多い不安定な情報であるため、現在は医療スタッフがその揺れを吸収して理解し、診療に役立てている。一方で、AI(Artificial Intelligence)を用いて診療を自動化することが検討されている。しかしながら、AIを用いた診療では不確実性が問題となり得る。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、AIの不確実性を考慮しながら患者を診療することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の医用情報処理システムは、取得部と、推定部と、出力制御部とを持つ。前記取得部は、診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する。前記推定部は、学習済みモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定する。前記学習済みモデルは、ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルである。前記出力制御部は、前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する。
以下、図面を参照しながら、実施形態の医用情報処理システム、医用情報処理方法、及びプログラムについて説明する。
(第1実施形態)
[医用情報処理システムの構成]
図1は、第1実施形態における医用情報処理システム1の構成例を表す図である。医用情報処理システム1は、例えば、ユーザインタフェース10と、医用情報処理装置100とを備える。ユーザインタフェース10及び医用情報処理装置100は、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
[医用情報処理システムの構成]
図1は、第1実施形態における医用情報処理システム1の構成例を表す図である。医用情報処理システム1は、例えば、ユーザインタフェース10と、医用情報処理装置100とを備える。ユーザインタフェース10及び医用情報処理装置100は、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
通信ネットワークNWは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味してよい。例えば、通信ネットワークNWは、病院基幹LAN(Local Area Network)等の無線/有線LANやインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワーク等を含む。
ユーザインタフェース10は、患者や医療スタッフによって利用される。例えば、ユーザインタフェース10は、タッチインタフェースや音声ユーザインタフェースであり、より具体的には、パーソナルコンピュータやタブレット端末、携帯電話などの端末装置である。医療スタッフは、典型的には医師であるが、看護師や医療に関わるその他の人物であってもよい。例えば、患者は、問診に対する自身の回答をユーザインタフェース10にタッチ入力したり、音声入力したりする。また、医療スタッフは、患者に口頭で問診し、その患者から回答をヒアリングし、そのヒアリング結果をユーザインタフェース10に入力してよい。
本実施形態において「診療」とは、手術や投薬といった治療のみならず、治療に至るまで、或いは治療に至った後の診察やその他のあらゆる医療的行為を含んでよい。
ユーザインタフェース10は、患者や医療スタッフによって入力された情報を、通信ネットワークNWを介して、医用情報処理装置100に情報を送信したり、或いは医用情報処理装置100から情報を受信したりする。
医用情報処理装置100は、通信ネットワークNWを介して、ユーザインタフェース10から情報を受信し、その受信した情報を処理する。そして、医用情報処理装置100は、通信ネットワークNWを介して、処理した情報をユーザインタフェース10に送信する。医用情報処理装置100は、処理した情報をユーザインタフェース10に送信することに加えて、或いは代えて、病院内に設置された医療スタッフの専用端末に送信してもよい。
医用情報処理装置100は、単一の装置であってもよいし、通信ネットワークNWを介して接続された複数の装置が互いに協働して動作するシステムであってもよい。すなわち、医用情報処理装置100は、分散コンピューティングシステムやクラウドコンピューティングシステムに含まれる複数のコンピュータ(プロセッサ)によって実現されてもよい。また、医用情報処理装置100は、必ずしもユーザインタフェース10とは異なる別体の装置である必要はなく、ユーザインタフェース10と一体になった装置であってもよい。
[ユーザインタフェースの構成]
図2は、第1実施形態におけるユーザインタフェース10の構成例を表す図である。ユーザインタフェース10は、例えば、通信インタフェース11と、入力インタフェース12と、出力インタフェース13と、メモリ14と、処理回路20とを備える。
図2は、第1実施形態におけるユーザインタフェース10の構成例を表す図である。ユーザインタフェース10は、例えば、通信インタフェース11と、入力インタフェース12と、出力インタフェース13と、メモリ14と、処理回路20とを備える。
通信インタフェース11は、通信ネットワークNWを介して医用情報処理装置100などと通信する。通信インタフェース11は、例えば、NIC(Network Interface Card)や無線通信用のアンテナ等を含む。
入力インタフェース12は、操作者(例えば患者)からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路20に出力する。例えば、入力インタフェース12は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネル等を含む。入力インタフェース12は、例えば、マイクロフォン等の音声入力を受け付けるユーザインタフェースであってもよい。入力インタフェース12がタッチパネルである場合、入力インタフェース12は、後述する出力インタフェース13に含まれるディスプレイ13aの表示機能を兼ね備えるものであってもよい。
なお、本明細書において入力インタフェース12はマウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース12の例に含まれる。
出力インタフェース13は、例えば、ディスプレイ13aやスピーカ13bなどを備える。
ディスプレイ13aは、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ13aは、処理回路20によって生成された画像や、操作者からの各種の入力操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。例えば、ディスプレイ13aは、LCD(Liquid Crystal Display)や、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。
スピーカ13bは、処理回路20から入力された情報を音声として出力する。
メモリ14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクによって実現される。これらの非一過性の記憶媒体は、NAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置といった通信ネットワークNWを介して接続される他の記憶装置によって実現されてもよい。また、メモリ14には、ROM(Read Only Memory)やレジスタ等の非一過性の記憶媒体が含まれてもよい。
処理回路20は、例えば、取得機能21と、出力制御機能22と、通信制御機能23とを備える。処理回路20は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ14(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
処理回路20におけるハードウェアプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。メモリ14にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。上記のプログラムは、予めメモリ14に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の非一時的記憶媒体に格納されており、非一時的記憶媒体がユーザインタフェース10のドライブ装置(不図示)に装着されることで非一時的記憶媒体からメモリ14にインストールされてもよい。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
取得機能21は、入力インタフェース12を介して入力情報を取得したり、通信インタフェース11を介して医用情報処理装置100から情報を取得したりする。
出力制御機能22は、取得機能21によって取得された情報をディスプレイ13aに画像や映像として表示させたり、スピーカ13bから音声として出力させたりする。
通信制御機能23は、入力インタフェース12に入力された情報を通信インタフェース11を介して医用情報処理装置100に送信する。
[医用情報処理装置の構成]
図3は、第1実施形態における医用情報処理装置100の構成例を表す図である。医用情報処理装置100は、例えば、通信インタフェース111と、入力インタフェース112と、出力インタフェース113と、メモリ114と、処理回路120とを備える。
図3は、第1実施形態における医用情報処理装置100の構成例を表す図である。医用情報処理装置100は、例えば、通信インタフェース111と、入力インタフェース112と、出力インタフェース113と、メモリ114と、処理回路120とを備える。
通信インタフェース111は、通信ネットワークNWを介してユーザインタフェース10などと通信する。通信インタフェース111は、例えば、NIC等を含む。通信インタフェース111は、「出力部」の一例である。
入力インタフェース112は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路120に出力する。例えば、入力インタフェース112は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネル等を含む。入力インタフェース112は、例えば、マイクロフォン等の音声入力を受け付けるユーザインタフェースであってもよい。入力インタフェース112がタッチパネルである場合、入力インタフェース112は、後述する出力インタフェース113に含まれるディスプレイ113aの表示機能を兼ね備えるものであってもよい。
なお、本明細書において入力インタフェース112はマウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース112の例に含まれる。
出力インタフェース113は、例えば、ディスプレイ113aやスピーカ113bなどを備える。出力インタフェース113は、「出力部」の他の例である。
ディスプレイ113aは、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ113aは、処理回路120によって生成された画像や、操作者からの各種の入力操作を受け付けるためのGUI等を表示する。例えば、ディスプレイ113aは、LCDや、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
スピーカ113bは、処理回路120から入力された情報を音声として出力する。
メモリ114は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクによって実現される。これらの非一過性の記憶媒体は、NASや外部ストレージサーバ装置といった通信ネットワークNWを介して接続される他の記憶装置によって実現されてもよい。また、メモリ114には、ROMやレジスタ等の非一過性の記憶媒体が含まれてもよい。
メモリ114は、ハードウェアプロセッサによって実行されるプログラムに加えて、モデル情報や症例データベース等を格納する。
モデル情報とは、学習済みモデルMDLを定義した情報(プログラムまたはデータ構造)である。学習済みモデルMDLは、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)などのDNN(Deep Neural Network(s))によって実装されてよい。また、学習済みモデルMDLは、DNNに限られず、サポートベクターマシンや決定木、単純ベイズ分類器、ランダムフォレストといった他のモデルによって実装されてよい。学習済みモデルMDLの詳細については後述する。
学習済みモデルMDLがDNNによって実装される場合、モデル情報には、例えば、当該DNNを構成する入力層、一以上の隠れ層(中間層)、出力層の其々の層に含まれるユニットが互いにどのように結合されるのかという結合情報や、結合されたユニット間で入出力されるデータに付与される結合係数がいくつであるのかという重み情報などが含まれる。結合情報は、例えば、各層に含まれるユニット数や、各ユニットの結合先のユニットの種類を指定する情報、各ユニットを実現する活性化関数、隠れ層のユニット間に設けられたゲートなどの情報を含む。ユニットを実現する活性化関数は、例えば、ReLU(Rectified Linear Unit)関数やELU(Exponential Linear Units)関数、クリッピング関数、シグモイド関数、ステップ関数、ハイパポリックタンジェント関数、恒等関数などであってよい。ゲートは、例えば、活性化関数によって返される値(例えば1または0)に応じて、ユニット間で伝達されるデータを選択的に通過させたり、重み付けたりする。結合係数は、例えば、ニューラルネットワークの隠れ層において、ある層のユニットから、より深い層のユニットにデータが出力される際に、出力データに対して付与される重みを含む。また、結合係数は、各層の固有のバイアス成分などを含んでもよい。
症例データベースは、例えば、各疾病に対して、一つ又は幾つかの症状(症例)が対応付けられたデータベースである。例えば、「肺がん」という疾病には、咳がでる、痰がでる、痰に血が混じる、発熱、息苦しさ、動悸、胸痛、悪寒、倦怠感、といった幾つかの典型的症状が対応付けられる。症例データベースは、「対応情報」の一例である。
処理回路120は、例えば、取得機能121と、推定機能122と、判定機能123と、出力制御機能124と、通信制御機能125と、学習機能126とを備える。取得機能121は「取得部」の一例であり、推定機能122は「推定部」の一例であり、判定機能123は「判定部」の一例である。出力制御機能124は「出力制御部」の一例であり、通信制御機能125は「出力制御部」の他の例である。学習機能126は「学習部」の一例である。
処理回路120は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ114(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
処理回路120におけるハードウェアプロセッサは、例えば、CPU、GPU、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイスまたは複合プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ等の回路(circuitry)を意味する。メモリ114にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。上記のプログラムは、予めメモリ114に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の非一時的記憶媒体に格納されており、非一時的記憶媒体が医用情報処理装置100のドライブ装置(不図示)に装着されることで非一時的記憶媒体からメモリ114にインストールされてもよい。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
[医用情報処理装置の処理フロー]
以下、フローチャートに即しながら、医用情報処理装置100の処理回路120による一連の処理について説明する。図4は、第1実施形態に係る処理回路120の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
以下、フローチャートに即しながら、医用情報処理装置100の処理回路120による一連の処理について説明する。図4は、第1実施形態に係る処理回路120の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
まず、取得機能121は、通信インタフェース111を介して、ユーザインタフェース10から診断対象である患者(以下、診断対象者)の問診に対する回答データを取得し、更に、検査機器から診断対象者の検査データを取得する(ステップS100)。
検査機器とは、患者を医学的に検査する機器であり、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、マンモグラフィー装置、音波画像診断装置、核医学診断装置、体液分析装置、バイタルサインを計測するデバイスなどである。検査データとは、上記の種々の検査機器によって診断対象者の生体情報が計測された定量的なディジタルデータである。一方、回答データは、診断対象者の主観が含まれる定性的なディジタルデータである。つまり、取得機能121は、診断対象者に関する定量データと定性データを取得する。
図5は、回答データを説明するための図である。例えば、診断対象者が医療機関を受診すると、図中のような問診票に、現在の症状や、病歴、アレルギーの有無といった必要事項(図中R1)を記入することが求められる。問診票は、ユーザインタフェース10のディスプレイ13a上に表示されてもよいし、紙面に印刷されて患者に配布されてもよい。紙面の問診表に患者が回答を記入した場合、医療機関の医療スタッフが記入内容をユーザインタフェース10に入力してよい。この際、OCR(Optical Character Recognition/Reader)が利用されてもよい。問診票の設問内容は、ユーザインタフェース10のスピーカ113bから音声として出力されてもよいし、医療機関の医療スタッフが口頭で読み上げてもよい。患者がユーザインタフェース10に向けて回答を発話した場合、ユーザインタフェース10は、マイクロフォンを介して患者が発話した回答を取得してよい。これに代えて、或いは加えて、医療スタッフが患者によって発話された回答をヒアリングしてもよい。医療スタッフは、患者から回答をヒアリングすると、そのヒアリング結果を、ユーザインタフェース10に入力してよい。また、問診票のように予め設問事項が決められている必要はなく、医療スタッフが診察のタイミングで自由に問診内容を決めてもよい。問診に対する回答は、医学的には主訴とも呼ばれる。そのため回答データは、主訴データと読み替えられてもよい。
図4のフローチャートの説明に戻る。推定機能122は、取得機能121によって問診に対する回答データ及び検査データが取得されると、メモリ141に格納されたモデル情報によって定義された学習済みモデルMDLに対して、取得機能121によって取得された診断対象者の検査データを入力する(ステップS102)。
図6は、第1実施形態に係る学習済みモデルMDLの出力結果の一例を表す図である。学習済みモデルMDLは、典型的には、ある学習対象者の検査データに対して、その学習対象者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベル(ターゲットともいう)として対応付けられたデータセットをトレーニングデータとして用いて学習された機械学習モデルである。言い換えれば、学習済みモデルMDLは、ある学習対象者の検査データが入力されると、その学習対象者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病を出力するように学習された機械学習モデルである。学習対象者は、過去に診断対象とされた患者であってもよい。つまり、学習対象者は、診断対象者と同一人物であってもよいし、異なる人物であってもよい。
このようなトレーニングデータを用いて学習された学習済みモデルMDLは、図示のように、ある患者の検査データが入力されると、推定結果として、その患者の疾病を出力することになる。
学習済みモデルMDLの推定結果は、例えば、多次元のベクトルやテンソルで表される。ベクトル又はテンソルは、疾病であることの尤もらしさ(確率)を要素値として含む。例えば、診断対象者が罹りうる疾病として、A疾病、B疾病、C疾病の計3種類あったとする。この場合、ベクトル又はテンソルは、A疾病の確率をe1、B疾病の確率をe2、C疾病の確率をe3とすると、(e1,e2,e3)として表すことができる。
図4のフローチャートの説明に戻る。次に、推定機能122は、診断対象者の検査データを入力した学習済みモデルMDLから推定結果を取得する(ステップS104)。この学習済みモデルMDLによって出力された推定結果には、診断対象者が既に患っていると推定される疾病、又は診断対象者が将来患うと推定される疾病が含まれており、より具体的には、疾病であることの尤もらしさ(確率)を要素値としたベクトル又はテンソルが含まれる。
次に、推定機能122は、学習済みモデルMDLの推定結果(つまり診断対象者の疾病)を基に、診断対象者の症状を推定する(ステップS106)。例えば、推定機能122は、学習済みモデルMDLによって出力されたベクトル又はテンソルに含まれる複数の要素のうち、最も値が大きい要素に対応した疾病を、診断対象者の疾病として推定する。そして、推定機能122は、症例データベースに登録された複数の疾病の中から、推定した診断対象者の疾病を探索し、症例データベース上において診断対象者の疾病に対応付けられた一つ又は複数の症状を、診断対象者が発症し得る症状として推定する。検査データが入力されたことに応じて学習済みモデルMDLが出力した疾病から、更に症例データベースを用いて推定された症状を示すデータは、「推定データ」の一例である。
次に、出力制御機能124は、推定機能122によって推定された診断対象者の症状を示す推定データと、取得機能121によって取得された診断対象者の回答データとの比較結果を、出力インタフェース113を介して出力する(ステップS108)。これによって本フローチャートの処理が終了する。
図7は、ディスプレイ113aの画面の一例を表す図である。図示のように、例えば、出力制御機能124は、推定機能122によって推定された診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状とを対比させてディスプレイ113aに表示させてよい。このような表示を行うことで、医療スタッフは、学習済みモデルMDLを利用して推定された診断対象者の症状と、診断対象者が回答した症状とを相互に確認することができる。この結果、例えば、診断対象者によって回答された症状を正しいものとしたうえで、この症状を比較した場合、学習済みモデルMDLを利用して診断対象者の症状が正しく推定されたのか、或いは誤って推定されたのかを判断することができる。仮に、診断対象者が回答した症状が正しいという前提の下で、学習済みモデルMDLを利用して推定された診断対象者の症状がそれに一致しない場合、医療スタッフは、学習済みモデルMDLの精度が十分でないと判断して、双方の症状が一致する場合に比べてより慎重に患者を診断することができる。また、出力制御機能124は、診断対象者によって回答された症状を正しいとする前提条件の下で、診断対象者が回答した症状と、学習済みモデルMDLを利用して推定された診断対象者の症状とが一致しない場合、それら症状が一致する場合に比べて、より慎重に患者を診断するよう医療スタッフに促すための所定情報をディスプレイ113aに表示させてよい。
また、通信制御機能125は、通信インタフェース111を介して、ユーザインタフェース10に推定データ及び回答データを送信してもよい。ユーザインタフェース10の出力制御機能22は、通信インタフェース11が医用情報処理装置100から推定データ及び回答データを受信すると、それらデータが示す症状(つまり推定された症状と回答された症状)を、出力インタフェース13のディスプレイ13aに画像として表示させたり、又はスピーカ13bから音声として出力させたりしてよい。
以上説明した第1実施形態によれば、医用情報処理装置100の処理回路120は、診断対象者の検査データ及び問診の回答データを取得する。処理回路120は、予め学習された学習済みモデルMDLに対して、診断対象者の検査データを入力することで、診断対象者の疾病を推定する。処理回路120は、症例データベースを用いて、推定した診断対象者の疾病から、更に診断対象者の症状を推定する。そして、処理回路120は、推定した診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状との比較結果を、出力インタフェース113を介して出力する。これによって、医療スタッフは、学習済みモデルMDLの不確実性を考慮しながら患者を診療することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定する点で第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定する点で第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図8は、第2実施形態に係る学習済みモデルMDLの出力結果の一例を表す図である。第2実施形態に係る推定機能122は、学習済みモデルMDLによって出力されたベクトル又はテンソルに含まれる複数の要素の其々に対応した疾病を、診断対象者の疾病として推定する。上述したように、例えば、ベクトル又はテンソルが(e1,e2,e3)として表されたとする。この場合、推定機能122は、要素e1に対応したA疾病、要素e2に対応したB疾病、要素e3に対応したC疾病の計3種類の疾病が、診断対象者の疾病であると推定する。
推定機能122は、診断対象者の複数の疾病を推定すると、図8のように、症例データベースを用いて、各疾病の症状を推定する。例えば、推定機能122は、A疾病、B疾病、C疾病を推定した場合、症例データベースを参照して、A疾病に対応付けられた一つ又は複数の症状と、B疾病に対応付けられた一つ又は複数の症状と、C疾病に対応付けられた一つ又は複数の症状とを、診断対象者の症状として推定する。
判定機能123は、複数の疾病が推定され、尚且つ疾病ごとに症状が推定された場合、診断対象者によって回答された症状(つまり回答データ)と、疾病ごとに推定された症状(つまり推定データ)とが類似するか否かを判定する。
例えば、診断対象者が「咳が出る」、「胸が痛い」、「悪寒」、「全身の倦怠感」といった4つの症状を申告した一方で、推定機能122が診断対象者の疾病を「肺がん」と推定し、その「肺がん」の症状として「咳が出る」、「胸が痛い」、「発熱」、「全身の倦怠感」といった4つの症状を推定したとする。判定機能123は、これら症状の一致する割合に応じて回答データと推定データの類似度を算出する。具体的には、4症例中4つとも一致しているのであれば類似度は1として算出され、4症例中3つ一致しているのであれば類似度は0.75として算出され、4症例中2つ一致しているのであれば類似度は0.5として算出され、4症例中1つ一致しているのであれば類似度は0.25として算出され、4症例中1つも一致していないのであれば類似度は0.0として算出されてよい。
出力制御機能124は、推定機能122によって推定された複数の疾病のうち、診断対象者によって回答された症状との類似度が高い症状を有する疾病を優先的に出力インタフェース113を介して出力する。
図9は、類似度の結果の一例を表す図である。図示の例では、診断対象者が回答した症状に対するA疾病の症状の類似度は0.1であり、診断対象者が回答した症状に対するB疾病の症状の類似度は0.6であり、診断対象者が回答した症状に対するC疾病の症状の類似度は0.1であり、診断対象者が回答した症状に対するD疾病の症状の類似度は0.2である。このような場合、出力制御機能124は、4つの症状のうち、類似度が最も高いB疾病を最優先で出力し、次に類似度が高いD疾病を出力し、類似度が最も低いA及びC疾病を最後に出力してよい。具体的には、出力制御機能124は、類似度の高い疾病から昇順で表示してもよい。この場合、例えば、ディスプレイ113aには、上からB、D、A、Cの順番でランキング形式で疾病が表示される。
この際、出力制御機能124は、類似度が閾値以上の疾病のみを出力してもよい。例えば、閾値を0.5とした場合、出力制御機能124は、B疾病のみを出力してよい。また、出力制御機能124は、類似度が高い上位所定数の疾病を出力してもよい。例えば、所定数を2とした場合、出力制御機能124は、B及びD疾病のみを出力してよい。これによってコンピュータリソースの消費を少なくすることができる。
また更に出力制御機能124は、推定機能122によって推定された複数の疾病のうち、診断対象者によって回答された症状との類似度が高い疾病ほど、学習済みモデルMDLの信頼度が高いことを示す情報を出力インタフェース113を介して出力してよい。これによって、医療スタッフは、信頼度が高まるように診断結果を考察したり、信頼度が高い場合に、学習済みモデルMDLの確実性が高いと判断したりすることができる。
以上説明した第2実施形態によれば、処理回路120は、診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定する。処理回路120は、疾病ごとの症状と、診断対象者が回答した症状との類似度を算出する。そして、処理回路120は、診断対象者が罹りうる複数の疾病のなかで、診断対象者が回答した症状と類似度が高い症状を有する疾病ほど優先的に出力する。これによって、例えば、学習済みモデルMDLにより推定された複数の疾病のなかにおいて確実性が低い疾病であっても、類似度が高い症状が発現すると推定された疾病については、優先的に医療スタッフに知らせることができる。この結果、医療スタッフは、更に学習済みモデルMDLの不確実性を考慮しながら患者を診療することができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、推定した診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状とを比較し、それら比較結果に基づいて、学習済みモデルMDLを再学習する点で上述した実施形態と異なる。以下、第1実施形態及び第2実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態及び第2実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第3実施形態の説明において、第1実施形態又は第2実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、推定した診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状とを比較し、それら比較結果に基づいて、学習済みモデルMDLを再学習する点で上述した実施形態と異なる。以下、第1実施形態及び第2実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態及び第2実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第3実施形態の説明において、第1実施形態又は第2実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図10は、学習済みモデルMDLの再学習方法を説明するための図である。推定機能122は、学習済みモデルMDLを用いて、診断対象者の検査データから診断対象者の疾病を推定し、症例データベースを用いて、診断対象者の疾病からその症状を推定すると、更に、診断対象者の症状から、当該症状を発症した患者によって申告されるであろう問診の回答(言い換えれば主訴)を推定する。例えば、推定機能122は、自然言語処理などの技術を利用して、診断対象者の症状から問診の回答を推定してよい。
学習機能126は、診断対象者による問診の回答に、推定機能122によって推定された問診の回答がより類似するように、学習済みモデルMDLのパラメータ(重み係数やバイアス成分等)を調整する。例えば、学習機能126は、診断対象者による問診の回答と、推定機能122によって推定された問診の回答との差分を算出し、その算出した差分がゼロとなるように学習済みモデルMDLのパラメータを調整する。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性を低減することができる。
以上説明した第3実施形態によれば、処理回路120は、診断対象者によって回答された症状に、推定した診断対象者の症状がより類似するように学習済みモデルMDLを再学習する。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性を低減することができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、学習済みモデルMDLが症状を出力する点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第3実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第3実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第4実施形態の説明において、第1から第3実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、学習済みモデルMDLが症状を出力する点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第3実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第3実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第4実施形態の説明において、第1から第3実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図11は、第4実施形態に係る学習済みモデルMDLの出力結果の一例を表す図である。第4実施形態におけるトレーニングデータは、ある学習対象者の検査データに対して、その学習対象者が既に患っていた疾病の典型的な症状、又は将来患う蓋然性が高い疾病の典型的な症状が正解のラベル(ターゲットともいう)として対応付けられたデータセットであってよい。このようなトレーニングデータを用いて学習された学習済みモデルMDLは、診断対象者の検査データが入力されると、その診断対象者が発現し得る症状を出力するようになる。検査データが入力されたことに応じて学習済みモデルMDLが出力した症状を示すデータは、「推定データ」の他の例である。
学習済みモデルMDLの推定結果(推定データ)は、上述した実施形態と同様に、例えば、多次元のベクトルやテンソルで表される。ベクトル又はテンソルは、症状であることの尤もらしさ(確率)を要素値として含む。例えば、診断対象者が罹りうる疾病の症状として、X症状、Y症状、Z症状の計3種類あったとする。この場合、ベクトル又はテンソルは、X症状の確率をe1、Y症状の確率をe2、Z症状の確率をe3とすると、(e1,e2,e3)として表すことができる。
出力制御機能124は、推定機能122によって推定された診断対象者の症状を示す推定データと、取得機能121によって取得された診断対象者の回答データとの比較結果を、出力インタフェース113を介して出力する。
以上説明した第4実施形態によれば、医用情報処理装置100の処理回路120は、診断対象者の検査データ及び問診の回答データを取得する。処理回路120は、予め学習された学習済みモデルMDLに対して、診断対象者の検査データを入力することで、診断対象者の症状を推定する。そして、処理回路120は、推定した診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状との比較結果を、出力インタフェース113を介して出力する。これによって、医療スタッフは、学習済みモデルMDLの不確実性を考慮しながら患者を診療することができる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、診断対象者の年齢や、診断対象者が疾病を患ってから経過した期間(発症期間)、診断対象者の問診への回答経験等に基づいて、学習済みモデルMDLの出力結果を重み付けたり又はバイアスを加えたりする点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第4実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第4実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第5実施形態の説明において、第1から第4実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、診断対象者の年齢や、診断対象者が疾病を患ってから経過した期間(発症期間)、診断対象者の問診への回答経験等に基づいて、学習済みモデルMDLの出力結果を重み付けたり又はバイアスを加えたりする点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第4実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第4実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第5実施形態の説明において、第1から第4実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
例えば、大人に比べて子供や老人は、問診の回答に揺れが生じやすい。従って、第5実施形態における推定機能122は、学習済みモデルMDLを利用して推定される診断対象者の症状が、診断対象者によって回答される症状に近づくようにすること(両者の差が小さくなるようにすること)を目的に、診断対象者がある基準年齢(例えば18歳)よりも若年になるほど、学習済みモデルMDLの出力結果により大きな重みを付与したり、或いはより大きなバイアスを加えたりしてよい。同様に、推定機能122は、診断対象者がある基準年齢(例えば65歳)よりも高齢になるほど、学習済みモデルMDLの出力結果により大きな重みを付与したり、或いはより大きなバイアスを加えたりしてよい。
また、疾病を患って間もない患者は、そうでない患者に比べて問診の回答に揺れが生じやすい。従って、第5実施形態における推定機能122は、診断対象者が疾病を患ってから経過した期間が短いほど(疾病を患ってから間もないほど)、学習済みモデルMDLの出力結果により大きな重みを付与したり、或いはより大きなバイアスを加えたりしてよい。
また、初診で初めて問診に回答する患者は、既に何度も診察を受けて問診に回答している経験豊富な患者に比べて問診の回答に揺れが生じやすい。従って、第5実施形態における推定機能122は、診断対象者が問診に回答した経験が少ないほど、学習済みモデルMDLの出力結果により大きな重みを付与したり、或いはより大きなバイアスを加えたりしてよい。
これによって、学習済みモデルMDLの出力結果から、診断対象者の年齢や発症期間、回答経験などに起因して引き起こされた回答の揺れの影響を取り除くことができる。この結果、医療スタッフは、更に学習済みモデルMDLの不確実性を考慮しながら患者を診療することができる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について説明する。第6実施形態では、診断対象者の年齢ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたり、診断対象者の発症期間ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたり、診断対象者の問診への回答経験ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたりする点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第5実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第5実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第6実施形態の説明において、第1から第5実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第6実施形態について説明する。第6実施形態では、診断対象者の年齢ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたり、診断対象者の発症期間ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたり、診断対象者の問診への回答経験ごとに複数の学習済みモデルMDLが用意されていたりする点で上述した実施形態と異なる。以下、第1から第5実施形態との相違点を中心に説明し、第1から第5実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第6実施形態の説明において、第1から第5実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
例えば、第6実施形態の学習機能126は、18歳以下の子供の検査データに対して、その子供が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで子供用の学習済みモデルMDLを生成したり、18歳から65歳までの大人の検査データに対して、その大人が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで大人用の学習済みモデルMDLを生成したり、65歳以上の老人の検査データに対して、その老人が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで老人用の学習済みモデルMDLを生成したりする。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性から、年齢に応じた回答の揺れの影響を取り除くことができる。
また、第6実施形態の学習機能126は、例えば、発症期間が1年未満の患者の検査データに対して、その患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、発症期間が1年未満の患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したり、発症期間が1年以上の患者の検査データに対して、その患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、発症期間が1年以上の患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したりしてもよい。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性から、発症期間に応じた回答の揺れの影響を取り除くことができる。
また、第6実施形態の学習機能126は、例えば、発症期間が1年未満の患者の検査データに対して、その患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、発症期間が1年未満の患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したり、発症期間が1年以上の患者の検査データに対して、その患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、発症期間が1年以上の患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したりしてもよい。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性から、発症期間に応じた回答の揺れの影響を取り除くことができる。
また、第6実施形態の学習機能126は、例えば、初診で問診の回答経験が0の患者の検査データに対して、その初診患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、初診患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したり、2回目以降の診察で問診の回答経験が1以上の患者の検査データに対して、その患者が既に患っていた疾病、又は将来患う蓋然性が高い疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータを用いることで、2回目以降の診察に臨む患者に特化した学習済みモデルMDLを生成したりしてよい。これによって、学習済みモデルMDLの不確実性から、問診の経験に応じた回答の揺れの影響を取り除くことができる。
(その他の実施形態)
以下、その他の実施形態について説明する。上述した実施形態では、ユーザインタフェース10と医用情報処理装置100とが互いに異なる装置であるものとして説明したがこれに限られない。例えば、ユーザインタフェース10と医用情報処理装置100とは一体となった一つの装置であってもよい。例えば、ユーザインタフェース10の処理回路20は、取得機能21、出力制御機能22、及び通信制御機能23に加えて、更に、医用情報処理装置100の処理回路120が備える推定機能122、判定機能123、及び学習機能126を備えていてもよい。この場合、ユーザインタフェース10は、スタンドアローン(オフライン)で上述した各種フローチャートの処理を行うことができる。
以下、その他の実施形態について説明する。上述した実施形態では、ユーザインタフェース10と医用情報処理装置100とが互いに異なる装置であるものとして説明したがこれに限られない。例えば、ユーザインタフェース10と医用情報処理装置100とは一体となった一つの装置であってもよい。例えば、ユーザインタフェース10の処理回路20は、取得機能21、出力制御機能22、及び通信制御機能23に加えて、更に、医用情報処理装置100の処理回路120が備える推定機能122、判定機能123、及び学習機能126を備えていてもよい。この場合、ユーザインタフェース10は、スタンドアローン(オフライン)で上述した各種フローチャートの処理を行うことができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、医用情報処理装置100の処理回路120は、診断対象者の検査データ及び問診の回答データを取得する。処理回路120は、予め学習された学習済みモデルMDLに対して、診断対象者の検査データを入力することで、診断対象者の疾病を推定する。処理回路120は、症例データベースを用いて、推定した診断対象者の疾病から、更に診断対象者の症状を推定する。そして、処理回路120は、推定した診断対象者の症状と、診断対象者によって回答された症状との比較結果を、出力インタフェース113を介して出力する。これによって、医療スタッフは、学習済みモデルMDLの不確実性を考慮しながら患者を診療することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
(付記1)
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
(付記2)
前記推定部は、前記モデルを用いて、前記診断対象者が罹りうる複数の疾病、又は前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定してよい。前記医用情報処理システムは、前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々に対応した複数の前記推定データの其々と、前記回答データとが類似するか否かを判定する判定部を更に備えてよい。
前記推定部は、前記モデルを用いて、前記診断対象者が罹りうる複数の疾病、又は前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定してよい。前記医用情報処理システムは、前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々に対応した複数の前記推定データの其々と、前記回答データとが類似するか否かを判定する判定部を更に備えてよい。
(付記3)
前記判定部は、複数の前記推定データの其々と、前記回答データとの類似度を算出してよい。前記出力制御部は、複数の前記推定データのうち、前記回答データとの類似度が高い前記推定データほど優先的に前記出力部を介して出力してよい。
前記判定部は、複数の前記推定データの其々と、前記回答データとの類似度を算出してよい。前記出力制御部は、複数の前記推定データのうち、前記回答データとの類似度が高い前記推定データほど優先的に前記出力部を介して出力してよい。
(付記4)
前記出力制御部は、前記類似度が高い前記推定データほど、前記モデルの信頼度が高いことを示す情報を前記出力部を介して出力してよい。
前記出力制御部は、前記類似度が高い前記推定データほど、前記モデルの信頼度が高いことを示す情報を前記出力部を介して出力してよい。
(付記5)
前記医用情報処理システムは、前記回答データに対して前記推定データがより類似するように前記モデルを学習する学習部を更に備えてよい。
前記医用情報処理システムは、前記回答データに対して前記推定データがより類似するように前記モデルを学習する学習部を更に備えてよい。
(付記6)
前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の疾病が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されてよい。前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、更に、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を推定してよい。前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力してよい。
前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の疾病が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されてよい。前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、更に、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を推定してよい。前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力してよい。
(付記7)
前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されてよい。前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定してよい。前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力してよい。
前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されてよい。前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定してよい。前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力してよい。
(付記8)
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を更に推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を更に推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
(付記9)
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。
(付記10)
コンピュータが、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得し、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定し、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する、
医用情報処理方法。
コンピュータが、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得し、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定し、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する、
医用情報処理方法。
(付記11)
コンピュータに、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得すること、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定すること、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力すること、
を実行させるためのプログラム。
コンピュータに、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得すること、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定すること、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力すること、
を実行させるためのプログラム。
1…医用情報処理システム、10…ユーザインタフェース、11…通信インタフェース、12…入力インタフェース、13…出力インタフェース、14…メモリ、20…処理回路、21…取得機能、22…出力制御機能、23…通信制御機能、100…医用情報処理装置、111…通信インタフェース、112…入力インタフェース、113…出力インタフェース、114…メモリ、120…処理回路、121…取得機能、122…推定機能、123…判定機能、124…出力制御機能、125…通信制御機能、126…学習機能
Claims (12)
- 診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。 - 前記推定部は、前記モデルを用いて、前記診断対象者が罹りうる複数の疾病、又は前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々の症状を推定し、
前記診断対象者が罹りうる複数の疾病の其々に対応した複数の前記推定データの其々と、前記回答データとが類似するか否かを判定する判定部を更に備える、
請求項1に記載の医用情報処理システム。 - 前記判定部は、複数の前記推定データの其々と、前記回答データとの類似度を算出し、
前記出力制御部は、複数の前記推定データのうち、前記回答データとの類似度が高い前記推定データほど優先的に前記出力部を介して出力する、
請求項2に記載の医用情報処理システム。 - 前記出力制御部は、前記類似度が高い前記推定データほど、前記モデルの信頼度が高いことを示す情報を前記出力部を介して出力する、
請求項3に記載の医用情報処理システム。 - 前記回答データに対して前記推定データがより類似するように前記モデルを学習する学習部を更に備える、
請求項1又は2に記載の医用情報処理システム。 - 前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の疾病が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されており、
前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、更に、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を推定し、
前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力する、
請求項1又は2に記載の医用情報処理システム。 - 前記モデルは、前記学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられた前記トレーニングデータセットに基づき学習されており、
前記推定部は、前記モデルに対して前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定し、
前記出力制御部は、前記推定部により推定された前記診断対象者の症状を示す前記推定データと、前記回答データとの比較結果を、前記出力部を介して出力する、
請求項1又は2に記載の医用情報処理システム。 - 前記出力制御部は、前記回答データが正しいとの前提条件下において前記推定データと前記回答データとが一致しない場合、前記前提条件下において前記推定データと前記回答データとが一致する場合に比べて、より慎重に前記診断対象者を診断するよう医療スタッフに促すための所定情報を前記出力部を介して出力する、
請求項1又は2に記載の医用情報処理システム。 - 診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病を推定し、疾病に対して症状が対応付けられた対応情報を用いて前記診断対象者の疾病から前記診断対象者の症状を更に推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。 - 診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得する取得部と、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の症状を推定する推定部と、
前記診断対象者の症状の推定結果を示す推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する出力制御部と、
を備える医用情報処理システム。 - コンピュータが、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得し、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定し、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力する、
医用情報処理方法。 - コンピュータに、
診断対象者の医学的な検査データと、前記診断対象者に対する問診の回答データとを取得すること、
ある学習対象者の前記検査データに対して、前記学習対象者の患う疾病又は症状が正解のラベルとして対応付けられたトレーニングデータセットに基づき学習されたモデルに対して、前記診断対象者の前記検査データを入力することで、前記診断対象者の疾病又は症状を推定すること、
前記診断対象者の疾病又は症状の推定結果に基づく推定データと、前記回答データとの比較結果を、出力部を介して出力すること、
を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
EP22191794.1A EP4141885A1 (en) | 2021-08-25 | 2022-08-23 | Medical information processing system, medical information processing method, and program |
CN202211013517.5A CN115732074A (zh) | 2021-08-25 | 2022-08-23 | 医用信息处理系统、医用信息处理方法以及存储介质 |
US17/893,477 US20230068560A1 (en) | 2021-08-25 | 2022-08-23 | Medical information processing system, medical information processing method, and storage medium |
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Cited By (1)
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CN116779190A (zh) * | 2023-06-25 | 2023-09-19 | 急尼优医药科技(上海)有限公司 | 一种基于物联网的医疗平台用户随访管理系统及方法 |
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2022
- 2022-08-22 JP JP2022132046A patent/JP2023033182A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116779190A (zh) * | 2023-06-25 | 2023-09-19 | 急尼优医药科技(上海)有限公司 | 一种基于物联网的医疗平台用户随访管理系统及方法 |
CN116779190B (zh) * | 2023-06-25 | 2024-02-13 | 急尼优医药科技(上海)有限公司 | 一种基于物联网的医疗平台用户随访管理系统及方法 |
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