JP2023032358A - 蓄電池の充放電効率を推定する推定装置、システム、プログラム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電池の充放電効率を推定する推定装置、推定方法システム及びプログラムを提供する。【解決手段】推定装置において、機械学習エンジンは、蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定し、太陽光発電装置に接続された蓄電池の場合、訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する。充放電効率について、充電電力量に対する残電力変化量の割合を充電効率とし、放電電力量に対する残電力変化量の割合を放電効率とし、教師データの目的変数として、充電効率と放電効率とを別々に対応付けたものであってもよい。【選択図】図3
Description
本発明は、蓄電池に対する充放電制御の技術に関する。
電力事業者側が一方的に電力量の需給を調整するだけでなく、ユーザ側の蓄電池の充放電を制御させる技術がある。この技術によれば、電力仲介事業者は、ユーザの各蓄電池における電力利用情報を常に収集している。
例えば、電力仲介事業者は、需給調整の電力量に応じて、ユーザの各蓄電池へ、充放電の電力量を指示する。これに対し、各蓄電池は、受信した充放電電力量に応じて、電力を充放電する。電力仲介事業者は、需給調整の電力量と、全ての蓄電池の充放電電力量の総和との間に、できる限り差が生じないように調整する。
例えば、電力仲介事業者は、需給調整の電力量に応じて、ユーザの各蓄電池へ、充放電の電力量を指示する。これに対し、各蓄電池は、受信した充放電電力量に応じて、電力を充放電する。電力仲介事業者は、需給調整の電力量と、全ての蓄電池の充放電電力量の総和との間に、できる限り差が生じないように調整する。
従来、ユーザ宅内に配置された電気自動車や家庭用蓄電池などを制御するVPP(Virtual Power Plant)の技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、電力機器の充放電性能情報(例えば充放電効率)を、その電力機器の環境情報(例えば蓄電池の温度や経年劣化情報)に基づいて補正する。そして、補正後の充放電性能情報に基づく運用計画に沿って、電力機器に対する充放電動作を制御する。
尚、本願と同一の出願人及び発明者が過去に出願した発明として、ユーザ端末の位置情報を用いて将来的な消費電力量の予測精度を高める技術もある(例えば特許文献2参照)。また、不特定多数の投稿文を用いて将来的な消費電力量を予測する技術もある(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、蓄電池自体の環境情報(温度や経年劣化情報)が必要となる。一般的な家庭用蓄電池の場合、蓄電池自体の温度が不明であったり、そのメーカ以外に開示されていないことも多い。蓄電池自体の環境情報が取得できない場合、結局、電力機器の充放電性能情報を補正することもできず、正確な充放電計画を立てることもできない。現実的に、ECHONET Lite(機器オブジェクト詳細規定Release P)(登録商標)によれば、蓄電池クラスに温度に関するプロパティ情報は含まれていない。
尚、特許文献2及び3に記載の技術のいずれも、蓄電池における消費電力量の予測技術であって、蓄電池の充放電効率を考慮したものではない。
そこで、本発明は、蓄電池の充放電効率を推定する推定装置、システム、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することを特徴とする。
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することを特徴とする。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することも好ましい。
太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することも好ましい。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温及び太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温及び太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することも好ましい。
太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温及び太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温及び太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することも好ましい。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
充放電効率について、充電電力量に対する残電力変化量の割合を充電効率とし、残電力変化量に対する放電電力量の割合を放電効率とし、
機械学習エンジンは、訓練段階として、目的変数に充電効率と放電効率とを対応付けた教師データとで別々に訓練し、推定段階として、充電効率と放電効率とを別々に推定する
ことも好ましい。
充放電効率について、充電電力量に対する残電力変化量の割合を充電効率とし、残電力変化量に対する放電電力量の割合を放電効率とし、
機械学習エンジンは、訓練段階として、目的変数に充電効率と放電効率とを対応付けた教師データとで別々に訓練し、推定段階として、充電効率と放電効率とを別々に推定する
ことも好ましい。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
教師データは、説明変数として、時間帯区分、及び/又は、天候情報を更に含む
ことも好ましい。
教師データは、説明変数として、時間帯区分、及び/又は、天候情報を更に含む
ことも好ましい。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
教師データは、説明変数として、
充放電の制御時/電力消費の通常時を表す状態情報、及び/又は
制御時の充電電力量/放電電力量、又は、通常時の充電電力量/放電電力量
を更に含み、
機械学習エンジンは、
訓練段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とで別々に訓練し、
推定段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とを別々に推定する
ことも好ましい。
教師データは、説明変数として、
充放電の制御時/電力消費の通常時を表す状態情報、及び/又は
制御時の充電電力量/放電電力量、又は、通常時の充電電力量/放電電力量
を更に含み、
機械学習エンジンは、
訓練段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とで別々に訓練し、
推定段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とを別々に推定する
ことも好ましい。
本発明の推定装置における他の実施形態によれば、
充放電時における最大充電量又は最大放電量を、以下のように制御する
最大充電量=min(定格充電電力量,(蓄電池容量―蓄電池残電力量)/充電効率)
最大放電量=min(定格放電電力量,蓄電池残電力量×放電効率)
ことも好ましい。
充放電時における最大充電量又は最大放電量を、以下のように制御する
最大充電量=min(定格充電電力量,(蓄電池容量―蓄電池残電力量)/充電効率)
最大放電量=min(定格放電電力量,蓄電池残電力量×放電効率)
ことも好ましい。
本発明によれば、前述した推定装置と、蓄電池及び充放電制御装置を有する宅内設備装置とが、ネットワークを介して通信するシステムであって、
推定装置は、充放電効率を、宅内設備装置へ送信し、
宅内設備装置の充放電制御装置は、受信した充放電効率に基づいて、蓄電池に対する充放電を制御する
ことを特徴とする。
推定装置は、充放電効率を、宅内設備装置へ送信し、
宅内設備装置の充放電制御装置は、受信した充放電効率に基づいて、蓄電池に対する充放電を制御する
ことを特徴とする。
本発明によれば、蓄電池の充放電効率を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、蓄電池の充放電効率を推定する装置の推定方法であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする。
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする。
本発明によれば、太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する装置の推定方法であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする。
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする。
本発明の推定装置、システム、プログラム及び方法によれば、蓄電池の充放電効率を推定することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、電力取引に基づくシステム構成図である。
図1によれば、ユーザ宅内に配置された宅内設備装置2はそれぞれ、電力網と通信網とに接続されている。
宅内設備装置2は、通信網を介して推定装置1に対して、ユーザが所望する電力量の取引を要求する。また、宅内設備装置2は、成立した電力取引について、送配電設備装置3によって管理される電力網を介して、電力を送電又は受電する。送配電設備装置3は、送配電事業者によって運営管理されている。
宅内設備装置2は、通信網を介して推定装置1に対して、ユーザが所望する電力量の取引を要求する。また、宅内設備装置2は、成立した電力取引について、送配電設備装置3によって管理される電力網を介して、電力を送電又は受電する。送配電設備装置3は、送配電事業者によって運営管理されている。
本発明の推定装置1は、宅内設備装置2としての蓄電池について、「充放電効率」を推定するものである。充放電効率が低い蓄電池ほど、受電した電力量よりも少ない電力量しか充電できず、また、送電すべき電力量よりも多くの電力量を放電する必要が生じる。即ち、充放電効率は、各蓄電池における重要な性能指標となる。
また、推定装置1は、電気事業者によって運営管理されており、ユーザの電力売買の取引を提供する。推定装置1は、宅内設備装置2から通信網を介して要求された電力取引を成立させる。宅内設備装置2は、成立した取引の電力量を、送配電設備装置3に対して充放電するように制御される。
また、推定装置1は、電気事業者によって運営管理されており、ユーザの電力売買の取引を提供する。推定装置1は、宅内設備装置2から通信網を介して要求された電力取引を成立させる。宅内設備装置2は、成立した取引の電力量を、送配電設備装置3に対して充放電するように制御される。
尚、図1によれば、通信網に、気象サーバ4が配置されている。気象サーバ4は、地域毎の「気温」を、収集し且つ配信するものである。推定装置1は、気象サーバ4へアクセスすることによって、ユーザの宅内設備装置2が配置された地域における気温や天候情報を取得することができる。
図2は、宅内設備装置における機器構成図である。
宅内設備装置2は、蓄電池20と、分電盤212と、充放電制御装置211と、スマートメータ221と、HEMS(Home Energy Management System)ゲートウェイ222と、ホームゲートウェイ23と、ユーザ端末24、気温計25と、太陽光発電装置(PhotoVoltaic)26とを有する。
[蓄電池20]
蓄電池20は、充電(潮流)及び放電(逆潮流)が可能なものである。定置用のものであってもよいし、ユーザ宅に駐車された電気自動車に搭載されたものであってもよい。蓄電池20の電力は、ユーザ宅内における家電機器によって消費されるものである。
蓄電池20は、電力網から充電(買電)するものであってもよいし、太陽光発電装置26から充電(自家発電)するものであってもよい。勿論、それ以外の発電能力を有する機器から充電されるものであってもよい。また、蓄電池20の余剰電力は、電力網へ放電(売電)することもできる。
蓄電池20は、充電(潮流)及び放電(逆潮流)が可能なものである。定置用のものであってもよいし、ユーザ宅に駐車された電気自動車に搭載されたものであってもよい。蓄電池20の電力は、ユーザ宅内における家電機器によって消費されるものである。
蓄電池20は、電力網から充電(買電)するものであってもよいし、太陽光発電装置26から充電(自家発電)するものであってもよい。勿論、それ以外の発電能力を有する機器から充電されるものであってもよい。また、蓄電池20の余剰電力は、電力網へ放電(売電)することもできる。
[充放電制御装置211]
充放電制御装置211は、電力網に接続すると共に、蓄電池20及びHEMSゲートウェイ222に接続する。充放電制御装置211は、分電盤212とスマートメータ221を介して、電力網に対する蓄電池20の充電機能と放電機能を有する。HEMSゲートウェイ222からの制御信号に応じて、充電機能及び放電機能が制御される。充放電制御装置211は、一般的に、電力網に対する交流の電気と、蓄電池に対する直流の電気とを変換する機能を有し、「パワーコンディショナ」とも称される。
充放電制御装置211は、電力網に接続すると共に、蓄電池20及びHEMSゲートウェイ222に接続する。充放電制御装置211は、分電盤212とスマートメータ221を介して、電力網に対する蓄電池20の充電機能と放電機能を有する。HEMSゲートウェイ222からの制御信号に応じて、充電機能及び放電機能が制御される。充放電制御装置211は、一般的に、電力網に対する交流の電気と、蓄電池に対する直流の電気とを変換する機能を有し、「パワーコンディショナ」とも称される。
[分電盤212]
分電盤212は、電力網からスマートメータ221を介して受電した電力、及び、蓄電池20から充放電制御装置211を介して受電した電力を、宅内電気機器へ分岐する電気設備である。これは、安全を考慮して、配線用遮断器や漏電遮断器などが集合的に取り付けられている。また、分電盤212は、充放電制御装置211から受電した電力を、スマートメータ221を介して電力網へ送電することもできる。
分電盤212は、電力網からスマートメータ221を介して受電した電力、及び、蓄電池20から充放電制御装置211を介して受電した電力を、宅内電気機器へ分岐する電気設備である。これは、安全を考慮して、配線用遮断器や漏電遮断器などが集合的に取り付けられている。また、分電盤212は、充放電制御装置211から受電した電力を、スマートメータ221を介して電力網へ送電することもできる。
[スマートメータ221]
スマートメータ221は、電力網と分電盤212との間で送電及び受電される電力を、デジタル的に計測する電力計であって、計測した電力値をHEMSゲートウェイ222へ出力する。
スマートメータ221は、電力網と分電盤212との間で送電及び受電される電力を、デジタル的に計測する電力計であって、計測した電力値をHEMSゲートウェイ222へ出力する。
[HEMSゲートウェイ222]
HEMSゲートウェイ222は、推定装置1との間で、通信網からホームゲートウェイ23を介して通信する。また、ホームゲートウェイ23を介してユーザ操作可能なユーザ端末24とも通信することができる。
HEMSゲートウェイ222は、推定装置1との間で、通信網からホームゲートウェイ23を介して通信する。また、ホームゲートウェイ23を介してユーザ操作可能なユーザ端末24とも通信することができる。
HEMSゲートウェイ222には、電力取引用のアプリケーションソフトウェアがインストールされている。これによって、蓄電池20や充放電制御装置211における状態情報を逐次、推定装置1へ送信することができる。具体的には、HEMSゲートウェイ222は、推定装置1との間ではOpenADRプロトコルのデータ形式で送受信し、充放電制御装置211との間ではECHONET Lite(登録商標)プロトコルのデータ形式で送信するものであってもよい。
また、HEMSゲートウェイ222は、ユーザ端末24から受信したユーザの電力取引情報を推定装置1へ送信し、推定装置1から、成立した電力取引情報を受信することもできる。具体的には、ユーザの世帯における買電の電力量と売電の売電力量とを成立させる。HEMSゲートウェイ222は、これによって成立した電力取引に応じて、充放電制御装置211を制御することもできる。
[ホームゲートウェイ23]
ホームゲートウェイ23は、通信網に接続すると共に、HEMSゲートウェイ222及びユーザ端末24に接続する。ホームゲートウェイ23は、HEMSゲートウェイ222と推定装置1との間の通信を中継する。
ホームゲートウェイ23は、通信網に接続すると共に、HEMSゲートウェイ222及びユーザ端末24に接続する。ホームゲートウェイ23は、HEMSゲートウェイ222と推定装置1との間の通信を中継する。
[ユーザ端末24]
ユーザ端末24は、例えばスマートフォンであって、ホームゲートウェイ23を介してHEMSゲートウェイ222と通信することができる。また、ユーザ端末24は、ホームゲートウェイ23を介して通信網に接続し、推定装置1へ、ユーザ操作に基づく電力取引情報を送信することができる。
売電の場合、ユーザ端末24は、電力取引情報として、放電時刻(放電時間帯)と、放電電力量及び売値を、推定装置1へ送信する。
買電の場合、ユーザ端末24は、電力取引情報として、充電時刻(充電時間帯)と、充電力量及び買値を、推定装置1へ送信する。
そして、ユーザ端末24は、推定装置1によって成立された電力取引情報や、HEMSゲートウェイ222から送信された蓄電池状態情報を、ユーザに明示することができる。
ユーザ端末24は、例えばスマートフォンであって、ホームゲートウェイ23を介してHEMSゲートウェイ222と通信することができる。また、ユーザ端末24は、ホームゲートウェイ23を介して通信網に接続し、推定装置1へ、ユーザ操作に基づく電力取引情報を送信することができる。
売電の場合、ユーザ端末24は、電力取引情報として、放電時刻(放電時間帯)と、放電電力量及び売値を、推定装置1へ送信する。
買電の場合、ユーザ端末24は、電力取引情報として、充電時刻(充電時間帯)と、充電力量及び買値を、推定装置1へ送信する。
そして、ユーザ端末24は、推定装置1によって成立された電力取引情報や、HEMSゲートウェイ222から送信された蓄電池状態情報を、ユーザに明示することができる。
[気温計25]
気温計25は、宅内設備装置2の周辺の気温値を、HEMSゲートウェイ222へ出力する。
気温計25は、宅内設備装置2の周辺の気温値を、HEMSゲートウェイ222へ出力する。
[太陽光発電装置26]
太陽光発電装置26は、太陽光によって発電し、自家発電した電力を蓄電池20へ出力すると共に、その発電量をHEMSゲートウェイ222へ出力する。
太陽光発電装置26の発電量は、日射量に比例する。また、その日射量は、気温に影響する。そのために、気温と比例的な関係を持つ太陽光発電装置の発電量を用いることができる。
太陽光発電装置26は、太陽光によって発電し、自家発電した電力を蓄電池20へ出力すると共に、その発電量をHEMSゲートウェイ222へ出力する。
太陽光発電装置26の発電量は、日射量に比例する。また、その日射量は、気温に影響する。そのために、気温と比例的な関係を持つ太陽光発電装置の発電量を用いることができる。
図2によれば、本発明のHEMSゲートウェイ222は、電力情報のみならず、気温計25の気温値や、太陽光発電装置26の発電量も、推定装置1へ送信することができる。
尚、推定装置1として、気温計25は、本発明について必須とするものではなく、蓄電池20の周辺の気温が取得できればよい。宅内設備装置2の周辺の気温は、気象サーバ4からも取得することができる。気象サーバ4は、地点(例えばメッシュ状に区分された地域を表す識別子)毎に、過去や現在の気温のみならず、未来の時間帯における予報された気温を、推定装置1へ送信するものであってもよい。
尚、推定装置1として、気温計25は、本発明について必須とするものではなく、蓄電池20の周辺の気温が取得できればよい。宅内設備装置2の周辺の気温は、気象サーバ4からも取得することができる。気象サーバ4は、地点(例えばメッシュ状に区分された地域を表す識別子)毎に、過去や現在の気温のみならず、未来の時間帯における予報された気温を、推定装置1へ送信するものであってもよい。
図3は、本発明における推定装置の機能構成図である。
図4は、本発明における機械学習エンジンの訓練段階の説明図である。
図4は、本発明における機械学習エンジンの訓練段階の説明図である。
図3によれば、推定装置1は、機械学習エンジン10と、環境情報受信部11と、充放電効率送信部12とを有する。これら機能構成部は、装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、装置の充放電効率推定方法としても理解できる。
[機械学習エンジン10]
機械学習エンジン10は、例えば一般的に回帰モデルであり、ランダムフォレストを適用することもできる。
回帰(regression)とは、統計学的には、説明変数Xと目的変数Yとの間で、Y=f(X)という線形回帰モデルを構築するものである。説明変数が複数となる場合、重回帰となる。
ランダムフォレストとは、決定木を弱学習器とするアンサンブル学習アルゴリズムであり、ランダムサンプリングされた教師データによって学習した多数の決定木を使用する。
機械学習エンジン10は、例えば一般的に回帰モデルであり、ランダムフォレストを適用することもできる。
回帰(regression)とは、統計学的には、説明変数Xと目的変数Yとの間で、Y=f(X)という線形回帰モデルを構築するものである。説明変数が複数となる場合、重回帰となる。
ランダムフォレストとは、決定木を弱学習器とするアンサンブル学習アルゴリズムであり、ランダムサンプリングされた教師データによって学習した多数の決定木を使用する。
機械学習エンジン10は、例えば以下のような3つのパターンの実施形態を有する。
第1のパターン:「気温」に応じて「充放電効率」を推定する
第2のパターン:「太陽光発電量」に応じて「充放電効率」を推定する
第3のパターン:「気温及び太陽光発電量」に応じて「充放電効率」を推定する
第1のパターン:「気温」に応じて「充放電効率」を推定する
第2のパターン:「太陽光発電量」に応じて「充放電効率」を推定する
第3のパターン:「気温及び太陽光発電量」に応じて「充放電効率」を推定する
<第1のパターン>
(訓練段階)過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、気温を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する。
(訓練段階)過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、気温を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する。
<第2のパターン>
蓄電池は、太陽光発電装置に接続されているとする。
(訓練段階)過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、太陽光発電量を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する。
蓄電池は、太陽光発電装置に接続されているとする。
(訓練段階)過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、太陽光発電量を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する。
<第3のパターン>
蓄電池は、太陽光発電装置に接続されているとする。
(訓練段階)過去における気温及び太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、気温及び太陽光発電量を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の気温及び太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する。
蓄電池は、太陽光発電装置に接続されているとする。
(訓練段階)過去における気温及び太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練する。図4によれば、気温及び太陽光発電量を説明変数とし、充放電効率を目的変数とする。
(推定段階)対象時点の気温及び太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する。
「充放電効率」とは、具体的には、蓄電池における「充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合」を意味する。
充放電効率が高ければ、電力取引で受電した電力量とほぼ同量の電力量が、蓄電池で増加(充電)する。また、電力取引で送電すべき電力量とほぼ同量の電力量しか、蓄電池で減少(放電)しない。
一方で、充放電効率が低ければ、電力取引で受電した電力量よりも少ない電力量しか、蓄電池で増加(充電)しない。また、電力取引で送電すべき電力量よりも多い電力量を、蓄電池から減少(放電)させなければならない。
充放電効率が高ければ、電力取引で受電した電力量とほぼ同量の電力量が、蓄電池で増加(充電)する。また、電力取引で送電すべき電力量とほぼ同量の電力量しか、蓄電池で減少(放電)しない。
一方で、充放電効率が低ければ、電力取引で受電した電力量よりも少ない電力量しか、蓄電池で増加(充電)しない。また、電力取引で送電すべき電力量よりも多い電力量を、蓄電池から減少(放電)させなければならない。
また、充放電効率と、気温や太陽光発電量との関係は、一般的に以下のようになる。
気温が高く及び/又は太陽光発電量が多いほど、充放電効率も高い
気温が低く及び/又は太陽光発電量が少ないほど、充放電効率も低い
このように、蓄電池自体の温度を計測することなく、宅内設備装置2の周辺の気温や、太陽光発電装置26の発電量に応じて、充放電効率を推定することができる。
気温が高く及び/又は太陽光発電量が多いほど、充放電効率も高い
気温が低く及び/又は太陽光発電量が少ないほど、充放電効率も低い
このように、蓄電池自体の温度を計測することなく、宅内設備装置2の周辺の気温や、太陽光発電装置26の発電量に応じて、充放電効率を推定することができる。
<充放電効率 -> 充電効率/放電効率>
他の実施形態として、充放電効率を、「充電効率」と「放電効率」との別々に管理するものであってもよい。即ち、蓄電池における「充電電力量に対する残電力変化量の割合」を「充電効率」とし、「残電力変化量に対する放電電力量の割合」を「放電効率」とする。
この場合、機械学習エンジン10も、以下のように制御される。
(訓練段階)目的変数に充電効率と放電効率とを対応付けた教師データとで別々に訓練する。
(推定段階)対象時点の気温や太陽光発電量を入力し、充電効率と放電効率とを別々に推定する。
他の実施形態として、充放電効率を、「充電効率」と「放電効率」との別々に管理するものであってもよい。即ち、蓄電池における「充電電力量に対する残電力変化量の割合」を「充電効率」とし、「残電力変化量に対する放電電力量の割合」を「放電効率」とする。
この場合、機械学習エンジン10も、以下のように制御される。
(訓練段階)目的変数に充電効率と放電効率とを対応付けた教師データとで別々に訓練する。
(推定段階)対象時点の気温や太陽光発電量を入力し、充電効率と放電効率とを別々に推定する。
尚、残電力量、充電電力量及び放電電力量は、ホームゲートウェイ23から推定装置1に、電力利用情報として送信されるものである。また、残電力変化量は、充電電力量又は放電電力量が計測された時間における残電力量の変化量である。例えば、充電電力量が12:00~12:30である場合、充電効率を計算する際の残量変化量は、12:30の残電力量と12:00の残電力量との差分となる。
図5は、買電時及び売電時に充放電効率を考慮した電力量の決定を表す説明図である。
図5(a)によれば、蓄電池の残電力量が6.0kWhであった際に、ユーザは、2.0kWhを買電したとする。その後、蓄電池の残電力が7.5kWhになり、実際には1.5kWhしか充電されていなかった場合、充電効率は75%であったこととなる。
買電の充電量 :2.0kWh
蓄電池の残電力量の変化:6.0kWh -> 7.5kWh
蓄電池の残電力変化量 :1.5kWh(=7.5kWh-6.0kWh)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
1.5KWh=2.0kWh×75% (75%=1.5kWh/2.0kWh)
買電の充電量 :2.0kWh
蓄電池の残電力量の変化:6.0kWh -> 7.5kWh
蓄電池の残電力変化量 :1.5kWh(=7.5kWh-6.0kWh)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
1.5KWh=2.0kWh×75% (75%=1.5kWh/2.0kWh)
図5(b)によれば、蓄電池の残電力量が7.5kWhであった際に、ユーザは、2.0kWhを売電したとする。その後、蓄電池の残電力が5.5kWhになり、実際には1.0kWhしか放電されていなかった場合、放電効率は50%であったこととなる。
売電の放電量 :1.0kWh
蓄電池の残電力量の変化:7.5kWh -> 5.5kWh
蓄電池の残電力変化量 :2.0kWh(=7.5kWh-5.5kWh)
蓄電池の残電力変化量=放電量/充電効率
2.0KWh=1.0kWh/50% (50%=1.0kWh/2.0kWh)
このように、蓄電池の残電力変化量と充放電電力量との間に差分が生じ、充放電効率として表現される。HEMSゲートウェイ222(又はユーザ)は、充放電効率を考慮した上で、蓄電池に対する電力取引量を決定する必要がある。
売電の放電量 :1.0kWh
蓄電池の残電力量の変化:7.5kWh -> 5.5kWh
蓄電池の残電力変化量 :2.0kWh(=7.5kWh-5.5kWh)
蓄電池の残電力変化量=放電量/充電効率
2.0KWh=1.0kWh/50% (50%=1.0kWh/2.0kWh)
このように、蓄電池の残電力変化量と充放電電力量との間に差分が生じ、充放電効率として表現される。HEMSゲートウェイ222(又はユーザ)は、充放電効率を考慮した上で、蓄電池に対する電力取引量を決定する必要がある。
図6は、機械学習エンジンの教師データにおける拡張データを表す説明図である。
前述した図4の教師データによれば、「気温」及び/又は「太陽光発電量」を説明変数とした。これに対し、図6の教師データによれば、説明変数として、「時間帯」区分、及び/又は、「天候」情報を更に含む。
「時間帯」としては、1日を30分単位で分割した48コマであってもよい。一般的に晴天時の日射量が最も多いのは12時前後であるが、気温が高いのは14時前後となる傾向がある。過去の1日の各時間帯に応じて、教師データを対応付けることも好ましい。
「天候」情報としては、晴天と雨天では、気温や太陽光発電量も異なることが想定される。天候情報は、例えば気象サーバ4から取得することができる。
「時間帯」としては、1日を30分単位で分割した48コマであってもよい。一般的に晴天時の日射量が最も多いのは12時前後であるが、気温が高いのは14時前後となる傾向がある。過去の1日の各時間帯に応じて、教師データを対応付けることも好ましい。
「天候」情報としては、晴天と雨天では、気温や太陽光発電量も異なることが想定される。天候情報は、例えば気象サーバ4から取得することができる。
また、図6の教師データによれば、説明変数として、「制御時」の充電電力量/放電電力量、又は、「通常時」の充電電力量/放電電力量を更に含む。
制御時とは、蓄電池が電力網に対して電力を送受電(充放電)する運転モードをいう。
また、通常時とは、例えば「グリーンモード」であって、クリーンモード、節エネモード、環境優先モードなどのメーカ特有の運転モードをいう。例えば「制御時」以外を、グリーンモードとするものであってもよい。グリーンモードとは、太陽光発電装置によって発電された電力のうち、宅内の消費後の余剰電力を蓄電池に充電し、夜間に蓄電池が充電した電力を消費する。このように、できる限り、電力の地産地消を実現し、災害による大規模停電の時など、電力レジリエンスに有効な運転モードである。
制御時とは、蓄電池が電力網に対して電力を送受電(充放電)する運転モードをいう。
また、通常時とは、例えば「グリーンモード」であって、クリーンモード、節エネモード、環境優先モードなどのメーカ特有の運転モードをいう。例えば「制御時」以外を、グリーンモードとするものであってもよい。グリーンモードとは、太陽光発電装置によって発電された電力のうち、宅内の消費後の余剰電力を蓄電池に充電し、夜間に蓄電池が充電した電力を消費する。このように、できる限り、電力の地産地消を実現し、災害による大規模停電の時など、電力レジリエンスに有効な運転モードである。
この場合、機械学習エンジンは、以下のように制御される。
(訓練段階)制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とで別々に訓練する。
(推定段階)制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とを別々に推定する。
そして、以下のように、制御時と通常時とで、蓄電池の残電力変化量と充放電量と充放電効率との関係も別々に算出される。
(制御時)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
蓄電池の残電力変化量=放電量/放電効率
(通常時)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
蓄電池の残電力変化量=放電量/放電効率
(訓練段階)制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とで別々に訓練する。
(推定段階)制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とを別々に推定する。
そして、以下のように、制御時と通常時とで、蓄電池の残電力変化量と充放電量と充放電効率との関係も別々に算出される。
(制御時)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
蓄電池の残電力変化量=放電量/放電効率
(通常時)
蓄電池の残電力変化量=充電量×充電効率
蓄電池の残電力変化量=放電量/放電効率
尚、教師データとなる充放電電力量とは、例えば「過去所定期間(例えば直近数時間前)の充放電電力量」であってもよい。充放電電力量と充放電効率とは、一般的に以下のような関係となる。
充放電電力量が多いほど、充放電効率は高い
充放電電力量が低いほど、充放電効率は低い
蓄電池の温度は、充放電効率に影響を与える。蓄電池の温度としては、外部環境(気温)と、蓄電池自体の充放電動作(発熱)とがある。そのために、直近数時間前の充放電電力量は、蓄電池自体の温度にも影響すると共に、充放電効率にも影響を与える。
充放電電力量が多いほど、充放電効率は高い
充放電電力量が低いほど、充放電効率は低い
蓄電池の温度は、充放電効率に影響を与える。蓄電池の温度としては、外部環境(気温)と、蓄電池自体の充放電動作(発熱)とがある。そのために、直近数時間前の充放電電力量は、蓄電池自体の温度にも影響すると共に、充放電効率にも影響を与える。
また、教師データとして、例えば「過去所定期間(例えば直近過去1ヶ月前)の充放電効率の平均」を含むものであってもよい。これは、蓄電池の経年劣化を表し、充放電効率にも影響を与える。尚、経年劣化は、例えば、蓄電池ID及び蓄電池容量(定格容量、定格入力、定格出力)に応じて異なる。経年劣化を、蓄電池の設置年度として表すものであってもよい。
<充放電時における最大充電量又は最大放電量に基づいた制御方法>
充放電効率と共に、充放電時における最大充電量又は最大放電量を、以下のように推定する。
最大充電量=min(定格充電電力量,(蓄電池容量-蓄電池残電力量)/充電効率)
最大放電量=min(定格放電電力量,蓄電池残電力量×放電効率)
そして、宅内設備装置2の充放電制御装置211は、推定された最大充電量又は最大放電量に基づいて制御される。最大充電量又は最大放電量は、例えば、ユーザ端末24における入札の電力量の上限値として利用されるものであってもよい。
充放電効率と共に、充放電時における最大充電量又は最大放電量を、以下のように推定する。
最大充電量=min(定格充電電力量,(蓄電池容量-蓄電池残電力量)/充電効率)
最大放電量=min(定格放電電力量,蓄電池残電力量×放電効率)
そして、宅内設備装置2の充放電制御装置211は、推定された最大充電量又は最大放電量に基づいて制御される。最大充電量又は最大放電量は、例えば、ユーザ端末24における入札の電力量の上限値として利用されるものであってもよい。
<HEMSゲートウェイにおける充放電効率の取得>
前述した図2によれば、蓄電池20及び充放電制御装置211に接続するHEMSゲートウェイ222は、ネットワークを介して推定装置1と通信する。
(S1)HEMSゲートウェイ222は、気温及び/又は太陽光発電量を環境情報として推定装置1へ送信する。前述した図3の推定装置1における環境情報受信部11によって環境情報が受信され、その環境情報は、機械学習エンジン10へ入力される。
(S2)これに対し、推定装置1は、その環境情報に応じて機械学習エンジン10が「充放電効率」を推定し、その充放電効率を、HEMSゲートウェイ222へ返信する。前述した図3の推定装置1における充放電効率送信部12によって、その充放電効率が、宅内設備装置2のHEMSゲートウェイ222へ送信される。
(S3)これによって、HEMSゲートウェイ222は、受信した充放電効率を考慮して、蓄電池20に対する充放電を制御することができる。例えば前述した図5のように、充放電効率を考慮して充放電電力量を決定することができる。
前述した図2によれば、蓄電池20及び充放電制御装置211に接続するHEMSゲートウェイ222は、ネットワークを介して推定装置1と通信する。
(S1)HEMSゲートウェイ222は、気温及び/又は太陽光発電量を環境情報として推定装置1へ送信する。前述した図3の推定装置1における環境情報受信部11によって環境情報が受信され、その環境情報は、機械学習エンジン10へ入力される。
(S2)これに対し、推定装置1は、その環境情報に応じて機械学習エンジン10が「充放電効率」を推定し、その充放電効率を、HEMSゲートウェイ222へ返信する。前述した図3の推定装置1における充放電効率送信部12によって、その充放電効率が、宅内設備装置2のHEMSゲートウェイ222へ送信される。
(S3)これによって、HEMSゲートウェイ222は、受信した充放電効率を考慮して、蓄電池20に対する充放電を制御することができる。例えば前述した図5のように、充放電効率を考慮して充放電電力量を決定することができる。
<電力取引の売買における入札電力量の見積もり>
前述した図5によれば、買電時及び売電時に適用することもできる。例えば電力取引の売買入札時に、入札する充電電力量又は放電電力量を決定する際に有益となる。
充放電効率が低い蓄電池20の場合、入札する充電電力量を高めに見積もっておく必要がある。そうしないと、入札した充電電力量よりも少ない電力量しか、蓄電池に充電されていないことが生じる。
一方で、充放電効率が低い蓄電池20の場合、入札する放電電力量を低め見積もっておく必要がある。そうしないと、蓄電池から放電した電力量よりも少ない電力量しか、電力網へ放電されていないことが生じる。
前述した図5によれば、買電時及び売電時に適用することもできる。例えば電力取引の売買入札時に、入札する充電電力量又は放電電力量を決定する際に有益となる。
充放電効率が低い蓄電池20の場合、入札する充電電力量を高めに見積もっておく必要がある。そうしないと、入札した充電電力量よりも少ない電力量しか、蓄電池に充電されていないことが生じる。
一方で、充放電効率が低い蓄電池20の場合、入札する放電電力量を低め見積もっておく必要がある。そうしないと、蓄電池から放電した電力量よりも少ない電力量しか、電力網へ放電されていないことが生じる。
以上、詳細に説明したように、本発明の推定装置、システム、プログラム及び方法によれば、蓄電池の充放電効率を推定することができる。これによって、蓄電池自体の温度を計測することなく、宅内設備装置の周辺の気温や、太陽光発電装置の発電量に応じて、充放電効率を推定することができる。
尚、これにより、例えば「蓄電池の充放電効率を推定することによって、電力取引の電力量の精度を高める」ことから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」に貢献することが可能となる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 推定装置
10 機械学習エンジン
11 環境情報受信部
12 充放電効率送信部
2 宅内設備装置
20 蓄電池
211 充放電制御装置
212 分電盤
221 スマートメータ
222 HEMSゲートウェイ
23 ホームゲートウェイ
24 ユーザ端末
25 気温計
26 太陽光発電装置
3 送配電設備装置
4 気象サーバ
10 機械学習エンジン
11 環境情報受信部
12 充放電効率送信部
2 宅内設備装置
20 蓄電池
211 充放電制御装置
212 分電盤
221 スマートメータ
222 HEMSゲートウェイ
23 ホームゲートウェイ
24 ユーザ端末
25 気温計
26 太陽光発電装置
3 送配電設備装置
4 気象サーバ
Claims (12)
- 蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することを特徴とする推定装置。 - 太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することを特徴とする推定装置。 - 太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する推定装置であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温及び太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温及び太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンを有することを特徴とする推定装置。 - 充放電効率について、充電電力量に対する残電力変化量の割合を充電効率とし、残電力変化量に対する放電電力量の割合を放電効率とし、
機械学習エンジンは、訓練段階として、目的変数に充電効率と放電効率とを対応付けた教師データとで別々に訓練し、推定段階として、充電効率と放電効率とを別々に推定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の推定装置。 - 教師データは、説明変数として、時間帯区分、及び/又は、天候情報を更に含む
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の推定装置。 - 教師データは、説明変数として、制御時の充電電力量/放電電力量、又は、通常時の充電電力量/放電電力量を更に含み、
機械学習エンジンは、
訓練段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とで別々に訓練し、
推定段階として、制御時の充放電効率と通常時の充放電効率とを別々に推定する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の推定装置。 - 充放電効率と共に、充放電時における最大充電量又は最大放電量を、以下のように推定する
最大充電量=min(定格充電電力量,(蓄電池容量-蓄電池残電力量)/充電効率)
最大放電量=min(定格放電電力量,蓄電池残電力量×放電効率)
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の推定装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の推定装置と、蓄電池及び充放電制御装置を有する宅内設備装置とが、ネットワークを介して通信するシステムであって、
推定装置は、充放電効率を、宅内設備装置へ送信し、
宅内設備装置の充放電制御装置は、受信した充放電効率に基づいて、蓄電池に対する充放電を制御する
ことを特徴とするシステム。 - 蓄電池の充放電効率を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
訓練段階として、過去における太陽光発電量と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の太陽光発電量を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 蓄電池の充放電効率を推定する装置の推定方法であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする推定方法。 - 太陽光発電装置に接続された蓄電池の充放電効率を推定する装置の推定方法であって、
蓄電池における充放電電力量と残電力変化量とに基づく割合を充放電効率とし、
装置を、訓練段階として、過去における気温と充放電効率とを対応付けた教師データによって訓練し、推定段階として、対象時点の気温を入力し、充放電効率を推定する機械学習エンジンと
して実行させることを特徴とする推定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021138437A JP2023032358A (ja) | 2021-08-26 | 2021-08-26 | 蓄電池の充放電効率を推定する推定装置、システム、プログラム及び方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7486653B1 (ja) | 2023-10-27 | 2024-05-17 | 関西電力送配電株式会社 | 装置、方法およびプログラム |
-
2021
- 2021-08-26 JP JP2021138437A patent/JP2023032358A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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