JP2023031658A - 検査装置、検査装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】検査作業者の作業負荷を軽減することができる検査装置を提供する。【解決手段】検査装置102は、画像形成装置101から出力された印刷物の検査を行う。検査装置102は、印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成し、スキャン画像から線画領域及び写真領域を検出し、線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別し、上記検出した結果及上記判別した結果に基づいて印刷物の検査に関する設定を行う。【選択図】図3
Description
本発明は、検査装置、検査装置の制御方法、及びプログラムに関する。
従来、印刷物の検査は人手によって行われてきたが、近年、印刷機の後処理として自動で印刷物の検査を行う装置が用いられている。このような検査装置では、正解画像を予め登録する。次に、入稿画像データを画像形成装置によって用紙上に印刷出力し、用紙上に印刷出力されたデータを検査装置が備える読み取り部によって読み取ってスキャン画像を生成する。検査装置は、当該スキャン画像と予め登録された正解画像とを比較することで印刷物の欠陥を検出する。このように印刷物の欠陥を検出する検査を印刷画像検査と呼称する。
また、印刷画像検査の他に、バリアブル印刷において文字列やバーコードのような可変領域部分の検査も行われている。例えば、文字列の読み取り結果に対して文字認識処理を行って認識結果を正解と照合する文字列検査や、バーコードを読み取ってデコードした結果を正解と照合するバーコード検査が挙げられる。文字列検査及びバーコード検査をデータ検査と呼称する。データ検査では、予め設定された検査領域及び検査内容に基づいて各種検査が行われる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来では、検査作業者が検査領域及び検査内容を手動で設定する必要があり、検査作業者の作業負荷が増大するという問題が生じる。
本発明の目的は、検査作業者の作業負荷を軽減することができる検査装置、検査装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の検査装置は、印刷物の検査を行う検査装置であって、前記印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成する読み取り手段と、前記スキャン画像から線画領域及び写真領域を検出する検出手段と、前記線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別する判別手段と、前記検出手段による検出結果及び前記判別手段による判別結果に基づいて前記印刷物の検査に関する設定を行う検査設定手段と、前記検査設定手段による設定内容に基づいて前記印刷物の検査を行う検査処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、検査作業者の作業負荷を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。ただし、これらの実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をこれらに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る検査装置102を含む検査システム100のネットワーク図である。
図1の検査システム100は、画像形成装置101、検査装置102、フィニッシャ103、クライアントPC104、及びプリントサーバ105を備える。検査システム100において、画像形成装置101は、ネットワーク106を介してクライアントPC104やプリントサーバ105と接続されている。また、画像形成装置101は、不図示の通信ケーブルを介して検査装置102及びフィニッシャ103と接続されている。検査装置102は、画像形成装置101の他に、フィニッシャ103と不図示の通信ケーブルを介して接続されている。検査システム100は、画像形成、印刷物の検査、後処理、排紙を一貫して行うインライン検査システムである。
画像形成装置101は、クライアントPC104やプリントサーバ105等から受信した画像データや文書データを印刷データに変換し、当該印刷データを用紙に印刷した印刷物を出力する。検査装置102は、画像形成装置101から出力された印刷物の欠陥を検出する検査である印刷画像検査を行う。ここで、欠陥とは、印刷物の品質を低下させるものであり、例えば、印刷する際に意図しない箇所に色材が付着することで発生する汚れや、意図した箇所に十分な色材が付着しないことで発生するスジのことである。また、検査装置102は、バリアブル印刷において文字列やバーコードのような可変領域部分を検査するデータ検査を行う。データ検査として、例えば、文字列やバーコードを読み取り可能か否かをチェックするデータ可読検査や、文字列やバーコードの読み取り結果を予め登録された正解データと照合するデータ照合検査が挙げられる。検査装置102は、検査済みの印刷物をフィニッシャ103へ出力する。
フィニッシャ103は、クライアントPC104等で指定された設定に基づいて、検査装置102から受け取った検査済みの印刷物に対し、本綴じ等の後処理を施す。また、フィニッシャ103は、検査装置102による検査結果に基づいて、後処理済みの印刷物の排紙先を決定し、決定した排紙先に当該印刷物を出力する。
図2は、図1の画像形成装置101の構成を概略的に示すブロック図である。図2において、画像形成装置101は、コントローラ部200、プリンタ部201、及びUI部202を備える。コントローラ部200は、プリンタ部201及びUI部202と接続されている。
コントローラ部200は、クライアントPC104やプリントサーバ105等から受信した画像データや文書データを印刷データに変換する。プリンタ部201は、印刷データを用紙に印刷する。UI部202は、ユーザが画像形成装置101に用紙情報の選択等の指示を行うための操作部である。
また、コントローラ部200は、ネットワークI/F部203、CPU204、RAM205、ROM206、画像処理部207、エンジンI/F部208、及び通信I/F部209を備える。ネットワークI/F部203、CPU204、RAM205、ROM206、画像処理部207、エンジンI/F部208、及び通信I/F部209は、内部バス210を介して互いに接続されている。
ネットワークI/F部203は、クライアントPC104やプリントサーバ105等とデータを送受信するためのインターフェースである。CPU204は、画像形成装置101全体の制御を行う。RAM205は、CPU204が各種命令を実行する際にワークエリアとして使用される。ROM206は、CPU204が起動時に実行するプログラムデータやコントローラ部200の設定データ等を格納する。画像処理部207は、クライアントPC104やプリントサーバ105等から受信した画像データや文書データを印刷データに変換する画像処理を実行する。エンジンI/F部208は、印刷データをプリンタ部201に送信する。通信I/F部209は、画像形成装置101が検査装置102やフィニッシャ103と通信するためのインターフェースである。
検査システム100では、クライアントPC104やプリントサーバ105上で作成された画像データや文書データが、PDLデータとしてネットワーク、例えば、Local Area Networkを介して、画像形成装置101に送信される。画像形成装置101は、ネットワークI/F部203によってPDLデータを受信し、当該PDLデータをRAM205に保存する。また、ユーザがUI部202に入力した印刷指示も、RAM205に保存される。ユーザによる印刷指示とは、例えば、用紙種類の選択である。
画像処理部207は、RAM205に保存されているPDLデータを取得し、取得したPDLデータを印刷データに変換する画像処理を行う。この画像処理は、例えば、PDLデータに対してラスタライズを行って当該PDLデータを多値のビットマップデータに変換し、更にスクリーン処理等を行うことで多値のビットマップデータを二値のビットマップデータに変換する処理である。画像処理部207によって得られた二値のビットマップデータは、エンジンI/F部208経由で、プリンタ部201に送信される。
プリンタ部201は、受信した二値のビットマップデータを、色材を用いて用紙に印刷する。CPU204は、RAM205に保存されているユーザによる印刷指示に基づいて、プリンタ部201に指示を出す。例えば、ユーザからコート紙で印刷する指示を受けた場合、CPU204は、プリンタ部201に対し、画像形成装置101内のコート紙が格納されている不図示の用紙カセットから用紙を出力するように指示を出す。本実施の形態では、上述したPDLデータの受信から用紙に印刷されるまでの各種処理が、CPU204によって制御されることで、用紙にフルカラートナー像が形成される。
図3は、図1の検査装置102の構成を概略的に示すブロック図である。図3において、検査装置102は、検査制御部300、画像読み取り部301、及びUI部302を備える。検査制御部300は、画像読み取り部301及びUI部302と接続されている。
検査制御部300は、検査装置102全体の制御、印刷画像検査に関する制御、データ検査に関する制御を行う。画像読み取り部301は、画像形成装置101から出力された印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成する。UI部302は、検査装置102の設定や検査結果の表示を行うための操作部である。ここで、検査装置102の設定とは、印刷物を検査する際に、どのような欠陥を検査するかの項目の設定である。検査項目とは、例えば、丸い形状の欠陥(ポチ)や線状の欠陥(スジ)の検出、文字列やバーコードのような可変領域部分の正誤判定のことである。
また、検査制御部300は、通信I/F部303、CPU304、RAM305、ROM306、リファレンス画像解析部307、検査処理部308、及び検査設定部309を備える。通信I/F部303、CPU304、RAM305、ROM306、リファレンス画像解析部307、検査処理部308、及び検査設定部309は、内部バス310を介して互いに接続されている。
通信I/F部303は、画像形成装置101及びフィニッシャ103とデータを通信するためのインターフェースである。CPU304は、検査装置102全体の制御を行う。RAM305は、CPU304が各種の命令を実行する際にワークエリアとして使用される。ROM306は、CPU304が起動時に実行するプログラムデータや、検査制御部300の設定データ等を格納する。リファレンス画像解析部307は、後述するリファレンス画像のオブジェクト解析処理を行う。検査処理部308は、印刷物の欠陥の検出や、文字列やバーコードの正誤判定を行う。検査設定部309は、後述する検査領域の設定を行う。
次に、検査装置102による検査の概要について説明する。
検査装置102は、画像読み取り部301により、画像形成装置101から出力された検査対象の印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像(以下、「検査対象スキャン画像」という。)を生成する。取得した検査対象スキャン画像は、RAM305に保存される。次いで、検査装置102は、検査処理部308により、予め正解画像としてRAM305に保存されているリファレンス画像と検査対象スキャン画像との差分値を算出する。次いで、検査装置102は、算出した差分値と、各検査項目の検査閾値(コントラストとサイズ)を画素毎に比較することで検査を行う。検査結果として、例えば、印刷物に欠陥があるか否かの情報や、検出した欠陥の種類(ポチやスジ)、UI部302に表示する際の欠陥の位置情報、文字列やバーコードの正誤判定情報等が、RAM305に保存される。
次いで、検査装置102は、RAM305に保存されている検査結果をUI部302に表示させる。検査作業者はUI部302に表示された情報から検査結果を認識することができる。欠陥がある印刷物が所定の枚数で連続して発生した場合、検査装置102は、この旨を示す欠陥連続発生情報を画像形成装置101へ送信する。また、検査装置102は、印刷物に欠陥があるか否かを示す欠陥有無情報をフィニッシャ103へ送信する。
検査装置102から上記欠陥連続発生情報を受信した画像形成装置101のCPU204は、プリンタ部201に印刷の停止を指示する。これにより、画像形成装置101では、印刷動作が停止する。
一方、検査装置102から上記欠陥有無情報を受信したフィニッシャ103は、当該欠陥有無情報を用いて、欠陥がない印刷物を通常の排紙トレイへ排紙し、欠陥がある印刷物を通常の排紙トレイとは別のトレイに排紙する。
図4は、図1の検査装置102によって行われる検査開始前の登録作業から検査実行までの全体の流れを示すフローチャートである。図4の各ステップは、CPU304がROM306に格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図4において、まず、ステップS401では、CPU304は、検査の基準となるリファレンス画像の登録処理を行う。この登録処理では、CPU304は、検査作業者が準備したスキャン画像をUI部302に表示させる。このスキャン画像は、検査作業者が目視で欠陥がないと判断した印刷物を画像形成装置101が読み取って生成したスキャン画像である。上記スキャン画像が表示された状態で検査作業者がUI部302上の不図示の登録ボタンを押下すると、CPU304は、上記スキャン画像をリファレンス画像としてRAM305に保存する。これにより、上記スキャン画像は、リファレンス画像として登録される。
次いで、ステップS402では、CPU304は、リファレンス画像解析部307に対し、後述する図5のオブジェクト解析処理の実行を指示する。これにより、リファレンス画像を構成する各オブジェクトの種類の判定と領域の検出が行われる。
次いで、ステップS403では、CPU304は、後述する図8の検査設定処理を実行し、検査領域と検査の種別の自動設定を行う。これにより、検査開始前の準備が完了し、検査装置102は、ステップS403における設定内容に基づいて、印刷物の検査を実行可能となる。
その後、検査作業者から受けた指示に従って、画像形成装置101が検査対象となる印刷物を出力する。この印刷物が検査装置102へ搬送され、検査作業者がUI部302に表示された検査開始ボタン(不図示)を押下すると、CPU304は、この印刷物を画像読み取り部301に読み取らせてこの印刷物のスキャン画像(検査対象スキャン画像)を生成させる。検査対象スキャン画像は検査装置102のRAM305に保存される。次いで、ステップS404では、CPU304は、検査処理部308に対し、後述する図11の検査制御処理の実行を指示する。これにより、保存された検査対象スキャン画像をリファレンス画像と比較する検査が行われる。このようにして、検査システム100では、印刷物の検査が行われる。
図5は、図4のステップS402における指示に従ってリファレンス画像解析部307によって実行されるオブジェクト解析処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS501において、リファレンス画像解析部307は、リファレンス画像から線画領域と写真領域を検出する。線画領域と写真領域の検出方法について、図6を用いて説明する。なお、本実施の形態では、一例として、リファレンス画像がRGB各8ビットの24ビット画像である場合について説明するが、リファレンス画像はこれに限定されるものではなく、例えば、明度と色差からなるYUV画像であってもよい。
ステップS501では、まず、リファレンス画像解析部307は、リファレンス画像から2値画像を生成する。2値画像では、入力画像において閾値より濃い画素が例えば黒画素、閾値以下の画素が例えば白画素となる。なお、2値化結果は、黒、白で表されず、他の色で表されても良く、また、色が無く、「1」、「0」や「0」、「1」で表されてもよい。ここでは、図6(a)の2値画像601をリファレンス画像の2値画像の一例として説明する。なお、入力画像がカラーの多値画像である場合には、2値化は、その多値画像の輝度(例えば、YUVのうちのY)に対してのみ行われることになる。2値化を行う際の閾値の算出方法は公知の技術を用いる。例えば、画像全体の輝度のヒストグラムから算出しても良いし、任意の値を閾値としても良い。
また、リファレンス画像解析部307は、リファレンス画像の2値画像601に対して以下(i)~(iv)の手順で写真領域と線画領域を検出する。
(i)リファレンス画像解析部307は、2値画像601に対して黒画素の輪郭を追跡することにより、黒画素の塊(黒画素塊)を抽出する。輪郭の追跡では、リファレンス画像解析部307は、左上、左、左下、下、右下、右、右上、上の8つの方向の何れかで黒画素が連続しているかで判断する。例えば、図6(b)の(1)では、破線で囲まれている黒画素塊602が抽出される。
(ii)リファレンス画像解析部307は、抽出された1つ以上の黒画素塊の中に、予め定められた所定の大きさを越える黒画素塊があれば、その領域内に白画素塊があるかを特定する。即ち、リファレンス画像解析部307は、黒画素塊の領域内で白画素の輪郭を追跡することにより、白画素塊を抽出する。例えば、図6(b)の(2)のように、リファレンス画像解析部307は、黒画素塊602の内側の白画素の輪郭を追跡して白画素塊603を抽出する。更に、リファレンス画像解析部307は、抽出した白画素塊が予め定められた所定の大きさを越える場合には、再度白画素塊内の黒画素の輪郭を追跡することにより黒画素塊の抽出を行う。これらの処理は、画素塊が所定の大きさ以下になるまで繰り返し行われる。この処理は、枠線等で囲まれた領域内の線画領域を抽出するために行われる。
(iii)リファレンス画像解析部307は、得られた黒画素塊を、大きさ、形状、黒画素密度のうちの少なくとも1つを用いて、線画及び写真の何れかに分類する。例えば、図6(b)の(3)の文字のように、黒画素塊における黒画素の密度が高い場合、線画を構成する黒画素塊と判定する。そして、残りの黒画素塊を、写真を構成する画素塊と判定する。ここでは「A」の文字について線画と判定したが、「B」の文字や「C」の文字も同様に(i)~(iii)の処理を行って線画として判定される。
(iv)リファレンス画像解析部307は、線画を構成する黒画素塊同士の端部からの距離が近接している場合に、その黒画素塊同士を同じグループに分類する。その上で、同じグループに分類された全ての黒画素塊を包含する外接矩形領域を線画領域と判定する。例えば、図6(b)の(4)に示すように、線画間の距離が近い場合、リファレンス画像解析部307は、各線画を1つの線画領域として判定する。なお、線画を構成する黒画素塊であって線画を構成する他の黒画素塊が所定の距離内に無い黒画素塊は、それ単独で一つのグループを構成することになる。従って、その単独の黒画素塊の外接矩形領域が線画領域と判定されることになる。なお、写真を構成する黒画素塊に対しても(iv)で説明した処理と同様の処理がなされるものとする。そして、リファレンス画像解析部307は、各領域の位置情報とその領域の属性判定情報を判定結果として出力する。属性判定情報は、各領域が線画領域及び写真領域の何れであるかを示す情報である。
上述した(i)~(iv)の処理により、例えば、図6(c)における領域604が写真領域として判定され、領域605と領域606が線画領域として判定される。このようにしてステップS501では、リファレンス画像から線画領域と写真領域が検出される。
次いで、ステップS502では、リファレンス画像解析部307は、ステップS501にて線画領域が1領域以上検出されたか否かを判定する。ステップS501にて線画領域が1領域以上検出された場合、オブジェクト解析処理はステップS503へ進む。ステップS501にて線画領域が検出されない場合、オブジェクト解析処理は終了し、図4のステップS403へ進む。
ステップS503では、リファレンス画像解析部307は、ステップS501にて検出された線画領域の中から1つの線画領域を選択する。本実施の形態では、ステップS501にて検出された線画領域をラスタスキャン順に選択するものとする。例えば、図6(c)では、初めに線画領域605が選択される。なお、選択方法は、これに限定されるものではなく、他の順番で選択してもよい。
次いで、ステップS504では、リファレンス画像解析部307は、選択された線画領域内の画素に対して、水平方向及び垂直方向それぞれの射影ヒストグラムを算出する。射影ヒストグラムの算出方法について、図7を用いて説明する。
図7(a)の701は、ステップS503にて選択された線画領域605内の画素群である。この画素群に対し、水平方向に輝度値の積算を行った結果のグラフが702であり、垂直方向に輝度値の積算を行った結果のグラフが703である。輝度値に関しては、例えば、RGBの各信号値の平均値を用いて算出する。701が、例えば、垂直方向に50画素、水平方向に100画素の画素群であった場合、一番右側の列の画素群の輝度値の積算値は704のようになる。一番右側の列の画素群の輝度値が全て255である場合、積算値は255×50=12750となる。701は水平方向に100画素並んでいるため、この積算値が100個算出されることになる。垂直方向も同様に、積算値が50個算出される。
次いで、リファレンス画像解析部307は、各線画領域の水平方向、垂直方向それぞれのヒストグラムの分散を算出する。本実施の形態では、ヒストグラムの分散の算出について、垂直方向、水平方向それぞれの積算値の平均値から、各積算値の差分の二乗和を積算値の個数で割った値を用いる。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、二乗和ではなく和を用いた標準偏差を算出して用いてもよい。次いで、リファレンス画像解析部307は、得られた水平方向のヒストグラムの分散と垂直方向のヒストグラムの分散の差の絶対値を算出する。
次いで、ステップS505では、リファレンス画像解析部307は、この値が閾値以上であるか否かを判定する。例えば、図7(a)の画素群701はリファレンス画像においてバーコードが印刷された領域の画素群であり、このような画素群は、水平方向の分散が高くなり、垂直方向の分散が低くなる。例えば、水平方向の分散値を「250」とし、垂直方向の分散値を「10」とする。ここで、輝度値の大きさに左右されないように、例えば、差の算出の前に、これらの値を、リファレンス画像の輝度値の取りうる最大値、例えば、「255」で割って正規化する。これにより、水平方向の分散は「0.98」となり、垂直方向の分散は「0.04」となり、これらの差は「0.94」となる。閾値を、例えば、「0.5」とした場合、上記差は閾値を超える。このように水平方向の分散と垂直方向の分散の差の絶対値が閾値以上である場合、オブジェクト解析処理はステップS506へ進む。
図7(b)の705は、ステップS503にて選択された線画領域606内の画素群である。この画素群に対し、水平方向に輝度値の積算を行った結果のグラフが706であり、垂直方向に輝度値の積算を行った結果のグラフが707である。画素群705はリファレンス画像において文字列(ABC)が印刷された領域の画素群であり、このような画素群は、水平方向、垂直方向共に分散が高くなる。例えば、水平方向の分散値を「200」とし、垂直方向の分散値を「170」とする。これらの値を上述したように正規化すると、水平方向の分散は「0.78」となり、垂直方向の分散は「0.67」となり、これらの差は「0.11」となる。当該差は閾値である「0.5」を超えない。このように水平方向の分散と垂直方向の分散の差の絶対値が閾値未満である場合、オブジェクト解析処理はステップS507へ進む。なお、本実施の形態では、分散の差に基づいて上記判別を行う構成について説明したが、この構成に限定されるものでは無く、例えば、標準偏差の差基づいて上記判別を行ってもよい。
ステップS506では、リファレンス画像解析部307は、ステップS503にて選択した線画領域をバーコード領域と判別する。次いで、オブジェクト解析処理はステップS508へ進む。
ステップS507では、リファレンス画像解析部307は、ステップS503にて選択した線画領域を文字領域と判別する。次いで、オブジェクト解析処理はステップS508へ進む。
ステップS508では、リファレンス画像解析部307は、リファレンス画像内の全ての線画領域を選択したか否かを判別する。リファレンス画像内の全ての線画領域を選択した場合、オブジェクト解析処理は終了し、図4のステップS403へ進む。リファレンス画像内の何れかの線画領域を選択しない場合、オブジェクト解析処理はステップS503へ戻る。
なお、上述したオブジェクト解析処理によって検出及び判別が行われた領域に関する情報(以下、「オブジェクト情報」という。)は、図6(d)のリスト607に記録され、当該リスト607はRAM305に保存される。オブジェクト情報は、オブジェクト解析処理によって検出された領域の属性情報、及び当該領域の左上と右下の座標情報を含む。属性情報は、写真、バーコード、文字の何れかを示す情報である。リスト607には、図6(c)の領域604、領域605、領域606に対応する複数のオブジェクト情報が記録され、各オブジェクト情報に対してIDが付与される。リスト607では、領域604に対応するオブジェクト情報に対して「0」のIDが付与され、領域605に対応するオブジェクト情報に対して「1」のIDが付与され、領域606に対応するオブジェクト情報に対して「2」のIDが付与されている。IDは、例えば、領域の左上座標のx座標とy座標の値の和の小さい順に付与される。
図8は、図4のステップS403の検査設定処理の手順を示すフローチャートである。
図8において、まず、ステップS801では、CPU304は、検査設定部309に対し、検査領域の設定を指示する。この指示を受けた検査設定部309は、図9の検査領域設定処理を実行する。
図9は、図8のステップS801における指示に従って検査設定部309によって実行される検査領域設定処理の手順を示すフローチャートである。
図9において、まず、ステップS901において、検査設定部309は、RAM305に保存されているリスト607から1つのオブジェクト情報を選択する。なお、検査設定部309は、例えば、IDの小さい順にオブジェクト情報を選択する。なお、オブジェクト情報を選択する順番は、この順に限られず、他の順でオブジェクト情報を選択してもよい。
次いで、ステップS902において、検査設定部309は、選択したオブジェクト情報に基づいて、当該オブジェクト情報に対応する領域の属性を判別する。なお、上記領域は、リファレンス画像において、ステップS901にて選択されたオブジェクト情報に含まれる座標情報が示す領域である。ステップS902において上記領域の属性が写真であると判別された場合、検査領域設定処理はステップS903へ進む。ステップS902において上記領域の属性が文字であると判別された場合、検査領域設定処理はステップS904へ進む。ステップS902において上記領域の属性がバーコードであると判別された場合、検査領域設定処理はステップS905へ進む。
ステップS903では、検査設定部309は、上記領域を写真検査領域に設定する。次いで、検査領域設定処理はステップS906へ進む。ステップS904では、検査設定部309は、上記領域を文字検査領域に設定する。次いで、検査領域設定処理はステップS906へ進む。ステップS905では、検査設定部309は、上記領域をバーコード検査領域に設定する。次いで、検査領域設定処理はステップS906へ進む。
ステップS906では、検査設定部309は、リスト607から全てのオブジェクト情報を選択したか否かを判別する。ステップS906の判別の結果、リスト607から何れかのオブジェクト情報を選択しない場合、検査領域設定処理はステップS901へ戻り、検査設定部309は、リスト607から次のオブジェクト情報を選択する。ステップS906の判別の結果、リスト607から全てのオブジェクト情報を選択した場合、検査領域設定処理は終了し、検査装置102のUI部302には、図10の設定画面1001が表示される。
設定画面1001は、印刷物の検査に関する各種設定を行うための画面である。設定画面1001は、画像表示領域1002、写真検査設定領域1006、文字/バーコード検査設定領域1008、OKボタン1015で構成される。
画像表示領域1002には、リファレンス画像が表示される。リファレンス画像の領域1003は、ステップS903にて写真検査領域に設定された領域である。リファレンス画像の領域1004は、ステップS905にてバーコード検査領域に設定された領域である。リファレンス画像の領域1005は、ステップS904にて文字検査領域に設定された領域である。例えば、検査作業者が画像表示領域1002における領域1003を選択した場合、写真検査に関する設定を行うための写真検査設定領域1006が操作可能になる。また、検査作業者が画像表示領域1002における領域1004や領域1005を選択した場合、データ検査、つまり、文字検査及びバーコード検査に関する設定を行うための文字/バーコード検査設定領域1008が操作可能になる。このように、本実施の形態では、検査作業者が手動で設定することなく、上述したオブジェクト解析処理にて記録されたオブジェクト情報に基づいて、検査領域及び当該検査領域の検査の種別が設定される。
写真検査設定領域1006は、設定項目1007を含む。設定項目1007では、欠陥の形状毎にどの程度微細な欠陥を検出するかについて設定される。例えば、丸い形状の欠陥(ポチ)及び線状の欠陥(スジ)それぞれに対して検査レベルが設定される。検査レベルは、例えば、レベル1からレベル5の5段階であり、レベル1よりレベル5の方が、より薄く小さいサイズの欠陥を検出することができる。なお、設定項目1007では、例えば、欠陥(ポチ)をレベル5とし、欠陥(スジ)をレベル4とするといった欠陥の形状毎に異なるレベルを設定可能である。
文字/バーコード検査設定領域1008は、設定項目1009及び設定項目1010で構成される。設定項目1009では、照合検査のデータがファイル選択方式によって選択される。図10では、一例として、照合検査のデータとして「abc.csv」がユーザによって選択された様子が示されている。照合検査のデータとは、データ検査を行う際に照合するデータ検査用のリファレンスCSVファイルである。リファレンスCSVファイルは、ユーザが予め用意するファイルであり、文字列検査、及びバーコード検査の正解文字列を列挙したファイルである。データ検査では、文字列やバーコードの読み取り結果と、リファレンスCSVファイルに列挙した正解文字列とを照合する。設定項目1010は、文字・バーコードの正立方向(角度)を示す方向設定ボタン1011~1014を含む。なお、本実施の形態では、写真検査設定領域1006及び文字/バーコード検査設定領域1008において、ユーザが入力する前に、予め登録されたデフォルト値が初期値として入力された状態で表示されてもよい。
図8に戻り、ステップS802において、CPU304は、ユーザによる設定画面1001の設定内容に基づいて、印刷画像検査の設定を行う。例えば、設定画面1001において、ユーザが写真検査領域1003を選択し、設定項目1007において欠陥(ポチ)及び欠陥(スジ)の各検査レベルを設定した場合、ステップS802では、この設定内容が設定される。
次いで、ステップS803において、CPU304は、ユーザによる設定画面1001の設定内容に基づいて、データ検査の設定を行う。例えば、ユーザがバーコード検査領域1004及び文字検査領域1005を選択して設定項目1009にてファイルを選択し、更に設定項目1010にて何れかの方向設定ボタンを選択した場合、ステップS803では、この設定内容が設定される。なお、ステップS802~ステップS803の処理は、順不同とする。
次いで、ステップS804において、CPU304は、ステップS802、S803にて設定した設定内容をRAM305に保存する。その後、検査設定処理は終了する。これにより、検査装置102は、画像形成装置101から出力された検査対象の印刷物に対し、設定画面1001の設定内容に基づいて、検査を行うことが可能となる。
図11は、図4のステップS404における指示に従って検査処理部308によって実行される検査制御処理の手順を示すフローチャートである。図11の処理は、画像形成装置101から出力された検査対象の印刷物を画像読み取り部301が読み取って当該印刷物のスキャン画像(検査対象スキャン画像)を生成し、この検査対象スキャン画像がRAM305に保存された際に実行される。
図11において、まず、ステップS1101において、検査処理部308は、ステップS802における印刷画像検査の設定に基づいて印刷画像検査を行う。具体的に、検査処理部308は、検査対象スキャン画像において、リファレンス画像の写真検査領域と同じ位置座標となる領域を検査対象スキャン画像の写真検査領域と特定する。検査処理部308は、検査対象スキャン画像の写真検査領域における欠陥(ポチ)及び欠陥(スジ)を検出する。
次いで、ステップS1102において、検査処理部308は、ステップS803におけるデータ検査の設定に基づいて回転処理を行う。具体的に、検査処理部308は、検査対象スキャン画像において、リファレンス画像のバーコード検査領域と同じ位置座標となる領域を検査対象スキャン画像のバーコード検査領域と特定する。また、検査処理部308は、検査対象スキャン画像において、リファレンス画像の文字検査領域と同じ位置座標となる領域を検査対象スキャン画像の文字検査領域と特定する。検査処理部308は、検査対象スキャン画像のバーコード検査領域と文字検査領域を、ステップS803にてユーザが選択した方向設定ボタンが示す向き(角度)に基づいて回転させる。
次いで、ステップS1103では、検査処理部308は、ステップS1102にて回転させた各領域に対して認識処理を行う。具体的に、検査処理部308は、ステップS1102にて回転させた検査対象スキャン画像のバーコード検査領域に対し、バーコード認識を行う。また、検査処理部308は、ステップS1102にて回転させた検査対象スキャン画像の文字検査領域に対し、文字抽出及び文字認識を行う。
次いで、ステップS1104では、検査処理部308は、ステップS1103にて得られた文字認識結果及びバーコード認識結果をリファレンスCSVファイルに列挙した正解文字列と照合する。検査処理部308は、正誤判定結果を検査結果として出力する。次いで、ステップS1105において、検査処理部308は、ステップS1104で得られた検査結果を送信する。ステップS1105では、上記検査結果は、UI部302へ送信される。検査結果を受信したUI部302は、当該検査結果と検査対象スキャン画像を表示する。例えば、印刷物に欠陥があった場合、UI部302は、検出された欠陥を、スキャン画像上に点線枠や色枠等で強調し、検出した欠陥の種類(ポチやスジ)や位置情報等も併せて表示する。一方、印刷物に欠陥が無かった場合、UI部302は、欠陥無しであることを示すメッセージを表示する。なお、UI部302による検査結果の表示方法は、上述した方法に限られず、ユーザが検出結果を認識し易い表示であればよい。
また、ステップS1105では、上記検査結果として、例えば、上記欠陥連続発生情報が画像形成装置101へ送信される。上記欠陥連続発生情報を受信した画像形成装置101は、印刷動作を停止する。
更に、ステップS1105では、上記検査結果として、例えば、上記欠陥有無情報がフィニッシャ103へ送信される。上記欠陥有無情報を受信したフィニッシャ103は、当該欠陥有無情報を用いて、欠陥がない印刷物を通常の排紙トレイへ排紙し、欠陥がある印刷物を通常の排紙トレイとは別のトレイに排紙する。ステップS1105の処理を完了すると、検査制御処理は終了する。
上述した実施の形態によれば、スキャン画像から線画領域及び写真領域が検出され、線画領域が文字領域及びバーコード領域の何れかに判別され、上記検出された結果及び上記判別された結果(判別結果)に基づいて印刷物の検査に関する設定が行われる。これにより、検査作業者による印刷物の検査に関する設定の手間を軽減することができ、もって、検査作業者の作業負荷を軽減することできる。
また、上述した実施の形態では、線画領域内の輝度値の分布情報に基づいて、線画領域が文字領域及びバーコード領域の何れかに判別される。これにより、検査作業者の手間を増やすことなく、スキャン画像から取得可能な情報に基づいて、線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別することができる。
また、上述した実施の形態では、印刷物の検査は、印刷物の欠陥を検出する検査である印刷画像検査を含む。これにより、印刷画像検査に関する設定の手間を軽減することができる。
上述した実施の形態では、印刷物の検査は、印刷物における文字列及びバーコードが読み取り可能か否かの検査、及び印刷物における文字列及びバーコードの読み取り結果を予め登録された正解データと照合する検査を含むデータ検査を含む。これにより、データ検査に関する設定の手間を軽減することができる。
上述した実施の形態では、印刷物の検査に関する設定は、スキャン画像における検査領域(検査対象となる領域)の設定を含む。これにより、検査領域の設定の手間を軽減することができる。
上述した実施の形態では、印刷物の検査に関する設定は、スキャン画像における検査領域に対する検査の種別の設定を含む。これにより、検査領域に対する検査の種別の設定の手間を軽減することができる。
上述した実施の形態では、印刷物の検査に関する設定は、バーコード検査領域の正立方向の設定を含む。これにより、バーコード検査領域の正立方向の設定の手間を軽減することができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、バーコード領域を構成する四辺の中から文字領域に最も近い辺を特定し、特定した結果に基づいてバーコード検査領域の正立方向を設定してもよい。
上述した実施の形態では、ステップS803にてデータ検査の設定を行っており、データ検査の設定では、バーコード領域の正立方向(角度)が検査作業者によって選択される。この設定作業は、バーコード領域の数だけ設定を行う必要があり、検査作業者の作業負荷増大の要因となる。
これに対し、本実施の形態では、バーコード領域を構成する四辺の中から文字領域に最も近い辺を特定し、特定した結果に基づいてバーコード検査領域の正立方向を設定する。
図12は、図1の検査装置102によって行われる検査開始前の登録作業から検査実行までの全体の流れを示すフローチャートである。図12における処理は、図4における処理と類似し、以下では、図4における処理と異なる内容について説明する。図12の各ステップも、図4の各ステップと同様に、CPU304がROM306に格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図12において、上述したステップS401の処理が行われる。なお、図12におけるステップS401では、図13(a)のリファレンス画像1301が登録されたこととする。次いで、上述したステップS402の処理が行われる。図12におけるステップS402では、例えば、図13(b)の領域1302が写真領域と判別され、領域1303と領域1305が文字領域と判別され、領域1304がバーコード領域と判別される。また、図12におけるステップS402では、これら各領域に対応するオブジェクト情報が図13(c)のリスト1306に記録され、リスト1306がRAM305に保存される。なお、リスト1306では、領域1302に対応するオブジェクト情報に対して「0」のIDが付与され、領域1303に対応するオブジェクト情報に対して「1」のIDが付与される。また、領域1304に対応するオブジェクト情報に対して「2」のIDが付与され、領域1305に対応するオブジェクト情報に対して「3」のIDが付与されている。
次いで、ステップS1201において、CPU304は、後述する図14の他の検査設定処理を実行し、検査領域と検査の種別の自動設定を行う。次いで、上述したステップS404の処理が行われる。
図14は、図12のステップS1201の他の検査設定処理の手順を示すフローチャートである。図14の他の検査設定処理は、図8の検査設定処理と類似し、以下では、図8の検査設定処理と異なる内容について説明する。
図14において、まず、ステップS1401において、CPU304は、検査設定部309に対し、向き判定を含む検査領域の設定を指示する。この指示を受けた検査設定部309は、図15の他の検査領域設定処理を実行する。次いで、ステップS802~S804の処理が行われ、他の検査設定処理は終了する。
図15は、図14のステップS801における指示に従って検査設定部309によって実行される他の検査領域設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図15の他の検査領域設定処理は、図9の検査領域設定処理と類似し、以下では、図9の検査領域設定処理と異なる内容について説明する。
図15において、まず、上述したステップS901、S902の処理が行われる。
ステップS902において上記領域の属性が写真であると判別された場合、ステップS903、S906の処理が実行される。ステップS902において上記領域の属性が文字であると判別された場合、ステップS904、S906の処理が実行される。
ステップS902において上記領域の属性がバーコードであると判別された場合、検査設定部309は、図16の向き判定処理を行う(ステップS1501)。
図16は、図15のステップS1501の向き判定処理の手順を示すフローチャートである。
図16において、まず、ステップS1601において、検査設定部309は、ステップS901にて選択したオブジェクト情報に含まれる座標情報に基づいて、当該オブジェクト情報に対応する領域(バーコード領域)の上下左右の各辺の中心座標を算出する。例えば、上辺の中心座標について、x座標はバーコード領域の左上座標のx座標の値と右下座標のx座標の値の平均値であり、y座標はバーコード領域の左上座標のy座標の値となる。下辺の中心座標について、x座標はバーコード領域の左上座標のx座標の値と右下座標のx座標の値の平均値であり、y座標はバーコード領域の右下座標のy座標の値となる。右辺の中心座標について、x座標はバーコード領域の右下座標のx座標の値となり、y座標はバーコード領域の左上座標のy座標の値と右下座標のy座標の値の平均値となる。左辺の中心座標について、x座標はバーコード領域の左上座標のx座標の値となり、y座標はバーコード領域の左上座標のy座標の値と右下座標のy座標の値の平均値となる。
上述したように算出した結果、図13の例では、バーコード領域の上辺の中心座標は(80、400)となり、下辺の中心座標は(80、450)となり、右辺の中心座標は(130、425)となり、下辺の中心座標は(30、425)となる。
次いで、ステップS1602において、検査設定部309は、リスト1306から取得したオブジェクト情報に基づいて文字領域の中心座標を算出する。例えば、文字領域の左上座標のx座標と右下座標のx座標の平均値を中心座標のx座標とし、文字領域の左上座標のy座標と右下座標のy座標の平均値を中心座標のy座標とする。リスト1306では、IDが「1」のオブジェクト情報とIDが「3」のオブジェクト情報が文字領域のオブジェクト情報である。IDが「1」のオブジェクト情報に対応する文字領域の中心座標は(170、325)となり、IDが「3」のオブジェクト情報に対応する文字領域の中心座標は(85、465)となる。
次いで、ステップS1603において、検査設定部309は、バーコード領域の各辺において、最も近い文字領域までの距離を算出する。ステップS1603では、検査設定部309は、バーコード領域の各辺の中心座標からステップS1602にて算出した文字領域の中心座標までの距離を算出する。本実施の形態では、距離の算出方法として、例えば、ユークリッド距離の二乗が用いられる。これにより、例えば、バーコード領域の上辺の中心座標からIDが「1」のオブジェクト情報に対応する文字領域の中心座標までの距離は13725となる。また、バーコード領域の上辺の中心座標からIDが「3」のオブジェクト情報に対応する文字領域の中心座標までの距離は4250となる。検査設定部309は、これら2つの距離の中から4250を、バーコード領域の上辺から当該上辺に最も近い文字領域までの距離(以下、「上辺から文字領域までの最短距離」という。)として選択する。同様に下辺、右辺、左辺についても計算を行うと、下辺から文字領域までの最短距離が250となり、右辺から文字領域までの最短距離が3625となり、左辺から文字領域までの最短距離が4625となる。なお、距離の算出方法は、上述した方法に限られず、例えば、ユークリッド距離をそのまま用いてもよい。
次いで、ステップS1604において、検査設定部309は、バーコード領域を構成する四辺の中から文字領域に最も近い辺を特定し、特定した結果に基づいてバーコード検査領域の正立方向を判別する。具体的に、検査設定部309は、バーコード領域を構成する四辺のうちステップS1603にて算出した最短距離が最小値となる辺を、文字領域に最も近い辺と特定し、特定した辺の反対側を正立方向と判別する。これは、EANと呼ばれるような一般的なバーコードの規格において、バーコードの下部に数字を記載されることに基づく判別方法である。例えば、上述した例では、バーコード領域を構成する四辺のうちステップS1603にて算出した最短距離が最小値となる下辺を、文字領域に最も近い辺と特定し、下辺の反対側、つまり、「上」を正立方向と判別する。その後、向き判定処理は終了し、図15においてステップS1502の処理が実行される。
ステップS1502では、検査設定部309は、ステップS901にて選択されたオブジェクト情報に対応する領域をバーコード検査領域に設定し、この領域の正立方向をステップS1604にて判別した方向に設定する。次いで、上述したステップS906の処理が行われる。その後、他の検査領域設定処理が終了すると、検査装置102のUI部302には、設定画面1001と同様の構成である図17の設定画面1700が表示される。設定画面1700の画像表示領域1002に表示されたリファレンス画像の領域1701は、図15のステップS903にて写真検査領域に設定された領域である。リファレンス画像の領域1702、領域1703は、図15のステップS904にて文字検査領域に設定された領域である。リファレンス画像の領域1704は、ステップS1502にてバーコード検査領域に設定された領域である。例えば、検査作業者が画像表示領域1002における領域1704を選択した場合、文字/バーコード検査設定領域1008が操作可能になる。このとき、設定項目1010は、ステップS1502にて設定された正立方向に対応する方向設定ボタンが選択された状態で表示される。
上述した実施の形態では、バーコード領域を構成する四辺の中から文字領域に最も近い辺が特定され、特定した結果に基づいてバーコード検査領域の正立方向が設定される。これにより、バーコード検査領域の正立方向を正確に且つ手間なく設定することができる。
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、該システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
102 検査装置
301 画像読み取り部
307 リファレンス画像解析部
308 検査処理部
309 検査設定部
301 画像読み取り部
307 リファレンス画像解析部
308 検査処理部
309 検査設定部
Claims (10)
- 印刷物の検査を行う検査装置であって、
前記印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成する読み取り手段と、
前記スキャン画像から線画領域及び写真領域を検出する検出手段と、
前記線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別する判別手段と、
前記検出手段による検出結果及び前記判別手段による判別結果に基づいて前記印刷物の検査に関する設定を行う検査設定手段と、
前記検査設定手段による設定内容に基づいて前記印刷物の検査を行う検査処理手段とを備えることを特徴とする検査装置。 - 前記判別手段は、前記線画領域内の輝度値の分布情報に基づいて、前記線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別することを特徴とする請求項1記載の検査装置。
- 前記印刷物の検査は、前記印刷物の欠陥を検出する検査を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の検査装置。
- 前記印刷物の検査は、前記印刷物における文字列及びバーコードが読み取り可能か否かの検査、及び前記印刷物における文字列及びバーコードの読み取り結果を予め登録された正解データと照合する検査を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検査装置。
- 前記印刷物の検査に関する設定は、前記スキャン画像において検査対象となる領域の設定を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
- 前記印刷物の検査に関する設定は、前記スキャン画像において検査対象となる領域に対する検査の種別の設定を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の検査装置。
- 前記印刷物の検査に関する設定は、前記バーコード領域の正立方向の設定を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検査装置。
- 前記バーコード領域を構成する四辺の中から前記文字領域に最も近い辺を特定し、前記特定した結果に基づいて、前記バーコード領域の正立方向の設定を行うことを特徴とする請求項7記載の検査装置。
- 印刷物の検査を行う検査装置の制御方法であって、
前記印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成する読み取り工程と、
前記スキャン画像から線画領域及び写真領域を検出する検出工程と、
前記線画領域を文字領域及びバーコード領域の何れかに判別する判別工程と、
前記検出工程における検出結果及び前記判別工程における判別結果に基づいて前記印刷物の検査に関する設定を行う検査設定工程と、
前記検査設定工程における設定内容に基づいて前記印刷物の検査を行う検査処理工程とを有することを特徴とする検査装置の制御方法。 - 請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の検査装置の各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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