JP2023030670A - 切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハの切削ブレードでの加工品質の低下を抑制することができる切削方法を提供すること。【解決手段】切削方法は、切削予定ラインが設定されたウェーハを切削ブレードで切削する切削方法であって、ウェーハの上方から励起光をウェーハに照射してウェーハから生じた蛍光の強度を検出し、ファセット領域を特定するファセット領域特定ステップ1001と、ファセット領域特定ステップ1001を実施した後、切削ブレードで切削予定ラインに沿ってウェーハを切削する切削ステップ1002と、を備え、切削ステップ1002では、ファセット領域を他の領域とは異なる切削条件で切削する。【選択図】図3

Description

本発明は、切削予定ラインが設定されたウェーハを切削ブレードで切削する切削方法に関する。
例えばパワーデバイスの製造工程では、インゴットから切り出されてウェーハ化されたSiCウェーハ上に複数のパワーデバイスを形成し、このウェーハを分割することで複数のパワーデバイスを製造している。
SiCウェーハとしては直径が6インチの外形サイズを有する物が広く市場に流通しているが、デバイスの製造装置として直径が5インチのSiCウェーハまでにしか対応していない装置も多用されている。そこで、直径が6インチのSiCウェーハの外周を切削ブレードで切り落として直径を5インチに小径化することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11-054461号公報
しかし、ウェーハによっては切削ブレードでの加工品質が大きく異なり、チッピングやクラックが多発したり、切削ブレードに異常摩耗や蛇行が生じたりする個体があった。
本発明の目的は、ウェーハの切削ブレードでの加工品質の低下を抑制することができる切削方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削方法は、切削予定ラインが設定されたウェーハを切削ブレードで切削する切削方法であって、ウェーハの上方から励起光を該ウェーハに照射して該ウェーハから生じた蛍光の強度を検出し、ファセット領域を特定するファセット領域特定ステップと、該ファセット領域特定ステップを実施した後、該切削ブレードで該切削予定ラインに沿って該ウェーハを切削する切削ステップと、を備え、該切削ステップでは、該ファセット領域を他の領域とは異なる切削条件で切削することを特徴とする。
前記切削方法において、該切削予定ラインは、該ウェーハの中心を中心とした環状に設定され、該切削ステップでは、該切削ブレードで該ウェーハを環状に切断し、該ウェーハを小径化しても良い。
前記切削方法において、該ウェーハは、SiCからなっても良い。
本発明は、ウェーハの切削ブレードでの加工品質の低下を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る切削方法の加工対象のウェーハを示す斜視図である。 図2は、図1に示されたウェーハの平面図である。 図3は、実施形態1に係る切削方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示された切削方法のファセット領域特定ステップを模式的に示す斜視図である。 図5は、図4に示されファセット検出ユニットの構成を模式的に示す図である。 図6は、図5に示されたファセット検出ユニットが検出したファセット領域の一例を示す平面図である。 図7は、図2に示された切削方法の切削ステップを示す斜視図である。 図8は、実施形態2に係る切削方法の加工対象のウェーハを示す斜視図である。 図9は、実施形態2に係る切削方法のファセット領域特定ステップにおいてファセット検出ユニットが検出したファセット領域の一例を示す平面図である。 図10は、実施形態2に係る切削方法の切削ステップを示す斜視図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る切削方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る切削方法の加工対象のウェーハを示す斜視図である。図2は、図1に示されたウェーハの平面図である。図3は、実施形態1に係る切削方法の流れを示すフローチャートである。
(ウェーハ)
実施形態1に係る切削方法は、図1及び図2に示すウェーハ1を切削する方法である。実施形態1に係る切削方法の加工対象である図1及び図2に示すウェーハ1は、実施形態1では、SiC(炭化ケイ素)からなり、全体として円板状に形成されている。ウェーハ1は、結晶方位を示す直線状のオリエンテーションフラット2と、直線状のサブオリエンテーションフラット3とが外縁部に形成されている。実施形態1では、オリエンテーションフラット2,3の長手方向は、互いに直交し、オリエンテーションフラット2の長さは、サブオリエンテーションフラット3の長さよりも長い。
ウェーハ1は、外縁部に切削予定ライン4(図1及び図2に破線で示す)が設定されている。実施形態1では、切削予定ライン4は、平面形状が円形に形成され、外径4-1がウェーハ1の外径1-1よりも小さいとともに、ウェーハ1と同軸に配置されている。即ち、実施形態1において、切削予定ライン4は、ウェーハ1の中心を中心とした環状に設定されている。なお、実施形態1では、ウェーハ1の外径1-1は、6インチであり、切削予定ライン4の外径4-1は、5インチである。ウェーハ1は、切削予定ライン4に沿って切削された後、表面7にデバイスが形成される。実施形態1では、デバイスは、MOSFET(Metal-oxide-semiconductor Field-effect Transistor)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)又はSBD(Schottky Barrier Diode)であるが、本発明では、デバイスは、MOSFET、MEMS及びSBDに限定されない。
また、実施形態1では、ウェーハ1は、SiCからなるが、本発明では、ウェーハ1を構成する材料は、SiCに限定されずに、例えば、LiTaO(タンタル酸リチウム:LT)又はGaN(窒化ガリウム)でもよい。なお、図1には、切削予定ライン4を、ウェーハ1の表面7の裏側の裏面8に破線で示しているが、実際には、図1に示された切削予定ライン4は仮想的な線であり、ウェーハ1の裏面8には存在しない。
実施形態1では、ウェーハ1は、SiCの単結晶からなるインゴットから切り出されて構成される。インゴットは、一般的に、導電性を付与するために窒素等の不純物がドープされている。このために、インゴットは、このような不純物が一様にドープされることなく、SiCの単結晶の成長過程において、ファセットと称される結晶構造が異なる領域10(以下、ファセット領域と記し、図1及び図2中に平行斜線で示す)が形成される場合がある。ファセット領域10の不純物濃度は、他の領域11(以下、非ファセット領域と記し、図1及び図2中に白地で示す)よりも高い。このように、ファセット領域10は、非ファセット領域11と不純物の濃度が異なる。ファセット領域10は、非ファセット領域11に比べて屈折率が高いと共にエネルギーの吸収率が高い。このように、ウェーハ1は、ファセット領域10を含む場合がある。実施形態1では、ウェーハ1は、ファセット領域10を含む。
(切削方法)
実施形態1に係る切削方法は、前述したウェーハ1を切削予定ライン4に沿って切削ブレード81(図7に示す)で切削する切削方法である。切削方法は、図3に示すように、ファセット領域特定ステップ1001と、切削ステップ1002とを備える。
(ファセット領域特定ステップ)
図4は、図3に示された切削方法のファセット領域特定ステップを模式的に示す斜視図である。図5は、図4に示されファセット検出ユニットの構成を模式的に示す図である。図6は、図5に示されたファセット検出ユニットが検出したファセット領域の一例を示す平面図である。
ファセット領域特定ステップ1001は、図4に示すファセット領域特定装置20が、ウェーハ1の上方のファセット検出ユニット21から励起光261をウェーハ1に照射してウェーハ1から生じた蛍光262の強度を検出し、ファセット領域10を特定するステップである。ファセット領域特定ステップ1001では、図4に示すファセット領域特定装置20が、ウェーハ1の表面7側を保持テーブル22に吸引保持する。
なお、ファセット領域特定装置20のファセット検出ユニット21は、保持テーブル22に吸引保持されたウェーハ1の裏面8に対向して配置され、所定波長の励起光261をウェーハ1の裏面8に照射してSiC固有の蛍光262の強度を検出するものである。ファセット検出ユニット21は、図5に示すように、保持テーブル22に吸引保持されたウェーハ1に対向して配置されたケース23と、励起光照射部24と、受光部25とを備える。ケース23は、保持テーブル22に吸引保持されたウェーハ1に対向する下方に開口を設けた箱状に形成されている。
励起光照射部24は、保持テーブル22に保持されたウェーハ1の裏面8に励起光261を照射するものである。励起光照射部24は、ウェーハ1にレーザー加工を施さない程度の低出力(たとえば0.1W)のウェーハ1に吸収される波長域(たとえば365nm~375nm)の励起光261を発振する光源26と、光源26から発振された励起光261を反射するミラー27と、ミラー27で反射した励起光261を集光してウェーハ1に照射する集光レンズ28とを備える。
光源26と、ミラー27と、集光レンズ28とは、ケース23内に配置されている。光源26は、例えば、GaN系発光素子を有し、SiCインゴット200に吸収される波長(例えば、365nm)の光を含む励起光261をミラー27に向けて照射する。ミラー27は、たとえば365nm~375nmの波長の光である励起光261を反射すると共にたとえば365nm~375nmの波長以外の波長の光を透過する。
なお、ウェーハ1は、励起光261が照射されると、この励起光261を吸収し、励起光261で励起され蛍光262を発生する。例えば、励起光261の波長が365nmであれば、ウェーハ1の裏面8から深さ10μm程度まで励起光261が侵入する。そして、ウェーハ1の裏面8側の厚さが約10μmの板状の領域から蛍光262が生じる。
受光部25は、励起光261でウェーハ1が励起され発生する蛍光262を集光して受光するものである。受光部25は、ケース23内に配置されかつ内側に反射面30を有する円環状の楕円鏡31と、フィルタ32と、受光ユニット33とを備える。楕円鏡31は、集光レンズ28よりも保持テーブル22寄りに配置され、反射面30が、鉛直方向に延在する長軸と水平方向に延在する短軸とを有する楕円34を当該長軸を中心に回転させた回転楕円体の曲面の一部に相当する。
楕円鏡31は、2つの焦点35,36を有し、その一方(例えば、焦点35)から生じた光を他方(例えば、焦点36)に集光する。楕円鏡31の一方の焦点35は、集光レンズ28の焦点に概ね一致するように設計される。楕円鏡31の他方の焦点36は、受光ユニット33に設定されている。楕円鏡31は、保持テーブル22に保持されたウェーハ1が生じた蛍光262を反射面30で反射し、フィルタ32を透過させた後、受光ユニット33に受光させる。
フィルタ32は、ミラー27と、受光ユニット33との間に配置され、ウェーハ1が発生し集光レンズ28を透過した蛍光262のうちの750nm以上の波長の光263を透過させかつ750nm未満の波長の光を遮断するIRフィルタを備える。
受光ユニット33は、ウェーハ1から発生し集光レンズ28を透過した蛍光262のうちのフィルタ32が透過した光263を受光し、受光した光263の強度を示す信号を生成し、生成した信号をファセット領域特定装置20の制御ユニット70に出力する。ここで、強度は、ウェーハ1の励起光261が照射された位置の不純物の濃度が高い領域ほど弱くなる。即ち、ファセット領域10からの光263の強度は、非ファセット領域11からの光263の強度よりも少ない。
また、図示していないが、ファセット検出ユニット21は、ケース23を昇降させて励起光261の集光点のZ軸方向の位置を調整する集光点位置調整手段を含み、この集光点位置調整手段が、例えば、ケース23に連結されZ軸方向に延びるボールねじと、このボールねじを回転させるモータ等を備えている。
なお、制御ユニット70は、ファセット領域特定装置20の構成要素をそれぞれ制御して、ウェーハ1のファセット領域10の特定動作をファセット領域特定装置20に実施させるものである。なお、制御ユニット70は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット70の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、ファセット領域特定装置20を制御するための制御信号を入出力インターフェース装置を介してファセット領域特定装置20の上述した構成要素に出力して、制御ユニット70の機能を実現する。
また、制御ユニット70は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニットと、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットとが接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
ファセット領域特定ステップ1001では、ファセット領域特定装置20の制御ユニット70は、ファセット検出ユニット21と保持テーブル22とを相対的に移動させながら保持テーブル22に保持されたウェーハ1の裏面8に所定の間隔毎に励起光261を照射して、ウェーハ1の裏面8からの蛍光262のうちフィルタ32を透過した光263の強度を所定の間隔毎に受光ユニット33で検出する。この際、光源26から発振された励起光261は、ミラー27で反射して集光レンズ28に導かれ、集光レンズ28において集光されウェーハ1の裏面8に照射される。
なお、実施形態1において、ファセット領域特定ステップ1001では、ファセット領域特定装置20の制御ユニット70は、保持テーブル22を鉛直方向(Z軸方向ともいう)と平行な軸心回りに回転するとともに、ファセット検出ユニット21をウェーハ1の外縁部とZ軸方向に沿って対向する位置から保持テーブル22の軸心からの距離が徐々に短くなるように、保持テーブル22の径方向に沿って保持テーブル22とファセット検出ユニット21とを相対的に移動させながら励起光261を照射する。
励起光261がウェーハ1の裏面8に照射されると、励起光261の波長とは異なる波長(たとえば750nm以上の波長)の蛍光262をウェーハ1が発生させ、蛍光262がウェーハ1から放出される。蛍光262は、集光レンズ28およびミラー27を透過した後、750nm以上の波長の光263のみがフィルタ32を透過し、フィルタ32を透過した光263が受光ユニット33に受光され、光263の強度が受光ユニット33によって検出される。受光ユニット33は、受光した光263の強度に応じた信号を制御ユニット70に出力する。
また、ファセット領域特定装置20は、保持テーブル22に保持されたウェーハ1のファセット検出ユニット21がZ軸方向に沿って対向する位置のX軸方向の位置を検出するX軸位置検出ユニットと、保持テーブル22に保持されたウェーハ1のファセット検出ユニット21がZ軸方向に沿って対向する位置のY軸方向の位置を検出するY軸位置検出ユニットとを備える。X軸位置検出ユニット及びY軸位置検出ユニットは、検出結果を制御ユニット70に出力する。なお、X軸方向とY軸方向とは、それぞれ水平方向と平行で、かつ互いに直交する。
制御ユニット70は、X軸位置検出ユニットの検出結果と、Y軸方向の位置を検出するY軸位置検出ユニットの検出結果とに基づいて、保持テーブル22に保持されたウェーハ1の励起光261が照射された位置のX軸方向の位置とY軸方向の位置、即ち、XY座標を算出する。ファセット領域特定装置20の制御ユニット70が、算出した保持テーブル22に保持されたウェーハ1の励起光261が照射された位置のXY座標と光263の強度とを対応付けて記憶装置に記憶する。
制御ユニット70は、記憶装置に記憶した保持テーブル22に保持されたSiCインゴット200の励起光261が照射された位置のXY座標と光263の強度とのうち光263の強度が所定値以下となる領域、即ちファセット領域10の外縁の各位置のXY座標を算出する。制御ユニット70は、算出したファセット領域10の外縁の各位置のXY座標を記憶装置に一旦記憶する。
なお、実施形態1では、ファセット領域特定装置20の保持テーブル22に保持されたウェーハ1の励起光261が照射された位置のX軸方向の位置、及び、Y軸方向の位置は、予め定められた基準位置100(図6に一例を示す)に基づいて定められる。実施形態1では、X軸方向の位置、及び、Y軸方向の位置は、基準位置100からのX軸方向、及びY軸方向の距離で定められる。実施形態1において、ファセット領域特定装置20のX軸方向とY軸方向とから表されるXY座標(X軸方向の位置を示す基準位置100からのX軸方向の距離と、Y軸方向の位置を示す基準位置100からのY軸方向の距離とにより示される座標)は、保持テーブル22に保持されたウェーハ1のX軸方向とY軸方向の任意の位置を示すことができる。なお、図6は、基準位置100をオリエンテーションフラット2の長さを2等分する位置とし,X軸方向をオリエンテーションフラット2と平行と平行な方向とし、Y軸方向をサブオリエンテーションフラット3と平行な方向とした例を示している。
(切削ステップ)
図7は、図2に示された切削方法の切削ステップを示す斜視図である。切削ステップ1002は、ファセット領域特定ステップ1001を実施した後、切削ブレード81で切削予定ライン4に沿ってウェーハ1を切削するステップである。
実施形態1において、切削ステップ1002では、切削装置80は、ウェーハ1の表面7側を図示しないチャックテーブルに吸引保持する。また、切削ステップ1002では、切削装置80は、図示しない制御ユニットが、切削予定ライン4がファセット領域特定ステップ1001で特定したファセット領域10を通過しているか否かを判定するとともに、ファセット領域10を通過している際に切削予定ライン4のファセット領域10を通過している位置のXY座標を特定する。
実施形態1において、切削ステップ1002では、図7に示すように、切削装置80の制御ユニットが予め定められた切削条件に基づいてスピンドル82により軸心回りに回転した切削ブレード81をウェーハの外縁部に切り込ませるとともに、チャックテーブル即ちウェーハ1を軸心回りに回転して、切削予定ライン4に沿って切削ブレード81でウェーハ1を環状に切断し、ウェーハ1を小径化する。
実施形態1において、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を切削する際の切削条件が、非ファセット領域11を切削する際の切削条件と異なる。即ち、切削ステップ1002では、ファセット領域10を非ファセット領域11とは異なる切削条件で切削する。実施形態1において、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を切削する際の切削条件を、非ファセット領域11を切削する際の切削条件よりも切削ブレード81及びウェーハ1に切削時にかかる負荷(以下、切削負荷と記す)が小さくなる切削条件としている。
実施形態1では、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を切削する際の切削条件であるチャックテーブルの軸心回りの回転速度を、非ファセット領域11を切削する際の切削条件であるチャックテーブルの軸心回りの回転速度よりも低速にしている。なお、本発明では、これに限らず、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を切削する際の切削条件であるスピンドル82の回転数を、非ファセット領域11を切削する際の切削条件であるスピンドル82の回転数よりも低速にしても良く、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を切削する際の切削ブレード81の切り込み深さを、非ファセット領域11を切削する際の切削条件である切削ブレード81の切り込み深さよりも浅くして、ファセット領域10のみ切削ブレード81のZ軸方向の高さを段階的に低くして、ファセット領域10のみを切削ブレード81で複数回に亘って切削(所謂、多段切り)しても良い。また、本発明では、チャックテーブルの回転速度、スピンドル82の回転数、多段切りのうち複数を組み合わせて良い。
実施形態1に係る切削方法は、切削ステップ1002において、切削ブレード81で切削予定ライン4を全周に亘って切削して、ウェーハ1を小径化した後、終了する。なお、小径化されたウェーハ1は、例えば、表面7にデバイスが形成された後、個々のデバイス毎に分割される。
SiCからなるインゴットには、成長過程においてファセット(Facet)領域10と呼ばれる領域が形成される。インゴットから切り出されたウェーハ1においてもファセット領域10が残存し、ファセット領域10はその他の非ファセット領域11に比べて屈折率が高く抵抗率や欠陥密度等の物性が異なる。本願出願人は、鋭意研究の結果、ウェーハ1のファセット領域10において加工品質の悪化(チッピングやクラックの多発)や切削ブレード81に異常(異常摩耗や蛇行等)が発生することを見出した。
そこで、以上説明したように、実施形態1に係る切削方法は、ウェーハ1の切削前にファセット領域特定ステップ1001においてファセット領域10を特定し、切削ステップ1002においてファセット領域10をその他の非ファセット領域11とは異なる切削負荷が小さくなる切削条件で切削する。
このために、実施形態1に係る切削方法は、加工品質悪化や切削ブレード81に異常が生じるおそれを低減する切削条件でファセット領域10を切削することができ、ファセット領域10を切削する際のチッピングやクラックを抑制でき、切削ブレード81の異常摩耗や蛇行を抑制することができる。その結果、実施形態1に係る切削方法は、ウェーハ1の切削ブレード81での加工品質の低下を抑制することができるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る切削方法を図面に基づいて説明する。図8は、実施形態2に係る切削方法の加工対象のウェーハを示す斜視図である。図9は、実施形態2に係る切削方法のファセット領域特定ステップにおいてファセット検出ユニットが検出したファセット領域の一例を示す平面図である。図10は、実施形態2に係る切削方法の切削ステップを示す斜視図である。なお、図8、図9及び図10は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る切削方法の加工対象のウェーハ1-2は、図8に示すように、表面7に複数の切削予定ライン6が格子状に形成され、表面7の切削予定ライン6によって屈画された領域にデバイス5が形成されている。実施形態2においても、ウェーハ1は、ファセット領域10を含んでいる。
実施形態2に係る切削方法は、ファセット領域特定ステップ1001において、ウェーハ1のデバイス5が形成された表面7側を保持テーブル22に吸引保持し、デバイス5が形成されていない裏面8に励起光261を照射して、実施形態1と同様に、図9に示すように、ファセット領域10を特定する。また、実施形態2に係る切削方法は、切削ステップ1002において、切削装置80が、ウェーハ1の裏面8側を図示しないチャックテーブルに吸引保持した後、図示しない制御ユニットが各切削予定ライン4がファセット領域特定ステップ1001で得したファセット領域10を通過しているか否かを判定するとともに、複数の切削予定ライン4のうちファセット領域10を通過している切削予定ライン6(図9に一点鎖線で示し、以下符号6-1で示す)を特定する。
実施形態2において、切削ステップ1002では、図10に示すように、切削装置80の制御ユニットが予め定められた切削条件に基づいてスピンドル82により軸心回りに回転した切削ブレード81を各切削予定ライン6,6-1に切り込ませるとともに、チャックテーブルと切削ブレード81とを切削予定ライン6,6-1に沿って相対的に移動して、切削ブレード81でウェーハ1の切削予定ライン6,6-1を切断して、ウェーハ1を個々のデバイス5に分割する。
実施形態2において、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を通過する切削予定ライン6-1を切削する際の切削条件が、非ファセット領域11のみを通過する切削予定ライン6を切削する際の切削条件と異なる。即ち、切削ステップ1002では、ファセット領域10を非ファセット領域11とは異なる切削条件で切削する。実施形態2において、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を通過する切削予定ライン6-1を切削する際の切削条件を、非ファセット領域11のみを通過する切削予定ライン6を切削する際の切削条件よりも切削ブレード81及びウェーハ1の切削負荷が小さくなる切削条件としている。
実施形態2では、実施形態1と同様に、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を通過する切削予定ライン6-1を切削する際の切削条件であるチャックテーブルの移動速度を、非ファセット領域11のみを通過する切削予定ライン6を切削する際の切削条件であるチャックテーブルの移動速度よりも低速にしている。なお、本発明では、これに限らず、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を通過する切削予定ライン6-1を切削する際の切削条件であるスピンドル82の回転数を、非ファセット領域11のみを通過する切削予定ライン6を切削する際の切削条件であるスピンドル82の回転数よりも低速にしても良く、切削ステップ1002では、切削ブレード81がファセット領域10を通過する切削予定ライン6-1を多段切りしても良い。また、本発明では、チャックテーブルの移動速度、スピンドル82の回転数、多段切りのうち複数を組み合わせて良い。
実施形態2に係る切削方法は、切削ステップ1002において、切削ブレード81で各切削予定ライン6,6-1を切削して、ウェーハ1を個々のデバイス5に分割した後、終了する。なお、切削ステップ1002では、ウェーハ1の裏面8にウェーハ1よりも大径な円板状のダイシングテープ12を貼着し、ダイシングテープ12の外縁部に環状フレーム13を貼着して、切削ブレード81をダイシングテープ12に到達するまでウェーハ1に切り込ませる。
実施形態2に係る切削方法は、ウェーハ1の切削前にファセット領域特定ステップ1001においてファセット領域10を特定し、切削ステップ1002においてファセット領域10をその他の非ファセット領域11とは異なる切削負荷が小さくなる切削条件で切削するので、実施形態1と同様に、ウェーハ1の切削ブレード81での加工品質の低下を抑制することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ウェーハ
4,6,6-1 切削予定ライン
10 ファセット領域
11 非ファセット領域(その他の領域)
81 切削ブレード
261 励起光
262 蛍光
1001 ファセット領域特定ステップ
1002 切削ステップ

Claims (3)

  1. 切削予定ラインが設定されたウェーハを切削ブレードで切削する切削方法であって、
    ウェーハの上方から励起光を該ウェーハに照射して該ウェーハから生じた蛍光の強度を検出し、ファセット領域を特定するファセット領域特定ステップと、
    該ファセット領域特定ステップを実施した後、該切削ブレードで該切削予定ラインに沿って該ウェーハを切削する切削ステップと、を備え、
    該切削ステップでは、該ファセット領域を他の領域とは異なる切削条件で切削する、切削方法。
  2. 該切削予定ラインは、該ウェーハの中心を中心とした環状に設定され、
    該切削ステップでは、該切削ブレードで該ウェーハを環状に切断し、該ウェーハを小径化する、請求項1に記載の切削方法。
  3. 該ウェーハは、SiCからなる、請求項1または請求項2に記載の切削方法。
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