JP2023026926A - 聴力補助装置 - Google Patents

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【課題】簡易な構成によりハウリングに起因した不快感を抑制することができる聴力補助装置を提供する。【解決手段】聴力補助装置10のフィルタ部15は、マイク部11から入力された音声信号のうち、ハウリング成分を優先的に通過させる。検波部16は、ハウリング成分をレベル検出する。波形成形部17は、検波部16が出力した検波出力電圧の立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成する。ホールド部18は、トリガーパルスに基づいて、所定期間のホールド信号を生成する。ミュート部13は、マイク部11とイヤホン部14との間に介装され、ハウリング検出部12から出力されるホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、マイク部11からイヤホン部14への音声信号の伝達を遮断する。【選択図】図1

Description

本発明は、聴力補助装置に関し、特に、ハウリングによる不快感を抑制できる聴力補助装置に関する。
近年、難聴者用の補聴器や集音器ではデジタル方式の製品が普及しつつあり、ハウリングキャンセルを謳った機種が多くなっている。
ハウリングは、マイク音声が増幅され、イヤホンスピーカから発せられた音が反射してマイクに帰還したときにできる帰還ループにより、ループ固有の周波数信号が無限に増幅を繰り返し、回路のダイナミックレンジまで増幅された発振音である。補聴器、集音器でハウリングが発生するのは、イヤホンを耳に近づけたときにイヤホンスピーカから発せられた音が耳介に反射し、近接したマイクに帰還するループができるからである。これは非常に耳障りな音であり、ハウリングの抑制性能が補聴器、集音器の性能を表す重要な要素となっている。
高価な補聴器では、ハウリングの発生をしっかり抑制している。一方、廉価版の補聴器や集音器では、ハウリング抑制を謳っていても、誤動作が発生したり、ハウリング成分のキャンセルが十分ではなかったりするなど、ハウリングキャンセル性能が満足できるものではない製品が多い。
特許文献1にハウリング成分を抑制する補聴器に関する発明が記載されている。
特開2015-57873号公報
しかしながら、前述した背景技術に係るハウリング抑制技術では、ハウリングにより発生する不快感を抑制する観点から改善の余地があった。
具体的には、前述した背景技術に係る、デジタル補聴器や集音器で広く使われているハウリング抑制技術は、ハウリングキャンセル方式であり、ハウリングと同じ周波数、レベルで生成した信号を逆相で合成し、発生したハウリングをキャンセルする技術である。しかし、課題は、不安定なハウリング信号をキャンセルする信号を、瞬時にどれだけ正確に作り出せるかであり、デジタル信号処理には有限の時間が必要であり、不安定なハウリング信号をアダプティプに作り出すことはかなり難しい。よって、追随してハウリング成分をキャンセルできない場合は、ハウリングが残ってしまう、あるいは、歪やノイズが発生するなどの問題があった。更に、不安定なハウリングを追随するための特性要素は単純ではなく、レベル、周波数ともに変化するハウリングと、同一帯域にある音声との区別の難しさがあった。
本発明はこの様な問題点に鑑みて成されたものであり、簡易な構成によりハウリングに起因した不快感を抑制することができる聴力補助装置を提供することにある。
本発明の聴力補助装置は、外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、ハウリングが発生した際に、一定時間に渡り、前記出力を停止するミュート部を有することを特徴とする。
また、本発明の聴力補助装置は、外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、マイク部と、ハウリング検出部と、ミュート部と、イヤホン部と、を具備し、前記ハウリング検出部は、フィルタ部と、検波部と、波形成形部と、ホールド部と、を有し、前記フィルタ部は、前記マイク部から入力された音声信号のうち、ハウリング成分を優先的に通過させ、前記検波部は、前記ハウリング成分をレベル検出し、前記波形成形部は、前記検波部が出力した検波出力電圧の立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成し、前記ホールド部は、前記トリガーパルスに基づいて、所定期間のホールド信号を生成し、前記ミュート部は、前記マイク部と前記イヤホン部との間に介装され、前記ハウリング検出部から出力される前記ホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、前記マイク部から前記イヤホン部への前記音声信号の伝達を遮断することを特徴とする。
また、本発明の聴力補助装置では、前記フィルタ部は、人の音声帯域の音声信号を減衰させることを特徴とする。
また、本発明の聴力補助装置では、前記ミュート部は、前記一定時間が終了した後は、前記遮断を解除することを特徴とする。
本発明の聴力補助装置は、外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、ハウリングが発生した際に、一定時間に渡り、前記出力を停止するミュート部を有することを特徴とする。従って、本発明の聴力補助装置によれば、ハウリングを検出した際に、一定時間に渡り、前記出力を停止するミュートを実行することで、ユーザが聴力補助装置を耳に装着した際にハウリングが発生したとしても、ハウリング音が連続的に発生しないので、ハウリングに起因した不快感を抑制できる。
また、本発明の聴力補助装置は、外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、マイク部と、ハウリング検出部と、ミュート部と、イヤホン部と、を具備し、前記ハウリング検出部は、フィルタ部と、検波部と、波形成形部と、ホールド部と、を有し、前記フィルタ部は、前記マイク部から入力された音声信号のうち、ハウリング成分を優先的に通過させ、前記検波部は、前記ハウリング成分をレベル検出し、前記波形成形部は、前記検波部が出力した検波出力電圧の立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成し、前記ホールド部は、前記トリガーパルスに基づいて、所定期間のホールド信号を生成し、前記ミュート部は、前記マイク部と前記イヤホン部との間に介装され、前記ハウリング検出部から出力される前記ホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、前記マイク部から前記イヤホン部への前記音声信号の伝達を遮断することを特徴とする。従って、本発明の聴力補助装置によれば、ハウリング検出部によりハウリングを検出した場合のみ、一定時間に渡って、マイク部からイヤホン部への音声信号の伝達を遮断することにより、装着時におけるハウリング音の連続的な発生を抑制し、ユーザの不快感を大きく低減できる。
また、本発明の聴力補助装置では、前記フィルタ部は、人の音声帯域の音声信号を減衰させることを特徴とする。従って、本発明の聴力補助装置によれば、人の音声をハウリング音と誤認することを抑制できる。
また、本発明の聴力補助装置では、前記ミュート部は、前記一定時間が終了した後は、前記遮断を解除することを特徴とする。従って、本発明の聴力補助装置によれば、ハウリングが発生している期間のみ、イヤホン部からの出力を停止し、イヤホン装着が終了した後の期間は、イヤホン部から音声を出力することができる。
本発明の実施形態にかかる聴力補助装置のブロック図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置が装着される状況を示す図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、フィルタ部の機能を示すグラフである。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、検波部の機能を示す図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、検波部および波形成形部の機能を示す図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、ホールド部の機能を示す図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、ミュート部の機能を示す図である。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置において、ミュート部の効果を示すグラフである。 本発明の実施形態にかかる聴力補助装置の効果を示すグラフである。 比較例において発生するハウリングを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る聴力補助装置10を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明では、同一の部材には原則的に同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
図1は、聴力補助装置10のブロック図である。
聴力補助装置10は、外部から集音した音を増幅して出力する装置であり、ハウリングが発生した際に、一定時間に渡り、出力を停止するミュート部13を有する。具体的には、聴力補助装置10は、主に、マイク部11と、ハウリング検出部12と、ミュート部13と、イヤホン部14と、を具備する。聴力補助装置10は、例えば、耳の機能が弱った高齢者の聴音機能を補助するものであり、例えば、補聴器または集音器等と称されることもある。
ここで、聴力補助装置10の具体的な接続構成を説明すると、マイク部11、プリアンプ19、バッファ20、ミュート部13、ボリューム21、パワーアンプ22およびイヤホン部14が直列に接続されている。ハウリング検出部12の入力端子は、プリアンプ19とバッファ20との中間点に接続される。ハウリング検出部12の出力端子はミュート部13に接続されている。本実施形態では、イヤホン部14から出力された音がマイク部11に帰還するループを帰還ループと称する。
ハウリング検出部12は、フィルタ部15と、検波部16と、波形成形部17と、ホールド部18と、を有する。フィルタ部15、検波部16、波形成形部17およびホールド部18は直列に接続されている。
ここで、聴力補助装置10の各部位の機能等を簡単に説明する。
マイク部11は、外部から入力された音の大きさに基づく音声信号を生成する。
プリアンプ19は、マイク部11から入力された音声信号を増幅する。
バッファ20は、例えば増幅器や抵抗器であり、出力負荷の影響が入力に帰還することを軽減する機能を有する。
フィルタ部15は、マイク部11から入力された音声信号のうち、ハウリング成分を優先的に通過させる。
検波部16は、ハウリング成分をレベル検出する。
波形成形部17は、検波部16が出力した検波出力電圧の、立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成する。
ホールド部18は、トリガーパルスに基づいて、所定期間のホールド信号を生成する。
ミュート部13は、マイク部11とイヤホン部14との間に介装され、ハウリング検出部12から出力されるホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、マイク部11からイヤホン部14への音声信号の伝達を遮断する。ここで、ミュート部13は、プリアンプ19とイヤホン部14との間であれば、任意の箇所に配置することができる。
ボリューム21は、例えば可変抵抗であり、ユーザの操作に応じて出力される音を加減する。
パワーアンプ22は、ボリューム21における設定に応じて、入力される音声信号を増幅する。
イヤホン部14は、パワーアンプ22から入力される音声信号に基づき所定の音を発する。
聴力補助装置10の基本機能を説明すると、マイク部11に入力した音声は、音声電圧に変換され、プリアンプ19、バッファ20、ボリューム21を経由してパワーアンプ22で電力増幅され、イヤホン部14(イヤホン)で音声に変換して音圧として出力される。
一方、ハウリング検出部12はプリアンプ19から入力された音声信号に基づいてフィルタ部15でハウリング信号を抽出し、検波部16がハウリング信号を検波してハウリングの発生を検出する。そして、検出出力をホールド部18で一定時間ホールドし、ホールド出力でミュート部13を一定時間切断することによってハウリングを消滅させる。このようにすることで、その間ミュートされ、ミュートされている期間はハウリング音声がイヤホン部14から出力されることは無い。
図2は、聴力補助装置10が装着される状況を示す図である。ここで、聴力補助装置10を構成する装着部26は、イヤーピース27、イヤホン部14およびマイク部11を有している。
ユーザが、装着部26を外耳道28に挿入しようとする場合、上述したように、イヤホン部14およびイヤーピース27から発せられた音が耳介25に反射し、近接したマイク部11に帰還するループができ、これによりハウリングが発生してしまう恐れがある。
本実施形態では、前述した聴力補助装置10の構成により、ハウリングを検出した際に、一定時間に渡り、出力を停止するミュートを実行している。よって、ユーザが聴力補助装置10を装着しようとする際に、ハウリングが発生したとしても、ハウリング音が連続して発生することを防止し、ハウリングに起因した不快感を抑制できる。
図3以降の図を参照し、前述した聴力補助装置10を構成する各部位の機能等を詳細に説明する。
図3は、ハウリング成分を優先的に通過させるフィルタ部15の機能を示すグラフである。図3のグラフにおいて、縦軸はフィルタ部15に入力される音声信号の大きさを示し、横軸は周波数を示している。
聴力補助装置10によりハウリング信号を抽出するにあたり、音声の影響でハウリング抑制動作に誤動作が起こることがあり得る。従って、ハウリングと音声を区別できるようフィルタ部15で音声帯域を減衰させる。フィルタ部15は、音声帯域の遮断周波数より高い周波数の成分はほとんど減衰させず、遮断周波数より低い周波数の成分を逓減させるハイパスフィルタである。音声の周波数帯域は凡そ100Hz~2kHz程度であり、補聴器のハウリング周波数は2kHz~5kHzの範囲に発生する。そこで、音声帯域の音声信号をフィルタ部15で減衰する。具体的には、フィルタ部15は、カットオフ周波数2kHzとし、100Hzから500Hzの音声帯域を20dB程度減衰させる。このようにすると、ハウリングと音声信号とのレベル差が開き、音声の影響の少ないハウリング信号を抽出できる。更に、叫び声などの音声によるハウリング信号検出誤動作を防止することができる。ここでは、フィルタ部15で減衰する前の音声信号を破線で示し、減衰後の音声信号を一点鎖線で示している。
図4は、ハウリング成分をレベル検出する検波部16の機能を示す図である。図4には、ハウリング信号、音声信号、バイアス電圧および検波出力波形を示している。
検波部16は、ハウリング信号レベルを検出するに際して、音声の影響を無くすために音声レベルとハウリングレベルの間に検波レベルを設定する。具体的には、検波部16は、Vbのバイアス回路を設け、音声信号レベルVb以下は阻止し、Vb以上のハウリング信号を検波(通過)させる。
図5は、検波部16および波形成形部17の機能を示す図である。図5では、ハウリング信号、検波部16、検波後の波形、波形成形部17およびトリガーパルスを図示している。
検波部16は、ハウリングの発生をとらえるため、入力されるハウリング信号を検波し、具体的にはハウリング成分をレベル検出する。検波部16からは、レベル検出された検波波形が出力される。
波形成形部17は、コンデンサと抵抗とを有する。ここで、コンデンサは、検波部16、波形成形部17およびホールド部18を接続する接続線に介装される。抵抗は、接続線と接地との間に介装される。波形成形部17は、検波部16が出力した検波出力電圧の立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成する。
図6は、トリガーパルスに基づいて所定期間のホールド信号を生成するホールド部18の機能を示す図である。図6では、トリガーパルス、ホールド部18および生成されるパルスを示している。
ホールド部18は、例えば、単安定マルチ回路から成る。ホールド部18にトリガーパルスが入力されると、ホールド部18は、帰還ループを切断する時間を設定するためのパルスであるホールド信号を生成する。ホールド信号の時間Tは、ユーザが装着部26を外耳道28に挿入するために必要とされる時間であり、例えば、800msecである。また、ホールド信号の時間Tの上限値は、好ましくは1000msecであり、更に好ましくは900msecであり、特に好ましくは850msecである。一方、ホールド信号の時間Tの下限値は、好ましくは600msecであり、更に好ましくは700msecであり、特に好ましくは750msecである。ホールド信号の時間Tを係る範囲にすることで、ユーザが装着部26を装着する際に発生するハウリング音を効果的に遮断し、ハウリング音による不快感を低減できる。
図7Aは、ミュート部13の機能を示す図である。ここで、ミュート部13は、トランジスタ23を有する。トランジスタ23は、バッファ20とパワーアンプ22の間に配設されており、その制御電極はハウリング検出部12に接続されている。
よって、ハウリング検出部12に含まれる前述したホールド部18が、ホールド信号をトランジスタ23の制御電極に印加すると、トランジスタ23は切断状態となる。よって、プリアンプ19、コンデンサ24およびバッファ20を経由した音声信号は、パワーアンプ22には到達しない。即ち、ハウリング検出部12から出力されるホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、マイク部11からイヤホン部14への音声信号の伝達は遮断される。
図7Bは、ミュート部13の機能を示すグラフであり、横軸は時間であり、縦軸は音の大きさを示している。
このグラフを参照して、時刻T1までの期間は、ユーザが装着部26を外耳道28に挿入しようとしている期間である。時刻T1から時刻T2までの期間は、装着部26の外耳道28への挿入が終了した後の期間である。本実施形態では、特に、時刻T1までの期間において発生するハウリングをミュートすることで、ミュートがユーザに与える不快感を軽減している。
時刻T3でハウリングが検出された場合、聴力補助装置10は、ミュート部13のトランジスタ23で音声信号伝達を遮断する。その結果、パワーアンプ22に音声信号が伝達されず、イヤホン部14からハウリング音は連続的に発生しない。トランジスタ23は、時刻T3から時刻T4に至るまでの時間、例えば800msecに渡り、音声信号伝達の遮断を続行する。このようにすることで、ハウリング音がイヤホン部14から発せられることが抑制され、ユーザの不快感を抑制できる。尚、ハウリングが検出されるまでの間に、若干のハウリング音がイヤホン部14から発生するが、ハウリング音が発生する期間は例えば30msec程度であり非常に短く、例えは「ピッ」と音が鳴る程度であり、ユーザに与える不快感は小さいものと考えられる。
その後、ミュート部13は、時刻T4に至った際に、音声信号を伝達させる。よって、時刻T4から後の暫くの期間は、帰還ループが接続され、ハウリングが成長し得る環境となる。
時刻T5で再びハウリングが成長した場合、ミュート部13は、時刻T6に至るまで、再び音声信号伝達を遮断し、ハウリング音がイヤホン部14から発生することを停止し、ユーザの不快感を抑制する。
即ち、本実施形態では、ユーザが装着部26を耳に装着する期間に於いて、ハウリングが複数回発生したとしても、その都度、音声信号伝達を遮断することより、ハウリングの発生を停止し、ユーザの不快感を抑制することができる。
図8は、聴力補助装置10の効果を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は時間であり、縦軸は聴力補助装置10のイヤホン部14から出力される音の大きさを示している。
図2に示したように、ユーザが装着部26を外耳道28に装着しようとすると、耳介25により音が反響することでハウリングが発生する。図8のグラフでは、装着部挿入直前において、複数回のハウリングが発生している。
前述したように、本実施形態では、ハウリング検出部12によりハウリングが検知されたら、ミュート部13が、イヤホン部14への音声出力を一時的に遮断する。よって、ハウリング音がイヤホン部14から出力され続けることが抑制されている。
しかしながら、装着部挿入直前において、ユーザが装着部26を外耳道28に挿入することも考えられる。この場合、ユーザに聞こえるハウリング検出までの音は、前述したように、数十msecと短時間なので「ピッ」という軽快な音で、気にならない。また、装着部26が未装着でハウリングが発生する状態にあれば、再びハウリングが成長し、検出、音声ミュートを繰り返すので、「ピッ、ピッ」という検出音が繰り返し聞こえる。係る検出音は、ハウリング音である「ピーピー」という高音と比較すると、ユーザに与える不快感は遙かに小さい。
また、ユーザが装着部26を装着した後は、聴力補助装置10が本来の機能を発揮し、マイク部11から入力された音声信号を増幅し、増幅された音声信号に基づく音がイヤホン部14から発生される。
図9は、本発明のミュート機能を有さない比較例において発生するハウリングを示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は時間であり、縦軸は聴力補助装置10のイヤホン部14から出力される音の大きさを示している。
比較例では、装着部挿入直前において、連続してハウリング音が発生している。よって、ユーザはイヤホン部14から発生する「ピーピー」というハウリング音を聞き続けることにより、大きな不快感が発生する。特に外耳道28に近接してのハウリング音は刺激的であり、ユーザに与える不快感が大きい。
一方、本実施形態では、前述したように、一定時間に渡り、ハウリングループを切断することによってハウリング発振を停止し、その間に装着部26を外耳道28に挿入することで、不快なハウリングを聞くことなく装着部26を装着することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、前述した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
本実施形態は、安価なアナログ方式の補聴器や集音器に於いて、キャンセルではなくミュート方式で満足のいくハウリング抑制技術を提供するものである。本実施形態はハウリング抑制の原理的な要素技術であるので、アナログ回路のみならずDSPによるデジタル信号処理でもハウリング抑制機能を実現することができる。
更に、本実施形態では、右耳および左耳に装着される2つの装着部26を有するが、各々の装着部26に於いて個別に聴力補助装置10を構成することができる。このようにすることで、左右夫々の耳に装着部26を挿入する際に発生するハウリング音を、個別に抑制することができる。
10 聴力補助装置
11 マイク部
12 ハウリング検出部
13 ミュート部
14 イヤホン部
15 フィルタ部
16 検波部
17 波形成形部
18 ホールド部
19 プリアンプ
20 バッファ
21 ボリューム
22 パワーアンプ
23 トランジスタ
24 コンデンサ
25 耳介
26 装着部
27 イヤーピース
28 外耳道

Claims (4)

  1. 外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、
    ハウリングが発生した際に、一定時間に渡り、前記出力を停止するミュート部を有することを特徴とする聴力補助装置。
  2. 外部から集音した音を増幅して出力する聴力補助装置であり、
    マイク部と、ハウリング検出部と、ミュート部と、イヤホン部と、を具備し、
    前記ハウリング検出部は、フィルタ部と、検波部と、波形成形部と、ホールド部と、を有し、
    前記フィルタ部は、前記マイク部から入力された音声信号のうち、ハウリング成分を優先的に通過させ、
    前記検波部は、前記ハウリング成分をレベル検出し、
    前記波形成形部は、前記検波部が出力した検波出力電圧の立ち上がり部分を微分することで、ハウリングの発生を示すトリガーパルスを生成し、
    前記ホールド部は、前記トリガーパルスに基づいて、所定期間のホールド信号を生成し、
    前記ミュート部は、前記マイク部と前記イヤホン部との間に介装され、前記ハウリング検出部から出力される前記ホールド信号に基づいて、一定時間に渡って、前記マイク部から前記イヤホン部への前記音声信号の伝達を遮断することを特徴とする聴力補助装置。
  3. 前記フィルタ部は、人の音声帯域の音声信号を減衰させることを特徴とする請求項2に記載の聴力補助装置。
  4. 前記ミュート部は、前記一定時間が終了した後は、前記遮断を解除することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の聴力補助装置。



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