JP2023023788A - 表示装置 - Google Patents

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旬臣 芝田
Masaomi Shibata
純 荒谷
Jun Araya
正朗 大西
Masao Onishi
真司 増田
Shinji Masuda
智也 大上
Tomoya Ogami
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Abstract

【課題】加飾層を有する表示装置において、画像のボケと透明板の強度とを両立することができる表示装置等を提供する。【解決手段】表示装置100は、画像を表示する表示面10aを有する表示パネル15と、表示パネル15の表示面10aに対向して配置され、表示パネル15から入射した光を透過する透明板20と、透光性を有し、透明板20の表示パネル15と反対側の面に形成された加飾層42とを備える。そして、表示パネル15が出射する光の強度分布の半値角度をθ(度)とし、表示パネル15の画素ピッチをP(mm)とし、表示パネル15から加飾層42までの距離をd(mm)とすると、以下に示す(式1)を満たす。P≧2d×tanθ(式1)。【選択図】図9

Description

本開示は、表示装置に関する。
液晶ディスプレイなどの表示装置において、意匠性を付与するために、表示装置の表示面に加飾層を有する加飾シートが設けられることが検討されている。表示装置が設置される空間と調和するような模様が加飾層に施されることで、当該表示装置は、当該空間に溶け込むことができる。例えば、特許文献1には、表示装置の画像光が透過する透光部が設けられた加飾シートが開示されている。
特開2019-120833号公報
ところで、表示装置の強度向上のために、加飾層と表示面との間に透明板を備える表示装置が検討されている。透明板は、強度を向上させるために厚みを厚くすることが望まれることがある。しかしながら、透明板の厚みを厚くすると、加飾層と表示面との距離が長くなり、表示装置からの光がより広がるので、画像がボケてしまう。
このように、加飾層を有する表示装置において、画像のボケと透明板の強度とを両立することは、困難である。また、特許文献1には、画像のボケと透明板の強度とを両立することについては開示されていない。
そこで、本開示では、加飾層を有する表示装置において、画像のボケと透明板の強度とを両立することができる表示装置を提供する。
本開示の一態様に係る表示装置は、画像を表示する表示面を有する表示パネルと、前記表示パネルの前記表示面に対向して配置され、前記表示パネルから入射した光を透過する透明板と、透光性を有し、前記透明板の前記表示パネルと反対側の面に形成された加飾層と、を備え、前記表示パネルが出射する光の強度分布の半値角度をθ(度)とし、前記表示パネルの画素ピッチをP(mm)とし、前記表示パネルから前記加飾層までの距離をd(mm)とすると、(式1)を満たす。P≧2d×tanθ (式1)。
本開示の一態様によれば、加飾層を有する表示装置において、画像のボケと透明板の強度とを両立することができる表示装置を実現することができる。
図1は、実施の形態1に係る表示装置の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。 図2は、実施の形態1に係る表示装置の断面構成を模式的に示す断面図である。 図3は、実施の形態1に係る表示装置の機能構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態1に係る表示部の断面構成を模式的に示す断面図である。 図5は、バックライトが出射する出射光の違い、および、加飾シートのヘイズの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。 図6は、視野角0度における、ヘイズと解像度との関係を示す図である。 図7は、バックライトが出射する出射光の違いによる、加飾シートが設けられていない場合の表示の見栄えの確認結果を示す図である。 図8Aは、加飾シートのヘイズが99%の場合の透明板の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。 図8Bは、加飾シートのヘイズが90%の場合の透明板の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。 図8Cは、加飾シートのヘイズが80%の場合の透明板の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。 図9は、実施の形態1に係る表示部から出射される画像光の指向角が満たす関係を説明するための図である。 図10は、実施の形態1に係る加飾シート上でのボケ距離の計算値を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る表示装置の断面構成を模式的に示す断面図である。 図12は、実施の形態2に係る透明板を示す平面図である。 図13は、実施の形態2に係る補強板を示す平面図である。 図14は、実施の形態2の変形例1に係る表示装置の断面構成を模式的に示す断面図である。 図15は、実施の形態2の変形例2に係る表示装置の断面構成を模式的に示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
また、本明細書および図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施の形態では、Y軸方向を表示装置の厚み方向(各構成要素が積層される積層方向)としている。また、本明細書において、「正面視」とは、Y軸方向に沿って表示装置を見ることを意味する。
また、本明細書において、平行、同じなどの要素間の関係性を示す用語、および、矩形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値、および、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度(例えば、10%程度)の差異をも含むことを意味する表現である。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態に係る表示装置について、図1~図10を参照しながら説明する。
[1-1.表示装置の構成]
まず、本実施の形態に係る表示装置の構成について、図1~図4を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る表示装置100の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。図2は、本実施の形態に係る表示装置100の断面構成を模式的に示す断面図である。図3は、本実施の形態に係る表示装置100の機能構成を示すブロック図である。
表示装置100は、例えば、対象物(例えば、壁など)に取り付けられて使用される。表示装置100は、例えば、対象物に埋め込まれる埋込式の表示装置である。対象物は、例えば壁であるが、対象物はこれに限定されない。対象物は、家電機器、家具などであってもよい。
図1~図3に示すように、表示装置100は、表示部10と、透明板20と、ハーフミラー30と、加飾シート40と、制御部50とを備える。また、図1および図2に示すように、表示部10、透明板20、ハーフミラー30および加飾シート40は、この順に配置されている。具体的には、表示部10の表示面10a(Y軸プラス側の面)に、透明板20および加飾シート40がこの順に配置されている。
なお、表示装置100の各構成要素のうち、少なくとも表示部10が対象物に埋め込まれていればよい。また、埋め込まれるとは、対象物の内部に少なくとも表示部10が位置していることを意味する。また、表示装置100は、ユーザが加飾シート40を視認できるように対象物に埋め込まれて配置される。
表示装置100は、例えば、加飾シート40が対象物の表面と同一面上となるように配置される。つまり、表示装置100は、加飾シート40が対象物の表面と面一となるように、対象物内に埋め込まれるように取り付けられてもよい。
表示部10は、表示面10aを有し、当該表示面10aに画像を表示する。表示部10は、複数の画素を含んで構成される。表示部10は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイであるが、これに限定されない。表示部10は、例えば、表示装置100において表示される画像の輝度を高くしたい場合には、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイなどであってもよい。なお、画像は、静止画像および動画像を含む。
表示部10は、画像を表示する表示領域R1と、表示領域R1の周囲の周縁領域R2とを有する。表示領域R1は、例えば、複数の画素が配列される領域である。複数の画素は、例えば、2次元状(例えば、X軸方向およびZ軸方向)に配列される。また、複数の画素のそれぞれは、等ピッチに配置される。周縁領域R2は、例えば、配線パターンなどの付帯要素が設けられる領域である。表示部10は、光学的機能部の一例である。
本実施の形態では、表示部10が画像光として平行光を出射するように構成される。表示部10の構成については、後述する。
なお、本実施の形態では、表示部10は、正面視すると、透明板20および加飾シート40より小さいがこれに限定されない。
透明板20は、表示部10と加飾シート40との間に配置される板状の部材である。透明板20は、透明な樹脂またはガラスにより構成される。本実施の形態では、透明板20は、ポリカーボネート(ポリカ)により構成されている。透明板20を備えることで、透明板20の代わりにフィルムを有する場合に比べて、表示部10を効果的に保護することができ、かつ、加飾シート40を平面に保つことができる。加飾シート40が平面を保つことにより、意匠の見栄えを向上させる効果が期待できる。
また、透明板20を厚くすることで、透明板20の強度を向上させ、かつ、透明板20の熱膨張を抑制することができる。そのため、透明板20の厚み(Y軸方向の長さ)は厚いとよく、例えば、3mm以上あるとよい。また、透明板20は、化学強化ガラス、物理強化ガラス等の強化ガラスであってもよい。
透明板20の透過率は高いとよく、例えば、80%以上であるがこれに限定されない。また、透明板20は、表示面10aと対向して配置される。例えば、透明板20は、正面視において、加飾シート40と同一の大きさであってもよい。
透明板20の前面側の面(Y軸プラス側の面であり、出射面)、および、後面側の面(Y軸マイナス側の面であり、入射面)のそれぞれは、平坦な面である。ここでの平坦とは、表示部10からの画像光を配光するための構造(例えば、凹凸構造等)を有していないことを意味する。透明板20の前面側の面と後面側の面とは、例えば、平行である。透明板20は、例えば、厚み(Y軸方向の長さ)が一定であるとも言える。また、例えば、表示部10から透明板20までの間に、レンズ等の光学部材は配置されていない。
透明板20は、表示部10からの平行光(画像光)を平行光のままハーフミラー30に出射する。ここでの平行光のままとは、透明板20の形状、または、他の光学部材等により平行光の配光を積極的に制御しないことを意味する。平行光は、例えば、拡散および集光されずに透明板20を通過する。
ハーフミラー30は、透明板20と加飾シート40との間に配置され、ハーフミラー30を透過する光の透過率を調整するための透過率調整層である。ハーフミラー30は、例えば、基板(例えば、透明板20)に金属膜または透明積層膜が形成されて構成される。例えば、金属膜で形成される場合、当該金属膜は、アルミニウム、銀、錫などを蒸着法等により基板上に堆積させることで形成される。
ハーフミラー30が設けられることで、外部から表示装置100に入射して表示部10まで到達する光を低減することができるので、当該表示部10が視認されにくくなる。
ハーフミラー30は、透明板20からの平行光(画像光)を平行光のまま加飾シート40に出射する。ここでの平行光のままとは、ハーフミラー30の形状、または、他の光学部材等により平行光の配光を積極的に制御しないことを意味する。平行光は、例えば、拡散および集光されずにハーフミラー30を通過する。
なお、ハーフミラー30は、設けられなくてもよい。
加飾シート40は、表示装置100が対象物に埋め込まれている状態で、当該表示装置100を隠す(隠蔽する)ために設けられる。加飾シート40は、透光性を有し、表示部10の表示面10a側に配置されており、対象物の外観に応じた加飾が施されている。当該加飾は、例えば、加飾シート40の全面に施されているが、部分的に施されていてもよい。なお、外観は、例えば、対象物の模様、色調、光沢、および、質感などを含む。また、外観は、対象物の表面形状を含んでいてもよい。
加飾シート40は、例えば、表示部10の表示領域R1および周縁領域R2の両方を覆うように設けられる。本実施の形態では、加飾シート40は、正面視すると、表示部10より大きいので、表示部10の周囲の領域も覆うように設けられる。加飾シート40に施される加飾は、例えば、表示領域R1、周縁領域R2および周囲の領域(例えば、空間)それぞれに対応する領域に施される。
加飾シート40に施される加飾は、例えば、表示装置100が対象物に埋め込まれた状態で、表示装置100と対象物とが一体的に見える(例えば、表示装置100があることが視認されにくい)加飾であるとよい。また、加飾シート40に施される加飾は、例えば、対象物が設置される室内のインテリアに調和するような加飾であるとよい。例えば、対象物が壁である場合、壁に表示装置100が埋め込まれており、かつ、表示部10が画像を表示していない状態で当該壁を見たときに、当該表示装置100が壁に見えるような加飾であるとよい。本実施の形態では、対象物は木目調の壁であるので、加飾シート40には、当該木目調の加飾が施されている。なお、加飾シート40の加飾は木目調であることに限定されない。加飾は、例えば、白光沢調、ステンレス調などであってもよいし、その他であってもよい。
また、加飾シート40に施される加飾は、2種類以上あってもよい。加飾シート40は、例えば、表示領域R1、周縁領域R2および周囲の領域で互いに異なる加飾パターンが形成されていてもよい。なお、本明細書において加飾パターンは、対象物に応じた意匠を表示するための加飾に加えて、模様のない加飾(例えば、白色の加飾)も含む。
加飾シート40は、例えば、表示装置100の最前面に配置される。表示装置100が対象物に埋め込まれた状態で、表示部10が画像を表示していないときに、ユーザは、加飾シート40を視認する。また、表示装置100が対象物に埋め込まれた状態で、表示部10が画像を表示しているときに、ユーザは、表示部10が表示する画像を視認することができる。ユーザは、例えば、加飾シート40に浮き上がっているように見える画像を視認することができる。加飾シート40は、スクリーンとしての機能を有するとも言える。
加飾シート40には、ハーフミラー30から平行光が入射し、当該平行光を拡散して出射する。加飾シート40は、平行光を拡散して出射する拡散機能を有する。これにより、表示装置100として視野角特性を得ることができる。なお、加飾シート40のヘイズ値(ヘイズ)は、例えば、拡散性能、つまり表示装置100の視野角特性を考慮して設定されてもよい。
また、加飾シートの40のヘイズは、表示部10が画像を表示していないときの加飾の見栄え(意匠性)に基づいて決定されてもよい。例えば、加飾シート40のヘイズは、57%以上であるとよい。これにより、加飾シート40の質感を対象物に近づけることができる。なお、加飾シート40のヘイズは、後述する加飾層42のヘイズである。
なお、加飾シート40の形状は、例えば、矩形状であるが、これに限定されず、取り付けられる対象物に応じて適宜決定されるとよい。
図2に示すように、加飾シート40は、基材41と加飾層42とを有する。本実施の形態では、加飾層42が最前面に設けられる構成であるが、これに限定されない。
基材41は、加飾シート40のベースとなる層であり、透光性を有する樹脂材料またはガラス材料などにより形成される。基材41は、例えば、透明であるとよい。基材41が樹脂材料により形成される場合、基材41は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタアクリレート/アクリル樹脂)などにより形成されてもよい。
基材41は、例えば、平板状であるが、対象物の表面形状に応じた形状を有していてもよい。基材41は、例えば、対象物の表面が凹凸形状である場合、当該凹凸形状を有していてもよい。また、基材41は、可撓性を有していてもよい。
基材41の厚みは、例えば、0.1mm程度であるがこれに限定されない。
なお、基材41は、透明板20により実現されてもよい。
基材41の前面側の面(Y軸プラス側の面であり、出射面)、および、後面側の面(Y軸マイナス側の面であり、入射面)のそれぞれは、平坦な面である。ここでの平坦とは、ハーフミラー30からの画像光を配光するための構造(例えば、凹凸構造等)を有していないことを意味する。基材41の前面側の面と後面側の面とは、例えば、平行である。基材41は、例えば、厚み(Y軸方向の長さ)が一定であるとも言える。また、例えば、透明板20から基材41までの間に、レンズ等の光学部材は配置されていない。
基材41は、ハーフミラー30からの平行光(画像光)を平行光のまま加飾層42に出射する。ここでの平行光のままとは、基材41の形状、または、他の光学部材等により平行光の配光を積極的に制御しないことを意味する。平行光は、拡散および集光されずに基材41を通過する。
加飾層42は、顔料(光拡散性微粒子)を含む透明樹脂インクまたは塗料などの材料により形成される加飾パターン層である。加飾層42の少なくとも一部は、表示部10から出射される光の光路上に設けられる。加飾層42は、基材41の片面または両面に、材料を用いて印刷等により加飾パターンを形成することで構成される。本実施の形態では、加飾層42は、基材41の表示部10と反対側の面(Y軸プラス側の面)に形成されているが、これに限定されず、基材41のY軸プラス側の面および当該面と背向する面(基材41のY軸マイナス側の面)の少なくとも一方に形成されていればよい。
なお、印刷方法は、例えば、スクリーン印刷であるが、これに限定されない。また、顔料は、有機顔料であってもよいし、無機顔料であってもよい。また、顔料は、公知であるいかなる顔料であってもよく、白色顔料、赤色顔料、黄色顔料、青色顔料および黒色顔料の少なくとも1つを含んでいてもよい。
加飾層42は、透光性を有する。また、加飾層42の透光性は、例えば、基材41の透光性より低い。
加飾層42を構成する加飾パターンは、表示装置100が埋め込まれる対象物の外観に応じて、適宜決定される。加飾パターンは、例えば、表示装置100が埋め込まれる対象物の色調または模様と同じ色調または模様であるとよい。加飾パターンは、例えば、単色(例えば、白色)であってもよいし、木目調であってもよいし、石目調であってもよいし、その他であってもよい。
加飾層42は、顔料等の光拡散性により、基材41からの平行光(画像光)を拡散して外部に出射する。ここでの拡散とは、例えば、他の光学部材を用いずに加飾層42に用いる材料等により平行光を積極的に拡散することを意味する。平行光は、加飾層42を通過することにより拡散される。なお、加飾シート40(具体的には、加飾層42)のヘイズは、例えば、顔料等の光拡散性微粒子の粒径、密度等により調整可能である。
なお、本実施の形態に係る表示装置100は、例えば、加飾層42の前面側(Y軸プラス側)に、画像光を配光するためのレンズ等の光学部材を備えていない。
制御部50は、表示装置100が備える各構成要素を制御する制御装置である。具体的には、制御部50は、表示部10を制御することで、表示部10に画像を表示させずにユーザに加飾シート40の加飾を見える状態とする非表示モードと、表示部10に画像を表示させる表示モードとを切り替える。制御部50は、例えば、ユーザの操作を受け付ける受付部(図示しない)を有しており、当該受付部を介して取得したユーザの操作に応じて上記の制御を行ってもよい。
制御部50は、マイクロコンピュータであるが、専用回路などにより実現されてもよい。制御部50は、内蔵する記憶部から制御プログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行する。
上記のように構成される表示装置100において表示される画像の輝度値は、主に表示部10における画像の輝度値と、加飾シート40の透過率(例えば、平行光透過率)とに応じて決まる。表示装置100が表示する画像の輝度値は、100cd/m以上であるとよい。言い換えると、表示装置100において表示される画像の輝度値が100cd/m以上となるように、加飾シート40の透過率、および、表示部10から出射される画像光の輝度値が決定されるとよい。
なお、ここでの輝度値は、表示装置100が表示する画像における輝度の最大値であるが、これに限定されない。輝度値は、表示装置100が表示する画像の最小値、平均値または中央値などであってもよい。
なお、図1では、表示部10および加飾シート40が矩形状である例について示したが、これらの形状は矩形状であることに限定されない。表示部10および加飾シート40の正面視形状は、例えば、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
なお、透明板20および加飾シート40の基材41の厚みの合計値を、表示装置100の積層厚みt1と記載する。積層厚みt1には、ハーフミラー30の厚みが含まれてもよいし、含まれなくてもよい。また、積層厚みt1には、加飾層42の厚みは含まれないが、これに限定されず加飾層42の厚みが含まれてもよい。また、透明板20と加飾層42との積層厚みとは、例えば、積層厚みt1に相当する。透明板20と加飾層42との積層厚みには、基材41の厚みが含まれてもよい。
ここで、表示部10の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る表示部10の断面構成を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、表示部10は、光源部11と、第1のレンズアレイ12と、第2のレンズアレイ13と、表示パネル15とを有する。また、光源部11と、第1のレンズアレイ12と、第2のレンズアレイ13とでバックライト14を構成する。
光源部11は、例えば、表示装置100が画像を表示するための光を出射する。光源部11は、例えば、白色光を発する。白色光とは、例えば、色温度(相関色温度)が2600K~7100Kの光である。光源部11は、基板11aと、機能層11bと、発光素子11cとを有する。
基板11aは、複数の発光素子11cを実装するためのプリント配線基板であり、例えば、矩形状に形成されている。基板11aとしては、例えば、樹脂をベースとする樹脂基板、金属をベースとするメタルベース基板、セラミックからなるセラミック基板等を用いることができる。
機能層11bは、基板11a上に形成される機能層であり、例えば、絶縁性または光反射性を有していてもよい。
発光素子11cは、基板11a上に複数配置され(例えば、行列状に配置され)、拡散光を出射する光源である。発光素子11cは、例えば、LED素子である。発光素子11cは、例えば、拡散光としてランバート配光の光を出射する。
発光素子11cは、例えば、青色光を発する青色LEDチップと、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の黄色蛍光体とを有する構成であってもよいし、青色光、緑色光および赤色光(つまり、光の3原色)を発するRGBタイプのLED素子であってもよい。
なお、LED素子は、SMD(Surface Mount Device)型のLED素子であってもよいし、COB(Chip On Board)型のLED素子であってもよい。
第1のレンズアレイ12および第2のレンズアレイ13は、光源部11から出射された光をコリメートする集光素子(コリメートレンズ)である。本実施の形態では、バックライト14は、光源部11からの出射光が2つのレンズアレイを通過することにより、平行光(コリメート光)となるように構成される。
第1のレンズアレイ12は、光源部11と第2のレンズアレイ13との間に配置され、複数の第1のレンズ12aが行列状に配置されて構成される。第1のレンズ12aは、例えば発光素子11cに一対一に設けられ、発光素子11cからの出射光を集光して第2のレンズ13aに出射する。
第2のレンズアレイ13は、第1のレンズアレイ12と表示パネル15との間に配置され、複数の第2のレンズ13aが行列状に配置されて構成される。第2のレンズ13aは、例えば第1のレンズ12aに一対一に設けられ、第1のレンズ12aからの出射光を集光して平行光として表示パネル15に出射する。
第1のレンズ12aおよび第2のレンズ13aのそれぞれは、例えば、平凸レンズにより構成される。第1のレンズ12aの平面に、光源部11からのランバート配光等の配光特性を有する出射光が入射し、第2のレンズ13aの凸面から平行光が出射されるように、第1のレンズ12aおよび第2のレンズ13aの形状等が予め設計されている。
なお、ここでの平行光とは、完全な平行光のほか、実質的な平行光(例えば、若干の集光光および発散光)も含む概念である。つまり、ここでのコリメートとは、光源部11からの光を集光素子によって表示パネル15へ導くことを指し、無限遠方へのコリメートに限るものではない。例えば、半値幅が±2.5度程度の光は、平行光に含まれる。なお、半値幅は、表示部10の光軸(本実施の形態では、Y軸に平行な軸)からの角度である。
なお、バックライト14は、2つのレンズアレイを有していることに限定されず、1つのレンズアレイのみを有していてもよいし、3つ以上のレンズアレイを有していてもよい。
バックライト14の構成は上記に限定されず、平行光を出射可能な公知の構成のいずれが用いられてもよい。
表示パネル15は、例えば、画像を表示する表示面10aを有する液晶パネル等のディスプレイパネルである。表示パネル15には、バックライト14から出射された平行光を透過させる。そして、表示パネル15は、平行光を透明板20に出射する。表示パネル15は、例えば、マトリックス構造の表示パネルである。マトリックス構造とは、複数の画素が行列状に配置されて表示面10aが構成されることを意味する。
表示パネル15は、例えば、液晶層と液晶層を挟むように配置された一対の基板と、当該一対の基板を挟むように配置された一対の偏光板とを含んで構成される。一対の基板は、前面側(Yプラス側)の基板と、裏面側(Y軸マイナス側)の基板とを含む。一対の基板それぞれの厚み(Y軸方向の長さ)は、例えば0.7mm程度であるが、これに限定されない。また、一対の偏光板は、前面側(Y軸プラス側)の偏光板と、裏面側(Y軸マイナス側)の偏光板とを含む。一対の偏光板それぞれの厚み(Y軸方向の長さ)は、例えば、0.4mm程度であるがこれに限定されない。
上記のように、本実施の形態に係る表示装置100は、画像を表示する表示面10aを有する表示パネル15と、表示パネル15の表示面10aに対向して配置され、表示パネル15から入射した光を透過する透明板20と、透明板20の表示パネル15と反対側の面(Y軸プラス側の面)に配置された加飾層42とを、少なくとも備える。
[1-2.各種評価結果]
続いて、上記のように構成される表示装置100における各種評価結果について、図5~図10を参照しながら説明する。図5は、バックライト14が出射する出射光の違い、および、加飾シート40のヘイズの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。図7は、バックライト14が出射する出射光の違いによる、加飾シート40が設けられていない場合の表示の見栄えの確認結果を示す図である。図5および図7では、表示部10に上下方向の白色の破線を表示し、周囲を黒色表示した場合の加飾シート40越しの見栄えを示している。
図5では、加飾シート40のヘイズを変更し、バックライト14が平行光(図5中の平行光BL)を出射する場合と、バックライト14が拡散光(図5中の通常BL)を出射する場合とで、ヘイズに対する影響を確認する。なお、拡散光は、例えば、第1のレンズアレイ12および第2のレンズアレイ13等の集光素子をバックライト14が有していない場合に当該バックライト14から出射される光である。拡散光は、例えば、拡散板を有するバックライト14から出射される光である。例えば、半値幅が±29度程度の光は、拡散光に含まれる。
図5に示すように、バックライト14を平行光BLとすることで、通常BLである場合に比べて、加飾シート40のヘイズの影響が低減されていることがわかる。つまり、ヘイズを変化させたときのボケ度合いの変化が、平行光BLの方が通常BLより小さいことがわかる。平行光BLを用いることで、加飾シート40のヘイズの表示品位への依存性が低減されている。
また、平行光BLの方が特に高ヘイズにおいてボケが少なく、通常BLに対して表示の鮮鋭度が大幅に向上していることがわかる。
図6は、視野角0度における、ヘイズと解像度との関係を示す図である。図6に示す横軸は、加飾シート40のヘイズであり、縦軸は加飾シート40上の画像の解像度を示す。解像度と鮮鋭度とは類似した指標であり、同様の傾向を示す。また、図6中の「平行光BL」は、バックライト14が平行光を出射することを示し、「通常BL」は、バックライト14が拡散光を出射することを意味する。また、図6中の「ポリカ」は、透明板20がポリカーボネートにより構成されていることを示している。また、「t2mm」、「t4mm」、「t6mm」はそれぞれ、透明板20の厚み(Y軸方向の長さ)を示している。
また、解像度は、表示部10に1ラインごとに白黒の縞模様を表示させたときの加飾シート40上の縞模様の画像を表示装置100の正面(視野角0度)からカメラで撮像し、撮像した画像から白黒のラインのペアが1mm辺りに何組視認できるか(つまり、空間周波数)を算出し、表示部10の解像度(ライン数)を空間周波数で除算することで算出している。なお、図6における解像度1000本以上のデータは参考値であるので、解像度1000本以上のデータを一律1000本として図示している。
図6に示すように、ヘイズが50%以下であれば平行光BLと通常BLとの解像度に大差はないが、ヘイズが50%より高い範囲において、平行光BLの解像度はおよそ一定であるのに対して、通常BLの解像度は大きく低下している。つまり、加飾シート40及び平行光を出射するバックライト14を備える表示装置100において、加飾シート40のヘイズ50%という数値は、臨界的な意義をもつ数値であり、高い表示品位の画像を実現するためのヘイズの下限値となり得る。
また、加飾シート40のヘイズ75%の前後において、平行光BLの解像度はおよそ一定であるのに対して、通常BLの解像度の傾きが大きく変化している。
また、平行光BLは、ヘイズが95%以上において、解像度が大きく低下している。つまり、加飾シート40及び平行光を出射するバックライト14を備える表示装置100において、加飾シート40のヘイズ95%という数値は、臨界的な意義をもつ数値であり、高い表示品位の画像を実現するためのヘイズの上限値となり得る。
図5及び図6から、ヘイズが50%以下であれば、表示品位に大差はなく、ヘイズが50%より高い、特にヘイズが75%以上において、平行光BLの鮮鋭度(又は解像度)が通常BLに比べて高い。このことから、表示モードのときの見栄えを改善する観点から、加飾シート40のヘイズは、50%より高いとよく、好ましくは75%以上であるとよく、より好ましくは80%以上であるとよく、さらに好ましくは85%以上であるとよい。なお、ヘイズは、90%以上であってもよい。
なお、ヘイズによっては、表示装置100を斜めから見たときに、画像が2重に見える2重映り(視差による2重映り)が発生する場合がある。表示装置100の構成によれば、例えば、ヘイズが50%以上85%未満の範囲では2重映りが発生しやすい。そのため、2重映りの発生を抑制する観点から、ヘイズは85%以上であるとよく、好ましくは90%で以上あるとよい。例えば、正面での見栄えの改善、及び、斜めからの2重映りの抑制の双方を実現する観点から、ヘイズは85%以上95%以下であるとよい。
図7に示すように、加飾シート40を設けない場合であっても、平行光BLは通常BLに比べて鮮鋭度が高いことがわかる。本実施の形態では、加飾シート40を備える表示装置100に平行光BLを採用しているが、加飾シート40を備えていない表示装置100にも当該平行光BLを採用することも可能である。
続いて、透明板20の厚み、つまり表示部10と加飾シート40との間の距離による表示の見栄えについて、図8A~図8Cを参照しながら説明する。図8Aは、加飾シート40のヘイズ(加飾ヘイズ)が99%の場合の透明板20(ポリカ)の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。図8Bは、加飾シート40のヘイズ(加飾ヘイズ)が90%の場合の透明板20(ポリカ)の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。図8Cは、加飾シート40のヘイズ(加飾ヘイズ)が80%の場合の透明板20(ポリカ)の厚みの違いによる表示の見栄えの確認結果を示す図である。なお、図8A~図8Cに示す加飾ヘイズは、加飾シート40のヘイズを示しており、図8A~図8Cに示すポリカは、透明板20を示している。
図8A~図8Cに示すように、バックライト14を平行光BLとすることで、通常BLである場合に比べて、透明板20(ポリカ)の厚みに対する表示への影響が低減されていることがわかる。つまり、ヘイズを固定して透明板20の厚みを変化させたときのボケ度合いの変化が、平行光BLの方が通常BLより小さいことがわかる。平行光BLを用いることで、透明板20の厚みの表示品位への依存性が低減されている。特に、高ヘイズ(例えば、ヘイズ99%)において、表示品位への依存度が大幅に低減されている。
これにより、平行光BLを用いることで、透明板20に強化ガラス等の所定以上(例えば、3mm以上)の厚みを有する部材を採用することが可能となり、透明板20の強度を効果的に向上させることが可能となる。
また、バックライト14が平行光BLであることで、透明板20の厚みを6mmとした場合であっても、ボケが少ない画像を実現することが可能である。例えば、透明板の厚みが6mm以下であり、かつ、加飾シート40のヘイズが80%以上である場合、ボケが少ない画像を実現することが可能である。
続いて、表示装置100の詳細な構成について、図9を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態に係る表示部10から出射される画像光VLの指向角(平行度)が満たす関係を説明するための図である。図9を用いて、表示部10から出射される画像光VLの指向角について説明する。図9中の「W」は、白表示を行っている画素を示しており、「B」は、黒表示を行っている画素を示している。図9では、1つの画素(図9中の「W」)から出射された画像光VLを示している。
ここで、1つの画素からの画像光VLが、拡散によって加飾層42に入射する前に異なる画素(例えば、当該画素と隣り合う画素)の画像光VLと混合する(クロストークする)と、表示装置100の画像がボケてしまう。つまり、画像の鮮鋭度が低下してしまう。
表示装置100による画像のボケは、バックライト14のコリメート性能に加え、表示パネル15の画素ピッチ、および、表示パネル15の出力側の厚み、すなわち、液晶層表面(液晶層と前面側の基板との界面)から、加飾層42までの距離にも影響を受ける。
そこで、クロストークの発生を抑制するために、指向角をθ(度)とし、表示パネル15の画素ピッチをP(mm)とし、表示パネル15(液晶層表面)から加飾層42までの距離をd1(mm)とすると、以下の(式1)を満たすことが望まれる。
P≧2×(d1)×tanθ (式1)
ここで、距離d1は、バックライト14から出射され表示パネル15の液晶層を透過した光が加飾シート40の加飾層42に入射するまでの、光軸上の距離(Y軸と平行な方向の距離)である。距離d1は、例えば、透明板20の厚みと、加飾シート40の基材41の厚みと、表示パネル15の前面側(Y軸プラス側)の偏光板の厚みと、表示パネル15の前面側(Y軸プラス側)の基板の厚みとを合計した合計厚みである。また、表示装置100がハーフミラー30を備える場合、距離d1にはハーフミラー30の厚みが含まれてもよい。
また、画素ピッチPは、隣り合う画素(隣り合う「W」及び「B」)との距離である。画素ピッチPは、図9に示す「W」の画素のZ軸方向の中心位置と、当該「W」と隣り合う「B」の画素のZ軸方向の中心位置との距離である。画素ピッチPは、サブ画素(R、G、Bのサブ画素)に基づく距離ではなく、画素間の距離に基づく間隔である。
指向角θは、表示パネル15が出射する光(画像光VL)の強度分布の半値角度を意味する。画像光VLのうち、半値角度となる光線をHVとすると、図9に示す断面図において、光線HVが表示パネル15のY軸プラス側の面(例えば、Y軸プラス側の基板)と交差する交点(図9の例では、隣り合う画素(図9中の「W」および「B」)の境界)を通りY軸に平行な破線と光線HVとがなす角度が指向角θである。
図10は、本実施の形態に係る加飾シート40上でのボケ距離d2の計算値を示す図である。具体的には、図10は、加飾層42上でのボケ距離の計算値を示す図である。図10では、画素ピッチPが0.311mmである場合の結果を示している。図10では、指向角θ(図10中の「BL指向角」と、距離d1とを変化させた場合のボケ距離d2を示している。図10中の「〇」は、ボケ距離d2が0.311mm(画素ピッチP)以下であるものを示しており、「×」は、ボケ距離d2が0.311より大きいものを示している。
ボケ距離d2は、画素(図9中の「W」)のZ軸方向の中心の位置を通りY軸に平行な破線と加飾シート40の表面との交点、および、光線HVのZ軸に平行な距離である。ボケ距離d2は、例えば、以下の(式2)により算出される。
d2=2d1×tanθ (式2)
図10に示すように、距離d1=2mmである場合、指向角θが3度以下であれば、隣りの画素とのクロストークが発生することを抑制することができる。また、距離d1=4mmである場合、指向角θが2度以下であれば、隣りの画素とのクロストークが発生することを抑制することができる。また、距離d1=6mmである場合、指向角θが1度以下であれば、隣りの画素とのクロストークが発生することを抑制することができる。
上記の指向角θを満たすように、バックライト14が構成されることにより、画像のボケを抑制することができる。
なお、各層の屈折率を考慮すると、(式1)は以下のように式変形可能である。なお、透明板20の厚みをdd1、透明板20の屈折率をn1、加飾シート40の基材41の厚みをdd2、基材41の屈折率をn2、表示パネル15の前面側の基板の厚みをdd3、当該基板の屈折率をn3とすると、以下の(式3)となる。
P≧2(dd1/n1+dd2/n2+dd3/n3)×tanθ (式3)
このように、各層の厚みおよび屈折率を含む(式3)を満たすようにバックライト14を含む各構成要素が設計されてもよい。
[1-3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る表示装置100は、画像を表示する表示面10aを有する表示パネル15と、表示パネル15の表示面10aに対向して配置され、表示パネル15から入射した光を透過する透明板20と、透光性を有し、透明板20の表示パネル15と反対側の面に形成された加飾層42と、を備える。そして、表示パネル15が出射する光の強度分布の半値角度をθ(度)とし、表示パネル15の画素ピッチをP(mm)とし、表示パネル15から加飾層42までの距離をd1(mm)(距離dの一例)とすると、以下の(式1)を満たす。
P≧2d1×tanθ (式1)
これにより、表示装置100は、透明板20を厚くした場合であっても、(式1)を満たすように表示パネル15が出射する光の指向角θが調整されることにより、画像のボケが発生することを抑制することができる。つまり、画像のボケの発生を抑制しつつ、透明板20の厚みを厚くすることによる透明板20の強度の向上を実現することが可能となる。よって、本実施の形態に係る表示装置100は、加飾層42を有する構成であっても、画像のボケと透明板20の強度とを両立することができる。
なお、指向角θの調整は、例えば、第1のレンズアレイ12および第2のレンズアレイ13のレンズ形状、各レンズの配置位置等により実現可能である。
また、加飾層42のヘイズ値は、57%以上である。
これにより、画像を表示していないときの加飾層42の質感を、表示装置100が取り付けられた対象物の質感に近づけることができる。
また、加飾層42のヘイズ値は、85%以上95%以下である。
これにより、表示装置100は、表示の2重映りが発生することを抑制しつつ、高い鮮鋭度の表示を実現することができる。
また、表示装置100は、表示パネル15から加飾層42までの間に、表示パネル15が出射した光を集光および拡散するための光学部材を備えていない。そして、表示パネル15が出射した光は、加飾層42により拡散される。例えば、加飾層42は、表示装置100が取り付けられる対象物の外観に応じた加飾のための光拡散性微粒子を含み、表示パネル15が出射した光は、光拡散性微粒子により拡散される。また、光拡散性微粒子は、顔料を含む。
これにより、表示装置100は、表示パネル15からの平行光を拡散させるための専用の光学部材(例えば、拡散板またはレンズなど)を備えることなく、画像の視野角を確保することができる。
また、透明板20における表示パネル15からの光が入射する入射面は、平坦な面である。
これにより、表示パネル15からの光が透明板20の入射面で拡散されてしまうことを抑制することができる。よって、表示装置100は、さらに、画像のボケを抑制することができる。
(実施の形態2)
[2-1.表示装置の構成]
以下では、本実施の形態に係る表示装置について、図11~図13を参照しながら説明する。なお、以下では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一または類似の内容については説明を省略または簡略化する。本実施の形態では、画像のボケと透明板20の強度との両立に加え、表示部10の熱による透明板20の熱膨れを抑制可能な表示装置について説明する。なお、熱膨れとは、熱による膨張により透明板20が変形することを意味する。
図11は、本実施の形態に係る表示装置100aの断面構成を模式的に示す断面図である。
図11に示すように、表示装置100aは、実施の形態1に係る表示装置100に加え、補強板60を備える。また、本実施の形態において、透明板20は、ポリカーボネートである。
補強板60は、透明板20の表示部10(例えば、表示パネル15)側の面(Y軸マイナス側の面)に当該透明板20と対向して配置され、表示部10の表示面10aからの光を透過するための開口部61(図13参照)を有する。補強板60は、例えば、枠状の部材である。補強板60は、透明板20の加飾層42が形成されていない面(Y軸マイナス側の面)を直接または間接的に固定する。
なお、直接に固定されるとは、例えば、透明板20と補強板60とが接触して固定されることを意味する。また、間接的に固定されるとは、例えば、透明板20と補強板60とが、透明板20と補強板60との間の他の部材、又は、空気層を介して固定されることを意味する。
このように、透明板20の当該面は、補強板60に対して直接または間接的に固定されている。例えば、透明板20の外周は、補強板60に固定されている。例えば、図11の断面においては、透明板20のZ軸方向の両端は、補強板60に固定されている。本実施の形態では、透明板20の当該面は、補強板60に対して直接固定されている。
補強板60は、例えば、透明板20より、熱による熱膨れが小さい材料により形成される。補強板60は、例えば、枠状に成形されたPET、PCまたはPMMAなどの樹脂材料により形成されてもよい。例えば、補強板60は、黒色のPCにより形成される。また、補強板60は、透明板20より剛性が高くてもよい。補強板60は、保持部材の一例である。
また、補強板60は、例えば、透明板20より、熱による熱膨れがより小さくなる形状を有していてもよい。補強板60の厚みt2(Y軸方向の長さ)は、例えば、透明板20の厚みt3(Y軸方向の長さ)より厚くてもよい。例えば、補強板60の厚みt2は、5mm程度であり、透明板20の厚みt3は2mm程度であってもよい。また、補強板60の厚みt2は、例えば、表示部10の厚み(Y軸方向の長さ)より小さい。
このように、補強板60を設けることで、透明板20のうち正面視において補強板60と重なる部分(補強板60が固定している部分)は、熱による熱膨れが発生しにくい。つまり、補強板60を設けることで、透明板20の全体が大きく熱膨れすることを抑制することができる。
なお、表示部10と補強板60とは、互いに離間して(空気層を介して)配置されるが、少なくとも一部が接触していてもよい。
続いて、透明板20および補強板60の寸法について、図12および図13を参照しながら説明する。図12は、本実施の形態に係る透明板20を示す平面図である。図13は、本実施の形態に係る補強板60を示す平面図である。
図12および図13に示すように、透明板20および補強板60は、幅(X軸方向の長さ)がW1であり、高さ(Z軸方向の長さ)がL1である矩形状を有する。透明板20は、平板状の部材である。補強板60は、表示部10の形状に応じた開口部61を有する。開口部61の正面視における大きさは、例えば、表示部10の正面視における大きさより大きい。例えば、開口部61は、幅(X軸方向の長さ)がW2(<W1)であり、高さ(Z軸方向の長さ)がL2(<L1)である。幅W2は、透明板20の熱膨れする部分の正面視における短辺寸法を示す。
なお、図13に示す補強板60の開口部61の形状、大きさなどは一例であり、これに限定されない。また、透明板20および補強板60の大きさは、等しい例について説明したが、互いに異なっていてもよい。また、透明板20および補強板60の厚みが異なる例について説明したが、同じであってもよい。
ここで、透明板20が熱膨れしないための透明板20を含む積層厚みt1について説明する。まず、透明板20の両端が固定されている場合の当該透明板20に生じる力F1(図11に示す矢印の向きに生じる力)について説明する。なお、以下では、幅W1が495mmであり、幅W2が394mmであり、高さL1が995mmであり、高さL2が642mmである場合について説明するが、寸法はこれに限定されない。
透明板20内に生じる力F1(N)は、透明板20の線膨張係数をα(1/℃)、温度差を△T(℃)、透明板20のヤング率をE(MPa)、透明板20の断面積をA(mm)とすると、以下の(式4)で表されることが知られている。
F1=-α×△T×E×A (式4)
なお、F1が負の値であることは、透明板20に圧縮荷重(図11に示す矢印の向きの荷重)が加わっていることを意味する。
透明板20の断面積Aは、図11に示す透明板20および加飾シート40の基材41の積層厚みt1と透明板20の幅とを乗算することで算出される面積である。本実施の形態では、生じる力F1を算出するときの透明板20の幅は、補強板60の開口部61の幅W2、つまり透明板20のうち熱膨れが生じ得る部分の幅である。具体的には、生じる力F1を算出するときの透明板20の幅は、394mmである。なお、積層厚みt1には、金属膜であるハーフミラー30の厚みは含まれなくてもよい。
例えば、線膨張係数αが6.5×10-5/℃であり、透明板20の温度が30℃から34.2℃に上昇し(温度差△Tが4.2℃であり)、透明板20のヤング率Eが2350Mpaであり、断面積Aが(2+0.2)×394mmである場合、透明板20内に生じる力F1は、以下となる。
F1=-6.5×10-5×(34.2-30)×2350×(2+0.2)×394)≒-556
なお、透明板20の温度は、加飾層42表面での温度である。温度差△Tは、透明板20と周囲環境との温度差であるとも言える。温度差△Tは、表示部10の発熱量と、表示装置100aの周囲の温度(例えば、室温)とに基づいて算出される。また、断面積Aを算出するための「2+0.2」のうち、「2」は透明板20の厚みt3(図11参照)である2.0mmを示しており、「0.2」は加飾シート40の基材41の厚みである0.2mmを示している。また、基材41は、透明板20(ポリカ)と同等の物性値を有するとして計算している。
次に、透明板20(平板)の座屈応力について説明する。座屈応力は、透明板20が座屈するときの応力であり、座屈荷重(圧縮荷重)を断面積Aで割った値である。透明板20の座屈応力(Sc)cr(N/mm)は、透明板20の固定方法に基づく係数をk、透明板20のヤング率をE(MPa)、透明板20のポアソン比をV、積層厚みをt1(mm)、透明板20の幅をW(mm)(本実施の形態では、W2)をとすると、以下の(式5)で表されることが知られている。
(Sc)cr=k×(E×π/(12×(1-V)))×(t1/W) (式5)
また、透明板20が座屈したときの当該透明板20の全体に加わる力F2(N)は、以下の(式6)により表される。
F2=(Sc)cr×A
=k×(E×π/(12×(1-V)))×(t1/W)×A (式6)
係数kは、透明板20の周辺支持条件(固定条件)および透明板20の縦横比に基づいて決定される。透明板20の周辺支持条件は、補強板60が枠状であるので四辺固定である。透明板20の縦横比は、補強板60の開口部61の縦横比に相当し、およそ1.6(≒642/394)である。周辺支持条件が四辺固定であり、かつ、縦横比が1.6である場合の圧縮座屈に対する係数kの値は、8.6である。なお、係数kの値は、8.6であることに限定されず、透明板20の周辺支持条件および透明板20の縦横比に応じて適当な値が設定される。例えば、周辺支持条件が四辺固定であり、かつ、縦横比が1.2である場合の圧縮座屈に対する係数kの値は、9.9である。
例えば、透明板20のヤング率Eが2350Mpaであり、ポアソン比が0.39であり、積層厚みt1が2.2mmであり、計算における透明板20の幅が開口部61の幅W2である場合、透明板20の全体に加わる力F2は、以下となる。積層厚みt1は、透明板20の厚みt3(2.0mm)と基材41の厚み(0.2mm)とを合計した厚みである。
F2=8.6×(2350×π/(12×(1-0.39)))×(2.2/394)×2.2×394≒530
例えば、透明板20の断面全体に加わる力F2が透明板20内に生じる力F1(ここでは、F1の絶対値)より大きければ、透明板20の熱膨れは発生しないと考えられる。そこで、以下の(式7)の関係が成り立つ。
α×△T×E×A≦k×(E×π/(12×(1-V)))×(t1/W)×A (式7)
そして、(式7)を積層厚みt1についてまとめると、(式8)となる。
t1≧(12×α×△T×(1-V)×W)/(k×π) (式8)
積層厚みt1が(式8)を満たすことで、表示部10(表示パネル15)からの熱による透明板20の熱膨れが発生することを抑制することができる。(式8)から、温度差△Tが大きいほど、積層厚みt1を厚くする必要があることがわかる。本実施の形態では、透明板20の熱膨れ対策のために透明板20の厚みt3または基材41の厚みを厚くしても、表示部10(表示パネル15)が平行光を出射するので、画像がボケにくい。つまり、本実施の形態に係る表示装置100aは、画像のボケと透明板20の強度とを両立することに加え、透明板20の熱膨れが発生することを抑制することができる。
また、透明板20の熱膨れにより表示部10からの画像光の入射面(Y軸マイナス側の面)、および、当該画像光の出射面(Y軸プラス側の面)に形状変化が生じ、当該形状変化により画像光が拡散または集光されることを抑制することができる。つまり、透明板20の熱膨れが発生することを抑制することは、画像のボケの発生を抑制することにつながる。
なお、表示装置100aは、補強板60を備える例について説明したが、補強板60を備えていなくてもよい。この場合、(式6)に示す係数kは、例えば、係数kの最大値と想定される9.9としてもよい。
[2-2.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る表示装置100aは、透明板20と加飾層42との積層厚さをt(mm)とすると、積層厚さt1は、以下に示す(式8)の関係を満たす。
t1≧(12×α×△T×(1-V)×W)/(k×π) (式8)
ここで、aは透明板20の線膨張係数(1/℃)であり、△Tは透明板20と周囲環境との温度差(℃)であり、Vは透明板20のポアソン比であり、Wは幅(透明板20の短辺寸法)(mm)であり、kは透明板20の固定条件および透明板20の縦横比に基づく係数である。
これにより、積層厚みt1が(式8)を満たすことで、表示パネル15からの熱により透明板20の熱膨れが発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る表示装置100aは、透明板20の表示パネル15側の面に対向して配置され、表示パネル15の表示面10aからの光を透過するための開口部61を有する補強板60(保持部材の一例)を備える。そして、透明板20の加飾層42と反対側の面(Y軸マイナス側の面)は、補強板60に対して直接または間接的に固定されている。
これにより、補強板60が透明板20を固定するので、表示パネル15からの熱による透明板20の熱膨れが発生することをさらに抑制することができる。
(実施の形態2の変形例1)
以下では、本変形例に係る表示装置について、図14を参照しながら説明する。なお、以下では、実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態2と同一または類似の内容については説明を省略または簡略化する。図14は、本変形例に係る表示装置100bの断面構成を模式的に示す断面図である。
図14に示すように、表示部10(例えば、表示パネル15)と透明板20とは、離間して配置されていてもよい。言い換えると、表示部10の表示面10aと透明板20との間には空気層70が設けられていてもよい。この場合、液晶層表面から加飾層42までの距離d1には、空気層70の厚みt4が含まれる。
補強板60の厚みt2は、例えば、空気層70の厚みt4より大きい。厚みt4は、表示部10(例えば、表示パネル15)と透明板20との間のY軸に平行な距離である。つまり、表示パネル15の表示面10aと透明板20との離間距離は、補強板60の厚さt2以下である。なお、空気層70の厚みは、表示パネル15の表示面10aと透明板20との離間距離の一例である。
なお、上記では、表示部10(表示パネル15)と透明板20との間には空気層70が設けられる、つまり表示部10と透明板20との間が空間である例について説明したが、これに限定されず、例えば、透光性を有する樹脂が充填されていてもよい。
以上のように、本変形例に係る表示装置100bでは、表示パネル15の表示面10aと透明板20との間に空気層70が設けられている。
これにより、表示パネル15の熱が透明板20に伝わりにくくなるので、当該熱による透明板20の反りなどの変形が発生することを抑制することができる。
また、本変形例に係る表示装置100bは、表示パネル15の表示面10aと透明板20との離間距離は、補強板60の厚みt2(保持部材の厚みの一例)以下である。
これにより、空気層70と外部空間とを接続する通路が制限されるので、空気層70にゴミ等が侵入することを抑制することができる。
(実施の形態2の変形例2)
以下では、本変形例に係る表示装置について、図15を参照しながら説明する。なお、以下では、実施の形態2の変形例1との相違点を中心に説明し、実施の形態2の変形例1と同一または類似の内容については説明を省略または簡略化する。図15は、本変形例に係る表示装置100cの断面構成を模式的に示す断面図である。
図15に示すように、本変形例に係る表示装置100cは、実施の形態2の変形例1に係る表示装置100bに加えて、空気層70と外部空間とを隔てる筒状部80を備える。
筒状部80は、一端が透明板20と接触し、他端が表示部10と接触する筒状の物体である。筒状部80は、空気層70と外部空間とで、空気が行き来することを抑制する。
筒状部80は、例えば、表示部10の正面視形状に応じた形状を有する。筒状部80の正面視形状は、例えば、矩形の枠状である。筒状部80の一方側の開口は透明板20により覆われており、かつ、他方側の開口は表示部10により覆われている。また、筒状部80は、表示部10を保持してもよい。
筒状部80の厚みt5は、例えば、補強板60の厚みt2より長いが、短くてもよい。
筒状部80は、例えば、樹脂により構成されるが、これに限定されない。筒状部80は、例えば、空気層70の熱を放熱する観点から、金属製であってもよい。また、筒状部80は、表示部10からの画像を明るくする観点から、光反射性を有していてもよい。また、筒状部80は、画像のボケを抑制する観点から、光吸収性を有していてもよい。また、筒状部80は、表示部10との隙間が生じることを抑制するために、一部がクッション性を有していてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、一つまたは複数の態様に係る表示装置について、各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この各実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態等に係る表示装置には、各構成要素の間に、透光性を有する他の構成要素が配置されていてもよい。他の構成要素は、例えば、タッチパネル、耐熱シートなどであってもよい。
また、上記実施の形態等では、表示装置は少なくとも一部が対象物に埋め込まれて配置される例について説明したが、埋め込まれて配置されることに限定されない。例えば、表示装置は、対象物の表面に固定されてもよい。例えば、表示装置は、対象物の表面に貼り付けられてもよい。例えば、表示装置は、壁掛け型の表示装置であってもよい。
また、上記実施の形態等において説明した、加飾シートの意匠性を考慮したヘイズが57%以上であることについて説明する。ヘイズ57%は、観察者の目視による意匠性の確認結果に基づいた値である。意匠性の確認に用いた表示装置は、加飾層が白色の加飾であり、かつ、透過率が30%であり、反射率が70%であるハーフミラーを備えている。また、観察者による確認は、蛍光灯を付けた部屋において、表示装置から0.5m離れた位置から行われる。蛍光灯は、表示装置の表面における照度がおよそ100lxとなるような光を発する。また、確認に用いた加飾シートのヘイズは、28.4%、57%、72%、86.3%、98.3%、99.7%、99.8%、99.9%、及び、100%である。
ヘイズ28.4%のときの確認結果は、意匠性が低いが許容レベルである、つまり、加飾シートがある程度所望の見栄え(例えば、所望の調和度合い)を実現できていることを示す結果であった。また、ヘイズ57%以上では、意匠性が高い、つまり、加飾シートが所望の見栄えを実現できていることを示す結果であった。このことから、所望の意匠性を実現する観点から、ヘイズは、28.4%以上であるとよく、より好ましくは57.0%以上であるとよい。
また、上記実施の形態等において、制御部は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェアまたはソフトウェアが並列または時分割に処理してもよい。
本開示は、対象物に取り付けられる表示装置に適用可能である。
10 表示部
10a 表示面
11 光源部
11a 基板
11b 機能層
11c 発光素子
12 第1のレンズアレイ
12a 第1のレンズ
13 第2のレンズアレイ
13a 第2のレンズ
14 バックライト
15 表示パネル
20 透明板
30 ハーフミラー
40 加飾シート
41 基材
42 加飾層
50 制御部
60 補強板(保持部材)
61 開口部
70 空気層
80 筒状部
100、100a、100b、100c 表示装置
d1 距離
d2 ボケ距離
HV 光線
L1、L2 高さ
P 画素ピッチ
R1 表示領域
R2 周縁領域
t1 積層厚み
t2、t3、t4、t5 厚み
VL 画像光
W1、W2 幅
θ 指向角

Claims (11)

  1. 画像を表示する表示面を有する表示パネルと、
    前記表示パネルの前記表示面に対向して配置され、前記表示パネルから入射した光を透過する透明板と、
    透光性を有し、前記透明板の前記表示パネルと反対側の面に形成された加飾層と、を備え、
    前記表示パネルが出射する光の強度分布の半値角度をθ(度)とし、前記表示パネルの画素ピッチをP(mm)とし、前記表示パネルから前記加飾層までの距離をd(mm)とすると、以下に示す(式1)を満たす、
    P≧2d×tanθ (式1)
    表示装置。
  2. 前記表示パネルの前記表示面と前記透明板との間に、空気層が設けられている、
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記透明板と前記加飾層との積層厚さをt(mm)とすると、積層厚さtは、以下に示す(式2)の関係を満たす、
    ≧(12×α×△T×(1-V)×W)/k×π (式2)
    ここで、
    a:透明板の線膨張係数(1/℃)
    △T:透明板と周囲環境との温度差(℃)
    V:透明板のポアソン比
    W:透明板の短辺寸法(mm)
    k:透明板の固定条件および透明板の縦横比に基づく係数
    である
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記透明板の前記表示パネル側の面に対向して配置され、前記表示パネルの前記表示面からの光を透過するための開口部を有する保持部材をさらに備え、
    前記透明板の前記加飾層と反対側の面は、前記保持部材に対して直接または間接的に固定されている、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記表示パネルの前記表示面と前記透明板との離間距離は、前記保持部材の厚さ以下である、
    請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記加飾層のヘイズ値は、57%以上である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記加飾層のヘイズ値は、85%以上95%以下である、
    請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記表示パネルから前記加飾層までの間に、前記表示パネルが出射した光を集光および拡散するための光学部材を備えておらず、
    前記表示パネルが出射した光は、前記加飾層により拡散される、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記加飾層は、前記表示装置が取り付けられる対象物の外観に応じた加飾のための光拡散性微粒子を含み、
    前記表示パネルが出射した光は、前記光拡散性微粒子により拡散される、
    請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記光拡散性微粒子は、顔料を含む、
    請求項9に記載の表示装置。
  11. 前記透明板における前記表示パネルからの光が入射する入射面は、平坦な面である、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の表示装置。
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