JP2023023076A - 機能性イス及び機能性座イス - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、人間工学に基づいて、卓上又は携帯のコンピュータ機器の使用、または読書の際の俯き姿勢を矯正し、かつ、コンピュータ機器や本を持つ手及び腕全体の疲労を軽減して、ストレートネックの発症を防止する、特に、机を使用しないスマートフォン等の使用、または読書の際に有効性を発揮する機能性イスを提供する。【解決手段】本発明の機能性イスは、卓上又は携帯のコンピュータ機器を使用する際に用いる少なくとも座面、背もたれ及び肘掛けを備えたイスにおいて、前記肘掛けが、利用者が臀部から背中を背もたれに接触させ肘掛けに肘を当接させた着座状態で、両手で把持した前記コンピュータ機器を略直視した際に、体側視において上腕と肩峰点を通る垂線とによってなす角度が前方に0度超90度以内になる形状に形成されること、を特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、卓上又は携帯のコンピュータ機器の使用や読書の際に、人間工学に基づいてストレートネックを防止して健康的な頸部の姿勢(以下、頸部の健康姿勢という。)を保持するイスに関する。
現代は、デジタル社会が進展し卓上又は携帯のコンピュータ機器を用いて情報を得る機会が非常に多くなってきている。ここで、卓上又は携帯のコンピュータ機器とは、パソコン、ディスプレイを使用するゲーム機及び携帯型のゲーム機に加え、スマートフォンやタブレットの携帯情報端末(以下、特に「スマートフォンまたはタブレット」を「スマートフォン等」という。)をいう。また、コンピュータ機器では、モバイル向けに開発されたゲームアプリ(ゲーム用に分類されるアプリケーションソフトの総称である。)をダウンロードすることによって、コンピュータ機器に備えられているディスプレイ上でゲームを行うことが可能である。従来から、イスに座り、卓上のコンピュータ機器を操作するVDT(Visual Display Terminalsの略)作業を行う場合には、頭部を突き出した状態で作業を続けると脊椎に負担を掛けることが問題となっている。
近年では、スマートフォン等の携帯情報端末が開発されたことによって、誰でも、どこでも、またいつでも好きな情報を入手したり、ゲームを楽しむことができるようになった。
その一方で、スマートフォン等を長時間使用することによる健康への影響が問題となっている。スマートフォン等を使用する場合、立位の他、脚付きイスや座イスに座ってスマートフォン等を操作することが多い。その際に、スマートフォン等は体の前方で扱うことになるが、腕を疲労させない位置に保持して操作を行うためには、上腕は垂直に下ろして前腕だけを水平に保持するか、又は膝の上に肘を載せて、上半身から頸部にかけて前傾して視線を斜め下方向に向け俯いた姿勢(以下、「俯き姿勢」という。)で操作することが通常である。俯き姿勢は、頸部を前に突き出す姿勢になり易く、現代病といわれるストレートネックの原因となる。厚生労働省が所管する独立行政法人労働者健康安全機構が行った予防医療モデル調査研究によると、パソコン操作と比較してスマートフォン等の操作では、俯き姿勢になりやすい。パソコン操作における頸部の健康姿勢は、頸部の平均前傾角度は23±13度であるが、スマートフォン等を立位で操作する際の頸部の平均前傾角度は37±14度であり、俯きの度合いが大きいとの調査結果が示されている。頸部の前傾角度は、頸部の前傾角度を0度とした際の視線方向と俯き姿勢の際に直視した視線方向との間で形成される角度と同角度である。本明細書においては、当該角度を俯角と呼ぶ。その際に、頸椎にかかる頭部の重みの負荷は、頭部が2cm前に出るだけで2倍になり、4cm前に出ると5倍になり、この状態が長時間続くと、いわゆるストレートネックになると報告されている。
ストレートネックは、俯き姿勢を続けることによって、通常緩やかに湾曲している頸椎に負担が掛かり、湾曲が失われ真っ直ぐになり、頭部が前に突き出た状態が慢性化することをいう。頸椎は、緩やかに湾曲していることによって、頭部の重さが頸部や肩に掛かる負担を分散させているのであるが、ストレートネックになると、頸部や肩に掛かる負担が増大し肩こりや首こりを発症させるだけではなく、頭痛やめまいなども引き起こす可能性がある。VDT機器の使用が主であるデジタル社会の今日では、老若男女を問わずスマートフォン等の利用者の多くが、ストレートネックを発症しているといわれている。
スマートフォン等の使用だけではなく、机上でパソコンを長時間する際にも、眼の疲労により見づらくなったディスプレイに近づいて見たり、視線が水平より大きく下方向に向く位置にディスプレイが配置されていたりすると、頸部を前に突き出した姿勢となり、ストレートネックになる場合がある。情報機器のディスプレイを使用して生じるストレートネックを含む筋骨格の症状や眼の疲労などの症状、その他全身や精神に及ぼす症状などを総称してVDT症候群と呼ばれている。
ストレートネックは、背筋を伸ばし、スマートフォン等を持つ手を眼の高さに近い高さに掲げて俯角を小さくしてディスプレイを見ることで、頸部を前に突き出すことなく頸部の健康姿勢を取ることができ、発症を防止することができる。
姿勢を矯正する先行技術として、背もたれ面に使用者の胸腰椎移行部あたりを支持する背面支持部を有し、背もたれ面と使用者の背中との接触部を胸腰椎移行部あたりに限定することで姿勢を安定させることを可能にしたイスが特許文献1に公開されている。
また、特許文献2では、肘掛けに二の腕と肘の支持部を設けてパソコンのキーボード入力やマウス操作のような作業時には肘を肘掛けに置いて前腕を浮かせて作業を行うことができるので、従来のように前腕をアームレストに置いて作業するよりも前腕の自由が利くため作業性を高めることができるイスが開示されている。
特開2017-94015号公報 特開2002-78562号公報
ところで、スマートフォン等を使用することで発症するストレートネックは、スマートフォン等を持つ手や腕が疲労し、スマートフォン等の高さが下がってしまうことに伴って、俯角が大きくなり、頸部が前に突き出されることが原因であり、背筋を矯正しただけでは防止することができない。前述の発症メカニズムを考慮すると、特許文献1のように背筋を矯正する機能を有するのみのイスでは、ストレートネックの発症を防止することは難しい。
特許文献2では、前腕を浮かせることによって作業性が向上し、二の腕から肘を肘掛けに置けるので、腕を楽にすることができると開示されている。確かに、パソコンのキーボード入力やマウスの操作は机上において行われるために腕の疲労は軽減できるが、スマートフォン等を使用する際には、肘をさらに高い位置に上げ、ディスプレイに視線を向けた際の俯角が23度±13度以内になるまで手を上げて、スマートフォン等を保持する必要がある。特許文献2に開示されたイスでの肘掛けの高さは、スマートフォン等の使用は想定されていないため、ディスプレイに向けた視線を水平にできる高さにまで手を上げると肘が宙に浮いてしまうことになる。これでは、腕全体の疲労を増加させることになり、時間の経過に伴って手の位置が下がり、俯き姿勢を誘発させストレートネックを発症させることになる。
また、パソコンを使用する場合であっても、ノートパソコンでは、ディスプレイとキーボードが一体であるため、ディスプレイの高さは低く、俯角が大きくなることから、ストレートネックの発症を防止することができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、人間工学に基づいて、卓上又は携帯のコンピュータ機器の使用、または読書の際の俯き姿勢を矯正し、かつ、コンピュータ機器や本を持つ手及び腕全体の疲労を軽減して、ストレートネックの発症を防止するための機能性イスを提供することを目的とする。特に、机を使用しないスマートフォン等の使用、または読書の際に有効性を発揮する機能性イスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の機能性イスは、卓上又は携帯のコンピュータ機器を使用する際に用いる少なくとも座面、背もたれ及び肘掛けを備えたイスにおいて、前記肘掛けが、利用者が臀部から背中を背もたれに接触させ肘掛けに肘を当接させた着座状態で、両手で把持した前記コンピュータ機器を身体中央の矢状面上に置いて視線を向けた際に、体側視において上腕と肩峰点を通る垂線とによってなす角度が前方に0度超90度以内になる形状に形成されること、を特徴とする。矢状面とは、左右対称に切る面および当該面に平行する面をいう。
また、本発明の機能性イスは、前記背もたれが、使用者の臀部から少なくとも頸部までを支持する高さに設定され、前記座面と前記背もたれとによってなす角度が鈍角に形成され、肩甲骨上部より上側では利用者側に傾斜させて高さ方向が緩やかな湾曲形状に形成されること、を特徴とする。
また、本発明の機能性イスは、左右両側に設置された前記肘掛けの間隔が、前記肘掛け上端から前記座面と接続する箇所に向けて緩やかに拡張されていること、を特徴とする。
また、本発明の機能性イスは、前記肘掛け上面の高さが、座面から300mm以上400mm以内であること、を特徴とする。
本発明の機能性イスによれば、利用者が着座して両手で把持したスマートフォン等や本を見るために肘掛けに肘を置いた際に、体側(たいそく)の方向から見て、上腕と肩峰点を通る垂線とによってなす角度が0度超90度以内の角度となる肘掛けの高さとすることによって、必然的に利用者の俯角が10度以上36度以内に両手で把持したスマートフォン等や本を配置させることができるため、俯き姿勢とはならず、長時間俯き姿勢を継続することによるストレートネックの発症を防止する効果を奏する。肩峰点とは肩甲骨の肩峰の最外側の点である。
また、本発明の機能性イスによれば、肘を高い位置に固定することで、上半身は肩(肩峰点)を支点として上腕によって支持され、それ以上俯いた姿勢にすることはできない。したがって、自然と胸が開き肩甲骨を閉じて、臀部、背骨及び肩甲骨を背もたれに接触させることができ、背骨が自然なS字カーブを描いて頸部の健康姿勢を保持することができる効果を奏する。すなわち、本発明の機能性イスに着座し、背もたれに背中を接触させて、肘掛けに肘を置いている限り、スマートフォン等を使用する際の頸部の健康姿勢が維持され、崩すことを防止する。
スマートフォン等の長手方向を水平にして両手で把持した場合、両側の肘掛けの間隔が広くなるほど、両肘を横に突き出さなければ肘掛けに肘を置くことはできない。その場合、スマートフォン等の高さが低くなるので、頸部の健康姿勢を維持するためには、肘掛けから肘を離して手の位置を高く上げることになり、腕が疲れる。本発明の機能性イスによれば、臀部の部分の間隔は広く設定しておき、両肘掛けの最上部の間隔を狭めることにより、肘間隔が狭い利用者が、肘を肘掛けに置くことができて、頸部の健康姿勢とされている俯角内にスマートフォン等を配置させることができる効果を奏する。また、肘間隔が狭い利用者が、肘を肘掛けに置かず肘掛けの内側に下ろすことを防止することができる。
一方で、利用者が着座した際には、通常胴部横径より座位殿幅が広い。座位殿幅とは、矢状面に対して垂直に測った臀部の最大横径である。本発明の機能性イスによれば、肘掛け上端から座面と接続する箇所に向けて緩やかに拡張させることにより、臀部が窮屈にならずゆったりと座ることができる効果を奏する。
本発明に係る機能性イス10の斜視図である。 本発明に係る機能性イス10の使用状態を示す図である。 イスに座った状態において操作するスマートフォン等MEの最適位置を示した図である。 本発明に係る機能性イス10の側面図である。 本発明に係る機能性イス10の正面図である。 身体データにおいて、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最大値の場合において、肘掛けの最適高さを示した図である。 身体データにおいて、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最小値の場合において、肘掛け12の最適高さを示した図である。 若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の高さ330mmの状態を示した図である。 若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の最適高さの範囲を示した図である。 高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の高さ330mmの状態を示した図である。 高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の最適高さの範囲を示した図である。 若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しデスクトップパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。 若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しノートパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。 高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しデスクトップパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。 高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しノートパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。 本発明に係る座イス20の斜視図である。 一般的な肘掛けを備えないイス81の使用状態を示す図である。 一般的な肘掛けイス80の使用状態を示す図である。 一般的な肘掛けイス80に若年成人の平均的な身体データを備えた者が着座した際の身体各部と肘掛け82との位置関係を示した図である。 一般的な肘掛けイス80に高齢者の平均的な身体データを備えた者が着座した際の身体各部と肘掛け82との位置関係を示した図である。
本発明に係る機能性イス10を実施するための形態について、図を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る機能性イス10の斜視図である。機能性イス10は、卓上又は携帯のコンピュータ機器を使用する際に用いることを目的とする。特に、現代社会では使用頻度が高いスマートフォン等MEに使用する際に、頸部53の健康姿勢を保持することができ、ストレートネックを効果的に防止することができる。機能性イス10は、少なくとも座面16、背もたれ14及び肘掛け12を備えるが、図1においては、脚18を備えた機能性イス10を示している。
図2は、本発明に係る機能性イス10の使用状態を示す図である。肘掛け12が、利用者50が臀部60から背中58を背もたれ14に接触させ肘掛け12に肘56を当接させた着座状態で、両手で把持したスマートフォン等MEを正対させて視線を向けた際に、体側視において上腕55と肩峰点54を通る垂線とによってなす角度が前方に0度超90度以内になる形状に形成される(図3も併せて参照。)。すなわち、座面16から肘掛け12上面までの高さを通常のイスと比較して高く設定して、肩峰点54から肘掛け12上面までの距離を上腕長より短くすることで、肘56を肘掛け12に置く位置が利用者50の体側より後方にならないようにしている。また、肘56を可能な限り肘掛け12の前方に置くことで、スマートフォン等MEを眼52の高さに近い高さに配置することができるので、俯いた姿勢ではなく、背骨59が自然なS字カーブを描いて、頸部53の健康姿勢を保持することができる。
まず、イスに着座した状態でスマートフォン等MEを使用する際の頸部の健康姿勢について検討を行う。図15及び図16に一般的なイスに着座した状態でスマートフォン等MEを使用する際の姿勢について示した。図15は、一般的な肘掛けを備えないイス81における使用状態を示した。肘56を安定して置く場所がないため、必然的に前屈みの俯き姿勢となり、背骨59は弓なりに湾曲する。スマートフォン等MEを把持する手が疲れてきた場合には、大腿に肘56を置くなどさらにスマートフォン等MEの位置は下方向に移動し、俯き姿勢が一層増大して、背骨59の湾曲度合いが拡大する。
図16は、一般的な肘掛けイス80における使用状態を示した。机の標準高さは、パソコンデスクの場合には、おおむね700mmである。パソコンデスクとは、卓上のコンピュータ機器を操作する際に使用する机であり、オフィスにおける事務、ホビーにおける作業、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を行う、いわゆるe-スポーツなどに使用される机である。他の用途の机はパソコンデスクより低いものが多い。これらの机に肘掛け82を備えたイスを使用するためには、肘掛け82が机天板DSと干渉しないように下側に収まる高さに設定されているのが通常である。したがって、標準的な高さが400mmである座面86の高さから肘掛け82までの高さは、机天板DSの一般的な厚み70mmを引いた230mm以下となっているものが一般的である。その場合、平均的な身体寸法を有する者は、背筋を伸ばした状態で肩峰点54を通る垂線上に下ろした肘56、すなわち、肩から真っ直ぐ下ろした肘56は肘掛け82に届かない。
図17aは、一般的な肘掛けイス80に若年成人の平均的な身体データを備えた者が着座した際の身体各部と肘掛け82との位置関係を示した図である。図17bは、一般的な肘掛けイス80に高齢者の平均的な身体データを備えた者が着座した際の身体各部と肘掛け82との位置関係を示した図である。
身体データは、国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センターから公表されている人体寸法データベース(産業技術総合研究所 AIST人体寸法データベース1991-92)を使用した。卓上又は携帯のコンピュータ機器を用いる際の頸部の健康姿勢を導き出すために必要な寸法を表1に示す。
Figure 2023023076000002
座位肩峰高とは、座面から肩峰点までの高さである。座位内内眼角高とは、座面から内眼角点までの高さである。上腕長とは、肩峰点から橈骨点まで、いわゆる肩から肘までの上腕部分の直線距離である。橈骨点とは上肢を自然に下垂した状態での橈骨頭上縁における最高点である。肘頭・握り軸距離とは、肘頭後縁から手を握った状態の中心までの水平距離である。肘頭・握り軸距離は、前腕57の長さ(前腕長)とおおよそ同じ長さである。肘間隔は、矢状面に対して垂直に測った左右の肘外側面間の最大横径である。殿幅とは、前方から見て腰部で最も幅が広い位置における、矢状面に対して垂直に測った腰部の横径である。本明細書における身体に関する語句の説明は、国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センターから公表されている人体寸法データベースより引用した。
座面86と背もたれ84との角度が115度、すなわち、水平面からの背もたれ84の角度を一般的な75度とした場合において、スマートフォン等MEを見るためには、通常胸から頭部51にかけては中心線が鉛直方向に向くように起こす。背もたれ84と同じ角度に上半身を寝かせている状態であると、眼52の高さよりスマートフォン等MEを高く上げる必要があり、腕に疲労が蓄積されるからである。
図17aおよび図17bにおいて、上腕長は肩峰点54から肘掛けまでの距離よりも短く、利用者50が臀部60から背中58を背もたれ84に接触させて背筋を伸ばした着座状態で、両手で把持したスマートフォン等MEを略直視した際には、肘56は肘掛け82に届かない。
この状態でスマートフォン等MEの使用を続けると、図16に示したように、身体を前に屈めて肘56を肘掛け82に置き、俯く姿勢でディスプレイDPを見ることになり、背骨59は弓なりに湾曲する。したがって、通常使用されている一般的なイスに着座した状態で机に腕を置くことなくスマートフォン等MEを使用するとストレートネックになる可能性が非常に高まる。
イスに着座した状態でスマートフォン等MEを使用する場合の頸部の健康姿勢とは、どのような姿勢かについて、図3を参照して説明する。図3は、図2の着座状態についてイスを除いて模式化した図である。前述したように、背中58をイスの背もたれ14に預けた際、スマートフォンを見るためには、通常胸から頭部51にかけては中心線が鉛直方向に向くように起こす。イスに着座したパソコン操作において頸部53の健康姿勢とされているのは、前述した俯角が23±13度である。これを図3に当てはめると、眼52の高さの水平方向から10度反時計回りに回転したところから36度回転した範囲が、頸部53の健康姿勢の俯角となる。スマートフォン等MEを使用する際においても、頸部53の健康姿勢の範囲として、当該範囲を採用することとする。
スマートフォン等MEと眼52との距離は、眼52の健康のためには300mm程度離す必要があるため、肘56の位置は座面から相当高い位置に置く必要があることが分かる。肘56が肩峰点54から下ろした垂線上にある場合には、スマートフォン等MEを俯角が23±13度の範囲内に配置するのが難しいことは明らかである。
なお、眼52は頸部の角度を変えることなく、視線のみを上下させることができる。また、眼球は動かすことなく見ることができる、いわゆる視野を120度程度有している。しかし、上下端30度程度は正確に視認することはできない部分を有する。これらを総合的に考慮すると、スマートフォン等MEの全体が、図3のハッチングの範囲内に入っている必要はなく、スマートフォン等MEの中心部が境界線上にあれば、俯角を23±13度の範囲内に維持してディスプレイDPに表示されたすべてを視認することが可能である。
図4は、本発明に係る機能性イス10の側面図である。背もたれ14が、使用者の臀部60から少なくとも頸部53までを支持する高さに設定され、座面16と背もたれ14とによってなす角度が鈍角に形成され、肩甲骨上部より上側では利用者50側に傾斜させて高さ方向が緩やかな湾曲形状に形成される。臀部60から背中58にかけての背もたれ14の角度は、一般的なパソコン用イスの背もたれ14の角度と同様に100度から110度、すなわち、水平面からの背もたれ14の角度が、70度から80度に設定され形成される。肩甲骨上部より上側の背もたれ14では、前述したように、通常胸から頭部51にかけて中心線が鉛直方向に向くため、背もたれ14を当該上半身に沿うことができるように、利用者50側に傾斜させて、鉛直方向から±5度程度に形成される。当該背もたれ14の形状が、長時間着座してスマートフォン等MEを使用している場合において疲労感を軽減させる。その一方で、スマートフォン等MEを使用する際には、特に座面16から肘掛け12上面までの高さが重要な条件となるが、後に詳述する。
図5は、本発明に係る機能性イス10の正面図である。左右両側に設置された肘掛け12の間隔が、肘掛け12上端から前記座面16と接続する箇所に向けて緩やかに拡張されている。一例として、肘掛け12の上端の間隔は、使用者の肘間幅の平均値である400mm(表1参照)より短く380mmに設定している。なぜならば、肘掛けの間隔が広いと、利用者50は肘掛けに肘56を置かずに下ろしてしまうからである。現在のスマートフォンの長手方向の寸法は、概略100mm~150mm程度であるので、スマートフォンの長手方向を水平にして両手で把持した場合、両側の肘掛けに肘56を置くと、両肘56は横方向に突き出す状態になる。その際に、両側の肘掛けの間隔が広くなるほど、両肘56を横に突き出さなければ肘掛けに肘56を置くことができず、スマートフォンを把持する手は下方に移動することになる。その場合、視線も水平方向から下方向へ角度を大きく下げざるを得ず、俯角も大きくなりストレートネックの原因となる俯き姿勢となる。前述したスマートフォンを使用する際の頸部の健康姿勢を保持するためには、肘掛けから肘56を離さねばならず、腕に疲労が蓄積する。本発明の機能性イス10によれば、腰の部分の肘掛け12の間隔は広く設定しておき、両肘掛け12の最上部の間隔を狭めることにより、肘間隔が狭い利用者50が、肘56を横に突き出す度合いを小さくして肘掛け12に置くことができ、スマートフォン等MEを使用する際に頸部の健康姿勢とされている俯角内にスマートフォンを配置させることができる。また、肘間隔が狭い利用者50が、肘56を肘掛け12に置かず肘掛け12の内側に下ろすことを防止する。一方、座位殿幅の平均値は、340mm程度(表1参照)であるが、最大値は413mmとなっており、あらゆる体格の使用者がゆったりと座れるように座面16と接続する位置の肘掛け12の間隔を一例として430mmに設定している。本発明に係る機能性イス10は、体格に合わせて、肘掛け12の間隔を拡げたり狭めたりできる機能を有していると、極端に身体サイズが大きい利用者50や小さな子供の利用者50にも適用することができ、好適である。上掲した肘掛け12上端の間隔および座面16と接続する位置の肘掛け12の間隔については一例であり、これに限定されるものではなく、肘掛け12から肘56を下ろさないように肘掛け12上端の間隔を狭め、臀部60が窮屈にならないように、肘掛け12上端より下端の間隔を広く設定されていればよい。
イスに着座してスマートフォン等MEを使用する際に、頸部の健康姿勢とされる俯角を23±13度の範囲内に維持するためには、座面16から肘掛け12上面までの高さが重要な条件となる。座面16から肘掛け12上面までの高さ(以下、「座面から肘掛け上面までの高さ」を「肘掛けの高さ」という。)を決定するための検討を以下に行う。
まず、身体データを用いて、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最大値および最小値の場合において、肘掛けの最適高さを確認した。図6は、身体データを用いて、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最大値の場合において、肘掛けの最適高さを示した図である。座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高の各データが、最大値にある場合に、視線を少し下に向けて俯角を23±13度の範囲内に維持するには、肘掛け12の高さが、330mm以上450mm以内の範囲内であればよいことが分かる。なお、眼52は頸部53の角度を変えることなく、視線のみを上下させることができる。また、視野を120度程度有している。したがって、スマートフォン等MEの全体が、眼52を中心として水平方向を起点として反時計回りに10度以上36度以下に配置されている必要はなく、スマートフォン等MEの中心部が境界線上にあれば、俯角を23±13度の範囲内に維持して、ディスプレイDP全体を視認することが可能となる。
一方、図7は、身体データを用いて、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最小値の場合において、肘掛け12の最適高さを示した図である。座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高の各データが、最小値にある場合に、視線を少し下に向けて俯角を23±13度の範囲内に維持するには、肘掛け12の高さが、230mm以上330mm以内の範囲内であればよいことが分かる。スマートフォン等MEの全体が、眼52を中心として水平方向を起点として反時計回りに10度以上36度以下に配置されている必要がないのは前述のとおりである。
座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が最大値および最小値の場合において、共通する肘掛け12の高さは330mmであり、当該値は最適の値であることが分かる。
さらに、座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、頸部の健康姿勢を保持することができる肘掛け12の高さを確認した。国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センターから公表されている人体寸法データの平均値は、若年成人または高齢者別に示されているので、別々に検討を行った。図8は、若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の高さ330mmの状態を示した図である。スマートフォン等MEは、十分に俯角23±13度の範囲内に配置されていることが分かる。
次に、若年成人の身体データの平均値を用いて、俯角23±13度の範囲内にスマートフォン等MEを配置することができる肘掛け12の高さを確認した。図9は、若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の最適高さの範囲を示した図である。俯角23±13度の範囲内にスマートフォン等MEを配置して維持するには、肘掛け12の高さが、307mm以上440mm以下の範囲内であればよいことが分かる。
続いて、高齢者の身体データの平均値における肘掛け12の最適な高さを確認した。まず、図10では、高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の高さ330mmの状態を示した図である。スマートフォン等MEは、俯角23±13度の範囲内に配置されていることが分かる。
次に、高齢者の身体データの平均値において、俯角23±13度の範囲内にスマートフォン等MEを配置することができる肘掛け12の高さを確認した。図11は、高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、肘掛け12の最適高さの範囲を示した図である。俯角23±13度の範囲内にスマートフォン等MEを配置して維持するには、肘掛け12の高さが、275mm以上390mm以下の範囲内であればよいことが分かる。
若年成人及び高齢者を総合して検討する。若年成人における頸部の健康姿勢を保持できる肘掛け12の高さの範囲は307mm以上440mm以下である。そして、高齢者における頸部の健康姿勢を保持できる肘掛け12の高さの範囲は275mm以上390mm以下である。両方の範囲のうち、共通する307mm以上390mm以下の範囲が、若年成人及び高齢者の両方に適用できる肘掛け12の高さの好適な範囲であることが分かる。なお、眼52は頸部53の角度を変えることなく、視線のみを上下させることができる。また、視野を120度程度有するので、頸部の健康姿勢といわれる俯角を23±13度の範囲内に保持できる肘掛け12の高さは、10mm程度拡張して300mm以上400mm以下とすることができる。
図12aでは、若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しデスクトップパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。一般的に卓上のコンピュータ機器を操作する場合におけるイスの床からの座面高は、360mm~450mm程度、平均的には400mmに設定されている。また、パソコンデスクの天板DS上面の高さは、脚裏に高さ調整具を備えている場合も含めて、650mm~750mm程度、平均的には700mmに設定されている。当該パソコンデスクに肘掛け12の高さが330mmに設定された本発明の機能性イス10を適用して検討した。肘掛け12の高さは、パソコンデスク天板DSより30mm程度高い位置にある。パソコンデスク天板DSに手の平を置くと、手の平の厚みがあることで、手指はキーボードKBに対して水平にアプローチすることができ、長時間の使用にも疲労を感じにくい。
そして、ディスプレイDPの中心が、眼52の位置を中心点として水平から反時計回りに23度傾斜した位置になるように、かつ眼52とディスプレイDPとの距離を一般的に適当であるといわれている通常のディスプレイDPで400mm以上、ワイド画面で500mm以上になるようにディスプレイDPを配置させると、肘56の位置は、図に示すように体側より前方になる。この場合、肘掛け12に肘56を置いて、上腕55によって肩を支点に上半身を支持するために、頭部51は前方に移動しにくくなる。肘56を前方に移動させれば、肩が前方に移動するとともに頭部51が前方に移動して、俯き姿勢となるが、同時に手指も前方に移動することになりキー入力を行うことができない。そのため、肘56を前方に出すことができない。また、肩をすくめるようにして上半身を前に突き出し、俯き姿勢とすることができるが、非常に窮屈になり、長時間同じ姿勢を取ることができない。したがって、俯角を23±13度の範囲内に維持することができ、俯き姿勢になることがなく、頸部の健康姿勢を保持することができる。
図12bでは、若年成人の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しノートパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。図12aのときと同様に肘掛け12の高さは330mmに設定した。ノートパソコンは、ディスプレイDPがキーボードKBと接続されていることから、デスクトップパソコンと比較すると、ディスプレイDPの高さは低くならざるを得ず操作者が俯く度合いは大きくなるが、図12bでは俯角を23±13度の範囲内にディスプレイDPを配置できていることが分かる。本実施例の肘掛け12の高さは一例であり、肘56を体側より前方に出る高さに設定されていれば、同じ効果を得ることができる。
図13aでは、高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用した際の肘掛け12の最適高さの範囲を示した図である。 パソコンデスクは、上述したとおりである。当該パソコンデスクに肘掛け12の高さが330mmに設定された本発明の機能性イス10を適用した。肘掛け12の高さは、パソコンデスク天板DSより30mm程度高い位置にある。パソコンデスク天板DSに手の平を置くと、手の平の厚みがあることで、手指はキーボードKBに対して水平にアプローチすることができるのは若年成人と同じである。その際の違いは、上腕長及び前腕長の違いによりキーボードKBが身体側に若干近づくことである。
そして、ディスプレイDPの中心が、眼52の位置を中心点として水平から反時計回りに23度傾斜した位置になるように、かつ眼52とディスプレイDPとの距離を一般的に適当であるといわれている距離に保つようにディスプレイDPを配置すると、肘56の位置は、図に示すように体側より前方になる。この場合、若年成人と同様に肘掛け12に肘56を置いて、上腕55によって肩を支点に上半身を支持するために、頭部51は前方に移動しにくくなる。肘56を前方に移動させれば、肩が前方に移動するとともに頭部51が前方に移動して、俯き姿勢となるが、同時に手指も前方に移動しキー入力を行うことができないため、肘56を前方に移動させることができない。また、肩をすくめるようにして上半身を前に突き出し、俯き姿勢とすることができるが、非常に窮屈になり、長時間同じ姿勢を取ることができない。したがって、俯角を23±13度の範囲内に維持することができ、俯き姿勢になることがなく、頸部の健康姿勢を保持することができる。
図13bでは、高齢者の座位肩峰高、上腕長、前腕長及び座位内眼角高が平均値の場合において、パソコンデスクを使用しノートパソコンを操作した際の肘掛け12の最適高さを示した図である。図13aのときと同様に肘掛け12の高さは330mmに設定した。ノートパソコンは、ディスプレイDPがキーボードKBと接続されていることから、デスクトップパソコンと比較すると、ディスプレイDPの高さは低くならざるを得ず操作者が俯く度合いは大きくなるが、図13bでは俯角を23±13度の範囲内にディスプレイDPを配置できていることが分かる。本実施例の肘掛け12の高さは一例であり、肘56を体側より前方に出る高さに設定されていれば、同じ効果を得ることができる。
図14は、本発明に係る座イス20の斜視図である。脚を備えず、和室においても使用できるようにした。和室においては、足を投げ出して、臀部60を前方に移動させることができる。しかし、本発明の座イス20は座面26から肘掛け22上面までの高さが300mm以上400mm以下を好適として設定される。これは通常のイスより高く設定されているため、肩峰点54の位置が低くなり、肘掛け22の高さより低くなると、上腕55と肩峰点54を通る垂線とによってなす角度が90度を超え、前腕の長さだけスマートフォン等MEは眼52に対して高く配置することになり、水平から斜め上方向に視線を向ける状態が発生し、非常に疲れる。したがって、自然と臀部60と背中58を背もたれ24に接触させて座り、背骨59が自然なS字カーブを描いて頸部の健康姿勢を維持できることとなる。本発明の座イス20によれば、和室において直接畳に座りスマートフォン等MEを使用する際にも、俯き姿勢を矯正しストレートネックの発症を防止することができる。
本発明は、パソコン、ディスプレイを使用するゲーム機及び携帯型のゲーム機に加え、スマートフォンやタブレットの携帯情報端末の使用や読書の際の姿勢を人間工学に基づいてスマートネックを防止し頸部の健康姿勢を保持する機能性を備えたイスに利用することが可能である。
10 機能性イス
12 肘掛け
14 背もたれ
16 座面
18 脚
20 座イス
22 肘掛け
24 背もたれ
26 座面
50 利用者
51 頭部
52 眼
53 頸部
54 肩峰点
55 上腕
56 肘
57 前腕
58 背中
59 背骨
60 臀部
80 一般的な肘掛けイス
81 一般的な肘掛けを備えないイス
82 肘掛け
84 背もたれ
86 座面

DS 天板
ME スマートフォン等
DP ディスプレイ
KB キーボード

Claims (4)

  1. 卓上又は携帯のコンピュータ機器を使用する際に用いる少なくとも座面、背もたれ及び肘掛けを備えたイスにおいて、
    前記肘掛けが、
    利用者が臀部から背中を背もたれに接触させ肘掛けに肘を当接させた着座状態で、両手で把持した前記コンピュータ機器を身体中央の矢状面上に置いて視線を向けた際に、体側視において上腕と肩峰点を通る垂線とによってなす角度が前方に0度超90度以内になる形状に形成されること、
    を特徴とする機能性イス。
  2. 前記背もたれが、
    使用者の臀部から少なくとも頸部までを支持する高さに設定され、
    前記座面と前記背もたれとによってなす角度が鈍角に形成され、肩甲骨上部より上側では利用者側に傾斜させて高さ方向が緩やかな湾曲形状に形成されること、
    を特徴とする請求項1に記載する機能性イス。
  3. 左右両側に設置された前記肘掛けの間隔が、
    前記肘掛け上端から前記座面と接続する箇所に向けて緩やかに拡張されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載する機能性イス。
  4. 前記肘掛け上面の高さが、
    座面から300mm以上400mm以内であること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載する機能性イス。

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