JP2023021670A - 画像処理装置、撮像システム、及び照明装置 - Google Patents

画像処理装置、撮像システム、及び照明装置 Download PDF

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崇史 鈴木
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Abstract

【課題】撮影された画像においてユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる画像処理装置、撮像システム及び照明装置を提供する。【解決手段】画像処理装置(300)は、撮影環境(15)において撮像装置(100)により被写体(11)が撮像された元画像を示す第1画像データを取得する第1取得部(350)と、撮影環境における照明装置(200)から被写体に照射した照明光による分布を示す照度分布情報を取得する第2取得部(350)と、仮想的な照明を設定するユーザ操作を受け付ける操作部(330)と、照度分布情報を参照して、ユーザ操作により設定された仮想的な照明に応じた照明効果を元画像に付与するように第1画像データを補正して、補正結果の画像を示す第2画像データを生成する制御部(310)とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、撮影された画像に対する後処理を行う画像処理装置、撮像システム、及び照明装置に関する。
特許文献1は、画像の高輝度領域を補正した上で、立体感のある自然な画像を生成することを目的とした画像処理装置を開示する。この画像処理装置は、距離画像データに基づいて、補正の対象とする画像に対応する法線情報を取得しており、画像に含まれる被写体の高輝度領域に基づいて、実照明パラメータを推定している。さらに、この画像処理装置は、推定した実照明パラメータに基づいて、仮想照明の向きと実照明の向きとの成す角度が所定の角度以上、大きくならないように、仮想照明パラメータを設定する。こうした法線情報と仮想照明パラメータに基づいて、画像に対してライティング処理が実行されている。
特開2018-163648号公報
本開示は、撮影された画像においてユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる画像処理装置、撮像システム及び照明装置を提供する。
本開示における画像処理装置は、撮影環境において撮像装置により被写体が撮像された元画像を示す第1画像データを取得する第1取得部と、撮影環境における照明装置から被写体に照射した照明光による分布を示す照度分布情報を取得する第2取得部と、仮想的な照明を設定するユーザ操作を受け付ける操作部と、照度分布情報を参照して、ユーザ操作により設定された仮想的な照明に応じた照明効果を元画像に付与するように第1画像データを補正して、補正結果の画像を示す第2画像データを生成する制御部とを備える。
本開示における撮像システムは、被写体を撮像して、第1画像データを生成する撮像装置と、画像処理装置とを備える。画像処理装置は、撮像装置によって生成された第1画像データが示す元画像に、照明効果を付与するように第1画像データを補正して、第2画像データを生成する。
本開示における照明装置は、被写体の撮影環境に照明光を照射して、撮影結果の元画像を補正する画像処理のための照度分布情報を生成する。照明装置は、互いに異なる複数の光源位置から照明光を個別に発光する発光部と、複数の光源位置から照射された各照明光の反射光をそれぞれ受光して、被写体に照射された照明光による分布を含む照度分布情報を生成する受光部とを備える。
本開示における画像処理装置、撮像システム及び照明装置によると、撮影された画像においてユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる。
本開示の実施形態1に係る撮像システムを説明するための図 撮像システムにおけるデジタルカメラの構成を示す図 撮像システムにおける照明装置の構成を例示する図 照明装置の構造を例示する前面図 撮像システムにおける映像編集PCの構成を例示する図 撮像システムにおける照明編集画面の表示例を示す図 撮像システムの映像編集PCにおける処理を例示するフローチャート 撮像システムにおける仮想照明の画像処理を説明するためのフローチャート 撮像システムの照明装置による照度分布データを例示する図 撮像システムの照明装置の動作を説明するための図 仮想照明の画像処理における反射率マップを例示する図 仮想照明の画像処理における座標変換を説明するための図 仮想照明の画像処理における照明効果の演算を説明するための図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施形態1)
実施形態1では、本開示に係る撮像システムを映像制作の現場に適用した例について説明する。
1.構成
本開示の実施形態1に係る撮像システムについて、図1を用いて説明する。
本実施形態に係る撮像システム10は、例えば図1に示すように、デジタルカメラ100と、照明装置200と、映像編集PC(パーソナルコンピュータ)300とを備える。本システム10は、例えば撮影者などのユーザが所望の演出において被写体11の動画又は静止画といった各種の映像を制作する用途に適用可能である。図1では、こうした映像制作の用途において被写体11が撮影される撮影現場15に、本システム10が配置された一例を示す。
従来より、映像制作の撮影現場15において、撮影者等が所望の雰囲気を演出したり、被写体11の影を除去したりする照明効果を得るために、種々の照明機材が用いられている。従来の照明技術では、所望の照明効果を得るために適切な照明機材を入手し、照明機材を適切な位置に配置するといった準備を、映像の撮影前に行う必要があった。こうした準備は、適切に行うためには照明技術に関する高度な専門知識を必要としている。例えば、照明機材の配置等が不適切であった場合には映像の撮影をやり直すといった手戻りが生じる等、照明効果の制約が自由度の高い映像制作を実現し難くしていた。
そこで、本実施形態に係る撮像システム10は、従来の照明機材とは異なる新たな照明装置200を、デジタルカメラ100による映像の撮影時に用いることで、映像を撮影してから事後的に、映像編集PC300において照明効果を付与することを可能にする。本システム10によると、特に高難度な照明機材の準備を行う必要なく、後処理で所望の照明効果を編集できるといった自由度の高い映像制作を実現可能にすることができる。
本システム10は、例えば図1に示すように、撮影現場15にデジタルカメラ100及び照明装置200を配置して用いられる。例えば、図1の配置例では、本システム10のデジタルカメラ100が、撮影現場15において被写体11を撮影するための位置に配置されている。
本システム10の照明装置200は、こうした撮影現場15において、例えばデジタルカメラ100により撮影される画角範囲を含む広範囲に照明光を照射できる程度の位置に配置される。本システム10のユーザは、特に従来の照明機材のように、被写体11の影を無くすなどの精密な配置を行わずに、照明装置200を利用できる。
本システム10において、デジタルカメラ100、照明装置200及び映像編集PC300のうちの一部又は全ては、相互に有線又は無線通信によりデータ通信可能に接続されてもよい。例えば、デジタルカメラ100が、照明装置200の動作を同期制御してもよいし、映像編集PC300に撮影結果などのデータを自動転送してもよい。又、例えば映像編集PC300は、特に通信接続しなくてもよく、例えばユーザが可搬性を有する記憶媒体を用いて、デジタルカメラ100等から得た各種データを映像編集PC300に入力してもよい。
以下、本システム10における各装置100,200,300の構成について説明する。
1-1.デジタルカメラの構成
本実施形態におけるデジタルカメラ100の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、本システム10におけるデジタルカメラ100の構成を例示する図である。デジタルカメラ100は、本実施形態における撮像装置の一例である。本実施形態のデジタルカメラ100は、イメージセンサ115と、画像処理エンジン120と、表示モニタ130と、制御部135とを備える。さらに、デジタルカメラ100は、バッファメモリ125と、カードスロット140と、フラッシュメモリ145と、操作部150と、通信モジュール155とを備える。また、デジタルカメラ100は、例えば光学系110及びレンズ駆動部112を備える。
光学系110は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、光学式手ぶれ補正レンズ(OIS)、絞り、シャッタ等を含む。フォーカスレンズは、イメージセンサ115上に形成される被写体像のフォーカス状態を変化させるためのレンズである。ズームレンズは、光学系で形成される被写体像の倍率を変化させるためのレンズである。フォーカスレンズ等は、それぞれ1枚又は複数枚のレンズで構成される。
レンズ駆動部112は、光学系110におけるフォーカスレンズ等を駆動する。レンズ駆動部112はモータを含み、制御部135の制御に基づいてフォーカスレンズを光学系110の光軸に沿って移動させる。レンズ駆動部112においてフォーカスレンズを駆動する構成は、DCモータ、ステッピングモータ、サーボモータ、または超音波モータなどで実現できる。
イメージセンサ115は、光学系110を介して形成された被写体像を撮像して、撮像データを生成する。撮像データは、イメージセンサ115による撮像画像を示す画像データを構成する。イメージセンサ115は、所定のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で新しいフレームの画像データを生成する。イメージセンサ115における、撮像データの生成タイミングおよび電子シャッタ動作は、制御部135によって制御される。イメージセンサ115は、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ、またはNMOSイメージセンサなど、種々のイメージセンサを用いることができる。
イメージセンサ115は、静止画像の撮像動作、スルー画像の撮像動作等を実行する。スルー画像は主に動画像であり、ユーザが静止画像の撮像のための構図を決めるために表示モニタ130に表示される。スルー画像及び静止画像は、それぞれ本実施形態における撮像画像の一例である。イメージセンサ115は、本実施形態における撮像部の一例である。
画像処理エンジン120は、イメージセンサ115から出力された撮像データに対して各種の処理を施して画像データを生成したり、画像データに各種の処理を施して、表示モニタ130に表示するための画像を生成したりする。各種処理としては、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、YC変換処理、電子ズーム処理、圧縮処理、伸張処理等が挙げられるが、これらに限定されない。画像処理エンジン120は、ハードワイヤードな電子回路で構成してもよいし、プログラムを用いたマイクロコンピュータ、プロセッサなどで構成してもよい。
表示モニタ130は、種々の情報を表示する表示部の一例である。例えば、表示モニタ130は、イメージセンサ115で撮像され、画像処理エンジン120で画像処理された画像データが示す画像(スルー画像)を表示する。また、表示モニタ130は、ユーザがデジタルカメラ100に対して種々の設定を行うためのメニュー画面等を表示する。表示モニタ130は、例えば、液晶ディスプレイデバイスまたは有機ELデバイスで構成できる。
操作部150は、デジタルカメラ100の外装に設けられた操作ボタンや操作レバー等のハードキーの総称であり、使用者による操作を受け付ける。操作部150は、例えば、レリーズボタン、モードダイヤル、タッチパネルを含む。操作部150はユーザによる操作を受け付けると、ユーザ操作に対応した操作信号を制御部135に送信する。
制御部135は、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御する。制御部135はCPU等を含み、CPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することで所定の機能を実現する。制御部135は、CPUに代えて、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路で構成されるプロセッサを含んでもよい。すなわち、制御部135は、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC等の種々のプロセッサで実現できる。制御部135は1つまたは複数のプロセッサで構成してもよい。また、制御部135は、画像処理エンジン120などと共に1つの半導体チップで構成してもよい。
バッファメモリ125は、画像処理エンジン120や制御部135のワークメモリとして機能する記録媒体である。バッファメモリ125は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などにより実現される。フラッシュメモリ145は不揮発性の記録媒体である。また、図示していないが、制御部135は各種の内部メモリを有してもよく、例えばROMを内蔵してもよい。ROMには、制御部135が実行する様々なプログラムが記憶されている。また、制御部135は、CPUの作業領域として機能するRAMを内蔵してもよい。
カードスロット140は、着脱可能なメモリカード142が挿入される手段である。カードスロット140は、メモリカード142を電気的及び機械的に接続可能である。メモリカード142は、内部にフラッシュメモリ等の記録素子を備えた外部メモリである。メモリカード142は、画像処理エンジン120で生成される画像データなどのデータを格納できる。
通信モジュール155は、有線又は無線通信における所定の通信規格に従って外部機器に接続するモジュール(回路)である。所定の通信規格は、例えばUSB、HDMI(登録商標)、IEEE802.11、Wi-Fi、Bluetooth等を含む。デジタルカメラ100は、通信モジュール155を介して、他の機器と通信することができる。
1-2.照明装置の構成
本実施形態における照明装置200の構成について、図3~4を用いて説明する。
図3は、本システム10における照明装置200の構成を例示する図である。照明装置200は、例えば図3に示すように、発光部210と、受光部220と、制御部230と、記憶部240と、通信部250とを備える。照明装置200の構造を図4に例示する。
図4は、照明装置200におけるヘッド部201を、照明光が出射する方向から見た前面図を例示する。ヘッド部201は、照明装置200において発光部210及び受光部220が組み付けられた部分である。照明装置200は、例えば、ヘッド部201を支持するアーム部202などをさらに備える。
照明装置200において、発光部210は、例えば可視領域の各種波長を有する照明光を発光するように、各種光源装置で構成される。発光部210は、例えば図4に示すように、複数の照明光源211~213を含む。図4では、発光部210が3個の照明光源211~213で構成される例を示す。照明装置200の発光部210はこれに限らず、例えば4個以上の照明光源211~213を含んでもよい。以下、照明光源211~213の総称を照明光源21という。
照明光源21は、例えば波長可変式のLEDであり、所定の配光角においてRGB等の複数色の照明光を発光する。照明光源21は、それぞれ複数色の単色LED等を含んでもよい。照明光源21の配光角は、例えば撮影現場15において被写体11を含む空間範囲に照明光が照射されるように設定される。互いに同じ波長を有する照明光を発光可能に構成される。発光部210は、照明光源21から照明光として白色光を発光してもよい。
例えば発光部210における第1~第3の照明光源211~213は、ヘッド部201において受光部220の周囲を囲むように配置される。こうした配置により、発光部210は、第1~第3の照明光源211~213において互いに異なる光源位置を有する。第1~第3の照明光源211~213は、それぞれ共通の空間範囲に照明光を照射する向きに配置される。
受光部220は、発光部210の照明光に対応する可視領域の光を受光可能に構成された受光面を有する。受光部220は、例えばCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ又はNMOSイメージセンサ等の各種の撮像素子で構成される。受光部220は、例えばモノクロ画像を撮像して、受光結果として照度の空間分布を示すデータを生成する。受光部220はモノクロに限らず、RGB等のカラーフィルタを含んでもよい。受光部220は、各色の画像を、各色光における受光結果としてデータ出力してもよい。
制御部230は、例えば照明装置200の全体動作を制御する。制御部230は、例えばソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU又はMPUを含む。制御部230、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路又は再構成可能な電子回路などのハードウェア回路であってもよい。制御部230は、CPU、MPU、マイコン、DSP、FPGA及びASIC等の種々の半導体集積回路で構成されてもよい。
記憶部240は、照明装置200の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶するROMやRAMを含む。記憶部240は、例えば各照明光源211~213と、受光部220との位置関係を示す情報を格納する。
通信部250は、有線又は無線通信における所定の通信規格に従って外部機器に接続するモジュール(回路)である。所定の通信規格は、例えばUSB、HDMI、IEEE802.11、Wi-Fi、Bluetooth等を含む。
1-3.映像編集PCの構成
本実施形態における映像編集PC300の構成について、図5を用いて説明する。
図5は、映像編集PC300の構成を例示する図である。映像編集PC300は、パーソナルコンピュータで構成される画像処理装置の一例である。図5に例示する映像編集PC300は、制御部310と、記憶部320と、操作部330と、表示部340と、通信部350とを備える。
制御部310は、例えばソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU又はMPUを含む。制御部310は、例えば映像編集PC300の全体動作を制御する。制御部310は、記憶部320に格納されたデータ及びプログラムを読み出して種々の演算処理を行い、各種の機能を実現する。
制御部310は、例えば上記各機能を実現するための命令群を含んだプログラムを実行する。上記のプログラムは、通信ネットワーク13から提供されてもよいし、可搬性を有する記録媒体に格納されていてもよい。また、制御部310は、上記各機能を実現するように設計された専用の電子回路又は再構成可能な電子回路などのハードウェア回路であってもよい。制御部310は、CPU、MPU、GPU、GPGPU、TPU、マイコン、DSP、FPGA及びASIC等の種々の半導体集積回路で構成されてもよい。
記憶部320は、映像編集PC300の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。記憶部320は、図5に示すように、格納部321及び一時記憶部322を含む。
格納部321は、所定の機能を実現するためのパラメータ、データ及び制御プログラム等を格納する。格納部321は、例えばHDD又はSSDで構成される。例えば、格納部321は、上記のプログラム、及び各種の画像データなどを格納する。
一時記憶部322は、例えばDRAM又はSRAM等のRAMで構成され、データを一時的に記憶(即ち保持)する。例えば、一時記憶部322は、編集途中の画像データなどを保持する。また、一時記憶部322は、制御部310の作業エリアとして機能してもよく、制御部310の内部メモリにおける記憶領域で構成されてもよい。
操作部330は、ユーザが操作を行う操作部材の総称である。操作部330は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル、ボタン及びスイッチ等であってもよい。操作部330は、表示部340上に表示される仮想的なボタンやアイコン、カーソル、オブジェクトといった各種のGUIも含む。
表示部340は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイで構成される出力部の一例である。表示部340は、操作部330を操作するための各種GUI及び操作部330から入力された情報など、各種の情報を表示してもよい。
通信部350は、有線又は無線通信における所定の通信規格に従って外部機器に接続するモジュール(回路)である。所定の通信規格は、例えばUSB、HDMI、IEEE802.11、Wi-Fi、Bluetooth等を含む。通信部350は、インターネット等の通信ネットワークに映像編集PC300を接続してもよい。通信部350は、外部機器または通信ネットワークから諸情報を受信する取得部の一例である。
以上のような映像編集PC300の構成は一例であり、映像編集PC300の構成はこれに限らない。例えば、映像編集PC300における取得部は、制御部310等における各種ソフトウェアとの協働によって実現されてもよい。映像編集PC300における入力部は、各種記憶媒体(例えば格納部321)に格納された諸情報を制御部310の作業エリア(例えば一時記憶部322)に読み出すことによって、諸情報の取得を行うものであってもよい。
また、映像編集PC300の表示部340には、プロジェクタおよびヘッドマウントディスプレイなど各種の表示デバイスが用いられてもよい。また、例えば外付けの表示デバイスを用いる場合、映像編集PC300の表示部340は、例えばHDMI規格などに準拠した映像信号等の出力インタフェース回路であってもよい。
2.動作
以上のように構成される撮像システム10の動作について、以下説明する。
本システム10では、例えばユーザが撮影現場15においてデジタルカメラ100により被写体11の映像を撮影する際に、照明装置200が、被写体11を含む撮影現場15における照度の空間分布を示す照度分布データを取得する。
例えば、デジタルカメラ100は、ユーザの操作に応じて撮影現場15において被写体11の映像を撮影して、撮影結果の画像データを生成する。又、照明装置200は、発光部210において第1~第3の照明光源211~213を順番に発光させ、受光部220において時分割で各照明光源211~213の反射光を受光して、照明光源21毎に照度分布データを生成する。
本システム10の映像編集PC300は、例えば上記のような撮影結果の画像データと共に照度分布データを入力し、仮想的な照明を設定するためのユーザ操作に応じて画像データの照明効果を編集する後処理を実行する。映像編集PC300の表示部340における表示例を図6に示す。
図6は、本システム10における照明編集画面の表示例を示す。例えば、映像編集PC300の表示部340に表示される照明編集画面は、仮想照明の設定領域R1と、元画像領域R2と、補正画像領域R3とを含む。
仮想照明の設定領域R1は、ユーザが所望の仮想照明を設定するための操作を受け付ける領域である。図6に例示する仮想照明の設定領域R1においては、仮想的な照明機材Ea,Ebが、環境画像G1上に、ユーザ操作に応じて配置される。環境画像G1は、例えばデジタルカメラ100の画角範囲を含む広範囲において撮影現場15を示す。
元画像領域R2は、デジタルカメラ100により撮像された、編集の対象とする画像、即ち元画像が表示される領域である。補正画像領域R3は、仮想照明の設定領域R1において設定された仮想の照明機材Ea,Ebによる照明効果を元画像に反映した画像、即ち補正画像が表示される領域である。各画像領域R2,R3は、例えば動画を表示可能である。
こうした照明編集画面においては、仮想照明の設定領域R1にユーザ操作が入力されると、これに対応する照明効果が、元画像領域R2と補正画像領域R3間の変化として確認できる。本システム10のユーザは、例えば撮影現場15の環境画像G1上で仮想の照明機材Ea,Ebの配置等を調整しながら、各画像領域R2,R3を確認することにより、所望の照明効果を容易に得ることができる。
本システム10においては、上記のような編集の後処理において、撮影現場15の照明装置200により得られる照度分布データを用いることにより、現実の撮影結果の画像データに対する仮想照明の照明効果を精度良くすることができる。本システム10の動作の詳細を以下、説明する。
2-1.動作の詳細
本システム10において仮想照明の照明効果を得る動作について、図7を用いて説明する。
図7は、本システム10の映像編集PC300における処理を例示するフローチャートである。図7のフローチャートに示す各処理は、例えば、撮影現場15における撮影後に、映像編集PC300の制御部310によって実行される。
まず、映像編集PC300の制御部310は、例えばデジタルカメラ100から、通信部350によるデータ通信を介して、デジタルカメラ100が生成した撮影結果の画像データを取得する(S1)。デジタルカメラ100の撮影結果の画像データは、例えばメモリカード等の記憶媒体など、他の機器を介して取得されてもよい。
また、制御部310は、例えば照明装置200から、通信部350によるデータ通信を介して、照明装置200が生成した照度分布データを取得する(S2)。例えば静止画の撮影時に、照明装置200の制御部230は、デジタルカメラ100による画像撮影前に、照度分布データを生成する動作を実行する。照度分布データの生成は、例えばRGB等の色別に行われる。例えば、照明装置200は、各照明光源21から色別の照明光を順次、発光する。
上記のような照明装置200の動作は、特に撮影現場15における被写体11とその環境が適宜許容誤差の範囲内で変化しない程度の撮影前後に行われてもよい。又、照明装置200の動作は、デジタルカメラ100等によって外部から制御されてもよい。又、照度分布データは、デジタルカメラ100が照明装置200とのデータ通信により受信して、対応する画像データとまとめて管理してもよい。映像編集PC300は、照明装置200による照度分布データを、他の各種機器を介して取得してもよい。
また、デジタルカメラ100において動画が撮影される場合、上記の照明装置200の動作は、例えば動画の撮影中に、デジタルカメラ100の動作と同期制御することによって行われる。例えば、デジタルカメラ100のフレーム毎の画像撮影用の露光期間(例えば数十ms)と、照度の情報取得用の露光期間(例えば数十ms)とが排他的に制御されてもよい。或いは、TOFセンサ等を併用することにより、照度分布データを一旦取得してから、その後の動的な変化を推定するように時刻毎の照度分布データが生成されてもよい。
制御部310は、例えば上記のように取得される各種データに基づき照明編集画面(図6)を表示部340に表示させ、操作部330における照明編集画面のユーザ操作に応じて、仮想照明の各種設定を示す設定情報を取得する(S3)。
例えば、ステップS3において制御部310は、デジタルカメラ100の撮影結果として取得した画像データ(S1)を元画像として、照明編集画面における元画像領域R2に表示させる。又、制御部310は、照明装置200の受光結果として取得した照度分布データ(S2)に基づいて、環境画像G1を生成して、仮想照明の設定領域R1に表示させる。制御部310は、こうして表示される照明編集画面に対する各種のユーザ操作を、操作部330において受け付ける。ユーザ操作の入力前において、補正画像領域R3は、元画像領域R2と同じ元画像を表示してもよいし、空欄表示であってもよい。
例えばステップS3において、制御部310は、仮想照明の設定領域R1において撮影現場15を示す環境画像G1上で、仮想の照明機材Ea,Ebの位置および向きといった配置を設定するユーザ操作を受け付ける。こうした仮想の照明機材Ea,Ebの配置は、例えば広角の環境画像G1により、元画像(及び補正画像)の範囲外においても容易に調整できる。
また、ステップS3においては、仮想の照明機材Ea,Ebの個数を増減したり、個々の照明機材Ea,Ebの設定パラメータを調整するユーザ操作も入力可能である。図6の例では、仮想の照明機材Eaについての設定パラメータの入力欄W1が表示されている。設定パラメータは、例えば照明光の強度、色温度、および配光角などを含む。制御部310は、以上のような各種のユーザ操作に応じて、各照明機材Ea,Ebの配置及び設定パラメータを、仮想照明の設定情報として取得する(S3)。
次に、制御部310は、以上のように取得される画像データ、照度分布データ、及び仮想照明の設定情報に基づいて、仮想照明の照明効果を元画像に付与する画像処理を行う(S4)。仮想照明の画像処理(S4)では、照明装置200による照度分布データが示す、別々の光源位置に対する撮影現場15の照度分布の間の差異に基づいて、実際に撮像された元画像が補正され、ユーザ操作に応じた仮想照明の照明効果を有する補正画像が得られる。仮想照明の画像処理(S4)の詳細については後述する。
制御部310は、例えば、照明編集画面における補正画像領域R3に、仮想照明の画像処理(S4)の結果の補正画像を表示させた状態で各種のユーザ操作を受け付けて、例えば編集の終了操作が入力されたか否かを判断する(S5)。例えば、ユーザが仮想の照明機材Ea,Ebの各種設定を変更するように仮想照明の設定領域R1を操作すると、制御部310は、ステップS5でNOに進み、変更された仮想照明の設定に応じてステップS3以降の処理を再び行う。
編集の終了操作が入力されると(S5でYES)、制御部310は、例えば最終的に仮想照明の画像処理(S4)で得られた補正画像を示す画像データを、編集結果として記憶部320に格納する(S6)。
制御部310は、例えば編集結果の画像データの記録(S6)により、図7のフローチャートに示す処理を終了する。
以上の本システム10の動作によると、撮影時に取得された撮影現場15の被写体11の照度分布を利用して、映像編集PC300において事後的に仮想照明の照明効果をユーザに確認させながら調整可能な後処理を実現できる。
2-2.仮想照明の画像処理
図7のステップS4における仮想照明の画像処理について、図8~13を用いて説明する。図8は、本システム10における仮想照明の画像処理(S4)を説明するためのフローチャートである。
まず、本システム10の制御部310は、図7のステップS2で取得された照度分布データを参照する(S11)。照度分布データは、例えば撮影現場15において本システム10の照明装置200により生成される。図9は、本システム10の照明装置200による照度分布データD1~D3を例示する。図10は、図9の照度分布データD1を生成する際の照明装置200の動作を説明するための図である。
図10では、撮影現場15において照明装置200が発光する照明光の光路の一例を示している。図10の例では、発光部210における第1の照明光源211から発光強度L1で発光された照明光が、光線方向Sに出射して、被写体11の表面位置Paにおいて反射されている。こうした照明光の反射光は、被写体11の表面位置Paの法線方向N及び反射係数ρに依存した照度Iにおいて、受光部220における受光位置paにて観測される。
光線方向S及び法線方向Nは、それぞれ3次元空間における単位ベクトルで表され、図中ではベクトルを意味する矢印を付している。光線方向Sは、例えば照明光源21毎に予め設定され、既知の設定値とする。被写体11の表面位置Pa毎の法線方向N及び反射係数ρは、未知の推定対象である。本実施形態の照明装置200は、例えば第1の照明光源211からの照明光の反射光の照度I1を受光位置pa毎に取得して、受光部220の受光面全体における照度I1の分布を示す照度分布データD1を生成する。
図9(A)は、第1の照明光源211の発光に応じた受光結果の照度分布データD1を例示する。図9(B)は第2の照明光源212の発光に応じた照度分布データD2を例示し、図9(C)は第3の照明光源213の発光に応じた照度分布データD3を例示する。図9(A)~(C)では、照度が大きいほど灰色を淡くするように、濃淡によって照度の大きさを示している。
図9(A)に例示する照度分布データD1は、撮影現場15の環境下で受光部220が観測可能な空間範囲にわたり、第1の照明光源211からの照明光が被写体11における各種の表面位置Paで反射された反射光の照度分布を示す。こうした照度分布においては、被写体11の各表面位置Paの照度が、照明装置200の受光部220における受光面上の座標系すなわち受光座標(x,y)において、対応する受光位置paに分布する。
図9(B)の照度分布データD2では、図9(A)と同じ環境の空間範囲に対して、第1の照明光源211の代わりに第2の照明光源212から照射した照明光に基づき、図9(A)とは異なる照度分布が得られている。図9(C)の照度分布データD3も同様に、第3の照明光源213からの照明光に基づき、図9(A),(B)とは異なる照度分布が得られている。例えば、図9(A)~(C)の間で同じ受光位置paにおいて観測される照度は、対応する被写体11の表面位置Paの法線方向N及び反射係数ρに応じて、互いに異なっている。
本システム10は、例えば照度差ステレオ法により、こうした複数の照明光源211~213による照度分布データD1~D3の間の差異を解析することで、撮影現場15における被写体11の各表面位置Paの法線方向N及び反射係数ρを推定する。なお、法線方向Nは、3次元のベクトル成分に対して単位ベクトルの正規化条件より、推定対象として2変数の自由度を有する。
例えば、本システム10における制御部310は、各照明光源211~213の照度分布データD1~D3を参照して(S11)、法線方向Nの2変数p,qを用いた反射率マップを作成する(S12)。各照明光源211~213に応じた反射率マップM1~M3を図11に例示する。
図11(A)は、図9(A)の照度分布データD1に対応する反射率マップM1を例示する。図11(B)は図9(B)に対応する反射率マップM2を例示し、図11(C)は図9(C)に対応する反射率マップM3を例示する。反射率マップM1~M3は、例えばpq平面において、特定の光源位置からの照明光の反射光が受光される割合の分布を示し、反射光の明るさについての等高線を含む。pq平面は、例えばガウス写像により種々の法線方向Nに対応する2変数p,qの座標系で規定される。
制御部310は、こうした複数の照明光源211~213による照度分布データD1~D3と対応する反射率マップM1~M3から、例えば照度差ステレオ法により被写体11の表面位置Paの法線方向N(即ち表面の傾き)と反射係数ρとを推定する演算処理を行う(S13)。制御部310は、例えばランバート面を仮定した次式(1)~(3)を演算する。
Figure 2023021670000002
上式(1)~(3)において、Lnは、第nの照明光源211~213による照明光の発光強度を示す(n=1,2,3)。Snは、第nの照明光源211~213からの光線方向を単位ベクトルとして示す。Inは、第nの照明光源211~213による照度分布データD1~D3として受光された照度を示す。又、上式(1)~(3)中の「×」は乗算を示し、「・」はベクトル間の内積を示す。上式(1),(2),(3)は、それぞれ図9(A)~(C)の反射率マップM1,M2,M3に対応する。
上式(1)~(3)においては、例えば法線方向Nの2変数p,qと反射係数ρとの3変数が、推定対象となることから、第1~第3の照明光源211~213による受光結果の情報に基づき、各変数の推定値が求められる。例えば、制御部310は、受光座標(x,y)における受光位置pa毎に、上式(1)~(3)の演算を実行する(S13)。
次に、制御部310は、以上のような被写体11の法線方向N及び反射係数ρの推定結果を示す推定情報を、受光座標(x,y)から撮像座標(X,Y)へ変換する(S14)。撮像座標(X,Y)は、補正対象の画像データが示す撮像画像上の位置を示す座標系であり、デジタルカメラ100のイメージセンサ115における撮像面上の位置を示す。図12(A),(B)に、それぞれステップS14における変換前後の受光座標(x,y)と撮像座標(X,Y)とを示す。
ステップS14の座標変換は、例えば、本システム10において撮影現場15におけるデジタルカメラ100と照明装置200との位置関係に応じた三角測量により演算される。この際、被写体距離として、デジタルカメラ100の撮像または照明装置200の受光における焦点距離が用いられてもよい。例えば制御部310は、こうした本システム10における座標変換のための各種情報を、図7のステップS1,S2等で予め取得して、ステップS14の処理を実行する。
制御部310は、上記のように撮像座標(X,Y)に変換された被写体11の推定情報に基づいて、図7のステップS3で取得した仮想照明の設定情報に応じた照明効果を演算して、補正画像を生成する(S15)。ステップS15の処理について、図13を用いて説明する。
図13では、デジタルカメラ100の撮像座標(X,Y)に対応する三次元の座標系(X,Y,Z)において、図6の照明編集画面においてユーザ操作により設定された仮想の照明機材Ea,Ebを例示している。制御部310は、例えば図7のステップS3においてユーザ操作に応じて取得した仮想照明の設定情報から、仮想の照明機材Ea,Ebの発光強度La,Lb及び光線方向Sa,Sbを特定する。例えば、制御部310は、仮想照明の設定領域R1(図6)上で仮想の照明機材Ea,Ebを配置するユーザ操作を受け付けると、ステップS14と同様の座標変換を行う。
制御部310は、こうした仮想の照明機材Ea,Ebの各種パラメータLa,Lb,Sa,Sb及び被写体11の推定結果の法線方向N及び反射係数ρに基づき、例えば次式(10)のように、仮想照明の照明効果を演算する(S15)。
Figure 2023021670000003
上式(10)において、Ioは補正前の元画像の明るさを示し、Ieは補正画像の明るさを示し、例えばそれぞれ(単色の)画素値である。制御部310は、例えば撮像座標(X,Y)における画素位置毎に、上式(10)の演算を行う。これにより、制御部310は、元画像に仮想照明の照明効果を付加する補正を行って、補正画像を生成する(S15)。
制御部310は、以上のように補正画像を生成することにより(S15)、仮想照明の画像処理(S4)を終了する。その後、制御部310は、例えば照明編集画面の補正画像領域R3(図6)に、生成した補正画像を表示させて、図7のステップS5に進む。
以上の仮想照明の画像処理(S4)によると、撮影現場15で照明装置200における複数の照明光源211~213を用いて得られた照度分布データD1~D3により、撮影現場15の被写体11の法線方向N及び反射係数ρが推定される(S13)。これにより、ユーザ所望の仮想照明の照明効果を精度良く算出できる(S15)。
上記のステップS13では、照度差ステレオ法の推定の演算式(1)~(3)を例示した。本システム10において、ステップS13における推定演算は、特に上式(1)~(3)に限らず、種々の変更が可能である。例えば、照明光源21の個数を4個以上に増やすと共に、連立する演算式を増やしてもよい。
又、上式(1)~(3)ではランバート面の仮定を用いたが、特にこの仮定に限らない種々の演算式が適用されてもよいし、機械学習モデルなどのAI技術が適用されてもよい。制御部310は、ステップS13の推定演算と同様の演算をステップS15に適用して、各種の推定手法に応じた仮想照明の照明効果を算出できる。
上記のステップS14では照明装置200の受光座標(x,y)とデジタルカメラ100の撮像座標(X,Y)の座標変換に、三角測量を用いる一例を説明した。ステップS14の処理は特に上記に限らず、例えばデジタルカメラ100においてDFD(Depth From Defocus)等により測距が行われてもよい。又、TOF(Time Of Flight)センサ等の測距センサが本システム10において用いられてもよい。また、例えば照明装置200の照度分布データD1~D3に対応する画像とデジタルカメラ100の撮像画像とから、互いの位置関係を推定する各種の画像認識手法が用いられてもよい。こうした画像認識の機械学習モデルなどの各種AI技術を用いてステップS14が実現されてもよい。
上記のステップS13~S14において、制御部310は、被写体11の推定情報を、立体形状を示すモデルデータとして管理してもよい。例えば、モデルデータにおける各部に、法線方向Nと共に反射係数ρを対応付けて管理されてもよい。
上記のステップS11~S14の処理は、図7のステップS3~S5の繰り返し周期において、毎回は行われなくてもよい。例えば、初回のステップS11~S14の結果を次回以降の処理に利用して、適宜処理が省略されてもよい。
3.まとめ
以上のように、本実施形態において、画像処理装置の一例である映像編集PC300は、第1及び第2取得部の一例の通信部350と、操作部330と、制御部310とを備える。第1取得部としての通信部350は、撮影現場15等の撮影環境においてデジタルカメラ100により被写体11が撮像された元画像を示す画像データ(即ち第1画像データ)を取得する(S1)。第2取得部としての通信部350は、撮影現場15における照明装置200から被写体11に照射した照明光による分布を示す照度分布情報の一例である照度分布データD1~D3を取得する(S2)。操作部330は、仮想的な照明を設定するユーザ操作を受け付ける(S3)。制御部310は、照度分布情報を参照して、ユーザ操作により設定された仮想的な照明に応じた照明効果を元画像に付与するように第1画像データを補正して、補正結果の画像を示す画像データ(即ち第2画像データ)を生成する(S4)。
以上の画像処理装置によると、照明装置200により得られる撮影現場15の照度分布データD1~D3を用いることによって、デジタルカメラ100により撮影された画像において、ユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる。
本実施形態において、照明装置200は、複数の照明光源211~213により互いに異なる複数の光源位置から照明光を個別に発光する。照度分布データD1~D3は、複数の光源位置からの各照明光の反射光がそれぞれ受光された複数の照度分布を含む。制御部310は、照度分布データD1~D3における複数の照度分布の間の差異に基づいて、仮想的な照明の照明効果を元画像に付与する(S11~S15)。これにより、撮影現場15で得られた被写体11の照度分布の差異に応じた照明効果を元画像に付与でき、ユーザの意図に沿った照明効果を精度良く得られる。
本実施形態において、照明装置200は、複数の光源位置から照射された各照明光の反射光を受光する受光面を有する受光部220を含む。照度分布データD1~D3は、複数の照度分布として、受光部220が複数の光源位置からの各照明光の反射光をそれぞれ受光面において受光した結果を示す。これにより、別々の光源位置からの照明光が、共通の受光位置paにおいて受光された照度分布データD1~D3が得られ、例えば照度差ステレオ法による解析を容易に実現できる。
本実施形態において、制御部310は、照度分布データD1~D3における複数の照度分布の間の差異に基づいて、被写体11における法線方向N及び反射率を示す反射係数ρを算出し(S13)、被写体11における法線方向N及び反射係数ρの算出結果に基づいて、仮想的な照明の照明効果を元画像に付与する(S15)。これにより、撮影現場15の照度分布データD1~D3に基づき、実際の被写体11に合わせた自然な照明効果を得やすくすることができる。
本実施形態において、映像編集PC300は、撮影現場15を示す環境情報を表示する表示部340をさらに備える。操作部330は、表示部340に表示された環境情報の一例の環境画像G1において撮影現場15における仮想的な照明の配置を設定するユーザ操作を受け付ける(図6参照)。これにより、ユーザが撮影現場15において所望の仮想照明を指定し易くすることができる。
本実施形態において、環境画像G1は、元画像よりも広い範囲において撮影現場15を示す。これにより、ユーザは元画像の画角範囲の外部に仮想の照明機材Ea,Eb等を配置するような指定が行え、所望の照明効果を得やすくすることができる。こうした環境画像G1は、例えば照明装置200による照度分布データD1~D3から生成できる。なお、こうした環境情報は、画像情報でなくてもよく、例えば撮影現場15を適宜、モデル化した情報であってもよい。
本実施形態において、撮像システム10は、被写体11を撮像して、第1画像データを生成するデジタルカメラ100と、映像編集PC300等の画像処理装置とを備える。画像処理装置は、デジタルカメラ100によって生成された第1画像データが示す元画像に、照明効果を付与するように第1画像データを補正して、第2画像データを生成する。こうした撮像システム10により、撮影された画像においてユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる。
本実施形態において、照明装置200は、被写体11の撮影現場15に照明光を照射して、撮影結果の元画像を補正する画像処理のための照度分布データD1~D3を生成する装置である。照明装置200は、互いに異なる複数の光源位置から照明光を個別に発光する発光部210と、複数の光源位置から照射された各照明光の反射光をそれぞれ受光して、被写体11に照射された照明光による分布を含む照度分布データD1~D3を生成する受光部220とを備える。こうした照明装置200によると、撮影現場15で撮影された画像においてユーザの意図に沿った照明効果を実現し易くすることができる。
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
上記の実施形態1では、発光部210が複数の照明光源21を備える照明装置200の構成例を説明した。本実施形態において、照明装置200の発光部210は、複数の照明光源21を備えなくてもよく、例えば1つの照明光源21により、複数の光源位置から照明光を照射可能に構成されてもよい。例えば、照明装置200の発光部210は、光源位置を変更可能なスリット等の構造を備えてもよい。こうした照明装置200によっても、複数の光源位置からの照明光に応じた照度分布データを得られ、本システム10の仮想照明の画像処理(S4)等に適用可能である。
上記の各実施形態では、画像処理装置の一例として映像編集PC300を例示した。本実施形態において、画像処理装置は、特に映像編集PC300に限らず、例えばタブレット端末、又はスマートフォンなどの各種の情報処理装置であってもよい。また、デジタルカメラ100が、制御部135等により画像処理装置の機能を有してもよい。この場合、デジタルカメラ100は、撮像システムの一例であり、当該システムにおける撮像装置の一例としてイメージセンサ115が機能してもよい。
また、上記の各実施形態では、光学系110及びレンズ駆動部112を備えるデジタルカメラ100を例示した。本実施形態の撮像装置は、光学系110及びレンズ駆動部112を備えなくてもよく、例えば交換レンズ式のカメラであってもよい。
また、上記の各実施形態では、撮像装置(及び撮像システム)の例としてデジタルカメラを説明したが、これに限定されない。本開示の撮像装置(及び撮像システム)は、画像撮影機能を有する電子機器(例えば、ビデオカメラ、スマートフォン、タブレット端末等)であればよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、種々の撮影環境において撮影された画像に事後的に照明効果を付与する用途に適用可能であり、例えば映像制作用途に適用可能である。
10 撮像システム
11 被写体
15 撮影現場
100 デジタルカメラ
200 照明装置
210 発光部
220 受光部
300 映像編集PC
310 制御部
320 記憶部
330 操作部
340 表示部
350 通信部

Claims (8)

  1. 撮影環境において撮像装置により被写体が撮像された元画像を示す第1画像データを取得する第1取得部と、
    前記撮影環境における照明装置から前記被写体に照射した照明光による分布を示す照度分布情報を取得する第2取得部と、
    仮想的な照明を設定するユーザ操作を受け付ける操作部と、
    前記照度分布情報を参照して、前記ユーザ操作により設定された仮想的な照明に応じた照明効果を前記元画像に付与するように前記第1画像データを補正して、補正結果の画像を示す第2画像データを生成する制御部とを備える
    画像処理装置。
  2. 前記照明装置は、互いに異なる複数の光源位置から前記照明光を個別に発光し、
    前記照度分布情報は、前記複数の光源位置からの各照明光の反射光がそれぞれ受光された複数の照度分布を含み、
    前記制御部は、前記照度分布情報における前記複数の照度分布の間の差異に基づいて、前記仮想的な照明の照明効果を前記元画像に付与する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記照明装置は、前記複数の光源位置から照射された各照明光の反射光を受光する受光面を有する受光部を含み、
    前記照度分布情報は、前記複数の照度分布として、前記受光部が前記複数の光源位置からの各照明光の反射光をそれぞれ前記受光面において受光した結果を示す
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記照度分布情報における前記複数の照度分布の間の差異に基づいて、前記被写体における法線方向及び反射率を算出し、
    前記被写体における法線方向及び反射率の算出結果に基づいて、前記仮想的な照明の照明効果を前記元画像に付与する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記撮影環境を示す環境情報を表示する表示部をさらに備え、
    前記操作部は、前記表示部に表示された環境情報において前記撮影環境における前記仮想的な照明の配置を設定するユーザ操作を受け付ける
    請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記環境情報は、前記元画像よりも広い範囲において前記撮影環境を示す
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 被写体を撮像して、第1画像データを生成する撮像装置と、
    請求項1に記載の画像処理装置とを備え、
    前記画像処理装置は、前記撮像装置によって生成された第1画像データが示す元画像に、前記照明効果を付与するように前記第1画像データを補正して、前記第2画像データを生成する
    撮像システム。
  8. 被写体の撮影環境に照明光を照射して、撮影結果の元画像を補正する画像処理のための照度分布情報を生成する照明装置であって、
    互いに異なる複数の光源位置から前記照明光を個別に発光する発光部と、
    前記複数の光源位置から照射された各照明光の反射光をそれぞれ受光して、前記被写体に照射された照明光による分布を含む照度分布情報を生成する受光部と
    を備える照明装置。
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