JP2023018367A - 昇圧接続回路、電力変換システム - Google Patents

昇圧接続回路、電力変換システム Download PDF

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隆史 安藤
Takashi Ando
真之 石田
Masayuki Ishida
正樹 神野
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之広 村田
Yukihiro Murata
聖史 森田
Satoshi Morita
修平 西川
Shuhei Nishikawa
昂洋 吉松
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Abstract

【課題】後段に接続されている電力変換装置の動作状態を高精度に判定できる昇圧接続回路を実現する。【解決手段】昇圧回路(11)は、第1の直流電源(PV1)より開放電圧が低い第2の直流電源(PV2)から出力される直流電力の電圧を昇圧できる。合流出力配線(Wb)は、昇圧回路(11)の出力配線(Wb)と、第1の直流電源(PV1)の出力配線(W1)が合流した配線であり、昇圧接続回路(10)から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置(20)に接続される。制御部(12)は、電流センサ(A2)で検出される昇圧接続回路(10)から出力される電流に応じて、電力変換装置(20)が動作中であるか停止中であるかを判定する。【選択図】図1

Description

本開示は、出力電圧が異なる複数の直流電源の出力を統合するための昇圧接続回路、電力変換システムに関する。
再生可能エネルギーへの注目が集まる中、太陽光発電システムの普及が拡大している。複数の太陽電池ストリングが設置される太陽光発電システムにおいて、屋内集中型のパワーコンディショナを使用する場合、パワーコンディショナの前段に、複数の太陽電池ストリングで発電された直流電流を統合するための接続箱が設置される。
屋根の形状などにより、複数の太陽電池ストリングのそれぞれを構成する太陽電池モジュールの枚数を統一できない場合がある。その場合、パワーコンディショナの前段に昇圧機能付接続箱が設置される。昇圧機能付接続箱は、太陽電池モジュールの直列数が少ない太陽電池ストリングの電圧を、標準の太陽電池ストリングの電圧まで昇圧して各太陽電池ストリングの直流電流を統合する機能を有する(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2016-10232号公報 特開2013-218503号公報
昇圧機能付接続箱は、後段のパワーコンディショナが動作しているときは昇圧動作する必要があるが、後段のパワーコンディショナが停止しているときは昇圧動作を停止させる必要がある。パワーコンディショナの停止中に昇圧機能付接続箱が昇圧動作すると、昇圧機能付接続箱の出力電圧がリミッタ値まで上昇し、昇圧機能付接続箱内の部品の劣化、パワーコンディショナの入力過電圧エラーに繋がる。
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、後段に接続されている電力変換装置の動作状態を高精度に判定できる昇圧接続回路、電力変換システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある態様の昇圧接続回路は、第1の直流電源より開放電圧が低い第2の直流電源から出力される直流電力の電圧を昇圧可能な昇圧回路と、前記昇圧回路の出力配線と、前記第1の直流電源の出力配線が合流した合流出力配線と、前記昇圧回路を制御する制御部と、本昇圧接続回路から出力される電流を検出する電流センサと、を備える。前記合流出力配線は、本昇圧接続回路から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に接続され、前記制御部は、前記電流センサで検出される電流に応じて、前記電力変換装置が動作中であるか停止中であるかを判定する。
本開示によれば、後段に接続されている電力変換装置の動作状態を高精度に判定できる昇圧接続回路を実現することができる。
実施の形態に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。 昇圧回路の回路構成例を示す図である。 太陽電池モジュールの電力-電圧特性(P-V曲線)を示す図である。 比較例1に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。 比較例2に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。 実施の形態に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。 実施の形態に係る、昇圧機のパワコン動作判定処理の流れを示すフローチャートである。 変形例1に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。 変形例2に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。
図1は、実施の形態に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。図1に示す太陽光発電システムは集中型の太陽光発電システムであり、複数の太陽電池ストリングPV1、PV2と電力変換システム1を備える。電力変換システム1は、昇圧機能付接続箱(以下適宜、昇圧接続箱または単に昇圧機と呼ぶ)10と電力変換装置20を備える。
第1太陽電池ストリングPV1は、直列接続された複数の太陽電池モジュール(太陽光パネル)を含む。第2太陽電池ストリングPV2は、第1太陽電池ストリングPV1より直列数が少ない太陽電池モジュールを含む。例えば、第1太陽電池ストリングPV1は5枚の太陽電池モジュールを含み、第2太陽電池ストリングPV2は3枚の太陽電池モジュールを含んでいてもよい。
各太陽電池モジュールは、直列接続された複数の太陽電池セルを含む。太陽電池セルは、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接、直流電力に変換することができる。太陽電池セルとして、ヘテロ接合太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、単結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、化合物系太陽電池などを使用することができる。
昇圧接続箱10は、昇圧回路11、制御部12、第1入力端子IN1、第2入力端子IN2、第1開閉器RY1、第2開閉器RY2、逆流防止ダイオードD1、出力端子OUT、入力電圧センサV1、入力電流センサA1、出力電圧センサV2、出力電流センサA2および温度センサT1を含む。
第2太陽電池ストリングPV2は第1太陽電池ストリングPV1より直列数が少ないため、第1太陽電池ストリングPV1より開放電圧が低い。第1太陽電池ストリングPV1は第1入力端子IN1に接続され、第1入力端子IN1に入力された電力が、出力配線W1に供給される。出力配線W1には、第1開閉器RY1と逆流防止ダイオードD1が接続される。第2太陽電池ストリングPV2は第2入力端子IN2に接続され、第2入力端子IN2に入力された電力が、第2開閉器RY2を介して出力配線W2に供給され、さらに昇圧回路11に接続される。
第1太陽電池ストリングPV1の出力配線W1と、昇圧回路11の出力配線Wbは端子台(不図示)で合流され、端子台と電力変換装置20の入力端子との間が合流出力配線Wmで接続される。以下、本明細書では第1太陽電池ストリングPV1と端子台との間の回路を標準回路系、第2太陽電池ストリングPV2と端子台との間の回路を昇圧回路系と呼ぶ。
昇圧回路11は、第2太陽電池ストリングPV2から出力される直流電力の電圧を昇圧可能なDC/DCコンバータである。昇圧回路11は、第2太陽電池ストリングPV2の出力電圧を標準回路系の電圧まで昇圧させることにより、第1太陽電池ストリングPV1の出力電力と第2太陽電池ストリングPV2の出力電力を統合して、出力端子OUTを介して電力変換装置20に供給することができる。
入力電圧センサV1は、第2太陽電池ストリングPV2の出力配線W2の電圧を検出して制御部12に出力する。入力電流センサA1は、第2太陽電池ストリングPV2の出力配線W2に流れる電流を検出して制御部12に出力する。出力電圧センサV2は、合流出力配線Wmの電圧を検出して制御部12に出力する。出力電流センサA2は、合流出力配線Wmに流れる電流を検出して制御部12に出力する。温度センサT1は、昇圧接続箱10内の温度を検出して制御部12に出力する。
入力電圧センサV1、出力電圧センサV2は例えば、分圧抵抗と差動増幅器を含んで構成される。入力電流センサA1、出力電流センサA2は例えば、CTセンサやホールセンサを含んで構成される。温度センサT1は例えば、熱電対やサーミスタを含んで構成される。
制御部12は、各センサから入力される電圧、電流、温度をもとに昇圧回路11を制御する。制御部12は、入力電圧センサV1で検出される電圧により、第2太陽電池ストリングPV2の出力電圧が、昇圧を開始できる電圧以上となっているか否かを判定することができる。制御部12は、昇圧回路11の昇圧動作を制御して、入力電圧センサV1で検出される電圧および入力電流センサA1で検出される電流を制御することで、第2太陽電池ストリングPV2の発電電力を最適化することができる(詳細は後述する)。
制御部12は、温度センサT1で検出される温度を用いて、昇圧回路11の昇圧動作により昇圧接続箱10内の各部品の温度が許容範囲を超えているか否かを監視している。昇圧回路11の昇圧動作中に、検出される温度が許容範囲を超える状態になった場合、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を停止させて昇圧接続箱10内の部品を保護する。昇圧回路11の昇圧動作停止中であっても、検出される温度が許容範囲を超えている場合、検出される温度が許容範囲内に低下するまで、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を開始させない。
制御部12は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコントローラ、DSP、ROM、RAM、ASIC、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源として、ファームウェアなどのプログラムを利用できる。
図2は、昇圧回路11の回路構成例を示す図である。図2に示す昇圧回路11は、入力コンデンサC1、リアクトルL1、ダイオードD2、スイッチング素子S1および出力コンデンサC2を含む昇圧チョッパである。
第2太陽電池ストリングPV2の出力配線W2のプラス配線とマイナス配線間に、入力電圧センサV1と平滑用の入力コンデンサC1が接続される。第2太陽電池ストリングPV2の出力配線W2のプラス配線にリアクトルL1が挿入される。第2太陽電池ストリングPV2の出力配線W2のマイナス配線上に入力電流センサA1が設置される。なお、プラス配線上に設置されてもよい。
昇圧回路11の出力配線Wbのプラス配線とマイナス配線間に、スイッチング素子S1と平滑用の出力コンデンサC2が接続される。昇圧回路11のスイッチング素子S1と出力コンデンサC2間のプラス配線にダイオードD2が直列に接続される。スイッチング素子S1とダイオードD2間のノードにリアクトルL1が接続される。ダイオードD2は、昇圧回路11の出力側からの電流の逆流を防止する。
スイッチング素子S1には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を使用することができる。リアクトルL1は、スイッチング素子S1のオン/オフに応じて、第2太陽電池ストリングPV2からの出力電流に基づくエネルギーの蓄積および放出を行う。
制御部12は、スイッチング素子S1のオン/オフの比率(デューティ比)を制御することにより、昇圧比を制御することができる。制御部12は第2太陽電池ストリングPV2の出力電力(発電電力)が最大になるように昇圧回路11をMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御することができる。
図3は、太陽電池モジュールの電力-電圧特性(P-V曲線)を示す図である。太陽電池モジュールの開放電圧Vocと、最大出力電力Pmaxで動作する最大出力動作電圧Vpmとの間の電圧範囲では、動作電圧Vを低下させるほど出力電力Pが増加する。最大出力動作電圧Vpmより下側の電圧範囲では、動作電圧Vを低下させるほど出力電力Pが低下する。MPPT制御では、最大出力電力Pmaxが維持されるように動作電圧Vが制御される。
制御部12は、入力電圧センサV1で検出された第2太陽電池ストリングPV2の出力電圧と、入力電流センサA1で検出された第2太陽電池ストリングPV2の出力電流をもとに、第2太陽電池ストリングPV2の出力電力を検出する。制御部12は、第2太陽電池ストリングPV2の出力電圧と出力電力の関係をもとに、第2太陽電池ストリングPV2の出力電力を最大にするための電圧指令値を生成する。
制御部12は例えば、山登り法にしたがい動作電圧Vを所定のステップ幅で変化させて最大出力電力Pmaxの動作点を探索する。例えば、図3の最大出力電力Pmaxの動作点の左側では、現在の動作電圧Vを右側にシフトさせるための電圧指令値を生成し、最大出力電力Pmaxの動作点の右側では、現在の動作電圧Vを左側にシフトさせるための電圧指令値を生成する。制御部12は、最大出力電力Pmaxの動作点を捉えると最大出力電力Pmaxの動作点を維持するように電圧指令値を生成する。昇圧回路11のスイッチング素子S1は、生成された電圧指令値に基づく駆動信号に応じてスイッチング動作する。
図1に戻る。電力変換装置20は、太陽光発電システムにおいて直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナである。電力変換装置20は、DC/DCコンバータ21、インバータ22および制御部23を備える。
DC/DCコンバータ21は、昇圧接続箱10により統合された直流電力の電圧を調整可能なコンバータである。DC/DCコンバータ21には例えば、図2に示したような昇圧チョッパを使用することができる。DC/DCコンバータ21は直流バスを介してインバータ22に接続される。
インバータ22は、DC/DCコンバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換して、変換した交流電力を、分電盤(不図示)を介して商用電力系統(以下、系統と呼ぶ)2に出力することができる。なお、分電盤には宅内の負荷(不図示)が接続されており、インバータ22は変換した交流電力を、分電盤を介して負荷にも供給することができる。
制御部23は電力変換装置20全体を統括的に制御する。制御部23は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコントローラ、DSP、ROM、RAM、ASIC、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源として、ファームウェアなどのプログラムを利用できる。
制御部23は、第1太陽電池ストリングPV1と第2太陽電池ストリングPV2の統合された出力電力が最大になるようDC/DCコンバータ21をMPPT制御する。制御部23は、DC/DCコンバータ21とインバータ22間の直流バスの電圧が目標値を維持するようにインバータ22を制御する。具体的には制御部23は、直流バスの電圧を目標値に一致させるための電流指令値を生成する。制御部23は、直流バスの電圧が目標値より高い場合はインバータ22の出力電力を増加させるための電流指令値を生成し、直流バスの電圧が目標値より低い場合はインバータ22の出力電力を低下させるための電流指令値を生成する。インバータ22は、生成された電流指令値に基づく駆動信号に応じてスイッチング動作する。
昇圧機は、電力変換装置20(以下適宜、パワコンと呼ぶ)が動作しているときは、第2太陽電池ストリングPV2で発電された電力をパワコンへ供給するために昇圧動作する必要があるが、パワコンが停止しているときは昇圧動作を停止させる必要がある。
昇圧機がパワコンの状態を考慮せずに昇圧動作すると、昇圧機内部で電圧の上昇と下降が繰り返され、昇圧機内の部品の劣化に繋がる。また、昇圧機の不必要な出力電圧の上昇によりパワコンの入力電圧が上昇すると、パワコン側で入力過電圧エラーが発報されることがある。
したがって昇圧機は、昇圧機内部の昇圧始動条件を満足しているか否かを確認するとともに、パワコンの動作状態を検出し、パワコンが動作しているか否かを確認する必要がある。昇圧機内部の昇圧始動条件には例えば、第2太陽電池ストリングPV2の入力電圧が昇圧を開始させる電圧以上となっているか、昇圧機内の部品温度が正常な温度範囲にあるかなどが含まれる。
通常、パワコンと昇圧機間は、パワコンの動作状態を通知するための通信線や信号線で接続されておらず、直流電力線のみで接続されている。この直流電力線の電圧の状態によって、パワコンの動作状態を判断する方法が考えられる。
図4は、比較例1に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。以下の説明では、昇圧機内部の昇圧始動条件は満足しているものとする。パワコンが停止中の場合、出力電圧センサV2で検出される電圧は、通常、第1太陽電池ストリングPV1の開放電圧Vocとなる。
図3、図4に示すように、パワコンが動作し、系統2への電力出力が開始されると、パワコンの入力電圧がMPPT制御により低下する。パワコンの入力電圧は昇圧機の出力電圧とほぼ同等であるため、昇圧機の出力電圧センサV2では、パワコンにより制御されているパワコンの入力電圧が検出される。
出力電圧センサV2で検出される電圧が、第1太陽電池ストリングPV1の開放電圧Vocから降下し、判定電圧を一定時間以上、下回った場合、昇圧機はパワコンが動作したと判断し、昇圧動作を開始させる。
図5は、比較例2に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。上述したようにパワコンが停止中の場合、出力電圧センサV2では、第1太陽電池ストリングPV1の開放電圧Vocが検出される。比較例2では昇圧機の制御部12は、昇圧回路11に一時的に昇圧動作をさせる。昇圧動作が開始されると、出力電圧センサV2で検出される昇圧機の出力電圧は、昇圧回路11のリミッタ値Vlimまで上昇し、昇圧動作が停止する。制御部12は、昇圧回路11の昇圧動作を一旦停止させ、数分後に昇圧動作を再開させる。昇圧動作の停止と再開を繰り返している状態では、昇圧機はパワコンが停止していると判断する。
パワコンが動作を開始すると、パワコンから系統2への電力出力が開始されるとともに、MPPT制御によりパワコンの入力電圧が降下する。この状態で昇圧機が昇圧動作を開始すると、昇圧機の出力電圧が昇圧回路11のリミッタ値Vlimまで上昇せず、継続して昇圧動作を行うことができる。昇圧動作が継続している状態では、昇圧機はパワコンが動作していると判断する。
パワコンは、第1太陽電池ストリングPV1の開放電圧Vocを検出し、検出した開放電圧Vocを、MPPT制御などの制御に反映させている。パワコンが停止中に昇圧機が昇圧動作すると、昇圧回路11の出力電圧のリミッタ値Vlimまで、パワコンの入力電圧が上昇してしまい、本来の第1太陽電池ストリングPV1の開放電圧Vocを誤認識する可能性がある。
比較例1、2に係るパワコン動作判定方法では、パワコンは入力電圧の誤認識により、誤動作を起こすことがあった。パワコンの誤動作として例えば、入力過電圧検出機能の誤動作、開放電圧Vocの誤認識によるMPPT制御の誤動作、入力電圧の誤認識による出力制御(出力抑制ともいう)の停止または復帰の誤動作などが挙げられる。
また、比較例1に係るパワコン動作判定方法では、パワコンが動作を開始して系統2への電力出力が開始されても、日射の上昇速度によっては、MPPT制御によるパワコンの入力電圧の降下が、昇圧機の判定電圧に到達せず、昇圧機がパワコンの動作開始を認識できない可能性がある。
反対に、日射が一旦上昇し、急低下すると、パワコンが動作していないにも関わらず、出力電圧センサV2で検出される電圧が判定電圧まで低下し、昇圧機が、パワコンが動作開始したと誤認識する可能性もある。
図6は、実施の形態に係る、昇圧機のパワコン動作判定方法を説明するための図である。実施の形態では、パワコンの動作判定を、出力電圧センサV2で検出される電圧ではなく、出力電流センサA2で検出される電流をもとに行う。昇圧機の出力電圧は、日射によって変化してしまうことがあるが、昇圧機の出力電流は、パワコンが動作しない限り流れないため、日射変動の影響を除去することができる。
低日射状態のとき、パワコンは動作と停止を繰り返す場合があり、これに応じて昇圧機も昇圧開始と昇圧停止を繰り返す場合がある。この対策として、パワコンが安定して動作しているか否かを判断するために時間の要素を加えてもよい。
図6に示すように、昇圧機の出力電流Aoutが、開始判定電流Astを超えた電流を開始判定時間Tst以上継続した場合、昇圧機はパワコンが動作中と判定し、昇圧動作を開始する。昇圧機の出力電流Aoutが、停止判定電流Asp未満の電流を停止判定時間Tsp以上継続した場合、昇圧機はパワコンが停止中と判定し、昇圧動作を停止する。
図7は、実施の形態に係る、昇圧機のパワコン動作判定処理の流れを示すフローチャートである。昇圧機の電源がオンの状態において(S10のY)、まず現在の昇圧機が昇圧動作中であるか昇圧動作停止中であるか否かをチェックし(S11)、昇圧動作停止中であるならば(S11のY)、昇圧機の制御部12は、昇圧機の動作開始条件(電流条件を除く)を満足するか否か判定する(S12)。昇圧機の動作開始条件として例えば、入力電圧センサV1で検出される昇圧回路11の入力電圧が昇圧開始電圧(例えば、40V)以上であること、温度センサT1で検出される昇圧機内部の温度が部品保護のための設定温度(例えば、80℃)未満であること、昇圧機に異常が発生していないことが挙げられる。これら3つの条件をすべて満足する場合、制御部12は動作開始条件(電流条件を除く)を満足すると判定する(S12のY)。これら3つの条件の一つでも満足しない場合、制御部12は動作開始条件(電流条件を除く)を満足しないと判定する(S12のN)。
動作開始条件(電流条件を除く)が満足されている状態で(S12のY)、制御部12は、出力電流センサA2で検出される出力電流Aoutが、開始判定電流Astを超えた電流を開始判定時間Tst以上継続したか否かを判定する(S13)。出力電流Aoutが、開始判定電流Astを超えた電流を開始判定時間Tst以上継続したとき(S13のY)、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を開始させる(S14)。
ステップS11において昇圧機が昇圧動作中である場合(S11のN)、制御部12は、昇圧機の動作停止条件(電流条件を除く)を満足するか否か判定する(S15)。昇圧機の動作停止条件として例えば、入力電圧センサV1で検出される昇圧回路11の入力電圧が昇圧停止電圧(例えば、30V)以下であること、温度センサT1で検出される昇圧機内部の温度が部品保護のための設定温度(例えば、90℃)以上であること、昇圧機に異常が発生していることが挙げられる。これら3つの条件の一つでも満足する場合、制御部12は動作停止条件(電流条件を除く)を満足すると判定する(S15のY)。これら3つの条件のすべてを満足しない場合、制御部12は動作停止条件(電流条件を除く)を満足しないと判定する(S15のN)。
動作停止条件(電流条件を除く)が満足された場合(S15のY)、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を停止させる(S18)。動作停止条件(電流条件を除く)が満足されていない状態で(S15のN)、制御部12は、出力電流センサA2で検出される出力電流Aoutが、停止判定電流Asp未満の電流を停止判定時間Tsp以上継続したか否かを判定する(S16)。出力電流Aoutが、停止判定電流Asp未満の電流を停止判定時間Tsp以上継続したとき(S16のY)、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を停止させる(S18)。停止判定時間Tsp以上継続しない状態では(S16のN)、制御部12は昇圧回路11の昇圧動作を継続させる(S17)。
昇圧機の電源がオフの状態になると(S10のN)、パワコン動作判定処理が終了する。
以上説明したように本実施の形態によれば、出力電圧センサV2で検出される昇圧接続箱10の出力電圧ではなく、出力電流センサA2で検出される昇圧接続箱10の出力電流をもとに電力変換装置20の動作状態を判定することにより、電力変換装置20の動作状態を高精度に判定することができる。これにより、電力変換装置20が停止状態で昇圧接続箱10が昇圧動作を開始または継続することを防止し、昇圧接続箱10の出力電圧が上昇することによる、昇圧接続箱10内の部品の劣化を抑制するとともに、電力変換装置20の誤動作を減少させることができる。
本実施の形態では、複数の太陽電池ストリング(PV1、PV2)を並列に接続する昇圧接続箱10と、電力変換装置20とを、分離した機器とした。これにより、昇圧接続箱10と電力変換装置20の組合せによって、さまざまな太陽電池ストリングの設置構成に応じることができ、少ない機器の種類で様々な設置形態に応じることができる。したがって、昇圧接続箱10と、電力変換装置20を含む機器のコストを低減することができる。
以上、本開示を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
図8は、変形例1に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。図9は、変形例2に係る太陽光発電システムの構成例を示す図である。図1では、出力電流センサA2が合流出力配線Wmに設置される例を示した。この点、出力電流センサA2の代わりに、標準回路系の出力配線W1に標準回路出力電流センサA3が設置されてもよい。図8に示す変形例1は、標準回路系の出力配線W1のプラス配線側に設置される例である。図9に示す変形例2は、標準回路系の出力配線W1のマイナス配線側に設置される例である。
制御部12は、入力電流センサA1で検出される昇圧回路系に流れる電流と、標準回路出力電流センサA3で検出される標準回路系に流れる電流を合算することにより、昇圧機の出力電流Aoutを検出することができる。
上記実施の形態では説明を単純化するために、標準回路系に一つの第1太陽電池ストリングPV1が接続され、昇圧回路系に一つの第2太陽電池ストリングPV2が接続される例を説明した。この点、標準回路系に、複数の第1太陽電池ストリングPV1が並列に接続されてもよい。この場合、第1開閉器RY1および逆流防止ダイオードD1がそれぞれのストリングに設置される。複数の第1太陽電池ストリングPV1から合流出力配線Wmに出力される電流(電力)は、複数の第1太陽電池ストリングPV1の出力電流(出力電力)の合計となる。
同様に、昇圧回路系に、複数の第2太陽電池ストリングPV2が並列に接続されてもよい。この場合、第2開閉器RY2および昇圧回路11がそれぞれのストリングに設置される。複数の昇圧回路11から合流出力配線Wmに出力される電流(電力)は、複数の第2太陽電池ストリングPV2の出力電流(出力電力)の合計となる。
上記実施の形態では、昇圧接続箱10に、第1太陽電池ストリングPV1と、第1太陽電池ストリングPV1より開放電圧が低い第2太陽電池ストリングPV2が接続される例を説明した。この点、昇圧接続箱10には、開放電圧が異なる複数の太陽電池以外の直流電源を接続することもできる。例えば、昇圧接続箱10に、第1蓄電池パックと、第1蓄電池パックより開放電圧が低い第2蓄電池パックが接続されてもよい。第2蓄電池パックは、セルまたはモジュールの直列数が第1蓄電池パックより少ない蓄電池パックである。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
第1の直流電源(PV1)より開放電圧が低い第2の直流電源(PV2)から出力される直流電力の電圧を昇圧可能な昇圧回路(11)と、
前記昇圧回路(11)の出力配線(Wb)と、前記第1の直流電源(PV1)の出力配線(W1)が合流した合流出力配線(Wb)と、
前記昇圧回路(11)を制御する制御部(12)と、
本昇圧接続回路(10)から出力される電流を検出する電流センサ(A2)or(A1、A3)と、を備え、
前記合流出力配線(Wb)は、本昇圧接続回路(10)から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置(20)に接続され、
前記制御部(12)は、前記電流センサ(A2)or(A1、A3)で検出される電流に応じて、前記電力変換装置(20)が動作中であるか停止中であるかを判定することを特徴とする昇圧接続回路(10)。
これによれば、電力変換装置(20)の動作状態を高精度に判定することができる。
[項目2]
前記制御部(12)は、本昇圧接続回路(10)から前記電力変換装置(20)に流れる電流が第1閾値以上になると、前記昇圧回路(11)の動作を開始させることを特徴とする項目1に記載の昇圧接続回路(10)。
これによれば、電力変換装置(20)の動作開始を高精度に判定することができる。
[項目3]
前記制御部(12)は、本昇圧接続回路(10)から前記電力変換装置(20)に流れる電流が、前記第1閾値より低い第2閾値以下になると、前記昇圧回路(11)の動作を停止させることを特徴とする項目2に記載の昇圧接続回路(10)。
これによれば、電力変換装置(20)の動作停止を高精度に判定することができる。
[項目4]
前記電流センサ(A2)は、前記合流出力配線(Wb)に設置されることを特徴とする項目1から3のいずれか1項に記載の昇圧接続回路(10)。
これによれば、昇圧接続回路(10)から電力変換装置(20)に流れる電流を、直接的に検出することができる。
[項目5]
前記電流センサ(A1、A3)は、前記第1の直流電源(PV1)の出力配線(W1)と、前記第2の直流電源(PV2)の出力配線に設置されることを特徴とする項目1から3のいずれか1項に記載の昇圧接続回路(10)。
これによれば、合流出力配線(Wb)に電流センサ(A2)を設置しなくても、昇圧接続回路(10)から電力変換装置(20)に流れる電流を検出することができる。
[項目6]
前記第1の直流電源(PV1)および前記第2の直流電源(PV2)は太陽電池(PV1、PV2)であることを特徴とする項目1から5のいずれか1項に記載の昇圧接続回路(10)。
これによれば、昇圧接続回路(10)から出力される電圧ではなく電流をもとに電力変換装置(20)の動作状態を判定することにより、電力変換装置(20)のMPPT制御の影響による誤検出を回避することができる。
[項目7]
項目1から6のいずれか1項に記載の昇圧接続回路(10)と、
前記昇圧接続回路(10)から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置(20)と、
を備えることを特徴とする電力変換システム(1)。
これによれば、電力変換装置(20)の動作状態を高精度に判定することができる。
1 電力変換システム、 2 系統、 10 昇圧接続箱、 11 昇圧回路、 12 制御部、 20 電力変換装置、 21 DC/DCコンバータ、 22 インバータ、 23 制御部、 PV1 第1太陽電池ストリング、 PV2 第2太陽電池ストリング、 RY1 第1開閉器、 RY2 第2開閉器、 D1 逆流防止ダイオード、 V1 入力電圧センサ、 V2 出力電圧センサ、 A1 入力電流センサ、 A2 出力電流センサ、 A3 標準回路出力電流センサ、 T1 温度センサ、 W1,W2,Wb 出力配線、 Wm 合流出力配線、 L1 リアクトル、 C1 入力コンデンサ、 C2 出力コンデンサ、 D2 ダイオード、 S1 スイッチング素子。

Claims (7)

  1. 第1の直流電源より開放電圧が低い第2の直流電源から出力される直流電力の電圧を昇圧可能な昇圧回路と、
    前記昇圧回路の出力配線と、前記第1の直流電源の出力配線が合流した合流出力配線と、
    前記昇圧回路を制御する制御部と、
    本昇圧接続回路から出力される電流を検出する電流センサと、を備え、
    前記合流出力配線は、本昇圧接続回路から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に接続され、
    前記制御部は、前記電流センサで検出される電流に応じて、前記電力変換装置が動作中であるか停止中であるかを判定することを特徴とする昇圧接続回路。
  2. 前記制御部は、本昇圧接続回路から前記電力変換装置に流れる電流が第1閾値以上になると、前記昇圧回路の動作を開始させることを特徴とする請求項1に記載の昇圧接続回路。
  3. 前記制御部は、本昇圧接続回路から前記電力変換装置に流れる電流が、前記第1閾値より低い第2閾値以下になると、前記昇圧回路の動作を停止させることを特徴とする請求項2に記載の昇圧接続回路。
  4. 前記電流センサは、前記合流出力配線に設置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の昇圧接続回路。
  5. 前記電流センサは、前記第1の直流電源の出力配線と、前記第2の直流電源の出力配線に設置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の昇圧接続回路。
  6. 前記第1の直流電源および前記第2の直流電源は太陽電池であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の昇圧接続回路。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の昇圧接続回路と、
    前記昇圧接続回路から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置と、
    を備えることを特徴とする電力変換システム。
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