JP2023017429A - 回転機構 - Google Patents

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浩義 伊藤
Hiroyoshi Ito
靖之 福島
Yasuyuki Fukushima
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Abstract

【課題】回転軸の位置に変位が生じた際に磁気センサによる回転軸の回転角度の検出精度の低下を抑制可能な回転機構を提供する。【解決手段】回転機構は、ハウジングと、回転軸と、スリーブと、転がり軸受と、弾性部材と、磁気リングと、磁気センサとを備える。回転軸は、回転軸の中心軸に平行な軸方向において第1端及び第1端の反対側の端である第2端を有し、かつ第1端がハウジング内に位置するようにハウジング内に収納されている。転がり軸受は、回転軸をハウジング内において中心軸回りに回転可能に支持している。弾性部材は、軸方向に沿って転がり軸受を第1端側に向かって押圧している。磁気リングは、回転軸とともに中心軸回りに回転する。磁気センサは、中心軸に直交しており、かつ、中心軸を通る径方向において磁気リングと対向配置するようにハウジング内に収納されている。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機構に関する。
特開2009-201255号公報(特許文献1)には、電動機が記載されている。特許文献1に記載の電動機は、モータケースと、出力軸と、第1転がり軸受及び第2転がり軸受と、ステータと、ロータと、ウェーブワッシャと、レゾルバとを有している。
出力軸は、出力軸の中心軸に平行な方向(軸方向)において、第1端と第2端とを有している。第2端は、第1端の反対側の端である。出力軸は、第1端がモータケース内に位置するようにモータケース内に収納されている。第1転がり軸受及び第2転がり軸受は、モータケース内において、出力軸の中心軸回りに回転可能に出力軸を支持している。第1転がり軸受は、回転軸の第1端側の端部を支持している。第2転がり軸受は、回転軸の第1端から離れた位置にある部分を支持している。
ステータは、モータケースの内壁面に取り付けられている。ロータは、出力軸の中心軸に直交し、かつ出力軸の中心軸を通る方向(径方向)においてステータと間隔を空けて対向するように出力軸に取り付けられている。ステータに給電がなされることにより、特許文献1の電動機は、出力軸を回転させる。ウェーブワッシャは、軸方向に沿って第2転がり軸受を出力軸の第1端側に向かって押圧している。
レゾルバは、モータケース内に収納されており、かつ出力軸に取り付けられているレゾルバロータと、レゾルバロータと対向するようにモータケース内に収納されているレゾルバステータとを有している。レゾルバは、レゾルバステータがレゾルバロータの回転角度を検出することにより、出力軸の回転角度を検出する。
特開2009-201255号公報
特許文献1に記載の電動機では、回転軸の第1端から回転軸の第2端に向かってウェーブワッシャが撓むように回転軸が変位した際に、レゾルバロータの軸方向における位置とレゾルバステータの軸方向における位置との間にずれが生じる。このずれに起因して、レゾルバによる出力軸の回転角度の検出精度が低下することになる。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、回転軸の位置に変位が生じた際に磁気センサによる回転軸の回転角度の検出精度の低下を抑制可能な回転機構を提供するものである。
本発明の回転機構は、ハウジングと、回転軸と、スリーブと、転がり軸受と、弾性部材と、磁気リングと、磁気センサとを備えている。回転軸は、回転軸の中心軸に平行な軸方向において第1端及び第1端の反対側の端である第2端を有し、かつ第1端がハウジング内に位置するようにハウジング内に収納されている。転がり軸受は、回転軸をハウジング内において中心軸回りに回転可能に支持している。弾性部材は、軸方向に沿って転がり軸受を第1端側に向かって押圧している。磁気リングは、回転軸とともに中心軸回りに回転する。磁気センサは、中心軸に直交しており、かつ、中心軸を通る径方向において磁気リングと対向配置するようにハウジング内に収納されている。磁気リングの中心線である第1中心線は、軸方向において、磁気センサの中心線である第2中心線よりも第1端側にある。
上記の回転機構では、磁気リングが、軸方向において、第1トラック及び第2トラックに分割されていてもよい。第1トラック及び第2トラックには、N極及びS極が中心軸を中心とする円周に沿う周方向において交互に着磁されていてもよい。第1トラックに着磁されているN極及びS極の組の数は、第2トラックに着磁されているN極及びS極の組の数と異なっていてもよい。
上記の回転機構では、第1トラックに着磁されているN極及びS極の組の数と第2トラックに着磁されているN極及びS極の数との差が、1であってもよい。
上記の回転機構では、第1中心線と第2中心線との間の軸方向における距離が、第1端から第2端に向かう方向における弾性部材の変形量の最大値の0.5倍であってもよい。
上記の回転機構では、弾性部材がウェーブワッシャであってもよい。上記の回転機構では、磁気センサが、回転軸の回転角の絶対値及び相対値のいずれかを選択的に出力可能に構成されていてもよい。
本発明の回転機構によると、回転軸の位置に変位が生じた際に磁気センサによる回転軸の回転角度の検出精度の低下を抑制可能である。
回転機構100の断面図である。 磁気リング80の模式的な正面図である。 図2中の領域IIIにおける拡大図である。 第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って回転軸10が変位した際の回転機構100の断面図である。 図1中の領域Vにおける拡大図である。 図4中の領域VIにおける拡大図である。 回転軸10の回転角度の誤差の補正方法を説明する模式的なグラフである。 回転機構100Aの断面図である。 第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って回転軸10が変位した際の回転機構100Aの断面図である。 図9中の領域Xにおける拡大図である。 回転軸10に変位が加わっていない状態での回転機構100Aにおける回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。 回転軸10に第2端10b側への変位が加わった状態での回転機構100Aにおける回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。 回転軸10に変位が加わっていない状態での回転機構100における回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。 回転軸10に第2端10b側への変位が加わった状態での回転機構100における回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。
本発明の実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面では、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
(実施形態に係る回転機構の構成)
以下に、実施形態に係る回転機構(「回転機構100」とする)の構成を説明する。回転機構100は、例えば電動モータである。
図1は、回転機構100の断面図である。図1に示されるように、回転機構100は、回転軸10と、ハウジング20と、スリーブ30a及びスリーブ30bと、転がり軸受40a及び転がり軸受40bと、弾性部材50と、モータロータ60と、モータステータ70と、磁気リング80と、磁気センサ90とを有している。
回転軸10の中心軸を、中心軸Aとする。中心軸Aに平行な方向を、軸方向とする。中心軸Aを通り、かつ中心軸Aに直交している方向を、径方向とする。中心軸Aを中心とする円周に沿う方向を、周方向とする。回転軸10は、軸方向において、第1端10aと、第2端10bとを有している。第2端10bは、第1端10aの反対側の端である。回転軸10は、軸方向に直交する断面視において、円形になっている。
ハウジング20は、モータハウジング21と、後蓋22と、前蓋23とを有している。モータハウジング21は、軸方向に延在している筒状になっている。モータハウジング21は、軸方向において、第1端21aと第2端21bとを有している。第2端21bは、第1端21aの反対側である。モータハウジング21は、第1端21a及び第2端21bにおいて、開口している。
後蓋22は、第1端21aに取り付けられている。第1端21aにあるモータハウジング21の開口は、後蓋22により閉塞されている。前蓋23は、第2端21bに取り付けられている。第2端21bにあるモータハウジング21の開口は、前蓋23により閉塞されている。前蓋23には、貫通穴23aが形成されている。貫通穴23aは、厚さ方向に沿って前蓋23を貫通している。貫通穴23aを介して、ハウジング20の内部は、ハウジング20の外部と連通している。
回転軸10は、第1端10a側から貫通穴23aを通ってハウジング20内に挿入されている。このことを別の観点から言えば、回転軸10は、第1端10aがハウジング20内に位置するように、ハウジング20に収納されている。第1端10aは、後蓋22の近傍に位置している。第2端10bは、ハウジング20の外部に位置している。
スリーブ30a及びスリーブ30bは、軸方向に直交する断面視において、円環状になっている。スリーブ30a及びスリーブ30bは、ハウジング20内に収納されている回転軸10の部分に取り付けられている。スリーブ30a及びスリーブ30bは、軸方向において互いに離間している。スリーブ30bは、スリーブ30aよりも第1端10aから離れた位置にある。
転がり軸受40a及び転がり軸受40bは、ハウジング20内において、中心軸A回りに回転可能に回転軸10を支持している。転がり軸受40a及び転がり軸受40bは、例えば玉軸受である。転がり軸受40a及び転がり軸受40bの各々は、内輪41と、外輪42と、複数の転動体43と、保持器44とを有している。
内輪41は、軸方向に直交する断面視において、円環状である。内輪41は、その内周面において、回転軸10に嵌め合わされている。外輪42は、軸方向に直交する断面視において、円環状である。外輪42は、その外周面において、ハウジング20に取り付けられている。外輪42は、径方向において内輪41と対向するように、内輪41の径方向外側に配置されている。転動体43は、球状である。転動体43は、内輪41と外輪42との間に配置されている。保持器44は、周方向において隣り合う2つの転動体43の間の間隔が一定範囲内となるように、複数の転動体43を保持している。
転がり軸受40aは、第1端10a側にある回転軸10の端部を支持している。転がり軸受40bは、第1端10aから離れた位置にある回転軸10の部分を支持している。転がり軸受40aの外輪42は、後蓋22に取り付けられている。転がり軸受40bの外輪42は、前蓋23に取り付けられている。転がり軸受40aは、第1端10a側からスリーブ30aに接触している。転がり軸受40bは、第2端10b側からスリーブ30bに接触している。
弾性部材50は、例えば、ウェーブワッシャである。弾性部材50は、転がり軸受40bを軸方向に沿ってスリーブ30bに向かって押圧している。このことを別の観点から言えば、弾性部材50は、軸方向に沿って転がり軸受40bを第1端10a側に向かって押圧している。このようにして、転がり軸受40bは予圧されている。弾性部材50は、軸方向において前蓋23と転がり軸受40bとの間に挟み込まれている。
モータロータ60は、軸方向に直交する断面視において、円環状になっている。モータロータ60は、ハウジング20内に収納されている回転軸10の部分に取り付けられている。より具体的には、モータロータ60は、軸方向においてスリーブ30aとスリーブ30bとにより挟み込まれている。モータロータ60は、マグネットである。
モータステータ70は、ハウジング20内に収納されている。より具体的には、モータステータ70は、ハウジング20(モータハウジング21)の内壁面に取り付けられている。モータステータ70は、径方向において、モータロータ60と間隔を空けて対向配置されている。モータステータ70は、ステータコアと、ステータコアに巻回されているコイルとを有している。モータステータ70のコイルに給電が行われることにより、モータロータ60に対する回転力が発生し、回転軸10が中心軸A回りに回転する。
磁気リング80は、スリーブ30bに取り付けられている。これにより、磁気リング80は、回転軸10とともに、中心軸A回りに回転する。磁気リング80は、例えば、芯金81と、磁性ゴム82とを有している。
芯金81は、例えば、金属製の薄板状の素形材をプレス加工することにより形成されている。芯金81は、例えば、低炭素鋼製の冷間圧延鋼板、フェライト系ステンレス鋼板等の透磁率の高い材料により形成されている。芯金81は、その内周面側においてスリーブ30bに取り付けられている。
磁性ゴム82は、磁性粉が混合されたゴムにより形成されている。磁性ゴム82に混合されている磁性粉には、例えば、酸化鉄、バリウム及びストロンチウムを含むフェライト系の磁性粉が用いられる。磁性ゴム82に混合されている磁性粉には、サマリウム、鉄及び窒素を含むサマリウム鉄窒素系磁性粉が用いられてもよい。
磁性ゴム82に用いられるゴムには、例えば、アクリロニトリルとブタジエンとの共重合体であるニトリルゴム(NBR)、ニトリルゴムに水素を添加した水素添加ニトリルゴム(HNBR)、フッ化ビニリデン系のフッ素ゴム(FKM)等が用いられる。磁性ゴム82は、芯金81の外周面上に配置されている。磁性ゴム82は、例えば、芯金81と一体成形されている。この一体成形は、例えば、外周面に接着剤が塗布された芯金81とともに磁性ゴム82を加硫成形することにより行われる。
図2は、磁気リング80の模式的な正面図である。図3は、図2中の領域IIIにおける拡大図である。図2及び図3に示されるように、磁気リング80(磁性ゴム82)は、軸方向において、第1トラック82aと第2トラック82bとに分割されている。第1トラック82aと第2トラック82bとの境界に平行であり、かつ当該境界を通る直線が、磁気リング80の中心線L1である。
第1トラック82a及び第2トラック82bには、N極及びS極が、周方向に沿って交互に着磁されている。第1トラック82aに着磁されているN極及びS極の組の数は、第2トラック82bに着磁されているN極及びS極の組の数は異なっている。すなわち、第1トラック82aに着磁されている磁極と第2トラック82bに着磁されている磁極との間の位相差は、周方向に沿って変化しており、周方向に沿って1周回ることにより元に戻る。好ましくは、第1トラック82aに着磁されているN極及びS極の組の数と第2トラック82bに着磁されているN極及びS極の組の数との差は、1である。
図1に示されるように、磁気センサ90は、ハウジング20内に収納されている。磁気センサ90は、径方向において、磁気リング80と間隔を空けて対向配置されている。磁気センサ90は、例えば、基板91に表面実装されている。基板91は、例えば、ガラスエポキシ製の基材上に配線が形成されている回路基板である。基板91には、外部からの電気ノイズ及び磁気ノイズに対する保護回路(図示せず)が実装されていてもよい。基板91は、例えば、モータハウジング21の内壁面に取り付けられている。
回転軸10は、回転に伴う発熱(転がり軸受40a及び転がり軸受40bの内部発熱、モータロータ60の発熱等)による軸方向の膨張や第2端10b側に取り付けられる歯車等の外部負荷により、使用中に、第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位することがある。図4は、第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って回転軸10が変位した際の回転機構100の断面図である。図4に示されるように、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位することにより、弾性部材50が第1端10aから第2端10bに向かう方向に変形する。第1端10aから第2端10bに向かう方向における弾性部材50の変形量の最大値を、変形量Dとする。変形量Dは、第1端10aから第2端10bに向かう方向における回転軸10の変位量の最大値に対応している。
第1端10aから第2端10bに向かう方向における弾性部材50の変形量は、間隔SP1と間隔SP2との差である。ここで、間隔SP1は回転軸10の変位前の転がり軸受40bと前蓋23との間の軸方向における間隔であり、間隔SP2は回転軸10の変位後の転がり軸受40bと前蓋23との間の軸方向における間隔である。
磁気センサ90の中心線を、中心線L2とする。中心線L2は、磁気センサ90の軸方向における一方端と磁気センサ90の軸方向における他方端との中点を通り、かつ中心軸Aに直交する直線である。図5に示されるように、中心線L1は、軸方向において中心線L2よりも第1端10a側にある。軸方向における中心線L1と中心線L2との間の距離を、距離DIS1とする。好ましくは、距離DIS1は、変形量Dの0.5倍である。
図5は、図1中の領域Vにおける拡大図である。図6は、図4中の領域VIにおける拡大図である。図5及び図6に示されるように、磁気センサ90は、軸方向において、第1トラック検出部90aと、第2トラック検出部90bとに分割されている。
第1トラック検出部90aは、径方向において少なくとも部分的に第1トラック82aと対向していることにより、第1トラック82aに着磁されている磁極からの磁界の変化を検出する可能である。第2トラック検出部90bは、径方向において少なくとも部分的に第2トラック82bに対向していることにより、第2トラック82bに着磁されている磁極からの磁界の変化を検出する可能である。
磁気センサ90は、第1トラック検出部90aにより検出される第1トラック82aに着磁されている磁極の位相と第2トラック検出部90bにより検出される第2トラック82bに着磁されている磁極の位相との間のずれ(図3参照)に基づいて、磁気リング80(回転軸10)の回転角度の絶対値を検出することができる。また、磁気センサ90は、第1トラック検出部90a上を通過した際に検出される第1トラック82aに着磁されている磁極の変化を電気信号に変換することにより、磁気リング80(回転軸10)の回転角度の相対値を検出することができるように構成されていてもよい。
磁気センサ90は、第1トラック82a(第2トラック82b)に着磁されている1つのN極及びS極の組が第1トラック検出部90a(第2トラック検出部90b)上を通過した際に、内部で、出力される出力信号を複数の部分に電気的に分割可能であることが好ましい。この場合、第1トラック82aに着磁されているN極及びS極の組の数を32、第2トラック82bに着磁されているN極及びS極の組の数を31とすると、磁気センサ90の内部において第1トラック検出部90aの電気信号を例えば10分割(10逓倍)することにより、360/320=1.125°の角度分解能が得られる。
磁気センサ90は、好ましくは、磁気リング80(磁性ゴム82)に対する着磁誤差、磁気リング80の取り付け位置のずれに起因した磁気リング80(回転軸10)の回転角度の誤差を、磁気センサ90の内部において電気的に補正できるように構成されている。図7は、回転軸10の回転角度の誤差の補正方法を説明する模式的なグラフである。図7に示されるように、この補正は、図1に示されるように回転軸10に磁気リング80を取り付け、磁気センサ90(基板91に実装)をハウジング20に取り付けた状態で、回転軸10を回転させながら回転軸10の回転角度に対する磁気センサ90内部の電気信号の直線性を良くすることにより行われる。この補正は、磁気センサ90内部で電気的に行うことが好ましい。
第1トラック検出部90aの検出中心線を、検出中心線L3とする。第2トラック検出部の検出中心線を、検出中心線L4とする。軸方向における中心線L1と検出中心線L3との間の距離を、距離DIS2とする。第2トラック82bの第1端10a側の端と検出中心線L4との間の軸方向における距離を、距離DIS3とする。
第1トラック82aに着磁されている磁極からの磁力線(点線参照)及び検出中心線L3が交わる点と第1トラック82aの表面との間の径方向における距離を、距離DIS4とする。第2トラック82bに着磁されている磁極からの磁力線(点線参照)及び検出中心線L4が交わる点と第2トラック82bの表面との間の径方向における距離を、距離DIS5とする。
(実施形態に係る回転機構の効果)
以下に、回転機構100の効果を、比較例に係る回転機構(「回転機構100A」とする)と対比しながら説明する。
図8は、回転機構100Aの断面図である。図8に示されるように、回転機構100Aは、回転軸10と、ハウジング20と、スリーブ30a及びスリーブ30bと、転がり軸受40a及び転がり軸受40bと、弾性部材50と、モータロータ60と、モータステータ70と、磁気リング80と、磁気センサ90とを有している。この点に関して、回転機構100Aの構成は、回転機構100の構成と共通している。
回転機構100Aでは、軸方向において、中心線L1の位置及び中心線L2の位置が一致している。この点に関して、回転機構100Aの構成は、回転機構100の構成と異なっている。
図9は、第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って回転軸10が変位した際の回転機構100Aの断面図である。図10は、図9中の領域Xにおける拡大図である。図9及び図10に示されるように、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位した際には、軸方向における中心線L1と中心線L2との間の位置ずれが大きくなる。その結果、回転機構100Aでは、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位した際に磁気センサ90による回転軸10の回転角度の検出精度が低下してしまう。
他方で、回転機構100では、図1に示されている状態において、中心線L1が、軸方向において中心線L2よりも第1端10a側にある。そのため、回転機構100では、図4に示されるように回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位した際に、軸方向における中心線L1と中心線L2との間の位置ずれが抑制される。このように、回転機構100によると、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位した際に磁気センサ90による回転軸10の回転角度の検出精度が低下してしまうことを抑制できる。
上記のことを、より具体的に説明する。回転機構100Aでは、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変形量Dだけ変位した際、中心線L1は、軸方向において変形量Dだけ第2端10b側にずれた位置にある(図9中に示されている距離DIS1は、図8に示されている状態から変形量Dだけ増加する)。
他方で、回転機構100では、中心線L1が変形量Dの0.5倍だけ中心線L2よりも第1端10a側にあるとすると、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変形量Dだけ変位した際、中心線L1は、軸方向において変形量Dの0.5倍だけ第2端10b側にずれた位置にある。このように、回転機構100によると、回転軸10が第1端10aから第2端10bに向かう方向に沿って変位した際の軸方向における中心線L1と中心線L2との間の位置ずれ量の最大値が小さくなる。
また、図5に示されている状態(すなわち、回転軸10が第2端10b側に変位していない状態)の回転機構100では、中心線L1が軸方向において中心線L2よりも第1端10a側にある。そのため、図6に示されている状態(すなわち、回転軸10が第2端10b側に変位した状態)の回転機構100では、図10に示されている状態(すなわち、回転軸10が第2端10b側に変位した状態)の回転機構100Aと比較して、距離DIS2、距離DIS3、距離DIS4及び距離DIS5が大きくなる。このように、回転機構100によると、磁気センサ90による磁界の検出が、回転機構100Aと比較してより安定することになる。
(実施例)
図11は、回転軸10に変位が加わっていない状態での回転機構100Aにおける回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。図12は、回転軸10に第2端10b側への変位が加わった状態での回転機構100Aにおける回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。図13は、回転軸10に変位が加わっていない状態での回転機構100における回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。図14は、回転軸10に第2端10b側への変位が加わった状態での回転機構100における回転軸10の回転角度と角度誤差の指標との関係を示すグラフである。図11から図14には、回転軸10が1回転する間の角度誤差の指標の変化が示されている。
図11から図14の縦軸の値の理想値は、0である。すなわち、図11から図14の縦軸の値が0である場合、軸方向において磁気リング80及び磁気センサ90が理想的な位置関係にあることになる。図11から図14の縦軸の値がプラスの値又はマイナスの値になっている場合、軸方向において磁気リング80及び磁気センサ90が理想的な位置からずれていることになる。図11から図14には、回転軸10の回転角度の誤差補正が行われる前後における波形が示されている。なお、この誤差補正は、回転機構100及び回転機構100Aの駆動開始前に行われる。すなわち、回転軸10が変位した後に再度の誤差補正は行われない。回転軸10には、第2端10b側に向かって変形量Dに等しい変位が加えられる。回転機構100では、回転軸10に変位が加わる前の状態における距離DIS1が、変形量Dの0.5倍とされている。
図11に示されるように、回転機構100Aでは、回転軸10の回転角度の誤差補正が行われる前において波形がプラス側にオフセットしていたが、回転軸10の回転角度の誤差補正が行われることにより波形が理想値に近づいている。しかしながら、図12に示されるように、回転機構100Aでは、回転軸10に変形量Dだけ第2端10b側への変位が加わることにより、波形に大きなうねりが生じ、誤差補正が行われていても回転軸10の回転角度の誤差が許容範囲から逸脱している。この波形のうねりは、距離DIS2、距離DIS3、距離DIS4及び距離DIS4の減少に起因する。
回転機構100では、中心線L1が中心線L2よりも変形量Dの0.5倍だけ第1端10a側にずれるように磁気リング80が回転軸10に取り付けられている。そのため、図13に示されるように、回転軸10の回転角度の誤差補正が行われる前において波形がプラス側にオフセットしていたが、回転軸10の回転角度の誤差補正が行われることにより波形が理想値に近づいている。なお、図13に示されている波形は、図11に示されている波形と比較してややプラス側にオフセットしているが、許容範囲内にある。
回転機構100では、中心線L1が中心線L2よりも変形量Dの0.5倍だけ第1端10a側にずれるように磁気リング80が回転軸10に取り付けられている。そのため、回転機構100では、変形量Dだけ第2端10b側への変位が加わった際、図14に示されているように、波形がややマイナス側にオフセットしているが、許容範囲内に収まる。このように、あらかじめ中心線L1が中心線L2よりも変形量Dの0.5倍だけ第1端10a側にずれるように磁気リング80が回転軸10に取り付けられることで、回転軸10に変形量Dだけ第2端10b側に変位が加わっても、変位後のオフセットはり装置をまたいで逆側にオフセットし、回転軸10の変位前と同程度のオフセット量となる。また、回転機構100では、回転機構100Aのように波形に大きなうねりは発生しない。
(変形例)
上記においては、磁気リング80がスリーブ30bに取り付けられる例を説明したが、磁気リング80は、転がり軸受40bの内輪41に取り付けられてもよい。また、上記においては、内輪41が回転する例を説明したが、回転機構100は、外輪42が回転するような構成であってもよい。
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上述の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
10 回転軸、10a 第1端、10b 第2端、A 中心軸、20 ハウジング、21 モータハウジング、21a 第1端、21b 第2端、22 後蓋、23 前蓋、23a 貫通穴、30a スリーブ、30b スリーブ、40a 転がり軸受、40b 転がり軸受、41 内輪、42 外輪、43 転動体、44 保持器、50 弾性部材、60 モータロータ、70 モータステータ、80 磁気リング、81 芯金、82 磁性ゴム、82a 第1トラック、82b 第2トラック、90 磁気センサ、90a 第1トラック検出部、90b 第2トラック検出部、91 基板、100,100A 回転機構、D 変形量、DIS1,DIS2,DIS3,DIS4,DIS5 距離、L1,L2 中心線、L3,L4 検出中心線、SP1,SP2 間隔。

Claims (6)

  1. ハウジングと、回転軸と、転がり軸受と、弾性部材と、磁気リングと、磁気センサとを備え、
    前記回転軸は、前記回転軸の中心軸に平行な軸方向において第1端及び前記第1端の反対側の端である第2端を有し、かつ前記第1端が前記ハウジング内に位置するように前記ハウジング内に収納されており、
    前記転がり軸受は、前記回転軸を前記ハウジング内において前記中心軸回りに回転可能に支持しており、
    前記弾性部材は、前記軸方向に沿って前記転がり軸受を前記第1端側に向かって押圧しており、
    前記磁気リングは、前記回転軸とともに前記中心軸回りに回転し、
    前記磁気センサは、前記中心軸に直交しており、かつ前記中心軸を通る径方向において前記磁気リングと対向配置するように前記ハウジング内に収納されており、
    前記磁気リングの中心線である第1中心線は、前記軸方向において、前記磁気センサの中心線である第2中心線よりも前記第1端側にある、回転機構。
  2. 前記磁気リングは、前記軸方向において、第1トラック及び第2トラックに分割されており、
    前記第1トラック及び前記第2トラックには、N極及びS極が前記中心軸を中心とする円周に沿う周方向において交互に着磁されており、
    前記第1トラックに着磁されているN極及びS極の組の数は、前記第2トラックに着磁されているN極及びS極の組の数と異なっている、請求項1に記載の回転機構。
  3. 前記第1トラックに着磁されているN極及びS極の組の数と前記第2トラックに着磁されているN極及びS極の数との差は、1である、請求項2に記載の回転機構。
  4. 前記第1中心線と前記第2中心線との間の前記軸方向における距離は、前記第1端から前記第2端に向かう方向における前記弾性部材の変形量の最大値の0.5倍である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の回転機構。
  5. 前記弾性部材は、ウェーブワッシャである、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の回転機構。
  6. 前記磁気センサは、前記回転軸の回転角の絶対値及び相対値のいずれかを選択的に出力可能に構成されている、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の回転機構。
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