JP2023016137A - 品質管理システム及び、品質管理方法 - Google Patents

品質管理システム及び、品質管理方法 Download PDF

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雄宣 稲川
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】土工事に関し、地盤の締固め状態を施工面全体に対して面的に評価することにより、品質管理の精度向上を図る。【解決手段】地盤を締め固める振動転圧機2の振動加速度を取得する加速度センサ12と、振動転圧機2の位置情報を取得するGNSS11と、地盤を複数の領域Gnに区画すると共に、振動転圧機2による領域Gnの転圧回数Rnを演算する転圧回数演算部14と、振動加速度を周波数解析することにより地盤の締固め状態を示す指標値Ft,Eを領域Gnごとにそれぞれ演算する締固め指標値演算部15,16と、演算される指標値Ft,Eを領域Gnごとに転圧回数Rnと紐付けて格納するデータベース44と、データベース44に格納された転圧回数Rn及び、指標値Ft,Eを、複数の領域Gnごとにそれぞれ出力可能な出力処理部45とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、品質管理システム及び、品質管理方法に関し、特に、土工事における地盤の締固め状態の品質管理に好適な技術に関するものである。
一般に、道路盛土、フィルダム、河川堤防、宅地造成等の土工事においては、振動ローラを用いた転圧施工が行われ、地盤の締固め状態を評価する品質管理が重要となる。従来の土工事の品質管理としては、例えば、砂置換法や水置換法による湿潤密度の計測、炉乾燥法やRI法による含水比の計測、平板載荷試験による地盤剛性の計測等が行われている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2005-146692号公報 特開2007-010568号公報
上記従来の計測方法は、何れも施工後の事後計測にとどまり、さらには計測結果が出るまでに時間を要するといった欠点がある。このため、転圧不足が判明した時点では、既に施工がある程度進捗している場合が多く、転圧が不足する箇所に何らかの後処置を行おうとすると、多大な手直しや手戻りが必要になるといった課題がある。また、上記従来の計測方法は、何れも離散的な計測であり、施工面全体を多点ないし面的に計測することができないことから、施工品質を高精度に評価できないといった課題もある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、土工事に関し、地盤の締固め状態を施工面全体に対して面的に評価することにより、品質管理の精度向上を図ることを目的とする。
本開示の品質管理システムは、
地盤に振動を伝達することにより前記地盤を締め固める振動転圧機の振動加速度を取得可能な加速度取得手段と、
前記振動転圧機の位置情報を取得可能な位置情報取得手段と、
前記地盤の表面を複数の領域に区画すると共に、前記振動転圧機による前記複数の領域のそれぞれの転圧回数を、前記位置情報取得手段によって取得される前記位置情報に基づいて演算する転圧回数演算手段と、
前記加速度取得手段によって取得される前記振動加速度を周波数解析することにより、前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の締固め状態を示す指標値を前記複数の領域ごとにそれぞれ演算する締固め指標値演算手段と、
前記締固め指標値演算手段によって演算される前記指標値を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納するデータベースと、
前記データベースに格納された前記転圧回数及び、前記指標値を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能な出力処理手段と、を備えることを特徴とする。
本開示の品質管理システムの他の態様は、
前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の鉛直方向の変位量である沈下量を少なくとも前記複数の領域ごとに取得可能な沈下量取得手段をさらに備えており、
前記データベースは、前記沈下量取得手段によって取得される前記沈下量を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納し、
前記出力処理手段は、前記データベースに格納された前記沈下量を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能であることが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様は、
前記締固め指標値演算手段によって演算される前記指標値の収斂傾向及び、又は、前記沈下量取得手段によって取得される前記沈下量の収斂傾向に基づいて、前記地盤が締め固められたか否かを判定する締固め判定手段をさらに備えることが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様は、
前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の含水比を少なくとも前記複数の領域ごとに取得可能な含水比取得手段をさらに備えており、
前記データベースは、前記含水比取得手段によって取得される前記含水比を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納し、
前記出力処理手段は、前記データベースに格納された前記含水比を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能であることが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様は、
前記含水比取得手段によって取得される前記含水比の変化に基づいて、前記複数の領域ごとに土質材料が変化したか否かを判定する材料変化判定手段をさらに備えることが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様は、
前記含水比取得手段は、前記振動転圧機の走行軌跡に沿って自律走行可能又は追従走行可能な移動体に搭載されていることが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様において、
前記締固め指標値演算手段は、
前記振動転圧機の振動力の伝達深さが、一回の転圧施工で締固められる施工層の層厚よりも深い場合には、現施工層の前記指標値を演算する際に、下層の影響を取り除いて演算する補正処理を行うことが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様において、
前記締固め指標値演算手段は、
第1の所定個数の振動加速度データを1回の周波数解析に必要な処理単位とし、該処理単位よりも少ない第2の所定個数の振動加速度データを取得する度に、直近に取得した前記第2の所定個数の振動加速度データを含む前記処理単位の振動加速度データを用いて周波数解析を行うことにより、前記指標値の演算周期を前記振動加速度データのサンプリング周期よりも短くするシフト処理を実行することが好ましい。
本開示の品質管理システムの他の態様において、
前記締固め指標値演算手段は、前記指標値として、前記周波数解析により求められる加速度応答値と、該加速度応答値から求められる地盤変形係数とを演算することが好ましい。
本開示の品質管理方法は、
地盤に振動を伝達する振動転圧機を用いて前記地盤を締め固める転圧施工を実施し、
前記転圧施工と並行して前記振動転圧機の位置情報を取得し、
前記地盤を複数の領域に区画すると共に、前記振動転圧機による前記複数の領域のそれぞれの転圧回数を、前記位置情報に基づいて演算し、
前記振動転圧機の振動加速度を取得すると共に、取得した前記振動加速度を周波数解析することにより、前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の締固め状態を示す指標値を前記複数の領域ごとにそれぞれ演算し、
前記複数の領域ごとに演算される前記指標値を前記転圧回数と紐付けて格納するデータベースを構築し、
前記データベースに格納された前記転圧回数及び、前記指標値を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力することを特徴とする。
本開示の品質管理システム及び、品質管理方法によれば、土工事に関し、地盤の締固め状態を施工面全体に対して面的に評価することにより、品質管理の精度向上を図ることができる。
本実施形態に係る品質管理システムを示す模式的な機能ブロック図である。 本実施形態に係る品質管理システムが適用される現場の一例及び、振動ローラを示す模式図である。 本実施形態に係る転圧回数マップの一例を示す模式図である。 振動ローラの加速度波形及び、加速度波形を周波数解析した結果を模式的に示すグラフである。 本実施形態に係る周波数解析のシフト処理の具体的な一例を説明するタイムチャートである。 本実施形態に係る二層地盤補正に用いる二層構造モデルを説明する概念図である。 本実施形態に係る沈下量取得部の全体構成を説明する模式図である。 本実施形態に係る含水比取得部の全体構成を説明する模式図である。 本実施形態に係る多次元データベースの概略の一例を説明するための模式図である。 本実施形態に係る品質管理方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る品質管理システム及び、品質管理方法について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[品質管理システム]
図1は、本実施形態に係る品質管理システム1を示す模式的な機能ブロック図であり、図2は、本実施形態に係る品質管理システム1が適用される現場の一例及び、振動ローラ2を示す模式図である。なお、以下において、品質管理システム1は、単に「本実施装置」と称する場合もある。
図1に示すように、品質管理システム1は、転圧回数・加速度解析部10、沈下量取得部20(沈下量取得手段)、含水比取得部30(含水比取得手段)、品質管理処理部40、表示部50及び、入力部60を備えている。本実施装置において、転圧回数・加速度解析部10は、現場の地盤を締固める振動ローラ2(図2参照)に搭載されている。また、品質管理処理部40は、一例として、管理事務所8(図2参照)に設けられたパーソナルコンピュータやサーバ等の情報処理装置によって構成されており、転圧回数・加速度解析部10、沈下量取得部20、含水比取得部30、表示部50及び、入力部60のそれぞれと通信可能に接続されている。なお、管理事務所8は、施工現場にあってもよく、或いは、施工現場から離れた場所にあってもよい。
転圧回数・加速度解析部10は、位置情報取得装置11(位置情報取得手段)、加速度センサ12(加速度取得手段)、演算処理部13等を備えている。これら位置情報取得装置11、加速度センサ12及び、演算処理部13は、互いに有線又は無線で通信可能に接続されている。また、演算処理部13には、振動ローラ2の運転室7等に設けられた車載ディスプレイ18及び、入力装置19等がそれぞれ接続されている。
位置情報取得部11は、例えば、複数の測位衛星からの信号をアンテナ11Aで受信することにより振動ローラ2の位置情報を取得するGNSS(Global Navigation Satellite System)である。なお、位置情報取得部11は、GNSS以外の衛星測位システム、例えばGPS(Global Positioning System)を用いてもよい。位置情報取得部11が取得する振動ローラ2の位置情報は、演算処理部13に送信され、演算処理部13の記憶部に逐次格納される。
加速度センサ12は、振動ローラ2に取り付けられており、振動ローラ2の鉛直方向の振動加速度を検出する。ここで、振動ローラ2の概略構成を図2(B)に基づいて説明する。振動ローラ2(振動転圧機の一例)は、駆動輪3を有する車体本体4、不図示の励振装置が設けられた転圧輪5、転圧輪5を支持する支持フレーム6及び、車体本体4に設けられた運転室7等を備えている。転圧輪5は、例えば鋼鉄製であり、励振装置から伝達される加振力によって鉛直方向に振動することにより、地盤を締固めるようになっている。
本実施装置において、加速度センサ12は、例えば、転圧輪5の非減衰部(図示例では支持フレーム6)に取り付けられており、転圧輪5の鉛直方向加速度(以下、単に振動加速度Aと称する)を検出できるようになっている。加速度センサ12が取得する振動加速度Aは、演算処理部13に送信され、演算処理部13の記憶部に逐次格納される。
図1に戻り、演算処理部13は、CPUなどの処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力用のインターフェイス、補助記憶装置などを備えており、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成されている。演算処理部13は、ROMに格納された解析プログラムをCPUが実行することにより、転圧回数演算部14(転圧回数演算手段)、加速度応答値演算部15(締固め指標値演算手段)、地盤変形係数演算部16(締固め指標値演算手段)及び、二層補正処理部17を備える装置として機能する。
本実施装置において、演算処理部13は振動ローラ2側に設けられているが、品質管理処理部40と同様、演算処理部13を管理事務所8側の情報処理装置に設けることもできる。この場合、演算処理部13は、位置情報取得装置11及び、加速度センサ12のそれぞれと無線通信可能に接続すればよい。
[転圧回数]
転圧回数演算部14は、振動ローラ2による施工対象地盤Gの転圧回数Rnを、位置情報取得部11が取得する振動ローラ2の位置情報(走行軌跡)に基づいて演算する。具体的には、転圧回数演算部14は、図2(A)に示すように、現場の施工対象地盤G(表面)を、例えば1m角の四角形状の複数の領域G1、G2・・・Gnにメッシュ状に区画し、各領域G1、G2・・・Gnごとに転圧回数Rnを演算する。転圧回数演算部14は、位置情報取得部11が取得する振動ローラ2の位置情報に基づき、振動ローラ2が特定の領域(例えば、領域G1)を1回通過(又は、進入)したことを検出すると、当該領域(領域G1)の転圧回数Rnを1回としてカウントし、以降、振動ローラ2が当該領域(領域G1)を通過(又は、進入)する度に回数を逐次加算することにより、当該領域(領域G1)の転圧回数Rnを演算する。転圧回数演算部14により演算される転圧回数Rnは、領域G1、G2・・・Gnにそれぞれ紐付けられて演算処理部13の記憶部に格納されると共に、品質管理処理部40にリアルタイムで送信される。
ここで、転圧回数演算部14によって演算される転圧回数Rnに基づいて作成される転圧回数マップM(ヒートマップ)の一例を図3に示す。図3に示すように、転圧回数マップMは、振動ローラ2による転圧回数Rnを複数の領域G1、G2・・・Gnごとに視覚的に把握できるように表示する。領域G1、G2・・・Gnの転圧回数Rnは、図示例のように、転圧回数Rnが多い領域ほど濃い色彩で表示してもよく、或は、領域G1、G2・・・Gnごとに具体的な転圧回数Rn(数値)をそれぞれ表示するようにしてもよい。転圧回数マップMは、振動ローラ2の運転室7に設けられた車載ディスプレイ18に表示してもよく、或は、管理事務所8側の表示部50に表示してもよい。このように、振動ローラ2による転圧回数Rnを各領域G1、G2・・・Gnごとに表した転圧回数マップMをリアルタイムで表示すれば、施工対象地盤Gにおいて転圧が十分な領域や転圧が不足している領域を施工と並行して把握できるようになり、施工品質の向上を図ることが可能となる。
[加速度応答値]
加速度応答値演算部15は、加速度センサ12が取得する振動加速度Aに基づいて、加速度応答値Ft(地盤の締固めに伴い増加する加速度データの乱れ率)を演算する。ここで、振動ローラ2は、励振装置により転圧輪5を鉛直方向に振動させることにより施工対象地盤Gを締め固める。地盤を締固める際の転圧輪5の加速度波形は、地盤の締固めに伴い地盤剛性が増加するに従い乱れ、高周波成分がスペクトルとして卓越してくる(図4参照)。加速度応答値演算部15は、この性質に着目した所謂振動加速度応答法を用いて、加速度応答値Ftを所定の演算周期で演算する。
具体的には、加速度応答値演算部15は、加速度センサ12からの信号を高速フーリエ変換(以下、FFT解析)することにより、高調波スペクトルSi及び、1/2分数調波スペクトルSi’を求め、以下の数式(1)に基づいて加速度応答値Ftを算出する。
Figure 2023016137000002
数式(1)において、Siは高調波スペクトル、Si’は1/2分数調波スペクトル、Sは基本振動数スペクトル、S’は1/2基本振動数スペクトル、Fは振動ローラ2の起振力、m1は支持フレーム6の質量、m2は転圧輪5の質量である。これら起振力F、質量m1、質量m2は、振動ローラ2の諸元表等に記載された数値を用いればよく、オペレータが入力装置19や入力部60を操作することにより入力すればよい。加速度応答値演算部15により演算される各領域G1、G2・・・Gnごとの加速度応答値Ftは、地盤変形係数演算部16及び、品質管理処理部40に送信される。
[シフト処理]
ここで、FFT解析は、入力データの周波数成分を算出することから、分解能を維持するにはある程度のデータ数(例えば、1024個)が必要となる。FFT解析の処理において、必要なデータ数を高速なサンプリング速度で取得すれば、広帯域の解析を実現できるが、サンプリング速度を速めすぎると、CPUの負荷が増大してしまう。このため、サンプリング速度をある程度下げることで、CPUの処理能力に影響を与えないようにすることが望ましいが、FFT解析に必要なデータ数が揃うまでに時間を要することから、演算結果の出力までに時間が掛かってしまう問題がある。
このような観点から、本実施装置では、1秒当たりに1024個(第1の所定個数)のデータを取得すると共に、1024個のデータをFFT解析に必要な処理単位とし、処理単位の半分の512個(第2の所定個数)のデータが取得される毎に、直近の1024個のデータを用いてFFT解析を行う「シフト処理」を実施する。以下、シフト処理の具体的な一例を図5のタイムチャートに基づいて説明する。
図5に示すように、n回目のFFT解析は、1024個のデータが取得される時刻t0にて実行する。次に、n+1回目のFFT解析は、時刻t0から0.5秒経過した時刻t1にて、処理単位の半分の512個のデータが取得されると実行する。この際、FFT解析は、処理対象の半分を直前のデータ(n回目のFFT解析で用いたデータ)にシフトして行うことで、FFT解析に必要なデータ数を確保する。n+2回目以降のFFT解析も同様に、処理対象の半分を直前のデータにシフトして行うことで、演算結果を0.5秒毎に逐次出力する。
すなわち、処理対象の半分を直近のデータにシフトするシフト処理を行うことで、FFT解析に必要なデータ数を確保しつつ、サンプリング周期よりも短い周期で演算結果を出力できるように構成されている。これにより、FFT解析時の分解能を低下させることなく、演算処理の応答性を効果的に向上できるようになる。
なお、FFT解析の処理単位は1024個に限定されず、演算処理部13が備えるCPUの能力やRAMの容量、加速度センサ12の性能等に応じて適宜の値に設定することができる。また、シフト処理は、処理対象の半分をシフトするものとしたが、目標とするサンプリング周期や演算周期に応じて、シフト量を半分よりも大きい値、或いは、半分未満の値に設定することもできる。
[地盤変形係数]
再び図1に戻り、地盤変形係数演算部16は、予め実験などで求めた加速度応答値と地盤変形係数との関係式に基づいて、地盤変形係数E(地盤剛性)を演算する。具体的には、地盤変形係数演算部16は、加速度応答値演算部15が演算する加速度応答値Ft及び、振動ローラ2の諸元値を、以下の数式(2)に代入することにより地盤変形係数Eを演算する。
Figure 2023016137000003
数式(2)において、Fは振動ローラ2の起振力、m1は支持フレーム6の質量、m2は転圧輪5の質量、f0は振動数、Bは転圧輪5の幅、vはポアソン比である。
本実施装置において、加速度応答値Ft及び、地盤変形係数Eは、位置情報取得部11が取得する振動ローラ2の位置情報と紐付けられて演算処理部13の記憶部に格納される。すなわち、上述の転圧回数マップM(図3参照)と同様、各領域G1、G2・・・Gnに対応する加速度応答値Ft及び、地盤変形係数Eをそれぞれヒートマップとして表示することができるようになっている。ヒートマップは、例えば、加速度応答値Ftが大きい領域ほど濃い色彩で表示してもよく、或は、領域G1、G2・・・Gnごとに具体的な加速度応答値Ftや地盤変形係数Eの数値をそれぞれ表示してもよい。このようにして作成される加速度応答値Ftや地盤変形係数Eのヒートマップを転圧回数マップMと合わせて表示すれば、各領域G1、G2・・・Gnごとの地盤の締固め状態と転圧回数Rnとをリアルタイム、且つ、容易に把握できるようになる。
[二層地盤補正]
一般的な土工事では、地盤の締固めは複数層にわたって段階的に行われ、各層は施工管理上の理由から約30cmの厚さで締固められる。一方、振動ローラ2は高性能なものが多く、転圧輪5から地盤に伝達される振動は、現在締固めを行っている層(以下、現施工層と呼ぶ)よりも下層にまで伝達される。
本発明者等は、種々の実験やシミュレーションを積み重ねたところ、振動加速度応答法により得られる加速度応答値Ftや地盤変形係数Eは、現施工層の地表面から約60cmの深さまでの範囲の平均的な値であるとの知見を得た。すなわち、図6に示すように、現場地盤を、上層の現施工層L1と、直下の下層L2の二層構造モデルとし、現施工層L1の加速度応答値Ftや地盤変形係数Eを演算する際に下層L2の影響を排除してやれば、現施工層L1の地盤剛性を高精度に演算できることを見出した。
このような観点から、本実施装置の演算処理部13は、現施工層L1の加速度応答値Ft及び、地盤変形係数Eを演算する際に、下層L2の影響を取り除く補正処理を実施するための二層補正処理部17を備えている。具体的な補正処理の手法は、現施工層L1及び下層L2の加速度応答値、地盤変形係数、ポアソン比、振動応力の伝達角度等を考慮したモデル式に基づいて行ってもよく、或は、予め実験などで作成したルックアップテーブルを参照することにより行ってもよい。下層L2の加速度応答値及び、地盤変形係数は、下層L2の転圧施工時に演算処理部13が演算したデータを、現施工層L1の転圧施工時に読み出すことにより取得すればよい。このように、直下層の影響を排除する二層補正処理を行うことで、現施工層L1の加速度応答値Ftや地盤変形係数Eを高精度に演算することが可能となる。なお、本実施装置では、二層構造モデルを一例に説明したが、振動ローラ2がより高性能な場合は、三層構造以上のモデルを用いて補正処理を行ってもよい。
[沈下量計測]
沈下量取得部20は、測量機としてのレーザスキャナ21を備えている。具体的には、図7に示すように、レーザスキャナ21は、レーザ光を照射して反射光を受光するレーザセンサ部22と、レーザセンサ部22を支持する支持部23と、上部に支持部23が取り付けられる三脚24とを有する。レーザスキャナ21は、支持部23がレーザセンサ部22を地表面に対して水平方向に回転させるとともに、地表面に対して垂直方向に回転させることにより、地表面における測定点の三次元座標(x、y、z)を計測できるように構成されている。
本実施装置において、レーザスキャナ21は、位置情報取得部11によって取得される振動ローラ2の走行軌跡を測線Lとし、該測線Lに沿ってレーザ光を走査することにより、測線L上に定めた複数の測量ポイントPz1、Pz2・・・Pznの三次元座標を点群データとして取得する。
ここで、レーザスキャナ21による計測は、振動ローラ2が測定対象地盤を転圧した後、当該測定対象地盤を次に転圧するまでの期間に実施する。すなわち、振動ローラ2が転圧するごとに各測量ポイントPz1、Pz2・・・Pznの点群データを取得するようになっている。これにより、各測量ポイントPz1、Pz2・・・Pznの転圧回数Rnに応じた鉛直方向の変位量(沈下量)を転圧施工と並行して把握できるようになる。測量ポイントPz1、Pz2・・・Pznは、各領域G1、G2・・・Gnに対して、少なくとも1点あればよく、各領域G1、G2・・・Gnに対して複数点あってもよい。レーザスキャナ21により計測される各測量ポイントPz1、Pz2・・・Pznの点群データは、品質管理処理部40に送信され、品質管理処理部40の記憶部に各領域G1、G2・・・Gnごとに転圧回数Rnと紐付けられて格納される。
[含水比計測]
含水比取得部30は、計測器としての散乱型のRI水分密度計31を備えている。具体的には、図8に示すように、含水比取得部30は、RI水分密度計31を搭載した走行体33を有する。走行体33には、位置情報取得装置としてのGNSS32も搭載されている。
走行体33は、複数の車輪34を備えている。複数の車輪34は、駆動輪及び、転舵輪を含む。また、走行体33には、駆動輪に動力を伝達する走行用モータ、転舵輪を転舵する転舵用モータ、これらモータに電力を供給するバッテリなどが搭載されている。本実施装置において、走行体33は振動ローラ2の走行軌跡に沿って走行できるように構成されている。走行体33の走行方式は、振動ローラ2の走行軌跡に基づいて設定した目標軌跡に沿って自動走行する自律走行式又は、振動ローラ2に追従して走行する追従走行式の何れであってもよい。
RI水分密度計31は、主として、地盤中に放射線を放出する線源31Aと、地盤中に入射して散乱した放射線を検出する検出器31Bとを備えており、地盤の水分密度と湿潤密度とを計測する。また、RI水分密度計31は、計測した水分密度及び、湿潤密度から乾燥密度を求めると共に、乾燥密度と水分密度との比を算出することにより、測定地盤の含水比wを取得する。
本実施装置において、含水比取得部30は、走行体33を振動ローラ2の走行軌跡に沿って走行させながら、RI水分密度計31による計測を所定の計測ポイントPw1、Pw2・・・Pwnで実施する。具体的には、RI水分密度計31による計測は、振動ローラ2が測定対象地盤を転圧した後、当該測定対象地盤を次に転圧するまでの期間に実施する。すなわち、測定対象地盤が振動ローラ2によって転圧されるごとに各計測ポイントPw1、Pw2・・・Pwnの含水比wを取得するようになっている。これにより、各計測ポイントPw1、Pw2・・・Pwnの転圧回数nに応じた含水比wの変化を施工と並行して把握できるようになる。
計測ポイントPw1、Pw2・・・Pwnは、各領域G1、G2・・・Gnに対して、少なくとも1点あればよく、各領域G1、G2・・・Gnに対して複数点あってもよい。RI水分密度計31によって取得される各計測ポイントPw1、Pw2・・・Pwnの含水比wは、品質管理処理部40に送信され、品質管理処理部40の記憶部に各領域G1、G2・・・Gnごとに転圧回数nと紐付けられて格納される。
[品質管理処理]
再び図1を参照し、品質管理処理部40は、CPUなどの処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力用のインターフェイス、補助記憶装置などを備えており、パーソナルコンピュータやサーバ等の情報処理装置によって構成されている。品質管理処理部40は、ROMに格納された品質管理プログラムをCPUが実行することにより、収斂判定部41(締固め判定手段)、材料変化判定部42(材料変化判定手段)、データ入力処理部43、多次元データベース44、データ出力処理部45(出力処理手段)を備える装置として機能する。また、品質管理処理部40には、ディスプレイなどの表示部50、キーボードやマウスなどの入力部60がそれぞれ接続されている。
収斂判定部41は、各領域G1、G2・・・Gnの加速度応答値Ft、地盤変形係数E、点群データから取得される地盤の鉛直方向の変位量(以下、沈下量Z)に基づいて、これらの情報の収斂傾向から地盤の締固めが十分になされたか否かを判定する。具体的には、収斂判定部41は、各領域G1、G2・・・Gnが振動ローラ2によって転圧される度に、これら各領域G1、G2・・・Gnにおける加速度応答値Ftの変化量ΔFt、地盤変形係数Eの変化量ΔE及び、沈下量Zの変化量ΔZをそれぞれ算出する。ここで、各変化量(ΔFt,ΔE,ΔZ)は、今回の転圧時に取得した値(ΔFt,ΔE,ΔZ)から前回の転圧時に取得した値(ΔFtn-1,ΔEn-1,ΔZn-1)を減算することにより算出すればよい。
収斂判定部41は、加速度応答値Ftの変化量ΔFtの絶対値が所定の加速度応答閾値Fv以下となる第1収斂条件、地盤変形係数Eの変化量ΔEの絶対値が所定の変形係数閾値Ev以下となる第2収斂条件、沈下量Zの変化量ΔZの絶対値が所定の沈下量閾値Zv以下となる第3収斂条件の全てが成立すると、当該領域G1、G2・・・Gnの地盤の締固めが十分になされたと判定する。一方、収斂判定部41は、これら第1~第3収斂条件の何れかが不成立の場合、当該領域G1、G2・・・Gnの地盤の締固めが不十分と判定する。なお、判定は、必ずしも第1~第3収斂条件の三つの条件で行う必要はなく、これら三つの条件のうち、何れか一つ、又は、二つを用いて行ってもよい。何れの収斂条件を用いるかは、施工現場の土質材料や地盤条件などに応じて選択すればよい。
収斂判定部41による判定結果は、上述の図3に示す転圧回数マップMと同様、各領域G1、G2・・・Gnごとに表示することができる。判定結果の表示は、文字による表示でもよく、或は、締固めが十分な領域と不十分な領域とで異なる色を表示してもよい。このように、各領域G1、G2・・・Gnごとに収斂傾向に基づいた判定結果をマップ上に表示することで、各領域G1、G2・・・Gnごとに転圧が十分な領域や転圧が不足している領域を施工と並行して把握できるようになり、施工品質の向上を図ることが可能となる。
材料変化判定部42は、含水比取得部30から送信される含水比wに基づいて、施工現場の土質材料(例えば、土の粒度や乾燥密度など)が変化したか否かを判定する。土工事においては、地盤の締固めは複数層にわたって段階的に行われる。のこため、上層に敷均されて締固められる土材料に下層とは異なる土材料を用いてしまう場合がある。土材料には、それぞれ最も締固まる最適含水比があり、地盤の締固め時には最適含水比付近(例えば、最適含水比を含む所定の含水比範囲)で施工を管理することが望まれる。
材料変化判定部42は、各領域G1、G2・・・Gnが振動ローラ2によって転圧される度に、これら各領域G1、G2・・・Gnの含水比wを取得するとともに、取得した含水比wが所定の含水比範囲にない場合には、該当する領域G1、G2・・・Gnの土質材料が変化したと判定する。所定の含水比範囲は、現場の用途(道路盛土、河川堤防など)や地盤条件に応じて選んだ土質材料に基づいて設定すればよい。なお、材料変化の判定は、今回の転圧時に取得した含水比Wと、前回の転圧時に取得した含水比wn-1とを比較し、これらの差分が所定値以上となった場合に、土質材料が変化したと判定してもよい。
材料変化判定部42による判定結果は、上述の図3に示す転圧回数マップMと同様、各領域G1、G2・・・Gnごとに表示することができる。判定結果の表示は、文字による表示でもよく、或は、土質材料が変化した領域と変化していない領域とで異なる色を表示してもよい。このように、各領域G1、G2・・・Gnごとに材料変化の判定結果をマップ上に表示することで、異なる土質材料で締固められた領域を容易に把握できるようになり、当該領域に対して含水比調整等を行うなど、施工品質の向上を図ることが可能となる。
データ入力処理部43は、転圧回数・加速度解析部10から送信される転圧回数Rn、加速度応答値Ft及び、地盤変形係数E、沈下量取得部20から送信される点群データに基づいて算出した沈下量Z、含水比取得部30から送信される含水比wをそれぞれ多次元データベース44に格納する。
図9は、多次元データベース44の概略の一例を説明するための模式図である。多次元データベース44は、例えば「転圧回数Rn」、「領域Gn」のデータをディメンション(階層)とし、「加速度応答値Ft」、「地盤変形係数E」、「沈下量Z」、「含水比w」の各データをメジャーとして構築される。多次元データベース44のスライス機能により、階層の断面でスライス処理することで、各領域Gの転圧回数Rnに応じた加速度応答値Ft、地盤変形係数E、沈下量Z、含水比wをそれぞれ読み出せるようになっている。
データ出力処理部45は、オペレータによる入力部60の操作に応じて、多次元データベース44から読み出したデータを表示部50に表示したり、あるいは、不図示の印刷機からレポート(帳票)として出力したりする。例えば、入力部60から、特定の領域Gや転圧回数Rnが指定されると、データ出力処理部45は、指定された領域Gの転圧回数Rnごとの加速度応答値Ft、地盤変形係数E、沈下量Z、含水比wをそれぞれ出力する。これにより、オペレータは、施工現場の各領域における転圧状況や締固め状況を迅速、且つ、容易に把握できるようになり、品質管理の向上を図ることが可能になる。
[品質管理方法]
次に、図10に示すフローに基づいて、本実施装置を用いた品質管理方法について説明する。以下に説明するステップS100~S150の各工程は、盛土が所望の設計高さに達するまで、施工層ごとに繰り返し実行される。
ステップS100では、現施工層Lnの盛土材料を敷均して振動ローラ2による転圧施工を行うとともに、各領域Gnの転圧回数Rnをカウントする。
ステップS110では、振動ローラ2による転圧と並行して、各領域Gnの加速度応答値Ft及び、地盤変形係数Eを演算する。なお、ステップS100及び、ステップS110は、説明の便宜上、2つのステップで記載しているが、これらの工程は実質的に同時に行うことができる。
ステップS120では、振動ローラ2によって転圧された各領域Gnの沈下量Zを計測するとともに、各領域Gnの含水比wを計測する。これら沈下量Zの計測及び、含水比wの計測は順不同であり、これらを実質的に同時に行うことも可能である。
次いで、ステップS130では、材料変化判定、収斂判定、多次元データベース44を用いた転圧状況や締固め状況の評価を行う。これら判定や評価の結果、ステップS140にて現施工層Lnに転圧不足領域(又は、材料変化)がないと判定した場合は、ステップS150に進み、現施工層Lnの施工を終了して、次の施工層Ln+1の転圧施工を開始する。
一方、ステップS140にて現施工層Lnに転圧不足領域があると判定した場合は、ステップS145に進み、現施工層Lnで転圧が不足している箇所の再転圧を行う。再転圧を行い、再びステップS110~S130の処理を実施し、ステップS140にて転圧不足領域がなくなったと判定すると、ステップS150に進み、現施工層Lnの施工を終了して、次の施工層Ln+1の転圧施工を開始する。以降、盛土が所望の設計高さに到達するまで、上述のステップS100~S150の各工程を繰り返し実施する。
以上詳述した本実施装置によれば、振動ローラ2による転圧施工に際し、施工対象地盤Gの表面を複数の領域G1,G2・・・Gnに区画するとともに、各領域G1,G2・・・Gnにて振動加速度Aを周波数解析することにより地盤の締固め状態を示す指標値(加速度応答値Ft、地盤変形係数E)を演算する。さらに、振動ローラ2の転圧回数Rn及び、指標値(加速度応答値Ft、地盤変形係数E)を各領域G1,G2・・・Gnと紐付けて格納するデータベース44を構築するとともに、データベース44に格納された転圧回数Rn及び、指標値(加速度応答値Ft、地盤変形係数E)を、各領域G1,G2・・・Gnごとに表示部50等に出力できるように構成されている。これにより、転圧施工と並行しながら、振動ローラ2による締固め状態を多点ないし面的に評価することが可能となり、品質管理の精度向上を図ることができる。
また、振動ローラ2の走行軌跡に沿ってレーザスキャナ21を走査し、振動ローラ2によって転圧された各領域G1,G2・・・Gnの三次元座標を点群データとして取得することにより、各領域G1,G2・・・Gnの沈下量Zを取得できるように構成されている。これにより、転圧施工と並行しながら、各領域G1,G2・・・Gnの沈下量Zの収斂傾向を多点ないし面的に評価できるようになる。
また、本実施装置によれば、振動ローラ2の走行軌跡に沿って走行可能な走行体33に散乱型のRI水分密度計31を搭載し、振動ローラ2によって転圧された各領域G1,G2・・・Gnの含水比wをRI水分密度計31によって計測することにより、計測した含水比wの変化から施工層の土質材料の変化を判定できるように構成されている。これにより、転圧施工と並行しながら、土質材料の変化を施工面全体に対して多点ないし面的に把握できるようになり、施工品質の向上を図ることも可能となる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、多次元データベース44には、メジャーとして、加速度応答値Ft、地盤変形係数E、沈下量Z、含水比wが格納されるものとして説明したが、RI水分密度計31によって計測される水分密度、湿潤密度及び、これらから算出される乾燥密度をさらに格納するように構成してもよい。また、本開示は、振動転圧機として振動ローラ2を一例に説明したが、地盤に振動を伝達して締固めることが可能な他の重機類にも広く適用することが可能である。
1…品質管理システム,2…振動ローラ(振動転圧機),5…転圧輪,8…管理事務所,10…転圧回数・加速度解析部,11…位置情報取得装置(位置情報取得手段),12…加速度センサ(加速度取得手段),13…演算処理装置,14…転圧回数演算部(転圧回数演算手段),15…加速度応答値演算部(締固め指標値演算手段),16…地盤変形係数演算部(締固め指標値演算手段),17…二層補正処理部,18…車載ディスプレイ,19…入力装置,20…沈下量取得部,21…レーザスキャナ,30…含水比取得部,31…RI水分密度計,33…走行体,40…品質管理処理部,41…収斂判定部(締固め判定手段),42…材料変化判定部(材料変化判定手段),43…データ入力処理部,44…多次元データベース,45…データ出力処理部(出力処理手段)

Claims (10)

  1. 地盤に振動を伝達することにより前記地盤を締め固める振動転圧機の振動加速度を取得可能な加速度取得手段と、
    前記振動転圧機の位置情報を取得可能な位置情報取得手段と、
    前記地盤の表面を複数の領域に区画すると共に、前記振動転圧機による前記複数の領域のそれぞれの転圧回数を、前記位置情報取得手段によって取得される前記位置情報に基づいて演算する転圧回数演算手段と、
    前記加速度取得手段によって取得される前記振動加速度を周波数解析することにより、前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の締固め状態を示す指標値を前記複数の領域ごとにそれぞれ演算する締固め指標値演算手段と、
    前記締固め指標値演算手段によって演算される前記指標値を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納するデータベースと、
    前記データベースに格納された前記転圧回数及び、前記指標値を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能な出力処理手段と、を備える
    ことを特徴とする品質管理システム。
  2. 前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の鉛直方向の変位量である沈下量を少なくとも前記複数の領域ごとに取得可能な沈下量取得手段をさらに備えており、
    前記データベースは、前記沈下量取得手段によって取得される前記沈下量を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納し、
    前記出力処理手段は、前記データベースに格納された前記沈下量を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能である
    請求項1に記載の品質管理システム。
  3. 前記締固め指標値演算手段によって演算される前記指標値の収斂傾向及び、又は、前記沈下量取得手段によって取得される前記沈下量の収斂傾向に基づいて、前記地盤が締め固められたか否かを判定する締固め判定手段をさらに備える
    請求項2に記載の品質管理システム。
  4. 前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の含水比を少なくとも前記複数の領域ごとに取得可能な含水比取得手段をさらに備えており、
    前記データベースは、前記含水比取得手段によって取得される前記含水比を、前記複数の領域ごとに前記転圧回数と紐付けて格納し、
    前記出力処理手段は、前記データベースに格納された前記含水比を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力可能である
    請求項1から3の何れか一項に記載の品質管理システム。
  5. 前記含水比取得手段によって取得される前記含水比の変化に基づいて、前記複数の領域ごとに土質材料が変化したか否かを判定する材料変化判定手段をさらに備える
    請求項4に記載の品質管理システム。
  6. 前記含水比取得手段は、前記振動転圧機の走行軌跡に沿って自律走行可能又は追従走行可能な移動体に搭載されている
    請求項4又は5に記載の品質管理システム。
  7. 前記締固め指標値演算手段は、
    前記振動転圧機の振動力の伝達深さが、一回の転圧施工で締固められる施工層の層厚よりも深い場合には、現施工層の前記指標値を演算する際に、下層の影響を取り除いて演算する補正処理を行う
    請求項1から6の何れか一項に記載の品質管理システム。
  8. 前記締固め指標値演算手段は、
    第1の所定個数の振動加速度データを1回の周波数解析に必要な処理単位とし、該処理単位よりも少ない第2の所定個数の振動加速度データを取得する度に、直近に取得した前記第2の所定個数の振動加速度データを含む前記処理単位の振動加速度データを用いて周波数解析を行うことにより、前記指標値の演算周期を前記振動加速度データのサンプリング周期よりも短くするシフト処理を実行する
    請求項1から7の何れか一項に記載の品質管理システム。
  9. 前記締固め指標値演算手段は、前記指標値として、前記周波数解析により求められる加速度応答値と、該加速度応答値から求められる地盤変形係数とを演算する
    請求項1から8の何れか一項に記載の品質管理システム。
  10. 地盤に振動を伝達する振動転圧機を用いて前記地盤を締め固める転圧施工を実施し、
    前記転圧施工と並行して前記振動転圧機の位置情報を取得し、
    前記地盤を複数の領域に区画すると共に、前記振動転圧機による前記複数の領域のそれぞれの転圧回数を、前記位置情報に基づいて演算し、
    前記振動転圧機の振動加速度を取得すると共に、取得した前記振動加速度を周波数解析することにより、前記振動転圧機によって転圧された前記地盤の締固め状態を示す指標値を前記複数の領域ごとにそれぞれ演算し、
    前記複数の領域ごとに演算される前記指標値を前記転圧回数と紐付けて格納するデータベースを構築し、
    前記データベースに格納された前記転圧回数及び、前記指標値を、前記複数の領域ごとにそれぞれ出力する
    ことを特徴とする品質管理方法。

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