JP2023016097A - 自動車車体の振動特性試験装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、駆動ローラを評価対象車両のタイヤに当接させて当該タイヤを従動回転させたときの評価対象車両の振動レベルを、当該評価対象車両に設けられた加速度センサーの出力に基づいて評価する技術が開示されている。
そのうえ、自動車車体のパネル部品を対象とした振動特性試験において小型化した圧電式加速度センサーを用いると、加速度センサーからの出力信号が微弱であるため、外来ノイズ混入の影響を受けやすいという問題があった。
前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて前記自動車車体を加振する加振装置と、
該加振装置により加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、を有し、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得装置と、
該振動時刻歴データ取得装置により取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理装置と、を備え、
該振動時刻歴データ処理装置は、
前記振動時刻歴データ取得装置により取得した前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定部と、
前記振動時刻歴データ区間分割部により分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動区間中心周波数決定部により前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出部と、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得部と、を有することを特徴とするものである。
所定の周波数範囲内で前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとに、該入力周波数が一定の振動を前記自動車車体に入力して加振する加振装置と、
該加振装置により加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、を有し、前記複数設定された入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得装置と、
該振動時刻歴データ取得装置により前記入力周波数ごとに取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理装置と、を備え、
該振動時刻歴データ処理装置は、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定部と、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定部により決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出部と、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得部と、を有することを特徴とするものである。
前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて前記自動車車体を加振する加振プロセスと、
該加振プロセスにおいて加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、により、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得プロセスと、
該振動時刻歴データ取得プロセスにより取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理プロセスと、を含み、
該振動時刻歴データ処理プロセスは、
前記振動時刻歴データ取得プロセスにおいて取得した前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割ステップと、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出ステップと、
前記入力振動の時刻歴データの前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定ステップと、
前記振動時刻歴データ区間分割ステップにおいて分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出ステップと、
前記入力振動区間中心周波数決定ステップにおいて前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップと、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップにおいて設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出ステップと、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得ステップと、を有することを特徴とするものである。
所定の周波数範囲内で前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとに、該入力周波数が一定の振動を前記自動車車体に入力して加振する加振プロセスと、
該加振プロセスにおいて加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、により、前記複数設定された入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得プロセスと、
該振動時刻歴データ取得プロセスにおいて、前記入力周波数ごとに取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理プロセスと、を含み、
該振動時刻歴データ処理プロセスは、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出ステップと、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定ステップと、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出ステップと、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定ステップにより決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定ステップと、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定ステップにより設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出ステップと、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得ステップと、を有することを特徴とするものである。
コンピュータを、
前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出部と、
前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定部と、
前記振動時刻歴データ区間分割部により分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動区間中心周波数決定部により前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出部と、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得部と、して実行させる機能を有することを特徴とするものである。
コンピュータを、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定部と、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定部により決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出部と、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得部と、して実行させる機能を有することを特徴とするものである。
以下に記載する本発明の実施の形態1及び実施の形態2において、一例として図2に示すように振動特性試験の対象とする自動車車体100は、シャシー、足回り部品、駆動系部品、内装部品等を含まない、いわゆる車体骨格(ホワイトボディー)であり、フロントサイドメンバー101やリアサイドメンバー103等の車体骨格部品や、車体フロア105等のパネル部品、等を有してなる。
もっとも、本発明は、自動車車体を支持する部位や方法をこれに限定するものではなく、評価対象とする振動特性に応じて自動車車体を支持する部位や支持方法を適宜選択すればよい。
<振動特性試験装置>
本発明の実施の形態1に係る振動特性試験装置1は、一例として、自動車車体100に振動を入力して加振し、自動車車体100の振動特性を求めるものであって、図1に示すように、加振装置11と、振動時刻歴データ取得装置21と、振動時刻歴データ処理装置31と、を備えたものである。
以下、振動特性試験装置1の各構成について説明する。
加振装置11は、図2に示すように、自動車車体100に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて自動車車体100を加振するものである。
また、10Hz~1000Hzなど対象とする周波数帯域が広い場合には、時間定率で直線的に周波数を変化させると長時間の計測となり、高周波側の計測で不必要にデータ量が増えるので、対数的に周波数を増減させてもよい。
具体的には、音響計測等で用いられる単位であるオクターブを使用し、オクターブ定率で周波数を増減させるとよい。
10Hz~1000Hzを対象とすると、時間定率1.0Hz/s秒で周波数変化させた場合990秒必要であるが、オクターブ定率1オクターブ20秒で周波数変化させた場合134秒で、各周波数5周期~10周期の解析に必要な信号を計測することができる。
加振器17として動電式加振器を用いる場合、加振器制御装置15は、動電式加振器に投入する投入電力パターンを生成する。
振動時刻歴データ取得装置21は、図1に示すように、加振装置11により加振された自動車車体100に発生する振動加速度を計測する加速度計23と、自動車車体100への入力振動の時刻歴データを計測する入力振動計25と、振動加速度の時刻歴データと入力振動の時刻歴データとを同期して取得するデータロガー27と、を有して構成される。
加速度計23は、自動車車体100における複数の部位に設置してもよい。
振動時刻歴データ処理装置31は、振動時刻歴データ取得装置21により取得した自動車車体100への入力振動の時刻歴データを用いて、自動車車体100に生じた振動加速度の時刻歴データを処理し、自動車車体100の振動特性を求めるものである。
なお、振動時刻歴データ処理装置31は、コンピュータ(PC等)のCPU(中央演算処理装置)によって構成されたものであってもよい。この場合、上記の各部は、コンピュータのCPUが所定のプログラムを実行することによって機能する。
振動時刻歴データ区間分割部33は、振動時刻歴データ取得装置21により取得した入力振動の時刻歴データと振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割するものである。
入力振動区間周波数応答関数算出部35は、振動時刻歴データ区間分割部33により分割した入力振動の時刻歴データの区間ごとに、入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、入力振動の周波数応答関数を算出するものである。
周波数応答関数は、振動のフーリエ変換により求めたゲイン(dB)と位相からなるが、本実施の形態1では差を明確に示すため、周波数応答関数としてゲイン(dB)を用いて比較した。
入力振動区間中心周波数決定部37は、入力振動の時刻歴データの各区間において、入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、各区間における自動車車体100への入力振動の中心周波数として決定するものである。
すなわち、自動車車体100に目標とする周波数の振動を与えると、ピーク値となって現れるため、入力振動の中心周波数として決定できる。
振動加速度区間周波数応答関数算出部39は、振動時刻歴データ区間分割部33により分割した振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、振動加速度の周波数応答関数(ゲイン(dB))を算出するものである。
区間ピーク値抽出周波数帯域設定部41は、入力振動区間中心周波数決定部37により各区間について決定した入力振動の中心周波数に基づいて、振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、振動加速度の区間周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するものである。
区間ピーク値抽出部43は、振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、区間ピーク値抽出周波数帯域設定部41により設定された周波数帯域における振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するものである。
全区間周波数応答関数取得部45は、各区間における入力振動の中心周波数と振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての区間について取得するものである。
本発明の実施の形態1に係る振動特性試験方法は、一例として図2に示すように、自動車車体100に振動を入力して加振し、自動車車体100の振動特性を求めるものであって、図6に示すように、加振プロセスP1と、振動時刻歴データ取得プロセスP3と、振動時刻歴データ処理プロセスP5と、を備えたものである。以下、例として図1に示す振動特性試験装置1を用いた場合における振動特性試験方法の各プロセスについて説明する。
加振プロセスP1は、自動車車体100を入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて自動車車体100を加振する。本実施の形態1では、図1に示す加振装置11により、自動車車体100を加振する。
振動時刻歴データ取得プロセスP3は、加振プロセスP1において加振された自動車車体100に発生する振動加速度を計測する加速度計23と、自動車車体100に入力する入力振動を計測する入力振動計25と、により、振動加速度の時刻歴データと入力振動の時刻歴データとを同期して取得するものである。
そして、加速度計23により計測した振動加速度の時刻歴データと、入力振動計25により計測した入力振動の時刻歴データは、それぞれ同期してデータロガー27に記録する。
振動時刻歴データ処理プロセスP5は、振動時刻歴データ取得プロセスP3により取得した入力振動の時刻歴データを用いて振動加速度の時刻歴データを処理し、自動車車体100の振動特性を求めるものであり、図6に示すように、振動時刻歴データ区間分割ステップS5aと、入力振動区間周波数応答関数算出ステップS5bと、入力振動区間中心周波数決定ステップS5cと、振動加速度区間周波数応答関数算出ステップS5dと、区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS5eと、区間ピーク値抽出ステップS5fと、全区間周波数応答関数取得ステップS5gと、を有する。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31が行う。
振動時刻歴データ区間分割ステップS5aは、振動時刻歴データ取得プロセスP3において取得した入力振動の時刻歴データと振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の振動時刻歴データ区間分割部33が行う。
入力振動区間周波数応答関数算出ステップS5bは、入力振動の時刻歴データの区間ごとに、入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、入力振動の周波数応答関数を算出するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の入力振動区間周波数応答関数算出部35が行う。
入力振動区間中心周波数決定ステップS5cは、入力振動の時刻歴データの各区間において入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、各区間における自動車車体100への入力振動の中心周波数として決定するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の入力振動区間中心周波数決定部37が行う。
振動加速度区間周波数応答関数算出ステップS5dは、振動時刻歴データ区間分割ステップS5aにおいて分割した振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、振動加速度の周波数応答関数を算出するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の振動加速度区間周波数応答関数算出部39が行う。
区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS5eは、入力振動区間中心周波数決定ステップS5cにおいて各区間について決定した入力振動の中心周波数に基づいて、振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の区間ピーク値抽出周波数帯域設定部41が行う。
区間ピーク値抽出ステップS5fは、振動加速度の時刻歴データの区間ごとに、区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS5eにおいて設定された周波数帯域における振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の区間ピーク値抽出部43が行う。
全区間周波数応答関数取得ステップS5gは、各区間における入力振動の中心周波数と振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての区間について取得するものである。本実施の形態1では、図1に示す振動時刻歴データ処理装置31の全区間周波数応答関数取得部45が行う。
上記の本実施の形態1についての説明は振動特性試験装置及び方法についてのものであったが、本実施の形態1は、コンピュータによって構成された振動時刻歴データ処理装置31の各部を機能させる振動特性試験プログラムとして構成することができる。
そして、このように算出した外来ノイズの周波数応答関数と、入力振動の周波数応答関数とを比較し、外来ノイズ由来による周波数応答関数のピークと入力振動による周波数応答関数のピークとが重畳している周波数領域では、振動加速度の周波数応答関数のピーク値から外来ノイズによる周波数応答関数のピーク値を差し引くことで、加振した自動車車体100の周波数応答関数の精度をさらに向上することができる。
上記の実施の形態1は、振動の入力周波数を所定の周波数範囲内で連続的に変化させて自動車車体を加振して該自動車車体の振動特性を求めるものであったが、自動車車体の振動特性を求めるには、所定の周波数範囲内で自動車車体に入力する振動の入力周波数を複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとに、該入力周波数が一定の振動を自動車車体に入力して加振するようにしたものであってもよい(ステップワイズ加振)。
本発明の実施の形態2に係る振動特性試験装置51は、実施の形態1と同様に、図7に示すように、加振装置11と、振動時刻歴データ取得装置21と、振動時刻歴データ処理装置81と、を備えており、加振装置11と振動時刻歴データ取得装置21は実施の形態1と同等のものである。
これによって、加振装置11は、複数設定した入力周波数ごとに、入力周波数が一定の振動を自動車車体100に入力して加振する。
そして、振動時刻歴データ取得装置21は、複数設定された入力周波数ごとに、加振装置11により加振された自動車車体100に発生する振動加速度の時刻歴データと、自動車車体100への入力振動の時刻歴データと、を同期してデータロガー27に取得する。
振動時刻歴データ処理装置81は、入力周波数ごとに取得した入力振動の時刻歴データと振動加速度の時刻歴データとを処理し、自動車車体100の振動特性を求めるものであり、図7に示すように、入力振動周波数応答関数算出部83と、入力振動中心周波数決定部85と、振動加速度周波数応答関数算出部87と、ピーク値抽出周波数帯域設定部89と、ピーク値抽出部91と、全周波数範囲周波数応答関数取得部93と、を有する。
なお、振動時刻歴データ処理装置81は、コンピュータ(PC等)によって構成されたものであってもよい。この場合、上記の各部は、コンピュータのCPU(中央演算処理装置)が所定のプログラムを実行することによって機能する。
入力振動周波数応答関数算出部83は、入力周波数ごとに、入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、入力振動の周波数応答関数を算出するものである。
周波数応答関数は、振動のフーリエ変換により求めたゲイン(dB)と位相からなるが、差を明確に示すため、周波数応答関数としてゲイン(dB)を用いて比較した。
入力振動中心周波数決定部85は、各入力周波数において、入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定するものである。すなわち、入力振動として目標とする周波数の振動を与えると、ピーク値となって現れるため、入力振動の中心周波数として決定できる。
振動加速度周波数応答関数算出部87は、入力周波数ごとに、振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、振動加速度の周波数応答関数(ゲイン(dB))を算出するものである。
ピーク値抽出周波数帯域設定部89は、各入力周波数について入力振動中心周波数決定部85により決定した入力振動の中心周波数に基づいて、入力周波数ごとに、振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するものである。
ピーク値抽出部91は、入力周波数ごとに、ピーク値抽出周波数帯域設定部89により設定された周波数帯域における振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するものである。
全周波数範囲周波数応答関数取得部93は、各入力周波数における入力振動の中心周波数と振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、入力周波数が設定された周波数範囲について取得するものである。
本実施の形態2に係る自動車車体の振動特性試験方法は、一例として図2に示すように、自動車車体100に振動を入力して加振し、自動車車体100の振動特性を求めるものであって、図8に示すように、加振プロセスP11と、振動時刻歴データ取得プロセスP13と、振動時刻歴データ処理プロセスP15と、を含むものである。以下、図7に示す振動特性試験装置51を用いた場合における振動特性試験方法の各プロセスについて説明する。
加振プロセスP11は、所定の周波数範囲内で自動車車体100に入力する振動の入力周波数を複数設定し、複数設定した入力周波数ごとに、入力周波数が一定の振動を前記自動車車体100に入力して加振するものである。本実施の形態2では、図3に示すように、加振装置11(図7)により、自動車車体100を加振する。
振動時刻歴データ取得プロセスP13は、加振プロセスP11において加振された自動車車体100に発生する振動加速度を計測する加速度計23と、自動車車体100に入力する入力振動を計測する入力振動計25と、により、複数設定された入力周波数ごとに、振動加速度の時刻歴データと入力振動の時刻歴データとを同期して取得するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ取得装置21により、振動加速度の時刻歴データと入力振動の時刻歴データとを同期して取得する。
振動時刻歴データ処理プロセスP15は、入力周波数ごとに取得した入力振動の時刻歴データと振動加速度の時刻歴データとを処理し、自動車車体100の振動特性を求めるものであり、図8に示すように、入力振動周波数応答関数算出ステップS15aと、入力振動中心周波数決定ステップS15bと、振動加速度周波数応答関数算出ステップS15cと、ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS15dと、ピーク値抽出ステップS15eと、全周波数範囲周波数応答関数取得ステップS15fと、を有する。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81により、振動加速度の時刻歴データと入力振動の時刻歴データとを処理し、自動車車体100の振動特性を求める。
入力振動周波数応答関数算出ステップS15aは、入力周波数ごとに、入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、入力振動の周波数応答関数を算出するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81の入力振動周波数応答関数算出部83により行う。
入力振動中心周波数決定ステップS15bは、各入力周波数において、入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、各入力周波数における入力振動の中心周波数として決定するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81の入力振動中心周波数決定部85により行う。
振動加速度周波数応答関数算出ステップS15cは、入力周波数ごとに、振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、振動加速度の周波数応答関数(ゲイン(dB))を算出するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81の振動加速度周波数応答関数算出部87により行う。
ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS15dは、各入力周波数について入力振動中心周波数決定ステップS15bにおいて決定した入力振動の中心周波数に基づいて、入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81のピーク値抽出周波数帯域設定部89により行う。
ピーク値抽出ステップS15eは、入力周波数ごとに、ピーク値抽出周波数帯域設定ステップS15dにおいて設定された周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81のピーク値抽出部91により行う。
全周波数範囲周波数応答関数取得ステップS15fは、各入力周波数における入力振動の中心周波数と振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、入力周波数が設定された周波数範囲について取得するものである。本実施の形態2では、図7に示す振動時刻歴データ処理装置81の全周波数範囲周波数応答関数取得部93により行う。
上記の本発明に実施の形態2に係る説明は、振動特性試験装置及び方法についてのものであったが、本発明の実施の形態2は、コンピュータによって構成された振動時刻歴データ処理装置31の各部を機能させる振動特性試験プログラムとして構成することができる。
そして、このように算出した外来ノイズの周波数応答関数と、入力振動の周波数応答関数とを比較し、外来ノイズ由来による周波数応答関数のピークと入力振動による周波数応答関数のピークとが重畳している周波数領域では、振動加速度の周波数応答関数のピーク値から外来ノイズによる周波数応答関数のピーク値を差し引くことで、加振した自動車車体100の振動加速度の周波数応答関数の精度をさらに向上することができる。
また、該所定の周波数範囲内における複数の一定の入力周波数は、目的とする周波数帯域に対して、分析に必要な周波数分解能から周波数変更量のステップ幅を決定し、一定周波数保持時間(ステップ長さ)を加振周波数の振動が5周期~10周期以上に相当するように設定するとよい。
例えば、100Hz~120Hz帯域に分析対象の共振点ピークが含まれていることが既知の場合、0.5Hz単位で100Hzから120Hzまで周波数を段階的に変化させることで、ピンポイントでの計測ができる。この場合、ステップ長さは0.2sec/stepとするとよい。
ここで、加速度計23により計測した自動車車体100の振動加速度の時刻歴データと、入力振動計25により計測した入力振動(加速度)の時刻歴データと、を同期してデータロガー27により取得した。加速度計23による振動加速度と入力振動計25による入力振動の加速度は、いずれも、サンプリング周波数2.0kHzとした。図9に、自動車車体100に生じた振動加速度の時刻歴データのグラフを示す。
図10中の(b)は、特定の周波数において周波数応答関数が-20dB~-30dBの範囲で時間の経過によらず一定の大きさであり、当該特定の周波数の外来ノイズを示している箇所である。
図10中の(c)は、周波数及び時間の経過によらず広い範囲で周波数応答関数が-30dB~-40dBの範囲で同程度の大きさであり、外来ノイズ(ホワイトノイズ)を示している箇所である。
11 加振装置
13 関数発生器
15 加振器制御装置
17 加振器
19 加振棒
21 振動時刻歴データ取得装置
23 加速度計
25 入力振動計
27 データロガー
31 振動時刻歴データ処理装置
33 振動時刻歴データ区間分割部
35 入力振動区間周波数応答関数算出部
37 入力振動区間中心周波数決定部
39 振動加速度区間周波数応答関数算出部
41 区間ピーク値抽出周波数帯域設定部
43 区間ピーク値抽出部
45 全区間周波数応答関数取得部
51 振動特性試験装置
81 振動時刻歴データ処理装置
83 入力振動周波数応答関数算出部
85 入力振動中心周波数決定部
87 振動加速度周波数応答関数算出部
89 ピーク値抽出周波数帯域設定部
91 ピーク値抽出部
93 全周波数範囲周波数応答関数取得部
100 自動車車体
101 フロントサイドメンバー
103 リアサイドメンバー
105 車体フロア
107 取付ブラケット
110 床面
111 エアマウント
115 防振ゴム
Claims (6)
- 自動車車体に振動を入力し、該自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験装置であって、
前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて前記自動車車体を加振する加振装置と、
該加振装置により加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、を有し、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得装置と、
該振動時刻歴データ取得装置により取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理装置と、を備え、
該振動時刻歴データ処理装置は、
前記振動時刻歴データ取得装置により取得した前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定部と、
前記振動時刻歴データ区間分割部により分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動区間中心周波数決定部により前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出部と、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得部と、を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験装置。 - 自動車車体に振動を入力し、該自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験装置であって、
所定の周波数範囲内で前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとに、該入力周波数が一定の振動を前記自動車車体に入力して加振する加振装置と、
該加振装置により加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、を有し、前記複数設定された入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得装置と、
該振動時刻歴データ取得装置により前記入力周波数ごとに取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理装置と、を備え、
該振動時刻歴データ処理装置は、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定部と、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定部により決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出部と、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得部と、を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験装置。 - 自動車車体に振動を入力し、該自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験方法であって、
前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて前記自動車車体を加振する加振プロセスと、
該加振プロセスにおいて加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、により、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得プロセスと、
該振動時刻歴データ取得プロセスにより取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理プロセスと、を含み、
該振動時刻歴データ処理プロセスは、
前記振動時刻歴データ取得プロセスにおいて取得した前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割ステップと、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出ステップと、
前記入力振動の時刻歴データの前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定ステップと、
前記振動時刻歴データ区間分割ステップにおいて分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出ステップと、
前記入力振動区間中心周波数決定ステップにおいて前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップと、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定ステップにおいて設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出ステップと、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得ステップと、を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験方法。 - 自動車車体に振動を入力し、該自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験方法であって、
所定の周波数範囲内で前記自動車車体に入力する振動の入力周波数を複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとに、該入力周波数が一定の振動を前記自動車車体に入力して加振する加振プロセスと、
該加振プロセスにおいて加振された前記自動車車体に発生する振動加速度を計測する加速度計と、前記自動車車体に入力する入力振動を計測する入力振動計と、により、前記複数設定された入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データと前記入力振動の時刻歴データとを同期して取得する振動時刻歴データ取得プロセスと、
該振動時刻歴データ取得プロセスにおいて前記入力周波数ごとに取得した前記入力振動の時刻歴データを用いて前記振動加速度の時刻歴データを処理し、前記自動車車体の振動特性を求める振動時刻歴データ処理プロセスと、を含み、
該振動時刻歴データ処理プロセスは、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出ステップと、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定ステップと、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出ステップと、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定ステップにより決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定ステップと、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定ステップにより設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出ステップと、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得ステップと、を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験方法。 - 自動車車体に入力する振動の入力周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させて前記自動車車体を加振する振動特性試験において、前記自動車車体に入力する入力振動の時刻歴データと、該入力振動の時刻歴データと同期して取得した前記自動車車体の振動加速度の時刻歴データとを用いて前記自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験プログラムであって、
コンピュータを、
前記入力振動の時刻歴データと前記振動加速度の時刻歴データのそれぞれを同じ時間間隔で複数の区間に分割する振動時刻歴データ区間分割部と、
前記入力振動の時刻歴データの前記区間ごとに、該入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動区間周波数応答関数算出部と、
前記各区間において前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各区間における前記自動車車体への入力振動の中心周波数として決定する入力振動区間中心周波数決定部と、
前記振動時刻歴データ区間分割部により分割した前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、該振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度区間周波数応答関数算出部と、
前記入力振動区間中心周波数決定部により前記各区間について決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定する区間ピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記振動加速度の時刻歴データの前記区間ごとに、前記区間ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する区間ピーク値抽出部と、
前記各区間における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、全ての前記区間について取得する全区間周波数応答関数取得部と、して実行させる機能を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験プログラム。 - 自動車車体に入力周波数一定の振動を入力して前記自動車車体を加振する振動特性試験において、前記入力周波数を所定の周波数範囲で複数設定し、該複数設定した入力周波数ごとの前記自動車車体の入力振動の時刻歴データと、該入力振動の時刻歴データと同期して取得した前記自動車車体の振動加速度の時刻歴データとを用いて前記自動車車体の振動特性を求める自動車車体の振動特性試験プログラムであって、
コンピュータを、
前記入力周波数ごとに、前記入力振動の時刻歴データのフーリエ変換を行い、前記入力振動の周波数応答関数を算出する入力振動周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数において、前記入力振動の周波数応答関数がピーク値を示す周波数を、前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数として決定する入力振動中心周波数決定部と、
前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の時刻歴データのフーリエ変換を行い、該振動加速度の周波数応答関数を算出する振動加速度周波数応答関数算出部と、
前記各入力周波数について前記入力振動中心周波数決定部により決定した前記入力振動の中心周波数に基づいて、前記入力周波数ごとに、前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出する周波数帯域を設定するピーク値抽出周波数帯域設定部と、
前記入力周波数ごとに、前記ピーク値抽出周波数帯域設定部により設定された前記周波数帯域における前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値を抽出するピーク値抽出部と、
前記各入力周波数における前記入力振動の中心周波数と前記振動加速度の周波数応答関数のピーク値とのデータ対を、前記入力周波数が設定された周波数範囲について取得する全周波数範囲周波数応答関数取得部と、して実行させる機能を有することを特徴とする自動車車体の振動特性試験プログラム。
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