以下、本発明の遊技機の第1形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の第1形態であるパチンコ遊技機PY1について説明する。最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1~図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
図1に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、外枠22と、その外枠22に対して開閉可能な前扉23とを備えている。さらに、前扉23は、後述する遊技盤ユニットYUが取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aにヒンジ2Bを介して回転自在に支持される前枠23mと、を備える。前枠23mは遊技盤取付枠2Aに対して開閉が可能である。前枠23mには、透明板23tが取り付けられている。前枠23mが閉じられているとき、遊技盤取付枠2Aに取り付けられた遊技盤1と透明板23tとは対面する。よって、パチンコ遊技機PY1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機PY1の前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1に形成された遊技領域6を視認することができる。透明板23tは、透明なガラス板や透明な合成樹脂板等を用いることができる。パチンコ遊技機PY1の前方から遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置72が発射ソレノイドに駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠23mの前面の下部中央には、前方に向けて大きく突出した下部装飾体36が設けられている。下部装飾体36の上面には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための上皿34が形成されている。また、下部装飾体36の正面の下部中央には、上皿34に収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための下皿35が設けられている。
下部装飾体36の上面の上皿34より前方側には、操作可能な第1入力装置(以下「通常ボタン」)40が設けられている。通常ボタン40は、例えば押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。また、前枠23mの表面の右縁部から前方に突出して形成されている右部装飾体32において、操作可能な第2入力装置(以下「特殊ボタン」)41が設けられている。特殊ボタン41は、例えば押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。
また、前枠23mの表面の上部から前方に突出して形成されている上部装飾体31の底面に、音を出力可能なスピーカ52が設けられている。スピーカ52(音出力手段)は、左側に配置された左スピーカ52Lと、右側に配置された右スピーカ52Rと、からなる。また、前枠23mの右縁部と、下部装飾体36における正面の下皿35の左側および右側とに、発光可能な枠ランプ53が設けられている。さらに、前枠23mの左縁部および右縁部の上側には、遊技興趣を高めることを目的とする演出装置としての可動式の枠可動装置58が取り付けられている。枠可動装置58は、左側に配置された左枠可動装置58Lと、右側に配置された右枠可動装置58Rと、で構成される。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、主に図2~図5を用いて説明する。遊技盤ユニットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面側に取り付けられた演出用ユニット1Uと、を有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。開口部1Aに沿って、遊技球が流下可能な遊技領域6を区画するための略リング状の内側壁部1Bが前方に突出して形成されている。また、内側壁部1Bの外側にも、遊技領域6を区画するための略リング状の外側壁部1Cが前方に突出して形成されている。
遊技盤1の前面には、内側壁部1B、外側壁部1Cなどで囲まれた遊技領域6が形成されている。すなわち、遊技盤1の前面が、内側壁部1Bおよび外側壁部1Cによって、遊技領域6とそれ以外の領域とに仕切られている。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機PY1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多数の遊技くぎ(図示なし)が突設されている。遊技くぎは、遊技領域6に進入して遊技領域6を流下する遊技球を、後述する第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、ゲート13、第1大入賞口14、および、第2大入賞口15などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1始動口11が形成された第1始動入賞装置11Dと、第2始動口12への入球を可能または不可能にさせる第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)12Dと、が設けられている。
第1始動入賞装置11Dは不動である。そのため、第1始動口11は、遊技球の入球し易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球の第1始動口11への入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口11へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー12Dは、作動可能な電チュー開閉部材12kを備えている。電チュー開閉部材12kは、通常は(通常状態では)、第2始動口12への遊技球の入球が不可能もしくは極めて困難な閉鎖位置にある。そして、特別状態になると、第2始動口12への遊技球の入球が可能な開放位置に移動する。このように、電チュー開閉部材12kが開放位置に移動することを第2始動口12または電チュー12Dの「開状態」ともいい、開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12への入球が可能となる。一方、電チュー開閉部材12kが閉鎖位置にあることを第2始動口12または電チュー12Dの「閉状態」ともいう。また、第2始動口12または電チュー12Dが「開状態」になることを「電チュー12Dが開放する」ともいい、電チュー12Dが「閉状態」になることを「電チュー12Dが閉鎖する」ともいう。
遊技球の第2始動口12への入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」という)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口12へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な一般入賞口10が設けられている。遊技球が一般入賞口10へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。遊技球のゲート13の通過は、普通図柄(以下、「普図」という)の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定:以下、「普図抽選」という)および普図の可変表示の契機となっている。補助遊技が実行されることによって電チュー12Dを開放する。すなわち、補助遊技は、電チュー12Dの開放を伴う遊技である。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1大入賞口14が形成された第1大入賞装置14D(以下、「通常AT14D」ともいう)が設けられている。
第1大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とに作動可能な通常AT開閉部材14kを備える。通常AT開閉部材14kの作動により第1大入賞口14が開閉する。通常AT開閉部材14kは、通常では第1大入賞口14を塞ぐ閉状態になっており、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することは不可能もしくは極めて困難である。通常AT開閉部材14kが開状態に作動すると、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することが可能になる。このように、通常AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口14への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口14へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導ステージ12gが設けられている。なお、誘導ステージ12gの上面を転動する遊技球は、第2始動口12の方へ向かって流下可能である。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第2大入賞口15が形成された第2大入賞装置15D(以下、「VAT15D」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置15Dは、作動可能なVAT開閉部材15kを備えている。VAT開閉部材15kは、通常では第2大入賞口15を塞いでおり、遊技球が第2大入賞口15に入球することは不可能もしくは極めて困難である。VAT開閉部材15kは開状態をとることができる。VAT開閉部材15kが開状態であると遊技球の第2大入賞口15への入球が容易となる。一方、VAT開閉部材15kが第2大入賞口15を塞いでいる状態を「閉状態」ともいう。このように、VAT開閉部材15kの作動によって第2大入賞口15が開閉する。遊技球が第2大入賞口15へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図3を用いて、第2大入賞装置15Dについて詳細に説明する。第2大入賞装置15Dの内部には、第2大入賞口15に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ15aが設けられている。
第2大入賞口センサ15aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域16と非特定領域17とが設けられている。第2大入賞口センサ15aを通過した遊技球は、振分装置16Dによって、特定領域16か非特定領域17かに振り分けられる。振分装置16Dは、略矩形状の平板からなる振分部材16kと、振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sとを備えている。振分部材16kは、振分ソレノイド16sの駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
振分ソレノイド16sが通電されていないとき、振分部材16kは特定領域16への遊技球の通過を妨げる第1状態(通過阻止状態:図3(A)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の左端よりやや右側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆う状態)にある。振分部材16kが第1状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過した後、特定領域16を通過することは不可能もしくは極めて困難であり、非特定領域17を通過する。この第2大入賞口15から非特定領域17まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
一方、振分ソレノイド16sが通電されているとき、振分部材16kは遊技球の特定領域16の通過(進入)を許容する第2状態(通過許容状態:図3(B)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の右端よりやや左側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆わず、特定領域16の直上が開放している状態)にある。振分部材16kが第2状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過したあと特定領域16を通過容易である。この第2大入賞口15から特定領域16まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
なお、基本的に、振分部材16kは第1状態で保持されている。すなわち、第1状態が、振分部材16kの通常の状態であるといえる。そして、所定のラウンド遊技(例えば9R)においてのみ、振分ソレノイド16sが通電され、第2状態に変化することができる。
特定領域16と非特定領域17には、各領域16、17を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ16a、非特定領域センサ17aが設けられている。
なお、第1大入賞装置14Dおよび第2大入賞装置15Dは、遊技に支障をきたさない範囲で、一方だけを設けるようにすることが可能である。
また、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられている。また、遊技盤1には、発光可能な盤ランプ54が設けられている。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)と、に分けることができる。遊技球が左遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機PY1において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、多数の遊技くぎなどによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口12と、ゲート13と、第1大入賞口14と、第2大入賞口15と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13の通過や、第2始動口12、第1大入賞口14、または、第2大入賞口15への入賞を狙うことができる。
なお、何れの入賞口(第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、第1大入賞口14、および第2大入賞口15)にも入球しなかった遊技球は、アウト口19へ誘導されて排出される。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
また、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の下方の左隣(遊技領域6以外の部分)には表示器類8が配置されている。図4に示すように、表示器類8には、特図1を可変表示する特図1表示器81a、特図2を可変表示する特図2表示器81b、及び、普図を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、表示器類8には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器81aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器83a、および後述する特図2保留数(U2:特図2表示器81bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器81aおよび特図2表示器81bを総称して特図表示器81という。さらに、特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bを総称して特図保留表示器83という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、大入賞口(第1大入賞口14及び第2大入賞口15)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。
特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成され、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器81は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器81「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の可変表示がなされる。特図の可変表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、特図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報や判定情報の一例)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口11への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口12への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部105aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器83に表示される。特図1保留表示器83aと特図2保留表示器83bのそれぞれは、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示することが可能である。
また、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される普図(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普図)は、普図抽選によって複数種類の普図の中から選択された一つの普図である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図(所定の停止態様の普図すなわち当たり図柄)である場合には、第2始動口12(電チュー12D)を開放させる補助遊技が行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普図抽選の結果に応じた普図を表示する。普図抽選の結果が当たりである場合には、普図表示器82は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普図抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の可変表示が行われる。普図の可変表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報や判定情報の一例)が取得されることがある。この乱数は、普図の可変表示または補助遊技が実行されていないことを条件に、後述の普図保留記憶部106に記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、遊技球がゲート13を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
次に、図5を用いて、遊技盤1の背面に取り付けられた演出用ユニット1Uについて説明する。演出用ユニット1Uは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。演出用ユニット1Uには、画像表示装置50(表示手段)、第1盤可動装置(以下「盤上可動装置」)55、第2盤可動装置(以下「盤下可動装置」)56が搭載されている。
画像表示装置50は、例えば20インチの3D液晶ディスプレイ,ドット表示器,7セグ表示器等で構成され、図柄等を表示可能な表示画面50aを具備する。
盤上可動装置55は、表示画面50aよりも前方に配置され、表示画面50aに沿って移動可能であり、装飾が施された盤上可動体55kを具備する。盤下可動装置56は、表示画面50aよりも前方に配置され、表示画面50aに沿って移動可能であり、装飾が施された盤下可動体56kを具備する。
図5(A)は、盤上可動体55kおよび盤下可動体56kが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている様子を概略化して表している。盤上可動装置55の駆動源が駆動すると、盤上可動体55kは下向きに移動(下降)し、盤下可動装置56の駆動源が駆動すると、盤下可動体56kは上向きに移動(上昇)する。このとき、画像表示装置50は下降した盤上可動体55kまたは上昇した盤下可動体56kに覆われ、画像表示装置50は視認困難となる。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
2.遊技機の電気的構成
次に、図6~図7に基づいて、パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6~図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」ともいう)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、通常ボタン40や特殊ボタン41の操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板、以下「演出制御基板」ともいう)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけることができる。また、演出制御基板120を、後述する画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、および、可動装置55,56等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板100、演出制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、主制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON操作またはOFF操作により、電源の投入と遮断とが切り換えられる。なお、主制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を主制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
図6に示すように、主制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、および遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。また、遊技用RAM104には、前述した特図保留記憶部105や普図保留記憶部106などが設けられている。
また、主制御基板100には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118、および遊技用RAM104に記憶されている情報を遊技用CPU102にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ119が実装されている。
主制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類MSや各種アクチュエータ類MAが接続されている。そのため、主制御基板100には、各種センサ類MSが出力した信号が入力される。また、主制御基板100は、各種アクチュエータ類MAに信号を出力する。
主制御基板100に接続されている各種センサ類MSには、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する第1始動口センサ、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する第2始動口センサ、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する一般入賞口センサ、ゲート13を通過した遊技球を検知するゲートセンサ、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検知する第1大入賞口センサ、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検知する第2大入賞口センサ15a、特定領域16を通過(特定領域16に進入)した遊技球を検知する特定領域センサ16a、および、非特定領域17を通過(非特定領域17に進入)した遊技球を検知する非特定領域センサ17aが含まれている。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。なお、主制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
また、主制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類MAには、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する電チューソレノイド、第1大入賞装置14Dの通常AT開閉部材14kを駆動する第1大入賞口ソレノイド、第2大入賞装置15DのVAT開閉部材15kを駆動する第2大入賞口ソレノイド、および、振分装置16Dの振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sが含まれている。なお、主制御基板100に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに主制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また主制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。なお、発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73や貸球払出装置74を用いて、賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球の数は、払出制御基板170に出力される。
また、発射装置72には、遊技者などの人のハンドル72k(図1参照)への接触を検知可能なタッチスイッチが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、検知信号を払出制御基板170に出力する。また、発射装置72には、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームつまみが検出したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイドを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PY1においては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板100は、遊技の進行に応じて、演出制御基板120に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。演出制御基板120は、主制御基板100から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板100による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板100と演出制御基板120との接続は、主制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、主制御基板100による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、および演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122が含まれている。
また、演出用ROM123には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、および、サブ側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また、演出制御基板120には、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138、およびRTC(Real Time Clock)139が実装されている。RTC139は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC139は、パチンコ遊技機PY1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板190が備えるバックアップ電源回路192から供給される電力によって動作する。このため、RTC139は、パチンコ遊技機PY1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC139に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
演出制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、演出制御基板120と画像制御基板140との接続は、演出制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御基板140から演出制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板140は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM145、CGROM145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM146、及び、VDP(Video Display Processor)144を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出画像が表示画面50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声、楽曲、効果音等を出力する。
スピーカ52から出力する音声等の音声データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ52を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声データを格納してもよい。
また、演出制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類、駆動源となる各種アクチュエータ類SA、各種ランプ類SLが接続されている。演出制御基板120には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、演出制御基板120は、各種アクチュエータ類SAに信号を出力する。また、演出制御基板120は、主制御基板100から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路151を介して各種ランプ類SLの点灯制御を行う。
演出制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、通常ボタン検出スイッチ40aおよび特殊ボタン検出スイッチ41aが含まれている。通常ボタン検出スイッチ40aは、通常ボタン40が押下操作されたことを検出する。特殊ボタン検出スイッチ41aは、特殊ボタン41が押下操作されたことを検出する。各検出スイッチ40a,41aは、検出内容に応じた信号を演出制御基板120に出力する。なお、演出制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
演出制御基板120に接続された各種アクチュエータ類SAには、盤上可動装置55,盤下可動装置56,枠可動装置58等を駆動するモータが含まれ、モータを駆動して、各可動装置に所定の動作を行わせることが可能である。詳細には演出制御用マイコン121は、各可動装置の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路151を介して、各可動装置の動作を制御する。なお、演出制御基板120に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
演出制御基板120に接続された各種ランプ類SLには、枠ランプ53,盤ランプ54等が含まれ、各ランプを発光させる。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路151を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、各ランプの点灯制御、および、各可動装置の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、演出制御基板120に接続されるランプの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について、図8~図15を用いて説明する。
3-1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技が行われていないときに遊技球がゲート13を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(普図抽選、普図の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普図関係乱数を取得する。取得する普図関係乱数には、図8(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3-1-1.当たり判定
当たり判定は、図9(A)に示すような1または複数の当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、遊技状態には非時短状態と時短状態とが含まれ、当たり判定テーブルとして、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、を区別することが可能である。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。また、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3-1-2.普図変動
普図変動パターン判定は、図9(B)に示すような1または複数の普図変動パターン判定テーブルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、普図変動パターン判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PY1は、非時短状態と時短状態とで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定する。この判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。また、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変表示が行われる。
3-1-3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。
補助遊技は、補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)、すなわち、電チュー12Dが開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態に対応付けられている。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態に基づいて、図9(C)に示すような1または複数の補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルは、遊技状態に対応付けられている。各補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。また、これらの各要素における開放回数や開放時間については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態における補助遊技では、第1の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な時間(例えば0.08秒))だけ電チュー12Dを開放する。なお、以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。また、時短状態における補助遊技では、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが容易な時間(例えば3.00秒))だけ電チュー12Dを開放する。なお、以下において、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。
3-2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
なお、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図8(B)に示すように、特別図柄乱数(大当たり乱数)、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。なお、乱数を判定情報と言うこともある。
3-2-1.大当たり判定
大当たり判定(第1判定)は、図10(A)に示すような1または複数の大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。遊技状態には、通常確率状態と高確率状態とが含まれ、大当たり判定テーブルは、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルとして、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と、高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。パチンコ遊技機PY1は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図10(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。また、大当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3-2-2.大当たり図柄種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図10(B)に示すような1または複数の大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素を対応付けることが可能である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルとして、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)と、を区別することが可能である。
大当たり図柄には複数種類の種別があり、各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。また、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
例えば、図10(B)に示すように、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Xが50%、大当たり図柄Yが50%にし、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Zが100%にすることが可能である。このように、第1始動口11に遊技球が入賞して行われる特図1抽選と、第2始動口12に遊技球が入賞して行われる特図2抽選とで、大当たり図柄種別の振分率を異ならせることが可能である。
3-2-3.リーチ判定
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図10(C)に示すような1または複数のリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定テーブルは、遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、リーチ判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と、時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させるか否か)を判定する。図10(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブルとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値の数を異ならせることが可能である。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われる「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3-2-4.特図変動
特図変動パターン判定は、図11~図12に示すような1または複数の特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定であり、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも行われる。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報を含ませることが可能である。特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルとして、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図11)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図12)と、を区別することが可能である。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態にも関連付けることが可能である。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。
また、遊技状態に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果またはリーチ判定結果にも関連付けることが可能である。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび非時短用特図2変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用(大当たり図柄種別ごと)、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用などがある。同様に、時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用(大当たり図柄種別ごと)、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用などがある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図1保留数(U1)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、を区別することが可能である。また、各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図2保留数(U2)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、を区別することが可能である。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の可変表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特図抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンには、図11~図12の表の右から2番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローに関連付けることが可能である。
なお、図11~図12の表の一番右の欄に示すように、特図変動パターンについて、特図(大当たり判定結果)および特図変動演出の演出内容などに関連付けて名称を付すことがある。例えば、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」という。一方、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPハズレ変動」、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるLリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lハズレ変動」、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるNリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nハズレ変動」、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンのことを「通常ハズレ変動」という。
3-2-5.先読み判定
パチンコ遊技機PY1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図13に示すような1または複数の先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行う。先読み判定(第2判定)には、例えば、特別図柄乱数が大当たり判定で大当たりと判定されるか否かの判定、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの判定、特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの判定、などがある。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルとして、第1始動口11に入賞した場合の先読み判定テーブル(第1先読み判定テーブル)と、第2始動口12に入賞した場合の先読み判定テーブル(第2先読み判定テーブル)と、を区別することが可能である。
また、先読み判定テーブルは、遊技状態にも関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(非時短用先読み判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(時短用先読み判定テーブル)と、を区別することが可能である。
つまり、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、非時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、を区別することが可能である。なお、先読み判定にどのような判定を含ませるかは適宜に変更可能である。
3-3.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口14または第2大入賞口15)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDを設けないようすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口14または第2大入賞口15)の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後、図14に示すような1または複数の大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技毎に大当たり遊技構成要素が格納されている。大当たり遊技として、1種類又は複数種類の大当たり遊技を制御することが可能である。
例えば、図14に示すように、大当たり遊技Xの場合、1Rから8Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放し、9Rでは、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14が開放し、10R(最終ラウンド)では、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が行われる。また、大当たり遊技Yの場合、1Rから8Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放し、9Rでは、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14が開放し、10Rでは、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が行われる。また、大当たり遊技Zの場合、1Rから9Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放し、10Rでは、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が行われるまた、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口センサに検知されると、大入賞口14,15の最大開放時間が経過する前であっても、ラウンド遊技を終了させる。
また、各要素における回数や時間については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり遊技を、第1大入賞口14および第2大入賞口15の両方を用いて行うことも一方だけを用いて行うことも可能である。
ここで、特定領域16について詳細に説明する。特定領域16は、振分部材16kによって、入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態とをとるので、振分部材16kの作動態様は、特定領域16の開閉態様ということができる。以下において、振分部材16kの作動態様のことを「特定領域16の開閉態様」ともいう。このように、振分部材16kが一定の作動態様(特定領域16が一定の開閉態様)で制御されるが、振分部材16kの一定の作動態様(特定領域16の一定の開閉態様)と、大当たり遊技における第2大入賞口15の開閉態様との組み合わせで、大当たり遊技において遊技球を特定領域16に進入させることの困難性(容易性)が設定されることになる。なお、以下において、特定領域16が開状態にあることを「V開放」ともいう。
第2大入賞口の開放が開始してから15秒間、振分ソレノイド16sが通電され、振分部材16kが第2状態(図3(B))に制御される。よって、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことが容易である。一方、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、大当たり遊技には、当該大当たり遊技中に、遊技球の特定領域16の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技と、遊技球の特定領域16の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技と、を実行することが可能である。このように、Vロング開放パターンでVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技を「Vロング大当たり」という。一方、Vショート開放パターンでVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技を「Vショート大当たり」という。
3-4.遊技状態
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY1は、図15に示すように、「低確率低ベース遊技状態(低確低ベース状態ともいう)」、「低確率高ベース遊技状態(低確高ベース状態ともいう)」、「高確率低ベース遊技状態(高確低ベース状態ともいう)」、「高確率高ベース遊技状態(高確高ベース状態ともいう)」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。なお、「低確率低ベース遊技状態」を「低確低ベース状態」と、「低確率高ベース遊技状態」を「低確高ベース状態」と、「高確率低ベース遊技状態」を「高確低ベース状態」と、「高確率高ベース遊技状態」を「高確高ベース状態」と、それぞれ略称することができる。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー12Dの開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては非時短状態と時短状態とがある。
通常確率状態は、「低確率低ベース遊技状態」または「低確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常の確率である状態である。高確率状態は、「高確率低ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率より高い高確率である状態である。従って、高確率状態は通常確率状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには通常確率状態が設定される。そして、大当たりに当選することによって通常確率状態から高確率状態に切り替えることが可能になる。例えば、大当たり遊技において遊技球が特定領域16を通過することによって高確率状態に切り替えることが可能である。また、大当たり図柄の種別によって高確率状態に切り替えることも可能である。高確率状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、高確率状態から通常確率状態に切り替えることが可能である。
非時短状態は、「低確率低ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」または「大当たり遊技状態」において設定される。時短状態は、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、非時短状態に比べて、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い遊技状態である。例えば、時短状態においては、非時短状態における電チュー12Dの開放時間(例えば0.08秒)よりも長い開放時間(例えば3.00秒)となる。また、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルを用いて、特図変動パターン判定が行われるようにすることも可能である(図11~図12参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、普図変動時間が短くなり易くすることが可能である。例えば、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(30秒)よりも短い普図変動時間(5秒)が決定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多い。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、当たり判定で当たりと判定され易くすることが可能である。例えば、時短状態では、非時短状態で当たりと判定される確率(例えば6600/65536)よりも高い確率(例えば59936/65536)で当たりと判定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおいて当たり判定で当たりと判定される回数が多い。
このように時短状態では、非時短状態に比して、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞し易くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。従って、時短状態は非時短状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。
パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには非時短状態が設定される。そして、例えば、大当たりに当選することによって時短状態が設定可能になる。時短状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、時短状態から非時短状態に変更することが可能である。
なお、時短状態では、非時短状態に比して、当たりに当選し易く、普図変動時間が短くなり易く、且つ、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い。普図に係る遊技について3つの点で、遊技者に有利に設定されている。しかし、この遊技者に有利に設定されている点はこれらの中の一部であってもよい。
なお、パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態が設定される「低確率低ベース遊技状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」ともいう。なお、「大当たり遊技状態」では、当たり判定は行われるが大当たり判定は行われないため、大当たり遊技の開始に伴って、非時短状態が設定される。また、遊技状態については、前述した遊技状態の全てを用いることも一部だけを用いることも可能である。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な演出について、図16~図22を用いて説明する。
4-1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図16(A-1)に示すように、表示画面50aにおいてパチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに通常ボタン40が操作されると、図16(A-2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示画面50aの輝度設定(「光量設定」)、実行される演出の頻度設定(「演出設定」)などがある。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図16(B-1)に示すように、表示画面50aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図16(B-2)に示すように、表示画面50aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図16(B-3)に示すように、表示画面50aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1~第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示画面50aにおいて、昼背景画像G102、夕方背景画像G103および夜背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、高確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。確変演出モードでは、例えば、図16(B-4)に示すように、表示画面50aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G105)が表示される。さらに、確変演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の確変前段演出モードと、リーチが成立した後の確変後段演出モードと、がある。確変前段演出モードでは、表示画面50aにおいて、確変用背景画像G105が表示されるが、確変後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、通常確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードでは、例えば、図16(B-5)に示すように、表示画面50aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G106)が表示される。さらに、時短演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短前段演出モードと、リーチが成立した後の時短後段演出モードと、がある。時短前段演出モードでは、表示画面50aにおいて、時短用背景画像G106が表示されるが、時短後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図16(C-1)に示すように、表示画面50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図16(C-2)に示すように、表示画面50aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図16(C-3)に示すように、表示画面50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。
なお、演出モードの種類については、適宜に変更または追加することが可能である。
4-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出では、表示画面50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄は、例えば1~9の数字図柄で構成され、演出図柄の変動表示では、特図の可変表示の開始に伴って演出図柄が変動し、特図の可変表示の終了に伴って演出図柄が停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、通常ボタン40、特殊ボタン41などの様々な演出装置を用いた他の演出を行うことが可能である。この場合、演出図柄の停止表示後も、他の演出を継続して行うことが可能である。
4-2-1.演出図柄表示領域
画像表示装置50の表示画面50aには、図17(A)に示すように、表示画面50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3を設けることが可能である。左演出図柄領域50b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図17(A)に示すように、表示画面50aの上端部の左端(左上隅)の一区画に、小図柄領域50cを設けることが可能である。小図柄領域50cは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、例えば、1~9の数字図柄で構成される。
なお、図17(A)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは二点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
4-2-2.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図17(A)に示すように、表示画面50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、および右演出図柄EZ3(以下、「演出図柄EZ1、EZ2、EZ3」又は「演出図柄EZ」とも呼ぶ)が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図17(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。なお、図17中の「↓」は、図柄の変動表示中であることを示している。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」の場合には、図17(C-1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが異なる停止態様で仮停止してから、図17(D)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。ハズレを示唆する停止態様には、「1・1・2」や「2・4・6」など、左右の図柄が同一ではない停止態様が複数種類ある。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」などのリーチ有りの特図変動パターンの場合には、図17(C-2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様(所謂リーチ目)で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、特図変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
4-2-3.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチでは、図18(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、図18(B)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速していく。そして、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、図18(C-1)に示すように、リーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もリーチハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。リーチハズレを示唆する停止態様には、「7・6・7」や「5・3・5」など、左右の図柄が同一且つ中の図柄が左右の図柄と異なる停止態様が複数種類ある。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「N大当たり変動」の場合には、図18(C-2)に示すように、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。大当たりを示唆する停止態様には、「7・7・7」や「2・2・2」など、左右中の図柄が同一の停止態様が複数種類ある。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄EZ2が徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、図19(A)に示すように、表示画面50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、表示画面50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(例えば後述する第1敵撃破タイトル画像TI)が表示される。その後、図19(B)に示すように、SPリーチ専用演出(例えばバトル演出として通常バトル画像G113cの表示)が行われる。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」の場合には、図19(C-1)に示すように、表示画面50aに、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタがバトルに勝利したことを示すバトル勝利画像WIの表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する大当たり態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する大当たり態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」の場合には、図19(C-2)に示すように、ハズレを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタがバトルに敗北したことを示すバトル敗北画像LOの表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレを示唆するリーチハズレ態様で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆するリーチハズレ態様で一斉に停止表示する。なお、SPリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
ここで、各リーチに対する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止される可能性(大当たり期待度、当選期待度)について詳細に説明する。各リーチに対する大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には10%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%とした場合、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には4%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%とすれば、SPリーチの大当たり期待度を、Nリーチの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。また、SPリーチとしてSPリーチAとSPリーチBとを実行可能にし、SPリーチAの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には20%とした場合、SPリーチBの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には30%とすれば、SPリーチBの大当たり期待度を、SPリーチAの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。このように、大当たり判定の結果に応じた実行確率を適宜に設定することで、大当たり期待度を設定することが可能である。
4-3.保留アイコン表示領域
画像表示装置50の表示画面50aには、図20(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域50dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域50dは、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、特図1保留数が「1」の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が「2」の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。
また、保留アイコン表示領域50dの近傍に、図20(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域50eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示することが可能である。
なお、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域50dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。
4-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
保留演出では、特図1保留数が「0」のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図変動演出が開始され、例えば、図20(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示される。そして、特図変動演出中に更に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図20(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が「2」であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出が終了し、新たな特図変動演出が開始されると、図20(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に表示されていた保留アイコンHAが、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示され、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に表示されていた保留アイコンHAが、第1表示領域50d1に移動して表示され、特図1保留数が「1」であることが遊技者に報知される。
4-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、ボタン40,41等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
4-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、可動装置55,56,58を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、可動装置55,56,58を作動させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
可動体演出では、例えば、NリーチからSPリーチに発展する際に、図21(A)に示すように、盤上可動装置55および盤下可動装置56が作動し、盤上可動体55kが下方に移動すると共に、盤下可動体56kが上方に移動する。そして、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、遊技者から見て、表示画面50aの中央部に重なるように移動して、SPリーチに発展することが示唆される。このとき、表示画面50aのうち盤上可動体55kおよび盤下可動体56kと重なっていないスペースにはエフェクト画像が表示される。その後、図21(B)に示すように、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、通常の待機状態(初期位置)に戻ってSPリーチに発展する。なお、可動体演出については、SPリーチへの発展示唆に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
4-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40や特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、遊技者が通常ボタン40や特殊ボタン41を操作する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
操作演出では、例えば、SPリーチにおいて、特殊ボタン41の押下操作が有効な期間(ボタン操作有効期間)が発生し、このボタン操作有効期間の発生に伴って、図22(A)に示すように、特殊ボタン41の操作を促す演出(ボタン操作促進演出)が行われる。ボタン操作促進演出において、表示画面50aに、ボタン操作促進画像G3が表示される。ボタン操作促進画像G3は、特殊ボタン41を模した画像(特殊ボタン画像G31)と、特殊ボタン41の操作態様(すなわち、押下操作)を表す画像(押下操作画像G32)と、ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(操作有効期間残り時間画像G33)と、を含む。なお、操作有効期間残り時間画像G33は、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。その後、ボタン操作有効期間において特殊ボタン41が押下操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において特殊ボタン41が操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、図22(B)に示すように、盤上可動装置55が作動し、盤上可動体55kが下方に移動する。そして、盤上可動体55kは、遊技者から見て、表示画面50aの中央部に重なるように移動して、大当たり期待度が示唆される。なお、操作演出については、盤上可動装置55の作動に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆するための演出として機能する。
先読み演出では、例えば、特図1保留に対する先読み判定の結果が「大当たり」の場合、図20(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに通常は「〇」で表示される保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。また、先読み判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、保留アイコンHAの表示態様の変化に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。例えば、特図変動演出における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止態様を変化させることも可能である。
以下では、保留アイコン表示領域50dに表示されている「☆」を示す保留アイコンHAを、特別保留アイコンHAXと呼ぶことにする。ここで、第1表示領域50d1に表示されている特別保留アイコンHAX(「☆」)は、特別図柄の変動表示が終了することに伴って、当該アイコン表示領域50eにシフトする。そのため、当該アイコン表示領域50eでは、「☆」を示す当該アイコンTAが表示されることになる。よって、以下では、当該アイコン表示領域50eに表示されている「☆」を示す当該アイコンTAを、特別当該アイコンTAXと呼ぶことにする。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
次に図23~図24に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
[1.主制御メイン処理]
主制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、遊技用ROM103から図23に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図8(A)および図8(B)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[2.メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図24に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図23の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図8(A)および図8(B)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
特別動作処理(S106)に次いで、振分装置16Dを制御するための振分装置制御処理を行う(S107)。
次に、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S108)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、各入賞口への遊技球の入賞に応じて、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。つまり、払出制御基板170は、賞球要求信号に基づいて、賞球を払い出す。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理を繰り返し実行し(図23参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン101は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[2-1.センサ検出処理]
センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
一般入賞口センサ処理では、一般入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じて、一般入賞口センサ用コマンドを生成する。
ゲートセンサ処理では、ゲートセンサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、普通図柄乱数カウンタのカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶する。なお、普図保留記憶部106に普通図柄乱数が所定数(例えば4個)記憶されている場合には、新たに取得された普通図柄乱数は記憶されない。また、当該処理の結果に応じて、ゲートセンサ用コマンドを生成する。
第2始動口センサ処理では、第2始動口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図2関係乱数を取得し、取得した特図2関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図2保留記憶部105bに記憶する。特図2保留記憶部105bは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数)の複数の記憶領域があり、取得された特図2関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図2関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得された特図2関係乱数は記憶されない。また、取得した特図2関係乱数と第2先読み判定テーブルとを用いて第2先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)を表す特図2保留数コマンドおよび第2先読み判定の結果を表す第2始動入賞コマンドを含む第2始動口センサ用コマンドを生成する。なお本形態では、上述したnは4であり、特図2保留数の上限数は4に設定されている。但し、特図2保留数の上限数は4に限られるものではなく、1であっても良く、適宜変更可能である。
第1始動口センサ処理では、第1始動口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図1関係乱数を取得し、取得した特図1関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図1保留記憶部105aに記憶する。特図1保留記憶部105aは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数)の複数の記憶領域があり、取得された特図1関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図1関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得した特図1関係乱数は記憶されない。また、取得した特図1関係乱数と第1先読み判定テーブルとを用いて第1先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)を表す特図1保留数コマンドおよび第1先読み判定の結果を表す第1始動入賞コマンドを含む第1始動口センサ用コマンドを生成する。なお本形態では、上述したnは4であり、特図2保留数の上限数は4に設定されている。但し、特図2保留数の上限数は4に限られるものではなく、1であっても良く、適宜変更可能である。
第1大入賞口センサ処理では、第1大入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第1大入賞口センサ用コマンドを生成する。
第2大入賞口センサ処理では、第2大入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第2大入賞口センサ用コマンドを生成する。
特定領域センサ処理では、特定領域センサによって遊技球が検出されたか否か判定する。また、当該処理の結果に応じて、特定領域センサ用コマンドを生成する。
[2-2.普通動作処理]
普通動作処理(S105)では、普通図柄待機処理、普通図柄変動処理、普通図柄確定処理、補助遊技制御処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄待機処理は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理では、普図保留記憶部106に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。また、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定する。そして、当たり判定および普図変動パターンの結果に関する情報を含む普図変動開始コマンドを生成する。それから、決定した普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間に基づいて、普図の可変表示を普図表示器82に開始させる。
普通図柄変動処理は、普図の可変表示中に行われる処理である。普通図柄変動処理では、実行中の普図の可変表示が開始してから普図変動時間が経過することに応じて、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行う。そして、普図の可変表示の終了を示す普図変動停止コマンドを生成する。
普通図柄確定処理は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過することに応じて、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄が停止表示していれば、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させ、補助遊技の開始を示す補助遊技開始コマンドを生成する。
補助遊技制御処理は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。また、当該処理の結果に応じて、補助遊技制御用コマンドを生成する。
[2-3.特別動作処理]
特別動作処理(S106)では、特別図柄待機処理、特別図柄変動処理、特別図柄確定処理、大当たり遊技制御処理、遊技状態設定処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[2-3-1.特別図柄待機処理]
特別図柄待機処理は、大当たり遊技状態ではなく、特図の可変表示が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数に基づいて、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理を行うとともに、特図2保留記憶部シフト処理を行う。また、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数に基づいて、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理を行うとともに、特図1保留記憶部シフト処理を行う。
特図2判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルと、を用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図2関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と特図2大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図2変動パターン判定処理は、特図2判定処理の後に行われる処理である。特図2変動パターン判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図2変動パターンテーブルと、を用いて、特図2変動パターンを判定する。なお、特図2変動パターンの判定は、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図2変動パターンを表す特図2変動開始コマンドを生成する。特図2変動開始コマンドには、特図2であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の可変表示を開始させる。
特図2保留記憶部シフト処理は、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図2保留記憶部シフト処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されていた特図2関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図2関係乱数を特図2保留記憶部105bからクリアする。このようにして、特図2関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図2保留数を表す特図2保留数コマンド生成をする。
特図1判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルと、を用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図1関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と特図1大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図1変動パターン判定処理は、特図1判定処理の後に行われる処理である。特図1変動パターン判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図1変動パターンテーブルと、を用いて、特図1変動パターンを判定する。なお、特図1変動パターンの判定は、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図1変動パターンを表す特図1変動開始コマンドを生成する。特図1変動開始コマンドには、特図1であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、大当たり種別判定の結果に関する情報、特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の可変表示を開始させる。
特図1保留記憶部シフト処理は、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図1保留記憶部シフト処理では、特図1保留記憶部105aに記憶されていた特図1関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアする。このようにして、特図1関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図1保留数を表す特図1保留数コマンドを生成する。
なお、本実施形態では、特図2保留数および特図1保留数の何れも存在する場合、特図2判定処理が優先して行われ、特図2の可変表示と特図1の可変表示とが並行して行われないようになっている。
[2-3-2.特別図柄変動処理]
特別図柄変動処理は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理では、特図変動時間が経過することに応じて、特図表示器81に、特図の可変表示を終了させるとともに、大当たり判定の結果に応じた特図を停止表示させる。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たりを示す大当たり図柄を停止表示させ、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを示すハズレ図柄を停止表示させる。そして、特図の可変表示の終了を示す特図変動停止コマンドを生成する。
[2-3-3.特別図柄確定処理]
特別図柄確定処理は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理では、現在停止表示している特図が大当たり図柄である場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドには、大当たり種別判定の結果に関する情報が含まれる。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ高確率状態を終了させる場合には、通常確率状態を設定する。そして、通常確率状態への移行を示す高確率終了コマンドを生成する。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ時短状態を終了させる場合には、非時短状態を設定する。そして、非時短状態への移行を示す時短終了コマンドを生成する。なお、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ特図2保留数および特図1保留数が「0」の場合には、パチンコ遊技機PY1が待機状態であることを示す客待ちコマンドを生成する。
[2-3-4.大当たり遊技制御処理]
大当たり遊技制御処理は、大当たり遊技状態において行われる処理である。大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技制御テーブルを用いて、大当たり遊技を行う。大当たり遊技状態への移行後、オープニング時間または閉鎖時間の経過に応じて、各ラウンド遊技を開始する。そして、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技コマンドを生成する。また、最終のラウンド遊技を終了させることに応じて、エンディングを開始する。そして、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドには、大当たり種別判定の結果に関する情報が含まれる。
[2-3-5.遊技状態設定処理]
遊技状態設定処理は、大当たり遊技状態が終了する際に行われる処理である。遊技状態設定処理では、通常確率状態から高確率状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に高確率状態を設定する。高確率状態の継続期間を制限する場合には、高確率状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく高確率状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、高確率状態の設定を示す高確率設定コマンドを生成する。また、非時短状態から時短状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に時短状態を設定する。時短状態の継続期間を制限する場合には、時短状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく時短状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、時短状態の設定を示す時短設定コマンドを生成する。
なお、遊技制御用マイコン101が各処理において生成するコマンドは、適宜に追加または変更することが可能である。
6.演出制御用マイコン121による演出の制御
次に、図25および図26に基づいて演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン121による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
[1.サブ制御メイン処理]
演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図25に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板100が行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板100が行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示画面50aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、演出制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53、および盤ランプ54を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、可動装置55,56,58を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、および、サブ側タイマ割り込み処理(S4011)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は主制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011)に優先して実行される。
[2.サブ側タイマ割り込み処理]
サブ側タイマ割り込み処理(S4011)は、演出制御基板120に所定の周期(例えば、1msec周期)の割り込みパルスが入力される度に実行される。サブ側タイマ割り込み処理(S4011)では、図26に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)、受信コマンド解析処理(S4105)、演出タイマ更新処理(S4106)、音声制御処理(S4107)、演出用データ作成処理(S4108)を順次行う。
入力処理では、通常ボタン検出スイッチ40aや特殊ボタン検出スイッチ41aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出する。発光データ出力処理では、後述する演出データ作成処理で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ53、および盤ランプ54などのランプを発光させるべく、発光データをランプ制御回路151に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53、および盤ランプ54などを所定の発光態様で発光させる。可動装置制御処理では、演出データ作成処理で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで可動装置55,56,58などの可動装置を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、可動装置55,56,58などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
受信コマンド解析処理では、受信割り込み処理(S4010)によって演出用RAM124の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。音声制御処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ52からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路161への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
7.第1形態の特徴点の説明
第1形態(本形態)のパチンコ遊技機PY1における特徴点に関して、さらなる詳細な説明を以下に加える。第1形態のパチンコ遊技機PY1では、先読み演出として、先読み背景変化予告と、先読みゾーン予告と、が実行される場合がある。先読み演出は、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に(特図抽選の結果を示す特別図柄の変動表示が開始される前に)、大当たりへの当選期待度を事前に示唆する演出である。
先ず、先読み背景変化予告(第1先読み予告演出)について、図27に基づいて説明する。先読み背景変化予告は、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に、背景画像(昼背景画像G102)の表示態様を変更することで、当選期待度を示唆する演出である。この先読み背景予告演出は、後述するように、当選期待度の高さに応じて3段階のステップがある。
先読み背景変化予告が実行される場合の一例を説明する。先ず、特図1保留数が2個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示されていることとする。但し、第2表示領域50d2では、「☆」を示す特別保留アイコンHAX(特別態様の保留アイコンHAX)が表示されていて、「〇」を示す通常態様の保留アイコンHAよりも当選期待度が高いことを示唆している。
ここで、表示画面50aに昼背景画像G102が表示されていて、第2表示領域50d2の特別保留アイコンHAXに対して先読み背景変化予告が実行されたこととする。この場合、図27(A)に示すように、表示画面50aに、雲から雷が落ちたことを示す雷画像DN1が表示される。続いて、図27(B)に示すように、表示画面50aに、「雨が多いほどチャンス!」を示す先読み説明画像DN2が表示される。こうして、雷画像DN1と先読み説明画像DN2が表示されることで、先読み背景変化予告が実行されるのを遊技者に把握させることが可能である。また先読み説明画像DN2により、遊技者には、先読み背景変化予告で雨が多く示されているほど当選期待度が高いことを容易に把握させることが可能である。
図27(B)に示す先読み説明画像DN2が表示された後、第1ステップとして図27(C-1)に示す小雨背景画像G102aが表示される場合と、第2ステップとして図27(C-2)に示す大雨背景画像G102bが表示される場合と、第3ステップとして図27(C-3)に示す豪雨背景画像G102cが表示される場合と、に分岐する。小雨背景画像G102aは、昼間の山の景色に対して雨が少し降っていることを示す背景画像である。大雨背景画像G102bは、昼間の山の景色に対して雨が多く降っていることを示す背景画像である。豪雨背景画像G102cは、昼間の山の景色に対して雨が極めて多く降っていることを示す背景画像である。
こうして、先読み背景変化予告により、背景画像が昼背景画像G102から変化したのを把握した遊技者は、特図抽選の結果を示す変動演出(当該変動)が実行される前に、当選期待度が高くなったことを把握することが可能である。具体的に、図31(A)に示すように、第1ステップとして図27(C-1)に示す小雨背景画像G102aが表示された場合には、先読み背景変化予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が10%であることが示唆される。また第2ステップとして図27(C-2)に示す大雨背景画像G102bが表示された場合には、先読み背景変化予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が20%であることが示唆される。また第3ステップとして図27(C-3)に示す豪雨背景画像G102cが表示された場合には、先読み背景変化予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が35%であることが示唆される。
なお、先読み背景変化予告が開始された場合、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に、小雨背景画像G102aから大雨背景画像G102bに変化することがあり、小雨背景画像G102aから豪雨背景画像G102cに変化することがあり、大雨背景画像G102bから豪雨背景画像G102cに変化することがあるようになっている。また先読み背景変化予告で表示された先読み背景画像(小雨背景画像G102a、大雨背景画像G102b、豪雨背景画像G102c)は、その先読み背景変化予告の実行契機となった特図関係乱数(特別図柄乱数)に対して大当たり判定が実行されることにより、変動演出が開始された後でも表示されるようになっている。
次に、先読みゾーン予告(第2先読み予告演出)について、図28に基づいて説明する。先読みゾーン予告は、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に、ゾーン画像を表示することで、当選期待度を示唆する演出である。この先読みゾーン予告は、後述するように、当選期待度の高さに応じて3段階のステップがある。先読みゾーン予告が実行される場合の一例を説明する。先ず、特図1保留数が2個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に通常態様の保留アイコンHAが表示され、第2表示領域50d2に特別保留アイコンHAXが表示されていることとする。
ここで、表示画面50aに昼背景画像G102が表示されていて、第2表示領域50d2の特別保留アイコンHAXに対して先読みゾーン予告が実行されたこととする。この場合、先読みゾーン予告において、第1ステップとして図28(A)示す微熱ゾーン画像BNが表示される場合と、第2ステップとして図28(B)に示す激熱ゾーン画像GNが表示される場合と、第3ステップとして図28(C)に示す灼熱ゾーン画像SNが表示される場合と、がある。
図28(A)示すように、微熱ゾーン画像BNは、昼背景画像G102の縁部分に対して、微動する微熱の炎と「微熱ゾーン」の文字が重ねて示される画像である。図28(B)に示すように、激熱ゾーン画像GNは、大きく動く激熱の炎と「激熱ゾーン」の文字が重ねて示される画像である。図28(C)に示すように、灼熱ゾーン画像SNは、激しく動き回る灼熱の炎と「灼熱ゾーン」の文字が重ねて示される画像である。こうして、先読みゾーン予告では、灼熱ゾーン画像SN>激熱ゾーン画像GN>微熱ゾーン画像BNの順番に、遊技者に熱い印象を抱かせるようにして、灼熱ゾーン画像SN>激熱ゾーン画像GN>微熱ゾーン画像BNの順番に、当選期待度が高いことを示唆するようになっている。
具体的に、図31(B)に示すように、第1ステップとして図28(A)に示す微熱ゾーン画像BNが表示された場合には、先読みゾーン予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が30%であることが示唆される。また第2ステップとして図28(B)に示す激熱ゾーン画像GNが表示された場合には、先読みゾーン予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が50%であることが示唆される。また第3ステップとして図28(C)に示す灼熱ゾーン画像SNが表示された場合には、先読みゾーン予告の実行契機となった保留アイコンHAに対する当選期待度が60%であることが示唆される。
なお、先読みゾーン予告が開始された場合、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に、微熱ゾーン画像BNから激熱ゾーン画像GNに切替わることがあり、微熱ゾーン画像BNから灼熱ゾーン画像SNに切替わることがあり、激熱ゾーン画像GNから灼熱ゾーン画像SNに切替わることがあるようになっている。また先読みゾーン予告で表示されたゾーン画像(微熱ゾーン画像BN、激熱ゾーン画像GN、灼熱ゾーン画像SN)は、その先読みゾーン予告の実行契機となった特図関係乱数(特別図柄乱数)に対して大当たり判定が実行されることにより、変動演出が開始された後でも表示されるようになっている。
また本形態では、特図抽選の結果を示す変動演出の実行中で、その特図抽選の結果を示唆する前に、当選期待度を示唆する当該予告演出(当該変動予告)が実行される場合がある。この当該予告演出の一つとして、カットイン予告がある。カットイン予告は、変動演出の実行中に、表示画面50aにて、カットイン画像を一時的に割り込ませて表示することで、当選期待度を示唆する演出である。本形態では、カットイン予告として、濡れセリフカットイン予告と、熱セリフカットイン予告と、がある。
濡れセリフカットイン予告について、図29に基づいて説明する。濡れセリフカットイン予告は、当選期待度の高さに応じて4つのパターンがあり、4つのパターンのうち何れかのパターンが実行される。濡れセリフカットイン予告において、第1パターンの場合、図29(A)に示すように、表示画面50aにて、青色で「ちょっと濡れたぜ!」の文字を示す第1濡れカットイン画像KIaが割り込んで表示される。第2パターンの場合、図29(B)に示すように、表示画面50aにて、緑色で「かなり濡れたぜ!」の文字を示す第2濡れカットイン画像KIbが割り込んで表示される。第3パターンの場合、図29(C)に示すように、表示画面50aにて、赤色で「ビショビショだぜ!」の文字を示す第3濡れカットイン画像KIcが割り込んで表示される。第4パターンの場合、図29(D)に示すように、表示画面50aにて、金色で「ビショビショだぜ!」の文字を示す第4濡れカットイン画像KIdが割り込んで表示される。
こうして、濡れセリフカットイン予告では、第4濡れカットイン画像KId>第3濡れカットイン画像KIc>第2濡れカットイン画像KIb>第1濡れカットイン画像KIaの順番に、遊技者に大きく濡れている印象を抱かせるようにして、第4濡れカットイン画像KId>第3濡れカットイン画像KIc>第2濡れカットイン画像KIb>第1濡れカットイン画像KIaの順番に、当選期待度が高いことを示唆するようになっている。
具体的に、図31(C)に示すように、第1濡れカットイン画像KIaが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が15%であることが示唆される。また第2濡れカットイン画像KIbが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が25%であることが示唆される。また第3濡れカットイン画像KIcが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が40%であることが示唆される。また第4濡れカットイン画像KIdが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が70%であることが示唆される。
次に、熱セリフカットイン予告について、図30に基づいて説明する。熱セリフカットイン予告は、当選期待度の高さに応じて4つのパターンがあり、4つのパターンのうち何れかのパターンが実行される。熱セリフカットイン予告において、第1パターンの場合、図30(A)に示すように、表示画面50aにて、青色で「ちょっと熱いぜ!」の文字を示す第1熱カットイン画像KJaが割り込んで表示される。第2パターンの場合、図30(B)に示すように、表示画面50aにて、緑色で「かなり熱いぜ!」の文字を示す第2熱カットイン画像KJbが割り込んで表示される。第3パターンの場合、図30(C)に示すように、表示画面50aにて、赤色で「熱スギだぜ!」の文字を示す第3熱カットイン画像KJcが割り込んで表示される。第4パターンの場合、図30(D)に示すように、表示画面50aにて、金色で「熱スギだぜ!」の文字を示す第4熱カットイン画像KJdが割り込んで表示される。
こうして、熱セリフカットイン予告では、第4熱カットイン画像KJd>第3熱カットイン画像KJc>第2熱カットイン画像KJb>第1熱カットイン画像KJaの順番に、遊技者に熱い印象を抱かせるようにして、第4熱カットイン画像KJd>第3熱カットイン画像KJc>第2熱カットイン画像KJb>第1熱カットイン画像KJaの順番に、当選期待度が高いことを示唆するようになっている。
具体的に、図31(D)に示すように、第1熱カットイン画像KJaが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が15%であることが示唆される。また第2熱カットイン画像KJbが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が25%であることが示唆される。また第3熱カットイン画像KJcが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が40%であることが示唆される。また第4熱カットイン画像KJdが表示された場合には、当該アイコンTAに対する当選期待度が70%であることが示唆される。
なお、図28と図29との比較、及び図30(C)と図30(D)との比較から分かるように、第1濡れカットイン画像KIaと第1熱カットイン画像KJaとは一対の関係であり、第2濡れカットイン画像KIbと第2熱カットイン画像KJbとは一対の関係であり、第3濡れカットイン画像KIcと第3熱カットイン画像KJcとは一対の関係であり、第4濡れカットイン画像KIdと第4熱カットイン画像KJdとは一対の関係である。従って、濡れセリフカットイン予告と熱セリフカットイン予告は、類似のカットイン予告と言える。よって、変動演出の実行中に、カットイン予告が実行される場合、濡れセリフカットイン予告又は熱セリフカットイン予告の何れか一方が実行されて、濡れセリフカットイン予告及び熱セリフカットイン予告の両方が実行されないようになっている。
ところで、或る保留アイコンHAに対する先読み演出として、先読み背景変化予告が実行されると共に、先読みゾーン予告が実行される場合がある。この場合、その保留アイコンHAが当該アイコン表示領域50eにシフトして、先読み演出の実行契機となった特図関係乱数に対する特別図柄の変動表示(以下「「先読みターゲット変動」又は単に「当該変動」とも呼ぶ)が開始された場合において、当該変動予告を如何に実行するかが問題となる。
例えば、当該変動が開始される前に、第2ステップである大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告が実行されると共に、第1ステップである微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告が実行されたこととする。この場合、大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告では、当選期待度が20%であることが示唆され(図31(A)参照)、微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告では、当選期待度が30%であることが示唆される(図31(B)参照)。
この前提において、当該変動が開始された後に、仮に、当該変動予告として、第2濡れカットイン画像KIbを表示する濡れセリフカットイン予告、又は第2熱カットイン画像KJbを表示する熱セリフカットイン予告が実行されたことを想定する。この場合、第2濡れカットイン画像KIbを表示する濡れセリフカットイン予告、又は第2熱カットイン画像KJbを表示する熱セリフカットイン予告が示唆する当選期待度は、25%である(図31(C)(D)参照)。従って、先読み演出として、微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告により、当選期待度が30%であることが示唆されているにも拘わらず、当該変動予告では、30%よりも低い当選期待度(25%)が示唆されたことになり、遊技者にとっては当選期待度が低くなった印象を与えてしまう。
ここで、当該変動が開始される前に、先読み背景変化予告が実行されると共に、先読みゾーン予告が実行された場合、ステップが高い方の先読み演出に対応したカットイン予告に限り実行する方法が考えられる。例えば、上述したように、第2ステップである大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告が実行されると共に、第1ステップである微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告が実行された場合、先読み背景変化予告の方が、ステップが高い。そのため、当該変動予告として、第2ステップである大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告に対応するカットイン予告を実行する方法が考えられる。
しかしながら、上記した方法でも、第2ステップである大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告が示唆する当選期待度が20%であるため、例えば、当該変動予告として、第2濡れカットイン画像KIbを表示する濡れセリフカットイン予告が実行される場合がある。この場合、第2濡れカットイン画像KIbを表示する濡れセリフカットイン予告が示唆する当選期待度は25%であるが、先読み演出として、微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告により、当選期待度が30%であることが示唆されている。従って、上述したように、遊技者にとっては当選期待度が低くなった印象を与えてしまう。
また例えば、先読み演出として、先読み背景変化予告よりも当選期待度が高いことを示唆する先読みゾーン予告が実行された場合、演出の整合性を図るためには、当該変動予告としてのカットイン予告において、濡れセリフカットイン予告よりも、熱セリフカットイン予告が実行される方が好ましい。つまり、上記した場合、当該変動予告として、仮に濡れセリフカットイン予告が実行されると、遊技者に演出としての違和感を与えてしまう。その反対に、先読み演出として、先読みゾーン予告よりも当選期待度が高いことを示唆する先読み背景変化予告が実行された場合、演出の整合性を図るためには、当該変動予告としてのカットイン予告において、熱セリフカットイン予告よりも、濡れセリフカットイン予告が実行される方が好ましい。つまり、上記した場合、当該変動予告として、仮に熱セリフカットイン予告が実行されると、遊技者に演出としての違和感を与えてしまう。
本形態では、上記した問題点に対処すべく、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とが実行された場合に、以下のようにカットイン予告が実行されるようになっている。即ち、演出制御用マイコン121は、或る保留アイコンHAに対して、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とを実行した場合であって、当該変動において、カットイン予告を実行するか否かを抽選により決定する。そして、カットイン予告を実行すると決定した場合、当該変動が開始されるまでに実行された先読み背景変化予告のステップの当選期待度と、当該変動が開始されるまでに実行された先読みゾーン予告のステップの当選期待度と、を比較する。そして、高い方の当選期待度の先読み演出(先読み背景変化予告又は先読みゾーン予告)の何れかに対応するカットイン予告(濡れカットイン予告又は熱セリフカットイン予告)の実行を抽選により決定する。
例えば、演出制御用マイコン121は、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とを実行した場合に、当該変動予告としてカットイン予告の実行を決定したことする。そして、先読み背景変化予告では、第1ステップとして小雨背景画像G102aを表示して、先読みゾーン予告では、第3ステップとして灼熱ゾーン画像SNを表示したこととする。この場合、小雨背景画像G102aを表示する先読み背景変化予告の当選期待度は、10%であるのに対して、灼熱ゾーン画像SNを表示する先読みゾーン予告の当選期待度は、60%である。よって、演出制御用マイコン121は、高い方の当選期待度である先読みゾーン予告に対応するように、熱セリフカットイン予告の実行を抽選により決定する。ここで、灼熱ゾーン画像SNを表示する先読みゾーン予告の当選期待度は、60%であるため、演出制御用マイコン121は、当選期待度が60%以上である熱セリフカットイン予告に限り、抽選で実行するか否かを決定する。従って、演出制御用マイコン121は、第4熱カットイン画像KJdを表示する熱セリフカットイン予告(図31(D)参照)を実行するか否かを、抽選により決定することになる。
また例えば、演出制御用マイコン121は、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とを実行した場合に、当該変動予告としてカットイン予告の実行を決定したことする。そして、先読み背景変化予告では、第3ステップとして豪雨背景画像G102cを表示して、先読みゾーン予告では、第1ステップとして微熱ゾーン画像BNを表示したこととする。この場合、豪雨背景画像G102cを表示する先読み背景変化予告の当選期待度は、35%であるのに対して、微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告の当選期待度は、30%である。よって、演出制御用マイコン121は、高い方の当選期待度である先読み背景予告に対応するように、濡れセリフカットイン予告の実行を抽選により決定する。ここで、豪雨背景画像G102cを表示する先読み背景変化予告の当選期待度は、35%であるため、演出制御用マイコン121は、当選期待度が35%以上である濡れセリフカットイン予告に限り、抽選で実行するか否かを決定する。従って、演出制御用マイコン121は、第3濡れカットイン画像KIcを表示する濡れセリフカットイン予告(図31(C)参照)、又は第4濡れカットイン画像KIdを表示する濡れセリフカットイン予告(図31(C)参照)を実行するか、或いは濡れセリフカットイン予告を実行しないかを、抽選により決定することになる。
次に、図32及び図33に基づいて、第1形態の演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていると共に、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示されているときに、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、演出制御用マイコン121は、図32(A)に示すように、第2表示領域50d2にて、特別保留アイコンHAXを表示したこととする。またこのときには、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から始動入賞コマンド(図13参照)を受信したことに基づいて、ステップ2である大雨背景画像G102bを表示する先読み背景変化予告の実行を決定すると共に、ステップ1である微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告の実行を決定したこととする。
この場合、図32(B)に示すように、表示画面50aにて、雲から雷が落ちたことを示す雷画像DN1が表示される。続いて、図32(C)に示すように、表示画面50aに、「雨が多いほどチャンス!」を示す先読み説明画像DN2が表示される。これにより、遊技者は、先読み背景変化予告が実行されるのを把握することができる。そして、図32(D)に示すように、表示画面50aでは、昼背景画像G120に替わり、大雨背景画像G102bが表示される。これにより、遊技者は、ステップ2である先読み背景変化予告の実行を把握して、当選期待度が20%であることを把握することができる。
その後、実行中の変動演出が終了して(特別図柄が変動表示を経て停止表示して)、次の変動演出が開始される。そのため、図32(E)に示すように、特別保留アイコンHAXが、第1表示領域50d1にシフトしている。そして、図32(F)に示すように、表示画面50aでは、微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告が実行される。これにより、遊技者は、ステップ1である先読みゾーン予告の実行を把握して、当選期待度が30%であることを把握することができる。
その後、実行中の変動演出が終了して(特別図柄が変動表示を経て停止表示して)、次の変動演出が開始される。即ち、当該変動(先読みターゲット変動)が開始される。そのため、図33(A)に示すように、「☆」を示す特別当該アイコンTAXが、当該アイコン表示領域50eに表示される。このとき、演出制御用マイコン121は、当該変動予告としてカットイン予告の実行を決定したことする。この場合、当選期待度が20%であることを示唆する先読み背景変化予告が実行されたと共に、当選期待度が30%であることを示唆する先読みゾーン予告が実行された状況であるため、演出制御用マイコン121は、高い方の当選期待度である先読みゾーン予告に対応するように、熱セリフカットイン予告の実行を抽選により決定する。具体的に、演出制御用マイコン121は、第3熱カットイン画像KJcを表示する熱セリフカットイン予告(図31(D)参照)を実行するか、又は第4熱カットイン画像KJdを表示する熱セリフカットイン予告(図31(D)参照)を実行するか、或いは熱セリフカットイン予告を実行しないかを、抽選により決定する。
そして、演出制御用マイコン121は、抽選により、第3熱カットイン画像KJcを表示する熱セリフカットイン予告の実行を決定したこととする。そのため、変動演出の実行中に、図33(B)に示すように、第3熱カットイン画像KJcが一時的に割り込んで表示される。これにより、遊技者は、当選期待度が40%であることを把握することができる。こうして、先読みターゲット変動が開始される前では、先読みゾーン予告により当選期待度が20%であることが示唆されたのに対して、先読みターゲット変動が開始された後では、先読みゾーン予告に関連する熱セリフカットイン予告により、20%を超える当選期待度に限り(30%)示唆される。その後、図33(C)に示すように、第3熱カットイン画像KJcが非表示になって、変動演出が再開される。
以上説明したように、先読み演出として、ステップ2である先読み背景変化予告が実行されると共に、ステップ1である先読みゾーン予告が実行される状況で、当該変動予告としてカットイン演出が実行される場合、当選期待度が高い方の先読み演出(先読みゾーン予告)に対応して、カットイン予告(熱セリフカットイン予告)が実行される。即ち、ステップが高い方の先読み演出(先読み背景変化予告)に対応してカットイン予告が実行されるわけではない。従って、当該変動が開始される前に、先読み背景変化予告よりも先読みゾーン予告の方が、高い当選期待度を示唆している状況で、当該変動において、熱セリフカットイン予告ではなく、濡れセリフカットイン予告が実行されてしまい、遊技者に演出の違和感を与えるのを防ぐことが可能である。
そして、熱セリフカットイン予告が実行される場合において、先読みゾーン予告で示唆された当選期待度(30%)よりも、高い当選期待度を示唆する熱カットイン画像(第3熱カットイン画像KJc)に限り表示され得るようになっている。従って、当該変動が開始される前に、当選期待度が30%であることを示唆する先読みゾーン予告が実行される状況にも拘わらず、当該変動において、当選期待度が30%よりも低いことを示唆する熱セリフカットイン予告(例えば第1熱カットイン画像KJaの表示)が実行されるのを防ぐことが可能である。こうして、先読み演出で当選期待度が高いことを示唆しているに拘わらず、当該変動予告で当選期待度が低いことが示唆されてしまい、遊技者に当選期待度が低くなった印象を与えるのを防ぐことが可能である。
ところで、図27に示す先読み背景変化予告では、雨背景画像(図27(C-1)に示す小雨背景画像G102a、図27(C-2)に示す大雨背景画像G102b、図27(C-3)に示す豪雨背景画像G102c)を表示する前に、図27(A)に示す雷画像DN1及び図27(B)に示す先読み説明画像DN2が表示された。雷画像DN1及び先読み説明画像DN2の表示は、先読み背景変化予告が開始されることを分かり易く示すためのものであり、以下では「背景変化導入演出(付随演出)」と呼ぶことにする。
ここで、先読み背景変化予告が実行される場合、当該先読み背景変化予告が開始されるタイミングから、当該変動(特図抽選)が開始されるまでの期間が、短い場合がある。具体的には、特図保留が無い状態で、変動演出が実行されていて、その変動演出の終盤で(変動演出が終了する間際で)、遊技球が始動口(第1始動口11、第2始動口12)に入球することに基づいて、先読み背景変化予告が開始される場合である。この場合、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行しようとすると、雨背景画像の表示が、当該変動が開始されるまでに実行されないおそれがある。
そこで、本形態では、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまで(特図抽選が実行されるまで)の期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告(第1通常先読み予告演出)、又は背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告(第1簡易先読み予告演出)を実行可能にしている。その一方で、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがなく、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告を実行可能にしている。なお、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告とは、先読み背景変化予告を開始する際に、図27(A)に示す雷画像DN1及び図27(B)に示す先読み説明画像DN2を表示しないで、すぐに雨背景画像(図27(C-1)に示す小雨背景画像G102a、図27(C-2)に示す大雨背景画像G102b、図27(C-3)に示す豪雨背景画像G102c)を表示する演出のことである。
ここで本形態では、具体的に、特定期間とは、特図保留が2個以上であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されている期間を意味する。即ち、演出制御用マイコン121は、特図保留が1個であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)が確保されていない可能性がある場合、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがない。これにより、演出制御用マイコン121が、始動入賞コマンドを受信してから当該変動が開始されるまでの期間が十分に確保されていないにも拘わらず、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行しようとしてしまい、雨背景画像の表示が、当該変動(先読みターゲット変動)が開始されるまでに間に合わない事態が生じるのを防ぐことが可能である。
次に、図34に基づいて、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告が実行される場合の演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されているときに、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、演出制御用マイコン121は、図34(A)に示すように、第1表示領域50d1にて、特別保留アイコンHAXを表示したこととする。またこのとき、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から始動入賞コマンド(図13参照)を受信するが、特図保留の数が1個である状況であるため、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告の実行を決定することがなくて、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告の実行を決定したこととする。なお、演出制御用マイコン121は、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告として、ステップ3である豪雨背景画像G102cを表示する先読み背景変化予告の実行を決定し、ステップ1である微熱ゾーン画像BNを表示する先読みゾーン予告の実行を決定したこととする。
これにより、図34(B)に示すように、表示画面50aにて、背景変化導入演出が実行されることなく、豪雨背景画像G102cが表示されると共に、微熱ゾーン画像BNが表示される。その後、実行中の変動演出が終了して(特別図柄が変動表示を経て停止表示して)、次の変動演出が開始される。即ち、当該変動(先読みターゲット変動)が開始される。そのため、図34(C)に示すように、特別保留アイコンHAXが、第1表示領域50d1にシフトする。
このとき、演出制御用マイコン121は、当該変動予告としてカットイン予告の実行を決定したことする。この場合、当選期待度が35%であることを示唆する先読み背景変化予告が実行されたと共に、当選期待度が30%であることを示唆する先読みゾーン予告が実行された状況であるため、演出制御用マイコン121は、高い方の当選期待度である先読み背景変化予告に対応するように、濡れセリフカットイン予告の実行を抽選により決定する。具体的に、演出制御用マイコン121は、第3濡れカットイン画像KJIcを表示する濡れセリフカットイン予告(図31(C)参照)を実行するか、又は第4濡れカットイン画像KIdを表示する濡れセリフカットイン予告(図31(C)参照)を実行するか、或いは濡れセリフカットイン予告を実行しないかを、抽選により決定する。
そして、演出制御用マイコン121は、抽選により、第3濡れカットイン画像KIcを表示する濡れセリフカットイン予告の実行を決定したこととする。そのため、変動演出の実行中に、図34(D)に示すように、第3濡れカットイン画像KIcが一時的に割り込んで表示される。これにより、遊技者は、当選期待度が40%であることを把握することができる。その後、図34(E)に示すように、第3濡れカットイン画像KIcが非表示になって、変動演出が再開される。
以上説明したように、演出制御用マイコン121は、当該変動(特図抽選)が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに(特図保留が1個であるときに)始動入賞コマンドを受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがない。言い換えると、特図保留が無い状態で、変動演出が実行されていて、遊技球が始動口(第1始動口11、第2始動口12)に入球することに基づいて、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告が開始されることはない。従って、この場合には、図34(B)に示すように、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することで、雨背景画像の表示を、当該変動が開始されるまでに確実に間に合わせることが可能である。
以上、詳細に説明したように本形態(第1形態)のパチンコ遊技機PY1によれば、先読み演出として、或るステップの先読み背景変化予告と、或るステップの先読みゾーン予告とが実行される場合がある。この場合、当該変動(先読みターゲット変動)が開始された後では、先読み背景変化予告の或るステップの当選期待度と、先読みゾーン予告の或るステップの当選期待度のうち、高い方の当選期待度に対応したカットイン予告(濡れセリフカットイン予告、熱セリフカットイン予告)が実行され得る。これにより、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とにおいて共に複数段階のステップがあっても、実行されるカットイン予告との整合性を図ることが可能である。
8.変更例
次に、上記第1形態のパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。なお、変更例の説明において、第1形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記第1実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第2形態>
第2形態では、先読み演出として、剣埋設演出と、停止直前セリフ予告演出と、が実行される場合がある。先ず、剣埋設演出(第1事前予告演出)について、図35及び図36に基づいて説明する。なお、剣埋設演出には、示される剣の種類に応じて、ロゴ剣埋設演出と特別剣埋設演出とがある。図35では、ロゴ剣埋設演出が実行された場合が示されていて、図36では、特別剣埋設演出が実行された場合が示されている。
図35(A)に示すように、特図1保留数が2個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に「〇」を示す通常保留アイコンHAが表示され、第2表示領域50d2に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。そして、このときには、変動演出により、演出図柄EZが変動表示している。ここで、第2表示領域50d2の特別保留アイコンHAXに対して、ロゴ剣埋設演出が実行されたこととする。この場合、図35(B)に示すように、表示画面50aに、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴが細いロゴ剣を持って馬で近づいてくるロゴ剣保持接近画像YK1が表示される。これにより、遊技者には、ロゴ剣埋設演出が開始されることを把握させることが可能である。
続いて、図35(C)に示すように、表示画面50aに、ロゴ(本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタ)がロゴ剣を振りかぶって手前側(遊技者側)へ投げようとするロゴ剣投げ画像FK1が表示される。そして、図35(D)に示すように、表示画面50aに対してロゴ剣が手前側(遊技者側)へ突き刺さったように見えるロゴ剣埋設画像SW1(特別態様)が表示される。またこのときには、表示画面50aの約半分にひび割れが生じているように見える小画面割れ画像HB1が表示される。その後、図35(E)に示すように、表示画面50aにて、画面が粉々に砕けたことを示す画面粉砕画像GWが表示される。これにより、ロゴ剣埋設演出が終了したことが示される。そして、図35(F)に示すように、特別保留アイコンHAXが第2表示領域50d2に表示されていて、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
こうして、ロゴ剣埋設画像SW1の表示(ロゴ剣埋設演出)により、ロゴ剣が表示画面50aに対して手前側へ突き刺さったのを把握した遊技者は、特図抽選の結果を示す変動演出(当該変動)が実行される前に、当選期待度が高くなったことを把握することが可能である。具体的に、図44(A)に示すように、ロゴ剣埋設画像SW1が表示(ロゴ剣埋設演出が実行)された場合には、実行タイミングに応じて、20%又は30%であることが示唆される。
次に、特別剣埋設演出について説明する。図36(A)に示すように、特図1保留数が2個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に「〇」を示す通常保留アイコンHAが表示され、第2表示領域50d2に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。ここで、第2表示領域50d2の特別保留アイコンHAXに対して、特別剣埋設演出が実行されたこととする。この場合、図36(B)に示すように、表示画面50aに、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴが太い特別剣を持って馬で近づいてくる特別剣保持接近画像YK2が表示される。これにより、遊技者には、特別剣埋設演出が開始されることを把握させることが可能である。なお、特別剣は、ロゴ剣よりも太くて大きいものであり、ロゴ剣よりも強い印象を抱かせるものである。これにより、特別剣の表示は、ロゴ剣よりも大当たりへの当選期待度が高いことを示唆するようになっている。
続いて、図36(C)に示すように、表示画面50aに、ロゴ(本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタ)が特別剣を振りかぶって手前側(遊技者側)へ投げようとする特別剣投げ画像FK2が表示される。そして、図36(D)に示すように、表示画面50aに対して特別剣が手前側へ突き刺さったように見える特別剣埋設画像SW2(特別態様)が表示される。またこのときには、表示画面50aのほとんど全体にひび割れが生じているように見える大画面割れ画像HB2が表示される。こうして、大画面割れ画像HB2では、小画面割れ画像HB1よりも、ひび割れが生じている部分が大きいことを示していて、小画面割れ画像HB1よりも大当たりへの当選期待度が高いことを示唆するようになっている。その後、図36(E)に示すように、表示画面50aにて、画面が粉々に砕けたことを示す画面粉砕画像GWが表示される。これにより、特別剣埋設演出が終了したことが示される。そして、図36(F)に示すように、特別保留アイコンHAXが第2表示領域50d2に表示されていて、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
こうして、特別剣埋設画像SW2の表示(ロゴ剣埋設演出)により、特別剣が表示画面50aに対して手前側へ突き刺さったのを把握した遊技者は、特図抽選の結果を示す変動演出が実行される前に、当選期待度が高くなったことを把握することが可能である。具体的に、図44(A)に示すように、特別剣埋設画像SW2が表示(特別剣埋設演出が実行)された場合には、実行タイミングに応じて、40%又は50%であることが示唆される。
ところで、図35又は図36に示す剣埋設演出では、剣埋設画像(図35(D)に示すロゴ剣埋設画像SW1、図36(D)に示す特別剣埋設画像SW2)を表示する前に、剣保持接近画像(図35(B)に示すロゴ剣保持接近画像YK1、図36(B)に示す特別剣保持接近画像YK2)及び剣投げ画像(図35(C)に示すロゴ剣投げ画像FK1、図36(C)に示す特別剣投げ画像FK2)が表示された。剣保持接近画像及び剣投げ画像の表示は、剣埋設演出が開始されることを分かり易く示すためのものであり、以下では「埋設導入演出(付帯演出)」と呼ぶことにする。
ここで、剣埋設演出(ロゴ剣埋設演出、特別剣埋設演出)が実行される場合、当該剣埋設演出が開始されるタイミングから、当該変動(特図抽選)が開始されるまでの期間が、短い場合がある。具体的には、特図保留が無い状態で、変動演出が実行されていて、その変動演出の終盤で(変動演出が終了する間際で)、遊技球が始動口(第1始動口11、第2始動口12)に入球することに基づいて、剣埋設演出が開始される場合である。この場合、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行しようとすると、剣埋設画像(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)及び画面粉砕画像GWの表示が、当該変動が開始されるまでに実行されないおそれがある。
そこで、本形態では、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまで(特図抽選が実行されるまで)の期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出(第1事前予告演出)、又は埋設導入演出を伴わない先読み背景変化予告(第2事前予告演出)を実行可能にしている。その一方で、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行することがなく、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出を実行可能にしている。
ここで、上記した特定期間とは、具体的に、特図保留が2個以上であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されている期間を意味する。即ち、演出制御用マイコン121は、特図保留が1個であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)が確保されていない可能性がある場合、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行することがない。これにより、演出制御用マイコン121が、始動入賞コマンドを受信してから当該変動が開始されるまでの期間が十分に確保されていないにも拘わらず、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行しようとしてしまい、剣埋設画像及び画面粉砕画像GWの表示が、当該変動(先読みターゲット変動)が開始されるまでに間に合わない事態が生じるのを防ぐことが可能である。
図37に基づいて、埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出が実行される場合を説明する。前提条件として、特図保留が無い状態で、変動演出が実行されていることとする。そして、遊技球が第1始動口11に入球することで、図37(A)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に、特別保留アイコンHAXが表示されて、この特別保留アイコンHAXに対して、ロゴ剣埋設演出が実行されることとする。この場合、特図保留が1個であって、当該変動が開始されるまでに1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)が必ず確保されている状況でないため、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンド(図13参照)の受信に基づいて、埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出の実行を決定する。
よって、ロゴ剣保持接近画像YK1(図35(B)参照)及びロゴ剣投げ画像FK1(図35(C)参照)が表示されることなく、図37(B)に示すように、表示画面50aに、突然、ロゴ剣埋設画像SW1及び小画面割れ画像HB1が表示される。続いて、図37(C)に示すように、画面粉砕画像GWが表示された後、図37(D)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
次に、図38に基づいて、埋設導入演出を伴わない特別剣埋設演出が実行される場合を説明する。前提条件として、特図保留が無い状態で、変動演出が実行されていることとする。そして、遊技球が第1始動口11に入球することで、図38(A)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に、特別保留アイコンHAXが表示されて、この特別保留アイコンHAXに対して、ロゴ剣埋設演出が実行されることとする。この場合、特図保留が1個であって、当該変動が開始されるまでに1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)が必ず確保されている状況でないため、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンド(図13参照)の受信に基づいて、埋設導入演出を伴わない特別剣埋設演出の実行を決定する。
よって、特別剣保持接近画像YK2(図36(B)参照)及び特別剣投げ画像FK2(図36(C)参照)が表示されることなく、図38(B)に示すように、表示画面50aに、突然、特別剣埋設画像SW2及び大画面割れ画像HB2が表示される。続いて、図38(C)に示すように、画面粉砕画像GWが表示された後、図37(D)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
ところで、第2形態では、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出は、変動演出の実行中において、異なるタイミングで実行されるようになっている。以下では、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出を、「短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)」と適宜呼ぶことにする。演出制御用マイコン121は、特図保留が1個であることを示す始動入賞コマンド(図13参照)の受信に基づいて、短縮剣埋設演出の実行を決定した場合、図43に示すように、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(第1特定タイミング)で剣埋設演出を実行(開始)する場合と、変動演出の中盤である第2タイミングT2(第2特定タイミング)で剣埋設演出を実行する場合と、がある。
図44(A)に示すように、第1タイミングT1でロゴ剣埋設画像SW1が表示される場合(ロゴ剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が20%であることが示唆されるのに対して、第2タイミングT2でロゴ剣埋設画像SW1が表示される場合(ロゴ剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が30%であることが示唆される。また、第1タイミングT1で特別剣埋設画像SW2が表示される場合(特別剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が40%であることが示唆されるのに対して、第2タイミングT2で特別剣埋設画像SW2が表示される場合(特別剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が50%であることが示唆される。
こうして、第2形態では、特図保留が同じ数(1個)である状況での変動演出(1変動前)において、その変動演出が開始された直後である第1タイミングT1よりも、その変動演出の中盤である第2タイミングT2で、剣埋設演出が実行された方が、大当たりへの当選期待度が高いことになる。従って、遊技者には、1変動前において、いつ短縮剣埋設演出が実行されたのかに注目させることが可能である。そして、1変動前において、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で短縮剣埋設演出が実行されなくても、変動演出の中盤である第2タイミングT2で短縮剣埋設演出が実行された場合には、より当選期待度が高い短縮剣埋設演出が実行されたことになり、遊技者に大きな高揚感を与えることが可能である。
次に、先読み演出である停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)について、図39及び図40に基づいて説明する。なお、停止直前セリフ予告演出は、示されるコメントの種類に応じて、第1停止直前セリフ予告演出と、第2停止直前セリフ予告演出とがある。図39では、第1停止直前セリフ予告演出が実行された場合が示されていて、図40では、第2停止直前セリフ予告演出が実行された場合が示されている。
図39(A)に示すように、特図1保留数が1個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。そして、このときには、変動演出により、演出図柄EZが変動表示している。ここで、第1表示領域50d1の特別保留アイコンHAXに対して、第1停止直前セリフ予告演出が実行されたこととする。この場合、図39(B)に示すように、表示画面50aに、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴがロゴ剣を持ちながら馬に乗って「次チャンスだぜ!」のセリフを示す第1停止直前セリフ画像SE1が表示される。そして、演出図柄EZが変動表示している状態に戻った直後に、図39(C)に示すように、演出図柄EZが「638」を示すハズレ態様で停止表示する。こうして、第1停止直前セリフ画像SE1を表示する第1停止直前セリフ予告演出は、変動演出の終盤(当該変動が開始される直前)に、実行される。
続いて、第2停止直前セリフ予告演出について説明する。図40(A)に示すように、特図1保留数が1個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。そして、このときには、変動演出により、演出図柄EZが変動表示している。ここで、第1表示領域50d1の特別保留アイコンHAXに対して、第2停止直前セリフ予告演出が実行されたこととする。この場合、図40(B)に示すように、表示画面50aに、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴが特別剣を持ちながら馬に乗って「次、激アツだぜ!」のセリフを示す第2停止直前セリフ画像SE2が表示される。そして、演出図柄EZが変動表示している状態に戻った直後に、図40(C)に示すように、演出図柄EZが「574」を示すハズレ態様で停止表示する。こうして、第2停止直前セリフ画像SE2を表示する第2停止直前セリフ予告演出は、変動演出の終盤(当該変動が開始される直前)に、実行される。
図43に示すように、停止直前セリフ予告演出(第1停止直前セリフ予告演出、第2停止直前セリフ予告演出)が実行される場合、当該停止直前セリフ予告演出は、変動演出の終盤(当該変動が開始される直前)である第3タイミングT3で必ず実行されるようになっている。即ち、停止直前セリフ予告演出は、1変動前よりも以前に実行されることがなく、言い換えると、停止直前セリフ予告演出の実行契機となる保留アイコンHAが、第2表示領域50d2~第4表示領域50d4に表示されているときに、停止直前セリフ予告演出が実行されることはない。こうして、停止直前セリフ予告演出は、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で実行される短縮剣埋設演出、変動演出の中盤である第2タイミングT2で実行される短縮剣埋設演出よりも、必ず後に実行される。その結果、当該変動が開始される直前に停止直前セリフ予告演出を把握する遊技者には、直後に実行される変動演出で大当たりへの当選期待度が高いことを把握させて、直後の変動演出(先読みターゲット変動)に大きな期待を抱かせることが可能である。
図44(B)に示すように、第1停止直前セリフ予告演出(第1停止直前セリフ画像SE1の表示)では、当選期待度が50%であることが示唆され、第2停止直前セリフ予告演出(第2停止直前セリフ画像SE2の表示)では、当選期待度が70%であることが示唆される。こうして、停止直前セリフ予告演出(第1停止直前セリフ予告演出、第2停止直前セリフ予告演出)は、剣埋設演出(図44(A)参照)よりも、当選期待度が必ず高いことを示唆するように設定されている。
また、停止直前セリフ予告演出(第1停止直前セリフ予告演出、第2停止直前セリフ予告演出)は、図39(B)及び図40(B)に示すように、停止直前セリフ画像(第1停止直前セリフ画像SE1、第2停止直前セリフ画像SE2)を表示するだけであって、実行時間が0.5秒である。これに対して、埋設導入演出を伴う剣埋設演出は、図35及び図36に示すように、剣保持接近画像(ロゴ剣保持接近画像YK1、特別剣保持接近画像YK2)と剣投げ画像(ロゴ剣投げ画像FK1、特別剣投げ画像FK2)と剣埋設画像(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)と画面粉砕画像GWとを表示するため、実行時間は2.5秒である。また、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(短縮剣埋設演出)は、図37及び図38に示すように、剣投げ画像(ロゴ剣投げ画像FK1、特別剣投げ画像FK2)と剣埋設画像(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)と画面粉砕画像GWとを表示するため、実行時間は1.5秒である。よって、停止直前セリフ予告演出は、短縮剣埋設演出よりも、実行時間が短い先読み演出になっている。
ところで、第2形態では、SPリーチとして、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタである「ロゴ」が登場するロゴSPリーチが実行されることがある。そして、ロゴSPリーチには、「ロゴ」が持っている剣の種類に応じて、ロゴ剣ロゴSPリーチと特別剣ロゴSPリーチとがある。特別剣ロゴSPリーチは、ロゴ剣ロゴSPリーチよりも、当選期待度が高いことを示唆するSPリーチである。
また、ノーマルリーチからロゴ剣ロゴSPリーチに発展する際に、当該変動予告として、ロゴ剣保持登場演出が実行される場合があり、ノーマルリーチから特別剣ロゴSPリーチに発展する際に、当該変動予告として、特別剣保持登場演出が実行される場合がある。但し、ロゴ剣保持登場演出を経て、特別剣ロゴSPリーチが実行されることはなく、特別剣保持登場演出を経て、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行されることがないように設定されている。要するに、ロゴ剣保持登場演出とロゴ剣ロゴSPリーチとが紐づいていて、特別剣保持登場演出と特別剣ロゴSPリーチとが紐づいている。
そして、第2形態では、ロゴ剣埋設演出が実行された場合には、その後に、チャンスアップとしてロゴ剣保持登場演出を経て、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行される場合がある。言い換えると、ロゴ剣埋設演出が実行された場合には、その後に、特別剣保持登場演出が実行されることがない。同様に、特別剣埋設演出が実行された場合には、その後に、特別剣保持登場演出を経て、特別剣ロゴSPリーチが実行される場合がある。言い換えると、特別剣埋設演出が実行された場合には、その後に、ロゴ剣保持登場演出が実行されることがない。従って、ロゴ剣埋設演出は、当該変動において、ロゴ剣保持登場演出の実行とロゴ剣ロゴSPリーチの実行とを示唆している先読み演出といえ、特別剣埋設演出は、当該変動において、特別剣保持登場演出の実行と特別剣ロゴSPリーチの実行とを示唆している先読み演出といえる。但し第2形態では、ロゴ剣埋設演出が実行されても、先読みターゲット変動において必ずロゴ剣ロゴSPリーチが実行されるわけではなく、特別剣埋設演出が実行されても、先読みターゲット変動において必ず特別剣ロゴSPリーチが実行されるわけではない。
また、第2形態では、第1停止直前セリフ予告演出が実行された場合には、基本的に(特別剣埋設演出が実行されていないことを条件に)、チャンスアップとしてロゴ剣保持登場演出を経て、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行される場合がある。言い換えると、第1停止直前セリフ予告演出が実行された場合には、基本的に特別剣保持登場演出が実行されることがない。同様に、第2停止直前セリフ予告演出が実行された場合には、基本的に(ロゴ剣埋設演出が実行されていないことを条件に)、チャンスアップとして特別剣保持登場演出を経て、特別剣ロゴSPリーチが実行される場合がある。言い換えると、第2停止直前セリフ予告が演出実行された場合には、基本的にロゴ剣保持登場演出が実行されることがない。従って、第1停止直前セリフ予告演出は、当該変動において、ロゴ剣保持登場演出の実行とロゴ剣ロゴSPリーチの実行とを示唆している先読み演出といえ、第2停止直前セリフ予告演出は、当該変動において、特別剣保持登場演出の実行と特別剣ロゴSPリーチの実行とを示唆している先読み演出といえる。
図41に基づいて、ロゴ剣保持登場演出の実行を経て、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行される場合を説明する。前提条件として、特別保留アイコンHAXが当該アイコン表示領域50eに表示されていて、変動演出が実行されていることとする。そして、図41(A)に示すように、演出図柄EZが「5↓5」を示すリーチ態様になる。続いて、図41(B)に示すように、ロゴSPリーチへの移行を示す発展演出として、主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YSが表示される。
そして、図41(C)に示すように、ロゴ剣保持登場演出が実行されて、表示画面50aでは、「ロゴ」に変身した主人公キャラクタがロゴ剣を持っていることを示すロゴ剣保持登場画像YS1が表示される。ここで、ロゴ剣保持登場演出(ロゴ剣保持登場画像YS1の表示)が実行された場合、図44(C)に示すように、当選期待度が40%であることが示唆されるようになっている。なお、図41(B)に示すキャラ発展前画像YSの後に、剣保持登場演出(ロゴ剣保持登場演出、特別剣保持登場演出)が実行されない場合には、剣を持っておらずに「ロゴ」に変身した主人公キャラクタを示すロゴ登場画像(図示省略)が表示される。従って、この場合には、チャンスアップ演出になっておらず、大当たりへの当選期待度が上昇するわけではない。こうして、ロゴ剣保持登場演出を把握した遊技者には、特別剣ロゴSPリーチには移行しないものの、当選期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。
続いて、図41(D)に示すように、「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIが表示される。これにより、ロゴが第1敵キャラクタと戦うバトル演出が実行されることが示される。そして、図41(E)に示すように、ロゴ剣ロゴSPリーチとして、ロゴ剣を持っているロゴと第1敵とが戦うことを示すロゴ剣バトル画像G113aが表示される。その後、特図抽選が大当たりに当選している状況であれば、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(ロゴ)がバトルに勝利したことを示すバトル勝利画像WI(図19(C-1)参照)が表示される。一方、特図抽選がハズレである状況であれば、ハズレを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(ロゴ)がバトルに敗北したことを示すバトル敗北画像LO(図19(C-2)参照)が表示される。
次に、図42に基づいて、特別剣保持登場演出の実行を経て、特別剣ロゴSPリーチが実行される場合を説明する。なお、図41と異なる点を中心に説明する。図42(A)に示すように、演出図柄EZが「5↓5」を示すリーチ態様になった後、図42(B)に示すように、主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YSが表示される。
そして、図42(C)に示すように、特別剣保持登場演出が実行されて、表示画面50aでは、「ロゴ」に変身した主人公キャラクタが特別剣を持っていることを示す特別剣保持登場画像YS2が表示される。ここで、特別剣保持登場演出(特別剣保持登場画像YS2の表示)が実行された場合、図44(C)に示すように、当選期待度が60%であることが示唆されるようになっている。こうして、特別剣保持登場演出を把握した遊技者には、特別剣ロゴSPリーチへの移行を把握すると共に、当選期待度が大幅に上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。
続いて、図42(D)に示すように、「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIが表示される。そして、図42(E)に示すように、特別剣ロゴSPリーチとして、特別剣を持っているロゴと第1敵キャラクタとが戦うことを示す特別剣バトル画像G113bが表示される。その後、特図抽選が大当たりに当選している状況であれば、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(ロゴ)がバトルに勝利したことを示すバトル勝利画像WI(図19(C-1)参照)が表示される。一方、特図抽選がハズレである状況であれば、ハズレを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(ロゴ)がバトルに敗北したことを示すバトル敗北画像LO(図19(C-2)参照)が表示される。
ところで、第2形態では、上述したように、先読み演出としてロゴ剣埋設演出が実行されると、当該変動予告としてロゴ剣保持登場演出の実行を示唆していて、先読み演出として特別剣埋設演出が実行されると、当該変動予告として特別剣保持登場演出の実行を示唆している。また、先読み演出として第1停止直前セリフ予告演出が実行されると、当該変動予告としてロゴ剣保持登場演出の実行を示唆していて、先読み演出として第2停止直前セリフ予告演出が実行されると、当該変動予告として特別剣保持登場演出の実行を示唆している。
しかしながら、先読み演出として、剣埋設演出(ロゴ剣埋設演出、特別剣埋設演出)及び停止直前セリフ予告演出(第1停止直前セリフ予告演出、第2停止直前セリフ予告演出)の両方が実行された場合に、当該変動予告の剣保持登場演出では、ロゴ剣保持登場演出又は特別剣保持登場演出の何れを実行するかが問題となる。具体的には、先読み演出として、ロゴ剣埋設演出及び第2停止直前セリフ予告演出が実行された場合、又は、特別剣埋設演出及び第1停止直前セリフ予告演出が実行された場合において、問題となる。
そこで、第2形態では、先読み演出として、剣埋設演出及び停止直前セリフ予告演出の両方が実行された場合に、剣保持登場演出では、停止直前セリフ予告演出の種類(演出態様)でなく、剣埋設演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出を実行するようになっている。即ち、停止直前セリフ予告演出は、剣埋設演出よりも当選期待度が高く(図44(A)(B)参照)、停止直前セリフ予告演出は、剣埋設演出よりも後に実行される演出である。従って、剣埋設演出及び停止直前セリフ予告演出の両方が実行された場合に、当該変動予告では、停止直前セリフ予告演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出を実行することが考えられる。しかしながら、停止直前セリフ予告演出の実行時間は、0.5秒であるのに対して、剣埋設演出の実行時間は少なくとも1.5秒(短縮剣埋設演出の実行時間は1.5秒、埋設導入演出を伴う剣埋設演出の実行時間は2.5秒)である。従って、剣埋設演出の方が、停止直前セリフ予告演出よりも、遊技者に与えるインパクトが大きく、遊技者が把握し易い演出になっている。
従って、第2形態では、先読み演出として、ロゴ剣埋設演出及び第2停止直前セリフ予告演出が実行された場合、当該変動予告の剣保持登場演出では、特別剣保持登場演出が実行されることがなく、ロゴ剣保持登場演出が実行される。こうして、第2停止直前セリフ予告演出よりも、遊技者が把握し易い方のロゴ剣埋設演出に対応するロゴ剣保持登場演出を実行して、分かり易い演出の流れを遊技者に見せることが可能である。同様に、先読み演出として、特別剣埋設演出及び第1停止直前セリフ予告演出が実行された場合、当該変動予告の剣保持登場演出では、ロゴ剣保持登場演出が実行されることがなく、特別剣保持登場演出が実行される。こうして、第1停止直前セリフ予告演出よりも、遊技者が把握し易い方の特別剣埋設演出に対応する特別剣保持登場演出を実行して、分かり易い演出の流れを遊技者に見せることが可能である。
次に、図45に基づいて、先読み演出として、ロゴ剣埋設演出及び第2停止直前セリフ予告演出が実行された場合の演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されているときに、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、演出制御用マイコン121は、図45(A)に示すように、第1表示領域50d1にて、特別保留アイコンHAXを表示したこととする。またこのとき(始動入賞タイミングで)、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から始動入賞コマンド(図13参照)を受信するが、特図保留の数が1個である状況であるため、埋設導入演出を伴う剣埋設演出の実行を決定することがなくて、第1タイミングT1(図43参照)での短縮剣埋設演出の実行を決定したこととする。またこのときには、演出制御用マイコンは、短縮剣埋設演出として、ロゴ剣埋設演出の実行を決定すると共に、第2停止直前セリフ予告演出の実行を決定したこととする。
これにより、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(図43参照)にて、図45(B)に示すように、短縮剣埋設演出として、表示画面50aに対してロゴ剣が手前側へ突き刺さったように見えるロゴ剣埋設画像SW1が表示されると共に、小画面割れ画像HB1が表示される。続いて、図45(C)に示すように、画面が粉々に砕けたことを示す画面粉砕画像GWが表示される。こうして、ロゴ剣埋設演出により、遊技者にインパクトを与えると共に、当選期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。
そして、図45(D)に示すように、特別保留アイコンHAXが第1表示領域50d1に表示されていて、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。その後、変動演出の終盤(当該変動が開始される直前)である第3タイミングT3(図43参照)で、図45(E)に示すように、第2停止直前セリフ予告演出として、ロゴが特別剣を持ちながら馬に乗って「次、激アツだぜ!」のセリフを示す第2停止直前セリフ画像SE2が表示される。この第2停止直前セリフ予告演出は、ロゴ剣埋設演出よりも当選期待度が高いものの(図44(A)(B)参照)、実行時間が短いことにより、遊技者にとって把握し難い。
こうして、第2停止直前セリフ予告演出が実行された直後に、図45(F)に示すように、演出図柄EZが「638」を示すハズレ態様で停止表示して、変動演出が終了する。これにより、当該変動が開始される際に、演出制御用マイコン121は、抽選により当該変動予告として剣保持登場演出の実行を決定すると共に、ロゴSPリーチの実行を決定したこととする。この場合、演出制御用マイコン121は、先読み演出としてロゴ剣埋設演出及び第2停止直前セリフ予告演出を実行しているため、当該変動予行としてロゴ剣保持登場演出の実行を決定すると共に、ロゴ剣ロゴSPリーチの実行を決定する。以上により、当該変動が開始されることに伴って、図46(A)に示すように、演出図柄EZが変動表示を開始すると共に、当該アイコン表示領域50eに「☆」を示す特別当該アイコンTAXが表示される。
その後、図46(B)に示すように、演出図柄EZが「5↓5」を示すリーチ態様になる。続いて、図46(C)に示すように、主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YSが表示される。これにより、遊技者は、ロゴSPリーチへの発展を把握することが可能である。そして、図41(C)に示すように、ロゴ剣保持登場演出が実行されて、表示画面50aでは、「ロゴ」に変身した主人公キャラクタがロゴ剣を持っていることを示すロゴ剣保持登場画像YS1が表示される。つまり、特別剣保持登場演出ではなく、ロゴ剣保持登場演出が実行される。これにより、先読み演出として、インパクトが強くて把握し易いロゴ剣埋設演出が実行された場合に、当該変動予告として、ロゴ剣埋設演出に対応したロゴ剣保持登場演出が実行されて、分かり易い演出の流れを遊技者に堪能させることが可能である。
ロゴ剣保持登場演出が実行された後、図46(E)に示すように、「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIが表示される。そして、図46(F)に示すように、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行されて、ロゴ剣を持っているロゴと第1敵キャラクタとが戦うことを示すロゴ剣バトル画像G113aが表示される。以上により、先読み演出として、基本的に特別剣保持登場演出(図42(C)参照)が実行され得ることを示唆する第2停止直前セリフ予告演出(図45(E)参照)が実行されても、ロゴ剣埋設演出(図45(B)(C)参照)⇒ロゴ剣保持登場演出(図46(D)参照)⇒ロゴ剣ロゴSPリーチ(図46(F)参照)という分かり易い流れを遊技者に堪能させることが可能である。
以上、詳細に説明したように第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまで(特図抽選が実行されるまで)の期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出、又は埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(短縮剣埋設演出)を実行可能にしている。具体的には、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンドに基づいて剣埋設演出の実行を抽選により決定した場合において、特図保留が2個以上であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されている状況であれば、埋設導入演出を伴う剣埋設演出、又は短縮剣埋設演出を実行可能である。
その一方で、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行することがなく、短縮剣埋設演出を実行可能である。具体的には、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンドに基づいて剣埋設演出の実行を抽選により決定した場合において、特図保留が1個であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されていない可能性があれば、短縮剣埋設演出を実行する。こうして、始動入賞コマンドが送信されてから当該変動に係る変動演出が開始されるまでの期間が十分に確保されていない状況では、埋設導入演出を伴う剣埋設演出が実行されないようにすることが可能である。以上により、先読み演出である剣埋設演出(埋設導入演出を伴う剣埋設演出、剣埋設導入演出を伴わない剣埋設演出)を、先読みターゲット変動に基づく変動演出が開始されるまでに確実に終了させることが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、先読み演出として、短縮剣埋設演出(例えば図45(B)(C)に示すロゴ剣埋設演出)と、その短縮剣埋設演出よりも実行時間が短く、且つ短縮剣埋設演出よりも当選期待度が高い停止直前セリフ予告演出(例えば図45(E)に示す第2停止直前セリフ予告演出)と、が実行される場合がある。この場合、当該変動に係る変動演出の実行中に、短縮剣埋設演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出(例えば図46(D)に示すロゴ剣保持登場演出)が実行される。つまり、実行が後であって実行時間が短い方の停止直前セリフ予告演出が、短縮剣埋設演出よりも当選期待度が高くても、停止直前セリフ予告演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出が実行されるわけではない。こうして、先読み演出として、短縮剣埋設演出の後に停止直前セリフ予告演出が実行されても、遊技者には、把握し易い短縮剣埋設演出の種類(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じた剣保持登場演出を見て、分かり易い演出の流れを堪能させることが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、演出制御用マイコン121が始動入賞コマンド(図13参照)を受信したときに特図保留の数が同じ1(特定数)である場合でも、短縮剣埋設演出を、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で開始する場合と、変動演出の中盤である第2タイミングT2で開始する場合と、がある。そして、第1タイミングT1で開始される短縮剣埋設演出よりも、第2タイミングT2で開始される短縮剣埋設演出の方が、当選期待度が高い(図44(A)参照)。こうして、遊技者には、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(短縮剣埋設演出)であっても、どのタイミングで実行されたかに注目させることが可能である。
<第3形態>
第3形態では、先読み演出として、表示画面50aにて、同色チャンス目予告が実行される場合がある。同色チャンス目予告について、図47に基づいて説明する。同色チャンス目予告(先読み図柄停止演出)は、その実行契機となった特図関係乱数に対する特別図柄の変動表示(先読みターゲット変動)が開始されるまでに、停止表示する演出図柄EZ1、EZ2、EZ3に付加される色が同色であることで、当選期待度を示唆する演出である。同色チャンス目予告には、図47(A)に示す青同色チャンス目予告と、図47(B)に示す緑同色チャンス目予告と、図47(C)に示す赤同色チャンス目予告と、がある。
図47(A)では、保留アイコン表示領域50dの第3表示領域50d3に、特別保留アイコンHAXが表示されていて、この特別保留アイコンHAXに対して、青同色チャンス目予告が実行された場合が示されている。具体的には、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図47(A)に示すように、例えば「648」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3には、それぞれ同じ青色である青色エフェクト画像EF1が付されている。こうして、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示する際に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3にそれぞれ青色エフェクト画像EF1が付されていれば、遊技者に青同色チャンス目予告が実行されたのを把握させることが可能である。
なお、図47(A)では、第3表示領域50d3に表示されている保留アイコンHA(特別保留アイコンHAX)に対して、青同色チャンス目予告が実行された場合を示した。しかしながら、第4表示領域50d4に表示されている保留アイコンHAに対して青同色チャンス目予告が実行される場合、第2表示領域50d2に表示されている保留アイコンHAに対して青同色チャンス目予告が実行される場合、第1表示領域50d1に表示されている保留アイコンHAに対して青同色チャンス目予告が実行される場合が勿論ある。
図47(B)では、保留アイコン表示領域50dの第3表示領域50d3に、特別保留アイコンHAXが表示されていて、この特別保留アイコンHAXに対して、緑同色チャンス目予告が実行された場合が示されている。具体的には、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図47(B)に示すように、例えば「159」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3には、それぞれ同じ緑色である緑色エフェクト画像EF2が付されている。こうして、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示する際に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3にそれぞれ緑色エフェクト画像EF2が付されていれば、遊技者に緑同色チャンス目予告が実行されたのを把握させることが可能である。
なお、図47(B)では、第3表示領域50d3に表示されている保留アイコンHA(特別保留アイコンHAX)に対して、緑同色チャンス目予告が実行された場合を示した。しかしながら、第4表示領域50d4に表示されている保留アイコンHAに対して緑同色チャンス目予告が実行される場合、第2表示領域50d2に表示されている保留アイコンHAに対して緑同色チャンス目予告が実行される場合、第1表示領域50d1に表示されている保留アイコンHAに対して緑同色チャンス目予告が実行される場合が勿論ある。
図47(C)では、保留アイコン表示領域50dの第3表示領域50d3に、特別保留アイコンHAXが表示されていて、この特別保留アイコンHAXに対して、赤同色チャンス目予告が実行された場合が示されている。具体的には、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図47(C)に示すように、例えば「373」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3には、それぞれ同じ赤色である赤色エフェクト画像EF3が付されている。こうして、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示する際に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3にそれぞれ赤色エフェクト画像EF3が付されていれば、遊技者に赤同色チャンス目予告が実行されたのを把握させることが可能である。
なお、図47(C)では、第3表示領域50d3に表示されている保留アイコンHA(特別保留アイコンHAX)に対して、赤同色チャンス目予告が実行された場合を示した。しかしながら、第4表示領域50d4に表示されている保留アイコンHAに対して赤同色チャンス目予告が実行される場合、第2表示領域50d2に表示されている保留アイコンHAに対して赤同色チャンス目予告が実行される場合、第1表示領域50d1に表示されている保留アイコンHAに対して赤同色チャンス目予告が実行される場合が勿論ある。
同色チャンス目予告では、赤同色チャンス目予告の当選期待度>緑同色チャンス目予告の当選期待度>青同色チャンス目予告の当選期待度となるように設定されている。第3形態では、例えば、赤同色チャンス目予告の当選期待度は30%であり、緑同色チャンス目予告の当選期待度は20%であり、青同色チャンス目予告の当選期待度は10%であるように設定されている。なお、上記した各当選期待度は一例であって、適宜変更可能である。
次に、当該変動予告の一つである擬似連演出について、図48及び図49について説明する。擬似連演出は、1回の特別図柄の変動表示中に、演出図柄EZの変動表示及び仮停止表示を複数回実行することで、当選期待度を示唆する演出である。擬似連演出では、演出図柄EZが変動表示を開始する回数が多くなるほど、当選期待度が高くなることが示唆される。なお、演出図柄EZが変動表示を開始して、演出図柄EZが仮停止表示を経て、演出図柄EZの再変動表示が1回行われる場合を、「擬似2演出」と呼び、演出図柄EZが変動表示を開始して、演出図柄EZが仮停止表示を経て、演出図柄EZの再変動表示が2回行われる場合、「擬似3演出」と呼ぶことにする。
図48及び図49に基づいて、擬似3演出が実行される場合を説明する。先ず、図48(A)に示すように、当該アイコン表示領域50eに特別当該アイコンTAXが表示されていて、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の変動表示が開始される。その後、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図48(B)に示すように、左演出図柄EZ1が「6」で仮停止表示して、右演出図柄EZ3が「9」で仮停止表示して、中演出図柄EZ2が「×2「NEXT」」を示す擬似出目(チャンス目)で仮停止表示する。ここで、演出図柄EZの仮停止表示とは、特別図柄の停止表示に伴って演出図柄EZが確定的(完全)に停止表示する場合と異なり、演出図柄EZ1、EZ2、EZ2が僅かに揺動しながら停止表示することである。こうして、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示することで、遊技者には擬似2演出の実行を把握させて、高揚感を与えることが可能である。
そして、図48(C)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の再変動表示が開始される。続いて、図49(A)に示すように、演出図柄EZ、EZ2、EZ3が変動表示した後、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の回転速度が減少していく。これにより、図49(B)に示すように、左演出図柄EZ1が「1」で仮停止表示して、右演出図柄EZ3が「8」で仮停止表示して、中演出図柄EZ2が「×3「NEXT」」を示す擬似出目(チャンス目)で仮停止表示する。こうして、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示することで、遊技者には擬似3演出の実行を把握させて、更なる高揚感を与えることが可能である。そして、図49(C)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の再変動表示が開始されることになる。
次に、リーチ発生演出について、図50に基づいて説明する。リーチ発生演出は、演出図柄EZがリーチ態様で仮停止表示する演出であり、言い換えると「リーチ」が発生したことを示す演出である。具体的には、図50(A)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が変動表示していて(演出図柄EZの再変動表示も含む)、先ず、左演出図柄EZ1の回転速度が減少していき、「5」で仮停止表示する。続いて、右演出図柄EZ3の回転速度が減少していき、「5」で仮停止表示する。このとき、中演出図柄EZは未だ変動表示を続けていて、図50(B)に示すように、リーチが発生したことを分かり易く示すために、リーチ帯画像OBが表示される。こうして、リーチ発生演出として、演出図柄EZがリーチ態様「5↓5」で仮停止表示することになる。
次に、図柄当選示唆演出及びハズレ示唆演出について、図51に基づいて説明する。図柄当選示唆演出(当選示唆演出)は、演出図柄EZが大当たり態様(ゾロ目)で仮停止表示(その後の確定的な停止表示も含む)することで、特図抽選の結果が大当たりであることを示唆する演出である。また、図柄ハズレ示唆演出は、演出図柄EZがハズレ態様(ドハズレ態様(バラケ目)、リーチハズレ態様)で仮停止表示(その後の確定的な停止表示も含む)することで、特図抽選の結果がハズレであることを示唆する演出である。
図51では、通常ロゴSPリーチが実行されて、図柄当選示唆演出が実行される場合と、図柄ハズレ示唆演出が実行される場合と、が示されている。図51(A)に示すように、左演出図柄EZ1が「5」で仮停止表示すると共に、右演出図柄EZ3が「5」で仮停止表示していて、剣を持っていないロゴと第1敵キャラクタとが戦う通常バトル画像G113cが表示される。その後、特図抽選の結果が大当たりであれば、中演出図柄EZ2が「5」で仮停止表示して、図51(B-1)に示すように、ロゴが第1敵キャラクタに勝利したことを示すバトル勝利画像WIが表示される。またこのときに、図柄当選示唆演出として、表示画面50aにて、演出図柄EZが大当たり態様「555」で仮停止表示する。一方、特図抽選の結果がハズレであれば、中演出図柄EZ2が「6」で仮停止表示して、図51(B-2)に示すように、ロゴが第1敵キャラクタに敗北したことを示すバトル敗北画像LOが表示される。またこのとき、図柄ハズレ示唆演出として、表示画面50aにて、演出図柄EZがリーチハズレ態様「565」で仮停止表示することになる。
ところで、演出図柄EZが仮停止表示するタイミングや、演出図柄EZが停止表示するタイミングというのは、演出的な区切りを示す場面であって、遊技者が的確に把握していることが好ましい。しかしながら、近年の遊技者は、スマートフォンの画面を見ながら遊技をしていることも多く、演出図柄EZが仮停止表示するタイミングや、演出図柄EZが停止表示するタイミングを見逃していることも多い。その結果、スマートフォンの画面に夢中になっている遊技者において、同色チャンス目予告、擬似連演出、リーチ発生演出、当選示唆演出、ハズレ示唆演出が実行されたことを十分に把握していない可能性がある。
そこで、第3形態では、上記した問題点に対処すべく、演出図柄EZが仮停止表示するタイミングや、演出図柄EZが停止表示するタイミングにおいて、スピーカ52(演出手段)の演出態様(音声態様)と、通常ボタン40のボタンランプ43(演出手段)の演出態様(発光態様)とを以下のようにしている。なお、通常ボタン40には、透光性を有し透明でドーム状のボタンケースが設けられていて、そのボタンケースの内部に、ボタンランプ43が配置されている。そのため、ボタンランプ43が発光することで、通常ボタン40(ボタンケース)は、ボタンランプ43が発光した色で光って見える。
具体的に、図47(A)に示すように、青同色チャンス目予告により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示したとき、スピーカ52から「ドン」という青用チャンス目音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が青色発光態様で発光して、通常ボタン40が青色に光って見える。なお、青同色チャンス目予告が終了して、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が変動表示を開始するときには、スピーカ52から「ドン」という青用チャンス目音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「ドン」という青用チャンス目音声を聞くか、通常ボタン40が青色で光ったことを見ることで、青同色チャンス目予告が実行されたことを把握することが可能である。
また、図47(B)に示すように、緑同色チャンス目予告により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示したとき、スピーカ52から「ドゥン」という緑用チャンス目音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が緑色発光態様で発光して、通常ボタン40が緑色に光って見える。なお、緑同色チャンス目予告が終了して、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が変動表示を開始するときには、スピーカ52から「ドゥン」という緑用チャンス目音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「ドゥン」という緑用チャンス目音声を聞くか、通常ボタン40が緑色で光ったことを見ることで、緑同色チャンス目予告が実行されたことを把握することが可能である。
また、図47(C)に示すように、赤同色チャンス目予告により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示したとき、スピーカ52から「ドゥーン」という赤用チャンス目音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が赤色発光態様で発光して、通常ボタン40が赤色に光って見える。なお、赤同色チャンス目予告が終了して、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が変動表示を開始するときには、スピーカ52から「ドゥーン」という赤用チャンス目音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「ドゥーン」という赤用チャンス目音声を聞くか、通常ボタン40が赤色で光ったことを見ることで、赤同色チャンス目予告が実行されたことを把握することが可能である。
また、図48(B)に示すように、擬似2演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示したとき、スピーカ52から「テュルー」という擬似2用音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43がピンク色発光態様で発光して、通常ボタン40がピンク色に光って見える。なお、擬似2演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が再変動表示を開始するときには、スピーカ52から「テュルー」という擬似2用音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。また、図48(A)及び図48(C)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示する前後では、スピーカ52から演出モードに応じた音声(バックミュージック)が出力されている。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「テュルー」という擬似2用音声を聞くか、通常ボタン40がピンク色で光ったことを見ることで、擬似2演出が実行されたことを把握することが可能である。
また、図49(B)に示すように、擬似3演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示したとき、スピーカ52から「テュルルー」という擬似3用音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が紫色発光態様で発光して、通常ボタン40が紫色に光って見える。なお、擬似3演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が再変動表示を開始するときには、スピーカ52から「テュルルー」という擬似3用音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。また、図49(A)及び図49(C)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示する前後では、スピーカ52から演出モードに応じた音声(バックミュージック)が出力されている。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「テュルルー」という擬似3用音声を聞くか、通常ボタン40が紫色で光ったことを見ることで、擬似3演出が実行されたことを把握することが可能である。
また、図50(B)に示すように、リーチ発生演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3がリーチ態様で仮停止表示したとき、スピーカ52から「キーン」というリーチ発生用音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が黄色発光態様で発光して、通常ボタン40が黄色に光って見える。なお、リーチ発生演出が終了した後では、スピーカ52から「キーン」というリーチ発生用音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。また、図50(A)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3がリーチ態様で仮停止表示する前では、スピーカ52から演出モードに応じた音声(バックミュージック)が出力されている。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「キーン」というリーチ発生用音声を聞くか、通常ボタン40が黄色で光ったことを見ることで、リーチ発生演出が実行されたこと(リーチになったこと)を把握することが可能である。
また、図51(B-1)に示すように、図柄当選示唆演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が大当たり態様で仮停止表示したとき、スピーカ52から「キキキキィーン」という当選示唆用音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が虹色発光態様で発光して、通常ボタン40が虹色に光って見える。なお、図柄当選示唆演出が終了した後では、スピーカ52から「キキキキィーン」という当選示唆用音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。また、図51(A)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が大当たり態様で仮停止表示する前(中演出図柄EZ2が「5」で仮停止表示する前)では、スピーカ52から通常ロゴSPリーチに応じた音声(バックミュージック)が出力されている。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「キキキキィーン」という当選示唆用音声を聞くか、通常ボタン40が虹色で光ったことを見ることで、図柄当選示唆演出が実行されたこと(SPリーチ大当たりであること)を把握することが可能である。
また、図51(B-2)に示すように、図柄当選示唆演出により、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3がリーチハズレ態様で仮停止表示したとき、スピーカ52から「ジャン」というハズレ示唆用音声が出力される。またこのときには、ボタンランプ43が白色発光態様で発光して、通常ボタン40が白色に光って見える。ここで、ボタンランプ43の白色発光態様での発光により、通常ボタン40が白色に光って見えることと、ボタンランプ43が発光していないことにより、通常ボタン40が非発光に見えることとは、遊技者が区別できるようになっている。なお、図柄ハズレ示唆演出が終了した後では、スピーカ52から「ジャン」というハズレ示唆用音声が出力されておらず、ボタンランプ43は発光していない。以上により、遊技者は、表示画面50aを見ていなくても、スピーカ52から「ジャン」というハズレ示唆用音声を聞くか、通常ボタン40が白色で光ったことを見ることで、図柄ハズレ示唆演出が実行されたこと(SPリーチハズレであること)を把握することが可能である。
次に、第3形態の演出例を、図52~図55に基づいて説明する。前提条件として、通常遊技状態に制御されていて、特図保留が2個であって、変動演出が実行されていることとする。そして、第1通常演出モードに設定されているため、スピーカ52から第1通常演出モードに応じた音声(バックミュージック)が出力されていて、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、図52(A)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第3表示領域50d3に、特別保留アイコンHAXが表示されたこととする。またこのとき(始動入賞タイミングで)、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンド(図13参照)を受信することに基づいて、第3表示領域50d3に表示されている特別保留アイコンHAXに対して、1変動ずつ、青同色チャンス目予告⇒緑同色チャンス目予告⇒赤同色チャンス目予告の実行を決定したこととする。
これにより、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図52(B)に示すように、青色同色チャンス目予告として、青色エフェクト画像EF1が付されている演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、「648」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、スピーカ52から「ドン」という青用チャンス目音声が出力されると共に、ボタンランプ43が青色発光態様で発光して、通常ボタン40が青色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、青色同色チャンス目予告の実行を把握することが可能である。その後、図52(C)に示すように、新たな変動演出が開始されることに伴って、第3表示領域50d3に表示されていた特別保留アイコンHAXが、第2表示領域50d2にシフトする。
続いて、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図53(A)に示すように、緑色同色チャンス目予告として、緑色エフェクト画像EF2が付されている演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、「159」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、スピーカ52から「ドゥン」という緑用チャンス目音声が出力されると共に、ボタンランプ43が緑色発光態様で発光して、通常ボタン40が緑色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、緑色同色チャンス目予告の実行を把握することが可能である。その後、図53(B)に示すように、新たな変動演出が開始されることに伴って、第2表示領域50d2に表示されていた特別保留アイコンHAXが、第1表示領域50d1にシフトする。
続いて、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図53(C)に示すように、赤色同色チャンス目予告として、赤色エフェクト画像EF3が付されている演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、「373」を示すハズレ態様で停止表示する。このとき、スピーカ52から「ドゥーン」という赤用チャンス目音声が出力されると共に、ボタンランプ43が赤色発光態様で発光して、通常ボタン40が赤色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、赤色同色チャンス目予告の実行を把握することが可能である。その後、図54(A)に示すように、新たな変動演出が開始されることに伴って、第1表示領域50d1に表示されていた特別保留アイコンHAXがシフトして、当該アイコン表示領域50eに特別当該アイコンTAXが表示される。
そして、当該変動(先読みターゲット変動)が開始されるときに、遊技制御用マイコン101は、擬似2演出を実行すると共に、通常ロゴSPリーチで大当たりとなる特図変動パターンを選択したこととする。この場合、変動表示していた演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、回転速度を減速させていき、図54(B)に示すように、左演出図柄EZ1が「9」で仮停止表示して、右演出図柄EZ3が「9」で仮停止表示して、中演出図柄EZ2が「×2「NEXT」」を示す擬似出目(チャンス目)で仮停止表示する。このとき、スピーカ52から「テュルー」という擬似2用音声が出力されると共に、ボタンランプ43がピンク色発光態様で発光して、通常ボタン40がピンク色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、擬似2演出の実行を把握することが可能である。
その後、擬似2演出により、図54(C)に示すように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が再変動表示を開始する。そして、左演出図柄EZ1の回転速度が減少していき、「5」で仮停止表示する。続いて、右演出図柄EZ3の回転速度が減少していき、「5」で仮停止表示する。このとき、中演出図柄EZは未だ変動表示を続けていて、図55(A)に示すように、リーチ帯画像OBが表示される。こうして、演出図柄EZがリーチ態様「5↓5」で仮停止表示したとき、スピーカ52から「キーン」というリーチ発生用音声が出力されると共に、ボタンランプ43が黄色発光態様で発光して、通常ボタン40が黄色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、リーチ発生演出の実行を把握することが可能である。
続いて、図55(B)に示すように、通常ロゴSPリーチが実行されて、剣を持っていないロゴと第1敵キャラクタとが戦う通常バトル画像G113cが表示される。このときには、スピーカ52から通常ロゴSPリーチに応じた音声(バックミュージック)が出力されていて、ボタンランプ43は発光していない。そして、特図抽選の結果が大当たりであるため、図55(C)に示すように、ロゴが第1敵キャラクタに勝利したことを示すバトル勝利画像WIが表示される共に、図柄当選示唆演出として、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が大当たり態様「555」で仮停止表示する。このとき、スピーカ52から「キキキキィーン」という当選示唆用音声が出力されると共に、ボタンランプ43が虹色発光態様で発光して、通常ボタン40が虹色に光って見える。これにより、表示画面50aを見ていない遊技者でも、大当たりへの当選を把握することが可能である。
以上により、遊技者は仮にスマートフォンの画面を見ながら遊技を行っていても、スピーカ52から出力される「ドン」という青用チャンス目音声、「ドゥン」という緑用チャンス目音声、「ドゥーン」という赤用チャンス目音声、「テュルー」という擬似2用音声、「キーン」というリーチ発生用音声、「キキキキィーン」という当選示唆用音声を順番に聞くことで、青同色チャンス目予告⇒緑同色チャンス目予告⇒赤同色チャンス目予告⇒擬似2演出⇒リーチ発生演出⇒図柄当選示唆演出の流れを把握することが可能である。また、通常ボタン40が、青色で光って見える⇒緑色で光って見える⇒赤色で光って見える⇒ピンク色で光って見える⇒黄色で光って見える⇒虹色で光って見えることで、青同色チャンス目予告⇒緑同色チャンス目予告⇒赤同色チャンス目予告⇒擬似2演出⇒リーチ発生演出⇒図柄当選示唆演出の流れを把握することが可能である。
ところで、第3形態では、図16(A-1)に示す客待ちデモ動画G100が表示されているときに通常ボタン40が押下操作されると、図16(A-2)に示す設定画面G101が表示される。そして、設定画面G101が表示されているときに、「音量設定」の項目を選択して、通常ボタン40が押下操作されると、音量設定画面(図示省略)が表示される。こうして、音量設定画面が表示されているときに、遊技者は、十字ボタンと通常ボタン40とを操作することで、設定音量「0」から設定音量「9」までの10段階で、設定音量を選択(設定)できるようになっている。そして、設定音量が大きい値であるほど、スピーカ52から大きな演出音が出力されるようになっている。例えば、設定音量「0」が設定されている場合には、スピーカ52から演出音が全く出力されない(無音になる)ようになっていて、設定音量「1」が設定されている場合には、スピーカ52から出力される演出音が極めて小さくなる。その反対に、設定音量「9」が設定されている場合には、最大設定音量として、スピーカ52から出力される演出音が極めて大きくなる。以上により、遊技者は任意に、設定音量を選択して、好みの音量である演出音を楽しむことが可能である。
また設定画面G101が表示されているときに、「光量設定」の項目を選択して、通常ボタン40が押下操作されると、光量設定画面(図示省略)が表示される。こうして、光量設定画面が表示されているときに、遊技者は、十字ボタンと通常ボタン40とを操作することで、設定光量「0」から設定光量「9」までの10段階で、設定光量を選択(設定)できるようになっている。そして、設定光量が大きい値であるほど、枠ランプ53及び盤ランプ54が発光するときの光量(輝度)が大きくなる。例えば、設定光量「0」が設定されている場合には、枠ランプ53及び盤ランプ54が全く発光しない(消灯になる)ようになっていて、設定光量「1」が設定されている場合には、枠ランプ53及び盤ランプ54が発光するときの光量(輝度)が極めて小さくなる。その反対に、設定光量「9」が設定されている場合には、最大設定光量として、枠ランプ53及び盤ランプ54が発光するときの光量(輝度)が極めて大きくなる。以上により、遊技者は任意に、設定光量を選択して、好みの光量である発光態様を楽しむことが可能である。
ここで、第3形態では、パチンコ遊技機PY1に異常が生じているかを検出可能な各種センサ(異常検出手段)が設けられている。各種センサには、遊技機枠2が開放していること(前扉23が外枠22に対して開放していること、又は前枠23mが遊技盤取付枠2Aに対して開放していること)を検出可能な枠開放センサ、パチンコ遊技機PY1が不正に振動していることを検出可能な振動センサ、パチンコ遊技機PY1に対して不正な電波が送信されていることを検出可能な電波センサ、パチンコ遊技機PY1に対して不正な磁気が生じていることを検出可能な磁気センサなどがある。遊技制御用マイコン101は、上記した各種センサの検出に基づいて、パチンコ遊技機PY1に異常が生じていると判断すると、演出制御用マイコン121に各種異常報知演出を実行させるようになっている。
例えば、遊技制御用マイコン101は、枠開放センサによる検出に基づいて、遊技機枠2が開放していると判断すると、演出制御用マイコン121に、枠開放異常報知(異常報知演出)を実行させる。枠開放異常報知では、図56に示すように、表示画面50aの上部にて、「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」を示す枠開放異常報知画像ERが表示されると共に、スピーカ52から「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」という枠開放異常報知音声が出力される。枠開放異常報知は、遊技機枠2が閉鎖されるまで実行される。また例えば、遊技制御用マイコン101は、振動センサによる検出に基づいて、パチンコ遊技機PY1が不正に振動していると判断すると、演出制御用マイコン121に、振動異常報知(異常報知演出)を実行させることになる。振動異常報知では、表示画面50aの上部にて、「エラー 振動異常」を示す振動異常報知画像(図示省略)が表示されると共に、スピーカ52から「エラー 振動異常」という振動異常報知音声が出力される。振動異常報知は、振動異常報知画像の表示が開始されてから所定時間(例えば30秒)が経過するまで実行される。
また例えば、遊技制御用マイコン101は、電波センサによる検出に基づいて、パチンコ遊技機PY1に不正な電波が生じていると判断すると、演出制御用マイコン121に、電波異常報知(異常報知演出)を実行させることになる。電波異常報知では、表示画面50aの上部にて、「エラー 電波異常」を示す電波異常報知画像(図示省略)が表示されると共に、スピーカ52から「エラー 電波異常」という電波異常報知音声が出力される。電波異常報知は、電波異常報知画像の表示が開始されてから所定時間(例えば30秒)が経過するまで実行される。また例えば、遊技制御用マイコン101は、磁気センサによる検出に基づいて、パチンコ遊技機PY1に不正な磁気が生じていると判断すると、演出制御用マイコン121に、磁気異常報知(異常報知演出)を実行させることになる。磁気異常報知では、表示画面50aの上部にて、「エラー 磁気異常」を示す磁気異常報知画像(図示省略)が表示されると共に、スピーカ52から「エラー 磁気異常」という電波異常報知音声が出力される。磁気異常報知は、電源が遮断されるまで実行され続けるようになっている。つまり、不正な磁気が検出された場合には、電源が遮断されるまで磁気異常報知が解除されることがなく、遊技を再開できないようになっている。
ところで、第3形態では、上述したように、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示、又は仮停止表示するときに、スピーカ52から、「ドン」という青用チャンス目音声(図47(A)参照)、「ドゥン」という緑用チャンス目音声(図47(B)参照)、「ドゥーン」という赤用チャンス目音声(図47(C)参照)、「テュルー」という擬似2用音声(図48(B)参照)、「テュルルー」という擬似3用音声(図49(B)参照)、「キーン」というリーチ発生用音声(図50(B)参照)、「キキキキィーン」という当選示唆用音声(図51(B-1)参照)、「ジャン」というハズレ示唆用音声(図51(B-2)参照)が出力される。これら各種演出音(青用チャンス目音声、緑用チャンス目音声、赤用チャンス目音声、擬似2用音声、擬似3用音声、リーチ発生用音声、当選示唆用音声、ハズレ示唆用音声)は、遊技者が選択(設定)した設定音量に基づく音量で出力される。
しかしながら、上記した各種演出音が出力されているときに、パチンコ遊技機PY1に異常が検出される場合がある。この場合、異常報知演出が開始されることになるが、上記した各種演出音の出力により、異常報知演出が把握し難くなるおそれがある。具体的には、「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」という枠開放異常報知音声、「エラー 振動異常」という振動異常報知音声、「エラー 電波異常」という電波異常報知音声、「エラー 磁気異常」という電波異常報知音声が聞きづらくなるおそれがある。
そこで、第3形態では、上記した各種演出音が出力されているときに異常報知演出が開始された場合には、遊技者が選択した設定音量に拘わらず、設定音量「1」に基づく各種演出音がスピーカ52から出力されるようになっている。即ち、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の停止表示、又は仮停止表示によって、上記した各種演出音が出力されても、異常報知音声が出力される場合には、演出制御用マイコン121が設定音量「1」を強制的に設定して、各種演出音をスピーカ52から出力する。但し、異常報知音声については、異常報知演出が開始される前に設定されていた設定音量に基づいて、スピーカ52から出力される。なお、異常報知演出が終了すれば、その後に演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示するとき、又は仮停止表示するときに、上記した各種演出音は、遊技者が設定していた設定音量に基づいてスピーカ52から出力される。
具体的に、設定音量「2」以上の設定音量が設定されている状態で、青同色チャンス目予告により「ドン」という青用チャンス目音声が出力されているときに、例えば図56に示す異常報知演出が開始されると(「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」という枠開放異常報知音声が出力されると)、青用チャンス目音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。また緑同色チャンス目予告により「ドゥン」という緑用チャンス目音声が出力されているときに、異常報知演出が開始されると、緑用チャンス目音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。また赤同色チャンス目予告により「ドゥーン」という赤用チャンス目音声が出力されているときに、異常報知演出が開始されると、赤用チャンス目音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。
また、設定音量「2」以上の設定音量が設定されている状態で、擬似2演出により「テュルー」という擬似2用音声が出力されているときに、例えば図56に示す異常報知演出が開始されると(「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」という枠開放異常報知音声が出力されると)、擬似2用音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。また擬似3演出により「テュルルー」という擬似3用音声が出力されているときに、異常報知演出が開始されると、擬似3用音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。またリーチ発生演出により「キーン」というリーチ発生用音声が出力されているときに、異常報知演出が開始されると、リーチ発生用音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。
また、設定音量「2」以上の設定音量が設定されている状態で、図柄当選示唆演出により「キキキキィーン」という当選示唆用音声が出力されているときに、例えば図56に示す異常報知演出が開始されると(「エラー 遊技機枠を閉じて下さい」という枠開放異常報知音声が出力されると)、当選示唆用音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。また図柄ハズレ示唆演出により「ジャン」というハズレ示唆用音声が出力されているときに、異常報知演出が開始されると、ハズレ示唆用音声は、設定音量「1」の設定に基づく音量に低下する。このようにして、上記した各種演出音よりも、異常報知音声を遊技者に優先的に聞かせることが可能である。
以上、詳細に説明したように第3形態のパチンコ遊技機PY1によれば、画像表示装置50にて同色チャンス目予告と擬似連演出とリーチ発生演出と図柄当選示唆演出とが実行された場合、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示又は仮停止表示されるときのスピーカ52から出力される音声(「ドン」という青用チャンス目音声、「ドゥン」という緑用チャンス目音声、「ドゥーン」という赤用チャンス目音声、「テュルー」という擬似2用音声、「テュルルー」という擬似3用音声、「キーン」というリーチ発生用音声、「キキキキィーン」という当選示唆用音声)がそれぞれ異なる。更に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が停止表示又は仮停止表示されるときの通常ボタン40(ボタンランプ43)の発光態様(青色発光態様、緑色発光態様、赤色発光態様、ピンク色発光態様、紫色発光態様、黄色発光態様、虹色発行態様)もそれぞれ異なる。これらにより、画像表示装置50(表示画面50a)を十分に見ていない遊技者でも、同色チャンス目予告、又は擬似連演出、或いはリーチ発生演出、若しくは当選示唆演出のうち何れが実行されているのかを容易に把握させることが可能である。
また第3形態のパチンコ遊技機PY1によれば、擬似連演出により演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が仮停止表示するときに、スピーカ52から「テュルー」という擬似2用音声(第1演出音)、又は「テュルルー」という擬似3用音声(第1演出音)が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出(例えば枠開放異常報知)が開始されると、「テュルー」という擬似2用音声、又は「テュルルー」という擬似3用音声の音量が低下する。またリーチ発生演出により演出図柄EZ1、EZ2、EZ3がリーチ態様で仮停止表示するときに、スピーカ52から「キーン」というリーチ発生用音声(第2演出音)が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出が開始されると、「キーン」というリーチ発生用音声の音量が低下する。また当選示唆演出により演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が大当たり態様で仮停止表示するときに、スピーカ52から「キキキキィーン」という当選示唆用音声(第3演出音)が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出が開始されると、「キキキキィーン」という当選示唆用音声の音量が低下する。こうして、異常報知演出の開始に基づいて、上記した各演出音の音量が低下することで、擬似連演出(擬似1演出、擬似2演出)又はリーチ発生演出或いは当選示唆演出よりも、異常報知演出の方を把握させ易くすることが可能である。
<第4形態>
第4形態では、先読み演出(先読み予告)として、先読みボタンチャンスアップ演出と、先読みロゴ登場演出と、が実行される場合がある。先ず、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)について、図58に基づいて説明する。
図58(A)に示すように、特図1保留数が2個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示されていて、第2表示領域50d2に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。ここで、第2表示領域50d2の特別保留アイコンHAXに対して、先読みボタンチャンスアップ演出が実行されたこととする。
この場合、図58(A)に示すように、表示画面50aの左側に、9段階の目盛りが示されている目盛り画像MOと、通常ボタン40の形状を示すと共に「押せ!」の文字を示すボタン押下促進画像OSが表示される。目盛り画像MOは、先読みボタンチャンスアップ演出が開始されたときには、目盛りが1つも貯まっていないことを示していて、通常ボタン40への押下操作に基づいて、下から目盛りを順番に増やして表示し得るようになっている。そして、目盛り画像MOでは、目盛りが多く貯まっているほど、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される。
以下では、1段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第1目盛り画像MO」と呼び、2段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第2目盛り画像MO」と呼び、3段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第3目盛り画像MO」と呼ぶことにする。これら第1目盛り画像MOと第2目盛り画像MOと第3目盛り画像MOとは、青色で示されていて、大当たりへの当選期待度が低いことが示唆される。また、4段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第4目盛り画像MO」と呼び、5段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第5目盛り画像MO」と呼ぶことにする。これら第4目盛り画像MOと第5目盛り画像MOとは、緑色で示されていて、青色の目盛り画像MOよりも、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される。
また、6段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第6目盛り画像MO」と呼び、7段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第7目盛り画像MO」と呼ぶことにする。これら第6目盛り画像MOと第7目盛り画像MOとは、赤色で示されていて、緑色の目盛り画像MOよりも、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される。また、8段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第8目盛り画像MO」と呼び、9段階の目盛りが貯まっている目盛り画像MOを「第9目盛り画像MO」と呼ぶことにする。これら第8目盛り画像MOと第9目盛り画像MOとは、金色で示されていて、赤色の目盛り画像MOよりも、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される。
ボタン押下促進画像OSは、遊技者に通常ボタン40への押下操作を促す画像であり、通常ボタン40への押下操作が有効になっていること(操作有効期間)を示す画像としても機能する。つまり、ボタン押下促進画像OSが表示されている間、遊技者は、通常ボタン40への押下操作に基づいて、目盛り画像MOで示される目盛りを増やすことができるようになっている。
以上により、図58(A)に示すように、先読みボタンチャンスアップ演出が開始されることで、目盛り画像MOとボタン押下促進画像OSとが表示されると、遊技者は通常ボタン40を連打操作する。これにより、目盛り画像MOで示される目盛りが増えていき、図58(B)に示す例では、赤色の第7目盛り画像MOまで表示される。なお、図58(B)に示す例では、遊技者が更に通常ボタン40を連打操作しても、金色の第8目盛り画像MO及び第9目盛り画像MOが表示されない。こうして、遊技者には、先読みボタンチャンスアップ予告演出により、第2表示領域50d2に表示されている特別保留アイコンHAXへの当選期待度がかなり高いことを把握させて、大きな期待感を抱かせることが可能である。また遊技者には、通常ボタン40への自身の操作で、特別保留アイコンHAXへの当選期待度を上昇させたという高揚感を与えることが可能である。なお、図58では、赤色の第7目盛り画像MOまでが表示される先読みボタンチャンスアップ演出を説明したが、勿論、その他の目盛り画像MO(例えば金色の第8目盛り画像MO)までが表示される場合もある。
この第4形態では、先読みボタンチャンスアップ演出は、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に表示されている保留アイコンHAに対して開始され、保留アイコン表示領域50dの第4表示領域50d4、第3表示領域50d3、第1表示領域50d1に表示されている保留アイコンHAに対して開始されないようになっている。言い換えると、特図保留の数が4つ、3つ、1つである場合には、先読みボタンチャンスアップ演出が開始されないようになっている。なお、特図保留の数が1つである場合に先読みボタンチャンスアップ演出が開始されないのは、仮に、特図保留の数が1つである場合に先読みボタンチャンスアップ演出が開始されると、その当該変動(先読みターゲット変動)が開始されるまでに、先読みボタンチャンスアップ演出が終了しない可能性がある(先読みボタンチャンスアップ演出の実行時間を十分に確保できない可能性がある)ためである。
次に、先読み演出である先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)について、図59に基づいて説明する。先読みロゴ登場演出は、画像表示装置50の表示画面50a上にて、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタ(「ロゴ」)の顔の正面を示す擬似ロゴ顔像GRを表示することで、大当たりへの当選期待度を示唆する演出である。
図59(A)に示すように、特図1保留数が1個であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されていて、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に「☆」を示す特別保留アイコンHAXが表示されている。そして、演出図柄EZが変動表示している。ここで、第1表示領域50d1の特別保留アイコンHAXに対して、先読みロゴ登場演出が実行されたこととする。
この場合、図59(B)に示すように、表示画面50aに、キメポーズをとった上半身のロゴと「参上」の文字とを示す参上画像SJが表示される。続いて、図59(C)に示すように、表示画面50a上にて、擬似ロゴ顔像GRが表示される。具体的に、擬似ロゴ顔像GR(擬似導光画像)は、黒色の背景部分と、主に白色であるロゴの顔の輪郭部分と、表示画面50aの中央部分から放射状で直線状に延びるエフェクト部分と、を備えて構成されている。こうして、黒色の背景部分と輪郭部分とエフェクト部分とによって、擬似ロゴ顔像GRが遊技者側で発光しているように見える。つまり、擬似ロゴ顔像GR(図59(C)参照)は、表示画面50a上に表示されている画像にも拘わらず、後述するロゴイルミ演出(図60(B)参照)のように、表示画面50aよりも前方で発光表示されているかのように見せるものである。
ここで、先読みロゴ登場演出は、擬似ロゴ顔像GRの色によって、異なる当選期待度を示唆するようになっている。具体的に、擬似ロゴ顔像GRが遊技者側で青色に発光しているように見える青先読みロゴ登場演出と、擬似ロゴ顔像GRが遊技者側で緑色に発光しているように見える緑先読みロゴ登場演出と、擬似ロゴ顔像GRが遊技者側で赤色に発光しているように見える赤先読みロゴ登場演出と、擬似ロゴ顔像GRが遊技者側で金色に発光しているように見える金先読みロゴ登場演出と、がある。
青先読みロゴ登場演出で表示される擬似ロゴ顔像GRを、「青擬似ロゴ顔像GR」と呼び、青擬似ロゴ顔像GRでは、図62(C)に示すように、当選期待度が20%であることが示唆される。緑先読みロゴ登場演出で表示される擬似ロゴ顔像GRを、「緑擬似ロゴ顔像GR」と呼び、緑擬似ロゴ顔像GRでは、図62(C)に示すように、当選期待度が30%であることが示唆される。赤先読みロゴ登場演出で表示される擬似ロゴ顔像GRを、「赤擬似ロゴ顔像GR」と呼び、赤擬似ロゴ顔像GRでは、図62(C)に示すように、当選期待度が40%であることが示唆される。金先読みロゴ登場演出で表示される擬似ロゴ顔像GRを、「金擬似ロゴ顔像GR」と呼び、金擬似ロゴ顔像GRでは、図62(C)に示すように、当選期待度が50%であることが示唆される。
こうして、先読みロゴ登場演出が実行される場合、参上画像SJの表示を経て、青擬似ロゴ顔像GR、又は緑擬似ロゴ顔像GR、或いは赤擬似ロゴ顔像GR、若しくは金擬似ロゴ顔像GRが表示される。その後、表示画面50aでは、演出図柄EZが変動表示している状態に戻ることになる。こうして、先読みロゴ登場演出は、実行中の変動演出に一時的に割り込んで実行される演出であり、その実行時間は1.5秒になっている。
ここで、図62(A)(B)(C)から分かるように、青擬似ロゴ顔像GRは、青色の第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また緑擬似ロゴ顔像GRは、緑色の第4目盛り画像MO~第5目盛り画像MOよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また赤擬似ロゴ顔像GRは、赤色の第6目盛り画像MO~第7目盛り画像MOよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また金擬似ロゴ顔像GRは、金色の第8目盛り画像MO~第9目盛り画像MOよりも、当選期待度が高いことを示唆している。従って、先読みロゴ登場演出は、先読みボタンチャンスアップ演出よりも、大当たりへの当選期待度が高いことを示唆する先読み演出ということができる。
この第4形態では、先読みロゴ登場演出は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に表示されている保留アイコンHAに対して開始され、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2~第4表示領域50d4に表示されている保留アイコンHAに対して開始されないようになっている。言い換えると、特図保留の数が2つ以上である場合には、先読みロゴ登場演出が開始されないようになっている。こうして、先読みロゴ登場演出は、先読みボタンチャンスアップ演出よりも後に実行される先読み演出ということができる。
ところで、演出制御用マイコン121は、特図保留が2個であることを示す始動入賞コマンド(図13参照)の受信に基づいて、先読みボタンチャンスアップ演出及び先読みロゴ登場演出(連続先読み予告)の実行を抽選により決定した場合、図61に示すように、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出を実行(開始)する場合と、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出を実行(開始)する場合と、がある。ここで、2変動前における変動演出を前半と後半に分けた場合、第1タイミングX1は、2変動前における変動演出の前半に設けられていて、第2タイミングX2は、2変動前における変動演出の後半に設けられている。よって、第1タイミングX1の方が、第2タイミングX2よりも、時間的に前である(2変動前の開始タイミングに近い)。
そして第4形態では、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が実行される場合の方が、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始される場合よりも、ボタン押下促進画像OSの表示時間(通常ボタン40への操作有効期間)が長くなっている。これにより、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が実行される場合の方が、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始される場合よりも、遊技者が通常ボタン40への押下操作(連打操作)により、目盛り画像MOの目盛りを増加させる時間が確保されている。
そして、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が実行される場合では、図62(A)に示すように、最終的に第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOになることはなく、最終的に第8目盛り画像MO又は第9目盛り画像MOまで到達可能になっている。つまり、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が実行された場合、少なくとも第4目盛り画像MOまで必ず到達するようになっていて、当選期待度が10%以上であることが保証される。
一方、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始される場合では、図62(B)に示すように、最終的に第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOになることがあり、最終的に第8目盛り画像MO又は第9目盛り画像MOまで到達不可能になっている。つまり、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始された場合では、最終的に第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOになることがあり、当選期待度が3%未満であることがある。
こうして、第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が実行される場合の方が、第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始される場合よりも、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆されるようになっている。なお、先読みボタンチャンスアップ演出において、通常ボタン40への操作有効期間内に遊技者が通常ボタン40を押下操作しなくても、操作有効期間が経過したときに、演出制御用マイコン121が抽選により決定している最終的な目盛り画像MOに自動的に到達させるようになっている。
以上、第4形態では、特図保留が同じ数(2個)である状況での変動演出(2変動前)において、1変動前が開始されるタイミングY1よりも、できるだけ前に(第1タイミングX1で)先読みボタンチャンスアップ演出が実行(開始)された方が、大当たりへの当選期待度が高い。つまり、2変動前における変動演出の前半に設けられている第1タイミングX1で先読みボタンチャンスアップ演出が開始された場合の方が、2変動前における変動演出の後半に設けられている第2タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が開始された場合の方が、大当たりへの当選期待度が高い。従って、遊技者には、2変動前において、どのタイミングで先読みボタンチャンスアップ演出が実行されたかに注目させることが可能である。
また第4形態では、当該変動予告として、ロゴイルミ発光演出が実行される場合がある。ロゴイルミ発光演出は、表示画面7aにて実行中の変動演出に対して、所定の短時間(例えば1.5秒)だけ割り込んで実行される導光板(イルミ板)を用いた演出である。以下では、イルミ表示装置25について、図57に基づいて説明する。
また図57(A)に示すように、画像表示装置50の前方には、イルミ表示装置25が配置されている。イルミ表示装置25(導光手段)は、発光表示された表示像を遊技者に視認させるものであり、主に、導光板25a(イルミパネル)と下側フレーム25bと上縁フレーム25cとを備えている。導光板25aは、光を透過可能な透過性を有するものであり、画像表示装置50の表示画面50aと対向する長方形の平板状に形成されている。導光板25aの下側と左右両側が下側フレーム25bに嵌め込まれていて、上縁フレーム25cが、導光板25aの上側と下側フレーム25bの上端に取付けられるようになっている。
上縁フレーム25cには、図57(B)に示す表示用LED25dが設けられている。表示用LED25dが発光すると、表示用LED25dから出射された光は、導光板25aの端面に入射される。そして、導光板25aの端面に入射された光は、導光板25aの後側(背面側)に形成された反射部25eで前面側に反射される。こうして、導光板25aの反射部12eで反射された光は、導光板25aの前面25fから出射されることで、遊技者は、導光板25aで発光表示された表示像を視認できるようになっている。後述するように、導光板25aにて本パチンコ遊技機1の主人公キャラクタである「ロゴ」の横顔を示すロゴ横顔像YR(図60(B)参照)が発光表示されるように、反射部25eに凹凸が形成されている。
次に、ロゴイルミ発光演出について、図60に基づいて説明する。図60(A)に示すように、当該アイコン表示領域50eに特別当該アイコンTAXが表示されていて、演出図柄EZが変動表示している。そして、当該アイコン表示領域50eの特別当該アイコンTAXに対して、ロゴイルミ発光演出が実行されたこととする。
この場合、イルミ表示装置25の導光板25aにて(図57(A)参照)、図60(B)に示すように、ロゴの横顔を示すロゴ横顔像YRが発光表示される。なお、ロゴ横顔像YRでは、導光板25aで発光した小さなドットが集まることで、ロゴの横顔の輪郭と、ロゴの横顔から放射状に延びる線などが形成されている。このロゴイルミ発光演出は、上述したように、表示画面7aにて実行中の変動演出に対して、所定の短時間(例えば1.5秒)だけ割り込んで実行される。そのため、ロゴイルミ発光演出が終了すると(表示用LED25dが発光しなくなると)、図60(C)に示すように、表示画面50a上での演出(例えば演出図柄EZの変動表示)が視認できることになる。
ここで、ロゴイルミ発光演出は、ロゴ横顔像YRの色によって、異なる当選期待度を示唆するようになっている。具体的に、ロゴ横顔像YRが青色で発光表示している青ロゴイルミ発光演出と、ロゴ横顔像YRが緑色で発光表示している緑ロゴイルミ発光演出と、ロゴ横顔像YRが赤色で発光表示している赤ロゴイルミ発光演出と、ロゴ横顔像YRが金色で発光表示している金ロゴイルミ発光演出と、がある。
青ロゴイルミ発光演出で青色に発光表示するロゴ横顔像YRを、「青ロゴ横顔像YR」と呼び、青ロゴ横顔像YRでは、図62(D)に示すように、当選期待度が30%であることが示唆される。緑ロゴイルミ発光演出で緑色に発光表示するロゴ横顔像YRを、「緑ロゴ横顔像YR」と呼び、緑ロゴ横顔像YRでは、図62(D)に示すように、当選期待度が40%であることが示唆される。赤ロゴイルミ発光演出で赤色に発光表示するロゴ横顔像YRを、「赤ロゴ横顔像YR」と呼び、赤ロゴ横顔像YRでは、図62(D)に示すように、当選期待度が50%であることが示唆される。金ロゴイルミ発光演出で金色に発光表示するロゴ横顔像YRを、「金ロゴ横顔像YR」と呼び、金ロゴ横顔像YRでは、図62(D)に示すように、当選期待度が60%であることが示唆される。
ここで、図62(C)(D)から分かるように、青ロゴ横顔像YRは、青擬似ロゴ顔像GRよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また緑ロゴ横顔像YRは、緑擬似ロゴ顔像GRよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また赤ロゴ横顔像YRは、赤擬似ロゴ顔像GRよりも、当選期待度が高いことを示唆している。また金ロゴ横顔像YRは、金擬似ロゴ顔像GRよりも、当選期待度が高いことを示唆している。従って、ロゴイルミ発光演出は、先読みロゴ登場演出よりも、大当たりへの当選期待度が高いことを示唆する予告演出ということができる。
ところで、第4形態において、先読み演出として、2変動前に(詳細には図61に示す第1タイミングX1又は第2タイミングX2で)先読みボタンチャンスアップ演出が実行される一方で、1変動前に先読みロゴ登場演出が実行されない場合がある。その反対に、2変動前に(詳細には図61に示す第1タイミングX1及び第2タイミングX2で)先読みボタンチャンスアップ演出が実行されない一方で、1変動前に先読みロゴ登場演出が実行される場合がある。
これらに対して、先読み演出として、2変動前に(第1タイミングX1又は第2タイミングX2で)先読みボタンチャンスアップ演出が実行されると共に、1変動前に先読みロゴ登場演出が実行される場合があるが、この場合には以下の問題点がある。例えば、2変動前に、金色の第8目盛り画像MOが表示される先読みボタンチャンスアップ演出が実行された後に、1変動前に、青擬似ロゴ顔像GRを表示する青先読みロゴ登場演出が実行されたこととする。この場合、遊技者にとっては、金色の第8目盛り画像MOを見た後に、青擬似ロゴ顔像GRを見ることになる。その結果、大当たりへの当選期待度が低くなったような印象を抱かせることになり、遊技興趣の低下につながるおそれがある。つまり、先読みボタンチャンスアップ演出において遊技者が自身の操作で第8目盛り画像MOまで上昇させたにも拘わらず、その後に当選期待度が低いことを示唆する青先読みロゴ登場演出が実行されることで、大当たりへの期待感が低下してしまう。
そこで第4形態では、上記した問題点に対処すべく、以下のようにしている。即ち、演出制御用マイコン121は、先読みボタンチャンスアップ演出と先読みロゴ登場演出(以下「連続先読み予告」と呼ぶ)を実行する場合において、青色の第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOを表示した後では、青先読みロゴ登場演出又は緑先読みロゴ登場演出或いは赤先読みロゴ登場演出若しくは金先読みロゴ登場演出を実行可能にしている。そして、連続先読み予告を実行する場合において、緑色の第4目盛り画像MO~第5目盛り画像MOを表示した後では、緑先読みロゴ登場演出又は赤先読みロゴ登場演出或いは金先読みロゴ登場演出に限りが実行可能にしている。
また連続先読み予告を実行する場合において、赤色の第6目盛り画像MO~第7目盛り画像MOを表示した後では、赤先読みロゴ登場演出又は金先読みロゴ登場演出に限りが可能にしている。また連続先読み予告を実行する場合において、金色の第8目盛り画像MO~第9目盛り画像MOを表示した後では、金先読みロゴ登場演出に限りが実行可能にしている。
以上により、連続先読み予告が実行された場合に、表示された色で当選期待度が高いことを示唆する先読みボタンチャンスアップ演出が実行されたにも拘わらず、その後に、表示された色で当選期待度が低いことを示唆する先読みロゴ登場演出が実行されるのを防ぐことが可能である。つまり、上述したように、2変動前に、金色の第8目盛り画像MOが表示される先読みボタンチャンスアップ演出が実行された後に、1変動前に、青先読みロゴ登場演出が実行されるような事態を防ぐことができて、連続先読み予告での遊技興趣が低下するのを防ぐことが可能である。
そして、第4形態では、演出制御用マイコン121は、先読みボタンチャンスアップ演出を実行した場合、当該先読みチャンスアップで表示された目盛り画像MO(演出態様)に応じて、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)を実行する割合を異ならせるようにしている。具体的には、先読みボタンチャンスアップ演出で青色の第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOが表示された場合、青先読みロゴ登場演出又は緑先読みロゴ登場演出或いは赤先読みロゴ登場演出若しくは金ロゴ登場演出の実行割合を図62(E)に示すように設定している。これにより、先読みボタンチャンスアップ演出で青色の第1目盛り画像MO~第3目盛り画像MOが表示された場合には、連続先読み予告が実行され難く、仮に連続先読み予告が実行されても、ほとんど青先読みロゴ登場演出又は緑先読みロゴ登場演出が実行されて、極稀に赤先読みロゴ登場演出又は金先読みロゴ登場演出が実行されるようになっている。
また、先読みチャンスアップで緑色の第4目盛り画像MO~第5目盛り画像MOが表示された場合、緑先読みロゴ登場演出又は赤先読みロゴ登場演出或いは金ロゴ登場演出の実行割合を図62(E)に示すように設定している。これにより、先読みボタンチャンスアップ演出で緑色の第4目盛り画像MO~第5目盛り画像MOが表示された場合には、連続先読み予告が実行され難く、仮に連続先読み予告が実行されても、ほとんど緑先読みロゴ登場演出又は赤先読みロゴ登場演出が実行されて、極稀に金先読みロゴ登場演出が実行されるようになっている。
また、先読みチャンスアップで赤色の第6目盛り画像MO~第7目盛り画像MOが表示された場合、赤先読みロゴ登場演出又は金ロゴ登場演出の実行割合を図62(E)に示すように設定している。これにより、先読みボタンチャンスアップ演出で赤色の第6目盛り画像MO~第7目盛り画像MOが表示された場合には、連続先読み予告が実行され易く、赤先読みロゴ登場演出が金先読みロゴ登場演出よりも実行され易くなっている。
また、先読みチャンスアップで金色の第8目盛り画像MO~第9目盛り画像MOが表示された場合、金ロゴ登場演出の実行割合を図62(E)に示すように設定している。これにより、先読みボタンチャンスアップ演出で金色の第8目盛り画像MO~第9目盛り画像MOが表示された場合には、連続先読み予告が実行され易く、即ち、金先読みロゴ登場演出が実行され易くなっている。
以上により、2変動前に、先読みボタンチャンスアップ演出が実行された場合、遊技者には、何色の目盛り画像MOまで上昇したのかに注目させて、その後の1変動前に、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)が実行されるか否かに関心を向けさせることが可能である。そして、目盛り画像MOで示された色(演出態様)に応じて、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)が実行される実行割合が異なるため、遊技者は、1変動前に表示される擬似ロゴ顔像GRの種類をある程度予測することができて、連続予告先読み予告への関心を高めることが可能である。
また第4形態では、連続先読み予告が実行された場合、当該変動(先読みターゲット変動)において、ロゴイルミ発光演出が実行される場合がある。しかしながら、この場合、以下の問題点がある。例えば、1変動前に、金擬似ロゴ顔像GRを表示する金先読みロゴ登場演出が実行された後、当該変動(先読みターゲット変動)において、青ロゴ横顔像YRが示されるロゴイルミ発光演出が実行された場合、遊技者にとっては、金擬似ロゴ顔像GRを見た後に、青ロゴ横顔像YRを見ることになる。その結果、大当たりへの当選期待度が低くなったような印象を抱かせることになり、遊技興趣の低下につながるおそれがある。特に、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)で表示される擬似ロゴ顔像GR(図59(C)参照)と、ロゴイルミ発光演出で示されるロゴ横顔像YR(図60(B)参照)とは、共にロゴの顔が発光しているように見えるものであって、似ている印象を抱かせるものである。そのため、金擬似ロゴ顔像GRが表示された後に、青ロゴ横顔像YRが示されると、遊技者には演出的な違和感を与えやすい。
そこで第4形態では、上記した問題点に対処すべく、以下のようにしている。即ち、演出制御用マイコン121は、連続先読み予告を実行した後にロゴイルミ発光演出を実行する場合において、青擬似ロゴ顔像GRを表示していた場合には、ロゴイルミ発光演出において、青ロゴ横顔像YR又は緑ロゴ横顔像YR或いは赤ロゴ横顔像YR若しくは金ロゴ横顔像YRを発光表示可能にしている。そして、連続先読み予告を実行した後にロゴイルミ発光演出を実行する場合において、緑擬似ロゴ顔像GRを表示していた場合には、ロゴイルミ発光演出において、緑ロゴ横顔像YR又は赤ロゴ横顔像YR或いは金ロゴ横顔像YRに限り、発光表示可能にしている。
また連続先読み予告を実行した後にロゴイルミ発光演出を実行する場合において、赤擬似ロゴ顔像GRを表示していた場合には、ロゴイルミ発光演出において、赤ロゴ横顔像YR又は金ロゴ横顔像YRに限り、発光表示可能にしている。また連続先読み予告を実行した後にロゴイルミ発光演出を実行する場合において、金擬似ロゴ顔像GRを表示していた場合には、ロゴイルミ発光演出において、金ロゴ横顔像YRに限り、発光表示可能にしている。
以上により、連続先読み予告が実行された場合に、表示された色で当選期待度が高いことを示唆する擬似ロゴ顔像GRが表示されたにも拘わらず、その後の当該変動において、表示された色で当選期待度が低いことを示唆するロゴイルミ発光演出が実行されるのを防ぐことが可能である。つまり、上述したように、1変動前に、金擬似ロゴ顔像GRを表示する金先読みロゴ登場演出が実行されたにも拘わらず、その後の当該変動において、青ロゴ横顔像YRが示されるロゴイルミ発光演出が実行されるような事態を防ぐことができて、ロゴイルミ発光演出での遊技興趣が低下するのを防ぐことが可能である。
次に、第4形態の演出例を、図63及び図64に基づいて説明する。前提条件として、通常遊技状態に制御されていて、特図保留が1個であって、変動演出が実行されていることとする。そして、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、図63(A)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に、特別保留アイコンHAXが表示される。またこのとき(始動入賞タイミングで)、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンド(図13参照)を受信することに基づいて、第2表示領域50d2に表示されている特別保留アイコンHAXに対して、抽選により、先読みボタンチャンスアップ演出の実行と、先読みロゴ登場演出の実行とを決定したこととする。更に、演出制御用マイコン121は、抽選により、先読みボタンチャンスアップ演出で緑色の第4目盛り画像MOまで表示可能であることを決定すると共に、抽選により、赤擬似ロゴ顔像GRを表示する赤先読みロゴ登場演出の実行を決定したこととする。
これにより、図63(A)に示すように、演出図柄EZが変動表示しているときに(2変動前で)、図63(B)に示すように、先読みボタンチャンスアップ演出が開始される。即ち、表示画面50aの左側に、目盛りが1つも貯まっていないことを示す目盛り画像MOと、ボタン押下促進画像OSと、が表示される。ここで、先読みボタンチャンスアップ演出が開始されたタイミングは、第1タイミングX1(図61参照)であることとする。この場合、緑色の第4目盛り画像MOにまで到達することが保証されるため(図62(A)参照)、遊技者には、タイミングX2で先読みボタンチャンスアップ演出が実行される場合よりも、当選期待度が高く、且つ連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)が実行され易いことを把握させることが可能である。そして、先読みボタンチャンスアップ演出の実行中に、遊技者は、通常ボタン40を連打操作する。これにより、青色の第1目盛り画像MO⇒青色の第2目盛り画像MO⇒青色の第3目盛り画像MOが表示されていき、図63(C)に示すように、緑色の第4目盛り画像MOが表示される。
そして、図63(D)に示すように、先読みボタンチャンスアップ演出が終了することに伴って、緑色の第4目盛り画像MOとボタン押下促進画像OSとが非表示になる。こうして、遊技者には、緑色の第4目盛り画像MOまで表示されたことで、1変動前で緑色以上の当選期待度を示唆する先読みロゴ登場演出(連続先読み予告)の実行に期待させることが可能である。その後、実行中の変動演出が終了して、第2表示領域50d2に表示されていた特別保留アイコンHAXが第1表示領域50d1にシフトする。
これにより、1変動前が開始されて、図63(E)に示すように、第1表示領域50d1に特別保留アイコンHAXが表示されている状態で、演出図柄EZが変動表示する。そして、先読みロゴ登場演出が開始されることで、図63(F)に示すように、参上画像SJが表示される。続いて、図64(A)に示すように、表示画面50a上にて、赤擬似ロゴ顔像GRが表示される。これにより、遊技者には、連続先読み予告が実行されると共に、緑色の第4目盛り画像MOから赤擬似ロゴ顔像GRに昇格したという高揚感を与えることが可能である。そして、赤先読みロゴ登場演出が終了して、図64(B)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。その後、実行中の変動演出が終了して、第1表示領域50d1に表示されていた特別保留アイコンHAXが、当該アイコン表示領域50eにシフトする。こうして、先読みロゴ登場演出で赤擬似ロゴ顔像GRが表示されたため、遊技者には、当該変動(先読みターゲット変動)において、赤色以上の当選期待度を示唆するロゴイルミ発光演出の実行に期待させることが可能である。
そして、当該変動(先読みターゲット変動)が開始されて、図64(C)に示すように、当該アイコン表示領域50eに特別当該アイコンTAXが表示されている状態で、演出図柄EZが変動表示する。またこのとき(当該変動が開始されるとき)には、演出制御用マイコン121は、当該変動予告として抽選により、金ロゴ横顔像YRを発光表示する金ロゴイルミ発光演出の実行を決定したこととする。そのため、演出図柄EZが変動表示している途中で、図64(D)に示すように、導光板25aにて金ロゴ横顔像YRが発光表示される。そして、金ロゴイルミ発光演出が終了して、図64(E)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
以上により、連続先読み予告が実行された後の当該変動において、赤擬似ロゴ顔像GRから金ロゴ横顔像YRに昇格したという高揚感を与えることが可能である。特に、2変動前の先読みボタンチャンスアップ演出では、緑色の第4目盛り画像MOが表示されて、1変動前の先読みロゴ登場演出では、赤擬似ロゴ顔像GRが表示されて、当該変動(先読みターゲット変動)では、金ロゴ横顔像YRが発光表示されている。こうして、遊技者には、当選期待度を示唆する色が降格することなく、連続先読み予告からロゴイルミ発光演出までの流れを堪能させることが可能である。
以上、詳細に説明したように第4形態のパチンコ遊技機PY1によれば、当該変動(先読みターゲット変動)が開始される前に、先読みボタンチャンスアップ演出と、先読みボタンチャンスアップ演出よりも当選期待度が高いことを示唆する先読みロゴ登場演出と、先読みボタンチャンスアップ演出の後に先読みロゴ登場演出が実行される連続先読み予告が実行される場合と、がある。そして、先読みボタンチャンスアップ演出で表示された目盛り画像MO(演出態様)に応じて、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)が実行される割合が異なる(図62(E)参照)。そのため、遊技者には、先読みボタンチャンスアップ演出で到達する目盛り画像MOに注目させつつ、連続先読み予告の実行割合(実行のされ易さ、図62(E)参照)に注目させることが可能である。その上で、ロゴイルミ発光演出が実行される前に連続先読み予告が実行された場合、先読みロゴ登場演出で表示された擬似ロゴ顔像GR(演出態様)に応じたロゴイルミ発光演出(ロゴ横顔像YRの表示)が実行される。こうして、先読みボタンチャンスアップ演出(図63(C)に示す緑色の第4目盛り画像MOの表示)⇒先読みロゴ登場演出(図64(A)に示す赤擬似ロゴ顔像GRの表示)⇒ロゴイルミ発光演出(図64(D)の金ロゴ横顔像YRの発光表示)の一連の流れを楽しませることが可能である。
また第4形態のパチンコ遊技機PY1によれば、演出制御用マイコン121が始動入賞コマンド(図13参照)を受信したときに特図保留の数が同じ2(特定数)である場合であって、先読みボタンチャンスアップ演出及び先読みロゴ登場演出(連続先読み予告)の実行を決定した場合、先読みボタンチャンスアップ演出を第1タイミングX1で開始する場合と、先読みボタンチャンスアップ演出を第2タイミングX2で開始する場合と、がある(図61参照)。但し、連続先読み予告が実行される場合において、第1タイミングX1で開始される先読みボタンチャンスアップ演出の方が、第2タイミングX2で開始される先読みボタンチャンスアップ演出よりも、当選期待度が高い(図62(A)(B)参照)。こうして、遊技者には、先読みボタンチャンスアップ演出が実行されたときに、先読みボタンチャンスアップ演出の演出態様(目盛り画像MO)に応じて、連続先読み予告(先読みロゴ登場演出)の実行割合(実行のされ易さ)に注目させるだけでなく、どのタイミングで先読みボタンチャンスアップ演出が開始されたのかにも注目させることが可能である。
<第5形態>
第5形態では、先読み演出として、剣埋設演出(変動前予告演出)が実行される場合がある。第5形態の剣埋設演出は、第2形態で説明した剣埋設演出と同様である。即ち、第5形態でも、第2形態と同様、埋設導入演出を伴う剣埋設演出(図35に示すロゴ剣埋設演出、図36に示す特別剣埋設演出)、短縮剣埋設演出(図37に示すロゴ剣埋設演出、図38に示す特別剣埋設演出)が実行される場合がある。しかしながら、以下の点において、第5形態の剣埋設演出は、第2形態の剣埋設演出と異なっている。
第5形態では、先読み演出として剣埋設演出が実行された場合、当該変動(先読みターゲット変動)において、ノーマルリーチ(発展前演出)からロゴSPリーチ(発展後演出)に必ず発展するようになっている。具体的に、ロゴ剣埋設演出が実行されると、当該変動においてロゴ剣ロゴSPリーチが必ず実行され、特別剣埋設演出が実行されると、当該変動において特別剣ロゴSPリーチが必ず実行される。従って、ロゴ剣埋設演出は、SPリーチが開始されるまでの演出(ノーマルリーチ、発展前演出)からロゴ剣ロゴSPリーチ(発展後演出)に発展することを予告する先読み演出(変動前予告演出)ということができ、特別剣埋設演出は、SPリーチが開始されるまでの演出(ノーマルリーチ、発展前演出)から特別剣ロゴSPリーチ(発展後演出)に発展することを予告する先読み演出(変動前予告演出)ということができる。
なお、第5形態では、第2形態と同様、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(短縮剣埋設演出)を実行可能である。そして、短縮剣埋設演出は、図70に示すように、1変動前の変動演出の実行中において、異なるタイミングで実行されるようになっている。即ち、演出制御用マイコン121は、特図保留が1個であることを示す始動入賞コマンド(図13参照)の受信に基づいて、短縮剣埋設演出の実行を決定した場合、変動演出(1変動前)が開始された直後である第1タイミングT1(第1規定タイミング)で短縮剣埋設演出を実行(開始)する場合と、変動演出の中盤である第2タイミングT2(第2規定タイミング)で短縮剣埋設演出を実行する場合と、がある。
図71(A)に示すように、第1タイミングT1でロゴ剣埋設画像SW1が表示される場合(ロゴ剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が10%であることが示唆されるのに対して、第2タイミングT2でロゴ剣埋設画像SW1が表示される場合(ロゴ剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が20%であることが示唆される。また、第1タイミングT1で特別剣埋設画像SW2が表示される場合(特別剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が25%であることが示唆されるのに対して、第2タイミングT2で特別剣埋設画像SW2が表示される場合(特別剣埋設演出が実行される場合)には、当選期待度が35%であることが示唆される。
こうして、第5形態では、第2形態と同様、特図保留が同じ数(1個)である状況での変動演出(1変動前)において、その変動演出が開始された直後である第1タイミングT1よりも、その変動演出の中盤である第2タイミングT2で、剣埋設演出が実行された方が、大当たりへの当選期待度が高いことになる。従って、遊技者には、1変動前において、いつ短縮剣埋設演出が実行されたのかに注目させることが可能である。そして、1変動前において、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で短縮剣埋設演出が実行されなくても、変動演出の中盤である第2タイミングT2で短縮剣埋設演出が実行された場合には、より当選期待度が高い短縮剣埋設演出が実行されたことになり、遊技者に大きな高揚感を与えることが可能である。
次に、第5形態で実行される剣保持カットイン演出(発展前変動予告)について、図65及び図66に基づいて説明する。剣保持カットイン演出は、示される剣の種類に応じて、ロゴ剣保持カットイン演出と、特別剣保持カットイン演出とがある。図65では、ロゴ剣保持カットイン演出が実行された場合が示されていて、図66では、特別剣保持カットイン演出が実行された場合が示されている。
図65(A)に示すように、特図1保留数が無くて、当該アイコン表示領域50eに、「☆」を示す特別当該アイコンTAXが表示されている。そして、このときには、演出図柄EZが変動表示していて、リーチになっていない。なお、先読み演出として、ロゴ剣埋設演出が実行されていることとする。ここで、演出制御用マイコン121は、当該変動の開始時に、抽選によりロゴ剣保持カットイン演出の実行を決定していたこととする。この場合、図65(B)に示すように、表示画面50aにて、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴがロゴ剣を持ちながら馬に乗って迫ってくることを示すロゴ剣保持カットイン画像KK1が所定の短時間(例えば1秒間)だけ割り込んで表示される。そして、ロゴ剣保持カットイン演出(ロゴ剣保持カットイン画像KK1の表示)が終了すると、図65(C)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
続いて、特別剣保持カットイン演出について説明する。図66(A)に示すように、特図1保留数が無くて、当該アイコン表示領域50eに、「☆」を示す特別当該アイコンTAXが表示されている。そして、このときには、演出図柄EZが変動表示していて、リーチになっていない。なお、先読み演出として、特別剣埋設演出が実行されていることとする。ここで、演出制御用マイコン121は、当該変動の開始時に、抽選により特別剣保持カットイン演出の実行を決定していたこととする。この場合、図66(B)に示すように、表示画面50aにて、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタであるロゴが特別剣を持ちながら馬に乗って迫ってくることを示す特別剣保持カットイン画像KK2が所定の短時間(例えば1秒間)だけ割り込んで表示される。そして、特別剣保持カットイン演出(特別剣保持カットイン画像KK2の表示)が終了すると、図66(C)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
図71(B)に示すように、ロゴ剣保持カットイン演出(ロゴ剣保持カットイン画像KK1の表示)では、当選期待度が25%であることが示唆され、特別剣保持カットイン演出(特別剣保持カットイン画像KK2の表示)では、当選期待度が40%であることが示唆される。こうして、ロゴ剣保持カットイン演出は、ロゴ剣埋設演出よりも、当選期待度が必ず高いことを示唆するように設定されていて、特別剣保持カットイン演出は、特別剣埋設演出よりも、当選期待度が必ず高いことを示唆するように設定されている。
ところで、剣保持カットイン演出は、ロゴSPリーチに発展する直前のチャンスアップとして機能するが、以下のように演出的に矛盾が生じるおそれがある。例えば、先読み演出としてロゴ剣埋設演出が実行された場合、ロゴ剣ロゴSPリーチ(ロゴ剣を持っているロゴと敵キャラクタとが戦うことを示すロゴ剣バトル画像G113aの表示)が実行されることになる。しかしながら仮に、剣保持カットイン演出において、ロゴが特別剣を持ちながら馬に乗って迫ってくることを示す特別剣保持カットイン画像KK2が表示されると、ロゴ剣としての統一感がなく、遊技者に演出として違和感を与えかねない。
また、先読み演出として特別剣埋設演出が実行された場合、特別剣ロゴSPリーチ(特別剣を持っているロゴと敵キャラクタとが戦うことを示す特別剣バトル画像G113bの表示)が実行されることになる。しかしながら仮に、剣保持カットイン演出において、ロゴがロゴ剣を持ちながら馬に乗って迫ってくることを示すロゴ剣保持カットイン画像KK1が表示されると、特別剣としての統一感がなく、遊技者に演出として違和感を与えかねない。
そこで、第5形態では、剣埋設演出が実行された場合、剣埋設画像(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じた剣保持カットイン演出に限り、実行され得るようになっている。言い換えると、剣埋設演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じて、実行可能な剣保持カットイン演出の内容(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)を異ならせるようになっている。
具体的に、演出制御用マイコン121は、剣埋設演出として、例えばロゴ剣埋設画像SW1を表示した場合、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展する前に、剣保持カットイン演出を実行しない、又はロゴ剣保持カットイン画像KK1を表示することがあって、特別剣保持カットイン画像KK2を表示することがない。言い換えると、ロゴ剣埋設演出が実行された場合、剣保持カットイン演出が実行されない、又はロゴ剣保持カットイン演出が実行されるだけであって、特別剣保持カットイン演出が実行されることはない。これにより、先読み演出でロゴ剣埋設画像SW1を見て、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展すると思っているにも拘わらず、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展する直前に、特別剣保持カットイン画像KK2が表示されるという事態を防ぐことが可能である。
また演出制御用マイコン121は、剣埋設演出として、例えば特別剣埋設画像SW2を表示した場合、特別剣SPリーチに発展する前に、剣保持カットイン演出を実行しない、又は特別剣保持カットイン画像KK2を表示することがあって、ロゴ剣保持カットイン画像KK1を表示することがない。言い換えると、特別剣埋設演出が実行された場合、剣保持カットイン演出が実行されない、又は特別剣保持カットイン演出が実行されるだけであって、ロゴ剣保持カットイン演出が実行されることはない。これにより、先読み演出で特別剣埋設画像SW2を見て、特別剣ロゴSPリーチに発展すると思っているにも拘わらず、特別剣ロゴSPリーチに発展する直前に、ロゴ剣保持カットイン画像KK1が表示されるという事態を防ぐことが可能である。
ところで、第5形態では、ロゴSPリーチとして、通常ロゴSPリーチと、ロゴ剣ロゴSPリーチと、特別剣ロゴSPリーチの3種類がある。通常ロゴSPリーチは、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラクタである「ロゴ」と敵キャラクタとが戦うことを示す演出であるが、第3形態(図51参照)で説明したように、例えば、剣を持っていないロゴと第1敵キャラクタとが戦う通常バトル画像G113cが表示されるようになっている。
第5形態において、図71(C)に示すように、通常ロゴSPリーチでは、当選期待度が12%であることが示唆され、ロゴ剣ロゴSPリーチでは、当選期待度が20%であることが示唆され、特別剣ロゴSPリーチでは、当選期待度が35%であることが示唆される。但し、上述したように、先読み演出としてロゴ剣埋設演出が実行されて、当該変動予告としてロゴ剣保持カットイン演出が実行された場合、その後にロゴ剣ロゴSPリーチが実行されることなるが、遊技者はロゴ剣保持カットイン演出により当選期待度が25%ぐらいであると把握していることになる。また、先読み演出として特別剣埋設演出が実行されて、当該変動予告として特別剣保持カットイン演出が実行された場合、その後に特別剣ロゴSPリーチが実行されることなるが、遊技者は特別剣保持カットイン演出により当選期待度が40%ぐらいであると把握していることになる。
ここで、第5形態では、ノーマルリーチからロゴSPリーチに発展した後で、敵撃破タイトル画像が表示されるときに、タイトル付加演出が実行されことがある。先ず、タイトル付加演出を説明する前に、第5形態の敵撃破タイトル画像の種類について説明する。ロゴSPリーチでは、ロゴと戦う敵キャラクタに応じて、敵撃破タイトル画像の種類が異なる。敵撃破タイトル画像には、図67(A)に示すように、黒色で「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIと、図68(A)に示すように、黒色で「第2敵を撃破せよ!」を示す第2敵撃破タイトル画像TJと、図69(A)に示すように、黒色で「第3敵を撃破せよ!」を示す第3敵撃破タイトル画像TKと、がある。
第1敵撃破タイトル画像TIが表示された場合、バトル演出(バトル画像)において、第1敵キャラクタとロゴとが戦うことが示される。また、第2敵撃破タイトル画像TJが表示された場合、バトル演出において、第1敵キャラクタよりも弱い第2敵キャラクタとロゴとが戦うことが示される。第3敵撃破タイトル画像TKが表示された場合、バトル演出において、第2敵キャラクタよりも弱い第3敵キャラクタとロゴとが戦うことが示される。こうして、第1敵キャラクタよりも第2敵キャラクタの方が、ロゴが勝利し易く、第2敵キャラクタよりも第3敵キャラクタの方が、ロゴが勝利し易いようになっている。従って、第1敵撃破タイトル画像TI<第2敵撃破タイトル画像TJ<第3敵撃破タイトル画像TKの順番に、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆されるようになっている。
タイトル付加演出(発展後変動予告)は、敵撃破タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)が表示された直後に、敵撃破タイトル画像に対して、剣付加画像を追加して示す演出である。つまり、敵撃破タイトル画像に対して、剣付加画像が追加して示されれば、チャンスアップとして、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される。タイトル付加演出には、緑色のロゴ剣を示すロゴ剣付加画像KFaを表示するロゴ剣タイトル付加演出と、赤色の特別剣を示す特別剣付加画像KFbを表示する特別剣タイトル付加演出と、がある。
以下では、図67に基づいて、第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合と、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合と、特別剣ロゴタイトル付加演出が実行される場合について説明する。図67(A)に示すように、黒色の第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後、タイトル付加演出が実行されない場合、図67(B-1)に示すように、黒色の第1敵撃破タイトル画像TIの表示が継続される。その後、第1敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像(通常バトル画像G113c、又はロゴ剣バトル画像G113a、或いは特別剣バトル画像G113b)が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合、大当たりへの当選期待度は12%であるように設定されている。
また図67(A)に示すように、黒色の第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、図67(B-2)に示すように、緑色で「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIaの表示に切替わると共に、第1敵撃破タイトル画像TIaの右側にて、緑色のロゴ剣を示すロゴ剣付加画像KFaが追加して表示される。なお、第1敵撃破タイトル画像TIaで示される色と、ロゴ剣付加画像KFaで示される色とが、同じ緑色であることで、ロゴ剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第1敵キャラクタと戦うことを示すロゴ剣バトル画像G113aが表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後に、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は30%であるように設定されている。
また図67(A)に示すように、黒色の第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、図67(B-3)に示すように、赤色で「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIbの表示に切替わると共に、第1敵撃破タイトル画像TIbの右側にて、赤色の特別剣を示す特別剣付加画像KFbが追加して表示される。なお、第1敵撃破タイトル画像TIbで示される色と、特別剣付加画像KFbで示される色とが、同じ赤色であることで、特別剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第1敵キャラクタと戦うことを示す特別剣バトル画像G113bが表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後に、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は45%であるように設定されている。
次に、図68に基づいて、第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合と、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合と、特別剣ロゴタイトル付加演出が実行される場合について説明する。図68(A)に示すように、黒色の第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後、タイトル付加演出が実行されない場合、図68(B-1)に示すように、黒色の第2敵撃破タイトル画像TJの表示が継続される。その後、第2敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合、大当たりへの当選期待度は30%であるように設定されている。
また図68(A)に示すように、黒色の第1敵撃破タイトル画像TIが表示された後、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、図68(B-2)に示すように、緑色で「第2敵を撃破せよ!」を示す第2敵撃破タイトル画像TJaの表示に切替わると共に、第2敵撃破タイトル画像TJaの右側にて、緑色のロゴ剣を示すロゴ剣付加画像KFaが追加して表示される。なお、第2敵撃破タイトル画像TJaで示される色と、ロゴ剣付加画像KFaで示される色とが、同じ緑色であることで、ロゴ剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第2敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後に、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は40%であるように設定されている。
また図68(A)に示すように、黒色の第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、図68(B-3)に示すように、赤色で「第2敵を撃破せよ!」を示す第2敵撃破タイトル画像TJbの表示に切替わると共に、第2敵撃破タイトル画像TJbの右側にて、赤色の特別剣を示す特別剣付加画像KFbが追加して表示される。なお、第2敵撃破タイトル画像TJbで示される色と、特別剣付加画像KFbで示される色とが、同じ赤色であることで、特別剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第2敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第2敵撃破タイトル画像TJが表示された後に、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は55%であるように設定されている。
次に、図69に基づいて、第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合と、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合と、特別剣ロゴタイトル付加演出が実行される場合について説明する。図69(A)に示すように、黒色の第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後、タイトル付加演出が実行されない場合、図69(B-1)に示すように、黒色の第3敵撃破タイトル画像TKの表示が継続される。その後、第3敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後に、タイトル付加演出が実行されない場合、大当たりへの当選期待度は40%であるように設定されている。
また図69(A)に示すように、黒色の第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、図69(B-2)に示すように、緑色で「第3敵を撃破せよ!」を示す第3敵撃破タイトル画像TKaの表示に切替わると共に、第3敵撃破タイトル画像TKaの右側にて、緑色のロゴ剣を示すロゴ剣付加画像KFaが追加して表示される。なお、第3敵撃破タイトル画像TKaで示される色と、ロゴ剣付加画像KFaで示される色とが、同じ緑色であることで、ロゴ剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第3敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後に、ロゴ剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は50%であるように設定されている。
また図69(A)に示すように、黒色の第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、図69(B-3)に示すように、赤色で「第3敵を撃破せよ!」を示す第3敵撃破タイトル画像TKbの表示に切替わると共に、第3敵撃破タイトル画像TKbの右側にて、赤色の特別剣を示す特別剣付加画像KFbが追加して表示される。なお、第3敵撃破タイトル画像TKbで示される色と、特別剣付加画像KFbで示される色とが、同じ赤色であることで、特別剣タイトル付加演出が実行されたことを分かり易く示している。その後、第3敵キャラクタと戦うことを示すバトル画像が表示されることになる。こうして、図71(D)に示すように、第3敵撃破タイトル画像TKが表示された後に、特別剣タイトル付加演出が実行される場合、大当たりへの当選期待度は65%であるように設定されている。
ところで、タイトル付加演出は、ロゴSPリーチに対するチャンスアップとして機能するが、演出的に矛盾が生じるおそれがある。例えば、先読み演出としてロゴ剣埋設演出が実行され、当該予告演出としてロゴ剣保持カットイン演出が実行された場合、ロゴ剣ロゴSPリーチ(例えば、ロゴ剣を持っているロゴと敵キャラクタとが戦うことを示すロゴ剣バトル画像G113aの表示)が実行されることになる。しかしながら仮に、タイトル付加演出において、タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)の直後に、特別剣を示す特別剣付加画像KFbが追加して表示されると、ロゴ剣としての統一感がなく、遊技者に演出として違和感を与えかねない。
また、先読み演出として特別剣埋設演出が実行され、当該予告演出として特別剣保持カットイン演出が実行された場合、特別剣ロゴSPリーチ(例えば、特別剣を持っているロゴと敵キャラクタとが戦うことを示す特別剣バトル画像G113bの表示)が実行されることになる。しかしながら仮に、タイトル付加演出において、タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)の直後に、ロゴ剣を示すロゴ剣付加画像KFaが追加して表示されると、特別剣としての統一感がなく、遊技者に演出として違和感を与えかねない。
そこで、第5形態では、剣保持カットイン演出が実行された場合、剣保持カットイン画像(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)に応じたタイトル付加演出に限り、実行され得るようになっている。言い換えると、剣保持カットイン演出の演出態様(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)に応じて、実行可能なタイトル付加演出の内容(ロゴ剣付加画像KFa、特別剣付加画像KFb)を異ならせるようになっている。
具体的に、演出制御用マイコン121は、剣保持カットイン演出として、例えばロゴ剣保持カットイン画像KK1を表示した場合、敵撃破タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)を表示した後に、その敵撃破タイトル画像の表示を維持する、又はロゴ剣付加画像KFaを追加して表示し、特別剣付加画像KFbを追加して表示することがない。言い換えると、ロゴ剣保持カットイン演出が実行された場合、タイトル付加演出が実行されない、又はロゴ剣タイトル付加演出が実行されるだけであって、特別剣タイトル付加演出が実行されることがない。これにより、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展する前に、ロゴ剣保持カットイン画像KK1を見たにも拘わらず、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展した後に、特別剣付加画像KFbが追加して表示されるという事態を防ぐことが可能である。
また、演出制御用マイコン121は、剣保持カットイン演出として、例えば特別剣保持カットイン画像KK2を表示した場合、敵撃破タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)を表示した後に、その敵撃破タイトル画像の表示を維持する、又は特別剣付加画像KFbを追加して表示し、ロゴ剣付加画像KFaを追加して表示することがない。言い換えると、特別剣保持カットイン演出が実行された場合、タイトル付加演出が実行されない、又は特別剣タイトル付加演出が実行されるだけであって、ロゴ剣タイトル付加演出が実行されることがない。これにより、特別剣ロゴSPリーチに発展する前に、特別剣保持カットイン画像KK2を見たにも拘わらず、特別剣ロゴSPリーチに発展した後に、ロゴ剣付加画像KFaが追加して表示されるという事態を防ぐことが可能である。
また第5形態では、剣埋設演出が実行された場合、その後に剣保持カットイン演出が実行されなくても、剣埋設画像(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じたタイトル付加演出に限り、実行され得るようになっている。言い換えると、剣埋設演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じて、実行可能なタイトル付加演出の内容(ロゴ剣付加画像KFa、特別剣付加画像KFb)を異ならせるようになっている。
具体的に、演出制御用マイコン121は、剣埋設演出として、例えばロゴ剣埋設画像SW1を表示した場合、その後に敵撃破タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)を表示した後、その敵撃破タイトル画像の表示を維持する、又はロゴ剣付加画像KFaを追加して表示し、特別剣付加画像KFbを追加して表示することがない。言い換えると、ロゴ剣埋設演出が実行された場合、タイトル付加演出が実行されない、又はロゴ剣タイトル付加演出が実行されるだけであって、特別剣タイトル付加演出が実行されることがない。これにより、先読み演出として、ロゴ剣ロゴSPリーチへの発展を示すロゴ剣埋設画像SW1を見たにも拘わらず、ロゴ剣ロゴSPリーチに発展した後に、特別剣付加画像KFbが追加して表示されるという事態を防ぐことが可能である。
また、演出制御用マイコン121は、剣埋設演出として、例えば特別剣埋設画像SW2を表示した場合、その後に敵撃破タイトル画像(第1敵撃破タイトル画像TI、第2敵撃破タイトル画像TJ、第3敵撃破タイトル画像TK)を表示した後、その敵撃破タイトル画像の表示を維持する、又は特別剣付加画像KFbを追加して表示し、ロゴ剣付加画像KFaを追加して表示することがない。言い換えると、特別剣埋設演出が実行された場合、タイトル付加演出が実行されない、又は特別剣タイトル付加演出が実行されるだけであって、ロゴ剣タイトル付加演出が実行されることがない。これにより、先読み演出として、特別剣ロゴSPリーチへの発展を示す特別剣埋設画像SW2を見たにも拘わらず、特別剣SPリーチに発展した後に、ロゴ剣付加画像KFaが追加して表示されるという事態を防ぐことが可能である。
ところで、第5形態では、ロゴSPリーチに発展する際に、第2形態で説明したように、演出図柄EZがリーチ態様(図41(A)参照)になった後、主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YS(図41(B)参照)が表示される。こうして、キャラ発展前画像YSの表示が、ロゴSPリーチへの発展を遊技者に示していて、遊技者にとって演出的な大きな区切りになる。
ここで、第5形態では、ロゴSPリーチへの発展を遊技者により強く印象付けるために、図72に示すように、減光演出を実行するようになっている。具体的に、図72(A)に示すように、表示画面50aにて、演出図柄EZが例えば「5↓5」を示すリーチ態様になったこととする。このとき、枠ランプ53は、所定の第1枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54は、所定の第1盤発光態様で発光している。こうして、枠ランプ53が第1枠発光態様(発展前発光態様)で発光すると共に、盤ランプ54が第1盤発光態様(発展前発光態様)で発光している演出が、「第1発光演出」に相当する。
そして、図72(A)に示すリーチの後、図72(B)に示すように、表示画面50aにて、全体が黒色になっている黒背景画像BLが規定時間(例えば1秒間)だけ表示される。またこのときには、枠ランプ53は、所定の枠減光態様で発光すると共に、盤ランプ54は、所定の盤減光態様で発光する。こうして、枠ランプ53が所定の枠減光態様(減光態様)で発光すると共に、盤ランプ54が所定の盤減光態様(減光態様)で発光する演出が、「減光演出」である。この減光演出では、第1発光演出(第1枠発光態様、第1盤発光態様)よりも、枠ランプ53及び盤ランプ54での発光量(輝度)が小さくなっている。
そして、図72(B)に示す規定時間での黒背景画像BLの表示が終了すると、図72(C)に示すように、表示画面50aにて、主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YSが表示される。このとき、枠ランプ53は、所定の第2枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54は、所定の第2盤発光態様で発光している。こうして、枠ランプ53が第2枠発光態様(発展後発光態様)で発光すると共に、盤ランプ54が第2盤発光態様(発展後発光態様)で発光している演出が、「第2発光演出」に相当する。そして、第2発光演出では、減光演出よりも、枠ランプ53及び盤ランプ54での発光量(輝度)が大きくなっている。つまり、減光演出では、第2発光演出(第2枠発光態様、第2盤発光態様)よりも、枠ランプ53及び盤ランプ54での発光量(輝度)が小さい。
以上、ロゴSPリーチに発展する直前では、図72(A)に示すように、枠ランプ53が第1枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54が第1盤発光態様で発光する第1発光演出が実行される。また、ロゴSPリーチに発展した直後では、図72(C)に示すように、枠ランプ53が第2枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54が第2盤発光態様で発光する第2発光演出が実行される。ここで、第1発光演出の後で且つ前記第2発光演出の前では、図72(B)に示すように、枠ランプ53及び盤ランプ54は、発光量が小さい減光演出を実行する。また、表示画面50aでは、黒背景画像BLが表示される。これらにより、ロゴSPリーチへの発展の区切りを遊技者に強く印象付けて、ロゴSPリーチへの発展の高揚感を高めることが可能である。
次に、図73~図75に基づいて、先読み演出として特別剣埋設演出が実行されて、当該変動(先読みターゲット変動)において、特別剣ロゴSPリーチに発展する直前に特別剣保持カットイン演出が実行されて、特別剣ロゴSPリーチに発展した直後に特別剣タイトル付加演出が実行された場合の演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態であって、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示されているときに、遊技球が第1始動口11に入球したこととする。これにより、演出制御用マイコン121は、図74(A)に示すように、第1表示領域50d1にて、特別保留アイコンHAXを表示したこととする。またこのとき(始動入賞タイミングで)、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から始動入賞コマンド(図13参照)を受信するが、特図保留の数が1個である状況であるため、埋設導入演出を伴う剣埋設演出の実行を決定することがなくて、短縮剣埋設演出の実行を決定したこととする。またこのときには、演出制御用マイコンは、短縮剣埋設演出として、第2タイミングT2(図70参照)で特別剣埋設演出の実行を決定したこととする。
これにより、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(図70参照)では、短縮剣埋設演出が実行されず、変動演出の中盤である第2タイミングT2(図70参照)にて、図73(B)に示すように、短縮剣埋設演出として、表示画面50aに対して特別剣が手前側へ突き刺さったように見える特別剣埋設画像SW2が表示されると共に、大画面割れ画像HB2が表示される。続いて、図73(C)に示すように、画面が粉々に砕けたことを示す画面粉砕画像GWが表示される。こうして、特別剣埋設演出により、遊技者にインパクトを与えると共に、当該変動(先読みターゲット変動)において特別剣ロゴSPリーチの実行が確定したことによる高揚感を与えることが可能である。更に、1変動前において、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で特別剣埋設演出が実行されたわけではなく、変動演出の中盤である第2タイミングT2で特別剣埋設演出が実行されたことで、当選期待度がより高いこと(図71(A)参照)による高揚感を与えることが可能である。
そして、図73(D)に示すように、特別保留アイコンHAXが第1表示領域50d1に表示されていて、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。その後、図74(A)に示すように、演出図柄EZが「638」を示すハズレ態様で停止表示して、変動演出が終了する。これにより、当該変動(先読みターゲット変動)が開始される際に、演出制御用マイコン121は、抽選により当該変動予告として剣保持カットイン演出を実行するか否かを抽選で決定する。このとき、先読み演出で特別剣埋設演出が実行されているため、演出制御用マイコン121は、ロゴ剣保持カットイン演出の実行を決定することがない。よって、このときには、演出制御用マイコン121は、特別剣保持カットイン演出の実行を決定したことする。
また演出制御用マイコン121は、抽選により敵撃破タイトル画像として第1敵撃破タイトル画像TIの表示を決定したこととする。ここで、演出制御用マイコン121は、抽選によりタイトル付加演出を実行するか否かを抽選で決定することになる。このとき、当該予告演出として特別剣保持カットイン演出の実行を決定しているため、演出制御用マイコン121は、ロゴ剣タイトル付加演出の実行を決定することがない。よって、このときには、演出制御用マイコン121は、特別剣タイトル付加演出の実行を決定したことする。以上により、当該変動が開始されることに伴って、図74(B)に示すように、演出図柄EZが変動表示を開始すると共に、当該アイコン表示領域50eに「☆」を示す特別当該アイコンTAXが表示される。
その後、図74(C)に示すように、特別剣保持カットイン演出として、表示画面50aにて、ロゴが特別剣を持ちながら馬に乗って迫ってくることを示す特別剣保持カットイン画像KK2が表示される。これにより、遊技者には、先読み演出として特別剣埋設画像SW2の表示から、特別剣ロゴSPリーチに発展する直前の当該予告演出として特別剣保持カットイン画像KK2の表示を把握させて、演出的な整合性(特別剣の表示)を感じさせることが可能である。こうして、特別剣保持カットイン演出が終了すると、図74(D)に示すように、演出図柄EZが変動表示している状態に戻る。
その後、図74(E)に示すように、演出図柄EZが「5↓5」を示すリーチ態様になる。このとき、図74(E)では図示が省略されてるが、図72(A)に示すように、枠ランプ53が第1枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54が第1盤発光態様で発光する第1発光演出が実行されている。そして、図72(B)に示すように、表示画面50aにて黒背景画像BLが表示される共に、枠ランプ53及び盤ランプ54での発光量が小さくなる減光演出が実行される。続いて、図74(F)に示すように、表示画面50aにて主人公キャラクタが剣を上方に振りかざすキャラ発展前画像YSが表示され、図72(C)に示すように、枠ランプ53が第2枠発光態様で発光すると共に、盤ランプ54が第2盤発光態様で発光する第2発光演出が実行される。こうして、特別剣ロゴSPリーチに発展する際に、第1発光演出⇒減光演出⇒第2発光演出が実行されることで、特別剣ロゴSPリーチへの発展をより強調して示すことが可能である。
図74(F)に示すキャラ発展前画像YSが表示された後、図75(A)に示すように、特別剣保持登場演出(特別剣保持登場画像YS2の表示)が実行される。なお、第5形態の特別剣保持登場演出は、第2形態(図42(C)参照)と異なり、特別剣ロゴSPリーチが実行される場合には必ず実行される演出であって、当選期待度を示唆する当該予告演出として機能するものではない。また第5形態のロゴ剣保持登場演出は、第2形態(図41(C)参照)と異なり、ロゴ剣ロゴSPリーチが実行される場合には必ず実行される演出であって、当選期待度を示唆する当該予告演出として機能するものではない。
図75(A)に示す特別剣保持登場画像YS2が表示された後、表示画面50aにて、黒色で「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TI(図75では不図示)が表示される(図67(A)参照)。その後、図75(B)に示すように、特別剣タイトル付加演出により、赤色で「第1敵を撃破せよ!」を示す第1敵撃破タイトル画像TIbの表示に切替わると共に、第1敵撃破タイトル画像TIbの右側にて、赤色の特別剣を示す特別剣付加画像KFbが追加して表示される。こうして、特別剣ロゴSPリーチに発展した直後のチャンスアップとして、特別剣タイトル付加演出の実行により、遊技者に当選期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。そして、遊技者には、先読み演出として特別剣埋設画像SW2の表示から、特別剣ロゴSPリーチに発展する直前での特別剣保持カットイン画像KK2の表示を経て、特別剣ロゴSPリーチに発展した直後での特別剣付加画像KFbの表示を把握させて、演出的な整合性(特別剣の表示)を強く感じさせることが可能である
その後、特別剣タイトル付加演出が終了すると、図75(C)に示すように、特別剣ロゴSPリーチとして、特別剣を持っているロゴと第1敵キャラクタとが戦うことを示す特別剣バトル画像G113bが表示される。その後、特図抽選が大当たりに当選している状況であれば、図75(D)に示すように、ロゴがバトルに勝利したことを示すバトル勝利画像WIが表示されると共に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3が、大当たり態様である「555」で停止表示することになる。
以上、詳細に説明したように第5形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図70に示すように、先読み演出として、ノーマルリーチからロゴSPリーチに発展することを予告する剣埋設演出(短縮剣埋設演出)が実行される場合がある。この場合、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1で短縮剣埋設演出が実行される場合よりも、変動演出の中盤である第2タイミングT2で短縮剣埋設演出が実行される方が、大当たりへの当選期待度が高いため(図71(A)参照)、遊技者にはどのタイミングで短縮剣埋設演出が実行されたのかに注目させることが可能である。更に、短縮剣埋設演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じて、当該変動(先読みターゲット変動)でロゴSPリーチが実行される前の剣保持カットイン演出の内容(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)が異なる。従って、遊技者には、短縮剣埋設演出の実行タイミングだけでなく、短縮剣埋設演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じた剣保持カットイン演出にも注目させることができて、短縮剣埋設演出⇒ロゴSPリーチに発展する前⇒ロゴSPリーチに発展した後までの一連の過程をより楽しませることが可能である。
また第5形態のパチンコ遊技機PY1によれば、当該変動(先読みターゲット変動)において、ロゴSPリーチに発展する前に実行される剣保持カットイン演出の演出態様(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)に応じて、ロゴSPリーチに発展した後に実行されるタイトル付加演出の内容(ロゴ剣付加画像KFa、特別剣付加画像KFb)が異なる。従って、遊技者には、短縮剣埋設演出の演出態様に応じた剣保持カットイン演出だけでなく、剣保持カットイン演出の演出態様に応じたタイトル付加演出にも注目させて、短縮剣埋設演出⇒ロゴSPリーチに発展する前⇒ロゴSPリーチに発展した後までの一連の過程をより楽しませることが可能である。
<その他の変形例>
上記第1形態では、先読みゾーン予告(第2先読み予告演出)は、当選期待度の高さに応じて3段階のステップがあった。しかしながら、先読みゾーン予告(第2先読み予告演出)では、第1ステップとして図28(A)示す微熱ゾーン画像BNが表示される場合のみがあるようにしても良い。この変形例において、先読み演出として、或るステップの先読み背景変化予告と、第1ステップの先読みゾーン予告とが実行される場合がある。この場合、当該変動が開始された後では、先読み背景変化予告の或るステップの当選期待度と、先読みゾーン予告の或るステップの当選期待度(30%)のうち、高い方の当選期待度の先読み演出(先読み背景変化予告、先読みゾーン予告)に対応するカットイン予告(濡れセリフカットイン予告、熱セリフカットイン予告)が実行され得る。これにより、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とが実行される場合でも、先読みターゲット変動で実行されるカットイン予告との整合性を図ることが可能である。
上記第1形態では、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告(第1通常先読み予告演出)、又は背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告(第1簡易先読み予告演出)を実行可能にしている。その一方で、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがなく、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告を実行可能にしている。ここで、特定期間とは、少なくとも1個の特図保留が消化されるまでの時間(1回の特別図柄の最短変動時間=3秒)であった。しかしながら、特定期間は、適宜変更可能であり、少なくとも2個の特図保留が消化されるまでの時間(2回の特別図柄の最短変動時間=6秒)や、予め定められている時間(例えば5秒)であるようにしても良い。
上記第1形態では、演出制御用マイコン121は、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンドを受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告(第1通常先読み予告演出)、又は背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告(第1簡易先読み予告演出)を実行可能にする一方、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンドを受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがなく、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告を実行可能にした。しかしながら、演出制御用マイコン121は、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンドを受信した場合には、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告(第1簡易先読み予告演出)を実行しないで、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告(第1通常先読み予告演出)を実行可能にする一方、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンドを受信した場合には、背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告を実行することがなく、背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告を実行可能にしても良い。
上記第1形態では、先読み背景変化予告(第1先読み予告演出)において、雷画像DN1及び先読み説明画像DN2の表示が、付随演出であった。しかしながら、付随演出は、先読み背景変化予告(第1先読み予告演出)が開始されたことを示唆する演出であれば、適宜変更可能である。例えば、付随演出は、可動体(例えば枠可動装置58L、58R)が移動する演出や、遊技者に通常ボタン40への押下操作を促して、先読み背景変化予告のうち何れの雨背景画像が表示されるのかを煽る演出であっても良い。
上記第1形態では、第1先読み予告演出は、先読み背景変化予告であり、第2先読み予告演出は、先読みゾーン予告であった。しかしながら、第1先読み予告演出と第2先読み予告演出とは、先読み背景変化予告と先読みゾーン予告とに限られるものでなく、例えば第2形態で説明した停止直前セリフ予告演出と第3形態で説明した同色チャンス目予告であっても良く、適宜変更可能である。また、第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)は、3段階のステップがあり、第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)は、3段階のステップがあったが、ステップは3段階に限られるものではなく、2段階のステップ、4段階以上のステップであっても良い。
上記第1形態では、先読みゾーン予告(第2先読み予告演出)は、3段階のステップがあった。しかしながら、第2先読み予告演出は、1段階のステップしかない先読み演出であるようにしても良い。この場合、第2先読み予告演出が示唆する当選期待度は、先読み背景変化予告(第1先読み予告演出)のステップに応じて、当該先読み背景変化予告(第1先読み予告演出)の当選期待度よりも高い場合と低い場合とがあるようにすれば良い。例えば、第1先読み予告演出が、当選期待度が10%~30%であることを示唆する先読み背景変化予告である場合、当選期待度が11%~29%までうち何れかの当選期待度(例えば20%)を示唆する第2先読み予告演出であれば良い。
上記第1形態では、所定ステップである第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)と、特定ステップである第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)と、を実行した場合に、当該第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と当該第2先読み予告演出の特定ステップの当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出(セリフカットイン予告)を実行した。しかしながら、当該予告演出は、セリフカットイン予告に限られるものではなく、適宜変更可能である。また、所定ステップである第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)と、特定ステップである第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)と、を実行した場合に、ステップ数が高い方の先読み予告演出に対応した当該第1先読み当該予告演出(セリフカットイン予告)を実行するようにしても良い。
上記第1形態では、所定ステップである第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)と、特定ステップである第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)と、を実行した場合に、当該第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と当該第2先読み予告演出の特定ステップの当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出(セリフカットイン予告)を実行した。しかしながら、当該予告演出は、セリフカットイン予告に限られるものではなく、適宜変更可能である。また、所定ステップである第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)と、特定ステップである第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)と、を実行した場合に、ステップ数が高い方の先読み予告演出に対応した当該第1先読み当該予告演出(セリフカットイン予告)を実行するようにしても良い。
上記第1形態では、「第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と第2先読み予告演出の当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出を実行可能である」とは、(1)当該予告演出の演出態様を、高い方の当選期待度の先読み予告演出の演出態様に関連した(同一観念を生じさせる)ものにすること、(2)当該予告演出が示唆する当選期待度を、高い方の当選期待度の先読み予告演出が示唆する当選期待度を超えるものにすること、を意味していた。しかしながら、(1)(2)のうち何れか一方を意味することであっても良い。
上記第2形態では、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出(第1事前予告演出)、又は埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(第2事前予告演出)を実行可能にしている。その一方で、演出制御用マイコン121は、当該変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンド(図13参照)を受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行することがなく、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出を実行可能にしている。ここで、特定期間とは、少なくとも1個の特図保留が消化されるまでの時間(1回の特別図柄の最短変動時間=3秒)であった。しかしながら、特定期間は、適宜変更可能であり、少なくとも2個の特図保留が消化されるまでの時間(2回の特別図柄の最短変動時間=6秒)や、予め定められている時間(例えば5秒)であるようにしても良い。
上記第2形態では、剣埋設演出(第1事前予告演出)において、剣保持接近画像(図35(B)に示すロゴ剣保持接近画像YK1、図36(B)に示す特別剣保持接近画像YK2)及び剣投げ画像(図35(C)に示すロゴ剣投げ画像FK1、図36(C)に示す特別剣投げ画像FK2)の表示が、付帯演出であった。しかしながら、付帯演出は、剣埋設演出(第1事前予告演出)が開始されたことを示唆する演出であれば、適宜変更可能である。例えば、付帯演出は、可動体(例えば枠可動装置58L、58R)が移動する演出や、遊技者に通常ボタン40への押下操作を促して、剣埋設演出のうち何れの剣埋設画像が表示されるのかを煽る演出であっても良い。
上記第2形態では、第1事前予告演出は、埋設導入演出を伴う剣埋設演出であり、第22事前予告演出は、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出であった。しかしながら、第1事前予告演出と第2事前予告演出とは、埋設導入演出を伴う剣埋設演出と埋設導入演出を伴わない剣埋設演出に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第1事前予告演出と第2事前予告演出とは、第1形態で説明した背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告と、第1形態で説明した背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告であるようにしても良い。
上記第2形態では、図43に示すように、短縮剣埋設演出(埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出、埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出)が、1変動前において、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1、又は変動演出の中盤である第2タイミングT2で実行されるようにした。しかしながら、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)の実行タイミングは、第1タイミングT1又は第2タイミングT2に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、2変動前の特定タイミングと、1変動前の特定タイミングとであるようにしても良い。
上記第2形態では、先読み演出として、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも後に実行されて、短縮剣埋設演出よりも実行時間が短い第3事前予告演出は、停止直前セリフ予告演出であった(図43参照)。しかしながら、第3事前予告演出は、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも後に実行されて、短縮剣埋設演出よりも実行時間が短ければ良く、例えば、カットイン予告や、通常ボタン40などの振動手段が振動する振動予告などであっても良い。
上記第2形態では、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)は、図43に示すように、変動演出の終盤(先読みターゲット変動が開始される直前)である第3タイミングT3で実行されるようにした。しかしながら、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)の実行タイミングは、第3タイミングT3に限られるものではなく、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも後であれば、適宜変更可能である。
上記第2形態では、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)は、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも後に実行された。しかしながら、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)は、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも前に実行されるようにしても良い。また、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)の実行タイミングと、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)の実行タイミングとは、任意であるようにしても良い。
上記第2形態では、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)は、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも、当選期待度が高いことを示唆する演出であった。しかしながら、停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)は、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも、当選期待度が低いことを示唆する演出としても良い。
上記第2形態では、図44(A)に示すように、第1タイミングT1(第1特定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも、第2タイミングT2(第1特定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)の方が、大当たりへの当選期待度が高いようにした。しかしながら、第1タイミングT1(第1特定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)の方が、第2タイミングT2(第2特定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)よりも、大当たりへの当選期待度が高いようにしても良い。
上記第2形態では、図43に示すように、演出制御用マイコン121が始動入賞コマンド(図13参照)を受信したときに特図保留の数が同じ1(特定数)である場合に、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)を、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(第1特定タイミング)で実行する場合と、変動演出の中盤である第2タイミングT2(第2特定タイミング)で実行する場合と、があった。しかしながら、第1特定タイミングと第2特定タイミングは、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1と変動演出の中盤である第2タイミングT2に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、1変動前が開始されたタイミングと、1変動前の変動演出の終盤であるタイミングであっても良い。また演出制御用マイコン121が始動入賞コマンドを受信したときに特図保留の数が2以上の特定数である場合に、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)を、第1特定タイミングで実行する場合と、第2特定タイミングで実行する場合と、があるようにしても良い。
上記第2形態では、ロゴ剣埋設演出が実行されても、先読みターゲット変動において必ずロゴ剣ロゴSPリーチが実行されるわけではなく、特別剣埋設演出が実行されても、先読みターゲット変動において必ず特別剣ロゴSPリーチが実行されるわけではなかった。しかしながら、第5形態のように、ロゴ剣埋設演出が実行されれば、先読みターゲット変動において必ずロゴ剣ロゴSPリーチが実行されて、特別剣埋設演出が実行されれば、先読みターゲット変動において必ず特別剣ロゴSPリーチが実行されるようにしても良い。
上記第2形態では、当該予告演出として、短縮剣埋設演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出が実行されるようにした。しかしながら、当該予告演出は、剣保持登場演出に限られるものではなく、カットイン予告や、可動体(枠可動装置58L、58R)を移動させる可動体演出などであっても良く、適宜変更可能である。
上記第2形態では、先読み演出として、短縮剣埋設演出(例えば図45(B)(C)に示すロゴ剣埋設演出)と、その短縮剣埋設演出よりも実行時間が短く、且つ短縮剣埋設演出よりも当選期待度が高い停止直前セリフ予告演出(例えば図45(E)に示す第2停止直前セリフ予告演出)と、が実行された場合であって、演出制御用マイコン121が先読みターゲット変動開始時に剣保持登場演出(当該予告演出)の実行を決定した場合には、短縮剣埋設演出の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出(例えば図46(D)に示すロゴ剣保持登場演出)が必ず実行された。しかしながら、上記した場合、当該変動に係る変動演出の実行中に、短縮剣埋設演出(第2事前予告演出)の種類(演出態様)ではなく、実行が後であって実行時間が短い方の停止直前セリフ予告演出(第3事前予告演出)の種類(演出態様)に応じた剣保持登場演出(当該予告演出)が実行されるようにしても良い。
上記第2形態では、演出制御用マイコン121は、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンドを受信した場合には、埋設導入演出(剣保持接近画像及び剣投げ画像の表示)を伴う剣埋設演出(第1事前予告演出)、又は埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(第2事前予告演出)を実行可能である一方、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンドを受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行しないで、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出を実行可能であった。しかしながら、演出制御用マイコン121は、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上であるときに始動入賞コマンドを受信した場合には、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出(第2事前予告演出)を実行しないで、埋設導入演出を伴う剣埋設演出(第1事前予告演出)を実行可能である一方、先読みターゲット変動が開始されるまでの期間が特定期間以上でないときに始動入賞コマンドを受信した場合には、埋設導入演出を伴う剣埋設演出を実行しないで、埋設導入演出を伴わない剣埋設演出を実行可能であるようにしても良い。
上記第3形態では、擬似4演出が実行されることがなかった。しかしながら、演出図柄EZが変動表示を開始して、演出図柄EZが仮停止表示を経て、演出図柄EZの再変動表示が3回行われる場合として、「擬似4演出」が実行されるようにしても良い。この場合、擬似4演出は、大当たりへの当選が確定していることを示す演出にしても良く、擬似3演出の後に、演出図柄EZ1、EZ2、EZ2が仮停止表示するときに、スピーカ52から「ピコーン」という擬似4用音声が出力されるようにしても良い。またこのときには、ボタンランプ43が虹色点滅態様で発光して、通常ボタン40が虹色で点滅して見えるようにしても良い。
上記第3形態では、各種演出音(青用チャンス目音声、緑用チャンス目音声、赤用チャンス目音声、擬似2用音声、擬似3用音声、リーチ発生用音声、当選示唆用音声、ハズレ示唆用音声)が出力されているときに異常報知演出が開始された場合には、遊技者が選択していた設定音量に拘わらず、設定音量「1」に基づく各種演出音がスピーカ52から出力されるようにした。しかしながら、各種演出音(青用チャンス目音声、緑用チャンス目音声、赤用チャンス目音声、擬似2用音声、擬似3用音声、リーチ発生用音声、当選示唆用音声、ハズレ示唆用音声)が出力されているときに異常報知演出が開始された場合には、遊技者が選択していた設定音量に対して、所定段階(例えば3段階)小さい設定音量に基づく各種演出音がスピーカ52から出力されるようにしても良い。又は、各種演出音(青用チャンス目音声、緑用チャンス目音声、赤用チャンス目音声、擬似2用音声、擬似3用音声、リーチ発生用音声、当選示唆用音声、ハズレ示唆用音声)が出力されているときに異常報知演出が開始された場合には、設定音量「0」が強制的に設定されて、スピーカ52から上記した各種演出音が全く出力されない(無音になる)ようにしても良い。
上記第3形態では、画像表示装置50を見ていない遊技者でも、同色チャンス目予告(青色チャンス目予告、緑色チャンス目予告、赤色チャンス目予告)と擬似連演出(擬似2演出、擬似3演出)とリーチ発生演出と図柄当選示唆演出と図柄ハズレ示唆演出とのうち何れの演出が実行されたかを容易に把握できるように、スピーカ52から「ドン」という青用チャンス目音声、「ドゥン」という緑用チャンス目音声、「ドゥーン」という赤用チャンス目音声、「テュルー」という擬似2用音声、「テュルルー」という擬似3用音声、「キーン」というリーチ発生用音声、「キキキキィーン」という当選示唆用音声、「ジャン」というハズレ示唆用音声を出力した。しかしながら、青用チャンス目音声、緑用チャンス目音声、赤用チャンス目音声、擬似2用音声、擬似3用音声、リーチ発生用音声、当選示唆用音声、ハズレ示唆用音声は、上記した音声に限られるものではなく、遊技者が容易に区別可能な音声であれば適宜変更可能である。
上記第3形態では、画像表示装置50を見ていない遊技者でも、同色チャンス目予告(青色チャンス目予告、緑色チャンス目予告、赤色チャンス目予告)と擬似連演出(擬似2演出、擬似3演出)とリーチ発生演出と図柄当選示唆演出と図柄ハズレ示唆演出とのうち何れの演出が実行されたかを容易に把握できるように、通常ボタン40(ボタンランプ43)の発光態様が、青色発光態様、緑色発光態様、赤色発光態様、ピンク色発光態様、紫色発光態様、黄色発光態様、虹色発行態様、白色発光態様になった。しかしながら、同色チャンス目予告(青色チャンス目予告、緑色チャンス目予告、赤色チャンス目予告)と擬似連演出(擬似2演出、擬似3演出)とリーチ発生演出と図柄当選示唆演出と図柄ハズレ示唆演出が実行されるときの発光手段(ボタンランプ43)の発光態様は、上記した発光態様に限られず、遊技者が容易に区別可能な発光態様であれば適宜変更可能である。また、上記した発光手段(演出手段)は、ボタンランプ43に限られるものではなく、枠ランプ53、盤ランプ54であっても良く、適宜変更可能である。但し、遊技者が表示手段(画像表示装置50)を見ていない場合を想定して、表示手段よりも下方に設けられている発光手段であると良い。
上記第4形態では、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)は、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に対する保留アイコンHAに対してのみ実行され、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に対する保留アイコンHAに対してのみ実行された。しかしながら、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)は、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)の後に実行される先読み演出という条件の上で、先読みボタンチャンスアップ演出は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1、第3表示領域50d3、第4表示領域50d4に対する保留アイコンHAでも実行されるようにして、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)は、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2、第3表示領域50d3、第4表示領域50d4に対する保留アイコンHAに対して実行されるようにしても良い。
上記第4形態では、図43に示すように、演出制御用マイコン121が始動入賞コマンド(図13参照)を受信したときに特図保留の数が同じ2(特定数)であって、連続先読み予告の実行を決定した場合において、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)を、第1タイミングX1(第1タイミング)で実行する場合と、第2タイミングX2(第2タイミング)で実行する場合と、があった。しかしながら、第1タイミングと第2タイミングは、上記した第1タイミングX1と第2タイミングX2に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、1変動前が開始されたタイミング(タイミングY1)と、1変動前の変動演出の終盤であるタイミングであっても良い。また演出制御用マイコン121が始動入賞コマンドを受信したときに特図保留の数が1又は3以上の特定数である場合に、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)を、第1タイミングで実行する場合と、第2タイミングで実行する場合と、があるようにしても良い。
上記第4形態では、第1タイミングX1で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、第4目盛り画像MO~第7目盛り画像MOで示唆される各当選期待度と、第2タイミングX2で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、第4目盛り画像MO~第7目盛り画像MOで示唆される各当選期待度と、が同じであった(図62(A)(B)参照)。しかしながら、第1タイミングX1で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、目盛り画像MOで示唆される各当選期待度の方が、第2タイミングX2で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、目盛り画像MOで示唆される各当選期待度よりも、高いようにしても良い。又は、第1タイミングX1で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、目盛り画像MOで示唆される各当選期待度よりも、第2タイミングX2で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、目盛り画像MOで示唆される各当選期待度の方が、高いようにしても良い。また、第2タイミングX2で実行される先読みボタンチャンスアップ演出でも、金色である第8目盛り画像MO又は第9目盛り画像MOが表示されるようにしても良い。また、第1タイミングX1で実行される先読みボタンチャンスアップ演出、又は第2タイミングX2で実行される先読みボタンチャンスアップ演出において、大当たりへの当選が確定していることを示す虹色の第10目盛り画像MOが表示されることがあるようにしても良い。
上記第4形態では、連続先読みが実行される場合において、第1タイミングX1(第1タイミング)で実行される先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)の方が、第2タイミング(第1タイミング)で実行される先読みボタンチャンスアップ演出よりも、大当たりへの当選期待度が高いようにした。しかしながら、第1タイミングX1(第1タイミング)で実行される先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)よりも、第2タイミングX2(第2タイミング)で実行される先読みボタンチャンスアップ演出の方が、大当たりへの当選期待度が高いようにしても良い。
上記第4形態では、第1先読み予告と第2先読み予告とは、先読みボタンチャンスアップ演出と先読みロゴ演出とであった。しかしながら、第1先読み予告と第2先読み予告とは、第2先読み予告が、第1先読み予告よりも後に実行されて、且つ第1先読み予告よりも大当たりへの当選期待度が高いことを示唆する先読み演出であれば、第1先読み予告と第2先読み予告の種類は適宜変更可能である。例えば、第1先読み予告と第2先読み予告とは、第2形態で説明した剣埋設演出と停止直前セリフ予告演出とであるようにしても良い。
上記第4形態では、先読み演出として連続先読み予告が実行された場合に、第2先読み予告(先読みロゴ登場演出)の演出態様に応じて実行される当該変動予告が、ロゴイルミ発光演出であった。しかしながら、当該変動予告は、ロゴイルミ演出に限られるものではなく、第2先読み予告(先読みロゴ登場演出)の演出態様に応じて実行される当該変動予告であれば、適宜変更可能である。例えば、当該変動予告は、第1形態で説明した濡れセリフカットイン予告や熱セリフカットイン予告などであっても良い。
上記第4形態では、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)に応じて、ロゴイルミ発光演出(当該変動予告)が実行される割合が異なることはなかった。しかしながら、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)に応じて、ロゴイルミ発光演出(当該変動予告)が実行される割合が異なるようにしても良い。具体的には、先読みロゴ登場演出で青擬似ロゴ顔像GRが表示された場合には、当該変動においてロゴイルミ発光演出が実行される割合が非常に低くて(例えば20%)、ロゴイルミ発光演出が実行されても、青ロゴ横顔像YR>緑ロゴ横顔像YR>赤ロゴ横顔像YR>金ロゴ横顔像YRの順番に、実行割合が高いようにする。また先読みロゴ登場演出で緑擬似ロゴ顔像GRが表示された場合には、当該変動においてロゴイルミ発光演出が実行される割合が低くて(例えば40%)、ロゴイルミ発光演出が実行されても、緑ロゴ横顔像YR>赤ロゴ横顔像YR>金ロゴ横顔像YRの順番に、実行割合が高いようにする(青ロゴ横顔像YRが発光表示されない)。また先読みロゴ登場演出で赤擬似ロゴ顔像GRが表示された場合には、当該変動においてロゴイルミ発光演出が実行される割合が高くて(例えば60%)、ロゴイルミ発光演出が実行されると、赤ロゴ横顔像YR>金ロゴ横顔像YRの順番に、実行割合が高いようにする(青ロゴ横顔像YR及び緑ロゴ横顔像YRは発光表示されない)。また先読みロゴ登場演出で金擬似ロゴ顔像GRが表示された場合には、当該変動においてロゴイルミ発光演出が実行される割合が非常に高くて(例えば80%)、ロゴイルミ発光演出では金ロゴ横顔像YRだけが発光表示されて、青ロゴ横顔像YR、緑ロゴ横顔像YR、及び青ロゴ横顔像YRは発光表示されない。なお、ロゴイルミ発光演出(当該変動予告)では、大当たりへの当選が確定していることを示す虹ロゴ横顔像YRが発光表示されることがあるようにしても良い。
上記第4形態では、「連続先読み予告が実行された場合、第2先読み予告の演出態様に応じた当該変動予告を実行する」とは、ロゴイルミ発光演出(当該変動予告)のロゴ横顔像YRで示される色が、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)で示される色と同じ、又は当選期待度が高い色であることを意味していた。しかしながら、色は関係なく、ロゴイルミ発光演出(当該変動予告)のロゴ横顔像YRで示唆する当選期待度が、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)で示唆する当選期待度よりも必ず高いことを意味するようにしても良い。
上記第4形態では、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)が示す色は、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)の演出態様(目盛り画像MO)が示す色と同じ、又は当選期待度が高い色になっていた。しかしながら、色は関係なく、先読みロゴ登場演出(第2先読み予告)の演出態様(擬似ロゴ顔像GR)が示唆する当選期待度が、先読みボタンチャンスアップ演出(第1先読み予告)の演出態様(目盛り画像MO)が示唆する当選期待度よりも必ず高くなるようにしても良い。
上記第5形態では、図70に示すように、短縮剣埋設演出(埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出、埋設導入演出を伴わないロゴ剣埋設演出)が、1変動前において、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(第1規定タイミング)、又は変動演出の中盤である第2タイミングT2(第2規定タイミング)で実行されるようにした。しかしながら、短縮剣埋設演出(変動前予告演出)の実行タイミングは、第1タイミングT1又は第2タイミングT2に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、2変動前の特定タイミングと、1変動前の特定タイミングとであるようにしても良い。
上記第5形態では、図71(A)に示すように、第1タイミングT1(第1規定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(変動前予告演出)よりも、第2タイミングT2(第1特定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(変動前予告演出)の方が、大当たりへの当選期待度が高いようにした。しかしながら、第1タイミングT1(第1規定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(変動前予告演出)の方が、第2タイミングT2(第2規定タイミング)で実行される短縮剣埋設演出(変動前予告演出)よりも、大当たりへの当選期待度が高いようにしても良い。
上記第5形態では、図71に示すように、演出制御用マイコン121が始動入賞コマンド(図13参照)を受信したときに特図保留の数が1である場合に、短縮剣埋設演出(変動前予告演出)を、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1(第1規定タイミング)で実行する場合と、変動演出の中盤である第2タイミングT2(第2規定タイミング)で実行する場合と、があった。しかしながら、第1規定タイミングと第2規定タイミングは、変動演出が開始された直後である第1タイミングT1と変動演出の中盤である第2タイミングT2に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、1変動前が開始されたタイミングと、1変動前の変動演出の終盤であるタイミングであっても良い。また演出制御用マイコン121が始動入賞コマンドを受信したときに特図保留の数が2以上である場合に、短縮剣埋設演出(変動前予告演出)を、第1特定タイミングで実行する場合と、第2特定タイミングで実行する場合と、があるようにしても良い。
上記第5形態では、剣埋設演出(変動前予告演出)は、当該変動(先読みターゲット変動)において、ノーマルリーチ(発展前演出)からロゴSPリーチ(発展後演出)に発展することを予告する演出であった。しかしながら、変動前予告演出が予告する内容は、ノーマルリーチ(発展前演出)からロゴSPリーチ(発展後演出)に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、発展前演出と発展後演出とは、ノーマルリーチになるまでの演出とノーマルリーチになった後の演出や、擬似1と擬似2、擬似2と擬似3、擬似3と擬似4との関係であっても良い。
上記第5形態では、ノーマルリーチ(発展前演出)からロゴSPリーチ(発展後演出)に発展することを予告する変動前予告演出は、剣埋設演出であった。しかしながら、変動前予告演出は、当該変動(先読みターゲット変動)において、発展前演出から発展後演出に発展することを予告する演出であれば、適宜変更可能である。例えば、変動前予告演出は、第1形態で説明した先読み背景変化予告や、先読みゾーン予告などであっても良い。
上記第5形態では、ロゴSPリーチ(発展後演出)に発展する前に、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)が実行されるようにした。しかしながら、発展前変動予告は、剣保持カットイン演出に限られるものではなく、剣埋設演出(変動前予告演出)の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じて内容が異なる発展前変動予告であれば、適宜変更可能である。従って、発展前変動予告は、例えば、第4形態で説明したロゴイルミ発光演出であっても良い。この場合、例えば、剣埋設演出として、ロゴ剣埋設画像SW1が表示された場合には、ロゴイルミ発光演出では、青ロゴ横顔像YR又は緑ロゴ横顔像YRの何れかが発光表示されるようにして、剣埋設演出として、特別剣埋設画像SW2が表示された場合には、ロゴイルミ発光演出では、赤ロゴ横顔像YR又は金ロゴ横顔像YRの何れかが発光表示されるようにしても良い。
上記第5形態では、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)は、剣埋設演出(変動前予告)が実行された場合に限り、当該変動(先読みターゲット変動)において、実行されることがあるようにした。しかしながら、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)は、剣埋設演出(変動前予告)の実行の有無に拘わらず、当該変動(先読みターゲット変動)において、実行されることがあるようにしても良い。
上記第5形態では、ロゴSPリーチ(発展後演出)の実行中に、剣タイトル付加演出(発展後変動予告)が実行され得るようにした。しかしながら、発展後変動予告は、剣タイトル付加演出に限られるものではなく、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)の演出態様(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)に応じて内容が異なる発展後変動予告であれば、適宜変更可能である。従って、発展後変動予告は、例えば、第2形態で説明した剣保持登場演出(図41(C)参照、図42(C)参照)であっても良い。この場合、例えば、剣保持カットイン演出として、ロゴ剣保持カットイン画像KK1が表示された場合には、剣保持登場演出では、ロゴ剣保持登場画像YS1に限り表示されるようにして、剣保持カットイン演出として、特別剣保持カットイン画像KK2が表示された場合には、剣保持登場演出では、特別剣保持登場画像YS2に限り表示されるようにしても良い。
上記第5形態では、枠ランプ53及び盤ランプ54(発光手段)は、第1枠発光態様及び第1盤発光態様で発光する第1発光演出の後で、第2枠発光態様及び第2盤発光態様で発光する第2発光演出の前に、発光量が小さい減光態様にする減光演出を実行した(図72(B)参照)。しかしながら、減光演出に替えて、枠ランプ53及び盤ランプ54(発光手段)が消灯態様になる消灯演出を実行するようにしても良い。消灯演出であれば、減光演出よりも、発展前演出(ノーマルリーチ)から発展後演出(ロゴSPリーチ)への区切りを遊技者により強く印象付けることが可能である。
上記第5形態では、「変動前予告演出の演出態様に応じて、発展前演出で実行される発展前変動予告の内容を異ならせる」とは、剣埋設演出の演出態様がロゴ剣埋設画像SW1であれば、剣保持カットイン演出では、ロゴ剣保持カットイン画像KK1に限り表示され、剣埋設演出の演出態様が特別剣埋設画像SW2であれば、剣保持カットイン演出では、特別剣保持カットイン画像KK2に限り表示されることであった。即ち、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)では、剣埋設演出(変動前予告演出)の演出態様と関連した演出態様に限り、示されることであった。しかしながら、例えば、剣埋設演出の演出態様がロゴ剣埋設画像SW1であれば、剣保持カットイン演出では、特別剣保持カットイン画像KK2に限り表示され、剣埋設演出の演出態様が特別剣埋設画像SW2であれば、剣保持カットイン演出では、特別剣保持カットイン画像KK2よりも当選期待度が高い(例えば大当たりへの当選が確定していることを示す)専用のプレミア剣保持カットイン画像に限り表示されるようにしても良い。
上記第5形態では、「発展前変動予告の演出態様に応じて、発展後演出で実行される発展後変動予告の内容を異ならせる」とは、剣保持カットイン演出の演出態様が、ロゴ剣保持カットイン画像KK1であれば、タイトル付加演出では、ロゴ剣付加画像KFaに限り表示され、剣保持カットイン演出の演出態様が、特別剣保持カットイン画像KK2であれば、タイトル付加演出では、特別剣付加画像KFbに限り表示されることであった。即ち、タイトル付加演出(発展後変動予告)では、剣保持カットイン演出(発展前変動予告)の演出態様と関連した演出態様に限り、示されることであった。しかしながら、例えば、剣保持カットイン演出の演出態様が、ロゴ剣保持カットイン画像KK1であれば、タイトル付加演出では、特別剣付加画像KFbに限り表示され、剣保持カットイン演出の演出態様が、特別剣保持カットイン画像KK2であれば、タイトル付加演出では、特別剣付加画像KFbよりも当選期待度が高い(例えば大当たりへの当選が確定していることを示す)専用のプレミア剣付加画像に限り表示されるようにしても良い。
上記各形態で説明した各当選期待度は一例であって、各当選期待度を適宜変更して実施するようにしても良い。また、上記各形態の実施形態(演出)を適宜組み合わせて、実行するようにしても良い。
上記各形態では、第2大入賞口15内への特定領域16への通過に基づいて、高確率状態に制御する遊技機(所謂V確機)として構成した。しかしながら、当選した大当たり(大当たり図柄)の種類でのみ高確率状態への移行が決定される遊技機として構成したり、当選した大当たりの種類と当選時の遊技状態とに基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成しても良い。また、所謂1種2種混合機、2種タイプの遊技機(羽根物タイプの遊技機)、抽選によって高確率状態から通常確率状態に転落する転落機等、他の種類の遊技機として構成しても良い。
上記各形態では、特別図柄の抽選で小当たりに当選することがないように設定されていた。しかしながら、小当たりに当選することがあって、大入賞口(第1大入賞口14、第2大入賞口15)を開放可能な小当たり遊技が実行されることがあるようにしても良い。なお小当たり遊技では、少なくとも1球の入賞が可能な時間であれば、大入賞口の開放時間は適宜変更可能である。但し意図しない量の賞球がなされないように、大入賞口の総開放時間を1.8秒以下としておくことが望ましい。以上により、「当たり」とは、「大当たり」を意味していたり、「大当たり及び小当たりの両方」を意味していたり、「小当たり」を意味しているようにしても良い。
上記各形態では、パチンコ遊技機PY1として構成したが、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成しても良い。ここでスロットマシンの場合、どのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
上記各形態では、パチンコ遊技機PY1は、遊技者に付与される賞球が上皿34に払い出される非封入式パチンコとして構成された。しかしながら、パチンコ遊技機PY1を、内部に封入する遊技球が遊技領域6を流下した後に循環して再び遊技領域6に進入可能な遊技機(所謂「封入式パチンコ」)として構成しても良い。
9.上記の実施形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
当たり判定処理(大当たり判定処理)の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する先読み予告演出を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記先読み予告演出には、当選期待度の高さに応じた複数段階(3段階)のステップがある第1先読み予告演出(先読み背景変化予告)と、前記第1先読み予告演出のステップに応じて当該第1先読み予告演出の当選期待度(例えば第1ステップである小雨背景画像G102aの当選期待度(10%)、第3ステップである豪雨背景画像G102cの当選期待度(35%))よりも高い場合と低い場合とがある第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)と、があり(図31(A)(B)参照)、
前記演出制御手段は、
前記変動演出の実行中に、当選期待度を示唆する当該予告演出(濡れセリフカットイン予告、熱セリフカットイン予告)を実行可能であり、
前記変動演出を実行する前に、所定ステップである前記第1先読み予告演出と、前記第2先読み予告演出と、を実行した場合に、当該変動演出の実行中では、当該第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と当該第2先読み予告演出の当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した前記当該予告演出を実行可能である(図32及び図33参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、変動演出が実行される前に、所定ステップである第1先読み予告演出と第2先読み予告演出とが実行される場合がある。この場合、変動演出の実行中では、第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と第2先読み予告演出の当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出が実行される。これにより、例えば、第1先読み予告演出の当選期待度が第2先読み予告演出の当選期待度よりも低いにも拘わらず、当該第1先読み予告演出に対応した当該予告演出が実行される事態を防ぐことができて、演出の整合性を図ることが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記第2先読み予告演出(先読みゾーン予告)には、当選期待度の高さに応じた複数段階(3段階)のステップがあり(図28(A)(B)(C)参照)、
前記演出制御手段は、
前記変動演出を実行する前に、所定ステップ(例えば第2ステップ)である前記第1先読み予告演出(大雨背景画像G102bの表示)と、特定ステップ(例えば第1ステップ)である前記第2先読み予告演出(微熱ゾーン画像BNの表示)と、を実行した場合に、当該変動演出の実行中では、当該第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度(20%)と当該第2先読み予告演出の特定ステップの当選期待度(30%)のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した前記当該予告演出(熱セリフカットイン予告)を実行可能である(図32及び図33参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、変動演出が実行される前に、所定ステップである第1先読み予告演出と、特定ステップである第2先読み予告演出とが実行される場合がある。この場合、変動演出の実行中では、第1先読み予告演出の所定ステップの当選期待度と第2先読み予告演出の特定ステップの当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出が実行され得る。これにより、第1先読み予告演出と第2先読み予告演出とにおいて共に複数段階のステップがあっても、実行される当該予告演出との整合性を図ることが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A1又は手段A2に記載の遊技機において、
前記当たり判定処理を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え、
前記遊技制御手段は、前記当たり判定処理の前に、当たりであるかの事前判定の結果を特定可能な特定コマンド(始動入賞コマンド(図13参照))を前記演出制御手段に送信可能であり、
前記第1先読み予告演出には、付随演出(背景変化導入演出)を伴う第1通常先読み予告演出(背景変化導入演出を伴う先読み背景変化予告)と、前記付随演出を伴わない第1簡易先読み予告演出(背景変化導入演出を伴わない先読み背景変化予告、図34参照)と、があり、
前記演出制御手段は、
前記当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間(特図保留が2個以上であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されている期間)以上あるときに前記特定コマンドを受信した場合には、前記第1通常先読み予告演出又は前記第1簡易先読み予告演出を実行可能である一方、
前記当たり判定処理が実行されるまでの期間が前記特定期間以上でないときに前記特定コマンドを受信した場合には、前記第1通常先読み予告演出を実行しないで、前記第1簡易先読み予告演出を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出制御手段は当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上であるときに特定コマンドを受信した場合には、付随演出を伴う第1通常先読み予告演出、又は付随演出を伴わない第1簡易先読み予告演出の何れも実行することがある。一方、演出制御手段は当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上でないときに特定コマンドを受信した場合には、付随演出を伴う第1通常先読み予告演出を実行せずに、付随演出を伴わない第1簡易先読み予告演出を実行することがある。こうして、特定コマンドが送信されてから変動演出が開始されるまでの期間が十分に確保されていない状況では、付随演出を伴う第1通常先読み予告演出が実行されないようにすることが可能である。こうして、第1先読み予告演出を、当たり判定処理に基づく変動演出が開始されるまでに確実に終了させることが可能である。
ところで、特開2011-104172号公報に記載の遊技機では、当たり判定処理の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する先読み予告演出が実行されることがある。また変動演出の実行中に、当選期待度を示唆する当該予告演出が実行されることがある。ここで、変動演出を実行する前に、当選期待度の高さに応じた複数段階のステップがある第1先読み予告演出と、第2先読み予告演出と、が実行される場合がある。この場合、変動演出が実行される前に、当選期待度が高いことを示唆する第1先読み予告演出、又は当選期待度が高いことを示唆する第2先読み予告演出が実行されたにも拘わらず、当該変動演出の実行中に、当選期待度が低い当該予告演出が実行されることがあり、演出の整合性が図られていないことがあった。そこで手段A1~A3に係る発明は、特開2011-104172号公報に記載の遊技機に対して、変動演出を実行する前に、所定段階のステップである第1先読み予告演出と、第2先読み予告演出と、を実行した場合に、当該変動演出の実行中では、当該第1先読み予告演出の所定段階の当選期待度と当該第2先読み予告演出の当選期待度のうち、高い方の当選期待度の先読み予告演出に対応した当該予告演出を実行可能である点で相違している。これにより、演出の整合性を図ることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
当たりであるかの当たり判定処理(大当たり判定処理)を所定の上限数(4)まで保留可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え、
前記当たり判定処理の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する事前予告演出(剣埋設演出)を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記遊技制御手段は、前記当たり判定処理の前に、当たりであるかの事前判定の結果を特定可能な特定コマンド(始動入賞コマンド(図13参照))を前記演出制御手段に送信可能であり、
前記事前予告演出には、
付帯演出(埋設導入演出)を伴って特別態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)を示すことが可能な第1事前予告演出(埋設導入演出を伴う剣埋設演出、図35及び図36参照)と、
前記付帯演出を伴わずに前記特別態様を示すことが可能な第2事前予告演出(短縮剣埋設演出、図37及び図38参照)と、があり、
前記演出制御手段は、
前記当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間(特図保留が2個以上であって、1回の特別図柄の変動時間の最短時間(3秒)以上が確保されている期間)以上であるときに前記特定コマンドを受信した場合には、前記第1事前予告演出又は前記第2事前予告演出を実行可能である一方、
前記当たり判定処理が実行されるまでの期間が前記特定期間以上でないときに前記特定コマンドを受信した場合には、前記第1事前予告演出を実行しないで、前記第2事前予告演出を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出制御手段は当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上であるときに特定コマンドを受信した場合には、付帯演出を伴って特別態様を示すことが可能な第1事前予告演出、又は付帯演出を伴わず特別態様を示すことが可能な第2事前予告演出の何れも実行することがある。一方、演出制御手段は当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上でないときに特定コマンドを受信した場合には、第1事前予告演出を実行せずに、第2事前予告演出を実行することがある。これにより、特定コマンドが送信されてから変動演出が開始されるまでの期間が十分に確保されていない状況では、付帯演出を伴う第1事前予告演出が実行されないようにすることが可能である。こうして、事前予告演出を、当たり判定処理に基づく変動演出が開始されるまでに確実に終了させることが可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記事前予告演出には、前記第2事前予告演出よりも後に実行されて、前記第2事前予告演出よりも実行時間が短い第3事前予告演出(停止直前セリフ予告演出)があり(図43参照)、
前記演出制御手段は、
前記変動演出の実行中に、当選期待度を示唆する当該予告演出(剣保持登場演出)を実行可能であり(図41(C)及び図42(C)参照)、
前記変動演出を実行する前に、前記第2事前予告演出と、当該第2事前予告演出よりも当選期待度が高い前記第3事前予告演出とを実行した場合、当該変動演出の実行中に、前記第2事前予告演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じた前記当該予告演出を実行する(図45及び図46参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、変動演出が実行される前に、第2事前予告演出と、第2事前予告演出よりも実行時間が短く、且つ第2事前予告演出よりも当選期待度が高い第3事前予告演出とが実行される場合がある。この場合、変動演出の実行中に、第2事前予告演出の演出態様に応じた当該予告演出が実行される。つまり、実行が後であって実行時間が短い方の第3事前予告演出が、第2事前予告演出よりも当選期待度が高くても、第3事前予告演出に応じた当該予告演出が実行されるわけでない。こうして、第2事前予告演出の後に第3事前予告演出が実行されても、遊技者には、把握し易い第2事前予告演出の演出態様に応じた当該予告演出を見せて、分かり易い演出の流れを堪能させることが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B1又は手段B2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特定コマンドを受信したときに前記当たり判定処理が保留されている数が同じ特定数(1)である場合でも、前記第2事前予告演出を第1特定タイミング(変動演出が開始された直後である第1タイミングT1)で開始する場合と、前記第2事前予告演出を前記第2特定タイミング(変動演出の中盤である第2タイミングT2)で開始する場合と、があり、
前記第1特定タイミングで開始される前記第2事前予告演出と、前記第2特定タイミングで開始される前記第2事前予告演出とでは、当選期待度が異なる(図44(A)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出制御手段は、特定コマンドを受信したときに当たり判定処理が保留されている数が同じ特定数である場合でも、第2事前予告演出を第1特定タイミングで開始する場合と、第2事前予告演出を第2特定タイミングで開始する場合と、がある。そして、第1特定タイミングで実行される第2事前予告演出と、第2特定タイミングで実行される第2事前予告演出とでは、当選期待度が異なる。こうして、遊技者には、付帯演出を伴わない第2事前予告演出であっても、どのタイミングで実行されたかに注目させることが可能である。
ところで、特開2011-104172号公報に記載の遊技機では、当たり判定処理の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する事前予告演出が実行されることがある。ここで、事前予告演出としての演出効果を高めるために、付帯演出を伴って特別態様を示すことが可能な事前予告演出を実行することが考えられる。しかしながら、付帯演出を伴うことで演出時間が長くなり、事前予告演出が、当たり判定処理に基づく変動演出が開始されるまでに確実に終了しないおそれがある。そこで手段B1~B3に係る発明は、特開2011-104172号公報に記載の遊技機に対して、事前予告演出には、付帯演出を伴って特別態様を示すことが可能な第1事前予告演出と、付帯演出を伴わずに特別態様を示すことが可能な第2事前予告演出と、があり、演出制御手段は、当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上であるときに特定コマンドを受信した場合には、第1事前予告演出又は第2事前予告演出を実行可能である一方、当たり判定処理が実行されるまでの期間が特定期間以上でないときに特定コマンドを受信した場合には、第1事前予告演出を実行しないで、第2事前予告演出を実行可能である点で相違している。これにより、事前予告演出を、当たり判定処理に基づく変動演出が開始されるまでに確実に終了させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段C>
手段C1に係る発明は、
表示手段(画像表示装置50)と、
前記表示手段と異なる演出手段(スピーカ52、ボタンランプ43)と、
当たりであるかの当たり判定処理(大当たり判定処理)の結果を示す変動演出を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記演出制御手段は、
前記表示手段にて、前記変動演出の実行中に、前記演出図柄(EZ1、EZ2、EZ3)を仮停止表示させてから再変動表示させる擬似連演出を実行可能であり(図48及び図49参照)、
前記表示手段にて、前記演出図柄をリーチ態様(「5↓5」)で仮停止表示させるリーチ発生演出を実行可能であり(図50参照)、
前記表示手段にて、前記演出図柄を当たり態様(「555」)で仮停止表示させる当選示唆演出(図51(B-1)に示す図柄当選示唆演出)を実行可能であり、
前記表示手段にて前記擬似連演出と前記リーチ発生演出と前記当選示唆演出とを実行した場合、前記演出図柄が仮停表示されるときの前記演出手段での演出態様(音声、発光態様)をそれぞれ異ならせることで、何れの演出が実行されているのかを示唆可能である(図48(B)、図49(B)、図50(B)、図51(B-1)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、表示手段にて擬似連演出とリーチ発生演出と当選示唆演出とが実行された場合、演出図柄が仮停表示されるときの演出手段での演出態様がそれぞれ異なることで、何れの演出が実行されているのかが示唆される。これにより、表示手段を十分に見ていない遊技者でも、擬似連演出又はリーチ発生演出或いは当選示唆演出のうち何れが実行されているのかを容易に把握させることが可能である。
手段C2に係る発明は、
手段C1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記表示手段にて、前記変動演出を実行する前に、前記演出図柄を停止表示することで当選期待度を示唆する先読み図柄停止演出(同色チャンス目予告)を実行可能であり(図47(A)(B)(C)参照)、
前記表示手段にて前記先読み図柄停止演出と前記擬似連演出と前記リーチ発生演出と前記当選示唆演出とを実行した場合、前記演出図柄が停止表示される又は仮停止表示されるときの前記演出手段での演出態様(音声、発光態様)をそれぞれ異ならせることで、何れの演出が実行されているのかを示唆可能である(図47(A)(B)(C)、図48(B)、図49(B)、図50(B)、図51(B-1)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、表示手段にて先読み図柄停止演出と擬似連演出とリーチ発生演出と当選示唆演出とが実行された場合、演出図柄が停止表示される又は仮停止表示されるときの演出手段での演出態様がそれぞれ異なることで、何れの演出が実行されているのかが示唆される。これにより、表示手段を十分に見ていない遊技者でも、先読み図柄停止演出又は擬似連演出或いはリーチ発生演出若しくは当選示唆演出のうち何れが実行されているのかを容易に把握させることが可能である。
手段C3に係る発明は、
手段C1又は手段C2に記載の遊技機において、
前記演出手段は、音出力手段(スピーカ52)であり、
当該遊技機に異常が生じているかを検出可能な異常検出手段(枠開放センサ、振動センサ、電波センサ、磁気センサ)を備え、
前記演出制御手段は、
前記異常検出手段による検出に基づいて、異常報知演出(枠開放異常報知、振動異常報知、電波異常報知、磁気異常報知)を実行可能であり、
前記擬似連演出により前記演出図柄を仮停止表示させるときに、前記音出力手段から第1演出音(「テュルー」という擬似2用音声、「テュルルー」という擬似3用音声)を出力可能であり(図48(B)及び図49(B)参照)、
前記リーチ発生演出により前記演出図柄を仮停止表示させるときに、前記音出力手段から第2演出音(「キーン」というリーチ発生用音声)を出力可能であり(図50(B)参照)、
前記当選示唆演出により前記演出図柄を仮停止表示させるときに、前記音出力手段から第3演出音(「キキキキィーン」という当選示唆用音声)を出力可能であり(図51(B-1)参照)、
前記音出力手段から前記第1演出音が出力されているときに前記異常報知演出が開始された場合には、当該第1演出音の音量を低下させることが可能であり(設定音量「1」に基づいて擬似2用音声又は擬似3用音声を出力可能であり)、
前記音出力手段から前記第2演出音が出力されているときに前記異常報知演出が開始された場合には、当該第2演出音の音量を低下させることが可能であり(設定音量「1」に基づいてリーチ発生用音声を出力可能であり)、
前記音出力手段から前記第3演出音が出力されているときに前記異常報知演出が開始された場合には、当該第3演出音の音量を低下させることが可能である(設定音量「1」に基づいて当選示唆音声を出力可能である)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、擬似連演出により演出図柄が仮停止表示するときに、音出力手段から第1演出音が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出が開始されると、第1演出音の音量が低下する。またリーチ発生演出により演出図柄が仮停止表示するときに、音出力手段から第2演出音が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出が開始されると、第2演出音の音量が低下する。また当選示唆演出により演出図柄が仮停止表示するときに、音出力手段から第3演出音が出力される。このとき仮に、異常が検知されることで異常報知演出が開始されると、第3演出音の音量が低下する。こうして、擬似連演出又はリーチ発生演出或いは当選示唆演出よりも、異常報知演出の方を把握させ易くすることが可能である。
ところで、特開2011-104172号公報に記載の遊技機では、演出制御手段は、表示手段にて変動演出の実行中に演出図柄を仮停止表示させてから再変動表示させる擬似連演出を実行可能であり、表示手段にて演出図柄をリーチ態様で仮停止表示させるリーチ発生演出を実行可能であり、表示手段にて演出図柄を当たり態様で仮停止表示させる当選示唆演出を実行可能である。ここで、演出図柄が仮停止表示するタイミングは、演出的な区切りを示す場面であって、遊技者が的確に把握していることが好ましい。しかしながら、近年の遊技者は、スマートフォンの画面を見ながら遊技をしていることも多く、演出図柄が仮停止表示するタイミングを見逃していることも多い。つまり、スマートフォンの画面に夢中になっている遊技者において、擬似連演出、リーチ発生演出、当選示唆演出、ハズレ示唆演出が実行されたことを十分に把握していない可能性があった。そこで手段C1~C3に係る発明は、特開2011-104172号公報に記載の遊技機に対して、表示手段にて擬似連演出とリーチ発生演出と当選示唆演出とを実行した場合、演出図柄が仮停表示されるときの演出手段での演出態様をそれぞれ異ならせることで、何れの演出が実行されているのかを示唆可能である点で相違している。これにより、表示手段を見ていない遊技者でも、演出図柄が仮停止表示されたときの各演出のうち何れが実行されているのかを容易に把握させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段D>
手段D1に係る発明は、
当たりであるかの当たり判定処理(大当たり判定処理)の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する先読み予告を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記先読み予告として、第1先読み予告(先読みボタンチャンスアップ演出)と、前記第1先読み予告よりも当選期待度が高いことを示唆する第2先読み予告(先読みロゴ登場演出)と、前記第1先読み予告の後に前記第2先読み予告が実行される連続先読み予告と、があり、
前記演出制御手段は、
前記変動演出の実行中に、当選期待度を示唆する当該変動予告(ロゴイルミ発光演出)を実行可能であり、
前記変動演出を実行する前に前記第1先読み予告を実行した場合、当該第1先読み予告の演出態様(青色の第1目盛り画像MO~第3目盛り画像、緑色の第4目盛り画像MO及び第5目盛り画像MO、赤色の第6目盛り画像MO及び第7目盛り画像MO、金色の第8目盛り画像MO及び第9目盛り画像MO)に応じて、前記連続先読み予告を実行する割合を異ならせていて(図62(E)参照)、
前記当該変動予告を実行する前に前記連続先読み予告が実行された場合、前記第2先読み予告の演出態様(青擬似ロゴ顔像GR、緑擬似ロゴ顔像GR、赤擬似ロゴ顔像GR、金擬似ロゴ顔像GR)に応じた前記当該変動予告を実行することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、変動演出が実行される前に、第1先読み予告が実行される場合と、第1先読み予告よりも当選期待度が高いことを示唆する第2先読み予告が実行される場合と、第1先読み予告の後に第2先読み予告が実行される連続先読み予告が実行される場合と、がある。そして、連続先読み予告が実行される場合、第1先読み予告の演出態様に応じて、連続先読み予告が実行される割合が異なる。そのため、遊技者には、第1先読み予告の演出態様に注目させつつ、連続先読み予告の実行割合(実行のされ易さ)に注目させることが可能である。その上で、当該変動予告が実行される前に連続先読み予告が実行された場合、第2先読み予告の演出態様に応じた当該変動予告が実行される。こうして、第1先読み予告、第2先読み予告、当該変動予告の一連の流れを楽しませることが可能である。
手段D2に係る発明は、
手段D1に記載の遊技機において、
前記当たり判定処理を所定の上限数(4)まで保留可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え、
前記遊技制御手段は、前記当たり判定処理の前に、当たりであるかの事前判定の結果を特定可能な特定コマンド(始動入賞コマンド(図13参照)を前記演出制御手段に送信可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定コマンドを受信したときに前記当たり判定処理が保留されている数が同じ特定数(2)である場合でも、前記第1先読み予告(先読みボタンチャンスアップ演出)を第1タイミング(第1タイミングX1)で開始する場合と、前記第1先読み予告を前記第2タイミング(第2タイミングX2)で開始する場合と、があり(図61参照)、
前記連続先読み予告が実行される場合において、前記第1タイミングで開始される前記第1先読み予告と、前記第2タイミングで開始される前記第1先読み予告とでは、当選期待度が異なる(図62(A)(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出制御手段は、特定コマンドを受信したときに当たり判定処理が保留されている数が同じ特定数である場合でも、第1先読み予告を第1タイミングで開始する場合と、第1先読み予告を第2タイミングで開始する場合と、がある。そして、第1タイミングで開始される第1先読み予告と、第2タイミングで開始される先読み予告とでは、当選期待度が異なる。こうして、遊技者には、第1先読み予告が実行されたときに、第1先読み予告の演出態様に応じて、連続先読み予告の実行割合(実行のされ易さ)に注目させるだけでなく、どのタイミングで第1先読み予告が開始されたのかにも注目させることが可能である。
ところで、特開2011-104172号公報に記載の遊技機では、当たり判定処理の結果を示す変動演出を実行する前に、当選期待度を示唆する先読み予告が実行されることがある。また変動演出の実行中に、当選期待度を示唆する当該変動予告が実行されることがある。ここで、先読み予告にも様々な種類の先読み予告があり、第1先読み予告が実行されて、その後に第2先読み予告が実行される場合がある。また、第2先読み予告が実行された後、変動演出の実行中に、当該変動予告が実行される場合がある。しかしながら、上記した場合でも、第1先読み予告と第2先読み予告と当該変動予告とは、それぞれ独立した演出として実行されることが多く、第1先読み予告、第2先読み予告、当該変動予告の一連の流れには改善の余地があった。そこで手段D1~D2に係る発明は、特開2011-104172号公報に記載の遊技機に対して、変動演出を実行する前に第1先読み予告を実行した場合、当該第1先読み予告の演出態様に応じて、連続先読み予告を実行する割合を異ならせていて、当該変動予告を実行する前に連続先読み予告が実行された場合、第2先読み予告の演出態様に応じた当該変動予告を実行する点で相違している。これにより、第1先読み予告、第2先読み予告、当該変動予告の一連の流れの興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段E>
手段E1に係る発明は、
当たりであるかの当たり判定処理(大当たり判定処理)の結果を示す変動演出の実行中に、発展前演出(ロゴSPリーチになるまでの演出、ノーマルリーチ)と、前記発展前演出から発展する発展後演出(ロゴSPリーチ)と、を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記演出制御手段は、
前記変動演出が実行される前に、当該変動演出で前記発展前演出から前記発展後演出に発展することを予告する変動前予告演出(剣埋設演出)を実行可能であり(図35~図38参照)、
前記発展前演出の実行中に、当選期待度を示唆する発展前変動予告(剣保持カットイン演出)を実行可能であり(図65及び図66参照)、
前記発展前演出が実行される前記変動演出よりも前の変動演出において、前記変動前予告演出を第1規定タイミング(第1タイミングT1)で実行する場合と、前記変動前予告演出を第2規定タイミング(第2タイミングT2)で実行する場合と、があり(図70参照)、
前記第1規定タイミングで実行する前記変動前予告演出と、前記第2規定タイミングで実行する前記変動前予告演出とでは、当選期待度を異ならせていて(図71(A)参照)、
前記変動前予告演出の演出態様(ロゴ剣埋設画像SW1、特別剣埋設画像SW2)に応じて、前記発展前演出で実行される前記発展前変動予告の内容(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)を異ならせることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、変動演出が実行される前に、当該変動演出で発展前演出から発展後演出に発展することを予告する変動前予告演出が実行される場合がある。この場合、第1規定タイミングで実行される変動前予告演出と、第2規定タイミングで実行される変動前予告演出とでは、当選期待度が異なっているため、遊技者にはどのタイミングで変動前予告演出が実行されたのかに注目させることが可能である。更に、変動前予告演出の演出態様に応じて、変動演出での発展前演出で実行される発展前変動予告の内容が異なる。従って、遊技者には、変動前予告演出の実行タイミングだけでなく、変動前予告演出の演出態様に応じた発展前変動予告にも注目させることができて、変動前予告演出から発展前演出を経て発展後演出に発展するまでの過程を楽しませることが可能である。
手段E2に係る発明は、
手段E1に記載の遊技機において、
発光可能な発光手段(枠ランプ53及び盤ランプ54)を備え、
前記演出制御手段は、
前記発展前演出から前記発展後演出に発展する直前に、前記発光手段を発展前発光態様(第1枠発光態様、第1盤発光態様)で発光させる第1発光演出を実行可能であり(図72(A)参照)、
前記発展前演出から前記発展後演出に発展した直後に、前記発光手段を発展後発光態様(第2枠発光態様、第2盤発光態様)で発光させる第2発光演出を実行可能であり(図72(C)参照)、
前記発光手段を、前記第1発光演出の後で且つ前記第2発光演出の前に、前記発展前発光態様よりも発光量が小さく且つ前記発展後発光態様よりも発光量が小さい減光態様(枠減光態様、盤減光態様)にする減光演出を実行可能である(図72(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、発展前演出から発展後演出に発展する直前に、発光手段が発展前発光態様で発光する第1発光演出が実行され、発展前演出から発展後演出に発展した直後に、発光手段が発展後発光態様で発光する第2発光演出が実行される。ここで、第1発光演出の後で且つ第2発光演出の前に、発光手段は、発展前発光態様よりも発光量が小さく且つ発展後発光態様よりも発光量が小さい減光態様になる減光演出が実行される。これにより、発展前演出から発展後演出への区切りを遊技者に強く印象付けて、発展後演出への発展の高揚感を高めることが可能である。
手段E3に係る発明は、
手段E1又は手段E2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記発展後演出の実行中に、当選期待度を示唆する発展後変動予告(タイトル付加演出)を実行可能であり(図67~図69参照)、
前記発展前変動予告の演出態様(ロゴ剣保持カットイン画像KK1、特別剣保持カットイン画像KK2)に応じて、前記発展後演出で実行される前記発展後変動予告の内容(ロゴ剣付加画像KFa、特別剣付加画像KFb)を異ならせることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、発展前演出で実行される発展前変動予告の演出態様に応じて、発展後演出で実行される発展後変動予告の内容が異なる。従って、遊技者には、変動前予告演出の演出態様に応じた発展前変動予告に注目させるだけでなく、発展前変動予告の演出態様に応じた発展後変動予告にも注目させて、変動前予告演出から発展前演出を経て発展後演出に発展するまでの過程をより楽しませることが可能である。
ところで、特開2011-104172号公報に記載の遊技機では、変動演出の実行中に、ノーマルリーチ(発展前演出)からSPリーチ(発展後演出)に発展することで、遊技者に大当たりへの当選期待度が高くなったことを示唆するようになっている。ここで、単に発展前演出から発展後演出に発展するだけでは、ありきたりな演出であって、発展後演出に発展するまでの過程の興趣性には、改善の余地があった。そこで手段E1~E3に係る発明は、特開2011-104172号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、変動演出が実行される前に、当該変動演出で発展前演出から発展後演出に発展することを予告する変動前予告演出を実行可能であり、発展前演出が実行される変動演出よりも前の変動演出において、変動前予告演出を第1規定タイミングで実行する場合と、変動前予告演出を第2規定タイミングで実行する場合と、があり、第1規定タイミングで実行する変動前予告演出と、第2規定タイミングで実行する変動前予告演出とでは、当選期待度を異ならせていて、変動前予告演出の演出態様に応じて、発展前演出で実行される発展前変動予告の内容を異ならせる点で相違している。これにより、発展後演出に発展するまでの過程を楽しませることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。