JP2023013702A - 昇降圧コンバータ、そのコントローラ回路、それを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】RHPZを持たない昇降圧コンバータを提供する。【解決手段】昇降圧コンバータ100は、(i)第1トランジスタM1がオン、第2トランジスタM2がオフ、第3トランジスタM3がオン、第4トランジスタM4がオフである第1状態φ1、(ii)第1トランジスタM1がオン、第2トランジスタM2がオフ、第3トランジスタM3がオフ、第4トランジスタM4がオンである第2状態、(iii)第1トランジスタM1がオフ、第2トランジスタM2がオン、第3トランジスタM3がオン、第4トランジスタM4がオフである第3状態φ3、を繰り返す。【選択図】図1

Description

本開示は、昇降圧コンバータに関する。
電源電圧より高い電圧を生成するために、昇降圧(Buck-Boost)コンバータが使用される。昇降圧コンバータは、スイッチングのデューティサイクルに応じて、入力電圧VINを任意の電圧レベルに降圧あるいは昇圧することができる。
特開2016-226257号公報
昇降圧コンバータは、伝達関数が右半平面ゼロ(RHPZ:Right Half Plane Zero)を有する。RHPZは、インダクタの値が大きく、出力電流が大きなアプリケーションにおいて、さまざまな制約を生む。
本開示は係る状況においてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、RHPZを持たない昇降圧コンバータの提供にある。
本開示のある態様は、昇降圧コンバータのコントローラ回路に関する。制御対象の昇降圧コンバータは、入力ラインと、出力ラインと、接地ラインと、インダクタと、入力ラインとインダクタの第1端の間に接続された第1トランジスタと、インダクタの第1端と接地ラインの間に接続された第2トランジスタと、インダクタの第2端と接地ラインの間に接続された第3トランジスタと、インダクタの第2端と出力ラインの間に接続された第4トランジスタと、を備える。コントローラ回路は、昇圧モードにおいて、(i)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオン、第4トランジスタがオフである第1状態、(ii)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第2状態、(iii)第1トランジスタがオフ、第2トランジスタがオン、第3トランジスタがオン、第4トランジスタがオフである第3状態、を繰り返す状態制御部と、状態制御部の出力に応じて、第1トランジスタから第4トランジスタを駆動する駆動回路と、を備える。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本開示のある態様によれば、RHPZを持たない昇降圧コンバータを提供できる。
図1は、実施形態に係る昇降圧コンバータの回路図である。 図2は、図1の昇降圧コンバータの昇圧モードの第1状態の等価回路図である。 図3は、図1の昇降圧コンバータの昇圧モードの第2状態の等価回路図である。 図4は、図1の昇降圧コンバータの昇圧モードの第3状態の等価回路図である。 図5は、図1の昇降圧コンバータの昇圧モードの動作波形図である。 図6は、図1の昇降圧コンバータの降圧モードの第4状態の等価回路図である。 図7は、図1の昇降圧コンバータの降圧モードの第5状態の等価回路図である。 図8は、図1の昇降圧コンバータの降圧モードの第6状態の等価回路図である。 図9は、図1の昇降圧コンバータの降圧モードの動作波形図である。 図10は、昇降圧コンバータを備える電子機器の一例を示す図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
本開示のある態様は、昇降圧コンバータのコントローラ回路に関する。昇降圧コンバータは、入力ラインと、出力ラインと、接地ラインと、インダクタと、入力ラインとインダクタの第1端の間に接続された第1トランジスタと、インダクタの第1端と接地ラインの間に接続された第2トランジスタと、インダクタの第2端と接地ラインの間に接続された第3トランジスタと、インダクタの第2端と出力ラインの間に接続された第4トランジスタと、を備える。コントローラ回路は、昇圧モードにおいて、(i)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオン、第4トランジスタがオフである第1状態、(ii)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第2状態、(iii)第1トランジスタがオフ、第2トランジスタがオン、第3トランジスタがオン、第4トランジスタがオフである第3状態、を繰り返す状態制御部と、状態制御部の出力に応じて、第1トランジスタから第4トランジスタを駆動する駆動回路と、を備える。
この構成によると、第3状態において、インダクタの第1端および第2端が接地ラインと接続され、インダクタの両端間電圧がゼロとなる。これにより、インダクタに流れるコイル電流Iが変化しない区間が挿入される。これにより、昇降圧コンバータの入出力間の伝達関数から、RHPZの項を消すことができる。
一実施形態において、状態制御部は、降圧モードにおいて、
(iv)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第4状態、(v)第1トランジスタがオフ、第2トランジスタがオン、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第5状態、(vi)第1トランジスタがオフ、第2トランジスタがオン、第3トランジスタがオン、第4トランジスタがオフである第6状態、を繰り返してもよい。降圧モードにおいて、昇圧モードと同様に3ステートで状態遷移させることで、状態制御部の設計を共通化できる。
一実施形態において、状態制御部は、降圧モードにおいて、(iv)第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフ、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第4状態、(v)第1トランジスタがオフ、第2トランジスタがオン、第3トランジスタがオフ、第4トランジスタがオンである第5状態、を繰り返してもよい。
一実施形態において、コントローラ回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、本発明を好適な実施形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また、「信号A(電圧、電流)が信号B(電圧、電流)に応じている」とは、信号Aが信号Bと相関を有することを意味し、具体的には、(i)信号Aが信号Bである場合、(ii)信号Aが信号Bに比例する場合、(iii)信号Aが信号Bをレベルシフトして得られる場合、(iv)信号Aが信号Bを増幅して得られる場合、(v)信号Aが信号Bを反転して得られる場合、(vi)あるいはそれらの任意の組み合わせ、等を意味する。「応じて」の範囲は、信号A、Bの種類、用途に応じて定まることが当業者には理解される。
本明細書において参照する波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは誇張もしくは強調されている。
図1は、実施形態に係る昇降圧コンバータ100の回路図である。昇降圧コンバータ100は、入力ライン102の入力電圧VINを昇圧または降圧し、出力ライン104に昇圧後または降圧後の出力電圧VOUTを発生する。昇降圧コンバータ100は、第1トランジスタM1~第4トランジスタM4を含むHブリッジ回路110と、Hブリッジ回路110と接続されるインダクタL1と、出力ライン104と接続される出力キャパシタC1、抵抗R1,R2およびコントローラIC(Integrated Circuit)200を備える。
第1トランジスタM1は、入力ライン102とインダクタL1の第1端の間に接続される。第2トランジスタM2は、インダクタL1の第1端と接地ライン106の間に接続される。第3トランジスタM3は、インダクタL1の第2端と接地ライン106の間に接続される。第4トランジスタM4は、インダクタL1の第2端と出力ライン104の間に接続される。
図1では、第1トランジスタM1~第4トランジスタM4はNチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるが、第1トランジスタM1および第4トランジスタM4はPチャンネルMOSFETで構成してもよい。また第1トランジスタM1~第4トランジスタM4は、MOSFETではなく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やバイポーラトランジスタであってもよい。また第1トランジスタM1~第4トランジスタM4は、コントローラIC200に集積化されてもよい。
コントローラIC200は、負荷の状態に応じて第1トランジスタM1~第4トランジスタM4を制御し、出力ライン104に、出力電圧VOUTを発生させる。本実施形態において、コントローラIC200は、昇降圧コンバータ100を定電圧出力として動作させ、出力電圧VOUTは所定の目標レベルVOUT(REF)に安定化される。
コントローラIC200は、駆動回路210、状態制御部220、フィードバック回路230を備え、ひとつの半導体基板に集積化された機能ICである。コントローラIC200のゲートピンG1~G4は、第1トランジスタM1~第4トランジスタM4のゲートと接続される。
またコントローラIC200のフィードバックピンFBには、昇降圧コンバータ100の出力電圧VOUTに応じたフィードバック信号VFBがフィードバックされる。抵抗R1,R2は、出力電圧VOUTを分圧し、フィードバック信号VFBを生成する。抵抗R1,R2は、コントローラIC200に集積化されてもよい。
状態制御部220はコントロールロジックであり、第1トランジスタM1~第4トランジスタM4のオン、オフを規定する制御信号S~Sを生成し、昇降圧コンバータ100の状態を制御する。
状態制御部220は、VIN>VOUT(REF)のときに降圧モード、VIN<VOUT(REF)のときに昇圧モードで動作する。
駆動回路210は、状態制御部220の出力S~Sに応じて、第1トランジスタM1から第4トランジスタM4を駆動する。駆動回路210は、4個のドライバDr1~Dr4を含む。
状態制御部220は、昇圧モードにおいて、三状態φ1~φ3を繰り返す。
(i)第1状態φ1 (昇圧オン状態)
第1トランジスタM1:ON
第2トランジスタM2:OFF
第3トランジスタM3:ON
第4トランジスタM4:OFF
(ii)第2状態φ2 (昇圧オフ状態)
第1トランジスタM1:ON
第2トランジスタM2:OFF
第3トランジスタM3:OFF
第4トランジスタM4:ON
(iii)第3状態φ3 (昇圧クランプ状態)
第1トランジスタM1:OFF
第2トランジスタM2:ON
第3トランジスタM3:ON
第4トランジスタM4:OFF
状態制御部220は、降圧モードにおいて、以下の三状態φ4~φ6を繰り返す。
(iv)第4状態φ4 (降圧オン状態)
第1トランジスタM1:ON
第2トランジスタM2:OFF
第3トランジスタM3:OFF
第4トランジスタM4:ON
(v)第5状態φ5 (降圧オフ状態)
第1トランジスタM1:OFF
第2トランジスタM2:ON
第3トランジスタM3:OFF
第4トランジスタM4:ON
(iii)第6状態φ6 (降圧クランプ状態)
第1トランジスタM1:OFF
第2トランジスタM2:ON
第3トランジスタM3:ON
第4トランジスタM4:OFF
つまり降圧モードの第4状態φ4は、昇圧モードの第2状態φ2と同じ状態であり、降圧モードの第6状態φ6は、昇圧モードの第3状態φ3と同じ状態である。
フィードバック回路230は、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差がゼロに近づくように、状態制御部220の動作モードと、第1状態φ1~第3状態φ3それぞれの時間、あるいは第4状態φ4~第6状態φ6それぞれの時間を制御する。フィードバックループが安定化しているとき、出力電圧VOUTは、基準電圧VREFに応じた目標レベルVOUT(REF)に安定化される。
OUT(REF)=VREF×(R1+R2)/R2
フィードバック回路230については、一般的なDC/DCコンバータと同様に構成することができ、たとえばパルス幅変調器やパルス周波数変調器を含むことができる。また制御方式は特に限定されず、電圧モードのコントローラであってもよいし、ピーク電流モードや平均電流モードのコントローラであってもよいし、あるいは、リップル制御、具体的にはヒステリシス制御(Bang-Bang制御)やボトム検出オン時間固定、ピーク検出オフ時間固定のコントローラであってもよい。
以上が昇降圧コンバータ100の構成である。続いてその動作を説明する。
はじめに昇圧モードの動作を説明する。
図2は、図1の昇降圧コンバータ100の昇圧モードの第1状態φ1の等価回路図である。第1状態φ1では、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がオンであり、第2トランジスタM2および第4トランジスタM4がオフである。インダクタL1の第1端を第1スイッチングノードSW1、インダクタL1の第2端を第2スイッチングノードSW2と称し、それぞれの電圧を第1スイッチング電圧VSW1、第2スイッチング電圧VSW2と表記する。
第1状態φ1では、VSW1=VIN、VSW2=0Vであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL1は、ΔVL1=VINとなる。したがってインダクタL1の電流Iは時間とともに、傾きVIN/Lで増加する。
図3は、図1の昇降圧コンバータ100の昇圧モードの第2状態φ2の等価回路図である。第2状態φ2では、第1トランジスタM1および第4トランジスタM4がオンであり、第2トランジスタM2および第3トランジスタM3がオフである。このとき、VSW1=VIN、VSW2=VOUTであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL2は、ΔVL2=VIN-VOUTとなる。昇圧モードでは、VIN<VOUTであるから、VIN-VOUTは負電圧であり、インダクタL1の電流Iは時間とともに、傾き(VIN-VOUT)/Lで減少する。
図4は、図1の昇降圧コンバータ100の昇圧モードの第3状態φ3の等価回路図である。第3状態φ3では、第2トランジスタM2および第3トランジスタM3がオンであり、第1トランジスタM1および第4トランジスタM4がオフである。このとき、VSW1=VSW2=0Vであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL3は0Vとなる。したがってインダクタL1の電流Iは一定となる。
図5は、図1の昇降圧コンバータ100の昇圧モードの動作波形図である。図5にはインダクタL1に流れるコイル電流Iが示される。第1状態φ1~第3状態φ3の時間をそれぞれ、tON,tOFF,tCLAMPとする。スイッチング周期をTとし、tON=DON×T、tOFF=DOFF×T、tCLAMP=DCLAMP×Tとする。ただし、DON+DOFF+DCLAMP=1である。
昇圧モードにおいて、第1状態φ1~第3状態φ3を繰り返すことにより、コイル電流Iは、一般的な降圧コンバータ(Buckコンバータ)の不連続導通モード(DCM:Discontinuous Conduction Mode)と同様の波形を有する。DCMとの違いは、DCMでは、I=0Aの区間が存在するのに対して、第3状態φ3では、コイル電流Iが、I>0Aの状態で一定に保たれる点である。
第1状態φ1~第3状態φ3それぞれにおいて、式(1)~(3)が成り立つ。
Figure 2023013702000002
定常状態において、コイル電流Iおよび出力電圧VOUTの平均値は時間的に一定となる。つまりコイル電流Iに関して、式(4)が成り立つ。
ΔIL1+ΔIL2+ΔIL3=0 …(4)
また出力電圧VOUTに関して、式(5)が成り立つ。
ΔVOUT1+ΔVOUT2+ΔVOUT3=0 …(5)
ΔVOUT1=tON×dVOUT/dt
ΔVOUT2=tOFF×dVOUT/dt
ΔVOUT3=tCLAMP×dVOUT/dt
OFFを定数として、DINを入力、VOUTを出力とする伝達関数を求めると、式(6)を得る。
Figure 2023013702000003
式(6)は、(1-jω/ωRH)の項、つまりRHPZを含まない。
このように、本実施形態によれば、RHPZを含まない昇降圧コンバータを提供できる。また、DON,DOFF,DCLAMPの少なくとも一つを制御対象とするフィードバックループを構成することにより、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差をゼロに近づけることができ、出力電圧VOUTを目標レベルVOUT(REF)に安定化できる。
続いて昇降圧コンバータ100の降圧モードの動作を説明する。
図6は、図1の昇降圧コンバータ100の降圧モードの第4状態φ4の等価回路図である。第4状態φ4では、第1トランジスタM1および第4トランジスタM4がオンであり、第2トランジスタM2および第3トランジスタM3がオフである。このときVSW1=VIN、VSW2=VOUTであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL4は、ΔVL4=VIN-VOUTとなる。降圧モードでは、VIN>VOUTであるから、したがってインダクタL1の電流Iは時間とともに、傾き(VIN-VOUT)/Lで増加する。
図7は、図1の昇降圧コンバータ100の降圧モードの第5状態φ5の等価回路図である。第5状態φ5では、第2トランジスタM2および第4トランジスタM4がオンであり、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がオフである。このとき、VSW1=0V、VSW2=VOUTであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL5は、ΔVL5=-VOUTとなる。インダクタL1の電流Iは時間とともに、傾き-VOUT/Lで減少する。
図8は、図1の昇降圧コンバータ100の降圧モードの第6状態φ6の等価回路図である。第6状態φ6では、第2トランジスタM2および第3トランジスタM3がオンであり、第1トランジスタM1および第4トランジスタM4がオフである。このとき、VSW1=VSW2=0Vであるから、インダクタL1の両端間電圧ΔVL3は0Vとなる。したがってインダクタL1の電流Iは一定となる。
図9は、図1の昇降圧コンバータ100の降圧モードの動作波形図である。図9にはインダクタL1に流れるコイル電流Iが示される。第4状態φ4~第6状態φ6の時間をそれぞれ、tON,tOFF,tCLAMPとする。
降圧モードにおいて、第4状態φ4~第6状態φ6を繰り返すことにより、コイル電流Iは、不連続導通モード(DCM)のように変化する。第4状態φ4~第6状態φ6の長さを制御することにより、出力電圧VOUTを目標レベルVOUT(REF)に安定化できる。
一般的な降圧コンバータは、第4状態φ4と第5状態φ5の二状態で制御される。これに対して、本実施形態のように、昇圧モードと降圧モードで、三状態で制御することにより、状態制御部220やフィードバック回路230の構成や制御を、昇圧モードと降圧モードとで共通化できる。
(変形例)
上述した実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なことが当業者に理解される。以下、こうした変形例について説明する。
実施形態において、コントローラIC200は、降圧モードにおいて、第4状態φ4~第6状態φ6の三状態を切り換えたがその限りでない。降圧モードではもともと、RHPZは存在しないから、第6状態φ6は省略することができ、したがって第4状態φ4と第5状態φ5の二状態で切り換えてもよい。
(用途)
図10は、昇降圧コンバータ100を備える電子機器700の一例を示す図である。電子機器700は、内部回路710および電源回路720を備える。内部回路710は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ、LAN(Local Area Network)のインタフェース回路などを含みうる。電源回路720は、入力電圧VINを昇圧し(もしくは降圧し)、内部回路710に供給する。上述の昇降圧コンバータ100は、電源回路720として用いることができる。
電子機器700はサーバーに限定されず、車載機器であってもよい。その他、電子機器700は、産業機器、OA(Office Automation)機器であってもよいし、オーディオ機器などの民生機器であってもよい。
実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにさまざまな変形例が存在すること、またそうした変形例も本開示に含まれ、また本発明の範囲を構成しうることは当業者に理解されるところである。
100 昇降圧コンバータ
102 入力ライン
104 出力ライン
106 接地ライン
110 Hブリッジ回路
200 コントローラIC
210 駆動回路
220 状態制御部
230 フィードバック回路
M1 第1トランジスタ
M2 第2トランジスタ
M3 第3トランジスタ
M4 第4トランジスタ
C1 出力キャパシタ
L1 インダクタ

Claims (6)

  1. 昇降圧コンバータのコントローラ回路であって、
    前記昇降圧コンバータは、
    入力ラインと、
    出力ラインと、
    接地ラインと、
    インダクタと、
    前記入力ラインと前記インダクタの第1端の間に接続された第1トランジスタと、
    前記インダクタの前記第1端と前記接地ラインの間に接続された第2トランジスタと、
    前記インダクタの第2端と前記接地ラインの間に接続された第3トランジスタと、
    前記インダクタの前記第2端と前記出力ラインの間に接続された第4トランジスタと、
    を備え、
    前記コントローラ回路は、
    昇圧モードにおいて、(i)前記第1トランジスタがオン、前記第2トランジスタがオフ、前記第3トランジスタがオン、前記第4トランジスタがオフである第1状態、(ii)前記第1トランジスタがオン、前記第2トランジスタがオフ、前記第3トランジスタがオフ、前記第4トランジスタがオンである第2状態、(iii)前記第1トランジスタがオフ、前記第2トランジスタがオン、前記第3トランジスタがオン、前記第4トランジスタがオフである第3状態、を繰り返す状態制御部と、
    前記状態制御部の出力に応じて、前記第1トランジスタから前記第4トランジスタを駆動する駆動回路と、
    を備える、コントローラ回路。
  2. 前記状態制御部は、降圧モードにおいて、(iv)前記第1トランジスタがオン、前記第2トランジスタがオフ、前記第3トランジスタがオフ、前記第4トランジスタがオンである第4状態、(v)前記第1トランジスタがオフ、前記第2トランジスタがオン、前記第3トランジスタがオフ、前記第4トランジスタがオンである第5状態、(vi)前記第1トランジスタがオフ、前記第2トランジスタがオン、前記第3トランジスタがオン、前記第4トランジスタがオフである第6状態、を繰り返す、請求項1に記載のコントローラ回路。
  3. 前記状態制御部は、降圧モードにおいて、(iv)前記第1トランジスタがオン、前記第2トランジスタがオフ、前記第3トランジスタがオフ、前記第4トランジスタがオンである第4状態、(v)前記第1トランジスタがオフ、前記第2トランジスタがオン、前記第3トランジスタがオフ、前記第4トランジスタがオンである第5状態、を繰り返す、請求項1に記載のコントローラ回路。
  4. ひとつの半導体基板に一体集積化される、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のコントローラ回路を備える、昇降圧コンバータ。
  6. 請求項5に記載の昇降圧コンバータを備える、電子機器。
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