JP2023013362A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクの自重による圧力がメニスカス圧に影響することを防止する。【解決手段】 本インクジェット印刷装置20は、メインタンク1と、そのインクのインク供給経路24と、それを介して供給されたインクを貯溜しかつノズルから吐出するインクジェットヘッド4と、メニスカス圧を生成するメニスカス圧生成部31と、インクジェットヘッド4の内部をメニスカス圧に切り替える電磁弁15とを備え、インクジェットヘッド4の内部がメニスカス圧のときに経路開閉機構7を開くことでメインタンク1からインクがインクジェットヘッド4へ供給される。インク供給経路24には、インクを滞留可能な内部空間を有するインクバッファー3が介装されている。インクバッファー3は、その流入口及び流出口の断面よりも内部が大きい断面に形成されており、該内部で、メインタンク1側のインクと、インクジェットヘッド4側のインクとが気体の介在によって分離される。【選択図】 図1

Description

本発明は、メインタンクから供給されるインクをインクジェットヘッドから吐出させて印刷するインクジェット印刷装置に関するものである。
背景技術としては、特許文献1に記載されたインクジェットプリンター(印字装置)を備えた印字システム(印刷システム)を例示する。この印字システムは、図6に示すように、プリント配線板等の基板に文字等の記号を印字(印刷)する印刷部106を備えている。印刷部106は、基板へ文字印字等の記号印字を行なう印字ヘッド部102と、印字ヘッド部102へインク供給パイプ172を介してインクを供給するためのインク供給部105(インクカートリッジ)とを備えている。
この種のインクジェットプリンターにおける印字ヘッド部102でインクを高精度に吐出するためには、インクを吐出するために印字ヘッド部102に設けられたインク吐出穴171の先端部におけるインクの液面の形状(「メニスカス」ともいう。)を適正に保持することが非常に重要である。そのために、印字ヘッド部102の内部の圧力(メニスカス圧)を高精度に制御する必要がある。
特開平9-232701号公報
この種の印刷部106は、生産システムに組み込まれて使用されるため、多数の被印刷物に対してできるだけ連続的に印刷可能となるように、大容量のインク供給部105を搭載することが好ましい。インク供給部105の容量は、装置仕様によっても異なるが、1リットル近いものもある。しかし、そうすると、インク供給部105の内部のインク残量の多いときに、該内部のインクの自重による圧力が印字ヘッド部102の内部に直接伝わってメニスカス圧が変動し、インクの射出が不安定になるという課題がある。
また、大容量のインク供給部105の残量が少ないとき(例えば、残量100ml未満)や、そもそもインク供給部105が小容量(例えば、容量100ml未満)のときであっても、インク供給部105と印字ヘッド部102(メニスカス形成部)との高低差があると、インクの自重の影響を受け、メニスカスが適切な形状に保てなくなり、インクの射出不良が起きるという課題がある。
前記課題を解決するために、第1の発明のインクジェット印刷装置は、
インクを貯蔵するメインタンクと、
該メインタンクから供給されるインクを運ぶインク供給経路と、
該インク供給経路を介して内部に供給されたインクを貯溜可能かつノズルから吐出可能に構成されたインクジェットヘッドと、
所定の負圧であるメニスカス圧を生成するメニスカス圧生成部と、
前記インクジェットヘッドの内部の圧力を前記メニスカス圧生成部による前記メニスカス圧に切り替える切替弁と
を備えており、
前記切替弁により前記インクジェットヘッドの内部がメニスカス圧にされているときに前記メインタンクからインクが供給され前記インクジェットヘッドの内部に充填されるように構成されたインクジェット印刷装置であって、
前記インク供給経路には、インクを滞留させることが可能な内部空間を有するインクバッファーが介装されており、
該インクバッファーは、その上部にある流入口及び下部にある流出口の断面よりも内部が大きい断面に形成されており、該内部で、前記メインタンク側のインクと、前記インクジェットヘッド側のインクとが気体の介在によって分離されるように構成されている。
ここで、メニスカスとは、インクを吐出するために設けられたノズルの先端部におけるインクの液面の形状のことで、このときのノズルの先端部におけるインクの圧力をメニスカス圧という。メニスカスを適正に保持することが非常に重要で、インクの飛翔速度や着弾位置に影響が出る場合がある。
インクバッファーとしては、特に限定されないが、前記内部空間の上端及び下端にそれぞれ前記流入口及び前記流出口が設けられているものを例示する。
メインタンク及びインクバッファーの容量としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。
(1)メインタンク及びインクバッファーを10~100mlの小容量タンクで構成するとともに、メインタンクに対しては、大容量(例えば、1リットル程度)のサプライタンクからインクを随時供給するように構成されている態様。
(2)メインタンクを大容量タンクで構成し、インクバッファーを小容量タンクで構成している態様。
この構成によれば、前記メインタンクと前記インクジェットヘッドとを前記インクバッファーを介して接続しており、該インクバッファーの内部の気体の介在によって、前記メインタンクの内部のインクの自重による圧力が前記インクジェットヘッドの内部に直接伝わってメニスカス圧が変動しインクの射出が不安定になることを防止できる。そのため、前記インクジェットヘッドの内部のメニスカス圧の変動を低減でき、インクの射出を安定させることができる。
第2の発明のインクジェット印刷装置としては、前記第1の発明において、
前記インクバッファーは、前記インク供給経路における前記インクジェットヘッドの近傍に配置されている態様を例示する。
この構成によれば、前記インクバッファーの内部における前記インクジェットヘッド側のインクの自重の圧力による前記インクジェットヘッド内部への影響を小さくすることができる。
第3の発明のインクジェット印刷装置としては、前記第1又は2の発明において、
前記インクバッファーは、前記メインタンクから供給されるインクの液面が前記流入口よりも低い位置となり、該液面の上側に前記気体が介在するように構成されている態様を例示する。
この構成によれば、前記インクバッファーの内部で、前記メインタンク側のインクと、前記インクジェットヘッド側のインクとが気体の介在によって分離される状態を実現できる。
第4の発明のインクジェット印刷装置としては、前記第1~3のいずれかの発明において、
所定の陽圧であるパージ圧を生成するパージ圧生成部を備えるとともに、前記切替弁は、前記インクジェットヘッドの内部の圧力を、該パージ圧生成部による前記パージ圧又は前記メニスカス圧生成部による前記メニスカス圧に切り替え可能に構成されており、
前記インクジェットヘッドと前記インクバッファーとの間の前記インク供給経路には、インクジェットヘッド側へのインクの流れのみを許容する逆止弁、又は/及びインクの流れを抑制する絞り弁が介装されている態様を例示する。
ここで、パージとは、プリンターが常に安定してインクを飛ばせるよう、少量の捨てインクを吐出し、インクジェットヘッドのノズルを詰らせないようにするための動作であり、このときのノズルの先端部におけるインクの圧力をパージ圧という。
この構成における逆止弁によれば、パージ圧にしたときに、インクバッファー内にインクが激しく逆流してその付近のインク経路内に気泡が発生することを防止するとともに、その気泡が、その後のメインタンクからのインク補充動作の際などにインクジェットヘッド内に押し込まれインクの射出不良を生じさせることを防止できる。また、この構成における前記絞り弁によれば、それらのことを抑制することができる。
また、前記インクジェットヘッドを、前記パージ圧にするときに、その圧力が前記インクバッファー内の気体の収縮により緩和されてしまうことを、前記逆止弁により防止でき、また、前記絞り弁により抑制することができる。また、前記絞り弁を設けることにより、前記インクバッファー側から前記インクジェットヘッド側へインクを緩やかに供給することができ、そのときの前記パージ圧の変動を低減することができる。
第5の発明のインクジェット印刷装置としては、前記第1~4のいずれかの発明において、
前記インクジェットヘッドの上側に配設され、前記メインタンクよりも内部が相対的に小容量に形成され、インクジェットヘッドの内部との間で相互にインクが流通可能に接続されたリザーバータンクを備え、
前記メインタンクから供給されたインクが前記インクジェットヘッドに充填された後、インクの液位が上昇し前記リザーバータンクに供給されるように構成されている態様を例示する。
前記リザーバータンクとしては、特に限定されないが、前記インクバッファーと同程度の容量に形成することを例示する。
この構成におけるメニスカス圧は、前記リザーバータンクの液面高さと流体としてのインクの比重に合わせて、最適値を決定する。特に限定されないが、運用実績のあるメニスカス圧値の一例としては、-2.9kPaとすることが挙げられる。また、この構成におけるパージ圧は、前記インクジェットヘッドの耐圧値を超えない範囲で、強めの値に設定する。特に限定されないが、運用実績のあるパージ圧値の一例としては、50kPaとすることが挙げられる。
この構成によっても、前記第1~第4の発明と同様の作用効果が得られる。
本発明に係るインクジェット印刷装置によれば、大容量のメインタンク内のインクの自重による圧力がインクジェットヘッド内のインクに直接伝わることを防止できるという優れた効果を奏する。
本発明を具体化した第一実施形態に係るインクジェット印刷装置のインク及びエアー配管の構成を示すブロック図である。 同インクジェット装置のインク供給系統に関する具体的な構成例を示す部分断面図である。 同インクジェット装置のインクバッファーの動作を示す縦断面図である。 本発明を具体化した第二実施形態に係るインクジェット印刷装置のインク及びエアー配管の構成を示すブロック図である。 同インクジェット装置のインク供給系統に関する具体的な構成例を示す部分断面図である。 従来のインクジェットプリンターの印字ヘッド部を示す斜視図である。
図1~図3は本発明を具体化した第一実施形態のインクジェット印刷装置20を示している。図1に示すように、このインクジェット印刷装置20は、インクジェットヘッド部21と、インク供給部22と、圧力制御部23とを備えている。
インクジェットヘッド部21は、内部に供給されたインクLを吐出するノズルを有するインクジェットヘッド4と、該インクジェットヘッド4の上側に配設され、インクジェットヘッド4の内部との間で相互にインクLが流通可能に接続されたリザーバータンク2とを備えている。
リザーバータンク2は、インク供給部22のメインタンク1よりも内部が相対的に小容量に形成されている。このリザーバータンク2には、その内部のインクLの液位を監視するリザーバータンク液位センサー(図示略)が設けられている。本例では、リザーバータンク2内のインクLの液位の上限位置よりも低めに設定された所定の満液位(例えば、10ml程度のインクLが蓄えられた時点)となったことを前記リザーバータンク液位センサーが検知すると、インク供給部22の経路開閉機構7(後述)により経路を閉じてメインタンク1からのインク供給を停止させるように構成されている。
インク供給部22は、図2に示すようにインクLを貯蔵するメインタンク1と、該インクLをインクジェットヘッド部21の内部に供給するためのインク供給経路24とを備えるとともに、該インク供給経路24の途中部には、メインタンク1側から順に、二方弁5、フィルター6、経路開閉機構7、インクバッファー3、及び絞り弁10が設けられている。メインタンク1からインクバッファー3へインクが流れやすくなるように、インクバッファー3はメインタンク1の内底面の高さよりも低い位置に流入口3aが位置するように設けられ、リザーバータンク2は同内底面の高さよりも低い位置に前記満液位が位置するように設けられている。
メインタンク1は、本例では、パウチ容器の内部にインクLが充填されたものであり、内部のインクLがなくなると、メインタンク1(パウチ容器)ごと交換するように構成されている。パウチ容器の容量としては、特に限定されないが、100mlとすることを例示する。
インク供給経路24は、インクLが供給可能に構成された経路であればよく、特に限定されないが、本例ではチューブ等で構成されている。本例のインク供給経路24の終端部は、インクジェットヘッド4とリザーバータンク2を接続するチューブに接続されている。
二方弁5は、インク供給経路24を開閉可能に構成されている。この二方弁5は、印刷動作中はインク供給経路24が開かれた状態に設定されており、例えばメインタンク1の交換などのメンテナンス時にインク供給経路24を閉じるために使用される。
フィルター6は、無数の小孔が形成されており、インクL中に紛れ込んだ異物を除去するように構成されている。
経路開閉機構7は、インク供給経路24における可撓性を有するチューブで構成された部位の外周壁を圧迫可能に設けられたシリンダー7aと、該シリンダー7aの動作速度の調整用のスピードコントローラー7b、7cとを備え、S1及びS2からのエアー圧を切り替えることによりシリンダー7aの伸縮を制御することで、インク供給経路24のインクLの経路を開閉可能に構成されている。本例の経路開閉機構7は、その経路の開閉に即応してインクバッファー3へのインクLの流れが制御できるように、インクバッファー3の流入口3aの近傍かつ、該流入口3aよりも低い位置に配設されている。
インクバッファー3は、経路開閉機構7とインクジェットヘッド4の間のインク供給経路24に介装されており、その上部にある流入口3a及び下部にある流出口3bの断面よりも内部が大きい断面に形成されており、その内部空間にインクを滞留させることが可能になっている。そして、インクバッファー3は、その内部で、メインタンク1側のインクLと、インクジェットヘッド4側のインクLとが気体G(本例では気体Gとして空気を用いている。)の介在によって分離されるように構成されている。具体的には、図2及び図3に示すように、インクバッファー3は、その内部の上部及び下部にそれぞれ流入口3a及び流出口3bが設けられている。流入口3aの高さはリザーバータンク2の液位の上限位置よりも相対的に高くなるように設定されている。流出口3bの高さはリザーバータンク2の液位の上限位置よりも相対的に低くなるように設定されており、本例では、リザーバータンク2の液位の下限位置と略等しくなるように設定されている。インクバッファー3とリザーバータンク2は、互いがこのような関係となるように構成されているので、リザーバータンク2にメニスカス圧やパージ圧が付与されていない状態では、パスカルの原理に基づくU字管の両端側の液位と同様に、互いの内部のインクLの液位が等しくなり、リザーバータンク2にメニスカス圧(負圧)が付与されているときは、インクバッファー側のインクLの液位よりもリザーバータンク側のインクLの液位が相対的に高くなるように構成されている。なお、パージ圧(陽圧)はパルス状に短時間付与されるようになっているので、メニスカス圧の場合とは逆方向に変動するものの、互いの内部のインクLの液位の変動は少ない。そして、リザーバータンク2の満液位は、該満液位の状態にあるリザーバータンク2にパージ圧(陽圧)が付与されたときでも、インクバッファー3内のインクLの液位が流入口3aの高さに到達しない位置に設定されている。これらの構成により、メインタンク1から供給されるインクLの液面は、流入口3aよりも低い位置となり、それによって該液面の上側に気体Gが介在するようになっている。
絞り弁10は、インク供給経路24におけるインクLの流れの急激な変動を抑制することで、インクLの逆流を抑制するように構成されている。絞り弁10に代えて、又は絞り弁10とともに、インクジェットヘッド部側へのインクLの流れのみを許容する逆止弁などを使用することにより、インクLの逆流を防止するようにしてもよい。
圧力制御部23は、外部から供給された圧縮エアーAを入力し、所定の陽圧であるパージ圧を生成するパージ圧生成部30と、該パージ圧の圧縮エアーを入力し、所定の負圧であるメニスカス圧を生成するメニスカス圧生成部31と、両圧力の切替を行う切替弁としての電磁弁15とを備えている。この圧力制御部23の出力側は、圧力供給経路32を介してインクジェットヘッド4及びリザーバータンク2に接続されている。
パージ圧生成部30は、外部から供給された圧縮エアーAの圧力をパージ圧に減圧するレギュレーター11と、該パージ圧を監視するパージ圧監視センサー33とを備えている。
メニスカス圧生成部31は、パージ圧生成部30からの供給エアー量を制御する比例制御弁12と、メニスカス圧を生成するエジェクター13と、メニスカス圧を監視するメニスカス圧監視センサー34と、メニスカスの元圧の開閉を行う電磁弁14とを備えている。
次に、本例のインクジェット印刷装置20の動作を、パージ圧の生成の動作と、メニスカス圧の生成の動作と、インクLの供給の動作とに分けて説明する。
(1)パージ圧の生成の動作
外部より供給された圧縮エアーAはパージ圧生成部のレギュレーター11により所定の圧力に減圧される。減圧されたエアー圧(パージ圧)は、パージ圧監視センサー33により監視される。電磁弁15のパージ圧側を開くと、インクジェットヘッド及びリザーバータンク2の内部はパージ圧となる。
(2)メニスカス圧の生成の動作
パージ圧生成部30により生成されたパージ圧の圧縮エアーは、比例制御弁12によりエアー流量が調整され、エジェクター13によりメニスカスの元圧が生成される。生成されたメニスカスの元圧はメニスカス圧監視センサー34により監視される。電磁弁15のメニスカス元圧側を開くと、インクジェットヘッド4及びリザーバータンク2の内部はメニスカス圧となる。
なお、このメニスカス元圧は、負圧となっている。その理由は、インクジェットヘッド4のノズルの開口面が下方を向いて配置されているので、該ノズルからのインクLの漏れを防止するために負圧に保たれている必要があるからである。但し、負圧が大きすぎると前記ノズル内に空気が侵入し、該ノズルからインクLを吐出することができなくなってしまうので、適度な負圧状態にすることが必要となる。
(3)インクの供給の動作
電磁弁15のメニスカス元圧側を開くと、インクジェットヘッド4及びリザーバータンク2の内部がメニスカス元圧(負圧)になるため、メインタンク1のインクLが、経路開閉機構7を開くことでインクバッファー3を介してインクジェットヘッド4に供給される。そのインクLは、インクジェットヘッド4の内部に充填された後、インクLの液位が上がり、その上部のリザーバータンク2の適正な量(即ち、前記満液位)まで、メニスカス元圧(負圧)に応じてインクLが供給される。
リザーバータンク2にインクLが貯まっている状態で、電磁弁15のパージ圧側を開くと、リザーバータンク2内のインクLがインクジェットヘッド4に供給される(パージ圧は陽圧のためリザーバータンク2内のインクLが押し出される)。
印刷時は、リザーバータンク2内をメニスカス元圧にすることで、インクジェットヘッド4のノズルの先端部には適切なメニスカスが形成され、安定して印刷を行うことができる。この印刷の際に、ノズルからインクLが吐出されると、インクジェットヘッド4の内部のインク量が減り一時的に負圧が増大してメニスカスが後退するが、ノズルの毛細管力により再びノズル内にインクLが満たされ、インクLはチューブを介してリザーバータンク2から吸い出されることにより、インクジェットヘッド4の内部の圧力が元に戻り、ノズルの先端部にてメニスカスが安定する。それとともに、メインタンク1のインクLが経路開閉機構7を開くことでインクバッファー3を介してインクジェットヘッド4に供給され、それによりリザーバータンク2のインク減少分が補充される。このような吐出とインク供給(再充填)とが繰り返される。
また、ノズル詰まりが発生した場合には、リザーバータンク2の内部をパージ圧にすることで、インクLを勢いよく吐出することができ、ノズル詰まりの解消動作を行うことができる。
以上のように構成された本例のインクジェット印刷装置20によれば、メインタンク1とインクジェットヘッド4とをインクバッファー3を介して接続しており、該インクバッファー3の内部の気体Gの介在によって、メインタンク1の内部のインクLの自重による圧力がインクジェットヘッド4の内部に直接伝わってメニスカス圧が変動し、インクLの射出が不安定になることを防止できる。そのため、インクジェットヘッド4の内部のメニスカス圧の変動を低減でき、インクLの射出を安定させるという作用効果が得られる。
また、インクバッファー3は、インク供給経路24におけるインクジェットヘッド4の近傍に配置されているので、インクバッファー3の内部における前記インクジェットヘッド側のインクLの自重の圧力によるインクジェットヘッド4の内部への影響を小さくするという作用効果が得られる。
また、インクバッファー3は、メインタンク1から供給されるインクLの液面が流入口3aよりも低い位置となり、該液面の上側に気体Gが介在するように構成されている。この構成によれば、インクバッファー3の内部で、メインタンク1側のインクLと、インクジェットヘッド4側のインクLとが気体Gの介在によって分離される状態を実現できる。
また、所定の陽圧であるパージ圧を生成するパージ圧生成部30を備えるとともに、切替弁としての電磁弁15は、インクジェットヘッド4の内部の圧力を、該パージ圧生成部30による前記パージ圧又はメニスカス圧生成部31による前記メニスカス圧に切り替え可能に構成されており、インクジェットヘッド4とインクバッファー3との間のインク供給経路24には、インクジェットヘッド側へのインクLの流れのみを許容する逆止弁、又は/及びインクLの流れを抑制する絞り弁10を介して互いの内部が接続されている。この構成における逆止弁によれば、パージ圧にしたときに、インクバッファー内にインクLが激しく逆流してその付近のインク経路内に気泡が発生することを防止するとともに、その気泡が、その後のメインタンク1からのインク補充動作の際などにインクジェットヘッド4内に押し込まれインクLの射出不良を生じさせることを防止できる。また、この構成における絞り弁10によれば、それらのことを抑制することができる。また、インクジェットヘッド4を前記パージ圧にするときに、その圧力がインクバッファー3内の気体Gの収縮により緩和されてしまうことを、前記逆止弁により防止でき、また、絞り弁10により抑制するという作用効果が得られる。また、絞り弁10を設けることにより、前記インクバッファー側からインクジェットヘッド4側へインクLを緩やかに供給することができ、そのときの前記パージ圧の変動を低減するという作用効果が得られる。
さらに、インクジェットヘッド4の上側に配設され、メインタンク1よりも内部が相対的に小容量に形成され、インクジェットヘッド4の内部との間で相互にインクが流通可能に接続されたリザーバータンク2を備え、切替弁としての電磁弁15によりインクジェットヘッド4及びリザーバータンク2の内部がメニスカス圧にされると、経路開閉機構7を開くことでメインタンク1から供給されたインクLがインクジェットヘッド4に充填された後、インクの液位が上昇しリザーバータンク2に供給されるように構成されている。この構成によっても上述した作用効果と同様のものが得られる。
次に、図4及び図5は本発明を具体化した第二実施形態を示している。このインクジェット印刷装置は、インク供給部22の構成が、主に第一実施形態と相違している。従って、同実施形態と共通する部分については、同一符号を付することにより重複説明を省く。
インク供給部22は、図4及び図5に示すようにインクLを貯蔵するメインタンク1と、該インクLをインクジェットヘッド部21の内部に供給するためのインク供給経路24とを備えるとともに、該インク供給経路24の途中部には、メインタンク1側から順に、フィルター6、経路開閉機構7、インクバッファー3、及び絞り弁10が設けられている。メインタンク1からインクバッファー3へインクが流れやすくなるように、インクバッファー3はメインタンク1の内底面の高さよりも低い位置に流入口3aが位置するように設けられ、リザーバータンク2は同内底面の高さよりも低い位置に前記満液位が位置するように設けられている。
本例のメインタンク1は、円筒状の内部空間を備え、その中にインクLを貯蔵するように構成されている。そして、メインタンク1には、液位センサ(図示略)が設けられており、該液位に応じてサプライタンク(図示略)からインクLが補充されるように構成されている。本例の構成では基本的にメインタンク1を取り外す必要がないので、第一実施形態における二方弁5が設けられていない。
本例の経路開閉機構7は、電磁弁を用いて構成されており、その経路の開閉に即応してインクバッファー3へのインクLの流れが制御できるように、インクバッファー3の流入口3aの直上に配設されている。
本例のインクバッファー3は、図4及び図5に示すように、流入口3aの高さが、リザーバータンク2の液位の上限位置よりも相対的に高くなるように設定されている。流出口3bの高さはリザーバータンク2の液位の上限位置よりも相対的に低くなるように設定されている。
以上のように構成された本例のインクジェット印刷装置によっても、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、リザーバータンク2を省いた構成にする等、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
1 メインタンク
2 リザーバータンク
3 インクバッファー
3a 流入口
3b 流出口
4 インクジェットヘッド
5 二方弁
6 フィルター
7 経路開閉機構
7a シリンダー
7b スピードコントローラー
7c スピードコントローラー
10 絞り弁
11 レギュレーター
12 比例制御弁
13 エジェクター
14 電磁弁(メニスカス元圧開閉用)
15 電磁弁(パージとメニスカス圧切替用)
20 インクジェット印刷装置
21 インクジェットヘッド部
22 インク供給部
23 圧力制御部
24 インク供給経路
30 パージ圧生成部
31 メニスカス圧生成部
32 圧力供給経路
33 パージ圧監視センサー
34 メニスカス圧監視センサー
A 外部から供給された圧縮エアー
G 気体
L インク
S1 制御信号
S2 制御信号

Claims (5)

  1. インクを貯蔵するメインタンクと、
    該メインタンクから供給されるインクを運ぶインク供給経路と、
    該インク供給経路を介して内部に供給されたインクを貯溜可能かつノズルから吐出可能に構成されたインクジェットヘッドと、
    所定の負圧であるメニスカス圧を生成するメニスカス圧生成部と、
    前記インクジェットヘッドの内部の圧力を前記メニスカス圧生成部による前記メニスカス圧に切り替える切替弁と
    を備えており、
    前記切替弁により前記インクジェットヘッドの内部がメニスカス圧にされているときに前記メインタンクからインクが供給され前記インクジェットヘッドの内部に充填されるように構成されたインクジェット印刷装置であって、
    前記インク供給経路には、インクを滞留させることが可能な内部空間を有するインクバッファーが介装されており、
    該インクバッファーは、その上部にある流入口及び下部にある流出口の断面よりも内部が大きい断面に形成されており、該内部で、前記メインタンク側のインクと、前記インクジェットヘッド側のインクとが気体の介在によって分離されるように構成されているインクジェット印刷装置。
  2. 前記インクバッファーは、前記インク供給経路における前記インクジェットヘッドの近傍に配置されている請求項1記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記インクバッファーは、前記メインタンクから供給されるインクの液面が前記流入口よりも低い位置となり、該液面の上側に前記気体が介在するように構成されている請求項1又は2記載のインクジェット印刷装置。
  4. 所定の陽圧であるパージ圧を生成するパージ圧生成部を備えるとともに、前記切替弁は、前記インクジェットヘッドの内部の圧力を、該パージ圧生成部による前記パージ圧又は前記メニスカス圧生成部による前記メニスカス圧に切り替え可能に構成されており、
    前記インクジェットヘッドと前記インクバッファーとの間の前記インク供給経路には、インクジェットヘッド側へのインクの流れのみを許容する逆止弁、又は/及びインクの流れを抑制する絞り弁が介装されている請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記インクジェットヘッドの上側に配設され、前記メインタンクよりも内部が相対的に小容量に形成され、インクジェットヘッドの内部との間で相互にインクが流通可能に接続されたリザーバータンクを備え、
    前記メインタンクから供給されたインクが前記インクジェットヘッドに充填された後、インクの液位が上昇し前記リザーバータンクに供給されるように構成されている請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェット印刷装置。
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