JP2023013281A - 共振スイッチドキャパシタコンバータ、そのコントローラ回路および制御方法、それを用いた電子機器 - Google Patents

共振スイッチドキャパシタコンバータ、そのコントローラ回路および制御方法、それを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

Figure 2023013281000001
【課題】新規なスイッチドキャパシタコンバータおよびそのコントローラを提供する。
【解決手段】コントローラIC200は、第1状態φ1~第4状態φ4が切り換え可能である。第1状態φ1において、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2がオンである。第2状態φ2において、第1スイッチSW1および第3スイッチSW3がオンである。第3状態φ3において、第3スイッチSW3および第4スイッチSW4がオンである。第4状態φ4において、第2スイッチSW2および第4スイッチSW4がオンである。コントローラIC200は、第1状態φ1、第2状態φ2、第3状態φ3、第1状態φ1、第4状態φ4、第3状態φ3の順で繰り返す。
【選択図】図1

Description

本開示は、共振スイッチドキャパシタコンバータに関する。
電源電圧より高い電圧あるいは低い電圧を生成するために、DC/DCコンバータやチャージポンプが使用される。エネルギーを蓄える素子としてインダクタを利用するDC/DCコンバータは、インダクタによって出力電圧を制御することができる一方で、スイッチング動作により効率が低下するという問題がある。
高効率が要求されるアプリケーションでは、エネルギーの保存要素としてのインダクタが不要なスイッチドキャパシタコンバータ(チャージポンプ)が使用される。このスイッチドキャパシタコンバータのひとつとして、フライングキャパシタと直列に共振用のインダクタを追加して、共振動作させるものが知られている(共振スイッチドキャパシタコンバータという)。共振スイッチドキャパシタコンバータによれば、ゼロ電流スイッチング(ソフトスイッチング)が可能となるため、高効率動作が可能となる。
またハイブリッドDC/DCコンバータや、スリーレベル(3-level)コンバータ、シリーズキャパシタDC/DCコンバータなどが提案されている。一般的なDC/DCコンバータが、入力電圧VINに応じた振幅を有するスイッチング信号を発生して、インダクタにエネルギーを蓄えるのに対して、ハイブリッドDC/DCコンバータ、スリーレベルコンバータ、シリーズキャパシタDC/DCコンバータは、キャパシタを利用して入力電圧VINの1/2の振幅VIN/2を有するスイッチング信号を生成し、インダクタにエネルギーを蓄える。これにより効率を改善することができる。
米国特許9917517号
本開示はかかる状況においてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、新規なスイッチドキャパシタコンバータおよびそのコントローラの提供にある。
本開示のある態様は、スリーレベルコンバータのコントローラ回路に関する。スリーレベルコンバータは、入力ラインと接地ラインの間に直列に接続される第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチと、第2スイッチおよび第3スイッチの両端間に接続されるキャパシタと、第2スイッチと第3スイッチの接続ノードと出力ラインの間に接続されるインダクタと、を備える。コントローラ回路は、第1スイッチおよび第2スイッチがオンである第1状態、第1スイッチおよび第3スイッチがオンである第2状態、第3スイッチおよび第4スイッチがオンである第3状態、第2スイッチおよび第4スイッチがオンである第4状態が切換可能であり、第1状態、第2状態、第3状態、第1状態、第4状態、第3状態の順で繰り返す。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本開示のある態様によれば、スリーレベルコンバータを、ゼロ電圧スイッチングモードで動作させることができ、効率を改善できる。
図1は、実施形態に係る共振スイッチドキャパシタコンバータの回路図である。 図2は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータの第1状態の等価回路図である。 図3は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータの第2状態の等価回路図である。 図4は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータの第3状態の等価回路図である。 図5は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータの第4状態の等価回路図である。 図6は、共振スイッチドキャパシタコンバータの動作を説明する波形図である。 図7は、比較技術に係るスリーレベルコンバータの動作を説明する図である。 図8は、フィードバック機能付きのコントローラICを備える共振スイッチドキャパシタコンバータの回路図である。 図9は、フィードバックコントローラおよび状態制御部の構成例を示す回路図である。 図10は、共振スイッチドキャパシタコンバータを備える電子機器の一例を示す図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
一実施形態に係るコントローラ回路は、スリーレベルコンバータを制御する。制御対象のスリーレベルコンバータは、入力ラインと接地ラインの間に直列に接続される第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチと、第2スイッチおよび第3スイッチの両端間に接続されるキャパシタと、第2スイッチと第3スイッチの接続ノードと出力ラインの間に接続されるインダクタと、を備える。コントローラ回路は、第1スイッチおよび第2スイッチがオンである第1状態、第1スイッチおよび第3スイッチがオンである第2状態、第3スイッチおよび第4スイッチがオンである第3状態、第2スイッチおよび第4スイッチがオンである第4状態、が切り換え可能であり、第1状態、第2状態、第3状態、第1状態、第4状態、第3状態の順で繰り返す。
この制御シーケンスによって、ゼロ電圧スイッチングが可能となり、効率を改善できる。
一実施形態において、第1状態の時間と第3状態の時間が等しく、第2状態の時間と第4状態の時間が等しくてもよい。これにより制御が簡単になり、コントローラ回路の構成も簡素化できる。
一実施形態において、コントローラ回路は、負荷の状態に応じて、第1状態の時間と第3状態の時間を制御可能であってもよい。第1状態および第3状態の長さを制御することにより、インダクタに流れるコイル電流の平均値を制御できる。
一実施形態において、コントローラ回路は、出力ラインに発生する出力電圧と目標レベルの誤差が小さくなるように、少なくとも第1状態および第3状態の長さをフィードバック制御するフィードバックコントローラを備えてもよい。これにより出力電圧を目標レベルに安定化できる。
一実施形態において、フィードバックコントローラは、出力ラインに発生する出力電圧と目標レベルの誤差を増幅するエラーアンプと、エラーアンプの出力に応じたパルス信号を生成するパルス変調器と、パルス信号に応じて、第1状態から第4状態を切りかえる状態制御部と、を含んでもよい。
一実施形態において、コントローラ回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、本発明を好適な実施形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また、「信号A(電圧、電流)が信号B(電圧、電流)に応じている」とは、信号Aが信号Bと相関を有することを意味し、具体的には、(i)信号Aが信号Bである場合、(ii)信号Aが信号Bに比例する場合、(iii)信号Aが信号Bをレベルシフトして得られる場合、(iv)信号Aが信号Bを増幅して得られる場合、(v)信号Aが信号Bを反転して得られる場合、(vi)あるいはそれらの任意の組み合わせ、等を意味する。「応じて」の範囲は、信号A、Bの種類、用途に応じて定まることが当業者には理解される。
本明細書において参照する波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは誇張もしくは強調されている。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る共振スイッチドキャパシタコンバータ100の回路図である。共振スイッチドキャパシタコンバータ100は、スリーレベルコンバータであり、コントローラIC(Integrated Circuit)200と、その周辺回路110を備える。共振スイッチドキャパシタコンバータ100は入力ライン102に供給される入力電圧VINを降圧し、出力ライン104に出力電圧VOUTを発生する。
具体的には、周辺回路110は、第1スイッチSW1~第4スイッチSW4、キャパシタC1,C2,インダクタL1を含む。第1スイッチSW1~第4スイッチSW4は、入力ライン102と接地ライン106の間に直列に接続される。キャパシタC1の一端は、第1スイッチングノードnと接続され、キャパシタC1の他端は、第3スイッチングノードnと接続される。言い換えるとキャパシタC1は、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3の両端間に接続される。
インダクタL1は、第2スイッチSW2と第3スイッチSW3の接続ノード(第2スイッチングノード)nと出力ライン104の間に接続される。出力キャパシタC2は、出力ライン104と接続される。この実施例では、第1スイッチSW1~第4スイッチSW4は、NチャンネルMOSFETであるがその限りでなく、一部をPチャンネルに置換してもよい。またMOSFETに代えて、バイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を利用してもよい。
コントローラIC200は、複数のスイッチSW1~SW4を駆動する。コントローラIC200は、駆動回路210および状態制御部220を備え、ひとつの半導体チップに集積化された機能ICである。なお、第1スイッチSW1~第4スイッチSW4は、コントローラIC200に集積化してもよい。
コントローラIC200は、4つの状態φ1~φ4が切りかえ可能に構成される。
・第1状態φ1
第1スイッチSW1および第2スイッチSW2: ON
第3スイッチSW3および第4スイッチSW4: OFF
・第2状態φ2
第1スイッチSW1および第3スイッチSW3: ON
第2スイッチSW2および第4スイッチSW4: OFF
・第3状態φ3
第3スイッチSW3および第4スイッチSW4: ON
第1スイッチSW1および第2スイッチSW2: OFF
・第4状態φ4
第2スイッチSW2および第4スイッチSW4: ON
第1スイッチSW1および第3スイッチSW3: OFF
コントローラIC200は、第1状態φ1、第2状態φ2、第3状態φ3、第1状態φ1、第4状態φ4、第3状態φ3の順で繰り返す。状態遷移は状態制御部220によって制御される。なお状態遷移においては、各スイッチのオン状態からオフ状態への切りかえを先行して行い、オフ状態からオン状態への切りかえをそれに続いて行うものとする。
状態制御部220は、各状態φ1~φ4において、スイッチSW1~SW4のオン、オフを指示する制御信号S1~S4を生成する。駆動回路210は、制御信号S1~S4にもとづいて、対応するスイッチSW1~SW4を駆動する。
以上が共振スイッチドキャパシタコンバータ100およびコントローラIC200の構成である。続いてその動作を説明する。
図2は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータ100の第1状態φ1の等価回路図である。第1状態φ1では、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2がオンとなる。Vn1=Vn2=VINとなるから、インダクタL1の両端間電圧は、VIN-VOUTとなり、第1状態φ1において、インダクタL1のコイル電流Iは、傾き(VIN-VOUT)/Lで増加する。
図3は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータ100の第2状態φ2の等価回路図である。第2状態φ2では、第1スイッチSW1、第3スイッチSW3がオンとなる。キャパシタC1の両端間電圧をVcとすると、第2状態φ2において、Vn3=Vn2=VIN-Vcとなる。このとき、インダクタL1の両端間電圧は、Vn2-VOUT=(VIN-Vc)-VOUTとなり、第2状態φ2において、インダクタL1のコイル電流Iは、傾き(VIN-Vc-VOUT)/Lで変化する。なお、定常状態では、Vc≒VIN/2となるから、コイル電流Iは実質的に一定量となる。
図4は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータ100の第3状態φ3の等価回路図である。第3状態φ3では、第3スイッチSW3、第4スイッチSW4がオンとなる。インダクタL1の両端間電圧は、-VOUTとなり、第3状態φ3において、インダクタL1のコイル電流Iは、傾き-VOUT/Lで増加(VOUT/Lの傾きで減少)する。
図5は、図1の共振スイッチドキャパシタコンバータ100の第4状態φ4の等価回路図である。第4状態φ4では、第2スイッチSW2、第4スイッチSW4がオンとなる。キャパシタC1の両端間電圧をVcとすると、第4状態φ4において、Vn2=Vcとなる。このとき、インダクタL1の両端間電圧は、Vn2-VOUT=Vc-VOUTとなり、第4状態φ4において、インダクタL1のコイル電流Iは、傾き(Vc-VOUT)/Lで変化する。なお、定常状態では、Vc≒VIN/2となるから、コイル電流Iは実質的に一定量となる。
図6は、共振スイッチドキャパシタコンバータ100の動作を説明する波形図である。図6にはインダクタL1に流れるコイル電流Iが示される。第1状態φ1の時間長さをton1、第3状態φ3の時間長さをton3とするとき、第1状態φ1におけるコイル電流Iの変化量ΔIL1、第3状態φ3におけるコイル電流Iの変化量ΔIL3は、以下の式で表される。
ΔIL1=(VIN-VOUT)/L×ton1
ΔIL3=-VOUT/L×ton3
となる。定常状態において、コイル電流Iが安定化しているとき、ΔIL1とΔIL3の絶対値は等しい。
(VIN-VOUT)/L×ton1=VOUT/L×ton3
on1=ton3の制約条件を課すと、
(VIN-VOUT)=VOUT
を得る。つまり定常状態において、
OUT=VIN/2
を得ることができる。
この共振スイッチドキャパシタコンバータ100によれば、ゼロ電圧スイッチングが可能となり、それにより低損失高効率動作が実現できる。その理由を説明する。
・第1状態φ1から第2状態φ2への遷移
定常状態においては、Vc=VIN/2、VOUT=VIN/2が成り立っている。第1状態φ1では、Vn1=Vn2=VIN、Vn3=VIN/2である。第1状態φ1から第2状態φ2の遷移に際して、第2スイッチSW2がターンオフすると、電流は第3スイッチSW3であるMOSFETのボディダイオードを介して流れ、第2状態と同じ電流経路となる。スイッチング電圧Vn2は、VIN/2まで低下し、第3スイッチSW3であるMOSFETのドレインソース間電圧はゼロとなる。この状態で第3スイッチSW3がオンすると、ゼロ電圧スイッチングとなり、損失は発生しない。
・第2状態φ2から第3状態φ3への遷移
第2状態φ2では、Vn1=VIN、Vn2=Vn3=VIN/2である。第2状態φ2から第3状態φ3の遷移に際して、第1スイッチSW1がターンオフすると、電流は第4スイッチSW4であるMOSFETのボディダイオードを介して流れ、第3状態φ3と同じ電流経路となる。スイッチング電圧Vn3は0Vまで低下し、第4スイッチSW4であるMOSFETのドレインソース間電圧はゼロとなる。この状態で第4スイッチSW4がオンすると、ゼロ電圧スイッチングとなり、損失は発生しない。
・第3状態φ3から第1状態φ1への遷移
第3状態φ3では、Vn1=Vn2=VIN/2、Vn3=0V(GND)である。第3状態φ3では、図6に示すように時間とともにコイル電流Iが減少し、負電流(逆向きの電流)となる。第3状態φ3から第1状態φ1への遷移に際して、第3スイッチSW3と第4スイッチSW4がオフすると、電流は、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2であるMOSFETのボディ電流を経由して入力ライン102に流れ込み、第1状態φ1と同じ電流経路となる。このとき第1スイッチングノードn1の電圧Vn1は入力電圧VINと等しくなるから、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2であるMOSFETのドレインソース電圧はゼロとなる。この状態で第1スイッチSW1および第2スイッチSW2がオンすると、ゼロ電圧スイッチングとなり、損失は発生しない。
以上がゼロ電圧スイッチングとなる理由である。共振スイッチドキャパシタコンバータ100の利点は、比較技術との対比によって明確となる。
比較技術ではスリーレベルコンバータを、以下の三状態で切りかえるものとする。
・状態I
第1スイッチSW1、第3スイッチSW3; ON
第2スイッチSW2、第4スイッチSW4; OFF
・状態II
第3スイッチSW3、第4スイッチSW4; ON
第1スイッチSW1、第2スイッチSW2; OFF
・状態III
第2スイッチSW2、第4スイッチSW4; ON
第1スイッチSW1、第3スイッチSW3; OFF
状態I~IIIはそれぞれ、実施形態における状態φ2、φ3、φ4に対応する。比較技術では、状態I、状態II、状態III、状態IIを1サイクルとしてこれを繰り返す。状態IにおいてキャパシタC1が充電され、状態IIIでは、キャパシタC1に蓄えられたエネルギーがインダクタL1に供給される。
図7は、比較技術に係るスリーレベルコンバータの動作を説明する図である。図7にはコイル電流Iが示される。状態Iにおいて、インダクタL1の両端間電圧は、(VIN-Vc)-VOUTであり、コイル電流Iは、傾き{(VIN-Vc)-VOUT}/Lで変化する。状態IIにおいて、インダクタL1の両端間電圧は、-VOUTであり、コイル電流Iは、傾き-VOUT/Lで変化する。
状態IIIにおいて、インダクタL1の両端間電圧は、Vc-VOUTであり、コイル電流Iは、傾き{Vc-VOUT}/Lで変化する。
状態Iおよび状態IIIの時間をton、状態IIの時間をtoffとすると、各状態におけるコイル電流Iの変化量ΔIL1~ΔIL3は以下の通りである。
ΔIL1={(VIN-Vc)-VOUT}/L×ton …(1)
ΔIL2=-VOUT/L×toff …(2)
ΔIL3={Vc-VOUT}/L×ton …(3)
定常状態において、コイル電流Iの平均値が一定であるとき、ΔIL1=|ΔIL2|=ΔIL3が成り立つ。式(1)と式(3)が等しいから、
Vc=VIN/2
を得る。これを式(1)に代入すると、
ΔIL1=(VIN/2-VOUT)/L×ton …(1’)
を得る。式(1’)と式(2)の絶対値が等しいから、式(4)を得る。
OUT=VIN/2×ton/(ton+toff)=VIN/2×d …(4)
ただし、d=ton/(ton+toff)であり、デューティサイクルを表す。d=0.5とした場合、VOUT=VIN/4となる。
以上が比較技術に係るスリーレベルコンバータの動作である。比較技術において、状態IIからIIIに遷移するとき、先にスイッチSW3がオフとなる。スイッチSW3のオフ後、電流はスイッチSW3のボディダイオードに流れるから、電流経路は、状態IIのままである。このとき第2スイッチSW2のドレインソース間電圧は非ゼロであるから、この状態で第2スイッチSW2をターンオンすると、ハードスイッチングとなり、電力損失が発生する。
状態IIからIに遷移するときは、先にスイッチSW4がオフとなる。スイッチSW4のオフ後、電流はスイッチSW4のボディダイオードに流れるから、電流経路は、状態IIのままである。このとき第1スイッチSW1のドレインソース間電圧は非ゼロであるから、この状態で第1スイッチSW1をターンオンすると、ハードスイッチングとなり、電力損失が発生する。
このように、比較技術ではハードスイッチングが発生している。
これに対して実施形態に係るコントローラIC200によれば、ソフトスイッチングを実現できるため、効率を改善できる。
実施形態に係るコントローラIC200は、オープンループで動作させると、ゲイン1/2倍のコンバータとして動作するが、フィードバック制御を組み込むことにより、ゲインすなわち出力電圧VOUTを設定可能となる。
図8は、フィードバック機能付きのコントローラIC200Aを備える共振スイッチドキャパシタコンバータ100Aの回路図である。コントローラIC200Aは、負荷の状態に応じて、第1状態φ1と第3状態φ3の長さを制御可能である。制御の方式は、PWM(パルス幅変調)であってもよいし、PFM(パルス周波数変調)であってもよい。PWMの場合、第1状態φ1と第3状態φ3の長さをton、パルス周期をTpとするとき、第2状態φ2と第4状態φ4の長さtoffは、Tp-tonとなる。PFM制御の場合、第2状態φ2と第4状態φ4の長さtoffは一定としてもよい。
コントローラIC200Aは、駆動回路210、状態制御部220に加えてフィードバックコントローラ230を備える。コントローラIC200AのフィードバックピンFBには、出力ライン104に発生する出力電圧VOUTに応じたフィードバック信号VFBが入力される。フィードバック信号VFBは、出力電圧VOUTを抵抗R11,R12によって分圧した電圧であってもよいし、出力電圧VOUTそのものであってもよい。
フィードバックコントローラ230は、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差がゼロになるように、言い換えると、出力電圧VOUTと目標レベルVOUT(REF)の誤差が小さくなるように、少なくとも第1状態および第3状態の長さtonをフィードバック制御する。
フィードバックコントローラ230は、DC/DCコンバータで使用される変調器と同様に構成することができる。
図9は、フィードバックコントローラ230および状態制御部220の構成例を示す回路図である。フィードバックコントローラ230は、エラーアンプ232およびパルス変調器234を備える。エラーアンプ232は、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差を増幅し、誤差信号VERRを生成する。パルス変調器234は、誤差信号VERRに応じたパルス信号Spを生成する。この例ではパルス変調器234はパルス幅変調器であり、オシレータ236と同期して、パルス信号Spを生成する。パルス信号Spのパルス幅は、誤差信号VERRに応じて制御される。
状態制御部220には、パルス信号Spと、オシレータ236が生成するクロックCLKが入力される。状態制御部220は、パルス信号SpとクロックCLKに応じて、第1状態φ1、第2状態φ2、第3状態φ3、第1状態φ1、第4状態φ4、第3状態φ3を順に切りかえる。第1状態φ1と第3状態φ3の長さは、パルス信号Spのパルス幅に応じて変化する。
(変形例)
上述した実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なことが当業者に理解される。以下、こうした変形例について説明する。
図9では、フィードバックコントローラ230をアナログ回路で構成する場合を説明したが、デジタル回路で構成してもよい。この場合、エラーアンプ232は、減算器および補償器(コントローラ)に置き換えられる。補償器は、PID(比例積分微分)補償器やPI(比例積分)補償器を用いることができる。
また図8では、出力電圧VOUTを安定化する定電流出力のコントローラIC200Aを説明したが、定電流出力のコンバータにも本発明は適用可能である。この場合、フィードバック信号VFBとして、出力電流IOUTを示す信号を利用すればよい。
(用途)
図10は、共振スイッチドキャパシタコンバータ100を備える電子機器700の一例を示す図である。電子機器700の好適な一例はサーバーである。元来、サーバーには12Vの電源線が引き込まれていたため、内部回路710は12Vで動作するように設計されている。内部回路710は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ、LAN(Local Area Network)のインタフェース回路と、12Vの電圧を降圧するDC/DCコンバータなどを含みうる。
近年、電線に流れる電流を減らすために、バス電圧を12Vから48Vに置き換える動きが進められている。この場合に、48Vの電源電圧を12Vあるいは24Vに降圧する電源回路720が必要となる。共振スイッチドキャパシタコンバータ100は、こうした電源回路720に好適に用いることができる。
電子機器700はサーバーに限定されず、車載機器であってもよい。従来の自動車のバッテリは12Vあるいは24Vが主流であるが、ハイブリッド車両では、48Vシステムが採用される場合があり、この場合も48Vのバッテリ電圧を、12Vあるいは24Vに変換する電源回路が必要とされる。このような場合に、1/2倍の共振スイッチドキャパシタコンバータ100を好適に利用することができる。
その他、電子機器700は、産業機器、OA機器であってもよいし、オーディオ機器などの民生機器であってもよい。
実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにさまざまな変形例が存在すること、またそうした変形例も本開示に含まれ、また本発明の範囲を構成しうることは当業者に理解されるところである。
100 共振スイッチドキャパシタコンバータ
102 入力ライン
104 出力ライン
106 接地ライン
110 周辺回路
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ
SW3 第3スイッチ
SW4 第4スイッチ
C1 キャパシタ
L1 インダクタ
C2 キャパシタ
200 コントローラIC
210 駆動回路
220 状態制御部
230 フィードバックコントローラ
232 エラーアンプ
234 パルス変調器
236 オシレータ

Claims (10)

  1. スリーレベルコンバータのコントローラ回路であって、
    前記スリーレベルコンバータは、
    入力ラインと接地ラインの間に直列に接続される第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチと、
    前記第2スイッチおよび前記第3スイッチの両端間に接続されるキャパシタと、
    前記第2スイッチと前記第3スイッチの接続ノードと出力ラインの間に接続されるインダクタと、
    を備え、
    前記コントローラ回路は、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチがオンである第1状態、
    前記第1スイッチおよび前記第3スイッチがオンである第2状態、
    前記第3スイッチおよび前記第4スイッチがオンである第3状態、
    前記第2スイッチおよび前記第4スイッチがオンである第4状態、
    を前記第1状態、前記第2状態、前記第3状態、前記第1状態、前記第4状態、前記第3状態の順で繰り返す、コントローラ回路。
  2. 前記第1状態の時間と前記第3状態の時間が等しく、前記第2状態の時間と前記第4状態の時間が等しい、請求項1に記載のコントローラ回路。
  3. 前記コントローラ回路は、負荷の状態に応じて、前記第1状態と前記第3状態の長さを制御可能である、請求項1または2に記載のコントローラ回路。
  4. 前記コントローラ回路は、
    前記出力ラインに発生する出力電圧と目標レベルの誤差が小さくなるように、少なくとも前記第1状態および前記第3状態の長さをフィードバック制御するフィードバックコントローラを備える、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ回路。
  5. 前記フィードバックコントローラは、
    前記出力ラインに発生する出力電圧と目標レベルの誤差を増幅するエラーアンプと、
    前記エラーアンプの出力に応じたパルス信号を生成するパルス変調器と、
    前記パルス信号に応じて、前記第1状態から前記第4状態を切りかえる状態制御部と、
    を含む、請求項4に記載のコントローラ回路。
  6. ひとつの半導体基板に一体集積化される、請求項1から5のいずれかに記載のコントローラ回路。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のコントローラ回路を備える、共振スイッチドキャパシタコンバータ。
  8. 請求項7に記載の共振スイッチドキャパシタコンバータを備える、電子機器。
  9. スリーレベルコンバータの制御方法であって、
    前記スリーレベルコンバータは、
    入力ラインと接地ラインの間に直列に接続される第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチと、
    前記第2スイッチおよび前記第3スイッチの両端間に接続されるキャパシタと、
    前記第2スイッチと前記第3スイッチの接続ノードと出力ラインの間に接続されるインダクタと、
    を備え、
    前記制御方法は、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチがオンである第1状態、
    前記第1スイッチおよび前記第3スイッチがオンである第2状態、
    前記第3スイッチおよび前記第4スイッチがオンである第3状態、
    前記第1状態、
    前記第2スイッチおよび前記第4スイッチがオンである第4状態、
    前記第3状態、
    を順に繰り返す、制御方法。
  10. 前記出力ラインに発生する出力電圧と目標レベルの誤差が小さくなるように、少なくとも前記第1状態および前記第3状態の長さをフィードバック制御するステップをさらに備える、請求項9に記載の制御方法。
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