JP2023011186A - 貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法 - Google Patents

貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくする貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法を提供する。【解決手段】貸出しシステムがサーバ500を備える。サーバ500は、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報を受信すると、依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断し、貸出し可能と判断された場合には、上記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報を返信するように構成される。【選択図】図5

Description

本開示は、貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法に関する。
たとえば特開2018-157686号公報(特許文献1)には、複数の給電ユニットが走行車線に沿って設けられた給電レーンを車両が走行する際に、車体前方の道路上に異物の存在を検知した場合に、異物の存在を検知した地点の前後の所定範囲に存在する給電ユニットからの給電を停止又は抑制させることが開示されている。
特開2018-157686号公報
上記特許文献1に記載される給電ユニットは道路に埋設される。そして、複数の給電ユニットの各々は1つの送電コイルを備える。これに対し、本願発明者は、容易に設置可能な給電マットを提案する。給電マットは、たとえば床又は壁に設置され、給電マットに近づいた移動体に対してワイヤレス給電を行なうように構成される。
給電マットの利用に関して、イベントなどで一時的に使用したいというニーズが想定される。よって、給電マットの貸出し事業が給電マットの利用を促進すると考えられる。しかし、給電マットの貸出し事業を円滑に運営するための貸出しシステムは現時点において存在しない。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくする貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法を提供することである。
本開示の第1の観点に係る貸出しシステムは、コンピュータ(以下、「貸出しコンピュータ」とも称する)を備える。貸出しコンピュータは、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報を受信すると、依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断し、貸出し可能と判断された場合には、上記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報を返信するように構成される。
上記貸出しシステムでは、給電マットの貸出し依頼に応じて、貸出しの可否が判断され、貸出し可能であれば貸出し情報が自動的に返信される。このため、事業主は給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくなる。
貸出しコンピュータは、定置式のサーバであってもよいし、モバイル端末に搭載されてもよい。移動体の例としては、無人の移動体(無人搬送車(AGV)、ドローン等)、乗り物(自動車、飛行機等)が挙げられる。
上記依頼情報は貸出し期間を含んでもよい。貸出しコンピュータは、貸出し期間に基づいて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、依頼主が希望する貸出し期間を考慮して、給電マットの貸出しが可能か否かを返答することができる。
上記依頼情報は、給電マットの合計面積を含んでもよい。貸出しコンピュータは、給電マットの合計面積に基づいて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの枚数を、給電マットの貸出し条件として決定するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、依頼主が希望する給電マットの合計面積に合った枚数の給電マットを貸し出しやすくなる。
依頼情報は、給電マットの使用場所が屋内と屋外とのいずれであるかを示す場所情報を含んでもよい。貸出しコンピュータは、上記場所情報を用いて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの種類を、給電マットの貸出し条件として決定するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、依頼主が希望する使用場所に合った給電マットを貸し出しやすくなる。上記場所情報が示す給電マットの使用場所が屋外である場合には、貸出しコンピュータは、依頼に応じて貸し出す給電マットとして、防水仕様の給電マットを選んでもよい。
依頼情報は、給電マットを使用する移動体の種類を示す第1移動体情報を含んでもよい。貸出しコンピュータは、第1移動体情報を用いて、貸出し依頼に応じて給電マットとともに貸し出す給電マットの電源設備の定格出力を、給電マットの貸出し条件として決定するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、給電マットを使用する移動体の種類に合った給電マットの電源設備を貸し出しやすくなる。
依頼情報は、給電マットを同時に使用する移動体の数を示す第2移動体情報をさらに含んでもよい。貸出しコンピュータは、第1移動体情報及び第2移動体情報を用いて、上記給電マットの電源設備の定格出力を決定するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、給電マットを使用する移動体の種類及び数の両方に合った給電マットの電源設備を貸し出しやすくなる。
依頼情報は、給電マットを設置する際のサポートを希望するか否かを示すサポート情報をさらに含んでもよい。貸出しコンピュータは、給電マットを設置する際のサポートを希望することを示すサポート情報を受信すると、サポートを行なう作業者の人数を、給電マットの貸出し条件として決定するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、事業主が、依頼主の希望に応じて、給電マットを設置する際のサポートを行ないやすくなる。
貸出しコンピュータは、依頼情報が見積もり依頼を含む場合は、貸出し料金の見積もりを行ない、見積もり結果及び貸出し情報を返信するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムによれば、事業主が、依頼主の希望に応じて、貸出し料金の見積もりを行ないやすくなる。
貸出しコンピュータは、前述の判断により貸出し不可能と判断された場合には、貸出し依頼に応えられない旨を示す情報を返信するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムでは、給電マットの貸出し依頼に応じて、貸出しの可否が判断され、貸出し不可能であれば、貸出し依頼に応えられない旨を示す情報が自動的に返信される。このため、事業主は給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくなる。
上述したいずれかの貸出しシステムは、依頼情報の入力を受け付け、依頼情報の入力が完了すると、依頼情報を貸出しコンピュータへ送信するモバイル端末をさらに備えてもよい。貸出しコンピュータは、貸出し情報をモバイル端末へ返信するように構成されてもよい。
上記貸出しシステムでは、依頼主がモバイル端末に依頼情報を入力することで、容易に給電マットの貸出しを依頼できる。また、依頼主は、依頼後にモバイル端末で貸出し情報を確認できる。上記構成によれば、ユーザの利便性が向上する。
モバイル端末の例としては、ラップトップ、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ等)、電子キー、又はサービスツールが挙げられる。
上述したいずれかの貸出しシステムにおいて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットは筒状に巻回可能な程度の柔軟性を有してもよい。こうした給電マットは、巻いて筒状にできるため、持ち運びが容易であり、貸し出しやすい。
上述したいずれかの貸出しシステムにおいて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットは複数の板材が組み合わさって形成されてもよい。給電マットは、複数の板材に分解可能に構成されてもよい。複数の板材の各々は、1つ以上の送電コイルを含んでもよい。こうした給電マットは、複数の板材に分解可能に構成されるため、持ち運びが容易である。
上述したいずれかの貸出しシステムにおいて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットは複数の送電コイルを備えてもよい。給電マットは、複数の送電コイルを用いて、給電マット上を走行中の移動体に対して給電を行なうように構成されてもよい。こうした構成によれば、移動体は走行しながら給電マットから給電を受けることができる。
本開示の第2の観点に係る給電マットの貸出し方法は、モバイル端末が、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報の入力を受け付けることと、モバイル端末に対する依頼情報の入力が完了すると、モバイル端末がコンピュータへ依頼情報を送信することと、依頼情報を受信したコンピュータが、依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断することと、この判断により貸出し可能と判断された場合に、上記コンピュータが、上記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報をモバイル端末へ返信することとを含む。
上記方法によっても、前述した貸出しシステムと同様、給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくなる。
本開示によれば、給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくする貸出しシステム、及び給電マットの貸出し方法を提供することが可能になる。
本開示の実施の形態に係る給電マットを示す図である。 図1に示した給電マットの使用中の状態の一例を示す図である。 本開示の実施の形態に係る給電マットを利用する移動体の構成と、給電マット及びその電源設備の構成とについて説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電方法を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る貸出しシステムを示す図である。 ユーザ端末が表示する依頼画面の一例を示す図である。 本開示の実施の形態に係る給電マットの貸出し方法を示すフローチャートである。 図7に示した貸出し条件決定に係る処理の詳細を示すフローチャートである。 ユーザ端末が表示する見積もり結果画面の一例を示す図である。 配達員端末が表示する配達依頼画面の一例を示す図である。 配達員端末が表示する回収依頼画面の一例を示す図である。 図6に示した依頼画面の第1変形例を示す図である。 図6に示した依頼画面の第2変形例を示す図である。 変形例において、依頼情報が見積もり依頼を含まない場合に実行される処理を示すフローチャートである。 図1に示した給電マットの変形例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、この実施の形態に係る給電マットを示す図である。図1を参照して、給電マット100は、シート基材110と、シート基材110の内部に設けられた複数の送電コイル120とを含む。給電マット100は持ち運び可能に構成される。給電マット100の重さは、たとえば1人又は数人で持ち運び可能な程度に軽い。また、後述する給電マット100の電源設備(図3参照)は給電マット100に対して着脱可能に構成される。給電マット100は、筒状に巻回可能な程度の柔軟性を有する。図1には、部分的に筒状に巻回された状態の給電マット100を示している。ただし、給電マット100は、全体を筒状に巻回することもできる。給電マット100を巻いて筒状にすることで、給電マット100を持ち運びやすくなる。給電マット100は、筒状に巻回された状態で保管されてもよい。給電マット100は、シート状に広げることもできる。給電マット100は広げられた状態で使用される(後述する図2参照)。給電マット100は、敷物として扱うことができる。給電マット100は、屋内又は屋外に設置可能に構成される。給電マット100は屋内の通路(たとえば、通路の交差点)に設置されてもよい。給電マット100は、床の上に設置された後に、取外し可能な留め具(たとえば、押さえ金具又はグリッパー)で固定されてもよい。
この実施の形態では、広げられた状態の給電マット100が矩形状の外形(平面形状)を有する。ただし、給電マット100の外形は矩形状に限られず適宜変更可能である。給電マット100の外形は、四角形以外の多角形(三角形、五角形、六角形等)でもよいし、円形でもよい。この実施の形態では、給電マット100に含まれる複数の送電コイル120がシート基材110に内蔵されている。しかしこれに限られず、送電コイル120は給電マット100の表面に露出するように設けられてもよい。シート基材110は、たとえば樹脂で形成される。ただし、シート基材110の材質は適宜変更可能である。送電コイル120は、たとえば金属で形成される。ただし、送電コイル120の材質は適宜変更可能である。たとえば、送電コイル120は導電性樹脂で形成されてもよい。給電マット100が備える送電コイル120の数は任意であり、2以上10未満であってもよいし、10以上100未満であってもよいし、100以上であってもよい。
この実施の形態では、マット面(給電マット100の主面)において、複数の送電コイル120が縦と横とに規則的に配列されている。送電コイル120は、たとえば格子状に配置されている。ただしこれに限られず、送電コイル120の配置は適宜変更可能である。送電コイル120は不規則に配置されてもよい。図1に示す例では、送電コイル120が平面視で正六角形に形成されているが、送電コイル120の形状は適宜変更可能である。送電コイル120の平面形状は、六角形以外の多角形(たとえば、四角形)であってもよいし、円形であってもよい。送電コイル120の大きさも、給電マット100の用途(たとえば、給電マット100を使用する移動体の構造)に合わせて適宜変更してもよい。
図2は、給電マット100の使用中の状態の一例を示す図である。図2に示す例では、給電マット100上に移動体201~208が載っている。給電マット100に含まれる複数の送電コイル120は、別々の移動体に個別に給電可能に構成される。移動体の受電コイル(2次コイル)と電磁的に結合した送電コイル120から移動体へワイヤレス給電が実行される。ワイヤレス電力伝送(WPT)の方式は任意であり、磁界共鳴方式でもよいし、電磁誘導方式でもよい。また、他の方式が採用されてもよい。
移動体201~208の各々は、屋内及び屋外を走行可能に構成される小型のBEV(電気自動車)である。移動体201~206の各々は無人搬送車(AGV)である。移動体207及び208の各々は1人乗り電気自動車である。以下、無人又は1人乗りのBEVを、「マイクロパレット」とも称する。
移動体201~205は、同じタイプのAGVである。移動体201~205の各々は、荷物の搬送に使用される。図2に示す例では、移動体201~203の各々が単独で荷物を運んでいる。一方、移動体204及び205は、1台では運べない大きな荷物を協働で運んでいる。移動体201~205の各々は、屋内(又は、敷地内)での搬送に適している。以下では、区別して説明する場合を除いて、移動体201~205の各々を「AGV200」と称する。
移動体206は、配達ボックス付きのAGVである。配達ボックスは施解錠可能に構成されてもよい。配達ボックスは、特定の人(たとえば、認証に成功した者)のみが施解錠可能であってもよい。配達ボックスは温度調整可能に構成されてもよい。配達ボックスは保冷庫であってもよい。
移動体207及び208の各々は、人が乗って手動で運転することも無人で自動運転で走行することも可能に構成される。移動体207はハンドルバーを備える。移動体208はハンドルバー及び座席を備える。移動体207及び208の各々は、屋内(又は、敷地内)を移動する乗り物として適している。
図3は、給電マット100から給電を受ける移動体の構成と、給電マット100の電源設備の構成とについて説明するための図である。以下では、移動体の一例として、AGV200の構成について説明する。
図2とともに図3を参照して、この実施の形態に係る給電システムは、給電マット100と、電源モジュール300と、カメラ350とを含む。電源モジュール300は、給電マット100の電源設備に相当する。電源モジュール300はケーブルを介して給電マット100と電気的に接続される。電源モジュール300は電源回路310を備える。電源回路310は、電力系統PGから電力の供給を受け、給電マット100に含まれる複数の送電コイル120の各々に電力を供給するように構成される。電力系統PGは、図示しない発電所及び送配電設備によって構築される電力網である。電力系統PGは、交流電力(たとえば、三相交流電力)を電源モジュール300へ供給する。電源回路310は、電力変換回路を含む。電源回路310は、電力系統PGから供給される電力を、給電マット100に適した電力に変換して、変換後の電力を給電マット100へ供給する。
カメラ350は、電源モジュール300から電力の供給を受け、給電マット100の上方から給電マット100の周辺を撮像するように構成される。電源モジュール300は、給電マット100のための電源回路310に加えて、カメラ350のための電源回路(図示せず)も含む。カメラ350は、壁に取り付けられてもよい。あるいは、カメラ350を支持する支柱が設けられてもよい。カメラ350は、撮像素子に加えて、撮像素子で取得した映像を解析するためのプロセッサ及び画像処理回路を内蔵する。カメラ350は、給電マット100の全面を撮像し、給電マット100上に存在する対象(生体又は物体)を識別する。カメラ350によって給電マット100の状態が監視される。
給電マット100は、シート基材110(図1)の内部に、複数の磁気マーカ121と、電力制御回路130と、無線通信機140と、電力制御回路130を制御するマットコントローラ150とをさらに備える。マットコントローラ150としては、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、記憶装置、及び通信I/F(インターフェース)を備えるコンピュータを採用できる。この実施の形態では、マットコントローラ150において記憶装置に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、給電マット100における各種制御が実行される。ただし、給電マット100における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。
電力制御回路130は接続切替回路を含む。この接続切替回路は、電源回路310から電力の供給を受け、給電マット100に含まれる各送電コイル120と電源回路310との接続/遮断を切り替えるように構成される。電力制御回路130の接続切替回路は、送電コイル120ごとに設けられたスイッチを含んでもよい。この実施の形態では、接続切替回路がノーマリオフ型のスイッチ回路である。マットコントローラ150が停止状態(スリープ状態を含む)になっているときには、給電マット100に含まれる各送電コイル120と電源回路310とは遮断状態になる。
電力制御回路130は電力変換回路をさらに含む。この電力変換回路は、電源回路310と電気的に接続された各送電コイル120に対して所定の電圧を印加するように構成される。具体的には、電力制御回路130の電力変換回路は、共振回路(たとえば、LC共振回路)、フィルタ回路、インバータ、及びPFC(Power Factor Correction)回路を含んでもよい。詳細は後述するが、マットコントローラ150は、受電コイル(2次コイル)と結合した送電コイル120に対してはワイヤレス給電に適した電圧を印加し、受電コイル(2次コイル)と結合していない送電コイル120に対しては微弱な電圧を印加するように、電力制御回路130を制御する。
複数の磁気マーカ121は、複数の送電コイル120に対応して設けられている。すなわち、磁気マーカ121は、給電マット100に含まれる送電コイル120ごとに設けられている。磁気マーカ121は、対応する送電コイル120の位置を示す。移動体は、磁気マーカ121が発する磁気を磁気センサで検出することにより、その磁気マーカ121に対応する送電コイル120の位置を検出できる。
給電マット100と電源モジュール300とをつなぐケーブルの内部には電力線だけでなく通信線も設けられている。この実施の形態では、給電マット100と電源モジュール300とが通信可能に構成される。マットコントローラ150は、電源モジュール300内の電源回路310を制御するように構成される。また、カメラ350は電源モジュール300を介して給電マット100と通信可能に接続されている。カメラ350が取得した情報は電源モジュール300を経由してマットコントローラ150に入力される。
AGV200は、バッテリ210と、送電コイル120から非接触で電力を受ける受電コイル220と、受電コイル220で受けた電力を用いてバッテリ210の充電を行なう充電回路230と、無線通信機240と、充電回路230を制御するECU(Electronic Control Unit)250とを備える。
バッテリ210としては、公知の車両用蓄電装置(たとえば、液式二次電池、全固体二次電池、又は組電池)を採用できる。車両用二次電池の例としては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池が挙げられる。二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。充電回路230は、バッテリ210の車載充電器として機能する。ECU250としては、プロセッサ、RAM、記憶装置、及び通信I/Fを備えるコンピュータを採用できる。この実施の形態では、ECU250において記憶装置に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、AGV200における各種制御が実行される。ただし、AGV200における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。
AGV200は、バッテリ210に蓄えられた電力を用いて無人で走行可能に構成される自動運転車両である。図示は割愛しているが、AGV200は、電動モータと、BMS(Battery Management System)と、自動運転センサと、地図情報を有するナビゲーションシステムとをさらに備える。AGV200は、バッテリ210から電動モータに電力を供給して、電動モータによって生成される動力によって走行する。また、BMSは、バッテリ210の状態(たとえば、電流、電圧、及び温度)を検出する各種センサを含み、その検出結果がECU250に入力される。たとえば、バッテリ210の充電電力(充電電流及び充電電圧)がBMSによって検出される。また、BMSによってバッテリ210のSOC(State Of Charge)が推定され、その推定結果がECU250に入力される。
自動運転センサは、自動運転に使用されるセンサである。ただし、自動運転センサは、自動運転が実行されていないときに所定の制御で使用されてもよい。自動運転センサは、AGV200の外部環境を認識するための情報を取得するセンサと、AGV200の位置及び姿勢に関する情報を取得するセンサとを含む。自動運転センサは、カメラ、ミリ波レーダ、及びライダーの少なくとも1つを含む。さらに、自動運転センサはIMU(Inertial Measurement Unit)及びGPS(Global Positioning System)センサを含む。
AGV200は、所定の走行スケジュールに従って無人で自律走行可能に構成される。走行スケジュールは、たとえば目的地への出発時刻及び到達時刻を含む。走行スケジュールの設定方法は任意である。たとえば、AGV200と無線通信可能なユーザ端末(たとえば、モバイル端末)をユーザが操作して、ECU250に走行スケジュール及び目的地を設定してもよい。あるいは、AGV200と有線通信可能に接続されたサービスツール、又はAGV200が備えるHMI(Human Machine Interface)をユーザが操作して、ECU250に走行スケジュール及び目的地を設定してもよい。
ECU250は、所定の自動運転プログラムに従い、自動運転(自動駐車を含む)を実行するように構成される。ECU250は、自動運転センサによって取得される各種情報を用いて、AGV200のアクセル装置、ブレーキ装置、及び操舵装置(いずれも図示せず)を制御することにより、AGV200の自動運転を実行する。自動運転プログラムは、OTA(Over The Air)によって逐次更新されてもよい。
充電回路230は、バッテリ210と受電コイル220との間に位置し、ECU250によって制御される。充電回路230は電力変換回路を含む。送電コイル120から受電コイル220に供給される電力によってバッテリ210の充電が行なわれる場合には、受電コイル220からバッテリ210に適切な電力が入力されるようにECU250が充電回路230を制御する。充電回路230は、受電コイル220から入力される交流電力を直流電力に変換してバッテリ210へ直流電力を出力する。具体的には、充電回路230は、共振回路(たとえば、LC共振回路)、フィルタ回路、整流回路を含んでもよい。
AGV200は、マット面(給電マット100の主面)におけるAGV200の位置を検出する位置センサモジュール221をさらに備える。位置センサモジュール221は、送電コイル120と受電コイル220との位置合わせに使用される。位置センサモジュール221は、たとえばAGV200の底面に設けられている。位置センサモジュール221は複数の磁気センサを含む。複数の磁気センサは格子状に配置されてもよい。位置センサモジュール221に含まれる各磁気センサは、磁気マーカ121から発せられる磁気を検出する。AGV200は、位置センサモジュール221の検出結果に基づいて、送電コイル120と受電コイル220との位置合わせを行ないながら、給電マット100上を走行するように構成される。
この実施の形態では、給電マット100とAGV200とが通信可能に構成される。マットコントローラ150とECU250とは、無線通信機140及び240を介して、相互に無線通信を行なってもよい。通信方式は任意である。マットコントローラ150とECU250とは、たとえばNFC(Near Field Communication)又はBluetooth(登録商標)のような近距離通信(たとえば、給電マット100周辺の範囲での直接通信)を行なうように構成されてもよい。また、マットコントローラ150とECU250とは、無線LAN(Local Area Network)を利用した無線通信を行なうように構成されてもよい。AGV200は、RFID(Radio Frequency IDentification)装置を備えてもよい。そして、マットコントローラ150は、AGV200のRFID装置から発せられる信号を受信するように構成されてもよい。
上記では、AGV200の構成について説明したが、図2に示した移動体206~208の各々も、図3に示した構成に準ずる構成を内部に有する。必要に応じて、上述した回路構成を変更して同様の機能を実現してもよい。
この実施の形態では、給電マット100の周辺の所定エリア内に移動体が存在しないときには、給電マット100のマットコントローラ150が停止状態(たとえば、スリープ状態)になっている。そして、1台目の移動体が上記所定エリア内に入ると、マットコントローラ150が起動する。たとえば、カメラ350が給電マット100の周辺に移動体を認識したときに、移動体が所定エリア内に入ったと認定されてもよい。また、移動体のRFID装置から発せられる信号を無線通信機140が受信したときに、移動体が所定エリア内に入ったと認定されてもよい。また、給電システムは、ジオフェンシング技術を利用して、移動体が所定エリア内に入ったか否かを判断するように構成されてもよい。
図4は、この実施の形態に係る給電方法を示すフローチャートである。この実施の形態では、所定の充電開始条件が成立したときに、移動体が図4に示す処理を開始する。所定の充電開始条件は、たとえば移動体が給電マット100の周辺の所定エリア内に入ると成立する。以下では、フローチャート中の各ステップを、単に「S」と表記する。また、以下では図4に示される処理をAGV200が実行する場合について説明するが、図4に示される処理は、他の移動体(たとえば、図2に示した移動体206~208)によっても実行される。
図3とともに図4を参照して、S11では、AGV200のECU250が給電要求(給電を要求する信号)を給電マット100へ送信する。
給電マット100がAGV200(ECU250)から上記給電要求を受信すると、マットコントローラ150が図4に示す処理を開始する。なお、S11において、認証のための情報が移動体から給電マット100へ送信されてもよい。そして、マットコントローラ150は、認証に成功した移動体に対してのみ、図4に示す処理を開始してもよい。
マットコントローラ150は、S21において、給電マット100に含まれるいずれかの送電コイル120が、AGV200の受電コイル220(2次コイル)と電磁的に結合したか否かを判断する。マットコントローラ150は、送電コイル120と受電コイル220との結合係数に基づいて、送電コイル120と受電コイル220とが電磁的に結合しているか否かを判断してもよい。マットコントローラ150は、給電マット100に含まれる各送電コイル120に微弱電力を供給しながら、いずれかの送電コイル120がAGV200の受電コイル220と電磁的に結合したか否かを判断してもよい。
受電コイル220と電磁的に結合した送電コイル120(以下、「結合コイル」とも称する)が給電マット100に存在する場合には、S21においてYESと判断され、処理がS22に進む。S22では、結合コイルから受電コイル220へワイヤレス電力伝送(WPT)が実行されるように、マットコントローラ150が電力制御回路130を制御する。S22では、ワイヤレス給電のための電圧が結合コイルに印加される。ただし、カメラ350によって給電マット100上(特に、結合コイルの近傍)に所定の対象(たとえば、金属片のような異物)が検出されたときには、WPT(S22)が禁止されてもよい。結合コイルが給電マット100に存在しない場合には、S21においてNOと判断され、処理がS23に進む。S23では、給電マット100に含まれる各送電コイル120に微弱電力が供給されるように、マットコントローラ150が電力制御回路130を制御する。
マットコントローラ150は、AGV200から充電完了通知を受信するまで、上述したS21~S23の処理を継続する。マットコントローラ150は、S24において、給電マット100が充電完了通知を受信したか否かを判断する。
一方、AGV200は、S12において走行中充電を実行する。具体的には、AGV200は、位置センサモジュール221の検出結果に基づいて、送電コイル120と受電コイル220との位置合わせを行ないながら、給電マット100上を走行する。AGV200は走行中に給電マット100から給電を受ける。そして、給電マット100の送電コイル120からAGV200の受電コイル220に供給される電力によってバッテリ210の充電が行なわれる。走行中のAGV200に対して給電を行なう送電コイル120は、AGV200の位置に応じて変わる。バッテリ210の充電中は、ECU250が充電電力を調整するように充電回路230を制御する。
AGV200は、所定の充電完了条件が成立するまで上記の走行及び充電を継続する。ECU250は、S13において、上記充電完了条件が成立したか否かを判断する。この実施の形態では、AGV200が給電マット100を通過したときに充電完了条件が成立する。ECU250は、受電コイル220が給電マット100から給電を受けなくなったときに、AGV200が給電マット100を通過したと判断してもよい。また、バッテリ210のSOCが所定SOC値(たとえば、満充電を示すSOC値)以上になったときにも充電完了条件が成立する。充電完了条件が成立すると(S13にてYES)、ECU250は、S14において、給電マット100へ充電完了通知を送信する。そして、給電マット100が充電完了通知を受信すると(S24にてYES)、図4に示す一連の処理が終了する。
上述のように、給電マット100は、移動体(たとえば、図2に示した移動体201~208のいずれか)に対してワイヤレス給電を行なうように構成される。こうした給電マット100の利用に関して、イベントなどで一時的に使用したいというニーズが想定される。よって、給電マット100の貸出し事業が給電マット100の利用を促進すると考えられる。しかし、給電マット100の貸出し事業を円滑に運営するための貸出しシステムは現時点において存在しない。
そこで、この実施の形態に係る貸出しシステムは、給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくするために、以下に説明するサーバ500を備える。
図5は、この実施の形態に係る貸出しシステムを示す図である。図3とともに図5を参照して、サーバ500は、給電マットの貸出し業者(以下、「マット管理者」とも称する)に帰属する。サーバ500は、本開示に係る「コンピュータ」の一例に相当する。
サーバ500は、プロセッサ510と、記憶装置520と、通信装置530とを備える。プロセッサ510は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶装置520は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置530は、各種通信I/Fを含む。サーバ500は、通信装置530を通じて外部と通信するように構成される。
記憶装置520には、プロセッサ510に実行されるプログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置520に記憶されているプログラムをプロセッサ510が実行することで、サーバ500における各種処理が実行される。ただし、サーバ500における各種処理は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。
マット管理者は、複数種の給電マットを倉庫610で管理する。倉庫610で管理される複数種の給電マットには、標準マットと防水マットとが含まれる。標準マットは、標準仕様の給電マットである。この実施の形態では、図1に示した給電マット100が標準マットに該当する。防水マットは、防水仕様の給電マットである。たとえば、標準仕様の給電マットの表面に防水コーティングのような防水処理が施された給電マットが、防水マットに該当する。サーバ500は、マットIDと紐付けられた各給電マットの位置情報を逐次更新することにより、給電マットの在庫状況を把握してもよい。また、給電マットの電源設備(たとえば、図3に示した電源モジュール300)も、倉庫610で管理される。詳細は後述するが、給電マットとともに給電マットの電源設備も貸し出される。
以下、この実施の形態に係る給電マットの貸出し方法の概要について説明する。図5に示すユーザは、サーバ500と無線通信可能なモバイル端末T1を携帯する。ユーザは、図1に示した給電マット100を使用可能に構成されるマイクロパレットM-1及びM-2を所有する。ユーザは、マイクロパレットM-1及びM-2のための給電マットの貸出しをマット管理者に依頼することができる。たとえば、ユーザがモバイル端末T1を操作すると、給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報がモバイル端末T1からサーバ500へ送信される。マット管理者は、依頼主(たとえば、図5に示すユーザ)から給電マットの貸出し依頼を受けると、依頼内容に応じて1つ以上の給電マットを選ぶ。この選択は、サーバ500によって自動的に行なわれる。サーバ500は、モバイル端末T1から上記依頼情報を受信すると、その依頼情報に基づいて1つ以上の給電マットを選ぶ。その後、マット管理者は、貸出し依頼に応じて給電マットを貸し出すことができるか否かを判断する。この判断も、サーバ500によって自動的に行なわれる。サーバ500は、給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報に基づいて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断する。マット管理者は、貸出し依頼に応じて給電マットを貸し出すことができる場合に、その貸出し依頼に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報をユーザに連絡する。この連絡も、サーバ500によって自動的に行なわれる。サーバ500は、貸出し可能と判断した場合に、貸出し情報をモバイル端末T1へ返信する。
マット管理者とユーザとの間で給電マットの貸出しに関する契約(以下、単に「貸出し契約」とも称する)が成立すると、マット管理者はユーザに給電マットを貸し出す。貸出し契約は電子契約で行なわれてもよい。たとえば、貸出し情報が示す給電マットの貸出し条件をユーザが承諾すると、両者の間で貸出し契約が成立する。マット管理者は、ユーザに給電マットを貸し出し、その対価を得る。マット管理者は、給電マットの配達を配達業者に依頼してもよい。この実施の形態では、図5に示す配達員が、マット管理者から指定された給電マット(たとえば、図5に示す給電マット100A~100F)を倉庫610から取り出して配送車620に積み、配送車620を運転して給電マットをユーザに届ける。配達員は、サーバ500と無線通信可能なモバイル端末T2を携帯する。配達に必要な情報は、サーバ500からモバイル端末T2に送信される。
サーバ500には、複数のユーザ(図5に示すユーザを含む)と複数の配達員(図5に示す配達員を含む)と複数の給電マット(図5に示す給電マット100A~100Fを含む)とが登録されている。また、ユーザとともにユーザの端末(モバイル端末T1を含む)も、サーバ500に登録されている。また、配達員とともに配達員の端末(モバイル端末T2を含む)も、サーバ500に登録されている。
サーバ500は、登録された各ユーザの情報(以下、「ユーザ情報」とも称する)と、登録された各配達員の情報(以下、「配達員情報」とも称する)と、登録された各給電マットの情報(以下、「マット情報」とも称する)とを管理するように構成される。ユーザの端末に関する情報は、ユーザ情報に含まれる。また、配達員の端末に関する情報は、配達員情報に含まれる。ユーザ情報、配達員情報、及びマット情報は、記憶装置520に記憶される。
サーバ500は、ユーザを識別するための識別情報(ユーザID)で区別してユーザごとのユーザ情報を管理している。ユーザ情報には、個人情報(たとえば、氏名及び住所)が含まれる。また、ユーザ情報には、ユーザの端末の通信アドレスと、給電マットの貸出し履歴(たとえば、依頼情報)とが含まれる。
ユーザ情報は、ユーザが獲得したポイントを含んでもよい。たとえば、マット管理者が求める所定の行為を行なったユーザに対して、マット管理者からポイントが付与されてもよい。たとえば、貸出し依頼後に貸出し料金の支払い及び給電マットの返却が完了したユーザに対して、マット管理者からポイントが付与されてもよい。この際、貸出し期間における給電マットの劣化が少なかったユーザに対しては、追加のポイントが付与されてもよい。ポイント数が高いことは、価値が高いことを意味する。ポイントは、仮想通貨のように扱われてもよいし、換金可能であってもよい。また、ポイントを品物又は権利(たとえば、ポイント数に見合ったサービスを受けられる権利)に変換できるようにしてもよい。
サーバ500は、配達員を識別するための識別情報(配達員ID)で区別して配達員ごとの配達員情報を管理している。配達員情報には、配達員の端末の通信アドレスと、配達員が使用する配送車を識別する情報(配送車ID)と、配送車の位置情報とが含まれる。
サーバ500は、給電マットを識別するための識別情報(マットID)で区別して給電マットごとのマット情報を管理している。マット情報には、給電マットの種類(たとえば、標準マット/防水マット)、仕様(たとえば、給電に関するスペック)、位置、状態(たとえば、劣化状態)、貸出し履歴(たとえば、貸出し期間、貸出し場所、並びに給電マットを使用した移動体の種類及び台数)、及び通信アドレスが含まれる。マット管理者は、給電マットが返却されたときに劣化状態を検査して、検査結果をサーバ500に記録してもよい。
モバイル端末T1及びT2の各々は、コンピュータを内蔵する。この実施の形態では、モバイル端末T1及びT2の各々として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、各モバイル端末としては、任意のモバイル端末を採用可能であり、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、電子キー、又はサービスツールなども採用可能である。
モバイル端末T1及びT2の各々は、サーバ500と無線通信可能に構成される。モバイル端末T1及びT2の各々には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、「貸出しアプリ」と称する)がインストールされている。モバイル端末T1及びT2の各々は、貸出しアプリを通じてサーバ500と情報のやり取りを行なうことができる。ユーザ、配達員はそれぞれ、モバイル端末T1、T2のタッチパネルディスプレイを通じて、上記貸出しアプリを操作できる。また、モバイル端末T1、T2のタッチパネルディスプレイは、それぞれユーザ、配達員に対して情報を報知可能に構成される。なお、モバイル端末T1の貸出しアプリとモバイル端末T2の貸出しアプリとは異なるソフトウェアである。
モバイル端末T1は、ユーザからの依頼情報の入力を受け付けるように構成される。たとえば、モバイル端末T1において貸出しアプリを立ち上げると、図6に示す依頼画面をモバイル端末T1が表示する。図6は、依頼画面の一例を示す図である。
図5とともに図6を参照して、依頼画面Sc1は、モバイル端末T1に表示される。ユーザは、タッチパネル操作によって、給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報をモバイル端末T1に入力できる。依頼画面Sc1は、入力部D11~D16と、ボタンD17とを含む。
ユーザは、入力部D11を操作して、貸出し期間(開始日時及び終了日時)を入力することができる。ユーザは、入力部D12を操作して、貸出しを受けたい給電マットの合計面積を入力することができる。ユーザは、入力部D13を操作して、給電マットの使用場所が屋内と屋外とのいずれであるかを示す場所情報を入力することができる。
ユーザは、入力部D14を操作して、給電マットを使用する移動体の種類を示す第1移動体情報を入力することができる。入力部D14では、ユーザが大型マイクロパレットと中型マイクロパレットと小型マイクロパレットとの少なくとも1つを選択できるようになっている。ユーザは、複数種の移動体(複数種のマイクロパレット)を選択してもよい。
ユーザは、入力部D15を操作して、給電マットを同時に使用する移動体の数を示す第2移動体情報を入力することができる。入力部D14で複数種の移動体が選択された場合には、ユーザは、入力部D15を操作して、移動体の種類ごとに台数を入力することができる。
ユーザは、入力部D16を操作して、給電マットを設置する際のサポート(以下、「設置サポート」とも称する)を希望するか否かを示すサポート情報を入力することができる。設置サポートは、ユーザの代わりに配達員(図5)が給電マットの設置を行なうサービスである。ユーザが設置サポートを希望する場合には、配達員は、給電マットを配達するだけでなく、給電マットの設置まで行なう。ユーザが設置サポートを希望しない場合には、ユーザ自らが給電マットの設置を行なう。なお、図5には1人の配達員のみを示しているが、必要に応じて、設置サポートを行なう作業者を兼ねる複数人の配達員によって給電マットが配達されることがある。
上記のように、ユーザは、入力部D11~D16を操作して、給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報をモバイル端末T1に入力できる。依頼情報は、貸出し期間と、給電マットの合計面積と、場所情報と、第1移動体情報と、第2移動体情報と、サポート情報とを含む。こうした依頼情報がモバイル端末T1に入力された後、ユーザがボタンD17を操作すると、モバイル端末T1が上記依頼情報をサーバ500へ送信する。依頼情報(より特定的には、依頼画面Sc1によって要求される全ての情報)が入力され、かつ、ボタンD17が操作されたことは、依頼情報の入力が完了したことを意味する。また、ユーザによってボタンD17が操作されたことは、ユーザがマット管理者に対して見積もり依頼を行なったことを意味する。
給電マットの貸出しに関する依頼履歴(たとえば、上記の入力内容)がモバイル端末T1に残るようにしてもよい。ユーザは、次回依頼時に、依頼履歴を参考にして上記依頼画面に対する入力を行なってもよい。また、過去の依頼と同じ内容で依頼する場合には、ユーザは依頼履歴を用いて上記依頼画面に対する入力を省略してもよい。
図7は、この実施の形態に係る給電マットの貸出し方法を示すフローチャートである。この実施の形態では、図6に示した依頼画面Sc1に対して依頼情報が入力され、かつ、ボタンD17が操作されると、モバイル端末T1(ユーザ端末)が図7に示す処理を開始する。
図5とともに図7を参照して、S31では、モバイル端末T1が、図6に示した依頼画面Sc1に対して入力された依頼情報を含む信号(以下、「依頼信号」とも称する)を、ユーザIDとともにサーバ500へ送信する。この実施の形態では、依頼信号が見積もり依頼を含む。
サーバ500は、モバイル端末T1から上記依頼信号を受信すると、図7に示す処理を開始する。サーバ500は、S41において、上記依頼情報に対して給電マットの貸出し条件を決定する。図8は、図7のS41の詳細を示すフローチャートである。
図5とともに図8を参照して、S110では、給電マットの使用場所が屋外か否かを、サーバ500が判断する。給電マットの使用場所は、依頼情報に含まれる場所情報によって示される。給電マットの使用場所が屋内である場合(S110にてNO)には、サーバ500が、S111において、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットとして標準マットを選択する。他方、給電マットの使用場所が屋外である場合(S110にてYES)には、サーバ500が、S112において、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットとして防水マットを選択する。このように、サーバ500は、依頼情報に含まれる場所情報に基づいて、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの種類を決定するように構成される。この実施の形態では、サーバ500が、給電マットの種類として標準マットと防水マットとのいずれかを決定する。
続くS121では、依頼情報によって示される給電マットの合計面積を、サーバ500が取得する。そして、サーバ500は、S122において、貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの大きさ及び枚数を、上記給電マットの合計面積に基づいて決定する。たとえば、図5に示した倉庫610に保管される給電マット(標準マット及び防水マット)はサイズごとに分類される。サイズの区分は、たとえばL(大きい)サイズとM(普通)サイズとS(小さい)サイズとの3区分である。ただしこれに限られず、サイズの区分数は任意であり、2区分(小/大)であってもよい。また、倉庫610に保管される給電マットは同一サイズであってもよい。この場合、S122において、サイズの選択は行なわれず、給電マットの枚数のみが決められる。
この実施の形態では、サーバ500が、S122において、依頼情報によって示される給電マットの合計面積を満足させるように、給電マットの大きさ及び枚数を決定する。給電マットの大きさ及び枚数の少なくとも一方を大きくすれば、給電マットの合計面積は大きくなる。サーバ500は、給電マットの合計面積を満足させるために給電マットの大きさと枚数とのいずれを大きくかを、貸出し期間における給電マットの在庫状況(倉庫610の状況)に基づいて決定してもよい。たとえば、貸し出す給電マットが標準マットであり、Lサイズの標準マットの在庫が少ない場合には、M又はSサイズの標準マットをたくさん使って給電マットの合計面積を満足させてもよい。
続くS131では、給電マットを使用する移動体の種類及び台数を、サーバ500が取得する。給電マットを使用する移動体の種類(この実施の形態では、大型/中型/小型マイクロパレットのいずれか)は、依頼情報に含まれる第1移動体情報によって示される。給電マットを同時に使用する移動体の台数(移動体の種類ごとの台数)は、依頼情報に含まれる第2移動体情報によって示される。続けて、サーバ500は、S132において、給電マットを使用する移動体の種類と、給電マットを同時に使用する移動体の台数とに基づいて、貸し出す給電マットの電源設備(たとえば、図3に示した電源モジュール300)の定格出力(kW)を決定する。サーバ500は、給電マットを使用するマイクロパレットが大きいほど、貸し出す電源設備の定格出力(kW)を大きくする。また、サーバ500は、給電マットを同時に使用するマイクロパレットの台数が多いほど、貸し出す電源設備の定格出力(kW)を大きくする。
たとえば、図5に示した倉庫610に保管される給電マットの電源設備は定格出力(kW)ごとに分類される。電源設備の定格出力の区分は、たとえば高出力と低出力との2区分である。この実施の形態では、サーバ500が、給電マットを使用する移動体の種類と、給電マットを同時に使用する移動体の台数とに基づいて、貸し出す電源設備の定格出力(kW)として高出力と低出力とのいずれかを選択する。なお、電源設備の定格出力の区分数は任意であり、3区分以上であってもよい。
上記給電マットの電源設備は、給電マットとともに貸し出される。さらに、給電マットの電源設備と接続されるカメラ(たとえば、図3に示したカメラ350)も、給電マットと一緒に貸し出されてもよい。
続くS140では、サーバ500が、依頼情報によって示される貸出し期間に基づいて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断する。サーバ500は、たとえば貸出し期間におけるマンパワー(人手)の状況と給電マットの在庫状況(倉庫610の状況)との少なくとも一方に基づいて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断してもよい。サーバ500は、給電マットの受注状況に基づいて、貸出し期間における給電マットの在庫状況を予測してもよい。
そして、S140においてYES(貸出し可能)と判断された場合には、サーバ500は、S141において、依頼主が設置サポートを希望するか否かを確認する。依頼主が設置サポートを希望するか否かは、依頼情報に含まれるサポート情報によって示される。そして、依頼主が設置サポートを希望する場合には、サーバ500は、依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件(S111,S112,S122,S132参照)に基づいて、設置サポートを行なう作業者の人数を決定する。このように、サーバ500は、設置サポートを希望することを示すサポート情報を受信すると、設置サポートを行なう作業者の人数を決定するように構成される。
その後、サーバ500は、S142において、貸出し情報を含む信号(以下、「貸出し信号」とも称する)を作成する。貸出し情報は、依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す情報である。具体的には、貸出し情報は、S111又はS112で決定された給電マットの種類と、S122で決定された給電マットの大きさ及び枚数と、S132で決定された給電マットの電源設備の定格出力と、S141で決定された作業者の人数とを示す。S142の処理が実行されると、図8に示す一連の処理が終了し、処理が図7のS42に進む。
他方、S140においてNO(貸出し不可能)と判断された場合には、サーバ500は、S143において、貸出し依頼に応えられない旨の通知を依頼主に対して行なう。具体的には、サーバ500は、貸出し依頼に応えられない旨を示す情報を含む信号をモバイル端末T1へ返信する。モバイル端末T1は、上記信号を受信すると、図7に示す一連の処理を中止する。S143の処理が実行されると、図8に示す処理だけでなく全体の処理(図7に示す処理)が終了する。
再び図5とともに図7を参照して、S42では、サーバ500が、依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件(図8のS111,S112,S122,S132,S141参照)に基づいて、貸出し料金の見積もりを行なう。そして、貸出し料金の見積もりが完了すると、サーバ500は、見積もり結果を含む信号(以下、「料金信号」とも称する)を作成する。
続くS43では、サーバ500が貸出し信号(図8のS142)及び料金信号(S42)をモバイル端末T1へ返信する。このように、サーバ500は、モバイル端末T1から受信した依頼情報が見積もり依頼を含む場合には貸出し料金の見積もりを行ない(S42)、見積もり結果及び貸出し情報をモバイル端末T1へ返信するように構成される。
モバイル端末T1は、上記貸出し信号及び料金信号を受信すると、S32において、貸出し情報及び見積もり結果を表示する。そして、モバイル端末T1は、S33において、ユーザによって貸出し情報及び見積もり結果が承諾されたか否かを判断する。
S32では、たとえば図9に示す見積もり結果画面をモバイル端末T1が表示する。図9は、見積もり結果画面の一例を示す図である。
図5及び図7とともに図9を参照して、見積もり結果画面Sc2は、貸出し情報を表示する表示部D21と、見積もり結果を表示する表示部D22と、ボタンD23及びD24とを含む。
ユーザによってボタンD23が操作されると、モバイル端末T1が届け先入力画面Sc3を表示する。届け先入力画面Sc3は、入力部D31と、ボタンD32及びD33とを含む。ユーザは、入力部D31を操作して、登録された届け先の候補から1つの届け先を選択(入力)できる。また、ユーザは、ボタンD32を操作して、新たな届け先(未登録の届け先)を入力することもできる。たとえば、ボタンD32が操作されると、キーパッドが表示され、ユーザが新たな届け先を入力できるようになる。入力部D31又はボタンD32によって届け先が入力された後、ボタンD33が操作されると、図7のS33においてYESと判断され、処理がS34に進む。図7のS34では、モバイル端末T1が発注通知をサーバ500へ送信する。発注通知は、届け先入力画面Sc3に対して入力された届け先を含む。モバイル端末T1からサーバ500へ発注通知が送信されることにより、貸出し契約が成立する。そして、見積もり結果画面Sc2及び届け先入力画面Sc3は終了する。
他方、見積もり結果画面Sc2のボタンD24がユーザによって操作されると、図7のS33においてNOと判断され、モバイル端末T1からサーバ500へ発注通知が送信されることなく、見積もり結果画面Sc2が終了する。また、見積もり結果画面Sc2が表示されてから所定時間が経過した場合にも、見積もり結果画面Sc2は終了する。そして、見積もり結果画面Sc2が終了することによって、図7に示す一連の処理は終了する。この場合、貸出し契約は成立しない。
再び図5とともに図7を参照して、サーバ500は、S44において、所定期間内にモバイル端末T1から発注通知を受信したか否かを判断する。所定期間は、貸出し信号及び料金信号をモバイル端末T1へ送信(S43)してから所定時間経過するまでの期間であってもよい。所定期間内にサーバ500がモバイル端末T1から発注通知を受信した場合には(S44にてYES)、サーバ500は、S45において、貸出し情報及び発注通知を含む信号(以下、「配達信号」とも称する)を作成して、作成された配達信号をモバイル端末T2へ送信する。
他方、所定期間内にサーバ500がモバイル端末T1から発注通知を受信しない場合には(S44にてNO)、配達信号が送信されることなく、図7に示す一連の処理が終了する。
モバイル端末T2は、上記配達信号を受信すると、たとえば図10に示す配達依頼画面を表示する。図10は、配達依頼画面の一例を示す図である。
図5とともに図10を参照して、配達依頼画面Sc4は、貸出し情報が示す配達日時(貸出し期間の開始日時)を表示する表示部D41と、発注通知が示す届け先を表示する表示部D42と、貸出し情報が示す配達物(より特定的には、配達される給電マット及びその電源設備を特定する情報)及び作業者人数(より特定的には、設置サポートのための作業者の人数)を表示する表示部D43とを含む。
配達員は、配達依頼画面Sc4に表示される情報を見て、配達内容(たとえば、配達日時、届け先、及び配達物)と、配達に必要な配達員の数とを把握できる。配達依頼画面Sc4は、配達対象となる給電マットをマットIDで指定してもよい。なお、サーバ500は、モバイル端末T2に代えて又は加えて、配達業者に帰属する定置式のサーバ(図示せず)へ上記配達信号を送信してもよい。
再び図5を参照して、配達員は、配達依頼画面Sc4(図10)が示す配達内容に従って、指定された配達物を、指定された配達日時に、指定された届け先に配達する。図5に示す例では、給電マット100A~100F及び電源モジュール300Aが、配達依頼画面Sc4が指定する配達物に相当する。給電マット100A~100Fの各々は、Mサイズの防水マットである。電源モジュール300Aは、高出力の電源設備である。
配達員は、給電マット100A~100F及び電源モジュール300Aを倉庫610から取り出して配送車620に積み込む。この際、カメラ(たとえば、図3に示したカメラ350)も、配送車620に積み込まれる。そして、配達員は、配送車620を運転して給電マット100A~100F、電源モジュール300A、及びカメラをユーザに届ける。この際、配達依頼画面Sc4(図10)が指定する人数の配達員が配送車620に乗車する。給電マットの配送中に給電マットの位置(配送車620の位置)がサーバ500からモバイル端末T1へ送信されてもよい。モバイル端末T1は、ユーザからの操作に応じて、給電マットの位置(配送状況)を表示してもよい。
配達依頼画面Sc4(図10)が示す配達依頼には設置サポートが含まれるため、配達員は、配達だけでなく、給電マットの設置まで行なう。配達員は、届け先に到着した後、ユーザの指示に従い、ユーザが希望する場所に給電マットを設置する。
以下、ユーザに貸し出された給電マット100A~100Fを、「貸出しマット」とも称する。ユーザは、貸出し期間において貸出しマットを使用することができる。貸出しマットの使用方法は、前述のとおりである(図2~図4参照)。
貸出しシステムにおいて、貸出しマットに対する認証に成功した移動体のみが貸出しマットを使用できる仕組みが採用されてもよい。たとえば、サーバ500がモバイル端末T1に認証コードを送信し、モバイル端末T1からマイクロパレットM-1及びM-2の各々に認証コードが入力されると、マイクロパレットM-1及びM-2が貸出しマットを使用できるようになってもよい。たとえば、各マイクロパレットに搭載されたリーダに、認証コードを表示させたモバイル端末T1をかざすことで、モバイル端末T1から各マイクロパレットに認証コードが送られてもよい。
貸出しマットに関する情報(たとえば、劣化状態、給電能力、及び貸出し履歴)がサーバ500からモバイル端末T1へ送信されてもよい。モバイル端末T1は、ユーザからの操作に応じて、貸出しマットに関する情報を表示してもよい。
貸出しマットに適した制御プログラム(たとえば、走行制御及び充電制御に関するプログラム)がサーバ500からモバイル端末T1へ送信されてもよい。貸出しマットに適した制御プログラムをマイクロパレットM-1及びM-2の各々にインストールすることによって、マイクロパレットM-1及びM-2の各々が貸出しマットに適した制御を行なうようになる。たとえば、貸出しマットの部位によって給電電力にばらつきがある場合に、マイクロパレットM-1及びM-2の各々は、自身の特性に合った部位で給電を受けるようになる。モバイル端末T1は、マイクロパレットM-1及びM-2の各々との通信(無線通信又は有線通信)によって、マイクロパレットM-1及びM-2の各々の制御プログラムを書き換えてもよい。また、モバイル端末T1から所定の記憶媒体(又は、サービスツール)を介してマイクロパレットM-1及びM-2の各々に制御プログラムがインストールされてもよい。
貸出しマットからモバイル端末T1に貸出しマットの現在の状態(たとえば、貸出しマットに搭載された各種センサの検出値)が送信されてもよい。たとえば、屋外で使用される貸出しマットが太陽光によって高温になったときに、その旨がモバイル端末T1に通知されてもよい。こうした通知により、貸出しマットの劣化及び故障を抑制できる。
貸出し期間の終了が近づくと、サーバ500は、貸出しマットの回収を依頼する信号(以下、「回収信号」とも称する)をモバイル端末T2へ送信する。回収信号は、貸出し情報が示す回収日時(貸出し期間の終了日時)と、回収対象(たとえば、貸出しマットの使用者及び使用場所、並びに回収される給電マット及びその電源設備)とを示す。なお、サーバ500は、モバイル端末T2に代えて又は加えて、配達業者に帰属する定置式のサーバ(図示せず)へ上記回収信号を送信してもよい。
モバイル端末T2は、上記回収信号を受信すると、たとえば図11に示す回収依頼画面を表示する。図11は、回収依頼画面の一例を示す図である。
図5とともに図11を参照して、回収依頼画面Sc5は、回収信号が示す回収日時を表示する表示部D51と、回収信号が示す回収対象を表示する表示部D52とを含む。
配達員は、回収依頼画面Sc5(図11)が示す回収内容に従って、指定された回収対象を、指定された回収日時に回収する。配達員は、貸出しマット及びその付属品(たとえば、電源設備及びカメラ)を貸出し先から回収して配送車620に積み、配送車620を運転して倉庫610まで運び、回収物を倉庫610に戻す。
以上説明したように、この実施の形態に係る貸出しシステムはサーバ500を備える。サーバ500は、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報を受信すると、依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断し、貸出し可能と判断された場合には、上記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報を返信するように構成される(図7及び図8参照)。
上記貸出しシステムでは、給電マットの貸出し依頼に応じて、貸出しの可否が判断され、貸出し可能であれば貸出し情報が自動的に返信される。このため、事業主は給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくなる。
この実施の形態に係る給電マットの貸出し方法は、モバイル端末T1が、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報の入力を受け付けること(図6参照)と、モバイル端末T1に対する依頼情報の入力が完了すると、モバイル端末T1がサーバ500へ依頼情報を送信すること(図7のS31)と、依頼情報を受信したサーバ500が、依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断すること(図8のS140)と、この判断により貸出し可能と判断された場合に、サーバ500が、上記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報をモバイル端末T1へ返信すること(図7のS43)とを含む。こうした給電マットの貸出し方法によれば、給電マットの貸出し事業を円滑に運営しやすくする。
図6に示した依頼画面Sc1において、入力部D11~D16の少なくとも1つを割愛又は変更してもよい。また、依頼画面Sc1の変更に合わせて図8に示した処理を変更してもよい。たとえば、図6の入力部D16と図8のS141とを割愛してもよい。また、図6の入力部D15を割愛してもよい。そして、図8のS131においてサーバ500が移動体の種類のみを取得し、図8のS132においてサーバ500が移動体の種類のみに基づいて給電マットの電源設備の定格出力(kW)を決定してもよい。
図6の入力部D14が示す移動体の種類の選択肢は、適宜変更可能である。たとえば、移動体が備える蓄電装置の容量をユーザが入力できるように、入力部D14が変更されてもよい。また、ユーザが乗用車とドローンとマイクロパレットとを選択できるように、入力部D14が変更されてもよい。
図12は、図6に示した依頼画面Sc1の第1変形例を示す図である。図12を参照して、第1変形例に係る依頼画面Sc1Aでは、入力部D14(図6)の代わりに入力部D14Aが採用されている。ユーザは、入力部D14Aを操作して、乗用車とドローンとマイクロパレットとの少なくとも1つを選択できる。乗用車は、2人以上が乗車可能な自動車である。マイクロパレットは、無人又は1人乗りのBEVである。ドローンは、無人で飛行可能な移動体である。サーバ500は、選択された移動体の種類(乗用車/マイクロパレット/ドローン)に応じて、貸し出す給電マットを決定する。
見積もり依頼を行なうか否かをユーザが選べるように、図6に示した依頼画面Sc1が変更されてもよい。図13は、図6に示した依頼画面Sc1の第2変形例を示す図である。図13を参照して、第2変形例に係る依頼画面Sc1Bは、ボタンD18をさらに備える。依頼画面Sc1Bに対して依頼情報が入力され、かつ、ボタンD17が操作されると、モバイル端末T1は図7に示した処理を開始する。この場合、依頼情報が見積もり依頼を含む。他方、依頼画面Sc1Bに対して依頼情報が入力され、かつ、ボタンD18が操作されると、モバイル端末T1は以下に説明する図14に示す処理を開始する。この場合、依頼情報が見積もり依頼を含まない。
図14は、依頼情報が見積もり依頼を含まない場合に実行される処理を示すフローチャートである。図14に示す処理は、基本的には図7に示した処理に準ずる。ただし、S32及びS43(図7)の代わりにS32A及びS43Aが採用され、S42(図7)が割愛されている。S43Aでは、サーバ500が貸出し信号のみをモバイル端末T1へ返信する。S32Aでは、図9に示した見積もり結果画面から表示部D22が削除された画面を、モバイル端末T1が表示する。
貸し出される給電マットは、図1に示した給電マット100に限られない。たとえば、以下に説明する図15に示す給電マットが前述の貸出しシステムによって貸し出されてもよい。図15は、図1に示した給電マット100の変形例を示す図である。
図15を参照して、変形例に係る給電マットは、1枚の第1板材101と複数の第2板材102とが組み合わさってシート状に形成されている。
第1板材101はケーブルを介して電源モジュール300と電気的に接続される。第1板材101は、電源モジュール300に対して常に接続されてもよいし、着脱可能であってもよい。第1板材101は、シート基材110Aと、電力制御回路130と、無線通信機140と、マットコントローラ150とを備える。電力制御回路130、無線通信機140、及びマットコントローラ150は、シート基材110Aに内蔵されている。第1板材101は、長方形状の外形(平面形状)を有する。ただしこれに限られず、第1板材101の外形は適宜変更可能である。
複数の第2板材102の各々は、シート基材110Bと、送電コイル120Bとを備える。送電コイル120Bはシート基材110Bの表面に設けられている。ただしこれに限られず、送電コイル120Bはシート基材110Bに内蔵されてもよい。電力系統PGから供給される電力は、電源モジュール300及び第1板材101を経由して、各第2板材102に供給される。電源モジュール300に含まれる電源回路310は、各第2板材102に含まれる送電コイル120Bに電力を供給する。
第2板材102は1つの送電コイル120Bを備える。しかしこれに限られず、第2板材102は2以上の送電コイル120Bを備えてもよい。第2板材102は、正方形状の外形(平面形状)を有する。ただしこれに限られず、第2板材102の外形は、正方形に限られず、長方形状でもよいし、四角形以外の多角形(三角形、五角形、六角形等)でもよいし、円形でもよいし、帯状でもよい。
第2板材102は、隣接する第2板材102の電線(たとえば、送電コイル120Bとつながる電線)を接続するためのコネクタを有してもよい。第2板材102は、接続されたコネクタを固定するロック機構をさらに有してもよい。第2板材102は、隣接する第2板材102との物理的な接続を補強するための留め具を有してもよい。第2板材102は、隣接する第2板材102との連結部(たとえば、嵌合可能な嵌合部、係合可能な係合部、又は締結可能な締結部)を有してもよい。隣り合う第2板材102は嵌合方式で連結されてもよい。隣り合う第2板材102は締結されてもよい。隣り合う第2板材102は、位置決めピンで位置決めされてもよい。
1つの第1板材101に対して複数の第2板材102を組み合わせることで、図1に示した給電マット100に準ずる機能を有する給電マットが形成される。第1板材101と第2板材102との連結方式は、隣り合う第2板材102同士の連結方式と同じであってもよいし異なってもよい。複数の第2板材102は格子状に連結されてもよい。
図15に示す給電マットは分解可能に構成される。組み合わさって給電マットを形成する複数の第2板材102は、個々の小片(第2板材102)に戻すことができる。図15に示す給電マットは、1枚の第1板材101と複数の第2板材102とに分解可能に構成されるため、持ち運びが容易である。また、この給電マットを構成する複数の第2板材102のうち一部の第2板材102が故障又は劣化した場合には、該当する第2板材102のみを交換することができる。
給電マットが適用される移動体は、図2及び図3に示した車両に限られない。移動体は、内燃機関を備えないBEVに限られず、内燃機関を備えるPHEV(プラグインハイブリッド車両)であってもよい。移動体は走行中充電ではなく停車中充電を行なってもよい。移動体は、農業機械、歩行ロボット、ドローン、ロボットクリーナ、又は宇宙探査機であってもよいし、鉄道車両、船、又は飛行機であってもよい。
上記の各種変形例は任意に組み合わせて実施されてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A~100F 給電マット、101 第1板材、102 第2板材、110,110A,110B シート基材、120,120B 送電コイル、121 磁気マーカ、130 電力制御回路、140 無線通信機、150 マットコントローラ、200 AGV、201~208 移動体、210 バッテリ、220 受電コイル、221 位置センサモジュール、230 充電回路、240 無線通信機、250 ECU、300,300A 電源モジュール、310 電源回路、350 カメラ、500 サーバ、510 プロセッサ、520 記憶装置、530 通信装置、610 倉庫、620 配送車、PG 電力系統、T1,T2 モバイル端末。

Claims (12)

  1. 移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報を受信すると、前記依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断し、貸出し可能と判断された場合には、前記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報を返信するコンピュータを備える、貸出しシステム。
  2. 前記依頼情報は貸出し期間を含み、
    前記コンピュータは、前記貸出し期間に基づいて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断するように構成される、請求項1に記載の貸出しシステム。
  3. 前記依頼情報は、給電マットの合計面積を含み、
    前記コンピュータは、前記給電マットの合計面積に基づいて、前記貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの枚数を、前記給電マットの貸出し条件として決定するように構成される、請求項1又は2に記載の貸出しシステム。
  4. 前記依頼情報は、給電マットの使用場所が屋内と屋外とのいずれであるかを示す場所情報を含み、
    前記コンピュータは、前記場所情報を用いて、前記貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットの種類を、前記給電マットの貸出し条件として決定するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  5. 前記依頼情報は、給電マットを使用する移動体の種類を示す第1移動体情報を含み、
    前記コンピュータは、前記第1移動体情報を用いて、前記貸出し依頼に応じて給電マットとともに貸し出す給電マットの電源設備の定格出力を、前記給電マットの貸出し条件として決定するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  6. 前記依頼情報は、給電マットを同時に使用する移動体の数を示す第2移動体情報をさらに含み、
    前記コンピュータは、前記第1移動体情報及び前記第2移動体情報を用いて、前記給電マットの電源設備の定格出力を決定するように構成される、請求項5に記載の貸出しシステム。
  7. 前記依頼情報は、給電マットを設置する際のサポートを希望するか否かを示すサポート情報をさらに含み、
    前記コンピュータは、前記サポートを希望することを示す前記サポート情報を受信すると、前記サポートを行なう作業者の人数を、前記給電マットの貸出し条件として決定するように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  8. 前記コンピュータは、前記依頼情報が見積もり依頼を含む場合は、貸出し料金の見積もりを行ない、見積もり結果及び前記貸出し情報を返信するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  9. 前記コンピュータは、前記判断により貸出し不可能と判断された場合には、前記貸出し依頼に応えられない旨を示す情報を返信するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  10. 前記依頼情報の入力を受け付け、前記依頼情報の入力が完了すると、前記依頼情報を前記コンピュータへ送信するモバイル端末をさらに備え、
    前記コンピュータは、前記貸出し情報を前記モバイル端末へ返信するように構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  11. 前記貸出し依頼に応じて貸し出す給電マットは、筒状に巻回可能な程度の柔軟性を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の貸出しシステム。
  12. モバイル端末が、移動体に対してワイヤレス給電を行なう給電マットの貸出し依頼に関する依頼情報の入力を受け付けることと、
    前記モバイル端末に対する前記依頼情報の入力が完了すると、前記モバイル端末がコンピュータへ前記依頼情報を送信することと、
    前記依頼情報を受信した前記コンピュータが、前記依頼情報を用いて、給電マットの貸出しが可能か否かを判断することと、
    前記判断により貸出し可能と判断された場合に、前記コンピュータが、前記依頼情報に対して決定された給電マットの貸出し条件を示す貸出し情報を前記モバイル端末へ返信することと、
    を含む、給電マットの貸出し方法。
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