JP2023008934A - 溶接機 - Google Patents

Abstract

【課題】溶接ホイールの摩耗による駆動ホイールと溶接ホイールとの間の接線速度の差が溶接対象部品の溶接の品質に影響せず、溶接ホイールのより長い交換時期を要する溶接機を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも２つの溶接対象部品に沿って移動するように構成された溶接機（１）に関し、溶接機（１）は、溶接対象部品に対して溶接機（１）を移動させるように意図された少なくとも１つの駆動ホイール（２０）と、駆動ホイール（２０）を回転させることができる少なくとも１つのアクチュエータ（２２）と、溶接対象部品の少なくとも１つに対して転動することによって溶接対象部品を溶接することができる少なくとも１つの溶接ホイール（２６）とを備え、溶接ホイール（２６）は、駆動ホイール（２０）に対して自由に回転することができる。
【選択図】図４

Description

本発明の分野は、溶接対象部品を一緒に溶接するための溶接ホイールの形態の電極を備える溶接機の分野である。

現在の溶接機は、駆動ホイールと、溶接対象部品を一緒に溶接するための溶接ホイールと、溶接対象部品に沿って駆動ホイールおよび溶接ホイールを回転させることができるアクチュエータとを備える。より具体的には、アクチュエータは、溶接ホイールおよび駆動ホイールを同じ回転速度で回転させることができ、その結果、溶接機は、溶接動作を実行しながら溶接対象部品に沿って移動する。

そのような溶接機に関する１つの問題は、特に、溶接ホイールが、溶接対象部品を溶接するときに摩耗し、特に、周囲、すなわち、溶接対象部品との接触領域の近傍に位置するそれらの構成材料を失うという事実にある。言い換えれば、溶接ホイールの直径は、溶接機が前進するにつれて、したがって溶接対象部品が溶接されるにつれて減少する。したがって、溶接ホイールの直径の減少は、溶接ホイールと駆動ホイールとの間の接線速度に著しい差を引き起こす。

溶接ホイールと駆動ホイールとの間の接線速度のこのような差は、溶接対象部品に沿って溶接ホイールが滑る滑り現象を引き起こす可能性がある。そして、溶接対象部品に沿った溶接ホイールのそのような滑りは、滑り領域の近傍での溶接の欠如に起因して密閉問題を発生させる可能性がある。さらに、溶接ホイールの滑りの問題により、溶接機を使用するときに溶接ホイールを定期的に交換する必要がある。

したがって、本発明の目的は、溶接ホイールの摩耗による駆動ホイールと溶接ホイールとの間の接線速度の差が溶接対象部品の溶接の品質に影響せず、溶接ホイールのより長い交換時期を要する溶接機を設計することによって、前述の問題を克服することである。

したがって、本発明は、少なくとも２つの溶接対象部品に沿って移動するように構成された溶接機に関し、溶接機は、溶接対象部品に対して溶接機を移動させるように意図された少なくとも１つの駆動ホイールと、駆動ホイールを回転させることができる少なくとも１つのアクチュエータと、溶接対象部品の少なくとも１つに対して転動することによって溶接対象部品を溶接することができる少なくとも１つの溶接ホイールとを備え、溶接機は、溶接ホイールが駆動ホイールに対して自由に回転することを特徴とする。

本発明による溶接機は、例えば、液化天然ガスなどの極低温製品を貯蔵および／または輸送するためのタンクの壁の一部を形成する密閉膜の２つの溶接対象部品を溶接するために使用することができる。より具体的には、溶接機は、極低温製品を貯蔵および／または輸送するためのタンクの壁の密閉膜を形成するために、第１の溶接対象部品および第２の溶接対象部品と呼ばれる２つの隣接する溶接対象部品の隆起縁部を溶接することを可能にする。この目的のために、溶接機は、アクチュエータを用いて、溶接機の進行方向とも呼ばれる直線溶接方向に溶接対象部品に沿った溶接機の移動を確実にする、少なくとも駆動ホイールを備える。アクチュエータは、例えば、油圧式、空気圧式、または機械式アクチュエータであり得る。好ましくは、本発明の範囲内のアクチュエータは電気式アクチュエータである。

溶接ホイールは、溶接対象部品の１つに接触することによって溶接を行うことを可能にする。より具体的には、溶接対象部品を溶接するとき、溶接対象部品に対する溶接機の移動は、溶接対象部品の１つに対して溶接ホイールを回転させ、溶接ホイールを通過する電流は、溶接対象部品上に溶接ビードを形成することを可能にする。より詳細には、溶接ホイールは、アクチュエータによる駆動ホイールの回転とは無関係に回転する。

本発明の１つの特徴によれば、溶接ホイールは、溶接対象部品の１つに溶接ホイールを接触させることによって溶接機が移動するときに回転される。

このとき、アクチュエータは、駆動ホイールが回転することを確実にし、溶接対象部品に対して溶接機が移動することを可能にし、溶接機のこの移動は、溶接対象部品の少なくとも１つに溶接ホイールが接触しているときに溶接ホイールを回転させるのに役立つことが理解される。

本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、少なくとも２つの駆動ホイールと、互いに別個の２つのアクチュエータとを備え、各駆動ホイールはアクチュエータの１つによって駆動される。

溶接機の進行方向において互いに対向する、溶接機の前端部および後端部が画定される。本発明の一例によれば、駆動ホイールの１つを溶接機の前端部に配置し、他の駆動ホイールを溶接機の後端部に配置することができる。さらに、本発明の別の例によれば、少なくとも２つの駆動ホイールの両方を溶接機の前端部または後端部に配置することができる。

本発明の１つの特徴によれば、駆動ホイールの１つは、アクチュエータの１つによって第１の回転速度で回転され、他の駆動ホイールは、他のアクチュエータによって第２の回転速度で回転され、第１の回転速度と第２の回転速度は互いに異なる。あるいは、駆動ホイールの第１の回転速度と第２の回転速度は同じである。

本発明の一例によれば、一方の駆動ホイール、例えば溶接機の前端部に配置された駆動ホイールは、アクチュエータの１つによって第１の速度で回転され、第１の速度は、他のアクチュエータの影響下で、他の駆動ホイール、例えば溶接機の後端部に配置された駆動ホイールの第２の回転速度よりも速い。この例では、溶接機の前端部に配置された一方の駆動ホイールと、溶接機の後端部に配置された他方の駆動ホイールとが速度規制される。

本発明が対象とする別の可能性は、一方の駆動ホイール、例えば溶接機の前端部に配置された駆動ホイールが、一方のアクチュエータによって決められた速度で回転され、他方の駆動ホイール、例えば溶接機の後端部に配置された駆動ホイールは、他方のアクチュエータのトルクに基づいて制御されるという事実にある。この例では、溶接機の前端部に配置された駆動ホイールと溶接機の後端部に配置された他の駆動ホイールとがトルク規制される。

これら２つの構成は、駆動ホイールの間に配置された溶接対象部品の隆起縁部に張力をかけることを有利に可能にし、その後、溶接ホイールによって、溶接対象部品の溶接を容易にする。２つ目の構成は、溶接対象部品が張力を受けていることを確認するために、アクチュエータのスライドを感知することを可能にする。また、この２つ目の構成は、より信頼性が高い。

本発明の代替形態によれば、溶接機は、互いに別個の少なくとも２つの駆動ホイールと、アクチュエータとを備え、２つの駆動ホイールは、これらの２つの駆動ホイールに共通のアクチュエータによって回転される。

本発明のこの代替形態では、駆動ホイールは両方とも溶接機の前端部または後端部に配置することができ、同じアクチュエータによって回転させることができる。本発明の別の代替形態によれば、駆動ホイールの１つを溶接機の前端部に配置することができ、他の駆動ホイールを溶接機の後端部に配置することができ、駆動ホイールは同じアクチュエータによって回転される。

本発明の１つの特徴によれば、溶接ホイールは、溶接機の縦方向において、駆動ホイールの１つと他の駆動ホイールとの間で溶接機に配置される。

溶接機の縦方向は、その進行方向、すなわち溶接方向に対応することが理解される。このような特徴は、駆動ホイールの少なくとも１つが溶接機の前端部に配置され、他の駆動ホイールが溶接機の後端部に配置される場合に適用されることが理解される。

本発明の１つの特徴によれば、溶接ホイールは、溶接機の駆動ホイールの少なくとも１つと共通の平面内に配置される。好ましい実施形態によれば、溶接ホイールは、溶接機のすべての駆動ホイールと共通の平面内に配置される。

あるいは、溶接ホイールは、溶接機の駆動ホイールが延在する平面とは別の平面に配置される。本発明の一例によれば、駆動ホイールは各々、溶接機の溶接ホイールが延在する平面と交差する平面内に配置されて、溶接対象部品に対する溶接機の保持性を高めることができる。

本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、少なくとも１つの溶接ホイールを溶接対象部品の１つに押し付けるための少なくとも１つの部品を備える。

押圧部品は、例えば、少なくとも１つの溶接ホイールを溶接対象部品の１つに押し付けることができるシリンダの形態をとることができる。このような押圧部品は、溶接対象部品を溶接するときに溶接ホイールが摩耗することに起因する、溶接対象部品の１つと溶接ホイールとの間の任意の遊びを補償することができる。本発明の他の例によれば、押圧部品は、ピストンまたは弾性ばねの形態をとることができる。

本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、駆動ホイールを押圧するための少なくとも１つの部品を備えることができる。このような構成では、駆動ホイールを押圧するための部品の目的は、一方では溶接対象部品上の所定位置に溶接機がロックされることを確実にし、他方では溶接対象部品に駆動ホイールが押圧されることを確実にし、それによって溶接機の移動を確実にするために、溶接対象部品上で開閉することである。

本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、溶接機の横方向に互いに対向する、第１の溶接ホイールと第２の溶接ホイールとを備える。

より具体的には、溶接機の横方向は、溶接機の縦方向に対して垂直である。したがって、第１の溶接ホイールおよび第２の溶接ホイールは、溶接対象部品の両側に配置されることが理解される。より具体的には、第１の溶接ホイールは、第１の溶接対象部品の第１の隆起縁部に面するように構成され、第２の溶接ホイールは、第２の溶接対象部品の第２の隆起縁部に面するように構成される。したがって、これにより、第１の溶接対象部品と第２の溶接対象部品との間により信頼性の高い溶接部を形成することができ、したがって、それらの間の密閉が強化される。

本発明の代替形態によれば、第１の溶接ホイールおよび第２の溶接ホイールは、溶接機が移動するときに回転し、溶接機は、第１の溶接ホイールの回転を第２の溶接ホイールの回転と同期させるための少なくとも１つの部品を備える。

本発明の１つの特徴によれば、第１の溶接ホイールおよび第２の溶接ホイールは、溶接機が移動するときに同じ接線速度で回転する。

代替的な特徴によれば、溶接ホイールはそれぞれ互いに異なる直径を有し、第１の溶接ホイールおよび第２の溶接ホイールの接線速度は互いに異なる。

本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、極低温製品を貯蔵および／または輸送するためのタンクの一部を形成する密閉膜の２つの溶接対象部品の少なくとも２つの隆起縁部を溶接することができる。より具体的には、タンクは、液化天然ガスを貯蔵および／または輸送するためのタンクであり得る。２つの溶接部品は、上述の第１の溶接対象部品および第２の溶接対象部品であることも理解される。

本発明のさらなる特徴、詳細および利点は、図面を参照して、例示として以下に提供される説明からより明確に明らかになるであろう。

タンクの密閉膜の一部を形成する少なくとも２つの溶接対象部品を含む、極低温製品を貯蔵および／または輸送するためのタンクの概略斜視図である。 ２つの溶接対象部品の隆起縁部を溶接することができる、本発明による溶接機の斜視図である。 少なくとも１つの駆動ホイールと少なくとも１つの溶接ホイールとを備える、図２の溶接機の部分側面図である。 第１の実施形態による図２の溶接機の概略図である。 第２の実施形態による図２の溶接機の概略図である。 第３の実施形態による図２の溶接機の概略図である。

最初に、図面は、本発明をその実施のために詳細に開示しているが、適用可能であれば、本発明をより良く定義するためにこれらの図面を明らかに使用できることに留意されたい。これらの図は、本発明の実施形態を開示するに過ぎないことにも留意されたい。最後に、同じ参照符号は、図面全体を通して同じ要素を示す。

図２は、各々が少なくとも１つの隆起縁部４を備える少なくとも２つの溶接対象部品２に沿って移動するように構成された溶接機１を示す。より具体的には、溶接対象部品２は、極低温製品、例えば液化天然ガスを貯蔵および／または輸送するためのタンク８の壁７の密閉膜６の一部を形成する。

そして、溶接機１は、隣接する第１の溶接対象部品２ａおよび第２の溶接対象部品２ｂを、それぞれ第１の隆起縁部４ａおよび第２の隆起縁部４ｂで溶接する。好ましくは、溶接は、タンク８の壁７に属し、かつ２つの隣接する隆起縁部の間に配置された絶縁体に固定された固定翼によって行われる。第１の溶接対象部品２ａおよび第２の溶接対象部品２ｂのこのような溶接は、溶接軸Ｓに沿って延在する第１の隆起縁部４ａおよび第２の隆起縁部４ｂ上に、図３に示す溶接ビード１０を形成する。２つの溶接対象部品２の間に形成された溶接ビード１０は、とりわけ、溶接対象部品２の間に密閉を設けることを可能にし、したがって、極低温製品を貯蔵および／または輸送するためにタンク８の壁７の一部を形成する膜６を密閉するのに役立つ。

特に図２および図３に示されている溶接機１は、略平行六面体形状を有し、溶接機１の縦方向Ｌに平行な主伸長方向Ｐに延在する。溶接機１は、特に、溶接機１の縦方向Ｌにおいて互いに対向する、前端部１２と後端部１４とを備える。溶接機１の前／後の概念は、溶接軸Ｓと溶接機１の縦方向Ｌに平行である、溶接機１の進行方向Ａを指すことも理解される。さらに、溶接機１は、その縦方向Ｌに垂直な溶接機１の垂直方向Ｖにおいて互いに対向する上面１６および下面１８を備え、下面１８は、溶接対象部品２に面する溶接機１の面である。

本発明による溶接機１は、溶接対象部品２に対して溶接機１を移動させるように意図された少なくとも１つの駆動ホイール２０と、少なくとも１つの駆動ホイール２０を回転させることができる、図４～図６に示す少なくとも１つのアクチュエータ２２とを備える。

より具体的には、駆動ホイール２０は、溶接対象部品２の少なくとも１つに接触するように、溶接機１の下面１８に配置される。したがって、アクチュエータ２２によって実行される駆動ホイール２０の回転は、溶接対象部品２の１つに接触して配置された駆動ホイール２０が、溶接機１の進行方向Ａに平行な直線並進運動で溶接対象部品２に沿った溶接機１の移動を発生させることを可能にする。より具体的には、駆動ホイール２０は、溶接対象部品２の１つにおいて隆起縁部４の１つに接触している。本発明の図示の例によれば、溶接機１は、図４～図６に示す４つの駆動ホイール２０を備える。

そして、溶接機１の前端部１２に配置された駆動ホイール２０の第１の対２０ａと、溶接機１の後端部１４に配置された駆動ホイール２０の第２の対２０ｂとが画定される。

このとき、第１の対２０ａの駆動ホイール２０の各々は、縦方向Ｌおよび垂直方向Ｖに垂直な溶接機１の横方向Ｔにおいて互いに対向する。そして、第１の対２０ａの駆動ホイール２０の各々は、溶接対象部品の隆起縁部の両側に配置されるように構成されていることが理解される。より具体的には、図２～図６に示す本発明の例によれば、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の前部駆動ホイール２０１は、第１の溶接対象部品２ａの第１の隆起縁部４ａに面して配置され、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第２の前部駆動ホイール２０２は、第２の溶接対象部品２ｂの第２の隆起縁部４ｂに面して配置される。

溶接機１は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０の間に配置された少なくとも１つの押圧部品２４を備える。押圧部品２４は、特に、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０を溶接対象部品、より具体的には隆起縁部に押し付けることを可能にする。より具体的には、押圧部品２４の目的は、第１の前部駆動ホイール２０１および第２の前部駆動ホイール２０２を、第１の溶接対象部品の第１の隆起縁部および第２の溶接対象部品の第２の隆起縁部から離れるように、かつこれらに向かって、それぞれ移動させることである。したがって、これは、溶接機１が隆起縁部上に配置されることを可能にし、また、溶接機１を溶接対象部品に対して所定の位置にロックするために、駆動ホイール２０が隆起縁部に押し付けられることを確実にする。溶接対象部品の隆起縁部に対する駆動ホイール２０の第１の対２０ａのこのような押圧は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０の回転中に、溶接機１の移動を確実にするのに役立つことが理解される。

さらに、押圧部品２４は、溶接機１が静止しているとき、すなわち駆動ホイール２０が少なくとも１つのアクチュエータ２２によって回転していないときに、溶接機１が溶接対象部品に対して保持されることを確実にする。本発明の例によれば、押圧部品２４は、ピストンまたはシリンダまたはばねの形態をとることができる。したがって、溶接機１を溶接対象部品から離れるように移動させるために、駆動ホイール２０は、特に押圧部品２４の動作を停止させることによって、溶接対象部品から離れるように移動されることが理解される。

本発明の１つの特徴によれば、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の前部駆動ホイール２０１および第２の前部駆動ホイール２０２は、以下で平面Ｒと呼ばれる共通の平面Ｌ、Ｔ内に配置される。

図示されていない本発明の代替形態によれば、第１の対の駆動ホイールの第１の前部駆動ホイールおよび第２の前部駆動ホイールの各々は、溶接機が延在する主縦方向平面および主横方向平面と交差する平面内に延在する。このようにして、溶接対象部品に対する溶接機の保持が増加する。

駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の前部駆動ホイール２０１および第２の前部駆動ホイール２０２の特徴のそれぞれは、必要な変更を加えて、溶接機１の後端部１４に配置された駆動ホイール２０の第２の対２０ｂ、特に駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの第１の後部駆動ホイール２０３および第２の後部駆動ホイール２０４に適用されることが理解される。

したがって、本発明の一例によれば、第１の押圧部品２４ａは、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の前部駆動ホイール２０１と第２の前部駆動ホイール２０２との間に配置され、第２の押圧部品２４ｂは、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの第１の後部駆動ホイール２０３と第２の後部駆動ホイール２０４との間に配置される。

さらに、有利には、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａと共に平面Ｒ内に延在する。図示されていない本発明の代替形態によれば、第２の対の駆動ホイールの駆動ホイールは、第１の対の駆動ホイールが延在する平面とは異なる平面内に延在する。

前述したように、溶接機１は、駆動ホイール２０の回転を確実にする少なくとも１つのアクチュエータ２２を備え、油圧式、空気圧式、または機械式アクチュエータ２２の形態をとることができる。好ましくは、本発明によるアクチュエータ２２は電気モータである。このとき、アクチュエータ２２は、溶接機１を溶接対象部品２に沿って溶接機１の進行方向Ａに移動させるのに役立つことが理解される。

図４に示す本発明の第１の例によれば、第１のアクチュエータ２２ａは駆動ホイール２０の第１の対２０ａを回転させ、第２のアクチュエータ２２ｂは駆動ホイール２０の第２の対２０ｂを回転させる。より具体的には、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０は、第１のアクチュエータ２２ａによって第１の回転速度で回転され、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０は、第２のアクチュエータ２２ｂによって第２の回転速度で回転される。

一実施形態によれば、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０の第１の回転速度と、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０の第２の回転速度は、互いに異なる。より具体的には、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の回転速度は、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの第２の回転速度よりも速い。このような特徴の利点は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０と駆動ホイール２０の第２の対２０ｂとの間に配置された溶接対象部品の隆起縁部に張力をかけることを可能にし、したがって、溶接機１の少なくとも１つの溶接ホイール２６による溶接を容易にすることである。

あるいは、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の回転速度は、駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの第２の回転速度と同じである。

図５に示す本発明の第２の実施形態によれば、溶接機１は、互いに別個の４つのアクチュエータ２２を備えることができ、アクチュエータ２２の各々は、溶接機１の４つの駆動ホイール２０の１つを回転させることができる。したがって、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第１の前部駆動ホイール２０１は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａの第２の前部駆動ホイール２０２の回転速度と等しいまたは異なる回転速度で回転することができることが理解される。同様に、駆動ホイールの第２の対２０ｂの第１の後部駆動ホイール２０３は、駆動ホイールの第２の対２０ｂの第２の後部駆動ホイール２０４の回転速度と等しいまたは異なる回転速度で回転することができることが理解される。

溶接機１のこのような構成の利点は、他の駆動ホイール２０とは無関係に、溶接機１の各駆動ホイール２０の回転速度をより正確に適合させることができることである。これは、溶接ホイール２６による溶接を容易にするために、２つの溶接対象部品の隆起縁部のより効果的な張力付与を可能にし、したがって、２つの部品間により信頼性の高い溶接を得ることを可能にする。さらに、溶接機１のこのような構成は、アクチュエータ２２に軸受がないことを可能にし、したがって、溶接機１の軽量化および設置面積の削減をもたらす。

溶接機の少なくとも１つの溶接ホイール２６は、第１の溶接対象部品２ａおよび第２の溶接対象部品２ｂの第１の隆起縁部４ａおよび第２の隆起縁部４ｂをそれぞれ溶接し、図２および図３に前述した溶接ビード１０を形成することができる。溶接動作を実行するために、溶接ホイール２６には、溶接機１が動作しているときに電流が横断するようになっている。本発明の１つの特徴によれば、溶接ホイール２６は、溶接機１の少なくとも１つの駆動ホイール２０に対して自由に回転することができる。より具体的には、本発明の例によれば、溶接ホイール２６は、駆動ホイール２０の第１の対２０ａおよび駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０の各々に対して自由に回転する。

このとき、溶接機１が、溶接対象部品の１つに対して、より具体的には、溶接対象部品の１つの隆起縁部の１つに対して、溶接ホイール２６の直接接触を介して移動すると、溶接ホイール２６が回転する。したがって、溶接機１の駆動ホイール２０のアクチュエータ２２は、溶接ホイール２６の回転に直接作用しないことが理解される。言い換えれば、溶接ホイール２６の回転は、一方では溶接対象部品の１つとの接触に依存し、他方では溶接機の駆動ホイール２０およびアクチュエータ２２によって生成される溶接対象部品に沿った溶接機１の移動に依存する。

溶接機１を使用するとき、溶接対象部品の１つに対する溶接ホイール２６の回転は、溶接ホイール２６の周囲、すなわち溶接ホイール２６と溶接対象部品２の１つとの接触領域２８に材料の損失を発生させ、接触領域２８における材料の損失は、溶接機１を動作させるときの溶接ホイール２６の材料および接触領域２８の温度の関数である。このとき、接触領域２８は、溶接ホイール２６の活性面を形成することが理解される。さらに、溶接ホイール２６の周囲の材料の損失は、図３に示す溶接ホイール２６の直径Ｄを徐々に減少させる傾向がある。溶接機１が使用されるときに溶接ホイール２６からの材料のこの損失を補償するために、溶接機は、溶接ホイール２６用の第３の押圧部品２４ｃを備える。第３の押圧部品２４ｃは、溶接ホイール２６の直径に関係なく、溶接ホイール２６と溶接対象部品の１つの隆起縁部の１つとの間の接触を確実にする。したがって、第３の押圧部品２４ｃは、溶接機１が動作するときに溶接ホイール２６の周囲摩耗によって生じる溶接ホイール２６と溶接対象部品の１つとの間のクリアランスを摩耗に対して調整することを可能にし、したがって溶接対象部品の有効抵抗によって溶接部を生成することを可能にすることが理解される。

本発明の図示の例に示すように、溶接ホイール２６は、溶接機１の縦方向Ｌに互いに対向して配置された駆動ホイール２０の第１の対２０ａの駆動ホイール２０の１つと駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０の１つとの間で、溶接機１上に縦方向に配置される。さらに、溶接ホイールは、その間に配置された駆動ホイール２０の第１の対２０ａおよび駆動ホイール２０の第２の対２０ｂの駆動ホイール２０と共に、平面Ｒ内に配置される。

あるいは、本発明の図示されていない例によれば、溶接ホイールは、溶接機の駆動ホイールの少なくとも１つが延在する平面の少なくとも１つとは異なる縦方向および横方向平面で溶接機に配置される。

本発明の図示の例によれば、溶接機１は、上述の少なくとも１つの溶接ホイール２６の特徴に応じて、第１の溶接ホイール２６ａと第２の溶接ホイール２６ｂとを備える。第１の溶接ホイール２６ａおよび第２の溶接ホイール２６ｂは、溶接機１の横方向Ｔにおいて互いに対向している。言い換えれば、第１の溶接ホイール２６ａおよび第２の溶接ホイール２６ｂは、溶接対象部品、特に２つの溶接対象部品の２つの隆起縁部をクランプするように、互いに対向している。より具体的には、第１の溶接ホイール２６ａは、第１の溶接対象部品の第１の隆起縁部に対向して配置され、第２の溶接ホイール２６ｂは、第２の溶接対象部品の第２の隆起縁部に対向して配置される。

このとき、溶接機１の第３の押圧部品２４ｃは、溶接ホイール２６ａ、２６ｂが溶接対象部品の隆起縁部に確実に押し付けられるように、第１の溶接ホイール２６ａと第２の溶接ホイール２６ｂとの間に配置されることが理解される。したがって、使用中の溶接ホイール２６ａ、２６ｂの材料の損失に関係なく、２つの溶接対象部品、特にそれらの隆起縁部の間に、密閉溶接部が設けられる。

図示されていない本発明の１つの特徴によれば、溶接機は、溶接ホイールの少なくとも１つを冷却するためのシステムを備える。より具体的には、第１の溶接ホイールおよび第２の溶接ホイールの各々は、溶接ホイールの内側に流体を循環させることによる能動冷却を伴う溶接機の冷却システムによって冷却される。これにより、溶接対象部品を溶接する際に、溶接ホイールの加熱を制限することができる。さらに、第２の対の駆動ホイールの駆動ホイールは、溶接ホイールと同様に冷却システムによって冷却することができ、第２の対の駆動ホイールは、溶接機の進行方向において溶接ホイールの下流に、すなわち溶接ホイールによって形成された溶接ビードに接触して配置される。

図６に示す本発明の一例によれば、溶接機１は、第１の溶接ホイール２６ａの回転を第２の溶接ホイール２６ｂの回転と同期させるための少なくとも１つの部品３０を備える。言い換えれば、溶接機１は、溶接機１が移動するときに、第１の溶接ホイール２６ａおよび第２の溶接ホイール２６ｂが同時にかつ同一の回転速度で回転することを可能にする同期部品３０を備える。言い換えれば、同期部品は、第１の溶接ホイール２６ａと第２の溶接ホイール２６ｂとを回転可能に連結し、初期回転は、機械の移動および２つの溶接ホイール２６ａ、２６ｂの少なくとも一方の接触によって付与される。

しかしながら、上記の本発明は、排他的に説明および図示された手段および構成に限定されるべきではなく、任意の同等の手段または構成およびそのような手段または構成の任意の組み合わせに等しく適用可能である。

Claims (10)

1. 少なくとも２つの溶接対象部品（２、２ａ、２ｂ）に沿って移動するように構成された溶接機（１）であって、前記溶接機（１）が、前記溶接対象部品（２、２ａ、２ｂ）に対して前記溶接機（１）を移動させるように意図された少なくとも１つの駆動ホイール（２０）と、前記駆動ホイール（２０）を回転させることができる少なくとも１つのアクチュエータ（２２）と、前記溶接対象部品（２、２ａ、２ｂ）の少なくとも１つに対して転動することによって前記溶接対象部品（２、２ａ、２ｂ）を溶接することができる少なくとも１つの溶接ホイール（２６）とを備え、前記溶接機（１）が、前記溶接ホイール（２６）が前記駆動ホイール（２０）に対して自由に回転し、前記溶接機（１）が、少なくとも２つの駆動ホイール（２０）と、互いに別個の２つのアクチュエータ（２２）とを備え、各駆動ホイール（２０）が前記アクチュエータ（２２）の１つによって駆動されることを特徴とする、溶接機（１）。
2. 前記溶接ホイール（２６）が、前記溶接対象部品（２，２ａ，２ｂ）の１つに前記溶接ホイール（２６）を接触させることによって前記溶接機（１）が移動するときに回転される、請求項１に記載の溶接機（１）。
3. 前記駆動ホイール（２０）の１つが前記アクチュエータ（２２）の１つによって第１の回転速度で回転され、他の前記駆動ホイール（２０）が他の前記アクチュエータ（２２）によって第２の回転速度で回転され、前記第１の回転速度と前記第２の回転速度が互いに異なる、請求項１に記載の溶接機（１）。
4. 一方の前記駆動ホイール（２０）が、一方の前記アクチュエータ（２２）によって決められた速度で回転され、他方の前記駆動ホイール（２０）が、他方の前記アクチュエータ（２２）のトルクに基づいて制御される、請求項１から２のいずれか一項に記載の溶接機（１）。
5. 前記溶接ホイール（２６）が、前記溶接機（１）の縦方向（Ｌ）において、前記駆動ホイール（２０）の１つと他の前記駆動ホイール（２０）との間で前記溶接機（１）に配置される、請求項３から５のいずれか一項に記載の溶接機（１）。
6. 前記少なくとも１つの溶接ホイール（２６）を前記溶接対象部品（２，２ａ，２ｂ）の１つに押し付けるための少なくとも１つの部品（２４ｃ）を備える、請求項１から４のいずれか一項に記載の溶接機（１）。
7. 前記溶接機（１）の横方向（Ｔ）に互いに対向する、第１の溶接ホイール（２６ａ）と第２の溶接ホイール（２６ｂ）とを備える、請求項１から７のいずれか一項に記載の溶接機（１）。
8. 前記第１の溶接ホイール（２６ａ）および前記第２の溶接ホイール（２６ｂ）が、前記溶接機（１）が移動するときに回転し、前記溶接機（１）が、前記第１の溶接ホイール（２６ａ）の回転を前記第２の溶接ホイール（２６ｂ）の回転と同期させるための少なくとも１つの部品（３０）を備える、請求項７に記載の溶接機（１）。
9. 前記第１の溶接ホイール（２６ａ）および前記第２の溶接ホイール（２６ｂ）が、前記溶接機（１）が移動するときに同じ回転速度で回転する、請求項７または８のいずれか一項に記載の溶接機（１）。
10. 極低温製品を貯蔵および／または輸送するためのタンク（８）の一部を形成する密閉膜（６）の２つの溶接対象部品（２，２ａ，２ｂ）の少なくとも２つの隆起縁部（４）を溶接することができる、請求項１から９のいずれか一項に記載の溶接機（１）。

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