JP2023008755A - 中央を固定されているアクチュエータのための上部チャンバ空洞 - Google Patents

中央を固定されているアクチュエータのための上部チャンバ空洞 Download PDF

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Abstract

Figure 2023008755000001
【課題】中央を固定されているアクチュエータのための上部チャンバ空洞を提供するフローチャンバ、冷却システム及び方法を提供する。
【解決手段】冷却システム100において、フローチャンバは、上部壁を含む上部チャンバ140と、アクチュエータ120と、下部チャンバ150と、を備える。アクチュエータは、上部壁から遠位に配置されている。下部チャンバは、アクチュエータが作動された時に、上部チャンバから流体を受け入れる。上部壁は、少なくとも1つの空洞170を備える。冷却システムは、フローチャンバを備えている冷却セルを利用する。方法は、フローチャンバを通して流体を方向付けるために或る周波数でアクチュエータを駆動することを備える。
【選択図】図1A

Description

コンピュータデバイスにおける速度および演算算能力が増すにつれて、コンピュータデバイスによって発せられる熱も増大する。様々なメカニズムが、熱の発生に対処するために提案されてきた。アクティブな装置(ファンなど)が、大型のコンピュータデバイス(ラップトップコンピュータまたはデスクトップコンピュータなど)に空気を通すために利用されうる。パッシブな冷却装置(ヒートスプレッダなど)が、より小型のモバイルコンピュータデバイス(スマートフォン、仮想現実デバイス、および、タブレットコンピュータなど)で利用されうる。しかしながら、かかるアクティブな装置およびパッシブな装置は、モバイルデバイス(スマートフォンなど)を十分に冷却できない場合がある。したがって、コンピュータデバイスのためのさらなる冷却ソリューションが望まれている。さらに、かかる冷却システムは、モバイルデバイスおよびその他のデバイスに望ましい冷却をより良好に提供するよう最適化されることが望まれうる。
以下の詳細な説明および添付の図面において、本発明の様々な実施形態を開示する。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
中央を固定されているアクチュエータを備えているアクティブ冷却システムの実施形態について、背圧対流量を示す図。
中央を固定されているアクチュエータと空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態の挙動を示すグラフ。 中央を固定されているアクチュエータと空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態の挙動を示すグラフ。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
タイルに形成されているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 タイルに形成されているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。 タイルに形成されているアクティブ冷却システムの実施形態を示す図。
フローチャンバを通して流体を駆動するための方法の実施形態を示すフローチャート。
本発明は、処理、装置、システム、物質の組成、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体上に具現化されているコンピュータプログラム製品、および/または、プロセッサ(プロセッサに接続されているメモリに格納および/またはそのメモリによって提供される命令を実行するよう構成されているプロセッサ)を含め、様々な形態で実施されうる。本明細書では、これらの実施例または本発明が取りうる任意の他の形態が、技術と呼ばれうる。一般に、開示されている処理の工程の順序は、本発明の範囲内で変更されてもよい。特に言及しない限り、タスクを実行するよう構成されるものとして記載されているプロセッサまたはメモリなどの構成要素は、或る時間にタスクを実行するよう一時的に構成されている一般的な構成要素として、または、タスクを実行するよう製造されている特定の構成要素として実装されてよい。本明細書では、「プロセッサ」という用語は、1または複数のデバイス、回路、および/または、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するよう構成されている処理コアを指すものとする。
以下では、本発明の原理を示す図面を参照しつつ、本発明の1または複数の実施形態の詳細な説明を行う。本発明は、かかる実施形態に関連して説明されているが、どの実施形態にも限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものであり、本発明は、多くの代替物、変形物、および、等価物を含む。以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細事項が記載されている。これらの詳細事項は、例示を目的としたものであり、本発明は、これらの具体的な詳細事項の一部または全てがなくとも特許請求の範囲に従って実施可能である。明確にするために、本発明に関連する技術分野で周知の技術事項については、本発明が必要以上にわかりにくくならないように、詳細には説明していない。
半導体デバイスが、ますますパワフルになるにつれて、動作中に発せられる熱も増大する。例えば、モバイルデバイス(スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブック、および、仮想現実デバイスなど)用のプロセッサは、高クロック速度で動作するが、かなりの量の熱を発生しうる。発生する熱の量のため、プロセッサは、比較的短期間しか最高速度で動作できない。この期間が経過した後、スロットリング(例えば、プロセッサのクロック速度の減速)が起きる。スロットリングは、熱の発生を低減できるが、プロセッサの速度ひいてはプロセッサを利用する機器の性能に悪影響を与える。技術が5G以降の世代に移行すると、この問題は、悪化すると予想される。
より大型のデバイス(ラップトップまたはデスクトップコンピュータなど)は、回転翼を有する電動ファンを備える。内部の構成要素の温度上昇に応じて給電されうるファン。ファンは、より大型のデバイスを通して空気を駆動することで、内部の構成要素を冷却する。しかしながら、かかるファンは、典型的に、モバイルデバイス(スマートフォンなど)にとって、または、より薄いデバイス(タブレットコンピュータなど)にとって、大きすぎる。ファンは、空気の境界層が構成要素の表面に存在して、冷却したい高温表面における空気流の空気速度を制限することから、有効性が制限され、また、過剰な量のノイズを発生しうる。パッシブな冷却ソリューションは、熱交換器に熱を伝達するために、ヒートスプレッダならびにヒートパイプまたはベイパーチャンバなどの構成要素を含む。ヒートスプレッダは、ホットスポットでの温度上昇をいくぶん緩和するが、現在および将来のデバイスで発生する熱の量に十分に対処することができない。同様に、ヒートパイプまたはベイパーチャンバは、発生した過剰な熱を除去するのに十分な量の熱伝達を提供できない。したがって、比較的小型のモバイルデバイスおよび比較的大型のデバイスで利用できる冷却ソリューションが望まれている。
冷却システムの文脈で記載されているが、本明細書に記載の技術および/または装置は、その他の応用例で用いられてもよい。例えば、アクチュエータは、他の装置で用いられてもよく、および/または、冷却システムは、他の目的で用いられてもよい。装置は、中央領域または端部で支持構造に結合されているアクチュエータ(すなわち、冷却素子)の文脈でも記載されている。他の実施形態において、アクチュエータは、別の方法で支持構造に結合(例えば、固定)されてもよい。例えば、アクチュエータは、アクチュエータの端部に沿って支持構造に取り付けられてもよい。
フローチャンバ(冷却システムで利用されうる)について説明する。フローチャンバは、上部壁を含む上側チャンバと、アクチュエータと、下側チャンバと、を備える。アクチュエータは、上部壁から遠位に配置されている。下側チャンバは、アクチュエータが作動された時に、上側チャンバから流体を受け入れる。上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える。
いくつかの実施形態において、フローチャンバは、支持構造を含む。アクチュエータは、中央領域および外周を備える。アクチュエータは、中央領域で支持構造によって支持されている。アクチュエータの外周の少なくとも一部は、固定されていない。アクチュエータは、上側チャンバから下側チャンバへ流体を駆動するために、作動された時に振動運動を行うよう構成されている。いくつかの実施形態において、アクチュエータは、固定領域および片持ちアームを備える。固定領域は、支持構造によって固定されている。片持ちアームは、固定領域から外向きに伸びており、ステップ領域、少なくとも1つの延長領域、および、外側領域を備えてよい。ステップ領域は、固定領域から外向きに伸びており、ステップ厚さを有する。延長領域は、ステップ領域から外向きに伸びており、ステップ厚さよりも薄い延長厚さを有する。外側領域は、延長領域から外向きに伸びており、延長厚さよりも厚い外側厚さを有する。
いくつかの実施形態において、上部壁は、少なくとも1つのベントを備える。アクチュエータは、上部壁と下側チャンバとの間にある。いくつかの実施形態において、フローチャンバの上側チャンバは、奇数の整数に波長を乗じて4で除した値に対応する長さを有する。波長は、振動運動の周波数に対する音波長である。また、振動運動の周波数は、アクチュエータの構造共振と、その波長を有する上側チャンバの音響共振と、に対応する。いくつかの実施形態において、フローチャンバは、さらに、少なくとも1つのオリフィスを有するオリフィスプレートを備える。オリフィスプレートは、下側チャンバの底部壁を形成する。アクチュエータは、少なくとも1つのオリフィスを通して流体を駆動するように作動される。いくつかの実施形態において、1または複数の空洞は、アクチュエータの自由部分の長さに0.25以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する。いくつかの実施形態において、空洞の幅は、50マイクロメートル以上かつ100マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、空洞は、上側チャンバの高さ(例えば、50マイクロメートル以上かつ500マイクロメートル以下)に0.25以上かつ1以下の値を乗じた深さを有してよい。
いくつかの実施形態において、冷却システムについて記載されている。冷却システムは、冷却セルを備えており、各冷却セルは、フローチャンバを備える。したがって、各冷却セルは、上側チャンバ、冷却素子、および、下側チャンバを備える。上側チャンバは、上部壁を備える。冷却素子は、上部壁から遠位に配置されている。下側チャンバは、冷却素子が作動された時に、上側チャンバから流体を受け入れる。さらに、上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える。いくつかの実施形態において、複数の冷却セルの各々は、支持構造を備える。かかる実施形態において、冷却素子は、中央領域および外周を備える。さらに、冷却素子は、中央領域で支持構造によって支持されている。外周の少なくとも一部は、固定されていない。冷却素子は、上側チャンバから下側チャンバへ流体を駆動するために、作動された時に振動運動を行うよう構成されている。いくつかの実施形態において、アクチュエータは、固定領域および片持ちアームを備える。固定領域は、支持構造によって固定されている。片持ちアームは、固定領域から外向きに伸びており、ステップ領域、少なくとも1つの延長領域、および、外側領域を備えてよい。ステップ領域は、固定領域から外向きに伸びており、ステップ厚さを有する。延長領域は、ステップ領域から外向きに伸びており、ステップ厚さよりも薄い延長厚さを有する。外側領域は、延長領域から外向きに伸びており、延長厚さよりも厚い外側厚さを有する。
いくつかの実施形態において、上部壁は、少なくとも1つのベントを備える。かかる実施形態において、冷却素子は、上部壁と下側チャンバとの間にある。さらに、上側チャンバは、奇数の整数に波長を乗じて4で除した値に対応する長さを有してよい。波長は、振動運動の周波数に対する音波長である。また、振動運動の周波数は、冷却素子の構造共振と、その波長を有する上側チャンバの音響共振と、に対応する。いくつかの実施形態において、冷却セルの各々は、1または複数のオリフィスを有するオリフィスプレートを備える。オリフィスプレートは、下側チャンバの底部壁を形成してよい。冷却素子は、1または複数のオリフィスを通して流体を駆動するよう作動される。いくつかの実施形態において、1または複数の空洞は、アクチュエータの自由部分の長さに0.25(1/4)以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する。いくつかの実施形態において、空洞の幅は、チャンバの幅の50パーセント以上かつ100パーセント以下である。いくつかの実施形態において、空洞は、上側チャンバの高さ(例えば、50マイクロメートル以上かつ500マイクロメートル以下)に0.25以上かつ1以下の値を乗じた深さを有してよい。
熱発生構造を冷却する方法について説明する。方法は、或る周波数の振動運動を引き起こすように冷却素子を駆動する工程を備える。冷却素子は、上側チャンバ、下側チャンバ、および、冷却素子を含むチャンバを通して流体を方向付けるために、駆動された時に振動運動を行うよう構成されている。上側チャンバは、上部壁を備える。冷却素子は、上部壁から遠位に配置されている。下側チャンバは、冷却素子が作動された時に、上側チャンバから流体を受け入れる。上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える。いくつかの実施形態において、冷却素子は、中央領域および外周を備える。冷却素子は、中央領域で支持構造によって支持されている。外周の少なくとも一部は、固定されていない。冷却素子は、上側チャンバから下側チャンバへ流体を駆動するために、作動された時に振動運動を行うよう構成されている。上部壁は、1または複数のベントを備える。アクチュエータは、上部壁と下側チャンバとの間にある。いくつかの実施形態において、1または複数の空洞は、冷却素子の外周に近接している。いくつかの実施形態において、1または複数の空洞は、アクチュエータの自由部分の長さに0.25(1/4)以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する。いくつかの実施形態において、空洞の幅は、チャンバの幅の50パーセント以上かつ100パーセント以下である。いくつかの実施形態において、空洞は、上側チャンバの高さ(例えば、50マイクロメートル以上かつ500マイクロメートル以下)に0.25以上かつ1以下の値を乗じた深さを有してよい。
図1A~図1Fは、熱発生構造102と共に利用可能であり、中央を固定されているアクチュエータ120を備えているアクティブ冷却システム100の実施形態例を示す図である。冷却システムで用いられる場合、アクチュエータは、冷却素子とも呼ばれうる。したがって、アクチュエータ120は、本明細書では、冷却素子120とも呼ばれうる。明確にするために、特定の構成要素だけが図示されている。図1A~図1Fは、正確な縮尺ではない。対称に図示されているが、冷却システム100は、対称である必要はない。
図1Aおよび図1Bは、冷却システム100の断面図および上面図を示している。冷却システム100は、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ(または、冷却素子)120と、オリフィス132を有するオリフィスプレート130と、支持構造(すなわち「アンカ」)160と、システム内に形成されているチャンバ140および150(集合的にチャンバ140/150)と、を備える。フロー/チャンバ140/150の上部壁は、図の実施形態において、上部プレート110の底面によって形成されている。フローチャンバ140/150の上部壁は、空洞170を有する。したがって、フローチャンバ140/150は、上部プレート110とオリフィスプレート130との間に形成されていると見なされてよい。アクチュエータ120は、その中央領域でアンカ160によって支持されている。図1Bにおいて、アクチュエータ120は、破線で示されており、アンカ160は、二点鎖線で示されている。簡単のために、オリフィス132は、図1Bには図示されていない。アクチュエータの外周の一部(例えば、チップ121)に近く、外周の一部を含むアクチュエータ120の領域が、作動時に振動する。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120のチップ121は、アンカ160から最も遠い外周の部分を含み、アクチュエータ120の作動中に最大のたわみを受ける。明確にするために、アクチュエータ120の1つのチップ121のみが、図1Aで符号を付されている。
図1Aおよび図1Bは、中立位置にある冷却システム100を示している。したがって、アクチュエータ120は、実質的に平坦である様子が示されている。同相動作中、アクチュエータ120は、図1Cおよび図1Dに示す位置の間で振動するように駆動される。この振動運動は、流体(例えば、空気)をベント112に引き込んで、フローチャンバ140/150を通過させ、高速および/または高流量でオリフィス132から流出させる。例えば、流体が熱発生構造102に衝突する速度は、少なくとも30メートル/秒でありうる。いくつかの実施形態において、流体は、少なくとも45メートル/秒の速度で熱発生構造102に向かうようにアクチュエータ120によって駆動される。いくつかの実施形態において、流体は、少なくとも60メートル/秒の速度で熱発生構造102に向かうようにアクチュエータ120によって駆動される。その他の速度も、いくつかの実施形態において可能でありうる。また、冷却システム100は、アクチュエータ120の振動運動によってオリフィス132を通してフローチャンバ140/150に戻る流体がほとんどまたは全くないように構成されている。
熱発生構造102は、冷却システム100によって冷却されることが望ましい。いくつかの実施形態において、熱発生構造102は、熱を発生させる。例えば、熱発生構造は、集積回路であってよい。いくつかの実施形態において、熱発生構造102は、冷却されることが望ましいが、それ自体は熱を発生しない。熱発生構造102は、(例えば、熱を発生させる近くの物体から)熱を伝導してもよい。例えば、熱発生構造102は、ヒートスプレッダまたはベイパーチャンバであってよい。したがって、熱発生構造102は、プロセッサなどの個々の集積回路構成要素、他の集積回路、ならびに/もしくは、1または複数のチップパッケージを含む半導体構成要素、センサ、光学デバイス、1または複数のバッテリ、コンピュータデバイスなどの電子デバイスのその他の構成要素、ヒートスプレッダ、ヒートパイプ、冷却が望まれるその他の電子構成要素および/またはその他のデバイス、を含みうる。
また、冷却システム100が利用されることが望ましいデバイスは、冷却システムを配置する空間が限られている場合がある。例えば、冷却システム100は、コンピュータデバイスで用いられてよい。かかるコンピュータデバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、2in1ラップトップ、携帯型ゲームシステム、デジタルカメラ、仮想現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセット、複合現実ヘッドセット、および、その他の薄いデバイス、を含みうるが、これらに限定されない。冷却システム100は、モバイルコンピュータデバイスおよび/または少なくとも1つの寸法で空間が限られているその他のデバイスの中に設置可能な微小電気機械システム(MEMS)冷却システムであってよい。例えば、冷却システム100の全体高さ(熱発生構造102の上部から上部プレート110の上部まで)は、2ミリメートル未満であってよい。いくつかの実施形態において、冷却システム100の全体高さは、1.5ミリメートル以下であってもよい。いくつかの実施形態において、全体高さは、250マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、この全体高さは、1.1ミリメートル以下である。いくつかの実施形態において、全体高さは、1ミリメートル以下である。同様に、オリフィスプレート130の底部と熱発生構造102の上部との間の距離y(図1Cに示されている)は、小さくてよい。いくつかの実施形態において、yは、200マイクロメートル以上かつ1ミリメートル以下である。いくつかの実施形態において、yは、200マイクロメートル以上かつ300マイクロメートル以下である。したがって、いくつかの実施形態において、熱発生構造102に最も近いオリフィスプレート130の表面と、熱発生構造102から最も遠い上部プレート110の表面との間の距離は、700マイクロメートル以下である。したがって、冷却システム100は、コンピュータデバイスおよび/または少なくとも1つの寸法で空間が限られているその他のデバイスで利用可能である。ただし、空間の制限があまりないデバイスで、および/または、冷却以外の目的で、冷却システム100を利用することを妨げるものではない。1つの冷却システム100が図示されているが(例えば、1つの冷却セル)、複数の冷却システム100が、熱発生構造102に関連して利用されてもよい。例えば、一次元アレイまたは二次元アレイの冷却セルが用いられてよい。
冷却システム100は、熱発生構造102を冷却するために用いられる流体と連通する。流体は、気体または液体であってよい。例えば、流体は、空気であってよい。いくつかの実施形態において、流体は、冷却システム100が存在するデバイスの外側からの(例えば、デバイスにおける外部ベントを通して提供されている)流体を含む。いくつかの実施形態において、流体は、冷却システムが存在するデバイス内で(例えば、密閉されているデバイス内で)循環する。
アクチュエータ120は、アクティブ冷却システム100の内部(例えば、フローチャンバ140/150)を、上部(または上側)チャンバ140および下部(または下側)チャンバ150に分割していると考えることができる。上部チャンバ140は、アクチュエータ120、側面、および、上部プレート110によって形成されている。下部チャンバ150は、オリフィスプレート130、側面、アクチュエータ120、および、アンカ160によって形成されている。上部チャンバ140および下部チャンバ150は、アクチュエータ120の外周で接続され、共にフローチャンバ140/150(例えば、冷却システム100の内部チャンバ)を形成している。
上部チャンバ140のサイズおよび構成は、セル(冷却システム100)の寸法、アクチュエータ120の運動、および、動作周波数の関数であってよい。上部チャンバ140は、高さh1を有する。上部チャンバ140の高さは、所望の流量および/または速度で、オリフィス132を通して下部チャンバ150へ流体を駆動するのに十分な圧力を提供するよう選択されてよい。また、上部チャンバ140は、アクチュエータ120が作動時に上部プレート110に接触しない十分な高さを有する。いくつかの実施形態において、上部チャンバ140の高さは、50マイクルメートル以上かつ500マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、上部チャンバ140は、200マイクロメートル以上かつ300マイクロメートル以下の高さを有する。
また、上部プレート110は、空洞170を備える。図1Bにおいて、空洞170は、点線で示されている。特定の形状(すなわち、長方形)を有するように図示されているが、トレンチ空洞170は、三角形、楕円形、円形、および/または、菱形を含むがこれらに限定されない別の形状を有してもよい。空洞170は、対称的であり、同じ形状を有するように図示されているが、いくつかの実施形態において、空洞170は、異なる形状を有してもよく、および/または、非対称であってもよい。フローチャンバ140/150の外縁に配置されているように図示されているが、空洞170は、他の場所に配置されてもよい。また、空洞170の寸法が、異なっていてもよい。空洞170は、50マイクロメートル以上かつ400マイクロメートル以下の高さuを有してよい(例えば、いくつかの実施形態において、上側チャンバ140の高さh1の25%以上かつ上側チャンバ高さの100%以下の高さ)。いくつかの実施形態において、空洞170は、200マイクロメートル以下の高さを有してよい(例えば、いくつかの実施形態において、上側チャンバ高さの50%以下)。空洞170の長さv1は、500マイクロメートル以上かつ2.5ミリメートル以下であってよい(例えば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の自由部分の長さの25%以上かつ2/3以下)。例えば、アクチュエータ120の自由部分は、3ミリメートルの長さL1を有してよい(例えば、1ミリメートル以上かつ5ミリメートル以下)。かかる実施形態において、空洞170は、1ミリメートル以上かつ2ミリメートル以下の長さを有してよい。いくつかの実施形態において、空洞170は、1.5ミリメートル以下の長さを有してよい。いくつかの実施形態において、長さv1は、アクチュエータ120のチップ121と上側チャンバ140の外壁との間の距離に2以上の値を乗じた長さ(例えば、エッジベント長さの2倍)であり、L1の半分以下である。空洞170の幅v2は、上側チャンバ140の幅D1の半分以上かつ上側チャンバの幅以下であってよい。いくつかの実施形態において、空洞170は、6ミリメートル以上かつ8ミリメートル以下の幅を有する。いくつかの実施形態において、その他の形状が、空洞170に用いられてもよい。いくつかのかかる実施形態において、空洞の面積は、上述の長方形空洞と同程度であることが望まれうる。空洞170が存在するため、上部プレート110は、変化する厚さを有すると見なされてよく、上部チャンバ140(およびフローチャンバ140/150)は、変化する高さを有すると見なされてよく、フローチャンバ140/150は、空洞170を備えている上面を有すると見なされてよい。
上部プレート110は、流体が冷却システム100に引き込まれる際に通りうるベント112を備える。上部ベント112は、チャンバ140における所望の音圧に基づいて選択されたサイズを有してよい。例えば、いくつかの実施形態において、ベント112の幅wは、500マイクロメートル以上かつ1000マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、ベント112の幅は、250マイクロメートル以上かつ2000マイクロメートル以下である。図の実施形態において、ベント112は、上部プレート110の中心に配置されている開口部である。別の実施形態において、ベント112は、他の場所に配置されてもよい。例えば、ベント112は、上部プレート110の端部の1つにより近くてもよい。ベント112は、円形、長方形、または、その他の形状のフットプリントを有してよい。単一のベント112が図示されているが、複数のベントが用いられてもよい。例えば、ベントは、上部チャンバ140の縁部に向かってオフセットされてよく、または、上部チャンバ140の側面に配置されてよい。いくつかの実施形態において、紙面の外にオフセットされている複数のベントが用いられてもよい。
下部チャンバ150は、高さh2を有する。いくつかの実施形態において、下部チャンバ150の高さは、アクチュエータ120の運動を許容するのに十分である。したがって、アクチュエータ子120のどの部分も、通常動作中にオリフィスプレート130に接触しない。下部チャンバ150は、一般に、上部チャンバ140よりも小さく、オリフィス132への流体の逆流を低減するのに役立ちうる。いくつかの実施形態において、下部チャンバ150の高さは、(アクチュエータ120の最大たわみ)+(5マイクロメートル以上かつ10マイクロメートル以下)である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120のたわみ(例えば、チップ121のたわみ)は、10マイクロメートル以上かつ100マイクロメートル以下の振幅z(図1Dに示されている)を有する。いくつかのかかる実施形態において、アクチュエータ120のたわみの振幅は、10マイクロメートル以上かつ60マイクロメートル以下である。ただし、アクチュエータ120のたわみの振幅は、冷却システム100を通した所望の流量および冷却システム100の構成などの要素に依存する。したがって、下部チャンバ150の高さは、一般に、冷却システム100を通した流量および冷却システム100のその他の構成要素に依存する。
アンカ(支持構造)160は、アクチュエータ120の中央部分でアクチュエータ120を支持している。したがって、アクチュエータ120の外周の少なくとも一部は、固定されておらず、自由に振動する。いくつかの実施形態において、アンカ160は、アクチュエータ120の中心軸に沿って(例えば、図1A~図1Fにおいて紙面と垂直に)伸びている。いくつかの実施形態において、振動するアクチュエータ120の一部(例えば、チップ121を含む)が、片持ち状態で運動する。したがって、アクチュエータ120の一部が、蝶の翅に類似した方法で(すなわち、同じ位相で)、および/または、シーソーに類似した方法で(すなわち、異なる位相で)運動してよい。したがって、片持ち状態で振動するアクチュエータ120の部分は、いくつかの実施形態では同じ位相で、そして、他の実施形態では異なる位相で振動する。いくつかの実施形態において、アンカ160は、アクチュエータ120の軸に沿って伸びていない。かかる実施形態では、アクチュエータ120の外周のすべての部分が、自由に振動する(例えば、クラゲに類似する)。図の実施形態において、アンカ160は、アクチュエータ120の底部からアクチュエータ120を支持している。他の実施形態において、アンカ160は、別の方法でアクチュエータ120を支持してもよい。例えば、アンカ160は、上部からアクチュエータ120を支持してもよい(例えば、アクチュエータ120が、アンカ160からぶら下がっている)。いくつかの実施形態において、アンカ160の幅aは、0.5ミリメートル以上かつ4ミリメートル以下である。いくつかの実施形態において、アンカ160の幅は、2ミリメートル以上かつ2.5ミリメートル以下である。アンカ160は、アクチュエータ120の10パーセント以上かつ50パーセント以下を占めてよい。
アクチュエータ120は、熱発生構造102の遠位にある第1側と、熱発生構造102の近位にある第2側と、を有する。図1A~図1Fに示す実施形態において、アクチュエータ120の第1側は、(オリフィスプレート130から遠い)アクチュエータ120の上部であり、第2側は、(オリフィスプレート130に近い)アクチュエータ120の底部である。アクチュエータ120は、図1A~図1Fに示すように、振動運動を行うよう作動される。アクチュエータ120の振動運動は、熱発生構造102の遠位のアクチュエータ120の第1側から(例えば、上部チャンバ140から)熱発生構造102の近位のアクチュエータ120の第2側へ(例えば、下部チャンバへ)流体を駆動する。つまり、アクチュエータ120の作動は、フローチャンバ140/150を通して上部チャンバ140から下部チャンバ150へ流体を方向付ける。また、アクチュエータ120の振動運動は、ベント112を通して上部チャンバ140へ流体を引き込み、上部チャンバ140から下部チャンバ150へ流体を送り、下部チャンバ150からオリフィスプレート130のオリフィス132を通して流体を駆動する。
アクチュエータ120は、アクチュエータ120が振動する際の所望の周波数に依存する長さLを有する。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の長さは、4ミリメートル以上かつ10ミリメートル以下である。いくつかのかかる実施形態において、アクチュエータ120は、6ミリメートル以上かつ8ミリメートル以下の長さを有する。アクチュエータ120の奥行きD(図1Bに示されている)(例えば、図1Aおよび図1C~図1Fに示す紙面に垂直な奥行き)は、Lの4分の1からLの2倍まで様々であってよい。例えば、アクチュエータ120は、長さと同じ奥行きを有してよい。アクチュエータ120の厚さtは、アクチュエータ120の構成および/またはアクチュエータ120が作動される際の所望の周波数に基づいて、異なってよい。いくつかの実施形態において、8ミリメートルの長さを有し、20キロヘルツ以上かつ25キロヘルツ以下の周波数で駆動されるアクチュエータ120について、アクチュエータの厚さは、200マイクロメートル以上かつ350マイクロメートル以下である。フローチャンバ140/150の長さCは、アクチュエータ120の長さLに近い。例えば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の端部と、フローチャンバ140/150の壁との間の距離dは、100マイクロメートル以上かつ1000マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、dは、100マイクロメートル以上かつ500マイクロメートル以下である。いくつかのかかる実施形態において、dは、300マイクロメートル以上である。いくつかの実施形態において、dは、200マイクロメートル以上かつ300マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、dは、800マイクロメートル以下である。この距離dは、エッジベントと呼ばれうる。
図の実施形態において、アクチュエータ120は、中央部分122(以下、固定領域122)で、(図1Aの紙面から外へ)中心軸に沿ってアンカ160によって支持されている(所定位置に保持されている)。したがって、振動するように作動される片持ちアーム123(図1Bにのみ示されている)が、アンカ160の左右にある。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120は、自由であり作動される2つの部分(例えば、片持ちアーム123)を有する連続構造である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120は、別個の片持ち部分を備え、各片持ち部分が、アンカ160に取り付けられ、作動される。アクチュエータ120の片持ちアーム123は、蝶の翅に類似した方法(同相)またはシーソーに類似した方法(異相)で振動するよう駆動されてよい。
図1A~図1Fには示されていないが、アクチュエータ120は、1または複数の圧電体層を備えてよい。いくつかの実施形態において、圧電体は、アクチュエータ120の片持ちアーム123の上または中にのみ配置されてよい。いくつかの実施形態において、圧電体は、アクチュエータ120の全体の上または中に存在してもよい。したがって、アクチュエータ120は、圧電体がアクチュエータ120に一体化されている多層アクチュエータであってよい。例えば、アクチュエータ120は、基板上に圧電体層を備えてよい。基板は、ステンレス鋼、Ni合金、および/または、ハステロイ基板であってよい。いくつかの実施形態において、圧電体層は、基板上に薄膜として形成されている複数のサブ層を含む。他の実施形態において、圧電体層は、基板に付着されているバルク層であってよい。かかる圧電型アクチュエータ120は、さらに、圧電体を活性化するために用いられる電極を備える。基板は、いくつかの実施形態において、電極として機能する。他の実施形態において、下部電極が、基板と圧電体層との間に提供されてもよい。シード層、キャッピング層、不動態化層、または、その他の層を含むがこれらに限定されないその他の層が、圧電型アクチュエータに備えられてもよい。圧電体の文脈で記載されているが、アクチュエータ120を作動させるための別のメカニズムが用いられてもよい。かかる他のメカニズムは、アクチュエータ120上にあっても(例えば、アクチュエータ120に固定されても)、アクチュエータ120に一体化されてもよく、または、他の場所(例えば、アンカー160上)に配置されてもよい。
図1Bに示す実施形態において、アンカ160は、アクチュエータ120の奥行きDのほとんど(ただし、奥行き全体ではない)にわたって伸びている。アクチュエータ120の外周全体が自由である。しかしながら、それでも、アンカ160は、アクチュエータ120の中央の固定領域122を所定位置に保持している。このように、片持ちアーム123が所望の通りに振動するために、アンカ160が中心軸の長さ全体に伸びている必要はない。いくつかの実施形態において、アンカ160は、中心軸に沿ってアクチュエータ120の外周まで伸びている。いくつかのかかる実施形態において、アンカ160は、D以上の奥行きを有する。
アクチュエータ120は長方形として図示されているが、アクチュエータは、別の形状を有してもよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の角が、丸みを帯びていてもよい。いくつかの実施形態において、片持ちアーム123全体が、丸みを帯びていてもよい。その他の形状も可能である。例えば、いくつかの実施形態において、アンカは、アクチュエータの中心付近の領域に限定されてもよい。いくつかのかかる実施形態において、アクチュエータは、アンカの周りで対称であってよい。例えば、アンカ160およびアクチュエータ120は、円形のフットプリントを有してよい。かかるアクチュエータは、クラゲに類似した方法、または、傘の開閉と同様の方法で、振動するよう構成されてよい。いくつかの実施形態では、かかるアクチュエータの外周全体が、同じ位相で振動する(例えば、すべてが一緒に上下に動く)。他の実施形態では、かかるアクチュエータの外周の複数部分が、異なる位相で振動する。
アクチュエータ120は、上部チャンバ140における流体の圧力波の音響共振の共振周波数およびアクチュエータ120の構造共振の共振周波数の両方と同じまたは近い周波数で駆動されてよい。振動運動を行うアクチュエータ120の部分(例えば、長さ(L-a)/2を有する各片持ちアーム123)は、アクチュエータ120の共振(「構造共振」)でまたはその付近で駆動される。振動を行うアクチュエータ120のこの部分は、いくつかの実施形態において、片持ちの部分であってよい。構造共振の振動の周波数は、構造共振周波数と呼ばれている。アクチュエータ120を駆動する際に構造共振周波数を利用することは、冷却システム100の電力消費を削減する。また、アクチュエータ120および上部チャンバ140は、この構造共振周波数が、上部チャンバ140を通して駆動される流体中の圧力波における共振(上部チャンバ140の音響共振)に対応するように構成されていてよい。かかる圧力波の周波数は、音響共振周波数と呼ばれている。音響共振時に、圧力の節が、ベント112の近くで発生し、圧力の腹が、冷却システム100の外周の近く(例えば、アクチュエータ120のチップ121の近く、かつ、上部チャンバ140と下部チャンバ150との間の接続の近く)で発生する。これらの2つの領域の間の距離は、C/2である。したがって、C/2=nλ/4であり、ここで、λは、流体の音波長であり、nは、奇数(例えば、n=1、3、5、など)である。最低次モードに対しては、C=λ/2である。チャンバ140の長さ(例えば、C)は、アクチュエータ120の長さに近いので、いくつかの実施形態において、L/2=nλ/4もほぼ正しく、ここで、λは流体の音波長であり、nは奇数である。したがって、アクチュエータ120が駆動される周波数γは、アクチュエータ120の構造共振周波数と同じまたは近い周波数である。周波数γは、少なくとも上部チャンバ140の音響共振周波数と同じまたは近い周波数である。上部チャンバ140の音響共振周波数は、一般に、温度およびサイズなどのパラメータによる変化が、アクチュエータ120の構造共振周波数ほどは著しくない。したがって、いくつかの実施形態において、アクチュエータ120は、音響共振周波数よりも、構造共振周波数で(またはその近くの周波数で)駆動されてよい。
オリフィスプレート130は、オリフィス132を有する。特定の数および分布のオリフィス132が図示されているが、別の数および/または別の分布が用いられてもよい。単一のオリフィスプレート130が、単一の冷却システム100のために用いられている。他の実施形態において、複数の冷却システム100が、オリフィスプレートを共有してもよい。例えば、複数のセル100が、所望の構成で一緒に提供されてよい。かかる実施形態において、セル100は、同じサイズおよび構成であってもよいし、異なるサイズおよび/または構成であってもよい。オリフィス132は、熱発生構造102の表面と垂直に方向付けられた軸を有する様子が示されている。他の実施形態において、1または複数のオリフィス132の軸は、別の角度であってもよい。例えば、軸の角度は、略ゼロ度および非ゼロの鋭角から選択されてよい。また、オリフィス132は、オリフィスプレート130の表面の法線と実質的に平行である側壁を有する。いくつかの実施形態において、オリフィスは、オリフィスプレート130の表面の法線に対して非ゼロの角度の側壁を有してもよい。例えば、オリフィス132は、円錐形であってもよい。さらに、オリフィスプレース130は実質的に平坦であると図示されているが、いくつかの実施形態において、トレンチおよび/またはその他の構造が、下部チャンバ150の構成および/またはオリフィスプレート130と熱発生構造102との間の領域を変更するために、オリフィスプレート130に提供されてもよい。
オリフィス132のサイズ、分布、および、位置は、熱発生構造102の表面へ駆動される流体の流量を制御するように選択される。オリフィス132の位置および構成は、下部チャンバ150からオリフィス132を通ってジェットチャネル(オリフィスプレート130の底部と熱発生構造102の上部との間の領域)へ至る流体流を増大/最大化するよう構成されていてよい。また、オリフィス132の位置および構成は、ジェットチャネルからオリフィス132を通る吸引流(例えば、逆流)を低減/最小化するよう選択されてよい。例えば、オリフィスの位置は、オリフィス132を通して下部チャンバ150に流体を引き込むアクチュエータ120のアップストローク(チップ121がオリフィスプレート13から離れるストローク)時の吸引が低減されるのに十分にチップ121から離れていることが望ましい。また、オリフィスの位置は、アクチュエータ120のアップストローク時の吸引により、上部チャンバ140からのより高い圧力が流体を上部チャンバ140から下部チャンバ150へ押すことが可能になるように十分にチップ121に近いことが望ましい。いくつかの実施形態において、アップストローク時に、上部チャンバ140から下部チャンバ150への流量と、ジェットチャネルからオリフィス132を通る流量との比(「正味流量比」)は、2:1よりも大きい。いくつかの実施形態において、正味流量比は、少なくとも85:15である。いくつかの実施形態において、正味流量比は、少なくとも90:10である。所望の圧力、流量、吸引、および、正味流量比を提供するには、オリフィス132は、アクチュエータ120のチップ121から距離r1以上、かつ、チップ121から距離r2以下にあることが望ましい。いくつかの実施形態において、r1は、100マイクロメートル以上であり(例えば、r1≧100μm)、r2は、1ミリメートル以下である(例えば、r2≦1000μm)。いくつかの実施形態において、オリフィス132は、アクチュエータ120のチップ121から200マイクロメートル以上の位置にある(例えば、r1≧200μm)。いくつかのかかる実施形態において、オリフィス132は、アクチュエータ120のチップ121から300マイクロメートル以上の位置にある(例えば、r1≧300μm)。いくつかの実施形態において、オリフィス132は、100マイクロメートル以上かつ500マイクロメートル以下の幅oを有する。いくつかの実施形態において、オリフィス132は、200マイクロメートル以上かつ300マイクロメートル以下の幅を有する。いくつかの実施形態において、オリフィスの間隔sは、100マイクロメートル以上かつ1ミリメートル以下である。いくつかのかかる実施形態において、オリフィスの間隔は、400マイクロメートル以上かつ600マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、オリフィス132は、また、オリフィスプレート130の面積の特定のわずかな部分を占めることが望ましい。例えば、オリフィス132は、オリフィス132を通る流体の所望の流量を達成するために、オリフィスプレート130のフットプリントの5パーセン以上かつ15パーセント以下を占めてよい。いくつかの実施形態において、オリフィス132は、オリフィスプレート130のフットプリントの8パーセント以上かつ12パーセント以下を占める。
いくつかの実施形態において、冷却システム100は、導管(chimney)(図示せず)またはその他のダクトを備える。かかるダクトは、加熱された流体が熱発生構造102から離れるように流れるための経路を提供する。いくつかの実施形態において、ダクトは、熱発生構造102から遠位の上部プレート110の側に流体を戻す。いくつかの実施形態において、ダクトは、その代わりに、熱発生構造102に平行な方向へ、または、熱発生構造102に垂直であるが反対方向へ(例えば、紙面の下方に向かって)、熱発生構造102から離れるように流体を方向付けてもよい。デバイスの外部の流体が冷却システム100で用いられるデバイスでは、ダクトは、加熱された流体をベントに導いてよい。かかる実施形態において、さらなる流体が、流入ベントから提供されてもよい。デバイスが密閉されている実施形態において、ダクトは、ベント112に近く熱発生構造102から遠い領域に戻る遠回りの経路を提供してよい。かかる経路は、熱発生構造102の冷却に再利用される前に、流体が熱を放散することを可能にする。他の実施形態において、ダクトは、省略され、または、別の方法で構成されてもよい。このように、流体は、熱発生構造102から熱を取り除くことが可能になる。
冷却システム100の動作について、図1A~図1Fの文脈で説明する。特定の圧力、ギャップサイズ、および、流れのタイミングの文脈で説明されているが、冷却システム100の動作は、本明細書の説明には依存しない。図1C~図1Dは、冷却システム100の同相動作を図示している。図1Cを参照すると、アクチュエータ120は、それのチップ121が上部プレート110から離れて動くように、作動されている。したがって、図1Cは、アクチュエータ120のダウンストロークの終わりを図示していると考えることができる。アクチュエータ120の振動運動のために、下部チャンバ150のギャップ152は、サイズが減少しており、ギャップ152Bとして示されている。逆に、上部チャンバ140のギャップ142は、サイズが増大し、ギャップ142Bとして示されている。ダウンストローク中、アクチュエータ120が中立位置にある時の外周において、より低い(例えば、最小の)圧力が発生する。ダウンストロークが継続すると、図1Cに示すように、下部チャンバ150のサイズが減少し、上部チャンバ140のサイズが増大する。したがって、流体が、オリフィス132から駆動される。オリフィス132から駆動された流体は、オリフィスプレート130の表面および/または熱発生構造102の上面と垂直の方向またはそれに近い方向へ移動しうる。流体は、オリフィス132から熱発生構造102に向かって高速で(例えば、35メートル/秒を超える速度で)駆動される。いくつかの実施形態において、流体は、その後、熱発生構造102の表面に沿って熱発生構造102の外周に向かって移動し、そこでの圧力は、オリフィス132付近よりも低い。また、ダウンストローク中、上部チャンバ140のサイズは増大し、より低い圧力が上部チャンバ140に存在する。結果として、流体は、ベント112を通して上部チャンバ140へ引き込まれる。ベント112内に入ってオリフィス132を通り熱発生構造102に沿って流れる流体の動きが、図1Cに符号なしの矢印で示されている。
また、アクチュエータ120は、チップ121が熱発生構造102から離れて上部プレート110に向かって動くように作動される。したがって、図1Dは、アクチュエータ120のアップストロークの終わりを図示していると考えることができる。アクチュエータ120の運動のために、ギャップ142は、サイズが減少しており、ギャップ142Cとして示されている。ギャップ152は、サイズが増大し、ギャップ152Cとして示されている。アップストローク中、アクチュエータ120が中立位置にある時の外周において、より高い圧力が発生する。アップストロークが継続すると、図1Dに示すように、下部チャンバ150のサイズが増大し、上部チャンバ140のサイズが減少する。したがって、流体は、上部チャンバ140(例えば、フローチャンバ140/150の外周)から下部チャンバ150へ駆動される。このように、アクチュエータ120のチップ121が上方に動くと、上部チャンバ140は、入ってくる流体が速度を増して下部チャンバ150へ向かって駆動されるためのノズルとして機能する。下部チャンバ150への流体の動きが、図1Dに符号なしの矢印で示されている。アクチュエータ120およびオリフィス132の位置および構成は、吸引を低減し、ひいては、アップストローク中の(熱発生構造102とオリフィスプレート130との間の)ジェットチャネルからオリフィス132への流体の逆流を低減するように選択される。したがって、冷却システム100は、ジェットチャネルから下部チャンバ150に入る加熱流体の逆流を過度に引き起こすことなしに、上部チャンバ140から下部チャンバ150へ流体を駆動することができる。
図1Cおよび図1Dに示す位置の間の運動は繰り返される。したがって、アクチュエータ120は、図1C~図1Dに示す振動運動を行うことで、ベント112を通して上部プレート110の遠位側から上部チャンバ140内に流体を引き込み、上部チャンバ140から下部チャンバ150へ流体を送り、オリフィス132を通して熱発生構造102へ向かって流体を押し出す。上述のように、アクチュエータ120は、アクチュエータ120の構造共振周波数またはそれに近い周波数で振動するように駆動される。さらに、アクチュエータ120の構造共振周波数は、チャンバ140/150の音響共振と一致するよう構成されている。構造共振周波数および音響共振周波数は、一般に、超音波領域にあるように選択される。例えば、アクチュエータ120の振動運動は、15kHz~30kHzの周波数の運動であってよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120は、20kHz以上かつ30kHz以下の周波数で振動する。アクチュエータ120の構造共振周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の10パーセント以内である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の構造共振鳴周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の5パーセント以内である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の構造共振鳴周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の3パーセント以内である。結果として、効率および流量が高められうる。ただし、その他の周波数が用いられてもよい。
熱発生構造102に向かって駆動された流体は、熱発生構造102の上面と実質的に垂直(鉛直)に移動しうる。いくつかの実施形態において、流体の動きは、熱発生構造102の上面の法線に対して非ゼロの鋭角を有してもよい。いずれの場合でも、流体は、熱発生構造102において薄くなり、および/または、流体の境界層に開口部を形成しうる。結果として、熱発生構造102からの熱の伝達が改善されうる。流体は、熱発生構造102で逸れて、熱発生構造102の表面に沿って移動する。いくつかの実施形態において、流体は、熱発生構造102の上面と実質的に平行な方向に移動する。したがって、熱発生構造102からの熱が、流体によって除去されうる。流体は、冷却システム100の端部において、オリフィスプレート130と熱発生構造102との間の領域から出る。冷却システム100の端部にある導管またはその他のダクト(図示せず)が、熱発生構造102から流体を運び去ることを可能にする。他の実施形態において、加熱された流体は、別の方法で熱発生構造102から遠くへ移動されてもよい。流体は、熱発生構造102から伝達された熱を別の構造または周囲環境へ交換しうる。したがって、上部プレート110遠位端側の流体は、比較的冷たいままでありうるため、さらなる熱の除去を可能にする。いくつかの実施形態において、流体は循環されて、冷却後に上部プレート110の遠位側に戻る。他の実施形態において、加熱された流体は運び去られて、アクチュエータ120の遠位側で新たな流体に置き換えられる。結果として、熱発生構造102は、冷却されうる。
図1E~図1Fは、中央を固定されているアクチュエータ120を備えているアクティブ冷却システム100の実施形態を示しており、アクチュエータが異なる位相で駆動されている。より具体的には、アンカ160の両側にあるアクチュエータ120の部分(したがって、アンカ160によって支持されているアクチュエータ120の中央領域の両側にある部分)が、異なる位相で振動するように駆動されている。いくつかの実施形態において、アンカ160の両側にあるアクチュエータ120の部分は、180度または180度近くずれた位相で駆動される。したがって、アクチュエータ120の一方の部分が、上部プレート110に向かって振動し、それと同時に、アクチュエータ120の他方の部分が、オリフィスプレート130/熱発生構造102に向かって振動する。アクチュエータ120の部分の上部プレート110に向かう動き(アップストローク)は、上部空洞140内の流体をアンカ160のその側の下部空洞150へ駆動する。アクチュエータ120の部分のオリフィスプレート130に向かう動きは、オリフィス132を通って熱発生構造102に向かうように流体を駆動する。したがって、高速(例えば、同相動作に関して上述した速度)で移動する流体が、アンカ160の両側のオリフィス132から交互に駆動される。流体の運動は、図1Eおよび図1Fに符号なしの矢印で示されている。
図1Eおよび図1Fに示す位置の間の運動は繰り返される。したがって、アクチュエータ120は、図1A、図1E、および、図1Fに示す振動運動を行うことで、交互に、アクチュエータ120の各側についてベント112を通して上部プレート110の遠位側から上部チャンバ140内に流体を引き込み、上部チャンバ140の各側から下部チャンバ150の対応する側へ流体を送り、アンカ160の各側のオリフィス132を通して熱発生構造102へ向かって流体を押し出す。上述のように、アクチュエータ120は、アクチュエータ120の構造共振周波数またはそれに近い周波数で振動するように駆動される。さらに、アクチュエータ120の構造共振周波数は、チャンバ140/150の音響共振と一致するよう構成されている。構造共振周波数および音響共振周波数は、一般に、超音波領域にあるように選択される。例えば、アクチュエータ120の振動運動は、同相振動について記載した周波数の運動であってよい。アクチュエータ120の構造共振周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の10パーセント以内である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の構造共振鳴周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の5パーセント以内である。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120の構造共振鳴周波数は、冷却システム100の音響共振周波数の3パーセント以内である。結果として、効率および流量が高められうる。ただし、その他の周波数が用いられてもよい。
異相振動中に熱発生構造102に向かって駆動された流体は、同相動作について上述したのと類似した方法で、熱発生構造102の上面と実質的に垂直(鉛直)に移動しうる。同様に、冷却システム100の端部にある導管またはその他のダクト(図示せず)が、熱発生構造102から流体を運び去ることを可能にする。他の実施形態において、加熱された流体は、別の方法で熱発生構造102から遠くへ移動されてもよい。流体は、熱発生構造102から伝達された熱を別の構造または周囲環境へ交換しうる。したがって、上部プレート110遠位端側の流体は、比較的冷たいままでありうるため、さらなる熱の除去を可能にする。いくつかの実施形態において、流体は循環されて、冷却後に上部プレート110の遠位側に戻る。他の実施形態において、加熱された流体は運び去られて、アクチュエータ120の遠位側で新たな流体に置き換えられる。結果として、熱発生構造102は、冷却されうる。
同相振動または異相振動のために作動される冷却システム100を用いると、ベント112を通して引き込まれてオリフィス132を通して駆動された流体が、熱発生構造102から熱を効率的に放散させうる。流体は、十分な速度(例えば、少なくとも30メートル/秒)で、いくつかの実施形態においては熱発生構造に対して実質的に垂直に、熱発生構造に衝突するので、熱発生構造における流体の境界層は、薄くなり、および/または、部分的に除去されうる。その結果、熱発生構造102と、移動する流体との間の熱伝達が改善される。熱発生構造が、より効率的に冷却されるので、対応する集積回路は、より高い速度および/または電力で長時間にわたって動作されてよい。例えば、熱発生構造が高速度プロセッサに対応する場合、かかるプロセッサは、スロットリングまでに、より長時間にわたって実行されてよい。したがって、冷却システム100を利用するデバイスの性能が改善されうる。さらに、冷却システム100は、MEMSデバイスであってよい。その結果として、冷却システム100は、スマートフォン、その他の携帯電話、仮想現実ヘッドセット、タブレット、2in1コンピュータ、ウェアラブル、携帯ゲーム機など、利用可能なスペースか限られている、より小型および/またはモバイル型のデバイスでの利用に適しうる。したがって、かかるデバイスの性能は改善されうる。アクチュエータ120は、15kHz以上の周波数で振動されてよいので、ユーザは、アクチュエータの作動に関連するノイズを全く聞きえない。構造共振周波数および/または音響共振周波数と同じまたは近い周波数で駆動された場合、冷却システムを動作させる際に用いられる電力が、大幅に低減されうる。アクチュエータ120は、振動中に上部プレート110ともオリフィスプレート130とも物理的に接触しない。したがって、アクチュエータ120の共振は、より容易に維持されうる。より具体的には、アクチュエータ120とその他の構との間の物理的接触は、アクチュエータ120の共振条件を妨げうる。これらの条件を妨げると、共振させずにアクチュエータ120を駆動することになりうる。したがって、アクチュエータ120の作動を維持するために、さらなる電力を利用する必要が生じる。さらに、アクチュエータ120によって駆動される流体の流量が減少しうる。これらの問題は、上述のように、圧力差および流量を利用して回避される。改善された静かな冷却の利点は、限られた追加電力で達成されうる。さらに、アクチュエータ120の異相振動は、アクチュエータ100の重心の位置をより安定なままにすることを可能にする。トルクがアクチュエータ120に掛かるが、重心の移動による力は、低減または排除される。結果として、アクチュエータ120の動きによる振動が低減されうる。さらに、冷却装置100の効率が、アクチュエータ120の2つの側に異相振動運動を利用することによって改善されうる。その結果として、冷却システム100を組み込んだデバイスの性能が改善されうる。さらに、冷却システム100は、高い流量および/または流速が望ましいその他の応用例(例えば、熱発生構造102が存在する、または、存在しない)で利用可能でありうる。
フローチャンバ140/150内の空洞170は、冷却システム100の動作にさらなる利点を提供しうる。上述のように、上部チャンバ140内の圧力は、アクチュエータ120のチップのアップストローク中に上昇する。空洞170の存在は、圧力上昇を緩和する。空洞170は、流体を上部チャンバ140から下部チャンバ150へ駆動するのに十分な圧力が発生するように構成されている。これは、図1D、図1E(アクチュエータ120の右/アップストローク部分)、図1F(アクチュエータ120の左/アップストローク部分)において、流体の動きを示す矢印で示されている。しかしながら、圧力が幾分低減されているため、アクチュエータ120のチップ121がアップストローク時に駆動される際に逆らう圧力は、空洞170を備えない上部チャンバ(例えば、図1A、図1C、および、図1Eに点線で示されている一定の高さを有する上部チャンバ)の圧力よりも低減されている。空洞170を含む実施形態では、したがって、アップストローク時にアクチュエータ120を駆動するために必要な電力が低減されうる。したがって、上述の利点に加えて、流量および速度を維持しつつ、アクチュエータ120を駆動するために必要な電力を削減できる。
同様に、エッジベント(アクチュエータ120のチップ121とフローチャンバ140/150の外壁との間の距離d)が、上部チャンバ140および下部チャンバ150内の圧力を調整するために用いられてよい。一般に、エッジベントが小さい(dが小さい)ほど、上部空洞140内の圧力が高くなり、エッジベントが大きい(dが大きい)ほど、上部空洞140内の圧力が低くなる。圧力は変化するが、エッジベントのサイズの範囲に対して流量の変化は限定的でありうる。例えば、本明細書で論じた範囲(例えば、100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下、または、300マイクロメートル以上800マイクロメートル以下)において、アクチュエータ120が駆動される際に逆らう圧力は、実質的に流量を減少させることなしに、エッジベントサイズの増大に応じて低下する。したがって、アクチュエータ120を駆動することによって消費される電力が削減されうる。エッジベントサイズは、多くの方法で調整されてよい。フローチャンバ140/150が、アクチュエータ120の長さを増大させることなしに、より長くされてよく(例えば、Cが増大されてよく)、アクチュエータ120が、より短くされてよく(例えば、Lが減少されてよく)、および/または、アクチュエータ120およびアンカー160が、より短くされてよい(Lおよびaが減少されてよい)。フローチャンバ140/150の長さを増大させれば、アクチュエータ120の構造共振を変えることなしに、エッジベントサイズが大きくなる。アクチュエータ120の長さを減少させ、アンカ160の長さを減少させれば、構造共振周波数を維持しつつ、エッジベントサイズを大きくすることができる(すなわち、アクチュエータ120の自由な片持ち部分が同じ長さのままであるように、Lおよびaが減少する)。
図2は、中央を固定されている改良アクチュエータを備えているアクティブ冷却システム200の実施形態を示す。図2は、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム200の一部のみが図示されている。冷却システム200は、冷却システム100と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム200は、熱発生構造202と共に利用され、熱発生構造202は、熱発生構造102と類似している。冷却システム200は、ベント212を有する上部プレート210と、アクチュエータ220と、オリフィス232を備えているオリフィスプレート230と、ギャップを有する上部チャンバ240と、ギャップを有する下部チャンバ250と、フローチャンバ240/250と、アンカ(すなわち支持構造)260と、空洞270と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ120と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ220は、アクチュエータ220の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ260によって中央を支持されている。
アクチュエータ220は、固定領域122および片持ちアーム123と類似している固定領域222および片持ちアーム223を備える。固定領域222と片持ちアーム223との間の境界が、点線で示されている。各片持ちアーム223は、チップ221で終わっている。固定領域222は、冷却システム200内でアンカ260によって支持(例えば、所定位置に保持)されている。片持ちアーム223は、アクチュエータ220が作動されることに応じて、振動運動を行う。
また、アクチュエータ220は、各片持ちアーム223が、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228を備えることから、改良アクチュエータと見なされうる。図2に示す実施形態において、固定領域222は、中央に配置されている。ステップ領域224は、固定領域222から外向きに(チップ121に向かって)伸びている。延長領域226は、ステップ領域224から外向きに伸びている。外側領域228は、延長領域226から外向きに伸びている。他の実施形態において、固定領域222が、アクチュエータの一方の端部にあり、外側領域228が、反対側の端部にあってもよい。かかる実施形態において、アクチュエータは、端部を固定される。
延長領域226は、ステップ領域224の厚さ(ステップ厚さ)よりも薄く、外側領域228の厚さ(外側厚さ)よりも薄い厚さ(延長厚さ)を有する。したがって、延長領域226は、凹部になっていると見なされてよい。延長領域226は、より大きい下部チャンバ250を提供すると見られてもよい。いくつかの実施形態において、外側領域228の外側厚さは、ステップ領域224のステップ厚さと同じである。いくつかの実施形態において、外側領域228の外側厚さは、ステップ領域224のステップ厚さとは異なる。したがって、外側領域228は、様々な実施形態において、延長領域224より厚くてもよいし、延長領域224より薄くてもよい。外側領域228の外側厚さおよびステップ領域224のステップ厚さは各々、320マイクロメートル以上かつ360マイクロメートル以下である。他の実施形態において、その他の厚さも可能である。いくつかの実施形態において、ステップ(ステップ領域厚さおよび延長領域厚さの差)は、50マイクロメートル以上かつ200マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態において、外側ステップ(外側領域厚さおよび延長領域厚さの差)は、50マイクロメートル以上かつ200マイクロメートル以下である。外側領域228は、100マイクロメートルかつ300マイクロメートル以下の幅(ステップ領域226の内縁からチップ221までの幅)を有してよい。延長領域226は、いくつかの実施形態において、0.5ミリメートル以上かつ1.5ミリメートル以下の長さ(ステップ領域224から外側領域228までの長さ)を有する。いくつかの実施形態において、外側領域228は、(固定領域222からチップ221に向かう方向の)単位長さあたりの質量が延長領域226よりも大きい。この質量の差は、外側領域228のより大きいサイズ/厚さ、アクチュエータ220の部分の間の密度の差、および/または、別のメカニズムに起因してよい。
冷却システム200は、冷却システム100と類似した方法で動作する。したがって、冷却システム200は、冷却システム100の利点を共有する。したがって、冷却システム200を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100と同様に、空洞270の存在は、各片持ちアーム223のアップストローク時にアクチュエータ220が逆らう圧力をさらに低減しうる。したがって、消費される電力が削減されうる。
改良アクチュエータ220の利用は、冷却システム200の性能をさらに高めうる。延長領域226は、ステップ領域224および外側領域228よりも薄い。この結果として、延長領域226に対応するアクチュエータ220の底部に空洞が存在する。この空洞の存在は、冷却システム200の効率を改善するのに役立つ。図1A~図1Fに関して論じたのと類似した方法で、片持ちアーム223は、アップストローク時に上部プレート210に向かい、ダウンストローク時に上部プレート210から離れるように振動する。片持ちアーム223は、同相または異相で振動してよい。片持ちアーム223が上部プレート210に向かって運動する時、上部チャンバ240内のより高圧の流体が、片持ちアーム223の運動に抵抗する。しかしながら、空洞270の存在が、片持ちアーム223の上方への運動に対する抵抗を緩和する。下部チャンバ250における吸引も、アップストローク中に片持ちアーム223の上方への運動に抵抗する。片持ちアーム223のダウンストローク時には、下部チャンバ250内で上昇した圧力と、上部チャンバ240における吸引が、片持ちアーム223の下方への運動に抵抗する。しかしながら、延長領域226に対応する片持ちアーム223内の空洞の存在が、アップストローク中に下部チャンバ250における吸引を緩和する。また、延長領域226によって形成されている空洞は、ダウンストローク中に下部チャンバ250における圧力の上昇を低減する。同様に、空洞270は、上部チャンバ240からの吸引を低減しうる。アップストロークおよびダウンストロークの両方で吸引および圧力上昇の大きさが低減されるので、片持ちアーム223は、片持ちアーム123よりも容易に流体の中で運動しうる。これは、冷却システム200を通して流体の流れを駆動するのに十分高い圧力を上部チャンバ240内で実質的に維持しながら達成されうる。したがって、効率が改善されうる。
さらに、外側領域228の存在が、冷却システム200を通して駆動されている流体の中で片持ちアーム223が運動する能力を高めうる。外側領域228は、より大きい質量、ひいては、より高い運動量を有する。その結果として、外側領域228は、冷却システム200を通して駆動されている流体の中で片持ちアーム223が運動する能力を高めうる。片持ちアーム223のたわみの振幅も、増大されうる。これらの利点は、より厚いステップ領域224の利用によって片持ちアーム223の剛性を維持しつつ達成されうる。したがって、冷却システム200の効率が、さらに改善されうる。
その改善は、以下のように理解されてもよい。アクチュエータ220の効率の測定値をQとすることができる。Qの値は、少なくとも部分的には、アクチュエータ220と周囲の流体(すなわち、空気などの気体または液体)との相互作用、アクチュエータ220内の構造的損失、アクチュエータ220の固定、および/または、その他の特徴によって、決定される。Qは、δres=Q×δstaticで定義されると考えることができ、ここで、δresは、共振時のたわみであり、δstaticは、対応する静的たわみである。Qの値が大きいほど、共振時のたわみが大きくなり、たわみの減衰が遅くなる(すなわち、減衰が小さくなる)。その改良構成により、アクチュエータ220は、周囲の流体の中でより良好に運動できる。その結果、より高い静的たわみが達成され、たわみが共振時により良好に増幅され、アクチュエータ220を駆動するために消費される電力が削減され、たわみがよりゆっくりと消失しうる(すなわち、小さい減衰を受けうる)。したがって、アクチュエータ220のQ、ひいては、冷却システム200の効率が、アクチュエータ220の構成によって向上されうる。
改良アクチュエータ220の利用は、冷却システム200の信頼性も改善しうる。延長領域226は、その厚さが低減されているため、外側領域228およびやステップ領域224よりも剛性が低くなりうる。この剛性の低下により、振動中のアクチュエータ220への応力が軽減される。アクチュエータ220は、故障の可能性が低くなりうる。したがって、冷却システム200の信頼性が改善されうる。
このように、冷却システム100および/または冷却システム200を利用すると、異なる構成を有する従来の冷却システム(図示せず)よりも性能が改善されるだけでなく、空洞170/270が存在せず、および/または、アクチュエータがアクチュエータ220として設計されていない冷却システムよりも性能が改善されうる。これについては、図3、図4A、および、図4Bでさらに理解することができる。
図3は、中央を固定されているアクチュエータを備えているアクティブ冷却システムの実施形態について、背圧対流量を示すグラフ300である。背圧は、冷却システムを通る流量がゼロになる圧力である。曲線310は、システム100と同様であるが、均一なフローチャンバ(空洞なし)および均一なアクチュエータ(アクチュエータ120と類似したもの)を有する冷却システムについて、背圧対流量を示している。曲線320は、システム200と同様であり、均一なフローチャンバ(空洞170/270なし)および改良アクチュエータ(アクチュエータ220と類似したもの)を有する冷却システムについて、背圧対流量を示している。曲線330は、冷却システム200と同様であり、空洞(例えば、空洞270)および改良アクチュエータ(アクチュエータ200と類似したもの)を有する冷却システムについて、背圧対流量を示している。図3に示すように、流量(特に、ゼロ背圧時の最大流量)は、曲線310、320、および、330で実質的に同じである。しかしながら、背圧は、流量に大きい影響を与えることなしに低減されうる。曲線310および320の間の差は、改良アクチュエータ(アクチュエータ220など)の利用が、流量にほとんどまたは全く影響を与えることなしに背圧を低減しうることを示している。曲線320(空洞なし、改良アクチュエータ)と曲線330(空洞あり、改良アクチュエータ)との差によって示されるように、空洞170および/または270の存在は、流量にほとんどまたは全く影響を与えることなしに背圧を低減しうる。さらに、空洞170および/または270のサイズの変更が、背圧の低減を調整するために利用されてもよい。例えば、空洞の面積(長さおよび幅など)が、背圧の低減を変えるために利用されてよい。したがって、空洞170および/または270の存在と、改良アクチュエータ220の利用とによって、背圧と、冷却システム100および200を作動させるために利用される電力とが低減されうる。さらに、背圧は、流量から少なくとも部分的に切り離されうる。
図4Aおよび図4Bは、それぞれ、アクティブ冷却システムの実施形態の挙動を示すグラフ400Aおよび400Bである。図4Aは、アクチュエータ(例えば、アクチュエータ120および/または220)の振動のサイクルを通して、フローチャンバの上部チャンバ(例えば、上部チャンバ140および/または240)内の圧力を時間に対して示している。図4Bは、アクチュエータ(例えば、アクチュエータ120および/または220)の振動のサイクルを通して、フローチャンバの下部チャンバ(例えば、下部チャンバ150および/または250)内の圧力を時間に対して示している。
図4Aにおいて、曲線410Aは、システム100と同様であるが、均一なフローチャンバ(空洞なし)および均一なアクチュエータ(アクチュエータ120と類似したもの)を有する冷却システムについて、上部チャンバ内圧力対時間を示している。曲線420Aは、システム200と同様であるが、均一なフローチャンバ(空洞170/270なし)および改良アクチュエータ(アクチュエータ220と類似したもの)を有する冷却システムについて、上部チャンバ内圧力対時間を示している。曲線430Aは、冷却システム200と同様であり、空洞(空洞270)および改良アクチュエータ(アクチュエータ200と類似したもの)を有する冷却システムについて、上部チャンバ内圧力対時間を示している。したがって、1サイクル(例えば、アクチュエータ120が、図1Cおよび図1Dに示した位置の間、または、図1Eおよび図1Fに示した位置の間で変化するサイクル)が示されている。オリフィスプレートに最も近い表面に空洞を有する改良アクチュエータ(例えば、アクチュエータ220)の利用は、アクチュエータが逆らう上部チャンバ内の圧力を大きく変化させない。したがって、曲線410Aおよび420Aは非常に似ている。しかしながら、空洞(例えば、空洞170および/または270)の導入は、上部チャンバ(例えば、上部チャンバ140および/または240)内の圧力変化を緩和する。これは、曲線430Aと曲線410Aおよび420Aとの間の差によってわかる。空洞の存在により、アクチュエータが駆動される際に逆らう圧力の大きさが低減される。したがって、アクチュエータは、より低い電力で駆動されうる。
図4Bにおいて、曲線410Bは、システム100と同様であるが、均一なフローチャンバ(空洞なし)および均一なアクチュエータ(アクチュエータ120と類似したもの)を有する冷却システムについて、下部チャンバ内圧力対時間を示している。曲線420Bは、システム200と同様であるが、均一なフローチャンバ(空洞170/270なし)および改良アクチュエータ(アクチュエータ220と類似したもの)を有する冷却システムについて、下部チャンバ内圧力対時間を示している。曲線430Bは、冷却システム200と同様であり、空洞(空洞270)および改良アクチュエータ(アクチュエータ200と類似したもの)を有する冷却システムについて、下部チャンバ内圧力対時間を示している。したがって、1サイクル(例えば、アクチュエータ120が、図1Cおよび図1Dに示した位置の間、または、図1Eおよび図1Fに示した位置の間で変化するサイクル)が示されている。オリフィスプレートに最も近い表面に空洞を持つ改良アクチュエータ(例えば、アクチュエータ220)の利用は、アクチュエータが逆らう下部チャンバ(例えば、下部チャンバ150および/または250)内の圧力を大幅に低下させる。したがって、曲線410Bと曲線420Bの間では、圧力の大きさが大幅に低下していることがわかる。しかしながら、空洞(例えば、空洞170および/または270)の導入は、下部チャンバ内の圧力を大きく変化させない。したがって、曲線430Bは、曲線420Bと非常に似ている。延長領域によって形成されている空洞を有する改良アクチュエータの利用により、アクチュエータが駆動される際に逆らう圧力の大きさが低減される。したがって、アクチュエータは、より低い電力で駆動されうる。
図3、図4A、および、図4Bに見られるように、チャンバ140、150、240、および/または、250内の圧力を低下させつつ、フローチャンバ140/150および/または240/250を通る流体の流れを維持することができる。したがって、冷却システム100および/または200の動作電力を削減しつつ、高い流量を提供することができる。このように、冷却システム100および/または200の性能が、従来の冷却システムだけでなく、空洞および/または改良アクチュエータを利用しない冷却システムよりも、改善されうる。
図5は、アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システム500の実施形態を示す。図5は、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム500の一部のみが図示されている。冷却システム500は、冷却システム100および/または200と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム500は、熱発生構造502と共に利用され、熱発生構造502は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム500は、ベント512を有する上部プレート510と、アクチュエータ520と、オリフィス532を備えているオリフィスプレート530と、ギャップを有する上部チャンバ540と、ギャップを有する下部チャンバ550と、フローチャンバ540/550と、アンカ(すなわち支持構造)560と、空洞570と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ520は、アクチュエータ520の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ560によって中央を支持されている。図5では符号を付されていないが、アンカ560は、アクチュエータ520が、アクチュエータ520と類似した片持ちアームおよび中央の固定領域を備えるように、アクチュエータ520の軸に沿って伸びている。いくつかの実施形態において、アクチュエータ520は、アクチュエータ220に類似した方法で改変されてもよい。したがって、アクチュエータ520は、固定領域222、片持ちアーム223、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228とそれぞれ類似した、固定領域と、ステップ領域、延長領域、および、外側領域を含む片持ちアームと、を備えてよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ520の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ520の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。他の実施形態において、アンカ560は、アクチュエータ520の中央部分の近くのみに存在する。冷却システム500は、冷却システム100および/または200に類似した方法で動作する。
フローチャンバ540/550は、空洞570を含む。図の実施形態において、空洞570は、アクチュエータ520の中心に近づくように移動されている。さらに、空洞570の深さは、アクチュエータ520の中心軸からの距離に伴って変化している。したがって、空洞は、いくつかの実施形態において、フローチャンバの外壁で終わっていなくてよい。いくつかの実施形態において、空洞570は、長方形以外の形状を有してよい。このように、空洞570の位置、深さ、形状、および/または、その他の特性は、異なっていてもよい。ただし、空洞570でも、図3~図4Bの文脈で上述したのと類似した方法で、上部チャンバ540内の圧力を緩和するよう構成されうる。
そのため、冷却システム500は、冷却システム100および/または200の利点を共有する。したがって、冷却システム500を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100および/または200と類似した方法で、空洞570は、アクチュエータ520が逆らう圧力をさらに低減しうる。したがって、消費される電力が削減されうる。さらに、均一なアクチュエータ520の代わりに、アクチュエータ220と類似した改良アクチュエータが利用される場合、システム200のさらなる利点が達成されうる。したがって、性能、信頼性、および、電力消費が改善されうる。
図6A~図6Bは、アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システム600の実施形態を示す。図6Aは、冷却システム600の側面図であり、図6Bは、冷却システム600の平面図である。図6A~図6Bは、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム600の一部のみが図示されている。冷却システム600は、冷却システム100、200、および/または、500と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム600は、熱発生構造602と共に利用され、熱発生構造602は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム600は、ベント612を有する上部プレート610と、アクチュエータ620と、オリフィス632を備えているオリフィスプレート630と、ギャップを有する上部チャンバ640と、ギャップを有する下部チャンバ650と、フローチャンバ640/650と、アンカ(すなわち支持構造)660と、空洞670-1、670-2、および、670-3(集合的または総称的に、空洞670)と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ620は、アクチュエータ620の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ660によって中央を支持されている。図6A~図6Bでは符号を付されていないが、アンカ660は、アクチュエータ620が、アクチュエータ620と類似した片持ちアームおよび中央の固定領域を備えるように、アクチュエータ620の軸に沿って伸びている。いくつかの実施形態において、アクチュエータ620は、アクチュエータ220に類似した方法で改変されてもよい。したがって、アクチュエータ620は、固定領域222、片持ちアーム223、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228とそれぞれ類似した、固定領域と、ステップ領域、延長領域、および、外側領域を含む片持ちアームと、を備えてよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ620の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ620の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。他の実施形態において、アンカ660は、アクチュエータ620の中央部分の近くのみに存在する。冷却システム600は、冷却システム100、200、および/または、500に類似した方法で動作する。
フローチャンバ640/650は、空洞670を含む。図の実施形態において、空洞670-1、670-2、および、670-3と、空洞670-1、670-2、および、670-3の間のスペース672(図6A~図6Bでは、その内の2つのみに符号が付されている)とは、冷却システム100において空洞170が上部プレート110で占めるのとほぼ同じ領域を上部プレート610で占めている。ただし、空洞670-1、670-2、および、670-3の間のスペース672は、空洞670-1、670-2、および、670-3よりも厚い(例えば、凹んでいない、または、空洞よりも凹んでいる量が小さい)。空洞670でも、図3~図4Bの文脈で上述したのと類似した方法で、上部チャンバ640内の圧力を緩和するよう構成されうる。さらに、スペーサ672は、空洞670がもたらす上部プレート610の剛性の低下を緩和しうる。上部プレート610がより剛性が高くなりうるので、アクチュエータ610の動きによる振動が低減されうる。
そのため、冷却システム600は、冷却システム100、200、および/または、500の利点を共有する。したがって、冷却システム600を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100、200、および/または、500と類似した方法で、空洞670は、アクチュエータ620が逆らう圧力をさらに低減しうる。したがって、消費される電力が削減されうる。さらに、均一なアクチュエータ520の代わりに、アクチュエータ220と類似した改良アクチュエータが利用される場合、システム200のさらなる利点が達成されうる。上部プレート610の剛性が向上されるので、振動も低減されうる。したがって、性能、信頼性、および、電力消費が改善されうる。
図7A~図7Bは、アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システム700の実施形態を示す。図7Aは、冷却システム700の側面図であり、図7Bは、冷却システム700の平面図である。図7A~図7Bは、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム700の一部のみが図示されている。冷却システム700は、冷却システム100、200、500、および/または、600と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム700は、熱発生構造702と共に利用され、熱発生構造702は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム700は、ベント712を有する上部プレート710と、アクチュエータ720と、オリフィス732を備えているオリフィスプレート730と、ギャップを有する上部チャンバ740と、ギャップを有する下部チャンバ750と、フローチャンバ740/750と、アンカ(すなわち支持構造)760と、空洞770と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ720は、アクチュエータ720の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ760によって中央を支持されている。図7では符号を付されていないが、アンカ760は、アクチュエータ720が、アクチュエータ720と類似した片持ちアームおよび中央の固定領域を備えるように、アクチュエータ720の軸に沿って伸びている。いくつかの実施形態において、アクチュエータ720は、アクチュエータ220に類似した方法で改変されてもよい。したがって、アクチュエータ720は、固定領域222、片持ちアーム223、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228とそれぞれ類似した、固定領域と、ステップ領域、延長領域、および、外側領域を含む片持ちアームと、を備えてよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ720の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ720の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。他の実施形態において、アンカ760は、アクチュエータ720の中央部分の近くのみに存在する。冷却システム700は、冷却システム100、200、500、および/または、600に類似した方法で動作する。
フローチャンバ740/750は、空洞770を含む。図の実施形態において、空洞770は、アクチュエータ720の中心に近づくように移動されている。したがって、空洞770は、いくつかの実施形態において、フローチャンバの外壁で終わっていなくてよい。いくつかの実施形態において、空洞770は、長方形以外の形状を有してよい。さらに、空洞770の側壁は、上部プレート710の底面と垂直ではない。このように、空洞770の位置、深さ、形状、および/または、その他の特性は、異なっていてもよい。空洞770でも、図3~図4Bの文脈で上述したのと類似した方法で、上部チャンバ740内の圧力を緩和するよう構成されうる。
そのため、冷却システム700は、冷却システム100、200、500、および/または、600の利点を共有する。したがって、冷却システム700を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100、200、500、および/または、600と類似した方法で、空洞770は、アクチュエータ720が逆らう圧力をさらに低減しうる。したがって、消費される電力が削減されうる。さらに、均一なアクチュエータ520の代わりに、アクチュエータ720と類似した改良アクチュエータが利用される場合、システム200のさらなる利点が達成されうる。したがって、性能、信頼性、および、電力消費が改善されうる。
図8は、アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システム800の実施形態を示す。図8は、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム800の一部のみが図示されている。冷却システム800は、冷却システム100、200、500、600、および/または、700と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム800は、熱発生構造802と共に利用され、熱発生構造802は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム800は、ベント812を有する上部プレート810と、アクチュエータ820と、オリフィス832を備えているオリフィスプレート830と、ギャップを有する上部チャンバ840と、ギャップを有する下部チャンバ850と、フローチャンバ840/850と、アンカ(すなわち支持構造)860と、空洞870と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ820は、アクチュエータ820の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ860によって中央を支持されている。図8では符号を付されていないが、アンカ860は、アクチュエータ820が、アクチュエータ820と類似した片持ちアームおよび中央の固定領域を備えるように、アクチュエータ820の軸に沿って伸びている。図の実施形態において、アクチュエータ820は、アクチュエータ220に類似した方法で改変されてよい。したがって、アクチュエータ820は、固定領域222、片持ちアーム223、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228とそれぞれ類似した、固定領域822、片持ちアーム823、ステップ領域824、延長領域826、および、外側領域828を備える。いくつかの実施形態において、アクチュエータ800は、別の方法で構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ820は、アクチュエータ120と類似した単純なアクチュエータであってもよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ820の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ820の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。他の実施形態において、アンカ860は、アクチュエータ820の中央部分の近くのみに存在する。冷却システム800は、冷却システム100、200、500、600、および/または、700に類似した方法で動作する。
アクチュエータ820は、さらに、チップ821の近くに凹部領域880を備える。凹部領域880は、空洞870と類似した方法で機能する。したがって、凹部領域880は、アクチュエータ820がフローチャンバ840/850を通して流体を駆動する時に逆らう必要のある圧力を低減しうる。したがって、電力消費が削減されうる。
冷却システム800は、冷却システム100、200、500、600、および/または、700の利点を共有する。したがって、冷却システム800を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100、200、500、600、および/または、700に類似した方法で、空洞870および凹部領域880は、アクチュエータ820が逆らう圧力をさらに低減しうる。したがって、消費される電力が削減されうる。さらに、均一なアクチュエータの代わりに、アクチュエータ220と類似した改良アクチュエータ820が利用されているので、システム200のさらなる利点がシステム800で達成されうる。
図9は、アクチュエータと上側チャンバ内の空洞とを備えているアクティブ冷却システム900の実施形態を示す。図9は、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム900の一部のみが図示されている。冷却システム900は、冷却システム100、200、500、600、700、および/または、800と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム900は、熱発生構造902と共に利用され、熱発生構造902は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム900は、ベント912を有する上部プレート910と、アクチュエータ920と、オリフィス932を備えているオリフィスプレート930と、ギャップを有する上部チャンバ940と、ギャップを有する下部チャンバ950と、フローチャンバ940/950と、アンカ(すなわち支持構造)960と、空洞970と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ920は、アクチュエータ920の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ960によって中央を支持されている。図9では符号を付されていないが、アンカ960は、アクチュエータ920が、アクチュエータ220と類似した片持ちアームおよび中央の固定領域を備えるように、アクチュエータ920の軸に沿って伸びている。図の実施形態において、アクチュエータ920は、アクチュエータ220に類似した方法で改変されてよい。したがって、アクチュエータ920は、固定領域222、片持ちアーム223、ステップ領域224、延長領域226、および、外側領域228とそれぞれ類似した、固定領域922、片持ちアーム923、ステップ領域924、延長領域926、および、外側領域928を備える。いくつかの実施形態において、アクチュエータ800は、別の方法で構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、アクチュエータ920は、アクチュエータ120と類似した単純なアクチュエータであってもよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータ920の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ920の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。他の実施形態において、アンカ960は、アクチュエータ920の中央部分の近くのみに存在する。冷却システム900は、冷却システム100、200、500、600、700、および/または、800に類似した方法で動作する。
オリフィスプレート930は、凹部領域すなわち空洞980を備える。垂直な側壁を有し、アンカ960まで伸びているように示されているが、オリフィスプレート930内の(ひいては、下部チャンバ950内の)空洞980は、フローチャンバ940/950内の圧力を制御するために利用されてよい。空洞980は、アクチュエータ920がフローチャンバ940/950を通して流体を駆動する時に逆らう必要のある圧力を低減しうる。したがって、電力消費が削減されうる。さらに、凹部領域980は、オリフィスプレート930とアクチュエータ920との間のギャップを制御するために用いられてもよい。その結果として、オリフィス932を通って下部チャンバ950へ入る流体の逆流が、さらに低減されうる。
冷却システム900は、冷却システム100、200、500、600、700、および/または、800の利点を共有する。したがって、冷却システム900を利用するデバイスの性能が改善されうる。冷却システム100、200、500、600、700、および/または、800に類似した方法で、空洞970および凹部領域980は、アクチュエータ920が逆らう圧力をさらに低減しうる。オリフィス932を通る逆流すなわち流体も、制御されうる。したがって、消費される電力が削減されうる。さらに、均一なアクチュエータの代わりに、アクチュエータ220と類似した改良アクチュエータ920が利用されているので、システム200のさらなる利点がシステム900で達成されうる。
図10A~図10Bは、上部中央を固定されているアクチュエータを備えているアクティブ冷却システム1000の実施形態を示す。図10Aは、中立位置にある冷却システム1000を示す側面図である。図10Bは、冷却システム1000を示す上面図である。図10A~図10Bは、正確な縮尺ではない。簡単のために、冷却システム1000の一部のみが図示されている。図10A~図10Bを参照すると、冷却システム1000は、冷却システム100、200、500、600、700、800、および/または、900と類似している。したがって、類似した構成要素は、同様の符号を有する。例えば、冷却システム1000は、熱発生構造1002と共に利用され、熱発生構造1002は、熱発生構造102と類似している。
冷却システム1000は、ベント1012を有する上部プレート1010と、アクチュエータ1020と、オリフィス1032を備えているオリフィスプレート1030と、ギャップを有する上部チャンバ1040と、ギャップを有する下部チャンバ1050と、フローチャンバ1040/1050と、アンカ(すなわち支持構造)1060と、空洞1070と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、ベント112を有する上部プレート110と、アクチュエータ220と、オリフィス132を備えているオリフィスプレート130と、ギャップ142を有する上部チャンバ140と、ギャップ152を有する下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ(すなわち支持構造)160と、空洞170と、に類似している。したがって、アクチュエータ1020は、アクチュエータ1020の外周の少なくとも一部が自由に振動するように、アンカ1060によって中央を支持されている。いくつかの実施形態において、アンカ1060は、(例えば、アンカ360Cおよび/または360Dに類似した方法で)アクチュエータ1020の軸に沿って伸びている。他の実施形態において、アンカ1060は、アクチュエータ1020の中央部分の近くのみに存在する(例えば、アンカ1060Cおよび/または1060Dに類似している)。図10Aおよび図10Bでは明示的に符号を付されていないが、アクチュエータ1020は、固定領域と、ステップ領域、延長領域、および、外側領域を含む片持ちアームと、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、固定領域1022、片持ちアーム1023、ステップ領域1024、延長領域1026、および、外側領域1028に類似している。いくつかの実施形態において、アクチュエータ1020の片持ちアームは、同じ位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ1020の片持ちアームは、異なる位相で駆動される。いくつかの実施形態において、アクチュエータ120などの単純なアクチュエータが用いられてもよい。
アンカ1060は、上方からアクチュエータ1020を支持している。したがって、アクチュエータ1020は、アンカ1060から吊り下げられている。アンカ1060は、上部プレート1010から吊り下げられている。上部プレート1010は、ベント1013を備える。アンカ1060の両側にあるベント1012は、流体がチャンバ1040の側面へ流れるための経路を提供する。
冷却システム100に関して上述したように、アクチュエータ1020は、アクチュエータ1020の構造共振周波数またはそれに近い周波数で振動するように駆動されてよい。さらに、アクチュエータ1020の構造共振周波数は、チャンバ1040/1050の音響共振と一致するよう構成されていてよい。構造共振周波数および音響共振周波数は、一般に、超音波領域にあるように選択される。例えば、アクチュエータ1020の振動運動は、冷却システム100に関して記載した周波数の運動であってよい。結果として、効率および流量が高められうる。ただし、その他の周波数が用いられてもよい。
冷却システム1000は、冷却システム100、200、500、600、700、800、および/または、900に類似した方法で動作する。したがって、冷却システム1000は、冷却システム100、200、500、600、700、800、および/または、900の利点を共有する。したがって、冷却システム1000を利用するデバイスの性能が改善されうる。さらに、アンカ1060からアクチュエータ1020を吊り下げることが、性能をさらに高めうる。特に、他の冷却セル(図示せず)に影響しうる冷却システム1000における振動が低減されうる。例えば、アクチュエータ1020の運動に起因して上部プレート1010で引き起こされる振動が少なくなりうる。結果的に、冷却システム1000と、冷却システム1000を組み込んだデバイスの他の冷却システム(例えば、他のセル)または他の部分との間のクロストークが低減されうる。したがって、性能がさらに高められうる。
様々な冷却システム100、200、500、600、700、800、および、900について説明し、特定の特徴を明らかにした。セル100、200、500、600、700、800、900、および/または、1000の様々な特徴を、本明細書に明示的に示されていない方法で組み合わせることができる。
図11A~図11Cは、タイルまたはアレイとして構成されている複数の冷却セルを備えているアクティブ冷却システム1100の実施形態を示す。図11Aは、上面図を示し、図11B~図11Cは、側面図を示している。図11A~図11Cは、正確な縮尺ではない。冷却システム1100は、4つの冷却セル1101A、1101B、1101C、および、1101D(集合的または総称的に、1101)を備えており、それらの冷却セルは、本明細書に記載されている冷却システムの内の1または複数に類似している。より具体的には、冷却セル1101は、冷却システム100、200、500、600、700、800、900、1000、および/または、それらの組み合わせ、と類似している。2×2構成の4つの冷却セル1101が示されているが、いくつかの実施形態において、別の数および/または別の構成の冷却セル1101が用いられてもよい。複数アレイの冷却セルが、用いられてもよい。図の実施形態において、冷却セル1101は、開口部1112を有する共有上部プレート1110と、アクチュエータ1120と、オリフィス1132を備えている共有オリフィスプレート1130と、上部チャンバ1140と、下部チャンバ1150と、フローチャンバ1140/1150と、アンカ(支持構造)1160と、空洞1170と、を備えており、これらの構成要素は、それぞれ、開口部112を有する上部プレート110と、アクチュエータ120と、オリフィス132を有するオリフィスプレート130と、上部チャンバ140と、下部チャンバ150と、フローチャンバ140/150と、アンカ160と、空洞170と、に類似している。いくつかの実施形態において、冷却セル1101は、冷却システム200、500、600、700、800、900、1000、および/または、それらの組み合わせ、と類似していてもよい。いくつかの実施形態において、冷却セル1101は、一緒に加工され、例えば、上部プレート1110およびオリフィスプレート1130を切断することによって分離されてよい。アクチュエータ1120は、異なる位相で(すなわち、シーソーに類似した方法で)駆動されている。さらに、図11B~図11Cに見られるように、或るセル内のアクチュエータ1120が、隣接するセル内のアクチュエータ1120と異なる位相で駆動されている。図11B~図11Cにおいて、行方向および列方向に並んだアクチュエータ1120は、異なる位相で駆動されている。したがって、セル1101A内のアクチュエータ1120は、セル1101B内のアクチュエータ1120と位相が異なる。同様に、セル1101C内のアクチュエータ1120は、セル1101D内のアクチュエータ1120と位相が異なる。したがって、セル1101Aおよび1101D内のアクチュエータ1120は、同じ位相である。セル1101Bおよび1101C内のアクチュエータ1120は、同じ位相である。その他の構成(特に、より大きいアレイのための構成)も可能である。例えば、セル1101Aおよび1101C内のアクチュエータ1120が同じ位相であってよく、セル1101Bおよび1101D内のアクチュエータ1120が同じ位相であってよく、セル1101Aおよび1101B内のアクチュエータが異なる位相であってよく、セル1101Cおよびと1101D内のアクチュエータ1120が異なる位相であってよい。アクチュエータ1120を異なる位相で駆動することにより、冷却システム1100における振動が低減されうる。
冷却システム1100の冷却セル1101は、冷却システム100、200、500、600、700、800、900、1000、および/または、類似の冷却システム、と類似した方法で機能する。その結果として、本明細書に記載されている利点が、冷却システム1100によって共有されうる。近くのセル内のアクチュエータが異なる位相で駆動されるため、冷却システム1100における振動が低減されうる。複数の冷却セル1101が利用されるので、冷却システム1100は、冷却力が改善されうる。さらに、複数の個々の冷却セル1101および/または冷却システム1100は、冷却セルの所望のフットプリントを実現するために様々な方法で組み合わせられてよい。
図12は、冷却システムを動作させるための方法1200の実施形態例を示すフローチャートである。方法1200は、簡単のために図示されていない工程を備えてもよい。方法1200は、圧電型冷却システム100の文脈で説明されている。ただし、方法1200は、本明細書に記載のシステムおよびセルを含むがそれらに限定されないその他の冷却システムで用いられてもよい。
冷却システム内のアクチュエータの内の1または複数が、工程1202で振動するよう作動される。工程1202では、所望の周波数を有する電気信号が、アクチュエータを駆動するために用いられる。いくつかの実施形態において、アクチュエータは、工程1202で、構造共振周波数および/または音響共振周波数で、もしくは、それらに近い周波数で、駆動される。駆動周波数は、15kHz以上であってよい。複数のアクチュエータが工程1202で駆動される場合、アクチュエータは、異なる位相で駆動されてもよい。いくつかの実施形態において、アクチュエータは、実質的に180度ずれた位相で駆動される。さらに、いくつかの実施形態において、個々のアクチュエータが、異なる位相で駆動される。例えば、1つのアクチュエータの異なる部分が、反対方向に振動するよう駆動されてよい(すなわち、シーソーに類似する)。いくつかの実施形態において、個々のアクチュエータが、同じ位相で駆動されてもよい(すなわち、蝶に類似する)。さらに、駆動信号は、アンカ、アクチュエータ、もしくは、アンカおよびアクチュエータの両方に供給されてよい。さらに、アンカが、屈曲しおよび/または平行移動するように駆動されてもよい。
圧電型アクチュエータからのフィードバックが、工程1204で、駆動電流を調整するために用いられる。いくつかの実施形態において、調整は、アクチュエータおよび/または冷却システムの1または複数の音響共振周波数および/または構造共振周波数と同じまたは近い周波数に、周波数を維持するために用いられる。特定のアクチュエータの共振周波数が、例えば、温度変化に起因して変動する場合がある。工程1204でなされる調整は、共振周波数の変動を考慮することを可能にする。
例えば、圧電型アクチュエータ120が、工程1202で、その1または複数の構造共振周波数で駆動されてよい。この共振周波数は、上部チャンバ140の音響共振周波数と同じまたは近くてもよい。これは、アンカ160内の圧電体層(図1A~図1Fでは図示せず)および/またはアクチュエータ120内の圧電体層を駆動することによって達成されうる。工程1204で、フィードバックは、アクチュエータ120を、共振状態に維持するため、そして、複数のアクチュエータが駆動されるいくつかの実施形態においては、180度ずれた位相に維持するために、用いられる。したがって、冷却システム100を通して熱発生構造102へ流体流を駆動するアクチュエータ120の効率が維持されうる。いくつかの実施形態において、工程1204は、冷却素子120を流れる電流および/またはアンカ160を流れる電流をサンプリングし、共振および低入力電力を維持するように電流を調整することを含む。
したがって、アクチュエータ120、220、520、620、720、820、920、1020、および/または、1120などのアクチュエータは、本明細書に記載されているように動作しうる。このように、方法1200は、本明細書に記載の圧電型冷却システムの利用を提供する。さらに、空洞170、270、570、670、770、870、880、970、980、1070、および/または、1170が存在するため、冷却システム100、200、500、600、700、800、900、1000、および/または、1100によって消費される電力が、さらに削減されうる。したがって、圧電型冷却システムは、より低い電力で、より効率的かつ静かに、半導体デバイスを冷却しうる。
上述の実施形態は、理解しやすいようにいくぶん詳しく説明されているが、本発明は、提供された詳細事項に限定されるものではない。本発明を実施する多くの代替方法が存在する。開示されている実施形態は、例示であり、限定を意図するものではない。

Claims (20)

  1. フローチャンバであって、
    上部壁を備えている上側チャンバと、
    前記上部壁から遠位に配置されているアクチュエータと、
    前記アクチュエータが作動された時に、前記上側チャンバから流体を受け入れる下側チャンバと、
    を備え、
    前記上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える、フローチャンバ。
  2. 請求項1に記載のフローチャンバであって、さらに、
    支持構造を備え、
    前記アクチュエータは、中央領域および外周を備え、前記アクチュエータは、前記中央領域において前記支持構造によって支持され、前記外周の少なくとも一部は固定されておらず、前記アクチュエータは、前記流体を前記上側チャンバから前記下側チャンバへ駆動するために作動された時に、振動運動を行うよう構成されている、フローチャンバ。
  3. 請求項2に記載のフローチャンバであって、前記上部壁は、少なくとも1つのベントを備え、前記アクチュエータは、前記上部壁と前記下側チャンバとの間にある、フローチャンバ。
  4. 請求項3に記載のフローチャンバであって、前記上側チャンバは、奇数の整数に波長を乗じて4で除した値に対応する長さを有し、前記波長は、前記振動運動の周波数に対する音波長であり、前記振動運動の周波数は、前記アクチュエータの構造共振と、前記波長を有する前記上側チャンバの音響共振と、に対応する、フローチャンバ。
  5. 請求項2に記載のフローチャンバであって、さらに、
    少なくとも1つのオリフィスを有するオリフィスプレートを備え、
    前記オリフィスプレートは、前記下側チャンバの底部壁を形成しており、前記アクチュエータは、前記少なくとも1つのオリフィスを通して前記流体を駆動するように作動される、フローチャンバ。
  6. 請求項5に記載のフローチャンバであって、前記アクチュエータの内の少なくとも1つは、凹部領域を有し、前記オリフィスプレートは、さらなる空洞を有する、フローチャンバ。
  7. 請求項2に記載のフローチャンバであって、前記アクチュエータは、固定領域および片持ちアームを備え、前記固定領域は、前記支持構造によって固定され、前記片持ちアームは、前記固定領域から外向きに伸び、ステップ領域、少なくとも1つの延長領域、および、外側領域を備え、前記ステップ領域は、前記固定領域から外向きに伸び、ステップ厚さを有し、前記少なくとも1つの延長領域は、前記ステップ領域から外向きに伸び、前記ステップ厚さよりも薄い少なくとも1つの延長厚さを有し、前記外側領域は、前記延長領域から外向きに伸び、前記延長厚さよりも厚い外側厚さを有する、フローチャンバ。
  8. 請求項2に記載のフローチャンバであって、前記少なくとも1つの空洞は、前記アクチュエータの自由部分の自由部分長さに0.25以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する、フローチャンバ。
  9. 冷却システムであって、
    複数の冷却セルを備え、
    前記複数の冷却セルの各々は、上側チャンバ、冷却素子、および、下側チャンバを備え、前記上側チャンバは、上部壁を備え、前記冷却素子は、前記上部壁から遠位にあり、前記下側チャンバは、前記冷却素子が作動された時に、前記上側チャンバから流体を受け入れ、
    前記上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える、冷却システム。
  10. 請求項9に記載の冷却システムであって、前記複数の冷却セルの各々は、さらに、
    支持構造を備え、
    前記冷却素子は、中央領域および外周を備え、前記冷却素子は、前記中央領域で前記支持構造によって支持され、前記外周の少なくとも一部は固定されておらず、前記冷却素子は、前記流体を前記上側チャンバから前記下側チャンバへ駆動するために作動された時に、振動運動を行うよう構成されている、冷却システム。
  11. 請求項10に記載の冷却システムであって、前記上部壁は、少なくとも1つのベントを備え、前記冷却素子は、前記上部壁と前記下側チャンバとの間にある、冷却システム。
  12. 請求項11に記載の冷却システムであって、前記上側チャンバは、奇数の整数に波長を乗じて4で除した値に対応する長さを有し、前記波長は、前記振動運動の周波数に対する音波長であり、前記振動運動の周波数は、前記冷却素子の構造共振と、前記波長を有する前記上側チャンバの音響共振と、に対応する、冷却システム。
  13. 請求項10に記載の冷却システムであって、前記複数の冷却セルの各々は、さらに、
    少なくとも1つのオリフィスを有するオリフィスプレートを備え、
    前記オリフィスプレートは、前記下側チャンバの底部壁を形成しており、前記冷却素子は、前記少なくとも1つのオリフィスを通して前記流体を駆動するように作動される、冷却システム。
  14. 請求項13に記載の冷却システムであって、前記アクチュエータの内の少なくとも1つは、凹部領域を有し、前記オリフィスプレートは、さらなる空洞を有する、冷却システム。
  15. 請求項10に記載の冷却システムであって、前記冷却素子は、固定領域および片持ちアームを備え、前記固定領域は、前記支持構造によって固定され、前記片持ちアームは、前記固定領域から外向きに伸び、ステップ領域、少なくとも1つの延長領域、および、外側領域を備え、前記ステップ領域は、前記固定領域から外向きに伸び、ステップ厚さを有し、前記少なくとも1つの延長領域は、前記ステップ領域から外向きに伸び、前記ステップ厚さよりも薄い少なくとも1つの延長厚さを有し、前記外側領域は、前記延長領域から外向きに伸び、前記延長厚さよりも厚い外側厚さを有する、冷却システム。
  16. 請求項10に記載の冷却システムであって、前記空洞は、前記アクチュエータの自由部分の自由部分長さに0.25以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する、冷却システム。
  17. 熱発生構造を冷却する方法であって、
    ある周波数の振動運動を引き起こすように冷却素子を駆動することを備え、
    前記冷却素子は、上側チャンバ、下側チャンバ、および、前記冷却素子を含むチャンバを通して流体を方向付けるために、駆動された時に前記振動運動を行うよう構成されており、前記上側チャンバは、上部壁を備え、前記冷却素子は、前記上部壁から遠位に配置され、前記下側チャンバは、前記冷却素子が作動された時に、前記上側チャンバから流体を受け入れ、
    前記上部壁は、少なくとも1つの空洞を備える、方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記冷却素子は、中央領域および外周を備え、前記冷却素子は、前記中央領域で支持構造によって支持され、前記外周の少なくとも一部は固定されておらず、前記冷却素子は、前記流体を前記上側チャンバから前記下側チャンバへ駆動するために作動された時に、振動運動を行うよう構成されている、方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記上部壁は、少なくとも1つのベントを備え、前記アクチュエータは、前記上部壁と前記下側チャンバとの間にある、方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記少なくとも1つの空洞は、前記冷却素子の前記外周に近接しており、前記少なくとも1つの空洞は、前記アクチュエータの自由部分の自由部分長さに0.25以上かつ2/3以下の値を乗じた長さを有する、方法。
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