JP2023008488A - 制御装置及びポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイマーがカウントリセットするよりも短い瞬時停電時に、運転継続する。【解決手段】電動機のスターデルタ回路を制御する制御装置であって、第1の端子B1と、第2の端子B2と、瞬時接点J219と、カウントするタイマーT219と、スターデルタ回路のスター結線用接点の導通とデルタ結線用接点の導通を切り替えるスイッチS219と、コイルC206、C242と、自己保持回路151と、を備え、停電時に瞬時接点J219が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長く、スターデルタ回路がデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合、当該停電後にタイマーT219に電力が供給された場合に、当該瞬時接点J219がオンすることによって自己保持回路151のa接点L252をオンし、デルタ結線用接点が導通する。【選択図】図8

Description

本発明は、制御装置及びポンプ装置に関する。
ポンプ等の回転機械を駆動する電動機の始動回路で減電圧始動回路がある。減電圧始動回路は、始動電流を抑制するために用いられる回路である。始動時に電動機に印可される電圧を抑制し、電動機が十分に加速した後に段階的に印可電圧を上げることで、過大な始動電流が流れる事を回避している。
段階的に印可電圧を上げる手法として、オープン・スターデルタ回路やコンドルファ始動回路がある。オープン・スターデルタ回路は、電動機の一次巻線をスター結線またはデルタ結線とするために電磁接触器を用い、当該電磁接触器を投入するタイミングを、タイマーを用いて制御している。例えば、ポンプは、スター結線からデルタ結線に切り替えられ電動機が規定回転速度に達すると、規定揚程で揚水するよう設計されている。
特開2018-170855号公報
使用される環境や用途によって、始動回路に信頼性の高い電気回路が用いられる回転機械(例えば、ポンプや送風機等)がある。当該電気回路は、電気部品である電磁接触器やタイマー等にて構成される。この、電気回路に印加される電源に停電が発生すると、通電時閉の電磁接触器は自己の電源が消失されれば、即開放する。しかしながら、タイマーやカウンタは、自己の電源が消失されてからカウントがリセットされるまでにリセット時間(例えば概ね100ms~500ms)を要することが一般的であり、カウントリセット前に電源が再印可された場合、カウントがリセットしていない状態から再始動する。つまり、リセット時間よりも短い瞬時停電から復電した場合に、電磁接触器は初期化されるが、タイマーやカウンタは初期化されずに停電前の状態が保持される。
このような瞬時停電から復電時には、スターデルタ回路のような段階的な投入動作を経ることができず、その結果、電動機が停止する。具体的には、従来回路では、始動時にオンとなるスター結線用接点をトリガにして主接点用コイルが導通し自己保持される。そして、所定時間経過後にスター結線用接点をオフしデルタ結線用接点がオンする。電動機は、主接点用コイルの導通にてオンになる主接点と、スター結線用接点またはデルタ結線用接点のオンにて通電される。この従来回路では、瞬時停電からの復電時には、デルタ結線用接点がオンのためスター結線用接点がオフとなり、その結果、主接点がオフとなり電動機が停止する。しかしながら、ポンプ装置は、その用途によって可能な限りポンプの運転を継続したい装置がある。特に、消火ポンプにおいては、ポンプによる消火活動中に電源が不安定となり、上述の瞬時停電が発生するリスクが高い。瞬時停電が発生した場合にもポンプによる消火活動を継続し延焼を抑えたい。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、タイマーがカウントリセットするよりも短い瞬時停電時に、運転継続できる制御装置及びポンプ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る制御装置は、回転機械の駆動機である電動機のスターデルタ回路を制御する制御装置であって、前記電動機は、前記スターデルタ回路の主接点がオン且つスター結線用接点またはデルタ結線用接点のいずれか一方がオンすることで電源供給され、前記制御装置は、前記回転機械が運転条件を満たすと通電され、電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記主接点がオンする主接点用コイルと、電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記スター結線用接点がオンするスター結線用コイルと、電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記デルタ結線用接点がオンするデルタ結線用コイルと、前記制御装置の通電時に通電してカウントし当該カウント値が所定の閾値に達すると記スターデルタ回路のスター結線用コイルの導通とデルタ結線用コイルの導通を切り替えるタイマーと、前記タイマーの通電によってオンする瞬時接点と、前記主接点用コイルが導通して電流が流れると当該電流に伴う電磁力で前記主接点がオンするとともにオンする自己保持用接点と、を備え、前記瞬時接点は、前記制御装置が停電した時に、前記瞬時接点が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、前記タイマーのカウント値がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長く、当該カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該制御装置は、復電後に瞬時接点がオンして前記主接点用コイルが導通して電流が流れるステップと、この電流に伴う電磁力で自己保持用接点がオンするステップと、前記タイマーを通電するステップと、前記タイマーのカウント値が前記閾値未満であれば記スター結線用コイルを導通するステップと、前記タイマーのカウント値が前記閾値以上であれば記デルタ結線用コイルを導通するステップと、を実行する。
この構成によれば、デルタ結線にて電動機が運転されているときに停電発生しタイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、電動機の運転を維持することができる。
本発明の第2の態様に係る制御装置は、第1の態様に係る制御装置であって、前記スターデルタ回路がスター結線で運転中に前記カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該停電後に前記タイマーに電力が供給された場合に、前記タイマーは途中からカウントを再開し、前記瞬時接点がオンすることによって前記自己保持用接点をオンし、前記スター結線用接点が導通する。
この構成によれば、スターデルタ回路がスター結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合に、停電で中断したカウント値からカウントを再開することで、初期値からカウントをし直した場合よりもデルタ結線への移行を早め、ポンプによる揚水の開始を早めることができる。
本発明の第3の態様に係る制御装置は、第1または2の態様に係る制御装置であって、前記スターデルタ回路がデルタ結線で運転中に前記カウントクリア時間より長い停電があった場合、当該停電中に前記タイマーが初期値にリセットされ、当該停電後に前記タイマーに電力が供給された場合に、前記タイマーは初期値からカウントを再開し、前記瞬時接点がオンすることによって前記自己保持用接点をオンし、前記スター結線用接点を導通する。
この構成によれば、スターデルタ回路がデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より長い停電があった場合に、スター結線から電動機の駆動を再開することができる。
本発明の第4の態様に係る制御装置は、第1から3のいずれかの態様に係る制御装置であって、前記自己保持回路は、一つの電磁接触器に含まれる。
本発明の第5の態様に係る制御装置は、第1から4のいずれかの態様に係る制御装置であって、第1のb接点スイッチとスター結線用コイルが直列に接続されている第1の直列回路と、第2のb接点スイッチとデルタ結線用コイルが直列に接続されている第2の直列回路と、を備え、前記第1の直列回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間で、前記スター結線用接点と直列に接続されており、前記第2の直列回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間で、前記デルタ結線用接点と直列に接続されており、前記スター結線用接点がオンすると前記スター結線用コイルに電流が流れ、前記第2のb接点スイッチを動作させて当該第2のb接点スイッチが非導通になり、前記デルタ結線用接点がオンすると前記デルタ結線用コイルに電流が流れ、前記第1のb接点スイッチを動作させて当該第1のb接点が非導通になる。
本発明の第6の態様に係る制御装置は、第5の態様に係る制御装置であって、前記スター結線用コイルと前記第2のb接点は、一つの電磁接触器に含まれる。
本発明の第7の態様に係る制御装置は、第5または6の態様に係る制御装置であって、前記デルタ結線用コイルと前記第1のb接点は、一つの電磁接触器に含まれる。
本発明の第6の態様に係る制御装置は、第1から7のいずれかの態様に係る制御装置であって、前記スイッチ、前記瞬時接点、及び前記タイマーは一つのタイマーユニットに含まれる。
本発明の第9の態様に係るポンプ装置は、スターデルタ回路と、第1または8のいずれかの態様に係る制御装置と、前記スターデルタ回路に接続され、前記制御装置によって制御される電動機と、前記電動機によって駆動されるポンプと、を備える。
この構成によれば、タイマーに連動して瞬時接点をオンすることによってa接点をオンすることによって、自己保持回路の電流を維持することができる。また、タイマーに連動して前記デルタ結線用接点を導通することによって、デルタ結線での運転を維持することができる。これにより、タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、電動機の運転を維持することができる。その結果、制御盤を再操作することなく、電動機は停電前の状態から再スタートすることで、運転不能による断水を回避することができる。
本発明の第10の態様に係る制御装置は、ポンプと、当該ポンプを駆動する駆動機である電動機と、を備えた消火ポンプ装置の制御装置であって、前記ポンプを始動/停止する始動ボタンと停止ボタンと、を備え、前記制御部は、前記始動ボタンおよび前記停止ボタンの信号をそれぞれ入力可能な入力部と、前記ポンプを駆動するための第1の回路部と、を備え、前記第1の回路部が、前記始動ボタンおよび前記遠方起動信号のうち少なくともひとつの信号入力にてセットされ、且つ前記停止ボタンの信号入力によってリセットされる第1の接点信号が出力される自己保持回路にて構成され、当該自己保持回路にてセットされた第1の接点信号の出力によって通電される、前記電動機のスターデルタ回路を制御するポンプ駆動手段を含み、前記電動機は、前記スターデルタ回路の主接点がオン且つスター結線用接点またはデルタ結線用接点のいずれか一方がオンすることで電源供給され、前記ポンプ駆動手段は、電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記主接点がオンする、主接点用コイルと、電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記スター結線用接点がオンする、スター結線用コイルと、電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記デルタ結線用接点がオンするデルタ結線用コイルと、前記制御装置の通電時に通電してカウントし、当該カウント値が所定の閾値に達すると前記スターデルタ回路のスター結線用コイルの導通とデルタ結線用コイルの導通を切り替えるタイマーと、前記主接点用コイルに直列に接続されており、前記タイマーの通電によって導通し、導通すると瞬時接点と、前記瞬時接点に並列に接続されており且つ前記主接点用コイルに電流が流れると当該電流に伴う電磁力でオンする自己保持用接点と、を備え、前記瞬時接点は、前記制御装置が停電した時に、前記瞬時接点が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、前記タイマーのカウント値がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長く、当該カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該ポンプ駆動手段は、復電後に瞬時接点がオンして前記主接点用コイルが導通して電流が流れるステップと、この電流に伴う電磁力で自己保持用接点がオンするステップと、前記タイマーを通電するステップと、前記タイマーのカウント値が前記閾値未満であれば前記スター結線用コイルを導通するステップと、前記タイマーのカウント値が前記閾値以上であれば前記デルタ結線用コイルを導通するステップと、を実行する。
この構成によれば、ポンプにて揚水中に停電が発生し、その後タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合に、始動ボタンを再操作することなく消火活動を継続できる。
本発明の第11の態様に係る制御装置は、第10の態様に係る制御装置であって、停電発生時に揚水中の前記ポンプが減速して停止するまでの時間の下限よりも、前記カウントクリア時間が短い。
この構成によれば、揚水中のポンプは停電発生時に、流体の慣性にて一定時間は回転し続けるため、当該回転し続ける時間よりも短いカウントクリア時間を持つタイマーを用いることで、瞬低時にデルタ結線による運転を継続できる。
本発明の第12の態様に係る制御装置は、第10または11の態様に係る制御装置であって、前記制御部は、前記入力部に入力可能な遠隔からポンプを起動する遠方起動信号を更に備え、前記第1の回路部が、前記始動ボタンおよび前記遠方起動信号のうち少なくともひとつの信号入力にてセットされる。
この構成によれば、遠隔からポンプを起動することができる。
本発明の第13の態様に係るポンプ装置は、第10から12のいずれかの態様に係る制御装置を有する、ポンプ装置である。
本発明の一態様によれば、タイマーに連動して瞬時接点をオンすることによってa接点をオンすることによって、自己保持回路の電流を維持することができる。また、タイマーに連動して前記デルタ結線用接点を導通することによって、デルタ結線での運転を維持することができる。これにより、タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、電動機の運転を維持することができる。
本実施形態の消火ポンプ装置の全体の構成を示す図である。 給水ユニットを具体的に示す正面図である。 給水ユニットの側面図である。 同じく、給水ユニットの側面図である。 制御盤の正面図である。 本実施形態に係る消火ポンプ装置の概略機能ブロック図である。 本実施形態に係る運転パネルの概略正面図の一例である。 ポンプ駆動手段115の回路構成図の一例である。 スター結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウント中に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。 デルタ結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウントアップ後に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。 デルタ結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウントアップ後に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。
以下、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。本実施形態における回転機械は一例として水を加圧するポンプであり、このポンプの一例として消火ポンプを用いて説明する。
図1は、本実施形態の消火ポンプ設備の全体の構成を示す図であって、この例では、消火ポンプ設備は、消火ポンプ10とそれに付随する周辺機器を共通ベース11上に搭載してユニット化して構成された給水ユニット12と、3つの階で個別に作動する放水システム14と、水源である地下水槽16及び補助高置水槽17と、これらを結ぶ配管とから構成され、火災発生時に給水ユニット12が水源の水を放水システム14に給水して消火を行うことができるようになっている。
給水ユニット12内には、図2ないし図4に具体的に示すように、消火ポンプ(単にポンプともいう)10、駆動機の一例である電動機18、制御盤20が備えられる。そして、本実施形態の給水ユニット12には、呼水槽22、加熱防止逃がし装置24、及びこれらを連通する配管、フレキシブルパイプ(可撓管継手)、逆止弁70、仕切弁71、試験用流量計測装置68、ポンプ始動用の圧力検知器72、吸い込み配管カバー、吸い込み配管用フート弁、後述する起動用圧力タンク74等が設けられている。また呼水槽22の水位を計測する水位センサ75が設けられており、電動機18の温度を計測する温度センサ81が設けられている。なお、温度センサ81は、電動機18ではなく、消火ポンプ10の温度を検出してもよい。更に、本実施形態の消火設備には、不図示の、漏電検知器、消火水槽満水減水検知用の水位センサ、および/または、補助高置水槽満水減水検知用の水位センサ、が設けられてもよい。圧力検知器72、温度センサ81、水位センサ75、及び、漏電検知器、消火水槽満水減水検知用の水位センサ、補助高置水槽満水減水検知用の水位センサ、を総称してセンサ101ともいう。消火ポンプ10は、ポンプ本体とこれを駆動する電動機18とが共通ベース11上で直結した直結形か、一体化された直動形で運転される。制御盤20には、電源線25が接続され、これには電源切換手段26を介して常用電源27と非常用電源28が接続されている。
制御盤20は詳細を後述する消火ポンプ10を制御する制御基板である制御部40を収容する。制御部40は記憶部や演算部等を備えるCPU(Central Processing Unit)45を含む電子部品等で構成された電子回路部46を含み、制御盤20面には、消火ポンプ10を操作する上に必要な、操作スイッチ、液晶表示器または運転パネル42(図5及び図7参照)、各種設定を入力するスイッチや設定器が取付けられている。また、運転パネル42は記憶部や演算部等を備えるCPU(Central Processing Unit)126を含む電子部品等で構成された電子回路部46を含み、制御部40と通信にて各種情報を共有し、給水ユニット12の各種状態を表示する。
操作スイッチは、機械式有接点スイッチや無接点スイッチを使用してもよい。運転パネル42は、液晶表示器に、文字・数字・記号をセグメントで表示したり、セグメント表示で状態を表示したり、ドットマトリクスで表示を行う。LED表示器を使用して、液晶表示器と同様な表示をすることができる。LED表示器の場合は、記載した文字周辺で、表示灯を点灯・消灯して表示をしても良く、また、表示灯の点灯色を切り替えて点灯表示しても良い。
建築物内の各階には、放水手段である閉鎖型のスプリンクラーヘッド50を含む放水システム14が設けられている(図1参照)。この放水システム14は、消火ポンプ10から建物の上下方向に沿って延びる主配管52と、主配管52から各階において分岐する各階配管54と、各階の所定領域において各階配管54から分岐し天井に沿って延びる領域配管56と、領域配管56に沿って互いに所定間隔を置いて設けられたスプリンクラーヘッド50とを備えている。主配管52の末端は例えば屋上等に配置された補助高置水槽17に開閉弁58及び逆止弁60を介して接続されている。各階配管54の所定箇所には、必要に応じて補助散水栓62が設けられている。各領域配管56の末端には、末端試験弁64と圧力表示器66が取付けられている。
消火ポンプ10の吸込側は吸い込み配管10aを介して水源である地下水槽16に連結されている。消火ポンプ10の上側には、消火ポンプ10の内部のキャビティに呼水を与える呼水槽22が設けられている。この呼水槽22には、消火ポンプ10自体により、あるいは外部の給水手段により、常時一定レベルの水位が維持されるようになっており、また、消火ポンプ10の性能が当初の能力を有していることを確認するための試験用流量計測装置68が設けられている。
主配管52の基端部分(給水ユニット12に接続する側)には、逆止弁70が設けられ、その下流側の仕切弁71との間には圧力検知器72が設けられ、さらに、起動用圧力タンク74に接続する起動用配管76が合流している。起動用圧力タンク74内は所定のガス圧(最上階のスプリンクラーヘッド50から放水が可能な圧力)を維持するように管理され、常時、主配管52以降の各配管内の水に所定圧力を負荷している。各階配管54には、自動警報器78がそれぞれ設けられている。自動警報器78の出力は受信器80を介して、また圧力検知器72の出力は直接にそれぞれ制御盤20に導かれている。
上記の構成の消火ポンプ設備の動作を説明する。建物の所定の領域において火災が発生すると、その領域のスプリンクラーヘッド50が火災を検知し、例えば、その先端を封じるヒューズメタルが溶けて開口し、起動用圧力タンク74によって加圧された配管内の水が当該領域に散水される。この散水によって起動用圧力タンク74の内圧は急激に低下し、その低下信号を検知して制御部40は消火ポンプ10を起動する。具体的には、起動用圧力タンク74に設けられた圧力スイッチが火災検出器として作用し、当該低下信号が制御部40に入力されることで、制御部40は消火ポンプ10を起動する。同時に、スプリンクラーヘッド50が作動した階の各階配管54において自動警報器78が水の流通を検知し、その信号が制御部40に入力されれば、どの階で火災が発生したかが判断され、制御部40はその階で放水が可能なように消火ポンプ装置の制御を行うこともできる。
<制御部と運転パネルの機能>
続いて本実施形態に係るポンプ装置の一例である消火ポンプ装置の構成について説明する。図6は、本実施形態に係る消火ポンプ装置の概略機能ブロック図である。図6に示すように、消火ポンプ装置Sは、消火ポンプ10と、消火ポンプ10を駆動する電動機18と、電動機18を制御する制御部(制御装置)40と、当該制御部40と信号のやり取りが可能な運転パネル42と、を備える。電動機18は、例えばスターデルタ回路SDCに接続され、このスターデルタ回路SDCを介して三相の商用電源CPに動力線で接続されている。消火ポンプ装置Sの一実施形態は上述の給水ユニット12である。また、本実施形態の商用電源CPに代えて、電源切換手段26を介して接続された常用電源27または非常用電源28が用いられてもよい。
更に消火ポンプ装置Sは、商用電源CPから電動機18までのU相の配線の電流を検知する電流検出器CT1と、商用電源CPから電動機18までのW相の配線の電流を検知する電流検出器CT2とを備える。電流検出器CT1と電流検出器CT2は制御部40に接続されている。更に消火ポンプ装置Sは、リレー回路MCBを備え、このリレー回路MCBがセットされることで、商用電源CPと電動機18間の配線が導通され、リレー回路MCBがリセットされることで、商用電源CPと電動機18間の配線が遮断される。
制御部40は、起動/停止判断手段111と、異常判断手段112と、起動/停止判断手段111に接続された火災運転用起動/停止手段113と、起動/停止判断手段111に接続され且つ異常判断手段112に接続された試験運転用起動/停止手段114と、遠隔の管理装置(図示せず)に接続された端子T1を備える。更に制御部40は、火災運転用起動/停止手段113に接続され且つ試験運転用起動/停止手段114に接続されたポンプ駆動手段115を備える。なお、火災運転用起動/停止手段113とポンプ駆動手段115を除く各種手段は、その機能の少なくとも一部をCPU45にて実行される制御プログラムにて実現してもよい。ポンプ駆動手段115はリレー回路MCBに接続され、リレー回路MCBを介して電動機18に供給される電力を通電または遮断することによって、消火ポンプ10の駆動と停止を制御する。ポンプ駆動手段115は、火災運転用起動/停止手段113の出力信号(第1の接点信号)と試験運転用起動/停止手段114の出力信号(第2の接点信号)を論理和する、例えばリレー回路である。ポンプ駆動手段115は、電動機18のスターデルタ回路SDCを制御する。
起動/停止判断手段111は、制御部40に設けられた入出力ポートを含む回路にて構成される。異常判断手段112と試験運転用起動/停止手段114は、少なくともその一部の機能がCPU45またはCPU45の演算部によって実行される制御ソフトウエアによって実現されるとよい。また、試験運転用起動/停止手段114には、後述で詳細するリレー回路(第2の回路部、図6不図示)が含まれる。火災運転用起動/停止手段113は、後述で詳細するリレー回路(第1の回路部、図6不図示)にて構成される。このように、火災運転用起動/停止手段113がCPU45を介さずにリレー回路(第1の回路部)にて構成されるため、火災発生中の温度上昇や電源供給が不安定な状況下でCPU45が暴走しても、誤ってポンプを停止してしまうことがない。また、試験運転用起動/停止手段114は、CPU45にて制御されるため、試験運転中の制御として、異常時には故障する前に停止させるなど、運転制御の設計自由度が高い、といった効果を有することができる。
起動/停止判断手段111は、火災検出器(例えば、起動用圧力タンク74の内圧の低下信号や自動警報器78)から火災発生を示す入力信号を受けた場合、または「始動操作」にて、火災運転用起動/停止手段に運転指令(火災起動/停止指令の火災起動指令)を出力する。また、これにより、火災が発生した場合に、ポンプの運転を実行することができる。この場合のポンプの停止条件は、使用者による「停止操作」のみで、この「停止操作」がない限り、ポンプ運転を継続する。当該停止条件にて火災運転用起動/停止手段に停止の指令(具体的には火災起動/停止指令の火災停止指令)を出力する。一例として、「始動操作」は、機側の作業者による始動ボタン141の押下や遠方からの始動ボタンの押下であり、「停止操作」は、作業者による停止ボタン142の押下である(図7参照)。
本実施形態では、ポンプ駆動手段115により出力される信号は、火災運転用起動/停止手段113の出力信号と試験運転用起動/停止手段114の出力信号を論理和した信号であるため、試験運転用起動/停止手段114による制御で試験運転中に、火災が発生した場合(例えば、火災検出器から火災発生を示す入力信号を受けた場合)、消火ポンプ10を運転したまま、火災運転用起動/停止手段113による制御が優先される。これにより、試験運転中に火災が発生しても、火災運転用起動/停止手段113による制御に切り替えて、火災時の運転を実行することができる。
起動/停止判断手段111は、試験起動/停止指令を、試験運転用起動/停止手段114へ出力する。具体的には、操作者の入力または自動点検によって行われる試験運転時には、起動/停止判断手段111は、試験運転用起動/停止手段114へ「試験起動指令」を出力する。この場合、試験運転用起動/停止手段114によるポンプの停止条件は、試験運転用起動/停止手段114から入力される使用者(例えば点検員)による「停止操作」と、異常判断手段112にて異常と判断された場合である。当該停止条件を満たしたら、起動/停止判断手段111は、試験運転用起動/停止手段114へ試験停止指令を出力する。
ここで、起動の条件として用いられる操作者の入力または自動点検、および、停止の条件として用いられる停止操作は、その状態が「試験運転/停止指令」として、起動/停止判断手段111に信号入力される。本実施形態では、「試験運転/停止指令」の信号は、制御部40に備えられた端子T2に入力される外部に設けられた操作スイッチのON/OFF状態である。しかしながら、一例として、「試験運転/停止指令」は、運転パネル42や制御部40に設けられた操作スイッチでもよい。また、「試験運転指令」のオフ状態を「停止操作」としてもよい。
起動/停止判断手段111は、試験運転の有無を選択可能なスイッチ111aを有する。つまり、消火ポンプ装置Sは、消火ポンプ10の制御に用いる起動/停止手段として、試験運転用起動/停止手段114を作業者が選択可能に構成されている。スイッチ111aにて「試験運転有」が選択されている場合、上述の条件に従って試験運転用起動/停止手段114へ試験起動指令を出力する。スイッチ111aにて「試験運転無」が選択されている場合、試験運転による運転を不可とする。つまり、上述の条件に関わらず、試験運転用起動/停止手段114へ試験起動指令を出力しない。これにより、専門の知識を持つ点検員以外の第3者によって試験運転を実施されることを防止できる。本実施形態では試験運転の有無を選択可能なスイッチ111aは起動/停止判断手段111に設けられている。一実施形態では、試験運転用起動/停止手段114に設けられてもよい。その場合、試験運転用起動/停止手段114にて試験運転を行わない、といった判断を行う。他の一実施形態では、スイッチ111aは、制御部40以外に設けられてもよい。
起動/停止判断手段111は、試験運転か火災時の運転かを示す運転情報を運転パネル42へ出力する。ここで起動/停止判断手段111は、端子T1に接続された運転方法判断手段130を有する。遠隔の管理装置から端子T1に入力された、遠方からの火災/試験の起動/停止指令が運転方法判断手段130に入力される。これにより、運転方法判断手段130は、遠方起動と判断した場合において、この遠方からの火災の起動/停止指令のとき、火災運転用起動/停止手段113に、火災起動/停止指令を出力し、この遠方からの試験の起動/停止指令の場合、試験運転用起動/停止手段114に、試験起動/停止指令を出力する。この結果、遠方から火災または試験で、ポンプを起動または停止することができる。また、運転方法判断手段130は、判断結果を示す判断結果信号を運転パネル42へ出力する。
異常判断手段112は、端子CN18を介して電流検出器CT1に接続され、端子CN19を介して電流検出器CT2に接続されている。異常判断手段112は、消火ポンプ装置Sの異常を判断する。例えば、電流検出器CT1によって検出された電流値、及び/または電流検出器CT2によって検出された電流値を用いて、過負荷(起動不良)が発生したか否か判断する。異常判断手段112は、過負荷(起動不良)を含む何らかの異常が発生したと判断した場合、異常を示す信号を試験運転用起動/停止手段114に出力する。例えば異常判断手段112は、電流値が電流閾値以上の場合、異常が発生したと判断してもよい。
火災運転用起動/停止手段113(第1の回路部)は、火災運転時にポンプの起動と停止を制御する。例えば火災運転用起動/停止手段113は、起動/停止判断手段111から出力された火災起動/停止指令が入力される。そして、火災起動/停止指令が入力された場合、火災起動指令の場合、ポンプの運転を開始し、当該開始したポンプの運転を自己保持するよう制御し(具体的には例えばリレー回路MCBをセットすべくポンプ駆動手段115に出力する第1の接点信号をセットして自己保持する)、火災停止指令の場合、自己保持したポンプの運転を停止するよう制御する(具体的には、リレー回路MCBをリセットすべく、例えば、自己保持した第1の接点信号をリセットする)。これにより、火災起動指令によって消火ポンプ10の駆動が自己保持され、火災停止指令の場合、当該自己保持した消火ポンプ10の運転が停止される。これにより、火災起動指令の場合、消火ポンプ10が駆動され、火災停止指令が入力されて消火ポンプ10が停止されるまでの間、異常や停電が発生しても停止させることなく、消火ポンプ10の運転を継続させることができる。また、遠方起動信号が入力されている間は、火災停止指令(停止ボタン142)が入力されても、制御部40は、消火ポンプ10の運転を継続する。
試験運転用起動/停止手段114は、試験運転時にポンプの起動と停止を制御する。同様に例えば試験運転用起動/停止手段114は、起動/停止判断手段111から出力された試験起動/停止指令が入力される。そして、試験起動/停止指令が入力された場合、試験起動指令の場合、消火ポンプ10の運転を開始するよう制御し(具体的にはリレー回路MCBをセットすべく例えばポンプ駆動手段115に出力する第2の接点信号をONする)、試験停止指令の場合、消火ポンプ10の運転を停止するよう制御する(具体的には、リレー回路MCBをリセットすべく、例えば、ポンプ駆動手段115に出力する第2の接点信号をOFFする)。これにより、試験起動指令によって、消火ポンプ10が駆動され、試験停止指令の場合、消火ポンプ10が停止される。また、消火ポンプ10の運転中に停電が発生しても、復電時にはCPU45がリセットされるため消火ポンプ10は停止した状態で復帰する。これにより、作業者が意図しない試験運転を避けることができる。
試験運転の起動時において、異常判断手段112によって過負荷が発生したと判断された場合、試験運転用起動/停止手段114は、ポンプの起動を停止するよう制御する(具体的には、リレー回路MCBをリセットすべく、例えば、ポンプ駆動手段115に出力する第2の接点信号をOFFする)。また試験運転用起動/停止手段114は、ポンプの運転中に異常判断手段112によって異常が発生したと判断された場合、ポンプの運転を停止するよう制御する(具体的には例えばOFF信号をポンプ駆動手段115に出力する)。これにより、異常が発生した場合に消火ポンプ10を停止させることができる。
起動/停止判断手段111は、試験運転での起動指令を受けた場合、試験運転用起動/停止手段に運転指令を出力する。異常判断手段112は、電流検出器CT1及び/または電流検出器CT2によって検出された電流、及び/またはセンサ101(例えば圧力検知器72、温度センサ81、及び/または水位センサ75)によって検出された一つ以上の検出値に応じて、異常が発生したか否か判断する。試験運転用起動/停止手段114は、試験運転中において、異常判断手段112によって異常が発生したと判断された場合、消火ポンプ10の運転を停止するよう制御する。この構成により、異常が発生した場合に、ポンプを停止することができるので、消火ポンプ10の損傷を抑制することができる。
ここで、異常判断手段112の処理の具体例について説明する。異常判断手段112は、例えば、電流検出器CT1及び/または電流検出器CT2によって検出された電流値が電流値異常上昇に該当する場合(例えば電流値が電流閾値以上の場合)、予め記憶された反時限特性を用いた電子サーマル機能にて電流値の異常を検出した場合、またはセンサ101(例えば圧力検知器72、温度センサ81、漏電検出器、及び/または水位センサ75)によって検出された一つ以上の検出値が温度異常、圧力異常低下、漏電、呼水槽22の水位低下、漏電、及び/または満水、減水などに該当する場合には、異常が発生したと判断してもよい。温度異常は例えば、消火ポンプ10または電動機18の温度が温度閾値以上の場合である。圧力異常低下は、吐出し圧力が圧力閾値以下の場合であってもよいし、吐出し圧力が圧力閾値以下且つ、電流値が電流閾値以下、又は小水量検出であってもよい。また呼水槽22の水位低下は、水位が水位閾値以下であってもよい。また、満水、減水は、消火水槽満水減水検知用の水位センサ、補助高置水槽満水減水検知用の水位センサの値が満水水位以上、減水水位以下であってもよい。
ここで、消火ポンプ10は、火災発生時やメンテナンス時を除いて、通常は停止している。長時間停止する消火ポンプ10の故障の一例としては、停止している間に滞留した水でケーシング内部に錆などが発生して、回転体(軸、羽根車、ロータなど)が固定体(ケーシング、ステータ)に固着し、消火ポンプ10の起動時に、当該固着によって羽根車が回らない状態となる「起動不良」が挙げられる。この起動不良が発生すると、起動時に電流を流しすぎて電動機18を焼損してしまうおそれがある。そこで、異常判断手段112が電子サーマル機能にて電流値の異常を検出し、当該異常を受けた試験運転用起動/停止手段114が、第2の接点信号をONからOFFにして、起動中の運転指令を中断すれば、電動機18が焼損するのを防止できる。更に、ソフトスタートするインバータを備えるポンプ装置に比べて、本実施形態の様に、電動機18の始動方式が、インバータをもたない『じか入れ方式』や『スターデルタ回路』の場合には、始動トルクが大きい。そのため、固着による起動不良の時に電流を流しすぎて電動機18を焼損しやすいという問題があった。本実施形態の消火ポンプ装置Sは、消火ポンプ10の運転中に加えて起動中にも、その異常を検出し、当該異常の検出にて試験運転指令を中断することで、より確実に試験運転中の故障を防止することができる。
運転パネル42は、試験運転表示手段121、遠方起動信号表示手段122、運転方法設定手段123、起動/停止入力手段124、及びタイマー125を備える。本実施形態では、タイマー125は、運転パネル42が備えるCPU126にて構成される。以下に示す各種機能は、CPU126にて実行される制御プログラムにて実現されてもよい。また、運転パネル42は、通信部127を介して制御部40と通信することで、互いの情報を共有する。
試験運転表示手段121は、制御部40の起動/停止判断手段111から出力される運転情報が試験運転を示す場合、試験運転であることを認識可能に表示する。このように、試験運転用起動/停止手段114による制御で試験運転中は、試験運転であることを認識可能に表示する。これにより、使用者(例えば点検員)は、試験運転中であることを把握することができる。
遠方起動信号表示手段122は、運転方法判断手段130から出力された判断結果信号に応じて、遠方起動信号の入力状態を認識可能に表示する。具体的には例えば遠方起動信号表示手段122は、判断結果信号が遠方起動の状態を示す場合、遠方起動であることを認識可能に表示する。つまり、遠方起動信号表示手段122は、遠方起動信号が入力中であることを認識可能に表示する。これにより、遠方起動信号が入力中か否かを使用者(例えば、点検員)が確認し、停止ボタン142にて運転中の消火ポンプ10を停止可能かどうかを認識することができる。
起動/停止入力手段124は、起動または停止の操作を当該使用者(例えば、点検員)から受け付け、受け付けた操作に応じた起動/停止指令を出力する。具体的には例えば、起動/停止入力手段124は、起動の操作を受け付けた場合には、起動指令を出力し、停止の操作を受け付けた場合には、停止指令を出力する。
運転方法設定手段123は、当該運転パネルの操作によってポンプを運転/停止する機側起動と、遠隔からポンプを運転/停止する遠方起動とを使用者(例えば、点検員)が切り替える操作を受け付け、当該受け付けた操作に応じた設定信号を出力する。
これに応じて、制御部40の運転方法判断手段130は、運転方法設定手段123から出力された設定信号に応じて、機側起動と遠方起動かを判断する。試験運転用起動/停止手段114は、運転方法判断手段130によって機側起動と判断された場合、起動/停止入力手段124から出力された起動/停止指令に従って、ポンプを起動または停止する。
この構成により、遠方起動に設定されている場合であっても、現場で使用者(例えば、点検員)が、運転方法設定手段123に機側起動に切り替える操作をすれば、機側起動に切り替えることができる。そして、その後の、起動/停止入力手段124を介して、使用者(例えば、点検員)が始動指令を入力すれば、消火ポンプ10を起動することができるので、遠方起動に設定されている場合であっても現場で消火ポンプ10を起動することができる。
タイマー125は、始動後、一定時間経過後に通知する。運転方法設定手段123は、機側起動に切り替える操作を受け付けた場合、タイマー125を始動させ、一定時間経過後にタイマーからの通知を受信した場合、遠方起動を示す設定信号を運転方法判断手段130へ出力する。この構成により、機側起動に切り替えた後、一定時間経過後に、遠方起動に自動的に変更されるので、機側起動した際に、遠方起動への戻し忘れで遠方から起動できなくなる事態を未然に防止することができる。
更に、運転方法判断手段130は、遠方起動を示す設定信号が入力された場合、遠方起動を示す判断結果を遠方起動信号表示手段122へ出力する。遠方起動信号表示手段122は、運転方法判断手段130から出力された判断結果信号に応じて、遠方起動であることを認識可能に表示する。これにより、機側起動に切り替えた後、一定時間経過後に、遠方起動に確実に戻っていることを使用者(例えば点検員)が確認することができるので、利便性が向上する。
図7は、本実施形態に係る運転パネルの概略正面図の一例である。図7に示すように、運転パネル42は、試験運転表示手段121の一例として表示灯が示されており、試験運転時に点灯する。遠方起動信号表示手段122の一例として表示灯が示されており、例えば、機側起動の場合に点灯し遠方起動の場合に消灯してもよいし、機側起動の場合に第1の色で点灯し、遠方起動の場合に第2の色で点灯してもよい。
起動/停止入力手段124は、例えば、始動ボタン141と、停止ボタン142とを有する。機側起動の場合において、始動ボタン141が押されると、消火ポンプ10が火災発生として起動し、停止ボタン142が押されると、当該起動した消火ポンプ10が停止する。この場合、試験運転用起動/停止手段114は、制御装置40の外部に設けられた操作スイッチ20aから試験起動/停止指令が入力された場合、当該試験起動/停止指令に応じて前記運転指令を出力する。このように、火災起動/停止指令は、操作が容易な運転パネル42の始動ボタン141と停止ボタン142によって入力される。その一方で、試験起動/停止指令は、運転パネル42よりも操作が困難な、制御部40に備えられた端子T2に入力される制御盤20内に設けられた操作スイッチ20aにより入力される。これにより、専門の知識を持つ点検員以外の第3者によって試験運転を実施されることを防止できる。
続いて、図8を用いて、ポンプ駆動手段115の回路構成の一例について説明する。図8は、ポンプ駆動手段115の回路構成図の一例である。図8に示すように、ポンプ駆動手段115は、制御電源である商用電源CPのR相の配線に電気的に接続されるための第1の端子B1および/または、商用電源CPのS相の配線に電気的に接続されるための第2の端子B2とを備える。第1の端子B1、第2の端子B2は、起動・停止手段113、114が、ポンプの起動停止に伴って制御装置115の電源を入り切りする接点である。
更にポンプ駆動手段115は、タイマーユニット152を備える。ここで、タイマーユニット152は、制御装置115の電源投入後カウントを開始し当該カウントが所定の閾値に達するとカウントアップするタイマーT219と、当該タイマーT219の通電によってオンする瞬時接点J219と、タイマーT219のa接点およびb接点とを有するスイッチS219と、を備える。スイッチS219は、タイマーT219に応じてスターデルタ回路SDCのスター結線用接点206とデルタ結線用接点242とが同時にONになるのを防止するためのスイッチである。スター結線用接点206とデルタ結線用接点242は、限時動作接点であり、スイッチS219は、タイマーT219のカウントアップ後に、スター結線用コイルC206を非導通にし、デルタ結線用コイルC242を導通にするための接点である。
ここで瞬時接点J219は、タイマーT219の計時動作に関係なく、タイマーT219に電源が印加された時に動作する接点である。またスター結線で駆動している場合には、スター結線用接点206がオンである一方でデルタ結線用接点242がオフである。一方、デルタ結線で駆動している場合には、デルタ結線用接点242がオンである一方、スター結線用接点206がオフである。
更にポンプ駆動手段115は、デルタ結線用コイルC242のb接点である第1のb接点スイッチS242とスター結線用コイルC206が直列に接続されている第1の直列回路153と、スター結線用コイルC206b接点である第2のb接点スイッチS206とデルタ結線用コイルC242が直列に接続されている第2の直列回路154と、を備える。ここで、スター結線用コイルC206は、電流が流れると当該電流に伴う電磁力でスター結線用接点206がオンする。一方、デルタ結線用コイルC242は、電流が流れると当該電流に伴う電磁力でデルタ結線用接点242がオンする。
第1の直列回路153の上流側には、スイッチS219中のb接点が直列に接続されており、第2の直列回路154の上流側には、スイッチS219中のa接点が直列に接続されている。
ここで、第1のb接点スイッチS242及び第2のb接点スイッチS206は、通常は閉じて導通しているが、動作させると開いて非導通になる接点である。瞬時接点J219を構成するスター結線用接点がオンするとスター結線用コイルC206に電流が流れ、例えばこの電流による電磁力によって第2のb接点スイッチS206を動作させて第2のb接点スイッチS206が非導通になる。これにより、スター用の直列回路のみが導通することを確実にすることができる。一方、瞬時接点J219を構成するデルタ結線用接点がオンするとデルタ結線用コイルC242に電流が流れ、例えばこの電流による電磁力によって第1のb接点スイッチS242を動作させて第1のb接点スイッチS242が非導通になる。これにより、デルタ用の直列回路のみが導通することを確実にすることができる。
スター結線用コイルC206と第2のb接点スイッチS206は例えば、一つの電磁接触器に含まれておりそれそれが構成要素である。またデルタ結線用コイルC242と第1のb接点スイッチS242は例えば、一つの電磁接触器に含まれておりそれそれが構成要素である。
更にポンプ駆動手段115は、一端が瞬時接点J219の他端に接続され且つ他端が第2の端子B2に接続されている主接点用コイルC252と、瞬時接点J219に並列に接続されており且つ当該コイルC252に電流が流れると当該電流に伴う電磁力でオンする自己保持用接点L252とを有する自己保持回路151を備える。ここで、自己保持回路151は例えば、一つの電磁接触器に含まれる。主接点用コイルC252は、電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で主接点252がオンする。
停電時に瞬時接点J219が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長い。
この場合において、スターデルタ回路SDCがデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合、当該停電後に前記タイマーT219に電力が供給された場合に、瞬時接点J219がオンすることによって自己保持回路151のa接点(自己保持用接点ともいう)L252をオンし、デルタ結線用接点が導通する。自己保持用接点L252は、電流を流すとONになる接点である。
この構成により、タイマーT219への電力供給時に瞬時接点J219がオンし、それに伴ってa接点(自己保持用接点)L252がオンすることによって、主接点用コイルC252の電流が流れる。
ポンプ駆動手段115は、タイマーT219のカウントクリア時間より短い停電があった場合、次のステップを実行する。
(ステップ1)当該停電から復電後にタイマーT219の瞬時接点J219がオンして主接点用コイルC252が導通して電流が流れる。
(ステップ2)主接点用コイルC252の電流に伴う電磁力で自己保持用接点L252並びに主接点252(図6参照)がオンし主接点用コイルC252が自己保持される。
(ステップ3)タイマーT219を通電する。
(ステップ4)デルタ結線用接点S242がオフ且つタイマーT219のカウント値が閾値以下でカウント中であればスター結線用コイルC206を導通し、スター結線用接点S206、206(図6参照)をオンする。
(ステップ5)スター結線用接点S206がオフ且つタイマーT219のカウント値が閾値以上であればデルタ結線用コイルC242を導通し、デルタ結線用接点S242、242(図6参照)をオンする。
これによって、ポンプ揚水中の停電発生後タイマーT219がカウントリセットする前に電源が再印可された場合にポンプ駆動手段115は、デルタ結線での運転を維持することができる。ここで、停電発生時には揚水中の水の慣性によりポンプが一定時間回転し続ける。本実施形態では、当該回転し続ける時間(すなわち停電発生時に揚水中の前記ポンプが減速して停止するまでの時間)の下限よりも短いカウントクリア時間を持つタイマーT219を用いる。そうすることで、カウントクリア時間より短い停電から復電したときに、電動機はデルタ結線による運転を継続することができる。つまり、本実施形態の消火ポンプ装置では、カウントクリア時間内の停電であれば消火活動を継続できるため、当該停電時に一旦停止しスター結線より再始動する従来の制御装置に比して消火活動を早急に終了することができる。このように、タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、制御盤を再操作することなく電動機の運転を維持することができる。
図9は、スター結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウント中に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。図9には、横軸を時間として、縦軸には、主電源CP、ポンプON信号(火災運転用起動/停止手段113または試験運転用起動/停止手段114からの入力信号)、タイマーT219への入力電圧の有無、タイマーT219のカウント値、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、電動機入力電圧の有無、ポンプ揚水(出力)の有無が示されている。この例では、停電時間ΔT(=t2-t1)が、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間ΔT219(=t3-t1)より短い場合の例である。以下で説明するように、瞬停時間ΔTが、タイマーT219のカウントのカウントクリア時間ΔT219よりも短い場合は、再起動せずにタイマーT219は、カウント値を停電時の値から再開できる。
図9に示すように、時刻t0においてポンプON信号がオンになるとともに、スター結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS206がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがスター結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。またそのとき、タイマーT219の入力電圧がオンになって、タイマーT219がカウントを開始し、カウント値が時間の経過とともに上昇する。
その後、時刻t1において停電が発生し、時刻t2までの間で、停電が続いている。
その後、時刻t2において停電から復旧して主電源CPから電力が供給されると、ポンプON信号がオンになるとともに、スター結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS206がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがスター結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。また、タイマーT219の入力電圧がオンになるとタイマーT219がカウントを停電が生じたときのカウント値から再開し、カウント値が時間の経過とともに上昇する。
その後、時刻t4において、タイマーT219のカウント値が予め決められた設定値(例えば、5秒)に到達した場合(このことをカウントアップともいう)、スター結線用b接点スイッチS206がオフして導通し、且つデルタ結線用b接点スイッチS242がオンして非導通にしてスターデルタ回路SDCがデルタ結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。これにより、ポンプによって揚水が開始される。
このように、スターデルタ回路SDCがスター結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合、当該停電後に前記タイマーに電力が供給された場合に、タイマーT219は途中からカウントを再開し、瞬時接点J219がオンすることによって前記自己保持回路の前記a接点(自己保持用接点)L252をオンし、前記スター結線用接点が導通する。これにより、スターデルタ回路SDCがスター結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合に、停電で中断したカウント値からカウントを再開することで、初期値からカウントをし直した場合よりもデルタ結線への移行を早め、ポンプによる揚水の開始を早めることができる。
図10は、デルタ結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウントアップ後に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。図10には、横軸を時間として、縦軸には、主電源CP、ポンプON信号(火災運転用起動/停止手段113または試験運転用起動/停止手段114からの入力信号)、タイマーT219への入力電圧の有無、タイマーT219のカウント値、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、電動機入力電圧の有無、ポンプ揚水(出力)の有無が示されている。この例では、停電時間ΔT(=t13-t12)が、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間ΔT219(=t14-t12)より短い場合の例である。以下で説明するように、瞬停時間ΔTが、タイマーT219のカウントのカウントクリア時間ΔT219よりも短い場合は、ポンプ再起動せずにデルタ配線にて運転継続できる。
図10に示すように、時刻t10においてポンプON信号がオンになるとともに、スター結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS206がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがスター結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。またそのとき、タイマーT219の入力電圧がオンになって、タイマーT219がカウントを開始し、カウント値が時間の経過とともに上昇する。
その後、時刻t11において、タイマーT219のカウント値が予め決められた設定値(例えば、5秒)に到達した場合、スター結線用b接点スイッチS206がオフして導通し、且つデルタ結線用b接点スイッチS242がオンして非導通にしてスターデルタ回路SDCがデルタ結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。これにより、ポンプによって揚水が開始される。
その後、時刻t12において停電が発生し、時刻t13までの間で、停電が続いている。この停電の間も、慣性によりポンプによる揚水が維持される。
その後、時刻t13において停電から復旧して主電源CPから電力が供給されると、ポンプON信号がオンになるとともに、デルタ結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS242がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがデルタ結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。これにより、ポンプによる揚水が維持される。
このように、スターデルタ回路SDCがデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合、停電後に前記タイマーT219に電力が供給された場合に、瞬時接点J219がオンすることによって自己保持回路151のa接点(自己保持用接点)L252をオンし、前記デルタ結線用接点が導通する。これにより、スターデルタ回路SDCがデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より短い停電があった場合であっても、制御盤を再操作することなくポンプによる揚水を維持することができる。
図11は、デルタ結線で電動機を駆動中に、タイマーT219がカウントアップ後に停電が発生した場合におけるタイムシーケンス図の一例である。図11には、横軸を時間として、縦軸には、主電源CP、ポンプON信号(火災運転用起動/停止手段113または試験運転用起動/停止手段114からの入力信号)、タイマーT219への入力電圧の有無、タイマーT219のカウント値、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、a接点(自己保持用接点)L252及びスター結線用b接点スイッチS206のオンオフ、電動機入力電圧の有無、ポンプ揚水(出力)の有無が示されている。この例では、停電時間ΔT(=t24-t22)が、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間ΔT219(=t23-t22)より長い場合の例である。以下で説明するように、停電時間ΔTが、タイマーT219のカウントのカウントクリア時間ΔT219よりも長い場合は、ポンプを再起動するため、スター配線にて運転開始する。
図11に示すように、時刻t20においてポンプON信号がオンになるとともに、スター結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS206がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがスター結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。またそのとき、タイマーT219の入力電圧がオンになって、タイマーT219がカウントを開始し、カウント値が時間の経過とともに上昇する。
その後、時刻t21において、タイマーT219のカウント値が予め決められた設定値(例えば、5秒)に到達した場合、スター結線用b接点スイッチS206がオフして導通し、且つデルタ結線用b接点スイッチS242がオンして非導通にしてスターデルタ回路SDCがデルタ結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。これにより、ポンプによって揚水が開始される。
その後、時刻t22において停電が発生し、時刻t24までの間で、停電が続いている。停電の間の時刻t23は、時刻t22から、タイマーT219のカウントのカウントクリア時間ΔT219が経過した時刻であり、この時にタイマーT219のカウント値が初期値(ここでは一例として0)にリセットされる。
その後、時刻t24において停電から復旧して主電源CPから電力が供給されると、ポンプON信号がオンになるとともに、スター結線で駆動するために、a接点(自己保持用接点)L252がオンして導通し、スター結線用b接点スイッチS206がオンして非導通になりスターデルタ回路SDCがスター結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。また、タイマーT219の入力電圧がオンになるとタイマーT219がカウントを初期値(ここでは一例として0)から再開し、カウント値が時間の経過とともに上昇する。
その後、時刻t25において、タイマーT219のカウント値が予め決められた設定値(例えば、5秒)に到達した場合、スター結線用b接点スイッチS206がオフして導通し、且つデルタ結線用b接点スイッチS242がオンして非導通にしてスターデルタ回路SDCがデルタ結線に移行し、電動機18に入力電圧が供給される。これにより、ポンプによって揚水が開始される。
このように、スターデルタ回路SDCがデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より長い停電があった場合、当該停電中にタイマーT219が初期値にリセットされ、当該停電後にタイマーT219に電力が供給された場合に、タイマーT219は初期値からカウントを再開し、瞬時接点J219がオンすることによって自己保持回路151の自己保持用接点L252をオンし、前記スター結線用接点が導通する。これにより、スターデルタ回路SDCがデルタ結線で運転中にカウントクリア時間より長い停電があった場合に、スター結線から電動機の駆動を再開することができる。
以上、本実施形態に係る制御装置40は、電動機18のスターデルタ回路SDCを制御する制御装置であって、電動機18の第1相の配線に電気的に接続されるための第1の端子B1と、電動機18の第2相の配線に電気的に接続されるための第2の端子B2と、スターデルタ回路SDCのスター結線用接点の導通とデルタ結線用接点の導通を切り替えるスイッチS219と、一端が第1の端子B1に接続されている瞬時接点J219と、スイッチS219と瞬時接点J219を制御し、カウントするタイマーT219と、を備える。更に、制御装置40は、一端が前記瞬時接点の他端に接続され且つ他端が前記第2の端子に接続されている主接点用コイルC252と、前記瞬時接点に並列に接続されており且つ当該コイルに電流が流れると当該電流に伴う電磁力でオンするa接点(自己保持用接点)L252とを有する自己保持回路151を備える。停電時に前記瞬時接点が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、タイマーT219がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長い。前記カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該制御装置40は、復電後に瞬時接点がオンして前記主接点用コイルに流れ、この電流に伴う電磁力でa接点(自己保持用接点)L252がオンし、タイマーT219のカウント値が閾値未満であればスター結線用コイルC206を導通し、タイマーT219のカウント値が前記閾値以上であればデルタ結線用コイルC242を導通する。
この構成によれば、タイマーに連動して瞬時接点をオンすることによってa接点をオンすることによって、自己保持回路の電流を維持することができる。また、タイマーに連動して前記デルタ結線用接点を導通することによって、デルタ結線での運転を維持することができる。これにより、タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、電動機の運転を維持することができる。
また本実施形態に係るポンプ装置は、スターデルタ回路SDCと、スターデルタ回路を制御する制御部(制御装置)40と、スターデルタ回路SDCに接続され、制御部(制御装置)40によって制御される電動機18と、電動機18によって駆動される消火ポンプ10と、を備える。
この構成によれば、タイマーに連動して瞬時接点をオンすることによってa接点をオンすることによって、自己保持回路の電流を維持することができる。また、タイマーに連動して前記デルタ結線用接点を導通することによって、デルタ結線での運転を維持することができる。これにより、タイマーがカウントリセットする前に電源が再印可された場合であっても、電動機の運転を維持することができる。その結果、制御盤を再操作することなく、電動機は停電前の状態から再スタートすることで、運転不能による断水を回避することができる。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
40 制御部(制御装置)
42 運転パネル
10 ポンプ
111 起動/停止判断手段
130 運転方法判断手段
112 異常判断手段
113 火災運転用起動/停止手段
114 試験運転用起動/停止手段
115 ポンプ駆動手段
121 試験運転表示手段
122 遠方起動信号表示手段
123 運転方法設定手段
124 起動/停止入力手段
125 タイマー
141 始動ボタン
142 停止ボタン
151 自己保持回路
152 タイマーユニット
153 第1の直列回路
154 第2の直列回路
18 電動機
CN18 端子
CN19 端子
CP 商用電源
CT1 電流検出器
CT2 電流検出器
S ポンプユニット
T1、T1 端子
B1 第1の端子
B2 第2の端子
C206 スター結線用コイル
C242 デルタ結線用コイル
C252 主接点用コイル
CP 主電源
J219 瞬時接点
L252 a接点(自己保持用接点)
S206 接点スイッチ
S219 スイッチ
S242接点スイッチ
SDC スターデルタ回路
T219 タイマー

Claims (13)

  1. 回転機械の駆動機である電動機のスターデルタ回路を制御する制御装置であって、
    前記電動機は、前記スターデルタ回路の主接点がオン且つスター結線用接点またはデルタ結線用接点のいずれか一方がオンすることで電源供給され、
    前記制御装置は、前記回転機械が運転条件を満たすと通電され、
    電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記主接点がオンする主接点用コイルと、
    電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記スター結線用接点がオンするスター結線用コイルと、
    電流が流れると当該電流に伴う電磁力で記デルタ結線用接点がオンするデルタ結線用コイルと、
    前記制御装置の通電時に通電してカウントし当該カウント値が所定の閾値に達すると記スターデルタ回路のスター結線用コイルの導通とデルタ結線用コイルの導通を切り替えるタイマーと、
    前記タイマーの通電によってオンする瞬時接点と、
    前記主接点用コイルが導通して電流が流れると当該電流に伴う電磁力で前記主接点がオンするとともにオンする自己保持用接点と、
    を備え、
    前記瞬時接点は、前記制御装置が停電した時に、前記瞬時接点が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、前記タイマーのカウント値がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長く、
    当該カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該制御装置は、
    復電後に瞬時接点がオンして前記主接点用コイルが導通して電流が流れるステップと、
    この電流に伴う電磁力で自己保持用接点がオンするステップと、
    前記タイマーを通電するステップと、
    前記タイマーのカウント値が前記閾値未満であれば記スター結線用コイルを導通するステップと、
    前記タイマーのカウント値が前記閾値以上であれば記デルタ結線用コイルを導通するステップと、
    を実行する、制御装置。
  2. 前記スターデルタ回路がスター結線で運転中に前記カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該停電後に前記タイマーに電力が供給された場合に、前記タイマーは途中からカウントを再開し、前記瞬時接点がオンすることによって前記自己保持用接点をオンし、前記スター結線用接点が導通する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記スターデルタ回路がデルタ結線で運転中に前記カウントクリア時間より長い停電があった場合、当該停電中に前記タイマーが初期値にリセットされ、当該停電後に前記タイマーに電力が供給された場合に、前記タイマーは初期値からカウントを再開し、前記瞬時接点がオンすることによって前記自己保持用接点をオンし、前記スター結線用接点が導通する
    請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記自己保持回路は、一つの電磁接触器に含まれる
    請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 第1のb接点スイッチとスター結線用コイルが直列に接続されている第1の直列回路と、
    第2のb接点スイッチとデルタ結線用コイルが直列に接続されている第2の直列回路と、
    を備え、
    前記第1の直列回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間で、前記スター結線用接点と直列に接続されており、
    前記第2の直列回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間で、前記デルタ結線用接点と直列に接続されており、
    前記スター結線用接点がオンすると前記スター結線用コイルに電流が流れ、前記第2のb接点スイッチを動作させて当該第2のb接点スイッチが非導通になり、
    前記デルタ結線用接点がオンすると前記デルタ結線用コイルに電流が流れ、前記第1のb接点スイッチを動作させて当該第1のb接点が非導通になる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記スター結線用コイルと前記第2のb接点は、一つの電磁接触器に含まれる
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記デルタ結線用コイルと前記第1のb接点は、一つの電磁接触器に含まれる
    請求項5または6に記載の制御装置。
  8. 前記スイッチ、前記瞬時接点、及び前記タイマーは一つのタイマーユニットに含まれる
    請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. スターデルタ回路と、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記スターデルタ回路に接続され、前記制御装置によって制御される電動機と、
    前記電動機によって駆動されるポンプと、
    を備えるポンプ装置。
  10. ポンプと、当該ポンプを駆動する駆動機である電動機と、を備えたポンプ装置の制御装置であって、前記ポンプを始動/停止する始動ボタンと停止ボタンと、を備え、
    前記制御部は、前記始動ボタンおよび前記停止ボタンの信号をそれぞれ入力可能な入力部と、前記ポンプを駆動するための第1の回路部と、を備え、
    前記第1の回路部が、前記始動ボタンの信号入力にてセットされ、且つ前記停止ボタンの信号入力によってリセットされる第1の接点信号が出力される自己保持回路にて構成され、
    当該自己保持回路にてセットされた第1の接点信号の出力によって通電される、前記電動機のスターデルタ回路を制御するポンプ駆動手段を含み、
    前記電動機は、前記スターデルタ回路の主接点がオン且つスター結線用接点またはデルタ結線用接点のいずれか一方がオンすることで電源供給され、
    前記ポンプ駆動手段は、
    電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記主接点がオンする、主接点用コイルと、
    電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記スター結線用接点がオンする、スター結線用コイルと、
    電流が流れると、当該電流に伴う電磁力で前記デルタ結線用接点がオンするデルタ結線用コイルと、
    前記制御装置の通電時に通電してカウントし、当該カウント値が所定の閾値に達すると前記スターデルタ回路のスター結線用コイルの導通とデルタ結線用コイルの導通を切り替えるタイマーと、
    前記タイマーの通電によってオンする瞬時接点と、
    前記主接点用コイルに電流が流れると当該電流に伴う電磁力で前記主接点がオンするとともにオンする自己保持用接点と、
    を備え、
    前記瞬時接点は、前記制御装置が停電した時に、前記瞬時接点が導通から非導通に切り替わるのに要する時間より、前記タイマーのカウント値がリセットされるのに必要な停電時間であるカウントクリア時間が長く、
    当該カウントクリア時間より短い停電があった場合、当該ポンプ駆動手段は、
    復電後に瞬時接点がオンして前記主接点用コイルが導通して電流が流れるステップと、
    この電流に伴う電磁力で自己保持用接点がオンするステップと、
    前記タイマーを通電するステップと、
    前記タイマーのカウント値が前記閾値未満であれば前記スター結線用コイルを導通するステップと、
    前記タイマーのカウント値が前記閾値以上であれば前記デルタ結線用コイルを導通するステップと、
    を実行する、制御装置。
  11. 停電発生時に揚水中の前記ポンプが減速して停止するまでの時間の下限よりも、前記カウントクリア時間が短いことを特徴とする、
    請求項10に記載の制御装置。
  12. 前記制御部は、前記入力部に入力可能な遠隔からポンプを起動する遠方起動信号を更に備え、
    前記第1の回路部が、前記始動ボタンおよび前記遠方起動信号のうち少なくともひとつの信号入力にてセットされる、
    請求項10または11に記載の制御装置。
  13. 請求項10から12のいずれか一項に記載の制御装置を有する、ポンプ装置。
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