JP2023007832A - 自動ドア制御装置、自動ドア装置、自動ドアの制御方法、位置情報生成装置及び位置情報生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡潔に光学センサの検知領域を広げて人又は物の位置情報を把握できるようにする自動ドア制御装置を提供する。【解決手段】自動ドア制御装置28は、それぞれが複数の検知スポットを含む検知エリアを引戸12の周辺に有し、検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する第1及び第2の検知部18,20と、第1及び第2の検知部18,20が有するそれぞれの検知エリアを統合した検知領域を生成する検知領域情報生成部32と、検知情報に基づいて検知領域内における人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部34と、位置情報に基づいて引戸12を開閉制御する制御部36とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、自動ドア制御装置、自動ドア装置、自動ドアの制御方法、位置情報生成装置及び位置情報生成方法に関する。
従来、多数のセンサ素子を備える光学センサを用いて、光学センサの検知領域内の人又は物を検知して自動ドアを開閉制御するシステムが知られている(例えば特許文献1)。
通常、多数のセンサ素子には、センサ素子毎に個別の検知スポットが予め割り当てられており、システムはスポット毎のセンサ素子の検知結果を参照して人又は物の存在を検知している。
人又は物の存在を検知するシステムにおいては、より広い検知範囲を設定し、広い範囲で人又は物の移動経路を判断することが好ましい。既存の光学センサの検知領域を広げるためには、1つの光学センサのセンサ素子の数を増やし、照射するスポットの数を増やすことが考えられる。しかしながらセンサ素子の数及びスポットの数を増やすと、センサ素子からスポットまでの距離が長くなってしまう。このためセンサ素子の照射強度を高めたり、遠い位置からの反射光を正確に検知するためにより高性能な部品を使用したりする種々の改良が必要になる。
本発明は、簡潔に光学センサの検知領域を広げて人又は物の位置情報を把握できるようにする自動ドア制御装置、自動ドア装置、自動ドアの制御方法、位置情報生成装置及び位置情報生成方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、それぞれが複数の検知スポットを含む検知エリアをドアの周辺に有し、検知エリア内の人又は物を検知して検知信号を出力する複数の検知部と、複数の検知部が有するそれぞれの検知エリアを統合した検知領域を生成する検知領域情報生成部と、検知信号に基づいて検知領域内における人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部と、位置情報に基づいてドアを開閉制御する制御部とを備える。
以下、本発明の実施形態について説明する。実施形態では、位置情報生成装置を自動ドア制御装置に適用し、さらに自動ドア制御装置により駆動される自動ドア装置について詳述する。自動ドア装置に加えて、位置情報生成装置、及び自動ドア制御装置はそれぞれ単独で技術的意義を有する。
図1は、自動ドア装置の斜視図である。図1に示すように自動ドア装置10は、2枚の引戸12を備える。各引戸12は、自動ドア装置10の幅方向反対側に向けて移動して開き、これにより歩行者又は物が自動ドア装置10を通過できる。引戸12の戸先同士が接触している全閉状態において、引戸12の幅方向両側にはそれぞれ固定部14が設けられている。固定部14は自動ドア装置10が設置されている躯体に対して固定されている。引戸12が全開状態になったときには、引戸12と固定部14とが対面し、固定部14の正面の空間が全開状態における引戸12を収容する収容部を構成する。なお、固定部14と対面するようにガードスクリーンを設けてもよい。
自動ドア装置10は、無目16を備える。無目16は、自動ドア装置10の幅方向において一方の固定部14の端から他方の固定部14の端まで延びるよう引戸12及び固定部14の上に配置されている。無目16には、第1の検知部18と、第2の検知部20(以下、特に区別しない場合には、「検知部18,20」ということがある)とが設けられている。2つの検知部18,20は、無目16の同一の面上に間隔をもって配置されており、同一の方向に向いている。検知部18,20は、それぞれ複数の光学センサにより構成されている。検知部18,20は、所定の位置又は領域に向けて光を発し、所定の位置からの反射光の変化に基づいて人又は物の存在を検知する。検知部18,20は、検知結果を検知信号として出力する。
第1の検知部18は引戸12の周辺に検知エリア22を有し、第2の検知部20は引戸12の周辺に検知エリア24を有する。検知エリア22,24は、共に引戸12の正面側(引戸12を通過しようとする人又は物が近付いてくる側)に設定される。検知エリア22,24は、互いに重複しないよう互いの側辺が接するよう設定されるのがよい。なお、検知エリア22,24の一部が重複してもよい。また、実施形態では自動ドア装置10が2つの検知部18,20を有するため、2つの検知エリア22,24が設定されているが、検知部18,20の数を増やして検知エリア22,24の数を増やしてもよい。
検知エリア22,24は、複数の検知スポット26により構成される。つまり検知エリア22,24は、それぞれ複数の検知スポット26の集合により構成される。なお、検知エリアは1つにまとまった領域である必要はなく、1つの検知部により管理される領域であれば検知スポット26同士が多少離れていてもよい。各検知スポット26は、複数の光学センサのそれぞれの照射領域に対応する。つまり検知スポット26の数は、光学センサの数と同一である。各検知スポット26には固有のアドレスが割り当てられている。自動ドア装置10は、アドレスにより検知スポット26を識別する。
図2は、自動ドア装置のブロック図である。図2に示すように自動ドア装置10は、引戸12と、自動ドア制御装置28と、駆動部30とを備える。なお、図中、各ブロックは機能ブロックを示し、各ブロックが独立したハードウェアにより実現されている必要はない。また、1つのブロックにより実現される機能をネットワーク等で接続された複数のハードウェアにより実現してもよい。特に自動ドア制御装置28に含まれる検知領域情報生成部と位置情報生成部は、第1又は第2の検知部内で実行される機能であってもよいし、第1又は第2の検知部とは別のハードウェアにより実現される制御部(いわゆるドアコントローラ)により実現される機能であってもよい。
自動ドア制御装置28は、引戸12の周辺の人又は物を検知し、その検知結果に基づいて引戸12を開制御又は閉制御する。自動ドア制御装置28は、第1の検知部18と、第2の検知部20と、検知領域情報生成部32と、位置情報生成部34とを備える。
検知領域情報生成部32は、検知エリアを統合した検知領域を生成する。検知領域とは、複数の検知エリアを1つの領域とみなして、自動ドア制御装置28により一体的に管理される領域である。以下、この点について図3を参照して詳述する。
図3は、検知領域情報生成部により検知エリアを統合する際の信号処理を示す概略的なブロック図である。図3中、矢印は情報又は信号の流れを示す。図4は、検知エリアの上面図である。
図3を参照して、検知領域情報生成部32は、複数の検知部18,20のうちの一つの検知部に含まれる検知制御部38により実現される。検知部18,20は、それぞれ検知制御部38と、光学センサ40とを備えている。なお、以下では説明の便宜上、検知制御部38と光学センサ40とを別体のハードウェアであるように説明をするが、光学センサ40のマイコン(回路)に検知制御部38の機能を持たせてもよい。検知部18と検知部20は、一方がマスターとして機能し(この例では検知部18)、他方がスレイブとして機能する(この例では検知部20)。検知領域は、2つの検知エリア22,24を統合した1つの大きな領域であり、マスター側の検知制御部38が検知領域を生成する。生成された検知領域は、検知制御部38が読み出し可能な領域に記憶される。検知エリア22,24を統合するに当たり検知制御部38は、検知エリア22,24同士の相対的な位置関係、ひいては検知スポット26同士の位置関係を加味する。この場合、検知制御部38に、2つの検知エリア22,24を構成する複数の検知スポット26の位置関係を記憶させておく。検知スポット26の位置関係としては、例えば検知エリア22,24内の検知スポット26の配置に加えて、一方の検知エリア22の検知スポット26のうちどの検知スポット26が、他方の検知エリア24のどの検知スポット26と隣接しているかという情報を含む。
光学センサ40は、自身が管理する検知スポット26内に人又は物が侵入して反射光に変化が生じて反射光の変化量が予め設定された閾値を超えたとき、当該検知スポット26が含まれる検知エリアにて人又は物が検知されたことを示す検知信号と、検知スポット26のアドレスを含むエリア情報とを検知情報として出力する。スレイブ側の検知制御部38は、受信したエリア情報をそのままマスター側の検知制御部38に出力する。マスター側の検知制御部38は、マスター側の検知部18の光学センサ40から出力されたエリア情報、及びスレイブ側の検知部18の光学センサ40から出力されたエリア情報と、予め生成された検知領域に基づいて、検知領域内における人又は物の位置を判断する。
マスター側の検知部18は、2つの独立した検知部18,20から得られたエリア情報に基づいて検知領域内の人又は物の存在を判断する。この点について、図4を参照して詳述する。
図4に示すように、隣接する2つの検知エリア22,24を構成する各検知スポット26には数字及びアルファベットを組み合わせた固有のアドレスが割り上げられているものとする。アドレスのアルファベットは行を示し、数字は列を示す。また「‐」の後ろの符号は、その検知スポット26が属する検知エリアの符号を示す。なお、図4では説明を分かり易くするために各検知スポット26の参照符号としてアドレスを用いており、かつ検知スポット26の数を実際の装置よりも大幅に少なくしている。
図3及び4を参照して、検知制御部38は、複数の検知スポット26同士の位置関係を示す位置関係情報を予め保有している。位置関係情報は、少なくとも検知スポット26(アドレス:A4-24)の右側に検知スポット26(アドレス:A1-22)が隣接していること、及び検知スポット26(アドレス:B4-24)の右側に検知スポット26(アドレス:B1-22)が隣接していることを示す。検知制御部38は、この位置関係情報に基づいて検知領域情報を生成する。
検知制御部38は、検知領域情報と、エリア情報に含まれる検知スポット26のアドレスに基づいて人又は物の位置を示す位置情報を生成する。つまり検知制御部38は、位置情報生成部34として機能する。位置情報は、検知領域内における人又は物の位置を示す情報であり、アドレスにより表せる。一例として、検知スポット26(アドレス:A2-24及びアドレス:B2-24)において反射光の変化量が予め設定された閾値を超えたことを示す情報により、人又は物が当該検知スポット26(アドレス:A2-24及びアドレス:B2-24)に対応する位置にいることが分かる。
また検知制御部38は、位置情報に基づいて引戸12を開制御するか否か、閉制御するか否かの判断を行う。検知制御部38は、引戸12が全閉状態にあるときに引戸12付近の所定の位置に人又は物がいると判断した場合(つまり検知エリア22,24を構成する所定の検知スポット26内に人又は物がいると判断した場合)、引戸12を開制御すると判断する。また、検知制御部38は、引戸12が全開状態にあるときに引戸12付近に人又は物がいないと判断した場合、引戸12を閉制御すると判断する。
検知制御部38は、引戸12の開閉の判断に当たり、人又は物の移動方向を加味してもよい。検知制御部38は、位置情報を経時的に記憶し、位置情報の経時的な変化に基づいて人又は物の移動方向を算出する。この移動方向を加味し、例えば人又は物が引戸12付近の所定の位置にはいるが、移動方向が引戸12に向いていない場合に開制御を行わないと判断できる。
また検知制御部38は、位置情報の経時的な変化から人又は物の将来的な移動方向を算出してもよい。例えば、検知領域内の引戸12から離れた位置で人又は物が引戸12に向けて直進している場合、人又は物は現在の移動方向に対して数度(例えば10度以内)のずれをもって直進してくると予測できる。検知制御部38は、人又は物の将来的な移動経路を算出し、人又は物が引戸12付近の所定位置に向けて移動していると予測される場合、人又は物が所定位置に到達する前に開制御を行う判断ができる。
また検知制御部38は、引戸12の開閉の判断に当たり、人又は物の移動速度を加味してもよい。検知制御部38は、経時的に記憶された位置情報の変化の速度から人又は物の移動速度を算出する。この移動速度及び移動方向を加味し、例えば人又は物が引戸12付近の所定の位置にはいないが、比較的速い速度で所定の位置に向かっていると予測される場合、人又は物が所定位置に到達する前に開制御を行う判断ができる。
また検知制御部38は、開閉の判断結果に基づいて引戸12を開くための開駆動信号又は引戸12を閉じるための閉駆動信号を出力する。位置情報に基づいて引戸12を開くと判断した場合、検知制御部38は開駆動信号を出力する。また位置情報に基づいて引戸12を閉じると判断した場合、検知制御部38は閉駆動信号を出力する。
図2に戻り制御部36は、検知制御部38から出力された開駆動信号又は閉駆動信号に基づいて駆動部30に駆動指令を出力する。
上述の例では、検知領域情報の生成、及び位置情報の生成、並びに開駆動信号又は閉駆動信号の出力を第1の検知部18内の検知制御部38で実行することとしたが、これらの情報に必要な情報を制御部36が取得し、制御部36が検知領域情報及び位置情報を生成してもよい。この場合、制御部36が開駆動信号及び閉駆動信号を出力する。また情報生成の一部を検知制御部38で実行し、残りを制御部36で実行してもよい。
駆動部30は、開駆動信号又は閉駆動信号に基づき引戸12を駆動する。駆動部30は、無目16(図1参照)に内蔵されたドアエンジン、タイミングベルト等により構成される。駆動部30は、開駆動信号又は閉駆動信号に基づいてドアエンジンを駆動し、引戸12を全閉状態から全開状態に、又は全開状態から全閉状態に駆動する。
上述の例では、第1の検知部18の検知制御部38が位置情報を生成することとした。したがってこの場合、第1の検知部18の検知制御部38が位置情報生成装置として機能する。なお、図2に示す機能ブロックに従えば、第1の検知部18又は第2の検知部20のうちのマスター側と、検知領域情報生成部32と、位置情報生成部34が位置情報生成装置42を構成する。
以下、自動ドア装置の作用について説明する。
図5及び図6は、自動ドア装置が引戸を開くときの一連の処理を示すフロー図である。具体的には図5は、マスターとして機能する第1の検知部18の処理を示すフロー図であり、図6は、スレイブとして機能する第2の検知部20の処理を示すフロー図である。
ステップS1において第1の検知部18は、エリア情報を取得する。ステップS1において第1の検知部18が取得するエリア情報は、第1の検知部18が管理する検知エリア22のエリア情報である。ステップS2において第1の検知部18は、第2の検知部20からエリア情報を受信する。ステップS1とステップS2の順序を入れ替えてもよい。
ステップS3において第1の検知部18は、位置情報を生成する。具体的には第1の検知部18は、予め作成した検知領域を読み出し、検知領域上にエリア情報により示される人又は物の位置をプロットする。これにより検知領域内の人又は物の位置情報が得られる。ステップS4において第1の検知部18は、開条件が成立したか否かを判断する。第1の検知部18は、位置情報に基づいて開条件が成立したか否かを判断する。開条件が成立したか否かの判断に当たり人又は物の移動方向及び移動速度を加味してもよい。ステップS4において開条件が成立したと判断した場合(ステップS4のYes)、ステップS5において第1の検知部18は開駆動信号を出力する。これにより、制御部36が駆動部30を制御して引戸12を開くことができる。ステップS4において開条件が成立していないと判断した場合(ステップS4のNo)、第1の検知部18はステップS1以降の処理を繰り返す。
図6を参照して、スレイブ側の第2の検知部20は、ステップS6においてエリア情報に変化があったか否かを判断する。エリア情報に変化があった場合(ステップS6のYes)、ステップS7において第2の検知部20はエリア情報を第1の検知部18に送信する。エリア情報に変化がない場合(ステップS6のNo)、第2の検知部20はステップS6の処理を繰り返す。
以上のように実施形態によれば、複数の検知部18,20の検知エリア22,24を統合した検知領域内での位置情報を取得することができる。また、検知エリア22,24を統合した検知領域を用いることで、検知エリア22,24よりも広範囲で人又は物を検知できる。また、検知領域を用いることで、検知エリア22,24をまたぐ人又は物の移動方向及び移動速度を算出できる。
また、検知エリア22,24を統合するにあたり、マスター側の検知部18とスレイブ側の検知部20とで同一のハードウェアを用いれる。つまり検知エリア22,24を統合するにあたっては初期設定において複数の検知部18,20のうちマスターとスレイブの関係性を確立すれば良く、これはソフトウェアにより実現可能である。したがって、自動ドア装置10の導入のコストを抑えられ、また導入工事の煩雑さを低減できる。
また、上述の例では2つの検知部18,20を用いることとしたが、3つ以上の検知部を用いてもよい。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、実施形態の各構成は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下のような変形例も本発明の範囲内である。
〔第1の変形例〕
図7は、検知領域情報生成部により検知エリアを統合する際の信号処理を示す概略的なブロック図である。
図7は、検知領域情報生成部により検知エリアを統合する際の信号処理を示す概略的なブロック図である。
図3の構成に加えてマスター制御部100を設けてもよい。この場合、複数の検知部18,20は全てスレイブとして機能し、エリア情報をマスター制御部100に出力する。マスター制御部100は、エリア情報に基づいて検知領域情報及び位置情報を生成し、さらに開駆動信号及び閉駆動信号を制御部36に出力する。つまり、この例では全ての検知部が図6のステップS6及びS7の処理を実行し、マスター制御部100が図5のステップS1~S5の処理を実行する。このような変形例によっても実施形態と同様の効果を得られる。
〔第2の変形例〕
図8は、第2の変形例による自動ドア装置の斜視図である。図8に示すように、検知エリアを引戸12の正面方向に沿って並べてもよい。つまり第1の検知部の検知エリア22が引戸12近傍にあり、第2の検知部の検知エリア24が引戸12から離れた位置で検知エリア22に隣接している。検知エリア22,24をこのように配置することによって、人又は物が遠い位置から比較的速い速度で引戸12に向かって移動していることをより早いタイミングで検知できるようになる。これにより、より早いタイミングで引戸12を開ける。実施形態による検知エリアの配置(つまり引戸12の開閉方向に沿って検知エリアを並べる配置)と、第2の変形例による検知エリアの配置を組み合わせて例えば検知エリアを開閉方向に2つ以上配置し、引戸12の正面方向に2つ以上配置してもよい。
図8は、第2の変形例による自動ドア装置の斜視図である。図8に示すように、検知エリアを引戸12の正面方向に沿って並べてもよい。つまり第1の検知部の検知エリア22が引戸12近傍にあり、第2の検知部の検知エリア24が引戸12から離れた位置で検知エリア22に隣接している。検知エリア22,24をこのように配置することによって、人又は物が遠い位置から比較的速い速度で引戸12に向かって移動していることをより早いタイミングで検知できるようになる。これにより、より早いタイミングで引戸12を開ける。実施形態による検知エリアの配置(つまり引戸12の開閉方向に沿って検知エリアを並べる配置)と、第2の変形例による検知エリアの配置を組み合わせて例えば検知エリアを開閉方向に2つ以上配置し、引戸12の正面方向に2つ以上配置してもよい。
〔第3の変形例〕
図9は、第3の変形例による自動ドア装置の斜視図であり、図10は第3の変形例による自動ドア装置のブロック図である。第1の検知部18と第2の検知部20を取り付ける高さ(検知エリアが投影される床面からの高さ)が異なれば、検知スポット26のサイズ及び間隔が異なり、検知エリア22のサイズと検知エリア24の大きさが異なる場合がある。この場合、検知領域情報生成部32は隣接する2つの検知エリア22,24にそれぞれ含まれる2つの隣接する検知スポット26のサイズ及び間隔を変換する変換部102を備えてもよい。変換部102は、取付位置情報を予め保有している。取付位置情報は、少なくとも、第1の検知部18の取り付け高さと第2の検知部20の取り付け高さの差を示す。変換部102は、取り付け高さの差に基づいて第1の検知部18又は第2の検知部20の一方の検知スポット26のサイズ及び間隔を他方の検知スポット26のサイズ及び間隔と同一のサイズ及び間隔に変換する。変換にあたり変換部102は光学センサの出力を調整し、一方の検知部18,20の検知スポット26のサイズ及び間隔を他方の検知部18,20の検知スポット26のサイズ及び間隔と同一にする。
図9は、第3の変形例による自動ドア装置の斜視図であり、図10は第3の変形例による自動ドア装置のブロック図である。第1の検知部18と第2の検知部20を取り付ける高さ(検知エリアが投影される床面からの高さ)が異なれば、検知スポット26のサイズ及び間隔が異なり、検知エリア22のサイズと検知エリア24の大きさが異なる場合がある。この場合、検知領域情報生成部32は隣接する2つの検知エリア22,24にそれぞれ含まれる2つの隣接する検知スポット26のサイズ及び間隔を変換する変換部102を備えてもよい。変換部102は、取付位置情報を予め保有している。取付位置情報は、少なくとも、第1の検知部18の取り付け高さと第2の検知部20の取り付け高さの差を示す。変換部102は、取り付け高さの差に基づいて第1の検知部18又は第2の検知部20の一方の検知スポット26のサイズ及び間隔を他方の検知スポット26のサイズ及び間隔と同一のサイズ及び間隔に変換する。変換にあたり変換部102は光学センサの出力を調整し、一方の検知部18,20の検知スポット26のサイズ及び間隔を他方の検知部18,20の検知スポット26のサイズ及び間隔と同一にする。
図11は、第3の変形例による自動ドア装置の一連の処理を示すフロー図である。第3の変形例による自動ドア装置の一連の処理は、図5の処理に加えてステップS11及びステップS12を有する。ステップS2において第1の検知部18が、スレイブ(第2の検知部20)のエリア情報を受信した後、ステップS11において第1の検知部18は、自身の取り付け高さとスレイブ側の第2の検知部20の取り付け高さが同一であるか否かを判断する。取り付け高さが同一の場合(ステップS11のYes)、自動ドア装置10はステップS3以降の処理を実行する。取り付け高さが同一でない場合(ステップS11のNo)、変換部102は取り付け高さの差に基づいて検知スポット26のサイズ及び間隔を調整する。これにより、第1の検知部18及び第2の検知部20の取り付け高さが違っていても正確に検知領域情報を生成できる。
〔第4の変形例〕
図12は、第4の変形例による検知エリアの上面図である。図12に示すように、2つの検知エリア22,24の検知スポット26のサイズ及び間隔は互いに異なる。この場合、検知エリア22の検知スポット26のうち、検知エリア24に隣接する検知スポット26と、検知エリア24の検知スポット26のうち、検知エリア22に隣接する検知スポット26とは、等間隔で配列されておらずずれている。このような場合、検知領域情報生成部32(図2参照)は、検知スポット26のずれを加味して検知領域を生成する。隣接する検知エリア22,24のそれぞれに属する検知スポット26同士のずれは、検知スポット26の中心間の距離D1、中心同士を結ぶ直線の角度A1のような様々な二次元座標系を用いて表せる。検知領域情報生成部32は、検知スポット26同士のずれを加味して、検知エリア22,24を統合した一つの検知領域情報を生成する。
図12は、第4の変形例による検知エリアの上面図である。図12に示すように、2つの検知エリア22,24の検知スポット26のサイズ及び間隔は互いに異なる。この場合、検知エリア22の検知スポット26のうち、検知エリア24に隣接する検知スポット26と、検知エリア24の検知スポット26のうち、検知エリア22に隣接する検知スポット26とは、等間隔で配列されておらずずれている。このような場合、検知領域情報生成部32(図2参照)は、検知スポット26のずれを加味して検知領域を生成する。隣接する検知エリア22,24のそれぞれに属する検知スポット26同士のずれは、検知スポット26の中心間の距離D1、中心同士を結ぶ直線の角度A1のような様々な二次元座標系を用いて表せる。検知領域情報生成部32は、検知スポット26同士のずれを加味して、検知エリア22,24を統合した一つの検知領域情報を生成する。
〔第5の変形例〕
図13は第5の変形例による自動ドア装置の斜視図である。図13に示すように、検知領域104を複数の領域に分割して管理し、領域毎に引戸12の制御態様を変化させてもよい。引戸12の制御態様とは、人又は物を検知してから引戸12を駆動させるまでの一連の処理をいう。したがって制御態様を変化させるとは、人又は物の検知処理を変化させたり、引戸12の駆動方法を変化させたりすることをいう。人又は物の検知処理を変化させる例としては、光学センサ40から検知信号を出力する際の基準となる閾値を変化させることがある。光学センサ40に設定された閾値を高めると、人又は物の検知精度がより低くなる。したがって、例えば人の身体の一部が検知スポット26内に入っただけでは検知信号が出力されず、人の身体の全体が検知スポット26内に入ったときに検知信号が出力される。人又は物の検知処理を変化させる別の例としては、一部の領域では人又は物の移動経路を予測し、他の領域では人又は物の移動経路を予測せず人又は物が検知されたらすぐに引戸12を駆動させることがある。人又は物の検知処理を変化させる場合、引戸12に近い領域においては人又は物を検知してから引戸12を駆動するまでの時間が他の領域において検知した場合の時間よりも短くなるようにするのがよい。引戸12の駆動方法を変化させる例としては、引戸12の駆動方向を変化させたり、引戸12の駆動速度を変化させることがある。
図13は第5の変形例による自動ドア装置の斜視図である。図13に示すように、検知領域104を複数の領域に分割して管理し、領域毎に引戸12の制御態様を変化させてもよい。引戸12の制御態様とは、人又は物を検知してから引戸12を駆動させるまでの一連の処理をいう。したがって制御態様を変化させるとは、人又は物の検知処理を変化させたり、引戸12の駆動方法を変化させたりすることをいう。人又は物の検知処理を変化させる例としては、光学センサ40から検知信号を出力する際の基準となる閾値を変化させることがある。光学センサ40に設定された閾値を高めると、人又は物の検知精度がより低くなる。したがって、例えば人の身体の一部が検知スポット26内に入っただけでは検知信号が出力されず、人の身体の全体が検知スポット26内に入ったときに検知信号が出力される。人又は物の検知処理を変化させる別の例としては、一部の領域では人又は物の移動経路を予測し、他の領域では人又は物の移動経路を予測せず人又は物が検知されたらすぐに引戸12を駆動させることがある。人又は物の検知処理を変化させる場合、引戸12に近い領域においては人又は物を検知してから引戸12を駆動するまでの時間が他の領域において検知した場合の時間よりも短くなるようにするのがよい。引戸12の駆動方法を変化させる例としては、引戸12の駆動方向を変化させたり、引戸12の駆動速度を変化させることがある。
図13に示す例では、検知領域104は、引戸12から最も離れた位置にある予備領域104Aと、引戸12付近の保護領域104Cと、予備領域104Aと保護領域104Cとの間の起動領域104Bに分割されている。予備領域104A、保護領域104C、及び起動領域104Bは、それぞれ検知エリア22及び検知エリア24と重なり、2つのエリアをまたぐよう設置される。各検知スポット26は、それぞれ予備領域104A、保護領域104C又は起動領域104Bのいずれかに割り当てられ、検知領域情報生成部32は、割り当てられた情報を予め保有している。検知領域情報生成部32は、検知領域を生成する際に、各検知スポット26がどの領域に割り当てられているかに関する情報を含める。つまり検知領域情報には、各領域104A~104Cの位置に関する情報が含まれている。
引戸12が閉動作しているときに予備領域104A内で人又は物が検知された場合、第1の検知部18は、引戸12に向けて人又は物が近付いていると予測し引戸12の閉速度を低下させる信号を制御部に出力する。これにより引戸12の閉速度を低下させ、人又は物が引戸12に近付いたときに引戸12の駆動方向を反転させ易くなる。この際、引戸12の閉速度を低下させる信号を出力する際、人又は物の移動方向及び移動速度を加味してもよい。起動領域104Bは、全閉状態にある引戸12を全開状態に向けて駆動させるか否かの判断を行う際に参照される。起動領域104B内で人又は物が検知された場合、第1の検知部18は開条件が成立したと判断する(図5のステップS5参照)。引戸12が閉動作しているときに保護領域104C内で人又は物が検知された場合、第1の検知部18は、引戸12付近に人又は物が存在すると予測し引戸12を反転させて全開状態に向けて駆動させる。
上述の例において、予備領域104A内にある検知スポット26に対応する光学センサ40の閾値を高め、保護領域104C内にある検知スポット26に対応する光学センサ40の閾値を低めてもよい。
10 :自動ドア装置, 12 :引戸, 18 :第1の検知部, 20 :第2の検知部, 22 :検知エリア, 24 :検知エリア, 26 :検知スポット, 28 :自動ドア制御装置, 30 :駆動部, 32 :検知領域情報生成部, 34 :位置情報生成部, 36 :制御部, 38 :検知制御部, 42 :位置情報生成装置, 102 :変換部, 104 :検知領域
Claims (14)
- それぞれが複数の検知スポットを含む検知エリアをドアの周辺に有し、前記検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する複数の検知部と、
前記複数の検知部が有するそれぞれの検知エリアを統合した検知領域に関する検知領域情報を生成する検知領域情報生成部と、
前記検知部の検知情報と前記検知領域情報生成部の情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部と、
前記位置情報生成部が生成した前記位置情報に基づいて前記ドアを開閉制御する制御部とを備える、自動ドア制御装置。 - 前記制御部は、前記位置情報により示される前記人又は物の位置が前記ドア付近の所定の位置であるときに前記ドアを開制御する、請求項1に記載の自動ドア制御装置。
- 前記位置情報生成部は、さらに前記検知情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の移動方向を算出し、
前記制御部は、前記移動方向が前記ドアに向いているときに前記ドアを開制御する、請求項1又は2に記載の自動ドア制御装置。 - 前記位置情報生成部は、さらに前記検知情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の移動速度を算出し、
前記制御部は、前記位置情報生成部が算出した前記人又は物の移動速度が閾値以上のときに前記ドアを開制御する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動ドア制御装置。 - 前記検知領域は、少なくとも第1の領域及び第2の領域に分割されており、
前記制御部は、前記位置情報により示される前記人又は物の位置が前記第1の領域内である場合と、前記人又は物の位置が前記第2の領域内である場合とで異なる制御態様に基づき前記ドアを開閉制御する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動ドア制御装置。 - 前記第1の領域は、前記複数の検知部が有する複数の検知エリアにまたがる請求項5に記載の自動ドア制御装置。
- 前記検知領域情報生成部は、隣接する2つの検知エリアにそれぞれ含まれる2つの隣接する検知スポットのサイズ又は間隔の少なくとも一方が異なる場合、
検知スポットのサイズ又は間隔を同一に変換する変換部を備える、請求項4に記載の自動ドア制御装置。 - 前記複数の検知エリアのうちの少なくとも2つは前記ドアから離れる方向に隣接する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の自動ドア制御装置。
- 前記ドアは引戸であり、
前記複数の検知エリアのうちの少なくとも2つは前記引戸の開閉方向に隣接する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の自動ドア制御装置。 - ドアと、
前記ドアを開閉制御する自動ドア制御装置と、
自動ドア制御装置による制御に基づいて前記ドアを駆動する駆動部とを備え、
前記自動ドア制御装置は、
それぞれが複数の検知スポットからなる検知エリアを前記ドアの周辺に有し、前記検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する複数の検知部と、
前記複数の検知部が有するそれぞれの前記検知エリアを統合した検知領域に関する検知領域情報を生成する検知領域情報生成部と、
前記検知部の検知情報と前記検知領域情報生成部の情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部と、
前記位置情報生成部が生成した前記位置情報に基づいて前記ドアを開閉制御する制御部とを備える、自動ドア装置。 - それぞれが複数の検知スポットからなる検知エリアをドアの周辺に有し、前記検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する複数の検知部と、
前記複数の検知部が有するそれぞれの前記検知エリアを統合した検知領域に関する検知領域情報を生成する検知領域情報生成部と、
前記検知部の検知情報と前記検知領域情報生成部の情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部と、
前記位置情報生成部が生成した前記位置情報に基づいて前記ドアを開閉制御する制御部とを備える自動ドア制御装置を用いた自動ドアの制御方法であって、
前記検知部により前記検知エリア内の前記人又は物を検知するステップと、
前記検知領域情報生成部により前記検知領域情報を生成するステップと、
前記位置情報生成部により前記位置情報を生成するステップと、
前記制御部により、前記位置情報に基づいて前記ドアを開閉制御するステップとを備える、自動ドアの制御方法。 - 複数の検知スポットからなる検知エリアをドアの周辺に有し、前記検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する複数の検知部と、
前記複数の検知部が有するそれぞれの前記検知エリアを統合した検知領域に関する検知領域情報を生成する検知領域情報生成部と、
前記検知部の検知情報と前記検知領域情報生成部の情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部とを備える、位置情報生成装置。 - 前記位置情報生成部により生成された前記位置情報を経時的に記憶する記憶部を備える、請求項12に記載の位置情報生成装置。
- 複数の検知スポットからなる検知エリアをドアの周辺に有し、前記検知エリア内の人又は物を検知したときに検知情報を出力する複数の検知部と、
前記複数の検知部が有するそれぞれの前記検知エリアを統合した検知領域に関する検知領域情報を生成する検知領域情報生成部と、
前記検知部の検知情報と前記検知領域情報生成部の情報に基づいて前記検知領域内における前記人又は物の位置情報を生成する位置情報生成部とを備える位置情報生成装置を用いた位置情報生成方法であって、
前記検知部により、前記検知エリア内の人又は物を検知して前記検知情報を出力するステップと、
前記検知領域情報生成部により前記検知領域情報を生成するステップと、
前記位置情報生成部により前記検知情報に基づいて前記位置情報を生成するステップとを備える、位置情報生成方法。
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JP2021110926A JP2023007832A (ja) | 2021-07-02 | 2021-07-02 | 自動ドア制御装置、自動ドア装置、自動ドアの制御方法、位置情報生成装置及び位置情報生成方法 |
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