JP2023007022A - コイル線モジュール - Google Patents

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Tomoki Abe
大輔 橋本
Daisuke Hashimoto
正晴 末谷
Masaharu Suetani
健太郎 舘
Kentaro TACHI
康 田村
Yasushi Tamura
幹三 石原
Kanzo ISHIHARA
慎太郎 森野
Shintaro MORINO
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Abstract

【課題】コイル線同士の接続を容易に行えるようにすることを目的とする。【解決手段】回転電機におけるコイル線モジュールであって、回転電機におけるコアに設けられた複数のコイル線と、接続凹部32、132が形成された接続部品30と、を備え、複数のコイル線のそれぞれは、コアの端部から露出する接続端部17を有し、接続凹部32,132は、複数のコイル線の前記接続端部17のうちの少なくとも2つを挟込んで前記少なくとも2つの接続端部17を接触させた状態に保つ間隔で対向する一対の挟込部32a、132aを有する。【選択図】図5

Description

本開示は、コイル線モジュールに関する。
特許文献1には、角形導線の接続端部がバスバに形成された切欠部に挿入された状態で、バスバと角形導線とがTIG(Tungsten Inert Gas)溶接されることが開示されている。これにより、電機子の複数の角形導線がバスバを介して接続される。
特開2008-148479号公報
特許文献1に開示の技術によると、角形導線の接合端部をバスバの切欠部に挿入し、さらに、バスバと角形導線とをTIG溶接することになるため、接続作業が繁雑となる。
そこで、本開示は、コイル線同士の接続を容易に行えるようにすることを目的とする。
本開示のコイル線モジュールは、回転電機におけるコイル線モジュールであって、前記回転電機におけるコアに設けられた複数のコイル線と、接続凹部が形成された接続部品と、を備え、前記複数のコイル線のそれぞれは、前記コアの端部から露出する接続端部を有し、前記接続凹部は、前記複数のコイル線の前記接続端部のうちの少なくとも2つを挟込んで前記少なくとも2つの接続端部を接触させた状態に保つ間隔で対向する一対の挟込部を有する、コイル線モジュールである。
本開示によれば、コイル線同士の接続を容易に行える。
図1はモータを示す概略斜視図である。 図2は2つの接続端部同士の接続部分を示す斜視図である。 図3はコイル線モジュールを示す分解斜視図である。 図4は接続部品を示す斜視図である。 図5は接続部品示す底面図である。 図6コイル線モジュールの製造途中の状態を示す斜視図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコイル線モジュールは、次の通りである。
(1)回転電機におけるコイル線モジュールであって、前記回転電機におけるコアに設けられた複数のコイル線と、接続凹部が形成された接続部品と、を備え、前記複数のコイル線のそれぞれは、前記コアの端部から露出する接続端部を有し、前記接続凹部は、前記複数のコイル線の前記接続端部のうちの少なくとも2つを挟込んで前記少なくとも2つの接続端部を接触させた状態に保つ間隔で対向する一対の挟込部を有する、コイル線モジュールである。
このコイル線モジュールによると、少なくとも2つの接続端部が、一対の挟込部間に挟込まれると、少なくとも一対の接続端部が接触状態に保たれる。これにより、コイル線同士の接続が容易に行われる。
(2)(1)のコイル線モジュールであって、前記接続部品は、前記一対の挟込部に繋がり、前記一対の挟込部から遠ざかるにつれて徐々に間隔が大きくなる一対のガイド面を有していてもよい。少なくとも2つの接続端部が、一対のガイド面でガイドされつつ一対の挟込部間に挟込まれるため、コイル線同士の接続がより容易に行われる。
(3)(2)のコイル線モジュールであって、前記接続部品は、前記少なくとも2つの接続端部の重ね合せ方向における寸法よりも大きい間隔を隔てて対向する一対の挿入面を有する挿入凹部を有し、前記一対の挿入面が前記一対のガイド面を介して前記一対の挟込部に連なっていてもよい。これにより、少なくとも2つの接続端部が、一対の挿入面の間に容易に挿入され、一対のガイド面で案内されつつ、一対の挟込部間に挟込まれる。このため、コイル線同士の接続がより容易に行われる。
(4)(2)又は(3)のコイル線モジュールであって、前記少なくとも2つの接続端部の組合せが、前記コアの周方向に沿って間隔を空けて複数並んでおり、前記接続部品は、前記コアの周方向に沿う環状に形成され、前記一対の挟込部が、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せに対応して、前記コアの周方向に沿って間隔を空けて複数並んで形成され、前記複数の一対の挟込部のそれぞれに対して、前記一対のガイド面が、前記コアの周方向において同じ側に連なっていてもよい。この場合、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せに対して、環状に形成された接続部品を回転させれば、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せが、一対のガイド面を介して一対の挟込部の間に、一括して挟込まれる。このため、複数箇所で、コイル線同士の接続が容易に行われる。
(5)(4)のコイル線モジュールであって、前記接続部品に、前記コアに対向する側に環状に開口し、かつ、前記コアの周方向に沿って延びる環状溝が形成され、前記環状溝に、前記環状溝の周方向に沿って間隔を空けた位置で、前記環状溝の間隔を狭くする一対のリブが複数組形成され、前記一対のリブの対向部が前記挟込部であってもよい。この場合、接続凹部を仕切らなくてもよいため、複数の接続凹部を多数容易に形成できる。
(6)(1)から(5)のいずれか1つのコイル線モジュールであって、前記少なくとも2つの接続端部が貫通可能な位置決め孔が形成された位置決め部品をさらに備えていてもよい。この場合、位置決め部品によって少なくとも2つの接続端部を位置決めした状態で、位置決め部品に対して接続部品を移動させることによって、少なくとも2つの接続端部を、容易に一対の挟込部間に挟込むことができる。
(7)(4)又は(5)のコイル線モジュールであって、前記コアの周方向に沿う環状に形成された位置決め部品をさらに備え、前記位置決め部品に、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せに対応して、前記少なくとも2つの接続端部が貫通可能な位置決め孔が複数形成されていてもよい。この場合、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せを、対応する位置決め孔に貫通することによって、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せを一括して位置決めできる。そして、位置決め部品に対して接続部品を回転させることによって、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せを、一括して一対の挟込部の間に挟込むことができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコイル線モジュールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態]
以下、実施形態に係る回転電機におけるコイル線モジュールについて説明する。回転電機におけるコイル線モジュールは、回転電機におけるコイル線同士を接続した部分である。説明の便宜用、回転電機の一例であるモータ10の全体構成について説明する。図1はモータ10を示す概略斜視図である。
モータ10は、ステータ12と、ロータ20とを備える。モータ10は、例えば、3相モータである。本実施形態では、ロータ20が、ステータ12内で回転軸Xを中心として回転する構成とされている。回転電機は、モータ10等の電動機に代えて発電機であってもよい。
ステータ12は、電機子であり、ステータコア14と、複数のコイル線16とを備える。ステータコア14は、複数のティースを含む。複数のティースは、回転軸Xを囲むように設けられている。回転軸Xの周りにおいて、複数のティース間には、隙間が設けられている。
複数のコイル線16は、ステータコア14に設けられる。コイル線16は、回転軸Xに対して平行な方向に延びるように複数のティース間に配置される直線部16Bと、ステータコア14の端部から露出する接続端部17とを含む。1つ又は複数のティースをコアとしたコイルをなすように、ステータコア14の軸方向外側で、少なくとも2つの接続端部17同士が接続されている。図1ではステータコア14の上方で、2つの接続端部17が複数組接続される様子が図示される。図1におけるステータコア14の下方においても、少なくとも2つの接続端部同士が接続されてもよい。ステータコア14の両端外側で、少なくとも2つのコイル線16が同じ構成によって接続されている必要は無い。例えば、ステータコア14の下方では、2つのコイル線が一体形成されることで直接繋がって形成されてもよい。また、ステータコア14の下方では、2つのコイル線が金属板材等によって形成されるバスバ等を介して接続されてもよい。
複数のコイル線16がステータコア14の一端側及び他端側において所定の組合せで接続されることによって、ロータ20を回転させるための磁界を発生させるコイルをなすことができる。ステータ12に設けられるコイル線16がなす巻き方は、分布巻の形態であってもよいし、集中巻の形態であってもよい。
ロータ20は、永久磁石を含み、ステータ12内に回転可能に設けられている。ステータ12が発生する磁界によって、本ロータ20が回転軸Xを中心として回転する。
上記ステータ12の周囲及び他端側を囲むように本体ケース22が設けられる。また、ステータ12の一端側を覆うようにカバー26が設けられる。
なお、複数のコイル線16の一部の端部は、ステータ12の一端部から引出され、外部電源に接続される端部として用いられる。また、複数のコイル線16の他の一部は、ステータ12の一端部から引出され、中性点で接続するための端部として用いられる。
回転電機におけるコイル線モジュール28について、2つの接続端部17を接続するための構成を中心により具体的に説明する。図2は2つの接続端部17同士の接続部分を示す斜視図である。図3はコイル線モジュール28を示す分解斜視図である。図2及び図3においては4組の接続部分が抜粋して描かれている。
回転電機におけるコイル線モジュール28は、上記複数のコイル線16と、接続部品30とを備える。
コイル線16は、例えば、横断面(延在方向に対して直交する面における断面)が一方向に長い長方形状である平角導体によって形成される。角は丸められていてもよい。コイル線16は、銅、銅合金等の金属によって形成される。コイル線16は、直線部16Bと、接続端部17とを含む。直線部16Bは、ステータコア14におけるティース間の溝に配置される。直線部16Bは、回転軸X方向に沿って延びる直線状に形成されている。
接続端部17は、ステータコア14の端部から露出し、接続先となる他の接続端部17に向って延びる。本実施形態では、回転軸Xを中心する円の周方向に沿って異なる位置のコイル線16同士が接続される。このため、互いに接続される2つのコイル線16のうち一方のコイル線16の接続端部17は、ステータコア14の端部から延出するのに連れて、前記周方向に沿って接続先となる他方のコイル線16に向う傾斜部17aを含む。傾斜部17aは、回転軸Xに対して交差する方向に延在している。傾斜部17aの先端部に、回転軸Xに沿ってステータコア14とは反対側に向って延びる直線端部17bが設けられる。また、互いに接続される2つのコイル線16のうち他方のコイル線16の接続端部17は、ステータコア14の端部から延出するのに連れて、前記周方向に沿って接続先となる一方のコイル線16に向う傾斜部17aを含む。傾斜部17aの先端部に、回転軸Xに沿ってステータコア14とは反対側に向って延びる直線端部17bが設けられる。互いに接続される2つのコイル線16のうち傾斜部17aの先端部と直線端部17bとは、前記周方向において当該2つのコイル線16の中間(ここでは中央)位置に配置される。そして、2つのコイル線16のうち傾斜部17aの先端部と直線端部17bとが、回転軸Xを中心とする円の径方向において重なり合うことができる。なお、コイル線16の横断面における長手方向は、前記周方向に対する接線方向に沿っていてもよい。この場合、傾斜部17aの先端部と直線端部17bとが大きい面積で接触することができる。
直線部16Bの外周には、エナメル等による絶縁皮膜が形成されていてもよい。上記接続端部17のうち相手側の接続端部17に接触する部分は、導体が露出した状態となっている。
例えば、コイル線16の全体にエナメル等による絶縁皮膜が形成されており、接続端部17のうち相手側の接続端部17に接触する面においてのみ、絶縁皮膜が除去されてもよい。接続端部17の周囲全体の絶縁皮膜が除去されていてもよい。
本実施形態では、少なくとも2つの接続端部17の組合せが、ステータコア14の周方向に沿って間隔を空けて複数並んでいる。
また、本実施形態では、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せが、ステータコア14の周方向において複数周に沿って並んでいる。ここでは、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せが、内周側の環状ライン及び外周側の環状ラインとの2つの環状ラインに沿って並んでいる。少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せが、3つ以上の環状ラインに沿って並んでいてもよい。
内周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17と、外周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17とは、ステータコア14の周方向において同じ位置に設けられる。換言すれば、内周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17と、外周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17とは、ステータコア14の径方向に沿って並んでいる。
接続部品30は、互いに接続される少なくとも2つのコイル線16における接続端部17同士を接続状態に保つ部材である。本実施形態では、接続部品30は、ステータコア14の周方向に沿う環状に形成されている。より具体的には、接続部品30は、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せが並ぶ環状ラインに沿う環状に形成されている。平面において、ステータコア14の径方向における接続部品30の幅は、上記2つの環状ラインを包含する幅よりも大きい幅に形成されている。
接続部品30は、環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを一括して接続する。また、接続部品30は、複数の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを一括して接続する。もっとも、接続部品30は、少なくとも2つの接続端部17の1つの組合せを接続してもよい。
また、本実施形態では、少なくとも2つの接続端部17を、ステータコア14の周方向において一定位置に保つ位置決め部品40を備える。位置決め部品40には、少なくとも2つの接続端部17が貫通可能な位置決め孔42が形成されている。
より具体的には、位置決め部品40は、ステータコア14の周方向に沿う環状に形成されている。本実施形態では、位置決め部品40は、平面視において、接続端部17と同じ形状である環状板状に形成されている。
位置決め部品40には、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せに対応して、位置決め孔42が形成される。本実施形態では、位置決め部品40の周方向に沿って間隔をあけて位置決め孔42が形成されている。位置決め部品40の周方向における位置決め孔42の間隔は、ステータコア14の周方向における少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せの間隔に合わせた大きさである。
位置決め孔42は、位置決め部品40の径方向に沿って長い長方形スリット状に形成されている。位置決め部品40の周方向における位置決め孔42の幅は、ステータコア14の周方向において接続端部17を位置決めできる範囲で、当該接続端部17の幅に合わせた大きさに設定されている。そして、内周側の環状ラインにおける少なくとも2つの接続端部17の1つの組合せと、外周側の環状ラインにおける少なくとも2つの接続端部17の1つの組合せとが、径方向に間隔をあけて1つの位置決め孔42に貫通配置される。例えば、直線端部17bのうち傾斜部17a側の端部が位置決め孔42内に配置された状態で、直線端部17bの先端部が位置決め孔42の上方に突出した状態となる。ステータコア14の周方向に並ぶ少なくとも2つの接続端部17の各組合せが、対応する各位置決め孔42に貫通配置されることで、当該各組合せが1つの接続部品30によって一括してステータコア14の周方向に位置決めされる。なお、コイル線モジュール28が位置決め部品40を備えることは必須ではない。
上記接続部品30についてより具体的に説明する。
図4は接続部品30をコイル線16側から見た斜視図である。図5は接続部品30をコイル線16側から見た底面図である。図5において接続端部17が実線及び2点鎖線で示される。
接続部品30には、接続凹部32、132が形成されている。接続凹部32、132は、接続部品30のうちステータコア14と対向する面から凹む凹部である。接続凹部32、132は、少なくとも2つの接続端部17を挟込んで当該少なくとも2つの接続端部17を接触させた状態に保つ間隔で対向する一対の挟込部32a、132aを有する。挟込部32a、132aは、平面であってもよいし、曲面であってもよいし、角であってもよい。挟込部132aが平面であれば、安定して接続端部17に接触することができ、少なくとも2つの接続端部17を安定して接触させた状態に保ち易い。
図4及び図5においては、外周側の接続凹部32は、一対の挟込部32aを有している。一対の挟込部32aは、互いに平行な平面に形成されている。一対の挟込部32aの間隔L1が、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ寸法L3よりも小さく設定されている。より具体的には、2つの接続端部17が短辺方向を径方向に揃えた状態で重なっている。一対の挟込部32aの間隔L1が、2つの接続端部17の短辺方向の寸法の和L3よりも小さく設定されている。このため、2つの接続端部17が一対の挟込部32aの間に配置された状態で、一対の挟込部32aが接触した状態に保たれ、一対の挟込部32aが電気的に導通した状態に保たれる。
複数組の一対の挟込部32aが、上記外周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せに対応して、ステータコア14の周方向に沿って間隔を空けて並んで形成されている。このため、複数組の一致の挟込部32aのそれぞれは、外周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを、接続状態に保つことができる。
また、図4及び図5においては、内周側の接続凹部132は、一対の挟込部132aを有している。一対の挟込部132aは、回転軸X方向に沿って延びる稜であり、一対の挟込部132aの間隔L2が、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ寸法L3よりも小さく設定されている。より具体的には、一対の挟込部32aを構成する稜の間隔L2が、2つの接続端部17の短辺方向の寸法の和L3よりも小さく設定されている。このため、2つの接続端部17が一対の挟込部32aの間に配置された状態で、一対の挟込部32aが接触した状態に保たれ、一対の挟込部32aが電気的に導通した状態に保たれる。
複数組の一対の挟込部132aが、上記内周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せに対応して、ステータコア14の周方向に沿って間隔を空けて並んで形成されている。このため、複数組の一致の挟込部132aのそれぞれは、内周側の環状ラインに沿って並ぶ少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを、接続状態に保つことができる。
接続部品30は、一対のガイド面34、134を有している。また、接続部品30は、挿入凹部36、136を有している。一対のガイド面34及び挿入凹部36は、上記外周側の環状ラインに沿って、上記複数の接続凹部32のそれぞれに対応して設けられる。一対のガイド面134及び挿入凹部136は、上記内周側の環状ラインに沿って、複数の接続凹部132のそれぞれに対応して設けられる。
一対のガイド面34,134は、一対の挟込部32a、132aと繋がっており、当該一対の挟込部32a、132aから遠ざかるにつれて徐々に間隔が大きくなる面に形成されている。
本実施形態では、一対の挟込部32aに一対のガイド面34が繋がっている。一対のガイド面34は、ステータコア14の周方向に沿って一方側に向いつつ、徐々に間隔が大きくなるように形成されている。複数組の一対の挟込部32aのそれぞれに対して、一対のガイド面34が設けられている。複数組の一対の挟込部32aのそれぞれに対して、一対のガイド面34は、ステータコア14の周方向において同じ側に繋がっている。
また、一対の挟込部132aに一対のガイド面134が繋がっている。一対のガイド面134は、ステータコア14の周方向に沿って一方側に向いつつ、徐々に間隔が大きくなるように形成されている。複数組の一対の挟込部132aのそれぞれに対して、一対のガイド面134が設けられている。複数組の一対の挟込部132aのそれぞれに対して、一対のガイド面134は、ステータコア14の周方向において同じ側に繋がっている。
そして、少なくとも2つの接続端部17の組合せが、一対のガイド面34、134間を通って一対の挟込部32a、132aの間に容易に入り込むことができる。
なお、本実施形態では、一対の挟込部32a、132aに対して、一対のガイド面34、134とは逆側に繋がる一対の逆ガイド面135、135を有する。一対の逆ガイド面35、135は、上記一対のガイド面34、134とは逆側に向いつつ徐々に広がる。このため、少なくとも2つの接続端部17の組合せは、一対の逆ガイド面35、135間を通った場合でも、一対の挟込部32a、132aの間に容易に入り込むことができる。なお、逆ガイド面35、135は省略されてもよい。
挿入凹部36、136は、一対の挿入面36a、136aを有している。一対の挿入面36a、136aは、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ方向における寸法よりも大きい間隔を隔てて対向している。複数組の一対の挟込部32a、132aのそれぞれに対して、挿入凹部36、136は、ステータコア14の周方向において同じ側に間隔を空けて設けられる。
図4及び図5においては、外周側の挿入凹部36は、一対の挿入面36aを有している。一対の挿入面36aは、ステータコア14の径方向において間隔を空けた互いに平行な平面に形成されている。一対の挿入面36aの間隔は、一対の挟込部32aの間隔よりも大きく、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ寸法よりも大きく設定されている。少なくとも2つの接続端部17は、重ね合わされた状態で、一対の挟込部32a間、即ち、挿入凹部36に容易に挿入され得る。
また、内周側の挿入凹部136は、一対の挿入面136aを有している。一対の挿入面136aは、ステータコア14の径方向において間隔を空けた互いに平行な平面に形成されている。一対の挿入面136aの間隔は、一対の挟込部132aの間隔よりも大きく、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ寸法よりも大きく設定されている。少なくとも2つの接続端部17は、重ね合わされた状態で、一対の挟込部132a間、即ち、挿入凹部136に容易に挿入され得る。
挿入凹部36と挿入凹部136は、ステータコア14の周方向において同じ位置に設けられる。つまり、挿入凹部36と挿入凹部136とは、ステータコア14の径方向に沿って並ぶように設けられる。
一対の挿入面36aが一対のガイド面34を介して一対の挟込部32aに連なっている。また、一対の挿入面136aが一対のガイド面134を介して一対の挟込部132aに連なっている。
一対の挿入面36a、136aの間に挿入された少なくとも2つの接続端部17の組合せは、一対のガイド面34、134によって案内されつつ、一対の挟込部32a、132aに容易に向うことができる。
上記外周側の環状ラインに沿って形成される接続凹部32、一対のガイド面34、及び挿入凹部36の組合せは、別々に仕切られた凹みとして形成されてもよいし、空間的に繋がる溝の各部として形成されてもよい。
本実施形態では、接続部品30のうちステータコア14の対向する側に、ステータコア14の周方向に沿って延びる環状溝39が形成されている。環状溝39は、外周側の環状ラインに沿った溝である。環状溝39は、ステータコア14に対向する側に開口している。環状溝39に、その周方向に沿って間隔を空けた位置で、当該環状溝39の幅を狭くする一対のリブ39Pが複数形成されている。リブ39Pは、環状溝39のステータコア14側の開口から回転軸Xに沿って延びる突出部分である。
環状溝39のうち一対のリブ39Pが形成されていない部分の間隔が、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ方向の寸法よりも大きく設定されている。環状溝39のうち複数組の一対のリブ39Pの間の部分が上記挿入凹部36における一対の挿入面36aを形成する。
また、一対のリブ39Pの中央部の間隔が、少なくとも2つの接続端部17の重ね合せ方向の寸法よりも小さく設定されている。一対のリブ39Pのうち中央部で間隔が狭くなった部分が上記接続凹部32における一対の挟込部32aを形成する。
また、一対のリブ39Pのうち上記一対の挿入面36a寄りの部分が、徐々に突出する形状に形成されており、この部分が、上記一対のガイド面34を形成する。
接続部品30には、内周側の環状ラインに沿った環状溝139が形成されており、当該環状溝139にも、その周方向に沿って間隔を空けた位置で、当該環状溝139の幅を狭くする一対のリブ139Pが複数形成されている。そして、上記と同様に、環状溝139における一対のリブ139P及び一対のリブ139Pの組合せ間の部分によって、一対の挟込部132aを有する接続凹部32、一対のガイド面134及び一対の挿入面136aを有する挿入凹部136が形成されている。
上記コイル線モジュール28の製造方法の一例について説明する。
まず、ステータコア14にコイル線16を組付けて、接続端部17がステータコア14の端部から延出した状態とする。この状態で、接続される少なくとも2つの直線端部17bはステータコア14の径方向において軽く重ね合わされた状態となっている。少なくとも2つの直線端部17bの複数の組合せが、上記外周側の環状ライン及び内周側の環状ラインのそれぞれにおいて、径方向に間隔を空けて配置される(図3参照)。
この状態で、位置決め部品40をステータコア14の端部に接近させる方向に移動させ、少なくとも2つの直線端部17bの各組合せを、位置決め孔42に貫通させるようにする。これにより、少なくとも2つの直線端部17bの各組合せが、ステータコア14の周方向において位置決めされた状態となる(図6参照)。
この後、接続部品30をステータコア14の端部に接近させる方向に移動させ、少なくとも2つの直線端部17bの各組合せの端部を、一対の挿入面36a、136aを有する挿入凹部36、136に挿入する(図5において2点鎖線で示す直線端部17b参照)。上記したように、一対の挿入面36a、136aの間隔L2は少なくとも2つの直線端部17bの重ね合せ方向の寸法L3よりも大きいため、少なくとも2つの直線端部17bの各組合せの端部を、挿入凹部36、136に容易に挿入することができる。
この後、接続部品30を回転軸X周りに回転させると、少なくとも2つの直線端部17bの各組合せの端部が一対のガイド面34、134間を通って一対の挟込部32a、132aの間に配置される。この際、接続部品30又は直線端部17bが弾性変形又は塑性変形して一対の挟込部32a、132aの間隔が多少広がってもよい。また、接続部品30又は直線端部17bが削れてもよい。いずれにせよ、一対の挟込部32a、132aが少なくとも2つの接続端部17を接触状態に保つことができる。
接続部品30を回転軸X周りに回転させる際に、少なくとも2つの直線端部17bには接続部品30と同じ方向に回転させようとする力が加わる。位置決め部品40の回転を止めた状態で、接続部品30を当該位置決め部品40に対して相対回転させることによって、少なくとも2つの直線端部17bを周方向において一定位置に位置決めした状態で、接続部品30を回転させることができる。このため、少なくとも2つの直線端部17bが一対のガイド面34、134の間を通って容易に一対の挟込部32a、132aの間に入り込むことができる。
一対の挟込部32a、132aが少なくとも2つの直線端部17bを挟込んだ状態で、接続部品30の回転を止めることによって、少なくとも2つの直線端部17bが接触した状態に保たれ、各コイル線16が所定の組合せで接続された状態に保たれる。これにより、コイル線モジュール28が製造される。
なお、本実施形態では、一対の逆ガイド面35、135が形成されているため、接続部品30をどちらの方向に回転させても、上記少なくとも2つの直線端部17bの各組合せの接続を実現できる。
このように構成されたコイル線モジュール28によると、少なくとも2つの接続端部17が、一対の挟込部32a、132aに挟込まれると、当該少なくとも2つの接続端部17が接触状態に保たれる。これにより、コイル線16同士の接続が容易に行われる。
また、接続部品30は、一対の挟込部32a、132aから遠ざかるにつれて徐々に間隔が大きくなる一対のガイド面34、134を有する。このため、少なくとも2つの接続端部17が、一対のガイド面34、134でガイドされつつ一対の挟込部32a、132a間に挟込まれるため、コイル線16同士の接続がより容易に行われる。
また、一対の挿入面36a、136aが一対のガイド面34、134を介して一対の挟込部32a、132aに連なるため、少なくとも2つの接続端部17が一対の挿入面36a、136aの間に容易に挿入され、この後、一対のガイド面34、134を介して一対の挟込部32a、132aの間に容易に挟込まれる。これにより、コイル線16同士の接続がより容易に行われる。
また、少なくとも2つの接続端部17が挿入凹部36内に配置されれば、一対のガイド面34、134によって一対の挟込部32a、132aの間に容易に配置されるため、ステータコア14に対する少なくとも2つの接続端部17の位置誤差があっても、当該少なくとも2つの接続端部17の接続作業を実施できる。これにより、接続端部17の公差を吸収しつつ接続作業を実施できる。
また、少なくとも2つの接続端部17がステータコア14の周方向に沿って間隔を空けて複数並んでおり、環状をなす接続部品30に、一対の挟込部32a、132aがステータコア14の周方向に間隔を空けて複数並んで形成される。複数組の一対のガイド面34、134が、一対の挟込部32a、132aのそれぞれに対して、ステータコア14の周方向において同じ側に連なっている。このため、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せに対して、環状に形成された接続部品30を回転させれば、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せが、一対のガイド面34、134を介して一対の挟込部32a、132aの間に、一括して挟込まれる。このため、複数箇所で、コイル線16同士の接続が容易に行われる。
また、環状溝39、139に一対のリブ39P、139Pを形成することによって、上記挿入凹部36、136及び挟込部32a、132aを形成している。このため、仕切を設けずに、挿入凹部36、136及び挟込部32a、132aをなるべく密に多数形成できる。
また、位置決め部品40によって、少なくとも2つの接続端部17を位置決めした状態で、位置決め部品40に対して接続端部17を移動させることによって、少なくとも2つの接続端部17を容易に一対の挟込部32a、132a間に挟込むことができる。
特に、環状に形成された位置決め部品40に、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せに対応して、少なくとも2つの接続端部が貫通可能な位置決め孔42が複数形成されている。このため、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを、対応する位置決め孔42に貫通することによって、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを一括して位置決めできる。そして、位置決め部品40に対して接続部品30を回転させることによって、少なくとも2つの接続端部17の複数の組合せを、一括して一対の挟込部32a、132aの間に容易に挟込むことができる。
[変形例]
また、上記実施形態において、一対の挟込部が3つ以上の接続端部を電気的に接続した状態で挟込んでもよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
10 モータ(回転電機)
12 ステータ
14 ステータコア(コア)
16 コイル線
16B 直線部
17 接続端部
17a 傾斜部
17b 直線端部
20 ロータ
22 本体ケース
26 カバー
28 コイル線モジュール
30 接続部品
32、132 接続凹部
32a、132a 挟込部
34、134 ガイド面
35、135 逆ガイド面
36、136 挿入凹部
36a、136a 挿入面
39、139 環状溝
39P、139P リブ
40 位置決め部品
42 位置決め孔

Claims (7)

  1. 回転電機におけるコイル線モジュールであって、
    前記回転電機におけるコアに設けられた複数のコイル線と、
    接続凹部が形成された接続部品と、
    を備え、
    前記複数のコイル線のそれぞれは、前記コアの端部から露出する接続端部を有し、
    前記接続凹部は、前記複数のコイル線の前記接続端部のうちの少なくとも2つを挟込んで前記少なくとも2つの接続端部を接触させた状態に保つ間隔で対向する一対の挟込部を有する、コイル線モジュール。
  2. 請求項1に記載のコイル線モジュールであって、
    前記接続部品は、前記一対の挟込部に繋がり、前記一対の挟込部から遠ざかるにつれて徐々に間隔が大きくなる一対のガイド面を有する、コイル線モジュール。
  3. 請求項2に記載のコイル線モジュールであって、
    前記接続部品は、前記少なくとも2つの接続端部の重ね合せ方向における寸法よりも大きい間隔を隔てて対向する一対の挿入面を有する挿入凹部を有し、
    前記一対の挿入面が前記一対のガイド面を介して前記一対の挟込部に連なる、コイル線モジュール。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のコイル線モジュールであって、
    前記少なくとも2つの接続端部の組合せが、前記コアの周方向に沿って間隔を空けて複数並んでおり、
    前記接続部品は、前記コアの周方向に沿う環状に形成され、
    前記一対の挟込部が、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せに対応して、前記コアの周方向に沿って間隔を空けて複数並んで形成され、
    前記複数の一対の挟込部のそれぞれに対して、前記一対のガイド面が、前記コアの周方向において同じ側に連なっている、コイル線モジュール。
  5. 請求項4に記載のコイル線モジュールであって、
    前記接続部品に、前記コアに対向する側に環状に開口し、かつ、前記コアの周方向に沿って延びる環状溝が形成され、
    前記環状溝に、前記環状溝の周方向に沿って間隔を空けた位置で、前記環状溝の間隔を狭くする一対のリブが複数組形成され、
    前記一対のリブの対向部が前記挟込部である、コイル線モジュール。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコイル線モジュールであって、
    前記少なくとも2つの接続端部が貫通可能な位置決め孔が形成された位置決め部品をさらに備えるコイル線モジュール。
  7. 請求項4又は請求項5に記載のコイル線モジュールであって、
    前記コアの周方向に沿う環状に形成された位置決め部品をさらに備え、
    前記位置決め部品に、前記少なくとも2つの接続端部の複数の組合せに対応して、前記少なくとも2つの接続端部が貫通可能な位置決め孔が複数形成されている、コイル線モジュール。
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