JP2023006604A - クリップ - Google Patents

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朋実 山本
Tomomi Yamamoto
祐弥 金沢
Yuya Kanazawa
愛美 宮澤
Manami Miyazawa
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Abstract

【課題】長尺デバイスを複数回周回して束ねた集束体を強固に保持できるクリップを提供する。【解決手段】可撓性を有する医療用の長尺デバイス10を複数回周回して束ねた集束体101を保持でき、表面11、裏面12および側面13を備えた平板状のクリップ10であって、表面11と垂直な厚み方向へ貫通する開口21を囲むフレーム20と、フレーム20から開口21の内側へ突出する突起30と、を有し、フレーム20は、突起30が接続された上方フレーム40と、開口21を挟んで上方フレーム40の反対側に配置される下方フレーム50と、上方フレーム40と下方フレーム50との間に配置されて開口21を挟む2つの側方フレーム60と、を有し、各々の側方フレーム60は、裏面12に開口21側から側面13側まで延び、下方内壁面64を含む溝62を有し、突起30の突出方向側の突起先端39は、2つの溝62の下方内壁面64よりも下方に位置する。【選択図】図3

Description

本発明は、医療用の長尺デバイスを束ねて保持するクリップに関する。
血管内治療において、術者は、ガイドワイヤやカテーテル等の医療用の長尺デバイスを手技中に体外に抜去し、再び血管内に挿入することがある。体外に抜去された長尺デバイスは、清潔な手技台上の限られたスペースに保管する必要がある。また、外表面に親水性コーティングが施された長尺デバイスは、保管中も外表面が水に濡れた状態を維持する必要がある。このため、手技中に一時的に体外に抜去された長尺デバイスは、水で満たされたバットの中に、複数回周回して束ねた状態で保持される。
長尺デバイスが高い弾性を有する場合、長尺デバイスは、束ねた状態から元の直線の状態に戻ろうとする。このため、長尺デバイスを一時的に束ねた状態で保持するための手段が必要である。例えば特許文献1では、可撓性を備える長尺デバイスを堅固に優しく保持するための装置(以降クリップと称する)が提案されている。本クリップは、ヒンジ状の開閉構造を有しており、長尺デバイスとの接触面には、長尺デバイスを損傷させずに保持できるように、可撓性材料が配置されている。
国際公開第2016/133962号
外表面に親水性コーティングが施された長尺デバイスを上述のクリップで保持し、水で満たされたバット内に保管した場合、クリップと長尺デバイスとの接触面の摩擦抵抗が小さくなるため、クリップによる長尺デバイスの保持力が低下する。これにより、長尺デバイスは、直線の状態に戻り、バットから飛び出す可能性がある。すなわち、上述のクリップでは、長尺デバイスの不潔エリアへの落下を確実に防止することができない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、医療用の長尺デバイスを複数回周回して束ねた集束体を強固に保持できるクリップを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るクリップは、可撓性を有する医療用の長尺デバイスを複数回周回して束ねた集束体を保持でき、表面、裏面および側面を備えた平板状のクリップであって、前記表面と垂直な厚み方向へ貫通する開口を囲むフレームと、前記フレームから前記開口の内側へ突出する突起と、を有し、前記フレームは、前記突起が接続された上方フレームと、前記開口を挟んで前記上方フレームの反対側に配置される下方フレームと、前記上方フレームと前記下方フレームとの間に配置されて前記開口を挟む2つの側方フレームと、を有し、各々の前記側方フレームは、前記裏面に前記開口側から前記側面側まで延び、前記上方フレームに近い側の上方内壁面と、前記下方フレームに近い側の下方内壁面と、前記上方内壁面と前記下方内壁面との間に配置される底面と、を含む溝を有し、前記突起の突出方向側の端部である突起先端は、各々の前記側方フレームに形成された2つの前記溝の前記下方内壁面よりも、前記上方フレームから前記下方フレームへ向かう方向である下方に位置する。
上記のように構成したクリップは、各々のフレームに形成される2つの溝および突起の表面の3箇所で集束体を挟むことによって、集束体を強固に保持できる。
前記裏面から前記表面へ向かう方向を高さ方向、前記表面から前記裏面へ向かう方向を深さ方向と定義し、前記突起のうち、前記裏面からの高さ方向の位置が最も高い部分である突起最高部の表面は、前記厚み方向において、前記フレームの表面よりも深さ方向側の位置に配置されてもよい。これにより、クリップは、集束体をフレームの裏面と突起の表面との間に誘導することができる。また、術者は、集束体を突起の表面上とフレームの裏面の間に挿入することを直感的に理解できる。さらに、集束体にクリップを取り付ける際、術者は、集束体を上方に押し込んだ際、集束体が上方開口面に突き当たるため、集束体のクリップへの挿入が完了したことを目視で容易に把握できる。
前記突起最高部の表面は、厚み方向において、前記溝の前記底面と一致する位置に配置されてもよい。これにより、クリップは、各々の側方フレームに形成された2つの溝および突起の3箇所で集束体を挟むことができるので、集束体を強固に保持することができる。
各々の前記側方フレームの前記溝の前記上方内壁面は、前記開口の内壁面の上方側の面を形成する上方開口面を挟んで、前記上方開口面と同一平面上に配置されてもよい。これにより、クリップは、集束体を保持した際に、各々の溝の2つの上方内壁面および上方開口面に集束体が接するため、集束体を安定して保持できる。また、術者は、集束体にクリップを取り付ける際、クリップの表面側からでも集束体が溝に収容されたことを容易に確認できる。これにより、術者が集束体を溝の上方に必要以上に押し込むことがなくなるため、クリップは、長尺デバイスの損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
少なくとも1つの前記側方フレームの前記溝の前記下方内壁面は、前記側面側に切り欠き部を有してもよい。これにより、クリップは、集束体を外側切り欠き部の表面に沿うように移動させることで、集束体への取り付けや取り外しの操作を容易に行うことができる。
前記切り欠き部は、一方の前記側方フレームの前記下方内壁面の側面側に形成された外側切り欠き部と、他方の前記側方フレームの前記下方内壁面の開口側に形成された内側切り欠き部とからなる、1組の切り欠き部群を形成し、前記クリップは、少なくとも1つの切り欠き部群が設けられてもよい。これにより、クリップの集束体への取り付けや取り外しの際に、クリップを集束体に対して傾けることで、集束体が溝の下方内壁面に引っ掛かることを抑制することができる。
前記外側切り欠き部の面積は、前記内側切り欠き部の面積以上であってもよい。これにより、クリップは、外側切り欠き部の面積を内側切り欠き部の面積以上とすることにより、集束体への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、集束体を強固に保持することができる。
前記溝の前記下方内壁面は、前記開口側と前記側面側との間に、前記裏面側から前記厚み方向に見て前記上方内壁面と平行な平行部を有してもよい。これにより、クリップは、溝に収容された集束体が深さ方向側へ脱落することを抑制できるため、集束体を溝に確実に収容できる。
前記突起の裏面は、前記フレームの裏面よりも前記表面から前記裏面へ向かう深さ方向側に配置されてもよい。これにより、クリップは、突起の表面がフレームの表面よりも深さ方向側の位置に配置されても、突起の厚みを確保できるので、突起の破損を防止できる。
前記表面から前記裏面へ向かう方向を深さ方向と定義し、前記突起の表面は、平面である突起中央部と、当該突起中央部から前記側方フレームへ向かうにしたがって、前記深さ方向へ傾斜する傾斜部と、を有してもよい。クリップは、突起が傾斜部を有することにより、傾斜部を有さない場合と比較して、突起中央部と溝との間に延在する集束体の曲率半径を大きくすることができる。これにより、クリップは、長尺デバイスに与える負荷を低減できるため、長尺デバイスの損傷を抑制できる。
前記突起は、前記上方フレームに接続されて前記突起中央部および前記傾斜部を含む突起基部と、前記突起基部よりも前記突起の突出方向側に形成される突起端部と、を有し、記突起端部の表面と前記突起基部の前記突起中央部の表面とは、滑らかに接続され、前記突起端部の表面と前記突起基部の2つの前記傾斜部の表面との間には、突起段差部が形成されてもよい。これにより、クリップは、突起端部の表面と突起基部の突起中央部の表面が滑らかに接続していることで、クリップの集束体への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、突起端部の表面と傾斜部の表面との間に形成された突起段差部によって、集束体を強固に保持できる。
前記フレームは、前記上方フレームに対して前記突起の突出方向と反対側に配置される付加フレームと、前記付加フレームと前記上方フレームとの間で前記厚み方向へ貫通する付加開口と、を有してもよい。これにより、クリップは、付加フレームを例えばホルダークリップ等に嵌合させることにより、長尺デバイスを収容する個包装に同梱できる。また、クリップは、付加フレームを使用時に把持できるので、クリップの集束体への取り付けや取り外しの操作性が向上する。
実施形態に係るクリップを示し、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は側面図である。 実施形態に係るクリップの斜視図である。 フレームの溝の近傍を示す正面図である。 フレームの溝の近傍を示す斜視図である。 上方フレームおよび突起を示す斜視図である。 クリップの変形例を示す背面図である。 ホルダーチューブに収納されて個包装された長尺デバイスにクリップを同梱した状態を示す正面図である。 クリップの使用方法を説明する図であり、(A)は集束体にクリップを取り付けている状態、(B)は集束体をクリップで保持した状態を示す。 集束体をクリップにより保持した状態を示す斜視図である。 集束体にクリップを取り付けている状態を示す図であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。 クリップの使用方法を説明する図であり、(A)は集束体からクリップを取り外す前の状態、(B)は集束体からクリップを取り外している状態、(C)は集束体からクリップを取り外した状態を示す。 クリップの他の変形例を示す背面図である。 クリップのさらに他の変形例を示す背面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書における「上」「下」「縦」「横」の表現は、説明のために便宜上使用するものであり、クリップの姿勢を限定するものではない。
本実施形態に係るクリップ10は、図9に示すように、ガイドワイヤやカテーテル等の医療用の長尺デバイス100を複数回周回して束ねた集束体101を保持するために使用される。クリップ10は、図7に示すように、長尺デバイス100を保護しつつ保管、輸送する目的で巻回された管状のホルダーチューブ120(収容具)にホルダークリップ130を介して連結されて、ホルダーチューブ120、長尺デバイス100およびホルダークリップ130とともに収容袋140に同梱される。なお、クリップ10は、収容袋140に同梱されなくてもよい。
クリップ10は、図1~2に示すように、表面11、裏面12および側面13を備えた平板状の器具である。クリップ10は、略平行な表面11と裏面12との間で薄く形成される。クリップ10は、薄い平板状に形成することで、長尺デバイス100を個包装するための薄い収容袋140に同梱することができる。さらに、クリップ10は、長尺デバイス100の収容袋140に同梱されても、収容袋140の表面を突出させないため、保管や輸送の際の収容袋140の破損による長尺デバイス100の汚染が生じ難い。
クリップ10は、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂等の樹脂により形成される。
クリップ10は、表面11および/または裏面12と垂直な厚み方向Xへ貫通する開口21および付加開口22を備えるフレーム20と、フレーム20から開口21の内側へ突出する突起30とを有する。なお、厚み方向Xと垂直であって突起30の突出方向と平行な方向を縦方向Y、厚み方向Xおよび縦方向Yと垂直な方向を横方向Zと定義する。クリップ10の横方向Zの全幅Aは、10mm以上であって200mm以下である。クリップ10の縦方向の全長Bは、10mm以上であって200mm以下である。フレーム20は、略一定の厚さTで形成されている。フレーム20の厚み方向Xの厚さTは、好ましくは0.5mm以上であって20.0mm以下である。
フレーム20は、突起30が接続された上方フレーム40と、下方フレーム50と、上方フレーム40と下方フレーム50との間に配置されて開口21を挟む2つの側方フレーム60と、上方フレーム40に対して突起30の突出方向と反対側に配置される付加フレーム80とを備える。
上方フレーム40は、開口21の内壁面の上方側の面を形成する上方開口面41を有する。なお、上方とは、縦方向Yにおいて下方フレーム50から上方フレーム40へ向かう方向である。上方開口面41は、縦方向Yと垂直であり、2つの側方フレーム60の間を横方向Zに平行に延在している。上方開口面41は、集束体101が接することができる平面である。
下方フレーム50は、開口21を挟んで上方フレーム40の反対側に配置され、下方へ向かって凸となる円弧状に湾曲している。なお、下方とは、縦方向Yにおいて上方フレーム40から下方フレーム50へ向かう方向である。下方フレーム50は、開口21の内壁面の下方側の面を形成する下方開口面51を有する。下方開口面51は、凹面となるように湾曲し、上方開口面41と対向している。
2つの側方フレーム60は、上方フレーム40と下方フレーム50との間に配置されて開口21を挟んでいる。各々の側方フレーム60は、開口21の内壁面の側方側の面を形成する側方開口面61と、集束体101を収容する溝62とを有する。なお、側方とは、横方向Zにおいて開口21から側面13へ向かう方向である。各々の溝62は、側方フレーム60の裏面12に、開口21側から側面13側まで延在している。2つの溝62は、面対称で形成されるが、これに限定されない。クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の表面11の3箇所で集束体101を挟むことによって、集束体101を強固に保持できる。
各々の溝62は、図3~4に示すように、上方フレーム40に近い側の上方内壁面63と、下方フレーム50に近い側の下方内壁面64と、上方内壁面63と下方内壁面64との間に配置される底面65とを備える。溝62に収容された集束体101は、溝62の底面65に接触する。したがって、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62の底面65および突起30の表面11の3箇所で集束体101を挟むことによって、集束体101を保持することができる。
各々の上方内壁面63は、上方開口面41から側方へ向かって連続する面である。2つの上方内壁面63は、上方開口面41を挟んで、上方開口面41と同一平面上に配置される。これにより、クリップ10は、集束体101を保持した際に、各々の溝62の2つの上方内壁面63および上方開口面41に集束体101が接するため、集束体101を安定して保持できる。また、術者は、集束体101にクリップ10を取り付ける際、集束体101を上方に押し込む。術者がクリップ10の表面11を見ながら集束体101にクリップ10を取り付けると、術者は、裏面12に配置された溝62に集束体101が収容されたことを確認することができない。このため、術者が集束体101を上方に押し込みすぎてしまい、集束体101が溝62の上方内壁面63の開口21側の角部に接触することにより、長尺デバイス100は、損傷やコーティングの剥離を生じる可能性がある。2つの上方内壁面63が上方開口面41を挟んで、上方開口面41と同一平面上に配置されることにより、術者は、クリップ10の表面11側からでも集束体101が溝62に収容されたことを容易に確認できる。これにより、術者が集束体101を溝62の上方に必要以上に押し込むことがなくなるため、クリップ10は、長尺デバイス100の損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
各々の下方内壁面64は、開口21側の内側切り欠き部66と、側面13側の外側切り欠き部67と、内側切り欠き部66と外側切り欠き部67との間の下方中間面68とを有する。下方中間面68は、裏面12側から厚み方向Xに見て、上方内壁面63と平行な平行部69を含んでいる。
外側切り欠き部67は、下方内壁面64の側面13側の角部を斜めに切り落とす角取り加工によって形成された、略三角形の平面を有する部位である。内側切り欠き部66は、下方内壁面64の開口21側の角部を斜めに切り落とす角取り加工によって形成された、略三角形の平面を有する部位である。なお、外側切り欠き部67および内側切り欠き部66の形状は、下方内壁面64の側面13側の角部および開口21側の角部が丸みを帯びるように角取り加工することにより、凸状の曲面としてもよい。外側切り欠き部67や内側切り欠き部66は、クリップ10の集束体101への取り付けおよび取り外しの際に、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かることを抑制する。特に、外側切り欠き部67は、集束体101を外側切り欠き部67の表面に沿うように移動させることで、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの操作を容易とすることができる。クリップ10は、外側切り欠き部67や内側切り欠き部66が設けられることにより、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの操作性が向上するとともに、長尺デバイス100の損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
一方の側方フレーム60の外側切り欠き部67と、他方の側方フレーム60の内側切り欠き部66とは、1組の切り欠き部群を形成する。これにより、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの際に、クリップ10を集束体101に対して傾けることで、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かることを抑制することができる。すなわち、クリップ10の横方向Zを集束体101に対して傾けると、集束体101は、一方の側方フレーム60の下方内壁面64の側面13側の角部と、他方の側方フレーム60の下方内壁面64の開口21側の角部に接触する。したがって、クリップ10は、クリップ10の一方の側方フレーム60の外側切り欠き部67と、他方の側方フレーム60の内側切り欠き部66とによって構成される1組の切り欠き部群を有することにより、クリップ10の集束体101への取り付けおよび取り外しの際に、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かることを抑制することができる。本実施形態において、クリップ10は、2組の切り欠き部群を有している。これにより、クリップ10は、クリップ10の横方向Zを集束体101に対して傾ける方向に依らず、集束体101への取り付けおよび取り外しの操作性が向上する。なお、図6に示す変形例のように、クリップ10は、1組の切り欠き部群のみを有する形態であってもよい。
外側切り欠き部67および/または内側切り欠き部66の表面11は、底面65と滑らかに接続する。外側切り欠き部67および内側切り欠き部66と底面65との間の段差をなくすことで、クリップ10は、集束体101への取り付けや取り外しの際に集束体101が溝62に引っ掛かることを抑制でき、操作性が向上する。
外側切り欠き部67の面積は、内側切り欠き部66の面積以上である。好ましくは、外側切り欠き部67の面積は、内側切り欠き部66の面積よりも大きい。なお、外側切り欠き部67および内側切り欠き部66が、凸状の曲面で形成される場合には、外側切り欠き部67の曲率半径は、内側切り欠き部66の曲率半径以上である。外側切り欠き部67は、下方内壁面64の角部のうち、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの際に、集束体101と最初に接触する部分である。加えて、外側切り欠き部67は、内側切り欠き部66と比較して、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの際、集束体101と強く接触する。したがって、外側切り欠き部67は、面積を大きくすることで、クリップ10の集束体101への取り付けおよび取り外しの際に、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かることを効果的に抑制できる。一方、内側切り欠き部66は、クリップ10による集束体101の保持力に影響を及ぼす部分である。クリップ10の溝62に収容された集束体101は、溝62の底面65において、側面13側よりも開口21側に強く接触する。このため、内側切り欠き部66の面積が大きすぎると、集束体101は、溝62から脱落しやすくなる。クリップ10は、外側切り欠き部67の面積を内側切り欠き部66の面積以上とすることにより、集束体101への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、集束体101を強固に保持することができる。
外側切り欠き部67の横方向Zの長さA1は、内側切り欠き部66の横方向Zの長さA2以上であることが好ましい。また、外側切り欠き部67の縦方向Yの長さB1は、内側切り欠き部66の縦方向の長さB2以上であることが好ましい。
外側切り欠き部67の横方向Zの長さA1と内側切り欠き部66の横方向Zの長さA2の合計は、側方フレーム60の溝62が形成される部位の横方向Zの長さL未満である。すなわち、溝62の下方内壁面64において、側面13側の外側切り欠き部67と開口21側の内側切り欠き部66とは、直接接続されず、下方中間面68を介して接続される。外側切り欠き部67および/または内側切り欠き部66の表面11は、下方中間面68と滑らかに接続する。
下方中間面68の、横方向Zに垂直な断面は、略S字状であることが好ましい。下方中間面68は、溝62より下方に位置する側方フレーム60の裏面12に接続する凸状曲面70と、溝62の底面65に接続する凹状曲面71とを有する。下方中間面68は、凹状曲面71を有することにより、集束体101を溝62に安定して保持できる。また、クリップ10は、側方フレーム60において、上方に向かって順に、裏面12、凸状曲面70、凹状曲面71および底面65が滑らかに接続するため、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの際に、集束体101が溝62に引っ掛かることを抑制できる。これにより、クリップ10は、集束体101への取り付けや取り外しの操作性が向上するとともに、長尺デバイス100の損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
下方中間面68は、下方中間面68の凸状曲面70と凹状曲面71との間に、裏面12側から厚み方向Xに見て、上方内壁面63と平行な平行部69を含む。平行部69は、外側切り欠き部67と開口21側の内側切り欠き部66とを接続するように配置される。平行部69は、溝62に収容された集束体101が深さ方向X1側へ脱落することを抑制する。なお、深さ方向X1とは、厚み方向Xにおいて、表面11から裏面12へ向かう方向である。これにより、クリップ10は、集束体101を溝62に確実に収容できる。
各々の溝62の底面65は、図1(C)に示すように、裏面12から厚み方向Xへ所定の深さD1で形成される。溝62の深さD1は、収容する長尺デバイス100が脱落しないように、長尺デバイス100の外径に応じて設定される。溝62の深さD1は、0.1mm以上であって15.0mm以下である。図1(B)および図3に示すように、溝62の横方向Zの長さLは、1mm以上であって50mm以下である。溝62の縦方向Yの最小距離Wは、1mm以上であって100mm以下である。溝62の縦方向Yの最小距離Wは、上方内壁面63の最も下方の部位と、下方内壁面64の最も上方の部位の、縦方向Yへの離間距離である。最小距離Wは、集束体101を溝62に収容できるように、集束体101の幅以上であることが好ましい。
付加フレーム80は、図1~2に示すように、上方フレーム40に対して上方側に配置されている。付加フレーム80と上方フレーム40との間には、厚み方向Xへ貫通する付加開口22が形成されている。付加フレーム80は、ホルダークリップ130に連結可能な連結部81と、連結部81に対して両側方に配置される支持フレーム82とを有している。
連結部81は、円柱形状に形成される。連結部81の外径は、ホルダーチューブ120の外径と略等しく、5mmである。連結部81は、ホルダークリップ130の凹部131の1つと嵌合することにより、クリップ10をホルダークリップ130に連結できる。なお、連結部81の構造は、ホルダークリップ130、ホルダーチューブ120、または収容袋140内の他の構造物と連結できれば、特に限定されない。例えば、クリップ10の連結部は、貫通する内腔を有する円筒形状であってもよい。この場合、連結部の内径は、ホルダーチューブ120の外径と略等しいか、ホルダーチューブ120の外径よりもわずかに大きい。連結部は、円筒の内腔にホルダーチューブ120を挿通することにより、クリップ10をホルダーチューブ120に連結できる。なお、連結部は、円筒の側壁に両端開口間に延在するスリットを設けてもよい。これにより、連結部は、円筒の側壁のスリットからホルダーチューブ120を円筒の内腔に挿入することができるので、クリップ10のホルダーチューブ120への連結が容易となる。
支持フレーム82は、連結部81の両端から側方へ向かいつつ徐々に下方へ曲がり、側方フレーム60の上方の端部に接続されている。各々の支持フレーム82の表面11には、付加開口22から側面13まで延在する付加溝83が形成される。2つの付加溝83は、面対称で形成されることが好ましい。付加溝83の深さD2は、0.1mm以上であって15mm以下である。
突起30は、図1~2、5に示すように、上方フレーム40の上方開口面41から下方へ向かって突出している。突起30は、下方フレーム50へ到達しない長さで突出している。突起30の突出方向側の端部である突起先端39は、図1(B)に示すように、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62の下方内壁面64よりも下方に位置する。これにより、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の3箇所で集束体101を挟むことができるので、集束体101を強固に保持することができる。
突起30の裏面12は、フレーム20の裏面12よりも、深さ方向X1側の位置に配置される。これにより、クリップ10は、突起30の表面11がフレーム20の表面11よりも深さ方向X1側の位置に配置されても、突起30の厚みを確保できるので、突起30の破損を防止できる。
突起30の表面11は、上方フレーム40に接続された突起基部32と、突起基部32よりも突起30の突出方向側に形成される突起端部33とを有する。突起基部32は、平面である突起中央部34と、突起中央部34から両側方へ延びる2つの傾斜部35とを有する。突起中央部34は、突起30のうち、裏面12からの高さ方向X2の位置が最も高い部分である突起最高部31を含む。なお、高さ方向X2とは、厚み方向Xにおいて裏面12から表面11へ向かう方向である。本実施形態では、突起中央部34は、上方フレーム40の表面11と平行な平面であり、突起最高部31に一致する。
突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、フレーム20の表面11よりも深さ方向X1側の位置に配置される。これにより、クリップ10は、長尺デバイス100をフレーム20の裏面12と突起30の表面11との間に誘導することができる。また、突起最高部31の表面11が厚み方向Xにおいてフレーム20の表面11よりも深さ方向X1側の位置に配置されることにより、突起最高部31の表面11と上方フレーム40の表面11との間には、上方開口面41の一部によって段差部38が形成される。これにより、術者は、集束体101を突起30の表面11とフレーム20の裏面12との間に挿入することを直感的に理解できる。さらに、集束体101にクリップ10を取り付ける際、術者が集束体101を上方に押し込むと、集束体101は、段差部38で上方開口面41に突き当たる。したがって、術者は、集束体101のクリップ10への挿入が完了したことを目視で容易に把握できる。なお、突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、フレーム20の表面11と等しい位置に配置されてもよい。
突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、溝62の底面65と略一致する位置に配置されることが好ましい。これにより、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の3箇所で集束体101を挟むことができるので、集束体101を強固に保持することができる。なお、突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、溝62の底面65よりも深さ方向X1側に配置されてもよい。この場合、厚み方向Xにおける突起最高部31の表面11と溝62の底面65との距離は、長尺デバイス100の最大外径未満であることが好ましい。これにより、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の3箇所で集束体101を挟むことができる。
突起基部32に設けられる各々の傾斜部35は、側方へ向かうにしたがって深さ方向X1へ傾斜している。傾斜部35の深さ方向X1への傾斜角度は、側方へ向かって一定でもよいが、側方へ向かうにしたがって大きくなってもよい。傾斜部35の縦方向Yの長さは、溝62の縦方向Yの最小距離Wと略一致する。クリップ10は、突起30が傾斜部35を有することにより、傾斜部35を有さない場合と比較して、長尺デバイス100の突起中央部34と溝62との間に延在する部分の曲率半径を大きくすることができる。これにより、クリップ10は、長尺デバイス100に与える負荷を低減できるため、長尺デバイス100の損傷を抑制できる。
突起端部33は、突起中央部34から突起30の突出方向へ向かうにしたがって深さ方向X1へ傾斜する突出側傾斜部36を有する。突出側傾斜部36の深さ方向X1への傾斜角度は、突出方向に向かって一定でもよいが、突出方向へ向かうにしたがって大きくなってもよい。突起端部33の表面11と突起基部32の突起中央部34の表面11とは、滑らかに接続している。これに対し、突起端部33の表面11と突起基部32の2つの傾斜部35の表面11との間には、傾斜部35が側方へ向かうにしたがって深さ方向X1へ傾斜していることにより、突起段差部37が形成されている。クリップ10は、突起端部33の表面11と突起基部32の突起中央部34の表面11が滑らかに接続していることで、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、突起端部33の表面11と傾斜部35の表面11との間に形成された突起段差部37によって、集束体101を強固に保持できる。
突起30の横方向Zの幅Sは、5mm以上であって80mm以下である。突起30のフレーム20の裏面12から深さ方向X1への突出厚さPTは、好ましくは0.5mm以上であって10mm以下であり、より好ましくは1.0mmである。
次に、クリップ10の使用方法を、作用および効果とともに説明する。クリップ10は、図7に示すように、ガイドワイヤやカテーテル等の医療用の長尺デバイス100を保持するホルダーチューブ120とともに収容袋140に個包装されて提供される。ホルダーチューブ120は、チューブを嵌合して保持可能な複数の凹部131が並んで形成されたホルダークリップ130により、巻回された状態で保持されている。クリップ10は、連結部81を、ホルダーチューブ120を保持しているホルダークリップ130の最も内側の凹部131の1つに嵌合させることにより、ホルダークリップ130に連結されている。
術者は、血管内治療の手技中に、長尺デバイス100を体外に抜去し、再挿入するために一時的に保管する場合がある。術者は、血管から抜去した長尺デバイス100を束ねた状態で保持するために、クリップ10を使用する。術者は、図8(A)に示すように、長尺デバイス100を複数回周回して束ねた集束体101を一方の手で保持し、他方の手でクリップ10を保持して、クリップ10の表面11を見ながら、下方フレーム50の裏面12を集束体101に接触させる。このとき、術者は、側方フレーム60の裏面12も、集束体101に接触させてもよい。
クリップ10は、付加フレーム80の表面11に付加溝83が形成されている。このため、術者は、付加溝83に親指を置くように誘導され、直感的にクリップ10の表面11が見える向きにクリップ10を把持する。クリップ10は、付加溝83を有することにより、術者にクリップ10の適正な使用を促すことができる。付加溝83は、両方の支持フレーム82に対称に2つ配置される。したがって、術者は、左右どちらの手でも、クリップ10を使用しやすい。
クリップ10は、クリップ10の一方の側方フレーム60の外側切り欠き部67と、他方の側方フレーム60の内側切り欠き部66とによって構成される1組の切り欠き部群を有する。これにより、術者は、図8(A)に示すように、クリップ10の横方向Zを、集束体101の延在方向に対して、外側切り欠き部67を集束体101に近づけるように傾けることで、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かり難くなり、フレーム20と突起30との間に集束体101を挿入しやすくなる。
次に、術者は、図8(B)、9および10に示すように、下方フレーム50および側方フレーム60の裏面12を集束体101に沿って移動させて、突起30の表面11と、2つの側方フレーム60の裏面12との間に集束体101が挟まれるように、クリップ10に集束体101を押し込む。クリップ10は、下方フレーム50の裏面12に沿うように集束体101を移動させることにより、集束体101を突起30の表面11に誘導することができる。また、クリップ10は、突起30の表面11がフレーム20の表面11よりも深さ方向X側に位置するため、集束体101をフレーム20の裏面12と突起30の表面11との間に誘導することができる。このため、クリップ10は、集束体101の挿入性が向上するとともに、術者にクリップ10の適切な使用を促すことができる。
さらに、クリップ10は、突起30の表面11の突出方向側に突出側傾斜部36が形成されている。これにより、術者は、フレーム20の裏面12と突起30の表面11との間に、集束体101を挿入しやすい。突出側傾斜部36の表面と突起中央部34の表面とが滑らかに接続しているため、術者は、集束体101を突起30の表面11に沿わせることで、突出側傾斜部36から突起中央部34を経て上方開口面41に至るまで、容易に移動させることができる。
集束体101が上方開口面41に接触するまで移動すると、集束体101は、図8(B)、9および10に示すように、2つの側方フレーム60に設けられる2つの溝62に収容され、かつ突起30の突起中央部34および/または傾斜部35に接触する。クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の表面11の3箇所で集束体101を挟むことによって、集束体101を保持できる。
クリップ10が集束体101を保持した状態において、集束体101は、各々の溝62の上方内壁面63と下方内壁面64との間に収容される。下方内壁面64は、略S字状の下方中間面68に、上方内壁面63と平行な平行部69と凹状曲面71とを有している。これにより、クリップ10は、上方内壁面63と下方内壁面64との間で集束体101を安定かつ強固に保持できる。さらに、クリップ10は、集束体101への取り付けや取り外しの際に集束体101が溝62に引っ掛かることを抑制できる。これにより、クリップ10は、操作性が向上するとともに、長尺デバイス100の損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
クリップ10の突起30には、傾斜部35が設けられている。クリップ10は、突起30が傾斜部35を有することにより、傾斜部35を有さない場合と比較して、長尺デバイス100の突起中央部34と溝62との間に延在する部分の曲率半径を大きくすることができる。これにより、クリップ10は、長尺デバイス100に与える負荷を低減できるため、長尺デバイス100の損傷を抑制できる。さらに、傾斜部35は、突起端部33の表面と突起基部32の傾斜部35の表面との間に突起段差部37を形成する。突起段差部37は、クリップ10が集束体101を保持した状態において、集束体101が突起30の突出方向に意図せずに外れることを抑制することができる。
クリップ10は、突起30の表面11がフレーム20の表面11より深さ方向X側に配置され、突起中央部34の表面11と上方フレーム40の表面11との間に段差部38が形成されている。段差部38は、クリップ10が集束体101を保持した状態において、集束体101が上方に意図せずに外れることを抑制することができる。また、クリップ10に集束体101を挿入する際、集束体101は、段差部38で上方開口面41に突き当たる。これにより、術者は、集束体101のクリップ10への挿入が完了したことを目視で容易に把握できる。
クリップ10で保持した長尺デバイス100を再び使用する際には、術者は、表面11を見た状態で、図11(A)に示すように、クリップ10の上方フレーム40や付加フレーム80の一方の支持フレーム82、一方の側方フレーム60を把持してクリップ10を上方へ移動させ、集束体101から取り外す。クリップ10は、一方の側方フレーム60の外側切り欠き部67と、他方の側方フレーム60の内側切り欠き部66とによって構成される1組の切り欠き部群を有する。これにより、術者は、図11(A)に示すように、クリップ10の横方向Zを、集束体101の延在方向に対して、内側切り欠き部66を集束体101に近づけるように傾けることで、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かり難くなり、クリップ10を集束体101から取り外しやすくなる。なお、クリップ10を集束体101から取り外す際の、クリップ10の横方向Zを集束体101の延在方向に対して傾ける向きは、クリップ10を集束体101に取り付ける際と反対の向きである。本実施形態では、クリップ10は、2組の切り欠き部群を有しているため、集束体101への取り付けおよび取り外しの両方の操作を容易に行うことができる。
以上のように、本実施形態に係るクリップ10は、可撓性を有する医療用の長尺デバイス10を複数回周回して束ねた集束体101を保持でき、表面11、裏面12および側面13を備えた平板状のクリップ10であって、表面11と垂直な厚み方向へ貫通する開口21を囲むフレーム20と、フレーム20から開口21の内側へ突出する突起30と、を有し、フレーム20は、突起30が接続された上方フレーム40と、開口21を挟んで上方フレーム40の反対側に配置される下方フレーム50と、上方フレーム40と下方フレーム50との間に配置されて開口21を挟む2つの側方フレーム60と、を有し、各々の側方フレーム60は、裏面12に開口21側から側面13側まで延び、上方フレーム40に近い側の上方内壁面63と、下方フレーム50に近い側の下方内壁面64と、上方内壁面63と下方内壁面64との間に配置される底面65と、を含む溝62を有し、突起30の突出方向側の端部である突起先端39は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62の下方内壁面64よりも、上方フレーム40から下方フレーム50へ向かう方向である下方に位置する。これにより、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の表面11の3箇所で集束体101を挟むことによって、集束体101を強固に保持できる。また、クリップ10は、薄い平板状であるため、長尺デバイス100の個包装に同梱でき、保管や輸送の際の収容袋140の破損による長尺デバイス100の汚染が生じ難い。なお、2つの溝62および突起30の表面11の3箇所で集束体101を挟むとは、集束体101がクリップ10に対して4箇所以上で接触することを制限するものではない。したがって、例えば、集束体101は、突起30の表面11の2箇所以上の部位と接触してもよく、各々の溝62の2箇所以上の部位と接触してもよい。
また、裏面12から表面11へ向かう方向を高さ方向X2、表面11から裏面12へ向かう方向を深さ方向X1と定義し、突起30のうち、裏面12からの高さ方向X2の位置が最も高い部分である突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、フレーム20の表面11よりも深さ方向X1側の位置に配置される。これにより、クリップ10は、集束体101をフレーム20の裏面12と突起30の表面11との間に誘導することができる。また、術者は、集束体101を突起30の表面11上とフレーム20の裏面12の間に挿入することを直感的に理解できる。さらに、集束体101にクリップ10を取り付ける際、術者が集束体101を上方に押し込むと、集束体101は、上方開口面41に突き当たる。これにより、術者は、集束体101のクリップ10への挿入が完了したことを目視で容易に把握できる。
また、突起最高部31の表面11は、厚み方向Xにおいて、溝62の底面65と一致する位置に配置される。これにより、クリップ10は、各々の側方フレーム60に形成された2つの溝62および突起30の3箇所で集束体101を挟むことができるので、集束体101を強固に保持することができる。
また、各々の側方フレーム60の溝62の上方内壁面63は、開口21の内壁面の上方側の面を形成する上方開口面41を挟んで、上方開口面41と同一平面上に配置される。これにより、クリップ10は、集束体101を保持した際に、各々の溝62の2つの上方内壁面63および上方開口面41に集束体101が接するため、集束体101を安定して保持できる。また、術者は、集束体101にクリップ10を取り付ける際、クリップ10の表面11側からでも集束体101が溝62に収容されたことを容易に確認できる。これにより、術者が集束体101を溝62の上方に必要以上に押し込むことがなくなるため、クリップ10は、長尺デバイス100の損傷やコーティングの剥離を抑制できる。
また、少なくとも1つの側方フレーム60の溝62の下方内壁面64は、側面13側に切り欠き部を有する。これにより、クリップ10は、集束体101を外側切り欠き部67の表面に沿うように移動させることで、集束体101への取り付けや取り外しの操作を容易に行うことができる。
また、切り欠き部は、一方の側方フレーム60の下方内壁面64の側面13側に形成された外側切り欠き部67と、他方の側方フレーム60の下方内壁面64の開口21側に形成された内側切り欠き部66とからなる、1組の切り欠き部群を形成し、クリップ10は、少なくとも1つの切り欠き部群が設けられる。これにより、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの際に、クリップ10を集束体101に対して傾けることで、集束体101が溝62の下方内壁面64に引っ掛かることを抑制することができる。
また、外側切り欠き部67の面積は、内側切り欠き部66の面積以上である。これにより、クリップ10は、外側切り欠き部67の面積を内側切り欠き部66の面積以上とすることにより、集束体101への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、集束体101を強固に保持することができる。
また、溝62の下方内壁面64は、開口21側と側面13側との間に、裏面12側から厚み方向Xに見て上方内壁面63と平行な平行部69を有する。これにより、クリップ10は、溝62に収容された集束体101が深さ方向X1側へ脱落することを抑制できるため、集束体101を溝62に確実に収容できる。
また、突起30の裏面12は、フレーム20の裏面12よりも表面11から裏面12へ向かう深さ方向X1側に配置される。これにより、クリップ10は、突起30の表面11がフレーム20の表面11よりも深さ方向X1側の位置に配置されても、突起30の厚みを確保できるので、突起30の破損を防止できる。
また、表面11から裏面12へ向かう方向を深さ方向X1と定義し、突起30の表面11は、平面である突起中央部34と、当該突起中央部34から側方フレーム60へ向かうにしたがって、深さ方向X1へ傾斜する傾斜部35と、を有する。クリップ10は、突起30が傾斜部35を有することにより、傾斜部35を有さない場合と比較して、突起中央部34と溝62との間に延在する集束体101の曲率半径を大きくすることができる。これにより、クリップ10は、長尺デバイス100に与える負荷を低減できるため、長尺デバイス100の損傷を抑制できる。
また、突起30は、上方フレーム40に接続されて突起中央部34および傾斜部35を含む突起基部32と、突起基部32よりも突起30の突出方向側に形成される突起端部33と、を有し、突起端部33の表面11と突起基部32の突起中央部34の表面11とは、滑らかに接続され、突起端部33の表面11と突起基部32の2つの傾斜部35の表面11との間には、突起段差部37が形成されている。クリップ10は、突起端部33の表面11と突起基部32の突起中央部34の表面11が滑らかに接続していることで、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの操作性を向上させつつ、突起端部33の表面11と傾斜部35の表面11との間に形成された突起段差部37によって、集束体101を強固に保持できる。
また、フレーム20は、上方フレーム40に対して突起30の突出方向と反対側に配置される付加フレーム80と、付加フレーム80と上方フレーム40との間で厚み方向へ貫通する付加開口22とを有する。これにより、クリップ10は、付加フレーム80をホルダークリップ130に嵌合させることにより、長尺デバイス100を収容する個包装に同梱できる。また、クリップ10は、付加フレーム80を使用時に把持できるので、クリップ10の集束体101への取り付けや取り外しの操作性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図12に示す他の変形例のように、溝62の下方内壁面64は、側面13側が開口21側より下方となるように横方向Zに対して傾斜角度αを有して形成されてもよい。
また、図13に示すさらに他の変形例のように、溝62の上方内壁面63および下方内壁面64は、側面13側が開口21側より下方となるように横方向Zに対して傾斜角度αを有して形成されてもよい。なお、傾斜角度αは、0度を超えて20度未満であることが好ましい。これにより、クリップ10は、集束体101に対する溝62の縦方向Yの最小距離Wを十分に確保できるので、集束体101を溝62に強固に保持できる。傾斜角度αが20度以上である場合、最小距離Wが集束体101の幅より小さくなる可能性が高くなる。これにより、クリップ10は、溝62に集束体101を収容し難くなるため、クリップ10の保持力が低下する。
10 クリップ
11 表面
12 裏面
13 側面
20 フレーム
21 開口
22 付加開口
30 突起
31 突起最高部
32 突起基部
33 突起端部
34 突起中央部
35 傾斜部
36 突出側傾斜部
37 突起段差部
38 段差部
39 突起先端
40 上方フレーム
41 上方開口面
50 下方フレーム
51 下方開口面
60 側方フレーム
61 側方開口面
62 溝
63 上方内壁面
64 下方内壁面
65 底面
66 内側切り欠き部(切り欠き部)
67 外側切り欠き部(切り欠き部)
68 下方中間面
69 平行部
80 付加フレーム
81 連結部
83 付加溝
100 長尺デバイス
101 集束体
120 ホルダーチューブ
130 ホルダークリップ
131 凹部
140 収容袋

Claims (12)

  1. 可撓性を有する医療用の長尺デバイスを複数回周回して束ねた集束体を保持でき、表面、裏面および側面を備えた平板状のクリップであって、
    前記表面と垂直な厚み方向へ貫通する開口を囲むフレームと、
    前記フレームから前記開口の内側へ突出する突起と、を有し、
    前記フレームは、前記突起が接続された上方フレームと、前記開口を挟んで前記上方フレームの反対側に配置される下方フレームと、前記上方フレームと前記下方フレームとの間に配置されて前記開口を挟む2つの側方フレームと、を有し、
    各々の前記側方フレームは、前記裏面に前記開口側から前記側面側まで延び、前記上方フレームに近い側の上方内壁面と、前記下方フレームに近い側の下方内壁面と、前記上方内壁面と前記下方内壁面との間に配置される底面と、を含む溝を有し、
    前記突起の突出方向側の端部である突起先端は、各々の前記側方フレームに形成された2つの前記溝の前記下方内壁面よりも、前記上方フレームから前記下方フレームへ向かう方向である下方に位置するクリップ。
  2. 前記裏面から前記表面へ向かう方向を高さ方向、前記表面から前記裏面へ向かう方向を深さ方向と定義し、
    前記突起のうち、前記裏面からの高さ方向の位置が最も高い部分である突起最高部の表面は、前記厚み方向において、前記フレームの表面よりも深さ方向側の位置に配置される請求項1に記載のクリップ。
  3. 前記突起最高部の表面は、厚み方向において、前記溝の前記底面と一致する位置に配置される請求項1または2に記載のクリップ。
  4. 各々の前記側方フレームの前記溝の前記上方内壁面は、前記開口の内壁面の上方側の面を形成する上方開口面を挟んで、前記上方開口面と同一平面上に配置される請求項1~3のいずれか1項に記載のクリップ。
  5. 少なくとも1つの前記側方フレームの前記溝の前記下方内壁面は、前記側面側に切り欠き部を有する請求項1~4のいずれか1項に記載のクリップ。
  6. 前記切り欠き部は、一方の前記側方フレームの前記下方内壁面の側面側に形成された外側切り欠き部と、他方の前記側方フレームの前記下方内壁面の開口側に形成された内側切り欠き部とからなる、1組の切り欠き部群を形成し、前記クリップは、少なくとも1つの前記切り欠き部群が設けられる請求項5に記載のクリップ。
  7. 前記外側切り欠き部の面積は、前記内側切り欠き部の面積以上である請求項6に記載のクリップ。
  8. 前記溝の前記下方内壁面は、前記開口側と前記側面側との間に、前記裏面側から前記厚み方向に見て前記上方内壁面と平行な平行部を有する請求項1~7のいずれか1項に記載のクリップ。
  9. 前記突起の裏面は、前記フレームの裏面よりも前記表面から前記裏面へ向かう深さ方向側に配置される請求項1~8のいずれか1項に記載のクリップ。
  10. 前記表面から前記裏面へ向かう方向を深さ方向と定義し、
    前記突起の表面は、平面である突起中央部と、当該突起中央部から前記側方フレームへ向かうにしたがって、前記深さ方向へ傾斜する傾斜部と、を有する請求項1~9のいずれか1項に記載のクリップ。
  11. 前記突起は、前記上方フレームに接続されて前記突起中央部および前記傾斜部を含む突起基部と、前記突起基部よりも前記突起の突出方向側に形成される突起端部と、を有し、
    前記突起端部の表面と前記突起基部の前記突起中央部の表面とは、滑らかに接続され、
    前記突起端部の表面と前記突起基部の2つの前記傾斜部の表面との間には、突起段差部が形成されている請求項10に記載のクリップ。
  12. 前記フレームは、前記上方フレームに対して前記突起の突出方向と反対側に配置される付加フレームと、前記付加フレームと前記上方フレームとの間で前記厚み方向へ貫通する付加開口と、を有する請求項1~11のいずれか1項に記載のクリップ。
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