JP2023004811A - エラスティックアミドの製造方法並びにそれを用いた角層セラミド生成促進剤及びtewl減少剤 - Google Patents

エラスティックアミドの製造方法並びにそれを用いた角層セラミド生成促進剤及びtewl減少剤 Download PDF

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敏生 森川
Toshio Morikawa
翔伍 竹田
Shogo Takeda
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賢知 宮坂
Masatomo Miyasaka
博司 下田
Hiroshi Shimoda
弘道 村井
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Abstract

【課題】 新規なエラスティックアミドの製造方法及びエラスティックアミドの新たな用途を提供することを目的とする。【解決手段】 上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。1.米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る(1)と、前記工程(1)の後に、前記抽出物からエラスティックアミド単離する工程(2)と、からなるエラスティックアミドの製造方法。2.米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程を有することを特徴とするエラスティックアミド含有組成物の製造方法。3.エラスティックアミドを有効成分とするTEWL減少剤。4.エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成促進剤。5.上記角層セラミドはセラミド2[NS/NDS]であることを特徴とする上記4.に記載の角層セラミド生成促進剤。6.上記3.~上記5.のいずれかに記載の剤を有効成分とするアトピー性皮膚炎改善剤。【選択図】なし

Description

特許法第30条第2項適用申請有り (1)月刊『食品と開発』10月号 (Vol.56 No.10)2021年10月1日発行 (2)オリザ油化株式会社 ホームページ(2021年9月6日発行)にて公開「オリザセラミド▲R▼」に含まれる2種類の成分に明確な美白作用を確認!!更にその作用の強弱を化学構造の差で解明!!」にて公開 https://www.oryza.co.jp/cms/wp-content/uploads/2021/09/e1a46ba3e7431e764544db0735048bfe.pdf (3)オリザ油化株式会社 ホームページ(2021年7月8日発行)「米由来セラミドである,「オリザセラミド▲R▼」からヒト型セラミドを初めて発見!! グルコシルセラミド,BSGに続く第3の保湿成分が明らかに!!」にて公開 https://www.oryza.co.jp/cms/wp-content/uploads/2021/07/551cc0f1cf3f15f407f385c4f09f9d3b.pdf (4)健康産業流通新聞FAX NEWS速報、第1576号2021年9月16日号)にて公開 (5)健康産業流通新聞(本紙)、第1049号(2021年9月23日号)にて公開 (6)オリザ油化株式会社発行フライヤー「グルコシルセラミドは,植物ごとに異なる! 米の優位性を確認!」2021年9月13日発行にて公開
本発明は、エラスティックアミドの製造方法及びその用途に関する。
米は、日本では唯一の穀物資源として昔から多く栽培され、人々の食生活を支えてきた穀物である。近年、米及び米ぬかに含まれている生理活性物質について多くの関心が集まっている。米ぬか及び米胚芽に関して長年に渡って研究開発が行われ、その中から、γ-オリザノール、トコフェロール、トコトリエノール、ステロール、フェルラ酸及びスクワラン等数多くの有効成分が抽出され、製品化されている。これらの製品がすでに医薬品、健康食品、食品添加物、化粧品用素材として高く評価され、広い分野で応用されている。
また、化粧品用素材としては、合成セラミドやウシ由来セラミドが利用されているが、天然志向や動物愛護の観点又は狂牛病の原因であるプリオン型ウイルス感染を予防するため、米や小麦など植物性セラミドが利用されている。セラミドは化粧品だけでなく、美容食品素材としても多く利用されている。
上記米由来セラミドは、主成分としてスフィンゴ糖脂質が多く含まれているものである。米由来スフィンゴ脂質は動物性スフィンゴ脂質と同様に、長鎖塩基スフィンゴシンに脂肪酸が酸アミド結合した疎水性セラミドが基本骨格となっている。米由来スフィンゴ脂質は長鎖塩基スフィンゴシン及び脂肪酸の炭素数の違い、水酸基や二重結合の有無により分子種に多様性があり、帯広畜産大学 藤野教授らの報告では少なくとも20 種類以上のスフィンゴ糖脂質の分子種が存在する(非特許文献1)。
一方で、コメ由来のセラミドには、フリー体のセラミドであるエラスティックアミドを含有しているという報告はない。
さらに、エラスティックアミドはセラミド[AP](セラミド6)とよばれ、セラミド[AP]は、水分保持機能、ターンオーバーの促進、シワを軽減する機能を有することが知られている。
一方、皮膚(角層)に含まれるセラミドにはセラミド(1[EOS]、2[NS/NDS]、3[NP]、 4[EOH]、5[AS]、6[AP]、7[AH]、8[NH]、9[EOP])まで9種類あり、これらのセラミドのうちの一つとして、上述したエラスティックアミド(セラミド6[AP])が知られている。セラミド6[AP]の不足は肌の乾燥や敏感肌、アトピー性皮膚炎への影響が特に強いといわれている(特許文献1)。これ以外にも、セラミド2[NS/NDS]は、種々あるセラミドの中でも保水に優れており、特に肌の保湿機能に重要な役割を果たしている。衰えた肌のバリア機能や保湿機能を改善するには、これらのセラミドを補うことが重要である(特許文献2)。また、セラミド2[NS/NDS]は皮膚や毛髪に多く存在し、皮膚に含まれるセラミドのうち約20%を占めることが報告されている(非特許文献3)。
それ以外の角層セラミドとして、例えばセラミド1[EOS]等の構造・機能が知られており、これはアシルセラミドと呼ばれ、皮膚に固有な分子種である。アトピー性皮膚炎患者において、セラミド1[EOS]の生成量が顕著に低下していることから(非特許文献2)、セラミド1[EOS]は特に肌のバリア機能に重要であると考えられている。それ以外のセラミドについても様々な機能が知られている。
スフィンゴ脂質の生合成経路は、よく研究されている。先ず、スフィンゴ脂質合成の一番最初の工程として、非必須アミノ酸L-セリンとパルミトイルCoAとを出発物質とし、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素(SPT)によって、パルミトイルCoAと非必須アミノ酸L-セリンが縮重合し、4段階の工程を経てセラミドが有棘層で合成される。そして、スフィンゴミエリンシンターゼ(Sphingomyelin synthase (SMS))によりスフィンゴミエリンとなって顆粒層に蓄積し、その後、酸性スフィンゴミエリナーゼにより再び角質層でセラミドが合成される(図5の右の経路)。
また、有棘層で合成されたセラミドは、グルコシルセラミドシンターゼ(glucosylceramide synthase (GCS))によりグルコシルセラミドに変化して、顆粒層に蓄積し、その後、グルコセレブロシダーゼにより再び角質層でセラミドが合成される(図5の左の経路)。
ここで、セラミド(EOS、NS、NDS、EOH、AS、AP)は、図5におけるグルコシルセラミドを得て生成する左の経路でセラミドが生成される。
これに対し、スフィンゴミエリンを得てセラミドを生成する右の経路においてはセラミド(NS)及び(AS)しか生成しない(特許文献3)。
また、アレルギー性皮膚炎症等による皮膚の乾燥の緩和に関わっているセラミド2[NS/NDS]は両方の経路で生成するが、角層セラミド全体では、左側の経路で6割生成するので、左側の経路を活性化させた方が、角層セラミド生成を促進する。
特開2017-105741号公報 特開2020-007270号公報 特開2021-109870号公報 オリザ油化株式会社 「オリザセラミド」カタログ 2019年5月20日改訂 J. Invest. Dermatol. 96、 523-526 (1991) J. Lipid. Res. 35、 2060-2068 (1994)
このような背景の下、本発明者は、米糠にフリー体のセラミドであるエラスティックアミドを含有し、このエラスティックアミドがヒト型セラミドの一つであるセラミド6[AP]であることを世界で初めて見出し、本発明を完成させた。また、上記エラスティックアミドは、角層セラミド特にセラミド2の産生を促進し、経皮水分蒸散量(TEWL)の低下作用を有するため、アトピー性皮膚炎、乾燥肌の改善作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は新規なエラスティックアミドの製造方法及びエラスティックアミドの新たな用途を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
1.米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程(1)と、前記工程(1)の後に、前記抽出物からエラスティックアミド単離する工程(2)と、からなるエラスティックアミドの製造方法。
2.米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程を有することを特徴とするエラスティックアミド含有組成物の製造方法。
3.エラスティックアミドを有効成分とするTEWL減少剤。
4.エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成促進剤。
5.上記角層セラミドはセラミド2[NS/NDS]であることを特徴とする上記4.に記載の角層セラミド生成促進剤。
6.エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成遺伝子発現促進剤。
7.上記角層セラミド生成遺伝子は、glucosylceramide synthase (GCS)の遺伝子であることを特徴とする上記6.に記載の角層セラミド生成遺伝子発現促進剤。
8.エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成タンパク発現促進剤。
9.上記角層セラミド生成タンパクはglucosylceramide synthase (GCS)及びSphingomyelin synthase (SMS) 2のうちの少なくとも一方であることを特徴とする上記8.に記載の角層セラミド生成タンパク発現促進剤。
10.上記2.~上記9.のいずれかに記載の剤を有効成分とするアトピー性皮膚炎改善剤。
本発明のエラスティックアミドの製造方法によれば、米糠にエラスティックアミドを含有しているため、きわめて、容易且つ効率的にエラスティックアミドを得ることができ、さらに、天然物由来であるため、安全性が高く、米糠油を製造する工程にて生成される抽出物を利用するため環境にも優しい方法で、エラスティックアミドを得ることができる。
また、本発明によれば、エラスティックアミドがTEWL減少作用を有し、これにより、皮膚のバリア機能を高めるため、アトピー性皮膚炎改善剤として有用である。
さらに本発明によればエラスティックアミドが表皮の保水性が高い角層セラミド、特にセラミド2[NS/NDS]生成促進作用を有するため、エラスティックアミドそのもののバリア機能とセラミド2[NS/NDS]の保水作用により、より優れた乾燥肌改善剤、アトピー性皮膚炎改善剤を得ることができる。
エラスティックアミド添加がヒト表皮3DモデルのTEWLに及ぼす影響を示すグラフである。 エラスティックアミド添加がヒト表皮3Dモデルの角層セラミド量に及ぼす影響を示すグラフである。 エラスティックアミドがGCS遺伝子及びタンパク発現に及ぼす影響を示すグラフである。 エラスティックアミドがSMS2遺伝子及びタンパク発現に及ぼす影響を示すグラフである。 エラスティックアミドの保湿メカニズムを示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエラスティックアミドの製造方法は、米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程(1)、を有することを特徴とする。
上記エラスティックアミドはセラミド6[AP]と呼ばれ、下記化学式(1)に示される化合物である。
Figure 2023004811000001
「米糠の抽出物」は、米糠油を製造する工程で生成されるものであれば特に限定されない。
例えば、米糠抽出物は、米糠を有機溶媒で抽出し、その後、その抽出物を沈殿させることにより得ることができるが、この方法に限定されない。また、上記小糠抽出物は、米糠油から製造工程で生成される副産物を抽出したものを使用してもよい。
また、本発明のエラスティックアミドの製造方法は、前記工程(1)の後に、前記抽出物からエラスティックアミド単離する工程(2)を有することを特徴とする。
ここで、前記抽出物からエラスティックアミド単離する方法は特に限定されないが、例えば、活性白土や活性炭、シリカゲル、アルミナ、珪藻土、合成吸着剤、イオン交換樹脂などを用いたクロマトグラフィーやエラスティックアミド以外の成分を吸着、分解、沈殿、濾過、溶解、蒸留などにより取り除く方法により単離することができる。
ここで、エラスティックアミドとエラスティックアミド以外の成分、あるいは、エラスティックアミドを含む画分とエラスティックアミドを含まない画分(画分:複数の成分が混合された物質を分離させて、その混合物質を構成する成分に分ける事)に分けるためには、前記精製方法に用いた活性白土や活性炭、シリカゲル、アルミナ、珪藻土、合成吸着剤、イオン交換樹脂などを適宜併用することが好ましい。このとき、予め吸着剤に前記抽出物を吸着させて「まぶし」を作成しておくことが好ましい。
具体的には、前記抽出物をシリカゲルに吸着させて「まぶし」を作製し、その後、これを中圧フラッシュクロマトグラフィーで分画することによって得ることができる。
また、本発明の角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤はエラスティックアミドを有効成分とすることを特徴とする。
エラスティックアミドを得る方法は特に限定されないが、上述した方法で得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
本発明の角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の剤を適宜配合するとよい。
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dl-α-トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤の食品素材を使用することができる。
具体的な製法としては、本発明の剤を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また、前記本発明の剤を、例えば、油脂、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし、飲料に添加するか、固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム、デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。
本発明の剤を飲食品に適用する場合の添加量としては、病気予防や健康維持が主な目的であるので、飲食品に対して有効成分の含量が合計1~20wt%以下であるのが好ましい。
本発明の角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の剤を適宜配合して製造することができる。本発明の剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
本発明の角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができるが、非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、溶液の状態、または分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、局所組織内投与、皮内、皮下、筋肉内および静脈内注射などによることができる。また、坐剤などの形態としてもよい。更に、点眼薬として投与することができる。
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として0.5~5000μg、子供では通常0.5~3000μg程度投与することができる。
角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.03~1.5wt%、非経口投与による場合は、0.001~1.0wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
本発明の角層セラミド生成促進剤及びTEWL減少剤は、皮膚外用剤(化粧品、医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いることができる。
本発明の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
上記形態の皮膚外用剤には、本発明の他に、本発明の機能を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キウイ種子油、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2,4,6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3,4-ジメトキシフェニルメチレン)-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
(6)界面活性剤の例
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BF Goodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、免疫賦活剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキスプラセンタ、ユズ種子エキス、ブルーベリーエキス、リンゴンベリーエキス、カンカニクジュヨウエキス、黒米エキス、生コーヒー豆エキス、レスベラトロール、キウイ種子エキス、イチゴ種子エキス、桜エキス、くず乳酸菌等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の免疫賦活剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス、プラセンタ、ユズ種子エキス、ブルーベリーエキス、リンゴンベリーエキス、カンカニクジュヨウエキス、黒米エキス、生コーヒー豆エキス、レスベラトロール、キウイ種子エキス、イチゴ種子エキス、桜エキス、くず乳酸菌等の育毛剤などが挙げられる。
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明によって得られる本発明の剤の各種作用・効果等の確認のために説明するもので、本発明の範囲は、これらの製品および製法に限定されるものではない。
実施例: エラスティックアミドの調製
米糠のエタノール抽出物を出発原料とした。抽出物(10 g)をシリカゲル(22 g)に吸着させて「まぶし」を作製した。これを中圧フラッシュクロマトグラフィー(山善株式会社)で分画した。すなわち「まぶし」を中圧シリカゲルフラッシュカラム(ユニバーサルカラムシリカゲル、3L)に付し、以下の溶媒(1. ヘキサン:酢酸エチル、2. クロロホルム:メタノール)で順次分画を行った。検出にはELSD検出器を用いた。
Figure 2023004811000002
クロロホルム:メタノール(90:10→80:20)で溶出(5-10分)したフラクション17、18を濃縮して粗分画を得た。これを分取HPLC(シリカゲル、Cosmosil 5SL-II, 20×250 mm)でクロロホルム:メタノール(7.5:1)を溶媒として繰り返し精製し、S1 (10 mg) を得た。S1のプロトンおよびカーボン-NMR-NMRスペクトルおよびマススペクトルを文献値(Teinkela J.E.M. et al. Fitoterapia, 112, 65-73, 2016, 2. Huang Q. et al. Chem. Pharm. Bull., 43, 1035-1038, 1995)と比較することで、S1の構造をエラスティックアミドすなわち(2S,3S,4R)-2-[(2R)-2-hydroxytetracosanoylamino]-1,3,4-octadecanetriol [Cer(t18:0/24:0(2OH[R]))] と決定した。なお、本物質はヒトの皮膚に存在するセラミド6[AP]と同一物質であった。
試験例1: エラスティックアミドにおけるTEWLの評価
1.TEWLの測定
ヒト表皮3DモデルにはJ-Tec社のLabCyte EPI-MODEL(24-well)を用いた。エラスティックアミドを終濃度が1, 3および10 μg/mLになるように培地側に添加し、培養0, 1, 3, 5および7日目の経皮水分蒸散量(TEWL)を測定した。TEWLの測定はインテグラル社のTewitro24を用いて行い、添加0日目からの変化量で評価した。その結果を図1に示す。
測定結果及び試験例1における実施例の効果
図1にはエラスティックアミドを1, 3および10 μg/mLの濃度で添加培養後のTEWLの変化を示した。図1に示されるように、エラスティックアミドは、10 μg/mLの濃度において培養5および7日目にcontrolと比較して有意なTEWL減少作用を示した。また、3 μg/mLの濃度においてもTEWLを減少させる傾向を示した。これらの結果より、エラスティックアミドは濃度依存的にTEWLを減少させることがわかった。これにより、エラスティックアミドはTEWLを減少剤として有用であることが確認され、これにより、皮膚バリア機能を有するため、アトピー性皮膚炎改善剤として有用であることが確認された。
試験例2:角層セラミド量の測定
エラスティックアミドを1, 3および10 μg/mLの濃度で添加した実験について、培養7日目のヒト表皮3Dモデルから角層を分離し、クロロホルム:メタノール:PBS=2:1:0.8の混液で角層の脂質を抽出した。得られた脂質サンプルを高分解能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)に供し、セラミド種の分離を行った。HPTLCはクロロホルム:メタノール:酢酸=190:9:1の混液を展開溶媒として2回展開した。分離したスポットは、プレートを10%硫酸銅/8%リン酸発色液に浸した後に180℃で7分加熱することによって発色させ、イメージスキャナー(LAS500)によって各スポットの定量を行った。各セラミド種の定量値は脂質抽出後の角層のタンパク含量で補正した。その結果を図2に示す。図2のうち右上のグラフは角層セラミドの総量、左上はセラミド2[NS/NDS]の量、下のグラフはセラミド2[NS/NDS]以外のセラミド(1[EOS]、3[NP]、 4[EOH]、5[AS]、8[NH]、6[AP]、7[AH])の量である。
結果及び試験例2における実施例の効果
図2には培養7日目の角層セラミド量を示した。定量の結果、10 μg/mLのエラスティックアミドの添加による総セラミド量の有意な増加が認められるとともに、セラミドNS/NDS(セラミド2)の有意な増加も認められた。これらの結果より、エラスティックアミドは角層セラミド量を増加させる作用を有し、これらの角層セラミドうち特にセラミド2[NS/NDS]を増加させる作用を有することが確認され、角層セラミド生成促進剤、セラミド2[NS/NDS]生成促進剤として有用であることが確認された。
試験例3:角層セラミド生成遺伝子及びタンパクの発現促進作用の評価
試験方法
ヒト表皮3DモデルにはJ-Tec社のLabCyte EPI-MODEL(24-well)を用いた。エラスティックアミドおよびを終濃度が1,3および10 μg/mLになるように培地側に添加し、培養2日目に組織全体から抽出したRNAを用いてリアルタイムRT-PCRにより、目的酵素の遺伝子発現量を調べた。また、同様に培養した7日目の組織について、角層を剥がした後の表皮からタンパクを抽出し、ウエスタンブロッティングによって目的酵素のタンパク発現量を調べた。その結果を図3(glucosylceramide synthase (GCS)の遺伝子およびタンパク発現)及び図4 Sphingomyelin synthase (SMS) 2遺伝子及びタンパク)に示す。
試験結果及び試験例3における実施例の効果
図3及び図4に、エラスティックアミドの添加が各酵素の遺伝子およびタンパク発現に及ぼす影響を示した。エラスティックアミドの添加により、glucosylceramide synthase (GCS)の遺伝子およびタンパク発現が有意に増加した。Sphingomyelin synthase (SMS) 2について、エラスティックアミドは遺伝子発現量を有意に増加させたがタンパク発現には影響を及ぼさなかった。その他の酵素発現においてエラスティックアミドの作用は確認されなかった。これにより、エラスティックアミドは、glucosylceramide synthase (GCS)遺伝子発現促進剤、glucosylceramide synthase (GCS)タンパク発現促進剤、Sphingomyelin synthase (SMS) 2遺伝子発現促進剤として有用であることが確認された。
また、図5に示すようにエラスティックアミドは、セラミド合成関連酵素のうちGCSの発現を増加させることで角層セラミド、特にセラミド2[NS/NDS]を増加させ、その結果としてTEWLを改善するというメカニズムによって保湿作用を発揮することが確認された。これにより、TEWL減少剤と有用であることが確認された。
本発明による剤(エラスティックアミド)の配合例を示す。尚、以下の配合例は本発明を限定するものではない。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.45
エラスティックアミド 0.05
100.0wt%
配合例2:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブトウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 10.5
ユズ果汁 4.0
ユズフレーバー 0.6
色素 0.02
エラスティックアミド 0.16
100.0wt%
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.76
有機酸 2.0
香料 0.2
エラスティックアミド 0.04
100.0wt%
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
エラスティックアミド 0.04
香料 微量
水 残余
100.0wt%
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
エラスティックアミド 0.03
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
配合例6:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
エラスティックアミド 0.05
精製水 4.35
100.0wt%
配合例7:ソフトカプセル
玄米胚芽油 47.0wt%
ユズ種子油 40.0
乳化剤 12.0
エラスティックアミド 1.0
100.0wt%
配合例8:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
エラスティックアミド 1.0
100.0wt%
配合例9:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 1.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
配合例10:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 0.1
精製水 残余
100.0wt%
配合例11:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサ抽出物 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 1.0
1、3-ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
配合例12:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L-アルギニン 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
配合例13:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
配合例14:シャンプー
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
(E.O2モル) 15.0
ヤシ油脂肪族ジエタノールアミド 5.0
グリセリン 3.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 0.4
エタノール 5.0
香料及び防腐剤 適量
イオン交換水 残余
全体 100wt%
配合例15:ヘヤークリーム
流動パラフィン 20.0wt%
固形パラフィン 3.0
ポリオキシエチレンセチル エーテル
(E.O15モル) 2.0
ソルビタンセスキオレート 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 0.2
エタノール 10.0
水酸化カリウム 0.1
グリセリン 3.0
香料及び防腐剤 適量
全体 100wt%
配合例16:軟膏剤
サラシミツロウ 5.0wt%
精製ラノリン 5.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
エラスティックアミド 1.0
香料 0.1
ワセリン 残余
全体 100wt%
以上により、本発明は、新規なエラスティックアミドの製造方法及びエラスティックアミドの新たな用途を提供することができる。

Claims (10)

  1. 米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程(1)と、
    前記工程(1)の後に、前記抽出物からエラスティックアミド単離する工程(2)と、
    からなるエラスティックアミドの製造方法。
  2. 米糠を極性溶媒で抽出して抽出物を得る工程を有することを特徴とするエラスティックアミド含有組成物の製造方法。
  3. エラスティックアミドを有効成分とするTEWL減少剤。
  4. エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成促進剤。
  5. 上記角層セラミドはセラミド2[NS/NDS]であることを特徴とする請求項4に記載の角層セラミド生成促進剤。
  6. エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成遺伝子発現促進剤。
  7. 上記角層セラミド生成遺伝子は、glucosylceramide synthase (GCS)の遺伝子であることを特徴とする請求項6に記載の角層セラミド生成遺伝子発現促進剤。
  8. エラスティックアミドを有効成分とする角層セラミド生成タンパク発現促進剤。
  9. 上記角層セラミド生成タンパクはglucosylceramide synthase (GCS)及びSphingomyelin synthase (SMS) 2のうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項8に記載の角層セラミド生成タンパク発現促進剤。
  10. 請求項2~請求項9のいずれかに記載の剤を有効成分とするアトピー性皮膚炎改善剤。
JP2021165998A 2021-06-24 2021-10-08 エラスティックアミドの製造方法並びにそれを用いた角層セラミド生成促進剤及びtewl減少剤 Pending JP2023004811A (ja)

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