JP2023004606A - ユーザ装置、基地局、及び通信方法 - Google Patents

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【課題】複数送受信ポイント(TRP)によるセル運用時においてビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うユーザ装置及び通信方法を提供する。【解決手段】N個(N≧2)のTRPを有するセルを管理する基地局との無線通信を行うUE100は、N個のビーム障害検出リソースセットを設定するための、セルの帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リストを含む無線リソース制御(RRC)メッセージを基地局から受信する通信部110と、当該下りリンク帯域幅部分を用いた無線通信において、ビーム障害検出設定リストに基づいて、N個のビーム障害検出リソースセットのそれぞれについてビーム障害を個別に検出する制御部120と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、移動通信システムで用いるユーザ装置、基地局、及び通信方法に関する。
近年、移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、MIMO(multi-input multi-output)の拡張として、複数送受信ポイント(Transmission/Reception Point:TRP)伝送の導入が検討されている(非特許文献1参照)。このような複数TRP伝送では、分散して設けられる複数のTRPにより1つのセルを構成し、これら複数TRPを同時に用いてユーザ装置との無線通信を行うことにより、効率的な伝送を実現できる。なお、TRPは、パネル又はアンテナパネルと称されることもある。
複数TRPによるセル運用時において、従来はセル単位で行われていたビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うことが提案されている(非特許文献2及び3参照)。具体的には、ビーム障害を検出するためのTRP固有のカウンタ・タイマを導入し、ユーザ装置において、物理レイヤから媒体アクセス制御(MAC)レイヤに通知されるビーム障害イベント(ビーム障害インスタンス指示子)をカウンタでカウントし、タイマの満了前にカウント値が規定回数以上になると、ビーム障害が検出される。
複数TRPによるセル運用時においてビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うためには、ビーム障害を検出するための参照信号リソースを含むビーム障害検出リソースセットをTRPごとに個別にユーザ装置に設定する必要があると考えられる。しかしながら、既存の3GPPの技術仕様においては、TRPごとのビーム障害検出リソースセットをユーザ装置に設定する仕組みが存在しない。よって、ビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うことが困難である。
そこで、本発明は、複数TRPによるセル運用時においてビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うことを可能とするユーザ装置、基地局、及び通信方法を提供することを目的とする。
第1の態様に係るユーザ装置は、N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理する基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100)であって、N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記基地局(200)から受信する通信部(110)と、前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ビーム障害検出設定リスト(520)に基づいて、前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出する制御部(120)と、を備える。
第2の態様に係る基地局は、N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理するとともに、ユーザ装置(100)との無線通信を行う基地局(200)であって、N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記ユーザ装置(100)に送信する通信部(210)を備え、前記ビーム障害検出設定リスト(520)は、前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ユーザ装置(100)が前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出するために用いられる。
第3の態様に係る通信方法は、N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理する基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100)が実行する通信方法であって、N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記基地局(200)から受信するステップと、前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ビーム障害検出設定リスト(520)に基づいて、前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出するステップと、を備える。
本発明の一態様によれば、複数TRPによるセル運用時においてビーム障害検出・復旧をTRP単位で行うことを可能とするユーザ装置、基地局、及び通信方法を提供できる。
一実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。 一実施形態に係る移動通信システムにおけるプロトコルスタックの構成例を示す図である。 単一TRPによるセル運用時においてセカンダリセル(SCell)でビーム障害が検出された場合の動作例を示す図である。 単一TRPによるセル運用時においてスペシャルセル(SpCell)でビーム障害が検出された場合の動作例を示す図である。 一実施形態に係る複数TRP(multi-TRP)伝送の概要を示す図である。 一実施形態に係るUEの構成を示す図である。 一実施形態に係る基地局の構成を示す図である。 一実施形態に係るTRP単位でのBFD動作を示す図である。 一実施形態に係るRRCメッセージの構成例を示す図である。 一実施形態に係るTRP単位でのBFD動作を示す図である。 一実施形態に係るBWP設定(BWP-DownlinkDedecated)の構成例を示す図である。 一実施形態に係るBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)の構成例を示す図である。 一実施形態に係るUE内の動作を示す図である。 一実施形態に係るBFD用の参照信号リソースが提供されない場合の動作を説明するための図である。 一実施形態に係るBFD用の参照信号リソースが提供されない場合の動作を説明するための図である。 一実施形態に係るBFD用の参照信号リソースが提供されない場合の動作を説明するための図である。 一実施形態に係る既存の無線リンクモニタリングとの共存を説明するための図である。 一実施形態に係るRRCメッセージの構成例を示す図である。 一実施形態に係る無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)の構成例を示す図である。 一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作の比較例を示す図である。 一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作を示す図である。 一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作を示す図である。 一実施形態に係るUEにおけるMACエンティティの動作の具体例を示す図である。 一実施形態に係るUEにおけるMACエンティティの動作の具体例を示す図である。
図面を参照しながら、実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(移動通信システム)
まず、図1を参照して、実施形態に係る移動通信システム1の構成について説明する。移動通信システム1は、例えば、3GPPの技術仕様(Technical Specification:TS)に準拠したシステムである。以下において、移動通信システム1として、3GPP規格の第5世代システム(5th Generation System:5GS)、すなわち、NR(New Radio)に基づく移動通信システムを例に挙げて説明する。
移動通信システム1は、ネットワーク10と、ネットワーク10と通信するユーザ装置(User Equipment:UE)100とを有する。ネットワーク10は、5Gの無線アクセスネットワークであるNG-RAN(Next Generation Radio Access Network)20と、5Gのコアネットワークである5GC(5G Core Network)30とを含む。
UE100は、ユーザにより利用される装置である。UE100は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話端末、タブレット端末、ノートPC、通信モジュール、又は通信カードなどの移動可能な装置である。UE100は、車両(例えば、車、電車など)又はこれに設けられる装置であってよい。UE100は、車両以外の輸送機体(例えば、船、飛行機など)又はこれに設けられる装置であってよい。UE100は、センサ又はこれに設けられる装置であってよい。なお、UE100は、移動局、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。
NG-RAN20は、複数の基地局200を含む。各基地局200は、少なくとも1つのセルを管理する。セルは、通信エリアの最小単位を構成する。1つのセルは、1つの周波数(キャリア周波数)に属し、1つのコンポーネントキャリアにより構成される。用語「セル」は、無線通信リソースを表すことがあり、UE100の通信対象を表すこともある。各基地局200は、自セルに在圏するUE100との無線通信を行うことができる。基地局200は、RANのプロトコルスタックを使用してUE100と通信する。基地局200は、UE100へ向けたNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインターフェイスを介して5GC30に接続される。このようなNRの基地局200は、gNodeB(gNB)と称されることがある。
5GC30は、コアネットワーク装置300を含む。コアネットワーク装置300は、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)及び/又はUPF(User Plane Function)を含む。AMFは、UE100のモビリティ管理を行う。UPFは、ユーザプレーン処理に特化した機能を提供する。AMF及びUPFは、NGインターフェイスを介して基地局200と接続される。
次に、図2を参照して、実施形態に係る移動通信システム1におけるプロトコルスタックの構成例について説明する。
UE100と基地局200との間の無線区間のプロトコルは、物理(PHY)レイヤと、MAC(Medium Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、RRC(Radio Resource Control)レイヤとを有する。
PHYレイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100のPHYレイヤと基地局200のPHYレイヤとの間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
物理チャネルは、時間領域における複数のOFDMシンボルと周波数領域における複数のサブキャリアとで構成される。1つのサブフレームは、時間領域で複数のOFDMシンボルで構成される。リソースブロックは、リソース割当単位であり、複数のOFDMシンボルと複数のサブキャリアとで構成される。フレームは、10msで構成されることができ、1msで構成された10個のサブフレームを含むことができる。サブフレーム内には、サブキャリア間隔に応じた数のスロットが含まれることができる。
物理チャネルの中で、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)は、例えば、下りリンクスケジューリング割り当て、上りリンクスケジューリンググラント、及び送信電力制御等の目的で中心的な役割を果たす。
NRでは、UE100は、システム帯域幅(すなわち、セルの帯域幅)よりも狭い帯域幅を使用できる。基地局200は、連続するPRBからなる帯域幅部分(BWP)をUE100に設定する。UE100は、アクティブなBWPにおいてデータ及び制御信号を送受信する。UE100には、例えば、最大4つのBWPが設定可能である。各BWPは、異なるサブキャリア間隔を有していてもよいし、周波数が相互に重複していてもよい。UE100に対して複数のBWPが設定されている場合、基地局200は、ダウンリンクにおける制御によって、どのBWPをアクティブ化するかを指定できる。これにより、基地局200は、UE100のデータトラフィックの量等に応じてUE帯域幅を動的に調整でき、UE電力消費を減少させ得る。
基地局200は、例えば、サービングセル上の最大4つのBWPのそれぞれに最大3つの制御リソースセット(control resource set:CORESET)を設定できる。CORESETは、UE100が受信すべき制御情報のための無線リソースである。UE100には、サービングセル上で最大12個のCORESETが設定され得る。各CORESETは、0乃至11のインデックスを有する。例えば、CORESETは、6つのリソースブロック(PRB)と、時間領域内の1つ、2つ、又は3つの連続するOFDMシンボルとにより構成される。
MACレイヤは、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセスプロシージャ等を行う。UE100のMACレイヤと基地局200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。基地局200のMACレイヤはスケジューラを含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースを決定する。
RLCレイヤは、MACレイヤ及びPHYレイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤと基地局200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
PDCPレイヤの上位レイヤとしてSDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤが設けられていてもよい。SDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤは、コアネットワークがQoS制御を行う単位であるIPフローとAS(Access Stratum)がQoS制御を行う単位である無線ベアラとのマッピングを行う。
RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCレイヤと基地局200のRRCレイヤとの間では、各種設定のためのRRCシグナリングが伝送される。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態にある。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間にRRC接続がない場合、UE100はRRCアイドル状態にある。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間のRRC接続がサスペンドされている場合、UE100はRRCインアクティブ状態にある。
RRCレイヤの上位に位置するNASレイヤは、UE100のセッション管理及びモビリティ管理を行う。UE100のNASレイヤとコアネットワーク装置300(AMF)のNASレイヤとの間では、NASシグナリングが伝送される。なお、UE100は、無線インターフェイスのプロトコル以外にアプリケーションレイヤ等を有する。
(ビーム障害検出・復旧の概要)
次に、図3及び図4を参照して、ビーム障害検出・復旧の概要について説明する。
NRは、第4世代の無線アクセス技術であるLTE(Long Term Evolution)に比べて、ミリ波帯又はテラヘルツ波帯といった高周波数帯による広帯域伝送が可能である。NRでは、このような高周波数帯の電波における電波減衰を補うために、基地局200とUE100との間で、多数のアンテナを使用した高指向性のビームフォーミングを利用し、高いビーム利得を得ている。NRでは、基地局200とUE100との間のビームペアを確立及び維持するためのビーム制御技術が導入されている。ビーム障害検出・復旧技術は、このようなビーム制御技術の1つである。
ビーム障害検出(BFD)に関し、基地局200は、ビーム障害を検出するための下りリンクの参照信号リソースをUE100に設定する。このような参照信号リソースは、SSB(SS/PBCH Block)及びCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)のいずれかである。SSBは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、PBCH(Physical Broadcast Channel)、及び復調参照信号(DMRS)を含む。例えば、SSBは、時間領域において連続した4つのOFDMシンボルから構成されてもよい。また、SSBは、周波数領域において連続した240サブキャリア(すなわち、20リソースブロック)から構成されてもよい。PBCHは、マスタ情報ブロック(MIB)を運ぶ物理チャネルである。CSI-RSは、無線チャネルの状態をUE100が測定するために送信される参照信号である。
なお、UE100は、SSBが下りリンクBWPの帯域内にあれば、SSBを用いてビーム障害を検出できる。UE100は、SSBが下りリンクBWPの帯域内に無ければ、基地局200から設定されたCSI-RSを用いてビーム障害を検出できる。
UE100において、MACレイヤは、物理レイヤから通知されるビーム障害イベント(ビーム障害インスタンス指示子)をカウンタでカウントし、タイマの満了前にカウント値が規定回数以上になると、ビーム障害を検出(宣言)する。
図3に、単一TRPによるセル運用時においてセカンダリセル(SCell)でビーム障害が検出された場合の動作例を示す。
図3において、基地局200が、1つのTRP201により構成されるSCell250Bを管理する一例を示している。基地局200(TRP201)は、ビーム#0乃至ビーム#2の合計3つのビームを形成している。UE100は、SCell250Bにおいて、ビーム#0を用いた通信中にビーム障害を検出する。
この場合、UE100は、ビーム障害復旧MAC制御要素(BFR MAC CE)の送信を開始することにより、ビーム障害復旧(BFR)をトリガする。ここで、UE100は、SCellに適したビーム(例えば、ビーム#1)を選択し、ビーム障害に関する情報とともに選択ビーム情報をBFR MAC CEにより示す。UE100は、BFR MAC CEの送信に使用されたHARQプロセスの新しい送信のアップリンクグラントを示すPDCCHを受信すると、SCell250Bのビーム障害からの復旧が完了する。
図4に、単一TRPによるセル運用時においてスペシャルセル(SpCell)でビーム障害が検出された場合の動作例を示す。SpCellは、プライマリセル(PCell)と称されてもよい。
図4において、基地局200が、1つのTRP201により構成されるSpCell250Aを管理する一例を示している。基地局200(TRP201)は、ビーム#0乃至ビーム#2の合計3つのビームを形成している。UE100は、SpCell250Aにおいて、ビーム#0を用いた通信中にビーム障害を検出する。
この場合、UE100は、SpCell250Aに対するランダムアクセス手順を開始することにより、BFRをトリガする。ここで、UE100は、BFRを実行するために適切なビーム(例えば、ビーム#1)を選択する。ランダムアクセス手順が完了すると、BFRが完了する。
(複数TRP伝送の概要)
次に、図5を参照して、実施形態に係る複数TRP(multi-TRP)伝送の概要について説明する。
複数TRP伝送では、基地局200は、分散して設けられる複数のTRP201により1つのセル250を構成する。図5において、複数のTRP201として、2つのTRP(TRP201#0及びTRP201#0)を例示している。しかしながら、基地局200は、3つ以上のTRP201により1つのセル250を構成してもよい。以下においては、1つのセル250を構成するTRP201の数が2つである場合について主として説明する。
複数TRP伝送では、複数のTRP201から異なるデータを送信して空間多重を行い、データレートを上げることが可能である。或いは、複数のTRP201から同じデータを送信してダイバーシティを行い、送信の信頼性及び堅牢性を向上させることも可能である。
複数TRP伝送には、単一のPDCCHを用いるスキームと複数のPDCCHを用いるスキームがある。単一のPDCCHベースのスキームでは、1つのTRP201がPDCCH(下りリンク制御情報(DCI))を送信し、各TRP201のPDSCHレイヤのセットをスケジューリングする。これに対し、複数のPDCCHを用いるスキームでは、各TRP201が自身のPDSCHを個別にスケジューリングする。以下においては、複数のPDCCHを用いるスキームを主として想定する。
複数のPDCCHを用いるスキームにおいて、TRP201ごとにCORESETを異ならせることが可能である。具体的には、TRP201とCORESETプールインデックスとが1対1で対応付けられる。基地局200は、UE100にCORESETを設定する際に、当該CORESETが属するCORESETプールインデックスをUE100に通知する。そのため、CORESETプールインデックスは、TRP201を識別するインデックスであるとみなすことができる。
実施形態において、このような複数TRP201を用いたセル運用時において、従来はセル250単位で行われていたBFD・BFRをTRP201単位で行うことを想定する。具体的には、ビーム障害を検出するためのTRP201固有のカウンタ・タイマを導入し、UE100において、物理レイヤからMACレイヤに通知されるビーム障害インスタンス指示子をカウンタでカウントし、タイマの満了前にカウント値が規定回数以上になると、ビーム障害が検出される。
このようなTRP201単位でのBFD・BFRを行うためには、ビーム障害を検出するための参照信号リソースを含むビーム障害検出リソースセット(以下、「BFDリソースセット」と呼ぶ)をTRP201ごとに個別にUE100に設定する必要があると考えられる。しかしながら、既存の3GPPの技術仕様においては、TRP201ごとのBFDリソースセットをUE100に設定する仕組みが存在しない。一実施形態では、BFD・BFRをTRP201単位で行うことを可能とする。
また、BFD用の参照信号リソースをTRP201ごとに個別にUE100に設定することを必須とする場合、BFD・BFRのためのシグナリング量が増加する懸念がある。一実施形態では、BFD用の参照信号リソースが提供されないBFDリソースセット/TRP201についてもBFD・BFRを可能とする仕組みを実現する。
また、既存の無線リンクモニタリング(すなわち、無線リンク障害(RLF)の検出及びビーム障害の検出)は、TRP201単位ではなく、セル250単位で行われている。一実施形態では、このような既存技術とTRP201単位でのBFDとを適切に共存させることを可能とする。
また、UE100がすべてのTRP201についてビーム障害を検出した場合であっても、いずれかのTRP201についてビーム障害から復旧しているのであれば、通信(データ送受信)を行うことが可能である。ビーム障害から復旧したか否かの状況を考慮せずに、ビーム障害からの復旧のためのランダムアクセスプロシージャを開始してしまうと、ランダムアクセスプロシージャの実行中はデータ送受信ができないため、通信の中断が生じる。一実施形態では、このような通信の中断を抑制可能とする。
(ユーザ装置の構成)
次に、図6を参照して、一実施形態に係るUE100の構成について説明する。UE100は、通信部110及び制御部120を備える。
通信部110は、無線信号を基地局200と送受信することによって基地局200との無線通信を行う。通信部110は、少なくとも1つの送信部111及び少なくとも1つの受信部112を有する。送信部111及び受信部112は、複数のアンテナ及びRF回路を含んで構成されてもよい。アンテナは、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナは、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。RF回路は、アンテナを介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
制御部120は、UE100における各種の制御を行う。制御部120は、通信部110を介した基地局200との通信を制御する。上述及び後述のUE100の動作は、制御部120の制御による動作であってよい。制御部120は、プログラムを実行可能な少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムを記憶するメモリを含んでよい。プロセッサは、プログラムを実行して、制御部120の動作を行ってもよい。制御部120は、アンテナ及びRF回路を介して送受信される信号のデジタル処理を行うデジタル信号プロセッサを含んでもよい。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。なお、メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリは、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。メモリの全部又は一部は、プロセッサ内に含まれていてよい。
一実施形態に係るUE100において、通信部110は、N個(N≧2)のTRP201を有するセル250を管理する基地局200との無線通信を行う。通信部110は、N個のBFDリソースセットを設定するリストであって、セル250の帯域幅の一部である下りリンクBWPと対応付けられたビーム障害検出設定リスト(以下、「BFD設定リスト」と呼ぶ)を含むRRCメッセージを基地局200から受信する。制御部120は、当該下りリンクBWPを用いた無線通信において、BFD設定リストに基づいて、N個のBFDリソースセットのそれぞれについてビーム障害を個別に検出する。これにより、複数のTRP201を用いたセル250の運用時において、TRP201ごとのBFDリソースセットをRRCレイヤにおいてUE100に設定することが可能になるため、BFD・BFRをTRP201単位で行うことが可能になる。その結果、一方のTRP201で障害が発生しても、他方のTRP201で通信を継続可能になるため、通信の耐障害性を高めることができる。
また、一実施形態に係るUE100において、制御部120は、ビーム障害を検出するための参照信号リソースを提供しないBFDリソースセットがある場合、当該参照信号リソースに代えて所定の参照信号リソースを用いて、当該BFDリソースセットについてビーム障害を検出する。例えば、制御部120は、当該BFDリソースセットと対応付けられたCORESETプールインデックスに基づいて、PDCCHのためのアクティブな送信設定指示子(Transmission Configuration Indication:TCI)状態を特定し、アクティブなTCI状態により示される参照信号リソースを所定の参照信号リソースとして用いて、当該BFDリソースセットについてビーム障害を検出する。これにより、複数のTRP201を用いたセル250の運用時において、参照信号リソースが提供されないTRPについてもBFD・BFRを行うことが可能になる。その結果、シグナリング量の削減が可能になる。
また、一実施形態に係るUE100において、通信部110は、セル250単位での無線リンクモニタリングを設定する無線リンクモニタリング設定と、N個のBFDリソースセットを設定するBFD設定リストとを含むRRCメッセージを基地局200から受信する。制御部120は、無線リンクモニタリング設定に基づいてセル250単位でRLFを検出し、BFD設定リスト520に基づいてN個のBFDリソースセット521#0及び521#1のそれぞれについてビーム障害を個別に検出する。これにより、複数のTRP201を用いたセル250の運用時において、セル250単位での無線リンクモニタリングとTRP201単位でのBFDとを適切に共存させることが可能になる。その結果、セル250単位でのRLF検出・復旧と、TRP201単位でのBFD・BFRとによる2段階の障害検出・復旧を実現できるため、通信の耐障害性を高めることが可能になる。
また、一実施形態に係るUE100において、制御部120は、N個のBFDリソースセットのすべてについてビーム障害を検出した場合、ビーム障害からの復旧の状況に基づいて、セル250(具体的には、SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始するか否かを決定する。例えば、1つのBFDリソースセットについてビーム障害を検出した制御部120は、他のBFDリソースセットについてビーム障害を検出し、且つ、どのBFDリソースセットについてもビーム障害から復旧していない場合に限り、セル250に対するランダムアクセスプロシージャを開始する。これにより、ランダムアクセスプロシージャの開始条件にBFRの状況を反映させることで、可能な限り通信を継続させることができる。
(基地局の構成)
次に、図7を参照して、一実施形態に係る基地局200の構成について説明する。基地局200は、N個のTRP201(図7の例では、TRP201#0及びTRP201#1)と、通信部210と、ネットワークインターフェイス220と、制御部230とを有する。
各TRP201は、複数のアンテナを含み、ビームフォーミング可能に構成される。TRP201は、パネル又はアンテナパネルと称されてもよい。アンテナは、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナは、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。各TRP201は、分散して配置され、1つのセル250を構成する。基地局200が複数のセルを管理する場合、基地局200は、セルごとにN個のTRP201を有していてもよい。
通信部210は、例えば、UE100からの無線信号を受信し、UE100への無線信号を送信する。通信部210は、少なくとも1つの送信部211及び少なくとも1つの受信部212を有する。送信部211及び受信部212は、RF回路を含んで構成されてもよい。RF回路は、アンテナを介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
ネットワークインターフェイス220は、信号をネットワークと送受信する。ネットワークインターフェイス220は、例えば、基地局間インターフェイスであるXnインターフェイスを介して接続された隣接基地局から信号を受信し、隣接基地局へ信号を送信する。また、ネットワークインターフェイス220は、例えば、NGインターフェイスを介して接続されたコアネットワーク装置300から信号を受信し、コアネットワーク装置300へ信号を送信する。
制御部230は、基地局200における各種の制御を行う。制御部230は、例えば、通信部210を介したUE100との通信を制御する。また、制御部230は、例えば、ネットワークインターフェイス220を介したノード(例えば、隣接基地局、コアネットワーク装置300)との通信を制御する。上述及び後述の基地局200の動作は、制御部230の制御による動作であってよい。制御部230は、プログラムを実行可能な少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムを記憶するメモリを含んでよい。プロセッサは、プログラムを実行して、制御部230の動作を行ってもよい。制御部230は、アンテナ及びRF回路を介して送受信される信号のデジタル処理を行うデジタル信号プロセッサを含んでもよい。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。なお、メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリの全部又は一部は、プロセッサ内に含まれていてよい。
一実施形態に係る基地局200は、N個のTRP201を有するセル250を管理するとともに、UE100との無線通信を行う。通信部210は、N個のBFDリソースセットを設定するリストであって、セル250の帯域幅の一部である下りリンクBWPと対応付けられたBFD設定リストを含むRRCメッセージをUE100に送信する。BFD設定リストは、当該下りリンクBWPを用いた無線通信において、UE100がN個のBFDリソースセットのそれぞれについてビーム障害を個別に検出するために用いられる。これにより、複数のTRP201を用いたセル250の運用時において、TRP201ごとのBFDリソースセットをRRCレイヤにおいてUE100に設定することが可能になるため、UE100がBFD・BFRをTRP201単位で行うことが可能になる。その結果、UE100は、一方のTRP201で障害が発生しても、他方のTRP201で通信を継続可能になるため、通信の耐障害性を高めることができる。
また、一実施形態に係る基地局200において、制御部230は、セル250単位での無線リンクモニタリングを設定する無線リンクモニタリング設定と、N個のBFDリソースセットを設定するBFD設定リストとを含むRRCメッセージを生成する。通信部210は、当該RRCメッセージをUE100に送信する。無線リンクモニタリング設定は、参照信号リソースを示す情報と、参照信号リソースの用途を示す情報とを含む。制御部120は、BFD設定リストをUE100に設定する場合、無線リンクモニタリング設定における参照信号リソースの用途として、ビーム障害の検出を設定せずに、RLFの検出を設定する。これにより、複数のTRP201を用いたセル250の運用時において、セル250単位での無線リンクモニタリングとTRP201単位でのBFDとを適切に共存させることが可能になる。その結果、UE100は、セル250単位でのRLF検出・復旧と、TRP201単位でのBFD・BFRとによる2段階の障害検出・復旧を実現できるため、通信の耐障害性を高めることが可能になる。
(TRP単位でのビーム障害検出動作)
次に、図8乃至図10を参照して、一実施形態に係るTRP201単位でのBFD動作について説明する。
図8に示すように、ステップS101において、N個のTRP201を有するセル250を管理する基地局200(通信部210)は、N個のBFDリソースセットを設定するリストであって、セル250の帯域幅の一部である下りリンクBWPと対応付けられたBFD設定リストを含むRRCメッセージをUE100に送信する。UE100(通信部110)は、RRCメッセージを受信する。なお、RRCメッセージは、UE固有のRRCメッセージであって、例えばRRC Reconfigurationメッセージであってもよい。
このように、下りリンクBWPとBFD設定リストとを対応付けることにより、下りリンクBWPごとにBFD設定リストを個別に設定できる。そのため、下りリンクBWPに求められる要件に応じて最適なBFD設定リストを設定可能になる。
ステップS102において、UE100(制御部120)は、当該下りリンクBWPを用いた無線通信において、基地局200により設定されたBFD設定リストに基づいて、N個のBFDリソースセットのそれぞれについてビーム障害を個別に検出する(ビームモニタリング)。UE100(制御部120)は、いずれかのBFDリソースセットについてビーム障害を検出した場合、検出したビーム障害から復旧するためのBFRプロシージャを開始(トリガ)する。
図9に示すように、一実施形態に係るRRCメッセージは、下りリンクBWP(具体的には、UE固有の下りリンクBWP)をUE100に設定するBWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500を含む。BWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500は、下りリンクBWPのUE固有のパラメータを設定する情報要素である。BWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500には、セル250単位での無線リンクモニタリングを設定する無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510と、N個のBFDリソースセットを設定するBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520とを含めることができる。BWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500にBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を含めることにより、UE100に設定する下りリンクBWPごとにBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を設定可能になる。UE100(制御部120)は、BWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500で設定された下りリンクBWPを無線通信に用いる場合、すなわち、当該下りリンクBWPがアクティブなBWPである場合、当該下りリンクBWPと対応付けられたBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を用いてビームモニタリングを行う。
ここで、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510と異なる情報要素である。具体的には、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510は、既存の技術仕様で規定された情報要素であって、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、既存の技術仕様で規定されていない新たな情報要素である。このように、TRP201単位でのBFDのための新たな情報要素を導入することにより、TRP201単位でのBFDが可能になるとともに、既存の無線リンクモニタリングとの共存が可能になる。
BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521を含む。例えば、N=2である場合、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、2個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0及び521#1を含む。各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521は、下りリンクにおける参照信号リソースを含む。参照信号リソースは、SSB及びCSI-RSのいずれかである。ここで、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521中の参照信号リソースは、ビーム障害(beamfailure)の検出を用途とした参照信号リソースとして設定される。言い換えると、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521中の参照信号リソースは、RLFの検出を用途とした参照信号リソースとして設定されない。詳細については後述するが、一実施形態では、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510を用いてRLFの検出をセル250単位で行い、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を用いてビーム障害の検出をTRP201単位で行うこととしている。
一実施形態において、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521は、N個のTRP201と1対1で対応付けられる。例えば、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0はTRP201#0と対応付けられ、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#1はTRP201#1と対応付けられる。これにより、TRP201単位でのBFDが可能になる。
また、一実施形態において、各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521は、1つ又は複数の参照信号リソースを含み、当該1つ又は複数の参照信号リソースのそれぞれは、ビームと1対1で対応付けられてもよい。例えば、図10に示すように、TRP201#0が3つのビーム#0乃至#2を形成するとともに、TRP201#1が3つのビーム#0乃至#2を形成するものとする。このような場合、基地局200(制御部230)は、RRCメッセージにより、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0と、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット(BFD Resource Set)521#1とをUE100に設定する。そして、基地局200(制御部230)は、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0において、3つのビーム#0乃至#2と1対1で対応付けられた3つの参照信号リソースを設定する。また、基地局200(制御部230)は、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#1において、3つのビーム#0乃至#2と1対1で対応付けられた3つの参照信号リソースを設定する。これにより、UE100(制御部120)は、TRP201ごと、且つ、ビームごとに、ビーム障害を検出することが可能になる。
次に、図11及び図12を参照して、一実施形態に係るRRCメッセージの具体例について説明する。図11及び図12は、3GPPのRRCレイヤの技術仕様書(TS38.331)における記載例を示している。
図11に示すように、UE固有の下りリンクBWPをUE100に設定するBWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500は、セル250単位での無線リンクモニタリングを設定する無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510と、N個のBFDリソースセットを設定するBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList-r17)520とを含めることができる。ここで「-r17」とは、3GPP規格のリリース17で導入される情報要素であることを意味するが、リリース18以降で導入されてもよい。以下においては、「-r17」の表記を適宜省略する。
なお、UE100に設定されたBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、基地局200からの解放指示により解放(Release)できる。例えば、基地局200は、複数TRPによるセル運用から単一TRPによるセル運用に変更する場合、UE100に設定されたBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を解放する解放指示をUE100に送信する。UE100は、解放指示の受信に応じて、設定されたBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を解放する。
図12に示すように、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520は、最大でmaxNrOfBFD-ResourceSets個までのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521を含む。
各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521には、当該BFDリソースセットを識別するBFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)と、1つ又は複数の参照信号リソースを追加・変更する追加・変更リスト(bfd-ResourcesToAddModList)と、1つ又は複数の参照信号リソースを解放する解放リスト(bfd-ResourcesToReleaseList)と、物理レイヤからのビーム障害インスタンス指示子の最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)と、ビーム障害を検出するためのタイマ値(beamFailureDetectionTimerPerRS)と、を含めることができる。
BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)は、BFDリソースセットを識別する識別子である。BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)は、対応するTRP201を識別する識別子であるとみなすことができる。BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)は、CORESETプールインデックス(coresetPoolIndex)と1対1で対応付けられてもよい。例えば、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)の「0」がCORESETプールインデックス(coresetPoolIndex)の「0」と対応付けられ、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)の「1」がCORESETプールインデックス(coresetPoolIndex)の「1」と対応付けられる。
追加・変更リスト(bfd-ResourcesToAddModList)は、追加・変更する1つ又は複数の参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)のリストである。具体的には、追加・変更リスト(bfd-ResourcesToAddModList)は、ビーム障害を検出するための参照信号のリストであって、ネットワーク(基地局200)が設定できる参照信号の制限は技術仕様(例えば、TS38.213の表5-1)で指定される。ネットワーク(基地局200)は、リソースセットごとに最大所定数の参照信号リソースを設定する。詳細については後述するが、各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521について、BFDの用途で参照信号が提供されていない場合、UE100は、対応するCORESETプールインデックス(coresetPoolIndex)と対応付けられたPDCCHのためのアクティブなTCI状態に基づいてビームモニタリングを実行する。
設定される参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)は、当該参照信号リソースを識別する参照信号リソース識別子(beamFailureDetectionRS-Id)と、UE100がBFDに用いるべき参照信号である参照信号リソース(detectionResource)とを含む。参照信号リソース(detectionResource)には、SSBインデックス(ssb-Index)又はCSI-RSインデックス(csi-RS-Index)が設定される。
解放リスト(bfd-ResourcesToReleaseList)は、解放する参照信号リソースの参照信号リソース識別子(beamFailureDetectionRS-Id)のリストである。
最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)は、UE100がBFRプロシージャをトリガするビーム障害イベントの数(すなわち、物理レイヤからのビーム障害インスタンス指示子の数)を示す。例えば、値「n1」は1つのビーム障害インスタンス指示子に対応し、値「n2」は2つのビーム障害インスタンスに対応する。タイマ値(beamFailureDetectionTimerPerRS)は、BFD用のタイマである。
上述のように、UE100(制御部120)のMACレイヤは、物理レイヤからビーム障害イベント(ビーム障害インスタンス指示子)が規定時間内に規定回数だけ通知された場合、ビーム障害を検出する。各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521は、当該規定時間及び当該規定回数を他のBFDリソースセットと独立に設定する情報を含む。当該規定回数を示す最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)及び当該規定時間を示すタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)は、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521ごと、すなわち、TRP201ごとに設定される。これにより、ビーム障害を検出する条件をTRP201ごとに最適化可能になる。
図13に示すように、UE100において、物理(PHY)レイヤは、設定されたBFDリソースセットごとに無線リンク品質を評価する。無線リンク品質は、PDCCHのブロック誤り率(BLER)であってもよい。例えば、物理レイヤは、BFDリソースセット内のすべての参照信号リソースの無線リンク品質が閾値よりも悪い場合、当該BFDリソースセットのBFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)と共にビーム障害インスタンス指示子をMACレイヤに周期的に出力する。この周期は、例えば、BFDリソースセット内の最小の参照信号の周期及び2msのうち、いずれか大きい方に設定される。なお、ビーム障害インスタンス指示子としてBFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)を用いてもよい。
各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521は、物理レイヤで測定された無線リンク品質と比較される閾値を他のBFDリソースセットと独立に設定する情報を含んでもよい。物理レイヤは、いずれかのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521における無線リンク品質が、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられた閾値よりも悪いことに応じて、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521を示すビーム障害イベント(ビーム障害インスタンス指示子)をMACレイヤに通知する。これにより、無線リンク品質と比較される閾値を、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521ごと、すなわち、TRP201ごとに個別に設定できるため、ビーム障害イベントを検出する条件をTRP201ごとに最適化可能になる。
MACレイヤは、設定されたBFDリソースセットごとにタイマ及びカウンタを管理し、BFDリソースセットごとにBFD・BFRを行う。図13において、BFDリソースセットが2つであり、MACレイヤが、BFDリソースセット#0用のタイマ#0及びカウンタ#0と、BFDリソースセット#1用のタイマ#1及びカウンタ#1とを管理する一例を示している。
MACレイヤは、物理レイヤからBFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)と共にビーム障害インスタンス指示子を受け取ると、当該BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)に対応するタイマを始動するとともに、当該BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)に対応するカウンタをインクリメント(すなわち、1を加算)する。MACレイヤは、タイマの満了前にカウンタのカウント値が規定回数以上になると、当該カウンタに対応するBFDリソースセットについてビーム障害を検出する。このような動作の詳細については後述する。
(ビーム障害検出用の参照信号リソースが提供されない場合の動作)
次に、図14乃至図16を参照して、一実施形態に係るBFD用の参照信号リソースが提供されない場合の動作について説明する。
BFD用の参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)をTRP201ごとに個別にUE100に設定することを必須とする場合、BFDのためのシグナリング量が増加する懸念がある。一実施形態では、BFD用の参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)が提供されないBFDリソースセット(BFD Resource Set)若しくはTRP201についてもBFD・BFRを可能とする仕組みを実現する。
ここで、NRにおけるビームフォーミングに関して説明する。PDCCHのマルチビーム動作を行うために、NRは、CORESETごとにビームフォーミングのための上位レイヤ設定であるTCI状態設定をサポートする。UE100がCORESETと対応付けられたPDCCHサーチスペースを監視する場合、UE100は、CORESETに対して設定されたTCI状態設定に基づいてCORESETでPDCCHを受信する。PDCCH受信のためのビーム情報は、下りリンク参照信号(特に、ビームと対応付けられたCSI-RS)とPDCCHの復調用参照信号(DMRS)との間の疑似コロケーション(Quasi-Co-Location:QCL)関係によってUE100に暗黙的に認識される。PDCCHのDMRSは、QCL-TypeA及び/又はQCL-TypeDにより下りリンク参照信号と疑似コロケーション関係にある。QCL-TypeAは、ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッドなど、UE100側で観測されたチャネル統計プロパティに対応する。QCL-TypeDは、UE100側の受信ビーム情報に対応する。QCL-TypeDの場合、下りリンク参照信号とPDCCHのDMRSとで空間パラメータが同じであると仮定できてもよい。PDCCHのDMRSがQCL-TypeDの下りリンク参照信号と疑似コロケーション関係にある場合、UE100がビームフォーミングで下りリンク参照信号を受信するために用いるのと同じ空間受信パラメータを使用してPDCCHを受信できる。
図14に示すように、基地局200は、RRCシグナリングによりQCL関係を明示的にUE100に設定できる。UE100は、PDCCHを受信するために、CORESETについて複数のTCI状態が設定される。各TCI状態には、下りリンク参照信号リソースに関するパラメータと、QCL-TypeA及びQCL-TypeDに関する下りリンク参照信号及びPDCCHのDMRSポート間のQCL関係が含まれる。UE100は、1つのPDCCHを受信するために1つのビームのみを用いる。したがって、複数のTCI状態がCORESETに設定されている場合、基地局200は、MAC CEによるアクティブ化コマンドを用いて、CORESETに使用されるTCI状態の1つをアクティブ化する。
一実施形態において、N個のTRP201を有するセル250を管理する基地局200との無線通信を行うUE100は、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521を設定するBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520を基地局200から受信する通信部110と、BFD設定リスト520に基づいて、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521のそれぞれについてビーム障害を個別に検出する制御部120と、を備える。制御部120は、BFDのための参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)を提供しないBFDリソースセット(BFD Resource Set)521がある場合、当該参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)に代えて所定の参照信号リソースを用いて、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてビーム障害を検出する。
図15に示すように、UE100(制御部120)は、参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)を提供しないBFDリソースセット(BFD Resource Set)521(ここでは、BFDリソースセット521#0とする)がある場合、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0と対応付けられたCORESETプールインデックス#0に基づいて、PDCCHのためのアクティブなTCI状態を特定し、アクティブなTCI状態により示される参照信号リソースを所定の参照信号リソースとして用いて、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521#0についてビーム障害を検出する。例えば、UE100(制御部120)は、CORESETプールインデックス#0に属するCORESETに対して設定されたTCI状態(すなわち、PDCCHのためのTCI状態)のうちアクティブなTCI状態により示される下りリンク参照信号(例えば、CSI-RS)をBFD用の参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)として決定する。これにより、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521が参照信号リソース(BeamFailureDetectionRS)を提供しない場合であっても、PDCCHのためのアクティブなTCI状態により示される下りリンク参照信号を用いてBFDを行うことが可能になる。
図16に、このような動作の具体例を示す。なお、図16は、3GPPの物理レイヤの技術仕様書(TS38.213)における記載例を示している。
図16に示すように、UE100がサービングセルのBWPに対してBFD設定リスト(bfd-ConfigurationList)520で設定されている場合、追加・変更リスト(bfd-ResourcesToAddModList)により、周期的なCSI-RSリソース設定インデックスのセットqが、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)によって識別される各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521に提供される。
UE100がBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について、追加・変更リスト(bfd-ResourcesToAddModList)によってセットqが提供されていない場合、UE100は、PDCCHを監視するために用いる、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)と対応付けられたCORESETプールインデックスに属する各CORESETのTCI状態により示される下りリンク参照信号セットの参照信号インデックスと同じ値を持つ周期的なCSI-RSリソース設定インデックスをセットqに含めると決定する。TCI状態に2つの参照信号インデックスがある場合、対応するTCI状態のqcl-Typeが「typeD」にセットされた参照信号インデックスをセットqに含める。
(既存の無線リンクモニタリングとの共存)
次に、図17乃至図19を参照して、既存の無線リンクモニタリングとの共存について説明する。なお、図19は、3GPPのRRCレイヤの技術仕様書(TS38.331)における記載例を示している。
上述のように、既存の無線リンクモニタリング(すなわち、RLFの検出及びビーム障害の検出)は、TRP201単位ではなく、セル250単位で行われている。
一実施形態では、ビーム障害の検出については、セル250単位ではなく、TRP201単位で行う。既存の無線リンクモニタリングにおけるセル250単位でのRLFの検出については、TRP201単位でのBFDと併存可能であるため、セル250単位でのRLFの検出はUE100に設定可能とする。これに対し、既存の無線リンクモニタリングにおけるセル250単位でのビーム障害の検出は、TRP201単位でのビーム障害の検出と競合するため、セル250単位でのビーム障害の検出はUE100に設定不可とする。
図17に示すように、ステップS301において、N個のTRP201を有するセル250を管理する基地局200(制御部230)は、セル250単位での無線リンクモニタリングを設定する無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)と、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)を設定するBFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)とを含むRRCメッセージを生成する。基地局200(通信部210)は、生成されたRRCメッセージをUE100に送信する。UE100(通信部110)は、RRCメッセージを受信する。
ステップS302において、UE100(制御部120)は、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)に基づいて、セル250単位でRLFを検出するための無線リンクモニタリングを行う。また、UE100(制御部120)は、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)に基づいて、N個のBFDリソースセットのそれぞれについてビーム障害を個別に検出するためのビームモニタリングを行う。すなわち、UE100(制御部120)は、TRP201単位でのビームモニタリングを行う。
UE100(制御部120)は、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)に基づくビームモニタリングにより、いずれかのBFDリソースセットについてビーム障害を検出すると、検出したビーム障害から復旧するための処理、例えば、BFR MAC CEの送信処理を行う。また、UE100(制御部120)は、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)に基づく無線リンクモニタリングにより、セル250についてRLFを検出すると、検出したRLFから復旧するための処理、例えば、RRC再確立処理を行う。このような2段階での障害検出・復旧により、通信の耐障害性を高めることが可能になる。
図18及び図19に示すように、RRCメッセージにおいて、BWP設定(BWP-DownlinkDedecated)500に含まれる無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510は、設定情報として、無線リンクモニタリング用の参照信号リソース(RLM用RS)511と、当該参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512とを含む。基地局200(制御部230)は、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520をUE100に設定する場合、用途(purpose)512として、ビーム障害(beamfailure)の検出を設定せずに、RLF(rlf)の検出を設定する。
具体的には、技術仕様上、参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512としては、「ビーム障害(beamfailure)」、「RLF(rlf)」、及び「両方(both)」の3つの選択肢がある。しかしながら、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520をUE100に設定する場合、参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512としてはRLF(rlf)のみが設定可能であるという制限事項を規定する。そのため、UE100(制御部120)は、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520が設定される場合、無線リンクモニタリング設定(RadioLinkMonitoringConfig)510に基づいてビーム障害の検出を行わずに、セル250単位でのRLFの検出を行う。これにより、既存の無線リンクモニタリングとTRP201単位でのビーム障害の検出とを適切に共存させることが可能になる。
なお、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520が設定される場合であっても、予期せぬエラーにより、参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512として、ビーム障害(beamfailure)又は両方(both)を基地局200が設定することも想定され得る。そのため、UE100(制御部120)は、BFD設定リスト(BFD-ConfigurationList)520が設定された場合であって、参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512としてビーム障害(beamfailure)又は両方(both)がセットされている場合、参照信号リソース(RLM用RS)511の用途(purpose)512がRLF(rlf)であると読み替えてもよい。
(SpCellにおけるビーム障害検出・復旧動作)
次に、図20乃至図22を参照して、一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作について説明する。ここでは、UE100が、2つのTRP201#0及び#1を有するセル250(具体的には、SpCell)との無線通信を行うものとする。但し、1つのセル250が3つ以上のTRP201により構成されてもよい。また、TRP201ごとのBFDリソースセット521が既にUE100に設定されているものとする。
一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作の説明に先立ち、図20を参照して比較例について説明する。
ステップS401において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてビーム障害を検出し、BFR MAC CEの送信を伴うBFRを開始(トリガ)する。
ステップS402において、UE100(制御部120)は、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット521#1についてビーム障害を検出する。UE100(制御部120)は、両方のBFDリソースセット521#0及び#1(すなわち、両方のTRP201#0及び#1)についてビーム障害を検出したことに応じて、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始することを決定する。
ステップS403において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてBFRが成功裏に完了し、TRP201#0とのデータ送受信が可能な状態になる。
ステップS404において、UE100(制御部120)は、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始する。UE100(制御部120)は、ランダムアクセスプロシージャの実行中は、セル250(SpCell)とのデータ送受信が不能である。
ステップS405において、UE100(制御部120)は、TRP201#0とのデータ送受信が可能な状態であるにもかかわらず、ランダムアクセスプロシージャに起因して、セル250(SpCell)との通信(データ送受信)が不能な状態になってしまう。
このように、UE100がTRP201#0及び#1についてビーム障害を検出した場合であっても、TRP201#0についてビーム障害から復旧しているのであれば、セル250(SpCell)との通信が可能である。しかしながら、ビーム障害から復旧したか否かの状況を考慮せずにランダムアクセスプロシージャを開始(ステップS404)してしまうと、ランダムアクセスプロシージャの実行中はデータ送受信ができないため、通信の中断が生じる。
そこで、一実施形態に係るUE100(制御部120)は、N個のTRP201と対応付けられたN個のBFDリソースセット521のすべてについてビーム障害を検出した場合、当該ビーム障害からの復旧の状況に基づいて、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始するか否かを決定する。例えば、UE100(制御部120)は、N個のBFDリソースセット521のうち1つのBFDリソースセット521についてビーム障害を検出した場合であって、他のBFDリソースセット521についてビーム障害を検出し、且つ、どのBFDリソースセット521についてもビーム障害から復旧していない場合に限り、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始する。これにより、ランダムアクセスプロシージャに起因してセル250(SpCell)との通信が不能な状態になることを抑制可能になる。
図21を参照して、一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作例1について説明する。
ステップS431において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてビーム障害を検出し、BFR MAC CEの送信を伴うBFRを開始する。
ステップS432において、UE100(制御部120)は、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット521#1についてビーム障害を検出する。
ステップS433において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてBFRが成功裏に完了し、TRP201#0とのデータ送受信が可能な状態になる。
ステップS434において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてBFRが成功裏に完了したことに応じて、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始しないことを決定する。
ステップS435において、UE100(制御部120)は、セル250(SpCell)との通信(データ送受信)が可能な状態であり、セル250(SpCell)との通信を行う。なお、UE100(制御部120)は、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット521#1について、BFR MAC CEの送信を伴うBFRを開始してもよい。
このように、一実施形態では、BFDリソースセット521#1についてビーム障害を検出したUE100(制御部120)は、BFDリソースセット521#0についてビーム障害を検出し、且つ、BFDリソースセット521#0についてビーム障害から復旧している場合、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始しないと決定する。これにより、ランダムアクセスプロシージャに起因してセル250(SpCell)との通信が不能な状態になることを抑制可能になる。また、UE100(制御部120)は、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始しないと決定するとともに、BFDリソースセット521#1についてビーム障害から復旧するためのBFRプロシージャ(すなわち、BFR MAC CEの送信処理)を開始してもよい。これにより、TRP201#1との通信の復旧を試みることができる。
図22を参照して、一実施形態に係るSpCellにおけるBFD・BFR動作例2について説明する。
ステップS451において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてビーム障害を検出し、BFR MAC CEの送信を伴うBFRを開始する。
ステップS452において、UE100(制御部120)は、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット521#1についてビーム障害を検出し、BFR MAC CEの送信を伴うBFRを開始する。
ステップS453において、UE100(制御部120)は、TRP201#0と対応付けられたBFDリソースセット521#0についてBFRが未完了(未成功)である。
ステップS454において、UE100(制御部120)は、TRP201#1と対応付けられたBFDリソースセット521#1についてBFRが未完了(未成功)である。
ステップS455において、UE100(制御部120)は、N個のBFDリソースセット521のすべてについてビーム障害を検出し、且つ、どのBFDリソースセット521についてもビーム障害から復旧していないことに応じて、セル250(SpCell)に対するランダムアクセスプロシージャを開始する。
(ユーザ装置におけるMACエンティティの動作の具体例)
次に、図23及び図24を参照して、一実施形態に係るUE100におけるMACエンティティ(すなわち、MACレイヤのエンティティ)の動作の具体例について説明する。MACエンティティの動作は、UE100の制御部120の動作の一部であってもよい。なお、図23及び図24は、3GPPのMACレイヤの技術仕様書(TS38.321)に記載された場合の動作例を示している。
図23に示すように、MACエンティティは、BFDが設定された各サービングセルについて、1つ又は複数のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521が設定されている場合(ステップS501)、ステップS502乃至S521の動作を実行する。
MACエンティティは、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)により識別されるBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について、ビーム障害インスタンス指示子を下位レイヤ(すなわち、物理レイヤ)から受信した場合(ステップS502)、ステップS503乃至S510の動作を実行する。
ステップS503において、MACエンティティは、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)により識別されるBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について設定されたタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)を始動又は再始動する。
ステップS504において、MACエンティティは、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)により識別されるBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について設定されたカウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をインクリメント、すなわち、「1」を加算する。なお、カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)の初期値は「0」である。
MACエンティティは、当該カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)が、BFDリソースセット識別子(bfd-ResourceSetId)により識別されるBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について設定された最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)以上になった場合、ステップS506乃至S510の動作を実行する。
ここで、MACエンティティは、当該サービングセルがSpCellであり(ステップS506)、且つ、他のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521でビーム障害が検出され、ビーム復旧手順によって未だ復旧されていない場合(ステップS507)、ステップS508において、ビーム復旧のためにSpCell上でランダムアクセスプロシージャを開始する。
他方、当該サービングセルがSpCellでない場合、又は、他のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521がビーム復旧手順によって復旧されている場合(ステップS509)、MACエンティティは、ステップS510において、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてBFRをトリガする。
MACエンティティは、各BFDリソースセット(BFD Resource Set)521について、対応するタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)が満了した場合(ステップS511)、ステップS513において、カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をゼロにセット(リセット)する。
また、MACエンティティは、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)、最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)、及びBFD用の参照信号リソース(reference signals used for beam failure detection)のいずれかが上位レイヤ(すなわち、RRCレイヤ)により再設定された場合(ステップS512)、ステップS513において、カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をゼロにセット(リセット)する。
MACエンティティは、当該サービングセルがSpCellであり、且つ、SpCellのBFRのためのランダムアクセスプロシージャが成功裏に完了した場合(ステップS514)、ステップS515乃至S517の動作を実行する。
ステップS515において、MACエンティティは、カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をゼロにセット(リセット)する。
ステップS516において、MACエンティティは、タイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)が設定されている場合、タイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)を停止する。
ステップS517において、MACエンティティは、BFRが成功裏に完了したと判断する。
他方、MACエンティティは、当該サービングセルがSCellであって、BFDリソースセット(BFD Resource Set)521のBFR情報を含むBFR MAC MACの送信に用いられたHARQプロセスについて新規送信のためのアップリンクグラントを示すC-RNTI宛てのPDCCHを受信した場合(ステップS518)、又は、当該SCellがディアクティブ化された場合(ステップS519)、ステップS520及びS521の動作を実行する。なお、BFR MAC MACには、通常のBFR MAC MACとTruncated BFR MAC CEとがある。
ステップS520において、MACエンティティは、カウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をゼロにセット(リセット)する。
ステップS521において、MACエンティティは、BFRが成功裏に完了したと判断し、当該BFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてトリガされたすべてのBFRをキャンセルする。
図24に示すように、MACエンティティは、BFRプロシージャで、TS38.133で規定されている要件に従って候補ビームの評価が行われているSCell又はBFDリソースセット(BFD Resource Set)521に対して、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断した場合、ステップS532乃至S537の動作を実行する。
上りリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新規送信に使用可能であり、UL-SCHリソースが論理チャネル優先度付け(LCP)の結果としてBFR MAC CE及びそのサブヘッダーを収容できる場合(ステップS532)、ステップS533において、MACエンティティは、BFR MAC CEを生成するように多重化及びアセンブリプロシージャに指示する。
他方、UL-SCHリソースが新規送信に使用可能であり、UL-SCHリソースがLCPの結果としてTruncated BFR MAC CE及びそのサブヘッダーを収容できる場合(ステップS534)、ステップS535において、MACエンティティは、Truncated BFR MAC CEを生成するように多重化及びアセンブリプロシージャに指示する。
他方、ステップS532及びS534のいずれの条件も満たされない場合(ステップS536)、ステップS537において、MACエンティティは、TS38.133で規定されている要件に従って候補ビームの評価が行われ、BFRがトリガされ、キャンセルされていな各SCell又はBFDリソースセット(BFD Resource Set)521に対して、SCellのBFRのためのスケジューリング要求(SR)をトリガする。
MACエンティティは、MAC PDUが送信され、このPDUが、SCell又はBFDリソースセット(BFD Resource Set)521のビーム障害情報を含むBFR MAC CE又はTruncated BFR MAC CEを含む場合、SCell又はBFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてトリガされたすべてのBFRをキャンセルする(ステップS538)。
このように、N個の送受信ポイント201を有するセル250を管理する基地局200との無線通信を行うユーザ装置100は、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521を設定するメッセージを基地局200から受信する通信部110と、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521のそれぞれについてビーム障害を個別に検出する制御部120と、を備える。制御部120は、ビーム障害が検出された1つのBFDリソースセットについてBFRをトリガする。通信部110は、検出されたビーム障害に関する情報を含むBFR MAC MAC、又は当該BFR MAC CEを送信するためのリソースを要求するSRを送信する。制御部120は、BFR MAC MACを含むMACプロトコルデータユニットPDUが送信された場合、当該1つのBFDリソースセットについてトリガされたすべてのBFRをキャンセルする。これにより、TRP201単位でのBFRを適切に行うことが可能になる。
UE100において、制御部120は、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521のそれぞれについて、UE100における物理レイヤからビーム障害イベントが規定時間内に規定回数だけ通知されたことに応じてビーム障害を検出する。上述のように、N個のBFDリソースセット(BFD Resource Set)521のそれぞれは、規定時間を示すタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)及び規定回数を示す最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)を、他のBFDリソースセットと独立に設定する情報を含む。
UE100において、制御部120は、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521について物理レイヤからビーム障害イベントが通知された場合、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)を始動又は再始動するとともに、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたカウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をインクリメントする。これにより、TRP201単位でのBFDを適切に行うことが可能になる。
UE100において、制御部120は、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)が満了した場合、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたカウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をリセットする。これにより、TRP201単位でのBFDを適切に行うことが可能になる。
UE100において、制御部120は、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたタイマ(beamFailureDetectionTimerPerRS)、最大カウント値(beamFailureInstanceMaxCountPerRS)、及びBFD用の参照信号リソース(reference signals used for beam failure detection)のいずれかが基地局200により再設定された場合、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたカウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をリセットする。これにより、TRP201単位でのBFDを適切に行うことが可能になる。
UE100において、BFR MAC MACの送信後、通信部110は、セル250がSCellであって、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてのBFR MAC MACの送信に用いられたHARQプロセスについてアップリンクグラントを示すPDCCHを受信する。制御部120は、PDCCHの受信に応じて、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521と対応付けられたカウント値(BFI_COUNTER_BFD_RS)をリセットするとともに、BFRが成功したとみなし、当該1つのBFDリソースセット(BFD Resource Set)521についてトリガされたすべてのBFRをキャンセルする。これにより、TRP201単位でのBFDを適切に行うことが可能になる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態における動作シーケンス(及び動作フロー)は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作シーケンス(及び動作フロー)は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作シーケンス(及び動作フロー)を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
上述の実施形態において、基地局200は、複数のユニットを含んでもよい。複数のユニットは、プロトコルスタックに含まれる上位レイヤ(higher layer)をホストする第1のユニットと、プロトコルスタックに含まれる下位レイヤ(lower layer)をホストする第2のユニットとを含んでよい。上位レイヤは、RRCレイヤ、SDAPレイヤ及びPDCPレイヤを含んでよく、下位レイヤは、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤを含んでよい。第1のユニットは、CU(central unit)であってよく、第2のユニットは、DU(Distributed Unit)であってよい。複数のユニットは、PHYレイヤの下位の処理を行う第3のユニットを含んでよい。第2のユニットは、PHYレイヤの上位の処理を行ってよい。第3のユニットは、RU(Radio Unit)であってよい。基地局200は、複数のユニットのうちの1つであってよく、複数のユニットのうちの他のユニットと接続されていてよい。また、基地局200は、IAB(Integrated Access and Backhaul)ドナー又はIABノードであってよい。
上述の実施形態において、移動通信システム1としてNRに基づく移動通信システムを例に挙げて説明した。しかしながら、移動通信システム1は、この例に限定されない。移動通信システム1は、LTE又は3GPP規格の他の世代システム(例えば、第6世代)のいずれかのTSに準拠したシステムであってよい。基地局200は、LTEにおいてUE100へ向けたE-UTRAユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供するeNBであってよい。移動通信システム1は、3GPP規格以外の規格のTSに準拠したシステムであってよい。
UE100又は基地局200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。また、UE100又は基地局200が行う各処理を実行する回路を集積化し、UE100又は基地局200の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
上述の実施形態において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。或いは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。或いは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。同様に、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。同様に、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1 :移動通信システム
10 :ネットワーク
100 :UE(ユーザ装置)
110 :通信部
111 :送信部
112 :受信部
120 :制御部
200 :基地局
201 :TRP(送受信ポイント)
210 :通信部
211 :送信部
212 :受信部
220 :ネットワークインターフェイス
230 :制御部
250 :セル
300 :コアネットワーク装置
520 :BFD設定リスト
521 :BFDリソースセット

Claims (11)

  1. N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理する基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100)であって、
    N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記基地局(200)から受信する通信部(110)と、
    前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ビーム障害検出設定リスト(520)に基づいて、前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出する制御部(120)と、を備える
    ユーザ装置(100)。
  2. 前記通信部(110)は、前記下りリンク帯域幅部分を前記ユーザ装置(100)に設定する帯域幅部分設定(500)を含む前記RRCメッセージを前記基地局(200)から受信し、
    前記帯域幅部分設定(500)は、前記ビーム障害検出設定リスト(520)を含む
    請求項1に記載のユーザ装置(100)。
  3. 前記帯域幅部分設定(500)は、無線リンク障害及びビーム障害の少なくとも一方をセル(250)単位で検出するための無線リンクモニタリング設定(510)を含み、
    前記ビーム障害検出設定リスト(520)は、前記無線リンクモニタリング設定(510)と異なる情報要素である
    請求項1又は2に記載のユーザ装置(100)。
  4. 前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)は、前記N個の送受信ポイント(201#0、201#1)と1対1で対応付けられる
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のユーザ装置(100)。
  5. 前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれは、下りリンクにおける参照信号リソースを含み、
    前記参照信号リソースは、前記ビーム障害の検出を用途とした参照信号リソースとして設定される
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のユーザ装置(100)。
  6. 前記1つ又は複数の参照信号リソースのそれぞれは、ビームと対応付けられる
    請求項5に記載のユーザ装置(100)。
  7. 前記制御部(120)は、前記ユーザ装置(100)における物理レイヤからビーム障害イベントが規定時間内に規定回数だけ通知された場合、前記ビーム障害を検出し、
    前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれは、前記規定時間及び前記規定回数を他のビーム障害検出リソースセットと独立に設定する情報を含む
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のユーザ装置(100)。
  8. 前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれは、前記ユーザ装置において物理レイヤで測定された無線リンク品質と比較される閾値を他のビーム障害検出リソースセットと独立に設定する情報を含み、
    前記物理レイヤは、いずれかのビーム障害検出リソースセットにおける前記無線リンク品質が前記閾値よりも悪いことに応じて、当該ビーム障害検出リソースセットを示すビーム障害イベントを上位レイヤに通知する
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のユーザ装置(100)。
  9. 前記通信部は、前記ビーム障害検出設定リスト(520)の解放を指示する解放指示を前記基地局(200)から受信し、
    前記制御部は、前記解放指示の受信に応じて、前記ビーム障害検出設定リスト(520)を解放する
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載のユーザ装置(100)。
  10. N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理するとともに、ユーザ装置(100)との無線通信を行う基地局(200)であって、
    N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記ユーザ装置(100)に送信する通信部(210)を備え、
    前記ビーム障害検出設定リスト(520)は、前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ユーザ装置(100)が前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出するために用いられる
    基地局(200)。
  11. N個(N≧2)の送受信ポイント(201#0、201#1)を有するセル(250)を管理する基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100)が実行する通信方法であって、
    N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)を設定するリストであって、前記セル(250)の帯域幅の一部である下りリンク帯域幅部分と対応付けられたビーム障害検出設定リスト(520)を含む無線リソース制御(RRC)メッセージを前記基地局(200)から受信するステップと、
    前記下りリンク帯域幅部分を用いた前記無線通信において、前記ビーム障害検出設定リスト(520)に基づいて、前記N個のビーム障害検出リソースセット(521#0、521#1)のそれぞれについてビーム障害を個別に検出するステップと、を備える
    通信方法。
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