JP2023003511A - ワイヤ送給システム及びワイヤ送給方法 - Google Patents

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【課題】タクトタイムを短縮させ、溶接品質を向上させることができるワイヤ送給システムを提供する。【解決手段】溶接ワイヤ4を送給するワイヤ送給部10と、ワイヤ送給部10を制御するワイヤ送給制御部16と、アークスタート時のスローダウン送給処理において、ワイヤ送給制御部16からワイヤ送給部10に出力された送給指令値と、当該送給指令値に対するワイヤ送給部10における応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する検知部17と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤ送給システム及びワイヤ送給方法に関する。
アーク溶接を実施すると、スラグが発生し、溶接ワイヤの端部や母材にスラグが付着することがある。溶接ワイヤの端部等にスラグが付着すると、溶接ワイヤと母材との間にアークを発生させることができなくなり、溶接作業に遅延を来す要因になる。
下記特許文献1には、溶接ワイヤを母材であるワークピースに向けて前後に繰り返し高速運動させることでスラグを除去するスラグ除去プロセスを実施する溶接方法が開示されている。この溶接方法では、溶接ワイヤを送給するモータの負荷電流を監視し、そのモータの負荷電流が一定の期間、所定の値を超えた場合に、溶接ワイヤの端部にスラグが存在すると判断し、スラグ除去プロセスを実施している。
特許第5230600号公報
特許文献1に記載の溶接方法では、モータの負荷電流に基づいて、スラグ除去プロセス実施の有無を判断している。一般に、一線式パワーケーブル等の送給経路にはバッファのような空間的な余裕があるため、モータの負荷電流が変化するまでに時間がかかる。したがって、モータの負荷電流に基づいて、スラグの存在を検知すると、検知に時間がかかり、タクトタイムが増加する要因になる。また、検知時間が長くなると、溶接ワイヤがスラグを介して母材と接触する時間も長くなるため、溶接ワイヤが曲がる等し、溶接品質が低下する要因にもなり得る。
そこで、本発明は、タクトタイムを短縮させ、溶接品質を向上させることができるワイヤ送給システム及びワイヤ送給方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様に係るワイヤ送給システムは、溶接ワイヤを送給するワイヤ送給部と、ワイヤ送給部を制御するワイヤ送給制御部と、アークスタート時のスローダウン送給処理において、ワイヤ送給制御部からワイヤ送給部に出力された送給指令値と、当該送給指令値に対するワイヤ送給部における応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する検知部と、を備える。
この態様によれば、アークスタート時のスローダウン送給処理の間に、ワイヤ送給部に出力した送給指令値と、この送給指令値に対する応答値との間に生ずる誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知できるため、例えば溶接ワイヤと母材との間にスラグが存在している場合であっても、スローダウン送給処理の間にアークが発生しないことを検知することが可能となる。
上記態様において、検知部が、送給指令値に対応する第一送給速度と応答値に対応する第二送給速度との誤差が閾値を超えた場合に、アークが発生しないことを検知してもよい。
この態様によれば、送給指令値に対応する第一送給速度に対して、応答値に対応する第二送給速度が低下していく場合に、アークが発生しないことを検知することが可能となる。
上記態様において、ワイヤ送給部が、エンコーダを含み、検知部が、エンコーダの位置情報と送給時間とに基づいて第二送給速度を算出してもよい。
この態様によれば、ワイヤ送給部から実際に送給されている溶接ワイヤの送給速度を、エンコーダの位置情報と送給時間とに基づいて算出することが可能となる。
上記態様において、ワイヤ送給制御部が、検知部によってアークが発生しないことが検知された場合に、溶接ワイヤを正方向に送給する正送給及び溶接ワイヤを逆方向に送給する逆送給を交互に繰り返す正逆送給を行うように、ワイヤ送給部を制御してもよい。
この態様によれば、アークが発生しないことが検知された場合に、正逆送給を行うことができるため、例えば溶接ワイヤと母材との間にスラグが存在する場合であっても、そのスラグを破壊して除去することが可能となる。
本発明の他の態様に係るワイヤ送給方法は、溶接ワイヤを送給するワイヤ送給システムにおいて実行されるワイヤ送給方法であって、溶接ワイヤを送給する送給ステップと、アークスタート時のスローダウン送給処理において、溶接ワイヤを送給させるための送給指令値と、当該送給指令値に対する応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する検知ステップと、を含む。
この態様によれば、アークスタート時のスローダウン送給処理の間に、ワイヤ送給部に出力した送給指令値と、この送給指令値に対する応答値との間に生ずる誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知できるため、例えば溶接ワイヤと母材との間にスラグが存在している場合であっても、スローダウン送給処理の間にアークが発生しないことを検知することが可能となる。
本発明によれば、タクトタイムを短縮させ、溶接品質を向上させることができるワイヤ送給システム及びワイヤ送給方法を提供することができる。
実施形態に係るワイヤ送給システムの概略構成を例示するブロック図である。 アークが発生しないことを検知するタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 実施形態に係るワイヤ送給方法の一例を説明するためのフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
図1は、本発明に係るワイヤ送給システムの概略構成を例示するブロック図である。ワイヤ送給システム1は、ワイヤリール2に巻かれた溶接ワイヤ4を、アーク溶接を行う溶接トーチ3に送給するシステムである。ワイヤ送給システム1は、例えば、ワイヤ送給部10と制御部15とを備える。なお、ワイヤ送給部10及び制御部15は、同じ装置内に備える必要はない。例えばワイヤ送給部10を備えるワイヤ送給装置と、制御部15を備える制御装置とに分散して備えることとしてもよい。
ワイヤ送給部10は、第1のワイヤ送給部11と、ワイヤバッファ12と、第2のワイヤ送給部13と、を含む。以下において、ワイヤ送給部10の各部について詳細に説明する。
第1のワイヤ送給部11は、ワイヤリール2に巻かれた溶接ワイヤ4を溶接トーチ3に向けて送給する。第1のワイヤ送給部11は、例えば、溶接ワイヤ4を前進又は後退させるローラ(不図示)と、ローラを回転させるモータ(不図示)と、モータの回転位置等を検出するエンコーダ(不図示)とを有する。溶接ワイヤ4の前進とは、溶接ワイヤ4が溶接トーチ3の方向(以下、「正方向」ともいう。)に移動することであり、溶接ワイヤ4の後退とは、溶接ワイヤ4がワイヤリール2の方向(以下、「逆方向」ともいう。)に移動することである。
第1のワイヤ送給部11のモータは、制御部15からの指示に従って、溶接ワイヤ4が正方向又は逆方向に移動するように、ローラを回転させる。例示的に、第1のワイヤ送給部11は、溶接するときには、制御部15からの指示に従って、溶接ワイヤ4を正方向に送給する。
第2のワイヤ送給部13は、後述するワイヤバッファ12に収容された溶接ワイヤ4を溶接トーチ3に送給する。第2のワイヤ送給部13は、前述した第1のワイヤ送給部11と同様に、例えば、ローラ、モータ及びエンコーダを有する。これらローラ、モータ及びエンコーダは、第1のワイヤ送給部11と同様であるため、ここでは、これらの説明を省略する。
第2のワイヤ送給部13は、例えば、溶接するときには、制御部15からの指示に従って、溶接ワイヤ4を正方向に送給する正送給と溶接ワイヤ4を逆方向に送給する逆送給とを交互に高速に繰り返す正逆送給を行うことで、溶接トーチ3に溶接ワイヤ4を送給する。
ワイヤバッファ12は、第1のワイヤ送給部11と第2のワイヤ送給部13との間に設けられる。ワイヤバッファ12は、第1のワイヤ送給部11により送給された溶接ワイヤ4を収容し、収容した溶接ワイヤ4を第2のワイヤ送給部13に渡す。第1のワイヤ送給部11により正方向に送給された溶接ワイヤ4の量と、第2のワイヤ送給部13によって正方向に送給された溶接ワイヤ4の量とに基づいて、ワイヤバッファ12に収容される溶接ワイヤ4の量(以下、「バッファ量」ともいう。)が変動する。
例えば、第1のワイヤ送給部11によって正方向に送給された溶接ワイヤ4の量が、第2のワイヤ送給部13によって正方向に送給された溶接ワイヤ4の量よりも多い場合に、バッファ量が増加する。他方、第1のワイヤ送給部11によって正方向に送給された溶接ワイヤ4の量が、第2のワイヤ送給部13によって正方向に送給された溶接ワイヤ4の量よりも少ない場合に、バッファ量が減少する。
このようなバッファ量の増減を溶接ワイヤ4の長さに換算し、基準の長さに対して加減することで、バッファ量を、ワイヤバッファ12に収容されている溶接ワイヤ4の長さとして表すことができる。
図1に示す制御部15は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ、メモリ(記憶装置)及び通信インタフェースを含む制御ユニットにより構成される。制御部15は、プロセッサがメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、例えば、図1に示すワイヤ送給制御部16及び検知部17としての機能を実現する。
ワイヤ送給制御部16は、第1のワイヤ送給部11及び第2のワイヤ送給部13を制御する。具体的に、ワイヤ送給制御部16は、第1のワイヤ送給部11及び第2のワイヤ送給部13に送給指令値を出力する。送給指令値には、例えば、送給速度が含まれていてもよいし、送給速度を算出するための値が含まれていてもよい。第1のワイヤ送給部11及び第2のワイヤ送給部13は、送給指令値に対応する送給速度で正送給又は正逆送給を行うことになる。
ワイヤ送給制御部16は、例えば、スローダウン送給処理の実行を制御する。スローダウン送給処理は、溶接処理を開始する前に実行されるアークスタート処理に含まれる処理であり、具体的には、溶接開始命令後に、予め定められた時間を上限とし、定常溶接時の送給速度よりも遅いスローダウン送給速度で溶接ワイヤ4を正送給し、アークを発生させる処理である。スローダウン送給処理を実行する上限時間やスローダウン送給速度は、溶接条件として予め設定することができる。
検知部17は、スローダウン送給処理が実行されている間に、ワイヤ送給制御部16からワイヤ送給部10に出力された送給指令値と、この送給指令値に対するワイヤ送給部10の応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する。
具体的に、検知部17は、上記送給指令値に対応する送給速度(第一送給速度)と上記応答値に対応する送給速度(第二送給速度)との誤差が、閾値を超えた場合に、スローダウン送給処理においてアークが発生しないことを検知する。閾値は、誤差と実際にアークが発生しなかった事実との関係を勘案し、適宜設定することができる。
応答値に対応する送給速度は、例えば、第2のワイヤ送給部13のエンコーダにより検出される位置情報と、送給時間とに基づいて算出することができる。
スローダウン送給処理は、アークが発生した場合又はアークが発生することなくスローダウン送給処理を実行する上限時間が経過した場合に終了する。アークが発生したか否かは、溶接電流を監視することで、判定できる。母材に向けて送給された溶接ワイヤ4と母材とが短絡して溶接電流が流れると、アークが発生するためである。
検知部17が、アークが発生しないことを検知した場合、ワイヤ送給制御部16は、第2のワイヤ送給部13に送給指令値を出力し、溶接ワイヤ4の送給を停止させる。
次に、図2を参照し、アークが発生しないことを検知するタイミングについて説明する。
図2(A)は、ワイヤ送給制御部16から第2のワイヤ送給部13に出力された送給指令値に対応する送給速度の時間変化を示すチャートである。図2(B)は、(A)の送給指令値に対する第2のワイヤ送給部13の応答値に対応する送給速度の時間変化を示すチャートである。図2(C)は、(A)の送給速度と(B)の送給速度との差分である送給誤差の時間変化を示すチャートである。図2(D)は、(C)の比較例として提示するチャートであり、(A)の送給指令値に対する第2のワイヤ送給部13のモータでの負荷電流の時間変化を示すチャートである。
時刻t1において、アークスタート時のスローダウン送給処理が開始されると、定常溶接時の送給速度よりも遅いスローダウン送給速度が送給指令値としてワイヤ送給制御部16から出力される(図2(A))。そして、その送給指令値に対応する送給速度で溶接ワイヤ4が第2のワイヤ送給部13から送給される(図2(B))。
時刻t2において、例えば、溶接ワイヤ4と母材WとがスラグS等のアークの発生を阻む異物を介在してタッチ(接触)した状態になると、溶接ワイヤ4の前進が難しくなり、第2のワイヤ送給部13による送給速度が低下する(図2(B))。他方、送給指令値の送給速度は維持されたままとなる(図2(A))。その結果、送給誤差が増加していく(図2(C))。
ここで、溶接ワイヤ4と母材WとがスラグS等を介在してタッチした状態になるのは、例えば、溶接ワイヤ4の端部にスラグS等が付着している場合や、母材Wの表面にスラグS等が付着している場合となる。これらの場合、アークを発生させるために溶接ワイヤ4を母材Wに向けて送給している途中で、溶接ワイヤ4がスラグS等を介して母材Wにタッチすることになる。つまり、送給指令値が維持されているのに、溶接ワイヤ4の前進が阻まれる状況となる。したがって、送給誤差が増加することになる。
時刻t3において、送給誤差が閾値を超えると(図2(C))、検知部17が、アークが発生しないことを検知する。その結果、送給速度を0に変更するための送給指令値がワイヤ送給制御部16から出力され(図2(A))、溶接ワイヤ4の送給が停止する。
比較例として挙げた図2(D)のように、第2のワイヤ送給部13のモータの負荷電流に基づいて、アークが発生しないことを検知すると、モータの負荷電流が閾値を超えるのは、時刻t3よりも後の時刻t4になる。したがって、比較例を採用すると、時刻t3から時刻t4までの時間分、溶接ワイヤ4の送給を停止するタイミングが遅くなる。なお、この場合、図2(A)の送給指令値は、時刻t4まで維持され、時刻t4で0に変更されることになる。
次に、図3を参照し、実施形態に係るワイヤ送給方法における手順の一例について説明する。この手順は、例えば、アークスタート処理においてスローダウン送給処理が開始されることにより始まる。
最初に、ワイヤ送給制御部16は、第2のワイヤ送給部13に送給指令値を出力し、溶接ワイヤ4をスローダウン送給速度で正送給させる(ステップS101)。
続いて、制御部15は、アークが発生したか否かを判定する(ステップS102)。この判定がYESである場合(ステップS102;YES)に、制御部15は、アーク溶接を実施して(ステップS107)、本手順を終了する。
上記ステップS102において、アークが発生していないと判定された場合(ステップS102;NO)に、検知部17は、上記ステップS101で出力された送給指令値に対応する送給速度とそれに対する応答値に対応する送給速度との誤差を算出する(ステップS103)。
続いて、検知部17は、上記ステップS103で算出した誤差が閾値を超えたか否かを判定する(ステップS104)。この判定がNOである場合(ステップS104;NO)には、処理を上記ステップS101に戻す。
上記ステップS104で誤差が閾値を超えたと判定した場合(ステップS104;YES)に、検知部17は、今回のスローダウン送給処理において、アークが発生しないことを検知する(ステップS105)。
続いて、ワイヤ送給制御部16は、第2のワイヤ送給部13に送給指令値を出力し、溶接ワイヤ4の送給を停止させる(ステップS106)。そして、本手順を終了する。
なお、アークが発生することなくスローダウン送給処理を実行する上限時間が経過した場合にも本手順は終了する。
前述したように、実施形態におけるワイヤ送給システム1によれば、アークスタート時のスローダウン送給処理を実行している間に、第2のワイヤ送給部13に出力した送給指令値と、この送給指令値に対する応答値との間に生ずる誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知することができる。したがって、溶接ワイヤ4と母材Wとの間にスラグS等が存在している場合であっても、スローダウン送給処理の間にアークが発生しないことを検知することが可能となる。
これにより、モータの負荷電流に基づいてアークが発生しないことを検知する場合に比べ、検知に要する時間を短縮することができるとともに、溶接ワイヤ4がスラグS等を介して母材Wと接触する時間も短縮することができる。
それゆえ、実施形態におけるワイヤ送給システム1によれば、タクトタイムを短縮させ、溶接品質を向上させることが可能となる。
[変形例]
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
例えば、前述した実施形態では、アークが発生しないことを検知した場合に、溶接ワイヤ4の送給を停止しているが、アークが発生しないことを検知した場合に実施する措置は、これに限定されない。具体的に、アークが発生しないことを検知した場合に、正逆送給を実施することとしてもよい。正逆送給を実施することで、溶接ワイヤ4と母材Wとの間に介在するスラグS等のアークの発生を阻む異物を破壊して除去することが可能となる。正逆送給は、スローダウン送給処理を実行する上限時間まで実施することが好ましい。
この変形例において正逆送給を実施する場合に、ワイヤ送給制御部16が、正送給時及び逆送給時それぞれのピーク速度が徐々に大きくなるように、ワイヤ送給部10を制御することとしてもよいし、交互に繰り返す正送給及び逆送給それぞれの継続時間が徐々に長くなるように、ワイヤ送給部10を制御することとしてもよい。
また、前述した実施形態に係る検知部17は、ワイヤ送給部10に出力された送給指令値と、この送給指令値に対するワイヤ送給部10の応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知しているが、アークが発生しないことを検知する方法は、これに限定されない。例えば、ワイヤバッファ12に収容されているバッファ量に基づいて、アークが発生しないことを検知してもよい。具体的には、スローダウン送給処理が実行されている間に、ワイヤバッファ12のバッファ量が、所定のバッファ量を超えた場合に、スローダウン送給処理においてアークが発生しないことを検知することとしてもよい。溶接ワイヤ4と母材WとがスラグS等のアークの発生を阻む異物を介在してタッチした状態になると、溶接ワイヤ4の前進が難しくなり、ワイヤバッファ12のバッファ量が正常時のバッファ量よりも増加することになるためである。
1…ワイヤ送給システム、2…ワイヤリール、3…溶接トーチ、4…溶接ワイヤ、10…ワイヤ送給部、11…第1のワイヤ送給部、12…ワイヤバッファ、13…第2のワイヤ送給部、15…制御部、16…ワイヤ送給制御部、17…検知部

Claims (5)

  1. 溶接ワイヤを送給するワイヤ送給部と、
    前記ワイヤ送給部を制御するワイヤ送給制御部と、
    アークスタート時のスローダウン送給処理において、前記ワイヤ送給制御部から前記ワイヤ送給部に出力された送給指令値と、当該送給指令値に対する前記ワイヤ送給部における応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する検知部と、
    を備えるワイヤ送給システム。
  2. 前記検知部が、前記送給指令値に対応する第一送給速度と前記応答値に対応する第二送給速度との誤差が閾値を超えた場合に、アークが発生しないことを検知する、
    請求項1記載のワイヤ送給システム。
  3. 前記ワイヤ送給部が、エンコーダを含み、
    前記検知部が、前記エンコーダの位置情報と送給時間とに基づいて前記第二送給速度を算出する、
    請求項2記載のワイヤ送給システム。
  4. 前記ワイヤ送給制御部が、前記検知部によってアークが発生しないことが検知された場合に、前記溶接ワイヤを正方向に送給する正送給及び前記溶接ワイヤを逆方向に送給する逆送給を交互に繰り返す正逆送給を行うように、前記ワイヤ送給部を制御する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のワイヤ送給システム。
  5. 溶接ワイヤを送給するワイヤ送給システムにおいて実行されるワイヤ送給方法であって、
    前記溶接ワイヤを送給する送給ステップと、
    アークスタート時のスローダウン送給処理において、前記溶接ワイヤを送給させるための送給指令値と、当該送給指令値に対する応答値との誤差に基づいて、アークが発生しないことを検知する検知ステップと、
    を含むワイヤ送給方法。
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