JP2023003491A - 芯金、弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法 - Google Patents

芯金、弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法 Download PDF

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満希子 深江
Makiko Fukae
成記 松村
Shigeki Matsumura
健太 井筒
Kenta Izutsu
恭子 谷垣
Kyoko Tanigaki
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Abstract

【課題】芯金と弾性被覆材とを接着剤を用いずに嵌合でき、芯金と弾性被覆材(弾性被覆材の素材)との間に空気が残ることによる不具合の発生を抑制でき、且つ、芯金と弾性被覆材との間に存在する空気を短期間に排出することのできる、弾性体ローラに使用可能な芯金、この芯金を有する弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法を提供する。【解決手段】弾性体ローラ1用の芯金2は、軸状の芯金本体11と、芯金本体11の外周面11cおよび芯金本体11の端面11a,11bの双方に開放された空気通路3と、を有している。【選択図】 図2

Description

本発明は、芯金、弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法に関する。
複写機、プリンタ、複合機、ファクシミリなどの画像形成装置は、種々のローラを有している。このようなローラとして、芯金の外周面上にゴムチューブが嵌められたゴム被覆ローラが知られている。
ゴム被覆ローラには、芯金とゴムチューブとが接着剤等によって接着されている構成や、特許文献1に記載されているように、芯金とゴムチューブとが圧入されている構成が存在する。
特許第4908782号明細書
上述したように、芯金とゴムチューブとを接着剤で接着する構成では、接着剤を塗布するための塗布機などの設備導入が必要である。また、接着剤を硬化させるための熱入れ工程等の多くの工程が必要である。さらに、芯金に接着されたゴムチューブを加工することでゴムチューブに不良が生じた際、芯金を再生できない。その結果、ゴム被覆ローラの製造コストが高くなる。
一方、特許文献1に記載のように、芯金にゴムチューブが圧入される構成では、まず、芯金の外周面上にゴムチューブが装着される。このとき、芯金とゴムチューブとの間に圧縮空気を吹き付けることでゴムチューブを拡げ、ゴムチューブが芯金に嵌まりやすくされている。次に、ゴムチューブに、Oリングを嵌める。そして、このOリングを手等で締め付けながらゴムチューブの一端から他端まで動かすことで、芯金とゴムチューブとの間に残っている空気を排出する。
特許文献1に記載のように、芯金とゴムチューブとを接着剤を用いずに圧入によって嵌合する構成の場合、ゴムチューブの厚みおよび硬度や、芯金形状によっては、芯金とゴムチューブとの間の空気を排出しきれないことがある。例えば、芯金の長さより長いゴムチューブを芯金に嵌めた後にゴムチューブをカットすることでゴムチューブの長さを芯金の長さと揃える場合がある。この場合、ゴムチューブのうち芯金から飛び出している部分(耳部)は、芯金の端部外周を塞ぐように撓む。このため、上述したようにOリングを用いてゴムチューブと芯金との間の空気を排出する脱気工程において、ゴムチューブと芯金との間の空気は、芯金の端部から抜けにくい。特にゴムチューブが柔らかい場合、ゴムチューブの耳部が芯金の端部外周を塞ぐ度合いが強く、ゴムチューブと芯金との間の空気が抜けにくい。その結果、芯金の端部においてゴムチューブと芯金との間に空気が残ったままとなる場合がある。
ゴムチューブと芯金との間に空気が残ったままであると、芯金に圧入されたゴムチューブを仕上げ加工等している際にゴムチューブと芯金との間の密着度が低いことでゴムチューブがねじれたり、芯金に対してゴムチューブが動くおそれがある。芯金とゴムチューブとの間の空気を十分に排出するために、脱気工程において手間をかけてこの空気を排出することも考えられるが、このような手間をかけるとゴム被覆ローラの製造に必要な時間が長くなってしまう。
このような背景を踏まえ、本発明は、芯金と弾性被覆材とを接着剤を用いずに嵌合でき、芯金と弾性被覆材(弾性被覆材の素材)との間に空気が残ることによる不具合の発生を抑制でき、且つ、芯金と弾性被覆材との間に存在する空気を短期間に排出することのできる、弾性体ローラに使用可能な芯金、この芯金を有する弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法を提供する。
本発明は、下記の芯金、この芯金を有する弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法を要旨とする。
(1)弾性体ローラ用の芯金であって、
軸状の芯金本体と、
前記芯金本体の外周面および前記芯金本体の端面の双方に開放された空気通路と、
を備えている、芯金。
(2)前記空気通路は、前記外周面の軸方向に沿って延びるけがき溝を含む、前記(1)に記載の芯金。
(3)前記けがき溝は、前記芯金本体の軸方向全域に亘って形成されている、前記(2)に記載の芯金。
(4)前記けがき溝として、前記芯金本体の軸方向一端側の端面に開放された第1けがき溝と、前記芯金本体の軸方向他端側の端面に開放された第2けがき溝と、が設けられており、
前記第1けがき溝と前記第2けがき溝とが互いに離隔している、前記(2)に記載の芯金。
(5)前記けがき溝は、前記芯金本体の軸方向一端側の端面に開放されているとともに前記芯金本体の軸方向他端側の端面では閉じられている、前記(2)に記載の芯金。
(6)前記芯金の軸方向から見て、前記けがき溝の幅は、0.1mm~2.2mmであり、前記けがき溝の深さは、0.02mm~0.50mmであり、前記深さを前記幅で除した値が0.03以上である、前記(2)~前記(5)の何れか1項に記載の芯金。
(7)前記芯金本体の軸方向における前記けがき溝の長さは、7mm以上である、前記(2)~前記(6)の何れか1項に記載の芯金。
(8)前記芯金本体の軸方向端面から突出し、前記芯金本体の外径より小さい外径を有する芯金端部をさらに備えている、前記(1)~前記(7)の何れか1項に記載の芯金。
(9)中空の弾性被覆材と、
前記芯金本体に前記弾性被覆材が嵌められた前記(1)~前記(8)の何れか1項に記載の芯金と、を備える、弾性体ローラ。
(10)中空の弾性被覆材、および、前記(1)~前記(8)の何れか1項に記載の芯金を準備する準備工程と、
前記芯金本体の外周面に前記弾性被覆材の内周面を嵌合させることにより前記弾性被覆材を前記芯金に圧入する圧入工程と、
前記芯金と前記弾性被覆材との間の空気を、前記空気通路を通して排出させる脱気工程と、
を備えている、弾性体ローラの製造方法。
本発明によれば、弾性体ローラを製造するときに、芯金と弾性被覆材とを接着剤を用いずに嵌合でき、芯金と弾性被覆材(弾性被覆材の素材)との間に空気が残ることによる不具合の発生を抑制でき、且つ、芯金と弾性被覆材との間に存在する空気を短期間に排出することができる。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る弾性体ローラの正面図であり、一部を破断して示している。図1(B)は、弾性体ローラの一部断面側面図である。 図2は、弾性体ローラの主要部を拡大して示す正面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿って弾性体ローラの芯金の一部を示す断面図である。 図4(A)および図4(B)は、それぞれ、弾性体ローラの製造方法を説明するための図である。 図5(A)および図5(B)は、それぞれ、弾性体ローラの製造方法を説明するための図である。 図6は、弾性体ローラの第1変形例を示す図である。 図7は、弾性体ローラの第2変形例を示す図である。 図8は、測定機での振れ量測定結果のイメージを示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同様の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る弾性体ローラ1の正面図であり、一部を破断して示している。図1(B)は、弾性体ローラ1の側面図である。図2は、弾性体ローラ1の主要部を拡大して示す一部断面正面図である。図3は、図2のIII-III線に沿って弾性体ローラ1の芯金2の一部を示す断面図である。
図1(A)~図3を参照して、弾性体ローラ1は、例えば、複写機、プリンタ、複合機、ファクシミリ等の画像形成装置に備えられる。弾性体ローラ1は、例えば、感光ドラムを帯電させるための帯電ローラ、感光ドラムにトナーを供給するための現像ローラ、または、感光ドラムからトナー像を用紙に転写するための転写ローラとして用いられる場合がある。弾性体ローラ1は、転写ローラと対向して配置される対向ローラとして用いられてもよい。また、弾性体ローラ1は、画像形成装置に備えられた電動モータによって駆動される駆動ローラであってもよいし、搬送されている転写ベルト等から力を与えられることで回転する従動ローラであってもよい。
弾性体ローラ1は、芯金2と、芯金2に形成された空気通路3と、芯金2の外周に配置された弾性被覆材4と、を有している。
芯金2は、弾性体ローラ1用の芯金であり、金属または合成樹脂等で形成されている。芯金2の硬さは、弾性被覆材4の硬さに対して十分に高ければよく、弾性被覆材4に対して剛体として扱われる。
芯金2は、軸状の芯金本体11と、芯金本体11の軸方向端面11a,11bから突出し、芯金本体11の外径より小さい外径を有する芯金端部12a,12bと、を有している。
本実施形態では、芯金2は、芯金本体11の端面11a,11bの外周側の一部および外周面11cを構成する円筒状部材5と、この円筒状部材5の両端に圧入等によって固定され端面11a,11bの内周側の一部および芯金端部12a,12bを構成する一対の端部材6a,6bと、を用いて形成されている。なお、端部材6a,6bを省略し、円筒状部材5によって芯金2が構成されていてもよい。また、円筒状部材5は、中空であってもよいし、中実であってもよい。また、芯金2は、全体が一部品で形成された一体成形品であってもよい。
芯金端部12a,12bは、弾性体ローラ1の軸方向A(以下、単に軸方向Aともいう。)における芯金本体11の一対の端面11a,11bのそれぞれから突出している。芯金端部12a,12bは、画像形成装置に備えられた軸受等(図示せず)に支持される部分である。本実施形態では、各芯金端部12a,12bは、外径が相対的に小さい部分と外径が相対的に大きい部分と、を含んでおり、外径が相対的に大きい部分が、芯金本体11の対応する端面11a,11bに連続している。なお、芯金端部12a,12bの形状は特に限定されず、芯金端部12a,12bは軸方向Aに対称であっても非対称であってもよい。
芯金本体11は、弾性被覆材4が圧入によって被せられる部分である。芯金本体11は、芯金2において外径が最も大きい部分であり、芯金端部12a,12bの外径の最大値よりも大きい外径を有している。本実施形態では、芯金本体11の外周面11cは、円筒面である。芯金本体11の外周面11cの直径(芯金2の外径)は、例えば約6~50mmである。芯金本体11の全長(軸方向Aの長さ)は、例えば約200mm~約1000mmである。また、芯金本体11の一対の端面11a,11bは、軸方向Aと直交して配置された円環状の平面である。なお、一対の端面11a,11bは、軸方向Aに沿ってテーパ状に形成されることで対応する芯金端部12a,12bに近づくに従い外径が小さくされてもよい。
空気通路3は、本実施形態では、芯金本体11の外周面11cおよび芯金本体11の端面11a,11bの双方に開放されている。空気通路3は、芯金2の外周面11cから端面11a,11bへ空気の流動を許容するために設けられている。より具体的には、空気通路3は、芯金本体11の外周面11cに弾性被覆材4の素材である円筒素材40が被せられたときに、この円筒素材40と外周面11cとの間に存在する空気を排出するために設けられている。
円筒素材40は、後述するように、芯金本体11に圧入された後、両端の耳部41a,41bをカットされ、さらに外周面を研磨されることで、弾性被覆材4となる。外力が作用していない自由状態における円筒素材40の内径は、芯金本体11の外径よりも小さい。円筒素材40が芯金本体11に圧入された直後には、円筒素材40の両端は、芯金本体11から軸方向Aに突出しており、この突出した部分が耳部41a,41bとなっている。耳部41a,41bは、軸方向Aにおける芯金本体11の両端部において、芯金本体11の外周面11cを締め付けるように撓んでいる。これにより、耳部41a,41bは、一対の端面11a,11bの外周縁部を締め付けており、円筒素材40と一対の端面11a,11bとの間の空気の流動が妨げられる。
空気通路3は、本実施形態では、外周面11cの軸方向Aに沿って延びるけがき溝である。本明細書において、「けがき溝」とは、細長い線状溝をいい、形成方法については問わない。空気通路3は、けがき溝を彫るための工具によって形成されてもよいし、工作機械の切削工具等によって形成されてもよい。空気通路3は、本実施形態では、芯金本体11の軸方向全域に亘って形成されている。空気通路3は、芯金本体11の軸方向一端側の端面11aに開放されているとともに、芯金本体11の軸方向他端側の端面11bに開放されている。本実施形態では、空気通路3は、軸方向Aと平行に形成されている。空気通路3は、円筒素材40の耳部41a,41bによっては完全には塞がれず、少なくとも一部が芯金本体11の外部に開放されている。
なお、本実施形態では、空気通路3は、1つ設けられているが、この通りでなくてもよい。空気通路3は、例えば、弾性体ローラ1の周方向における芯金本体11の複数箇所に形成されていてもよい。また、空気通路3は、芯金本体11の外周面に螺旋状に形成されている等により、軸方向Aに沿って延びつつも、軸方向Aと平行でなくてもよい。
芯金本体11を軸方向Aと直交する断面(以下、軸方向断面ともいう。図3に示す断面)で見たときにおいて、空気通路3は、V字状、U字状、または、W字状等の形状に形成されている。軸方向断面において、空気通路3は、微細な溝であり、前述したように例えば切削工具等の工具で芯金本体11の外周面11cを削ることによって形成される。このため、空気通路3の形状は、上記工具の形状に影響される。本実施形態では、軸方向断面における空気通路3の形状は、角張っていないV字状に形成されている。
軸方向断面において、すなわち、芯金2の軸方向から見て、空気通路3の幅Wは、0.1mm~2.2mmであることが好ましい。幅Wが0.1mm以上であることにより、空気通路3を空気がスムーズに通過することが可能であり、円筒素材40の耳部41a,41bと芯金本体11の外周面11cとの間の空気を、円筒素材40と芯金本体11との間から確実に排出することができる。また、幅Wが2.2mm以下であることにより、空気通路3の幅が大きくなり過ぎないようにできる。これにより、芯金2に圧入された円筒素材40の外周面に砥石等の工具を押し当てることによって円筒素材40の外周面を研磨して円筒素材40を弾性被覆材4に成形する際に、空気通路3に円筒素材40が入り込むことで円筒素材40が凹むように変形してしまう度合いを極めて小さくできる。その結果、弾性被覆材4の外周面の寸法精度を高くできる。なお、空気通路3の幅Wの下限は、0.5mmがより好ましく、1.2mmがより好ましい。また、空気通路3の幅Wの上限は、1.85mmがより好ましい。
軸方向断面において、空気通路3の深さDは、0.02mm~0.50mmであることが好ましい。深さDが0.02mm以上であることにより、空気通路3を空気がスムーズに通過することが可能であり、円筒素材40と芯金本体11の外周面11cとの間の空気を、円筒素材40と芯金本体11との間から確実に排出することができる。また、深さDが0.50mm以下であることにより、空気通路3が深くなり過ぎないようにできる。これにより、芯金2に圧入された円筒素材40の外周面に砥石等の工具を押し当てることによって円筒素材40の外周面を研磨して円筒素材40を弾性被覆材4に成形する際に、空気通路3に円筒素材40が入り込むことで円筒素材40が凹むように変形してしまう度合いを極めて小さくできる。その結果、弾性被覆材4の外周面の寸法精度を高くできる。なお、空気通路3の深さDの下限は、0.15mmがより好ましく、0.25mmがより好ましい。また、空気通路3の深さDの上限は、0.45mmがより好ましく、0.30mmがより好ましい。
本実施形態では、空気通路3の幅Wと深さDの比率についても考慮することが、円筒素材40と芯金本体11との間の空気をスムーズに排出する点でより好ましい。具体的には、空気通路3の深さDを幅Wで除した値D/Wが0.03以上であることが好ましい。前述したように、芯金本体11の外周面11cに円筒素材40を圧入すると、芯金本体11の外周面11cにおける軸方向端部と円筒素材40の耳部41a,41bとの間が、耳部41a,41bによって塞がれる。しかしながら、この状態であっても、値D/Wが0.03以上であることにより、空気通路3が幅Wに対して十分な深さDを有していることで、端面11a,11bの外周縁部において円筒素材40によって塞がれずに済み、空気をより確実に円筒素材40と芯金2との間から外部に排出できる。
本実施形態では、軸方向Aにおける空気通路3の長さLは、7mm以上であることが好ましい。芯金本体11に円筒素材40が嵌められたとき、耳部41a,41bが芯金本体11の端面11a,11bの外周縁部を塞ぐことで、芯金本体11と円筒素材40との間には、軸方向Aにおける芯金本体11の端部に空気が溜り易い傾向にある。この場合でも長さLを7mm以上とすることにより、空気が溜りやすい箇所からより確実に空気を排出することができる。本実施形態では、長さLは、芯金本体11の全長と同じである。
弾性被覆材4は、例えばトナー等の画像形成剤、または、転写ベルト等が載せられる部分である。弾性被覆材4は、円筒の軸状部材であり、中空形状に形成されている。弾性被覆材4は、芯金本体11の外周面11cに嵌められている。弾性被覆材4は、軸方向Aにおける芯金本体11の全域に亘って配置されている。なお、軸方向Aにおける弾性被覆材4の一端面4aは、芯金本体11の一方の端面11aから軸方向Aの内側(軸方向Aにおける芯金本体11の中心側)または外側に5mm程度進んだ箇所に配置されていてもよい。同様に、軸方向Aにおける弾性被覆材4の他端面4bは、芯金本体11の他方の端面11bから軸方向Aの内側または外側に5mm程度進んだ箇所に配置されていてもよい。弾性被覆材4は、芯金本体11に取り付けられていない単体状態では、内径が芯金本体11の外径よりも小さく、芯金本体11に嵌められることで内径が拡張されている。これにより、弾性被覆材4は、芯金本体11に圧入されている。芯金本体11に圧入されているときの弾性被覆材4の肉厚は、例えば数mm程度であるが、具体的な値は限定されない。
弾性被覆材4の素材としては、例えば、合成ゴムの一種であるNBR、エピクロルヒドリンゴム、ポリウレタン、EPDM、その他の合成ゴムや、スポンジを例示できる。弾性被覆材4の硬度は、特に限定されないが、弾性被覆材4がゴム製の場合、例えばデュロメータA硬度で40~80を例示できる。また、弾性被覆材4がスポンジ製の場合、例えばアスカーC硬度で20~80を例示できる。
弾性被覆材4の硬度が低いほど、芯金本体11の一対の端面11a,11bの外周縁部が、円筒素材40の両端の耳部41a,41bで締められるように覆われる度合いが高くなる。このため、上記の硬度のうち、最も小さい硬度で柔らかいときにも、端面11a,11bにおいて空気通路3が円筒素材40で塞がれないようにすることが必要である。このような構成として、上述したように深さDを幅Wで除した値D/Wが0.03以上であることが好ましい。
弾性被覆材4の一対の端面4a,4bは、空気通路3と芯金2の径方向に向かい合っているか、または、軸方向Aにおいて空気通路3の外側に位置している。
以上が弾性体ローラ1の概略構成である。次に、弾性体ローラ1の製造方法の一例を説明する。
図4(A)を参照して、弾性体ローラ1の製造時には、まず、芯金2および円筒素材40(中空の弾性被覆材)を準備する(準備工程)。円筒素材40の全長は芯金本体11の全長よりも例えば数mm~数cm長い。
次に、芯金本体11の外周面11cに円筒素材40の内周面を嵌合させることにより円筒素材40を芯金本体11に圧入する(圧入工程)。このとき、円筒素材40は、円筒素材40の一端面40a側に配置されたノズル51からの圧縮空気Bを吹きつけられることで内径を拡大されながら芯金本体11に装着される。円筒素材40に芯金本体11が嵌まった後で圧縮空気の供給が停止されることで、円筒素材40が芯金本体11を締め付けることで円筒素材40が芯金本体11に圧入される。これにより、図4(B)に示すように、芯金本体11の外周面11cに円筒素材40が嵌められた製造中間体21が完成する。製造中間体21では、芯金本体11の端面11a,11b付近に位置する円筒素材40の耳部41a,41bが、これらの芯金本体11の両端部を締め付けるように弾性変形している。そして、製造中間体21においては、芯金本体11の外周面11cと円筒素材40の内周面との間に空気Cが残っている。この空気は、上述したように圧縮空気が供給されること等によって残存している。
次いで、製造中間体21に対して脱気(空気抜き)が行われる(脱気工程)。脱気工程では、製造中間体21を例えば数分間放置する。これにより、芯金本体11と円筒素材40との間の空気Cは、空気通路3を通して製造中間体21の外部に排出される。
脱気された製造中間体21は、図5(A)に示すように、円筒素材40のカットが行われる。カットでは、カッタ52によって、円筒素材40の耳部41a,41bを切断する。円筒素材40の耳部41a,41bを切断することで、円筒素材40の一対の端面40a,40bの位置と芯金本体11の一対の端面11a,11bの位置とが揃えられる。なお、カットされた後の円筒素材40の一対の端面40a,40bの位置は、芯金本体11の対応する端面11a,11bの位置に対して、軸方向Aにおいて0.5mm以内程度の範囲でずれていてもよい。円筒素材40がカットされることで、製造中間体21は、最終製造中間体22となる。
次に、図5(B)を参照して、最終製造中間体22を回転させながら円筒素材40の外周面を研磨工具53で研磨することで、円筒素材40の外径を弾性被覆材4の外径にする。これにより、円筒素材40が弾性被覆材4となり、弾性体ローラ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態によると、空気通路3は、芯金本体11の外周面11cおよび芯金本体11の端面11a,11bの双方に開放されている。これにより、製造中間体21を短時間放置しておくだけで、円筒素材40と芯金本体11との間の空気を、空気通路3を通して外部に排出できる。この構成であれば、脱気のために手作業または機械によって円筒素材40を締め付けながら締め付け位置を製造中間体21の一端から他端に移動させることで空気を排出する脱気作業と異なり、脱気にかかる手間および時間をより小さくできる。しかも、手作業で脱気を行う場合と異なり、作業員の熟練度によって脱気度合いが異なるということがなく、空気通路3によって安定した脱気性能を発揮できる。よって、弾性体ローラ1の品質のばらつきを小さくできる。また、弾性被覆材4と芯金本体11との間の脱気が確実に行われるので、弾性被覆材4と芯金本体11との密着度を高くできる。これにより、弾性被覆材4と芯金本体11との間に空気Cが残存していることに起因する不具合が生じずに済む。このような不具合として、円筒素材40の研磨時において空気Cが存在している箇所で円筒素材40が意図しない凹み変形を生じることで弾性被覆材4の寸法精度が低下するという不具合や、円筒素材40のカット時や研磨時に円筒素材40がねじれる不具合や、芯金本体11に対して円筒素材40が軸方向Aに動く位置ずれといった不具合を例示できる。以上の次第で、芯金2と弾性被覆材4とを接着剤を用いずに嵌合でき、芯金2と弾性被覆材4との間に空気が残ることによる不具合の発生を抑制でき、且つ、芯金2と弾性被覆材4(円筒素材40)との間に存在する空気を短期間に排出して弾性体ローラ1の生産効率を高くできる。
また、本実施形態によると、空気通路3は、軸方向Aに沿って延びるけがき溝を含んでいる。このように、芯金本体11の外周面11c、すなわち、弾性被覆材4が被せられる部分にけがき溝を形成するという簡易な構成で空気通路3を形成できる。
また、本実施形態によると、空気通路3を構成するけがき溝は、軸方向全域に亘って形成されている。この構成によると、芯金本体11と円筒素材40との間の空気を、より確実且つ迅速に空気通路3を通して排出できる。
また、本実施形態によると、芯金2は、芯金本体11の軸方向端面11a,11bから突出し芯金本体11の外径より小さい外径を有する芯金端部12a,12bを含んでいる。この構成によると、弾性体ローラ1を支持する軸受等に合わせた外径に設定される芯金端部12a,12bの形状と、弾性被覆材4が圧入される芯金本体11の形状と、をそれぞれ自由に設定できる。これにより、弾性被覆材4の設計の自由度を高くできる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上述の実施形態および変形例に限定されず、特許請求の範囲に記載の範囲内において、種々の変更が可能である。
(1)上述の実施形態では、空気通路3が芯金本体11の軸方向全域に形成される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。図6は、弾性体ローラの第1変形例を示す図である。図6に示すように、弾性体ローラ1に代えて、一対のけがき溝を有する弾性体ローラ1Aが用いられてもよい。弾性体ローラ1Aが弾性体ローラ1と異なっているのは、芯金本体11の軸方向両端にのみ空気通路3Aが形成されている点にある。
空気通路3Aは、けがき溝として芯金本体11の軸方向一端側の端面11aに開放された第1けがき溝31と、芯金本体11の軸方向他端側の端面11bに開放された第2けがき溝32と、を有している。そして、第1けがき溝31と第2けがき溝32とが互いに離隔している。第1けがき溝31、および、第2けがき溝32は、それぞれ、軸方向Aに少なくとも7mm以上の長さLを有していることが好ましい。第1けがき溝31と第2けがき溝32の構成は、実施形態の空気通路3のうち軸方向Aの中間部を省略した構成に相当するので、詳細な説明は省略する。なお、第1けがき溝31と第2けがき溝32は、軸方向Aに対称な形状に形成されているが、軸方向Aに非対称な形状であってもよい。また、軸方向Aと直交する断面での断面形状は、互いに異なっていてもよい。また、芯金本体11の円周方向における第1けがき溝31の位置と第2けがき溝32の位置とは、本変形例では揃えられているが、異なっていてもよい。
軸方向Aに離隔して配置された第1けがき溝31および第2けがき溝32によって空気通路3Aが形成される場合でも、脱気工程において、円筒素材40と芯金本体11との間の空気を、空気通路3Aによって迅速に排出することができる。
(2)上述の実施形態および第1変形例では、弾性被覆材4が軸方向Aにおける芯金本体11の全域に配置された形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。図7は、弾性体ローラの第2変形例を示す図である。図7に示すように、弾性体ローラ1に代えて、空気通路3Bを有する弾性体ローラ1Bが用いられてもよい。弾性体ローラ1Bが弾性体ローラ1と異なっているのは、空気通路3Bが芯金本体11の中間部11dで途切れており、且つ、弾性被覆材4Bの全長が芯金本体11の全長よりも短い点にある。
弾性被覆材4Bの一端面4aは、芯金本体11の一端面11a付近に配置されており、空気通路3Bと直接向かい合っている。弾性被覆材4Bの他端面4bは、軸方向Aにおける芯金本体11の中間部11dに配置されており、芯金本体11の他端面11bから離隔している。弾性被覆材4Bの他端面4bは、空気通路3Bとは向かい合っていてもよいし、向かい合っていなくてもよい。空気通路3Bは、けがき溝によって形成されており、芯金本体11の軸方向一端側の端面11aに開放されているとともに芯金本体11の軸方向他端側の端面11bでは閉じられている。空気通路3Bの長さLは、少なくとも7mm以上であることが好ましい。空気通路3Bは、実施形態の空気通路3のうち軸方向Aの中間部および他端部を省略した構成に相当するので、詳細な説明は省略する。
この第2変形例では、圧入工程において、弾性被覆材4Bの素材となる円筒素材40Bの他端面40bは、芯金本体11の中間部11dに配置される。この場合、円筒素材40Bの他端面40b付近の部分(他端部40e)は、芯金本体11の外周面11cに嵌合しているけれども耳部は生じない。このため、円筒素材40Bの他端部40eは、円筒素材40Bと芯金本体11との間を気密的に塞がないように配置される。すなわち、円筒素材40Bの他端部40eが芯金本体11の中間部11dに配置される構成では、円筒素材40Bの他端部40eと芯金本体11との間における空気の流動を円筒素材40Bが妨げずに済む。よって、円筒素材40Bの他端部40eと芯金本体11の外周面11cとの間に空気通路3Bが存在していなくても、円筒素材40Bの他端部40eと芯金本体11との間に存在する空気をスムーズに排出できる。また、円筒素材40Bの一端部に形成された耳部41aと芯金本体11の一端部との間には空気通路3Bが配置されているので、芯金本体11の一端面11aにおける、円筒素材40Bと芯金本体11との間の空気の排出もスムーズに行える。また、空気通路3Bを芯金本体11の軸方向の一部にのみ形成すればよいので、空気通路3Bの切削形成にかかる時間をより短くできる。
(3)また、上述の実施形態および各変形例では、空気通路3,3A,3Bが芯金本体11の外周面11cに開放された形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、芯金本体11の内部にトンネル状の空気通路を形成し、この空気通路の一端を芯金本体11の外周面11cに開放するとともに、空気通路の他端を芯金本体11の端面11a,11bの少なくとも一方に開放してもよい。
弾性体ローラを実施例1~実施例8および比較例1,2として作製した。各実施例の製造方法は、以下の通りである。まず、芯金本体の外周面に円筒素材の内周面を嵌合させることにより円筒素材を芯金本体に圧入した。このとき、円筒素材は、円筒素材の一端部側から圧縮空気を吹きつけられながら芯金本体に装着された。これにより、芯金の外周面に円筒素材が嵌められた製造中間体を作製した。次に、製造中間体に脱気工程を施した。脱気工程では、製造中間体を数分間放置した。次に、脱気された製造中間体の円筒素材の両端部をカットすることで、円筒素材の全長を芯金本体の全長に揃え、これを最終製造中間体とした。次に、この最終製造中間体の円筒素材の外周面を研磨することで、円筒素材の外径を被覆弾性材の外径にした。これにより、円筒素材が弾性被覆材となり、弾性体ローラが完成した。
実施例1,2は、第1変形例で示した弾性体ローラ1Aと同様の構成を有しており、空気通路が第1けがき溝および第2けがき溝を有している。
実施例3~6は、実施形態で示した弾性体ローラ1と同様の構成を有しており、空気通路が芯金本体の軸方向全域に形成されている。
実施例7,8は、第1変形例で示した弾性体ローラ1Aと同様の構成を有しており、空気通路が第1けがき溝および第2けがき溝を有している。
比較例1,2は、空気通路が形成されていない点以外は、実施形態で示した弾性体ローラ1と同様の構成を有している。
各実施例の幅W、深さD、長さL、深さDを幅Wで除した値D/Wは、表1に記載されている通りであった。なお、深さDおよび幅Wは、キーエンス株式会社製のVR-3000で測定した。また、各実施例における芯金本体の外径、芯金本体の全長、及び弾性被覆材の硬度を測定した。硬度は、弾性体ローラをデュロメータA硬度計またはアスカーC硬度計を用いて1Kgの荷重をかけて測定した。
Figure 2023003491000002
<評価方法>
各実施例について、エアー抜け、カット位置、製品振れについてそれぞれ評価した。
エアー抜けは、最終製造中間体において、円筒素材と芯金本体との間に空気が残っているか否かを測定した。測定方法は、実施例1~8、比較例1~2の最終製造中間体を手で持ち、芯金が回らないようにした状態で、手で円筒素材を芯金に対して回したときに、円筒素材が独立して周方向に移動(回転)するか否かを確認した。評価は触感で行い、円筒素材と芯金本体との密着度を確認した。具体的には、円筒素材が回転しなかったときは、エアー抜けが完了しているとしてA評価とした。また、触感で円筒素材が回転していると判断された場合には、エアーが残っているとしてB評価とした。
カット位置は、実施例1~8、比較例1~2の製造中間体を最終製造中間体に成形したときにおいて、円筒素材両端面のカットの狙い位置に対して、軸方向Aにおける円筒素材の両端面の位置がどれだけずれているかを測定した。ずれ量が0.5mm以下の場合をA評価とし、0.5mm~1.5mmの場合をB評価とし、1.5mmを超える場合をC評価とした。
製品振れについて、各実施例の芯金端部を軸受にのせ回転させた状態で測定機を用い、弾性被覆材の外周面の振れ量を測定した。測定機は、株式会社ミツトヨ社製のレーザースキャンマイクロ「LSM506S」を使用した。測定機での振れ量測定結果のイメージを図8に示す。図8の横軸は、芯金本体の一端面を基準(ゼロmm位置)とする、芯金本体の軸方向における測定位置を示す。図8の縦軸は、振れ量を示す。測定機で得られた振れ量において、図の振れ量例1のように振れ量が突出して大きな値を示す箇所が存在する場合に、この箇所を振れ異常部と規定した。振れ異常部は、測定位置が200mmの範囲内で振れ量が20%以上変化している箇所である。一方、図8の振れ量例2のように、振れ量が突出して大きな値を示す箇所が存在しない場合には、振れ異常部は存在しない。なお、振れ異常部の有無は、振れ量の変化率を基準に判定され、振れ量の絶対値には影響されない。実施例1~8、比較例1~2について、振れ異常部の有無を確認した。振れ異常部が無い場合をA評価とした。A評価の弾性体ローラは、弾性体ローラの製造過程で芯金と弾性被覆材(円筒素材)との間に空気が残ることによる不具合が発生しておらず、弾性体ローラとして振れ精度が高い(振れ量が小さい)と判定した。振れ異常部が存在する場合はB評価とした。B評価の弾性体ローラは、弾性体ローラの製造過程で芯金と弾性被覆材(円筒素材)との間に空気が残ることによる不具合が発生していて、その結果、弾性体ローラの振れ精度に影響を与えると考えられる。したがって、弾性体ローラとして寸法精度が低い(振れ量が大きい)と判定した。
結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1~実施例8は、何れも、空気通路が設けられていることにより、エアー抜け、カット位置、製品振れの何れもがA評価となった。特に、実施例1~8は、空気通路3の幅Wが0.1mm~2.2mmの範囲内であり、深さDが0.02mm~0.50mmの範囲内であり、深さDを幅Wで除した値D/Wが0.03以上であった。これにより、エアー抜け、カット位置、製品振れの何れもがA評価となった。一方、比較例1,2は、何れも、芯金の外径が大きいか小さいかに関わらず、また、芯金本体の全長が長いか短いかに関わらず、空気通路が設けられていなかった。これにより、エアー抜け、カット位置、製品振れの何れもが最低の評価となり、円筒素材と芯金本体との間のエアー抜けが不良であることの弊害が生じた。
実施例1~8、比較例1~2の評価結果から明らかなように、芯金本体の外周面および芯金本体の端面の双方に開放された空気通路が設けられていることで、弾性被覆材と芯金本体との間に存在する空気を良好に排出でき、その結果、芯金と弾性被覆材(弾性被覆材の素材である円筒素材)との間に空気が残ることによる不具合の発生を抑制できることが実証された。
本発明は、芯金、弾性体ローラ、および、弾性体ローラの製造方法として適用できる。
1 弾性体ローラ
2 芯金
3,3A,3B 空気通路
4,4B 弾性被覆材
11 芯金本体
11a,11b 芯金本体の端面
11c 芯金本体の外周面
12a,12b 芯金端部
31 第1けがき溝
32 第2けがき溝
A 軸方向
D けがき溝の深さ
L けがき溝の長さ
W けがき溝の幅

Claims (10)

  1. 弾性体ローラ用の芯金であって、
    軸状の芯金本体と、
    前記芯金本体の外周面および前記芯金本体の端面の双方に開放された空気通路と、
    を備えている、芯金。
  2. 前記空気通路は、前記外周面の軸方向に沿って延びるけがき溝を含む、請求項1に記載の芯金。
  3. 前記けがき溝は、前記芯金本体の軸方向全域に亘って形成されている、請求項2に記載の芯金。
  4. 前記けがき溝として、前記芯金本体の軸方向一端側の端面に開放された第1けがき溝と、前記芯金本体の軸方向他端側の端面に開放された第2けがき溝と、が設けられており、
    前記第1けがき溝と前記第2けがき溝とが互いに離隔している、請求項2に記載の芯金。
  5. 前記けがき溝は、前記芯金本体の軸方向一端側の端面に開放されているとともに前記芯金本体の軸方向他端側の端面では閉じられている、請求項2に記載の芯金。
  6. 前記芯金の軸方向から見て、前記けがき溝の幅は、0.1mm~2.2mmであり、前記けがき溝の深さは、0.02mm~0.50mmであり、前記深さを前記幅で除した値が0.03以上である、請求項2~請求項5の何れか1項に記載の芯金。
  7. 前記芯金本体の軸方向における前記けがき溝の長さは、7mm以上である、請求項2~請求項6の何れか1項に記載の芯金。
  8. 前記芯金本体の軸方向端面から突出し、前記芯金本体の外径より小さい外径を有する芯金端部をさらに備えている、請求項1~請求項7の何れか1項に記載の芯金。
  9. 中空の弾性被覆材と、
    前記芯金本体に前記弾性被覆材が嵌められた請求項1~請求項8の何れか1項に記載の芯金と、を備える、弾性体ローラ。
  10. 中空の弾性被覆材、および、請求項1~請求項8の何れか1項に記載の芯金を準備する準備工程と、
    前記芯金本体の外周面に前記弾性被覆材の内周面を嵌合させることにより前記弾性被覆材を前記芯金に圧入する圧入工程と、
    前記芯金と前記弾性被覆材との間の空気を、前記空気通路を通して排出させる脱気工程と、
    を備えている、弾性体ローラの製造方法。
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