JP2023001473A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマの生成のために用いられる高周波電力の反射を抑制する技術を提供する。【解決手段】開示されるプラズマ処理装置は、チャンバ、基板支持部、高周波電源、及びバイアス電源を備える。基板支持部は、チャンバ内に設けられている。高周波電源は、チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電力を供給する。バイアス電源は、電気バイアスエネルギーを基板支持部の電極に供給するように構成されている。電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有する。高周波電源は、周期内の複数の位相期間における高周波電力の反射波のパワーレベルの評価値が許容値以下となるよう、該周期内の該複数の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルを調整する。【選択図】図1

Description

本開示の例示的実施形態は、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関するものである。
プラズマ処理装置が、基板に対するプラズマ処理において用いられている。プラズマ処理装置では、チャンバ内で生成されたプラズマからイオンを基板に引き込むために、高周波バイアス電力が用いられる。下記の特許文献1は、高周波バイアス電力のパワーレベル及び周波数を変調するプラズマ処理装置を開示している。
特開2009-246091号公報
本開示は、プラズマの生成のために用いられる高周波電力の反射を抑制する技術を提供する。
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ、基板支持部、高周波電源、及びバイアス電源を備える。基板支持部は、電極を含み、チャンバ内に設けられている。高周波電源は、チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電力を供給するように構成されている。バイアス電源は、電極に電気的に接続されており、基板支持部上に載置された基板にイオンを引き込むために電気バイアスエネルギーを基板支持部の電極に供給するように構成されている。電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有する。高周波電源は、周期内の複数の位相期間における評価値が許容値以下となるよう、該周期内の該複数の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている。評価値は、高周波電力の反射波のパワーレベル又は高周波電力の出力パワーレベルに対する前記反射波のパワーレベルの比の値である。
一つの例示的実施形態によれば、プラズマの生成のために用いられる高周波電力の反射を抑制することが可能となる。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。 図3の(a)及び図3の(b)の各々は、高周波電力と電気バイアスエネルギーの一例のタイミングチャートである。 図4の(a)及び図4の(b)の各々は、高周波電力と電気バイアスエネルギーの一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置におけるパワー調整期間に関連する一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置におけるパワー調整期間に関連する一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理方法の流れ図である。
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ、基板支持部、高周波電源、及びバイアス電源を備える。基板支持部は、電極を含み、チャンバ内に設けられている。高周波電源は、チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電力を供給するように構成されている。バイアス電源は、電極に電気的に接続されており、基板支持部上に載置された基板にイオンを引き込むために電気バイアスエネルギーを基板支持部の電極に供給するように構成されている。電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有する。高周波電源は、周期内の複数の位相期間における評価値が許容値以下となるよう、該周期内の該複数の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている。評価値は、高周波電力の反射波のパワーレベル又は高周波電力の出力パワーレベルに対する反射波のパワーレベルの比の値である。
電気バイアスエネルギーの周期内において高周波電力の反射波のパワーレベルは、変動する。上記実施形態では、周期内の複数の位相期間における反射波のパワーレベルに関する評価値が許容値以下となるように、周期内の複数の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルが調整される。したがって、プラズマの生成のために用いられる高周波電力の反射が抑制される。
一つの例示的実施形態において、電気バイアスエネルギーの先行する周期における複数の位相期間のうち、評価値が許容値よりも大きい一つ以上の位相期間が特定されてもよい。高周波電源は、電気バイアスエネルギーの後続の周期内の当該一つ以上の位相期間それぞれにおいて、評価値が許容値以下となるよう、高周波電力の出力パワーレベルを減少させるように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、上記一つ以上の位相期間それぞれにおける高周波電力の出力パワーレベルの減少量を、周期内の該一つ以上の位相期間以外の位相期間において補うよう、高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、周期内の高周波電力の出力パワーレベルの平均値が所定値となるよう、周期内の上記一つ以上の位相期間以外の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、周期内の基板における電気バイアスエネルギーの電圧の波高値が所定値となるように、該周期内の上記一つ以上の位相期間以外の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、信号発生器及び増幅器を含んでいてもよい。信号発生器は、高周波信号を発生するように構成されている。増幅器は、高周波信号を増幅して高周波電力を生成するように構成されている。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、高周波信号の振幅を調整することにより、高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、増幅器における高周波信号の増幅率を調整することにより、高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、信号発生器、減衰器、及び増幅器を含んでいてもよい。信号発生器は、高周波信号を発生するように構成されている。減衰器は、高周波信号を減衰させて減衰信号を発生するように構成されている。増幅器は、減衰信号を増幅して高周波電力を生成するように構成されていてもよい。高周波電源は、減衰器における高周波信号の減衰率を調整することにより、高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
一つの例示的実施形態において、高周波電源は、周期内の複数の位相期間の各々における高周波電力の周波数を、該高周波電力の反射波のパワーレベルを抑制するように事前に決定された周波数に設定するように構成されていてもよい。
別の例示的実施形態において、プラズマ処理方法が提供される。プラズマ処理方法は、プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた基板支持部上に基板を載置する工程(a)を含む。プラズマ処理方法は、チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電源から高周波電力を供給する工程(b)を更に含む。プラズマ処理方法は、プラズマから基板にイオンを引き込むために、バイアス電源から基板支持部内の電極に電気バイアスエネルギーを供給する工程(c)を更に含む。プラズマ処理方法は、高周波電力の出力パワーレベルを調整する工程(d)を更に含む。電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有する。工程(d)において、周期内の複数の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルは、該複数の位相期間における評価値が許容値以下となるよう、調整される。評価値は、高周波電力の反射波のパワーレベル又は高周波電力の出力パワーレベルに対する反射波のパワーレベルの比の値である。
一つの例示的実施形態において、電気バイアスエネルギーの先行する周期における複数の位相期間のうち、評価値が許容値よりも大きい一つ以上の位相期間が特定されてもよい。工程(d)において、電気バイアスエネルギーの後続の周期内の一つ以上の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルが、評価値が許容値以下となるよう、減少されてもよい。
一つの例示的実施形態では、工程(d)において、周期内の一つ以上の位相期間それぞれにおける高周波電力の出力パワーレベルの減少量を周期内の一つ以上の位相期間以外の位相期間において補うよう、高周波電力の出力パワーレベルが調整されてもよい。
一つの例示的実施形態では、工程(d)において、周期内の高周波電力の出力パワーレベルの平均値が所定値となるよう、周期内の一つ以上の位相期間以外の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルが、調整されてもよい。
一つの例示的実施形態では、工程(d)において、周期内の基板における電気バイアスエネルギーの電圧の波高値が所定値となるように、周期内の一つ以上の位相期間以外の位相期間における高周波電力の出力パワーレベルが調整されてもよい。
一つの例示的実施形態では、周期の複数の位相期間の各々における高周波電力の周波数が、該高周波電力の反射波のパワーレベルを抑制するように事前に決定された周波数に設定されてもよい。
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1及び図2は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
一実施形態において、プラズマ処理システムは、プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、基板支持部11及びプラズマ生成部12を含む。プラズマ処理チャンバ10は、プラズマ処理空間を有する。また、プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも一つの処理ガスをプラズマ処理空間に供給するための少なくとも一つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも一つのガス排出口とを有する。ガス供給口は、後述するガス供給部20に接続され、ガス排出口は、後述する排気システム40に接続される。基板支持部11は、プラズマ処理空間内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する。
プラズマ生成部12は、プラズマ処理空間内に供給された少なくとも一つの処理ガスからプラズマを生成するように構成される。プラズマ処理空間において形成されるプラズマは、容量結合プラズマ(CCP;Capacitively Coupled Plasma)、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)、ECRプラズマ(Electron-Cyclotron-resonance plasma)、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)、又は、表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)等であってもよい。また、AC(Alternating Current)プラズマ生成部及びDC(Direct Current)プラズマ生成部を含む、種々のタイプのプラズマ生成部が用いられてもよい。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2に格納されたプログラムに基づいて種々の制御動作を行うように構成され得る。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
以下に、プラズマ処理装置1の一例としての容量結合プラズマ処理装置の構成例について説明する。容量結合プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも一つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。側壁10aは接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10の筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板(ウェハ)Wを支持するための中央領域(基板支持面)111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域(リング支持面)111bとを有する。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。一実施形態において、本体部111は、基台111e及び静電チャック111cを含む。基台111eは、導電性部材を含む。基台111eの導電性部材は下部電極として機能する。静電チャック111cは、基台111eの上に配置される。静電チャック111cの上面は、基板支持面111aを有する。リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。1又は複数の環状部材のうち少なくとも一つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部11は、静電チャック111c、リングアセンブリ112、及び基板Wのうち少なくとも一つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と基板支持面111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも一つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも一つのガス供給口13a、少なくとも一つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、導電性部材を含む。シャワーヘッド13の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、一つ以上のガスソース21及び少なくとも一つ以上の流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、一つ以上の処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、一つ以上の処理ガスの流量を変調又はパルス化する一つ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
プラズマ処理装置1は、高周波電源31及びバイアス電源32を備えている。プラズマ処理装置1は、制御部30cを更に備えていてもよい。
高周波電源31は、チャンバ(プラズマ処理チャンバ10)内でプラズマを生成するために高周波電力RFを発生するように構成されている。高周波電力RFは、例えば、13MHz以上、150MHz以下の周波数を有する。一実施形態において、高周波電源31は、高周波信号発生器31g及び増幅器31aを含んでいてもよい。高周波信号発生器31gは、高周波信号を発生する。増幅器31aは、高周波信号発生器31gから入力される高周波信号を増幅することにより高周波電力RFを生成して、高周波電力RFを出力する。高周波電源31は、減衰器31bを更に備えていてもよい。減衰器31bは、高周波信号発生器31gと増幅器31aとの間で接続されている。減衰器31bは、高周波信号発生器31gから入力される高周波信号を減衰させて減衰信号を発生し、増幅器31aは、減衰信号を増幅することにより高周波電力RFを生成する。
一実施形態において、高周波電源31は、整合器31mを介してバイアス電極に接続されている。基台111eは、一実施形態においてバイアス電極を構成する。別の実施形態において、バイアス電極は、静電チャック111cの中に設けられた電極であってもよい。整合器31mは、整合回路を含んでいる。整合器31mの整合回路は、可変インピーダンスを有する。整合器31mの整合回路は、制御部30cによって制御される。整合器31mの整合回路のインピーダンスは、高周波電源31の負荷側のインピーダンスを高周波電源31の出力インピーダンスに整合させるように調整される。なお、高周波電源31は、整合器31mを介して上部電極に接続されていてもよい。
バイアス電源32は、基板支持部11上に載置された基板Wにイオンを引き込むために、電気バイアスエネルギーBEをバイアス電極に供給するように構成されている。バイアス電源32は、電気バイアスエネルギーBEを連続的にバイアス電極に与えてもよい。また、高周波電源31も、高周波電力RFを連続的に供給してもよい。即ち、高周波電力RF及び電気バイアスエネルギーBEは、単一の重複期間OPにおいて同時に供給される。
或いは、バイアス電源32は、複数のパルス期間PPの各々において、電気バイアスエネルギーBEのパルスBEPをバイアス電極に与えるように構成されている。バイアス電源32は、パルスコントローラから与えられる信号により、複数のパルス期間PPの各々のタイミングを特定してもよい。なお、制御部2が、パルスコントローラとして機能してもよい。
ここで、図3の(a)、図3の(b)、図4の(a)、及び図4の(b)を参照する。図3の(a)、図3の(b)、図4の(a)、及び図4の(b)の各々は、高周波電力RFと電気バイアスエネルギーBEの一例のタイミングチャートである。これらの図において、高周波電力RFの「ON」は、高周波電力RFが供給されていることを示しており、高周波電力RFの「OFF」は、高周波電力RFの供給が停止されていることを示している。また、電気バイアスエネルギーBEの「ON」は、電気バイアスエネルギーBEがバイアス電極に与えられていることを示しており、電気バイアスエネルギーBEの「OFF」は、電気バイアスエネルギーBEがバイアス電極に与えられていないことを示している。また、電気バイアスエネルギーBEの「HIGH」は、「LOW」で示される電気バイアスエネルギーBEのレベルよりも高いレベルを有する電気バイアスエネルギーBEがバイアス電極に与えられていることを示している。
複数のパルス期間PPは、時間的に順に出現する。複数のパルス期間PPは、パルス周波数で規定される時間間隔(周期)で順に出現してもよい。なお、以下の説明において、パルス期間PP(k)は、複数のパルス期間PPのうちk番目のパルス期間を表している。即ち、パルス期間PP(k)は、複数のパルス期間PPのうち任意のパルス期間を表している。パルス周波数は、後述するバイアス周波数よりも低く、例えば、1kHz以上、100kHz以下の周波数である。上述したように、電気バイアスエネルギーBEのパルスBEPは、複数のパルス期間PPの各々において、バイアス電極に与えられる。複数のパルス期間PP以外の期間において、電気バイアスエネルギーBEは、バイアス電極に与えられなくてもよい。或いは、複数のパルス期間PPにおける電気バイアスエネルギーBEのレベルよりも低いレベルを有する電気バイアスエネルギーBEが、複数のパルス期間PP以外の期間において、バイアス電極に与えられてもよい。
図3の(a)に示すように、高周波電力RFは、連続波として供給されてもよい。図3の(a)に示す例では、高周波電力RFとON又はHIGH状態の電気バイアスエネルギーBEが同時に供給される複数の重複期間OPはそれぞれ、複数のパルス期間PPと一致する。
或いは、図3の(b)、図4の(a)、及び図4の(b)に示すように、高周波電力RFのパルスが、供給されてもよい。高周波電源31は、上述のパルスコントローラから与えられる信号により、高周波電力RFのパルスを供給する期間のタイミングを特定してもよい。
図3の(b)に示すように、高周波電力RFのパルスは、複数のパルス期間PPとそれぞれ一致する複数の期間の各々において供給されてもよい。図3の(b)に示す例では、高周波電力RFとON又はHIGH状態の電気バイアスエネルギーBEが同時に供給される複数の重複期間OPはそれぞれ、複数のパルス期間PPと一致する。
図4の(a)及び図4の(b)に示すように、高周波電力RFのパルスは、複数のパルス期間PPとそれぞれ部分的に重複する複数の期間の各々において供給されてもよい。図4の(a)及び図4の(b)の各々に示す例では、高周波電力RFとON又はHIGH状の電気バイアスエネルギーBEが同時に供給される複数の重複期間OPの各々は、複数のパルス期間PPのうち対応のパルス期間PPの一部である。
なお、以下の説明において、重複期間OP(k)は、複数の重複期間OPのうちk番目の重複期間を表している。即ち、重複期間OP(k)は、複数の重複期間OPのうち任意の重複期間を表している。
電気バイアスエネルギーBEは、上述の単一の重複期間OP又は複数のパルス期間PPの各々に含まれる複数の周期CYの各々においてバイアス電極に与えられる。複数の周期CYは、バイアス周波数で規定される。バイアス周波数は、例えば50kHz以上、27MHz以下の周波数である。複数の周期CYの各々の時間長は、バイアス周波数の逆数である。複数の周期CYは時間的に順に出現する。以下の説明において、周期CY(m)は、単一の重複期間OP又は複数の重複期間OPの各々の中の複数の周期CYのうち、m番目の周期を表す。また、周期CY(k,m)は、k番目の重複期間内のm番目の周期を表す。
ここで、図5及び図6を参照する。図5及び図6の各々は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置におけるパワー調整期間に関連する一例のタイミングチャートである。図5及び図6の各々には、電気バイアスエネルギーBE、基板Wにおける電気バイアスエネルギーBEの電圧V、高周波電力RFの周波数fRF、高周波電力RFの負荷からの反射波のパワーレベルPr、高周波信号発生器31gによって発生される高周波信号の振幅SRF、及び増幅器31aの増幅率Gampが示されている。
図5及び図6に示すように、一実施形態において、電気バイアスエネルギーBEは、バイアス周波数を有する高周波電力、即ち高周波バイアス電力LFであってもよい。この場合には、図2に示すように、バイアス電源32は、整合器32mを介してバイアス電極に接続される。整合器32mは、整合回路を含んでいる。整合器32mの整合回路は、可変インピーダンスを有する。整合器32mの整合回路は、制御部30cによって制御される。整合器32mの整合回路のインピーダンスは、バイアス電源32の負荷側のインピーダンスをバイアス電源32の出力インピーダンスに整合させるように調整される。
別の実施形態において、電気バイアスエネルギーBEは、複数の周期CYの各々においてバイアス電極に与えられる電圧のパルスPVを含んでいてもよい。電気バイアスエネルギーBEとして用いられる電圧のパルスは、負の電圧のパルス又は負の直流電圧のパルスであってもよい。電圧のパルスPVは、三角波、矩形波といった任意の波形を有していてもよい。電気バイアスエネルギーBEとして電圧のパルスPVが用いられる場合には、図2に示す整合器32mの代わりに、高周波電力RFを遮断するフィルタが、バイアス電源32とバイアス電極との間で接続されていてもよい。
プラズマ処理装置1では、複数の周期CYの各々の中で高周波電力RFの周波数及びパワーレベルを調整するために、高周波電源31とバイアス電源32は、互いに同期されている。このために用いられる同期信号は、バイアス電源32から高周波電源31に与えられてもよい。或いは、同期信号は、高周波電源31からバイアス電源32に与えられてもよい。或いは、同期信号は、制御部30cのような別の装置から高周波電源31及びバイアス電源32に与えられてもよい。例えば、同期信号は、方向性結合器32dから出力される電気バイアスエネルギーBEの進行波を用いて制御部30cにより生成されてもよい。
制御部30cは、高周波電源31を制御するように構成されている。制御部30cは、CPUといったプロセッサから構成され得る。制御部30cは、整合器31mの一部であってもよく、高周波電源31の一部であってもよい。制御部30cは、整合器31m及び高周波電源31から分離されていてもよい。或いは、制御部2が、制御部30cを兼ねていてもよい。
高周波電源31は、パワー調整期間PPA内で高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するように構成されている。パワー調整期間PPAは、後述する周波数設定期間Pfsetの後の期間である。パワー調整期間PPAは、上述の単一の重複期間OP又は複数の重複期間OPを含む。高周波電源31は、パワー調整期間PPA内の上述の単一の重複期間OP又は複数の重複期間OPの各々に含まれる複数の周期CYにおいて、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整する。
複数の周期CYの各々は、N個の位相期間SP(1)~SP(N)を含んでいる。即ち、複数の周期CYの各々は、N個の位相期間SP(1)~SP(N)に分割されている。Nは、2以上の整数である。複数の周期CYの各々において、複数の位相期間SPは、互いに同じ時間長を有していてもよく、互いに異なる時間長を有していてもよい。なお、以下の説明においては、位相期間SP(n)は、位相期間SP(1)~SP(N)のうち、n番目の位相期間を表す。また、位相期間SP(m,n)は、周期CY(m)におけるn番目の位相期間を表す。
高周波電源31は、周期CY内の複数の位相期間SPにおける評価値が許容値PAC以下となるよう、周期CY内の複数の位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するように構成されている。評価値は、図5に示すように、高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrであってもよい。或いは、評価値は、高周波電力RFの出力パワーレベルに対する高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrの比の値であってもよい。許容値PACは、高周波電源31又は増幅器31aの特性に応じて決定され得る。
一実施形態においては、プラズマ処理装置1は、方向性結合器31dを更に備えていてもよい。方向性結合器31dは、高周波電源31と整合器31mとの間で接続されていてもよい。方向性結合器31dは、整合器31mとバイアス電極又は上部電極との間で接続されていてもよい。方向性結合器31dは、整合器31mの一部であってもよい。
方向性結合器31dは、高周波電力RFの反射波を他の高周波から分離するように構成されている。方向性結合器31dは、高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrを検出する検出器を含んでいてもよい。複数の周期CYの各々の中の位相期間SP(1)~SP(N)の各々におけるパワーレベルPrは、制御部30cに通知される。制御部30cは、各周期CYの中の各位相期間SPにおけるパワーレベルPrから評価値を決定し、評価値が許容値PAC以下となるように、各周期CYの中の各位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するよう、高周波電源31を制御する。
一実施形態において、先行する周期CYにおける複数の位相期間SPのうち、評価値が許容値PACよりも大きい一つ以上の位相期間SPが特定されてもよい。一つ以上の位相期間SPは、制御部30cによって評価値から特定されてもよい。高周波電源31は、後続の周期CY内の一つ以上の位相期間SPにおいて、評価値が許容値PAC以下となるよう、高周波電力RFの出力パワーレベルを減少させてもよい。高周波電源31は、後続の周期CY内の一つ以上の位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルを減少させるために、制御部30cによって制御されてもよい。なお、図5及び図6において、先行する周期CYは、周期CY(m)として表されている。後続の周期CYは、周期CY(m+Q(1))及び周期CY(m+Q(2))として表されている。なお、Q(1)は1以上の整数であり、Q(2)は2以上の整数であり、Q(1)<Q(2)が満たされる。
一実施形態では、高周波電源31は、周期CY内の一つ以上の位相期間SPそれぞれにおける高周波電力RFの出力パワーレベルの減少量を一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPにおいて補うよう、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整する。例えば、高周波電源31は、周期CY(m+Q(1))の後の周期CY(m+Q(2))における一つ以上の位相期間SP以外の全ての位相期間SPにおいて、上記減少量を均等に補うように、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整してもよい。高周波電源31は、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するために、制御部30cによって制御されてもよい。
別の実施形態では、高周波電源31は、周期CY内の高周波電力RFの出力パワーレベルの平均値が所定値となるように、一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPにおける高周波電力の出力パワーレベルを調整してもよい。例えば、高周波電源31は、周期CY(m+Q(1))の後の周期CY(m+Q(2))において、高周波電力の出力パワーレベルの平均値が所定値となるように、一つ以上の位相期間SP以外の全ての位相期間SPの出力パワーレベルを調整してもよい。一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPの高周波電力RFの出力パワーレベルは、均等に増加されてもよい。この実施形態においても、高周波電源31は、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するために、制御部30cによって制御されてもよい。
更に別の実施形態では、高周波電源31は、周期CY内の基板Wにおける電気バイアスエネルギーBEの電圧の波高値Vppが所定値となるように、周期CY内の一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPの高周波電力RFの出力パワーレベルを調整してもよい。例えば、高周波電源31は、周期CY(m+Q(1))の後の周期CY(m+Q(2))において、波高値Vppが所定値となるように、一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPの高周波電力RFの出力パワーレベルを調整してもよい。一つ以上の位相期間SP以外の位相期間SPの高周波電力RFの出力パワーレベルは、均等に増加されてもよい。この実施形態においても、高周波電源31は、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するために、制御部30cによって制御されてもよい。なお、波高値Vppは、整合器32mをバイアス電極に接続する電気的パス上の電圧をセンサ32vによって測定することにより、特定されてもよい。センサ32vは、整合器32mの一部であってもよい。
一実施形態において、高周波電源31は、図5に示すように、高周波信号発生器31gによって発生される高周波信号の振幅SRFを調整することにより、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。別の実施形態において、高周波電源31は、図6に示すように、増幅器31aにおける高周波信号の増幅率Gampを調整することにより、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。更に別の実施形態において、高周波電源31は、減衰器31bにおける高周波信号の減衰率を調整することにより、高周波電力RFの出力パワーレベルを調整するように構成されていてもよい。
高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrは、電気バイアスエネルギーBEの周期CY内において変動する。プラズマ処理装置1では、周期CY内の複数の位相期間SPにおける反射波のパワーレベルに関する評価値が許容値PAC以下となるように、周期CY内の複数の位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルが調整される。したがって、プラズマの生成のために用いられる高周波電力RFの反射が抑制される。故に、高周波電源31が反射波から保護される。
一実施形態において、高周波電源31は、図5及び図6に示すように、パワー調整期間PPA内の各周期CYの中の複数の位相期間SPにおいて、高周波電力RFの周波数fRFを、高周波電力RFの反射波のパワーレベルを抑制するように設定してもよい。複数の位相期間SPそれぞれにおける高周波電力RFの周波数fRFの周波数は、パワー調整期間PPAの前の周波数設定期間Pfsetにおいて事前に決定される。決定された複数の位相期間SPそれぞれにおける高周波電力RFの周波数fRFの周波数は、制御部2又は制御部30cの記憶装置に格納されていてもよく、制御部30cから高周波電源31に指定されてもよい。
以下、周波数設定期間Pfsetにおいて事前に行われる高周波電力RFの周波数fRFの決定に関する幾つかの実施形態について説明する。
[周波数fRFの決定の第1の実施形態]
図7は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。図7に示すように、第1の実施形態において、周波数設定期間Pfsetは、複数の周期CY(M個の周期CY(1)~CY(M))を含む。
制御部30cは、複数の周期CYの同一の位相期間SP(n)において用いる高周波電力RFの周波数を互いに異なる複数の周波数にそれぞれ設定するよう、高周波電源31を制御する。制御部30cは、複数の周波数のうち、複数の位相期間SPの各々において高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrを最小化する適正周波数を選択することにより、複数の位相期間SPそれぞれのための高周波電力の複数の適正周波数を決定する。
図7に示す例では、周期CY(1)~CY(M)の各々における高周波電力RFの周波数は、一定の周波数に設定され、周期CY(1)~RCY(M)のうち他の周期における高周波電力RFの周波数とは異なる周波数に設定される。そして、周期CY(1)~CY(M)それぞれの位相期間SP(1)~SP(N)の高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrが取得される。そして、取得された反射波のパワーレベルPrから、位相期間SP(1)~SP(N)のそれぞれにおける反射波のパワーレベルPrを最小化する位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのための高周波電力RFの適正周波数が、選択される。位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのための高周波電力RFの適正周波数は、パワー調整期間PPA内の位相期間SP(1)~SP(N)において高周波電力RFの周波数fRFとして用いられる。
[周波数fRFの決定の第2の実施形態]
図8は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。図8に示すように、第2の実施形態において、周波数設定期間Pfsetは、複数の周期CY(M個の周期CY(1)~CY(M))を含む。
制御部30cは、周期CY(m)内の位相期間SP(n)、即ち位相期間SP(m,n)における高周波電力RFの周波数を、高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrの変化に応じて、調整するように構成されている。反射波のパワーレベルPrの変化は、周期CY(m)の前の二つ以上の周期CYそれぞれにおける対応の位相期間SP(n)において互いに異なる高周波電力RFの周波数を用いることにより特定される。
一実施形態において、周期CY(m)の前の二つ以上の周期CYは、第1の周期及び第2の周期を含む。図8の例において、第1の周期は、周期CY(m-Q(2))であり、第2の周期は、第1の周期の後の周期であり、周期CY(m-Q(1))である。Q(1)は1以上の整数であり、Q(2)は2以上の整数であり、Q(1)<Q(2)が満たされる。
制御部30cは、位相期間SP(m-Q(1),n)における高周波電力RFの周波数f(m-Q(1),n)に、位相期間SP(m-Q(2),n)における高周波電力RFの周波数からの一方の周波数シフトを与える。ここで、f(m,n)は、位相期間SP(m,n)で用いられる高周波電力RFの周波数を表す。f(m,n)は、f(m,n)=f(m-Q(1),n)+Δ(m,n)で表される。Δ(m,n)は、周波数シフトの量を表す。一方の周波数シフトは、周波数の減少及び周波数の増加のうち一方である。一方の周波数シフトが周波数の減少であれば、Δ(m,n)は負の値を有する。一方の周波数シフトが周波数の増加であれば、Δ(m,n)は正の値を有する。
なお、図8において、周期CY(m-Q(2))における複数の位相期間SPのそれぞれにおける高周波電力RFの周波数は、互いに同一であり、fであるが、互いに異なっていてもよい。また、図8において、周期CY(m-Q(1))における複数の位相期間SPのそれぞれにおける高周波電力RFの周波数は、互いに同一であり、周波数fから減少された周波数に設定されているが、周波数fから増加されてもよい。
一方の周波数シフトによりパワーレベルPr(m-Q(1),n)がパワーレベルPr(m-2Q,n)から減少した場合には、制御部30cは、周波数f(m,n)を、周波数f(m-Q,n)に対して一方の周波数シフトを有する周波数に設定する。なお、Pr(m,n)は、位相期間SP(m,n)における高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrを表している。
位相期間SP(m,n)における一方の周波数シフトの量Δ(m,n)は、位相期間SP(m-Q(1),n)における一方の周波数シフトの量Δ(m-Q(1),n)と同一であってもよい。即ち、周波数シフトの量Δ(m,n)の絶対値は、周波数シフトの量Δ(m-Q(1),n)と同一であってもよい。或いは、周波数シフトの量Δ(m,n)の絶対値は、周波数シフトの量Δ(m-Q(1),n)よりも大きくてもよい。或いは、周波数シフトの量Δ(m,n)の絶対値は、位相期間SP(m-Q(1),n)における反射波のパワーレベルPr(m-Q(1),n)が大きいほど大きくなるように、設定されてもよい。例えば、周波数シフトの量Δ(m,n)の絶対値は、反射波のパワーレベルPr(m-Q(1),n)の関数により決定されてもよい。
一方の周波数シフトにより反射波のパワーレベルPr(m-Q(1),n)が反射波のパワーレベルPr(m-Q(2),n)から増加する場合が生じ得る。この場合には、制御部30cは、周波数f(m,n)を、周波数f(m-Q(1),n)に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定してもよい。なお、周期CY(m)の前の二つ以上の周期の各々の位相期間SP(n)の高周波電力RFの周波数が、その前の周期の位相期間SP(n)の高周波電力RFの周波数に対して一方の周波数シフトを有するように更新されてもよい。この場合において、当該二つ以上の周期の位相期間SP(n)それぞれの反射波のパワーレベルPr又はそれらの平均値が増加傾向にある場合には、他方の周波数シフトが、周期CY(m)の位相期間SP(n)の高周波電力RFの周波数に与えられてもよい。例えば、周期CY(m)の位相期間SP(n)の高周波電力RFの周波数は、当該二つ以上の周期のうち最も早い周期の高周波電力の周波数に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定されてもよい。
一方の周波数シフトにより反射波のパワーレベルPr(m,n)が反射波のパワーレベルPr(m-Q(1),n)から増加した場合には、制御部30cは、周期CY(m+Q(1))内の位相期間SP(n)における高周波電力RFの周波数を中間の周波数に設定してもよい。周期CY(m+Q(1))は、周期CY(m)の後の第3の周期である。位相期間SP(m+Q(1),n)において設定され得る中間の周波数は、f(m-Q(1),n)とf(m,n)との間の周波数であり、f(m-Q(1),n)とf(m,n)の平均値であってもよい。
位相期間SP(m+Q(1),n)において中間の周波数を用いた場合のパワーレベルPrが所定の閾値よりも大きくなる場合が生じ得る。この場合に、制御部30cは、周期CY(m+Q(2))内の位相期間SP(n)における高周波電力RFの周波数を、中間の周波数に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定してもよい。周期CY(m+Q(2))は、周期CY(m+Q(2))の後の第4の周期である。閾値は、予め定められている。他方の周波数シフトの量Δ(m+Q(2),n)の絶対値は、一方の周波数シフトの量Δ(m,n)の絶対値よりも大きい。この場合には、反射波のパワーレベルPrをローカルな極小値から減少させることができなくなることを回避することが可能となる。なお、複数の周期CYの各々における複数の位相期間SPのそれぞれのための閾値は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
第2の実施形態においては、周波数設定期間Pfset内の周期CY(M)の位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのために設定された高周波電力RFの周波数が、適正周波数として決定される。位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのための高周波電力RFの適正周波数は、パワー調整期間PPA内の位相期間SP(1)~SP(N)において高周波電力RFの周波数fRFとして用いられる。
[周波数fRFの決定の第3の実施形態]
図9は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における周波数設定期間に関連する一例のタイミングチャートである。図9に示す周波数fRFの決定の第3の実施形態は、複数のパルス期間PPの各々において電気バイアスエネルギーBEのパルスBEPが供給される場合に用いられる。この実施形態において、周波数設定期間Pfsetは、複数(K個)の重複期間OPを含む。また、複数の重複期間OPの各々は、複数(M個)の周期CYを含む。複数の周期CYの各々は、複数(N個)の位相期間SPを含む。
第3の実施形態において、制御部30cは、複数の重複期間OPの各々に含まれる複数の周期CYの各々の中の複数の位相期間SPの各々における高周波電力RFの適正周波数を設定するように構成されている。なお、複数の重複期間OP以外の期間において供給される高周波電力RFの適正周波数としては、予め準備されたテーブルに登録されている周波数の時系列が用いられ得る。
以下では、まず、1番目の重複期間OP、即ち重複期間OP(1)における高周波電力RFの周波数の設定について説明する。制御部30cは、重複期間OP(1)内の周期CY(1,m)内の位相期間SP(1,m,n)における高周波電力RFの周波数を、高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrの変化に応じて、調整する。なお、位相期間SP(k,m,n)は、k番目の重複期間OP(k)内の周期CY(k,m)におけるn番目の位相期間SPを表す。第3の実施形態における位相期間SP(1,m,n)の高周波電力RFの周波数の設定処理は、第2の実施形態における位相期間SP(m,n)の高周波電力RFの周波数の設定処理と同一である。
以下、2番目から(T-1)番目までの重複期間OP(k)における高周波電力RFの周波数の設定について説明する。なお、Tは、3以上且つKより小さい整数である。重複期間OP(k)内の複数の周期CYの中の複数の位相期間SPの高周波電力RFの周波数は、重複期間OP(1)内の複数の周期CYの中の複数の位相期間SPの高周波電力RFの周波数の上述の設定処理と同一の設定処理を用いて設定されてもよい。なお、重複期間OP(k)内の周期CY(1)の中の複数の位相期間SPの高周波電力RFの周波数の設定では、重複期間OP(k-1)内の周期CY(M-1)及び周期CY(M)が、第1の周期及び第2の周期として用いられてもよい。また、重複期間OP(k)内のCY(2)の中の複数の位相期間SPの高周波電力RFの周波数の設定では、重複期間OP(k-1)内の周期CY(M)及び重複期間OP(k)内の周期CY(1)が、第1の周期及び第2の周期として用いられてもよい。
別の実施形態において、重複期間OP(k)内の複数の周期CYの中の複数の位相期間SPの高周波電力RFの周波数は、予め準備されたテーブルに登録されているそれぞれの周波数を用いて設定されてもよい。
以下、図9を参照して、T番目からK番目までの重複期間OP(k)における高周波電力RFの周波数の設定について説明する。制御部30cは、重複期間OP(k)内の周期CY(m)内の位相期間SP(n)、即ち位相期間SP(k,m,n)における高周波電力RFの周波数を、高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrの変化に応じて、調整する。反射波のパワーレベルPrの変化は、重複期間OP(k)の前の二つ以上の重複期間OP内の周期CY(m)内の対応の位相期間SP(n)において互いに異なる高周波電力RFの周波数を用いることにより特定される。
一実施形態において、重複期間OP(k)の前の二つ以上の重複期間OPは、第1の重複期間及び第2の重複期間を含む。第1の重複期間は、重複期間OP(k-Q(2))であり、第2の重複期間は、第1の重複期間の後の重複期間であり、重複期間OP(k-Q(1))である。Q(1)は1以上の整数であり、Q(2)は2以上の整数であり、Q(1)<Q(2)が満たされる。
制御部30cは、位相期間SP(k-Q(1),m,n)における高周波電力RFの周波数f(k-Q(1),m,n)に、位相期間SP(k-Q(2),m,n)における高周波電力RFの周波数からの一方の周波数シフトを与える。ここで、f(k,m,n)は、位相期間SP(k,m,n)で用いられる高周波電力RFの周波数を表す。f(k,m,n)は、f(k,m,n)=f(k-Q(1),m,n)+Δ(k,m,n)で表される。Δ(k,m,n)は、周波数シフトの量を表す。一方の周波数シフトは、周波数の減少及び周波数の増加のうち一方である。一方の周波数シフトが周波数の減少であれば、Δ(k,m,n)は負の値を有する。一方の周波数シフトが周波数の増加であれば、Δ(k,m,n)は正の値を有する。
一方の周波数シフトによりパワーレベルPr(k-Q(1),m,n)がパワーレベルPr(k-Q(2),m,n)から減少した場合には、制御部30cは、周波数f(k,m,n)を、周波数f(k-Q(1),m,n)に対して一方の周波数シフトを有する周波数に設定する。なお、Pr(k,m,n)は、位相期間SP(k,m,n)における高周波電力RFの反射波のパワーレベルPrを表している。
重複期間OP(k)の前の二つ以上の重複期間の各々の位相期間SP(m,n)の高周波電力RFの周波数が、その前の重複期間の位相期間SP(m,n)の高周波電力RFの周波数に対して一方の周波数シフトを有するように更新されてもよい。この場合において、当該二つ以上の重複期間の位相期間SP(m,n)それぞれの反射波のパワーレベルPr又はそれらの平均値が増加傾向にある場合には、他方の周波数シフトが、重複期間OP(k)の位相期間SP(m,n)の高周波電力RFの周波数に与えられてもよい。例えば、重複期間OP(k)の位相期間SP(m,n)の高周波電力RFの周波数は、当該二つ以上の重複期間のうち最も早い重複期間の高周波電力RFの周波数に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定されてもよい。
一実施形態において、位相期間SP(k,m,n)における一方の周波数シフトの量Δ(m,n)は、位相期間SP(k-Q(1),m,n)における一方の周波数シフトの量Δ(k-Q(1),m,n)と同一であってもよい。即ち、周波数シフトの量Δ(k,m,n)の絶対値は、周波数シフトの量Δ(k-Q(1),m,n)と同一であってもよい。或いは、周波数シフトの量Δ(k,m,n)の絶対値は、周波数シフトの量Δ(k-Q(1),m,n)よりも大きくてもよい。或いは、周波数シフトの量Δ(k,m,n)の絶対値は、位相期間SP(k-Q(1),m,n)における反射波のパワーレベルPr(k-Q(1),m,n)が大きいほど大きくなるように、設定されてもよい。例えば、周波数シフトの量Δ(k,m,n)の絶対値は、反射波のパワーレベルPr(k-Q(1),m,n)の関数により決定されてもよい。
一方の周波数シフトにより反射波のパワーレベルPr(k-Q(1),m,n)が反射波のパワーレベルPr(k-Q(2),m,n)から増加する場合が生じ得る。この場合に、制御部30cは、周波数f(k,m,n)を、周波数f(k-Q(1),m,n)に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定してもよい。
また、一方の周波数シフトにより反射波のパワーレベルPr(k,m,n)が反射波のパワーレベルPr(k-Q(1),m,n)から増加する場合が生じ得る。この場合には、制御部30cは、位相期間SP(k+Q(1),m,n)における高周波電力RFの周波数を中間の周波数に設定してもよい。即ち、この場合には、重複期間OP(k+Q(1))内の周期CY(m)内の位相期間SP(n)における高周波電力RFの周波数を中間の周波数に設定してもよい。重複期間OP(k+Q(1))は、重複期間OP(k)の後の第3の重複期間である。位相期間SP(k+Q(1),m,n)において設定され得る中間の周波数は、f(k-Q(1),m,n)とf(k,m,n)との間の周波数であり、f(k-Q(1),m,n)とf(k,m,n)の平均値であってもよい。
また、位相期間SP(k+Q(1),m,n)において中間の周波数を用いた場合のパワーレベルPrが所定の閾値よりも大きくなる場合が生じ得る。この場合に、制御部30cは、位相期間SP(k+Q(2),m,n)における高周波電力RFの周波数を、中間の周波数に対して他方の周波数シフトを有する周波数に設定してもよい。即ち、この場合には、重複期間OP(k+Q(2))内の周期CY(m)内の位相期間SP(n)における高周波電力RFの周波数に、他方の周波数シフトを与えてもよい。重複期間OP(k+Q(2))は、重複期間OP(k+Q(1))の後の第4の重複期間である。閾値は、予め定められている。他方の周波数シフトの量Δ(k+Q(2),m,n)の絶対値は、一方の周波数シフトの量Δ(k,m,n)の絶対値よりも大きい。この場合には、反射波のパワーレベルPrをローカルな極小値から減少させることができなくなることを回避することが可能となる。なお、複数の重複期間OP内の複数の周期CYの各々における複数の位相期間SPのそれぞれのための閾値は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
第3の実施形態においては、周波数設定期間Pfset内の重複期間OP(K)内の複数の周期CYの位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのために設定された高周波電力RFの周波数が、適正周波数として決定される。重複期間OP(K)内の複数の周期CYの位相期間SP(1)~SP(N)それぞれのための高周波電力RFの適正周波数は、パワー調整期間PPA内の複数の重複期間OPの各々の中の複数の周期CYの位相期間SP(1)~SP(N)において高周波電力RFの周波数fRFとして用いられる。
以下、図10を参照する。図10は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理方法の流れ図である。
図10に示すプラズマ処理方法(以下、「方法MT」という)は、工程STa~工程STdを含む。方法MTは、工程STpを更に含んでいてもよい。工程STpは、周波数設定期間Pfsetにおいて行われる。工程STpでは、パワー調整期間PPAにおいて用いられる高周波電力RFの周波数fRFが決定される。工程STpにおける高周波電力RFの周波数fRFの設定の詳細については、周波数fRFの決定の第1~第3の実施形態の説明を参照されたい。なお、工程STpは、工程STaの前又は後に行われ得る。
工程STaでは、基板Wが基板支持部11上に載置される。続く工程STbは、チャンバ10内でプラズマを生成するために行われる。工程STbでは、高周波電力RFが供給される。工程STbが行われている間、処理ガスが、ガス供給部20からチャンバ10内に供給される。また、チャンバ10内の圧力が、指定された圧力に排気システム40によって減圧される。続く工程STcでは、電気バイアスエネルギーBEが、バイアス電極に供給される。
工程STdは、パワー調整期間PPAにおいて行われる。工程STdは、工程STb及び工程STcが行われているときに行われる。工程STdでは、電気バイアスエネルギーBEの周期CY内の複数の位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルが調整される。周期CY内の複数の位相期間SPにおける高周波電力RFの出力パワーレベルは、周期CY内の複数の位相期間SPそれぞれにおける上述の評価値が許容値PAC以下となるよう、調整される。パワー調整期間PPAにおける高周波電力RFの出力パワーレベルの調整については、プラズマ処理装置1に関する上記説明を参照されたい。なお、パワー調整期間PPAにおいては各位相期間SPにおける高周波電力RFの周波数fRFとして、周波数設定期間Pfsetにおいて事前に決定された周波数が用いられてもよい。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
別の実施形態においては、プラズマ処理装置は、誘導結合型のプラズマ処理装置、ECRプラズマ処理装置、ヘリコン波励起プラズマ処理装置、又は表面波プラズマ処理装置であってもよい。何れのプラズマ処理装置においても、高周波電力RFは、プラズマの生成のために用いられる。
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
1…プラズマ処理装置、10…プラズマ処理チャンバ、11…基板支持部、31…高周波電源、32…バイアス電源、30c…制御部。

Claims (16)

  1. チャンバと、
    電極を含み、前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、
    前記チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電力を供給するように構成された高周波電源と、
    前記電極に電気的に接続されており、前記基板支持部上に載置された基板にイオンを引き込むために電気バイアスエネルギーを前記電極に供給するように構成されたバイアス電源と、
    を備え、
    前記電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有し、
    前記高周波電源は、前記周期内の複数の位相期間における前記高周波電力の反射波のパワーレベル又は前記高周波電力の出力パワーレベルに対する前記反射波の前記パワーレベルの比の値である評価値が許容値以下となるよう、該周期内の該複数の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、
    プラズマ処理装置。
  2. 前記電気バイアスエネルギーの先行する周期における前記複数の位相期間のうち前記評価値が前記許容値よりも大きい一つ以上の位相期間が特定され、
    前記高周波電源は、前記電気バイアスエネルギーの後続の周期内の前記一つ以上の位相期間それぞれにおいて、前記評価値が前記許容値以下となるよう、前記高周波電力の出力パワーレベルを減少させるように構成されている、
    請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記高周波電源は、前記周期内の前記一つ以上の位相期間それぞれにおける前記高周波電力の出力パワーレベルの減少量を、前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間において補うよう、前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記高周波電源は、前記周期内の前記高周波電力の出力パワーレベルの平均値が所定値となるよう、前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記高周波電源は、前記周期内の前記基板における前記電気バイアスエネルギーの電圧の波高値が所定値となるように、前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記高周波電源は、
    高周波信号を発生するように構成された信号発生器と、
    前記高周波信号を増幅して前記高周波電力を生成するように構成された増幅器と、
    を含む、請求項1~5の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記高周波電源は、前記高周波信号の振幅を調整することにより、前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記高周波電源は、前記増幅器における前記高周波信号の増幅率を調整することにより、前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記高周波電源は、
    高周波信号を発生するように構成された信号発生器と、
    高周波信号を減衰させて減衰信号を発生するように構成された減衰器と、
    前記減衰信号を増幅して前記高周波電力を生成するように構成された増幅器と、
    を含み、前記減衰器における前記高周波信号の減衰率を調整することにより、前記高周波電力の出力パワーレベルを調整するように構成されている、
    請求項1~5の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記高周波電源は、前記周期内の複数の位相期間の各々における前記高周波電力の周波数を、該高周波電力の反射波のパワーレベルを抑制するように事前に決定された周波数に設定するように構成されている、請求項1~9の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
  11. (a)プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた基板支持部上に基板を載置する工程と、
    (b)前記チャンバ内でプラズマを生成するために高周波電源から高周波電力を供給する工程と、
    (c)前記プラズマから前記基板にイオンを引き込むために、バイアス電源から前記基板支持部内の電極に電気バイアスエネルギーを供給する工程と、
    (d)前記高周波電力の出力パワーレベルを調整する工程と、
    を含み、
    前記電気バイアスエネルギーは、バイアス周波数の逆数の時間長を有する周期を有し、
    前記(d)において、前記周期内の複数の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルは、該複数の位相期間における前記高周波電力の反射波のパワーレベル又は前記高周波電力の出力パワーレベルに対する前記反射波の前記パワーレベルの比の値である評価値が許容値以下となるよう、調整される、
    プラズマ処理方法。
  12. 前記電気バイアスエネルギーの先行する周期における前記複数の位相期間のうち、前記評価値が前記許容値よりも大きい一つ以上の位相期間が特定され、
    前記(d)において、前記電気バイアスエネルギーの後続の周期内の前記一つ以上の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルが、前記評価値が前記許容値以下となるよう、減少される、
    請求項11に記載のプラズマ処理方法。
  13. 前記(d)において、前記周期内の前記一つ以上の位相期間それぞれにおける前記高周波電力の出力パワーレベルの減少量を前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間において補うよう、前記高周波電力の出力パワーレベルが調整される、請求項12に記載のプラズマ処理方法。
  14. 前記(d)において、前記周期内の前記高周波電力の出力パワーレベルの平均値が所定値となるよう、前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルが、調整される、請求項12に記載のプラズマ処理方法。
  15. 前記(d)において、前記周期内の前記基板における前記電気バイアスエネルギーの電圧の波高値が所定値となるように、前記周期内の前記一つ以上の位相期間以外の位相期間における前記高周波電力の出力パワーレベルが調整される、請求項12に記載のプラズマ処理方法。
  16. 前記周期の複数の位相期間の各々における前記高周波電力の周波数が、該高周波電力の反射波のパワーレベルを抑制するように事前に決定された周波数に設定される、請求項11~15の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
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