JP2022553825A - 尿路上皮がん用の尿中ev rnaバイオマーカー - Google Patents

尿路上皮がん用の尿中ev rnaバイオマーカー Download PDF

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Abstract

本開示の特定の態様は概して、尿路上皮がんに関する患者の状態を評価する低侵襲の、又は非侵襲の方法に関する。本開示のいくつかの実施形態は、尿路上皮がんに関する患者の状態を評価、診断又はそうでなければ判断するために患者の尿サンプル由来のエキソソーム及び微小胞などの細胞外小胞(EV)のmRNAプロファイルを特徴づける方法に関する。

Description

全ての優先出願に対する参照による引用
本出願は、2019年10月31日に出願された米国仮出願第62/928,996号の優先権を主張し、その全内容を参照により本明細書に援用される。
共同研究契約の当事者
特許請求された発明は、ヒタチケミカルカンパニーアメリカ(現在はShowa Denko Materials (America),Inc.として知られている)と北海道大学(現在は国立大学法人北海道大学として知られている)との間の共同研究契約についての1人又は複数人の以下の当事者により、代表して及び/又は関してなされた。本契約は、特許請求された発明がなされた日及びそれ以前に効力を有し、特許請求された発明は、本契約の範囲内で着手された活動の結果としてなされた。
アスキーテキストファイル中の配列表の参照による引用
本出願は、本出願と同時に提出されている以下のアスキーテキストファイルに含まれる配列表を参照により援用する。ファイル名、2020-10-29_Sequence_Listing_HITACHI-131PR;作成日、2020年10月29日、ファイルサイズ、14.6Kb。
背景
技術分野
本開示の特定の態様は概して、尿路上皮がんに関する患者の状態を評価する低侵襲の、又は非侵襲の方法に関する。本開示のいくつかの実施形態は、尿路上皮がんに関する患者の状態を評価、診断又はそうでなければ判断するために患者の尿サンプル由来のエキソソーム及び微小胞などの細胞外小胞(EV)のmRNAプロファイルを特徴づける方法に関する。
関連技術の説明
アメリカ国立癌研究所は2015年に、アメリカ合衆国だけでおよそ74,000件の新規膀胱がんの症例が生じ、そして14,000人が死亡するだろうと推定した。膀胱がん及び他の尿路上皮がん(例えば、尿管及び腎盂の悪性腫瘍)の大多数は、尿路の移行上皮から惹起する。膀胱がん以外の尿路上皮がんは各種尿路上皮がんの5~10%を占めるにすぎないが、これらのがんがあると、将来膀胱がんを発症する確率が増加する。
尿路上皮がん(膀胱がんなど)の治療は、がんのステージ及びグレードに依存する。筋層非浸潤性がん(pTa、pTis及びpT1)は、経尿道的腫瘍除去又は膀胱内化学療法により治療することができる。一方、筋層浸潤性がん(pT2、pT3及びpT4)では、膀胱全摘除術及び静脈内化学療法などのより積極的な治療が必要となる。筋層非浸潤性がんの再発率は50~70%で、筋層浸潤性がんについてはずっと高いので、膀胱がんの病歴がある患者は、再発を生涯監視する必要があり、アメリカ合衆国において膀胱がんは診断から治療までもっとも費用のかかるがんとなる。さらに、尿管がん又は腎盂がんの患者のうち約30%は、数年後に膀胱がんが発生する。
膀胱がん検出の現在のゴールドスタンダードは、尿細胞診を伴う膀胱鏡検査である。尿細胞診を伴う膀胱鏡検査は、約96%の特異性を有する一方、感度は約44%にすぎない。低グレードの腫瘍については、尿細胞診を伴う膀胱鏡検査の感度はずっと低い(4~3
1%)。膀胱鏡検査は、カメラ及び光源を有する細い管を尿道に挿入し、この管を膀胱へと前進させることを含む侵襲的手法である。
尿に基づく尿路上皮がんマーカーをスクリーニングするためのいくつかのFDAに認可された試験キットを利用できる(例えば、BTA stat/BTA trak(Polymedoco,New York)、NMP22 BladderChek(Alere,Florida)、ImmunoCyt/uCyt+(Scimedx,New Jersey)、UroVysion(Abbott Molecular,Illinois))。これらの診断キットは、現在のゴールドスタンダードである膀胱鏡検査及び細胞診と非常に良く似た感度及び特異性を示す。したがって、より良好な非侵襲的バイオマーカー、特に感度が高いバイオマーカーが依然として必要とされている。
そのうえ、高リスクの筋層非浸潤性膀胱がん(すなわち、HR-NMIBC)(National Comprehensive Cancer Network(NCCN)分類において高グレードのpTa、pT1、全てのpTis)の患者は、低リスクの(LR)NMIBC(すなわち、低グレードのpTa)と比較して再発及び増悪の両方のリスクが高い(1)。膀胱鏡検査自体ではHR-NMIBC及びLR-NMIBCを区別することができず、したがって、腫瘍の病理学的解析の後に経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を行うことがきわめて重要である。HR-NMIBCは、筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)(すなわち、pT2及びそれ以上のステージ)又は転移に進行することもあるので、進行前に早期にHR-NMIBCを検出することが必要である。患者がHR-NMIBCと診断された場合、再発/進行を軽減するために腫瘍を完全に切除するための第2のTURBTを実施することが多い。したがって、TURBTの前に、がんがLR-NMIBCなどのように低リスクか、又はHR-NMIBC及びMIBCなどのように高リスクか分かることは臨床的に有益である。この恩恵には、臨床の結果が良好なだけでなく、第2のTURBTを回避できる可能性も含まれる。
本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、対象の尿路上皮がんを検出する方法に関する。この方法は、a)この対象から尿サンプルを取得すること、b)この尿サンプルからRNAを単離すること、c)CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、及びd)この1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中のこの1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、この対象がこの尿路上皮がんを有すると特定することを含むことができる。
本明細書中に記載される他の実施形態は、尿路上皮がんの指標を示すヒト患者を特定し、治療する方法に関し、この方法は、a)このヒト患者から取得された尿サンプルを有すること、b)この尿サンプルからRNAを単離すること、c)CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、d)この1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中のこの1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、このヒト患者がこの尿路上皮がんを有すると診断すること、及びe)有効量の尿路上皮がん薬剤(medication)を尿路上皮がんの徴候を呈するこのヒト患者に投与することを含み、この尿路上皮がん薬剤(medication)は、化学療法、放射線照射、外科手術、及び免疫療法からなる群から選択される。
本発明のこれらのそして他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を参照してより理解される。
図1Aは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Aは、βアクチン、APOBEC3C、及びAQP3の発現データを示す。図1Aの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図1Bは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Bは、CDK1、CXCR2、及びGAPDHのデータを示す。図1Bの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図1Cは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Cは、GPRC5A、HOXA13、及びIGFBP5の発現データを示す。図1Cの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図1Dは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Dは、KRT17、MALAT1、及びMDKの発現データを示す。図1Dの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図1Eは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Eは、MRPL48、MT-ND5、及びNET1の発現データを示す。図1Eの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図1Fは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図1Fは、NONO及びSLC2A1の発現データを示す。図1Fの遺伝子発現プロファイルをALDOB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Aは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Aは、βアクチン、APOBEC3C、及びAQP3の発現データを示す。図2Aの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Bは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Bは、CDK1、CXCR2、及びGAPDHのデータを示す。図2Bの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Cは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Cは、GPRC5A、HOXA13、及びIGFBP5の発現データを示す。図2Cの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Dは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Dは、KRT17、MALAT1、及びMDKの発現データを示す。図2Dの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Eは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Eは、MRPL48、MT-ND5、及びNET1の発現データを示す。図2Eの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図2Fは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図2Fは、NONO及びSLC2A1の発現データを示す。図2Fの遺伝子発現プロファイルをUPK1A遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Aは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Aは、βアクチン、APOBEC3C、及びAQP3の発現データを示す。図3Aの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Bは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Bは、3CDK1、CXCR2、及びGAPDHのデータを示す。図3Bの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Cは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Cは、GPRC5A、HOXA13、及びIGFBP5の発現データを示す。図3Cの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Dは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Dは、KRT17、MALAT1、及びMDKの発現データを示す。図3Dの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Eは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Eは、MRPL48、MT-ND5、及びNET1の発現データを示す。図3Eの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図3Fは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図3Fは、NONO及びSLC2A1の発現データを示す。図3Fの遺伝子発現プロファイルをNONO遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Aは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図Aは、βアクチン、APOBEC3C、及びAQP3の発現データを示す。図4Aの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Bは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図Bは、3CDK1、CXCR2、及びGAPDHのデータを示す。図4Bの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Cは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図4Cは、GPRC5A、HOXA13、及びIGFBP5の発現データを示す。図4Cの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Dは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図4Dは、KRT17、MALAT1、及びMDKの発現データを示す。図4Dの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Eは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図4Eは、MRPL48、MT-ND5、及びNET1の発現データを示す。図4Eの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図4Fは、各種膀胱がんの尿中EV mRNA分析に関するデータを示す。図4Fは、NONO及びSLC2A1の発現データを示す。図4Fの遺伝子発現プロファイルをACTB遺伝子により正規化し、ウェルチのt検定により分析した。 図5Aは、重症度が異なる膀胱がんの患者由来の尿サンプルから収集した各種データに関するデータを示す。図5Aは、尿細胞診の結果を示す。 図5Bは、重症度が異なる膀胱がんの患者由来の尿サンプルから収集した各種データに関するデータを示す。図5Bは、サンプル中にNMP22が存在するかについてのELISAデータを示す。 図5Cは、重症度が異なる膀胱がんの患者由来の尿サンプルから収集した各種データに関するデータを示す。図5Cは、膀胱腫瘍関連抗原(BTA stat)イムノアッセイ分析の結果を示す。 図6Aは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図6Aは、低リスク及び高リスクの両方の膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図6Bは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図6Bは、高リスクの膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図6Cは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図6Cは、低リスクの膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図6Dは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図6Dは、マーカー選択率及び関連するリスク層別化を示す。 図7Aは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図7Aは、低リスク及び高リスクの両方の膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図7Bは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図7Bは、高リスクの膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図7Cは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図7Cは、低リスクの膀胱がんのマーカー選択率を示す。 図7Dは、スパースロジスティック回帰分析(SLR)により選択されるマーカーの百分率を示す。図7Dは、マーカー選択率及び関連するリスク層別化を示す。 図8Aは、予測公式の決定及びスパースロジスティック回帰分析の診断性能比較に関するデータを示す。図8Aは、EV mRNA分析及び細胞診の組み合わせに基づく曲線下面積を示す。 図8Bは、予測公式の決定及びスパースロジスティック回帰分析の診断性能比較に関するデータを示す。図8Bは、EV mRNA単独に基づく曲線下面積を示す。
本開示の特定の態様は概して、尿路上皮がんに関する患者の状態を評価する低侵襲の、又は非侵襲の方法に関する。本明細書中に記載される各特徴及び全ての特徴、並びにこのような特徴の2つ以上の各組み合わせ及び全ての組み合わせは、このような組み合わせに含まれる特徴が相互に矛盾しないという条件で、本開示の範囲内に含まれる。
エキソソーム及び微小胞などの細胞外小胞(EV)は、ネフロンの全ての領域から尿腔中に放出され、起始細胞の細胞質分子を包む。いくつかの研究から、腫瘍は高濃度の大きなEVを産生することが分かった。筋層浸潤膀胱がん細胞由来のEVは、尿路上皮細胞に上皮間葉転換を起こさせることが分かっている。尿路上皮がんは尿路上皮上に位置し、尿と直接接触するので、尿路上皮がん由来のEVは、尿中に放出されてよく、本明細書中に開示されるいくつかの実施形態によれば、尿中EVは尿路上皮がんバイオマーカーの豊富な供給源となることができることが示唆される。尿中細胞及び他のマーカーが腫瘍から尿中に放出されるのは、腫瘍が著しく増殖し、周囲の領域に浸潤した後のみである。しかしながら、尿中EVは、腫瘍からだけでなく、正常細胞及び傷害を受けた細胞からも放出される。したがって、尿路上皮がんの分子の痕跡は、尿路上皮がんの従来のバイオマーカーよりもずっと早期に尿中に取得することができる。
尿中EVを単離する標準的な方法は、超遠心分離法を用いる分画遠心法である。しかしながら、超遠心分離法は、通常の臨床検査室での日常的な臨床アッセイには応用できないおそれがある。本開示のいくつかの実施形態では、バイオマーカー及び臨床試験用の尿中EV mRNAアッセイを利用し、これによりアッセイ感度、再現性及び使いやすさの点から標準的な方法と同様の又は優れてさえいる性能が可能になる。いくつかの実施形態では、様々ながんのグレード及びステージの尿路上皮がん患者由来の尿サンプルをスクリー
ニングして尿路上皮がんの新規なバイオマーカーを特定するために、この尿中EV mRNAアッセイを利用する。
以下に詳述するように、尿中EVは、尿サンプルに小胞捕捉フィルターを通過させ、それにより超遠心分離法を用いることなく尿からEVを単離させることにより、尿から単離することができる。いくつかの実施形態においては、小胞捕捉材料は、捕捉される小胞の大きさよりも桁が大きい多孔度(porosity)を有する。小胞捕捉材料は、EVの大きさよりずっと大きい孔径を有するが、EVの小胞捕捉材料に対する吸着によりEVは小胞捕捉材料上に捕捉される。小胞捕捉材料の孔径及び構造は、EV由来のmRNAを小胞捕捉材料から回収できるように、EV捕捉とEV回収のバランスをとるよう目的に合わせられる。いくつかの実施形態においては、小胞捕捉材料は、異なる多孔度を有する少なくとも2個の層を含む多層フィルターである。いくつかの実施形態においては、尿サンプルは、両方ともにガラス繊維で作成された、第1の層を最初に通過し、ついで第2の層を通過する。1つの実施形態において、第1の層は、0.6と2.7μmの間の、好ましくは1.5と1.8μmの間の粒子保持率を有し、第2の層は、0.1と1.6μmの間の、好ましくは0.6と0.8μmの間の粒子保持率を有する。1つの実施形態において、第1の層の粒子保持率は、第2の層の粒子保持率より大きく、したがって、高い微粒子充填能力及び速い流速を得ることができる。
本開示のいくつかの態様は、ヒト対象の尿由来のEVを尿路上皮がんのバイオマーカーのためにスクリーニングする尿中EV mRNAアッセイを利用する。健康なボランティアの尿中EV mRNAプロファイルをRNA-seqで分析し、腎臓特異的遺伝子だけでなく、膀胱特異的遺伝子も発現することがわかり、尿中EVは尿路上皮疾患(例えば、尿管及び腎盂がん)及び膀胱がんを検出するのに有用であってよいと示唆される。尿路上皮がんは、尿と直接接触するので、尿路上皮がんの分子の痕跡は、現在の診断下で分析される尿中細胞又はタンパク質バイオマーカーと比較して尿中EVにおいて早期に検出することができる可能性がある。
本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、対象の尿路上皮がんの検出方法に関する。この方法は、a)この対象から尿サンプルを取得すること、b)この尿サンプルからRNAを単離すること、c)CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、及びd)この1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中のこの1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、この対象がこの尿路上皮がんを有すると特定することを含むことができる。
いくつかの実施形態において、このNET1の発現レベルを定量化する。
他の実施形態はさらに、CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される少なくとも2つのマーカーの発現レベルを用いてスコアを計算することをさらに含む。
さらに他の実施形態は、リファレンス遺伝子を検出することをさらに含み、このリファレンス遺伝子は、このマーカーのこの発現レベルを正規化するために用いられ、このリファレンス遺伝子は、ACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、NONO及びUPK1Aからなる群から選択される。
さらに他の実施形態は、a)細胞及び大きな残屑を除去することにより尿の上清を調製
すること、b)この尿の上清から尿中細胞外小胞を単離すること、及びc)この尿中細胞外小胞からRNAを単離することをさらに含む。
本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、尿路上皮がんの指標を示すヒト患者を特定し、治療する方法に関し、この方法は、a)このヒト患者から取得された尿サンプルを有すること、b)この尿サンプルからRNAを単離すること、c)CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、d)この1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中のこの1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、このヒト患者がこの尿路上皮がんを有すると診断すること、及びe)有効量の尿路上皮がん薬剤を尿路上皮がんの指標を示すこのヒト患者に投与することを含み、この尿路上皮がん薬剤は、化学療法、放射線照射、外科手術、及び免疫療法からなる群から選択される。
ヒト患者を特定し、治療する方法のいくつかの実施形態において、この定量化することは、このマーカーのうち少なくとも3つの組み合わされた発現レベルを定量化することを含む。いくつかの実施形態において、このマーカーのうちの、この少なくとも3つは、NET1、KRT17、及びMDKを含む。
いくつかの実施形態において、ヒト患者を特定し、治療する方法は、CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される少なくとも2つのマーカーの発現レベルを用いてスコアを計算することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、ヒト患者を特定し、治療する方法は、リファレンス遺伝子を検出することをさらに含み、このリファレンス遺伝子は、このマーカーのこの発現レベルを正規化するために用いられ、このリファレンス遺伝子は、ACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、NONO及びUPK1Aからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、ヒト患者を特定し、治療する方法は、a)細胞及び大きな残屑を除去することにより尿の上清を調製すること、b)この尿の上清から尿中細胞外小胞を単離すること、及びc)この尿中細胞外小胞からRNAを単離することをさらに含む。
膀胱がん検出のための尿中EV RNA試験
彼/彼女のがんの前病歴又は血尿などの臨床症状から患者が膀胱がんと疑われるとき、尿サンプルを取得し、膀胱がん検出のために尿中EV RNA試験に送ることができる。尿サンプルは、室温で保管することができ、例えば4℃で7日間まで、好ましくは1日間まで、冷蔵により保管することができる。あるいは、尿サンプルを-60℃以下、好ましくは-80℃で保管することができる。尿中EV試験用の尿サンプルの望ましい体積は、50mL未満、40mL未満、30mL未満、20mL未満、10mL未満、5mL未満、3mL未満、2mL未満、1mL未満、500μL未満、200μL未満、又は100μL未満である。尿サンプル中の大きな残屑又は尿中細胞を、10000×G未満、5000×G未満、3500×G未満、2500×G未満、2000×G未満、1500×G未満、1000×G未満、800×G未満、500×G未満、400×G未満、300×G未満、200×G、若しくは100×G未満の遠心分離、20μm未満の細孔によるろ過、14μm未満の細孔によるろ過、12μm未満の細孔によるろ過、10μm未満の細
孔によるろ過、8μm未満の細孔によるろ過、5μm未満の細孔によるろ過、2μm未満の細孔によるろ過、1.2μm未満の細孔によるろ過、1.0μm未満の細孔によるろ過、0.8μm未満の細孔によるろ過、0.6μm未満の細孔によるろ過、0.45μm未満の細孔によるろ過、若しくは0.22μm未満の細孔によるろ過、又は重力沈降により除去することができる。尿中EVは、上述した方法、超遠心分離法、ポリマー共沈、膜ろ過、デプスろ過、又はサイズ排除クロマトグラフィーによって単離することができる。尿中EV RNAは、単離した尿中EVからフェノールークロロホルム抽出、シリカ吸着/溶出、及びオリゴ(dT)固定化担体などの従来のRNA分離方法により単離することができる。任意選択的に、尿中EV RNAは、尿サンプルから尿中EVを単離せずに従来のRNA単離により直接単離することができる。尿中EV RNAマーカーの発現レベルは、RNAシークエンシング(RNA-seq)、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応(RT-qPCR)、等温核酸増幅、ノーザンブロット、及びRNAハイブリダイゼーションなどの従来のRNA定量化方法により測定することができる。尿中EV RNAマーカーの発現レベルは、サンプルの量、質、及びアッセイ手順による影響を避けるためにリファレンス遺伝子の発現レベルにより正規化することができる。正規化は、1つのリファレンス遺伝子又は1つより多いリファレンス遺伝子の発現レベルをマーカー遺伝子の発現レベルから減算することにより行うことができる。患者の尿サンプル中の尿中EV RNAマーカーの発現レベルが、特定の閾値又は膀胱がん又はいずれの他のがんも有さない対象のグループの同一のマーカーのレベルより高いとき、試験は陽性とみなす。患者の尿サンプル中の尿中EV RNAマーカーの発現レベルが閾値より低いとき、試験は陰性とみなす。陽性の試験結果は、患者が膀胱がんにかかっていることを示す一方、陰性の試験結果は、試験尿サンプルを収集した時点では患者が膀胱がんにかかっていないことを示す。尿サンプルの収集及び試験を繰り返すと、試験の正確性をより高めることができる。試験の診断性能をさらに改良するために、2つ以上のEV RNAマーカーの発現レベルを測定し、血尿、性別、年齢、及びがんの病歴などの追加の臨床パラメータ又は尿細胞診などの試験結果の有り無し両方で診断スコアを生成するために使用することができ、この診断スコアを個別の尿中EVマーカーの発現レベルの代わりに用いることができる。診断スコアは、スパースロジスティック回帰、ランダムフォレスト、及びサポートベクターマシンなどの機械学習手法によって生成された診断公式(diagnostic formula)により計算することができる。ロジスティック回帰分析など、患者が膀胱がんにかかっている確率に基づいて計算された診断スコアは、さらに有用である。ロジット関数又は対数オッズは、pが確率である場合のオッズの対数であり、したがって、診断スコアが高いことは、膀胱がんにかかっているリスクが高いことを示し、診断スコアが低いことは、膀胱がんにかかっている確率が低いことを示す。診断公式は、膀胱がんスクリーニング、再発モニタリング、及び低リスクの膀胱がん及び高リスクの膀胱がんの層別化などの、臨床的必要性のために膀胱がん集団のうちの特定の集団を検出するよう最適化することができる。この試験結果を用いて、医師の判断で膀胱鏡検査などの膀胱腫瘍の追加の確認検査を行うことができ又は外科手術による膀胱腫瘍の除去を行うこともできる。
尿中EV RNAマーカー
有用な尿中EV RNAマーカーは、ACTB、APOBEC3C、AQP3、CDC42BPB、CDK1、CGNL1、CNTROB、CTXN3、CXCR2、DNAJC24、FAM110B、FAM8A1、FANCD2、FGF1、GAPDH、GAS5、GEMIN5、GPRC5A、GXYLT1、HOXA13、IGFBP5、KRT17、L1CAM、LBR、LEO1、LRRC19、LRRC8D、MAB21L3、MALAT1、MDK、METTL17、MMP15、MRPL48、MT-ND5、NET1、NONO、P4HA1、PARS2、PCAT1、RGN、ROBO1、S100A13、SEMA4A、SLC12A3、SLC16A4、SLC2A1、SPRY4-IT1、TMEM176A、TMEM33、TRHDE、UGCG、及びWNT5Aから選択される1つである。尿中EV RNAマーカーを正規化するために有用なリファレ
ンス遺伝子は、ACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、MT-ND5、NONO、及びUPK1Aから選択される1つである。低グレードのpTa、高グレードのpTa、全てのpTis、pT1、pT2及びより高いステージを含む膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、GPRC5A、GPX3、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MT-ND5、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表3)。高グレードのpTa、全てのpTis、pT1、pT2及びより高いステージを含む高リスクの膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、ACTB、CXCR2、GPRC5A、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表4)。低グレードのpTaを含む低リスクの膀胱がんを検出するために、より有用な膀胱がん検出用尿中EV RNAマーカーは、ACTB、GAPDH、GAS5、GPRC5A、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表5)。低/高グレードのpTa膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、GPRC5A、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表6)。pT1以上の膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、ACTB、GAPDH、GPRC5A、GPX3、KRT17、MALAT1、MDK、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表7)。高グレードのpTa膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、AQP3、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、及びSLC2A1から選択される1つである(表8)。pTis膀胱がんを検出するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、ALDOB、APOBEC3C、CXCR2、GPX3、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MT-ND5、NET1、及びUPK1Aから選択される1つである(表9)。低リスクの膀胱がんと高リスクの膀胱がんを区別するために、より有用な尿中EV RNAマーカーは、ACTB、ALDOB、APOBEC3C、AQP3、CDK1、CXCR2、DHRS2、GAPDH、GAS5、GPX3、KRT17、MALAT1、及びMDKから選択される1つである(表10)。
診断公式は、尿細胞診結果を伴い又は伴わずEV RNAマーカーの組み合わせを用いて開発することができる。膀胱がん検出用の有用な診断公式又はマーカーの組み合わせは、ACTB、ALDOB、APOBEC3C、AQP3、CXCR2、DHRS2、GAPDH、GAS5、GPRC5A、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SEMA4A、及びUPK1Aからなる群から選択される少なくとも1つのマーカーを含む(表11)。高リスクの膀胱がん(すなわち高グレードのpTa、全てのpTa、pT1、pT2及びそれ以上)検出用の有用な診断公式又はマーカーの組み合わせは、ACTB、APOBEC3C、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SEMA4A、及びUPK1Aからなる群から選択される少なくとも1つのマーカーを含む(表12)。低リスクの膀胱がん(すなわち低グレードのpTa)検出用の有用な診断公式又はマーカーの組み合わせは、ACTB、APOBEC3C、AQP3、CDK1、DHRS2、GAPDH、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SEMA4A、SLC2A1、及びUPK1Aからなる群から選択される少なくとも1つのマーカーを含む(表13)。膀胱がんリスクの層別化又は低リスクの膀胱がん及び高リスクの膀胱がん用の有用な診断公式又はマーカーの組み合わせは、AQP3、CDK1、CXCR2、DHRS2、GPX3、HOXA13、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、SEMA4A、SLC2A1、及びUPK1Aからなる群から選択される少なくとも1つのマーカーを含む(表14)。
いくつかの非限定的な実施形態を図1~8に記載する。
図1.尿中EV mRNA分析(1)。ALDOB遺伝子により正規化された遺伝子発現プロファイルを、コントロール(CTRL)、低グレードのpTa(pTa LG)、高グレードのpTa(pTa HG)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わないpTis)、pT1(pT1)、pT2及びそれ以上の(>pT2)群間でウェルチのt検定により分析した。統計的有意性は、p<0.05により決定した(*p<0.05,**p<0.005,***p<0.0005)。
図2.尿中EV mRNA分析(2)。UPK1A遺伝子により正規化された遺伝子発現プロファイルを、コントロール(CTRL)、低グレードのpTa(pTa LG)、高グレードのpTa(pTa HG)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わないpTis)、pT1、pT2及びそれ以上の(>pT2)群間で、ウェルチのt検定により分析した。統計的有意性は、p<0.05により決定した(*p<0.05,**p<0.005,***p<0.0005)。
図3.尿中EV mRNA分析(3)。NONO遺伝子により正規化された遺伝子発現プロファイルを、コントロール(CTRL)、低グレードのpTa(pTa LG)、高グレードのpTa(pTa HG)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わないpTis)、pT1、pT2及びそれ以上の(>pT2)群間で、ウェルチのt検定により分析した。統計的有意性は、p<0.05により決定した(*p<0.05,**p<0.005,***p<0.0005)。
図4.尿中EV mRNA分析(4)。ACTB遺伝子により正規化された遺伝子発現プロファイルを、コントロール(CTRL)、低グレードのpTa(pTa LG)、高グレードのpTa(pTa HG)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わないpTis)、pT1、pT2及びそれ以上の(>pT2)群間で、ウェルチのt検定により分析した。統計的有意性は、p<0.05により決定した(*p<0.05,**p<0.005,***p<0.0005)。
図5.尿細胞診、NMP22及びBTA statの分析。尿細胞診、NMP22及びBTAアッセイ結果を、コントロール(CTRL)、低グレードのpTa(pTa LG)、高グレードのpTa(pTa HG)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わないpTis)、pT1、pT2及びそれ以上の(>pT2)群間で比較した。A.Y軸の正の数は、細胞診で陽性及び擬陽性結果のサンプルの数を示し、負の数は、細胞診で陰性の結果のサンプルの数を示す。B.Y軸の正の数は、NMP22の結果が陽性のサンプルの数を示し、負の数は、NMP22の結果が陰性のサンプルの数を示す。C.Y軸が正の数は、BTA statが陽性の結果のサンプルの数を示し、負の数は、BTA statが陰性の結果のサンプルの数を示す。
図6.スパースロジスティック回帰分析(SLR)で頻繁に選択されるマーカー。SLRを実施し、マーカーの最良の組み合わせをEV RNAマーカー及び細胞診スコアから選択した。Y軸の数は、各マーカーがマーカーの最良の組み合わせに選択される相対頻度を示す。
図7.スパースロジスティック回帰分析(SLR)で頻繁に選択されるマーカー。SLRを実施し、マーカーの最良の組み合わせをEV RNAマーカーから選択した。Y軸の数は、各マーカーがマーカーの最良の組み合わせに選択される相対頻度を示す。
図8.スパースロジスティック回帰分析の診断性能比較。A.マーカーの最良の組み合
わせを、EV RNAマーカー及び細胞診スコア、NET1を除外したEV RNAマーカー及び細胞診スコア、又はKRT17を除外したEV RNAマーカー及び細胞診スコアから選択した。B.マーカーの最良の組み合わせを、EV RNAマーカー、NET1を除外したEV RNAマーカー、又はKRT17を除外したEV RNAマーカーから選択した。最上のマーカーの組み合わせの診断性能(AUC)を、ウェルチのt検定により分析した。統計的有意性は、p<0.05により決定した(*p<0.05,**p<0.005,***p<0.0005)。
定義
本明細書を通じて、単語「含む(comprise)」、又は「含む(comprises)」又は「含む(comprising)」などのバリエーションは、規定された要素、整数若しくはステップ、又は要素、整数若しくはステップの群を含有することを意味するが、任意の他の要素、整数若しくはステップ、又は要素、整数若しくはステップの群を除外することを意味しないと理解される。
用語及び方法の以下の説明は、本開示をより良く説明し、当業者が本開示を実行するのを案内するために提供される。単数形「1つの(a)」「1つの(an)」「1つの(the)」とは、文脈で明確な別段の規定がない限り、1つ又は1つを超えることを指す。例えば、用語「1つの核酸分子を含む」は、単一の又は複数の核酸分子を含み、語法「少なくとも1つの核酸分子を含む」と等価な意味であるとみなされる。用語「又は(or)」とは、文脈で明確な別段の規定がない限り、複数の規定された別の要素のうち単一の要素又は2つ以上の要素の組み合わせを指す。本明細書中で用いる場合、「含む(comprises)」とは、「含む(includes)」を意味する。したがって、「A又はBを含む(comprising A or B)」とは、追加の要素を排除することなしに、「A、B、又はA及びBを含む(including A, B, or A and B)」を意味する。別段の指定がない限り、本明細書中に提供される定義は、本発明の定義が他のあり得る定義と異なってよい場合を制御する。
別段の説明がない限り、本明細書中に用いられる全ての技術的及び科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同一の意味を有する。本明細書中に述べる全てのHUGO遺伝子命名委員会(HGNC)識別子(ID)は、その全体を参照により援用される。本明細書中に記載されるものと類似する又は等価な方法及び材料を、本開示の実行及び試験に用いることができるが、適した方法及び材料を以下に記載する。この材料、方法及び実施例は単なる例示であり、限定を意図するものではない。
用語「がん」とは、分化が消失し、増殖速度が上昇し、周囲組織を浸潤する特徴的な退形成を受け、転移することができる悪性腫瘍を意味する。用語「がん」は、対象内部細胞の制御されない増殖によって特徴づけられる疾患を含むとみなされるものとする。いくつかの実施形態において、用語「がん」及び「腫瘍」は、互換的に用いられる。いくつかの実施形態において、用語「腫瘍」とは、良性又は非悪性増殖を指す。
本発明の非限定的な実施例では、患者リクルートメント及び尿サンプルの収集、並びに細胞外小胞RNAマーカーの発見及び検証を記載する。
患者リクルートメント及び尿サンプルの収集
臨床試験プロトコルは、北海道大学病院、札幌市総合病院、北海道がんセンター、手稲渓仁会病院、及び恵佑会札幌病院の施設内審査委員会で承認された。インフォームドコンセントを得て、TURBT前及び最後のTURBT後3年間のフォローアップにおいて604個までの尿サンプル(231人の患者)を収集した。腫瘍のステージ分類及びグレー
ド分類を膀胱鏡検査及びその後の病理検査により行った。マーカー性能比較のために製造業者のプロトコルにしたがって、尿細胞診、NMP22(Abbott,IL)及びBTA stat(Polymedco,NY)試験を実施した。
細胞外小胞RNA マーカーの発見
低リスク膀胱がん及び高リスク膀胱がんの検出に有用な尿中細胞外小胞(EV)RNAバイオマーカー候補を取得するために、RNA-seqにより尿中EVの様々な遺伝子発現解析を実施し(膀胱がんN=12対非膀胱がんのコントロールN=7)、以前の臨床試験データ(2)及び膀胱がん患者の腫瘍及び尿沈殿物(細胞)の発現プロファイルと比較した。腫瘍RNA-seqデータは、Cancer Genome Atlas(TCGA)(膀胱がんRNA-seq,腫瘍、N=405;一致した正常な膀胱組織、N=19)及びGenotype-Tissue Expression (GTEx)(正常な膀胱組織RNA-seq,N=12)データベースから取得した。尿中細胞データは、NIH GEOデータベース(GSE68020,尿路上皮がん,N=30対非膀胱がんのコントロール,N=20)から取得した。特異的遺伝子発現解析及び文献調査から(3~7)、RT-qPCRにより大きなコホートでのさらなる検証のために、少なくとも56個のマーカー候補及びリファレンス遺伝子(ACTB,ALDOB,APOBEC3C,AQP3,CDC42BPB,CDK1,CGNL1,CNTROB,CTXN3,CXCR2,DHRS2,DNAJC24,FAM110B,FAM8A1,FANCD2,FGF1,GAPDH,GAS5,GEMIN5,GPRC5A,GPX3,GXYLT1,HOXA13,IGFBP5,KRT17,L1CAM,LBR,LEO1,LRRC19,LRRC8D,MAB21L3,MALAT1,MDK,METTL17,MMP15,MRPL48,MT-ND5,NET1,NONO,P4HA1,PARS2,PCAT1,RGN,ROBO1,S100A13,SEMA4A,SLC12A3,SLC16A4,SLC2A1,SPRY4-IT1,TMEM176A,TMEM33,TRHDE,UGCG,UPK1A,WNT5A)を選定した。
尿中細胞外小胞マーカーの検証
尿中EV mRNAを、ExoComplete(Hitachi Chemical
Diagnostics,CA)を用いて単離し、RT-qPCRによりアッセイした。プライマー配列を表2に列挙する。RT-qPCRデータを、デルタCt法、すなわち各マーカーの閾値サイクル値をリファレンス遺伝子の閾値サイクル値により減算する方法を用いて、リファレンス遺伝子としてACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、MT-ND5、NONO、又はUPK1Aのデータにより正規化した。
参加者の診断分類は、低グレードのpTa(N=44)、高グレードのpTa(N=51)、pT1(N=39)、全てのpTis(同時にpTa及びpT1を伴う又は伴わない)(N=22)、pT2又はそれ以上のステージ(N=12)、他の非膀胱がん(N=4)及びコントロール(良性腫瘍又は非腫瘍、N=139)だった(表1)。臨床試験期間中に患者の再発がみられなかった場合、最後のTURBT後12ヶ月のフォローアップ中に収集された尿サンプルをコントロールとみなした。
診断性能は、R及びpROCパッケージを用いてコントロールに対するROC曲線分析により取得された。尿細胞診については、2つのスコアリングシステムを用いて曲線下面積(AUC)を計算した。細胞診1:スコア「1」は、細胞診結果陽性に、そして「0」は、細胞診結果が疑い及び陰性に割り当てた。細胞診2:スコア「1」は、細胞診結果陽性及び疑いに、そして「0」は、細胞診結果陰性に割り当てた。BTA stat及びNMP22については、製造業者のプロトコル中に明記された閾値を用いた。尿中EV RNAマーカーの各々については、ROC曲線が左上の角に最も近接する点で最適な閾値を取得し、診断性能を特徴づけるために用いた。
尿中EV NET1は、NET1の発現レベルをACTB(図4)、ALDOB(図1)、DHRS2、GAPDH、GPX3、NONO(図3)、又はUPK1A(図2)の発現レベルで正規化すると、コントロール群と比較して低グレードのpTa、高グレードのpTa、pTis、pT1及び>pT2において有意に上昇した。NET1の膀胱がんに対する診断性能は、表3、表4、表5、表6、表7、表8及び表9に示すように、尿細胞診、BTA stat及びNMP22などの従来のマーカーのいずれよりも優れていた。
尿中EV KRT17はコントロール群と比較して、高グレードのpTa、pTis、pT1及び>pT2を含む高リスクの膀胱がんにおいてより有意に上昇した(図1、図2、図3、図4)。KRT17の膀胱がんに対する診断性能は、表3、表4、表5、表6、表7、表8及び表9に示すように、尿細胞診、BTA stat及びNMP22などの従来のマーカーのいずれよりも優れており、表10に示すように低リスク膀胱がん及び高リスク膀胱がんを区別するのに有用だった。
尿中EV MDKはコントロール群と比較して、低グレードのpTa、高グレードのpTa、pTis、pT1及び>pT2においてより有意に上昇した(図1、図2、図3、図4)。MDKの膀胱がんに対する診断性能は、表3、表4、表5、表6、表7、表8及び表9に示すように、尿細胞診、BTA stat及びNMP22などの従来のマーカーのいずれよりも優れていた。
スパースロジスティック回帰分析をR及びglmnetパッケージにより実施した。ACTB、ALDOB、APOBEC3C、AQP3、CDK1、CXCR2、DHRS2、GAPDH、GAS5、GPRC5A、GPX3、HOXA13、IGFBP5、KRT17、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、NONO、SEMA4A、SLC2A1、及びUPK1Aを含む23個の遺伝子の未加工の閾値サイクル値を、尿細胞診結果を伴い又は伴わずに特徴選択のために用いた。尿細胞診については、2つの異なるスコアリング、細胞診1;陽性(1)、疑い(0)及び陰性(0)並びに細胞診2;陽性/疑い(1)及び陰性(0)を用いた。特徴選択(公式スクリーニング)を10倍の交差検証及び50,000回のブートストラップ再標本化により実施して低リスクの膀胱がん及び高リスクの膀胱がん(すなわち、低グレードのpTa、高グレードのpTa、全てのpTis、pT1、pT2及びそれ以上)、高リスクの膀胱がん(すなわち、高グレードのpTa、全てのpTis、pT1、pT2及びそれ以上)、及び低リスクの膀胱がん(すなわち、低グレードのpTa)などの各種膀胱がん集団において膀胱がん陽性(スコア1)又は陰性(スコア0)かどうかを判定した。膀胱がんリスクの層別化については、サンプルが高リスクの膀胱がん(スコア1)又は低リスクの膀胱がん(スコア0)かどうかを判定するほかは、同一の特徴選択法を採用した。さらなる検証及びパラメータ最適化のために、10回以上選択された公式を適用した。各公式については、パラメータを最適化するために、特徴選択せずに10倍の交差検証及び500回のブートストラップ再標本化を行うロジスティック回帰分析を実施した(公式確認)。尿細胞診結果を伴い又は伴わず膀胱がんの最良の公式を表11に示し、KRT17及びNET1を含む最も多く選択されたマーカーを図6A及び図7Aに示す。高リスクの膀胱がんに対する最良の公式を表12に示し、KRT17及びNET1を含む最も多く選択されたマーカーを図6B及び図7Bに示す。低リスクの膀胱がんに対する最良の公式を表13に示し、NET1、MDK及びHOXA13を含む最も多く選択されたマーカーを図6C及び図7Cに示す。膀胱がん層別化に対する最良の公式又は低リスクの膀胱がん及び高リスクの膀胱がんを区別するための最良の公式を表14に示し、HOXA13、KRT17及びAQP3を含む最も多く選択されたマーカーを図6D及び図7Dに示す。
公式の開発にNET1又はKRT17を含めることがいかに重要かを理解するために、NET1又はKRT17を除いて上に示したように特徴選択を実施し、10回以上選択した公式の診断性能を比較した(図8A、図8B)。最上の公式の診断性能は、NET1又はKRT17がないと、有意に低下し、これらのマーカーは膀胱がんを検出するための公式を開発するために重要であることを意味した。
表:
Figure 2022553825000002
Figure 2022553825000003



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Figure 2022553825000014
Figure 2022553825000015
Figure 2022553825000016
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Claims (11)

  1. 対象の尿路上皮がんを検出する方法であって、前記方法は、
    前記対象から尿サンプルを取得すること、
    前記尿サンプルからRNAを単離すること、
    CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、並びに
    前記1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中の前記1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、前記対象が前記尿路上皮がんを有すると特定することを含む、
    方法。
  2. 前記NET1の発現レベルを定量化する、請求項1に記載の方法。
  3. CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される少なくとも2つのマーカーの発現レベルを用いてスコアを計算することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. リファレンス遺伝子を検出することをさらに含み、前記リファレンス遺伝子は、前記マーカーの前記発現レベルを正規化するために用いられ、前記リファレンス遺伝子は、ACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、NONO及びUPK1Aからなる群から選択される、
    請求項1に記載の方法。
  5. 細胞及び大きな残屑を除去することにより尿の上清を調製すること、
    前記尿の上清から尿中細胞外小胞を単離すること、及び
    前記尿中細胞外小胞からRNAを単離することをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  6. 尿路上皮がんの指標を示すヒト患者を特定し、治療する方法であって、前記方法は、
    前記ヒト患者から取得された尿サンプルを有すること、
    前記尿サンプルからRNAを単離すること、
    CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される1つ又は複数のマーカーの発現レベルを定量化すること、
    前記1つ又は複数のマーカーの発現レベルが非尿路上皮がん対象から取得された尿サンプル中の前記1つ又は複数のマーカーの発現レベルよりも高い場合、前記ヒト患者が前記尿路上皮がんを有すると診断すること、及び
    有効量の尿路上皮がん薬剤を尿路上皮がんの指標を示す前記ヒト患者に投与することを含み、前記尿路上皮がん薬剤は、化学療法、放射線照射、外科手術、及び免疫療法からなる群から選択される、方法。
  7. 定量化することは、前記マーカーのうち少なくとも3つの組み合わされた発現レベルを定量化することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記マーカーのうちの、前記少なくとも3つは、NET1、KRT17、及びMDKを含む、請求項7に記載の方法。
  9. CXCR2、GPRC5A、HOXA13、IGFBP5、KRT17、LBR、MALAT1、MDK、MRPL48、MT-ND5、NET1、SLC2A1、及びUGCGからなる群から選択される少なくとも2つのマーカーの発現レベルを用いてスコアを計算することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. リファレンス遺伝子を検出することをさらに含み、前記リファレンス遺伝子は、前記マーカーの前記発現レベルを正規化するために用いられ、前記リファレンス遺伝子は、ACTB、ALDOB、DHRS2、GAPDH、GPX3、NONO及びUPK1Aからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  11. 細胞及び大きな残屑を除去することにより尿の上清を調製すること、
    前記尿の上清から尿中細胞外小胞を単離すること、及び
    前記尿中細胞外小胞からRNAを単離することをさらに含む、
    請求項6に記載の方法。
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