JP2022551961A - 気化器デバイスマイクロ流体システムおよび装置 - Google Patents

気化器デバイスマイクロ流体システムおよび装置 Download PDF

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Abstract

マイクロ流体機構は、気化器デバイスのカートリッジ(1320)内の流体の流れを調節する。マイクロ流体機構は、液状の気化可能材料を含む貯蔵室(1342)とカートリッジの外の周囲条件との間に差圧がある場合に、液状の気化可能材料(1302)の漏れを防止し、カートリッジの機能を強化する。関連するシステム、装置および方法も記載される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月17日に出願された「気化器デバイス用のカートリッジ」と題するPCT特許出願番号PCT/US2019/056788号明細書の優先権および利益を主張し、2019年10月14日に出願された「気化器デバイス用のカートリッジ」と題する米国仮特許出願第62/915,005号明細書の優先権および利益を主張するものであり、各出願の全体は許可されている範囲で本明細書に参照により組み込まれるものとする。
技術分野
開示された主題は、概して、気化器用のカートリッジの機構に関し、幾つかの例では、液状の気化可能材料の漏れを防止するためのその管理に関する。
背景
本明細書で一般的に気化器と呼ばれる気化器デバイスは、気化可能材料(例えば、液体、植物材料、その他の固体、ワックスなど)を、気化可能材料から1つ以上の化合物を気化器のユーザが吸入できる形態(例えば、ガス、エアロゾルなど)で放出するのに十分な温度に加熱するデバイスを含む。幾つかの気化器、例えば気化可能材料から放出される化合物の少なくとも1つがニコチンであるものは、可燃性タバコの喫煙に代わるものとして有用であり得る。
概要
要約する目的で、特定の態様、利点、および新規の機構を本明細書で説明した。任意の1つの特定の実施形態により、そのような利点のすべてが達成されるわけではないことを理解されたい。したがって、開示された主題は、本明細書で教示または示唆され得るすべての利点を達成することなく、1つの利点または利点のグループを達成または最適化する方法で具現化または実行され得る。本明細書で説明される様々な特徴および項目は、本開示および当業者がそこから理解するであろうことに基づいて実行可能でない場合を除いて、一緒に組み込まれてもよいし、分離可能であってもよい。
一態様では、気化器は、液状の気化可能材料を収容するように構成されたリザーバを含む。リザーバは、少なくとも1つの壁によって少なくとも部分的に画定され、リザーバは、貯蔵室とオーバーフロー容積とを含む。気化器は、オーバーフロー容積内に配置されたコレクタをさらに含む。コレクタは、貯蔵室と流体連通する液状の気化可能材料の容積を保持するように構成された毛細管構造を含む。毛細管構造は、コレクタの充填および排出中に空気と液体とが互いにバイパスするのを防ぐように構成されたマイクロ流体機構を含む。
前述の態様の気化器に含まれ得る相互に関連する態様では、気化器内の貯蔵室と隣接するオーバーフロー容積との間の液状の気化可能材料の流れを制御するためのマイクロ流体ゲートが、貯蔵室とコレクタとを接続する複数の開口部と、複数の開口部間のピンチオフ点とを含む。マイクロ流体ゲートは、単一の毛細管駆動チャネルを含む。他の実施形態では、マイクロ流体ゲートは、複数の毛細管駆動チャネルを含む。任意選択的に、マイクロ流体ゲートは、貯蔵室とコレクタとの間に、貯蔵室に面する第1の側が、コレクタに面する第2のより丸みを帯びた側よりも平らな開口の縁を含んでもよい。
マイクロ流体ゲートは、貯蔵室と周囲条件との間の圧力均一化を提供することができる。マイクロ流体ゲートは、ベントに流体接続された第1の毛細管チャネルと、貯蔵室に流体接続された第2の毛細管チャネルと、上壁と下壁とを含む高駆動チャネルとを含む。毛細管駆動チャネルは、第3の狭窄点を起点とし、上壁と下壁との間で第1の毛細管チャネルと第2の毛細管チャネルとに向かって外向きに発散する。
一実装形態では、マイクロ流体圧力均一化用のデバイスを含む気化器用カートリッジが提供される。カートリッジは、気化可能液体を保持するように構成された貯蔵室を含むカートリッジハウジングと、ベントに流体接続された第1の毛細管チャネルと、貯蔵室に流体接続された第2の毛細管チャネルとを含む。貯蔵室に流体接続された第3の狭窄点には、高駆動チャネルが設けられている。高駆動チャネルは、第3の狭窄点を起点とし、第1の毛細管チャネルと第2の毛細管チャネルとに向かって外向きに延在する。高駆動チャネルは、気体の泡を貯蔵室に放出する圧力均一化イベントの後に、第1の毛細管チャネルと第2の毛細管チャネルとを流体的にシールするように構成されている。
他の態様に組み込むことができる別の相互に関連する態様では、気化器カートリッジに挿入するように構成されたコレクタは、気化器カートリッジの貯蔵室と流体連通する液状の気化可能材料の容積を保持するように構成された毛細管構造を含む。毛細管構造は、コレクタの充填および排出中に空気と液体とが互いにバイパスするのを防ぐように構成されたマイクロ流体機構を含む。
任意選択的な変形では、次の機能の1つ以上を任意の実行可能な組み合わせに含めることもできる。例えば、貯蔵室と、液状の気化可能材料を気相状態に変換するように構成されたアトマイザとの間に流体接続を提供するために、一次通路が含まれてもよい。一次通路は、コレクタの構造を通って形成されてもよい。
一次通路は、液状の気化可能材料が貯蔵室からアトマイザのウィッキング要素に向かって流れることができるように構成された第1のチャネルを含み得る。第1のチャネルは、第1のチャネル内の液体が第1のチャネルの残りをブロックする気泡をバイパスすることができるように構成された少なくとも1つの不規則性を持つ断面形状を有し得る。断面形状は十字に似ていてもよい。毛細管構造は、マイクロ流体機構を含む二次通路を含んでもよく、マイクロ流体機構は、二次通路の断面積を完全に覆うメニスカスのみで液状の気化可能材料が二次通路の長さに沿って移動できるように構成されてもよい。断面積は、二次通路の壁を形成する材料および液状の気化可能材料の組成について、液状の気化可能材料が二次通路の全周の周りで二次通路を優先的に濡らすほど十分に小さくてもよい。
貯蔵室およびコレクタは、貯蔵室内の液状の気化可能材料と接触するコレクタ内における液状の気化可能材料の連続したカラムを維持するように構成されており、これにより、周囲の圧力に対する貯蔵室内の圧力の低下によって、コレクタ内の液状の気化可能材料の連続したカラムが少なくとも部分的に貯蔵室に引き戻されるようにしもよい。二次通路は、狭窄点間の二次通路の部分よりも小さい断面積を有する複数の離間した狭窄点を含んでもよい。狭窄点は、二次通路に沿って貯蔵区画に向けられたより平坦な表面と、二次通路に沿って貯蔵区画から離れるように向けられたより丸みのある表面とを有してもよい。
マイクロ流体ゲートは、コレクタと気化器カートリッジの貯蔵室との間に位置決めされてもよい。マイクロ流体ゲートは、貯蔵室とコレクタとの間に、貯蔵室に面する第1の側がコレクタに面する第2のより丸みを帯びた側よりも平らな開口の縁を含んでもよい。マイクロ流体ゲートは、貯蔵室とコレクタとを接続する複数の開口部と、複数の開口部間のピンチオフ点とを含んでもよい。複数の開口部は、単一の高い毛細管駆動チャネルを含んでもよい。ピンチオフ点に到達する気液気化可能材料のメニスカスは、気泡が形成されて貯蔵室内の液状の気化可能材料に逃げるように、第1のチャネルのより高い毛細管駆動により第2のチャネルに向けられ得る。
液状の気化可能材料は、プロピレングリコールおよび植物性グリセリンのうちの1つ以上を含んでもよい。液状の気化可能材料はまた、ニコチンまたはその塩を含んでもよい。
コレクタは、リザーバと、液状の気化可能材料を気相状態に変換するように構成されたアトマイザとの間に流体接続を提供する一次通路を含むことができ、一次通路はコレクタの構造を通って形成される。任意選択的な変形では、毛細管構造は、マイクロ流体機構を備える二次通路を含んでもよく、マイクロ流体機構は、二次通路の断面積を完全に覆うメニスカスのみで液状の気化可能材料が二次通路の長さに沿って移動できるように構成されてもよい。断面積は、二次通路の壁を形成する材料および液状の気化可能材料の組成について、液状の気化可能材料が二次通路の全周の周りで二次通路を優先的に濡らすほど十分に小さくてもよい。貯蔵室およびコレクタは、貯蔵室内の液状の気化可能材料と接触するコレクタ内における液状の気化可能材料の連続したカラムを維持するように構成されており、これにより、周囲の圧力に対する貯蔵室内の圧力の低下によって、コレクタ内の液状の気化可能材料の連続したカラムが少なくとも部分的に貯蔵室内へと引き戻されるようにしてもよい。二次通路は、狭窄点間の二次通路の部分よりも小さい断面積を有する複数の離間した狭窄点を含んでもよい。狭窄点は、二次通路に沿って貯蔵室に向けられたより平坦な表面と、二次通路に沿って貯蔵室から離れるように向けられたより丸みのある表面とを有してもよい。
さらに別の関連する態様では、気化器カートリッジは、カートリッジハウジングと、カートリッジハウジング内に配置され、液状の気化可能材料を収容するように構成された貯蔵室と、空気がカートリッジハウジング内の内部空気流経路に入ることができるように構成された入口と、液状の気化可能材料の少なくとも一部を吸入可能な状態に変換するように構成されたアトマイザと、前述の態様で説明されたコレクタとを含む。
任意選択的な変形では、そのような気化器カートリッジは、例えば、内部空気流経路内に位置決めされかつリザーバと流体連通するウィッキング要素など、本明細書に記載される1つ以上の機構を含み得る。ウィッキング要素は、毛細管作用下で液状の気化可能材料を貯蔵室から引き出すように構成されてもよい。加熱要素は、ウィッキング要素の加熱を生じさせて、貯蔵室から引き出された液状の気化可能材料の少なくとも一部を気相状態に変換するように位置決めされてもよい。吸入可能な状態は、液状の気化可能材料の少なくとも一部を気相状態から凝縮することにより形成されるエアロゾルを含んでもよい。カートリッジハウジングは、開放した第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを有するモノリシック中空構造を含んでもよい。コレクタは、モノリシック中空構造の第1の端部内に挿入可能に受容されてもよい。
さらに別の相互に関連する態様では、気化器デバイスで使用可能なカートリッジ用のリザーバが提供される。一実施形態では、リザーバは、気化可能材料を貯蔵する貯蔵室(例えばリザーバ)と、貯蔵室から分離可能でありかつオーバーフロー容積の通路に通じるベントを介して貯蔵室と連通するオーバーフロー容積とを備える。
オーバーフロー容積の通路は、周囲空気に接続されたポートに通じていてもよい。貯蔵室またはリザーバは、カートリッジ内に配置されたコレクタを通過する第1の空洞および第2の空洞の形態でそれぞれ実装された第1のウィック供給部および任意選択的に第2のウィック供給部を含んでもよい。コレクタは、オーバーフロー容積の通路を形成する1つ以上の支持構造を含んでもよい。第1および第2の空洞は、ウィッキング要素を受容するように構成されたウィックハウジングに向かう気化可能材料の流れを制御することができる。
ウィックハウジングまたはウィッキング要素ハウジングに位置決めされたウィッキング要素は、アトマイザとの熱相互作用において、ウィッキング要素に吸収された気化可能材料が蒸気またはエアロゾルの少なくとも1つに変換されてコレクタおよび貯蔵室を通って形成された出口トンネル構造を通って流れることで、マウスピースの開口部に達するように、第1および第2のウィック供給部を通って移動する気化可能材料を吸収するように構成されてもよい。マウスピースは、貯蔵室に近接して形成されてもよい。
コレクタは、第1の端部および第2の端部を有してもよい。第1の端部は、マウスピースの開口部に連結されてもよく、第1の端部の反対側の第2の端部は、ウィックまたはウィッキング要素を収容するように構成されてもよい。特定の実施形態によるウィックハウジングは、ウィッキング要素を少なくとも部分的に受容するために第2の端部から外向きに突出する一組のプロングと、第1または第2のウィック供給部の近くに位置決めされかつウィッキング要素を圧縮するためにコレクタの第2の端部から延在する1つ以上の圧縮リブとを含んでもよい。
さらに別の相互に関連する態様では、カートリッジの貯蔵室の平衡圧力状態を維持し、貯蔵室の圧力が、気化可能材料がウィックハウジングから溢れる点まで上昇することを防止するために、ベントを設けてもよい。平衡圧力状態は、貯蔵室がカートリッジのオーバーフロー容積内の通路と連通する点に位置するベントの開口部において液体シールを確立することによって維持され得る。オーバーフロー容積の通路に通じるベントの一部に気化可能材料のメニスカスが形成されるのに十分な毛細管圧を維持することにより、ベントにおいて液体シールが確立され、維持される。
複数の毛管駆動チャネルを有する実施形態では、気化可能材料のメニスカスの毛細管圧は、例えば、一次チャネルまたは二次チャネルのうちの1つの少なくともピンチオフ点を制御するための流体弁を効果的に構成する一次チャネルまたは二次チャネルを形成する通気構造により制御される。実装形態に応じて、一次チャネルおよび二次チャネルはテーパ形状を有してよく、そのためメニスカスが後退し続けると、一次チャネルの毛細管駆動が二次チャネルの毛細管駆動よりも大きく減少する。一次チャネルおよび二次チャネルの毛細管駆動が徐々に減少することにより、貯蔵室内に維持されるヘッドスペースの部分真空が減少する。
単一の毛管駆動チャネルを有する実施形態では、気化可能材料メニスカスの毛細管圧は、例えば、単一チャネルの一端における少なくともピンチオフ点を制御するために、マイクロ流体ゲートを効果的に構成する単一チャネルと流体連通している通気オリフィスによって制御されてもよい。実装形態によっては、単一チャネルは、メニスカスが後退し続けるにつれて、一次チャネルの毛管駆動が二次チャネルの毛管駆動よりも大きな割合で減少するようなテーパ形状を有していてもよい。一次および二次チャネルの毛管駆動が徐々に減少すると、貯蔵室内に維持されるヘッドスペースの部分真空が減少する。
さらに別の相互に関連する態様では、一次チャネルおよび二次チャネルの毛細管駆動が互いに徐々に減少する結果、一次チャネルの排出圧力が二次チャネルの排出圧力を下回る。一次チャネルのメニスカスは、一次チャネルの排出圧力が変化したときに排出を続けるが、二次チャネルのメニスカスは静止したままである。一次チャネルの接触角の後退を伴う排出圧力は、二次チャネルの接触角の前進を伴うフラッディング圧力よりも低くなり、その結果、一次および二次チャネルが気化可能材料で充填される場合がある。
したがって、貯蔵室内の圧力状態の増加に応じて、気化可能材料がベントを通ってコレクタの通路(つまり、オーバーフロー容積)に流れ込み、ベントは、ピンチオフ点で、望ましくは常に液体シールを維持するように構成される。特定の実施形態では、ベントは、開口部で液体シールを促進するように構成され、そこから気化可能材料がリザーバの貯蔵室とオーバーフロー容積内のコレクタの通路との間を流れる。
さらに別の相互に関連する態様では、1つ以上のウィック供給チャネルを実装して、ウィックに向かう気化可能材料の直接的な流れを制御することができる。第1のウィック供給チャネルは、オーバーフロー容積内に位置決めされたコレクタを通って形成され、上記の制御バルブの一次および二次チャネルから独立していてもよい。コレクタは、第1のチャネルまたは追加のウィック供給チャネルを形成する支持構造を含んでもよい。ウィックは、ウィックが第1のチャネルを通って移動する気化可能材料を吸収するように構成されるように、ウィックハウジング内に位置決めされてもよい。実装形態に応じて、第1のチャネルは十字形の断面を有していてもよいし、部分的な仕切りを有していてもよい。第1のチャネルの形状は、1つ以上の非一次サブチャネルと、非一次サブチャネルと比較して直径がより大きい1つ以上の一次サブチャネルとを提供し得る。
実装形態に応じて、一次サブチャネルまたは非一次サブチャネルが制限または塞がれた場合(例えば、気泡の形成により)、気化可能材料が代替サブチャネルまたは一次チャネルを通過する場合がある。十字形のウィック供給部では、一次サブチャネルが十字形のウィック供給部の中心を通って延在していてもよい。一次サブチャネルの一部における気泡の形成により一次サブチャネルが制限されると、気化可能材料は非一次サブチャネルの少なくとも1つを通って流れる。
幾つかの実施形態では、コレクタは、貯蔵室に面する第1の端部と、貯蔵室から離れる方向に面してウィックハウジングを含むように構成される第2の端部とを有する。第2のウィック供給部は、気化可能材料が第1のウィック供給部を流れると同時に、貯蔵室に貯蔵された気化可能材料がウィックに向かって流れることを可能にする第2のチャネルの形態で実装され得る。第2のウィック供給部は、十字形の断面を有してもよい。
1つ以上の態様によれば、気化器デバイスで使用可能なカートリッジ用のリザーバは、気化可能材料を収容するように構成された貯蔵室を備えてもよい。リザーバは、気化器デバイスのユーザによる吸入のために、気化可能材料を液相から蒸気またはエアロゾル相に変換するように構成されたアトマイザと動作関係にあってもよい。カートリッジはまた、例えば、1つ以上の要因がリザーバ室内の気化可能材料をカートリッジ内のオーバーフロー容積内に移動させる場合に、気化可能材料の少なくとも一部を保持するためのオーバーフロー容積を含み得る。
1つ以上の要因は、(例えば、第1の圧力状態から第2の圧力状態に移行することによる)以前の周囲の圧力状態とは異なる圧力状態にさらされるカートリッジを含み得る。幾つかの態様では、オーバーフロー容積は、カートリッジの外部(つまり、周囲空気)に通じる開口部または空気制御ポートに接続する通路を含んでもよい。オーバーフロー容積内の通路は、リザーバ室内の圧力の均一化を可能にするための通気口として機能できるように、リザーバ室と連通していてもよい。カートリッジ周囲環境の負圧イベントに応じて、気化可能材料がリザーバ室からアトマイザに引き込まれて気相またはエアロゾル相に変換され得、リザーバの貯蔵室に残る気化可能材料の容積が減少し得る。
貯蔵室は、例えば、貯蔵室とオーバーフロー容積との間の1つ以上の開口部によってオーバーフロー容積に連結され、その結果、1つ以上の開口部は、オーバーフロー容積を通る1つ以上の通路に通じている。開口部を介した通路内への気化可能材料の流れは、1つ以上の通路に通じる流体ベントの毛細管特性または通路自体の毛細管特性によって制御可能であり得る。さらに、1つ以上の通路内への気化可能材料の流れは可逆的であり、気化可能材料をオーバーフロー容積からリザーバ室に戻るように変位させることができる。
少なくとも1つの実施形態では、圧力状態の変化に応じて(例えば、カートリッジ内の第2の圧力状態が第1の圧力状態に戻る場合)、気化可能材料の流れを逆にすることができる。第2の圧力状態は、負圧イベントに関連付けられ得る。負圧イベントは、リザーバ室またはカートリッジの他の部分内に保持された空気の1つ以上の容積の周囲の圧力に対する周囲の圧力の低下の結果であり得る。あるいはカートリッジの1つ以上の外側表面上の機械的圧力に起因するカートリッジの内部容積の圧縮から負圧イベントが生じ得る。
加熱要素は、加熱部を含んでもよい。加熱部は、加熱部がウィッキング要素の少なくとも一部を加熱要素に固定するように、ウィッキング要素を受容するように構成された内部容積を画定するように事前に形成されてもよい。加熱部は、ウィッキング要素の少なくとも2つの別個の表面に接触するように構成されてもよい。電力は、電源から加熱部に供給されて熱を生成し、それにより、ウィッキング要素内に格納された気化可能材料を気化させるように構成される。
幾つかの実装形態では、気化器デバイスは、加熱要素の少なくとも一部を取り囲むように構成されかつウィッキング要素および加熱要素の少なくとも一部を取り囲むように構成されたウィックハウジングの本体から加熱部を断熱するように構成された熱シールドをさらに含む。幾つかの実装形態では、熱シールドは、加熱部と少なくとも2つの脚部との間で折り畳まれて、加熱部を少なくとも2つの脚部から断熱する。
幾つかの実装形態では、気化器デバイスは、気化可能材料を収容するリザーバと、リザーバと流体連通するウィッキング要素と、加熱要素とを含む。加熱要素は、加熱部を含む。加熱部は、加熱部がウィッキング要素の少なくとも一部を加熱要素に固定するように、ウィッキング要素を受容するように構成された内部容積を画定するように事前に形成されてもよい。加熱部は、ウィッキング要素の少なくとも2つの別個の表面に接触するように構成されてもよい。電力は、電源から加熱部に供給されて熱を生成し、それにより、ウィッキング要素内に格納された気化可能材料を気化させるように構成される。
幾つかの変形では、任意選択的に次の機能の1つ以上を実行可能な組み合わせに含めることができる。
本主題の態様は、気化器デバイス用のカートリッジに関するものである。カートリッジは、リザーバ障壁によって画定されたリザーバ室を含むリザーバを含み得る。リザーバは、リザーバ室内に気化可能材料を収容するように構成されてもよい。カートリッジは、リザーバと連通する気化室を含んでもよく、気化可能材料をリザーバ室から気化室に引き出して加熱要素によって気化させるように構成されたウィッキング要素を含んでもよい。カートリッジは、気化室を通って延在する空気流通路を含んでもよい。カートリッジは、空気流通路に隣接する少なくとも1つの毛細管チャネルを含んでもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、流体を受け取り、毛細管作用により流体を第1の位置から第2の位置に導くように構成されてもよい。
本開示と一致する一態様では、少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、サイズがテーパ状であってもよい。サイズがテーパ状であると、少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルを通る毛細管駆動が増加する可能性がある。少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、上壁と下壁とによって画定されてもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルは、ウィックと流体連通してもよい。第1の位置は、空気流通路の端部およびマウスピースに隣接していてもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルは、流体凝縮物を収集してもよい。
相互に関連する態様では、気化器デバイスは、気化可能材料を加熱するように構成された加熱要素を含む気化器本体を含んでもよい。気化器デバイスは、気化器本体に取り外し可能に結合されるように構成されたカートリッジを含んでもよい。カートリッジは、リザーバ障壁によって画定されたリザーバ室を含むリザーバを含み得る。リザーバは、リザーバ室内に気化可能材料を収容するように構成されてもよい。カートリッジは、リザーバと連通する気化室を含んでもよく、気化可能材料をリザーバ室から気化室に引き出して加熱要素によって気化させるように構成されたウィッキング要素を含んでもよい。カートリッジは、気化室を通って延在する空気流通路を含んでもよい。カートリッジは、空気流通路に隣接する少なくとも1つの毛細管チャネルを含んでもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、流体を受け取り、毛細管作用により流体を第1の位置から第2の位置に導くように構成されてもよい。
少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、サイズがテーパ状になっていてもよい。サイズがテーパ状であると、少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルを通る毛細管駆動が増加する可能性がある。少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、上壁と下壁とによって画定されてもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルは、ウィックと流体連通してもよい。第1の位置は、空気流通路の端部およびマウスピースに隣接していてもよい。少なくとも1つの毛細管チャネルは、流体凝縮物を収集してもよい。
本明細書で説明される主題の1つ以上の変形の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本明細書に記載される主題の他の特徴および利点は、説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。しかしながら、開示される主題は、開示される特定の実施形態に限定されない。
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本明細書で開示される主題の特定の態様を示し、説明とともに、以下に提供される開示された実装形態に関連する原理の幾つかを説明するのに役立つ。
1つ以上の実装形態による、例示的な気化器デバイスのブロック図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的な気化器本体および挿入可能な気化器カートリッジの平面図を示す。 1つ以上の実装形態による、図2Aの気化器デバイスの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、図2Aのカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、図2Cのカートリッジの別の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、気化器デバイス内の空気流を改善するための気化器カートリッジおよび/または気化器デバイス用に構成されたリザーバシステムの図を示す。 1つ以上の実装形態による、気化器デバイス内の空気流を改善するための気化器カートリッジまたは気化器デバイス用に構成されたリザーバシステムの図を示す。 1つ以上の実装形態による、貯蔵室およびオーバーフロー容積を有するカートリッジの例示的な平面断面図を示す。 1つ以上の実装形態による、貯蔵室およびオーバーフロー容積を有するカートリッジの例示的な平面断面図を示す。 1つ以上の実装形態による、1つ以上の流れチャネルを有する流れ管理コレクタを備えた例示的なカートリッジ構造構成要素の斜視正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、1つ以上の流れチャネルを有する流れ管理コレクタを備えた例示的なカートリッジ構造構成要素の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、1つ以上の流れチャネルを有する流れ管理コレクタを備えた例示的なカートリッジ構造構成要素の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なシングルベントシングルチャネルコレクタ構造の側面平面図を示す。 1つ以上の実装形態による、図5Aに示すような例示的なコレクタを含む半透明ハウジング構造を備えた例示的なカートリッジの側面平面図である。 1つ以上の実装形態による、流れチャネル内に流れ管理狭窄部が組み込まれた例示的なコレクタ構造の斜視図および平面側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、流れチャネル内に流れ管理狭窄部が組み込まれた例示的なコレクタ構造の斜視図および平面側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、流れチャネル内に流れ管理狭窄部が組み込まれた例示的なコレクタ構造の斜視図および平面側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタの流れチャネルに組み込まれた流れ管理狭窄部を備えた例示的なコレクタ構造の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタの流れチャネルに組み込まれた流れ管理狭窄部を備えた例示的なコレクタ構造の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、貯蔵室とカートリッジ内のオーバーフロー容積との間の液体の流れを制御することができる1つ以上のベントを備えた例示的なコレクタ構造の拡大斜視図である。 1つ以上の実装形態による、流れ管理制御を備えた例示的なコレクタ構造の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、流れ管理制御を備えた例示的なコレクタ構造の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、流れ管理制御を備えた例示的なコレクタ構造の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造内の例示的な流れ管理機構の正面平面図および拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造内の例示的な流れ管理機構の正面平面図および拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造内の例示的な流れ管理機構の正面平面図および拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図5L~図5Nの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構の正面平面拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構の斜視拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構の特定の態様を強調する正面平面拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構の特定の態様を強調する正面平面拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構の特定の他の態様を強調する正面平面拡大図を示す。 1つ以上の実施態様による、コレクタ構造における例示的な流れ管理機構を強調する図を示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、図7~図10の例示的なコレクタに収集された気化可能材料の流れが、オーバーフロー容積に貯蔵された気化可能材料のメニスカスが後退し続けるときに適切な通気を提供するように管理されるときの時間におけるスナップショットを示す。 1つ以上の実装形態による、単一ベントマルチチャネルコレクタ構造の例を示す。 1つ以上の実装形態による、単一ベントマルチチャネルコレクタ構造の例を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なダブルベントマルチチャネルコレクタ構造を示す図である。 1つ以上の実装形態による、コレクタをカートリッジ内の貯蔵室に固定するための特定の製造技術をサポートする1つ以上のリブまたはシールビードプロファイルを含む例示的なコレクタ構造の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタをカートリッジ内の貯蔵室に固定するための特定の製造技術をサポートする1つ以上のリブまたはシールビードプロファイルを含む例示的なコレクタ構造の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの例示的な実施形態の透視図、正面図、側面図および分解図を示す。 1つ以上の実装形態による、V字形のベントを備えたコレクタの例示的な実施形態の斜視図、正面図、側面図、底面図および上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの一端に向かうアトマイザに対するウィッキング要素およびウィックハウジングの配置を確実にするための構造的詳細に焦点を合わせた、異なる視野角からの例示的なコレクタ構造の斜視図および断面図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの一端に向かうアトマイザに対するウィッキング要素およびウィックハウジングの配置を確実にするための構造的詳細に焦点を合わせた、異なる視野角からの例示的なコレクタ構造の斜視図および断面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタを通って形成または構造化された例示的なウィック供給部機構の上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタを通って形成または構造化された例示的なウィック供給部機構の上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタを通って形成または構造化された例示的なウィック供給部機構の上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造内の例示的な流れ管理機構の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造内の例示的な流れ管理機構の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なコレクタ構造を含む例示的なカートリッジの正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの例示的な実施形態の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの例示的な実施形態の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの例示的な実施形態の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる充填レベルでの例示的なカートリッジの斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、充填され組み立てられた例示的なカートリッジの正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、充填され組み立てられた例示的なカートリッジの正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、充填され組み立てられた例示的なカートリッジの正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なカートリッジ空気経路の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なカートリッジ空気経路の上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なカートリッジ空気経路の底面図を示す。 1つ以上の実装形態による、空気流経路、液体供給チャネルおよび凝縮物収集システムを備えた例示的なカートリッジの正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、空気流経路、液体供給チャネル、および凝縮物収集システムを備えた例示的なカートリッジの上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、外部空気流経路を備えた例示的なカートリッジ本体の正面図を示す。 1つ以上の実装形態による、外部空気流経路を備えた例示的なカートリッジ本体の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造の底部リブに空隙を有するコレクタ構造を備えた例示的なカートリッジの一部の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造の底部リブに空隙を有するコレクタ構造を備えた例示的なカートリッジの一部の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、ウィックに近接して配置され、ウィックを少なくとも部分的に受容するように構成されたウィック供給部の端部の拡大図を示す。 1つ以上の実装形態による、オーバーフロー通路の一端に空隙と組み合わされた正方形設計のウィック供給部を有する例示的なコレクタ構造の斜視図を示す。 1つ以上の実装形態による、例えば4つの別個の排出部位を備えたコレクタ構造の背面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例えばウィック供給部の経路内でウィックをしっかりと保持することができるウィック供給部のクランプ形状の端部を特に示すコレクタ構造の側面図である。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの貯蔵室から気化可能材料を受け取り、ウィック供給チャネルの突出端部によってウィック供給チャネルの端部の位置に保持されているウィックに向けて気化可能材料を導くためのウィック供給チャネルを有するコレクタ構造の上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、コレクタ構造の正面平面図を示す。 1つ以上の実装形態による、ウィックを各端部の所定の位置に保持するように構成されたクランプ形状の突起で終わるウィック供給チャネルを備えたコレクタ構造の底面図を示す。 1つ以上の実装形態による、2つの対応するウィック供給部の2つのクランプ形状の端部を備えたコレクタ構造の平面上面図を示す。 1つ以上の実装形態による、2つの対応するウィック供給部の2つのクランプ形状の端部を備えたコレクタ構造の側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる構造的実装形態を有する例示的なコレクタの様々な斜視図、上面図および側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、異なる構造的実装形態を有する例示的なコレクタの様々な斜視図、上面図および側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、例示的なウィックハウジングの様々な斜視図、上面図、および側面図を示す。 1つ以上の実装形態による、突起タブがコレクタの対応する底部の受容ノッチまたは空洞に挿入可能に受容されるようにウィックハウジングの構造に構成される、例示的なカートリッジのコレクタおよびウィックハウジング構成要素を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの実施形態の透視分解図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの実施形態の上面透視図を示す。 1つ以上の実装形態による、カートリッジの実施形態の底面透視図を示す。 1つ以上の実装形態による、アトマイザアセンブリの上面斜視図を示す。
支障がなければ、同じまたは類似の参照番号は、1つ以上の実装形態によって、同じ、類似または同等の構造、機能、態様または要素を示す。
例示的な実施形態の詳細な説明
液状の気化可能材料を気相および/またはエアロゾル相(例えば、相間の相対的局所平衡にある空気中の気相および粒子相材料の懸濁液)に変換するように構成された気化器には、通常、ある量の液状の気化可能材料を含むリザーバ、または貯蔵容器(本明細書でリザーバ、貯蔵区画、貯蔵室または貯蔵容積とも呼ばれる)、アトマイザ(アトマイザアセンブリとも呼ばれる)、液状の気化可能材料を加熱して液状の気化可能材料の少なくとも一部を気相に変換する加熱要素(例えば、電流を通過させて電流を熱エネルギーに変換する電気抵抗要素)、およびウィッキング要素(単にウィックと呼ばれることもあるが、一般に、毛細管力を発揮して液状の気化可能材料をリザーバから加熱要素の作用によって加熱される場所に引き込む要素または要素の組み合わせを指す)が含まれる。結果として生じる気相の液状の気化可能材料は、場合によっては(様々な要因に応じて)、その後(および任意選択的にほぼ直後に)少なくとも部分的に凝縮し始め、アトマイザの中、上、近く、周囲などを通る空気にエアロゾルを形成することがある。
ウィッキング要素内の液状の気化可能材料が加熱され、気相に変換される(そして、その後、任意選択的にエアロゾルに変換される)につれて、リザーバ内の液状の気化可能材料の容積が減少する。液状の気化可能材料の容積がガス/エアロゾル相への変換によって減少したときに、リザーバ内に生じた空気または他の何らかの物質を空所(例えば、液状の気化可能材料で占められていないリザーバ容積の一部)に入れられる機構がないため、リザーバ内は減圧状態(例えば、少なくとも部分的な真空)となる。部分的な真空圧は、ウィッキング要素内で生じた毛細管圧に反して作用するため、この減圧状態は、気化可能材料を貯蔵室またはリザーバから加熱要素の近くに引き出して気相に気化させるウィッキング要素の効力に悪影響を及ぼす可能性がある。
より具体的には、リザーバ内の減圧状態は、ウィックの不十分な飽和をもたらし得、また、最終的には、気化器の信頼できる動作のためにアトマイザに送達される気化可能材料が不足するという結果をもたらし得る。減圧状態に対抗するために、周囲空気をリザーバに入れて、リザーバの内部と周囲の圧力との間の圧力を等しくすることができる。気化した液状の気化可能材料によって生じたリザーバ内の空所を空気で埋め戻すことは、幾つかの気化器では、ウィッキング要素を介してリザーバに空気が流れることで起こり得る。しかしながら、このプロセスは、一般に、ウィッキング要素が少なくとも部分的に乾燥していることを必要とする場合がある。乾式ウィッキング要素は容易に達成できない場合があり、かつ/または気化器の信頼できる動作には望ましくない場合があるため、別の典型的なアプローチは、周囲条件とリザーバ内の圧力との均一化を可能にするベントを提供することである。
ウィックを通過するか、他のベントまたは通気構造を通過するかに関係なく、リザーバの空所に空気が存在すると、1つ以上の他の問題が発生する可能性がある。例えば、リザーバの空所内の空気圧が周囲の圧力と等しくなると(または少なくとも均一に近くなると)、特に、空気で充填された空所の容積がリザーバの全容積に対して増加すると、空所の空気と周囲条件との間に圧力差(例えば、空所の空気が周囲よりも高い圧力にある)が生じることで、液状の気化可能材料が、例えばウィック、設けられているベントなどを通じてリザーバから漏れることがある。リザーバ内の空気と現在の周囲の圧力との間の圧力差は、幾つかの要因のうちの1つ以上、例えば、空所内の空気の加熱(例えば、リザーバを手に持つ、気化器を寒い場所から暖かい場所に移動させるなど)、リザーバの形状をゆがめ、それによってリザーバの内部容積を減らす可能性のある機械力(例えば、気化器の一部を圧迫してリザーバ容積の歪みを引き起こすなど)、周囲の圧力の急激な低下(例えば、航空旅行中に飛行機のキャビンで、車や電車がトンネルに出入りするとき、乗り物の高速走行中に窓を開閉するときなどに起きるようなもの)などによって生じることがある。
上記のような気化器のリザーバからの液状の気化可能材料の漏れは、漏れた液状の気化可能材料が(例えば、気化器の近くにある衣服または他のアイテムを汚すことにより)望ましくない混乱を引き起こしたり、気化器の吸入経路に入り、それによってエアロゾル形態ではなく液相でユーザが直接摂取したり、気化器の機能に干渉したり(例えば、圧力センサを汚す、電気回路および/またはスイッチの操作性に影響する、充電ポートおよび/またはカートリッジと気化器本体との接続部を汚すことなどにより)する可能性があるため、一般的に望ましくない。したがって、液状の気化可能材料の漏れは、気化器の機能および清浄度を妨げる可能性がある。
気化器の例としては、電子気化器、電子ニコチン送達システム(ENDS)、または同じ、類似もしくは同等の構造的もしくは機能的特徴もしくは能力を備えたデバイスおよびシステムが挙げられるが、これらに限定されない。図1は、例示的な気化器100の例示的なブロック図を示している。気化器100は、気化器本体110および気化器カートリッジ120(単に気化器カートリッジ120とも呼ばれる)を含んでもよい。気化器本体110は、電源112(例えば、再充電可能な電池)、およびアトマイザ141への熱の送達を制御して気化可能材料(図示せず)を凝縮形態(例えば、固体、液体、溶液、懸濁液、少なくとも部分的に未処理の植物材料など)から気相に変換する、またはより一般的には、気化可能材料を吸入可能な形態もしくは吸入可能な形態の前駆体に変換するためのコントローラ104(例えば、ソフトウェアやファームウェアなどの論理コードを実行し、かつ/または論理ゲートなどのハードウェア機能を通じて論理を実装することができるプログラマブルロジックデバイス、プロセッサまたは回路)を含んでもよい。この文脈において、吸入可能な形態は、気体もしくはエアロゾル、または他の何らかの空中浮遊形態であり得る。吸入可能な形態の前駆体は、気相状態が形成された後のある時点(任意選択的に直後またはほぼ直後、あるいは多少遅れてまたはある程度の冷却後)に少なくとも部分的に凝縮してエアロゾルを形成する、気化可能材料の気相状態を含んでもよい。コントローラ104は、特定の実装形態と一致する1つ以上のプリント回路基板(PCB)の一部であってもよく、1つ以上のセンサ113に関連して気化器本体110の特定の機能を制御するために利用されてもよい。
示すように、気化器本体110は、本主題の幾つかの実装形態では、もう1つのセンサ113と、気化器本体接点125と、シール115と、任意選択的に1つ以上の様々な取り付け構造を通して気化器本体110と結合するための気化器カートリッジ120の少なくとも一部を受容するように構成されたカートリッジレセプタクル118とを含んでもよい。雄型もしくは雌型のレセプタクル構造またはそれらの何らかの組み合わせを使用して、気化器カートリッジ120を気化器本体110に結合することができる。例えば、本主題の幾つかの実装形態では、カートリッジの第1の端部の内側部分は、気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に受容され得、カートリッジの第1の端部の外側部分は、カートリッジレセプタクル118を形成する、気化器本体110上の構造の外面の一部を少なくとも部分的に覆う。気化器カートリッジ120を気化器本体110に結合するためのそのような構成は、気化器カートリッジ120と気化器本体110との望ましくない分離を回避するのに十分な機械的結合強度も提供する、便利で使いやすい接合方法を可能にし得る。そのような構成はまた、気化器カートリッジ120を気化器本体110に結合することにより形成される、気化器の屈曲に対する望ましい抵抗を提供し得る。
気化器本体接点125に関して、これらは、特に対応するカートリッジ接点124(以下で議論する)が、気化器本体110のレセプタクルまたはレセプタクル状構造に挿入される気化器カートリッジ120の一部にある実装形態で「レセプタクル接点125」とも呼ばれる場合があることを理解されたい。しかしながら、「気化器本体接点125」および/または「レセプタクル接点125」という用語はまた、本主題の態様が、気化器本体110のカートリッジレセプタクル118内の接点とカートリッジレセプタクル118に挿入される気化器カートリッジ120の一部との間で生じる気化器カートリッジ120と気化器本体110との間の電気的接続に限定されない(かつそれら以外のシステムの様々な利点を提供するために使用され得る)ため、本明細書で同様に使用される。
幾つかの例では、気化器カートリッジ120は、液状の気化可能材料を収容するためのリザーバ140と、気化可能材料の吸入可能な形態の用量を送達するためのマウスピース130とを含んでもよい。マウスピースは、任意選択的に、リザーバ140を形成する構造とは別個の構成要素であってもよく、あるいはリザーバ140の1つ以上の壁の少なくとも一部を形成する同じ部品または構成要素から形成されてもよい。リザーバ140内の液状の気化可能材料は、活性成分もしくは不活性成分が溶液もしくは気化可能材料自体のニート液体形態に懸濁、溶解または保持され得るキャリア溶液であってもよい。
一実装形態によれば、気化器カートリッジ120は、ヒータ(例えば加熱要素)と同様にウィックまたはウィッキング要素を含むことができるアトマイザ141を含んでもよい。上記のように、ウィッキング要素は、ウィックを通じた毛細管圧による流体吸収を生じさせて、加熱要素を含むアトマイザ141の一部に、ある量の液状の気化可能材料を運ぶことができる任意の材料を含んでもよい。ウィックおよび加熱要素は図1には示されていないが、少なくとも図3Aおよび図3Bを参照して本明細書でさらに詳細に開示および議論される。簡単に言えば、ウィッキング要素は、液状の気化可能材料を収容するように構成されたリザーバ140から液状の気化可能材料を引き出すように構成され得、そのため、液状の気化可能材料は、加熱要素からウィッキング要素に送達される熱によって気化(つまり、気相状態に変換)され、液状の気化可能材料はウィッキング要素に引き込まれる。幾つかの実装形態では、蒸気および/またはエアロゾル形成中に液状の気化可能材料がリザーバ140から除去されることに応じて、ウィッキング要素または他の開口部を介してリザーバ140に空気が入り、リザーバ140内の圧力を少なくとも部分的に均一にすることができる。
気化器カートリッジ110の少なくとも一部が気化器本体120のカートリッジレセプタクル118に挿入される実施形態では、気化器カートリッジ120と気化器本体110とが接続されたときにアトマイザ141の少なくとも一部がカートリッジレセプタクル118内に位置決めされるように気化器カートリッジ120内に配置することがアトマイザ141に有利であり得る。そのような配置の他の潜在的な利点の中で、この構成は、アトマイザ141の付加的な熱シールドが、(例えば、そのようなシールドが気化器カートリッジ120などの使い捨てパーツに提供されることを要求する代わりに)気化器本体110の耐久性/再使用可能部分によって提供されることと、気化器カートリッジ120内の他の構成要素からの電気的分離を必要とし得る長い電気リードを必要とせずに気化器本体の電源112にアトマイザ141の電気抵抗加熱器機構を接続する能力とを可能にし得る。さらに、カートリッジレセプタクル118内に少なくとも部分的に気化器本体110上の電気接点を位置決めすることは、気化器カートリッジ120が気化器本体110に接続されていないときに、それらへのアクセスを減らすことによって、潜在的な機械的または他の環境的な損傷から接点の保護を提供することができる。
図1に示すように、圧力センサ(および他のセンサ)113は、コントローラ104上に(例えば、電気的、電子的、物理的もしくは無線接続を介して)位置決めまたは結合されてもよい。コントローラ104は、プリント回路基板アセンブリまたは他のタイプの回路基板であってもよい。測定を正確に行い、気化器100の耐久性を維持するために、気化器100の他の部分から空気流経路を分離するために弾性シール115を提供することが有益であり得る。ガスケットとすることができるシール115は、気化器の内部回路への圧力センサ113の接続が空気流経路にさらされる圧力センサの一部から分離され得るように、圧力センサ113を少なくとも部分的に取り囲むように構成され得る。
気化器100で使用される液状の気化可能材料は、空のときに補充可能、または同じもしくは異なるタイプの追加の気化可能材料を含む新しいカートリッジに換えて使い捨て可能な気化器カートリッジ120内に提供され得る。気化器は、カートリッジを使用する気化器、またはカートリッジの有無にかかわらず使用できる多目的気化器であり得る。例えば、多目的気化器は、加熱室に直接気化可能材料を受容するように、また、使用可能な量の気化可能材料を少なくとも部分的に含むリザーバ、容積または他の機能的もしくは構造的な同等物を有するカートリッジもしくは他の交換可能な装置を受容するように構成された加熱室(例えば、オーブン)を含むことができる。
カートリッジを使用する気化器の例では、シール115は、気化器本体110と気化器カートリッジ120との間の1つ以上の電気接続の部分を分離してもよい。気化器100内のシール115のそのような配置は、凝縮水、リザーバから漏れかつ/または気化後に凝縮する気化可能材料などの1つ以上の環境要因との相互作用から生じる気化器構成要素への潜在的な破壊的影響を緩和して、気化器の設計された空気流経路などからの空気の漏れを減らすのに役立ち得る。
気化器100の回路を通過するか、もしくは気化器100の回路に接触する望ましくない空気、液体もしくは他の流体は、圧力測定値の変更などの様々な望ましくない効果を引き起こす可能性、または望ましくない材料(例えば、水分、気化可能材料および/もしくは同種のもの)が気化器100のパーツ上で蓄積する可能性があり、この望ましくない材料は、圧力信号の低下、圧力センサもしくは他の電気もしくは電子部品の劣化および/もしくは気化器の寿命の短縮を生じさせる可能性がある。シール115の漏れは、吸入に適さない材料を含むか、その材料で構成された気化器100の部分を通過した空気をユーザが吸入することにもなり得る。
非液状の気化可能材料の加熱を介して吸入可能な用量の非液状の気化可能材料の少なくとも一部を生成するように構成された気化器も、開示された主題の範囲内であり得る。例えば、液状の気化可能材料の代わりに、またはそれに加えて、気化器カートリッジ120は、任意選択的に気化器カートリッジ120または気化器本体110の一部に含まれ得る1つ以上の抵抗加熱要素(もしくは加熱要素によって放射的および/もしくは対流的に加熱される)の少なくとも一部と直接接触するように処理および形成された植物材料または他の非液状の材料(例えば、「ワックス」などの気化可能材料自体の固体形態)の塊を含んでもよい。固体気化可能材料(例えば、植物材料を含むもの)は、気化可能材料として植物材料の一部のみを放出しても(例えば、気化可能材料が吸入のために放出された後、植物材料の一部が廃棄物として残るように)、吸入のために最終的にすべての固体材料を気化させることができてもよい。同様に、液状の気化可能材料は、完全に気化させることができ、または吸入に適した材料のすべてが消費された後に残る液状の材料の一部を含むことができる。
気化可能材料と、気化器カートリッジ120内の加熱要素とで構成される場合、気化器カートリッジ120は、気化器本体110に機械的および電気的に接続してもよい。気化器本体110は、プロセッサと、電源112と、対応するカートリッジ接点124に接続して気化器カートリッジ120に含まれる抵抗加熱要素で回路を完成させる1つ以上の気化器本体接点125とを含み得る。様々な気化器構成が、本明細書に記載される特徴の1つ以上で実装されてもよい。
幾つかの実装形態では、気化器100は、気化器本体110の一部として電源112を含むことができ、加熱要素は、気化器本体110と結合するように構成された気化器カートリッジ120内に配置されてよい。そのように構成された気化器100は、コントローラ104と、電源112と、気化器カートリッジ120に含まれる加熱要素とを含む回路を完成させるための電気接続機構を含むことができる。
少なくとも2つのカートリッジ接点124および少なくとも2つの気化器本体接点125は、様々な形態をとることができる。例えば、一方または両方の接点一式は、導電性ピン、タブ、ポスト、ピンまたはポスト用の受け穴などを含んでもよい。幾つかのタイプの接点は、気化器カートリッジ上の接点と気化器本体との間のより優れた物理的および電気的な接触を生じさせるために、ばねまたは他の付勢機構を含んでもよい。電気接点は、金めっきされてもよく、かつ/または他の材料を含んでもよい。
本主題の幾つかの実装形態では、接続機構は、気化器カートリッジ120の底面上の少なくとも2つのカートリッジ接点124と、気化器100のカートリッジレセプタクルの基部近くに配置された少なくとも2つの気化器本体接点125とを含んでもよく、そうして、カートリッジ接点124と気化器本体接点125とは、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に挿入されて結合されると電気接続する。本主題の幾つかの実装形態では、気化器本体接点125は、気化器カートリッジがカートリッジレセプタクル118に挿入されて固定されると、対応するカートリッジ接点124の圧力下で引き込まれる圧縮可能なピン(例えば、ポゴピン)であり得る。他の構成も考えられる。例えば、気化器カートリッジ120の嵌合部の対応する接点と電気接続するブラシ接点を使用することができる。基部端面以外のカートリッジレセプタクル118の内部表面に位置決めされ得るそのような気化器本体接点125は、気化器カートリッジ120の底端のカートリッジ接点124と電気的に接続する必要はないが、代わりに、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に適切に挿入されたときにレセプタクル内にある気化器カートリッジ120の側部の一部にあるカートリッジ接点124に対して、カートリッジレセプタクル118の1つ以上の側壁から外側に付勢されることによって接続してもよい。あるいは気化器カートリッジ120の挿入可能部分の1つ以上の側部に位置決めされたカートリッジ接点124は、カートリッジレセプタクル118の1つ以上の内面に位置決めされた気化器本体接点125に対して挿入可能部分から外側に付勢させる1つ以上の機構を有してもよい。気化器本体接点125およびカートリッジ接点124の他の配置は、本明細書に記載される主題の範囲内であることが容易に理解されるであろう。
電気接続によって完成した回路は、抵抗加熱要素へ電流を送ることを可能にし、抵抗加熱要素の抵抗率の熱係数に基づいて抵抗加熱要素の温度を決定または制御する際に使用するために抵抗加熱要素の抵抗を測定し、抵抗加熱要素または気化器カートリッジ120の他の回路の1つ以上の電気特性に基づいて気化器カートリッジ120を識別するなどの、追加機能にさらに使用することができる。
幾つかの例では、少なくとも2つのカートリッジ接点124および少なくとも2つの気化器本体接点125(例えば、気化器カートリッジ120の一部がカートリッジレセプタクル118に挿入される実装形態のためのレセプタクル接点)は、気化器カートリッジ120と気化器本体110との結合が少なくとも2つの方向のいずれかで物理的に接続されると電気的に接続するよう構成されてもよい。言い換えると、気化器100の動作のために構成された1つ以上の回路は、気化器カートリッジ120の少なくとも一部を気化器本体110に挿入(または他の接合)することによって、例えば、気化器カートリッジ120の少なくとも一部を気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に第1の回転方向(例えば、それに沿って、気化器カートリッジ120の挿入可能部分が気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に挿入される軸線の周り)で挿入することによって完成することができ、それにより、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第1のカートリッジ接点は少なくとも2つの気化器本体接点125の第1の気化器本体接点に電気的に接続され、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第2のカートリッジ接点は、少なくとも2つの気化器本体接点125の第2の気化器本体接点に電気的に接続される。
さらに、気化器100の動作のために構成された1つ以上の回路は、気化器カートリッジ120をカートリッジレセプタクル118に第2の回転方向で挿入(または他の接合)することによって完成することができ、それにより、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第1のカートリッジ接点は少なくとも2つの気化器本体接点125の第2の気化器接点に電気的に接続され、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第2のカートリッジ接点は、少なくとも2つの気化器本体接点125の第1の気化器本体接点に電気的に接続される。気化器カートリッジ120は、本明細書でさらに詳細に提供されるように、気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に可逆的に挿入可能であってもよい。
気化器カートリッジ120を気化器本体110に結合するための取り付け構造の一例では、気化器本体110は、カートリッジレセプタクル118の内面から内側に突出する戻り止め(例えば、窪み、突起など)を含んでもよい。気化器カートリッジ120の1つ以上の外面は、気化器カートリッジ120の端部が気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に挿入されたときに、そのような戻り止めに適合するか、さもなければスナップする、対応する凹部(図1に示さず)を含んでもよい。
気化器カートリッジ120と気化器本体110とは、例えば、気化器カートリッジ120の端部を気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に挿入することにより結合されてもよい。気化器本体110の戻り止めは、組み立てられたときに気化器カートリッジ120を適所に保持するために、気化器カートリッジ120の凹部内に収まり、かつ/または他の方法で保持され得る。そのような戻り止め凹部アセンブリは、気化器カートリッジ120を適所に保持し、少なくとも2つのカートリッジ接点124と少なくとも2つの気化器本体接点125との間の十分な接触を確保するのに十分な支持を提供することができる一方で、ユーザが気化器カートリッジ120を合理的な力で引っ張って気化器カートリッジ120をカートリッジレセプタクル118から外すと、気化器本体110からの気化器カートリッジ120の取り外しが可能である。
気化器カートリッジ120と気化器本体110との結合が少なくとも2つの許容可能な相対的な回転方向で起こるように、気化器カートリッジ120と気化器本体110との間の可逆的である電気的接続に関する上記の議論に加えて、気化器100の実装形態によっては、気化器カートリッジ120の形状、または少なくともカートリッジレセプタクル118への挿入用に構成された気化器カートリッジ120の端部の形状は、少なくとも2次の回転対称性を有してもよい。言い換えると、気化器カートリッジ120または気化器カートリッジ120の挿入可能な端部上の少なくとも機械的嵌合機構および電気接点は、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に挿入される軸線に沿って180°回転した対称性を有してもよい。そのような構成では、気化器100の回路は、気化器カートリッジ120のどの対称的な向きが発生するかに関係なく、同一の動作をサポートし得る。カートリッジの挿入可能な端部の全体が、本主題のすべての実装形態において対称である必要はないことが理解されるであろう。例えば、気化器本体110のカートリッジレセプタクル118内に適合する形状およびサイズである、カートリッジレセプタクル118の内部または外部で対応する機構と協働的に係合するための回転対称の機械的機構を有し、かつ同様に回転対称性を有するカートリッジ電気接点124と、電気接点の反転と互換性のある内部回路(任意選択的に、気化器カートリッジ120と気化器本体110のいずれかまたは両方にあり得る)とを有する、気化器カートリッジ120は、気化器カートリッジ120の挿入可能な端部の全体的な形状および外観が回転対称でなくても、本開示と一致する。
上記のように、幾つかの例示的な実施形態では、気化器カートリッジ120、または気化器カートリッジ120の端部の少なくとも一部は、カートリッジレセプタクル118に挿入するように構成され、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に挿入されるときに沿う軸線を横切る非円形断面を有してもよい。例えば、非円形断面は、略長方形、略楕円形(例えば、略卵形)、非長方形であるが、2組の平行または略平行な対向する辺を有する形状(例えば、平行四辺様の形状を有する)、または少なくとも2次の回転対称性を有する他の形状であってもよい。この文脈において、おおよそ(略)の形状を有するということは、説明された形状への基本的な類似性が明らかであることを示すが、問題となる形状の側部は完全に直線である必要はなく、頂点は完全に鋭利である必要はないことを示す。本明細書で言及される非円形断面の説明では、断面形状の縁部または頂点の両方またはいずれかのある程度の丸みが考慮される。
開示された主題の実装形態と一致する気化器100は、気化器100と通信する1つ以上のコンピューティングデバイスに(例えば、無線または有線接続を介して)接続するように構成されてもよい。この目的のために、コントローラ104は、通信ハードウェア105を含んでもよい。コントローラ104はまた、メモリ108を含んでもよい。コンピューティングデバイスは、気化器100も含む気化器システムの構成要素であってもよく、気化器100の通信ハードウェア105との無線通信チャネルを確立できる独立した通信ハードウェアを含んでもよい。
気化器システムの一部として使用されるコンピューティングデバイスとしては、装置のユーザが気化器100と対話処理できるようにするユーザインターフェースを作り出すためのソフトウェアを実行する汎用コンピューティングデバイス(スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチなどの他の携帯装置など)が挙げられる。他の実装形態では、気化器システムの一部として使用される装置は、1つ以上の物理的またはソフトインターフェース制御(例えば、画面もしくは他の表示装置で設定可能であり、タッチ感応画面もしくはマウス、ポインター、トラックボール、カーソルボタンなどの他の入力装置とのユーザインタラクションを介して選択可能)を有する遠隔制御または他の無線もしくは有線装置などの専用ハードウェア品であり得る。気化器100はまた、ユーザに情報を提供するための1つ以上の出力117または装置を含むことができる。
上記で定義された気化器システムの一部であるコンピューティングデバイスは、用量の制御(例えば、用量監視、用量設定、用量制限、ユーザ追跡など)、セッションの制御(例えば、セッション監視、セッション設定、セッション制限、ユーザ追跡など)、ニコチン送達の制御(例えば、ニコチンと非ニコチン気化可能材料との切り替え、送達されるニコチンの量の調整など)、位置情報の取得(例えば、他のユーザの場所、小売店/商業施設の場所、吸入場所、気化器自体の相対的または絶対的な位置など)、気化器の個人化設定(例えば、気化器への命名、気化器のロック/パスワード保護、1つ以上のペアレンタルコントロールの調整、気化器のユーザグループへの関連付け、気化器の製造業者または保証保守業者への登録など)、他のユーザとの社会的活動(例えば、ソーシャルメディアコミュニケーション、1つ以上のグループとの対話処理など)への参加などの、1つ以上の機能のいずれかに使用することができる。「セッション化」、「セッション」、「気化器セッション」または「蒸気セッション」という用語は、気化器の使用に費やされる期間を指すために使用され得る。期間は、時間帯、服用回数、気化可能材料の量などを含み得る。
コンピューティングデバイスが抵抗加熱要素の起動に関連する信号を提供する例、または様々な制御もしくは他の機能の実装のためにコンピューティングデバイスと気化器100とを接続する他の例では、コンピューティングデバイスは、ユーザインターフェースおよび基本的なデータ処理を提供するように1つ以上のコンピュータ命令セットを実行する。一例では、コンピューティングデバイスによる1つ以上のユーザインターフェース要素とのユーザインタラクションの検出により、コンピューティングデバイスは、気化器100に信号を送り、吸入可能な用量の蒸気/エアロゾルを生成するための完全な動作温度のいずれかに加熱要素を作動させることができる。気化器100の他の機能は、気化器100と通信するコンピューティングデバイス上のユーザインターフェースとユーザとの相互作用によって制御されてもよい。
幾つかの実施形態では、気化器本体110とともに使用可能な気化器カートリッジ120は、ウィッキング要素および加熱要素を有するアトマイザ141を含んでもよい。あるいはウィッキング要素および加熱要素の一方または両方が、気化器本体110の一部であってもよい。アトマイザ141の任意の部分(例えば、加熱要素またはウィッキング要素)が気化器本体110の一部である実装形態では、気化器100は、気化器カートリッジ内のリザーバ140からウィックおよび他のアトマイザ部品、例えば、ウィッキング要素、加熱要素などに液状の気化可能材料を供給するように構成されてもよい。ウィッキング要素を含む毛細管構造は、本明細書に記載される他の機構とともに使用可能な潜在的な一実施形態にすぎないと当業者には理解されよう。
加熱要素の作動は、例えば、周囲の圧力に対する空気流経路に沿った圧力を検出するように(または絶対圧力の変化を測定してもよい)配置された圧力センサ、気化器100の1つ以上のモーションセンサ、気化器100の1つ以上のフローセンサ、気化器100の容量性リップセンサなどの1つ以上のセンサ113によって生成される1つ以上の信号に基づくパフの自動検出によって、ユーザと1つ以上の入力装置116(例えば、気化器100のボタンまたは他の触覚制御装置)との相互作用の検出、気化器100と通信するコンピューティングデバイスからの信号の受信に応答して、またはパフが発生しているかもしくは差し迫っていることを判断するための他のアプローチを介して引き起こされ得る。
加熱要素は、伝導ヒータ、放射ヒータおよび対流ヒータのうちの1つ以上であり得るか、それらを含み得る。加熱要素の1つの種類は、抵抗加熱要素であり、この抵抗加熱要素は、電流が加熱要素の1つ以上の抵抗セグメントを通過するときに熱の形態で電力を放散するように構成された材料(例えば、ニッケルクロム合金などの金属もしくは合金、または非金属抵抗器)で構成され得るか、または少なくとも含み得る。
幾つかの実装形態では、アトマイザ141は、抵抗コイルまたは他の加熱要素を含む加熱要素を含むことができ、加熱要素は、巻き付けられ、内部に位置決めされ、バルク形状に組み込まれ、熱接触するように圧着され、近くに位置決めされ、空気を加熱して対流加熱を引き起こすように構成されるか、または別の方法でウィッキング要素に熱を送り、ウィッキング要素によってリザーバ140から液状の気化可能材料を引き出し、その後のユーザによる気相および/または凝縮(例えば、エアロゾル粒子または液滴)相の吸入のために気化させるように配置される。以下でさらに議論するように、他のウィッキング要素、加熱要素またはアトマイザアセンブリ構成も可能であり得る。
気化可能材料を気相に変換した後、気化器の種類、気化可能材料の物理的および化学的特性、またはその他の要因に応じて、気相気化可能材料の少なくとも一部が凝縮して、エアロゾルの一部として気相と少なくとも部分的に局所平衡状態にある微粒子状物質を形成してもよく、この物質は、気化器での所与のパフまたは吸入のために気化器100によって提供される吸入可能な用量の一部またはすべてを形成してもよい。
気化器によって生成されたエアロゾルの気相と凝縮相との相互作用が複雑で動的なものとなり得るのは、周囲温度、相対湿度、化学作用(例えば、酸塩基相互作用、プロトン化、または加熱により気化可能材料から放出される化合物の欠如など)、空気流経路の流れ条件(気化器内と人間もしくは他の動物の気道との両方)、気相またはエアロゾル相の気化可能材料と他の空気流などとの混合などがエアロゾルの1つ以上の物理的および/または化学的なパラメータに影響を与える可能性があるためである。幾つかの気化器、特により揮発性の高い気化可能材料を送る気化器では、吸入可能な用量が主に気相に存在する場合がある(つまり、凝縮相粒子の形成が非常に制限される場合がある)。
本明細書の他の箇所で述べたように、特定の気化器は、さらに(もしくは代替的に)、少なくとも部分的に、例えば、固相気化可能材料(例えばワックスなど)または気化可能材料を含む植物材料(例えば、タバコの葉もしくはタバコの葉の一部)などの非液状の気化可能材料の加熱を介して気相および/またはエアロゾル相気化可能材料の吸入可能な用量を生じるように構成されてもよい。そのような気化器において、抵抗加熱要素は、非液状の気化可能材料が置かれるオーブンもしくは他の加熱室の壁の一部であるか、そうでなければ壁に組み込まれるか、または熱接触していてもよい。
あるいは抵抗加熱要素を使用して、非液状の気化可能材料を通過するかまたは通過した空気を加熱し、非液状の気化可能材料の対流加熱を引き起こしてもよい。さらに他の例では、(例えば、オーブンの壁からの内側の伝導に対向して)植物材料の直接的な伝導加熱が植物材料の塊内から起こるように、植物材料と密接に接触するように抵抗加熱要素を配置してもよい。
加熱要素は、気化器本体110の一部であり得るコントローラ104によって起動され得る。コントローラ104は、気化器カートリッジ120の一部であり得る抵抗加熱要素を含む回路を介して電源112からの電流を通過させ得る。コントローラ104は、アトマイザ141を通過する空気流経路に沿って空気を空気入口から流れるようにすることができる、気化器100のマウスピース130でのユーザのパフ(例えば、吸い込み、吸入など)に関連して起動され得る。アトマイザ141は、例えば加熱要素と組み合わせてウィックを含むことができる。
ユーザのパフによって引き起こされる空気流は、アトマイザ141の内部および/または下流の1つ以上の凝縮領域または室を通過し、次にマウスピースの空気出口に向かって流れる。したがって、空気流経路に沿って流れる流入空気は、アトマイザ141の上、中、近く、周囲などを通過することができ、その結果、気相気化可能材料(または気化可能材料の他の吸入可能形態)は、気化可能材料の一部の量を気相に変換するアトマイザ141によって空気に同伴される。上記のように、エアロゾル形態の気化可能材料の吸入可能な用量が(例えば、ユーザによる吸入用にマウスピース130を介して)空気出口から送られるように、同伴された気相気化可能材料は、残りの空気流経路を通過するときに凝縮されてもよい。
気化器100の抵抗加熱要素の温度は、抵抗加熱要素に供給される電力の量、または電力が供給されるデューティサイクル、気化器100の他の部分もしくは環境への伝導性および/もしくは放射性熱伝達、空気および/もしくは液相もしくは気相気化可能材料への特定の熱伝達(例えば、気化可能材料の温度をその気化点まで上げる、または空気もしくは気化した気化可能材料と混合された空気などの気体の温度を上げる)、ウィックおよび/もしくはアトマイザ141全体からの気化可能材料の気化による潜熱損失、空気流(例えば、ユーザが気化器100で吸入したときに、加熱要素もしくはアトマイザ141全体を移動する空気)による対流熱損失などを含む多くの要因のうちの1つ以上に依存し得る。
上記のように、加熱要素を確実に作動させる、または加熱要素を所望の温度に加熱するために、気化器100は、幾つかの実装形態では、圧力センサからの信号を利用して、ユーザが吸入しているときを判断することができる。圧力センサは、空気流経路に位置決めすることができ、または装置に入る空気の入口と、ユーザが結果として生じる蒸気および/またはエアロゾルを吸入する出口とを接続する空気流経路に(例えば、通路または他の経路により)接続することができ、それにより、圧力センサは、空気入口から空気出口まで気化器100を通過する空気と同時に圧力変化を受けることができる。幾つかの実装形態では、加熱要素は、例えば、空気流経路の圧力変化を検出する圧力センサなどによる、例えば、パフの自動検出によって、ユーザのパフに関連して作動させることができる。
図1、図2Aおよび図2Bを参照すると、気化器カートリッジ120の少なくとも一部は、カートリッジレセプタクル118を介して気化器本体110に取り外し可能に挿入することができる。気化器カートリッジ120の隣の気化器本体110の平面図を示す図2Aに示すように、気化器カートリッジ120のリザーバ140は、気化器カートリッジ120内の液状の気化可能材料102のレベルが見えるように、全体または一部が半透明材料から形成されてもよい。気化器カートリッジ120は、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に収容されたときに、気化器カートリッジ120のリザーバ140内の気化可能材料102のレベルが気化器本体110の窓を通して見えるままであるように構成されてもよい。代替的または追加的に、リザーバ140内の液状の気化可能材料102のレベルは、気化器カートリッジ120の外壁に形成された透明もしくは半透明の外壁または窓を通して見ることができる。
空気流経路の実施形態
図2Cおよび図2Dを参照すると、ユーザによる気化器100でのパフ中に空気流経路134が形成される例示的な気化器カートリッジ120が示されている。空気流経路134は、空気が、気化器カートリッジ120の一部であり得るマウスピース130を介してユーザに送達される吸入可能なエアロゾルと組み合わされるウィックハウジングに含まれる気化室150(例えば、図2Dを参照)に、空気を導く。気化室150は、本開示の残りの部分と一致するアトマイザ141を含み、かつ/または少なくとも部分的に囲むことができる。例えば、ユーザが気化器100をパフすると、空気流経路134は、気化器カートリッジ120の外面(例えば、窓132)と気化器本体110のカートリッジレセプタクル118の内面との間を通過してもよい。次に、カートリッジの挿入可能な端部122に空気を引き込み、加熱要素およびウィッキング要素を含むまたは収容する気化室150を通じて、マウスピース130の出口136から排出して吸入可能なエアロゾルをユーザに送達することができる。以下にさらに詳細に議論されるものを含むが、これらに限定されない他の空気流経路構成も本開示の範囲内である。
図2Dは、本主題と一致する気化器カートリッジ120に含まれ得る追加の機構を示す。例えば、気化器カートリッジ120は、気化器本体110のカートリッジレセプタクル118に挿入されるように構成された挿入可能な端部122に配置された複数のカートリッジ接点(カートリッジ接点124など)を含むことができる。カートリッジ接点124はそれぞれ、任意選択的に、抵抗加熱要素の2つの端部のうちの一方に接続された導電性構造(導電性構造126など)を形成する単一の金属片の一部であり得る。導電性構造は、加熱室の両側を任意選択的に形成することができ、熱シールドおよび/またはヒートシンクとして任意選択的に機能して、気化器カートリッジ120の外壁への熱の伝達を減らすことができる。この態様の詳細については、以下で説明する。
図2Dはまた、少なくとも部分的に導電性構造126によって形成されてもよい加熱室(本明細書でアトマイザ室、気化室などと呼ばれる場合もある)とマウスピース130との間を通る空気流経路134の一部を画定する、気化器カートリッジ120内のカニューレ128(本明細書で空気流通路とも呼ばれる、より一般的な概念の例)を示す。そのような構成により、気化器カートリッジ120の挿入可能な端部122の周りに空気が流れ降りてカートリッジレセプタクル118に入り、次に、気化室150に向かってカートリッジ本体に入るとき、気化器カートリッジ120の挿入可能な端部122(例えば、マウスピース130を含む端部の反対側の端部)の周りを通過した後に反対方向に逆流する。次に、空気流経路134は、例えば1つ以上のチューブまたは内部チャネル(カニューレ128など)を介して、マウスピース130に形成された1つ以上の出口(出口136など)を通って、気化器カートリッジ120の内部を移動する。
圧力均一化ベント
上述のように、リザーバ140からの気化可能材料102の除去(例えば、ウィッキング要素による毛細管吸引による)は、リザーバ140内で周囲空気圧に対して少なくとも部分的な真空(例えば、液状の気化可能材料の消費により空になったリザーバの一部において生じる減圧)を生じることがあり、そのような真空は、ウィッキング要素によって提供される毛細管作用と干渉する可能性がある。この減圧は、幾つかの例では、液状の気化可能材料102を気化室150に引き込むためのウィッキング要素の有効性を低下させるほど規模が大きい場合があり、それにより、ユーザが気化器100でパフするときなどに、所望量の気化可能材料102を気化させる気化器100の有効性を低下させる場合がある。極端な場合、リザーバ140内に生じた真空により、気化可能材料102のすべてを気化室150内に引き込むことができなくなり、それにより気化可能材料102の不完全な使用につながる可能性がある。この問題を軽減するために、気化器リザーバ140に関連して1つ以上の通気機構を含めて(気化器カートリッジ120または気化器の他の場所でのリザーバ140の位置決めに関係なく)、周囲の圧力(例えば、リザーバ140の外側の周囲空気の圧力)に対するリザーバ140内の圧力の少なくとも部分的な均一化(任意選択的に完全な均一化)を可能にし得る。
場合によっては、リザーバ140内の圧力均一化により、アトマイザ141への液状の気化可能材料の送達効率が改善されるが、普通なら空であるリザーバ140内の空隙容積(例えば、液状の気化可能材料の使用により空になった空間)が空気で充填されるようにすることによって送達効率が改善される。以下でさらに詳細に議論するように、この空気で充填された空隙容積は、その後、周囲空気に対する圧力変化を受ける可能性があり、特定の条件下では、リザーバ140から、最終的には気化器カートリッジ120の外側および/またはリザーバ140を含む気化器の他の部分に液状の気化可能材料が漏れる可能性がある。本主題の実装形態は、この問題に関しても利点および利益を提供し得る。
これらの問題を改善または克服する様々な特徴およびデバイスを以下に説明する。例えば、空気流および気化可能材料の流れを制御するための様々な特徴が本明細書に記載されており、既存のアプローチに対する利点および改善を提供し、本明細書に記載される追加の利点も導入する。本明細書で説明する気化デバイスおよび/またはカートリッジは、気化器デバイスおよび/またはカートリッジ内の空気流を制御および改善する1つ以上の特徴を含み、それにより、液状の気化可能材料の漏れにつながり得る追加の特徴を導入することなく、気化器デバイスによる液状の気化可能材料の気化の効率および有効性を改善する。
図2Eおよび2Fは、気化器内の圧力均一化および空気流を改善するための気化器カートリッジ(気化器カートリッジ120など)および/または気化器デバイス(気化器100など)用に構成されたリザーバシステム200A、200Bの第1の実施形態、第2の実施形態の図をそれぞれ示している。より具体的には、図2Eおよび2Fに示すリザーバシステム200A、200Bは、リザーバ240内の圧力の調節を改善し、そうして、ユーザが気化器をパフした後、リザーバ240内に生じた真空が解放され、通気構造を介した液状の気化可能材料の漏れの発生を低減またはさらには排除する。これにより、リザーバ240および気化室242に関連する多孔質材料(例えば、ウィッキング要素)の毛細管作用により、各パフの後、気化可能材料202がリザーバ240から気化室242に効果的に引き込まれ続けることができる。
図2Eおよび2Fに示すように、リザーバシステム200A、200Bは、液状の気化可能材料202を含むように構成されたリザーバ240を含む。リザーバ240は、リザーバ240と気化室242との間に延在するウィックハウジング領域全体を除いて、リザーバ壁232によってすべての側面がシールされている。加熱要素またはヒータは、気化室242内に含まれ、ウィッキング要素に結合されてもよい。ウィッキング要素は、気化可能材料202をリザーバ240から気化室242に引き込み、ヒータによって気化させてエアロゾルにする毛細管作用を提供するように構成される。次に、エアロゾルは、ユーザによる吸入のために気化器の空気流通路238に沿って移動する空気流234と組み合わされる。
リザーバシステム200A、200Bはまた、ユーザが気化器をパフするときなど、気化器の空気流通路238に沿った空気流234の通過を制限する空気流制限器244を含む。空気流制限器244によって引き起こされる空気流234の制限により、空気流制限器244の下流の空気流通路238の一部に沿って真空を形成することができる。空気流通路238に沿って生じる真空は、気化室242(例えば、アトマイザ141の少なくとも一部を含む室)内に形成されるエアロゾルを、ユーザによる吸入のために空気流通路238に沿って引き込むのを助けることができる。少なくとも1つの空気流制限器244を各リザーバシステム200A、200Bに含めることができ、空気流制限器244は、空気流通路238に沿って空気流234を制限するための任意の数の機構を含むことができる。
図2Eおよび2Fに示すように、リザーバシステム200A、200Bのそれぞれはまた、上記で議論したように、リザーバ240から引き出される気化可能材料202に起因する周囲の圧力に対する負圧(真空)からリザーバ240を解放するなどのため、リザーバ240内の圧力を高めるためにリザーバ240への空気の通過を選択的に可能にするように構成されたベント246を含むことができる。少なくとも1つのベント246をリザーバ240に関連付けることができる。ベント246は、能動弁または受動弁とすることができ、ベント246は、リザーバ240内に生成される負圧を解放するために空気がリザーバ240に流入することを可能にするための任意の数の機構を含むことができる。
例えば、ベント246の実施形態は、リザーバ240と空気流通路238との間に延在する通気通路を含むことができ、圧力がベント246全体にわたって均一化されたとき(例えば、リザーバ240内の圧力は空気流通路238内の圧力とほぼ同じである)に、気化可能材料202が通路を通過するのを気化可能材料202の流体張力(表面張力とも呼ばれる)が妨げるようなサイズの直径(またはより一般的には断面積)を含む。しかしながら、ベント246および/または通気通路の直径(またはより一般的には断面積)は、周囲の圧力に対するリザーバ240内の十分に低い圧力に応答して、ベントを介してリザーバ240内に気泡が放出されるように、リザーバ240内に生じた真空圧がベント246または通気通路内の気化可能材料202の表面張力に打ち勝つことができるサイズにすることができる。
したがって、ある量の空気が空気流通路238からリザーバ240に通過し、真空圧を解放することができる。空気の量がリザーバ240に追加されると、圧力は再びベント246全体にわたってより均一になり、それにより気化可能材料202の表面張力が、空気がリザーバ240に入るのを防止し、気化可能材料が通気通路を介してリザーバ240から漏れるのを防止する。
例示的な一実施形態では、ベント246または通気通路の直径は、約0.3mm~0.6mmの範囲とすることができ、また約0.1mm~2mmの範囲の直径を含み得る。幾つかの例では、ベント246および/または通気通路は、通気通路内の流体の流れの方向に沿った非円形断面によって特徴付けられ得るように、非円形であってもよい。そのような例では、断面は直径ではなく、断面積によって画定される。一般的に言えば、ベント246および/または通気通路の断面形状が円形であるか非円形であるかにかかわらず、本主題の特定の実装形態では、ベント246の断面積が、周囲空気圧への曝露部とリザーバ240の内部との間の経路に沿って異なることが有利であり得る。例えば、外部周囲の圧力により近いベント246の部分は、有利には、リザーバ240の内部により近いベント246の部分に対してより小さい断面積(例えば、ベント246が円形断面を有する例ではより小さい直径)を有し得る。システムの外部により近い小さな断面積は、液状の気化可能材料の逃げに対するより大きい抵抗を提供してもよく、一方、リザーバ240の内部により近いより大きい断面積は、ベント246からリザーバ240への気泡の逃げに対する比較的小さな抵抗を提供してもよい。本主題の幾つかの実装形態では、より小さい断面積とより大きい断面積との間の移行は、有利には連続的ではなく、代わりに、ベント246および/または通気通路の長さに沿った不連続性を伴う。リザーバ近くのより大きい断面積は、周囲空気にさらされる小さな断面積に対してより低い毛細管駆動を有する可能性があるため、そのような構造は、ベント246からの気泡の放出によるリザーバ圧力の平衡よりも、液体材料の漏れに対する全体的な抵抗を大きくするのに有用であり得る。
ベント246および/または通気通路の材料はまた、ベント246および/または通気通路の壁と気化可能材料202との間の接触角に影響を及ぼすことにより、ベント246および/または通気通路の制御を支援することができる。接触角は、気化可能材料202によって生じる表面張力に影響を与える可能性があり、ひいては上記のように、ある量の流体がベント246を通過する前に、ベント246および/または通気通路にわたって生じる閾値圧力差に影響を与える可能性がある。ベント246は、本開示の範囲内である様々な形状/サイズおよび構成を含むことができる。加えて、様々な通気機構のうちの1つ以上を含むカートリッジおよびカートリッジの部品の様々な実施形態が、以下により詳細に説明される。
気化室242に対するベント246(例えば、受動ベント)および空気流制限器244の位置決めにより、リザーバシステム200A、200Bの効果的な機能を支援する。例えば、ベント246または空気流制限器244のいずれかが不適切に位置決めされると、リザーバ240から気化可能材料202が望ましくなく漏れることがある。本開示は、気化室242(ウィックを含む)に対するベント246および空気流制限器244の効果的な位置決めに対処する。例えば、受動ベントとウィックとの間の圧力差が小さい、またはない場合、リザーバ内の真空圧を解放するための効果的なリザーバシステムとなり得、漏れを防止しながらウィックの効果的な毛細管作用をもたらす。気化室242に対するベント246および空気流制限器244の効果的な位置決めを有するリザーバシステムの構成は、以下により詳細に説明される。
図2Eに示すように、空気流制限器244は空気流通路238に沿って気化室242の上流に位置決めすることができ、ベント246はリザーバ240に沿って位置決めされ、これによりリザーバ240と気化室242の下流にある空気流通路238の一部とを流体連通させる。したがって、ユーザが気化器をパフすると、気化室242が負圧を受けるように、空気流制限器244の下流に負圧が生じる。同様に、空気流通路238と連通するベント246の側面も負圧を受ける。
したがって、パフの間(例えば、ユーザが気化デバイスから空気を、引き込むかまたは吸い込むとき)に、ベント246と気化室242との間にわずかからゼロの圧力差が生じる。しかしながら、パフの後、ウィックの毛細管作用は、気化可能材料202をリザーバ240から気化室242に引き込み、前のパフの結果として気化され吸入された気化可能材料202を補充する。その結果、リザーバ240内に真空または負圧が生じる。次に、リザーバ240と空気流通路238との間に圧力差が発生する。上記で議論したように、ベント246は、リザーバ240と空気流通路238との間の圧力差(例えば、閾値圧力差)により、ある量の空気が空気流通路238からリザーバ240へと通過できるように構成することができ、それにより、リザーバ240内の真空が解放され、ベント246全体にわたる均一な圧力および安定したリザーバシステム200Aに戻る。
別の実施形態では、図2Fに示すように、空気流制限器244は空気流通路238に沿って気化室242の下流に位置決めすることができ、ベント246はリザーバ240に沿って位置決めすることができ、これによりリザーバ240と気化室242の上流にある空気流通路238の一部との間を流体連通させる。したがって、ユーザが気化器をパフすると、パフの結果として、気化室242およびベント246にはほとんどまたはまったく吸引または負圧がかからず、したがって、気化室242とベント246との間の圧力差はほとんどまたはまったく生じない。図2Eの場合と同様に、ベント246全体にわたって生じる圧力差は、パフ後に気化可能材料202を気化室242に引き込むウィックの毛細管作用の結果である。その結果、リザーバ240内に真空または負圧が生じることになる。次に、ベント246全体にわたって圧力差が発生する。
上記で議論したように、ベント246は、リザーバ240と空気流通路238または大気との間の圧力差(例えば、閾値圧力差)により、ある量の空気がリザーバ240に流入し、それによりリザーバ240内の真空を解放するように構成され得る。これにより、圧力がベント246全体にわたって均一化され、リザーバシステム200Bが安定化される。ベント246は、様々な構成および機構を含むことができ、様々な結果を達成するように、気化器カートリッジ120に沿った様々な位置に位置決めすることができる。例えば、1つ以上のベント246は、気化室242もしくはウィックハウジングの一部に隣接する、またはその一部を形成することができる。そのような構成では、1つ以上のベント246は、(ユーザが気化器をパフすると、これを通って空気流が通過し、したがって空気流経路の一部である)リザーバ240と気化室242との間の流体(例えば、空気)連通を提供することができる。
同様に、上記のように、気化室242もしくはウィックハウジングに隣接する、またはその一部を形成するベント246により、気化室242の内部からの空気がベント246を介してリザーバ240に移動してリザーバ240内部の圧力を高めることができ、これにより、気化可能材料202が気化室242に引き込まれた結果として生じる真空圧を効果的に解放する。したがって、真空圧の解放により、ユーザによる気化器での後続のパフ中に吸入可能な蒸気を作り出すために、ウィックを介した気化可能材料202の気化室242への効率的かつ効果的な毛細管作用が継続することが可能になる。以下は、リザーバ140の上記の効果的な通気を達成するための、(気化室を収容する)ウィックハウジング1315、178と、ウィックハウジング1315、178に接続される、またはウィックハウジング1315、178の一部を形成する少なくとも1つのベント596とを含む通気気化室要素(例えば、アトマイザアセンブリ)の様々な例示的な実施形態を提供する。
オープンフェースカートリッジアセンブリの実施形態
図3Aおよび図3Bを参照すると、カートリッジ1320がマウスピースまたはマウスピース領域1330、リザーバ1340およびアトマイザ(個別には図示せず)を含む、代替的なカートリッジ実施形態1320の例示的な平面断面図が示されている。アトマイザは、実装形態に応じて加熱要素1350とウィッキング要素1362とを一緒にまたは別々に含むことができ、ウィッキング要素1362は、ウィッキング要素1362から引き出された、またはその中に貯蔵されている気化可能材料1302を気化させる目的で、加熱要素1350に熱的または熱力学的に結合される。
一実施形態では、プレート1326が含まれて、加熱要素1350と電源112(図1を参照)との間の電気接続を提供してもよい。リザーバ1340を通ってまたはその側部上に画定される空気流通路1338は、ウィッキング要素1362を収容するカートリッジ1320内の領域(例えば、別個に図示されていないウィックハウジング)をマウスピースまたはマウスピース領域1330に通じる開口部に接続して、気化した気化可能材料1302が加熱要素1350領域からマウスピース領域1330まで移動するルートを提供してもよい。
上記で提供されるように、ウィッキング要素1362は、1つ以上の電気接点(例えば、プレート1326)に接続されるアトマイザまたは加熱要素1350(例えば、抵抗加熱要素またはコイル)に結合されてもよい。加熱要素1350(および1つ以上の実装形態によって本明細書で説明される他の加熱要素)は、様々な形状および/または構成を有し、1つ以上の加熱要素1350、500またはそれらの機構を含んでもよい。
1つ以上の例示的な実装形態によれば、カートリッジ1320の加熱要素1350は、材料のシートから(例えば、打ち抜きで)作られ、ウィッキング要素1362の少なくとも一部の周りにクリンプされるか曲げられて、ウィッキング要素1362を受容するように構成された事前に形成された要素を提供することができる(例えば、ウィッキング要素1362は加熱要素1350に押し込まれ、かつ/または加熱要素1350は張力が保持され、ウィッキング要素1362の上に引っ張られる)。
加熱要素1350は、加熱要素1350が加熱要素1350の少なくとも2つまたは3つの部分の間にウィッキング要素1362を固定するように曲げられてもよい。加熱要素1350は、ウィッキング要素1362の少なくとも一部の形状に適合するように曲げられてもよい。加熱要素1350の構成により、加熱要素1350のより一貫した高品質の製造が可能になる。加熱要素1350の製造品質の一貫性は、スケール調整および/または自動化された製造プロセス中に特に重要であり得る。例えば、1つ以上の実装形態による加熱要素1350は、複数の構成要素を有する加熱要素1350を組み立てるときに製造プロセス中に生じる可能性のある公差問題を低減するのに役立つ。
加熱要素1350はまた、低減された公差の問題を有する加熱要素1350の製造性の一貫性の改善に少なくとも部分的に起因して、加熱要素1350から取得された測定値の精度(例えば、抵抗、電流、温度など)を改善し得る。材料のシートから(例えば、打ち抜きで)作られ、事前に形成された要素を提供するようにウィッキング要素1362の少なくとも一部の周りにクリンプされるか曲げられた加熱要素1350は、望ましくは、熱損失を最小限に抑え、加熱要素1350が予測どおりに適切な温度に加熱されるよう挙動することを保証するのに役立つ。
加えて、クリンプされた金属で形成された加熱要素に関して含まれる実施形態に関してさらに後述するように、加熱要素1350は、加熱要素1350の加熱性能を高めるために1つ以上の材料で全体的および/または選択的にめっきされてもよい。加熱要素1350のすべてまたは一部をめっきすると、熱損失を最小限に抑えることができる。めっきはまた、加熱要素1350の一部に熱を集中させるのに役立ち、それにより、より効率的に加熱され、熱損失をさらに減らす加熱要素1350を提供し得る。選択的めっきは、加熱要素1350に供給される電流を適切な場所に誘導するのに役立ち得る。選択的めっきは、めっき材料の量および/または加熱要素1350の製造に関連するコストを削減するのにも役立ち得る。
以下で記載および/または議論する例示的な加熱要素に加えて、または組み合わせて、加熱要素は、2つの空気流通路を含む気化器カートリッジ内に配置された平坦な加熱要素と、2つの空気流通路を含む気化器カートリッジ内に位置決めされ折り畳まれた加熱要素と、単一の空気流通路を含む気化器カートリッジ内に位置決めされた折り畳まれた加熱要素とを含んでもよい。
上述のように、一実施形態では、加熱要素1350は、ウィッキング要素1362を含むことができる。例えば、ウィッキング要素1362は、プレート1326の近くまたはプレート1326に隣接し、そしてプレート1326と接触する抵抗加熱要素を通って延在してもよい。ウィックハウジングは、加熱要素1350の少なくとも一部を囲み、加熱要素1350を空気流通路1338に直接または間接的に接続してもよい。気化可能材料1302は、リザーバ1340に接続された1つ以上の通路を通ってウィッキング要素1362によって引き込まれてもよい。一実施形態では、ウィッキング要素1362の一方もしくは両方の端部に、またはウィッキング要素1362の長さに沿って放射状に、気化可能材料1302を向けるまたは送達するのに役立つように、一次通路1382または二次通路1384の一方または両方を利用してもよい。
オーバーフローコレクタの実施形態
特に図3Aおよび図3Bを参照して、以下でさらに詳細に提供されるように、カートリッジリザーバ1340の内外への空気と液状の気化可能材料との交換が有利には制御され得、気化器カートリッジの容積効率(最終的にカートリッジ自体の総容積に対して吸入可能なエアロゾルに変換される液状の気化可能材料の容積として定義される)も、任意選択的に、コレクタ1313と呼ばれる構造を組み込むことにより改善され得る。
幾つかの実装形態によれば、カートリッジ1320は、液状の気化可能材料1302を収容するように構成された少なくとも1つの壁(任意選択的にカートリッジの外側シェルと共有される壁であり得る)によって少なくとも部分的に画定されるリザーバ1340を含み得る。リザーバ1340は、貯蔵室1342およびオーバーフロー容積1344を含むことができ、これらは、コレクタ1313を含むか、または別の方法で収容することができる。貯蔵室1342は、気化可能材料1302を含むことができ、1つ以上の要因によってリザーバ貯蔵室1342内の気化可能材料1302がオーバーフロー容積1344内に移動するときに、気化可能材料1302の少なくとも一部を収集または保持するようにオーバーフロー容積1344を構成することができる。本主題の幾つかの実装形態では、最初にカートリッジ内に液状の気化可能材料を充填して、コレクタ内の空所に液状の気化可能材料を事前に充填してもよい。
例示的な実施形態では、貯蔵室1342内の内容物の容積が、リザーバが周囲の圧力に対して受ける可能性のある予想される最大の圧力変化のために膨張するとき、オーバーフロー容積1344の容積サイズは、貯蔵室1342に含まれる内容物(例えば、気化可能材料1302および空気)の容積の増加量に等しくなるか、ほぼ等しくなるか、またはそれよりも大きくなるように構成することができる。
周囲の圧力または温度または他の要因の変化に応じて、カートリッジ1320は、第1の圧力状態から第2の圧力状態への変化を受ける場合がある(例えば、リザーバ内部と周囲の圧力との間の第1の相対圧力差およびリザーバ内部と周囲の圧力との間の第2の相対圧力差)。幾つかの態様では、オーバーフロー容積1344は、カートリッジ1320の外部への開口部を有してもよく、リザーバ貯蔵室1342と連通してもよく、この結果、オーバーフロー容積1344は、カートリッジ1320内の圧力を均一化し、かつ/または貯蔵室と周囲空気との間の圧力差の変動に応じて貯蔵室から移動し得る液状の気化可能材料を収集し、少なくとも一時的に保持し、任意選択的に可逆的に戻す通気チャネルとして機能してもよい。本明細書で説明されるように、圧力差は、リザーバの内部と、カートリッジ外の周囲空気との間の相対圧力の差を指す。気化可能材料1302は、貯蔵室1342からアトマイザに引き込まれ、蒸気相またはエアロゾル相に変換され、貯蔵室1342に残っている気化可能材料の容積を減らし、空気を貯蔵室に戻してその中の圧力を周囲の圧力と等しくするための何らかのメカニズムがないことにより、本明細書で前述した少なくとも部分的な真空状態に至る可能性がある。
引き続き図3Aおよび図3Bを参照すると、リザーバ1340は、リザーバ1340の容積がリザーバ貯蔵室1342とリザーバオーバーフロー容積1344とに分割されるように、第1および第2の分離可能領域を含むように実装され得る。貯蔵室1342は、気化可能材料1302を貯蔵するように構成されてもよく、1つ以上の一次通路1382を介してウィッキング要素1362にさらに結合されてもよい。幾つかの例では、一次通路1362は長さが非常に短くてもよい(例えば、ウィッキング要素またはアトマイザの他の部分を含む空間からの貫通孔)。他の例では、一次通路は、貯蔵室とウィッキング要素との間のより長い収容流体経路の一部であってもよい。オーバーフロー容積1344は、以下にさらに詳細に提供されるように、貯蔵室1342内の圧力が周囲の圧力よりも高い第2の圧力状態で貯蔵室1342から溢れ出し得る気化可能材料1302の部分を貯蔵および収容するように構成され得る。
第1の圧力状態では、気化可能材料1302は、リザーバ1340の貯蔵室1342に貯蔵され得る。第1の圧力状態は、例えば、周囲の圧力がカートリッジ1320内部の圧力とほぼ同じかそれよりも高い場合に存在し得る。この第1の圧力状態において、一次通路1382および二次通路1384の構造的および機能的特性は、例えば、液状の気化可能材料を気相に変換するように作用する加熱要素の近くに液体を引き込むウィッキング要素の毛細管作用の下で、気化可能材料1302が一次通路1382を介して貯蔵室1342からウィッキング要素1362に向かって流れることができるようなものである。一実施形態では、第1の圧力状態では、気化可能材料1302は、二次通路1384に流れないか、限られた量だけ流れる。
第2の圧力状態は、例えば、周囲の圧力がカートリッジ1320の内部の圧力よりも小さい場合に存在し得る。第2の圧力状態では、気化可能材料1302は、貯蔵室1342から、例えば、リザーバからの気化可能材料1302の望ましくない(例えば、過剰な)流れを防止または制限するコレクタ1313を含むリザーバ1340のオーバーフロー容積1344に流れ得る。第2の圧力状態は、例えば、(例えば、周囲の圧力がカートリッジ1320内の圧力よりも小さくなることにより)空気の容積が貯蔵室1342内で膨張するときに存在するかまたは引き起こされ得る。
有利には、気化可能材料1302の流れは、差圧増加により貯蔵室1342から引き出された気化可能材料1302をオーバーフロー容積1344へ向けることにより制御され得る。オーバーフロー容積内のコレクタ1313は、液状の気化可能材料をコレクタ1313の出口に到達させることなく、貯蔵室1342から押し出される過剰な液状の気化可能材料の少なくとも一部(および有利にはすべて)を含む1つ以上の毛細管構造を含み得る。コレクタ1313はまた、有利には、周囲の圧力に対する貯蔵室1342内の正圧によってコレクタ1313に押し込まれた液状の気化可能材料を、周囲の圧力に対する貯蔵室1342の圧力が等しくなるか、そうでなければ減少するときに、貯蔵室1342に可逆的に引き戻すことができる毛細管構造も含む。言い換えると、コレクタ1313の二次通路1384は、コレクタ1313内の液状の気化可能材料を毛細管駆動して気化可能材料を貯蔵室1342に戻すためのマイクロ流体機構または特性を有し得る。二次通路1384は、コレクタ1313の充填および排出中に空気と液体とが互いにバイパスするのを防ぐこともできる。すなわち、マイクロ流体機構を使用して、コレクタ1313へのおよびコレクタ1313からの気化可能材料1302の流れを管理(つまり、流れ反転機構を提供)し、気化可能材料1302の漏れまたは貯蔵室1342またはオーバーフロー容積1344への気泡の閉じ込めを防止または低減することができる。
実装形態に応じて、上記のマイクロ流体機構または特性は、ウィッキング要素1362、一次通路1382および二次通路1384のサイズ、形状、表面コーティング、表面粗さ、構造的特徴および毛細管特性に関連し得る。例えば、コレクタ1313の二次通路1384は、ウィッキング要素1362に通じる一次通路1382とは異なる毛細管特性を任意選択的に有することで、第2の圧力状態中に一定量の気化可能材料1302が貯蔵室1342からオーバーフロー容積1344へ通ることを可能にし得る。
例示的な一実装形態では、液体の流出を許容するコレクタ1313の全体抵抗は、例えば、第1の圧力状態中に気化可能材料1302が主に一次通路1382を通ってウィッキング要素1362に向かって流れることを可能にする全体ウィック抵抗よりも大きい。
ウィッキング要素1362は、リザーバ1340に貯蔵された気化可能材料1302のために、ウィッキング要素1362を通るまたはその中に毛細管経路を提供し得る。毛細管経路(例えば、一次通路1382)は、ウィック作用または毛細管作用がウィッキング要素1362内の気化した気化可能材料1302を置き換えるのに十分大きくてもよく、負圧イベント中に気化可能材料1302がカートリッジ1320外へ漏れるのを防止するのに十分小さくてもよい。ウィックハウジングまたはウィッキング要素1362は、漏れを防止するために処理されてもよい。例えば、カートリッジ1320は、ウィッキング要素1362を通る漏れまたは気化を防止するために、充填後にコーティングされてもよい。例えば、熱気化可能コーティング(例えば、ワックスまたは他の材料)を含む、任意の適切なコーティングが使用されてもよい。
例えば、ユーザがマウスピース領域1330から吸入すると、空気がウィッキング要素1362との動作関係にある入口または開口部を通ってカートリッジ1320に流入する。加熱要素1350は、1つ以上のセンサ113(図1を参照)によって生成された信号に応答して作動してもよい。1つ以上のセンサ113は、圧力センサ、モーションセンサ、フローセンサ、または空気流通路1338の変化を検出できる他の機構のうちの少なくとも1つを含むことができる。加熱要素1350が作動すると、加熱要素1350は、プレート1326を流れる電流の結果、温度が上昇し得る。または電気エネルギーを熱エネルギーに変換するように作用する加熱要素の他の幾つかの電気抵抗部分を介して、温度が上昇し得る。
一実施形態では、生成された熱は、伝導性、対流性、または放射性の熱伝達を介してウィッキング要素1362内の気化可能材料1302の少なくとも一部に伝達され得、これによりウィッキング要素1362に引き込まれた気化可能材料1302の少なくとも一部が気化する。実装形態に応じて、カートリッジ1320に入る空気は、ウィッキング要素1362および加熱要素1350内の加熱された要素の上(または周囲、近くなど)を流れ、気化した気化可能材料1302を空気流通路1338に引き離し、ここで、蒸気は任意選択的に凝縮され、マウスピース領域1330の開口部を通じて、例えばエアロゾルの形で送達されてもよい。
図3Bを参照すると、貯蔵室1342は、環境に対する貯蔵室1342内の圧力上昇により貯蔵室1342から駆動された液状の気化可能材料を気化器カートリッジから漏らすことなく保持できるように、空気流通路1338に(つまり、オーバーフロー容積1344の二次通路1384を介して)接続され得る。本明細書に記載される実装形態は、リザーバ1340を含む気化器カートリッジに関するものであるが、記載されるアプローチは、分離可能なカートリッジを有しない気化器での使用にも適合し、そこでの使用も考えられることを理解されたい。
例に戻ると、貯蔵室1342に入れられた空気は、周囲空気との圧力差のために膨張することがある。貯蔵室1342の空所内のこの空気の膨張により、液状の気化可能材料がコレクタ1313内の二次通路1384の少なくとも一部を通って移動する可能性がある。二次通路1384のマイクロ流体機構により、液状の気化可能材料は、長さに沿った流れの方向を横断する二次通路1384の断面積を完全に覆うメニスカスのみで、コレクタ1313内の二次通路1384の長さに沿って移動することができる。
本主題の幾つかの実装形態では、マイクロ流体機構は、二次通路の壁を形成する材料および液状の気化可能材料の組成について、液状の気化可能材料が二次通路1384の全周の周りで二次通路1384を優先的に濡らすほど十分に小さい断面積を含むことができる。液状の気化可能材料がプロピレングリコールおよび植物性グリセリンのうちの1つ以上を含む例では、そのような液体の湿潤特性は、二次通路1384の形状および二次通路の壁を形成する材料と組み合わせて有利には考慮される。このようにして、貯蔵室1342と周囲の圧力との間の圧力差の符号(例えば、正、負または等しい)および大きさが変化すると、二次通路内の液体と周囲の大気から入る空気との間のメニスカスが維持され、液体と空気とは互いに通り過ぎることができない。貯蔵室1342内の圧力が周囲の圧力に対して十分に低下し、貯蔵室1342内にそれを許容するのに十分な空隙容積がある場合、コレクタ1313の二次通路1384内の液体は貯蔵室1342内に引き込まれ、コレクタ1313の二次通路1384と貯蔵室1342との間のゲートまたはポートに主要な液体空気メニスカスが到達するのに十分となり得る。そのようなときに、周囲の圧力に対する貯蔵室1342の圧力差がゲートまたはポートでメニスカスを維持する表面張力に打ち勝つのに十分に負である場合、メニスカスは、ゲートまたはポート壁から自由になり、周囲に対して貯蔵室の圧力を均一化するのに十分な容積で貯蔵室1342に放出される1つ以上の気泡を形成する。
上記で議論したように、貯蔵室1342に入れられた(またはそうでなければそこに存在するようになった)空気が周囲に対して高圧状態になったとき(例えば、飛行機のキャビンまたは他の高所で、移動中の乗り物の窓が開いたとき、列車や乗り物がトンネルなどを離れたときなどで、発生する可能性のある周囲の圧力の低下、または局所的な加熱、形状をゆがめ、それにより貯蔵室1342の容積を減少させる機械的な圧力のために生じる可能性のある貯蔵室1342の内部圧力の上昇のためなど)、上記のプロセスを逆にしてもよい。液体はゲートまたはポートを通ってコレクタ1313の二次通路1384に入り、二次通路1384に入る液体の柱の前縁部にメニスカスが形成され、空気が液体の進行に逆らって迂回して流れないようにする。貯蔵室1342内の高圧が後で低下した場合、前述のマイクロ流体特性の存在によりこのメニスカスを維持することにより、液体の柱は、任意選択的にメニスカスがゲートまたはポートに到達するまで貯蔵室に引き戻される。圧力差が貯蔵室内の圧力に比べて周囲の圧力に十分に有利な場合、圧力が等しくなるまで上記の気泡形成プロセスが生じる。このようにして、コレクタは、周囲に対して貯蔵室の圧力がより高い一時的な条件下で貯蔵室から押し出された液状の気化可能材料を受容する可逆的なオーバーフロー容積として機能し、後でアトマイザに送達して吸入可能な形態に変換するために、このオーバーフロー容積の少なくとも一部(および望ましくは全部または大部分)を貯蔵室に戻すことを可能にする。
実施形態に応じて、貯蔵室1342は、二次通路1384を介してウィッキング要素1362に接続されていてもいなくてもよい。二次通路1384の第2の端部がウィッキング要素1362に通じる実施形態では、第2の端部(貯蔵室1342への接点を規定する第1の端部の反対側)で二次通路1384を出てもよい気化可能材料1302のいずれかは、ウィッキング要素1362をさらに飽和させてもよい。
貯蔵室1342は、任意選択的にマウスピース領域1330の近くにあるリザーバ1340の端部により近く位置決めされてもよい。オーバーフロー容積1344は、例えば、貯蔵室1342と加熱要素1350との間の、加熱要素1350により近いリザーバ1340の端部の近くに位置決めされてもよい。図に示す例示的な実施形態は、本明細書に開示される様々な構成要素の位置に関して、特許請求される主題の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、オーバーフロー容積1344は、カートリッジ1320の頂部、中間部または底部に位置決めされてもよい。貯蔵室1342の場所および位置決めは、1つ以上の変形例によって、オーバーフロー容積1344の位置に対して調整されてもよく、それにより、貯蔵室1342は、カートリッジ1320の頂部、中間部または底部に位置決めされ得る。
一実装形態では、気化器カートリッジ1320が容量まで充填されると、液状の気化可能材料の容積は、貯蔵室1342の内部容積にオーバーフロー容積1344(幾つかの例では、二次通路1384を貯蔵室1342に接続するゲートまたはポートの間の二次通路1384の容積であり得る)と二次通路1384の出口とを加えたものに等しくなり得る。言い換えると、本主題の実装形態と一致する気化器カートリッジは、コレクタの内部容積の全部または少なくとも一部が液状の気化可能材料で充填されるように、最初に液状の気化可能材料で充填されてもよい。そのような例では、液状の気化可能材料は、ユーザへの送達に必要なときにアトマイザに送達される。送達された液状の気化可能材料は貯蔵室1342から引き出され、これによりコレクタ1313の二次通路1384内の液体が貯蔵室1342に引き戻され得る。この理由は、空気が二次通路1384内の液状の気化可能材料を超えて流れるのを防止する二次通路1384のマイクロ流体特性によって維持されるメニスカスのために空気が二次通路1384を通って入ることができないからである。十分な液状の気化可能材料が貯蔵室1342からアトマイザに送達されて(例えば、気化およびユーザ吸入のため)、コレクタ1313の元の容積が貯蔵室1342に引き込まれた後、上記の作用が生じる。つまり、より多くの液状の気化可能材料が使用されるにつれて、貯蔵室1342内の圧力を均一化するために、二次通路1384と貯蔵室1342との間のゲートまたはポートから気泡が放出されてもよい。そのようにして貯蔵室に入った空気が周囲に対して高圧になると、貯蔵室に高圧状態が存在しなくなるまで、液状の気化可能材料が貯蔵室1342から出てゲートまたはポートを通過して二次通路に移動し、この時点で二次通路1384内の液状の気化可能材料は、貯蔵室1342に引き戻されてもよい。
特定の実施形態では、オーバーフロー容積1344は、貯蔵室1342に貯蔵された気化可能材料1302の割合を任意選択的に最大約100%含むのに十分な大きさである。一実施形態では、コレクタ1313は、貯蔵室1342に貯蔵可能な気化可能材料1302の容積の少なくとも6%~25%を含むように構成される。他の範囲も可能である。
気化可能材料1302のオーバーフロー部分が制御された方法で(例えば、毛細管圧により)少なくとも一時的にオーバーフロー容積1344に受容、収容または貯蔵されて、それにより、気化可能材料1302がカートリッジ1320から漏れたり、ウィッキング要素1362を過度に飽和させたりするのを防止することを可能にするために、コレクタ1313の構造は、異なる形状および異なる特性を有するように、オーバーフロー容積1344に構成、構成、成形、製作または位置決めされてもよい。二次通路に言及する上記の説明は、単一のそのような二次通路1384に限定することを意図していないことが理解されるであろう。1つまたは任意選択的に2つ以上の二次通路は、1つ以上のゲートまたはポートを介して貯蔵室1342に接続されてもよい。本主題の幾つかの実装形態では、単一のゲートもしくはポートが複数の二次通路に接続されてもよいし、単一の二次通路が2つ以上の二次通路に分かれて追加のオーバーフロー容積または他の利点を提供してもよい。
本主題の幾つかの実装形態では、通気口1318は、オーバーフロー容積1344を、最終的にカートリッジ1320の外部の周囲空気環境に通じる空気流通路1338に接続することができる。この通気口1318は、例えば、二次通路1384が気化可能材料1302のオーバーフローで充填されるときの第2の圧力状態中に、コレクタ1313内に形成もしくは閉じ込められた空気または気泡を通気口1318から逃がす経路を可能にすることができる。
幾つかの態様によれば、通気口1318は、気化可能材料1302のオーバーフローがオーバーフロー容積1344から貯蔵室1342に戻るときに、第2の圧力状態から第1の圧力状態に戻る間の逆ベントとして作用し、カートリッジ1320内の圧力を均一化することができる。この実装形態では、周囲の圧力がカートリッジ1320の内圧よりも大きくなるので、周囲空気が通気口1318を通って二次通路1384に流れ、オーバーフロー容積1344に一時的に貯蔵された気化可能材料1302を貯蔵室1342に戻る逆方向に効果的に押し出すのを助けることができる。
1つ以上の実施形態では、第1の圧力状態の二次通路1384は空気を含むことができる。第2の圧力状態では、気化可能材料1302は、例えば、貯蔵室1342とオーバーフロー容積1344との間の境界点の開口部(つまり、ベント)を通して二次通路1384に入ることができる。その結果、二次通路1384内の空気は変位して、通気口1318を通って出ることができる。幾つかの実施形態では、通気口1318は、空気がオーバーフロー容積1344から出ることを可能にするが、気化可能材料1302が二次通路1384から空気流通路1338へ出ることを阻止する制御弁(例えば、選択浸透膜、マイクロ流体ゲートなど)として作用するか、またはこれを含むことができる。先に述べたように、通気口1318は、例えば、コレクタ1313が負圧イベント中に充填され、負圧イベントの後に空になるとき(つまり、前述の第1の圧力状態と第2の圧力状態との間の移行中)、空気がコレクタ1313に出入りすることを可能にする空気交換ポートとして機能してもよい。
したがって、気化可能材料1302は、カートリッジ1320内の圧力が安定するまで(例えば、圧力が周囲に戻るか、もしくは指定された平衡に達するまで)、または気化可能材料1302がオーバーフロー容積1344から除去される(例えば、アトマイザでの気化による)まで、コレクタ1313に貯蔵されてもよい。したがって、オーバーフロー容積1344内の気化可能材料1302のレベルは、周囲の圧力が変化するときにコレクタ1313に出入りする気化可能材料1302の流れを管理することによって制御することができる。1つ以上の実装形態では、貯蔵室1342からオーバーフロー容積1344内への気化可能材料1302のオーバーフローは、環境において検出された変化(例えば、気化可能材料1302のオーバーフローを引き起こす圧力イベントが収まるかまたは終わるとき)に応じて、反転するかまたは可逆的であり得る。
上記のように、本主題の幾つかの実装形態では、カートリッジ1320の内圧が周囲の圧力よりも相対的に低くなる状態(例えば、前述の第2の圧力状態から第1の圧力状態に戻るとき)では、気化可能材料1302の流れは、気化可能材料1302をオーバーフロー容積1344からリザーバ1340の貯蔵室1342に逆流させる方向に反転させることができる。したがって、実装形態に応じて、オーバーフロー容積1344は、第2の圧力状態中に気化可能材料1302のオーバーフロー部分を一時的に収容するように構成されてもよい。実装形態に応じて、第1の圧力状態への反転中またはその後に、コレクタ1313に保持された気化可能材料1302のオーバーフローの少なくとも一部は、貯蔵室1342に戻される。
カートリッジ1320内の気化可能材料1302の流れを制御するために、本主題の他の実装形態では、コレクタ1313は、二次通路1384を通過する気化可能材料1302のオーバーフローを永久的または半永久的に収集するかまたは収容するための吸収性または半吸収性の材料(例えば、スポンジ様の特性を有する材料)を任意選択的に含むことができる。コレクタ1313に吸収性材料が含まれる例示的な実施形態では、オーバーフロー容積1344から貯蔵室1342への気化可能材料1302の逆流は、コレクタ1313に吸収性材料なし(または大して含まない)で実装される実施形態と比較して、実用的または可能ではない場合がある。したがって、貯蔵室1342への気化可能材料1302の可逆性または可逆性率は、コレクタ1313に吸収性材料の密度もしくは容積を多かれ少なかれ含めることによるか、または吸収性材料の質感を制御することにより制御することができ、そのような特性は、即時的にまたはより長い期間にわたってより高いまたはより低い吸収率をもたらす。
カートリッジ1320の本体は、トップダウンのアーキテクチャ実装モデルまたは組立プロセスによって互いに組み合う第1の部分(例えば、上側ハウジング)および第2の部分(例えば、下側ハウジング)などの2つの接続可能な(または分離可能な)部品で作られてもよい。この分離可能なアーキテクチャにより、組立および製造プロセスが簡素化され、複数の小さな部品を組み立てまたは構成して大きな部品を構成する必要がなくなる。代わりに、より大きい部品(例えば、第1の部分および第2の部分)を接続して、例えば、外部カートリッジ機構(例えば、サイディング)およびより小さい内部カートリッジ構成要素(例えば、コレクタ1313、リザーバ1340、貯蔵室1342、オーバーフロー容積1344などのうちの1つ以上を形成する対向するリブ形状要素)を形成してもよい。
加熱要素は、カートリッジ1320の本体の第1の部分と第2の部分との間に実装された空洞またはハウジング内に位置決めされてもよい。一例では、スポンジまたは他の吸収性材料は、マウスピース領域1330の空気流通路を通過する過剰な液状の気化可能材料(例えば、気化した材料および/または水蒸気の凝縮により形成される可能性があり、吸入中に摂取すると不快な感覚を引き起こす可能性がある、より大きい液滴を形成する)を収集する目的でマウスピース領域に位置決めすることもできる。したがって、追加の構成要素(例えば、加熱要素1350またはスポンジ)の組立または分解は単純かつ効率的な方法で実行することができ、この方法によって、本明細書で開示される例示的な実装形態では、構成要素の小さなセットから統合された分離可能なツーピースハウジングにカートリッジ1320を構成するために多数の機械または組立自動化部品が必要ない場合がある。
本明細書で説明する分離可能なツーピース構造は、代替的な実施形態に比べて、部品点数の削減、組立もしくは製造コストの削減、ツーリング要件が不要もしくはその削減、深く、脆く、抜き勾配の小さなツーリングコアが不要もしくはその制限、比較的浅いリブ構造といった例示的な利点または改善のうちの1つ以上を提供し得る。実装形態に応じて、超音波またはレーザ溶接技術を利用して、カートリッジ1320の第1の部分と第2の部分との間に固体溶接を生ずることができる。
カートリッジ1320ハウジングから完全にまたは部分的に独立して構成、設計、製造、製作または構成されたコレクタ1313を利用できる様々な実装形態が開示されている。開示された実装形態が例として提供されていることは注目に値する。代替的な実装形態または実施形態では、コレクタ1313は、少なくとも構造的に、カートリッジ1320の他の構成要素の構造に対して半依存的または完全に独立した構造を有して形成されてもよい。
特定の交換可能な実装形態では、コレクタ1313の様々な実施形態またはタイプは、例えば、標準化されたカートリッジ1320ハウジングに挿入または封入されてもよい。本明細書でさらに詳細に提供されるように、カートリッジ1320内の気化可能材料1302の流れを制御するための主な機能の幾つかは、コレクタ1313構造またはその材料特性を操作することによって達成できるため、コスト削減ならびに他の効率および利点は、例えば、異なるカートリッジハウジングに適合することができる交換可能なコレクタ1313モデルを可能にする構造を有することで引き出され得る。
図4Cおよび4Bを参照すると、例えば、幾つかの実装形態では、図10Aおよび10Bに示された分離可能なツーピース構造の代わりに、カートリッジ1320は、第1の端部および第2の端部を有するモノリシック中空構造で形成されたカートリッジハウジングを有してもよい。第1の端部(つまり、カートリッジハウジングの受容端部とも呼ばれる第1の端部)は、少なくともコレクタ1313を挿入可能に受容するように構成されてもよい。一実施形態では、カートリッジハウジングの第2の端部は、オリフィスまたは開口部を備えたマウスピースとして機能し得る。オリフィスまたは開口部は、コレクタ1313が挿入可能に受容され得るカートリッジハウジングの受容端部の反対側に位置してもよい。幾つかの実施形態では、開口部は、例えば、カートリッジ1320の本体およびコレクタ1313を通って延在することができる空気流通路1338によって受容端部に接続されてもよい。本開示と一致する他のカートリッジの実施形態のように、アトマイザは、例えば、本明細書の他の箇所で議論されるウィッキング要素および加熱要素を含むものは、液状の気化可能材料の吸入可能な形態、または任意選択的に吸入可能な形態の前駆体が、アトマイザから空気流通路1338を通ってオリフィスまたは開口部に向かって流れる空気中に放出されてもよいように空気流通路1338に隣接してまたは少なくとも部分的にその中に位置決めされ得る。
空気交換ポートの実施形態
図5Aおよび図5Bを参照すると、単一ゲート、単一チャネルコレクタ1313の例示的な平面側面図が示されている。これらの例示的な実施形態では、コレクタ1313がリザーバの貯蔵室1342と接触または連通しているコレクタ1313の第1の部分(例えば、上部)に面した開口部にゲート1102を設けることができる(前で議論した図3Aおよび図3Bも参照)。ゲート1102は、貯蔵室1342を、コレクタ1313の第2の部分(例えば、中間部)によって形成されたオーバーフロー容積1344に動的に接続することができる。
一実施形態では、コレクタ1313の第2の部分は、気化可能材料1302がゲート1102を通ってオーバーフロー容積1344に入った後、気化可能材料1302を空気交換ポート1106に向かって移動させるために、図5Aに示すように、ゲート1102から離れて空気交換ポート1106に向かう方向に螺旋状、テーパ状または傾斜状になっているオーバーフローチャネル1104を形成するリブ付きまたはマルチフィン形状構造を有してもよい。空気交換ポート1106は、マウスピースに接続された空気経路または空気流通路を介して周囲空気に接続されてもよい。この空気経路または空気流通路は、図5Aには明示的に示されていない。
幾つかの実装形態では、コレクタ1313は、以下でさらに詳細に提供されるように、それを通ってマウスピースに通じる空気流チャネルが実装される中央開口部またはトンネルを有するように構成される(例えば、図5Dの符号1100で示す開口部を参照)。空気流チャネルは、コレクタ1313のオーバーフロー通路内の容積が空気交換ポート1106を介して周囲空気に接続され、またゲート1102を介して貯蔵室1342の容積に接続されるように、空気交換ポート1106に接続されてもよい。したがって、1つ以上の実施形態によれば、ゲート1102は、主にオーバーフロー容積1344と貯蔵室1342との間の液体および空気の流れを制御するための流体制御機構として利用されてもよい。空気交換ポート1106は、例えば、オーバーフロー容積1344とマウスピースに通じる空気経路との間の空気流(および場合によっては液体流)を主に制御するために利用されてもよい。オーバーフローチャネル1104は、カートリッジ1320の細長い本体に対して斜め方向、垂直方向または水平方向であってもよい。
気化可能材料1302は、カートリッジ1320が充填される時点で、ゲート1102を介してコレクタ1313との少なくとも最初の界面を有し得る。これは、気化可能材料1302とゲート1102との間の最初の界面が、例えば、オーバーフローチャネル1104に閉じ込められた空気が、気化可能材料1302が貯蔵されるカートリッジ領域(例えば、貯蔵室1342)に入る可能性を防止するためである。さらに、そのような界面は、平衡状態で気化可能材料1302とオーバーフローチャネル1104の壁との間の第1の毛細管相互作用を開始して、制限された量の気化可能材料1302をオーバーフローチャネル1104に流入させることで平衡状態を達成または維持してもよい。
平衡状態とは、気化可能材料1302がオーバーフロー容積1344に流入も流出もしない状態、またはそのような順方向もしくは逆方向の流れが無視できる状態を指す。少なくとも幾つかの実施形態では、貯蔵室1342の内部圧力が周囲の圧力にほぼ等しい場合、オーバーフローチャネル1104の壁と気化可能材料1302との間の毛細管作用(または相互作用)は、カートリッジ1320が第1の圧力状態にあるときに平衡状態を維持できるようなものとなっている。
平衡状態の確立と、気化可能材料1302とオーバーフローチャネル1104の壁との間の更なる毛細管相互作用は、チャネルの長さに沿ったオーバーフローチャネル1104の容積サイズを適合または調整することによって確立または構成することができる。本明細書でさらに詳細に提供されるように、オーバーフローチャネル1104の直径(オーバーフローチャネルが円形の断面を有しない本主題の実装形態を含む、オーバーフローチャネル1104の断面積の大きさの尺度を一般的に指すために本明細書で使用される)は、圧力の変化に応じて、所定の間隔もしくは点で、またはチャネル全体の長さにわたって収縮して、コレクタ1313への気化可能材料1302の正流または逆流の出入りを可能にする十分に強い毛細管相互作用を可能にすることができ、さらにオーバーフローチャネルの全容積を大きくする一方で、メニスカス形成のゲートポイントを維持して、空気がオーバーフローチャネル1104内の液体を通過するのを防止する。
本明細書でさらに詳細に提供されるように、オーバーフローチャネル1104の直径は、気化可能材料1302内の凝集によって生じる表面張力と、気化可能材料1302とオーバーフローチャネル1104の壁との間の湿潤力との組み合わせが、空気と液体とが互いに通過できないように、オーバーフローチャネル1104内の流れの軸線を横断する次元で液体を空気から分離するメニスカスの形成を引き起こすように作用し得るように十分に小さいかまたは狭くてもよい。メニスカスには固有の曲率があるため、流れの方向を横断する次元への言及は、気液界面がこの次元または他の次元で平面的であることを意味するものではないことが理解されるであろう。
ウィッキング要素1362は、加熱要素1350(例えば、図3Bおよび図5Bを参照)と熱的または熱力学的な接続状態にあり、図3Aおよび図3Bを参照して先に詳細に説明したように、気化可能材料1302の加熱から蒸気の生成を誘発し得る。あるいは空気交換ポート1106は、ガスの逃げ道を提供するが、オーバーフローチャネル1104からの気化可能材料1302の流れを防止するように構成されてもよい。
図5Aおよび図5Bの両方を参照すると、気化可能材料1302とオーバーフローチャネル1104の擁壁との間に存在し得る毛細管特性を導入または利用する適切な構造(例えば、マイクロチャネル構成)を実装することにより、コレクタ1313内の気化可能材料1302の正流または逆流を制御(例えば、増強または減少)することができる。例えば、長さ、直径、内面質感(例えば、粗さ対滑らかさ)、突起、チャネル構造の方向テーパ、狭窄部、またはゲート1102、オーバーフローチャネル1104もしくは空気交換ポート1106の表面の構成もしくはコーティングに使用される材料に関連する要因は、毛細管作用またはカートリッジ1320に作用する他の影響力によって、液体がオーバーフローチャネル1104に引き込まれるか、またはオーバーフローチャネル1104を通って移動する速度に正または負の影響を及ぼし得る。
実装形態に応じて、上記の1つ以上の要因を使用して、気化可能材料1302がコレクタ1313のチャネル構造に収集されるときのオーバーフローチャネル1104内の気化可能材料1302の変位を制御し、望ましい程度の可逆性を導入することができる。したがって、幾つかの実施形態では、気化可能材料1302のコレクタ1313への流れは、上記の様々な要因を選択的に制御し、カートリッジ1320の内側または外側の圧力状態の変化に応じて完全に可逆的または半可逆的であり得る。
図3A、図3B、図5Aおよび図5Bに示すように、1つ以上の実施形態では、コレクタ1313は、単一チャネル単一ベント構造を有するように形成、構成または構成されてもよい。そのような実施形態では、オーバーフローチャネル1104は、ゲート1102を任意選択的にウィッキング要素1362の近くに配置された空気交換ポート1106に接続するための連続通路、チューブ、チャネルまたは他の構造であってもよい(例えば、オーバーフロー容積1344内の単一の細長いオーバーフローチャネル1104を示す図3Aおよび図3Bも参照)。したがって、そのような実施形態では、気化可能材料1302はゲート1102から単一に構成されたチャネルを通ってコレクタ1313を出入りすることができ、ここで、気化可能材料1302は、コレクタ1313が充填されているときは第1の方向に流れ、コレクタ1313が排出されているときは第2の方向に流れる。
平衡状態を維持するのを助けるため、または実装形態に応じて、オーバーフローチャネル1104内の気化可能材料1302の流れを制御するために、オーバーフローチャネル1104、ゲート1102または空気交換ポート1106の形状および構造的構成は、異なる圧力状態においてオーバーフローチャネル1104内の気化可能材料1302の流量のバランスをとるように適合または修正されてもよい。一例では、オーバーフローチャネル1104は、テーパ状の端部(つまり、より小さい開口部または直径を有する端部)がゲート1102に通じるようにテーパ状にされてもよい。
一実装形態では、非テーパ状の端部(つまり、より大きい開口部もしくは直径を有するオーバーフローチャネル1104の端部)は、カートリッジ1320の外側の周囲環境、または空気流経路であって気化した気化可能材料1302がそこからマウスピースに送達される(例えば、図3Aの空気流通路1338に接続された通気口1318を参照)空気流経路に接続され得る空気交換ポート1106に通じることができる。一実施形態では、非テーパ状の端部は、ウィックハウジングの近くの領域にも通じることができ、その結果、気化可能材料1302がオーバーフローチャネル1104を出る場合、気化可能材料1302を使用してウィッキング要素1362を飽和させることができる。
実装形態に応じて、テーパ状のチャネル構造は、コレクタ1313への流れの制限を減少または増加させてもよい。例えば、オーバーフローチャネル1104がゲート1102に向かってテーパ状になっている実施形態では、逆流に向かう好ましい毛細管圧がオーバーフローチャネル1104に誘導され、その結果、圧力状態が変化したとき(例えば、負圧イベントが解消または収まったとき)、気化可能材料1302の流れの方向はコレクタ1313から出て貯蔵室1342に入る。特に、より小さい開口部でオーバーフローチャネル1104を実装すると、コレクタ1313への気化可能材料1302の自由な流れが妨げられる可能性がある。空気交換ポート1106に向かう方向のオーバーフローチャネル1104の非テーパ状の構成は、気化可能材料1302がコレクタ1313へオーバーフローチャネル1104のより狭い部分からオーバーフローチャネル1104のより大きい容積部分へ流れるので、第2の圧力状態(例えば、負圧状態)中にコレクタ1313内の気化可能材料1302の効率的な貯蔵を提供する。
したがって、コレクタ構造1313の直径および形状は、ゲート1102を通過してオーバーフローチャネル1104に入る気化可能材料1302の流れが、気化可能材料1302がコレクタ1313に過度に自由に(例えば、特定の流量または閾値を超えて)流れるのを防ぎ、さらに第1の圧力状態において貯蔵室1342に逆流するのを助ける(例えば、負圧イベントが緩和される場合)ような方法で、第2の圧力状態(例えば、負圧イベント)中に望ましい速度で制御されるように実装することができる。一実施形態では、ベント1002と、オーバーフロー容積1344を構成するコレクタ1313内のオーバーフローチャネル1104と、空気交換ポート1106との間の相互作用の組み合わせが、様々な環境要因ならびにオーバーフローチャネル1104を出入りする気化可能材料1302の制御された流れのためにカートリッジに導入され得る気泡の適切な通気を提供することは注目に値する。
マウスピースの実施形態
図5B(図4A、図4Bも参照)を参照すると、幾つかの実施形態では、貯蔵室1342を含むカートリッジ1320の一部は、気化した気化可能材料1302を吸入するためにユーザが利用できるマウスピースも含むように構成されてもよい。空気流通路1338は、貯蔵室1342を通って延在し、それにより気化室を接続することができる。実装形態に応じて、空気流通路1338は、気化した気化可能材料1302が通過できるように貯蔵室1342の内側にチャネルを形成する、例えばストロー形状の構造または中空シリンダであってもよい。空気流通路は、円形または少なくとも略円形の断面形状を有してもよいが、空気流通路の他の断面形状も本開示の範囲内であることが理解されるであろう。
空気流通路1338の第1の端部は、貯蔵室1342の第1の「マウスピース」端部の開口部に接続することができ、そこからユーザは気化した気化可能材料1302を吸入することができる。本明細書でさらに詳細に提供されるように、空気流通路1338の第2の端部(第1の端部の反対側)は、コレクタ1313の第1の端部の開口部に受容されてもよい。実装形態に応じて、空気流通路1338の第2の端部は、コレクタ1313を通り、ウィッキング要素1362が収容され得るウィックハウジングに接続する受容空洞を完全にまたは部分的に通って延在してもよい。
幾つかの構成では、空気流通路1338は、空気流通路1338が貯蔵室1342を通って延在する貯蔵室1342を含むモノリシック成形されたマウスピースの一体部分であってもよい。他の構成では、空気流通路1338は、貯蔵室1342に別個に挿入され得る独立した構造であり得る。幾つかの構成では、空気流通路1338は、例えば、マウスピース部分の開口部から内部に延在するような、コレクタ1313またはカートリッジ1320の本体の構造的延在部であってもよい。
限定するものではないが、マウスピース(およびマウスピース内部の空気流通路1338)をコレクタ1313の空気交換ポート1106に接続するために、様々な異なる構造的構成が可能であり得る。本明細書で提供されるように、コレクタ1313は、カートリッジ1320の本体に挿入されてもよく、これは貯蔵室1342としても機能し得る。幾つかの実施形態では、空気流通路1338は、モノリシックカートリッジ本体の一体部分である内部スリーブとして構成されてもよく、その結果、コレクタ1313の第1の端部の開口部は、空気流通路1338を形成するスリーブ構造の第1の端部を受容してもよい。
特定の実施形態は、2つの空気流通路に接続された二重バレルマウスピースを含む気化器カートリッジを含むことができる。そのような実施形態では、単一バレルのマウスピースと比較して、より多い用量の気化した気化可能材料を送達することができる。実装形態に応じて、二重バレルマウスピースはまた、より円滑でより満足のいく吸入体験を有利には提供し得る。
流体ゲートの実施形態
図4A~図5Hを参照すると、実装形態に応じて、コレクタ1313を出入りする気化可能材料1302の順方向および逆方向の流れを監視および制御するのに役立つ様々な要因を考慮することができる。これらの要因の幾つかは、本明細書でゲート1102と呼ばれる流体ベントの毛細管駆動を構成することを含み得る。ゲート1102の毛細管駆動は、例えば、ウィッキング要素1362の毛細管駆動よりも小さくてもよい。さらに、コレクタ1313の流れ抵抗は、ウィッキング要素1362のそれよりも大きくてもよい。オーバーフローチャネル1104は、コレクタ1313を通る気化可能材料1302の流量を制御するために、滑らかなまたは波状の内面を有してもよい。オーバーフローチャネル1104は、第1の圧力状態中はゲート1102を通る逆流量を促進するためにゲート1102を通過してオーバーフロー容積1344に入る流量を制限し、第2の圧力状態中はオーバーフロー容積1344から出る流量を制限する、適切な毛細管相互作用および力を提供するために、テーパ曲線で形成されてもよい。
コレクタ1313の構成要素の形状および構造に対する追加の修正は、コレクタ1313を出入りする気化可能材料1302の流れをさらに調整または微調整するのに役立つ可能性がある。例えば、図5Aから図5Hに示すような滑らかに曲がった螺旋チャネル構成(つまり、鋭利な曲げ部または縁部を備えたチャネルとは対照的に)は、オーバーフローチャネル1104に沿って所定の間隔でコレクタ1313に含まれる1つ以上のベント、チャネル、開口または狭窄構造などの追加の機構を可能にし得る。本明細書でさらに詳細に提供されるように、そのような追加の特徴、構造または構成は、例えば、オーバーフローチャネル1104に沿ったまたはゲート1102を通る気化可能材料1302の高レベルの流れ制御を提供するのに役立ち得る。
本開示を通して議論される様々な構造要素および実施形態に関係なく、特定の特徴および機能性(例えば、様々な構成要素間の毛細管相互作用)がコレクタ1313構造に実装されて、例えば、(1)単一ベント、単一チャネル構造、(2)単一ベント、マルチチャネル構造、または(3)マルチベント、マルチチャネル構造などを通る気化可能材料1302の流れの制御を支援し得ることは注目に値する。
図4C、図5A、図5C、図5Dおよび図5Eを参照すると、特定の変形によるコレクタ1313の例示的な構造的構成が提示されている。示すように、完全にまたは部分的に傾斜した螺旋面を実装して、コレクタ1313のオーバーフローチャネル1104の内部容積の1つ以上の側部を画定することができ、これにより気化可能材料1302は、オーバーフローチャネル1104に入るときに、毛細管圧(または重力)によってオーバーフローチャネル1104を自由に流れることができる。中央トンネル1100などの1つ以上の、任意選択的に中央の、チャネルまたはトンネルは、2つの対向する端部を有するコレクタ1313の長手方向の高さを通じて構成されてもよい。
第1の端部において、コレクタ構造1313を通る中心シャフトまたは中央トンネル1100は、ウィッキング要素1362またはアトマイザが位置決めされ得るハウジング領域と相互作用または接続し得る。第2の端部において、中央トンネル1100は、カートリッジ1320のマウスピース部分に空気流通路1338を形成するダクトまたはチューブの一端と相互作用し、それと接続し、またはそれを受容することができる。空気流通路1338の第1の端部は、中央トンネル1100の第2の端部に(例えば、挿入により)接続することができる。空気流通路1338の第2の端部は、マウスピース領域に形成された開口部またはオリフィスを含むことができる。
1つ以上の実装形態によれば、アトマイザによって生成された気化した気化可能材料1302は、コレクタ1313内の中央トンネル1100の第1の端部に入り、中央トンネル1100を通過し、さらに中央トンネル1100の第2の端部から空気流通路1338の第1の端部へ出ることができる。次に、気化した気化可能材料1302は、空気流通路1338を通って移動し、空気流通路1338の第2の端部に形成されたマウスピース開口部を通って出てもよい。
コレクタ1313は、カートリッジ1320の本体内に挿入可能な構造を備えた独立した部品として構成されてもよい(例えば、図4A、図5B、図5C~図5Eを参照)。挿入すると、カートリッジ1320のシェル本体の内壁と、螺旋状の傾斜面を形成するコレクタ1313のリブ様構造の外縁との間に気密シールが形成され得る。言い換えると、カートリッジ1320のシェル本体の内壁の表面によって囲まれたオーバーフローチャネル1104の3つの壁は、カートリッジ1320の本体にコレクタ1313が挿入されるとオーバーフローチャネル1104を形成する。
したがって、オーバーフローチャネル1104は、リブ様構造の内壁を囲むカートリッジ1320の本体の内壁によって形成されてもよい。示すように、ゲート1102は、コレクタ1313のオーバーフローチャネル1104内の気化可能材料1302の出入りを制御および提供するためにオーバーフローチャネル1104の一端に位置決めされてもよく、そこに面して貯蔵室1342が位置決めされる。空気交換ポート1106は、オーバーフローチャネル1104の別の端部に面して、好ましくはゲート1102が位置決めされている端部の反対側に位置決めすることができる。
ゲート1102は、コレクタ1313内のオーバーフローチャネル1104を出入りする気化可能材料1302の流れを制御することができる。空気交換ポート1106は、本明細書でさらに詳細に提供されるように、周囲空気への接続経路を介して、オーバーフローチャネル1104への空気の出入りを制御して、コレクタ1313内の空気圧を調整し、またカートリッジ1320の貯蔵室1342内の空気圧を調整することができる。特定の実施形態では、空気交換ポート1106は、(例えば、負圧イベントの結果として)コレクタ1313のオーバーフローチャネル1104を充填した可能性のある気化可能材料1302が、オーバーフローチャネル1104を出るのを防止するように構成されてもよい。
特定の実装形態では、空気交換ポート1106は、ウィッキング要素1362が収容される領域に通じる経路に向かって気化可能材料1302を出させるように構成されてもよい。この実装形態は、例えば、負圧イベント中に、マウスピースに通じる空気流通路(例えば、中央トンネル1100)への気化可能材料1302の漏れを回避するのに役立ち得る。幾つかの実装形態では、空気交換ポート1106は、気体材料(例えば、気泡)の出入りを可能にするが、気化可能材料1302が空気交換ポート1106を通ってコレクタ1313を出入りするのを防止する膜を有してもよい。
図5Cから図5Hを参照すると、ゲート1102を介してコレクタ1313を出入りする気化可能材料1302の流量は、オーバーフローチャネル1104内の容積圧力に直接関連付けられてもよい。したがって、ゲート1102を介してコレクタ1313に流入および流出する流量は、オーバーフローチャネル1104の水力直径を操作することにより制御され、オーバーフローチャネル1104の全容積を減少させる(例えば、均一に、または複数の狭窄点を導入することのいずれかにより)ことでオーバーフローチャネル1104内の圧力を増加させ、コレクタ1313への流量を調整することができる。したがって、少なくとも1つの実装形態では、オーバーフローチャネル1104の水力直径は、均一に、または1つ以上の狭窄点1111aをオーバーフローチャネル1104の螺旋経路の長さに沿って導入することのいずれかにより、(例えば、狭められ、挟まれ、狭窄または制限されて)減少され得る。
一例として、図5C~図5Eは、コレクタ1313の1つ以上の側部に構成された2つの部分長および3つの全長レベルを示し、各全長レベルは、図に示す側に、例えば、3つの狭窄点1111aを有する。異なる実装形態では、コレクタ1313内の容積圧力を調整するために、より多くのまたはより少ないレベルまたは狭窄点1111aを実装、定義、構成または導入できることは注目に値する。狭窄点1111aは、説明のために、コレクタ1313の中間レベルにある円によって目立つように示されている。
狭窄点1111aは、様々な方法および形状でオーバーフローチャネル1104の長さに沿って形成または導入されてもよい。以下において、特定の特徴をより良く説明するために、異なる狭窄点または形状を備えた例示的な実施形態が開示される。しかしながら、これらの例示的な実施形態は、特許請求される主題の範囲を特定の構成または形状に限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。
図5Cを参照すると、例示的な一実装形態では、狭窄点1111aは、オーバーフローチャネル1104(つまり、コレクタ1313のブレード)の天井、床または側壁(またはそのようないずれかのまたはすべての)表面から延在する隆起部、隆起した縁部、突起部または突出部(以下「突出部」と呼ぶ)によって形成され得る。突出部の形状は、隆起部、フィンガー、プロング、フィン、縁部、またはオーバーフローチャネル内の流れ方向を横断する断面積を制限する他の形状として定義できる。図5Cの例示では、突出部の断面側面図は、例えばシャークフィンの形状に類似するものとして示されており、突出部の遠位端は縁部に向かってテーパ状になっている。
図5Cに示すように、シャークフィン形状の尖ったまたは片持ち縁部は丸みを帯びていてもよい。しかしながら、他の実施形態では、片持ち縁部は鋭利な端部に向かってテーパ状になっていてもよい。オーバーフローチャネル1104内の突出部の鋭さ、サイズ、相対位置および配置頻度を操作して、液体と空気とを分離するメニスカスがオーバーフローチャネル1104内に形成される傾向をさらに微調整することができる。
例えば、図5Cに示すように、突出部は、片側に丸みを帯びた面を有し、反対側に平坦な面を有し得る。突出部の丸みを帯びた面は、気化可能材料1302の外向きの流れ(つまり、コレクタ1313から出て貯蔵室1342への流れ)に面する(つまり、そちらに向けられる)一方、突出部の平坦な面はゲート1102を通る気化可能材料1302の内向きの流れ(つまり、コレクタ1313に入り貯蔵室1342から出る流れ)に面することができる。
上述のように、異なる実装形態では、オーバーフローチャネル1104に沿った突出部の形成を、数、サイズ、形状、位置および頻度で操作して、コレクタ1313を出入りする気化可能材料1302の水力流量を微調整することができる。例えば、代わりに、流出流よりも高い速度でオーバーフローチャネル1104の流入流を維持することが望ましい場合、突出部は、液体の外向きの流れ(例えば、貯蔵室1342から離れる)に抵抗するメニスカスの形成と保持を容易にし、貯蔵室1342に向かって後ろを向く突出部の側部からメニスカスが容易に離れるように、流出流に面する平坦な表面と流入流に面する丸みを帯びた表面とを有するように形作られてもよい。このようにして、一連のそのような突出部は、貯蔵室への液体の逆流が貯蔵室からの外向きの流れに対してマイクロ流体的に促進される一種の「水力ラチェット」システムとして機能し得る。この効果は、少なくとも部分的に、反対側からよりも突出部の貯蔵室側からメニスカスが壊れる相対的な傾向によって達成され得る。
再び図5Cを参照すると、例示的な一実装形態では、オーバーフローチャネル1104の床または天井から延在する突出部に加えて(またはその代わりに)、オーバーフローチャネル1104の内壁から幾つかの突出部が延在してもよい。図5Fにより明確に示すように、突出部は、同じ狭窄点1111aでオーバーフローチャネル1104の内壁から延在することができ、2つの追加の突出部がオーバーフローチャネル1104の床および天井から延在してC形状の狭窄点1111aを形成する。オーバーフローチャネル1104の水力直径が図5Dおよび5Fに示す狭窄点1111aでより抑制される(つまり、狭くなる)ので、図5Dおよび5Fに示す例示的な実装形態は、オーバーフローチャネル1104のマイクロ流体特性をより効果的に調整して、液体流が図5Cの実装形態に対して貯蔵室1342に向かって後退することを促進することができる。
オーバーフローチャネル1104に沿って形成される突出部は、形状、サイズ、頻度、または対称性において均一である必要はない。すなわち、実装形態に応じて、異なる狭窄点1111aまたは1111bが、オーバーフローチャネル1104に沿って異なるサイズ、設計、形状、位置または頻度で実装されてもよい。一例では、狭窄点1111aまたは1111bの形状は、丸い内径を有する文字Cの形状に類似していてもよい。幾つかの実施形態では、丸みを帯びたC形状として内径を形成する代わりに、狭窄点の内壁は、図5Fおよび5Gに示すような角(例えば鋭角)を有してもよい。
幾つかの例では、オーバーフローチャネル1104は、第1のレベルで、オーバーフローチャネル1104の天井から延在する突出部を有してもよく、一方、第2のレベルで、突出部はオーバーフローチャネル1104の床から延在してもよい。第3のレベルでは、例えば、突出部は内壁から延在してもよい。上記の実装形態の代替案は、突出部の数と突出部の形状または突出部の位置決めを異なるシーケンスまたはレベルで調整または変更して、オーバーフローチャネル1104内の2方向の流れに対するマイクロ流体効果の制御を支援することで可能である。一例では、狭窄点1111aは、例えば、コレクタ1313の1つ以上(またはすべて)のレベル、側部または幅に実装されてもよい。
図5Eおよび図5Gを参照すると、オーバーフローチャネル1104のより長い方の長さ、またはコレクタ1313の広い方の側に沿って狭窄点1111aを画定することに加えて、1つ以上の追加の狭窄点1111bをコレクタ1313の狭い方の側に沿って画定することができる。したがって、図5Eおよび図5Gに示す例示的な実装形態は、オーバーフローチャネル1104の全体的な水力直径(または流れ容積)が更なる狭窄点1111bの追加によってより抑制されるので、図5Dの実装形態と比較してオーバーフローチャネル1104内の所望の方向のメニスカス剥離に対する抵抗の調整または剥離の促進を改善することができる。
図5Fおよび図5Gを参照すると、より明確にするために、図示された例の各フルレベルは、例えば、さらに2つの狭窄点1111bに加えて、各側に3つの狭窄点1111aを含み得る。したがって、図5Dのコレクタ1313は合計18個の狭窄点を含むことができ、一方、図5Eのコレクタ1313は合計26個の狭窄点を含むことができる。この例では、図5Eに示される実施形態は、複数の狭窄点1111aおよび1111bで毛細管圧が強化されるため、改善された(例えば外向きの)マイクロ流体流量制御を提供する。
図5Hを参照すると、幾つかの実施形態では、ゲート1102は、狭窄点1111aまたは1111bと同様に、一方向により平坦なテーパ状の縁部、縁またはフランジを有する開口または開口部構成を含むように構成されてもよい。例えば、ゲート1102の開口の縁は、一方の側(例えば、貯蔵室1342に面する側)が平らであり、他方の側(例えば、貯蔵室1342から離れる側)が丸みを帯びるように形作られてもよい。そのような構成では、貯蔵室1342から離れる流れに対する貯蔵室1342への逆流を促進するマイクロ流体力は、より丸みを帯びた側に比べてより丸みを帯びてない側でのメニスカス剥離が容易であるため、増強され得る。
したがって、狭窄点およびゲート1102の構造の実装および変形に応じて、コレクタ1313からの気化可能材料1302の流れに対する抵抗は、コレクタ1313に入り貯蔵室1342に向かう気化可能材料1302の流れに対する抵抗よりも高くなり得る。特定の実装形態では、ゲート1102は、貯蔵室1342がオーバーフロー容積1344内のオーバーフローチャネル1104と連通する媒体に気化可能材料1302の層が存在するように液体シールを維持するように構成される。液体シールの存在は、貯蔵室1342とオーバーフロー容積1344との間の圧力平衡を維持して、貯蔵室1342内の十分なレベルの真空(例えば、部分真空)を促進するのを助けることができ、これにより、気化可能材料1302がオーバーフロー容積1344に完全に排出されるのを防止するとともに、ウィッキング要素1362の適切な飽和状態が奪われないようにする。
1つ以上の例示的な実装形態では、カートリッジ1320の位置に関係なく2つのベントが液体シールを維持するように、コレクタ1313の単一の通路またはチャネルが2つのベントを介して貯蔵室1342に接続されてもよい。ゲート1102における液体シールの形成は、カートリッジ1320が水平に対して斜めに保持されている場合、またはマウスピースが下向きの状態でカートリッジ1320が位置決めされている場合でも、コレクタ1313内の空気が貯蔵室1342に入るのを防止するのにも役立ち得る。これは、コレクタ1313からの気泡がリザーバに入ると、貯蔵室1342内の圧力が周囲の圧力の圧力と等しくなるためである。すなわち、周囲空気が貯蔵室1342に流入すると、貯蔵室1342内の部分真空(例えば、ウィック供給部1368から気化可能材料1302が排出される結果として生じる)は相殺される。
図5I~図5Kを参照すると、コレクタ1313構造の代替ゲート1102構成の斜視図が提供されている。これらの代替的な構成は、空気および/または液状の気化可能材料1302の流れの管理および制御に関する利点を提供し得る。幾つかのシナリオでは、貯蔵室1342内の空のスペース(つまり、気化可能材料1302の上のヘッドスペース)がゲート1102に接触するとき、ヘッドスペース真空が維持されない場合がある。その結果、前述のように、ゲート1102で確立された液体シールが破損する可能性がある。この効果は、コレクタ1313が排出され、ヘッドスペースがゲート1102と接触すると、ゲート1102が流体膜を維持できないためであり、ヘッドスペースの部分真空の損失につながる可能性がある。
特定の実施形態では、貯蔵室1342のヘッドスペースは周囲の圧力を有してもよく、ゲート1102とカートリッジ1320のアトマイザとの間に静水圧オフセットが存在する場合、貯蔵室1342の内容物はアトマイザに排出され、ウィックボックスのフラッディングおよび漏れをもたらす。漏れを回避するために、1つ以上の実装形態を実装して、貯蔵室1342がほぼ空になったときにゲート1102とアトマイザとの間の静水圧オフセットを除去し、ゲート1102の機能を維持することができる。
図5Iおよび図5Jの例示的な実施形態に示すように、ゲート1102と、コレクタ1313のオーバーフローチャネル1104との間に高駆動接続を確立してゲート1102の液体シールを維持するために、ゲート1102の周囲に小型分割壁または迷路形状構造1190を構成することができる。図5Jの例では、1つ以上の実装形態による、ゲート1102における液体シールの維持をさらに改善する手段として、堀形構造1190が示されている。
制御流体ゲートの実施形態
図5L~図5Nは、1つ以上の実装形態による、コレクタ1313構造内の制御流体ゲート1103の平面図および拡大図を示している。示すように、コレクタ1313内の通路またはオーバーフローチャネル1104は、例えば、マルチチャネル、V字形またはホーン形状の制御流体ゲート1103を介して貯蔵室1342に接続されてもよく、V字形の制御流体ゲート1103は、貯蔵室1342に接続された少なくとも2つ(望ましくは3つ)の開口部を含む。本明細書でさらに詳細に提供されるように、カートリッジ1320の方向が垂直か水平かに関係なく、制御流体ゲート1103における液体シールを維持することができる。
図5Lに示すように、制御流体ゲート1103の第1の側において、気泡がコレクタのオーバーフローチャネル1104からリザーバの貯蔵室に通過することを可能にするベント経路AAが形成されてもよい。第2の側において、貯蔵室に接続された1つ以上の高駆動チャネルを実装して、オーバーフローチャネル1104から貯蔵室への気泡の早期の通気を防止する液体シールを維持するために、ピンチオフ点1122として識別される一般的な位置でピンチオフを促すだけでなく、空気が貯蔵室からオーバーフローチャネル1104内に望ましくなく侵入して戻ることを防止することができる。
実装形態に応じて、図5Nの右側に例として示される高駆動チャネル1109aおよび1109bは、貯蔵室からの液状の気化可能材料1302によって及ぼされる毛細管圧のために密封状態に維持されることが好ましい。第1の毛細管チャネル1105および第2の毛細管チャネル1107は、反対側(つまり、図5Lの左側に示される)に形成され、高駆動チャネル1109aおよび1109bと比較して相対的に低い毛細管駆動(つまり、低駆動チャネル)を有するように構成されてもよいが、それでも、第1の圧力状態において、高駆動チャネルおよび低駆動チャネルの両方で液体シールが維持されるのに十分な毛細管駆動を有する。
したがって、第2の圧力状態(例えば、リザーバ内の圧力が周囲空気圧とほぼ等しいか、それ以上の場合)では、低駆動チャネルおよび高駆動チャネルのすべてで液体シールが維持され、気泡がリザーバに流入するのを防ぐ。逆に、第1の圧力状態では(例えば、リザーバ内の圧力が周囲空気圧よりも低い場合)、オーバーフローチャネル1104に形成される気泡(例えば、空気交換ポート1106を介して進入する)、またはより一般的に、液状の気化可能材料と空気との界面のメニスカスの前縁は、制御流体ゲート1103に向かって上昇する可能性がある。メニスカスがオーバーフローチャネル1104の低駆動チャネル(つまり、第1の毛細管チャネル1105および第2の毛細管チャネル1107)と高駆動チャネル1109aおよび1109bとの間に位置決めされたピンチオフ点1122に到達すると、高駆動チャネル1109aおよび1109bにより高い毛細管抵抗が存在するため、空気は第2の毛細管チャネル1107を通って優先的に向けられる。
気泡が第1の毛細管チャネル1105から制御流体ゲート1103の第2の毛細管チャネル1107を通過すると、気泡は貯蔵室に入り、貯蔵室内の圧力をカートリッジの外部の周囲空気の圧力と平衡させる。したがって、空気交換ポート1106は、制御流体ゲート1103と組み合わせて、貯蔵室と周囲空気との間に平衡圧力状態が確立されるまで、周囲空気をオーバーフローチャネル1104を通して入れて貯蔵室へと通過させる。上述のように、このプロセスはリザーバの通気につながる圧力均一化イベントと呼ばれ得る。平衡圧力状態が確立されると(例えば、第2の圧力状態から第1の圧力状態への移行)、貯蔵室に貯蔵された液状の気化可能材料1302によって供給される高駆動チャネル1109aおよび1109bと低駆動チャネル(つまり、第1の毛細管チャネル1105および第2の毛細管チャネル1107)との両方における気化可能材料の存在によって、ピンチオフ点1122において液体シールが再び確立される。
図5Oから図5Xは、図5L~図5Nの例示的なコレクタ1313で収集された空気1303の流れが、気化可能材料1302のメニスカス1304が後退するときに、適切な通気に対応するよう管理されるときのスナップショットを示している。
図5Oは、気化可能材料1302が貯蔵室からウィックに除去されるにつれて、ヘッドスペースの部分真空の強度が増大する後退するメニスカス1304を示している。ヘッドスペースの部分真空は、空気1303が、制御流体ゲート1103の前の狭窄点1111aの最後でオーバーフローチャネル1104の最小形状に到達したときに最大となった。これは、メニスカス1304の毛細管駆動に打ち勝ち、メニスカス1304を狭窄点1111aの最後を超えてコレクタのオーバーフローチャネル1104に移動させて戻すのに十分であり、このメニスカスは、幾何学によって指示される最大の圧力差を経験する。
図5Pは、メニスカス1304が第1の毛細管駆動チャネル1105を出て、制御流体ゲート1103のピンチオフ点1122を超えた様子を示している。気泡1303は、制御流体ゲート1103内で成長し続ける。
図5Qは、メニスカス1304が、第2の毛細管チャネル1107ならびに高駆動チャネル1109aおよび1109b内に後退する複数のメニスカスを形成する様子を示している。メニスカスは、主平面全体で最もきつい曲率にあり、これらの位置では、3つのチャネルの排出圧力は等しく、3つのメニスカスは、1つのチャネルのみからとは対照的に同時に後退する。これらのメニスカスが後退するにつれて曲率が大きくなると、それらのメニスカス全体で維持される圧力差が減少し、ヘッドスペースの部分真空が減少し続ける。
図5Rは、気泡1303が毛細管チャネルを充填し続ける様子を示している。これらのチャネル形状のテーパは、メニスカスが後退し続けるにつれて、第2の毛細管チャネル1107の毛細管駆動が高駆動チャネル1109aおよび1109bの毛細管駆動よりも大きな割合で減少するようなものである。第2の毛細管チャネル1107および高駆動チャネル1109aおよび1109bを充填する気化可能材料1302が徐々に減少することで、維持されるヘッドスペースの部分真空は減少し続ける。第2の毛細管チャネル1107メニスカスの排出圧力が高駆動チャネル1109aおよび1109bの排出圧力を下回ると、このメニスカスは後退を続け、気化可能材料を貯蔵室に排出して戻すが、他のメニスカスは静止したままである。第2の毛細管チャネル1107の接触角の後退を伴う排出圧力は、高駆動チャネル1109aおよび1109bの接触角の前進を伴うフラッディング圧力よりも低くなる場合があり、図に示すようにそれらを補充する。
図5Sは、各高駆動チャネル1109aおよび1109bの2つのメニスカスからの二次メニスカスが、2つのメニスカスが合体して1つのメニスカスとなる接点(高駆動チャネル1109aと1109bとの間のチャネル仕切り1112の左側先端部)に到達する様子を示している。この複合メニスカスは、曲率が小さくなり、ひいては毛細管駆動が低くなる。第2の毛細管チャネル1107のメニスカスのより高い駆動は、第2の毛細管チャネル1107のメニスカスを前進メニスカスにすることにより、システムが瞬間的に反応する可能性がある。第2の毛細管チャネル1107のメニスカスのその後の後退は、高駆動チャネル1109aおよび1109bの複合メニスカスがこの場所に保持された状態で起こる可能性が高い。
図5Tは、高駆動チャネル1109aおよび1109bの複合メニスカスがピンチオフ点1122に向かって移動する様子を示している。貯蔵室が気化可能材料で満ちているシナリオでは、第2の毛細管チャネル1107のメニスカスは後退し続け、その曲率の減少に伴ってヘッドスペースの部分真空をさらに減少させるであろう。部分真空が、高駆動チャネル1109aおよび1109bの複合メニスカスの前進毛細管圧未満に低下すると、複合メニスカスは再び進行し始め、制御流体ゲート1103を閉じるよう駆動する。貯蔵室が空またはほぼ空のシナリオでは、ピンチオフ点1122の液体シールは、破裂してヘッドスペースの貯蔵区画を、オーバーフローチャネル1104を介して周囲空気と接続するまで安定している。
図5Uは、高駆動チャネル1109aおよび1109bの複合メニスカスが、ピンチオフ点1122で制御流体ゲート1103を閉じる様子を示している。複合メニスカスは、第1の毛細管チャネル1105および第2の毛細管チャネル1107の角の頂点に達するまで前進する。この形状は、複合メニスカスが、分割されて第1の毛細管チャネル1105と第2の毛細管チャネル1107との両方を気化可能材料で充填するように促すよう設計されている。第1の毛細管チャネル1105の新たに形成されたメニスカスは、オーバーフローチャネル1104内の周囲空気を隔離するように作用し得、ひいてはヘッドスペースの部分真空が再確立され得、液体供給チャネルを介した漏れが緩和されることが保証される。
図5V~図5Xは、貯蔵室1342に放出された気泡1303を示している。この時点のカートリッジ1320内の圧力は、第2の毛細管チャネル1107内に閉じ込められた気泡1303が、前進および後退メニスカスによって生じる不均衡によって排出されるため、安定状態に達する。次に、気化可能材料1302が高駆動チャネル1109aおよび1109bから第2の毛細管チャネル1107に溢れる。したがって、高駆動チャネル1109aおよび1109bの長さを調整してもよく、例えば、気泡が閉じ込められるリスク性を低減するために長さを短くしてもよい。
幾つかの実装形態では、ピンチオフ点1122への駆動力を高めるために、高駆動チャネルのテーパを設計することができる。複合メニスカスを形成する2つの前進メニスカスのピンチオフ点1122を考慮すると、リザーバの壁(つまり、カートリッジ本体)およびコレクタのチャネル底部は、駆動を提供し続けるように構成できるが、コレクタの側壁はメニスカスのピンチオフ位置を提供する。一構成では、前進メニスカスの正味の駆動力は、後退メニスカスの正味の駆動力を超えないため、システムを静的に安定して維持する。
図6は、1つ以上の実装形態による、制御流体ゲート6103を示している。制御流体ゲート6103は、特定の条件下で、異なる気化可能材料、特にコレクタ表面の低い濡れ挙動を示す配合物で性能を改善できる制御流体ゲート1103と比較して幾つかの相違点を含む。制御流体ゲート1103と同様に、制御流体ゲート6103は、第1の毛細管チャネル6105と、第2の毛細管チャネル6107と、2つの高駆動チャネル6109aおよび6109bとを含む。チャネル仕切り6112は、高駆動チャネル6109aと6109bとを分離するが、チャネル仕切り1112と比較して、左側により鋭い先端部を含む。チャネル仕切り6112のより鋭い先端部は、メニスカスがチャネル仕切り6112の先端部にピン止めする(つまり、付着する)傾向を低減することによって、2つのメニスカスが合体して複合メニスカスを形成するときに、改善された性能を提供することができる。メニスカスが先端部にピン止めすると、制御流体ゲート6103は閉じず、貯蔵室6342内でヘッドスペースの部分真空が維持されなくなる故障状態に至る。別の相違点は、第2の毛細管チャネル6107の上壁6116の一部が、高駆動チャネル6109aに向かって延在するように長くされ、上壁6116の角度が、カートリッジを直立に保持したときに水平近くまで小さくされていることである。第2の毛細管チャネル6107の設計はまた、気泡を貯蔵室6342内に導くために上方に急激に向く湾曲した下壁6117を含む。これらの設計特徴は、気泡が高駆動チャネル6109aから排出しようとする可能性を低減することによって、圧力均一化イベント中に複合メニスカスが制御流体ゲート6103を閉じる速度を増加させることを提供し得る。
図7~図11Hは、1つ以上の実装形態による、制御流体ゲート7103を示している。図7に示すように、制御流体ゲート7103は、コレクタ7313の一部に形成され、貯蔵室7342とオーバーフローチャネル7104との間に選択的な流体連通を提供する。制御流体ゲート7103は、オーバーフローチャネル7104の端部にある最後の狭窄点7111と、ピンチオフ点7112と、第3の狭窄点7113とを含む。オーバーフローチャネル7104の最後の狭窄点7111は、第1のオリフィスの一部を規定し、ピンチオフ点7112は、メニスカスが第1の毛細管チャネル7105および第2の毛細管チャネル7107を密封する点を規定し、第3の狭窄点7113は、第3のオリフィスの一部を規定する。各オリフィスは、コレクタ7313がカートリッジハウジング(図示せず)に挿入されると完全に形成されるようになる。言い換えると、第1のオリフィスの部分は第1のオリフィスを形成し、第2のオリフィスの部分は第2のオリフィスを形成し、第3のオリフィスの部分は第3のオリフィスを形成し、高駆動チャネル7110は、制御流体ゲート7103のカートリッジハウジングへの挿入後に毛細管駆動通路を形成する。「点」とは、一般に装置上の場所を指し、オリフィスとは、断面積を有する1つの容積と別の容積との間の開口部を指すことに留意されたい。
制御流体ゲート7103はまた、高駆動チャネル7110を含む。図8Aは、高駆動チャネル7110を画定する一般的な領域を示しており、これには点描画が付されている。高駆動チャネル7110は、第3の狭窄点7113を起点とし、ピンチオフ点7112に向かって上壁7116と下壁7117との間で外向きに発散している。上壁7116は、図8Bに示すように、第3の狭窄点7113から、点描画が付された第2の毛細管チャネル7107まで延在し、一方、下壁7117は、図8Bに示すように、第3の狭窄点7113から、同じく点描画が付された第1の毛細管チャネル7105まで延在している。高駆動チャネル7110は、制御流体ゲート7103の再密封に影響を与える可能性のある障害物がない単一チャネルである。高駆動チャネル7110内の障害物は、特に低湿潤性気化可能材料に対して、メニスカスの毛細管駆動が中断されて制御流体ゲート7103を閉じることができない故障状態をもたらし得る。障害物は、高駆動チャネル7110の壁から突出する任意の特徴物であり得る。障害物に対するメニスカスの親和性は、気化可能材料が効果的に前進を停止し、障害物にピン止めされることになるように、毛細管駆動よりも高くてもよい。チャネル仕切りを有するマルチチャネル制御流体ゲートでは、チャネル仕切り自体が1つのチャネルにおける障害物と見なすことができる。各チャネルに形成されたメニスカスは、チャネル仕切りの先端にピン止めされ、メニスカスが合体して1つのメニスカスになるのを防止することができる。特に、チャネルの表面を容易に濡らさない(つまり、チャネルの表面と高い接触角を示す)気化可能材料配合物の場合、流体制御ゲートの動作により大きな信頼性を与えることができる。
各狭窄点の正確な位置は、液体(例えば気化可能材料)の特性およびゲート7103とのその相互作用(例えば接触角、粘度、表面エネルギー、表面粗さ、差圧等)により若干変化し得る。制御流体ゲート7103は、様々な気化可能材料を用いて様々な動作条件で機能するように設計されている。幾つかの実装形態では、液体は、上壁7116の表面または下壁7117の表面上に90度未満の接触角を形成する。例えば、液体は、上壁7116の表面または下壁7117の表面上に、その間の全ての部分範囲を含む70度~90度の接触角を形成してよい。より具体的には、液体は、上壁7116の表面または下壁7117の表面上で、その間の全ての部分範囲を含む75度~85度の接触角を形成してもよい。
図8Bは、第1の毛細管チャネル7105および第2の毛細管チャネル7107を画定する一般的な領域を示している。第1の毛細管チャネル7105は、最後の狭窄点7111を起点とし、ピンチオフ点7112を終点とする。第2の毛細管チャネル7107は、ピンチオフ点7112を起点とし、貯蔵室7342を終点とする。オーバーフローチャネル7104からの空気は、圧力均一化イベント中に、最後の狭窄点7111を通って第1の毛細管チャネル7105に入り、高駆動チャネル7110に充填される。第3の狭窄点7113は、最後の狭窄点7111と同様の断面積を有するように設計して、高駆動チャネル7110内の空気がそこを通過することを防止することができる。実装形態では、最後の狭窄点7111および第3の狭窄点7113は、実質的に等しい断面積を有する。貯蔵室7342に開口する第2の毛細管チャネル7107のオリフィスは、最後の狭窄点7111および第3の狭窄点7113の各々よりも大きな断面積を有し得る。オリフィスの断面積は、メニスカスが気泡を第2の毛細管チャネル7107を通って貯蔵室7342に優先的に通すように設計されている。
高駆動チャネル7110の上壁7116および下壁7117は、図9に示すように、第3の狭窄点7113の近くに頂点を有するテーパ角αを形成している。テーパ角αは、0(つまり、上壁7116が下壁7117と平行)~25度までの範囲であり、その間の全ての部分範囲を含むことができる。実装形態では、テーパ角は約20度である。テーパ角は、全ての配合物についてゼロ未満の毛細管駆動が維持されるように選択することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることなく、貯蔵室内で成長する気泡の曲率は、その中のゲージ圧がゼロ未満であることを意味することから、制御流体ゲート7103の閉鎖が起こるためには、毛細管駆動がゼロ未満である必要があると考えられる。高駆動チャネル7110によって形成される毛細管駆動通路は、一般的な錐体形状とすることができる。マルチチャネル制御流体ゲート1103が、ピンチオフ点1122に向かう方向に狭まるテーパをそれぞれ有する2つの高駆動チャネル1109aおよび1109bを含む一方で、制御流体ゲート7103は、ピンチオフ点7112に向かって発散する高駆動チャネル7110を含む。チャネル仕切り7118は、第1の毛細管チャネル7105を第2の毛細管チャネル7107から分離する。圧力均一化イベント中に、ガス(例えば空気)を貯蔵室7342に導入して、ウィックを介して気化可能材料を除去することによって生じる部分真空を減少させることができる。ガスは、一般に、経路AAに沿って移動する気泡を形成する。液体(つまり、気化可能材料)の毛細管駆動は、一般に経路BBに沿って移動する。高駆動チャネル7110から気泡が通過した後、第1の毛細管チャネル7105および第2の毛細管チャネル7107を密封する。
図10は、制御流体ゲート7103を含むコレクタ7313を示している。ゲート7103は、コレクタ7313に成形されているように示されているが、ゲート7103は、コレクタの一部でなくても実装することができる。例えば、制御流体ゲート7103は、コレクタに接する別個の部品に統合させることができる。他の実装形態では、制御流体ゲート7103は、コレクタなしで使用される。別の実装形態では、制御流体ゲート7103は、カートリッジハウジングに成形される。コレクタなしで使用される場合、制御流体ゲート7103は、空気が選択的にそこを通過させるようにすることで、貯蔵室内の真空を減少させる主な機能を提供する。
図11A~11Hは、気体の泡7200(例えば、気泡)が貯蔵室7342に導入される一連の圧力均一化イベントを示している。図11Aでは、空気は、オーバーフローチャネル7104の最後の狭窄点7111を通過し、高駆動チャネル7110内に気泡7200を形成する。気泡7200は、最後の狭窄点7111を通過すると、より大きな容積の高駆動チャネル7110に入り、急速に成長することができる。気泡7200は、高駆動チャネル7110の上壁7116に接触するまで上昇する。図11Bでは、気泡7200は、高駆動チャネル7110を充填するように成長し、上壁7116および下壁7117によって閉じ込められる。図11Cでは、気体の泡7200は、第3の狭窄点7113および第2のチャネル7107を介して、それまでそこに含まれていた液体(例えば、気化可能材料)を変位させて、高駆動チャネル7110をほぼ充填している。図11Dでは、気体の泡7200は、高駆動チャネル7110を完全に充填し、第3の狭窄点7113によって停止されている。気体の泡7200は、今、貯蔵室7342に向かって第2の毛細管チャネルを通って流れ始める。図11Eでは、気体の泡7200は、貯蔵室7342に入り始める。図11Fでは、液体が第3の狭窄点7113を通って高駆動チャネル7110に入り、制御流体ゲート7103を再密封し始めることから、気体の泡7200は貯蔵室7342内でより大きく成長する。図11Gでは、気体の泡7200は、第2の毛細管チャネル7107を通って高駆動チャネル7110を出ている。図11Hでは、高駆動チャネル7110は、オーバーフローチャネル7104の最後の狭窄点7111において第1の毛細管チャネル7105を液体で密封し、気体の泡7200を第1の毛細管チャネル7105から第2の毛細管チャネル7107を通して解放する圧力均一化イベントの後に第2のチャネル7107を液体で溢れるようにする。図11Hでは、制御流体ゲート7103は、再密封されている(つまり、閉じられている)。
実装形態では、制御流体ゲート7103は、マイクロ流体圧力均一化を提供することを含む気化器用のカートリッジに組み込まれる。カートリッジは、気化可能液体を保持するように構成された貯蔵室7342を有するカートリッジハウジングを含む。制御流体ゲート7103は、周囲条件でのベントに流体接続された最後の狭窄点7111を含む。第2の毛細管駆動チャネル7107と第3の狭窄点7113との両方が、貯蔵室7342に流体接続される。制御流体ゲート7103はまた、第3の狭窄点7113を起点とし、ピンチオフ点7112に向かって外側に延在する高駆動チャネル7110を含む。高駆動チャネル7110は、均一化イベントが気体の泡7200を貯蔵室7342内に解放した後、第1の毛細管チャネル7105を流体的に密封するように構成される。気化可能液体はニコチン製剤を含んでもよい。
マルチゲートマルチチャネルコレクタの実施形態
図12Aおよび図12Bを参照すると、単一ベント、マルチチャネルコレクタ1200構造の実施形態の例示的な斜視側面図および例示的な平面側面図が示されている。図12Aに示すように、コレクタ1200は、単一のゲート1202と複数のチャネル1204(a)~1204(j)とを有するように形成される。図12Aに示すように、1つ以上の実装形態によれば、ゲート1202は、例えばコレクタ1313の縦幅の中央または中点に配置され、気化可能材料1302がコレクタ1313の少なくとも第1のチャネル1204(a)に入り、追加のチャネル1204(b)~1204(j)の中に、そしてそれらを通して徐々に広がることを可能にする。
ゲート1202の位置は、実装形態に応じて、コレクタ1313の長さまたは幅に沿った中央、側面、角、または他の任意の場所に変更することができる。単一ベント、マルチチャネルコレクタ1200構造は、気化可能材料1302が第1の流量で単一のゲート1202を通って入り、第2の流量(例えば、第1の流量よりも速い速度)でコレクタ1200の複数のチャネル1204(a)~1204(j)を通して広がることができるという追加の利点を有し得る。
有利には、単一ゲート、マルチチャネルコレクタ1200構造は、貯蔵室1342からオーバーフロー容積1344への気化可能材料1302の制御された流れ(例えば、制限された流れ)を可能にし(図3Aを参照)、一旦気化可能材料1302がオーバーフロー容積1344に入ると、それほど制御されない(例えば、それほど制限されない)流れを可能にする。特定の実施形態では、図12Bに示すように、例えば、チャネル1204(a)~1204(f)の第1のセット内の気化可能材料1302の流れは第2の速度であり、チャネル1204(g)~1204(k)の第2のセット内の気化可能材料1302の流れは第3の速度である、多層マルチチャネル構造が実装され得る。第3の速度は、第2の速度よりも速い場合と遅い場合がある。
したがって、図12Bに示す例示的な実施形態では、気化可能材料1302は、第1の速度でゲート1202を通り、第2の速度でチャネル1204(a)~1204(f)を通り、第3の速度でチャネル1204(g)~1204(k)を通って流れる。1つ以上の実施形態では、例えば第2の速度は第1の速度および第3の速度の両方よりも速くてもよく、そのため、気化可能材料1302は、ゲート1202を通る際の制限された流れと、チャネルの第1のセット(例えば、層1)を通る際の少し制限された流れと、チャネルの第2のセット(例えば、層2)を通る際の比較的より制限された流れとを有してもよい。この多層構成は、コレクタ1200を通る流量を改善するのに役立ち得るが、気化可能材料1302がコレクタ1200に入ると、ウィッキング要素1362に向かう気化可能材料1302の急速な流れに対する制御可能な制限を維持する。
図12Bに示す二重層の実施形態では、チャネル1204(a)~1204(f)の第1のセット(例えば、層1)は、チャネルの第1のセットに収集された気化可能材料1302がリザーバ1340に流れて戻るような可逆的構成を有してもよい。逆に、チャネル1204(g)~1204(k)の第2のセット(例えば、層2)は、可逆的な構成を有しない場合がある。そのような実施形態では、チャネルの第2のセットがウィッキング要素1362に近接しているため、気化可能材料1302は、主にチャネルの第2のセットから、次にチャネルの第1のセット(例えば、予備区画として機能する層1)から引き出される。上述のように、可逆的および非可逆的構造を有することは、本明細書で説明される他の実施形態に対する追加の改善を提供するのに役立ち得る。
幾つかの多層実施形態では、チャネル1204(g)~1204(k)の第2のセットを不可逆的なものとして構成することにより、オーバーフローイベント中にチャネル1204(g)~1204(k)の第2のセットに貯蔵された場合、気化可能材料1302がウィッキング要素1362の近接で利用可能になることで、ウィッキング要素1362が枯渇しないという追加の保証があり得る。さらに、前述のようにチャネル1204(g)~1204(k)の第2のセットがチャネル1204(a)~1204(f)の第1のセットと比較して、より制限された流れを有するように構成され得るため、多層実装形態では、負圧イベント中に気化可能材料1302がウィックハウジングに強く流れる可能性を防ぐことができる。さらに、可逆性により、チャネル1204(a)~1204(f)の第1のセットは、比較的大量の気化可能材料1302を含まない場合がある。幾つかの実施形態では、チャネル1204(a)~1204(f)の第1のセットまたはチャネル1204(g)~1204(k)の第2のセットにおける気化可能材料1302の可逆性または流れを増加または制限するために、吸収性材料(例えば、スポンジ)は、チャネル領域の一方または両方に導入されてもよい。
図13を参照すると、1つ以上の実装形態による、マルチベント、マルチチャネルコレクタ1300構造の例示的な斜視側面図が示されている。示すように、コレクタ1300は、コレクタ1300が二重ベント1301を有するようにカートリッジ内に位置決めされてもよい。この実装形態により、特に図14Aおよび図12Bに示す単一ベントコレクタ1200と比較して、気化可能材料1302が比較的速い速度でチャネル1204に流入することが可能になり得る。
ウィック供給部の実施形態
図4A、図4B、図5Bを再び参照すると、特定の変形では、コレクタ1313は、貯蔵室1342の受容端部によって挿入可能に受容されるように構成され得る。貯蔵室1342によって受容される端部と反対側のコレクタ1313の端部とは、ウィッキング要素1362を受容するように構成されてもよい。例えば、ウィッキング要素1362をしっかりと受容するために、フォーク形状の突起部を形成することができる。ウィックハウジング1315を使用して、ウィッキング要素1362を突起部の間の固定位置にさらに固定することができる。この構成はまた、ウィッキング要素1362が実質的に膨張するのを防ぎ、過剰な飽和のために弱くなるのを防ぐのに役立ち得る。
図5C、図5Dおよび図5Eを参照すると、実装形態に応じて、コレクタ1313を通過する1つ以上の追加のダクト、チャネル、チューブまたは空洞が、ウィッキング要素1362に貯蔵室1342内に貯蔵された気化可能材料1302を供給する経路として構成または構成され得る。本明細書でさらに詳細に説明する構成などの特定の構成では、ウィック供給ダクト、チューブまたは空洞(つまり、ウィック供給部1368)は、中央トンネル1100と略平行に走っていてもよい。少なくとも1つの構成では、例えば、独立して、または1つ以上の他のウィック供給部を含むウィック交換部と関連して、コレクタ1313の長さに沿って斜めに走る複数のウィック供給部が存在し得る。
特定の実施形態では、複数のウィック供給部は、互いに交差する可能性のある供給経路の合流部がウィック収容領域に通じるように、マルチリンク構成で相互作用的に接続することができる。この構成は、例えば、ウィック供給部の合流部の1つ以上の供給経路が気泡または他の種類の目詰まりによって塞がっている場合、ウィック供給機構の完全な閉塞を防ぐのに役立ち得る。有利には、ウィック供給部の合流部の一部の経路または特定の経路が完全にまたは部分的に詰まっているか塞がっていても、複数の供給経路の計装により、気化可能材料1302が、ウィックハウジング領域に向かって1つ以上の経路(または異なるが開放された経路への交差路)を安全に移動することができる。
実装形態に応じて、ウィック供給経路は、例えば、円形または多面の十字形直径形状を有するチューブ状になるように形作られてもよい。例えば、ウィック供給部の中空断面は、三角形、長方形、五角形、または他の適切な幾何学的形状であってもよい。1つ以上の実施形態では、ウィック供給部の断面周囲は、例えば、十字のアームが、十字の中央交差部分の直径(アームはそこから延在している)に関連してより狭い幅を有するように、中空の十字の形状であってもよい。より一般的には、ウィック供給チャネル(本明細書では第1のチャネルとも呼ばれる)は、気泡がウィック供給部の断面積の残りをブロックする場合でも、液状の気化可能材料が流れる代替経路を提供する少なくとも1つの不規則性(例えば、突起部、サイドチャネルなど)を持つ断面形状を有し得る。本例の十字形断面は、そのような構造の例であるが、他の形状も考えられ、本開示と一致して実行可能であることを当業者は理解するであろう。
十字形ダクトは本質的に5つの別個の経路(例えば、十字の中空の中心に形成された中央経路および十字の中空のアームに形成された4つの追加の経路)を含むと見なされるため、ウィック供給経路を介して形成される十字形ダクトまたはチューブの実装形態は、詰まりの問題を克服できる。そのような実装形態では、例えば気泡による供給チューブの閉塞が十字形チューブの中央部に形成される可能性が高いが、サブ経路(つまり、十字形チューブのアームを通過する経路)は開放されたままである。
1つ以上の態様によれば、ウィック供給経路は、気化可能材料1302が供給経路を通ってウィックに向かって自由に移動できるように十分に広くてもよい。幾つかの実施形態では、ウィック供給部を通る流れは、ウィック供給経路を移動する気化可能材料1302に毛細管引っ張り力または圧力をかけるウィック供給部の特定の部分の相対直径を工夫することにより強化または調整される。言い換えると、形状と他の構造的または材料的要因とに応じて、幾つかのウィック供給経路は、重力または毛細管力に依存して、気化可能材料1302のウィックハウジング部への移動を誘発することができる。
十字形チューブの実装形態では、例えば、十字形チューブのアームを通る供給経路は、重力に依存する代わりに毛細管圧によってウィックに供給するように構成されてもよい。そのような実装形態では、十字形チューブの中央部分は、例えば重力によりウィックに供給する一方で、十字形チューブのアーム内の気化可能材料1302の流れは、毛細管圧により支持され得る。本明細書で開示される十字形チューブは、例示的な実施形態を提供する目的のためであることに留意されたい。この例示的な実施形態で実装される概念および機能は、異なる断面形状(例えば、ウィック供給経路に沿って走る中央トンネルから延在する2つ以上のアームを有する中空星形断面を有するチューブ)のウィック供給経路に拡張されてもよい。
図5Cを参照すると、例示的なコレクタ1313構造が示されており、2つのウィック供給部1368が中央トンネル1100の対向する両側に配置され、これにより気化可能材料1302は供給部に入り、ウィックのハウジングが形成されているコレクタ1313の他端の空洞領域に向かって直接流れることができる。
コレクタ1313内の少なくとも1つのウィック供給経路が多面の交差直径中空チューブとして成形され得るように、ウィック供給機構は、コレクタ1313を通して形成され得る。例えばウィック供給部の中空断面は、十字のアームが、十字の中央交差部分の直径(アームはそこから延在している)に関連してより狭い幅を持つように、プラス記号の形状(例えば、上部断面図から見た場合の中空十字形状のウィック供給部)であってもよい。
十字形直径を有するチューブが5つの別個の経路(例えば、十字の中空の中心に形成された中央経路および十字の中空のアームに形成された4つの追加の経路)を含むと見なされるため、ウィック供給経路を介して形成される十字形直径を有するダクトまたはチューブは、詰まりの問題を克服できる。そのような実装形態では、気体の泡(例えば、気泡)による供給チューブの閉塞が、十字形チューブの中央部分に形成される可能性が高い。
気泡のそのような中央位置決めにより、中央経路が気泡によって閉塞した場合でも、気化可能材料1302の流れに対して開放されたままであるサブ経路(つまり、十字形チューブのアームを通る経路)が最終的に残る。気泡を捕捉したり、捕捉された気泡がウィック供給通路を完全に詰まらせることを回避したりすることに関して上記で開示したものと同じまたは同様の目的を達成できるウィック供給通路構造の他の実装形態が可能である。
追加のベントが利用可能な場合に気化可能材料1302の比較的大きな集合容積が移動するため、コレクタ1300の構造により多くのベントを追加することにより、実装形態に応じてより速い流量が可能になる。したがって、明示的に示されていなくても、3つ以上のベント(例えば、トリプルベント実施形態、クアドラプルベント実施形態など)を備えた実施形態も開示された主題の範囲内である。
図16Aは、V字形のゲート1102を備えたコレクタ1313の例示的な実施形態の斜視図、正面図、側面図、底面図および上面図を示している。図15および図26に示すように、コレクタ1313は、追加の構成要素(例えば、ウィッキング要素1362、加熱要素1350およびウィックハウジング1315)とともにカートリッジ1320の中空空洞の内側に取り付けられてもよい。ウィッキング要素1362は、ウィッキング要素1362の周りに巻き付けられた加熱要素1350とともに、コレクタ1313の第2の端部の間に配置されてもよい。組み立て中、コレクタ1313、ウィッキング要素1362および加熱要素1350は、カートリッジ1320の内部の空洞に挿入される前に、互いに組み合わされ、ウィックハウジング1315によって覆われてもよい。
ウィックハウジング1315は、内部の構成要素を圧力密封または圧入方式で保持するために、他の記載された構成要素とともに、マウスピースとは反対側のカートリッジ1320の端部に挿入され得る。カートリッジ1320の受容スリーブの内壁の内側のウィックハウジング1315およびコレクタ1313のシールまたは嵌合は、カートリッジ1320のリザーバに保持された気化可能材料1302の漏れを防ぐために十分に密であることが望ましい。幾つかの実施形態では、ウィックハウジング1315およびコレクタ1313とカートリッジ1320の収容スリーブの内壁との間の圧力シールも、ユーザが素手で構成要素を手動で分解するのを防ぐのに十分に密である。
図4A、図4B、図5B、図16Bおよび図16Cを参照すると、特定の変形では、コレクタ1313は、貯蔵室1342の受容端部によって挿入可能に受容されるように構成され得る。図16Bおよび図16Cに示すように、貯蔵室1342によって受容される端部と反対側のコレクタ1313の端部は、ウィッキング要素1362を受容するように構成されてもよい。例えば、ウィッキング要素1362をしっかりと受容するために、フォーク形状の突起1108を形成することができる。ウィックハウジング1315は、図16Bおよび図16Cの底部辺りの断面図に示すように、ウィッキング要素1362をフォーク形状の突起1108間の固定位置にさらに固定するために使用されてもよい。また、この構成は、ウィッキング要素1362が実質的に膨張するのを防ぎ、過剰な飽和のために弱くなるのを防ぐのに役立ち得る。
図16Bを参照すると、一実施形態では、ウィッキング要素1362は、圧縮リブ1110によって、その長さに沿った特定の位置で(例えば、ウィック供給部1368の真下に位置するウィッキング要素1362の長手方向遠位端に向かって)拘束または圧縮することができ、それにより、例えば、ウィッキング要素1362の端部に向かって気化可能材料1302のより大きい飽和領域を維持することにより漏れを防ぐのに役立ち、これによりウィッキング要素1362の中央部分がより乾燥したままであり、漏れが少なくなる。さらに、圧縮リブ1110を使用すると、ウィッキング要素1362をアトマイザハウジングにさらに押し込んで、アトマイザへの漏れを防ぐことができる。
図16D~図16Fを参照すると、1つ以上の実装形態による、コレクタ1313を通って形成または構造化された例示的なウィック供給部機構の上面図が示されている。図16Dに示すように、コレクタ1313内の少なくとも1つのウィック供給部1368経路は、多面交差直径中空チューブとして成形されてもよい。例えばウィック供給部1368経路の中空断面は、十字のアームが、アームがそこから延在する十字の中央交差部分の直径に関連してより狭い幅を持つように、プラス記号の形状(例えば、上部断面図から見た場合の中空十字形状のウィック供給部)であってもよい。
図16Eを参照すると、十字形直径を有するチューブは5つの別個の経路(例えば、十字の中空の中心に形成された中央経路および十字の中空のアームに形成された4つの追加の経路)を含むと見なされるため、ウィック供給部1368経路を介して形成される十字形直径を有するダクトまたはチューブは、詰まりの問題を克服できる。そのような実装形態では、図16Eに示すように、気体の泡(例えば、気泡)による供給チューブの閉塞が、十字形チューブの中央部分に形成される可能性が高い。気泡のそのような中央配置により、中央経路が気泡によって閉塞した場合でも、気化可能材料1302の流れに対して開放されたままであるサブ経路(つまり、十字形チューブのアームを通る経路)が最終的に残る。
図16Fを参照すると、気泡を捕捉したり、捕捉された気泡がウィック供給部1368の経路を完全に詰まらせることを回避したりすることに関して上記で開示したものと同じまたは同様の目的を達成できるウィック供給部1368の経路構造の他の実装形態が可能である。図16Fの例示的な図に示すように、気泡がウィック供給部1368経路の中央領域に閉じ込められている場合に、気化可能材料1302がウィック供給部1368経路を通るのを助けるため、気化可能材料1302が貯蔵室1342からコレクタ1313に流れるときに通る1つ以上の液滴形状の突起1368a/1368b(例えば、ウィック供給部1368経路を間に有する1つ以上の分離ニップルと形状が類似)を、ウィック供給部1368の経路の端部に形成することができる。このようにして、ウィックが気化可能材料1302で不適切に飽和するシナリオを防ぎながら、気化可能材料1302の合理的に制御可能で一貫した流れをウィックに向かって流すことができる。
図15は、圧入構成要素を備えたカートリッジ1320の例示的な実施形態の斜視図、正面図、側面図および分解図である。示すように、カートリッジ1320は、スリーブの形状に形作られたマウスピースリザーバの組み合わせを含むことができ、空気流通路1338はスリーブを通して画定される。カートリッジ1320の領域は、コレクタ1313、ウィッキング要素1362、加熱要素1350、およびウィックハウジング1315を収容する。コレクタ1313の第1の端部の開口部は、マウスピース内の空気流通路1338に通じ、気化した気化可能材料1302が加熱要素1350領域からユーザが吸入するマウスピースまで移動する経路を提供する。
追加および/または代替の流体ベントの実施形態
図17A~図17Bを参照すると、コレクタ1313構造内の例示的な流れ管理機構の正面の平面拡大図が示されている。図5Mおよび図5Nを参照して説明する流れ管理機構と同様に、流れ管理通気機構2701または2702は、異なる実施形態において様々な形状で実装されてもよい。図17Aの例では、コレクタ1313内の通路またはオーバーフローチャネル1104は、カートリッジの貯蔵室に接続される少なくとも2つの開口部をベント2701が含むように、例えば流体ベント2701を介して貯蔵室に接続されてもよい。
前述のように、液体シールは、カートリッジの位置に関係なく、ベント2701において維持されてもよい。一側面では、通気経路が、オーバーフローチャネルとベント2701との間に維持されてもよい。別の側面では、ピンチオフを促進して液体シールを維持するために、高駆動チャネルを実装することができる。
図17Bは、ベント2701と貯蔵室との間の液体シールが破壊されるのを防ぐピンチオフ経路によってカートリッジの貯蔵室に接続される3つの開口部を有する代替のベント2702構造を示している。
図18は、一実施形態による、図17Aまたは図17Bの例示的なコレクタで収集された気化可能材料の流れがカートリッジ貯蔵室の適切な通気に対応するように管理されるときのスナップショットを示している。示すように、図17Aのベント2701構造は、図17Bのベント2702構造と区別可能であり、後者のベント2702構造は、図17Aに示す壁構造の代わりに片側に開放領域を提供する。このより開かれた実装形態は、気化可能材料1302とベント2702の開放側との間の強化されたマイクロ流体相互作用を提供する。
図19A~図19Cを参照すると、カートリッジの例示的な実施形態の斜視図、正面図および側面図が示されている。図示のカートリッジは、コレクタ、加熱要素、およびカートリッジの本体に挿入されるときにカートリッジの構成要素を所定の位置に保持するウィックハウジングを含む複数の構成要素から組み立てられてもよい。一実施形態では、コレクタ構造の一端がウィックハウジングと出会うおおよその点に位置する円周接合部にレーザ溶接を実施することができる。レーザ溶接は、コレクタからアトマイザが置かれている加熱室への液状の気化可能材料1302の流れを防ぐ。
図20A~図20Fを参照すると、異なる充填容量での例示的なカートリッジの斜視図が示されている。先に述べたように、オーバーフロー容積の容積サイズは、貯蔵室に含まれる内容物の容積の増加量に等しく、ほぼ等しく、またはそれより大きくなるように構成されてもよい。1つ以上の環境要因の結果として貯蔵室の内容物の容積が拡大するとき、貯蔵室に含まれる内容物の容積がXの場合、貯蔵室内の圧力がYに増加すると、量Zの気化可能材料1302は、貯蔵室からオーバーフロー容積内に移動され得る。そのため、1つ以上の実装形態では、オーバーフロー容積は、少なくとも量Zの気化可能材料1302を収容するのに十分な大きさに構成される。
図20Aは、充填されると例えば約1.20mLの気化可能材料1302の容積の貯蔵量を収容するリザーバを有する例示的なカートリッジ本体の斜視図を示している。図30Bは、完全に組み立てられた例示的なカートリッジの斜視図を示し、貯蔵室およびコレクタオーバーフロー通路は、例えば両方が充填された場合、約1.20mLの気化可能材料1302の合計容積を収容する。図20Cは、例えばコレクタオーバーフロー通路が約0.173mLの容積まで充填されたときの完全に組み立てられた例示的なカートリッジの斜視図を示している。図20Dは、例えば貯蔵室が約0.934mLの容積まで充填されたときの完全に組み立てられた例示的なカートリッジの斜視図を示している。図20Eは、マウスピース内のウィック供給チャネルおよび空気流通路が断面図で示され、ウィック供給チャネルが、例えば約0.094mLの容積を有する、完全に組み立てられた例示的なカートリッジの斜視図を示している。図20Fは、オーバーフロー空気チャネルが底部リブに向かってコレクタの一部に組み込まれ、空気流空気チャネルが、例えば約0.043mLの容積を有する、完全に組み立てられた例示的なカートリッジの斜視図を示している。
図21A~図21Cは、一実施形態による例示的なカートリッジの正面図であり、コレクタおよび封入プラグがカートリッジ本体(図21B)に挿入されて完全に組み立てられたカートリッジ(図21C)を形成する前にカートリッジのリザーバ(図21A)を充填するために、二重針充填適用が実装される。
図24Aおよび図24Bは、外部空気流経路を備えた例示的なカートリッジ本体の正面図を示す。幾つかの実施形態では、気化器本体110に、空気入口孔とも呼ばれる1つ以上のゲートを設けることができる。入口孔は、ユーザが気化器100を保持しているときに、ユーザが意図せずに個々の空気入口孔を塞がないようなサイズの幅、高さおよび深さの空気入口チャネルの内側に位置決めできる。一態様では、例えばユーザの指が空気入口チャネルの領域を塞いだ場合、空気入口チャネルの構造は、空気入口チャネルを通る空気流を著しく遮断または制限しないように十分に長くてもよい。
幾つかの構成では、ユーザが手または他の身体部分で空気入口チャネル内の空気入口孔を完全に覆ったり塞いだりできないようにするために、空気入口チャネルの幾何学的構造は、例えば最小長さ、最小深さ、または最大幅の少なくとも1つを提供してもよい。例えば、空気入口チャネルの長さは平均的な人間の指の幅よりも長く、空気入口チャネルの幅と深さは、ユーザの指がチャネルの上を押したときにできる皮膚のひだが空気入口チャネル内の空気入口孔と接合しないようなものであり得る。
空気入口チャネルは、丸みを帯びた縁部を有するように構成もしくは形成され、または気化器本体110の1つ以上の角または領域の周りを包むような形状とされてもよく、それにより、空気入口チャネルは、ユーザの指または身体部分によって容易に覆われ得ない。特定の実施形態では、オプションのカバーを設けて、空気入口チャネルを保護し、ユーザの指が空気入口チャネルへの空気の流れを遮断または完全に制限できないようにすることができる。例示的な一実装形態では、気化器カートリッジ120と気化器本体110との間の界面に(例えば、レセプタクル領域に、図1を参照)空気入口チャネルを形成することができる。そのような実装形態では、空気入口チャネルはレセプタクル領域の内側に形成されているため、空気入口チャネルが閉塞から保護され得る。この実装形態により、空気入口チャネルが見えないように構成することもできる。
図22A~図22Cは、空気経路の内側に組み込まれた凝縮物コレクタ3201を備えた例示的なカートリッジ本体の正面図、上面図、および底面図をそれぞれ示している。
図23Aを参照すると、空気または蒸気がカートリッジ内の空気流経路に流れ込む場合がある。空気流経路は、マウスピースの開口または開口部からカートリッジの本体に沿って内部に沿って長手方向に延び、マウスピースから吸入された気化可能材料1302が凝縮物コレクタ3201を通過するようにすることができる。図23Bに示すように、凝縮物コレクタ3201に加えて、例えば、マウスピースの開口部からウィックまで移動するように、凝縮物リサイクラチャネル3204(例えば、マイクロ流体チャネル)が形成されてもよい。
凝縮物コレクタ3201は、冷却されてマウスピース内の液滴に変化する気化した気化可能材料1302に作用して、凝縮した液滴を収集し、凝縮物リサイクラチャネル3204に送る。凝縮物リサイクラチャネル3204は、凝縮物と大きな蒸気の液滴を収集してウィックに戻し、マウスピースからパフしたり吸入したりする際に、マウスピースに形成された液状の気化可能材料が口の中に堆積するのを防ぐ。凝縮物リサイクラチャネル3204は、マイクロ流体チャネルとして実装して、液滴の凝縮物を捕捉し、それによって液体形態の気化可能材料の直接吸入を排除し、ユーザの口内の望ましくない感覚や味を避けることができる。
図25および図26を参照すると、コレクタ構造1313がコレクタ構造の底部リブに空隙3501を含む例示的なカートリッジの一部の斜視図が示されている。空隙3501の位置は、空気交換ポートがコレクタ構造1313内に位置する場所と一致してもよい。前述のように、コレクタ構造1313は、マウスピースにつながる空気流チャネルが実装される中央開口部を有するように構成されてもよい。空気流チャネルは、コレクタ1313のオーバーフロー通路内の容積が空気交換ポートを介して周囲空気に接続され、またベントを介して貯蔵室の容積に接続されるように、空気交換ポートに接続されてもよい。
1つ以上の実装形態によれば、ベントは、主にオーバーフロー通路と貯蔵室との間の液体流れを制御するための制御弁として利用されてもよい。空気交換ポートは、例えば、オーバーフロー通路とマウスピースに通じる空気経路との間の空気流を主に制御するために利用されてもよい。ベント、オーバーフロー通路のコレクタチャネル、および空気交換ポート間の相互作用の組み合わせが、適切なウィックの飽和と、様々な環境要因ならびにコレクタチャネルを出入りする気化可能材料1302の制御された流れのためにカートリッジに導入され得る気泡の適切な通気とを提供する。空気交換ポートに空隙3501が存在することにより、コレクタに貯蔵された液状の気化可能材料1302がウィックハウジング領域に浸透するのを防ぐため、より堅牢な通気プロセスが可能になる。
1つ以上の態様によれば、ウィック供給経路は、気化可能材料1302が供給経路を通ってウィックに向かって自由に移動できるように十分に広くてもよい。幾つかの実施形態では、ウィック供給部を通る流れは、ウィック供給経路を移動する気化可能材料1302に毛細管引っ張り力または圧力をかけるウィック供給部の特定の部分の相対直径を工夫することにより強化または調整される。言い換えると、形状および他の構造的または材料的要因に応じて、幾つかのウィック供給経路は、重力または毛細管力に依存して、気化可能材料1302のウィックハウジング部への移動を誘発することができる。
特定の実装形態では、単一のウィック供給部の部分壁は、本質的に単一のウィック供給部の2つの室を形成する。ウィック供給部の室は、部分壁によって分離され、気化可能材料1302がウィックハウジングに向かって流れることを可能にするために別々に利用されてもよい。そのような実施形態では、ウィック供給部の室の一方で気泡が取り除かれた場合、他方の室は開放されたままであり得る。室は、適切な飽和のためにウィックに向かう気化可能材料1302の十分な流れを提供するために容積的に大きくてもよい。
したがって、2つのウィック供給部3701が利用される実施形態では、気化可能材料1302の流れをウィックに向かって運ぶために効果的に4つの室が利用可能であり得る。それにより、室のうちの1つ、2つまたは3つにおいて気泡が形成されても、少なくとも第4の室が気化可能材料1302の流れをウィックに向けるために使用可能であり、ウィックの脱水の機会を減らす。
図27を参照すると、ウィックに近接して(例えば、ウィックを少なくとも部分的に受容するように構成された端部に)配置されたウィック供給部の端部の拡大図であり、選択的にウィックの少なくとも一部がウィック供給部の端部から延在する2つ以上の突起の間に挟まれている。
図28は、オーバーフロー通路の一端に空隙と組み合わされた正方形設計のウィック供給部を有する例示的なコレクタ構造の斜視図を示している。
図29A~図29Eを参照すると、例示的なコレクタ構造の背面図、側面図、上面図、正面図および底面図がそれぞれ示されている。図29Aは、例えば4つの別個の排出部位を備えたコレクタ構造の背面図を示している。図29Bは、例えばウィック供給部の経路内でウィックをしっかりと保持することができるウィック供給部のクランプ形状の端部4002を特に示すコレクタ構造の側面図である。図29Cに示すように、マウスピースからカートリッジ本体の内部に延在するカートリッジ本体の部分は、気化した気化可能材料1302がアトマイザからマウスピースへ逃げる気道通路を形成するコレクタ構造の中央チャネル3700を通して受容することができる。
図29Cは、カートリッジの貯蔵室から気化可能材料を受け取り、クランプ形状の端部4002を形成するウィック供給チャネル4001の突出端部によってウィック供給チャネル4001の端部の位置に保持されているウィックに向けて気化可能材料を導くためのウィック供給チャネル4001を有するコレクタ構造の上面図を示している。
図29Dは、コレクタ構造の正面平面図を示す。示すように、コレクタ構造の下部リブの端部のコレクタ構造の下部に空隙空洞を形成することができ、ここで、コレクタのオーバーフロー通路は、周囲空気と連通する空気制御ベント3902に通じている。マウスピースから延在するカートリッジ本体の部分は、気化した気化可能材料1302がアトマイザからマウスピースへ逃げる気道通路を形成するコレクタ構造の中央チャネル3700を通して受容することができる。
図29Eは、コレクタ1313の底部端の定位置にウィックを保持するように構成された2つのクランプ形状端部4002で2つのウィック供給チャネルが終わるコレクタ1313構造の底面図を示している。示すように、選択的に、セグメント化されたリッジ、フランジ、またはリップ4003がコレクタ1313の下端の表面上に形成されてもよく、コレクタ1313は、組み立て時にプラグ760の上部に接続する。リップ4003は、プラグ760の上部とコレクタ1313の下部との間の圧力係合を提供し、可撓性Oリングと同様の方法で機能し、それにより、組み立て中に適切なシールが確立され得る。一実施形態では、コレクタ1313の底端は、プラグ760の上部にレーザ溶接されてもよい。
図30Aおよび図30Bは、2つのクランプ形状の端部4002および2つの対応するウィック供給部を有するコレクタ構造の代替実施形態の平面図および側面図を示している。示すように、この代替実施形態は、図29Aに示す実施形態と比較して高さが低い。この減少した高さは、コレクタ1313の形状および気化可能材料1302が流れるコレクタ1313内の通路の長さを構造的に変更することにより、改善された機能性を提供する。したがって、実施形態に応じて、特定の実施形態では、コレクタ1313への気化可能材料1302の通路の長さを短くして、より効果的な毛細管圧を提供し、コレクタ1313の通路への気化可能材料1302の流れをよりよく管理することができる。
図31Aおよび図31Bは、異なる構造的実施形態を有する例示的なコレクタ1313の様々な斜視図、上面図、底面図および側面図を示している。例えば、図31Aに示す実施形態は、垂直に配置されたC形状の壁を含む狭窄点を含む。対照的に、図31Bに示す実施形態では、C形状の壁は、コレクタ1313通路に沿った気化可能材料1302のより制御された流れを促進するために斜めに配置される。図31Bの例示的な実施形態に示すように、C形状の壁は、コレクタの底部ブレードに対して斜めに配置され、下向きに傾斜するコレクタ内のブレード部分に対して垂直に配置される。
前述のように、コレクタ1313を出入りする流量は、1つ以上の狭窄点の導入によりコレクタ1313内のオーバーフローチャネル1104の水力直径を操作することで制御され、これにより、オーバーフローチャネル1104の全体的な容積が効果的に減少する。示すように、オーバーフローチャネル1104に複数の狭窄点を導入すると、オーバーフローチャネルが複数のセグメントに分割され、その中で、気化可能材料1302は第1または第2の方向に、例えば空気制御ベント3902に向かってまたはそこから離れてそれぞれ流れることができる。
狭窄点の導入は、オーバーフローチャネル1104内の毛細管圧状態を確立または制御するのを助け、これによりカートリッジリザーバ内の圧力状態が周囲空気以下の場合、空気制御ベント3902に向かう気化可能材料1302の液圧流が最小化される。リザーバ内の圧力が周囲の圧力よりも低い(例えば、第1の閾値を超える)圧力状態では、狭窄点は、オーバーフローチャネル1104内の気化可能材料1302の毛細管圧または液圧流を制御するように構成され、それにより周囲空気は、空気制御ベント3902を通ってオーバーフローチャネル1104に入り、制御流体ゲート1103に向かって上昇してリザーバ内に入り、カートリッジを通気する(つまり、平衡圧力状態を確立する)。
特定の実施形態またはシナリオでは、上記の通気プロセスは、空気制御ベント3902を介した周囲空気の進入を含まないか、または必要としない場合がある。例えば、図5Mおよび図5Nを参照して本明細書でさらに詳細に提供されるように、幾つかの例示的なシナリオでは、空気制御ベント3902を通って入る空気の代わりに、またはそれに加えて、オーバーフローチャネル1104内に閉じ込められた気泡または気体は、制御流体ゲート1103に向かって上昇し、制御流体ゲート1103を介してオーバーフローチャネル1104から気泡がリザーバに導入されるとリザーバを通気することによって、カートリッジ内の平衡圧力状態の確立を支援し得る。図31Aおよび図31Bに示すように、オーバーフローチャネル1104の経路に形成される狭窄点およびC形状の壁の設計は、オーバーフロー制御チャネル1104の経路全体の毛細管圧のより良好な管理により、オーバーフローチャネル1104を通る気化可能材料1302のより制御された流れを促進する。
図32Aは、1つ以上の実装形態による、例示的なウィックハウジング1315の様々な斜視図、上面図、底面図および側面図を示している。示すように、ウィックハウジング1315の下部に1つ以上の穿孔または孔を形成して、ウィックハウジング1315のウィックハウジング760内に配置されたウィックを通る空気流を収容することができる。十分な数の孔は、ウィックハウジング760を通る適切な空気流を促進し、ウィックの近くまたは周囲に配置された加熱要素によって生成される熱に反応してウィックに吸収される気化可能材料1302の適切かつ適時の気化を提供する。
図32Bは、1つ以上の実装形態による、例示的なカートリッジ1320のコレクタ1313およびウィックハウジング760の構成要素を示している。示すように、ウィックハウジング1315(カートリッジのウィックハウジング部分を含む)は、突出部材またはタブ4390を含むように実装されてもよい。タブ4390は、ウィックハウジング1315の上端から延在するように構成されてもよく、ウィックハウジング1315は、組み立て中にコレクタ1313の受容端と嵌合する。タブ4390は、例えば、コレクタ1313の底部にある受容ノッチまたは受容空洞1390の1つ以上のファセットに対応するか、または一致する1つ以上のファセットを含むことができる。受容空洞1390は、例えばスナップ嵌め係合のためにタブ4390を取り外し可能に受容するように構成されてもよい。スナップ嵌め配置は、組み立て中または組み立て後に、コレクタ1313とウィックハウジング1315を一緒に保持するのを助けることができる。
特定の実施形態では、タブ4390を利用して、組み立て中にウィックハウジング1315の向きを指示することができる。例えば、一実施形態では、1つ以上の振動機構(例えば、振動ボウル)を利用して、カートリッジ1320の様々な構成要素を一時的に保管またはステージングすることができる。幾つかの実施形態によれば、タブ4390は、容易な係合および正しい自動化組立のために、機械的グリッパ用にウィックハウジング1315の上部を方向付けるのに役立ち得る。
追加および/または代替の加熱要素の実施形態
上述のように、本主題の実装形態と一致する気化器カートリッジは、1つ以上の加熱要素を含んでもよい。図33A~図34は、本主題の実装形態と一致する加熱要素の実施形態を示している。図33A~図34に関して説明および図示する特徴は、上述の気化器カートリッジの様々な実施形態に含まれてもよく、かつ/または上述の気化器カートリッジの様々な実施形態の1つ以上の特徴を含んでもよく、図33A~図34に関して説明および図示する加熱要素の特徴は、追加および/または代替として、以下で説明するものなどの気化器カートリッジの1つ以上の他の例示的な実施形態に含まれ得る。
本主題の実装形態と一致する加熱要素は、望ましくは、ウィッキング要素を受け入れるように形作られ、かつ/またはウィッキング要素の周りに少なくとも部分的にクリンプまたは圧着されてもよい。加熱要素は、加熱要素が加熱要素の少なくとも2つまたは3つの部分の間にウィッキング要素を固定するように構成されるように曲げられてもよい。加熱要素は、ウィッキング要素の少なくとも一部の形状に適合するように曲げられてもよい。加熱要素は、典型的な加熱要素よりも容易に製造され得る。本主題の実装形態と一致する加熱要素は、抵抗加熱に適した導電性金属で作られてもよく、幾つかの実施形態では、加熱要素は、加熱要素(したがって、気化可能材料)をより効率的に加熱できるようにするために、別の材料の選択的めっきを含んでもよい。
図33Aは気化器カートリッジ120の一実施形態の分解図を示し、図33Bは気化器カートリッジ120の一実施形態の斜視図を示し、図33Cは気化器カートリッジ120の一実施形態の底面斜視図を示している。図33A~図33Cに示すように、気化器カートリッジ120は、ハウジング160およびアトマイザアセンブリ(またはアトマイザ)141を含む。
幾つかの実装形態では、ウィックハウジング178は、識別チップ174も含み、識別チップ174は、気化器上に配置された対応するチップリーダと通信するように構成され得る。識別チップ174は、ウィックハウジング178の短側面上など、ウィックハウジング178に接着および/またはその他の方法で付着されてもよい。ウィックハウジング178は、追加的または代替的に、識別チップ174を受け入れるように構成されたチップ凹部164(図34を参照)を含むことができる。チップ凹部164は、2つ、4つ、またはそれ以上の壁によって囲まれていてもよい。チップ凹部164は、識別チップ174をウィックハウジング178に固定するような形状とすることができる。
上記のように、気化器カートリッジ120は、一般に、リザーバ、空気経路およびアトマイザ141を含んでもよい。幾つかの構成では、本主題の実装形態によって説明される加熱要素および/またはアトマイザは、気化器本体に直接実装することができ、かつ/または気化器本体から取り外しできなくてもよい。幾つかの実装形態では、気化器本体は取り外し可能なカートリッジを含まなくてもよい。
加熱要素が以下で説明する1つ以上のプロセスを介して適切な形状に形成されると、加熱要素はウィッキング要素の周りにクリンプされ、かつ/または適切な位置に曲げられてウィッキング要素を受け取る。ウィッキング要素は、幾つかの実装形態では、少なくともほぼ平らなパッドとして、または円、楕円などのような他の断面形状で形成された繊維ウィックであってもよい。平らなパッドによって、気化可能材料がウィッキング要素に引き込まれる速度をより精密にかつ/または正確に制御できるようになる。例えば、最適なパフォーマンスを得るために、長さ、幅および/または厚さを調整できる。平らなパッドを形成するウィッキング要素は、より大きい伝達表面積を提供することができ、これにより、加熱要素による気化のために、リザーバからウィッキング要素への気化可能材料の流れ(言い換えると、より大きい質量の気化可能材料の伝達)およびウィッキング要素からウィッキング要素を通過する空気への気化可能材料の流れを増やすことができる。そのような構成では、気化可能材料をウィッキング要素に引き込み気化可能材料を気化させるプロセスの効率を高めるために、加熱要素は、複数の方向で(例えば、ウィッキング要素の少なくとも2つの側面で)ウィッキング要素に接触してもよい。平らなパッドはまた、より容易に成形および/または切断することができ、したがって、より簡単に加熱要素に組み付けることができる。幾つかの実装形態では、以下でより詳細に説明するように、加熱要素は、ウィッキング要素の片側のみでウィッキング要素に接触するように構成されてもよい。
ウィッキング要素は、綿、シリカ、セラミックなどの1つ以上の剛性または圧縮性材料を含んでもよい。他の幾つかの材料に比べて、綿のウィッキング要素は、気化器カートリッジのリザーバから気化されるウィッキング要素への気化可能材料の流量を増やし、かつ/またはより制御可能にすることができる。幾つかの実装形態では、ウィッキング要素は、加熱要素に接触するように、かつ/または加熱要素の少なくとも2つの部分の間に固定されるように構成される少なくともほぼ平らなパッドを形成する。例えば、少なくともほぼ平らなパッドは、互いに略平行な少なくとも対向する側面の第1の対を有してもよい。幾つかの実装形態では、少なくともほぼ平らなパッドは、互いに略平行であり、かつ対向する側面の第1の対に略垂直である少なくとも対向する側面の第2の対を有してもよい。
基板材料は、抵抗加熱に適した導電性金属でできていてもよい。幾つかの実装形態では、加熱要素500は、ニッケルクロム合金、ニッケル合金、ステンレス鋼などを含む。以下で説明するように、加熱要素500は、基板材料の1つ以上の位置の加熱要素の抵抗率を向上、制限、または変更するために、基板材料の表面の1つ以上の位置(これは、加熱要素500の全部または一部であり得る)にコーティングでめっきされてもよい。
カートリッジ接点124は、導電性のピン、タブ、支柱、収容穴、もしくはピンもしくは支柱の表面、または他の接点構成を形成してもよい。幾つかの種類のカートリッジ接点124には、気化器カートリッジ上のカートリッジ接点124と気化器本体110上のレセプタクル接点125との間の物理的および電気的接触を向上させるばねまたは他の付勢機構が含まれている。幾つかの実装形態では、カートリッジ接点124は、カートリッジ接点124と他の接点または電源との間の接続をきれいにするように構成されたワイピング接点を含む。例えば、ワイピング接点は、挿入方向に平行または垂直な方向に互いに摩擦係合し、互いに摺動する2つの平行であるがオフセットされた突起部を含むであろう。
カートリッジ接点124は、気化器100のカートリッジレセプタクルの基部近くに配置されたレセプタクル接点125と接合するように構成され、気化器カートリッジ120がカートリッジレセプタクル118に挿入されて結合されると、カートリッジ接点124とレセプタクル接点125とは電気接続を行う。カートリッジ接点124は、(レセプタクル接点125などを介してなどで)気化器デバイスの電源112と電気通信できる。これらの電気接続によって完成した回路により、抵抗加熱要素へ電流を送って加熱要素500の少なくとも一部を加熱でき、例えば抵抗加熱要素の抵抗率の熱係数に基づいて抵抗加熱要素の温度を決定および/または制御する際に使用するために抵抗加熱要素の抵抗を測定する機能、抵抗加熱要素または気化器カートリッジの他の回路の1つ以上の電気特性に基づいてカートリッジを識別する機能などの、追加の機能にさらに使用することができる。カートリッジ接点124は、以下でより詳細に説明するように、例えば導電性めっき、表面処理および/または堆積材料を使用して改善された電気特性(例えば、接触抵抗)を提供するように処理され得る。
使用時、加熱要素500が気化器カートリッジ120に組み込まれているときにユーザが気化器カートリッジ120のマウスピース130をパフすると、空気が気化器カートリッジに入り空気経路に沿って流れる。ユーザのパフに関連して、加熱要素500は、例えば、圧力センサを介したパフの自動検出、ユーザによるボタン押下の検出、モーションセンサ、流れセンサ、静電容量式リップセンサから生成された信号の検出、および/またはユーザがパフしている、またはしようとしている、あるいは別の方法で吸入しようとして空気が気化器100に入り、少なくとも空気経路に沿って移動することを検出できる別のアプローチによって作動することができる。加熱要素500が作動すると、カートリッジ接点124において気化器デバイスから加熱要素500に電力を供給することができる。
加熱要素500が作動すると、加熱要素500に電流が流れて発熱するため、温度が上昇する。熱は、伝導、対流および/または放射による熱伝達を介してある程度の量の気化可能材料に伝達され、気化可能材料の少なくとも一部が気化する。熱伝達は、リザーバ内の気化可能材料および/または加熱要素500によって保持されたウィッキング要素162に引き込まれた気化可能材料に起こり得る。幾つかの実装形態では、上述のように、気化可能材料は、歯部502の1つ以上の縁部に沿って気化することができる。気化器デバイスに流入する空気は、加熱要素500を横切る空気経路に沿って流れ、気化した気化可能材料を加熱要素500から除去する。気化した気化可能材料は、冷却、圧力変化などにより凝縮され、ユーザが吸入するためのエアロゾルとしてマウスピース130を出る。
上述のように、加熱要素500は、ニクロム、ステンレス鋼、または他の抵抗加熱材料などの様々な材料で作られていてもよい。2つ以上の材料の組み合わせを加熱要素500に含めることができ、そのような組み合わせは、加熱要素全体の2つ以上の材料の均一な分布、または2つ以上の材料の相対量が空間的に不均一となっている他の構成の両方を含むことができる。例えば、歯部502は、より抵抗性のある部分を有することができ、それにより、歯部または加熱要素500の他の部分よりも高温になるように設計されている。幾つかの実施形態では、少なくとも(加熱部504内などの)歯部502は、高い伝導性および耐熱性を有する材料を含むことができる。
気化器デバイスが気化可能材料から吸入可能なエアロゾルを生成する典型的なアプローチは、気化可能材料を気化室(または加熱室)で加熱して、気化可能材料を気(または蒸気)相に変換することを伴う。気化室とは一般に、気化器デバイス内の領域または容積を指し、その中で熱源(例えば、伝導、対流および/または放射)が気化可能材料を加熱し、空気と気化した気化可能物との混合物を生成し、気化デバイスのユーザによる吸入用の蒸気を形成する。
気化器デバイスが市場に導入されて以来、遊離液体(つまり、リザーバに保持され、多孔質材料で保持されていない液体)を含む気化器カートリッジが人気を集めている。市場に出回っている製品には、気化器デバイスで蒸気が発生することによって生じる凝縮物を収集する綿パッドが付いている場合と、そのような機構が全くない場合がある。
凝縮による液体は、気道の壁に膜を形成し、マウスピースまで移動してユーザの口の中に漏れる可能性があり、不快な体験を引き起こす可能性がある。壁の膜がマウスピースから漏れない場合でも、空気流に巻き込まれ、ユーザの口と喉に引き込まれ、不快なユーザ体験をもたらす可能性のある大きな液滴を作り出す場合がある。そのような凝縮物を吸収するために綿パッドを使用する際の問題には、綿パッドを気化器デバイスの一部に統合する追加の製造コストと組み立てコストだけでなく、非効率性が含まれる。さらに、凝縮物および/または気化していない気化可能材料の蓄積および損失により、最終的に気化可能材料のすべてを気化室に引き込めなくなり、それによって気化可能材料が無駄になる可能性がある。したがって、改良された気化デバイスおよび/または気化カートリッジが望まれている。
以下でより詳細に説明するように、気化可能材料をエアロゾルに気化させると、幾つかの気化器の1つ以上の内部チャネルおよび出口に沿って(例えばマウスピースに沿って)凝縮物が集まる可能性がある。例えば、そのような凝縮物は、リザーバから引き出され、エアロゾルに形成され、気化器を出る前に凝縮物に凝縮される気化可能材料を含んでもよい。さらに、気化プロセスを回避した気化可能材料も、1つ以上の内部チャネルおよび/または空気出口に沿って蓄積する可能性がある。これにより、凝縮物および/または気化していない気化可能材料がマウスピース出口から出てユーザの口に堆積し、不快なユーザ体験と、普通なら利用可能な吸入可能エアロゾルの量の減少との両方を引き起こす。さらに、凝縮物の蓄積および損失により、最終的に気化可能材料のすべてをリザーバから気化室に引き込めなくなり、それによって気化可能材料が無駄になる可能性がある。例えば、気化可能材料の微粒子が気化室の下流の空気チューブの内部チャネルに蓄積すると、空気流通路の有効断面積が狭くなり、空気の流量が増加し、それによって蓄積された流体に抗力がかかり、その結果、流体が内部チャネルからマウスピース出口を通って引き込まれる可能性が増幅する。これらの問題を改善または克服する様々な特徴およびデバイスを以下に説明する。
上述のように、気化可能材料をリザーバから引き出し、気化可能材料をエアロゾルに気化させると、マウスピースに形成された1つ以上の出口に隣接する場所および/または出口内部に気化可能材料凝縮物が集まる可能性がある。これにより、凝縮物料が出口から出てユーザの口の中に堆積し、不快なユーザ体験と、普通なら利用可能な消費蒸気の量の減少との両方を引き起こす。これらの問題を改善または克服する様々な気化器デバイスの特徴を以下に説明する。例えば、気化器デバイス内の凝縮物を制御するための様々な特徴が本明細書に記載されており、既存のアプローチに対する利点および改善を提供し、本明細書に記載の追加の利点も導入し得る。例えば、マウスピースの出口に隣接して形成または集まる凝縮物を収集および収容し、それによって凝縮物が出口から出るのを防ぐように構成された気化器デバイスの特徴が記載されている。
代替的または追加的に、気化可能材料102をリザーバ140から引き出し、気化可能材料をエアロゾルに気化させると、気化器デバイスの1つ以上のチューブまたは内部チャネル(空気チューブなど)内に凝縮物が集まる可能性がある。以下により詳細に説明するように、凝縮物を捕捉し、気化可能材料微粒子が気化器カートリッジの空気出口から出るのを防ぐように構成された気化器デバイスの特徴について説明する。
用語
本明細書において、機構または要素が別の機構または要素の「上」にあると言及される場合、それは他の機構または要素の上に直接存在するか、介在する機構および/または要素も存在し得る。対照的に、ある機構または要素が別の機構または要素の「直接上」にあると言及される場合、介在する機構または要素は存在しない。機構または要素が別の機構または要素に「接続」、「取り付け」または「結合」されていると言及される場合、他の機構または要素に直接接続、取り付けまたは結合でき、あるいは介在する機構または要素が存在する場合があることも理解されよう。対照的に、ある機構または要素が別の機構または要素に「直接接続」、「直接取り付け」または「直接結合」されていると言及される場合、介在する機構または要素は存在しない。
一実施形態に関して説明または図示したが、そのように説明または図示した機構および要素は、他の実施形態に適用することができる。また、別の機構に「隣接して」配置される構造または機構への言及は、隣接する機構に重なるまたはその基礎となる部分を有し得ることも当業者には理解されよう。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態および実装を説明するためだけのものであり、限定することを意図するものではない。例えば、本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、特に明記しない限り、複数形も含むことを意図している。さらに、「含む」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた機構、ステップ、操作、要素、および/または構成要素の存在を述べているが、1つ以上の他の機構、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことを理解されたい。本明細書で使用される「および/または」という用語は、列挙された関連項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを含み、「/」と略される場合がある。
上記の説明および特許請求の範囲において、「少なくとも1つ」または「1つ以上」などの語句が出現し、その後に要素または機構の連結リストが続く場合がある。「および/または」という用語は、2つ以上の要素または機構のリストにも現れる場合がある。それが使用される文脈によって暗黙的または明示的に否定されない限り、そのような語句は、リストされた要素または機構のいずれかを個別に、または列挙された要素または機構のいずれかを他の列挙された要素または機構のいずれかと組み合わせて意味することを意図している。例えば、「AとBの少なくとも1つ」、「AとBの1つ以上」、および「Aおよび/またはB」という語句は、それぞれ「A単独、B単独、またはAとBが一緒に」を意味する。同様の解釈は、3つ以上の項目を含むリストにも適用される。例えば、「A、BおよびCの少なくとも1つ」、「A、BおよびCの1つ以上」、および「A、Bおよび/またはC」という語句は、それぞれ「A単独、B単独、C単独、AとBが一緒に、AとCが一緒に、BとCが一緒に、またはAとBとCが一緒に」を意味する。上記および特許請求の範囲における「に基づいて」という用語の使用は、「少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図しており、そのため、列挙されていない機構または要素も許容される。
「前方」、「後方」、「下方」、「下に」、「下部」、「上に」、「上部」などのような空間的に相対的な用語は、本明細書では、説明を容易にするために、図に示すように、1つの要素または機構の別の要素または機構との関係を説明するために使用される。空間的に相対的な用語は、図に示された向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図していることが理解されよう。例えば、図のデバイスが上下逆になっている場合、他の要素または機能の「下方」または「下」に記載されている要素は、他の要素または機構の「上」に配向され得る。したがって、例示的な用語「下」は、上と下の両方の向きを含むことができる。デバイスは、他へと方向付けられ(90度または他の方向に回転して)、それに応じて本明細書で使用される空間的に相対的な記述子が解釈されてもよい。同様に、用語「上方に」、「下方に」、「垂直に」、「水平に」などは、特に明記しない限り、説明のためだけに本明細書で使用される。
「第1」および「第2」という用語は、様々な機構/要素(ステップを含む)を説明するために本書で使用される場合があるが、これらの機構/要素は、文脈がそうでないことを示さない限り、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある機構/要素を別の機構/要素と区別するために使用される場合がある。したがって、本明細書で提供される教示から逸脱することなく、以下に説明する第1の機構/要素を第2の機構/要素と呼ぶことができ、同様に、以下に説明する第2の機構/要素を第1の機構/要素と呼ぶことができる。
例で使用されるものを含む本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、および特に明示的に指定されない限り、すべての数字は、用語が明示的に表示されない場合でも、「約」または「およそ」という単語が前にあるように読むことができる。「約」または「およそ」という語句は、大きさおよび/または位置を説明するときに使用され、説明された値および/または位置が値および/または位置の妥当な予想範囲内であることを示す。例えば、数値は、指定された値(または値の範囲)の±0.1%、指定された値(または値の範囲)の±1%、指定された値(または値の範囲)の±2%、指定された値(または値の範囲)の±5%、指定された値(または値の範囲)の±10%などである値を有してもよい。本明細書で与えられる数値は、文脈がそうでないことを示さない限り、約またはほぼその値を含むことも理解されるべきである。
例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。本明細書に列挙された任意の数値範囲は、その中に含まれるすべての部分範囲を含むことを意図している。当業者によって適切に理解されるように、ある値が開示された場合、「その値以下」、「その値以上」および値間の可能な範囲も開示されていることも理解される。例えば、値「X」が開示された場合、「X以下」および「X以上」(例えば、ここでXは数値である)も開示されている。また、本願全体で、データは幾つかの様々な形式で提供され、このデータは終了点と開始点、およびデータポイントの任意の組み合わせの範囲を表すことも理解される。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示されている場合、10および15の間だけでなく、10より大きくかつ15より大きく、10以上かつ15以上、10未満かつ15未満、10以下かつ15以下、および10と等しくかつ15と等しいことが、開示されていると理解されたい。また、2つの特定の数の間の各数も開示されていることが理解される。例えば、10と15が開示されている場合、11、12、13、14も開示されている。
様々な例示的な実施形態が上述されているが、本明細書の教示から逸脱することなく、幾つかの変更のいずれかが様々な実施形態に対して行われてもよい。例えば、説明された様々な方法ステップが実行される順序は、代替実施形態ではしばしば変更され得、他の代替実施形態では、1つ以上の方法ステップは完全にとばされ得る。様々なデバイスおよびシステムの実施形態の選択的特徴は、幾つかの実施形態に含まれ、他の実施形態には含まれない場合がある。したがって、前述の説明は主に例示目的で提供されており、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書で説明する主題の1つ以上の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な態様または特徴は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイスおよび少なくとも1つの出力デバイスとのデータおよび命令の送受信のために接続された、特殊用途または汎用であり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能な1つ以上のコンピュータプログラムでの実装を含むことができる。プログラマブルシステムまたはコンピューティングシステムには、クライアントおよびサーバが含まれる。通常、クライアントおよびサーバは互いに遠隔にあり、典型的には通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、相互にクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも呼ばれ、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高レベルの手続型言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理プログラミング言語、および/またはアセンブリ/マシン言語で実装できる。
本明細書で使用される「機械可読媒体」という用語は、機械命令および/またはデータを、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含むプログラム可能なプロセッサへ提供するために使用される、例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)などのコンピュータプログラム製品、装置および/またはデバイスを指す。
「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラム可能なプロセッサに提供するために使用される信号を指す。機械可読媒体は、例えば、非一時的ソリッドステートメモリまたは磁気ハードドライブまたは任意の同等の記憶媒体のように、そのような機械命令を非一時的に記憶することができる。機械可読媒体は、例えば、プロセッサキャッシュまたは1つ以上の物理プロセッサコアに関連する他のランダムアクセスメモリのように、そのような機械命令を一時的方法で代替的または追加的に記憶することができる。
本明細書に含まれる例および図は、限定ではなく例示として、開示された主題が実施され得る特定の実施形態を示す。上述のように、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用したり、そこから導出したりすることができる。開示された主題のそのような実施形態は、実際に1つより多くの発明または発明の概念が開示されていても、単に便宜上、そして本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念に自発的に限定することを意図することなく、「発明」という用語によって個々にまたは集合的に本明細書で参照され得る。
したがって、本明細書では特定の実施形態を図示し説明したが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成を、示された特定の実施形態に置き換えることができる。本開示は、様々な実施形態のあらゆる適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態の組み合わせ、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態は、上記の説明を検討することにより当業者には明らかであろう。
開示された主題は、1つ以上の特徴または実施形態を参照してここに提供された。当業者は、本明細書で提供される例示的な実施形態の詳細な性質にかかわらず、一般に意図される範囲を限定または逸脱することなく、変更および修正を前記実施形態に適用できることを認識するであろう。本明細書で提供される実施形態のこれらおよび様々な他の適応および組み合わせは、開示する要素および特徴、ならびにそれらの同等物の完全なセットによって定義される開示された主題の範囲内である。
この特許文書の開示の一部には、著作権保護の対象となる資料が含まれている場合がある。所有者は、特許商標庁の特許ファイルまたは記録に記載されているように、特許文書または特許開示のいずれかによる複製を拒否することはないが、すべての著作権を留保する。ここで参照される特定のマークは、出願人、譲受人、または出願人または譲受人と提携または非提携の第三者の慣習法または登録商標である場合がある。これらのマークの使用は、一例として授権的な開示を提供するためのものであり、開示された主題の範囲をそのようなマークに関連する資料に排他的に限定するものと解釈されない。
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月14日に出願された「気化器デバイス用のカートリッジ」と題する米国仮特許出願第62/915,005号明細書の優先権および利益を主張し、また、2019年10月17日に出願された「気化器デバイス用のカートリッジ」と題する米国特許出願第16/656,360号明細書の優先権および利益を主張するものであり、各出願の全体は許可されている範囲で本明細書に参照により組み込まれるものとする。

Claims (89)

  1. 気化器内の貯蔵室と隣接するオーバーフロー容積との間の液状の気化可能材料の流れを制御するためのマイクロ流体ゲートであって、前記マイクロ流体ゲートは、
    前記貯蔵室とコレクタの前記オーバーフロー容積とを接続する複数の開口部であって、前記複数の開口部は、第1のチャネルおよび第2のチャネルに接続し、前記第1のチャネルは、前記第2のチャネルよりも高い毛細管駆動を有する、複数の開口部と、
    前記複数の開口部間のピンチオフ点と
    を備える、マイクロ流体ゲート。
  2. 前記マイクロ流体ゲートは、前記貯蔵室と前記コレクタとの間に、前記貯蔵室に面する第1の側が、前記コレクタに面する第2のより丸みを帯びた側よりも平らな開口の縁を備える、請求項1記載のマイクロ流体ゲート。
  3. カートリッジハウジングへの挿入用に構成されたコレクタであって、前記コレクタは、
    前記気化器カートリッジハウジングの貯蔵室と流体連通する液状の気化可能材料の容積を保持するように構成された毛細管構造を備え、前記毛細管構造は、前記コレクタの前記毛細管構造を充填し空にする間に空気と液体とが互いにバイパスするのを防ぐように構成されたマイクロ流体機構を備える、
    コレクタ。
  4. 請求項1または2記載のマイクロ流体ゲートをさらに備える、請求項3記載のコレクタ。
  5. 前記貯蔵室と、前記液状の気化可能材料を気相状態に変換するように構成されたアトマイザとの間に流体接続を提供する一次通路をさらに備え、前記一次通路は、前記コレクタの構造を通って形成される、請求項3または4記載のコレクタ。
  6. 前記毛細管構造は、前記マイクロ流体機構を備える二次通路を備え、前記マイクロ流体機構は、前記二次通路の断面積を完全に覆うメニスカスのみで前記液状の気化可能材料が前記二次通路の長さに沿って移動できるように構成される、請求項3から5までのいずれか1項記載のコレクタ。
  7. 前記断面積は、前記二次通路の壁を形成する材料および前記液状の気化可能材料の組成のために、前記液状の気化可能材料が前記二次通路の全周の周りで前記二次通路を優先的に濡らすほど十分に小さい、請求項6記載のコレクタ。
  8. 前記貯蔵室および前記コレクタは、前記貯蔵室内の前記液状の気化可能材料と接触する前記コレクタ内における前記液状の気化可能材料の連続したカラムを維持するように構成されており、これにより、周囲の圧力に対する前記貯蔵室内の圧力の低下によって、前記コレクタ内の前記液状の気化可能材料の前記連続したカラムが少なくとも部分的に前記貯蔵室内へと引き戻される、請求項3から7までのいずれか1項記載のコレクタ。
  9. 前記二次通路は、複数の離間した狭窄点を含み、前記狭窄点は、前記狭窄点間の前記二次通路の部分よりも小さい断面積を有する、請求項6から8までのいずれか1項記載のコレクタ。
  10. 前記狭窄点は、前記二次通路に沿って前記貯蔵室に向けられたより平坦な表面と、前記二次通路に沿って前記貯蔵室から離れるように向けられたより丸みを帯びた表面とを有する、請求項9記載のコレクタ。
  11. 気化器カートリッジであって、
    カートリッジハウジングと、
    前記カートリッジハウジング内に配置され、液状の気化可能材料を収容するように構成された貯蔵室と、
    空気が前記カートリッジハウジング内の内部空気流経路に入ることができるように構成された入口と、
    前記液状の気化可能材料の少なくとも一部を吸入可能な状態に変換するように構成されたアトマイザと、
    請求項3から10までのいずれか1項記載のコレクタと
    を備える、気化器カートリッジ。
  12. 前記アトマイザは、
    前記内部空気流経路内に位置決めされ、前記貯蔵室と流体連通するウィッキング要素であって、前記ウィッキング要素は、毛細管作用の下で前記貯蔵室から前記液状の気化可能材料を引き出すように構成される、ウィッキング要素と、
    前記ウィッキング要素の加熱が、前記貯蔵室から引き出された前記液状の気化可能材料の少なくとも一部の気相状態への変換をもたらし得るように位置決めされた加熱要素と
    を備える、請求項11記載の気化器カートリッジ。
  13. 前記吸入可能な状態は、前記液状の気化可能材料の少なくとも一部を前記気相状態から凝縮することによって形成されるエアロゾルを含む、請求項12記載の気化器カートリッジ。
  14. 前記カートリッジハウジングは、開放した第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部とを有するモノリシック中空構造を備える、請求項11から13までのいずれか1項記載の気化器カートリッジ。
  15. 前記コレクタは、前記モノリシック中空構造の前記第1の端部内に挿入可能に受容される、請求項14記載の気化器カートリッジ。
  16. 気化器本体と、請求項11から15までのいずれか1項記載の前記気化器カートリッジとを備える気化器において、前記気化器本体と前記気化器カートリッジとは、分離可能に取り付け可能とされて前記気化器を形成する。
  17. 前記気化器デバイスは、前記加熱要素の少なくとも一部を取り囲むように構成されかつウィックハウジングの本体から加熱部を断熱するように構成された熱シールドをさらに備え、前記ウィックハウジングは、前記ウィッキング要素および前記加熱要素の少なくとも一部を取り囲むように構成される、請求項11から16までのいずれか1項記載の気化器カートリッジ。
  18. 液状の気化可能材料とともに使用するための気化器のコレクタ構成要素であって、前記コレクタ構成要素は、
    流体通路と、
    前記流体通路の第1の端部に配置され、前記気化器の外部の周囲空気と流体連通するように構成された外側ポートと、
    前記第1の端部の遠位の前記流体通路の第2の端部に配置され、前記流体通路と前記液状の気化可能材料を収容するように構成された前記気化器のリザーバとの間の流れを管理するように構成された制御ベントであって、前記制御ベントは、
    空気が前記制御ベントに隣接する前記流体通路内にあり、かつ、前記リザーバ内の空隙容積が前記気化器の外部の前記周囲空気よりも低い圧力にある場合における前記リザーバ内への気泡のピンチオフに対する第1の流体抵抗と、
    前記リザーバ内の前記空隙容積が前記気化器の外部の前記周囲空気よりも高い圧力にある場合に、前記液状の気化可能材料が前記制御ベントを通って前記流体通路に入ることを可能にする第2の流体抵抗と
    を少なくとも提供するように構成された、制御ベントと、
    貯蔵室に貯蔵された前記気化可能材料が、オーバーフロー容積に位置決めされたウィックハウジングに置かれたウィックに向かって流れることを可能にする第1のチャネルの形態で実装された少なくとも第1のウィック供給部と
    を備え、
    前記制御ベントは、前記貯蔵室内の圧力が前記気化可能材料を前記ウィックハウジングに溢れさせる点に上昇するのを防ぐために、前記貯蔵室内の平衡状態を維持する、
    コレクタ構成要素。
  19. 前記平衡状態は、前記貯蔵室が前記オーバーフロー容積の前記通路と連通する前記制御ベントの開口部において液体シールを確立することにより維持される、請求項18記載のコレクタ構成要素。
  20. 前記液体シールは、前記オーバーフロー容積の前記通路に通じる前記制御ベントの一部に前記気化可能材料のメニスカスが形成されるのに十分な毛細管圧を維持することにより、前記ベントにおいて確立されて維持される、請求項19記載のコレクタ構成要素。
  21. 前記気化可能材料のメニスカスの前記毛細管圧は、前記制御ベントを構成する一次チャネルおよび二次チャネルを形成するV字形の構造により制御され、これにより、前記一次チャネルまたは前記二次チャネルのうちの1つの少なくともピンチオフ点が制御される、請求項20記載のコレクタ構成要素。
  22. 前記一次チャネルおよび前記二次チャネルはテーパ形状であり、これにより、前記メニスカスが後退し続ける際に前記一次チャネルの毛細管駆動が前記二次チャネルの毛細管駆動よりも大きく減少する、請求項21記載のコレクタ構成要素。
  23. 前記一次チャネルおよび前記二次チャネルの前記毛細管駆動が徐々に減少することにより、前記貯蔵室内に維持されるヘッドスペースの部分真空が減少する、請求項22記載のコレクタ構成要素。
  24. 前記一次チャネルおよび前記二次チャネルの前記毛細管駆動が互いに徐々に減少する結果、前記一次チャネルの排出圧力が、前記二次チャネルの排出圧力を下回る、請求項23記載のコレクタ構成要素。
  25. 前記一次チャネルのメニスカスは前記一次チャネルの前記排出圧力が変化した際に排出を続け、一方、前記二次チャネルのメニスカスは静止したままである、請求項24記載のコレクタ構成要素。
  26. 前記一次チャネルの接触角の後退を伴う前記排出圧力は、前記二次チャネルの接触角の前進を伴うフラッディング圧力よりも低くなり、その結果、前記一次および二次チャネルが気化可能材料で充填され得る、請求項25記載のコレクタ構成要素。
  27. 前記貯蔵室内の圧力の増加に応じて、気化可能材料は、前記ベントを通って前記コレクタの通路に流れ込み、前記ベントは、常に前記液体シールを維持するように構成される、請求項26記載のコレクタ構成要素。
  28. 気化器デバイス用のカートリッジであって、
    リザーバ障壁によって画定されたリザーバ室を含むリザーバであって、前記リザーバは、前記リザーバ室内に気化可能材料を収容するように構成される、リザーバと、
    前記リザーバと連通している気化室であって、前記リザーバ室から前記気化室に前記気化可能材料を引き込んで加熱要素によって気化させるように構成されたウィッキング要素を含む、気化室と、
    前記気化室を通って延在する空気流通路と、
    前記空気流通路に隣接する少なくとも1つの毛細管チャネルであって、前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、流体を受け取り、毛細管作用により第1の位置から第2の位置に前記流体を導くように構成される、少なくとも1つの毛細管チャネルと
    を備える、カートリッジ。
  29. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルのサイズがテーパ状になっている、請求項28記載のカートリッジ。
  30. 前記サイズがテーパ状であると、前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルを通る毛細管駆動が増加する、請求項29記載のカートリッジ。
  31. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、上壁と下壁とによって画定される、請求項28から30までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  32. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルは、ウィックと流体連通する、請求項28から31までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  33. 前記第1の位置は、前記空気流通路の端部およびマウスピースに隣接する、請求項28から32までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  34. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルは、流体凝縮物を収集する、請求項28から33までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  35. 気化器デバイスであって、
    気化可能材料を加熱するように構成された加熱要素を含む気化器本体と、
    前記気化器本体に取り外し可能に結合されるように構成されたカートリッジと
    を備え、前記カートリッジは、
    リザーバ障壁によって画定されたリザーバ室を含むリザーバであって、前記リザーバは、前記リザーバ室内に前記気化可能材料を収容するように構成される、リザーバと、
    前記リザーバと連通している気化室であって、前記リザーバ室から前記気化室に前記気化可能材料を引き込んで前記加熱要素によって気化させるように構成されたウィッキング要素を含む、気化室と、
    前記気化室を通って延在する空気流通路と、
    前記空気流通路に隣接する少なくとも1つの毛細管チャネルであって、前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、流体を受け取り、毛細管作用により第1の位置から第2の位置に前記流体を導くように構成される、少なくとも1つの毛細管チャネルと
    を備える、気化器デバイス。
  36. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルのサイズがテーパ状になっている、請求項35記載の気化器デバイス。
  37. 前記サイズがテーパ状であると、前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルを通る毛細管駆動が増加する、請求項36記載の気化器デバイス。
  38. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、上壁と下壁とによって画定される、請求項35から37までのいずれか1項記載の気化器デバイス。
  39. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルは、ウィックと流体連通する、請求項35から38までのいずれか1項記載の気化器デバイス。
  40. 前記第1の位置は、前記空気流通路の端部およびマウスピースに隣接する、請求項39記載の気化器デバイス。
  41. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルは、流体凝縮物を収集する、請求項35から40までのいずれか1項記載の気化器デバイス。
  42. 気化デバイスのカートリッジの少なくとも1つの毛細管チャネルの第1の毛細管チャネル内の凝縮物を収集するステップであって、前記少なくとも1つの毛細管チャネルのそれぞれが、流体を受け取り、毛細管作用により前記流体を第1の位置から第2の位置に導くように構成され、前記カートリッジは、
    リザーバ障壁によって画定されたリザーバ室を含むリザーバであって、前記リザーバは、前記リザーバ室内に気化可能材料を収容するように構成される、リザーバと、
    前記リザーバと連通している気化室であって、前記リザーバ室から前記気化室に前記気化可能材料を引き込んで加熱要素によって気化させるように構成されたウィッキング要素を含む、気化室と、
    前記気化室を通って延在する空気流通路であって、前記少なくとも1つの毛細管チャネルが隣接する、空気流通路と
    を備えている、ステップと、
    収集された前記凝縮物を前記気化室に向けて、前記第1の毛細管チャネルに沿って導くステップと
    を備える、方法。
  43. 収集された前記凝縮物を前記気化室で気化させることをさらに含む、請求項42記載の方法。
  44. 前記第1の毛細管チャネルのサイズがテーパ状になっている、請求項42から43までのいずれか1項記載の方法。
  45. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルの各毛細管チャネルは、上壁と下壁とによって画定される、請求項42から44までのいずれか1項記載の方法。
  46. 前記少なくとも1つの毛細管チャネルは、ウィックと流体連通する、請求項42から45までのいずれか1項記載の方法。
  47. 前記第1の位置は、前記空気流通路の端部およびマウスピースに隣接する、請求項42から46までのいずれか1項記載の方法。
  48. 気化器であって、
    液状の気化可能材料を収容するように構成されたリザーバであって、前記リザーバは、少なくとも1つの壁によって少なくとも部分的に画定され、前記リザーバは、貯蔵室およびオーバーフロー容積を備え、リザーバと、
    前記オーバーフロー容積に配置されたコレクタであって、前記コレクタは、前記貯蔵室と流体連通する前記液状の気化可能材料の容積を保持するように構成された毛細管構造を備え、前記毛細管構造は、前記コレクタの充填および排出中に空気と液体とが互いにバイパスするのを防ぐように構成されたマイクロ流体機構を備える、コレクタと
    を備える、気化器。
  49. 前記貯蔵室と、前記液状の気化可能材料を気相状態に変換するように構成されたアトマイザとの間に流体接続を提供する一次通路をさらに備える、請求項48記載の気化器。
  50. 前記一次通路は、前記コレクタの構造を通って形成される、請求項49記載の気化器。
  51. 前記一次通路は、前記液状の気化可能材料が、前記貯蔵室から前記アトマイザのウィッキング要素に向かって流れることを可能にするように構成された第1のチャネルを備え、前記第1のチャネルは、前記第1のチャネル内の液体が前記第1のチャネルの残りをブロックする気泡をバイパスできるように構成された少なくとも1つの不規則性を持つ断面形状を有する、請求項49または50記載の気化器。
  52. 前記断面形状は十字に似ている、請求項51記載の気化器。
  53. 前記毛細管構造は、前記マイクロ流体機構を備える二次通路を備え、前記マイクロ流体機構は、前記二次通路の断面積を完全に覆うメニスカスのみで前記液状の気化可能材料が前記二次通路の長さに沿って移動できるように構成される、請求項48から52までのいずれか1項記載の気化器。
  54. 前記断面積は、前記二次通路の壁を形成する材料および前記液状の気化可能材料の組成のために、前記液状の気化可能材料が前記二次通路の全周の周りで前記二次通路を優先的に濡らすほど十分に小さい、請求項53記載の気化器。
  55. 前記貯蔵室および前記コレクタは、前記貯蔵室内の前記液状の気化可能材料と接触する前記コレクタ内における前記液状の気化可能材料の連続したカラムを維持するように構成されており、これにより、周囲の圧力に対する前記貯蔵室内の圧力の低下によって、前記コレクタ内の前記液状の気化可能材料の前記連続したカラムが少なくとも部分的に前記貯蔵室内へと引き戻される、請求項48から54までのいずれか1項記載の気化器。
  56. 前記二次通路は、複数の離間した狭窄点を含み、前記狭窄点は、前記狭窄点間の前記二次通路の部分よりも小さい断面積を有する、請求項53から55までのいずれか1項記載の気化器。
  57. 前記狭窄点は、前記二次通路に沿って前記貯蔵室に向けられたより平坦な表面と、前記二次通路に沿って前記貯蔵室から離れるように向けられたより丸みを帯びた表面とを有する、請求項56記載の気化器。
  58. 前記コレクタと前記貯蔵室との間にマイクロ流体ゲートをさらに備え、前記マイクロ流体ゲートは、前記貯蔵室と前記コレクタとの間に、前記貯蔵室に面する第1の側が前記コレクタに面する第2のより丸みを帯びた面よりも平らな開口の縁を備える、請求項48から57までのいずれか1項記載の気化器。
  59. 前記マイクロ流体ゲートは、前記貯蔵室と前記コレクタとを接続する複数の開口部と、前記複数の開口部間のピンチオフ点とを含み、前記複数の開口部は、第1のチャネルおよび第2のチャネルを備え、前記第1のチャネルは、前記第2のチャネルよりも高い毛細管駆動を有する、請求項58記載の気化器。
  60. 前記ピンチオフ点に到達する気液気化可能材料のメニスカスは、気泡が形成されて前記貯蔵室内の前記液状の気化可能材料に逃げるように、前記第1のチャネルのより高い前記毛細管駆動により前記第2のチャネルに向けられる、請求項59記載の気化器。
  61. 前記液状の気化可能材料は、プロピレングリコールおよび植物性グリセリンのうちの1つ以上を含む、請求項48から60までのいずれか1項記載の気化器。
  62. マイクロ流体圧力均一化用の装置であって、
    ベントに流体接続された第1の毛細管チャネルと、
    貯蔵室に流体接続された第2の毛細管チャネルと、
    上壁と下壁とを含む高駆動チャネルであって、毛細管駆動チャネルが第3の狭窄点を起点として前記上壁と前記下壁との間で第1の毛細管チャネルと第2の毛細管チャネルとに向かって外向きに発散する、高駆動チャネルと
    を備える、デバイス。
  63. 前記第1の毛細管チャネルは、前記高駆動チャネルをオーバーフローチャネルに流体接続する、請求項62記載のデバイス。
  64. 前記オーバーフローチャネルは、前記第1の毛細管チャネルを前記ベントに流体接続する、請求項63記載のデバイス。
  65. 前記第3の狭窄点は、前記高駆動チャネルおよび前記貯蔵室に流体接続する、請求項62から64までのいずれか1項記載のデバイス。
  66. 前記高駆動チャネルは、前記上壁と前記下壁との間に画定された0~21度のテーパ角を有する、請求項62から65までのいずれか1項記載のデバイス。
  67. 前記テーパ角は約20度である、請求項66記載のデバイス。
  68. 単一チャネルが、前記高駆動チャネルを形成する、請求項62から67までのいずれか1項記載のデバイス。
  69. 前記高駆動チャネルは、その中に障害物を有しない、請求項62から68までのいずれか1項記載のデバイス。
  70. 前記上壁は、前記第3の狭窄点から前記第2の毛細管チャネルまで延在している、請求項62から69までのいずれか1項記載のデバイス。
  71. 前記下壁は、前記第3の狭窄点から前記第1の毛細管チャネルまで延在している、請求項62から70までのいずれか1項記載のデバイス。
  72. 前記高駆動チャネルは、気体の泡を前記貯蔵室に放出する圧力均一化イベントの後に、前記第1の毛細管チャネルおよび前記第2の毛細管チャネルを液体でシールするように構成される、請求項62から71までのいずれか1項記載のデバイス。
  73. 前記液体は、前記上壁の表面または前記下壁の表面と90度未満の接触角を形成する、請求項72記載のデバイス。
  74. 前記上壁の表面または前記下壁の表面との前記接触角は70度~90度である、請求項73記載のデバイス。
  75. 前記上壁の表面または前記下壁の表面との前記接触角は75度~85度である、請求項74記載のデバイス。
  76. 前記液体は気化可能材料であり、前記気体は空気である、請求項62から75までのいずれか1項記載のデバイス。
  77. 前記気化可能材料はニコチン製剤を含む、請求項76記載のデバイス。
  78. マイクロ流体圧力均一化用のデバイスを含む気化器用のカートリッジであって、
    気化可能液体を保持するように構成された貯蔵室を含むカートリッジハウジングと、
    ベントに流体接続された第1の毛細管チャネルと、
    貯蔵室に流体接続された第2の毛細管チャネルと、
    前記貯蔵室に流体接続された第3の狭窄点と、
    高駆動チャネルであって、前記高駆動チャネルは、前記第3の狭窄点を起点とし、前記第1の毛細管チャネルと前記第2の毛細管チャネルとに向かって外向きに発散し、前記高駆動チャネルは、気体の泡を前記貯蔵室に放出する圧力均一化イベントの後に、前記第1の毛細管チャネルおよび前記第2の毛細管チャネルを流体的にシールするように構成される、高駆動チャネルと
    を備える、気化器用のカートリッジ。
  79. 前記第1の毛細管チャネルは、前記高駆動チャネルをオーバーフローチャネルに流体接続する、請求項78記載のカートリッジ。
  80. 前記オーバーフローチャネルは、前記第1の毛細管チャネルを前記ベントに流体接続する、請求項79記載のカートリッジ。
  81. 前記第3の狭窄点は、前記高駆動チャネルおよび前記貯蔵室に流体接続する、請求項78から80までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  82. 前記高駆動チャネルは、上壁と下壁との間に画定された0~21度のテーパ角を有する、請求項78から81までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  83. 前記テーパ角は約20度である、請求項82記載のカートリッジ。
  84. 単一チャネルが、前記高駆動チャネルを形成する、請求項78から83までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  85. 前記高駆動チャネルは、その中に障害物を有しない、請求項78から84までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  86. 前記上壁は、前記第3の狭窄点から前記第2の毛細管チャネルまで延在している、請求項78から85までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  87. 前記下壁は、前記第3の狭窄点から前記第1の毛細管チャネルまで延在している、請求項78から86までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  88. 前記高駆動チャネルは、気体の泡を前記貯蔵室に放出する圧力均一化イベントの後に、前記第1の毛細管チャネルおよび前記第2の毛細管チャネルを前記気化可能液体でシールするように構成される、請求項78から87までのいずれか1項記載のカートリッジ。
  89. 気化可能材料はニコチン製剤を含む、請求項78から88までのいずれか1項記載のカートリッジ。
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