JP2022551326A - リグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法及びその方法によって得られる複合材料 - Google Patents

リグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法及びその方法によって得られる複合材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、以下の工程を含むリグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法に関し、・解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物を得る(S1)こと;・前記繊維状混合物を樹脂と混合(S2)して、複合混合物を形成すること;及び・前記複合混合物を硬化(S3)して、それによって、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料を形成すること。この製造方法の好ましい用途は、MDF等の繊維板の製造である。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維ベースの複合材料の製造方法に関する。本発明は、より具体的には、タンパク質源及び樹脂を含む接着剤によって結合された繊維を含む繊維ベースの複合材料を製造するための方法に関する。
樹脂である接着剤又は樹脂を含む接着剤を利用する既知の製造方法では、接着剤部分は液体状態から固体状態に硬化する。接着剤は、相変化によって、又は接着剤の化学的若しくは物理化学的変化によって、空気中又は複合材料の別の部分への水の損失によって硬化することができる。
接着剤組成物は、チップ板、繊維板、及び関連する複合木材製品等の複合材料を製造するために、木材製品業界で広く使用されている。接着剤組成物は、人工木材複合材の製造にも使用される。伝統的に、これらの木材複合材は、尿素ホルムアルデヒド(UF)樹脂又はフェノールホルムアルデヒド(PF)樹脂を使用して製造されてきた。最近では、高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(PMDI)がこれらの複合材料の製造に使用されている。UF樹脂、PF樹脂、及びPMDIは石油原料から作られ、硬化を促進するために高温条件を必要とする場合がある。例えば、複合材料を形成するために混合物に圧力をかけながら、樹脂-木材の混合物を、100℃超の温度、そしてしばしば200℃超の温度に加熱する。
複合材料産業、特に生体材料が使用される多くの接着剤は、水性である。この状況では、水は接着剤成分を溶解又は分散させるための主成分として機能する。例えば、尿素-ホルムアルデヒド(UF)接着剤は、多くの場合、溶液の形で提供される。
中密度繊維板(MDF)等の繊維板の製造は、繊維ベースの複合材料を製造するための方法の主な用途の1つである。中密度繊維板(MDF)、及び高密度繊維板(HDF)、低密度繊維板(LDF)、超低密度繊維板(ULDF)等の他のタイプの繊維板は、一般的にリグノセルロース材料、特に木材から、以下にまとめた方法に従って得られる。
繊維板(例えば、MDF、HDF、LDF又はULDF)プロセスの最初の工程は、木材の処理であり、これは通常、樹皮除去、チップへの丸太の破砕、及びチップ/樹皮処理のシステムを含む。この工程では、木材チップが石やその他の汚染物質から分離される。次の工程は、繊維の準備であり、これは、チップウォッシャー、スチームビン、予熱器、及びリファイナー又はデファイブレーター等の解繊装置で木材チップを処理することを含む。スチームビンでは、木材チップを蒸気で約80~95℃の温度に加熱し、プラグスクリューで搬送し、チップから水を絞り出してから予熱器に入れる。予熱器では、チップが約160℃の温度に加熱され、繊維が柔らかくなり、分離しやすくなる。次に、軟化したチップは輸送され、(通常はネジを介して)デファイブレーターに導入され、最大8バールの蒸気圧の下で、2つの金属部材(例えば、ディスク又はプレート)の間で、繊維に粉砕される。繊維は、蒸気と共にリファイナーからいわゆるブローラインに流れ込み、そこで木繊維が樹脂処理される。すなわち、熱硬化性樹脂がスプレーされる。得られた繊維は、例えば、1つ又は2つの乾燥サイクロン及びZ-シフターで乾燥される。サイクロンでは、繊維を高温の煙道ガス又は蒸気で乾燥させて、5%~10%の含水率を達成する。Z-シフターは、成形段階の前に、繊維の汚染物質を洗浄する。成形段階で、樹脂処理繊維はマットに成形され、ホットプレスに入る前にコールドプリプレスに入る。最終の段階は処理であり、ここでは、繊維板は、出荷される前に、所望の寸法にカットされ、冷却され、そして積み重ねられる。
このような方法及びそれを実行するために使用できる産業用機器は、例えば次に説明される:「Wood-Based Panels - An Introduction for Specialists」、COST Office、2010年、ブルネル大学出版社発行、ISBN 978-1-902316-82-6、及びHalvarsson、S.著、「Manufacture of straw MDF and fibreboard」、技術の博士論文、Sundsvall, 2010年。
特定の既知の繊維ベースの材料では、木繊維は、わら繊維(小麦、米、又はトウモロコシ繊維)等の他の天然繊維に置き換えられている。例えば、US5663221は、木繊維ベースの補強材の代わりに、ヒマワリの殻を使用してMDF板を作成することを開示している。この先行文献に開示されている方法によれば、使用される原材料は、木質MDFの製造に使用されるものと同様の手順を行う。この先行文献の目的は、木材ベースの板の製造に比べて、MDF板の製造のためのエネルギー消費を削減することである。
WO00/06650は、ヒマワリ、菜種、大豆等の繊維を含む植物材料と結合剤から得られる複合材料を開示している。但し、この先行文献は、熱可塑性方法に関するものである。
繊維ベースの複合材料を製造するための既知方法のいくつかでは、大豆等のタンパク質原料が使用される。より具体的には、大豆タンパク質分離物又は大豆粉等のタンパク質源は、硬化剤と組み合わせて使用される。
US630699は、大豆粉と架橋剤を含む大豆ベースの接着剤樹脂、すなわちPF樹脂、及びこの接着剤の製造方法を開示している。この方法は、大豆粉の水溶液(水性液体、通常は水への粉の分散)を提供し、接着性樹脂が形成されるように、大豆粉を架橋するのに有効な条件下で溶液に架橋剤を加えることを含む。この接着剤は、繊維板の製造に使用できる。より一般的には、粒子状植物材料及び大豆ベースの接着性樹脂を含む複合製品が開示されている。
同様に、WO2009/048598は、タンパク質の水性混合物、架橋剤としてのポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE)樹脂、及び非尿素希釈剤(水中で低粘度を提供する低揮発性水溶性化合物)を含むリグノセルロース複合体用の接着剤を開示している。
WO2009/048598は、タンパク質の水性混合物、架橋剤としてのポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE)樹脂、及び非尿素希釈剤(水中で低粘度を提供する低揮発性水溶性化合物)を含むリグノセルロース複合体用の接着剤を開示している。
しかしながら、そのようなタンパク質植物粉末又は小麦粉を樹脂と共に水に分散させた水溶液を使用する方法は、水を消費し、接着剤の粘度の問題を引き起こす可能性がある。それらはまた、特に過剰な量の水が繊維にもたらされる可能性があるため、製造方法の問題をもたらす可能性がある。これには、プレスする前に繊維にもたらされる所望の量の水を得るために追加の乾燥を行う必要がある。水性分散液を使用するには、植物材料を粉砕してから、植物粉末を水性液体(水等)と混合する必要があるため、このような方法はまた、複雑でコスト率が高い。分散が複合材料の製造サイトで直接行われるか、又はサプライヤーから購入されるかに関わらず、それは高価な製品である。分散液を購入するとき、分散液の貯蔵寿命を管理する必要があり、コストの原因となり得る。
WO2016/141126は、タンパク質源及び硬化剤、すなわちPAE樹脂を含む接着剤で結合されるリグノセルロースベースの複合材料を調製するための方法を開示している。この方法によれば、粉末の又は「乾燥の」(例えば、小麦粉)タンパク質源は、リグノセルロース材料を硬化剤(樹脂)と混合した後、かつその混合とは別に、リグノセルロース材料と混合される。
そのような方法はまた、植物粉末の生産又は供給、及び後者の場合、粉末の貯蔵寿命の管理を必要とするという点で、単純ではなく、又はコスト効率が高くない。更に、複合材料中の粉末の良好な分布を確保することは、特に粉末の沈降が起こり得るという点で、複雑である可能性がある。
本発明は、上記の問題の少なくとも一部を解決する、リグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、以下の工程を含む、リグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法に関する:
・解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物を得ること;
・前記繊維状混合物を樹脂と混合して、複合混合物を形成すること;及び
・前記複合混合物を硬化して、それによって、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料を形成すること。
本発明の方法によれば、主に解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子からなる繊維状混合物は、樹脂と混合される(すなわち、「樹脂処理」される)前に形成される。前記繊維状混合物は、乾物で、少なくとも40%w/w、好ましくは少なくとも60%w/w、より好ましくは80%w/wの繊維を含む。解繊された植物種子は、デファイブレーター(例えば、Asplund法又はMason法)を通過した種子である。解繊された植物種子は、リグノセルロース材料のものとは異なる特性(長さ、直径又は断面、機械的特性)を有する繊維(繊維状粒子)及び/又は非繊維粒子の供給源であり得る。中でも、解繊された植物種子は、形成された複合材料に使用される接着剤の接着性及び機械的特性を強化するタンパク質源であり得る。既知の先行技術文献の開示と比較して、本発明による方法は、使用される水の量を大幅に削減する。特に、植物粉(若しくはミール)又はタンパク質分散液を形成するために、水は使用されない。
更に、本発明の方法は、先行技術による方法で発生し得る粘度の問題を解決し、この問題は、植物粉(又はミール)分散液の使用によって引き起こされ得るものである。本発明では、そのような分散の貯蔵寿命を管理する必要はない。
有利なことに、粉末形態のタンパク質は、使用されず(解繊された種子が使用されるため)、これにより、方法中のタンパク質源の沈降のリスクが制限され、複合材料内のタンパク質分布が改善される。
植物粉末分散液を使用する方法によって得られた複合材料と比較して、曲げ破壊係数(MOR)及び弾性係数(MOE)等のより優れた機械的性能を有する複合材料を得ることができる。
繊維状混合物を得る工程は、以下を含むことができる:
・リグノセルロース材料を提供すること及び植物種子を提供すること、
・前記リグノセルロース材料と前記植物種子とを混合して、それによって、リグノセルロース材料と植物種子との混合物を得ること、及び
・前記リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊すること。
本発明による方法のいくつか実施形態では、リグノセルロース材料及び植物種子の精製(refining)は、単一の工程で行われ、複合材料の製造サイトで直接行うことができる。これは、植物材料の別個の粉砕又は粉砕を必要とする従来技術の方法と比較して、コスト効率が良い。
リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊する工程は、熱機械的プロセス又は圧力開放ベースのプロセスによる解繊する前に、リグノセルロース材料と植物種子との混合物を蒸すことを含むことができる。
リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊する工程は、以下を含むことができる:
-リグノセルロース材料と植物種子との混合物をスチームビン内で、蒸気により、70℃~150℃、好ましくは80℃~95℃の温度に蒸すこと、
-リグノセルロース材料と植物種子との蒸した混合物を予熱器に搬送し、かつリグノセルロース材料と植物種子との混合物から水を圧搾してから予熱器に入れること、
-リグノセルロース材料及び植物種子の圧搾された混合物を、リグノセルロース材料に応じて、リグノセルロース材料の繊維を柔らかくしてそれらの分離を容易にするように適合させた温度に、予熱器で予熱すること、
-リグノセルロース材料と植物種子との予熱された混合物を、リファイナーで処理し、それによって、繊維状混合物を得ること。
あるいは、リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊する工程は、以下を含むことができる:
-リグノセルロース材料と植物種子との混合物をチャンバーに配置すること;
-リグノセルロース材料と植物種子との混合物を蒸すこと;
-チャンバー内の圧力を高圧に上げること;及び
-リグノセルロースの混合物をチャンバーのオリフィスから大気圧に放出すること。
リグノセルロース材料を提供する工程では、リグノセルロース材料は、チップ等の別個の形態であってよい。
繊維状混合物は、リグノセルロース材料と植物種子とを重量比で、40:60~99:1、好ましくは80:20~95:5を含むことができる。
複合混合物は、以下を含むことができる:
-40%~99%、好ましくは50%~95%、より好ましくは80%~95%、例えば複合混合物の総乾物の重量の84%の、解繊されたリグノセルロース材料の量、並びに
-複合混合物の総乾物の重量の、1%~60%、好ましくは5%~40%、より好ましくは5%~20%の解繊された種子の量。
樹脂は、0.1%~20%、好ましくは0.3%~5%、より好ましくは0.5%~3%、例えば複合混合物の総乾物の重量の0.9%~1.6%を表すことができる。
繊維状混合物を樹脂と混合する工程は、繊維状混合物をブローラインで樹脂と樹脂処理することを含むことができる。
複合混合物を硬化する工程は、以下の工程を含むことができる:
-樹脂処理繊維状混合物を、0%~20%、好ましくは5%~10%の水分含有量まで乾燥させ、乾燥した樹脂処理繊維状混合物をマットに形成すること、
-マットをプレス(S33)して、リグノセルロース繊維ベースの複合材料を得ること。
本発明はまた、繊維板(繊維ボード)の製造方法に関する。それは、上記の工程を含み、リグノセルロース繊維ベースの複合材料を冷却すること及び切断すること(sawing)を更に含み、それによって、繊維板を形成する。
本発明はまた、そのような方法によって得られる繊維板に関する。
本発明の方法は、アミン化合物を樹脂又は繊維状混合物に添加する工程を更に含むことができる。アミン化合物は、好ましくは、尿素、メチル尿素、ポリ尿素、ポリビニルアミン、メラミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ジエタノールジアミン、エタノールジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、及びヘキサミンのうちの1つである。添加されるアミン化合物は、複合混合物の総乾物の重量の0%~25%、好ましくは0%~10%、より好ましくは2%~10%を表す。
本発明の方法は、添加剤を樹脂又は繊維状混合物に添加する工程を更に含むことができる。添加剤は、少なくとも1つの:ワックス、金属塩、植物油、脂肪酸、シリコーン、pH調整剤(酸又は塩基)、ポリオール(例えば、グリセロール)、タンニン、リグニン、アミノ酸(例えば、リジン)、金属酸化物(例えば、MgO、ZnO、TiO、Fe、Al、SiO)、デンプン、難燃剤(例えば、アンモニウム(ポリ)ホスフェート、ホウ酸塩)である。添加剤は、複合混合物の総乾物の重量の0%~20%、好ましくは0%~10%、より好ましくは0.1%~3%を表すことができる。
本発明の方法はまた、解繊工程の前に、リグノセルロース材料及び/又は植物種子に添加剤(例えば、ワックス、染色剤(顔料)、難燃剤)を添加する工程を更に含むことができる。
リグノセルロース材料は、木材、コーンストーバー、ココナッツの殻、綿の茎、亜麻、草、麻、ケナフ、麦わら、バガス、アブラヤシの幹、竹、又はそれらの2以上の混合物であり得る。リグノセルロース材料が木材を含む場合、当該木材は、松材(pine wood)、トウヒ材(spruce wood)、白樺材(birch wood)、及びブナ材(beech wood)のうちの少なくとも1つを含むことができる。
植物種子は、解繊される前に、種子ミールの形で、好ましくは種子ミールペレットの形で提供され得る。植物種子は、有利には、油及び/又はタンパク質の種子であり、好ましくは脱脂油及びタンパク質の種子である。
植物種子は、以下の科、属及び種の1つ又はいくつかに属する植物種子であり得る:
-ヤシ科、例えば:
・アッタレア属(Attalea)、
・アブラヤシ属(Elaeis)、及び
・ベニバナ属(Carthamus)、例えばベニバナ(Carthamus tinctorius)、
-キク科、例えば:
・ヒマワリ属(Helianthus)、例えばヒマワリ(Helianthus annuus)、
-アブラナ科、例えば:
・アブラナ属(Brassica)、例えばセイヨウアブラナ(Brassica napus)、カラシナ(Brassica juncea)、クロガラシ(Brassica nigra)、ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)、アビシニアガラシ(Brassica carinata)、及び
・アマナズナ属(Camelina)、例えば、カメリナ・サティバ(Camelia Sativa)、
-アサ科、例えば:
・アサ属(Cannabis)、例えばアサ(Cannabis sativa)、
-マメ科、例えば:
・ダイズ属(Glycine)、例えばダイズ(Glycine max)、
・ルピナス属(Lupinus)、及び
・エンドウ属(Pisum)、例えばエンドウ(Pisum sativum)、
-アマ科、例えば:
・アマ属(Linum)、例えばアマ(Linum usitatissimum)、
-アオイ科、例えば:
・ワタ属(Gossypium)、並びに
-イネ科、例えば:
・カラスムギ属(Avena)、例えばエンバク(Avena sativa)、
・オヒシバ属(Eleusine)、例えばシコクビエ(Eleusine coracana)
・オオムギ属(Hordeum)、例えばオオムギ(Hordeum vulgare)
・イネ属(Oryza)、例えばアジアイネ(Oryza sativa)、アフリカイネ(Oryza glaberrima)、
・キビ属(Panicum)、例えばキビ(Panicum miliaceum)、
・モロコシ属(Sorghum)、例えばモロコシ(Sorghum bicolor)、
・コムギ属(Triticum)、例えばパンコムギ(Triticum aestivum)、デュラムコムギ(Triticum durum)、
・トウモロコシ属(Zea)、例えばトウモロコシ(Zea mays)。
樹脂は、以下から選択することができる:
-ポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE)樹脂、ポリアルキレンポリアミン-エピクロロヒドリン樹脂、イタコン酸ベースのポリアミドアミン-エピクロロヒドリン樹脂及び/又はアミンポリマー-エピクロロヒドリン樹脂、
-エポキシ樹脂、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ樹脂、
-イソシアネート樹脂、例えば高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)、
-尿素-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシノール-ホルムアルデヒド樹脂、フルフラール、プロピオン、ブチルアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ジメトキシエタナール、グリオキシル酸、グリコールアルデヒド、バニリン等のホルムアルデヒド若しくは他のアルデヒドに基づく他の樹脂、
-ポリウレタンベースの樹脂、
-ポリ酸ベースの樹脂、例えば無水マレイン酸若しくは酢酸に基づくもの、
-アクリレートベースの樹脂若しくはメタクリレートベースの樹脂、例えばポリ(メチルメタクリレート)、
-エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレン-co-ビニルアセテート-co-アクリル酸、エチレン-co-ビニルアセテート-co-メタクリル酸、エチレン-co-ビニルアセテート-co-ビニルアルコール、カルボキシル化ビニルアセテート-エチレンコポリマー、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール-co-ビニルアルコール、ポリビニルアセテート-co-ビニルアルコール。
好ましい樹脂は、ポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE)樹脂、ポリアルキレンポリアミン-エピクロロヒドリン樹脂、イタコン酸ベースのポリアミドアミン-エピクロロヒドリン樹脂及び/又はアミンポリマー-エピクロロヒドリン樹脂、好ましくはPAE樹脂から選択される。
非ホルムアルデヒド樹脂(例えば、PAE樹脂)を使用すると、ホルムアルデヒドの放出は減少又は排除される。
本発明はまた、リグノセルロース材料繊維及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物に関する。
本発明はまた、そのような繊維状混合物及び樹脂を含む複合混合物に関する。複合混合物は、アミン化合物及び/又は少なくとも1つの:ワックス、金属塩、植物油、脂肪酸、シリコーンである添加剤を更に含むことができる。
本発明はまた、そのような複合混合物から形成された複合マットに関する。
本発明はまた、上記のような繊維状混合物及び樹脂を含むリグノセルロース繊維ベースの複合材料に関する。繊維状混合物は、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料のための補強材及び接着剤を形成し、かつ樹脂は、硬化した状態で、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料のマトリックスを形成するか、又はその一部である。
本発明は、最終的に、開示されているリグノセルロース繊維ベースの複合材料で作られた、繊維板パネルに関する。
本発明のその他の特徴及び利点はまた、以下の説明から明らかになるであろう。
非限定的な例として、与えられた添付の図面において:
図1は、本発明による方法の主な工程を示す概略ブロック図である。 図2は、図1の工程のうちの1つの第1の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。 図3は、図1の工程のうちの1つの第2の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。 図4は、図3の工程のうちの1つの第1の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。 図5は、図3の工程のうちの1つの第2の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。 図6は、図1の工程のうちの1つの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
図1は、本発明による方法の主な工程を示す。繊維状混合物を得る(S1)工程では、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む混合物が得られる。
「樹脂」という用語は、液体又は固体の形態の接着剤、結合剤、架橋剤又は硬化剤を指す。
リグノセルロース材料とは、リグノセルロース繊維を実質的に含む(又はかなりの割合を含む)材料を意味する。これは、植物又は植物の部分を含む。リグノセルロース材料は、特に木材(例えば、松材、トウヒ材、白樺材、又はブナ材)であり得る。他のタイプのリグノセルロース材料は、木材の代替又は補完として、本発明で使用することができ、例えば、コーンストーバー、ココナッツの殻、綿の茎、亜麻、草、麻、ケナフ、麦わら、バガス、アブラヤシの幹、竹、又はそれらの混合物である。リグノセルロース材料は、生の形態又は変換された形態で提供することができる。通常、木材はチップの形態で提供される。
本発明の方法で使用される種子は、有利には、油及び/又はタンパク質の種子である。
例えば、植物種子は、以下の1つ又はいくつかに属する植物の種子である:ヤシ、サフラワー(ベニバナ)、サンフラワー(ヒマワリ)、セイヨウアブラナ(rape)、キャノーラ(セイヨウアブラナ)、カラシ(カラシナ、クロガラシ、ブラッシカ・ラパ、アビシニアガラシ)、アマナズナ(カメリナ・サティバ)、大麻(アサ)、大豆(ダイズ)、ハウチワマメ(ルピナス)、豌豆(エンドウ)、亜麻(アマ)、綿花(ワタ)、穀草(例えば、コーン(トウモロコシ)、稲(アジアイネ)、小麦(パンコムギ)、大麦(オオムギ)、モロコシ(モロコシ)、キビ(キビ)、オート麦(エンバク))、好ましくはサンフラワーである。
種子(特に油糧種子)は、加工前に脱脂(すなわち、脱油)してよい。種子は、特に、種子ミールの形で、好ましくは種子ミールペレットの形で提供され得る。
種子ミールペレットは、粉砕又は圧搾された種子(任意で、皮をむいだもの)から調製され、ミールを生成し、これをプレスして種子から一部又はほとんどの油を抽出して、プレスケーキを形成する。残りの油(例えば、ヒマワリの種から得られたプレスケーキは15~20%の油を含む)は、油糧種子のプレスケーキから部分的又は全体的に抽出することができる。残りの油を抽出するには、溶媒を使用できる。例えば、ペンタン及び/又はヘキサン等の疎水性溶媒を使用することができる。アルコール(例えば、エタノール)等の水溶性溶媒も使用することができる。このような有機溶媒を使用する場合、種子ミールに残っている油分は少ない(例えば、プレスケーキの総重量で0.1~4wt%)。油糧種子ミールは、15%~60%w/w、好ましくは20%~50%w/w、より好ましくは30%~50%w/wのタンパク質含有量を有する。
種子ミール又は種子ミールペレットの形であり得る植物種子は、乾物で、0.1% ~4%w/wの範囲の油分含有量(ソックスレー法(ISO734:2016)によって測定)、及び、乾物で15%~60%w/w、好ましくは乾物で30%~50%w/w、より好ましくは30%~50%w/wの範囲のタンパク質含有量(フランス規格NF EN Iso 16634(2008)に従って測定)を有し、有利である。
好ましい種子ミールペレットは、セイヨウアブラナ又はヒマワリ種子ミールペレットであり、より好ましくはヒマワリ種子ミールペレットである。
油糧種子加工技術に関する情報は、例えば、Laisney,J.,1984,L’huilerie moderne. Compagnie Francaise pour le Developpement des Fibres Textiles (CFDT),ISBN 2-905157-00-3.に記載されている。ヒマワリミールに関する情報は、例えば、Sunflower Seed Preparation and Oil Extraction, Etienne Le Clef and Timothy Kemper, published in Sunflower, 2015,pages 187-226,AOCS Press.,ISBN 978-1-893997-94-3に記載されている。
リグノセルロース材料及び植物種子を、解繊し、混合して、繊維状混合物を形成する。解繊は、一般的に、解繊化プロセスによる材料の繊維状成分への変換を関する。植物種子の場合、解繊は、植物種子を繊維成分(繊維状粒子)及び/又は非繊維成分(非繊維粒子)等のより小さなサイズの成分に変換する。
解繊は、以下に説明する図4及び図5に例示されているいくつかの工程に従って行うことができる。繊維状混合物を得るS1工程を行う主な方法は2つあり、それぞれ図2及び図3を参照して説明する。
繊維状混合物は、50:50~99:1、好ましくは80:20~95:5のリグノセルロース材料と植物種子との重量比を含む。
次に、得られた繊維状混合物を樹脂と混合するS2工程が行われる。この工程は、繊維状混合物に、樹脂、好ましくは熱硬化性樹脂をスプレーするブローラインで行うことができる。この工程の後に、複合混合物が得られる。スプレーされる樹脂の量は、有利には、樹脂(すなわち、樹脂の乾物)が、複合混合物の総乾物の重量で、0.1%~20%、好ましくは0.3%~5%、より好ましくは0.5%~3%を表すものである。繊維状混合物及び樹脂に加えて、複合混合物は、アミン化合物、及び/又は添加剤を含むことができる。アミン化合物は、好ましくは、尿素、メチル尿素、ポリ尿素、ポリビニルアミン、メラミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ジエタノールジアミン、エタノールジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミンのうちの1つである。添加剤は、ワックス、金属塩、植物油、脂肪酸、シリコーンの少なくとも1つである。
アミン化合物は、樹脂処理される前に繊維状混合物に添加してもよく、繊維状混合物と混合される前に樹脂に添加してもよい。好ましくは、アミン化合物は、繊維状混合物と混合される前に樹脂に添加される。添加されるアミン化合物の量は、アミン化合物が、複合混合物(すなわち、繊維状混合物、樹脂、アミン化合物、及び添加剤)の総乾物の重量の、0%~25%、好ましくは0%~10%、より好ましくは2%~10%を示すようなものであってよい。
添加剤(又は複数の添加剤)は、樹脂処理される前の繊維状混合物に添加してよく、繊維状混合物と混合される前に樹脂に添加してもよい。好ましくは、添加剤(又は複数の添加剤)は、樹脂処理工程の前に繊維状混合物に添加される。添加剤の量は、添加剤が、複合混合物(すなわち、繊維状混合物、樹脂、アミン化合物、及び添加剤)の総乾物の重量の、0%~20%、好ましくは0%~10%、そしてより好ましくは0.1%~3%を示すようなものであってよい。
次の硬化する工程S3では、繊維状混合物を樹脂と混合した後に得られた複合混合物が硬化される。この工程では、硬化剤(すなわち、本質的に樹脂)がポリマー鎖の架橋によって硬化される。この工程の結果は、複合材料であり、これを更に処理して、繊維板等の最終的な製品を形成することができる。繊維板を提供するためのいくつかの工程及び任意の工程を含む硬化工程S3の例示的な実施形態は、図6を参照して詳細に説明される。
図2は、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物を得るS1工程の第1の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。リグノセルロース材料(例えば、木材チップ)及び植物種子(例えば、ヒマワリ種子ミールペレット等の油とタンパク質の種子)が提供される(S11)。この第1の実施形態によれば、リグノセルロース材料は解繊される(リグノセルロース材料を解繊するS12工程)。並行して、植物種子は解繊される(植物種子を解繊するS13工程)。
リグノセルロース材料を解繊するS12工程及び植物種子を解繊するS13工程は、独立して行われる。それらの工程は、同じ生産サイトで行われてもよく、異なる独立した生産サイトで行われてもよい。解繊されたリグノセルロース材料と解繊された植物種子とを混合(混合するS14工程)して、リグノセルロース材料と植物種子との所望の比率を有する均質な繊維状混合物を形成する。
図3は、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物を得るS1工程の第2の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
リグノセルロース材料(例えば、木材チップ)及び植物種子(例えば、ヒマワリ種子ミールペレット等の油とタンパク質の種子)が提供される(S11)。この第2の実施形態によれば、リグノセルロース材料と植物種子とを混合して(混合するS15工程)、いわゆるリグノセルロース材料及び植物種子の混合物を形成する。リグノセルロース材料及び植物種子の混合物を解繊するS16工程が行われる。この工程では、リグノセルロース材料と植物種子とは、一緒に解繊され、それによって均質な繊維状混合物を形成する。
リグノセルロース材料及び植物種子が、図3の方法に従って一緒に解繊されるか、又は図2の方法に従って別々に解繊されるかに関わらず、解繊は、それぞれAsplund法及びMason法と呼ばれる2種類の選択可能なタイプの工程によって行うことができる。
図4は、Asplund法に従ってリグノセルロース材料及び植物種子の混合物を解繊するS16工程の例示的な実施形態を示す。
図4の方法は、リグノセルロース材料及び植物種子の混合物をスチームビン内で、蒸気により、70℃~110℃、好ましくは80℃~95℃の温度に蒸す工程を含む。続きの搬送及び圧搾するS162工程では、蒸した混合物は予熱器に搬送される。混合物が予熱器に入る前に、リグノセルロース材料及び植物種子の混合物から水が圧搾される。
予熱器では、リグノセルロース材料及び植物種子の圧搾された混合物は予熱される(S163)。予熱温度は、予熱された混合物に依存し、本質的には、混合物のリグノセルロース材料に依存する。より具体的には、予熱温度は、リグノセルロース材料の繊維を柔らかくして、次の解繊を容易にするように適合しなければならない。
次に、精製とも呼ばれるリファイナーで混合物を処理するS164工程が行われる。
リファイナーは、リファイナーディスクの対向する面のそれぞれに取り付けられた1つ又は複数のディスク及びプレートを含む。プレート及び/又はディスクは回転式である。予熱された混合物は、プレートとディスクの中央近くに提供され、外側に推進する遠心力を受けて、それによって、プレート及びディスクの内周から外周にほぼ半径方向に、対向するリファイナープレート間を移動する。
リファイナープレートは、一般的に、バー及び溝のパターン、並びにダムを備えており、これらが一緒になって、導入された材料(すなわち、混合物)に対して繰り返しの圧縮及びせん断作用を提供する。材料に作用する圧縮及びせん断作用は、繊維を材料から分離することを意図し、材料の繊維化のある程度の発達を提供し、通常はあまり望ましくない繊維切断を生成する。
リファイナーは、高濃度、中濃度、又は低濃度のリファイナーにすることができる。リファイナーディスクは、高濃度の精製に使用される場合は毎分900~2300回転(RPM)の回転速度で動作し、低濃度の精製に使用される場合は毎分400回転という低速で動作することができる。
解繊工程の後、繊維状混合物が得られて、更に処理することができる。
図5は、Mason法に従ってリグノセルロース材料及び植物種子の混合物を解繊するS16工程の例示的な実施形態を示す。
図5の方法は、リグノセルロース材料の混合物をチャンバーに配置することを含む。チャンバーは一般に、高圧に耐えることができる閉鎖容積を指す。蒸すS165工程が行われて、ここで、リグノセルロース材料及び植物種子の混合物は蒸気で飽和される。チャンバー内の圧力は、この工程のために、200~1000kPaの圧力、例えば400~900kPaの圧力、例えば約690kPa(およそ100ポンド/平方インチに相当)の圧力に加圧される。
圧力を増加させるS166工程が行われて、ここで、チャンバー内の圧力は、2000~4000kPaの圧力、例えば2500~3500kPaの圧力、例えば約2800kPa(およそ400ポンド/平方インチに相当)の圧力に加圧される。
チャンバー内の混合物は、突然開くチャンバーのオリフィスを介して、チャンバーから大気圧に突然放出されること(大気圧に放出するS167工程)によって、解繊される。
この工程の後、繊維状混合物が得られて、更に処理することができる。
図6は、図1の硬化工程S3の例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。硬化工程S3は、硬化した複合材料を得るまでの樹脂処理工程S2の後に行われる一連の操作又は工程を示す。
硬化工程の例示的な実施形態は、図6を参照して簡単に説明されるが、樹脂処理工程S2の後に得られる樹脂処理繊維状混合物は、先行技術で知られている任意の適切な後続の一連の工程に従って処理され得る。
図6に示されている硬化工程S3は、乾燥工程S31を含み、ここで、樹脂処理繊維状混合物は、0%~20%、好ましくは5%~10%を含む水分含有量まで、乾燥される。乾燥工程を行うために、乾燥サイクロン及びZ-シフターを使用することができる。Z-シフターは、次の工程の前に、繊維の汚染物質を洗浄する。次に、乾燥された樹脂処理繊維状混合物を複合マットに成形する(成形工程S32)。マットは、プレス工程(S33)を受けて、これは、例えば、マットをコールドプリプレス、次にホットプレス等の連続するプレスに通すことを含み得る。プレス後、複合材料は硬化されて最終状態になる。
任意の工程では、複合材料を処理及び機械加工して繊維板を形成する。これらの工程は、リグノセルロース繊維ベースの複合材料を冷却S34及び切断S35して、それによって繊維板を形成することを含む。
上述した方法は、例えば高密度繊維板パネル(800kg/m超の密度を有する)、中密度繊維板又はMDF(650kg/m~800kg/mの密度を有する)、低密度繊維板(550kg/m~650kg/mの密度を有する)及び超低密度繊維板(550kg/m未満の密度を有する)を形成するために使用できる。
以下に説明する実施例では、ヒマワリミールペレットが使用された。それは、ヒマワリ種子から、油の圧力及び溶媒(ヘキサン)抽出の後に得られた副生成物である。以下の実施例で使用されるヒマワリミールペレットは、Saipol Franceから供給され、受け取ったままの状態で使用された。
ヒマワリミールペレットは、約38.8%wtのタンパク質を含み、11%の水分含有量を有し、約5×15~30mmのサイズを有する。
以下の実施例で使用された木材チップは、ドイツ南東部の松から作られたものである。
参照として使用したUF樹脂は、BASFから購入した固形分66%のKaurit340Sであった。
ポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE CA 1920)樹脂は、Solenis(Wilmington、Delaware)から購入し、受け取ったままの状態で使用した。PAE CA 1920樹脂は、20%wtのポリマー固形分を有する水溶液である。
使用した撥水剤は、Sasolから購入した固形分60%wtを有するエマルジョンハイドロワックス138中のワックスであった。
固形分35%wtの硫酸アンモニウムをUF樹脂の触媒として使用した。
46%wtの窒素を含む尿素のテクニカルグレードの顆粒は、Yaraから供給され、受け取ったままの状態で使用された。
ペレット及びPAE樹脂を用いた、本発明の例示的な実施形態による板(中密度繊維板)の準備
ペレット状のヒマワリミールを最初に木材チップと混合して、リグノセルロース材料及び植物種子の混合物を形成した。
ヒマワリペレットの(リグノセルロース材料及び植物種子の混合物における)異なる含有量を、0(混合物が形成されない)から28%w/wまで試験した。ペレットの量は、オーブン乾燥木材に基づいて計算された(すなわち、木材に存在する固形材料に基づいた)。
リグノセルロース材料及び植物種子の混合物をスチームビンで80℃~95℃の温度に蒸した。
リグノセルロース材料及び植物種子の蒸した混合物は、統合されたコンベヤーを介して予熱器(Andritz)に搬送された。蒸したリグノセルロース材料及び植物種子の混合物から水を圧搾するための統合排水付き連続操作プラグスクリュー(MSD-マルチスクリューデバイス)は、材料を予熱器に搬送した。
Andritzの装置を用いて、一定のスループットで9バールの圧力で材料を予熱器(又は調理器)に供給し、これによって予熱器での保持時間は3~4分となった。(予熱器における約160℃の温度で、繊維が柔らかくなり、分離しやすくなる)可塑化後、材料は、排出スクリューを介して、リファイナーに連続的に供給され、そこで、処理されて、すなわち、熱機械的プロセスに従って解繊された。
ワックスのエマルジョンは、リファイナーの供給スクリューを通して塗布された。
リファイナーから、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子の混合物が、接線方向の出口を介してブローラインに排出され、そこでPAE樹脂が別々に注入された。従って、ブローラインの出口で、解繊されたリグノセルロース材料と解繊された植物種子と樹脂との混合物を含む混合物が形成される。
PAE樹脂の量は、オーブン乾燥木材に基づいて、樹脂からの固形分の重量でのいくつかの与えられたパーセンテージを有することに計算された。
尿素を使用して準備された板の場合、尿素の水溶液(40%w/w)をPAE樹脂と混合した。オーブン乾燥木材に基づいて、尿素は尿素溶液から7重量%の固形分を有すると計算され、PAEは樹脂から0.9重量%の固形分を有すると計算された。尿素とPAEの混合物をブローラインから注入し、ペレット(乾燥木材に基づいて、6重量%)を木材チップと事前に混合した。
ブローラインで処理した後、Schenkmann&Piel装置を使用して、樹脂処理木材を100℃でフラッシュ乾燥した。フラッシュ乾燥工程後の樹脂処理繊維の水分含有量は、6.3%から7.8%の間で変化した。次に、繊維はマット構築工程に輸送された。
この工程の後に、各マット(390~450mmの厚さを有する)を、室温で、1N/mmの圧力で60秒間、個別の一段の日光プレスでプリプレスした。
その後、各マットは、740kg/mの目標密度及び11.5mmの目標厚さで一段の日光ホットプレスでプレスされた。板は、HOFERホットプレスでプレスされた。プレス温度は、210℃であり、プレス時間係数は10s/mmであった。
木材及び液体樹脂を使用した板の準備(比較例)
上述した工程と同じ工程が、木材チップ(リグノセルロース材料及び植物種子の混合物の代わりに)に対して、リファイナーからブローラインに解繊された材料(すなわち、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子の混合物の代わりの、解繊された木材)が排出されるまで、行った。
PAE樹脂と混合した微粉化溶媒抽出のヒマワリミール(D10=6μm;D50=37μm;D90=138μm)の分散液を調製した。微粉化されたミールは、最初に、総分散重量に基づいて17重量%の固形分で水に分散された(この固形分は、約200mPa.sの低粘度の接着剤を達成するように決められた)。PAE樹脂を加えた。PAEは、ミール/PAEの重量比を6.9に保つように計算された。pHは、5MのNaOH溶液で6.3に調整された。
樹脂の量は、オーブン乾燥木材に基づいて、混合物の総固形分重量において、接着剤(すなわち、微粉化溶媒抽出のヒマワリミール及びPAE樹脂の混合)からの固形分が12重量%又は15重量%であると計算された。
乾燥工程後の樹脂処理繊維の水分含有量は7.2%であった。
尿素を使用して準備された板の場合、完全に可溶化されるまで尿素の顆粒と混合することにより、微粉化溶媒抽出のヒマワリミールの分散液が調製された。ヒマワリ粉及び尿素の比率はそれぞれ44%w/w及び56%w/wであった。10分間混合した後、PAE樹脂を添加し、最終的なミール/PAE比が6.9になるように計算された。5MのNaOH溶液でpHを6.2に調整した。新しい固形分は29.5%であり、樹脂含有量は、6%w/wの微粉化溶媒抽出ヒマワリミール、7%w/wの尿素、及び0.9%w/wのPAE樹脂があると計算された。
液体ヒマワリベースの接着剤は、ブローラインへのリファイナー出口の直後に分散液として塗布された。
次に、ブローラインで処理した後、本発明の例示的な実施形態による板の準備に関して上記で説明したように、樹脂処理された材料を乾燥及びプレスした。
参照として、UF樹脂を使用して同じ工程を行った。UF樹脂は、最初に、乾燥UFに基づく触媒として2重量%の硫酸アンモニウムと混合された。UF樹脂の充填量は、オーブン乾燥木材に基づいて、総固形分重量の15%の固形分(樹脂と触媒)を有すると計算された。
板(ボード)の特性評価
ヨーロッパ規格を使用して、破壊係数(MOR)、弾性係数(MOE)(EN 310:1993規格に準拠)内部結合強度(IB)(EN 319:1993)、及び寸法安定性(EN 317:1993)を測定した。試験の前に、サンプルは20℃、相対湿度65%の部屋で調整された。全ての試料は、Imal装置を使用して特徴付けられた。
MOEとMORを評価するために、公称寸法400×50×11.5mmの4つの試料をMDFパネルから切り取った。MDF板のMOEとMORは、静的3点曲げ試験によって決定され、値が計算され、各試料について記録された。値は、密度が700~800Kg/mの板の乾燥状態で、MDFパネルのMOR(25N/mm)及びMOE(2500N/mm)の業界最小要件と比較された。
内部結合強度IB及び厚さ膨潤TSを決定するために、50.0×50.0×11.5mmの公称寸法の6つの試料を各条件の試験パネルから切り取った。IBは、各試料の破損がテストされた後に計算及び記録された。室温で24時間水に浸漬した後の試料の厚さの増加率として定義されるTSを、24時間の浸漬の前後に測定した。TSが低い場合は、耐水性が高いことを示す。値は、密度が700~800Kg/mのMDF板で、IBの最小業界要件(0.6N/mm)及びTSの最大業界要件(15%)と比較された。
結果及び考察
バイオベース接着剤の配合に使用されるペレットとPAE樹脂がMDF板の特性に及ぼす影響を調査した。オーブン乾燥木材に基づいて、複合混合物における総固形分の16重量%の同じ量のペレットを保持しながら、PAE樹脂の異なる量(w/w)を最初に評価した。
結果は、以下の表1に示す。
Figure 2022551326000002
解繊されたヒマワリミールペレットを使用したが、樹脂を使用せずに調製したMDF板は、機械的性能が低く、耐水性が劣っていた。
解繊された木材及び解繊された種子(ペレットから)の混合物にPAE樹脂を注入すると、MDF板の内部結合強度及び膨潤特性の両方が向上した。内部結合強度は、PAEの量の増加と共に増加した。0.60N/mmを超える内部結合強度は、約1.5%w/w以上のPAEで達成された。1.6%w/wのPAEを注入すると0.66N/mmの値に達し、2.4%w/wのPAEを注入すると0.85N/mmの値に達した。
種子とPAE比率の影響を評価するために、異なる量のペレットを試験した。
表2は、1.6%w/wのPAE樹脂を固定量として、異なる量のペレットを含むバイオベースの接着剤の接着特性の比較を示す。
Figure 2022551326000003
ヒマワリペレットを含まない木材粒子に注入されたPAE樹脂(1.6%w/w)は、接着性が低く、耐水性が不十分であった。板の配合にペレットを加えると、MDF板の機械的特性及び膨潤特性の両方が改善された。
ペレットの量を20重量%に増やすと、接着特性が0.72N/mmに向上した。ペレットが8%のサンプルは耐水性が良好であり、ペレット量の増加に伴いわずかに減少した。8~20%w/wのペレットと1.6%w/wのPAEで調製された板は、UF樹脂で調製された板と比較して、優れた機械的特性と優れた耐水性を示した。
別の試験では、微粉化したヒマワリミールを6μm(D10)、30μm(D50)、180μm(D90)の小さな粒子サイズに分散させてMDF板を作成して、それらの特性を、ミールペレットで得られたMDF板の特性と比較した(表3)。
Figure 2022551326000004
PAE樹脂と混合された微粉化ヒマワリミールから調製された板は、本発明による繊維状混合物から調製されたものと比べて、同程度の内部結合強度及びより低い膨潤特性(耐水性)を示した。
PAE樹脂と混合された微粉化ヒマワリミールから調製された板のMOEとMORは非常に低く、それぞれ2500N/mmと16N/mmの値であった。
ペレット(12%w/w)を使用し、PAE樹脂(1.6%w/w)と混合すると、MOEは3561N/mmに増加し、MORは26.8N/mmに増加した。
本発明によるリグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法で得られた板は、解繊されたリグノセルロース材料及び解繊せれた植物種子の繊維状混合物が樹脂処理の前に形成されており(樹脂と混合されたタンパク質材料の分散液を使用せずに)、従来技術の方法に従って製造された同等の板よりも優れた機械的及び耐水性を有する。
配合に混合された尿素の板特性への影響を評価した(表4)。
Figure 2022551326000005
PAEと混合したヒマワリミールの配合に尿素を加えると、MOEとMORの両方が増加した。最も高いMOEとMORの値は、解繊された木材及び解繊されたヒマワリミールを含む繊維状混合物を、PAE及び尿素と混合(樹脂処理)したときに得られた。更に、PAE及び尿素を混合させると、同じ接着強度と同じ厚さの膨潤特性(耐水性)を維持しながら、1.6%w/wの代わりに0.9%w/wの低いPAE量を使用できる。
これらの結果に基づいて、本発明の方法による、解繊された木材及び解繊されたミールペレットを含む繊維状混合物、ならびにPAE及び尿素の混合物を使用することが、繊維板の良好な機械的特性を達成するための最良の配合であることが示される。
出願人は別の試験を実施した。それは、MDFボードを、解繊された木材及び解繊されたヒマワリのミールペレットを含む繊維状混合物を使用して上記の準備において、繊維状混合物が1.6%wtのPAE、0.2%wtの没食子酸,2%wtのグリセロール、及び1%wtのワックスを含む水性樹脂と混合(樹脂処理)されたこと以外は、同様に行った。得られた繊維板は、10秒/mmでプレスした後、良好な機械的特性を有する。
ヒマワリの種子は、本発明で使用できる好ましい植物の種子の1つであるが、MDF板は、異なる油及び/又はタンパク質の植物の種子からの種子で調製され、機械的性能が比較された(表5)。
Figure 2022551326000006
Figure 2022551326000007
ヒマワリミールペレットとエンドウ豆の種子は、他の植物ベースのタンパク質と比較して、最も高い内部結合強度を示した。
MDF板は、微粉化した大豆粉(ミール)を15μm(D10)、43μm(D50)、115μm(D90)の小さな粒子サイズに粉砕した分散液からも調製して、それらの特性を、解繊された木材と解繊された大豆ミールペレットを含む繊維状混合物で得られたMDF板で得られたものと比較した(表7)。
大豆粉のタンパク質含有量は、乾物で48%w/wであり、油含有量は、乾物で2%w/wであった。
Figure 2022551326000008
PAE樹脂と混合された微粉化大豆粉(ミール)から調製された板は、解繊された木材と解繊された大豆粉(ミール)を含む繊維状混合物からの本発明に従って調製されたものと同様の内部結合特性及び同等の膨潤特性(耐水性)を示した。しかしながら、板の測定されたMOE及びMORは、繊維状混合物を使用し、PAE樹脂と混合(樹脂処理)した場合に、より高い値を示した。これらの結果は、ヒマワリミールペレットから得られた結果と一致しており、本発明による解繊された木材及び解繊されたヒマワリミールペレットとPAEを含む繊維状混合物で調製されたMDF板は、先行技術の方法に従って製造された同等のボードよりも優れた機械的特性を有する。
MDF板は、微粉化したアブラナ種子ミールを30μm(D50)の小さな粒子サイズに粉砕した分散液から調製し、その特性を、本発明による、解繊された木材と解繊されたアブラナ種子ミールペレットを含む繊維状混合物で得られたMDFボードで得られたものと比較する。アブラナ種子ミールのタンパク質含有量は31%wt、油分含有量は1.5%wt、水分含有量は11%wtであった。アブラナ種子ミールを分散液又はペレット状(12%w/w)にベースにしたPAE(1.6%w/w)を配合したバイオベース接着剤で製造されたMDFの機械的特性を評価する。
結果は、上記のヒマワリミールペレットと大豆粉(ミール)ペレットから得られた結果とも一致しており、本発明に従って調製されたMDF板は、微粉化種子ミール及びPAE樹脂の水性分散液を使用する従来技術の方法に従って製造された同等の板よりも優れた機械的特性を有することを示す。
本発明は、リグノセルロース繊維ベースの複合材料を製造するための方法を提供し、これは、従来技術で知られている同等の方法よりもコスト及び環境にやさしい利点(特に水及びエネルギーを節約する)を有する。このような製造方法の好ましい用途は、MDF等の繊維板の製造である。解繊されたリグノセルロース材料と解繊された植物種子の繊維状混合物で提供される、タンパク質及び繊維の供給源として解繊された植物種子を使用する本発明による製造方法のおかげで、繊維ベースの複合材料は強化された機械的特性を有し得る。いくつかの実施形態において、これらの特性は、アミン化合物及び/又は選択された添加剤の使用によって更に増強され得る。解繊されたリグノセルロース材料と解繊された植物種子の混合物の使用は、経済的利点、環境的利点、プロセスの単純さに関する利点だけでなく、最終製品の特性に関する利点も有する。

Claims (16)

  1. 以下の工程を含む、リグノセルロース繊維ベースの複合材料の製造方法:
    ・解繊されたリグノセルロース材料及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物を得る(S1)こと;
    ・前記繊維状混合物を樹脂と混合(S2)して、複合混合物を形成すること;及び
    ・前記複合混合物を硬化(S3)して、それによって、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料を形成すること。
  2. 前記繊維状混合物を得る(S1)工程が以下を含む、請求項1に記載の方法:
    ・リグノセルロース材料を提供すること及び植物種子を提供(S11)すること;
    ・前記リグノセルロース材料と前記植物種子とを混合(S15)して、それによって、リグノセルロース材料と植物種子との混合物を得ること;及び
    ・前記リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊する(S16)こと。
  3. 前記リグノセルロース材料と植物種子との混合物を解繊する(S16)工程が、熱機械的プロセス又は圧力開放ベースのプロセスによる解繊する前に、前記リグノセルロース材料と植物種子との混合物を蒸す(S161、S165)ことを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記複合混合物が以下を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法:
    -40%~99%、好ましくは50%~95%、より好ましくは80%~95%、例えば前記複合混合物の総乾物の重量の84%の、解繊されたリグノセルロース材料の量、並びに
    -前記複合混合物の総乾物の重量の、1%~60%、好ましくは5%~40%、より好ましくは5%~20%の解繊された種子の量、及び0.1%~20%、好ましくは0.3%~5%、より好ましくは0.5%~3%、例えば前記複合混合物の総乾物の重量の0.9%~1.6%の、樹脂の量。
  5. 前記複合混合物を硬化する(S3)前記工程が、以下の工程を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法:
    -前記樹脂処理繊維状混合物を、0%~20%、好ましくは5%~10%の水分含有量まで乾燥(S31)させ、乾燥した樹脂処理繊維状混合物をマットに形成する(S32)こと、
    -前記マットをプレス(S33)して、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料を得ること。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を含み、
    前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料を冷却(S34)すること及び切断(S35)することを、更に含む、
    繊維板の製造方法。
  7. アミン化合物を前記樹脂又は前記繊維状混合物に添加する工程を更に含み、
    前記アミン化合物が、好ましくは、尿素、メチル尿素、ポリ尿素、ポリビニルアミン、メラミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ジエタノールジアミン、エタノールジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、好ましくは尿素、及びヘキサミンのうちの1つであり、かつ
    前記添加されるアミン化合物が、前記複合混合物の総乾物の重量の0%~25%、好ましくは0%~10%、より好ましくは2%~10%を表す、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 添加剤を前記樹脂又は前記繊維状混合物に添加する工程を更に含み、
    前記添加剤が、少なくとも1つの、ワックス、金属塩、植物油、脂肪酸、シリコーン、pH調整剤、ポリオール、タンニン、リグニン、アミノ酸、金属酸化物、デンプン、染色剤、及び難燃剤であり、かつ前記複合混合物の総乾物の重量の0%~20%、好ましくは0%~10%、より好ましくは0.1%~3%を表す、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記リグノセルロース材料が、木材、コーンストーバー、ココナッツの殻、綿の茎、亜麻、草、麻、ケナフ、麦わら、バガス、アブラヤシの幹、竹、又はそれらの2以上の混合物であり、好ましくは木材である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記植物種子が、解繊される前に、種子ミールの形で、好ましくは種子ミールペレットの形で提供される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記繊維状混合物が、乾物で、少なくとも40%w/w、好ましくは少なくとも60%w/w、より好ましくは80%w/wの繊維を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記植物種子が、以下の科の1つ又はいくつかに属する植物の種子である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法:
    -ヤシ科、例えば:
    ・アッタレア属、
    ・アブラヤシ属、及び
    ・ベニバナ属、例えばベニバナ、
    -キク科、例えば:
    ・ヒマワリ属、例えばヒマワリ、
    -アブラナ科、例えば:
    ・アブラナ属、例えばセイヨウアブラナ、カラシナ、クロガラシ、ブラッシカ・ラパ、アビシニアガラシ、及び
    ・アマナズナ属、例えば、カメリナ・サティバ、
    -アサ科、例えば:
    ・アサ属、例えばアサ、
    -マメ科、例えば:
    ・ダイズ属、例えばダイズ、
    ・ルピナス属、及び
    ・エンドウ属、例えばエンドウ、
    -アマ科、例えば:
    ・アマ属、例えばアマ、
    -アオイ科、例えば:
    ・ワタ属、並びに
    -イネ科、例えば:
    ・トウモロコシ、
    ・アジアイネ、アフリカイネ、
    ・シコクビエ、
    ・パンコムギ、デュラムコムギ、
    ・オオムギ、
    ・モロコシ、
    ・キビ、
    ・エンバク。
  13. 前記樹脂が、以下から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法:
    -ポリアミドアミン-エピクロロヒドリン(PAE)樹脂、ポリアルキレンポリアミン-エピクロロヒドリン樹脂、イタコン酸ベースのポリアミドアミン-エピクロロヒドリン樹脂及び/又はアミンポリマー-エピクロロヒドリン樹脂、
    -エポキシ樹脂、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ樹脂、
    -イソシアネート樹脂、
    -尿素-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシノール-ホルムアルデヒド樹脂、フルフラール、プロピオン、ブチルアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ジメトキシエタナール、グリオキシル酸、グリコールアルデヒド、バニリン等のホルムアルデヒド若しくは他のアルデヒドに基づく他の樹脂、
    -ポリウレタンベースの樹脂、
    -ポリ酸ベースの樹脂、例えば無水マレイン酸若しくは酢酸に基づくもの、
    -アクリレートベースの樹脂若しくはメタクリレートベースの樹脂、例えばポリ(メチルメタクリレート)、
    -エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレン-co-ビニルアセテート-co-アクリル酸、エチレン-co-ビニルアセテート-co-メタクリル酸、エチレン-co-ビニルアセテート-co-ビニルアルコール、カルボキシル化ビニルアセテート-エチレンコポリマー、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール-co-ビニルアルコール、ポリビニルアセテート-co-ビニルアルコール。
  14. リグノセルロース材料と植物種子との重量比が、40:60~99:1、好ましくは80:20~95:5である、リグノセルロース材料繊維及び解繊された植物種子を含む繊維状混合物。
  15. 樹脂及び請求項14に記載の繊維状混合物を含むリグノセルロース繊維ベースの複合材料であって、
    前記繊維状混合物が、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料のための補強材及び接着剤を形成し、かつ
    前記樹脂が、硬化した状態で、前記リグノセルロース繊維ベースの複合材料のマトリックスを形成するか、又はその一部である、
    リグノセルロース繊維ベースの複合材料。
  16. 請求項15に記載のリグノセルロース繊維ベースの複合材料で作られた、繊維板パネル。
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