JP2022549503A - アスタキサンチンエステルおよびその使用方法 - Google Patents
アスタキサンチンエステルおよびその使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
アスタキサンチンの三級アミノエステル誘導体およびこれを製造する方法および、例えば、炎症性健康および/または心血管健康を改善するためにこれを使用する方法が本明細書で提供される。【選択図】なし
Description
カロテノイドの1つであるアスタキサンチンは強力な直接的ラジカルスカベンジャー、かつ、一重項酸素消去剤であり、ラジカルが関与する様々な疾患のための治療薬としての多くの望ましい資質を有している。しかしながら、アスタキサンチンは製剤化するのが難しく、吸収および溶解度が低い可能性がある。よって、アスタキサンチンを直接製剤化するおよび/または投与する課題のいくつかに対処することができるアスタキサンチンの誘導体またはプロドラッグが魅力的な標的となっている。
冠動脈疾患は米国および多くの先進国において死亡率の原因の第1位となっている。アテローム性動脈硬化の過程は、幼児期に始まり、一般に年齢と共に進行する。進行の速度および程度は個体によって変動する。進行速度を増加させるよく認識されている従来の危険因子としては、喫煙、真性糖尿病、高血圧、高脂血症、および心血管疾患の家族歴が挙げられる。男性は一般に、若年で、女性よりも影響される(“Screening for asymptomatic coronary artery disease. U.S. Preventive Services Task Force”, Am Fam Physician. 1989 Dec;40(6):99-104)。
炎症はこれらの危険因子の全てについての共通メカニズム、および独立したマーカーと認識されており、動脈硬化プラークの発達、不安定性、および破裂による、アテローム性動脈硬化の初期段階からの発達において重要な役割を果たす。多くの炎症健康バイオマーカーがこの過程と関連しており、CRP、TNF-α、IL-1β、IL-6、およびoxLDLが挙げられる。JUPITER(防止におけるスタチンの使用のための正当化、ロスバスタチンを評価する介入試験)試験により、上昇したCRP>2.0mg/Lは、LDL-C<130mg/dLを有する被検体においても、冠動脈イベントについての独立した危険因子となること、および、CRPの低減は心臓転帰を改善したことが示された。JUPITER試験は被検体を、20mg/Dのロスバスタチン対プラセボにランダム化した。登録で、中央CRPは4.2mg/Lであり、CRP<2.0の低減を達成した患者は、血管イベントにおいて62%低減を有した。2009年に公開されたが、JUPITER試験結果は臨床医学の実施にプラス効果を有し、心臓イベントへの危険因子としてのCRP、およびスタチンのより広い使用により多くの注意が傾けられている(Ridker, PM, Circ Cardiovas Qual Outcomes. 2009;2:279-285)。
ロスバスタチンはLDL-CならびにCRPを低下させるので、医学界は2つの大きな、多施設前向き、プラセボ対照研究を計画し、さらに、脂質への影響なしで、炎症の低減が心臓イベントを低減させるかどうかを明らかにした。
結果が2017年8月にCANTOS(カナキヌマブ抗炎症血栓症成績調査)試験(Ridker, PM, et al, N Engl J Med. 2017 Sep 21;377(12):1119-1131)から、カナキヌマブ対プラセボを48ヶ月間用いた治療を比較して、公表された。カナキヌマブはIL-1βを標的にするモノクローナル抗体であり、IL-6およびCRPの低減という結果になるが、LDL-Cには効果がない。この研究には、39の国における複数の施設で10,061人の患者が登録した。研究の患者は以前の心筋梗塞およびCRP>2.0mg/Lの病歴を有し、一般に、高血圧、糖尿病、高脂血症のための標準治療法、および抗虚血剤で治療された。患者を3ヶ月毎にプラセボ、50mg、150mg、または300mgのカナキヌマブ注射を用いた治療にランダム化し、48ヶ月追跡した。
データ解析により、積極的治療を受けた患者は、CRPおよびIL-6の低減を示し、脂質の変化はなかったことが示された。3ヶ月で示されたCRPの低減は一般に試験を通して同じ範囲で維持された。150mg治療群は、再発性心筋梗塞の15%低減を有した。不運なことに、積極的治療群は、より多くの、感染(大部分は結核)による死亡を有し、よって、全死因死亡率の正味の低減はなかった。CANTOS試験の結果は、用量よりもむしろ治療法への応答を評価することにより最もよく理解される。3ヶ月にCRP>2.0mg/L(用量に関係なく)を有する患者はプラセボレシピエントに非常に類似する結果を有した。CRP<2.0mg/L(用量に関係なく)の低減を有する被検体は、主要エンドポイント(心筋梗塞、脳卒中、または心血管死の複合)において25%低減を有し、心血管死および全死因死亡率において31%低減を有した。これらの結果は非常に統計的に有意であった。炎症を低減させる利点をさらに証明するために、最良の結果は、治療後にCRP<1.2mg/Lを有する患者におけるものであった。
2017年8月における結果の公表の後に、CANTOS試験への応答が、「臨床心臓病学についての1つの重要なステップ、だが、血管生物学についての大きな飛躍“one important step for clinical cardiology but a giant leap for vascular biology”」(Baylis RA et al, Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2017 Nov;37(11):e174-e177)として概説された。「大きな飛躍」は、心疾患患者が、従来の標準治療法により積極的に治療されている間に、脂質の追加の低減がなくても、炎症の低減から利益を得ることを証明することにより「炎症仮説」についての証拠を示す。「1つの重要なステップ」は、カナキヌマブは、主にコスト(現在のところ注射1回あたり約$16,000)、変わりやすい応答、および全体のリスク対効果比についての懸念のために、臨床設定において広く使用される可能性は低いという慎重な評価である。レビュー担当者はまた、カナキヌマブは非常に狭い介入であり、1つの標的にのみ影響を与えること、および、より広い抗炎症作用を有する他の介入が探究されるべきであることを示した。
第2の大きな、多施設前向き、ランダム化、プラセボ対照研究が、「炎症仮説」を評価するために、CANTOS試験と大体同じ時に開始された。CIRT(心血管炎症低減試験)試験(Ridker et al., N Engl J Med 2019年2月; 380:752-762)は、最初、USおよびカナダにおける565の施設で7,000人の患者を登録するように計画したが、研究は無益なために、2018年4月に、417施設で、4,786人の患者の登録後に終了した。個体数は、CANTOS研究より幾分より広く、CRP>2.0mg/L、および、証明された多血管性冠動脈疾患+II型糖尿病またはメタボリックシンドロームのいずれかを有する患者ならびに心筋梗塞の病歴を有する患者を含んだ。患者を15-20mg/週のメトトレキサート対プラセボにランダム化した。CIRT試験の結果により、メトトレキサートの投与は、プラセボと比べて、IL-1β、IL-6、またはCRPのレベルを低減させず、より少ない心血管イベントという結果にならず、心血管イベントの低減におけるこの経路の重要性のさらなる証拠が提供されることが示された。この用量はこれらの患者において合理的なリスク対効果比を有すると考えられたが、長期使用はまた、肝線維症または肝硬変、骨髄抑制、肺障害、口腔潰瘍、および悪心、嘔吐、または下痢を含む実質的な毒性と関連する。
心血管危険因子を有する被検体において、炎症健康を維持するために広い作用メカニズムを有する安全で、有効な薬剤が必要であり、それは、従来の治療と共に使用することができ、負の薬物-研究生成物相互作用がなく、それはまた、脂質、代謝、肝臓、および関節健康に利益を与えることができる。
アスタキサンチンのエステル誘導体が本明細書で提供される。より特定的には、下記構造を有する化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される
場合によっては、化合物または塩は、下記構造を有する
様々な場合において、化合物は塩形態として、例えば、塩酸塩として、場合によっては二塩酸塩として存在する。
本明細書で開示される化合物または塩および薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が本明細書でさらに提供される。様々な場合において、組成物は、アスタキサンチンおよび/またはアスタキサンチンの別のエステル誘導体を含む同等組成物より良好な安定性を示す。場合によっては、安定性は、選択した時間量の間、任意で高湿および/または高温で保存した後の分解生成物の測定に基づき決定される。
被検体において心血管疾患(CVD)を防止または治療する方法もまた、提供される。例示的な実施形態では、方法はC反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は治療的有効量の、本明細書で開示される化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
本開示はまた、CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において、心血管健康をサポートする方法を提供する。例示的な実施形態では、方法はCRPレベルを低減させることにより心血管健康をサポートする。例示的な実施形態では、方法は、本明細書で開示される化合物または塩、例えば、治療的有効量の化合物または塩を、被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において炎症健康をサポートする方法がさらに提供される。例示的な実施形態では、方法はCRPレベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は、本明細書で開示される化合物または塩、例えば、治療的有効量の化合物または塩を、被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
本開示は加えて、本明細書で開示される化合物または塩を被検体に投与することを含む、CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において、炎症健康バイオマーカーまたは心血管健康バイオマーカーのレベルを改変させる方法を提供する。例示的な実施形態では、方法は、(a)下記の1つ以上のレベルを低減させ:TNF-α、IL-1β、IL-6、INF-γ、酸化LDL、総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、トリグリセリド、HbA1c、ALT、AST、体重、または血圧;および/または(b)下記の1つ以上のレベルを増加させる:FOXO3活性化またはHDLコレステロール。被検体においてバイオマーカーのレベルを改変させるそのような方法の例示的な実施形態では、被検体はまた、CVDまたはCVDリスク管理のための標準治療を受ける。
本明細書で開示される化合物または塩を調製する方法もまた、提供される。
アスタキサンチンエステルの化合物、またはその薬学的に許容される塩が本明細書で提供される。下記構造を有するアスタキサンチンは、
そのヒドロキシル基の1つまたは各々で三級アミンを有するアミノ酸、例えば、ジメチルアミノ酸によりモノまたはジエステル化することができる。アスタキサンチンの2つのキラル中心により、2つの鏡像異性体((S),(S)および(R),(R))ならびにメソ体((R),(S))が可能になる。様々な場合において、アスタキサンチンは(S),(S)体として存在する。場合によっては、アスタキサンチンはメソ体または(R),(R)体として存在する。アミノ酸は、任意の天然起源のアミノ酸、例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、またはバリンのジメチルアミノバージョン、あるいはプロリンのメチルアミノバージョンとすることができる。場合によっては、アスタキサンチンは、ジメチルアミノ酸(またはメチルアミノプロリン)によりモノエステル化される。場合によっては、アスタキサンチンは2つのジメチルアミノ酸(またはメチルアミノプロリン)によりジエステル化される。ジエステルは2つの同じジメチルアミノ酸(または2つのメチルアミノプロリン)、または2つの異なるジメチルアミノ酸またはメチルアミノプロリンおよびジメチルアミノ酸を有することができる。
実施形態では、化合物は、下記構造を有するジメチルアミノグリシンエステルである:
場合によっては、化合物または塩は、下記の構造を有し:
これは(S),(S)体である。場合によっては、化合物またはその塩は(R),(R)体である。場合によっては、化合物またはその塩はメソ体(すなわち、(R),(S)体)である。
化合物または塩はより短い合成経路で、アスタキサンチンから一段階で、アミンを保護する(例えば、Boc保護基を使用する)必要なく調製することができる。生成物は、その後の保護基除去(例えば、Boc基を除去するための強酸性条件)の必要なく形成することができる。アスタキサンチンとアミノ酸の間のカップリング反応は、一級または二級アミノ酸、例えばリジンまたはサルコシン誘導体と比べて、合成についてより綺麗な反応プロファイルおよび速い速度で進行することができる。さらに、化合物または塩は、広範な精製技術(例えば、カラムクロマトグラフィー)ではなく、再結晶またはスラリー化(例えば、アセトンまたはジクロロメタン中)により精製することができる。アミンは三級アミン(例えば、2つのメチル基で置換されている)として存在し、アミン部位での中間体イミン形成またはアルキル化のリスクが低減される。そのようなものとして、本明細書で開示される化合物またはその塩は、保護およびその後の脱保護(例えば、塩酸またはトリフルオロ酢酸などの強酸性条件)を必要とするであろう一級または二級アミンを有するアスタキサンチンエステル誘導体と比べて、より高い純度で得ることができる。
様々な場合において、化合物は薬学的に許容される塩形態として存在する。本明細書では、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内にあり、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに好適で、過度の毒性、刺激作用、アレルギー応答などがなく、合理的な効果/リスク比に見合っている塩を示す。薬学的に許容される塩は当技術分野でよく知られている。例えば、S. M. Bergeらは薬学的に許容される塩を詳細にJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19(参照により本明細書に組み込まれる)において記載する。この発明の化合物の薬学的に許容される塩としては、好適な無機および有機酸および塩基から誘導されるものが挙げられる。薬学的に許容される、無毒性酸付加塩の例は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸、または、有機酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸と共に、あるいは、イオン交換などの当技術分野において使用される他の方法を使用することにより、形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、などが挙げられる。カルボン酸または他の酸性官能基を含む化合物の塩は好適な塩基を反応させることにより調製することができる。そのような塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム塩、アンモニウム、N+(C1-4アルキル)4塩、ならびに、有機塩基、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルアミン、ビス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、トリ-(2-ヒドロキシエチル)アミン、プロカイン、ジベンジルピペリジン、デヒドロアビエチルアミン、N,N’-ビスデヒドロアビエチルアミン、グルカミン、N-メチルグルカミン、コリジン、キニーネ、キノリン、および塩基性アミノ酸、例えばリジンおよびアルギニンの塩が挙げられるが、それらに限定されない。この発明はまた、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の4級化を想定する。水または油溶性または分散性生成物はそのような4級化により得られ得る。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、などが挙げられる。さらに薬学的に許容される塩としては、適切な場合、対イオン、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸およびアリールスルホン酸を用いて形成される無毒性アンモニウム、四級アンモニウム、および、アミンカチオンが挙げられる。場合によっては、本明細書で開示される化合物は塩酸塩として、いくつかの特定的な場合には、二塩酸塩として存在する。
医薬組成物
本開示の例示的な態様では、アスタキサンチンは被検体に投与されるとき医薬組成物の一部である。本明細書で開示される化合物またはその塩を含む医薬組成物は、ほとんどの態様においては精製され、無菌である。「精製」という用語は本明細書では、純度が増加されたことを意味し、ここで、「純度」は相対的な用語であり、必ずしも、絶対純度として解釈されるべきではない。例示的な態様では、化合物の純度(例えば、組成物中)は少なくとも、もしくは約50%、少なくとも、もしくは約60%、少なくとも、もしくは約70%、少なくとも、もしくは約80%、少なくとも、もしくは約90%、少なくとも、もしくは約95%、または少なくとも、もしくは約98%であり、または約100%である。例示的な態様では、医薬組成物は薬学的に許容される担体を含む。本明細書では、「薬学的に許容される担体」という用語は、標準的な薬学的担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、水、油、エマルジョン、例えば油/水または水/油エマルジョン、および様々な型の湿潤剤のいずれかを含む。用語はまた、ヒトを含む動物において使用するための、米国連邦政府の規制当局により認可された、または、米国薬局方において列挙される薬剤のいずれかを包含する。医薬組成物は、任意の薬学的に許容される材料成分、例えば、例として酸性化剤、添加物、吸着剤、エアロゾル噴射剤、空気置換剤、アルカリ化剤、固化防止剤、抗凝固薬、抗菌保存剤、抗酸化剤、消毒薬、基剤、バインダ、緩衝剤、キレート剤、コーティング剤、着色剤、乾燥剤、洗浄剤、希釈剤、殺菌剤、崩壊剤、分散剤、溶解増強剤、染料、軟化薬、乳化剤、エマルジョン安定剤、フィラー、塗膜形成剤、調味料、香味剤、フローエンハンサー、ゲル化剤、造粒剤、保水剤、潤滑剤、粘膜接着剤、軟膏基剤、軟膏剤、油性ビヒクル、有機塩基、トローチ基剤、顔料、可塑剤、ポリッシング剤、保存剤、金属イオン封鎖剤、皮膚浸透剤、可溶化剤、溶媒、安定化剤、坐剤基剤、表面活性剤、界面活性剤、懸濁剤、甘味剤、治療薬、増粘剤、等張化剤、毒性薬剤、粘度増加剤、水吸収剤、水-混和共溶媒、硬水軟化剤、または湿潤剤を含むことができる。例えば、the Handbook of Pharmaceutical Excipients, 第3版, A. H. Kibbe(Pharmaceutical Press, London, UK, 2000)を参照されたい。これは、その全体として参照により組み込まれる。Remington’s Pharmaceutical Sciences, 第16版, E. W. Martin (Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1980)、これはその全体として参照により組み込まれる。
本開示の例示的な態様では、アスタキサンチンは被検体に投与されるとき医薬組成物の一部である。本明細書で開示される化合物またはその塩を含む医薬組成物は、ほとんどの態様においては精製され、無菌である。「精製」という用語は本明細書では、純度が増加されたことを意味し、ここで、「純度」は相対的な用語であり、必ずしも、絶対純度として解釈されるべきではない。例示的な態様では、化合物の純度(例えば、組成物中)は少なくとも、もしくは約50%、少なくとも、もしくは約60%、少なくとも、もしくは約70%、少なくとも、もしくは約80%、少なくとも、もしくは約90%、少なくとも、もしくは約95%、または少なくとも、もしくは約98%であり、または約100%である。例示的な態様では、医薬組成物は薬学的に許容される担体を含む。本明細書では、「薬学的に許容される担体」という用語は、標準的な薬学的担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、水、油、エマルジョン、例えば油/水または水/油エマルジョン、および様々な型の湿潤剤のいずれかを含む。用語はまた、ヒトを含む動物において使用するための、米国連邦政府の規制当局により認可された、または、米国薬局方において列挙される薬剤のいずれかを包含する。医薬組成物は、任意の薬学的に許容される材料成分、例えば、例として酸性化剤、添加物、吸着剤、エアロゾル噴射剤、空気置換剤、アルカリ化剤、固化防止剤、抗凝固薬、抗菌保存剤、抗酸化剤、消毒薬、基剤、バインダ、緩衝剤、キレート剤、コーティング剤、着色剤、乾燥剤、洗浄剤、希釈剤、殺菌剤、崩壊剤、分散剤、溶解増強剤、染料、軟化薬、乳化剤、エマルジョン安定剤、フィラー、塗膜形成剤、調味料、香味剤、フローエンハンサー、ゲル化剤、造粒剤、保水剤、潤滑剤、粘膜接着剤、軟膏基剤、軟膏剤、油性ビヒクル、有機塩基、トローチ基剤、顔料、可塑剤、ポリッシング剤、保存剤、金属イオン封鎖剤、皮膚浸透剤、可溶化剤、溶媒、安定化剤、坐剤基剤、表面活性剤、界面活性剤、懸濁剤、甘味剤、治療薬、増粘剤、等張化剤、毒性薬剤、粘度増加剤、水吸収剤、水-混和共溶媒、硬水軟化剤、または湿潤剤を含むことができる。例えば、the Handbook of Pharmaceutical Excipients, 第3版, A. H. Kibbe(Pharmaceutical Press, London, UK, 2000)を参照されたい。これは、その全体として参照により組み込まれる。Remington’s Pharmaceutical Sciences, 第16版, E. W. Martin (Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1980)、これはその全体として参照により組み込まれる。
例示的な態様では、医薬組成物は、使用される投与量および濃度でレシピエントに無毒性である製剤材料を含む。特定の実施形態では、医薬組成物は活性剤および1つ以上の薬学的に許容される塩;ポリオール;界面活性剤;浸透圧バランス剤;等張化剤;抗酸化剤;抗生物質;抗真菌薬;増量剤;リオプロテクタント;消泡剤;キレート剤;保存剤;着色剤;鎮痛薬;または追加の医薬品を含む。例示的な態様では、医薬組成物は、任意で、1つ以上の賦形剤、例えば、限定はされないが、薬学的に許容される塩;浸透圧バランス剤(等張化剤);抗酸化剤;抗生物質;抗真菌薬;増量剤;リオプロテクタント;消泡剤;キレート剤;保存剤;着色剤;および鎮痛薬に加えて、1つ以上のポリオールおよび/または1つ以上の界面活性剤を含む。
ある一定の実施形態では、医薬組成物は、例えば、組成物のpH、モル浸透圧濃度、粘度、透明さ、色、等張性、匂い、無菌性、安定性、溶解もしくは放出速度、吸着または浸透を改変、維持または保存するための製剤化材料を含むことができる。そのような実施形態では、好適な製剤化材料としては、下記が挙げられるが、それらに限定されない:アミノ酸(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジン);抗菌薬;抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウム);緩衝剤(例えばホウ酸塩、重炭酸塩、Tris-HCl、クエン酸塩、リン酸塩または他の有機酸);増量剤(例えば、マンニトールまたはグリシン);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA));錯化剤(例えばカフェイン、ポリビニルピロリドン、β-シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン);フィラー;単糖;二糖;および他の炭水化物(例えば、グルコース、マンノースまたはデキストリン);タンパク質(例えば、血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリン);着色、香味および希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン);低分子量ポリペプチド;塩形成対イオン(例えば、ナトリウム);保存剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素);溶媒(例えばグリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール);糖アルコール(例えば、マンニトールまたはソルビトール);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(例えば、プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート、例えばポリソルベート20、ポリソルバトク(polysorbatc)、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパル(tyloxapal));安定性増強剤(例えば、スクロースまたはソルビトール);張度増強剤(例えば、アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウムまたはカリウム、マンニトールソルビトール);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤および/または薬学的アジュバント。REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES,第18版, (A. R. Genrmo, ed.), 1990, Mack Publishing Companyを参照されたい。
医薬組成物は生理的に適合性のpHを達成するように製剤化することができる。いくつかの実施形態では、医薬組成物のpHは例えば、約4もしくは約5~約8.0または約4.5~約7.5または約5.0~約7.5とすることができる。例示的な実施形態では、医薬組成物のpHは5.5~7.5である。
例示的な態様では、医薬組成物は本明細書で開示される化合物またはその塩を含む流動性粒子またはビーズレット(例えば、マイクロビーズレット)を含む。例示的な態様では、医薬組成物は、本明細書で開示される化合物またはその塩を含む流動性粒子またはビーズレット(例えば、マイクロビーズレット)を含むゼラチンカプセルまたは野菜ベースのカプセル(例えば、タピオカカプセルまたは野菜セルロースカプセル)を含む。例示的な態様では、医薬組成物は加えて、1つ以上の抗酸化剤を含む。例示的な場合には、医薬組成物は加えて、下記の1つ以上を含む:改質された食品用デンプン、コーンスターチ、グルコースシロップ、アスコルビン酸ナトリウム、およびDL-α-トコフェロール。場合によっては、本明細書で開示される化合物またはその塩は改質された食品用デンプンおよびグルコースシロップのアスコルビン酸ナトリウムおよびDL-α-トコフェロールを有するコーンスターチコートマトリクスに分散される。例示的な態様では、医薬組成物は、改質された食品用デンプンおよびグルコースシロップのアスコルビン酸ナトリウムおよびDL-α-トコフェロールを有するコーンスターチコートマトリクスに分散された、本明細書で開示される化合物またはその塩を含む流動性粒子またはビーズレット(例えば、マイクロビーズレット)を含むゼラチンカプセルまたは野菜ベースのカプセルを含む。
例示的な態様では、医薬組成物は下記を含む:(a)本明細書で開示される化合物またはその塩、改質された食品用デンプン、コーンスターチ、グルコースシロップ、アスコルビン酸ナトリウム、DL-α-トコフェロール、微結晶セルロース、タピオカカプセル;(b)本明細書で開示される化合物またはその塩、改質された食品用デンプン、コーンスターチ、グルコースシロップ、アスコルビン酸ナトリウム、DL-α-トコフェロール、微結晶セルロース、野菜ステアレート、野菜セルロースカプセル;(c)本明細書で開示される化合物またはその塩、改質された食品用デンプン、コーンスターチ、グルコースシロップ、アスコルビン酸ナトリウム、DL-α-トコフェロール、微結晶セルロース、野菜ステアレート、野菜セルロースカプセル、二酸化チタン;(d)本明細書で開示される化合物またはその塩、改質された食品用デンプン、コーンスターチ、グルコースシロップ、アスコルビン酸ナトリウム、DL-α-トコフェロール、微結晶セルロース、野菜ステアレート、ゼラチンカプセル、FD&C blue#1、二酸化チタン。
本開示に関しては、化合物またはその塩、またはこれを含む医薬組成物は、任意の好適な投与経路を介して被検体に投与することができる。例えば、活性剤は、非経口、経鼻、経口、肺、局所、腟内、眼内、または直腸投与を介して被検体に投与することができる。例示的な実施形態では、化合物またはその塩、またはこれを含む医薬組成物は経口投与される。投与経路に関する以下の記載は、例示的な実施形態を説明するために提供されるにすぎず、決して、範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
経口投与に好適な製剤は、(a)液体溶液、例えば希釈剤、例えば水、生理食塩水、油、またはオレンジジュースに溶解または分散された有効量の化合物または塩;(b)カプセル、サシェ、錠剤、ロゼンジ、およびトローチ、各々、あらかじめ決められた量の活性材料成分を、固体または顆粒として含む;(c)粉末;(d)適切な液体における懸濁液;ならびに(e)好適なエマルジョンから構成することができる。液体製剤は希釈剤、例えば水およびアルコール、例えば、エタノール、ベンジルアルコール、およびポリエチレンアルコールを、薬学的に許容される界面活性剤の添加あり、またはなしで含み得る。カプセル形態は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、および不活性フィラー、例えばラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、およびコーンスターチを含む普通のハードまたはソフトシェルゼラチン型を有することができる。錠剤型は、ラクトース、スクロース、マンニトール、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、微結晶セルロース、アラビアゴム、ゼラチン、グアーガム、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、および他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤、崩壊剤、湿潤化剤、保存剤、香味剤、および他の薬理学的に適合可能な賦形剤の1つ以上を含むことができる。ロゼンジ型は香味のある、通常スクロースおよびアラビアゴムまたはトラガント中に化合物またはその塩を含むことができ、ならびにトローチ剤は、当技術分野で知られているような賦形剤に加えて、不活性ベース、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴム、エマルジョン、ゲル、など中に化合物またはその塩を含む。
例示的な実施形態では、化合物またはその塩は被検体に経口投与される。例示的な態様では、化合物またはその塩は錠剤またはカプセルまたはカプレットである。
例示的な態様における医薬組成物は任意の型のインビボ放出プロファイルを有するように改変される。いくつかの態様では、医薬組成物は即時放出、制御放出、徐放、持続放出、遅延放出、または二相放出製剤である。制御放出のためにペプチドを製剤化する方法は当技術分野で知られている。例えば、Qian et al., J Pharm 374: 46-52 (2009)および国際特許出願公開第WO2008/130158号、WO2004/033036号;WO2000/032218号;およびWO1999/040942号を参照されたい。
本組成物は、例えば、ミセルもしくはリポソーム、またはいくつかの他の封入形態を、さらに含むことができ、または持続放出形態で投与することができ、長期保存および/または送達効果が提供される。
開示された医薬組成物は、任意のレジメンに従い、例えば、例として毎日(1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、1日6回)、週3回、週2回、2日ごとに、3日ごと、4日ごと、5日ごと、6日ごと、毎週、隔週、3週ごと、毎月、または隔月に、投与され得る。
いくつかの態様では、本明細書で開示される化合物または塩、またはこれを含む医薬組成物は空腹時に、または絶食期間後に摂取される。別の態様では、本明細書で開示される化合物または塩は食物と共に、または食物(例えば、食事)後約30分以内に投与される。
有効期間および安定性
本明細書で開示される化合物または塩を含む組成物は一般に保存では安定であり、化合物または塩は分解または代謝またはエピマー化しないことが意味される。選択された保存条件での選択された保存時間での組成物の有効期間は組成物中の開始化合物または塩の少なくとも70%(重量)、または少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、または少なくとも99重量%の量の化合物または塩を提供する。場合によっては、化合物またはその塩が最初に(S),(S)体として存在する場合、化合物またはその塩またはその組成物の安定性は、保存での化合物または塩の(S),(S)体またはメソ体へのエピマー化を測定することにより評価される。
本明細書で開示される化合物または塩を含む組成物は一般に保存では安定であり、化合物または塩は分解または代謝またはエピマー化しないことが意味される。選択された保存条件での選択された保存時間での組成物の有効期間は組成物中の開始化合物または塩の少なくとも70%(重量)、または少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、または少なくとも99重量%の量の化合物または塩を提供する。場合によっては、化合物またはその塩が最初に(S),(S)体として存在する場合、化合物またはその塩またはその組成物の安定性は、保存での化合物または塩の(S),(S)体またはメソ体へのエピマー化を測定することにより評価される。
組成物は、-20℃~30℃、例えば、-4℃、0℃、10℃、15℃、20℃、または25℃で保存することができる。組成物は、組成物中にまだ残っている化合物または塩の量を評価する前少なくとも1週間、または少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、または少なくとも1年保存することができる。
実施形態では、本明細書で開示される化合物または塩の組成物は、その二級または一級アミンエステル誘導体(例えば、サルコシン、ジサルコシン、リジン、またはジリジンエステル)、またはエステル誘導体の塩の組成物より大きな安定性を有する。様々な場合において、化合物の安定性は、安定性試験を実施し、化合物の純度を安定性試験前の化合物純度と比較することにより評価される。純度の変化は化合物の純度のパーセンテージの変化として表すことができる。様々な場合において、組成物の安定性は、安定性試験を実施し、組成物中の化合物の量を安定性試験前の化合物の量と比較することにより評価される。分解による化合物の変化は組成物中の化合物の量のパーセンテージの変化として表すことができる。安定性試験の例としては、加水分解溶液安定性研究および周囲条件での保存が挙げられるが、それらに限定されない。場合によっては、本明細書で開示される三級アミンエステル化合物または塩の安定性は、三級アミンエステル化合物または塩の純度の変化および/または量の変化を、同様の二級または一級アミンにおける三級アミンエステル化合物または塩の純度の変化および/または量の変化と比較して、比較することにより評価することができる。場合によっては、本明細書で開示される三級アミンエステル化合物または塩の安定性は、化合物の最初の純度および/または最初の量と比較した、三級アミンエステル化合物または塩の純度の変化および/または量の変化を比較することにより評価することができる。
分解物は、例えば、環化によるものとすることができ、これにより環化副産物が形成し、以下で記載される通りである。理論に縛られないが、一級または二級アミンの代わりの三級アミンの置換は、ジメチルアミノ酸エステル(例えば、ジメチルアミノグリシン)の場合のように、一級または二級アミンを有するアスタキサンチンエステル、例えば、ジサルコシンエステルの場合と比較して、単独、または組成物中での化合物の安定性を可能にすることが、仮定される。一級または二級アミンについての不安定性の提案されるメカニズムが下記スキームにおいて示される。この不安定性は立体障害性および比較的非反応性の三級アミンにより抑制される。
使用方法
本明細書で開示される化合物または塩は治療薬として有用である。化合物または塩は、投与されると、エステル結合の加水分解によりアスタキサンチンに変換され得る。アスタキサンチンは多くの生理学的利益を有し、心血管疾患、代謝疾患、肝疾患、関節炎、および加齢におけるものが挙げられる。アスタキサンチンは下記の通り生物活性を有することが示されている:CRPを減少させる、トリグリセリドを減少させる、LDL-Cを減少させる、HDL-Cを増加させる、アポリポタンパク質Bを減少させる、アディポネクチンを増加させる、血圧(収縮期および拡張期)を減少させる、血流速度を増加させる、IL-6を減少させる、再血栓症を減少させる、アテローム性動脈硬化を減少させる、コレステロールを減少させる、一酸化窒素産生を増加させる、TNF-aを減少させる、酸化ストレスを減少させる(MDA、IsoP、SOD、TACを増加させる)、空腹時血糖レベルを減少させる、インスリンレベルおよび感度(HOMA-IRおよびQUICK増加)を増加させる、インスリン反応を増加させる、耐糖能(ipGTT)を増加させる、GLUT-4トランスロケーションを増加させる、JNKおよび/またはERK-1レベルを増加させる、NASH疾患マーカー(例えば、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝疾患活動性スコア、および/または減少した小葉炎症)を減少させる、脂質プロファイルパラメータ(例えば、LDL、HDL、ApoB、TG改善)を改善する、上昇した肝臓酵素レベルを減少させる、脂肪肝を減少させる、線維症および/または誘導急性肝炎を減少させる、インスリンシグナル伝達(PI3K-AKTおよび/またはIRS-1p)を増加させる、炎症性マーカー(例えば、TNF-a、IL-1b、IL-6、CRP、NF-kB、PGE-2、iNOS、MCP-1、MPO、ERK、JNK、および/またはCOX-2)を減少させる、軟骨分解を減少させる、および/またはFOXO3 mRNAレベルを増加させる。開示された化合物および塩の使用のために企図されたいくつかの特定の疾患状態としては、心血管炎症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、炎症、肝疾患、再灌流傷害、および血小板凝集の低減が挙げられる。
本明細書で開示される化合物または塩は治療薬として有用である。化合物または塩は、投与されると、エステル結合の加水分解によりアスタキサンチンに変換され得る。アスタキサンチンは多くの生理学的利益を有し、心血管疾患、代謝疾患、肝疾患、関節炎、および加齢におけるものが挙げられる。アスタキサンチンは下記の通り生物活性を有することが示されている:CRPを減少させる、トリグリセリドを減少させる、LDL-Cを減少させる、HDL-Cを増加させる、アポリポタンパク質Bを減少させる、アディポネクチンを増加させる、血圧(収縮期および拡張期)を減少させる、血流速度を増加させる、IL-6を減少させる、再血栓症を減少させる、アテローム性動脈硬化を減少させる、コレステロールを減少させる、一酸化窒素産生を増加させる、TNF-aを減少させる、酸化ストレスを減少させる(MDA、IsoP、SOD、TACを増加させる)、空腹時血糖レベルを減少させる、インスリンレベルおよび感度(HOMA-IRおよびQUICK増加)を増加させる、インスリン反応を増加させる、耐糖能(ipGTT)を増加させる、GLUT-4トランスロケーションを増加させる、JNKおよび/またはERK-1レベルを増加させる、NASH疾患マーカー(例えば、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝疾患活動性スコア、および/または減少した小葉炎症)を減少させる、脂質プロファイルパラメータ(例えば、LDL、HDL、ApoB、TG改善)を改善する、上昇した肝臓酵素レベルを減少させる、脂肪肝を減少させる、線維症および/または誘導急性肝炎を減少させる、インスリンシグナル伝達(PI3K-AKTおよび/またはIRS-1p)を増加させる、炎症性マーカー(例えば、TNF-a、IL-1b、IL-6、CRP、NF-kB、PGE-2、iNOS、MCP-1、MPO、ERK、JNK、および/またはCOX-2)を減少させる、軟骨分解を減少させる、および/またはFOXO3 mRNAレベルを増加させる。開示された化合物および塩の使用のために企図されたいくつかの特定の疾患状態としては、心血管炎症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、炎症、肝疾患、再灌流傷害、および血小板凝集の低減が挙げられる。
投薬
本明細書で開示される化合物または塩は、例えば、CRPを低減させ、および、本明細書で記載される炎症性バイオマーカーのレベルを改変させる方法において有用であり、よって、CVDを治療または防止する、心血管健康をサポートする、および炎症健康をサポートする方法において有用であると考えられる。開示の目的上、投与される化合物または塩の量または用量は、被検体または動物において、合理的な時間枠にわたって、例えば、治療的または予防的応答を達成するのに十分でなければならない。例えば、用量は投与時から約1~4分、1~4時間または1~4週間またはそれ以上、例えば、5~20またはそれ以上の週間の期間で、本明細書で記載されるCRPレベルを低減させることにより、CVDを治療するのに十分でなければならない。ある一定の実施形態では、期間はさらに長くすることができる。いくつかの態様では、効果は1~2週間以内に、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、24週間以内に、48週間以内に、または60週間以内に証明される。
本明細書で開示される化合物または塩は、例えば、CRPを低減させ、および、本明細書で記載される炎症性バイオマーカーのレベルを改変させる方法において有用であり、よって、CVDを治療または防止する、心血管健康をサポートする、および炎症健康をサポートする方法において有用であると考えられる。開示の目的上、投与される化合物または塩の量または用量は、被検体または動物において、合理的な時間枠にわたって、例えば、治療的または予防的応答を達成するのに十分でなければならない。例えば、用量は投与時から約1~4分、1~4時間または1~4週間またはそれ以上、例えば、5~20またはそれ以上の週間の期間で、本明細書で記載されるCRPレベルを低減させることにより、CVDを治療するのに十分でなければならない。ある一定の実施形態では、期間はさらに長くすることができる。いくつかの態様では、効果は1~2週間以内に、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、24週間以内に、48週間以内に、または60週間以内に証明される。
用量は、特定の製剤の効力および動物(例えば、ヒト)の状態、ならびに治療される動物(例えば、ヒト)の体重により決定される。
用量はまた、本開示の特定の活性剤の投与に不随する任意の有害な副作用の存在、性質および程度により決定される。典型的には、主治医が、様々な因子、例えば年齢、体重、全体的な健康、食事制限、性別、投与される本開示の活性剤、投与経路、および治療される病状の重症度を考慮して、各個々の患者を治療するのに用いる本開示の活性剤の投与量を決定する。例として、本開示を制限することを意図せずに、本開示の化合物または塩の用量は約0.0001~約1g/kg治療される被検体体重/日、約0.0001~約0.001g/kg体重/日、または約0.01mg~約1g/kg体重/日とすることができる。
組み合わせ
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される化合物または塩は単独で投与され、他の実施形態では、本明細書で開示される化合物または塩は別の治療薬と組み合わせて投与される。いくつかの態様では、他の治療薬は、心血管疾患を治療または防止することを目的とする。例示的な態様では、他の薬剤はスタチン、高血圧治療薬、ナイアシン、フィブラート、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、抗糖尿病薬、または血管作用薬である。いくつかの態様におけるスタチンは、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、またはロスバスタチンである。高血圧治療薬は本明細書で記載されるものいずれかとすることができる。CETP阻害剤は、例えば、トルセトラピブ、ダルセトラピブ、エバセトラピブ、オビセトラピブ(obicetrapib)、またはアナセトラピブであってもよい。抗糖尿病薬は本明細書で記載されるものいずれかとすることができる。血管作用薬は、心筋収縮力を増加させる変力物質、血管収縮を引き起こし、全身および/または肺血管抵抗の増加をもたらす昇圧剤、血管拡張を引き起こし、全身および/または肺血管抵抗の減少をもたらす強心性血管拡張薬であってもよい。変力物質は、例えば、アドレナリン、ドブタミン、イソプレナリン、およびエフェドリンであってもよい。いくつかの態様では、昇圧剤はノルアドレナリン、バソプレシン、メタラミノール、またはメチレンブルーである。場合によっては、強心性血管拡張薬はミルリノンまたはレボシメンダンである。例示的な場合には、血管作用薬はドパミンである。いくつかの態様では、血管作用薬はカテコールアミン、例えば、アドレナリン、ノルアドレナリン、フェニルエフェドリン(phenylephedrine)およびメタラミノール、エフェドリン、ドパミン、ドブタミン、イソプレナリンである。いくつかの態様では、血管作用薬はレボシメンダンまたはミルリノンである。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される化合物または塩は単独で投与され、他の実施形態では、本明細書で開示される化合物または塩は別の治療薬と組み合わせて投与される。いくつかの態様では、他の治療薬は、心血管疾患を治療または防止することを目的とする。例示的な態様では、他の薬剤はスタチン、高血圧治療薬、ナイアシン、フィブラート、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、抗糖尿病薬、または血管作用薬である。いくつかの態様におけるスタチンは、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、またはロスバスタチンである。高血圧治療薬は本明細書で記載されるものいずれかとすることができる。CETP阻害剤は、例えば、トルセトラピブ、ダルセトラピブ、エバセトラピブ、オビセトラピブ(obicetrapib)、またはアナセトラピブであってもよい。抗糖尿病薬は本明細書で記載されるものいずれかとすることができる。血管作用薬は、心筋収縮力を増加させる変力物質、血管収縮を引き起こし、全身および/または肺血管抵抗の増加をもたらす昇圧剤、血管拡張を引き起こし、全身および/または肺血管抵抗の減少をもたらす強心性血管拡張薬であってもよい。変力物質は、例えば、アドレナリン、ドブタミン、イソプレナリン、およびエフェドリンであってもよい。いくつかの態様では、昇圧剤はノルアドレナリン、バソプレシン、メタラミノール、またはメチレンブルーである。場合によっては、強心性血管拡張薬はミルリノンまたはレボシメンダンである。例示的な場合には、血管作用薬はドパミンである。いくつかの態様では、血管作用薬はカテコールアミン、例えば、アドレナリン、ノルアドレナリン、フェニルエフェドリン(phenylephedrine)およびメタラミノール、エフェドリン、ドパミン、ドブタミン、イソプレナリンである。いくつかの態様では、血管作用薬はレボシメンダンまたはミルリノンである。
例示的な態様では、本明細書で開示される化合物または塩は、高血圧治療薬、例えば、限定はされないが、利尿薬、βブロッカー、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、αブロッカー、α-2受容体アゴニスト、中枢性アゴニスト、レニン阻害剤、動脈拡張薬、などと組み合わせて投与される。いくつかの態様では、利尿薬は、体内のナトリウムおよび流体を低減させるために排尿を増加させる任意の薬物であり、任意で、下記からなる群より選択される:ブメタニド、クロルタリドン、クロロチアジド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロロチアジドHCTZ(Esidrix、ヒドロジウリル(hydrodiuril)、ミクロジド(microzide))、インダパミド、メチクロチアジド、メトラゾン、トルセミド、アミリオライド(amilioride)、スピロノラクトン、トリアムテレン、アミロライド塩酸塩。例示的な態様では、βブロッカーは、心臓に直接作用し、心拍数、ポンプ力、および血液量を低減させるいずれかである。いくつかの態様では、βブロッカーは、アセブトロール、アテノロール、ビソプロロールフマル酸塩、カルベジロール、エスミロール(esmilol)、ラベタロール、メトプロロール酒石酸塩、メトプロロールコハク酸塩、ナドロール、ネビボロール、ペンブトロール硫酸塩、プロプラノロール、またはソタロールである。いくつかの態様では、ace阻害剤はベナゼプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩、ホシノプリルナトリウム、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、またはトランドラプリルである。場合によっては、アンジオテンシンII受容体遮断薬はアジルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタンメシレート、イルベサルタン、ロサルタンカリウム、オルメサルテン(olmesarten)、テルミサルタン、バルサルタンである。場合によっては、カルシウムチャネル遮断薬はアムロジピンベシル酸塩、クレビジピン、ジルチアゼム塩酸塩、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジペン(nifedipene)、ニモジピン、ニソルジピン、ベラパミル塩酸塩である。いくつかの観点においては、αブロッカーはドキサゾシンメシル酸塩、プラゾシン塩酸塩、またはテラゾシン塩酸塩である。ある一定の態様では、α-2受容体アゴニストはメチルドパである。ある一定の態様では、中枢性アゴニストはクロニジン塩酸塩およびグアンファシン塩酸塩である。場合によっては、高血圧治療薬は末梢性アドレナリン阻害剤、例えばヒアナドレル(hyanadrel)、グアネチジン一硫酸塩、またはレセルピンである。場合によっては、血管拡張薬はミノキシジルまたはヒドララジンである。
例示的な態様では、本明細書で開示される化合物または塩は抗糖尿病または抗肥満薬と組み合わせて投与される。当技術分野で知られている、または調査中の抗糖尿病薬としては、下記が挙げられる:インスリン、レプチン、ペプチドYY(PYY)、膵臓ペプチド(PP)、線維芽細胞増殖因子21(FGF21)、Y2Y4受容体アゴニスト、スルホニル尿素、例えばトルブタミド(Orinase)、アセトヘキサミド(Dymelor)、トラザミド(Tolinase)、クロルプロパミド(Diabinese)、グリピジド(Glucotrol)、グリブリド(Diabeta、Micronase、Glynase)、グリメピリド(アマリール)、またはグリクラジド(Diamicron);メグリチニド、例えばレパグリニド(Prandin)またはナテグリニド(Starlix);ビグアナイド、例えばメトホルミン(Glucophage)またはフェンホルミン;チアゾリジンジオン、例えばロシグリタゾン(アバンディア)、ピオグリタゾン(Actos)、またはトログリタゾン(Rezulin)、または他のPPARγ阻害剤;炭水化物消化を阻害するαグルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトール(Glyset)、アカルボース(Precose/Glucobay);エキセナチド(バイエッタ)またはプラムリンチド;ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害剤、例えばビルダグリプチンまたはシタグリプチン;SGLT(ナトリウム依存性グルコーストランスポーター1)阻害剤;グルコキナーゼ活性化薬(GKA);グルカゴン受容体アンタゴニスト(GRA);またはFBPase(フルクトース1,6-ビスホスファターゼ)阻害剤。当技術分野で知られている、または調査中の抗肥満薬としては食欲抑制剤、例えば、フェネチルアミン型刺激薬、フェンテルミン(任意で、フェンフルラミンまたはデクスフェンフルラミンと共に)、ジエチルプロピオン(Tenuate(登録商標))、フェンジメトラジン(Prelu-2(登録商標)、Bontril(登録商標))、ベンズフェタミン(Didrex(登録商標))、シブトラミン(Meridia(登録商標)、Reductil(登録商標));リモナバント(Acomplia(登録商標))、他のカンナビノイド受容体アンタゴニスト;オキシントモジュリン;フルオキセチン塩酸塩(Prozac);Qnexa(トピラマートおよびフェンテルミン)、Excalia(ブプロピオンおよびゾニサミド)またはContrave(ブプロピオンおよびナルトレキソン);またはリパーゼ阻害剤、XENICAL(オルリスタット)またはセチリスタット(ATL-962としても知られている)、またはGT389-255と同様、が挙げられる。
例示的な態様では、本明細書で開示される化合物または塩は、非アルコール性脂肪性肝疾患またはNASHの治療のための薬剤と組み合わせて投与される。非アルコール性脂肪性肝疾患を治療するために使用される薬剤としては、ウルソデオキシコール酸(別名、Actigall、URSO、およびUrsodiol)、メトホルミン(Glucophage)、ロシグリタゾン(アバンディア)、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、Polymixin B、およびベタインが挙げられる。
心血管疾患および心血管健康
本開示は、被検体において心血管疾患(CVD)を防止または治療する方法を提供する。例示的な実施形態では、方法はC反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は、治療的有効量の、化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
本開示は、被検体において心血管疾患(CVD)を防止または治療する方法を提供する。例示的な実施形態では、方法はC反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は、治療的有効量の、化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
本開示はまた、CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において心血管健康をサポートする方法を提供する。例示的な実施形態では、方法はCRPレベルを低減させることにより心血管健康をサポートする。例示的な実施形態では、方法は、化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。本明細書では、「心血管健康」という用語は、心臓および血管の健康な構造または機能を示す。
本明細書では、「治療する」という用語は、ならびにこれと関連する単語は、必ずしも100%または完全な治療を意味しない。むしろ、当業者が潜在的利益または治療効果を有すると認識するさまざまな程度の治療が存在する。この点において、本開示のCVDを治療する方法は任意の量または任意のレベルの治療を提供することができる。さらに、本開示の方法により提供される治療は、治療されるCVDの1つ以上の状態または症状または徴候の治療を含むことができる。また、本開示の方法により提供される治療はCVDの進行を減速させることを含むことができる。例えば、方法は、動脈壁上でのプラークの蓄積を低減させる、アンギナ、呼吸困難、または悪心を治療する、CVDまたはその徴候もしくは症状を管理する、などによってCVDを治療することができる。本明細書では、「防止する」という用語、ならびにこれに関連する単語は、CVDの発症または再発を、少なくとも1日、2日、4日、6日、8日、10日、15日、30日、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、4年、またはそれ以上、遅延させることを示す。例示的な態様では、方法は被検体の生存を増加させることにより治療または防止する。
本明細書では、「心血管疾患」または「CVD」という用語は、心臓または血管が関係する疾患のクラスを示す。CVDとしては、冠動脈疾患(CAD)、例えば、アンギナおよび心筋梗塞(心臓発作として一般に知られている)、ならびに、脳卒中、心不全、高血圧性心疾患、リウマチ性心疾患、心筋症、心臓不整脈、先天性心疾患、心臓弁膜症、心炎、大動脈瘤、末梢動脈疾患、血栓塞栓性疾患、および静脈血栓症が挙げられる。いくつかの態様では、CVDはアンギナ、不整脈、先天性心疾患、CAD、拡張型心筋症、心臓発作、心不全、肥大型心筋症、僧帽弁逆流、僧帽弁逆流、肺狭窄、リウマチ性心疾患を含む。例示的な態様におけるCVDには血管が関与し、よって、血管疾患であり得る。そのような血管疾患としては下記が挙げられるが、それらに限定されない:冠動脈疾患、末梢動脈疾患、脳血管疾患、腎動脈狭窄、大動脈瘤、レイノー病、バージャー病、末梢静脈疾患、アテローム性動脈硬化、脳卒中、静脈血餅、および血液凝固障害。例示的な態様におけるCVDには心臓が関与し、下記のうちの1つであり得る:心筋症、高血圧性心疾患、心不全、肺心疾患、不整脈、炎症性心疾患(例えば、心内膜炎、炎症性心拡大、心筋炎、好酸球性心筋炎)、心臓弁膜症、先天性心疾患、またはリウマチ性心疾患。
本明細書では、「CVDまたはCVDリスク管理のための標準治療」という用語は、心血管疾患を治療または防止することを目的とする下記薬剤のいずれかを示す:硝酸薬、スタチン、高血圧治療薬、ナイアシン、フィブラート、CETP阻害剤、抗糖尿病薬、血管作用薬。いくつかの態様では、CVDまたはCVDリスク管理のための標準治療は硝酸薬または他の抗狭心症治療薬(例えば、βブロッカー、カルシウムチャネル遮断薬)である。そのような薬剤は本明細書で記載されており、また、当技術分野で知られている。
例示的な態様では、被検体は、化合物または塩の投与前に、少なくとも2mg/L、任意で、少なくとも約3mg/L、少なくとも約4mg/L、少なくとも約5mg/L、少なくとも約6mg/L、またはそれ以上のC反応性タンパク質(CRP)レベルを示す。場合によっては、被検体は、化合物または塩の投与後に、2mg/L未満、任意で、約1.9mg/L未満、約1.8mg/L、約1.7mg/L、約1.6mg/L、約1.5mg/L、約1.4mg/L、約1.3mg/L、約1.2mg/L、約1.1mg/L、約1.0mg/L、約0.9mg/L、約0.8mg/L、約0.7mg/L、約0.6mg/L、約0.5mg/L、約0.4mg/L、約0.3mg/L、約0.2mg/L、約0.1mg/L未満のC反応性タンパク質(CRP)レベルを示す。
CRPを低減させる方法
被検体においてCRPを低減させる方法もまた、本開示により提供される。例示的な実施形態では、方法は、化合物または塩を被検体に投与することを含む。被検体において、CRPを低減させるそのような方法の例示的な実施形態では、被検体はCVDのリスクがあり、またはこれを患う。
被検体においてCRPを低減させる方法もまた、本開示により提供される。例示的な実施形態では、方法は、化合物または塩を被検体に投与することを含む。被検体において、CRPを低減させるそのような方法の例示的な実施形態では、被検体はCVDのリスクがあり、またはこれを患う。
本明細書では、「CRPレベルを低減させる」という句は、CRPレベルの任意の減少または低減を示し得る。減少したレベルは、少なくとも、もしくは約5%減少、少なくとも、もしくは約10%減少、少なくとも、もしくは約15%減少、少なくとも、もしくは約20%減少、少なくとも、もしくは約25%減少、少なくとも、もしくは約30%減少、少なくとも、もしくは約35%減少、少なくとも、もしくは約40%減少、少なくとも、もしくは約45%減少、少なくとも、もしくは約50%減少、少なくとも、もしくは約55%減少、少なくとも、もしくは約60%減少、少なくとも、もしくは約65%減少、少なくとも、もしくは約70%減少、少なくとも、もしくは約75%減少、少なくとも、もしくは約80%減少、少なくとも、もしくは約85%減少、少なくとも、もしくは約90%減少、少なくとも、もしくは約95%減少であり得る。CRPレベルを測定する方法は当技術分野で知られており、本明細書で実施例において記載される方法を含む。
炎症健康およびそのバイオマーカー
CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において炎症健康をサポートする方法がさらに提供される。例示的な実施形態では、方法はCRPレベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は、化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
CVDのリスクがある、またはこれを患う被検体において炎症健康をサポートする方法がさらに提供される。例示的な実施形態では、方法はCRPレベルを低減させることによりCVDを防止または治療する。例示的な実施形態では、方法は、化合物または塩を被検体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、被検体はCVDまたはCVDリスク管理のための標準治療も受けるものである。
本開示は加えて、被検体において炎症健康バイオマーカーまたは心血管健康バイオマーカーのレベルを改変させる方法を提供する。例示的な実施形態では、方法は、(a)下記の1つ以上のレベルを低減させ:腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-1β(IL-1β)、インターロイキン-6(IL-6)、インターフェロン(IFN-γ)、酸化LDL、総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、トリグリセリド、ヘモグロビンA1c(HbA1c)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、体重、または血圧;および/または(b)フォークヘッドボックスO3(FOXO3)活性化またはHDLコレステロールのレベルを増加させる。例示的な態様では、方法は、本明細書で開示される化合物または塩を投与することを含む。被検体においてバイオマーカーのレベルを改変させるそのような方法の例示的な実施形態では、被検体はまた、CVDまたはCVDリスク管理のための標準治療を受ける。
本明細書では、「レベルを低減させる」または「レベルを低減させること」という句または同様の句は、列挙されるバイオマーカーについてのレベルの任意の減少または低減を示し得る。減少したレベルは、少なくとも、もしくは約5%減少、少なくとも、もしくは約10%減少、少なくとも、もしくは約15%減少、少なくとも、もしくは約20%減少、少なくとも、もしくは約25%減少、少なくとも、もしくは約30%減少、少なくとも、もしくは約35%減少、少なくとも、もしくは約40%減少、少なくとも、もしくは約45%減少、少なくとも、もしくは約50%減少、少なくとも、もしくは約55%減少、少なくとも、もしくは約60%減少、少なくとも、もしくは約65%減少、少なくとも、もしくは約70%減少、少なくとも、もしくは約75%減少、少なくとも、もしくは約80%減少、少なくとも、もしくは約85%減少、少なくとも、もしくは約90%減少、少なくとも、もしくは約95%減少であり得る。本明細書では、「レベルを増加させる」または「レベルを増加させること」という句または同様の句は、列挙されるバイオマーカーについてのレベルの任意の増加を示し得る。増加したレベルは、少なくとも、もしくは約5%増加、少なくとも、もしくは約10%増加、少なくとも、もしくは約15%増加、少なくとも、もしくは約20%増加、少なくとも、もしくは約25%増加、少なくとも、もしくは約30%増加、少なくとも、もしくは約35%増加、少なくとも、もしくは約40%増加、少なくとも、もしくは約45%増加、少なくとも、もしくは約50%増加、少なくとも、もしくは約55%増加、少なくとも、もしくは約60%増加、少なくとも、もしくは約65%増加、少なくとも、もしくは約70%増加、少なくとも、もしくは約75%増加、少なくとも、もしくは約80%増加、少なくとも、もしくは約85%増加、少なくとも、もしくは約90%増加、少なくとも、もしくは約95%増加であり得る。
タンパク質バイオマーカー(例えば、TNF-α、IL-1β、IL-6、INF-γ、ALT、HbA1c、およびAST)のレベルを決定する好適な方法は当技術分野で知られており、イムノアッセイ(例えば、Westernブロッティング、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、および免疫組織化学的アッセイ)またはビーズに基づくマルチプレックスアッセイ、例えば、Djoba Siawaya JF, Roberts T, Babb C, Black G, Golakai HJ, Stanley K, et al. (2008) An Evaluation of Commercial Fluorescent Bead-Based Luminex Cytokine Assays. PLoS ONE 3(7): e2535において記載されるものが挙げられる。特定の生物系のタンパク質の系統的な同定および定量化であるプロテオミクス解析が知られている。質量分析は典型的には、このために使用される技術である。バイオマーカーレベルを測定する方法は本明細書で実施例において記載されている。
酸化低密度リポタンパク質(LDL)、総コレステロール、LDLコレステロール、超低密度リポタンパク質(VLDL)コレステロール、トリグリセリド、FOXO3活性化または高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールを測定する方法は当技術分野で知られている。例えば、Park et al., Oncotarget 7(27): 42110-42125 (2016); Chae et al. Sci Rep 8:284 (2018); Lei, et al., Front. Physiol. 7, 270 (2016);およびGhosh et al., Indian J Clin Biochem 21(1): 181-184 (2006)を参照されたい。
体重の測定は秤を用いて達成され得る。いくつかの態様では、血圧の測定は血圧モニタを使用することにより達成される。
被検体
例示的な態様では、被検体は哺乳類、例えば、限定はされないが、ネズミ目の哺乳類、例えばマウスおよびハムスター、ならびにウサギ目の哺乳類、例えばウサギ、食肉目由来の哺乳類、例えばネコ科(ネコ)およびイヌ科(イヌ)、偶蹄目由来の哺乳類、例えばウシ属(雌ウシ)およびブタ(豚)または奇蹄目の哺乳類、例えばウマ(馬)。いくつかの態様では、哺乳類は霊長目、セボイド目(Ceboids)もしくはシモイド目(Simoids)(サル)または類人猿目(ヒトおよび類人猿)である。いくつかの態様では、哺乳類はヒトである。いくつかの態様では、ヒトは成人年齢18歳以上である。いくつかの態様では、ヒトは子供年齢17歳以下である。
例示的な態様では、被検体は哺乳類、例えば、限定はされないが、ネズミ目の哺乳類、例えばマウスおよびハムスター、ならびにウサギ目の哺乳類、例えばウサギ、食肉目由来の哺乳類、例えばネコ科(ネコ)およびイヌ科(イヌ)、偶蹄目由来の哺乳類、例えばウシ属(雌ウシ)およびブタ(豚)または奇蹄目の哺乳類、例えばウマ(馬)。いくつかの態様では、哺乳類は霊長目、セボイド目(Ceboids)もしくはシモイド目(Simoids)(サル)または類人猿目(ヒトおよび類人猿)である。いくつかの態様では、哺乳類はヒトである。いくつかの態様では、ヒトは成人年齢18歳以上である。いくつかの態様では、ヒトは子供年齢17歳以下である。
例示的な態様では、被検体はCVDを患い、または、CVD、またはその徴候もしくは症状を患った病歴を有する。いくつかの態様では、被検体はCVDと診断される。場合によっては、CVDは本明細書で記載されるCVDの1つである。例示的な態様では、被検体は下記の1つ以上を有する(または有した):心筋梗塞、冠状動脈バイパス移植(CABG)、血管形成術、冠動脈内ステント、アンギナ、脳卒中、一過性脳虚血発作、アテローム硬化性頸動脈疾患。例示的な場合には、被検体はII型糖尿病、高血圧、高脂血症、または肥満を患い、または喫煙者である。いくつかの態様では、被検体はまた、下記心臓治療薬の1つ以上が投与される:スタチン、高血圧治療薬、ナイアシン、フィブラート、CETP阻害剤、抗糖尿病薬、血管作用薬。いくつかの態様では、方法は、本明細書で開示される化合物または塩および本明細書で記載される別の治療薬を含む併用治療を含む。
合成
化合物は、市販の開始材料、文献で知られる化合物を使用して、または容易に調製される中間体から典型的な合成化学技術を使用して、当業者に知られている、または本明細書の教示を考慮した標準合成方法および手順を使用することにより合成することができる。一般に、開示された化合物の合成は、下記スキームで示される合成に従い、達成することができる。
化合物は、市販の開始材料、文献で知られる化合物を使用して、または容易に調製される中間体から典型的な合成化学技術を使用して、当業者に知られている、または本明細書の教示を考慮した標準合成方法および手順を使用することにより合成することができる。一般に、開示された化合物の合成は、下記スキームで示される合成に従い、達成することができる。
アスタキサンチンおよびジメチルグリシンまたはジメチルグリシン酸塩化物は一緒に、カップリング試薬を使用してカップリングさせることができる。企図されるカップリング試薬としては、PyBOP(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)およびEDC(1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド)が挙げられる。方法は任意で好適な塩基(例えば、トリエチルアミンまたはジ-イソプロピルエチルアミン)の存在下で実施することができる。方法は好適な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはDMF)中で実施することができる。
本明細書で開示されるジメチルグリシン化合物はそれらの合成において利点を有する。というのも、アスタキサンチンへのカップリング前に、ジメチルグリシン上のアミン基の保護を導入し、次いで、カップリング後に除去する必要がないからである。ジメチルグリシンエステル形態を使用することにより、下記スキームで示される、サルコシン上のアミンをアスタキサンチンとのカップリング前に保護し(例えば、Boc保護基を使用して)、次いで、酸性条件下で脱保護し、アスタキサンチンへのカップリング後に保護基を除去しなければならない、サルコシンエステル形態と比べて、合成方法のステップが2つ少なくなる。
一般情報:全ての化学試薬はCombiBlocksまたはOakwood Chemicalsから入手し、別記されない限りそのまま使用した。CombiBlocksから入手した試薬としては、Boc-Sar-OH(Lot#B73210)、N,N-ジメチルグリシン(Lot#B31876)、1-メチルイミダゾール(Lot#B29359)、およびEDC・HCl(Lot#B30205)が挙げられる。5-6M HClを含むイソプロパノール(Lot#097797L02K)をOakwood Chemicalsから入手した。ジクロロメタン(Lot#188784)およびMTBE(Lot#178412)をFisher Scientificから入手し、別記されない限りそのまま使用した。全ての反応を別記されない限り、窒素下、火力乾燥させたガラス製品中で、標準Schlenk技術を使用して実施した。反応をLCMSによりモニタした。方法情報:Luna Omega 3.0μmPolar C18 00Å4.6×150mm(00F-4760-E0)カラム;0.05%TFAを有する水(移動相A)、0.05%TFAを有するアセトニトリル(移動相B);10分にわたるBの40%~94%増加、94%B 17分間;1.0mL/分 流速;40℃カラム温度;10μL注入体積;474nmでのモニタリング。1H、および13Cデータを、500MHz Bruker AV-III(125MHz13C)分光計を0.03%(v/v)TMSを有するCDCl3中で(Aldrich、Lot#MKCF4681)使用して、またはメタノール-d4(Aldrich、Lot#MBBC4451)を使用して得た。化学シフト(δ)をppmで報告し、文献報告値に基づき内部標準として溶媒を使用して標準化する。
アスタキサンチンサルコシンジエステル(ADSa)の合成:ホイルで包み、温度計を取り付けた火力乾燥させた三つ口100mL丸底フラスコを室温まで窒素下で冷却した。フラスコに、3S,3’S-アスタキサンチン(5g、8.3mmol)を入れ、続いてCH2Cl2(100mL)を入れた。溶液を脱気し、窒素でパージし、ブライン/氷浴に入れた。溶液を0℃±1℃まで冷却した。溶液に、boc-サルコシン(Boc-Sar-OH)(4.76g、25.1mmol)、1-メチルイミダゾール(2.02mL、25.1mmol)およびEDC・HCl(5.3g、27.6mmol)を順次添加した。反応混合物を0℃で激しく撹拌した。反応進行をLCMSによりモニタした。40時間後、反応をH2O:ブライン:0.5N HClの3:1:4混合物(100mL)で停止させた。相を分離した。有機層をH2O:ブライン:sat.NaHCO3の1:1:2混合物(2×0mL)で洗浄し、次いで、H2O(2×50mL)で洗浄した。有機層を収集し、MgSO4上で乾燥させ、ワットマン濾紙に通して濾過し、真空で濃縮した。残渣をHi-Vac下で乾燥させ、ジBocSarジエステルアスタキサンチンを得、これをその後のステップで、さらに精製せずに使用した。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.72-6.61(m、5H)、6.50-6.38(m、5H)、6.35-6.27(m、5H)、6.26-6.17(m、3H)、5.63-5.54(m、2H)、4.38-4.30(m、1H)、4.29(s、1H)、4.14-4.01(m、2H)、3.22(s、3H)、2.99(s、6H)、2.20-2.11(m、1H)、2.11-2.02(m、4H)、2.00(d、J=4.5Hz、16H)、1.96(s、3H)、1.89-1.76(m、2H)、1.48(d、J=6.0Hz、19H)、1.36(d、J=9.3Hz、6H)、1.33(s、2H)、1.27-1.21(m、8H)、1.20(s、10H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ200.40、193.76、193.34、169.42、169.39、162.21、160.84、160.73、156.21、155.53、142.35、142.32、139.73、136.71、135.22、135.19、135.17、134.57、134.49、133.84、130.69、128.23、128.16、126.80、124.62、123.30、123.11、123.04、80.16、80.02、72.77、71.70、69.20、50.90、50.19、49.44、45.43、42.62、42.49、37.16、37.12、36.80、35.56、35.39、30.74、30.46、28.35、28.29、26.98、26.38、26.28、26.15、14.07、14.00、12.82、12.58;MS(LCMS)961.7(M+Na+);Kf0.62%H2O。
CH2Cl2(18mL)に溶解したジBocSarジエステルアスタキサンチン(6.2g、6.7mmol)に5.0-6.0M HClを含むIPA(25mL)を添加した。反応物を室温で激しく撹拌した。反応進行をLCMSによりモニタした。22時間後、溶媒を蒸発させた。得られた固体を4:1MTBE:CH2Cl2(50mL)で洗浄し、乾燥させた。得られた固体を4:1MTBE:CH2Cl2(50mL)に懸濁させ、室温で撹拌した。1時間後、懸濁液をワットマン濾紙上で濾過し、真空下で乾燥させ、ADSa二塩酸塩を得た。LCMSは生成物と一致する。1H NMR(500MHz、メタノール-d4)δ6.79-6.70(m、4H)、6.56(s、1H)、6.55-6.51(m、2H)、6.50(s、1H)、6.40(s、1H)、6.39-6.34(m、4H)、6.32(s、1H)、5.69(dd、J=13.2、6.3Hz、2H)、4.13(s、4H)、3.97-3.89(m、1H)、3.32(s、2H)、2.84(s、6H)、2.21-2.08(m、4H)、2.06-1.96(m、12H)、1.92(d、J=0.8Hz、6H)、1.41(s、6H)、1.29(s、7H)、1.17(d、J=6.1Hz、5H);13C NMR(126MHz、メタノール-d4)δ193.22、165.79、162.44、142.79、139.81、136.54、135.45、134.32、133.83、130.66、127.34、124.44、122.66、73.08、63.36、41.85、36.96、32.25、29.42、25.08、23.88、12.92、11.47、11.17;MS(LCMS)739.6(M+H-2HCl+)。
ADSa二HCl塩の純度を、下記HPLC条件を使用して、HPLCを用いて評価し、これを図1において示す。
アスタキサンチンジメチルグリシン酸ジエステル(ADMG)の合成:ホイルで包んだ、火力乾燥させた250mL丸底フラスコを室温まで窒素下で冷却した。フラスコに、3S,3’S-アスタキサンチン(5g、8.3mmol)を入れ、続いて、CH2Cl2(100mL)を入れた。溶液を脱気し、窒素でパージし、ブライン/氷浴に入れた。溶液を0℃±1℃まで冷却した。溶液に、ジメチルグリシン(2.59g、25.1mmol)、1-メチルイミダゾール(2.02mL、25.1mmol)、およびEDC・HCl(5.3g、27.6mmol)を順次添加した。反応混合物を0℃で激しく撹拌し、時間と共に室温まで温めた。反応進行をLCMSによりモニタした。16時間後、LCMS分析は100%convを示し、約94%ジDMGエステルおよび約2%モノDMGエステルを有した。反応をH2O:ブライン:0.5N HClの3:1:4混合物(100mL)で停止させた。相を分離した。有機層をH2O:ブライン:sat.NaHCO3の1:1:2混合物(2×50mL)で洗浄し、次いで、H2O(2×50mL)で洗浄した。有機層を収集し、MgSO4上で乾燥させ、ワットマン濾紙に通して濾過し、真空で濃縮した。残渣をMTBEに溶解させ、溶媒を真空で濃縮した。これを2回繰り返した。残渣をHi-Vac下で乾燥させ、ADMGを得た。MS(LCMS)767.6(M+H+)。
ADMGの結晶化:250mL丸底フラスコにADMG(6g、7.8mmol)を入れ、続いて、アセトン(48mL)を入れた。溶液を窒素でパージし、35℃まで加熱した。温度を35℃で20分間維持した。温度を25℃まで1.5時間にわたって減少させた。溶液をブライン/氷浴に入れ、0℃まで冷却した。温度を0℃で2時間維持した。得られた固体をワットマン濾紙上で濾過し、氷冷アセトン(6mL)で洗浄した。固体をHi-vac下で乾燥させ、ADMGを得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.70-6.68(m、1H)、6.68-6.66(m、1H)、6.66-6.63(m、1H)、6.48(s、1H)、6.44(d、2H)、6.40(s、1H)、6.34-6.30(m、3H)、6.30(s、1H)、6.23(s、1H)、6.20(s、1H)、5.61(dd、J=14.1、5.5Hz、2H)、3.35(dd、J=30、15Hz、4H)、2.44(s、12H)、2.13(dd、J=14.1、12.4Hz、2H)、2.07-1.95(m、14H)、1.91(s、6H)、1.24(s、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ193.75、170.12、160.68、142.29、139.72、136.71、135.15、134.51、133.83、130.68、128.29、124.61、123.12、77.31、77.05、76.80、71.20、60.45、45.30、42.62、37.14、30.48、26.35、14.10、12.82、12.59、0.01;MS(LCMS)767.6(M+H+)。
ホイルで包んだ、火力乾燥させた250mL丸底フラスコを室温まで窒素下で冷却した。フラスコに、ADMG(3.3g、4.3mmol)を入れ、続いてCH2Cl2(9mL)を入れた。溶液を脱気し、窒素でパージした。反応物を室温で激しく撹拌した。1時間後、溶媒を蒸発させた。残渣をHi-vac下で乾燥させ、固体を得た。得られた固体を4:1 MTBE:CH2Cl2(15mL)に懸濁させた。懸濁液を室温で撹拌した。1時間後、懸濁液をワットマン濾紙上で濾過し、MTBE(15mL)で洗浄し、次いで、CH2Cl2(15mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。保持された固体を、同じようにさらに2回、4:1 MTBE:CH2Cl2(15mL)に懸濁させ、撹拌し、濾過し、洗浄し、乾燥させ、ADMG 2×HClを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4)δ6.78-6.69(m、4H)、6.56(s、1H)、6.55-6.51(m、2H)、6.50(s、1H)、6.40(s、1H)、6.39-6.33(m、4H)、6.32(s、1H)、5.70(dd、J=13.5、6.1Hz、2H)、4.86(s、4H)、4.32(s、4H)、3.07(s、12H)、2.22-2.15(m、3H)、2.14-2.10(m、1H)、2.02(d、J=14.0Hz、12H)、1.92(s、6H)、1.42(s、6H)、1.29(s、6H)、1.20(s、1H);13C NMR(126MHz、メタノール-d4)δ193.05、165.04、162.48、142.81、139.83、136.55、135.48、134.33、133.86、130.68、127.27、124.45、122.66、73.37、56.69、43.15、41.74、36.98、29.44、25.84、25.09、12.95、11.49、11.19;MS(LCMS)767.6(M+H-2HCl+)。
ADMG 2×HClをキラルHPLCにより、図2に示されるように、上記ADSaについて記載されるものと同じHPLC条件を使用して評価した。
ADMGのアスタキサンチンへの変換:0.65mgのADMG二塩酸塩を10mL琥珀メスフラスコ中に秤量し、8:1:1(MeOH:DCM:1M KOHを有する水)を用いておよそ1292モル当量のKOHが添加される体積まで希釈した。分析をLCMSにより時間と共に実施した。注入間の時間は38分であり、ADMGのアスタキサンチンへの完全な変換がおそらく第1の注入(試料調製後およそ5分での注入)と第2の注入(試料調製後およそ43分での注入)の間に起きた。不純物をLC-MSにより同定し、それはおそらく、アスタキサンチンおよび/またはADMGモノエステルの酸化生成物であった。
溶液中または塩基性条件下でのADSaと比較したADMGの加水分解:10mL褐色瓶にADMG 2HCl(5mg)またはADSa 2HCl(5mg)およびメタノール(1mL)を添加し、続いて、飽和NaHCO3またはNa2CO3水溶液(0.5mL)をrtで添加した。混合物を室温または50℃で撹拌した。反応をHPLCおよびLCMSにより16時間後にモニタした。結果が下記表に示され、Aは開始ジエステル(ADSaまたはADMG)を示し、Bは加水分解されたモノエステルを示し、Cは遊離アスタキサンチンを示す。「副産物」はジエステル、モノエステル、または遊離アスタキサンチン以外に形成された材料を示す。
KOHを用いた塩基性条件下でのADSaと比較したADMGの加水分解:10mL褐色瓶にADMG 2HClまたはADSa 2HClおよび9:1メタノール:ジクロロメタンを添加し、100μmol/L ADMGまたはADSaの濃度を有する溶液を形成させた。KOHを55.6モル当量で、81:9:10メタノール:ジクロロメタン:水中の溶液として室温で添加した。溶液を、HPLCを用いて様々な時間点で開始ジエステル(A)、加水分解されたモノエステル(B)および遊離アスタキサンチン(C)について分析した。副産物はA、B、またはCのいずれでもない、形成された不純物を示す。
Claims (29)
- 塩酸塩としての請求項1または2に記載の化合物または塩。
- 二塩酸塩としての請求項3に記載の化合物または塩。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩および薬学的に許容される賦形剤を含む組成物。
- 室温で1週間の保存後に少なくとも90重量%の化合物またはその塩の安定性を有する、請求項5に記載の組成物。
- C反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることにより、被検体において心血管疾患を防止または治療する方法であって、治療的有効量の、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物を前記被検体に投与することを含み、前記被検体はまた、心血管疾患またはリスク管理のための標準治療を受ける、方法。
- C反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることにより、心血管疾患のリスクがある、またはこれを患う被検体において心血管健康をサポートする方法であって、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物を前記被検体に投与することを含み、前記被検体はまた、心血管疾患またはリスク管理のための標準治療を受ける、方法。
- C反応性タンパク質(CRP)レベルを低減させることにより、心血管疾患のリスクがある、またはこれを患う被検体において炎症健康を改善する方法であって、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物を前記被検体に投与することを含み、前記被検体はまた、心血管疾患またはリスク管理のための標準治療を受ける、方法。
- 前記被検体は、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物の投与前に、少なくとも2mg/LのC反応性タンパク質(CRP)レベルを示す、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記被検体は、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物の投与後に、2mg/L未満のC反応性タンパク質(CRP)レベルを示す、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
- 被検体において、(a)下記の1つ以上のレベルを低減させ:TNF-α、IL-1β、IL-6、INF-γ、酸化LDL、総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、トリグリセリド、HbA1c、ALT、AST、体重、または血圧;または(b)FOXO3活性化および/またはHDLコレステロールのレベルを増加させる方法であって、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物を投与することを含み、前記被検体はまた、心血管疾患またはリスク管理のための標準治療を受ける、方法。
- 前記被検体は下記の1つ以上を有する(または有した)、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法:心筋梗塞、冠状動脈バイパス移植(CABG)、血管形成術、冠動脈内ステント、アンギナ、脳卒中、一過性脳虚血発作、アテローム硬化性頸動脈疾患。
- 前記被検体はII型糖尿病、高血圧、高脂血症、もしくは肥満を患い、または喫煙者である、請求項7~13のいずれか一項に記載の方法。
- 心血管疾患またはリスク管理のための前記標準治療は心臓治療薬の投与を含む、請求項7~14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記心臓治療薬はスタチン、高血圧治療薬、ナイアシン、フィブラート、CETP阻害剤、抗糖尿病薬、および血管作用薬の1つ以上である、請求項15に記載の方法。
- 前記心臓治療薬は利尿薬、βブロッカー、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、αブロッカー、α-2受容体アゴニスト、中枢性アゴニスト、レニン阻害剤、動脈拡張薬、またはそれらの組み合わせを含む、請求項15に記載の方法。
- 心血管疾患またはリスク管理のための前記標準治療は、抗糖尿病または抗肥満薬の投与を含む、請求項7~17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は1~2週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は4週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は8週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は12週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は24週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記効果は48週間以内に証明される、請求項7~18のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩あるいは請求項5または6に記載の組成物は食物(例えば、食事)後約30分以内に投与される、請求項7~24のいずれか一項に記載の方法。
- アスタキサンチンおよびジメチルグリシンまたはジメチルグリシン酸塩化物を任意で、カップリング剤の存在下で混合し、前記化合物またはその塩を形成させることを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物または塩を製造する方法。
- 前記カップリング剤はEDCを含む、請求項26に記載の方法。
- 前記塩が形成される、請求項26または27に記載の方法。
- 単一の容器内で実施される、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
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