JP2022548670A

JP2022548670A - 照明システム及び人工窓

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Publication number: JP2022548670A
Application number: JP2022517269A
Authority: JP
Inventors: デルデンマルティヌスヘルマヌスヴィルヘルムスマリアヴァン
Original assignee: Signify Holding BV
Current assignee: Signify Holding BV
Priority date: 2019-09-17
Filing date: 2020-09-10
Publication date: 2022-11-21
Also published as: CN213299822U; CN112594603A; US20220341552A1; EP4031806A1; CN114364914A; WO2021052858A1

Abstract

本発明は、ライト領域と、凹部を確定する、ライト領域の周りの側壁とを含む、照明システムに関する。ライト領域は、凹部の底部に位置し、光出口窓が、ライト領域に対向する凹部の上部に下流に位置する。側壁は、第１の壁部と、第１の壁部よりも上流に位置する第２の壁部とを含む。クリアな、透明ペインが、第１の壁部と第２の壁部との間に設けられ、第２の壁部（の本質的に全体）が、第１の壁部によって、光出口窓を介す直接視線から隠される。

Description

本発明は、照明システム及び人工窓に関する。

人工天窓デバイスは、最近大きく注目されている比較的新しい種類のデバイスである。これらの目的は、自然光へのアクセスが完全に又は部分的に与えられない可能性がある屋内にいながら、自然とつながっている感じを人間に提供することである。このような屋内空間の例は、オフィス、通路、地下鉄、地下街、駅、トンネル、ホスピタリティエリア、病院、飛行機、潜水艦等である。現在、（非常に）ローエンドで、ローコストで、静的な（後方照射される(backlit)）ポスターから、レイリー散乱（空が青い理由）として知られている、波長依存ナノ粒子散乱を配備する、（ほとんど）実用的でない、手頃でない、巨大なサイズ及び重量、高体積の、ハイテクデバイスに向く、より高価な、高解像度の動的なテレビ及び／又はプロジェクタベースのデバイスまで多くの異なる人工天窓が存在する。比較的シンプルでローコストの人工天窓デバイスは、ＵＳ９，４８８，３２７Ｂ２から知られている。このデバイスは、青空を表す拡散光源として機能する埋め込みパネルと、後方照射されることができる三角形状の部分を備える、１つ以上の側壁のセットからなり、これにより太陽が当たった部分を模倣すると同時に、空中の遠くの太陽の位置に向かう視覚的手がかりを提供する。しかしながら、この既知の人工天窓デバイスは、実際の窓又は天窓のほどほどの臨場感(moderate realistic sensation)しか提供しないという不利な点がある。

本発明の目的は、既知の人工天窓デバイスの不利な点に対処することである。

このために、本発明は、主軸方向を横切るように延びるライト領域(light area)と、
断面を有する凹部を確定する、ライト領域から下流に延びる側壁と、
を含む、照明システムであって、
ライト領域は、凹部の底部に位置し、光出口窓が、ライト領域に対向する凹部の上部に下流に位置し、
側壁は、第１の壁部と、第１の壁部よりも上流に位置する第２の壁部とを含み、
透明ペイン(transparent pane)が、第１の壁部と第２の壁部との間に設けられ、
本質的に第２の壁部全体が、第１の壁部によって、光出口窓を介す直接視線(direct line of view)から隠される(screened)、照明システムを提案する。

本発明の文脈において、「本質的に(essentially)」という表現は、ほぼ完全に(almost completely)又は完全に(completely)と理解され、例えば、側壁の第２の壁部の内面のうち、例えば側壁の第２の壁部が他の部分に取り付けられる部分によって、既に前記直接視線から隠されている部分は、必ずしも第１の壁部によって隠されるとは限らないことが考慮されるべきである。さらに、第２の壁部の隠し(screening)は、第２の壁部の内面、すなわち、第２の壁部のうち透明ペインに面する側に関係することは明らかである。

臨場感／現実的な効果の欠如は、埋め込みパネル(recessed panel)の拡散面においてぼやけた(blurred)及びにじんだ(smeared-out)部分として現れる、後方照射される側壁の反射に起因することが判明した。これらのぼやけた及びにじんだ反射の問題は、空部分が、埋め込みパネルの２つ以上の側部に沿って見える、異なる色の部分を有する表面として現れることである。その結果、人間の目は、パネルの表面／ライト領域である、色差の起源(origin)の面に焦点を合わせ得ることになり、これによって奥行き感が著しく低下される。さらに、反射の悪影響は、例えば、第１の壁部の全周が照射される／後方照射される(lit/backlit)場合、ライト領域（「空」）の中央にはっきりと見える異なる色の円が生じるほど強くなり得、これはさらに奥行き感を低下させる。また、人工天窓(artificial skylight)の全体的な錯覚(overall illusion)も損なわれる一方、はっきりした影がなくなるため、空中の太陽の位置への参照(reference)も消えてしまう。これらの問題を解決するために様々なオプションが想定されるが、ほとんどのオプションは特定の他の不利な点を有する。例えば、後方照射される側壁(backlit sidewall)の悪影響を低減するための１つのオプションは、後方照射される部分の光強度を減少させることによって可視性(visibility)を低下させることである。しかしながら、当該ポイントにおいて、人工「太陽」の強度が弱くなり、現実的な錯覚(realistic illusion)が崩れてしまう。他のオプションは、例えば間接照明（ハーフ）ドーム、楕円体、球体、（空として機能する）任意の他の一体ボディ(integrating body)の管状キャビティ等のより寛容な空構成(more forgiving sky configuration)を配備することで、第１の壁部と埋め込みライト領域(recessed light area)との間の垂直距離を増やすことである。さらに、これは、とりわけ、大きな空領域を有するデバイスの場合、デバイスの総ビルトイン深さが著しく増加することを犠牲にする。さらに別のオプションは、傾斜した側壁を有する三菱電機及びＣＯＥＬＵＸによって実装されるように、側壁を外側に傾けて、光がほとんどライト領域（空部分）に向けられないようにすることである。

照明システムは、ライト領域が、拡散面を有するＬＥＤパネルによって形成されるという特徴を有してもよく、斯くして、無限の効果(effect of infinity)が向上される。このようなＬＥＤパネルは、別個のディフューザ又は一体型のディフューザと組み合わされるキャリアに搭載されるＬＥＤであってもよい。前記ディフューザは、前記拡散面を有し、キャリアと透明ペインとの間に配置される。前記別個のディフューザは、前記キャリアから離間されてもよいが、代替的に、前記キャリアの表面上に配置されてもよい。さらに、ディフューザは、動作中にＬＥＤによって発せられる光を拡散するためにＬＥＤのアレイと透明ペインとの間に配置される。

本発明の開示のアプローチは、側壁の反射がぼやけ(blurred)になることを防止することである。これは、埋め込みパネルと１つ以上の（後方照射される）側壁との間にクリアで透明な窓を配備することで達成される。さらに、ペインよりも上流に、第２の壁部と、非常に拡散して均質に照らされるスカイブルー埋め込みＬＥＤパネル(very diffuse and homogenous lit sky-blue recessed LED panel)等の均質な拡散照射面(homogenous diffuse lit surface)が設けられ、第１の壁部の視野角制限フレーム高さ(viewing angle limiting frame height)が、第２の壁部及び空パネル(sky-panel)のフレームにおける光出口窓を介す直接視線を制限するのに十分に大きく、空の起源(origin)への目撃者(witnesses)がないようにするのと同時に、（吊り）天井の十分な構造一体感(feeling of sufficient structural integrity)を提供する。人工窓(artificial window)の現実的な効果(realistic effect)を低減させるので、第２の壁部分は透明ペインを介して見えるべきではないことが分かった。

例えばＰＣ、ＰＭＭＡ、又は（窓）ガラスで作られる、このようなクリアなペイン又はシート材料の利点は、
－シート又はペインがセミミラー(semi-mirror)として機能すること、及び
－グレージング角の光線が、対向する側壁に向けてリダイレクトされ、これにより、そもそも埋め込みパネルの拡散面に到達し得る側壁光の量が低減される、
ことである。

ライト領域と第１の壁部の間にクリアな材料の中間ペインを有する好影響は、第１の視覚的手がかり(visual cue)として、「太陽が当たった」内側の第１の壁部のクリアではっきりした反射が、クリアなガラスペインの両側で、対照的な比率で、はっきりと見えることである。さらに、第２の視覚的手がかりとして、影部分の実像及び反射像の両方が、太陽を見る必要なしに、空中の仮想の太陽の位置に向かう明確なガイダンス(clear guidance)を与えることである。さらに、第３の手がかりとして、ガラスペインは、キャノピーの下の空間における他の物体の反射（虚像(virtual image)）も示し、ガラスペインの表面を越えた焦点面において、空中の拡張された像(augmented image)として現れることである。第２の壁部が、第１の壁部によって、光出口窓を介す直接視線から隠されることは、第２の壁部の可視性による反射（虚像）の潜在的な、非現実的な乱れ(potential, unrealistic disturbance)を防ぐ。したがって、青空が一様に見えることと合わせて、空に向かう「距離」に関する尺度(measure)を与えるインジケータがないので、青空ライト領域の奥行きが無限に感じられる。

典型的には、側壁は、ライト領域の周囲の軸方向への延長とみなすことができるような寸法を有し、言い換えれば、側壁は、下流、軸方向に延長される、ライト領域の周りの壁とみなすことができるような寸法を有する。典型的には、透明ペインは、本質的に非拡散及び非散乱であり、ライト領域に直接対向して位置付けられる、すなわち、ライト領域と透明ペインとの間に別個のペイン、シート又はプレートが存在せず、ライト領域からの実質的に全ての光が透明ペインに直接入射する。

照明システムは、透明ペインが、鏡面フレネル反射性(specular Fresnel reflective)であるという特徴を有してもよい。鏡面であるクリアな、透明ペインのフレネル反射は、反射像がはっきりされるため奥行き感をさらに高め、現実の窓の連想(suggestion)を向上させる。典型的には、照明システムは、人工天窓ソリューションの望ましい現実感(realism)をさらに高めるために、透明ペインが、第１の壁部における凹部の全断面領域(full cross sectional area)Ｒａにわたって延びるという特徴を有することができる。

照明システムは、第１の壁部が、光を発することができるという特徴を有してもよい。ライト領域に加えて、第１の壁部は、側方照射されるライトガイド(side-lit light guide)等、光透過領域(light transmitting area)である、又は、後方照射される領域又はＯＬＥＤ等、光生成領域(light generating area)であり（及び本明細書において光生成領域と称されることもでき）、光源を備えてもよい側壁における照明の使用は、照明システムの現実感を高めることに役立つ。この場合、光源は、自然な日光、ましては月又は星からの採光を再現することを意図している。ライト領域及び第１の壁部が適切な割合／比率で照らされる場合、人工空は、奥行きがクリアな、透明ペインの表面をはるかに超えて広がるような、さらに向上した、強い奥行き感を持つようになる。さらに、後方照射される側壁から生じる光の一部は、好ましくは、青空エンジンの結果としての当該側壁の青みがかった外観を「中和(neutralize)」するために、対向する非照射側壁表面に到達する。このようにして、照明される（複数の）側壁は、人工天窓から入射する青色光を補償し、ゆえに、凹部の壁は、観察者には白色（又は望まれる太陽光の任意の他の色／色温度）に見える。色の問題とは別に、明るい凹部壁は、太陽光の効果の現実感を高める。照明システムは、天井における人工窓として用いられる又は該人工窓に含まれることができるが、壁における人工垂直窓(artificial vertical window)として用いられる又該人工垂直窓に含まれることもできる。

照明システムは、側壁、側壁の第１の壁部及び側壁の第２の壁部が、凹部の周りに周方向にあり、第１の壁部は、第１の壁部の少なくとも１つのサブ壁（の一部）によって光が提供される形状、及び照明の色、強度、コントラストのうちの少なくとも１つを制御するための照明構成(lighting arrangement)を備えるという特徴を有することができる。この場合、照明システムは、第１の壁部がサブ側壁のセットを含む周方向の側壁を有し、各サブ側壁は、矩形発光領域を含む。これは、多角形パネルのための基本的な凹部を規定する。

側壁のセットを備える、第１の例では、各側壁は、２つの独立して制御可能な三角形発光領域から形成される矩形発光領域を含み得る。１つの三角形が照明されている状態では、はっきりした境界の効果がもたらされることができ、これは、太陽等の遠隔点光源によってもたらされるはっきりした線を再現することができる。このようにして、三角形の照明形状が、太陽に照らされた光透過又は生成領域によってもたらされているように見え得る。両方の三角形が照明される場合には、側壁が、太陽に面しているように見え得るのに対して、一方の三角形が照明される場合には、側壁が、太陽に対して横方向に配置されているように見え得る。いずれの三角形も照明されない場合には、側壁が、陰にあるように見え得る。

側壁のセットを備える、別の例では、各側壁は、４つの独立して制御可能な三角形発光領域から形成される矩形発光領域を含み、各三角形発光領域は、矩形発光領域の中央に頂点を持つことができる。これは、三角形が逆の傾きで規定され得ることを意味する。これは、照明システムが、太陽によりもたらされる影を再現するために何らかの特別な方法で方向づけられる必要がないことを意味する。

側壁のセットを備える、別の例では、２つの側壁が、各々、複数の独立して制御可能な三角形発光領域から形成される矩形発光領域を含み、各三角形発光領域は、矩形発光領域の１つの角に頂点を持つことができる。これは、三角形が様々な傾きで規定され得ることを意味する。これは、照明システムが、異なる時刻を表わす、空において異なる高さにある太陽によって投じられる線を再現することができることを意味する。４つの側壁であって、（複数の三角形を備える）２つの側壁が、互いに面し、他の２つの側壁が、複数の矩形発光領域を備える４つの側壁があり得る。（太陽からの入射光の方向に対して）横方向に配置される側壁は三角形を有するのに対して、前壁及び後壁は矩形を有する。これは、４つの全ての側壁が、特定の太陽位置からの日光照明に対応する全体的な印象を与えるよう制御され得ることを意味する。光透過又は光生成領域は、典型的には、矩形又は正方形を有するが、他の形状もあり得る。

光源は、光生成領域に対する法線方向に発せられる光のための第１の色と、法線方向から斜めの方向に発せられる光のための第２の異なる色とを提供することができる。例えば、第２の色は、第１の色と比べてより強い青色成分を持ち得る。この構成は、人工天窓、すなわち、天井の窓の、日光（直射太陽光又は例えば曇った日に見られるだろうような全面的な光）によって照らされているときの外観を再現しようとする外観を提供するシステムとして機能する。この構成は、太陽を表わす、より白い下向きの作業光と、日のあるうちの空を表わす、他の方向のより青い光とを提供する。側壁照明は、現実の窓を通して観察される効果と合致しない、側壁が青く見えることを防止することができる。

上で説明したように、はっきりと画定された明／暗境界を形成することによって、さらにいっそうの現実感が得られ得る。これらの方策は、人工天窓ソリューションの現実感を非常に高めるために用いられることができる。

第１の構成において、照明システムは、第１の壁部が高さＨ１を有し、高さＨ２を有する第２の壁部を前記直接視線から隠すため幅Ｗｒを有する凹部内に幅Ｗｔにわたって径方向に透明ペインにおいて延びる横壁部(transverse wall portion)を含み、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｗｔ／（Ｗｒ－Ｗｔ）
であるという特徴を有することができる。

代替的に、第２の構成において、照明システムは、第１の壁部が高さＨ１を有し、高さＨ２を有する第２の壁部を前記直接視線から隠すため幅Ｗｒを有する凹部内に径方向に距離Ｄだけ第２の壁部からオフセットされ、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｄ／（Ｗｒ－２＊Ｄ）
であるという特徴を有することができる。

斯くして、第１及び第２の構成の両方において、第２の壁部が光出口窓を介して見えないことが保証され、したがって、人工天窓の望ましい現実感が悪影響を受けないことが保証される。実際には、第２の壁部の高さＨ２は、事実上ゼロであり得るが、典型的にはゼロよりも大きい。第２の壁部は、側壁のうち、ライト領域と透明ペインとの間にあり、ライト領域と透明ペインとの間に非常に小さな空間を形成する部分である。さらに、好ましくは、第２の壁部は小さな高さＨ２を有し、ライト領域及び透明ペインは、０．１～７．５ｃｍ、好ましくは０．５～５ｃｍ、最も好ましくは０．５～１．５ｃｍの範囲にある距離Ｈ２だけ離間される。実際には、そうでなければ、第１の壁部における凹部の断面領域Ｒａの大きさが小さくなりすぎる、及び／又は、第１の壁部の高さＨ１が大きくなりすぎて、照明システムのビルトイン深さが高くなりすぎるため、高さＨ２の上限は７．５ｃｍであることが分かった。したがって、この観点から、高さＨ２はできるだけ小さいべきであり、Ｈ２の好ましい上限は５ｃｍである。一方、高さＨ２は、ライト領域と透明ペインとの間の光学的接触を避けるのに十分な大きさ、ゆえに、少なくとも０．１ｃｍであるべきであるが、人工天窓ソリューションの現実感のさらなる強化のための物体を収容するのに十分な大きさであることが好ましい。したがって、Ｈ２は、好ましくは、０．５ｃｍ～１．５ｃｍの範囲である。前記現実感のさらなる強化のための物体を収容するために、照明システムは、ハンドルバー、汚れ、並びにバードポー(birds-po)、木の葉、雨滴、及び／又は砂粒の人工的な落とし物(artificial drop)から選ばれる少なくとも一つの物体が、クリアなペインに置かれる、又はライト領域とクリアな透明ペインとの間の空間内に置かれるという特徴を有することができる。

照明システムは、透明ペインが、無色透明のガラス、ＰＭＭＡ又はＰＣで作られるという特徴を有することができる。これらの材料は、典型的に使用され、窓ペインとして使用するのに便利であり、実際の窓ガラスペインに可能な限り類似し、斯くして、人工天窓ソリューションの望ましい現実感を高める。

照明システムは、第２の壁部が、凹部に面する白色拡散反射面を有するという特徴を有することができる。第２の壁部のこのような構成は、第２の側壁の他の構成と比較して、人工天窓ソリューションの望ましい現実感に対する第２の壁部の効果を向上させることが分かった。また、第２の壁部が、光出口窓を介す直接視線から意図せずして完全に隠されない場合にも、人工天窓ソリューションの望ましい現実感が満足のいくように維持される。

照明システムは、第１の壁部が、凹部に面する白色拡散反射面を有するという特徴を有することができる。斯くして、空中の拡張された像として現れるクリアな透明ペインにおける第１の壁部の（虚像の）反射の可視性が高められ、したがって、人工天窓ソリューションの望ましい現実感が高められる。

第１の壁部は、例えばランバート強度分布で白色光及び／又はカラー光を発することができる。さらに、照明システムは、ライト領域が、曇に覆われた空及び澄んだ青空の両方の色温度を含む、６５００～２００００Ｋの範囲、好ましくは、澄んだ青空の色温度に関する９０００～１５０００Ｋの範囲にある色温度又は色相関色温度を有する光を発するという特徴を有することができる。追加的に又は代替的に、照明システムは、第１の壁部が、３５００～６０００Ｋの範囲、好ましくは４０００～５５００Ｋの範囲にある色温度又は色相関色温度を有する光を発するという特徴を有することができる。これらのソリューションのいずれにおいても、側壁の外観が、ライト領域から望まれる照明効果にマッチすることができる。

本発明による照明システムは、人工窓又は凹壁構成(recessed wall arrangement)として使用されてもよい。とりわけ、自然光が完全に又は部分的にない、オフィス、通路、地下鉄、地下街、駅、トンネル、ホスピタリティエリア、病院、飛行機、潜水艦等の屋内空間が、本発明による照明システムに適した応用分野である。

ここで、本発明は、本発明の範囲を限定するのではなく、本発明を明らかにするように意図され、そのため、いくつかの寸法は縮尺通りでなく、説明目的のために誇張されている場合がある、概略的な図面によってさらに説明される。
図１は、本発明による照明システムの第１の実施形態を示す。図２は、本発明による照明システムの第２の実施形態を示す。図３Ａ～３Ｂは、第１の実施形態及び第２の実施形態に関する第２の壁部を隠すための条件を示す。図４は、本発明による照明システムの第３の実施形態を示す。図５は、ライト領域の一実施形態の詳細な断面の一部を示す。図６は、吊天井に組み込まれた照明システムを示す。

図１は、本発明による照明システム１の人工窓、例えば、人工天窓の第１の実施形態を示している。照明システムは、主軸方向５を横切るように延びる（光生成領域又は光透過領域とも呼ばれる）ライト領域３と、断面Ｒａを有する凹部９を確定する、ライト領域から下流に延びる側壁７とを含む。ライト領域は、凹部の底部１５に位置し、光出口窓１３が、ライト領域に対向する凹部の上部１１に下流に位置する。側壁は、第１の壁部１７と、第１の壁部よりも上流に位置する第２の壁部１９とを含み、透明ペイン２１が、第１の壁部と第２の壁部との間に設けられる。第２の壁部は、第１の壁部によって、光出口窓を介す直接視線から隠され、第１の壁部は、凹部内に径方向に第２の壁部からオフセットされている。これについては、図３Ａでさらに説明される。透明ペイン、ライト領域及び第２の壁部は、物体を収容することができる空間２５を画定する。透明ペインは、無色透明であり、ＰＭＭＡから作られ、鏡面フレネル反射を呈する。第１の壁部は、白色ペイントの白色拡散反射コーティング２７でコーティングされている。光生成領域は、アウトカップリング構造４５を備え、光源３５としてＬＥＤを備える側方照射ライトガイド３３を含む。

図２は、本発明による照明システム１の人工窓の第２の実施形態を示している。照明システムの第２の実施形態は、第１の実施形態と同様であるが、第１の壁部１７が、第２の壁部１９を前記直接視線から隠すため凹部９内に透明ペイン２１において主軸５に対して径方向に延びる横壁部２９を含む点で異なる。これについては、図３Ｂでさらに説明される。さらに、当該第２の実施形態は、物体３１、図では木の葉を収容するために、ライト領域３、透明ペイン及び第２の壁部によって形成される、比較的大きな空間２５を含む。第２の壁部の比較的大きな高さＨ２に起因して、第２の壁部は意図せず光出口窓１３を介して見える可能性があり、そのため、第２の壁部には酸化アルミニウムの白色拡散反射コーティング２７が設けられている。

図３Ａ～３Ｂは、第１の実施形態及び第２の実施形態に関する第２の壁部を隠すための条件を示している。図３Ａは、図１に示される第１の実施形態による照明システム１を示している。この第１の実施形態では、第１の壁部１７は高さＨ１を有し、高さＨ２を有する第２の壁部を直接視線２３から隠すため、ここでは光出口窓１３の幅である、幅Ｗｒを有する凹部９内に主軸５に対して径方向に距離Ｄだけ第２の壁部１９からオフセットされ、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｄ／（Ｗｒ－２＊Ｄ）
である。

図３Ｂは、図２に示される第２の実施形態による照明システム１を示している。この第２の実施形態では、第１の壁部１７は高さＨ１を有し、高さＨ２を有する第２の壁部１９を光出口窓１３を介す直接視線２３から隠すため、ここでは光生成領域３の幅である、幅Ｗｒを有する凹部９内に幅Ｗｔにわたって主軸５に対して径方向に径方向に透明ペイン２１において延びる横壁部２９を含み、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｗｔ／（Ｗｒ－Ｗｔ）
である。

図４は、本発明による照明システム１の人工窓、例えば、凹壁部(recessed wall portion)の第３の実施形態を示している。照明システムは、主軸方向５を横切るように延びるライト領域３と、断面Ｒａを有する凹部９を確定する、ライト領域から下流に延びる側壁７とを含む。ライト領域は、凹部の底部１５に位置し、光出口窓１３が、ライト領域に対向する凹部の上部１１に下流に位置する。側壁は、第１の壁部１７と、第１の壁部よりも上流に位置する第２の壁部１９とを含み、透明ペイン２１が、第１の壁部と第２の壁部との間に設けられる。第２の壁部は、第１の壁部によって、光出口窓を介す直接視線から隠され、第１の壁部は、凹部内に径方向に第２の壁部からオフセットされている。透明ペイン、ライト領域及び第２の壁部は、物体を収容することができる空間２５を画定する。第１の壁部１７の一部３７は、透光性であり、光を発するようにされている。そのため、第１の壁部は、ＬＥＤ３９のアレイによって後方照射され、ディフューザ４１を備える。動作時、第１の壁部の前記部分が照明され、前記部分の反射がクリアな透明ペインにおいて虚像４３として見え、斯くして、人工窓の望ましい現実感が高められる。

図５は、図４に示されるようなライト領域３の一実施形態の詳細な断面の一部を示している。光生成領域は、ＬＥＤ３５によって側方照射されるクリアな、光透過性ライトガイド３３を含み、リフレクタ４９に面する、第１の側の、第１の主面４７に光アウトカップリング構造(light out-coupling structure)４５を備える。ライトガイドの第２の側の、主面５１の前に、ディフューザ５３が設けられている。ＬＥＤを直視から遮蔽し、光生成領域の様々な部分を相互に位置決めした状態を維持し、光生成領域を第２の壁部１９（部分的に図示）に取り付けるために、カバー５７を有するクランプ又はハウジング壁５５が設けられている。他の実施形態では、ライトガイドプレートは、側方照射ではなく後方照射されることができ、カバー、リフレクタ及びアウトカップリング構造のうちの少なくとも１つが省略されることができる。ディフューザは、屈折又はＴＩＲ（全内部反射）を介してビーム広がり(beam widening)により光を散乱又は均質化させることができる。

図６は、吊天井(false ceiling)５９に組み込まれた照明システム１を示している。その第１の壁部１７及び第２の壁部（見えていない）は、凹部９の周りに周方向にある。第１の壁部は、第１の壁部の少なくとも１つのサブ壁６５の一部６１によって光が提供される形状、及び照明の色、強度、コントラストのうちの少なくとも１つを制御するための照明構成（図示されていないが、図４で見られる）を備えている。斯くして、第１の側壁は、発光部６１と、三角形の非発光部６３とを含む。斯くして、はっきりした境界６７の効果がもたらされ、これは、太陽等の遠隔点光源によってもたらされるはっきりした線を再現する。このようにして、照明形状が、太陽に照らされた光透過又は生成領域によってもたらされているように見える。明るい発光部は、透明ペイン２１において虚像４３として反射され、はっきりと見える。

最後に、以下のことを記す。
－ライトガイドの主面５１（図５参照）から光出口窓まで及び光出口を含む直接光路（したがって、例えば第１の壁部１７で反射されない光路、図４参照）は、本質的にディフューザから免れる（ライトガイドの主面５１における第１の壁部１７の反射は、照明システムの下流の外側から、ぼやけない／鏡面である／散乱がないように見える）。本発明の開示のアプローチは、側壁の反射がぼやけになることを防止することである。
－ライト領域（３）は、ＬＥＤによって（後方照射されるが、好ましくは側方）照射されるライトガイドによって形成される（例えば、図５の説明参照）。
－人工空(artificial sky)に、クリア材料ペインの「角の周りで見える」ことができる錯覚が高められる。これは、ｉ）クリアペインの表面積を、クリアペインからわずかに離間して配置される埋め込み空パネルの表面積に対して小さくすることで、クリアペインでの視界を制限し、ｉｉ）スペーサの高さに対して十分な高さの内側側壁を設けることで達成される。斯くして、人工空は、スペーサ及び埋め込みパネルの有限の大きさの目撃者を提供することなく、クリアペインの上に「浮かぶ」ように連想される。

Claims

主軸方向を横切るように延びるライト領域と、
断面を有する凹部を確定する、前記ライト領域から下流に延びる側壁と、
を含む、照明システムであって、
前記ライト領域は、前記凹部の底部に位置し、光出口窓が、前記ライト領域に対向する前記凹部の上部に下流に位置し、
前記側壁は、第１の壁部と、前記第１の壁部よりも上流に位置する第２の壁部とを含み、
透明ペインが、前記第１の壁部と前記第２の壁部との間に設けられ、
本質的に前記第２の壁部全体が、前記第１の壁部によって、前記光出口窓を介す直接視線から隠される、照明システム。
前記ライト領域は、拡散面を有するＬＥＤパネルによって形成される、請求項１に記載の照明システム。
前記透明ペインは、鏡面フレネル反射性である、請求項１又は２に記載の照明システム。
前記第１の壁部は、光を発することができる、請求項１乃至３のいずれか一項に記載の照明システム。
前記側壁、前記側壁の前記第１の壁部及び前記側壁の前記第２の壁部は、前記凹部の周りに周方向にあり、前記第１の壁部は、前記第１の壁部によって光が提供される形状、及び照明の色、強度、コントラストのうちの少なくとも１つを制御するための照明構成を備える、請求項１乃至４のいずれか一項に記載の照明システム。
高さＨ１を有する前記第１の壁部は、高さＨ２を有する前記第２の壁部を前記直接視線から隠すため幅Ｗｒを有する前記凹部内に幅Ｗｔにわたって径方向に前記透明ペインにおいて延びる横壁部を含み、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｗｔ／（Ｗｒ－Ｗｔ）
である、請求項１乃至５のいずれか一項に記載の照明システム。
高さＨ１を有する前記第１の壁部は、高さＨ２を有する前記第２の壁部を前記直接視線から隠すため幅Ｗｒを有する前記凹部内に径方向に距離Ｄだけ前記第２の壁部からオフセットされ、
Ｈ２＜＝Ｈ１＊Ｄ／（Ｗｒ－２＊Ｄ）
である、請求項１乃至５のいずれか一項に記載の照明システム。
前記ライト領域及び前記透明ペインは、０．１～７．５ｃｍ、好ましくは０．５～５ｃｍ、最も好ましくは０．５～１．５ｃｍの範囲にある距離だけ離間される、請求項１乃至７のいずれか一項に記載の照明システム。
前記透明ペインは、前記第１の壁部における前記凹部の全断面領域にわたって延びる、請求項１乃至８のいずれか一項に記載の照明システム。
前記透明ペインは、無色透明のガラス、ＰＭＭＡ又はＰＣで作られる、請求項１乃至９のいずれか一項に記載の照明システム。
前記第２の壁部は、前記凹部に面する白色拡散反射面を有する、請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の照明システム。
前記第１の壁部は、前記凹部に面する白色拡散反射面を有する、請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の照明システム。
前記ライト領域は、６５００～２００００Ｋの範囲、好ましくは９０００～１５０００Ｋの範囲にある色温度又は色相関色温度を有する光を発する、請求項１乃至１２のいずれか一項に記載の照明システム。
前記第１の壁部は、３５００～６０００Ｋの範囲、好ましくは４０００～５５００Ｋの範囲にある色温度又は色相関色温度を有する光を発する、請求項１乃至１３のいずれか一項に記載の照明システム。
人工窓又は凹壁構成であって、前記人工窓又は前記凹壁構成は、請求項１乃至１４のいずれか一項に記載の照明システムを含む、人工窓又は凹壁構成。