本出願は、その各々の内容が依拠され、ここに全て引用される、2020年5月11日に出願された米国仮特許出願第63/022748号、2019年10月14日に出願された米国仮特許出願第62/914720号、および2019年8月29日に出願された米国仮特許出願第62/893291号の米国法典第35編第119条の下での優先権の恩恵を主張するものである。
その結果、小さい最小曲げ半径および良好な耐衝撃性および穿刺抵抗を有する折り畳み式装置を開発する必要がある。
第1の部分と第2の部分を有する折り畳み式装置、折り畳み式基板、並びに折り畳み式装置と折り畳み式基板を製造する方法が、ここに述べられている。それらの部分は、良好な寸法安定性、機械的不安定性の発生率の低下、良好な耐衝撃性、および/または良好な穿刺抵抗を提供することができる、ガラス系および/またはセラミック系部分を含み得る。第1の部分および/または第2の部分は、さらに向上した耐衝撃性および/または穿刺抵抗をさらに提供できる、1つ以上の圧縮応力領域を含むガラス系および/またはセラミック系部分を含み得る。ガラス系および/またはセラミック系基板を含む基板を提供することによって、その基板は、さらに向上した耐衝撃性および/または穿刺抵抗も提供できると同時に、良好な折り畳み性能を促進させることができる。いくつかの実施の形態において、基板厚さは、良好な耐衝撃性および良好な穿刺抵抗を提供するのに十分に大きく(例えば、約80マイクロメートル(ミクロンまたはμm)から約2ミリメートル)あり得る。第1の部分および/または第2の部分の基板厚さより小さい中央厚さを有する中央部分を含む折り畳み式基板を提供することにより、その中央部分における減少した厚さに基づいて、小さい有効最小曲げ半径(例えば、約10ミリメートル(mm)以下)を可能にすることができる。いくつかの実施の形態において、中央厚さは、小さい有効曲げ半径(例えば、約10mm以下、約9mm以下、約8mm以下、約7mm以下、約6mm以下、約5mm以下、約4mm以下、約3mm以下、約2mm以下、または約1mm以下)を提供するために、折り畳み式装置の曲げ領域(例えば、中央部分)において十分に小さく(例えば、約10マイクロメートルから約125マイクロメートル)あり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板は、中央部分を第1の部分に取り付ける第1の移行領域および/または中央部分を第2の部分に取り付ける第2の移行領域を含み得る。移行領域に連続して増加する厚さを設けることによって、その移行領域における応力集中を減少させることができる、および/または光学的歪みを避けることができる。十分な長さ(例えば、約1mm以上)の移行領域を設けることによって、折り畳み式基板の厚さにおける急な階段状の変化によりそうでなければ存在するかもしれない光学的歪みを避けることができる。十分に小さい長さ(例えば、約5mm以下)の移行領域を設けることによって、減少した耐衝撃性および/または減少した穿刺抵抗を有するかもしれない中間厚さを有する折り畳み式基板の量を減少させることができる。
中央部分の1種類以上のアルカリ金属の濃度に近い1種類以上のアルカリ金属の平均濃度(例えば、酸化物基準の100百万分率、10百万分率以内)を有する第1の部分および/または第2の部分を設けることによって、化学強化の結果として、中央部分と比べた第1の部分および/または第2の部分の膨張差を最小にすることができる。実質的に均一な膨張により、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
中央部分の対応する比に近い(例えば、0.1%以内、0.01%以内)第1の部分および/または第2の部分の厚さに対する層の深さの比を与えることにより化学強化の結果として、中央部分と比べた第1の部分および/または第2の部分の表面近くの膨張の差を最小にすることができる。表面近くの膨張の差を最小にすることにより、第1の主面、第2の主面、第1の中央表面区域、および/または第2の中央表面区域の面における応力および/または歪みを減少させることができ、これにより、さらに、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
中央部分の対応する比に近い(例えば、0.1%以内、0.01%以内)第1の部分および/または第2の部分の厚さに対する圧縮深さの比を与えることによって、中央部分に対する第1の部分および/または第2の部分における化学強化により誘発された歪みの間の差を最小にすることができる。化学強化により誘発された歪みの差を最小にすることにより、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
第1の主面、第2の主面、第1の中央表面区域、および/または第2の中央表面区域上の応力および/または歪みを最小にすることによって、応力誘起光学的歪みを減少させることができる。また、そのような応力を最小にすることにより、穿刺抵抗および/または耐衝撃性を向上させることができる。また、そのような応力を最小にすることを、中心線に沿った光学的遅れの小さい差(例えば、約2ナノメートル以下)に関連付けることができる。さらに、そのような応力を最小にすることにより、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
第1の部分の第1の引張応力領域の第1の最大引張応力および/または第2の部分の第2の引張応力領域の第2の最大引張応力より大きい中央部分の中央引張応力領域の中央最大引張応力を提供することによって、良好な折り畳み性能を提供しつつ、第1の部分および/または第2の部分における衝撃からの低エネルギー破壊を提供することができる。いくつかの実施の形態において、低エネルギー破壊は、中央部分の減少した厚さの結果であることがあり、この減少した厚さは、より厚いガラス物品が貯蔵するであろうよりも、所与の最大引張応力に関して少ないエネルギーを貯蔵する。いくつかの実施の形態において、低エネルギー破壊は、曲げを経験している中央部分から離れて位置する第1の部分および/または第2の部分における破壊の結果であることがあり、ここで、第1の部分および/または第2の部分は、中央部分よりも低い最大引張応力を有する。さらに、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板の圧縮応力領域に関連付けられた実質的に均一な圧縮深さを提供することにより、不均一なイオン交換のためのマスキングまたは別の方法の使用を避けることによって、物品の製造を簡単にすることができる。
折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに中立応力形態が提供されるので、折り畳み式装置を所定の平行板距離に曲げる力を減少させることができる。さらに、折り畳み式装置が曲げ状態にあるときに、中立応力形態を設けることによって、通常の使用条件中に、折り畳み式基板、接着剤層、および/または高分子系部分が経験する最大応力および/または歪みを減少させることができ、これにより、例えば、折り畳み式装置の耐久性を向上させることができる、および/または疲労を減少させることができる。いくつかの実施の形態において、この高分子系部分は、低い(例えば、負の)熱膨張係数を有し得、これにより、高分子系部分の硬化中の体積変化により生じる反りを軽減することができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、硬化の結果として膨張する高分子系部分を提供することによって、生じさせることができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、曲げ形態で高分子系部分を硬化させることによって、生じさせることができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、高温で(例えば、折り畳み式基板が、約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲の粘度を有するとき)折り畳み式基板を曲げることによって、生じさせることができる。
本開示の方法は、上述した利益の内の1つ以上を有する折り畳み式基板の製造を可能にすることができる。例えば、第1の中央表面区域および/または第2の中央表面区域を覆って拡散バリアを配置することにより、第1の部分および/または第2の部分に対する中央部分の化学強化の速度を調節することができる。例えば、第1の部分および/または第2の部分の表面区域を覆ってアルカリ金属イオン含有ペーストを配置することによって、第1の部分および/または第2の部分に対する中央部分の上記比および/または濃度の内の1つ以上の釣り合わせを促進することにより、上記利益を可能にすることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板は、機械的変形および/または機械的不安定性を被らずに、より大きい圧縮応力を達成するためにさらなる化学強化を経ることができ、そのより大きい圧縮応力は、折り畳み式基板の耐衝撃性および/または穿刺抵抗をさらに向上させることができる。
さらに、本開示の実施の形態の方法は、単一の化学強化工程(例えば、アルカリイオン含有ペーストを加熱する工程、折り畳み式基板をアルカリイオン含有溶液中に浸漬する工程)で上述した利益を達成することができ、これにより、折り畳み式基板の製造に関連する時間、設備、空間、および人件費を減少させることができる。例えば、中央部分の両面を覆って配置された拡散バリアは、単一の化学強化工程後に折り畳み式基板を製造できる厚さを有し得る。例えば、単一の化学強化工程後に折り畳み式基板を製造するために、第1の部分および/または第2の部分に施されるアルカリ金属イオン含有ペーストと異なるアルカリ金属イオン含有ペーストを、中央部分に施すことができる。いくつかの実施の形態において、第1の部分および/または第2の部分に施されるアルカリ金属イオン含有ペーストのほうが、中央部分に施される異なるアルカリ金属イオン含有ペーストよりも、1種類以上のアルカリ金属イオンの濃度を高することができる。いくつかの実施の形態において、中央部分に施される異なるアルカリ金属イオン含有ペーストは、中央部分を化学強化する速度を減少させることができる1種類以上のアルカリ土類金属イオンを含み得る。
本開示のいくつかの例示の実施の形態が、様々な実施の形態の特徴のいずれを、単独で、または互いとの組合せで使用してもよいという了解の下で、下記に記載されている。
実施の形態1.折り畳み式装置は、折り畳み式基板の幅方向に延在する軸の周りに折り畳める折り畳み式基板を備える。この折り畳み式基板は、第1の主面と、この第1の主面と反対にある第2の主面との間に規定される基板厚さをさらに有する。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第1の部分、第1の主面の第1の表面区域、および第1の最大引張応力を有する第1の引張応力領域をさらに有する。折り畳み式基板は、基板厚さを有する第2の部分、第1の主面の第3の表面区域、および第2の最大引張応力を有する第2の引張応力領域をさらに有する。この折り畳み式基板は、第1の中央表面区域と、この第1の中央表面区域の反対にある第2の主面との間に規定される中央厚さを有する中央部分をさらに有する。この第1の中央表面区域は、第1の表面区域を第3の表面区域に取り付ける。中央厚さは、基板厚さより小さい。中央引張応力領域は、中央最大引張応力を有する。この中央部分は、折り畳み式基板の幅方向に垂直な折り畳み式基板の長さ方向に、第1の部分と第2の部分との間に位置している。第1の最大引張応力および第2の最大引張応力は、中央最大引張応力よりも小さい。
実施の形態2.第1の最大引張応力が約100メガパスカル以下である、実施の形態1の折り畳み式装置。第2の最大引張応力は、約100メガパスカル以下である。中央最大引張応力は、約125メガパスカルから約375メガパスカルの範囲にある。
実施の形態3.第1の最大引張応力が、約10メガパスカルから約100メガパスカルの範囲にある、実施の形態1~2のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の最大引張応力は、約10メガパスカルから約100メガパスカルの範囲にある。
実施の形態4.中央部分が、第1の部分を中央部分に取り付ける第1の移行部分をさらに有する、実施の形態1~3のいずれか1つの折り畳み式装置。この第1の移行部分は、中央部分から第1の部分に連続して増加する厚さを有する。この中央部分は、第2の部分を中央部分に取り付ける第2の移行部分をさらに有する。この第2の移行部分は、中央部分から第2の部分に連続して増加する厚さを有する。
実施の形態5.中央部分の幅が、約3ミリメートルから約45ミリメートルの範囲にある、実施の形態1~4のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態6.折り畳み式装置は、第一面に沿って延在する第1の主面、この第一面に平行な第二面に沿って延在する第2の主面を有する折り畳み式基板を備える。この折り畳み式装置は、第一面と第二面との間に規定される基板厚さを有する。折り畳み式基板は、第1の主面の第1の表面区域を有する第1の部分をさらに有する。折り畳み式基板は、第1の主面の第3の表面区域を有する第2の部分をさらに有する。折り畳み式基板は、折り畳み式基板の第1の部分を折り畳み式基板の第2の部分に取り付ける中央部分をさらに有する。この中央部分は、第1の表面区域と第3の表面区域との間に位置付けられた第1の中央表面区域を有する。この中央部分は、第二面と第1の中央表面区域との間に規定される折り畳み式基板の中央厚さを有する。この中央厚さは、基板厚さより小さい。中央部分は、第1の部分を中央部分に取り付ける第1の移行部分を有する。この第1の移行部分は、中央部分から第1の部分に連続して増加する厚さを有する。中央部分は、第2の部分を中央部分に取り付ける第2の移行部分を有する。この第2の移行部分は、中央部分から第2の部分に連続して増加する厚さを有する。中央部分の幅は、約3ミリメートルから約45ミリメートルの範囲にある。中央部分の第1の中央表面区域と第一面との間に、凹部が画成されている。その凹部を接着剤が満たす。
実施の形態7.中央部分の第1の中央表面区域が、第二面に平行な第三面に沿って延在する中央部分の中央主面を有する、実施の形態6の折り畳み式装置。
実施の形態8.第1の移行部分の幅および/または第2の移行部分の幅が、約1ミリメートルから約5ミリメートルの範囲にある、実施の形態4~7のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態9.第1の移行部分の厚さが、中央部分から第1の部分へと定率で増加する、実施の形態4~8のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態10.第2の移行部分の厚さが、中央部分から第2の部分へと定率で増加する、実施の形態4~9のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態11.折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、その折り畳み式装置が、中立応力形態を有する、実施の形態1~10のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態12.折り畳み式装置は、折り畳み式基板の幅方向に延在する軸の周りに折り畳める折り畳み式基板を備える。折り畳み式基板は、第1の主面と、その第1の主面と反対にある第2の主面との間に規定される基板厚さをさらに有する。この折り畳み式基板は、基板厚さおよび第1の主面の第1の表面区域を有する第1の部分をさらに有する。この折り畳み式基板は、基板厚さおよび第1の主面の第3の表面区域を有する第2の部分をさらに有する。折り畳み式基板は、第1の中央表面区域と、この第1の中央表面区域と反対にある第2の主面との間に規定される中央厚さを有する中央部分をさらに有する。この第1の中央表面区域は、第1の表面区域を第3の表面区域に取り付ける。中央部分の幅は、約45ミリメートル以下である。中央厚さは、基板厚さより小さい。中央部分は、折り畳み式基板の幅方向に垂直な折り畳み式基板の長さ方向に、第1の部分と第2の部分との間に位置付けられている。折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、この折り畳み式装置は、中立応力形態を有する。
実施の形態13.折り畳み式装置が、中央部分の第1の中央表面区域と、第1の主面がそれに沿って延在する第一面との間に画成される凹部内に位置付けられた高分子系部分を有する、実施の形態11~12のいずれか1つの折り畳み式装置。平らな形態から中立応力形態への折り畳み式装置の動きは、1%から約8%の範囲にある高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する。
実施の形態14.偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施の形態13の折り畳み式装置。
実施の形態15.折り畳み式装置の折り畳み式基板が、約1ミリメートルから約10ミリメートルの範囲にある有効最小曲げ半径を有する、実施の形態5~14のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態16.折り畳み式基板が、10ミリメートルの有効曲げ半径を達成する、実施の形態15の折り畳み式装置。
実施の形態17.折り畳み式基板が、5ミリメートルの有効曲げ半径を達成する、実施の形態15の折り畳み式装置。
実施の形態18.折り畳み式基板が、2ミリメートルの有効曲げ半径を達成する、実施の形態15の折り畳み式装置。
実施の形態19.中央部分の幅が、有効最小曲げ半径の約2.8倍から有効最小曲げ半径の約6倍の範囲にある、実施の形態15~18のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態20.中央部分の幅が、有効最小曲げ半径の約4.4倍である、実施の形態15~18のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態21.中央部分の幅が、約2.8ミリメートルから約40ミリメートルの範囲にある、実施の形態15~18のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態22.基板厚さが、約80マイクロメートルから約2ミリメートルの範囲にある、実施の形態1~21のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態23.基板厚さが、約125マイクロメートルから約200マイクロメートルの範囲にある、実施の形態22の折り畳み式装置。
実施の形態24.中央厚さが、約10マイクロメートルから約125マイクロメートルの範囲にある、実施の形態1~23のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態25.中央厚さの範囲が、約10マイクロメートルから約50マイクロメートルである、実施の形態24の折り畳み式装置。
実施の形態26.中央厚さが、基板厚さの約0.5%から約13%の範囲にある、実施の形態1~25のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態27.基板厚さが、中央厚さの約4倍より少なくとも71マイクロメートル大きい、実施の形態1~26のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態28.第1の部分が、第1の主面の第1の表面区域から第1の圧縮深さまで延在する第1の圧縮応力領域および第2の主面の第2の表面区域から第2の圧縮深さまで延在する第2の圧縮応力領域をさらに有する、実施の形態1~27のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の部分は、第1の主面の第3の表面区域から第3の圧縮深さまで延在する第3の圧縮応力領域および第2の主面の第4の表面区域から第4の圧縮深さまで延在する第4の圧縮応力領域をさらに有する。中央部分は、第1の中央表面区域から第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域および第2の主面の第2の中央表面区域から第2の中央圧縮深さまで延在する第2の中央圧縮応力領域をさらに有する。
実施の形態29.基板厚さの百分率としての第1の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差が、約1%以下である、実施の形態28の折り畳み式装置。
実施の形態30.基板厚さの百分率としての第3の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差が、約1%以下である、実施の形態28~29のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態31.基板厚さの百分率としての第2の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第2の中央圧縮深さとの間の絶対差が、約1%以下である、実施の形態28~30のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態32.基板厚さの百分率としての第4の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第2の中央圧縮深さとの間の絶対差が、約1%以下である、実施の形態28~31のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態33.第1の中央圧縮深さが、中央厚さの約10%から約30%の範囲にある、実施の形態28~32のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の中央圧縮深さは、中央厚さの約10%から約30%の範囲にある。
実施の形態34.第1の圧縮深さが、基板厚さの約1%から約10%の範囲にある、実施の形態28~33のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の圧縮深さは、基板厚さの約1%から約10%の範囲にある。
実施の形態35.第3の圧縮深さが、基板厚さの約1%から約10%の範囲にある、実施の形態28~34のいずれか1つの折り畳み式装置。第4の圧縮深さは、基板厚さの約1%から約10%の範囲にある。
実施の形態36.第1の圧縮深さが、第1の中央圧縮深さと実質的に等しい、実施の形態28~35のいずれか1つの折り畳み式装置。第3の圧縮深さは、第1の中央圧縮深さと実質的に等しい。
実施の形態37.第2の圧縮深さが、第2の中央圧縮深さと実質的に等しい、実施の形態28~36のいずれか1つの折り畳み式装置。第4の圧縮深さは、第2の中央圧縮深さと実質的に等しい。
実施の形態38.中央部分の第1の中央圧縮深さが、第1の主面の第1の表面区域からの第1の部分の第1の圧縮深さより小さい、実施の形態28~35のいずれか1つの折り畳み式装置。中央部分の第1の中央圧縮深さは、第1の主面の第2の表面区域からの第2の部分の第3の圧縮深さより小さい。
実施の形態39.第1の圧縮応力領域が、約700メガパスカル以上の第1の最大圧縮応力を有する、実施の形態28~38のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の圧縮応力領域は第2の最大圧縮応力を有し、第3の圧縮応力領域は、約700メガパスカル以上の第3の最大圧縮応力を有する。第4の圧縮応力領域は、第4の最大圧縮応力を有する。第1の中央圧縮応力領域は、約700メガパスカル以上の第1の中央最大圧縮応力を有する。第2の中央圧縮応力領域は、第2の中央最大引張応力を有する。
実施の形態40.第2の最大圧縮応力が、約700メガパスカル以上である、実施の形態39の折り畳み式装置。第4の最大圧縮応力は、約700メガパスカル以上である。第2の中央最大引張応力は、約700メガパスカル以上である。
実施の形態41.第1の部分が、酸化物基準で第1の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態28~40のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の部分は、酸化物基準で第2の平均濃度のカリウムを含む。中央部分は、酸化物基準で中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第1の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態42.カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差が、約100百万分率以下である、実施の形態41の折り畳み式装置。
実施の形態43.第1の部分が、第1の圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さおよび第2の圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さを有する、実施の形態28~42のいずれか1つの折り畳み式装置。第2の部分は、第3の圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さおよび第4の圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さを有する。中央部分は、第1の中央圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央の層の深さおよび第2の中央圧縮深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の中央の層の深さを有する。基板厚さの百分率としての第1の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態44.基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差が、約0.1%以下である、実施の形態43の折り畳み式装置。
実施の形態45.基板厚さの百分率としての第2の層の深さと、中央厚さの百分率としての第2の中央の層の深さとの間の絶対差が、約0.1%以下である、実施の形態43~44のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態46.基板厚さの百分率としての第4の層の深さと、中央厚さの百分率としての第2の中央の層の深さとの間の絶対差が、約0.1%以下である、実施の形態43~45のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態47.第1の部分と第2の部分との中間の中心線に沿った中央部分の光学的遅れをさらに有する、実施の形態28~46のいずれか1つの折り畳み式装置。その中心線に沿った光学的遅れの最大値と、その中心線に沿った光学的遅れの最小値との間の絶対差は、約2ナノメートル以下である。
実施の形態48.折り畳み式基板がガラス系基板である、実施の形態1~47のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態49.折り畳み式基板がセラミック系基板である、実施の形態1~47のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態50.中央部分の第1の中央表面区域と、第1の主面により画成された第一面との間に画成された凹部が、接着剤で満たされている、実施の形態1~5のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態51.接着剤が、第1の主面の第1の表面区域と接触する第1の接触面を有する、実施の形態6または実施の形態50の折り畳み式装置。第1の主面の第2の表面区域は、第1の主面の反対にある。中央部分の第1の中央表面区域、接着剤は、接着剤の第1の接触面から間隔が空けられた第2の接触面を有する。
実施の形態52.折り畳み式基板の屈折率と、接着剤の屈折率との間の差の大きさが、約0.1以下である、実施の形態50~51のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態53.接着剤の第2の接触面に取り付けられた表示装置をさらに備える、実施の形態50~52のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態54.接着剤の第2の接触面に取り付けられた剥離ライナーをさらに備える、実施の形態50~52のいずれか1つの折り畳み式装置。
実施の形態55.前面、背面、および側面を有する筐体を備えた消費者向け電気製品。電気部品が、少なくとも部分的に筐体内にある。その電気部品は、制御装置、メモリ、およびディスプレイを含む。そのディスプレイは、筐体の前面にある、またはそれに隣接している。この消費者向け電気製品は、ディスプレイを覆って配置されたカバー基板を含む。筐体の一部またはカバー基板の少なくとも一方は、実施の形態1~54のいずれか1つの折り畳み式装置を構成する。
実施の形態56.折り畳み式装置を製造する方法は、折り畳み式基板の第1の部分および折り畳み式基板の第2の部分を取り付ける第1の中央表面区域を提供する凹部を折り畳み式基板の第1の主面に形成する工程を含む。中央部分は、第1の部分をこの中央部分に取り付ける第1の移行部分を含む。この第1の移行部分の厚さは、中央部分から第1の部分に連続して増加する。中央部分は、第2の部分を中央部分に取り付ける第2の移行部分を含む。この第2の移行部分の厚さは、中央部分から第2の部分に連続して増加する。この方法は、中央部分の第1の中央表面区域、第1の主面の第1の部分の第1の表面区域、第1の主面の第2の部分の第3の表面区域、および折り畳み式基板の第2の主面を化学的に強化する工程を含む。この方法は、第1の主面の第1の表面区域、第1の主面の第3の表面区域、および中央部分の第1の中央表面区域と接触するように接着剤を施す工程を含む。この接着剤は凹部を満たす。
実施の形態57.凹部が、折り畳み式基板の第1の主面内に機械的に形成される、実施の形態56の方法。
実施の形態58.化学的に強化する工程の前に、折り畳み式基板の厚さを減少させる工程をさらに含む、実施の形態56~57のいずれか1つの方法。
実施の形態59.厚さを減少させる工程が、凹部を形成する工程の後に行われる、実施の形態58の方法。
実施の形態60.厚さを減少させる工程が、折り畳み式基板の第2の主面の層を除去する工程を含む、実施の形態58~59のいずれか1つの方法。
実施の形態61.化学的に強化する工程の後であって、接着剤を施す工程の前に、折り畳み式基板をエッチングする工程をさらに含む、実施の形態58~60のいずれか1つの方法。
実施の形態62.化学的に強化する工程が、第1の部分を、第1の主面の第1の表面区域から第1の圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む、実施の形態56~61のいずれか1つの方法。化学的に強化する工程は、第2の部分を、第1の主面の第3の表面区域から第3の圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む。化学的に強化する工程は、中央部分を、中央部分の第1の中央表面区域から第1の中央圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む。第1の中央圧縮深さは、第1の圧縮深さより小さい。第1の表面の圧縮深さは、第3の圧縮深さより小さい。
実施の形態63.化学的に強化する工程が、第1の部分を、第2の主面の第2の表面区域から第2の圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む、実施の形態56~62のいずれか1つの方法。化学的に強化する工程は、第2の部分を、第2の主面の第4の表面区域から第4の圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む。化学的に強化する工程は、中央部分を、第2の主面の第2の中央表面区域から第2の中央圧縮深さまで化学的に強化する工程を含む。第2の中央表面区域は、第2の表面区域と第4の表面区域との間に位置している。第2の中央圧縮深さは、第2の圧縮深さより小さい。第2の中央圧縮深さは、第4の圧縮深さより小さい。
実施の形態64.折り畳み式装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分に取り付ける中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板の第1の主面に形成する工程を含む。この第1の部分は、第1の表面区域およびこの第1の表面区域と反対にある第2の表面区域を含む。第2の部分は、第3の表面区域およびこの第3の表面区域と反対にある第4の表面区域を含む。折り畳み式基板は、第2の表面区域および第4の表面区域を含む第2の主面を有する。折り畳み式基板は、第2の主面と反対にある第1の主面を有する。第1の主面は、第1の表面区域および第3の表面区域を含む。この方法は、第1の部分と第2の部分との間に配置された高分子系部分を硬化させる工程を含む。折り畳み式装置は、硬化中に曲げ形態にあり、ここで、平らな形態から中立応力形態へのその折り畳み式装置の動きは、約1%から約8%の範囲にある高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する。
実施の形態65.中央部分の第1の中央表面区域、第1の表面区域、第3の表面区域、および第2の主面を化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態64の方法。
実施の形態66.折り畳み式装置を製造する方法は、折り畳み式基板が、約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲の粘度を有している間に、折り畳み式基板を曲げ形態に折り畳む工程を含む。この方法は、液体を硬化させて、折り畳み式基板の第1の部分と折り畳み式基板の第2の部分との間に配置された高分子系部分を形成する工程を含む。
実施の形態67.折り畳み式基板の第1の部分を折り畳み式基板の第2の部分に取り付ける折り畳み式基板の中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板に形成する工程をさらに含む、実施の形態66の方法。
実施の形態68.折り畳み式基板を化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態66~67のいずれか1つの方法。
実施の形態69.平らな形態から中立応力形態への折り畳み式装置の動きが、約1%から約8%の範囲にある高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、実施の形態66~68のいずれか1つの方法。
実施の形態70.偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施の形態64、実施の形態65、または実施の形態69の方法。
実施の形態71.高分子系部分が、硬化の結果として膨張する、実施の形態64~70のいずれか1つの方法。
実施の形態72.折り畳み式装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分に取り付ける中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板の第1の主面に形成する工程を含む。第1の部分は、第1の表面区域およびその第1の表面区域と反対にある第2の表面区域を含む。第2の部分は、第3の表面区域およびその第3の表面区域と反対にある第4の表面区域を含む。折り畳み式基板は、第2の表面区域および第4の表面区域を含む第2の主面を有する。折り畳み式基板は、第2の主面と反対にある第1の主面を有し、この第1の主面は、第1の表面区域および第3の表面区域を含む。この方法は、凹部内に配置された高分子系部分を硬化させる工程を含む。この高分子系部分は、硬化の結果として膨張する。
実施の形態73.中央部分の第1の中央表面区域、第1の表面区域、第3の表面区域、および第2の主面を化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態72の方法。
実施の形態74.高分子系部分が、負の熱膨張係数を有する、実施の形態72~73のいずれか1つの方法。
実施の形態75.高分子系部分が、酸化銅、β石英、タングステン酸塩、バナジウム酸塩、ピロリン酸塩、またはニッケルチタン合金の内の1つ以上の粒子を含む、実施の形態74の方法。
実施の形態76.高分子系部分を硬化させる工程が、開環メタセシス重合を含む、実施の形態72~75のいずれか1つの方法。
実施の形態77.折り畳み式装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分に取り付ける中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板の第1の主面に形成する工程を含む。第1の部分は、第1の表面区域およびその第1の表面区域と反対にある第2の表面区域を含む。第2の部分は、第3の表面区域およびその第3の表面区域と反対にある第4の表面区域を含む。折り畳み式基板は、第2の表面区域および第4の表面区域を含む第2の主面を有する。折り畳み式基板は、第2の主面と反対にある第1の主面を有する。この第1の主面は、第1の表面区域および第3の表面区域を含む。この方法は、第1の部分と第2の部分との間に配置された高分子系部分を硬化させる工程を含む。折り畳み式装置は、硬化する工程中に曲げ形態にある。平らな形態から中立応力形態への折り畳み式装置の動きは、約1%から約8%の範囲にある高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する。
実施の形態78.中央部分の第1の中央表面区域、第1の表面区域、第3の表面区域、および第2の主面を化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態77の方法。
実施の形態79.偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施の形態77~78のいずれか1つの方法。
実施の形態80.折り畳み式装置を製造する方法は、折り畳み式基板が、約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲の粘度を有している間に、折り畳み式基板を曲げ形態に曲げる工程を含む。この方法は、液体を硬化させて、折り畳み式基板の第1の部分と折り畳み式基板の第2の部分との間に配置された高分子系部分を形成する工程を含む。
実施の形態81.折り畳み式基板の第1の部分を折り畳み式基板の第2の部分に取り付ける折り畳み式基板の中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板に形成する工程をさらに含む、実施の形態80の方法。
実施の形態82.折り畳み式基板を化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態80~81のいずれか1つの方法。
実施の形態83.平らな形態から中立応力形態への折り畳み式装置の動きが、約1%から約8%の範囲にある高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、実施の形態80~82のいずれか1つの方法。
実施の形態84.偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施の形態83の方法。
実施の形態85.折り畳み式基板を製造する方法は、第1の主面と第2の主面との間に規定される基板厚さを有する折り畳み式基板を含む。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第1の部分を有する。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第2の部分を有する。この折り畳み式基板は、第1の中央表面区域と第2の中央表面区域との間に規定される中央厚さを有する中央部分を有する。中央厚さは、基板厚さより小さい。中央部分は、第1の部分と第2の部分との間に位置している。この方法は、第1の中央表面区域または第2の中央表面区域の1つ以上を覆う第1の層を配置する工程を含む。この方法は、第1の層を配置する工程の後、第1の期間に亘り折り畳み式基板を化学的に強化する工程を含む。この方法は、折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の層を除去する工程を含む。
実施の形態86.第1の層が、約10ナノメートルから約200ナノメートルの範囲にある厚さを有する、実施の形態85の方法。
実施の形態87.第1の層を配置する工程が、物理的気相成長法を使用して、SiO2を配置する工程を含む、実施の形態85~86のいずれか1つの方法。
実施の形態88.第1の層を配置する工程の前に、ガラス系基板の第1の主面に凹部を形成して、第1の中央表面区域を提供する工程をさらに含む、実施の形態85~87のいずれか1つの方法。
実施の形態89.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後に、第1の部分が、化学的に強化する工程の最中に第1の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第1の層の深さを含む、実施の形態85~88のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、化学的に強化する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを含む。基板厚さの百分率としての第1の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態90.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、化学的に強化する工程の最中に第2の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第3の層の深さを含む、実施の形態89の方法。基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態91.1種類以上のアルカリ金属イオンが、カリウムイオンを含む、実施の形態89~90のいずれか1つの方法。
実施の形態92.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の部分が、酸化物基準の第1の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態85~91のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、酸化物基準の中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第1の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態93.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態92の方法。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態94.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の部分が、第1の主面から第1の圧縮深さまで延在する第1の圧縮応力領域を含む、実施の形態85~93のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域を含む。基板厚さの百分率としての第1の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態95.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、第1の主面から第3の圧縮深さまで延在する第3の圧縮応力領域を含む、実施の形態94の方法。基板厚さの百分率としての第3の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態96.第1の層を除去する工程の後、第2の期間に亘り折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程をさらに含む、実施の形態85~88のいずれか1つの方法。
実施の形態97.第2の期間が第1の期間より長い、実施の形態96の方法。
実施の形態98.第1の期間の百分率としての第2の期間が、約103%から約175%の範囲にある、実施の形態97の方法。
実施の形態99.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第1の部分が、化学的に強化する工程またはさらに化学的に強化する工程の最中に第1の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第1の層の深さを含む、実施の形態96~98のいずれか1つの方法。折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、中央部分は、化学的に強化する工程またはさらに化学的に強化する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを含む。基板厚さの百分率としての第1の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態100.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第2の部分が、化学的に強化する工程またはさらに化学的に強化する工程の最中に第2の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第3の層の深さを含む、実施の形態99の方法。基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態101.1種類以上のアルカリ金属イオンが、カリウムイオンを含む、実施の形態99~100のいずれか1つの方法。
実施の形態102.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第1の部分が、酸化物基準の第1の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態96~101のいずれか1つの方法。折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、中央部分は、酸化物基準の中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第1の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態103.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態102の方法。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態104.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第1の部分が、第1の主面から第1の圧縮深さまで延在する第1の圧縮応力領域を含む、実施の形態96~103のいずれか1つの方法。折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、中央部分は、第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域を含む。基板厚さの百分率としての第1の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態105.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第2の部分が、第1の主面から第3の圧縮深さまで延在する第3の圧縮応力領域を含む、実施の形態104の方法。基板厚さの百分率としての第3の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態106.折り畳み式基板を製造する方法は、第1の主面と第2の主面との間に規定される基板厚さを有する折り畳み式基板を含む。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第1の部分を有する。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第2の部分を有する。この折り畳み式基板は、第1の中央表面区域と第2の中央表面区域との間に規定される中央厚さを有する中央部分を有する。中央厚さは、基板厚さより小さい。中央部分は、第1の部分と第2の部分との間に位置している。この方法は、アルカリ金属イオンを含むペーストを第1の部分および第2の部分に施す工程を含む。この方法は、ペーストを施す工程の後、折り畳み式基板を加熱する工程を含む。この方法は、折り畳み式基板を加熱する工程の後、ペーストを除去する工程を含む。この方法は、ペーストを除去する工程の後、折り畳み式基板を化学的に強化する工程を含む。
実施の形態107.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の部分が、加熱する工程または化学的に強化する工程の最中に第1の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第1の層の深さを有する、実施の形態106の方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、化学的に強化する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを有する。基板厚さの百分率としての第1の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態108.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、加熱する工程または化学的に強化する工程の最中に第2の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第3の層の深さを有する、実施の形態107の方法。基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態109.1種類以上のアルカリ金属イオンが、カリウムイオンを含む、実施の形態107~108のいずれかの方法。
実施の形態110.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の部分が、酸化物基準の第1の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態106~109のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、酸化物基準の中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第1の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態111.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態110の方法。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態112.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第1の部分が、第1の主面から第1の圧縮深さまで延在する第1の圧縮応力領域を含む、実施の形態106~111のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域を含む。基板厚さの百分率としての第1の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態113.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、第1の主面から第3の圧縮深さまで延在する第3の圧縮応力領域を含む、実施の形態112の方法。基板厚さの百分率としての第3の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態114.折り畳み式基板を製造する方法は、第1の主面と第2の主面との間に規定される基板厚さを有する折り畳み式基板を含む。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第1の部分を有する。この折り畳み式基板は、基板厚さを有する第2の部分を有する。この折り畳み式基板は、第1の中央表面区域と第2の中央表面区域との間に規定される中央厚さを有する中央部分を有する。中央厚さは、基板厚さより小さい。中央部分は、第1の部分と第2の部分との間に位置している。この方法は、アルカリ金属イオンを含む第1のペーストを第1の部分に施す工程を含む。この方法は、アルカリ金属イオンを含む第2のペーストを中央部分に施す工程を含む。この方法は、第1のペーストおよび第2のペーストを施す工程の後、折り畳み式基板を加熱する工程を含む。この方法は、折り畳み式基板を加熱する工程の後、第1の部分から第1のペーストを除去する工程を含む。この方法は、折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分から第2のペーストを除去する工程を含む。
実施の形態115.第1のペースト中のカリウムイオンの濃度が、第2のペースト中のカリウムイオンの濃度より大きい、実施の形態114の方法。
実施の形態116.第2のペーストが、酸化物基準の約5百万分率以上の濃度で1種類以上のアルカリ土類金属イオンをさらに含む、実施の形態114~115のいずれか1つの方法。
実施の形態117.1種類以上のアルカリ土類金属イオンが、酸化物基準で約10百万分率から約1,000百万分率に及ぶ濃度のカルシウムを含む、実施の形態116の方法。
実施の形態118.折り畳み式基板を加熱する工程の後、第1の部分が、加熱する工程の最中に第1の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第1の層の深さを有する、実施の形態114~117のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分は、加熱する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを有する。基板厚さの百分率としての第1の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態119.折り畳み式基板を加熱する工程の後、第1の部分が、酸化物基準の第1の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態114~118のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分は、酸化物基準の中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第1の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態120.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態119の方法。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態121.折り畳み式基板を加熱する工程の後、第1の部分が、第1の主面から第1の圧縮深さまで延在する第1の圧縮応力領域を含む、実施の形態114~120のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分は、第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域を含む。基板厚さの百分率としての第1の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
実施の形態122.折り畳み式基板を加熱する工程の前に、アルカリ金属イオンを含む第1のペーストを第2の部分に施す工程をさらに含む、実施の形態212の方法。この方法は、折り畳み式基板を加熱する工程の後に、第2の部分から第1のペーストを除去する工程をさらに含む。
実施の形態123.折り畳み式基板を加熱する工程の後に、第2の部分が、加熱する工程の最中に第2の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第3の層の深さを有する、実施の形態122の方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、加熱する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを有する。基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
実施の形態124.折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態122~123のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を化学的に強化する工程の後、中央部分は、酸化物基準の中央平均濃度のカリウムを含む。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態125.折り畳み式基板をさらに化学的に強化する工程の後、第2の部分が、酸化物基準の第2の平均濃度のカリウムを含む、実施の形態124の方法。カリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約100百万分率以下である。
実施の形態126.折り畳み式基板を加熱する工程の後、第2の部分が、第1の主面から第3の圧縮深さまで延在する第3の圧縮応力領域を含む、実施の形態122~125のいずれか1つの方法。折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分は、第1の中央表面区域から第1の中央圧縮深さまで延在する第1の中央圧縮応力領域を含む。基板厚さの百分率としての第3の圧縮深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約1%以下である。
ここで、例示の実施の形態が示されている、添付図面を参照して、以下に、実施の形態をより詳しく説明する。できるときはいつでも、図面に亘り、同じまたは同様の部分を指すために、同じ参照番号が使用される。しかしながら、請求項は、様々な実施の形態の多くの異なる態様を包含することができ、ここに述べられた実施の形態に限定されると解釈されるべきではない。
図1~4および6~7は、本開示の実施の形態による、折り畳み式基板201を備えた折り畳み式装置101および301および/または試験用折り畳み式装置602の図を示す。特に明記のない限り、1つの折り畳み式装置の実施の形態の特徴に関する議論は、本開示のどの実施の形態の対応する特徴にも等しく適用できる。例えば、本開示に亘る同一の部品番号は、いくつかの実施の形態において、特定された特徴は互いに同一であること、および特に明記のない限り、1つの実施の形態の特定された特徴に関する議論は、本開示の他の実施の形態のいずれかの特定された特徴にも等しく適用できることを示すことができる。
図2~3は、折り畳まれていない(例えば、平らな)形態にある本開示の実施の形態による、折り畳み式基板201を備えた折り畳み式装置101および301の例示の実施の形態を概略示しており、一方で、図6~7は、折り畳まれた形態にある本開示の実施の形態による、折り畳み式基板201を備えた、それぞれ、試験用折り畳み式装置602および折り畳み式装置301を示している。折り畳み式装置101および301は、第1の部分221、第2の部分231、および第1の部分221と第2の部分231との間に位置する中央部分251を含む。図2~3に示されるような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101、301は、折り畳み式基板201を備えることができる。図2に示されるような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101は、剥離ライナー271を備えることができるが、さらなる実施の形態において、図示された剥離ライナー271よりむしろ、他の基板(例えば、本出願を通じて議論されるガラス系基板および/またはセラミック系基板)が使用されることがある。図3に示されるような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置301は、表示装置307を備えることができる。本開示の折り畳み式装置のいずれも、追加の基板(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)、剥離ライナー271、および/または表示装置307を備えることができることを理解すべきである。図2~3および6~7に示されるような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第1の主面203を覆って、接着剤層261(例えば、光学的に透明な接着剤(OCA))を配置することができる。図3および6~7に示されるような、さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201を覆って(例えば、図3に示されるような第1の中央表面区域209を覆って)、高分子系部分を配置することができる。
本開示を通じて、図1を参照して、折り畳み式装置101および/または301の幅103は、この折り畳み式装置の褶曲軸102の方向104に、折り畳み式装置の互いに反対のエッジの間に取られた折り畳み式装置の寸法と考えられ、この方向104は幅103の方向も含む。さらに、本開示を通じて、折り畳み式装置101および/または301の長さ105は、折り畳み式装置101および/または301の褶曲軸102に垂直な方向106における折り畳み式装置101および/または301の互いに反対のエッジの間に取られた折り畳み式装置101および/または301の寸法と考えられる。図1~3に示されるような、いくつかの実施の形態において、本開示のいずれの実施の形態の折り畳み式装置も、折り畳み式装置が平らな形態(例えば、図1参照)にあるときに、褶曲軸102および基板厚さ227(例えば、第1の部分221の第1の厚さ)の方向202を含む褶曲面109を有し得る。この面109は、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置の中心軸107を含むことがあり、この中心軸は、図2~3に示されるように、第2の主面205に位置付けることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置は、幅103の方向104に延在する褶曲軸102の周りで方向111(例えば、図1参照)に折り畳んで、折り畳まれた形態(例えば、図4および6~7)を形成することができる。図から分かるように、折り畳み式装置は、折り畳み式装置が、2つに折り畳めるように1つの褶曲軸を含むことがあり、ここで、例えば、折り畳み式装置を半分に折り畳むことができる。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、各々の褶曲軸が、ここに述べられた中央部分251と類似か同一の対応する中央部分を含む、2つ以上の褶曲軸を含むことがある。例えば、2つの褶曲軸を設けることにより、折り畳み式装置を3つに折り畳むことができ、ここで、例えば、折り畳み式装置を、第1の部分221、第2の部分231、およびこの第1の部分または第2の部分と類似か同一の第3の部分を、それぞれ、第1の部分と第2の部分との間、および第2の部分と第3の部との間にある、中央部分251およびその中央部分と類似か同一の別の中央部分を介して重ねて、折り畳むことができる。
本開示の折り畳み式装置101および301は、折り畳み式基板201を備えることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、8H以上、例えば、9H以上の鉛筆硬度を有するガラス系基板および/またはセラミック系基板で構成することができる。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、ガラス系基板で構成することができる。ここに用いられているように、「ガラス系」とは、ガラスとガラスセラミックの両方を含み、ここで、ガラスセラミックは、1つ以上の結晶相および非晶質の残留ガラス相を有する。ガラス系材料(例えば、ガラス系基板)は、非晶質材料(例えば、ガラス)および必要に応じて、1種類以上の結晶質材料(例えば、セラミック)で構成されることがある。非晶質材料およびガラス系材料は、強化されることがある。ここに用いられているように、「強化される」という用語は、例えば、下記に述べられるように、基板の表面にあるより小さいイオンをより大きいイオンとイオン交換することによって、化学的に強化された材料を称することがある。しかしながら、他の強化方法、例えば、熱的調質、または圧縮応力領域と中央引張領域を作るために基板の複数の部分の間の熱膨張係数の不一致を利用して、強化基板を形成してもよい。リチアを含んでも含まなくてもよい、例示のガラス系材料は、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有アルミノホウケイ酸塩ガラス、アルカリ含有リンケイ酸塩ガラス、およびアルカリ含有アルミノリンケイ酸塩ガラスで構成される。1つ以上の実施の形態において、ガラス系材料は、モルパーセント(モル%)で、約40モル%から約80モル%の範囲のSiO2、約5モル%から約30モル%の範囲のAl2O3、0モル%から約10モル%の範囲のB2O3、0モル%から約5モル%の範囲のZrO2、0モル%から約15モル%の範囲のP2O5、0モル%から約2モル%の範囲のTiO2、0モル%から約20モル%の範囲のR2O、および0モル%から約15モル%の範囲のROを含むことがある。ここに用いられているように、R2Oは、アルカリ金属酸化物、例えば、Li2O、Na2O、K2O、Rb2O、およびCs2Oを称することができる。ここに用いられているように、ROは、MgO、CaO、SrO、BaO、およびZnOを称することができる。いくつかの実施の形態において、ガラス系基板は、必要に応じて、Na2SO4、NaCl、NaF、NaBr、K2SO4、KCl、KF、KBr、As2O3、Sb2O3、SnO2、Fe2O3、MnO、MnO2、MnO3、Mn2O3、Mn3O4、Mn2O7の各々を0モル%から約2モル%の範囲でさらに含むことがある。「ガラスセラミック」は、ガラスの制御された結晶化により生成された材料を含む。いくつかの実施の形態において、ガラスセラミックは、約1%から約99%の結晶化度を有する。適切なガラスセラミックの例としては、Li2O・Al2O3・SiO2系(すなわち、LAS系)ガラスセラミック、MgO・Al2O3・SiO2系(すなわち、MAS系)ガラスセラミック、ZnO×Al2O3×nSiO2系(すなわち、ZAS系)ガラスセラミック、および/またはβ-石英固溶体、β-スポジュメン、コージエライト、葉長石、および/または二ケイ酸リチウムを含む主結晶相を有するガラスセラミックが挙げられるであろう。そのガラスセラミック基板は、化学強化過程を使用して強化されることがある。1つ以上の実施の形態において、MAS系のガラスセラミック基板は、Li2SO4溶融塩中で強化することができ、それによって、2Li+のMg2+との交換が起こり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、セラミック系基板で構成することができる。ここに用いられているように、「セラミック系」は、セラミックおよびガラスセラミックの両方を含み、ここで、ガラスセラミックは、1つ以上の結晶相および非晶質の残留ガラス相を有する。セラミック系材料は、強化(例えば、化学強化)されることがある。いくつかの実施の形態において、セラミック系材料は、ガラス系材料を加熱して、セラミック(例えば、結晶質)部分を形成することによって、形成することができる。さらなる実施の形態において、セラミック系材料は、結晶相の形成を促進させることができる1種類以上の核形成剤を含むことがある。いくつかの実施の形態において、セラミック系材料は、1種類以上の酸化物、窒化物、酸窒化物、炭化物、ホウ化物、および/またはケイ化物を含み得る。セラミック酸化物の例示の実施の形態としては、ジルコニア(ZrO2)、ジルコン(ZrSiO4)、アルカリ金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム(Na2O))、アルカリ土類金属酸化物(例えば、酸化マグネシウム(MgO))、チタニア(TiO2)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化鉄、酸化ベリリウム、酸化バナジウム(VO2)、溶融石英、ムライト(酸化アルミニウムと二酸化ケイ素の組合せを含む鉱物)、およびスピネル(MgAl2O4)が挙げられる。セラミック窒化物の例示の実施の形態としては、窒化ケイ素(Si3N4)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化ベリリウム(Be3N2)、窒化ホウ素(BN)、窒化タングステン(WN)、窒化バナジウム、アルカリ土類金属窒化物(例えば、窒化マグネシウム(Mg3N2))、窒化ニッケル、および窒化タンタルが挙げられる。酸窒化セラミックの例示の実施の形態としては、酸窒化ケイ素、酸窒化アルミニウム、およびSiAlON(アルミナと窒化ケイ素の組合せであり、化学式、例えば、Si12-m-nAlm+nOnN16-n、Si6-nAlnOnN8-n、またはSi2-nAlnO1+nN2-nを有し得、式中、m、n、および結果としての下付文字は全て、自然数である)。炭化物および炭素ガラスセラミックの例示の実施の形態としては、炭化ケイ素(SiC)、炭化タングステン(WC)、炭化鉄、炭化ホウ素(B4C)、アルカリ金属炭化物(例えば、炭化リチウム(Li4C3))、アルカリ土類金属炭化物(例えば、炭化マグネシウム(Mg2C3))、およびグラファイトが挙げられる。ホウ化物の例示の実施の形態としては、ホウ化クロム(CrB2)、ホウ化モリブデン(Mo2B5)、ホウ化タングステン(W2B5)、ホウ化鉄、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム(ZrB2)、ホウ化ハフニウム(HfB2)、ホウ化バナジウム(VB2)、ホウ化ニオブ(NbB2)、およびホウ化ランタン(LaB6)が挙げられる。ケイ化物の例示の実施の形態としては、二ケイ化モリブデン(MoSi2)、二ケイ化タングステン(WSi2)、二ケイ化チタン(TiSi2)、ケイ化ニッケル(NiSi)、アルカリ金属ケイ化物(例えば、ケイ化ナトリウム(NaSi))、アルカリ土類金属ケイ化物(例えば、ケイ化マグネシウム(Mg2Si))、二ケイ化ハフニウム(HfSi2)、およびケイ化白金(PtSi)が挙げられる。
本開示を通じて、高分子材料(例えば、接着剤、高分子系部分)の引張強度、極限伸び(例えば、破断点歪み)、および降伏点は、23℃および50%の相対湿度で、I型の犬用の骨形試料を用いて、引張試験装置、例えば、Instron 3400またはInstron 6800を使用し、ASTM D638を使用して決定される。本開示を通じて、弾性率(例えば、ヤング率)および/またはポアソン比は、ISO 527-1:2019を使用して測定される。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約1ギガパスカル(GPa)以上、約3GPa以上、約5GPa以上、約10GPa以上、約100GPa以下、約80GPa以下、約60GPa以下、または約20GPa以下の弾性率を有し得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約1GPaから約100GPa、約1GPaから約80GPa、約3GPaから約80GPa、約3GPaから約60GPa、約5GPaから約60GPa、約5GPaから約20GPa、約10GPaから約20GPaの範囲、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲にある弾性率を有し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201は、約10GPaから約100GPa、約40GPaから約100GPa、約60GPaから約100GPa、約60GPaから約80GPa、約80GPaから約100GPaの範囲、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲にある弾性率を有するガラス系部分および/またはセラミック系部分を含み得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、光学的に透明であり得る。ここに用いられているように、「光学的に透明な」または「光学的に透き通った」は、1.0mm厚の材料片を通る400nmから700nmの波長範囲において70%以上の平均透過率を意味する。いくつかの実施の形態において、「光学的に透明な材料」または「光学的に透き通った材料」は、1.0mm厚の材料片を通る400nmから700nmの波長範囲において、75%以上、80%以上、85%以上、または90%以上、92%以上、94%以上、96%以上の平均透過率を有することがある。400nmから700nmの波長範囲における平均透過率は、400nmから700nmの整数波長の透過率を測定し、その測定値を平均化することによって、計算される。
図2~3および6~7に示されるように、折り畳み式基板201は、第1の主面203および第1の主面203と反対にある第2の主面205を有し得る。図2~3に示されるように、第1の主面203は、第一面204aに沿って延在し得る。第2の主面205は、第二面204bに沿って延在し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第二面204bは、第一面204aと平行であり得る。ここに用いられているように、基板厚さは、第一面204aと第二面204bとの間の距離として、第1の主面203と第2の主面205との間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、基板厚さは、約10マイクロメートル(μm)以上、約25μm以上、約40μm以上、約60μm以上、約80μm以上、約100μm以上、約125μm以上、約150μm以上、約2ミリメートル(mm)以下、約1mm以下、約800μm以下、約500μm以下、約300μm以下、約200μm以下、約180μm以下、または約160μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さは、約10μmから約2mm、約25μmから約2mm、約40μmから約2mm、約60μmから約2mm、約80μmから約2mm、約100μmから約2mm、約100μmから約1mm、約100μmから約800μm、約100μmから約500μm、約125μmから約500μm、約125μmから約300μm、約125μmから約200μm、約150μmから約200μm、約150μmから約160μmの範囲、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲にあり得る。ペン落下試験(図42を参照して下記に述べられる)からの結果に基づいて、約80マイクロメートル(μm)超の折り畳み式基板の厚さを選択することによって、向上した穿刺抵抗を達成することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板の穿刺抵抗は、約80μm以上、約200μm以上、約500μm以上、約2mm以下、約1mm以下、約500μm以下、または約300μm以下の基板厚さ227で向上させることができる。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227は、約80μmから約2mm、約80μmから約1mm、約80μmから約500μm、約80μmから約300μm、約200μmから約2mm、約200μmから約1mm、約200μmから約500μm、約500μmから約2mm、約500μmから約1mmの範囲、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲にあり得る。
ここで、第1の部分221を、図2の折り畳み式装置101を参照して説明する。これは、第1の部分221のそのような説明が、特に明記のない限り、本開示の任意の実施の形態、例えば、図3および6~7に示された折り畳み式装置301および/または折り畳み式基板201にも適用できるという了解の下でである。図2に示されるように、第1の部分221は、第1の表面区域223および第1の表面区域223と反対にある第2の表面区域225を含み得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の部分221の第2の表面区域225は、平面を構成し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第2の表面区域225は、第1の表面区域223と平行であり得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の主面203は第1の表面区域223を構成し得、第2の主面205は第2の表面区域225を構成し得る。さらなる実施の形態において、第1の表面区域223は、第一面204aに沿って延在し得る。さらなる実施の形態において、第2の表面区域225は、第二面204bに沿って延在し得る。基板厚さ227は、第一面204aと第二面204bとの間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227は、第1の部分221の第1の表面区域223と第1の部分221の第2の表面区域225との間の距離に相当し得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227は、第1の表面区域223に亘り実質的に均一であり得る。いくつかの実施の形態において、第1の表面区域223と第2の表面区域225との間に規定された第1の厚さは、基板厚さに関して先に述べられた範囲の1つ以上に含まれ得る。さらなる実施の形態において、第1の厚さは基板厚さ227を含み得る。さらなる実施の形態において、第1の部分221の第1の厚さは、対応する長さ(すなわち、折り畳み式装置の長さ105の方向106)および/または対応する幅(すなわち、折り畳み式装置の幅103の方向104)に亘り、第1の表面区域223と第2の表面区域225との間で、実質的に均一であることがある。
図2~3および6~7に示されるように、折り畳み式基板201は、第3の表面区域233および第3の表面区域233と反対にある第4の表面区域235を含む第2の部分231も有し得る。ここで、第2の部分231を、図2の折り畳み式装置101を参照して説明する。これは、第2の部分231のそのような説明が、特に明記のない限り、本開示の任意の実施の形態、例えば、図3および6~7に示された折り畳み式装置101、301および/または折り畳み式基板201にも適用できるという了解の下でである。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の部分231の第3の表面区域233は、平面を構成し得る。さらなる実施の形態において、第2の部分231の第3の表面区域233は、第1の部分221の第1の表面区域223と共通の面内にあり得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の部分231の第4の表面区域235は、平面を構成し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第4の表面区域235は、第3の表面区域233と平行であり得る。さらなる実施の形態において、第2の部分231の第4の表面区域235は、第1の部分221の第2の表面区域225と共通の面内にあり得る。
第2の厚さ237は、第2の部分231の第3の表面区域233と、第2の部分231の第4の表面区域235との間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、第2の厚さ237は、基板厚さに関して先に述べられた範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、第2の厚さ237は、基板厚さを構成し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第2の厚さ237は、第1の厚さ(例えば、第1の厚さ227)と実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の部分231の第2の厚さ237は、第3の表面区域233と第4の表面区域235との間で実質的に均一であることがある。
図2~3および6~7に示されるように、折り畳み式基板201は、第1の部分221と第2の部分231との間に位置する中央部分251を含み得る。いくつかの実施の形態において、中央部分251は、第1の中央表面区域209および第1の中央表面区域209と反対にある第2の中央表面区域213を含み得る。さらなる実施の形態において、中央部分251は、第1の表面区域223と第3の表面区域233との間に位置する第1の中央表面区域209を含み得る。図示されたような、またさらなる実施の形態において、第1の中央表面区域209は、第1の主面203から窪み得る。さらなる実施の形態において、中央部分251は、第2の表面区域225と第4の表面区域235との間に位置する第2の中央表面区域213を含み得る。図示されたような、またさらなる実施の形態において、第2の主面205は、第2の中央表面区域213を含み得る。
中央部分251の中央厚さ217は、第1の中央表面区域209と第2の中央表面区域213との間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、第1の中央表面区域209は、折り畳み式装置101、301が平らな形態にあるときに、第三面204cに沿って延在することがある中央の主面211を構成し得るが、第1の中央表面区域209は、さらなる実施の形態において、非平面区域として設けられることがある。さらなる実施の形態において、第三面204cは、第一面204aおよび/または第二面204bと実質的に平行であり得る。第二面204bに平行な第三面204cに沿って延在する中央部分251の中央の主面211を設けることによって、中央厚さ217の所定の厚さで向上した折り畳み性能を与えることのできる均一な中央厚さ217が、中央部分251に亘り延在することがある。中央部分251に亘る均一な中央厚さ217は、中央部分251の一部が中央部分251の残りよりも薄い場合に生じるであろう応力集中を防ぐことによって、折り畳み性能を改善することができる。
図2~3および6~7に示されるような、いくつかの実施の形態において、中央厚さ217は、基板厚さ227(例えば、第1の部分221の第1の厚さ、第2の部分231の第2の厚さ237)より小さくあり得る。いくつかの実施の形態において、中央厚さ217は、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の約0.5%以上、約1%以上、約2%以上、約5%以上、約13%以下、約10%以下、または約5%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の百分率としての中央厚さ217は、約0.5%から約13%、約0.5%から約10%、約0.5%から約5%、約1%から約13%、約1%から約10%、約1%から約5%、約2%から約13%、約2%から約10%、約2%から約5%、約5%から約13%、約5%から約10%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、中央厚さ217は、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の範囲の内の1つ以上の範囲内にあり得るが、その基板厚さより小さい。さらなる実施の形態において、中央厚さ217は、約10μm以上、約25μm以上、約50μm以上、約80μm以上、約220μm以下、約125μm以下、約100μm以下、約80μm以下、約60μm以下、または約40μm以下であり得る。またさらなる実施の形態において、中央厚さ217は、約10μmから約220μm、約10μmから約125μm、約10μmから約100μm、約10μmから約80μm、約25μmから約80μm、約25μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。向上した穿刺抵抗は、図42を参照して下記に説明されるペン落下試験からの結果に基づいて、約50マイクロメートル(μm)未満、または約80μm超の中央厚さ217を選択することによって、達成することができる。さらなる実施の形態において、中央厚さ217は、約80μm超、例えば、約80μm以上、約100μm以上、約125μm以上、約220μm以下、約175μm以下、または約150μm以下であり得る。またさらなる実施の形態において、中央厚さ217は、約80μmから約220μm、約80μmから約175μm、約80μmから約150μm、約100μmから約150μm、約125μmから約150μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、中央厚さ217は、約80μm未満、例えば、約10μmから約80μm、約25μmから約60μm、約10μmから約50μm、約25μmから約50μm、約10μmから約40μm、約25μmから約40μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
図2に示されるように、中央部分251は、第1の移行部分253を含み得る。第1の移行部分253は、第1の部分221を、中央厚さ217を有する中央部分251の領域(例えば、中央の主面211を構成する領域)に取り付けることができる。第1の移行部分253の厚さは、第二面204bと第1の中央表面区域209との間に規定することができる。図2に示されるように、第1の移行部分253の厚さは、中央の主面211(例えば、中央厚さ217)から第1の部分221(例えば、第1の厚さ、基板厚さ227)に連続して増加し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の厚さは、中央の主面211から第1の部分221へと定率で増加し得る。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、第1の移行部分253の厚さは、第1の移行部分253の中央よりも、中央の主面211が第1の移行部分253と交わるところで、一層徐々に増加することがある。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、第1の移行部分253の厚さは、第1の移行部分253の中央よりも、第1の部分221が第1の移行部分253と交わるところで、一層徐々に増加することがある。図3に示されたような、いくつかの実施の形態において、中央部分251は、第1の移行部分を含まないことがある。
中央部分251は、第2の移行部分255を含み得る。図2に示されるように、第2の移行部分255は、第2の部分231を、中央厚さ217を有する中央部分251の領域(例えば、中央の主面211を構成する領域)に取り付けることができる。第2の移行部分255の厚さは、第二面204bと第1の中央表面区域209との間に規定することができる。図2に示されるように、第2の移行部分255の厚さは、中央の主面211(例えば、中央厚さ217)から第2の部分231(例えば、第1の厚さ)に連続して増加し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の移行部分255の厚さは、中央の主面211から第2の部分231へと定率で増加し得る。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、第2の移行部分255の厚さは、第2の移行部分255の中央よりも、中央の主面211が第2の移行部分255と交わるところで、一層徐々に増加することがある。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、第2の移行部分255の厚さは、第2の移行部分255の中央よりも、第2の部分231が第2の移行部分255と交わるところで、一層徐々に増加することがある。図3に示されたような、いくつかの実施の形態において、中央部分251は、第2の移行部分を含まないことがある。
図2に示されるように、第1の移行部分253の幅254aは、折り畳み式装置101の長さ105の方向106において中央の主面211と第1の部分221との間に規定することができる。第2の移行部分255の幅254bは、折り畳み式装置101の長さ105の方向106において中央の主面211と第2の部分231との間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の幅254aおよび/または第2の移行部分255の幅254bは、そうでなければ、第1の厚さと中央厚さとの間の段状移行または小さい移行幅(例えば、1mm未満)で起こるであろう光学的歪みを避けるのに十分に大きい(例えば、1mm以上)ことがあり得る。十分に小さい長さの移行領域(例えば、約5mm以下)を設けることにより、低下した耐衝撃性および/または低下した穿刺抵抗を有するであろう中間の厚さ、例えば、図42に関して下記に述べられるペン落下試験に基づいて、約50μmから約80μmの範囲の厚さを有する折り畳み式基板の量が減少する。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板の穿刺抵抗を向上させつつ、光学的歪みも避けるために、第1の移行部分253の幅254aおよび/または第2の移行部分255の幅254bは、約1mm以上、約2mm以上、約3mm以上、約5mm以下、約4mm以下、または約3mm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の幅254aおよび/または第2の移行部分255の幅254bは、約1mmから約5mm、約1mmから約4mm、約1mmから約3mm、約2mmから約5mm、約2mmから約4mm、約2mmから約3mm、約3mmから約5mm、約3mmから約4mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
ここに用いられているように、第1の層および/または構成部材が、第2の層および/または構成部材「を覆って配置された」と記載されている場合、第1の層および/または構成部材と、第2の層および/または構成部材との間に、他の層が存在してもしなくてもよい。さらに、ここに用いられているように、「を覆って配置された」とは、重力に関する相対的な位置を称するものではない。例えば、第1の層および/または構成部材が、第2の層および/または構成部材の下、上、またはその片側に位置している場合、例えば、第1の層および/または構成部材は、第2の層および/または構成部材「を覆って配置された」と考えることができる。ここに用いられているように、第2の層および/または構成部材「に結合された」と記載されている第1の層および/または構成部材は、それらの層および/または構成部材が、それら2つの層および/または構成部材の間の直接接触および/または結合、もしくは接着層を介して、のいずれかで、互いに結合されていることを意味する。ここに用いられているように、第2の層および/または構成部材と「接触している」または「接触する」と記載されている第1の層および/または構成部材は、直接的な接触を称し、それらの層および/または構成部材が互いに結合されている状況を含む。
図2~3および6~7に示されるように、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602は、接着剤層261を備え得る。図から分かるように、接着剤層261は、第1の接触面263および第1の接触面263と反対にあり得る第2の接触面265を有し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、平面を構成し得る。接着剤層261の接着剤厚さ267は、第1の接触面263と第2の接触面265との間に規定することができる。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の接着剤厚さ267は、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約100μm以下、約60μm以下、約30μm以下、または約20μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の接着剤厚さ267は、約1μmから約100μm、約5μmから約100μm、約5μmから約60μm、約5μmから約30μm、約10μmから約30μm、約10μmから約20μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
図2に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263は、剥離ライナー271(下記に記載されている)の第2の主面275に面し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263は、剥離ライナー271の第2の主面275と接触し得る。図3および6~7に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263は、表示装置307の第2の主面305に面し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263は、表示装置307の第2の主面305と接触し得る。
ここで、接着剤層261を、図2の折り畳み式装置101を参照して説明する。これは、接着剤層261のそのような説明が、図3および6~7に示された折り畳み式装置301および/または折り畳み式基板201にも適用できるという了解の下でである。図2に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の部分221の第1の表面区域223に面し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の部分221の第1の表面区域223と接触し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第2の部分231の第3の表面区域233に面し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第2の部分231の第3の表面区域233と接触し得る。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、ポリオレフィン、ポリアミド、ハロゲン化物含有高分子(例えば、ポリ塩化ビニルまたはフッ素含有高分子)、エラストマー、ウレタン、フェノール樹脂、パリレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の内の1つ以上を含み得る。ポリオレフィンの例示の実施の形態としては、低分子量ポリエチレン(LDPE)、高分子量ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、およびポリプロピレン(PP)が挙げられる。フッ素含有高分子の例示の実施の形態としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロポリエーテル(PEPE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)ポリマー、およびエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)ポリマーが挙げられる。エラストマーの例示の実施の形態としては、ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム)およびブロック共重合体(例えば、スチレン・ブタジエン、耐衝撃性ポリスチレン)、ポリ(ジクロロホスファゼン))が挙げられる。さらなる実施の形態において、接着剤層261は、光学的に透明な接着剤を含み得る。またさらなる実施の形態において、その光学的に透明な接着剤は、1種類以上の光学的に透明な高分子:アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、エポキシ、シリコーンおよび/またはポリウレタンを含み得る。エポキシの例としては、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ、脂環式エポキシ、およびグリシジルアミン系エポキシが挙げられる。またさらなる実施の形態において、光学的に透明な接着剤としては、以下に限られないが、アクリル接着剤、例えば、3M 8212接着剤、または光学的に透明な液体接着剤、例えば、LOCTITE光学的に透明な液体接着剤が挙げられる。光学的に透明な接着剤の例示の実施の形態としては、透明なアクリル、エポキシ、シリコーン、およびポリウレタンが挙げられる。例えば、光学的に透明な液体接着剤は、全てがHenkelから入手できる、LOCTITE AD 8650、LOCTITE AA 3922、LOCTITE EA E-05MR、LOCTITE UK U-09LVの内の1つ以上を含み得る。
図2に示されるように、折り畳み式装置101の接着剤層261の少なくとも一部は、第1の部分221と第2の部分231との間に位置付けることができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の中央表面区域209と第一面204aとの間に、凹部219を画成することができる。いくつかの実施の形態において、凹部219は、第三面204cと第一面204aとの間に画成することができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、凹部219内に少なくとも部分的に位置付けることができる。図示されたような、さらなる実施の形態において、高分子系部分241が凹部219を満たすことができる。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、凹部は、例えば、電子デバイスおよび/または機械デバイスの入る余地を残すために、完全には満たされていないことがある。
図3および6~7に示されたように、折り畳み式装置301および/または試験用折り畳み式装置602の高分子系部分241は、第1の部分221と第2の部分231との間に位置付けることができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、凹部219は、第1の中央表面区域209と第一面204aとの間に画成することができる。いくつかの実施の形態において、凹部219は、第三面204cと第一面204aとの間に画成することができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、凹部219内に少なくとも部分的に位置付けることができる。図示されたような、さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、凹部219を満たすことができる。またさらなる実施の形態において、高分子系部分241は、接着剤層261が凹部を満たせるように、接着剤層261と同じ材料から作ることができる。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、接着剤層261は、高分子系部分241の代わりに凹部に延在することができる、および/または接着剤層261は、凹部を満たすことができる。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、凹部は、例えば、電子デバイスおよび/または機械デバイスの入る余地を残すために、完全には満たされていないことがある。
図3に示されるように、高分子系部分241は、第3の接触面245と反対の第4の接触面247を含み得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第4の接触面247は、平面を構成し得る。さらなる実施の形態において、第4の接触面247は、第1の表面区域223および第3の表面区域233と実質的に同一平面上にある(例えば、共通の面、第一面204aに沿って延在する)ことがある。いくつかの実施の形態において、第3の接触面245は、平面を構成し得る。いくつかの実施の形態において、第4の接触面247が第1の表面区域223および第3の表面区域233と実質的に同一平面上にあることに加え、第3の接触面245は、第1の中央表面区域209(例えば、中央の主面211)と実質的に同一平面上にあり(例えば、共通の面、第三面204cに沿って延在し)得る。高分子系部分241は、基板厚さ227(例えば、第1の部分221の第1の厚さ)と中央厚さ217との間の差と実質的に等しい大きさだけ、基板厚さ227(例えば、第1の部分221の第1の厚さ)の方向202に延在することがある。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、高分子系部分241の第4の接触面247に面し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、高分子系部分241の第4の接触面247と接触し得る。図2に示されたような、またさらなる実施の形態において、接着剤層261は、高分子系部分241の代わりに、凹部219を占めることがある。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、接着剤層261は、存在しないことがあり、その代わりに、高分子系部分241が、接着剤層261が占められていた領域を占めることがある。
いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は高分子(例えば、光学的に透明な高分子)を含む。さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、光学的な透明な:アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、エポキシ、シリコーン、および/またはポリウレタンの1つ以上を含み得る。エポキシの例としては、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ、脂環式エポキシ、およびグリシジルアミン系エポキシが挙げられる。さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、ポリオレフィン、ポリアミド、ハロゲン化物含有高分子(例えば、ポリ塩化ビニルまたはフッ素含有高分子)、エラストマー、ウレタン、フェノール樹脂、パリレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の内の1つ以上を含み得る。ポリオレフィンの例示の実施の形態としては、低分子量ポリエチレン(LDPE)、高分子量ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、およびポリプロピレン(PP)が挙げられる。フッ素含有高分子の例示の実施の形態としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロポリエーテル(PEPE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)ポリマー、およびエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)ポリマーが挙げられる。エラストマーの例示の実施の形態としては、ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム)およびブロック共重合体(例えば、ポリスチレン、ポリジクロロホスファゼン、およびポリ(5-エチリデン-2-ノルボルネン)の内の1つ以上を含む、例えば、スチレン・ブタジエン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリ(ジクロロホスファゼン))が挙げられる。いくつかの実施の形態において、その高分子系部分は、ゾルゲル材料を含むことがある。ポリウレタンの例示の実施の形態としては、熱硬化性ポリウレタン、例えば、Incorezから入手できるDispurez 102および熱可塑性ポリウレタン、例えば、Huntsmanから入手できるKrystalFlex PE505が挙げられる。またさらなる実施の形態において、第2の部分は、エチレン酸共重合体を含み得る。エチレン酸共重合体の例示の実施の形態としては、Dowから入手できるSURLYN(例えば、Surlyn PC-2000、Surlyn 8940、Surlyn 8150)が挙げられる。第2の部分の追加の例示の実施の形態としては、1質量%から2質量%の架橋剤を含む、Axaltaから入手できるEleglass w802-GL044が挙げられる。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、ナノ粒子、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、シリカナノ粒子、または高分子から作られたナノ粒子をさらに含み得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分は、高分子・繊維複合体を形成するために繊維をさらに含み得る。
いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、熱膨張係数(CTE)を有し得る。ここに用いられているように、熱膨張係数は、-20℃と40℃の間でPicoscale Michelson Interferometerを使用して、ASTM E289-17にしたがって測定される。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、酸化銅、β石英、タングステン酸塩、バナジウム酸塩、ピロリン酸塩、および/またはニッケルチタン合金の内の1つ以上の粒子を含み得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、約-20×10-71/℃以上、約-10×10-71/℃以上、約-5×10-71/℃以上、約-2×10-71/℃以上、約10×10-71/℃以下、約5×10-71/℃以下、約2×10-71/℃以下、約1×10-71/℃以下、または0 1/℃以下のCTEを有し得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、約-20×10-71/℃から約10×10-71/℃、約-20×10-71/℃から約5×10-71/℃、約-10×10-71/℃から約-5×10-71/℃、約-10×10-71/℃から約2×10-71/℃、約-10×10-71/℃から0 1/℃、約-5×10-71/℃から約0 1/℃、約-2×10-71/℃から約0 1/℃の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内のCTEを有し得る。低い(例えば、負の)熱膨張係数を有する高分子系部分を設けることにより、高分子系部分の硬化中の体積変化により生じる反りを軽減することができる。
いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、約0.01メガパスカル(MPa)以上、約1MPa以上、約10MPa以上、約20MPa以上、約100MPa以上、約200MPa以上、約1,000MPa以上、約5,000MPa以下、約3,000MPa以下、約1,000MPa以下、約500MPa以下、または約200MPa以下の弾性率を有し得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、約0.001MPaから約5,000MPa、約0.01MPaから約3,000MPa、約0.01MPaから約1,000MPa、約0.01MPaから約500MPa、約0.01MPaから約200MPa、約1MPaから約5,000MPa、約1MPaから約1,000MPa、約1MPaから約1,000MPa、約1MPaから約200MPa、約10MPaから約5,000MPa、約10MPaから約1,000MPa、約10MPaから約200MPa、約20MPaから約3,000MPa、約20MPaから約1,000MPa、約20MPaから約200MPa、約100MPaから約3,000MPa、約100MPaから約1,000MPa、約100MPaから約200MPa、約200MPaから約5,000MPa、約200MPaから約3,000MPa、約200MPaから約1,000MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の弾性率を有し得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の弾性率は、約1GPaから約20GPa、約1GPaから約18GPa、約1GPaから約10GPa、約1GPaから約5GPa、約1GPaから約3GPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。高分子系部分241に約0.01MPaから約3,000MPaの範囲内(例えば、約20MPaから約3GPaの範囲内)の弾性率を与えることによって、破損しない折り畳み式装置の折り畳みを促進することができる。いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、高分子系部分241の弾性率より大きい弾性率を有し、この構成により、穿刺抵抗の性能が改善される。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の弾性率は、折り畳み式基板201の弾性率よりも小さいことがあり得る。いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、この段落において先に挙げた範囲内の弾性率を有することがある。さらなる実施の形態において、接着剤層261は、高分子系部分241の弾性率と実質的に同じ弾性率を有することがある。さらなる実施の形態において、接着剤層261の弾性率は、約1GPaから約20GPa、約1GPaから約18GPa、約1GPaから約10GPa、約1GPaから約5GPa、約1GPaから約3GPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の弾性率は、第1の部分221の弾性率より小さいことがあり得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の弾性率は、第2の部分231の弾性率より小さいことがあり得る。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、約0.001メガパスカル(MPa)以上、約0.01MPa以上、約0.1MPa以上、約1MPa以下、約0.5MPa以下、約0.1MPa以下、または約0.05MPa以下の弾性率を有し得る。いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、約0.001MPaから約1MPa、約0.01MPaから約1MPa、約0.01MPaから約0.5MPa、約0.05MPaから約0.5MPa、約0.1MPaから約0.5MPa、約0.001MPaから約0.5MPa、約0.001MPaから約0.01MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の弾性率を有し得る。いくつかの実施の形態において、この接着剤層は、高分子系部分241の弾性率について先に述べられた範囲の内の1つ上に入る弾性率を有し得る。
図2に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面205を覆って、コーティング281を配置することができる。さらなる実施の形態において、コーティング281は、第1の部分221、第2の部分231、および中央部分251を覆って配置することができる。いくつかの実施の形態において、コーティング281は、第3の主面283および第3の主面283と反対にある第4の主面285を有し得る。さらなる実施の形態において、コーティング281(例えば、第3の主面283)は、折り畳み式基板201(例えば、第2の主面205)と接触し得る。さらなる実施の形態において、コーティング281は、第3の主面283と第4の主面285との間に規定されたコーティング厚さ287を有し得る。さらなる実施の形態において、コーティング厚さ287は、約0.1μm以上、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約15μm以上、約20μm以上、約25μm以上、約40μm以上、約50μm以上、約60μm以上、約70μm以上、約80μm以上、約90μm以上、約200μm以下、約100μm以下、約50μm以下、約30μm以下、約25μm以下、約20μm以下、約20μm以下、約15μm以下、または10約μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、コーティング厚さ287は、約0.1μmから約200μm、約1μmから約200μm、約10μmから約200μm、約50μmから約200μm、約0.1μmから約100μm、約1μmから約100μm、約10μmから約100μm、約20μmから約100μm、約30μmから約100μm、約40μmから約100μm、約50μmから約100μm、約60μmから約100μm、約70μmから約100μm、約80μmから約100μm、約90μmから約100μm、約0.1μmから約50μm、約1μmから約50μm、約10μmから約50μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、コーティング厚さ287は、約0.1μmから約50μm、約0.1μmから約30μm、約0.1μmから約25μm、約0.1μmから約20μm、約0.1μmから約15μm、約0.1μmから約10μm、約1μmから約30μm、約1μmから約25μm、約1μmから約20μm、約1μmから約15μm、約1μmから約10μm、約5μmから約30μm、約5μmから約25μm、約5μmから約20μm、約5μmから約15μm、約5μmから約10μm、約10μmから約30μm、約10μmから約25μm、約10μmから約20μm、約10μmから約15μm、約15μmから約30μm、約15μmから約25μm、約15mから約20μm、約20μmから約30μm、約20μmから約25μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。
いくつかの実施の形態において、コーティング281は、高分子硬質コーティングを構成し得る。さらなる実施の形態において、この高分子硬質コーティングは、エチレン酸共重合体、ポリウレタン系高分子、アクリル樹脂、およびメルカプトエステル樹脂の内の1つ以上から作られ得る。エチレン酸共重合体の例示の実施の形態としては、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンアクリルメタクリル酸三元重合体(例えば、DuPontにより製造されている、Nucrel)、エチレン酸共重合体のイオノマー(例えば、DuPontにより製造されている、Surlyn)、およびエチレンアクリル酸共重合体アミンディスパージョン(例えば、BYKにより製造されている、Aquacer)が挙げられる。ポリウレタン系高分子の例示の実施の形態としては、水性変性ポリウレタンディスパージョン(例えば、Axaltaにより製造されている、Eleglas(登録商標))が挙げられる。紫外線硬化性であり得るアクリル樹脂の例示の実施の形態としては、アクリル樹脂(例えば、Allnexにより製造されている、Uvekol(登録商標)樹脂)、シアノアクリレート接着剤(例えば、Kraydenにより製造されている、Permabond(登録商標))、およびUVラジカルアクリル樹脂(例えば、Ultrabondフロントガラス修復樹脂、例えば、Ultrabond(45CPS))が挙げられる。メルカプトエステル樹脂の例示の実施の形態としては、メルカプトエステルトリアリルイソシアヌレート(例えば、Norland光学接着剤NOA 61)が挙げられる。さらなる実施の形態において、高分子硬質コーティングは、エチレンアクリル酸共重合体およびエチレンメタクリル酸共重合体を含み得、これは、典型的に、アルカリ金属イオン、例えば、ナトリウムおよびカリウムのイオン、また亜鉛によるカルボン酸残基の中和によって、イオノマー樹脂を形成するようにイオノマー化されることがある。そのようなエチレンアクリル酸イオノマーおよびエチレンメタクリル酸イオノマーは、水中に分散され、基板上に被覆されて、イオノマーコーティングを形成することがある。あるいは、そのような酸共重合体は、アンモニアにより中和されることがあり、これは、被覆および乾燥の後に、アンモニアを遊離して、コーティングとして酸共重合体を再形成する。高分子コーティングから作られたコーティングを設けることにより、折り畳み式装置は、低エネルギー破壊を有し得る。
いくつかの実施の形態において、前記コーティングは、光学的に透明な高分子ハードコート層を含む高分子硬質コーティングを構成し得る。光学的に透明な高分子ハードコート層に適した材料としては、以下に限られないが、硬化アクリル樹脂材料、無機有機ハイブリッド高分子材料、脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレート、シロキサン系ハイブリッド材料、およびナノ複合材料、例えば、ナノシリケートを有するエポキシおよびウレタン材料が挙げられる。いくつかの実施の形態において、光学的に透明な高分子ハードコート層は、これらの材料の1種類以上から実質的になることがある。いくつかの実施の形態において、光学的に透明な高分子ハードコート層は、これらの材料の1種類以上からなることがある。ここに用いられているように、「無機有機ハイブリッド高分子材料」は、無機成分と有機成分を有する単量体から作られた高分子材料を意味する。無機有機ハイブリッド高分子は、無機基と有機基を有する単量体の間の重合反応によって得られる。無機有機ハイブリッド高分子は、別々の無機と有機の成分または相、例えば、有機基質内に分散した無機微粒子を含むナノ複合材料ではない。より具体的に、光学的に透明な高分子(OTP)ハードコート層に適した材料としては、以下に限られないが、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、有機高分子材料、無機有機ハイブリッド高分子材料、および脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレートが挙げられる。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、有機高分子材料、無機有機ハイブリッド高分子材料、もしくは脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレートから実質的になることがある。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、ポリイミド、有機高分子材料、無機有機ハイブリッド高分子材料、もしくは脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレートからなることがある。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、ナノ複合材料を含むことがある。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、ナノシリケートと、エポキシおよびウレタン材料の少なくとも一方と含むことがある。そのようなOTPハードコート層に適した組成物が、ここに全て引用により含まれる、米国特許出願公開第2015/0110990号明細書に記載されている。ここに用いられているように、「有機高分子材料」は、有機成分のみを有する単量体から作られた高分子材料を意味する。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、グンゼ株式会社により製造されている、9Hの硬度を有する有機高分子材料、例えば、グンゼの「Highly Durable Transparent Film」から構成されることがある。ここに用いられているように、「無機有機ハイブリッド高分子材料」は、無機成分と有機成分を有する単量体から作られた高分子材料を意味する。無機有機ハイブリッド高分子は、無機基と有機基を有する単量体の間の重合反応によって得られる。無機有機ハイブリッド高分子は、別々の無機と有機の成分または相、例えば、有機基質内に分散した無機微粒子を含むナノ複合材料ではない。いくつかの実施の形態において、無機有機ハイブリッド高分子材料は、無機ケイ素系基を含む重合単量体、例えば、シルセスキオキサン高分子を含むことがある。シルセスキオキサン高分子は、例えば、以下の化学構造:(RSiO1.5)nを有するアルキル-シルセスキオキサン、アリール-シルセスキオキサン、またはアリールアルキル-シルセスキオキサンであることがあり、式中、Rは、有機基、例えば、以下に限られないが、メチルまたはフェニルである。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、有機基質と組み合わされたシルセスキオキサン高分子、例えば、日鉄ケミカル&マテリアルにより製造されている、シルプラス(登録商標)から作られることがある。いくつかの実施の形態において、8H以上の硬度を有するOTPハードコート層は、90質量%から95質量%の芳香族六官能性ウレタンアクリレート(例えば、Miwon Specialty Chemical Co.により製造されている、PU662NT(芳香族六官能性ウレタンアクリレート))および10質量%から5質量%の光開始剤(例えば、Ciba Specialty Chemicals Corporationにより製造されている、Darocur(登録商標)1173)を含むことがある。いくつかの実施の形態において、脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレートでできているOTPハードコート層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板上にその層を回転塗布し、ウレタンアクリレートを硬化させ、PET基板からウレタンアクリレート層を取り除くことによって、独立した層として形成されることがある。OTPハードコート層は、部分的範囲を含む、1μmから150μmの範囲内のコーティング厚さ(例えば、コーティング厚さ287)を有することがある。例えば、コーティング厚さ(例えば、コーティング厚さ287)は、10μmから140μm、20μmから130μm、30μmから120μm、40μmから110μm、50μmから100μm、60μmから90μm、70μmから80μm、2μmから140μm、4μmから130μm、6μmから120μm、8μmから110μm、10μmから100μm、10μmから90μm、10μmから80m、10μmから70μm、10μmから60μm、10μmから50μmの範囲内、または端点としてこれらの値の内の任意の2つを有する範囲内にあり得る。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、単一のモノリス層であることがある。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、部分的範囲を含む、80μmから120μmの範囲の厚さを有する無機有機ハイブリッド高分子材料層または有機高分子材料層であることがある。例えば、無機有機ハイブリッド高分子材料または有機高分子材料から作られたOTPハードコート層は、80μmから110μm、90μmから100μm、または端点としてこれらの値の内の任意の2つを有する範囲内の厚さを有することがある。いくつかの実施の形態において、OTPハードコート層は、部分的範囲を含む、10μmから60μmの範囲の厚さを有する脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレート材料層であることがある。例えば、脂肪族または芳香族六官能性ウレタンアクリレート材料から作られたOTPハードコート層は、10μmから55μm、10μmから50μm、10μmから40μm、10μmから45μm、10μmから40μm、10μmから35μm、10μmから30μm、10μmから25μm、10μmから20μm、または端点としてこれらの値の内の任意の2つを有する範囲内の厚さを有することがある。
いくつかの実施の形態において、コーティング281は、設けられた場合、洗浄し易いコーティング、低摩擦コーティング、油分を弾くコーティング、ダイヤモンド様コーティング、耐引掻性コーティング、または耐摩耗性コーティングの1つ以上も含むことがある。耐引掻性コーティングは、酸窒化物、例えば、約500マイクロメートル以上の厚さを有する酸窒化アルミニウムまたは酸窒化ケイ素から作られることがある。そのような実施の形態において、耐摩耗性層は、耐引掻性層と同じ材料から作られることがある。いくつかの実施の形態において、低摩擦コーティングは、高度にフッ素化されたシランカップリング剤、例えば、オキシメチル基がケイ素原子に結合したアルキルフルオロシランから作られることがある。そのような実施の形態において、洗浄し易いコーティングは、低摩擦コーティングと同じ材料から作られることがある。他の実施の形態において、洗浄し易いコーティングは、プロトン化可能な基、例えば、アミン、例えば、オキシメチル基がケイ素原子に結合したアルキルアミノシランから作られることがある。そのような実施の形態において、油分を弾くコーティングは、洗浄し易いコーティングと同じ材料から作られることがある。いくつかの実施の形態において、ダイヤモンド様コーティングは、炭素から作られ、炭化水素プラズマの存在下で高電位を印加することによって、作られることがある。
図2に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101は、剥離ライナー271を含み得るが、さらなる実施の形態において、図示された剥離ライナー271よりむしろ、他の基板(例えば、本明細書を通じて述べられるガラス系基板および/またはセラミック系基板)が用いられることがある。図示されたような、さらなる実施の形態において、剥離ライナー271、または別の基板を、接着剤層261を覆って配置することができる。図示されたような、またさらなる実施の形態において、剥離ライナー271、または別の基板は、接着剤層261の第1の接触面263と直接接触し得る。剥離ライナー271、または別の基板は、第1の主面273および第1の主面273と反対にある第2の主面275を有し得る。図から分かるように、剥離ライナー271、または別の基板は、接着剤層261の第1の接触面263を剥離ライナー271の第2の主面275、または別の基板に取り付けることによって、接着剤層261上に配置することができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、剥離ライナー271の第1の主面273、または別の基板は、平面を構成し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、剥離ライナー271の第2の主面275、または別の基板は、平面を構成し得る。剥離ライナー271は、紙および/または高分子から作ることができる。紙の例示の実施の形態としては、クラフト紙、マシン・フィニッシュド紙、ポリコート紙(例えば、高分子被覆、グラシン紙、シリコン処理紙)、またはクレーコート紙が挙げられる。高分子の例示の実施の形態としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))およびポリオレフィン(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP))が挙げられる。
図3および7に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置301は、表示装置307を備え得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、表示装置307は、接着剤層261を覆って配置することができる。図示されたような、さらなる実施の形態において、表示装置307は、接着剤層261の第1の接触面263に接触し得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置301の製造は、図2の折り畳み式装置101の剥離ライナー271を除去し、表示装置307を接着剤層261の第1の接触面263に取り付けることによって、行われることがある。あるいは、折り畳み式装置301は、表示装置307を接着剤層261の第1の接触面263に取り付ける前に、剥離ライナー271を除去する余計な工程を行わずに、例えば、剥離ライナー271が接着剤層261の第1の接触面263に施されていない場合、製造されることがある。表示装置307は、第1の主面303および第1の主面303と反対にある第2の主面305を有し得る。図から分かるように、表示装置307は、接着剤層261の第1の接触面263を表示装置307の第2の主面305に取り付けることによって、接着剤層261上に配置することができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、表示装置307の第1の主面303は、平面を構成し得る。図示されたような、いくつかの実施の形態において、表示装置307の第2の主面305は、平面を構成し得る。表示装置307は、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、またはプラズマディスプレイパネル(PDP)を含み得る。いくつかの実施の形態において、表示装置307は、携帯型電子機器、例えば、消費者向け電子製品、スマートフォン、タブレット、ウェアラブル機器、またはラップトップ型コンピュータの一部であり得る。
本開示の実施の形態は、消費者向け電子製品を含み得る。その消費者向け電子製品は、前面、背面、および側面を有し得る。この消費者向け電子製品は、筐体内に少なくとも部分的にある電気部品をさらに含み得る。その電気部品は、制御装置、メモリ、およびディスプレイを含み得る。このディスプレイは、筐体の前面に、またはそれに隣接してあり得る。消費者向け電子製品は、ディスプレイを覆って配置されたカバー基板を備え得る。いくつかの実施の形態において、筐体の一部またはカバー基板の少なくとも一方は、本開示を通じて述べられている折り畳み式装置を構成する。
ここに開示された折り畳み式装置は、別の物品、例えば、ディスプレイを有する物品(またはディスプレイ物品)(例えば、携帯電話、タブレット、コンピュータ、ナビゲーションシステム、ウェアラブル機器(例えば、腕時計)などを含む消費者向け電子機器)、建築物品、輸送物品(例えば、自動車、列車、航空機、船舶など)、電気器具物品、もしくはある程度の透明性、耐引掻性、耐摩耗性またはその組合せの恩恵を受けることのある任意の物品に組み込まれることがある。ここに開示された折り畳み式装置のいずれかを組み込んだ例示の物品が、図8~9に示されている。詳しくは、図8~9は、前面804、背面806、および側面808を有する筐体802;筐体内に少なくとも部分的にある、または完全に中にある、少なくとも制御装置、メモリ、および筐体の前面にまたはそれに隣接してあるディスプレイ810を含む電気部品(図示せず);およびディスプレイを覆ってあるように筐体の前面にまたはそれを覆ってあるカバー基板812を含む消費者向け電子機器800を示す。いくつかの実施の形態において、カバー基板812または筐体802の一部の少なくとも一方は、ここに開示された折り畳み式装置、例えば、折り畳み式基板のいずれかを含むことがある。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および301および/または試験用折り畳み式装置602は、ある面(例えば、図1~3の面109)に対して実質的に対称的であることがある。面109は、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面205に位置付けることができる折り畳み式装置の中心軸107を含むことがある。さらに図示されるように、いくつかの実施の形態において、面109は、折り畳み式装置の旋回軸102を含むことがある。いくつかの実施の形態において、その折り畳み式装置は、折り畳まれた形態(例えば、図6~7参照)を形成するように、旋回軸102の周りの方向111(例えば、図1参照)に折り畳むことができる。図から分かるように、折り畳み式装置は、例えば、折り畳み式装置を半分に折り畳める、2つ折りを可能にする1つの旋回軸を含むことがある。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、各々の旋回軸が、先に述べた中央部分251と類似または同一の対応する中間部分を含む、2つ以上の旋回軸を含むことがある。例えば、2つの旋回軸を設けることにより、折り畳み式装置を3つ折りにすることができ、ここで、例えば、折り畳み式装置を、第1の部分221、第2の部分231、およびこの第1の部分または第2の部分と類似か同一の第3の部分を含む3つの部分に、折り畳むことができる。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、ガラス系基板および/またはセラミック系基板で構成することができ、第1の部分221、第2の部分231、および/または中央部分251は、1つ以上の圧縮応力領域を含み得る。いくつかの実施の形態において、圧縮応力領域は、化学強化によって作られることがある。化学強化は、表面層内のイオンが、同じ価数または酸化状態を有するより大きいイオンにより置換される-すなわち交換される-イオン交換過程を含むことがある。化学強化する方法は、後述されている。理論で束縛されることは意図していないが、第1の部分221、第2の部分231、および/または中央部分251を化学強化することにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗(例えば、約15センチメートル(cm)以上、約20cm以上、約50cm以上のペン落下高さの破損に抵抗する)を可能にすることができる。理論で束縛されることは意図していないが、第1の部分221、第2の部分231、および/または中央部分251を化学強化すると、この化学強化により生じる圧縮応力が、基板の最表面の曲げ誘起引張応力に対抗できるので、小さい(例えば、約10mmより小さい)曲げ半径を可能にすることができる。圧縮応力領域は、圧縮深さと呼ばれる深さだけ、第1の部分および/または第2の部分の一部に延在することがある。ここに用いられているように、圧縮深さは、ここに記載された化学強化された基板および/または部分中の応力が圧縮応力から引張応力に変化する深さを意味する。圧縮深さは、イオン交換処理および測定される物品の厚さに応じて、圧縮応力計または散乱光偏光器(SCALP、ここに報告された値は、エストニア国のGlasstress Co.により製造されたSCALP-5を使用して測定した)により測定することができる。基板および/または部分内の応力が、カリウムイオンを基板中に交換することによって生じている場合、圧縮深さを測定するために、圧縮応力計、例えば、FSM-6000(株式会社折原製作所(日本国))が使用される。特に明記のない限り、圧縮応力(表面CSを含む)は、市販の機器、例えば、折原製作所により製造されたFSM-6000を使用して圧縮応力計(FSM)により測定される。表面応力測定は、ガラスの複屈折に関連する、応力光学係数(SOC)の精密測定に依存する。特に明記のない限り、SOCは、その内容がここに全て引用される、「Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient」と題する、ASTM基準C770-16に記載されている、手順C(ガラスディスク法)にしたがって測定される。応力が、ナトリウムイオンを基板中に交換することによって生じており、測定される物品が約400μmより厚い場合、圧縮深さおよび中央張力(CT)を測定するために、SCALPが使用される。基板および/または部分内の応力が、カリウムイオンとナトリウムイオンの両方をその基板および/または部分中に交換することによって生じており、測定される物品が約400μmより厚い場合、圧縮深さおよびCTは、SCALPによって測定される。理論で束縛されることは意図されていないが、ナトリウムイオンの交換深さは圧縮深さを表し、一方で、カリウムイオンの交換深さは、圧縮応力の大きさの変化(しかし、圧縮から引張への応力の変化ではない)を表す。応力プロファイルのグラフ表示を導くために、屈折近視野(RNF;RNF法は、引用によりここに全て含まれる、「Systems and methods for measuring a profile characteristic of a glass sample」と題する米国特許第8854623号明細書に記載されている)法が使用されることもある。応力プロファイルのグラフ表示を導くために、RNF法が利用される場合、SCALPにより与えられる最大中央張力値が、RNF法に利用される。RNFにより導かれる応力プロファイルのグラフ表示は、SCALP測定によって与えられる最大中央張力値に対して力平衡され、較正される。ここに用いられているように、「層の深さ(DOL)」は、イオン(例えば、ナトリウム、カリウム)が基板および/または部分中に交換された深さを意味する。本開示を通じて、最大中央張力がSCALPにより直接測定できない場合(測定される物品が約400μmより薄い場合など)、最大中央張力は、基板の厚さと圧縮深さの2倍との間の差で割った、最大圧縮応力と圧縮深さの積により近似することができ、ここで、圧縮応力および圧縮深さは、FSMで測定される。
いくつかの実施の形態において、ガラス系部分および/またはセラミック系部分から作られた第1の部分221は、第1の表面区域223から第1の圧縮深さまで延在し得る第1の表面区域223での第1の圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、ガラス系部分および/またはセラミック系部分から作られた第1の部分221は、第2の表面区域225から第2の圧縮深さまで延在し得る第2の表面区域225での第2の圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さは、約1%から約30%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さは、約10%以下、例えば、約1%から約10%、約1%から約8%、約3%から約8%、約5%から約8%、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲であり得る。
さらなる実施の形態において、第1の圧縮深さは、第2の圧縮深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。第1の厚さの約1%から約30%の範囲にある第1の圧縮深さおよび/または第2の圧縮深さを含む第1のガラス系および/またはセラミック系部分から構成される第1の部分を設けることにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の圧縮応力領域は、第1の最大圧縮応力を有し得る。いくつかの実施の形態において、第2の圧縮応力領域は、第2の最大圧縮応力を有し得る。さらなる実施の形態において、第1の最大圧縮応力および/または第2の最大圧縮応力は、約100メガパスカル(MPa)以上、約300MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、または約800MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、第1の最大圧縮応力および/または第2の最大圧縮応力は、約100MPaから約1,500MPa、約100MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,000MPa、約500MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約700MPaから約1,000MPa、約700MPaから約800MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。約100MPaから約1,500MPaの範囲内の第1の最大圧縮応力および/または第2の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の部分221は、第1の圧縮応力領域および第1の層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さを有し得る。いくつかの実施の形態において、第1の部分221は、第2の圧縮応力領域および第2の層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さを有し得る。ここに用いられているように、1種類以上のアルカリ金属イオンの層の深さの1種類以上のアルカリ金属イオンは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、および/またはフランシウムを含み得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリイオンの第1の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリイオンの第2の層の深さの1種類以上のアルカリイオンは、カリウムを含む。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての第1の層の深さおよび/または第2の層の深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての第1の層の深さおよび/または第2の層の深さは、約1%から約40%、約1%から約35%、約1%から約30%、約1%から約25%、約1%から約20%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ)の百分率としての1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さは、約10%以下、例えば、約1%から約10%、約1%から約8%、約3%から約8%、約5%から約8%、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、第1の部分221は、第1の引張応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、その第1の引張応力領域は、第1の圧縮応力領域と第2の圧縮応力領域との間に位置付けることができる。いくつかの実施の形態において、第1の引張応力領域は、第1の最大引張応力を有し得る。さらなる実施の形態において、第1の最大引張応力は、約10MPa以上、約20MPa以上、約30MPa以上、約100MPa以下、約80MPa以下、または約60MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、第1の最大引張応力は、約10MPaから約100MPa、約10MPaから約80MPa、約10MPaから約60MPa、約20MPaから約100MPa、約20MPaから約80MPa、約20MPaから約60MPa、約30MPaから約100MPa、約30MPaから約80MPa、約30MPaから約60MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。約10MPaから約100MPaの範囲内の第1の最大引張応力を提供することにより、下記に記載されるように、低エネルギー破壊を与えつつ、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の部分221は、酸化物基準で第1の平均濃度のカリウムを含み得る。ここに用いられているように、「酸化物基準」は、成分が、化合物中の非酸素成分が特定の酸化物形態か、または特定の酸化物形態が特定されない場合には、完全に酸化された酸化物に変換されたかのように測定されることを意味する。例えば、酸化物基準のナトリウム(Na)は、酸化ナトリウム(Na2O)に関する量を称し、一方で、酸化物基準のカリウムは、酸化カリウム(K2O)に関する量を称する。それゆえ、成分は、その成分が「酸化物基準」の量で計数されるために、実際に、特定の酸化物形態または完全に酸化された酸化物形態にある必要はない。それゆえ、酸化物基準で濃度を計算する前に、特定の酸化物形態が特定されない場合、特定成分に関する「酸化物基準」の測定は、特定成分の非酸素元素を含む材料を、特定の酸化物形態または完全に酸化された酸化物に概念的に変換する工程を含む。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度は、約10百万分率(ppm)以上、約50ppm以上、約200ppm以上、約500ppm以上、約1,000ppm以上、約2,000ppm以上、約300,000ppm以下、約100,000ppm以下、約50,000ppm以下、約20,000ppm以下、約10,000ppm以下、または約5,000ppm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度は、約10ppmから約300,000ppm、約50ppmから約300,000ppm、約50ppmから約100,000ppm、約200ppmから約100,000ppm、約200ppmから約50,000ppm、約500ppmから約50,000ppm、約500ppmから約20,000ppm、約1,000ppmから約20,000ppm、約2,000ppmから約10,000ppm、約2,000ppmから約5,000ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。理論で束縛されることは意図していないが、平均濃度のカリウムは、化学強化により導入されたカリウムおよび形成されたままの折り畳み式基板中のカリウムを含む。
いくつかの実施の形態において、第2のガラス系および/またはセラミック系部分から作られた第2の部分231は、第3の表面区域233から第3の圧縮深さまで延在し得る第3の表面区域233での第3の圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、第2のガラス系および/またはセラミック系部分から作られた第2の部分231は、第4の表面区域235から第4の圧縮深さまで延在し得る第4の表面区域235での第4圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第2の厚さ237)の百分率としての第3の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第2の厚さ237)の百分率としての第3の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さは、約1%から約30%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、第3の圧縮深さは、第4の圧縮深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第3の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、第3の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。基板厚さの約1%から約30%の範囲にある第3の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さを含むガラス系および/またはセラミック系部分をから構成される第2の部分を設けることにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第3の圧縮応力領域は、第3の最大圧縮応力を有し得る。いくつかの実施の形態において、第4の圧縮応力領域は、第4の最大圧縮応力を有し得る。さらなる実施の形態において、第3の最大圧縮応力および/または第4の最大圧縮応力は、約100メガパスカル(MPa)以上、約300MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、または約800MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、第3の最大圧縮応力および/または第4の最大圧縮応力は、約100MPaから約1,500MPa、約100MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,000MPa、約500MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約700MPaから約1,000MPa、約700MPaから約800MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。約100MPaから約1,500MPaの範囲内の第3の最大圧縮応力および/または第4の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第2の部分231は、第3の圧縮応力領域および第3の層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さを有し得る。いくつかの実施の形態において、第2の部分231は、第4の圧縮応力領域および第4の圧縮層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さを有し得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリイオンの第3の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリイオンの第4の層の深さの1種類以上のアルカリイオンは、カリウムを含む。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の百分率としての第3の層の深さおよび/または第4の層の深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の百分率としての第3の層の深さおよび/または第4の層の深さは、約1%から約40%、約1%から約35%、約1%から約30%、約1%から約25%、約1%から約20%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)の百分率としての1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さは、約10%以下、例えば、約1%から約10%、約1%から約8%、約3%から約8%、約5%から約8%、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、第2の部分231は、第2の引張応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、その第2の引張応力領域は、第3の圧縮応力領域と第4の圧縮応力領域との間に位置付けることができる。いくつかの実施の形態において、第2の引張応力領域は、第2の最大引張応力を有し得る。さらなる実施の形態において、第2の最大引張応力は、約10MPa以上、約20MPa以上、約30MPa以上、約100MPa以下、約80MPa以下、または約60MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、第2の最大引張応力は、約10MPaから約100MPa、約10MPaから約80MPa、約10MPaから約60MPa、約20MPaから約100MPa、約20MPaから約80MPa、約20MPaから約60MPa、約30MPaから約100MPa、約30MPaから約80MPa、約30MPaから約60MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。約10MPaから約100MPaの範囲内の第2の最大引張応力を提供することにより、下記に記載されるように、低エネルギー破壊を与えつつ、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第2の部分231は、酸化物基準で第2の平均濃度のカリウムを含み得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度は、約10百万分率(ppm)以上、約50ppm以上、約200ppm以上、約500ppm以上、約1,000ppm以上、約2,000ppm以上、約300,000ppm以下、約100,000ppm以下、約50,000ppm以下、約20,000ppm以下、約10,000ppm以下、または約5,000ppm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度は、約10ppmから約300,000ppm、約50ppmから約300,000ppm、約50ppmから約100,000ppm、約200ppmから約100,000ppm、約200ppmから約50,000ppm、約500ppmから約50,000ppm、約500ppmから約20,000ppm、約1,000ppmから約20,000ppm、約2,000ppmから約10,000ppm、約2,000ppmから約5,000ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、第1の圧縮深さは、第3の圧縮深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の圧縮深さは、第4の圧縮深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第1の最大圧縮応力は、第3の最大圧縮応力と等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の最大圧縮応力は、第4の最大圧縮応力と等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の層の深さは、1種類以上のアルカリ金属イオンの第3の層の深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の層の深さは、1種類以上のアルカリ金属イオンの第4の層の深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、カリウムの第1の平均濃度は、カリウムの第2の平均濃度と実質的に等しくあり得る。
いくつかの実施の形態において、ガラス系部分および/またはセラミック系部分から作られた中央部分251は、第1の中央表面区域209から第1の中央圧縮深さまで延在し得る第1の中央表面区域209での第1の中央圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、ガラス系部分および/またはセラミック系部分から作られた中央部分251は、第2の中央表面区域213から第2の中央圧縮深さまで延在し得る第2の中央表面区域213での第2の中央圧縮応力領域を含むことがある。いくつかの実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さは、約1%から約30%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。さらなる実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さは、約10%以上、例えば、約10%から約30%、約10%から約25%、約15%から約25%、約15%から約20%、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
さらなる実施の形態において、第1の中央圧縮深さは、第2の中央圧縮深さと実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。中央厚さの約1%から約30%の範囲にある第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さを含む第1のガラス系および/またはセラミック系部分から構成される中央部分を設けることにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の中央圧縮応力領域は、第1の中央最大圧縮応力を有し得る。いくつかの実施の形態において、第2の中央圧縮応力領域は、第2の中央最大圧縮応力を有し得る。さらなる実施の形態において、第1の中央最大圧縮応力および/または第2の中央最大圧縮応力は、約100メガパスカル(MPa)以上、約300MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、または約800MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、第1の中央最大圧縮応力および/または第2の中央最大圧縮応力は、約100MPaから約1,500MPa、約100MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,200MPa、約300MPaから約1,000MPa、約500MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約600MPaから約1,000MPa、約700MPaから約1,000MPa、約700MPaから約800MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内にあり得る。約100MPaから約1,500MPaの範囲内の第1の中央最大圧縮応力および/または第2の中央最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性および/または穿刺抵抗を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、中央部分251は、第1の中央圧縮応力領域および第1の中央の層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央の層の深さを有し得る。いくつかの実施の形態において、中央部分251は、第2の中央圧縮応力領域および第2の中央の層の深さに関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の中央の層の深さを有し得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリイオンの第1の中央の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリイオンの第2の中央の層の深さの1種類以上のアルカリイオンは、カリウムを含む。いくつかの実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての第1の中央の層の深さおよび/または第2の中央の層の深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、または約20%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての第1の中央の層の深さおよび/または第2の中央の層の深さは、約1%から約40%、約1%から約35%、約1%から約30%、約1%から約25%、約1%から約20%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、中央厚さ217の百分率としての1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の中央の層の深さは、約10%以下、例えば、約1%から約10%、約1%から約8%、約3%から約8%、約5%から約8%、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の中央の層の深さは、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、約100μm以下、または約60μm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央の層の深さおよび/または1種類以上のアルカリ金属イオンの第2の中央の層の深さは、約1μmから約200μm、約1μmから約150μm、約10μmから約150μm、約10μmから約100μm、約30μmから約100μm、約30μmから約60μm、約50μmから約60μmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、第1の圧縮深さおよび/または第3の圧縮深さは、第1の中央圧縮深さより大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の圧縮深さおよび/または第4の圧縮深さは、第2の中央圧縮深さより大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、第1の層の深さおよび/または第3の層の深さは、第1の中央の層の深さより大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の層の深さおよび/または第4の層の深さは、第2の中央の層の深さより大きくあり得る。
いくつかの実施の形態において、中央部分251は、中央引張応力領域を有することがある。いくつかの実施の形態において、その中央引張応力領域は、第1の中央圧縮応力領域と第2の中央圧縮応力領域との間に位置付けることができる。いくつかの実施の形態において、その中央引張応力領域は、中央最大引張応力を有し得る。さらなる実施の形態において、その中央最大引張応力は、約125MPa以上、約150MPa以上、約200MPa以上、約375MPa以下、約300MPa以下、または約250MPa以下であり得る。さらなる実施の形態において、中央最大引張応力は、約125MPaから約375MPa、約125MPaから約300MPa、約125MPaから約250MPa、約150MPaから約375MPa、約150MPaから約300MPa、約150MPaから約250MPa、約200MPaから約375MPa、約200MPaから約300MPa、約200MPaから約250MPaの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。約125MPaから約375MPaの範囲内の中央最大引張応力を提供することにより、小さい最小曲げ半径を可能にすることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の最大引張応力および第2の最大引張応力は、中央最大引張応力より小さくあり得る。中央部分における中央最大引張応力より小さい第1の最大引張応力および第2の最大引張応力を提供することにより、低エネルギー破壊を可能にすることができると同時に、より小さい最小曲げ半径を可能にすることができる。さらなる実施の形態において、第1の圧縮深さは、第1の中央圧縮深さと実質的に等しくあり得る。またさらなる実施の形態において、第3の圧縮深さは、第1の中央圧縮深さと実質的に等しくあり得る。さらなる実施の形態において、第2の圧縮深さは、第2の中央圧縮深さと実質的に等しくあり得る。またさらなる実施の形態において、第4の圧縮深さは、第2の中央圧縮深さと実質的に等しくあり得る。先に述べたように、中央厚さは基板厚さより小さくあり得(例えば、約0.5%から約13%の範囲で)、これにより、第1の部分、第2の部分、および中央部分に関する圧縮深さが実質的に同じであることがあっても、中央最大中央張力を第1の最大中央張力および第2の最大中央張力より大きくすることができる。
いくつかの実施の形態において、中央部分251は、酸化物基準で中央平均濃度のカリウムを含み得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度は、約10百万分率(ppm)以上、約50ppm以上、約200ppm以上、約500ppm以上、約1,000ppm以上、約2,000ppm以上、約300,000ppm以下、約100,000ppm以下、約50,000ppm以下、約20,000ppm以下、約10,000ppm以下、または約5,000ppm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度は、約10ppmから約300,000ppm、約50ppmから約300,000ppm、約50ppmから約100,000ppm、約200ppmから約100,000ppm、約200ppmから約50,000ppm、約500ppmから約50,000ppm、約500ppmから約20,000ppm、約1,000ppmから約20,000ppm、約2,000ppmから約10,000ppm、約2,000ppmから約5,000ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
折り畳み式基板(例えば、折り畳み式基板201)は、様々なタイプの機械的不安定性に曝され得る。本開示を通じて、機械的不安定性は、局部機械的不安定性並びに全体機械的不安定性を含む。ここに用いられているように、局部機械的不安定性は、全体として表面をゆがめずに、例えば、座屈および/またはしわなく、表面(例えば、第1の中央表面区域)の面からの偏差(例えば、複数の偏差)として現れる。ここに用いられているように、全体機械的不安定性は、面からの全表面の歪み、例えば、反りとして現れる。図43に示されるように、横軸4301(例えば、X軸)は中央厚さ(例えば、中央厚さ217)を構成し、縦軸4303(例えば、Y軸)は基板厚さ227(例えば、第1の厚さ、第2の厚さ237)を構成する。図43にプロットされた形状は、その位置での中央厚さと基板厚さの組合せに観察された機械的不安定性の1つ(または複数)のタイプに対応する。菱形4309は座屈に対応する。円形4307は座屈としわに対応する。三角形4313は反りとしわに対応する。正方形4311は反りに対応する。曲線4304および4305は、局部不安定性が生じる中央厚さと基板厚さの組合せとは対照的に、広い不安定性(例えば、反り)のみが生じる中央厚さと基板厚さの組合せを区切るものである。曲線4305は、基板厚さが、中央厚さの約4倍から71マイクロメートルを減算したものより大きい場合に、局部不安定性が観察されるであろうことを示す線である。より詳しくは、曲線4305は、基板厚さが、中央厚さの約4.1倍から71.37マイクロメートルを減算したものより大きい場合に、局部不安定性が観察されるであろうことを示す。曲線4304および4305は、より薄い折り畳み式基板(曲線4304および/または4305より上)が被ったいくつかの不安定性(例えば、局部機械的不安定性)は、より厚い折り畳み式基板(曲線4304および/または4305より下)が被ったいくつかの不安定性と異なり得ることを示す。
折り畳み式基板の一部(例えば、中央部分)の臨界歪み(例えば、臨界座屈歪み)を超えた場合、機械的不安定性(例えば、局部機械的不安定性)の兆候が生じるであろう。例えば、20mmの中央部分251の幅252を有する図3の折り畳み式基板201に似た中央部分の臨界座屈歪みは、中央厚さの二乗を106倍したものから中央厚さの23倍を減算したものに0.0006を加算することによって、近似することができる。例えば、理論で束縛されることは意図していないが、30μmの中央厚さ271を有する図3の折り畳み式基板201に似た中央部分の臨界座屈歪みは、中央部分251の幅252の二乗で除算された3×10-7により近似することができる。
折り畳み式基板を化学強化することにより生じた折り畳み式基板の中央部分の化学強化により誘発された圧縮歪みは、ネットワーク膨張係数(the network dilation coefficient)(B)、濃度差(C)、および中央厚さで除算された中央部分の層の深さと、基板厚さで除算された第1の部分(または第2の部分)の層の深さとの間の差の積に比例し得る。いくつかの実施の形態において、中央部分の化学強化により誘発された圧縮歪みの圧縮歪みは、濃度差を最小にすることにより、および/または中央厚さで除算された中央部分の層の深さと、基板厚さで除算された第1の部分(または第2の部分)の層の深さとの間の差を最小にすることにより、減少させる(例えば、臨界座屈歪みより低いレベルまで)ことができる。ここに用いられているように、ネットワーク膨張係数は、1種類以上のアルカリイオンの濃度の増加の結果として(例えば、化学強化の結果として)、折り畳み式基板(例えば、第1の部分、第2の部分、中央部分)の体積がどれだけ膨張するかを称する。いくつかの実施の形態において、第1の部分のネットワーク膨張係数および/または第2の部分のネットワーク膨張係数は、例えば、第1の部分および/または第2の部分および中央部分の全てが、化学強化前に同じ材料から作られている場合、中央部分のネットワーク膨張係数と実質的に等しくあり得る。
ここに用いられているように、ある部分の濃度差は、その部分の表面での濃度と、その部分の内部の濃度との間の差を称する。特に明記のない限り、濃度および濃度差は、化学強化および/または圧縮応力領域に関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの濃度を称する。いくつかの実施の形態において、濃度および/または濃度差は、酸化物基準のカリウムの濃度を称し得る。いくつかの実施の形態において、第1の部分の内部の濃度および/または第2の部分の内部の濃度は、例えば、第1の部分および/または第2の部分および中央部分が、化学強化前に同じ材料から作られている場合、および/またはある部分の層の深さが、対応する部分の厚さの約45%未満である場合、中央部分の内部の濃度と実質的に等しくあり得る。いくつかの実施の形態において、第1の部分の酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度は、第1の部分の内部における酸化物基準のカリウムの濃度より大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、第2の部分の酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度は、第2の部分の内部における酸化物基準のカリウムの濃度より大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、中央部分の酸化物基準のカリウムの中央平均濃度は、中央部分の内部における酸化物基準のカリウムの濃度より大きくあり得る。
ここに用いられているように、複数の部分の間の濃度差は、ある平均濃度と、別の平均濃度との間の差を意味する。特に明記のない限り、濃度および濃度差は、化学強化および/または圧縮応力領域に関連する1種類以上のアルカリ金属イオンの濃度を称する。いくつかの実施の形態において、濃度および/または濃度差は、酸化物基準のカリウムの濃度を称し得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約1ppm以上、約10ppm以上、約20ppm以上、約50ppm以上、約70ppm以上、約500ppm以下、約200ppm以下、約100ppm以下、または約85ppm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約1ppmから約500ppm、約10ppmから約500ppm、約10ppmから約200ppm、約20ppmから約200ppm、約20ppmから約100ppm、約50ppmから約100ppm、約70ppmから約100ppm、約70ppmから約85ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約1ppm以上、約10ppm以上、約20ppm以上、約50ppm以上、約70ppm以上、約500ppm以下、約200ppm以下、約100ppm以下、または約85ppm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、約1ppmから約500ppm、約10ppmから約500ppm、約10ppmから約200ppm、約20ppmから約200ppm、約20ppmから約100ppm、約50ppmから約100ppm、約70ppmから約100ppm、約70ppmから約85ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。例えば、化学強化により誘発された歪みは、平均濃度の差の絶対差が約75ppm以下である場合、30μmの中央厚さおよび20mmの中央幅を有する折り畳み式基板について、臨界座屈歪みより小さくあり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第1の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、70ppm未満、例えば、約0.1ppmから約50ppm、約0.1ppmから約20ppm、約0.5ppmから約20ppm、約0.5ppmから約10ppm、約1ppmから約10ppm、約5ppmから約10ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、酸化物基準のカリウムの第2の平均濃度と、酸化物基準のカリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、70ppm未満、例えば、約0.1ppmから約60ppm、約0.1ppmから約50ppm、約0.1ppmから約40ppm、約0.1ppmから約30ppm、約0.1ppmから約20ppm、約0.5ppmから約20ppm、約0.5ppmから約10ppm、約1ppmから約10ppm、約5ppmから約10ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。酸化物基準のカリウムの、第1の平均濃度および/または第2の平均濃度と、中央平均濃度との間に絶対差を設けることにより、化学強化により誘発された歪みを減少させる(例えば、臨界座屈歪み未満に)、および/または折り畳み式基板および/または折り畳み式装置における機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の層の深さと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の層の深さと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.08%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第3の層の深さと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第3の層の深さと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.08%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第2の層の深さと、中央厚さで除算された第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第2の層の深さと、中央厚さで除算された第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.08%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第4の層の深さと、中央厚さで除算された第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第4の層の深さと、中央厚さで除算された第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.08%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。例えば、化学強化により誘発された歪みは、基板厚さで除算された第1の部分または第2の部分に関連する層の深さと、中央厚さで除算された中央部分に関連する層の深さとの間の絶対差が約0.075%以下である場合、30μmの中央厚さおよび20mmの中央幅を有する折り畳み式基板について、臨界座屈歪みより小さくあり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の層の深さ、第2の層の深さ、第3の層の深さ、または第4の層の深さの内の1つと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さまたは第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、0.07%未満、例えば、約0.001%から約0.07%、約0.01%から約0.07%、約0.01%から約0.05%、約0.01%から約0.02%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。基板厚さで除算された第1の層の深さ、第2の層の深さ、第3の層の深さ、および/または第4の層の深さと、中央厚さで除算された第1の中央の層の深さおよび/または第2の中央の層の深さとの間の絶対差(例えば、カリウムの層の深さ)を設けることにより、化学強化により誘発された歪みを減少させる(例えば、臨界座屈歪み未満に)、および/または折り畳み式基板および/または折り畳み式装置における機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
圧縮深さは、対応する層の深さに比例し得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の圧縮深さと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の圧縮深さと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.008%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第3の圧縮深さと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第3の圧縮深さと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.008%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第2の圧縮深さと、中央厚さで除算された第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第2の圧縮深さと、中央厚さで除算された第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.008%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第4の圧縮深さと、中央厚さで除算された第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%以上、約0.002%以上、約0.005%以上、約1%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、または約0.008%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第4の圧縮深さと、中央厚さで除算された第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、約0.001%から約1%、約0.002%から約1%、約0.002%から約0.2%、約0.005%から約0.2%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.1%、約0.005%から約0.05%、約0.005%から約0.01%、約0.005%から約0.008%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。例えば、化学強化により誘発された歪みは、基板厚さで除算された第1の部分または第2の部分に関連する圧縮深さと、中央厚さで除算された中央部分に関連する圧縮深さとの間の絶対差が約0.075%以下である場合、30μmの中央厚さおよび20mmの中央幅を有する折り畳み式基板について、臨界座屈歪みより小さくあり得る。いくつかの実施の形態において、基板厚さで除算された第1の圧縮深さ、第2の圧縮深さ、第3の圧縮深さ、または第4の圧縮深さの内の1つと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さまたは第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、0.07%未満、例えば、約0.001%から約0.07%、約0.01%から約0.07%、約0.01%から約0.05%、約0.01%から約0.02%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。基板厚さで除算された第1の圧縮深さ、第2の圧縮深さ、第3の圧縮深さ、および/または第4の圧縮深さと、中央厚さで除算された第1の中央圧縮深さおよび/または第2の中央圧縮深さとの間の絶対差を設けることにより、化学強化により誘発された歪みを減少させる(例えば、臨界座屈歪み未満に)、および/または折り畳み式基板および/または折り畳み式装置における機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、化学強化により誘発された歪みおよび/または応力を、折り畳み式基板の光学的遅れプロファイルに観察することができる。ここに用いられているように、光学的遅れプロファイルは、折り畳み式基板を通る約553nmの光波長を有する緑色LEDから放出された光を検出するグレーフィールド旋光計を使用して測定される。理論で束縛されることは意図していないが、光学的遅れにおける空間的差異は、例えば、応力誘起複屈折として、折り畳み式基板における応力の差(例えば、面内歪み)に対応し得る。いくつかの実施の形態において、第1の部分と第2の部分との中間の中心線に沿った中央部分の光学的遅れ、その中心線に沿った光学的遅れの最大値とその中心線に沿った光学的遅れの最小値との間の絶対差は、約0.1nm以上、約0.5nm以上、約1nm以上、約3nm以下、約2nm以下、または約1.5nm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、中心線に沿った光学的遅れの最大値とその中心線に沿った光学的遅れの最小値との間の絶対差は、約0.1nmから約3nm、約0.1nmから約2nm、約0.5nmから約2nm、約0.5nmから約1.5nm、約1nmから約1.5nmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、中央部分251の光学的遅れと、第1の部分221および/または第2の部分231の最小光学的遅れとの間の最大差は、約0.1nm以上、約0.5nm以上、約1nm以上、約2nm以上、約3nm以上、約8nm以下、約6nm以下、約5nm以下、または約4nm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、中央部分251の光学的遅れと、第1の部分221および/または第2の部分231の最小光学的遅れとの間の最大差は、約0.1nmから約8nm、約0.1nmから約6nm、約0.5nmから約6nm、約0.5nmから約5nm、約1nmから約5nm、約2nmから約5nm、約2nmから約5nm、約2nmから約4nmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。例えば、中央部分251の光学的遅れと、第1の部分221および/または第2の部分231の最小光学的遅れとの間の最大差が約4.6nm以下である場合、約30μmの中央厚さを有する折り畳み式基板は、機械的不安定性を避けることができる。例えば、中央部分251の光学的遅れと、第1の部分221および/または第2の部分231の最小光学的遅れとの間の最大差が約5.9nm以下である場合、約40μmの中央厚さを有する折り畳み式基板は、機械的不安定性を避けることができる。
図44は、接着剤、高分子系部分、剥離ライナー、表示装置、およびPETシートを備えていない折り畳み式基板に関する、光学的遅れ測定を概略示す。図44において、横軸4401(例えば、X軸)は長さ105の方向106に沿った位置であり、縦軸(例えば、Y軸)は幅103の方向104に沿った位置である。最大の光学的遅れに対応する、領域4411は、中央部分251と、第1の部分221および/または第2の部分231との間の界面に沿った中央部分251内にある。領域4409は、中央部分内の領域4411に隣接し、わずかに小さい光学的遅れに対応する。領域4411の間の中央部分251は、領域4405と領域4407の交互の部分を含み、ここで、領域4405は中央部分251における最低の光学的遅れを有し、領域4407は、領域4405および4411のものの中間の光学的遅れを有する。中心線は、領域4405および4407を(縦軸4403に平行に)ほぼ2等分するであろう。ここで、領域4405は、中心線に沿った光学的遅れの最小値を有し、領域4407は、中心線に沿った光学的遅れの最大値を有する。理論で束縛されることは意図していないが、中心線に沿った交互のパターンが大きすぎる場合、局部不安定性が生じる可能性がある。中央部分251の外側では、領域4413は、領域4405および4407の間の交互のパターンにほぼ対応する一連の部分を構成する。領域4413は、領域4409のものと類似の光学的遅れを有する。第1の部分221および第2の部分231において、領域4417は、第1の部分221および第2の部分231における最低の光学的遅れを有する。領域4415は、領域4413および4417のものの中間の光学的遅れ値を有する。
いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、光学的に透明であり得る。高分子系部分241は、第1の屈折率を有し得る。この第1の屈折率は、光学的に透明な接着剤を通過する光の波長の関数であることがある。第1の波長の光について、材料の屈折率は、真空中の光の速度と、対応する材料中の光の速度との間の比として定義される。理論で束縛されることは意図していないが、光学的に透明な接着剤の屈折率は、第1の角度のサイン対第2の角度のサインの比を使用して決定することができ、この第1の波長の光は、第1の角度で、光学的に透明な接着剤の表面に空気から入射し、第2の角度で光学的に透明な接着剤の表面で屈折して、光学的に透明な接着剤内に光を伝搬させる。第1の角度と第2の角度の両方とも、光学的に透明な接着剤の表面の法線に対して測定される。ここに用いられているように、屈折率は、ASTM E1967-19にしたがって測定され、ここで、第1の波長は589nmを含む。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の第1の屈折率は、約1以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.45以上、約1.49以上、約3以下、約2以下、約1.7以下、約1.6以下、または約1.55以下であることがある。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の第1の屈折率は、約1から約3、約1から約2、約1から約1.7、約1.3から約1.7、約1.4から約1.7、約1.4から約1.6、約1.45から約1.55、約1.49から約1.55の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、第2の屈折率を有し得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の屈折率は、約1以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.45以上、約1.49以上、約3以下、約2以下、約1.7以下、約1.6以下、または約1.55以下であることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の屈折率は、約1から約3、約1から約2、約1から約1.7、約1.3から約1.7、約1.4から約1.7、約1.4から約1.6、約1.45から約1.55、約1.49から約1.55の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の屈折率と、高分子系部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値と等しい差異は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、または約0.02以上であり得る。いくつかの実施の形態において、その差異は、約0.001から約0.1、約0.001から約0.07、約0.001から約0.05、約0.01から約0.1、約0.01から約0.07、約0.01から約0.05、約0.02から約0.1、約0.02から約0.07、約0.02から約0.05の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内である。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の屈折率は、高分子系部分241の第1の屈折率より大きいことがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の屈折率は、高分子系部分241の第1の屈折率より小さいことがある。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、第3の屈折率を有し得る。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率は、高分子系部分241の第1の屈折率に関して先に述べた範囲の内の1つ以上の範囲内にあり得る。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率と、高分子系部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値と等しい差異は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、または約0.02以上であり得る。いくつかの実施の形態において、その差異は、約0.001から約0.1、約0.001から約0.07、約0.001から約0.05、約0.01から約0.1、約0.01から約0.07、約0.01から約0.05、約0.02から約0.1、約0.02から約0.07、約0.02から約0.05の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内である。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率は、高分子系部分241の第1の屈折率より大きいことがある。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率は、高分子系部分241の第1の屈折率より小さいことがある。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率と、折り畳み式基板201の第2の屈折率との間の差の絶対値と等しい差異は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、または約0.02以上であり得る。いくつかの実施の形態において、その差異は、約0.001から約0.1、約0.001から約0.07、約0.001から約0.05、約0.01から約0.1、約0.01から約0.07、約0.01から約0.05、約0.02から約0.1、約0.02から約0.07、約0.02から約0.05の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内である。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率は、折り畳み式基板201の第2の屈折率より大きいことがある。いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第3の屈折率は、折り畳み式基板201の第2の屈折率より小さいことがある。
折り畳み式装置および/または折り畳み式基板は、低エネルギー破壊または高エネルギー破壊と記載することができる破壊モードを有することがある。折り畳み式基板の破壊モードは、図5の平行板装置501を使用して測定することができる。有効最小曲げ半径について下記に記載されるように、目標平行板距離507が達成されるまで、平行な剛性ステンレス鋼板503、505を、50μm/秒の速度で共に動かす。目標平行板距離507は、4mm、または折り畳み式装置および/または折り畳み式基板の有効最小曲げ半径の2倍の大きい方である。次に、炭化タングステン製の鋭い接触プローブを、折り畳み式基板201の最も外側の外周面から30mmの距離509にある衝撃位置511で折り畳み式基板201に衝突させる。ここに用いられているように、粒子が、1メートル毎秒(m/s)以上で破砕中に折り畳み式基板201から放出され、その破砕により、2を超える亀裂の枝分かれを生じた場合、破砕は高エネルギーである。ここに用いられているように、破砕により、2以下の亀裂の枝分かれしか生じないか、または1m/s以上で、破砕中に折り畳み式基板201から粒子が放出されない場合、破砕は低エネルギーである。放出された粒子の平均速度は、鋭い接触プローブが衝撃位置に接触したときから、その後の5,000ミリ秒まで、折り畳み式基板の高速ビデオを記録することによって、測定されることがある。
図4および6~7は、折り畳み形態にある本開示の実施の形態による試験用折り畳み式装置602および/または折り畳み式装置101および301のいくつかの実施の形態を概略示す。図6に示されるように、試験用折り畳み式装置602は、折り畳み式基板201の第2の主面205が折り畳まれた試験用折り畳み式装置602の内側にあるように折り畳まれている。図6に示された折り畳み形態において、ユーザは、折り畳み式基板201を通じてPETシート607の代わりに表示装置307を視聴し、それゆえ、第2の主面205の側に位置しているであろう。図7に示されるように、折り畳み式装置301は、折り畳み式基板201の第2の主面205が折り畳まれた折り畳み式装置301の外側にあるように折り畳まれている。図7において、ユーザは、折り畳み式基板201を通じて表示装置307を視聴し、それゆえ、第2の主面205の側に位置しているであろう。いくつかの実施の形態において、折り畳み形態で示されていないが、折り畳み式装置は、高分子系部分241を覆って配置されたコーティング281(図2参照)を備え得る。さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、追加の基板(例えば、剥離ライナー271の代わりにガラス系基板および/またはセラミック系基板)を覆って配置することができ、その追加の基板を、表示装置307を覆って配置することができる。さらなる実施の形態において、ユーザは、コーティング281を通じて表示装置307を視聴するであろう。
ここに用いられているように、「折り畳み式」は、完全な折り畳み、ある程度の折り畳み、曲げ、屈曲、または多数の機能性を含む。ここに用いられているように、「破損する」、「破損」などの用語は、折損、破壊、剥離、または亀裂伝搬を称する。折り畳み式装置は、折り畳み式装置が、約85℃および約85%の相対湿度で24時間に亘り「X」半径に保持されたときに破損に抵抗した場合、「X」の有効曲げ半径を達成する、または「X」の有効曲げ半径を有する、または「X」の有効曲げ半径を備える。同様に、折り畳み式装置は、折り畳み式装置が、約85℃および約85%の相対湿度で24時間に亘り「X」の平行板距離に保持されたときに破損に抵抗した場合、「X」の平行板距離を達成する、または「X」の平行板距離を有する、または「X」の平行板距離を備える。
ここに用いられているように、折り畳み式装置の「有効最小曲げ半径」および「平行板距離」は、第1の 剛性ステンレス鋼板603および第2の剛性ステンレス鋼板605から構成された一対の平行な剛性ステンレス鋼板603、605を備えた平行板装置601(図6参照)を使用した、以下の試験構成および過程により測定される。「有効最小曲げ半径」または「平行板距離」を測定する場合、試験用接着剤層609は、50μmの厚さを有する(例えば、図2~3および7における接着剤層261の代わりに)。「有効最小曲げ半径」または「平行板距離」を測定する場合、試験は、図2の剥離ライナー271または図3に示された表示装置307ではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)の100μm厚のシート607に行われる。それゆえ、折り畳み式装置のある形態の「有効最小曲げ半径」または「平行板距離」を測定するための試験中、試験用折り畳み式装置602は、図2の剥離ライナー271または図3に示された表示装置307ではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)の100μm厚のシート607を使用することにより、製造される。試験用折り畳み式装置602を調製するときに、ポリエチレンテレフタレート(PET)の100μm厚のシート607を、剥離ライナー271を、図2に示されるように接着剤層261の第1の接触面263に貼り付ける、または表示装置307を、図3に示されるように接着剤層261の第1の接触面263に貼り付けるのと同じやり方で、試験用接着剤層609に貼り付ける。図3~4の折り畳み式装置101および/または301を試験するために、試験用接着剤層609およびシート607を、同様に、図6の形態に示されるように取り付けて、試験用折り畳み式装置602に試験を行うことができる。試験用折り畳み式装置602は、折り畳み式基板201が、図6に示された形態と似た、曲げの内側にあるように、一対の平行な剛性ステンレス鋼板603、605の間に配置される。「平行板距離」を決定するために、これらの平行板の間の距離は、平行板距離611が、試験されるべき「平行板距離」と等しくなるまで、50μm/秒の速度で減じられる。次に、平行板は、この「平行板距離」に保持されて、約85℃および約85%の相対湿度で24時間に亘り試験される。ここに用いられているように、「最小平行板距離」は、折り畳み式装置が上述した条件および形態の下で破損せずに耐えられる最小の平行板距離である。「有効最小曲げ半径」を決定するために、平行板の間の距離は、平行板距離611が、試験されるべき「有効最小曲げ半径」の2倍と等しくなるまで、50μm/秒の速度で減じられる。次に、平行板は、その有効最小曲げ半径の2倍に保持されて、約85℃および約85%の相対湿度で24時間に亘り試験される。ここに用いられているように、「有効最小曲げ半径」は、折り畳み式装置が上述した条件および形態の下で破損せずに耐えられる最小の有効曲げ半径である。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602は、200mm以下、100mm以下、50mm以下、20mm以下、10mm以下、5mm以下、または3mm以下の平行板距離を達成することができる。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602は、50ミリメートル(mm)、または20mm、または10mm、または5mm、または3mmの平行板距離を達成することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602は、約40mm以下、約20mm以下、約10mm以下、約5mm以下、約3mm以下、約1mm以下、約1mm以上、約3mm以上、約5mm以上、または約10mm以上の最小平行板距離を有し得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602、および/または折り畳み式基板201は、20mm、18mm、15mm、4mm、12mm、10mm、8mm、6mm、5mm、4mm、および/または3mmの平行板距離を達成することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602は、約1mmから約100mm、約1mmから約60mm、約1mmから約40mm、約1mmから約20mm、約1mmから約10mm、約1mmから約5mm、約1mmから約3mm、約3mmから約40mm、約3mmから約40mm、約3mmから約20mm、約3mmから約10mm、約3mmから約5mm、約5mmから約10mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の有効最小曲げ半径を有し得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602、および/または折り畳み式基板201は、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、2mm、および/または1mmの有効曲げ半径を達成することができる。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、長さ105の方向106に第1の部分221と第2の部分231との間に規定される。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、第1の部分221から第2の部分231まで延在し得る。図2に示されるように、中央部分251の幅252は、存在する場合には、第1の移行部分253の幅254aおよび/または第2の移行部分255の幅254bを含み得る。いくつかの実施の形態において、長さ105の方向106において第1の部分221と第2の部分231との間に規定された折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、有効最小曲げ半径の約2.8倍以上、約3倍以上、約4倍以上、約6倍以下、約5倍以下、または約4倍以下であり得る。いくつかの実施の形態において、有効最小曲げ半径の倍数としての中央部分251の幅252は、約2.8倍から約6倍、約2.8倍から約5倍、約2.8倍から約4倍、約3倍から約6倍、約3倍から約5倍、約3倍から約4倍、約4倍から約6倍、約4倍から約5倍の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、第二面204bに平行な第三面204cに沿って延在する中央部分251の中央主面211は、折り畳み式装置の曲げ領域における応力集中および損傷を減少させるために、有効最小曲げ半径(例えば、曲げ長さ)の約3倍以上(例えば、約3.2倍以上、約4.4倍以上)である幅を有し得ることを理解すべきである。
理論で束縛されることは意図していないが、平行板の間の円形形態にある曲げ部分の長さは、平行板距離507または611の約1.6倍以上(例えば、有効最小曲げ半径の約3倍、有効最小曲げ半径の約3.2倍)であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、約2.8mm以上、約6mm以上、約9mm以上、約60mm以下、約40mm以下、または約24mm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、約2.8mmから約60mm、約2.8mmから約40mm、約2.8mmから約24mm、約6mmから約60mm、約6mmから約40mm、約6mmから約24mm、約9mmから約60mm、約9mmから約40mm、約9mmから約24mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。第1の部分と第2の部分との間に中央部分の幅を設けることにより、破損しない折り畳み式装置の折り畳みを促進することができる。
理論で束縛されることは意図していないが、平行板の間の楕円形態にある曲げ部分の長さは、平行板距離507または611の約2.2倍以上(例えば、有効最小曲げ半径の約4.4倍)であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、その有効最小曲げ半径での折り畳み式基板または折り畳み式装置の曲げ長さと実質的に等しいか、またはそれより大きくあり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、約4mm以上、約10mm以上、約20mm以上、約45mm以下、約40mm以下、または約30mm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の中央部分251の幅252は、約4mmから約45mm、約4mmから約40mm、約4mmから約30mm、約4mmから約20mm、約4mmから約10mm、約10mmから約45mm、約10mmから約40mm、約10mmから約30mm、約10mmから約20mm、約20mmから約45mm、約20mmから約40mm、約20mmから約30mm、約30mmから約45mm、約30mmから約40mm、約40mmから約45mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
前記折り畳み式装置は、「ペン落下試験」にしたがって測定されたときに、あるペン落下高さ(例えば、5センチメートル(cm)以上、10センチメートル以上、20cm以上)での破損を避けるために、折り畳み式装置のある領域(例えば、第1の部分221を含む領域、第2の部分231を含む領域、高分子系部分241および/または中央部分251を含む領域)の能力により規定される耐衝撃性を有することがある。ここに用いられているように、「ペン落下試験」は、折り畳み式装置の試料が、図3に示された表示装置307の代わりに、50μmの厚さを有する試験用接着剤層609に貼り付けられたPETの100μm厚のシート607に関する平行板試験におけるように構成された主面(例えば、折り畳み式基板201の第2の主面205または第1の主面203)に荷重(すなわち、特定の高さから落とされたペンからの)が与えられて試験されるように行われる。このように、ペン落下試験におけるPET層は、折り畳み式電子表示装置(例えば、OLED装置)をシミュレーションすることが意図されている。試験中、PET層に結合された折り畳み式装置を、PET層をアルミニウム板と接触させて、アルミニウム板(400グリットの研磨紙で、ある表面粗さに研磨された6063アルミニウム合金)上に置く。アルミニウム板上に載置された試料の面に、テープは使用していない。
図41に示されるように、ペン落下装置4101は、ボールペン4103を含む。ペン落下試験に利用されるペンは、直径0.7mm(0.68mm)の炭化タングステン製ボールペンのペン先4105を備え、キャップを含む質量が5.73グラム(g)(キャップを含まないと、4.68g)のBIC Easy Glinde PenのFineである。ボールペン4103を折り畳み式基板201の第1の主面203から所定の高さ4109に保持する。ボールペン4103を折り畳み式基板201の第1の主面203に案内するために、ペン落下試験に管(明確にするために、図示されていない)を使用し、管の縦軸が折り畳み式基板201の第1の主面203と実質的に垂直になるように、管を折り畳み式基板201の第1の主面203と接触するように配置する。その管は、1インチ(2.54cm)の外径、9/16インチ(1.4cm)の内径、および90cmの長さを有する。アクリロニトリルブタジエン(「ABS」)シムを用いて、ボールペン4103を各試験について所定の高さ4109に保持する。各落下後、管を折り畳み式基板201に対して再配置して、ボールペン4103を折り畳み式基板201上の異なる衝撃位置に導く。図示されていないが、ペン落下試験は、図1~4または6~7に示された折り畳み式基板のいずれにも使用できることを理解すべきである。
管は、ペンを折り畳み式装置の外面に導くためにペン落下試験に使用される。図2~3および6~7に示された折り畳み式装置101および/または301および/または試験用折り畳み式装置602について、ペンを折り畳み式基板201の第2の主面205に導き、重力の方向に延在する管の縦軸が第2の主面205に対して実質的に垂直になるように、管を折り畳み式基板201の第2の主面205と接触するように配置する。その管は、1インチ(2.54cm)の外径、9/16インチ(1.4cm)の内径、および90cmの長さを有する。アクリロニトリルブタジエン(ABS)シムを用いて、このペンを各試験について所定の高さに保持する。各落下後、管を試料に対して再配置して、そのペンを試料上の異なる衝撃位置に導く。ペン落下試験に利用されるペンは、直径0.7mm(0.68mm)の炭化タングステン製ボールペンのペン先を備え、キャップを含む質量が5.73グラム(g)(キャップを含まないと、4.68g)のBIC Easy Glinde PenのFineである。
ペン落下試験について、ボールペンのペン先4105が折り畳み式基板201の第1の主面203と相互作用できるように、上端(すなわち、ペン先と反対の端部)にキャップを取り付けたボールペン4103を落下させる。ペン落下試験による落下順序において、あるペンの落下は、1cmの初期高さで行われ、0.5cmずつ20cmまで増加させて、連続して落下させ、次に、20cmに到達したら、折り畳み式基板201が破損するまで、2cmずつ増加させる。各落下を行った後、折り畳み式基板201に対する任意の観察できる破砕、破損、または他の損傷の証拠の存在を、ペン落下の特定の所定の高さ4109と共に記録する。ペン落下試験を使用すると、同じ落下順序にしたがって、多数の折り畳み式基板(例えば、試料)を試験して、統計的精度が改善された母集団を生成することができる。ペン落下試験について、ボールペン4103は、5回の落下毎に、試験される各新たな折り畳み式基板201について、新たなペンに交換すべきである。それに加え、全てのペン落下は、折り畳み式基板201の中心で、またはその近くで、折り畳み式基板201の無作為位置で行われ、折り畳み式基板201のエッジまたはその近くにペン落下は行われなかった。
ペン落下試験の目的のために、「破損」は、積層体における目に見える機械的欠陥の形成を意味する。機械的欠陥は、亀裂または塑性変形(例えば、表面圧痕)であることがある。亀裂は、表面亀裂または貫通亀裂であることがある。亀裂は、積層体の内部または外部表面上に形成されることがある。亀裂は、折り畳み式基板201および/またはコーティング281の全てまたは一部に広がることがある。目に見える機械的欠陥は、0.2mm以上の最小寸法を有する。
図42は、ガラス系基板の第2の主面上への2cmのペン落下高さに基づくガラス系基板のマイクロメートルで表される厚さ4201の関数としてのガラス系基板の第1の主面上のメガパスカル(MPa)で表された最大主応力4203の曲線4205を示す。図42に示されるように、ガラス系基板の第1の主面上の最大主応力は、65μm辺りで最大である。このことは、ペン落下性能は、65μm辺りの厚さを避けることにより、例えば、約50μm未満または約80μm超の厚さにすることにより、改善することができることを示唆している。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置は、10センチメートル(cm)、12cm、14cm、16cm、または20cmのペン落下高さで、第1の部分221または第2の部分231を含む領域におけるペン落下の破損に抵抗することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置が、第1の部分221または第2の部分231を含む領域に亘り破損せずに耐えられる最大ペン落下高さは、約10cm以上、約12cm以上、約14cm以上、約16cm以上、約40cm以下、または約30cm以下、約20cm以下、約18cm以下であることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置が、第1の部分221または第2の部分231を含む領域に亘り破損せずに耐えられる最大ペン落下高さは、約10cmから約40cm、約12cmから約40cm、約12cmから約30cm、約14cmから約30cm、約14cmから約20cm、約16cmから約20cm、約18cmから約20cmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置は、1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、またはそれより大きいペン落下高さで、第1の部分221と第2の部分231との間の高分子系部分241を含む領域(例えば、中央部分251、図3参照)におけるペン落下の破損に抵抗することができる。いくつかの実施の形態において、第1の部分221と第2の部分231との間の高分子系部分241を含む領域に亘り破損せずに折り畳み式装置が耐えられる最大ペン落下高さは、約1cm以上、約2cm以上、約3cm以上、約4cm以上、約20cm以下、約10cm以下、約8cm以下、または約6cm以下であることがある。いくつかの実施の形態において、第1の部分221と第2の部分231との間の高分子系部分241を含む領域に亘り破損せずに折り畳み式装置が耐えられる最大ペン落下高さは、約1cmから約20cm、約2cmから約20cm、約2cmから約10cm、約3cmから約10cm、約3cmから約8cm、約4cmから約8cm、約4cmから約6cmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、第1の部分221と第2の部分231との間の高分子系部分241を含む領域が破損せずに折り畳み式装置が耐えられる最大ペン落下高さは、約1cmから約10cm、約1cmから約8cm、約1cmから約5cm、約2cmから約5cm、約3cmから約5cm、約4cmから約5cmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
折り畳み式装置に関する所定の平行板距離を達成するために、最小力が使用されることがある。本開示の実施の形態の折り畳み式装置の「畳み力(closing force)」を測定するために、先に記載された図6の平行板装置601が使用される。所定の平行板距離を含む、平らな形態(例えば、図1参照)から曲げ(例えば、折り畳まれた)形態(例えば、図6~7参照)になるための力が測定される。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から10mmの平行板距離まで曲げる力は、約20ニュートン(N)以下、15N以下、約12N以下、約10N以下、約0.1N以上、約0.5N以上、約1N以上、約2N以上、約5N以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から10mmの平行板距離まで曲げる力は、約0.1Nから約20N、約0.5Nから約20N、約0.5Nから約15N、約1Nから約15N、約1Nから約12N、約2Nから約12N、約2Nから約10N、約5Nから約10Nの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げる力は、約10N以下、約8N以下、約6N以下、約4N以下、約3N以下、約0.05N以上、約0.1N以上、約0.5N以上、約1N以上、約2N以上、約3N以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げる力は、約0.05Nから約10N、約0.1Nから約10N、約0.1Nから約8N、約0.5Nから約8N、約0.5Nから約6N、約1Nから約6N、約1Nから約4N、約2Nから約4N、約2Nから約3Nの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から10mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約20ニュートン毎ミリメートル(N/mm)以下、0.15N/mm以下、約0.12N/mm以下、約0.10N/mm以下、約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.05N/mm以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から0.10/mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.001N/mmから約0.20N/mm、約0.005N/mmから約0.20N/mm、約0.005N/mmから約0.15N/mm、約0.01N/mmから約0.15N/mm、約0.01N/mmから約0.12N/mm、約0.02N/mmから約0.12N/mm、約0.02N/mmから約0.10N/mm、約0.05N/mmから約0.10N/mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.10N/mm以下、約0.08N/mm以下、約0.06N/mm以下、約0.04N/mm以下、約0.03N/mm以下、約0.0005N/mm以上、約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.03N/mm以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.0005N/mmから約0.10N/mm、約0.001N/mmから約0.10N/mm、約0.001N/mmから約0.08N/mm、約0.005N/mmから約0.08N/mm、約0.005N/mmから約0.06N/mm、約0.01N/mmから約0.06N/mm、約0.01N/mmから約0.04N/mm、約0.02N/mmから約0.04N/mm、約0.02N/mmから約0.03N/mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
コーティングを設けることにより、小さい平行板距離を達成するための小さい力を可能にすることができる。理論で束縛されることは意図していないが、折り畳み式基板の弾性率より小さい弾性率を有するコーティングは、ガラス系基板および/またはセラミック系基板が使用された場合よりも、コーティング(例えば、ユーザに面する表面)から離れて移された折り畳み式基板の中立軸をもたらすことができる。理論で束縛されることは意図していないが、約200μm以下の厚さを有するコーティングを設けることにより、より厚い基板が使用された場合よりも、コーティング(例えば、ユーザに面する表面)から離れて移された折り畳み式基板の中立軸をもたらすことができる。理論で束縛されることは意図していないが、コーティング(例えば、ユーザに面する表面)から離れて移された折り畳み式基板の中立軸は、小さい平行板距離を達成するための小さい力を可能にすることができる。何故ならば、これにより、引張応力の集中と、引張応力が折り畳み式基板のより広い部分に広がっているために、折り畳み式基板の一部の結果としての変形とが減少するからである。
折り畳み式装置101または301および/または試験用折り畳み式装置602は、中立応力形態を含み得る。本開示を通じて、「中立応力形態」は、以下の試験形態および過程により測定される。「中立応力形態」を測定する場合、図38に示されたような試験用折り畳み式装置3801は、試験用接着剤層609の第5の接触面613と試験用接着剤層609の第6の接触面615との間の50μmの厚さを有する試験用接着剤層609、並びに図2の剥離ライナー271または図3および7に示された表示装置307ではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)の100μm厚のシート607を備える。例えば、折り畳み式基板201を備えた折り畳み式装置、図38に示されたような、試験用折り畳み式装置3801は、「有効曲げ半径」を測定するために図6に示された平行板装置601に似ていることがあり得る。図38に示されるように、折り畳み式基板201の凹部219内に配置された材料(例えば、高分子系部分241)は、試験用接着剤層609を折り畳み式基板201の第1の主面203を覆って配置した場合、適所に保持することができる。試験用折り畳み式装置3801を試験するために、試験用折り畳み式装置3801は、重力の方向に垂直に取られた断面が図38に似ているような側で配置される。試験用折り畳み式装置3801は、表面(表面粗さ(Ra))の算術平均偏差が3μm以下(例えば、2.40μm、ミル仕上げ数3)のSAEグレード304(例えば、ISO A2)ステンレス鋼から作られた表面上に載せられる。図から分かるように、基板厚さ227の方向202および折り畳み式基板201の長さ105の方向106を実質的に有する面は、重力の方向に対して実質的に垂直であり、褶曲軸102の方向104(図1参照)も重力の方向である。ひいては、試験用折り畳み式装置は、図38に示されるように、平衡形態を達成するために1時間、緩和させられる。
図38に示されたような、いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、曲げ形態を含み得る。ここに用いられているように、曲げ形態は、非平坦形態(図1~3に示された平らな形態とは対照的な)である。図38に示されたような、さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の第1の主面203および/または第2の主面205は、平面の形態から実質的に外れることがある。
いくつかの実施の形態において、平らな形態からの中立応力形態の偏差は、偏差歪みの最大の大きさを使用して定量化することができる。ここに用いられているように、「偏差歪み」は、歪みテンソルの形状変化成分を意味する(例えば、歪みテンソルから静水圧歪み(歪みテンソルの対角成分の平均)を差し引いたもの)。歪みテンソルは、折り畳まれた装置の部分(例えば、高分子系部分)のデジタル画像認識および/またはトポグラフィーを使用して、平らな形態と中立応力形態との間の形状および寸法を比較することによって、測定することができる。例えば、図39に示されるように、例示の高分子系部分241は、平らな形態で示されている。この平らな形態において、高分子系部分の長さ3901(例えば、折り畳み式装置の長さの方向106に測定される)は、第3の接触面245および第4の接触面247で測定された場合、実質的に等しい。例えば、図38および40に示されるように、例示の高分子系部分241は、中立応力形態で示されている。理解しやすくするために、図39~40における高分子系部分241の体積は同じであり、これは、中立応力形態のデジタル方式で取り込まれた形状および寸法から、静水圧歪みを除去した後の場合であろう。図40に示されるように、第3の接触面245に沿って測定された第1の長さ4003は、第4の接触面247に沿って測定された第2の長さ4001と異なる(例えば、それより大きい)。ここに用いられているように、歪みは、平らな形態からの基準長さで除算された、平らな形態と中立応力形態との間のある部分の長さの差を意味する。例えば、第3の接触面245で測定された、図39~40の間の歪み(例えば、上述したように、静水圧歪みが除かれたときの偏差歪み)は、平らな形態における長さ3901で除算された、中立応力形態における第1の長さ4003と平らな形態における長さ3901との間の差と等しいであろう。例えば、第4の接触面247で測定された、図39~40の間の歪み(例えば、上述したように、静水圧歪みが除かれたときの偏差歪み)は、平らな形態における長さ3901で除算された、中立応力形態における第2の長さ4001と平らな形態における長さ3901との間の差と等しいであろう。ここに用いられているように、値の大きさ(例えば、スカラー値)は、その値の絶対値である。ここに用いられているように、テンソル(例えば、歪みテンソル、偏差歪みテンソル)の最大の大きさは、最も大きい(例えば、最大)値を有するテンソル(例えば、偏差歪みテンソル)の成分を意味する。ここに用いられているように、高分子系部分241の偏差歪みの最大の大きさは、その高分子系部分の第3の接触面245および第4の接触面247で計算された偏差歪みの最大の大きさの最も大きい値を意味する。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の偏差歪みの最大の大きさは、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約10%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、または約5%以下であり得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241の偏差歪みの最大の大きさは、約1%から約10%、約1%から約8%、約1%から約7%、約2%から約7%、約2%から約6%、約2%から約5%、約3%から約5%、約3%から約4%、約2%から約10%、約2%から約8%、約3%から約8%、約4%から約8%、約4%から約7%、約4%から約6%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、平らな形態から中立応力形態の偏差は、第1の部分から長さの方向に延在する第1の線と、第2の部分から長さの方向に延在する第2の線との間で測定される角度「B」を使用して定量化することができる。例えば、図38を参照して、角度「B」は、第1の線3802と第2の線3804との間で測定される。第1の線3802は、折り畳み式基板201の第1の部分221(例えば、第1の表面区域223)で、そこから試験用折り畳み式装置3801の長さの方向106(例えば、折り畳み式装置301の長さの方向106)に延在する。図38に示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の線3802は、第1の表面区域223がそれに沿って延在できる面に沿って延在し得る。第2の線3804は、折り畳み式基板201の第2の部分231(例えば、第3の表面区域233)で、そこから試験用折り畳み式装置3801の長さの方向106(例えば、折り畳み式装置301の長さの方向106)に延在する。図38に示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の線3804は、第3の表面区域233がそれに沿って延在できる面に沿って延在し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態と平らな形態(例えば、180°)における角度「B」の間の差の大きさは、約1°以上、約2°以上、約5°以上、約10°以上、約40°以下、約20°以下、約15°以下、または約8°以下であり得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態と平らな形態(例えば、180°)における角度「B」の間の差の大きさは、約1°から約40°、約1°から約20°、約2°から約20°、約5°から約20°、約5°から約15°、約10°から約15°、約2°から約15°、約5°から約15°、約5°から約8°、約1°から約8°、約2°から約8°の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、中立応力形態を設けることにより、折り畳み式装置を所定の平行板距離に曲げる力を減少させることができる。さらに、折り畳み式装置が曲げ状態にあるときに、中立応力形態を設けることにより、通常の使用条件中に高分子系部分が経験する最大応力および/または歪みを減少させることができ、これにより、例えば、折り畳み式装置の向上した耐久性および/または減少した疲労を可能にすることができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、硬化の結果として膨張する高分子系部分を設けることによって、生成することができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、曲げ形態にある高分子系部分を硬化させることによって、生成することができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、高温(例えば、折り畳み式基板が、約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲内の粘度を有するとき)で折り畳み式基板を曲げることによって、生成することができる。
本開示の実施の形態による折り畳み式装置および/または折り畳み式基板を製造する方法の実施の形態が、図10~11および27における流れ図、並びに図12~26および28~37に示された例示の方法の工程を参照して説明されている。
ここで、図2~3および5~7に示された、折り畳み式装置101および/または301、試験用折り畳み式装置602、および/または折り畳み式基板201を製造する例示の実施の形態を、図12~18、24~26、および32~34、並びに図10の流れ図を参照して説明する。本開示の方法の第1の工程1001において、方法は、折り畳み式基板201を提供することで始めることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、基板を購入するか、他のやり方で得る、もしくは折り畳み式基板を成形することによって、提供されることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、ガラス系基板および/またはセラミック系基板から構成され得る。さらなる実施の形態において、ガラス系基板および/またはセラミック系基板は、様々なリボン成形過程、例えば、スロットドロー法、ダウンドロー法、フュージョンダウンドロー法、アップドロー法、圧搾ロール法、リドロー法またはフロート法によってそれらを成形することによって、提供することができる。さらなる実施の形態において、セラミック系基板は、ガラス系基板を加熱して、1種類以上のセラミック結晶を結晶化させることによって、提供することができる。折り畳み式基板201は、ある面に沿って延在し得る第2の主面205(図12参照)を有することがある。第2の主面205は、第1の主面203と反対にあり得る。図34に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、曲げることができる(例えば、曲げ形態を構成する)。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201は、折り畳み式基板201が約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲内(例えば、折り畳み式基板201の軟化点と、折り畳み式基板201の作業点との間の、折り畳み式基板201の作業範囲内)の粘度を有する間に、折り畳み式基板201を曲げ形態に曲げる結果として曲げ形態を構成することができる。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、第1の中央表面区域209を露出する、折り畳み式基板201の第1の主面203にある凹部219を含み得る。さらなる実施の形態において、凹部219は、第1の主面203をエッチングする、レーザアブレーションする、または機械加工することによって、形成されることがある。例えば、第1の主面203は、ダイヤモンド彫刻によって機械加工されて、ガラス系基板および/またはセラミック系基板に非常に精密なパターンを生成することがある。図12に示されるように、ダイヤモンド彫刻を使用して、折り畳み式基板201の第1の主面203に凹部219を作ることができ、ここで、ダイヤモンドチッププローブ1201は、コンピュータ数値制御(CNC)装置1203を使用して制御することができる。CNC装置による彫刻に、ダイヤモンド以外の材料を使用しても差し支えない。さらに、凹部を形成する他の方法に、リソグラフィー、エッチング、およびレーザアブレーションがある。例えば、エッチングは、第1の表面区域223と第3の表面区域233を覆ってマスクを配置する工程、折り畳み式基板201の第1の主面203をエッチング液に曝露して、凹部219を形成する工程、次いで、マスクを除去する工程を含み得る。第1の主面203に凹部219を形成することにより、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に中央部分251を提供することができる。中央部分251は、第1の中央表面区域209を含み得、その場所で、第1の中央表面区域209と、第1の主面203が図12に示された平らな形態においてそれに沿って延在する第一面204aとの間に、凹部219を画成することができる。第1の中央表面区域209は、第1の部分221を第2の部分231に取り付けることができる。図2に示されるように、中央部分251は、第1の部分221を中央の主面211に取り付ける第1の移行部分253および第2の部分231を中央の主面211に取り付ける第2の移行部分255も含むことができる。いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の厚さは、中央の主面211から第1の部分221に連続して増加し得る。さらなる実施の形態において、第2の移行部分255の厚さは、中央の主面211から第2の部分231に連続して増加し得る。図12に示されるように、いくつかの実施の形態において、第1の中央表面区域209は、図から分かるように、平面であることがある、中央部分251の中央の主面211を含むことがあるが、さらなる実施の形態において、非平面形態を設けてもよい。さらに、中央の主面211は、図12に示されるように、第一面204aおよび/または第2の主面205に対して平行であり得る。
いくつかの実施の形態において、図12の装置には示されていないが、工程1001は、折り畳み式基板201の厚さを減少させる工程をさらに含み得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、機械加工(例えば、研削)によって減少させることができる。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、化学エッチングを使用して、減少させることができる。またさらなる実施の形態において、化学エッチングは、折り畳み式基板201を、エッチング浴内に収容されたエッチング液と接触させる工程を含み得る。またさらなる実施の形態において、エッチング液は、1種類以上の鉱酸(例えば、HCl、HF、H2SO4、HNO3)を含み得る。例えば、図29に示された折り畳み式基板201を参照して、折り畳み式基板201の厚さは、化学エッチングを使用して減少させることができ、この化学エッチングは、折り畳み式基板201を、1種類以上の鉱酸(例えば、HCl、HF、H2SO4、HNO3)を含む、エッチング浴2901内に収容されたエッチング液2903と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第1の主面203から層を除去して、図2~3および5~7に示された第1の主面203を構成し得る新たな第1の主面を露出させることによって、減少させることができる。それに加え、またはそれに代えて、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第2の主面205から層を除去して、図2~3および5~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることによって、減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、第2の主面205(例えば、第2の主面205の全体)は、第2の主面205がエッチングされず、先の図2~3および5~7に関して説明された第2の主面205として第2の主面205を提供できるように、随意的なマスク(例えば、図29におけるマスク2905)で覆われることがある。第2の主面205のエッチングを防ぐことは、いくつかの加工技術(例えば、アップドロー法またはダウンドロー法、例えば、オーバーフローまたはフュージョンによる)により存在することがある、第2の主面205の無垢な性質を保つために有益であろう。無垢な表面を維持すると、折り畳み式装置のユーザにより観察される、および/または触れられることのある折り畳み式装置の最表面を形成することのある第2の主面205にとって特に滑らかな表面が提示されるであろう。あるいは、折り畳み式基板201の厚さは、第2の主面205から層を除去して、例えば、先に述べたように、表面薄層を除去して、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の長さに亘りより一貫した光学的性質を有する中央層を露出させることによって、減少させることができる。いくつかの実施の形態において、その層は、第1の主面203から除去されて、図2~3および5~7に示された第1の主面203を含み得る新たな第1の主面を露出させることができ、その層は、第2の主面205から除去されて、図2~3および5~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることができる。第1の主面と第2の主面の両方から層を除去すると、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の下層の内側部分よりも一貫していない光学的性質を有するであろう折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の外側層を除去することができる。その結果、折り畳み式基板201の長さと幅の全体に亘る全厚は、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)全体に亘り歪みがほとんどまたは全くない、一貫した光学性能を与えるより一貫した光学的性質を有するであろう。
いくつかの実施の形態において、第1の主面203から層を除去することは、凹部219の形成中に生じる表面欠陥を除去するのに有益であり得る。例えば、凹部219を生成するために第1の主面203を機械加工する(例えば、ダイヤモンドチッププローブで)と、折り畳む際に、折り畳み式基板201の破滅的破壊が生じることのある弱点を示し得る微小亀裂表面傷または他の欠陥が生じることがある。それゆえ、第1の主面203から層を除去することによって、凹部219の形成中に層に生成された表面欠陥が除去されることがあり、ここで、表面欠陥がより少ない新たな第1の主面203を提示することができる。より少ない表面欠陥しか存在しないので、折り畳み式基板を破損させずに、より小さい曲げ半径が達成されるであろう。例えば、折り畳み式基板のある加工は、折り畳み式基板の中央部分よりも、折り畳み式基板の第1の主面および第2の主面で、ガラス系材料特性および/またはセラミック系材料特性の差を示すことがある。例えば、ダウンドロー法の最中に、それらの主面でのガラス系材料および/またはセラミック系材料の性質は、中央部分と異なることがある。それゆえ、第1の部分221および第2の部分231で第1の主面203から層を除去することによって、これらの部分の新たな第1の主面203は、第1の中央表面区域209と同じ性質を有して、例えば、折り畳み式基板201がガラス系基板および/またはセラミック系基板から構成される場合、折り畳み式基板201の長さに亘り一貫した光学的性質を提供することができる。
工程1001の後、図13に示されるように、前記方法は、折り畳み式基板201を化学強化する工程を含む工程1003に進むことができる。イオン交換による折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板、セラミック系基板)の化学強化は、折り畳み式基板201の表面からある深さにある第1の陽イオンが、この第1の陽イオンより大きい半径を有する、溶融塩または塩溶液1303内の第2の陽イオンと交換されるときに行うことができる。例えば、折り畳み式基板201の表面からその深さにあるリチウム陽イオンは、塩溶液1303内のナトリウム陽イオンまたはカリウム陽イオンと交換され得る。その結果、リチウム陽イオンは、塩溶液1303内にある交換されるナトリウム陽イオンまたはカリウム陽イオンの半径より小さい半径を有するので、折り畳み式基板201の表面は、圧縮状態におかれ、それによって、イオン交換過程によって化学強化される。折り畳み式基板201を化学強化する工程は、リチウム陽イオンおよび/またはナトリウム陽イオンを含む折り畳み式基板201の少なくとも一部を、硝酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、および/またはリン酸ナトリウムを含む塩溶液1303を収容する塩浴1301と接触させ、それによって、リチウム陽イオンおよび/またはナトリウム陽イオンが折り畳み式基板201から、塩浴1301中に収容された塩溶液1303に拡散する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、塩溶液1303の温度は、約300℃以上、約360℃以上、約400℃以上、約500℃以下、約460℃以下、または約440℃以下であり得る。いくつかの実施の形態において、塩溶液1303の温度は、約300℃から約500℃、約360℃から約500℃、約400℃から約500℃、約300℃から約460℃、約360℃から約460℃、約400℃から約460℃、約300℃から約400℃、約360℃から約400℃の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分以上、約1時間以上、約3時間以上、約48時間以下、約24時間以下、または約8時間以下に亘り、塩溶液1303と接触させられ得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分から約48時間、約1時間から約48時間、約3時間から約48時間、約15分から約24時間、約1時間から約24時間、約3時間から約48時間、約3時間から約24時間、約3時間から約8時間の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の時間に亘り塩溶液1303と接触させられ得る。
折り畳み式基板201を化学強化する工程は、第1の中央表面区域209を化学強化する工程、第1の主面203の第1の部分221の第1の表面区域223を化学強化する工程、第1の主面203の第2の部分231の第3の表面区域233を化学強化する工程、および折り畳み式基板201の第2の主面205を化学強化する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、化学強化する工程は、第1の部分221を第1の主面203の第1の表面区域223から初期の第1の圧縮深さまで化学強化する工程、第2の部分231を第1の主面203の第3の表面区域233から初期の第3の圧縮深さまで化学強化する工程、および中央部分251を第1の中央表面区域209から初期の第1の中央圧縮深さまで化学強化する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面205を化学強化する工程は、第2の主面205の第1の部分221の第2の表面区域225を化学強化する工程、第2の主面205の第2の部分231の第4の表面区域235を化学強化する工程、および第2の主面205の中央部分251の第2の中央表面区域213を化学強化する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、第2の主面205を化学強化する工程は、第1の部分221を第2の主面205の第2の表面区域225から初期の第2の圧縮深さまで化学強化する工程、第2の部分231を第2の主面205の第4の表面区域235から初期の第4の圧縮深さまで化学強化する工程、および中央部分251を第2の主面205の第2の中央表面区域213から初期の第2の中央圧縮深さまで化学強化する工程を含み得る。
工程1003の後、図14~15に示されるように、方法は、中央部分251を覆う層を配置する工程を含む工程1005に進むことができる。いくつかの実施の形態において、層を配置する工程は、化学的気相成長法(CVD)(例えば、低圧CVD、プラズマCVD)、物理的気相成長法(PVD)(例えば、蒸発、分子線エピタキシー、イオンメッキ)、原子層堆積(ALD)、スパッタリング、噴霧熱分解、化学浴堆積、および/またはゾルゲル堆積を含み得る。いくつかの実施の形態において、その層は、1種類以上のアルカリ金属イオンについて拡散性を有する材料から作ることができる。さらなる実施の形態において、層の拡散性は、折り畳み式基板の対応する拡散性よりも小さくあり得る。理論で束縛されることは意図していないが、折り畳み式基板に対して減少した拡散性を有する層は、層が上に配置されている折り畳み式基板の部分の化学強化の程度を、例えば、層が上に配置されていない折り畳み式基板の別の部分に対して、その部分における折り畳み式基板の表面での1種類以上のアルカリイオンの濃度を減少させることによって、制限する(例えば、減少させる)ことができる。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板の拡散性に対する層の拡散性は、約5%以上、約10%以上、約20%以上、約25%以上、約80%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、または約30%以下であり得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板の拡散性に対する層の拡散性は、約5%から約80%、約5%から約60%、約10%から約60%、約10%から約50%、約20%から約50%、約25%から約50%、約25%から約40%、約25%から約30%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、その層は、二酸化チタン(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)、および/またはその組合せから作られ得る。例示の実施の形態は、PVDを使用してSiO2の層を堆積させる工程を含む。折り畳み式基板に対して減少した(それでもまだ相当な)拡散性を有する層を提供すると、要求される化学強化工程の数を少なく維持し、処理費用と処理時間を抑えながら、化学強化により誘起された不安定性を減少させることができる。
図示されたような、いくつかの実施の形態において、第1の層1401または1501は、第1の中央表面区域209を覆って配置することができる。さらなる実施の形態において、第1の層1401または1501は、第1の中央表面区域209と接触し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第1の層1401または1501は、第1の表面区域223および/または第3の表面区域233を覆って配置されずに、第1の中央表面区域209を覆って配置することができる。さらなる実施の形態において、第1の層1401または1501は、第1の中央表面区域209の実質的に全体を覆うことができる。さらなる実施の形態において、第1の層1401または1501は、図示された方向(例えば、図2~3における方向106)に第1の中央表面区域209に沿って等間隔の5(五)つの地点での測定値からの、第1の中央表面区域209を覆って配置された第1の層1401または1501の平均深さとして規定された第1の層の厚さ1402または1502を有し得る。またさらなる実施の形態において、第1の層の厚さ1402または1502は、約0.5nm以上、約1nm以上、約5nm以上、約10nm以上、約20nm以上、約250nm以下、約200nm以下、約150nm以下、約100nm以下、または約50nm以下であり得る。またさらなる実施の形態において、第1の層の厚さ1402または1502は、約0.5nmから約250nm、約0.5nmから約200nm、約1nmから約200nm、約1nmから約150nm、約5nmから約1500nm、約5nmから約100nm、約10nmから約100nm、約10nmから約50nm、約20nmから約50nmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。図14に示されたような、またさらなる実施の形態において、第1の層1401は、第1の中央表面区域209に亘り(例えば、折り畳み式装置の長さ105の方向106において、および/または折り畳み式装置の幅103の方向104において)実質的に一定の厚さを有し得る。図15に示されたような、またさらなる実施の形態において、第1の層1501は、第1の中央表面区域209に亘り(例えば、折り畳み式装置の長さ105の方向106において、および/または折り畳み式装置の幅103の方向104において)変動する厚さを有し得る。図示されたような、またさらなる実施の形態において、中央部分251と、第1の部分221および/または第2の部分231との間の界面に近い第1の層1501の厚さは、対応する界面から離れた厚さより小さくあり得る。界面近くに減少した厚さを設けることにより、化学強化から生じる界面での応力集中を減少させることができる。
図14~15に示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の層1403または1503を、第2の中央表面区域213を覆って配置することができる。さらなる実施の形態において、第2の層1403または1503は、第2の中央表面区域213と接触し得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第2の層1403または1503は、第2の表面区域225および/または第4の表面区域235を覆って配置されずに、第2の中央表面区域213を覆って配置することができる。さらなる実施の形態において、第2の層1403または1503は、第2の中央表面区域213の実質的に全体を覆うことができる。さらなる実施の形態において、第2の層1403または1503は、第2の中央表面区域213を覆って配置された第2の層1403または1503の平均深さとして規定される第2の層の厚さを有し得る。またさらなる実施の形態において、第2の層の厚さは、第1の層の厚さ1402または1502について先に述べられた範囲の1つ以上の範囲内であり得る。またさらなる実施の形態において、第2の層の厚さは、第1の層の厚さ1402または1502と実質的に等しくあり得る。図14に示されたような、またさらなる実施の形態において、第2の層1403は、第2の中央表面区域213に亘り(例えば、折り畳み式装置の長さ105の方向106において、および/または折り畳み式装置の幅103の方向104において)実質的に一定の厚さを有し得る。図15に示されたような、またさらなる実施の形態において、第2の層1503は、第2の中央表面区域213(例えば、折り畳み式装置の長さ105の方向106において、および/または折り畳み式装置の幅103の方向104において)変動する厚さを有し得る。図示されたような、またさらなる実施の形態において、中央部分251と、第1の部分221および/または第2の部分231との間の界面に近い第2の層1503の厚さは、対応する界面から離れた厚さより小さくあり得る。界面近くに減少した厚さを設けることにより、化学強化から生じる界面での応力集中を減少させることができる。本開示の実施の形態の方法のさらなる議論が、そのような方法は、図15に示された第1の層1501および第2の層1503に関して類似のまたは同一の様式で適用できるという了解の下で、図14に示された第1の層1401および第2の層1403について示される。
工程1005の後、図16に示されるように、方法は、折り畳み式基板201を第1の期間に亘り化学強化する工程を含む工程1007に進むことができる。ここに用いられているように、第1の期間は、折り畳み式基板201の少なくとも一部が、塩溶液1303に関して述べられた1種類以上のアルカリ金属(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)と接触しているときである。図16に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1007における化学強化する工程は、リチウム陽イオンおよび/またはナトリウム陽イオンを含む、折り畳み式基板201の少なくとも一部、第1の層1401、および/または第2の層1403を、上述した塩溶液1303と類似かまたは同一の塩溶液1603を収容する塩浴1601と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、塩溶液1603は、上述した塩溶液1303の温度について上述した範囲の内の1つ以上の範囲内の温度を有し得る。さらなる実施の形態において、塩溶液1603の温度は、塩溶液1303の温度と実質的に同一であり得る。いくつかの実施の形態において、工程1007における化学強化の第1の期間は、工程1003に関して塩溶液1303との接触時間について上述した範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。工程1007における第1の期間と、工程1003および/または工程1011におけるアルカリ金属(例えば、塩溶液)との接触時間との間の関係が、以下に述べられている。
工程1007の後、図17に示されるように、方法は、中央部分251を覆って配置された層を除去する工程を含む工程1009に進むことができる。いくつかの実施の形態において、層を除去する工程は、中央部分251の第1の中央表面区域209を覆って配置された第1の層1401を除去する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、層を除去する工程は、中央部分251の第2の中央表面区域213を覆って配置された第2の層1403を除去する工程をさらに含み得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第1の層1401および/または第2の層1403を除去する工程は、表面(例えば、第1の中央表面区域209、第2の中央表面区域213)に亘り方向1702に研削工具1701を動かす工程を含み得る。またさらなる実施の形態において、その工具を使用する工程は、掃引、削取り、研削、プッシング(pushing)などを含むことがある。さらなる実施の形態において、第1の層1401および/または第2の層1403は、表面(例えば、第1の中央表面区域209、第2の中央表面区域213)を溶剤で洗浄することによって、除去することができる。
いくつかの実施の形態において、工程1009の後、図18に示されるように、この方法は、折り畳み式基板201をさらに化学強化する工程を含む工程1011に進むことができる。ここに用いられているように、折り畳み式基板201をさらに化学強化する工程は、第2の期間に亘り得る。ここに用いられているように、第2の期間は、この方法において存在する場合、折り畳み式基板201の少なくとも一部が、塩溶液1303に関して述べられた1種類以上のアルカリ金属(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)と接触しているときの、工程1003および1013の合計時間であり得る。その結果、折り畳み式基板201が1種類以上のアルカリ金属(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)と接触しているときの工程1013における期間は、第2の期間以下であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201が1種類以上のアルカリ金属(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)と接触しているときの工程1013における期間は、工程1003に関して先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、第2の期間は、第1の期間より長くあり得る。さらなる実施の形態において、第1の期間の百分率としての第2の期間は、約103%以上、約110%以上、約120%以上、約135%以上、約200%以下、約175%以下、約160%以下、または約150%以下であり得る。さらなる実施の形態において、第1の期間の百分率としての第2の期間は、約103%から約200%、約103%から約175%、約110%から約175%、約110%から約160%、約120%から約160%、約120%から約150%、約135%から約150%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
図18に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1011における折り畳み式基板201をさらに化学強化する工程は、リチウム陽イオンおよび/またはナトリウム陽イオンを含む折り畳み式基板201の少なくとも一部を、工程1003および1007に関して先に述べたアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ金属含有化合物の内の1つ以上を含む塩溶液1803を収容する塩浴1801と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、塩溶液1803は、工程1003に関して先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内の温度を有し得る。工程1011の後、折り畳み式基板は、対応する圧縮応力領域に関して先に述べられた1つ以上の範囲内の圧縮深さおよび/または関連する層の深さを有する1つ以上の圧縮応力領域(例えば、第1の、第2の、第3の、第4の、第1の中央の、および/または第2の中央の圧縮応力領域)を有し得る。工程1011が省かれたいくつかの実施の形態(例えば、矢印1004または1006にしたがう)において、工程1009の後、折り畳み式基板は、対応する圧縮応力領域に関して先に述べられた1つ以上の範囲内の圧縮深さおよび/または関連する層の深さを有する1つ以上の圧縮応力領域(例えば、第1の、第2の、第3の、第4の、第1の中央の、および/または第2の中央の圧縮応力領域)を有し得る。さらなる実施の形態において、基板厚さで除算された、第1の層の深さ、第2の層の深さ、第3の層の深さ、または第4の層の深さの内の1つと、中央厚さで除算された、第1の中央の層の深さまたは第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、基板厚さで除算された、第1の圧縮深さ、第2の圧縮深さ、第3の圧縮深さ、または第4の圧縮深さの内の1つと、中央厚さで除算された、第1の中央圧縮深さまたは第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、カリウムの第1の平均濃度またはカリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、工程1011は、折り畳み式基板201を化学強化した後(例えば、工程1007および/または1011における化学強化の後)、折り畳み式基板201を化学的にエッチングする工程をさらに含み得る。いくつかの実施の形態において、下記に記載される工程1013は、折り畳み式基板201を化学強化した後(例えば、工程1007および/または1011における化学強化の後)であって、工程1013において折り畳み式装置を組み立てる前に、折り畳み式基板201を化学的にエッチングする工程をさらに含み得る。先に述べたように、エッチングする工程は、折り畳み式基板201を、エッチング浴中に収容されたエッチング液と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、第1の主面203および第1の中央表面区域209がエッチングされる。いくつかの実施の形態において、第2の主面205がエッチングされる。さらなる実施の形態において、第1の主面203、第1の中央表面区域209、第2の主面205、および/または第2の中央表面区域213がエッチングされる。化学的にエッチングする工程は、工程1011および/または1013において存在する場合、折り畳み式基板201を化学強化することにより残されることのある表面欠陥を除去するように設計することができる。実際に、化学強化する工程により、折り畳み式基板201の強度および/または光学的品質に影響し得る表面欠陥が生じることがある。工程1011および/または1013中にエッチングすることにより、化学強化中に生じた表面欠陥を除去することができる。いくつかの実施の形態において、そのようなエッチングは、約1nm以上、約5nm以上、約2μm以下、約1μm以下、約500nm以下、約100nm以下、約50nm以下、または約10nm以下の深さを有する層の一部を除去するように設計することができる。いくつかの実施の形態において、そのようなエッチングは、約1nmから約2μm、約1nmから約1μm、約5nmから約1μm、約5nmから約500nm、約5nmから約100nm、約5nmから約50nm、約5nmから約10nmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の深さを有する層の一部を除去するように設計することができる。そのようなエッチングは、折り畳み式基板201の厚さ、または化学強化中に達成される表面圧縮を実質的に変えることを避けるであろう。
工程1011の後、本開示の方法は、工程1013に進むことができ、この工程は、折り畳み式基板201を使用する折り畳み式装置を組み立てる工程を含む。図24および26に示されるように、工程1013は、第1の主面203の第1の表面区域223および第1の主面203の第3の表面区域233と接触するように接着剤層261を施す工程を含み得る。図から分かるように、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の表面区域223および第3の表面区域233と接触し得る。図24に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、接着剤の1つ以上の層を含み得る。例えば、接着剤層261を構成するその1つ以上の層の間に一体界面があり得、これにより、その1つ以上の層は、いくつかの実施の形態において、実質的に同じ屈折率を有し得るので、それらの層の間を光が行き来するときの光回折および/または光学的不連続を減少させる(例えば、なくす)ことができる。図24に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、凹部219をさらに充填することができる。図24に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の中央表面区域209と接触し得る。図26に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1013は、凹部219内に高分子系部分241を配置する工程をさらに含み得る。さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、第1の中央表面区域209と接触し得る第3の接触面245を含み得る。図26に示されたような、さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、接着剤層261の第2の接触面265と接触し得る第4の接触面247を含み得る。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、凹部は、例えば、電子デバイスおよび/または機械装置の空間を残すように完全には充填されないことがある。
図25および32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1013は、凹部219内に第2の液体2503を配置する工程を含み得る。次に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分を形成することができる。図25に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1013は、折り畳み式基板201が平らな形態にある間に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程をさらに含み得る。図32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1013は、折り畳み式基板201が曲げ形態にある間に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程をさらに含み得る。図32に示されたような、さらなる実施の形態において、工程1013において、折り畳み式基板201は、第1の主面203および第1の中央表面区域209が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。図33に示されたような、さらなる実施の形態において、工程1013において、折り畳み式基板201は、第2の主面205が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。
第2の液体2503を硬化させることにより、工程1013において高分子系部分241を形成することができる。図25および32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1013は、液体2503を凹部219中に配置する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置するために、導管(例えば、可撓管、マイクロピペット、または注射器)が使用されることがある。図25および32~33に示されたような、さらなる実施の形態において、第2の液体2503を容器2501から凹部219中に分配することによって、第2の液体2503が凹部219中に配置されることがある。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置することにより、凹部219が少なくとも部分的に(例えば、実質的に完全に)充填されることがある。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置することにより、第2の液体2503を第1の部分221と第2の部分231との間に配置することができる。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503は、高分子系部分の1種類以上の前駆体および溶媒を含むことがある。いくつかの実施の形態において、高分子系部分の前駆体は、制限なく、単量体、オリゴマー、促進剤、硬化剤、エポキシ、ポリウレタン(例えば、イソシアネート、エステル、グリコール)、メルカプトエステル、アクリレート、粒子(例えば、酸化銅、ベータ石英、タングステン酸塩、バナジウム酸塩、ピロリン酸塩、およびニッケルチタン合金の内の1つ以上)、および/または繊維の内の1つ以上を含み得る。いくつかの実施の形態において、その前駆体用の溶媒は、極性溶媒(例えば、水、アルコール、酢酸エステル、アセトン、ギ酸、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキソン、ニトロメタン、プロピレンカーボネート、ポリ(エーテルエーテルケトン))、および/または非極性溶媒(例えば、ペンタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン)を含むことがある。第2の液体2503を硬化させて、図26に示されるような、高分子系部分241を形成することができる。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、第2の液体2503を加熱する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、第2の液体2503に紫外線(UV)放射を照射する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、所定の時間(例えば、約30分から24時間、約1時間から約8時間)待つ工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、上述したような、負の熱膨張係数を有し得る。いくつかの実施の形態において、前駆体は、環状単量体(例えば、ノルボルネン、シクロペンテン)を含み得、ここで、前駆体を硬化させる工程は、第2の液体2503から高分子系部分241への体積の増加をもたらし得る開環メタセシス重合を含む。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を硬化させると、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に位置付けられた高分子系部分を形成することができる。
いくつかの実施の形態において、工程1013および/または工程1015の後に、折り畳み式基板を備えた折り畳み式装置は、折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、中立応力形態を構成し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内(例えば、約1%から約8%、約2%から約6%の範囲内)の高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさを有し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において上述した範囲の内の1つ以上の範囲内の角度を有し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201を曲げた結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201が曲げられている間に第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成した結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する際の体積の増加の結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、負の熱膨張係数を有する高分子系部分241の結果としての曲げ形態に対応し得る。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263上に、剥離ライナー(例えば、図2の剥離ライナー271を参照のこと)または表示装置(例えば、図3の表示装置307を参照のこと)が配置されることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面上にコーティング(例えば、図2のコーティング281を参照のこと)が配置されることがある。図10の流れ図の終わり1015で、折り畳み式装置は完成している。
いくつかの実施の形態において、本開示の実施の形態による折り畳み式装置を製造する方法は、上述したように、連続して、図10の流れ図の工程1001、1003、1005、1007、1009、1011、1013、および1015にしたがって進むことができる。図10に示されたような、いくつかの実施の形態において、矢印1002は、例えば、折り畳み式基板201が、工程1007の前に化学強化されない場合、工程1003を省いて、工程1001から続くことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1004は、例えば、折り畳み式基板201が、完成した折り畳み式基板の圧縮応力領域をすでに含む場合、工程1011を省いて、工程1009から工程1013に進むことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1006は、例えば、この方法により折り畳み式基板201(例えば、図5参照)が製造され、その折り畳み式基板201が、完成した折り畳み式基板の圧縮応力領域をすでに含む場合、工程1009から工程1015に進むことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1008は、例えば、この方法により折り畳み式基板201(例えば、図5参照)が製造される場合、工程1011から工程1015に進むことができる。いくつかの実施の形態において、この方法は、例えば、矢印1002および矢印1004または1006の内の一方に進み、追加の化学強化工程を省くことによって、工程1007における単一の化学強化工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、この方法は、例えば、矢印1002、もしくはそれぞれ矢印1004または1006の内の一方に進み、追加の化学強化を省くことによって、追加の化学強化工程を省くことによって、工程1007および工程1003または1011の一方を含む2つの化学強化工程を含み得る。上述した選択肢のいずれを組み合わせて、本開示の実施の形態による折り畳み式装置を製造してもよい。
ここで、図2~3および5~7に示された、折り畳み式装置101および/または301、試験用折り畳み式装置602、および/または折り畳み式基板201を製造する例示の実施の形態を、図12、18~26、および32~34、並びに図11の流れ図を参照して説明する。本開示の方法の第1の工程1101において、方法は、折り畳み式基板201を提供することで始めることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、基板を購入するか、他のやり方で得る、もしくは折り畳み式基板を成形することによって、提供されることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、ガラス系基板および/またはセラミック系基板から構成され得る。さらなる実施の形態において、ガラス系基板および/またはセラミック系基板は、様々なリボン成形過程、例えば、スロットドロー法、ダウンドロー法、フュージョンダウンドロー法、アップドロー法、圧搾ロール法、リドロー法またはフロート法によってそれらを成形することによって、提供することができる。さらなる実施の形態において、セラミック系基板は、ガラス系基板を加熱して、1種類以上のセラミック結晶を結晶化させることによって、提供することができる。折り畳み式基板201は、ある面に沿って延在し得る第2の主面205(図12参照)を有することがある。第2の主面205は、第1の主面203と反対にあり得る。図34に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、曲げることができる(例えば、曲げ形態を構成する)。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201は、折り畳み式基板201が約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲内(例えば、折り畳み式基板201の軟化点と、折り畳み式基板201の作業点との間の、折り畳み式基板201の作業範囲内)の粘度を有する間に、折り畳み式基板201を曲げ形態に曲げる結果として曲げ形態を構成することができる。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、第1の中央表面区域209を露出する、折り畳み式基板201の第1の主面203にある凹部219を含み得る。さらなる実施の形態において、凹部219は、第1の主面203をエッチングする、レーザアブレーションする、または機械加工することによって、形成されることがある。例えば、第1の主面203は、ダイヤモンド彫刻によって機械加工されて、ガラス系基板および/またはセラミック系基板に非常に精密なパターンを生成することがある。図12に示されるように、ダイヤモンド彫刻を使用して、折り畳み式基板201の第1の主面203に凹部219を作ることができ、ここで、ダイヤモンドチッププローブ1201は、コンピュータ数値制御(CNC)装置1203を使用して制御することができる。CNC装置による彫刻に、ダイヤモンド以外の材料を使用しても差し支えない。さらに、凹部を形成する他の方法に、リソグラフィー、エッチング、およびレーザアブレーションがある。例えば、エッチングは、第1の表面区域223と第3の表面区域233を覆ってマスクを配置する工程、折り畳み式基板201の第1の主面203をエッチング液に曝露して、凹部219を形成する工程、次いで、マスクを除去する工程を含み得る。第1の主面203に凹部219を形成すると、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に中央部分251を提供することができる。中央部分251は、第1の中央表面区域209を含み得、その場所で、第1の中央表面区域209と、第1の主面203が図12に示された平らな形態においてそれに沿って延在する第一面204aとの間に、凹部219を画成することができる。第1の中央表面区域209は、第1の部分221を第2の部分231に取り付けることができる。図2に示されるように、中央部分251は、第1の部分221を中央の主面211に取り付ける第1の移行部分253および第2の部分231を中央の主面211に取り付ける第2の移行部分255も含むことができる。いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の厚さは、中央の主面211から第1の部分221に連続して増加し得る。さらなる実施の形態において、第2の移行部分255の厚さは、中央の主面211から第2の部分231に連続して増加し得る。図12に示されるように、いくつかの実施の形態において、第1の中央表面区域209は、図から分かるように、平面であることがある、中央部分251の中央の主面211を含むことがあるが、非平面形態が、さらなる実施の形態において、設けられてもよい。さらに、中央の主面211は、図12に示されるように、第一面204aおよび/または第2の主面205に対して平行であり得る。
いくつかの実施の形態において、図12の装置には示されていないが、工程1101は、折り畳み式基板201の厚さを減少させる工程をさらに含み得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、機械加工(例えば、研削)によって減少させることができる。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、化学エッチングを使用して、減少させることができる。またさらなる実施の形態において、化学エッチングは、折り畳み式基板201を、エッチング浴内に収容されたエッチング液と接触させる工程を含み得る。またさらなる実施の形態において、エッチング液は、1種類以上の鉱酸(例えば、HCl、HF、H2SO4、HNO3)を含み得る。例えば、図29に示された折り畳み式基板201を参照して、折り畳み式基板201の厚さは、化学エッチングを使用して減少させることができ、この化学エッチングは、折り畳み式基板201を、1種類以上の鉱酸(例えば、HCl、HF、H2SO4、HNO3)を含む、エッチング浴2901内に収容されたエッチング液2903と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第1の主面203から層を除去して、図2~3および5~7に示された第1の主面203を構成し得る新たな第1の主面を露出させることによって、減少させることができる。それに加え、またはそれに代えて、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第2の主面205から層を除去して、図2~3および5~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることによって、減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、第2の主面205(例えば、第2の主面205の全体)は、第2の主面205がエッチングされず、先の図2~3および5~7に関して説明された第2の主面205として第2の主面205を提供できるように、随意的なマスク(例えば、図29におけるマスク2905)で覆われることがある。第2の主面205のエッチングを防ぐことは、いくつかの加工技術(例えば、アップドロー法またはダウンドロー法、例えば、オーバーフローまたはフュージョンによる)により存在することがある、第2の主面205の無垢な性質を保つために有益であろう。無垢な表面を維持すると、折り畳み式装置のユーザにより観察される、および/または触れられることのある折り畳み式装置の最表面を形成することのある第2の主面205にとって特に滑らかな表面が提示されるであろう。あるいは、折り畳み式基板201の厚さは、第2の主面205から層を除去して、例えば、先に述べたように、表面薄層を除去して、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の長さに亘りより一貫した光学的性質を有する中央層を露出させることによって、減少させることができる。いくつかの実施の形態において、その層は、第1の主面203から除去されて、図2~3および5~7に示された第1の主面203を含み得る新たな第1の主面を露出させることができ、その層は、第2の主面205から除去されて、図2~3および5~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることができる。第1の主面と第2の主面の両方から層を除去すると、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の下層の内側部分よりも一貫していない光学的性質を有するであろう折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)の外側層を除去することができる。その結果、折り畳み式基板201の長さと幅の全体に亘る全厚は、折り畳み式基板201(例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板)全体に亘り歪みがほとんどまたは全くない、一貫した光学性能を与えるより一貫した光学的性質を有するであろう。
いくつかの実施の形態において、第1の主面203から層を除去することは、凹部219の形成中に生じる表面欠陥を除去するのに有益であり得る。例えば、凹部219を生成するために第1の主面203を機械加工する(例えば、ダイヤモンドチッププローブで)と、折り畳む際に、折り畳み式基板201の破滅的破壊が生じることのある弱点を示し得る微小亀裂表面傷または他の欠陥が生じることがある。それゆえ、第1の主面203から層を除去することによって、凹部219の形成中に層に生成された表面欠陥が除去されることがあり、ここで、表面欠陥がより少ない新たな第1の主面203を提示することができる。より少ない表面欠陥しか存在しないので、折り畳み式基板を破損させずに、より小さい曲げ半径が達成されるであろう。例えば、リボンのある加工は、折り畳み式基板の中央部分よりも、折り畳み式基板の第1の主面および第2の主面で、ガラス系材料特性および/またはセラミック系材料特性の差を示すことがある。例えば、ダウンドロー法の最中に、主面でのガラス系材料および/またはセラミック系材料の性質は、中央部分と異なることがある。それゆえ、第1の部分221および第2の部分231で第1の主面203から層を除去することによって、これらの部分の新たな第1の主面203は、第1の中央表面区域209と同じ性質を有して、例えば、折り畳み式基板201がガラス系基板および/またはセラミック系基板から構成される場合、折り畳み式基板201の長さに亘り一貫した光学的性質を提供することができる。
工程1101の後、図19に示されるように、本開示の方法は、アルカリ金属イオンを含むペーストを第1の部分221および第2の部分231に施す工程を含む工程1103に進むことができる。図19に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1103は、供給源1901から、第1の部分221上に第1の塩ペースト1903を、第2の部分231上に第1の塩ペースト1905を配置する工程を含み得る。図示されたような、さらなる実施の形態において、第1の塩ペースト1903は、第1の部分221の第1の表面区域223に施すことができ、第1の塩ペースト1905は、第2の部分231の第3の表面区域233に施すことができる。さらなる実施の形態において、図示されていないが、第1の塩ペースト(例えば、第1の塩ペースト1903および/または1905)を、第1の部分221の第2の表面区域225および第2の部分231の第4の表面区域235に施すことができる。いくつかの実施の形態において、供給源1901は、導管(例えば、可撓管、マイクロピペット、または注射器)、噴射ノズル、または容器(例えば、ビーカー)を備えることがある。第1の塩ペースト1903は、第1の部分221および第2の部分231上に配置し、硬化させて、第1の塩堆積物2005、2007、2009、および/または2011を形成することができる。
ここに用いられているように、塩ペーストは、カリウムおよび/またはナトリウムを含有する。いくつかの実施の形態において、第1の塩ペースト1903および1905は、硝酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、および/またはリン酸ナトリウムの内の1つ以上を含み得る。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストは、硝酸カリウムおよびリン酸カリウムを含み得る。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストは、アルカリ土類金属(例えば、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属含有化合物)を実質的に含まないことがあり得る。ここに用いられているように、アルカリ土類金属には、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、およびラジウムがある。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストは、約1,000ppm以上、約5,000ppm以上、約10,000ppm以上、約25,000ppm以上、約500,000ppm以下、約200,000ppm以下、約100,000ppm以下、または約50,000ppm以下の、酸化物基準の濃度のカリウムおよび/またはナトリウムを含有し得る。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストは、約1,000ppmから約500,000ppm、約5,000ppmから約500,000ppm、約5,000ppmから約200,000ppm、約10,000ppmから約200,000ppm、約10,000ppmから約100,000ppm、約25,000ppmから約100,000ppm、約25,000ppmから約50,000ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の、酸化物基準の濃度のカリウムおよび/またはナトリウムを含有し得る。
いくつかの実施の形態において、第1の塩ペースト1903および1905は、有機結合剤または溶媒を含み得る。その有機結合剤は、セルロース、セルロース誘導体、疎水的に改質されたエチレンオキシドウレタン改質剤(HUER)、およびエチレンアクリル酸の内の1つ以上を含み得る。セルロース誘導体の例としては、エチルセルロース、メチルセルロース、およびAQUAZOL(登録商標)(ポリ(2-エチル-2-オキサジン))が挙げられる。溶媒としては、極性溶媒(例えば、水、アルコール、酢酸エステル、アセトン、ギ酸、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキソン、ニトロメタン、プロピレンカーボネート、ポリ(エーテルエーテルケトン))、および/または非極性溶媒(例えば、ペンタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン)が挙げられる。いくつかの実施の形態において、第1の塩ペーストは、その溶媒および/または有機結合剤を除去することによって、硬化させて、第1の塩堆積物2005、2007、2009、および/または2011を形成することができる。さらなる実施の形態において、溶媒および/または有機結合剤は、8時間以上に亘り室温(約20℃から約30℃)で第1の塩ペースト1903および1905を乾燥させることによって、除去することができる。さらなる実施の形態において、溶媒および/または有機結合剤は、約8分から約30分、または約8分から約20分、または約8分から約15分の範囲の期間に亘り、約100℃から約140℃または約100℃から約120℃の範囲の温度で第1の塩ペースト1903および1905を乾燥させることによって、除去することができる。
工程1103の後、図20に示されるように、本開示の方法は、アルカリ金属イオンを含むペーストを中央部分251に施す工程を含む工程1105に進むことができる。図20に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1105は、供給源2001から中央部分251の第1の中央表面区域209上に第2の塩ペースト2003を配置する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、図示されていないが、第2の塩ペースト(例えば、第2の塩ペースト2003)を中央部分251の第2の中央表面区域213に施すことができる。いくつかの実施の形態において、供給源2001は、供給源1901に関して先に記載された構造のいずれを有してもよい。第2の塩ペースト2003を中央部分251上に配置し、それを硬化させて、第2の塩堆積物2103、および/または2105を形成することができる。
いくつかの実施の形態において、第2の塩ペースト2003は、第1の塩ペースト1903および1905に関して先に述べられたカリウム含有化合物および/またはナトリウム含有化合物の内の1つ以上を含み得る。いくつかの実施の形態において、第2の塩ペースト2003は、第1の塩ペースト1903および1905に関して先に述べられたものを含む、有機結合剤または溶媒を含み得る。いくつかの実施の形態において、第2の塩ペーストは、例えば、室温(例えば、約8時間以上に亘り)、もしくはある期間(例えば、約8分から約30分、または約8分から約20分、または約8分から約15分の範囲内)に亘り高温(例えば、約100℃から約140℃または約100℃から約120℃の範囲内)で、第2の塩ペースト2003を乾燥させることにより、溶媒および/または有機結合剤を除去することによって、乾燥させて、第2の塩堆積物2103、および/または2105を形成することができる。
いくつかの実施の形態において、第2の塩ペーストは、第1の塩ペーストの対応する濃度より小さい、酸化物基準の濃度のカリウムおよび/またはナトリウムを含み得る。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストの対応する濃度の百分率としての、酸化物基準のカリウムおよび/またはナトリウムの濃度は、約10%以上、約20%以上、約25%以上、約80%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、または約30%以下であり得る。さらなる実施の形態において、第1の塩ペーストの対応する濃度の百分率としての、酸化物基準のカリウムおよび/またはナトリウムの濃度は、約10%から約80%、約10%から約60%、約20%から約60%、約20%から約50%、約25%から約50%、約25%から約40%、約25%から約30%の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、第2の塩ペーストは、1種類以上のアルカリ土類金属(例えば、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属含有化合物)を含み得る。さらなる実施の形態において、その第2の塩ペースト中の1種類以上のアルカリ土類金属は、カルシウム(例えば、カルシウムイオン、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸カルシウム)を含み得る。理論で束縛されることは意図していないが、塩ペースト中に1種類以上のアルカリ土類金属を提供することにより、例えば、塩ペースト中のアルカリ金属と競合する(これにより、折り畳み式基板中のイオンと、塩ペースト中のアルカリ金属イオンとの間の交換速度が低下する)ことによって、化学強化の程度を減少させることができる。理論で束縛されることは意図していないが、塩ペースト中の1種類以上のアルカリ土類金属としてカルシウムを提供することにより、カリウムイオンとカルシウムイオンとの間のイオン半径および質量の類似性のために、他のアルカリ土類金属よりも、カリウムとより効果的に競合することができる。さらなる実施の形態において、1種類以上のアルカリ土類金属(例えば、カルシウム)の濃度は、約10ppm以上、約50ppm以上、約100ppm以上、約200ppm以上、約400ppm以上、約10,000ppm以下、約5,000ppm以下、約2,000ppm以下、約1,000ppm以下、約750ppm以下、または約500ppm以下であり得る。さらなる実施の形態において、1種類以上のアルカリ土類金属(例えば、カルシウム)の濃度は、約10ppmから約10,000ppm、約10ppmから約5,000ppm、約50ppmから約5,000ppm、約50ppmから約2,000ppm、約100ppmから約2,000ppm、約100ppmから約1,000ppm、約200ppmから約1,000ppm、約200ppmから約750ppm、約400ppmから約750ppm、約400ppmから約500ppmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。
工程1105の後、図21に示されるように、本開示の方法は、折り畳み式基板201を加熱する工程を含む工程1007に進むことができる。図21に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、オーブン2101内に配置することができる。図21に示されたような、さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201は、複数の第1の塩堆積物2005、2007、2009、および/または2011、および1つ以上の第2の塩堆積物2103および/または2105を含み得る。図23に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1105において加熱されている(例えば、オーブン2301内で)折り畳み式基板201は、例えば、矢印1102にしたがい、工程1105を省いた場合、第1の塩堆積物2005、2007、2009、および/または2011を含み得るが、どのような第2の塩堆積物も含み得ない。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約300℃以上、約360℃以上、約400℃以上、約500℃以下、約460℃以下、または約400℃以下の温度で加熱することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約300℃から約500℃、約360℃から約500℃、約400℃から約500℃、約300℃から約460℃、約360℃から約460℃、約400℃から約460℃、約300℃から約400℃、約360℃から約400℃の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の温度で加熱することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分以上、約1時間以上、約3時間以上、約48時間以下、約24時間以下、または約8時間以下に亘り加熱することができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分から約48時間、約1時間から約48時間、約3時間から約48時間、約15分から約24時間、約1時間から約24時間、約3時間から約48時間、約3時間から約24時間、約3時間から約8時間の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の時間に亘り加熱することができる。図21および23に示されるように、折り畳み式基板201が加熱された後、折り畳み式基板201は、化学強化された第1の部分221、第2の部分231、および/または中央部分251を含むことがある。
工程1107の後、図22に示されるように、本開示の方法は、ペーストを除去する工程を含む工程1109に進むことができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、ペースト(例えば、第1の塩堆積物2009)を除去する工程は、表面(例えば、第3の表面区域233)に亘り方向2202に研削工具2201を動かす工程を含み得る。またさらなる実施の形態において、工具を使用する工程は、掃引、削取り、研削、プッシングを含むことがある。さらなる実施の形態において、ペースト(例えば、第1の塩堆積物2005、2007、2009、および/または2011、第2の塩堆積物2103および/または2105)は、表面(例えば、第1の表面区域223、第2の表面区域225、第3の表面区域233、第4の表面区域235、第1の中央表面区域209、第2の中央表面区域213)を溶媒で洗浄することによって、除去することができる。いくつかの実施の形態において、ペーストを除去する工程は、それぞれ、第1の表面区域223、第2の表面区域225、第3の表面区域233、および第4の表面区域235から、第1の塩堆積物2005、2007、2009、および2011を除去する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、ペーストを除去する工程は、それぞれ、第1の中央表面区域209および第2の中央表面区域213から、第2の塩堆積物2103および2105を除去する工程をさらに含み得る。
工程1109の後、本開示の方法は、折り畳み式基板201をさらに化学強化する工程を含む工程1111に進むことができる。図18に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1111において折り畳み式基板201をさらに化学強化する工程は、リチウム陽イオンおよび/またはナトリウム陽イオンを含む折り畳み式基板201の少なくとも一部を、工程1003に関して先に述べられたアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ金属含有化合物の内の1つ以上を含む塩溶液1803を収容する塩浴1801と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、塩溶液1803は、工程1003に関して先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内の温度を有し得る。工程1111の後、折り畳み式基板は、対応する圧縮応力領域に関して先に述べられた1つ以上の範囲内の圧縮深さおよび/または関連する層の深さを有する1つ以上の圧縮応力領域(例えば、第1の、第2の、第3の、第4の、第1の中央の、および/または第2の中央の圧縮応力領域)を含み得る。工程1111が省かれた(例えば、矢印1104または1106にしたがう)、いくつかの実施の形態において、工程1109の後に、折り畳み式基板は、対応する圧縮応力領域に関して先に述べられた1つ以上の範囲内の圧縮深さおよび/または関連する層の深さを有する1つ以上の圧縮応力領域(例えば、第1の、第2の、第3の、第4の、第1の中央の、および/または第2の中央の圧縮応力領域)を含み得る。さらなる実施の形態において、基板厚さで除算された、第1の層の深さ、第2の層の深さ、第3の層の深さ、または第4の層の深さの内の1つと、中央厚さで除算された、第1の中央の層の深さまたは第2の中央の層の深さとの間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、基板厚さで除算された、第1の圧縮深さ、第2の圧縮深さ、第3の圧縮深さ、または第4の圧縮深さの内の1つと、中央厚さで除算された、第1の中央圧縮深さまたは第2の中央圧縮深さとの間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。さらなる実施の形態において、カリウムの第1の平均濃度またはカリウムの第2の平均濃度と、カリウムの中央平均濃度との間の絶対差は、先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内であり得る。
いくつかの実施の形態において、工程1111は、折り畳み式基板201を化学強化した後(例えば、工程1107および/または1011における化学強化後)、折り畳み式基板201を化学的にエッチングする工程をさらに含み得る。いくつかの実施の形態において、下記に記載される工程1113は、折り畳み式基板201を化学強化した後(例えば、工程1107および/または1111における化学強化後)であって、折り畳み式装置を組み立てる前に、工程1113において折り畳み式基板201を化学的にエッチングする工程を含み得る。上述したように、エッチングは、折り畳み式基板201を、エッチング浴中に収容されたエッチング液(例えば、図29に示されたエッチング浴2901内に収容されたエッチング液2903)と接触させる工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、第1の主面203および第1の中央表面区域209がエッチングされる。いくつかの実施の形態において、第2の主面205がエッチングされる。さらなる実施の形態において、第1の主面203、第1の中央表面区域209、第2の主面205、および/または第2の中央表面区域213がエッチングされる。化学的にエッチングする工程は、工程1111および/または1113において存在する場合、折り畳み式基板201を化学強化することにより残されることのある表面欠陥を除去するように設計することができる。実際に、化学強化する工程により、折り畳み式基板201の強度および/または光学的品質に影響し得る表面欠陥が生じることがある。工程1111および/または1113中にエッチングすることにより、化学強化中に生じた表面欠陥を除去することができる。いくつかの実施の形態において、そのようなエッチングは、約1nm以上、約5nm以上、約2μm以下、約1μm以下、約500nm以下、約100nm以下、約50nm以下、または約10nm以下の深さを有する層の一部を除去するように設計することができる。いくつかの実施の形態において、そのようなエッチングは、約1nmから約2μm、約1nmから約1μm、約5nmから約1μm、約5nmから約500nm、約5nmから約100nm、約5nmから約50nm、約5nmから約10nmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の深さを有する層の一部を除去するように設計することができる。そのようなエッチングは、折り畳み式基板201の厚さ、または化学強化中に達成される表面圧縮を実質的に変えることを避けるであろう。
工程1111の後、本開示の方法は、工程1113に進むことができ、この工程は、折り畳み式基板201を使用する折り畳み式装置を組み立てる工程を含む。図24および26に示されるように、工程1113は、第1の主面203の第1の表面区域223および第1の主面203の第3の表面区域233と接触するように接着剤層261を施す工程を含み得る。図から分かるように、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の表面区域223および第3の表面区域233と接触し得る。図24に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、接着剤の1つ以上の層を含み得る。例えば、接着剤層261を構成するその1つ以上の層の間に一体界面があり得、これにより、その1つ以上の層は、いくつかの実施の形態において、実質的に同じ屈折率を有し得るので、それらの層の間を光が行き来するときの光回折および/または光学的不連続を減少させる(例えば、なくす)ことができる。図24に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤層261は、凹部219をさらに充填することができる。図24に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の中央表面区域209と接触し得る。図26に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1113は、凹部219内に高分子系部分241を配置する工程をさらに含み得る。さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、第1の中央表面区域209と接触し得る第3の接触面245を含み得る。図26に示されたような、さらなる実施の形態において、高分子系部分241は、接着剤層261の第2の接触面265と接触し得る第4の接触面247を含み得る。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、凹部は、例えば、電子デバイスおよび/または機械装置の空間を残すように完全には充填されないことがある。
図25および32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1113は、凹部219内に第2の液体2503を配置する工程を含み得る。次に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分を形成することができる。図25に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1113は、折り畳み式基板201が平らな形態にある間に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程をさらに含み得る。図32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1113は、折り畳み式基板201が曲げ形態にある間に、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程をさらに含み得る。図32に示されたような、さらなる実施の形態において、工程1113において、折り畳み式基板201は、第1の主面203および第1の中央表面区域209が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。図33に示されたような、さらなる実施の形態において、工程1113において、折り畳み式基板201は、第2の主面205が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。
第2の液体2503を硬化させることにより、工程1113において高分子系部分241を形成することができる。図25および32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程1113は、液体2503を凹部219中に配置する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置するために、導管(例えば、可撓管、マイクロピペット、または注射器)が使用されることがある。図25および32~33に示されたような、さらなる実施の形態において、第2の液体2503を容器2501から凹部219中に分配することによって、第2の液体2503が凹部219中に配置されることがある。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置することにより、凹部219が少なくとも部分的に(例えば、実質的に完全に)充填されることがある。図示されたような、いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を凹部219中に配置することにより、第2の液体2503を第1の部分221と第2の部分231との間に配置することができる。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503は、上述したような、高分子系部分の1種類以上の前駆体および溶媒を含むことがある。第2の液体2503を硬化させて、図26に示されるような、高分子系部分241を形成することができる。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、第2の液体2503を加熱する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、第2の液体2503に紫外線(UV)放射を照射する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する工程は、所定の時間(例えば、約30分から24時間、約1時間から約8時間)待つ工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、高分子系部分241は、上述したような、負の熱膨張係数を有し得る。いくつかの実施の形態において、前駆体は、環状単量体(例えば、ノルボルネン、シクロペンテン)を含み得、ここで、前駆体を硬化させる工程は、第2の液体2503から高分子系部分241への体積の増加をもたらし得る開環メタセシス重合を含む。いくつかの実施の形態において、第2の液体2503を硬化させると、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に配置された高分子系部分を形成することができる。
いくつかの実施の形態において、工程1113および/または工程1115の後に、折り畳み式基板を備えた折り畳み式装置は、折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、中立応力形態を構成し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内(例えば、約1%から約8%、約2%から約6%の範囲内)の高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさを有し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において、上述した範囲の内の1つ以上の範囲内の角度を有し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201を曲げた結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201が曲げられている間に第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成した結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、第2の液体2503を硬化させて、高分子系部分241を形成する際の体積の増加の結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、負の熱膨張係数を有する高分子系部分241の結果としての曲げ形態に対応し得る。
いくつかの実施の形態において、接着剤層261の第1の接触面263上に、剥離ライナー(例えば、図2の剥離ライナー271を参照のこと)または表示装置(例えば、図3の表示装置307を参照のこと)が配置されることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面上にコーティング(例えば、図2のコーティング281を参照のこと)が配置されることがある。図10の流れ図の終わり1015で、折り畳み式装置は完成している。図11の流れ図の終わり1115で、折り畳み式装置は完成している。
いくつかの実施の形態において、本開示の実施の形態による折り畳み式装置を製造する方法は、上述したように、連続して、図11の流れ図の工程1101、1103、1105、1107、1109、1111、1113、および1115にしたがって進むことができる。図11に示されたような、いくつかの実施の形態において、矢印1102は、例えば、工程1111における化学強化を含む方法において、工程1107において、折り畳み式基板201の少なくとも第1の部分221が、加熱により化学強化されるべきであるが、中央部分はそうではない場合、工程1105を省いて、工程1103から続くことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1104は、例えば、折り畳み式基板201が、完成した折り畳み式基板の圧縮応力領域をすでに含む場合、工程1111を省いて、工程1109から工程1113に進むことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1106は、例えば、この方法により折り畳み式基板201(例えば、図5参照)が製造され、その折り畳み式基板201が、完成した折り畳み式基板の圧縮応力領域をすでに含む場合、工程1109から工程1115に進むことができる。いくつかの実施の形態において、矢印1108は、例えば、この方法により折り畳み式基板201(例えば、図5参照)が製造される場合、工程1111から工程1115に進むことができる。いくつかの実施の形態において、この方法は、例えば、矢印1104または1106の一方に進み、追加の化学強化工程1111を省くことによって、工程1107における加熱による単一の化学強化工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、この方法は、工程1107および工程1113における加熱を含む2つの化学強化工程を含み得る。上述した選択肢のいずれを組み合わせて、本開示の実施の形態による折り畳み式装置を製造してもよい。
ここで、図2~3および6~7に示された、折り畳み式装置101および/または301、試験用折り畳み式装置602、および/または折り畳み式基板201を製造する例示の実施の形態を、図28~37および図27の流れ図を参照して、説明する。図28に示されたような、本開示の方法の第1の工程2701は、折り畳み式基板201を提供することで始まる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、折り畳み式基板を購入するか、他のやり方で得る、もしくは折り畳み式基板を成形することによって、提供されることがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板、例えば、ガラス系基板および/またはセラミック系基板は、様々なリボン成形過程、例えば、スロットドロー法、ダウンドロー法、フュージョンダウンドロー法、アップドロー法、圧搾ロール法、リドロー法またはフロート法によってそれらを成形することによって、提供することができる。折り畳み式基板201は、第一面204aに沿って延在し得る第1の主面203を有することがある。第1の主面203は、第2の主面205と反対にあり得る。図34に示されたような、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、曲げることができる(例えば、曲げ形態を構成する)。さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201は、折り畳み式基板201が約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲内(例えば、折り畳み式基板201の軟化点と、折り畳み式基板201の作業点との間の、折り畳み式基板201の作業範囲内)の粘度を有する間に、折り畳み式基板201を曲げ形態に曲げる結果として曲げ形態を構成することができる。
工程2701の後、図28に示されるように、この方法は、必要に応じて、折り畳み式基板201の第1の主面203に凹部219を形成する工程を含む工程2703に進むことができる。図28に示されるように、凹部219は、第1の主面203をエッチングする、レーザアブレーションする、または機械加工することによって、形成されることがある。例えば、第1の主面203は、ダイヤモンド彫刻によって機械加工されて、ガラス系基板および/またはセラミック系基板に非常に精密なパターンを生成することがある。図28に示されるように、ダイヤモンド彫刻を使用して、折り畳み式基板201の第1の主面203に凹部219を作ることができ、ここで、ダイヤモンドチッププローブ1201は、コンピュータ数値制御(CNC)装置1203を使用して制御することができる。CNC装置による彫刻に、ダイヤモンド以外の材料を使用しても差し支えない。さらに、凹部を形成する他の方法に、リソグラフィー、エッチング、およびレーザアブレーションがある。第1の主面203に凹部219を形成すると、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に中央部分251を提供することができる。中央部分251は、第1の中央表面区域209を含み得、その場所で、第1の中央表面区域209と、第1の主面203がそれに沿って延在する第一面204aとの間に、凹部219を画成することができる。中央部分251は、第1の部分221を中央の主面211に取り付ける第1の移行部分253および第2の部分231を中央の主面211に取り付ける第2の移行部分255も含むことができる。いくつかの実施の形態において、第1の移行部分253の厚さは、中央の主面211から第1の部分221に連続して増加し得る。さらなる実施の形態において、第2の移行部分255の厚さは、中央の主面211から第2の部分231に連続して増加し得る。図28に示されるように、いくつかの実施の形態において、第1の中央表面区域209は、図から分かるように、平面であることがある、中央部分251の中央の主面211を含むことがあるが、さらなる実施の形態において、非平面形態が設けられてもよい。さらに、中央の主面211は、図28に示されるように、第一面204aおよび/または第2の主面205に対して平行であり得る。
工程2703の後、図29に示されるように、前記方法は、必要に応じて、折り畳み式基板201の厚さを減少させる工程を含む工程2750に進むことができる。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、折り畳み式基板201の厚さは、機械加工(例えば、研削)によって減少させることができる。図29に示されたような、さらなる実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、化学エッチングを使用して減少させることができる。図示されたような、いくつかの実施の形態において、化学エッチングは、折り畳み式基板201を、エッチング浴2901内に収容されたエッチング液2903と接触させる工程を含み得る。さらなる実施の形態において、エッチング液2903は、1種類以上の鉱酸(例えば、HCl、HF、H2SO4、HNO3)を含み得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第1の主面203から層を除去して、図2~3および6~7に示された第1の主面203を構成し得る新たな第1の主面を露出させることによって、減少させることができる。それに加え、またはそれに代えて、折り畳み式基板201の厚さは、折り畳み式基板201の第2の主面205から層を除去して、図2~3および6~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることによって、減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、第1の主面203から層を除去することは、凹部219の形成中に生じる表面欠陥を除去するのに有益であり得る。例えば、凹部219を生成するために第1の主面203を機械加工する(例えば、ダイヤモンドチッププローブで)と、折り畳む際に、折り畳み式基板201の破滅的破壊が生じることのある弱点を示し得る微小亀裂表面傷または他の欠陥が生じることがある。それゆえ、第1の主面203から層を除去することによって、凹部219の形成中に層に生成された表面欠陥が除去されることがあり、ここで、表面欠陥がより少ない新たな第1の主面203を提示することができる。より少ない表面欠陥しか存在しないので、折り畳み式基板を破損させずに、より小さい曲げ半径が達成されるであろう。さらに、折り畳み式基板のある加工は、折り畳み式基板の中央部分よりも、折り畳み式基板の第1と第2の主面で、材料特性の差を示すことがある。例えば、ダウンドロー法の最中に、折り畳み式基板の主面での折り畳み式基板の性質は、折り畳み式基板の中央部分と異なることがある。それゆえ、第1の部分221および第2の部分231で第1の主面203から層を除去することによって、これらの部分の新たな第1の主面203は、第1の中央表面区域209を形成する折り畳み式材料と同じ性質を有して、折り畳み式基板の長さに亘り一貫した光学的性質を提供することができる。
いくつかの実施の形態において、第2の主面205(例えば、第2の主面205の全体)は、第2の主面205がエッチングされず、先の図2~3および6~7に関して説明された第2の主面205として第2の主面205を提供できるように、随意的なマスク2905で覆われることがある。第2の主面205のエッチングを防ぐことは、いくつかの加工技術(例えば、アップドロー法またはダウンドロー法)により存在することがある、第2の主面205の無垢な性質を保つために有益であろう。無垢な表面を維持すると、折り畳み式装置のユーザにより観察される、および/または触れられることのある折り畳み式装置の最表面を形成することのある第2の主面205にとって特に滑らかな表面が提示されるであろう。あるいは、折り畳み式基板201の厚さは、第2の主面205から層を除去して、例えば、先に述べたように、表面薄層を除去して、折り畳み式基板の長さに亘りより一貫した光学的性質を有する中央層を露出させることによって、減少させることができる。それゆえ、いくつかの実施の形態において、その層は、第2の主面205から除去されて、図2~3および6~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることができる。
いくつかの実施の形態において、その層は、第1の主面203から除去されて、図2~3および6~7に示された第1の主面203を含み得る新たな第1の主面を露出させることができ、その層は、第2の主面205から除去されて、図2~3および6~7に示された第2の主面205を含み得る新たな第2の主面を露出させることができる。第1と第2の主面の両方から層を除去すると、折り畳み式基板の下層の内側部分よりも一貫していない光学的性質を有するであろう折り畳み式基板の外側層を除去することができる。その結果、折り畳み式基板の長さと幅の全体に亘る全厚は、折り畳み式基板全体に亘り歪みがほとんどまたは全くない、一貫した光学性能を与えるより一貫した光学的性質を有するであろう。
図29に示されるように、工程2705は、図2~3および6~7に示された折り畳み式基板201を製造することができ、ここで、図8の折り畳み式基板201の凹部219が、折り畳み式基板201の凹部219に発展する。さらに、折り畳み式基板201の中央部分251は、先に記載された、中央部分251、第1の移行部分253,および第2の移行部分255を含み得る、図2~3および6~7の中央部分251に発展することができる。またさらに、折り畳み式基板201の第1の部分221および第2の部分231は、先に記載された折り畳み式基板201の対応する第1の部分221および第2の部分231に発展することができる。
工程2705の後、図30にさらに示されるように、この方法は、折り畳み式基板201を化学強化する工程を含む工程2707に進むことができる。図30に示されたような、いくつかの実施の形態において、化学強化は、折り畳み式基板201の少なくとも一部を、塩浴1301中に収容された塩溶液1303中に浸すことによって行われることがある。さらなる実施の形態において、塩溶液1303は、塩溶液1303に関して先に述べられた組成物のいずれを含有しても差し支えない、および/または塩溶液1303の温度について先に説明された範囲のいずれかに入る温度であっても差し支えない。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分以上、約1時間以上、約3時間以上、約48時間以下、約24時間以下、または約8時間以下に亘り、塩溶液1303と接触させることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201は、約15分から約48時間、約1時間から約48時間、約3時間から約48時間、約15分から約24時間、約1時間から約24時間、約3時間から約48時間、約3時間から約24時間、約3時間から8時間の範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内の時間に亘り塩溶液1303と接触させられ得る。
折り畳み式基板201を化学強化する工程は、第1の中央表面区域209を化学強化する工程、第1の主面203の第1の部分221の第1の表面区域223を化学強化する工程、第1の主面203の第2の部分231の第3の表面区域233を化学強化する工程、および折り畳み式基板201の第2の主面205を化学強化する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、化学強化する工程は、第1の部分221を第1の主面203の第1の表面区域223から第1の圧縮深さまで化学強化する工程、第2の部分231を第1の主面203の第3の表面区域233から第3の圧縮深さまで化学強化する工程、および中央部分251を第1の中央表面区域209から第1の中央圧縮深さまで化学強化する工程を含み得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201の第2の主面205を化学強化する工程は、第2の主面205の第1の部分221の第2の表面区域225を化学強化する工程、第2の主面205の第2の部分231の第4の表面区域235を化学強化する工程、および第2の主面205の中央部分251の第2の中央表面区域213を化学強化する工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、第2の主面205を化学強化する工程は、第1の部分221を第2の主面205の第2の表面区域225から第2の圧縮深さまで化学強化する工程、第2の部分231を第2の主面205の第4の表面区域235から第4の圧縮深さまで化学強化する工程、および中央部分251を第2の主面205の第2の中央表面区域213から第2の中央圧縮深さまで化学強化する工程を含み得る。
工程2707の後、図31にさらに示されるように、この方法は、必要に応じて、折り畳み式基板を化学的にエッチングする工程を含む工程2709に進むことができる。工程2703および図29に関して先に述べられたように、エッチングは、折り畳み式基板201を、エッチング浴2901内に収容されたエッチング液2903と接触させる工程を含み得る。エッチング液2903は、エッチング液2903に関して先に述べられた化合物のいずれを含んでも差し支えない。いくつかの実施の形態において、第1の主面203および第1の中央表面区域209がエッチングされる。いくつかの実施の形態において、第2の主面205がエッチングされる。さらなる実施の形態において、第1の主面203、第1の中央表面区域209、および第2の主面205がエッチングされる。化学的にエッチングする工程2709は、実施される場合、折り畳み式基板201を化学強化する工程2707により残されることのある表面欠陥を除去するように設計することができる。実際に、化学強化する工程2707により、折り畳み式基板の強度および/または光学的品質に影響し得る表面欠陥が生じることがある。化学強化する工程2709中にエッチングすることにより、化学強化の工程2707中に生じた表面欠陥を除去することができる。工程2709中のそのようなエッチングは、層の5~10ナノメートル未満を除去し、それによって、折り畳み式基板の厚さまたは化学強化する工程2707中に達成された表面圧縮を実質的に変えないように設計することができる。
工程2709の後、図32~37に示されるように、本開示の方法は、工程2711に進むことができ、この工程は、接着剤層261(例えば、第2の接着剤層3503)を施して、第1の主面203の第1の表面区域223、第1の主面203の第3の表面区域233、および中央部分251の第1の中央表面区域209を接着剤層261(例えば、第1の接着剤層3501)と接触させて、凹部219を充填する工程を含む。いくつかの実施の形態において、図示されていないが、その凹部は、例えば、電子デバイスおよび/または機械装置の空間を残すように完全には充填されないことがある。
図35に示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤の1つ以上の層3501を凹部219内に配置して、凹部219を充填することができる。接着剤層261の第2の接触面265の中央部分は、中央部分251の第1の中央表面区域209と接触し得る。それに加え、図35に示されるように、接着剤層261の第2の接着剤層3503を折り畳み式基板201上に配置することができる。第2の接着剤層3503の第1の表面区域は、第1の主面203の第1の表面区域223と接触することができ、第2の接着剤層3503の第2の表面区域は、第1の主面203の第3の表面区域233と接触することができる。さらに、第2の接着剤層3503の第3の表面区域は、凹部219を充填する1つ以上の層3501の外面と接触して、それらの間に一体界面を提供することができる。1つ以上のの層3501と第2の接着剤層3503との間の一体界面のために、1つ以上の層3501および第2の接着剤層3503は、いくつかの実施の形態において、実質的に同じ屈折率を有し得るので、光がそれらの層を行き来するときに、光回折を避けることができる。実質的に同じ屈折率を有する1つ以上の層3501および第2の接着剤層3503を設けることにより、1つ以上の層3501と第2の接着剤層3503との間の界面の近傍で折り畳み式装置にそうしなければ存在するかもしれない光学的不連続を避けることができる。このように、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の中央表面区域209と接触しつつ、第1の主面203の第1の表面区域223および第1の主面203の第3の表面区域233とも接触することができる。図35に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤の第2の接着剤層3503は、平面であり得、いくつかの実施の形態において、第1の表面区域223および/または第3の表面区域233と平行であり得る第2の接触面を含み得る。他の実施の形態において、接着剤の層全体が、液体材料の施用(当該技術分野に公知の任意の適切な方法による)と、その後の随意的な硬化によって、形成されることがある。
図32~33および36に示されるような、いくつかの実施の形態において、工程2711は、凹部219中に接着剤液体3203を配置する工程を含み得る。次に、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成することができる。図36に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程2711は、折り畳み式基板201が平らな形態にある間に、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の一部(例えば、図35および37の第1の接着剤層3501)を形成する工程をさらに含み得る。図32~33に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程2711は、折り畳み式基板201が曲げ形態にある間に、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成する工程をさらに含み得る。図32に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程2711において、折り畳み式基板201は、第1の主面203および第1の中央表面区域209が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。図33に示されたような、さらなる実施の形態において、工程2711において、折り畳み式基板201は、第2の主面205が曲げの外側にあるように、曲げ形態にあり得る。
接着剤液体3203を硬化させることにより、工程2711において接着剤層261の少なくとも一部を形成することができる。図32~33および36に示されたような、いくつかの実施の形態において、工程2711は、接着剤液体3203を凹部219中に配置する工程を含み得る。さらなる実施の形態において、接着剤液体3203を凹部219中に配置するために、導管(例えば、可撓管、マイクロピペット、または注射器)が使用されることがある。図32~33および36に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤液体3203を容器3201から凹部219中に分配することによって、接着剤液体3203が凹部219中に配置されることがある。いくつかの実施の形態において、接着剤液体3203を凹部219中に配置することにより、凹部219が少なくとも部分的に(例えば、実質的に完全に)充填されることがある。図示されたような、いくつかの実施の形態において、接着剤液体3203を凹部219中に配置することにより、接着剤液体3203を第1の部分221と第2の部分231との間に配置することができる。いくつかの実施の形態において、接着剤液体3203は、接着剤層の1種類以上の前駆体および溶媒を含むことがある。いくつかの実施の形態において、接着剤層の前駆体は、制限なく、単量体、オリゴマー、促進剤、硬化剤、エポキシ、ポリウレタン(例えば、イソシアネート、エステル、グリコール)、メルカプトエステル、アクリレート、シリコーン、粒子(例えば、酸化銅、ベータ石英、タングステン酸塩、バナジウム酸塩、ピロリン酸塩、およびニッケルチタン合金の内の1つ以上)、および/または繊維の内の1つ以上を含み得る。いくつかの実施の形態において、その前駆体用の溶媒は、極性溶媒(例えば、水、アルコール、酢酸エステル、アセトン、ギ酸、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキソン、ニトロメタン、プロピレンカーボネート、ポリ(エーテルエーテルケトン))、および/または非極性溶媒(例えば、ペンタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン)を含むことがある。接着剤液体3203を硬化させて、図35および37に示されるような、接着剤層261の少なくとも一部(例えば、第1の接着剤層3501)を形成することができる。さらなる実施の形態において、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成する工程は、接着剤液体3203を加熱する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成する工程は、接着剤液体3203に紫外線(UV)放射を照射する工程を含むことがある。さらなる実施の形態において、接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成する工程は、所定の時間(例えば、約30分から24時間、約1時間から約8時間)待つ工程を含み得る。いくつかの実施の形態において、凹部219中に位置付けられた接着剤層261の少なくとも一部は、上述したような高分子系部分241の性質に類似の、負の熱膨張係数を有し得る。いくつかの実施の形態において、前駆体は、環状単量体(例えば、ノルボルネン、シクロペンテン)を含み得、ここで、前駆体を硬化させる工程は、接着剤液体3203から接着剤層261の少なくとも一部への体積の増加をもたらし得る開環メタセシス重合を含む。いくつかの実施の形態において、接着剤液体3203を硬化させると、折り畳み式基板201の第1の部分221と第2の部分231との間に位置付けられた(例えば、凹部219中に位置付けられたおよび/またはそれを充填する)接着剤層261の少なくとも一部を形成することができる。
いくつかの実施の形態において、工程2711または工程2713の後に、折り畳み式基板を備えた折り畳み式装置は、折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、中立応力形態を構成し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において先に述べられた範囲の内の1つ以上の範囲内(例えば、約1%から約8%、約2%から約6%の範囲内)の高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさを有し得る。さらなる実施の形態において、折り畳み式装置は、中立応力形態において上述した範囲の内の1つ以上の範囲内の角度を有し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201を曲げた結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、折り畳み式基板201が曲げられている間に接着剤液体3203を硬化させて、接着剤層261の少なくとも一部を形成した結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、接着剤液体3203を硬化させて、凹部219内に位置する接着剤層261の少なくとも一部を形成する際の体積の増加の結果としての曲げ形態に対応し得る。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、負の熱膨張係数を有する接着剤層261の結果としての曲げ形態に対応し得る。
図37に示されるように、接着剤層261の第2の接着剤層3503が、折り畳み式基板201および高分子系部分241または第1の接着剤層3501(図35参照)上に配置されることがある。いくつかの実施の形態において、第2の接着剤層3503の第2の表面区域は、第1の主面203の第1の表面区域223および高分子系部分241の第3の接触面245に接触することができるか、または第2の接着剤層3503(図35参照)の第2の表面区域は、第1の主面203の第3の表面区域233と接触することができる。さらに、第2の接着剤層3503の第3の表面区域は、高分子系部分241の第4の接触面247または第1の接着剤層3501(図35参照)の外面と接触して、それらの間に一体界面を提供することができる。高分子系部分241または第1の接着剤層3501と、第2の接着剤層3503との間の一体界面のために、高分子系部分241または第1の接着剤層3501および第2の接着剤層3503は、いくつかの実施の形態において、実質的に同じ屈折率を有し得るので、光がそれらの層を行き来するときに、光回折を避けることができる。実質的に同じ屈折率を有する高分子系部分241または第1の接着剤層3501および第2の接着剤層3503を設けることにより、高分子系部分241または第1の接着剤層3501と第2の接着剤層3503との間の界面の近傍で折り畳み式装置にそうしなければ存在するかもしれない光学的不連続を避けることができる。このように、図35に示されるように、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の中央表面区域209と接触しつつ、第1の主面203の第1の表面区域223および第1の主面203の第3の表面区域233とも接触することができる。図35に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤の第2の接着剤層3503は、平面であり得、いくつかの実施の形態において、第1の表面区域223および/または第3の表面区域233と平行であり得る第1の接触面263を含み得る。このように、図37に示されるように、高分子系部分241の第3の接触面245は第1の中央表面区域209と接触し得、一方で、接着剤層261の第2の接触面265は、第1の主面203の第1の表面区域223および第1の主面203の第3の表面区域233と接触し得る。図37に示されたような、さらなる実施の形態において、接着剤の第2の接着剤層3503は、平面であり得、いくつかの実施の形態において、第1の表面区域223および/または第3の表面区域233と平行であり得る第1の接触面263を含み得る。接着剤層261の第2の接触面265上に、剥離ライナー(例えば、図2の剥離ライナー271を参照のこと)または表示装置(例えば、図3の表示装置307を参照のこと)が配置されることがある。図27の流れ図の終わり2713で、折り畳み式装置は完成している。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を製造する方法は、先に開示された順序で、先に開示された工程(例えば、2701、2703、2705、2707、2709、2711、2713)を含み得る。図27に示されたような、いくつかの実施の形態において、矢印2702、2704、および2706は、連続して続けられることがあり、ここで、提供された折り畳み式基板201(工程2701)は、凹部219が折り畳み式基板201の第1の主面203に形成される(工程2703)前にエッチングされて、折り畳み式基板201の厚さを減少させ(工程2705)、折り畳み式基板201は、化学強化される(例えば、イオン交換、工程2707)。いくつかの実施の形態において、例えば、提供された折り畳み式基板201が、基板厚さ222と実質的に等しい厚さを有する場合、折り畳み式基板の厚さを減少させるための折り畳み式基板201をエッチングする工程を抜かすために、矢印2706に従うことがある。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板201を化学強化した後に、折り畳み式基板201をエッチングする工程を抜かすために、矢印2708に従うことがある。いくつかの実施の形態において、その方法は、凹部219を備えた折り畳み式基板201を購入か、または他のやり方で得る工程、および、次に、折り畳み式基板201を化学強化する工程を含む工程2707から前に進む工程を含み得る。上述した選択肢のいずれを組み合わせて、本開示の実施の形態による折り畳み式装置を製造してもよい。
以下の実施例により、様々な実施の形態をさらに明確にする。実施例A~XおよびDD~HHの全ては、ガラス系基板(公称で、69.1モル%のSiO2、10.2モル%のAl2O3、15.1モル%のNa2O、0.01モル%のK2O、5.5モル%のMgO、0.09モル%のSnO2の組成1を有する)から構成される。特に明記のない限り、化学強化された実施例A~Xは、380℃で、100%の溶融KNO3を含む浴中で化学強化された。より小さい有効最小曲げ半径値は、増加した可撓性(例えば、可屈曲性)と関連付けられる。より高いペン落下高さは、向上した耐衝撃性およびより良好な穿刺抵抗と関連付けられる。実施例A~Eは、表1~3を参照して説明されている。実施例F~Jは、表4~6を参照して説明されている。実施例K~Xは、表7~8を参照して説明されている。実施例DD~HHは、表9を参照して説明されている。
シミュレーションにより2mmの有効曲げ半径を達成した実施例A~Eに関連する最大曲げ応力および最大曲げ力が、表1に報告されている。シミュレーションにより4mmの有効曲げ半径を達成した実施例A~Eに関連する最大曲げ応力およびより低い最大曲げ力が、表2に報告されている。より低い最大曲げ応力および最大曲げ力は、より良好な曲げ特性に関連付けられる。ペン落下試験の実験結果は、実施例A、D、およびEに関して、第1の厚さを有する領域で得られた。実施例BおよびCに予測されるペン落下高さは、上記実験結果に基づく。実施例A~Eに関するペン落下高さは、表3に報告されている。実施例A~Eは、化学強化されていない。
実施例Aは、ガラス系基板の長さと幅に亘り35μmの均一な厚さを有するガラス系基板から構成されている。実施例Bは、本開示の実施の形態によるガラス系基板から構成されている。実施例Bは、第1の部分と第2の部分において70μmの第1の厚さを有する。実施例Bは、中央部分において35μmの第2の厚さを有する。実施例Cは、本開示の実施の形態によるガラス系基板から構成されている。実施例Cは、第1の部分と第2の部分において105μmの第1の厚さを有する。実施例Bは、中央部分において35μmの第2の厚さを有する。実施例Dは、ガラス系基板の長さと幅に亘り70μmの均一な厚さを有するガラス系基板から構成されている。実施例Eは、ガラス系基板の長さと幅に亘り100μmの均一な厚さを有するガラス系基板から構成されている。シミュレーションにより、実施例Eが2mmの有効曲げ半径を達成した場合、最大曲げ応力は2292MPaであり、最大曲げ力は117.3Nであることが示される。シミュレーションにより、実施例Eが4mmの有効曲げ半径を達成した場合、最大曲げ応力は1132MPaであり、最大曲げ力は28.6Nであることが示される。
実施例Bおよび実施例Cは、2mmの有効曲げ半径および4mmの有効曲げ半径の両方について、実質的に同じ曲げ特性(例えば、最大曲げ応力および最大曲げ力)を達成する。さらに、実施例Bおよび実施例Cは、2mmの有効曲げ半径および4mmの有効曲げ半径の両方について、実施例Aと実質的に同じ曲げ特性(例えば、1%以内の最大曲げ応力、10%以内の最大曲げ力)を達成する。実施例Bおよび実施例Cの最大曲げ応力は、2mmの有効曲げ半径について、3MPa(0.4%)だけ実施例Aより小さい。実施例Bおよび実施例Cの最大曲げ応力は、4mmの有効曲げ半径について、1MPa(0.2%)だけ実施例Aより小さい。実施例Bおよび実施例Cの最大曲げ力は、2mmの有効曲げ半径について、0.2N(4%)だけ実施例Aより大きい。実施例Bおよび実施例Cの最大曲げ力は、4mmの有効曲げ半径について、0.1N(8%)だけ実施例Aより大きい。これらの結果は、実施例Bに対して実施例Cの第1の厚さが大きいことは、曲げ特性に実質的に影響しないことを示す。それゆえ、衝突性能(例えば、表3に報告されたペン落下)は、曲げ特性を実質的に低下させずに、第1の厚さを増加させることによって、改善できる。
対照的に、実施例Dの曲げ特性は、2mmおよび4mmの有効曲げ半径について、実施例Aよりも相当悪い(例えば、100%超大きい最大曲げ応力、700%超大きい最大曲げ力)。実施例Dの最大曲げ応力は、2mmの有効曲げ半径について、900MPa超(116%)も実施例Aより大きい。実施例Dの最大曲げ力は、2mmの有効曲げ半径について、40N超(895%)も実施例Aより大きい。実施例Dの最大曲げ応力は、4mmの有効曲げ半径について、390MPa超(101%)も実施例Aより大きい。実施例Dの最大曲げ力は、4mmの有効曲げ半径について、8N超(708%)み実施例Aより大きい。
さらに、実施例Eの曲げ特性は、2mmおよび4mmの有効曲げ半径について、実施例Aよりも相当悪い(例えば、150%超大きい最大曲げ応力、2000%超大きい最大曲げ力)。実施例Eの最大曲げ応力は、2mmの有効曲げ半径について、1500MPa超(190%)も実施例Aより大きい。実施例Eの最大曲げ力は、2mmの有効曲げ半径について、110N超(2293%)も実施例Aより大きい。実施例Eの最大曲げ応力は、4mmの有効曲げ半径について、700MPa超(188%)も実施例Aより大きい。実施例Eの最大曲げ力は、4mmの有効曲げ半径について、27N超(2283%)も実施例Aより大きい。
実施例DおよびEは、第2の厚さを変えることは、対応するガラス系基板および/または折り畳み式装置の曲げ性能に実質的に影響を与え(例えば、損ない)得ることを示す。具体的に、実施例Eは、曲げ性能は、第2の厚さの変化とともに非線形的に劣化する(例えば、曲げ性能は、第2の厚さがより大きい量だけ増加するにつれて、より著しく劣化する)ことを示す。
実施例Bおよび実施例Cは、2mmの有効曲げ半径および4mmの有効曲げ半径の両方について、実施例Aと実質的に同じ曲げ特性(例えば、最大曲げ応力および最大曲げ力)を達成する。このことは、第2の厚さが、ガラス系基板の曲げ特性を実質的に制御することを示す。対照的に、実施例Dおよび実施例Eは、実施例A~Cよりも相当大きい最大曲げ応力および最大曲げ力を有する。
先に述べたように、表3に報告されたペン落下高さは、第1の厚さを有する領域(例えば、第1の部分)内だけにペンを落下させて、データを得た。それゆえ、中央部分内の位置(例えば、第1の移行部分、中央表面区域、第2の移行部分)は、表3に報告されたデータに使用しなかった。表3は、実施例Aが、破損せずに最低のペン落下高さを達成することを示す。実施例Bは、実施例Dと同じペン落下高さを達成し、一方で、実施例Cは、実施例Eと同じペン落下高さを達成する。このことは、第1の厚さが、ガラス系基板の第1の部分および/または第2の部分の穿刺抵抗特性を実質的に制御することを示す。それゆえ、実施例BおよびCは、第1の厚さ(例えば、70μm、105μm)より小さい第2の厚さ(例えば、35μm)を有することによって、実施例Aの好ましい曲げ特徴を、実施例Dまたは実施例Eの穿刺抵抗と併せ持つことができる。結果として、先に述べたように、第1の厚さは、曲げ特性に実質的に影響を与えずに(例えば、損なわずに)、ペン落下性能(例えば、穿刺抵抗、耐衝撃性)を高めるために増加させることができる。
実施例F~Jの第1の部分における最大圧縮応力および最大引張応力が、表4に報告されている。実施例F~Jの中央部分における最大圧縮応力および最大引張応力が、表5に報告されている。実施例F~Jの機械的性質が、表6に報告されている。実施例F~Jは、第1の主面、第1の中央表面区域、および第2の主面の全てについて、表4および5に述べられた圧縮深さまで、第1の部分、第2の部分、および中央部分を化学強化することによって、調製された。ペン落下試験の実験結果は、実施例F~Jについて、基板厚さを有する領域で得られた。
実施例Fは、ガラス系基板の長さと幅に亘る25μmの均一な厚さを有した。実施例Fは、化学強化されて、均一な6μmの圧縮深さおよび354MPaの関連する最大引張応力を達成した。実施例Fは、1.2mmの有効最小曲げ半径および15cmのペン落下高さを示した。
実施例Gは、実施例Fと同じ組成のガラス系基板の長さと幅に亘る50μmの均一な厚さを有した。実施例Gは、化学強化されて、均一な9.7μmの圧縮深さおよび235MPaの関連する最大引張応力を達成した。実施例Gは、2.5mmの有効最小曲げ半径および10cmのペン落下高さを示した。
実施例Hは、実施例Fと同じ組成のガラス系基板の長さと幅に亘る125μmの均一な厚さを有した。実施例Hは、化学強化されて、均一な21.2μmの圧縮深さおよび226MPaの関連する最大引張応力を達成した。実施例Hは、6.2mmの有効最小曲げ半径および25cmのペン落下高さを示した。
実施例Iは、本開示の実施の形態により製造された、実施例Fと同じ組成のガラス系基板から構成された。第1の部分と第2の部分は150μmの基板厚さを有し、一方で、中央部分は30μmの中央厚さを有した。実施例Iは、化学強化されて、均一な5.5μmの圧縮深さを得た。これは、第1の部分における37MPaの最大引張応力および中央部分における223MPaの最大引張応力に対応した。実施例Iは、1.7mmの有効最小曲げ半径および80cmのペン落下高さを示した。
実施例Jは、本開示の実施の形態により製造されたガラス系基板から構成された。第1の部分と第2の部分は150μmの基板厚さを有し、一方で、中央部分は50μmの中央厚さを有した。実施例Jは、化学強化されて、均一な9.7μmの圧縮深さを得た。実施例Jは、2.5mmの有効最小曲げ半径および80cmのペン落下高さを示した。
実施例F~Hの全ては、約200MPa以上、すなわち、それぞれ、354MPa、235MPa、および226MPaの第1の部分の最大引張応力を有する。実施例F~Hの全ては、先に定義されたような、高エネルギー破壊モードを有する。対照的に、実施例I~Jは、約100MPa未満、すなわち、それぞれ、37MPaおよび68MPaの第1の部分の最大引張応力を有する。実施例I~Jは、先に定義されたような、低エネルギー破壊モードを有する。それゆえ、約100MPa以下の第1の部分および/または第2の部分の最大引張応力を提供することは、低エネルギー破壊モードに関連付けることができる。
実施例F~Hは、基板厚さを増加させることは、有効最小曲げ半径を増加させることに関連付けられることを示す。しかしながら、実施例Iは、1.7mmの有効最小曲げ半径を有し、これは、実施例F(25μmの基板厚さについて、1.2mm)および実施例G(50μmの基板厚さについて、2.5μm)に関連する有効最小曲げ半径の間である。実施例Jは、実施例Gと実質的に同じ有効最小曲げ半径を達成し、実施例Gの基板厚さは、実施例Jの中央厚さと実質的に等しい。それゆえ、有効最小曲げ半径は、所定の基板厚さを維持しつつ、ガラス系基板の中央厚さを減少させることによって、減少させることができる。基板厚さより小さい中央厚さを設けることは、均一な厚さを有するガラス系基板よりも良好な曲げ性能(例えば、より小さい有効最小曲げ半径)と関連付けることができる。
先に述べたように、表6に報告されたペン落下高さに基づく耐衝撃性は、第1の厚さを有する領域(例えば、第1の部分)内だけにペンを落下させて、データを得た。それゆえ、中央部分内の位置(例えば、第1の移行部分、中央表面区域、第2の移行部分)は、表6に報告されたデータに使用しなかった。実施例F~Hは、耐衝撃性について、不均一な傾向を示す。それでも、実施例F~Hの全ては、約25cm以下のペン落下高さを有する。対照的に、実施例I~Jは、約80cmのペン落下高さを達成する。このことは、中央部分の厚さは、基板厚さを有する領域において試験した場合、ガラス系基板の耐衝撃性に実質的に影響を与えないことを示す。それどころか、中央厚さを一定に維持しつつ、基板厚さを増加させることによって、向上した耐衝撃性を得ることができる。
実施例K~Qは、380℃で、100%の溶融KNO3を含む浴中で化学強化され、一方で、実施例R~Xは、410℃で、100%の溶融KNO3を含む浴中で化学強化された。化学強化の継続時間(例えば、期間)が、それぞれ、実施例K~QおよびR~Xについて、表7~8に述べられている。実施例K~Xは、それぞれ、表7~8に述べられた厚さを有する、PVDを使用して堆積されたSiO2の層を備えた。有効拡散係数は、化学強化の持続時間で除算された層の深さの二乗の0.13倍と計算された。
表7において、実施例K~Qの最大圧縮応力および有効拡散係数は、表の下に行くにつれて連続して減少する。しかしながら、層の深さについて、228分に亘り化学強化した実施例は、実施例Qを除いて、96分に亘り化学強化されたものよりも、大きい層の深さを有する。これらの傾向は、層の厚さを増加させると、最大圧縮応力、有効拡散係数、および層の深さが減少することを示す。
表8において、実施例R~Xの有効拡散係数は、表の下に行くにつれて連続的に減少する。実施例Sを除いて、最大圧縮応力について、表8に同じ傾向が存在する。実施例Rと実施例Sの最大圧縮応力は、実質的に同じである。しかしながら、層の深さについて、105分に亘り化学強化された実施例は、実施例Xを除いて、45分に亘り化学強化されたものよりも大きい層の深さを有する。これらの傾向は、層の厚さを増加させると、最大圧縮応力、有効拡散係数、および層の深さが減少することを示す。
また、実施例K~Xを使用して、折り畳み式基板の一部の上に配置された層を、本開示の実施の形態の方法にどのように使用できるかを示すことができる。理論で束縛されることは意図していないが、層の深さが対応する基板厚さの約40%未満である場合、層の深さおよび有効拡散係数は、異なる基板厚さに亘り実質的に一定であり得る。例えば、実施例KおよびQを使用すると、125μmの基板厚さを有し、約66μmの中央厚さを有する中央部分を含む折り畳み式基板であって、中央部分の上に配置された、100μmの厚さを有するSiO2の層を有する折り畳み式基板を380℃で105分に亘り化学強化して、約17.28%の、対応する厚さで除算された実質的に一定の層の深さを得ることができることが予測される。対照的に、SiO2層を含まないと、上述した折り畳み式基板は、中央部分において約32.73%であり、基板厚さを有する部分において17.28%である、対応する厚さで除算された層の深さを有すると予測されるであろう。これにより、機械的不安定性が観察されやすいであろう。
表9において、塩堆積物を有するシートを加熱することによって、組成1を有するガラスの100μm厚のシートに、最大圧縮応力および層の深さが与えられた。塩溶液について60psi(414キロパスカル(kPa))の圧力および列の間の間隔が約1.8cmである列で被覆されるべき表面から約7cmの距離で50psi(345kPa)のエアアシスト圧で、Nordson Asymtek SL940を使用して、塩溶液を噴射することによって、塩堆積物を作り出した。塩溶液、ガラスシートと塩堆積物が加熱される温度、およびガラスシートと塩堆積物が加熱される期間が、表9に示されている。また、表9に報告された最大圧縮応力および層の深さは、FSM-6000を使用して測定した。
塩溶液AA~CCは、エチレンアクリル酸、有機結合剤、アルカリ金属化合物、および水(溶媒)を含む。塩溶液AAは、0.17質量%のエチレンアクリル酸、0.66質量%の硝酸カリウム(KNO3)、5.64質量%のリン酸カリウム(K3PO4)、および93.53質量%の水を含んだ。塩溶液BBは、0.17質量%のエチレンアクリル酸、0.32質量%の硝酸カリウム(KNO3)、5.98質量%のリン酸カリウム(K3PO4)、および93.53質量%の水を含んだ。塩溶液CCは、0.17質量%のエチレンアクリル酸、0.33質量%の硝酸カリウム(KNO3)、0.33質量%の硝酸ナトリウム(NaNO3)、2.82質量%のリン酸カリウム(K3PO4)、2.82質量%のリン酸ナトリウム(Na3PO4)、および93.53質量%の水を含んだ。塩溶液AA~CCのリン酸塩イオン対硝酸塩イオンの比は、それぞれ、9:1、19:1、および9:1である。
実施例DDは、295MPaの最大圧縮応力および8.4μmの層の深さを有する。実施例EEは、実施例DDよりも高い温度で加熱され、これにより、最大圧縮応力がわずかに減少した(14MPa、4.7%の減少)が、層の深さは増加した(1.8μm、21.4%の増加)。実施例GGは、実施例EEと同じ温度で加熱したが、実施例EEの塩堆積物は、塩溶液AAから作られたのに対し、実施例GGの塩堆積物は、塩溶液BBから作られた。実施例GGの最大圧縮応力は、実施例EEの最大圧縮応力より低い(107MPa、38%の減少)。実施例FFは、実施例GGより低い温度で加熱された。加熱時間は300分から75分に減少したけれども、実施例FFの最大圧縮応力は、実施例GGとほぼ同じである(2MPa、1%の差)。実施例HHは、実施例FFと同じ温度および同じ時間に亘り加熱されたが、実施例FFの塩堆積物は、塩溶液BBから作られたのに対し、実施例HHの塩堆積物は、塩溶液CCから作られた。実施例HHの最大圧縮応力は、実施例FFの最大圧縮応力より低い(66MPa、37.5%の減少)。
表9の結果に基づいて、リン酸塩イオン対硝酸塩イオンの比を9:1から19:1に増加させると、最大圧縮応力が約38%減少した。塩が堆積し、ガラスシートが加熱される温度を360℃から410℃に上昇させると、最大圧縮応力は減少したが、層の深さは増加した。ナトリウムイオンを、カリウムイオンに対して1:1の比で含ませると(塩溶液CC)、最大圧縮応力が減少した。理論で束縛されることは意図していないが、塩堆積物中のナトリウムイオンとカリウムイオンは、ガラスシート中に交換により入り込むのに互いに競合し、これにより、形成される圧縮応力領域の速度および程度が減少する。
上述した観察結果を組み合わせて、小さい有効最小曲げ半径、高い耐衝撃性、低い畳み力、向上した耐久性、および低下した疲労を有する折り畳み式基板を提供することができる。前記部分は、ガラス系および/またはセラミック系部分から構成することができ、これは、良好な寸法安定性、減少した機械的不安定性の発生率、良好な耐衝撃性、および/または良好な穿刺抵抗を提供することができる。第1の部分および/または第2の部分は、1つ以上の圧縮応力領域を含むガラス系および/またはセラミック系部分から構成することができ、これは、向上した耐衝撃性および/または向上した穿刺抵抗をさらに提供することができる。ガラス系および/またはセラミック系基板から構成された基板を提供することによって、その基板は、向上した耐衝撃性および/または穿刺抵抗も提供すると同時に、良好な折り畳み性能を促進することができる。
いくつかの実施の形態において、基板厚さは、良好な耐衝撃性および良好な穿刺抵抗を提供するのに十分に大きい(例えば、80マイクロメートル(μm)から約2マイクロメートル)ことがあり得る。第1の部分および/または第2の部分の基板厚さより小さい中央厚さを有する中央部分を含む折り畳み式基板を提供することにより、その中央部分の減少した厚さに基づいて、小さい有効最小曲げ半径(例えば、約10ミリメートル(mm)以下)を可能にできる。いくつかの実施の形態において、中央厚さは、小さい有効曲げ半径(例えば、約10mm以下、約9mm以下、約8mm以下、約7mm以下、約6mm以下、約5mm以下、約4mm以下、約3mm以下、約2mm以下、または約1mm)を提供するために、折り畳み式装置の曲げ領域(例えば、中央部分)において十分に小さい(例えば、約10マイクロメートルから約125マイクロメートル)ことがあり得る。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板は、中央部分を第1の部分に取り付ける第1の移行領域および/または中央部分を第2の部分に取り付ける第2の移行領域を含み得る。連続して増加する厚さを有する移行領域を設けることにより、移行領域における応力集中を減少させる、および/または光学的歪みを避けることができる。十分な長さの移行領域(例えば、約1mm以上)を設けることにより、そうでなければ、折り畳み式基板の厚さにおける急な階段状の変化のために存在するかもしれない光学的歪みを避けることができる。十分に小さい長さの移行領域(例えば、約5mm以下)を設けることにより、低下した耐衝撃性および/または低下した穿刺抵抗を有するであろう中間厚さを有する折り畳み式基板の量が減少する。
中央部分の1種類以上のアルカリ金属の濃度に近い(例えば、酸化物基準の100百万分率以内、10百万分率以内)平均濃度の1種類以上のアルカリ金属を有する第1の部分および/または第2の部分を設けることにより、化学強化の結果として、中央部分と比べた第1の部分および/または第2の部分の膨張差を最小にすることができる。実質的に均一な膨張により、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。中央部分の対応する比に近い(例えば、0.1%以内、0.01%以内)第1の部分および/または第2の部分の厚さに対する層の深さの比を与えることにより、化学強化の結果として、中央部分と比べた第1の部分および/または第2の部分の表面近くの膨張の差を最小にすることができる。表面近くの膨張の差を最小にすることにより、第1の主面、第2の主面、第1の中央表面区域、および/または第2の表面区域の面における応力および/または歪みを減少させることができ、これにより、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率をさらに減少させることができる。中央部分の対応する比に近い(例えば、1%以内、0.1%以内)第1の部分および/または第2の部分の厚さに対する圧縮深さの比を設けることにより、中央部分に対する第1の部分および/または第2の部分における化学強化により誘発された歪みの間の差を最小にすることができる。化学強化により誘発された歪みの差を最小にすることにより、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。第1の主面、第2の主面、第1の中央表面区域、および/または第2の表面区域の応力および/または歪みを最小にすることにより、応力により誘発された光学的歪みを減少させることができる。また、そのような応力を最小にすることにより、穿刺抵抗および/または耐衝撃性を向上させることができる。また、そのような応力を最小にすることを、中心線に沿った光学的遅れの小さい差(例えば、約2ナノメートル以下)と関連付けることができる。さらに、そのような応力を最小にすることにより、化学強化の結果としての機械的変形および/または機械的不安定性の発生率を減少させることができる。
第1の部分の第1の引張応力領域の第1の最大引張応力および/または第2の部分の第2の引張応力領域の第2の最大引張応力より大きい、中央部分の中央引張応力領域の中央最大引張応力を提供することにより、良好な折り畳み性能を提供しつつ、第1の部分および/または第2の部分における衝撃からの低エネルギー破壊を提供することができる。いくつかの実施の形態において、低エネルギー破壊は、中央部分の減少した厚さの結果であることがあり、この厚さは、より厚いガラス物品が貯蔵するであろうよりも、所定の最大引張応力について、少ないエネルギーしか貯蔵しない。いくつかの実施の形態において、低エネルギー破壊は、曲げを経験している中央部分から離れた位置の第1の部分および/または第2の部分における破壊の結果であることがあり、この場合、第1の部分および/または第2の部分は、中央部分より低い最大引張応力を有する。さらに、いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板の圧縮応力領域に関連付けられた実質的に均一な圧縮深さを提供すると、不均一なイオン交換のためのマスキングまたは他の方法を使用することを避けることによって、物品の製造を簡単にすることができる。
折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに中立応力形態を設けることにより、折り畳み式装置を所定の平行板距離に曲げる力を減少させることができる。さらに、折り畳み式装置が曲げ状態にあるときに中立応力形態を設けることにより、通常の使用条件中に、折り畳み式基板、接着剤層、および/または高分子系部分が経験する最大応力および/または歪みを減少させることができ、これにより、例えば、折り畳み式装置の向上した耐久性および/または減少した疲労を可能にすることができる。いくつかの実施の形態において、高分子系部分は、低い(例えば、負の)熱膨張係数を有し得、これにより、高分子系部分の硬化中の体積変化により生じる反りを軽減することができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、硬化の結果として膨張する高分子系部分を提供することによって、生じさせることができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、高分子系部分を曲げ形態で硬化させることによって、生じさせることができる。いくつかの実施の形態において、中立応力形態は、高温で(例えば、折り畳み式基板が、約104パスカル秒から約107パスカル秒の範囲の粘度を有するとき)折り畳み式基板を曲げることによって、生じさせることができる。
本開示の方法は、上述した利益の内の1つ以上を有する折り畳み式基板の製造を可能にすることができる。例えば、第1の中央表面区域および/または第2の中央表面区域を覆って拡散バリアを配置することにより、第1の部分および/または第2の部分に対する中央部分の化学強化の速度を調節することができる。例えば、第1の部分および/または第2の部分の表面区域を覆ってアルカリ金属イオン含有ペーストを配置することによって、第1の部分および/または第2の部分に対する中央部分の上記比および/または濃度の内の1つ以上の釣り合わせを促進することにより、上記利益を可能にすることができる。いくつかの実施の形態において、折り畳み式基板は、機械的変形および/または機械的不安定性を被らずに、より大きい圧縮応力を達成するためにさらなる化学強化を経ることができ、そのより大きい圧縮応力は、折り畳み式基板の耐衝撃性および/または穿刺抵抗をさらに向上させることができる。さらに、本開示の実施の形態の方法は、単一の化学強化工程(例えば、アルカリイオン含有ペーストを加熱する工程、折り畳み式基板をアルカリイオン含有溶液中に浸漬する工程)で上述した利益を達成することができ、これにより、折り畳み式基板の製造に関連する時間、設備、空間、および人件費を減少させることができる。例えば、中央部分の両面を覆って配置された拡散バリアは、単一の化学強化工程後に折り畳み式基板を製造できる厚さを有し得る。例えば、単一の化学強化工程後に折り畳み式基板を製造するために、第1の部分および/または第2の部分に施されるアルカリ金属イオン含有ペーストと異なるアルカリ金属イオン含有ペーストを、中央部分に施すことができる。いくつかの実施の形態において、第1の部分および/または第2の部分に施されるアルカリ金属イオン含有ペーストのほうが、中央部分に施される異なるアルカリ金属イオン含有ペーストよりも、1種類以上のアルカリ金属イオンの濃度を高くすることができる。いくつかの実施の形態において、中央部分に施される異なるアルカリ金属イオン含有ペーストは、中央部分を化学強化する速度を減少させることができる1種類以上のアルカリ土類金属イオンを含み得る。
ここに用いられている方向を示す用語-例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部-は、描かれた図面に関してのみ使用され、絶対的な向きを暗示する意図はない。
様々な開示された実施の形態は、その実施の形態に関して記載された特徴、要素、または工程を含むことがあることが認識されよう。また、特徴、要素、または工程は、ある実施の形態に関して記載されているけれども、様々な説明されていない組合せまたは順列で、代わりの実施の形態と交換されても、または組み合わされてもよいことも認識されよう。
ここに用いられているように、名詞は、「少なくとも1つ」の対象を指し、特に明記のない限り、「ただ1つ」の対象に限定されるべきではないことも理解すべきである。例えば、「成分」に対する言及は、文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、そのような成分を2つ以上有する実施の形態を含む。同様に、「複数」は、「1つより大きい」を示す意図がある。
ここに用いられているように、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータ、および他の数量と特徴が、正確ではなく、正確である必要はないが、必要に応じて、許容差、変換係数、丸め、測定誤差など、並びに当業者に公知の他の要因を反映して、近似であるおよび/またはそれより大きいか小さいことがあることを意味する。範囲が、「約」ある特定値から、および/または「約」別の特定値まで、とここに記載することができる。そのような範囲が表された場合、実施の形態は、そのある特定値から、および/または他方の特定値まで、を含む。同様に、値が、先行詞「約」を使用して、近似として表されている場合、その特定値は、別の実施の形態を形成することが理解されよう。明細書において数値または範囲の端点に「約」が付いていようとなかろうと、その数値または範囲の端点は、「約」により修飾されたものと、「約」により修飾されていないものの2つの実施の形態を含むことが意図されている。範囲の各々の端点は、他方の端点に関してと、他方の端点とは関係なくの両方において有意であることがさらに理解されよう。
ここに用いられているように、「実質的」、「実質的に」という用語、およびその変形は、記載された特徴が、ある値または記載と等しいか、またはほぼ等しいことを示す意図がある。例えば、「実質的に平らな」表面は、平らか、または実質的に平らな表面を示す意図がある。さらに、先に定義されたように、「実質的に類似」は、2つの値が、等しいか、またはほぼ等しいことを示す意図がある。いくつかの実施の形態において、「実質的に類似」は、互いの約10%以内、例えば、互いの約5%以内、または互いの約2%以内の値を示すことがある。
特に明記のない限り、ここに記載されたどの方法も、その工程が特定の順序で行われることを必要とすると解釈されることは、決して意図されていない。したがって、方法の請求項が、その工程がしたがうべき順序を実際に列挙していない場合、もしくは請求項または説明に、工程が特定の順序に限定されるべきことが他の具体的に述べられていない場合、どの特定の順序も暗示されることは、決して意図されていない。
特定の実施の形態の様々な特徴、要素または工程が、移行句「含む」を使用して開示されることがあるが、移行句「からなる」または「から実質的になる」を使用して記載されることのあるものを含む代わりの実施の形態が暗示されることを理解すべきである。それゆえ、例えば、A+B+Cを含む装置に対して暗示される代わりの実施の形態は、装置がA+B+Cからなる実施の形態、および装置がA+B+Cから実質的になる実施の形態を含む。ここに用いられているように、「含む」および「含んでいる」という用語、並びにその変形は、特に明記のない限り、同意語であり、制約がないと解釈されるものとする。
上記実施の形態、およびそれらの実施の形態の特徴は、例示であり、単独で提供されても、本開示の範囲から逸脱せずに、ここに与えられた他の実施の形態の任意の1つ以上の特徴と任意の組合せで提供されても差し支えない。
本開示の精神および範囲から逸脱せずに、本開示に様々な改変および変更を行えることが、当業者に明白であろう。それゆえ、本開示は、この中の実施の形態の改変および変更を、それらが付随の請求項およびその同等物に含まれるという条件で、包含することが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
折り畳み式基板の幅方向に延在する軸の周りに折り畳める折り畳み式基板を備えた折り畳み式装置において、該折り畳み式基板は、
第1の主面と、該第1の主面と反対にある第2の主面との間に規定される基板厚さ、 前記基板厚さおよび前記第1の主面の第1の表面区域を有する第1の部分、
前記基板厚さおよび前記第1の主面の第3の表面区域を有する第2の部分、および
第1の中央表面区域と、該第1の中央表面区域の反対にある前記第2の主面との間に規定される中央厚さを有する中央部分であって、該第1の中央表面区域は、前記第1の表面区域を前記第3の表面区域に取り付け、該中央部分の幅は約45ミリメートル以下であり、該中央厚さは前記基板厚さより小さい、中央部分、
をさらに含み、
前記中央部分は、前記折り畳み式基板の幅方向に垂直な該折り畳み式基板の長さ方向に、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位置しており、前記折り畳み式装置は、該折り畳み式装置が曲げ形態にあるときに、中立応力形態を構成する、折り畳み式装置。
実施形態2
前記折り畳み式装置が、前記中央部分の第1の中央表面区域と、前記第1の主面がそれに沿って延在する第一面との間に画成される凹部内に位置付けられた高分子系部分を有し、平らな形態から前記中立応力形態への該折り畳み式装置の動きは、約1%から約8%の範囲にある前記高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、実施形態1に記載の折り畳み式装置。
実施形態3
前記偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施形態2に記載の折り畳み式装置。
実施形態4
前記折り畳み式装置の折り畳み式基板が、約1ミリメートルから約10ミリメートルの範囲にある有効最小曲げ半径を有する、実施形態1から3いずれか1つに記載の折り畳み式装置。
実施形態5
前記折り畳み式基板が、5ミリメートルの有効曲げ半径を達成する、実施形態4に記載の折り畳み式装置。
実施形態6
前記中央部分の幅が、前記有効最小曲げ半径の約2.8倍から該有効最小曲げ半径の約6倍の範囲にある、実施形態4または5に記載の折り畳み式装置。
実施形態7
前記中央部分の幅が、約2.8ミリメートルから約40ミリメートルの範囲にある、実施形態4または5に記載の折り畳み式装置。
実施形態8
前記基板厚さが、約80マイクロメートルから約2ミリメートルの範囲にある、実施形態1から7いずれか1つに記載の折り畳み式装置。
実施形態9
前記基板厚さが、約125マイクロメートルから約200マイクロメートルの範囲にある、実施形態8に記載の折り畳み式装置。
実施形態10
前記中央厚さが、約10マイクロメートルから約125マイクロメートルの範囲にある、実施形態1から9いずれか1つに記載の折り畳み式装置。
実施形態11
前記中央厚さの範囲が、約10マイクロメートルから約50マイクロメートルである、実施形態10に記載の折り畳み式装置。
実施形態12
前記中央厚さが、前記基板厚さの約0.5%から約13%の範囲にある、実施形態1から11いずれか1つに記載の折り畳み式装置。
実施形態13
前記基板厚さが、前記中央厚さの約4倍より少なくとも71マイクロメートル大きい、実施形態1から12いずれか1つに記載の折り畳み式装置。
実施形態14
折り畳み式装置を製造する方法において、
第1の部分を第2の部分に取り付ける中央部分の第1の中央表面区域を形成する凹部を折り畳み式基板の第1の主面に形成する工程であって、該第1の部分は第1の表面区域および該第1の表面区域と反対にある第2の表面区域を有し、該第2の部分は、第3の表面区域および該第3の表面区域と反対にある第4の表面区域を有し、該折り畳み式基板は、該第2の表面区域および該第4の表面区域を含む第2の主面を有し、該折り畳み式基板は該第2の主面と反対に該第1の主面を有し、該第1の主面は該第1の表面区域および該第3の表面区域を有する、工程、および
前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置された高分子系部分を硬化させる工程であって、前記折り畳み式装置は、該硬化させる工程中に曲げ形態にあり、平らな形態から中立応力形態への該折り畳み式装置の動きは、約1%から約8%の範囲にある前記高分子系部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、工程、
を有してなる方法。
実施形態15
前記中央部分の前記第1の中央表面区域、前記第1の表面区域、前記第3の表面区域、および前記第2の主面を化学的に強化する工程をさらに含む、実施形態14に記載の方法。
実施形態16
前記偏差歪みの最大の大きさが、約2%から約6%の範囲にある、実施形態14または15に記載の方法。
実施形態17
前記高分子系部分が、硬化の結果として膨張する、実施形態14から16いずれか1つに記載の方法。
実施形態18
前記高分子系部分が、負の熱膨張係数を有する、実施形態14から17いずれか1つに記載の方法。
実施形態19
前記高分子系部分が、酸化銅、β石英、タングステン酸塩、バナジウム酸塩、ピロリン酸塩、またはニッケルチタン合金の内の1つ以上の粒子を含む、実施形態18に記載の方法。
実施形態20
前記高分子系部分を硬化させる工程が、開環メタセシス重合を含む、実施形態14から19いずれか1つに記載の方法。
実施の形態123.折り畳み式基板を加熱する工程の後に、第2の部分が、加熱する工程の最中に第2の部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の主面からの第3の層の深さを有する、実施の形態122の方法。折り畳み式基板を加熱する工程の後、中央部分は、加熱する工程の最中に中央部分に導入された1種類以上のアルカリ金属イオンの第1の中央表面区域からの第1の中央の層の深さを有する。基板厚さの百分率としての第3の層の深さと、中央厚さの百分率としての第1の中央の層の深さとの間の絶対差は、約0.1%以下である。
いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から10mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約20ニュートン毎ミリメートル(N/mm)以下、0.15N/mm以下、約0.12N/mm以下、約0.10N/mm以下、約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.05N/mm以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から10mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.001N/mmから約0.20N/mm、約0.005N/mmから約0.20N/mm、約0.005N/mmから約0.15N/mm、約0.01N/mmから約0.15N/mm、約0.01N/mmから約0.12N/mm、約0.02N/mmから約0.12N/mm、約0.02N/mmから約0.10N/mm、約0.05N/mmから約0.10N/mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.10N/mm以下、約0.08N/mm以下、約0.06N/mm以下、約0.04N/mm以下、約0.03N/mm以下、約0.0005N/mm以上、約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.03N/mm以上であり得る。いくつかの実施の形態において、折り畳み式装置を平らな形態から3mmの平行板距離まで曲げるための折り畳み式装置の幅103当たりの力は、約0.0005N/mmから約0.10N/mm、約0.001N/mmから約0.10N/mm、約0.001N/mmから約0.08N/mm、約0.005N/mmから約0.08N/mm、約0.005N/mmから約0.06N/mm、約0.01N/mmから約0.06N/mm、約0.01N/mmから約0.04N/mm、約0.02N/mmから約0.04N/mm、約0.02N/mmから約0.03N/mmの範囲内、もしくはそれらの間の任意の範囲または部分的範囲内であり得る。