JP2022543914A - 位置決め構造、安定化構造およびインターフェーシング構造ならびにそれを用いたシステム - Google Patents

位置決め構造、安定化構造およびインターフェーシング構造ならびにそれを用いたシステム Download PDF

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Abstract

ヘッドマウントディスプレイシステムは、使用時にユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造と、ユーザの顔と対向する関係となるように構築および配置されたディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造と、を含む。インターフェーシング構造は、実質的に連続する顔係合表面を含む。この実質的に連続する顔係合表面は、ユーザの眼の周辺部周囲においてユーザの顔と接触するように適合される。インターフェーシング構造は、シリコーンを含む。インターフェーシング構造は、ユーザの顔へ付加される力が周辺部周囲において分配されるような構成および配置にされる。インターフェーシング構造は、第1のコンプライアンスを第1の領域において含み、第2のコンプライアンスを第2の領域において含み、第1の領域および第2の領域は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするように、インターフェーシング構造の周辺部の周囲に構成される。

Description

本特許文書の開示の一部は、著作権保護が与えられる内容を含む。著作権所有者は、何者かが本特許文書または本特許開示をファックスにより再生しても、特許庁の特許ファイルまたは記録に記載されるものであれば目的のものであれば異論は無いが、その他の目的については全ての著作権を保持する。
(1 関連出願の相互参照)
この出願は、2020年3月27日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2020900953、2020年5月4日に出願された米国出願番号16/865,480、2020年5月4日に出願された米国出願番号16/865,526、2020年5月5日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2020901432、2020年5月6日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2020901437、および2020年6月20日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2020902514の利益を主張するもので、本明細書中、同文献それぞれの全体を参考のため援用する。
(2 技術の背景)
(2.1 技術の分野)
本技術は、ヘッドマウントディスプレイ、位置決めおよび安定化構造、ユーザ・インターフェーシング構造およびヘッドマウントディスプレイ中において用いられる他のコンポーネント、関連付けられたヘッドマウントディスプレイアセンブリおよびディスプレイユニットおよび位置決めおよび安定化構造を含むシステム、インターフェーシング構造および/またはコンポーネントおよび方法に主に関する。本技術は、仮想現実ヘッドマウントディスプレイの使用における特定用途を見出すものであり、本明細書ではその文脈で説明される。ただし、本技術は、より広い用途を有し得、拡張現実ディスプレイを含む他のヘッドマウントディスプレイ構成においても使用され得るということを理解されたい。
(2.2 関連技術の説明)
(2.2.1 ヘッドマウントディスプレイ)
何らかの先行技術が本明細書において言及された場合、かかる言及は、先行技術が豪州またはその他の国において当該技術分野における共通の一般知識の一部を形成すると認めることにはならないものと理解されたい。
仮想現実(またはVR)ヘッドマウントディスプレイは、ユーザが、十分に没入した仮想環境体験を得ることを可能にするとともに、通信、トレーニング、医療ならびに外科診療、エンジニアリング、およびテレビゲーム等の分野において幅広い用途を有する。
仮想現実ヘッドマウントディスプレイは、ユーザの顔の前で動作位置に保持されるように配置されたディスプレイユニットを含むシステムまたはアセンブリとして提供されるのが典型的である。このディスプレイユニットは、ディスプレイと、ユーザの顔と対向関係となるように構築および配置されたユーザ・インターフェーシング構造と(すなわち、インターフェーシング構造は、ユーザの顔と対向するか反対側に配置される)、を格納する筐体を含むのが典型的である。ユーザ・インターフェーシング構造は、ディスプレイ付近に延在し、ハウジングとともに、ディスプレイへの視認開口を画定し得る。ユーザ・インターフェーシング構造は、ユーザの顔と係合し得るとともに、ユーザの快適性を図るクッションを含み得、かつ/または軽く封止してディスプレイからの周囲光を遮断し得る。ヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの頭部に配置される位置決めおよび安定化構造をさらに備え、ディスプレイユニットを所定位置に保持する。
(2.2.1.1 インターフェーシング構造)
ヘッドマウントディスプレイは、ユーザ・インターフェーシング構造を含み得る。患者インターフェースは、ユーザの顔と直接接触するため、インターフェーシング構造の形状および構成は、ディスプレイユニットの有効性および快適性に対して直接影響を持ち得る。
ユーザ・インターフェーシング構造の設計においては、複数の課題がある。顔は、複雑な三次元形状を有する。鼻および頭のサイズおよび形状は、個人によって大きく異なる。頭部には骨、軟骨および軟組織が含まれるため、顔の異なる領域は、機械的力に対して異なる反応を示す。
1種のインターフェーシング構造は、ディスプレイユニットの周辺部の周囲に延び、インターフェーシング構造がユーザの顔に直面して係合している状態でディスプレイユニットへ力が付加された場合にユーザの顔をシールすることを意図する。インターフェーシング構造は、ポリウレタン(PU)製のパッドを含み得る。この種のインターフェーシング構造により、インターフェーシング構造と顔との間に隙間が発生することが多く、要望の接触を達成するには、ディスプレイユニットを顔に押しつけるためにさらなる力が必要になる。
ディスプレイユニットと全く係合しない領域が存在すると、顔インターフェースとユーザの顔との間に隙間が発生し得、その結果、望ましくない光害がディスプレイユニット内に侵入し得る。このような光害があると、ユーザの全体的仮想現実経験の有効性および楽しさが低下し得る。加えて、先行システムの場合、幅広い多様な頭部サイズへの適用の調節が困難であり得る。またさらに、ディスプレイユニットおよび関連付けられた位置決めおよび安定化構造は、比較的に重くて清掃しにくいことが多く、そのために、システムの快適性および使いやすさがさらに制限されてしまっている。
別の種類のインターフェーシング構造の場合、ディスプレイユニットの周辺部の一部の周囲に配置された肉薄材料のフラップシールにより、ユーザの顔に対してシーリング作用を提供する。先述の種類のインターフェーシング構造と同様に、顔とインターフェーシング構造との間の整合が良くない場合、密閉を達成するために必要なさらなる力が必要になり得るか、または使用時にディスプレイユニット内に光が漏入することがある。さらに、インターフェーシング構造の形状は、ユーザと整合しないため、使用時において襞を発生させ得るかまたは座屈し得、望ましくない光透過の原因になり得る。
(2.2.1.2 位置決めおよび安定化構造)
ディスプレイユニットを正しい動作位置に保持するために、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの頭部に配置される位置決めおよび安定化構造をさらに備える。これまでは、これらの位置決めおよび安定化構造が、ディスプレイユニットを動作位置に維持するために張力下でユーザの頭部に適用されるのが典型的である伸長可能な剛性構造体から形成されてきた。かかるシステムは、ユーザの顔に締め付け圧力を与える傾向があり、それにより、局所的な応力点におけるユーザの不快感が生じ得る。また、これまでのシステムは、幅広の適用頭部サイズを許容するための調節が困難であり得る。さらに、ディスプレイユニットおよび関連付けられた位置決めおよび安定化構造は、重くて清掃しにくいことが多く、そのために、システムの快適性および使いやすさがさらに制限されてしまっている。
他の特定のヘッドマウントディスプレイシステムの場合、本技術においては機能的に適合でない可能性がある。例えば、装飾および美観のために設計された位置決めおよび安定化構造の場合、顔周囲の適切な圧力を維持する構造的能力を持たない可能性がある。例えば、型締圧力が過度であると、ユーザの不快感の原因になり得、あるいは、ユーザの顔上の型締圧力が不十分であると、ディスプレイを周囲光から有効にシールすることができなくなり得る。
他の特定のヘッドマウントディスプレイシステムの場合、不快であり得るかまたは本技術においては非実際的であり得る。例えば、システムが長期間にわたって使用される場合がある。
これらの課題に起因して、いくつかのヘッドマウントディスプレイシステムの場合、特に装着時間が長い場合またはユーザがシステムに不慣れである場合、押しつけがましい、美観的に望ましくない、コストが高い、フィット感が悪い、使用が困難、および不快感があるなどの理由のうち1つ以上がある。位置決めおよび安定化構造のサイズが誤っている場合、快適性低下の原因になり得、その結果、使用期間の短縮に繋がり得る。
そのため、仮想環境の完全没入型の経験のために用いられるユーザインターフェースのインターフェーシング部が、当該経験時におけるユーザの動きに対応する力を受ける。
(2.2.1.3 材料)
ヘッドマウントディスプレイアセンブリ内において用いられる材料は、インターフェーシング構造と、ハウジング用の剛性シェルと、剛性プラスチック型締構造から形成された位置決めおよび安定化構造中の部位と接触する高密度の発泡体を含む。これらの材料の場合、多様な欠陥がある(例えば、材料によって被覆されている皮膚が呼吸できない点、可撓性が無いこと、清掃が困難であること、細菌を閉じ込め易いこと)。その結果、このような材料で構成された製品は、長期間にわたって快適に着用することが不可能であり得、個人によっては皮膚炎症の原因になり、製品の適用が制限される。
そのため、上記の欠点のない改良されたシステムが必要とされている。
(3 技術の簡単な説明)
本技術の一態様は、ヘッドマウントディスプレイシステム(またはユーザインターフェース)のための位置決めおよび安定化構造に関連する。上記位置決めおよび安定化構造は、使用時においてユーザの頭部の後領域と接触するように配置された後部支持部を含む。いくつかの形態においては、後部支持構造が、後頭部分と頭頂部分とを有するフープを含む。
このフープ、またはその後頭部分および頭頂部分のうちの少なくとも一方が、その長さの少なくとも一部分に沿って弾性的に伸長可能であり得る。いくつかの形態においては、このフープが、その長さの少なくとも一部分に沿って可撓性を有する。後部支持構造がフープである、いくつかの形態においては、後頭部分が、(その箇所が頭部の後頭領域と接触した結果、)上方移動に抵抗してユーザの頭の低い部分に伸び得、そのために、システムにアンカーを提供する。いくつかの形態においては、このフープが、略直立面(かかる直立面は、一例として、冠状面がある)に配向される。
いくつかの形態においては、後部支持構造が、ユーザの上耳底点の後方に配置される。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのための位置決めおよび安定化構造に関連する。位置決めおよび安定化構造は、使用時においてユーザの頭部の後領域と接触するように配置された後部支持部と、および使用時においてユーザの頭部の前領域と接触するように配置された前部支持部とを含み、後部支持部および前部支持部は、矢状面に対して横断方向に延びる。いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、後部支持部と前部支持部との間の調節を可能にする調節機構をさらに含む。
いくつかの形態において、調節機構により、後部支持部と前部支持部との間の横方向調節が可能になる。いくつかの形態において、調節機構により、後部支持部と前部支持部との間の角度調節が可能になる。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのための位置決めおよび安定化構造に関する。位置決めおよび安定化構造は、使用時においてユーザの頭部の後領域と接触するように配置された後部支持部と、使用時においてユーザの頭部の前領域と接触するように配置された前部支持部とを含み、後部支持部および前部支持部は、矢状面に対して横断方向に延び、横方向に相互にオフセットされる。
いくつかの形態において、後部または後頭部の支持部は、付勢されてユーザの後頭部領域と接触する。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのための位置決めおよび安定化構造に関連する。この位置決めおよび安定化構造は、使用時においてヘッドマウントディスプレイシステムのディスプレイユニットの重量を収容するように配置された支持部と、ディスプレイユニットの支持部に相対する位置の調節を可能にする1つ以上の調節機構とを含む。
いくつかの形態において、ディスプレイユニットの支持部に相対する調節は、ユーザの頭部に相対して角度付けられかつ/または前方-後方方向に設けられ得る。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのための位置決めおよび安定化構造に関連する。この位置決めおよび安定化構造は、伸張性である弾性コンポーネントと、実質的に非伸張性でありかつ弾性の剛化物とを含む。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、対向するコネクタをさらに含む。これらの対向するコネクタは、ユーザの頭部の対向する側部上に配置されかつ使用時においてユーザの頭部の側頭領域に沿って延びて、後部支持構造または支持部をディスプレイユニットと相互接続させる。
いくつかの形態においては、コネクタが、その長さの少なくとも一部分に沿って剛性を有する。いくつかの形態においては、コネクタが、ディスプレイユニットに接続された前方端と、後部支持構造または支持部位のうちいずれかに接続された後方端と、を有するアームを各々備える。いくつかの形態においては、アームが剛性を有する。いくつかの形態においては、アームの後方端は、ユーザの上耳底にまたはその後方に配置される。
いくつかの形態においては、コネクタの少なくとも1つが、様々なサイズの頭部にフィットするように位置決めおよび安定化構造を調節するための調節機構をさらに備える。いくつかの形態においては、この調節機構が、側頭アームの後方端と後部支持構造との間の接続部に配置されている。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、コネクタのアーム(すなわち、コネクタアーム)へ接続する1つ以上の接続タブと、接続タブの有効長さの調節を可能にする調節機構とを含む。いくつかの形態においては、コネクタアームの後方端が、接続タブを受容するように構成されたアイレットを組み込み、調節機構は、接続タブを側頭アームに締結するための解放可能な締結構成を備える。いくつかの形態においては、この解放可能な締結構成が、接続タブの自由端を接続タブの近位部分に戻して固定するように構成され得る。この解放可能な締結構成は、摩擦、干渉、スナップ、または他の機械的固定構成を可能にするクリップまたはリテーナなど、他の形態をとり得る。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、前額支持コネクタをさらに含み得る。いくつかの形態においては、前額支持コネクタが、概して矢状面の方向に延在して、後部支持構造または前部支持部位をディスプレイユニットの上縁領域に接続し得る。いくつかの形態においては、この前額支持コネクタがストラップを備え得る。いくつかの形態においては、前額支持コネクタのストラップが、その長さの少なくとも一部分に沿って弾性的に伸張可能であり得る。いくつかの形態においては、前額支持コネクタのストラップが、その長さの少なくとも一部分に沿って可撓性を有し得る。
いくつかの形態においては、前額支持コネクタが、様々なサイズの頭部にフィットするように位置決めおよび安定化構造を調節するための調節機構をさらに含み得る。いくつかの形態においては、前額支持コネクタがその形態であるときに、この調節機構が前額支持コネクタのストラップの有効長を調節し得る。
いくつかの形態においては、前額支持コネクタが、前額支持コネクタの一部分に剛性を提供する前額支持剛化物をさらに備える。いくつかの形態においては、この前額支持剛化物が、ユーザの頭部の前頭領域沿いに位置する前額支持コネクタの一部分に剛性を提供する。前額支持剛化物の範囲および位置決めは、ディスプレイユニットの正しい位置決めを支援し、ユーザの頬骨に印加される圧力を軽減し得る。いくつかの形態においては、前額支持剛化物が、前額支持コネクタのストラップなど、前額支持コネクタの他の構成要素上で(角度的または並進的に)調節可能であり得(もしくは、前額支持コネクタの他の構成要素に対して(角度的または並進的に)調節可能に適合される)、ヘッドマウントディスプレイユニットの細かい位置決めを可能にし得るとともに、ユーザの快適性およびフィット性の改善を支援し得る。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、構造の他の部位(例えば、後部支持構造、前部支持部または後部支持部および/またはコネクタアーム)に跨がり得るさらなる剛化物をさらに含む。いくつかの形態においては、これらの追加剛化物が、システムをさらに安定化および支持するために、後部支持構造付近でのディスプレイユニットの移動を抑制することを支援し得る。いくつかの形態においては、これらの追加剛化物が、後部支持構造への側頭コネクタの接続部におけるヒンジの動きを制限し得る。いくつかの形態においては、これらの追加剛化物が、ディスプレイユニットを正しい動作位置にさらに係留するために、後部支持構造の後頭領域に沿っても延在し得る。いくつかの形態においては、これらの追加剛化物が、快適性、調節可能性、およびフィット性をさらに支援するために、前額支持コネクタの他の構成要素上で(角度的または並進的に)調節可能であり得る(もしくは、前額支持コネクタの他の構成要素に対して(角度的または並進的に)調節可能に適合される)。
いくつかの形態においては、位置決めおよび安定化構造が、位置決めおよび安定化構造を取り外すことなくディスプレイユニットを非動作位置に移動できるように、ディスプレイユニットの上方移動、例えば上方枢動を可能にし得る(例えば、跳ね上げ式)。いくつかの形態において、ディスプレイユニットの旋回的動きにおいて、位置決めおよび安定化構造を含む旋回的配置構成が用いられる。いくつかの形態においては、この枢動構成が、前額支持コネクタにおける解放機構を提供し、かつ/または側頭コネクタにおいて制限付きヒンジ領域を提供し得る。
上記何らかの形態の位置決めおよび安定化構造は、フードもしくは他のヘッドウェアに、一体化されるか、取り外し可能に接続されるかして組み込まれ得る。位置決めおよび安定化構造は、音声や触覚(触知)刺激またはフィードバックなど、内部に組み込まれた他の構成要素も含み得る。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのインターフェーシング構造に関連する。このインターフェーシング構造は、ユーザの顔に対向する関係となるように構築および配置される。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、シリコーンの1つ以上の領域あるいは織物材料または発泡体の1つ以上の層を含む顔係合表面を含む。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、ユーザの顔上へ力をより選択的に分配することができるように、異なるコンプライアンスを有し得る。いくつかの形態において、顔係合表面の1つ以上の領域は、異なる厚さおよび/または異なる表面仕上げを有するように形成され得、これにより、得られた顔係合表面は(使用時においてユーザの顔に対して圧縮された場合に)可変コンプライアンスを有し得る。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、顔係合部と、顔係合部を所定位置に支持する支持構造と、剛性であり得るシャーシ(すなわち、剛性シャーシ)とを含む。
本技術の別の態様は、ヘッドマウントディスプレイシステムのためのインターフェーシング構造に関する。このインターフェーシング構造は、約ディスプレイ周囲に延び、視認用開口部をディスプレイに対して規定する。いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、インターフェーシング構造の左手側および右手側それぞれ1つに配置された複数の調節可能な顔係合部を含み得る。これらの調節可能な顔係合部は、相互に移動可能であり得る。
いくつかの形態において、調節可能な顔係合部は、インターフェーシング構造のシャーシに相対して移動可能であり得る。インターフェーシング構造は、ユーザによる顔係合部の間隔の選択的調節を可能にするために、調節機構(例えば、スライディングタブ(またはスライド可能なタブ)またはラックアンドピニオン型の調節機構)を含み得る。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、ディスプレイユニットのハウジングへ取り外し可能に取付可能であるコンポーネントおよび/または領域を含む。
本技術の一態様は、ユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関する。位置決めおよび安定化構造は、支持フープを含む。この支持フープは、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。支持フープの後方支持部は、第1の面内において延びるように適合され、支持フープの前支持部は、第2の面内において延びるように適合され、後方支持部の第1の面および前支持部の第2の面はそれぞれ、矢状面に対して横断方向に延びるように適合される。支持フープに含まれるオフセット構成において、後方支持部は、前支持部からオフセットされるため、後方支持部の第1の面は、前支持部の第2の面と異なる面内において配置される。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
本技術の一態様は、ディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するための位置決めおよび安定化構造に関する。位置決めおよび安定化構造は、支持フープを含む。この支持フープは、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。支持フープの後方支持部は、第1の面内において延びるように適合され、支持フープの前支持部は、第2の面内において延びるように適合され、後方支持部の第1の面および前支持部の第2の面はそれぞれ、矢状面に対して横断方向に延びるように適合される。支持フープに含まれるオフセット構成において、後方支持部は、前支持部からオフセットされるため、後方支持部の第1の面は、前支持部の第2の面と異なる面内において配置される。
本技術の一態様は、ユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関する。位置決めおよび安定化構造は、支持フープを含む。この支持フープは、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。支持フープの後方支持部は、第1の面内において延びるように適合され、支持フープの前支持部は、第2の面内において延びるように適合される。後方支持部の第1の面および前支持部の第2の面はそれぞれ、矢状面に対して横断方向に延びるように適合される。後方支持部および前支持部は、相互に移動可能となって少なくとも1つのオフセット構成へ移動し、これらのオフセット構成において、後方支持部は、前支持部からオフセットされて、後方支持部の第1の面は、前支持部の第2の面と異なる面内において配置される。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、調節機構をさらに含み得る。この調節機構は、後方支持部を前支持部に相対して選択的に調節することが可能になるような構造および配置にされる。例において、調節機構は、下記の間の選択的な調節を可能とするような構造および配置にされ得る:(1)後方支持部の第1の面が前支持部の第2の面と同一面に配置されるインライン構成、および(2)少なくとも1つのオフセット構成。例において、少なくとも1つのオフセット構成により、第1の面と第2の面との間の間隔または変位が形成され得、調節機構により、間隔または変位の選択的な調節が可能になる。例において、調節機構により、後方支持部の第1の面と前支持部の第2の面との間に形成された角度の角度調節が可能になり得る。例において、後方支持部は、弾性ストラップを含み得る。この弾性ストラップは、付勢されて、ユーザの後頭部領域と接触する。例において、後方支持部は、後頭骨の一部に沿ってユーザの頭部と係合するように構成および配置され得る。例において、前支持部は、前頭骨の上部に沿ってユーザの頭部と係合するような構成および配置にされ得る。例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、少なくとも1つのコネクタをさらに含み得る。これらのコネクタは、後方支持部および前支持部をディスプレイユニットと相互接続させるような構造および配置にされる。例において、オフセット構成における後方支持部および前支持部により生成され得るモーメントは、ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたはディスプレイユニットに起因するモーメントに耐えるように構成される。例において、後方支持部は、弾性ストラップを含み得る。この弾性ストラップが付勢されて後頭骨の一部と接触すると、さらなるモーメントが生成されて、ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたはディスプレイユニットに起因するモーメントに耐える。一例において、ディスプレイユニットは、ディスプレイユニットが動作位置にある際にユーザから視認可能となるディスプレイを含むハウジングと、ユーザの顔に対向するような構造および配置にされたインターフェーシング構造とを含み、インターフェーシング構造は、ディスプレイの周囲に延び、ディスプレイに対して視認用開口部を規定する。例において、位置決めおよび安定化構造は、一対の中央支持構造をさらに含み得る。一対の中央支持構造はそれぞれ、ユーザの耳それぞれ1つの周囲に配置されるように適合され、ディスプレイユニットは、ディスプレイユニットをフランクフルト水平面に相対して回転することが可能となるように、一対の中央支持構造へ回転可能に接続される。例において、前支持部および後方支持部のうち少なくとも1つは、一対の中央支持構造に相対して回転可能であり得る。
本技術の一態様は、ディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するための位置決めおよび安定化構造に関する。位置決めおよび安定化構造は、支持フープを含む。この支持フープは、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。支持フープの後方支持部は、第1の面内において延びるように適合され、支持フープの前支持部は、第2の面内において延びるように適合され、後方支持部の第1の面および前支持部の第2の面はそれぞれ、矢状面に対して横断方向に延びるように適合される。後方支持部および前支持部は、相互に移動可能となって少なくとも1つのオフセット構成へ移動し、これらのオフセット構成において、後方支持部は、前支持部からオフセットされて、後方支持部の第1の面は、前支持部の第2の面と異なる面内において配置される。
例において、位置決めおよび安定化構造は、調節機構をさらに含み得る。この調節機構は、後方支持部の前支持部に相対する選択的な調節を可能にするような構造および配置にされる。例において、調節機構は、下記の間の選択的な調節を可能とするような構造および配置にされ得る:(1)後方支持部の第1の面が前支持部の第2の面と同一面に配置されるインライン構成、および(2)少なくとも1つのオフセット構成。例において、少なくとも1つのオフセット構成により、第1の面と第2の面との間の間隔または変位が形成され得、調節機構により、間隔または変位の選択的な調節が可能になる。例において、調節機構により、後方支持部の第1の面と前支持部の第2の面との間に形成された角度の角度調節が可能になり得る。例において、後方支持部は、弾性ストラップを含み得る。この弾性ストラップは、付勢されて、ユーザの後頭部領域と接触する。例において、後方支持部は、後頭骨の一部に沿ってユーザの頭部と係合するように構成および配置され得る。例において、前支持部は、前頭骨の上部に沿ってユーザの頭部と係合するような構成および配置にされ得る。例において、位置決めおよび安定化構造は、少なくとも1つのコネクタをさらに含み得る。これらのコネクタは、後方支持部および前支持部をディスプレイユニットへ相互接続させるような構造および配置にされる。例において、オフセット構成における後方支持部および前支持部により生成され得るモーメントは、ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたはディスプレイユニットに起因するモーメントに耐えるように構成される。例において、後方支持部の一部は、弾性ストラップを含み得る。この弾性ストラップは、付勢されて後頭骨の一部と接触することによってさらなるモーメントが生成されて、ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたはディスプレイユニットに起因するモーメントに耐える。例において、位置決めおよび安定化構造は、一対の中央支持構造をさらに含み得る。一対の中央支持構造はそれぞれ、ユーザの耳それぞれの周囲に配置されるように適合され、ディスプレイユニットは、ディスプレイユニットをフランクフルト水平面に相対して回転することが可能となるように、一対の中央支持構造へ回転可能に接続可能である。例において、前支持部および後方支持部のうち少なくとも1つは、一対の中央支持構造に相対して回転可能であり得る。
本技術の一態様は、使用時にユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関する。位置決めおよび安定化構造は、ヘッドマウントディスプレイユニットの重量を収容するような構成および配置にされた支持部位を含む。支持部は、一対の中央支持構造を含み、一対の中央支持構造はそれぞれ、ユーザの耳それぞれの周囲に配置されるように適合される。例において、ディスプレイユニットは、ディスプレイユニットをフランクフルト水平面に相対して回転することが可能となるように、一対の中央支持構造へ回転可能に接続され得る。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
本技術の一態様は、ディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するための位置決めおよび安定化構造に関する。位置決めおよび安定化構造は、ディスプレイの重量を収容するような構成および配置にされた支持部位を含む。支持部は、一対の中央支持構造を含み、一対の中央支持構造はそれぞれ、ユーザの耳それぞれの周囲に配置されるように適合される。ディスプレイユニットは、ディスプレイユニットをフランクフルト水平面に相対して回転することが可能となるように、一対の中央支持構造へ回転可能に接続される。
本技術の一態様は、使用時にユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関する。位置決めおよび安定化構造は、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。後方支持部は、実質的に非伸張性でありかつ実質的に弾性である剛化物を含む。剛化物は、剛化物の少なくとも1つの側部上に複数のスロットを含み、複数のスロットにより、複数のヒンジが形成される。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
本技術の一態様は、ディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するための位置決めおよび安定化構造に関する。位置決めおよび安定化構造は、ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む。後方支持部は、実質的に非伸張性でありかつ実質的に弾性である剛化物を含む。剛化物は、剛化物の少なくとも1つの側部上に複数のスロットを含み、複数のスロットにより、複数のヒンジが形成される。
本技術の一態様は、使用時にユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニットを保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造と、ユーザの顔と対向する関係となるように構築および配置されたディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造と、を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関する。インターフェーシング構造は、実質的に連続する顔係合表面を含む。この実質的に連続する顔係合表面は、ユーザの眼の周辺部周囲においてユーザの顔と接触するように適合される。インターフェーシング構造は、シリコーンを含む。インターフェーシング構造は、ユーザの顔へ付加される力が周辺部周囲において分配されるような構成および配置にされる。インターフェーシング構造は、第1のコンプライアンスを第1の領域において含み、第2のコンプライアンスを第2の領域において含み、第1の領域および第2の領域は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするように、インターフェーシング構造の周辺部の周囲に構成される。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
本技術の態様は、ユーザの顔に対向する様態で構築および配置されたディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造に関連する。インターフェーシング構造は、実質的に連続する顔係合表面を含む。この実質的に連続する顔係合表面は、ユーザの眼の周辺部周囲においてユーザの顔と接触するように適合される。インターフェーシング構造は、シリコーンを含む。インターフェーシング構造は、ユーザの顔へ付加される力が周辺部周囲において分配されるような構成および配置にされる。インターフェーシング構造は、第1のコンプライアンスを第1の領域において含み、第2のコンプライアンスを第2の領域において含み、第1の領域および第2の領域は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするようにインターフェーシング構造の周辺部周囲に構成される。
本技術の態様は、位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造を含むヘッドマウントディスプレイシステムに関連する。この位置決めおよび安定化構造は、ディスプレイユニットを使用時においてユーザの顔の上方の動作位置に保持するような構造および配置され、インターフェーシング構造は、ディスプレイユニットのためのものであり、ユーザの顔に対向する様態で構築および配置され、インターフェーシング構造は、ディスプレイユニットが動作位置にある際にユーザから視認可能であるディスプレイの周囲に延び、ディスプレイに対して視認用開口部を規定(または形成)する。インターフェーシング構造は、視認用開口部の左手側および右手側それぞれ1つに配置された顔係合部を含み、顔係合部は、スライド可能に相互に移動可能なような構造および配置にされる。一実施例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ディスプレイユニットをさらに含み得る。
本技術の態様は、ユーザの顔に対向する様態で構築および配置されたディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造に関連する。インターフェーシング構造は、ディスプレイユニットが動作位置にある際にユーザから視認可能なディスプレイの周囲に延び、ディスプレイに対して視認用開口部を規定する。インターフェーシング構造は、視認用開口部の左手側および右手側のそれぞれ1つに配置された移動可能な顔係合部を含み、移動可能な顔係合部は、スライド可能に相互に移動可能な構造および配置にされる。
本技術の別の態様は、上記何らかの形態の位置決めおよび安定化構造および/またはインターフェーシング構造と、それに接続されたディスプレイユニットと、を含むヘッドマウントディスプレイシステムまたはアセンブリに関する。
本技術の別の態様は、上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例を含む仮想現実ディスプレイインターフェースまたは装置を含む。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、動作位置においてユーザから視認可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイを含む。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、ハウジングを含む。
いくつかの形態において、ハウジングは、ディスプレイを支持する。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、インターフェーシング構造を含む。インターフェーシング構造は、ハウジングへ連結され、動作位置においてユーザの顔に対向する用地で配置される。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造により、動作位置においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容するように構成された視認用開口部が少なくとも部分的に形成される。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造は、動作位置において視認用開口部へ周囲光が到達するのを少なくとも部分的に遮蔽するように構成された不透明材料から少なくとも部分的に構築される。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、少なくとも1つのレンズを含む。レンズは、ハウジングへ連結され、視認用開口部内に配置され、動作位置に来るようにディスプレイと整列される。
いくつかの形態において、ユーザは、ディスプレイを少なくとも1つのレンズを通じて視認することができる。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システム。
いくつかの形態において、少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値をプロセッサへ通信するように構成される。
いくつかの形態において、プロセッサは、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像を測定値に基づいて変更するように構成される。
本技術の別の態様は、拡張現実ディスプレイインターフェースまたは上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例を含む装置を含む。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、ディスプレイを含む。このディスプレイは、透明または半透明の材料から構築され、ユーザが視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に提供するように構成される。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、ハウジングを含む。
いくつかの形態において、ハウジングは、ディスプレイを支持する。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイユニットは、インターフェーシング構造を含む。インターフェーシング構造は、ハウジングへ連結され、動作位置においてユーザの顔に対向する用地で配置される。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、動作位置において、位置決めおよび安定化構造は、ディスプレイユニットを支持するように構成される。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ディスプレイは、動作位置においてユーザの眼と整列されるように構成され、これにより、ユーザは、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像に関係無く、ディスプレイを通じた物理的環境を少なくとも部分的に視認し得る。
上記したヘッドマウントディスプレイシステムの態様の例において、ヘッドマウントディスプレイシステムは、プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムをさらに含む。
いくつかの形態において、少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値をプロセッサへ通信するように構成される。
いくつかの形態において、プロセッサは、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像を測定値に基づいて変更するように構成される。
いくつかの形態において、少なくとも1つのレンズは、動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む。
いくつかの形態において、第1のレンズおよび第2のレンズは、フレネルレンズである。
いくつかの形態において、ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、第1の部分は、第1のレンズと整列され、第2の部分は、第2のレンズと整列される。
いくつかの形態において、ユーザの指と選択的に係合可能な少なくとも1つのボタンを有するコントローラであって、コントローラは、プロセッサと通信し、少なくとも1つのボタンが係合されたときにプロセッサへ信号を送信するように構成され、プロセッサは、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像の変更を信号に基づいて行うように構成される。
いくつかの形態において、少なくとも1つのレンズは、動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む。
もちろん、上記態様の一部は、本技術の下位態様を形成し得る。また、下位態様および/または態様のうち多様な1つを多様に組み合わせることができ、本技術のさらなる態様または下位態様も構成し得る。
本技術の他の特徴は、以下の詳細な説明、要約、図面および特許請求の範囲中に含まれる情報に鑑みれば明らかになる。
本技術を、添付図面中に非限定的に一例として例示する。図面中、類似の参照符号は、以下の類似の要素を含む。
エンドカンチオン、眉弓および頭蓋表筋、上唇、上唇紅、鼻翼、鼻唇溝および口角点を含む表面解剖学的構造のいくつかの特徴を含む顔の正面図である。さらに記載されるのは、矢状面の左側および右側と、上方向、下方向、ラジアル方向に内方方向およびラジアル方向に外方方向である。 記載の表面解剖学的構造のいくつかの特徴を含む頭部の側面図である(例えば、顎関節、眉間、セリオン、鼻梁、頬骨弓/骨、上耳底点、外後頭隆起、下耳底点、鼻尖点、鼻下点、鼻翼頂上点および側頭筋)。上側および下側と、前方および後方との方向も記載される。 頭部のさらなる側面図である。フランクフォート水平の大まかな位置が示されている。冠状面も記載される。 頭蓋骨を頭部表面の外形およびいくつかの筋肉と共に示す側面図である。以下の骨が図示されている:前頭骨、蝶形骨、鼻骨、頬骨、上顎骨、下顎骨、頭頂骨、側頭骨および後頭骨。以下の筋肉が図示される:小咬筋および僧帽筋。 鼻の前方側面図を示す。以下の骨が図示される:前、眼窩上孔、鼻、中隔軟骨、外側軟骨、眼窩および眼窩下孔。 P点における構造を通じた断面の模式図である。P点における外向き法線が図示されている。この点Pにおける曲率は、正の符号と、図2bに示す曲率の大きさと比較して比較的大きな大きさとを有する。 構造を1つの点において切断した模式的断面図である。この点における外向き法線が図示される。この点における曲率は、正の符号と、図2aに示す曲率の大きさと比較して比較的小さな大きさとを有する。 構造を1つの点において切断した模式的断面図である。この点における外向き法線が図示される。この点における曲率の値はゼロである。 構造を1つの点において切断した模式的断面図である。この点における外向き法線が図示される。この点における曲率は、負の符号と、図2eに示す曲率の大きさと比較して比較的小さな大きさとを有する。 構造を1つの点において切断した模式的断面図である。この点における外向き法線が図示される。この点における曲率は、負の符号と、図2dに示す曲率の大きさと比較して比較的大きな大きさとを有する。 シール形成構造を示す。クッションの外面を示す。 シール形成構造を示す。表面の縁部及び点Aと点Bとの間の表面上の経路が示されている。 シール形成構造を示す。2つの鞍状領域およびドーム領域が示されている。 左耳螺旋を含む左耳を示す。 右手螺旋を示す。 右耳螺旋を含む右耳を示す。 左手の法則を示す。 右手の法則を示す。 構造の表面を示し、この表面中には一次元穴が開いている。図示の平面曲線は、一次元穴の境界を形成する。 図2nの構造を通じた断面図である。図示の表面は、図2nの構造中の二次元穴を境界付ける。 二次元穴および一次元穴を含む図2nの構造の斜視図である。また、図2nの構造中の二次元穴を境界付ける表面が図示される。 本技術の第1の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の第1の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の正面図である。 本技術の第1の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の面図である。 本技術の一実施例に係る、図3a~図3cのヘッドマウントディスプレイアセンブリの側頭アームの断面図である。 本技術の別の実施例に係る、図3a~図3cのヘッドマウントディスプレイアセンブリの側頭アームの断面図である。 本技術の第2の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の第2の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の正面図である。 本技術の第2の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の上面図である。 本技術の第3の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の第3の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の正面図である。 本技術の第3の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の上面図である。 本技術の第4の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の第4の実施例の変形例に係る、ヘッドマウントディスプレイシステムの側面図である。 本技術の第4の実施例の変形例に係る、ヘッドマウントディスプレイシステムの正面図である。 本技術の第4の実施例の変形例に係る、ヘッドマウントディスプレイシステムの上面図である。 本技術の第4の実施例の変形例に係る使用中のヘッドマウントディスプレイアセンブリの上面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 本技術の一実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 ヘッドマウントディスプレイシステムの位置決めおよび安定化構造の模式的側面図であり、本技術の例による調節可能性特性を示す。 本技術の例によるヘッドマウントディスプレイシステムの前額支持部配置構成を含む位置決めおよび安定化構造の模式的側面図である。 本技術の例によるヘッドマウントディスプレイシステムの前額支持部配置構成を含む位置決めおよび安定化構造の模式的側面図である。 本技術の一実施例による位置決めおよび安定化構造の概略的側面図である。 本技術の例による第1の構成および第2の構成の例において構成された前部を含む位置決めおよび安定化構造の模式的側面図である。 本技術の例によるベクトル位置を示す位置決めおよび安定化構造の模式的側面図である。 本技術の例による第1の構成および第2の構成の例において構成されたディスプレイユニットを含む位置決めおよび安定化構造の模式的側面図である。 本技術の例による使用時におけるインターフェーシング構造の軸A-Aにわたる分割正面図であり、左手側は、インターフェーシング構造の位置を示し、右手側は、インターフェーシング構造と係合するおおよその顔領域を示す。 使用時における図15aのインターフェーシング構造の側面図である。 本技術の第2の例による使用時におけるインターフェーシング構造のそれぞれ側面図、上面図および前上面図である。 本技術の第2の例による使用時におけるインターフェーシング構造のそれぞれ側面図、上面図および前上面図である。 本技術の第2の例による使用時におけるインターフェーシング構造のそれぞれ側面図、上面図および前上面図である。 図16cの軸B-Bを通じた側断面図であり、本技術の例による支持構造および顔係合表面を示す。 図16cの軸B-Bを通じた側断面図であり、支持構造および顔係合表面を示し、本技術の第2の例による支持フランジをさらに含む。 本技術の第3の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の前上面図である。 本技術の第4の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の部分的前上面図である。 本技術の第5の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の斜視図である。 本技術の第5の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の斜視図である。 本技術の第5の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の斜視図である。 本技術の第5の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の斜視図である。 図20bの軸C-Cを通じた側断面図であり、本技術の例により支持構造の上部へ直接取り付けられた発泡体クッションを含む顔係合表面を示す。 図20bの軸C-Cを通じた側断面図であり、発泡体クッションを被覆する顔係合表面を示し、発泡体クッションは、本技術の例により支持構造の上部へ直接取り付けられる。 使用時におけるインターフェーシング構造の背面図であり、インターフェーシング構造は、本技術の第6の例により幅Wが調節可能である。 本技術の例によるより広いレンズ幅XXおよびより狭いレンズ幅YYそれぞれにおける、使用時における調節可能なインターフェーシング構造の下側からの断面図である。レンズ幅は、第1のレンズの中央軸(例えば、軸E-E)から第2のレンズの中央軸(例えば、軸D-D)へ測定される。 本技術の例によるより広いレンズ幅XXおよびより狭いレンズ幅YYそれぞれにおける、使用時における調節可能なインターフェーシング構造の下側からの断面図である。レンズ幅は、第1のレンズの中央軸(例えば、軸E-E)から第2のレンズの中央軸(例えば、軸D-D)へ測定される。 本技術の第7の例による、使用時におけるインターフェーシング構造の背面図である。 本技術の例による頭部形状変動に基づいたサイジングおよびクラスタリングの人体測定データモデルである。 本技術の例による頭部形状変動に基づいたサイジングおよびクラスタリングの人体測定データモデルである。 本技術の例によるノミネートされた顔ゾーンに基づいたサイジングの人体測定データモデルである。 本技術の例によるノミネートされた顔ゾーンに基づいたサイジングの人体測定データモデルである。 本技術の例による人体測定ランドマークに基づいたサイジングの人体測定データモデルである。 本技術の例による人体測定ランドマークに基づいたサイジングの人体測定データモデルである。 本技術の一実施例による位置決めおよび安定化構造の断面図である。 本技術の別の実施例による位置決めおよび安定化構造の断面図である。 本技術の例により係合構造が使用されているときに圧力をユーザの頭部へ付加する係合構造(例えば、インターフェーシング構造または位置決めおよび安定化構造)の詳細側面図である。圧力は、力が作用する領域によって除算された表面上に及ぼす力である。 本技術の例による係合構造の使用時における係合構造の捻れTの詳細側面図である。この係合構造の捻れTにより、係合を向上させおよびよってユーザの頭部に対する圧力の均等な(または均一の)分配を達成する。 本技術の例による、ユーザの頭部のうち少なくとも一部(例えば、クラウン)上における位置決めおよび安定化構造の詳細正面図である。 本技術の例によるストラップの形態の位置決めおよび安定化構造の弾性部の詳細上面図である。 本技術の例による係合構造の使用時におけるユーザの頭部の突出部との係合時において局所的にコンプライアントとなる係合構造の詳細側面図である。 本技術の例によるVRヘッドマウントディスプレイ装置の斜視図である。 本技術の例によるコントローラおよび制御システムの模式図である。 本技術の例によるARヘッドマウントディスプレイ装置の斜視図である。
本技術についてさらに詳細に説明する前に、本技術は、本明細書中に記載される異なり得る特定の実施例に限定されるのではないことが理解されるべきである。本開示中に用いられる用語は、本明細書中に記載される特定の実施例を説明する目的のためのものであり、限定的なものではないことも理解されるべきである。
以下の記載は、1つ以上の共通の特性および/または特徴を共有し得る多様な実施例に関連して提供される。任意の1つの実施例の1つ以上の特徴は、別の実施例または他の実施例の1つ以上の特徴と組み合わせることが可能であることが理解されるべきである。加えて、これらの実施例のうちのいずれかにおける任意の単一の特徴または特徴の組み合わせは、さらなる実施例を構成し得る。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの眼のあたりのほぼ完全な密閉を提供しつつ、すなわち、仮想現実ヘッドマウントディスプレイの使用時に没頭させつつも、バランスのとれたシステムを提供するように、すなわち、ユーザの頭部および/または顔に沿った任意の1点で過度にきつくならないような構造および配置構成にされる。すなわち、本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、快適で安定な方法で圧力を分散させて(例えば、全域および地域荷重分散)、ホットスポットまたは局所的な応力点を低減するような構造および配置構成にされることにより、より均一なフィット感を提供する。
また、本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの頭部への適合性を高め、快適性のための緩衝を可能にするような構造および配置構成にされた軟質で可撓性(例えば、弾性)のある材料(例えば、織物と発泡体の複合材などの通気性材料)を備える。加えて、本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの頭部に装着した状態で調節しやすくし、広いフィット範囲を実現するためのシンプルな調節機構を備える。
(5.1 ヘッドマウントディスプレイ)
(5.1.1 位置決めおよび安定化構造)
ディスプレイユニットを正しい動作位置に保持するために、ヘッドマウントディスプレイシステムは、ユーザの頭部に配置される位置決めおよび安定化構造をさらに備える。快適な位置決めおよび安定化構造は、ディスプレイユニットの重量に起因する負荷に対し、顔の痕および長期間の使用による不快感を最小にする様態で対応する必要がある。ユニバーサルフィットを(快適性、使い易さおよび製造コストとのトレードオフ無しに)可能にする必要もある。設計基準を挙げると、所定の範囲における調節可能性や、触る点の少ない簡単なセットアップ解決法による、不器用な人に対する敷居の低さがある。さらなる考慮事項を挙げると、ヘッドマウントディスプレイシステムが使用され得る動的環境への対応がある。仮想環境の没入型経験の一部として、ユーザは、ヘッドマウントディスプレイシステムを用いている間、通信(すなわち、会話)し得る(すなわち、会話)。このようにして、ユーザの顎部または下顎は、頭蓋骨の他の骨に相対して動き得る。さらに、ヘッドマウントディスプレイシステム(例えば、仮想現実ディスプレイ)の一定期間の使用において、頭部全体が動き得る。例えば、動きを挙げると、ユーザの上体(および場合によっては下体)があり、詳細には、頭部の上体および下体に相対する動きがある。
図3aおよび図3bは、本技術の第1の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムまたはアセンブリ10用の位置決めおよび安定化構造14を示す。ヘッドマウントディスプレイシステム10は、ヘッドマウントディスプレイユニット12(もしくはディスプレイユニット)と、使用時にユーザの顔の上の動作位置にディスプレイユニット12を維持するための位置決めおよび安定化構造14と、を備える。
ディスプレイユニット12は、ユーザ・インターフェーシング構造11を含む。ユーザ・インターフェーシング構造11は、ユーザの顔に対向するように構築および配置される(すなわち、図3cに示すようにユーザ・インターフェーシング構造は、ユーザの顔に対向して配置される)。ユーザ・インターフェーシング構造11は、ディスプレイユニットハウジング22によって格納されるディスプレイ付近に延在する。ユーザ・インターフェーシング構造11は、ディスプレイ付近に延在し、ディスプレイへの視認開口(すなわち、視認するための開口)を画定し得る。ユーザ・インターフェーシング構造11は、ユーザの眼の周りに延在し、例えば、ユーザの鼻、頬、および/または前額に沿ってユーザの顔と係合(例えば、軽く封止)し得る。
図3a~図3cに示す実施例においては、位置決めおよび安定化構造14が、ユーザの頭部の領域に接触するようになっている(例えば、ユーザの頭頂部分に位置付け可能な)後部支持フープ16(後部支持構造とも称される)と、後部支持フープ16をディスプレイユニット12に相互接続(または接続)するような構造および配置構成にされた少なくとも1つのコネクタと、を備える。図示された実施例においては、この少なくとも1つのコネクタが、後部支持フープ16を、ユーザの頭部のそれぞれの側に配置された対向側頭コネクタ18であって、ディスプレイユニット12のディスプレイユニットハウジング22のそれぞれの後縁領域20に相互接続する対向側頭コネクタ18と、ユーザの前頭骨を横切って延在する前額支持コネクタ24であって、後部支持フープ16をディスプレイユニットハウジング22の上縁領域21に相互接続する(または接続する)前額支持コネクタ24と、を備える。ただし、後部支持フープ16をヘッドマウントディスプレイユニット12に相互接続するために設けられるコネクタは1つ以上であり得ることを理解されたい。
(5.1.1.1 側頭コネクタ)
対向側頭コネクタ18の各々は、側頭アーム26を備える。各側頭アーム26は、ディスプレイユニットハウジング22のそれぞれの後縁領域20に取り付けられた前方端28と、側頭アーム26を後部支持フープ16に接続するための解放可能な結合部の一部を形成する後方端30と、を含む。
いくつかの形態において、各側頭アーム26は、剛化物32と、弾発性(例えば、エラストマーおよび/または織物)構成要素34と、後部支持フープ16に接続するために後方端30に配置されたタブ36と、を備える。一実施例においては、側頭アーム26の各々の一部分が、使用時に、上耳底に近接する、すなわちユーザの耳の上にあるユーザの頭部の領域と接触している。一実施例においては、側頭アーム26が、使用時に、頭部のフランクフォート水平面に概ね沿うか平行に、かつユーザの頬骨の上方に延在するように配置される。
位置決めおよび安定化構造14の利点として、比較的自己支持型でありかつ/または非着用時において自身の形状を保持することが可能である点がある。これにより、位置決めおよび安定化構造の使用方法についてより直観的または明確に理解し易くなり得、全体的にぺらぺらであるため形状保持できない位置決めおよび安定化構造と対照的になり得る。一形態において、剛化物により、位置決めおよび安定化構造の自己支持様態が得られる。
(5.1.1.2 剛化物)
本技術のいくつかの形態において、例えば剛化物32において、剛化物32は、補強要素および/または肉厚要素の形態をとり得る。一形態においては、剛化物32が、各側頭アーム26の弾発性(例えば、エラストマーおよび/または織物)構成要素34内に封入され得る。例えば、図3dは、剛化物32を封入するように構成されたカバーの形態の弾発性構成要素34(例えば、エラストマーおよび/または織物)の一実施例を示す。この実施例においては、織物構成要素34が、使用時にユーザの顔に接触するようになっている軟質の顔接触面35を提供できる剛化物32の片側に配置された顔接触側を含む。いくつかの代替形態においては、剛化物が、弾発性構成要素34に縫い付けまたは他の方法で取り付けられ(例えば、オーバーモールドされ)得るか、この弾発性構成要素が、熱処理によって選択的に剛性化できる材料から作製され得る。例えば、図3eは、使用時にユーザの顔に接触するようになっている柔らかい顔接触面35を提供できる剛化物32の顔接触側に取り付けられた弾発性構成要素34(例えば、エラストマーおよび/または織物)の一例を示す。一実施例においては、弾発性構成要素34が、最大限の快適性を実現するためにユーザの頭部に対して緩衝するよう剛化物32を優しく支持する織物材料または織物と発泡体の複合材(例えば、外側織物層および内側発泡体層を含む多層構造などの通気性材料)を備え得る。剛化物32により、ユーザが各側頭アーム26、またはそれが接続しているか形成されている他のコンポーネントを装着していなくても、各側頭アーム26が使用時の形状および構成を保持することができる。使用前に側頭アーム26を使用中の状態に維持することにより、ユーザが位置決めおよび安定化構造を装着している間の歪みを防止または制限し得、ユーザがディスプレイシステム10を速やかに装着または着用できるようにし得るというという利点がある。
一実施例においては、剛化物32が、Hytrel(登録商標)(熱可塑性ポリエステルエラストマー)などの剛性材料から作製できる。図3a~図3cの実施例において、各側頭アーム26の剛化物32の剛性、すなわち非伸張性が、使用中の側頭アーム26の伸長または変形の大きさを制限する。この構成は、側頭アーム26によって張力をより効果的、すなわち直接的に変換できるという利点がある。
別の例において、位置決めおよび安定化構造は、例えば位置決めおよび安定化構造が「箱から」バネ付勢により飛び出て、使用時における構成または形状を概ねとるような設計にされ得る。加えて、位置決めおよび安定化構造は、箱から出た後に使用時の自身の形状を保持するように配置され得る。例えば、剛化物が、位置決めおよび安定化構造の一部の形状を維持するために形成され得る。有利なことに、位置決めおよび安定化構造の形状が(例えば、ユーザ頭部の後部とほぼ同様に)概して曲線状になっているため、位置決めおよび安定化構造の方向決めがユーザにとって明確になる。すなわち、位置決めおよび安定化構造は、概してドーム状である。
本明細書中に記載の位置決めおよび安定化構造の別の態様は、ディスプレイユニット12を方向付けてユーザの顔と接触させることである。すなわち、力(すなわち、位置決めおよび安定化構造の力ベクトル)により、ディスプレイユニットからユーザの顔に対して直角を為すかまたは垂直方向に圧力を付加させ得る。
一実施例においては、剛化物32が、レバーアーム(剛化物アーム32など)、すなわち後部支持フープ16付近を枢動する手段を形成する。後部支持フープ16は、位置決めおよび安定化構造14にアンカーポイントを提供できるという利点があり、それにより旋回点を形成する。剛化物は、前額支持コネクタ24がユーザの鼻を基準にディスプレイユニット12の位置を昇降できるように、後部支持フープ16のアンカーポイント付近で関節接合し得る。この構成は、ユーザの頭部上でディスプレイユニット12を安定させるためにクランプ圧力の大きさを最小化できるという利点がある。
本技術のいくつかの形態において、剛化物は、三日月形、半円形または部分的な三日月形の形状をとるように曲線状にされ得る。
剛化物アーム32は、概して細長かつ平坦な構成を有し得る(例えば、図3aを参照)。換言すると、剛化物アームは、厚さ(紙面中への方向)よりも長尺かつ幅広(紙面において上から下方向)となる。一実施例においては、剛化物アーム32の厚さおよび/または幅が、その長さの少なくとも一部分に沿って変化し得、例えば、剛化物アーム32は、接続を容易にし、負荷を分散させるために、その長さ沿いに、より広い部分およびより狭い部分を含み得る。
剛化物アームは、図3a~図5cに示すように平坦であり得るが、特にユーザの顔の形状(例えば、ユーザの頭部の側方領域の形状)との整列の向上を可能にする(例えば、図7a~図7cを参照)ために、剛化物アームは、紙面中への方向において所望の空間構成を有し得る(例えば、図6および図7a~図7cを参照)ことが理解される。図6および図7a~図7cを参照して、剛化物アームは、3本の軸(X、YおよびZ)全てにおいて曲率を有する三次元形状を有する。剛化物アームの厚さは実質的に均一であり得るが、高さまたは幅は、長さ全体において変化する。剛化物アーム32の形状および寸法の目的は、控えめな外観を保持しかつ目立たない外観を維持する(すなわち、過度に嵩高に見えないように)するために、ユーザの頭部に近接に適合することである。
剛化物アームは、紙面に対して実質的に平行な軸として理解され得る長手方向軸を有し得、この軸に沿って剛化物アームが延びる(例として図5aおよび図7a中の破線を参照)。
本技術のいくつかの形態において、剛化物(例えば、剛化物アーム32)は、弾性(例えば、エラストマーおよび/または織物)コンポーネント34よりも高剛性でありかつディスプレイユニットハウジング22よりも低剛性である。詳細には、剛化物アームおよび/または弾性コンポーネントが組み合わされることにより、弾性コンポーネントに対して少なくとも1つの方向においてまたは少なくとも1つの軸またはその周囲において剛化物アームによって1つの形状およびより高い剛性が付与される。
剛化物32は、自身の長さに沿って屈曲または変形可能であり得るが、位置決めおよび安定化構造が剛化物の長手方向軸に沿って伸張する事態に耐えるかまたはそのような事態を回避する(図5aおよび図7a中の破線を参照)。図5aおよび図7aに示すように、剛化物の長手方向軸は、剛化物の長さに沿って(例えば、概して中心を通じて)延び、直線状(図5a)であり得るかまたは曲線状(図7a)であり得る。剛化物は、実質的に非伸張性でありかつ弾性である。本技術による剛化物は、好適には以下の特徴のうち1つ以上を有する:自身の形状保持、コンポーネントからの力(すなわち、力ベクトル)を曲線部周囲(例えば、頬周囲または耳周囲)に再度方向付けること、可撓性および/または特定の面において事前規定された形態を維持する構造。
一形態において、剛化物32は、可撓性であり得るか、または、剛化物の長手方向軸に沿ってユーザの頭部に適合することができる。一形態において、しかし、剛化物は、撓むことができないかまたは自身の幅にわたって変形することができないような構造にされ得る。これは、位置決めおよび安定化構造がディスプレイを所定位置においてアンカー固定する構造的機能を維持しつつ快適であるために行われる(例えば、剛化物は、一方向(ユーザの頭部中への方向)においては可撓性であり、別の方向において支持または負荷支持を提供する)。
いくつかの形態において、剛化物32は、弓状部または屈曲部を有し得る。屈曲部は、剛化物の1つ以上の選択領域(複数可)内において、剛化物が領域(複数可)において容易に屈曲するかまたは蝶番のようになるように設けられ得る。屈曲部は、剛化物における可撓性を達成するための弱体化された領域であり得るため、弱体化部は、一体丁番として機能する。このような可撓性は、より広範囲の頭部サイズのユーザへの適合において有用であり得る。これらの屈曲部は、剛化物の部位がユーザの耳へ向かって外方に撓みかつ/またはユーザ頭部の中心に向かって内方に撓むように位置決めされ得る。
いくつかの形態において、剛化物32は、複数のスロット(例えば、アームの各側(すなわち、アームの前側および後側のスロット))を含み、これら複数のスロットにより、コンポーネント(例えば、側頭コネクタ18)に沿って複数のヒンジが形成される。これらのヒンジにより、各アーム内に可撓性部が形成される。これらのヒンジにより、アームが連接し、頬領域の微細な変動に適合し、(ヘッドギア張力を受けたときの)顔上への負荷分配を(例えば、可撓性部が全く無い剛化物アームと比較して)より均等に行う。いくつかの形態において、剛化物が概して長手方向に延びる細長形状である場合、ヒンジおよび/または弱体化領域は、長手方向に対して横断方向に延び得るかまたは(可能な適合度を増加させるように)長手方向において延び得る。
いくつかの形態において、スロットは、概して相互に平行であり、概して相互に均等に間隔を開けて配置され、アーム厚さ中へ向けて類似の幅および深さを含む。しかし、これらのスロットは、アームの場所および可撓性特性の変更のために他の適切な配置構成および構成を含み得る(例えば、スロット数、アームの片側または両側のスロット(前側および/または後側)、スロット間の間隔、幅、深さ、方向決めまたはアーム上のスロットの角度(例えば、異なる方向決めにおける屈曲を可能にするように相互に角度付けされたスロット))ことが理解されるべきである。例において、これらのスロットのうち1つ以上に対し、可撓性材料が充填され得る(例えば、スロットによって形成された狭い窪みまたは溝部は、可撓性材料を受容し得る)。別の例において、ヒンジは、剛性セグメントによって間隔を開けて配置された複数の可撓性部分によって提供され得る(例えば、可撓性材料または屈曲可能な材料によって形成された可撓性部分)。
いくつかの形態において、剛化物32は、弾性(例えば、エラストマーおよび/または織物)コンポーネント(すなわち、後部支持フープ16により構成されたもの)の伸張方向または伸張経路をガイドまたは規定する材料を含み得る。換言すると、ユーザは、剛化物32の長手方向軸に対して実質的に平行な方向において位置決めおよび安定化構造14を伸張させる(図7a中の破線を参照)。位置決めおよび安定化構造14を他の方向に伸張させると、剛化物がディスプレイユニットハウジング22に相対して回転するため、望ましくない。剛化物の剛性により、剛化物は付勢されて、自然の非回転の捻れておらずかつ変形していない状態となる。これにより、一定レベルまで、位置決めおよび安定化構造14を自己調節型のヘッドマウントディスプレイシステムとすることが可能になる。例において、剛化物は、特定のサイズ(例えば、比較的ぴったりとしたフィット感)まで付勢され得、剛化物は、頭部サイズのスケーリングのために開口部増大または外方への屈曲などによってユーザの頭部に合わせて調節可能であり、これにより、ユーザの頭部の形状への適合および必要な支持の提供が可能になる。
いくつかの形態において、弾性(例えば、エラストマーおよび/または織物)コンポーネントは、封入剛化物を封入し得る。例えば、織物は、剛化物の側部上にオーバーモールドされ得る(例えば、図3eを参照)。剛化物を適切な弾性(例えば、エラストマーおよび/または織物)材料内に封入することにより、ユーザの快適性および着用性が向上する(例えば、図3dを参照)。織物を剛化物のユーザ接触側上に配置することにより、ユーザの皮膚との柔らかな接触が可能になり得る。
いくつかの形態において、剛化物は、弾性コンポーネントと別個に形成され得、その場合、ユーザ接触材料(例えば、Breath-O-Prene(登録商標))を含むソックス(すなわち、カバーまたはエンクロージャ)が剛化物上に被覆またはスライドされ得る。別の実施形態において、剛化物は、接着、超音波溶接、縫製、フックアンドループ材料および/またはスタッドコネクタによって作製され得る。実施形態において、ユーザ接触材料(すなわち、使用時においてユーザの皮膚と接触するように配置された柔らかいかまたは快適な材料(例えば、Breath-O-Prene(登録商標)))は、剛化物の両側に設けてもよいし、あるいは、(嵩および材料コストの低減のために)剛化物のユーザ接触側のみに設けてもよい。
剛化物は、弾性コンポーネントへ付加されるさらなる材料の層(例えば、シリコーン、ポリウレタンまたは他の粘着性材料)によって形成してもよい。このような材料は、弾性コンポーネントの補強のために弾性コンポーネントへ付加され得る。シリコーンビーディング加工または高分子オーバーモールドを用いてもよい。
剛化物は、2つ以上の材料(剛性または半剛性の材料)を含む複合構造を有し得る。例えば、剛化物は、より高剛性となるかまたは材料伸張を妨害するように、織物の肉厚化または処理によって構築され得る。例において、織物は、印刷物からのインクによって織物の伸張能力を制限または低減されるように、印刷され得る。さらに、織物を選択領域において縫合することにより、織物が高剛性化され得る。また、織物を選択領域において超音波溶接しても、織物が高剛性化され得る。
いくつかの代替的形態において、剛化物は、不織材料(例えば網張り)から構築され得、少なくとも1つの方向における伸張に対して耐性を有する。あるいは、剛化物を織布から形成してもよく、その場合、織物が横方向に伸張できないように材料の織り目を整列させることにより、使用時において位置決めおよび安定化構造を固定およびアンカーする。
例において、剛化物は、Hytrel(登録商標)から形成され得、ディスプレイユニットハウジング22は、ポリプロピレン(PP)から形成され得る。PPは、疲労耐性の高い熱可塑性ポリマーである。Hytrel(登録商標)は、クリープ耐性を有するため、剛化物32の形成に望ましい。これらの材料は一体接合できないため、ディスプレイユニットハウジング22を剛化物32へオーバーモールドすることにより、確実な接続が形成され得る(すなわち、アーム26の前端28とディスプレイユニットハウジング22の後縁領域20との間の接合部)。
別の形態において、剛化物(例えば、剛化物アーム)は、高弾性特性を提供するTPEから構成され得る。例えば、Dynaflex(登録商標)TPE複合材料またはMedalist(登録商標)MD-1 15が用いられ得る。ハウジングは、ポリプロピレン(PP)材料製であり得る。剛化物をTPE中に成形することによる利点として、剛化物およびディスプレイユニットハウジングを相互に恒久接続することが可能になり得る点がある。換言すると、溶融接着または化学接着(分子付着)が、これら2つのコンポーネント間に形成される。
剛化物をディスプレイユニットハウジングへ接続させる接合により、可撓性を持たせる点を絞り込むことが可能になり得、この接合部は、所望の方向およびレベルにおける可撓性を可能にするような形状に形成され得る。よって、ヘッドマウントディスプレイシステムが着用され、側頭アーム26が位置決めおよび安定化構造14の後部支持フープ16からの張力により応力を受けた後、剛化物32は接合部において撓み得るため、顔をフレームに入れる形状に保持されつつ、側頭アーム26をユーザの顔に相対して所望の位置に保持することが支援される。
剛化物およびディスプレイユニットハウジングを相互に恒久的に接続されるものとして述べてきたが、剛化物(すなわち、側頭アーム)は、例えば機械的クリップ(スナップフィット)組立によりディスプレイユニットハウジングから取り外し可能であり得ることが考えられる。この配置構成により、交換可能なディスプレイユニットおよび/または位置決めおよび安定化構造を備えたモジュール式システムが得られ得る。
(5.1.1.3 後部支持フープ(または支持フープ))
後部支持フープ16が、(図7bに示す後部支持フープ316のリング状形状と同様の)リング状形状になっており、ユーザの頭頂部分など、ユーザの頭部の後部の形状にフィットまたは適合する3次元輪郭曲線を有するように構成されている。例において、支持フープにより得られたフープ状のまたはリング状の配置構成(例えば、閉ループ)は、ユーザの頭部の一部を両者間に封入または包囲するように適合される。支持フープは、円形または丸形形状に限定されず、例えば、支持フープは、楕円形または部分的円形/楕円形またはC字型であってもよいことが理解されるべきである。後部支持フープ16は、使用時にユーザの頭の頭頂骨に近接するようになっている頭頂部分または頭頂ストラップ部分38と、使用時にユーザの頭の後頭骨に近接するようになっている後頭部分または後頭ストラップ部分40と、を備える。一実施例においては、後頭部分40が、使用時に後頭骨の一部分に沿って、例えば、頸筋が後頭骨に付着する接合部に隣接するか、またはその付近の後頭骨の一部分に沿って配置されるのが好ましく、頭頂部分38が、使用時に前頭面の後方に配置されるのが好ましい。一実施例においては、後頭部分40が、頸筋が後頭骨に付着する接合部上の後頭骨の一部分沿いに位置決めされるようになっている。この接合部は、外後頭隆起(EOP)とも称され得る。ただし、ユーザの頭部上における後頭部分40の正確な位置は、後頭部分40が使用されているユーザの頭部のサイズおよび形状に応じて変わり得、例えば、後頭部分40は、頸筋が後頭骨に付着する後頭骨の部分に隣接するか、その上または下に位置し得る。一実施例においては、後頭部分40が、頸筋が付着する接合部付近の後頭骨の下または下に配置され得る。後部支持フープ16のこのフープ状配置(例えば、リング状、円形または卵形または部分的に円形/卵形またはC字形)により、ユーザの頭部の後部または後部隆起のあたりに位置決めおよび安定化構造14が係留され、これにより、ユーザの頭部の前部で重量(すなわち、ディスプレイユニット)を保持するための効果的な支持構造が提供される。後部支持フープ16は、弾性材料から形成され得、その弾性は、フープを伸ばし、後部支持フープ16を所定の位置にしっかりと保持する目的で使用され得る。
例において、後部支持フープの三次元形状は、使用時においてユーザの頭部頭頂骨および後頭骨を茶碗状に被覆するように適合された概して曲線状の三次元形状を有し得る。
例において、後頭部位40は、後頭部位40および後部支持フープ16を所定位置に維持することと、位置決めおよび安定化構造がユーザの頭部の後部に乗り上げる事態を回避することとを行うように、後頭骨と係合する。さらに、頭頂部位38は、位置決めおよび安定化構造がユーザの頭部から滑り落ちる事態を回避するように、ユーザの頭頂骨の上部を占領または上部に乗り上げ得る。
後部支持フープ16は、対向する接続ストラップまたはタブ42をさらに備える(例えば、図3aを参照)。
一実施例においては、後部支持フープ16が、概して垂直方向に配向、すなわち、冠状面に概して平行な垂直面に配置されている。後部支持フープ16のこの配置は、後部支持フープ16をユーザの頭頂部分において適切に配向して、接続ストラップ42によって印加される横方向、すなわち水平の張力を支持し、ディスプレイユニット12の重量を支える。
後部支持フープ16および接続ストラップ42は、ユーザの頭部の形状に適合させるのを支援するために、弾性および/または織物材料から形成され得る。後部支持フープ16および接続ストラップ42は、例えば、伸長力を提供する。また、ユーザの頭部の後ろにあるかかる弾性および/または織物材料により、位置決めおよび安定化構造14がユーザの頭部に留まっている間に、誰かと話すためにディスプレイユニット12を移動させてユーザの目から離すなど、ディスプレイユニット12を持ち上げてユーザの顔から離しやすくなり得る。例えば、後部支持フープ16は、ネオプレン材料や他の織物発泡体複合材(例えば、外側織物層および内側発泡体層を含む多層構造などの通気性材料)、またはスペーサ布地であり得る。織物は、ディスプレイユニット12をユーザの頭部で安定させるための柔らかい支持構造を提供することができ、最大限の快適性を実現するために位置決めおよび安定化構造14がユーザの頭部に対して緩衝できるという利点がある。
側頭アーム26の部位を含む後部支持フープは、伸縮性を有し得る。これにより、位置決めおよび安定化構造14の伸縮が可能になり、その結果、快適な(または比較的平坦な)力変位(または伸張)プロファイルが得られる。例において、位置決めおよび安定化構造14が負荷L下において離隔方向に伸縮すると、ひずみ力を位置決めおよび安定化構造14にわたって実質的に均等に分散させることが可能になる。その結果、位置決めおよび安定化構造14は、比較的平坦な力(y軸)対変位(x軸)のプロファイルを有し、これにより、位置決めおよび安定化構造14が伸張したときに(特に従来技術の構造と比較して)力がそれほど変化しないことが示される。
(5.1.1.4 調節可能な(接続)ストラップ)
ストラップまたはタブは、張力に抵抗するように設計された構造として理解され得る。使用時に、接続ストラップ42は、張力下にある位置決めおよび安定化構造14の部分である。本技術の特定の形態において、接続ストラップ42は、屈曲可能であり得る(例えば、非剛直であり得る)。この態様の利点として、ユーザが頭部に対する張力を受ける際に接続ストラップがより快適である点がある。
いくつかのストラップは、上記するように、この張力の結果得られる弾力を付加する。位置決めおよび安定化構造14のストラップにより、ディスプレイユニット12上への重力による影響に打ち勝つ保持力が得られる。このようにして、ストラップは、ユーザの頭部上のディスプレイユニットの軽度シーリング位置を維持するように、位置決めおよび安定化構造の一部を形成し得る。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造14により、使用時におけるディスプレイユニット上への妨害力(例えば、頭部および身体の動きに起因するもの)またはディスプレイユニットとの偶発的干渉による影響に打ち勝つための安全マージンとしての保持力が得られる。ストラップは、使用時においてディスプレイユニット12のインターフェーシング面をユーザの顔の一部とシーリング接触させる引き込み力を方向付けるように構成され得る。一実施例において、ストラップは、タイとして構成され得る。
図3a~図3cの形態において、接続ストラップ42は、調節可能であり、後部支持フープ16とディスプレイユニット12のディスプレイユニットハウジング22との間の距離を変更するように動作する。ストラップ42の各々は、使用時に、それぞれの側頭アーム26のタブ36のアイレット44に通される。それぞれの側頭コネクタ18のタブ36を通る各ストラップ42の長さは、ストラップ42をそれぞれのアイレット44に通して多少引っ張ること(もしくは長さの調節、すなわち、調整)によって調節され得る。ストラップ42は、タブ36のアイレット44を通過した後、例えば、快適性およびフィット性(例えば、締め付け)を実現するためのストラップの微調節または極微調節を可能にするフックアンドループ式締結手段を用いて自身に固定され得る。そのため、後部支持フープ16とディスプレイユニットハウジング22との間の距離は、様々な頭部サイズにフィットするように調節され得る。かかる調節可能ストラップ配置により、ディスプレイユニット12がユーザの頭部に装着されている間に調節することも可能であり、ユーザは、例えば、ストラップ42を引っ張って後方に締め付けることできる。
一実施例においては、後部支持フープ16および/またはストラップ42の厚さおよび/または幅が、その長さの少なくとも一部分に沿って変わり得る。例えば、後部支持フープ16は、側頭アーム26への接続を容易にし、負荷を分散させるために、その長さ沿いに、より広い部分およびより薄い部分、例えばストラップ42に隣接する幅広の部分を含み得る。また、ストラップ42は、それぞれの側頭アーム26のアイレット44に通しやすいように、その自由端沿いでより薄くあり得る。
いくつかの配置構成において、ストラップまたは剛化物により、プレススタッド配置構成が得られる。例えば、剛化物は、一部を複数の穴部と共に含み得、ストラップ42の一端は、穴部のうち選択された1つへ圧入されるように適合されたスタッド(例えば、ストラップへオーバーモールドまたは音響溶接されたもの)を提供し得る。これらのスタッドおよび穴部は、スナップフィット配置構成を提供するように構成される。他の形態において、ストラップ自身が、穴部およびスタッドの配置構成によって固定され得る。
いくつかの配置構成において、後部支持フープ16とディスプレイユニットハウジング22との間の距離の調節のための調節機構が提供される。剛化物に含まれ得るアパチャを通じてストラップ42をループ状にして、ストラップ42のループ部を形成し得る。これらの剛化物には、プッシュタブが設けられ得る。プッシュタブは、バネによって事前負荷を受けるかまたは付勢されることにより、ストラップ42のループ部の係合および係合解除が可能になる。グリップ部がアパチャの反対側においてプッシュタブに設けられ得、これにより、ユーザが位置決めおよび安定化構造を自身の顔の上に安定配置することが可能になる。このグリップ部により、ループ部がアパチャを通じて引き抜かれる事態が回避されるため、ループ部の分解が回避され得る。
本技術の特定の形態において、1つよりも多くの位置決めおよび安定化構造14がディスプレイユニットに設けられ、位置決めおよび安定化構造はそれぞれ、異なるサイズおよび/または形状範囲に対応する保持力を提供するように構成される。例えば、位置決めおよび安定化構造14の一形態は、(小さなサイズの頭部ではなく)大きなサイズの頭部に適切であり得、位置決めおよび安定化構造の別の形態は、(大きなサイズの頭部ではなく)小さなサイズの頭部に適切であり得る。そのため、ディスプレイユニットに対し、異なるサイズおよび/または形状範囲に対応する1組の異なる位置決めおよび安定化構造が設けられ得る。有利なことに、ディスプレイユニットは、汎用性が高く、より高いフィット感および快適性を提供し得る。
(5.1.1.5 後部支持フープの変更)
(5.1.1.5.1 伸長剛化物)
図5a~図5cは、本技術の第3の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムまたはアセンブリ210用の支持部を示す。図5a~図5cにおいて、同様の参照番号は図3a~図3cと同様の部品を示しており、ディスプレイユニット212、位置決めおよび安定化構造214、後部支持フープ216、側頭コネクタ218、後縁領域220、ディスプレイユニットハウジング222、頭頂部分238、後頭部分240、接続ストラップ242など、200を加えることによって実施例間での区別が可能となる。第3の実施例においては、ヘッドマウントディスプレイアセンブリ210用の支持部が、前額支持部を備えていない。すなわち、ディスプレイユニット212が、位置決めおよび安定化構造214により、前額支持コネクタも前額支持ストラップもなしで支持される。
図6は、本技術の第4の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムまたはアセンブリ310用の支持部を示す。図6に示す第4の実施例において、同様の参照番号は図3a~図3cと同様の部分を示しており、ディスプレイユニット312、位置決めおよび安定化構造314、後部支持フープ316、側頭コネクタ318、ディスプレイユニットハウジング322、前額支持コネクタ324、側頭アーム326、剛化物332、頭頂部分338、後頭部分340、前額支持ストラップ348など、300を加えることによって実施例間での区別が可能となる。第4の実施例においては、ヘッドマウントディスプレイシステム310用の支持部が、対向側頭コネクタ318を備え、その各々が、伸長剛化物358を有する側頭アーム326を有する。各伸長剛化物358は、使用時にディスプレイユニット312の支持を強化するために、それぞれの側頭アーム326から後部支持フープ316まで伸長し得る。各伸長剛化物358は、後部支持フープ316の一部分に沿って延在し得、頭頂部分338および後頭部分340の一方または両方の内部にまで延在し得る。例えば、各伸長剛化物358は、頭頂部分338および後頭部分340の両方の内部にまで延在する、図6に示すようなY字形状を備え得る。代替として、各伸長剛化物358は、頭頂部分338および後頭部分340のうちの一方の内部までのみ延在し得、例えば、下記の図7aに示すように後頭部分340沿いにのみ延在し得る。図6の実施例においては、剛化物358の伸長アームの頭頂部分および後頭部分が、後部支持フープ316のそれぞれの部分を支持するために、ユーザの頭部の頭頂骨および後頭骨に対して近位に位置決めされた後部支持フープ316の頭頂部分338および後頭部分340に沿って設けられている。
伸長剛化物358は、側頭コネクタ318の長さを増やして、後部支持フープ316付近に生成されるレバーアームモーメントを増やす。第1の実施例と第2の実施例と比較すると、使用時に、大きい方のレバーアームが、慣性モーメントをユーザの頭部のさらに後方へと延ばす。こうして、ディスプレイユニット312を支持するために前額支持コネクタ324に印加される張力を低減することにより、ユーザに提供する快適性を高めることができる。
加えて、剛化物358の伸長したアームが、ディスプレイユニット312の重量と、位置決めおよび安定化構造314において誘発された張力によって印加される締結力と、を受けて、ユーザの頭部でさらに均一に圧力が分散し得る。
剛化物358の伸長したアームは、前額支持コネクタ324に張力を印加するときに、位置決めおよび安定化構造314の後部支持フープ316がユーザの頭部で垂直上方に移動、すなわち、ユーザの頭部の上に上がってしまうのを防ぐのに役立つ。剛化物358の伸長したアームは、ユーザの頭部の対応後頭骨の下で(例えば、頸筋が後頭骨に付着する接合部に隣接する後頭骨の一部分に沿って)、後部支持フープ316の後頭部分340をより効果的に固定することができる。
換言すると、伸張剛化物358の後頭部位340は、使用時において後頭部位40および後部支持フープ16を所定位置に維持するように、後頭骨と係合する。さらに、伸張剛化物358の頭頂部位338は、位置決めおよび安定化構造が使用時においてユーザの頭部へ滑り落ちる事態を回避するように、使用時においてユーザの頭頂骨の上部を占有するかまたはユーザの頭頂骨の上部に乗り上げ得る。
実施形態において、頭頂部位338および後頭部位340はそれぞれ、使用時におけるユーザの顔上における位置決めおよび安定化構造の安定性向上のために、異なる弾性特性を有し得る。
例において、頭頂部位338は、使用時における位置決めおよび安定化構造の調節を可能にするために、伸張性材料から構築され得る。例えば、頭頂部位338は、弾性材料製であり得る。弾性頭頂部位の伸展性により、一定範囲のユーザに対するフィット感が高まり得る。さらに、後頭部位340は、頭頂部位338よりも伸展性が低い材料から構成され得る。すなわち、後頭部位340は、所与の力に対するストレッチ性が(頭頂部位338に用いられる材料と比較して)低い材料によって構築され得る。これにより、ユーザの顔上のディスプレイユニット位置の一定の調節を可能にしつつ、位置決めおよび安定化構造が所定位置に固定される。
(5.1.1.5.2 付勢された伸張剛化物)
図7a~図7cは、図6の第4の実施例の変形例を示す。この実施例においては、側頭アーム326の各々が、付勢された伸長剛化物360を備える。各々の付勢された伸長剛化物360は、使用時に、それぞれの側頭アーム326から後部支持フープ316の後頭部分340まで、すなわち、概してJ字形態となるように伸長して、ディスプレイユニット312の支持を強化し得る。
付勢された伸長剛化物360は、位置決めおよび安定化構造314をしっかりと係留するために、後頭骨の一部分に沿って、例えば、頸筋が後頭骨に付着する接合部に隣接する後頭骨の一部分に沿って伸長し、ユーザの鼻および頬の上方でディスプレイユニット312を支持するようになっている。
図7aおよび図7cに最も良好に示すとおり、後頭および側頭調節機構362、364が、側頭アーム326および付勢された伸長剛化物360に設けられ得る。中間調節機構362は、第1の付勢された伸張剛化物360を第2の付勢された伸張剛化物360へ接続させるように適合され得るため、中間調節機構362は第1の中間調節機構と第2の中間調節機構362との間に配置される。中間調節機構362は、調節可能な長さを有し得るため、剛化物360の対向するアーム間の距離が制御される。中間調節機構362は、付勢された伸長剛化物360の対向アーム間の後頭部分の中間領域付近に取り付けることができる。一実施例においては、中間調節機構362が、付勢された伸長剛化物360の対向アームのそれぞれの後方端368の対向孔363に通されるストラップの形態であり得る(図7bを参照)。剛化物360の対向アーム間の距離は、孔363を通してストラップ362を多少引っ張ることによって制御することができる。
側頭調節機構364は、ユーザの頭部の側頭領域に沿って各側頭アーム326上に配置することができる。側頭調節機構364は調節可能であり、付勢された伸長剛化物360とディスプレイユニットハウジング322との間の距離を変えるように動作可能である。
付勢される伸張剛化物360は、平坦なコンポーネントから形成された後、使用に適した形状に屈曲または変形され得る。例えば、剛化物360は、シート材料からダイカットされ得る。
(5.1.1.6 調節可能な支持フープおよびオフセット構成) 図9a~図10cは、本技術のさらなる例によるヘッドマウントディスプレイシステム510のための位置決めおよび安定化構造514を示す。ヘッドマウントディスプレイシステム510は、ディスプレイユニット512を含み、位置決めおよび安定化構造514は、ディスプレイユニット512をユーザの顔上の位置に維持するような構造にされる。
位置決めおよび安定化構造514は、ユーザの頭部の前頭骨と側頭骨との間に位置決めすることが可能な支持フープ516と、支持フープ516とディスプレイユニットハウジング522の各後縁領域520とを相互接続させるユーザの頭部の各側部上に配置された対向するコネクタ518とを含む。図示の例において、コネクタ518は、使用時において頭部の冠状面と比較して中央冠状面により近い場所において支持フープ516の一部へ接続する。
コネクタ518はそれぞれ、アーム526を含む。アーム526は、ディスプレイユニットハウジング522の後縁領域520に取り付けられた前端528と、アーム526を支持フープ516へ接続させる連結部564の一部を形成する後方端530とを有する。
支持フープ516は、ユーザの頭部の形状にフィットするかまたは適合する三次元の外形曲線を有し得る。支持フープ516は、前頭骨または頭頂骨上または前頭骨と頭頂骨との間に(例えば、ユーザの頭部の前領域に接触するように)概して配置された前部538(前部支持部または前支持部とも呼ばれる)と、後頭骨または頭頂骨上または後頭骨と頭頂骨との間に(例えば、ユーザの頭部の後領域と接触する)ように概して配置された後頭部位540(後部支持部または後方支持部とも呼ばれる)とを含む。後頭部位540は好適には、後頭骨の一部に沿って(例えば、頸筋が後頭骨へ取り付けられた接合部に隣接した後頭骨の一部に沿って)配置され、前部538は好適には、上耳底点を通じて延びた冠状面の前方に配置される。図示の例において、前部538および後頭部位540は、矢状面を横断方向に延びる。例えば、図10a~図10cに示すように、支持フープ516の前方または前支持部538は、面539内に延びるかまたは配置されるように適合され、支持フープ516の後頭部または後方支持部540は、面549内に延びるかまたは配置されるように適合され、面539および面549はそれぞれ、矢状面に対して横断方向に延びるように適合される。例において、面549は、第1の面と呼ばれ得、面539は、第2の面と呼ばれ得るが、これは、面549および539間の区別を示すためだけのものであり得る。すなわち、「第1の(第1の)」および「第2の(第2の)」(など)という用語が用いられるが、他に明記無き限り、これらの用語は単に任意の順序を示すことを意図しておらず、別個の要素、例えば、平面を区別するために用いられる。
前部538および後頭部位540は、剛性コンポーネントであり得、調節機構562を含む。詳細には、前部および後頭部位の剛性コンポーネントは、上記したような剛化物または剛化物アームの形態のうちいずれかをとり得る。例において、前部538および/または後頭部位540は、複数のヒンジをコンポーネントに沿って形成する複数のスロット(例えば、前部538および/または後頭部位540の片側または両側上のもの)を含み得る(例えば、図9aおよび図9b中の後頭部位中のスロット543を参照)。これらのヒンジにより、可撓性部が前部538および/または後頭部位540内に形成される。これらのヒンジにより、前部538および/または後頭部位540がユーザの頭部の微細な変動に連接および適合することが可能になり、負荷が頭部上により均等に分配される。
いくつかの形態において、調節機構562は、剛化物アームの片方または両方にかつ/または前部538と後頭部位540との間の接続点に配置され得る。調節機構562は、調節可能であり得、前部538および後頭部位540を相互に移動させるように動作する。いくつかの形態において、調節機構562は、調節可能であり得、前部538と後頭部位540との間の前部538の面539および549と図10bに示すような後頭部位540との間の距離(例えば、距離または変位545(例えば、オフセット))を変化させるように動作する。いくつかの形態において、調節機構562は、調節可能であり得、前部538と後頭部位540との間の角度を変化させるように動作する。
いくつかの形態において、前部538および後頭部位540は、支持フープ516の調節機構562の周囲において連接し得、これにより、前部538が例えば冠状面に相対して前方または後方に回転することと、後頭部位540フランクフルト水平面に相対して上昇または下降することとが可能になる。
いくつかの形態において、前部538および後頭部位540を連接させることにより、前部538と後頭部位540との間の距離を調節することができ得る。いくつかの形態において、調節機構562は、前方または後頭部位のうち少なくとも1つがインライン位置と少なくとも1つのオフセット位置との間においてスライド可能であるスライディングアセンブリを含み得る。インライン位置において、前部は、後頭部位と同一面において配置される。少なくとも1つのオフセット位置において、前部は、後頭部位に対してオフセット面(すなわち、非同一面)に配置される。オフセット面は、後頭部位の面に対して平行であってもよいし、平行でなくてもよい。
調節機構562は、前方部位および後頭部位がインライン位置とオフセット位置との間において相互に移動する際に前方部または後頭部位のうち1つをガイドするガイド566をさらに含み得る。ガイド566は、前方部位および後頭部位のうちいずれかに配置された細長スロットの形態をとり得、対応するガイドピンが、前方部位および後頭部位のうちの他方に配置される。ガイド566により、対応するガイドピンが(スライド可能な調節のために)細長スロット内において移動することが可能になる。
いくつかの形態において、ガイド566は、前方部位および後頭部位に対してカムおよびスライドの動きを提供する。ガイドは、前方部位と後頭部位との間にさらなる移動挙動を導入するために、直線状スロット、弓形スロットまたは他の改変例の形態をとり得る。さらに、ガイド566は、前方部位538および後頭部位540の移動挙動を調節するように、フランクフルト水平面に相対して特定の角度において配置され得る。
調節機構562により、フープ516の前方部位538および後頭部位540を以下のうちいずれか1つまたは以下の組み合わせにおいて構成することが可能になる:相互に平行および相互に同一面、相互に平行および相互にオフセット、相互に角度を以て配置および側頭アームに対して角度を持った配置。上記の組み合わせのうちいくつかの利点について、以下に説明する。
図10aを参照して、点線によって示すように前部538が後頭部位540と同じ面内に配置されるインライン構成が図示される(すなわち、フープ516の前部538によって形成される面539が、フープ516の後頭部位540によって形成された面549と同一面となる)。前部および後頭部位は、インライン位置から1つ以上のオフセット位置(例えば、面539および549が同一面に無い位置)へ移動するように、相互に移動し得る。図10bおよび図10cを参照して、オフセット構成が図示されている。この構成において、前部538は、後頭部位540の面と異なりかつ後頭部位540の面に対して並行な面へオフセットされている。図10bおよび10cに示すように、前部538は、後頭部位540から離隔方向に多少オフセットされ得(例えば、オフセット構成により、面549(例えば、第1の面)と面539(例えば、第2の面)との間に間隔、距離または変位545が形成され、調節機構により、間隔または変位の選択的調節が可能になる)。すなわち、図10bおよび図10cにおいて、フープ516の前部538によって形成された面539は、フープ516の後頭部位540によって形成された面549に対してオフセットされるかまたは非同一面となる。例において、図10bに示すように、オフセット面539および540は、実質的に相互に平行でありかつ変位545だけ間隔を開けて配置され得るため、面539は面549との一線上から外れる(すなわち、実質的に平行であるが同一面に無い状態になる)。別の例において、図10cに示すように、オフセット面は、平行ではなくなり得る(すなわち、面539は、面549に対して角度を以て配置される)。
いくつかの形態において、前方部位および後頭部位は、相互に平行な構成に閉じ込められる(すなわち、これらの部位は、平行構成から離隔方向に回転できなくなる)。この構成の例を、図10bおよび図10cに示す。図10bおよび図10cの対応する模式図を、それぞれ図11aおよび図11bに示す。
図11aの模式図を参照して、インライン構成が図示されている(すなわち、前方部位538と後頭部位540との間のオフセットは無い)。本構成において、ディスプレイユニット512の重量Fwと、支持フープ516の前部538の接触領域に配置されたディスプレイシステムの旋回点541からの水平変位D2とにより、反時計回りのモーメントMwが生成される(すなわち、Mw=FwxD2)。前方部位538および後頭部位540双方が整列された結果、位置決めおよび安定化構造514から提供される抵抗力を支援または妨害する内部モーメントは、前方部位および後頭部位内に発生しなくなる(すなわち、前方部位および後頭部位から、時計周り方向のモーメントは発生しない)。比較のため、図11bを参照して、オフセット(すなわち、変位D1)が前方部位と後頭部位との間に導入されると、対応する時計周り方向のモーメントMtが(すなわち、Mt=FtxD1)フープ516中に発生して、ディスプレイユニット512によってシステム上に導入されたモーメントMwに対する抵抗が支援される。
図11bの平行かつオフセットの構成において、前方部位と後頭部位との間に導入された分離により、モーメントMtが生成される。モーメントMtは、時計周り方向であり、ディスプレイユニット512によってユーザの顔上に生成された反時計回りのモーメントMwを打ち消す。有利なことに、この構成により、システム510上に配置された作用モーメントのバランスをとることが可能になり、これにより、位置決めおよび安定化構造の着用時において使用時における快適性が向上する。
さらに、図11a~図11cに開示のように、旋回点541の場所により、ディスプレイユニット512に起因するモーメントMwのためのモーメントアームの長さD2が決定される。しかし、この旋回点541が(支持フープ516の異なる調節下において)前額部上において前方に移動するほど、前部538が配置された表面がより垂直になる。これにより、発生したモーメントは低下し得るが、支持フープ516の顔の下方スライドに耐えるための支持フープ上の型締圧力が必要になり得る。よって、これらの競合する基準間のバランスが得られると、より最適な解決法が達成され得、ユーザにとっての快適性およびフィット感双方が支援される。例において、(例えば、旋回点541を提供する)前部538は、前頭骨の上部に沿ってまたは頭頂骨の一部に沿って(例えば、頭部形状の垂直性が低いユーザの前額部の上方において)ユーザの頭部と係合するような構成および配置にされ、これにより、位置決めおよび安定化構造が使用時においてディスプレイユニット512の重量下においてユーザの頭部の前方において下方にスライドする事態を回避させる力が低下する。このような力低下により、ディスプレイシステムを安定して支持しつつ、快適性の向上が可能になる。例において(例えば、図13aを参照)、前額支持部25(例えば、前額部パッド)は、(例えば、安定性向上のために)ユーザの前額部において軽い負荷の接触点を提供するように、ディスプレイユニットへ任意選択的に提供され得る。このような例において、前額支持部により、例えば前額部における不快感(例えば、皮膚上の赤色の跡)を回避するために、前部538よりも低い力が付加される。
いくつかの他の形態において、図11cに示すように、後頭部位540は、前部538からオフセットされるのに加えて、前部538に対して独立的に角度付けされ得る。後頭部位540の角度をより垂直方向に方向付けるように調節することにより、後頭部位540から下方負荷を位置決めおよび安定化構造へより効果的に付加することが可能になる。有利なことに、これにより、ディスプレイユニット512の負荷のバランスがより有効にとられ得、その結果、位置決めおよび安定化構造がより安定する。さらに、後頭部位540の角度を調節することにより、後頭部位(すなわち、ユーザの頭部の独自の形状)がユーザへより有効にアンカー固定され得る。本例において、後頭部位540の角度の調節により、前方部位と後頭部位との間のオフセット(すなわち、変位D1+)が増加し、その結果、フープ516における時計周り方向のモーメントMt(すなわち、Mt=FtxD1+)が増加して、ディスプレイユニット512によってシステム上に生成されるモーメントMwに対する抵抗がより有効に支援される。
いくつかの他の形態において、前部538は、後頭部位540に相対して独立的に角度付け(または移動)され得る。前部の角度付けにより、ヘッドマウントディスプレイシステムの質量中心をユーザの頭部上に最適に位置決めすることが可能になり得る。有利なことに、質量中心位置の制御により、ヘッドマウントディスプレイシステム上のモーメント負荷のバランスが支援され得、よって位置決めおよび安定化構造の安定性が向上する。その結果、使用時において、ヘッドマウントディスプレイシステムがユーザの顔上において下方にスライドする事態が回避され得る。
図9a~図10cの実施形態に示すように、後頭部位540は、中間調節機構をさらに含み得る。いくつかの形態において、調節機構は、接続ストラップ542の形態をとる。例えば、図10aに示すように、ストラップ542は、後頭部位540の後方の中間領域の周囲に取り付けられ得、(図7b中のストラップ362に類似する)後頭部位540の対向するアームの各後方端568における対向する穴部563を通じてねじ込まれる。
ストラップ542は、ユーザの頭部形状への適合を支援するように弾性材料から形成され得る。いくつかの形態において、穴部563を通じたストラップをより大きくまたはより小さく牽引することにより、後方端568間の距離を手動制御(すなわち、変更)することが可能である。弾性による方法および手動制御方法はどちらとも、後頭部位540上に正の圧力を維持するように機能し、その結果、使用時において位置決めおよび安定化構造上に正の圧力が維持される。有利なことに、ストラップ542は、動的負荷シナリオ(例えば、ユーザが(ヘッドマウントディスプレイユニット512を操作する際に)自身の頭部および身体を動かす際)において、位置決めおよび安定化構造内に張力を維持する。
いくつかの形態において、中間調節機構は、ディスプレイユニット512のモーメント負荷を支持しない。この形態において、前方部位および後頭部位の構成は、ユーザの頭部上のヘッドマウントディスプレイのバランスをとるように機能するため、ディスプレイユニット512から付加されるモーメント負荷をストラップ542により支持する必要は無い。このようにして、中間調節機構は、位置決めおよび安定化構造における負荷の支持から分離される。
図12aおよび図12bに示すように、正の圧力(すなわち、前負荷)は、ストラップ542から位置決めおよび安定化構造へ付加されて、これにより、支持フープ516の後頭部位540がユーザの頭部の後頭骨に近接して保持される。後頭部位540から付加される負荷の大きさは、使用時においてヘッドマウントディスプレイへ付加される動的負荷を打ち消すのに十分なくらいに小さくされ得るため、ユーザの後頭中への過度な圧力は付加されない。ストラップ542へ付加される張力により、ヘッドマウントディスプレイが使用時においてユーザの顔を下方にスライドする事態の回避が支援され得る。
例えば、図12aは、ストラップ542から付加される前負荷の第1の例を示す。この構成において、反時計回りのモーメントMwは、ディスプレイユニット512の重量ベクトルFwおよびディスプレイシステムの旋回点541からのその水平変位D2によって生成され(すなわち、Mw=FwxD2)、時計周り方向のモーメントMtは、前方部位538と後頭部位540との間の張力力ベクトルFtおよびオフセット(すなわち、変位D1)を介してフープ516中に生成されて(すなわち、Mt=FtxD1)、モーメントMwに抵抗する。さらに、さらなる力ベクトルFbが、(ストラップ542から付加される前負荷を介して)後頭部位540を内方に屈曲させることにより生成され、これにより、さらなるモーメントMbが生成される(すなわち、Mb=FbxD3)。よって、モーメントMtおよびMbは共に、ディスプレイユニット512によってシステム上に生成されたモーメントMwに対する抵抗をより効果的に支援する。
図12bは、ストラップ542から付加される前負荷の第2の例を示す。この構成において、反時計回りのモーメントMwは、ディスプレイユニット512の重量ベクトルFwおよびディスプレイシステムの旋回点541からのその水平変位D2によって生成され(すなわち、Mw=FwxD2)、時計周り方向のモーメントMtは、前方部位538と後頭部位540との間の張力力ベクトルFtおよびオフセット(すなわち、変位D1)を介してフープ516中に生成されて(すなわち、Mt=FtxD1)、モーメントMwに抵抗する。さらに、(ストラップ542から付加される前負荷を介して)後頭部位540を外方に屈曲させることによりさらなる力ベクトルFb2が生成されて、その結果、さらなるモーメントMb2が生成される(すなわち、Mb2=Fb2xD3)。本例において、モーメントMtは、システム上に発生するモーメントMwおよびMb2に耐える。
いくつかの形態において、中間調節機構は、剛性結合された弾性部を含み得る。剛性結合された弾性部は、例えば後頭部位540の約後方の中間領域の周囲に取り付けられ得、後方端568それぞれの対向する穴部563を通じてねじ込まれ得る。剛性結合された弾性部の長さは、後方端568間の距離を増減させるように手動制御され得る(すなわち、調節可能であり得る)ため、異なる形状および/または形状の頭部にフィットするように位置決めおよび安定化構造のサイズが調節される。
剛性結合された弾性部は、弾性コンポーネントおよび非弾性コンポーネントを含む。これらのコンポーネントが接続されることにより、弾性コンポーネントの伸長が非弾性コンポーネントの長さによって限定される。いくつかの形態において、弾性コンポーネントの長さは、非弾性コンポーネントよりも短いため、伸長長さが非弾性コンポーネントの長さと等しくなるまで、弾性コンポーネントが細長となる。例えば、剛性結合された弾性部が使用時において位置決めおよび安定化構造へ取り付けられると、ユーザは、動的負荷をヘッドマウントディスプレイへ付加することができ得(例えば、ユーザがジャンプし、動き回り)、位置決めおよび安定化構造が滑り落ちる事態を回避するための十分な張力が、弾性コンポーネントからユーザの頭部へ付加される。ユーザが過度の動的負荷をヘッドマウントディスプレイへ付加すると、非弾性コンポーネントにより、後頭部位540がユーザの頭部から離隔方向に変位する事態(すなわち、フィット感の緩み)が回避され得、ヘッドマウントディスプレイにより、ユーザの頭部から滑り落ちる事態が確実に無くなる。
図12cを参照して、位置決めおよび安定化構造514は、直観的なフィットおよび調節を可能にする高レベルの調節を示し得る。さらに、この構造により、ユーザの動的動きに対応することが可能な応答的安定性が得られる。この設計のさらなる特徴として、ディスプレイユニットの独立的微調節を可能にしつつ、ディスプレイユニット512から発生する応答力が、前方部位538および後頭部位540によって対応される。詳細には、ディスプレイユニット512を前および後方方向において調節することにより、顔上へのインターフェーシング構造の接触圧力が制御される(例えば、インターフェーシング構造に設けられた前額部パッドが顔と軽く接触するまでの調節)。前部538における調節により、上下位置におけるディスプレイユニット512の異なる頭部サイズおよび場所への対応が支援される(例えば、ヘッドホン型の調節(例えば、セルフレベリング型接触)を耳に相対して行うと、ディスプレイユニットが正しい高さにおいて保持される)一方、後頭部位540を調節すると、フィット感、接触点位置および発生した反モーメント量が支援されて、位置決めおよび安定化構造514における快適性および負荷分配が支援される(例えば、後頭部位540により、以下の特性の組み合わせが得られる:牽引方向の制御のための剛性、快適性およびグリップのためのなじみ性、システムをぴったりに自動保持するための弾性、選択的な調節との連動)。
図13bを参照すると、前額支持コネクタ524は、前額支持剛化物556をさらに備え得る。いくつかの形態において、前額支持剛化物に対して事前に張力付加することにより、モーメント負荷が位置決めおよび安定化構造514へ付加されて、ディスプレイユニットハウジング522が付勢されて内方に回転する(すなわち、使用時において後方に(矢印により示すように)ユーザの顔へと移動する)。有利なことに、ディスプレイユニットハウジング522は、ユーザの顔へ(またはユーザの顔へ向かって)方向付けられる際、位置決めおよび安定化構造514へ記ストラップ542から張力付加してディスプレイユニットをユーザの顔へ(またはユーザの顔へ向かって)牽引する必要は無い。事前張力付加された前額支持剛化物556によって生成されるモーメント負荷は、ディスプレイユニット512上へのバネ負荷と類似の機能を有する。図13bの模式的な線566および線568は、剛化物556へ付加されるそれぞれの負荷状態および無負荷状態を示す。負荷状態(線566)において、位置決めおよび安定化構造は使用時においてユーザの頭部上にあり、ディスプレイユニット512はユーザの顔へと付勢され、剛化物556は板ばねのように挙動して、ユーザの顔から離隔方向に偏向する。負荷解除状態または無負荷(線568)において、剛化物556に前負荷を付加して、ディスプレイユニットハウジング522を内方に偏向させて、ユーザの顔を受容する準備をさせる。
(5.1.1.7 中央支持構造)
図14a~図14bを参照して、開示されるのは、ヘッドマウントディスプレイシステム610のための位置決めおよび安定化構造614のさらなる実施形態である。ヘッドマウントディスプレイシステム610が図9a~図13bに示す実施形態と異なる点として、ヘッドマウントディスプレイシステム610がユーザの耳の周囲に設けられるように配置された中央支持構造662(例えば、ハブコンポーネント)をさらに含む点がある。図示の例において、中央支持構造662は、前部638および/または後頭部位640へ接続する位置決めおよび安定化構造614の中央部またはハブを含み得る。
例において、ハブコンポーネント662は、前部638(前部位とも呼ばれる)および/または後頭部位640(後部位とも呼ばれる)へ回転可能に接続される。前部および後頭部位がハブ662周囲において連接することにより、前部638が例えば冠状面に相対して前方または後方に回転することが可能になり、後頭部位640がフランクフルト水平面に相対して上昇または下降することが可能になる。
図14bを参照して、前部638のハブ662に相対する2つの可能な構成例が図示される。第1の例(実線で図示)において、前部638は、頭頂骨の近位位置に構成される。第2の例(点線で図示)において、前部638は、前頭骨の近位位置に構成される。
いくつかの形態において、前部638は、後頭部位640に相対して独立して角度付けされ得る(かまたは移動され得る)。前部は、ディスプレイシステムの重心へ向かって移動するように調節され得る。いくつかの形態において、後頭部位は、上方または下方に移動して、位置決めおよび安定化構造をユーザの頭部の後頭骨に対して支持し得る。いくつかの他の形態において、後頭部位640は、ディスプレイユニット612のバランスをとるための一種のカウンタウエイト(w)を含み得る(例えば、図14aおよび図14bを参照)。
図14cを参照して、ハブ662は、使用時において前部638および後頭部位640から付加される力をユーザの耳の周囲へ方向付け得る(すなわち、力ベクトル)。例えば、いくつかの形態において、後頭部位640は、ハブ662周囲において連接して、前部638に対してオフセットしかつ平行な位置へ移動し得る。この構成において、後頭部位640へ付加される力(すなわち、ベクトル)は、ハブ662の周囲から前部638を通じて平行移動し得る。
ここで図14dを参照して、いくつかの形態において、ハブコンポーネント662は、ディスプレイユニット612にも回転可能に接続される。このディスプレイユニットは、ハブ662の周囲において連接することにより、ディスプレイユニットの回転を可能にし得る(すなわち、フランクフルト水平面に相対する移動)。例えば、ディスプレイユニットは、ユーザの眼に相対して上昇または下降される。すなわち、位置決めおよび安定化構造が、位置決めおよび安定化構造を取り外すことなくディスプレイユニットを非動作位置に移動できるように、ディスプレイユニットの上方移動、例えば上方枢動(または旋回動き)を可能にし得る(例えば、跳ね上げ式)。いくつかの形態において、ディスプレイユニットの旋回的動き(または旋回動き)において、位置決めおよび安定化構造を含む旋回的配置構成(または旋回動き)が必要になる。いくつかの形態において、この旋回的配置構成により、前額支持コネクタにおける解放機構が得られ得る(例えば、ディスプレイユニットを動作(すなわち、下降)位置および非動作(すなわち、上昇)位置)に解放可能にロックしかつ/または側頭コネクタにおける蝶着領域を制限する(例えば、蝶着領域の制限により、側頭コネクタの蝶着動きが(例えば、ディスプレイユニットへの接続において)制限され得る解放機構)。
いくつかの形態において、ハブコンポーネント662は、ディスプレイユニット612の重量の一部に対応し得るため、ヘッドマウントディスプレイシステム610のユーザの耳の周囲および中央冠状面の領域の周囲における旋回軸が得られる。これにより、前部上への負荷が軽減され得、ディスプレイユニット612のハブ662周囲における角度調節が支援され得る。
ディスプレイユニット612の2つの可能な構成の例を図14dに示す。第1の例において、ディスプレイユニット612は、ユーザの眼の前方に(すなわち、フランクフルト水平面に対して概して平行に)構成される。第2の例において、ディスプレイユニットがユーザの眼の上方の上昇位置(すなわち、フランクフルト水平面に相対して角度が付けられた位置)にある様子が図示されている。有利なことに、ディスプレイユニット612をこれらの2つの位置間において移動させることにより、ユーザが使用時(例えば、ゲームプレイ)においてまたはヘッドマウントディスプレイシステム610の着用および取り外しの前においてディスプレイユニット612を自身の眼から離隔方向に移動させることが可能になる。
いくつかの形態において、音響デバイス(A)(すなわち、ヘッドホン(例えば、ノイズキャンセリング))が、ハブ662上に配置され得る(図14bを参照)。音響デバイスAは、(例えば、スナップロック型特徴の周囲において)ハブ662と解放可能に係合するように構成され得る。いくつかの形態において、音響デバイスAは、ハブ662上において使用時においてユーザの耳を封入するように配置され得る。
(5.1.1.8 材料および複合材)
本技術の一形態において、位置決めおよび安定化構造14は、弾性の(例えば、エラストマーおよび/または織物)皮膚接触層、発泡体内側層および織物外側層のラミネートから構築されたストラップを含む。換言すると、位置決めおよび安定化構造14は、少なくとも1つのストラップ14を含む。一形態において、発泡材料は、湿気(例えば、汗)がストラップを通過できるような多孔性である。一形態において、織物外側層は、フック材料部分、例えば、タブ部分54と係合するループ材料を含む。本技術のいくつかの形態において、皮膚接触層は、芯の湿気をユーザの顔から遠ざけることを支援する材料から形成される。これにより、ユーザがユーザインターフェースを着用しているときに発汗した際の快適性の維持が支援され得る。
本技術の一形態において、装置(またはディスプレイシステム)の知覚される嵩または実際の嵩の低減のために目立たない外観または断面厚さを有するように構成された位置決めおよび安定化構造14が提供される。一例において、位置決めおよび安定化構造14は、概して矩形の断面を有する少なくとも1つのストラップ14を含む。別の例において、位置決めおよび安定化構造は、少なくとも1つのストラップを含む。これらのストラップのプロファイルには、快適性向上と、ストラップによるユーザの跡または炎症の危険性の低減とのために、1つ以上の曲線状縁部が含まれている。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造14のストラップは、少なくとも1つの合成ポリマー(例えば、ナイロンおよび/またはポリウレタン(例えば、ライクラ))によって少なくとも部分的に構成され得るかまたはそのようなものを含み得る。さらに、ストラップは、例えば異なる材料の異なる層を含み得る。異なる層は、相互に溶接され得る。例において、ストラップは、異なる材料の異なる層を含み得る(例えば、美観的に優れた材料の外側層および/またはユーザの頭部に対向する(柔らかくかつ/または心地よい材料によって構成された)内側層)。例えば、フープの頭頂部位を形成するストラップは、廉価でありかつ/または快適な材料によって構成され得る。さらなる例において、図28および図29を参照して、ストラップ(例えば、ストラップ14)は、厚さ2.5~4.0ミリメートル(mm)の低密度のポリウレタン発泡体を有する内部層17と、内部層17を包囲するように構成された外側層15とを含み得る。外側層15は、ナイロン、ポリエステル、(柔らかな外面またはこれらの混合物を提供するように製造され得る)別の類似の材料によって構成されたラミネート層から形成され得る。ラミネート層は、1つ以上の層を含み得る。いくつかの形態において、外側層15は、ナイロンおよびポリエステルの混合物から形成され得る。その結果、ストラップの材料(複数可)の選択により、ストラップの快適性が向上し得る。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造14のストラップの外側層15は、剛化物(例えば、図28)として機能する内部層17上において自由に(または長手方向に)スライドするように形成された伸縮性のあるナイロンニットによって構成された弾性コンポーネントを含み得る。剛化物(すなわち、内部層17)は、ストラップ14のフレーム(または支持)として機能し得、有利なことに軽量でありかつおよび可撓性の制御を可能にするTPEなどの材料から形成され得る。
例において、ストラップは、単一の層コンポーネント(例えば、エラストマー/織物)であり得る。あるいは、ストラップは、複合材または複数の層コンポーネント(例えば、織物および発泡体複合材)または外側織物層および内側スペーサ布地であり得る。ストラップは、スパンデックスまたはエラスタン/発泡体複合材によって構成され得るか、または、他の適切な材料(例えば、3Dスペーサ布地または二重編地インターロック織物)によって形成され得る。
ストラップ部の異なる層のための異なる材料および/または異なるストラップが、特定の特性/機能/要求に応じて選択され得る。例において、位置決めおよび安定化構造のストラップは、ストラップの少なくとも一部に付加され得るBPAフリーおよびGelamid(登録商標)であり得る。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造のストラップ(複数可)に用いられる材料のうち少なくとも1つを呼吸可能とすることが望ましい場合がある。さらなる例において、ストラップは、通気性ネオプレン代替材料から形成され得る。例えば、ネオプレン代替材料は、多孔性の4方向の伸縮性織物を含む内側弾性層および外側弾性層を有し得る。内側層は、芯の湿気を皮膚表面から遠ざけるように設計され、外側織物層は、ベルクロ(登録商標)フックを受容するループ織物である。
ユーザ接触側上の織物は、好適にはユーザ非接触側上の織物と同じ織組織を有し得るため、ストラップのストレッチ特性は、両側においてほぼ均等になる。また、ユーザ接触側上の織物がユーザ非接触側と同じ熱収縮特性を有することが好ましい。これは、位置決めおよび安定化構造が(処理を受けるかまたは熱に露出されたかあるいは他の様態で熱成形された際に)不均等に変形する事態を回避するためである。
ユーザ接触側上の織物は、ユーザ非接触側と異なる織物であり得るため、ユーザ接触側上の織物は、ユーザ非接触側よりも快適性が高くなる。
ストラップは、シート材料(例えば、ラミネートされたフレーム)から切断してもよいし、あるいは、幅狭の弾性(例えば、エラストマーおよび/または織物)ストラップのロールから切断してもよく、その後、熱成形および超音波溶接を施して曲線状縁を生成した後、共に超音波溶接させる。これらのストラップは、シート上における入れ子状配置が可能となるようなジオメトリを有し得るため、歩留まり向上に繋がる(例えば、ジオメトリは、実質的に線形であり得る)。
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造は、別個の要素として構成されたストラップを含み得る。よって、位置決めおよび安定化構造は、ストラップのアセンブリから構成され得る(すなわち、ストラップアセンブリ)。例えば、ストラップ48は、例えば溶接接合によって頭頂部位38へ接続され得る。これらの別個の要素は、製造プロセス時に共に接合され得る。あるいは、位置決めおよび安定化構造のストラップは、ワンピースとして構成してもよいし、あるいはワンピースによって作製されてもよい。別の例において、ストラップ48および頭頂部位38は、1枚の材料シートから切り出され得る。
これらのストラップピースを別個に設計することにより、ストラップピースを比較的小型に作製する柔軟性が得られ得るため、歩留まり向上と、より簡潔な製造プロセスとへの向上に繋がる。加えて、ストラップピースの設計により、例えば頭頂部位ストラップが実質的に矩形の形状であるため、1枚のシートからの切り出し時において材料の無駄の低減も可能になり得る。さらに、ストラップアセンブリを別個のピースにより製造することにより、より廉価な、より快適なかつ/または美観的に優れた色の材料による代替が可能になり得る。
異なる材料、異なるストラップ厚さおよび/または異なる組成の利用により、位置決めおよび安定化構造14のストラップの幅およびよって占有面積がさらに低減され得る。異なる材料および/またはより安価な材料が、構造14のいくつかの部分または部位のために(例えば同じ支持および/または快適性と共に)用いられ得る。例において、フープの頭頂部位は、フープの後頭部位と比較してより大きな厚さを有し得る。これにより、快適性向上に繋がり得る。さらに、フープの後頭部位の全体的サイズをより小さくすることにより、ユーザが自身の脊柱(例えば、後方方向)へ向かって自身の頭部を後方に曲げることが可能になり、さらなる動きの自由が得られる。
隣接するストラップ部間の接合部は、曲げやすさのための肉薄領域または肉薄接続部として構築され得る。肉薄領域は、所望の場所に可能における可撓性増加を可能にするための屈曲点またはヒンジ(例えば、一体丁番)として機能し得る。屈曲点またはヒンジの補強については、ホットメルトシームテープを用いてもよいし、あるいはより肉薄の織物層を接着裏当材または他の補強方法と共に用いてもよい。
このようなヒンジ特徴による接続により、ストラップがユーザの頭部の形状によりうまく対応することが可能になり得る。線形接合部および非線形接合部の組み合わせを用いることにより、元々は平坦な材料(例えば、織物または紙)であった一連の部品によって構成されたコンポーネントにおいて、所望のレベルの可撓性および屈曲方向と、所望のレベルの三次元形状形成とを達成することができ得る。このような形状形成を挙げると、ダーツ、タック、ギャザーまたは曲線状シームがある。
いくつかの例において、可撓性が異なる材料を交互に組み合わせることにより、制御された屈曲領域が形成され得る。コンポーネントは、相互に積み上げられ、相互間に空間が無いように超音波溶接され得る。ユーザインターフェーシングコンポーネントは、軟性材料(例えば、軟性織物)により構築され得る。
例において、ユーザの前頭骨にわたって延びて支持フープ16へ接続する前額支持コネクタ24は、溶接(例えば、超音波溶接)によって共に接続され得る。例において、前額支持コネクタ24およびフープ16の部位は、重複し得る。これらの部材は、超音波溶接器具内に配置され得る。
超音波溶接プロセスの利点として、縫合の場合はコンポーネントの重複が避けられず、厚さも不均一になるのと対照的に、同一面の接合部または突合わせ接合部により、接合部におけるコンポーネント厚さが増加せず、美観的に優れている点がある。2つ以上のコンポーネントの縁部が(縫合を形成する実質的重複がほとんど無い状態で)共に突き合わされかつ縫合された場合であっても、これらの縫合に起因して、接合部がより粗くなり、硬くなりかつ高さが増加する。さらに、同一平面の接合部または突合わせ接合部を超音波溶接によって形成することにより、平滑な接続が得られるため、シーム補強テープによって補強された場合でも、皮膚刺激、チャフィングまたは顔の跡の低減に繋がり得る。重複した超音波溶接の変更例を用いる利点として、複数のコンポーネントの接合を単一の機械において1回の動作で行うことが可能であり得る点がある。さらに、超音波溶接プロセスは、接合部がコンポーネント間の肉薄領域または肉薄部として具現化されるように、設計され得る。
実施形態において、ストラップは、熱成形され得、その後、ストラップの縁が超音波切断され得る。熱成形および超音波切断により得られたストラップにより、曲線状の縁が得られ、これにより、使用時における顔の跡が実質的に低減する。加えて、熱成形および超音波切断により得られた縁は、より柔らかくかつ角部も少ないため、使用時においてユーザの顔上における感触がより快適になる(例えば、ユーザの耳周囲における感触がより快適になる)。
さらなる実施形態において、位置決めおよび安定化構造のうち少なくとも一部は、スペーサ布地から構築され得、スペーサ布地の縁は、超音波溶接され得る。これにより、スペーサ布地の縁が曲線状にされ得、これにより、顔の跡が低減し、ユーザにとっての快適性が高くなる。
実施形態において、位置決めおよび安定化構造の1つ以上の態様は、快適性を向上させるような構造にされ得る。例えば、剛化物は、比較的肉薄であり得る。別の例において、ストラップは、発泡体中に封入されたナイロン剛化物を含み得る。このような実施形態において、発泡体の密度増大により、快適性が向上し得、ナイロン剛化物の感触が感知される機会が低減し得る。あるいは、発泡体の厚さを用いて、ストラップの縁の柔らかさまたは丸さを変更してもよい。例えば、発泡体層をより肉厚にした場合、より肉薄の発泡体層よりも角部が曲線状にされる可能性が高くなる。さらなる実施形態において、発泡体は、1つの厚さから開始され得、処理時に別の厚さへ圧縮され得る。
実施形態において、ユーザ接触側上の発泡体は、ユーザ非接触側上の発泡体よりも低密度であり得るかまたはより低硬度であり得る。発泡体層を1つよりも多く設け、剛化物コンポーネントを1つよりも多く設けてもよい。
いくつかの別の実施形態において、剛化物は、軟性ポリマー材料(例えば、TPE、TPU)によりオーバーモールドされた半剛性の成形コンポーネントを含み得る。ポリマー材料により、使用時におけるユーザの顔との接触のためにより柔らかな材料が得られる。いくつかの形態において、成形コンポーネントに対し、ソフトタッチまたはフロックコーティングが施され得る。
本技術の特定の形態において、位置決めおよび安定化構造は、外面として生体適合性材料を有するように形成され得る(例えば、シリコーンゴム、織物ラミネート)。生体適合性材料は、無毒であり得、皮膚反応の危険性が少ない。
本技術の特定の形態において、位置決めおよび安定化構造は、日常の使用(例えば、分解および清掃の繰り返し)に耐え得る耐久性のある材料から形成され得る。
いくつかの形態において、ヘッドマウントディスプレイの全体的重量の低減は、以下のうち1つ以上の低減に比例し得る:(a)コンポーネント数;(b)位置決めおよび安定化構造の剛性;(c)インターフェーシング構造の剛性;および(d)ヘッドマウントディスプレイの特徴を調節する能力(例えば、位置決めおよび安定化構造またはインターフェーシング構)。
例えば、発泡体(例えば、ポリウレタン発泡体、または粘弾性発泡体)または発泡体状コンポーネントは、シリコーンコンポーネントよりも軽量かつコンプライアントであり得る。さらなる例において、軽量材料(例えば、織物)を含むスペーサ布地を用いて、位置決めおよび安定化構造の断面をブリッジすると、重量低減が支援され得る。しかし、一定の剛性が必要な場合、シリコーンまたはTPEを(例えばフレーム剛化物内において)用いることが適切であり得る。
(5.1.1.9 前額支持部の配置構成)
図3aを参照して、位置決めおよび安定化構造14の前額支持コネクタ24は、ディスプレイユニットハウジング22の上縁領域21へ接続され得る。いくつかの形態において、コネクタ24は、ディスプレイユニットハウジング22へ(例えば、前額支持部25の周囲において)接続され得る(例えば、図13aを参照)。前額支持部25は、位置決めおよび安定化構造がユーザの顔の構成に対応することが可能なように調節が可能である。
(5.1.1.9.1 前額支持部)
ここで図13aを参照して、前額支持部25は、ディスプレイユニットハウジング22上縁領域21へ接続され得、いくつかの形態において前額支持コネクタ24へ機械的に連結され得る。支持部25は、前額接触部27を含み得る。前額接触部27は、ユーザの前額部と接触してディスプレイユニット12の負荷を支持および安定化させるように適合される。
前額支持部25は、実質的に直線状となるかまたは曲線状となるように構成され得る。コネクタ(すなわち、前額支持部25)が曲線状にされた場合、曲率は、ユーザの前額部の曲率に概して追随する。これは最も可能性の高い構造であるが、反対の曲率またはこれらの任意の組み合わせを有する前額支持部25を用いることも、本発明の範囲内である。前額支持部25は、熱可塑性材料製であり得る。
前額支持部25は、ユーザの前額部に対して概して平行な角度において提示され得るため、ユーザの快適性が向上する。これにより、有利なことに、でこぼこに起因する圧力による痛みの可能性が低下し得る。使用時において、いくつかのユーザの解剖学的構造の場合、前額支持部25を前額部よりも上方に配置することが必要になり得る。この場合、支持部25の提示角度をユーザに合わせて調節することができる。
前額支持部25には、1つ以上の開口部が設けられ得る。これらの開口部は、以下のような多数の目的への対応のために適合され得る:ハウジングへの接続点、任意の別の支持面への接続点、ヘッドマウントディスプレイをユーザへ固定するためのストラップ(例えば、前額支持ストラップ48)の接続点、および前額接触部用のアパチャ(例えば、前額接触パッド(または前額パッド))。
前額支持部25のいくつかの形態において、アパチャは、前額部パッドを受容するように設計される。これらのアパチャは、ユーザによる前額部パッドの位置調節を可能にするように、前額支持部25の周囲に配置され得る。
これらのアパチャは、ユーザが前額部パッドを前額支持部25へ固定的に取り付けることを可能にするようにも、設計される。いくつかの形態において、アパチャは、ユーザが前額部パッドを前額支持部25へ固定的かつ可逆的に取り付けることを可能にするように、設計される。いくつかの形態において、前額部パッドは、前額支持部25と解放可能に係合するように適合される。
一形態において、前額部パッドは、概して板状またはディスク上の形状である。他の形態において、パッドは、使用時においてユーザの前額部の凸部に対応する凹型面を有し得る。前額部パッドのベース部の可能な形状を挙げると、矩形形状のおよび楕円形状がある。
一形態において、前額部パッドは、1つ以上の部位を含み得る。実施形態において、前額部パッドの2つのベース部が、ユーザの左眉および右眉の上方に配置されるように設けられる。
(5.1.1.9.2 前額接触部) 前額接触部27は、前額接触面29を含む。前額接触面29は、使用時位置において、ユーザの前額領域上に配置される。いくつかの形態において、前額接触部27は、エラストマー材料製であり得る。
接触面29は、隆起面パターンを任意選択的に含み得る。このパターンにより、表面の吸引効果の可能性が低下するため、領域における血液引き込みが低下し、よって接触部がより快適になる。この隆起パターンにより、汗低減の恩恵も得られる。別の実施形態において、表面に対してサンドブラスト仕上げを施すと、通気が向上し、汗の可能性が低下する。
いくつかの形態において、接触面29を部位から切り出すことにより、接触部の可撓性向上に繋がり得る。このような部位の切り出しによる別の利点として、使用時において接触部27がユーザの顔上のディスプレイユニットの回転および捻れによりうまく対応することが可能になる点がある。接触部における切り出し部位のさらなる利点として、前額部上の単一の圧力点による影響を低減することができる点がある(例えば、不快感の低減)。
いくつかの形態において、接触部は、ジャケットを含む。このジャケットは、接触面29を形成するジャケット壁部が(ユーザの前額領域から離隔方向側において)実質的に粘性媒体の圧力を受けるように粘性媒体が充填された中空チャンバを規定する。粘性材料が充填された中空チャンバは、ユーザと位置決めおよび安定化構造の他のコンポーネント(例えば、支持フープの部位)との間の接触部として用いられ得、インターフェーシング部においても用いられ得る。
いくつかの形態において、前額接触部は、ゴムおよび可撓性プラスチックを含む材料を含み得る。いくつかの実施形態において、接触部は、硬化液体シリコーンゴムあるいは適切な硬度のシリコーンから構築される。これらの例は、あくまで例示的なものであり、制限的なものでは全くない。
(5.1.1.9.3 前額支持コネクタストラップ)
図3a~図3cに示すように、位置決めおよび安定化構造14の前額支持コネクタ24は、ユーザの頭部の矢状面に概ね沿うかまたは平行に延在するように配置された前額支持ストラップ48を含む。ストラップ48は、ディスプレイユニットハウジング22の上縁領域21と後部支持フープ16の頭頂部分38との間を接続するようになっている。一実施例においては、ストラップ48を、例えば溶接接合によって、頭頂部分38に調節不能に接続することができるとともに、ストラップ48を、調節機構50によってディスプレイユニットハウジング22に調節可能に接続することができる。
ストラップ48は、前額支持コネクタ24の寸法管理ができるように調節可能である。図3aおよび図3cに示すとおり、ストラップ48の端部またはタブ部54は、使用時に、ディスプレイユニット12の上縁領域21にある前額支持孔52に通される。ストラップ48は、ディスプレイユニット12の孔52を通過した後に、例えば、快適性およびフィット性(例えば、締め付け)を実現するためのストラップの微調節または極微調節を可能にするフックおよびループ締結手段を用いて自身に固定され得る。一実施例においては、前額支持ストラップ48が、織物発泡体複合材(例えば、外側織物層および内側発泡体層を含む多層構造などの通気性材料)など、後部支持フープ16および/または接続ストラップ42と同様の材料を備え得る。
前額支持コネクタ24は、ディスプレイユニット12の重量を支える。ディスプレイユニット12の上縁領域21とフープ16の頭頂部分38との間のストラップ48の長さは、孔52を通してストラップ48を多少引っ張ることによって調節され得る。そのため、ストラップを、ユーザの顔に対してディスプレイユニット12を傾けるか持ち上げるように調節するなど、ユーザの鼻を基準にディスプレイユニット12の位置を昇降させるよう調節することができる。この調節により、ディスプレイユニットハウジング22をユーザの鼻から離し、顔、鼻、および/または頬に感じられる圧力を緩和することができる。前額支持コネクタ24は、ディスプレイユニット12を、ユーザの頭部上で下方または横方向に摺動しないよう適所に固定する。
一実施例においては、前額支持ストラップ48の厚さおよび/または幅が、その長さの少なくとも一部分に沿って変わり得、例えば、前額支持ストラップ48は、接続を容易にし、負荷を分散させるために、その長さ沿いに、より広い部分およびより薄い部分を含み得る。
一実施例においては、調節機構50が、使用時にユーザの前頭骨領域と接触しないように位置決めされる。
代替実施例においては、位置決めおよび安定化構造14が、前額支持コネクタ24/前額支持ストラップ48を含まない。例えば、図5a~図5cの実施例を参照されたい。
図4a~図4cは、本技術の第2の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステム110用の支持部を示す。図4a~図4cにおいて、同様の参照番号は図3a~図3cと同様の部品を示しており、ディスプレイユニット112、位置決めおよび安定化構造114、後部支持フープ116、側頭コネクタ118、後縁領域120、ディスプレイユニットハウジング122、前額支持コネクタ124、側頭アーム126、頭頂部分138、後頭部分140、接続ストラップ142、前額支持ストラップ148、調節機構150、前額支持孔152、端部154など、100を加えることによって実施例間での区別が可能となる。図4cを参照すると、前額支持コネクタ124は、前額支持剛化物156をさらに備え得る。前額支持剛化物156は、ユーザの鼻および頬の上のディスプレイユニット112をさらに安定化および支持すること、すなわち、ユーザの鼻および頬への圧力を緩和することができる。剛化物156は、上縁領域121に接続して、位置決めおよび安定化構造114の寸法調節用にストラップ148の端部またはタブ部154を受容するための前額支持孔152の少なくとも一部を形成することができる。図示のとおり、前額支持ストラップ148は、快適性確保および負荷分散のために前額支持剛化物156の下に配置される。
いくつかの形態においては、調節機構150が、バイザーを使用時位置から収納位置、すなわち非使用時位置へと容易に持ち上げるための角度調節機構をさらに備え得る。
一実施例においては、システムが、1つ以上の構成要素をディスプレイユニットから位置決めおよび安定化構造へと再分配するように、例えば、重量をディスプレイユニットから位置決めおよび安定化構造へと再分配するような構造および配置構成にされ得る。例えば、前額支持剛化物156および/または前額支持ストラップ148を使用して、バッテリやハードドライブ記憶装置など、1つ以上の非場所的な必須の電気構成要素を少なくとも部分的に支持し、重量をユーザの頭部の前部から中央寄りの位置へとずらすこと、すなわち、ディスプレイユニットの重量を相殺することができる。代替例では、ディスプレイユニットからの1つまたは複数の構成要素が、重量を再分配するために、後部支持フープ116および/または側頭コネクタ118によって少なくとも部分的に支持され得る。
(5.1.2 インターフェーシング構造)
ユーザインターフェースは、使用時にインターフェーシング構造を顔と係合させる場所の設計意図に従って、部分的に特徴付けられ得る。いくつかのインターフェーシング構造は、インターフェーシング構造の顔係合表面の曲率の円弧を超えて突出するユーザの顔の領域との係合に制限され得る。これらの領域は典型的には、ユーザの前額部および頬骨を含み得る。これにより、使用時において応力点の局所化におけるユーザの不快感に繋がり得る。他の顔領域は、インターフェーシング構造と全く係合しないかまたは無視できるくらいの様態でしか係合し得ないため、型締圧力の平行移動距離を増加させるには不十分であり得る。これらの領域は典型的には、ユーザの顔の側部またはユーザの鼻に隣接かつユーザの鼻を包囲する領域を含み得る。ユーザの顔形状とインターフェーシング構造との間に不整合が存在する範囲まで、適切な接触または他の関係の形成のために片方または両者が適合可能とされ得る。
本技術のいくつかの実施形態において、インターフェーシング構造は、使用時において鼻梁領域の一部、前頭骨領域ならびに顔の左眼窩下マージン領域および右眼窩下マージン領域それぞれに重ね置かれる単一のシール形成要素を含み得る。いくつかの実施形態において、インターフェーシング構造は、大量製造のために設計され得る。例えば、インターフェーシング構造は、広範囲の異なる顔形状およびサイズに快適にフィットするように設計され得る。
図8を参照して、本技術の一形態において、ヘッドマウントディスプレイシステム410は、インターフェーシング構造411をさらに含む。インターフェーシング構造411により、使用時においてユーザの顔と係合しかつ対向関係をとるように配置された顔インターフェースまたは顔係合部413が提供される。いくつかの形態において、インターフェーシング構造411により、ユーザにとっての全体的快適性を向上させるためのクッション機能が得られる。いくつかの形態において、顔インターフェース413は、使用時において光がディスプレイユニットハウジング422へ進入するのを少なくとも部分的に遮蔽するように配置され得る。
インターフェーシング構造411は、ディスプレイユニットハウジング422に収容されたディスプレイの周囲に延びる。インターフェーシング構造411は、ディスプレイ付近に延在し、ディスプレイへの視認開口を画定し得る。一例において、顔インターフェース413は、ユーザの眼の周りに延在し、例えば、ユーザの鼻、頬、および/または前額に沿ってユーザの顔と係合(例えば、軽く封止)し得る。
位置決めおよび安定化構造414をディスプレイユニットハウジング422へ取り付けることが可能であるため、本技術のインターフェーシング構造411は、ユーザの顔上における動作可能位置に保持される。いくつかの代替的形態において、位置決めおよび安定化構造414は、インターフェーシング構造411の一部へ取り付けることが可能であるため、本技術のインターフェーシング構造411は、ユーザの顔上における動作可能位置に保持される。
図15aは、使用時におけるインターフェーシング構造611のさらなる実施形態の分割正面図を示す。インターフェーシング構造611は通常は、その他の点においては中央軸A-Aのいずれかの側部上において対称となるように概して形成される。インターフェーシング構造611は、使用時においてユーザの眼の周辺部の概して周囲においてユーザの顔と係合するように配置され得るため、中央軸A-Aの左手側は、インターフェーシング構造611の例を示す。中央軸A-Aの右手側は、インターフェーシング構造611の下側のユーザの顔の例を示し、使用時においてインターフェーシング構造611と接触し得る顔領域を示す。広範に言うと、インターフェーシング構造611は、頭蓋表筋601の領域、ユーザの蝶形骨603の領域上において、蝶形骨603から左または右の頬骨弓607にかけての外側頬領域605にわたって、頬骨弓607にわたって、頬骨弓607から翼頂619への内側頬領域609にわたって、セリオンの下方のユーザの鼻梁617上において形成され得、ユーザの顔の一部をこれらの間に封入する。
インターフェーシング構造611により、実質的に連続する顔インターフェースまたは顔係合表面613がユーザの眼の周辺部周囲において提供される。すなわち、顔インターフェースまたは顔係合表面613は、頭蓋表筋、蝶形骨の領域上においてユーザの顔と接触して、蝶形骨から左または右の頬骨弓にかけて外側頬領域にわたって、頬骨弓にわたって、頬骨弓から翼頂にかけての内側頬領域にわたって、セリオンの下方の鼻梁上においてユーザの眼をこれらの間に封入するように適合される。すなわち、インターフェーシング構造611により連続的接触(例えば、少なくとも若干のシーリング)がユーザの眼全体の周囲において得られるため、望ましくない光の進入が回避されるかまたは少なくとも低減される。この点について、実質的に連続する顔インターフェースまたは顔係合表面613は、患者の顔の輪郭/顔外形に適合するかまたは密接に追随するように、その周辺部に沿って外形形成および/または角度付けされ得る。
使用時において、インターフェーシング構造611は、(例えば位置決めおよび安定化構造を介して)ユーザの顔へ圧縮され得、インターフェーシング構造611は、ユーザの顔へ付加される圧縮力または負荷が周辺部の周囲に分配または分散されるように構成および配置されるため、負荷が最小数の接触点上に集中しないようにする。さらに、インターフェーシング構造611は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするように構成された周辺部周囲のコンプライアンスの変更を含む。例えば、インターフェーシング構造は、第1のコンプライアンスを第1の領域において含み得、第2のコンプライアンスを第2の領域において含み得、第1の領域および第2の領域は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするようにインターフェーシング構造の周辺部周囲に構成される。この配置構成により、より圧力吸収をし易いユーザの顔の領域(例えば、頭蓋表筋および蝶形骨)にわたってより高レベルの圧力を分散させることが可能になる。
本技術のいくつかの形態において、インターフェーシング構造がディスプレイユニットハウジングと共に一体形成されたシステムが提供される。本技術のいくつかの形態において、例えば図15b、図16a~図16c、図18、図19および図20a~20dに示す実施形態において、インターフェーシング構造が、(使用時においてユーザの顔と係合しかつ対向する様態となるようにディスプレイユニットハウジングと一体化されかつディスプレイユニットハウジングによって保持されるように構成された)別個の取り外し可能なコンポーネントとして形成されるシステムが提供される。すなわち、ディスプレイユニットハウジングにより、(異なるサイズおよび/または形状範囲および/または材料種類にそれぞれ対応する)複数のインターフェーシング構造それぞれを取り外し可能に保持するような構造および配置にされた共通フレームが提供され得るため、フィット感またはユーザ選好に基づいて多様なインターフェーシング構造を交換することが可能になる。
図8を参照して、インターフェーシング構造411が取り外し可能なコンポーネントとして形成された場合、複数のインターフェーシング構造411の実施形態が形成され得、各実施形態は、異なるサイズおよび/または形状範囲に対応するように構成される。例えば、ヘッドマウントディスプレイシステム410は、大きなサイズの頭部に適したインターフェーシング構造411の一形態を含み得る。これは、より小さなサイズの頭部のユーザには不適切であり得るため、快適性および性能の低下に繋がり得る。小さなサイズの頭部に適したインターフェーシング構造411の場合、大きなサイズの頭部には不適切であり得るため、同様にユーザにとっての快適性および性能の低下に繋がり得る。よって、取り外し可能なインターフェーシング構造411の場合、ユーザがヘッドマウントディスプレイシステム410のカスタマイズと、個々の顔の擬人的特徴に最適にフィットするインターフェーシング構造411を選択することとが可能になるため、有利であり得る。いくつかのさらなる実施形態において、ユーザは、設計のカスタマイズおよび適切なインターフェーシング構造411の形成のために、自身の顔の擬人的特徴を測定させ得る。取り外し可能なインターフェーシング構造411により、医療用途などの用途も可能になり、構造411を使い捨て型にすることができ得るかまたは外科手術に適合する別個のクリーニングが可能になる。
図15bを参照して、インターフェーシング構造611は、取り外し可能なコンポーネントとして形成される場合、ディスプレイユニットハウジング622との係合を促進させるように構成された剛性または半剛性の材料のシャーシ621を含むように形成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、シャーシ621は、プラスチック材料により形成され得る。シャーシ621は、1つ以上の係合要素623を自身の周辺部周囲に含み得る。これらの係合要素623は、ディスプレイユニットハウジング622上に構成された対応する要素と取り外し可能に噛み合うように構成される。任意の所与の実施形態において用いられる係合要素の数および場所によりシャーシ621およびディスプレイユニットハウジング622の相対的な相互固定を(両者間の有意な滑りを発生させること無く)保証することが可能な場合、適切な係合要素は、クリップ、締結具、磁石またはベルクロのうち1つ以上を含み得る。例えば、図15aおよび図15bに示すように、係合要素623は、2つのクリップであり得、中央軸A-Aの対称的に対向する側部上に配置されるように相互に横方向に間隔を開けて配置される。類似の係合要素723を図16a~図16cに示す。いくつかのさらなる実施形態において、シャーシの使用時の上部に形成されるクリップに加えて、一連の凹みがシャーシの使用時の下部に形成され得る。当業者であれば理解するように、係合要素の他の組み合わせも、本技術の機能的範囲内において考えられる。いくつかのさらなる実施形態において、ディスプレイユニットハウジングは、溝部を含み得る。この溝部は、係合要素へさらなる垂直支持を提供することと、ディスプレイユニットハウジングとインターフェーシング構造との間の相対的動きをさらに低減させることとを可能にするように、シャーシの外側周辺リムと係合する。
シャーシ621は、インターフェーシング構造611の残り部分のベースとして機能する。加えて、シャーシ621は、一定の剛性および必要な構造をインターフェーシング構造611のインターフェース支持構造615へおよびこれを通じて顔インターフェースまたは顔係合表面613へ提供し得る。シャーシ621は、支持構造615へ接着係合させてもよいし、あるいは、いくつかの実施形態において支持構造615へ機械接合してもよい。シャーシ621を支持構造615へ接合させる方法は、材料の組成およびその特定の構造に依存する。シャーシ621は、ユーザの顔にわたって概して横方向に曲線状にされ得る。いくつかの実施形態において、曲率は、ユーザの顔の曲率に概して対応し得る。図16bなどのいくつかの実施形態において、シャーシ721の曲率は比較的小さくされ得、支持構造715は、そこからユーザの顔への距離に跨がるように延びるように形成されるため、ユーザの顔にわたって横方向に異なる深さを有する。換言すると、支持構造715は、ユーザの顔の中央軸A-Aの近位の領域内に形成されたより浅い深さと比較して、ユーザの顔の側部に隣接する領域においてより深い深さまで伸び得る。いくつかの実施形態において、シャーシ621、721および821は、有利なことに同じサイズおよび形状のままであり得る一方、インターフェーシング構造611、711および811の残り部分は、複数のモジュール型実施形態または(ユーザの個々の顔擬人的特徴に適した)カスタム設計のモジュール型実施形態を提供するように変更することが可能である。
いくつかの実施形態において、インターフェーシング構造のシャーシ、支持構造および顔係合表面は、異なる厚さおよび仕上げを含む単一のコンポーネントとして一体形成され得るため、所望のレベルの剛性をシャーシにおいて提供するかまたは所望のレベルのクッション効果を顔係合表面において提供する。例えば、いくつかのこのような実施形態において、インターフェーシング構造は、単一のシリコーン本体から形成され得る。別の実施形態において、インターフェーシング構造は、発泡体またはエラストマー材料からの単一のコンポーネントとして一体形成され得る。
いくつかの実施形態において、シャーシ721は、別個のコンポーネントとしてインターフェーシング構造711の残り部分から形成され得る。インターフェーシング構造711は、単一の一体形成された本体から製造される(例えば、図16a~図16cを参照)。例えば、いくつかの実施形態において、顔インターフェースまたは顔係合表面713’の1つ以上の領域は、支持構造715’から発生する内方に突出するフランジ様リム(例えば、膜またはフラップ)として、インターフェーシング構造711’の周辺部の周囲に共に形成され得る(例えば、図17aを参照)。あるいは、いくつかの実施形態において、顔係合表面713”は、バネ様支持フランジ725”によって支持され得る。バネ様支持フランジ725”は、支持構造715”から発生し、顔係合表面713”の下側に実質的に被覆される(例えば、図17bを参照)。例えば、支持フランジ725”および支持構造715”双方は、シリコーンから形成され得、支持フランジ725”の材料厚さは、支持構造715”よりも肉薄であるため、よりコンプライアントでありかつ弾性のバネ様の支持を、インターフェーシング構造711’’のうちユーザの顔と係合する部位へ提供する。いくつかの実施形態において、顔係合表面713”は、支持フランジ725”上に緩く重ね置かれ得るため、使用時においてユーザの顔と相互作用する際に付加される圧縮圧力に対してそれぞれが独立的に応答することができる。いくつかの実施形態において、重ね置かれた顔係合表面713”は、載置先である支持フランジ725”へ接合され得、これにより、使用時においてユーザの顔と相互作用する際に付加される圧縮圧力と一致して応答する単一の本体が有効に形成される。
顔係合表面713は、シリコーンの1つ以上の領域または織物材料または発泡体の1つ以上の層を含み得る。顔係合表面713の1つ以上の領域は、異なる厚さおよび/または異なる表面仕上げを有するように形成され得るため、その結果得られる顔係合表面713は、使用時においてユーザの顔に対向して圧縮された際に自身に沿って可変コンプライアンスを有し得る。
顔係合表面713のうち一部または全体は、(相対的に)低摩擦の領域であり得る。シリコーンが用いられる場合、これはいわゆるつや消し表面の提供により、達成され得る。低摩擦の領域により、密閉面は、低摩擦領域無しの場合よりもより低くユーザの顔に密着し得る。例えば、低摩擦の領域は、ユーザの鼻部の側部(複数可)が顔係合表面713に沿って自由にスライドすることが可能なように、設けられ得る。同様に、(相対的に)低摩擦の外面仕上げを有する織物または発泡体材料が、顔係合表面713の一部または全体を形成するために用いられ得る。
顔係合表面713の一部または全体は、(相対的に)低摩擦の領域であり得る。シリコーンが用いられる場合、これはいわゆる研磨表面の提供により、達成され得る。高摩擦の領域により、シーリング表面は、(低摩擦の領域無しの場合よりも)ユーザの顔へより良好に付着し得るため、ディスプレイユニットハウジング722の滑りが低減する。同様に、(相対的に)高摩擦の外面仕上げを有する織物または発泡体材料を用いて、顔係合表面713の一部または全体を形成することができる。
いくつかの実施形態において、顔係合表面713の1つ以上の別個の領域は、顔係合表面713のグリップおよび保持性能を最適化させつつユーザ快適性(例えば、つや消し面の1つ以上の領域および光沢面の1つ以上の領域)も向上させるように、異なる仕上げまたは異なるレベルの摩擦を有するように形成され得る。いくつかの実施形態において、2つ以上の材料の組み合わせが、顔係合表面713全体を形成するために用いられ得、異なる材料が異なる領域内において用いられ得る。これにより、ディスプレイユニットハウジング722の保持が向上しつつ、ユーザ快適性も向上し選る。
いくつかの実施形態において、シリコーン材料の利用により顔係合表面の熱ウイッキング性能の向上が可能になり、これにより、ユーザ快適性の向上に繋がり選る。
図18および図19を参照して、支持構造715が1つ以上の別個の領域715’および715”を有することが分かる。これらの領域715’および715”は、異なる厚さを有しかつ/または補鋼リブ715”’の追加によってさらに支持される。いくつかの領域において、支持構造は、より肉薄715’であってもよいし、あるいは、(例えばユーザの頬骨弓、頬骨および鼻に隣接する領域において)圧縮に対して概してより低抵抗であり得る。他のいくつかの領域において、支持構造はより肉厚715”であってもよいし、あるいは、(例えばユーザの前額部または蝶形骨に隣接する領域において)概して圧縮に対してより高抵抗となる構造にであってもよい。いくつかの実施形態において、支持構造715の厚さは、(単一の厚さを有する別個の領域としてではなく)漸増的に自身にわたって変更され選る。いくつかの実施形態において、補鋼リブ715’”は、より肉厚の材料の幅広領域として形成され得、他の実施形態において、補鋼リブ715’”は、幅狭かつ/またはより低コンプライアントの材料からの紐状の支持部として形成され得る。
支持構造715のより肉薄の領域により、より高コンプライアントでありかつ弾性のクッション支持が上方の顔係合表面713へ提供され得る。例えば、いくつかの実施形態において、より肉薄の領域は、厚さ0.3~0.5mmのシリコーン材料から形成され得る。これと対照的に、支持構造715により肉厚の領域を持たせると、より低コンプライアントのより高抵抗のかつ比較的剛性の構造的支持が上方の顔係合表面713へ提供され得る。例えば、いくつかの実施形態において、より肉厚の領域は、厚さ1.5~2mmのシリコーン材料から形成され得る。複数の別個のより肉厚の領域およびより肉薄の領域あるいは漸増的に厚さが異なる組み合わせから支持構造715を形成することにより、支持構造715の負荷抵抗が最適化され得る。よって、使用時においてユーザの顔の周辺部の周囲の任意の所与の点におけるインターフェーシング構造711の全体的コンプライアンスが、シャーシ721、支持構造715および顔係合表面713の特性から得られ得る。
いくつかの実施形態において、使用時においてユーザの顔に対して圧縮された際にインターフェーシング構造711から付加される抵抗力を分散させるために、インターフェーシング構造711においてコンプライアンスと弾性および剛性との間のバランスをとると有利であり得る。加えて、インターフェーシング構造711において、(使用時におけるユーザの顔との相互作用時に)付加された圧縮圧力の平行移動距離が、圧力吸収をよりし易いユーザの顔の領域にわたって分散される。このインターフェーシング構造711を設ける方が、負荷を最小数の接触点上に局所的に集中させるよりも有利であり得る。よって、開示のインターフェーシング構造711の全体的コンプライアンスは、顔係合表面713がユーザの顔に対して適合的に成形されることを可能にするように、形成され得る。これにより、ユーザの顔から間隔を開けて配置されたかまたはユーザの顔と十分に相互作用しない顔係合表面713の領域が有利に低減され得、これにより、圧力の分散の支援の貢献となる。例えば、図15aを参照して、側頭部の下側のユーザの頭蓋表筋601および蝶形骨603の領域は、より高レベルの圧力に耐え得るのに対し、ユーザの頬骨弓607のいずれかの側部の領域は、より低レベルの圧力に耐え得る。加えて、いくつかの領域においては比較的に低圧力または実質的にゼロの圧力のみを受けるようにすると好適であり得る(例えば、頬骨弓607そのものまたはユーザの鼻梁617上の領域)。低圧力または実質的にゼロの圧力しか支持できない領域においては、顔係合表面713を高コンプライアントにして相互作用を穏やかにすると有利であり得、これにより、望ましくない光の進入が低減または回避され得る。
いくつかのさらなる実施形態において、インターフェーシング構造811は、別個のシャーシ821、支持構造815および顔係合表面813を含み得る(例えば、図20a~図20dを参照)。例えば、顔係合表面813’は、支持構造815の上部827へ直接取り付けられた発泡体クッション829’として形成され得る(例えば、図21aを参照)。支持構造815の上部827は、使用時において顔係合表面813’を座屈から支持する機能を有するバネ状のレッジとして支持構造815の壁部の周辺部から内方に延びるように形成され得る。
いくつかの代替的実施形態において、顔係合表面813”は、支持構造815の上部827へ直接取り付けられた発泡体クッション829”を被覆して(例えば、図21bを参照)、発泡体クッション829’’が顔係合表面813’’の下側に来るようにする。例えば、シリコーンまたは織物材料の顔係合表面813”は、発泡体クッション829”の上方において緩く支持してもよいし、あるいはまたは少なくとも部分的に接合してもよい。別の形態において、顔係合表面813’’は、発泡体クッション829’’を少なくとも部分的に超えて延びても良いし、あるいは発泡体クッション829’’を超えて延びてよい。発泡体クッション829”は、バネ状のコンプライアントでありかつ若干の弾性のクッション支持部として機能し得、顔係合表面813”の下側に隠蔽される。このような実施形態において、ユーザの顔と接触する材料は、発泡体よりも清掃が容易な材料であり得るため、インターフェーシング構造811の衛生の向上に繋がり得る。
発泡体クッション(例えば、発泡体クッション829’、発泡体クッション829’’)は、例えば任意の適切な材料(例えば、ポリエチレン、PU、EVAのうち1つ以上)から構成され得る。いくつかの場合において、発泡体クッションは、半開クローズドセル発泡体(例えば、ポリウレタン製のもの)であり得る。半開放セル発泡体のクッションの場合、透過性が制限され得る(例えば、透過性特性が約0~20リットル/分の範囲内)。発泡体クッションを通じた横断断面は、実質的に三角形形状または洋梨型形状をとり得、シーリング面は、ユーザの顔の輪郭に追随する。用いられる発泡体は、インターフェーシング構造811全体の物理的特性を規定し得る。発泡体により、インターフェーシング構造811が主要な変動に対応することと、ユーザの顔の輪郭に良好に適合することとが可能になる。発泡体クッションのコンプライアント性により、微調整も可能になり得、よって、ユーザの皮膚との相互作用時において快適なインターフェーシング層が形成され得る。
本技術の別の例において、発泡体クッション829’’は、(取り外し可能にまたは恒久的に)支持構造815へ固定してもよいし、あるいは、いくつかのさらなる実施形態においてシャーシ821へ直接取り付けてもよい。発泡体クッション829’’は、ユーザの快適性向上のために、自身に沿った異なる領域において異なる剛性を有するように構成され得る。
本技術の特定の形態において、インターフェーシング構造の顔係合表面は、半圧縮性の材料(例えば、高密度発泡体(例えば、ポリウレタン発泡体または粘弾性発泡体))または他の類似の材料(例えば、ゴム)から形成されたクッションを含み得、このクッションは、概して弾性圧縮性となりかつ当該圧縮に対して一定の抵抗を同時に有するように形成され得る。その結果得られる半剛性かつ弾性圧縮性のクッションは、半径が比較的小さな曲率を維持するようにさらに形成されるため、1つのサイズでほとんどにフィットする」ユーザインターフェースクッションが得られる。
本技術のいくつかの形態において、インターフェーシング構造は、一定範囲の幅および/または形状にわたって調節可能なサイズにされ得るため、ユーザの顔の擬人的特徴に合わせてカスタマイズ可能である。例えば、図22を参照して、インターフェーシング構造911は、2つの調節可能な顔係合表面913’を含み得る。これら2つの調節可能な顔係合表面913’はそれぞれ、インターフェーシング構造911の左手側および右手側それぞれ1つに設けられる。調節可能な顔係合表面913’はそれぞれ、相互にスライド可能に移動可能であり得、実質的に剛性のシャーシ920に相対して移動可能であり得る。調節可能な顔係合表面913’が相互に離隔方向にスライド可能に移動すると、インターフェーシング構造911の全体的幅Wが増加し得る。調節可能な顔係合表面913’が相互に接近方向にスライド可能に移動すると、インターフェーシング構造911の全体的幅Wが減少し得る。いくつかの実施形態において、インターフェーシング構造911は、2つの静的顔係合表面913”をさらに含み得る。これらの静的顔係合表面913”のうち1つは、ユーザの鼻領域に跨がり、1つは、ユーザ前額領域に跨がる。これら2つの静的顔係合表面913”はそれぞれ、十分な長さを有するように形成され得るため、これら2つの静的顔係合表面913”の各遠位端914”が調節可能な顔係合表面913’の各遠位端914’と重複する。このようにして、調節可能なおよび静的顔係合表面913’および913”の協働により、機能的に連続するインターフェーシング構造911がユーザの眼周囲に形成され得る。その結果得られるインターフェーシング構造911により、ユーザの個々の顔の擬人的特徴に対するフィット感が向上し得、これにより、位置決めおよび安定化構造の締め付け時においてユーザの顔へ付加される型締圧力の平行移動距離を増加させるインターフェーシング構造911の能力が有利に向上し得る。これにより、インターフェーシング構造911の快適性も向上し得、圧力点の局所化発生が低下し得る。いくつかのさらなる実施形態において、静的顔係合表面913”の形状および長さは、ディスプレイユニットハウジング922の内部から望ましくない光の進入も遮蔽するような形状および長さに形成され得る。いくつかのさらなる実施形態において、静的顔係合表面913”の形状および長さは、静的顔係合表面913”と調節可能な顔係合表面913’との間に空気ギャップが形成されるような形状および長さに形成され得る。これにより、ヘッドマウントディスプレイシステム910の呼吸能力および快適性の向上に有利に繋がり得る。
いくつかの実施形態において、調節可能な顔係合表面913’は、ディスプレイユニットハウジング922内における接眼レンズ923の相対位置の対応する調節することにより、シャーシ920またはディスプレイユニットハウジング922に相対して移動し得る。例えば、図23aおよび図23bを参照して、ディスプレイユニットハウジング922の接眼レンズ923を通じた軸D-DおよびE-Eの相対位置が調節可能であり得る。いくつかの実施形態において、この調節は、ディスプレイユニットハウジング922から外方に突出するスライド可能なタブの移動により、行われ得る。ユーザの眼間の間隔は、ユーザの頭部の幅に比例し得るため、接眼レンズ923の相対位置の調節により、インターフェーシング構造911の幅の適切な調節も得られ得る。例えば、接眼レンズ923を通じた軸D-DおよびE-Eの相対位置は、より幅広の幅XX(図23a)からより幅狭の幅YY(図23b)へ移動可能であるため、より幅広の幅XX’(図23a)からより幅狭の幅YY’(図23b)への比例的に対応する距離により、顔係合表面913’の全体幅も低下する。同様に、接眼レンズ923は、より幅狭の幅YY(図23b)からより幅広の幅XX(図23a)へ移動可能であるため、より幅狭の幅YY’(図23b)からより幅広の幅XX’(図23a)への比例的に対応する距離により、顔係合表面913’の全体幅が増加する。いくつかの実施形態において、接眼レンズを通じた軸D-DおよびE-Eの相対位置の動きにより、鼻レッジ931周囲の顔係合表面も調節可能に移動させることが可能である。例えば、鼻レッジ931は、インターフェーシング構造911がより幅狭の構成に移動した際(例えば、図23b)に調節可能に幅狭にされ得、ディスプレイユニットハウジング922内の接眼レンズ間の空間中へ配置され得、あるいは、インターフェーシング構造911がより幅広の構成へ移動した際(例えば、図23a)に調節可能により幅広に牽引され得、ディスプレイユニットハウジング922内の接眼レンズ間の空間から除去され得る。
いくつかの代替的実施形態において、調節可能な顔係合表面は、独自に構成された調節機構(例えば、スライド可能なタブまたはラックアンドピニオン型の調節機構)によりシャーシに相対して移動され得る。
鼻骨上方を含む上顎骨の前頭突起の近隣の鼻の側部および側鼻軟骨は、ユーザのプロファイルによって大きく異なり得る。加えて、鼻梁は、インターフェーシング構造からの上からの力が付加された際に特に敏感である場合がある。さらに、使用時におけるユーザの気道閉塞を回避することが重要であり得る。よって、インターフェーシング構造は、鼻領域への圧縮圧力の付加を回避するように形成され得る。図15aおよび図15bを参照して、シャーシ621は、鼻レッジ631を含む。鼻レッジ631は、通常は実質的に連続する顔係合表面613内に隙間を有効に残す。鼻レッジ631は、上記した問題の可能性のうち1つ以上を回避するように、ユーザの鼻よりも実質的により幅広かつより深くなるように形成され得る。いくつかのさらなる実施形態において、鼻レッジ631は、概してサドル型形状であり得る。鼻レッジ631は、顔係合表面613の頃部分の続きとして形成してもよいし、あるいは、いくつかの実施形態において、鼻レッジ631は、顔係合表面613の別個の部分として形成してもよい。鼻レッジ631が別個の部分である実施形態において、鼻レッジ631は、取り外し可能となるように形成され得る。これにより、鼻レッジ631の清掃容易性が有利に向上し得る。例示的な鼻レッジ731および831は、図16a~図16cおよび図20a~図20d中にも図示される。
例えば、いくつかの実施形態において、シャーシ1021に設けられた鼻レッジ1031の顔係合表面1013は、(フラップ1033のように)容易に内方に弾性屈曲することが可能な可撓性材料から形成され得るため、ユーザの鼻を収容することができる(例えば、図24を参照)。フラップ1033は、使用時においてユーザの鼻梁側部に配置され得る。いくつかの実施形態において、鼻レッジ631の顔係合表面613は、緩やかなフード材として形成され得るため、ユーザの鼻が(任意の実質的な抵抗力の付加無)く内部に進入することが可能になる。あるいは、いくつかの実施形態において、鼻レッジ631の顔係合表面613は、高伸縮性かつ押下可能な材料(例えば、織物または発泡体のうち1つ以上)の一部から形成され得る。
一般的に、本技術によるインターフェーシング構造は、1つ以上の材料(例えば、シリコーン、織物材料または発泡体)から構築され得る。例えば、本技術の特定の形態において、インターフェーシング構造は、粘弾性ポリウレタン発泡体の層を含み得る。さらなる例において、本技術の特定の形態において、インターフェーシング構造は、ポリカーボネートまたはナイロンシャーシ上にオーバーモールドされた液体シリコーンゴム(LSR)の層を含み得る。
本技術の特定の形態において、インターフェーシング構造は、生体適合性材料(例えば、シリコーンゴム)から有利に構築され得る。
本技術のいくつかの形態において、インターフェーシング構造の1つ以上の部位は、実質的に不透明に形成され得る。本技術のいくつかのさらなる形態において、インターフェーシング構造の1つ以上の部位は、「マットブラック」色にされ得る。このようにすると、インターフェーシング構造そのものから望ましくない光が進入する事態が回避されるため、有利であり得る。
材料選択により、インターフェーシング構造の圧縮性、コンプライアンスおよび/または弾性特性が影響を受け得ることが理解されるべきである。例えば、異なる密度を有する異なる発泡体は、圧縮性特性も対応して異なる。さらに、異なる厚さまたは可撓性を有する異なるシリコーン材料は、異なる圧縮性特性を有する。
本技術の特定の形態において、インターフェーシング構造は、生体適合性材料(例えば、シリコーンゴム)から構築され得る。いくつかのさらなる形態において、インターフェーシング構造の顔係合表面は、取り外し可能であり得る。例えば、顔係合表面は、取り外し可能な単回使用用カバーまたはウォッシャブルカバーであり得る。
インターフェーシング構造は、本技術の1つ以上の形態において利点を持ち得る。例えば、上記した利点に加えて、人間の顔構造は、個人によって相違があり得るため、多数の顔の相違との使用に適合し得る顔係合表面の設計において、問題が発生し得る。このような差違を挙げると、顔構造の異なる形状(例えば、異なる形状の鼻および/または異なる曲線状の頬)および/または異なる組織含量(例えば、脂肪組織の量の多少差)がある。これらの差違に起因して、インターフェーシング構造の場合、或る人には良好に機能する一方、別の人にはうまく機能しないことがある。また、快適さの知覚は、顔構造から独立して個人毎に異なり得る。
本技術のいくつかの形態において、インターフェーシング構造は、1つ以上の前額部インターフェーシング構造をさらに含み得る。前額部インターフェーシング構造は、ディスプレイユニットハウジングの上方のユーザの前額部と係合するように適合され得る。前額部インターフェーシング構造は、位置決めおよび安定化構造と共にまたはインターフェーシング構造のスタンドアロン領域として一体化してもよい。
(医療用途)
使用時において位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造の複数のコンポーネントは例えばユーザの皮膚と接触し得るため、位置決めおよび安定化構造および/またはインターフェーシング構造は、生体適合性材料を含むように適合され得る。位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造をこのような材料を含むように設計することの目的は、当該構造の使用に起因する生物学的リスクの可能性からユーザを保護することである。
(5.1.2.1 材料生体適合性) 生体適合性材料は、使用時における安全性に関連する当該材料の生物学的反応について詳細な評価をISO10993-1規格に基づいて受けた材料として考えられる。上記評価においては、使用時における人体組織との予測される接触の性質および長さが検討される。本技術のいくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造において用いられる材料は、以下の生体適合性試験のうち少なくともいくつかを受け得る:
細胞毒性-溶出試験(MeM抽出物):ANSI/AAMI/ISO10993-5
皮膚感作性:ISO10993-10
炎症:ISO10993-10
遺伝毒性-細菌変位原性試験:ISO10993-3
移植:ISO10993-6
(5.1.2.2 クリーニング)
いくつかの形態において、位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造の設計は、1人のユーザによる使用、自宅におけるユーザによる清掃(例えば、石けん水による洗浄)を想定しており、消毒および殺菌のための特殊な機器は不要である。
いくつかの他の形態において、位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造のコンポーネントは、研究室、クリニックおよび病院内において用いられ、単一のヘッドマウントディスプレイシステムが複数の人に対して再利用され得るかまたは医療手順時において用いられ得る。研究室、クリニックおよび病院それぞれにおいて、ヘッドマウントディスプレイシステムまたはその関連コンポーネントを、再処理し、例えば熱消毒プロセス、化学消毒プロセスおよび殺菌プロセスへ露出させることができる。そのため、位置決めおよび安定化構造およびインターフェーシング構造の設計は、構造の消毒および殺菌についての有効性確認がISO17664に基づいて行われ得る。
材料は、再処理に耐えるように選択され得る。例えば、高レベルの消毒液への露出および刷毛による攪拌に耐えるようにするために、頑強な材料が位置決めおよび安定化構造中において用いられ得る。さらに、位置決めおよび安定化構造のいくつかのコンポーネントが分離可能であり、使用時において再処理の有効性の向上のために接続解除され得る。
さらなる例において、前額支持コネクタ24の接触部は、使用時においてユーザの頭部と接触し得、そのため汚染される場合がある。接触部は、接触部をクリーニングおよび/または交換のために取り外すことを可能にするために、前額支持コネクタ24から取り外されるように設計され得る。接触部を洗浄する際、位置決めおよび安定化構造が濡れないようにすることが望ましい。これは、これらのコンポーネントをこのような目的のために接続解除可能とすることにより、促進され得る。さらなる例において、後部支持フープは、装着時においてユーザの髪または皮膚と接触し得る。よって、後部支持フープを構成する材料は好適には、清掃が容易でありかつ位置決めおよび安定化構造を個別の清掃のために取り外せるように設計される。
(5.1.3 材料)
ユーザの頭部と係合および相互作用するインターフェーシング構造または位置決めおよび安定化構造の表面は、ユーザの頭部上の点負荷および圧力に起因する跡および/または温点の低減を支援する形状および材料特性を有するように形成され得る。図30を参照して、いくつかの形態において、係合構造1108のその結果得られるインターフェーシング面1110は、圧力負荷Pをユーザの頭部1120のより大きな表面積にわたって分配することができる。よって、係合構造1108(詳細には、インターフェーシング面1110)の形状特性および材料特性は、ユーザの快適性を向上させ得る。
同様に、いくつかの形態において、インターフェーシング面の縁部のジオメトリは、(インターフェーシング面の全体的形状および材料特性と共に)ユーザの頭部の輪郭との整合を支援するような形状にされ得るため、圧力負荷の分散がより効率的になり、これにより、ユーザの快適性が向上する。例えば、インターフェーシング面1110は、曲線状の外形の縁1112を有し得るため、接触負荷をより大きな表面積にわたって分散させることが支援されて、これにより、ユーザの頭部上の点負荷形成圧力に起因する跡および/または温点の可能性が低下する(例えば、図30および図31)。
一般的に、表面積の増加は、力がより大きな接触領域に分配可能となるため、ユーザが受ける圧力および不快感の低下と相関し得る。しかし、(ヘッドマウントディスプレイの着用時におけるユーザ快適性に悪影響を与え得る)インターフェーシング構造の全体的サイズ、嵩および重量に対するトレードオフの点において、インターフェーシング面の合計表面積を最適化する必要がある。例えば、インターフェーシング面が大きすぎる場合、ユーザは、重量増加に起因して閉所恐怖症または首および肩の筋肉痛を経験し得る。
さらに、いくつかの形態において、インターフェーシング面に対し、全体的外観および外面の(触ったときまたは使用時に着用したときの)感触に基づいてユーザが快適だと感じることが重要であり得る。例えば、(ユーザと接触市内箇所であっても)鋭角な縁部を低減することにより、ユーザの感じる快適性が有利に向上し得る。さらなる例において、インターフェーシング面の外面を形成する材料を、チクチクしない材料、冷たい材料または湿気(例えば、汗)をウイッキングすることが可能な材料、またはユーザの皮膚の炎症の原因にならない材料および/または呼吸可能な材料にすると、有利であり得る。
よって、インターフェーシング構造または位置決めおよび安定化構造のインターフェーシング面の材料特性は、ユーザの全般的快適性に影響を及ぼし得る。
例えば、いくつかの形態において、係合構造1108(例えば、位置決めおよび安定化構造のストラップ)を、ユーザの頭部の外形に適合するように可撓的に捻れる(T)ことが可能な(例えば、図31)ようにすると、有利であり得る。インターフェーシング面をユーザの頭部に合わせてコンプライアントかつ適合することを可能にすると、接触表面積全体の増加に繋がり得、これにより、より大きな接触領域にわたる締め付け力の分配が支援され、不快な圧縮点が低減される。
他の形態において、係合構造は、コンプライアント材料(例えば、発泡体または織物材料)を含み得、熱可塑性材料と対照的に、インターフェーシング面は、ユーザ頭部の曲線部および外形周囲により容易に適合し得、形成され得る。例えば、このような材料特性は、ユーザの頭部1122の上部の周囲にわたる位置決めおよび安定化構造1114の部位において有利であり得る(例えば、図32)。位置決めおよび安定化構造1114の部位1116は、非使用時においては十分な曲線状にならないため、ユーザの頭部1122の上部と係合し、(位置決めおよび安定化構造1114の損傷無く)弾性屈曲し得るため、ユーザの頭部にわたる圧力負荷の分配に適合し、このような分配を支援する。
いくつかの形態において、係合構造は弾性レジリエンスを有し得るため、インターフェーシング面全体にわたる力分配がより均等に行われ得る。例えば、図33を参照して、位置決めおよび安定化構造1134のストラップが負荷L下において離隔方向に伸長すると、ひずみ力は、ストラップの長さにわたって実質的に均等に分散される。その結果、ストラップの弾性は、比較的平坦な力(y軸)-変位(x軸)のプロファイルを有するため、係合構造の伸長時(または変位時)において力が変化しないことを示す。
いくつかの他の形態において、別個の領域、セグメントまたはインターフェーシング構造の部位または位置決めおよび安定化構造が、(位置決めおよび安定化構造の残り部分と比較したときに)コンプライアンス向上を示すように形成され得る。例えば、図34を参照して、ユーザの顔のより敏感な領域(例えば、鼻梁)に隣接するかまたは顔突出部1140(例えば、頬骨)に隣接して配置されたインターフェーシング構造1142の領域1144は、粘弾性発泡体または(局所的コンプライアンスの向上を可能にし得る)類似の材料を含み得る。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造または位置決めおよび安定化構造内において用いられる発泡体は、密度がおおよそ55kg/mの範囲となるように形成され得る。他の形態において、密度は、おおよそ50~55kg/mの範囲内であり得る。他の形態において、発泡体の密度は、おおよそ55~60kg/mの範囲内であり得る。他の形態において、発泡体の密度は、おおよそ45~65kg/mの範囲内であり得る。密度は、発泡体の要件詳細に応じて高くしてもよいし、あるいは低くしてもよい。例えば、発泡体密度をインターフェーシング構造または位置決めおよび安定化構造にわたって変化させることにより、より高コンプライアンスの局所的領域またはより高剛性の局所的領域を持たせることができる。
(5.1.4 人体測定データモデル)
ヘッドマウントディスプレイシステムのジオメトリは、人体測定データモデルを参照して設計され得る。人体測定データモデルは、三次元頭部形状の集合から開発され得る。人体測定データモデルは、以下を示すために用いられ得る:図25a~図25bに示すような頭部形状変動(例えば、ターゲット頭部ジオメトリを変動の大きな上位3つのコンポーネントと共に図25b中に示す)に基づいたサイジングおよびクラスタリング、図26a~図26bに示すようなノミネートされた顔ゾーン(例えば、眼/鼻領域における形状変動を変動の大きな上位4つのコンポーネントと共に図26bの例中に示す)に基づいたサイジング、ならびに図27a~図27bに示すような人体測定ランドマークに基づいたサイジング(例えば、2Dランドマーク間の相関(例えば、図27bに示すような眼の場所と眼窩における顔幅との間の関係))。
例えば、人体測定データモデルは、インターフェーシング構造のサイジング要件の決定のために用いられ得る。これらの要件は、頭部形状の変動および顔特徴の変動を人体測定ランドマークに基づいて考慮し得る。さらに、顔ランドマーク間の関係は、データから導出され得る(例えば、眼の場所と顔の幅との間の関係)。有利なことに、インターフェーシング構造は、これらの変動に対応するように構成され得る。
さらなる例において、人体測定データモデルをソフトウェアアプリケーション(例えば、携帯電話アプリケーション)と共に用いることにより、ユーザの頭部の三次元走査の比較と、ユーザの頭部サイズの特定とが行われ得る。本例において、ユーザは、自身の携帯電話のカメラを操作して、三次元走査を生成し得る。ソフトウェアアプリケーションにより、人体測定データモデルと比較した場合のユーザの頭部サイズがユーザへ通知され得、最適なフィットを提供するための適切なサイズ(例えば、位置決めおよび安定化構造のサイズ)が推奨され得る。例えば、所与の複数のサイズ選択肢(例えば、小型~中型または大型)の中から、中型サイズが提案され得る。あるいは、ユーザの個々の顔ランドマークに従った三次元走査に基づいて、カスタムサイズの位置決めおよび安定化構造を作製してもよい。
上記のヘッドマウントディスプレイシステムは、快適性、フィット範囲、使いやすさ、システムアーキテクチャ、医療環境での使用性、および製造可能性を高めるような構造および配置構成にされた本技術の代替例となる。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、長時間の使用による顔に紋痕や痛みを最小限に抑えて快適性を高める。例えば、快適性は、不快になりやすい領域への負荷を回避または最小化し、その負荷を快適に取り除ける領域に再分散させること、例えば、鼻梁および鼻の側面への負荷を回避または最小化し、その負荷を頭部の上部および/または後部へと印加または再分散させることにより、負荷がすべての接触面上で最適化される広域負荷分散を提供することによって達成され得る。快適性は、接触が不可避である顔の領域における設計および材料選択によって負荷が均等に分散する局所的負荷分散を提供することによっても達成され得、例えば、眼の周辺の接触点は、負荷を均等に分散させ、痛点/顔の紋痕を回避する適合材料を備え得る。加えて、システム全体の重量が少ない方が、システムを正しい構成で位置付け、維持するための張力が小さいことから、快適性は、重量を最小限に抑えることによっても達成され得る。この点に関して、本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、フィット範囲、快適性、および正しい構成を達成するための最低限の設計(例えば、ロープロファイル)、例えば、堅牢かつ軽量の材料の機能および使用を達成するために構成要素のサイズおよび数を最小化するように最適化された構成要素を提供する。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、快適性、使いやすさ、およびコストを犠牲にすることなく、フィット範囲または全体的なフィット性を高める。フィット範囲は、例えば、幾何学的形状および材料の選択ならびに調節機構で以て調節可能性を提供することによって達成され得る。位置決めおよび安定化構造の構成要素は、所望の力対変位を提供するように設計され得るとともに、そのように材料が選択され得、例えば、ストラップは、所定の力の下で所望の長さに伸長し得る。位置決めおよび安定化構造および関連するストラップのサイズを手動で調節および設定することができ、構成要素についても、ストラップの片手調節や、磁気クリップの代替使用による接続(例えば、ストラップの据え付けを乱すことなく簡単に脱げる)など、使いやすさを最大限に高めながらサイズを最小化できるなど、調節機構は単純性を提供する。また、調節機構は、最適な材料および最小限の構成要素で以て、調節機構の嵩を低減する最小限のサイズおよび重量を提供する。さらに、所望される市場の最適な人体計測範囲に調節範囲がフィットするように設計され得る人体計測により、フィット範囲の拡大が達成され得る。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、手間のかからないシンプルなセットアップソリューションと器用性しきい値の低いソリューションとを用いて使い勝手を高める。例えば、手間のかからないセットアップは、伸縮性材料を含む自己調節ソリューション、または何度か微調整するだけで正確なフィット感が得られ得る単純な機械的作動で以て達成され得る。また、このシステムは、例えば、調節を誘導するための機構(例えば、磁石)および調節を設定するための係止機構(例えば、クリップ)など、使い勝手を高める(すなわち、set and forget(設定後は操作不要))ための調節および係止ソリューションを含み得る。さらに、このシステムは、不器用なユーザおよび/または最低限の視力しかないユーザが着用したときに調節できるように、使いやすさを提供する。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、快適性、フィット範囲、および使い勝手を最大限に高めつつコストを最小限に抑えられるよう、構成要素の位置を最適化する強化されたシステムアーキテクチャを提供する。例えば、このシステムは、電気的および/または機械的構成要素が快適性の観点から理想的な箇所に位置付けられる優れた重量配分を提供し得る。このシステムはまた、電気構成要素、顔接触クッション、ストラップ、および/またはイヤホンを嗜好に基づいて選択できるなど、ユーザの嗜好に基づいて構成要素を選択またはアップグレードできるように、モジュール性も備え得る。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、医療環境における使用性を高める。例えば、このシステムは、医療環境における再利用のために洗浄可能であり、かつ/または生体適合性要件に合格した選択材料に対して生体適合性を有し得、かつ/またはそれらの選択材料で洗浄可能であり得る。
本技術の実施例に係るヘッドマウントディスプレイシステムは、高品質および機能性を維持しながら、低コストで大量生産可能なソリューションを提供することによって、製造可能性を高める。
上記したように、本技術は、仮想現実(VR)ディスプレイ装置および/または拡張現実(AR)ディスプレイ装置の形態のヘッドマウントディスプレイシステムにおいて特定の用途に用いられ得る。
図35に示すように、本技術の一態様による例示的なVRディスプレイ装置3000は、以下の機能的態様を含む:ディスプレイユニット3100、ディスプレイハウジング3200、および位置決めおよび安定化構造3500。いくつかの形態において、機能様態が、1つ以上の物理的コンポーネントを提供し得る。いくつかの形態において、1つ以上の物理的コンポーネントは、1つ以上の機能様態を提供し得る。使用時において、ディスプレイユニット3100は、ユーザがディスプレイユニット3100を視認することができるように、ユーザの眼に近接してかつ前方に位置決めされるように配置される。
いくつかの例において、ディスプレイユニット3100は、表示画面3104、ディスプレイハウジング3200、インターフェーシング構造3300および/または光学レンズ3400を含み得る。これらのコンポーネントは、単一のディスプレイユニット3100内において一体形成してもよいし、あるいは、分離可能にされてユーザによって選択的に接続されて、ディスプレイユニット3100を形成してもよい。さらに、表示画面3104、ディスプレイハウジング3200、インターフェーシング構造3300および/または光学レンズ3400は、ディスプレイ装置3000内に設けられ得るが、ディスプレイユニット3100の一部にはされ得ない。
例において、表示画面またはディスプレイ3104は、動作位置においてユーザから視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように、構成され得る。いくつかの形態において、表示画面3104は、電子ディスプレイである。表示画面3104は、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)ディスプレイであり得る。
いくつかの形態において、ディスプレイハウジング3200により、(表示画面3104のコンポーネントの少なくともいくつかを相互に位置において維持するために)表示画面3104の支持構造が得られ、表示画面3104および/またはディスプレイユニット3100の他のコンポーネントがさらに保護され得る。ディスプレイハウジング3200は、表示画面3104への衝撃力からの保護を提供するのに適した材料から構築され得る。ディスプレイハウジング3200は、ユーザの顔とも接触し得、ユーザの炎症の制限に適した生体適合性材料から構築され得る。
いくつかの形態において、インターフェーシング構造3300は、ディスプレイハウジング3200の周囲において少なくとも部分的に延び得、視認用開口部を形成し得る。この視認用開口部は、使用時においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容し得る。詳細には、ユーザの眼は、インターフェーシング構造3300によって形成された視認用開口部内に受容され得る。
いくつかの形態において、ディスプレイ装置3000は、遮光部を含み得る。この遮光部は、不透明材料から構築され得、周囲光がユーザの眼に到達するのを遮蔽し得る。遮光部は、インターフェーシング構造3300の一部であってもよいし、別個の要素であってもよい。
例において、少なくとも1つのレンズ3400は、ユーザの眼と表示画面3104との間に配置され得る。ユーザは、表示画面3104から提供される画像をレンズ3400を通じて視認し得る。少なくとも1つのレンズ3400により、表示画面3104をユーザの顔から離隔方向に間隔を開けて配置することが支援され得、これにより眼精疲労が制限される。少なくとも1つのレンズ3400は、表示画面3104によって表示された画像の観察の向上も支援し得る。いくつかの形態において、少なくとも1つのレンズは、動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む。いくつかの形態において、レンズ3400は、フレネルレンズである。いくつかの形態において、ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、第1の部分は、第1のレンズと整列され、第2の部分は、第2のレンズと整列される。
例において、ディスプレイ装置3000は、ユーザによって受信される出力の制御を支援する制御システム7000(図36を参照)を含む。詳細には、制御システム7000は、表示画面3104からの視覚出力を制御し得る。
いくつかの形態において、制御システム7000は、センサ7002を含み得る。センサ7002は、(例えば、物理的環境)において異なるパラメータまたは値を監視し、測定されたパラメータをプロセッサ7004へ通信する。ユーザによって受信される出力は、測定されたパラメータによる影響を受け得る。例えば、プロセッサ7004は、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像を測定値に基づいて変更することを行うように構成される。
いくつかの形態において、センサ7002は、ユーザの身体の方向決めを感知し得る方向決めセンサ、(例えば、方向決めの決定のために)ユーザの物理的環境を視認するように配置され得る少なくとも1つのカメラ、および/またはユーザの眼の動きを追跡して、ユーザの少なくとも1つの眼が見ている方向を決定する眼センサを含み得る。
いくつかの形態において、プロセッサ7004は、コンピュータまたはスマートフォンを含み得る。
いくつかの形態において、制御システム7000は、ディスプレイユニット3100と一体化される。他の形態において、制御システム7000は、制御システム支持7060内に収容される。制御システム支持7060は、ディスプレイユニット3100と別個であるがディスプレイユニット3100へ接続(例えば、電気的に接続)される。
いくつかの形態において、ディスプレイ装置3000は、コントローラ3600を含む。コントローラ3600は、ユーザ入力の仮想環境への提供および/またはディスプレイ装置3000の動作の制御のためにユーザによって使用され得る。コントローラ3600は、ディスプレイユニット3100へ接続され得、ディスプレイユニット3100からユーザへの仮想オブジェクト出力と対話する能力をユーザへ提供し得る。例えば、コントローラ3600は、ユーザの指により選択的に使用され得る少なくとも1つのボタン3602(図35を参照)を有し得、コントローラ3600は、プロセッサ7004と通信し、少なくとも1つのボタン3602が係合された場合に信号をプロセッサへ送信するように構成される。プロセッサは、ディスプレイ3104から出力されたコンピュータ生成画像を信号に基づいて変更するように構成される。
図37は、本技術の一態様による例示的なARディスプレイ装置3000を示す。ARディスプレイ装置3000は、以下の機能的態様を含む:ディスプレイユニット3100、ディスプレイハウジング3200、位置決めおよび安定化構造3500。
いくつかの例において、ディスプレイユニット3100は、ディスプレイハウジング3200によって支持された表示画面またはディスプレイ3104を含み得る。表示画面3104は、ユーザが観察することが可能な1つ以上のコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成される。表示画面3104は、ユーザが(コンピュータ生成画像を観察しつつ)自身の物理的環境を観察することを可能にするように構成された透明または半透明の材料から構築された少なくとも1つの光学レンズ3400を含み得る。例えば、表示画面3104は、ユーザが表示画面3104を通じて視認することを可能とするガラスであり得る。これは、AR用途において特に有用であり得、ユーザが物理的環境を連続的に確認することが可能になる。
いくつかの形態において、少なくとも1つのレンズ3400は、動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む(例えば、図37を参照)。
例において、ARディスプレイ装置3000は、ユーザによって受信される出力の制御を支援する制御システム7000(図36を参照)を含む。詳細には、制御システム7000は、表示画面3104からの視覚出力を制御し得る。いくつかの形態において、制御システム7000は、センサ7002を含み得る。センサ7002は、(例えば、物理的環境)において異なるパラメータまたは値を監視し、測定されたパラメータをプロセッサ7004へ通信する。ユーザによって受信される出力は、測定されたパラメータによる影響を受け得る。例えば、プロセッサ7004は、ディスプレイから出力されたコンピュータ生成画像を測定値に基づいて変更することを行うように構成される。
(5.2 用語集)
本技術の開示目的のため、本技術の特定の形態において、以下の定義のうち1つ以上が適用され得る。本技術の他の形態において、別の定義も適用され得る。
(5.2.1 一般)
漏洩:「漏洩」という用語は、意図しない光への露出としてとられる。一実施例において、漏洩は、ディスプレイユニットとユーザの顔との間のシールが不完全であることに起因して発生し得る。
(5.2.2 材料)
独立気泡発泡体:完全封入された気泡を含む発泡体(すなわち、独立気泡)。
エラスタン:ポリウレタン製のポリマー。
エラストマー:弾性特性を示すポリマー。例えば、シリコーンエラストマー。
エチレン酢酸ビニル(EVA):エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマー。
発泡体:任意の材料(例えば、ポリウレタン発泡体または粘弾性発泡体)であり、軽量の多泡形態の生成のために製造時に導入されたガス気泡を有する。
ネオプレン:クロロプレンの重合によって生成された合成ゴム。ネオプレンは、左記の商標製品中において用いられている:Breath-O-Prene。
ナイロン:弾性特性を有する合成ポリアミドであり、例えば織物中において用いられる繊維/フィラメントの形成に用いられ得る。
連続気泡発泡体:気泡(すなわち、完全には封入されていないガス気泡)を含む発泡体(すなわち、連続気泡)。
ポリカーボネート:典型的には、ビスフェノールAカーボネートの透明な熱可塑性ポリマーである。
ポリエチレン:化学物質および水分に対して耐性を有する熱可塑性物質。
ポリウレタン(PU):イソシアネートおよび多価アルコールの共重合によって構成されたプラスチック材料であり、例えば、発泡体(ポリウレタン発泡体)およびゴム(ポリウレタンゴム)の形態をとり得る。
半連続発泡体:独立気泡および連続(封入)気泡の組み合わせを含む発泡体。
シリコーンまたはシリコーンエラストマー:合成ゴム。本明細書において、シリコーンについて言及される場合、液体シリコーンゴム(LSR)または圧縮成形シリコーンゴム(CMSR)を指す。市販のLSRの一形態として、Dow Corningによって製造されるSILASTIC(この登録商標下において販売される製品群に含まれる)がある。別のLSR製造業者として、Wackerがある。他に逆の明記無き限り、例示的形態のLSRのASTMD2240によって測定した場合のショアA(またはタイプA)押込み硬さは、約35~約45である。
スペーサ布地:共に接合されかつモノフィラメントの中間層によって間隔を開けて保持された2つの外側織物基板を含む複合構造。
スパンデックス:ポリウレタンを主に含む弾性繊維または織物。スパンデックスは、左記の商標製品中において用いられる:ライクラ。
熱可塑性エラストマー(TPE):これは、概して低モジュラスの可撓性材料であり、室温においてストレッチ可能であり、応力が解放されたときにおおよその元々の長さに戻ることが可能である。TPEを用いた商標製品の例を左記に示す:Hytrel(登録商標)、Dynaflex(登録商標)、Medalist(登録商標)MD-1 15。
熱可塑性ポリウレタン(TPU):高耐久性および可撓性を備えた熱可塑性エラストマー。
(5.2.3 機械的特性)
弾性:弾性変形時にエネルギーを吸収することおよび除荷時にエネルギーを解放することが可能な材料の能力。
弾性のある:除荷時に実質的に全てのエネルギーを解放する。例えば特定のシリコーンおよび熱可塑性エラストマーを含む。
硬度:材料自体の変形に抵抗する能力(例えば、ヤング係数または規格化されたサンプルサイズ上において測定された押込硬さスケールによって記述されたもの)。
‐「軟性」材料は、シリコーンまたは熱可塑性エラストマー(TPE)を含み得、例えば指圧力下において容易に変形し得る。
‐「硬質」材料は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、鋼またはアルミニウムを含み得、例えば指圧力下において容易に変形し得ない。
構造または構成要素の剛度(または剛性):構造または構成要素が負荷を受けたときに変形に抵抗する能力。負荷は、力またはモーメントであり得る(例えば、圧縮、伸張、屈曲またはねじれ)。構造または構成要素は、異なる方向において異なる抵抗を提供し得る。
フロッピー構造または構成要素:自重を支持させられた際に比較的短期間(例えば、1秒)以内に形状を変化させる(例えば、屈曲する)構造または構成要素。
剛性の構造または構成要素:使用時において典型的に遭遇する負荷を受けた際に実質的に形状変化の無い構造または構成要素。
‐一実施例として、I形ばりは、第2の直交方向と比較した第1の方向において、異なる曲げ剛性(曲げ負荷に対する抵抗)を含み得る。別の実施例において、構造または構成要素は、第1の方向においてはフロッピーであり得、第2の方向においては剛性であり得る。
(5.2.4 ユーザインターフェース)
フレーム:フレームは、フープを接続する2つ以上の点間の引張荷重を支持するディスプレイハウジングユニットを意味するものとしてとられる。
瞳孔間距離:眼の瞳孔中心間の距離。
フープ:フープは、頭部上における使用のために設計された位置決めおよび安定化構造の一部を意味する。例えば、フープは、(ディスプレイユニットをユーザの顔の前方の動作位置において保持するために)ユーザインターフェースをユーザの顔上の所定の位置において配置および保持するように構成された1つ以上のストラット、タイおよび補剛材の集合を含み得る。フープは、柔らかい可撓性の弾性材料(例えば、発泡材料および布地/織物の層状複合材)によって形成され得る。
膜:膜は、典型的には肉薄の要素を意味するものとしてとられ、好適には屈曲に対して実質的に抵抗せずかつ伸縮に対しては抵抗する。
シール:名詞(「シール」)として用いられる場合は構造を指し得、動詞(「密閉(する)」)として用いられる場合はその効果を指し得る。2つの要素は、別個の「シール」要素自体を必要とすることなく両者間において「シール」するかまたは「密閉」効果を得るように、構築および/または配置され得る。
シェル:シェルは、屈曲、引っ張りおよび圧縮剛性を有する曲線状の比較的肉薄構造を意味するものとしてとられる。例えば、ディスプレイユニットハウジングの曲線状構造壁は、シェルであり得る。いくつかの形態において、シェルはファセットされ得る。
補剛材:補剛材は、別の構成要素の剛軟度を少なくとも1つの方向において増加させるように設計された構造構成要素を意味するものとしてとられる。
支柱:支柱は、別の構成要素の圧縮抵抗を少なくとも1つの方向において増加させるように設計された構造構成要素を意味するものとしてとられる。
スイベル(名詞):構成要素のサブアセンブリであり、共通軸の周囲において好適には独立して好適には低トルク下において回転するように構成される。一形態において、スイベルは、少なくとも360度の角度で回転するように構成され得る。別の形態において、スイベルは、360度未満の角度で回転するように構成され得る。
タイ(名詞):張力に抵抗するように設計された構造。
(5.2.5 構造の形状)
本技術による製品は、1つ以上の三次元機械的構造(例えば、ディスプレイユニットのシール形成部)を含み得る。三次元構造は、二次元表面によって制限され得る。これらの表面は、関連付けられた表面の方向、位置、機能または他の何らかの特性を記述するためのラベルを用いて区別され得る。例えば、構造は、前表面、後表面、内面および外面のうち1つ以上を含み得る。別の実施例において、シール形成構造は、顔接触(例えば、外側の)表面と、別個の非顔接触(例えば、下側または内側の)表面を含み得る。別の実施例において、構造は、第1の表面および第2の表面を含み得る。
三次元構造の形状および表面の説明を容易にするために、構造の表面を通じた点Pにおける断面について先ず検討する。図2a~図2eは、表面上における点Pにおける断面例と、その結果得られる平面曲線の例とを示す。Pにおける外向き法線ベクトルは、表面から離隔方向に延びる。いくつかの実施例において、架空の小さな人が表面上に直立している観点から、この表面について説明する。
(5.2.5.1 一次元における曲率)
Pにおける平面曲線の曲率は、符号(例えば、正、負)および大きさ(例えば、Pにおいて曲線に接する円形の1/半径)を持つものとして記述され得る。
正の曲率:Pにおける曲線が外向き法線に向かって曲がる場合、その点における曲率は、正の値を持つものとしてとられる(この架空の小さな人がPから立ち去る場合、上り坂を歩行する必要がある)。図2a(図2bと比較して比較的大きな正の曲率)および図2b(図2aと比較して比較的小さな正の曲率)を参照されたい。このような曲線を、凹状と呼ぶことが多い。
ゼロ曲率:Pにおける曲線が直線である場合、曲率はゼロとしてとられる(この架空の小さな人がPから立ち去る場合、上向きでも下向きでもない水平面を歩行することができる)。図2cを参照されたい。
負の曲率:Pにおける曲線が外向き法線から離隔方向に曲がる場合、その点およびその方向における曲率は、負の値を持つものとしてとられる(この架空の小さな人が点pから立ち去る場合、下り坂を歩行する必要がある)。図2d(図2eと比較して比較的小さな負の曲率)および図2e(図2dと比較して比較的大きな負の曲率)を参照されたい。このような曲線は、凸状と呼ばれることが多い。
(5.2.5.2 二次元表面の曲率)
本技術による二次元表面上の所与の点における形状の記述は、複数の垂直断面を含み得る。複数の断面は、外向き法線(「法平面」)を含む面において表面を切断し得、各断面は、異なる方向においてとられ得る。各断面の結果、対応する曲率を有する平面曲線が得られる。その点における異なる曲率は、同一符号または異なる符号を持ち得る。その点における曲率はそれぞれ、(例えば、比較的小さな)大きさを有する。図2a~図2e中の平面曲線は、特定の点におけるこのような複数の断面の例であり得る。
主要な曲率および方向:曲線の曲率が最大値および最小値をとる法平面の方向を主要な方向と呼ぶ。図2a~図2eの実施例において、最大曲率は図2aにおいて発生し、最小は図2eにおいて発生するため、図2aおよび図2eは、主要な方向における断面である。Pにおける主要な曲率は、主要な方向における曲率である。
表面の領域:表面上の連結された点の集合。領域内のこの1組の点は、類似の特性(例えば、曲率または符号)を持ち得る。
鞍状領域:(上り坂または下り坂を歩行し得る架空の人が向く方向に応じて)各点において主要な曲率が反対の符号(すなわち、片方が正の符号および他方が負の符号)を有する領域。鞍状領域が、例えば図2h中に図示されている。
ドーム領域:各点において主要な曲率が同一符号(双方とも正(「凹状ドーム」)または双方とも負(「凸状ドーム」))を持つ領域。ドーム領域が、例えば図2g中に図示されている。
表面の縁部:表面または領域の境界または限界。表面上の縁が、例えば図2g中に図示されている。
経路:本技術の特定の形態において、「経路」は、数学的‐トポロジー的意味合いにおける経路(例えば、表面上におけるf(0)からf(1)への連続空間曲線)を意味するものとしてとられる。本技術の特定の形態において、「経路」は、例えば表面上の1組の点を含むルートまたはコースとして記述され得る。(架空の人の経路は、表面上において歩行する場所であり、庭の経路に類似する)。表面上の経路が、例えば図2g中に図示されている。
(5.2.5.3 空間曲線)
空間曲線:平面曲線と異なり、空間曲線は、任意の特定の平面内に必ずしも存在しない。空間曲線は、三次元空間の一次元ピースとみなされ得る。DNA螺旋の鎖上を歩行している架空の人物は、空間曲線に沿って歩行する。典型的なヒトの左耳は、左手螺旋を含む(図2iを参照)。典型的なヒトの右耳は、右手螺旋を含む(図2kを参照)。図2jは、右手螺旋を示す。構造の縁部(例えば、膜の縁部)は、空間曲線をたどり得る。一般的に、空間曲線は、空間曲線上の各点における曲率およびねじれによって記述され得る。ねじれとは、平面から発生する曲線の様態の尺度である。ねじれは、符号および大きさを有する。空間曲線上の点におけるねじれは、当該点における接線ベクトル、法線ベクトルおよび従法線ベクトルに対して特徴付けられ得る。
従法線単位ベクトル:従法線単位ベクトルは、接線ベクトルおよび主法線ベクトル双方に対して垂直である。その方向は、右手の法則(例えば図2mを参照)または表すあるいは左手の法則(図2l)によって決定され得る。
接触平面:単位接線ベクトルおよび単位主法線ベクトルを含む平面。図2lおよび図2mを参照されたい。
空間曲線のねじれ:空間曲線の点におけるねじれとは、当該点における従法線単位ベクトルの変化速度の大きさである。これは、曲線の接触平面からの逸脱の程度を測定する。平面内にある空間曲線のねじれはゼロである。空間曲線の接触平面からの逸脱が比較的少量である場合、その空間曲線のねじれの大きさは比較的小さい(例えば、緩やかに傾斜する螺旋状経路)。空間曲線の接触平面からの逸脱が比較的大量である場合、その空間曲線のねじれの大きさは比較的大きい(例えば、急勾配に傾斜する螺旋状経路)。図2jを参照して、T2>T1であるため、図2jの螺旋の最上部コイルの近隣のねじれの大きさは、図2jの螺旋の最下部コイルのねじれの大きさよりも大きい。
図2mの右手の法則を参照して、右手従法線の方向に向かって曲がる空間曲線は、右手方向に正のねじれとしてみなされ得る(例えば、図2jに示すような右手螺旋)。右手従法線方向から離隔方向を向く空間曲線は、右手の負のねじれを持つものとしてみなされ得る(例えば、左手螺旋)。
同様に、左手の法則(図2lを参照)を参照して、左手従法線方向を向く空間曲線は、左手の正のねじれ(例えば、左手螺旋)を持つものとしてみなされ得る。よって、左手の正の方向は、右手の負の方向に相当する。
(5.2.5.4 穴)
表面は、一次元穴を持ち得る(例えば、平面曲線または空間曲線によって境界付けられた穴)。穴を含む肉薄構造(例えば、膜)の場合、この構造は、一次元穴を有するものとして記述され得る。例えば、図2nに示す構造の表面中の一次元穴が平面曲線によって境界付けられる様子を参照されたい。
構造は、二次元穴(例えば、表面によって境界付けられた穴)を持ち得る。例えば、可膨張性タイヤは、タイヤ内面によって境界付けられた二次元穴を有する。図示のように表面によって境界付けられた、図2oおよび図2pに示す構造を通じた2次元穴部を参照されたい。
(5.3 他の注意事項)
他に文脈から明確に分かる場合および一定の範囲の値が提供されていない限り、下限の単位の1/10、当該範囲の上限と下限の間、および記載の範囲の他の任意の記載の値または介入値に対する各介入値は本技術に包含されることが理解される。介入範囲中に独立的に含まれるこれらの介入範囲の上限および下限が記載の範囲における制限を特に超えた場合も、本技術に包含される。記載の範囲がこれらの制限のうち1つまたは双方を含む場合、これらの記載の制限のいずれかまたは双方を超える範囲も、本技術に包含される。
さらに、本明細書中に値(複数可)が本技術の一部として具現される場合、他に明記無き限り、このような値が近似され得、実際的な技術的実行が許容または要求する範囲まで任意の適切な有効桁までこのような値を用いることが可能であると理解される。
他に明記しない限り、本明細書中の全ての技術用語および科学用語は、本技術が属する分野の当業者が一般的に理解するような意味と同じ意味を持つ。本明細書中に記載の方法および材料に類似するかまたは等しい任意の方法および材料を本技術の実践または試験において用いることが可能であるが、限られた数の例示的な方法および材料が本明細書中に記載される。
特定の材料が構成要素の構築に好適に用いられるものとして記載されているが、特性が類似する明白な代替的材料が代替物として用いられる。さらに、それとは反対に記載無き限り、本明細書中に記載される任意および全ての構成要素は、製造可能なものとして理解されるため、集合的にまたは別個に製造され得る。
本明細書中及び添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形である「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されない限り、その複数の均等物を含む点に留意されたい。
本明細書中に記載される公開文献は全て、これらの公開文献の対象である方法および/または材料の開示および記載、参考のために援用される。本明細書中に記載の公開文献は、本出願の出願日前のその開示内容のみのために提供するものである。本明細書中のいずれの内容も、本技術が先行特許のためにこのような公開文献に先行していないと認めるものと解釈されるべきではない。さらに、記載の公開文献の日付は、実際の公開文献の日付と異なる場合があり、個別に確認が必要であり得る。
「comprises」および「comprising」という用語は、要素、構成要素またはステップを非排他的な意味合いで指すものとして解釈されるべきであり、記載の要素、構成要素またはステップが明記されていない他の要素、構成要素またはステップと共に存在、利用または結合され得ることを示す。
詳細な説明において用いられる見出しは、読者の便宜のためのものであり、本開示または特許請求の範囲全体において見受けられる内容を制限するために用いられるべきではない。これらの見出しは、特許請求の範囲または特許請求の範囲の制限の範囲の解釈において用いられるべきではない。
本明細書中の技術について、特定の実施例/形態/実施形態を参照して述べてきたが、これらの実施例/形態/実施形態は本技術の原理および用途を例示したものに過ぎないことが理解されるべきである。いくつかの場合において、用語および記号は、本技術の実施に不要な特定の詳細を示し得る。例えば、「first(第1の)」および「second(第2の)」(など)という用語が用いられるが、他に明記無き限り、これらの用語は任意の順序を示すことを意図しておらず、別個の要素を区別するために用いられる。さらに、本方法におけるプロセスステップについての記載または例示を順序付けて述べる場合があるが、このような順序は不要である。当業者であれば、このような順序が変更可能でありかつ/またはその態様を同時にまたはさらに同期的に行うことが可能であることを認識する。
よって、本技術の意図および範囲から逸脱することなく、例示的な実施例/形態/実施形態において多数の変更例が可能であり、また、他の配置構成が考案され得ることが理解されるべきである。
10 ヘッドマウントディスプレイシステム
11 ユーザ・インターフェーシング構造
12 ディスプレイユニット
14 位置決めおよび安定化構造
15 外側層
16 後部支持フープ
17 内部層
18 側頭コネクタ
20 後縁領域
21 上縁領域
22 ディスプレイユニットハウジング
24 前額支持コネクタ
25 前額支持部
26 側頭アーム
27 前額接触部
28 前方端
29 顔接触面
30 後方端
32 剛化物
34 弾性コンポーネント
35 顔接触面
36 タブ
38 頭頂部位
40 後頭部位
42 接続ストラップ
44 アイレット
48 前額支持ストラップ
50 調節機構
52 前額支持穴
54 タブ部
110 ヘッドマウントディスプレイユニットシステム
112 ディスプレイユニット
114 位置決めおよび安定化構造
116 後部支持フープ
118 側頭コネクタ
120 後縁領域
121 上縁領域
122 ディスプレイユニットハウジング
124 前額支持コネクタ
126 側頭アーム
138 頭頂部位
140 後頭部位
142 接続ストラップ
148 前額支持ストラップ
150 調節機構
152 前額支持穴
154 タブ部
156 前額支持剛化物
210 ヘッドマウントディスプレイシステム
212 ディスプレイユニット
214 位置決めおよび安定化構造
216 後部支持フープ
218 側頭コネクタ
220 後縁領域
222 ディスプレイユニットハウジング
238 頭頂部位
240 後頭部位
242 接続ストラップ
310 ヘッドマウントディスプレイシステム
312 ディスプレイユニット
314 位置決めおよび安定化構造
316 後部支持フープ
318 側頭コネクタ
322 ディスプレイユニットハウジング
324 前額支持コネクタ
326 側頭アーム
332 剛化物
338 頭頂部位
340 後頭部位
348 前額支持ストラップ
358 伸長剛化物
360 付勢された伸張剛化物
362 中間調節機構
363 穴
364 側頭調節機構
368 後方端
410 ヘッドマウントディスプレイシステム
411 インターフェーシング構造
413 顔インターフェース
414 位置決めおよび安定化構造
422 ディスプレイユニットハウジング
510 ヘッドマウントディスプレイシステム
512 ディスプレイユニット
514 位置決めおよび安定化構造
516 支持フープ
518 コネクタ
520 後縁領域
522 ディスプレイユニットハウジング
524 前額支持コネクタ
526 アーム
528 前方端
530 後方端
538 前頭部分
539 平面
540 後頭部位
541 旋回点
542 接続ストラップ
543 スロット
545 変位
549 平面
556 前額支持剛化物
562 調節機構
563 穴
564 連結
566 ガイド
568 後方端
603 蝶形骨
607 頬骨弓
610 ヘッドマウントディスプレイシステム
611 インターフェーシング構造
612 ディスプレイユニット
613 顔係合表面
614 位置決めおよび安定化構造
615 インターフェース支持構造
617 隆起
621 シャーシ
622 ディスプレイユニットハウジング
623 係合要素
631 鼻レッジ
638 前頭部分
640 後頭部位
662 中央支持構造
711 インターフェーシング構造
713 顔係合表面
715 支持構造
721 シャーシ
722 ディスプレイユニットハウジング
723 係合要素
725 支持フランジ
731 鼻レッジ
811 インターフェーシング構造
813 顔係合表面
815 支持構造
821 シャーシ
827 上部
831 鼻レッジ
910 ヘッドマウントディスプレイシステム
911 インターフェーシング構造
920 シャーシ
922 ディスプレイユニットハウジング
923 接眼レンズ
931 鼻レッジ
1013 顔係合表面
1021 シャーシ
1031 鼻レッジ
1033 フラップ
711’ インターフェーシング構造
713’ 顔係合表面
715’ 支持構造
813’ 顔係合表面
829’ 発泡体クッション
913’ 顔係合表面
711’’ インターフェーシング構造
713’’ 顔係合表面
715’’ 支持構造
813’’ 顔係合表面
829’’ 発泡体クッション
913’’ 顔係合表面
1108 係合構造
1110 インターフェーシング構造
1112 曲線状の外形の縁
1114 位置決めおよび安定化構造
1116 部位
1120 ユーザの頭
1122 ユーザの頭
1134 位置決めおよび安定化構造
1140 顔突出部
1142 インターフェーシング構造
1144 領域
3000 ディスプレイ装置
3100 ディスプレイユニット
3104 表示画面
3200 ディスプレイハウジング
3400 光学レンズ
3500 位置決めおよび安定化構造
3600 コントローラ
3602 ボタン
7000 制御システム
7002 センサ
7004 プロセッサ

Claims (64)

  1. ヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    使用時にディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造と、
    ユーザの顔に対向するように構築および配置された前記ディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造と、を含み、
    前記インターフェーシング構造は、ユーザの眼の周辺部周囲においてユーザの顔と接触するように適合された、実質的に連続する顔係合表面を含み、
    前記インターフェーシング構造は、シリコーンを含み、
    前記インターフェーシング構造は、ユーザの顔へ付加される力がその周辺部の周囲において分配されるような構成および配置にされ、
    前記インターフェーシング構造は、第1のコンプライアンスを第1の領域において含み、第2のコンプライアンスを第2の領域において含み、前記第1の領域および前記第2の領域は、ユーザの顔上への力の選択的分配を可能にするように、前記インターフェーシング構造の周辺部の周囲において構成される、ヘッドマウントディスプレイシステム。
  2. 前記顔係合表面は、シリコーンの1つ以上の領域または織物材料または発泡体の1つ以上の層を含む、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  3. 前記顔係合表面の1つ以上の領域は、異なる厚さおよび/または異なる表面仕上げを有するように形成され得るため、使用時においてユーザの顔に対して圧縮された際に前記顔係合表面に沿って前記異なるコンプライアンスが得られる、請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  4. 前記インターフェーシング構造は、前記顔係合表面を所定位置において支持する支持構造と、剛性シャーシとをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  5. 前記支持構造は、使用時における前記支持構造の圧縮に対する抵抗を変化させるために異なる厚さおよび/または補鋼リブを有する1つ以上の別個の領域を含む、請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  6. 前記ディスプレイユニットをさらに含み、前記ディスプレイユニットは、ハウジングをさらに含み、前記剛性シャーシは、前記ディスプレイユニットのハウジングへ取り外し可能に取付可能である、請求項4~5のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  7. 剛性シャーシは、前記ハウジング上の対応する要素と取り外し可能に噛み合うように構成された1つ以上の係合要素を自身の周辺部の周囲において含む、請求項6に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  8. 前記顔係合表面は、前記支持構造から内方に突出するフランジ状リムに設けられる、請求項4~7のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  9. 前記支持構造から内方に突出する支持フランジをさらに含み、前記支持フランジは、前記フランジ状リムおよびその顔係合表面の下側において実質的に隠蔽される、請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  10. 前記顔係合表面は、前記頭蓋表筋、前記蝶形骨上の領域において、前記蝶形骨から前記左または右の頬骨弓にかけての前記外側頬領域にわたって、前記頬骨弓にわたって、前記頬骨弓から前記翼頂への前記内側頬領域にわたって、前記セリオンの下方の前記鼻梁上においてユーザの顔と接触して、ユーザの顔の一部をこれらの間に封入するように適合される、請求項1~9のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  11. 前記インターフェーシング構造は、より高レベルの力を前記頭蓋表筋および前記蝶形骨の領域内において支持するように構成され、前記インターフェーシング構造は、頬骨弓、頬領域および鼻梁の領域内のより低レベルの力に耐えるように構成される、請求項10に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  12. 前記インターフェーシング構造は、発泡体クッションを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  13. 前記発泡体クッションは、前記顔係合表面を提供する、請求項12に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  14. 前記顔係合表面は、前記発泡体クッションが前記顔係合表面の下側に来るように、前記発泡体クッションを被覆する、請求項12に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  15. 仮想現実ディスプレイ装置であって、
    請求項1~14のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    動作位置においてユーザから視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    前記動作位置においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容するように構成された視認用開口部を少なくとも部分的に形成するインターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置において前記視認用開口部へ周囲光が到達するのを少なくとも部分的に遮蔽するように構成された不透明材料を少なくとも部分的に形成するように構築されたインターフェーシング構造と、
    前記ハウジングへ連結されかつ前記視認用開口部内に配置された少なくとも1つのレンズであって、前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置において、ユーザが前記少なくとも1つのレンズを通じて前記ディスプレイを視認することができるように、前記ディスプレイと整列される、少なくとも1つのレンズと、を含み、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、仮想現実ディスプレイ装置。
  16. 前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含み、前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、フレネルレンズであり、
    前記ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、前記第1の部分は前記第1のレンズと整列され、前記第2の部分は前記第2のレンズと整列される、請求項15に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  17. ユーザの指と選択的に係合可能な少なくとも1つのボタンを有するコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記プロセッサと通信し、前記少なくとも1つのボタンが係合された際に前記プロセッサへ信号を送信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記信号に基づいて変更するように構成される、請求項15~16のいずれか一項に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  18. 拡張現実ディスプレイ装置であって、
    請求項1~14のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    透明または半透明の材料から構築されかつコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、を含み、
    動作位置において、前記位置決めおよび安定化構造は、前記ディスプレイユニットを支持するように構成され、前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの眼と整列されるように構成されるため、ユーザは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像に関わり無く、前記ディスプレイを通じて物理的環境を少なくとも部分的に視認し得、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、拡張現実ディスプレイ装置。
  19. 前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む、請求項18に記載の拡張現実ディスプレイ装置。
  20. ヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    ディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を含み、
    前記位置決めおよび安定化構造が、
    ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部とを含む支持フープと、を含み、
    前記支持フープの後方支持部は、第1の面内において延びるように適合され、前記支持フープの前記前支持部は、第2の面内において延びるように適合され、
    前記後方支持部の前記第1の面および前記前支持部の前記第2の面はそれぞれ、前記矢状面に対して横断方向に延びるように適合され、
    前記支持フープは、オフセット構成を含み、前記オフセット構成において、前記後方支持部が前記前支持部からオフセットされて、前記後方支持部の前記第1の面は、前記前支持部の前記第2の面と異なる面内において配置される、ヘッドマウントディスプレイシステム。
  21. 調節機構をさらに含み、前記調節機構は、前記後方支持部の前記前支持部に相対する選択的な調節を可能にするような構造および配置にされる、請求項20に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  22. 前記調節機構は、(1)前記後方支持部の前記第1の面が前記前支持部の前記第2の面と同一面に配置されるインライン構成と、(2)前記オフセット構成との間の選択的な調節を可能にするような構造および配置にされる、請求項21に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  23. 前記オフセット構成は、前記第1の面と前記第2の面との間の間隔または変位を形成し、前記調節機構により、前記間隔または変位の選択的な調節が可能になる、請求項21または22に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  24. 前記調節機構により、前記後方支持部の前記第1の面と前記前支持部の前記第2の面との間に形成された角度の角度調節が可能になる、請求項21~23のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  25. 前記後方支持部は、弾性ストラップを含み、前記弾性ストラップは、付勢されてユーザの後頭部領域と接触する、請求項20~24のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  26. 前記後方支持部は、ユーザの頭部と前記後頭骨の一部に沿って係合するような構成および配置にされる、請求項20~25のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  27. 前記前支持部は、ユーザの頭部と前記前頭骨の上部に沿って係合するような構成および配置にされる請求項20~26のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  28. 少なくとも1つのコネクタをさらに含み、前記少なくとも1つのコネクタは、前記後方支持部および前記前支持部を前記ディスプレイユニットと相互接続させる構造および配置にされる、請求項20~27のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  29. 前記後方支持部および前記前支持部は、前記オフセット構成において、前記ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたは前記モーメントに耐えるように構成されたモーメントを生成する、請求項20~28のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  30. 前記後方支持部は弾性ストラップを含み、前記弾性ストラップが付勢されて前記後頭骨の一部と接触すると、前記ディスプレイユニットに起因するモーメントを打ち消すかまたは前記モーメントに耐えるさらなるモーメントが生成される、請求項29に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  31. 前記ヘッドマウントディスプレイユニットは、前記ヘッドマウントディスプレイユニットが前記動作位置にあるときにユーザが視認できるディスプレイと、ユーザの顔と対向する関係となるように構築および配置されたユーザ・インターフェーシング構造と、を格納するハウジングを備え、ユーザインターフェース構造が、前記ディスプレイ付近に延在し、前記ディスプレイへの視認開口を画定する、請求項20~30のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  32. 前記ディスプレイユニットをさらに含み、前記位置決めおよび安定化構造は、一対の中央支持構造をさらに含み、前記一対の中央支持構造はそれぞれ、ユーザの耳のそれぞれ1つの周囲に配置されるように適合され、前記ディスプレイユニットは、前記ディスプレイユニットをフランクフルト水平面に相対して回転することが可能となるように、前記一対の中央支持構造へ回転可能に接続される、請求項20~31のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  33. 前記前支持部および前記後方支持部のうち少なくとも1つは、前記一対の中央支持構造に相対して回転可能である、請求項32に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  34. 仮想現実ディスプレイ装置であって、
    請求項20~33のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    動作位置においてユーザから視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    インターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記ハウジングへ連結され、前記動作位置においてユーザの顔に対向するように配置され、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容するように構成された視認用開口部を少なくとも部分的に形成し、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置において前記視認用開口部へ周囲光が到達するのを少なくとも部分的に遮蔽するように構成された不透明材料から少なくとも部分的に構築される、インターフェーシング構造と、
    前記ハウジングへ連結されかつ前記視認用開口部内に配置された少なくとも1つのレンズであって、前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置において、ユーザが前記少なくとも1つのレンズを通じて前記ディスプレイを視認することができるように、前記ディスプレイと整列される、少なくとも1つのレンズと、を含み、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、仮想現実ディスプレイ装置。
  35. 前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含み、前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、フレネルレンズであり、
    前記ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、前記第1の部分は前記第1のレンズと整列され、前記第2の部分は前記第2のレンズと整列される、請求項35に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  36. ユーザの指と選択的に係合可能な少なくとも1つのボタンを有するコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記プロセッサと通信し、前記少なくとも1つのボタンが係合された際に前記プロセッサへ信号を送信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記信号に基づいて変更するように構成される、請求項34~35のいずれか一項に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  37. 拡張現実ディスプレイ装置であって、
    請求項20~33のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    ディスプレイであって、前記ディスプレイは、透明または半透明の材料から構築され、ユーザが視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に提供するように構成される、ディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    インターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記ハウジングへ連結され、前記動作位置においてユーザの顔に対向するように配置される、インターフェーシング構造と、を含み、
    動作位置において、前記位置決めおよび安定化構造は、前記ディスプレイユニットを支持するように構成され、前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの眼と整列されるように構成されるため、ユーザは、前記ディスプレイを通じて物理的環境を前記コンピュータ生成画像によってオーグメントされたものとして少なくとも部分的に視認し得、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、拡張現実ディスプレイ装置。
  38. 前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む、請求項37に記載の拡張現実ディスプレイ装置。
  39. ヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    使用時に前記ヘッドマウントディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造を備え、
    前記位置決めおよび安定化構造が、
    ユーザの頭部の後領域と接触するように適合された後方支持部と、
    ユーザの頭部の前領域と接触するように適合された前支持部と、を含み、
    前記後方支持部は、実質的に非伸張性でありかつ実質的に弾性である剛化物を含み、
    前記剛化物は、複数のスロットを前記剛化物の少なくとも1つの側部に含み、前記複数のスロットにより、複数のヒンジが形成される、ヘッドマウントディスプレイシステム。
  40. 前記位置決めおよび安定化構造は、対向するコネクタをさらに含み、前記対向するコネクタは、ユーザの頭部の対向する側部上に配置されかつユーザの頭部の前記側頭領域に沿って延びて、前記後方支持部および前支持部を前記ディスプレイユニットと相互接続させる、請求項39に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  41. 前記コネクタは、自身の長さのうち少なくとも一部に沿って剛性である、請求項40に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  42. 調節機構をさらに含み、前記調節機構は、異なるサイズのユーザ頭部にフィットするように前記位置決めおよび安定化構造を調節するような構造および配置にされ、前記調節機構は、前記後方支持部と前記前支持部との間の接続に配置される、請求項40~41のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  43. 前記位置決めおよび安定化構造は、前額支持コネクタをさらに含む、請求項39~42のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  44. 前記前額支持コネクタは、前記矢状面の方向に概して延び、前記前支持部を前記ディスプレイユニットの上縁領域と相互接続させる、請求項43に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  45. 前記前額支持コネクタは、調節機構をさらに含み、前記調節機構は、異なるサイズのユーザ頭部にフィットするように前記位置決めおよび安定化構造を調節するような構造および配置にされる、請求項44に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  46. 前記剛化物は、自身の長さに沿って屈曲または変形しかつ前記位置決めおよび安定化構造が前記剛化物の長手方向軸に沿って伸長する事態に耐えるかまたはそのような事態を回避するように構成される、請求項39~45のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  47. 弾性コンポーネントをさらに含み、前記弾性コンポーネントは、ユーザの皮膚と接触するように適合された前記剛化物のユーザ接触側上に配置される、請求項39~46のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  48. 前記ディスプレイユニットをさらに含み、前記ディスプレイユニットは、前記ディスプレイユニットが前記動作位置にある際にユーザから視認可能となるディスプレイを含むハウジングと、ユーザの顔に対向するような構造および配置にされたインターフェーシング構造とを含み、前記インターフェーシング構造は、前記ディスプレイの周囲に延び、前記ディスプレイに対して視認用開口部を規定する、請求項39~47のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  49. 仮想現実ディスプレイ装置であって、
    請求項39~48のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    動作位置においてユーザから視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    インターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記ハウジングへ連結され、前記動作位置においてユーザの顔に対向するように配置され、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容するように構成された視認用開口部を少なくとも部分的に形成し、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置において前記視認用開口部へ周囲光が到達するのを少なくとも部分的に遮蔽するように構成された不透明材料から少なくとも部分的に構築される、インターフェーシング構造と、
    前記ハウジングへ連結されかつ前記視認用開口部内に配置された少なくとも1つのレンズであって、前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置において、ユーザが前記少なくとも1つのレンズを通じて前記ディスプレイを視認することができるように、前記ディスプレイと整列される、少なくとも1つのレンズと、を含み、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、仮想現実ディスプレイ装置。
  50. 前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含み、前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、フレネルレンズであり、
    前記ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、前記第1の部分は前記第1のレンズと整列され、前記第2の部分は前記第2のレンズと整列される、請求項49に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  51. ユーザの指と選択的に係合可能な少なくとも1つのボタンを有するコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記プロセッサと通信し、前記少なくとも1つのボタンが係合された際に信号を前記プロセッサへ送信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記信号に基づいて変更するように構成される、請求項49~50のいずれか一項に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  52. 拡張現実ディスプレイ装置であって、
    請求項39~48のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    ディスプレイであって、前記ディスプレイは、透明または半透明の材料から構築され、ユーザが視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に提供するように構成される、ディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    インターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記ハウジングへ連結され、前記動作位置においてユーザの顔に対向するように配置される、インターフェーシング構造と、を含み、
    動作位置において、前記位置決めおよび安定化構造は、前記ディスプレイユニットを支持するように構成され、前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの眼と整列されるように構成されるため、ユーザは、前記ディスプレイを通じて物理的環境を前記コンピュータ生成画像によってオーグメントされたものとして少なくとも部分的に視認し得、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、拡張現実ディスプレイ装置。
  53. 前記ディスプレイは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含む、請求項52に記載の拡張現実ディスプレイ装置。
  54. ヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    使用時にディスプレイユニットをユーザの顔の上の動作位置に保持するような構造および配置構成にされた位置決めおよび安定化構造と、
    ユーザの顔に対向するような構造および配置にされたディスプレイユニットのためのインターフェーシング構造であって、前記インターフェーシング構造は、前記ディスプレイユニットが前記動作位置にある際にユーザから視認可能となるディスプレイの周囲に延び、ディスプレイに対して視認用開口部を規定する、インターフェーシング構造と、を含み、
    前記インターフェーシング構造は、視認用開口部の左手側および右手側それぞれ1つに配置された顔係合部を含み、前記顔係合部は、スライド可能に相互に移動可能なような構造および配置にされる、ヘッドマウントディスプレイシステム。
  55. 前記インターフェーシング構造は、シャーシをさらに含み、前記顔係合部は、前記シャーシに相対してスライド可能に移動可能となるような構造および配置にされる、請求項54に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  56. 前記ディスプレイユニットをさらに含み、前記ディスプレイユニットは、ハウジングをさらに含み、前記インターフェーシング構造は、前記ディスプレイユニットのハウジングへ取り外し可能に取付可能であるコンポーネントおよび/または領域を含む、請求項54~55のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  57. 前記移動可能な顔係合部は、前記インターフェーシング構造を一定範囲の幅および/または形状にわたって選択的に調節するためにスライド可能に相互に移動可能であり、これにより、前記インターフェーシング構造がユーザの顔の擬人的特徴に合わせてカスタマイズされる、請求項54~56のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  58. 2つの静的顔係合部をさらに含み、前記2つの静的顔係合部のうち1つは、ユーザの鼻領域にわたって前記スライド可能に移動可能な顔係合部間に跨がるように適合され、前記2つの静的顔係合部のうち他方は、ユーザの前額領域にわたって前記スライド可能に移動可能な顔係合部間に跨がるように適合される、請求項54~57のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  59. 前記2つの静的顔係合部はそれぞれ、前記スライド可能に移動可能な顔係合部の各遠位端と重複する遠位端を含む、請求項58に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  60. 前記静的顔係合部および前記スライド可能に移動可能な顔係合部により、ユーザの眼の周囲に連続する表面が提供される、請求項58~59のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  61. 前記静的顔係合部および前記スライド可能に移動可能な顔係合部は、呼吸可能性のために両者間に空気ギャップを形成するような構築および配置にされる、請求項58~60のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステム。
  62. 仮想現実ディスプレイ装置であって、
    請求項54~61のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイシステムを含み、前記ディスプレイユニットをさらに含み、
    前記ディスプレイユニットは、
    動作位置においてユーザから視認することが可能なコンピュータ生成画像を選択的に出力するように構成されたディスプレイと、
    前記ディスプレイを支持するハウジングと、
    前記動作位置においてユーザの顔を少なくとも部分的に受容するように構成されたインターフェーシング構造の視認用開口部であって、前記インターフェーシング構造は、前記動作位置において前記視認用開口部へ周囲光が到達するのを少なくとも部分的に遮蔽するように構成された不透明材料を少なくとも部分的に形成するように構築されたインターフェーシング構造と、
    前記ハウジングへ連結されかつ前記視認用開口部内に配置された少なくとも1つのレンズであって、前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置において、ユーザが前記少なくとも1つのレンズを通じて前記ディスプレイを視認することができるように、前記ディスプレイと整列される、少なくとも1つのレンズと、を含み、
    前記ヘッドマウントディスプレイシステムは、
    プロセッサと通信する少なくとも1つのセンサを有する制御システムであって、前記少なくとも1つのセンサは、パラメータを測定し、測定値を前記プロセッサへ通信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記測定値に基づいて変更するように構成される、制御システムをさらに含む、仮想現実ディスプレイ装置。
  63. 前記少なくとも1つのレンズは、前記動作位置においてユーザの左目と整列されるように構成された第1のレンズと、前記動作位置においてユーザの右目と整列されるように構成された第2のレンズとを含み、前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、フレネルレンズであり、
    前記ディスプレイは、第1の部分および第2の部分に区分された双眼式ディスプレイを含み、前記第1の部分は前記第1のレンズと整列され、前記第2の部分は前記第2のレンズと整列される、請求項62に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
  64. ユーザの指と選択的に係合可能な少なくとも1つのボタンを有するコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記プロセッサと通信し、前記少なくとも1つのボタンが係合された際に信号を前記プロセッサへ送信するように構成され、前記プロセッサは、前記ディスプレイから出力された前記コンピュータ生成画像を前記信号に基づいて変更するように構成される、請求項62~63のいずれか一項に記載の仮想現実ディスプレイ装置。
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