JP2022543622A - 心臓内遺伝子送達のための材料及び方法 - Google Patents

心臓内遺伝子送達のための材料及び方法 Download PDF

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Abstract

本明細書中で、薬剤の標的化送達のための材料、方法及び装置が、提供される。詳細には、本明細書中で、心臓の心房又は心室への薬剤の標的化送達のための、材料、方法及び装置が、提供される。

Description

優先権に関する事項
本出願は、2019年8月7日提出の米国仮特許出願第62/884,012号、2019年12月2日提出の米国仮特許出願第62/942,516号、2019年12月13日提出の米国仮特許出願第62/947,737号、及び2020年1月15日提出の米国仮特許出願第62/961,514号に対する優先権を主張し、これら各々の内容全体は、本明細書中で参照として組み込まれる。
分野
本開示は、標的化遺伝子送達に関する。詳細には、本明細書中で、標的化心臓内遺伝子送達のための材料、方法、及び装置が提供される。
背景
心房細動(AF)は、最も一般的な心調律障害であり、400万人を超える米国人が罹患している。これはまた、卒中の主な病因でもある。米国におけるAFの年間医療費は、60億ドルを超える。したがって、AFの診断および管理は、心血管医薬の重要かつ困難な局面となる。
遺伝子治療は、AFなどの障害の治療のための、実施可能な選択肢であり得る。.しかし、全身性遺伝子送達は、多くの場合、目的の器官において遺伝子の濃度が治療量以下になってしまう。加えて、全身性送達は、目的の領域から離れた器官における望ましくない遺伝子発現の危険性を有し、著しい副作用の可能性がある。しかし、心臓に直接的な局所的遺伝子治療は、多くの場合、心筋細胞内への十分な遺伝子の移動の不足ゆえに、多くの場合、不首尾となる。
したがって、AFなどの心臓障害の治療のための、安全かつ有効な、遺伝子ベースの治療のための新規な方法が、必要とされる。
概要
本明細書中で、薬剤の標的化送達のための材料、方法及び装置が、提供される。いくつかの局面において、本明細書中で、対象に薬剤を送達するための方法が、提供される。この方法は、対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること、及び対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することを、含む。いくつかの局面において、本明細書中で、対象における心臓障害を治療する方法が、提供される。対象における心臓障害を治療するための方法は、対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること及び対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することを、含む。心臓障害は、心臓不整脈、鬱血性心不全又は冠状動脈疾患であってもよい。
いくつかの局面において、冠血管系の上記区域は、標的冠動脈組織とは異なる。例えば、冠血管系の上記区域は、大動脈根、冠状動脈、又は冠状静脈洞であってもよい。標的冠動脈組織は、左心房、右心房、左心室、又は右心室であってもよい。
いくつかの局面において、電気穿孔は、対象の冠血管系の区域への薬剤の送達より前、薬剤の送達と同時及び/又は薬剤の送達より後に行われる。電気穿孔は、心外膜又は心内膜の電気穿孔によって行われてもよい。
いくつかの局面において、薬剤は、対象における心臓障害の治療のための治療剤を含む。例えば、この薬剤は、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、低分子又は高分子を含んでもよい。
大動脈根内への注射及びそれと同時の右心房内に置かれた多極バスケットカテーテル(64極)からの電気穿孔の後の、右心房におけるクーマシーブルー染色を示す。左心房における有意な染色の証拠は、何ら示されない。 クーマシーブルー染料の逆行性冠状静脈洞注射の後のアンギオグラフを示す。電気穿孔バスケットカテーテルは、右心房において見られる。 冠状静脈洞内への注射及びそれと同時の右心房に置かれた多極バスケットカテーテル(64極)からの電気穿孔の後の、右心房におけるクーマシーブルー染色を示す。左心房(電気穿孔されていない)は、有意な染色を示さない。 冠状静脈洞内への注射及びそれと同時の右心房内に置かれた多極バスケットカテーテル(64極)からの電気穿孔の後の、左心室及び右心室を示す。左心室及び右心室(電気穿孔されていない)は、有意な染色を示さない。 右心房内へのGFP発現プラスミドの注射及び右心房の心内膜電気穿孔の後の、心房組織におけるGFP発現を示す。図5A~Bに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔された心房内で見られた。さらに、GFP発現は、経壁(すなわち、心外膜から心内膜への発現)であると見いだされた。図5Cに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔されていない心房(例えば、左心房)においては見られなかった。 右心房内へのGFP発現プラスミドの注射及び右心房の心内膜電気穿孔の後の、心房組織におけるGFP発現を示す。図5A~Bに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔された心房内で見られた。さらに、GFP発現は、経壁(すなわち、心外膜から心内膜への発現)であると見いだされた。図5Cに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔されていない心房(例えば、左心房)においては見られなかった。 右心房内へのGFP発現プラスミドの注射及び右心房の心内膜電気穿孔の後の、心房組織におけるGFP発現を示す。図5A~Bに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔された心房内で見られた。さらに、GFP発現は、経壁(すなわち、心外膜から心内膜への発現)であると見いだされた。図5Cに示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔されていない心房(例えば、左心房)においては見られなかった。 右心房内に置かれたFirMapカテーテル(矢印)及び対照染料の冠状静脈洞注射を示す。 注射及び電気穿孔の後の、クーマシーブルー染色を示す。クーマシーブルー染色は、電気穿孔された心房においてのみ見られた。図7Aは、右心房におけるクーマシーブルーを示すが、左心房においては示さない。図7Bは、左心房におけるクーマシーブルーを示すが、右心房においては示さない。 注射及び電気穿孔の後の、クーマシーブルー染色を示す。クーマシーブルー染色は、電気穿孔された心房においてのみ見られた。図7Aは、右心房におけるクーマシーブルーを示すが、左心房においては示さない。図7Bは、左心房におけるクーマシーブルーを示すが、右心房においては示さない。 注射及び電気穿孔の後のGFP発現を示す。図に示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔の領域、すなわち、RAFW H及びRAFW Mに局在する。RAFW L、RAA及びPLAにおいて、GFP発現は存在しない。(RAFW-右心房自由壁。H-高;M-中;L-低。RAA-右心耳。PLA-後左心房。Endo-心内膜;Mid-心筋中部(mid myocardium);Epi-心外膜) GFP発現を示すウェスタンブロットを、示す。示されるとおり、GFP発現は、電気穿孔の領域に局在する。(RAFW-右心房自由壁。H-高;M-中;L-低。RAA-右心耳。PRA-後右心房。)
定義
本明細書中で記載されるものと類似かまたは同等の任意の方法及び材料が、本明細書中で記載される実施形態の実施又は試験において使用され得るが、いくつかの好ましい方法、組成物、装置、及び材料が、本明細書中で記載される。しかし、本発明の材料及び方法が記載される前に、本発明は、本明細書中で記載される特定の分子、組成物、方法論又はプロトコールに限定されず、慣用的な実験及び最適化にしたがって変動してもよいことが、理解されるべきである。また、本記載において使用される用語は、特定の変法又は実施形態のみを記載する目的のものであり、本明細書中で記載される実施形態の範囲を限定することを意図するものではないことも、理解されるべきである。
他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。しかし、矛盾する場合には、定義を含む本記載が優先する。したがって、本明細書中で記載される実施形態の文脈において、以下の定義が適用される。
本明細書中及び添付の特許請求の範囲の中で使用される場合、単数形『a』、『an』及び『the』は、文脈上別段の記載がない限り、複数の参照を含む。したがって、例えば、『ナノキャリア(a nanocarrier)』の言及は、1以上のナノキャリア及び当業者に公知のその等価物などをいう。
本明細書中で使用される場合、用語『約』は、値について言及する場合、いくつかの実施形態において±20%、いくつかの実施形態において±10%、いくつかの実施形態において±5%、いくつかの実施形態において±1%、いくつかの実施形態において±0.5%、及びいくつかの実施形態において±0.1%の、特定の量からの変動を包含し、この変動は、本開示の方法を実施するために適切であることを意味する。
本明細書中で使用される場合、用語『~を含む(comprise)』及びその言語上の変型は、挙げられた特徴、エレメント、方法工程などが存在することを、さらなる特徴、エレメント、方法工程などの存在を除外することはなく、示す。逆に、用語『~からなる(consisting of)』及びその言語上の変型は、特徴、エレメント、方法工程などが存在すること、及び、通常含まれる不純物を除き、挙げられていないいかなる特徴、エレメント、方法工程などを含まないことを、示す。語句『本質的に~からなる(consisting essentially of)』は、特徴、エレメント、方法工程など、ならびに、当該組成物、系、又は方法の基本的な性質に実質的に影響を及ぼさない任意のさらなる特徴、エレメント、方法工程などを、示す。本明細書中の多くの実施形態が、開放した『~を含む』の言い回しを用いて記載される。このような実施形態は、複数の閉鎖した『~からなる』及び/又は『本質的に~からなる』の実施形態を包含し、これらは代替的に、そのような言い回しを用いて特許請求されても、又は記載されてもよい。
本明細書中で使用される場合、用語『冠血管系』は、冠状循環を担い、血液を心筋(heart muscle(myocardium))に供給する血管をいう。用語『血管』は、動脈及び静脈の両方を含む。『冠動脈』は、酸素を含む血液を心筋に供給し、そして『心臓静脈』は、一旦酸素を抜かれた血液を排出する。
用語『遺伝子治療』は、当該分野の通常の意味を有する。簡潔にいうと、『遺伝子治療』は、目的の遺伝子材料(例えば、DNA又はRNA)の、宿主細胞及び/又は組織への移入をいう。目的の遺伝子材料は、代表的には、インビボ生成が所望される生成物をコードする。目的の遺伝子材料はまた、転写プロモーターなどの種々の制御エレメントをも含み得る。遺伝子治療の最終結果は、必ずしも治癒を含まなくてもよく、その代わり、疾患の1以上の症候の重篤度を軽減することをも含んでもよいことに、留意すべきである。
本明細書中で使用される場合、用語『対象』は、昆虫、ヒト、非ヒト霊長類、脊椎動物、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、ブタ、げっ歯類などを含むがこれらに限定されない任意の動物をいう。用語『対象』及び『患者』は、相互交換可能に使用され得る。対象は、任意の生育段階(例えば、胚、胎児、幼児、新生児、児童、成人など)であってよい。対象は、雄性であっても雌性であってもよい。
本明細書中で使用される場合、用語『治療する(treat)』、『治療(treatment)』、及び『治療すること(treating)』は、特定の症状、疾患状態(例えば、心血管障害)、又はそれらの症候の量を、目下、その症状又は疾患状態を経験しているか又はそれに罹患している対象において、低減するか又は重篤度を軽減することをいう。、この用語は、必ずしも、完全治療(例えば、症状、疾患、又はその症候の完全な除去)を示さなくてもよい。『治療』は、(例えば、ヒトを含む哺乳動物においての)疾患についての療法又は技術の任意の投与又は適用を包含し、そして、疾患の抑制、その発症の阻止、疾患の緩和、退行を起こすこと、又は欠失したか、失われたか、又は欠損した機能を回復すること、あるいは非能率なプロセスを刺激することを含む。
詳細な説明
いくつかの実施形態において、本明細書中で、対象への薬剤(例えば、核酸、遺伝子治療薬剤など)の標的化送達のための装置及び方法が、提供される。本方法は、対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること、及び対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することを含む。対象の標的冠動脈組織の電気穿孔は、標的冠動脈組織への(又は標的冠動脈組織内の)標的化薬剤の送達をもたらす。
いくつかの実施形態において、冠血管系の区域は、標的冠動脈組織とは異なる。例えば、冠血管系の区域は、薬剤を注入するために好適な動脈又は静脈であってもよく、そして標的冠動脈組織は、薬剤の局在的分布が生じることが意図される場合には、異なる組織であってもよい。
冠血管系の区域及び標的冠動脈組織は、心血管系への標的化薬剤の送達のために選択され得る。このような方法は、心房細動を含む心臓障害の治療のために有用となる。心房細動(AF)は、最も一般的な心調律障害である。これは、3百万人を超える米国人が罹患しており、卒中の主要な病因である。AFは、第1に、加齢性の疾患であり、老年人口において急速に広がる。不幸なことに、AFについての現行の治療は、薬理学に基づくもの及び切除術に基づくものの両方とも、持続性のAFを患う患者において、最適ではない。このことの理由の一部は、現行の治療が、AFを引き起こす根本的な分子メカニズムを標的としていないからである。
いくつかの実施形態において、本明細書中で、AF疾患状態の発症の基となる1以上の分子メカニズムを標的する、AF治療のためのアプローチが、提供される。いくつかの実施形態において、本明細書中の装置及び方法は、薬剤の送達を介して、AFの基礎となるメカニズムを標的する。特定の実施形態において、本明細書中の装置及び方法は、核酸の送達を介して、AFの基礎となるメカニズムを標的する。詳細には、本明細書中の実施形態、装置及び方法は、核酸遺伝子治療薬剤の送達を介して、AFの基礎となるメカニズムを標的する。
いくつかの実施形態において、本明細書中で、心臓への薬剤の標的化送達のための装置及び方法が、提供される。いくつかの実施形態において、本明細書中で開示される装置及び方法は、心臓障害の治療のために使用され得る。例えば、本明細書中で、心房への薬剤、例えば、心房細動の治療のための薬剤の標的化送達のための装置及び方法が、提供される。別の例として、本明細書中で、心室への薬剤、例えば、心室不整脈障害の治療のための薬剤の、標的化送達のための装置及び方法が、提供される。いくつかの実施形態において、本明細書中の装置は、所望の組織(例えば、心房、心室)への正確かつ標的化した薬剤の送達のための注射及び電気穿孔技術(例えば、アレイベースの電気穿孔)を包含する。いくつかの実施形態において、この装置は、1種又は複数の薬剤(例えば、核酸(例えば、トランスジーン))を、所望の組織内へ、潜在的な毒性を避けるために正確な量で、送達することを可能にする。
いくつかの実施形態において、本明細書中の装置及び方法は、意図する組織(例えば、心房、心室など)への遺伝子送達を達成するために、電気穿孔又はソノポレーションを用いる。本明細書中の多くの実施形態は、電気穿孔と結び付けて記載される;しかし、任意のこのような実施形態はまた、治療薬(例えば、核酸治療薬)の細胞又は組織への受け入れを達成するための、ソノポレーション又は他の技術の使用をも見出し得る。ウイルスベクター及び非ウイルスベクターの両方が、心臓遺伝子送達のために使用され得る。ウイルスは、長期間の遺伝子発現ゆえに、有利なベクターである場合がある。しかし、ウイルスベクターは、オフターゲット効果の潜在能力を有する。したがって、非ウイルス送達アプローチ(例えば、プラスミド、コスミドなど)もまた、本明細書中で記載される方法にしたがって使用され得る。
いくつかの実施形態において、薬剤を意図する組織へと送達するための電気穿孔又はソノポレーションの使用は、遺伝子発現を電気穿孔/ソノポレーションの部位に局在化するので、オフターゲット効果の可能性をほぼなくす。プラスミドDNAは、血中で迅速に分解され、IV注射後に他の細胞にトランスフェクションするメカニズムを有さない。いくつかの実施形態において、これらの利点はまた、器官又は組織に特異的なプロモーター(例えば、心臓特異的プロモーター)の必要性もなくす。さらに、電気穿孔などの物理的方法は、ウイルス遺伝子トランスフェクション(例えば、心房内)でさえ、有意に増大し得る。いくつかの実施形態において、本明細書中の装置及び方法は、電気穿孔を容易にする非ウイルス薬剤(例えば、核酸(例えば、トランスジーン))送達を用いる。
いくつかの実施形態において、本明細書中で、対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること、及び対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することを含む、対象における心臓障害を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態において、薬剤は、血管系を介して、標的冠動脈組織(例えば、受動的に又は能動的に)送達される。いくつかの実施形態において、本発明は、以下のリストから選択される心臓障害又は症状の治療又は抑制を提供する:大動脈解離、心不整脈(例えば、心房の心不整脈(例えば、心房期外収縮、心房移動性ペースメーカー、多病巣性心房性頻拍、心房性粗動、心房細動など)、接合部不整脈(例えば、上室性頻脈、動静脈結節性リエントリー性頻拍、発作の上室性頻拍症、接合部性調律、接合部性頻拍症、早発性結合複合体など)、房室不整脈、心室性不整脈(例えば、心室期外収縮、促進固有心室調律、単形態性心室性頻拍症、多形性心室性頻拍症、心室細動など)、先天性心疾患、心筋梗塞、拡張型心筋症、肥大型心筋症、大動脈弁逆流症、大動脈弁狭窄、僧帽弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄、エリス-バン・クレベルト症候群、家族性肥大型心筋症、ホルト-オーラム症候群、マルファン症候群、ワード-ロマノ症候群及び/又は類似の疾患及び症状。いくつかの実施形態において、心臓障害は、心臓不整脈、鬱血性心不全、及び冠状動脈疾患の任意の1つ以上であってもよい。例えば、心臓障害は、心臓不整脈、例えば、心房不整脈又は心室不整脈であってもよい。不整脈は、頻脈であっても徐脈であってもよい。例示的な不整脈としては、例えば、心房細動、心房粗動、上室性頻脈、ウォルフ-パーキンソン-ホワイト症候群、心室性頻拍症、心室細動、QT延長症候群、洞不全症候群、伝導ブロックなどが挙げられる。
薬剤は、任意の好適な経路によって投与され得る。投与の経路は、対象内の意図する薬剤の送達の位置に依存する。例えば、薬剤は、カテーテルベースの送達方法、針ベースの送達方法、非針ベースの送達方法、腹腔鏡送達方法、外科手術(例えば、心臓切開手術による)送達方法、全身性送達方法(例えば、経腸もしくは非経口投与)、局所送達方法、又は注射装置による送達方法によって、投与され得る。例示的な装置は、米国特許出願公開第20110245756号及び米国特許出願公開第2011013728号に記載され、これらそれぞれは、その全体が、本明細書中で参照として組み込まれる。いくつかの実施形態において、薬剤は、カテーテルベースの注射方法を用いて、冠血管系の区域に投与される。
詳細な実施形態において、投与の様式は、心臓切開手術を避けるように選択される。例えば、薬剤は、心臓から離れた体内部位を通して挿入されるカテーテルを用いて送達されてもよい。カテーテルは、対象の冠血管系の区域への薬剤の投与の前に、任意の好適な身体部分内に挿入されて、冠血管系の区域へと導かれ得る。例えば、カテーテルは、脚、鼠径部、脇の下などの身体部分における静脈又は動脈に挿入されて、心臓切開手術を必要とすることなく、心臓内の所望の位置へ薬剤を送達することを可能にし得る。
薬剤は、心内膜投与されても又は心外膜投与されてもよい。例えば、薬剤は、心内膜注射又は心外膜注射によって、心房又は心室内へ注入され得る。いくつかの実施形態において、薬剤は、冠動脈内注射によって投与される。冠動脈内注射は、薬剤を、心房又は心室への直接的な適用又は注射を必要とすることなく、任意の好適な心臓の領域(例えば、動脈、静脈、静脈洞)に注入することを包含する。
したがって、いくつかの実施形態において、冠血管系の区域は、冠状静脈洞(例えば、大心臓静脈、中心臓静脈、小心臓静脈、左心室の後静脈、マーシャル静脈など)に入る冠状静脈、右心房(例えば、前心臓静脈、細小心臓静脈(テベジウス静脈)など)に直接入る冠状静脈、大動脈、大動脈根、冠状動脈(例えば、右冠状動脈、左主幹冠状動脈、回旋動脈、左前下行動脈)、左縁枝、右縁枝、後下行動脈、冠状静脈洞、大静脈(例えば、上大静脈、下大静脈)、肺静脈(例えば、右肺静脈、左肺静脈)、肺動脈(左肺動脈、右肺動脈)、腕頭動脈、頸動脈、鎖骨下動脈、心膜腔、又はこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、冠血管系の区域は、対象への薬剤の非侵襲性送達(例えば、心臓切開手術を必要とすることのない注射、例えばカテーテルベースの技術)を可能にするように選択される。いくつかの実施形態において、冠血管系の区域は、大動脈根、冠状動脈、冠状静脈洞、及びこれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態において、1以上の領域が、冠血管系の区域への薬剤の投与の間が閉塞されていてもよく、例えば、心臓又は冠血管系における1以上の領域が、意図しない組織への薬剤の流入を防ぐために、閉塞されてもよい。例示的な閉塞方法としては、例えば、バルーン閉塞が挙げられる。薬剤の投与と共に、閉塞手順は、心臓切開手術を必要とすることなく実施され得る。任意の好適な領域は、心臓内の1以上の動脈又は静脈を含む意図しない組織への薬剤の流入を防ぐ必要があるので、閉塞され得る。一例として、薬剤は、冠状動脈内に注入されてもよく、冠状静脈洞が、閉塞されてもよい(例えば、バルーン閉塞によって)。別の例として、薬剤は、大動脈根内に注入されてもよく、近位の大動脈が、閉塞されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞は、薬剤が、冠血管系の意図しない部位にたどり着くこと及び/又は意図しない組織に接触することを防ぐ。いくつかの実施形態において、閉塞は、薬剤が、冠血管系内の血流によって運ばれることよりもむしろ、拡散によって消極的に移動することを可能にする。
いくつかの実施形態において、標的冠動脈組織(例えば、薬剤の局在的な分布が生じることが意図される組織)は、左心房、右心房、左心室、及び右心室の1以上である。例えば、心房不整脈を治療する方法については、標的冠動脈組織は、左心房及び/又は右心房であってもよい。別の例として、心室不整脈を治療する方法については、標的冠動脈組織は、左心室及び/又は右心室であってもよい。
本明細書中で記載される方法は、標的冠動脈組織を電気穿孔すること又はソノポレーションすることを、さらに含む。電気穿孔又はソノポレーションは、対象の冠血管系の区域への薬剤の送達の前に、薬剤の送達と同時に及び/又は薬剤の送達後に、実施され得る。例えば、電気穿孔又はソノポレーションは、薬剤の送達より1時間未満前に、実施され得る。例えば、電気穿孔又はソノポレーションは、薬剤の送達より、1時間未満、55分間未満、50分間未満、45分間未満、40分間未満、35分間未満、30分間未満、25分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、4分間未満、3分間未満、2分間未満、1分間未満、45秒間未満、30秒間未満、15秒間未満、10秒間未満、5秒間未満、又は1秒間未満前に、実施され得る。あるいは、又はそれと組み合わせて、電気穿孔又はソノポレーションは、薬剤の送達と同時に実施され得る。あるいは、又はそれと組み合わせて、電気穿孔又はソノポレーションは、薬剤の送達後に実施され得る。例えば、電気穿孔又はソノポレーションは、薬剤の送達の、1秒間未満、5秒間未満、10秒間未満、15秒間未満、30秒間未満、45秒間未満、1分間未満、2分間未満、3分間未満、5分間未満、5分間未満、10分間未満、15分間未満、20分間未満、25分間未満、30分間未満、35分間未満、40分間未満、45分間未満、50分間未満、55分間未満、又は1時間未満後に、実施され得る。
電気穿孔又はソノポレーションは、所望の効果を達成するために、任意の好適な回数で、任意の好適な間隔で、実施され得る。例えば、電気穿孔又はソノポレーションは、1回又は1回より多くの回数、実施され得る。電気穿孔は、心内膜的に又は心外膜的に、実施され得る。例えば、電気穿孔は、心外膜電気穿孔によって実施され得る。あるいは、又はそれと組み合わせて、電気穿孔は、心内膜電気穿孔によって実施され得る。電気穿孔又はソノポレーションのために任意の好適なデバイスが、使用され得る。例えば、電気穿孔は、感覚の近い二極電極によって、実施され得る。あるいは、電気穿孔は、二極カテーテル又は多極カテーテルのいずれかによって、実施され得る。心内膜電気穿孔を容易にすることを補助し得る多極カテーテルの一例は、市販のバスケットカテーテルである。このようなカテーテルは、代表的に、ひとつの心房のほぼ全表面領域を覆う。このようなカテーテルからの電気穿孔は、したがって、冠内遺伝子注射のプロセスの間、心房全体が電気穿孔に供され得る様式で、実施され得る。これは、電気穿孔が実施される心房領域全体において、選択的遺伝子移入が起こることを可能にする。あるいは、心房全体の電気穿孔は、この薬剤が、心房全体に送達されるまで、カテーテル(例えば多極カテーテル)を、心房の第一位置に配置しそしてこの組織を電気穿孔すること、カテーテルを第二位置に移動させそしてこの組織を電気穿孔すること、カテーテルを第三位置に移動させそしてこの組織を電気穿孔すること、などによって実施され得る。この方法を用いて、小カテーテルを含む任意のカテーテルが、薬剤を心房全体に充分に送達することができる。
いくつかの実施形態において、冠血管系の区域の薬剤送達及び標的冠動脈組織の電気穿孔又はソノポレーションのために、別個の装置が、使用され得る。他の実施形態において、同じデバイスが、送達及び電気穿孔又はソノポレーションのために使用され得る。好適な装置は、米国特許出願公開第20110245756号及び米国特許出願公開第2011013728号に記載され、これらは、その全体が、本明細書中で参照として組み込まれる。
電気穿孔又は電気透過法(electropermeabilization)は、外部印加電界によって生じ得る、細胞膜の電気伝導率及び透過性における有意な増大をいう。電流の任意の好適なレベルは、対象内の標的冠動脈組織に送達され得る。いくつかの実施形態において、組織に適用される電流のレベルは、対象(例えば、種、大きさ、年齢など)、治療部位(例えば、心外膜、心内膜など)、及び当業者に公知の他の考慮すべき点に基づいて、選択される。いくつかの実施形態において、電流は、連続的に送達される。電流は、任意の好適な時間にわたって、連続的に送達され得る。例えば、電流は、1マイクロ秒間~1時間にわたって送達され得る。例えば、電流は、1マイクロ秒間、10マイクロ秒間、50マイクロ秒間、100マイクロ秒間、150マイクロ秒間、200マイクロ秒間、250マイクロ秒間、300マイクロ秒間、350マイクロ秒間、400マイクロ秒間、450マイクロ秒間、500マイクロ秒間、550マイクロ秒間、600マイクロ秒間、650マイクロ秒間、700マイクロ秒間、750マイクロ秒間、800マイクロ秒間、850マイクロ秒間、900マイクロ秒間、950マイクロ秒間、1000マイクロ秒間、10ミリ秒間、20ミリ秒間、30ミリ秒間、40ミリ秒間、50ミリ秒間、60ミリ秒間、70ミリ秒間、80ミリ秒間、90ミリ秒間、100ミリ秒間、150ミリ秒間、200ミリ秒間、250ミリ秒間、300ミリ秒間、350ミリ秒間、400ミリ秒間、450ミリ秒間、500ミリ秒間、550ミリ秒間、600ミリ秒間、650ミリ秒間、700ミリ秒間、750ミリ秒間、800ミリ秒間、850ミリ秒間、900ミリ秒間、950ミリ秒間、1秒間、2秒間、5秒間、10秒間、30秒間、1分間、2分間、5分間、10分間、30分間、1時間、又はそれ以上)にわたって、適用されてもよい。いくつかの実施形態において、電流は、パルス駆動される。パルスの長さ、適用される電流、及びパルスの間隔は、当業者又は臨床医によって決定される適切な基準に基づいて選択され得る。いくつかの実施形態において、パルスは、1マイクロ秒間~10秒間の長さである。例えば、電流は、1マイクロ秒間、10マイクロ秒間、50マイクロ秒間、100マイクロ秒間、150マイクロ秒間、200マイクロ秒間、250マイクロ秒間、300マイクロ秒間、350マイクロ秒間、400マイクロ秒間、450マイクロ秒間、500マイクロ秒間、550マイクロ秒間、600マイクロ秒間、650マイクロ秒間、700マイクロ秒間、750マイクロ秒間、800マイクロ秒間、850マイクロ秒間、900マイクロ秒間、950マイクロ秒間、1000マイクロ秒間、10ミリ秒間、20ミリ秒間、30ミリ秒間、40ミリ秒間、50ミリ秒間、60ミリ秒間、70ミリ秒間、80ミリ秒間、90ミリ秒間、100ミリ秒間、150ミリ秒間、200ミリ秒間、250ミリ秒間、300ミリ秒間、350ミリ秒間、400ミリ秒間、450ミリ秒間、500ミリ秒間、550ミリ秒間、600ミリ秒間、650ミリ秒間、700ミリ秒間、750ミリ秒間、800ミリ秒間、850ミリ秒間、900ミリ秒間、950ミリ秒間、1秒間、2秒間、5秒間、又は10秒間のパルスで送達され得る。パルスは、任意の好適な時間(例えば、マイクロ秒間~10秒間)の間隔をあけられ得る。例えば、パルスは、1マイクロ秒間、10マイクロ秒間、50マイクロ秒間、100マイクロ秒間、150マイクロ秒間、200マイクロ秒間、250マイクロ秒間、300マイクロ秒間、350マイクロ秒間、400マイクロ秒間、450マイクロ秒間、500マイクロ秒間、550マイクロ秒間、600マイクロ秒間、650マイクロ秒間、700マイクロ秒間、750マイクロ秒間、800マイクロ秒間、850マイクロ秒間、900マイクロ秒間、950マイクロ秒間、1000マイクロ秒間、10ミリ秒間、20ミリ秒間、30ミリ秒間、40ミリ秒間、50ミリ秒間、60ミリ秒間、70ミリ秒間、80ミリ秒間、90ミリ秒間、100ミリ秒間、150ミリ秒間、200ミリ秒間、250ミリ秒間、300ミリ秒間、350ミリ秒間、400ミリ秒間、450ミリ秒間、500ミリ秒間、550ミリ秒間、600ミリ秒間、650ミリ秒間、700ミリ秒間、750ミリ秒間、800ミリ秒間、850ミリ秒間、900ミリ秒間、950ミリ秒間、1秒間、2秒間、5秒間、又は10秒間、間隔をあけられる。任意の好適な回数のパルスが、所望の時間枠内で、組織に送達され得る。いくつかの実施形態において、パルスが、全部で1秒間~1時間にわたって送達され得、各パルスの長さ及びパルス間の各間隔を計数する。例えば、パルスは、全部で1秒間、2秒間、5秒間、10秒間、30秒間、1分間、2分間、5分間、10分間、30分間、45分間、又は1時間にわたって、送達され得る)。
いくつかの実施形態において、適用される電流のレベルは、1ボルト~1000ボルトの間である。例えば、電流は、1ボルト、2ボルト、3ボルト、4ボルト、5ボルト、6ボルト、7ボルト、8ボルト、9ボルト、10ボルト、15ボルト、20ボルト、25ボルト、30ボルト、35ボルト、40ボルト、45ボルト、50ボルト、55ボルト、60ボルト、65ボルト、70ボルト、75ボルト、80ボルト、85ボルト、90ボルト、95ボルト、100ボルト、150ボルト、200ボルト、250ボルト、300ボルト、350ボルト、400ボルト、450ボルト、500ボルト、550ボルト、600ボルト、650ボルト、700ボルト、750ボルト、800ボルト、850ボルト、900ボルト、950ボルト、又は1000ボルトであってもよい。
ソノポレーション又は細胞ソニケーションは、細胞膜の浸透性を変えるための、音(例えば、超音波周波数)の使用である。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスは、治療薬(例えば、核酸)取り込みを助けるために、音エネルギー(例えば、超音波周波数)を治療部位に向ける。いくつかの実施形態において、超音波の任意の好適なレベルは、本発明のデバイスを通して送達され得、そして対象内の部位に適用され得る。いくつかの実施形態において、部位(例えば、治療部位、送達部位など)に対して適用される超音波のレベル及び/又は周波数は、対象(例えば、種、大きさ、年齢など)、治療部位(例えば、心外膜、心内膜など)及び当業者に公知の他の考慮すべき点に基づいて選択される。
いくつかの実施形態において、超音波は、一定時間(例えば、1秒間、2秒間、5秒間、10秒間、30秒間、1分間、2分間、5分間、10分間、30分間、1時間、又はそれ以上)にわたって、連続的に送達される。いくつかの実施形態において、超音波は、パルス駆動される。いくつかの実施形態において、パルスの長さ、レベル及び/又は超音波の周波数、ならびにパルスの長さは、当業者又は臨床医によって決定された適切な基準に基づいて選択される。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスによって適用される超音波の周波数は、20kHz~200MHzの間(例えば、20kHz、50kHz、100kHz、200kHz、500kHz、1MHz、2MHz、5MHz、10MHz、20MHz、50MHz、100MHz、200MHz)である。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスによって適用される超音波のレベルは、0.01~5(例えば、0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、1.0、2.0、5.0)の間の機械指数(MI)を有する。いくつかの実施形態において、パルスは、0.1秒間~10秒間の長さ(例えば、0.1秒間、0.2秒間、0.5秒間、1秒間、2秒間、5秒間、10秒間)であり、そして1秒間~1時間(例えば、1秒間、2秒間、5秒間、30秒間、1分間、2分間、5分間、10分間、30分間、1時間)にわたって相談されている。
電気穿孔又はソノポレーションデバイスは、心臓切開手術を必要とすることのない標的冠動脈組織にて提供され得る。例えば、標的冠動脈組織部位における電気穿孔は、カテーテルベースの電気穿孔デバイスを用いて実施され得る。例えば、電気穿孔デバイスは、非侵襲性の、カテーテルベースの方法を用いて、標的冠動脈組織にて提供され得る。カテーテルベースの電気穿孔デバイスは、心臓から離れた体内の任意の好適な部位、例えば静脈又は動脈内に挿入され得、そして所望の標的冠動脈組織まで導かれ得る。例えば、カテーテルベースの電気穿孔デバイスは、対象の脚、鼠径部、腕又は任意の他の好適な身体領域における静脈又は動脈を介して、挿入され得る。
いくつかの実施形態において、薬剤は、対象における心臓障害の治療のための治療剤(例えば、生物学的薬剤)を含む。例えば、薬剤は、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、低分子、又は高分子であってもよい。いくつかの実施形態において、薬剤は、ヌクレオチド(例えば、DNA(例えば、プラスミド、ミニ遺伝子など)、RNA(例えば、siRNA、shRNAなど)である。いくつかの実施形態において、薬剤は、裸のDNAプラスミドである。他の実施形態において、薬剤は、担体をさらに含む。例えば、キャリアは、ベクターであってもよい。ウイルスベクター(例えば、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、アルファウイルス、ヘルペスウイルス、レトロウイルス、ワクシニアウイルスなど)及び非ウイルスベクターを含む、任意の好適なベクターが、使用され得る。
心房細動(AF)疾患状態の形成における根本的なメカニズム、ならびに心房においてこれらのメカニズムを選択的に標的化するいくつかのトランスジーンが、同定されている(参考文献1~3;その全体が参考として組み込まれる)。いくつかの実施形態において、薬剤は、疾患状態(例えば、AF)の基礎となるように寄与するこれらのメカニズムの任意の1つ以上を標的化するように設計され得る。いくつかの実施形態において、本明細書中の装置及び方法は、AFにおける電気リモデリング、酸化ストレス及び及び副交感神経系シグナル伝達に寄与する、2つの根本的なメカニズムのうちの片方又はその組み合わせのいずれかを、標的化する。いくつかの実施形態において、以下のトランスジーンを発現する核酸(例えば、プラスミド)が、使用される:NOX2 shRNA(このトランスジーンは、酸化ストレスの主要な酵素的供給源であるNOX2を阻害する)及び/又はC末端Gαi+Gαo疎外性ペプチド(これらのプラスミドは、心房における副交感シグナル伝達を阻害する)。いくつかの実施形態において、対象は、NOX2 shRNA+Gαi発現プラスミド+Gαo発現プラスミドの組み合わせを含む生物学的生成物を、投与される。NOX2 shRNAは、RAP誘導性電気リモデリング(及びAF)を完全に妨害する。
NOX2 shRNAはまた、HFモデルにおいて心房性繊維症を妨害する。副交感阻害(Gαi/o-ctによる)もまた、RAP誘導性電気リモデリング及びAFを有意に弱らせる。NOX2 shRNAは、RAPの基礎となるイヌにおける副交感神経出芽を弱らせる。このことは、AFにおける電気リモデリングの作成における酸化傷害と副交感シグナル伝達との間の有意な相互作用を示す。さらに、NOX2 shRNAは、特にGαi/o-ctと組み合わせられている、AFが確立したRAPイヌにおける電気リモデリングを、反転する。
いくつかの実施形態において、薬剤は、ベクターを用いるか又は用いない遺伝子(例えば、DNA)であってもよい。遺伝子治療のための好適な標的としては、心臓障害の病因に寄与する任意の標的が挙げられる。例えば、心房不整脈障害又は心室不整脈障害のための好適な標的は、活動電位の短縮(例えば、イオンチャネル、自律神経調整)に寄与する標的、又は障害の発症に寄与し得る伝導遅延(例えば、ギャップジャンクション、構造リモデリング)を、含み得る。例えば、薬剤は、イオンチャネルモジュレーターであってもよい。例えば、薬剤は、心房の活動電位(例えば、KCNH2のバリアント、IKRサブユニットのバリアントなど)を延長する遺伝子であってもよい。別の例として、薬剤は、心房における電気伝導不全に関連すると考えられるコネキシン生物学を標的してもよい(例えば、コネキシン40及び43)。薬剤は、局所性及び全身性の炎症又は繊維症の発症を標的化してもよい。例えば、薬剤は、炎症及び/又はアポトーシスに関与することが分かっている酵素(例えば、カルパイン、カスパーゼ-3、SOD1など)を標的化してもよい。別の例として、薬剤は、維症(例えば、TGF-ベータ)又は心臓障害(例えば、PITX2)の発症に影響を及ぼすことが公知の他の転写因子に関与する因子を標的し得る。
心臓における交感活性及び副交感活性の両方が、G-タンパク質共役レセプター(GPCR)によって開始されるヘテロトリマーのG-タンパク質(GαGα3Gα)共役経路によって媒介される。いくつかの実施形態において、本発明は、G-タンパク質シグナル伝達経路.を選択的に阻害する遺伝子ベースのアプローチを、提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、この領域におけるGαi及びGαsのC末端を選択的に阻害するために、G-タンパク質阻害性ペプチドを発現するミニ遺伝子を組織(例えば、心房、心室)に投与するための心外膜アプローチにおいて使用される。いくつかの実施形態において、本発明は、遺伝子治療(例えば、裸のDNA及び/又はウイルスベクターのための)の有効性を高めるために、電気穿孔及び/又は超音波エネルギーを提供する。いくつかの実施形態において、電気穿孔及び/又は超音波エネルギー供給源は、細胞内遺伝子移入を増強する。いくつかの実施形態において、本発明は、G-タンパク質媒介型自律神経シグナル伝達、及び/又は他の主要なシグナルトランスダクション経路(例えば、心房性繊維症の作られる際のTGF-ベータ経路)を標的化する。いくつかの実施形態において、本発明は、AFにおける繊維症の発症を低減するために、左心房におけるTGF-ベータシグナル伝達を弱めるための、標的化した遺伝子ベースのアプローチを、提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、心房細動を標的化するための、Gタンパク質共役レセプター媒介型シグナル伝達のブロッキングのための方法を、提供する。(米国出願第12/430,595号を参照されたい。その全体は、本明細書中で参考として組み込まれる。
本明細書中で記載される方法は、対象における心臓障害の治療のための他の好適な療法と組み合わせて使用されてもよい。例えば、本明細書中で記載されるt方法は、心臓不整脈の治療のための他の好適な療法(例えば、高凝血剤(例えば、ワーファリン、非ビタミンKアンタゴニスト経口高凝血剤)、ベータブロッカー、カルシウムチャネルブロッカー、心臓グリコシド(例えば、ジゴキシゲニン)抗不整脈薬物療法、電気除細動、カテーテル除去、又は正常な静脈洞リズムを取り戻しそして維持するための他の外科手順)と組み合わせて使用され得る。
本明細書中で記載される方法は、さらに、薬剤に対する患者の応答をモニタリングすることを含んでもよい。例えば、本方法は、薬剤が冠血管系の区域に送達された後及び/又は標的冠動脈組織が電気穿孔された後、薬剤の送達に対する応答をモニタリングすることをさらに含んでもよい。患者の応答を測定するための好適な方法は、薬剤に対する心臓の応答を測定することを含んでもよい。例えば、応答は、心臓MRIイメージング(ECGゲーティングと組み合わせて使用されてもよい)、心電図検査、光電式容積脈波記録法、心エコー図、コンピュータ断層撮影、核医療走査などによって測定されてもよい。
いくつかの実施形態において、治療剤の送達及び/又は標的冠動脈組織の電気穿孔は、対象における好ましい応答が測定されるまで、続けられ得る。例えば、送達及び/又は電気穿孔は、対象において不整脈が収まる(例えば、正常な心血管機能が回復する)まで続けられてもよい。
心房壁は非常に薄く、安全であること(すなわち、穴を開けずに行う)だけでなく、遺伝子の十分な容量/量の、心房壁内への送達を可能にすることは、非常に困難な場合がある。したがって、本明細書中で、心臓内の所望の位置への、針による遺伝子の直接注射を実施する必要なく、心臓内(選択的に心房内及び/又は心室内)遺伝子送達を容易にする新規な方法が、記載される。
以下の実験を、イヌモデルにおいて行った。以下の実験のために、0.2~0.4mg/100mlの濃度のクーマシーブルー20ml~200mlを、注入した。電気穿孔を、各々、75~200ボルトの10~30パルスを10msecにわたって用いて、実施した。パルスを、1秒間間隔とした。組織を、注射10分間~2時間後に収集した。
実験1:この実験において、右心房内に置かれた多極‘バスケット’カテーテル(64極)からの電気穿孔及び大動脈根における色染料(クーマシーブルー)を含む(近位大動脈をSatinskyクランプで挟んだ後での)それと同時の対照の注射を、行った。結果を、図1に示す。
実験2:追跡実験における、右心房内に置かれた多極‘バスケット’カテーテル(64極)からの電気穿孔及び逆行性冠状静脈洞内のクーマシーブルーのそれと同時の注射。結果を、図2~4に示す。図2は、クーマシーブルー染料の逆行性冠状静脈洞注射のアンギオグラフを示す。電気穿孔バスケットカテーテルは、右心房において見られる。
図3は、右心房が電気穿孔後にクーマシーブルーで染まったことを示す。左心房もまた、冠状静脈洞からの拡散によりクーマシーブルー染料を受けたが、左心房は電気穿孔されていなかったため、有意なクーマシーブルー染色は生じなかった。
図4は、左心室及び右心室にも、電気穿孔を用いずに逆行性冠状静脈洞注射を介してクーマシーブルー染料を与えたが、有意なクーマシーブルー染色はない。
さらなる実験を行い、本明細書中で記載される方法が、心房への遺伝子送達に有効であるか否かを調べた。1匹の動物において、冠状静脈洞に、頸静脈アプローチを介してカニューレ挿入した。大腿静脈アプローチを用い、FirMapカテーテル(64電極;Abbott-St.Jude)を、高位右心房内へ進めた。近位冠状静脈洞におけるバルーン閉塞後、1.5mgのGFP発現プラスミド(CMVプロモーターの制御下にある)を、20mlまで希釈し、そして、冠状静脈洞内に注入した。注射を行っている間、同時に電気穿孔を高位右心房内で(心内膜に(encodardially))FirmMapカテーテル(電圧200V;パルス持続時間10ms;パルス回数20;パルス間隔1秒間)を介して行った。一連の遺伝子注射及び電気穿孔を、さらに3回繰り返した。3日後、動物を屠殺し、心臓をさらなる分析のために摘出した。
電気穿孔された高位右心房及び電気穿孔されていない後左心房(対照心房)を、蛍光マイクロ顕微鏡検査を用いてGFP発現について試験した。図5A~Bに示されるとおり、GFP発現を、電気穿孔された心房において認めた。さらに、GFP発現を、経壁(すなわち、心外膜から心内膜への発現)で見出した。図5Cに示されるとおり、GFP発現を、電気穿孔されていない心房(例えば、左心房)において認めた。これらの結果は、この独自の新しい「針なし」方法を介して、心房における強い遺伝子発現を得ることができることを実証する。
実施例2
冠状静脈洞遺伝子送達及び同時の標的化心房電気穿孔-心房遺伝子送達を得るための新規な経静脈方法
クーマシーブルー注射:2匹の動物において、冠状静脈洞を、頸静脈アプローチを介してカニューレ挿入した。1匹の動物において、大腿静脈アプローチを介し、FirMapカテーテル(64電極;Abbott-St.Jude)を、高位右心房内へ進めた。第2の動物において、経中隔穿刺を介して左心房内へ進めた。両動物において、近位冠状静脈洞におけるバルーン閉塞後、その後、対照染料と混合したクーマシーブルー染料(20mlまで希釈した80mgの染料)の冠状静脈洞注射を行った。注射を行っている間、同時に電気穿孔を右心房内又は左心房心房内でFirmMapカテーテル(電圧200V;パルス持続時間10ms;パルス回数20;パルス間隔1秒間)を介して行った。図6は、高位右心房内のFirMapカテーテルを示す;図はまた、対照染料の冠状静脈洞注射をも示す。各動物を屠殺し、心房を、クーマシーブルー取り込みの証拠について試験した。
図7Aに示されるとおり、クーマシーブルーを、電気穿孔を行った心房(すなわち、右心房)においてのみ見出し、染料は、電気穿孔されなかった心房(すなわち、左心房)内には存在しなかった。第2の動物において、経中隔穿刺を行い、後左心房において電気穿孔を(クーマシーブルーの冠状静脈洞注射の間に)行った。図7Bに示されるとおり、クーマシーブルーを、左心房(電気穿孔を行った)においてのみ見出し、右心房には染料を見出さなかった。
GFP発現プラスミドの注射:第3の動物において、1.5mgの緑色蛍光タンパク質(GFP)発現プラスミド(CMVプロモーターの制御下)を、20mlまで希釈し、そして冠状静脈洞内に注入した。同時の電気穿孔を、記載の通り、高位右心房(右心房自由壁)において、上の節で記載のようにFirMapカテーテルを用いてクーマシーブルーについて行った。一連の遺伝子注射及び電気穿孔を、3回繰り返した。3日後、動物を屠殺し、そして心臓をさらなる解析のために摘出した。電気穿孔された高位右心房(高位及び中位右心房自由壁)及び電気穿孔されなかった右心房(低位右心房自由壁、右心耳、後右心房)ならびに電気穿孔されなかった左心房を、GFP発現について、蛍光顕微鏡検査及びウェスタンブロットを用いて試験した。図8及び図9に示されるとおり、GFP発現を、右心房の電気穿孔された部位、すなわち、高位及び中位右心房自由壁においてのみ認め、電気穿孔されなかった右心房又は左心房において、GFPの証拠はなかった。
さらに、GFP発現は、経壁で(すなわち、心外膜から心内膜への発現)見いだされた。これらの結果は、この独特の新規な「針なし」方法を介して、心房における強い遺伝子発現を得ることが可能であることを、実証している。
参考文献
以下の参考文献は、本明細書中で、その全体が参考として組み込まれる:
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Claims (22)

  1. a) 対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること;及び
    b) 対象の標的冠動脈組織を電気穿孔すること
    を含む、対象の標的冠動脈組織に薬剤を送達する方法。
  2. 前記標的冠動脈組織が、対象の左心房、右心房、左心室及び右心室から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 冠血管系の前記区域が、大動脈、大動脈根、冠状動脈、冠状静脈洞、大静脈、肺静脈、肺動脈、腕頭動脈、頸動脈、鎖骨下動脈又は心膜腔から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 冠血管系の前記区域が、大動脈根、冠状動脈及び冠状静脈洞から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 電気穿孔が、対象の冠血管系の前記区域への薬剤の送達より前、薬剤の送達と同時及び/又は薬剤の送達より後に行われる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することが、心外膜電気穿孔又は心内膜電気穿孔によって行われる、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記薬剤が、対象における心臓障害の治療のための治療剤を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記薬剤が、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、低分子又は高分子を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記薬剤が、DNAを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記心臓障害が、心臓不整脈である、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記心臓障害が、心房細動又は心室性頻拍症である、請求項10に記載の方法。
  12. a) 対象の冠血管系の区域に薬剤を送達すること;及び
    b) 対象の標的冠動脈組織を電気穿孔すること
    を含む、対象における心臓障害を治療する方法。
  13. 前記標的冠動脈組織が、対象の左心房、右心房、左心室及び右心室から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記心臓障害が、心臓不整脈である、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記心臓障害が、心房細動又は心室性頻拍症である、請求項14に記載の方法。
  16. 冠血管系の前記区域が、大動脈、大動脈根、冠状動脈、冠状静脈洞、大静脈、肺静脈、肺動脈、腕頭動脈、頸動脈、鎖骨下動脈又は心膜腔から選択される、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 冠血管系の前記区域が、大動脈根、冠状動脈及び冠状静脈洞から選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 電気穿孔が、対象の冠血管系の前記区域への薬剤の送達より前、薬剤の送達と同時及び/又は薬剤の送達より後に行われる、請求項12~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 対象の標的冠動脈組織を電気穿孔することが、心外膜電気穿孔又は心内膜電気穿孔によって行われる、請求項12~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記薬剤が、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、低分子又は高分子を含む、請求項12~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記薬剤が、DNAを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記対象が、ヒトである、請求項1~21のいずれか1項に記載の方法。
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