JP2022538830A - ヘリコプタのためのトルク平衡ロータ - Google Patents

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Abstract

第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、それぞれの第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、第1の軸(A)に沿ってマスト(6)に対して滑動可能であり、マスト(6)と一体的に回転し、翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、軸(A)に沿って滑動可能な制御ロッド(10)と、要素(16)と一体的に回転する第1のリング(30)、第1の軸(A)に対して第1のリング(30)の径方向内側の第2のリング(31)、及び複数の第1の転動体(32)を伴う第1の軸受(17)と、第1の軸(A)に沿って制御ロッド(10)と一体的に滑動し、第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する標準構成で配置され、第1の軸受(17)が失陥状態にあるときに第2のリング(31)を第3のリング(50)に対して自由に回転させる少なくとも1つの緊急構成へと標準構成から移動可能である係止要素(55)とを備えるトルク平衡ロータ(4)が記載されている。

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、2019年6月26日に出願された欧州特許出願第19182720.3号からの優先権を主張し、その特許出願の全体の開示は、本明細書において参照により組み込まれている。
本発明は、ヘリコプタのためのトルク平衡ロータに関する。
ヘリコプタは、機体と、機体の上部に配置され、機体の軸周りに回転可能な主ロータと、機体の尾端に配置されたトルク平衡ロータとを基本的に備えることで知られている。
ヘリコプタは、知られている手法では、例えばタービンなどの1つ又は複数の動力ユニットと、タービンと主ロータとの間に介在し、原動力をタービンから主ロータ自体へと伝達するように適合される伝達ユニットとを備えもする。
より詳細には、トルク平衡ロータはさらに、
- 第1の軸周りに回転可能なマストと、
- 第1の軸周りに回転可能なハブと、
- 前記ハブにヒンジ固定され、ハブから片持ち梁式に突出し、第1の軸を横断するそれぞれの第2の軸に沿って各々が延びる複数の翼板と
を基本的に備える。
トルク平衡ロータのマストは、主伝達ユニットによって駆動される歯車のセットによって回転において駆動される。
トルク平衡ロータの翼板は、第1の軸周りにマストと一体的に回転し、それぞれの迎え角を変化させ、その結果として、トルク平衡ロータによって発揮される推力を調整することができるように、第2の軸周りに選択的に傾斜させることができる。
それぞれの翼板の迎え角を調整するために、トルク平衡ロータは、
- 機械的な連結又はフライバイワイヤのリンクを通じてパイロットによって動作可能なペダルに動作可能に連結され、第1の軸に沿ってマストの内部で滑動するが、第1の軸に対して角度的に固定されるロッドと、
- 第1の軸周りにマストと共に一体的に回転可能であり、関連する第2の軸に対する偏心位置においてそれぞれの翼板に連結される複数のアームが装備される、「スパイダ」としても知られる制御要素と、
- 第1の軸に対して滑動する手法で搭載され、ロッドと制御要素との間に介在し、ロッドからの軸方向荷重を回転可能な要素へと伝達するように構成される転がり軸受と
を備える。
より明確には、転がり軸受はさらに、
- 制御要素に留め付けられる径方向外側リングと、
- 制御ロッドに留め付けられる径方向内側リングと、
- 径方向内側リング及び径方向外側リングによって画定されるそれぞれの軌道において転動する複数の転動体と
を備える。
軸受の通常の動作状態において、転動体は、内側リングに対する外側リングの回転を許容し、結果としてロッドに対する制御要素の回転を許容する。
ペダルの動作によって、制御ロッドを第1の軸と平行に滑動させる。この滑動は、転がり軸受を介して、第1の軸と平行に、所与の進行の経路に沿って、制御要素を滑動させる。
この滑動は、関連する第2の軸の周りの翼板の回転を引き起こし、それによって、それぞれの迎え角を、所与の進行の経路と関連付けられる等しい量で変化させる。
前述のことから、転がり軸受の可及的な失陥は、トルク平衡ロータを実質的に制御不能とさせる危険があり、ヘリコプタにとって危険な状況をもたらす。
具体的には、失陥の状況は、例えば、軸受への異物の偶発的な取り込み、潤滑グリースの喪失、転動体の軌道又は表面への損傷のため、内側リング又は外側リングの転動体及び/又は軌道が損傷される場合に起こる可能性がある。
この状態では、制御ロッドへの制御要素の相対回転を許す代わりに、転がり軸受は、時間と共に漸進的に増加する捩じりモーメントを外側リングから内側リングへと不適切に伝えることになる。
この捩じりモーメントは、制御ロッドへと伝達され、制御ロッドを損傷させる危険性を生み出す。
転がり軸受の失陥状態に先立って、通常は、内側リングに作用するトルクの増加と、転がり軸受の周りの領域における温度及び振動の増加とが起こる。
翼板の迎え角の調整を無効にし、それによってトルク平衡ロータの推力及びヘリコプタのヨー角度を実質的に制御不能にするこれらの失陥状態の危険性を低減する必要性が、業界内では自覚されている。
転がり軸受の失陥の事象においてもトルク平衡ロータの正しい制御を確保する必要性も、業界内では自覚されている。
最後に、転がり軸受の初期の失陥状態を素早く特定する必要性と、明確で迅速な指示を乗組員に提供する必要性とが、業界内では自覚されている。
米国特許第9,359,073(B)号は、請求項1、16、28、35、46、57、及び69の前文に従って、ヘリコプタのためのトルク平衡ロータを記載している。
より詳細には、米国特許第9,359,073(B)号は、マストと、ロッドと、直列に配置された第1及び第2の軸受とを備えるトルク平衡ロータを記載している。
第1の軸受は、マスト共に回転可能な第1のリングと、第2のリングとを備える。
第2の軸受は第3のリングと第4のリングとを備える。
第2の軸受の第3のリングと第1の軸受の第1のリングとは、回転不可能な手法で互いに連結される。
具体的には、第1のリング及び第2のリングは、第1の軸受の第1の転動体のための第1の軌道及び第2の軌道をそれぞれ画定する。
第3のリング及び第4のリングは、第2の転動体のための第3の軌道及び第4の軌道をそれぞれ画定する。
別の言い方をすれば、各々の第1、第2、第3、及び第4のリングは、それぞれの第1、第2、第3、及び第4の軌道を画定する。トルク平衡ロータは、第3のリングと第4のリングとの間に介在し、第4のリングに対する第3のリングの回転を防止するように適合される係止装置も備える。この係止装置は、第1の軸受の失陥の場合に破壊可能であり、第1の軸受の正しい動作の場合には破壊可能ではない要素を備える。
米国特許第9,359,073(B)号に示されている解決策は、2つの転がり軸受と係止装置とを用いることを必要とするため、特に複雑である。
具体的には、米国特許第9,359,073(B)号に示されている解決策は、4つの軌道を画定するための4つのリングを必要とし、第1の軸受と第2の軸受とが互いに対して軸方向で離間されている。
これは、ヘリコプタの尾部ロータの小さな軸方向の寸法に容易に適合させるために、米国特許第9,359,073(B)号に示されている解決策を特に煩雑で不適切なものにしている。
さらに、第1の軸受と第2の軸受との両方は球状の転動体の単一のリングを備える。
転動体の単一のリングを小さい回転剛性とすることで、係止装置の破壊可能な要素は、マストの回転軸と平行な軸方向荷重を伝達することができるだけである。
したがって、米国特許第9,359,073(B)号に示されている解決策は、実質的に、マストの回転軸と平行な荷重だけを伝達するときに効果的である。
さらに、球状の転動体の単一のリングの使用は、軸方向の荷重の存在を不可避的にもたらし、これは結果的に、不快な振動及び騒音をもたらす可能性がある。
さらに、球状の転動体の単一のリングがあるため、図の軸受は、偽のブリネル(false brinelling)の摩耗の損傷のメカニズムに、つまり、ブリネルの窪みに似ており、転動体と軌道との間の接触点における振動及び揺動によって引き起こされる摩耗を原因とする中空の傷の発生に、特に曝される。
米国特許第9,359,073(B)号
本発明の目的は、単純で安価な手法で前述の要求のうち少なくとも1つを満たすことができるトルク平衡ロータを提供することである。
前述の目的は、請求項1、16、28、35、46、57、及び69において規定されているようなトルク平衡ロータに関連する限り、本発明によって達成される。
本発明のより良い理解のために、3つの好ましい実施形態が、純水に非限定的な例を用い、添付の図面を参照して、以後に記載されている。
本発明の第1の実施形態による、トルク平衡ロータを備えるヘリコプタの上面図である。 明確性のために一部の部品が示されておらず、縮尺が大きく拡大されている、図1の線II-IIに沿っての断面図である。 図1及び図2のトルク平衡ロータの一部の構成要素の、縮尺が大きく拡大された斜視図である。 標準構成における図3の構成要素の側面図である。 標準構成における図4の線V-Vに沿っての断面図である。 第1の緊急構成における図3及び図5の構成要素の側面図である。 第1の緊急構成における図6の線VII-VIIに沿っての断面図である。 第2の緊急構成における図3~図7の構成要素の側面図である。 第2の緊急構成における図8の線IX-IXに沿っての断面図である。 明確性のためのハッチングされた部分を伴う図5の断面図である。 図3の線XI-XIに沿っての断面図である。 標準構成における本発明の第2の実施形態による、トルク平衡ロータの一部の構成要素の、縮尺が大きく拡大された斜視図である。 図12の線XII-XIIに沿っての断面図である。 標準構成における本発明の第3の実施形態による、トルク平衡ロータの一部の構成要素の、縮尺が大きく拡大された斜視図である。 第1の緊急構成及び第2の緊急構成の一方におけるトルク平衡ロータの第3の実施形態の斜視図である。 図14の線XVI-XVIに沿って切り取られた断面図である。 図15の線XVII-XVIIに沿って切り取られた断面図である。
図1を参照すると、符号1は、
- 機体2と、
- 1つ又は複数のタービン5と、
- 機体2の上部に配置されており、軸A周りに回転可能である主ロータ3と、
- 機体2の尾端に位置付けられており、軸Aを横断する軸周りに回転可能であるトルク平衡ロータ4と
を基本的に備えるヘリコプタを指示している。
ヘリコプタ1は、タービン5から主ロータ3へと原動力を伝達する、それ自体知られており、図示されていない伝達ユニットも備える。
さらに、伝達ユニットは、
- 原動力をタービン5から主ロータ3へと伝達する歯車列と、
- 原動力を歯車列12からトルク平衡ロータ4へと伝達するシャフト13と
を備える。
知られている手法では、主ロータ3は、ヘリコプタ1の離陸及び前方飛行を可能にする方向付け可能な推力を提供するように適合されている。
トルク平衡ロータ4は、機体2において逆トルクをもたらす推力を生成する。
この逆トルクは、主ロータ3によって発揮されるトルクと反対方向に向けられる。
そのため、トルク平衡ロータ4によって生成される推力の大きさに応じて、所望のヨー角度に応じてヘリコプタ1を方向付けること、又は、実施したいと望む操縦に応じて前記ヨー角度を変化させることが、可能である。
図2~図11を参照すると、トルク平衡ロータ4は、
- 軸A周りに回転可能であり、知られている手法でシャフト13に動作可能に連結されるマスト6と、
- 軸Aを横断するそれぞれの軸Bに沿って、片持ち梁式に延びる、図示されている場合では数が3つである複数の翼板8と、
- マスト6の一部分に外部で留め付けられ、軸A周りにマスト6と一体的に回転可能であり、翼板8がヒンジ固定されるハブ9と
を基本的に備える。
より明確には、翼板8は、
- 軸A周りにハブ9及びマスト6と一体的に回転可能となるように、ならびに、
- それぞれの迎え角を変化させるために、同じ角度で、及び時間に対して同時に、それぞれの軸Bの周り傾斜可能となるように、
ハブ9にヒンジ固定されている。
具体的には、ハブ9は、それぞれの翼板8への連結のために、軸Aに対して径方向に突出する複数の連結要素18を備える。各々の翼板8は、軸Aに対して径方向内向きに配置され、ハブ9の関連する連結要素18にヒンジ固定される付根部14も備える。
前述の迎え角を変化させるために、トルク平衡ロータ4は、
- 例えばペダルといった、パイロットによって動作可能な飛行制御部15(図1において概略的に示されているだけである)と、
- 軸Aと平行に滑動し、機械的な連結又はフライバイワイヤ方法を用いて飛行制御部15によって動作可能な制御ロッド10と、
- 軸A周りにマスト6と一体的に回転可能であり、関連する軸Bに対して偏心した様態で翼板8に連結される制御要素16と、
- 制御ロッド10と要素16との間に介在し、制御ロッド10と一体となって軸Aと平行に滑動する軸受17と
を備えもする。
より明確には、マスト6は中空である。
マスト6は、
- 軸方向端20と、
- 図示されていない、端20と反対の開放したさらなる軸方向端と、
- 軸方向端20とさらなる軸方向端との間に介在し、ハブ9が嵌められ、フランジ19を介してシャフト13(図1)から原動力を受け入れるように適合された主部22と
を備えもする(図2)。
制御ロッド10はマスト6の内側に一部収容されている。
制御ロッド10は、
- シャフト13に連結された第1の軸方向端(図示されていない)と、
- 軸受17に連結された、第1の軸方向端と反対の第2の軸方向端24(図2)と、
- マスト6の端20及びさらなる軸方向端を通過する主本体25と
を備えもする。
主本体25は、端24から始まって軸Aに沿って順に、
- 端24より大きい直径の区分26と、
- 区分26より大きい直径の区分27と、
- 径方向で区分26と27との間に介在する肩部28と
をさらに備える。
端24はマスト6の外部に配置される。
第1の端は、リンク機構(図示されていない)によって、又は、フライバイワイヤ式の作動によって、飛行制御部15に動作可能に連結されている。
要素16はさらに、
- マスト6に一部収容され、軸Aに対して滑動する手法でマスト6に連結され、制御ロッド10を一部収容する管状体40と、
- 軸Aと直交して延び、マスト6と反対の端において管状体40に留め付けられるフランジ42と、
- 軸Aを横断するそれぞれの軸C周りにフランジ42にヒンジ固定され、関連する軸Bに対して偏心位置でそれぞれの翼板8にヒンジ固定された複数のレバー43と
を備える(図2)。
フランジ42及び軸受17は、マスト6の外側で収容され、制御ロッド10を包囲している。
フランジ42は、軸Aに沿っての滑動を可能にする単一の長さ可変蛇腹結合部44によってマスト6に連結されている。
レバー43は、概して軸Aに対して傾斜され、フランジ42から端20へと延びている。
軸Aに沿っての制御ロッド10の並進は、軸受17を介して、要素16の並進を引き起こす。
軸Aに沿っての要素16の滑動に続いて、レバー43は、軸Aに対するそれらの傾斜を同じ相互に同一の角度で変化させ、それぞれの軸B周りに同じ相互に等しい角度での翼板8の同時の回転をもたらす。
具体的には、レバー43は、それぞれの翼板8の付根部14にヒンジ固定される。
軸受17は、軸Aと平行な軸方向荷重を両方の方向に伝達することができる。
別の言い方をすれば、軸受17は、軸Aに沿った両方の方向での制御ロッド10の並進は、同じ方向での要素16の並進を引き起こすように構成されている。
この方法では、軸受17は、制御ロッド10と要素16とを軸方向において一体的であって軸Aに対して角度的に移動可能な手法で連結している。
軸受17はさらに、
- 要素16と一体的に回転可能な径方向外側リング30と、
- 制御ロッド10と一体的に滑動する径方向内側リング31と、
- それぞれのリング30及び31によって画定されるそれぞれの軌道33及び34において転動する、図示されている場合では玉の二重リングである複数の転動体32と
を備える。
図示されている場合では、リング30は、相互に反対の側において、リング31に向けて径方向に突出し、転動体32のための軸方向の当接面をそれぞれ画定する肩部35及び36の対を有する。肩部35及び36は軌道33を画定する。
転動体32は、具体的には、軸方向において肩部35及び36の間に介在する。
さらに、リング30は、図示されている場合では軸方向で互いに接触して配置されている2つの半体リング41で作られている。
リング30は、要素16の管状体40において径方向外側の位置に圧力嵌めされている。
リング31は、軸方向において肩部35及び36の間に介在し、リング30に向けて径方向に突出している肩部37を備える。これらの肩部37は、軸Aに対して径方向での軸受17の対称の平面に、軸方向において転動体32間に介在する。
さらに、リング30は、軸Aに対して径方向である方向においてフランジ42の反対側で、要素16の管状体40に留め付けられている。
軸受17は、それぞれのリングの転動体32同士を角度的に互いに等距離で保つように適合された2つの環状ケージ39も備える。
リング31は、軸Aに関連してリング30に対して径方向内側にある。
具体的には、軌道34は、軸Aに関連して軌道33に対して径方向内側にある。
ここでの記載における以後において、軸受17の「失陥」という用語は、軸受17が軸方向荷重だけを制御ロッド10から要素16へともはや伝達することができず、つまり、両方の方向への要素16の軸方向の並進を引き起こし、制御ロッド10への捩じりモーメントを生成することのない制御ロッド10の軸方向の並進が後に続くことができない、任意の有効又は初期の緊急状態を意味する。
非限定的な例を用いると、例えば、異物が偶発的に軸受17に入ることで、又は、潤滑グリースの損失のため、転動体32ならびに/又は軌道33及び34が損傷されるとき、第1の(初期の)緊急状態が生じる。
この第1の緊急状態において、軸受17のリング31は捩じりモーメントを受ける。
さらに、軸受17の第1の緊急状態は、軸受17の周りの領域の温度及び振動レベルの増加、ならびに/又はリング31へと伝達されるトルクの増加と概して関連付けられる。
制御ロッド10が要素16に対して軸方向に移動可能となるように軸受17の転動体32が破壊するとき、第2の緊急状態が生じる。
トルク平衡ロータ4は、有利には、
- 軸Aに沿って制御ロッド10と一体的に滑動し、軸Aに対して角度的に固定されるさらなるリング50と、
- 前記リング31及び50の間に介在し、それぞれのリング31及び50のそれぞれの軌道52及び53において転動する複数の転動体51と、
- 標準構成で配置される係止要素55であって、軸受17が通常の動作状態にあるとき、リング31及び50の相対回転を防止する係止要素55と
を備え、
係止要素55は、標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、軸受17が失陥状態にあるときにリング31を軸A周りにリング50に対して自由に回転させる。
具体的には、リング30、31、50は同軸であり、軸A周りに延びる。
なおもより正確には、リング50は、軸Aに関連してリング31に対して径方向内側にある。
さらに、軌道53は、軸Aに関連して軌道52に対して径方向内側にある。
具体的には、リング31は一体品で形成され、軌道34、52を一体的に画定する。
より詳細には、軸受17が通常の動作状態にあり、係止要素55が標準構成にあるとき、リング30は軸A周りに回転し、リング31及び50は軸Aに対して角度的に固定される。
この状況において、リング50は実質的に機能しない。
逆に、軸受17が失陥状態にあり、係止要素55が第1又は第2の緊急構成にあるとき、リング30及び31は軸A周りに回転し、リング50は軸Aに対して角度的に固定される。この状態において、リング30及び31のセットとリング50とはバックアップ軸受54(図5、図7、図9、及び図10)を形成し、バックアップ軸受54は、軸受17の失陥状態においてもトルク平衡ロータ4の制御を可能にする。
より詳細には、係止要素55は、軸受17の失陥の事象において、軸受17の温度がそれぞれの閾値を超えるとき、標準構成から第1の緊急構成へと自動的に移動する。
係止要素55は、軸受17の失陥の事象において、軸受17の領域における振動がそれぞれの閾値を超えるとき、及び/又は、リング30からリング31へと伝達されるトルクがそれぞれの閾値を超えるとき、標準構成から第2の緊急構成へと自動的に移動する。
バックアップ軸受54は、軸Aと平行な軸方向荷重を両方の方向に伝達することができる。別の言い方をすれば、バックアップ軸受54は、軸Aに沿った両方の方向での制御ロッド10の並進が、軸受17の失陥の事象においても、同じ方向での要素16の並進を引き起こし続けるように構成されている。
リング50は、
- 軸Aに対して傾斜され、それぞれの軌道52及び53を画定する軸方向で互いに反対の2つの肩部を備える径方向外側の表面57と、
- 表面57と反対にあり、制御ロッド10の区分26に圧力嵌めされた径方向内側の表面58と
を備えもする。
転動体51は、図示されている場合では、軸Aに向けて収束するそれぞれの側面を伴う円錐ころである。具体的には、円錐ころは、X字で、つまり、それぞれの軸が軸Aに収束する状態で、配置されている。
バックアップ軸受54は、それぞれのリングの転動体51を互いに角度的に均等に離間して保つように適合され2つの環状ケージ59をさらに備える。
さらに、図示されている場合では、リング50は、軸方向において互いに接触して配置された2つの半体リング45で作られている。
係止要素55は、標準構成と第1又は第2の緊急構成との両方において、軸Aに対して角度的に固定されている。
標準構成で配置されるとき、係止要素55は、リング31及び50、ならびに制御ロッド10と軸方向において一体とされる。
第1又は第2の緊急構成で配置されるとき、係止要素55は、代わりに、リング31及び50と制御ロッド10とに対して、軸Aと平行に滑動することができる。
より明確には、係止要素55は、
- 係止要素55が標準構成にあるときに到達される挿入位置(図4及び図5)において、及び、
- 係止要素55が第1又は第2の緊急構成で配置されるときに到達される引き抜き位置(図6~図9)において、
リング31及び50に対して、軸Aを参照して配置される。
挿入位置で設定された係止要素55とリング31及び50との間の第1の軸方向距離は、引き抜き位置で設定された係止要素55とリング31及び50との間の第2の軸方向距離より小さい。
係止要素55は、マスト6と反対の軸受17の軸方向側に配置されている。
より詳細には、係止要素55は、環状に軸A周りに延び、
- 主本体60と、
- 軸方向において主本体60から離間されたリング65と、
- 軸A周りに角度的に均等に離間され、主本体60とリング65との間に介在する複数のアーム70と
を備える(図3~図9)。
係止要素55が標準構成にあるとき(図4及び図5)、
- リング65は、軸Aに対して径方向外側のリング31の表面38における干渉によって阻止される、及び、
- アーム70は主本体60とリング65とを連結する。
この標準構成において、リング65は、リング65と表面38との間の径方向の干渉のため、リング31の回転を防止する。
具体的には、リング65も、マスト6と軸方向において反対の部分による表面38においての径方向の干渉によって、阻止される。
図示されている場合では、リング65は表面38を包囲し、表面38に接触する。
図6及び図7を参照すると、係止要素55が第1の緊急構成にあるとき、リング65はリング31の表面38から係合解除され、したがって、リング31は、リング31によって不適切に伝達される捩じりモーメントの下で、リング30と一体的に軸A周りに自由に回転することになる。
図8及び図9を参照すると、係止要素55が第2の緊急構成にあるとき、アーム70は遮断され、主本体60とリング65とをもはや連結していない。係止要素55のこの第2の緊急構成においても、リング31は、リング31によって不適切に伝達される捩じりモーメントの下で、リング30と一体的に軸A周りに自由に回転することになる。
係止要素55は、第1の熱膨張係数を有する材料から作られており、リング50は、第1の熱膨張係数より小さい第2の熱膨張係数を有する材料から作られている。
第1の熱膨張係数は第2の熱膨張係数より大きい。
図示されている場合では、係止要素55はアルミニウムから作られており、リング30、31、及び50は鋼鉄から作られている。
そのため、失陥による閾値を上回る軸受17の温度上昇の事象において、リング65は、リング50から径方向に分離されるまで、リング50の表面38より大きくなるように径方向に膨張する。
リング65が表面38から自由に離れると、係止要素55は第1の緊急構成で配置される。
アーム70は、リング31へと伝達される振動及び/又は捩じりモーメントが閾値を超えるとき、捩じれにより破壊するような寸法とされている。
この方法では、係止要素55は、リング31へと伝達される振動及び/又は捩じりモーメントが閾値を超えるとき、標準構成から第2の緊急構成(図8及び図9)へと移動する。
さらに、アーム70は、軸A周りに角度的に均等に離間されており、軸Aと平行に延びている。
主本体60は、
- アーム70が片持ち梁式に軸方向に突出する円筒状の一部分62と、
- 一部分62から軸Aと反対の方向に片持ち梁式に径方向に突出し、リング65と反対の主本体60の軸方向の端を画定する環部61と
を備えもする。
図示されている場合では、主本体60の直径はリング65の直径と等しい。
係止要素55は、軸受17の側における環部61に軸方向で当接して配置され、軸Aと反対の側において主本体60に環状に接触するリング64も備える。
係止要素55は、主本体60から片持ち梁式に軸方向に延び、リング65から軸方向に離れて設定される複数の付属物75も備える。
付属物75はそれぞれの軸方向スロット76を画定する。
図示されている場合では、付属物75はU字形とされている。付属物75は、主本体60から片持ち梁式に突出する2つの軸方向区分71と、アーム71間の自由連結区分72とを備えもする。
図示されている場合では、付属物75の区分72は、軸Aに対して分岐し、区分71と反対の方向において軸Aと平行に進むように、それぞれの区分71から延びている。
付属物75同士は互いに角度的に均等に離間されている。
付属物75とアーム70とは周方向で互いに異なっている。
付属物75はリング65から軸方向において離れて区別できるように設定されている。
図示されている場合では、リング65は軸方向において主本体60と転動体32との間に配置されている。
トルク平衡ロータ4は、
- 軸Aに対して角度的に固定され、リング50、軸受17、及び制御ロッド10と一体的に軸方向に滑動するように、互いに角度的に起因等に離間された、図示されている場合では6本である複数の軸方向ピン82によって、リング50に連結されたリング80と、
- 軸Aに対して角度的に固定され、リング50、軸受17、及び制御ロッド10と一体的に軸方向に滑動するリング85と、
- 軸方向の遊びを伴ってそれぞれのスロット76と係合し、リング80に留め付けられ、リング85と軸方向の当接で配置された、図示されている場合では4本の複数の径方向延在のピン81と
を備えてもいる。
図示されている場合では、主本体60の一部分62は、リング80と85との間で径方向に介在する。
図3~図9を参照すると、リング80は主本体25の区分26に留め付けられており、これらは、軸方向において、制御ロッド10の端24に捩じ込まれたナット29と、制御ロッド10の肩部28との間に介在する。
第1又は第2の緊急構成で配置されるとき(図6~図9)、係止要素55は、リング85、80、31、及び30と制御ロッド10とに対して、軸Aに沿って滑動することができる。これは、軸方向の遊びを伴うそれぞれのスロット76とピン81が係合するために起こる。
係止要素55が標準構成にあるとき(図4及び図5)、ピン81は、軸受17の反対側に配置された対応するスロット76のそれぞれの軸方向端77に軸方向で当接して配置される(図5)。
逆に、第1又は第2の緊急構成で配置されるとき(図6~図9)、係止要素55は引き抜き位置まで滑動することができ、引き抜き位置では、ピン81は、対応するスロット76の端77と反対の、軸受17の側に配置されたそれぞれの軸方向端78に、当接して配置される(図7)。
トルク平衡ロータ4は、リング50と係止要素55との間に介在するバネ100も備える。
バネ100は、軸Aと平行に方向付けられ、軸受17の反対側から配向された係止要素55に、弾性力を発揮するように構成されている。この力は、係止要素55を図6~図9における引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛ける。
この弾性力は、係止要素55が挿入位置にあるときに標準構成において到達されるリング65と表面38との間の径方向の干渉から生じる、それに対向する軸方向の摩擦力によって対抗される(図4及び図5)。
係止要素55は、この第1又は第2の緊急構成で配置されると、バネ100によって、軸受17と反対の側から、引き抜き位置(図6~図9)に到達するまで軸方向に押される。
この引き抜き位置に到達することは、軸受17の失陥状態を示している。
より明確には、バネ100は、係止要素55と一体的なリング64と、ピン81と当接しているリング85との間に介在する。
図示されている場合では、バネ100は波形バネである。
具体的には、バネ100は、軸方向において互いに協働する環状に延びる2つの波形要素を備える。
図2を参照すると、トルク平衡ロータ4は、フランジ42に留め付けられ、結果として要素16と軸A周りに回転可能であるカバー要素46も備える。
カバー46は、軸Aに対して対称的であり、主本体60、バネ100、ナット29、ピン81、ならびにリング80及び85を収容する空洞47を画定する。
好ましくは、カバー46は、透明材料から作られ、ヘリコプタ1の外側から視認可能である。
カバー46は、制御要素16と一体的に軸A周りに回転可能である。
係止要素55は、色付けされた環状の帯部(添付の図面では示されていない)も好ましくは備える。
この環状の帯部は、係止要素55が引き抜き位置にあるという事実の迅速な指示を提供するように、係止要素55が引き抜き位置にあるときにカバー46を通じて外部から視認可能である。
逆に、この環状の帯部は、係止要素55が挿入位置にあるとき、カバー46を通じて外部から視認することができない。
図5、図7、及び図9を参照すると、軸受17の肩部37は、リング30から径方向に離れて設定されている。
肩部37の外径は軌道33及び34の内径より大きい。
このため、転動体32の破壊をもたらす軸受17の失陥の事象において、軌道33に向かう制御ロッド10の並進は肩部37を軌道33と当接させる。
同様に、軌道34に向かう制御ロッド10の並進は、肩部37を軌道34と当接させる。
肩部37の軸方向において軌道33及び34と接触する状態は、制御ロッド10とリング31及び50とによって形成されたセットを、リング30と一体的に軸Aに沿って再び滑動させることができ、それによってトルク平衡ロータ4の可制御性を失わないようにする。
さらに、肩部37は、転動体32のケージ39から軸方向に離して設定される。
軸受17は、軸方向において半体リング41間に介在し、リング30の径方向外側の表面に配置された環状挿入体93も備える。
バックアップ軸受54は、半体リング45間に介在し、リング50の径方向内側の表面58に配置された環状挿入体94も備える。
トルク平衡ロータ4の動作は、軸受17が正しく機能し、係止要素55が標準構成及び挿入位置で配置されている状態(図2、図4、及び図5)から始まって、以後において記載されている。
この状態において、飛行制御部15の動作は、軸Aに沿う所与の方向において制御ロッド10の並進をもたらす。
この並進は、軸Aに沿っての軸受17及び要素16の一体的な並進をもたらす。
結果として、要素16は、翼板8から離れるように(又は、翼板8に近付くように)移動し、軸Bに対するレバー43の傾斜を変化させ、翼板8の迎え角を増加(又は低下)させる。
レバー43のこの移動は、関連する軸B周りの翼板8の等しい角度での同時の回転をもたらし、結果として翼板8の迎え角の調整をもたらす。
軸受17は、軸A周りの制御ロッド10に対する要素16の回転を可能にする。
より詳細には、リング30は要素16と一体的に軸A周りに回転し、リング31及び50は軸Aに対して固定されたままである。
これは、リング65が径方向の干渉でリング31に押し付けられ、リング31の回転を防止し、結果的にリング50の回転も防止するために起こる。
干渉組立体によって生成される軸方向の摩擦力は、バネ100によって係止要素55に加えられる弾性力より大きい。
この状態において、リング50と、結果的にバックアップ軸受54とは、実質的に機能しない。
軸受17の領域においてそれぞれの閾値を上回る温度の上昇をもたらす軸受17の失陥の事象において、リング65の径方向の熱膨張はリング31の熱膨張より大きい。
結果的に、係止要素55は、リング65がリング31から離れて設定される第1の緊急構成(図6及び図7)へと移動する。
したがって、リング31はリング50に対して軸A周りに回転することができ、リング50は、代わりに、制御ロッド10で阻止されるため、軸A周りに角度的に固定されたままである。
この状態において、リング31と軸受17とは実質的に機能せず、軸A周りの制御ロッド10に対する要素16の回転はバックアップ軸受54によって可能とされる。
リング31からリング30へと伝達されるトルクの増加、及び/又は、閾値を上回る軸受17の領域での振動をもたらす軸受17の失陥の事象において、アーム70の捩じれ破壊が誘導される。
この破壊は係止要素55を第2の緊急構成(図8及び図9)にさせる。
したがって、第1の緊急構成と同様に、リング31はリング50に対して軸A周りに回転することができ、リング50は、代わりに、軸A周りに角度的に固定されたままである。
さらに、リング31と軸受17とは実質的に機能せず、軸A周りの制御ロッド10に対する要素16の回転はバックアップ軸受54によって可能とされる。
第1又は第2の構成で設定されると、係止要素55はバネ100によって引き抜き位置(図6~図9)に向けて押される。
この滑動は、ピン81に対するスロット76の移動と、リング85の移動とをもたらす。
引き抜き位置において、係止要素55の環状の帯部がヘリコプタ1の外部から視認可能であり、軸受17が初期又は有効の失陥状態にあることをパイロット又は検査技術者に視覚的に案内する。
転動体32の破壊をもたらす軸受17の失陥の事象において、軌道33(34)に向かう制御ロッド10の並進は肩部37を軌道(34)に当接させ、制御ロッド10と軸受17との間での2つの方法の軸方向の接触を維持し、それによってトルク平衡ロータ4の可制御性を確保する。
図12及び図13を参照すると、符号4′が、本発明の第2の実施形態によるトルク平衡ロータを指示している。
ロータ4′はロータ4と同様であり、ロータ4との違いだけが以下に記載されており、ロータ4、4′の同一又は等価の部品は、可能な場合には同じ符号で印されている。
ロータ4′は、肩部37を備えないため、ロータ4と異なる。
さらに、ロータ4′は、阻止要素90′の対が軸方向において肩部35、36の間に介在するため、ロータ4と異なる。
ロータ4′は、軸方向において転動体32間に介在する伸縮部99′の対を表面38′が備える点においてもロータ4と異なる。
伸縮部99′同士は、軸方向において連続的であり、表面38′のそれぞれの残りの部分に対する軸Aの反対側において、互いに向けて対称的に収束する。
伸縮部99′は、阻止要素90′に向けて逆V字形を画定するように平面状である。
阻止要素90′はリング30に固定されている。
通常の構成において、軸受17はリング30、31の間の軸方向の移動を許可しない。
この通常の構成において、阻止要素90′はリング30と一体的にリング31に対して回転する。
さらに、阻止要素90′同士は、それぞれのクリアランス108′を用いてそれぞれの伸縮部99′によって離間されている。
異なるのは、技術的には「スポーリング」として知られている現象である、転動体32の軌道33、34の損傷の事象において、特定の軸方向の移動がリング30、31の間で許容されることである。
この状態において、阻止要素90′はそれぞれの表面99′と接触して係合し、それによってリング30、31の間の摩耗を実質的に低減する、又はさらには実質的に防止する。
より詳細には、阻止要素90′は、軸方向において転動体32間に介在する。
各々の阻止要素90′は、軸Aに対して先細りのそれぞれの径方向内側の表面101′を備える。
さらに、各々の阻止要素90′は、軸Aに対してそれぞれの内側表面101′と径方向で反対のそれぞれの径方向外側の表面102′によって境界付けられている。
軸と平行における表面101′の大きさは、軸Aと平行における表面102′より大きい。
各々の要素90′は、それぞれの表面101′、102′の間で延び、表面101′、102′と接触しているそれぞれの径方向表面103′によって、さらに境界付けられている。
各々の要素90′は、
- 表面101′、102′、103′を画定するそれぞれの主本体105′と、
- 本体105′から突出し、表面102′、103′によって境界付けられるそれぞれの径方向肩部106′と、
- 本体105′から突出し、軸方向においてそれぞれの肩部106′から離間され、それぞれの表面103′に対して軸方向反対側において阻止要素90′を境界付けるさらなるそれぞれの径方向肩部107′と
を備えてもいる。
軸Aに関連する肩部106′の径方向の大きさは、軸Aに関連する肩部107′の径方向の大きさより大きい。
各々の阻止要素90′の肩部106′は、軸方向においてそれぞれの肩部107′と表面103′との間に介在する。
阻止要素90′同士、それぞれのクリアランス108′同士、及びそれぞれの表面101′は同士、軸Aと直交する平面に対して対称に配置されている。
具体的には、それぞれの要素90′の表面103′同士は、軸Aと平行な軸方向において互いに当接し、軸Aと直交する平面に位置する。
表面101′同士は、それぞれの表面103′から始まって軸Aに向けて互いに対称に分岐し、それぞれの肩部107′に向けて進む。
クリアランス108′は、それぞれの表面103′から始まってそれぞれの肩部107′に向けて、互いに分岐する。
肩部106′及び107′はリング30のそれぞれの半体リング41に接触する。
なおもより正確には、肩部106′は、軸方向において半体リング41間に介在する。
肩部107′は、それぞれの半体リング41の径方向内側の表面109′に径方向において当接する。
ロータ4′の動作は、軸受17が正しく動作し、係止要素55が標準構成及び挿入位置にあるとき、阻止要素90′がリング30と共に静止したリング31に対して軸A周りに回転し、相対的なクリアランス108′を用いて相対的な伸縮部99′から離間される点において、ロータ4の動作と異なる。
この状態において、軸受17はリング30、31の間の軸方向の移動を実質的に防止する。
異なるのは、技術的には「スポーリング」として知られている現象である、転動体32の軌道33、34の損傷による軸受17の失陥の事象において、特定の軸方向の移動がリング30、31の間で許容され得ることである。
しかしながら、この状態において、阻止要素90′はリング31の相対的な伸縮部99′に抗して阻止し、したがってこの軸方向の移動を防止し、結果生じる摩耗、熱生成、及びリング30、31の潜在的な損傷を防止する。
具体的には、リング31の軸方向の変位は、パイロットの行為により、制御ロッド10の移動によって引き起こされる。
図14~図17を参照すると、符号4′′が、本発明の第3の実施形態によるトルク平衡ロータを指示している。
ロータ4′′はロータ4と同様であり、ロータ4との違いだけが以下に記載されており、ロータ4、4′′の同一又は等価の部品は、可能な場合には同じ符号で印されている。
ロータ4′′は、リング50′′、31′′と転動体51′′とが軸受17′′を形成する点において、ロータ4と異なる。
異なるのは、リング31′′、30′′、及び転動体32′′がバックアップ軸受54′′を形成することである。
図示されている実施形態では、転動体51′′はそれぞれのリング31′′、50′′のそれぞれの軌道52′′、53′′において転動する。さらに、転動体51′′は、テーパーローラの軸方向に離間された2つのリングを形成する。
転動体51′′は、図示されている実施形態では、軸方向に予荷重が掛けられており、テーパーローラである。
転動体32′′は、それぞれのリング30′′、31′′のそれぞれの軌道33′′、34′′において転動する。図示されている実施形態では、転動体32′′は、テーパーローラの軸方向に離間された2つのリングを形成する。
転動体32′′は、図示されている実施形態では、軸方向に予荷重が掛けられており、軸方向において転動体51′′間に介在する。
リング50′′の径方向外側の表面57′′は、それぞれの軌道53′′を画定する伸縮部98′′の対と、軸方向において伸縮部98′′間に介在する伸縮部99′′の対とを備える。
伸縮部99′′同士は、軸方向において連続的であり、表面57′′の残りの部分に対する軸Aの側において、互いに向けて対称的に収束する。
伸縮部99′′は、逆V字形を画定するように平面状である。
リング31′′はさらに、
- 中心本体120′′と、
- 軸方向において他方と反対にあり、本体120′′それぞれの反対の軸方向側から突出する横への突起101′′の対と
を備える。
本体120′′は、軸Aの側において互いに向けて収束し、それぞれの伸縮部99′′を向く径方向内側の表面103′′の対によって境界付けられている。
詳細には、表面103′′は、相対的な伸縮部99′′に対して径方向外側にある。
軸受17′′が正しく動作し、係止要素55′′が標準構成及び挿入位置にあるとき、表面103′′は、それぞれのクリアランス108′′でリング50′′のそれぞれの伸縮部99′′から分離されている。
表面103′′、クリアランス108′′、及び伸縮部99′′は、軸Aと直交する平面に対して対称に延びている。
異なるのは、技術的には「スポーリング」として知られている現象である、転動体51′′の軌道52′′、53′′の損傷による軸受17′′の失陥の事象において、特定の軸方向の移動がリング50′′、31′′の間で許容され得ることである。
しかしながら、この状態において、表面103′′はリング31′′の相対的な伸縮部99′′に抗して軸方向に阻止し、したがってこの軸方向の移動を防止し、結果生じる摩耗、熱生成、及びリング50′′、31′′の潜在的な損傷を防止する。
突起101′′が、それぞれの径方向外側の表面において、それぞれの軌道34′′を画定し、それぞれの径方向内側の表面において、それぞれの軌道52′′を画定する。
ロータ4′′は、図14及び図16で示されている標準構成及び挿入位置で配置される場合に、軸受17′′が通常の動作状態にあるとき、係止要素55′′がリング30′′、31′′の相対回転を防止し、リング30′′、31′′によって形成された組立体と静止したリング50′′との間の相対回転を許容する点において、ロータ4と異なる。
この状態において、リング50′′は軸Aに対して角度的に静止している一方で、リング31′′、30′′は軸A周りに回転する。
このような状態において、リング50′′と30′′、31′′との間の回転はグリースによって潤滑され得る。
さらに、係止要素55′′は、第1又は第2の緊急構成において、図15及び図17に示されている引き抜き位置で配置されて設定されて場合、軸受17′′が失陥状態にあるとき、リング31′′、50′′を軸A周りに互いに一体的にさせ、リング31′′、50′′によって形成された静止している組立体に対する軸A周りのリング30′′の回転を許容する。
したがって、軸受17′′が失陥状態にあるとき、リング50′′、31′′が軸Aに対して角度的に静止している一方で、リング30′′は軸A周りに回転する。
この状態において、リング31′′、30′′はバックアップ軸受54′′を画定する。
係止要素55′′は、バネ100及びカバー46と一緒に一体的に軸A周りに回転するための係止要素55と異なる。
具体的には、係止要素55′′は、ピン81と同様であり、カバー46と一体的に回転し、カバー46と一体的に回転するスロット76と同様の軸方向の遊びのあるスロット76′′とそれぞれ係合する複数のピン81′′を備える。
ロータ4′′は、
- 潤滑剤流体で充填されたタンク150′′と、
- リング30′′、31′′、50′′の側においてタンク150′′を境界付ける破壊可能要素151′′と、
- 係止要素55′′によって担持される複数の打ち抜き要素152′′と
を有利に備えるため、ロータ4とさらに異なり、
打ち抜き要素152′′は、係止要素55′′が挿入位置(図14及び図16)にあるとき、破壊可能要素151′′から離間され、係止要素55′′が引き抜き位置(図15及び図17)にあるとき、破壊可能要素151′′を打ち抜く。
破壊可能要素151′′は、係止要素55′′が挿入位置(図14及び図16)にあるときにタンク150′′と転動体32′′とを流体的に隔離し、係止要素55′′が引き抜き位置(図15及び図17)にあるときにタンク150′′と転動体32′′とを流体的に連結する。
詳細には、タンク150′′はカバー46によって画定され、軸A周りに環状に延びる。
破壊可能要素151′′は、係止要素55′′が挿入位置にあるとき、軸Aと平行に延び、カバー46の反対側においてタンク150′′を閉じる。
図示されている実施形態では、破壊可能要素151′′は、好ましくはアルミニウムから作られた円盤状の膜である。
打ち抜き要素152′′は、リング65に対して軸方向反対側において、係止要素55′′の本体60から突出する。
図示されている実施形態では、打ち抜き要素152′′は軸A周りに角度的に離間されている。
図15に示されているように、打ち抜き要素152′′は、本体60から破壊可能要素151′′に向けて進む収束して成形された鋭い先端を伴う相対的なランスとして成形されている。
好ましくは、打ち抜き要素152′′は、要素65に対して径方向外側にあり、要素55′′の径方向外側周囲を画定する。
図示されている実施形態では、本体60及び打ち抜き要素152′′はチタンから作られている。
リング65及びアーム70は、図示されている実施形態ではアルミニウムから作られている。
係止要素55′′が、図17で示されている引き抜き位置にあるとき、ロータ4′′は、タンク150′′から、転動体32′′を包囲する領域160′′へと、流体経路170′′を画定する。
詳細には、領域160′′は径方向においてリング30′′、31′′の間で境界付けられている。
領域160′′は、軸Aに対して反対の径方向の側において肩部35、36の間で、及び、軸Aの側において突起101′′間で、軸方向に境界付けられている。
図17を参照すると、流体経路170′′はロータ4′′の径方向周囲において延びている。さらに、経路170′′は、破壊された要素152′′と、リング65、31′′の間の通路175′′と、リング31′′、30′′の間の通路176′′とを通じて軸方向に延びる複数の貫通開口171′′を備える。
異なるのは、係止要素55′′が図17に示されている引き抜き位置にあるとき、流体経路170′′は破壊可能要素151′′によって遮断されていることである。
ロータ4′′は、破壊可能要素151′′に対して転動体32′′の反対の軸方向の側に配置され、係止要素55′′が引き抜き位置にあるときに、流体経路170′′を密に閉じるように、及び、潤滑剤流体を転動体32′′と連続的に接触させたままにするように適合されたラビリンスシール180′′も備える。
詳細には、ラビリンスシール180′′は、
- 要素55′′に対して反対の軸方向の側において径方向でリング50′′、31′′の間に介在するシール181′′と、
- 転動体32′′に対してシール181′′の反対の軸方向の側において径方向でリング50′′、30′′の間に介在するシール182′′と
を備える(図17)。
具体的には、シール181′′、182′′は環帯として成形されている。図示されている実施形態では、シール182′′はシール181′′より大きい径方向の寸法を有する。
ロータ4′′の動作は、ピンとそれぞれのスロットとの間の連結のおかげで係止要素55′′がカバー46及びリング30′′と一体的に軸A周りに回転する点において、ロータ4の動作と異なる。
係止要素55′′が図14及び図16お挿入位置及び標準構成にあるとき、リング50′′、31′′及び転動体51′′によって形成された軸受17′′は、ロッド10に対する軸A周りの要素16の回転を可能にする。
より詳細には、リング50′′は軸A周りに静止しており、リング31′′、30′′は軸A周りに一体的に回転する。この状態において、係止要素55′′はリング31′′と接触しており、リング31′′と角度的に一体である。
さらに、バックアップ軸受54′′は実質的に機能しない。
打ち抜き要素152′′は、まだ破壊されていない破壊可能要素151′′から離間されている。
したがって、潤滑剤流体はタンク150′′に残っている。
閾値を上回る軸受17′′の温度の上昇、もしくは、リング31′′からリング50′′へと伝達されるトルクの増加、及び/又は、それぞれの値を上回る軸受17′′の領域における振動の増加をもたらす軸受17′′の失陥の事象において、係止要素55′′は、図15及び図17に示された第1又は第2の緊急構成に変位される。
したがって、バネ100は、係止要素55′′を、図15及び図17に示された引き抜き位置に変位させる。
この状態において、リング31′′は角度的に静止したままであり、転動体32′′は、軸A周りのリング31′′に対するリング30′′の回転を許可する。
さらに、打ち抜き要素152′′は破壊可能要素151′′を破壊する。この方法では、タンク150′′に含まれる潤滑剤流体は、流体経路170′′に沿ってタンク150′′から領域160′′へと流れることができ、転動体32′′の連続的な潤滑を確保することができる。
より正確には、潤滑剤流体は、破壊された破壊可能要素151′′を通る通路171′′と、リング65、31′′の間の通路172′′とを通じて流れる。
係止要素55′′、カバー46、及びリング31′′、30′′は、図17に示されているように、遠心作用のため、転動体32′′が配置されているロータ4′′の周囲領域に潤滑剤流体浴(図17において灰色で示されている)を発生させる。
ラビリンスシール180′′は、潤滑剤流体を領域160′′に収容する上で有効である。
係止要素55′′の構成に拘わらず、通常の阻止表面103′′は、リング31′′と共に、静止したリング50′′に対して軸A周りに回転し、相対的なクリアランス108′′を用いて相対的な伸縮部99′′から離間される。
この状態において、軸受17′′はリング50′′、31′′の間の軸方向の移動を実質的に防止する。
異なるのは、技術的には「スポーリング」として知られている現象である、転動体51′′の軌道53′′、52′′の損傷による軸受17′′の失陥の事象において、特定の軸方向の移動がリング50′′、31′′の間で許容され得ることである。
しかしながら、この状態において、リング31′′の表面103′′はリング50′′の相対的な伸縮部99′′に抗して軸方向に阻止し、したがってこの軸方向の移動を防止し、結果生じる摩耗、熱生成、及びリング50′′、31′′の潜在的な損傷を防止する。
本発明によるトルク平衡ロータ4、4′、4′′の特性の精査から、それにより達成できる利点は明らかである。
より詳細には、係止要素55は、標準構成(図4及び図5)においてリング31及び50の相対的な回転を防止し、軸受17が初期又は有効の失陥にあるとき、第1及び第2の緊急構成(図6~図9)においてリング50に対するリング31の回転を可能にする。
この方法では、一部だけの場合であっても軸受17の焼き付きをもたらす初期又は有効の失陥の事象において、リング30及び31は、リング50に対して互いに一体的に回転することで、制御ロッド10を介して翼板8の迎え角を調整する能力を失わないようにすることができる。別の言い方をすれば、失陥の事象において、軸受17は機能せず、バックアップ軸受54が自動的に機能される。
より詳細に、軸受17の領域における温度上昇の場合、係止要素55は標準構成から第1の緊急構成へと移動する。
より明確には、より大きな熱膨張係数を有することで、リング65は、より小さい熱膨張係数を有するリング31の表面38から係合解除する。
リング31に作用するトルク、又は軸受17の領域における振動がそれぞれの閾値を超える場合、係止要素55は、標準構成から第2の緊急構成へと移動する。
より明確には、アーム70は捩じれにより破壊する。
この方法では、リング31及び30は、軸受17の領域における温度がそれぞれの閾値を超えるとき、及び/又は、リング31の不適切に作用するトルク、もしくは軸受17の領域における振動がそれぞれの閾値を超えるとき、リング50に対して回転する。
さらに、係止要素55は、第1又は第2の標準構成に到達するとき、引き抜き位置に配置される。
この方法では、制御ロッド10に対する係止要素55の軸方向の位置だけに基づいて、軸受17の失陥の初期又は有効な状態を認識することが可能である。
バネ100は、係止要素55を引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛け、この位置に素早く到達することに有利に働く。
係止要素55が引き抜き位置にあるとき、帯部はヘリコプタ1の外部から乗組員及び/又は検査技術者に透明なカバー46を通じて視認可能であり、それによって、軸受17が失陥状態にあることの明確で迅速な指示を提供する。
肩部37は、軸受17の軌道33及び34より大きい外径を有する。
このため、転動体32の破壊をもたらす軸受17の失陥の事象において、軌道33又は34に向かう制御ロッド10の並進は肩部37を軌道33又は34と当接させ、トルク平衡ロータ4、4′の可制御性を失わないようにする。
ロータ4′(図12及び図13)は、リング30によって担持され、それぞれの先細りの表面101′が提供される阻止要素90′の対をさらに備える。
表面101′同士は、軸受17が通常の動作状態にあるとき、リング31のそれぞれの伸縮部99′から離間されている。
異なるのは、表面101′が、転動体32の軌道33、34の損傷による軸受17の失陥の事象において、リング30と一体的な阻止要素90′を、リング31のそれぞれの伸縮部99′に対して阻止することである。
この方法では、軌道33、34が損傷されるときも、リング30、31の間の相対的な軸方向の移動が実質的に防止される。
したがって、リング30、31の摩耗、熱生成、及び結果生じる損傷の危険性が実質的に回避される。
ロータ4′′の係止要素55′′は、標準構成(図14及び図16)におけるリング50′′に対するリング31′′の相対的な回転を可能とし、軸受17′′が初期又は有効の失陥にあるとき、第1及び第2の緊急構成(図15~図17)においてリング31′′に対するリング30′′の相対回転を可能にする。
この方法では、ロータ4′′の係止要素55′′はロータ4の係止要素55と実質的に同じ利点を達成する。
さらに、係止要素55′′は、係止要素55′′が引き抜き位置で設定されるとき、及び、軸受17′′の失陥の場合に破壊可能要素151′′を破壊する複数の打ち抜き要素152′′を備える。
この方法では、タンク150′′に収容された潤滑剤流体は、流体回路170′′に沿って転動体32′′に向けて流れることができ、バックアップ軸受54′′の転動体32′′の適切な動作を確保することができる。
軸A周りのカバー46、係止要素55′′、及びリング30′′の回転は、遠心作用のため、転動体51′′の径方向外側に配置されている転動体32′′に向けて潤滑剤流体を推進させる。
この方法では、遠心作用は、転動体32′′及び領域160′′が配置されているロータ4′′の周囲領域に潤滑剤流体浴を発生させる。
ラビリンスシール180′′は、潤滑剤流体を領域160′′に収容する上で有効である。
ロータ4′と同様に、リング31′′の表面103′′同士は、軸受17′′が通常の動作状態にあるとき、リング30′′のそれぞれの伸縮部99′′から離間されている。
異なるのは、表面103′′が、転動体51′′の軌道52、53の損傷による軸受17′′の失陥の事象において、それぞれの伸縮部99′′に対して阻止することである。
この方法では、転動体51′′の軌道52、53が損傷されるときも、リング50′′、31′′の間の軸方向の相対的な移動が実質的に防止される。
したがって、リング50′′、31′′の摩耗、熱生成、及び結果生じる損傷の危険性が実質的に回避される。
ロータ4、4′、4′′のリング30、30′′;31、31′′;50、50′′は同軸であり、共通の軸A周りに延びている。
なおもより正確には、リング50、50′′はリング31、31′′に対して径方向内側にあり、リング31、31′′はさらにリング30、30′′に対して径方向内側にある。
したがって、ロータ4、4′、4′′の軸受17、17′′;54、54′′は、米国特許第9,359,073(B)号に示され、本記載の導入部において検討された解決策と比較して、軸Aの径方向において特にコンパクトである。
この方法では、軌道52′′、53′′、33′′、34′′は、非常に限定された軸方向の大きさでロータ4、4′、4′′の内側に同軸で搭載でき、したがって、米国特許第9,359,073(B)号に示された解決策と異なるロータ4、4′′の再設計を実質的に不必要とさせる。
さらには、軌道52′′、53′′、33′′、34′′は、米国特許第9,359,073(B)号に開示されている4つのリングの代わりに、3つだけのリング30、30′′;31、31′′;50、50′′によって画定されている。
リング30、30′′;31、31′′;50、50′′を同軸とすることで、軸受17、17′′;54、54′′は、軸Aと平行な第1の方向と、軸Aと直交する第2及び第3の方向とに沿って並進荷重を伝達することができ、第2及び第3の方向周りに回転荷重を伝達することができる。
異なるのは、米国特許第9,359,073(B)号に開示されている軸受が、軸方向荷重だけをマストの回転方向と平行に伝達するのに有効なことである。
さらに、軸受17、17′′;54、54′′は、転動体32、32′′;51、51′′の2つのリングを備える。
この方法では、転動体32、32′′;51、51′′は容易に軸方向に予荷重が掛けられ、したがって、軸方向の遊び、ならびに結果生じる振動及び騒音を強力に抑え込むことができる。
転動体51、51′′は円錐ころである。この方法では、軸受17、17′′;54、54′′は、偽のブリネルの損傷のメカニズムに実質的に曝されない。
最後に、改良及び変形が、請求項によって規定された範囲から逸脱することなく、本明細書で記載及び例示されたトルク平衡ロータ4、4′、4′′に関して行うことができることは、明らかである。
具体的には、リング50はリング30の径方向外側に配置されてもよい。
さらに、係止要素55は、リング65と表面38との間に介在する複数の径方向ピンを備えてもよい。これらのピンは、リング30からリング31へと伝達されるトルク、及び/又は、軸受17の領域における振動が、それぞれの閾値を超える場合に破壊可能である。これらのピンは、閾値を上回る特に小さい捩じれ抵抗を有する材料から作られもする。
係止要素55は、リング30から伝達されるトルク、又は軸受17の領域における振動がそれぞれの閾値を超えるとき、リング31と50との間の回転を可能にするような大きさとされたロウ付けを、リング31と50との間に含んでもよい。さらに、ロウ付けは、温度閾値を超えると、リング50に対するリング31の回転を可能にする材料を用いて行われる。
転動体32、32′′及び51、51′′は、針状ころ、球面ころ、自動調心玉軸受、又は滑り玉軸受であってもよい。
転動体32、32′′及び51、51′′は、「X字」の(向かい合った)配置の代わりに、「O字」の(背面合わせの)配置を有してもよい。
1 ヘリコプタ
2 機体
3 主ロータ
4、4′、4′′ トルク平衡ロータ
5 タービン
6 マスト
8 翼板
9 ハブ
10 制御ロッド
12 歯車列
13 シャフト
14 付根部
15 飛行制御部
16 制御要素
17、17′′ 軸受
18 連結要素
19 フランジ
20 軸方向端
22 主部
24 第2の軸方向端
25 主本体
26、27 区分
28 肩部
29 ナット
30、30′′ 径方向外側リング
31、31′′ 径方向内側リング
32、32′′ 転動体
33、33′′、34、34′′ 軌道
35、36 肩部
37 肩部
38、38′ リングの表面
39 環状ケージ
40 管状体
41 半体リング
42 フランジ
43 レバー
44 長さ可変蛇腹結合部
45 半体リング
46 カバー要素
47 空洞
50、50′′ リング
51、51′′ 転動体
52、52′′、53、53′′ 軌道
54、54′′ バックアップ軸受
55、55′′ 係止要素
57、57′′ 径方向外側の表面
58 径方向内側の表面
59 環状ケージ
60 主本体
61 環部
62 円筒状の一部分
64、65 リング
70 アーム
71 軸方向区分、アーム
72 自由連結区分
75 付属物
76、76′′ 軸方向スロット
77、78 軸方向端
80 リング
81、81′′ ピン
82 軸方向ピン
85 リング
90′ 阻止要素
93、94 環状挿入体
99′ 伸縮部
99′ 伸縮部、表面
99′′ 伸縮部
100 バネ
101′ 径方向内側の表面、先細りの表面
101′′ 突起
102′ 径方向外側の表面
103′ 径方向表面
103′′ 径方向内側の表面、通常の阻止表面
105′ 主本体
106′ 径方向肩部
107′ 径方向肩部
108′、108′′ クリアランス
109′ 内側表面
120′′ 中心本体
150′′ タンク
151′′ 破壊可能要素
152′′ 打ち抜き要素
160′′ 転動体32′′を包囲する領域
170′′ 流体経路、流体回路
171′′ 貫通開口、通路
172′′ 通路
175′′、176′′ 通路
180′′ ラビリンスシール
181′′ シール
182′′ シール
A、B、C 軸

Claims (82)

  1. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4′)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記制御ロッド(10)と前記要素(16)との間に介在し、前記制御ロッド(10)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、通常の動作状態において、前記第1の軸(A)周りの前記制御ロッド(10)に対する前記要素(16)の相対回転を可能にするように構成される第1の軸受(17)と
    を備え、前記第1の軸受(17)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30)と、
    - 前記第1の軸(A)に対して前記第1のリング(30)の径方向内側にあり、前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動する第2のリング(31)と、
    - 前記第1及び第2のリング(30、31)の間に介在し、前記第1及び第2のリング(30、31)のそれぞれの第1の軌道(33、34)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32)と
    を備え、前記トルク平衡ロータ(4)は、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動可能であり、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、
    - 前記第2及び第3のリング(31、50)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(31、50)のそれぞれの第2の軌道(52、53)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55)であって、前記第1の軸受(17)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する係止要素(55)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第2のリング(31)を前記軸(A)周りに前記第3のリング(50)に対して自由に回転させ、
    前記第2のリング(31)は、少なくとも1つの先細りの伸縮部(99′)が軸方向において前記第1の転動体(32)間に介在する状態で、径方向外側の表面(38′)を備え、
    前記第1のリング(30)は、前記第1の軸受(17)が使用中に前記通常の動作にあるとき、少なくとも1つの先細りの第1の表面(101′)が径方向において前記伸縮部(99′)を向き、前記伸縮部(99′)によるクリアランス(108′)で分離される状態で、少なくとも1つの阻止要素(90′)を備えることを特徴とする、トルク平衡ロータ(4′)。
  2. 少なくとも1つの前記阻止要素(90′)は、前記第1の転動体(32)の前記第1の軌道(33、34)の損傷の場合、軸方向において少なくとも1つの前記伸縮部(99′)に当たって阻止されることを特徴とする、請求項1に記載のトルク平衡ロータ。
  3. 前記阻止要素(90′)は前記第1のリング(30)に固定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のトルク平衡ロータ。
  4. 少なくとも1つの前記第1の表面(101′)と少なくとも1つの前記伸縮部(99′)とは互いに平行であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  5. 少なくとも1つの前記阻止要素(90′)は、
    - 前記第1の軸(A)に対して径方向で反対にあり、前記第1の表面(101′)とは径方向で反対にある径方向外側の第2の表面(102′)と、
    - 前記第1の表面及び前記第2の表面(101′、102′)の間で延びる径方向の第3の表面(103′)と
    を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  6. 少なくとも1つの前記阻止要素(90′)は、
    - 前記第1の表面、前記第2の表面、及び前記第3の表面(101′、102′、103′)を画定する主本体(105′)と、
    - 前記主本体(105′)から突出し、前記第2の表面(102′)及び前記第3の表面(103′)によって径方向で境界付けられる第1の径方向肩部(106′)と、
    - 前記主本体(105′)から突出し、軸方向においてそれぞれの第1の径方向肩部(106′)から離間され、前記第3の表面(103′)に対して軸方向反対側において前記阻止要素(90′)を境界付ける第2の径方向肩部(107′)と
    をさらに備えることを特徴とする、請求項5に記載のトルク平衡ロータ。
  7. それぞれの前記第1の表面(101′)を伴い、軸方向において互いに接触する前記阻止要素(90′)の対と、
    - それぞれの前記阻止要素(90′)に関連付けられる前記伸縮部(99′)の対と、
    - それぞれの前記伸縮部(99′)と、それぞれの前記阻止要素(90′)のそれぞれの前記第1の表面(101′)との間に各々が介在する前記クリアランス(108′)の対と
    を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  8. 前記阻止要素(90′)は、前記第1の軸(A)と直交する平面に対して対称に搭載されることを特徴とする、請求項7に記載のトルク平衡ロータ。
  9. 前記第1の表面(101′)同士は、前記第1の軸(A)の反対側において互いに向けて収束することを特徴とする、請求項7又は8に記載のトルク平衡ロータ。
  10. それぞれの前記阻止要素(90′)の第3の表面(103′)は、軸方向において互いに対して当接することを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  11. 第1の径方向肩部(106′)は、軸方向において前記第1のリング(30)のそれぞれ半体リング(41)間に介在し、第2の径方向肩部(107′)は前記半体リング(41)に径方向で接触していることを特徴とする、請求項6に従属する場合の請求項7から10のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  12. 前記阻止要素(90′)は前記第1の転動体(32)間に介在することを特徴とする、請求項7から11のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  13. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4′′)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30′′)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動可能な第2のリング(50′′)と、
    - 第3のリング(31′′)と、
    - 前記第2及び第3のリング(50′′、31′′)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(50′′、31′′)のそれぞれの第1の軌道(52′′、53′′)において転動するように適合される複数の第1の転動体(51′′)と、
    - 前記第1及び第3のリング(30′′、31′′)の間に介在し、前記第1及び第3のリング(30′′、31′′)のそれぞれの第1の軌道(33′′、34′′)において転動するように適合される複数の第2の転動体(32′′)と
    を備え、
    第1の軌道(52′′、53′′)及び前記第1の転動体(51′′)は第1の軸受(17′′)を画定し、
    前記トルク平衡ロータ(4′′)はさらに、
    - 標準構成で配置される係止要素(55′′)であって、前記第1の軸受(17′′)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第1及び第3のリング(30′′、31′′)の相対回転を防止し、前記第3のリング(31′′)と前記第2のリング(50′′)との間の相対回転を許可する係止要素(55′′)をさらに備え、
    前記係止要素(55′′)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第3のリング(31′′)を前記第1の軸(A)周りに前記第2のリング(50′′)に対して一体的とさせ、
    前記係止要素(55′′)は、使用中に前記標準構成に配置されるとき、前記第3のリング(31′′)に留め付けられ、
    前記係止要素(55′′)は、前記第3のリング(31′′)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    - 前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55′′)が前記第3のリング(31′′)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    - 前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55′′)が前記第3のリング(31′′)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であり、前記トルク平衡ロータ(4′′)は、
    - 潤滑剤流体で充填可能なタンク(150′′)と、
    - 前記タンク(150′′)を境界付ける破壊可能要素(151′′)と
    を備え、
    前記係止要素(55′′)は少なくとも1つの打ち抜き要素(152′′)を備え、
    前記係止要素(55′′)が前記挿入位置に配置されるとき、前記打ち抜き要素(152′′)は前記破壊可能要素(151′′)から離間され、
    前記係止要素(55′′)が前記引き抜き位置に配置されるとき、前記打ち抜き要素(152′′)は使用中に前記破壊可能要素(151′′)を打ち抜き、
    前記破壊可能要素(151′′)は、前記係止要素(55′′)が前記挿入位置に配置されるとき、前記タンク(150′′)と前記第2の転動体(32′′)とを流体的に隔離し、前記係止要素(55′′)が前記引き抜き位置に配置されるとき、前記タンク(150′′)と前記第2の転動体(32′′)とを流体的に連結することを特徴とするトルク平衡ロータ(4′′)。
  14. 前記トルク平衡ロータは、前記第2のリング(50′′)と前記係止要素(55′′)との間に少なくとも間接的に介在する弾性手段(100)を備え、
    前記弾性手段(100)は、前記係止要素(55′′)を前記引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛けることを特徴とする、請求項13に記載のトルク平衡ロータ。
  15. 前記第2のリング(50′′)は前記第3のリング(31′′)に対して径方向内側にあり、
    前記第3のリング(31′′)は前記第1のリング(30′′)に対して径方向内側にあることを特徴とする、請求項13又は14に記載のトルク平衡ロータ。
  16. 前記第1の転動体(51′′)及び/又は前記第2の転動体(32′′)はテーパーローラとして成形されることを特徴とする、請求項13から15のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  17. - 軸方向において互いに向けて荷重の掛けられる前記第1の転動体(32′′)の軸方向に離間された2つの第1のセットと、
    - 軸方向において互いに向けて予荷重の掛けられる前記第2の転動体(51′′)の軸方向に離間された2つの第2のセットと
    を備えることを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  18. 第1の転動体(32′′)の2つの前記第1のセットは、軸方向において前記第2の転動体(51′′)の2つの前記第2のセットの間に介在することを特徴とする、請求項17に記載のトルク平衡ロータ。
  19. 前記係止要素(55′′)と前記タンク(150′′)とは、前記係止要素(55′′)が使用中に前記挿入位置にあるとき、前記第1のリング(30′′)と一体的に前記第1の軸(A)周りに回転可能であることを特徴とする、請求項14から18のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  20. 前記係止要素(55′′)はさらに、
    - 前記打ち抜き要素(152′′)が前記破壊可能要素(151′′)に向けて突出する主本体(60)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55′′)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記第3のリング(31′′)に留め付けられる第4のリング(65)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55′′)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記主本体(60)と前記第4のリング(65)との間に介在する少なくとも1つの連結アーム(70)と
    を備え、
    前記第4のリング(65)及び前記連結アーム(70)は、前記打ち抜き要素(152′′)に対して軸方向反対側において前記主本体(60)から突出することを特徴とする、請求項14から19のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  21. 前記主本体(60)はチタンから作られ、前記第4のリング(65)はアルミニウムから作られることを特徴とする、請求項20に記載のトルク平衡ロータ。
  22. 少なくとも前記第4のリング(65)は、前記第3のリング(31′′)の第2の熱膨張係数より大きい第1の熱膨張係数を有する材料から作られ、
    前記第4のリング(65)は、前記第1の軸受(17′′)の温度が使用中に第1の閾値を超える場合に到達される前記第1の緊急構成に前記係止要素(55′′)があるとき、前記第3のリング(31′′)から係合解除されることを特徴とする、請求項20又は21に記載のトルク平衡ロータ。
  23. 前記主本体(60)と前記第4のリング(65)とは、少なくとも、使用中に前記第3のリング(31′′)に作用するトルクが第2の閾値を超えるときに到達される第2の緊急構成に前記係止要素(55′′)がある場合に、互いに分離されることを特徴とする、請求項20から22のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  24. 前記係止要素(55′′)を前記第2の緊急構成で配置するように、前記連結アーム(70)は、使用中に前記第3のリング(31′′)及び前記第4のリング(65)に作用する前記トルクが前記第2の閾値より大きいときに破壊可能であることを特徴とする、及び/又は、前記係止要素(55′′)が使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第4のリング(65)が前記第3のリング(31′′)において干渉によって圧力嵌めされることを特徴とする、請求項23に記載のトルク平衡ロータ。
  25. 前記係止要素(55′′)が使用中に前記引き抜き位置にあるとき、潤滑剤を前記転動体(32′′)と一定に保つために、径方向において、前記第2のリング(50′′)と前記第3のリング(31′′)との間と、前記第2の転動体(32′′)に対して前記タンク(150′′)の軸方向反対側において前記第2のリング(50′′)と前記第1のリング(30′′)との間とに介在するラビリンスシール(180′′)を備えることを特徴とする、請求項14から24のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  26. 前記トルク平衡ロータは、前記係止要素(55′′)が前記引き抜き位置で設定されるとき、前記タンク(150′′)と前記第2の転動体(32′′)との間で延びる流体経路(170′′)を備え、
    前記流体経路(170′′)は、破壊された前記破壊可能要素(151′′)を通る第1の通路(171′′)を備え、前記係止要素(55′′)と前記第3のリング(31′′)との間に第2の通路(172′′)を備えることを特徴とする、請求項14から25のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  27. 前記第3のリング(31′′)は、軸方向において前記第1の転動体(51′′)間に介在する少なくとも1つの径方向で先細りとされた内側表面(103′′)を備え、
    前記第2のリング(50′′)は、径方向で前記内側表面(103′′)を向き、前記第1の転動体(51′′)の前記通常の動作において前記内側表面(103′′)によるクリアランス(108′′)で分離される少なくとも1つの先細り伸縮部(99′′)を備えることを特徴とする、請求項14から26のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  28. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4;4′;4′′)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30;30′′)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第2のリング(50;50′′)と、
    - 第3のリング(31;31′′)と、
    - 前記第1及び第3のリング(30、30′′;31、31′′)の間に介在し、前記第1及び第3のリング(30、30′′;31、31′′)のそれぞれの第1の軌道(33、34;33′′、34′′)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32;32′′)と、
    - 前記第2及び第3のリング(50、31;50′′、31′′)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(50、31;50′′、31′′)のそれぞれの第2の軌道(52、53;52′′、53′′)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51;51′′)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55;55′′)であって、前記第3のリング(31、31′′)と前記第1のリング及び前記第2のリング(30、50;30′′、50′′)のうち1つの(50;30′′)との相対回転を防止し、前記第3のリング(31、31′′)と前記第1のリング及び前記第2のリング(30、50;30′′、50′′)のうち他の1つの(50;30′′)との相対回転を許可する係止要素(55;55′′)と
    を備え、
    前記係止要素(55;55′′)は、前記標準構成から少なくとも1つの第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第3のリング(31、31′′)と前記第1のリング及び前記第2のリング(30、50;30′′、50′′)のうち前記他の1つの(30;50′′)との相対回転を防止し、前記第3のリング(31、31′′)と前記第1のリング及び前記第2のリング(30、50;30′′、50′′)のうち前記1つの(50;30′′)との相対回転を許可し、
    前記第1のリング(30;30′′)と、前記第3のリング(31、31′′)と、前記第2のリング(50;50′′)とは、同軸であり、前記軸(A)周りに延び、
    前記第3のリング(50、50′′)は前記第3のリング(31、31′′)に対して径方向内側にあり、
    前記第3のリング(31、31′′)は前記第1のリング(30;30′′)に対して径方向内側にある、トルク平衡ロータ(4;4′;4′′)。
  29. 前記第2の軌道(52、53;52′′、53′′)は、前記軸(A)に関連して前記第1の軌道(33、34;33′′、34′′)に対して径方向内側であることを特徴とする、請求項28に記載のトルク平衡ロータ。
  30. 前記第3のリング(31、31′′)は、一体品で、前記第2の軌道(52、53;52′′、53′′)のうち1つと前記第1の軌道(33、34;33′′、34′′)のうち1つとを画定することを特徴とする、請求項28又は29に記載のトルク平衡ロータ。
  31. 前記係止要素(55;55′′)は、前記第3のリング(31、31′′)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    - 前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55;55′′)が前記第3のリング(31;31′′)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    - 前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55、55′′)が前記第3のリング(31、31′′)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であることを特徴とする、請求項28から30のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  32. - 第1の転動体(51;51′′)の軸方向に離間された2つのリングと、
    - 第2の転動体(32;32′′)の軸方向に離間された2つのリングと
    を備えることを特徴とする、請求項28から31のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  33. 前記第2の転動体(32;32′′)及び/又は前記第1の転動体(51;51′′)は軸方向において予荷重の掛けられることを特徴とする、請求項32に記載のトルク平衡ロータ。
  34. 前記第2の転動体(51;51′′)は円錐ころであることを特徴とする、請求項28から33のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  35. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記制御ロッド(10)と前記要素(16)との間に介在し、前記制御ロッド(10)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、正しい動作状態において、前記第1の軸(A)周りの前記制御ロッド(10)に対する前記要素(16)の相対回転を可能にするように構成される第1の軸受(17)と
    を備え、前記第1の軸受(17)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30)と、
    - 前記第1の軸(A)に対して前記第1のリング(30)の径方向内側にあり、前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動する第2のリング(31)と、
    - 前記第1及び第2のリング(30、31)の間に介在し、前記第1及び第2のリング(30、31)のそれぞれの第1の軌道(33、34)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、
    - 前記第2及び第3のリング(31、50)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(31、50)のそれぞれの第2の軌道(52、53)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55)であって、前記第1の軸受(17)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する係止要素(55)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第2のリング(31)を前記第1の軸(A)周りに前記第3のリング(50)に対して自由に回転させ、
    前記係止要素(55)はさらに、
    - 主本体(60)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記第3のリング(50)に留め付けられる第4のリング(65)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記主本体(60)と前記第4のリング(65)との間に介在する少なくとも1つの連結アーム(70)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、使用中に前記第1又は第2の緊急構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    - 前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    - 前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であり、
    前記トルク平衡ロータ(4)は、透明材料から作られ、前記主本体(60)の少なくとも一部を収容するカバー(46)を備え、
    前記主本体(60)は、前記係止要素(55)が前記引き抜き位置に配置されるときに前記カバー(46)を通じて視認可能な帯部を備えることを特徴とするトルク平衡ロータ(4)。
  36. 前記係止要素(55)は、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定され、使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って滑動可能であることを特徴とする、請求項35に記載のトルク平衡ロータ。
  37. 前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第4のリング(65)が前記第2のリング(31)において干渉によって圧力嵌めされることを特徴とする、請求項36に記載のトルク平衡ロータ。
  38. 少なくとも前記第4のリング(65)は、前記第2のリング(31)の第2の熱膨張係数より大きい第1の熱膨張係数を有する材料から作られ、
    前記第4のリング(65)は、前記第1の軸受(17)の温度が使用中に第1の閾値を超える場合に到達される前記第1の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、前記第2のリング(31)から係合解除されることを特徴とする、請求項37に記載のトルク平衡ロータ。
  39. 前記主本体(60)と前記第4のリング(65)とは、少なくとも、使用中に前記第2のリング(31)に作用するトルクが第2の閾値を超える場合に到達される第2の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、分離されることを特徴とする、請求項35から38のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  40. 前記係止要素(55)を前記第2の緊急構成で配置するように、前記連結アーム(70)は、使用中に前記第2のリング(31)及び前記第4のリング(65)に作用する前記トルクが前記第2の閾値より大きいときに破壊可能であることを特徴とする、請求項39に記載のトルク平衡ロータ。
  41. 前記トルク平衡ロータは、前記第3のリング(50)と前記係止要素(55)との間に少なくとも間接的に介在する弾性手段(100)を備え、
    前記弾性手段(100)は、前記係止要素(55)を前記引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛けることを特徴とする、請求項40に記載のトルク平衡ロータ。
  42. 前記第3のリング(50)に少なくとも間接的に連結され、前記第1の軸(A)へと径方向に延びる少なくとも1つのピン(81)と、
    前記係止要素(55)によって担持され、少なくとも前記係止要素(55)が前記第1又は第2の緊急構成にあるときに前記ピン(81)を径方向に通過させつつ前記ピン(81)に対して軸方向に滑動可能である少なくとも1つの軸方向スロット(76)と
    を備えることを特徴とする、請求項35から41のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  43. 前記係止要素(55)はさらに、
    前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間され、それぞれの前記ピン(81)が通過する複数の前記軸方向スロット(76)と、
    前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間された複数の前記連結アーム(70)と
    を備え、
    前記軸方向スロット(76)と前記連結アーム(70)とは前記第1の軸(A)周りに互いに異なっていることを特徴とする、請求項42に記載のトルク平衡ロータ。
  44. 前記トルク平衡ロータ(4)は、前記ピン(81)と軸方向で当接して配置され、弾性手段(100)が連結される第5のリング(85)を備えることを特徴とする、請求項38又は39に従属する場合の請求項43に記載のトルク平衡ロータ。
  45. 前記第2のリング(31)は、軸方向において前記第1の転動体(32)間に介在し、前記第2の軌道(33、34)に対して前記第1の軸(A)からより大きな径方向距離にわたって延びる肩部(37)を備えることを特徴とする、請求項35から44のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  46. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記制御ロッド(10)と前記要素(16)との間に介在し、前記制御ロッド(10)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、正しい動作状態において、前記第1の軸(A)周りの前記制御ロッド(10)に対する前記要素(16)の相対回転を可能にするように構成される第1の軸受(17)と
    を備え、前記第1の軸受(17)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30)と、
    - 前記第1の軸(A)に対して前記第1のリング(30)の径方向内側にあり、前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動する第2のリング(31)と、
    - 前記第1及び第2のリング(30、31)の間に介在し、前記第1及び第2のリング(30、31)のそれぞれの第1の軌道(33、34)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、
    - 前記第2及び第3のリング(31、50)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(31、50)のそれぞれの第2の軌道(52、53)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55)であって、前記第1の軸受(17)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する係止要素(55)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第2のリング(31)を前記第1の軸(A)周りに前記第3のリング(50)に対して自由に回転させ、
    前記係止要素(55)はさらに、
    - 主本体(60)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記第3のリング(50)に留め付けられる第4のリング(65)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記主本体(60)と前記第4のリング(65)との間に介在する少なくとも1つの連結アーム(70)と
    を備え、
    前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第4のリング(65)が前記第2のリング(31)において干渉によって圧力嵌めされ、
    少なくとも前記第4のリング(65)は、前記第2のリング(31)の第2の熱膨張係数より大きい第1の熱膨張係数を有する材料から作られ、
    前記第4のリング(65)は、前記第1の軸受(17)の温度が使用中に第1の閾値を超える場合に到達される前記第1の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、前記第2のリング(31)から係合解除されることを特徴とするトルク平衡ロータ(4)。
  47. 前記係止要素(55)は、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定され、使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って滑動可能であることを特徴とする、請求項46に記載のトルク平衡ロータ。
  48. 前記主本体(60)と前記第4のリング(65)とは、少なくとも、使用中に前記第2のリング(31)に作用するトルクが第2の閾値を超える場合に到達される第2の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、分離されることを特徴とする、請求項46又は47に記載のトルク平衡ロータ。
  49. 前記係止要素(55)を前記第2の緊急構成で配置するように、前記連結アーム(70)は、使用中に前記第2のリング(31)及び前記第4のリング(65)に作用する前記トルクが前記第2の閾値より大きいときに破壊可能であることを特徴とする、請求項48に記載のトルク平衡ロータ。
  50. 前記係止要素(55)は、使用中に前記第1又は第2の緊急構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であることを特徴とする、請求項46から49のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  51. 前記トルク平衡ロータは、前記第3のリング(50)と前記係止要素(55)との間に少なくとも間接的に介在する弾性手段(100)を備え、
    前記弾性手段(100)は、前記係止要素(55)を前記引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛けることを特徴とする、請求項50に記載のトルク平衡ロータ。
  52. 前記トルク平衡ロータ(4)は、透明材料から作られ、前記主本体(60)の少なくとも一部を収容するカバー(46)を備え、
    前記主本体(60)は、前記係止要素(55)が前記引き抜き位置に配置されるときに前記カバー(46)を通じて視認可能な帯部を備えることを特徴とする、請求項44から47のいずれか一項に従属する場合の請求項50又は51に記載のトルク平衡ロータ。
  53. - 前記第3のリング(50)に少なくとも間接的に連結され、前記第1の軸(A)へと径方向に延びる少なくとも1つのピン(81)と、
    - 前記係止要素(55)によって担持され、少なくとも前記係止要素(55)が前記第1又は第2の緊急構成にあるときに前記ピン(81)を径方向に通過させつつ前記ピン(81)に対して軸方向に滑動可能である少なくとも1つの軸方向スロット(76)と
    を備えることを特徴とする、請求項46から52のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  54. 前記係止要素(55)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間され、それぞれの前記ピン(81)が通過する複数の前記軸方向スロット(76)と、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間された複数の前記連結アーム(70)と
    を備え、
    前記軸方向スロット(76)と前記連結アーム(70)とは前記第1の軸(A)周りに互いに異なっていることを特徴とする、請求項53に記載のトルク平衡ロータ。
  55. 前記トルク平衡ロータ(4)は、前記ピン(81)と軸方向で当接して配置され、弾性手段(100)が連結される第5のリング(85)を備えることを特徴とする、請求項51又は52に従属する場合の請求項54に記載のトルク平衡ロータ。
  56. 前記第2のリング(31)は、軸方向において前記第1の転動体(32)間に介在し、前記第2の軌道(33、34)に対して前記第1の軸(A)からより大きな径方向距離にわたって延びる肩部(37)を備えることを特徴とする、請求項46から55のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  57. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記制御ロッド(10)と前記要素(16)との間に介在し、前記制御ロッド(10)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、正しい動作状態において、前記第1の軸(A)周りの前記制御ロッド(10)に対する前記要素(16)の相対回転を可能にするように構成される第1の軸受(17)と
    を備え、前記第1の軸受(17)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30)と、
    - 前記第1の軸(A)に対して前記第1のリング(30)の径方向内側にあり、前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動する第2のリング(31)と、
    - 前記第1及び第2のリング(30、31)の間に介在し、前記第1及び第2のリング(30、31)のそれぞれの第1の軌道(33、34)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、
    - 前記第2及び第3のリング(31、50)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(31、50)のそれぞれの第2の軌道(52、53)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55)であって、前記第1の軸受(17)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する係止要素(55)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第2のリング(31)を前記第1の軸(A)周りに前記第3のリング(50)に対して自由に回転させ、
    前記係止要素(55)は、使用中に前記第1又は第2の緊急構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    - 前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    - 前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であり、
    前記トルク平衡ロータは、前記第3のリング(50)と前記係止要素(55)との間に少なくとも間接的に介在する弾性手段(100)を備え、
    前記弾性手段(100)は、前記係止要素(55)を前記引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛けることを特徴とするトルク平衡ロータ(4)。
  58. 前記係止要素(55)は、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定され、使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って滑動可能であることを特徴とする、請求項57に記載のトルク平衡ロータ。
  59. 前記係止要素(55)はさらに、
    - 主本体(60)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記第3のリング(50)に留め付けられる第4のリング(65)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記主本体(60)と前記第4のリング(65)との間に介在する少なくとも1つの連結アーム(70)と
    を備えることを特徴とする請求項57又は58に記載のトルク平衡ロータ。
  60. 前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第4のリング(65)が前記第2のリング(31)において干渉によって圧力嵌めされることを特徴とする、請求項59に記載のトルク平衡ロータ。
  61. 少なくとも前記第4のリング(65)は、前記第2のリング(31)の第2の熱膨張係数より大きい第1の熱膨張係数を有する材料から作られ、
    前記第4のリング(65)は、前記第1の軸受(17)の温度が使用中に第1の閾値を超える場合に到達される前記第1の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、前記第2のリング(31)から係合解除されることを特徴とする、請求項60に記載のトルク平衡ロータ。
  62. 前記主本体(60)と前記第4のリング(65)とは、少なくとも、使用中に前記第2のリング(31)に作用するトルクが第2の閾値を超える場合に到達される第2の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、分離されることを特徴とする、請求項59から61のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  63. 前記係止要素(55′′)を前記第2の緊急構成で配置するように、前記連結アーム(70)は、使用中に前記第2のリング(31)及び前記第4のリング(65)に作用する前記トルクが前記第2の閾値より大きいときに破壊可能であることを特徴とする、請求項62に記載のトルク平衡ロータ。
  64. 前記トルク平衡ロータ(4)は、透明材料から作られ、前記主本体(60)の少なくとも一部を収容するカバー(46)を備え、
    前記主本体(60)は、前記係止要素(55)が前記引き抜き位置に配置されるときに前記カバー(46)を通じて視認可能な帯部を備えることを特徴とする、請求項62又は63に記載のトルク平衡ロータ。
  65. - 前記第3のリング(50)に少なくとも間接的に連結され、前記第1の軸(A)へと径方向に延びる少なくとも1つのピン(81)と、
    - 前記係止要素(55)によって担持され、少なくとも前記係止要素(55)が前記第1又は第2の緊急構成にあるときに前記ピン(81)を径方向に通過させつつ前記ピン(81)に対して軸方向に滑動可能である少なくとも1つの軸方向スロット(76)と
    を備えることを特徴とする、請求項57から64のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  66. 前記係止要素(55)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間され、それぞれの前記ピン(81)が通過する複数の前記軸方向スロット(76)と、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間された複数の連結アーム(70)と
    を備え、
    前記軸方向スロット(76)と前記連結アーム(70)とは前記第1の軸(A)周りに互いに異なっていることを特徴とする、請求項65に記載のトルク平衡ロータ。
  67. 前記トルク平衡ロータ(4)は、前記ピン(81)と軸方向で当接して配置され、前記弾性手段(100)が連結される第5のリング(85)を備えることを特徴とする、請求項66に記載のトルク平衡ロータ。
  68. 前記第2のリング(31)は、軸方向において前記第1の転動体(32)間に介在し、前記第2の軌道(33、34)に対して前記第1の軸(A)からより大きな径方向距離にわたって延びる肩部(37)を備えることを特徴とする、請求項55から66のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  69. ヘリコプタ(1)のためのトルク平衡ロータ(4)であって、
    - 第1の軸(A)周りに回転可能なマスト(6)と、
    - 前記マスト(6)にヒンジ固定され、前記第1の軸(A)を横断するそれぞれの第2の軸(B)に沿って延び、それぞれの迎え角を変化させるためにそれぞれの前記第2の軸(B)周りに回転可能な複数の翼板(8)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、前記マスト(6)と一体的に回転する要素(16)であって、前記軸(A)に沿っての前記要素(16)の並進に続いて、それぞれの前記第2の軸(B)周りの前記翼板(8)の回転をもたらすために、前記翼板(8)に動作可能に連結される要素(16)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して軸方向に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される制御ロッド(10)と、
    - 前記制御ロッド(10)と前記要素(16)との間に介在し、前記制御ロッド(10)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って前記マスト(6)に対して滑動し、正しい動作状態において、前記第1の軸(A)周りの前記制御ロッド(10)に対する前記要素(16)の相対回転を可能にするように構成される第1の軸受(17)と
    を備え、前記第1の軸受(17)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに前記要素(16)と一体的に回転可能な第1のリング(30)と、
    - 前記第1の軸(A)に対して前記第1のリング(30)の径方向内側にあり、前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動する第2のリング(31)と、
    - 前記第1及び第2のリング(30、31)の間に介在し、前記第1及び第2のリング(30、31)のそれぞれの第1の軌道(33、34)において転動するように適合される複数の第1の転動体(32)と、
    - 前記第1の軸(A)に沿って前記制御ロッド(10)と一体的に滑動し、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定される第3のリング(50)と、
    - 前記第2及び第3のリング(31、50)の間に介在し、前記第2及び第3のリング(31、50)のそれぞれの第2の軌道(52、53)において転動するように適合される複数の第2の転動体(51)と、
    - 標準構成で配置される係止要素(55)であって、前記第1の軸受(17)が使用中に通常の動作状態にあるとき、前記第2及び第3のリング(31、50)の相対回転を防止する係止要素(55)と
    を備え、
    前記係止要素(55)は、前記標準構成から少なくとも第1又は第2の緊急構成へと移動可能であり、前記第1の軸受(17)が使用中に失陥状態にあるときに前記第2のリング(31)を前記第1の軸(A)周りに前記第3のリング(50)に対して自由に回転させ、
    前記トルク平衡ロータ(4)は、
    - 前記第3のリング(50)に少なくとも間接的に連結され、前記第1の軸(A)へと径方向に延びる少なくとも1つのピン(81)と、
    - 前記係止要素(55)によって担持され、少なくとも前記係止要素(55)が前記第1又は第2の緊急構成にあるときに前記ピン(81)を径方向に通過させつつ前記ピン(81)に対して軸方向に滑動可能である少なくとも1つの軸方向スロット(76)と
    を備えることを特徴とする前記トルク平衡ロータ(4)。
  70. 前記係止要素(55)は、前記第1の軸(A)に対して角度的に固定され、使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)と一体的に前記第1の軸(A)に沿って滑動可能であることを特徴とする、請求項69に記載のトルク平衡ロータ。
  71. 前記係止要素(55)はさらに、
    - 主本体(60)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記第3のリング(50)に留め付けられる第4のリング(65)と、
    - 少なくとも前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成に配置されるときに前記主本体(60)と前記第4のリング(65)との間に介在する少なくとも1つの連結アーム(70)と
    を備えることを特徴とする請求項69又は70に記載のトルク平衡ロータ。
  72. 前記係止要素(55)が使用中に前記標準構成で配置されるとき、前記第4のリング(65)が前記第2のリング(31)において干渉によって圧力嵌めされることを特徴とする、請求項71に記載のトルク平衡ロータ。
  73. 少なくとも前記第4のリング(65)は、前記第2のリング(31)の第2の熱膨張係数より大きい第1の熱膨張係数を有する材料から作られ、
    前記第4のリング(65)は、前記第1の軸受(17)の温度が使用中に第1の閾値を超える場合に到達される前記第1の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、前記第2のリング(31)から係合解除されることを特徴とする、請求項72に記載のトルク平衡ロータ。
  74. 前記主本体(60)と前記第4のリング(65)とは、少なくとも、使用中に前記第2のリング(31)に作用するトルクが第2の閾値を超える場合に到達される第2の緊急構成に前記係止要素(55)があるとき、分離されることを特徴とする、請求項71から73のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  75. 前記係止要素(55)を前記第2の緊急構成で配置するように、前記連結アーム(70)は、使用中に前記第2のリング(31)及び前記第4のリング(65)に作用する前記トルクが前記第2の閾値より大きいときに破壊可能であることを特徴とする、請求項74に記載のトルク平衡ロータ。
  76. 前記係止要素(55)は、使用中に前記第1又は第2の緊急構成で配置されるとき、前記第3のリング(50)に対して、前記第1の軸(A)と平行に、
    - 前記標準構成において到達される挿入位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から第1の軸方向距離にある、挿入位置と、
    - 前記第1又は第2の緊急構成において到達される引き抜き位置であって、前記係止要素(55)が前記第3のリング(50)から、前記第1の軸方向距離より大きい第2の軸方向距離にある、引き抜き位置と
    の間で滑動可能であることを特徴とする、請求項69から74のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  77. 前記トルク平衡ロータは、前記第3のリング(50)と前記係止要素(55)との間に少なくとも間接的に介在する弾性手段(100)を備え、
    前記弾性手段(100)は、前記係止要素(55)を前記引き抜き位置に向けて弾性的に予荷重を掛けることを特徴とする、請求項76に記載のトルク平衡ロータ。
  78. 前記トルク平衡ロータ(4)は、透明材料から作られ、主本体(60)の少なくとも一部を収容するカバー(46)を備え、
    前記主本体(60)は、前記係止要素(55)が前記引き抜き位置に配置されるときに前記カバー(46)を通じて視認可能な帯部を備えることを特徴とする、請求項71から75のいずれか一項に従属する場合の請求項76又は77に記載のトルク平衡ロータ。
  79. 前記係止要素(55)はさらに、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間され、それぞれの前記ピン(81)が通過する複数の前記軸方向スロット(76)と、
    - 前記第1の軸(A)周りに互いに角度的に離間された複数の連結アーム(70)と
    を備え、
    前記軸方向スロット(76)と前記連結アーム(70)とは前記第1の軸(A)周りに互いに異なっていることを特徴とする、請求項69から78のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  80. 前記トルク平衡ロータ(4)は、前記ピン(81)と軸方向で当接して配置され、弾性手段(100)が連結される第5のリング(85)を備えることを特徴とする、請求項79に記載のトルク平衡ロータ。
  81. 前記第2のリング(31)は、軸方向において前記第1の転動体(32)間に介在し、前記第2の軌道(33、34)に対して前記第1の軸(A)からより大きな径方向距離にわたって延びる肩部(37)を備えることを特徴とする、請求項69から80のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ。
  82. - 機体(2)と、
    - 主トルク平衡ロータ(3)と、
    - 請求項1から81のいずれか一項に記載のトルク平衡ロータ(4)と
    を備えるヘリコプタ。
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