JP2022536068A - クレブシエラの制御のためのクレビシン - Google Patents

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Abstract

本発明は、クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質を提供し、前記タンパク質は、リピドII切断活性またはクレブシエラ細胞膜における孔形成能を有する。

Description

本発明は、クレブシエラ(Klebsiella)に対する細胞毒性活性を有するタンパク質を提供する。本発明はまた、1種または複数の前記タンパク質を含む医薬組成物を含めた組成物を提供する。本発明はさらに、治療に使用するための、クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質、および該タンパク質を含む組成物を提供する。また、クレブシエラによる対象の感染症を処置する方法に使用するための、タンパク質または該タンパク質を含む組成物も提供する。さらに、小腸または大腸にタンパク質または組成物を送達するための経口腸溶製剤を提供する。さらに、肺にタンパク質または組成物を送達するための肺用製剤を提供する。また、クレブシエラによる物体の感染または汚染を予防または低減する方法、対象またはそれを必要とする患者のクレブシエラによる感染を処置する方法、ならびに、該タンパク質を含む組成物を産生する方法を提供する。本発明はまた、本発明のタンパク質を含む組成物を産生する方法を提供する。本発明はさらに、クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質をコードする核酸分子、該タンパク質を含む植物、植物組織または植物細胞、ならびに該核酸分子を含む植物、植物組織または植物を提供する。
クレブシエラは、非運動性の、桿形の、グラム陰性の細菌であり、多くの宿主の防御機構に対して耐性を付与する莢膜多糖によって包まれている。クレブシエラは、環境中および哺乳動物の粘膜表面において存在する日和見病原体である。クレブシエラ属の以下の3つの種は一般的に、ヒトの疾患と関連している:K.ニューモニエ(K.pneumoniae)、K.オキシトカ(K.oxytoca)およびK.グラニュロマティス(K.granulomatis)。最近、さらに2つのクレブシエラ種、K.バリイコラ(K.variicola)およびK.クアシニューモニエ(K.quasipneumoniae)も、致命的な感染症を引き起こし得ることが見出されている(Long et al.2017)。
病原菌への感染の主要な原因として、患者の消化管および病院職員の手が挙げられる。病院外では、クレブシエラへの感染は、典型的には肺で起こる。その疾患は典型的には、例えばアルコール症、糖尿病または慢性気管支肺スピロヘータ症などの衰弱性疾患を有する中高年の男性に影響を及ぼす(Chan et al.,2009)。この患者集団は、呼吸器における宿主防御機構が損なわれていると考えられる。その生物は、宿主が下気道にコロニー形成性の口咽頭微生物を吸引した後に侵入する(Hirsche et al.,2005)。
近年、クレブシエラは、院内感染における深刻な病原体となった。院内感染の一般的な部位としては、尿路、下気道、胆管および外科手術の創傷部位が挙げられる。臨床的な症候群の範囲としては、肺炎、菌血症、血栓静脈炎、尿路感染症(UTI)、胆嚢炎、下痢、上気道感染症、創傷感染、骨髄炎および髄膜炎が挙げられる(Miftode et al.,2008)。侵襲性デバイスの存在、呼吸支援装置の汚染、尿カテーテルの使用、および抗生物質の使用は、クレブシエラ種による院内感染の可能性を増加させる要因である(Weisenberg et al.,2009)。
K.ニューモニエは、抗生物質耐性を直ちに発達させる病院内ESKAPE感染症を構成する6つの病原体(エンテロコッカス・ファエシウム(Enterococcus faecium)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、プシュードモナス・アエルギノザ(Pseudomonas aeruginosa)、エンテロバクター(Enterobacter))のうちの1つである。2016年、中国において、超毒性のカルバペネム耐性のK.ニューモニエ(CRPK)ST11株への感染により、5人の外科手術患者が死亡する、という院内肺炎の発生が報告されている(Gu et al,2017)。該菌株は、超毒性であり、また超耐性の菌株であるため、「スーパーバグ」(superbug)と称され得る。ST11 CR HvKP株は、通常の免疫を有する比較的健常な集団に感染する。これらはムコイド株であり、集中治療室の全ての表面に粘着する。コリスチンは、カルバペネム耐性エンテロバクテリアに対する最後の手段としての抗生物質であるが、これはかかる株に対してはほとんど効果を有しない。当面の間は、セフタジジム/アビバクタム(avibactam)がかかる感染症の処置に使用できるが、これらの抗生物質に対する耐性も、ほどなくして獲得され得る。
これまでにみられた病原体の薬剤耐性の増加は国際的な課題であり、新世代の抗菌物質の開発が緊急に必要とされている。細菌は、各々との間で生態的地位を争う際、バクテリオシンと呼ばれる毒性タンパク質を産生する。バクテリオシンは通常、同じ種または属に属する近縁の細菌のみを殺す。それらの作用機序は多様であり、例えば、孔形成、DNアーゼおよびRNアーゼ活性、タンパク質合成またはDNA複製の阻害等が挙げられる。グラム陽性菌によって産生されるバクテリオシンは通常、それらの特性に応じた所定のクラスのバクテリオシンと呼ばれる一方、グラム陰性菌株によって産生されるバクテリオシンは、コリシン型バクテリオシン(高い分子量、25~80,000Da)またはマイクロシン(microcins)(低い分子量、<10,000Da)に分類される(Lagos et al,2009)。
抗菌性ペプチドは、細菌のみによって産生されるのではなく、細菌による感染に直面したときに各種の生物によってもまた、産生される。抗菌性ペプチドは、コリスチン(パエニバチルス・ポリミキシア(Paenibacillus polymyxa)由来のポリミキシン)、バンコマイシン(アミコラトプシス・オリエンタリス(Amycolatopsis orientalis)由来)などの、ペプチド抗生物質として薬剤において使用される。しかしながら、かかる抗生物質は、大部分が局所投与用に、または最終手段の薬剤として用いられる。ペプチドに関する他の課題は、天然給源からの精製が非効率的であり、また高コストであることである。化学合成により克服され得るが、しかしながら、それでも高価である。異種宿主における組換えペプチドの産生もまた、宿主細胞に対する毒性のため困難である(Li,2011)。
現在まで、コリシン様の抗生物質で登録されたものが存在しない。しかしながら、科学文献にコリシン様バクテリオシンが、グラム陰性の病原体に対する潜在的な抗菌物質として使用させることに関する研究が存在する。最も研究されているのがコリシンであり、いくつかの研究グループがピオシンに関して研究を行っている(Grinter et al.,2013、Ghequire,de Mot,2014)。この間、クレブシエラ由来のヌクレアーゼのクラスに属するバクテリオシンは、ほとんど着目されておらず、ほんのわずかな研究成果しか発表されていない(James et al,1987、Riley et al,2001、Chavan et al,2005)。クレビシン(klebicin)の発現、精製および活性試験に関する詳細な研究成果は存在しない。
先行技術はともかく、本発明の課題は、クレブシエラに対して活性を有する薬剤を提供することである。本発明の課題はまた、対象のクレブシエラ感染症(特に抗生物質耐性のクレブシエラによる感染症)を処置するために使用できる薬剤または組成物を提供することである。さらに本発明の課題は、物体の(例えば1種または複数のクレブシエラ種による食品の)汚染を予防または低減する方法を提供することである。
本発明者らは、クレブシエラに対して活性な新規バクテリオシンを見出した。したがって、本発明は以下を提供する。
1)クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質であって、好ましくは、クレブシエラ細胞の細胞膜におけるリピドII切断活性または孔形成能を有する、タンパク質。
2)第1のアミノ酸配列セグメントおよび第2のアミノ酸配列セグメントを含むか、またはそれらからなり、第1のアミノ酸配列セグメントが、クレブシエラ細胞の構成成分に結合することができ、第2のアミノ酸配列セグメントが、クレブシエラ細胞の細胞膜におけるリピドII切断活性または孔形成能を有する、項目1に記載のタンパク質。
3)クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質であって、第1のアミノ酸配列セグメントおよび第2のアミノ酸配列セグメントを含むか、またはそれらからなり、第1のセグメントが、好ましくは、前記タンパク質のN末端セグメントであり、第2のセグメントが、前記タンパク質のC末端セグメントである、タンパク質。
4)(A)第1のセグメントが、
(A-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基1~128、
(A-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基1~127、
(A-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基1~123、
(A-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基1~118、
(A-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基1~170、
(A-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基1~172、
(A-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基1~255、
(A-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基1~288、または
(A-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基1~236
のアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなるか;
あるいは
(B)第1のセグメントが、
(B-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(B-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
(B-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
アミノ酸配列を含むか;
あるいは
(C)第1のセグメントが、
(C-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または
(C-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
アミノ酸配列を含む、項目2または3のいずれか1項に記載のタンパク質。
5)(A)第1のセグメントのアミノ酸配列が、
(A-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基1~128、
(A-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基1~127、
(A-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基1~123、
(A-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基1~118、
(A-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基1~170、
(A-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基1~172、
(A-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基1~255、
(A-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基1~288、または
(A-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基1~236
のアミノ酸配列であるか;
あるいは
(B)第1のセグメントのアミノ酸配列が、
(B-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(B-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、または
(B-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性
を有するか;
あるいは
(C)第1のセグメントのアミノ酸配列が、
(C-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、または
(C-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失
を有する、項目2または3のいずれか1項に記載のタンパク質。
6)項目(B)において、配列同一性のいずれか1つが、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも97%であり;ならびに/または
項目(C)において、前記アミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失の数が、前記アミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個、最も好ましくは少なくとも1~5個である、項目4または5に記載のタンパク質。
7)(D)第2のセグメントが、
(D-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基129~278、
(D-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基128~276、
(D-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基124~272、
(D-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基119~266、
(D-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基171~377、
(D-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基173~379、
(D-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基256~452、
(D-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基289~466、または
(D-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基237~414
のアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなるか;
あるいは
(E)第2のセグメントが、
(E-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(E-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
(E-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
アミノ酸配列を含むか;
あるいは
(F)第2のセグメントが、
(F-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入もしくは欠失を有する、
(F-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
アミノ酸配列を含む、項目2~6のいずれか1項に記載のタンパク質。
8)(D)第2のセグメントのアミノ酸配列が、
(D-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基129~278、
(D-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基128~276、
(D-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基124~272、
(D-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基119~266、
(D-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基171~377、
(D-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基173~379、
(D-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基256~452、
(D-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基289~466、または
(D-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基237~414から
のアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなるか、
あるいは
(E)第2のセグメントのアミノ酸配列が、
(E-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、
(E-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性、または
(E-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性
を有するか、
あるいは
(F)第2のセグメントのアミノ酸配列が、
(F-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、または
(F-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失
を有する、項目2~7のいずれか1項に記載のタンパク質。
9)前記第1のセグメントが、項目A-i~A-iv、B-i~B-ivまたはC-i~C-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-i~D-iv、E-i~E-ivまたはF-i~F-ivのいずれか1つである、項目7または8のいずれか1項に記載のタンパク質。
10)それぞれ、前記第1のセグメントが、項目A-i~A-ivのいずれか1つまたは複数であり、前記第2のセグメントが、項目D-i~D-ivのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、項目B-i~B-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目E-i~E-ivのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、C-i~C-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目F-i~F-ivのいずれか1つである、項目9に記載のタンパク質。
11)前記第1のセグメントが、項目A-v~A-ix、B-v~B-ixまたはC-v~C-ixのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-v~D-ix、E-v~E-ixまたはF-v~F-ixのいずれか1つである、項目7または8のいずれか1項に記載のタンパク質。
12)それぞれ、前記第1のセグメントが、項目A-v~A-ixのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-v~D-ixのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、項目B-v~B-ixのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目E-v~E-ixのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、項目C-v~C-ixのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目F-v~F-ixのいずれか1つである、項目11に記載のタンパク質。
13)それぞれ、前記第1のセグメントが、項目A-v~A-vi、B-v~B-viまたはC-v~C-viのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-v~D-vi、E-v~E-viまたはF-v~F-viのいずれか1つであるか;および/あるいは、
それぞれ、前記第1のセグメントが、項目A-viii~A-ix、B-viii~B-ixまたはC-viii~C-ixのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-viii~D-ix、E-viii~E-ixまたはF-viii~F-ixのいずれか1つである、項目11または12に記載のタンパク質。
14)前記タンパク質の細胞毒性活性が、前記タンパク質、および配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質が、アガープレート上の感受性クレブシエラ株の菌叢上に前記タンパク質および比較タンパク質の溶液のそれぞれの20マイクロリットルをスポットし、その後アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、感受性クレブシエラ・クアシニューモニエ(Klebsiella quasipneumoniae)亜種シミリニューモニエ(similipneumoniae)SB30(DSM 28212)の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、溶液中の前記タンパク質の濃度が、それぞれの比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である、項目4~13のいずれか1項に記載のタンパク質。
15)(a)(a-i)配列番号1(KpneM)、
(a-ii)配列番号2(KvarM)、
(a-iii)配列番号3(KpneM2)、
(a-iv)配列番号4(KaerM)、
(a-v)配列番号5(KpneA)、
(a-vi)配列番号6(KaerA)、
(a-vii)配列番号7(Koxy)、
(a-viii)配列番号8(KpneIa)、または
(a-ix)配列番号9(KvarIa)
のアミノ酸配列;
あるいは
(b)(b-i)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-ii)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-iii)配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-iv)配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-v)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-vi)配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-vii)配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
(b-viii)配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
(b-ix)配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
アミノ酸配列;
あるいは
(c)(c-i)配列番号1のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-ii)配列番号2のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-iii)配列番号3のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-iv)配列番号4のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-v)配列番号5のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-vi)配列番号6のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-vii)配列番号7のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(c-viii)配列番号8のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または
(c-ix)配列番号9のアミノ酸配列と比較して、1~120個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
アミノ酸配列
を含むか、またはそれらからなるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる、項目1~14のいずれか1項に記載のタンパク質。
16)(a)前記タンパク質のアミノ酸配列が、
(a-i)配列番号1(KpneM)、
(a-ii)配列番号2(KvarM)、
(a-iii)配列番号3(KpneM2)、
(a-iv)配列番号4(KaerM)、
(a-v)配列番号5(KpneA)、
(a-vi)配列番号6(KaerA)、
(a-vii)配列番号7(Koxy)、
(a-viii)配列番号8(KpneIa)、または
(a-ix)配列番号9(KvarIa)
のアミノ酸配列であるか;
あるいは
(b)前記タンパク質のアミノ酸配列が、
(b-i)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-ii)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-iii)配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-iv)配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-v)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-vi)配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-vii)配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、
(b-viii)配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性
、または
(b-ix)配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性
を有するか;
あるいは
(c)前記タンパク質のアミノ酸配列が、
(c-i)配列番号1のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-ii)配列番号2のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-iii)配列番号3のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-iv)配列番号4のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-v)配列番号5のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-vi)配列番号6のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-vii)配列番号7のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(c-viii)配列番号8のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、または
(c-ix)配列番号9のアミノ酸配列と比較して、1~120個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失
を有する、項目1または15に記載のタンパク質。
17)項目(b)において、配列同一性のいずれか1つが、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも97%であり;ならびに/または
項目(c)において、前記アミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失の数が、前記アミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個、最も好ましくは少なくとも1~5個である、項目15または16のいずれか1項に記載のタンパク質。
18)項目(b-i)~(b-ix)または(c-i)~(c-ix)のいずれか1つの前記タンパク質の細胞毒性活性が、前記タンパク質、および前記項目(b-i)~(b-ix)または(c-i)~(c-ix)の配列番号のアミノ酸配列の比較タンパク質が、アガープレート上の感受性クレブシエラ株の菌叢上に前記タンパク質および比較タンパク質の溶液のそれぞれの20マイクロリットルをスポットし、その後のアガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、感受性クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種シミリニューモニエSB30(DSM 28212)の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、溶液中の前記タンパク質の濃度が、それぞれの比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である、項目15、16または17のいずれか1項に記載のタンパク質。
19)細胞壁生合成阻害活性を有し、それによってタンパク質が、ウンデカプレニルリン酸が連結されたペプチドグリカン前駆体を分解することができる、項目1~17のいずれか1項に記載のタンパク質。
20)第1のセグメントが、転位および受容体結合ドメインを含む、項目2~17のいずれか1項に記載のタンパク質。
21)クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・グラニュロマティス、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・エロゲネス(Klebsiella aerogenes)および/またはクレブシエラ・バリイコラに対する殺菌活性または静菌活性を有する、項目1~20のいずれか1項に記載のタンパク質。
22)クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質、任意に項目1~21のいずれか1項に記載のタンパク質であって、配列番号22~24からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、各Xが、20種の標準アミノ酸残基のいずれか1つ、またはアミノ酸残基の非存在を表し、Jが、L(ロイシン)またはI(イソロイシン)のいずれかを表す、タンパク質。
23)参照配列として配列番号1~4、7、8もしくは22について定義されるいずれか1つ、好ましくは、参照配列として配列番号1~4もしくは22について定義されるいずれか1つである、項目1~22のいずれか1項に記載のタンパク質。
24)前記タンパク質の細胞毒性活性が、前記タンパク質、および配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質が、アガープレート上の感受性クレブシエラ株の菌叢上に前記タンパク質および比較タンパク質の溶液のそれぞれの20マイクロリットルをスポットし、その後のアガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、感受性クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種シミリニューモニエSB30(DSM 28212)の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、溶液中のタンパク質の濃度が、比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である、項目1または23に記載のタンパク質。
25)項目1~24のいずれか1項に定義される1種または複数のタンパク質を含む組成物。
26)前記組成物の細胞毒性活性が、前記組成物、および配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質を含有する比較組成物が、アガープレート上の感受性クレブシエラ株の菌叢上に前記組成物の溶液および比較組成物の比較溶液のそれぞれの20マイクロリットルをスポットし、その後アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、感受性クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種シミリニューモニエSB30(DSM 28212)の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、前記組成物の溶液中のタンパク質の濃度が、比較溶液中のタンパク質の濃度の最大で5倍である、項目25に記載の組成物。
27)少なくとも1種のコリシンおよび/または少なくとも1種のサルモシンをさらに含む、項目25または26に記載の組成物。
28)医薬組成物である、項目25~27のいずれか1項に記載の組成物。
29)植物材料またはその抽出物であり、植物材料が、前記1種または複数のタンパク質を発現している植物、好ましくは、前記1種または複数のタンパク質を発現している食用植物由来の材料である、項目25~28のいずれか1項に記載の組成物。
30)前記植物材料が、ホウレンソウ、チャード、ビートの根、ニンジン、テンサイ、ビートの葉、アマランス、タバコ、好ましくは、ニコチアナ・ベンサミアナ(Nicotiana benthamiana)からなる群から選択される植物由来の材料であり、および/あるいは前記植物材料が、1種もしくは複数の葉、根、塊茎もしくは種子、または前記葉、根、塊茎もしくは種子の破砕、粉末化もしくは粉砕された生成物である、項目29に記載の組成物。
31)分散形態、好ましくは、溶解形態の前記タンパク質を含有する水性溶液である、項目25~30のいずれか1項に記載の組成物。
32)治療に使用するための、好ましくは、クレブシエラ、例えば、クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・クアシニューモニ、クレブシエラ・エロゲネスおよび/またはクレブシエラ・バリイコラによる対象の感染症を処置する方法に使用するための、項目1~31のいずれか1項に記載のタンパク質または組成物。
33)前記クレブシエラが、抗生物質耐性、例えば、カルバペネム耐性である、項目32に記載の使用のためのタンパク質。
34)参照配列として配列番号1~4、7、8もしくは22について定義されるいずれか1つ、好ましくは、参照配列として配列番号1~4もしくは22について定義されるいずれか1つである、項目32または33に記載の使用のためのタンパク質。
35)1種または複数のクレブシエラ種による物体の感染もしくは汚染を予防または低減する方法であって、前記物体を、項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質、または項目25~31のいずれか1項に定義される組成物と接触させることを含む、方法。
36)それを必要とする対象のクレブシエラによる感染症を処置する方法であって、前記対象に、項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質、または項目25~31のいずれか1項に定義される組成物を投与することを含む、方法。
37)前記クレブシエラが、クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・エロゲネスおよび/またはクレブシエラ・バリイコラを含む、項目35または36に記載の方法。
38)項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質を含む組成物を産生する方法であって、
(i)植物、好ましくは、食用植物またはタバコにおいて前記タンパク質を発現させるステップ、
(ii)前記植物から発現されたタンパク質を含有する植物材料を回収するステップ、
(iii)水性緩衝液を使用して、前記タンパク質を前記植物材料から抽出して、前記タンパク質を含有する組成物を得るステップ、
(iv)任意に、前記組成物から望ましくない夾雑物を除去するステップ
を含む、方法。
39)前記1種または複数のタンパク質が、小腸または大腸への経口送達用に製剤されている、項目25~31のいずれか1項に記載の組成物。
40)項目1~24のいずれか1項に記載のタンパク質、または項目25~31のいずれか1項に記載の組成物を含む、経口製剤であって、前記製剤が、胃の条件からタンパク質を保護することができ、小腸または大腸においてタンパク質を放出することができる、経口製剤。
41)項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質をコードする核酸分子。
42)項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質、好ましくは、項目15~23のいずれか1項に定義されるタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物であって、好ましくは、植物細胞において活性な転写プロモーター、および前記プロモーターの制御下で、細胞において、好ましくは植物細胞において、ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含む、核酸分子または核酸構築物。
43)項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質、好ましくは、項目15~23のいずれか1項に定義されるタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物であって、細胞において、好ましくは植物細胞において、ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含むウイルス(DNAまたはRNA)レプリコンであるか、またはそれをコードし;前記レプリコンが、サブゲノムプロモーターの制御下で、植物細胞または植物の細胞において前記ヌクレオチド配列を発現させるための前記サブゲノムプロモーターを含有していてもよい、核酸分子または核酸構築物。
44)項目1~24のいずれか1項に定義されるタンパク質を含む、植物、植物組織または植物細胞。
45)項目42または43に定義される核酸分子または核酸構築物を含む、植物、植物組織または植物細胞。
図1は、クレビシンの発現のためのTMVベースのベクターのT-DNA領域を図式的に示す。RB:右側T-DNA境界、Act2:シロイヌナズナ アクチンプロモーター、RdRp:RNA依存性RNAポリメラーゼ、3’NTR:3’非翻訳領域、T:nosターミネータ、LB:左側T-DNA境界、KpneM-cat1:トウゴマ(Ricinus communis)由来のカタラーゼ遺伝子(cat-1)の第1イントロンを有するクレビシン KpneM(K.ニューモニエ EWD35590.1)のコーディング配列、KpneM2:クレビシン KpneM2(クレブシエラsp.WP_047066220)のコーディング配列、KvarM:クレビシン KvarM(K.バリイコラ CTQ17225.1)のコーディング配列、KaerM:クレビシン KaerM(K.エロゲネス WP_015367360.1)のコーディング配列、KpneA:クレビシン KpneA(K.ニューモニエ SAV78255.1)のコーディング配列、KaerA:クレビシン KaerA(K.エロゲネス WP_063414841.1)のコーディング配列、KoxyY:クレビシン KoxyY(K.オキシトカ WP_024273778)のコーディング配列、KvarIa:クレビシン KvarIa(K.バリイコラ KDL88409)のコーディング配列、KpneIa:クレビシン KpneIa(K.ニューモニエ BAS34675)のコーディング配列。 図2は、ベンサミアナタバコ(N.benthamiana)の葉におけるクレビシンの発現のSDS-PAGE分析を示す。噴霧後5または7日(dps)の植物材料(50mg)(3枚の葉サンプルをプール、4dpsのクレビシン KaerA、5dpsの残り全てのクレビシン)を回収し、液体窒素で粉砕し、50mM Tris-HCl、300mM NaCl、15mM酢酸ナトリウム、3mM DTT(pH7.5)によって抽出し、98℃で10分間変性させた。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。M:PageRulerPrestained・プロテイン・ラダー(ThermoFisher Scientific Baltics)、WT:噴霧しなかったベンサミアナタバコ葉の粗抽出物、KvarIa、KpneIa、KpneA、KaerA、KoxyY、KpneM、KpneM2、KvarA、KaerM:クレビシン発現構築物を噴霧したベンサミアナタバコ葉の抽出物。組換えクレビシンに対応するバンドを、アスタリスクで示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図3は、ベンサミアナタバコ葉のバイオマスからのクレビシンの精製を例示する。A、C、E、G、I、K:KpneM(A)、KpneM2(C)、KvarM(E)、KpneA(G)、KaerA(I)およびKvarIa(K)の精製スキーム。B、D、F、H、J、L:KpneM(B)、KpneM2(D)、KvarM(F)、KpneA(H)、KaerA(J)およびKvarIa(L)の異なる精製ステップから得られたタンパク質サンプルのSDS-PAGE解析。5μgのタンパク質を含む溶液を、12%のポリアクリルアミドゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。B:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKpneMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、D:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン3-Phenylセファロースのフロースルー、レーン4-KpneM2溶出液(Phenylセファロース後)、レーン5-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKpneM2のフロースルー、レーン9-不純物溶出液(Qセファロース後)、F:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarM溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-QセファロースのKvarMのフロースルー、レーン10-不純物溶出液(Qセファロース後)、H:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KpneA溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KpneA溶出液(SPセファロース後)、J:レーン1および6-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-SPセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-SPセファロースのフロースルー、レーン5-KaerA溶出液(SPセファロース後)、レーン7-Qセファロースにロードされたタンパク質、レーン8-QセファロースのKaerAのフロースルー。L:レーン1および7-PageRuler(商標)Prestainedタンパク質ラダー、レーン2-粗抽出物、レーン3-Phenylセファロース上にロードされた全可溶性タンパク質、レーン4-Phenylセファロースのフロースルー、レーン5-KvarIa溶出液(Phenylセファロース後)、レーン6-不純物溶出液(Phenylセファロース後)、レーン8-SPセファロースにロードされたタンパク質、レーン9-SPセファロースのフロースルー、レーン10-KvarIa溶出液(SPセファロース後)。矢印は、組換えタンパク質を示す。 図4は、1つのゲル上の精製されたクレビシンを示す。0.5μgの精製されたクレビシンを、12%のSDS-PAGEゲルにおいて分離させ、クーマシー染色を行った。M:PageRuler Unstained Protein Ladder(ThermoFisher Scientific Baltics)。 図5は、ソフトアガーオーバーレイアッセイにおける、クレブシエラ菌株に対するクレビシン活性の評価を例示する。細菌の一晩培養物をCAA培地において増殖させ、OD595=1.0に均一化し、溶融したトップCAAアガーで100倍希釈し、CAAアガープレート上に注いだ。タンパク質粗抽出液の20μL滴を、6mmのWhatmanディスクに滴下し、Petriプレートを30℃または37℃で一晩インキュベートした。 図6は、6つの植物で発現させたクレビシンに対する、クレブシエラ臨床分離株の感受性を示す。100のクレブシエラ臨床分離株(89株のK.ニューモニエおよび11株のK.オキシトカ)を、プレート滴下アッセイにおいて試験した。各クレビシンへの感受性を有する菌株を、阻害ゾーンのサイズによって分類する。 図7は、液体培養におけるクレビシンの細胞毒性アッセイを示す。クレブシエラの一晩培養液をCAA培地でOD600=0.3に希釈し、いずれかの5μg mL-1のクレビシンで処理し、細菌をさらに5時間振とう(200rpm)で培養した。試験した培養液のコロニー形成単位を計数することによって、クレビシンの抗菌活性を評価した。バーは標準偏差を表す。 図8は、バイオフィルムに対するクレビシン活性を示す。CAA培地において1日増殖させたK.クアシニューモニエ、K.オキシトカ、K.バリイコラ、K.エロゲネスのバイオフィルムを、5μg mL-1のいずれかのクレビシンで処理した。試験した培養液のコロニー形成単位を計数することによって、クレビシンの抗菌活性を評価した。バーは標準偏差を表す。 図9は、K.クアシニューモニエ DSM 28212によるチャレンジ後のハチノスツヅリガ(ガレリア・メロンエラ(Galleria mellonella))幼虫の生存に対する、KvarIa処理のインパクトを示す。G.メロンエラ幼虫を、12,000~32,000CFUのK.ニューモニエ DSM 28212で感染させ、感染の2時間後に10μgのKvarIaで処理した。幼虫を、37℃で最大68時間、ペトリ皿においてインキュベートした。各処理時点で20匹の幼虫を用いた。 図10は、配列番号22~24に示す推定コンセンサス配列を示す。「1文字コード」は、20個の標準的なアミノ酸を指し、「X」は、それぞれの位置におけるコンセンサスアミノ酸を推定するには不十分な保存性を指し、「-」は、低い保存性のためコンセンサス配列の推定において省略したアミノ酸を指す。Jは、L(ロイシン)またはI(イソロイシン)を表す。高度に保存されたアミノ酸を黒色で強調し、中程度に保存されたアミノ酸を灰色で強調する。コンセンサス配列の推定の際、ソフトウェア「Geneious Prime Clustal W」を標準設定で使用した。図10Aは、配列番号22の推定を示す。図10Bは、配列番号23の推定を示す。図10Cは、配列番号24の推定を示す。 図10は、配列番号22~24に示す推定コンセンサス配列を示す。「1文字コード」は、20個の標準的なアミノ酸を指し、「X」は、それぞれの位置におけるコンセンサスアミノ酸を推定するには不十分な保存性を指し、「-」は、低い保存性のためコンセンサス配列の推定において省略したアミノ酸を指す。Jは、L(ロイシン)またはI(イソロイシン)を表す。高度に保存されたアミノ酸を黒色で強調し、中程度に保存されたアミノ酸を灰色で強調する。コンセンサス配列の推定の際、ソフトウェア「Geneious Prime Clustal W」を標準設定で使用した。図10Aは、配列番号22の推定を示す。図10Bは、配列番号23の推定を示す。図10Cは、配列番号24の推定を示す。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図11は、凍結乾燥された精製タンパク質として保存した際の、クレビシン KpneM、KpneM2、KvarIa、KpneA、KaerAおよびKvarMの活性およびそれらの濃度の評価を示す。感受性細菌に対するクレビシンの活性を、液体培養において、または放射状拡散アッセイによって評価した。抗菌活性は、該活性を液体培養において評価するときは、CFU/mL Δlog10として表し、または放射状拡散アッセイを評価のために使用する場合には、比活性単位(AU)として表した。クレビシン濃度は、Bradfordアッセイで測定した。データは、3回の独立した実験の平均±SDである。(A)クレビシン KpneM、KpneM2の、-20℃での保存後のKvarIaの活性。(B)クレビシン KpneM、KpneM2の、5℃での保存後のKvarIaの活性。(C)クレビシン KpneM、KpneM2の、室温での保存後のKvarIaの活性。(D)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、-20℃での保存後の活性。(E)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、5℃での保存後の活性。(F)クレビシン KpneA、KaerAおよびKvarMの、室温での保存後の活性。(G)-20℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(H)5℃での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。(I)室温での保存後のクレビシン濃度のトレンド線。 図12は、ソフトアガーオーバーレイアッセイにおける、インビトロでの胃内消化後のKvarIaおよびEudragit S100で被覆されたKvarIaの残存活性を、ならびにペプシンによるKvarIaの消化後断片のSDS-PAGEによる評価を示す。(A)ソフトアガーオーバーレイアッセイにおける、KvarIaおよびEudragit S100で被覆されたKvarIaの、インビトロでシミュレーションされた胃内消化後の残存活性の評価。タンパク質サンプルを、0.5、5、10、20、30および60分にわたり、ペプシンによって消化させた(ペプシン:タンパク質の比率=1:40)。全てのサンプルの希釈液は、蒸留水で1:2の比で調製し、5μLの希釈後のサンプルのアリコートを、K.クアシニューモニエ DSM28212の菌叢を有するMHAプレート上に滴下した。(B)KvarIa消化のトリシンSDS-PAGEアッセイ。タンパク質の分解を視覚化し、ペプチド生成物のMWを推定するため、クーマシー染色を用いた。ペプシンおよびKvarIaの有無を示す。時間を分で示し、またそれらは(A)に対応するものである。 図12は、ソフトアガーオーバーレイアッセイにおける、インビトロでの胃内消化後のKvarIaおよびEudragit S100で被覆されたKvarIaの残存活性を、ならびにペプシンによるKvarIaの消化後断片のSDS-PAGEによる評価を示す。(A)ソフトアガーオーバーレイアッセイにおける、KvarIaおよびEudragit S100で被覆されたKvarIaの、インビトロでシミュレーションされた胃内消化後の残存活性の評価。タンパク質サンプルを、0.5、5、10、20、30および60分にわたり、ペプシンによって消化させた(ペプシン:タンパク質の比率=1:40)。全てのサンプルの希釈液は、蒸留水で1:2の比で調製し、5μLの希釈後のサンプルのアリコートを、K.クアシニューモニエ DSM28212の菌叢を有するMHAプレート上に滴下した。(B)KvarIa消化のトリシンSDS-PAGEアッセイ。タンパク質の分解を視覚化し、ペプチド生成物のMWを推定するため、クーマシー染色を用いた。ペプシンおよびKvarIaの有無を示す。時間を分で示し、またそれらは(A)に対応するものである。 図13は、khe遺伝子の増幅に基づいて、リアルタイム-PCRによって得られた、K.クアシニューモニエの検出のための標準曲線を示す。 図14のリアルタイム-PCRの結果は、K.クアシニューモニエがクレビシン処理の前後でマウス糞便サンプルにコロニーを形成したことを示す。実験時点ごとに、3匹のマウスの糞便のサンプルを用いた。18d:クレビシン処理の開始の前の、実験の18日目の糞便サンプルを収集した;22d:実験の22日目(最後のクレビシン経口摂取の翌日)の糞便のサンプルを収集した。
本発明の発明者らは、クレブシエラに対して殺菌または静菌活性を有するタンパク質を同定した。かかるタンパク質を、本明細書において「クレビシン」と称する。本発明のタンパク質またはクレビシンは、細菌細胞膜におけるリピドII切断活性または孔形成能を有するのが好ましい。
本発明のタンパク質またはクレビシンは、広義には、少なくとも2つのアミノ酸配列セグメント(時々、簡潔に本明細書において、「セグメント」と称される)を含む。本願明細書において、アミノ酸配列セグメントとは、タンパク質またはポリペプチドの一次構造中の、複数の隣接するアミノ酸残基を指し、そこにおいて、該タンパク質またはポリペプチドは、その一次構造中に、該セグメントよりも多くの数のアミノ酸残基を有する。本発明のタンパク質は、広義には、第1のセグメントおよび第2のセグメントを含むか、またはそれらからなる。第1のセグメントは、広義には、クレブシエラ細胞の成分に結合する(例えば受容体に対し結合する)能力を有するタンパク質を提供し、および/または、それは、クレブシエラ細胞によって導入されるかまたは取り込まれる(細胞内転位される)能力を有するタンパク質を提供する。第2のセグメントは、リピドIIを切断する活性、または細菌細胞膜における孔形成能を有し得る。したがって、第2のセグメントは、該タンパク質に、その細胞毒性活性を提供する。一実施形態では、第1のセグメントは前記タンパク質の一次構造のN末端側にあり、かつ第2のセグメントはC末端側にあり、またはその逆であり、なかでも前者が好ましい。したがって、本発明のタンパク質は、N末端側の第1のセグメントおよびC末端側の第2のセグメントを含んでもよく、またはそれらからなってもよい。他の実施形態では、第2のセグメントが前記タンパク質の一次構造のN末端側にあり、第1のセグメントがC末端側にある。したがって、本発明のタンパク質は、N末端側の第2のセグメントおよびC末端側の第1のセグメントを含んでもよく、またはそれらからなってもよい。
本発明のタンパク質の第1のセグメント
本発明のタンパク質は、上記で定義される項目(A-i)~(A-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む第1のセグメントを含み得る。これらの項目において詳述される配列番号1~9のアミノ酸配列は、本発明者らによって同定されたクレビシンのアミノ酸配列である。好ましくは、第1のセグメントのアミノ酸配列は、上記で定義される項目(A-i)~(A-ix)のアミノ酸配列である。
しかしながら、本発明は、本発明者らによって同定された具体的なクレビシンの第1のセグメントを有するクレビシンに限定されない。項目(A-i)~(A-ix)のアミノ酸配列の代わりに、第1のセグメントは、それぞれ、上記で定義される項目(B-i)~(B-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得る。「第1のセグメントが、配列番号Zのアミノ酸残基xからyまでのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む」(xおよびyは、開始部位および終了部位を指し、Zは、配列番号の番号を指す)という表現は、第1のセグメントのアミノ酸配列が、好ましくは、配列番号Zのアミノ酸残基xからyの配列と、少なくとも同数のアミノ酸残基を有し、かつ、少なくとも配列番号Zの残基xからyまでの全長にわたり上記で示される配列同一性を有することを意味する。この原則は、項目(B-i)~(B-ix)、および本願明細書において定義される他の配列の同一性の全てに適用される。本願明細書において、配列同一性の決定は、Clustal Omega(CLUSTAL O 1.2.4)を使用し、標準的なパラメーターに基づき行われる。好ましくは、第1のセグメントのアミノ酸配列は、項目(B-i)~(B-ix)のいずれか1つのそれである。「第1のセグメントのアミノ酸配列が、配列番号Zのアミノ酸残基xからyまでのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する」という表現は、第1のセグメントのアミノ酸配列が、配列番号Zのアミノ酸残基xからyへの配列と、少なくとも同数のアミノ酸残基を有し、かつ、配列番号Zの残基xからyまでの全長にわたり上記で示される配列同一性を有することを意味する。これは、項目(B-i)~(B-ix)、および本願明細書において定義される他の配列の同一性の全てに適用される。
別の実施形態では、第1のセグメントは、上記で定義される項目(C-i)~(C-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。好ましくは、第1のセグメントのアミノ酸配列は、上記で定義される項目(C-i)~(C-ix)のいずれか1つとして定義される。項目(C-i)~(C-ix)の定義は、アミノ酸配列が、示される数の置換、付加、挿入および/または欠失を除き、示される配列番号の示されるアミノ残基範囲のそれであることを意味する。
タンパク質が、所定の数または数値範囲のアミノ酸の置換、付加、挿入および/または欠失によって本願明細書において定義される場合、これらのアミノ酸の置換、付加、挿入または欠失は組み合わされてもよいが、その所定の数または数値範囲は、全てのアミノ酸の置換、付加、挿入および欠失の合計を指す。アミノ酸の置換、付加、挿入および欠失のうち、アミノ酸の置換、付加および欠失が好ましい。用語「挿入」とは、参照配列のアミノ酸配列中への(すなわちC末端またはN末端への付加を除く)挿入を指す。用語「付加」は、参照配列のアミノ酸配列のC末端またはN末端への付加を意味する。欠失は、参照配列の端末または内部のアミノ酸残基の欠失であり得る。用語「参照配列」は、本願明細書においては、本発明のタンパク質のアミノ酸配列が定義される配列表中のアミノ酸配列を指すものとして用いられる。例えば、項目(A-i)では、参照配列は配列番号1である。
項目(B)では、配列同一性のいずれか1つは、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも97%であり得る。項目(C)では、前記アミノ酸の置換、付加、挿入および/または欠失の数は、前記アミノ酸配列のいずれか1つと比較し、1~30、好ましくは1~20、より好ましくは1~10、最も好ましくは1~5である。
したがって、各項目(B)および(C)の以下の項目(i)~(ix)は、本発明のタンパク質の第1のセグメントの好ましい実施形態を定義する。本発明のタンパク質の第1のセグメントは、好ましくは以下のアミノ酸配列のいずれか:
(B-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(B-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、または、
(B-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、アミノ酸配列、
あるいは、
(C-i)配列番号1のアミノ酸1~128のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-ii)配列番号2のアミノ酸1~127のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-iii)配列番号3のアミノ酸1~123のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-iv)配列番号4のアミノ酸1~118のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-v)配列番号5のアミノ酸1~170のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-vi)配列番号6のアミノ酸1~172のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-vii)配列番号7のアミノ酸1~255のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(C-viii)配列番号8のアミノ酸1~288のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または、
(C-ix)配列番号9のアミノ酸1~236のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、アミノ酸配列。
他の実施形態では、本発明のタンパク質の第1のセグメントのアミノ酸配列は、好ましくは以下を有する:
(B-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(B-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、または、
(B-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
あるいは、
(C-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(C-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、または、
(C-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失。
本発明のタンパク質の第2のセグメント
本発明のタンパク質(クレビシン)は、第1および第2のセグメントの両方を有するため、該タンパク質は、その第1および第2のセグメントの両方によって定義され得る。したがって、該タンパク質は、上記の第1のセグメントのいずれか1つと、本明細書で定義される第2のセグメントとの組み合わせによって定義され得る。
本発明のタンパク質の第2のセグメントは、クレブシエラに対するその殺菌または静菌活性をタンパク質に提供する。第2のセグメントは、リピドIIの切断活性、または細菌細胞膜における孔形成能を有するのが好ましい。かかる活性は、他の静菌性または殺菌性の細菌タンパク質(例えば大腸菌のコリシン)から公知である。
第2のセグメントは、上記で定義される項目(D-i)~(D-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る。好ましくは、第1のセグメントのアミノ酸配列は、上記で定義される項目(D-i)~(D-ix)のアミノ酸配列である。第1のセグメントの定義が第2のセグメントのそれと組み合わされる場合、好ましくは、参照配列として同じ配列番号に基づいて定義される第1および第2のセグメントが組み合わされる。例えば、項目(A-ii)に基づいた第1のセグメントと、項目(D-ii)に基づいた第2のセグメントとを有することによって、タンパク質を定義し得る。
しかしながら、本発明は、本発明者らによって同定された具体的なクレビシンの第2のセグメントを有するクレビシンに限定されない。項目(D-i)~(D-ix)のアミノ酸配列の代わりに、第2のセグメントは、項目(E-i)~(Eix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る。好ましくは、第2のセグメントのアミノ酸配列は、項目(E-i)~(Eix)のいずれか1つのそれである。
別の実施形態では、第2のセグメントは、上記で定義される項目(F-i)~(F-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る。好ましくは、第1のセグメントのアミノ酸配列は、上記で定義される項目(F-i)~(F-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列である。
各項目(E)および(F)の以下の項目(i)~(ix)は、好ましい第2のセグメントを定義する。一実施形態では、本発明のタンパク質の第2のセグメントは、好ましくは以下のアミノ酸配列:
(E-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
(E-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、または、
(E-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する、
あるいは、
(F-i)配列番号1のアミノ酸129~278のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-ii)配列番号2のアミノ酸128~276のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-iii)配列番号3のアミノ酸124~272のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-iv)配列番号4のアミノ酸119~266のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-v)配列番号5のアミノ酸171~377のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-vi)配列番号6のアミノ酸173~379のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-vii)配列番号7のアミノ酸256~452のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
(F-viii)配列番号8のアミノ酸289~466のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または、
(F-ix)配列番号9のアミノ酸237~414のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、アミノ酸配列を含む。
他の実施形態では、本発明のタンパク質の第2のセグメントのアミノ酸配列は、好ましくは以下を有する:
(E-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(E-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414からのセグメントに対して、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
あるいは、
(F-i)配列番号1のアミノ酸129~278のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-ii)配列番号2のアミノ酸128~276のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-iii)配列番号3のアミノ酸124~272のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-iv)配列番号4のアミノ酸119~266のアミノ酸配列と比較して、1~20個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-v)配列番号5のアミノ酸171~377のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-vi)配列番号6のアミノ酸173~379のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-vii)配列番号7のアミノ酸256~452のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-viii)配列番号8のアミノ酸289~466のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失、
(F-ix)配列番号9のアミノ酸237~414のアミノ酸配列と比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失。
本発明において、前述のいずれかの第1のセグメントを、いずれかの第2のセグメントと組み合わせて、本発明のタンパク質とし得る。一実施形態では、本発明のタンパク質は、第1のセグメントが項目(A)、(B)または(C)に属するか否か、および第2のセグメントが項目(D)、(E)または(F)に属するか否かにかかわりなく、項目(i)~(iv)のいずれか1つの第1のセグメントと、項目(i)~(iv)のいずれか1つの第2のセグメントとを含む。しかしながら、一実施形態では、本発明のタンパク質は、項目(C-i)~(C-iv)のいずれか1つの第1のセグメントと、項目(F-i)~(F-iv)のいずれか1つの第2のセグメントとを含む。
別の実施形態では、本発明のタンパク質は、第1のセグメントが項目(A)、(B)または(C)に属するか否か、および第2のセグメントが項目(D)、(E)または(F)に属するか否かにかかわりなく、項目(v)~(ix)のいずれか1つの第1のセグメントと、項目(v)~(ix)のいずれか1つの第2のセグメントとを含む。しかしながら、一実施形態では、本発明のタンパク質は、項目(C-v)~(C-ix)のいずれか1つの第1のセグメントと、項目(F-v)~(F-ix)のいずれか1つの第2のセグメントとを含む。
他の実施形態は、以下の通りである:
一実施形態では、本発明のタンパク質は、最も広義で好ましい実施形態において、項目(A-i)~(A-iv)、(B-i)~(B-iv)、または(C-i)~(C-iv)のいずれかのアミノ酸を含むかまたはそれからなる第1のセグメントと、項目(D-i)~(D-iv)、(E-i)~(Eiv)、または、(F-i)~(F-iv)のいずれか1つのアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる第2のセグメントとを有し得る。好ましくは、第1のセグメントは、項目(A-i)~(A-iii)、(B-i)~(B-iii)、または(C-i)~(C-iii)のいずれか1つのアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、第2のセグメントは、(D-i)~(D-iii)、(E-i)~(Eiii)、または(F-i)~(F-iii)のアミノのいずれか1つを含む。より好ましくは、第1のセグメントは、(A-ii)、(B-ii)または(C-ii)のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第2のセグメントは、(D-ii)、(E-ii)または(F-ii)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。より好ましくは、第1のセグメントは、(A-ii)のアミノ酸配列を含み、第2のセグメントは、(D-ii)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第1のセグメントは、項目(A-v)~(A-ix)、(B-v)~(B-ix)、または(C-v)~(C-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第2のセグメントは、(D-v)~(D-ix)、(E-v)~(Eix)、または(F-v)~(F-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。好ましい実施形態では、第1のセグメントは、項目(A-v)、(A-vi)、(B-v)、(B-vi)、(C-v)および(C-vi)のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第2のセグメントは、項目(D-v)、(D-vi)、(E-v)、(Evi)、(F-v)および(F-vi)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。より好ましい実施形態では、第1のセグメントは、項目(A-v)または(A-vi)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のセグメントは、項目(D-v)または(D-vi)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。別の好ましい実施形態では、第1のセグメントは、項目(A-vii)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のセグメントは、項目(D-vii)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。
さらなる代替的な実施形態では、第1のセグメントは、項目(A-viii)、(A-ix)、(B-viii)、(B-ix)、(C-viii)または(C-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第2のセグメントは、項目(D-viii)、(D-ix)、(Eviii)、(Eix)、(F-viii)または(F-ix)のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。好ましくは、第1のセグメントは、項目(A-viii)または(A-ix)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のセグメントは、項目(D-viii)または(D-ix)のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。
本発明のタンパク質のさらなる好ましい実施形態は、上記の項目(a-i)~(a-ix)、(b-i)~(b-ix)、そして、(c-i)~(c-ix)において定義した通りである。項目(b)では、「配列番号Zのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列」(Zは配列番号の番号を表す)は、該アミノ酸配列が、少なくとも配列番号Zの配列と同数のアミノ酸残基を有し、少なくとも配列番号Zの全長にわたり示される配列同一性を有することを意味する。これは、項目(b-i)~(b-ix)全てに、および本願明細書において定義される対応する配列同一性に適用する。項目(c-i)~(c-ix)の定義は、該アミノ酸配列が、示される数の置換、付加、挿入または欠失を除き、示される配列番号の全てのアミノ配列のそれであることを意味する。
あるいは、本発明のタンパク質のアミノ酸配列は、以下の通りに定義され得る:
(b’)一実施形態では、本発明のタンパク質のアミノ酸配列は、
(b’-i)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-ii)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-iii)配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-iv)配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-v)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-vi)配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-vii)配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’-viii)配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、または、
(b’-ix)配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%同一であり、
(b’’)一実施形態では、本発明のタンパク質のアミノ酸配列は、
(b’’-i)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-ii)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-iii)配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-iv)配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-v)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-vi)配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-vii)配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、
(b’’-viii)配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性、または、
(b’’-ix)配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の配列同一性を共有する。
本発明のタンパク質の細胞毒性活性
本発明のクレビシンは、クレブシエラ属細菌(例えばK.ニューモニエ、K.グラニュロマティス、K.オキシトカ、K.エロゲネス、K.クアシニューモニエおよびK.バリイコラ)に対する細胞毒性効果を発揮できる。好ましくは、本発明のクレビシンは、K.ニューモニエおよびK.オキシトカに対して活性である。K.ニューモニエが最も好ましい。細胞毒性効果は、静菌性または殺菌性効果であり得る。該タンパク質が細胞毒性効果を有するか否かは、例えば例4のアッセイを使用して、実験的に試験することができる。一実施形態では、前記クレブシエラは、カルバペネム耐性などの抗生物質耐性を有し、前記タンパク質は、項目(i)~(iv)、(vii)および(viii)から選択されるタンパク質であり、好ましくは上で定義される実施形態(i)~(iv)のいずれかである。項目(i)~(iv)、(vii)および(viii)から選択されるタンパク質は、参照配列として配列番号1~4、7または8を使用して定義されるタンパク質である。
本発明のタンパク質は、クレブシエラ細胞の細胞膜における孔形成活性を有し得る。本発明では、配列番号5~9の項目(a-v)~(a-ix)のタンパク質、ならびに、それぞれの項目(b-v)~(b-ix)および(c-v)~(c-ix)の誘導体は、孔形成性活性を有する。孔形成性活性はこれらのタンパク質の第2のアミノ酸配列セグメントの存在によることが想定される。
本発明の別のクラスのタンパク質は、大腸菌コリシンMの活性からの類推から、リピドIIの切断活性を有すると想定される。本発明者らは、このクラスのタンパク質が、大腸菌コリシンMにおいて観察されるように、ペプチドグリカンリピドIおよびリピドII中間体(内膜のペリプラズム側にある)のリピド部分とピロホスホリル基との間の結合を特異的に切断するペプチドグリカナーゼ活性を有すると想定する(Gross and Braun, Mol. Gen. Genet. 251 (1996) 388-396; Barreteau et al., Microbial Drug Resistance 18 (2012), 222-229)。放出されたC55ポリイソプレノールは、細胞膜を通じたMurNAc-ペンタペプチド-GlcNAcの転位をもはやさせない。それらのクレビシンはしたがって、それらが外側の細胞壁を通じてペリプラズムに取り込まれた後で、クレブシエラ細胞に対して毒性を発揮すると想定される。本発明のタンパク質のこの特性は、El Ghachi et al., J. Biol. Chem. 281 (2006) 22761-22772に記載されるような、基質としてリピドIを使用するコリシンM活性の標準的なアッセイに従い解析し得る。本発明によれば、配列番号1~4の項目(a-i)~(a-iv)のタンパク質、ならびにそれぞれの項目(b-i)~(b-iv)および(c-i)~(c-iv)の誘導体は、ペプチドグリカナーゼまたはリピドIIの切断活性を有する。これらのタンパク質の第2のアミノ酸配列セグメントの存在によるこの活性が想定される。
本発明のタンパク質の細胞毒性活性は、好ましくは、前記タンパク質および配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質が、前記タンパク質および比較タンパク質の各溶液20μLを、アガープレート上の感受性クレブシエラ・ニューモニエ・亜種シミリニューモニエ(similipneumoniae)SB30(DSM 28212)の菌叢上にスポットし、その後該アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、該感受性クレブシエラ株の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、該溶液中の前記タンパク質の濃度は、比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である。該溶液は、水溶液である。この試験は、参照例1にて説明されるように実施することができる。参照例1に記載されるように、タンパク質の濃度は、体積当たりの重量として測定される。
一実施形態では、本発明のタンパク質は、上記の項目(b-i)~(b-ix)または(c-i)~(c-ix)のいずれか1つのものであり、前記タンパク質ならびに前記項目(b-i)~(b-ix)または(c-i)~(c-ix)の配列番号の参照配列のアミノ酸配列の比較タンパク質が、前記タンパク質および比較タンパク質の各溶液20μLを、アガープレート上の感受性クレブシエラ・ニューモニエ・亜種シミリニューモニエ SB30(DSM 28212)の菌叢上にスポットし、その後該アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、該感受性クレブシエラ株の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような細胞毒性活性を有し、該溶液中の前記タンパク質の濃度は、比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である。該溶液は、水溶液である。この試験は、参照例1にて説明されるように実施することができる。参照例1にも記載されるように、タンパク質の濃度は、体積当たりの重量として測定される。
本発明のタンパク質のコンセンサス配列
本発明のタンパク質は、配列番号22~24からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、配列中、各Xは20種の標準アミノ酸残基のいずれか1つまたはアミノ酸残基の欠如を表し、JはL(ロイシン)またはI(イソロイシン)を表し、好ましくは、Xは20種の標準アミノ酸残基のいずれか1つであり、JはL(ロイシン)またはI(イソロイシン)のいずれかを表す。20種の標準アミノ酸残基は、以下の通りである:A(アラニン)、C(システイン)、D(アスパラギン酸)、E(グルタミン酸)、F(フェニルアラニン)、G(グリシン)、H(ヒスチジン)、I(イソロイシン)、K(リジン)、L(ロイシン)、M(メチオニン)、N(アスパラギン)、P(プロリン)、Q(グルタミン)、R(アルギニン)、S(セリン)、T(スレオニン)、V(バリン)、W(トリプトファン)およびY(チロシン)。
好ましい実施形態では、前記タンパク質の細胞毒性活性は、好ましくは、前記タンパク質および配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質が、前記タンパク質および比較タンパク質の各溶液20μLを、アガープレート上の感受性クレブシエラ・ニューモニエ・亜種シミリニューモニエ SB30(DSM 28212)の菌叢上にスポットし、その後該アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、該感受性クレブシエラ株の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、該溶液中の前記タンパク質の濃度は、比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である。細胞毒性活性のアッセイは、参照例1にて説明されるように行われる。
クレブシエラに対する類似の作用様式を示す本発明のタンパク質では、好ましくは第1および第2セグメントのアミノ酸配列が、保全された位置関係および/またはアミノ酸配列ストレッチを有する。保全された位置関係および/またはアミノ酸配列ストレッチには、本発明のタンパク質の機能にとり重要となる可能性が高まる。第1アミノ酸配列セグメントにおいて、その保全された位置関係またはストレッチは通常、受容体への結合および転位の機能に関連する。第2アミノ酸配列セグメントにおいて、その保存された位置関係またはストレッチは通常、クレブシエラに対する細胞毒性に関連する。クレビシン KpneM2、KvarM、KpneMおよびKaerMは、配列番号22のコンセンサス配列を共有する。クレビシン KaerAおよびKpneAは、配列番号23のコンセンサス配列を共有する。クレビシン KpneIaおよびKvarIaは、配列番号24のコンセンサス配列を共有する。配列番号22、23および24の各Xは、20の標準アミノ酸残基のいずれか1つ、またはこの位置のアミノ酸残基の不存在を表し、JはL(ロイシン)またはI(イソロイシン)を表す。
具体的には、リピドII切断活性を有するクレビシン(例えば、配列番号1~4に関して定義されるそれら)は、好ましくは、以下のアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチに対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチを有し:1M、2S/T、3D/E、4T、5L/M、7V、9A、22G、24G、50S、91T、97P、132P、138H、139Y、142G、144G、155G、156L、176G、184F、199L、200G、202I、203T、206TEGTL210(配列番号25)、212I、216G、218W、220YNGV223(配列番号26)、225RAFNDTYD232(配列番号27)、234N、239R、243A、247T、255G、258Y、260I、262P、262G、271S、272G;
配列中、アミノ酸残基の1文字コードの前の数は、配列番号22における位置を示し、アミノ酸残基の1文字コードの後ろの数は、2個以上のアミノ酸残基のストレッチの場合、その前のアミノ酸残基の配列番号22における位置を示す。「/」によって分離される2個以上のアミノ酸残基は、示される残基のいずれか1つが、配列番号22の示される位置に対応する位置に存在することを意味する。「・・・に対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチ」という表現は、所定のタンパク質の位置が、配列番号22の位置と異なってもよいことを意味する。しかしながら、その対応する位置は、タンパク質のアミノ酸配列を配列番号1~4および22(図10Aに示すように)のそれらに整列させ、N末端の最初のアミノ酸配列から始まるタンパク質のアミノ酸配列の残基をカウントして対応する位置を決定することにより、決定することができる。
配列番号5および6に関して定義される、孔形成活性を有するクレビシンは、好ましくは、以下のアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチに対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチを有し:1M、4E、9V、11G、13N、18V、20WGG22、25GNGNNGGAG33(配列番号28)、36G、39G、45G、47T、52L、65P、67N、68P、72GAPW75(配列番号29)、80S、82K、84A、90AN91、94KP95、97KFKANIQN104(配列番号30)、106K、111GSL113、115SP116、188V、120KS121、123SSGDVDTY130(配列番号31)、132VSFGKEKYNV141(配列番号32)、143YNRKKDSFT151(配列番号33)、154YVDGGA159(配列番号34)、161KPEHSMKDQAIAVV174(配列番号35)、176LYLLNE181(配列番号36)、186VI187、189T、193II194、197SG198、200T、202SGKLG206(配列番号37)、208KY209、212LA213、217A、220I、222NFQGKK227(配列番号38)、229RSF231、233DAM235、237S、244NP245、247MKL249、251QADK254(配列番号39)、259NAL261、263Q、266LS267、269LADRFKGL277(配列番号40)、279AFTW282(配列番号41)、284DRLLKA289(配列番号42)、291KI292、294DGVVTGVTTG303(配列番号43)、305WQ306、308LA309、311EVEAMYLSGVAG322(配列番号44)、324VALGI328(配列番号45)、330T、332MIS334、337A、341S、343P、346AV、349ALTV352(配列番号46)、354AVIGI358(配列番号47)、360I、362TSYI365(配列番号48)、367AD368、370AKALNNAV377(配列番号49)、380LFK382;
配列中、アミノ酸残基の1文字コードの前の数は、配列番号23における位置を示し、アミノ酸残基の1文字コードの後ろの数は、2個以上のアミノ酸残基のストレッチの場合、その前のアミノ酸残基の配列番号23における位置を示す。「/」によって分離される2個以上のアミノ酸残基は、示される残基のいずれか1つが、配列番号23の示される位置に対応する位置に存在することを意味する。「・・・に対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチ」という表現は、所定のタンパク質の位置が、配列番号23の位置と異なってもよいことを意味する。しかしながら、その対応する位置は、タンパク質のアミノ酸配列を配列番号5~6および23(図10Bに示すように)のそれらに整列させ、N末端の最初のアミノ酸配列から始まるタンパク質のアミノ酸配列の残基をカウントして対応する位置を決定することにより、決定することができる。配列番号23は、本明細書の最後に示す通りである。
配列番号8および9に関して定義される、孔形成活性を有するクレビシンは、好ましくは、以下のアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチに対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチを有し:1MPGFNYGGKGDGTNWSSERGTGPEPGGGSRGNGGDRDNSRGGAGNRGNWAGSGPLSAALINDSIAEALEKQLPRNTVEATSTPAYKKMRAAFDALPLDKQPEARAQITKAWQSAHDAMPD120(配列番号50)、121K/R、122TTTTENVGGGKNGHNVTRSTPNWLKEKMKGLNQQVNNDLSGALAQHQKAEADARAKAEAAAKAK185(配列番号51)、238A、239E/A、240AKAKAEAEAKAKAEA254(配列番号52)、255A/E、256AKAKAEA262(配列番号53)、263E/A、264AKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEADAVKDAVKFTADFYKEVFSVYGEKAEQLANLLATQAKGKNIRNIDDALKAYEKHKTNINKKINAQDRAAIAKALESVDVKEAAKNFAKFSKGLGYVGPTMDVVDLVLELRKAIKEDNWR405(配列番号54)、406S/T、407FFVKIEAIAISFGATQLAALAFASLLGAPVGLLGYALIMAGIGALVSDDVVDAANKIIGI466(配列番号55);
配列中、アミノ酸残基の1文字コードの前の数は、配列番号24における位置を示し、アミノ酸残基の1文字コードの後ろの数は、2個以上のアミノ酸残基のストレッチの場合、その前のアミノ酸残基の配列番号24における位置を示す。「/」によって分離される2個以上のアミノ酸残基は、示される残基のいずれか1つが、配列番号24の示される位置に対応する位置に存在することを意味する。「・・・に対応するアミノ酸残基またはアミノ酸配列ストレッチ」という表現は、所定のタンパク質の位置が、配列番号24の位置と異なってもよいことを意味する。しかしながら、その対応する位置は、タンパク質のアミノ酸配列を配列番号8~9および24(図10Cに示すように)のそれらに整列させ、N末端の最初のアミノ酸配列から始まるタンパク質のアミノ酸配列の残基をカウントして対応する位置を決定することにより、決定することができる。
コンセンサス配列に関して上記した定義は、特許請求の範囲に記載の定義または前のセクションに記載の実施形態と組み合わせることができる。
より詳細には、保存された残基の定義を、上記の項目(B-i)~(B-iv)、(C-i)~(C-iv)、(E-i)~(Eiv)、(F-i)~(F-iv)、(b-i)~(b-iv)、および/または(c-i)~(c-iv)のいずれかの定義と組み合わせて、変更すべきでないアミノ酸残基を定義してもよい。本発明のタンパク質を定義するために使用する具体的な参照配列に応じて、上記のアミノ酸の位置の表示は、それぞれの参照配列の対応する位置によって置き換えられる。参照配列の対応する位置は、例えば図10A~Cに示されるアラインメントから誘導することができる。
クレビシン組成物
本発明の組成物は、上記の通りの本発明の1種または複数のタンパク質(クレビシン)と、必要に応じて、例えば担体などの任意のさらなる成分とを含む。該組成物は、本明細書で定義される1種または複数の異なるタンパク質(クレビシン)を、例えば、本明細書で定義される2種、3種または4種の異なるタンパク質(クレビシン)を含み得る。「異なる」とは、該タンパク質が少なくとも1つのアミノ酸残基において異なることを意味する。該組成物は、上記の項目(i)~(iv)の、または上記の項目(v)から(ix)のいずれか1つによって表される同じクラスからの、本発明の2種、3種またはそれ以上のクレビシンを含み得る。好ましくは、該組成物は、異なるクラスからの、本発明の少なくとも2種のクレビシン、例えば、孔形成性タイプの少なくとも1種のクレビシンと、リピドII切断タイプの少なくとも1種のクレビシンとを含む。該組成物はさらに、例えば付随して病原性大腸菌(例えばEHEC)を制御するための、例えば欧州特許出願公開第3097783号明細書に記載されるような、1種または複数の大腸菌コリシンまたはその誘導体を含み得る。
本発明はまた、本発明の1種または複数のタンパク質と、1種または複数の他の殺菌性または静菌性タンパク質とを含む組成物を提供する。かかる他の殺菌性または静菌性タンパク質は、大腸菌コリシンまたはサルモネラ属コリシン(サルモシン(salmocins))であり得る。大腸菌コリシンは、従来技術において公知であり、特に欧州特許出願公開第3097783号明細書に記載されている。サルモシンは公知であり、国際公開第2018/172065号パンフレットに記載されている。
本発明のタンパク質は、植物またはその細胞における発現によって好ましくは産生されるため、該組成物は、植物材料またはその抽出物であってもよく、そこにおいて、植物材料は、該タンパク質を発現している植物(好ましくは該タンパク質を発現しているタバコ属(Nicotiana)または食用植物)由来の材料である。植物材料の抽出物は、前記植物材料に存在するかまたはそこで発現された本発明のタンパク質を含む水溶性タンパク質を含む水溶液であるか、またはかかる水溶液の乾燥物である。該抽出物は、例えばろ過または遠心分離によって該植物材料の水不溶性成分を除去したものが好ましい。該植物材料はホウレンソウ、フダンソウ(chard)、ビート根、ニンジン、テンサイ、フダンソウ(leafy beet)、アマランス、タバコからなる群から選択される植物由来の材料であってもよく、および/または、前記植物材料は、1種または複数の葉、根、塊茎または種子であるか、または、前記葉、根、塊茎もしくは種子の破砕、磨砕もしくは粉砕物である。
該組成物または植物材料からの前記抽出物は、本発明のクレビシンを含む、固形物または液状組成物(例えば溶液または分散液)であり得る。液状組成物は、水性の、例えば水溶液であり得る。前記水性分散液または溶液中の前記タンパク質の濃度は、0.0001~1mg/ml、好ましくは0.001~0.1mg/ml、より好ましくは0.005~0.05mg/mlであり得る。クレブシエラに対して細胞毒性効果を発揮できる1つ以上のクレビシンが使用される場合、これらの濃度は、全てのかかるクレビシンの全濃度に関する。
該水溶液は、本発明の1種または複数のタンパク質とは別に、緩衝剤を含み得る。緩衝剤は、無機または有機の酸またはその塩であり得る。無機酸の例は、リン酸またはその塩である。有機酸の例は、HEPES、酢酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、安息香酸、ケイ皮酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸およびアスコルビン酸である。好適な有機酸は、リンゴ酸、乳酸、クエン酸およびアスコルビン酸である。溶液のpHは、通常4~8、好ましくは5~8、より好ましくは6.0~7.5であり得る。組成物が適用される物体が肉製品である場合、溶液のpHは、通常4~8、好ましくは4.5~7、より好ましくは5.0~6.5、より好ましくは5.0~6.0であり得る。さらに、該溶液は、等張剤(例えばグリセリンまたは塩)を含み得る。用いられる好ましい塩は、塩化ナトリウムである。1種または複数のクレビシンを含む水溶液は、さらなる塩などの溶質を含む、例えば、50~400mMのNaCl、好ましくは100~200mMのNaClを含む、緩衝された水溶液であり得る。該水溶液はさらに、ジチオスレイトール(DTT)、ジチオエリトリトール、チオエタノールまたはグルタチオンなどのスルフヒドリル化合物、好ましくはDTTを含み得る。水溶液のスルフヒドリル化合物の総濃度は、1~50mM、好ましくは2~20mM、より好ましくは4~10mMであり得る。
本発明の組成物が固形組成物である場合、それは例えば上記の抽出物または溶液の凍結乾燥によって得られた凍結乾燥後の固形組成物などの粉体であり得る。該粉体は、さらなる固形成分(例えば水溶液において前述したそれら)を含み得る。それは、使用前に、適切な液体(例えば水または緩衝液)によって再調製され得る。固形組成物は、固形組成物の再調製または溶解によって上記の濃度となるように、上記の緩衝剤、塩または他の成分を含み得る。
組成物の担体の例は、溶媒(例えば水または水性緩衝液(上記の通り))、塩、糖(例えば単糖および二糖)、糖アルコール、ならびに、他の担体(例えば医薬組成物において公知のもの)である。後者の例は、デンプン、セルロースおよび他のタンパク質(例えばアルブミン)である。糖の例は、グルコース、フルクトース、ラクトース、スクロースおよびマルトースである。
本発明の組成物は、本発明の1種または複数のクレビシンを、該組成物のタンパク質の全重量に対して、少なくとも10、好ましくは少なくとも20、より好ましくは少なくとも30、さらにより好ましくは少なくとも50、さらにより好ましくは少なくとも75質量%で含み得る。該組成物中のクレビシンの含量は、参照例1に従って、該組成物をSDS-PAGEに供し、得られたゲルを染色の後、ゲル上のバンドの強度を測定する分析を行うことにより測定され得る。それにより、クレビシンによるバンドの強度は、組成物の全タンパク質のバンドの強度の合計に対するものとして測定することができる。
一実施形態では、本発明の組成物は医薬組成物である。医薬組成物は、本発明の1種または複数のタンパク質とは別に、大腸菌コリシンを任意に含み得る。それはまた、液体または固体であるかどうかに応じて、また使用目的に応じて、1種または複数の適切な薬学的に許容される担体および/または賦形剤を含む。該賦形剤または担体は、前述のそれらであってもよい。
医薬組成物としての本発明の組成物は、小腸または大腸への経口送達用に製剤され得る。したがって、本発明はまた、該タンパク質を胃の条件(例えば酸性pHおよび/またはプロテアーゼ)から保護することができ、腸において該タンパク質を放出することができる、本発明のタンパク質または本発明の組成物を含む経口製剤を提供する。胃の条件から該タンパク質を保護し、腸において該タンパク質を放出する能力は、好ましくは哺乳動物の場合、好ましくはヒト対象の場合に関する。薬剤の腸への送達、または酸性の胃の条件もしくは胃のタンパク分解性条件による薬剤もしくは活性成分の分解を回避するための成分は、当業者に公知である。錠剤などの固形組成物または製剤は、胃の条件への耐性を有するが腸の中性条件では溶解するポリマーによって被覆され得る。被覆に適する市販品の例は、Evonik社のEudragit(商標)S100、またはLonza社のenTRinsic(商標)薬剤送達技術である。
別の実施形態では、医薬組成物としての本発明の組成物は、肺への送達のために調製され得る。したがって、本発明はまた、本発明のタンパク質または本発明の組成物を含む肺用製剤を提供する。タンパク質治療剤の肺への局所的送達に関する概要については、例えば、Bodier-Montagutelli et al., EXPERT OPINION ON DRUG DELIVERY 2018, VOL. 15, NO. 8, 729-736; doi.org/10.1080/17425247.2018.1503251を参照されたい。その製剤は、エアロゾール投与用の乾燥粉末、または噴霧療法のための溶液であり得る。
組成物の製剤の他の使用可能な実施形態は、下記の医療用途に関するセクションに記載の通りである。
物体に対する塗布
本発明は、クレブシエラによる物体の汚染を予防または低減する方法を提供し、該方法は、前記物体を、上記の1種または複数のタンパク質(クレビシン)または上記の組成物と接触させることを含む。該物体は、無生物の物体である。該物体は、いかなる非有機的な物体または有機的な物体(例えば食品)の表面でもあり得る。クレブシエラによる物体の汚染は、該物体に対する生きたクレブシエラ細胞の付着を意味する。クレブシエラによる汚染を低減することは、物体に付着している生きたクレブシエラ細胞の数を低減することを意味する。クレブシエラによる物体の汚染の測定は、一般的な技術常識の一部である。例えば、例において行われるような、ホモジナイズした食品の溶液または分散液の希釈プレーティング、または他の物体の洗浄液の希釈プレーティングを行い、次いで細菌コロニーのカウントを行うことにより実施し得る。好ましくは、該物体は食品または動物用餌料である。
本発明のタンパク質または組成物によって物体を処理するまたは接触させるために、広義には、上記のタンパク質の溶液または液体組成物を該物体に接触させる。例えば、前記物体を、本発明の組成物としての水溶液で噴霧するか、または該水溶液に浸漬させる。該物体は、少なくとも10秒間、好ましくは少なくとも1分間、好ましくは少なくとも5分間にわたり、該水溶液へ浸漬させ得る。液体組成物を該物体に接触させることにより、該物体の表面上への組成物の分散が助長される。十分に均一分布が達成され得る場合には、本発明による固形組成物を該物体に接触させることも可能である。
医療用途
本発明はまた、クレブシエラによる、特に前述のクレブシエラ種による、対象の感染症の処置または予防に使用するための、本発明のタンパク質、組成物または医薬組成物を提供する。本発明はまた、前記対象に1種または複数の本発明のタンパク質(クレビシン)または組成物を投与することを含む、対象のクレブシエラ(特に前述のクレブシエラ種)による感染の処置または予防方法を提供する。該対象は、ヒトまたは哺乳動物(例えば家畜)であり得る。ヒト対象が好ましい。処置される感染症は、抗生物質耐性を有するクレブシエラによる感染症であり得る。該耐性は、カルバペネムへの耐性または多剤耐性であり得る。
処置されるクレブシエラ感染症は、上記のクレブシエラ種のいずれかによるものであり得る。クレビシン KpneM(配列番号1)およびKvarM(配列番号2)、ならびに参照配列として配列番号1または配列番号2を使用して本願明細書において定義したタンパク質は、下記の例において示されるように、多様なクレブシエラ分離株に対するそれらの広範囲の活性を有するため、医療用途のための好適なタンパク質である。したがって、特にクレブシエラ・ニューモニエなどのあらゆるクレブシエラによる感染の処置のために(ならびに、汚染の予防または低減のために、上記参照)、これらのクレビシンが好ましくは使用される。
処置されるクレブシエラによる感染症は、尿路、下気道、胆管、外科手術創傷などの感染症、または肺炎、菌血症、血栓静脈炎、胆嚢炎、下痢、上気道感染症、骨髄炎および髄膜炎などの症候群(臨床症候群)であり得、好ましくは、肺炎、菌血症、血栓静脈炎、尿路感染症(UTI)、下痢、上気道感染症および創傷感染症である。
広義には、上記のクレビシンおよび任意にさらなる成分を含む液体または固形状の医薬組成物は、対象への投与のために調製される。液体組成物は、上記の通りの水溶液であり得る。固形組成物は、例えば凍結乾燥させた形態の、少なくとも1つのクレビシンを含む粉末であり得、または、かかる粉末から得られた錠剤もしくはかかる粉末を充填したカプセルであり得る。
タンパク質または医薬組成物の投与経路は、処置しようとする疾患に応じて異なる。下痢および上気道感染症の処置の場合、例えば錠剤または溶液の形態で、投与は経口的であり得る。下痢の処置の場合、医薬調製物は、胃内での酸性溶媒による攻撃を受けることなく、胃を通過できるものであり得る。クレビシンはその後で、腸内において医薬組成物から放出されなければならない。かかる製剤は、従来技術において公知である。例は、胃の酸性溶媒に対する耐性を示す錠剤およびカプセルである。例えば発現されたクレビシンを含んでいる大腸菌または植物材料などの生物学的材料を、患者に経口投与することもさらに可能である。
肺炎の処置の場合、例えば、対象がクレブシエラ・ニューモニエによる肺の感染症に罹患する場合、製剤は、肺に対するエアロゾールまたは粉末として対象に投与され得る。肺内投与用のタンパク質を調製する方法は公知であり、例えば、吸入用の組換えDNAseIまたはドルナーゼ(Dornase)について、Witt DM, Anderson L. Dornase alfa: a new option in the management of cystic fibrosis. Pharmacotherapy. 1996 Jan-Feb;16(1):40-8を、Dnase Iの乾燥粉末製剤について、米国特許出願公開第2015/0024050号を参照されたい。Depreter et al. 2013、Bodier-Montagutelli et al. 2018のレビューも参照されたい。
創傷感染の処置の場合、タンパク質または医薬組成物は、例えば水溶液として、局所的に投与され得る。尿路感染症(UTI)の場合、タンパク質または医薬組成物は、カテーテルを用い、水溶液の形態で投与され得る。クレブシエラによる胆嚢炎または胆管感染症の処置の場合、タンパク質または医薬組成物は、カテーテルを用い、水溶液の形態で投与され得る。
クレビシンは、ヒト成人に対して1日当たり1mg~1000mgの量で、好ましくはヒト患者に対して1日当たり10mg~250mgで投与され得る。かかる量を、動物に投与してもよい。プロバイオティックな方法においては、患者に少なくとも1つのクレビシンを発現する遺伝子修飾された微生物を投与することによって、患者を処置し得る。該遺伝子修飾された微生物は、一般に乳製品の発酵において使用される、遺伝子修飾された非病原性の大腸菌または乳酸産生微生物であり得る。該乳酸産生微生物の例は、ラクトバチルス・ラクティス(Lactobacillus lactis )などのラクトバチルス属細菌、ならびにビフィドバクテリウム・ビフィダムまたはビフィドバクテリウム・ブレイブ(Bifidobacterium breve)などのビフィドバクテリウム属細菌である。他の投与経路は、クレブシエラへの感染を予防するための、患者の血流への注入による経路である。この目的のために、クレビシンを生理食塩水中に溶解させ、その溶液を滅菌し得る。
本発明のタンパク質の産生
本発明によるクレビシンまたはタンパク質は、標準的な発現系においてタンパク質を発現させる公知の方法によって産生され得る。クレビシンを産生させる場合、それをコードするヌクレオチド配列を、適切な宿主生物において発現させ得る。目的のタンパク質を産生および精製するために使用可能な方法は、先行技術に記載されており、いずれの種類の方法も用い得る。本技術分野において一般に公知である大腸菌発現系を、例えば使用し得る。真核細胞での発現系を用いる場合、1つまたは複数のイントロンをクレビシンのコーディング配列に挿入することで、クローニングのために使用する細菌性生物に対する毒性を予防し得る。
特に効率的な発現方法は、植物発現系であり、先行技術においても公知である。本発明によるクレビシンを発現させるために使用可能な植物発現系は、例に記載されている。植物に対する目的ヌクレオチド配列の発現を可能にする方法は、クレビシンをコードするヌクレオチド配列を含む自己複製(ウイルス性)レプリコンの使用である。クレビシンのコーディング配列は、植物における、または発現用宿主として使用する具体的な植物における発現のためにコドン最適化され得る。植物ウイルス発現系は、国際公開第2012/019660号、第2008/028661号、第2006/003018号、第2005/071090号、第2005/049839号、第2006/012906号、第02/101006号、第2007/137788号または第02/068664号パンフレットなどの多くの刊行物に記載されており、またより多くの刊行物がこれらの文献において引用されている。核酸分子(例えばDNA分子)を、例えば一過性の発現のために、植物または植物の部分に導入するための各種の方法が公知である。アグロバクテリウムを用いて、例えばアグロインフィルトレーション、またはアグロバクテリウム懸濁液による噴霧によって、核酸分子(ベクター)または核酸構築物で植物をトランスフェクションし得る。参照のため、国際公開第2012/019660号、第2014/187571号または第2013/149726号パンフレットを参照されたい。該核酸分子は、本発明のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。
目的タンパク質としてのクレビシンの強力な発現が求められる実施形態では、クレビシンをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子または核酸構築物は、植物細胞において複製してウイルスベクターのレプリコンを形成することができるウイルスベクターをコードし得る。複製のために、ウイルスベクターおよびレプリコンは、植物細胞に存在する核酸ポリメラーゼ(例えばレプリコンから発現されるウイルスポリメラーゼ)によって認識され得る複製開始点を含み得る。RNAウイルスベクター(「RNAレプリコン」と称する)の場合、レプリコンは、DNA構築物が植物細胞の核に導入された後、そこから、植物細胞において活性を有するプロモーターの制御下での転写によって形成され得る。DNAレプリコンの場合、レプリコンは、例えば国際公開第00/17365号および第99/22003号パンフレットにて説明されるように、DNA構築物中のウイルスレプリコンをコードする配列に隣接する2つの組換え部位の間での組換えによって形成され得る。レプリコンがDNA構築物によってコードされる場合、RNAレプリコンが好ましい。DNAおよびRNAウイルスベクター(DNAまたはRNAレプリコン)の使用は、長年にわたって様々な文献に記載されてきた。いくつかの例は、以下の特許公報公開パンフレットである:国際公開第2008/028661号、第2007/137788号、第2006/003018号、第2005/071090号、第2005/049839号、第02/097080号、第02/088369号、第02/068664号。DNAウイルスベクターの例は、ジェミニウイルス(geminiviruses)に基づくそれらである。本発明の場合、植物RNAウイルスに基づくウイルスベクターまたはレプリコン、特に、(+)センス一本鎖RNAウイルスに基づくそれらが、好ましくは使用され得る。したがって、ウイルスレプリコンは、(+)センス一本鎖RNAレプリコンであり得る。かかるウイルスベクターの例は、タバコモザイクウイルス(TMV)およびポテックスウイルス(potexvirus)X(PVX)に基づくそれらである。「基づく」とは、ウイルスベクターが、複製系(例えばこれらのウイルスの複製に関与するレプリカーゼおよび/または他のタンパク質)を使用することを意味する。ポテックスウイルスに基づくウイルスベクターおよび発現系は、欧州特許第2061890号明細書または国際公開第2008/028661号パンフレットに記載されている。引例から公知のように、RNAレプリコン、例えば(+)センス一本鎖RNAレプリコンは、ヌクレオチド配列の上流に位置するサブゲノムプロモーターの制御下でヌクレオチド配列を発現し得る。同じRNAレプリコンにコードされ得るウイルスレプリカーゼの作用で、サブゲノミックRNAは、植物細胞において複製され得、(RNA)ヌクレオチド配列を含むことによって、タンパク質がサブゲノミックRNAから翻訳され得る。
クレビシンは、多細胞植物またはその部分、特に高等植物またはその部分において発現され得る。単子葉植物および双子葉植物(作物)が使用され得る。目的タンパク質を発現するために使用可能な一般的な植物としては、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)、ホウレンソウ、ナノハナ(Brassica campestris)、カラシナ(B.juncea)、ビート(Beta vulgaris)、アブラナ、キバナスズシロ、マスタード、イチゴ、ヒナギク(Chenopodium capitatum)、レタス、ヒマワリ、キュウリ、ハクサイ、キャベツ、ニンジン、エシャロット、タマネギ、ラディッシュ、レタス、サヤエンドウ、カリフラワー、ブロッコリー、ゴボウ、カブ、トマト、ナス、スカッシュ、スイカ、プリンスメロンおよびメロンが挙げられる。好適な植物は、ホウレンソウ、フダンソウ、ビート根、ニンジン、テンサイ、ニコチアナ・タバカムおよびベンサミアナタバコである。食用植物における発現を使用することで、植物またはそれから製造される食品の、クレブシエラによる汚染を予防し得る。一実施形態では、通常ヒトまたは動物の食物連鎖に入らない植物(例えばニコチニアの種(例えばN.タバカムおよびN.ベンサミアナ))が使用される。
一般に、目的タンパク質としてのクレビシンは、植物または植物部分の細胞のサイトゾルにおいて発現される。この場合において、特定の区画に目的タンパク質を輸送するシグナルペプチドは、該タンパク質に付加されない。あるいは、目的タンパク質を、植物のクロロプラストにおいて発現させるかまたはそれを標的とすることができ、この後者の場合には、プラスチド輸送ペプチドまたはクロロプラスト標的ペプチドと一般に称されるN末端シグナルペプチドを、目的タンパク質としてのクレビシンのN末端またはC末端、好ましくはN末端に付加させる。
本発明は、本発明のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子を提供する。該核酸分子は、(i)植物細胞において活性な転写プロモーター、および(ii)該プロモーターの制御下で植物細胞においてヌクレオチド配列を発現させるための本発明のタンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含む核酸構築物を含み得る。
本発明はまた、本発明のタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物を提供し、前記核酸分子または核酸構築物は、(i)好ましくは植物細胞において活性な転写プロモーター、および(ii)前記プロモーターの制御下で、細胞において、好ましくは植物細胞において、ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。
さらに、本発明は、本発明のタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物を提供し、ここで、前記核酸分子または核酸構築物は、細胞において、好ましくは植物細胞において前記ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含むウイルス(DNAまたはRNA)レプリコンであるか、またはそれをコードし、ここで、前記レプリコンは、サブゲノムプロモーターの制御下で、植物細胞において、または植物の細胞において前記ヌクレオチド配列を発現させるための前記サブゲノムプロモーターを含んでもよい。
本発明のタンパク質は、植物においてまたは植物細胞において好ましくは発現されるため、本発明はまた、本発明のタンパク質を含む植物、植物組織または植物細胞を提供する。本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列または核酸分子を含む植物、植物組織または植物細胞を提供する。該植物は、前述のいずれか1つであり得る。
本発明の組成物の産生
少なくとも1つのクレビシンを含む組成物を産生する方法において、最初のステップでは、植物(例えば食用植物)または植物の細胞においてクレビシンが発現される。次のステップでは、クレビシンを発現した植物から、発現されたクレビシンを含む植物材料が回収される。例えば植物材料は、葉、根、塊茎もしくは種子であってもよく、または、葉、根、塊茎もしくは種子の破砕、磨砕もしくは粉砕物であってもよい。ステップ(iii)では、水性緩衝液を使用して該植物材料からクレビシンが抽出される。ここで、植物材料をホモジナイズしてもよく、また不溶性物質を遠心分離またはろ過によって除去してもよい。クレビシンを含む可溶性成分を水性緩衝液中に抽出し、水性緩衝液中のクレビシン溶液を調製する。水性緩衝液は、無機もしくは有機酸またはその塩を含み得、また本発明の組成物としての水溶液に関して上記で定義したpHを有し得る。さらに、水性緩衝液は、本発明の組成物としての水溶液に関して上記した塩および/またはスルフヒドリル化合物を含み得る。比較的純度の高いクレビシン組成物が望ましい場合には、水性緩衝液中のクレビシン溶液を、公知のタンパク質精製法に従って不要な成分を除去することによってさらに精製し得る。
したがって、本発明は、本発明によるタンパク質を含む組成物を産生する方法であって、
(i)上記の植物、好ましくは食用植物またはタバコ属において前記タンパク質を発現させるステップ、
(ii)前記植物から発現されたタンパク質を含有する植物材料を回収するステップ、
(iii)水性緩衝液を使用して、前記タンパク質を前記植物材料から抽出して、前記タンパク質を含有する組成物を得るステップ、
任意に、前記組成物から望ましくない夾雑物を除去するステップ
を含む、方法を提供する。
クレビシンが植物において発現される場合、発現されたタンパク質を有する植物またはその組織を回収し、その組織ホモジナイズし得、また不溶性物質を遠心分離またはろ過によって除去し得る。比較的純度の高いクレビシンが望ましい場合、クレビシンは、例えば、他の宿主細胞由来タンパク質および植物代謝産物(例えばアルカロイドおよびポリフェノール)を除去できるクロマトグラフィー法など、一般に公知のタンパク質精製法によって、さらに精製され得る。精製されたクレビシン溶液は、濃縮および/または凍結乾燥し得る。
クレビシンを食用植物において発現させる場合、該食用植物からの粗タンパク質抽出物または半精製濃縮物を用いて、物体の(例えばクレブシエラによる食品の)汚染を予防または低減し得る。
(参照例1)
クレビシン毒性の評価のためのソフトアガーオーバーレイアッセイ
クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種であるシミリニューモニエSB30(DSM 28212)の一晩培養液を、LB培地でOD595=1.0に等化し、55℃の水浴で予熱された0.8%トップアガーで100倍に希釈する。混合オーバーレイ成分は、固形アガー(1.5%LBアガー)を含むプレートに注ぐ;そのプレートを数分間保持し、アガーを硬化させる。滅菌ワットマンディスク(直径6mm)をソフトアガー上に置き、10μgのクレビシンタンパク質を含むクレビシン溶液の20μlアリコートを、ディスクに塗布する。プレートを37℃で16時間インキュベートする。16時間のインキュベーション後、クレビシン阻害ゾーンの直径を測定する。
クレビシン濃度の決定
クレビシンを含む液体サンプル中のクレビシン濃度は、クーマシー染色でSDS-PAGEを実行すること、および市販のリーダーを使用してクレビシンによるバンドの強度を読み取ることによって、ならびにこの決定された強度と、既知の濃度のウシ血清アルブミン(BSA)の段階希釈のクーマシー染色を用いてSDS-PAGEを実行して得られたバンドとを比較することによって決定される。検量線は、BSAの染色されたSDS-PAGEゲルのバンドの強度から取得され得る。BSAの濃度は、ブラッドフォードタンパク質アッセイ(例えば、ブラッドフォード試薬、B6916、シグマアルドリッチ、セントルイス、ミズーリ州、米国)を使用して決定する。
(例1)
クレビシン発現ベクターの構築
KpneA(クレブシエラ・ニューモニエSAV78255.1)、KaerA(クレブシエラ・エロゲネスWP_063414841.1)、KoxyY(クレブシエラ・オキシトカ WP_024273778)、KvarIa(クレブシエラ・バリイコラKDL88409)、KpneIa(クレブシエラ・ニューモニエ BAS34675)、KpneM(クレブシエラ・ニューモニエ EWD35590.1)、KpneM2(クレブシエラ種WP_047066220)、KvarM(クレブシエラ・バリイコラ CTQ17225.1)、KaerM(クレブシエラ・エロゲネス WP_015367360.1)は、宿主植物であるニコチアナ・ベンサミアナでの発現に最適化され、サーモフィッシャー・サイエンティフィック(Thermofisher Scientific)(米国)によって合成され、BsaI-BsaI断片として、TMVベースのmagnICON(登録商標)ベクターをアセンブルしたpICH29912に挿入された(Marillonnet et al.,2005)(図1)。得られたプラスミドを使用して、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(A.tumefaciens)(Agrobacterium tumefaciens)GV3101を形質転換した。
(例2)
植物におけるクレビシンの発現
ニコチアナ・ベンサミアナ植物は、25℃、湿度50%の成長チャンバーで、16時間の明期(1500ルクス)および8時間の暗期の光周期で成長させた。組換えアグロバクテリウム・ツメファシエンスのトランスフェクションには4~6週齢の植物を使用した。
アグロバクテリウム・ツメファシエンスは、50mgL-1のリファンピシンおよび50mgL-1のカナマイシンを含むLB培地で、30℃で一晩培養した。アグロバクテリウムの一晩培養物を、3220gで5分間沈降させ、OD595が1.5の水道水に再懸濁した。
4~6週齢の植物の葉を、発現ベクターを含むアグロバクテリウム・ツメファシエンス株の1:1000希釈物を含んだ針のない注射器を使用して、葉の背軸側に浸透させた。植物の葉を観察し、4~7dpi(浸透後の日数(days post infiltration))で収集した。
浸透した植物の葉の可溶性タンパク質の抽出物のSDS-PAGEおよびクーマシー染色分析によって、9つのクレビシン全てが植物で効率的に発現され、非常に強い補足バンドとしてゲルで検出されることが明らかになった(図2)。電気泳動で観察されるポリペプチドの重量は、予想される理論分子量にほぼ対応する(KvarIa-43.4kDa、KpneIa-48.5kDa、KpneA-40kDa、Kaer A-39kDa、KoxyY-48.7kDa、KpneM-30.3kDa、KpneM2-29.7kDa、KvarM-29.8kDaおよびKaerM-29kDa)。個々のクレビシンの発現レベルは2.7~4.4mg/g FWの範囲で変化し、2つのクレブシエラ・ニューモニエのM型クレビシンKpneM2およびKpneMによって達成される最高の発現レベルである(表1)。
(例3)
植物バイオマスからのクレビシンの精製
KpneA、KaerA、KvarIa、KpneM、KpneM2、およびKvarMバクテリオシンは、タンパク質クロマトグラフィーによって均一に精製された。非常に純粋なKpneM、KpneM2、およびKvarMタンパク質は、単一段階の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)の後に得られたが、最良の結果を得るために、陰イオンクロマトグラフィーによる2番目の精製段階が含まれていた。KpneAおよびKvarIaも、最初の段階として疎水性相互作用クロマトグラフィーを使用し、ただし、その後に陽イオン交換クロマトグラフィーカラムを使用して精製した。KaerAは、イオン交換クロマトグラフィーの2つの段階、第1段階としての陽イオン交換カラムおよび第2段階としての陰イオン交換カラムによって精製した。
粗タンパク質抽出物は以下のように調製した。凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素を使用して乳鉢および乳棒を用いて微粉末に粉砕した。調製した粉末を、5mLの緩衝液に対する1gの植物材料という比率で冷抽出緩衝液と混合した。その懸濁液を氷上で15~20分間維持した。3220g、4℃で20分間の遠心分離により細胞破片を除去し、その上清をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.22μm)でろ過した。得られた溶液を、総可溶性タンパク質としてとり、2段階クロマトグラフィーによる精製に適用した。精製プロトコルの詳細は、タンパク質によって異なった。
KpneMは、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)および陰イオン交換クロマトグラフィー(AEXC)の組み合わせを使用して精製した(図3A、B)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、冷抽出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、30mMのNaCl、pH5.0)と、1gの植物材料対5mlの緩衝液という比率で混合した。粗抽出物を20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220g、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによって、その上清をろ過した。硫酸アンモニウムを、0.70Mまで添加し、溶液のpHを6に調整した。形成された沈殿物を、3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムにフェニルセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.70M(NH42SO4、pH6.0)で前平衡化した。タンパク質溶液を、カラムにロードし、フェニルセファロース結合タンパク質画分を、溶出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.28M(NH42SO4、pH6.0)で洗浄することにより溶出した。収集したタンパク質画分を、ダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に交換し、タンパク質溶液の容積が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、50mMのNaH2PO4/Na2HPO4(pH8.0)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が10mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液を、QセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階にかけた。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、pH8.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、Qセファロース非結合タンパク質を流出画分に収集した。その後、KpneMを凍結乾燥し、分析に適用した。
KpneM2は、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)と陰イオン交換クロマトグラフィー(AEXC)との組み合わせを使用して精製した(図3C、D)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、冷抽出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、30mMのNaCl、pH5.0)と、1gの植物材料対5mlの緩衝液という比率で混合した。粗抽出物を20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220gで、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによってその上清をろ過した。硫酸アンモニウムを0.70Mまで添加し、溶液のpHを6に調整した。形成された沈殿物を、3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。その上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムにフェニルセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.70M(NH42SO4、pH6.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、フェニルセファロース結合タンパク質画分を、溶出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.42M(NH42SO4、pH6.0)で洗浄することにより溶出した。収集したタンパク質画分を、ダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に交換し、タンパク質溶液の容積が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、50mMのNaH2PO4/Na2HPO4(pH8.0)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が10mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液をQセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階に供した。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、pH8.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、Qセファロース非結合タンパク質をフロースルー画分に収集した。その後、KpneM2を凍結乾燥し、分析に適用した。
KvarMは、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)と陰イオン交換クロマトグラフィー(AEXC)との組み合わせを使用して精製した(図3E、F)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、5mlの緩衝液に対する1gの植物材料という比率で冷抽出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、pH5.0)と混合した。粗抽出物を20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220g、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによってその上清をろ過した。硫酸アンモニウムを0.95Mまで添加し、溶液のpHを6に調整した。形成された沈殿物を、3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。その上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムにフェニルセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.95M(NH42SO4、pH6.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、フェニルセファロース結合タンパク質画分を、溶出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.62M(NH42SO4、pH6.0)で洗浄することにより溶出した。収集したタンパク質画分をダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に入れ、タンパク質溶液の量が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、50mMのNaH2PO4/Na2HPO4(pH8.0)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が10mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液をQセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階に供した。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、pH8.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、Qセファロース非結合タンパク質を流出画分に収集した。その後、KvarMを凍結乾燥し、分析に適用した。
KpneAは、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)と陽イオン交換クロマトグラフィー(CEXC)との組み合わせを使用して精製した(図3G、H)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、冷抽出緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、30mMのNaCl、pH5.0)と、1gの植物材料と5mlの緩衝液という比率で混合した。粗抽出物を20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220g、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによってその上清をろ過した。硫酸アンモニウムを1.50Mまで添加し、溶液のpHを6に調整した。形成された沈殿物を、3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。その上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムにフェニルセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、1.50M(NH42SO4、pH6.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、フェニルセファロース結合タンパク質画分を、溶出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.90M(NH42SO4、pH6.0)で洗浄することにより溶出した。収集したタンパク質画分を、ダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に入れ、タンパク質溶液の量が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸ナトリウム(pH4.5)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が9mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液を、SPセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階にかけた。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸、pH4.5)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、SPセファロース結合タンパク質画分を、500mMのNaClを追加で含む冷洗浄緩衝液の直線勾配によって溶出した。その後、KpneAを凍結乾燥し、分析に適用した。
KaerAは、陽イオン交換クロマトグラフィー(CEXC)と陰イオン交換クロマトグラフィー(AEXC)との組み合わせを使用して精製した(図3I、J)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、冷抽出緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸、pH5.0)と、1gの植物材料対5mlの緩衝液という比率で混合した。粗抽出物を、20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220g、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによってその上清をろ過した。溶液のpHを4.5に調整し、形成された沈殿物を3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。その上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムにSPセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸、pH4.5)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、SPセファロース結合タンパク質画分を、500mMのNaClを追加で含む冷洗浄緩衝液の直線勾配によって溶出した。収集したタンパク質画分を、ダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に入れ、タンパク質溶液の量が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、20mMのNaH2PO4/Na2HPO4(pH8.0)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が8mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液をQセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階にかけた。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、pH8.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、Qセファロース非結合タンパク質を流出画分に収集した。その後、KaerAを凍結乾燥し、分析に適用した。
KvarIaは、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)と陽イオン交換クロマトグラフィー(CEXC)との組み合わせを使用して精製した(図3K、L)。
凍結した葉組織のごく一部を、液体窒素中で冷やした乳鉢および乳棒を用いて均質化した。調製した粉末を、冷抽出緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、30mMのNaCl、pH5.0)と、1gの植物材料と5mlの緩衝液という比率で混合した。粗抽出物を20~25℃で10~15分間保持した。細胞破片は、3220g、4℃で20分間の遠心分離によって除去した。ペレットを廃棄し、溶液をメンブレンフィルター(孔径5μmおよび0.45μm)に通すことによってその上清をろ過した。硫酸アンモニウムを1.35Mまで添加し、溶液のpHを6に調整した。形成された沈殿物を、3220g、4℃で5分間の遠心分離によって除去した。その上清を総可溶性タンパク質として取り、2段階で精製に適用した。
最初の精製段階で、クロマトグラフィーカラムに、フェニルセファロースFF樹脂(GE Healthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を充填し、冷緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、1.35M(NH42SO4、pH6.0)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、フェニルセファロース結合タンパク質画分を、溶出緩衝液(50mMのNaH2PO4/Na2HPO4、0.81M(NH42SO4、pH6.0)で洗浄することにより溶出した。収集したタンパク質画分を、ダイアフィルトレーション濃縮器(10kDa)に入れ、タンパク質溶液の量が8~10倍減少するまで3220gで遠心分離した。濃縮物を、20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸ナトリウム(pH4.5)を含む緩衝液で一次容積まで希釈した。導電率が8mS/cm未満に低下するまで手順を繰り返し、タンパク質溶液をSPセファロースFF樹脂(GEHealthcare Life Sciences、スウェーデン、ウプサラ)を使用して最終精製段階にかけた。クロマトグラフィー媒体は、冷緩衝液(20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、20mMクエン酸、pH4.5)で前平衡化した。タンパク質溶液をカラムにロードし、SPセファロース結合タンパク質画分を、500mMのNaClを追加で含む冷洗浄緩衝液の直線勾配によって溶出した。その後、KvarIaを凍結乾燥し、分析に適用した。
精製タンパク質の濃度は、ブラッドフォードアッセイによって、または同じSDS-PAGEゲルで実行されたバンド強度と既知のBSA量とを比較することによって評価された。クレビシン精製の結果は表1に要約されている。図4は、同じゲルにロードされた精製KpneM、KpneM2、KvarM、KpneA、KaerA、およびKvarIaクレビシンタンパク質を示している。キャピラリーゲル電気泳動で測定したところ、全ての精製クレビシンには0.2~3.7%の不純物しか含まれていない。精製後の個々のクレビシンの収量は、0.34~1.1mg/gFWの範囲である。最大の発現レベルでクレビシンを精製すると、最大の最終収量およびまた最高品質の精製タンパク質も得られる。
Figure 2022536068000001
(例4)
ソフトアガーオーバーレイアッセイにおけるクレビシン活性試験
バクテリオシン発現粗植物抽出物の活性を、異なる種(クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・バリイコラ、およびクレブシエラ・エロゲネス)に属する12のクレブシエラ菌株を用いたソフトアガーオーバーレイアッセイで試験した。クレブシエラ菌株は、ライプニッツ研究所DSMZ-ドイツ微生物および細胞培養コレクションから購入し、表2に記載されている。
一晩のクレブシエラ培養物をLB培地でOD595=1.0に等化し、55℃の水浴で予熱した0.8%トップアガーで100倍に希釈した。混合オーバーレイ成分を、固形アガー(1.5%LBアガー)を含むプレートに注いだ;そのプレートを室温で数分間維持し、アガーを硬化させた。滅菌ワットマンディスク(直径6mm)をソフトアガー上に置き、それぞれの量のクレビシン(20μlの粗抽出物または10μgの精製クレビシン)をディスクに適用した。そのプレートを37℃で一晩インキュベートし、クレビシン阻害ゾーンの直径を観察した。このアッセイの結果は図5に要約されている。
試験されたバクテリオシンのうちの2つ、KoxyYおよびKaerMは、いくつかの試験された菌株の菌叢で知覚できるが狭い阻害ゾーンを示し、KaerMはクレブシエラ・エロゲネスの菌叢でのみより大きなぼんやりした阻害ゾーンを形成した。活性が弱いせいで、これら2つのタンパク質は以降の実験には含まれていない。
Figure 2022536068000002
残りの7つのバクテリオシンは全て、試験したいくつかのクレブシエラ種および菌株の菌叢に大きな阻害ゾーンを形成した。試験した12株全てが、1つだけでなく、いくつかのバクテリオシンによっても阻害された。残りの3つのcolM様タンパク質は、最大の活性スペクトルおよび同様の活性パターンを示し、12の試験菌株のうち11を標的とした。ただし、KvarMは、クレブシエラ・ニューモニエcolM様のバクテリオシン(KpneMおよびKpneM2)の両方よりも有意に大きな阻害ゾーンを形成した。2つのColA様タンパク質KpneAおよびKaerAも非常に類似した活性パターンを示したが、試験した菌株のいくつかではゾーンの直径が異なっていた。そして最後に、Colla様タンパク質KvarIaおよびKpneIaの両方が非常に類似した活性パターンを示した(図5)。KvarIaおよびKpneIaを除いて、全てのバクテリオシンは5つの異なるクレブシエラ種全てに属する菌株に阻害ゾーンを形成した。2つのcolla様タンパク質は、試験した4つのクレブシエラ・ニューモニエ株のいずれにもほとんど影響を与えなかった。
(例5)
臨床クレブシエラ分離株のパネルに対するクレビシン活性の評価
次に、6つの精製クレビシン全てをクレブシエラ菌株のより大きなパネルに対して試験した:全部で100の臨床クレブシエラ分離株で、89のクレブシエラ・ニューモニエおよび11のクレブシエラ・オキシトカ菌株。アガーオーバーレイアッセイに使用される臨床クレブシエラ菌株は、リトアニア健康科学大学のカウナスクリニックで分離され、表3に記載されている。精製された凍結乾燥クレビシンを、脱イオン水に再懸濁し、クレブシエラをストリークしたLBプレートに置いた6mmのワットマンディスク上に10μlの液滴(タンパク質10μg)として塗布した。一晩のインキュベーション後、阻害ゾーンを測定した。
KvarMは、驚くほど幅広い活性を示した。菌株の85%がこのクレビシンに感受性であった(図6、表3)。KpneMはそれほど遅れておらず、一般にわずかに小さい阻害ゾーンで、試験された菌株の74%を標的としている。KvarMおよびKpneMの活性スペクトルの特異性はほぼ重複していたが、KvarMは、KpneMよりも多く11株を標的とし、KvarMに免疫のある1株のみがKpneMに感受性であった(図6、表3)。対照的に、3番目のM型クレビシンKpneM2は、かなり活性が低く、20%の菌株のみを標的としていた。colA様のクレビシンKpneAおよびKaerAは両方とも、それぞれ30%と28%の菌株を標的とし、プロファイルは部分的に重複している。KaerAに免疫のある9株は、KpneAに感受性があり、KpneAに免疫のある7株はKaerAに感受性があった。KpneAはまた、一般的に、より大きな阻害ゾーンを形成した。KvarIaの活性スペクトルは最も狭く、全菌株の10%のみを標的とした(クレブシエラ・オキシトカでは6およびクレブシエラ・ニューモニエで4)(図6、表3)。
Figure 2022536068000003

Figure 2022536068000004


Figure 2022536068000005


Figure 2022536068000006

(例6)
液体培養およびバイオフィルムにおけるクレブシエラ菌株に対するクレビシン活性の評価
本発明者らは、次に、液体培地および若い1日齢のバイオフィルムで、異なるクレブシエラ種の5つの代表例であるクレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・バリイコラ、およびクレブシエラ・エロゲネスでクレビシン活性のより詳細な分析を行った。
液体培地でのクレビシン活性を評価するために、一晩のクレブシエラ培養物を、鉄欠乏カザミノ酸(CAA)培地(BD Bioscience)で最大1.2mLまでOD595=0.3に希釈した。凍結乾燥した精製クレビシンをCAA培地に再懸濁し、希釈した細菌懸濁液に加え、振とう(200rpm)しながら37℃で5.5~6.5時間インキュベートした。クレビシンの抗菌活性は、細菌試験培養物の細胞数を決定することによって評価された。10、10-1、10-2、10-3、10-4、および10-5の段階希釈を行い、LBアガープレートにプレートし、37℃で一晩インキュベートし、CFUを計算した。
バイオフィルムは、ある程度の変更を伴いMoskowitz et al.,(2004)およびPaskevicius et al.,(2017)に記載の通り増殖した。簡単に説明すると、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・バリイコラ、クレブシエラ・エロゲネス株をLBで一晩増殖させ、新鮮なCAA培地でOD=0.1に希釈した。10μlの細菌培養物を、90μlのCAA培地を含む96ウェルマイクロタイタープレート(Nalgene Nunc International、ニューヨーク州、ロチェスター)のウェルに移した。バクテリアのバイオフィルムは、変性ポリスチレンマイクロタイターリッド(Nunc TSPシステム)のペグをバイオフィルム増殖プレートに浸し、続いてサーモスタットで制御された30℃または37℃で20時間インキュベートすることによって形成された。クレビシンで処理するために、ペグの蓋を滅菌水で3回リンスし、1ウェル当たり100μlのCAAで希釈した5μg/mLのクレビシンを含むマイクロタイタープレートに入れ、株次第で、30℃または37℃で5時間インキュベートした。クレビシンとのインキュベーション後、ペグの蓋を再び滅菌水で3回すすぎ、滅菌マイクロタイタープレートのCAAに入れ、810gで30分間遠心分離した。毎回同じように処理された6つのウェルをプールし、段階希釈を行い、CFUカウントのために細菌をLBプレートにプレートした。
液体培養アッセイのために、5μgmL-1の濃度で例4からの各群(colM様、colA様およびcolla様)の1つの最高性能のクレビシンを試験した。Klebicin KvarMは、5つの菌株全ての増殖を阻害し、CFU数をほぼ同じ程度に減少させた。クレブシエラ・ニューモニエDSM16231では4桁、および残りの全てのクレビシンでは約3桁減少した(図7)。KvarIaは、4つの菌株を阻害し、3つのクレビシン全ての中で最も効率的であり、菌株に応じてCFU数を4~9桁減少させた(図7)(図5に示すように、クレブシエラ・ニューモニエDSM16231はこのクレブシエラに非感受性である)。KpneAは、3つの菌株のCFU数を4.6~5.7対数減少させた(図7)。
バイオフィルムアッセイには、液体培養アッセイと同じクレブシエラ菌株を使用した。本発明者らは、最初に、これら5つの菌株がバイオフィルムを形成する能力を試験した。クレブシエラ・ニューモニエ DSM 16231を除いて、試験された菌株のうち4つは、試験された条件でバイオフィルムを形成したので、この菌株はさらなる実験には使用されなかった。残りの4つの染色全てのバイオフィルムを、それぞれ2つのクレビシンで20時間処理し、これによって、液体培養アッセイで最良の結果が示された。バイオフィルムで得られた結果は、KpneAおよびKvarIaによってバイオフィルムが完全に根絶されたクレブシエラ・クアシニューモニエを除いて、液体培養アッセイで得られた結果を非常によく反映している(図8)。残りの全ての菌株について、クレビシン処理は、液体培養と同程度にバイオフィルムのCFU数を減少させ、Δlogのわずかな変動のみが達成された(図7、図8)。
(例7)
インビボでのクレビシン抗菌活性の評価
インビボでのクレブシエラ活性の最初の実証のために、非哺乳動物モデルであるガレリア・メロネラ(ハチノスツヅリガ)(Galleria mellonella)幼虫でクレブシエラチャレンジアッセイを実施した。ハチノスツヅリガは、より大きい蜂蜜ガまたはハチノスガであり、メイガ科の蛾である。ハチノスツヅリガは、インビボの毒性学および病原性試験の便利なモデル生物であり、そのような実験での小型哺乳類の使用に取って代わることが示されている(Harding et al.2013;Paskevicius et al.,2017)。
本発明者らは、このアッセイでは、最も活性の高いクレビシンの1つとしてKvarIaを、およびKvarIa感受性チャレンジ株としてクレブシエラ・クアシニューモニエ DSM28212を、選択した。ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)チャレンジ実験は、ある程度改変を伴う、Paskevicius et al.,(2017)に記載された通り行った。クレブシエラ・クアシニューモニエ DSM 28212株の一晩培養物をCAA培地で増殖させ、0.8%NaClで希釈して、10μLのクレブシエラ・クアシニューモニエ培養液で1.2~3.2×106CFUmL-1の濃度を達成し、10μLのクレビシン溶液を、左および/または右の腹脚の近くで5齢ハチノスツヅリガ(ガレリア・メロネラ)幼虫(Livefood UK)の血体腔に注入した。クレビシンは、クレブシエラ・クアシニューモニエの感染から2時間後に注射された。注射された幼虫は、37℃で9cmのペトリ皿で餌なしで最大3日間インキュベートした。毛虫は、頭への機械的刺激に反応して動きがなく、クリーム色から暗褐色/黒色への明確な色の変化をもたらした場合、死んでいると見なした。各処理ポイントごとに20匹の幼虫を使用した。
まず、68時間(実験期間)で全ての幼虫を殺すのに十分なチャレンジ株の最小致死量(MLD)は、2.3×104CFUであると本発明者らは、判断した。
次に、MLDを使用してチャレンジ実験を実行し、さらに2つのチャレンジ用量を追加し、それぞれ係数1.9と1.4だけ一方はMLDよりも劣り、もう一方はMLDよりも優れている。幼虫の15%が68時間後も生き残ったため、1.2×104CFUでは全ての幼虫を殺すのに十分ではなかった。しかし、2.3および3.2×104CFUは、44時間で全ての幼虫を殺すのに十分であった。感染の2時間後にKvarIaを注射すると、1.2および2.3×104CFUに感染した全ての幼虫が完全にレスキューされた。最高量の細菌(3.2×104CFU)に感染した幼虫は部分的にレスキューされ、85%の幼虫が実験終了まで生き残った(図9)。
要約すると、KvarMは、クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・バリイコラ、クレブシエラ・オキシトカ、およびクレブシエラ・エロゲネス種に属するクレブシエラ菌株を標的とすることができるため、非常に幅広い活性スペクトルを持っていることが活性アッセイからわかる。また、抗生物質耐性の臨床クレブシエラ分離株のパネルの85%の菌株に対しても活性であった。液体培養アッセイでは、このクレビシンは、コロニー形成数を3~4対数、バイオフィルムアッセイでは2対数以上減らし得る。孔形成クレビシンは、一般に、ペプチドグリカン合成阻害剤よりも液体培養またはバイオフィルムの細菌数を減らすのにさらに効率的であり、液体培養で4~9対数のCFUカウントの減少、および2~ほぼ6対数のCFUカウントの減少をバイオフィルムで達成することができた。インビトロで最高の効率を示したKvarIaは、ハチノスツヅリガ(ガレリア・メロネラ)幼虫チャレンジアッセイでもインビボで試験され、非常に良好な結果が得られた。しかし、このクレブシエラの適用性は、近縁のクレブシエラ・クアシニューモニエでうまく機能するものの、クレブシエラ・ニューモニエに対して広く活性がないという事実によって現在は損なわれている。
(例8)
クレビシン受容体/転位因子の同定
コリシンの普遍的な特徴は、それらのドメイン構成であり、各コリシンは受容体結合、転位および細胞毒性ドメインを有するようであり、これは、これらのバクテリオシンがグラム陰性菌の外膜を通過する必要性によって条件付けられる特徴である(Kleanthous,2010)。それらの大腸菌(E.coli)対応物との孔形成クレビシンアミノ酸配列アラインメントによって、それらの殺傷ドメインが有意な程度の相同性を示すことが明らかになっている。ただし、原則として、孔形成クレビシンは、コリシンよりも小さい。転位ドメインおよび受容体結合ドメインを含むはずのそれらのアミノ末端部分は、コリシンのそれぞれのドメインよりもかなり短く、配列の類似性はほとんどまたはまったくない。したがって、本発明者らは、孔形成クレビシンの転位機構がそれらの大腸菌の対応物とは異なる場合があると予想した。
厳密に種特異的である他のいくつかのバクテリオシン(例えば、ピオシン)とは対照的に、クレビシン活性は、それらが単離された単一の種に限定されず、少なくとも属に限定される。この点で、クレビシンの受容と転位の機構に関与しているプレーヤーを調査することが重要であった。クレブシエラ・クアシニューモニエ DSM 28212は、既知のゲノム配列および試験された全てのクレビシンに対する感受性を備えた株であり、トランスポゾン変異誘発を数回受け、プールされた変異体を、異なるクレビシンに対する感受性について試験された。
クレブシエラ・クアシニューモニエ DSM 28212のトランスポゾン変異誘発は、Martinez-Garcia et al.,(2011)に記載の通り行った。pBAM1プラスミドに局在するミニトランスポゾンの自殺送達は、三親交配によって行われた。このプラスミドは、ヘルパー株大腸菌HB101(pRK600)の助けを借りて、大腸菌CC118λpir(pBAM1)ドナー細胞からクレブシエラ・クアシニューモニエ DSM28212細胞に動員された。得られたカナマイシン耐性クローンは、アンピシリン耐性の喪失が確認され、それらのゲノムDNAは、トランスポゾン隣接領域のPCR増幅に使用され、その後、Martinez-Garcia et al.,(2011)に記載の通り配列決定された。
29の独立した変異クローンを分離し、トランスポゾンの挿入が18のクレビシン耐性変異体にうまくマッピングされた。クレビシン感受性の喪失が実際にマッピングされた変異によるものであることを確認するために、それぞれの野生型遺伝子の異所性発現による補完アッセイを実施した。
補完アッセイのために、ExbB、ExbBD、OmpC、FhuA、TonB、およびFimB遺伝子ORFを、5’非コードプロモーター領域とともに含むクレブシエラゲノム領域を、Phusion DNAポリメラーゼの助けを借りてクレブシエラ・クアシニューモニエ DSM28212ゲノムDNAからPCR増幅し(Thermofisher Scientific Baltics)およびpJET1.2(Thermofisher Scientific Baltics)にライゲーションした。配列決定後、クローニングされた断片を、各断片に特異的な制限エンドヌクレアーゼ対で切り出し、pACYC184(NEB)にライゲーションし、それぞれのクレブシエラ・クアシニューモニエ変異体に形質転換した。使用したプライマーの配列とクローニング戦略を表4に示す。
Figure 2022536068000007
変異クレビシン感受性研究および補完アッセイから要約した結果を表5に示す。
Figure 2022536068000008
得られた結果に基づいて、KvarIaを除く全てのクレビシンは、グループBコリシンに類似しており、TonB依存性転位経路を使用する。3つのM型クレビシンは全て、受容-転位にFhuA、TonB、およびExbBを必要とし、これは、大腸菌のホモログであるコリシンM.KpneAおよびKaerAもTonB転位経路に依存しており、さらに機能的なOmpCが必要だからである。これまでのところ、これら2つのクレビシンの任意の他の推定受容体を特定することは本発明者らにはできなかった(表6)。
Figure 2022536068000009
KvarIa耐性転位変異体は、入手が非常に困難であり、一部の偽陽性クローンのみが単離された。したがって、KvarIaの受容-転位に関与しているタンパク質は、外膜タンパク質C(OmpC)の1つだけであることがわかった。OmpC変異体は、KpneAおよびKaerAに対する耐性によって選択され、KvarIaに対して同等に耐性があるように見えた。
要約すると、このように、3つのM型クレビシンKpneA、KpneM2、およびKvarMが、全て、コリシンMと同様の機構で転位し、そしてペリプラズムに入り、その活性を発揮するには、FhuA受容体とTonB関連の転位経路が必要であることを、本発明者らは、実証した。
コリシンAとの殺傷ドメインの類似性に基づいてKpneAおよびKaerAと本発明者らが名付けた2つのクレビシンも、TonB転位経路に依存しているように見えた。これは、TolA依存性経路によって転位するコリシンAとは対照的である。また、コリシンAは、BtuBに結合するが、KpneAまたはKaerAに耐性のあるBtuB変異体は分離しなかった。ただし、KpneAおよびKaerAは両方とも、colA転位にも関与するOmpFの類似体である機能的なOmpCを必要とする(Kleanthous 2010)。これまでのところ、これら2つのクレビシンの他の推定受容体は特定されていない。
KvarIaは、全てのTonBおよびExbB変異体で機能しているように見えるので、残りの全てのクレビシンとは異なる。したがって、本発明者らの結果に基づいて、KvarIaは、TonB依存性転位経路を使用していない。記載されている全てのコリシンが転位因子としてTonBまたはTolAのいずれかを使用していることを考慮すると、このタンパク質はTol依存性経路によって転位されると予想される。ただし、KvarIaに耐性があるTol依存性経路関連遺伝子の単一の転位変異体は分離しなかった。KvarIa耐性トランスポゾン変異体を入手するのは非常に困難であり、一部の偽陽性クローンのみが単離されたため、これは確実に使用された方法の限界に関連している可能性がある。選択に使用した条件では、適応度ペナルティの高い変異が得られなかった可能性がある。したがって、これまでのところ、KvarIaの受容-転位に関与している唯一のタンパク質である外膜プロテインC(OmpC)を特定することができた。OmpC変異体は、KpneAおよびKaerAに対する耐性によって選択され、KvarIaに対して同等に耐性があるように見えた。
クレビシン受容体と転位因子のさらなる解明は、これらのクレビシンの実用化にも重要である。クレビシンは、抗生物質耐性菌と戦うための使用に最も有望である。しかし、カルバペネム耐性クレブシエラ菌株の97.1%は、OmpCまたはOmpFを発現しないか、発現が少ないことが示されている(Ye et al.,2018)。本発明者らの研究では、カルバペネム耐性菌を試験しなかったが、カルバペネム耐性クレブシエラは、KpneA、KaerA、KvarIaに耐性があると期待できることが示されており、これは、これらのクレビシンが全て、その活性に機能的なOmpCを必要とするからである。次の段階は、タンパク質を操作することによって、例えば、それらの受容体-転位を交換し、ドメインを殺すことによって、クレビシンの特異性を変える試みであろう。
一方、現在の研究状況では、6つの非常に効率的な植物発現クレビシンのパネルがあり、これらを合わせて、試験された臨床株の約91%をターゲットにし得ると結論付けることができる。さらなる操作および改善がなくても、これらのタンパク質は、抗生物質耐性クレブシエラに対する抗菌剤としての医薬での潜在的な使用のためにさらに開発され得る。
(例10)
いくつかのクレブシエラ種に対するクレビシンKpneA、KaerA、KpneM、KpneM2、KvarMおよびKvarIaのMIC測定
最小発育阻止濃度(MIC)は、対応する細菌株の目に見える増殖を妨げたバクテリオシンの最低濃度として算出された。個々のクレビシンのMICを測定するために、精製した凍結乾燥KpneA、KaerA、KpneM、KpneM2、およびKvarMタンパク質を、5μg/μlの濃度で滅菌蒸留水に溶解した。個々のバクテリオシンごとに、MHB培地(ミューラー・ヒントンブロス(Muller-Hinton Broth);Mueller&Hinton(1941)Experimental Biology and Medicine.48(1):330-333)で2倍段階希釈液を調製した。各タンパク質希釈液の10μlアリコートを、滅菌96ウェルマイクロプレートの空のウェルにロードした。あらゆる評価ポイントを2回繰り返した。
MHB培地で増殖させた一晩の細菌培養物を1mlのMHBでOD595=0.5に希釈し、次いで10mlの同じ培地で1000倍に希釈した。希釈された細菌懸濁液の90μlアリコートを、マルチチャネルピペットを使用して、タンパク質希釈液がすでに含まれている96ウェルマイクロプレートの各ウェルにロードした。希釈された細菌懸濁液の追加のアリコートを、最初の細菌接種物中のCFU列挙のために、MHA培地(ミューラーヒントンアガー;1.7%アガー含有MHB)にプレートした。細菌の増殖については、マイクロプレートおよびアガープレートを、クレブシエラ菌株の最適な増殖条件に応じて、30℃または37℃で20時間インキュベートした。クレブシエラ・ニューモニエ亜種オザエネ DSM 16358、クレブシエラ・バリイコラ DSM15968およびクレブシエラエロゲネス DSM 30053を、30℃で、クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種シミリニューモニエ DSM28212およびクレブシエラオキシトカ DSM 5175を37℃でインキュベートした。
MICは、マイクロプレートウェル内の細菌増殖の目視検査によって決定された。2回の繰り返しの違いが1つのタンパク質希釈にある場合、MICは2つの濃度の平均として決定された。
表7は、μgタンパク質/ml溶液およびnM(μM)で測定された5つの選択された感受性クレブシエラ菌株に対する6つのクレブシエラのMIC値を示している。
Figure 2022536068000010
ほとんどの場合、測定されたクレビシンMIC値は、1~2μg/ml未満であった。Nguen et al.(Scientific Reports(2018)8:241)は、クレブシエラの1497株に対する20種の従来の抗生物質のMICを決定した。通常、この研究で決定されたMIC値は、0.5~32μg/mlであった。したがって、クレビシンは、重量ベースで計算された抗菌活性の点で、従来の抗生物質と同等またはそれより優れている。分子量の違いを考えると(ほとんどの抗生物質のMWは1kDa未満である)、クレビシンは、モルベースで計算すると有意に高い抗菌活性を有する。
(例11)
貯蔵時のクレビシンKpneA、KaerA、KpneM、KpneM2、KvarMおよびKvarIaの安定性
安定性を評価するために、精製した凍結乾燥クレビシンタンパク質サンプルを-20℃、5℃、および室温(約23℃)で保存した。タンパク質の安定性は、以下の時点での抗菌活性に基づいて評価された:0日目、1週間、2週間、3週間、5週間、3カ月、6カ月、10カ月、12カ月の保存。感受性細菌に対するタンパク質活性は、液体培養または放射状拡散アッセイによって評価した。クレビシンは次の菌株で試験した:KpneMおよびKpneM2はクレブシエラ・ニューモニエ DSM16358で、KvarIaはクレブシエラ・オキシトカ DSM5175で、KpneA、KaerAおよびKvarMは、クレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212で試験した。
凍結乾燥したタンパク質サンプルを、蒸留水(0.2~0.4mg/ml)に再懸濁した。ブラッドフォードアッセイを使用して、各サンプルの可溶性タンパク質濃度を測定した。液体培養での安定性評価のために、5μgのバクテリオシン溶液をCAA培地中のOD600=0.3の感受性細菌株の懸濁液1mlに添加した(「0」時点)。バクテリオシンと混合した細菌を、シェーカーで4.5時間インキュベートした。クレブシエラ・オキシトカDSM5175およびクレブシエラ・クアシニューモニエ DSM28212は、37℃でインキュベートし、クレブシエラ・ニューモニエDSM16358は30℃でインキュベートした。LB培地で段階希釈を行った。細菌をLBアガープレートにプレートし、30℃または37℃で一晩インキュベートした後、CFUを計算した。抗菌活性は、未処理のサンプルに関してCFU/mLΔlog10として評価された。
放射状拡散アッセイでは、PBS緩衝液に可溶化したタンパク質の連続1:2希釈液を作成した。5μLのタンパク質希釈液(希釈前のタンパク質1~1.8μg)を、感受性の高い細菌株を含むソフトアガープレートにスポットした。プレートのo/nインキュベーション後にクレビシンの残留活性を評価した。抗菌活性は、比放射能単位(AU)、すなわち光源の前にプレートを保持することによる、細菌増殖阻害についてプレートの目視検査によって決定された影響を受けていない細菌増殖領域に対する差を考慮する最高希釈として評価した。増殖阻害を伴う最高希釈は、AU/μgバクテリオシンの活性として記録した。全ての実験は3回行った。
-20℃では、可溶性タンパク質の濃度がわずかに減少したにもかかわらず(図11G)、全てのクレビシンKpneM、KpneM2、KvarM、KpneA、KaerA、およびKvarIaの活性は年間を通じて安定したままであった(図11A、D)。
5℃で保管すると、6つのクレビシンのうち5つが1年間活性を維持した;KpneAの活性は低下した(図11E)。溶液中のKvarMおよびKpneM2の濃度は有意に減少し、保存時の溶解度のある程度の低下を示唆している(図11H)。
一般に、クレビシンは室温での保存中は安定性が低かった。それにもかかわらず、クレビシンKvarIaおよびKpneMの活性は1年間安定していた。KpneA、KvarM、およびKpneM2の活性は劇的に低減した(図11C)。この活性の低下は、溶液中のタンパク質の濃度と相関しており、保存時の溶解度の低下を示唆している(図11I)。
(例12)
マウス胃腸モデルにおけるクレブシエラ・クアシニューモニエに対するバクテリオシンKvarIa活性の評価
クレブシエラ・ニューモニエは、ヒト腸内細菌叢の正常な成分である。消化管保菌は、特に集中治療室の患者において、クレブシエラ・ニューモニエ感染の主要な貯蔵所と見なされてきた(Gorrie et al.,2017)。1971年の前向き研究では、入院後に多剤耐性クレブシエラ・ニューモニエが定着した18.5%の患者は、腸の保菌者にならなかった患者と比較して、21日以内に同一の細菌によって生じるその後の感染を発症するリスクが高いことが示された(45%対11%)(Martin and Bachman,2018)。
経口投与されたクレビシンは、入院患者の腸から無症候性の多剤耐性クレブシエラ・ニューモニエを根絶するための効率的なツールとなる可能性がある。クレビシンは、経口入院の場合、胃腸酵素によって迅速に不活化されるので、胃の保護ならびに小腸および大腸での放出のために処方する必要がある。この例では、クレビシンKvarIaは、回腸および結腸への送達(7を超えるpHでのクレビシンの放出)のためにEudragit S100とともに処方して、腸にクレブシエラ・クアシニューモニエがコロニー形成したマウスに強制経口投与した。
KvarIAの被覆
0.5gのEudragit S100(Evonik)を10mlのmiliQ H2Oに溶解すること、および超音波浴で、25℃で30分間超音波処理することにより、5%Eudragit S100溶液を調製した。250μgのKvarIaを、200μgの5%Eudragit S100に溶解した。得られた溶液を-51℃で24時間凍結乾燥した。
シミュレートされた胃の消化、放射状拡散アッセイによる活性評価。
Eudragit-S100で被覆されたKvarIaがペプシン消化に耐性があるか否かを調べるために、シミュレートされた胃消化実験を行った。シミュレートされた胃液(SGF、市販の酸性ペプシン抽出物)へのタンパク質の曝露は、低い酵素対基質比を使用して行った。方法は、Moreno et al.,(2005),Mandalari et al.,(2009)およびEiwegger et al.,(2006)から導いた。簡単に説明すると、植物で生産されたKvarIaおよびEudragit-S100で被覆されたKvarIaを、推奨濃度のSGFと混合し、37℃で最大60分間インキュベートした。数分ごとに、分析のために消化混合物のサンプルを採取した。タンパク質の断片への消化は、SDS-PAGEを使用して評価した。並行して、残留抗菌活性を、放射状拡散アッセイを使用して評価した。ゲル上のクーマシー染色を使用してタンパク質分解を視覚化し、ペプチド産物のMWを推定したが、Eudragit S100がSDS-PAGEゲル上でタンパク質の移動を歪めたので、この方法は被覆されていないKvarIaにのみ使用した。
タンパク質サンプルを37℃で、200rpmで10分間回転させながらインキュベートした。ペプシン(0.15M NaCl、5mg/ml)を添加して、1mgのタンパク質および0.025mgのペプシンを含む最終消化混合物中のタンパク質1mg当たり80-113U(ペプシン:タンパク質比1:40)のペプシンを得た。サンプルをシェーカー(200rpm、37℃)に入れた。反応のアリコート(50μl)を様々な時点(0.5、5、10、20、30、60分)で取り出した。ペプシンを不活性化するために0.5Mの重炭酸アンモニウム(10μlのNH4HCO3)を添加してpHを6.5に上げることにより、消化を停止した。
Eudragitで被覆されたKvarIaサンプルをpH8に調整して、Eudragit被覆を溶解させた。次いで、全てのサンプルを1:2という比率で、蒸留水で希釈し、希釈したサンプルの5μLアリコートを、ソフトアガーオーバーレイアッセイのために、クレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212菌叢を備えたMHAプレートに滴下した。
使用された条件下(ペプシン:タンパク質比1:40)では、Eudragit S100によるタンパク質被覆は、ペプシン消化に対する一時的な耐性を提供できるようである。被覆されたKvarIaは、インビトロで胃消化の20分後、アガー拡散アッセイで依然として検出可能な活性を示したが、被覆されていないKvarIaは、シミュレートされた胃液で非常に迅速に不活性化され、消化の0.5分後にすでにその活性を完全に失った(図12A)。被覆されていないKvarIa消化産物のSDS-PAGEプロファイルから、被覆されていないKvarIaはペプシンによって非常に迅速に消化され、5分間の消化後にゲル上で全長タンパク質が検出されないことが明らかである(図12B)。
クレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212およびKvarIa処理によるマウス腸のコロニー形成
実験の前に、BALB/cマウス(n=12)を個々のケージで3日間順応させた。腸内細菌叢を根絶するために、3日連続でマウスにアンピシリン(2000U/ml)とストレプトマイシン(2mg/ml)を含む飲料水を与えた。飲料水中のアンピシリンは、実験が終了するまで続けた。
実験の4~6日目および11~13日目に、クレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212の強制経口投与109cfuを1日1回使用してマウスに投与した。最後のクレブシエラ・クアシニューモニエ強制経口投与の5日後(18日目)、マウスを4つの群に分けた(n=3):第1の群にはPBS強制経口投与、第2の群には100μgのKvarIa、第3の群には100μgのEudragit-S100被覆されたKvarIaを、および第4の群には1000μgのEudragit-S100被覆されたKvarIaを投与した。強制経口投与は、1日1回、18日目から21日目(4日)続けた。糞便サンプルは、クレブシエラ・クアシニューモニエの接種前に収集し、その後、実験の18日目(KvarIa処理の開始直前)から22日目まで毎日収集した。
治療中、ケージは毎日交換した。全ての実験の間、マウスは通常の食餌と餌と水を自由に摂取したが、強制経口投与の前6時間動物は絶食させた。
実験の18日目(KvarIa処理の開始直前)と実験の22日目(最後のKvarIa処理の1日後)に収集された糞便を使用して、リアルタイムPCRによってクレブシエラ・クアシニューモニエDNAの量を定量した。
リアルタイムPCR
QIAamp Fast DNA Stool Mini Kit(Qiagen)を使用して、50mgの糞便からDNAを抽出した。クレブシエラ溶血素遺伝子(khe)マーカーを増幅に使用した。使用したkhe遺伝子増幅プライマー:フォワード:5-GATGAAACGACCTGATTGCATTC-3(配列番号56)、リバース:5-CCGGGCTGTCGGGATAAG-3(配列番号57)、プローブ:5-6FAM-CGCGAACTGGAAGGGCCCG-TAMRA-3(配列番号58)。「TAqMan Universal Master Mix II with UNG」および「TaqMan probe」(Applied Biosystems,JAV)を使用した。14ngのDNAを、各PCR反応に使用した。次のコントロールをリアルタイムPCRに使用した:クレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212 DNA(サイクル13でのクレブシエラ溶血素遺伝子khe増幅)、大腸菌(E.coli)DNA-khe増幅なし、およびblanc-khe増幅なし。
Figure 2022536068000011
リアルタイムPCRは、クレブシエラ・クアシニューモニエを検出するための標準曲線を設定することによって検証した。この曲線によれば、CT38は、クレブシエラ・クアシニューモニエの103CFUに相当し、CT24は、106CFUに相当し、CT17は108CFUに相当する(図13)。
クレビシン強制経口投与前後のクレブシエラ・クアシニューモニエDSM28212によるマウス腸のコロニー形成
リアルタイムPCRの結果により、実験の18日目(クレビシン治療の開始前)に、全てのマウスが糞便中にクレブシエラ・クアシニューモニエDNAの存在を示したことが確認された。実験の18日目で、マウスの各群の中央値CT値は18.3~20.5の範囲であった(図14および表9)。
リアルタイムPCRの結果によると、クレブシエラ・クアシニューモニエの数は、PBSおよび被覆されていないKvarIaで処理されたマウスの群の糞便で増加し続けた。最後のクレビシン治療の翌日の22日目に、PBS群のCT値の中央値は、19.97から17.23に低下し、KvarIa治療群では20.05から18.36に低下した。
PBSで処理したマウスと被覆していないKvarIaで処理したマウスとは対照的に、クレブシエラ・クアシニューモニエDNAの量は、Eudragit-S100で被覆したKvarIa(両方の濃度)で処理したマウスの糞便で急激に減少した。CT値の中央値は8~8.5サイクルまで増加した(Eudragit_S100-KvarIa 100μg群では18.5から26.3に、およびEudragit_S100-KvarIa 1mg群では18.86から27.43に)(図14および表9)。
Figure 2022536068000012
したがって、リアルタイムPCRの結果によると、Eudragit-S100で被覆されたKvarIaは、マウスの糞便中のクレブシエラ・クアシニューモニエDNA量を大幅に減少させた。得られた減少は、使用した両方の投与量(100μgおよび1mg)で類似していた。対照的に、クレブシエラ・クアシニューモニエのDNA量は、被覆されていないKvarIa処理マウスとPBS処理マウスでわずかに増加した。
結論として、Eudragit-S100で被覆されたKvarIaは、マウスの腸内のクレブシエラ・クアシニューモニエ DNA量を減少させる高い活性を示し、これは、この細菌の個体数の減少を示している。
核酸およびアミノ酸配列
配列番号1(KpneMと呼ばれる)(クレブシエラ・ニューモニエ EWD35590.1)
MSETMVVVATPTGFEPAGYGGGLFSPSTPNHSPSQGQIFLQVTLPYYQSTKFCQDSMAWLAQYVKTHGAQDPLTIQVVANNIRYFLNADTNLCHNPKQNVWEAFHSEMTHSGPPPAKYDYHSMSLKQMSGN VVTPAAA FGHYLWGNGEARYVNLPDVGLKITPQMIPELMNIVNSGVTGHIPVDIKFVHDTSVSGGIVPAAYLGHITLRTEGTLDIQSGGAWTYNGVARAF NDTYDFNLGDFRGPIAESMTFLGSQFTGKQYEISMPGQINISGSGRR
配列番号2(KvarMと呼ばれる)(クレブシエラ・バリイコラ CTQ17225.1)
MSDTMIVVATPTPGFSYASGLTYGGGAFAGAPANGPSEGQIFFQTVLPAYQSPNLCIGQLAWMTDYINKNGVGNPKTWEVISQNVLIFCSADTALVLNPRIAVYDGFHKTKWAPAKFNFKTQSQEKFSGNVTTPIAAFG HYLWGEGKPRTVDLSSVGLKIQANQIDPVMIAVKNNAAGTYQISGNFNRNTFIDGDIPGLYLGNITMKTEGTLKIDAKGNWNYNGVVRAFNDTYDANPSTHRSKSAEDLTTLLRLTQGTPYEIRIPGELKVSGSGKK
配列番号3(KpneM2と呼ばれる)(クレブシエラ sp.WP_047066220)
MSETLVVVAPAPSAPSMTYGGGLIYSSIPSGPNEGQIFFQTVLPAYSSPNFCTDRLRWMVKFINENGVGNPDTWKTLADVIRYYASADTAISKNPKTNPYDAWHKCPWPPASFDVKTMSVEKFSGSVNTPIVAFGHYL WGEGKPRSVDLSTVGLKVQANQIDPVMIAVKSYGAGTYQINGNFNRNTFDDGVIPGLYLGNITLKTEGTLKIEKNGSWNYNGVIRAFNDTYDANPSN HRSQAAEDLTTLLRITQGTPYEIRIPGEIKVSGSGKK
配列番号4(KaerMと呼ばれる)(クレブシエラ・エロゲネス WP_015367360.1)
MTDTLTVTATIPNGSSFNFQFEGMGNYYAAGSSTWDDPAMADAAHLYNAIQSMEDGSFTKALFADWLQFNAKGRENIPMINARFATMETMRFNDPGKAYFQFAQYNEYEGHTPGNNFTSGAFAPFLGLWHYISGNGVETSLDITTIGLTFNQSNLTPVNDALKSQPPGNYPISSNFGKSVAEDNLYVAALLGRISMKTEGTLSIGESGEWSYNGVVRAYNDTYDANFDPSRGVIAQASTTVLSWFNGKPYPIALPGEIPVQLSGHR
配列番号5(KpneAと呼ばれる)(クレブシエラ・ニューモニエ SAV78255.1)
MPEETLTVVGGGNNSCNVSWGGGNGNNGGAGYSGKYGGTSYEGATSMLKLNDRVLIQLYLCNPLNPDYIGAPWGSDKDAESIIRANRDKPGKFKANIQNWKTSGTGSLGSPVVGKSYSSGDVDTYSVSFGKEKYNVLYNRKKDSFTTAYVDGGANKPEHSMKDQAIAVVKLYLLNESQASVIDTTSGIITDSGKTLSGKLGDKYNTLAREAADNIKNFQGKKLRSFNDAMASINELANNPKMKLSQADKTVVSNALKQMDLSALADRFKGLEKAFTWGDRLLKAEKIRDGVVTGVTTGDWQKLAFEVEAMYLSGVAGAVALGITTAMISTVAVALSLPSVAVSALTVVAVIGI
SILTSYIDADKAKALNNAVLGLFK
配列番号6(KaerAと呼ばれる)(クレブシエラ・エロゲネス WP_063414841.1)
MANEDSMTVNGNAGSGVHWGGGSGNGNNGGAGSNGGANVALGGTMEVELGNGFTMIVDGTHPINPGIGGAPWSDDKSNKSAVDALNANKSKPAKFKANIQNYKSGTQGSLNSPAVNKSSSSGDVDTYAVSFGKEKYNVMYNRKKDSFTSGYVDGGATKPEHSMKDQAIAVVQLYLLNEKEKDVITTAAEIISSSGETISGKLGEKYKGLAQGVANDIRNFQGKKIRSFKDAMSSLEQFTKNPNMKLNQADKAALVNALNQVNLSTLADRFKGLERA FTWADRLLKAQKIKDGVVTGVTTGNWQPLALEVEAMYLSGVAGSVALGIVTGMISGLAALISIPALAVTAL TVTAVIGIAIATSYINADTAKALNNAVADLFK
配列番号7(Koxyと呼ばれる)(クレブシエラ・オキシトカ WP_024273778)
MAGFSYGGFGDGTTWSKERGTGPLPGGGSSGNSGNHSNTTPAEQKQINAIRADKNVRARLSNLIKAARKLNPSVKITVHAISPEGTMAISMEGLTATQARQAGLTGLVMGITVPGYIGSVGDFETGHKYNLKNPEKLNS IGVGTPLDGFNGGENIDTTPKKYRNWRATDEKSFYYVGTTVPMRLLHHLTVSRNKETDTYTMYFKAKDIKALYKIEVKNGDLDNMKLTTLAQGHPLFTAEFAKDIVRNFASVKNESDKEVLDKTSGVIISVGDKAGALLGEKY KALSREVASNIQNFQGKQIRTYDQAMASMNKLMTNPNMKIKAADKTAVINAWKAFNVEDMGNKFTALGRAFKVADYVTKGNNVREKSITGYETGNWGPLMREVESWTVSGLTSSVALAVFSATLGAMLVAAGVST AVVGIIGIIIAGLIGALIDDKFIDKLNNEIIRPAY
配列番号8(KpneIaと呼ばれる)(クレブシエラ・ニューモニエ BAS34675)
MPGFNYGGKGDGTNWSSERGTGPEPGGGSRGNGGDRDNSRGGAGNRGNWAGSGPLSAALINDSIAEALEKQLPRNTVEATSTPAYKKMRAAFDALPLDKQPEARAQITKAWQSAHDAMPDKTTTTENVGGGKN GHNVTRSTPNWLKEKMKGLNQQVNNDLSGALAQHQKAEADARAKAEAAAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAKAEAAAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEAAAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEAAAKAKAEAEAKAKAE AEAKAKAEAEAKAKAEADAVKDAVKFTADFYKEVFSVYGEKAEQLANLLATQAKGKNIRNIDDALKAYEKHKTNINKKINAQDRAAIAKALESVDVKEAAKNFAKFSKGLGYVGPTMDVVDLVLELRKAIKEDNWRSFFV KIEAIAISFGATQLAALAFASLLGAPVGLLGYALIMAGIGALVSDDVVDAANKIIGI
配列番号9(KvarIaと呼ばれる)(クレブシエラ・バリイコラ KDL88409)
MPGFNYGGKGDGTNWSSERGTGPEPGGGSRGNGGDRDNSRGGAGNRGNWAGSGPLSAALINDSIAEALEKQLPRNTVEATSTPAYKKMRAAFDALPLDKQPEARAQITKAWQSAHDAMPDRTTTTENVGGGKNGH NVTRSTPNWLKEKMKGLNQQVNNDLSGALAQHQKAEADARAKAEAAAKAKAAAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEAAAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEADAVKDAVKFTADFYKEVFSVYGEKAEQLANLLAT QAKGKNIR NIDDALKAYEKHKTNINKKINAQDRAAIAKALESVDVKEAAKNFAKFSKGL GYVGPTMDVVDLVLELRKAIKEDNWRTFFVKIEAIAISFGATQLAALAFASLLGAPVGLLG YALIMAGIGALVSDDVVDAANKIIGI
配列番号10: ExbB Eco88I fwd
AAACTCGGGTTGATGAACCTGTTTTTATACGTCT
配列番号11 ExbB Eco81I rev
AAACCTGAGGTCAACCTACCCGTAATTTCTGCG
配列番号12 ExbB Eco88I fwd
AAACTCGGGTTGATGAACCTGTTTTTATACGTCT
配列番号13 ExbD Eco81I rev
AAACCTGAGGTTATTTGGCTTTGACGGTCTC
配列番号14 FhuA Eco81I fwd
AAACCTCAGGTTTAAGCCCTAAGACCAGACCC
配列番号15 FhuA Eco 81I rev
AAACCTGAGGTTAGAAACGGAAGGTGGCGGTG
配列番号16 FimB Eco88I fwd
AAACTCGGGGCTCCCGTAGCAAATAAAAACG
配列番号17 FimB Eco81I rev
AAACCTGAGGTTACTGAAGCAGCGACAGGCG
配列番号18 OmpC Eco88I fwd
AAACTCGGGCTTGTGGCTGAACGACTCATCA
配列番号19 OmpC Eco81I rev
AAACCTGAGGTTAGAACTGGTAAACCAGGCCC
配列番号20 TonB PsyI fwd
AAAGACCGGGTCGGCAAAGCTCCTTATCAATAAACA
配列番号21 TonB BseSI rev
AAAGTGCCCTCAGTTAATCTCGACGCCGTTG
配列番号22 コンセンサス配列 M(KpneM2、KvarM、KpneM,KaerM)
MSXTXVVVATPXXXXXXXXTYGGGLFYXXXPXGPSEGQIFFQTVLPAYQSPNFCXDXLAWMADYINXNGVGNPXTWEVIAXNIRYFASADTALXXNPKXXVYDAFHKXXWPPAKXDXXTMSXEKFSGNVXTPIAAFGHYLWGXGKPRSVDLSTVGLKIQANQIDPVMIAVKSXXAGTYXISGNFNRNTFXDGXIPXXYLGNITXKTEGTLKIXXXGXWNYNGVVRAFNDTYDANPSXHRXXIAEDLTTLLXXXQGXPYEIRIPGEIKVSGSGKX
配列番号23 コンセンサス配列 A(KaerA,KpneA)
MXXEXXXXVXGXNXXXXVXWGGXXGNGNNGGAGXXGXXGXXXXXGXTXXXXLXBXXXXXXXXXXPJNPXXXGAPWXXXXSBKXAXXXJXANXXKPXKFKANIQNXKXXXXGSLXSPXVXKSXSSGDVDTYXVSFGKEKYNVXYNRKKDSFTXXYVDGGAXKPEHSMKDQAIAVVXLYLLNEXZXXVIXTXXXIIXXSGXTJSGKLGXKYXXLAXXXABBIXNFQGKKJRSFXDAMXSJXZXXXNPXMKLXQADKXXXXNALXQXBLSXLADRFKGLEXAFTWXDRLLKAZKIXDGVVTGVTTGBWQXLAXEVEAMYLSGVAGXVALGIXTXMISXXAXXJSJPXXAVXALTVXAVIGIXIXTSYIBADXAKALNNAVXXLFK
配列番号24 コンセンサス配列 Ia(KpneIa,KvarIa)
MPGFNYGGKGDGTNWSSERGTGPEPGGGSRGNGGDRDNSRGGAGNRGNWAGSGPLSAALINDSIAEALEKQLPRNTVEATSTPAYKKMRAAFDALPLDKQPEARAQITKAWQSAHDAMPDXTTTTENVGGGKNGHNVTRSTPNWLKEKMKGLNQQVNNDLSGALAQHQKAEADARAKAEAAAKAKXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXAXAKAKAEAEAKAKAEAXAKAKAEAXAKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEADAVKDAVKFTADFYKEVFSVYGEKAEQLANLLATQAKGKNIRNIDDALKAYEKHKTNINKKINAQDRAAIAKALESVDVKEAAKNFAKFSKGLGYVGPTMDVVDLVLELRKAIKEDNWRXFFVKIEAIAISFGATQLAALAFASLLGAPVGLLGYALIMAGIGALVSDDVVDAANKIIGI
配列番号25(配列番号22中で保存された配列ストレッチ)
TEGTL
配列番号26(配列番号22中で保存された配列ストレッチ)
YNGV
配列番号27(配列番号22中で保存された配列ストレッチ)
RAFNDTYD
配列番号28(配列番号23中で保存された配列ストレッチ)
GNGNNGGAG
配列番号29(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
GAPW
配列番号30(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
KFKANIQN
配列番号31(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
SSGDVDTY
配列番号32(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
VSFGKEKYNV
配列番号33(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
YNRKKDSFT
配列番号34(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
YVDGGA
配列番号35(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
KPEHSMKDQAIAVV
配列番号36(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
LYLLNE
配列番号37(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
SGKLG
配列番号38(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
NFQGKK
配列番号39(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
QADK
配列番号40(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
LADRFKGL
配列番号41(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
AFTW
配列番号42(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
DRLLKA
配列番号43(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
DGVVTGVTTG
配列番号44(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
EVEAMYLSGVAG
配列番号45(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
VALGI
配列番号46(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
ALTV
配列番号47(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
AVIGI
配列番号48(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
TSYI
配列番号49(配列番号23で保存された配列ストレッチ)
AKALNNAV
配列番号50(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
MPGFNYGGKGDGTNWSSERGTGPEPGGGSRGNGGDRDNSRGGAGNRGNWAGSGPLSAALINDSIAEALEKQLPRNTVEATSTPAYKKMRAAFDALPLDKQPEARAQITKAWQSAHDAMPD
配列番号51(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
TTTTENVGGGKNGHNVTRSTPNWLKEKMKGLNQQVNNDLSGALAQHQKAEADARAKAEAAAKAK
配列番号52(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
AKAKAEAEAKAKAEA
配列番号53(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
AKAKAEA
配列番号54(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
AKAKAEAEAKAKAEAEAKAKAEADAVKDAVKFTADFYKEVFSVYGEKAEQLANLLATQAKGKNIRNIDDALKAYEKHKTNINKKINAQDRAAIAKALESVDVKEAAKNFAKFSKGLGYVGPTMDVVDLVLELRKAIKEDNWR
配列番号55(配列番号24で保存された配列ストレッチ)
FFVKIEAIAISFGATQLAALAFASLLGAPVGLLGYALIMAGIGALVSDDVVDAANKIIGI
配列番号56 khe 遺伝子増幅フォワードプライマー
GATGAAACGACCTGATTGCATTC
配列番号57 khe 遺伝子増幅リバースプライマー
CCGGGCTGTCGGGATAAG
配列番号58 khe 遺伝子増幅プローブ配列(5’末端で6FAMで、および3’末端でTAMRAで標識)
CGCGAACTGGAAGGGCCCG
参考文献
Figure 2022536068000013

Figure 2022536068000014
2019年6月6日に出願された欧州特許出願第19178 676.3号の内容は、詳細な説明、特許請求の範囲、図面、および配列表を含めて、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (28)

  1. 治療に使用するための、クレブシエラ(Klebsiella)に対する細胞毒性活性を有するタンパク質または前記タンパク質を含む組成物。
  2. 前記タンパク質が、クレブシエラ細胞の細胞膜におけるリピドII切断活性または孔形成能を有する、請求項1に記載の使用のためのタンパク質または組成物。
  3. クレブシエラ、例えば、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ・クアシニューモニエ(Klebsiella quasipneumoniae)、クレブシエラ・エロゲネス(Klebsiella aerogenes)および/またはクレブシエラ・バリイコラ(Klebsiella variicola)による対象の感染症を処置する方法に使用するための、請求項1または2に記載の使用のためのタンパク質または組成物であって、前記クレブシエラが、抗生物質耐性、例えば、カルバペネム耐性であってもよい、タンパク質または組成物。
  4. クレブシエラ、例えば、クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・エロゲネスおよび/またはクレブシエラ・バリイコラによる対象の感染症を処置する方法に使用するための、タンパク質または前記タンパク質を含む組成物であって、前記クレブシエラが、抗生物質耐性、例えば、カルバペネム耐性であってもよい、タンパク質または組成物。
  5. クレブシエラによる感染症を処置することを必要とする対象のクレブシエラによる感染症を処置する方法であって、前記対象に、クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質または前記タンパク質を含む組成物を投与することを含む、方法。
  6. 1種または複数のクレブシエラ種による物体の感染もしくは汚染を予防または低減する方法であって、前記物体を、クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質または前記タンパク質を含む組成物と接触させることを含む、方法。
  7. 前記タンパク質が、第1のアミノ酸配列セグメントおよび第2のアミノ酸配列セグメントを含むか、またはそれらからなり、第1のセグメントが、好ましくは、前記タンパク質のN末端セグメントであり、第2のセグメントが、前記タンパク質のC末端セグメントである、請求項1~6のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  8. (A)第1のセグメントが、
    (A-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基1~127、
    (A-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基1~128、
    (A-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基1~123、
    (A-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基1~118、
    (A-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基1~170、
    (A-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基1~172、
    (A-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基1~255、
    (A-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基1~288、または
    (A-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基1~236
    のアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなるか;
    あるいは
    (B)第1のセグメントが、
    (B-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
    (B-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (B-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
    (B-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
    アミノ酸配列を含むか;
    あるいは
    (C)第1のセグメントが、
    (C-ii)配列番号2のアミノ酸残基1~127のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-i)配列番号1のアミノ酸残基1~128のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-iii)配列番号3のアミノ酸残基1~123のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-iv)配列番号4のアミノ酸残基1~118のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-v)配列番号5のアミノ酸残基1~170のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-vi)配列番号6のアミノ酸残基1~172のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-vii)配列番号7のアミノ酸残基1~255のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (C-viii)配列番号8のアミノ酸残基1~288のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または
    (C-ix)配列番号9のアミノ酸残基1~236のアミノ酸配列と比較して、1~40個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
    アミノ酸配列を含む、請求項7に記載のタンパク質、組成物または方法。
  9. 項目(B)において、配列同一性のいずれか1つが、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも97%であり;ならびに/または
    項目(C)において、前記アミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失の数が、前記アミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個、最も好ましくは少なくとも1~5個である、請求項8に記載のタンパク質、組成物または方法。
  10. (D)第2のセグメントが、
    (D-ii)配列番号2(KvarM)のアミノ酸残基128~276、
    (D-i)配列番号1(KpneM)のアミノ酸残基129~278、
    (D-iii)配列番号3(KpneM2)のアミノ酸残基124~272、
    (D-iv)配列番号4(KaerM)のアミノ酸残基119~266、
    (D-v)配列番号5(KpneA)のアミノ酸残基171~377、
    (D-vi)配列番号6(KaerA)のアミノ酸残基173~379、
    (D-vii)配列番号7(Koxy)のアミノ酸残基256~452、
    (D-viii)配列番号8(KpneIa)のアミノ酸残基289~466、または
    (D-ix)配列番号9(KvarIa)のアミノ酸残基237~414
    のアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなるか;
    あるいは
    (E)第2のセグメントが、
    (E-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (E-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
    (E-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
    アミノ酸配列を含むか;
    あるいは
    (F)第2のセグメントが、
    (F-ii)配列番号2のアミノ酸残基128~276のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入もしくは欠失を有する、
    (F-i)配列番号1のアミノ酸残基129~278のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-iii)配列番号3のアミノ酸残基124~272のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-iv)配列番号4のアミノ酸残基119~266のアミノ酸配列と比較して、1~30個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-v)配列番号5のアミノ酸残基171~377のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-vi)配列番号6のアミノ酸残基173~379のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-vii)配列番号7のアミノ酸残基256~452のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-viii)配列番号8のアミノ酸残基289~466のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (F-ix)配列番号9のアミノ酸残基237~414のアミノ酸配列と比較して、1~35個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
    アミノ酸配列を含む、請求項7、8および9のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  11. 前記第1のセグメントが、項目A-i~A-iv、B-i~B-ivまたはC-i~C-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目D-i~D-iv、E-i~E-ivまたはF-i~F-ivのいずれか1つである、請求項9または10に記載のタンパク質、組成物または方法。
  12. それぞれ、前記第1のセグメントが、項目A-i~A-ivのいずれか1つまたは複数であり、前記第2のセグメントが、項目D-i~D-ivのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、項目B-i~B-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目E-i~E-ivのいずれか1つであるか;または、それぞれ、前記第1のセグメントが、C-i~C-ivのいずれか1つであり、前記第2のセグメントが、項目F-i~F-ivのいずれか1つである、請求項11に記載のタンパク質、組成物または方法。
  13. 前記タンパク質が、
    (a)(a-ii)配列番号2(KvarM)、
    (a-i)配列番号1(KpneM)、
    (a-iii)配列番号3(KpneM2)、
    (a-iv)配列番号4(KaerM)、
    (a-v)配列番号5(KpneA)、
    (a-vi)配列番号6(KaerA)、
    (a-vii)配列番号7(Koxy)、
    (a-viii)配列番号8(KpneIa)、または
    (a-ix)配列番号9(KvarIa)
    のアミノ酸配列;
    あるいは
    (b)(b-ii)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-i)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-iii)配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-iv)配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-v)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-vi)配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-vii)配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、
    (b-viii)配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する、または
    (b-ix)配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有する
    アミノ酸配列;
    あるいは
    (c)(c-ii)配列番号2のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-i)配列番号1のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-iii)配列番号3のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-iv)配列番号4のアミノ酸配列と比較して、1~80個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-v)配列番号5のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-vi)配列番号6のアミノ酸配列と比較して、1~110個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-vii)配列番号7のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、
    (c-viii)配列番号8のアミノ酸配列と比較して、1~130個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する、または
    (c-ix)配列番号9のアミノ酸配列と比較して、1~120個のアミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失を有する
    アミノ酸配列
    を含むか、またはそれらからなるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる、請求項1~6のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  14. 項目(b)において、配列同一性のいずれか1つが、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも97%であり;ならびに/または
    項目(c)において、前記アミノ酸の置換、付加、挿入および/もしくは欠失の数が、前記アミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1~30個、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個、最も好ましくは少なくとも1~5個である、請求項13に記載のタンパク質、組成物または方法。
  15. クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ・オキシトカ、クレブシエラ・グラニュロマティス(Klebsiella granulomatis)、クレブシエラ・クアシニューモニエ、クレブシエラ・エロゲネスおよび/またはクレブシエラ・バリイコラに対する細胞毒性活性を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  16. 前記タンパク質が、配列番号22~24からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、各Xが、20種の標準アミノ酸残基のいずれか1つ、またはアミノ酸残基の非存在を表し、各Jが、L(ロイシン)またはI(イソロイシン)のいずれかを表すか;または
    前記タンパク質が、配列番号1~4、7、8もしくは22について定義されるいずれか1つ、好ましくは、配列番号1~4もしくは22について定義されるいずれか1つである、請求項1~15のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  17. 前記タンパク質の細胞毒性活性が、
    - 前記タンパク質、および
    - 配列番号1のアミノ酸配列の比較タンパク質
    が、アガープレート上の感受性クレブシエラ株の菌叢上に前記タンパク質および比較タンパク質の溶液のそれぞれの20マイクロリットルをスポットし、その後アガープレートを37℃でインキュベートした16時間後、感受性クレブシエラ・クアシニューモニエ亜種シミリニューモニエ(similipneumoniae)SB30(DSM 28212)の生存細菌を含まないスポットを少なくとも同じ直径で生成するような活性であり、
    溶液中の前記タンパク質の濃度が、比較タンパク質の溶液の濃度の最大で5倍である、請求項1~16のいずれか1項に記載のタンパク質、組成物または方法。
  18. クレブシエラに対する細胞毒性活性を有するタンパク質であって、クレブシエラ細胞の細胞膜におけるリピドII切断活性または孔形成能を有し、好ましくは、第1のアミノ酸配列セグメントおよび第2のアミノ酸配列セグメントを含むか、またはそれらからなる、タンパク質。
  19. 請求項7~17のいずれか1項にさらに定義されている、請求項18に記載のタンパク質。
  20. 請求項7~12、13~17および18~19のいずれか1項に定義される1種または複数のタンパク質、ならびに担体を含む組成物。
  21. 請求項7~12、13~17および18~19のいずれか1項に定義される1種または複数のタンパク質を含む医薬組成物。
  22. 1種または複数のタンパク質を含む組成物、好ましくは、医薬組成物であって、前記1種または複数のタンパク質が、配列番号22~24からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、各Xが、20種の標準アミノ酸残基のいずれか1つ、またはアミノ酸残基の非存在を表し、各Jが、L(ロイシン)またはI(イソロイシン)のいずれかを表すか;または
    前記タンパク質が、配列番号1~4、7、8もしくは22について定義されるいずれか1つ、好ましくは、配列番号1~4もしくは22について定義されるいずれか1つであり;
    前記組成物が、好ましくは、担体を含む、組成物。
  23. 植物材料またはその抽出物であり、植物材料が、前記1種または複数のタンパク質を発現している植物、好ましくは、前記1種または複数のタンパク質を発現している食用植物由来の材料であってもよい、請求項20~22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 前記1種または複数のタンパク質が、小腸または大腸への経口送達用に製剤されている、請求項20~23のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 請求項1~17、18および19のいずれか1項に定義されるタンパク質を含むか、または請求項20~24のいずれか1項に記載の組成物を含む経口製剤であって、胃の条件からタンパク質を保護することができ、腸においてタンパク質を放出することができる、経口製剤。
  26. 請求項1~17、18または19のいずれか1項に定義されるタンパク質、好ましくは、請求項7~17のいずれか1項に定義されるタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物であって、好ましくは、植物細胞において活性な転写プロモーター、および前記プロモーターの制御下で、細胞において、好ましくは植物細胞において、ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含む、核酸分子または核酸構築物。
  27. 請求項1~17、18または19のいずれか1項に定義されるタンパク質、好ましくは、請求項7~17のいずれか1項に定義されるタンパク質をコードする核酸分子または核酸構築物であって、細胞において、好ましくは植物細胞において、ヌクレオチド配列を発現させるための前記タンパク質をコードする前記ヌクレオチド配列を含むウイルス(DNAまたはRNA)レプリコンであるか、またはそれをコードする、核酸分子または核酸構築物。
  28. 請求項1~17、18および19のいずれか1項に定義されるタンパク質を含むか、または請求項26もしくは27に定義される核酸分子もしくは核酸構築物を含む、植物、植物組織または植物細胞。
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