JP2022536031A - ブラインドファスナーのための取付け工具 - Google Patents

Abstract

ブラインドファスナーのための取付け工具（１０）は、第１のハウジング部（２８）の中に配置され、第１の伝達装置を介して工具ハウジング部（２６）に結合される、第１の駆動シャフトを有する第１の電気モーター（３６）と；工具ハウジング部（２６）の中に配置された工具シャフト（３２）であって、工具シャフト（３２）にはスクリュー工具（３４）が結合され、スクリュー工具（３４）は、後退位置と伸縮位置との間で長手方向軸（Ｘ）に沿ってその周りで回転及び並進移動する、工具シャフト（３２）と；ファスナー送出管（６６）を有するフィーダー（１８）であって、スクリュー工具が後退位置にある場合にブラインドファスナーをスクリュー工具（３４）の前で工具ハウジング部（２６）の中に送り出すために、送出管（６６）が、第１の端部でブラインドファスナー供給源に結合され、第２の端部で工具ハウジング部（２６）に結合される、フィーダー（１８）と；を備える。ブラインドファスナーのための取付け工具（１０）は、第２のハウジング部（３０）の中に配置され、第２の伝達装置を介して工具ハウジング部（２６）に結合される、第２の駆動シャフトを有する第２の電気モーター（３８）をさらに備える。送出管（６６）は、受け取り組立体（６８）を介して工具ハウジング部に結合され、受け取り組立体は、送出管を工具ハウジング部に直接、接続する接合経路（７０）を備え、スクリュー工具（３４）は、工具ハウジング部の中のブラインドファスナーと係合できるようになっている。【選択図】図１

Description

本発明は、ブラインドファスナー又はブラインド要素を工作物に取り付ける取付け工具に関する。

自動車製造において、一般的に、ストリップ、レール、装備品などの様々な構成要素は、例えば、アルミニウムの金属薄板又は輪郭などの薄肉構成要素に締結される。構成要素を結合する一般的な方法は、ねじ山を有する締結具を使用することである。

ブラインドファスナーは、開口、例えば、金属板又は何らかの他の薄板又は工作物の貫通穴に配置されることになる締結要素である。一般的に、ブラインドファスナーは、工作物の一方の隠れた側面にアクセスするのが困難である又は不可能である場合に複数の工作物を一緒に固定するために使用される。一般的に、ブラインドファスナーは、組み付け時に拡大又は屈曲するスリーブ又はシャンクを含んでいる。ブラインドファスナーは、ブラインドリベット、ブラインドリベットナット、自己穿穴式セルフタッピングねじ、又は類似の締結具とすることができる。ブラインドファスナーは、雌ねじを備えることができ、結果として、肉厚がねじ山を具現化するには十分ではない金属板又は工作物へのねじ結合を可能にすることができる。

ブラインドファスナーのためのブラインドファスナー取付け装置又は取付け工具は、ブラインドファスナーを工作物の開口に自動的に取り付けるために使用される。ブラインドファスナーは、非変形状態で、中空円筒形リベットシャンクを有し、その一端には、半径方向に延びる取付けヘッドが設けられ、他端上には、雌ねじが形成され（例えば、ブラインドリベットナットに関して）、及び／又は、マンドレルを配置することができる（例えばブラインドリベットに関して）。ブラインドリベットナットを穴の中の取り付けるために、ブラインドリベットナットの雌ねじと協働する雄ねじを有するボルトを使用することが知られている。ブラインドリベットナットの雌ねじは、ボルトの雄ねじと係合する。

ブラインドファスナーは、最初に、リベットヘッドが薄板に接触するまでにリベットシャンクが穴に挿入される。ブラインドファスナー取付け装置の起動によって、その後、ボルト又はマンドレル、従ってねじ山領域は、ブラインドファスナー及び薄板から後方に軸方向に移動され、それによってリベットシャンクの圧縮が発生する。ビード又は膨出部は、リベットヘッドの反対側の工作物側で所望の変形点に形成される。従って、ブラインドファスナーは、穴（又は開口）の中に係留される。

取り付けられたブラインドファスナーから取付け装置を取り外すために、ボルト上の圧力が解放され、ドリルオフ方向に回転される。その後、ブラインドファスナー取付け装置は、新しい取り付け操作に利用することができる。

例えば、欧州特許第０８８６７３３号には、ブラインドリベットナットのための取付け装置が開示されており、これは、ブラインドリベットナットを長手軸に沿って案内するように構成された第１のアクチュエータと、特に、取り付けステップ後に（換言すると、ブラインドリベットナットクリンプ後に）ボルトをブラインドリベットナットから取り外すために、ボルト又はねじ付きインサートを回転させるように構成された第２のアクチュエータとを備える。

例えば、米国特許第７３４６９７０号には、ブラインドファスナーのための取付け装置が開示されており、これは、第１のハウジング部に位置決めされ、動力伝達手段を介して工具ハウジング部に連結される駆動シャフトを有する単一のモーターを含む。工具ハウジング部は、駆動シャフトに対して横方向にオフセットされ、駆動シャフトと平行に延びる。工具シャフトは、工具ハウジング部の中に配置され、非回転結合された工具ハウジング部の前端から突出するねじ形式工具を有する。工具ハウジング部及び工具シャフトが非回転様式で結合することができるロック手段、又は、工具シャフトを回転阻止することができる又は回転のために解除することができる、分離された回転防止手段も設けられている。

米国公開第２０１６１１４３８３号には、ブラインドリベット要素を取り付けるリベット打ち装置が開示されており、これは、マンドレルと、マンドレルとの第１の作動結合部を備える第１のモーターと、マンドレルとの第２の作動結合部を備える第２のモーターとを含む。マンドレルは、マンドレルをブラインドリベット要素にねじ込むためにこれに伝達される回転運動を有し、かつ、ブラインドリベット要素の少なくとも部分的な塑性変形を引き起こすために後退移動によってリベット打ち装置の中に引き戻されるように構成される。第１のモーターは、第１の作動結合部を介して回転運動をマンドレルに伝達する。第２のモーターは、第２の作動結合部を介して後退移動をマンドレルに伝達する。このような構成は、重量があり、必要な適応性をもたらさない可能性がある。

独国特許第３３４１６０２号には、ねじ付きファスナーを縮小させることによって半径方向に拡張させるために、ねじ付きファスナーを差し込む装置が開示され、この装置は、ファスナーが空気駆動モーターによって回転されるねじ付きマンドレルによって圧縮されるアンビルを含む形式のものである。この装置は、ブラインドファスナーの自動取付けを可能にするものではない。

このような取付け工具は、扱いにくい場合があり、クリンプを実行し、その後、次の取り付け作業に利用可能になるために必要とされる、全てのステップ及び動作を実行する最小時間を必要とする。ブラインドファスナーの取り付けは、多くの場合、ブラインドファスナーを捕まえて正しく配向するために複数のステップが必要となるので面倒である。また、このようなブラインドファスナーに係合するのに必要な力及び動きは、大抵、必要な力に鑑みるとコンパクトとすることができない複雑なシステムを意味する。

欧州特許第０８８６７３３号 米国特許第７３４６９７０号 米国公開第２０１６１１４３８３号 独国特許第３３４１６０２号

従って、本発明の目的は、少なくとも上記の欠点を軽減することである。より詳細には、本発明の１つの目的は、単純なデザインで、コンパクトかつ信頼性があり、生産時間を短縮するためにブラインドファスナーの高速取り付けを可能にする、ブラインドファスナー取付け装置を提供することである。

この目的のために、本発明によれば、請求項１に記載のブラインドファスナー取付け装置が提供される。

このような取付け工具は、完全自動とすることができる。ブラインドファスナーの送り出し手段は、直接、工具に統合することができ、取り付け時間が短縮され、追加の送り出し機構を必要としないようになっている。２つのモーターの存在により、取付けプロセスの間の位置及び適用できる荷重の正確な制御が可能になり、接合パラメータは、正確に制御すること及び異なるブラインドファスナー又は接合される工作物に適合することができる。第１、第２、及び工具ハウジング部は、保守管理業務を容易にする。

一実施形態によれば、工具ハウジング部は、この工具シャフトに結合した中実ローラースクリューを備え、回転防止スリーブを有するシャフト歯車は、中実ローラースクリューの周りに配置され、シャフト歯車は、第２のハウジング歯車を介して第２の電気モーターに結合される。

一実施形態によれば、工具シャフトに結合した中実ローラースクリューは、工具シャフトに結合した第１の端部と、第１の端部の反対側の第２の端部とを備え、中実ローラースクリューの回転防止ハブは、第２の端部に配置される。

一実施形態によれば、第２のハウジング部は、第２の駆動シャフトを有する第２の電気モーター及び第２のハウジング歯車を備え、第１のハウジング部は、第１の電気モーター及び第１のハウジング歯車を備え、第１のハウジング歯車は、工具歯車に結合される。工具歯車は、工具ハウジング部の中に配置されると共に中実ローラースクリューの周りに配置されたローラースクリューナットに固定的に結合される。

一実施形態によれば、第１の駆動シャフトの回転は、中実ローラースクリューの直線運動をもたらす。第１の伝達装置は、単独で制御される場合、中実ローラースクリューの、従って工具シャフト及びスクリュー工具の並進をもたらす。

一実施形態によれば、第１及び第２の駆動シャフトの異なる回転速度での回転は、スクリュー工具の直線及び回転運動をもたらし、スクリュー工具は、ブラインドファスナーに係合することができるようになっている。両方のモーターは、一緒に作動してスクリュー工具の並進及び回転を可能にする。この構成は、両方のモーターによるスクリュー工具の強固な結合及び正確に制御された応答を保証する。荷重及び取付け力は、２つのモーターによって制御することができる。

一実施形態によれば、送出管は、工具ハウジング部に対して平行に又は著しく平行に延び、接合経路は、送出管と同軸の第１の部分と、長手方向軸と一直線の部分とを備え、接合経路は、工具ハウジング部の中にブラインドファスナーを送り出すように構成されている。従って、工具は、コンパクトであり、産業環境で使用されるように構成される。

一実施形態によれば、ブラインドファスナーをスクリュー工具との係合のためにクランプするように構成されたクランプ装置が設けられ、クランプ装置は、工具ハウジング部の中に配置される。クランプ装置は、工具ハウジング部の中でナットを保持し、スクリュー工具との係合が一直線で取付け工具の内部で実現される。これは取り付け時間を短縮する。

一実施形態によれば、クランプ装置は、ブラインドファスナーをクランプするように構成された２つの可動顎部を備える。２つの可動顎部は、中心合わせされた又は偏心したクランプを可能にし、必要であればナットへのクランプ力の適応を可能にする。加えて、偏心したクランプは、例えば六角形のシャンクを有するナットの良好なクランプを可能にする。可動顎部は、強制的に作動される。

一実施形態によれば、クランプ装置は、保持レバーをさらに備え、ブラインドファスナーは、顎部によるクランプの間にクランプ装置の中に保持されるようになっている。このレバーは、ゲートとして機能し、顎部が作動できるようにナットをクランプ装置の中に維持する。

一実施形態によれば、顎部の各々は、第１及び第２のセグメントを有する捕捉面を備え、第１のセグメントは、第２のセグメントに対して位置合わせされており、第１のセグメントは平坦であり、第２のセグメントは、ブラインド要素をクランプ装置の中で正しい方向に置くために、非対称形状をもたらすように構成された膨出部を備える。

一実施形態によれば、スクリュー工具は、可動顎部に接触するように構成されたアンビルスリープを備える。

一実施形態によれば、工具シャフトは、前部セグメント及び後部セグメントを備え、中間セグメントは、前部及び後部のセグメントの間に配置され、前部セグメントは、溝を介してフランジに結合された第１の部分を備える。

一実施形態によれば、フランジは、ジャックボルトを受け入れるように構成された、均等に分散配置された複数の穴を備え、溝は、多重半径曲率（ｍｕｌｔｉ ｒａｄｉｉ ｃｕｒｖａｔｕｒｅ）を有する。

また、本発明は、ブラインドファスナーを工作物の中に取り付けるための方法に関し、
－ブラインドファスナー取付け装置を上記のように提供するステップと、
－雌ねじ及びリベットヘッドを有するリベットシャンクを備えるブラインドファスナーを提供するステップと、
－ブラインドファスナーが供給経路を通ってリテーナに移動するように、ブラインドファスナーを供給組立体に供給するステップと、
－ブラインドファスナーが装填位置にあるようにブラインドファスナーをリテーナの中に保持するステップと、
－スクリュー工具を、第１及び第２の伝達装置を用いて、長手方向軸に沿った第１の方向でシャンクを有するブラインドファスナーの中に案内して、ブラインドファスナーの雌ねじと係合させるステップと、
－ブラインドファスナーを工具ハウジング部からノーズ部の中に放出し、さらにノーズ部の外になるように、ブラインドファスナーを長手方向軸に沿った第１の方向でさらに案内するステップと、
－ヘッドが工作物に接触し、少なくともシャンクの一部が穴の中に延びるまで、ブラインドファスナーを工作物の穴を貫通して案内するステップと、
－ブラインドファスナーのクリンプ工程を行うために、第１の方向とは反対側の第２の方向での第１の伝達装置による変位によって、ブラインドファスナーを変形させるステップと、
－ブラインドファスナーをスクリュー工具から外すために、スクリュー工具を、第１及び第２の伝達装置を用いて、長手方向軸に沿った第２の方向で案内するステップと、
を含む。

このような方法は、実行するのが容易であり、短い取付け時間での良好な取り付け制御を可能にする。一実施形態では、クリンプの品質及び／又はクリンプ後の雌ねじの品質をチェックするためにトルク試験を行うことができる。

一実施形態によれば、ローラースクリューのトルクが監視され、第１のモーター（３６）を停止させ、第２のモーターを解放することで予期せぬトルクピークが回避される。

本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して、非限定的な例として提供される以下の実施形態の説明から容易に理解できるはずである。

ブラインドファスナーのための取付け工具の概略的な斜視図である。 本発明による、第１の位置での取付け工具の第１の伝動組立体及びフィーダーの概略的な断面である。 本発明による、第１の位置での取付け工具の第２の伝動組立体及びフィーダーの概略断面である。 本発明による、第２の位置での取付け工具の第１の伝動組立体及びフィーダーの概略断面である。 本発明による、第２の位置での取付け工具の第２の伝動組立体及びフィーダーの概略的な断面である。 本発明による、取付け工具の工具ハウジング部の前部の斜視図である。 一実施形態による、保持舌状部を有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である。 一実施形態による、保持舌状部を有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である。 一実施形態による、保持舌状部を有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である。 別の実施形態による、保持レバーを有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である。 別の実施形態による、保持レバーを有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である 別の実施形態による、保持レバーを有する工具ハウジング部に設けられたクランプ装置の図である 第１の位置での図６Ａから図６Ｃのクランプ装置の詳細図である。 第２の位置の図６Ａから図６Ｃのクランプ装置の詳細図である。 第１の位置でのブラインドファスナーを有する図５Ａから図５Ｃのクランプ装置の詳細図である。 第２の位置でのブラインドファスナーを有する図５Ａから図５Ｃのクランプ装置の詳細図である。 第３の位置でのブラインドファスナーを有する図５Ａから図５Ｃのクランプ装置の詳細図である。 図５Ａ及び図５Ｂの保持舌状部の詳細図である。 図５Ａ及び図５Ｂの保持舌状部の詳細図である。 一実施形態による工具ハウジング部の前部の断面図であり、この実施形態の工具ハウジング部の前部は、第１の位置でノーズ部に移動可能に結合されている。 図１０Ａの実施形態による、第２の位置でノーズ部に移動可能に結合された工具ハウジング部の前部の断面図である。 ブラインドファスナーのための取付け工具の工具シャフトの詳細図である。 図１１の工具シャフトのヘッドの詳細な上面図である。 図１１の工具シャフトのヘッドの側面図である。 第２のモーターがその位置に保持された状態で、第１のモーターの取付けステップの間に記録されたトルク、速度、及び角度を概略的に示す。 第２の移動戦略による第１のモーターの取付けステップの間に記録されたトルク、速度、及び角度を示す。

様々な図面では、同じ参照符号は、全く同じ又は類似の要素を表わす。

図１は、ブラインドファスナー又はブラインド要素のための取付け工具１０を概略的に示す。例示するように、取付け工具１０は、様々なハウジング部を有するハウジング１２、工具ノーズ部１４、及びクリンプステップを実行するためにブラインドファスナー２０を工具ノーズ部１４まで駆動するように構成されたフィーダー１８を備える。

ハウジング１２は、接合部２４を介してロボットのアーム部に取り付けられるように構成される。実施形態において、ハウジング１２は、ハウジング１２を並進させるように構成された摺動部を介して、支持体に固定される。摺動部は、アクチュエータによって作動させることができる。

典型的には、ブラインドファスナー又はブラインド要素又はブラインドリベットナット２０は、雌ねじを有する中空リベットシャンク２２と、シャンクの一端でリベットシャンクから外方に延びるリベットヘッド２４とを備えることができる。リベットシャンク２４は、工作物の穴の中に配置されるように構成され、リベットヘッドは、工作物の表面に接触するように構成される。リベットシャンク２２は、取付け工具によって工作物の下面上でクリンプ膨出部の形成を余儀なくするよう変形されるように構成される。

図２及び図３に示すように、ハウジング１２は、工具ハウジング部２６、第１のハウジング部２８、及び第２のハウジング部３０を備える。

動力伝達装置
工具ハウジング部２６は、スクリュー工具３４に連結された工具シャフト３２を備え、スクリュー工具３４は、ブラインドファスナー２０の雌ねじと係合するように構成される。工具シャフト３２及び工具スクリュー３４は、それぞれ第１及び第２の電気モーター３６、３８と連動する第１及び第２の伝達装置を介して回転及び並進移動可能である。工具シャフト３２及び工具スクリュー３４は、長手軸Ｘに沿ってその周りで回転及び並進移動可能である。工具ハウジング部２６は、工具シャフト３２に連結された中実ローラースクリュー４０をさらに備え、より詳細には工具シャフトに固定して組み付けられ、中実ローラースクリュー４０の回転又は並進運動は、工具シャフト３２に伝達することができるようになっている。座金は、ローラースクリューと工具シャフトとの間に配置されている。

アンビルスリーブ１４０は、スクリュー工具の周りに設けることができ、スクリュー工具に沿って弾性移動することができる。また、工具スリーブ１５０は、スクリュー工具の周りに配置することができ、アンビルスリーブと工具スリーブとの間に隙間Ｇを設けることができる。

工具シャフト３２は、図１１、図１２、及び図１３により詳細に示されている。図１１に示すように、工具シャフト３２は、ロッド及びタイバー内の応力荷重を低減するように構成されたジャックボルトである。工具シャフト３２のこのデザインは、荷重を支えるより多くの材料を使用することができない制限された領域に配置されるように構成されたコンパクトな要素でもって、特に、高いサイクル疲労に耐えることを可能にする。従って、本発明の工具シャフト３２は、特にコンパクトである。工具シャフトは、前部セグメント１００及び後部セグメント１０２を備える。中間セグメント１０４は、前部及び後部セグメント１００、１０２の間に配置されている。工具シャフト３２は、長手方向に延び、顕著に円筒形要素である。

前部セグメントは、自由端を定める第１の部分１０６及び第１の部分に結合されたフランジ１０８を備える。第１の部分は、ねじ付きである。例えば、ねじ山は、ローラースクリューと同じＭ１６＊０．５である。前部セグメントは、図１３により詳細に示されている。第１の部分１０６は、円筒形であり、一定の断面を有する。断面は、例えば、１５．２ｍｍである。第１の部分は、長手方向に延び、自由端に面取り部を備える。例えば、面取り部は、４５°とすることができる。第１の部分１０６は、溝１１０を介してフランジに結合する。溝１１０は、複数の半径で実現することができ、フランジ１０８と第１の部分１０６との間の結合部によって、工具シャフト３２上に高い荷重が加えられた場合に力のより良好な再分配が可能となる。例えば、溝は、第１の部分１０６の近くで２．５ｍｍの第１の半径を有し、この半径は、フランジ１０８の近くで１ｍｍまでに減少する前に３ｍｍの半径まで増加する。換言すると、溝は、接線方向の輪郭と結び付いた複数の一連の半径（ｃｈａｉｎｅｄ ｒａｄｉｉ）で設計される。溝の特定の寸法及び曲率によって、本発明の工具に関する力の適切な再分配が可能である。フランジ１０８は、一定の円形断面を有するセクションを備える。フランジ１０８の断面は、第１の部分１０６の断面よりも大きい。固定のためにねじ（より詳細にはジャックボルト又は圧縮ジャックボルト）を受け入れるように構成された複数の穴１１２は、フランジ上に規則正しく配置されている（図１２を参照されたい）。例えば、１０の同じ穴は、互いから３６°でフランジ上に配置されている。この穴の数は、これによってプレストレスを与えることが可能なので特に好都合である。プレストレスは、フランジの周縁部の周りに均等に分散される。多数のジャックボルトによって、高トルクなしでプレストレスを加えることができる。プレストレスは、工具シャフトに形成された接合部がしっかりと結合された状態にすると共に寿命を最適化するために必要である。外部荷重が加えられる場合、圧縮プレストレスは、接合部から離れて釣り合わされることになり、その結果、追加の応力が最小に低減される。この移行により、ねじ穴の周りで最大の材料が可能になり、これは、ジャックボルトからの高い応力を取り上げて分散させ、以降、低減するのに役立つ。肉厚直径から肉薄直径への漸進的な移行は、発生する応力を最適に分散するのに役立つ。このようなデザインは、コンパクトな工具を保つと同時に長寿命化を可能にし、従って、特に、工具シャフトは、３０ｍｍの最大直径を有する。フランジ１０８は、第１の部分１０６に向けられた上面１１４及び中間セグメント１０４に向けられた下面１１６を備える。座金は、上面１１４と接触して配置されている。座金は、硬化材料で作製され、工具シャフト３２とローラースクリュー４０との間の接合部を形成する。図１３から分かるように、下面は曲率を有する。曲率半径は、７ｍｍとすることができる。例えば、下面は、フランジの外側面と６０°の角度を成す。

中間セグメント１０４は、一定の断面を有する。例えば、中間セクションの直径は、１３．５ｍｍである。中間セクションは、長手方向に延び、その長手方向の長さの一部に経路を設けことができる。経路開口１１８は、中間セグメントの側面上に見える。中間セグメント１０４と後部セグメントとの間には、溝１２０が設けられる。後部セグメント１０２は、各々が異なる直径及び一定の断面を有する３つの部分を備える。より詳細には、各部分の直径は、減少し、後部セグメントの自由端の部分は、最小の直径を有するようになっている。経路の第２の開口は、後部セグメント１０２の中間部分に設けられている。

従って、工具シャフトのデザインは、最大３５キロニュートンの外部荷重を支えるように構成された（３０ｍｍの最大直径を有する）コンパクトな要素を可能にする。

中実ローラースクリュー４０は、工具シャフトに固定されるように構成された第１の端部４２及び第１の端部の反対側の第２の端部４４を備える。工具シャフト３２及びスクリュー工具３４は、荷重ピン組立体の一部とすることができる。

中実ローラースクリューの回転防止ハブ４６は、第２の端部４４に配置することができる。中実ローラースクリュー４０は、第２の端部４４の近くの第１のセグメントと、第１の端部４２の近くの第２のセグメントとを備える。回転防止スリーブを有するシャフト歯車４８は、中実ローラースクリュー４０の第１のセグメントの周りに配置されている。ローラースクリューナット５０は、中実ローラースクリュー４０の第２のセグメントの周りに配置され、この中実ローラースクリューと相互作用する。工具歯車５２は、ローラースクリューナット５０に固定的に結合される。また、工具ハウジング部２６は、取付けステップ中に（又は、より詳細にはクリンプステップ中に）ブラインドファスナー２０に加えられた荷重を特定するように構成されたロードセル５４を備えることができる。ロードセルは、圧縮力を与える。従って、ロードセル５４によって、クリンプ中にナットを取り付けるために加えられた荷重を読み取ることが可能である。所定の荷重に達した場合、クリンプが適切に行われており、その後、モーターを停止させることができる。

第１のハウジング部２８は、第１の駆動シャフト５６と、第１の駆動シャフト５６に結合さたれ第１のハウジング歯車５８とを有する第１の電気モーター３６を備える。

第２のハウジング部３０は、第２のハウジング歯車６２に結合された第２の駆動シャフト６０を有する第２の電気モーター３８を備える。第１のハウジング部２８は、第２のハウジング部３０及び／又は工具ハウジング部２６の長手方向に平行な方向で長手方向に延びることができる。第２のハウジング部３０は、工具ハウジング部の長手方向に平行な方向で長手方向に延びることができる。より詳細には、工具ハウジング部２６は、長手軸Ｘの周りに長手方向に延びることができ、第１及び第２のハウジング部は、顕著に長手軸Ｘに平行に長手方向に延びる。

第１の伝達装置は、第１のハウジング歯車５８、工具歯車５２、及びローラースクリューナット５０を備える。第１の電気モーター３６は、第１の駆動シャフト５６を回転させるように構成され、第１の駆動シャフト５６は、工具歯車５２と相互作用する第１のハウジング歯車５８を回転させる。第１のモーター３６は、第２のモーター３８がその位置を保持する限り、直線運動を引き起こす。例えば、第１のモーターの最大速度は、７０ｍｍ／ｓである。一実施形態（示されていない）において、接合部歯車は、第２のハウジング部の中に設けることができ、第１のハウジング歯車に結合することができる。接合部歯車は、ハウジング歯車及び工具歯車と相互作用することができる。

第２の伝達装置は、第２のハウジング歯車６２及び回転防止スリーブを有するシャフト歯車４８を備える。第２の駆動シャフト６０の回転によって、シャフト歯車４８と相互作用する第２のハウジング歯車６２の回転が引き起こされ、このシャフト歯車４８の並進及び回転が可能となる。シャフト歯車４８は、運動を中実ローラースクリュー４０に伝達する。換言すると、第２のモーター３８は、直線及び回転運動を引き起こす。例えば、最大速度は、７８ｍｍ／ｓである。

両方のモーター（第１の電気モーター３６及び第２の電気モーター３８）が異なる所定の速度で回転する場合（より詳細には、第１の駆動シャフト及び第２の駆動シャフトが異なる所定の速度で回転する場合）、中実ローラースクリュー４０は、並進及び回転運動で駆動される。従って、中実ローラースクリュー４０は、ブラインドファスナーの雌ねじに係合することができるスクリュー工具に並進及び回転を伝達することができる。例えば、スクリュー工具は、第１の方向、及び、第１の方向と反対の第２の方向に並進することができる。また、スクリュー工具３４は、第１の回転方向及び第２の回転方向に回転することができる。

第２の電気モーター３８（又は、より詳細には第２の駆動シャフト）の回転が防止されて、第１の電気モーター３６（又は、第１の駆動シャフト）が回転する場合、中実ローラースクリューの直線運動が引き起こされる。直線運動は、第１の方向、又は第１の方向の反対の第２の方向とすることができる。

フィーダー
フィーダーは、ファスナー送出管６６及びブラインドファスナー供給源（図示せず）を備え、ブラインドファスナーを工具ハウジング部２６に送り出す送出管６６は、第１の端部でブラインドファスナー供給源に接続され、第２の端部で工具ハウジング部２６に接続される。分離されたブラインドファスナー２０は、取付けステップを直接行うことができるように、スクリュー工具３４の前で工具ハウジング部２６の中に直接送り出される。

送出管６６は、工具ハウジング部２６に対して平行に又は著しく平行に延びることができる。送出管６６は、受け取り組立体６８を介して工具ハウジング部２６に結合し、受け取り組立体６８は、スクリュー工具４０が工具ハウジング部２６内でブラインドファスナー２０と係合することができるように、送出管６６を工具ハウジング部２６に直接、接続する接合経路７０を備える。接合経路７０は、送出管６６と同軸の第１の部分７２及び長手軸と同軸の部分７４を備え、接合経路７０は、ブラインドファスナーを工具ハウジング部の中に及びスクリュー工具３４に対して同軸上に送り出すように構成されるようになっている。カバーは、接合経路７０を閉鎖するために使用される。

受け取り組立体６８、より詳細には接合経路は、特にその第１の部分に停止機能を備える。ゲート又はレバーは、接合経路の中に配置され、工具ハウジング部の中にブラインドファスナー２０が到達する前にブラインドファスナー２０を減速するように構成される。ゲート又はレバーは、特に第１の部分の中に配置されている。このゲート又はレバーは、取付けステップが必要とされかつ他のブラインドファスナーが工具ハウジング部の中に存在しないという信号が送られるまで、ブラインドファスナーを第１の部分の中で停止させる。また、ゲート又はレバーは、ブラインドファスナーの工具ハウジング部への望ましくない落下を防止する。

図４、図５Ａ、図５Ｂ、及び図５Ｃに示すように、スクリュー工具との係合の前にブラインドファスナー２０をクランプするように構成されたクランプ装置７６が設けられている。クランプ装置７６は、受け取り組立体６８の中に、より詳細には、スクリュー工具と同軸の接合経路の部分の中に配置されている。

好ましい実施形態を表す図５Ａ、図５Ｂ、図５Ｃ、及び図８Ａ～図８Ｃに示すように、クランプ装置７６は、開放位置とクランプ位置との間で移動可能な２つの顎部７８を備える。顎部７８は、同一又は対称とすることができる。各顎部は、ブラインドファスナー、より詳細にはブラインドファスナーのシャンクに向かい合ってクランプするように構成された湾曲部を備えることができる。図８Ａ～図８Ｃに示すように、各顎部は、２つのセグメントによって形成された輪郭を有する。２つのセグメントは、互いに角度を成す。セグメントの両方は著しく平坦であるが、セグメントの一方の上には、突起が設けられている。第１の顎部の突起は、第２の顎部の突起に向かい合うことができる。このようなデザインは、六角形状のブラインドファスナー（換言すると、六角形状のシャンクを有するブラインド要素）に特に好都合である。実際には、非対称プリズム形状は、クランプを行う前に回転させるためにブラインドファスナーを支持し、ブラインド要素の六角形状のシャンクの縁上でのプリズム面の閉鎖を防止する。顎部７８は、保持力をブラインドファスナーに加えるように摺動する。例えば、顎部は、顎部７８の開閉位置を制御するアクチュエータによって駆動される。図８Ａ～図８Ｃの矢印は、顎部の動き、及びブラインド要素が最終的な安定位置に達するためにどのように回転することができるかを示す。

図７Ａ及び図７Ｂに示す一実施形態において、顎部７８は、ブラインドファスナーのシャンクの中線軸に対して偏心する場合があり、顎部は、シャンクを中線軸より上方でつかみ、他方の顎部は、シャンクを中線軸より下方でつかむようになっている。図８Ａにおいて、顎部７８は開放されている。図８Ｃにおいて、顎部７８は閉鎖され、ブラインドファスナーは、長手軸Ｘに沿って位置合わせされている。顎部７８は、偏心クランプ運動を引き起こすように配置することができる。従って、ブラインドファスナー２０は、顎部７８の輪郭に適合させることができ、所望のクランプ位置に摺動又は移動することができる。これは、六角形の断面外形を有するナットに特に有用である。

図６Ａ、図６Ｂ、及び図６Ｃに示す実施形態において、又は図９Ａ及び図９Ｂに示す好ましい実施形態において、クランプ装置７６は、保持レバー８０をさらに備えることができる。保持レバーは、顎部によるクランプ中にブラインドファスナーをクランプ装置の中に保持する。保持レバー８０は、図６Ａ～図６Ｃ又は図９Ａ及び図９Ｂにより詳細に説明される。図６Ａ又は９Ａ又は９Ｂにおいて、保持レバーは接合経路を閉鎖し、顎部は開放されている。従って、ブラインドファスナーは、スクリュー工具と同軸の接合経路の部分で受け取り組立体の中に出現することができ、ブラインドファスナーは、さらに落下することができない。その後、図６Ｂに示すように顎部７８は閉鎖し、保持レバー８０は、依然として接合経路７０を閉鎖する。次に、顎部によって保持されるブラインドファスナーは、スクリュー工具３４と係合する準備ができている。

弾性要素又はばねＳは、スクリュー工具を超えて、より詳細にはスクリュー工具と工具シャフトとの間に配置することができる（図２又は図３を参照されたい）。工具シャフト３２は、後部セグメントの自由端に設けられた凹部を有することができ、ばねは、部分的に凹部に収容される。弾性要素Ｓは。ブラインドファスナーがスクリュー工具と係合のためにクランプ装置の中にある場合に軸方向の補償を保証する。実際には、ブラインドファスナー、その雌ねじ又はクランプ装置の中のその位置に応じて、長手軸に沿った補償が必要となる場合がある。従って、ばね付勢のマンドレルが形成される。

最後に、スクリュー工具との係合が行われると、保持レバーは接合経路を開放し、顎部は開放する。この時点で、スクリュー工具と係合するブラインドファスナーは、工作物への取付けステップの準備ができている。

ノーズ部
好ましい実施形態において、センサーは、装置の前端に設けられている。例えば、レーダーセンサー又は画像センサーを設けることができる。従って、穴の正確な位置が分かり、許容差補償は不要であるか、又は、必要に応じて、穴の位置推定の補償が可能である。

特定の実施形態において、図１０Ａ及び図１０Ｂに示すように、ノーズ部８２は、工具ハウジング部２６の端部に設けられる。ブラインドファスナー２０は、ノーズ部８２を通じて出現し、ノーズ部８２によって工作物の穴の中に案内されるように構成される。ノーズ部８２は、内部でブラインドファスナーを駆動シャフト及びスクリュー工具３４によって駆動させることができる円筒形ハウジング８４を備える。スクリュー工具３４は、円筒形ハウジング８４の中に延びてこの円筒形ハウジング８４の中で摺動することができる。ノーズ部８２は、自動調心装置８６を備えることができ、ノーズ部は、工具ハウジング部に摺動可能に取り付けられる。このような自動調心装置は、ブラインドファスナー２０を工作物の穴の中に導入するときに許容差を補償することを可能にする。実際には、取付け工具がブラインドファスナーをどこに導入するかが分かるように、穴の位置が取付けステップ前に分かっているとしても、製造許容差は、常に現れる。例えば、自動調心装置８６は、２つのセンタリングロッドと、円筒形ハウジング８４の３つの異なる方向に配置された３つのばね８８を備えることができ、ノーズ部８２は、クリンプステップの後に移動してセンタリングすることが可能である。ばねは、停止位置でのノーズ部８２の弾性復帰を可能にする。スクリュー工具３４は、図１０Ａ及び図１０Ｂから分かるように、ボールジョイント結合部９０を介して工具シャフトに結合することができる。例えば、各端部に２つのボールジョイント結合部９０、９４を備えるセンタリング軸９２は、スクリュー工具３４と工具シャフト３２との間に配置されている。第１のボールジョイント結合部は、センタリングシャフトとスクリュー工具３４との間に設けられ、一方で、第２のボールジョイント結合部は、センタリングシャフト９２とスクリュー工具３２との間に設けられる。これは、穴に関してブラインドファスナーの正確なセンタリングを可能にする。図１０Ａにおいて、ノーズ部は、センタリングされている。図１０Ｂにおいて、ノーズ部は、偏心している。従って、ブラインドファスナー２０が工作物の穴に挿入される場合、穴を探し出す間に許容差の補償を実現することができる。

好ましい実施形態において、レーダーセンサーは、穴を探し出すことができ、許容差の補償は不要である。

方法
ブラインドファスナー２０は、以下のように、上記の取付け工具を使って工作物の穴の中に取り付けることができる。

第１のステップにおいて、ブラインドファスナーは、送出管を備えるフィーダーを介して供給される。ブラインドファスナー２０は、例えば、圧縮空気で供給される。その後、ブラインドファスナーは、受け取り組立体６８に到達して保持レバーによってクランプ装置７６の中に維持される。顎部は、ブラインドファスナーをつかむ。

両方のモーターは、異なる所定の速度で一緒に回転して、スクリュー工具がブラインドファスナー２０の雌ねじと係合するように、スクリュー工具を移動させる。

その後、スクリュー工具３４と係合したブラインドファスナーは、工具ハウジング部を通って、装置ハウジング部の前端を形成するキャップＣの外側に駆動される。より詳細には、キャップＣは、工具ノーズ部１４の自由端に配置される。スリーブアンビル１４０は、スクリュー工具上に設けられ、ブラインド要素を有するスクリュー工具３４は、顎部がスクリュー工具３４上のアンビルスリーブの前に配置された凹部Ｇの中で閉鎖するまで並進する。その後、スクリュー工具３４は、アンビルスリーブ１４０が閉鎖された顎部７８に接触するように後方に移動する。この時点で、ナットは、穴に取り付ける準備ができている。

組立体全体は、ブラインドファスナーがロボットのアーム部によって工作物の穴に挿入されるように駆動される。例えば、ロボットのアーム部は、取付け工具１０全体を移動させることができる。

ブラインド要素のヘッドが工作物の表面上に置かれてシャンクが穴の中に配置されると、第２のモーター３８は、回転が防止され、第１のモーター３６は、回転することができ、穴の方向の反対方向の第２の方向での中実ローラースクリュー及びスクリュー工具の直線運動を引き起こす。スクリュー工具３４の一部は、取付け工具の中で後方に移動し、従って、ブラインドファスナーの一部が潰れる（アンビルスリーブに支えられているブラインドファスナーのヘッドは、クリンプステップ中に移動しない）。例えば、荷重は、最大３０又は３５キロニュートンとすることができる。工具シャフト及びスクリュー工具は、ブラインドファスナーのシャンクにおける膨出部の形成を可能にするためにクリンプステップ中に移動し、工具ハウジング部は同じ場所に留まる。スクリュー工具、工具シャフト、及び中実ローラースクリューは、工具ハウジング部の中で摺動する。最終的には、クリンプ機能をチェックするトルク試験を行うことができる。

クリンプステップが行われて顎部が開くと、アンビルスリーブは、内側の圧縮ばねによって後退し、両方のモーターは、異なる特定の速度で一緒に回転して、潰れたブラインドファスナーを切り離すためにスクリュー工具３４を移動させる。ねじ山をチェックするトルクのオンオフ試験を行うことができる。

トルク監視は、第２のモーターによって実現することができる。トルクが基準点又は基準曲線と比較して高すぎる場合、アラームは、設定プロセスの間に、例えば、ブラインド要素へのねじ込み又はブラインド要素からのねじ外しの際に発生することができ、誤動作を強調する。従って、取付けプロセス全体でトルクを監視することができる。

ローラースクリュー及びスクリュー工具は、次の供給のために供給経路が解放されるまで後退する。

図１４Ａ及び図１４Ｂは、第１のモーターの速度、トルク、及び角度の曲線を示し、これらは特にローラースクリューの値に相関するが、その理由は、第２のモーターがその位置を保持し、従って、ローラースクリューの速度が、おおよそ第１のモーターの速度に対応し、ローラースクリューの位置が、おおよそ第１のモーターの位置に対応するからである。第１及び第２のモーター３６、３８の両方は、モーターが動いているか否かを考察することなく刻一刻とモーターの局所的位置を示すモーターレゾルバを有する。従って、歯車の計算に基づいて、刻一刻とローラースクリュー４０の直線及び角度位置を知ることができる。また、両方のモーターは、トルクを測定して記録するためのトルク変換器を備える。ローラースクリュー４０で観察されるトルクの増大は、機械的構成要素、歯車、その質量、締結プロセスなどで生じる加速度及び反力に対応する場合がある。

図１４Ａは、第１のモーターの速度、トルク、及び角度を示す。Ｃ１は、第１のモーターの速度を表し、Ｃ２は、トルクを表し、Ｃ３は、角度を表す。曲線は、第１のモーター３６が機能して第２のモーター３８がその位置を保持する場合の状況を表す。Ｐ１、Ｐ２、及びＰ３は、磨耗を低減するために通常は回避する必要があるトルクピークである。より詳細には、第１のピークＰ１は、加速度及び開始移動質量に起因する。第２及び第３のピークＰ２及びＰ３は、取付けプロセスが移動を停止する必要がある場合の又はモーターの停止を必要とする取付けプロセスの新しいステップが関与する場合の第１のモーター３６の急停止に起因する。ピークＰ２及びＰ３を制限するために、減速がゼロまで下がり急停止がなくなるまで速度曲線Ｃ１全体を対称にすることが目標とされる。

図１４Ｂは、第２のモーターの位置が動的に保持される場合の第１のモーターの速度、トルク、及び角度を示す。第１のモーター３６を停止されることで生じるトルク力は、第２のモーター３８を介して放出されるので、トルクピークが発生せず、ローラースクリューは、所望のように正確に停止する。実際には、ローラースクリュー４０は、トルクピーク及びシステムの摩擦力を発生している機械的対応部分によって停止される。これは、トルクピークを最小にすることで歯車の長い寿命を可能にする。

また、工具の通常使用の間に予期せぬトルクが観察された場合に類似の戦略を用いることができる。システムが異常な高いトルクを観察する場合、制御装置は、第１のモーターを停止させて第２のモーターを解放することができ、第１のモーター３６のみを停止させた場合に生じる可能性があるトルクピークを回避するようになっている。

工具ノーズ部１４は、クリンプ操作の停止手段としてのアンビルスリーブを備える。ローラースクリューは、クランプ顎部が閉じた位置で荷重ピン組立体を移動させる。荷重ピンが後方に移動すると、アンビルスリーブはクランプ顎部に所定の力（ロードセル及び／又はトルク変換器で検出される）で接触する。この時点でナットが準備され、工具は、ナットと共にシートの穴／開口の中に前方に移動することができる。ナットの肩部がシート上面に着座すると（変位変換器によって検出される）、クリンプ工程が始まる。このために、ローラースクリュー、従って荷重ピン組立体は、特定の力及び距離で工具の内部に後退する。これにより、スクリュー工具３４は、クランプ顎部によって動くことができないアンビルスリープに対して移動する。マンドレルは、ナットをクリンプして、穴／開口の裏側上で膨出部を形成する。クリンプ工程の後で、クランプ顎部は開き、アンビルスリープは内部の圧縮ばねによって後退する。ローラースクリュー、従って荷重ピン組立体は、スクリュー工具３４を外して、次の供給のために供給経路が解放されるまで後退する。

１０ 取付け工具
１８ フィーダー
２６ 工具ハウジング部
２８ 第１のハウジング部
３０ 第２のハウジング部
３２ 工具シャフト
３４ スクリュー工具
３６ 第１の電気モーター
３８ 第２の電気モーター
６６ ファスナー送出管
６８ 受け取り組立体
７０ 接合経路。

Claims (15)

1. ブラインドファスナーのための取付け工具（１０）であって、
   第１のハウジング部（２８）の中に配置され、第１の伝達装置を介して工具ハウジング部（２６）に結合される、第１の駆動シャフトを有する第１の電気モーター（３６）と、
   前記工具ハウジング部（２６）の中に配置された工具シャフト（３２）であって、前記工具シャフト（３２）にはスクリュー工具（３４）が結合され、前記スクリュー工具（３４）は、後退位置と伸縮位置との間で長手方向軸（Ｘ）に沿ってその周りで回転及び並進移動する、工具シャフト（３２）と、
   ファスナー送出管（６６）を有するフィーダー（１８）であって、前記スクリュー工具が前記後退位置にある場合に前記ブラインドファスナーを前記スクリュー工具（３４）の前で前記工具ハウジング部（２６）の中に送り出すために、前記送出管（６６）が、第１の端部でブラインドファスナー供給源に結合され、第２の端部で前記工具ハウジング部（２６）に結合される、フィーダー（１８）と、
   前記第２のハウジング部（３０）の中に配置され、第２の伝達装置を介して前記工具ハウジング部（２６）に結合される、第２の駆動シャフトを有する第２の電気モーター（３８）と、
   を備え、
   前記送出管（６６）は、受け取り組立体（６８）を介して前記工具ハウジング部に結合され、前記受け取り組立体は、前記送出管を前記工具ハウジング部に直接、接続する接合経路（７０）を備え、前記スクリュー工具（３４）は、前記工具ハウジング部の中のブラインドファスナーと係合できるようになっている、取付け工具（１０）。
2. 前記工具ハウジング部（２６）は、前記工具シャフトに結合した中実ローラースクリュー（４０）を備え、回転防止スリーブを有するシャフト歯車（４８）は、前記中実ローラースクリュー（４０）の周りに配置され、前記シャフト歯車は、第２のハウジング歯車（６２）を介して前記第２の電気モーターに結合される、請求項１に記載の取付け工具（１０）。
3. 前記工具シャフト（３２）に結合した前記中実ローラースクリュー（４０）は、前記工具シャフトに結合した第１の端部と、前記第１の端部の反対側の第２の端部とを備え、前記中実ローラースクリューの回転防止ハブ（４６）は、前記第２の端部に配置される、請求項２に記載の取付け工具（１０）。
4. 前記第２のハウジング部（３０）は、前記第２の駆動シャフトを有する前記第２の電気モーター及び第２のハウジング歯車を備え、前記第１のハウジング部（２８）は、前記第１の電気モーター（３６）及び第１のハウジング歯車（５８）を備え、前記第１のハウジング歯車（５８）は、工具歯車（５２）に結合され、前記工具歯車（５２）は、前記工具ハウジング部の中に配置されると共に前記中実ローラースクリュー（４０）の周りに配置されたローラースクリューナット（５０）に固定的に結合される、請求項２又は３に記載の取付け工具（１０）。
5. 前記第１の駆動シャフトの回転は、前記中実ローラースクリュー（４０）の直線運動をもたらす、請求項２から４のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
6. 前記第１及び第２の駆動シャフトの異なる回転速度での回転は、前記スクリュー工具（３４）の直線及び回転運動をもたらし、前記スクリュー工具は、ブラインドファスナーに係合することができるようになっている、請求項１から５のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
7. 前記送出管（６６）は、前記工具ハウジング部（２６）に対して平行に又は著しく平行に延び、前記接合経路（７０）は、前記送出管と同軸の第１の部分と、前記長手方向軸（Ｘ）と一直線の部分とを備え、前記接合経路（７０）は、前記工具ハウジング部の中に前記ブラインドファスナーを送り出すように構成されている、請求項１から６のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
8. ブラインドファスナーを前記スクリュー工具との係合のためにクランプするように構成されたクランプ装置（７６）が設けられ、前記クランプ装置（７６）は、前記工具ハウジング部の中に配置される、請求項１から７のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
9. 前記クランプ装置（７６）は、前記ブラインドファスナーをクランプするように構成された２つの可動顎部を備え、前記可動顎部（７８）は、強制的に作動される、請求項８に記載の取付け工具（１０）。
10. 前記クランプ装置（７６）は、保持レバー（８０）をさらに備え、前記ブラインドファスナーは、前記顎部（７８）によるクランプの間に前記クランプ装置の中に保持されるようになっている、請求項９に記載の取付け工具（１０）。
11. 前記顎部の各々は、第１及び第２のセグメントを有する捕捉面を備え、前記第１のセグメントは、前記第２のセグメントに対して位置合わせされており、前記第１のセグメントは平坦であり、前記第２のセグメントは、前記ブラインド要素を前記クランプ装置の中で正しい方向に置くために、非対称形状をもたらすように構成された膨出部を備える、請求項９又は１０に記載の取付け工具（１０）。
12. 前記スクリュー工具は、前記可動顎部（７８）に接触するように構成されたアンビルスリープ（１４０）を備える、請求項９から１１のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
13. 前記工具シャフトは、前部セグメント（１００）及び後部セグメント（１０２）を備え、中間セグメント（１０４）は、前記前部及び後部セグメント（１００、１０２）の間に配置され、前記前部セグメント（１００）は、溝（１１０）を介してフランジ（１０８）に結合された第１の部分（１０６）を備える、請求項１から１０のいずれかに記載の取付け工具（１０）。
14. 前記フランジは、ジャックボルトを受け入れるように構成された、均等に分散配置された複数の穴（１１２）を備え、前記溝は、多重半径曲率を有する、請求項１１に記載の取付け工具（１０）。
15. 請求項１から１４のいずれかの取付け工具を使用してブラインドファスナーを取り付ける方法であって、ローラースクリューのトルクが監視され、望ましくないトルクピークが、前記第１のモーター（３６）を停止させ、前記第２のモーター（３８）を解放することで回避される、方法。

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