JP2022535231A - アルカリ金属含有ディスプレイガラス - Google Patents

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Abstract

ガラス組成物は、約50モル%~約75モル%のSiO2、11.1モル%~約25モル%のAl2O3、約1.5モル%~約10モル%のB2O3、及び約0.5モル%~約20モル%のR2O(これは、K2O、Rb2O、Cs2O、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である)を含む。ガラス組成物はさらに、0モル%~約12モル%のMgO、0モル%~約10モル%のCaO、0モル%~約1.5モル%のSrO、及び0モル%~約5モル%のBaOを含みうる。ガラス組成物は、合計で約1モル%~約20モル%のR’Oを含み、R’Oは、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む。ガラス組成物は、低いCTE、低い液相線温度、及び高い液相線粘度を有し、ディスプレイ用途に用いられる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、ここに参照することによってその全体が本明細書に明示的に組み込まれる、2020年4月15日出願の米国仮特許出願第63/010,251号、並びに2019年6月3日出願の米国仮特許出願第62/856,170号及び2019年8月14日出願の米国仮特許出願第62/886,687号の利益を主張する。
本開示は、概して、ガラス組成物に関する。より詳細には、開示される主題は、アルカリ金属を含み、ディスプレイ用途での使用に適したガラス組成物に関する。
ガラスなどの光学的に透明な材料で作られた平坦な基板又は湾曲した基板は、フラットパネルディスプレイ、光起電力デバイス、及び他の適切な用途に用いられる。光学的透明度の要件に加えて、ガラス組成物は、製造プロセス及び用途に応じて、さまざまな難問に対処する必要がある。
例えば、アクティブマトリクス液晶ディスプレイデバイス(AMLCD)などの液晶ディスプレイの製造は複雑であり、基板ガラスの特性が重要である。AMLCDデバイスの製造に用いられるガラス基板は、その物理的寸法を厳密に制御する必要がある。ダウンドローシート延伸プロセス、特に溶融プロセスは、ラップ及び研磨などのコストのかかる成形後の仕上げ作業を必要とすることなく、基板として使用可能なガラスシートを製造することができる。しかしながら、溶融プロセスでは、比較的高い液相線粘度を必要とするかなり厳しい制限がガラスの特性に課される。
液晶ディスプレイの分野では、薄膜トランジスタ(TFT)は、多結晶シリコン(p-Si)又はアモルファスシリコン(a-Si)をベースとしうる。アモルファスシリコンは、低い処理温度などの利点をもたらす。電子をより効果的に輸送する能力の理由から、多結晶シリコンを用いることが好ましい場合がある。多結晶をベースとしたシリコントランジスタは、アモルファスシリコンをベースとしたトランジスタに基づくものよりも高い移動度を有することを特徴とする。これにより、より小さく、より速いトランジスタの製造が可能となり、最終的には、より明るく、より速いディスプレイが製造される。p-Siベースのトランジスタに関する1つの問題は、それらの製造が、a-Siトランジスタの製造に用いられる温度よりも高いプロセス温度を必要とすることである。これらの温度は、a-Siトランジスタの製造に用いられる350℃のピーク温度と比較して、450℃から600℃の範囲である。
ディスプレイ用途に用いられるガラス組成物は、良好な熱的特性及び機械的特性、並びに処理要件及び性能要件を満たす寸法安定性を有することが必要である。加えて、薄膜トランジスタ内への金属イオンの拡散は、トランジスタに損傷を与える可能性がある。このような拡散は、最小限に抑えるか又は排除する必要がある。
本開示は、ガラス組成物、その製造方法、及びその使用方法を提供する。本開示はまた、このようなガラス組成物を含むガラス基板、及びこのようなガラス組成物を含むディスプレイデバイス、又はこのようなガラス組成物を有するガラス基板も提供する。
幾つかの実施形態によれば、ガラス組成物は、
約50モル%~約75モル%のSiO
11.1モル%~約25モル%のAl
約1.5モル%~約10モル%のB
約0.5モル%~約20モル%のRO(これは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である)、
0モル%~約12モル%のMgO、
0モル%~約10モル%のCaO、
0モル%~約1.5モル%のSrO、及び
0モル%~約5モル%のBaO
を含む。
ガラス組成物は、合計で約1モル%~約20モル%のR’Oを含み、該R’Oは、MgO、CaO、SrO、BaO、任意選択的にZnO、及びそれらの任意の組合せを含む。
ガラス組成物中に、SiOは、任意の適切な範囲で存在する。適切な範囲の例は、約50モル%~約60モル%、約54モル%~約68モル%、約60モル%~約75モル%、又は約60モル%~約70モル%を含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、SiOの含有量は、60モル%以下、例えば、約50モル%~約60モル%の範囲である。
幾つかの実施形態では、Alは、11モル%を上回る含有量を有する。Alの適切な範囲の例は、約11.5モル%~約25モル%、約12モル%~約25モル%、約13モル%~約25モル%、約14モル%~約25モル%、約15モル%~約25モル%、約11.5モル%~約25モル%、約11.5モル%~約18モル%、約12モル%~約20モル%、又は約12モル%~約18モル%を含むが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では、アルカリ金属酸化物(RO)はKOである。アルカリ金属酸化物(RO)は、任意の適切な範囲の含有量を有する。ROの適切な範囲の例は、約0.5モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約0.9モル%~約7.1モル%、約0.5モル%~約8モル%、約2モル%~約8モル%、又は約3モル%~約8モル%を含むが、これらに限定されない。
ガラス組成物は、LiO、NaO、及びそれらの組合せからなる群より選択される、0モル%~約2モル%の追加のアルカリ金属酸化物をさらに含みうる。LiO又はNaOは任意選択的である。LiO及びNaOの含有量は、幾つかの実施形態では、ガラス組成物中、0モル%~約1モル%、又は0.1モル%~約2モル%である。LiO又はNaOが存在する場合、アルカリ金属酸化物KO、RbO、CsO、及びLiO又はNaOの総含有量は、約0.5モル%~約22モル%である。幾つかの実施形態では、ガラス組成物は、LiO、NaO、並びにLi及びNaを含む任意の他の成分を実質的に含まない。
R’Oは、任意の適切な範囲で、MgO、CaO、SrO、及びBaOなどのアルカリ土類金属酸化物を含むことができ、任意選択的にZnOを含む。
MgOの適切な範囲の例は、約0モル%~約12モル%、約1モル%~約12モル%、約2モル%~約12モル%、約1モル%~約10モル%、又は約2モル%~約10モル%を含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、MgOは、7モル%以上、例えば、約7モル%~約12モル%、又は約7モル%~約10モル%の範囲の含有量を有する。
幾つかの実施形態では、SrOは、1.5モル%以下又は1モル%以下、例えば、約0.1モル%~約1モル%、又は約0.1モル%~約1.5モル%の範囲の含有量を有しうる。
CaOの適切な範囲の例は、約0モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約2モル%~約10モル%、約3モル%~約8モル%、約5モル%~約8モル%、又は約6モル%~約8モル%を含むが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では、R’O/Alのモル比は、約0.8~約1.5、例えば、約0.8~約1.0、約0.9~約1.1、又は約1~約1.25の範囲である。幾つかの実施形態では、R’O/Alの比は1以下である。
組成物は、SnOなどの任意の他の適切な成分を含みうる。本開示は、任意の適切な組成物を本明細書に記載される成分及び含有量範囲の異なる組合せで提供する。
幾つかの実施形態では、例示的なガラス組成物は、
約54モル%~約68モル%のSiO
11.1モル%~約18モル%のAl
約2モル%~約9モル%のB
約8モル%~約16モル%のRO(ここで、ROは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である);
0モル%~約12モル%のMgO;
0モル%~約10モル%のCaO;
0モル%~約1.5モル%のSrO;
0モル%~約5モル%のBaO
を含み、
ガラス組成物は、合計で約1モル%~約15モル%のR’Oを含み、該R’Oは、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む。
幾つかの実施形態では、アルカリ金属酸化物(RO)はKOである。このような組成物は、RbO又はCsOを含みうる。組成物は、任意選択的にLiO又はNaOを含みうるか、あるいは実質的にLiO又はNaOを含まなくてもよい。
幾つかの実施形態では、MgOは、約7モル%~約12モル%の範囲であってよく、SrOは、約0.1モル%~約1モル%の範囲である。R’O/Alのモル比は、約0.8~約1の範囲でありうる。
ガラス組成物は、処理及び性能の両方の利点を提供する。例えば、該ガラス組成物は、低い液相線温度及び高い液相線粘度を有する。液相線温度は、1,200℃以下、例えば、約900℃~1,200℃、又は約1,000℃~1,200℃、約900℃~1,185℃、又は約1,000℃~1,185℃、約900℃~1,150℃、又は約1,000℃~1,150℃の範囲である。ガラス組成物は、100キロポアズ以上、例えば、約200キロポアズ~約400キロポアズ、約200キロポアズ~約600キロポアズ、又は約200キロポアズ~約800キロポアズの範囲の液相線粘度を有する。幾つかの実施形態では、液相線粘度は、100キロポアズ~800キロポアズ、例えば、約100キロポアズ~約550キロポアズ、又は約200キロポアズ~約450キロポアズの範囲でありうる。
ガラス組成物は、例えば、20℃~300℃の温度で約10×10-7/℃~約62×10-7/℃の範囲など、低い熱膨張係数を有する。幾つかの実施形態では、CTEは、約20×10-7/℃~約55×10-7/℃、約30×10-7/℃~約55×10-7/℃、約30×10-7/℃~約40×10-7/℃、又は約30×10-7/℃~約50×10-7/℃の範囲である。
別の態様では、本開示はまた、本明細書に記載されるガラス組成物の製造方法及び使用方法、このようなガラス組成物を含むガラス物品(又は部品)、並びにガラス組成物又は該ガラス組成物を有するガラス物品を含むディスプレイデバイスも提供する。
ガラス物品の例は、ディスプレイ用途のための電子デバイスに用いられるパネル、基板、カバー、バックプレーン、及び任意の他の部品を含むが、これらに限定されない。例えば、幾つかの実施形態では、ガラス組成物又はガラス基板は、電子デバイスのカバー又はバックプレーンである。幾つかの実施形態では、薄膜抵抗器が、ガラス組成物上に構築されているか、又はガラス組成物と接触している。電子デバイスの例は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、コンピュータモニタ、現金自動預け払い機(ATM)、タッチスクリーン、及び光起電装置を含むが、これらに限定されない。
本開示は、添付の図面と併せて読む場合に、以下の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な慣行に従い、これらの図面は、幾つかの実施形態の例示のためだけのものであることを強調しておく。
幾つかの実施形態による比較ガラス組成物及び本発明のガラス組成物のアルカリ酸化物(例えば、KO)の含有量と液相線温度との関係を示すグラフ 幾つかの実施形態による比較ガラス組成物及び本発明のガラス組成物のアルカリ酸化物(例えば、KO)の含有量と液相線粘度との関係を示すグラフ 異なる熱処理後の5モル%のKOを含む例示的なガラス基板上に堆積されたSiO膜内の平均モル%のKを示すグラフ 異なる熱処理後の5モル%のKOを含む例示的なガラス基板上に堆積されたSiN膜内の平均モル%のKを示すグラフ
例示的な実施形態のこの説明は、書面による説明全体の一部と見なされるべきである添付の図面に関連して読むことが意図されている。説明において、「下方」、「上方」、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上向き」、「下向き」、「上部」、及び「下部」などの相対的な用語、並びにそれらの派生物(例えば、「水平に」、「下向きに」、「上向きに」など)は、その時点で説明される方向、又は考察中の図面に示される方向を指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためであって、その装置が特定の方向で構築又は操作されることを必要としない。「接続された」及び「相互接続された」など、取り付け、結合等に関する用語は、特に明記されていない限り、構造が、介在する構造を介して直接的又は間接的に互いに固定されている又は取り付けられている関係、並びに可動又は剛性の両方の取り付け又は関係を指す。
以下の説明の目的では、以下に記載される実施形態は、代替となる変形例及び実施形態を想定しうることが理解されるべきである。また、本明細書に記載される特定の物品、組成物、及び/又はプロセスは例示的なものであり、限定的であると見なされるべきではないことも理解されるべきである。
本開示において、単数形「a」、「an」、及び「the」は、複数形の言及を含み、特定の数値への言及は、文脈が明確に別のことを示さない限り、少なくともその特定の値を含む。値が近似値として表される場合には、先行詞「約」を使用することによって、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されよう。本明細書で用いられる場合、「約X」(Xは数値である)は、好ましくは、記載された値の±10%を包括的に指す。例えば、「約8」という句は、好ましくは、7.2及び8.8を含めた、7.2から8.8までの値を指す。存在する場合には、すべての範囲は包括的かつ組み合わせ可能である。例えば、「1から5」の範囲が記載されている場合、その記載されている範囲は、「1から4」、「1から3」、「1~2」、「1~2及び4~5」、「1~3及び5」、「2~5」などの範囲を含むと解釈されるべきである。加えて、代替案のリストが積極的に提供されている場合には、そのようなリストは、例えば特許請求の範囲の否定的限定によって、代替案のいずれかが除外されてもよいことを意味すると解釈することができる。例えば、「1から5」の範囲が記載されている場合、その記載されている範囲は、1、2、3、4、又は5のいずれかが否定的に除外される状況を含むと解釈することができる;したがって、「1から5」の記載は、「1及び3~5であるが、2ではない」、又は単に「2は含まれていない」と解釈することができる。本明細書で積極的に記載されている任意の構成要素、要素、属性、又は工程は、そのような構成要素、要素、属性、又は工程が代替として記載されているかどうか、若しくはそれらが単独で記載されているかどうかにかかわらず、特許請求の範囲から明示的に除外することができることが意図されている。
本明細書で用いられる用語「実質的な」、「実質的に」、及びそれらの変形は、記載された特徴が値又は説明に等しいか又はほぼ等しいことを示すことが意図されている。さらには、「実質的に同様」は、2つの値が等しいか又はほぼ等しいことを示すことが意図されている。幾つかの実施形態では、「実質的に同様」は、互いの約10%以内、例えば、互いの約5%以内、又は互いの約2%以内などの値を示しうる。
本開示は、ガラス組成物、その製造方法、及びその使用方法を提供する。本開示は、このようなガラス組成物を含むガラス基板又は物品、及びこのようなガラス組成物を含むディスプレイデバイス又はこのようなガラス組成物を有するガラス基板も提供する。このようなガラス組成物は、高含有量のAl、及びKO、RbO、CsO、又はそれらの組合せなどのアルカリ金属酸化物を含めた、本明細書に記載される成分を含む。本明細書に記載されるように、本発明者らは、驚くべきことに、アルカリ金属酸化物及び高含有量のAlを含むこのようなガラス組成物が、低い液相線温度、高い液相線粘度、低い熱膨張係数、及び良好な機械的特性を提供することを見出した。本発明者らはまた、驚くべきことに、ガラス組成物が電子デバイスで使用される場合に、該組成物からのアルカリ金属イオンなどの金属イオンの拡散が存在しないことを見出した。アルカリ金属の拡散によって引き起こされる可能性のある汚染を、最小限に抑えるか、又は排除することができる。
特に明記されていない限り、本明細書で用いられる「ガラス物品」又は「ガラス」という用語は、全体的又は部分的にガラスで作られた任意の物体を包含するものと理解される。ガラス物品には、モノリシック基板、又はガラスとガラス、ガラスと非ガラス材料、ガラスと結晶性材料、ガラスとガラスセラミック(非結晶相と結晶相を含む)の積層体が含まれる。
ガラスパネルなどのガラス物品は、平坦であっても湾曲していてもよく、透明又は実質的に透明でありうる。本明細書で用いられる場合、「透明」という用語は、約1mmの厚さで、スペクトルの可視領域(400~700nm)において約85%を超える透過率を有する物品を示すことが意図されている。例えば、例示的な透明ガラスパネルは、可視光範囲において、約85%を超える透過率、例えば、それらの間のすべての範囲及びサブ範囲を含む、約90%超、約95%超、又は約99%超の透過率を有しうる。さまざまな実施形態によれば、ガラス物品は、可視光範囲で、約50%未満の透過率、例えば、それらの間のすべての範囲及びサブ範囲を含む、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、又は約20%未満の透過率を有しうる。ある特定の実施形態では、例示的なガラスパネルは、紫外線(UV)領域(100~400nm)において、約50%超の透過率、例えば、それらの間のすべての範囲及びサブ範囲を含む、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超、又は約99%超の透過率を有しうる。
例示的なガラスは、アルミノケイ酸塩、アルカリアルミノケイ酸塩、ボロケイ酸塩、アルカリボロケイ酸塩、アルミノボロケイ酸塩、アルカリアルミノボロケイ酸塩、及び他の適切なガラスを含みうるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、ガラス物品は、圧縮応力領域と引張応力を示す中央領域とを作り出すために、物品の部分間の熱膨張係数の不一致を利用することによって機械的に強化することができる。幾つかの実施形態では、ガラス物品は、ガラス転移点を超える温度へとガラスを加熱し、次いで急冷することによって、熱的に強化することができる。幾つかの他の実施形態では、ガラス物品は、イオン交換によって化学強化することができる。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるガラス組成物は、アルカリ土類アルミノケイ酸塩ガラス組成物であり、これは、概して、SiO、Al、少なくとも1つのアルカリ土類酸化物、並びにKO、RbO、及びCsOのうちの少なくとも1つを含むアルカリ金属酸化物の組合せを含む。本明細書に記載されるガラス組成物は、非晶質構造を有する。結晶又は多結晶構造もまた、該組成物を使用して作ることができる。
本明細書で用いられる場合、「軟化点」という用語は、ガラス組成物の粘度が1×107.6ポアズになる温度を指す。軟化点は、平行平板粘度(PPV)の方法を使用して測定される。
本明細書で用いられる場合、「アニール点」という用語は、ガラス組成物の粘度が1×1013.18ポアズになる温度を指す。
本明細書で用いられる場合、「歪み点」及び「T歪み」という用語は、ガラス組成物の粘度が1014.68ポアズになる温度を指す。
ガラスの液相線温度(T)は、それを超えると結晶相がガラスと平衡状態で共存することができない温度(℃)である。液相線粘度は、液相線温度におけるガラスの粘度である。
本明細書で用いられる「CTE」という用語は、約室温(RT)から約300℃までの温度範囲にわたるガラス組成物の熱膨張係数を指す。
本明細書に記載されるガラス組成物の実施形態では、特に明記しない限り、構成成分(例えば、SiO、Alなど)の濃度は、酸化物基準のモルパーセント(モル%)で指定される。
「含まない」及び「実質的に含まない」という用語は、ガラス組成物中の特定の構成成分の濃度及び/又は不存在を説明するために用いられる場合には、構成成分が意図的にガラス組成物に添加されないことを意味する。しかしながら、ガラス組成物は、微量の構成成分を、0.01モル%未満の量で、汚染物質又はトランプとして含みうる。
幾つかの実施形態によれば、ガラス組成物は、
約50モル%~約75モル%のSiO
11.1モル%~約25モル%のAl
約1.5モル%~約10モル%のB
約0.5モル%~約20モル%のRO(これは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である)、
0モル%~約12モル%のMgO、
0モル%~約10モル%のCaO、
0モル%~約1.5モル%のSrO、及び
0モル%~約5モル%のBaO
を含む。
ガラス組成物は、合計で約1モル%~約20モル%のR’Oを含み、該R’Oは、MgO、CaO、SrO、BaO、任意選択的にZnO、及びそれらの任意の組合せを含む。
本明細書に記載されるガラス組成物の実施形態では、SiOは、組成物の最大の構成要素であり、それ自体、ガラスネットワークの主要な構成要素である。幾つかの実施形態では、SiOを使用して、所望の液相線粘度を得ると同時に、組成物に添加されるAlの量を相殺することができる。
ガラス組成物中に、SiOは、任意の適切な範囲で存在する。適切な範囲の例は、約50モル%~約60モル%、約54モル%~約68モル%、約60モル%~約75モル%、又は約60モル%~約70モル%を含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、SiOの含有量は、60モル%以下、例えば、約50モル%~約60モル%の範囲である。
本明細書に記載されるガラス組成物は、比較的高い含有量で、Alをさらに含む。幾つかの実施形態では、Alは、11モル%を上回る含有量を有する。Alの適切な範囲の例は、約11.5モル%~約25モル%、約12モル%~約25モル%、約13モル%~約25モル%、約14モル%~約25モル%、約15モル%~約25モル%、約11.5モル%~約25モル%、約11.5モル%~約18モル%、約12モル%~約20モル%、又は約12モル%~約18モル%を含むが、これらに限定されない。
本明細書に記載される実施形態におけるガラス組成物は、アルカリ酸化物も含む。好ましくは、本明細書に記載されるガラス組成物は、KO、RbO、CsO、又はそれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、アルカリ金属酸化物(RO)はKOである。アルカリ金属酸化物(RO)は、任意の適切な範囲の含有量を有する。ROの適切な範囲の例は、約0.5モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約0.9モル%~約7.1モル%、約0.5モル%~約8モル%、約2モル%~約8モル%、又は約3モル%~約8モル%を含むが、これらに限定されない。
Alは、存在する場合には、SiOと同様に作用し、ガラス組成物から形成されたガラス溶融物の四面体配位にある場合に、ガラス組成物の粘度を増加させうる。しかしながら、米国特許出願第10/112865号明細書に記載されるように、ガラス組成物中のAlの存在は、ガラス成分中のアルカリ構成成分の移動度を増加させると考えられ、ガラス組成物中のAlの量は、慎重に検討する必要がある。
本開示の発明者らは、驚くべきことに、ガラス組成物中に存在するアルカリ酸化物と併せた高含有量のAlが、ガラス組成物を含む基板内又は基板上に薄膜トランジスタが形成される処理条件において、ガラスからの拡散又は浸出に由来するアルカリ構成成分の傾向を低下させるか、又は組成物中のアルカリ構成成分を維持することを見出した。
加えて、米国特許出願第10/112865号明細書に記載されるように、ガラス組成物にKOなどのアルカリ酸化物を添加すると、得られるガラスの平均熱膨張係数が増加するであろうと考えられた。しかしながら、本開示の発明者らは、驚くべきことに、アルカリ酸化物を高含有量のAlと組み合わせたガラス組成物が比較的低い熱膨張を有することを見出した。一方、このような組合せはまた、ガラス組成物の液相線温度を低下させ、ガラス組成物の液相線粘度を上昇させる。液相線温度の低下と液相線粘度の上昇との組合せは、ガラス組成物の加工性を向上させる。
ガラス組成物は、LiO、NaO、及びそれらの組合せからなる群より選択される、0モル%~約2モル%の追加のアルカリ金属酸化物をさらに含みうる。LiO又はNaOは任意選択的である。LiO及びNaOの含有量は、幾つかの実施形態では、ガラス組成物中、0モル%~約1モル%、又は0.1モル%~約2モル%である。LiO又はNaOが存在する場合、アルカリ金属酸化物KO、RbO、CsO、及びLiO又はNaOの総含有量は、約0.5モル%~約22モル%である。幾つかの実施形態では、ガラス組成物は、LiO、NaO、並びにLi及びNaを含む任意の他の成分を実質的に含まない。
O、RbO、CsO、又はそれらの組合せは、Na又はLiと比較して、K、Rb、又はCsの比較的大きいイオン半径がガラス中のアルカリ金属の拡散性を低下させることから、主要なアルカリ酸化物構成成分として用いられる。ガラスからガラス上に堆積した薄膜トランジスタへのアルカリ金属の拡散がトランジスタに損傷を与えることから、ガラス組成物を使用してディスプレイ用のバックプレーンを形成する場合には、低い拡散性は非常に重要である。
本明細書に記載される実施形態におけるガラス組成物は、Bをさらに含む。SiO及びAlと同様に、Bはガラスネットワークの形成に寄与する。従来、Bは、ガラス組成物の粘度を低下させるために、ガラス組成物に添加されうる。幾つかの実施形態では、Bを含むガラス組成物はまた、高い又は望ましい液相線粘度も有する。本明細書に記載される実施形態では、Bは、概して、ガラス組成物中に約1.5モル%~約10モル%、例えば、約2モル%~約9モル%、又は約1.6モル%~約9.1モル%の量で存在する。
R’Oは、任意の適切な範囲で、MgO、CaO、SrO、及びBaOなどのアルカリ土類金属酸化物を含むことができ、任意選択的にZnOを含む。
ガラス形成剤(SiO、Al、及びB)に加えて、本明細書に記載されるガラスはまた、アルカリ土類酸化物も含みうる。幾つかの実施形態では、少なくとも1つ、2つ、又は3つのアルカリ土類酸化物、例えば、MgO、CaO、及びBaO、並びに任意選択的にSrOなどが、ガラス組成物の一部である。アルカリ土類酸化物は、溶融、清澄、成形、及び最終的な用途にとって重要なさまざまな特性をガラスにもたらす。したがって、これらの点でガラス性能を改善するために、一実施形態では、(MgO+CaO+SrO+BaO)/Alの比は、約1.5以下又は約1以下である。幾つかの実施形態では、(MgO+CaO+SrO+BaO)/Alの比は、1未満、例えば、0.8~1の範囲である。幾つかの実施形態では、(MgO+CaO+SrO+BaO)/Alの比は、1前後、例えば、0.9~1.1の範囲である。
幾つかの実施形態では、少量のMgOを、任意選択的にガラス組成物に添加することができる。MgOの適切な範囲の例は、約0モル%~約12モル%、約1モル%~約12モル%、約2モル%~約12モル%、約1モル%~約10モル%、及び約2モル%~約10モル%を含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、MgOは、7モル%以上、例えば、約7モル%~約12モル%、又は約7モル%~約10モル%の範囲の含有量を有する。
幾つかの実施形態では、SrOは、1.5モル%以下又は1モル%以下、例えば、約0.1モル%~約1モル%、又は約0.1モル%~約1.5モル%の範囲の含有量を有しうる。
CaOの適切な範囲の例は、約0モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約2モル%~約10モル%、約3モル%~約8モル%、約5モル%~約8モル%、又は約6モル%~約8モル%を含むが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では、R’O/Alのモル比は、約0.8~約1.5、例えば、約0.8~約1.0、約0.9~約1.1、又は約1~約1.25の範囲である。幾つかの実施形態では、R’O/Alの比は1以下である。
組成物は、SnOなどの任意の他の適切な成分を含みうる。SnOは、例えば0モル%~約1モル%など、適切な範囲でありうる。幾つかの実施形態では、SnOは、0.01モル%~0.5モル%、例えば、0.05モル%~0.15モル%の量で存在する。
本開示は、任意の適切な組成物を、本明細書に記載される成分及び含有量範囲の異なる組合せで提供する。
幾つかの実施形態では、例示的なガラス組成物は、
約54モル%~約68モル%のSiO
11.1モル%~約18モル%のAl
約2モル%~約9モル%のB
約8モル%~約16モル%のRO(ここで、ROは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である);
0モル%~約12モル%のMgO;
0モル%~約10モル%のCaO;
0モル%~約1.5モル%のSrO;
0モル%~約5モル%のBaO
を含み、
ガラス組成物は、合計で約1モル%~約15モル%のR’Oを含み、該R’Oは、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む。
幾つかの実施形態では、アルカリ金属酸化物(RO)はKOである。このような組成物は、RbO又はCsO、若しくはKO、RbO、及びCsOの任意の組合せを含みうる。組成物は、任意選択的にLiO又はNaOを含みうる。さらに好ましくは、組成物は、LiO又はNaO、若しくは両方を実質的に含まない。
幾つかの実施形態では、MgOは、約7モル%~約12モル%の範囲であってよく、SrOは、約0.1モル%~約1モル%の範囲である。R’O/Alのモル比は、約0.8~約1の範囲でありうる。
ガラス組成物は、処理及び性能の両方の利点を提供する。例えば、該ガラス組成物は、低い液相線温度(T)及び高い液相線粘度を有する。液相線温度は、1,200℃以下、例えば、約900℃~1,200℃、又は約1,000℃~1,200℃、約900℃~1,185℃、又は約1,000℃~1,185℃、約900℃~1,150℃、又は約1,000℃~1,150℃の範囲でありうる。
ガラス組成物は、100キロポアズ以上、例えば、約200キロポアズ~約400キロポアズ、約200キロポアズ~約600キロポアズ、又は約200キロポアズ~約800キロポアズの範囲の液相線粘度を有する。幾つかの実施形態では、液相線粘度は、100キロポアズ~800キロポアズ、例えば、約100キロポアズ~約550キロポアズ、又は約200キロポアズ~約450キロポアズの範囲でありうる。
ガラス組成物は、例えば、20℃~300℃の温度で約10×10-7/℃~約62×10-7/℃の範囲など、低い熱膨張係数を有する。幾つかの実施形態では、CTEは、約20×10-7/℃~約55×10-7/℃、約30×10-7/℃~約55×10-7/℃、約30×10-7/℃~約40×10-7/℃、又は約30×10-7/℃~約50×10-7/℃の範囲である。
別の態様では、本開示はまた、本明細書に記載されるガラス組成物の製造方法及び使用方法、このようなガラス組成物を含むガラス物品(又は部品)、並びにガラス組成物又は該ガラス組成物を有するガラス物品を含むディスプレイデバイスも提供する。
ガラス物品の例は、ディスプレイ用途のための電子デバイスに用いられるパネル、基板、カバー、バックプレーン、又は任意の他の部品を含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、基板又はパネルなどのガラス物品は、光学的に透明である。ガラス物品の例は、平坦なガラスパネル又は湾曲したガラスパネルを含むが、これらに限定されない。
例えば、幾つかの実施形態では、ガラス組成物又はガラス基板は、電子デバイスにおけるカバー又はバックプレーンである。幾つかの実施形態では、薄膜抵抗器が、ガラス組成物上に構築されるか、又はガラス組成物と接触する。この薄膜抵抗器は、アモルファスシリコンベース又は多結晶シリコンベースでありうる。幾つかの実施形態では、本開示で提供されるガラス組成物は、アモルファスシリコンをベースとしたトランジスタが配置される基板又は層として用いられる。電子デバイスの例は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、コンピュータモニタ、現金自動預け払い機(ATM)、タッチスクリーン、及び光起電装置を含むが、これらに限定されない。
以下の実施例は、開示された主題による方法及び結果を例証するために以下に記載される。これらの実施例は、本明細書に開示される主題のすべての実施形態を含むことを意図するものではなく、代表的な方法及び結果を例示することを意図するものである。これらの実施例は、当業者に明らかな本開示の等価物及び変形を除外することを意図するものではない。
数値(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保するために努力してきたが、幾らかの誤差及び偏差が考慮されるべきである。特に明記しない限り、温度は℃単位又は周囲温度であり、圧力は大気圧又は大気圧に近い。組成自体は、酸化物基準のモルパーセントで与えられ、100%に正規化されている。記載されたプロセスから得られる生成物の純度及び収率を最適化するために使用することができる反応条件、例えば、成分濃度、温度、圧力、並びに他の反応範囲及び条件には、多くのバリエーション及び組合せが存在する。このようなプロセス条件の最適化には、合理的かつ日常的な実験のみが必要とされよう。
表に記載されるガラスの特性は、ガラス技術分野の従来技術に従って決定した。したがって、25~300℃の温度範囲にわたる線形熱膨張係数(CTE)は、×10-7/℃の単位で表され、アニーリング点は℃単位で表される。CTEは、ASTM規格E228に準拠して決定した。アニール点は、特に明記されていない限り、ASTM規格C598に準拠したビーム曲げ粘度(BBV)測定技法から決定した。密度は、グラム/cm単位で、アルキメデス法(ASTM C693)で測定した。回転シリンダー粘度測定(ASTM C965-81)で測定された高温粘度データに適合するフルチャーの方程式を使用して、℃単位の溶融温度(ガラス溶融物が200ポアズの粘度を示す温度として定義される)を計算した。
ASTM C829-81の標準勾配ボート液相線法を使用して、℃単位のガラスの液相線温度を測定した。これには、砕いたガラス粒子を白金ボートに入れ、温度勾配のある領域を有する加熱炉内にボートを入れ、該ボートを適切な温度領域で24時間加熱し、顕微鏡検査によって、ガラスの内部に結晶が現れる最高温度を決定することが含まれる。より具体的には、ガラス試料をPtボートから1片取り出し、偏光顕微鏡を使用して検査して、Ptと空気の界面に対して形成された、及び試料の内部で形成された結晶の位置及び性質を特定する。加熱炉の勾配は非常によく知られているため、位置に対する温度は5~10℃以内で十分に推定することができる。試料の内部で結晶が観察される温度は、(対応する試験期間の)ガラスの液相線を表すものとみなされる。成長の遅い相を観察するために、試験は、より長い時間(例えば72時間)、行われることがある。ポアズでの液相線粘度は、液相線温度とフルチャーの方程式の係数から決定した。
GPa単位のヤング率及び剪断弾性率、並びにポアソン比は、ASTM E1875-00e1に記載されている一般的なタイプの共鳴超音波分光法(RUS)を使用して決定した。
応力光学係数(SOC)の値は、「ガラス応力-光学係数の測定のための標準試験方法(Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient)」と題されたASTM規格C770-16の手順C(ガラスディスク法)に準拠して測定することができる。
表1の例示的なガラスは、シリカ源として市販の砂を使用して調製され、90質量%が標準的な米国の100メッシュの篩を通過するように粉砕された。アルミナはアルミナ源、ペリクレースはMgO源、石灰石はCaO源、炭酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、又はそれらの混合物はSrO源、炭酸バリウムはBaO源、酸化スズ(IV)はSnO源であった。原材料を完全に混合し、るつぼ内で二重融解させた。原材料は、混合し、次に、炭化ケイ素グローバーで加熱された炉内に懸架された白金容器に入れ、1,600~1,650℃の温度で数時間溶融及び攪拌し、白金容器の底部のオリフィスを通じて送給することもできる。混合及び二重融解の手順により、均質性を確保した。結果として得られたガラスのパテを、アニール点又はその付近でアニーリングし、その後、物理的、粘性、及び液相線の属性を決定するためのさまざまな実験方法に供した。
これらの方法は例外的なものではなく、ガラス組成物は、当業者によく知られている標準的な方法を使用して調製することができる。このような方法は、連続溶融プロセスで行われるであろうなどの連続融解プロセスを含み、連続融解プロセスで使用されるメルターは、ガス、電力、又はそれらの組合せによって加熱される。
例示的なガラスの製造に適した原材料は、SiOの供給源としての市販の砂;Alの供給源としてのアルミナ、水酸化アルミニウム、アルミナの水和物、及びさまざまなアルミノケイ酸塩、硝酸塩、及びハロゲン化物;Bの供給源としてのホウ酸、無水ホウ酸、及び酸化ホウ素;MgOの供給源としてのペリクレース、ドロマイト(CaOの供給源でもある)、マグネシア、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、並びにさまざまな形態のマグネシウムのケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、硝酸塩、及びハロゲン化物;石灰岩、アラゴナイト、ドロマイト(MgOの供給源でもある)、ウォラストナイト、及びCaOの供給源としてのさまざまな形態のカルシウムのケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、硝酸塩、及びハロゲン化物;ストロンチウム及びバリウムの酸化物、炭酸塩、硝酸塩、及びハロゲン化物を含む。化学清澄剤が望ましい場合には、スズを、SnOとして、別の主要なガラス構成成分(例えば、CaSnO)との混合酸化物として、又は酸化条件下でSnO、シュウ酸スズ、ハロゲン化スズ、又は当業者に知られている他のスズ化合物として、添加することができる。
例示的なガラス組成物は清澄剤としてSnOを含むが、TFT基板用途に十分な品質のガラスを得るために、他の化学清澄剤も使用することができる。例えば、例示的なガラスは、清澄を促進するための意図的な添加剤として、As、Sb、CeO、Fe、及びハロゲン化物のいずれか1つ又はそれらの組合せを使用することができ、これらのいずれも、例に示されるSnO化学清澄剤と組み合わせて使用することができる。これらのうち、As及びSbは一般に有害物質として認識されており、ガラス製造の過程又はTFTパネルの処理中に生成される可能性のあるなどの廃棄物の流れにおいて管理される。したがって、As及びSbの濃度を個別に又は組み合わせて0.005モル%以下に制限することが望ましい。
例示的なガラスに意図的に組み込まれた元素に加えて、周期表のほぼすべての安定した元素は、原材料の低レベルの汚染、製造プロセスにおける耐火物及び貴金属の高温浸食、又は完成したガラスの属性を微調整するための低レベルでの意図的な導入を通じてのいずれかにより、ある程度のレベルでガラス中に存在する。例えば、ジルコニウムは、ジルコニウムが豊富な耐火物との相互作用を介して汚染物質として導入される可能性がある。さらなる例として、貴金属との相互作用を介して白金及びロジウムが導入される可能性がある。さらなる例として、鉄は、原材料のトランプとして導入される可能性があり、あるいは、意図的に添加してガス状包有物の制御を強化することができる。さらなる例としては、マンガンを導入して、色を制御するか、又はガス状包有物の制御を強化することができる。
水素は必然的にヒドロキシルアニオンOHの形態で存在し、その存在は標準的な赤外分光法により確認することができる。溶解したヒドロキシルイオンは、例示的なガラスのアニール点に顕著にかつ非線形的に影響を与えるため、望ましいアニール点を得るためには、主要な酸化物成分の濃度を、補償するように調整する必要がありうる。原材料の選択又は溶融システムの選択により、ヒドロキシルイオン濃度をある程度制御することができる。例えば、ホウ酸は主要なヒドロキシル源であり、ホウ酸を酸化ホウ素に置き換えることは、完成したガラスのヒドロキシル濃度を制御するための有用な手段でありうる。同じ推論が、ヒドロキシルイオン、水和物、若しくは物理吸着又は化学吸着された水分子を含む化合物を含めた、他の潜在的な原材料にも当てはまる。溶融プロセスでバーナが用いられる場合には、ヒドロキシルイオンもまた、天然ガス及び関連する炭化水素の燃焼に由来する燃焼生成物を通じて導入される可能性があり、したがって、溶融に用いられるエネルギーをバーナから電極に換えて補正することが望ましい場合がある。あるいは、代わりに、主要な酸化物成分を調整する反復プロセスを使用して、溶解したヒドロキシルイオンの有害な影響を補償してもよい。
硫黄は多くの場合、天然ガス中に存在し、同様に多くの炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、及び酸化物の原材料に含まれるトランプ成分である。SOの形態では、硫黄はガス状包有物の厄介な原因となる可能性がある。SOに富む欠陥を形成する傾向は、原材料の硫黄レベルを制御し、かつ、低レベルの比較的減少した多価カチオンをガラスマトリクス内に導入することにより、かなりの程度まで管理することができる。理論に拘束されることは望まないが、SOに富むガス状包有物は、主にガラス中に溶解した硫酸塩(SO )の還元によって生じるように見える。
例示的なガラスの高いバリウム濃度は、溶融の初期段階でガラス中の硫黄保持を増加させるように見えるが、上記のように、バリウムは低い液相線温度、したがって高い液相線粘度を得るために必要である。原材料の硫黄レベルを意図的に低レベルに制御することは、ガラス中の溶存硫黄(おそらくは硫酸塩として)を低減するための有用な手段である。特に、硫黄は、好ましくは、バッチ材料中、200量ppm未満であり、さらに好ましくは、バッチ材料中、100質量ppm未満である。
多価の還元を使用して、例示的なガラスがSOブリスタを形成する傾向を制御することもできる。理論に縛られることは望まないが、これらの元素は、硫酸塩還元の起電力を抑制する、潜在的な電子供与体として挙動する。硫酸塩還元は、次のような半反応式で表すことができる:
SO →SO+O+2e
ここで、eは電子を示す。半反応の「平衡定数」は次のとおりである:
eq=[SO][O][e/[SO
ここで、括弧は化学的活性を示す。理想的には、SO、O、及び2eから硫酸塩を生成するように反応を強制したい。硝酸塩、過酸化物、又は他の酸素が豊富な原材料を加えると、役立つ場合があるものの、溶解の初期段階において硫酸塩還元を妨害する可能性もあり、そもそもそれらを加える利点を打ち消す可能性がある。SOは、ほとんどのガラスに対し非常に低い溶解度を有しているため、ガラス溶融プロセスに加えることは実用的ではない。電子は、多価の還元によって「添加」することができる。例えば、第一鉄(Fe2+)の適切な電子供与半反応は、次のように表される:
2Fe2+→2Fe3++2e
この電子の「活動」により、硫酸塩還元反応が左側へと強いられ、ガラス中のSO を安定させる。適切な還元多価には、Fe2+、Mn2+、Sn2+、Sb3+、As3+、V3+、Ti3+、及び当業者によく知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。いずれの場合も、ガラスの色への悪影響を回避するため、あるいは、As及びSbの場合には、エンドユーザのプロセスでの廃棄物管理を複雑にするほど高いレベルでそのような成分を追加することを回避するため、そのような成分の濃度を最小限に抑えることが重要な場合がある。
例示的なガラスの主要な酸化物成分、及び上記の微量成分又はトランプ成分に加えて、ハロゲン化物は、原材料の選択によって導入された汚染物質として、又はガラス中のガス状の含有物を排除するために用いられる意図的な成分として、さまざまなレベルで存在しうる。清澄剤として、ハロゲン化物は、約0.4モル%以下のレベルで組み込むことができるが、オフガス処理装置の腐食を回避するために、可能であれば、より少ない量を使用することが一般的に望ましい。幾つかの実施形態では、個々のハロゲン化物元素の濃度は、個々のハロゲン化物ごとに約200重量ppm未満、又はすべてのハロゲン化物元素の合計について約800重量ppm未満である。
これらの主要な酸化物成分、微量成分及びトランプ成分、多価及びハロゲン化物清澄剤に加えて、所望の物理的、光学的、又は粘弾性の特性を達成するために、低濃度の他の無色の酸化物成分を組み込むことが有用でありうる。このような酸化物には、TiO、ZrO、HfO、Nb、Ta、MoO、WO、ZnO、In、Ga、Bi、GeO、PbO、SeO、TeO、Y、La、Gd、及び当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。例示的なガラスの主要な酸化物成分の相対的比率を調整する反復プロセスを通じて、このような無色の酸化物を、アニール点又は液相線粘度に許容できない影響を与えることなく、最大約2モル%、例えば、0.5モル%未満のレベルまで加えることができる。
表1は、実験例1~6(「実施例1~6」)の組成物を示している。表2は、実験例7~12(「実施例7~12」)の組成物を示している。表3は、実験例13~18(「実施例13~18」)の組成物を示している。表4は、実験例19~24(「実施例19~24」)の組成物を示している。実施例1~24には、「A」から「X」の順序でラベルも付されている。軟化点、アニール点、ヤング率、剪断弾性率、ポアソン比、及び硬度を含む実施例1~24の特性データもまた、表1~4に記載されている。表5は、実施例1~6の液相線温度及び液相線粘度を示している。表5は、実施例13~18の液相線温度及び液相線粘度を示している。表では、標準偏差は「st. dev.」と略され、変動係数は「COV」又は「covar」と略されている。
Figure 2022535231000002
Figure 2022535231000003
Figure 2022535231000004
Figure 2022535231000005
Figure 2022535231000006
Figure 2022535231000007
図1は、KOの含有量と実施例1~3(「A~C」)の液相線温度との関係を示している。図2は、KOの含有量と実施例1~3(「A~C」)の液相線粘度との関係を示している。図1~2では、実施例1~3は、EAGLE XG(「EXG」)という商品名でCorning Inc.社から市販されている、KOを含まない比較製品と比較されている。製品EXGは、1140℃の液相線温度及び228,527ポアズの液相線粘度を有する。表5~6及び図1~2に示されるように、本開示で提供されるガラス組成物は、より低い液相線温度及びより高い液相線粘度を有する。液相線温度は1,200℃以下である。例えば、液相線温度は、約900℃~1,185℃、又は約1,000℃~1,185℃、900℃~1,150℃、又は約1,000℃~1,150℃の範囲になるように調整することができる。
ガラス組成物は、100キロポアズ以上の液相線粘度を有する。例えば、液相線粘度は、約200キロポアズ~約400キロポアズ、約200キロポアズ~約600キロポアズ、約100キロポアズ~約550キロポアズ、又は約200キロポアズ~約450キロポアズ、又は約200キロポアズ~約800キロポアズの範囲になるように調整することができる。このような液相線粘度の増加及びこのような液相線温度の低下は、重要な処理上の利点を提供し、製造コストを削減する。
表1を参照すると、ガラス組成物は低い熱膨張係数(CTE)を有している。例えば、実施例1~6は、20℃~300℃の温度で、約30×10-7/℃~約62×10-7/℃、主に約30×10-7/℃~約55×10-7/℃の範囲のCTEを有する。
表1~4に見られるように、例示的なガラスは、アニール点及びヤング率の値などの良好な特性を有しており、これにより、ガラスは、AMLCD基板用途などのディスプレイ用途、より具体的には、特に低温ポリシリコン及び酸化物薄膜トランジスタ用途に適したものになる。ガラスは、市販のAMLCD基板から得られるものと同様の酸及び塩基媒体での耐久性を有しており、したがって、AMLCD用途に適している。例示的なガラスは、ダウンドロー技法を使用して形成することができ、特に、溶融プロセスと互換性がある。
さらには、かなりのレベルのアルカリ金属酸化物が用いられるにもかかわらず、組成物が電子デバイスに用いられる場合に、アルカリ金属イオンなどの金属イオンがガラス組成物から浸出又は拡散することはない。
図3A~3Bは、異なる熱処理の後の約5モル%のKOを含む例示的なガラス基板上に堆積されたA)SiO膜及びB)SiN膜内の平均モル%のKを示している。例示的なガラス基板は、60.7モル%のSiO、17.3モル%のAl、9.9モル%のSrO、7.4モル%のP、4.6モル%のKO、及び0.02モル%のSnOを含む。この例示的な組成物は、Bの他にPを含む。この例示的なガラス組成物の結果は、説明のためだけに使用される。本開示で提供されるガラス組成物は、同様の結果又は同じ結果を提供する。
図3A~3Bでは、膜のK含有量を、次の熱処理条件の後に測定した:熱処理なし(対照)、450℃で60分、550℃で40分、及び650℃で20分。高純度の溶融シリカ(HPFS)も3回測定し、環境中の固有のK汚染を決定し、吸着表面Kのベースラインを提供した。SIMS測定の検出限界は0.002モル%Kである。図3A~3Bに示されるように、例示的なガラス基板上に堆積されたSiO膜及びSiN膜中のK含有量は、熱処理なしで、又は異なる熱処理の後に、検出限界未満であった。結果は、ガラス組成物からその上に堆積された膜へのカリウムの有意な拡散がないことを示している。
本主題について例示的な実施形態の観点から説明してきたが、それに限定されない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、当業者によって成されうる他の変形及び実施形態を含むように、広く解釈されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス組成物であって、
約50モル%~約75モル%のSiO
11.1モル%~約25モル%のAl
約1.5モル%~約10モル%のB
約0.5モル%~約20モル%のRO(ここで、ROは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である);
0モル%~約12モル%のMgO;
0モル%~約10モル%のCaO;
0モル%~約1.5モル%のSrO;及び
0モル%~約5モル%のBaO
を含み、
前記ガラス組成物が、合計で約1モル%~約20モル%のR’Oを含み、該R’Oが、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む、
ガラス組成物。
実施形態2
Alが、約11.5モル%~約25モル%、約12モル%~約25モル%、約13モル%~約25モル%、約14モル%~約25モル%、約15モル%~約25モル%、約11.5モル%~約25モル%、約11.5モル%~約18モル%、約12モル%~約20モル%、又は約12モル%~約18モル%の範囲の含有量を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態3
前記アルカリ金属酸化物(RO)がKOである、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態4
前記アルカリ金属酸化物(RO)が、約0.5モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約0.9モル%~約7.1モル%、約0.5モル%~約8モル%、約2モル%~約8モル%、又は約3モル%~約8モル%の範囲の含有量を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態5
LiO、NaO、及びそれらの組合せからなる群より選択される、0モル%~約2モル%の追加のアルカリ金属酸化物をさらに含む、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態6
SiOが、約50モル%~約60モル%、約54モル%~約68モル%、約60モル%~約75モル%、又は約60モル%~約70モル%の範囲の含有量を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態7
MgOが約7モル%~約12モル%の範囲の含有量を有し、SrOが約0.1モル%~約1モル%の範囲である、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態8
R’O/Alのモル比が約0.8~約1.5の範囲である、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態9
R’O/Alの前記モル比が、約0.9~約1.1、約0.8~約1、又は約1~約1.25の範囲である、実施形態8に記載のガラス組成物。
実施形態10
前記ガラス組成物が、20℃~300℃の温度で約10×10-7/℃~約55×10-7/℃の範囲の熱膨張係数を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態11
前記ガラス組成物が1,200℃以下の液相線温度を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態12
前記ガラス組成物が100キロポアズ以上の液相線粘度を有する、実施形態1に記載のガラス組成物。
実施形態13
ガラス組成物であって、
約54モル%~約68モル%のSiO
11.1モル%~約18モル%のAl
約2モル%~約9モル%のB
約8モル%~約16モル%のRO(ここで、ROは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である);
0モル%~約12モル%のMgO;
0モル%~約10モル%のCaO;
0モル%~約1.5モル%のSrO;及び
0モル%~約5モル%のBaO
を含み、
前記ガラス組成物が、合計で約1モル%~約15モル%のR’Oを含み、該R’Oが、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む、
ガラス組成物。
実施形態14
前記アルカリ金属酸化物(RO)がKOである、実施形態13に記載のガラス組成物。
実施形態15
MgOが約7モル%~約12モル%の範囲の含有量を有し、SrOが約0.1モル%~約1モル%の範囲である、実施形態13に記載のガラス組成物。
実施形態16
R’O/Alのモル比が約0.8~約1の範囲である、実施形態13に記載のガラス組成物。
実施形態17
実施形態1に記載のガラス組成物を含むガラス物品。
実施形態18
実施形態1に記載のガラス組成物を含むディスプレイデバイス、又は実施形態1に記載のガラス組成物を含むガラス基板。
実施形態19
前記ガラス組成物又は前記ガラス基板が、ディスプレイ用途の電子デバイスのカバー又はバックプレーンである、実施形態18に記載のディスプレイデバイス。
実施形態20
実施形態13に記載のガラス組成物を含むディスプレイデバイス、又は実施形態13に記載のガラス組成物を含むガラス物品。

Claims (14)

  1. ガラス組成物であって、
    約50モル%~約75モル%のSiO
    11.1モル%~約25モル%のAl
    約1.5モル%~約10モル%のB
    約0.5モル%~約20モル%のRO(ここで、ROは、KO、RbO、CsO、及びそれらの組合せからなる群より選択されるアルカリ金属酸化物である);
    0モル%~約12モル%のMgO;
    0モル%~約10モル%のCaO;
    0モル%~約1.5モル%のSrO;及び
    0モル%~約5モル%のBaO
    を含み、
    前記ガラス組成物が、合計で約1モル%~約20モル%のR’Oを含み、該R’Oが、MgO、CaO、SrO、BaO、及びそれらの任意の組合せを含む、
    ガラス組成物。
  2. Alが、約11.5モル%~約25モル%、約12モル%~約25モル%、約13モル%~約25モル%、約14モル%~約25モル%、約15モル%~約25モル%、約11.5モル%~約25モル%、約11.5モル%~約18モル%、約12モル%~約20モル%、又は約12モル%~約18モル%の範囲の含有量を有する、請求項1に記載のガラス組成物。
  3. 前記アルカリ金属酸化物(RO)がKOである、請求項1に記載のガラス組成物。
  4. 前記アルカリ金属酸化物(RO)が、約0.5モル%~約10モル%、約1モル%~約10モル%、約0.9モル%~約7.1モル%、約0.5モル%~約8モル%、約2モル%~約8モル%、又は約3モル%~約8モル%の範囲の含有量を有する、請求項1に記載のガラス組成物。
  5. LiO、NaO、及びそれらの組合せからなる群より選択される、0モル%~約2モル%の追加のアルカリ金属酸化物をさらに含む、請求項1に記載のガラス組成物。
  6. SiOが、約50モル%~約60モル%、約54モル%~約68モル%、約60モル%~約75モル%、又は約60モル%~約70モル%の範囲の含有量を有する、請求項1に記載のガラス組成物。
  7. MgOが約7モル%~約12モル%の範囲の含有量を有し、SrOが約0.1モル%~約1モル%の範囲である、請求項1に記載のガラス組成物。
  8. R’O/Alのモル比が約0.8~約1.5の範囲である、請求項1に記載のガラス組成物。
  9. R’O/Alの前記モル比が、約0.9~約1.1、約0.8~約1、又は約1~約1.25の範囲である、請求項8に記載のガラス組成物。
  10. 前記ガラス組成物が、20℃~300℃の温度で約10×10-7/℃~約55×10-7/℃の範囲の熱膨張係数を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のガラス組成物。
  11. 前記ガラス組成物が1,200℃以下の液相線温度を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のガラス組成物。
  12. 前記ガラス組成物が100キロポアズ以上の液相線粘度を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のガラス組成物。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物を含むガラス物品。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物を含むディスプレイデバイス。
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