JP2022535190A - デュアルカニューレ吸引および送達装置 - Google Patents

Abstract

手術部位における構成要素の吸引および送達に関連する医療装置であって、装置が、部位から第１の構成要素を吸引するための吸引チャネルを有するシャフト本体と、第２の構成要素を部位に送達するためのシャフト本体に関連付けられた送達チャネルとを備える、医療装置。【選択図】図１２

Description

本開示は、医療外科用吸引装置に関する。

様々な外科的処置は、患者の身体の手術部位からの流体、デブリ、および組織材料の除去を必要とする。除去は、吸引装置を使用して行われることが多い。

外科用吸引装置は、体液、デブリ、凝塊、および手術部位を閉塞する任意の他の要素の除去を含む医療処置において主に使用される。外科用吸引装置は、手術野を障害要素から離し、したがって外科医に見えるように保つために使用される。

吸引の変更手段を有する外科用吸引装置が知られており、これらは直線状の細長いプローブおよび吸引部材を有する剛性の一体型器具であり、プローブおよび吸引部材のサイズまたは長さを変更するために器具全体の交換を必要とする。いくつかの外科用吸引装置は、吸引チューブに結合された吸引先端部を含むことができ、吸引先端部は壁吸引ユニットなどに結合される。既存の吸引先端部のいくつかの例には、手術部位から吸引チューブへの接続も提供する吸引ハンドル内に流体または組織を引き込むための細長い単一のカニューレが含まれる。カニューレは、特定の手術および用途に応じて異なる形状を使用できるように交換可能であってもよい。これらの器具の遠位端は鋭利である傾向があり、繊細な組織を損傷することができる。これにより、外科的処置が複雑になる可能性がある。

心臓切開手術などの医療処置では、通常、血液は吸引装置を介していわゆる心臓切開手術用貯蔵器にリサイクルされ、これは血液貯蔵および濾過手段として機能し、その結果、手術中または手術後に血液を患者に再注入することができる。これにより、患者に投与しなければならない提供された血液の量が減少する。しかしながら、手術の熱において、外科医のより多くの吸引を求める要求は、通常、ポンプ技術者に単に吸引ポンプをオンにさせ、吸引ポンプを絶えず稼働させることを可能にさせる。結果として、血液の溶血は、血液から除去することが困難な空気マイクロバブルの形成と共に、塊および他の血液デブリの生成と共に起こり得、それらは患者への再注入にとって望ましくない。

さらに、低侵襲手術では、手術部位に滅菌溶液またはいくつかの薬剤を送達し、次いで吸引下で手術部位から流体を吸引することが望ましい場合がある。吸引される流体は、滅菌溶液だけでなく、血液および他の体液、組織、デブリ、および断片を含むことができる。そのような手術環境のデュアル要件は、重大な設計上の障害をもたらす。いくつかの手術では、望ましくない流体およびデブリの吸引が同時に必要とされる。

２つの異なる装置を使用することによって手術部位からおよび手術部位への構成要素の吸引および送達を使用するために医療専門家によって使用されるいくつかの技術がある。吸引のための１つの装置および送達のための１つの装置。

本明細書で先行技術が言及される場合、そのような言及は、先行技術がオーストラリアまたは他の国における当技術分野の共通の一般知識の一部を形成することの承認を構成しないことを理解されたい。

手術部位における構成要素の吸引および送達に関連する医療装置であって、装置が、部位から第１の構成要素を吸引するための吸引チャネルを有するシャフト本体と、第２の構成要素を部位に送達するためのシャフト本体に関連付けられた送達チャネルとを備える、医療装置が開示される。装置は、手術中の使用において、第１の構成要素が吸引チャネルを介して部位から除去され、第２の構成要素が送達チャネルを介して手術部位に送達されるように構成されてもよい。

より具体的には、装置は、手術手技中に外科医が発見した手術部位を閉塞している血液、凝塊、デブリ、および任意の他の要素を除去することができ、止血溶液を手術部位に同時に送達することができる医療器具に適用可能なデュアルカニューレ吸引および送達装置の形態であってもよい。装置は、鼻腔および副鼻腔ならびに腹部、胸部、頭蓋内、口腔および泌尿生殖器系で行われるものを含む様々な処置に使用することができる。歯科用途にも使用され得る。外科医にとって、この装置は、構成要素の吸引および送達の両方のための単一の装置の使用を可能にする大きな利点がある。装置の使用は、手術中に構成要素を同時に送達および除去するために外科医に柔軟性を与えることができる。これは、効率および使いやすさの利点を有し、術後合併症を実質的に減少させることができる。

いくつかの形態では、装置は、シャフト本体の端部に可鍛性構成要素が存在するため、困難な解剖学的構造にアクセスすることを可能にする。

本開示の範囲内に含まれ得る他の形態にかかわらず、ここで、添付の図面を参照して、単なる例として、特定の実施形態を説明する。
流体移送装置の一実施形態の上面図である。 図１の装置の側面図である。 図１の装置の底部を示す図である。 図１の装置の端面図である。 図１の一実施形態のシャフトの上面図である。 図５の側面斜視図である。 図５の一実施形態ＡＡの断面図である。 図５の断面図である。 図１の一実施形態の上面図である。 図９の断面図である。 流体移送装置の第２の実施形態の上面図を示す。 図１１の装置の側面図を示す。 図１１の装置の底面図を示す。 図１１の装置の端面図である。 本開示の第２の実施形態のシャフトの上面図を示す。 図１５の一実施形態ＡＡの断面図である。 図１５の長手方向断面図である。 図１５の側面斜視図である。

以下の詳細な説明では、詳細な説明の一部を形成する添付の図面を参照する。図面に示され、特許請求の範囲に定義された詳細な説明に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図するものではない。他の実施形態を利用することができ、提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変更を行うことができる。本明細書で一般的に説明され、図面に示されている本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計することができ、そのすべてが本開示で企図されていることが容易に理解されよう。

手術部位における構成要素の吸引および送達に関連する医療装置であって、装置が、部位から第１の構成要素を吸引するための吸引チャネルを有するシャフトと、第２の構成要素を部位に送達するためのシャフトに関連付けられた送達チャネルとを備える、医療装置が広く開示される。装置は、手術中の使用において、第１の構成要素が吸引チャネルを介して部位から除去され、第２の構成要素が送達チャネルを介して手術部位に送達されるように構成されてもよい。

いくつかの形態では、装置はマルチチャンバ付きシャフトを備える。いくつかの形態では、吸引と送達とが同時に行われ得る。いくつかの形態では、ユーザは吸引および送達を独立して制御する。

いくつかの形態では、第１の構成要素は、流体、固体、または半固体混合物のいずれかを含む。いくつかの形態では、第２の構成要素は、流体または固体粉末の形態の止血溶液を含む。

いくつかの形態では、装置は、吸引チャネルを通る吸引を行うために吸引チャネルと係合するように構成された吸引コネクタを備える。

いくつかの形態では、装置は、送達チャネルを通る送達を達成するために送達チャネルと係合する送達点に送達コネクタを含む。

いくつかの形態では、装置は、送達チャネルを通る送達を達成するために送達チャネルと係合する送達点に送達コネクタを含む。

いくつかの形態では、吸引チャネルおよび送達チャネルは、中空の閉鎖区画を含む。いくつかの形態では、閉鎖された区画はシャフト内に配置される。

いくつかの形態では、シャフトは、周囲領域からの血液の吸引および採取を補助するために、先端部に窓を含む。

いくつかの形態では、シャフトは、吸引コネクタに対してシャフトを回転させるためのフライホイールをさらに備える。

いくつかの形態では、マルチチャンバ付きシャフトは、色分けされた区画を含む。色分けされた区画は、送達チャンバと吸引チャンバとを区別する。

いくつかの形態では、装置は、使用中の困難な解剖学的構造の可撓性および屈曲を可能にするために、マルチチャンバ付きシャフトの端部に可鍛性構成要素を備える。

いくつかの形態では、装置は使い捨て装置であり得る。

ここで図１から図４を参照すると、吸引および送達のための医療装置１０１が開示されている。装置１０１は、接続端部１０３から先端部１０４まで延在する細長いシャフト１０２を備える。図示の形態のシャフトは、ほぼ管状であり、接続端部１０３と先端部１０４との間に実質的に直線状に延在する。しかしながら、様々な形状のシャフトを装置内で利用することができることが理解されよう。吸引コネクタ１０６は、接続端部１０３と係合し、装置を吸引源（図示せず）に取り付けるように構成される。吸引コネクタ１０６は、シャフト１０２を吸引コネクタ１０６と係合するように構成された中間吸引アタッチメント１０９を有する吸引プラグ１０７を備える。吸引プラグ１０７は、使用者が親指で吸引孔を塞ぐことができるように構成された吸引孔１１０を含む。

いくつかの形態では、シャフト１０２および吸引コネクタ１０６は、中間吸引アタッチメント１０９を使用して互いに対して傾斜している。これは図２に最もよく示されている。シャフト１０２とコネクタ１０６は、３０度から６０度の間で互いに離れるように回転される。

送達点１１１は、シャフトへの送達を可能にするために装置上に配置される。送達点は、注入点または同様の取り付け具を含むことができる。

ここで図５から図８を参照すると、いくつかの形態では、シャフト１０２は、５ｃｍ～１５０ｃｍの長さの変化を有する細長い部材である。いくつかの形態では、長さは１０ｃｍ～５０ｃｍで変化する。いくつかの形態では、シャフトの直径は０．５ｍｍ～１５ｍｍで変化する。

図示の形態では、シャフト１０２は、接続端部１０３と先端部１０４との間に延在する細長い本体を含む。送達点１１１は、接続端部１０３と先端部１０４との中間に位置し、この形態では、接続端部１０３の近位に位置する。図示の形態の送達点は、シャフト１０２から外向きに延在する傾斜管を含む。

シャフトは、フライホイール１１４をさらに備える。フライホイール１１４は、シャフトの回転を可能にする。これにより、シャフト１０２を吸引コネクタ１０３に対して回転させることができる。いくつかの形態では、シャフト１０２は、シャフトストッパおよび回転機構を備える。

いくつかの形態では、シャフト１０２は、時計回りまたは反時計回りのいずれかの方向に最大３６０度回転することができ、外科医が手術部位から構成要素を同時に送達および除去するための柔軟性を与える。

図８の断面に最もよく示されているように、いくつかの形態では、シャフト１０２は、シャフト１０２内に含まれる中空の閉鎖区画流路をさらに含む。図示の形態では、構成要素を手術部位に送達するための送達流路１１２が構成されている。送達流路１１２は、中空で閉じており、円形または楕円形の断面を有するが、代替の構成が利用可能であることは明らかであろう。送達流路１１２は、送達点１１１から先端部１０４まで延在し、一貫した断面を有する。

シャフト１０２の内部の残りの部分は、手術部位から構成要素を吸引するための吸引流路１１３を備える。図示の形態では、吸引流路は、送達流路の周りに配置されたアーチ状の中空の閉鎖区画を含む。しかしながら、送達流路および吸引流路は各々、丸管であってもよく、各々がシャフトの内部にあってもよく、または互いに係合し、互いに平行に延在してもよいことは明らかであろう。送達流路および吸引流路が単一の装置内の先端部から延在することを可能にする代替的な構成も、本開示の範囲内に含まれる。

図示の形態では、吸引流路は、吸引コネクタ１０６から先端部まで延在し、シャフト１０２のかなりの部分について、送達流路と一直線に延在する。両方の流路は、先端部からシャフトの全長まで延在してもよい。

図示の形態では、シャフト１０２は、図２および図６に最もよく見られるように、先端部に複数の窓１０８を備える。窓は円形であるが、それらは任意の他の形状および／またはサイズであってもよい。窓は吸引を補助し、先端部の一点で閉塞に抵抗する。

図９および図１０を参照すると、吸引コネクタ１０６は、中空吸引チャンバ１１８と、図１０に最もよく示されているようなツールハンドル１１６とを備える。中間吸引アタッチメント１０９は、中空部分を含み、チャンバ１１７から吸引コネクタ端部まで延在する。

チャンバ１１７は、より良好な角度および使いやすさを可能にするために、吸引コネクタに対するシャフトのシャフト回転を可能にすることができる。

図１１から図１８を参照すると、図１から図４に示すものと同様の医療装置１０１が開示されている。装置１０１は、接続端部１０３から先端部１０４まで延在する細長いシャフト１０２を備える。

吸引コネクタ１０６は、接続端部１０３と係合し、装置を吸引源（図示せず）に取り付けるように構成される。吸引コネクタ１０６は、シャフト１０２を吸引コネクタ１０６と係合するように構成された中間吸引アタッチメント１０９を有する吸引プラグ１０７を備える。吸引プラグ１０７は、使用者が親指で吸引孔を塞ぐことができるように構成された吸引孔１１０を含む。

いくつかの形態では、シャフト１０２および吸引コネクタ１０６は、中間吸引アタッチメント１０９を使用して互いに対して傾斜している。これは図１２に最もよく示されている。シャフト１０２とコネクタ１０６は、３０度から６０度の間で互いに離れるように回転される。

送達点１１１は、シャフトへの送達を可能にするために装置上に配置される。送達点は、注入点または同様の取り付け具を含むことができる。この実施形態における送達点１１１は、シャフト１０２の先端部１０４と接続端部１０３との中間に位置する。

図示の形態では、シャフト１０２は、接続端部１０３と先端部１０４との間に延在する細長い本体を含む。送達点１１１は、接続端部１０３と先端部１０４との中間に位置する。図示の形態の送達点は、シャフト１０２から外向きに延在する傾斜管を含む。送達点は、傾斜管の端部に位置する注入接続部を含む。他の形態では、送達点は、単に注入接続部であってもよく、または管内の封止可能な開口部であってもよい。

シャフトは、フライホイール１１４をさらに備える。フライホイール１１４は、シャフトの回転を可能にする。これにより、シャフト１０２を吸引コネクタ１０３に対して回転させ、好ましい角度に向けることができる。いくつかの形態では、シャフト１０２は、シャフトストッパおよび回転機構を備える。

いくつかの形態では、シャフト１０２は、時計回りまたは反時計回りのいずれかの方向に最大３６０度回転することができ、外科医が手術部位から構成要素を同時に送達および除去するための柔軟性を与える。

図１７の断面に最もよく示されているように、いくつかの形態では、シャフト１０２は、シャフト１０２内に含まれる中空の閉鎖区画流路をさらに含む。図示の形態では、構成要素を手術部位に送達するための送達流路１１２が構成されている。送達流路１１２は、中空で閉じており、円形または楕円形の断面を有するが、代替の構成が利用可能であることは明らかであろう。送達流路１１２は、送達点１１１から先端部１０４まで延在し、一貫した断面を有する。図示の形態では、送達流路は、図１６に示すように実質的に円形の断面を有する。この形態では、送達流路は、吸引流路１１３の長さの約半分だけ延在する。送達流路は、シャフトに対して任意の長さにわたって延在してもよい。

シャフト１０２の内部の残りの部分は、手術部位から構成要素を吸引するための吸引流路１１３を備える。図示の形態では、吸引流路は、送達流路の周りに配置されたアーチ状の中空の閉鎖区画を含む。しかしながら、送達流路および吸引流路は各々、丸管であってもよく、各々がシャフトの内部にあってもよく、または互いに係合し、互いに平行に延在してもよいことは明らかであろう。送達流路および吸引流路が単一の装置内の先端部から延在することを可能にする代替的な構成も、本開示の範囲内に含まれる。

図示の形態では、シャフト１０２は、図１２および図１３に最もよく見られるように、先端部に少数の窓１０８を備える。窓は円形であるが、それらは任意の他の形状および／またはサイズであってもよい。窓は吸引を補助し、先端部の一点で閉塞に抵抗する。図示の形態では、４つの離間した窓１０８が先端部１０４に配置されている。

使用中、装置１０１は、同時送達および吸引を提供するために使用される。外科手術中、外科医または他のユーザは、シャフト１０２の先端部１０４を手術部位に配置し、装置を吸引源と接続する。ユーザの親指が吸引孔１１０の上にあるとき、装置を通して吸引が行われ、吸引流路１１３から吸引が提供される。

送達点１０６は、次いで送達流路１１２を通って手術部位に流れる第２の構成要素を送達するために使用される。送達点は、第２の構成要素の注入または代替送達を可能にするように構成されてもよい。代替の実施形態では、シリンジなどの送達装置を装置に組み込むことができる。

処置中、吸引および送達は、必要に応じて同時または交互の吸引および送達を可能にするユーザによって独立して制御することができる。ユーザはまた、シャフトを移動させることによって、またはシャフトを回転させることによって、送達および吸引の位置および角度を制御することができる。

装置は、血液および体液を除去しながら必要な活性物質の送達の両方を可能にする単回使用のデュアルカニューレ連結装置を外科医に提供するという利点を有する。

以下の特許請求の範囲および本発明の前述の説明では、文脈上、明示的な言語または必要な含意により他の意味に解釈すべき場合を除いて、「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」という単語または「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」もしくは「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」などの変形は包括的な意味で使用され、すなわち、記載された特徴の存在を特定するが、本発明の様々な実施形態におけるさらなる特徴の存在または追加を排除するものではない。

Claims (11)

1. 吸引および送達のための医療装置であって、前記装置は、
   部位から少なくとも第１の構成要素を吸引するための吸引チャネルを備えるシャフトと、
   第２の構成要素を前記部位に送達するための前記シャフトに関連する送達チャネルと
   を備え、
   前記装置は、手術中の使用において、前記第１の構成要素が前記吸引チャネルを介して前記部位から除去され、前記第２の構成要素が前記送達チャネルを介して前記部位に送達されるように構成される、装置。
2. 吸引および送達が同時に行われる、請求項１に記載の装置。
3. 前記第１の構成要素が、流体、固体、または半固体混合物のいずれかを含む、請求項１に記載の装置。
4. 前記第２の構成要素が、流体または固体粉末の形態の止血溶液を含む、請求項１から３のいずれか一項に記載の装置。
5. 前記吸引チャネルを通る吸引を行うために前記吸引チャネルと係合するように構成された吸引コネクタをさらに備える、請求項１から４のいずれか一項に記載の装置。
6. 前記送達チャネルを介した送達を行うために前記送達チャネルと係合する送達点に送達コネクタをさらに備える、請求項１から５のいずれか一項に記載の装置。
7. 前記吸引チャネルおよび前記送達チャネルは、中空の閉鎖区画を含む、請求項１から６のいずれか一項に記載の装置。
8. 前記中空の閉鎖区画が、前記シャフト内に配置される、請求項７に記載の装置。
9. 前記シャフトが、前記吸引を補助するための窓をさらに備える、請求項１から８のいずれか一項に記載の装置。
10. 前記シャフトが、前記吸引コネクタに対して前記シャフトを回転させるためのフライホイールをさらに備える、請求項１から９のいずれか一項に記載の装置。
11. 前記装置が、前記第１の構成要素の吸引および前記第２の構成要素の送達が独立して制御されるように構成される、請求項１から１０のいずれか一項に記載の装置。

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