JP2022534133A - 定量噴霧式吸入器のコンパクトスペーサ - Google Patents

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Abstract

定量噴霧式吸入器(MDI)と共に使用するスペーサ装置。スペーサ装置は、MDIから噴霧されたエアロゾル化された薬剤を保持するためのエアロゾルチャンバを備える。1つの特定の設計によれば、エアロゾルチャンバは、前方シェル、後方シェル、およびそれらの間の伸長可能なバレルを有する。伸長可能なバレルは、コイル状のワイヤースプリングによって支持される可撓性プラスチックシースを備える。スペーサ装置は、MDIを保持する取り付けブラケットをさらに備える。取り付けブラケットは、MDIの噴霧口がエアロゾルチャンバと嵌合するようにMDIを保持する。また、このアセンブリは、エアロゾルチャンバがMDIのアクチュエータブーツと実質的に平行に整列されるように構成される。使用時、エアロゾルチャンバはMDIから離れるように下向きに折られる。次いでエアロゾルチャンバは容積を拡大するために外側に伸ばされる。【選択図】図11A

Description

本発明は、薬剤を投与するための定量噴霧式吸入器のスペーサ装置に関する。
気管支拡張剤や副腎皮質ステロイドなどの薬剤を肺に投与するために、定量噴霧式吸入器(MDI:Metered dose inhaler)が使用される。図1は、定量噴霧式吸入器10の一例とその動作メカニズムを示す。定量噴霧式吸入器10は、加圧された薬剤キャニスタ12と、キャニスタ12を保持するアクチュエータ19とを備える。アクチュエータ19は、キャニスタ12を保持するためのブーツ部14と、スプレーノズル15と、エアロゾルスプレー18の吐出口でもあるマウスピース16とを備える。
キャニスタ12は薬剤のリザーバ17を保持し、噴射剤で加圧される。キャニスタ12の底部には計量バルブ13が配置されており、ステム11を介して薬剤が流れ出る。ユーザは、ステム11がスプレーノズル15に収まるように、キャニスタ12をアクチュエータ19のブーツ部14に装填する。ユーザがキャニスタ12を押し下げると、バルブステム11がスプレーノズル15に押し込まれ、予め設定された量の薬剤を、ユーザの肺に送達するために、エアロゾル化されたスプレー18としてマウスピース16から排出させる。正常に作動している場合、ユーザはエアロゾル化した薬剤18を口から肺の気管支通路に吸い込む。
しかしながら、MDIは薬物送達においてあまり効率的ではなく、肺への送達率は約10%に過ぎず、残りは中咽頭などの別の場所に蓄積する。これは、加圧されたMDIが、患者が吸入できる速度よりも速い速度でエアロゾルスプレーを噴射するためである。これにより、吸入の開始時にエアロゾルスプレーを放出するために、吸入とスプレーの作動を同期させるべくユーザのパフォーマンスに対する要求が多くなる。この問題は、特に子供や高齢者で顕著になる。適切に同期しないと、肺に吸い込まれることなく、噴霧された薬剤の大部分が口の奥や咽頭に沈積してしまうことがある。これは、治療効果が得られないだけでなく、咳、声がれ、真菌感染、および薬剤の血流への吸収の原因となり得る。
これらの困難のために、多くの患者は、不十分な協調および口咽頭への沈積の問題のいくつかを克服するために、MDIのマウスピースに装着するスペーサを使用することを勧められる。スペーサは、アクチュエータのマウスピースとユーザの口との間の距離を長くすることによって作動し、吸入を同期させるためにより長い時間をユーザに与え、中咽頭への衝撃を軽減する。また、スプレーの溶媒が蒸発することで粒子のサイズが小さくなり、肺への沈積と、末梢気道へのより良い浸透とが促進される。
図2は、従来技術の従来型のスペーサ装置20の一例を示す。スペーサ20は、樽状のチャンバ22と、前面のマウスピース24と、一方向弁28と、吸入器出口/マウスピースを取り付けるための背面のソケット開口部26とを備える。使用時には、スペーサ20の背面にあるソケット開口部26に吸入器のマウスピースを装着する。ユーザは、スペーサ20の前面にあるマウスピース24に口をつける。ユーザが定量式吸入器を作動させると、エアロゾルスプレーがチャンバ22内に放出され、その中に一瞬だけ浮遊する。次いで、ユーザは、チャンバ22内に浮遊しているエアロゾル化した薬剤を、息を吸ったり吐いたりして吸入する。
一方向弁28は、ユーザがスペーサ20を介して薬剤を吸入することを可能にする。ユーザが息を吐いた場合には、一方向弁28は、吐かれた息をチャンバ22に入れるのではなく、外側に逸らすように作用し得る。また、スペーサの中には、流量インジケータとしてホイッスルを備えているものもある、すなわち、ユーザがあまりにも急速に吸引している場合に、ホイッスル音を鳴らす。
しかし、既存のスペーサには依然として問題がある。それは、サイズと効果がトレードオフの関係にあることである。スペーサはコンパクトに設計することができるが、それらは短くまた小さ過ぎるので効果的でない。バルブ付き保持チャンバ(VHC)など、複雑なスペーサ設計は、より広くて長い胴部を有し、薬物送達の効果を高めることができるが、嵩張り過ぎて持ち運びに不便なことが問題である。急性喘息の発作のためにMDIを常に持ち歩かなければならない患者にとって、これは非常に深刻な問題である。非常に嵩張るために、MDIユーザはスペーサを一緒に持ち歩かずに家に置いてしまうことが多い。そのため、コンパクトで持ち運びやすく、かつ効果的な薬物送達に十分な大きさのスペーサ装置が求められている。
本発明は、定量噴霧式吸入器のためのコンパクトなスペーサ装置を提供する。一態様において、本発明は、定量噴霧式吸入器(MDI)のためのスペーサ装置である。スペーサ装置は、近位端および遠位端を有する。近位/遠位の指定は、MDIから、エアロゾルチャンバを通って、ユーザに出ていく薬剤の流れの方向に従う。スペーサ装置は、単一の一体構造として作られてもよく、またはその様々なセグメントは、一緒に接合された別個の部品であってもよい。スペーサ装置またはその部品は、ポリエチレン-ビニル-アセテート(PEVA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン等などのプラスチック材料を含む、任意の適切な種類の材料を用いて作られ得る。
エアロゾルチャンバ:スペーサ装置は、MDIから噴霧されたエアロゾル化された薬剤を保持するためのエアロゾルチャンバを備える。エアロゾルチャンバは、この目的のために任意の適切な方法で設計され得る。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバは、前方シェル、後方シェル、およびその間にある伸長可能なバレルを備える。例えば、伸長可能なバレルは、コイル状のワイヤースプリングによって支持される可撓性プラスチックシースを備え得る。
別の実施形態では、エアロゾルチャンバは、波形チューブの形状のメインバレルを備え、これにより、エアロゾルチャンバは、圧縮構成と拡張構成とを有することができる。メインバレルセグメントは、円形、長円形、楕円形、丸みを帯びた正方形または長方形、その他など、任意の適切な断面形状を有し得る(断面は対称または非対称であり得る)。
いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバは、エアロゾルチャンバからマウスピースに入る空気の流れを許容するが(例えば、ユーザが吸入するとき)、マウスピースからの空気の流れをエアロゾルチャンバの内部から逸らす(例えば、ユーザがスペーサに息を吐くとき)一方向弁をさらに備える。
マウスピース:エアロゾルチャンバの遠位端にマウスピースがある。いくつかの実施形態では、この遠位端マウスピースは波形チューブの形状であり、これによりマウスピースは圧縮構成および拡張構成を有することができる。いくつかの実施形態では、マウスピースは、マウスピースの遠位端に剛性セグメントを備え、剛性セグメントは、マウスピースのより近位に位置するセグメントよりも剛性が高い。スペーサ装置は、マウスピースにフィットするためのマウスピースキャップを備えるマウスピースカバーをさらに備え得る。
留め具手段:スペーサ装置は、MDIをスペーサ装置に結合するための留め具手段を備える。留め具手段は、任意の適切な設計を有し得る。いくつかの実施形態では、留め具手段は、MDIを保持するための取り付けブラケットである。取り付けブラケットは、MDIのマウスピースがスペーサ装置のエアロゾルチャンバと整列されるようにMDIを保持するための任意の適切な設計を有し得る。一実施形態では、取り付けブラケットは、MDIのアクチュエータブーツを把持するための可撓性ホルダアームを備える。MDIは、MDIのマウスピースがエアロゾルチャンバと嵌合するように、取り付けブラケットに保持される。場合によっては、取り付けブラケットは、エアロゾルチャンバに対して平行かつ同一平面上にある支持壁を有する。
他のタイプの留め具手段の例としては、アンカーノブ、嵌合用貫通穴、弾性バンド、回動ロッド、プラスチックタイ、ハーネス、ラッチ、フック、スナップ、ベルクロ(フックアンドループファスナー)等がある。いくつかの実施形態では、留め具手段は、エアロゾルチャンバまたはアダプタの近位端をMDIの噴霧口に結合する。例えば、そのような留め具手段は、弾性バンドであり得る。別の例では、後述のカラーが留め具手段とみなされ得る。スペーサ装置は、2つ以上の留め具手段を備え得る。
いくつかの実施形態では、スペーサ装置は、第2の留め具手段を備える。この実施形態では、第1の留め具手段はエアロゾルチャンバの近位部分に位置する。本明細書で使用される場合、エアロゾルチャンバに関連する「近位部分」という用語は、エアロゾルチャンバの近位1/4端部セクションを意味する。第2の留め具手段は、第1の留め具手段より上(遠位)に位置する。スペーサ装置がマウスピースカバーを備える実施形態では、マウスピースカバーは、MDIに結合するための第2の留め具手段を備え得る。この設計では、第2の留め具手段は、取り付けブラケット、またはアクチュエータブーツ、またはMDIの薬剤キャニスタに結合し得る。このようにして、スペーサ装置のマウスピースカバーは、取り付けブラケット、アクチュエータブーツ、またはMDIの薬剤キャニスタに結合される。この結合は着脱可能であり、すなわち、マウスピースをMDIから取り外して、ユーザが使用するためにマウスピースにアクセスできるようにすることができる。
アダプタ:エアロゾルチャンバは、スペーサ装置が異なる構成を採用することを可能にするためにアダプタをさらに備え得る。アダプタは、MDIとエアロゾルチャンバの間に連続性を持たせるために中空の内部を有する。MDIのマウスピースはアダプタに挿入されてもよい。様々なタイプのアダプタ構成のいずれかを使用することができる。旋回アダプタ:いくつかの実施形態では、アダプタは旋回式のアダプタである。このタイプのアダプタは、任意の適切な設計を有し得る。一実施形態では、アダプタは、外側ケースと内側ケースとを備え、内側ケースは外側ケース内にある。内側ケースと外側ケースは、互いに相対的に回転可能に摺動する。内側ケースと外側ケースは、硬質プラスチック材料で作られ得る。
可撓性チューブアダプタ:いくつかの実施形態では、アダプタは可撓性のチューブタイプのアダプタである。このタイプのアダプタは、チューブの形状であり得、円形、長円形、楕円形、丸みを帯びた正方形または長方形等など、任意の適切な断面形状を有し得る(断面は対称または非対称であり得る)。いくつかの実施形態では、アダプタは、波形チューブの形状である。この実施形態では、留め具手段は、アダプタ上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、アダプタは、メインバレルよりも可撓性があるように作られる。いくつかの実施形態では、アダプタは、シリコーンゴム、ラテックスゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ブチルゴム等など、天然または合成ゴム材料で作られる。
カラー:エアロゾルチャンバの近位端は、MDIの噴霧口に結合される。この目的のために、任意の適切な設計を使用することができる。いくつかの実施形態では、アダプタは、MDIのマウスピースを受け入れるためのカラーを備え、MDIのスペーサ装置への結合を助ける。カラーは、MDIのマウスピースとの確実なフィットを促進するために、シリコーンプラスチックなどの軟質材料で作られ得る。いくつかの実施形態では、スペーサ装置は、取り付けブラケットの支持壁に対して、およびMDIとの間に配置されたクッションをさらに備える。クッションは、アダプタと嵌合する。クッションは、シリコーンプラスチックまたはポリウレタンフォームなど、取り付けブラケットよりも軟質な材料で作られてもよい。本実施形態では、クッションは、MDIのマウスピースを受け入れるためのカラーを備える。場合によっては、クッションは、MDIに面する側に外向きに突出したバンパーを備えている。このバンパーは、取り付けブラケット内のMDIのガタつきを抑えるのに有効であり得る。
寸法:スペーサ装置とその様々な構成要素の設計に適した寸法の範囲がある。一例として、エアロゾルチャンバの全長は、圧縮構成で3~18cmまたは3~9cm、拡張構成で9~22cmまたは9~30cmの範囲内であり得る。一例として、メインバレルの長さは、圧縮構成では3~7cmまたは3~9cm、拡張構成では8~20cmまたは8~26cmの範囲内であり得る。一例として、メインバレルの外径は、2~7cmの幅の範囲内であり得る。一例として、拡張構成のエアロゾルチャンバの容積は、50~800cmの範囲であり得、場合によっては、少なくとも125cmである。マウスピースが圧縮/拡張構成を有する実施形態では、一例として、マウスピースの長さは、その圧縮構成で1~3cmの範囲であり、その拡張構成で2~6cmの範囲であり得る。一例として、マウスピースの外径は、1~2.5cmの範囲内であり得る。
医療用吸入器アセンブリ:別の態様において、本発明は医療用吸入器アセンブリである。このアセンブリは、MDIと、本発明のスペーサ装置とを備える。スペーサ装置は、エアロゾルチャンバまたはエアロゾルチャンバのメインバレルがMDIのアクチュエータブーツと実質的に平行に整列するようにMDIに結合される。この結合は、着脱可能または恒久的であり得る。MDIのアクチュエータブーツおよびスペーサ装置は、(薬剤キャニスタが交換可能である)単一の一体型装置として結合され得る。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバまたはアダプタの近位端は、既に上述した方法でMDIの噴霧口に結合される。この結合は着脱可能または恒久的であり得る。
スペーサ装置とMDIとの間の結合がどのように行われるかに関わらず、吸入器アセンブリは、エアロゾルチャンバまたはエアロゾルチャンバのメインバレルがMDIのアクチュエータブーツと実質的に平行に整列するコンパクトな構成にされる。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバはMDIと同一平面に配置され、すなわち、スペーサ装置のエアロゾルチャンバと吸入器のアクチュエータブーツとの間のギャップは2cm未満であり、場合によっては1cm未満である。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバのメインバレルはMDIと同一平面に配置され、すなわち、エアロゾルチャンバのメインバレルと吸入器のアクチュエータブーツとの間のギャップは2cm未満であり、場合によっては1cm未満である。
組み合わせの方法:別の態様において、本発明は、MDIとスペーサ装置を組み合わせる方法である。本方法は、MDIと本発明のスペーサ装置とを有することを含む。スペーサ装置は、上述したような1つまたは複数の留め具手段によってMDIに結合される。スペーサ装置が取り付けブラケットを備える実施形態では、本方法は、取り付けブラケット上にMDIを位置決めすることを含む。結合がマウスピースカバー上の第2の留め具手段を含む実施形態では、方法は、マウスピースキャップをスペーサ装置のマウスピース上に配置すること、または第2の留め具手段を取り付けブラケット、またはアクチュエータブーツ、またはMDIの薬剤キャニスタに取り付けることを含む。
スペーサ装置は、エアロゾルチャンバまたはエアロゾルチャンバのメインバレルがMDIのアクチュエータブーツと実質的に平行に整列するようにMDIに結合される。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバはMDIと同一平面に配置され、すなわちスペーサ装置のエアロゾルチャンバと吸入器のアクチュエータブーツとの間のギャップは2cm未満であり、場合によっては1cm未満である。いくつかの実施形態では、エアロゾルチャンバのメインバレルはMDIと同一平面に配置され、すなわち、エアロゾルチャンバのメインバレルと吸入器のアクチュエータブーツとの間のギャップは2cm未満であり;場合によっては1cm未満である。
使用方法:別の態様において、本発明は、本発明のスペーサ装置を用いたMDIの使用方法である。使用の準備として、エアロゾルチャンバをMDIから離れるように下方に折る。一例として、折る角度は、60~150°または75~135°の範囲内であり得る。スペーサ装置が旋回アダプタを備える実施形態では、これは、エアロゾルチャンバを下方に旋回させるステップを含む。スペーサ装置がマウスピースカバー上の第2の留め具手段を備える実施形態では、このステップは、スペーサ装置のマウスピースからマウスピースキャップを取り外すステップを含む。
エアロゾルチャンバが下向きに折られて開位置になった状態で、エアロゾルチャンバは次に、その主たる長手方向軸に沿って遠位方向に拡張される。エアロゾルチャンバが前方シェル、後方シェル、および伸長可能なバレルを備える実施形態では、これは、前方シェルを後方シェルから分離するステップを含む。バレルは、スプリングの作用により、またはユーザが前方シェルを引っ張ることにより、またはその両方の組み合わせにより、外側に自己伸長し得る。スペーサ装置のマウスピースがその遠位端で剛性セグメントを備える実施形態において、ユーザが剛性セグメントを把持してエアロゾルチャンバおよびマウスピースを遠位方向に引き出す。
ユーザは、スペーサ装置のマウスピースを口に挿入し、MDIを作動させ得る。いくつかの実施形態では、本方法は、使用後、エアロゾルチャンバを圧縮してその圧縮構成に戻すことをさらに含む。エアロゾルチャンバを上方に折り返して、スペーサ装置をそのコンパクトな構成に戻す。スペーサ装置がマウスピースカバー上の第2の留め具手段を備える実施形態では、このステップは、マウスピースキャップをスペーサ装置のマウスピース上に戻すことを含む。
定量式吸入器の一例とその動作メカニズムの斜視図を示す。 従来技術の従来型スペーサ装置の一例の側面図を示す。 本発明のコンパクトスペーサ装置の一例を示し、図3Aは斜視図、図3Bは側面図を示す。 コンパクトスペーサがユーザによってどのように操作されるかを示す。図4Aは、コンパクトスペーサから分離された定量噴霧式吸入器を示す。図4Bは、ユーザが吸入器をコンパクトスペーサと組み合わせて、コンパクトな構成に束ねる様子を示す。図4Cは、キャップがスペーサのマウスピースから持ち上げられ、その結果、マウスピース端部が吸入器へのアタッチメントから解放されることを示す。図4Dは、スペーサを伸長した構成で示す。図4Eは、マウスピースセグメントがユーザの口に挿入された状態のユーザの頭部の破断図を示す。 スペーサ装置の各セグメントに対して選択することができる様々な寸法パラメータを示す。 寸法に注目するために概略的に描かれた、本発明のコンパクトスペーサの一例を示す。図6Aは、圧縮構成のスペーサを示す。図6Bは、メインバレルセグメントの外径を示す。図6Cは、伸長構成のスペーサを示す。 メインバレルセグメントのためのより大きなボアサイズを有するコンパクトスペーサの一例を示す。図7Aは、圧縮構成のスペーサを示す。図7Bは、メインバレルセグメントの外径を示す。図7Cは、伸長構成のスペーサを示す。 本発明のスペーサが吸入器に恒久的に取り付けられた吸入器アセンブリの一例を示す。 本発明のスペーサが吸入器に着脱可能または恒久的に取り付けられた吸入器アセンブリの別の例を示す。図9Aは、スペーサおよび吸入器を別個の構成要素として示す。図9Bは、吸入器に取り付けられたスペーサを示す。図9Cは、スペーサが真っ直ぐな構成に向かって下方に旋回された状態を示す。 本発明のスペーサが吸入器と着脱可能に関連付けられた吸入器アセンブリの一例を示す。図10Aは、スペーサを吸入器から切り離した状態を示す。図10Bは、スペーサと吸入器を一緒に組み立てた状態を示す。 本発明のコンパクトスペーサ装置の別の例の斜視図である。 使用に向けた準備のためにエアロゾルチャンバを下方に旋回させたコンパクトスペーサ装置を示す。 両者の界面をより明確に示すために吸入器を省略したスペーサ装置の背面斜視図を示す。 使用に向けた準備のためにエアロゾルチャンバを下方に旋回させたコンパクトスペーサ装置の破断斜視側面図を示す。 使用のためにエアロゾルチャンバが開かれて伸長した構成にあるコンパクトスペーサ装置を示す。 コンパクトな構成におけるスペーサ装置の寸法を示す。 完全に伸長された構成におけるスペーサ装置の寸法を示す。 スペーサ装置の残りの部分から隔離されたエアロゾルチャンバの内部部分を示す。 スペーサ装置の一部をさらに隔離して示す。 外側ケースおよび後方シェルを2つに分割して示す。 内側ケースおよび取り付けブラケットを2つに分割して示す。 スペーサ装置の一部であり得るシリコーンクッションの斜視図を示す。
本発明の理解を助けるために、添付の図面を参照して、本発明を実施することができる特定の実施形態を例として示す。ここでの図面は、必ずしも原寸に比例して、すなわち実際の比率に合わせて描かれているわけではない。例えば、構成要素の長さや幅は、ページサイズに合わせて調整されている場合がある。
図3Aおよび3Bは、本発明のコンパクトスペーサ装置30の一例を示しており、図3Aは斜視図、図3Bは側面図を示している。向きを特定するために、遠位端は参照ラベル「D」で示され、近位端は参照ラベル「P」で示される。スペーサ30は、吸入器からエアロゾル化された薬剤を保持するエアロゾルチャンバ31を備える。エアロゾルチャンバ31は、アダプタセグメント36と、メインバレルセグメント32とを備える。メインバレルセグメント32は、可撓性のある波形チューブとして作られており、チューブがその長手方向軸「X」に沿って伸びたり圧縮されたりすることを可能にする折り畳みプリーツを有している。また、折り畳みプリーツは、メインバレルセグメント32を屈曲させることができる。メインバレルセグメント32は、エアロゾル化された薬剤との静電気干渉を避けるために、帯電防止材料で作られているか、または帯電防止コーティングが施されている。
メインバレルセグメント32の近位には、吸入器のマウスピースにフィットする可撓性アダプタセグメント36がある。アダプタセグメント36は、高い可撓性を有するシリコーンゴムのプリーツチューブとして作られている。アダプタセグメント36の中空の内部は、メインバレルセグメント32のそれと連続している。アダプタセグメント36のカラー38は、吸入器のマウスピースにぴったりとフィットするように設計されている。高い可撓性のアダプタセグメント36の機能目的は、図4A~4Eに関して以下で説明する。
エアロゾルチャンバ31の遠位端には、マウスピースセグメント34が接続するフランジ35がある。マウスピースセグメント34は、同様に波形チューブとして作られている。マウスピースセグメント34は、エアロゾルチャンバ31よりも小径である。マウスピースセグメント34の遠位先端部は、マウスピースセグメントを外側に伸ばす際に把持するための頑丈なリム37である。頑丈なリム27はまた、ユーザの口の中に入ったときにマウスピースセグメント34が平らになったり潰れたりするのを避けるのに役立つ。リム37は、より硬い材料の選択、より厚い壁、二重壁、補強(例えば、ワイヤコイル)、または他の任意の適切な方法など、任意の適切な手段によって硬くすることができる。
アダプタセグメント36に取り付けられているのは、吸入器10のアクチュエータ19の周りに巻き付けるための弾性ストラップ40である。アクセサリ部品としてスペーサ30に付随するのは、弾性リング52、綱56、およびキャップ54を備えるマウスピースカバー50である。弾性リング52は、吸入器10のキャニスタ12の周りにフィットし、キャップ54は、スペーサ30のマウスピース34の上にフィットする。弾性ストラップ40およびマウスピースカバー50の機能については、以下にさらなる情報がある。
図4A~4Eは、コンパクトスペーサ30がユーザによってどのように操作されるかを示す。図4Aは、コンパクトスペーサ30から分離された定量噴霧式吸入器10を示す。図4Bに示すように、ユーザは、吸入器10をコンパクトスペーサ30と組み合わせて、それらをコンパクトな構成で束ねるようにする。アダプタセグメント36のカラー38は、吸入器10のマウスピース16に装着される。これは、吸入器10のアクチュエータ19の周りに巻き付けられた弾性ストラップ40によって固定される。
マウスピースカバー50は、スペーサ30のマウスピース34の端部を吸入器10に固定するために使用される。弾性リング52は、キャニスタ12の周囲を包囲する。他方、キャップ54は、スペーサ30のマウスピース34に着座する。これらのアタッチメントにより、スペーサ30は、吸入器10と並んでコンパクトな構成で保持される。メインバレルセグメント32とマウスピース34のプリーツは、スペーサ30の長さを最小にするために圧縮されている。アダプタセグメント36は、メインバレルセグメント32がアクチュエータ19に対して平行かつ同一平面上に整列されるように曲げられるようになっている。メインバレルセグメント32をアクチュエータ19から分離するギャップ「G」は、約0.2cmである。
図4Cに示すように、ユーザが吸入器10を使用したい場合、キャップ54がスペーサ30のマウスピース34から持ち上げられ、これにより、マウスピース34の端部が吸入器10へのアタッチメントから解放される。高い可撓性のアダプタセグメント36によって許容されるように、メインバレルセグメント32は、真っ直ぐな構成に向かって下向きに引っ張られる。図4Dに示すように、ユーザは、メインバレルセグメント32およびマウスピースセグメント34を引き出して、スペーサ30を長手方向に伸ばす。これにより、スペーサ30の内部の容積が拡大する。図4Eは、エアロゾル化された薬剤を吸入するためにマウスピースセグメント34をユーザの口に挿入した状態のユーザの頭部70の切断図である。マウスピースセグメント34は、メインバレルセグメント32よりも小さい直径を有するので、ユーザは、メインバレルセグメント32上のフランジ35に突き当てながら唇74を容易に配置することができる。
マウスピースセグメント34の細く伸ばされた長さの設計は、中空チャネルの内部に流れの抵抗を加え、その結果、吸入流速を遅くする。これは、肺への薬物送達を改善するのに役立つ。また、ユーザの口のさらに奥に到達することによって、マウスピースセグメント34の伸ばされた長さの設計は、遠位端を肺に近づけ、それによって、肺への薬物送達の効率を改善し、エアロゾル化された粒子の中咽頭72および上気道への沈積を低減することができる。
スペーサおよびその様々なセグメントの設計に適した寸法の範囲がある。図5は、スペーサ装置の各セグメントに対して選択することができる様々な寸法パラメータを示している。Lは、アダプタセグメント36の長さを表す。Lは、メインバレルセグメント32の長さを表す。Lは、マウスピースセグメント34の長さを表す。Lは、全体としてのエアロゾルチャンバの長さを表す。Dは、メインバレルセグメント32の外径を表す。Dは、マウスピースセグメント34の外径を表す。寸法の可能な数値範囲は、上記の「発明の概要」に記載されている。以下の図では、使用可能な寸法の特定の例を示している。
図6A~6Cは、本発明のコンパクトスペーサ110の一例を示しており、寸法に注目するために概略的に描かれている。スペーサ110は、アダプタセグメント112とメインバレルセグメント114で構成されるエアロゾルチャンバを備える。スペーサ110は、マウスピースセグメント116をさらに備える。メインバレルセグメント114は、一方向弁118を含む。図6Aは、圧縮された構成のスペーサ110を示している。ここでは、メインバレルセグメント114の長さは、約4.8cmである。マウスピースセグメント116の長さは、約1.7cmである。メインバレルセグメント114とマウスピースセグメント116の組み合わせた長さは、約6.5cmである。図6Bに示すように、メインバレルセグメント114の外径は、約3cmである。図6Cに示すように、スペーサ110が使用のために伸ばされると、メインバレルセグメント114は約18cmまで長くなり、マウスピースセグメント116は約4cmまで長くなる。
図7A~7Cは、メインバレルセグメント124のためのより大きなボアサイズを有するコンパクトスペーサ120の一例を示す。スペーサ120は、アダプタセグメント122とメインバレルセグメント124とで構成されるエアロゾルチャンバを備える。メインバレルセグメント124は、一方向弁128を含む。スペーサ120は、さらに、マウスピースセグメント126を備える。図7Aに示すように、圧縮された構成において、メインバレルセグメント124は、約4cmの長さを有し、マウスピースセグメント126は、約1.7cmの長さを有している。図7Bに示すように、より大きなボアのメインバレルセグメント124は、約5cmの外径を有する。図7Cに示すように、スペーサ120が使用のために伸ばされると、メインバレルセグメント124は15cmまで長くなり、マウスピースセグメント126は約4cmまで長くなる。
スペーサと定量噴霧式吸入器は、スペーサを着脱可能な部品または恒久的な付属品のいずれかとして、アセンブリとして組み合わせて提供されてもよい。図8は、本発明のスペーサ82が吸入器80に恒久的に取り付けられている吸入器アセンブリの一例を示している。アダプタセグメント86のカラー84は、吸入器80の噴霧口88に恒久的に取り付けられている。可撓性テザー83は、吸入器80に恒久的に取り付けられている。テザー83は、スペーサ82のマウスピースにフィットするマウスピースキャップ85を保持する。アセンブリは、スペーサ82のメインバレルセグメントが、吸入器80のアクチュエータ本体に対して平行かつ同一平面上に整列されるように構成されている。
図9A~9Cは、本発明のスペーサ140が吸入器130に着脱可能に、または交互に恒久的に取り付けられている吸入器アセンブリの一例を示す。図9Aは、スペーサ140と吸入器130を別々の構成要素として示している。吸入器130は、スペーサ140を受け入れるためのソケットとして機能する噴霧口135を有する。吸入器130には、可撓性テザー134が恒久的に取り付けられている。テザー134は、スペーサ140のマウスピース146にフィットするマウスピースキャップ136を保持している。スペーサ140の近位端には、吸入器130の噴霧口135の内部にシールを形成するための丸い底部形状を有するソケットアダプタ144がある。スペーサ140上のソケットアダプタ144は、旋回ポスト148を有する。
図9Bに見られるように、旋回ポスト148は、吸入器130の噴霧口135に設けられた受入れスロット132の中に滑り込む。マウスピースキャップ136は、スペーサ140のマウスピース146にフィット式に取り付けられる。このように、吸入器アセンブリは、スペーサ140のメインバレルセグメント142が吸入器130のアクチュエータ本体に対して平行かつ同一平面上に整列されるように構成される。
図9Cに示すように、ユーザが吸入器アセンブリを使用することを望むとき、キャップ136がスペーサ140のマウスピース146から持ち上げられ、これにより、マウスピース146の端部が吸入器130へのアタッチメントから解放される。噴霧口135に対するソケットアダプタ144の旋回係合によって許容されるように、メインバレルセグメント142は、真っ直ぐな構成に向かって下方に旋回される。その後、ユーザは、メインバレルセグメント142およびマウスピースセグメント146を引き出して、スペーサ140を長手方向に伸ばす。
図10Aおよび10Bは、本発明のスペーサ100が吸入器90と着脱可能に関連付けられている吸入器アセンブリの一例を示す。図10Aは、スペーサ100を吸入器90から切り離した状態を示している。吸入器90のマウスピース/出口96のシェル上には、小さな突出したアンカー92がある。アダプタセグメント108のカラー102には、アンカー92に引っかかるための穴104がある。また、吸入器90は、可撓性テザー98によって吸入器90の本体に取り付けられたマウスピースキャップ94を有している。図10Bに示すように、一緒に組み立てるために、スペーサ100のカラー102は、アンカー92および穴104を介して、吸入器90のマウスピース/出口96にスナップ式に嵌め込まれる。テザー98は、スペーサ100のマウスピース106を受け入れるために、わずかに後方に撓ませられる。次いでマウスピースキャップ94はスペーサ100のマウスピース106に留められる。アセンブリは、スペーサ100のメインバレルセグメントが、吸入器90のアクチュエータ本体と平行かつ同一平面上に整列されるように構成されている。スペーサ100を着脱可能にすることで、スペーサ100の洗浄や、吸入器90内のスプレーノズルの洗浄が容易になる。
図11Aおよび図11Bは、本発明のコンパクトスペーサ装置230の別の例を示す斜視図を示す。図11Aは横からの斜視図であり、図11Bは下からの斜視図である。スペーサ230は、吸入器210からのエアロゾル化された薬剤を保持するエアロゾルチャンバ231を備える。エアロゾルチャンバ231は、旋回アダプタ236を備える。エアロゾルチャンバ231は、前方シェル270および後方シェル272をさらに備える。スペーサ装置230のためのコンパクトな構成では、前方シェル270および後方シェル272は、ツイストロック214を介して相互にロックされる。向きを指定するために、遠位端は参照ラベル「D」で示され、近位端は参照ラベル「P」で示される。この向きは、定量噴霧式吸入器210から、エアロゾルチャンバ231を通り、スペーサ装置230のマウスピース(図示せず)を通り、患者へと出ていく薬剤の流れの方向に従う。
吸入器210は、アクチュエータ本体219内に保持された薬剤キャニスタ212を備える。スペーサ装置230は、取り付けブラケット296とホルダアーム294とをさらに備えている。吸入器210は、取り付けブラケット296に取り付けられ、ホルダアーム294を屈曲させることによって所定の位置に把持される。図11Bに見られるように、旋回アダプタ236は、互いに回転可能に摺動する外側ケース280と内側ケース282とを備える。外側ケース280および内側ケース282は、いずれも硬質プラスチック製である。旋回アダプタ236の内側ケース282には、吸入器210のマウスピース(視界から隠れている)を受け入れるように設計されたカラー238が設けられている。カラー238は、吸入器210のマウスピースの周りにぴったりとフィットすることを促進するために、柔らかいシリコーンプラスチックで作られている。アセンブリは、スペーサ装置230のエアロゾルチャンバ231が吸入器210のアクチュエータ本体219と平行に整列されるように構成されている。
綱256がエアロゾルチャンバ231の前方シェル270に固定されている。(代わりに、綱256は、取り付けブラケット296に固定され得る。)綱256は、スペーサ装置230のマウスピース(図示せず)の上にフィットするマウスピースキャップ254を保持する。エアロゾルチャンバ231の遠位端には、マウスピースキャップ254によって覆われるマウスピース(図示せず)がある。図11Aに戻ると、前方シェル270は、ユーザが吸入する前にスペーサ装置230に息を吐いた場合に空気が排出されるように、一連の通気孔244も有する。前方シェル270の内部には、吐いた息を通気孔244を介して逸らす一方向弁240(図17参照)がある。
図12Aおよび図12Bは、使用のために準備された状態にある、エアロゾルチャンバ231を旋回させたコンパクトスペーサ装置230を示している。図12Aは側面図を示し、図12Bは上からの斜視図を示す。この旋回構成では、旋回アダプタ236の外側ケース280が内側ケース282の周りで回転して、旋回動作を行う。
図13は、吸入器210を省略したスペーサ装置230の背面からの斜視図を示し、両者の界面をより明確に示す。この図は、吸入器210のマウスピースの周りにフィットするように設計された旋回アダプタ236上のカラー238を再び示している。また、エアロゾルチャンバ231に至る、吸入器210からのエアロゾル化された薬剤を受け入れるための開口部288も見られる。取り付けブラケット296は、支持壁298を備える。スペーサ装置230のコンパクトな構成では、支持壁298は、エアロゾルチャンバ231に対して平行かつ同一平面上にある。
図14は、使用のために準備された状態にあるエアロゾルチャンバ231を下方に旋回させたコンパクトスペーサ装置230の破断斜視側面図である。この図で見られるように、吸入器210のマウスピース237は、旋回アダプタ236のカラー238に収まる。また、この図は、エアロゾルチャンバ231の内部を示している。前方シェル270および後方シェル272に加えて、その間には伸長可能なバレル232がある。伸長可能なバレル232は、潰された構成で示されているコイル状のワイヤースプリング260を含んでいる。なお、本発明のこのバージョンでは、一方向弁266にフィンが設けられているが、これは不可欠な要素ではない。
図15Aおよび15Bは、エアロゾルチャンバ231が使用のために旋回されて開かれて且つ伸長された構成にあるコンパクトスペーサ装置230を示す。図15Aは斜視図を示し、図15Bは破断図を示す。スペーサ装置230のこのバージョンは、ツイストロックの代わりに嵌合ラッチを有することに留意されたい。しかし、他のバージョンを参照すると、エアロゾルチャンバ231は、ツイストロック214を解いて、前方シェル270を後方シェル272から分離することによって開かれる。エアロゾルチャンバ231は、伸長可能なバレル232を備え、このバレル232は、骨組みとして機能するコイル状のワイヤースプリング260によって支持された可撓性プラスチック製のシース262を備える。シース262は、ポリウレタンなどの軟質プラスチックで作られる。前方シェル270は、スプリング260によって外側に押し出され、バレル232を伸長する。
図15Bの破断図は、スペーサ装置230の内部部品を示している。旋回アダプタ236は、中空のキャビティを囲んでいる。伸長可能なバレル232の中空の内部は、旋回セグメント236のキャビティと連続している。この図はまた、エアロゾルチャンバ231のマウスピース端部にある一方向弁266を示している。なお、スペーサ装置230のこのバージョンでは、一方向弁266にフィンが設けられているが、これは不可欠な要素ではない。使用後、伸長可能なバレル232を押し戻し、潰して、後方シェル272との結合を可能にする。後方シェル272と前方シェル270は、相互にラッチ係合されるように互いに押し付けられる。
図16は、コンパクトな構成にあるスペーサ装置230の寸法を示している。長さLは、旋回アダプタ236から、エアロゾルチャンバ231(シェル272および270を備える)を横切って、キャップ254の下のマウスピース(視界から隠れている)の端部までの長さである。この特定の例では、長さLは、約11.7cmである。長さLは、スペーサ装置230の前面(旋回アダプタ236およびエアロゾルチャンバ231の縁に沿った)から後面(アクチュエータ本体219および可撓性ホルダアーム294の縁に沿って)までの幅である。この特定の例では、長さLは、約7.5cmである。
図17は、完全に伸長された構成におけるスペーサ装置230の寸法を示している。長さLは、定量噴霧式吸入器のマウスピースの先端から一方向弁240までの内部容積を表す(図18参照)。この特定の例では、長さLは約20.8cmである。長さLは、定量噴霧式吸入器のマウスピースの先端から、スペーサ装置230の遠位端にあるマウスピースの端部までの全長を表す。この特定の例では、長さLは約23.3cmである。角度αは、伸長したエアロゾルチャンバ231の長手方向軸に対する、定量噴霧式吸入器210または取り付けブラケットの支持壁298の間の角度である。
図18は、スペーサ装置230の残りの部分から分離したエアロゾルチャンバ231の内部部品を示している。ここに示されているのは、旋回アダプタ236の外側ケース280である。外側ケース280の内面には、旋回アダプタ236を折り畳まれた構成または倒された構成で保持するのに役立つ2つの戻り止めを有するピボット溝220がある。ピボット溝220と2つの戻り止めの相互作用は、以下の図21Aおよび21Bを参照して説明される。同じく示されているのは、伸長可能なバレル232の遠位端にある一方向弁240である。
図19Aおよび19Bは、スペーサ装置230の部品をさらに孤立した状態で示している。図19Aは外側ケース280を示し、図19Bは一方向弁240を示す。図19Aに示すように、外側ケース280は、その後端部でコイル状のワイヤースプリング260と係合して保持する円形の溝248を有している。また、図19Bに示すように、一方向弁240も、その前方の端部でコイル状のワイヤースプリング260と係合して保持する円形の溝242を有している。
図20Aおよび20Bは、外側ケース280および後方シェル272を2つに分割して示している。図20Aは外観図を示し、図20Bは内観図を示す。図20Bに見られるように、外側ケース280の内面には、2つの戻り止め(浅い窪み)を有するピボット溝220が形成されている。
図21Aおよび21Bは、内側ケース282および取り付けブラケット296を2つに分割して示している。図21Aは外観図を示し、図21Bは内観図を示す。図21Aに見られるように、内側ケース282の側面には、可撓性フィンガ222が切り込まれている。可撓性フィンガ222は、外側ケース280の内面に設けられたピボット溝220に係合し、その中をスライドする小さなバンプを有している。バンプがピボット溝220内をスライドすると、2つの戻り止めのうちの1つと係合して、旋回アダプタ236を折り畳まれた構成または倒された構成に保持する。
図22Aおよび22Bは、スペーサ装置の一部となり得るシリコーンクッション240の斜視図を示す。シリコーンクッション240は、取り付けブラケットの支持壁とMDIとの間に配置される。図22Aは、取り付けブラケットの支持壁に面する側を示し、図22Bは、MDIに面する側を示す。シリコーンクッション240は、取り付けブラケット内のMDIのガタつきを和らげるのに有用であり得る。シリコーンクッション240は、ここでは、MDIの噴霧口と結合するためのカラー246を備える。MDIの噴霧口は、シリコーンクッション240の開口部248を介して挿入される。また、シリコーンクッション240は、取り付けブラケットの支持壁にもたれかかるための付属部242を有している。また、シリコーンクッション240は、取り付けブラケットの支持壁に設けられた対応する穴と係合するための突出したマッシュルームヘッド244を付属部242に備えている。これは、シリコーンクッション240を取り付けブラケットに対して保持するのに役立つ。
前述の記載および例は、単に本発明を説明するために記載されたものであり、限定することを意図したものではない。本発明の開示された態様および実施形態のそれぞれは、個別に、または本発明の他の態様、実施形態、および変形例と組み合わせて考えることができる。さらに、特に指定しない限り、本発明の方法のステップは、特定の実行順序に限定されない。本発明の趣旨および本質を組み込んだ開示された実施形態の修正は、当業者が思い付くものであり得、そのような修正は本発明の範囲内である。
本明細書における「または」という言葉の使用は、文脈上明らかにそうでない場合を除き、包括的であることを意図しており、「および/または」という表現と同等である。そのため、例えば「AまたはB」という表現は、A、またはB、またはAとBの両方を意味する。同様に、例えば「A、B、またはC」という表現は、A、またはB、またはC、またはそれらのあらゆる組み合わせを意味する。

Claims (20)

  1. 定量噴霧式吸入器用のスペーサ装置であって、
    前方シェル、後方シェル、およびそれらの間の伸長可能なバレルを備え、圧縮構成および伸長構成を有するエアロゾルチャンバと、
    前記定量噴霧式吸入器を保持するための取り付けブラケットであって、前記エアロゾルチャンバに対して実質的に平行かつ同一平面上にある支持壁を備える取り付けブラケットと、
    前記エアロゾルチャンバを折り畳まれた構成から倒された構成に旋回させるように構成された旋回アダプタとを備え、
    前記伸長可能なバレルが、コイル状のワイヤースプリングによって支持される可撓性シースを備え、前記伸長可能なバレルが圧縮構成および伸長構成を有する、スペーサ装置。
  2. 前記取り付けブラケットが、前記定量噴霧式吸入器を把持するための可撓性ホルダアームを備える、請求項1に記載のスペーサ装置。
  3. 前記旋回アダプタが、前記定量噴霧式吸入器のマウスピースを受け入れるためのカラーを備え、前記カラーは軟質プラスチック材料から作られる、請求項1に記載のスペーサ装置。
  4. 前記伸長可能なバレルが2~7cmの範囲の外径を有する、請求項1に記載のスペーサ装置。
  5. 前記エアロゾルチャンバの前記前方シェルと後方シェルが、ツイストロックを介して結合される、請求項1に記載のスペーサ装置。
  6. 前記エアロゾルチャンバの長さが、前記圧縮構成において3~18cmの範囲内であり、前記伸長構成において9~30cmの範囲内である、請求項1に記載のスペーサ装置。
  7. 前記旋回アダプタが、互いに回転可能に摺動する内側ケースおよび外側ケースを備える、請求項1に記載のスペーサ装置。
  8. 前記内側ケースが、バンプを有する可撓性フィンガを有し、前記外側ケースが、2つの戻り止めを有するピボット溝を有する、請求項7に記載のスペーサ装置。
  9. 前記内側ケースの前記可撓性フィンガの前記バンプが前記外側ケースの前記溝内に係合して摺動し、前記バンプが前記2つの戻り止めと係合して、前記エアロゾルチャンバを折り畳まれた構成または倒された構成に保持する、請求項8に記載のスペーサ装置。
  10. 前記エアロゾルチャンバが一方向弁をさらに備える、請求項1に記載のスペーサ装置。
  11. 請求項1に記載のスペーサ装置と、
    アクチュエータブーツおよび薬剤キャニスタを備え、前記アクチュエータブーツがマウスピースを有する定量噴霧式吸入器と
    を備え、
    前記定量噴霧式吸入器が、前記スペーサ装置の前記取り付けブラケットに保持される、
    医療用吸入器アセンブリ。
  12. 前記旋回アダプタが、前記定量噴霧式吸入器の噴霧口を受け入れるカラーを備え、前記定量噴霧式吸入器の前記マウスピースが前記カラーに嵌め込まれる、請求項11に記載の医療用吸入器アセンブリ。
  13. 前記エアロゾルチャンバが、前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツと実質的に平行に整列される、請求項11に記載の医療用吸入器アセンブリ。
  14. 前記エアロゾルチャンバと前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツとの間のギャップが2cm未満である、請求項11に記載の医療用吸入器アセンブリ。
  15. 前記取り付けブラケットが可撓性ホルダアームを備え、前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツが前記可撓性ホルダアームによって前記取り付けブラケットに保持される、請求項11に記載の医療用吸入器アセンブリ。
  16. 定量噴霧式吸入器とスペーサ装置を組み合わせる方法であって、
    (a)請求項3に記載のスペーサ装置を用意すること、
    (b)アクチュエータブーツおよび薬剤キャニスタを備え、前記アクチュエータブーツがマウスピースを有する定量噴霧式吸入器を用意すること、
    (c)前記定量噴霧式吸入器を前記スペーサ装置の前記取り付けブラケットに配置すること、
    (d)前記定量噴霧式吸入器の前記噴霧口を前記旋回アダプタの前記カラーに挿入すること、
    を含む方法。
  17. 前記エアロゾルチャンバが、前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツに実質的に平行に整列される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記エアロゾルチャンバと前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツとの間のギャップが2cm未満である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記取り付けブラケットが可撓性ホルダアームを備え、前記定量噴霧式吸入器の前記アクチュエータブーツが前記可撓性ホルダアームによって前記取り付けブラケットに保持される、請求項16に記載の方法。
  20. 前記エアロゾルチャンバが一方向弁をさらに備える、請求項16に記載の方法。
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