JP2022530866A - Prc2阻害剤としてのナフチリジン誘導体 - Google Patents

Prc2阻害剤としてのナフチリジン誘導体 Download PDF

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Abstract

【解決手段】ポリコーム抑制複合体2(PRC2)活性を阻害する式(I)または(II)の化合物が開示される。具体的に本発明は、化合物、医薬組成物、ならびに本発明の化合物および医薬組成物を使用して癌を処置する方法などの使用方法に関するものである。【化1】JPEG2022530866000193.jpg51108【選択図】なし

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2019年4月22日出願の米国出願第62/836,840号に基づく利益を主張するものであり、当該文献の開示は参照により本明細書に引用される。
技術分野
本発明は、ポリコーム抑制複合体2(PRC2)を阻害する化合物に関するものである。具体的に本発明は、化合物、該化合物を含む医薬組成物、およびそれらの使用方法に関するものである。
ポリコーム抑制複合体2(PRC2)は、発達とホメオスタシスを調節するための標的遺伝子の後成的サイレンシングの一因となる多タンパク質複合体である。PRC2複合体は、3つのコアサブユニットとしてゼステホモログ2(EZH2)のエンハンサー、胚体外胚葉発達タンパク質(EED)、およびゼステ12(SUZ12)のサプレッサーで構成されている。さらに2つの非必須サブユニットとしてAEBP2とRbAp48は、PRC2複合体の酵素活性を促すように機能する(例えばCao et al.,(2002)Science 298:1039-1043を参照)。
PRC2複合体の触媒サブユニットであるEZH2は、ヒストンH3(H3K27me3)のリジン27をトリメチル化することにより標的遺伝子をサイレンシングするように機能するヒストンメチルトランスフェラーゼである。EEDは、トリメチル化ヒストンH3リジン27の認識を部分的に担うものであり、PRC2複合体の集合体に対する骨格タンパク質として役立つ。EZH2とEEDサブユニットとの相互作用は、PRC2複合体ヒストンメチルトランスフェラーゼの活性および機能に必須のものである(例えば、Denisenko et al.,(1998)Mol.Cell Biol.18:5634-5642を参照)。
異常なPRC2発現が様々な癌症例に報告されている。EZH2は、前立腺癌、乳癌、皮膚癌、膀胱癌、肝臓癌、膵臓癌、および頭頚部癌を含む高悪性固形腫瘍に過剰発現される。例えば、EZH2の転写産物とタンパク質は、正常な乳房上皮と比べて侵襲性乳癌では一貫して上昇することが認められており、乳癌の進行に強く関連付けられた。不死化ヒト乳房上皮細胞株におけるEZH2の過剰発現は、足場非依存型の成長と細胞浸潤を促進する。EZH2媒介性の細胞浸潤には、無傷のSETドメインとヒストンデアセチラーゼ活性が必要であった(leer et al.,(2003)Proc.Natl Acad.Sci USA 100(20):11606-11611)。高レベルのEZH2を発現する腫瘍にも、前立腺切除術後の高い再発リスクが存在する(Varambally et al,(2008)Science 322:1695-1699)。
過剰発現に加えて、EZH2サブユニットの体細胞活性化および非活性化突然変異も報告されている。EZH2の体細胞活性化突然変異は、H3K27me3値の上昇をもたらす濾胞性リンパ腫とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に認められている(検討のために、Helin and Dhanak(2013)Nature 502:480-488;Pasqualucci et al.,(2011)Nature Genet.43(9):830-837を参照)。様々な固形腫瘍においてこのようなEZH2の過剰発現とともに生じる突然変異では、EZH2の誤調節は、腫瘍成長と生存に重要であるPRC2複合体による遺伝子のサイレンシングを生じさせるおそれがあることが認められる。しかし興味深いことに、非触媒サブユニット、例えばEEDを標的とするPRC2複合体の阻害剤は、EZH2活性化突然変異を抱える細胞株に対して強力な活性を保持している(例えば、He et al.,(2017)Nat Chem Biol.:13(8):922.doi:10.1038/nchembio0817-922b)。
PRC2活性の増強は、部分的にH3K27のトリメチル化を介して不要な腫瘍細胞増殖と浸潤に寄与することが認められている。H3K27me3値の上昇は多くの腫瘍型における癌進行に寄与するものと考えられているため、PRC2活性を阻害することで広範囲の癌に対し治療利益をもたらすことができる。本発明の化合物は、細胞中のPRC2活性を負に調節または様々な形態の癌を処置するのに有用となり得るEEDサブユニットに結合する阻害剤として、潜在的な治療利益を提供する。
EZH2活性化突然変異に対する効力を保持するとともに、EZH2のSETドメインを標的とする阻害剤に比べて細胞の効力、効果、安定性、および安全性が改善されている新規なPRC2阻害剤を開発する必要がある。本発明の化合物と組成物は、EEDに結合するとともにEZH2突然変異状態または発現レベルに関係なくPRC2活性を阻害する、強力で選択的で経口的に活性な化合物を提供することにより、このような欠点のうち1つ以上を有利に解消する。
本発明の一態様では、式(I)により表される化合物
Figure 2022530866000002
およびその薬学的に許容可能な塩が提供され、
式中、
Figure 2022530866000003
は単結合または二重結合を表し、
ZはOまたはSであり、
Xは、O、CR、CROH、またはC(Rであり、ここで、
XがOであるとき、
Figure 2022530866000004
は単結合であり、
XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000005
は単結合であり、
XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000006
は単結合であり、
または
XがCRであるとき、
Figure 2022530866000007
は二重結合であり、
は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、このアリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
は独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、またはC1-C6アルキルであり、ならびに
nは1または2である。
本発明の一態様では、式(II)により表される化合物
Figure 2022530866000008
およびその薬学的に許容可能な塩が提供され、
式中、
Figure 2022530866000009
は単結合または二重結合を表し、
、A、A、およびAはそれぞれ独立して、NまたはCRであり、A、A、A、およびAのうち2より多くはNであり、
ZはOまたはSであり、
Xは、O、CR、CROH、またはC(Rであり、ここで、
XがOであるとき、
Figure 2022530866000010
は単結合であり、
XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000011
は単結合であり、
XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000012
は単結合であり、または
XがCRであるとき、
Figure 2022530866000013
は二重結合であり、
は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、このアリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
各Rは、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
各Rは独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
各Rは独立して、水素、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールであり、ならびに
nは1または2である。
本発明の他の態様では、本発明の治療上有効量の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。
本発明のまた他の態様では、細胞中のPRC2活性を阻害する方法が提供され、該方法はこの細胞を式(I)または式(II)の化合物と接触させる工程を含む。一実施形態では、接触させる工程はin vitroで行われる。一実施形態では、接触させる工程はin vivoで行われる。
本明細書ではさらに、細胞増殖をin vitroまたはin vivoで阻害する方法も提供され、該方法は、式(I)または式(II)の有効量の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいは本明細書に定義されるような医薬組成物に細胞を接触させる工程を含む。
本明細書ではさらに、患者の癌を処置する方法も提供され、該方法は、本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいはこの化合物の医薬組成物を治療上有効量で患者に投与する工程を含む。
本明細書にはさらに、患者の癌を処置する方法も提供され、該方法は、(a)前記癌がPRC2突然変異に関連する(例えばPRC2関連型の癌)と判定する工程と、(b)式(I)または式(II)の化合物もしくはその薬学的に許容可能な塩、あるいは前記化合物の医薬組成物を治療上有効量で前記患者に投与する工程とを含む。
本明細書にはさらに、PRC2の活性を阻害するための薬剤の製造における、本明細書に定義されるような式(I)または式(II)の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の使用も提供される。
本明細書にはさらに、PRC2関連疾患または障害を処置するための薬剤の製造における、本明細書に定義されるような式(I)または式(II)の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の使用も提供される。
本発明の他の態様では、式(I)および式(II)の化合物の調製物に有用な中間体が提供される。
本発明はPRC2阻害剤に関するものである。具体的に本発明は、PRC2活性を阻害するべくEEDに結合する化合物、該化合物を治療上有効量で含む医薬組成物、およびそれらの使用方法に関するものである。
定義
別段の定めのない限り、本明細書に使用される用語と範囲はすべて、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有している。本明細書に参照される特許、特許出願、および公報はすべて、それらが本発明の開示と一致している程度にまで参照により引用される。
分かりやすくするために、化学部分は、主に一価の化学部分(例えばアルキル、アリールなど)として全体的に定義かつ言及される。そうではあっても、これらの用語は、当業者に明白である適切な構造状況下で対応する多価部分を示唆するために使用されてもよい。例えば、「アルキル」部分は概して単価ラジカル(例えばCH-CH-)を指すが、ある状況では、二価結合部分は「アルキル」である場合があり、この場合当業者は、アルキルが、用語「アルキレン」と同等である二価ラジカル(例えば-CH-CH-)であると理解することになる(同様に、二価部分が必要とされ、「アリール」であると明記される状況では、当業者は用語「アリール」が対応する二価部分、すなわちアリーレンを指すと理解する)。原子はすべて、結合形成のための原子価の正常数を持つと理解される(すなわち、炭素では4、Nでは3、Oでは2、およびSではその酸化状態に応じて2、4、または6である)。
本明細書で使用するとき、「ポリコーム抑制複合体2」または「PRC2複合体」は、哺乳動物多タンパク質複合体を指し、該複合体は、3つのコアサブユニットとしてゼステホモログ2(EZH2)のエンハンサー、胚体外胚葉発達タンパク質(EED)、およびゼステ12(SUZ12)のサプレッサー、ならびに2つの追加の非必須サブユニットとしてAEBP2およびRbAp48を含んでいる。
本明細書で使用するとき、「EED」は、PRC2複合体の胚体外胚葉発達タンパク質サブユニットを指す。
本明細書で使用するとき、「EZH2」または「EZH2酵素」は、ポリコーム抑制複合体2(PRC2)の触媒サブユニットである哺乳動物ヒストンメチルトランスフェラーゼを指し、ヒストンH3のリジン27をトリメチル化(H3K27me3)することにより標的遺伝子をサイレンシングするように機能する。
本明細書で使用するとき、「PRC2阻害剤」は、本明細書に記載されるような式(I)により表される本発明の化合物を指す。これらの化合物は、PRC2複合体の酵素活性のすべてまたは一部を負に調節するあるいは阻害することが可能である。あらゆる理論に縛られることは望まれてないが、本発明の阻害剤は、ヒストンH3尾部上でPRC2複合体の集合を妨げてその活性を阻害するべくEEDに結合することにより、PRC2酵素活性を阻害することができる。
「PRC2関連疾患または障害」は、本明細書で使用するとき、活性化EZH2突然変異および/またはPRC2の異常発現に関連するか、これらにより媒介されるか、またはこれらを有している疾患または障害を指す。PRC2関連疾患または障害の非限定的な例は、PRC2関連癌である。
用語「アミノ」は-NHを指す。
用語「アセチル」は-C(O)CHを指す。
本明細書で利用するとき、用語「アシル」は、アルキルカルボニルまたはアリールカルボニルの置換基を指し、ここでアルキルおよびアリールの部分は本明細書に定義されるとおりである。
本明細書で利用するとき、用語「アルキル」は、1~12個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の脂肪族基を指す。そのため「アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用するとき、用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素炭素二重結合を備え、2~12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素を意味する。そのため「アルケニル」は、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用するとき、用語「アルキニル」は、1つ以上の炭素炭素三重結合を備え、2~12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素を意味する。そのため「アルキニル」は、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルキニル基の例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アルキレン」、「アルケニレン」、または「アルキニレン」基は、他2つの化学基間に位置するとともにそれらを接続する役目を持つ、上記で定義されるようなアルキル、アルケニルまたはアルキニル基である。アルキレン基の例として、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。典型的なアルケニレン基として、エテニレン、プロペニレン、およびブテニレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。典型的なアルキニレン基として、エチニルエン、プロピニルエン、およびブチニルエンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「アルコキシ」は-OC1-C6アルキルを指す。
本明細書で利用するとき、用語「シクロアルキル」は、3~12個の炭素を有する飽和または部分的に不飽和の環状炭化水素基である。そのため「シクロアルキル」は、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、およびC12の環状炭化水素基を含んでいる。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「ヘテロアルキル」は、上記に定義されるようなアルキル基を指し、ここで鎖における1つ以上の炭素原子は独立して置き換えられたO、S、またはNRであり、Rは水素またはC1-C3アルキルである。ヘテロアルキル基の例として、メトキシメチル、メトキシエチル、およびメトキシプロピルが挙げられる。
「アリール」基は、1~3個の芳香環を含むC-C14芳香族部分である。そのため「アリール」は、C、C10、C13、およびC14の環状炭化水素基を含む。典型的なアリール基はC-C10アリール基である。特定のアリール基として、フェニル、ナフチル、アントラセニル、およびフルオレニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アラルキル」または「アリールアルキル」基は、アルキレン基に共有結合されるアリール基を含み、この部分はアルキル部分を介して他の基に結合される。典型的なアラルキル基は、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルを含むがこれらに限定されない-(C1-C6)アルキル(C6-C10)アリールである。
「ヘテロシクリル」または「複素環式」基は、3~12個の原子(3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の原子)、例えば4~8個の原子を有する単環式または二環式(縮合またははスピロ)環構造であり、この中で1つ以上の環原子は独立して-C(O)-、N、NR、O、またはSであり、環原子の残りは四級炭素またはカルボニル炭素である。複素環式基の例として、エポキシ、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、アジリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、チアタニル、ジチアニル、トリチアニル、アザチアニル、オキサチアニル、ジオキソラニル、オキサゾリジニル、オキサゾリジノニル、デカヒドロキノリニル、ピペリドニル、4-ピペリドニル、チオモルホリニル、ジメチル-モルホリニル、およびモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。具体的に、この用語の範囲から除外されるのは、隣接環Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
本明細書で使用するとき、「L-ヘテロシクリル」は、アルキレンリンカーLを介して他の基に共有結合されるヘテロシクリル基を指し、LはC1-C4アルキレンである。
本明細書で使用するとき、用語「ヘテロアリール」は、5~14個の環原子、好ましくは5、6、10、13、または14個の環原子を有し、環状配置で6、10、または14個のπ電子が共有されており、および炭素原子以外にそれぞれ独立してN、O、またはSである1~3個のヘテロ原子を有している基を指す。「ヘテロアリール」さらに、縮合環の1つ以上が非芳香族である多環式(例えば二環式)縮合環系を含んでいるが、この場合少なくとも1つの環が芳香族であり、少なくとも1つの環がN、O、またはS環原子を含有することを前程とする。
ヘテロアリール基の例として、アクリジニル、アゾシニル(azocinyl)、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン、2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾイル、4aH-カルバゾイル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。
「L-ヘテロアリール」、「ヘテロアラルキル」、または「ヘテロアリールアルキル」基は、アルキレンリンカーを介して他の基に共有結合されるヘテロアリール基を含む。ヘテロアルキル基の例は、C-Cアルキル基、および5、6、9、または10個の環原子を有するヘテロアリール基を含む。ヘテロアラルキル基の例として、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、チアゾリルメチル、チアゾリルエチル、ベンズイミダゾリルメチル、ベンズイミダゾリルエチル、キナゾリニルメチル、キノリニルメチル、キノリニルエチル、ベンゾフラニルメチル、インドリニルエチル、イソキノリニルメチル、イソインドリルメチル、シンノリニルメチル、およびベンゾチオフェニルエチルが挙げられる。具体的にこの用語の範囲から除外されるのは、隣接環Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、または「ヘテロシクリレン」基は、他2つの化学基間に位置するとともにそれらを接続する役目を持つ、それぞれ上記で定義されるような二価アリール、二価ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基である。
本明細書で利用するとき、ある部分(例えばシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、尿素など)が、置換基を明示することなく「任意選択で置換された」ものとして記載されると、この基は任意選択で、1~4個、好ましくは1~3個、より好ましくは1または2個の非水素置換基を有することが意図される。
用語「ハロゲン」また「ハロ」は、本明細書で利用するとき、塩素、臭素、フッ素、またはヨウ素を指す。
用語「ハロアルキル」は、1つ以上の水素がハロゲンにより置換されているアルキル鎖を指す。典型的なハロアルキルは、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロクロロメチル、クロロメチル、およびフルオロメチルである。
用語「ヒドロキシアルキル」は本明細書で定義されるようなアルキル鎖を指し、アルキル鎖の少なくとも1つの水素はヒドロキシルにより置換されている。
本明細書で使用するとき、化合物の「有効量」は、PRC2複合体の活性を負に調節または阻害するのに十分な量である。
本明細書で使用するとき、化合物の「治療上有効量」は、症状を改善または一部様式では低減する、疾病の進行を止めるまたは逆転させる、あるいはPRC2複合体の活性を負に調節または阻害するのに十分な量である。このような量は、単回用量として投与されるか、またはそれによりこの量が有効となるレジメンに従い投与することができる。
本明細書で使用するとき、「処置」は、患者の疾病、障害、または疾患の症状あるいは病態が、改善またはその他の方法で有益に改質される様式を意味する。
本明細書で使用するとき、「特定の化合物または医薬組成物の投与による特定の障害の症状の改善」は、恒久的または一時的、永続的または一過的にかかわらず、その組成物の投与に起因または関連し得る減少を指す。
化合物
本発明の一態様では、式(I)により表される化合物
Figure 2022530866000014
およびその薬学的に許容可能な塩が提供され、
式中、
Figure 2022530866000015
は単結合または二重結合を表し、
ZはOまたはSであり、
Xは、O、CR、CROH、C(Rであり、ここで、
XがOであるとき、
Figure 2022530866000016
は単結合であり、
XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000017
は単結合であり、
XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000018
は単結合であり、
または
XがCRであるとき、
Figure 2022530866000019
は二重結合であり、
は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、このアリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
は独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、またはC1-C6アルキルであり、ならびに
nは1または2である。
式(I)の化合物の一実施形態では、ZはOまたはSである。一実施形態では、XはO、CR、CROH、またはC(Rであり、XがOであるとき、
Figure 2022530866000020
は単結合であり、XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000021
は単結合であり、XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000022
は単結合であり、またはXがCRであるとき、
Figure 2022530866000023
は二重結合である。一実施形態では、nは1である。一実施形態では、nは2である。
式(I)の化合物の一実施形態では、ZはOであり、XはOであり、nは1であり、
Figure 2022530866000024
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはCRであり、
Figure 2022530866000025
は二重結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはC(Rであり、nは1であり、
Figure 2022530866000026
は単結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはCROHであり、nは1であり、
Figure 2022530866000027
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはC(Rであり、nは2であり、
Figure 2022530866000028
は単結合である。また別の実施形態では、ZはSであり、XはC(Rであり、nは1であり、
Figure 2022530866000029
は単結合である。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換されるアリールである。ある実施形態では、このアリールは、1つ以上のRにより任意選択で置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、アリールは単一のR基により置換される。一実施形態では、アリールは2つのR基により置換される。一実施形態では、アリールは3つのR基により置換される。典型的なアリールR基として、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-Y-N(R、-Y-ハロアルキル、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルが挙げられ、-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルで置換されるフェニルである。一実施形態では、Yは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルで置換されるフェニルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、メチルおよび-Y-C1-C6アルキルで二置換される(disubstituted)フェニルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rはシアノ基である。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-L-ヘテロアリールである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、RはPO(C1-C3アルキル)である。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-COORである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-O-L-N(Rである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rはアラルキルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは少なくとも1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、-L-N(Rで置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-Y-N(Rである。ある実施形態では、Yは-C(O)-であり、各RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、各Rは水素である。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、-Y-N(Rで置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは-Y-ハロアルキルで置換されるフェニルであり、Yは-S-または-SO-であり、ハロアルキルはトリフルオロメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは少なくとも1つの-L-ヘテロシクリルまたは-Y-ヘテロシクリルで置換されるフェニルであり、各ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換される。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、ヘテロシクリルはC1-C3アルキルにより任意選択で置換されるピペラジニルである。
式(I)の化合物のある実施形態では、R基は1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル(azetindyl)、ピロリジニル、ピペリジニル(piperdinyl)、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ1つ以上のRにより任意選択で置換されている。典型的なR基として、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、およびC1-C3アルキルが挙げられる。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、Yは-C(O)-であり、ヘテロシクリルはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルであり、それぞれ1つ以上のハロゲンにより任意選択でさらに置換されている。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、RはPO(C1-C3アルキル)で置換されるフェニルである。別の実施形態では、Rは-COORで置換されるフェニルである。一実施形態では、Rは、ヒドロキシアルキル、-O-L-N(R、またはアラルキルで置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換されるヘテロアリールである。ある実施形態では、ヘテロアリールは、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアジニル、ピリジル、ピリジニル-2-オン、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニルまたは5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリルであり、それぞれ1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは単一のR基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは2つのR基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは3つのR基により置換される。典型的なヘテロアリールR基として、アミノ、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、または-Y-N(Rが挙げられ、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環は、1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rはアミノ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、Rはハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、Rはアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、Rはシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、R基は、独立して選択された1つ以上のRでさらに置換される。
式(I)の化合物の別の実施形態では、Rはヘテロアリールであり、各Rは独立して、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、またはハロアルキルである。ある実施形態では、ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-メチル、または2-ヒドロキシプロピルである。ある実施形態では、ヘテロアルキルはメトキシメチルまたはメトキシエチルである。ある実施形態では、ハロアルキルは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、またはトリフルオロエチルである。
式(I)の化合物のある実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは-C(O)-であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。他の実施形態では、Yは-NHC(O)-であり、C1-C6アルキル部分はメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここで-Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。別の実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここで-Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Yは単結合である。別の実施形態では、Yは-C(O)-である。一実施形態では、Yは単結合であり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、C1-C3アルキルは、独立して選択された1つ以上のRでさらに置換される。一実施形態では、Rはハロゲンである。
式(I)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは少なくとも1つのRで置換され、Rは-L-ヘテロシクリルであり、1つ以上のRにより任意選択で置換される。一実施形態では、Lはエチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ1つ以上のRにより任意選択で置換されている。
式(I)の化合物の一実施形態では、R基は独立して、-L-N(R、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、Rはハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、Rはアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、Rはシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレン、エチレン、またはプロピレンである。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロアリールである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、LはC1-C3アルキレンである。一実施形態では、C1-C3アルキレンはメチレンである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、チアゾリル、またはピリダジニルである。一実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールはピリジルである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールは、独立して選択された1つ以上のRでさらに置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは2つのR基で置換されるヘテロアリールであり、このR基は独立して、2つの-Y-C1-C6アルキル基、-Y-C1-C6アルキルおよびアルコキシ、-Y-C1-C6アルキルおよびシクロアルキル、-Y-C1-C6アルキルおよびハロアルキル、-Y-C1-C6アルキルおよびアミノ、2つのアルコキシ基、アルコキシおよびハロゲン、アルコキシおよびシアノ、ならびにアミノおよびハロアルキルから選択される。ある実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここで各Yは単結合であり、各C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、シクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、アルコキシはメトキシである。一実施形態では、ハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、ハロアルキルはトリフルオロメチルまたはトリフルオロエチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lは単結合であり、ヘテロシクリルは、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、または
Figure 2022530866000030
である。ある実施形態では、ヘテロシクリルは、独立してオキソ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシル、および-Y-C1-C6アルキルから選択される1つ以上のRで置換され、ここでYは単結合または-C(O)-である。
式(I)の化合物の一実施形態では、nは0である。一実施形態では、nは1であり、Rはハロゲンである。ある実施形態では、ハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、ハロゲンはフッ素である。
式(I)の化合物の一実施形態では、Rは、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルである。ある実施形態では、Rは水素である。他の実施形態では、Rは、メチル、エチル、またはプロピルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R基のシクリル部分は、1つのR基で置換される。ある実施形態では、Rは、オキソ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、またはC1-C3アルキルである。ある実施形態では、RはC1-C3アルキルであり、C1-C3アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。ある実施形態では、Rはハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。ある実施形態では、Rはオキソである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R基のシクリル部分は、2つのR基で置換される。ある実施形態では、2つのR基はそれぞれハロゲンであり、各ハロゲンはフッ素である。
一実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2022530866000031
である。
本発明の別の態様では、式(II)により表される化合物
Figure 2022530866000032
およびその薬学的に許容可能な塩が提供され、
式中、
Figure 2022530866000033
は単結合または二重結合を表し、
、A、A、およびAはそれぞれ独立して、NまたはCRであり、A、A、A、およびAのうち2より多くはNであり、
ZはOまたはSであり、
Xは、O、CR、CROH、またはC(Rであり、ここで、
XがOであるとき、
Figure 2022530866000034
は単結合であり、
XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000035
は単結合であり、
XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000036
は単結合であり、
または
XがCRであるとき、
Figure 2022530866000037
は二重結合であり、
は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、このアリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換され、
は、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
各Rは、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
各Rは独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
各Rは独立して、水素、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールであり、ならびに
nは1または2である。
式(II)の化合物の一実施形態では、AはNである。ある実施形態では、AはNであり、A、A、およびAはそれぞれCRである。一実施形態では、AおよびAのR基は水素であり、AのR基はアルコキシである。式(II)の化合物の別の実施形態では、AおよびAはそれぞれCRであり、AおよびAはそれぞれNである。ある実施形態では、AおよびAはそれぞれNであり、AのR基は水素であり、AのR基はアルコキシである。
式(II)の化合物の一実施形態では、AはNであり、A、A、およびAはそれぞれCRである。ある実施形態では、AはNであり、AおよびAそれぞれのR基は水素であり、AのR基は、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールである。
式(II)の化合物の別の実施形態では、AおよびAはそれぞれNであり、AおよびAはそれぞれCRである。ある実施形態では、AおよびAはそれぞれNであり、AのR基は水素であり、AのR基は、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールである。
式(II)の化合物の別の実施形態では、AはNであり、A、A、およびAはそれぞれCRである。ある実施形態では、AはNであり、AおよびAのR基はそれぞれ水素であり、AのR基はアルコキシである。
式(II)の化合物の一実施形態では、
Figure 2022530866000038
は、
Figure 2022530866000039
からなる群から選択され、
式中、各Rは式(II)で定義されるとおりである。
式(II)の化合物の一実施形態では、ZはOまたはSである。一実施形態では、XはO、CR、CROH、またはC(Rであり、XがOであるとき、
Figure 2022530866000040
は単結合であり、XがC(Rであるとき、
Figure 2022530866000041
は単結合であり、XがCROHであるとき、
Figure 2022530866000042
は単結合であり、またはXがCRであるとき、
Figure 2022530866000043
は二重結合である。一実施形態では、nは1である。一実施形態では、nは2である。
式(II)の化合物の一実施形態では、ZはOであり、XはOであり、nは1であり、
Figure 2022530866000044
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはCRであり、
Figure 2022530866000045
は二重結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはC(Rであり、nは1であり、
Figure 2022530866000046
は単結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはCROHであり、nは1であり、
Figure 2022530866000047
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはC(Rであり、nは2であり、
Figure 2022530866000048
は単結合である。また別の実施形態では、ZはSであり、XはC(Rであり、nは1であり、
Figure 2022530866000049
は単結合である。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは、1つ以上のRにより任意選択で置換されるアリールである。ある実施形態では、このアリールは、1つ以上のRにより任意選択で置換されるフェニルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、アリールは単一のR基により置換される。一実施形態では、アリールは2つのR基により置換される。一実施形態では、アリールは3つのR基により置換される。典型的なアリールR基として、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-Y-N(R、-Y-ハロアルキル、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルが挙げられ、-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルで置換されるフェニルである。一実施形態では、Yは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルで置換されるフェニルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、メチルおよび-Y-C1-C6アルキルで二置換されるフェニルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rはシアノ基である。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-L-ヘテロアリールである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、RはPO(C1-C3アルキル)である。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-COORである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-O-L-N(Rであり、LはC1-C4アルキレンである。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rはアラルキルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは少なくとも1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、-L-N(Rで置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは-Y-N(Rである。ある実施形態では、Yは-C(O)-であり、各RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、各Rは水素である。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Rは、-Y-N(Rで置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは-Y-ハロアルキルで置換されるフェニルであり、Yは-S-または-SO-であり、ハロアルキルはトリフルオロメチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは少なくとも1つの-L-ヘテロシクリルまたは-Y-ヘテロシクリルで置換されるフェニルであり、各ヘテロシクリルは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される。一実施形態では、Rは1つのRで置換されるフェニルであり、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Yは-C(O)-であり、ヘテロシクリルはC1-C3アルキルにより任意選択で置換されるピペラジニルである。
式(II)の化合物のある実施形態では、R基は1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されている。典型的なR基として、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、およびC1-C3アルキルが挙げられる。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、Yは-C(O)-であり、ヘテロシクリルはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルであり、それぞれ1つ以上のハロゲンにより任意選択でさらに置換されている。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、RはPO(C1-C3アルキル)で置換されるフェニルである。別の実施形態では、Rは-COORで置換されるフェニルである。一実施形態では、Rは、ヒドロキシアルキル、-O-L-N(R、またはアラルキルで置換されるフェニルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるヘテロアリールである。ある実施形態では、ヘテロアリールは、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアジニル、ピリジル、ピリジニル-2-オン、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、または5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリルであり、それぞれ独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(II)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは単一のR基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは2つのR基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは3つのR基により置換される。典型的なヘテロアリールR基として、アミノ、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、または-Y-N(Rが挙げられ、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rはアミノ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、Rはハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、Rはアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、Rはシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。
式(II)の化合物の別の実施形態では、Rはヘテロアリールであり、各Rは独立して、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、またはハロアルキルである。ある実施形態では、ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-メチル、または2-ヒドロキシプロピルである。ある実施形態では、ヘテロアルキルはメトキシメチルまたはメトキシエチルである。ある実施形態では、ハロアルキルは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、またはトリフルオロエチルである。
式(II)の化合物のある実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは-C(O)-であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。他の実施形態では、Yは-NHC(O)-であり、C1-C6アルキル部分はメチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここで-Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである。別の実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは-S-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-Y-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Yは単結合である。別の実施形態では、Yは-C(O)-である。一実施形態では、Yは単結合であり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、Rはハロゲンである。
式(II)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは少なくとも1つのRで置換され、Rは-L-ヘテロシクリルであり、1つ以上のRにより任意選択で置換される。一実施形態では、Lはエチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されている。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは独立して、-L-N(R、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、RはC1-C3アルキルである。一実施形態では、Rはハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、Rはアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、Rはシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは-L-N(Rである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレン、エチレン、またはプロピレンである。一実施形態では、各Rは独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのRはC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、各Rは独立して水素である。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rはヘテロアリールであり、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロアリールである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、LはC1-C3アルキレンである。一実施形態では、C1-C3アルキレンはメチレンである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、チアゾリル、またはピリダジニルである。一実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールはピリジルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは2つのR基で置換されるヘテロアリールであり、このR基は独立して、2つの-Y-C1-C6アルキル基、-Y-C1-C6アルキルおよびアルコキシ、-Y-C1-C6アルキルおよびシクロアルキル、-Y-C1-C6アルキルおよびハロアルキル、-Y-C1-C6アルキルおよびアミノ、2つのアルコキシ基、アルコキシおよびハロゲン、アルコキシおよびシアノ、ならびにアミノおよびハロアルキルから選択される。ある実施形態では、Rは-Y-C1-C6アルキルであり、ここで各Yは単結合であり、各C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、シクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、アルコキシはメトキシである。一実施形態では、ハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、ハロアルキルはトリフルオロメチルまたはトリフルオロエチルである。
式(II)の化合物の一実施形態では、Rは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lは単結合であり、ヘテロシクリルは、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、または
Figure 2022530866000050
である。ある実施形態では、ヘテロシクリルは、独立してオキソ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシル、および-Y-C1-C6アルキルから選択される1つ以上のRで置換され、ここでYは単結合または-C(O)-である。
一実施形態では、式(II)の化合物は、
Figure 2022530866000051
Figure 2022530866000052
Figure 2022530866000053
である。
本発明の一態様では、前記化合物は、
Figure 2022530866000054
である。
本発明の化合物は医薬組成物に使用することができる。
医薬組成物
別の態様では、本発明は、本発明によるPRC2阻害剤と、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。本発明の化合物は、当該技術分野で周知の方法により製剤化することができ、非経口、経口、舌下、経皮、局所、鼻内、気管内、または直腸内を含むがこれらに限定されない任意の投与用に調製することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は院内環境で静脈内投与される。他の実施形態では、投与が好ましくは経口経路により行ってもよい。
前記担体の特徴は、投与経路に左右されることになる。本明細書で使用するとき、「薬学的に許容可能な」という用語は、細胞、細胞培養物、組織、または生物体などの生物系と適合可能であるとともに有効成分の生物活性の有効性に干渉しない非毒性材料を意味する。このため、本発明による組成物は、阻害剤以外に、希釈剤、充填剤、塩、緩衝液、安定化剤、可溶化剤、および当該技術分野で周知の他の材料を含有する場合がある。薬学的に許容可能な製剤の調製は、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,ed.A.Gennaro,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1990に記載されている。
本明細書で使用するとき、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、上記で特定した化合物の所望の生物活性を保持するとともに、望ましくない毒物学的効果を最小限に呈するまたは全く呈さない塩を指す。このような塩の例として、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)により形成される酸付加塩、および、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタリンスルホン酸、ナフタレン二スルホン酸、およびポリガラクツロン酸などの有機酸により形成される塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。この化合物は当業者に知られる薬学的に許容可能な第四級塩としても投与することができ。この塩は特異的に、式--NR+Z-の第四級アンモニウム塩を含み、ここでRは水素、アルキル、またはベンジルであり、Zは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、--O-アルキル、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェート、またはカルボキシレート(ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレアート、シトレート、タートレート、アスコルベート、ベンゾエート、シンナモエート、マンデロエート、ベンジロエート、およびジフェニルアセテートなど)を含むカウンターイオンである。
活性化合物は、処置される患者に重篤な毒性効果を生じさせることなく、治療上有効量で患者に送達するのに十分な量で薬学的に許容可能な担体または希釈剤に含まれる。上述の疾病すべてに対する活性化合物の投与量は、1日当たりレシピエントの体重1kgにつき約0.01~300mg、好ましくは0.1~100mg、より一般的には0.5~約25mgの範囲にある。典型的な局所用量の範囲は、適切な担体中で0.01~5%wt/wtとなる。薬学的に許容可能な誘導体の有効な用量範囲は、送達される親化合物の重量に基づき算出することができる。誘導体自体が活性を呈する場合、有効な用量は、誘導体の重量を用いて、または当業者に既知の他の手段により上記のように評価することができる。
本発明の化合物を含む医薬組成物は、本明細書に記載の方法に使用することができる。
使用方法
また他の態様では、本発明は、細胞中のPRC2活性を阻害する方法を提供し、該方法は、PRC2活性の阻害が望まれる細胞を、式(I)および式(II)を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいは前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含有する医薬組成物に接触させる工程を含む。
本明細書で提供される組成物および方法は特に、細胞中のPRC2活性を阻害するのに有用であると見なされる。一実施形態では、PRC2活性の阻害が望まれる細胞は、PRC2活性を負に調節するために、式(I)および式(II)を含む本発明の化合物と治療上有効量で接触される。他の実施形態では、式(I)および式(II)の化合物を含有する治療上有効量の薬学的に許容可能な塩または医薬組成物が使用されてもよい。
PRC2活性を負に調節することにより、特にEZH2酵素を過剰発現する細胞またはEZH2酵素を活性化する体細胞突然変異の場合に、前記方法は、細胞内のPRC2活性の増強から生じる不要な細胞増殖を阻害するべく、例えばH3K27のメチル化パターンを改質することにより正常な細胞転写発現パターンを修復するように設計される。この細胞は、PRC2の望ましい負の調節に影響を及ぼすために、特定の処置レジメンに従い単回用量または複数回用量で接触されてもよい。ヒストンH3K27のモノメチル化およびジメチル化の程度は、処置の有効性を評価するために以下実施例Aに記載のものを含む周知の方法を用いて細胞中でモニタリングすることができ、用量は参加する医療従事者により適宜調節されてもよい。
別の態様では、式(I)および式(II)を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいは前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物を治療上有効量で癌患者に投与する工程を含む、癌を処置する方法が提供される。
本明細書で提供される組成物および方法は、前立腺癌、乳癌、脳腫瘍、皮膚癌、子宮頚癌、睾丸癌などの腫瘍を含む多種多様な癌の処置に使用することができる。より具体的に、本発明の組成物および方法により処置することができる癌として、星状細胞、乳房、頚部、結腸直腸、子宮内膜、食道、胃、頭頚部、肝細胞、喉頭、肺、口腔、卵巣、前立腺、甲状腺の癌および肉腫といった腫瘍型が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに具体的には、これらの化合物は、心臓癌:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫、肺癌:気管支原生癌(扁平上皮細胞癌、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫様の過誤腫、および中皮腫、胃腸癌:食道癌(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃癌(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓癌(管状腺癌、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリノーマ、類癌腫、ビポーマ)、小腸癌(腺癌、リンパ腫、類癌腫、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、および大腸癌(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、尿生殖路癌:腎臓癌(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱・尿道癌(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺癌(腺癌、肉腫)、および精巣癌(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)、肝臓癌:肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、および血管腫、胆管癌:胆嚢癌腫、膨大部癌腫、および肝内胆管癌、骨癌:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫(骨軟骨の外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、および巨細胞腫、神経系の癌:頭蓋骨の癌(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜の癌(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳の癌(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、脳室上衣細胞腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形膠芽腫、希突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科系の癌:子宮癌(子宮内膜癌)、子宮頚部の癌(子宮頚癌(前腫瘍子宮頚部異形成(pre-tumor cervical dysplasia))、卵巣癌(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、未分類の癌腫)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部癌(扁平上皮癌、上皮内癌腫、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管癌(癌腫)、血液癌:血液の癌(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、皮膚癌:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑(moles dysplastic nevi)、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、および乾癬;ならびに副腎癌:神経芽細胞腫を処置するために使用することができる。ある実施形態では、癌はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。
濃度、および患者への投与経路は、処置される癌に応じて変動する。化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、あるいはこのような化合物および塩を含む医薬組成物は、他の抗腫瘍形成の化合物、例えば化学療法薬と共投与されてもよく、あるいは、手術前もしくは手術後のアジュバントとして放射線または外科的介入などの他の処置と併用して使用することができる。ヒストンH3K27のモノメチル化およびジメチル化の程度は、処置の有効性を評価するために、他の予後因子または生物学的因子とともに以下実施例Aに記載のものを含む周知の方法を用いて患者を対象にモニタリングすることができ、用量は参加する医療従事者により適宜調節されてもよい。
一般反応スキーム、中間体、および実施例
一般反応スキーム
本発明の化合物は、本明細書に記載の合成法および反応スキームにおいて市販で入手可能な試薬および中間体を用いて調製するか、または当業者に周知の他の試薬および従来法を使用して調製することができる。
例えば、式(I)および式(II)を含む本発明の化合物およびその中間体は、一般反応スキームI~IVに従い調製することができる。
Figure 2022530866000055
一般反応スキームIでは、化合物6は式(II)の一例であり、ここでAとAはともに窒素であり、AとAはともにCRであり、RはHである。この一般反応スキームIでは、5-クロロピリド[3,4-d]ピリダジン1を、Rにより任意選択で置換したアミン2などのアミンと反応させ、この反応は例えば求核置換であり、これにより化合物3を得る。次いで、化合物3をNBSなどのハロゲン化試薬により処理して、対応するハロゲン化物化合物4を得る。その後、ハロゲン化物化合物4を、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下でボロン酸誘導体Y-R 5などの結合パートナーとともに金属媒介性の反応にさらすことにより、表題化合物6を形成することができる。
Figure 2022530866000056
一般反応スキームIIでは、化合物9は式(II)の一例であり、ここでAは窒素であり、Aは窒素またはCRのいずれかであり、AとAはともにCRであり、RはHである。一般反応スキームIIでは、Xが臭素またはヨウ素であり得る5-クロロ-8-ハロピリド[4,3-d]ピリミジン7は、Rにより任意選択で置換したアミン2などのアミンと反応し、この反応は例えば求核置換であり、これにより化合物8を得る。その後、ハロゲン化物化合物8を、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下でボロン酸誘導体Y-R 5などの結合パートナーとともに金属媒介性の反応にさらすことにより、表題化合物9を形成することができる。
Figure 2022530866000057
一般反応スキームIIIでは、化合物18は式(II)の一例であり、ここでAは窒素であり、AとAはともにCRであり、RはHであり、Aは式(II)に定義されるようなCRである。一般反応スキームIIでは、1-クロロ-6-メトキシ2,7-ナフチリジン10を、Rにより任意選択で置換したアミン2などのアミンと反応させ、この反応は例えば求核置換であり、これにより化合物11を得る。次いで、化合物11をNBSなどのハロゲン化試薬により処理して、対応するハロゲン化物化合物12を得る。その後、ハロゲン化物化合物12を、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下でボロン酸誘導体Y-R 5などの結合パートナーとともに金属媒介性の反応にさらすことにより、化合物13を形成することができる。次いで化合物13をピリジン塩酸塩などの弱酸により処理することで、化合物14を形成することができる。その後、化合物14をBocOなどのデカーボネートによる処理、さらに炭酸カリウムなどの延期による処理を介して、プロトン性溶媒、例えばメタノール内でモノカルバメートへと形質転換することにより、単保護された化合物15を得ることができる。化合物15をハロゲン化物R-X 16と反応させ、この反応は例えば求核置換反応であり、これにより化合物17を得る。次いで化合物17上の保護基をTFAなどの酸により取り除き、表題化合物18を形成することができる。
Figure 2022530866000058
一般反応スキームIVでは、化合物22は式(II)の一例であり、ここでAは窒素であり、A~AはすべてRがHである3つのCRである。一般反応スキームIVでは、5-クロロ-1,6-ナフチリジン19を、Rにより任意選択で置換したアミン2などのアミンと反応させ、この反応は例えば求核置換であり、これにより化合物20を得る。次いで、化合物20をNBSなどのハロゲン化試薬により処理して、対応するハロゲン化物化合物21を得る。その後、ハロゲン化物化合物20を、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下でボロン酸誘導体Y-R 5などの結合パートナーとともに金属媒介性の反応にさらすことにより、表題化合物22を形成することができる。
Figure 2022530866000059
典型的な中間体A、中間体A-1(一般反応スキーム1の化合物4)を使用して式(II)の化合物を合成することができ、ここでAとAはともに窒素であり、AとAはともにCRであり、RはHである。
工程A:エチルピリダジン-4-カルボキシレート(3.00g、19.7mmol、1.00当量)をHSO(75.0mL、濃縮)に15℃で溶かした撹拌溶液に、2-ヒドロペルオキシ-2-メチル-プロパン(5.33g、59.2mmol、5.67mL、3.00当量)およびFeSO.7HOの飽和水溶液(16.5g、59.2mmol、3.00当量)を同時に滴下した。添加後、混合物を15℃で5時間撹拌した。次いで反応混合物をNH・HOによりpH=7に調整し、酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~2/1)で精製することにより、エチル5-メチルピリダジン-4-カルボキシレート(2.80g、16.9mmol、収率85.5%)を赤色油として得た。
エチル5-メチルピリダジン-4-カルボキシレート(2.80g、16.9mmol、1.00当量)をDMF-DMA(20.1g、169mmol、22.4mL、10.0当量)に溶かした混合物を、120℃で5時間撹拌した。次いで反応混合物を真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~0/1)で精製することにより、エチル5エチル(E)-5-(2-(ジメチルアミノ)ビニル)ピリダジン-4-カルボキシレート(2.80g、12.7mmol、収率75.1%)を黄色固形物として得た。
工程B:エチル(E)-5-(2-(ジメチルアミノ)ビニル)ピリダジン-4-カルボキシレート(2.80g、12.7mmol、1.00当量)をエタノール(50.0mL)に溶かした溶液に、NHOAc(9.75g、127mmol、10.0当量)を加え、混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮した。残渣を水によりトリチュレートし、沈殿物を真空下で乾燥することにより、ピリド[3,4-d]ピリダジン-5(6H)-オン(1.50g、10.2mmol、収率80.6%)を灰色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=11.55(br s,1H),9.58(d,J=1.6Hz,1H),9.56(s,1H),7.72(d,J=7.2Hz,1H),6.66(d,J=6.8Hz,1H)。
ピリド[3,4-d]ピリダジン-5(6H)-オン(500mg、3.40mmol、1.00当量)をPOCl(13.2g、86.1mmol、8.00mL、25.3当量)およびDIPEA(1.10g、8.50mmol、1.48mL、2.50当量)に溶かした混合物を、100℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を氷水へ注ぎ、DCM(50.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相を、重炭酸ナトリウムおよびブラインの水溶液で洗浄し、その後乾燥し、蒸発させることにより、粗製生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~2/1)で精製することにより、5-クロロピリド[3,4-d]ピリダジン、化合物1(100mg、556μmol、収率16.4%、純度92.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:166.1。
工程C:5-クロロピリド[3,4-d]ピリダジン(125mg、695μmol、1.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、KF(161mg、2.78mmol、65.1μL、4.00当量)および5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(化合物4、174mg、1.04mmol、1.50当量)を加え、混合物を窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(40.0mL)で希釈し、ブライン(20.0mL×3)で洗浄し、組み合わせた有機質相を乾燥し、真空下で濃縮した。粗製生成物を分取TLC(SiO、ジクロロメタン/メタノール=20/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(140mg、473μmol、収率68.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+H]:297.0。
中間体A-1:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(0.12g、405μmol、1.00当量)をDCM(6.00mL)に溶かした溶液に、NBS(72.0mg、405μmol、1.00当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで反応混合物を水(2mL)でクエンチし、有機質相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/0)で精製することにより、8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(140mg、373μmol、収率92.1%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+H]:375.1。
Figure 2022530866000060
典型的な中間体A、中間体A-2を使用して式(II)の化合物を合成することができ、ここでAとAはともに窒素であり、AとAはともにCRであり、RはHである。
工程A:エチル3-オキソブタノアート(8.03g、61.8mmol、7.79mL、1.00当量)および1,3,5-トリアジン(5.00g、61.7mmol、1.00当量)の混合物を、新たに調製したナトリウムエトキシド(1.68g、24.7mmol、0.40当量)をエタノール(18.0mL)に20℃で溶かした溶液に加えた。反応物を窒素雰囲気下、90℃で3時間加熱し、次いでエタノールを真空下で取り除いた。水(50.0mL)を反応混合物に加え、次いで溶液がpH=3になるまでpHを濃縮HClにより調整した。混合物を濾過し、固形物をアセトン(20.0mL)で洗浄し、乾燥することにより、ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-オール(1.4g、9.52mmol、収率15.43%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=11.87(br,s,1H),9.41(s,1H),9.32(s,1H),7.72(d,J=7.2Hz,1H),6.57(d,J=7.2Hz,1H)。
工程B:I(1.10g、4.34mmol、874μL、1.28当量)を、ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-オール(500mg、3.40mmol、1.00当量)を水酸化ナトリウム(0.40M、17.0mL、2.00当量)に溶かした懸濁液に加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。次いで混合物を20℃に冷まし、結果として生じる沈殿物を濾過した。集めた固形物を水(15.0mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮することにより、8-ヨードピリド[4,3-d]ピリミジン-5-オール(800mg、2.93mmol、収率86.22%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.17(br s,1H),9.42(s,1H),9.33(s,1H),8.13(s,1H)。
8-ヨードピリド[4,3-d]ピリミジン-5-オール(300mg、1.10mmol、1.00当量)をPOCl(14.9g、96.9mmol、9.00mL、88.1当量)に溶かした溶液を、100℃で48時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を氷水(10.0mL)に注いだ。結果として生じる混合物を炭酸カリウム(2M、10.0mL)で処理し、酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-クロロ-8-ヨード-ピリド[4,3-d]ピリミジン(300mg、1.03mmol、収率93.67%)を黄色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
中間体A-2:(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(86.0mg、515μmol、1.50当量)および5-クロロ-8-ヨード-ピリド[4,3-d]ピリミジン(100mg、343μmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物に、N雰囲気下、20℃で、フッ化カリウム(59.8mg、1.03mmol、24.1μL、3.00当量)を一度に加えた。混合物を120℃で2時間撹拌した。水(5.00mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相を乾燥し、濃縮することにより、N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-8-ヨードピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(100mg、237μmol、収率69.0%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.35(s,1H),9.11(s,1H),8.66(s,1H),6.80-6.74(t,J=8.8,1H),6.58(dd,J=4.0,8.4Hz,1H),5.96(t,J=4.4,1H),4.74(d,J=5.6Hz,2H),4.58-4.53(m,3H),3.32(t,J=8.8Hz,2H)。
Figure 2022530866000061
典型的な中間体A、中間体A-3を使用して式(II)の化合物を合成することができ、ここでAは窒素であり、A、A、およびAはすべてCRであり、RはHである。
4-ブロモ-1-クロロ-2,7-ナフチリジン(100mg、411μmol、1.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(82.5mg、493μmol、1.20当量)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(106mg、821μmol、143μL、2.00当量)を加えた。混合物を85℃で1時間撹拌した。反応の完了後、混合物を水(5.00mL)中でトリチュレートし(triturated)、固形物を濾過して集め、真空下で乾燥することにより、4-ブロモ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-2,7-ナフチリジン-1-アミン(130mg)を灰色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS[M+H]:374.0。
Figure 2022530866000062
典型的な中間体A、中間体A-4(一般反応スキームIIIの化合物12)を使用して式(II)の化合物を合成することができ、ここでAはNであり、AとAはともにCRであり、本例のRAはHであり、AはCRであり、本例のRAはアルコキシである。
工程A:6-メトキシ-4-メチルニコチン酸(1.00g、5.98mmol、1.00当量)および4-メチルモルホリン(1.51g、15.0mmol、1.64mL、2.50当量)をDMF(20.0mL)に溶かした混合物に、塩化アンモニウム(1.92g、36.0mmol、6.00当量)、EDCI(1.72g、8.97mmol、1.50当量)、およびHOBt(1.21g、8.97mmol、1.50当量)をN雰囲気下、25℃で一度に加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。この後、水(20.0mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(10.0mL×5)で抽出した。組み合わせた有機質相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、残渣を得た。この残渣を石油エーテル(10.0mL)でトリチュレートして懸濁液を得て、これを濾過し、濾過ケークを石油エーテル(3mL)で洗浄して集め、濃縮することにより、6-メトキシ-4-メチルニコチンアミド(800mg、4.81mmol、収率80.5%)をオフホワイト固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.22(s,1H),7.72(s,br,1H),7.35(s,br,1H),6.69(s,1H),3.92-3.80(m,3H),2.37(s,3H)。
工程B:6-メトキシ-4-メチルニコチンアミド(800mg、4.81mmol、1.00当量)およびDMF-DMA(12.9g、108mmol、14.4mL、22.5当量)の混合物が入った中圧力フラスコを、115℃で1時間加熱した。DMF-DMAを減圧下で取り除き、残渣を得た。残渣を石油エーテル(2.00mL)によりトリチュレートして、N-((ジメチルアミノ)メチレン)-6-メトキシ-4-メチルニコチンアミド(900mg、4.07mmol、収率84.5%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.02(s,1H),8.50(s,1H),6.49(s,1H),3.89(s,3H),3.10(d,J=5.6Hz,6H),2.55(s,3H)。
N-((ジメチルアミノ)メチレン)-6-メトキシ-4-メチルニコチンアミド(800mg、3.62mmol、1.00当量)をTHF(16mL)に溶かした溶液に、t-BuOK(1.00M、4.70mL、1.30当量)を加えた。反応混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで水(10mL)を反応混合物に加え、HCl(2.00M)によりさらに酸性化してpH=5とした。反応物を酢酸エチル(5mL×8)で抽出した。有機質相を分離し、乾燥し、次いで濃縮することにより、6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-オール(500mg、2.84mmol、収率78.5%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.14(s,1H),7.27(d,J=7.2Hz,1H),6.89(s,1H),6.54(d,J=7.6Hz,1H),4.04(s,3H)。
工程C:6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-オール(500mg、2.84mmol、1.00当量)およびDIEA(733mg、5.68mmol、988μL、2.00当量)をオキシ塩化リン(8.25g、53.8mmol、5.00mL、19.0当量)に溶かした溶液を、100℃で2時間撹拌した。オキシ塩化リンを減圧下で取り除いて残渣を得て、次いで酢酸エチル(10.0mL)を反応混合物に加え、氷水(2.00mL)で反応物をクエンチした。有機質相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム(10.0mL)、次いでブライン(10.0mL)により洗浄し、乾燥し、濃縮することにより、粗製1-クロロ-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン(500mg)を黄色固形物として得た。
工程D:1-クロロ-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン(500mg、2.57mmol、1.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(472mg、2.83mmol、1.10当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物に、DIEA(996mg、7.71mmol、1.34mL、3.00当量)をN雰囲気下、20℃で一度に加えた。混合物を100℃で2時間撹拌した。水(3.00mL)を20℃で加えることにより反応混合物をクエンチし、次いで酢酸エチル(3mL)で希釈し、酢酸エチル(3.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(10.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラム(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(400mg、1.03mmol、収率40.2%、純度84.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.87(s,1H),7.99(d,J=6.0Hz,1H),6.89-6.81(m,1H),6.79(s,1H),6.76(d,J=5.6Hz,1H),6.68-6.61(m,1H),5.72(br s,1H),4.82(d,J=5.6Hz,2H),4.64-4.55(m,3H),4.02(s,3H),3.38(t,J=8.8Hz,2H)。
中間体A-4:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(120mg、369μmol、1.00当量)およびNBS(45.0mg、253μmol、0.07当量)をジクロロメタン(1.50mL)に溶かした混合物を、0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、4-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(180mg、445μmol、収率85.2%)を淡黄色固形物として得た。LC-MS[M+H]:404.0。
Figure 2022530866000063
典型的な中間体A、中間体A-5(一般反応スキームIVの化合物21)を使用して式(II)の化合物を合成することができ、ここでAは窒素であり、A~AはすべてCRであり、RはHである。
工程A:5-クロロ-1,6-ナフチリジン(60.0mg、365μmol、1.00当量)をジメチルスルホキシド(1.00mL)に溶かした溶液に、フッ化カリウム(42.4mg、729μmol、17.1μL、2.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(73.1mg、437μmol、1.20当量)を加えた。混合物を130℃で1時間撹拌した。混合物を氷水(5.00mL)に注ぎ、15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-5-アミン(70.0mg、237μmol、収率65.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.91(dd,J=1.6,4.4Hz,1H),8.72(d,J=8.4Hz,1H),8.08(d,J=6.0Hz,1H),7.98(t,J=5.2Hz,1H),7.48(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.98(d,J=6.0Hz,1H),6.93-6.86(m,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.69(d,J=5.2Hz,2H),4.49(t,J=8.8Hz,2H),3.24(t,J=8.8Hz,2H)。LC-MS[M+H]:295.9。
N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-5-アミン(50.0mg、169μmol、1.00当量)をDCM(0.50mL)に溶かした溶液に、N-ブロモ-スクシンイミド(27.1mg、152μmol、0.90当量)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することで残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-5-アミン(52.0mg、139μmol、収率82.1%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.03(dd,J=1.2,4.4Hz,1H),8.79(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),8.32(s,1H),8.23(br t,J=5.2Hz,1H),7.61(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.94-6.86(m,1H),6.65(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.67(d,J=5.2Hz,2H),4.50(t,J=8.8Hz,2H),3.23(t,J=8.8Hz,2H)。
Figure 2022530866000064
典型的な中間体B、中間体B-1を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000065
は単結合である。3-ブロモフェノール(10.0g、57.8mmol、1.00当量)および2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(13.7g、69.4mmol、10.4mL、1.20当量)をDMF(100mL)に溶かした混合物に、炭酸カリウム(24.0g、173mmol、3.00当量)を加えた。結果生じる混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を石油エーテル(100mL)で希釈し、ブライン(50.0mL×4)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製することにより、1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(17.0g、48.2mmol、収率83.4%、純度82.0%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.17-7.07(m,3H),6.88-6.84(m,1H),4.82(t,J=5.2Hz,1H),3.99(d,J=5.2Hz,2H),3.80-3.74(m,1H),3.80-3.73(m,2H),3.68-3.61(m,2H),1.25(t,J=7.2Hz,6H)。
ポリリン酸(21.5g、63.6mmol、1.50当量)をトルエン(80.0mL)に溶かした溶液に、1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(15.0g、42.5mmol、1.00当量)を90℃で加えた。この混合物を90℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製することにより、4-ブロモベンゾフラン(5.20g、13.2mmol、収率31.0%、純度50.0%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.70(s,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H),7.61(d,J=2.4Hz,1H),7.47(d,J=8.4Hz,2H),7.41(d,J=8.0Hz,1H),7.37(dd,J=1.6,8.4Hz,1H),7.21-7.15(m,1H),6.85-6.80(m,1H),6.78-6.73(m,1H)。
4-ブロモベンゾフラン(5.20g、13.2mmol、1.00当量)をDMAC(50.0mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(6.85g、58.3mmol、4.42当量)およびPd(PPh(1.52g、1.32mmol、0.100当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、140℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(80.0mL)で希釈し、ブライン(50.0mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1~0/1)で精製することにより、ベンゾフラン-4-カルボニトリル(1.60g、10.1mmol、収率76.2%、純度90.0%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.80(d,J=2.0Hz,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.38(t,J=8.4Hz,1H),7.03-7.00(m,1H)。
ベンゾフラン-4-カルボニトリル(750mg、4.72mmol、1.00当量)をメチルアルコール(10.0mL)に溶かした溶液に、BocO(3.09g、14.2mmol、3.00当量)およびPd/C(4.72mmol、10.0w.%、1.00当量)を加えた。混合物を水素(50.0psi)下、30℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)で精製することにより、tert-ブチルN-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメチル)カルバメート(140mg、562μmol、収率11.9%)を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.10(t,J=8.0Hz,1H),6.74(dd,J=8.0,14.0Hz,2H),4.75(br s,1H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),4.28(br d,J=5.6Hz,2H),3.20(t,J=8.8Hz,2H),1.47(s,9H)。
tert-ブチルN-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメチル)カルバメート(140mg、562μmol、1.00当量)をDCM(2.00mL)に溶かした溶液に、TFA(640mg、5.62mmol、416μL、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(10.0mL)で希釈し、飽和炭酸カリウム水溶液(10.0mL)に加えた。二相混合物を25℃で0.5時間撹拌した。有機質相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメタンアミン(80.0mg、483μmol、収率85.9%、純度90.0%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.13(t,J=8.0Hz,1H),6.84(d,J=7.6Hz,1H),6.72(d,J=8.0Hz,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),3.82(s,2H),3.20(t,J=8.8Hz,2H)。
Figure 2022530866000066
第2の典型的な中間体B、中間体B-2を使用して式(I)または式(II)の化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはCRであり、
Figure 2022530866000067
は二重結合である。5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(250mg、1.47mmol、1.00当量)およびラネーNi(126mg、1.47mmol、1.00当量)をメチルアルコール(6.60mL)に溶かした混合物に、水酸化アンモニウム(1.60mL)を加えた。混合物を窒素でパージし、水素雰囲気下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、(5-フルオロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(220mg、1.20mmol、収率81.3%、純度90.0%)を茶色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.67(s,1H),7.33(br d,J=5.6Hz,1H),7.04(br t,J=9.6Hz,1H),6.90(s,1H),4.54-3.78(m,2H)。
Figure 2022530866000068
第3の典型的な中間体B、中間体B-3を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000069
は単結合である。ベンゾフラン-4-カルボン酸(900mg、5.55mmol、1当量)をMeOH(9.00mL)に溶かした溶液に、パラジウム活性炭素(20.0mg、555μmol、10.0wt%、0.10当量)を窒素下で加えた。管の内部を排気し、水素で数回パージした。混合物を水素(50.0psi)下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮することにより、2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(750mg、3.66mmol、収率65.9%、純度80.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.20(t,J=8.0Hz,1H),6.97(d,J=8.0Hz,1H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.45(br t,J=8.8Hz,2H)。
2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(750mg、3.66mmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、Pd(OAc)(82.1mg、366μmol、0.10当量)およびNCS(586mg、4.39mmol、1.20当量)を加えた。反応物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過して真空内で濃縮し、結果生じる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1~ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製することにより、5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(600mg、粗製)を黄色油として得た。LC-MS:[M+1]198.9。
5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(600mg、3.02mmol、1.00当量)をDMF(5.00mL)に溶かした溶液に、塩化アンモニウム(242mg、4.53mmol、1.50当量)、HATU(2.30g、6.04mmol、2.00当量)、DIEA(1.17g、9.06mmol、1.58mL、3.00当量)を加えた。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)で精製することにより、5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(700mg、2.83mmol、収率93.8%、純度80.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.87(br s,1H),7.63(br s,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),6.79(d,J=8.4Hz,1H),4.58(t,J=8.8Hz,2H),3.18(t,J=8.8Hz,2H)。
5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(300mg、1.21mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、BH3-DMS(10.0M、607μL、5.00当量)を滴下した。反応物を70℃で2.5時間撹拌し、MeOH(5.00mL)でクエンチし、真空内で濃縮することにより残渣を得た。この残渣に水(20.0mL)を加え、混合物をDCM(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、(5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(240mg、粗製)を茶色油として得た。LC-MS:[M-16]167.1。
Figure 2022530866000070
第4の典型的な中間体B、中間体B-4を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000071
は単結合である。3-ブロモ-4-フルオロ-フェノール(100g、524mmol、1.00当量)および2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(124g、628mmol、94.5mL、1.20当量)をDMF(600mL)に溶かした溶液に、炭酸カリウム(217g、1.57mol、3.00当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、ブライン(500ml×5)で洗浄し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)で精製することにより、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロ-ベンゼン(171g、501mmol、収率95.7%、純度90.0%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.12(dd,J=2.8,5.6Hz,1H),7.06-6.98(m,1H),6.84(td,J=3.2,9.2Hz,1H),4.81(t,J=5.2Hz,1H),3.96(d,J=5.2Hz,2H),3.81-3.72(m,2H),3.68-3.59(m,2H),1.25(t,J=7.2Hz,6H)。
PPA(254g、752mmol、1.50当量)をトルエン(1.30L)に溶かした溶液に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロ-ベンゼン(171g、501mmol、1.00当量)を90℃で加えた。この混合物を95℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製することにより、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(87.3g、203mmol、収率40.5%、純度50.0%)を黄色油として得た。4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(85.5g、398mmol、1.00当量)および6-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(85.5g、398mmol、1.00当量)をDMAC(1.50L)に溶かした混合物に、シアン化亜鉛(31.1g、264mmol、0.67当量)およびPd(PPh(23.0g、19.9mmol、0.05当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(1.00L)で稀釈し、濾過した。濾液をブライン(1.00L×3)で洗浄し、有機質層を減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)で精製することにより、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(78g、粗製)を白色固形物として得た。
4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(87.3g、203mmol、1.00当量)をDMAC(600mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(94.6g、805mmol、3.97当量)およびPd(PPh(23.5g、20.3mmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、ブライン(400mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)で精製することにより、5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(20.0g、118mmol、収率58.1%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.84(d,J=2.0Hz,1H),7.73-7.67(m,1H),7.14(t,J=9.2Hz,1H),7.02-6.96(m,1H)。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(19.6g、116mmol、1.00当量)をメチルアルコール(1.00L)に溶かした溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(75.7g、347mmol、3.00当量)およびPd/C 10w.%(1.16g)を加えた。混合物を水素ガス雰囲気(50.0psi)下、35℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1)で精製することにより、tert-ブチルN-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]カルバメート(22.0g、78.2mmol、収率67.7%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=6.82-6.76(m,1H),6.62(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.88(br s,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.30(br d,J=6.0Hz,2H),3.30(br t,J=8.8Hz,2H),1.44(s,9H)。
tert-ブチルN-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]カルバメート(22.0g、78.2mmol、1.00当量)をDCM(200mL)に溶かした溶液に、TFA(89.2g、782mmol、57.9mL、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌し、続いて飽和炭酸カリウム水溶液(200mL)でクエンチした。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。有機質相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(13.0g、73.9mmol、収率94.5%、純度95.0%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=6.85-6.76(m,1H),6.60(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.61(t,J=8.8Hz,2H),3.82(s,2H),3.24(t,J=8.8Hz,2H)。
代替的に、中間体B-2を次のように大規模で調製してもよい。
3-ブロモ-4-フルオロフェノール(1.00kg、5.24mol、1.00当量)およびCsCO(3.41kg、10.5mol、2.00当量)をDMF(5.00L)に溶かした溶液に、化合物2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(1.24kg、6.28mol、1.20当量)を一度に加えた。懸濁液を110℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1、R=0.50)により反応の完了を認めた。反応混合物を濾過し、水(15.0L)で希釈し、MTBE(5.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00L)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、化合物に2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(1.61kg、粗製)を黄色油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ(workup)中に組み合わせた。ポリリン酸(1.30kg)をトルエン(2.40L)に溶かした混合物に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(800g、2.60mol、1.00当量)を90℃で一度に加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1、R=0.6)により反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせた。この混合物を水(6.00L)に注ぎ、MTBE(6.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(5.00L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~100/1)で精製することにより、4-ブロモ-5-フルオロベンゾフランおよび6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(800g、3.72mol、収率71.4%)の最大1:1の混合物を茶色油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(150g、698mmol、1.00当量)および6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(150g、698mmol、1.00当量)をDMA(2.40L)に溶かした混合物に、Zn(CN)(49.2g、419mmol、0.60当量)およびPd(PPh(40.3g、34.9mmol、0.05当量)をN下、25℃で一度に加えた。混合物を90℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)により、不要な異性体(6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン)の消費を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせた。混合物をEtOAc(5.00L)で稀釈し、濾過した。この濾液を水(8.00L)に注ぎ、混合物をEtOAc(3.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(4.00L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧化で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~5/1)で精製することにより、化合物4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(340g)を黄色油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。化合物4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(170g、791mmol、1.00当量)をDMA(1.30L)に溶かした混合物に、Zn(CN)(92.8g、791mmol、1.00当量)およびPd(PPh(91.4g、79.1mmol、0.10当量)をN下、25℃で一度に加えた。結果生じる混合物を120℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)により反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせ、混合物を水(3.00L)およびEtOAc(4.00L)へ注いで濾過し、濾液をEtOAc(2.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~50/1)で精製することにより、化合物5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(120g、745mmol、収率47.1%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.06(d,J=2.0Hz,1H),7.82-7.86(m,1H),7.23-7.28(m,1H),7.02(d,J=2.0Hz,1H)。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。化合物5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(60.0g、372mmol、1.00当量)をMeOH(1.50L)に溶かした溶液に、BocO(122g、559mmol、1.50当量)およびPd/C(12.0g、10wt%)をN下で加えた。懸濁液を排気し、H2で数回パージし、混合物をH(50psi)下、50℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)により反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせて濾過した。濾液を濃縮して残渣を得て、これを石油エーテル(500mL)によりトリチュレートし、濾過し、真空下45℃で乾燥することにより、tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100g、374mmol、収率50.2%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ 6.76-6.81(m,1H),6.60-6.63(m,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.29-4.31(m,2H),3.30(t,J=8.8Hz,2H),1.44(s,9H)。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(50.0g、187mmol、1.00当量)をEtOAc(400mL)に溶かした混合物に、HCl/EtOAc(300mL、4M)をN下、25℃で一度に加えた。結果生じる混合物を4時間撹拌し、この時にTLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)により反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせて濾過し、濾過ケークをMTBE(100mL×2)により洗浄した。濾過ケークを水(200mL)に溶かし、飽和KCOにより0℃でpHを9に調整してから、DCM(200mL×4)による抽出を行った。組み合わせた有機質相をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(50.0g、299mmol、収率79.9%)を茶色油として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 8.57(br.s.,3H),6.97(m,1H),6.77-6.80(m,1H),4.55-4.59(m,2H),3.94(s,2H),3.37-3.42(m,2H)。
Figure 2022530866000072
第5の典型的な中間体B、中間体B-5を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはSであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000073
は単結合である。3-ブロモ-4-フルオロ-ベンゼンチオール(4.50g、21.7mmol、1.00当量)、2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(4.71g、23.9mmol、3.60mL、1.10当量)、および炭酸カリウム(3.60g、26.1mmol、1.20当量)をDMF(50.0mL)に溶かした混合物を、窒素でパージした。混合物を窒素雰囲気下、80℃で0.5時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/1~5/1)で精製することにより、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエチルスルファニル)-1-フルオロ-ベンゼン(6.2g、19.2mmol、収率88.3%)を無色の液体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.63(dd,J=2.4,6.4Hz,1H),7.32(ddd,J=2.4,4.4,8.8Hz,1H),7.03(t,J=8.4Hz,1H),4.63(t,J=5.6Hz,1H),3.72-3.65(m,2H),3.57-3.51(m,2H),3.08(d,J=5.6Hz,2H),1.20(t,J=7.2Hz,6H)。
ポリリン酸(39g、710μL、1.00当量)をクロロベンゼン(70.0mL)に溶かした溶液に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエチルスルファニル)-1-フルオロ-ベンゼン(5.9g、18.3mmol、1.00当量)を加え、結果生じる混合物を130℃で12時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製することにより、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾチオフェン(2.50g、10.8mmol、収率29.8%、純度50%)を無色の液体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.75(dd,J=4.4,8.8Hz,1H),7.61(d,J=5.6Hz,1H),7.49(d,J=5.6Hz,1H),7.17(t,J=8.8Hz,1H)。
4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾチオフェン(1.25g、5.41mmol、1.00当量)をDMAC(12.0mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(953mg、8.11mmol、515μL、1.50当量)およびPd(PPh(938mg、811μmol、0.150当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。水(50.0mL)を加え、混合物を酢酸エチル(80.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を真空内で濃縮することにより残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製することにより、5-フルオロベンゾチオフェン-4-カルボニトリル(530mg、2.99mmol、収率27.7%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.05(dd,J=4.4,8.8Hz,1H),7.80(d,J=5.6Hz,1H),7.57(d,J=5.6Hz,1H),7.23(t,J=8.8Hz,1H)。
5-フルオロベンゾチオフェン-4-カルボニトリル(300mg、1.69mmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした混合物に、BH-MeS(10M、677μL、4.00当量)を0℃で加え、混合物を75℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷まし、エタノール(10.0mL)でクエンチし、HCl水溶液(2M)によりpHを3に調整した。混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これに水(20.0mL)を加えた。混合物水溶液を酢酸エチル(40.0mL×4)で抽出し、組み合わせた有機質層を濃縮することにより、(5-フルオロベンゾチオフェン-4-イル)メタンアミン(150mg、828μmol、収率48.9%)を黄色固形物として得た。
Figure 2022530866000074
第6の典型的な中間体B、中間体B-6を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは2であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000075
は単結合である。
2-ブロモ-6-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(0.30g、1.49mmol、1.00当量)およびエチル2-ジエトキシホスホリルアセテート(669mg、2.98mmol、592μL、2.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、NaH(119mg、2.98mmol、純度60%、2.00当量)を窒素雰囲気下、室温で加えた。結果生じる混合物を40℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、水(10.0mL)でクエンチした。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製の残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)で精製することにより、エチル(E)-3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロプ-2-エノエート(380mg、1.37mmol、収率92.0%、純度98.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.02(d,J=16.0Hz,1H),7.15(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.06(t,J=8.0Hz,1H),6.97(d,J=16.0Hz,1H),6.86(d,J=8.0Hz,1H),4.56(s,1H),4.25(q,J=7.2Hz,2H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)。
エチル(E)-3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロプ-2-エノエート(380mg、1.37mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)および水(5.00mL)に溶かした溶液に、NaOAc(225mg、2.75mmol、2.00当量)および4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(512mg、2.75mmol、2.00当量)を加えた。混合物を70℃で12時間撹拌した。混合物を室温に冷まし、酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製の残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製することにより、エチル3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロパノエート(380mg、1.32mmol、収率96.2%、純度95.0%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.27(s,1H),7.14(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),6.99(t,J=8.0Hz,1H),6.93-6.88(m,1H),4.17(q,J=7.2Hz,2H),3.50(s,1H),3.10-3.03(m,2H),2.87-2.79(m,2H),1.28-1.24(m,3H)。
エチル3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロパノエート(0.10g、348μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、LAH(39.6mg、1.04mmol、3.00当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(0.50mL)でクエンチし、DCM(30.0mL)で希釈した。混合物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製の残渣を分取TLC(SiO、PE:EA=2:1)で精製することにより、3-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(70.0mg、297μmol、収率85.4%、純度98.0%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.66(br s,1H),7.14(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),6.97(t,J=8.0Hz,1H),6.84(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),3.64(t,J=5.6Hz,2H),3.03-2.94(m,2H),2.01-1.90(m,2H)。
ヨウ素(3.30g、13.0mmol、2.62mL、1.65当量)を、イミダゾール(2.42g、35.5mmol、4.50当量)およびPPh(3.72g、14.2mmol、1.80当量)をDCM(40.0mL)に0℃で溶かした溶液に加えた。反応混合物を15分間撹拌し、続いて3-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(1.85g、7.89mmol、1.00当量)をDCM(10.0mL)に溶かした溶液を滴下した。反応混合物を光から保護し、室温で12時間撹拌した。混合物をDCM(50.0mL)で希釈し、ブライン(40.0mL×2)で洗浄した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)で精製することにより、3-ブロモ-2-(3-ヨードプロピル)フェノール(2.10g、6.16mmol、収率78.1%)を白色固形物として得た。
3-ブロモ-2-(3-ヨードプロピル)フェノール(2.10g、6.16mmol、1.00当量)をアセトン(50.0mL)に溶かした溶液に、KCO(1.70g、12.3mmol、2.00当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル)で精製することにより、5-ブロモクロマン(1.20g、5.63mmol、収率91.5%、純度100%)を淡黄色油として得た。
5-ブロモクロマン(0.10g、469μmol、1.00当量)、Zn(CN)(110mg、939μmol、2.00当量)、Pd(PPh(81.4mg、70.4μmol、0.15当量)をDMAC(1.00mL)に溶かした混合物を窒素でパージした。混合物を100℃で8時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20.0mL)で希釈し、ブライン(15.0mL×3)で洗浄した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料を分取TLC(SiO、PE:EA=10:1)で精製することにより、クロマン-5-カルボニトリル(60.0mg、377μmol、収率80.3%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.22-7.18(m,1H),7.18-7.13(m,1H),7.02(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),4.28-4.19(m,2H),2.97(t,J=6.4Hz,2H),2.16-2.02(m,2H)。
クロマン-5-カルボニトリル(60.0mg、377μmol、1.00当量)をTHF(3.00mL)に溶かした溶液に、LAH(57.2mg、1.51mmol、4.00当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(1.00mL)でクエンチし、DCM(30mL)で希釈した。混合物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空内で濃縮することにより、クロマン-5-イルメタンアミン(70.0mg、粗製)を淡黄色油として得た。
Figure 2022530866000076
第7の典型的な中間体B、中間体B-7を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000077
は単結合であり、2つの水素は重水素で置換されている。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(2.00g、12.4mmol、1.00当量)をジメチルスルホキシド(20.0mL)に溶かした溶液に、過酸化水素(7.04g、62.1mmol、5.96mL、純度30%、5.00当量)および炭酸カリウム(1.72g、12.4mmol、1.00当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。残渣を氷水(5.00mL)に注ぎ、10分間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、5-フルオロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.80g、10.1mmol、収率81.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.11(d,J=2.0Hz,1H),7.81(br s,1H),7.73(dd,J=4.0,8.8Hz,2H),7.23(dd,J=9.2,10.4Hz,1H),7.10(d,J=1.2Hz,1H)。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.80g、10.1mmol、1.00当量)をメチルアルコール(4.00mL)に溶かした溶液に、水素(50psi)およびPd/C(500mg、純度50%)を充填した。混合物を35℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.60g、8.83mmol、収率87.9%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+H]:182.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.82-7.55(m,2H),6.96(t,J=8.8Hz,1H),6.79(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.25(t,J=8.8Hz,2H)。
5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.60g、8.83mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(20.0mL)に溶かした溶液に、重水素化アルミニウムリチウム(lithium aluminumdeuteride)(670mg、17.7mmol、911μL、2.00当量)を0℃で加えた。混合物を60℃で12時間撹拌した。混合物を水(1.60mL)でクエンチし(15分間撹拌)、続いて水酸化ナトリウム(1.50mL、15%水溶液)(15分)および水(4.80mL)(30分)でクエンチした。懸濁液を濾過し、真空内で濃縮することにより残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基条件)で精製することにより、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタン-d2-アミン(0.80g、4.56mmol、収率51.6%、純度96.4%)を赤色油として得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ=6.82-6.76(m,1H),6.59(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),3.23(t,J=8.8Hz,2H)。
Figure 2022530866000078
第8の典型的な中間体B、中間体B-8を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(Rであり、
Figure 2022530866000079
は単結合であり、リンカー中の2つの水素およびフラン部分上の2つの水素は重水素で置換されている。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(100mg、620μmol、1.00当量)をメタノール-d(1.00mL)に溶かした溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(135mg、620μmol、143μL、1.00当量)およびパラジウム炭素(100mg、10.0w%、0.09当量)を加えた。混合物を重水素ガス雰囲気(15psi)下、35℃で12時間撹拌した。反応物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル-2,3-d2)メチル-d2)カルバメート(45.0mg、166μmol、収率26.7%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=6.82-6.76(m,1H),6.62(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.86(br s,1H),4.57(br d,J=10.0Hz,1H),3.27(br d,J=6.8Hz,1H),1.46-1.41(s,9H)。
tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル-2,3-d2)メチル-d2)カルバメート(40.0mg、147μmol、1.00当量)をジクロロメタン(2.00mL)に溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(109μL、1.47mmol、10.0当量)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮することにより残渣を得た。この残渣を飽和重炭酸ナトリウム(2.00mL)に加え、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、ジジューテリオ-(2,3-ジジューテリオ-5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(25.0mg、粗製)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
Figure 2022530866000080
第9の典型的な中間体B、中間体B-9を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはOであり、
Figure 2022530866000081
は単結合である。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール(500mg、3.57mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、1.57mL、1.10当量)を-78℃で滴下した。混合物を-78℃で15分間撹拌し、続いてDMF(235mg、3.21mmol、247μL、0.90当量)を滴下し、撹拌を-78℃で0.5時間続けた。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(5.00mL)に注ぎ、15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(6.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(6.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒド(370mg、2.20mmol、収率61.7%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.07(s,1H),7.12(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.72(dd,J=8.8,11.6Hz,1H),6.17(s,2H)。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒド(200mg、1.19mmol、1.00当量)をエチルアルコール(6.00mL)に溶かした溶液に、ヒドロキシルアミン-塩酸塩(248mg、3.57mmol、3.00当量)およびトリエチルアミン(827μL、5.95mmol、5.00当量)を加えた。この混合物を15℃で0.5時間撹拌し、混合物を減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。この残渣を水(3.00mL×2)によりトリチュレートし、濾過し、濾過ケークを集めて減圧下で乾燥することにより、5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒドオキシム(200mg、1.09mmol、収率91.8%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=11.68(s,1H),8.08(s,1H),6.91(br dd,J=4.0,8.4Hz,1H),6.77-6.65(m,1H),6.12(s,2H)。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒドオキシム(280mg、2.07mmol、1.00当量)をメチルアルコール(3.00mL)に溶かした溶液に、Pd/C(2.07mmol、純度10%の純度、1.00当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(906mg、4.15mmol、953μL、2.00当量)を加えた。混合物を水素雰囲気下(15psi)、25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1)で精製することにより、tert-ブチルN-[(5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)メチル]カルバメート(350mg、1.71mmol、収率82.3%)を白色固形物として得た。LC-MS[M-55]:214.1。
tert-ブチル((5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、316μmol、1.00当量)をDCM(1.00mL)に溶かした溶液に、TFA(0.30mL)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸カリウム水溶液(5.00mL)により中和し、30分間撹拌した。水相をDCM(5.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、(5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタンアミン(45.0mg、266μmol、収率84.3%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=6.63(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.52(dd,J=8.4,10.4Hz,1H),6.00(s,2H),3.89(s,2H)。
Figure 2022530866000082
典型的な中間体C、中間体C-1を使用して式(I)または式(II)の化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(370mg、1.78mmol、1.00当量)、2-ヨードプロパン(907mg、5.33mmol、533uL、3.00当量)、および炭酸セシウム(2.32g、7.11mmol、4.00当量)をアセトニトリル(7.00mL)に溶かした混合物を窒素でパージし、続いて90℃で4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~3/1)で精製することにより、1-イソプロピル-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(170mg、収率34.4%、純度90.0%)および1-イソプロピル-5-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(170mg、収率34.4%、純度90.0%)の混合物を淡黄色油として得た。LC-MS[M+H]:251.4。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.73(s,0.6H),7.65(s,1H),4.50-4.36(m,2H),2.45(s,2H),2.40(s,3H),1.50-1.44(m,12H),1.31(s,22H)。
Figure 2022530866000083
第2の典型的な中間体C、中間体C-2を使用して式Iおよび式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリジン(350mg、1.73mmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.20g、8.66mmol、5.00当量)、酢酸カリウム(527mg、5.37mmol、3.10当量)、Pd(dppf)Cl(127mg、173μmol、0.10当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、90℃で3時間撹拌した。残渣を酢酸エチル(3.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~20/1)で精製することにより、2-メトキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(150mg、546μmol、収率31.5%、純度90.6%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.47(s,1H),6.51(s,1H),3.93(s,3H),2.45(s,3H),1.33(s,12H)。
Figure 2022530866000084
第3の典型的な中間体C、中間体C-3を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。シクロプロパンカルボキサミジン-HCl(5.00g、59.4mmol、1.00当量)、エチル3-オキソブタノアート(7.74g、59.4mmol、7.51mL、1.00当量)、ナトリウムエトキシド(8.09g、119mmol、2.00当量)をエタノール(500mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて25℃で12時間撹拌した。残渣を水(25.0mL)に溶かした、HCl(1M)によりpHを最大4に調整した。5℃に冷却した後、固形物を集め、減圧下で乾燥することにより、2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(4.00g、26.6mmol、収率44.8%、純度100%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+H]:151.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.45(s,1H),5.93(s,1H),2.07(s,3H),1.90-1.85(m,1H),1.00-0.97(m,4H)。
2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(4.00g、26.6mmol、1.00当量)、臭素(4.34g、27.2mmol、1.40mL、1.00当量)、水酸化カリウム(1.49g、26.6mmol、1.00当量)を水(32.6mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。固形物を濾過することにより、5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(2.76g、9.31mmol、収率35.0%、純度77.3%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+3]:231.0。
5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(2.50g、8.44mmol、1.00当量)およびジメチルホルムアミド(1.54g、21.1mmol、1.62mL、2.50当量)をトルエン(36.9mL)に溶かした混合物を、オキシ塩化リン(1.57g、10.2mmol、951μL、1.21当量)をトルエン(9.20mL)に溶かした溶液に0℃で滴下した。続いて混合物を窒素雰囲気下、25℃で3時間撹拌した。混合物を炭酸ナトリウム(1.00M、55.2mL)へ注ぎ、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相を濃縮することにより、化合物5-ブロモ-4-クロロ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン(2.31g、4.51mmol、収率53.5%、純度48.4%)を黄色油として得た。LC-MS[M+3]:249.1。
5-ブロモ-4-クロロ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン(2.31g、9.33mmol、1.00当量)および4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(5.91g、31.7mmol、3.40当量)をクロロホルム(4.30mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。固形物を濾過し、ジクロロメタン(20.0mL)ですすぐことにより、N’-(5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-イル)-4-メチル-ベンゼンスルホノヒドラジド(1.60g、4.02mmol、収率43.1%、純度99.8%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+3]:399.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.08(br s,1H),7.64(d,J=8.4Hz,2H),7.34(d,J=8.0Hz,2H),2.44(br s,3H),2.37(s,3H),2.05-1.83(m,1H),1.05-0.90(m,2H),0.87-0.75(m,2H)。
N’-(5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-イル-4-メチル-ベンゼンスルホノヒドラジド(1.60g、4.02mmol、1.00当量)および炭酸ナトリウム水溶液(0.57M、90.6mL、12.8当量)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、有機質相を分離して濃縮することにより、5-ブロモ-2-シクロプロピル-4-メチル-ピリミジン(620mg、2.59mmol、収率64.6%、純度89.2%)を茶色油として得た。LC-MS[M+H]:213.2。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.49(s,1H),2.56(s,3H),2.25-2.08(m,1H),1.19-0.99(m,4H)。
5-ブロモ-2-シクロプロピル-4-メチル-ピリミジン(580mg、2.43mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(863mg、3.40mmol、1.40当量)、酢酸カリウム(715mg、7.28mmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(88.8mg、121μmol、0.05当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて窒素雰囲気下、90℃で4時間撹拌した。残渣を水(3.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~10/1)で精製することにより、2-シクロプロピル-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(1.00g、1.92mmol、収率79.2%、純度50.0%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.73(s,1H),2.62(s,3H),2.27-2.14(m,1H),1.34(s,12H),1.18-1.13(m,2H),1.07-1.01(m,2H)。
Figure 2022530866000085
第4の典型的な中間体C、中間体C-4を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。ナトリウム(111mg、4.82mmol、1.00当量)をメタノール(772mg、24.1mmol、975μL、5.00当量)に溶かした混合物を、25℃で0.5時間撹拌した。この溶液に、5-ブロモ-2-クロロ-4-メチル-ピリミジン(1.00g、4.82mmol、1.00当量)を加え、混合物を25℃で2時間撹拌した。反応物を水(5mL)の追加後にクエンチした。水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(10.0mL×3)により洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリミジン(500mg、2.46mmol、収率51.1%)を赤色油として得た。LC-MS:[M+1]203.1。
5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリミジン(500mg、2.46mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(813mg、3.20mmol、1.30当量)、および酢酸カリウム(483mg、4.93mmol、2.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(180mg、246μmol、0.10当量)を窒素雰囲気下で加えた。結果生じる混合物を105℃で2時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~1:1)で精製することにより、2-メトキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(150mg、539μmol、収率21.9%、純度90.0%)を赤色油として得た。
H NMR(400MHz,MeOD) δ=8.69(s,1H),4.03(s,3H),2.65(s,3H),1.38(s,12H)。
Figure 2022530866000086
第5の典型的な中間体C、中間体C-5を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。イソプロパノール(869mg、14.5mmol、1.11mL、3.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、NaH(578mg、14.5mmol、純度60.0%、3.00当量)を0℃で少量ずつ加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。5-ブロモ-2-クロロ-4-メチル-ピリミジン(1.00g、4.82mmol、1.00当量)を加えた後、混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を水(20.00mL)へ注ぎ、水相を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(20.0mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、5-ブロモ-2-イソプロポキシ-4-メチル-ピリミジン(600mg、2.60mmol、収率53.9%)を黄色油として得た。
5-ブロモ-2-イソプロポキシ-4-メチル-ピリミジン(300mg、1.30mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(429mg、1.69mmol、1.30当量)、および酢酸カリウム(255mg、2.60mmol、2.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(95.0mg、130μmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/1~ジクロロメタン:メタノール、10/1)で精製することにより、2-イソプロポキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(60.0mg、216μmol、収率16.6%)を白色油として得た。LC-MS:[M+1]279.3。
Figure 2022530866000087
第6の典型的な中間体C、中間体C-6を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-ベンゼン(1.00g、5.29mmol、1.00当量)をDMF(10.0mL)に溶かした溶液に、NaSMe(869mg、5.29mmol、1.00当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、有機質層をブライン(40.0mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルファニル-ベンゼン(900mg、粗製)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.42(d,J=8.4Hz,1H),7.17(d,J=2.0Hz,1H),6.97(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),2.45(s,3H),2.35(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルファニル-ベンゼン(900mg、4.15mmol、1.00当量)をDCM(9.00mL)に溶かした溶液に、m-CPBA(1.43g、8.29mmol、2.00当量)を0℃で加えた。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物をDCM(20.0mL)で希釈し、飽和炭酸カリウム水溶液(20.0mL×3)、ブライン(20.0mL×2)で洗浄し、有機質相を減圧下で濃縮して残渣を得た。この粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~3/1)で精製することにより、1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルホニル-ベンゼン(370mg、1.41mmol、収率34.0%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,MeOD) δ=7.87(d,J=1.6Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),3.12(s,3H),2.50(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルホニル-ベンゼン(170mg、648μmol、1.00当量)、酢酸カリウム(127mg、1.30mmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl(47.4mg、64.8μmol、0.100当量)、および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル-1,3,2-ジオキサボロラン(247mg、972μmol、1.50当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージした。結果生じる反応混合物を105℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル、5/1)で精製することにより、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-メチルスルホニル-フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(110mg、338μmol、収率52.1%、純度90.9%)を無色の油として得た。LC-MS[M+H]:296.9。
Figure 2022530866000088
第7の典型的な中間体C、中間体C-7を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。1-(4-ブロモフェニル)エタノン(1.00g、5.02mmol、1.00当量)およびピロリジン(1.79g、25.1mmol、2.10mL、5.00当量)をメタノール(16.0mL)に溶かした溶液に、NaBHCN(347mg、5.53mmol、1.10当量)を加えた。混合物を20℃で24時間撹拌した。混合物に水(4.00mL)を加え、水相を酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2.00mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、1-[1-(4-ブロモフェニル)エチル]ピロリジン(1.00g、3.93mmol、収率78.3%)を黄色油として得た。
1-[1-(4-ブロモフェニル)エチル]ピロリジン(400mg、1.57mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(799mg、3.15mmol、2.00当量)、および酢酸カリウム(308mg、3.15mmol、2.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(115mg、157μmol、0.100当量)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~1/1)で精製することにより、1-[1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]ピロリジン(110mg)を赤色油として得た。
Figure 2022530866000089
第8の典型的な中間体C、中間体C-8を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。n-ブチルリチウム(2.50M、1.80mL、1.00当量)の溶液に、THF(12mL)中のi-PrMgCl(2.00M、1.12mL、0.500当量)を窒素雰囲気下、0℃で1分かけて滴下した。この混合物を0℃で5分間撹拌し、続いて5-ブロモ-4-クロロ-2-メトキシ-ピリジン(1.00g、4.50mmol、1.00当量)を加え、その後に混合物を0℃で45分間撹拌した。この溶液に2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(836mg、4.50mmol、917uL、1.00当量)を加え、混合物をさらに15分間撹拌してから、20℃で3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(20.0mL)を加えることにより反応混合物を20℃でクエンチし、酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(10.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、4-クロロ-2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.00g、3.71mmol、収率82.5%)を灰色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.47(s,1H),6.77(s,1H),3.97(s,3H),1.38(s,12H)。
Figure 2022530866000090
第9の典型的な中間体C、中間体C-9を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは三置換ヘテロアリールである。3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(100mg、450μmol、1.00当量)、ヨウ化イソプロピル(306mg、1.80mmol、180μL、4.00当量)、および炭酸セシウム(587mg、1.80mmol、4.00当量)をアセトニトリル(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて65℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、溶剤を真空内で取り除くことにより、1-イソプロピル-3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(100mg、368μmol、収率81.8%、純度97.3%)を緑色油として得た。LC-MS[M+H]:265。
Figure 2022530866000091
第10の典型的な中間体C、中間体C-10を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-ピリジン(1.00g、5.26mmol、1.00当量)およびN-メチルピペラジン(685mg、6.84mmol、759μL、1.30当量)の混合物を、110℃で12時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、ブライン(20.0mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、1-(5-ブロモ-6-メチル-2-ピリジル)-4-メチル-ピペラジン(1.10g、4.07mmol、収率77.4%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+H]:272.1。
1-(5-ブロモ-6-メチル-2-ピリジル)-4-メチル-ピペラジン(400mg、1.48mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(752mg、2.96mmol、2.00当量)、および酢酸カリウム(291mg、2.96mmol、2.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(108mg、148μmol、0.100当量)を加えた。反応物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。粗製材料を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)で精製することにより、化合物1-メチル-4-(6-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン(210mg、662μmol、収率44.7%)を茶色油として得た。LC-MS[M+H]:318.3。
Figure 2022530866000092
第11の典型的な中間体C、中間体C-11を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは三置換ヘテロアリールである。3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(100mg、450μmol、1.00当量)および(2S)-2-メチルオキシラン(392mg、6.75mmol、473μL、15.0当量)の溶液に、炭酸セシウム(29.3mg、90.1μmol、0.20当量)を加えた。この反応混合物を50℃で16時間撹拌し、続いて真空下で濃縮して残渣を得た。この粗製の残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、(2S)-1-[3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]プロパン-2-オール(56.0mg、収率44.4%)を黄色油として得た。LC-MS[M+H]:281.3。
Figure 2022530866000093
第12の典型的な中間体C、中間体C-12を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。4-ブロモ-3-クロロ-安息香酸(300mg、1.27mmol、1.00当量)、DIEA(490mg、3.79mmol、660μL、3.00当量)、およびN,N-ジメチルアミン(THF中で2.00M、1.27mL、2.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、HATU(727mg、1.91mmol、1.50当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(15.0mL)を加えて反応混合物をクエンチした。混合物をジクロロメタン(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(30.0mL)で洗浄して濃縮し、粗製の混合物を得た。結果生じる残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~2/1)で精製することにより、4-ブロモ-3-クロロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(430mg、983μmol、収率77.0%、純度60.0%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+H]:264.0。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.67(d,J=8.2Hz,1H),7.53(d,J=1.6Hz,1H),7.18(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),3.11(s,3H),2.99(s,3H)。
4-ブロモ-3-クロロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(150mg、343μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(870mg、3.43mmol、10.0当量)、および酢酸カリウム(67.0mg、683μmol、2.00当量)をジオキサン(10.0mL)に溶かした溶液に、Pd(PPhCl(24.0mg、34.2μmol、0.10当量)を加えた。管に窒素を流し、混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、セライトのパッドに通して濾過した。分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により、[2-クロロ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル]ボロン酸(200mg)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+H]:228.0。
Figure 2022530866000094
第13の典型的な中間体C、中間体C-13を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド(500mg、2.51mmol、1.00当量)およびN,N-ジメチルアミン(THF中で2M、6.3mL、12.6mmol、5.00当量)をメタノール(10.0mL)に溶かした混合物を、40℃で30分間撹拌した。続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.60g、7.54mmol、3.00当量)を加え、混合物をさらに3時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮して残渣を得た。この粗製の残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、次いでジクロロメタン/メタノール=20/1~10/1)で精製することにより、1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル-N,N-ジメチル-メタンアミン(570mg)を茶色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=1.6Hz,1H),7.16(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),3.96(s,2H),2.63(s,6H),2.42(s,3H)。
1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-N,N-ジメチル-メタンアミン(470mg、2.06mmol、1.00当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(785mg、3.09mmol、1.50当量)、酢酸カリウム(404mg、4.12mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(151mg、206μmol、0.100当量)をジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、105℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1~10/1)で精製することにより、N,N-ジメチル-1-[3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メタンアミン(70.0mg、185μmol、収率8.99%、純度72.8%)を茶色の油として得た。LC-MS[M+H]:275.6。
Figure 2022530866000095
第14の典型的な中間体C、中間体C-14を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。4-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(200mg、783μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、アンモニア(MeOH中で7N、224μL、1.57mmol、2.00当量)を加えた。反応混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これを水(10.0mL)へ注いだ。水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮することにより、4-ブロモベンゼンスルホンアミド(180mg、762μmol、収率97.4%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.82-7.72(m,4H),7.46(s,2H)。
4-ブロモベンゼンスルホンアミド(100mg、424μmol、1.00当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(129mg、508μmol、1.20当量)をDMSO(2.00mL)に溶かした溶液に、酢酸カリウム(83.1mg、847μmol、2.00当量)およびPd(dppf)Cl(31.0mg、42.4μmol、0.10当量)を窒素雰囲気下で加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌し、続いて真空下で濃縮して残渣を得た。残渣を水(10.0mL)へ注ぎ、水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(95.0mg、336μmol、収率79.2%)を赤色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.96-7.88(m,4H),7.26(s,2H),1.35(s,12H)。
Figure 2022530866000096
第15の典型的な中間体C、中間体C-15を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換ヘテロアリールである。2-メトキシエタノール(236mg、3.10mmol、245μL、1.50当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、水素化ナトリウム(99.3mg、60.0%、2.48mmol、1.20当量)を0℃で少量ずつ加えた。混合物をこの温度で45分間撹拌し、続いて5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン(400mg、2.07mmol、1.00当量)を室温で滴下した。結果生じる反応混合物をさらに4時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製することにより、5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)ピリミジン(150mg、644μmol、収率31.1%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.54(s,2H),4.42-4.37(m,2H),3.68-3.62(m,2H),3.30(s,3H)。
5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)ピリミジン(150mg、644μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(327mg、1.29mmol、2.00当量)、酢酸カリウム(126mg、1.29mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(47.1mg、64.4μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、100℃で2時間撹拌した。反応物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、2-(2-メトキシエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(130mg、464μmol、収率72.1%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.83-8.79(m,2H),4.61-4.54(m,2H),3.82-3.76(m,2H),3.44(s,3H),1.36(s,12H)。
Figure 2022530866000097
第16の典型的な中間体C、中間体C-16を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。エチレングリコール(310mg、5.00mmol、280μL、2.00当量)および5-ブロモ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(500mg、2.50mmol、1.00当量)をトルエン(20.0mL)に溶かした溶液に、p-トルエンスルホン酸(47.6mg、250μmol、0.10当量)を加えた。この混合物を110℃で12時間撹拌し、続いて真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5:1)で精製することにより、5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチルピリジン(320mg、1.24mmol、収率49.6%)を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.64(s,1H),7.42(s,1H),5.80(s,1H),4.19-4.14(m,2H),4.10-4.05(m,2H),2.42(s,3H)。
5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチルピリジン(300mg、1.23mmol、1.00当量)をジエチルエーテル(20.0mL)に溶かした溶液に、n-ブチルリチウム(2.5M、737μL、1.50当量)を窒素雰囲気下、-78℃で加えた。混合物を-78℃で0.5時間撹拌し、続いて2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(457mg、2.46mmol、501μL、2.00当量)を加えた。混合物を0℃に温め、さらに1.5時間撹拌した。混合物を水(15.0mL)でクエンチし、結果生じる混合物を酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮することにより、2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(150mg、粗製)を黄色油として得た。LC-MS[M+H]:292.15。
Figure 2022530866000098
第17の典型的な中間体C、中間体C-17を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二環式ヘテロアリールである。パラホルムアルデヒド(350mg、3.63mmol、2.20当量)をメタノール(1.00mL)に溶かした混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで40℃に冷ました。混合物にAcOH(1滴)および6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(350mg、1.65mmol、1.00当量)を加え、続いてNaCNBH(114mg、1.82mmol、1.1当量)を加えた。この混合物を40℃で1時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、6-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(360mg、1.59mmol、収率96.5%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.32(s,1H),7.28(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.00(d,J=8.0Hz,1H),3.57(s,2H),2.94(t,J=6.0Hz,2H),2.75-2.72(m,2H),2.46(s,3H)。
6-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(220mg、973μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(494mg、1.95mmol、2.00当量)、酢酸カリウム(191mg、1.95mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(71.2mg、97.3μmol、0.10当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(150mg、粗製)を白色固形物として得た。
Figure 2022530866000099
第18の典型的な中間体C、中間体C-18を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRはN保護二環式ヘテロアリールである。6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(400mg、1.89mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、BocO(617mg、2.83mmol、1.50当量)、およびジメチルアミノピリジン(46.1mg、377μmol、0.20当量)を加えた。この混合物を25℃で3時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~3/1)で精製することにより、tert-ブチル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(150mg、480μmol、収率25.5%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.38-7.32(m,2H),7.07(d,J=8.0Hz,1H),4.52(br s,2H),3.64(br t,J=6.0Hz,2H),2.84(t,J=6.0Hz,2H),1.51(s,9H)。
tert-ブチル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(140mg、448μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(228mg、897μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl(32.8mg、44.8μmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(88.0mg、897μmol、2.00当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、tert-ブチル6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(100mg、278μmol、収率62.1%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.58-7.54(m,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),4.58(br s,2H),3.65(br t,J=6.0Hz,2H),2.84(t,J=6.0Hz,2H),1.35(s,12H),1.19(br s,1H),1.22(s,9H)。
Figure 2022530866000100
第19の典型的な中間体C、中間体C-19を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。パラホルムアルデヒド(133mg、4.42mmol、122μL、10.0当量)およびメチルアルコール(1.00mL)の混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで0℃に冷ました。この混合物に酢酸(52.5mg、874μmol、0.05mL、1.98当量)および2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン(100mg、442μmol、1.00当量)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌してからシアノ水素化ホウ素ナトリウム(83.4mg、1.33mmol、3.00当量)を加え、さらに1時間(an additional hour)撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製することにより、2-(4-ブロモフェニル)-1-メチル-ピロリジン(100mg、413μmol、収率93.3%、純度99.1%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+H]:240.1。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.48-7.41(m,2H),7.26-7.21(m,2H),3.33-3.14(m,1H),3.02(t,J=8.4Hz,1H),2.29(q,J=9.2Hz,1H),2.16(s,3H),2.06-1.89(m,1H),1.86-1.77(m,1H),1.76-1.69(m,2H)。
2-(4-ブロモフェニル)-1-メチル-ピロリジン(48.0mg、200μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(76.1mg、300μmol、1.50当量)、酢酸カリウム(58.9mg、600μmol、3.00当量)、Pd(dppf)Cl(14.6mg、20.0μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製することにより、1-メチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン(23.0mg、73.3μmol、収率36.7%、純度91.5%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+H]:288.0。
Figure 2022530866000101
第20の典型的な中間体C、中間体C-20を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン(50.0mg、221μmol、1.00当量)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(57.9mg、265μmol、1.20当量)、およびジメチルアミノピリジン(2.70mg、22.1μmol、0.10当量)をテトラヒドロフラン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで25℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。結果生じる残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製することにより、tert-ブチル2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(55.0mg、163μmol、収率73.6%、純度96.5%)を黄色油として得た。LC-MS[M-55]:272.1。
tert-ブチル2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(46.6mg、138μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(52.5mg、207μmol、1.50当量)、酢酸カリウム(40.6mg、414μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(10.1mg、13.8μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製することにより、tert-ブチル2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(45.0mg、102μmol、収率74.3%、純度85.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M-55]:318.2。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.75(br d,J=7.6Hz,2H),7.17(br d,J=7.6Hz,2H),4.80(br s,1H),3.63(br s,2H),2.32(br s,1H),1.98-1.75(m,3H),1.58(s,9H),1.35(br s,12H)。
Figure 2022530866000102
第21の典型的な中間体C、中間体C-21を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換ヘテロアリールである。1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オン(1.00g、3.82mmol、1.00当量)をメタノール(13.0mL)に溶かした溶液に、NaBH(300mg、7.93mmol、2.07当量)を室温で少量ずつ加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(10.0mL)を加えることによりクエンチした。混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、有機質層を水とブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オール(1.00g、3.79mmol、収率99.2%)を淡黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.49(d,J=8.4Hz,2H),7.24(d,J=8.4Hz,2H),4.71(br t,J=6.0Hz,1H),3.54(s,2H),2.01-1.72(m,4H)。
1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オール(500mg、1.90mmol、1.00当量)およびt-BuOK(THF中で1.0M、1.90mL、1.00当量)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、エーテル(2×20.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、2-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロフラン(420mg、1.85mmol、収率97.5%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.49-7.42(m,2H),7.24-7.18(m,2H),4.85(t,J=7.2Hz,1H),4.13-4.05(m,1H),3.97-3.90(m,1H),2.38-2.27(m,1H),2.06-1.95(m,2H),1.80-1.70(m,1H)。
2-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロフラン(150mg、661μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(252mg、992μmol、1.50当量)、および酢酸カリウム(195mg、1.99mmol、3.01当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物に、Pd(dppf)Cl(48.3mg、66.0μmol、0.10当量)を加えた。混合物を105℃で1時間撹拌し、室温に冷まし、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-テトラヒドロフラン-2-イルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(240mg、639μmol、収率96.8%、純度73%)を無色の油として得た。LC-MS[M+1]:275.1。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.78(d,J=8.4Hz,2H),7.34(d,J=7.6Hz,2H),4.92(t,J=7.2Hz,1H),4.17-4.06(m,1H),4.00-3.90(m,1H),2.41-2.27(m,1H),2.09-1.91(m,2H),1.85-1.73(m,1H),1.35(s,12H)。
Figure 2022530866000103
第22の典型的な中間体C、中間体C-22を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。2-(4-ブロモフェニル)エタンアミン(200mg、1.0mmol、155μL、1.00当量)をホルマリン(300mg、9.99mmol、275μL、10.0当量)に溶かした冷却溶液に、HCOOH(5.00mL)を加え、この溶液を窒素下、110℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を得た。この残渣にHCl(3N、1.00mL)を加え、混合物を酢酸エチル(310mL)で洗浄した。水相をNaOH(10N、1.00mL)により塩基化してpH=14とし、次いで酢酸エチル(3×15.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2×15.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、2-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-エタンアミン(200mg、877μmol、収率87.7%)を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.40(d,J=8.4Hz,2H),7.09(d,J=8.4Hz,2H),2.73(d,J=8.4Hz,2H),2.56-2.48(m,2H),2.29(s,6H)。
2-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-エタンアミン(160mg、701μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(268mg、1.06mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl(51.2mg、70.0μmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(206mg、2.10mmol、3.00当量)をジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、100℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(SiO、ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製することにより、N,N-ジメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エタンアミン(350mg、粗製)を黒色油として得た。LC-MS[M+1]:276.2。
Figure 2022530866000104
第23の典型的な中間体C、中間体C-23を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。1-ブロモ-4-ヨード-ベンゼン(200mg、707μmol、1.00当量)および亜リン酸ジエチル(97.6mg、707μmol、91.2μL、1.00当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(OAc)(4.76mg、21.2μmol、0.03当量)、酢酸カリウム(9.02mg、91.9μmol、0.13当量)、DPPF(23.5mg、42.4μmol、0.06当量)、およびトリエチルアミン(107mg、1.06mmol、147μL、1.50当量)を加えた。管に窒素を流し、68℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、1-ブロモ-4-ジエトキシホスホリル-ベンゼン(110mg、341μmol、収率48.2%、純度90.8%)を赤色固形物として得た。LC-MS[M+3]:294.9。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.73-7.57(m,4H),4.22-3.99(m,4H),1.32(t,J=7.2Hz,6H)。
1-ブロモ-4-ジエトキシホスホリル-ベンゼン(100mg、341μmol、1.00当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル-1,3,2-ジオキサボロラン(104mg、409μmol、1.20当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(24.9mg、34.1μmol、0.10当量)および酢酸カリウム(67.0mg、682μmol、2.00当量)を窒素雰囲気下で加えた。この混合物を100℃で2時間撹拌し、続いて真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、2-(4-ジエトキシホスホリルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(55.0mg、162μmol、収率47.4、%)を赤色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.93-7.87(m,2H),7.85-7.76(m,2H),4.21-4.01(m,4H),1.36(s,12H),1.32(t,J=7.2Hz,6H)。
Figure 2022530866000105
第24の典型的な中間体C、中間体C-24を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン(500mg、2.08mmol、1.00当量)をジクロロメタン(5.00mL)に溶かした溶液に、BocO(1.05g、4.79mmol、1.10mL、2.30当量)およびジメチルアミノピリジン(25.4mg、208μmol、0.10当量)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~20/1)で精製することにより、tert-ブチル2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(600mg、収率84.7%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.46(br d,J=8.4Hz,1H),7.10(d,J=1.6Hz,1H),6.92(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),4.73(br s,1H),3.65-3.51(m,2H),2.37(s,3H),2.34-2.27(m,1H),1.93-1.82(m,2H),1.82-1.73(m,1H),1.45(br s,3H),1.24-1.13(m,6H)。
4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(268mg、1.06mmol、1.20当量)、tert-ブチル2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(300mg、882μmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl(64.1mg、88.2μmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(173mg、1.76mmol、2.00当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで混合物を100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製することにより、tert-ブチル2-[3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(260mg、収率76.1%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.68(br d,J=7.6Hz,1H),7.0-6.94(m,2H),4.98-4.66(m,1H),3.61(br s,2H),2.52(s,3H),2.36(br s,1H),1.93-1.76(m,3H),1.35(br s,12H),1.29-1.25(m 3H),1.21(br s,6H)。
Figure 2022530866000106
第25の典型的な中間体C、中間体C-25を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド(2.00g、10.1mmol、1.00当量)をトルエン(100mL)に溶かした溶液に、TsOH-HO(191mg、1.00mmol、0.10当量)およびエチレングリコール(1.25g、20.1mmol、1.12mL、2.00当量)を加えた。混合物を130℃で12時間撹拌してから室温に冷ました。pHをDMAPにより9に調整し、次いで真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(中性Al、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)で精製することにより、2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,3-ジオキソラン(2.30g、9.46mmol、収率94.2%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.54(d,J=8.4Hz,1H),7.36(d,J=1.6Hz,1H),7.17(dd,J=2.4,8.0Hz,1H),5.76(s,1H),4.15-4.08(m,2H),4.08-4.00(m,2H),2.42(s,3H)。
2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,3-ジオキソラン(2.50g、10.3mmol、1.00当量)、Pin(3.39g、13.4mmol、1.30当量)、KOAc(2.02g、20.6mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(376mg、514μmol、0.05当量)をジオキサン(30.0mL)に溶かした混合物を、Nでパージし、次いで100℃で6時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(中性Al、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)で精製することにより、2-[4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-メチル-フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.60g、8.96mmol、収率87.1%)を緑色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.81(s,1H),4.15-4.08(m,2H),4.07-4.01(m,2H),2.56(s,3H),1.35(s,12H)。
Figure 2022530866000107
第26の典型的な中間体C、中間体C-26を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換ヘテロアリールである。tert-ブチルN-[(5-ブロモピリミジン-2-イル)メチル]カルバメート(100mg、347μmol、1.00当量)、Pin(176mg、694μmol、2.00当量)、KOAc(68.1mg、694μmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(25.4mg、34.7μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を、Nでパージし、次いで100℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、[2-[(tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル]ピリミジン-5-イル]ボロン酸(100mg、粗製)を赤色油として得た。LC-MS[M-55]:198.1。
Figure 2022530866000108
第27の典型的な中間体C、中間体C-27を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二環式ヘテロアリールである。6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(150mg、664μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(253mg、996μmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl(48.55mg、66.35μmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(195mg、1.99mmol、3.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで95℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)で精製することにより、6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(180mg、659μmol、収率99.32%)をオフホワイト固形物として得た。LC-MS[M+1]:274.1。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.07(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=7.6Hz,1H),7.67(s,1H),6.04(s,1H),3.57(dt,J=2.8,6.4Hz,2H),3.02(t,J=6.4Hz,2H),1.37(s,12H)。
Figure 2022530866000109
第28の典型的な中間体C、中間体C-28を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換の二環式ヘテロアリールである。NaH(79.1mg、60%、1.98mmol、2.00当量)をDMF(3.00mL)に0℃で溶かした懸濁液に、6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(270mg、989μmol、1.00当量)をDMFに溶かした溶液を滴下した。混合物をこの温度でさらに30分間撹拌してから、CHI(1.40g、9.89mmol、615μL、10.0当量)を0℃で滴下した。混合物を室温に暖め、3時間撹拌した。水20.0mLを加えて反応物をクエンチし、続いてジエチルエーテル(3×30.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(50.0mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-オン(300mg、粗製)を黒色油として得た。LC-MS[M+1]:288.1。
H NMR(400MHz,CHCl3-d) δ=8.07(d,J=7.6Hz,1H),7.77(d,J=7.6Hz,1H),7.63(s,1H),3.56(t,J=6.8Hz,2H),3.16(s,3H),3.01(t,J=6.8Hz,2H),1.36(s,12H)。
Figure 2022530866000110
第29の典型的な中間体C、中間体C-29を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。5-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(100mg、364μmol、1.00当量)、ジイソプロピルエチルアミン(141mg、1.09mmol、190μL、3.00当量)、およびジメチルアミン(2.00M、1.82mL、10.0当量)をジメチルホルムアミド(2.00mL)に溶かした混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を水5.00mLでクエンチし、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製することにより、5-ブロモ-2-[(ジメチルアミノ)メチル]ベンゾニトリル(50.0mg、209μmol、収率57.5%)を黄色油として得た。LC-MS[M+1]:239.2。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.77(d,J=2.0Hz,1H),7.69(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),3.59(s,2H),1.59(br s,6H)。
5-ブロモ-2-[(ジメチルアミノ)メチル]ベンゾニトリル(30.0mg、125μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(63.7mg、251μmol、2.00当量)、酢酸カリウム(36.9mg、376μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl.CHCl(3.07mg、3.76μmol、0.03当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物2-[(ジメチルアミノ)メチル]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル(40.0mg)を黒色油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
Figure 2022530866000111
第30の典型的な中間体C、中間体C-30を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。Ir(COD)(OMe)(5.00mg、7.54μmol、0.02当量)および4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(68.5mg、535μmol、77.7μL、1.50当量)をn-ペンタン(0.50mL)に溶かした溶液に、4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(5.00mg、18.6μmol、0.05当量)を加え、混合物を25℃で20分間撹拌した。この混合物に、メチル1-メチルピラゾール3-カルボキシレート(50.0mg、357μmol、1.00当量)をn-ペンタン(0.50mL)およびTHF(0.50mL)に溶かした溶液を加え、混合物を25℃で24時間撹拌した。混合物を、酢酸エチル(10.0mL)と水(10.0mL)とに分けた。有機質相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮することにより、粗製生成物メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-3-カルボキシレート(50.0mg、113μmol、収率31.6%、純度60.0%)を黒色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.28(s,1H),4.15(s,3H),3.93(s,3H),1.35(s,12H)。
Figure 2022530866000112
第31の典型的な中間体C、中間体C-31を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールであり、1つの置換基には重水素で置換された2つの水素がある。4-ブロモ-N,N,3-トリメチル-ベンズアミド(500mg、2.07mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、リチウムテトラジューテリオアルマニド(lithium tetradeuterioalumanide)(235mg、6.20mmol、3.00当量)を加えた。この混合物を0℃で1.5時間撹拌し、続いて室温に温め、さらに1時間撹拌した。反応混合物を0に冷却し、THF(10.0mL)で希釈した。酸化重水素(0.24mL)、0℃の酸化重水素(0.24mL)に溶かした15%NaOD溶液、および最後に酸化重水素(0.72mL)を滴下して、反応物をクエンチした。混合物を室温で10分間撹拌し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン/メタノール=50/1~20/1)で精製することにより、1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,1-ジジューテリオ-N,N-ジメチル-メタンアミン(220mg、粗製)を茶色油として得た。LC-MS[M+1]:232.1。
Figure 2022530866000113
第32の典型的な中間体C、中間体C-32を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換アリールである。4-ブロモ-3-メチル-アニリン(4.00g、21.5mmol、1.00当量)を濃硫酸(40.0mL)および水(40.0mL)に溶かした溶液に、亜硝酸ナトリウム(1.62g、23.4mmol、1.09当量)を0℃で加え、混合物を90分間撹拌した。続いて、水(16.0mL)中のチオシアン酸カリウム(2.82g、29.0mmol、2.82mL、1.35当量)およびチオシアナト銅(6.80g、55.9mmol、2.60当量)を5℃で懸濁液に加えた。5℃で2時間撹拌した後、混合物を室温で10時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル)で精製することにより、(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)チオシアネート(2.00g、8.77mmol、収率40.8%)を黄色油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.52(d,J=8.4Hz,1H),7.33(d,J=2.4Hz,1H),7.14(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),2.36(s,3H)。
(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)チオシアネート(500mg、2.19mmol、1.00当量)、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(1.00g、7.04mmol、3.21当量)、およびテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.00M、701μL、0.32当量)をテトラヒドロフラン(1.00mL)に溶かした混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル)で精製することにより、1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルファニル)ベンゼン(450mg、1.66mmol、収率75.7%)を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=2.0Hz,1H),7.34(dd,J=2.4,8.0Hz,1H),2.44(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルファニル)ベンゼン(450mg、1.66mmol、1.00当量)およびm-クロロ過安息香酸(2.02g、85.0%、9.96mmol、6.00当量)をクロロホルム(10.0mL)に溶かした混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を60℃に加熱し、さらに10時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム(15.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相を亜硫酸ナトリウム(5.00mL)およびブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、圧力下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル)で精製することにより、1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼン(400mg、1.32mmol、収率79.5%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.88(d,J=2.0Hz,1H),7.86(d,J=8.4Hz 1H),7.71(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),2.55(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル4-(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼン(100mg、330μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(168mg、660μmol、2.00当量)、酢酸カリウム(97.1mg、990μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(24.1mg、33.0μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、4,4,5,5-テトラメチル-2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロラン(200mg、粗製)を黒色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
Figure 2022530866000114
第33の典型的な中間体C、中間体C-33を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換ヘテロアリールである。ジイソプロピルアミン(243mg、2.40mmol、339μL、1.30当量)をTHF(4.00mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、961μL、1.3の当量)を-78℃で滴下し、次いで反応物を-78℃で30分間撹拌した。1-シクロプロピルピラゾール(200mg、1.85mmol、1.00当量)を加え、反応物を-78℃で1時間撹拌した。トリブチル(クロロ)スタンナン(602mg、1.85mmol、498uL、1.00当量)を滴下し、反応物を-78℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(5.00mL)と飽和塩化アンモニウム(5.00mL)とに分けた。有機質相を分離し、ブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、トリブチル-(2-シクロプロピルピラゾール-3-イル)スタンナン(1.00g、粗製)を無色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=7.51(d,J=1.6Hz,1H),6.32(d,J=1.6Hz,1H),3.54-3.49(m,1H),1.61-1.50(m,6H),1.37-1.31(m,6H),1.21-1.13(m,6H),0.97-0.89(m,13H)。
Figure 2022530866000115
第34の典型的な中間体C、中間体C-34を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは二置換ヘテロアリールである。4-クロロピリダジン-3-オール(300mg、2.30mmol、1.00当量)およびヨウ化メチル(3.26g、23.0mmol、1.43mL、10.0当量)をジオキサン(6.00mL)に溶かした溶液に、酸化銀(533mg、2.30mmol、1.00当量)を加えた。混合物を60℃で5時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、4-クロロ-2-メチル-ピラジン-3-オン(110mg、761μmol、収率33.1%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.87(d,J=4.4Hz,1H),7.78(d,J=4.4Hz,1H),3.72(s,3H)。
4-クロロ-2-メチル-ピラジン-3-オン(110mg、761μmol、1.00当量)およびヘキサメチルジチン(998mg、3.04mmol、631μL、4.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(PPh(87.93mg、76.09μmol、0.10当量)を窒素下で加えた。この混合物を110℃で2時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、2-メチル-4-トリメチルスタニル-ピラジン-3-オン(130mg、476μmol、収率62.6%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.79(d,J=3.6Hz,1H),7.51(d,J=3.6Hz,1H),3.73(s,3H),0.32(s,9H)。
Figure 2022530866000116
第35の典型的な中間体C、中間体C-35を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは三置換ヘテロアリールである。2,5-ジブロモ-3-フルオロ-ピリジン(0.50g、1.96mmol、1.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、1.18mL、1.50当量)を-65℃で滴下した。混合物を-65℃で0.5時間撹拌し、続いてN-イソプロピルプロパン-2-アミン(397mg、3.92mmol、554μL、2.00当量)を一度に加え、この温度でさらに30分間撹拌した。この混合物にヨウ化メチル(334mg、2.35mmol、147μL、1.20当量)を加え、混合物を-65℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液(10.0mL)を加えることにより反応混合物をクエンチし、結果生じる混合物を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×2)で洗浄し、無水(anh)硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗製残渣を得た。残渣を分取HPLC(酸性条件)で精製することにより、2,5-ジブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(300mg、1.12mmol、収率56.9%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:269.7。
2,5-ジブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(0.80g、2.97mmol、1.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.5M、1.19mL、1.00当量)を-65℃で加え、結果として生じる混合物を0.5時間撹拌し、続いてDMF(326mg、4.46mmol、343μL、1.50当量)を滴下した。-65℃でさらに30分間撹拌した後、反応混合物を飽和NHCl水溶液(5.00mL)でクエンチし、結果生じる混合物を酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×2)で洗浄し、無水(anh)硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗製残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)で精製することにより、5-ブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(300mg、1.38mmol、収率46.3%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=10.20(d,J=0.8Hz,1H),8.69(s,1H),2.48(d,J=2.4Hz,3H)。
5-ブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(300mg、1.38mmol、1.00の当量)をTol.(10.0mL)に溶かした溶液に、TsOH-HO(26.2mg、138μmol、0.10当量)およびエチレングリコール(171mg、2.75mmol、14μL、2.00当量)を加えた。混合物を120℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗製残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)で精製することにより、5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(250mg、954μmol、収率69.3%)を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.49(s,1H),6.13(s,1H),4.32-4.20(m,2H),4.14-4.04(m,2H),2.39(d,J=2.4Hz,3H)。
5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(450mg、1.72mmol、1.00当量)をEtO(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.5M、756μL、1.10当量)を-70℃で滴下した。この混合物を-70℃で0.5時間撹拌し、続いて2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(639mg、3.43mmol、701μL、2.00当量)を加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌し、続いて飽和NHCl水溶液(10mL)でクエンチした。混合物をDCM(30mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(50.0mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより粗製固形物を得た。粗製材料を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、[6-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-5-フルオロ-4-メチル-3-ピリジル]ボロン酸(220mg、940μmol、収率54.8%、純度97.0%)を淡黄色油として得た。LC-MS[M+1]:228.0。
Figure 2022530866000117
第36の典型的な中間体C、中間体C-36を使用して式Iまたは式IIの化合物を合成することができ、ここでRは単置換アリールである。3-フェニルモルホリン(500mg、3.06mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(5.00mL)に溶かした溶液に、トリエチルアミン(512μL、3.68mmol、1.20当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(669mg、3.06mmol、704μL、1.00当量)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣(1.30g、粗製)を得て、これを次の工程に直接使用した。
tert-ブチル3-フェニルモルホリン-4-カルボキシレート(580mg、2.20mmol、1.00当量)をジクロロメタン(6.00mL)に溶かした溶液に、フェニル-λ-ヨーダンジイル(iodanediyl)ビス(2,2,2-トリフルオロアセテート)(1.04g、2.42mmol、1.10当量)およびヨウ素(559mg、2.20mmol、444μL、1.00当量)を加えた。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウム溶液(20.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(20.0mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)で精製することにより、tert-ブチル3-(4-ヨードフェニル)モルホリン-4-カルボキシレート(260mg、668μmol、収率30.3%)を白色油として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.73(br d,J=8.4Hz,2H),7.16(br d,J=8.0Hz,2H),4.92(br s,1H),4.20(br d,J=12.0Hz,1H),3.84-3.78(m,1H),3.76-3.65(m,2H),3.50-3.40(m,1H),3.04-2.93(m,1H),1.39(s,9H)。
tert-ブチル3-(4-ヨードフェニル)モルホリン-4-カルボキシレート(260mg、668μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(254mg、1.00mmol、1.50当量)、酢酸カリウム(131mg、1.34mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(48.9mg、66.8μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物をパージし、続いて窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)で精製することにより、tert-ブチル3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]モルホリン-4-カルボキシレート(100mg、257μmol、収率38.5%)を白色油として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.67(d,J=8.0Hz,2H),7.37(d,J=7.6Hz,2H),4.98(br s,1H),4.29-4.23(m,1H),3.86-3.66(m,3H),3.51-3.42(m,1H),3.07-2.96(m,1H),1.41-1.38(m,9H),1.30(s,12H)。
Figure 2022530866000118
Figure 2022530866000119
Figure 2022530866000120
以下の実施例は本発明のさらに特定の実施形態を説明することを意図しているが、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
実施例1
4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2022530866000121
中間体A-1(30.0mg、80.0μmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(45.3mg、160μmol、2.00当量)、重炭酸ナトリウム(20.2mg、240μmol、9.33μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(5.85mg、8.00μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して粗製生成物を得て、これを分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 15025 5μ;移動相:相A-水(10mM NHHCO)、相B-ACN]B%:25%~55%]で精製することにより、表題化合物4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)ベンゼンスルホンアミド(18.3mg、37.0μmol、収率46.3%、純度91.2%)をオフホワイト固形物として得た。LC-MS[M+1]:452.0。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.03(s,1H),9.41(s,1H),8.77(br t,J=4.8Hz,1H),8.44(s,1H),7.96(d,J=8.4Hz,2H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.46(br s,2H),6.93(t,J=9.2Hz,1H),6.67(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.76(br d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.4Hz,2H),3.32-3.28(m,2H)。
実施例2~14は、実施例1で明記した手順に従い、本明細書に記載の一般反応スキームと中間体を使用して調製した。
Figure 2022530866000122
Figure 2022530866000123
Figure 2022530866000124
Figure 2022530866000125
Figure 2022530866000126
実施例15
5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
Figure 2022530866000127
工程A:8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(130mg、346μmol、1.00当量)、メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(230mg、866μmol、2.50当量)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(35.4mg、69.3μmol、0.20当量)、および炭酸カリウム(239mg、1.73mmol、5.00当量)をジオキサン(3.00mL)および水(0.50mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージした。次いで混合物を窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)で精製することにより、生成物メチル5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(160mg、粗製)を淡黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.03(d,J=1.2Hz,1H),9.16(d,J=1.2Hz,1H),8.88(s,1H),8.46(s,1H),6.98(s,1H),6.93(t,J=8.8Hz,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.77(d,J=5.2Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.83(s,3H),3.76(s,3H),3.39-3.33(m,2H)。
工程B:メチル5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(140mg、322μmol、1.00当量)をメタノール(5.00mL)に溶かした溶液に、pH>12に調整されるまで水酸化ナトリウム(水中で1.00M、967μL、3.00当量)を加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。反応の完了後、混合物を塩酸溶液(水中で1.00M)により酸性化してpH=7とした。この期間中、白色沈殿物が生じ、懸濁液を濾過して濾過ケークを集め、真空下で乾燥することにより、粗製生成物に5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(120mg、285μmol、収率88.6%)を黄色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.72(s,1H),10.03(d,J=1.2Hz,1H),9.16(d,J=1.2Hz,1H),8.87(t,J=5.2Hz,1H),8.46(s,1H),6.91(m,2H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.77(d,J=4.8Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.74(s,3H),3.30-3.29(m,2H)。
実施例15:5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(30.0mg、71.4μmol、1.00当量)および塩酸ジメチルアミン(25.3mg、214μmol、36.0μL、3.00当量、塩酸塩)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(46.1mg、357μmol、62.0μL、5.00当量)およびHATU(40.70mg、107μmol、1.50当量)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応の完了後、混合物を水(20.0mL)でトリチュレートした。懸濁液を濾過して濾過ケークを減圧下で乾燥することにより、粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um;移動相:相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN;B%:18%~48%]で精製することにより、5-[5-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル]-N,N,1-トリメチル-ピラゾール-3-カルボキサミド(12.4mg、27.6μmol、収率38.7%、純度99.7%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:448.0。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=10.19(d,J=1.2Hz,1H),9.31(d,J=1.2Hz,1H),8.81(s,1H),6.88-6.77(m,2H),6.60(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.87(s,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.77(s,3H),3.42-3.33(m,5H),3.09(s,3H)。
実施例16
5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル
Figure 2022530866000128
工程A:5-[5-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル]-1-メチル-ピラゾール-3-カルボン酸(実施例15、工程B;50.0mg、119μmol、1.00当量)および塩化アンモニウム(19.0mg、355μmol、2.99当量)をDMF(2.00mL)に溶かした溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(50.0mg、387μmol、67.4μL、3.25当量)およびHATU(67.8mg、178μmol、1.50当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(20.0mL)でトリチュレートした。懸濁液を濾過して濾過ケークを集め、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物5-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(40.0mg、95.4μmol、収率80.2%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.02(d,J=1.2Hz,1H),9.17(d,J=1.2Hz,1H),8.85(t,J=5.2Hz,1H),8.45(s,1H),7.57(s,1H),7.26(s,1H),7.00-6.89(m,1H),6.83(s,1H),6.68(dd,J=4.0,8.4Hz,1H),4.76(d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.73(s,3H),3.33-3.31(m,3H)。
実施例16:55-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(30.0mg、71.53μmol、1.00当量)およびトリエチルアミン(146mg、1.44mmol、201μL、20.2当量)を無水THF(0.50mL)に溶かした混合物に、無水トリフルオロ酢酸(135mg、643μmol、89.4μL、8.99当量)を0℃で加えた。結果生じる混合物を25℃に温め、0.5時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(15.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質層をブライン(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、N-(8-(3-シアノ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)-2,2,2-トリフルオロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アセトアミド(40.0mg)を得た。この化合物をメタノール(0.80mL)に溶かし、水(0.20mL)中の炭酸カリウム(20.0mg、144μmol、2.00当量)をメタノール溶液に加えた。この混合物を15℃で30分間撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;移動相:相A-水(0.05%HCl、相B-ACN)B%:40%~60%]で精製することにより、5-[5-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル]-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニトリル(20.3mg、50.3μmol、収率70.4%、純度99.5%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:402.2。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=10.24(d,J=1.2Hz,1H),9.32(d,J=0.8Hz,1H),8.84(s,1H),7.08(s,1H),6.88(t,J=9.2Hz,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.94(s,2H),4.61(t,J=8.8Hz,2H),3.87(s,3H),3.44(t,J=8.8Hz,2H)。
実施例17
N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン
Figure 2022530866000129
工程A:tert-ブチル6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(57.5mg、160μmol、1.20当量)、8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(50.0mg、133μmol、1.00当量)、重炭酸ナトリウム(33.6mg、399μmol、15.5μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(9.75mg、13.3μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=0/1)で精製することにより、tert-ブチル6-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(60.0mg、収率85.3%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:527.9。
工程B:tert-ブチル6-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(50.0mg、94.8μmol、1.00当量)をDCM(2.00mL)に溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(924mg、8.10mmol、0.60mL、85.5当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。水(3.00mL)に溶かした炭酸カリウム水溶液により反応混合物をpH=9に調整し、ジクロロメタン/メタノール=10/1(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(5.00mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(30.0mg、粗製)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.81(d,J=1.2Hz,1H),9.38(d,J=1.2Hz,1H),8.38(s,1H),7.27-7.21,(m,3H),6.90-6.78(m,1H),6.61(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.84-4.83(m,1H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),4.06(s,2H),3.36(t,J=8.8Hz,2H),3.16(t,J=6.0Hz,2H),2.93(t,J=6.0Hz,2H)。
実施例17:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(30.0mg、70.2μmol、1.00当量)、酢酸(4.21mg、70.2μmol、4.01μL、1.00当量)、およびパラホルムアルデヒド(90.0mg)をメタノール(1.00mL)に溶かした混合物を、45℃で0.5時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(44.6mg、210μmol、3.00当量)を混合物に加えた。反応物を窒素雰囲気下、45℃で1時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Xtimate C18 10u 250mm×80mm;移動相:相A-水(0.05%アンモニア水酸化物v/v)、相B-ACN;B%:40%~60%]で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(7.17mg、収率22.6%、純度97.8%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:442.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.99(d,J=0.8Hz,1H),9.40(d,J=1.2Hz,1H),8.59(t,J=5.2Hz,1H),8.36(s,1H),7.28-7.23(m,2H),7.22-7.18(m,1H),6.92(t,J=8.8Hz,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.75(d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.4Hz,2H),3.56(s,2H),3.29-3.28(m,2H),2.90(br t,J=5.6Hz,2H),2.64(br t,J=5.6Hz,2H),2.37(s,3H)。
実施例18
8-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン
Figure 2022530866000130
工程A:8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(100mg、267μmol、1.00当量)をTHF(1.00mL)に溶かした溶液に、DMAP(3.26mg、26.7μmol、0.10当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(87.3mg、400μmol、91.9μL、1.50当量)を加えた。この混合物を80℃で30分間撹拌し、次いで真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を石油エーテル(5.00mL)でトリチュレートすることにより、tert-ブチル(8-ブロモピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(90.0mg、190μmol、収率71.0%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.80(d,J=1.2Hz,1H),9.33(d,J=0.4Hz,1H),8.92(s,1H),6.63-6.57(m,1H),6.55-6.50(m,1H),5.23(s,2H),4.58(t,J=8.8Hz,2H),3.35(br t,J=8.4Hz,2H),1.33(s,9H)。
tert-ブチル(8-ブロモピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(90.0mg、189μmol、1.00当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした溶液に、Pd(PPhCl(13.3mg、18.9μmol、0.10当量)およびトリブチル(1-エトキシビニル)スズ(68.4mg、189μmol、63.9μL、1.00当量)を、窒素雰囲気下で加えた。混合物を100℃で1時間撹拌した。この後にフッ化カリウム溶液(3.00mL)を加え、25℃で15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(3.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、tert-ブチル(8-(1-エトキシビニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、182μmol、収率96.2%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.93(d,J=1.2Hz,1H),9.36(d,J=1.2Hz,1H),8.85(s,1H),6.64-6.58(m,1H),6.54-6.50(m,1H),5.25(s,2H),4.65(d,J=2.8Hz,1H),4.60(d,J=2.8Hz,1H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),4.13-4.06(m,2H),3.34(br t,J=8.2Hz,2H),1.33(s,9H),0.93(t,J=7.2Hz,3H)。
工程B:tert-ブチル(8-(1-エトキシビニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、182μmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)および水(0.50mL)に溶かした溶液に、ピリジニウムp-トルエンスルホネート(91.6mg、364μmol、2.00当量)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。残渣を水(6.00mL)に注ぎ、15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(6.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(6.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、tert-ブチル(8-アセチルピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(70.0mg、160μmol、収率87.6%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.34(d,J=1.2Hz,1H),9.51(s,1H),9.32(s,1H),6.79-6.69(m,1H),6.57(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),5.23(s,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),3.30-3.25(m,2H),2.80(s,3H),1.26(s,9H)。
tert-ブチル(8-アセチルピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(70.0mg、194μmol、1.00当量)をDMF-DMA(1.00mL)に溶かした溶液を、100℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=0/1)で精製することにより、tert-ブチル(E)-(8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(70.0mg、142μmol、収率88.8%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=10.20(br s,1H),9.37(d,J=1.2Hz,1H),9.00(s,1H),7.84(br s,1H),6.63-6.56(m,1H),6.55-6.49(m,1H),5.57(d,J=12.4Hz,1H),5.27(s,2H),4.57(t,J=8.8Hz,2H),3.36(br t,J=8.8Hz,2H),3.24(s,3H),2.99(s,3H),1.32(s,9H)。
工程C:tert-ブチル(E)-(8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(70.0mg、142μmol、1.00当量)をエタノール(1.00mL)に溶かした溶液に、2-ヒドラジニル-N,N-ジメチルエタン-1-アミン(17.6mg、170μmol、1.20当量)を加えた。混合物を80℃で1時間撹拌し、次いで混合物を真空内で濃縮することにより、tert-ブチル(8-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(35.0mg、65.6μmol、粗製)を黄色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
実施例18:tert-ブチル(8-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(20.0mg、37.5μmol、1.00当量)をDCM(1.00mL)に溶かした溶液に、TFA(0.30mL)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を水酸化アンモニウムによりpH=8に調整し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5um;移動相:相A-水(10mM NHHCO)、相B-ACN;B%:20%~50%]で精製することにより、8-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(9.00mg、20.5μmol、収率54.7%、純度98.7%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:434.3。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.47(s,1H),9.27(s,1H),8.41(s,1H),7.70(d,J=1.2Hz,1H),6.88(t,J=9.2Hz,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.37(d,J=1.6Hz,1H),6.19(br s,1H),4.89(d,J=5.6Hz,2H),4.63(t,J=8.8Hz,2H),4.05(t,J=6.4Hz,2H),3.42(t,J=8.8Hz,2H),2.64(t,J=6.4Hz,2H),1.95(s,6H)。
実施例19
N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン
Figure 2022530866000131
工程A:8-ブロモ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメチル]ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(60.0mg、152μmol、1.00当量)、(4-ホルミル-2-メチルフェニル)ボロン酸(40.0mg、244μmol、1.60当量)、重炭酸ナトリウム(25.6mg、305μmol、11.9μL、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl(11.2mg、15.2μmol、0.10当量)をジオキサン(1.50mL)および水(0.30mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、濾液を蒸発して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製することにより、4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル-3-メチルベンズアルデヒド(60.0mg、124μmol、収率81.7%、純度86.0%)を黄色固形物として得た。
実施例19:4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル-3-メチルベンズアルデヒド(20.0mg、41.5μmol、1.00当量)、メチルアミン(THF中で2.00M、104μL、5.00当量)、およびチタン(IV)イソプロポキシド(35.4mg、125μmol、36.8μL、3.00当量)を1,2-ジクロロメタン(1.00mL)に溶かした溶液に、酢酸(2.49mg、41.50μmol、2.37μL、1.00当量)を加えてpH=6~7に調整し、次いで反応混合物を30分間撹拌し、そしてナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(17.6mg、83.0μmol、2.00当量)を加えて、反応物を25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(20.0mL)で希釈し、懸濁液を濾過し、濾液を酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層を飽和塩化ナトリウム水溶液(30.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um;移動相:相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN;B%:20%~40%]で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(11.6mg、24.9μmol、収率60.0%、塩酸塩)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:430.3。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=10.28(s,1H),9.01(d,J=0.8Hz,1H),8.67(s,1H),7.59(s,1H),7.54-7.48(m,1H),7.42(d,J=8.0Hz,1H),6.92-6.84(m,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.87-4.97(m,2H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.28(s,2H),3.43(t,J=8.8Hz,2H),2.79(s,3H),2.20(s,3H)。
実施例20
8-(4-((エチルアミノ)メチル)-2-メチルフェニル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン
Figure 2022530866000132
4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)-3-メチルベンズアルデヒド(実施例19、工程A;30.0mg、72.4μmol、1.00当量)、エチルアミン(16.3mg、362μmol、5.00当量)、およびテトライソプロポキシチタニウム(61.7mg、217μmol、64.1μL、3.00当量)を1,2-ジクロロメタン(1.00mL)に溶かした溶液に、酢酸(8.69mg、145μmol、8.28μL、2.00当量)を加えることによりpHを5~6に調整し、反応混合物を40℃で0.5時間撹拌した。この後にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(30.7mg、145μmol、2.00当量)を加え、反応混合物を40℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(20.0mL)で希釈し、懸濁液を濾過し、濾液を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(30.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5um;移動相:相A-水(10mM NHHCO)、相B-ACN;B%:27%~51%]で精製することにより、8-(4-((エチルアミノ)メチル)-2-メチルフェニル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(8.50mg、19.1μmol、収率26.4%、純度99.6%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:444.4。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.83(d,J=1.6Hz,1H),8.90(d,J=1.2Hz,1H),8.29(s,1H),7.40(s,1H),7.33(d,J=7.6Hz,1H),7.23(d,J=7.6Hz,1H),6.89-6.81(m,1H),6.62(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.79-4.83(m,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),3.84(s,2H),3.37(t,J=8.8Hz,2H),2.77-2.68(m,2H),2.10(s,3H),1.19(t,J=7.2Hz,3H)。
実施例21
N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン
Figure 2022530866000133
工程A:8-ブロモ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(40.0mg、106μmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド(49.5mg、213μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl(7.80mg、10.7μmol、0.10当量)、および重炭酸ナトリウム(26.9mg、320μmol、12.4μL、3.00当量)をジオキサン(2.00mL)および水(0.40mL)に溶かした混合物を脱気し、次いで窒素雰囲気下、12時間かけて80℃に加熱した。反応混合物を水(10.0mL)へ注ぎ、酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(10.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)ベンズアルデヒド(40.0mg、粗製)を茶色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LC-MS[M+1]:401.1。
実施例21:メチルアミン(THF中で2.00M、374μL、10当量)を、4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリダジン-8-イル)ベンズアルデヒド(30.0mg、75.0μmol、1.00当量)およびAcOH(一滴)をTHF(1mL)に溶かした混合物に加え、反応混合物を15℃で30分間撹拌した。この後にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(47.6mg、225μmol、3.00当量)を混合物に加え、この混合物を脱気して窒素で3回パージし、窒素雰囲気下、15℃で3時間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を濃縮し、分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;移動相:相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN;B%:17%~37%]で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[3,4-d]ピリダジン-5-アミン(6.00mg、14.4μmol、収率19.3%、純度100%)を黄色固形物として得た。
LC-MS[M+1]:
416.1。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=10.24(s,1H),9.47(d,J=1.2Hz,1H),8.83(s,1H),7.79-7.67(m,4H),6.94-6.84(m,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.93(s,2H),4.62(t,J=8.8Hz,2H),4.34(s,2H),3.43(t,J=8.8Hz,2H),2.81(s,3H)。
実施例22
8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン
Figure 2022530866000134
中間体A-2(50.0mg、118μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(52.6mg、237μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl(8.67mg、11.8μmol、0.10当量)、および炭酸ナトリウム(37.7mg、355μmol、3.00当量)をジオキサン(2.00mL)および水(0.40mL)に溶かした混合物を脱気し、次いでN雰囲気下、80℃で12時間加熱した。反応混合物を水(10.0mL)へ注ぎ、ジクロロメタン/メタノール(10/1)(20.0mL×3)で抽出した。有機質相をブライン(10.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Xtimate C18 15025mm5μm;移動相:[水(0.05%アンモニア水酸化物v/v)-ACN];B%:28%~58%、10分)で精製することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(16.0mg、40.0μmol、収率33.8%、純度97.6%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:391.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.89(s,1H),9.29(s,1H),8.79(br s,1H),8.31(s,1H),6.93(t,J=9.6Hz,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.10(s,1H),4.75(br d,J=2.4Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.52(s,3H),3.32-3.29(m,2H),2.19(s,3H)。
実施例23~25は、実施例22で明記した手順に従い、本明細書に記載の一般反応スキームと中間体を使用して調製した。
Figure 2022530866000135
実施例26
N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン
Figure 2022530866000136
工程A:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-ヨードピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(100mg、237μmol、1.00当量)、(4-ホルミル-2-メチルフェニル)ボロン酸(77.7mg、474μmol、2.00当量)、炭酸ナトリウム(75.3mg、711μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(17.3mg、23.7μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)および水(0.40mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(5.00mL)で希釈し、ブライン(5.00mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製することにより、4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-イル)-3-メチルベンズアルデヒド(80.0mg、167μmol、収率70.7%、純度86.7%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:415.0。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.97(s,1H),9.23(s,1H),8.71(br t,J=5.2Hz,1H),8.32(s,1H),8.26(s,1H),7.84(s,1H),7.79(d,J=7.6Hz,1H),7.46(d,J=7.6Hz,1H),6.99-6.89(m,1H),6.69(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.76(br d,J=4.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.31-3.30(m,2H),2.13(s,3H)。
実施例26:4-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-イル)-3-メチルベンズアルデヒド(40.0mg、96.5μmol、1.00当量)およびメチルアミン(THF中で2.00M、483μL、10.0当量)の混合物を、酢酸(105mg、1.75mmol、0.10mL、18.1当量)によりpH=5に調整した。混合物を40℃で30分間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(61.4mg、290μmol、3.00当量)を加え、この混合物を窒素雰囲気下、15℃で2.5時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(5.00mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 15025 5u;移動相:相A-水(10mM NHHCO)、相B-ACN;B%:32%~59%]で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(11.8mg、26.5μmol、収率27.4%、純度96.2%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:430.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.86(s,1H),9.20(s,1H),8.55(t,J=5.2Hz,1H),8.18(s,1H),7.22(s,1H),7.18-7.07(m,2H),6.97-6.87(m,1H),6.67(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.73(br d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.65(s,2H),3.34-3.33(m,2H),2.30(s,3H),2.00(s,3H)。
実施例27
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン
Figure 2022530866000137
工程A:2 2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5(6H)-オン(500mg、2.59mmol、1.00当量)および炭酸カリウム(716mg、5.18mmol、2.00当量)をアセトニトリル(100mL)に溶かした溶液に、NIS(757mg、3.36mmol、1.30当量)を少量ずつ加えた。結果として生じる懸濁液を3時間かけて75℃に加熱した。反応物を冷却し、濾過し、アセトニトリルで洗浄し、次いでケークを集めた。最小量の水を加え、混合物を超音波で処理し、次いで濾過し、結果生じる固形物を真空内で乾燥することにより、8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5(6H)-オン(900mg、粗製)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:319.9。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.95(s,1H),8.88(s,1H),8.42(s,1H),8.16(s,1H),2.63-2.51(m,6H)。
8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5(6H)-オン(200mg、627μmol、1.00当量)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(286mg、1.25mmol、2.00当量)、およびDIPEA(105mg、815μmol、142μL、1.30当量)をアセトニトリル(10.0mL)に溶かした溶液に、ホスホリルクロリド(288mg、1.88mmol、174μL、3.00当量)をゆっくり加えた。次いで反応混合物を80℃に加熱し、14時間撹拌した。懸濁液を冷まし、酢酸エチル(5.00mL)で希釈されて、氷水(10mL)にゆっくり注いだ。結果生じる茶色の懸濁液を分離し、有機質層を濃縮することにより、5-クロロ-8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン(200mg、592μmol、収率94.5%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:337.9。
工程B:5-クロロ-8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン(200mg、592μmol、1.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(119mg、712μmol、1.20当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(153mg、1.18mmol、206μL、2.00当量)を加えた。混合物を80℃で1時間撹拌し、冷却し、水(20.0mL)中でトリチュレートして、濾過により集めた。この固形物を蒸発させて溶剤と水を取り除くことにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(250mg、534μmol、収率90.1%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.46(s,1H),8.66-8.52(m,2H),6.91(t,J=9.2Hz,1H),6.66(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.66(br d,J=4.8Hz,2H),4.50(br t,J=8.8Hz,2H),3.24(br t,J=8.8Hz,2H),2.65(s,3H)。
実施例27:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-ヨード-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(250mg、534μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(291mg、1.31mmol、2.45当量)、および炭酸ナトリウム(170mg、1.60mmol、3.00当量)をジオキサン(4.00mL)および水(0.80mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(39.1mg、53.4μmol、0.10当量)を加えた。反応溶液を窒素で3回パージし、80℃に加熱して、1.5時間撹拌した。反応混合物を冷却して蒸発させ、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)により精製して粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLC(Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相:(A-水(0.05%HCl)およびB-ACN);B%:22%~42%)で精製することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(35.0mg、76.2μmol、収率83.1%、純度95%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:437.1。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.72(s,1H),9.08(s,1H),8.23(s,1H),7.01-6.87(m,1H),6.69(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.18(s,1H),4.75(br d,J=4.4Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.58(s,3H),3.30(br t,J=8.8Hz,2H),2.47(s,3H),2.21(s,3H)。
実施例28
8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン
Figure 2022530866000138
実施例28:実施例26(25.0mg、54.4μmol、1.00当量)を、ナトリウムメトキシド(15.0mg、278μmol、5.10当量)をメタノール(1.50mL)に溶かした溶液に加え、反応物を70℃で12時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を分取HPLC(Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相:(A-水(0.05%HCl)およびB-ACN);B%:22%~42%)で精製することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシピリド[4,3-d]ピリミジン-5-アミン(18.2mg、42.9μmol、収率78.9%、純度99.2%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:421.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.90(s,1H),9.47(s,1H),8.16(s,1H),7.01-6.86(m,1H),6.71(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.21(s,1H),4.80(br d,J=4.0Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.93(s,3H),3.62(s,3H),3.31(t,J=8.8Hz,2H),2.22(s,3H)。
実施例29
4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン
Figure 2022530866000139
4-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(中間体A-3、110mg、294μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(165mg、743μmol、2.53当量)、炭酸水素ナトリウム(74.1mg、882μmol、34.3μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(21.5mg、29.4μmol、0.10当量)をジオキサン(0.50mL)および水(0.10mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1)により精製して粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLC(Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相(A-水(0.05%HCl)およびB-ACN);B%:22%~42%)でさらに精製することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(55.5mg、143μmol、収率48.5%、純度100%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:390.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.17(s,1H),9.66( s,1H),8.67(d,J=6.8Hz,1H),8.40(s,1H),7.63(d,J=6.4Hz,1H),6.94(t,J=8.8Hz,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.25(s,1H),4.80(br d,J=4.4Hz,2H),4.54(br t,J=8.8Hz,2H),3.57(s,3H),3.34(t,J=8.8Hz,2H),2.24(s,3H)。
実施例30~31は、実施例29で明記した手順に従い、本明細書に記載の一般反応スキームと中間体を使用して調製した。
Figure 2022530866000140
実施例32
5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
Figure 2022530866000141
工程A: 4-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(中間体A-3、200mg、534μmol、1.00当量)、メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(213mg、802μmol、1.50当量)、炭酸カリウム(369mg、2.67mmol、5.00当量)、およびビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(27.3mg、53.5μmol、0.10当量)をジオキサン(5.00mL)および水(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、メチル5-[1-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]-2,7-ナフチリジン-4-イル]-1-メチル-ピラゾール-3-カルボキシレート(300mg、粗製)を茶色固形物として得た。この粗製生成物をさらに精製することなく使用した。LC-MS[M+1]:434.2。
工程B:メチル5-[1-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]-2,7-ナフチリジン-4-イル]-1-メチル-ピラゾール-3-カルボキシレート(280mg、646μmol、1.00当量)および水酸化リチウム(46.4mg、1.94mmol、3.00当量)をTHF(10.0mL)および水(3.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(250mg、粗製)を茶色固形物として得た。LC-MS[M+1]:420.2。
実施例32:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(100mg、238μmol、1.00当量)、DIEA(108mg、835μmol、145μL、3.50当量)およびHATU(181mg、477μmol、2.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で0.5時間撹拌した。次いでジメチルアミン(THF中で2.00M、596μL、5.00当量)を加え、混合物を窒素雰囲気下、25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水10.0mLでクエンチし、酢酸エチル(15.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(15.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Phenomenex Gemini C18 150×25mm×10μm;移動相:相A-水(10mM NHHCO)、相B-ACN];B%:25%~55%]で精製することにより、表題化合物5-[1-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]-2,7-ナフチリジン-4-イル]-N,N,1-トリメチル-ピラゾール-3-カルボキサミド(12.3mg、27.3μmol、収率11.4%、純度98.9%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:447.1。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.71(s,1H),8.63(d,J=5.6Hz,2H),8.17(s,1H),7.22(d,J=6.0Hz,1H),6.92(t,J=9.2Hz,1H),6.70-6.62(m,2H),4.76(br d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.66(s,3H),3.34(s,3H),3.30-3.27(s,2H),3.00(s,3H)。
実施例33
5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
Figure 2022530866000142
工程A:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(実施例32、工程B;130mg、310μmol、1.00当量)、DIEA(140mg、1.08mmol、189μL、3.50当量)、およびHATU(236mg、620μmol、2.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で0.5時間撹拌した。次いで塩化アンモニウム(82.9mg、1.55mmol、5.00当量)を加え、混合物を25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水10.0mLで希釈し、酢酸エチル(15.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質層をブライン(15.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(160mg、粗製)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LC-MS[M+1]:419.4。
実施例33:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50.0mg、120μmol、1.00当量)およびTEA(121mg、1.19mmol、166μL、10.0当量)をTHF(2.00mL)に0℃で溶かした溶液に、TFAA(125mg、597μmol、83.1μL、5.00当量)を加え、反応物を25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(15.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質層をブライン(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、N-[4-(5-シアノ-2-メチル-ピラゾール-3-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル]-2,2,2-トリフルオロ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]アセトアミド(60.0mg、粗製)を黄色固形物として得た。N-[4-(5-シアノ-2-メチル-ピラゾール-3-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル]-2,2,2-トリフルオロ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]アセトアミド(60.0mg、121μmol、1.00当量)をメタノール(0.80mL)に溶かした溶液に、炭酸カリウム(33.4mg、242μmol、2.00当量)を水(0.20mL)に溶かした溶液を加えた。混合物を30℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩酸条件)で精製することにより、表題化合物5-[1-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]-2,7-ナフチリジン-4-イル]-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニトリル(13.6mg、31.1μmol、収率25.8%、純度91.7%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:401.1。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.2(s,1H),9.68(br s,1H),8.67(d,J=6.4Hz,1H),8.47(s,1H),7.62(d,J=6.4Hz,1H),7.20(s,1H),6.94(t,J=9.6Hz,1H),6.70(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.80(br d,J=4.4Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.75(s,3H),3.34(br t,J=8.4Hz,2H)。
実施例34
4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン
Figure 2022530866000143
中間体A-4(150mg、371μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(206mg、928μmol、2.50当量)、Pd(dppf)Cl(27.8mg、38.0μmol、0.01当量)、および重炭酸ナトリウム(93.8mg、1.12mmol、43.4μL、3.01当量)をジオキサン(3.50mL)および水(0.50mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷まし、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を蒸発させて残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)で精製することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(90.0mg、215μmol、収率57.8%)をオフホワイト固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.93(s,1H),7.96(s,1H),6.91-6.83(m,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.63(s,1H),6.10(s,1H),5.94(s,1H),4.86(d,J=5.6Hz,2H),4.62(t,J=8.8Hz,2H),3.99(s,1H),3.63(s,3H),3.42(t,J=8.8Hz,2H),2.35(s,3H)。
実施例35
5-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-3(2H)-オン
Figure 2022530866000144
4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(80.0mg、191μmol、1.00当量)およびピリジン;塩酸塩(110mg、954μmol、5.00当量)の混合物を、130℃で0.5時間加熱した。反応物を水(5.0mL)でトリチュレートすると白色沈殿物が生じ、懸濁液を濾過して濾過ケークを集め、真空下で乾燥することにより粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLC(Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相:(A-水(0.05%HCl)およびB-ACN);B%:22%~42%)で精製することにより、表題化合物5 5-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-3(2H)-オン(31.8mg、76.3μmol、収率40.0%、純度97.3%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:406.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.07(s,1H),9.37(br d,J=6.8Hz,1H),7.53(s,1H),7.02(t,J=8.8Hz,1H),6.80(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.21(s,1H),5.92(s,1H),4.79(s,2H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),3.60(s,3H),3.34-3.24(m,2H),2.23(s,3H)。
実施例36~41は、実施例34と35で明記した処置に従い、本明細書に記載の一般反応スキームと中間体を使用して調製した。
Figure 2022530866000145
Figure 2022530866000146
実施例42
4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-6-エトキシ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン
Figure 2022530866000147
工程A:5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-3(2H)-オン(実施例35、200mg、493μmol、1.00当量)、DMAP(6.03mg、49.3μmol、0.10当量)、DIEA(128mg、987μmol、172μL、2.00当量)、およびジ-tert-ブチルジカーボネート(215mg、987μmol、227μL、2.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル8-((tert-ブトキシカルボニル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-オキソ-2,7-ナフチリジン-2(3H)-カルボキシレート(200mg、330μmol、収率66.9%)を白色固形物として得た。
tert-ブチル8-((tert-ブトキシカルボニル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-オキソ-2,7-ナフチリジン-2(3H)-カルボキシレート(200mg、330μmol、1.00当量)および炭酸カリウム(91.3mg、660μmol、2.00当量)をメタノール(5.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージした、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、tert-ブチル(4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(120mg、237μmol、収率71.9%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:506.3。
tert-ブチル(4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(60.0mg、119μmol、1.00当量)およびヨードエタン(185mg、1.19mmol、94.9μL、10.0当量)をトルエン(2.00mL)に溶かした溶液に、酸化銀(82.5mg、666μmol、11.0μL、5.61当量)を加えた。混合物を110℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をTLC(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、tert-ブチル(4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-6-エトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(20.0mg、37.5μmol、収率31.6%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.96(s,1H),8.29(s,1H),6.68(s,1H),6.60(t,J=8.4Hz,1H),6.51(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),6.21(s,1H),5.22(br s,2H),4.53(br t,J=8.4Hz,2H),4.43-4.37(m,2H),3.62(s,3H),3.34-3.26(m,2H),2.37(s,3H),1.42(t,J=7.2Hz,3H),1.37(s,9H)。LC-MS[M+1]:534.6。
実施例42:tert-ブチル(4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-6-エトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(10.0mg、18.7μmol、1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(154mg、1.35mmol、100μL、72.1当量)をDCM(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相(A-水(0.05%HCl)およびB:ACN);B%:24%~44%)]で精製することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-6-エトキシ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(2.43mg、4.51μmol、収率29.9%、純度97.8%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:434.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.17(s,1H),9.73(s,1H),7.82(s,1H),7.0(t,J=8.8Hz,1H),6.76(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.47(s,1H),6.25(s,1H),4.88(br d,J=4.8Hz,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),4.44-4.38(m,2H),3.59(s,3H),3.31(t,J=8.8Hz,3H),2.24(s,3H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)。
実施例43~45は、実施例42で明記した手順に従い、本明細書に記載の一般反応スキームと中間体を使用して調製した。
Figure 2022530866000148
実施例46
5-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-3(2H)-オン
Figure 2022530866000149
工程A:中間体A-4(130mg、322μmol、1.00当量)をジ-tert-ブチルジカーボネート(1.90g、8.71mmol、2mL、27.1当量)に溶かした混合物に、DMAP(3.93mg、32.2μmol、0.1当量)を加えた。混合物を窒素下、50℃で4時間撹拌した。反応混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)で精製することにより、tert-ブチル(4-ブロモ-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(140mg、粗製)を無色の油として得た。LC-MS[M+1]:506.1。
工程B:tert-ブチル(4-ブロモ-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(140mg、278μmol、1.00当量)およびトリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(130mg、361μmol、122μL、1.30当量)をN雰囲気下、ジオキサン(5.00mL)に溶かした脱気溶液に、Pd(PPhCl(39.0mg、55.5μmol、0.20当量)を加えた。反応物を100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物は精製することなく次の工程に直接使用した。粗製の反応混合物にHO(2.50mL)およびピリジニウムパラ-トルエンスルホネート(284mg、1.13mmol、4.00当量)を加えた。この混合物を40℃で4時間撹拌し、次いで酢酸エチル(4.00mL)で希釈し、フッ化カリウム水溶液(水4mL中にフッ化カリウム140mg)で処理した。混合物を1時間激しく撹拌してから、セライトに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(5.00mL)で希釈し、有機質相を飽和重炭酸ナトリウム溶液、次いでブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、tert-ブチル(4-アセチル-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100mg、214μmol、収率75.7%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.97(s,1H),8.95(s,1H),8.18(d,J=0.8Hz,1H),6.59(t,J=8.8Hz,1H),6.51(dd,J=8.8,4.0Hz,1H),5.24(s,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),4.06(s,3H),3.35(br t,J=8.8Hz,2H),2.75(s,3H),1.30(s,9H)。
工程C:tert-ブチル(4-アセチル-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100mg、213.91μmol、1当量)をDMF-DMA(2.24g、18.82mmol、2.50mL、87.98当量)に溶かし、窒素雰囲気下、100℃で0.5時間撹拌した。15℃に冷却後、DMF-DMAを蒸留により真空内で取り除き、tert-ブチル(E)-(4-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100mg、粗製)を茶色固形物として得た。LC-MS[M+1]:523.5。
工程D:2-ヒドラジノ-N,N-ジメチル-エタンアミンヒドロクロリド(53.4mg、382μmol、4.00当量)およびtert-ブチル(E)-(4-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100mg、粗製)をエチルアルコール(5.00mL)に溶かした。反応混合物を窒素下、80℃で0.5時間撹拌した。溶剤を減圧下で取り除くことにより、tert-ブチル(4-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(80.0mg、粗製)を灰色固形物として得た。LC-MS[M+1]:563.4。
tert-ブチル(4-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(80.0mg、142μmol、1.00当量)をDCM(3.00mL)に溶かした混合物に、TFA(1.54g、13.5mmol、1.00mL、95.0当量)を窒素雰囲気下、20℃で一度に加え、反応混合物を2時間撹拌した。溶剤を減圧下で取り除いた。次いで残渣を分取HPLC[Xtimate C18 15025mm5μm;(移動相:相A-水、相B-ACN(0.04% NHO)、相B-ACN)B%:33%~63%]で精製することにより、4-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(29.0mg、61.5μmol、収率43.3%、純度98.1%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:463.4。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.93(s,1H),7.99(s,1H),7.64(d,J=1.6Hz,1H),6.86(t,J=9.6Hz,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.57(s,1H),6.29(d,J=1.6Hz,1H),5.97(br t,J=5.2Hz,1H),4.86(d,J=5.2Hz,2H),4.62(t,J=8.8Hz,2H),4.02(br t,J=7.2Hz,2H),3.97(s,3H),3.41(t,J=8.8Hz,2H),2.65(t,J=7.2Hz,2H),2.12-2.03(s,6H)。
実施例46:4-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(16.0mg、34.6μmol、1.00当量)をピリジン塩酸塩(12.0mg、104μmol、3.00当量)に溶かした混合物を、130℃で0.5時間撹拌した。この混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液(3.00mL)によりpH=8に調整し、水相を酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより残渣を得た。残渣をメタノール(1.00mL)でトリチュレートすることにより、表題化合物5-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,7-ナフチリジン-3(2H)-オン(11.0mg、23.6μmol、収率68.1%、純度96.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:449.3
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.89(br s,1H),7.73(s,1H),7.63(br s,1H),6.84(br t,J=9.2Hz,1H),6.62(dd,J=3.2,8.0Hz,1H),6.34(br s,1H),6.07(s,1H),4.75(br s,2H),4.55(br t,J=8.8Hz,2H),4.06(t,J=5.2Hz,2H),3.45-3.33(m,2H),2.69(t,J=5.2Hz,2H),2.11(s,6H)。
実施例47
5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
Figure 2022530866000150
工程A:4-ブロモ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-1-アミン(中間体A-4、620mg、1.38mmol、1.00当量)、メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(中間体C45、844mg、3.17mmol、2.30当量)、炭酸カリウム(954mg、6.90mmol、5.00当量)、Pd(t-BuP)(70.6mg、138μmol、0.10当量)をジオキサン(6.00mL)および水(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~0/1)で精製することにより、5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(520mg、収率81.3%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:464.1。
工程B:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(520mg、1.12mmol、1.00当量)をTHF(50.0mL)および水(10.0mL)に溶かした溶液に、水酸化ナトリウム(135mg、3.37mmol、3.00当量)を加えた。混合物を45℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮し、水溶液を塩酸水溶液(6.00M、3.00mL)によりpH=6に調整した。懸濁液を濾過して濾過ケークを水(2mL×2)で洗浄し、真空内で乾燥することにより、メチル5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(450mg、収率89.2%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:450.1。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.45(s,1H),8.55(br s,1H),7.94(s,1H),6.91(t,J=9.2Hz,1H),6.65(br dd,J=3.6,8.8Hz,1H),6.48(br s,1H),6.39(br s,1H),4.74(br d,J=4.4Hz,2H),4.51(br t,J=8.4Hz,2H),3.92(s,3H),3.60(br s,3H),3.27(m,2H)。
工程C:メチル5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(100mg、222μmol、1.00当量)をDMF(1.50mL)に溶かした溶液に、HATU(211mg、556μmol、2.50当量)、N-メチルメタンアミン(2.00M、334μL、3.00当量)、およびDIEA(86.3mg、668μmol、113μL、3.00当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(3.00mL)で希釈し、次いで懸濁液を濾過し、水(1.00mL×3)で洗浄した。濾過ケークを集めて減圧下で濃縮することにより、5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(60mg、収率56.6%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:477.1。
実施例47:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50.0mg、105μmol、1.00当量)をピリジン塩酸塩(121mg、1.05mmol、10.0当量)に溶かした混合物を、130℃で1時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷まし、水(1.00mL)で希釈し、粗製生成物を分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10μm;(移動相:相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN)B%:0%~30%]で精製することにより、表題化合物5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(12.2mg、収率24.5%、純度97.2%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:463.1。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.25(s,1H),7.55(s,1H),6.97(t,J=9.6Hz,1H),6.83-6.77(m,2H) ,6.14(s,1H),4.80(s,2H),4.65(t,J=8.8Hz,2H),3.81(s,3H),3.42(br s,3H),3.38-3.33(m,2H),3.14(br s,3H)。
実施例48
5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル
Figure 2022530866000151
工程A:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-N,N,1-トリメチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(実施例42、工程C;140mg、312μmol、1.00当量)およびトリエチルアミン(632mg、6.24mmol、869μL、20.0当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、無水トリフルオロ酢酸(656mg、3.12mmol、434μL、10.0当量)を0℃で滴下した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(70mg、粗製)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:431.1。
実施例48:5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-メトキシ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(70.0mg、163μmol、1.00当量)およびピリジン塩酸塩(140mg、1.21mmol、7.45当量)の混合物を、130℃で1時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、次いで水(2.00mL)で希釈した。続いて粗製生成物を分取HPLC[カラム:Phenomenex Synergi C18 1502510μm;移動相:相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN)B%:15%~45%]で精製することにより、表題化合物5-(1-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-2,7-ナフチリジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(24.1mg、収率35.5%、純度99.8%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:417.0。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.22(s,1H),7.58(s,1H),6.99(s,1H),6.96(d,J=10.0Hz,1H),6.78(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.07(s,1H),4.79(s,2H),4.65(t,J=8.8Hz,2H),3.85(s,3H),3.38-3.33(m,2H)。
実施例49
4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-N,N-ジメチル-2,7-ナフチリジン-1,6-ジアミン
Figure 2022530866000152
工程A:1,6-ジクロロ-2,7-ナフチリジン(200mg、1.00mmol、1.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(168mg、1.00mmol、1.00当量)をDMF(4.00mL)に溶かした溶液に、フッ化カリウム(175mg、3.01mmol、70.6μL、3.00当量)を加え、反応混合物を窒素雰囲気下、120℃で3時間撹拌した。反応混合物に水(15.0mL)を加え、沈殿物を濾過して真空内で乾燥することにより、6-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(230mg、697μmol、収率69.4%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.46(s,1H),8.38(br t,J=4.8Hz,1H),8.10(d,J=5.6Hz,1H),7.78(s,1H),6.94-6.86(m,2H),6.65(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.70(d,J=5.2Hz,2H),4.50(t,J=8.8Hz,2H),3.25(br t,J=8.8Hz,3H)。
工程B:6-クロロ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-2,7-ナフチリジン-1-アミン(230mg、697μmol、1.00当量)をDCM(4.00mL)に溶かした溶液に、NBS(124mg、697μmol、1.00当量)を0℃で加え、反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した。反応物をDCM(50.0mL)で希釈し、ブライン(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、4-ブロモ-6-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(280mg、685μmol、収率98.2%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.52(s,1H),8.70(br s,1H),8.33(s,1H),7.69(s,1H),6.91(t,J=9.2Hz,1H),6.66(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),4.69(br d,J=4.8Hz,2H),4.52(t,J=8.4Hz,2H),3.25(br t,J=8.8Hz,2H)。
工程C:4-ブロモ-6-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(280mg、685μmol、1.00当量)および1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(228mg、1.03mmol、1.50当量)をジオキサン(4.00mL)および水(0.80mL)に溶かした溶液に、重炭酸ナトリウム(173mg、2.06mmol、79.9μL、3.00当量)およびPd(dppf)Cl(50.1mg、68.5μmol、0.10当量)を窒素下で加え、反応混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、6-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(260mg、粗製)を茶色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.57(s,1H),8.70(t,J=5.2Hz,1H),8.14(s,1H),7.22(s,1H),6.97-6.88(m,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.18(s,1H),4.75(d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.55(s,3H),3.31-3.26(m,2H),2.23(s,3H)。
実施例49:封管の中、6-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(50.0mg、118μmol、1.00当量)をジメチルアミン(THF中で2.00M、2.50mL、42.4当量)に溶かした混合物を、140℃で12時間撹拌した。反応物を真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して粗製生成物を得た。粗製生成物を石油エーテル/酢酸エチル=3/1(2.00mL)でさらにトリチュレートし、濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-N,N-ジメチル-2,7-ナフチリジン-1,6-ジアミン(11.4mg、26.1μmol、収率22.1%、純度98.8%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:433.2。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.17(s,1H),7.73(s,1H),6.86(t,J=9.2Hz,1H),6.64(dd,J=4.0,8.4Hz,1H),6.18(s,1H),6.09(s,1H),4.79(s,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.61(s,3H),3.32-3.27(m,2H),3.10(s,6H),2.32(s,3H)。
実施例50
4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1,6-ジアミン
Figure 2022530866000153
工程A:6-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,7-ナフチリジン-1-アミン(実施例43、工程C;50.0mg、118μmol、1.00当量)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(30.9mg、142μmol、32.5μL、1.20当量)、ジイソプロピルエチルアミン(45.7mg、354μmol、61.6μL、3.00当量)、およびジメチルアミノピリジン(1.44mg、11.8μmol、0.10当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(5.00mL)で希釈し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を石油エーテル(2.00mL)でトリチュレートすることにより、tert-ブチル(6-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(50.0mg、80.7μmol、収率68.4%、純度84.6%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:524.5。
工程B:tert-ブチル(6-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(50.0mg、95.4μmol、1.00当量)、tert-ブチルカルバメート(55.9mg、477μmol、5.00当量)、Pd(dba)(1.75mg、1.91μmol、0.02当量)、炭酸セシウム(125mg、382μmol、4.00当量)、およびXantphos(1.10mg、1.91μmol、0.02当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン/メチルアルコール=10/1)で精製することにより、tert-ブチル(6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(15.0mg、24.8μmol、収率26.0%)を黄色油として得た。LC-MS[M+1]:606.0。
実施例50:tert-ブチル(6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2,7-ナフチリジン-1-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(15.0mg、24.8μmol、1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(1.54g、13.5mmol、1.00mL、544当量)をジクロロメタン(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、25℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 15025 5μ;移動相:相A-水中の10mM NHHCO、相B-ACN;B%:25%~65%]で精製することにより、表題化合物4-(2,5-ジメチルピラゾール-3-イル)-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-2,7-ナフチリジン-1,6-ジアミン(8.72mg、20.9μmol、収率84.3%、純度97.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:405.4。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=9.16(s,1H),8.05(br t,J=4.8Hz,1H),7.69(s,1H),6.89(t,J=9.2Hz,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.31(s,2H),6.06(s,1H),6.04(s,1H),4.67(br d,J=4.8Hz,2H),4.51(t,J=8.8Hz,2H),3.49(s,3H),3.28-3.22(m,2H),2.19(s,3H)。
実施例51
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-5-アミン
Figure 2022530866000154
中間体A-5(40.0mg、107μmol、1.00当量)および1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(30.9mg、139μmol、1.30当量)をジオキサン(0.50mL)および水(0.10mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl(7.82mg、10.7μmol、0.10当量)および重炭酸ナトリウム(18.0mg、214μmol、8.31μL、2.00当量)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することで残渣を得た。残渣を分取HPLC[Waters Xbridge 15025 5μ;移動相(A:水(10mM NHHCO)、B:ACN);B%:20%~50%]で精製することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-5-アミン(25.0mg、64.2μmol、収率60.1%、純度100%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:390.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.96-8.91(m,1H),8.81(br d,J=7.6Hz,1H),8.25(br t,J=4.8Hz,1H),8.08(s,1H),7.55(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.91(t,J=9.6Hz,1H),6.66(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.05(s,1H),4.72(br d,J=4.8Hz,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),3.47(s,3H),3.30-3.25(m,2H),2.18(s,3H)。
実施例52
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン
Figure 2022530866000155
工程A:3-ブロモ-6-メトキシ-2-メチルピリジン(5.00g、24.8mmol、1.00当量)をTHF(50.0mL)に溶かした溶液に、n-ブチルリチウム(2.5M、9.90mL、1.00当量)を-78℃で滴下し、次いで反応混合物を-78℃で0.5時間撹拌した。二酸化炭素(15psi)を30分かけて泡立たせ、反応物に入れた。混合物を25℃に温め、1時間撹拌した。水(50.0mL)を加えて反応混合物をクエンチし、この水溶液を塩酸水溶液(水中で6.00M、20.0mL)によりpH=6に調整し、懸濁液を濾過し、濾過ケークを水(50.0mL×2)で洗浄し、真空内で乾燥することにより、6-メトキシ-2-メチルニコチン酸(3.30g、収率79.8%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:168.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.9(br s,1H),8.10(d,J=8.4Hz,1H),6.72(d,J=8.4Hz,1H),3.90(s,3H),2.67(s,3H)。
6-メトキシ-2-メチルニコチン酸(3.30g、19.7mmol、1.00当量)をDMF(40.0mL)に溶かした溶液に、塩化アンモニウム(3.17g、59.2mmol、3.00当量)、DIEA(7.65g、59.2mmol、10.3mL、3.00当量)、およびHATU(11.3g、29.6mmol、1.50当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。この後に水(40.0mL)を混合物に加え、混合物を酢酸エチル(20.0mL×5)で抽出した。組み合わせた有機質相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、残渣を得た。残渣を石油エーテル(20.0mL)によりトリチュレートして懸濁液を得て、沈殿物を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、6-メトキシ-2-メチルニコチンアミド(1.45g、収率44.2%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=7.73(d,J=8.4Hz,1H),6.63(d,J=8.4Hz,1H),3.92(s,3H),2.57(s,3H)。
工程B:6-メトキシ-2-メチルニコチンアミド(1.45g、8.73mmol、1.00当量)の溶液に、DMF-DMA(23.4g、196mmol、26.1mL、22.5当量)を加えた。混合物を115℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を石油エーテル(10.0mL)によりトリチュレートして濾過し、濾過ケークを集め、真空内で乾燥することにより、(E)-N-((ジメチルアミノ)メチレン)-6-メトキシ-2-メチルニコチンアミド(1.74g、粗製)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.58(s,1H),8.41(d,J=8.4Hz,1H),6.57(d,J=8.4Hz,1H),3.97(s,3H),3.19(s,3H),3.18(s,3H),2.82(s,3H)。
(E)-N-((ジメチルアミノ)メチレン)-6-メトキシ-2-メチルニコチンアミド(1.60g、7.23mmol、1.00当量)をTHF(17.0mL)に溶かした溶液に、カリウムtert-ブトキシド(THF中で1.00M、9.40mL、1.30当量)を滴下した。混合物を80℃で3時間撹拌した。この後に水(10.0mL)を混合物に加え、塩酸水溶液(2.00M、5.00mL)によりpH=5に調整した。反応物を酢酸エチル(20.0mL×4)で抽出した。有機質相を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで真空内で濃縮することにより、2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-オール(780mg、粗製)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.41(d,J=8.8Hz,1H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),6.89(d,J=8.8Hz,1H),6.66(d,J=7.2Hz,1H),4.04(s,3H)。LC-MS[M+1]:177.2。
工程C:2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-オール(580mg、3.29mmol、1.00当量)をオキシ塩化リン(6.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(851mg、6.58mmol、1.15mL、2.00当量)を加えた。混合物を120℃で5時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮し、次いで残渣をジクロロメタン(15.0mL)で希釈し、混合物を氷の上に注いだ。15分間撹拌した後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10.0mL)によりpH=8に調整した。有機質層を分離し、水(10.0mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~20/1)で精製することにより、5-クロロ-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン(410mg、粗製)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.50(dd,J=0.8,9.2Hz,1H),8.36(d,J=5.6Hz,1H),7.69(dd,J=0.4,6.0Hz,1H),7.17(d,J=9.2Hz,1H),4.11(s,3H)。
工程D:5-クロロ-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン(200mg、832μmol、1.00当量)、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(209mg、1.25mmol、1.50当量)、[2-(2-アミノエチル)フェニル]-クロロ-パラジウム;ジシクロヘキシル-[3,6-ジメトキシ-2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(66.5mg、83.2μmol、0.10当量)、およびナトリウムtert-ブトキシド(160mg、1.66mmol、2.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(110mg、収率40.6%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:326.1。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.16(d,J=6.0Hz,1H),7.89(d,J=9.2Hz,1H),7.00(d,J=6.0Hz,1H),6.87-6.80(m,2H),6.64(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),5.36-5.22(m,1H),4.79(d,J=5.2Hz,2H),4.60(t,J=8.4Hz,2H),4.06(s,3H),3.37(t,J=8.4Hz,2H)。
工程E:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(80.0mg、246μmol、1.00当量)をジクロロメタン(1.50mL)に溶かした溶液に、NBS(39.4mg、221μmol、0.90当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で5分間撹拌した。反応混合物を水(2.00mL)でクエンチし、酢酸エチル(3.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製することにより、8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(60.0mg、収率60.4%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.36(s,1H),7.88(d,J=8.8Hz,1H),6.87(d,J=9.2Hz,1H),6.87-6.82(m,1H),6.64(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),5.34(br s,1H),4.76(d,J=5.6Hz,2H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.14(s,3H),3.37(t,J=8.8Hz,2H)。
実施例52:8-ブロモ-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(60.0mg、148μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(49.5mg、222μmol、1.50当量)、重炭酸ナトリウム(37.4mg、445μmol、17.3μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(10.9mg、14.8μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製した。粗製生成物はメタノール(2.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過して濾過ケークを集め、真空内で乾燥することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(35.0mg、収率55.4%、純度98.5%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:420.3。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.18(s,1H),7.95(d,J=9.2Hz,1H),6.88-6.82(m,2H),6.66(dd,J=4.0,8.4Hz,1H),6.11(s,1H),5.48(br t,J=4.8Hz,1H),4.82(d,J=5.6Hz,2H),4.62(t,J=8.8Hz,2H),3.92(s,3H),3.70(s,3H),3.42(t,J=8.8Hz,2H),2.35(s,3H)。
実施例53
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン
Figure 2022530866000156
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(実施例46、20.0mg、47.0μmol、1.00当量)の溶液に、ピリジン塩酸塩(78.8mg、682μmol、14.5当量)を加えた。混合物を130℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、水(1.00mL)で希釈し、分取HPLC[Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相:(相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN)B%:20%~50%]により精製し、凍結乾燥することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-メトキシ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(8.67mg、収率44.9%、純度98.6%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:406.3。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=10.2(br s,1H),8.29(br d,J=10.0Hz,1H),7.89(s,1H),7.78(br s,1H),6.89(br t,J=8.8Hz,1H),6.69-6.59(m,1H),6.42(br d,J=9.6Hz,1H),6.11(s,1H),4.64(br d,J=4.4Hz,2H),4.51(br t,J=8.4Hz,2H),3.53(s,3H),3.26-3.24(m,2H),2.19(s,3H)。
実施例54
4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-5-メトキシ-2,6-ナフチリジン-1-アミン
Figure 2022530866000157
工程A:1-ブロモ-2,6-ナフチリジン(1.60g、7.65mmol、1.00当量)をジクロロメタン(30.0mL)に溶かした溶液に、メタクロロ過安息香酸(metachloroperbenzoic acid)(2.33g、11.5mmol、純度85.0%、1.50当量)を0℃で加えた。結果生じる混合物を25℃に温め、16時間撹拌した。反応混合物を水(50.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、次いでブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-ブロモ-2,6-ナフチリジン2-オキシド(1.40g、6.22mmol、収率81.3%)を白色固形物として得た。
5-ブロモ-2,6-ナフチリジン2-オキシド(1.40g、6.22mmol、1.00当量)およびオキシ塩化リン(20.0mL)の溶液を90℃で16時間撹拌した。オキシ塩化リンを減圧下で取り除いて残渣を得て、これを酢酸エチル(200mL)で希釈し、氷水(300mL)でクエンチし、有機質相を分離して飽和重炭酸ナトリウム(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮することにより、黄色固形物を得た。この粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/1)で精製することにより、1,5-ジクロロ-2,6-ナフチリジン(540mg、2.71mmol、収率43.6%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.56(d,J=5.6Hz,2H),8.07(d,J=5.6Hz,2H)。
工程B:1,5-ジクロロ-2,6-ナフチリジン(500mg、2.51mmol、1.00当量)、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(420mg、2.51mmol、1.00当量)、およびフッ化カリウム(437mg、7.52mmol、176μL、2.99当量)をDMSO(10.0mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、120℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50.0mL)でクエンチし、酢酸エチル(60.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)で精製することにより、5-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(600mg、1.82mmol、収率72.4%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.36(d,J=5.6Hz,1H),8.24(dd,J=0.8,5.6Hz,1H),8.21(t,J=5.2Hz,1H),8.16(d,J=6.0Hz,1H),7.11(d,J=6.0Hz,1H),6.94-6.84(m,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.69(d,J=5.2Hz,2H),4.50(t,J=8.8Hz,2H),3.23(t,J=8.8Hz,2H)。
工程C:5-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(500mg、1.52mmol、1.00当量)をジクロロメタン(60.0mL)に溶かした溶液に、NBS(243mg、1.36mmol、0.90当量)を少量ずつ加えた。反応物を-40℃で4時間撹拌し、次いで蒸発させて残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~3/1)で精製することにより、4-ブロモ-5-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(280mg、685μmol、収率45.2%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.46(d,J=5.6Hz,1H),8.42-8.37(m,1H),8.33(s,1H),8.30(d,J=5.6Hz,1H),6.92-6.86(m,1H),6.65(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.65(d,J=5.2Hz,2H),4.50(t,J=8.8Hz,2H),3.24-3.20(m,2H)。
工程D:4-ブロモ-5-クロロ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(200mg、489μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(217mg、979μmol、2.00当量)、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(31.9mg、48.9μmol、0.10当量)、および炭酸セシウム(159mg、489μmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(4.00mL)および水(0.80mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージした。次いで混合物を窒素雰囲気下、70℃で1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を蒸発させて残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)で精製することにより、5-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(170mg、401μmol、収率82.0%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.50-8.45(m,1H),8.44(d,J=5.6Hz,1H),8.33(d,J=5.6Hz,1H),7.98(s,1H),6.96-6.86(m,1H),6.66(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.05(s,1H),4.77-4.64(m,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),3.39(s,3H),3.29-3.26(m,2H),2.18(s,3H)。
実施例54:5-クロロ-4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(50.0mg、118μmol、1.00当量)を、ナトリウムメトキシド(20.0mg、370μmol、3.14当量)をメタノール(2.00mL)に溶かした溶液に加え、溶液を70℃で6時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を水(20.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(20.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗製生成物を分取HPLC[Phenomenex Synergi C18 15030mm4μm;移動相:(相A-水(0.05%HCl)、相B-ACN)B%:20%~50%]で精製することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-5-メトキシ-2,6-ナフチリジン-1-アミン(16.0mg、34.7μmol、収率29.4%、純度90.9%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:420.2。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.18(d,J=5.6Hz,1H),7.82(s,1H),7.71(d,J=5.6Hz,1H),6.90-6.80(m,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.07(s,1H),4.79(s,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.80(s,3H),3.47(s,3H),3.30-3.28(m,2H),2.30(s,3H)。
実施例55
8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,6-ナフチリジン-1(2H)-オン
Figure 2022530866000158
4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-5-メトキシ-2,6-ナフチリジン-1-アミン(25.0mg、59.6μmol、1.00当量)をHClおよびジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、90℃で0.5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Xtimate C18 15025mm5μm;移動相:相A-水(0.05%アンモニア水酸化物v/v)、相B-ACN;B%:20%~60%]で精製することにより、表題化合物8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-2,6-ナフチリジン-1(2H)-オン(9.30mg、21.9μmol、収率36.8%、純度95.5%)をオフホワイト固形物として得た。LC-MS[M+1]:406.1。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.71(s,1H),7.67(s,1H),7.31(d,J=7.2Hz,1H),6.93-6.81(m,2H),6.63(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),5.82(s,1H),4.62(s,2H),4.51(t,J=8.8Hz,2H),3.29-3.25(m,2H),3.17(s,3H),2.14(s,3H)。
実施例56
4-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン
Figure 2022530866000159
工程A:1-クロロ-2,6-ナフチリジン(50.0mg、304μmol、1.00当量)、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(50.8mg、303μmol、1.00当量)、[2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル][2-(2-アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)(24.3mg、30.4μmol、0.10当量)、およびナトリウムtert-ブトキシド(58.4mg、608μmol、2.00当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(30.0mg、収率33.4%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.13(s,1H),8.59(d,J=5.6Hz,1H),8.17(d,J=5.6Hz,1H),7.50(d,J=6.0Hz,1H),7.05(d,J=5.6Hz,1H),6.85(t,J=9.2Hz,1H),6.66(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),5.56(br s,1H),4.82(d,J=5.2Hz,2H),4.61(t,J=8.8Hz,2H),3.39(t,J=8.8Hz,2H)。
工程B:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(50.0mg、169μmol、1.00当量)をジクロロメタン(2.00mL)に溶かした溶液に、NBS(25.6mg、144μmol、0.85当量)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を水(2.00mL)でクエンチし、次いで酢酸エチル(3.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、4-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(50.0mg、収率78.9%)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.44(s,1H),8.72-8.66(m,1H),8.26(d,J=2.0Hz,1H),7.47(br d,J=4.4Hz,1H),6.84(br t,J=8.8Hz,1H),6.69-6.61(m,1H),5.67(br s,1H),4.79(br d,J=4.4Hz,2H),4.66-4.58(m,2H),3.38(br t,J=8.8Hz,2H)。
実施例56:4-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(50.0mg、134μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(29.7mg、134μmol、1.00当量)、重炭酸ナトリウム(33.7mg、401μmol、15.6μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(9.78mg、13.4μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かした混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=0/100)により粗製生成物を得た。粗製生成物はメタノール(2.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過して濾過ケークを集め、真空内で乾燥することにより、表題化合物4-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2,6-ナフチリジン-1-アミン(11.7mg、収率22.3%、純度99.2%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:390.1。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.99(s,1H),8.66(d,J=5.6Hz,1H),8.08(s,1H),7.56(d,J=5.6Hz,1H),6.87(t,J=9.2Hz,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.18(s,1H),5.80(br t,J=5.2Hz,1H),4.85(d,J=5.2Hz,2H),4.63(t,J=8.8Hz,2H),3.67(s,3H),3.42(t,J=8.4Hz,2H),2.37(s,3H)。
実施例57
5-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン
Figure 2022530866000160
工程A:メチル3-アミノ-2-クロロイソニコチネート(5.00g、26.8mmol、1.00当量)をメタノール(25.0mL)および水(25.0mL)に溶かした溶液に、水酸化ナトリウム(3.22g、80.4mmol、3.00当量)を加え、反応混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物を真空内で濃縮してメタノールを取り除き、次いで水溶液を酢酸によりpH=6に調整した。沈殿物を濾過し、固形物を集めて真空内で乾燥することにより、3-アミノ-2-クロロイソニコチン酸(4.20g、24.3mmol、収率90.8%)を白色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=7.61(d,J=4.8Hz,1H),7.59(d,J=4.8Hz,1H),6.82(br.s,2H)。
3-アミノ-2-クロロイソニコチン酸(2.20g、12.8mmol、1.00当量)をホルムアミド(20.0mL)に溶かした溶液を140℃で12時間撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加えた。結果生じる沈殿物を濾過し、固形物を集めて真空内で乾燥することにより、8-クロロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-オール(1.6g、粗製)を黄色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.7(br s,1H),11.9(br s,1H),8.10(s,1H),7.31(d,J=6.8Hz,1H),6.58(d,J=6.8Hz,1H)。
工程B:8-クロロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-オール(400mg、2.20mmol、1.00当量)をPOCl(5.00mL)に溶かした溶液にDIEA(569mg、4.41mmol、767μL、2.00当量)を加え、反応物を120℃で12時間撹拌した。反応物を減圧下、真空内で濃縮してPOClを取り除くことにより、4,8-ジクロロピリド[3,4-d]ピリミジン(400mg、粗製)を茶色油として得て、これを次の工程に直接使用した。LC-MS[M+1]:199.8。
4,8-ジクロロピリド[3,4-d]ピリミジン(150mg、750mL、1.00当量)をDCM(4.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(485mg、3.75mmol、653μL、5.00当量)を-40℃で加えた。反応物を-40℃で30分間撹拌し、次いでナトリウムメトキシド(40.5mg、750μmol、1.00当量)をメタノール(1mL)に溶かした溶液を滴下し、反応物をゆっくりと25℃に温め、1時間撹拌した。反応物をDCM(20.0mL)で希釈し、ブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、8-クロロ-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン(120mg、613μmol、収率81.8%)を茶色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.02(s,1H),8.49(d,J=5.6Hz,1H),7.90(d,J=5.2Hz,1H),4.25(s,3H)。
工程C:(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(92.3mg、552μmol、1.20当量)および8-クロロ-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン(90.0mg、460μmol、1.00当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした溶液に、フッ化カリウム(80.2mg、1.38mmol、32.3μL、3.00当量)を加え、反応物を窒素雰囲気下、120℃で12時間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(76.0mg、233μmol、収率50.6%)を茶色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.73(s,1H),8.04(d,J=6.0Hz,1H),7.06(d,J=5.6Hz,1H),6.85(t,J=9.2Hz,1H),6.62(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.78(s,2H),4.54(br t,J=8.8Hz,2H),4.19(s,3H),3.31-3.25(m,2H)。
工程D:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(76.0mg、233μmol、1.00当量)をDCM(1.00mL)に溶かした溶液に、NBS(41.5mg、233μmol、1.00当量)を0℃で加え、反応物を0℃で0.5時間撹拌した。この後に反応物を25℃で真空内で濃縮することにより、5-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(80.0mg、粗製)を茶色固形物として得て、これを次の工程に直接使用した。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=8.84(s,1H),8.17(s,1H),8.06-8.01(m,1H),6.92-6.83(m,1H),6.61(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.68(d,J=6.0Hz,2H),4.48(t,J=8.4Hz,2H),4.11(s,3H),3.24(t,J=8.8Hz,2H)。
実施例57:5-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(70.0mg、173μmol、1.00当量)および1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(57.6mg、259μmol、1.50当量)をジオキサン(2.00mL)および水(0.40mL)に溶かした溶液に、重炭酸ナトリウム(43.5mg、518μmol、20.2μL、3.00当量)およびPd(dppf)Cl(12.6mg、17.3μmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して粗製生成物を得た。粗製生成物をメタノール(1.00mL)によりトリチュレートして濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、表題化合物5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(27.5mg、64.8μmol、収率37.5%、純度99.1%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:421.4。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.77(s,1H),7.92(s,1H),6.89-6.80(m,1H),6.62(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),6.05(s,1H),4.82(s,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.92(s,3H),3.48(s,3H),3.39-3.34(m,2H),2.29(s,3H)。
実施例58
5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリミジン-4(3H)-オン
Figure 2022530866000161
5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-4-メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(実施例57、16.0mg、37.7Aμmol、1.00当量)および塩酸ピリジン(87.2mg、754μmol、20.0当量)の混合物を140℃で10分間撹拌した。この反応混合物に水(10.0mL)を加え、沈殿物を濾過し、真空内乾燥することにより、表題化合物5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)ピリド[3,4-d]ピリミジン-4(3H)-オン(7.71mg、17.8μmol、収率47.1%、純度93.6%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:407.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=12.6(br s,1H),8.17(br d,J=3.6Hz,1H),7.78(s,1H),7.59(br t,J=5.6Hz,1H),6.89(br t,J=9.2Hz,1H),6.63(br dd,J=3.6,8.4Hz,1H),5.90(s,1H),4.68(br d,J=5.6Hz,2H),4.51(br t,J=8.8Hz,2H),3.37(s,3H),3.32-3.28(m,2H),2.15(s,3H)。
実施例59
5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン
Figure 2022530866000162
工程A:4,8-ジクロロピリド[3,4-d]ピリミジン(400mg、2.00mmol、1.00当量)、DIEA(258mg、2.00mmol、348μL、1.00当量)をDCM(10.0mL)に溶かした溶液に、p-トルエンスルホニルヒドラジド(745mg、4.00mmol、2.00当量)を加え、反応物を25℃で1時間撹拌した。次いで混合物をDCM(20.0mL)で希釈し、塩酸水溶液(1.00M、20.0mL×3)およびブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより残渣を得た。この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)で精製することにより、N’-(8-クロロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(360mg、1.03mmol、収率51.5%)を茶色固形物として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=11.77-11.32(m,1H),10.20-9.49(m,1H),8.21(br s,1H),7.81(br d,J=6.4Hz,2H),7.69(br d,J=8.0Hz,1H),7.46-7.34(m,3H),2.40(br s,3H)。
工程B:(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(91.8mg、549μmol、1.20当量)およびN’-(8-クロロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(160mg、457μmol、1.00当量)をDMSO(3.00mL)に溶かした溶液に、フッ化カリウム(79.7mg、1.37mmol、32.2μL、3.00当量)を加え、反応物を窒素雰囲気した、120℃で12時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(15.0mL)で希釈し、ブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製することにより、N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(40.0mg、135μmol、収率29.5%)を茶色固形物として得た。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.24(s,1H),9.22(s,1H),8.17(d,J=6.0Hz,1H),6.99(br s,1H),6.89(d,J=6.0Hz,1H),6.88-6.82(m,1H),6.65(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.83(d,J=5.6Hz,2H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),3.37(t,J=8.8Hz,2H)。
工程C:N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(35.0mg、118μmol、1.00当量)をDCM(2.00mL)に溶かした溶液に、NBS(21.0mg、118μmol、1.00当量)を0℃で加え、反応物を0℃で30分間撹拌した。反応物を真空下、25℃で濃縮することにより、5-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(40.0mg、粗製)を茶色固形物として得て、これを次の工程に直接使用した。
H NMR(400MHz,CDCl) δ=9.48(s,1H),9.28(s,1H),8.25(s,1H),7.08(br s,1H),6.89-6.80(m,1H),6.65(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.80(d,J=5.6Hz,2H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),3.36(t,J=8.8Hz,2H)。
実施例59:5-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(40.0mg、107μmol、1.00当量)および1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(35.5mg、160μmol、1.50当量)をジオキサン(1.50mL)および水(0.30mL)に溶かした溶液に、重炭酸ナトリウム(26.9mg、320μmol、12.4μL、3.00当量)およびPd(dppf)Cl(7.80mg、10.7μmol、0.10当量)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を窒素下、105℃で1時間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製し、次いでメタノール(1.00mL)によりトリチュレートし、沈殿物を濾過して濾過ケークを集め、真空内で乾燥することにより、5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-8-アミン(18.9mg、45.6μmol、収率42.7%、純度94.2%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:391.0。
H NMR(400MHz,CDOD) δ=9.29(s,1H),9.10(s,1H),8.09(s,1H),6.88-6.81(m,1H),6.62(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.28(s,1H),4.87(s,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.68(s,3H),3.38(t,J=8.8Hz,2H),2.34(s,3H)。
本発明の化合物は1つ以上の不斉中心を有している可能性があり、その場合、立体異性混合物、すなわち空間中のそれらの原子配置が異なる同一構成の異性体として合成される。この化合物は混合物として使用されてもよく、または個々の構成部分/異性体は、市販の試薬、および例えば製造者の指示に従ってCHIRALPAK(登録商標)(Sigma-Aldrich)またはCHIRALCEL(登録商標)(Diacel Corp)のキラルのクロマトグラフィーHPLCカラムを使用する従来から当業者に周知の立体異性体およびエナンチオマーの単離方法を使用して分離されてもよい。代替的に本発明の化合物は、個々の異性体またはエナンチオマーを調製するために光学的に純粋でキラルの試薬および中間体を使用して合成されてもよい。特に指定のない限り、すべてのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ形態は本発明の範囲内にある。
また本発明の範囲内では、1つ以上の水素原子が重水素と置き換えられている本発明の化合物の変異体も企図される。本明細書に例示されるように、中間体C-31には、重水素と置き換えられる1つ以上の水素原子がある。中間体B-7およびB-8はさらに、場所を特定するように置換される重水素を含有している。本明細書で例証される中間体A~Cの上で1つ以上の水素に代わり重水素を利用することにより、本発明の化合物の重水素化形態(versions)は、当該技術分野で周知の方法を用いて容易に生成できる。
実施例A
本実施例は、本発明の化合物によるPRC2酵素活性の阻害を例証するものである。
Hot Spot HMTアッセイを用いて本発明の化合物の10点用量反応曲線を求めた(Reaction Biology Corp;Horiuchi et al.,Assay Drug Dev Technol.(2013)4:227-236 doi:10.1089/adt.2012.480を参照)。本アッセイでは、N末端Hisタグ付EZH酵素、N末端Flagタグ付胚体外胚葉発達タンパク質(EED)、ゼステ12のN末端Hisタグ付サプレッサー(SUZ12)、N末端Hisタグ付AEBP2、およびN末端Hisタグ付RbAp48を含む精製されたヒトHisタグ付PRC2複合体を用いる。本アッセイでは、EZH2による放射性標識S-アデノシルメチオニン(SAM)から精製コアヒストンタンパク質へのトリチウム化メチル基の移行を濾過後に定量化し、化合物の有無にかかわらずコアPRC2複合体の活性を求める。
手短に言うと、本発明の化合物をDMSOの中で可溶化し、計10の三倍系列希釈を15%DMSO中の各化合物に対して作製した。各化合物の系列希釈に対する最初の出発濃度は1.0μMであった。化合物、EZH2酵素、または様々な反応要素を欠いた対照試料も調製し、被験化合物試料と並行して処理した。SAH(S-(5-アデノシル)-L-ホモシステイン)を陽性対照として使用し、アッセイの検証を行った。
Acoustic Technology instrument(Echo 550,LabCyte)を使用して、反応緩衝液(50mM Tris-HCl(pH8.)、0.01%Brij35、1mM EDTA、1mM DTT、1mM PMSF、および1%DMSO)、10nM精製PRC2複合体、および0.05mg/mlコアヒストンH3を含有する、被験化合物の各系列希釈の部分標本を5μl体積で、384ディープウェルプレートに加えた。この反応物を軽く混合し、次いで30℃で20分間あらかじめインキュベートした。1μM S-アデノシル-L-[メチル-H]メチオニンを加えて酵素反応を開始し、30℃で1時間インキュベートした。1時間後、フィルタ結合法を使用して反応生成物を検出し、シンチレーションカウンターを使用してトリチウム化H3コアヒストンの量を定量化した。GraphPad Prismソフトウェアを使用して各10点用量反応曲線から各化合物のIC50値を求め、式(I)および式(II)の化合物を含む本発明の化合物に関する結果を表6に示す。Key:A=<100nM、B=>100nM~<250nM、C=>250nM。
Figure 2022530866000163
Figure 2022530866000164
実施例B
本実施例は、本発明の化合物によるEZH2活性化突然変異を包含するPRC2複合体を持つ腫瘍細胞の増殖の阻害を例証するものである。
転移性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者への胸膜注入からPfeiffer細胞株を確立した。この細胞株は、EZH2活性を増強してヒストンH3 Lys27のメチル化の増大を生じさせるEZH2酵素(A677G)の突然変異体形態を発現する。ヒストンH3 Lys27のトリメチル化の増大は、リンパ腫における腫瘍形成および臨床的な予後不良に関与すると考えられる(McCabe et al.,(2012)Nature 492:108-112)。
式(I)の化合物によるPRC2媒介性ヒストンH3メチル化の阻害を、製造業者の指示に従いTri-Methyl Histone H3(Lys27)Sandwich ELISA Kit(Cell Signaling Tech #7866C)を使用してELISAにより測定した。手短に言うと、96ウェルプレートの中37℃で、10%ウシ胎仔血清、1%ペニシリン、および1%ストレプトマイシンを補足したRPMI培地においてPfeiffer細胞を培養して密度を8000細胞/90μl/ウェルとし、細胞を採取した。式(I)の各被験化合物の一連の三倍系列希釈をRPMI培地に調製し、1μM~0.15nMの最終濃度で細胞に加えた。プレートを37℃で96時間インキュベートした。
インキュベーション後、1,100rpmで10分間、事前に冷やした4℃ローターの中で遠心分離を行うことにより、細胞をペレット状にし、上清を吸引して取り除いた。この細胞ペレットを溶解緩衝液(0.4M HCl)55μlに再懸濁し、30分間定期的に振盪させながら氷の上でインキュベートした。溶解した細胞を4,200rpm、4℃で10分間の遠心分離にかけ、酸可溶性タンパク質を含有する上清を集め、残りは廃棄した。中和緩衝液(1Mリン酸ナトリウム、二塩基性(pH12.5)、2.5mM DTT、および1mM PMSF)20μlを加えることにより酸可溶性タンパク質のpHを中性にし、中和した溶解物をELISAにより解析した。
各細胞溶解物の65μl部分標本をマイクロウェルストリップのウェルに加え、このマイクロウェルをテープで密封し、37℃で2時間または4℃で一晩インキュベートした。インキュベーション後、テープを外し、1X洗浄緩衝液200μlを使用してマイクロウェルを4回洗浄した。洗浄した各マイクロウェルに、抗トリメチルヒストンH3 Lys27検出抗体溶液の100μl部分標本を加え、マイクロウェルを37℃で1時間インキュベートした。検出抗体溶液を吸引して取り除き、1X洗浄緩衝液200μlを使用して各ウェルを4回洗浄した。
HRP結合二次抗体の100μl部分標本を各ウェルに加え、ウェルをテープで密封し、37℃で30分間インキュベートした。HRP結合二次抗体溶液を呼吸して取り除き、1X洗浄緩衝液200μlを使用してウェルを4回洗浄された。TMB基質の100μl部分標本を各ウェルに加え、ウェルをテープで密封し、37℃で10分間または25℃で30分間インキュベートした。STOP溶液の100μl部分標本を加えることにより反応を止め、プレートを軽く振盪させた。450nmで吸収度を測定し、次いでトリメチル化ヒストンH3の量を算出することによる分光光度の読み出しを使用して、ヒストンH3 トリメチル化の程度を判定した。結果を表7に示す。A=≦100nM、B=>100nM~≦500nM、C=>500nM、N.D.=判定されず。
Figure 2022530866000165
Figure 2022530866000166
実施例C
本実施例は、野生型EZH2と比較して本発明の化合物がEZH2酵素の活性化突然変異体形態を発現するDLBCL細胞株に対して高い効力を呈することを例証するものである。
Karpas422細胞株は、DLBCLを抱える女性患者から確立させたヒトB細胞非ホジキンリンパ腫細胞株である。このEZH2ヘテロ接合体細胞株は、ヒストンH3メチル化を増大させるEZH2酵素の突然変異体形態(Y641N)を発現するものであり、この突然変異はDLBCLなどのリンパ腫の腫瘍形成に関係している。
Karpas422細胞(PHE cat no.06101702)を、20%ウシ胎仔血清および1%ペニシリン/1%ストレプトマイシンを補足したRPMI培地において培養し、96ウェル・ホワイト・アッセイ・プレートにおいて1000細胞/90μl/ウェルの密度で播種した。各ウェルにおいて様々な濃度の化合物のストック溶液の10μl部分標本を先の培地に加えることにより、三倍系列希釈を用いる10μM~最終濃度1.5nMの濃度範囲にわたり、本発明の化合物の用量反応曲線を求めた。所定期間、4日目、7日目、または11日目に37℃でプレートをインキュベートし、製造業者の指示に従い4日目と7日目にCTGアッセイキット(Cell Titre Glo;Promega cat.no G7573)を使用して、細胞生存率を測定した。
11日目のプレートの生存率を解析するために、7日目にプレートを1100rpmで5分間の遠心分離にかけ、上清を吸引して取り除いた。化合物を含まない適切な増殖培地の90μl部分標本に細胞を再懸濁し、続いて同じ濃度で同化合物の10Xストック10μlを加えた。製造業者の指示に従い上記CTGアッセイキットを使用して11日目の細胞生存率を測定した。Graph pad PRISMソフトウェアを使用して各所定時点での各化合物のIC50値を算出し、結果を表8に示す。A=≦250nM、B=<250nM~≦500nM、C=>500nM、N.D.=判定されず。
Figure 2022530866000167
本発明はその特異的な実施形態に関して記述されているが、本発明はさらなる修正が可能であることが理解されるであろう。本出願は、一般的に本発明の原理に従い、本発明が属する技術分野内の既知または慣例的な実行の範囲内にあり、前述の必須特徴に適用可能であり、かつ添付の特許請求の範囲に従うような本開示からの逸脱を含む、本発明のあらゆる変形、用途、または適応を包含するように意図されている。

Claims (114)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩であって、
    Figure 2022530866000168
    式中、
    Figure 2022530866000169
    は単結合または二重結合を表し、
    ZはOまたはSであり、
    Xは、O、CR、CROH、またはC(Rであり、ここで、
    XがOであるとき、
    Figure 2022530866000170
    は単結合であり、
    XがC(Rであるとき、
    Figure 2022530866000171
    は単結合であり、
    XがCROHであるとき、
    Figure 2022530866000172
    は単結合であり、または
    XがCRであるとき、
    Figure 2022530866000173
    は二重結合であり、
    は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、アリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
    各Rは独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
    は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
    は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
    各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
    は独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
    各Rは独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、またはC1-C6アルキルであり、ならびに
    nは1または2である
    化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. ZがOである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. ZがSである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. nが1である、請求項2または3のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. がハロゲンである、請求項2から4のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  6. 前記ハロゲンがフッ素である、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  7. Xが-C(Rであり、
    Figure 2022530866000174
    が単結合である、請求項2から6のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  8. XがCRであり、
    Figure 2022530866000175
    が二重結合である、請求項2から6のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  9. XがOであり、
    Figure 2022530866000176
    が単結合である、請求項2から6のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  10. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるアリールである、請求項2から9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  11. 前記アリールは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるフェニルである、請求項10に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  12. 前記フェニルは、独立して選択された1、2、または3つのRで置換される、請求項11に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  13. 前記1、2、または3つのRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロアルキル、-COOR、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、-Y-N(R、-Y-ハロアルキル、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項12に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  14. は-Y-C1-C6アルキルであり、Yは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、またはペンチルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  15. は-Y-C1-C6アルキルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  16. は-Y-ハロアルキルであり、Yは-S-または-SO-であり、前記ハロアルキルはトリフルオロメチルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  17. は-L-N(Rであり、Lは単結合であり、各Rは水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  18. は-L-N(Rであり、Lはメチレンまたはエチレンであり、各Rは水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  19. は-Y-N(Rであり、Yは-C(O)-であり、各Rは独立して水素であり、各Rは独立してメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  20. は-Y-N(Rであり、Yは-SO-であり、各Rは独立して水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは独立して水素である、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  21. は-Y-ヘテロシクリルであり、Yは-C(O)-であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分はピペラジニルまたは4-メチル-ピペラジニルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  22. は-L-ヘテロシクリルであり、Lは単結合であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または
    Figure 2022530866000177
    であり、それぞれオキソ、C1-C3アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、およびハロゲンから独立して選択される1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  23. は-L-ヘテロシクリルであり、ここでLはメチレンであり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、またはピペリジニルであり、それぞれ、C1-C3アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、およびハロゲンから独立して選択される1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項13に記載の化合物その薬学的に許容可能な塩。
  24. は-Y-ヘテロシクリルであり、Yは-C(O)-であり、-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のC1-C3アルキルにより任意選択で置換されるモルホリニルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  25. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロアリールである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  26. -L-ヘテロアリールはテトラゾリルである、請求項25に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  27. は-PO(C1-C3アルキル)である、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  28. は-COORである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  29. はヒドロキシアルキルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  30. は-O-L-N(Rであり、LはC1-C4アルキレンである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  31. はアラルキルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  32. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるヘテロアリールである、請求項2から9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  33. 前記ヘテロアリールは、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアジニル、ピリジル、ピリジニル-2-オン、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、イソキサゾリル、イソインドリニル、ナフチリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、または5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリルであり、それぞれ独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項32に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  34. 前記ヘテロアリールは1つ以上のRで置換され、各Rは独立して、シアノ、ハロゲン、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-L-シクロアルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールならびに-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項33に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  35. 前記ヘテロアリールは、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-L-ヘテロシクリル、および-L-ヘテロアリールから独立して選択される1つのRにより任意選択で置換されるピラゾリルであり、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールおよび-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項34に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  36. は-L-ヘテロアリールであり、Lはメチレンであり、ここで前記ヘテロアリールは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるピリジルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  37. は1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルであり、ここでLは単結合であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、または4-メチルピペラジニルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  38. は独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルであり、ここでLはメチレンであり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピロリジノン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、または4-メチルピペラジニルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  39. は-L-N(Rであり、ここでLはメチレンであり、各Rは独立して水素であり、各Rは独立してC1-C3アルキルであり、または1つのRはC1-C3アルキルであり、1つのRは水素である、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  40. は-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  41. 前記ヘテロアリールは、それぞれ独立してヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、および-Y-C1-C6アルキルから選択される2つのR基により任意選択で置換されるピラゾリルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  42. 前記ヘテロアリールは、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-L-シクロアルキル、および、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルから独立して選択される1つのRにより任意選択で置換されるピリジルである、請求項35に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  43. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-シクロアルキルである、請求項2から9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  44. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである、請求項2から9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  45. Lは単結合であり、前記ヘテロシクリルはピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルである、請求項44に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  46. nが2である、請求項2または3のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  47. 前記化合物は、
    Figure 2022530866000178
    である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  48. 式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩であって、
    Figure 2022530866000179
    式中、
    Figure 2022530866000180
    は単結合または二重結合を表し、
    、A、A、およびAはそれぞれ独立して、NまたはCRであり、A、A、A、およびAのうち2より多くはNであり、
    ZはOまたはSであり、
    Xは、O、CR、CROH、またはC(Rであり、ここで、
    XがOであるとき、
    Figure 2022530866000181
    は単結合であり、
    XがC(Rであるとき、
    Figure 2022530866000182
    は単結合であり、
    XがCROHであるとき、
    Figure 2022530866000183
    は単結合であり、または
    XがCRであるとき、
    Figure 2022530866000184
    は二重結合であり、
    は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、または-L-ヘテロシクリルであり、アリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキル、-N(R)ヘテロシクリル、および-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    は独立してC1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
    各Rは独立して、オキソ、シアノ、ハロゲン、-PO(C1-C3アルキル)、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、-COOR、-Y-ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-Y-ヘテロシクリル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、または-Y-N(Rであり、アラルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y-ヘテロシクリルの環部分は、1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    は、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
    Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
    は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
    は、単結合、-S-、-SO-、-SO-、または-NRSO-であり、
    各Rは独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
    各Rは、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R、C1-C6アルキル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-Y-ヘテロシクリルは1つ以上のRにより任意選択で置換され、
    各Rは独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
    各Rは独立して、水素、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールであり、ならびに
    nは1または2である
    化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  49. はNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  50. およびAはそれぞれNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  51. はCRであり、Rはアルコキシである、請求項49または50に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  52. はCRであり、Rはアルコキシである、請求項49または50に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  53. はNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  54. およびAはそれぞれNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  55. はCRであり、Rは、アルコキシ、ヘテロアルキル、-N(R、ヘテロアルキルN(R、C1-C3アルキル、-S-C1-C3アルキル、またはアリールである、請求項53または54に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  56. およびAはそれぞれNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  57. はNである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  58. はNであり、AはCRであり、Rはアルコキシ、-N(R、またはアリールである、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  59. ZがOである、請求項48から58のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  60. ZがSである、請求項48から58のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  61. nが1である、請求項59または60のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  62. がハロゲンである、請求項48から61のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  63. 前記ハロゲンがフッ素である、請求項62に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  64. Xが-C(Rであり、
    Figure 2022530866000185
    が単結合である、請求項48から62のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  65. XがCRであり、
    Figure 2022530866000186
    が二重結合である、請求項48から62のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  66. XがOであり、
    Figure 2022530866000187
    が単結合である、請求項48から62のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  67. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるアリールである、請求項48から66のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  68. 前記アリールは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるフェニルである、請求項67に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  69. 前記フェニルは、1、2、または3つのRで置換される、請求項68に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  70. 前記1、2、または3つのRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロアルキル、-COOR、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-O-L-N(R、-C(CF)N(R、-Y-N(R、-Y-N(R、-Y-ハロアルキル、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項69に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  71. は-Y-C1-C6アルキルであり、Yは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、またはペンチルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  72. は-Y-C1-C6アルキルであり、Yは-SO-であり、C1-C6アルキルはメチルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  73. は-Y-ハロアルキルであり、Yは-S-または-SO-であり、前記ハロアルキルはトリフルオロメチルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  74. は-L-N(Rであり、Lは単結合であり、各Rは水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  75. は-L-N(Rであり、Lはメチレンまたはエチレンであり、各Rは水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  76. は-Y-N(Rであり、Yは-C(O)-であり、各Rは独立して水素であり、各Rは独立してメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは水素である、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  77. は-Y-N(Rであり、Yは-SO-であり、各Rは独立して水素であり、各Rはメチルであり、または1つのRはメチルであり、1つのRは独立して水素である、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  78. は-Y-ヘテロシクリルであり、Yは-C(O)-であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分はピペラジニルまたは4-メチル-ピペラジニルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  79. は-L-ヘテロシクリルであり、Lは単結合であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または
    Figure 2022530866000188
    であり、それぞれオキソ、C1-C3アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、およびハロゲンから独立して選択される1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  80. は-L-ヘテロシクリルであり、ここでLはメチレンであり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、またはピペリジニルであり、それぞれ、C1-C3アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、およびハロゲンから独立して選択される1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  81. は-Y-ヘテロシクリルであり、Yは-C(O)-であり、-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のC1-C3アルキルにより任意選択で置換されるモルホリニルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  82. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロアリールである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  83. -L-ヘテロアリールはテトラゾリルである、請求項82に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  84. は-PO(C1-C3アルキル)である、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  85. は-COORである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  86. はヒドロキシアルキルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  87. は-O-L-N(Rであり、LはC1-C4アルキレンである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  88. はアラルキルである、請求項70に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  89. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるヘテロアリールである、請求項48から66のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  90. 前記ヘテロアリールは、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアジニル、ピリジル、ピリジニル-2-オン、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、イソキサゾリル、イソインドリニル、ナフチリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、または5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリルであり、それぞれ独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項89に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  91. 前記ヘテロアリールは1つ以上のRで置換され、各Rは独立して、シアノ、ハロゲン、-Y-C1-C6アルキル、-Y-C1-C6アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-L-シクロアルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、または-Y-ヘテロシクリルであり、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールならびに-L-ヘテロシクリルおよび-Y-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項90に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  92. 前記ヘテロアリールは、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-L-ヘテロシクリル、および-L-ヘテロアリールから独立して選択される1つのRにより任意選択で置換されるピラゾリルであり、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールおよび-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される、請求項90に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  93. は-L-ヘテロアリールであり、Lはメチレンであり、ここで前記ヘテロアリールは、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換されるピリジルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  94. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルであり、ここでLは単結合であり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、または4-メチルピペラジニルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  95. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルであり、ここでLはメチレンであり、-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピロリジノン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、または4-メチルピペラジニルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  96. は-L-N(Rであり、ここでLはメチレンであり、各Rは独立して水素であり、各Rは独立してC1-C3アルキルであり、または1つのRはC1-C3アルキルであり、1つのRは水素である、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  97. は-Y-C1-C6アルキルであり、ここでYは単結合であり、C1-C6アルキルはメチル、エチル、またはイソプロピルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  98. 前記ヘテロアリールは、それぞれ独立してヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、および-Y-C1-C6アルキルから選択される2つのR基により任意選択で置換されるピラゾリルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  99. 前記ヘテロアリールは、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y-C1-C6アルキル、-L-N(R、-Y-N(R、-L-シクロアルキル、および、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルから独立して選択される1つのRにより任意選択で置換されるピリジルである、請求項91に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  100. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-シクロアルキルである、請求項48から66のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  101. は、独立して選択された1つ以上のRにより任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである、請求項48から66のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  102. Lは単結合であり、前記ヘテロシクリルはピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルである、請求項101に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  103. nが2である、請求項59または60のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  104. 前記化合物は
    Figure 2022530866000189
    Figure 2022530866000190
    Figure 2022530866000191
    である、請求項48に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  105. 以下からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 2022530866000192
  106. 請求項1から104のいずれか一項に記載の式Iまたは式IIの治療上有効量の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
  107. 請求項105に記載の治療上有効量の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
  108. 細胞中のPRC2活性を阻害するための方法であって、PRC2活性の阻害が望まれる細胞を、請求項1から104のいずれか一項に記載の式Iまたは式IIの有効量の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、請求項105に記載の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、もしくは請求項106または107に記載の医薬組成物と接触させる工程を含む方法。
  109. 癌を処置するための方法であって、請求項1から104のいずれか一項に記載の式Iまたは式IIの治療上有効量の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、請求項105に記載の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を単独で、または薬学的に許容可能な担体、賦形剤、もしくは希釈剤と組み合わせて癌患者に投与する工程を含む方法。
  110. 前記化合物の治療上有効量は、1日あたり約0.01~300mg/kgである、請求項109に記載の方法。
  111. 前記化合物の治療上有効量は、1日あたり約0.1~100mg/kgである、請求項110に記載の方法。
  112. 前記癌は、心臓癌:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫、肺癌:気管支原生癌(扁平上皮細胞癌、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫様の過誤腫、および中皮腫、胃腸癌:食道癌(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃癌(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓癌(管状腺癌、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリノーマ、類癌腫、ビポーマ)、小腸癌(腺癌、リンパ腫、類癌腫、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、および大腸癌(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、尿生殖路癌:腎臓癌(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱・尿道癌(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺癌(腺癌、肉腫)、および精巣癌(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)、肝臓癌:肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、および血管腫、胆管癌:胆嚢癌腫、膨大部癌腫、および肝内胆管癌、骨癌:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫(骨軟骨の外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、および巨細胞腫、神経系の癌:頭蓋骨の癌(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜の癌(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳の癌(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、脳室上衣細胞腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形膠芽腫、希突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科系の癌:子宮癌(子宮内膜癌(漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、未分類の癌腫)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部の癌(扁平上皮癌、上皮内癌腫、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣癌(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、および卵管(癌腫)、血液癌:血液の癌(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、皮膚癌:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、および乾癬、ならびに副腎癌:神経芽細胞腫からなる群から選択される、請求項109から111のいずれかに記載の方法。
  113. 前記癌はPRC2関連癌である、請求項109から112のいずれかに記載の方法。
  114. 前記癌は、前立腺癌、乳癌、皮膚癌、膀胱癌、肝臓癌、膵臓癌、または頭頚部癌である、請求項113に記載の方法。
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