JP2022529591A - ガイド波検査用の超音波センサ - Google Patents

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Abstract

ガイド波検査用の超音波センサを開示する。センサは、フレキシブル回路板(2)と、フレキシブル回路板上の複数の圧電素子(10)からなるアレイと、複数の永久磁石(16)からなるアレイとを備える。各圧電素子は各永久磁石とフレキシブル回路板との間に配置される。

Description

本発明は、パイプ等の構造体のガイド波検査用の超音波センサに関する。
ガイディド・ウルトラソニックス社(英国ロンドン)は、常設可能な監視システム(gPIMS)センサを現在販売している。そのセンサは、フレキシブル回路板上に取り付けられた二列の圧電素子と、センサを適所に保持し且つ圧電素子の背面の電極に対する電気アース接続を与えるのに役立つ二つの周囲スチールバンド(鋼帯)を有する。スチールバンドはセンサを固定するのに役立つが、センサはエポキシ接着剤を用いてパイプに接着される。
センサの配線の完了後に、組立体をポリウレタンエラストマーでオーバーモールドして、機械的保護及び環境的保護を与え、また、受信信号にノイズをもたらし得る望ましくない振動に対する減衰を与える。回路をパイプに設置するために、センサの内側面に接着剤を適用し、次いで、二つのスプリング付きボルトを用いてスチールバンドを張る。トランスデューサ素子に対する力は、バンドの張力に依存していて、閉鎖ボルトに印加されるトルクを注意深く監視することによって制御される。
複数の圧電素子は、パイプの周囲でグループ又は「チャネル」に分割されて、典型的には列毎に6個から12個の間のチャネルに分割される。パイプの周囲は、複数のフレキシブル回路板を使用することを要するようなものとなり得るので、これを許容するように回路毎のチャネルの数を調節する必要が生じ得る。例えば、16チャネルのリングを生成するために四個のフレキシブル回路板をパイプの周囲に巡らせることが必要となる場合、各回路板は、二列の素子と、列毎に二つのチャネルを要する。従って、四つの回路板を組み合わせると、列毎に八つのチャネルを有する二つの列が生じる。
パイプを検査するために、発振電圧をアレイの複数のチャネルに順次印加する。これによって、トランスデューサがパイプ内に剪断波を発生させる。信号を送信した後のトランスデューサは、パイプ中の反射振動を受信して、それを処理及び分析可能な電気信号に変換するのに用いられる。
本発明の第一態様によると、ガイド波検査用の超音波センサが提供される。センサは、フレキシブル回路板と、フレキシブル回路板上の複数の圧電素子からなる圧電素子アレイと、複数の永久磁石からなる永久磁石アレイとを備え、各圧電素子は各永久磁石とフレキシブル回路板との間に配置される。
圧電素子は好ましくは剪断分極(shear‐polarized)圧電素子である。しかしながら、圧電素子は厚さ分極(thickness polarized)のものともなり得て、例えばレールのガイド波検査用となる。圧電素子は好ましくはフレキシブル回路板上に直接配置又は支持される。
圧電素子は、フレキシブル回路板を横切って第一方向に沿って第一列と第二列で並べられ得る。第一列の圧電素子の分極と第二列の圧電素子の分極は好ましくは同じである。例えば、第一列の圧電素子の分極と第二列の圧電素子の分極は反平行である。二列よりも多く、例えば、三列、四列、五列以上の圧電素子が存在し得る。
複数の圧電素子からなるアレイは10個から500個の間の圧電素子を備え得る。
圧電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のブロックを備え得る。各圧電素子は略矩形の直方体であり得る。各圧電素子は、面取りされた角等の向き特定用の特徴部を有する。
フレキシブル回路板は、ポリイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリエステル等のプラスチック材を備え得る。フレキシブル回路板は、導電トラック、例えば銅トラックを支持し得る。
永久磁石は、フェライトや希土類金属、例えば、ネオジム鉄ホウ化物(NdFeB)やサマリウムコバルト(SmCo)等を備え得る。永久磁石は直方体であり得る。各永久磁石は、永久磁石とフレキシブル回路板との間の隙間を減らすために各圧電素子を収容するためのノッチを有し得る。
超音波センサは、フレキシブルシート上でシートに沿って永久磁石同士の間で永久磁石のライン上にわたって延伸する少なくとも一つの導電ストリップを更に備え得る。少なくとも一つの導電ストリップは、例えば銅製の、少なくとも一つの金属ストリップを含み得る。
超音波センサは一組の複数のワイヤを更に備え得て、各ワイヤは各圧電素子に接続され、又は、フレキシブル回路板の各導電トラックに接続され、導電トラックは、一つ以上の圧電素子にそれぞれ接続され、又は少なくとも二つの導電素子の組に接続される。
超音波センサは、少なくともフレキシブル回路板と圧電素子と永久磁石を封止するオーバーモールドを更に備え得る。
本発明の第二態様によると、第一態様の超音波センサを複数備えるトランスデューサアレイリングが提供される。
トランスデューサアレイリングは、端と端を合わせて(end‐to‐end)並べられた第一超音波センサと第二超音波センサを覆うように配置され且つ第一超音波センサと第二超音波センサに固定された第一接合用ストリップと第二接合用ストリップを更に備え得る。
本発明の第三態様によると、第一態様の超音波センサ又は第二態様のトランスデューサアレイリングを使用する方法が提供され、本方法は、超音波センサ又はトランスデューサアレイを強磁性構造体(パイプ、風力タービン塔、街灯柱、建物支持体等)に取り付けることを備える。
超音波センサ又はトランスデューサアレイリングは、接着剤や保持用バンドを用いずに強磁性構造体に固定され得る。超音波センサ又はトランスデューサアレイリングは、接着剤や保持用バンドを用いて強磁性構造体に固定されてもよい。
本方法は、取り付けられた超音波センサ又はトランスデューサアレイを強磁性構造体から取り外すことを更に備え得る。
本方法は、超音波センサ又はトランスデューサアレイを水中又は水近傍で使用することを更に備え得る。
本方法は、超音波センサ又はトランスデューサアレイを強磁性構造体の内壁に設置することを更に備え得る。
以下、本発明の特定の実施形態を添付図面を参照して例として説明する。
オーバーモールドを備える超音波センサストリップの斜視図である。 センサストリップの他の部品を明確に図示するようにオーバーモールドが半透明で示されている図1に示される超音波センサストリップの他の斜視図である。 図1に示される超音波センサストリップの分解図である。 圧電トランスデューサのアレイを支持しているフレキシブル回路板を備える組立体の斜視図である。 図4に示される組立体の一部の拡大平面図である。 圧電トランスデューサのアレイと永久磁石のアレイを支持するフレキシブル回路板を備える組立体の斜視図である。 図6に示される組立体の一部の拡大斜視図である。 圧電トランスデューサのアレイと永久磁石のアレイと導電ストリップを支持するフレキシブル回路板を備える組立体の斜視図である。 フレキシブル回路板と圧電トランスデューサと永久磁石のアレイと導電トラックの一部の斜視図である。 センサをチャネルにグループ化することを例示する平面図である。 パッチを用いて互いに接合された二つのセンサストリップの斜視図である。 パイプと整列構造体の周りの複数のセンサストリップの斜視図である。 整列構造体を除去した後の図12に示される複数のセンサストリップとパイプの斜視図である。 明確にするためパイプが半透明で示されている図13に示されるセンサストリップとパイプの他の斜視図である。
図1から図3を参照すると、パイプ等の構造体のガイド波検査用の超音波センサストリップ1が示されている。以下で詳細に説明するように、二つ以上の超音波センサストリップ1を互いに接合して、大口径パイプ等の大型構造体を検査するためのトランスデューサアレイリング31(図11)を形成し得る。センサストリップ1とトランスデューサリングは、接着剤や張力バンドを使用せずに鋼鉄等の強磁性体製の構造体に固定可能である。
特に図3を参照すると、超音波センサストリップ1は、長手方向軸に沿って第一端3と第二端4との間で延伸し且つ対向する第一側縁5と第二側縁6を有するストリップ状のフレキシブル回路板2を含む。フレキシブル回路板2は、ポリイミドや他の適切なプラスチック材等の誘電体製の基板7を備え、その基板7は、導電トラック9(図9)を支持する表面8(本願において「上面」と称する)を有する。基板7は厚さsを有し、その厚さsは好ましくは2mm未満であり、より好ましくは1mm未満である。
フレキシブル回路板2は、例えば2インチの公称口径や1インチの公称口径を有するパイプ等の構造体の周りに巻かれる又はコンフォーマルに一致するのに十分小さな曲率半径を有するように弾性屈曲することができるのに十分フレキシブルである。フレキシブル回路板2は、矩形ストリップの形状を取る必要はない。フレキシブル回路板2は、正方形、多角形、複雑な形状を有する多辺形、円形、楕円形、弓状となり得る。
図4及び図5も参照すると、フレキシブル回路板2は複数の圧電素子10からなるアレイを支持し、そのアレイの圧電素子は、二列11、11に並べられて、フレキシブル回路板2に沿って圧電素子10の対12、12、12、…12を形成している。一列の圧電素子10のみが板2上に配置される場合もあり得る。二列の圧電素子よりも多く、例えば、三列、四列、五列以上、例えば九列で板2上に配置される場合もあり得る。この場合、アレイは矩形アレイである。圧電素子10は、好ましくはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のブロックを備える。圧電素子10は細長であり、長手方向軸を有し、その軸に沿った分極14を有する。各対12、12、12、…12の圧電素子10は、長手方向がストリップ状の板2を横切るように向けられて、逆向きの分極で端が向かい合うように並べられる。圧電素子10は、同じ方向に向いた分極を有し得る。各圧電素子10は、組み立て中に向きを決めるのに役立つように面取りされた角15を有する。圧電素子の数と分極は、構造体に励起されるモードに依存する。
図6も参照すると、センサ1は、複数の永久磁石16からなるアレイを含み、このアレイの永久磁石も二列17、17で並べられて対18、18、…18を形成している。永久磁石16は、ニッケルメッキされたネオジム鉄ホウ化物(NdFeB)希土類磁石の形態を取り得る。永久磁石はフェライトやサマリウムコバルト等の他の物質製ともなり得る。永久磁石16は寸法12mm×12mm×12mmの立方体である。しかしながら、永久磁石16は立方体である必要ななく、他の寸法を有することができる。各永久磁石16は各圧電素子10上に存在して、各圧電素子10が各永久磁石16とフレキシブル回路板との間に挟まれて配置されるようになる。
図7も参照すると、永久磁石16は溝19を有し得て、溝19は、永久磁石16とパイプ壁(図示せず)との間の隙間を減らし、つまりは、パイプ上に圧電素子10を引き寄せるための磁力を増やすのに役立つ。
永久磁石16はそれぞれフレキシブル回路板2に直交する向きの磁化20を有する。一方の列17において、磁化20を一方向に向け、例えばN極を上にして(S極をフレキシブル回路板2に向ける)、他方の列17では、磁化20を逆方向に向け、S極を上にする(N極をストリップに向ける)。従って、各対18、18、…18において磁化20は反平行を向いている。
永久磁石16を用いて、鋼パイプ上にストリップ1を引き寄せることができる。磁石16が発生させる磁場は、フレキシブル回路板2を通り抜けて、磁石16をパイプの壁に引き寄せる。
圧電素子は、13mmの(ストリップを横切る方向の)幅wと、3mmの(ストリップに沿った方向の)長さlと、1mmの厚さtを有する。圧電素子の寸法は異なるものと得て、つまり、より大きな又はより小さな素子が使用可能である。圧電素子10のアスペクト比も異なり得る。永久磁石16は32mmの横方向ピッチ(又は「列同士の間隔」)pと、26.25mmの縦(長手)方向ピッチpを有する。第一ピッチと第二ピッチは多様なものとなり得る。例えば、第一ピッチは21mmとなり得る(84mmの波長に対応している)。一般的に、パイプの直径(及びパイプの壁厚)が小さくなるほど、小さなピッチが用いられる。列を下っていく場合とは対照的に、磁化は列同士の間で交互になり、末端の永久磁石16、16(つまり、列の最初と最後の磁石)が末端から二番目の磁石16、16(n-1)に引き寄せられることを防止するのに役立つ。
圧電素子10は、構造体(例えば、パイプ)の曲率に最も良くコンフォーマルに一致するように向けられる。つまり、圧電素子10の(長辺ではなくて)短辺がストリップに沿って延伸し、つまりはパイプの円周に沿って延伸する。
図8も参照すると、センサ1は第一導電ストリップ21と第二導電ストリップ21を含む。導電ストリップ21、21は接地アース用に用いられ、銅や他の適切な導体製となり得る。第一導電ストリップ21は、フレキシブル回路板2に沿って第一列17の永久磁石16上に延伸し、第二導電ストリップ21は、フレキシブル回路板2に沿って第一導電ストリップと平行に第二列17の永久磁石16上に延伸する。
図9も参照すると、ワイヤ(図示せず)が、フレキシブル回路板2の導電トラック9を介して圧電素子10に接続される。ワイヤ(図示せず)は、フレキシブル回路板2の表面に固定され、フレキシブル回路板2とワイヤ(図示せず)との間の曲率半径の差を最小にして、組立体が曲げられた際にワイヤに応力がかかることを防止するのに役立つ。更なる保護を与えるため、ワイヤ(図示せず)が蛇行路に沿うようにして、パイプの周りに平坦なセンサを巻くことに起因する応力の経路に沿った直線状に延伸することを避け得る。明確にするためワイヤは図面からは省略されている。
フレキシブル回路板2と圧電素子10とワイヤ(図示せず)と永久磁石16と導電ストリップ21、21の組立体は、オーバーモールド23内に封止される。オーバーモールド23はポリウレタンを備え得る。シリコーンやフルオロシリコーン等の他の物質も使用可能である。オーバーモールド23は、ワイヤ(図示せず)が現れるパイプ部24を含む。
永久磁石16上のニッケルメッキと圧電素子10上の電極(図示せず)との間にはオーム電気接続部が存在し、金メッキの形態を取り得る。これを用いて圧電素子10用のアース接続部を与える。適切な治具(図示せず)を用い、非導電性メタクリレート接着剤や他の適切な接着剤(導電性、金属含有、単一成分、熱硬化性樹脂等)で永久磁石16を圧電素子上に結合させる。磁石16に対する電気的接続を与えるため、粘着性のニッケルメッキ銅の二つのストリップを列中の各磁石16とフレキシブル回路上の適切なアース接続部に接着し次いではんだ付けする。
図10も参照すると、複数の圧電素子10をグループに分割してチャネル25、26を与える。例えば、図9は、二列八チャネルの構成を示し、列毎に四つのチャネルを有するものを示す。
小口径パイプ、例えば、「6インチ」の公称口径又は6.625インチの公称外側直径(16.8センチメートル)のものについては、単一の超音波センサストリップ1がトランスデューサアレイリングとして使用可能である。大口径パイプ、例えば、「24インチ」(61センチメートル)の公称口径のものについては、四つの超音波センサストリップ1を組み合わせて、トランスデューサアレイリングを形成することができる。
特に図9を参照すると、チャネル25が示されている。例えば、フレキシブル基板7上の導電トラック9は、例えば銅又は他の適切な物質製であり、圧電素子10と共に信号を提供及び収集するのに使用され得る。単一のトラック9を用いて、素子10同士をグループ化することができる。
素子10が発生させ受信する超音波エネルギーを、検査されているパイプの壁に結合させるため、剪断カプラント(接触媒質)(図示せず)が使用され得る。
永久磁石16が検査中のパイプの厚さと同様となり得る寸法を有しているので、永久磁石16はパイプ壁の共振モードと同様の共振モードを有し得る。トランスデューサアレイからパイプ壁厚データを抽出するためには、磁石の共振を十分減衰させて、対象周波数近傍で受信される信号にノイズを生じさせないようにすることが望ましい。対象周波数における減衰は、オーバーモールドに使用されているポリウレタンの種類に応じて異なり得る。二成分ポリウレタン樹脂系が使用され得て、これは、硬質エラストマーと軟質エラストマーの両方のエマルションとして振る舞い、組立体の機械的保護及び環境的保護と共に有効な減衰を与える。
図11を参照すると、複数の低伸縮性接合用ストリップ27を用いて二つ以上の超音波センサ1を取り付けて、より長い又は面積拡張センサを形成することができ、それら接合用ストリップ27は、ウェビング(例えば、ハイパロン(登録商標)でコーティングされたポリエステル製)等であって、端と端と突き合わせて(end‐to‐end)並べられた隣接の超音波センサ1のオーバーモールドの側部にわたって延伸する。
超音波センサ1は、トランスデューサが略等しい信号強度の信号を提供することを補助することができる。永久磁石16とパイプとの間にフレキシブル回路板2及び圧電センサ10を保持することによって、永久磁石16が、磁気吸引力でセンサストリップ1をパイプの壁に付勢する。各圧電素子10に印加される力は、素子10後方の各永久磁石16からのみ発生するものであって、例えば、素子10をパイプに付勢するのに用いられるスチールバンドの輪状の圧力によるものではない。永久磁石16が全て同じサイズのものであり、パイプ壁から同じオフセットを有するので、磁気吸引力は全ての圧電素子10にとって等しくなる。圧電素子10に対する圧力を統一することによって、圧電素子10が発生させる信号が等しく整合する。全てのトランスデューサ10に対する力のレベルを等しくすることは、送受信される信号が全て均等に整合していて、バランスがとられていない信号と比較して信号対ノイズ比を改善することを意味する。
フレキシブル回路板2と圧電素子10と磁石16とアース用ストリップ21、21とワイヤ(図示せず)が可動部を有さず、厚いエラストマー中に封止されているので、センサシート1は防水性を改善することができる。更に、センサ1が直立した突起部を有する平坦なシートを全般的に備えるものであるので、その平坦なシートの中立軸周りで曲げることによって組立体がパイプ表面にコンフォーマルに一致する。突起部は、組立体のどの部分に張力がかかり、圧縮されるのかを定めるのに関与しない。これは、パイプの周りで変形しているエラストマーの断面二次モーメントが非常に低くなることを意味し、8インチ(20センチメートル)から48インチ(122センチメートル)の間又はそれ以上の直径を有するパイプ上で、更には平坦板上で回路を使用することを簡単にする。
複数のセンサ1を備えるトランスデューサアレイリング(又は単純に「トランスデューサリング」と称する)は多種多様な応用で使用可能である。
図12、図13及び図14を参照すると、取り外し可能でダイバーが設置する海中用トランスデューサアレイリング31が複数の超音波センサ1を備えて示されている。
カプラントを乾燥状態で適用した後に、リング31をダイバーに向けて降下させ、ダイバーがリングをパイプ32に設置する。シェルフ状の整列補助部33を用いて、リング31をパイプ32の軸と整列させることを補助することができる。ラチェットストラップ34を用いて支持体35を適所に保持することができる。検査後に、リング31を取り外して水上に戻し、洗浄してカプラントを再適用する。
リング31は常設され得る。カプラントの代わりに、水上で混合及び適用され、次いで海中でパイプ上に固着する防水性エポキシ樹脂が使用可能である。
海中用トランスデューサアレイリング31は、遠隔操作の水中ビークルを用いて設定可能である。
トランスデューサリングは、トランスデューサリングを素早く配備することが望まれる状況、トランスデューサリングが濡れ易い状況、トランスデューサリングが湿地や浅瀬で配備される状況、例えば、三角州や川の飛沫帯において使用可能である。トランスデューサリングは素早く設置して素早く取り外すことができるものである。
トランスデューサリングは内側内部でも使用可能であり、例えば、風力タービン塔内部や、ドリルパイプ端検査部の内部で使用される。
[変更]
前述の実施形態に多様な変更が為され得ることを理解されたい。そうした変更は、超音波センサ(特にガイド波検査作用の超音波センサ)やその部品の設計、製造、使用において既知の等価な特徴な他の特徴を含み得て、上述の特徴に代えて又は加えて使用可能である。一つの実施形態の特徴は他の実施形態の特徴で置換又は補完され得る。
超音波センサは、閉じたリングを形成するように並べられる必要はない。例えば、センサは、パイプや板状の構造体にパッチとして適用可能である。
構造体はパイプである必要ななく、他の形態のチューブ状の構造体、又はレールであってもよい。
本願の請求項では特徴が特定の組み合わせで規定されているが、本発明の開示範囲は、現在特許請求されているのと同じ発明に関するものであろうとなかろうと、また、本発明と同じ技術的課題の一部又は全部を軽減するものであろうとなかろうと、明示的又は暗示的に本願で開示されているあらゆる新規な特徴や特徴の新規組み合わせ、その一般化も含むものであることを理解されたい。本願の審査経過において、又は本願から派生する追加の出願においてそのような特徴及び/又は特徴の組み合わせについての新たな請求項が規定され得ることに留意されたい。
1 超音波センサストリップ
2 フレキシブル回路板
7 フレキシブル基板
9 導電トラック
10 圧電素子
16 永久磁石
21 導電ストリップ
27 接合用ストリップ

Claims (31)

  1. ガイド波検査用の超音波センサであって、
    フレキシブル回路板と、
    前記フレキシブル回路板上の複数の圧電素子からなるアレイと、
    複数の永久磁石からなるアレイと、を備え、各圧電素子が各永久磁石と前記フレキシブル回路板との間に位置する、超音波センサ。
  2. 前記複数の圧電素子が剪断分極圧電素子である、請求項1に記載の超音波センサ。
  3. 前記複数の圧電素子が、前記フレキシブル回路板を横切って第一方向に沿って第一列と第二列で並べられている、請求項1又は2に記載の超音波センサ。
  4. 前記第一列の圧電素子の分極と前記第二列の圧電素子の分極が同じである、請求項3に記載の超音波センサ。
  5. 前記第一列の圧電素子の分極と前記第二列の圧電素子の分極が反平行である、請求項3に記載の超音波センサ。
  6. 前記複数の圧電素子からなるアレイが10個から500個の間の圧電素子を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  7. 前記圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛のブロックを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  8. 各圧電素子が略矩形の直方体である、請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  9. 各圧電素子が向き特定用の特徴部を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  10. 前記向き特定用の特徴部が面取りされた角である、請求項9に記載の超音波センサ。
  11. 前記フレキシブル回路板が、電気絶縁体を備える基板を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  12. 前記基板がポリイミドを備える、請求項11に記載の超音波センサ。
  13. 前記基板がポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を備える、請求項11に記載の超音波センサ。
  14. 前記基板がポリエステルを備える、請求項11に記載の超音波センサ。
  15. 前記永久磁石が希土類金属又はフェライトを備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  16. 前記永久磁石が直方体である、請求項1から15のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  17. 各永久磁石が、前記永久磁石と前記フレキシブル回路板との間の隙間を減らすように各圧電素子を収容するためのノッチを有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  18. 前記フレキシブル回路板上でシートに沿って永久磁石同士の間で永久磁石のラインにわたって延伸する少なくとも一つの導電ストリップを更に備える請求項1から17のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  19. 前記少なくとも一つの導電ストリップが少なくとも一つの金属ストリップを含む、請求項18に記載の超音波センサ。
  20. 各圧電素子にそれぞれ接続されている複数のワイヤを更に備える請求項1から19のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  21. 複数のワイヤを更に備え、各ワイヤが前記フレキシブル回路板の各導電トラックに接続され、該導電トラックが各圧電素子に又は二つ以上の圧電素子の各組に接続されている、請求項1から19のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  22. 少なくとも前記フレキシブル回路板と前記複数の圧電素子と前記複数の永久磁石とを封止するオーバーモールドを更に備える請求項1から21のいずれか一項に記載の超音波センサ。
  23. 請求項1から22のいずれか一項に記載の超音波センサを複数備えるトランスデューサアレイリング。
  24. 端と端を合わせて又は隣同士で配置されている第一超音波センサと第二超音波センサを覆うように並べられていて且つ前記第一超音波センサと第二超音波センサに固定されている第一接合用ストリップと第二接合用ストリップを更に備える請求項23に記載のトランスデューサアレイリング。
  25. 強磁性構造体と、
    請求項1から22のいずれか一項に記載の超音波センサ又は請求項23若しくは24に記載のトランスデューサアレイリングとを備える装置。
  26. 請求項1から22のいずれか一項に記載の超音波センサ又は請求項23若しくは24に記載のトランスデューサアレイリングを使用する方法であって、
    前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングを強磁性構造体に取り付けることを備える方法。
  27. 前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングが、接着剤又は保持用バンドを用いずに前記強磁性構造体に取り付けられる、請求項26に記載の方法。
  28. 前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングが、接着剤又は保持用バンドを用いて前記強磁性構造体に取り付けられる、請求項26に記載の方法。
  29. 前記強磁性構造体に取り付けられた前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングを前記強磁性構造体から取り外すことを更に備える請求項26又は27に記載の方法。
  30. 水中又は水近傍において前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングを使用することを更に備える請求項26から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記超音波センサ又は前記トランスデューサアレイリングを前記強磁性構造体の内壁に設置することを更に備える請求項26から30のいずれか一項に記載の方法。
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