JP2022529179A - 注意欠陥多動性障害の遺伝的リスク分析及びその行動管理 - Google Patents

注意欠陥多動性障害の遺伝的リスク分析及びその行動管理 Download PDF

Info

Publication number
JP2022529179A
JP2022529179A JP2021562019A JP2021562019A JP2022529179A JP 2022529179 A JP2022529179 A JP 2022529179A JP 2021562019 A JP2021562019 A JP 2021562019A JP 2021562019 A JP2021562019 A JP 2021562019A JP 2022529179 A JP2022529179 A JP 2022529179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alleles
adhd
polymorphism
consist
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021562019A
Other languages
English (en)
Inventor
ブルム,ケネス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Geneus Health LLC
Original Assignee
Geneus Health LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Geneus Health LLC filed Critical Geneus Health LLC
Publication of JP2022529179A publication Critical patent/JP2022529179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/112Disease subtyping, staging or classification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/156Polymorphic or mutational markers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/158Expression markers

Abstract

本発明は、注意欠陥多動性障害の遺伝的リスクの重症度を評価するための方法及びキットに関する。本発明はさらに、その行動管理のための方法に関する。その方法及びキットは、リスク分析スコア(「遺伝的リスク注意欠陥障害スコア」又は「GRADDS」と呼ばれる)を提供する。彼又は彼女のGRADDSに依存するそれらの行動管理のための方法は、正確な行動管理(又はPBM)プロトコルである。これは、正確な依存性管理及びプロ-ドーパミン生活様式治療及び測定を含み得る。【選択図】図4

Description

(技術分野)
本発明は、注意欠陥多動性障害の遺伝的リスクの重症度を評価すること、及びその行動管理の方法に関する。
(関連出願)
本願は、2019年4月17日に出願された発明の名称が「注意欠陥多動性障害のための遺伝的リスク分析及びその行動管理」の米国仮出願第62/835193号の利益を主張し、これは、本発明の譲受人に通常に譲渡され、全ての目的のためにその全体が参照として本明細書に組み込まれる。
また、本願は、2016年1月14日に公開されたBlumによる発明の名称が「RDS重症度のための遺伝的依存性リスク分析」の国際公開第WO2016/007927号(Blum‘927PCT出願)に関連し、これは、本発明の譲受人に通常に譲渡され、ここに提供された配列表を含む全ての目的のためにその全体が参照として本明細書に組み込まれる。
また、本願は、2020年3月18日に出願されたBlumによる発明の名称が「心的外傷後ストレス障害のための遺伝的依存性リスク分析及びその行動管理」の国際出願第PCT/US20/23437号に関連し、これは、本発明の譲受人に通常に譲渡され、全ての目的のためにその全体が参照として本明細書に組み込まれる。
(注意欠陥多動性障害(ADHD)の特徴)
注意欠陥多動性障害(ADHD)は、個人の環境により影響されるような遺伝的性質を含む複数の原因を有する複合障害である。困難性が遊びや学校で生じる際に、その症状は、通常は子供の時に診断され、集中力の欠如、短い注意持続時間及び身体的落ち着きのなさにより特徴付けられる[APA 1994;APA 2000]。ADHDは、度々、悪い子育て又は「悪い」態度に責任があるとされる。しかしながら、脳の画像検査は、この障害を有する子供が根底にある神経機能障害を有することを示し、それが彼らの行動の原因のようである[Zametkin 1990; Lou 1998]。
簡単に言うと、そのような子供の脳は、まだ十分に「オンライン」となっていない。所定の重要な脳経路は正常に働いている一方で、注意、衝動の制御及び刺激統合能力に関連する皮質領はまだ十分に活性していないと考えられる。ADHDは、我々がようやく理解し始めた広い苦悩である。ADHDの人々は、過負荷に苦しむ[Miller 2008]。すなわち、彼らは、入ってくる刺激、特に光景、音及び接触の高められた知覚を有する。彼らは、彼らがバックグラウンドノイズをフィルターで除去できない彼らの環境における通常の刺激により非常に攻め立てられ、また、彼らは、問題又はタスクに焦点を当てる又は集中することに苦労する。彼らは集中できないため、ADHDの人々は彼らが始めたことを完了することに苦労する。彼らは計画を立てることが困難であり、正しい手順で計画を実行することがより困難である。
ADHDの人々は、無秩序な傾向がある。子供は汚い部屋を有し、大人は散らかったデスクを有し、日常生活が無秩序になる傾向がある。屋根裏及び地下室が部分的に完成された裁縫課題、木工課題、修理作業及びノートで満たされる可能性が高く、デスクの引き出しは、未完成の手紙、下書き及び事業計画で散らかる可能性が高い。その障害を有する多くの人々は、高度な知性を有するが、彼らは集中又は関心を保つことができないため過小成就者になる傾向がある。結果として、家族、友達、先生及び同僚がいらいらし、彼らが失敗すると予測する。また、ADHDの人々は、変化に適応することに苦労する。彼らの生活は、激動で満ちており、例えば、親が旅行に出かける、新しい先生がクラスを引き継ぐ、家族が新たな都市へ引っ越す又はペットの死といった彼らのルーチンにおけるわずかな追加の変化が気を動転させ、危機を生じさせ得る。
ADHDに苦しむ人々は非常に重大なストレス下で生活し、彼らは失敗を許容できず、また、彼らが失敗したときに彼らは怒りやすくなる。その怒りは、突然且つ爆発的に生じる傾向があり、ドアをバタンと閉める、不快な言葉、癇癪及び逆上して重要な会議から去ることを伴う。子供は喧嘩をし、大人は職を失い、友達と仲たがいする。その後、彼らは後悔するかもしれないが、手遅れである。彼らの高いレベルのいらだちにより、ADHDの人々は気短である。彼らは、列に並んで待つことを嫌い、何らかの遅れが彼らを半狂乱させる。旅行、映画、授業、議論といった進行中のものは何でも彼らはすぐに行って終わらせることを欲する。それらの焦りは、ADHDの人々を衝動的にする。子供の場合、彼らは結果を考えること無く動作に入る。大人の場合、彼らは過剰に速く運転し、電動工具を不注意に使い、危険を考えること無く活動に飛び込む。その結果、彼らは度々彼ら自身又は他人を傷つける。ADHDの人々は、時間及び空間への適応に苦労する。彼らは彼らの右手を左手と区別するのに苦労し、一連の指示に従うこと、地図を読むこと又は時間を伝えることに苦労し得る。乳児又は子供の場合、彼らは常に動き、もがき、身をよじり、全てのものに興味を持つ。大人の場合、彼らは、落ち着きが無く、飽きっぽく、ルーチンに従うことを依頼したときに反抗的であり、いつも動いている。これらの特徴のいくつかが、ADHD自体と分かれた合併性の反抗挑戦性障害(ODD)及び行為障害(CD)と関わることは注目に値する[Biederman II 2007]。
ADHDの診断は、米国精神医学会の診断及び統計マニュアル(DSM-IV)[APA 1994]により概説された基準に基づく。表1は、これらの基準を列挙する。多くの類似の基準がDSMのより早い版で提示されていた。名称が多少変更されている一方で、全ては、注意欠陥障害であるコアの障害を意味する一形式又は他の形式でADDの文字を含む。DMS-IVにおけるサブタイプは、不注意優勢型を意味するADHD-I、多動性-衝動性優勢型を意味するADHD-H、及び混合型を意味するADHD-Cである。
Figure 2022529179000002
Figure 2022529179000003
型に基づくコード
314.01 注意欠陥多動性障害、混合型:過去6ヶ月の間、A1及びA2の両方の基準を満たす場合
314.00 注意欠陥多動性障害、不注意優勢型:過去6ヶ月の間、A1の基準を満たすがA2の基準を満たさない
314.01 注意欠陥多動性障害、多動性-衝動性優勢型:過去6ヶ月の間、A2の基準を満たすがA1の基準を満たさない
遺伝性精神神経疾患の症状が脳内ドーパミンの病態形成に関連するとしてADHDの関心が増大している[Shaw 2007; Swanson 2007; Volkow 2007]。本明細書で議論されるように、一般的症状又は包括的な障害の重要な推定上複合サブタイプとしてのADHDは、報酬欠陥症候群(RDS)として知られる[Blum II 1996]。「RDS」は、一反応が他の反応の引き金となる脳における神経伝達物質のカスケードの損傷を意味する-報酬カスケード[Blum II 1990]-及び結果として生じる異常行為[Blum I 1996]。個々のニューロンのレベルにおいて、報酬カスケードは多くの特定の神経伝達物質により触媒され、それらのそれぞれは特定の方の受容体に結合し、特定の作用を受ける。神経伝達物質のニューロン受容体への結合は、カスケードの一部の反応を引き起こす。これらの細胞間カスケードの破壊は、ADHDを含むRDSの一形式又は他形式の異常な行動を引き起こす。
RDSは、遺伝的及び環境的影響を有し、個々に対する複数の依存性、衝動性及び強迫性行動の高いリスクの素因となる。報酬神経伝達物質経路の異なる部分を制御する遺伝子に依存して、人は、軽度の不安、癇癪、多動、又は衝動買い、ギャンブル、性行動、薬物依存、アルコール依存、喫煙及び過食障害といった危険負担のいずれかを示し得る。これらの症状の全てのうち、特に議論となり、かなりメディア報道を受けるのがADHDである[APA 1994; APA 2000]。
CHADD(ADHDの子供及び大人)によると、350万人の就学年齢の子供がADHDを有する[CHADD 2007]。ADHDは、通常、人の一生を通して持続する。それは子供に限定されない。概ねADHDの子供の2分の1から3分の2は、ADHDの症状及び大人としての行動における顕著な問題を持ち続け、仕事、家族内及び社会的関係における彼らの生活に影響を及ぼす。ADHDは連邦法下で障害として認識される(1973年リハビリテーション法;障害を持つアメリカ人法;及び個別障害者教育法)。適切で合理的な配慮は、時々、ADHDの子供のために学校でなされ、ADHDの大人のために職場でなされ、それらは個々に対して効率及び生産性高く仕事をするのに助けとなる。先生は決定的な診断をするための能力はないが、彼らは音診断をするためのプロセスの最初の意味ある情報源である[Biederman 2006]。しかしながら、先生により標的とされている個々の半数未満が適切な診断及び是正するための介入を受けている。診断を受けた者のうち、薬理学的処置を除く適切な多モードの処置を受けている者はほぼいない。さらに、小児科医は、それら患者の約4%がADHDを有すると報告する。男児は女児よりも4倍以上この疾病を有する傾向がある。
双生児研究は、ADHDの75~90%が遺伝的要因により引き起こされることを示す。一般集団でADHDである人の確率は4~6%であるのに対して、家族のうちの一人がADHDと診断される場合、家族の中の他者もADHDである確率は25~35%である。ADHDの子供の10~35%は、過去又は現在ADHDである一等親血縁者を有する。ADHDであった両親の概ね2分の1が、その障害を有する子供をもつ。喫煙する母親によるニコチンの出生前曝露、幼少の新生児期における酸素欠乏症及び、非遺伝的要因もあり得、子供時代における多量の鉛暴露を含む非遺伝的要因もあり得る。
(報酬欠陥症候群の科学)
RDSは、脳の報酬中枢における脳の神経伝達物質間の複雑な相互作用である「脳報酬カスケード」における機能障害から引き起こされ、それは、少なくともDRD2ドーパミン受容体遺伝子における欠陥による異常渇望行動に直接に関連する[Blum I 1990]。ドーパミンは、幸福の感情を制御する脳の強い神経伝達物質である[Blum II 1990; Blum 1991; Blum I 1996]。ドーパミンは、それら自体は気分を制御するのに関連する他の強い脳の化学物質及び神経伝達物質(例えばセロトニン及びオピオイド)と相互作用する。DRD2ドーパミン受容体遺伝子に異常を有する個人において、脳は、報酬中枢において正常な量のドーパミンを用いるのに十分な数のドーパミン受容体サイトを欠如しており、従って、この領域で生成されたドーパミンの量を低減する。ドーパミン受容体遺伝子に変異を有さないが、危険行動(コカイン乱用、過度に低いカロリー食、長期にわたる高レベルストレス等)に従事する個人において、脳機能はまるでDRD2の遺伝子変異(又は他の特定の遺伝子変異)を有するようである[Faraone 2003]。
全体的な結果は、脳の報酬中枢における不十分なドーパミン作用である。この欠陥は、脳のドーパミン作用を増大させる活動に携わるように個人を駆り立てる。多量のアルコール又は炭水化物(過剰な炭水化物摂取)の消費は、ドーパミンの脳内生成及び利用を刺激する。クラック/コカインの摂取及びニコチンの乱用も同様である。また、遺伝的異常が、攻撃的行動に関連すると見られており、それもまたドーパミンの脳内利用を刺激する[Blum II 1996; Blum 2000]。
RDSは、通常の日々の活動からの報酬を得るための個人の生化学的な能力がない結果として生じる比較的軽度又は重度の形態で明確に現れ得る。少なくとも1つの遺伝的異常は、脳の報酬経路における変更を引き起こすものと同定されている[Bowirrat 2005]。それは、A1アレルと呼ばれるドーパミンD2受容体における遺伝子の変異体形態である。また、この遺伝子変異は、衝動性、強迫性及び依存性行動の性質に関連する。RDGの概念はそれらの障害を併せ持ち、単純な遺伝的異常がどのように複雑な異常行動を生じさせるかを説明し得る。この多様な形態をもつ遺伝子はADHDの素因において重要な役割を果たし得る一方で、ADHDの臨床的発現のための追加の遺伝子の特定のサブセットに関わっているに違いない。これはポリジーン遺伝と呼ばれる。ドーパミンD4及びドーパミンD2遺伝子の両方の特定のアレルの近年の関連並びに新規の探索行動が、ポリジーン遺伝を提示する以前の研究で確認されている[Comings 1996; Lee 2003]。
(報酬の生物学)
脳内の報酬系は、James Oldsによって1950年代に偶然に発見された[Olds 1956]。Oldsは、研究室のラットを用いて脳の注意のメカニズムを研究しており、その際に大脳辺縁系の領域に電極を誤って配置した。動物がレバーを押すことによりこの領域を自己刺激できるように電極を取り付けた際に、ラットは1時間に5000回程度ほぼ連続してレバーを押し続けた。その動物は、眠ること以外の全てのことを除いて自身を刺激した。また、それらは、レバーを押す機会のために強い痛み及び欠乏に耐えた。Oldsは、これらの動物に強い報酬を提供する大脳辺縁系の領域を明確に発見した。
その後、人間の被検体における研究は、大脳辺縁系における視床下部内側野の電気刺激が疑似オルガズムの性的興奮の感情を生成することを明らかにした。脳の特定の他の領域が刺激された場合、個人はマイナス思考が追い払われた意識朦朧の型を体験した[Olds 1956; Blum 2000]。これらの発見は、喜びが複雑な報酬及び強化系に関連する明らかな神経学的作用であることを証明した。過去数十年の間、研究は報酬に関連するいくつかの脳領域及び神経伝達物質をより良く定義できた[Blum I 1996; Blum 2000]。大脳辺縁系、側坐核及び淡蒼球に関連する脳内の深い神経回路は、報酬の発現に重要であると思われる[Wise 1984]。各物質の乱用又は各依存性行動はこの回路の異なる領域において作用し得るが、最終的な結果は同一であり:ドーパミンが脳の報酬サイトに放出された主要な神経伝達物質であると思われる[Koob 1988]。
(報酬のカスケード理論)
かなりの注目が種々の物質-探索行動の基礎となる神経化学及び神経解剖学系の研究に向けられている。健康な人々において、神経伝達物質は、幸福の感情につながる反応の複雑なパターンに入力される刺激から、カスケードのように下方に拡がる効果で刺激又は阻害のパターンにおいてともに働く(「報酬のカスケード理論」)[Stein 1986; Blum II 1990; Cloninger 1993]。この神経伝達物質系は、非常に複雑で未だ完全に理解されないが、人間の脳の中脳辺縁系における主要な中心報酬領域が以下に要約される。
図1A及び図1Bに示すように、以下の相互作用は脳の報酬領域で行われる[Blum 1991; Stein 1986]:(1)視床下部におけるセロトニンは、間接的にオピエート受容体を活性化し、腹側被蓋野A10におけるエンケファリンの放出を引き起こす。エンケファリンは、黒質A9領域に起こるガンマアミノ酪酸神経伝達物質(GABA)の発火を阻害する。(2)GABA B受容体を介して作用するGABAの通常の役割は、側坐核で作用するために腹側被蓋野領域で放出されるドーパミンの量を抑制及び制御することである。ドーパミンが側坐核に放出されると、重要な報酬領域のドーパミンD2受容体を活性化する。また、この放出は、GABAを介して作用するエンケファリンにより制御される。エンケファリンの供給は、それらを破壊するニューロペプチダーゼの量により制御される。(3)また、ドーパミンは、扁桃体内にも放出され得る。扁桃体から、ドーパミンは海馬内でニューロンに影響を及ぼす(すなわち、ドーパミンは海馬を刺激し、CA及びクラスタ細胞がドーパミンD2受容体を刺激する)。(4)他の経路は、正確には同定されていない(CAxと示される)クラスタ細胞の中心にある報酬領域において海馬に線維が突出する青斑核におけるノルアドレナリンに関連する。海馬におけるGABA A受容体が刺激されると、それらはノルアドレナリンの放出を引き起こす。
海馬における推定上のグルコース受容体は、複雑に関連され、側坐核における最終的なドーパミンの放出に続きオピオイドペプチドをセロトニン系と結びつけることに注意すべきである。脳の報酬カスケードにおいて、これらの相互作用は、同時に又は順に行われ、不安、怒り、自尊心若しくは他の不快な感情に対する、又はそれらの感情を低減若しくは排除する物質(例えばアルコール、炭水化物及び薬物)の渇望に対するカスケード様式に統合するより大きい系のサブシステムの活性としてみなされ得る[Blum II 1990]。
多種多様な薬物の乱用における最終の共通経路としてのドーパミンの理解は、Ortiz及び同僚の発見により支持される[Ortiz 1995]。彼らは、コカイン、モルヒネ又はアルコールの慢性的な投与が中脳辺縁系においていくつかの生化学的適応をもたらすことを証明した。彼らは、これらの適応が物質の乱用に関連するこの系のニューロン経路の構造的及び機能的特性の変化に基づき得ることを提示した[Ollat 1990; Imperato 1988]。
遺伝的異常、長期の継続的ストレス又は長期の物質乱用は、動物及びヒトの両方において異常な渇望行動の自己持続的パターンを引き起こし得る。非ヒト動物における研究は、報酬のカスケード理論及びその遺伝的関連のサポートを提供してきた。従って、Li及び同僚は、アルコール嗜好性(P)及び非嗜好性(NP)ラット系統を開発した[Russell 1988; Zhou 1991; McBride 1993; McBride 1994; Li 2006]。彼らは、Pラットが以下の神経化学的プロファイルを有することを発見した:視床下部における低セロトニンニューロン;(低放出による)視床下部における高レベルエンケファリン;側坐核においてより多いGABAニューロン;側坐核において低減されたドーパミン供給;及び中脳辺縁系領域においてドーパミンD2受容体の低減された密度。
特にADHDに関連した遺伝学の観点から、多くの遺伝子が関連し、これらの候補遺伝子の全ては、報酬カスケードに関連する。Comings II 2000は、少なくとも42の遺伝子変異のサブセットを示し、それらは、ADHDと関連し、全体的な相違に寄与する。興味深いことに、これらの遺伝子は、以下に限らないがドーパミン作動性、セロトニン作動性、エンケファリン作動性、カテコールアミン作動性、コリン作動性、GABA作動性、アンドロゲン受容体及び他の推定される伝達物質、ホルモン、並びにそれらの受容体及び酵素(同化作用及び異化作用の両方)といった特定の神経伝達物質を含む報酬カスケードの基礎を構成する。
近年において、ADHDの神経化学的基礎の多くの批評は、多数の神経伝達物質の関連を強調し、一つの遺伝的欠陥がデータの全てを説明できないことを強調した。ポリジーン遺伝は、ADHDにおける合併障害の範囲及びそれらの相互作用の両方をどのように説明するかの問題を唯一回答できるが、遺伝子のサブセットの真のモデル及び問題における障害の多様性に対するそれらの寄与について我々に提供できない。ADHDにおけるポリジーン遺伝の一例は、Comings I 2000により試験された。彼らは、ADHA発端者に差別的に関連するDRD2、DAT1及びDBHの3つのドーパミン作動性遺伝子を発見した。彼らの結果は、これら3つの遺伝子がそれらの効果に付加的であることを示した。従って、3つのマーカーのうち3つを有する個人は、最も高いADHDスコアを有し;3つのうち2つを有する個人は次に高いスコアを有し;次いで3つのうち1つ;また、3つのマーカーのいずれも有さない個人は最も低いADHDスコアを有した[Comings 1996]。さらに、この付加的効果は、多くの他の関連するADHD行動(すなわち、吃音、強迫性障害[OCD]、チック、行為障害[CD])に見られ、ADHDのポリジーン仮説を支持する。言い換えると、異なる関連行動は、特定の精神障害に共通に関連する多くの遺伝子における遺伝子の類似のセットに因る。
これは、主要な報酬領域における正味のドーパミン放出の低減を引き起こす4つの部分のカスケードシークエンスを提示する。この考えの追加のサポートは、研究者が、シナプスに供給されるセロトニンを増大する物質を投与することにより、又は直接にドーパミンD2受容体を刺激することにより、アルコールの渇望を抑制できることを発見した際になされた[McBride 1994]。特に、D2受容体アゴニストは高アルコール嗜好性ラットにおけるアルコール摂取量を低減したが、D2ドーパミン受容体アンタゴニストは同系動物におけるアルコール摂取量を増大した[Dyr 1993]。
(ADHDの科学)
ADHDの神経精神遺伝学
ADHDにおいて、過負荷に苦しんでおり、過剰に明るい、過剰に騒々しい、過剰に不快な、また、過剰に速く変化する世界に対して快適になるために適応を試みる個人のイメージが現れる。ADHDの原因についての憶測は、結婚障害、悪いしつけ、脳損傷、精神疾患又は家族内のアルコール若しくは薬物乱用のような因子に焦点が当てられる。関連行動は、CD及び非社交的性格を含んでいた。後に、これらの行動は、物質使用障害(SUD)に遺伝的に関連されることが示された。最近では、これらの行動障害、ADHD及び特定の遺伝子異常の間の重要な関連を示す研究が始まっている。
これは、ADHDの原因又は基礎が何であるかといった問いを引き起こす。それは、神経伝達物質の不安定から生じる遺伝的要素を有する衝動障害である。その効果は、治療及びカウンセリングによって容易となり得る。この障害における生物学的基礎は、多くの研究者によって確立されてきた[Comings 1991; Biederman 1992]。一研究において、ADHDの個人が異常な脳波パターンを有することを発見した[Lubar 1991]。彼らのベータ波(集中に関連する脳波)は低く、彼らのシータ波(リラックスに関連する脳波)は高く、眠気及び白昼夢の状態を提示する。従って、例えば用心深い予測及び問題解決といったベータ波に関連する活性を維持することは、ADHDの個人にとって困難であることは驚くべきことでない。彼らは、最小限の外部刺激があるシータ状態で留まることを許容するアクティビティを好む[Lubar 1991]。ADHDの人々は欠陥のあるフィルタシステムをもち、彼らの脳幹網様体は不適切な刺激を除外しないかもしれない。これらの人々は、全ての音、全ての物体、全ての接触を認識するように思われ、全て彼らは許容することが困難な無秩序な行動に没入する。必須でない刺激は、仕事をする又は他の人々と関わるのに必須の刺激と同一の注意をもたらす。より深いレベルにおいて、ADHDは、神経間メッセージを運ぶ神経伝達物質が関わるであろう脳細胞又はニューロン間のコミュニケーションの問題である。これらの脳メッセンジャーは、渇望(不十分なセロトニン作動性及び/又はドーパミン作動性機能によるであろう)又は他の注意欠陥等の特定の行動のために供給され得、又はそれらは過剰に少ないというよりもむしろ過剰に多いノルアドレナリンの結果であり得る。刺激を入力することを妨げるメッセンジャーが不十分な場合、過剰に多い信号が通り、混乱をもたらす。
さらに深いレベルにおいて、問題は神経伝達物質の製造のための計画を規定する遺伝子にある。ADHDの人々は、少なくとも1つの欠陥遺伝子を有し、DRD2遺伝子の場合、ニューロンが幸福の感情及び注意の制御に関わる神経伝達物質であるドーパミンに対して反応することを困難にさせる。遺伝的異常の研究は、ADHDの原因因子としてのDRD4受容体遺伝子、ドーパミンベータヒドロキシラーゼ(DβH)遺伝子及びドーパミン輸送体遺伝子等の他のドーパミン作動性遺伝子、及び多数の神経伝達物質経路に関連する遺伝子変異と関連させた[Cook 1995; Waldman 1998]。
ADHDにおける遺伝学の役割の支持は、家族への遺伝を示す証拠を含む。例えば、多くの研究は、ADHDの子供の父親及び/又は母親が非社交的正確及びアルコール依存症を有する傾向があることを示していた。早くも1971年に、James Morrison及びMark Stewartは、59人の多動性の子供及び41人の対照の子供の親について試験した。21家族において、少なくとも1人の親がアルコール依存症又は非社交的性格、及び他の関連行動を有していた。対照的に、対照の家族の4つのみがその傾向があった。重罪人の親及び兄弟の家族研究において、多動性の子供の男性の親族に非社交的性格、アルコール依存症及び薬物依存症の高い頻度が見られた[Cantwell 1972]。
多くの研究は、ADHDの子供の兄弟の20%~30%がADHDを有することを示している。これは、非ADHDの子供において2~7倍の頻度である。これらの兄弟も対照の子供と比較して5倍の頻度で大鬱を有する[Welner 1997; August 1983]。他の研究は、多動性の子供の22%の兄弟及び8%の姉妹が多動性であることを示した。興味深いが、多動性が無くADDとみなされる場合、その疾病を有する兄弟及び姉妹の数は同一である[Cantwell 1976]。ADHDの子供の他の研究は、両親がその症候群を有さない場合、11%の兄弟がADHDを有することを発見した。片方の親がAHDHを有する場合、34%の兄弟がADHDを有した[Pauls 1986]。
ADHDの親がADHDの子供を有するという観察された事実は、問題が遺伝的であることを証明しない。その問題は、行動が学習されたものであるかと質問され得る。その問題の一回答は、同じ環境で育てられた兄弟及び片親が異なる兄弟を観察することである。ADHDについて学ぶ場合、頻度は両者で同一にされるべきである。実際には、半分の遺伝的類似性を有する片親が異なる兄弟は、顕著に低減したADHDの頻度を示す[Safer 1973]。双子の研究において[Willerman 1973]、一卵性の双子の一方がADHDを有すると他方もADHDを有することが発見された。二卵性の双子がADHDを有する場合、双子の他方の17%のみがADHDを有した。この発見は、他の独立した研究において確認された。
他のアプローチは、養子縁組で手放されたADHDの子供の親を見ることである。ADHDが遺伝的障害である場合、問題を有する子供の親は、養親よりも高い頻度でADHD、非社交的性格又はアルコール依存症を示すはずである。養子縁組により出生時に子供を手放したADHDの親のADHDの子供の研究において、非社交的性格、アルコール依存症及びADHDの割合が、養親よりも実の親の方が高いことを発見された。Comings等による研究[Comings 1991]において、研究者らは、ドーパミンD2受容体遺伝子のA1アレルが、対照では27%しか存在しないのに対してADHDの子供のサンプルの49%に存在したことを発見した。
ある程度まではADHDの人々は対応できる。彼らは、ストレスが生じる状況を避け、混雑し騒がしい環境を避け、多くの時間を自身に与え、厳しい締め切りを避け、彼らの環境の速い変化を避けることができる。最も破壊的な対処方法は、アルコール又は薬物による自己治療である。そのような物質は、症状が消えたと思えるように彼らの生活が楽になってより幸福となる幻覚を与える。しかしながら、依存性がすぐに大きくなり、生活が悪夢となる[Faraone 1991]。そして、彼らがアルコール又は薬物から離れると、ADHD問題が全力で戻ってくる。
ここでの本来の悲劇は、ADHDの人が遺伝的に依存症を発症するリスクがあり得ることである。また、ADHDを生む彼らの脳における同一の神経化学的不安定は、依存症、トゥレット症候群、ODD、CD及び他の関連行動の傾向を生む[Comings 1991; Blum II 1996; Miller 2008]。
(行動及び電気生理学的診断ツール)
下記は、ADHDの行動及び電気生理学的診断ツール並びにその治療のための必要性の理解を助ける。
臨床現場において、ADHDの診断のために種々の結果で多くの評価尺度が用いられている。一般に用いられるツールの1セットは、Conners’ Rating Scales[Conners 2006]を含み、それは、観察者の評価及び自己報告を助けるのに用いる手段であり、子供及び青年の問題行動を評価する。臨床現場においてADHDの適切な診断を助けるために用いられる他の代替法は、T.O.V.A(注意変数試験)と呼ばれる持続処理試験である[TOVA 2006]。この試験の最新の版は、電算化され、注意欠陥の最小限の4つの型に区別するように設計されている。患者の注意欠陥が不明情報により測定された場合、1つの型が省略異常と示される。このパラメータに頼る問題は、省略エラーが、注意欠陥が神経学的欠陥により特徴付けられる統合失調症及び小発作障害を含む広い範囲に関連することである。第2の型は、多動性行動に関連する任務異常により特徴付けられ、それは、しばしば不安障害の群(例えば強迫性行動、パニック及び反抗挑戦性障害)との併存症である。第3の型は、反応時間における異常により特徴付けられる。この型はADHD特異的ではなく、古典的な精神運動遅滞、気分変調症及び大鬱に見られるような遅い反応時間に関連すると考えられている。第4の型は、反応変動(速い又は遅い)である。上記全てのうちで、これはADHDにより関連しており、肥満、アルコール依存症及び/又は依存障害を有する大人に共通する。これがドーパミン作動性欠陥に最も関連する4つの型である。しかしながら、T.O.V.A試験の結果が多くの誤った負の診断に関連していることに注意することが重要である。
反応変動性とドーパミン作動性欠陥との間の関係を試験するために、ドーパミンD2受容体変異とT.O.V.Aスコア(反応変動性を含む)との間の関連を試験し、脳の電気活性の測定、脳電位に関連するP300イベントの研究が本発明の発明者らにより行われた[Noble 1994]。ニューヨークのPATH医療クリニックに入院している100人の患者は、神経精神病学、心血管学及び腫瘍学の問題を含む種々の医療問題のために試験された。各患者には、T.O.V.A及び脳電気活性マッピングがなされた。全てのT.O.V.Aスコアが計算され(標準以上の<1の標準偏差)、顕著な線形傾向が観察され、それにより増大する異常T.O.V.Aスコアが異常に延長されたP300待ち時間(正常は300+年齢)を有する患者の割合と関連付けられた。さらに、顕著な差異は、種々のスコア(不注意、多動性、反応時間及び変動性)と異常P300待ち時間との間で発見された[Braverman 2006]。対照的に、反応変動性のみがP300の大きさに重要であった。このサイト特異的関連は、ドーパミン作動性変異に起因し得る。DRD2遺伝子A1アレルが、良く選別されたアルコール依存症においてP300待ち時間及び大きさの両方における異常に関連することがよく知られている[Noble 1994]。従って、臨床医は、ADHDの診断のための1つのみの診断ツールを用いることに関して注意しなければならない。追加の実施形態において、その方法は、Conners及びT.O.V.Aの両方を含む1つ以上の追加試験並びに遺伝子試験と共に用いられ得る。
(ADHDは一般的な障害である)
集団調査に基づく種々の型のADHDの頻度の概算は、変化しやすい結果を示してきた。かなり一般的な範囲は、表2に示されている。臨床ベースのサンプルに対して集団ベースのサンプルの利点は、病院で診察を受けていない集団における個人がサンプルに含まれることである。多くの場所で一定の集団内において16%よりもはるかに小さく、通常4%未満の子供がADHDの一形態のための治療を受ける。これは、ADHDが過剰に診断及び治療されるといった考えと反対である。実際に、症状を示す子供の大半は治療されていない。他の関連する障害は、CD及びODDを含む。
Figure 2022529179000004
これらの子供の多くは、適切な教育法により扱われ、治療の必要が無い一方で、これらの数字は少なくともADHD-Iが診断下及び診断下にあるかもしれないことを提示する。ADD-H及びADHD-Cの性別比率は4:1であるが、ADD-Iの性別比率はほぼ1:1である。これは、女児におけるADHDが不注意型の傾向があり、男児は多動性-衝動性型又は混合型の傾向があるという事実を反映する。学校における多動性及び衝動性の症状は明らかであり破壊的であり、一方、不注意型の症状は、より微妙で、非破壊的であり、男児は女児よりも診断及び治療を受けている傾向がある。
(ADHDはスペクトラム障害である)
個人が所定の行動障害を発症するのに十分な遺伝子を受け継ぐ場合、一般集団よりも第2の行動障害の発症リスクが2~4倍多いことが長い間知られている。これは、異なる行動障害が一般にいくつかの遺伝子変異を共有する事実に因るようである。従って、遺伝子変異の必要な閾値数を超える人が増えるほど、2つ以上の行動問題の発生の可能性が高くなり、従って、スペクトラム障害と呼ばれる。最も一般的な共存又は併存するスペクトラム障害は、ADHDの個人が、ODD、CD、大鬱障害、不安障害、OCD、双極性障害、学習障害、並びにアルコール依存症及び薬物依存症を含む物質乱用障害であることと考えられる。
(ADHDは一生の影響を有する)
ADHDの子供の哀れな結末の多くがCDの併存であることが指摘されており、Howell及び同僚による1985年の報告の研究が未だ示されるべきである。この長期の研究は、ADHDとADHD+CDとを区別していないが、他の研究がしていないことを行った。その研究では、ADHDのみの子供及び対照の代わりに3群の子供の結果を比較した。低学年の子供が、ADHDの連続体において評価され、スコアが高い方から10%(ADHD群)、スコアが低い方から10%(低ADHD群)及びそれ以外(「通常」群)の3群に分けられた。彼らは、高校を卒業した後に再評価された。
事実上彼らの生活の態様のいずれも、低ADHD群が最も良く、通常の個人が中間であり、ADHD群が最も悪いという、注目すべき発見があった。これは、ADHDの子供が常に成績不振であることを提示すると受け取られるべきでない。また、落ち着きがない、仕事中毒、常に何かしていなければならない、自分のボスになる必要がある、といったADHDの特徴がとても成功した人生になる多くの例があることが強調されるべきである。従って、丁度良い組み合わせにおいて、否定的な観点で議論される症状のいくつかが大きな利点で用いられ得る[Comings 2005]。
(遺伝子及びADHD)
ADHDが、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、GABA及び他の神経伝達物質に影響する遺伝子の付加的な影響による多遺伝子性障害であることが提案されている[例えばComings I 2000を参照]。関連する特定の遺伝子座のいくつかは、ドーパミン遺伝子DRD1、DRD2、DRD4、DRD5、ドーパミンベータヒドロキシラーゼ及びドーパミン輸送体;ノルアドレナリン及びアドレナリン遺伝子ADRA2A、ADRA2C、PNMT、ノルアドレナリン輸送体、MAOA、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT);セロトニン遺伝子TDO2、HTR1A、HTR1DA、セロトニン輸送体;GABA遺伝子GABRB3;アンドロゲン受容体、並びに他の遺伝子である。このモデルは、以下を含むADHDについての現在の知見と一貫性がある[Comings II 2000]:(a)ADHD発端者の親族において増大するADHD頻度、(b)両親族のADHD発端者及びその親族における広いスペクトラムの併存行動(鬱、不安、学習、CD、ODD及び物質乱用障害)の存在、(c)トゥレット症候群に近い関係性、(d)連鎖解析を用いたトゥレット症候群の遺伝子の発見失敗、(e)前頭葉の代謝低下を示す脳の画像検査、(f)ドーパミンD2受容体密度と局所血流量との関係、(g)脳脊髄液のホモバニリン酸レベルとDRD2の遺伝子型との相関、(h)トゥレット症候群におけるチックと受容体密度との相関、(i)ドーパミン輸送体及びドーパミンD3受容体遺伝子のノックアウトマウスのドーパミンD2モータの活動亢進(j)Le Moal 1991及びShaywitz 1976のADHDのドーパミン欠陥動物モデル、(k)ADHDのノルアドレナリンモデル、(l)単一の神経伝達物質欠陥に基づくADHDの説明の失敗、(m)ドーパミン及びαアドレナリン作動性アゴニストに対するADHDの反応、(n)各遺伝子によって考慮された特定の行動の不一致の小さい割合、及びADHDの多くの他の態様。
一研究において[Brookes 2006]、特にドーパミン、ノルアドレナリン及びセロトニン経路といった神経伝達物質経路の制御に関わる51個の候補遺伝子並びに概日リズム遺伝子に及ぶ1038個の一塩基多型(SNP)が、興味深い結果を示した。776個のDSM-IV ADHD混合型のサンプルのケースに関連する家族内試験に関する分析は、国際的な多施設のADHD遺伝子プロジェクトのために確認された。研究者らは、文献中で2つの最も再現性が高い発見を含む18個の遺伝子中の1つ以上のSNPを有する名目の重要性を発見した:DRD4及びDAT1。各遺伝子で分析された一塩基多型(SNP)の数が調整された遺伝子広範試験は、以下の関連を同定した:セロトニン作動性(TPH2)、アドレナリン作動性(ARRB2、ADRB2)、ドーパミン作動性(DAT1)、神経伝達物質代謝(MAO)、下垂体発達(HES1)、エンケファリン作動性(PNMT)、及びシナプスレギュレータ(シナプトフィジンII[sypII])遺伝子多型。
(分子遺伝学及びADHD)
ADHDは、悪い子育て、家族問題、悪い教師若しくは学校、過剰なTV視聴、食物アレルギー又は砂糖の過剰摂取によって引き起こされるものではない。それよりも、脳の特定の部分における神経伝達物質に影響を及ぼす生物学的及び遺伝学的因子により引き起こされる[Wallis 2008]。陽電子放出断層撮影(PET)を用いたアメリカ国立精神衛生研究所における研究は、人の継続的な注意を払う能力と脳の活性レベルとの間の関連を示した課題において脳を観察するためにスキャンを行った。ADHDの人々において、注意を制御する脳領域がほとんどグルコースを用いず、これはそれらがほとんど活性していないことを示す。脳のいくつかの部分における低いレベルの活性が不注意及び他のADHD症状を引き起こし得ることが、この研究から明らかとなる。
(ドーパミンモデル)
ドーパミン代謝における欠陥は、ADHDの原因の追究に長く関連している。この理由は多くあり[Comings 1991; Kirley 2003]:(1)Le moal 1991は、腹側被蓋野のドーパミン作動性ニューロンの損傷が多動性、過剰反応性、ストレスに対する応答不良及び他の障害の範囲を引き起こすことを示した。(2)Shaywitz 1976は、出生後すぐの前頭葉のドーパミン作動性ニューロンの化学的破壊が、刺激に応答するADHDの動物モデルを生成することを示した。(3)トゥレット症候群の子供の脳脊髄液(CSF)におけるカテコールアミンは、顕著に低いレベルのホモバニリン酸を示した。近年の研究ではCSFのホモバニリン酸と多動性及び行為障害ADHDのスコアとの間の正の相関を示すが、ADHDの子供における低いCSFのホモバニリン酸を報告したものもある。(4)脳画像研究は、ADHDにおいてドーパミンリッチ線条体における欠陥を示した[Krause 2003]。(5)さらに、脳画像研究は、ADHD及びトゥレット症候群において前頭葉の機能低下を示す。(6)他の研究は、ドーパミン輸送代又はDRD3遺伝子を欠損したノックアウトマウスにおいて多動性を示した。(7)更なる証拠は、ADHDの治療において、ドーパミン作動性アゴニストの効果を証明した[la Fougere 2006]。以下は、ADHDの病因に関連するいくつかのドーパミン作動性遺伝子である。図1A及び図1Bを参照。
(ドーパミンD2受容体遺伝子(DRD2))
ADHDの最初の分子遺伝学的研究は、DRD2 A1アレルを重篤なアルコール依存症に関連付けたBlumと同僚による発見に従って、Comingsらによって1991年に報告された[Blum III 1990; Comings 1991]。彼らは、衝動性、強迫性、依存性行動におけるDRD2遺伝子のTaqA1アレルの出現率を試験した。これらの結果は、DRD2遺伝子座における遺伝子変異がADHDを含む衝動性、強迫性、依存性障害の範囲において役割を果たすことを提示した。これらの障害におけるD2A1アレルの出現率は、42.3%~54.5%の範囲であった。DRD2がこれらの状態を引き起こす主要な遺伝子でないことは明らかであるが、通常はその場合の半分も存在しないため、D2A1アレルの出現率は対照よりも約2倍高いことが明らかである。
トゥレット症候群におけるドーパミンD2受容体の重要性の指標は、チックの重症度における一卵性双生児の不一致のSPECT(単一光子放射断層撮影)試験から得る。例えば、尾状核の頭部におけるD2受容体密度の差異は、r=0.99、p<0.001のほぼ無視される相関係数を有する表現型の重症度の差異を予測し、線条体のドーパミンD2受容体の密度がチックの重症度の98%の不一致で説明されることを提示する[Wolf 1996]。
少なくとも1日に1パックのタバコを吸い、自分で辞められない個人の後の研究において、48%がTaqI D2A1アレルをもち、睡眠障害を有していた。TaqI D2A1アレルの出現率は、病的なギャンブラーの多くの群において非常に高かった。それは心的外傷後ストレス障害においても実証された。
最初の解釈は、DRD2遺伝子がトゥレット症候群及びADHDの未確認の主要な遺伝子の影響を変更することである。重要な機能は、DRD2遺伝子がADHD及び他の行動に関する多くの量的形質の5%未満の相違を占めることである。類似の適度な影響を示す遺伝子の数が同定されたため(下記参照)、また、主要な影響を引き起こす遺伝子を発見することの失敗が続くため、我々及び他者は、ADHD、トゥレット症候群及び他の精神障害の遺伝性の多遺伝子形態の方に興味をもち始めた[Noble 2003]。
さらに、近年の研究は、青年期の過度のインターネットビデオゲームの利用を含む行動に関連する他のRDSが、DRD2 A1アレルに顕著に関連することを示している。興味深いことに、境界性パーソナリティ障害及び健康な個人の両方において、DRD2 A1アレルの存在が、前頭葉の完全性に対する試験感度においてより大きい時間違反を犯すことに関連し、特に健康な対象において、より長い実行時間を有した。この研究は、DRD2遺伝子が前頭部の脳システムにより制御される実行機能において影響を及ぼし得ることを提示する。
(ドーパミンD2受容体、局所血流量及びメチルフェニデートに対する応答)
ADHD患者における線条体のドーパミン輸送体(DAT)密度を試験した公開された文献の批評において、Krauseら[Krause 2003; Krause 2006]は、その領域における上昇の多くの神経画像所見を引用した。さらに、Krauseら[Krause 2005]は、線条体のDATの利用可能性が、大人のADHD患者のメチルフェニデートに対する応答に影響があるかどうかについて、SPECTスキャンを用いて測定することで試験した。彼らは、メチルフェニデート治療に応答しない低いDAT利用可能性を有するADHDの個人を発見した。
また、SPECT技術を用いて、Volkow及び同僚[Volkow 1995]は、局所血流量におけるメチルフェニデートの影響と脳の種々の領域におけるドーパミンD2受容体の密度との関係を試験した。いくつかの対象において、メチルフェニデートは、局所血流量を増大したが、他の対象では血流量が低減した。前頭、側頭及び小脳の代謝の変化は、D2受容体の密度に関連し、密度が高いほど血流量が増大する。メチルフェニデートは、大脳基底核の相対的な代謝活性を低減する。ドーパミン代謝における遺伝的欠陥を示し、大脳辺縁系及び前頭葉におけるドーパミン作動性低下状態を引き起こし、大脳基底核におけるドーパミン作動性活性の補償的な増大を引き起こし、また、メチルフェニデートがドーパミン輸送体の阻害により脳のドーパミン活性を増強することの組み合わせを介して逆行することといった、これらの結果は、大脳基底核におけるドーパミン作動性活性における二次低減及び大脳基底核の血流量の低減と一貫性がある。
また、これらの研究は、メチルフェニデートに対する応答とホモバニリン酸のCSFレベルとの間の正の相関を示し、CSFにおけるドーパミンの代謝物のレベルがD2受容体密度に関連するといったCastellanos及び同僚[Castellanos 1998]の結果と一貫性がある。
Volkow 1995の研究の興味深い側面の一つは、その構造におけるD2受容体の不足にもかかわらず、メチルフェニデートが一貫して小脳の代謝を増大することの発見であった。これは、小脳が注意、学習及び記憶における重要な役割を果たすことの増大する証拠と一貫性がある。
上記研究の裏付けにおいて、Nobleら[Noble 1997]もTaqI D2A1遺伝子型と局所血流量との関連を発見した。PET及び18F-デオキシグルコースを用いて、彼らは、A1キャリアが、A22遺伝子型をもつ者と比較して、被殻、側坐核、前頭回、側頭回、内側前頭前野、後頭側頭野及び前頭眼窩野における顕著に低い相対的グルコース代謝を示したことを観察した。Noble、Blum及び同僚らは、TaqI D2A1キャリアが大脳基底核において顕著に低減したドーパミンD2受容体を有することを以前に示している。異なるPET研究において、Fardeら[Farde 1997]は、離脱、社会的孤立及び親交の欠如を有する個人においてドーパミンD2受容体密度の顕著な低減を観察した。
(DRD2遺伝子における雑種強勢)
過去数十年の間、Comingsらは、行動の範囲においてDRD2遺伝子の役割を試験し、12のヘテロ接合体で最も高く、11のホモ接合体で最も低く、22のホモ接合体で中間値となる定量的な行動スコアにおける持続的な傾向を示してきた。ほとんどの場合、その関係は、12>>22>11又は12>>11=22である。ヘテロ接合体におけるホモ接合体のいずれかよりも大きい効果の存在は、雑種強勢と呼ばれる。
DRD2遺伝子における雑種強勢の強い裏付けは、Jonssonらによる1996年の研究によるものである。彼らは、TaqI D2A1多型を用いて、ドーパミンの分解産物のホモバニリン酸のCSFレベルをDRD2遺伝子型と比較した。最も高い不注意スコアを示す12のヘテロ接合体と、トゥレット症候群の対象における不注意スコアのプロファイルに顕著な類似性があり、Jonssonの1996年の報告で12のヘテロ接合体がある対象はCSFのホモバニリン酸の最も低いレベルを有する。ホモバニリン酸の最も高いレベルは11のホモ接合体で見られ、22のホモ接合体では中間値であった。これは、CSFのホモバニリン酸の最も低いレベルを有する対象がADHDの最も高い症状を有することを提示する。これは、ADHD及びトゥレット症候群の子供においてCSFのホモバニリン酸の顕著に低いレベルを示すいくつかの研究と一貫性があるが、症状の重症度及びメチルフェニデートに対する応答のいくつかの態様と、CSFのホモバニリン酸のレベルとの間の正の相関を示すCastellanosの1998年の研究と対立すると考えられる。しかしながら、これらの研究は、ADHDの子供のみで試験しただけで、対照を含んでいなかった。それは未だ試験されていないが、TaqI D2A1を備える個人は、メチルフェニデートに対して最もよく応答しないかもしれない。
近年のDRD2遺伝子のTaqI遺伝子型と線条体におけるドーパミンD2受容体の数との間の関係性のPET及びSPECT研究は、12のヘテロ接合体におけるD2受容体の最も低いレベル、11のホモ接合体における最も高いレベル及び22のホモ接合体における高いレベルを生成する分子雑種強勢の効果を裏付ける。これらの組み合わされた結果は、遺伝子型、神経伝達物質レベル(ドーパミン)及びADHDの症状の間の直接の関連の第1の実例を提供する。ADHDにおけるホモバニリン酸レベルの研究は可変的であったが、これらの結果は、いくつかのADHDがホモバニリン酸の低いCSFレベルと関連すること、及び同様にこれがDRD2のTaqIアレルにおけるヘテロ接合性に関連することを提示する。対照的に、Noble 1994は、D2密度の最も低いレベルが11のヘテロ接合体で発見されたことを見出した。
RDSのサブタイプ行動としてADHDにおける遺伝子の役割についてさらに我々の理解を深めるための試みで、3つのドーパミン作動性遺伝子の遺伝子型が同定された1世代の家族に基づく対象に関連する試験が行われた。
(ドーパミン輸送体遺伝子)
ドーパミン輸送体は、ドーパミンを、ドーパミンを放出した神経細胞内にシナプス前膜を通って戻す役割をする。近年の文献[Comings 2005]の批評において、主要なドーパミン作動性遺伝子であり、ADHDの治療に広く用いられるメチルフェニデート及びデキセドリンの作用点であるため、DAT1遺伝子は、ADHDの重要な候補遺伝子とみなされていた。これらの刺激薬は、輸送プロセスを阻害し、シナプスのドーパミンの増大を引き起こす。Cook 1995は、ハプロタイプ相対リスク(Haplotype relative risk)法を用いて、DAD1遺伝子の10アレルとADHDの49症例との間の顕著な正の相関を報告した。区別されていないADDの8つの症例が加えられた場合、結果は変わらなかった。家族ベースのハプロタイプ相対リスク法を用いて、Gill 1997も40組の親子において10アレルの顕著に優先的な伝達を発見した。
また、Comings 2001は、10アレルとADHD及びトゥレット症候群発端者における他の行動変化の範囲との間に顕著な関連を観察した。例えば、352人のトゥレット症候群発端者及び対照の群において、DSM-IIIのADHD基準のカウントに基づくADHDスコアの累加平均は、10/10ホモ接合体で25.44であり、10/10ホモ接合体でない場合は20.42であった。これらの結果と一貫して、Malison 1995は、SPECTイメージングを用いて、対照と比較してトゥレット症候群の対象の線条体におけるドーパミン輸送体タンパク質のレベルの顕著な増大を報告した。
DAT1遺伝子を欠損したノックアウトマウスは、非常に多動である。これらのマウスはオープンフィールド試験において運動活性の増大を示すが、それらはより狭い空間においてより顕著に強い多動を示す。これは、制限されることのストレスが多動性に寄与することを提示する。これは、ヒトにおいてストレスに対する多動性及び応答不良の両方にDRD2遺伝子が寄与することに類似する。DATノックアウトマウスの研究は、脳のドーパミンレベルの5倍の増大、D2受容体の下方制御、D2受容体の脱共役、及び体のサイズの57%の低減を示す。DAT1遺伝子の不在下における多動性の存在は、ヒトDAT1遺伝子の増大した活性の存在下における多動性を提示する上記結果と矛盾すると考えられ得るが、ドーパミン輸送体の主要な欠損が受胎から存在する場合に起こる他のドーパミン作動性システムにおける補償及び可塑的変化の存在は、違いの説明となり得る。また、複雑な阻害及び刺激性のループのため、受容体又は輸送体タンパク質の量の増大及び低減(過剰に多い又は過剰に少ない)の両方は、類似の症状を引き起こし得る。上記結果に対して、LaHoste 1996は、ADHDの対象の群において、DAT1の10アレルの頻度の顕著な増大を発見しなかった。代わりに、彼らは、DRD4遺伝子の7アレルの優勢の増大を示した。
Waldman 1998は、ADHDにおけるDAT1遺伝子の役割も試験した。彼らの最初の報告において、彼らは、123家族においてADHD、ODD及びCDにおけるDAT1遺伝子の役割を決定するために、伝達不平衡技術(遺伝性マーカーと特性との間の関連を試験するための家族ベース相関試験)を用いた。彼らは、DAT1の10アレルとODD、CD及び多動性-衝動性との間に顕著な関連を発見した。多動性-衝動性症状のレベルの調整後、ODD及びCDとの関連はもはや顕著でなくなり、これは子供のODD及びCDの関係は多動性及び衝動性におけるその影響を通して媒介されることを示す。後の報告において、彼らは、74のADHD発端者、79の兄弟及び対照サンプルの49の双子を試験した。多動性/衝動性、不注意、ODD、CD並びに鬱及び情緒異常における平均スコアは、これら3つの群にわたって漸次低減した。両親の包含は家族ベース相関試験を許容した。最も大きいパワーは不一致の兄弟から生じることが興味深い。41の兄弟のうちの12は、高リスクのDAT1アレル(10リピート)で不一致であり、彼らのうちの10において、高リスクのアレルを持つ兄弟が多動性-衝動性症状及び不注意症状で顕著に高いスコアを示した。また、伝達不平衡試験は、ADHDの混合型に対する10リピートの相関及び関連を示した。10の試験のうちの8つは、ADHDにおけるDAT1遺伝子の役割に対して陽性であった。
Winsberg 1999では、30人のADHDのアフリカ系アメリカ人の子供におけるメチルフェニデート処理に対する応答とDAD1遺伝子型との相関について試験した。応答者のうち31%だけが10/10遺伝子型を有し、非応答者の86%が10/10遺伝子型を有し、これは、この集団において10/10ホモ接合性が刺激物処理に対する応答不良に関連することを提示する。これらの興味深いゲノム薬理学的発見は、数人により確認されたが[Kirley 2003]、彼らは更なる再現実験を待つ。
先のメタ解析は、ADHDとDAT1等のドーパミン系遺伝子との間に顕著な相関があると結論付けたが、DRD4及びDRD5遺伝子とはより強い関連がある[Li 2006]。さらに興味深いことに、Mill 2006は、DRD4及びDAT1遺伝子における多型が、ADHDを有すると診断された子供における知的機能の変化(妥協)と相関することの証拠を示した。さらに、同じ著者は、これらの多型はADHDの子供が貧しい将来の大きいリスクがあることの予測を、長期の証拠から示した[Heiser 2004; Madras 2005; Larsson 2006も参照]。
(RDS発端者及び家族におけるドーパミン作動性遺伝子の世代間相関の研究)
この時点で、ドーパミンD2受容体遺伝子がRDS並びに多くの関連する衝動性、依存性及び強迫性行動に関連することを強調することが重要である。ノックスビルのテネシー大学のJoel Lubar及びSouthwestern Biofeedback and Neurobehavioral ClinicのJudith Lubarの未発行の研究において、その著者らは、2つの多様に発症された家族に由来する4つの世代からの51の対象の遺伝子型を同定した。全ての対象は、3つのドーパミン作動性遺伝子(DRD2、DAT1及びDBH)において遺伝子型が同定された。この研究において、全ての対象のうちの80%(50人のうちの40人)は、DRD2のTaq1A1アレルを有した。「スーパーコントロールと呼ばれる高度に選別された対照」(DRD2のA1アレルを有する対照の1/30又は3.3%)と比較した場合、顕著な相関が観察された。対象においてRDS行動の数が増大したのと同様に、DRD2のA1アレルをもつ者も増大したことは注目すべきである。この研究は、ADHD及び他の関連するRDS行動等の特定の性格因子をアクセスするための遺伝子型同定を利用可能にさせる。
(診断指標としてのポリジーンの役割)
ドーパミン作動性システム及び関連する特定の遺伝子と処置可能性との関連の多くの証拠があるが、ドーパミンD4、ドーパミンD5、dopaデカルボキシラーゼ遺伝子、ノルアドレナリン、アドレナリン作動性2a及び2c、COMT、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ並びにGABAに関連する遺伝子を含む他のモデルも考慮されるべきである[Comings 2001]。
ポリジーン遺伝に関連して、他者は、DAT1、DBH、DRD4、DRD5及び5HT1Bを含む複数の遺伝子がADHDに関連することを観察している。さらに、罹患する兄弟及び広範囲の家系を用いた連鎖解析は、推定上のADHD易感性遺伝子を含むいくつかの染色体領域を同定した。複数の研究にわたっての再現によって強調された染色体領域は、サンプルのサイズを増大し、染色体5p13、6q12、16p13及び17p11を含み、証拠を蓄積している[Arcos-Burgos 2004; Asherson 2005]。
Kentら[kent 2005]は、11p13に位置する遺伝子BDNF(脳由来神経栄養因子)及びそれがコードする前駆体ペプチド(proBDNF)がADHDと関連するという仮説を裏付けるための証拠を発見した。さらに、Turicら[Turic I 2005]は、家族ベース研究においてSLC1A3(溶質キャリアファミリー1、メンバー3)等のグルタメート作用に関連する遺伝子がADHDに対する易感性に寄与し得るという証拠を発見した。ADHD易感性に関連する他の遺伝子は、calcyon遺伝子(DRD11p)[Laurin 2005]、ベータヒドロキシラーゼ遺伝子[Inkster 2004]、NR4A2遺伝子[Smith 2005]及びCOMT遺伝子[Turic II 2005]を含む。
ADHDの診断の補助となるためにDRD2及びDAT1多型を有することの遺伝的意味を理解することは、最も重要なことである。ADHD等の複合障害に関連する複数の遺伝子と比較して、嚢胞性線維症若しくはハンチントン病、又は筋ジストロフィーの場合のような単一遺伝子‐単一原因との差異をまず考えなければならない。他の関連行動のうち統合失調症、双極性障害、アルツハイマー病、RDS等の精神的遺伝子異常に関して、ドーパミン作動性アレルの存在は、必ずしも障害と診断しない。一方、個人が1つ以上のこれらの関連する多型を有する場合、科学的証拠は、対象が問題の障害を有する大きいリスクがある又は将来に典型的な臨床症状を示し得る傾向及び高い確率の診断を裏付ける。さらに、我々は、結果を予測するためのベイズの定理の使用から、ドーパミンD2受容体A1アレルをもって生まれるキャリアは、彼らがRDS行動を有するであろう74%の見込みを有することを知る[Blum III 1990; Blum III 1996]。
この傾向診断は、がんの所謂がん遺伝子や糖尿病の遺伝子等の他の疾患に置かれた同一のパラメータ及び制限がRDSでも同様であることに特徴を示す。精神的遺伝学において、単一遺伝子単一障害モデルを考え、ポリジーン遺伝がそれ自体明確な一連の規則を有する事実を見失う傾向がある。ADHDの遺伝学に関連する明確ないくつかの問題がある。主要な点は、ポリジーン遺伝が、単一遺伝子の遺伝よりもはるかに複雑であることである。ポリジーン遺伝に関連するいずれかの遺伝子の役割についての最終的な事実は、多くの種々の研究と、子供及び大人のADHD並びにそれらの併存障害の両方に関連する追加の遺伝子の試験とにわたる累積を必要とし得る。ADHDの遺伝子マップが明らかにされると、これらの極めて一般的な障害の改善された診断(過剰診断の防止)及び治療(非薬物、中毒性が無い、有効且つ安全)が提供され、ほとんどの批評家にこれらが真の生物学的主体であることを証明するであろう。
Comings[Comings 2001]は、ここで変更された以下の顕著な点を含むADHDの病因のためのポリジーンモデルを提供して、ADHDにおける複数の遺伝子の役割を要約した:
・それぞれ全体の相違の少ない割合に寄与する複数のドーパミン作動性遺伝子及び他の遺伝子。
・ADHDと物質乱用との間の併存症(前頭葉及び報酬経路に影響する一連の共通の遺伝子)。
・前頭葉の中心的役割並びにADHD及び関連障害。
・前頭葉におけるドーパミン代謝に欠陥がある動物からの証拠はADHDにおいて重要である。
・多動及びチックを引き起こす大脳基底核におけるドーパミン受容体の二次過敏。
・ADHDとトゥレット症候群との間の密接な関係。
・頭頂葉の注意中枢に関連する学習及び言語障害におけるノルアドレナリン遺伝子の役割。
・報酬カスケードにおけるセロトニン作動性及びGABA作動性遺伝子の役割。
・ドーパミン放出に関連するエンケファリン作動性遺伝子の役割。
上記のように、注意欠陥/多動性障害(ADHD)は、5%の子供及び2.5%の大人が罹患する高度に遺伝される子供の行動障害である。一般的な遺伝子変異は、実質的にADHD易感性に寄与するが、ADHDに強く関連する変異は無い。しかしながら、ADHDと診断された20183人の個人及び35191人の対照の2019年のゲノムワイド関連メタ解析は、12の独立した位置にゲノムワイドな有意性を上回る変異を同定し、ADHDの基本的な生物学についての重要な新規の情報を発見した。関連は、進化的に限定された遺伝的領域、機能喪失した不寛容遺伝子及び脳周辺で発現された制御マークで強くなる。3つの再現実験の解析:ADHDと診断された個人のコホート、自己申告のADHDサンプル及び集団におけるADHD症状の定量的測定のメタ解析は、学歴との遺伝的重複における研究特異的差異を強調し、これらの発見を裏付ける。ADHD症状の定量的集団測定のGWASとの強い一致は、ADHDの臨床的診断が継続的な遺伝形質の過剰発現であることを裏付ける。
この解析は、以下のリストを明らかにする:ADRA2A、COMT、DRD1、DRD4、HTR1B、LPHN3、MAOA、NOS1、SLC6A2/NET1、SLC6A3DAT1、SLC6A4/5HTT、SNAP25及びTPH2。これは、全ての表現型ADD/ADHD型に寄与できるより多くの遺伝子多型があり得るため、網羅的なリストではない。
(ADHDの治療)
米国児童青年精神学会(AACP)のウェブサイトでは、「いずれの型のADHD治療の目標は、正常レベルで子供の機能を助けることである。治療は、投薬、薬によらない治療、家族のサポート、教育的サポート又はそれらの組み合わせを含み得る」と述べている[AACP ADHD Guide]。
ADHDの症状は、主流医学及び規制ガイドラインに適合する薬物、アプローチで治療されることが多い。一般的な従来の治療は、種々の神経伝達物質の生成、受信及び/又は処理を阻害する、防止する又は(逆に)増幅することにより症状を抑制することを標的とする(例えば、セロトニンと選択的セロトニン再取り込み阻害剤)。これらの治療は、いくつかの関連する望ましくないリスクを有する。薬物が子供に投与されると反応が対立することがよくある。数名の批評家は、潜在的に依存性があり、脳に有害な規制物質が処方された数百万人の子供の将来性に異を唱える。他者は、ADHDと診断された人々(大人を含む)に与えられる、副作用にもかかわらず有効な治療を含む彼らにふさわしい臨床的注意を受けるための機会を支持する。ADHDの個人に有効な成果を提供するために、選択された治療選択肢は何でも以下について認識することが重要である:第一に、個人がADHD及び他のRDS障害に関連する行動症状の傾向を有して生まれ得る。第二に、これらの種々のRDS障害は、神経伝達物質の複雑な相互作用に関連する。第三に、ADHDは、アルコール、薬物、食物、性交及びギャンブルを含む複数の依存症の前兆になり得る。そして第四に、重度のアルコール依存と脳の報酬領域におけるD2遺伝子及び他のドーパミン作動性遺伝子(すなわち、ドーパミン輸送体遺伝子及びドーパミンベータ-ヒドロキシラーゼ遺伝子)の欠損との間に関連がある[Blum I 1996; Pohjalainen 1998; Bowirrat 2005]。遺伝学がこれらの遺伝子よりも顕著に複雑であるが、ドーパミン作動性遺伝子の変異体、又はこれら若しくは他の遺伝子サブセットを含む遺伝的欠損のキャリアは、RDSの行動的兆候を現し得る。
(薬理学的治療)
刺激物質
覚醒剤を用いた薬理学的治療は、ADHDの最も広く研究された治療である。刺激剤治療は、1933年から子供の行動障害のために用いられてきた。刺激剤治療はADHDの子供の75%~90%に高い有効性を示すが、文字通り数百人の無作為比較対照試験において少なくとも4つの別の覚醒剤治療が継続的にADHDの基本的特徴を抑制する:メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、ペモリン及びアンフェタミン塩の混合物。
これらの薬物は代謝され、かなり早急に体から去り、4時間まで作用する(広く処方されている薬物のコンサータ及びアデロールは6~12時間持続すると考えられている)。これらの薬物は、多動性、衝動性及び不注意症状、並びに反抗、攻撃及び敵対の関連機能に最も大きい効果を及ぼす。また、それらは、学業成績及び行動を改善し、先生、両親及び同僚との交流の増大を促進する。
過去40年にわたる多くの二重盲検試験は、メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン及び他の物質等の刺激物質がADHDの子供及び大人の70%~80%の治療に非常に有効であることが一様に認められてきた。ADHDの社会的通念の1つは、「正常」な個人が刺激物質によって刺激される一方で、ADHDの子供がそれらによって穏やかになるといった逆説的な効果を示すことである。しかしながら、それらの研究は、ADHDを有する及び有しない個人において、活性レベルが低減し、注意レベルが増大することが示されている。多動性及び不注意のレベルが、非ADHDの対象では高くなく、ADHDの対象でより高いため、彼らが反応する印象を与えると改善が比較的に大きいといった違いがある。
セロトニン輸送体におけるセロトニン再取り込み阻害剤の効果のように、刺激物質は、ドーパミン輸送体及びノルアドレナリン輸送体の両方を阻害することが知られている。多動性は、大脳基底核における過剰のドーパミン活性に関連するため、表面的には、これは良くなる代わりに事態を悪化させると考えられるであろう。しかしながら、図2A~図2Dは、ADHDにおいて刺激物質がどのように作用するかを示す。これは、D2受容体の密度が最も高い大脳基底核におけるドーパミン作動性刺激の低減を引き起こす。特に興味深いことに、前頭前野にはD2受容体がほとんどない。従って、前頭前野におけるドーパミン活性は、低減するのではなく増大する。これは、多動及び稀ではないが運動性チック等の前頭前野欠陥および大脳基底核におけるドーパミン過多の症状を引き起こす、前頭前野にドーパミンがほとんどないADHDのモデルと一貫性がある。刺激物質は、前頭前野におけるドーパミン欠損及び大脳基底核におけるドーパミン過多の両方を正す。
ADHDの治療のために唯一に適した刺激物質投薬がどのようなものかといったこの指標にもかかわらず、それらは、不眠症、食欲不振、胃痛、頭痛及びびくつき等の望まれない副作用を有し得る。他の副作用は、リバウンド多動及び精神病を含む。ペモリンは、肝毒性に関連するため、肝機能のモニタリングが必要となる。さらに、未だADHDの子供が「スピード(speed)」の形態を受けていることに多くの懸念がある。研究は、「ハイ(high)」を得るために刺激物質が迅速に脳に到達することが必要であることを示している。これは、静脈内投与若しくは鼻噴投与、又は治療的推奨を超える用量の使用を必要とする。治療的経口用量では、ADHDの治療のために用いられる刺激物質は多幸感を引き起こさない。おそらく、これの最も良い指標は、ADHDの子供の治療の最も困難な部分の1つが、彼らにそれらの投薬を行うことである。しかしながら、これは、これらの薬物が乱用されることが無いことを保証するものではない。これらの薬物が鼻噴若しくは静脈投与又は高い用量での投与がなされるとこれらの薬物が乱用され得ることは明らかであるため、ADHDの子供及び青年がこれらの投薬を自由に利用できないことが重要である。投薬の記録を付けることは、違法使用のためにそれらが売られないことを保証する助けとなる。
刺激物質の投薬を利用するのに加えて、ノルアドレナリン経路で予備的に作用する第2種薬物(例えばクロニジン、グアニファシン及びアトモキセチン)も非常に有効となり得る[Perwien 2006; Spencer 2001; Spencer 2006]。クロニジン及びグアニファシンは、独特にADHD及びトゥレット症候群の両方を治療するため、ADHD及び慢性チック(トゥレット症候群)の両方を有する個人を治療するのに特に有用である。医師は、チックを悪化させる恐れのため、刺激物質を用いてADHD及びトゥレット症候群の両方を有する個人を治療することを嫌がることがよくある。しかしながら、刺激物質の上記作用メカニズムと一貫して、顕著な悪化は稀であり、刺激物質の処理の後にチックが変化しない又は改善することが多い[Gadow 1992]。
上述のように、ODD及びCD等の併存障害がADHDの子供の親に大きな苦痛を与えることが多い。本発明者らの経験を通して、リスペリドン、オランジピン及びモリンドン等の非定型抗精神病薬はこれらの併存状態の治療に非常に有効となり得る。
(他の投薬)
刺激物質に応答しない(10%~30%)又は副作用を許容できないADHDの子供のために、他の代替案が利用可能となり得る。しかしながら、他の競争的な解決策も、様々な結果で試みられている。抗鬱剤のブプロピオンは、刺激物質ほど応答が強くはないが、プラセボよりも優れていることが発見された。適切に管理された試験は、プラセボよりも優れているが刺激物質よりも効果が低い三環系抗鬱剤を示した。三環系化合物のデシプラミンにおいて、1990年代初期に数名の子供が突然死する報告があり、それが子供への三環系の使用に大きな注意を引き起こした。
クロニジンは、ADHDの治療の有効なモードとなり得る。それは運動性及び音声性チックも治療するため、ADHDも有するトゥレット症候群の子供の治療に特に有用となる。神経遮断薬は、時折有効となることが発見されているが、遅発性ジスキネジア等の運動障害のリスクもあり、使用に問題がある。リチウム、フェンフルラミン又はベンゾジアゼピンは、ADHDの治療に有効でなく、フルオキセチン等のセロトニン再取り込み阻害剤も同様である。
試験された他の薬物は、リスデキサンフェタミンメシル酸塩(LDX)であり、これはd-アンフェタミンが天然アミノ酸であるl-リジンに共有結合した治療的に非活性なプロドラッグである。薬理学的に活性なd-アンフェタミンは、経口摂取の後にLDXから放出される。フェーズ2の無作為二重盲検プラセボ及び実薬対照交差試験は、偽教室設備で6~12歳の52人のADHDの子供において、プラセボ及び試験の対照群として含まれた混合アンフェタミン塩(徐放10、20又は30mg)に対するLDX(30、50又は70mg)の有効性及び安全性を比較した[Biederman 2007]。主要な有効性測定は、Swanson、Kotkin、Agler、M-Flynn及びPelham(SKAMP)格付け法であった。第2の有効性測定はPermanent Product Measure of Performance(PERMP)Derived Measures及びClinical Global Impression(CGI)法を含む。結果は、LDX治療が、基準線からのSKAMP-挙動、SKAMP-注意、PERMP-試み、PERMP-正確及びCGI-改善におけるスコアの顕著な改善を示す。有害事象は、両方の動的治療において同様であった。実験教室環境において、LDXは、ADHDの就学年齢の子供においてプラセボに対してADHD症状を顕著に改善した。
(刺激物質の過剰投薬)
特に活動的な少年といった子供で生じる懸念は、ADHDの過剰診断であり、従って不必要な覚醒剤の投与を受けることである。近年の報告では過剰投薬及び過剰診断が見つかっていないことが提示されているが、より重要な問題はADHDを患う子供よりも少ない子供(就学年齢の子供の2%~3%)がADHDの治療を受けていることである[Faraone 2003]。治療率は、少女、未成年及び公共サービスのケアを受けている子供等の選択された群でより小さい。しかしながら、1989年から刺激物質の投薬の数は大きく増大し、メチルフェニデートは、10年前の割合よりも2.5倍製造されている[Comings 2005]。それにもかかわらず、使用の増大の幾分かは、不適切な診断及び治療を反映し得る。一研究において、刺激物質の使用割合が、標準化された精神医学的面談に基づいて親に報告されたADHDの割合の2倍であった[Comings 2005]。
さらに、2005年において、子供(0~19歳)の4.4%及び大人(20歳以上)の0.8%がADHDの薬物治療を利用した。2000年から2005年の間の期間において、治療率が急速に増大した(一年ごとに11.8%)。さらに、ADHDの薬物治療の世界的利用は、1993年から2003年で3倍に増大し、世界的費用(2003年において24億USドル)はインフレ調整して9倍となった。
多くの刺激薬物はADHDの治療に用いられているが、有望な代替的アプローチは、副作用を最小化する一方で神経化学の修正及び制御、並びにドーパミンD2受容体の増大を目的とする天然多剤併用に関する[Blum 2006]。また、それは、多型遺伝子の病因セット及びそれらの相互作用(エピスタシスとして知られている)を決定するための非侵襲的DNAベース診断テストに関する。しかしながら、この治療アプローチも周知のFDA承認刺激物質との組み合わせで達成され得る。
(多剤併用及び多遺伝子アプローチ)
ADHDのポリジーン遺伝及びその併存障害は、複雑なケースの最適な治療として理解しやすい1つ以上の投薬(多剤併用)を必要とする。従って、ADHD及びチックを引き起こす種々のドーパミン遺伝子の関連は、ドーパミン作動性アゴニスト(メチルフェニデート若しくはデキセドリン)又はアンタゴニスト(ハロペリドール、ピモジド、リスペリドン等)を必要とし得る。ADHD及び行動調節不全を引き起こす種々のノルアドレナリン又はアドレナリン遺伝子の関連は、a2アドレナリン作動性アゴニスト(例えばクロニジン、グアニファシン、ベンラファキシン及びアトモキセチン)を必要とし得る。鬱及び不安障害を引き起こす種々のセロトニン作動性遺伝子の関連は、選択的なセロトニンの再取り込み阻害剤(例えば、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン及びフルボキサミン)を必要とし得る。ODD、CD及び他の行動を引き起こす他の種々の遺伝子の関連は、バルプロ酸、モリンドン及びリスペリドン等の薬物を必要とし得る[Biederman II 2007]。
親は、彼らの子供が薬物療法を受ける場合、まして、2つ以上の薬物療法を受ける場合、正当な懸念を生じることが多い。種々の神経伝達物質に影響を及ぼす種々の遺伝子の複雑なセットの面でADHDを説明することは、これらの懸念を緩和する助けとなることが多い。この効果のために、セロトニン作動性、オピオイド作動性、GABA作動性、カテコールアミン作動性及びアセチルコリン作動性経路を標的とすることにより脳報酬カスケードを変更する特定の成分の利用がADHDに関連すると知られている行動を変更し得る。そのような多剤併用アプローチは、側坐核における遅いドーパミン放出を増強することを標的とする栄養補助食品的(ニュートリゲノミクス)アプローチの利用を含み得る。一つの利用可能な栄養補助食品は以下のものを組み合わせる:選択されたアミノ酸(5-ヒドロキシトリプトファン、dl-フェニルアラニン、l-チロシン、l-グルタミン);草本(イワベンケイ、フェルラ酸、イチョウ、ニンジン、ツボクサ、フペルジンA);微量金属(クロム及び亜鉛);マクロミネラル(カルシウム、マグネシウム、マンガン);ビタミン(アスコルビン酸、d-アルファトコフェリル、ニアシン、ピリドキサールリン酸、B12);並びに補因子(ビオチン、葉酸、ジメチルエタノールアミン)。
健康なボランティアの早期の研究において、アミノ酸と草本との組み合わせが良い結果を示した[Defrance 1977]。研究者らは、対象がアミノ酸製剤を投与された後、認知事象に関連する脳電位のP300成分の顕著に大きい増強、及び認知処理速度の改善を観察した。正常なボランティアにおけるこれらの改善は、物質乱用及びADHDを含むRDSの個人の観察された回復の促進、並びに短期記憶におけるドーパミン作動性の関与と一貫性がある[Kimberg 1997]。
(併用療法:長期アプローチ)
覚醒剤の短期安全性及び許容性は、合理的によく研究されており、短期におけるこれらの化合物に関連するリスクは、一般に許容される。しかしながら、覚醒剤療法に関する長期の有効性及び安全性データの量は、比較的少ない。現存するデータは、適切に診断された患者における覚醒剤を用いた長期治療が有益な効果及び比較的小さいリスクに関連し得ることを提示する。
ADHDは、早期発症性であり、長期にわたる治療が必要となる。研究は、治療の長期安全性を試験するために、並びに治療の他の形態が覚醒剤の用量を低減するため及びADHDで発見された他の問題行動を抑制するために覚醒剤と組み合わせることができるか否かを試験するために必要となる。1つの重要な治療目標は、覚醒剤の必要性を低減するといった最終的な目的で覚醒剤を増強するための副作用がない天然物を開発することである。この治療戦略の中核は、ドーパミンの放出及びD2受容体の増加の長期の誘導の両方をさせるであろう作用メカニズムを有する製品を開発することである。そのような新規の併用療法は、メチルフェニデートのような刺激物質を模倣し、従って、相加及び/又は相乗作用が期待されるはずである。
実際に、併用療法は、CD、SUD及び学習障害等のADHDを伴うことが多い障害の症状を標的とすることにより全体の機能を改善するのに用いられ得る。さらに、刺激物質も乱用され得るため、及びADHDの子供における物質欲求行動のリスクを増大するため、投薬を受ける子供による刺激物質の乱用及び他の薬剤の乱用への移行の可能性の懸念が生じる。これに関して、批評家は、真のADHDを有さない多くの子供が非ADHDの破壊的行動を制御する方法として投薬されていることを主張する。しかしながら、皮肉にも、CHADD等の組織は、ピルを眼鏡、装具及びアレルギー薬にたとえて、就学年齢の子供に刺激物質を使用することを推奨している[CHADD 2007]。
これに関して、ADHDの治療の頼みの綱となるメチルフェニデート及びアンフェタミンの使用は、それらの強い効果のため懸念が生じている。すなわち、子供又は青年期におけるこれらの薬物の慢性的な使用は、成人期における薬物乱用を促進し得るような脳の変化を誘導し得る。近年、この懸念についてThanos及び同僚により取り組まれた[Thanos 2007]。彼らは、青年期付近のラット(出生後30日)において開始し、経口投与のメチルフェニデート(1又は2mg/kg)を用いた慢性的な治療(8か月)の効果を測定した。この治療後、ラットはコカインの自己投与について試験された。さらに、治療の2及び8か月において、研究者は、[(11)C]ラクロプリドマイクロPET(muPET)イメージングを用いて、線条体におけるドーパミンD2受容体(D2R)の利用能を測定した。
2mg/kgのメチルフェニデートで8か月間処理された動物は、ビヒクルを処理したラットと比較して成人期におけるコカインの自己投与の割合が顕著に低減することを示した。線条体におけるD2R利用能は、メチルフェニデート(1及び2mg/kg)により2か月処理した後のラットで顕著に低減したが、メチルフェニデート処理の8か月後ではビヒクル処理したラットよりも顕著に高かった。ビヒクル処理ラットにおいて、D2R利用能は加齢とともに低減したが、メチルフェニデートで処置されたラットでは増大した。線条体における低いD2Rレベルは、実験動物及びヒトの両方における薬物の自己投与の傾向に関連するため、この効果は、メチルフェニデートで8か月間処理されたラットで観察されるコカインの自己投与の低い割合の基礎となり得る。成人期に8か月のメチルフェニデートの経口処理を開始することは、成人期におけるコカインの自己投与を低減し(1mg/kg)、D2Rの増大がコカインの自己投与の傾向の低減に関連するため、それは、このライフステージで観察されたD2R利用能の増大を反映する。
対照的に、成人期に開始されたメチルフェニデートによる2か月間の処理もこのライフステージで懸念され得るようにD2R利用能を低減し、短期治療は成人期の薬物乱用に対する脆弱性を増大する可能性がある。これらの発見は、線条体におけるD2Rの発現におけるメチルフェニデートの効果が治療の長さだけでなく治療される発達段階にも影響することを示す。著者らは、薬物の自己投与における治療の様々な長さの影響を評価する将来の研究が治療レジメンの最適な期間を評価してヒトにおける薬物の自己投与の傾向における副作用を最小化するために必要であることを提示している。
刺激薬物を悪用又は転用するADHD患者のリスク及び特性については、ほとんど知られていない。若者の10年間の研究の一部として、Wilensら[Wilens 2006]は、若いADHD集団における薬物の転用又は悪用を評価した。研究者らは、非ADHDの治療のための向精神薬投与を受けているADHDを有さない対照と比較して、構造化された精神医学的面談、及びADHDの投薬対象における薬物使用に関する自己報告アンケートを用いた。向精神薬投与を受けている98人の対象(平均年齢20.8±5歳)のうち、55人(56%)がADHD対象であり43人(44%)が他の目的のために薬物投与を受けている対照であった。著者らは、対照群ではだれもいなかったのに対して、ADHD群の11%が彼らの薬物を売ったとの報告をしたことを示した。さらに対照群では5%であるのに対してADHD群の22%が彼らの薬物を悪用したことを報告し、しかもCD又はSUDを有する者が悪用及び転用を行った。対象の少数は、それらの用量を段階的に増大し、アルコール及び薬物を併用することを報告した。興味深いことに、データは、ADHDの多数派、特にCD又はSUDを有しない者が彼らの薬物を適切に用いていることを示した。また、著者らの発見は、CD又はSUDを有しないADHDの個人における薬物使用を監視すること、及びこの群における転用又は悪用の可能性が低い薬剤を注意深く選択することの必要性を強調した。従って、この報告に基づいて、物質欲求行動の素因を決定するために候補遺伝子を試験することが個人にとって助けとなり得る。
メタンフェタミンの使用に関して、それの遺伝子毒性効果に関する懸念がある。急性及び慢性のメチルフェニデート処理後の若い及び成人のラットにおいて、大脳指数及び末梢的なDNA損傷を調べるための研究が行われた。研究者らは、単一細胞ゲル電気泳動(コメットアッセイ)を用いて、海馬、線条体及び全血における初期DNA損傷を測定し、また全血サンプルで小核試験を行った。それらの結果は、メチルフェニデートが若い及び成人のラットで初期のDNA損傷の末梢指数を増大することを示し、これは慢性処理で、また海馬と比較して線条体で明白であった。急性及び慢性のメチルフェニデート処理のどちらも、若い又は成人のラットで小核頻度を増大しなかった。末梢的なDNA損傷は、線条体のDNA損傷と正の相関があった。これらの結果は、メチルフェニデートが中枢及び末梢の初期DNA損傷を誘導し得るが、この初期の損傷が修復され得ることを提示する[Andreazza 2007]。
(代替的治療)
薬物の使用についての懸念のため、多くの親はADHDの治療の代替的方法を求める。ほとんどの臨床医は、投薬がかなりの利点に寄与することが明らかではあるが、投薬と行動変容との組み合わせがADHDの治療のために最も効果的なアプローチであることに同意する。また、ADHDの子供は、例えば個別化教育プランを利用することといった彼らの教育環境の調整に好ましい反応を示し得る。以下は最も良く用いられるいくつかの追加の代替策である。
(EEGバイオフィードバック)
脳波(EEG)バイオフィードバックは、通常、アルファ、ベータ及びデルタ波のレベルを変更するために脳を訓練することを試みるために、TVのスクリーンで行われるゲームからのフィードバックを利用する。この方法は、薬物が用いられない利点を有し、いくつかのケースで効果的であると思われる。不利な点は、高価となり得ることである。満足な二重盲検試験及びその有効性の評価は、非常に困難であり、長続きしないおそれがある。
(ハーブ療法)
多くのハーブ療法は、ADHD患者に用いられている。時折、彼らに効果的と思われ、効果的でないときもあり、また、それらの有効性は一時的となり得る。それらは「天然」と受け取られるため、多くの親はそれらを始める。しかしながら、効果的となるためにそれらは個々の特性が知られていない活性成分を含まなければならない。さらに、広い範囲の他の成分には、必要ない、知られていない又は悪い副作用が存在するかもしれない。医師及び薬理学者として、我々は周知の用量、周知の作用機序及び周知の副作用を有する純粋な投薬を用いることが常に好ましいことを提示する。
(栄養補助食品)
ハーブ療法とは対照的に、他の栄養補助食品成分は、より正確に知られている。通常、それらは、アミノ酸、ビタミン、ミネラル及び他の周知の化合物からなる。それらは、薬物よりも食品に近いので、薬物が店頭で購入できるようにする連邦薬物管理局により同じような厳しい制限がなされていない。多くのアミノ酸は、特定の神経伝達物質のレベルに対して直接的又は間接的な影響を有するため、ADHDの症状のいくつかを制御することを助ける可能性を有する。栄養補助食品は、二重盲検試験[Blum I 1988]が容易に行われ得る利点を有する。二重盲検試験で注意深く試験された上記化合物のいくつかの組み合わせは、ADHDの症状のいくつかを制御する補助的役割を果たし得ることは、ありそうなことである[Blum I 1988; Blum II 1988; Blum 2000; Blum 2006; Blum 1991; Chen 2004]。
(ダイエット及びビタミン補助食品)
さらに以前の研究では、ADHDの子供において、リタリン(登録商標)処理後の群と栄養補助食品(ビタミン、ミネラル、植物栄養素、アミノ酸、必須脂肪酸、リン脂質及びプロバイオティクスの混合物)処理後の群との2群の注意能力を比較した。両方の群は、顕著な改善を示した。これらの発見は、ADHDの子供の注意及び自制を改善する栄養補助食品治療の有効性を裏付け、ADHDの栄養補助食品治療がリタリン(登録商標)治療と同等の有効性であり得ることを提示する。
(ドーパミン作動性及びセロトニン作動性放出薬の併用療法)
物質欲求行動の他の治療は、アゴニスト療法(アンタゴニスト療法ではない)からなる。この方法は、禁断症状を緩和し、再発を防止するために、刺激物質様薬物(例えばモノアミン放出薬)の投与に関する。このアプローチの主要な弱みは、中枢神経系の報酬回路における中脳辺縁系ドーパミンニューロンの活性のため、多くの候補薬が顕著な乱用可能性を有することである。過去のデータは、セロトニンニューロンが中脳辺縁系のドーパミンニューロンを越えて制御作用を提供し得ることを提示する。従って、刺激物質の副作用を低減する薬物を開発する際にドーパミン及びセロトニンの伝達のバランスを考慮するのが重要であることが予想され得る。
ADHD行動に関する推定上の機序に関して、いくつかの問題をここで開示及び論じた。物質を用いた障害の治療のためのドーパミン/セロトニン二重放出薬の可能性がある開発は、他にも論じられている[Rothman 2007]。これに関して、慢性的なコカイン又はアルコール中毒から逃れる際において、ドーパミン及びセロトニンの作用の二重欠損の存在を裏付ける証拠がある[Rothman 2007]。
さらに、Rothman及び同僚は、セロトニンニューロンが中脳辺縁系のドーパミンにより介される効果を減じることを仮定する研究を要約する。例えば、細胞外セロトニンを増大する薬理学的処置が、自発運動刺激及び自己投与行動等のドーパミン放出により発生した覚醒作用を抑制することを示した。
最終的に、彼らは、コカインの自己投与を抑制するが正の増強特性を欠いている新規の非アンフェタミンドーパミン/セロトニン放出剤であるPAL-287(ナフチルイソプロピルアミン)についての近年発行された彼らのデータについて論じる[Hiebel 2007]。
この考えを用いて、シナプトアミンコンプレックス(SG8839)は開発された[Chen 2004]。表3は、シナプトアミンコンプレックスの成分についての詳細を示し、脳における標的及び行動変化についても示す。
Figure 2022529179000005
Figure 2022529179000006
アミノ酸栄養療法を助けるために、マルチビタミン/ミネラル製剤の使用が推奨される。多くのビタミン及びミネラルは、神経伝達物質の合成における補因子として役立つ。また、それらは、栄養上の健康が通常悪い状態である報酬欠陥症候群(RDS)患者において、全体のバランス、活力及び幸福感を回復するのに役立つ。GABAの利用は、それらの血液脳関門を通過するのと反対の特性及び能力のため限定的であり、グルタメートは、エンケファリンの分解の過剰阻害及びその後の黒質のGABA作動性有棘細胞の阻害を防止するためだけに低レベルで用いられる。
2008年にニューヨークで開催された第15回精神病遺伝学の国際学会において、Nos1エクソン1f-VNTF;NTF3;CNTFR;NTRK2;rs2242447(ノルアドレナリン作動性輸送体遺伝子);HTR1B;ベータチューブリン111;MAP2;ADRA2A;並びに他のもののうち染色体3、9及び16に関連するものを含む多くの新規の遺伝子座が示された。これらのリスクアレルの多くは、本発明のパネルに組み込まれる。
(新規の栄養ゲノミクス研究)
注意欠陥多動性障害(ADHD)は、米国において、青年期集団の約8.7%[Visser 2014]及び成人集団の4.4%[kessler 2006]が患う深刻な神経精神疾患の状態である。ADHDの世界的な有病率は、5.29%と見積もられている[Polanczyk 2007]。その障害は、注意、自制(多動性-衝動性)及び実行機能における障害[Barkley 1997]、並びにワーキングメモリ(WM)の問題[Barkley 1997; Alderson 2013; Lenartowicz 2014]により特徴付けられる。これらの障害は、生涯の学業的、職業的及び対人的領域において顕著な達成不全を引き起こす[Weiss 1993]。
以前の研究は、ADHDの病態生理に対する神経解剖学的、神経伝達物質及び遺伝的メカニズムの寄与に着目していた。神経画像検査は、ADHDが前頭前野、帯状及び線条体脳領域における機能不全に関連することを明らかにする[Bush 1999; Bush 2005]。
Bledsoeら[Bledsoe 2013]は、MRIを用いて、ADHDの子供が、右側の吻側前帯状皮質の厚さが低減していることを報告し、それは彼らのADHDの症状の重症度の親-教師の報告と相関した。従って、薄い皮質組織を有する子供は、より重症のADHD症状を有するとして評価された。これらの発見は、Makrisら[Makris 2007]が構造的MRIを用いてADHDの大人の注意及び実行機能ネットワークにおける皮質の薄化の発見と一貫性がある。彼らは、右側の背外側前頭前野、前帯状回及び下頭頂領域における皮質の厚さの低減を言及した。
ドーパミン(DA)ニューロンは、黒質から大脳基底核に突出し、運動機能を支持し、また、それらは腹側中脳から前脳に突出し、やる気、報酬、学習及びWMにおける需要な役割を果たす[Girault 2004]。ドーパミンのシナプスレベルは、ドーパミン輸送体(DAT)に影響され、それはドーパミンをシナプスから除去し、シナプス前細胞内にそれを吸収させるタンパク質である。DAT密度は、対照と比較してADHDの大人で70%大きく[Dougherty 1999]、それは、ADHDにおけるドーパミンの低い後シナプスレベルと一貫性がある。ドーパミン輸送体に特異的な放射性リガンドである([Tc-99m]TRODAT-1)を使用した単一光子放射断層撮影(SPECT)を用いて、研究者らは、メチルフェニデートが、ADHDの大人において臨床的改善をさせるDAT受容体結合サイトを低減することを証明した[Drasel 2000]。
また、これらの研究者らは、ADHDの大人において線条体のDAT受容体結合が増大し、それはメチルフェニデート処理により低減することを報告した[Krause 2000]。Volkowら[Volkow 2001]は、陽電子放出断層撮影(PET)及びD2受容体放射性リガンドである[11C]ラクロプリド並びに正常な参加者を用いて、経口投与されたメチルフェニデートが脳における細胞外ドーパミンを増大することを証明した。これは、ドーパミン輸送体を阻害する、及び注意を支持するドーパミンの効果を増強するメチルフェニデートの能力の観点から重要である[Volkow 2001]。特に、Badgaiyanら[Badgaiyan 2015]は、PET試験で、ADHDの大人が、トニック(安静)放出を低減し、右側の尾状核におけるドーパミンの相動性タスク関連性放出を増大することを報告した。相動性DA放出の増大は、ADHDにおいて必要に応じて低減されたトニックの基準を補償し得る。これらの研究は、ADHDの病態生理におけるドーパミンの制御不全の役割を集合的に裏付ける。
ドーパミンは、認知機能[Nieoullon 2002]及びWM[Takahashi 2012]の中心的役割を果たし、海馬のD2受容体利用能は、記憶、実行機能及び言語流暢性と正の相関がある[Takahashi 2007]。Aaltoら[Aalto 2005]は、正常な参加者で不眠症及びWMのPET試験において、高親和性ドーパミン2受容体リガンドである[11C]FLB457を用いた。彼らは、両側の腹外側前頭全皮質、並びに扁桃体及び海馬を含む左側の内側側頭葉において、彼らの視覚のWMタスクがD2受容体結合を増大することを発見した。この結果は、Kempppainenら[Kemppainen 2003]がアルツハイマー病患者における海馬のD2受容体活性の低減が患者の記憶及び命名能力の低下と相関すると報告したことと一貫性がある。これら2つの研究の一貫性は、D2受容体活性とWM能力との関係で理由がたつ。Seamansら[Seamans 2004]は、前頭前野の認知機能における神経調節物質としてのドーパミンの複雑な役割を論じ、また、ドーパミンが前頭前野のWMネットワークにおいて記録された情報の幅を調節することを提示する。
Blumら[Blum I 1996]は、ADHD、及び物質使用障害(SUD)を含む他の衝動性及び強迫性障害は、報酬欠陥症候群(RDS)に包含され得ることを提案した。RDS障害は、楽しい環境状況に対する脳の報酬回路の低減された感受性といった一般に提案された病因を有する。Blumら[Blum I 1996]は、RDSについてDA D2受容体をコードする遺伝子の変異(A1アレル)が原因としている。A1アレルを有する個人は、D2受容体の低減した密度を有し、通常の刺激及び活性に関する喜びの経験が比較的できない。D2受容体のA1アレル、RDS及びADHDの関係は、Blum I 1996で要約されている。A1アレルの2つのコピーを有する個人は、A1アレルを1つ有する又は有しない個人と比較して、アルコール依存症、SUD及びADHDのより大きいリスクがある。D2受容体遺伝子のA1アレルの発生は、アルコール中毒者の77%が正確に分類され、一方、このアレルを有しない場合では、非アルコール中毒試験参加者の72%が正確に分類された[Blum III 1990]。Comingsら[Comings 1991]は、D2受容体アレルのA1が対照(24.5%)と比較して、ADHD(46.2%)では顕著に多く存在していることを発見した。また、このアレルは、アルコール依存症、トゥレット症候群及び自閉症の患者にも多く存在した。ADHDは、明らかに多遺伝子性障害であり、0.75の遺伝率を有する[Takahashi 2005]。単一の遺伝子が大きく且つ決定的な役割を有するのではないが、ドーパミン活性に影響する遺伝子はADHDの発現において強く寄与する。
Blumら[Blum I 2016; Blum II 2016]は、RDSにおけるドーパミンの活性を安定させるためのプロドーパミンのニュートリゲノミクス複合体(KB220Z)の開発の過去50年間にわたるBlumの研究を要約した。ドーパミン前駆体アミノ酸及び天然成分を含むこの化合物は、脳の中脳辺縁系の報酬系におけるドーパミンの制御不全を修正するように設計された。この化合物の目的は、ドーパミン恒常性であり、依存性に関連する欲求を緩和し、RDSに包含されるADHDを含む衝動性障害に関連する行動の駆動を緩和することである。以前に、DeFranceら[DeFrance.1977]は、正常な参加者を用いて、アミノ酸混合物が、P300誘発電位の強度を増大し、空間定位及び持続処理課題の処理時間を低減したことを証明した。この初期の研究における機能の改善は、RDS障害でのKB220Zから期待されるであろうことと類似する。
KB220Zの消費は、D2受容体を用いる認知機能を改善することが期待される。McLaughlinら[McLaughlin 2017]は、KB220Zの消費の後、軽度の記憶障害を有する老人男性において意味論的言語流暢性における実質的な改善を報告した。その参加者は、意味論的言語流暢性において、彼の年齢及び性別で30のパーセンタイルに位置して14の基準動物命名スコアである平均を示した。KB220Zの単回急性用量の処理後、患者の言語流暢性スコアは19の動物命名に増大し、76%に位置した。KB220Zの中断後、患者の記憶成績は13の動物命名に低減した。特に、KB220Zの再開後、患者の言語流暢性スコアは24の動物命名に改善し、彼の言語意味論的記憶成績は98のパーセンタイルに位置した。これらの臨床的結果は、参加者のD2受容体の活性が彼の意味論的言語流暢性における劇的な改善と関連することを提示する。
Steinbergら[Steinberg 2016]は、ADHDの高齢者においてWM及び脳の電気的活性におけるKB220Zの効果を測定するために定量的EEG分析(QEEG)及び低分解能電磁トモグラフィ(LORETA)を用いた。対象は、注意、組織、持続的な精神努力の困難及び怠慢の長年にわたる問題を有していた。彼は、基準及びKB220Zの1日量(1オンス)の消費の後に試験された。タスクは、安静時EC条件及びWMタスクを含んだ。WMタスクは、参加者に文字及び数字のランダムな配列を、昇順(数)及びアルファベット順(文字)に、記憶及び繰り返させる必要があった。安静時条件のECのためのQEEDは、KB220Zが正中線の前側(Fz)、中央(Cz)及び頭頂(Pz)におけるシータ(4~8Hz)、アルファ(8~12Hz)及びベータ(12~25Hz)周波数帯での絶対力を増大することを明らかにした。また、右側半球のEEG活性は、前側(F4)及び頭頂(P4)の位置においてこれらのバンドで増大した。
また、LORETAは、EEGシグナルの起点を調べるためにも用いられた。LORETAは、目的のブロードマン領野からの電流フローの見積値である電流源密度の測定を可能にする。データは、基準のEEGデータベースに適合された年齢及び性別で比較された参加者における電流フローを表す標準偏差(zスコアユニット)で表される。WMタスクの間、我々は、KB220Zが前帯状皮質、背側帯状皮質及び後帯状皮質(それぞれブロードマン領野32、24及び31)におけるシータ(4~7Hz)、低アルファ(8~10Hz)及び高アルファ(11~13Hz)電流源密度のzスコアを増大することを観察した。従って、プロドーパミン制御は、注意及びWMをサポートすることが知られている脳の領域におけるEEG活性を増大した。参加者は、KB220Zを用いて、13から14の正しい文字-数字配列のWMの改善を証明した。このWMの改善は、脳の注意及びWM領域において、DA及びEEG活性を活性化するKB220Zの効果と一貫性がある。Steinberg 2016における参加者がD2受容体遺伝子のA1アレルを有することを本発明者により確認されている。
McLaughlin 2017及びSteinberg 2016において、参加者は、基準(活性剤が無い、プラセボが無い)及び治療(KB220Z)条件下で試験され、参加者は、期待効果の可能性を向上で、どの条件が各試験で用いられたかを認識した。その目的は、実験者バイアスからデータを守る二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー試験を用いてこれらの発見を繰り返すことである。プラセボ対照の使用は、参加者の期待の影響を超えて、KB220Zの生理学的効果の評価を可能とする[Jensen 2002; Onton 2005]。
(遺伝的中毒リスクスコア(GARS)の開発)
GARS試験において測定された10の報酬遺伝子の遺伝子及び多型に特に関する相関研究の多くの例がある。脳の報酬経路において神経伝達物質(エンケファリン、セロトニン、GABA及びドーパミン等)並びにモノアミンオキシダーゼ(MOA)A及びCOMT等の酵素の合成、分解、受信及び輸送に影響する遺伝子のアレルは、それらが低ドーパミン作動性に寄与する場合、GARS試験のために選択される候補であった。Comings及びBlumは、これらの神経伝達物質のための遺伝子の機能的欠陥がドーパミン欠損を引き起こすことを提示し、後にRDSとして定められた。彼らは、低ドーパミン作動性の個人が自然な報酬の欠陥を満足するためにRDS行動から報酬を求めるリスクがあることを提示した[Comings I 2000]。遺伝子のリスクアレル及びセカンドメッセンジャーをRDS行動に関連させる機能研究及び試験のいくつかの例は、GARS試験を含み以下の通りである。
(正確な依存性管理)
Blumらは、穏やかな神経栄養製剤であるKB220ZがD2受容体を刺激できることを提示した[Blum I 2008; Blum II 2008]。Blumのグループは、脳におけるD2受容体が増大するようにD2依存性mRNAの誘導を引き起こすようドーパミン放出が扇動することを提唱する[Blum 2012]。例えば、DRD2受容体のDNA依存性補償的過剰発現(遺伝子治療の形態)は、アルコール嗜好性げっ歯類におけるアルコール欲求行動[Thanos 2005]及びコカインの自己投与[Thanos 2008]の顕著な抑制を引き起こした。従って、これに基づいて、D2受容体のバイオアベイラビリティが増大されたモデルは、欲求の低減を示した。
6-ヒドロキシドーパミン(6-OHDA)循環モデルにおいて新線条体のドーパミンをもつラットがドーパミンアゴニストに対して推定で30~100倍増大した感受性を示すことを発表した研究[Mandel 1993]は、「神経除去性過敏」に基づいた[Blum 2009]。神経除去性過敏は、低ドーパミン作動性に直面して重度の急性ドーパミン作動性D2受容体が活性された後の増強された感受性を説明する助けとなる推定の生理学的メカニズムとして識別された。対して、低効果のドーパミン作動性補充治療による長期(弱い慢性対強い急性)のドーパミン作動性活性の促進は、臨床及び神経画像研究で、副作用なく、物質使用障害(SUD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、肥満及びその他を含むRDS行動を治療するのに用いるときに効果的な様式となることが示されている[Blum I 2016; Blum II 2016]。
脳内化学物質を調整するため並びにドーパミン感受性及び機能を最適化するためのこの特許されたニュートリゲノミクス技術を検証する前例が無いほど多くの臨床研究が、公開されている。ここで、臨床医及び神経科学者は、抗ドーパミン作動性因子に戻る代わりに、「ドーパミン恒常性」の概念を取り入れることを続けるように励んでおり、回復の存続期間を達成するための安全で、有効で、検証済みで、確実な手段を探索するように励んでいる。ブロモクリプチン及びL-Dopa等の強いD2アゴニストの促進が必要なバランスを危うくする一方で、慢性的使用が低ドーパミン作動性を継続させる及び悪化させるため、抗ドーパミン作動性因子は失敗する悪い運命にある[Blum 2017]。安静時の機能的結合性の増大及びニューロンの補充の増大は、神経栄養治療の適用後15分(動物)~60分(ヒト)以内で動物及びヒトの両方でfMRIにおいて強く示された。これらの研究は、報酬処理に関連する脳領域におけるニューロンのドーパミン発火、並びに可能性がある誘導神経可塑性及び「ドーパミン恒常性」を証明する[Blum 2015; Febo 2017]。動機づけ機能の基礎となる中脳辺縁系神経伝達物質としてのドーパミンの包括的な役割は、低効果ドーパミン作動性過多治療の概念;D2受容体の持続的で穏やかな活性を支持する[Blum 2012]。
従って、ADHD及びその行動管理のための行動的及び電気生理学的診断ツールの必要性が未だにある。
本発明は、注意欠陥多動性障害の遺伝的リスクの重症度を評価するための方法及びキット、並びにその行動管理に関する。
概して、一実施形態において、本発明は、対象からの生物学的サンプルを得るステップを含む方法を特色とする。その方法は、生物学的サンプルにおける複数の所定のアレルの存在を検出するために、生物学的サンプルにおいてアレル分析を行うステップをさらに含む。複数の所定のアレルは、BAIAP2の1つ以上のアレルを含む。1つ以上のBAIAP2アレルは、1つ以上の多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含む。複数の所定のアレルは、CHRNA4の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のCHRNA4アレルは、1つ以上の多型rs2273505及びrs3787141を含む。複数の所定のアレルは、COMTの1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のCOMTアレルは、1つ以上の多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含む。複数の所定のアレルは、DAT1の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDAT1アレルは、1つ以上の多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含む。複数の所定のアレルは、DBHの1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDBHアレルは、多型rs1108580を含む。複数の所定のアレルは、DRD1の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDRD1アレルは、多型rs4532を含む。複数の所定のアレルは、DRD2の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDRD2アレルは、多型rs1800497を含む。複数の所定のアレルは、DRD3の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDRD3アレルは、多型rs6280を含む。複数の所定のアレルは、DRD4の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDRD4アレルは、1つ以上の多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)を含む。複数の所定のアレルは、DRD5の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のDRD5アレルは、1つ以上の多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含む。複数の所定のアレルは、HTR1Bの1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のHTR1Bアレルは、多型rs6296を含む。複数の所定のアレルは、OPRM1の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のOPRM1アレルは、多型rs1799971を含む。複数の所定のアレルは、SNAP25の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のSNAP25アレルは、1つ以上の多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む。複数の所定のアレルは、HTTLPRの1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のHTTLPRアレルは、多型rs25531を含む。複数の所定のアレルは、MAOAの1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のMAOAアレルは、多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)を含む。複数の所定のアレルは、GABRB3の1つ以上のアレルをさらに含む。1つ以上のGABRB3アレルは、多型CA繰り返し(171~201ベース、Xクロムのみ)を含む。
本発明の実施は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。
本方法は、生物学的サンプルに存在することが検出された複数の所定のアレルにおけるそれぞれのアレルを同定することをさらに含み得る。本方法は、生物学的サンプルに存在することが検出された複数の所定のアレルにおけるそれぞれのアレルのカウントを特定することを含み得る。特定のアレルのカウントは、生物学的サンプルに存在することが検出された特定のアレルの数である。本方法は、そのカウントの合計に基づいて対象のリスクスコアを決定することをさらに含み得る。リスクスコアは、その数の合計となり得る。リスクスコアは、注意欠陥多動性障害(ADHD)の遺伝的リスクの重症度を識別し得る。本方法は、対象において識別された遺伝的依存性リスクの重症度に基づいて治療を適用することをさらに含み得る。治療は、ADHDの遺伝的リスクの重症度に基づいて正確な依存性/行動管理を提供することを含み得る。正確な依存性/行動管理は、生物学的サンプルに存在することが検出された複数の所定のアレルにおけるアレルの同定に基づいて、対象を標的とする1つ以上の神経栄養治療を提供することを含み得る。
複数の所定のアレルは、(i)1つ以上のDRD4が多型rs4646983をさらに含む;(ii)SEMA3Aの1つ以上のアレルであって、1つ以上のSEMA3Aアレルが多型rs139438618を含む;及び(iii)Ameloの1つ以上のアレルのうちの少なくとも1つをさらに含み得る。
複数の所定のアレルは、BAIAP2の2つ以上のアレルを含み得る。2つ以上のBAIAP2アレルは、2つ以上の多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含む。複数の所定のアレルは、CHRNA4の2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141を含む。複数の所定のアレルは、COMTの2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のCOMTアレルは、2つ以上の多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含む。複数の所定のアレルは、DAT1の2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のDAT1アレルは、2つ以上の多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含む。複数の所定のアレルは、DRD4の2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のDRD4アレルは、2つ以上の多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)を含む。複数の所定のアレルは、DRD5の2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含む。複数の所定のアレルは、SNAP25の2つ以上のアレルをさらに含む。2つ以上のSNAP25アレルは、2つ以上の多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む。
1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385の全てを含む。1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141の全てを含む。1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680の全てを含む。1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)の全てを含む。1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)の全てを含む。1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルの全てを含む。1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998の全てを含む。
複数の所定のアレルは、(i)多型rs4646983のDRD4;(ii)多型rs139438618のSEMA3Aアレル;及び(iii)Ameloのアレルをさらに含み得る。
複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDBHアレルは、多型rs1108580のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD1アレルは、多型rs4532のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD2アレルは、多型rs1800497のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD3アレルは、多型rs6280のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルのみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のHTR1Bアレルは、多型rs6296のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のOPRM1アレルは、多型rs1799971のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のHTTLPRアレルは、多型rs25531のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のMAOAアレルは、多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のGABRB3アレルは、多型CA繰り返し(171~201ベース、Xクロムのみ)のみを含む。
複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDBHアレルは、多型rs1108580のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD1アレルは、多型rs4532のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD2アレルは、多型rs1800497のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD3アレルは、多型rs6280のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルのみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のHTR1Bアレルは、多型rs6296のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のOPRM1アレルは、多型rs1799971のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のHTTLPRアレルは、多型rs25531のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のMAOAアレルは、多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)のみを含む。複数の所定のアレルにおいて、1つ以上のGABRB3アレルは、多型CA繰り返し(171~201ベース、Xクロムのみ)のみを含む。
複数の所定のアレルは、多型rs139428618のみのSEMA3aアレル及び少なくとも1つのAmeloアレルをさらに含む。
複数の所定のアレルは、(a)BAIAP2の1つ以上のアレル;(b)CHRNA4の1つ以上のアレル;(c)COMTの1つ以上のアレル;(d)DAT1の1つ以上のアレル;(e)DBHの1つ以上のアレル;(f)DRD1の1つ以上のアレル;(g)DRD2の1つ以上のアレル;(h)DRD3の1つ以上のアレル;(i)DRD4の1つ以上のアレル;(j)DRD5の1つ以上のアレル;(k)HTR1Bの1つ以上のアレル;(l)OPRM1の1つ以上のアレル;(m)SNAP25の1つ以上のアレル;(n)HTTLPRの1つ以上のアレル;(o)MAOAの1つ以上のアレル;及び(p)GABRB3の1つ以上のアレルのみを含む。
複数の所定のアレルは、(a)BAIAP2の1つ以上のアレル;(b)CHRNA4の1つ以上のアレル;(c)COMTの1つ以上のアレル;(d)DAT1の1つ以上のアレル;(e)DBHの1つ以上のアレル;(f)DRD1の1つ以上のアレル;(g)DRD2の1つ以上のアレル;(h)DRD3の1つ以上のアレル;(i)DRD4の1つ以上のアレル;(j)DRD5の1つ以上のアレル;(k)HTR1Bの1つ以上のアレル;(l)OPRM1の1つ以上のアレル;(m)SNAP25の1つ以上のアレル;(n)HTTLPRの1つ以上のアレル;(o)MAOAの1つ以上のアレル;(p)GABRB3の1つ以上のアレル;(q)SEMA3Aの1つ以上のアレル;及び(r)Ameloの1つ以上のアレルのみを含む。
第1の所定の範囲内のリスクスコアは、ADHDの遺伝的リスクの増加が小さいと識別され得る。第2の所定の範囲内のリスクスコアは、ADHDの遺伝的リスクの増加が大きいと識別され得る。ADHDの遺伝的リスクの増加が大きいと識別された対象において、治療は、ADHDの遺伝的リスクの増加が大きい人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含み得る。
第1の所定の範囲は、複数の所定のアレルにおけるアレルの数の0%~33%であってもよい。第2の所定の範囲は、複数の所定のアレルにおけるアレルの数の33%~100%であってもよい。
第3の所定の範囲内のリスクスコアは、ADHDの遺伝的リスクの増加が中程度と識別され得る。
ADHDの遺伝的リスクの増加が中程度と識別された対象において、治療は、ADHDの遺伝的リスクの増加が中程度の人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含み得る。
第1の所定の範囲は、複数の所定のアレルにおけるアレルの数の0%~33%であってもよい。第3の所定の範囲は、複数の所定のアレルにおけるアレルの数の33%~67%であってもよい。第2の所定の範囲は、複数の所定のアレルにおけるアレルの数の67%~100%であってもよい。
ADHDの遺伝的リスクの増加が小さいと識別された対象において、治療は、ADHDの遺伝的リスクの増加が小さい人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含み得る。
治療は、対象においてプロドーパミン生活様式を促進することをさらに含み得る。
プロドーパミン生活様式は、トークセラピー、生活様式処置、サポートシステム、マインドフルネス訓練及びニューロフィードバックからなる群から選択され得る。
生活様式処置は、ダイエット、運動、ヨガ及び瞑想からなる群から選択される処置を含み得る。
治療は、対象の転帰を観察するための薬物スクリーニングをさらに含み得る。
薬物スクリーニングは、尿中薬物スクリーニングを含み得る。
対象は、ドーパミン恒常性を回復し得る。
方法は、対象のストレス、欲求及び再発のうちの1つ以上を抑制し得る。
方法は、生物学的サンプルに存在することが検出された複数の所定のアレルにおけるアレルのそれぞれを識別するステップをさらに含み得る。その方法は、生物学的サンプルに存在することが検出された複数の所定のアレルにおけるアレルのそれぞれのカウントを特定するステップをさらに含み得る。特定のアレルのカウントは、生物学的サンプルに存在することが検出された特定のアレルの数であってもよい。その方法は、そのカウントに基づいて対象のリスクスコアを決定するステップをさらに含み得る。リスクスコアは、そのカウントの合計であってもよい。リスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの重症度を識別し得る。第1の所定の範囲内のリスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が小さいと識別し得る。第2の所定の範囲内のリスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が大きいと識別し得る。方法は、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が大きいと識別された対象に、報酬欠陥症候群行動の治療をするステップをさらに含み得、また、対象の報酬欠陥症候群行動において収容療法プログラムに対象を入れること及び対象の報酬欠陥症候群行動を医学的に観察することをさらに含み得る。
報酬欠陥症候群行動は、常習行動、衝動性行動、強迫性行動、パーソナリティ障害行動及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
アレル分析を行うステップは、生物学的サンプルにおける複数の所定のアレルの存在を検出するためのキットを用いることを含み得る。
概して、他の実施形態において、本発明は、上記方法において、生物学的サンプルにおける複数の所定のアレルの存在を検出するためのアレル分析を行うのに用いられ得るキットを特色とする。
図1Aは、脳の報酬領域で起こる相互作用を説明する図である。 図1Bは、脳の報酬領域で起こる相互作用を説明する図である。 図2は、ADHDの治療における刺激物質の作用機序を示す図である。図2のAは、小胞にドーパミンが貯蔵され、シナプスでドーパミンが低レベルである基底の未刺激状態を示す。図2のBは、小胞からシナプスに放出したドーパミンによるドーパミンニューロンの刺激の結果及びドーパミン輸送体によるシナプス前細胞へのドーパミンの再取り込みを示す。図2のCは、刺激物質の存在下でドーパミン輸送体の機能が部分的に阻害され、シナプスでドーパミンの基底レベルが増大することを示す。これは、ドーパミンによるシナプス前のドーパミンD2受容体の占有を引き起こす。図2のDは、神経が刺激された際にシナプス前のD2受容体の占有のため、小胞から放出されたドーパミンの量が低減することを示す。 図3は、ドーパミン受容体D4(DRD4)の変異体のPCR増幅の一例のグラフである。 図4は、正確な行動管理プロセス(又はプロトコール)の概要図である。
本発明は、注意欠陥多動性障害の遺伝的リスクの重症度を評価するための方法及びキットに関する。さらに、本発明は、その行動管理のための方法に関する。いくつかの実施形態において、その方法及びキットは、リスク分析スコア(「遺伝的リスク注意欠陥障害スコア」(又は「GRADDS」)と呼ばれる)を提供する。彼又は彼女のGRADDSに依存するそれらの行動管理のための方法は、正確な行動管理(又は「PBM」)プロトコールである。
ADHDは、通常子供自体に最初に表れ、その人の環境により影響される遺伝的性質を含む複数の原因を有する複雑な障害である。従って、ADHDについて社会的通念を晴らすために、複数の遺伝子の付加的効果の試験を必要とする。さらに、ポリジーン遺伝が単一遺伝子の遺伝よりもはるかに複雑であるため、ポリジーン遺伝に関わるいずれか1つの遺伝子の役割の根本的な理解は、種々の研究にわたる要約を必要とするであろう。覚醒剤の使用はADHDの子供の高い割合で行動的症状を緩和するが、親は潜在的な副作用について懸念してきた。従って、出願人は、単一の神経化学的及び/又は神経遺伝的標的よりもむしろ、ADHDの予防及び治療のための付加的な多剤併用アプローチの新規の概念を導き出した(例えば、D1-D5、DAT1、DBH、COMT、5HT1B、NR4A2、SLC1A3、BDNF、並びに4q13.2、5q33.3、11q22及び17p11遺伝子座)。
分子薬理学、栄養学及び分子遺伝学の進歩のため、RDS及びサブタイプADHD行動の遺産は低減されるであろう。これらの目標の前進のために、ADHDは、特に若い子供において、電気生理学的及びコンピュータ化試験と組み合わせられた特定のDNA多型分析を用いて診断され得る。これに関して、Larsson 2006は、持続的なクロスサブタイプ(すなわち複合型)及び持続的なサブタイプ特異的な遺伝的影響(すなわち主に多動性-衝動性及び不注意障害)の発見がADHDサブタイプのDSM-IV分類の遺伝学的基礎に沿っていることを提示した(表1)。最終的に、単一の医薬的治療アプローチよりも、DNAベースの個別化された栄養補助食品療法が個人の回復を引き起こすためのプロドーパミン生活様式と組み合わせて行われ得る。
(全ての型の注意欠陥障害における遺伝的リスクプロファイル)
遺伝的リスク試験の重要性は、現行の診断が客観的でなく、教師-生徒及び親子の関係及び意見に最も頼るという事実に基づいて大きな利点を有する。実際に誤診があり、本当に客観的な評価ツールが必要とされる。本発明の実施形態において、詳細なパネルがADD及びADHDのタイプにおける可変的なリスクを捕捉するために用いられ得る。
概して、生物学的サンプルにおけるアレル分析を行うことは、アレルの以下のパネルのための試験を含む:
(a)BAIAP2の1つ以上のアレルであり、BAIAP2の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含む;
(b)CHRNA4の1つ以上のアレルであり、CHRNA4の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs2273505及びrs3787141を含む;
(c)COMTの1つ以上のアレルであり、COMTの1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含む;
(d)DAT1の1つ以上のアレルであり、DAT1の1つ以上のアレルは、少なくとも1つ以上の多型rs460700、rs37020、rs13161905、rs27048、rs6347、rs11133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10-繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含む;
(e)DBHの1つ以上のアレルであり、DBHの1つ以上のアレルは多型rs1108580を含む;
(f)DRD1の1つ以上のアレルであり、DRD1の1つ以上のアレルは多型rs4532を含む;
(g)DRD2の1つ以上のアレルであり、DRD2の1つ以上のアレルは多型rs1800497を含む;
(h)DRD3の1つ以上のアレルであり、DRD3の1つ以上のアレルは多型rs6280を含む;
(i)DRD4の1つ以上のアレルであり、DRD4の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs1800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR、48bp(イントロン3)の7-11繰り返しを含む;
(j)DRD5の1つ以上のアレルであり、DRD5の1つ以上のアレルは1つ以上の多型エクソン8/3-繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含む;
(k)HTR1Bの1つ以上のアレルであり、HTR1Bの1つ以上のアレルは多型6296を含む;
(l)OPRM1の1つ以上のアレルであり、OPRM1の1つ以上のアレルは多型rs1799971を含む;
(m)SNAP25の1つ以上のアレルであり、SNAP25の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む;
(n)HTTLPRの1つ以上のアレルであり、HTTLPRの1つ以上のアレルは多型rs25531を含む;
(o)MAOAの1つ以上のアレルであり、MAOAの1つ以上のアレルは多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)を含む;並びに、
(p)GABRB3の1つ以上のアレルであり、GABRB3の1つ以上のアレルは多型CA-繰り返し(171-201ベース、Xクロムのみ)を含む。
例えば、詳細なパネルは、表4に記載されたアレルのそれぞれを含み得る。
Figure 2022529179000007
Figure 2022529179000008
Figure 2022529179000009
「一塩基多型」(「SNP」)は、ゲノム中の特定の位置で起こる一塩基の置換である。例えば、ヒトゲノム中の特定の塩基位置において、Cヌクレオチドがほとんどの個人で現れ得るが、少数派においてその位置がAにより占められている。これは、この特定の位置にSNPがあることを意味し、2つの可能性があるヌクレオチド多型-C又はA-がこの特定の位置における「アレル」といえる。
「一塩基変異」(「SNV」)は、頻度の制限が無い一塩基における変異であり、体細胞で生じ得る。
「可変数タンデムリピート」(又は「VNTR」)は、短いヌクレオチド配列がタンデムリピートで構成されているゲノム中の位置である。
「ジヌクレオチド」(又は「DINUCL」)は、2つのユニットを有するヌクレオチドの変異である。
さらに例えば、パネルは、表4におけるアレル(及び必要に応じて追加のアレル)のそれぞれを含み得る。
いくつかの実施形態において、パネルは、上記(a)~(p)に挙げられた遺伝子/アレルのうちの1つ、2つ又は3つを除外し得る。例えば、パネルは、(m)を除いて(すなわち多型rs6296を有するHTR1Bアレルがない、さらには全てのHTR1Bアレルがない)、(a)~(l)及び(n)~(p)の遺伝子(及び1つ以上の特定のアレル)を含み得る。
追加のアレルはパネルに加えられ得る。これらは、DRD4のrs4646983等の(a)~(p)に挙げられた同一の遺伝子のうちの1つのアレルである。また、これらは、多型rs139438618を含み得るSEMA3Aの1つ以上のアレル等又はAmelo―F及び/又はAmelo-Rを含み得る(性別決定のための)Ameloの1つ以上のアレル等の異なる遺伝子のアレルであり得る。
これらのアレルの配列は、配列番号1~29に示されるものを含み、さらに、Blum‘927PCT出願並びに下記の参考文献の項で示された及び本明細書で論じられた種々の参考文献(Bonvicini 2016、Hawi 2003、Hasler 2017、Faraone 2010及びBhaduri 2009)を含む本明細書で詳細に説明されている。
さらに、表5は、本発明の方法に用いられる特定の多型の配列を示す。
Figure 2022529179000010
Figure 2022529179000011
Figure 2022529179000012
Figure 2022529179000013
Figure 2022529179000014
一実施形態において、DRD5ジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルのためのPCR配列は、Hawi 2003の表1に示されている(50 CGTGTATGATCCCTGCAG30;50 GCTCATGAGAAGAATGGAGTG30)。その遺伝子の5’末端から18.5kbに位置するジヌクレオチド繰り返しマイクロサテライト多型(CT/GT/GA)は、少なくとも12の可能性があるアレルを持つ高度な多型である。
一実施形態において、SEMAの多型rs139438618は、Zhou 2017に開示されている。
アレル分析は、Blum‘927PCT出願に説明されたものと類似するアレル分析技術等の本技術分野において周知の技術を用いて、遺伝子/アレルのパネルについて、生物学的サンプルで行われ得る。
その分析から受ける情報は、定性及び定量の両方であり、生物学的サンプルは全体のスコア(基本的には存在が決定されるパネルにおけるアレルの数のカウント)及び特定のアレルが存在するかを決定することを提供する。そのような情報は、ADHDの人の同定及び治療のために用いられるであろう。
存在することが決定されるアレルの数のカウントに関して、以下はパネルにおいてXアレルを含むパネルの一般の範囲である:
0~33%のX:ADHDが増大するリスクが低い
33~67%のX:ADHDの増大するリスクが中程度
67~100%のX:ADHDの増大するリスクが高い。
例えば、表4で示されたパネルが対象で行われる場合(パネルが53の総アレルを有する)、範囲は以下のようになるであろう:
0~17のスコア:ADHDが増大するリスクが低い
18~35のスコア:ADHDの増大するリスクが中程度
36~54のスコア:ADHDの増大するリスクが高い。
定性的観点から、これらは対象に提供する治療を調整するのに用いられ得るので、明確に試験された特定のアレルは適切であろう。すなわち、アレルの組み合わせは、正確な行動管理及び治療に相関する。
(正確な行動管理(PBM))
本発明は、(遺伝的リスク素因の試験をする)遺伝子/パネルの上記アレル分析を含むADHDを治療するための治療方法を含み、試験結果に基づく個人の遺伝的アレルバリエーションを標的とするための神経栄養補充のカスタマイズを含み得、それにより、患者に正確な行動管理(PBM)を提供する。提案されたGRADDSパネルの一部がGARSを含むため、ADHDのためのプロドーパミン制御が開発され、治療及び予防のためにも用いられ得る。
上述のように、個人において同定されたSNPのために教示及び示されたジェノタイピンング試験は、正確なニュートリゲノミクス治療を標的とするために用いられ得る。
図3は、正確なニュートリゲノミクス治療のための標的を同定するために用いられ得る個人における同定されたSNPのためのジェノタイピングの単純な例である。図3は、ドーパミン受容体D4(DRD4)の変異体のPCR増幅の一例のグラフである。DRD4(ドーパミン受容体4)変異体は、複数の参照サンプルを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅を介して検出された。2R~8R=6つの異なる48塩基対(bp)繰り返し配列。2R繰り返し=48bp2倍、3R=3倍など。ピーク高さ(y軸)は、蛍光シグナル強度を示し、ピーク位置(x軸)は断片サイズ(bp)を示す。断片サイズは、ピーク未満で示される(bp)。ヒトは、この変異体の2つのコピーをもち、それらの長さは2Rから11Rである。7R+で1つ又は両方の変異体を持つことは、RDSの発症のリスクを増大する。これは、GARS試験により評価される11の確立されたリスク変異の1つである。
複数回繰り返しのDRD4変異体は、RDSスペクトル内で障害に関連する[Huang 2002; Dragan 2009; Gervasini 2018]。図3において、異なる48bp繰り返し配列が、2回繰り返し(2R)から8Rで同定される。DRD4、DRD2、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)は、RDSに寄与するSNPを有する中脳辺縁系報酬経路内の遺伝子である。
図4は、上記遺伝子/パネルによる試験及びカスタマイズされた多型適合ニュートラシューティカル療法を用いた、正確な依存管理(PAM)に関する種々の要素を示し、遺伝的試験(すなわちGRADDS試験)の相互関係を示す。
(正確な依存管理(PAM)を用いたカップリング遺伝的試験)
ステップ401において、上記等の遺伝的試験(すなわちGRADDS試験)は行われる。この試験から、正確な依存/行動管理(PAM)が設計され、それは例えば、特定の個人の遺伝的リスクのプロファイルに基づく神経栄養療法を含み得る。
GRADDS試験において、パネルは、全体のカウント及びパネルにおけるアレルが存在することが決定されることについての定性的分析を識別するために用いられ得る。治療は、この試験の結果を用いて個人のためにオーダーメイドされ得る。
この型の正確さは、セロトニン作動性、エンドルフィン作動性、GABA作動性、グルタミン作動性、コリン作動性及びドーパミン作動性等の主要な神経伝達物質経路に関するので、主にアレルの多型に基づく各遺伝子において達成され得る。これは、今までに用いられたことが無いADHDのための正確な行動管理の新規の開発を可能とするであろう。
例として、Maker’s Nutrition社(Hauppauge, NY)の6つの異なる栄養補助食品、すなわち(a)エンドジェン錠、(b)エクイジェン錠、(c)ギャバジェン錠、(d)メタジェン錠、(e)セロジェン錠及び(f)ポリジェン錠を検討する。これらの栄養補助食品錠の全般の成分は以下の表6に示される。
Figure 2022529179000015
Figure 2022529179000016
他の成分は、レシチン、リン酸二カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、二酸化マグネシウム及び医薬グレーズを含む。量は4つの錠剤を基に算出される。
表7は、これらの錠剤における特定の成分の標的及び作用機序を示す。
Figure 2022529179000017
Figure 2022529179000018
上記説明及び教示した遺伝子/アレルパネルを用いたアレル分析により、特定のレジームは、この分析により識別される治療標的を扱う目的で選択され得る。すなわち、その分析が、治療がGABA合成及びセロトニン合成を促進することを含むべきであるということを支持する場合、これは、(他の錠剤と比較して)より高い成分範囲である700mgのL-チロシン、150mgのグリフォニア種子SE99% 5-ヒドロキシトリプトファン、及び600mcgのクロムを有するメタジェン錠を用いることを支持するであろう。
(プロドーパミン生活様式の促進)
図4を参照すると、ステップ402は、個人にプロドーパミン生活様式を提供することを対象とし、それはトークセラピー、天然エンドルフィン及びドーパミン放出を促進する生活様式手段(ダイエット、運動、ヨガ、瞑想等)、並びにサポートシステムを含み得る。
プロドーパミン生活様式を教え、結果を監視するための(報告された薬物の包括的分析(CARD)等の)尿中薬物スクリーニングを用い、治療的相互作用に基づいた包括的な治療プログラムは、本発明の実施形態に用いられ得る。さらに、穏やかに延長されるD2アゴニスト療法を用いるプロドーパミン生活様式は、ポジティブなエピジェネティック作用の促進によりDNA多型を克服するために用いられ得る。運動、低グリセミック指数ダイエット、マインドフルネストレーニング、ニューロフィードバック、ヨガ及び瞑想等の全体的な様式は、報酬神経伝達を支持し及び報酬神経伝達の生成物としてドーパミンを自然に放出する。仲間意識を支持するこれらの全体的なプロドーパミン様式は、幸福の感情を導くのに用いられ得、それにより渇望及び再発を抑制する。
これらの基本的なコンセプトは、より良い治療的再発防止戦略のレシピエントになる遺伝的に誘導されたADHDの多数の被害者を助ける橋渡しの依存関連研究を支持する。
例えば、DAT1の機能は、プレニューロンからシナプスへ放出される過剰なドーパミンをクリアにし、次のニューロンにおける受容体に取り込まれるのを防ぐことである。生物化学的及び構造的の両方の多くの研究は、再取り込みのメカニズムについての手がかりを得るために行われてきた。シナプスからドーパミンをクリアにする活性は、この遺伝子の変異体に依存する。このため、正常状態下で、ドーパミン活性輸送体タンパク質は、シナプス間隙外の化学的メッセンジャーのドーパミンをニューロン前細胞のサイトゾル内に注入する。DAT1遺伝子は、p15で染色体5に位置する。その遺伝子は、3’末端に可変数タンデムリピート(VNTR)を有し、イントロン8領域にもう1つ有する。
ここで、重要なことは、VNTRにおける差異、例えば10Rvs9Rは、輸送体の発現(活性)の基礎レベルに影響することが示されていることである。実際に、9Rが10Rと比較してシナプス間隙からDAをクリアするより高い能力を有するため、9Rはリスク形態であることが証明された。従って、9Rのキャリアは、低ドーパミン作動性(低ドーパミン機能)によりADHDにより罹りやすい。DATの局所的な脳分布は、DRD2受容体分布と同様に、古い爬虫類大脳辺縁系において高いドーパミン含有ニューロンを含む。DAT1遺伝子の最大発現は、黒質及び腹側被蓋野[大量の阻害性化学的メッセンジャーであり、報酬サイトでドーパミン放出を微調整するGABAを含む脳領域]と呼ばれる脳の部分で見られる。また、DATがD2受容体と共局在することは興味深い。
高活性DAT1遺伝子の9Rキャリアは、阻害作用を必要とする。従って、この結果に基づき、多量の上記正常の例えばL-チロシンを含む正確なプロドーパミン変異が選択され得る。この増強の背後の理論的根拠は2つであり:(1)L-チロシンはドーパミンの脳での合成における律速ステップである。そのため、大量のL-チロシンが用いられ、その後シナプスにおいて必要なドーパミンの量が増大し、また(2)L-チロシンは、9R DAT1(高活性)の作用を阻害することも知られており、そのため、シナプスのドーパミンクリアランスを低減する。
(回復)
図4のステップ403において、ステップ401及び402のそのような活性は、対象がドーパミン恒常性を回復することを引き起こすようにタンデムで行われる。遺伝的試験を介する素因の検出は、遺伝薬理学的及び薬理ゲノミクス的監視並びに適切な尿中薬物スクリーニングと組み合わせられ、プロドーパミン調整者はストレス、渇望及び再発を低減し、回復コミュニティにおいて幸福感を増強し得る。
本発明の実施形態が示され、説明されたが、その改変は、本発明の精神及び教示から逸脱することなく当業者により行われ得る。本明細書において説明された実施形態および提供された例は、単なる例示であり、限定を意図するものではない。本明細書に開示された本発明の多くの変形及び改変は可能であり、本発明の範囲内である。保護の範囲は、上記の説明により限定されず、以下の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲は特許請求の範囲の主題の全ての均等物を含む。
本明細書において引用された全ての特許、特許出願及び出版物は、それらの全体が本明細書に参照により組み込まれ、それらは代表的な、手続的な又は他の補足的な詳細を本明細書に記載されたものに提供する範囲で組み込まれる。
量及び他の数的データは、範囲の形式で本明細書に示され得る。そのような範囲の形式は、便利さ及び簡潔さのためのみに用いられていることが理解され、範囲の境界として明確に示された数値だけでなく、その範囲に含まれる個々の数値及び部分範囲が明確に示されているようにそれらの個々の数値又は部分範囲の全ても含むように柔軟に解釈されるべきである。例えば、約1から約4.5の数値範囲は、1から約4.5の明確に示された境界のみならず、2、3、4等の個々の数値及び1から3、2から4等の部分範囲も含むと解釈されるべきである。同一の原則は、「約4.5未満」等の1つの数値のみ示された範囲にも適用され、それは、上記値及び範囲の全てを含むと解釈されるべきである。さらに、そのような解釈は、範囲又は記載された特徴の幅にかかわらず適用されるべきである。
他に定義が無い限り、本明細書で用いられた全ての技術及び特定の用語は、ここで開示された主題に属する当業者に通常理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載されたものと類似又は均等の方法、装置及び材料は、ここで開示された主題の実施又は試験で用いられ、代表的な方法、装置及び材料はここで説明されている。
長年の特許法の慣習に従って、特許請求の範囲を含む本出願で用いられる「a」及び「an」の用語は「1つ以上」を意味する。
他で示されていない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いられる成分、反応条件等の量を示す全ての数は、「約」の用語により全ての例に改変されるとして理解される。従って、反対のことが示されていない限り、本明細書及び特許請求の範囲に記載された数的パラメータは、ここで開示された主題により得られると考えられる所望の特性に依存して変化し得る近似値である。
本明細書で用いられる「約」及び「実質的に」の用語は、質量、重量、時間、体積、濃度又はパーセンテージの値又は量を表す場合、特定の量からいくつかの実施形態では±20%、いくつかの実施形態では±10%、いくつかの実施形態では±5%、いくつかの実施形態では±1%、いくつかの実施形態では±0.5%、及びいくつかの実施形態では±0.1%の差異を含むことを意味し、そのためその差異は開示された方法を行うのに適切である。
本明細書で用いられる「実質的に垂直」及び「実質的に平行」の用語は、いくつかの実施形態では垂直及び平行方向のそれぞれの±10°以内、いくつかの実施形態では垂直及び平行方向のそれぞれの±5°以内、いくつかの実施形態では垂直及び平行方向のそれぞれの±1°以内、及びいくつかの実施形態では垂直及び平行方向のそれぞれの±0.5°以内の変動を含むことを意味する。
本明細書で用いられる「及び/又は」の用語は、主体の列挙の文脈で用いられる場合、主体が単独又は組み合わせで存在することを意味する。従って、例えば「A、B、C、及び/又はD」の記載は、A、B、C及びDの個々を含むだけでなく、A、B、C及びDのいずれかの及び全ての組み合わせ及び部分的組み合わせを含む。
(参考文献)
Aalto, S., et al., “Frontal and temporal dopamine release during working memory and attention tasks in healthy humans: A Positron Emission Tomography study using the high-affinity dopamine D2 receptor ligand [11CFLB457],” Journal of Neuroscience, 2005;Mar:25(10):2471-2477 (“Aalto 2005”).
Alderson, R. M., et al., “Attention-Deficit Hyperactivity Disorder (ADHD) and working memory in adults: A meta-analytic review,” Neuropsychology, 2013;27(3):287-302 (“Alderson 2013”).
Andreazza, A. C., et al., “DNA damage in rats after treatment with methylphenidate,” Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry, 2007;31:1282-8 (“Andreazza 2007”).
American Academy of Child Adolescent Psychiatry (AACP), “A guide for families/getting treatment,” http://www.aacap.org/cs/adhd_a_guide_for_families/ getting_treatment (“AACP ADHD Guide”).
American Psychiatric Association, Diagnostic and statistical manual of the American Psychiatric Association. Washington, DC, 2000 (“APA 2000”).
American Psychiatric Association, Diagnostic and statistical manual of mental disorders (DSM-IV) Washington, D.C, 1994 (“APA 1994”).
Arcos-Burgos, M., et al., “Attention-deficit/ hyperactivity disorder in a population isolate: linkage to loci at 4q13.2, 5q33.3, 11q22, and 17p11,” Am J Hum Genet., 2004;75:998-1014 (“Arcos-Burgos 2004”).
Asherson, P., et al., “Unravelling the complexity of attention-deficit hyperactivity disorder: a behavioural genomic approach,” Br J Psychiatry, 2005;187:103-5 (“Asherson 2005”).
August, G. J., et al., “Familial subtypes of childhood hyperactivity,” J Nerv Ment Dis., 1983;171:362-8 (“August 1983”).
Badgaiyan R. D., et al., “Attenuated tonic and enhanced phasic release of dopamine in Attention Deficit Hyperactivity Disorder,” PLoSOne, 2015;10:e0137326 (“Badgaiyan 2015”).
Barkley, R., “Behavioral inhibition, sustained attention, and executive functions: Constructing a unifying theory of ADHD,” Psychological Bulletin., 1997;121(1):65-94 (“Barkley 1997”).
Bhaduri, N., et al., “Study on DBH genetic polymorphisms and plasma activity in attention deficit hyperactivity disorder patients from Eastern India,” Cell Mol Neurobiol., 2010Mar;30(2):265-74 (“Bhaduri 2010”).
Biederman J., et al., “Lisdexamfetamine Dimesylate and mixed amphetamine salts extended-release in children with ADHD: A double-blind, placebo-controlled, crossover analog classroom study,” Biol Psychiatry, 2007;62:970-6 (“Biederman II 2007”).
Biederman, J., et al., “Effect of comorbid symptoms of oppositional defiant disorder on responses to atomoxetine in children with ADHD: a meta-analysis of controlled clinical trial data,” Psychopharmacology (Berl), 2007b;190:31-41 (“Biederman II 2007”).
Biederman J., et al., “Comparison of parent and teacher reports of attention-deficit/hyperactivity disorder symptoms from two placebo-controlled studies of atomoxetine in children,” Biol Psychiatry., 2006;60:1106-10 (“Biederman 2006”).
Biederman, J., et al., “Further evidence for family-genetic risk factors in attention deficit hyperactivity disorder. Patterns of comorbidity in probands and relatives psychiatrically and pediatrically referred samples, Arch Gen Psychiatry, 1992;49:728-38 (“Biederman 1992”).
Bledsoe, J. C., et al., “Anterior cingulate cortex and symptom severity in Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder,” Journal of Abnormal Psychology, 2013;122(2):558-565 (“Bledsoe 2013”).
Blum, K., et al., “Pro-dopamine regulator, KB220Z, attenuates hoarding and shopping behavior in a female, diagnosed with SUD and ADHD,” J Behav Addict., 2018Mar; 7(1):192-203 (“Blum 2018”).
Blum, K., et al., “‘Dopamine homeostasis’ requires balanced polypharmacy: Issue with destructive, powerful dopamine agents to combat America's drug epidemic,” J Syst Integr Neurosci., 2017;3:6,10.15761/JSIN.1000183 (“Blum 2017”).
Blum, K., et al., “Fifty years in the development of a Glutaminergic-Dopaminergic optimization complex (KB220) to balance brain reward circuitry in Reward Deficiency Syndrome: A pictorial,” Austin Addiction Sci., 2016;1(2):1-11 (“Blum I 2016”).
Blum, K., et al., “Fifty Years in the development of a glutaminergic-dopaminergic optimization complex (KB220) to balance brain reward circuitry in reward deficiency syndrome: a pictorial,” Austin Addict Sci., 2016;1:1006 (“Blum II 2016”).
Blum, K., et al., “rsfMRI effects of KB220Z on neural pathways in reward circuitry of abstinent genotyped heroin addicts,” Postgrad Med., 2015; 127:232-41, 10.1080/00325481.2015.994879 (“Blum 2015”).
Blum, K., et al., “Neurogenetics and nutrigenomics of neuro-nutrient therapy for reward deficiency syndrome (RDS): clinical ramifications as a function of molecular neurobiological mechanisms, J Addict Res Ther, 2012;3:139,10.4172/2155-6105.1000139 (“Blum 2012”).
Blum, K., et al., “Neurogenetics of dopaminergic receptor supersensitivity in activation of brain reward circuitry and relapse: proposing ‘deprivation-amplification relapse therapy’ (DART),” Postgrad Med., 2009;121:176-96,10.3810/pgm.2009.11.2087 (“Blum 2009”).
Blum, K., et al., “Attention-deficit-hyperactivity disorder and reward deficiency syndrome,” Neuropsychiatric Disease and Trament., 2008;4(5):893-917 (“Blum I 2008”).
Blum, K., et al., “Activation instead of blocking mesolimbic dopaminergic reward circuitry is a preferred modality in the long term treatment of reward deficiency syndrome (RDS): a commentary,” Theor Biol Med Model., 2008;5:24:10, 1186/1742-4682-5-24 (“Blum II 2008”).
Blum, K., et al., “DNA based customized nutraceutical ‘gene therapy’ utilizing a genoscore: a hypothesized paradigm shift of a novel approach to the diagnosis, stratification, prognosis and treatment of inflammatory processes in the human,” Med Hypotheses, 2006a;66:1008-18 (“Blum 2006”).
Blum, K., et al., “Reward deficiency syndrome: a biogenetic model for the diagnosis and treatment of impulsive, addictive, and compulsive behaviors,” J Psychoactive Drugs, 2000;32(Suppl i-iv):1-112 (“Blum 2000”).
Blum, K., et al., “Reward deficiency syndrome,” Am Sci., 1996;84:132 (“Blum I 1996”).
Blum, K., et al., “The D2 dopamine receptor gene as a determinant of reward deficiency syndrome.,” J R Soc Med., 1996b;89:396-400 (“Blum II 1996”).
Blum, K., et al., “Alcohol and the addictive brain: new hope for alcoholics from biogenetic research,” New York: Free Press; 1991, 320 (“Blum 1991”).
Blum, K., et al., “Ethanol and neuromodulator influences. A cascade model of reward,” in Ollat H. et al., (editors), Alcohol and behaviour: Basic and clinical aspects, Utrecht, Netherlands:VSP;1990 (“Blum I 1990”).
Blum, K., et al., “Ethanol and Neuromodulator influences. A cascade model of reward. In: Ollat H., et al., (editors), Alcohol and Behaviour: Basic and Clinical Aspects Progress in Alcohol Research, Utrecht, Netherlands:VSP;1990 (“Blum II 1990”).
Blum, K., et al., “Allelic association of human dopamine D2 receptor gene in alcoholism, JAMA, 1990;263(15):2055-2060 (“Blum III 1990”).
Blum, K., et al., “Enkephalinase inhibition and precursor amino acid loading improves inpatient treatment of alcohol and polydrug abusers: double-blind placebo-controlled study of the nutritional adjunct SAAVE,” Alcohol., 1988;5:481-93 (“Blum I 1988”).
Blum, K., et al., “Neurogenetic deficits caused by alcoholism: restoration by SAAVE, a neuronutrient intervention adjunct,” J Psychoactive Drugs, 1988;20:297-313 (“Blum II 1988”).
Bonvicini, C., et al., “Attention-deficit hyperactivity disorder in adults: A systematic review and meta-analysis of genetic, pharmacogenetic and biochemical studies,” Mol Psychiatry, 2016Jul;21(7):872-884 (“Bonvicini 2016”).
Bowirrat, A., et al., “Relationship between dopaminergic neurotransmission, alcoholism, and Reward Deficiency Syndrome,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2005;132:29-37 (“Bowirrat 2005”).
Braverman, E.R., et al., “Delayed P300 latency correlates with abnormal Test of Variables of Attention (TOVA) in adults and predicts early cognitive decline in a clinical setting,” Adv Ther., 2006;23:582-600 (“Braverman 2006”).
Brookes, K., et al., “The analysis of 51 genes in DSM-IV combined type attention deficit hyperactivity disorder: association signals in DRD4, DAT1 and 16 other genes,” Mol Psychiatry, 2006;11:934-53 (“Brookes 2006”).
Bush, G., et al., “Functional neuroimaging of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: A review and suggested future directions,” Biological Psychiatry, 2005;57:1273-1284 (“Bush 2005”).
Bush, G., et al., “Anterior cingulate cortex dysfunction in Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder revealed by fMRI and the counting stroop,” Biol Psychiatry, 1999;45:1542-1552 (“Bush 1999”).
Cantwell, D. P., “Genetic factors in the hyperkinetic syndrome,” J Am Acad Child Psychiatry, 1976;15:214-23 (“Cantwell 1976”).
Cantwell, D. P., “Psychiatric illness in the families of hyperactive children,” Arch Gen Psychiatry, 1972;27:414-7 (“Cantwell 1972”).
Castellanos, F. X., et al., “Lack of an association between a dopamine-4 receptor polymorphism and attention-deficit/ hyperactivity disorder: genetic and brain morphometric analyses,” Mol Psychiatry, 1998;3:431-4 (“Castellanos 1998”).
CHADD, CHADD’s educators manual, Landover, MD, 2007 (“CHADD 2007”).
Chen, T. J., et al., “Narcotic antagonists in drug dependence: pilot study showing enhancement of compliance with SYN-10, amino-acid precursors and enkephalinase inhibition therapy,” Med Hypotheses, 2004;63:538-48 (“Chen 2004”).
Cloninger, C. R., et al., “A psychobiological model of temperament and character,” Arch Gen Psychiatry, 1993;50:975-90 (“Cloninger 1993”).
Comings, D. E., et al., “Neurogenetic interactions and aberrant behavioral comorbidity of attention deficit hyperactivity disorder (ADHD): dispelling myths,” Theor Biol Med Model, 2005;2:50,10.1186/1742-4682-2-50 (“Comings 2005”).
Comings, D. E., “Clinical and molecular genetics of ADHD and Tourette syndrome. Two related polygenic disorders,” Ann N Y Acad Sci., 2001;931:50-83 (“Comings 2001”).
Comings, D. E., et al., “Reward deficiency syndrome: genetic aspects of behavioral disorders,” Prog Brain Res., 2000;126:325-41,10.1016/S0079-6123(00)26022-6 (“Comings I 2000”).
Comings, D. E., et al., “Multivariate analysis of associations of 42 genes in ADHD, ODD and conduct disorder,” Clin Genet., 2000;58:31-40 (“Comings II 2000”).
Comings, D. E., et al., “Polygenic inheritance of Tourette syndrome, stuttering, attention deficit hyperactivity, conduct, and oppositional defiant disorder: the additive and subtractive effect of the three dopaminergic genes - DRD2, D beta H, and DAT1,” Am J Med Genet., 1996;67:264-88 (“Comings 1996”).
Comings, D. E., et al., “The dopamine D2 receptor locus as a modifying gene in neuropsychiatric disorders,” JAMA, 1991Oct2;266(13)1:1793-800 (“Comings 1991”).
Conners, C. K, CRS-R (Conners’ Rating Scales-Revised), Minneapolis, MN: Pearson Assessment Group; 2006 (“Conners 2006”).
Cook, E. H., Jr., et al., “Association of attention-deficit disorder and the dopamine transporter gene,” Am J Hum Genet., 1995;56:993-8 (“Cook 1995”).
DeFrance, J. F., et al., “Enhancement of attentional processing by Kantroll in healthy humans: A pilot study,” Clin Electroencephalography, 1977;28:68-75 (“DeFrance 1977”).
Dougherty, D. D., et al., “Dopamine transporter density in patients with Attention Deficit Hyperactivity Disorder,” Lancet., 1999Dec18-25;354(9196):2132-3 (“Dougherty 1999”).
Dragan, W. L., et al., “The association between dopamine D4 receptor exon III polymorphism and intensity of PTSD symptoms among flood survivors,” Anxiety Stress Coping, 2009;22:483-95,10.1080/10615800802419407 (“Dragan 2009”).
Dresel, S., et al., “Attention Deficit Hyperactivity Disorder: binding of 99mTcTRODAT-1 to the dopamine transporter before and after methylphenidate treatment,” European Journal of Nuclear Medicine, 2000;27(10):1518-1524 (“Dresel 2000”).
Dyr, W., et al., “Effects of D1 and D2 dopamine receptor agents on ethanol consumption in the high-alcohol-drinking (HAD) line of rats, Alcohol, 1993;10:207-12 (“Dyr 1993”).
Faraone, S. V., “Molecular Genetics of Attention Deficit Hyperactivity Disorder,” Psychiatr Clin North Am., 2010Mar;33(1):159-180 (“Faraone 2010”).
Faraone, S. V., “Report from the 4th international meeting of the attention deficit hyperactivity disorder molecular genetics network,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2003;121:55-9 (“Faraone 2003”).
Faraone, S. V., et al., “A family-genetic study of girls with DSM-III attention deficit disorder,” Am J Psychiatry, 1991;148:112-7 (“Faraone 1991”).
Farde, L., et al., “D2 dopamine receptors and personality traits,” Nature, 1997;385(6617):590 (“Farde 1997”).
Febo, M., et al., “Dopamine homeostasis: brain functional connectivity in reward deficiency syndrome,” Front Biosci. (Landmark Ed.), 2017;22:669-91,10.2741/4509 (“Febo 2017”).
Gadow, K. D., et al., “Methylphenidate in hyperactive boys with comorbid tic disorder: II. Short-term behavioral effects in school settings,” J Am Acad Child Adolesc Psychiatry, 1992;31:462-71 (“Gadow 1992”).
Gervasini, G., et al., “Effect of dopamine receptor D4 (DRD4) haplotypes on general psychopathology in patients with eating disorders,” Gene, 2018;10.1016/j.gene.2018.02.035 (“Gervasini 2018”).
Gill, M., et al., “Confirmation of association between attention deficit hyperactivity disorder and a dopamine transporter polymorphism,” Mol Psychiatry, 1997;2:311-3 (“Gill 1997”).
Girault, J. A., et al., “The neurobiology of dopamine signaling,” Arch Neurol., 2004;61(5):641-4 (“Girault 2004”).
Hasler, R., et al., “Inter-hemispherical asymmetry in default-mode functional connectivity and BAIAP2 gene are associated with anger expression in ADHD adults,” Psychiatry Research: Neuroimaging, 2017Nov;269:54-61 (“Hasler 2017”).
Hawi, Z., et al., “Linkage disequilibrium mapping at DAT1, DRD5 and DBH narrows the search for ADHD susceptibility alleles at these loci,” Mol Psychiatry, 2003Mar;8(3):299-308 (“Hawi 2003”).
Heiser, P., et al., “Molecular genetic aspects of attention-deficit/hyperactivity disorder,” Neurosci Biobehav Rev., 2004;28:625-41 (“Heiser 2004”).
Hiebel, A. C., et al., “Probes for narcotic receptor mediated phenomena. 34. synthesis and structure-activity relationships of a potent mu-agonist delta-antagonist and an exceedingly potent antinociceptive in the enantiomeric C9-substituted 5-(3-hydroxyphenyl)-N-phenylethylmorphan series,” J Med Chem., 2007;50:65-75 (“Hiebel 2007”).
Howell, D. C., et al., “Fifteen-year follow-up of a behavioral history of attention deficit disorder,” Pediatrics, 1985;76:185-90 (“Howell 1985”).
Huang, Y., et al., “Transmission disequilibrium test of DRD4 exon III 48bp variant number tandem repeat polymorphism and tic disorder,” Zhonghua Yi Xue Yi Chuan Xue Za Zhi, 2002;19:100-3 (“Huang 2002”).
Imperato, A., et al., “Effects of locally applied D-1 and D-2 receptor agonists and antagonists studied with brain dialysis,” Eur J Pharmacol., 1988;156:385-93 (“Imperato 1988”).
Inkster, B., et al., “Linkage disequilibrium analysis of the dopamine beta-hydroxylase gene in persistent attention deficit hyperactivity disorder,” Psychiatr Genet., 2004;14:117-20 (“Inkster 2004”).
Jensen, O., et al., “Frontal theta activity in humans increases with memory load in a working memory task,” Eur. J. Neuroscience, 2002;15:1395-1399 (“Jensen 2002”).
Jonsson, E., et al., “Dopamine-related genes and their relationships to monoamine metabolites in CSF,” Biol Psychiatry, 1996;40:1032-43 (“Jonsson 1996”).
Kemppainen, N., et al., “Hippocampal dopamine D2 receptors correlate with memory functions in Alzheimer’s disease,” Eur J Neurosci., 2003Jul;18(1):149-154 (“Kemppainen 2003”).
Kent, L., et al., “Association of the paternally transmitted copy of common Valine allele of the Val66Met polymorphism of the brain-derived neurotrophic factor (BDNF) gene with susceptibility to ADHD,” Mol Psychiatry, 2005;10:939-43 (“Kent 2005”).
Kessler, R. C., et al., “The prevalence and correlates of adult ADHD in the United States: Results from the National Comorbidity Survey Replication,” Am J Psychiatry, 2006Apr;163(4):716-23 (“Kessler 2006”).
Kimberg, D. Y., et al., “Effects of bromocriptine on human subjects depend on working memory capacity,” Neuroreport., 1997;8:3581-5 (“Kimberg 1997”).
Kirley, A., et al., “Association of the 480 bp DAT1 allele with methylphenidate response in a sample of Irish children with ADHD,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2003;121:50-4 (“Kirley 2003”).
Koob, G. F., et al., “Cellular and molecular mechanisms of drug dependence,” Science, 1988;242(4879):715-723 (“Koob 1988”).
Krause, J., et al., “ADHD in adolescence and adulthood, with a special focus on the dopamine transporter and nicotine. Dialogues,” Clin Neurosci., 2006;8:29-36 (“Krause 2006”).
Krause, J., et al., “Influence of striatal dopamine transporter availability on the response to methylphenidate in adult patients with ADHD, “Europ Arch Psychiatry Clin Neurosci,” 2005;255:428-31 (“Krause 2005”).
Krause, J., et al., “The dopamine transporter and neuroimaging in attention deficit hyperactivity disorder,” Neurosci Biobehav Rev., 2003;27:605-13 (“Krause 2003”).
Krause, K. H., et al., “Increased striatal dopamine transporter in adult patients with Attention Deficit Hyperactivity Disorder: Effects of methylphenidate as measured by single photon emission computerized tomography,” Neurosci Lett., 2000May12;285(2):107-110 (“Krause 2000”).
la Fougere, C., et al., “Value of 99mTc-TRODAT-1 SPECT to predict clinical response to methylphenidate treatment in adults with attention deficit hyperactivity disorder,” Nuclear Med Commun., 2006;27:733-7 (“la Fougere 2006”).
LaHoste, G. J., et al., “Dopamine D4 receptor gene polymorphism is associated with attention deficit hyperactivity disorder,” Mol Psychiatry, 1996;1:121-4 (“LaHoste 1996”).
Larsson, H., et al., “Genetic contributions to the development of ADHD subtypes from childhood to adolescence,” J Am Acad Child Adolesc Psychiatry, 2006;45:973-81 (“Larsson 2006”).
Laurin, N., et al., “Association of the calcyon gene (DRD1IP) with attention deficit/hyperactivity disorder,” Mol Psychiatry, 2005;10:1117-25 (“Laurin 2005”).
Le Moal, M., et al., “Mesocorticolimbic dopaminergic network: functional and regulatory roles,” Physiol Rev., 1991;71:155-234 (“Le Moal 1991”).
Lee, H. J., et al., “D2 and D4 dopamine receptor gene polymorphisms and personality traits in a young Korean population,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2003;121:44-9 (“Lee 2003”).
Lenartowicz, A. G., et al., “Electroencephalography correlates of spatial working memory deficits in Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: Vigilance, encoding, and maintenance,” Journal of Neuroscience, 2014;34(4):1171-1182 (“Lenartowicz 2014”).
Li, D., et al., “Meta-analysis shows significant association between dopamine system genes and attention deficit hyperactivity disorder (ADHD),” Hum Mol Genet., 2006;15:2276-84 (“Li 2006”).
Lou, H. C., et al., “The striatum in a putative cerebral network activated by verbal awareness in normals and in ADHD children,” Eur J Neurol., 1998;5:67-74 (“Lou 1998”).
Lubar, J. F., “Discourse on the development of EEG diagnostics and biofeedback for attention-deficit/hyperactivity disorders.,” Biofeedback Self Regul., 1991;16:201-25 (“Lubar 1991”).
Madras, B. K., et al., “The dopamine transporter and attention-deficit/hyperactivity disorder,” Biol Psychiatry, 2005;57:1397-409 (“Madras 2005”).
Makris, N., et al., “Cortical thinning of the attention and executive function networks in adults with Attention-Deficit\Hyperactivity Disorder,” Cerebral Cortex, 2007;17(6):1364-1375 (“Makris 2007”).
Malison, R. T., et al., “123Ibeta-CIT SPECT imaging of striatal dopamine transporter binding in Tourette’s disorder,” Am J Psychiatry, 1995;152:1359-61 (“Malison 1995”).
Mandel, R. J., et al., “A quantitative estimate of the role of striatal D-2 receptor proliferation in dopaminergic behavioral supersensitivity: the contribution of mesolimbic dopamine to the magnitude of 6-OHDA lesion-induced agonist sensitivity in the rat,” Behav Brain Res., 1993;59:53-64,10.1016/0166-4328(93)90151-F (“Mandel 1993”).
McBride, W. J., et al., “Regional serotonin1A receptors in the CNS of alcohol-preferring and -nonpreferring rats,” Pharmacol Biochem Behav., 1994;49:7-12 (“McBride 1994”).
McBride, W. J., et al., “Densities of dopamine D2 receptors are reduced in CNS regions of alcohol-preferring P rats,” Alcohol, 1993;10:387-90 (“McBride 1993”).
McLaughlin, T., et al., “Improvement of long-term memory as measured by semantic verbal fluency with acute intake of a pro-dopamine regulator (liquid nano variant KB220Z) in an elderly male: Are we targeting dopamine tone?” J. Syst Integ Neurosci., 2017May;3(3), 10.15761/JSIN.1000165 (“McLaughlin 2017”).
Mill, J., et al., “Prediction of heterogeneity in intelligence and adult prognosis by genetic polymorphisms in the dopamine system among children with attention-deficit/hyperactivity disorder: evidence from 2 birth cohorts,” Arch Gen Psychiatry, 2006;63:462-9 (“Mill 2006”).
Miller, D., et al., Overload: Attention deficit disorder and the addictive brain, Salt Lake City, Utah: Woodland Publishing Company; 2008 (“Miller 2008”).
Nieoullon, A., “Dopamine and the regulation of cognition and attention,” Progress in Neurobiology, 2002;67:53-83 (“Nieoullon 2002”).
Noble, E. P, “D2 dopamine receptor gene in psychiatric and neurologic disorders and its phenotypes,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2003;116:103-25 (“Noble 2003”).
Noble, E. P., et al., “D2 dopamine receptor polymorphism and brain regional glucose metabolism,” Am J Med Genet., 1997;74:162-6 (“Noble 1997”).
Noble, E. P., et al., “Prolonged P300 latency in children with the D2 dopamine receptor A1 allele,” Am J Hum Genet., 1994;54:658-68 (“Noble 1994”).
Noble, E. P., et al., “Allelic association of the D2 dopamine receptor gene with receptor-binding characteristics in alcoholism,” Arch Gen Psychiatry, 1991Jul;48(7):648-54 (“Noble 1991”).
Olds, J., “A preliminary mapping of electrical reinforcing effects in the rat brain,” J Comp Physiol Psychol, 1956;49:281-5 (“Olds 1956”).
Ollat, H., et al., Progress in alcohol research, Utrecht, Netherlands:VSP; 1990, (“Alcohol and behaviour: basic and clinical aspects”), 285 (“Ollat 1990”).
Onton, J., et al., “Frontal midline EEG dynamics during working memory,” Neuroimage, 2005;27:341-356 (“Onton 2005”).
Ortiz, J., et al., “Biochemical actions of chronic ethanol exposure in the mesolimbic dopamine system,” Synapse, 1995;21:289-98 (“Ortiz 1995”).
Pauls, D. L., et al., “The inheritance of Gilles de la Tourette’s syndrome and associated behaviors. Evidence for autosomal dominant transmission,” N Engl J Med. 1986;315:993-7 (“Pauls 1986”).
Perwien, A. R., et al., “Atomoxetine treatment in children and adolescents with attention-deficit hyperactivity disorder: what are the long-term health-related quality-of-life outcomes?” J Child Adolesc Psychopharmacol., 2006;16:713-24 (“Perwien 2006”).
Pohjalainen, T., et al., “The A1 allele of the human D2 dopamine receptor gene predicts low D2 receptor availability in healthy volunteers,” Mol Psychiatry, 1998;3:256-60 (“Pohjalainen 1998”).
Polanczyk, G., et al., “The world-wide prevalence of ADHD: A systematic review and metaregression analysis,” Am J Psychiatry, 2007June;164:6, 942-948 (“Polanczyk 2007”).
Rothman, R. B., et al., “Dual dopamine/serotonin releasers as potential medications for stimulant and alcohol addictions,” AAPS J., 2007;9:E1-10 (“Rothman 2007”).
Russell, V. A., et al., “Effect of ethanol on 3Hdopamine release in rat nucleus accumbens and striatal slices,” Neurochem Res., 1988;13:487-92 (“Russell 1988”).
Safer, D. J., “A familial factor in minimal brain dysfunction,” Behav Genet., 1973;3:175-86 (“Safer 1973”).
Seamans, J. K., et al., “The principal features and mechanisms of dopamine modulation in the prefrontal cortex,” Prog Neurobiol., 2004Sep;74(1):1-58 (“Seamans 2004”).
Seeman, P., et al., “Anti-hyperactivity medication: methylphenidate and amphetamine,” Mol Psychiatry, 1998;3:386-96 (“Seeman 1998”).
Shaw, P., et al., “Polymorphisms of the dopamine d4 receptor, clinical outcome, and cortical structure in attention-deficit/ hyperactivity disorder,” Arch Gen Psychiatry, 2007;64:921-31 (“Shaw 2007”).
Shaywitz, B. A., et al., “Selective brain dopamine depletion in developing rats: an experimental model of minimal brain dysfunction,” Science, 1976;191(4224):305-8 (“Shaywitz 1976”).
Smith, K. M., et al., “Identification and characterization of human NR4A2 polymorphisms in attention deficit hyperactivity disorder,” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2005;133:57-63 (“Smith 2005”).
Spencer, T. J., et al., “Atomoxetine and adult attention-deficit/hyperactivity disorder: the effects of comorbidity,” J Clin Psychiatry, 2006;67:415-20 (“Spencer 2006”).
Spencer, T., et al., “An open-label, dose-ranging study of atomoxetine in children with attention deficit hyperactivity disorder,” J Child Adolesc Psychopharmacol., 2001;11:251-65 (“Spencer 2001”).
Stein, L., et al., “Second messengers, natural rewards, and drugs of abuse,” Clin Neuropharmacol,. 1986;9(Suppl 4):205-7 (“Stein 1986”).
Steinberg, B., et al., “Low-resolution electromagnetic tomography (LORETA) of changed brain function provoked by pro-dopamine regulator (KB220Z) in one adult ADHD case,” Open J Clin Med Case Rep., 2016;1121 (“Steinberg 2016”).
Swanson, J. M., et al., “Etiologic subtypes of attention-deficit/hyperactivity disorder: brain imaging, molecular genetic and environmental factors and the dopamine hypothesis,” Neuropsychol Rev., 2007;17:39-59 (“Swanson 2007”).
Takahashi, H., et al., “Functional significance of central D1 receptors in cognition: Beyond working memory,” J. Cereb Blood Flow & Metab. 2012Jul;32(7):1248-1258 (“Takahashi 2012”).
Takahashi, H., et al., “Memory and frontal lobe functions: Possible relations with dopamine D2 receptors in the hippocampus,” Neuroimage, 2007Feb15;34(4):1643-9 (“Takahashi 2007”).
Takahashi, H. et al., “SV. Attention-deficit hyperactivity disorder,” Thelancet.com, 2005,Jul16;366:237-246 (“Takahashi 2005”).
Thanos, P. K., et al., “D2R DNA transfer into the nucleus accumbens attenuates cocaine self-administration in rats.” Synapse, 2008;62:481-6,10.1002/syn.20523 (“Thanos 2008”).
Thanos, P. K., et al., “Effects of chronic oral methylphenidate on cocaine self-administration and striatal dopamine D2 receptors in rodents,” Pharmacol Biochem Behav., 2007;87:426-33 (“Thanos 2007”).
Thanos, P. K., et al., “Dopamine D2R DNA transfer in dopamine D2 receptor-deficient mice: effects on ethanol drinking,” Life Sci., 2005;77:130-9,10.1016/j.lfs.2004.10.061 (“Thanos 2005”).
TOVA (Test of Variables of Attention), Los Alamitos, CA: The TOVA Company; 2006 (“TOVA 2006”).
Turic, D., et al., “A family based study implicates solute carrier family 1-member 3 (SLC1A3) gene in attention-deficit/hyperactivity disorder,” Biol Psychiatry, 2005a;57:1461-6 (“Turic I 2005”).
Turic, D., et al., “A family based study of catechol-O-methyltransferase (COMT) and attention deficit hyperactivity disorder (ADHD),” Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet., 2005b;133:64-7 (“Turic II 2005”).
Visser, S. N., et al., “Trends in the parent-report of health care provider-diagnosed and medicated attention-deficit/hyperactivity disorder: United States, 2003-2011,” J Am Acad Child Adolsec Psychiatry, 2014Jan;53(1):34-46.e2.PMID:24342384 (“Visser 2014”).
Volkow, N. D., et al., “Depressed dopamine activity in caudate and preliminary evidence of limbic involvement in adults with attention-deficit/hyperactivity disorder,” Arch Gen Psychiatry, 2007;64:932-40 (“Volkow 2007”).
Volkow, N. D., et al., “Therapeutic doses of oral methylphenidate significantly increase extracellular dopamine in the human brain,” Journal of Neuroscience, 2001;21: 1-5 (“Volkow 2001”).
Volkow, N. D., et al., “Is methylphenidate like cocaine? Studies on their pharmacokinetics and distribution in the human brain,” Arch Gen Psychiatry, 1995;52:456-63 (“Volkow 1995”).
Waldman, I. D., et al., “The relation between childhood antisocial behavior and the dopamine transporter gene (DAT1). Mediation via hyperactivity-impulsivity,” Am J Med Gen B Neuropsychiatr Genet, 1998;81:451-556 (“Waldman 1998”).
Wallis, D., et al., “Genetics of attention deficit/hyper-activity disorder, J Pediatr Psychol., 2008Jun3;Epub ahead of print (“Wallis 2008”).
Weiss, G., et al., Hyperactive children grown up, 2nd. Ed. New York: Guilford Press. 1993 (“Weiss 1993”).
Welner, Z., et al., “A controlled study of siblings of hyperactive children,” J Nerv Ment Dis., 1977;165:110-7 (“Welner 1977”).
Wilens, T. E., et al., “Characteristics of adolescents and young adults with ADHD who divert or misuse their prescribed medications,” J Am Acad Child Adolesc Psychiatry, 2006;45:408-14 (“Wilens 2006”).
Willerman, L., “Activity level and hyperactivity in twins,” Child Dev., 1973;44:288-93 (“Willerman 1973”).
Winsberg, B. G., et al., “Association of the dopamine transporter gene (DAT1) with poor methylphenidate response,” J Am Acad Child Adolesc Psychiatry, 1999;38:1474-7 (“Winsberg 1999”).
Wise, R. A., et al., “Brain reward circuitry: four circuit elements ‘wired’ in apparent series,” Brain Res Bull., 1984;12:203-8 (“Wise 1984”).
Wolf, S. S., et al., “Tourette syndrome: prediction of phenotypic variation in monozygotic twins by caudate nucleus D2 receptor binding. Science,” 1996;273(5279):1225-7 (“Wolf 1996”).
Wolraich, M. L., et al., “Examination of DSM-IV criteria for attention deficit/hyperactivity disorder in a county-wide sample,” J Dev Behav Pediatr., 1998;19:162-8 (“Wolraich 1998”).
Zametkin, A. J., et al., “Cerebral glucose metabolism in adults with hyperactivity of childhood onset,” N Engl J Med., 1990;323:1361-6 (“Zametkin 1990”).
Zhou, F. C., et al., “Immunostained serotonergic fibers are decreased in selected brain regions of alcohol-preferring rats,” Alcohol, 1991;8:425-31 (“Zhou 1991”).
Zhou, H. et al., “Genetic Risk Variants Associated With Comorbid Alcohol Dependence and Major Depression,” JAMA Psychiatry, 2017;74(12):1234-1241 (“Zhou 2017”).。

Claims (28)

  1. 対象から生物学的サンプルを得るステップと、
    前記生物学的サンプルにおける複数の所定アレルの存在を検出するために前記生物学的サンプルについてアレル分析を行うステップとを含み、
    前記複数の所定のアレルは、
    (a)BAIAP2の1つ以上のアレルであり、BAIAP2の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含む;
    (b)CHRNA4の1つ以上のアレルであり、CHRNA4の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs2273505及びrs3787141を含む;
    (c)COMTの1つ以上のアレルであり、COMTの1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含む;
    (d)DAT1の1つ以上のアレルであり、DAT1の1つ以上のアレルは、少なくとも1つ以上の多型rs460700、rs37020、rs13161905、rs27048、rs6347、rs11133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10-繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含む;
    (e)DBHの1つ以上のアレルであり、DBHの1つ以上のアレルは多型rs1108580を含む;
    (f)DRD1の1つ以上のアレルであり、DRD1の1つ以上のアレルは多型rs4532を含む;
    (g)DRD2の1つ以上のアレルであり、DRD2の1つ以上のアレルは多型rs1800497を含む;
    (h)DRD3の1つ以上のアレルであり、DRD3の1つ以上のアレルは多型rs6280を含む;
    (i)DRD4の1つ以上のアレルであり、DRD4の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs1800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR、48bp(イントロン3)の7-11繰り返しを含む;
    (j)DRD5の1つ以上のアレルであり、DRD5の1つ以上のアレルは1つ以上の多型エクソン8/3-繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含む;
    (k)HTR1Bの1つ以上のアレルであり、HTR1Bの1つ以上のアレルは多型6296を含む;
    (l)OPRM1の1つ以上のアレルであり、OPRM1の1つ以上のアレルは多型rs1799971を含む;
    (m)SNAP25の1つ以上のアレルであり、SNAP25の1つ以上のアレルは少なくとも1つ以上の多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む;
    (n)HTTLPRの1つ以上のアレルであり、HTTLPRの1つ以上のアレルは多型rs25531を含む;
    (o)MAOAの1つ以上のアレルであり、MAOAの1つ以上のアレルは多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)を含む;並びに、
    (p)GABRB3の1つ以上のアレルであり、GABRB3の1つ以上のアレルは多型CA-繰り返し(171-201ベース、Xクロムのみ)を含む、方法。
  2. 前記生物学的サンプルに存在することが検出された前記複数の所定のアレルにおけるそれぞれのアレルを同定するステップと、
    前記生物学的サンプルに存在することが検出された前記複数の所定のアレルにおけるそれぞれのアレルのカウントを特定するステップであって、特定のアレルの前記カウントは、前記生物学的サンプルに存在することが検出された特定のアレルの数であるステップと、
    前記カウントに基づいて前記対象のリスクスコアを決定するステップであって、前記リスクスコアは、前記カウントの合計であり、注意欠陥多動性障害(ADHD)の遺伝的リスクの重症度を識別するステップと、
    前記対象において識別された遺伝的依存性リスクの重症度に基づいて治療を適用するステップであって、前記治療は、ADHDの遺伝的リスクの重症度に基づいて正確な依存性/行動管理を提供することを含み、前記正確な依存性/行動管理は、前記生物学的サンプルに存在することが検出された前記複数の所定のアレルにおけるアレルの同定に基づいて、前記対象を標的とする1つ以上の神経栄養治療を提供することを含むステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数の所定のアレルは、
    多型rs4646983を含む1つ以上のDRD4アレル、
    多型rs139438618を含む1つ以上のSEMA3Aアレル、及び、
    1つ以上のAmeloアレル、のうちの少なくとも1つをさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記複数の所定のアレルは、
    2つ以上の多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含む2つ以上のBAIAP2アレルと、
    多型rs2273505及びrs3787141を含む2つ以上のCHRNA4アレルと、
    2つ以上の多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含む2つ以上のCOMTアレルと、
    2つ以上の多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含む2つ以上のDAT1アレルと、
    2つ以上の多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)を含む2つ以上のDRD4アレルと、
    多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含む2つ以上のDRD5アレルと、
    2つ以上の多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む2つ以上のSNAP25アレルと、を含む請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385を含み、
    1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141を含み、
    1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680を含み、
    1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)を含み、
    1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)を含み、
    1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルを含み、
    1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記複数の所定のアレルは、
    多型rs4646983をさらに含む1つ以上のDRD4アレルと、
    多型rs139438618を含むSEMA3Aアレルと、
    Ameloアレルと、をさらに含む請求項5に記載の方法。
  7. 1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385からなり、
    1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141からなり、
    1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680からなり、
    1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)からなり、
    1つ以上のDBHアレルは、多型rs1108580からなり、
    1つ以上のDRD1アレルは、多型rs4532からなり、
    1つ以上のDRD2アレルは、多型rs1800497からなり、
    1つ以上のDRD3アレルは、多型rs6280からなり、
    1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)からなり、
    1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルからなり、
    1つ以上のHTR1Bアレルは、多型rs6296からなり、
    1つ以上のOPRM1アレルは、多型rs1799971からなり、
    1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998からなり、
    1つ以上のHTTLPRアレルは、多型rs25531からなり、
    1つ以上のMAOAアレルは、多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)からなり、
    1つ以上のGABRB3アレルは、多型CA繰り返し(171~201ベース、Xクロムのみ)からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  8. 1つ以上のBAIAP2アレルは、多型rs8079626、rs8079781、rs7210438及びrs4969385からなり、
    1つ以上のCHRNA4アレルは、多型rs2273505及びrs3787141からなり、
    1つ以上のCOMTアレルは、多型rs6269、rs4818、rs4633、rs933271、rs1544325、rs740603、rs740601、rs4646316、rs174696、rs165774、rs9332377、rs165599、rs2020917及びrs4680からなり、
    1つ以上のDAT1アレルは、多型rs460700、rs37020、rsl3161905、rs27048、rs6347、rsl1133767、rs40184、rs2975292、rs2652511、VNTR IN 3-UTR/10繰り返しアレル及び40bp繰り返し(エクソン15)からなり、
    1つ以上のDBHアレルは、多型rs1108580からなり、
    1つ以上のDRD1アレルは、多型rs4532からなり、
    1つ以上のDRD2アレルは、多型rs1800497からなり、
    1つ以上のDRD3アレルは、多型rs6280からなり、
    1つ以上のDRD4アレルは、多型rsl800955、rs4646984、rs3758653、rs936465、エクソン3/7繰り返しアレルにおけるVNTR、エクソン3/5繰り返しアレルにおけるVNTR及び48bpの7~11回繰り返し(イントロン3)からなり、
    1つ以上のDRD5アレルは、多型エクソン8/3繰り返しアレルにおけるVNTR及びジヌクレオチド繰り返し/148bpアレルからなり、
    1つ以上のHTR1Bアレルは、多型rs6296からなり、
    1つ以上のOPRM1アレルは、多型rs1799971からなり、
    1つ以上のSNAP25アレルは、多型rs66039806、rs362549、rs362987及びrs362998からなり、
    1つ以上のHTTLPRアレルは、多型rs25531からなり、
    1つ以上のMAOAアレルは、多型30bp繰り返し(プロモーター、Xクロムのみ)からなり、
    1つ以上のGABRB3アレルは、多型CA繰り返し(171~201ベース、Xクロムのみ)からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  9. 前記複数の所定のアレルは、多型rs139428618からなるSEMA3aアレル及び少なくとも1つのAmeloアレルをさらに含む請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記複数の所定のアレルは、
    BAIAP2の1つ以上のアレル、
    CHRNA4の1つ以上のアレル、
    COMTの1つ以上のアレル、
    DAT1の1つ以上のアレル、
    DBHの1つ以上のアレル、
    DRD1の1つ以上のアレル、
    DRD2の1つ以上のアレル、
    DRD3の1つ以上のアレル、
    DRD4の1つ以上のアレル、
    DRD5の1つ以上のアレル、
    HTR1Bの1つ以上のアレル、
    OPRM1の1つ以上のアレル、
    SNAP25の1つ以上のアレル、
    HTTLPRの1つ以上のアレル、
    MAOAの1つ以上のアレル、及び
    GABRB3の1つ以上のアレルからなる、請求項1、2、4、5、7及び8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記複数の所定のアレルは、
    BAIAP2の1つ以上のアレル、
    CHRNA4の1つ以上のアレル、
    COMTの1つ以上のアレル、
    DAT1の1つ以上のアレル、
    DBHの1つ以上のアレル、
    DRD1の1つ以上のアレル、
    DRD2の1つ以上のアレル、
    DRD3の1つ以上のアレル、
    DRD4の1つ以上のアレル、
    DRD5の1つ以上のアレル、
    HTR1Bの1つ以上のアレル、
    OPRM1の1つ以上のアレル、
    SNAP25の1つ以上のアレル、
    HTTLPRの1つ以上のアレル、
    MAOAの1つ以上のアレル、
    GABRB3の1つ以上のアレル、
    SEMA3Aの1つ以上のアレル、及び
    Ameloの1つ以上のアレルからなる、請求項3、6及び9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 第1の所定の範囲内の前記リスクスコアにより、ADHDの遺伝的リスクの増加が小さいと識別し、
    第2の所定の範囲内の前記リスクスコアにより、ADHDの遺伝的リスクの増加が大きいと識別し、
    ADHDの遺伝的リスクの増加が大きいと識別された対象において、前記治療としてADHDの遺伝的リスクの増加が大きい人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含む、請求項2~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記第1の所定の範囲は、前記複数の所定のアレルにおけるアレルの数の0%~33%の範囲であり、
    前記第2の所定の範囲は、前記複数の所定のアレルにおけるアレルの数の33%~100%の範囲である請求項12に記載の方法。
  14. 前記第3の所定の範囲内のリスクスコアにより、ADHDの遺伝的リスクの増加が中程度と識別する、請求項12又は13に記載の方法。
  15. ADHDの遺伝的リスクの増加が中程度と識別された対象において、前記治療としてADHDの遺伝的リスクの増加が中程度の人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1の所定の範囲は、前記複数の所定のアレルにおけるアレルの数の0%~33%の範囲であり、
    前記第3の所定の範囲は、前記複数の所定のアレルにおけるアレルの数の33%~67%の範囲であり、
    前記第2の所定の範囲は、前記複数の所定のアレルにおけるアレルの数の67%~100%の範囲である請求項14又は15に記載の方法。
  17. ADHDの遺伝的リスクの増加が小さいと識別された対象において、前記治療としてADHDの遺伝的リスクの増加が小さい人用の正確な依存性/行動管理を提供することを含む、請求項12~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記治療として、対象においてプロドーパミン生活様式を促進することをさらに含む請求項2~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記プロドーパミン生活様式は、トークセラピー、生活様式処置、サポートシステム、マインドフルネス訓練及びニューロフィードバックからなる群から選択される請求項18に記載の方法。
  20. 前記生活様式処置は、ダイエット、運動、ヨガ及び瞑想からなる群から選択される処置を含む請求項19に記載の方法。
  21. 前記治療は、対象の転帰を観察するための薬物スクリーニングをさらに含む請求項18~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記薬物スクリーニングは、尿中薬物スクリーニングを含む請求項21に記載の方法。
  23. 前記対象は、ドーパミン恒常性を回復する請求項2~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記対象のストレス、渇望及び再発のうちの1つ以上を抑制する請求項2~23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記生物学的サンプルに存在することが検出された前記複数の所定のアレルにおけるアレルのそれぞれを識別するステップと、
    前記生物学的サンプルに存在することが検出された前記複数の所定のアレルにおけるアレルのそれぞれのカウントを特定するステップであって、特定のアレルの前記カウントは、前記生物学的サンプルに存在することが検出された特定のアレルの数であるステップと、
    前記カウントに基づいて前記対象のリスクスコアを決定するステップとをさらに含み、
    前記リスクスコアは、前記カウントの合計であり、
    前記リスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの重症度を識別し、
    第1の所定の範囲内の前記リスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が小さいと識別し、
    第2の所定の範囲内の前記リスクスコアは、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が大きいと識別し、
    前記治療は、報酬欠陥症候群行動の遺伝的リスクの増加が大きいと識別された対象に、報酬欠陥症候群行動の治療をすることと、前記対象に前記報酬欠陥症候群行動のための収容療法プログラムを適用すること及び前記対象の報酬欠陥症候群行動を医学的に観察することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  26. 前記報酬欠陥症候群行動は、常習行動、衝動性行動、強迫性行動、パーソナリティ障害行動及びそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項25に記載の方法。
  27. 前記アレル分析を行うステップは、前記生物学的サンプルにおける前記複数の所定のアレルの存在を検出するためのキットを用いることを含む請求項1~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 請求項1~27のいずれか1項に記載の方法において前記生物学的サンプルにおける前記複数の所定のアレルの存在を検出するためのアレル分析を行うのに用いられるキット。
JP2021562019A 2019-04-17 2020-04-17 注意欠陥多動性障害の遺伝的リスク分析及びその行動管理 Pending JP2022529179A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962835193P 2019-04-17 2019-04-17
US62/835,193 2019-04-17
PCT/US2020/028870 WO2020215026A1 (en) 2019-04-17 2020-04-17 Genetic risk analysis for attention deficit/hyperactivity disorders and behavioral management thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022529179A true JP2022529179A (ja) 2022-06-17

Family

ID=70680599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021562019A Pending JP2022529179A (ja) 2019-04-17 2020-04-17 注意欠陥多動性障害の遺伝的リスク分析及びその行動管理

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3956472A1 (ja)
JP (1) JP2022529179A (ja)
CA (1) CA3137128A1 (ja)
WO (1) WO2020215026A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080020387A1 (en) * 2006-03-31 2008-01-24 Lawrence Donald G Biomarker-optimized adhd treatment
WO2011133949A2 (en) * 2010-04-22 2011-10-27 Kenber, Llc Genetic risk analysis in reward deficiency syndrome
KR101157526B1 (ko) * 2011-09-20 2012-06-22 서울대학교산학협력단 주의력결핍 과잉행동장애의 진단용 snp와 그를 포함하는 마이크로어레이 및 키트
DK3167080T3 (da) 2014-07-10 2020-08-31 Synaptamine Inc Analyse af genetisk afhængighedsrisiko til rds-sværhedsindeks og kit

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020215026A1 (en) 2020-10-22
CA3137128A1 (en) 2020-10-22
EP3956472A1 (en) 2022-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Blum et al. Attention-deficit-hyperactivity disorder and reward deficiency syndrome
Kenna et al. Association of the 5-HTT gene-linked promoter region (5-HTTLPR) polymorphism with psychiatric disorders: review of psychopathology and pharmacotherapy
CN108348517B (zh) 非选择性代谢型谷氨酸受体活化剂用于治疗注意缺陷病症和22q综合征
Yau et al. Gambling disorder and other behavioral addictions: recognition and treatment
Blum et al. Generational association studies of dopaminergic genes in reward deficiency syndrome (RDS) subjects: selecting appropriate phenotypes for reward dependence behaviors
Gold et al. Low dopamine function in attention deficit/hyperactivity disorder: should genotyping signify early diagnosis in children?
Petrakis et al. Psychotic spectrum disorders and alcohol abuse: a review of pharmacotherapeutic strategies and a report on the effectiveness of naltrexone and disulfiram
Ooteman et al. Clinical study: Predicting the effect of naltrexone and acamprosate in alcohol‐dependent patients using genetic indicators
Bruxel et al. ADHD pharmacogenetics across the life cycle: new findings and perspectives
Caylak Biochemical and genetic analyses of childhood attention deficit/hyperactivity disorder
Blum et al. The benefits of genetic addiction risk score (GARS™) testing in substance use disorder (SUD)
Su et al. Predictors of heroin relapse: Personality traits, impulsivity, COMT gene Val158met polymorphism in a 5‐year prospective study in Shanghai, China
Hollis Schizophrenia and allied disorders
Rong et al. A bibliometrics analysis and visualization of autism spectrum disorder
DK2801625T3 (en) Molecular genetic approach to the treatment and diagnosis of alcohol and drug dependence
Williams et al. The neurobiology of impulse control disorders
Hall et al. Mouse models for studying genetic influences on factors determining smoking cessation success in humans
JP2022529179A (ja) 注意欠陥多動性障害の遺伝的リスク分析及びその行動管理
Demirci et al. A view of response and resistance to atomoxetine treatment in children with ADHD: effects of CYP2C19 polymorphisms and BDNF levels
Dürsteler‐MacFarland et al. Alpha‐synuclein and heroin craving in opiate‐dependent patients on injectable heroin maintenance
Nilles et al. Tourette syndrome and other tic disorders of childhood
Bach et al. Molecular imaging studies of alcohol use disorder
Roy Psychiatric treatment in suicide prevention
Cullen et al. Mood disorders in children and adolescents
Chung et al. Acute urinary retention associated with selective serotonin reuptake inhibitors and ziprasidone